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特表2023-549502引き裂き補助装置を備えたダンネージ変換機および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-27
(54)【発明の名称】引き裂き補助装置を備えたダンネージ変換機および方法
(51)【国際特許分類】
   B31D 5/00 20170101AFI20231117BHJP
【FI】
B31D5/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528383
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 US2021072356
(87)【国際公開番号】W WO2022104355
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】63/113,227
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513206315
【氏名又は名称】ランパク コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】ワグナー, デニス ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】シャイヒ, ロバート シー.
(72)【発明者】
【氏名】スティナード, ブレイン ジェイ.
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA05
3E075BA92
3E075CA02
3E075DA14
3E075DA32
3E075DB14
3E075FA04
3E075FA19
3E075GA02
(57)【要約】
ダンネージ変換機は、シートストック材を帯状のダンネージに成形するように構成された成形アセンブリと、成形アセンブリを通してシートストック材を引き、下流に配置された供給アセンブリを含む。装置はまた、供給アセンブリの下流に配置され、経路の一側に配置されたピンチアームと、経路のピンチアームとは反対側においてピンチアームに対向するストッパとを含む引き裂き補助アセンブリを含む。ピンチアームは、ピンチアームが経路の一側に位置する休止位置と、ピンチアームが経路内に位置し、ピンチアームとストッパとの間に帯状のダンネージを捕捉する挟持位置との間で移動可能である。ピンチアームが挟持位置にあるときに供給アセンブリを反転させると、帯状のダンネージが引き裂かれる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダンネージ変換機であって、
シートストック材を、該シートストック材よりも低い密度を有する帯状のダンネージに成形するように構成されている成形アセンブリと、
該成形アセンブリの下流に配置され、前記成形アセンブリを通して前記シートストック材を引き、下流方向の経路に沿って前記帯状のダンネージを進めるように構成された供給アセンブリと、
該供給アセンブリの下流に配置され、前記経路の一側に配置されたピンチアームと、前記経路の前記ピンチアームとは反対側において該ピンチアームに対向するストッパとを備え、前記ピンチアームは、該ピンチアームが前記経路の一側に位置する休止位置と、前記ピンチアームが前記経路内に位置し前記ピンチアームと前記ストッパとの間に前記帯状のダンネージを捕捉する挟持位置との間で移動可能である引き裂き補助アセンブリと、
前記ダンネージ変換機の動作を制御するように構成されたコントローラとを備えるダンネージ変換機。
【請求項2】
前記コントローラが、
所望の長さの前記帯状のダンネージを前記下流方向に進めるように、前記供給アセンブリを供給方向に作動させ、
前記所望の長さの前記帯状のダンネージが進んだ後に、前記供給アセンブリの前記供給方向への作動を停止し、
前記ピンチアームを前記休止位置から前記挟持位置に移動させ、前記帯状のダンネージの捕捉点において、前記ピンチアームと前記ストッパとの間に前記帯状のダンネージを捕捉するよう前記引き裂き補助アセンブリを作動させ、
前記捕捉点の上流にある前記帯状のダンネージの上流領域を上流方向に反転させ、前記帯状のダンネージに裂け目を形成するよう、前記供給アセンブリを、前記供給方向とは反対の逆方向に作動させ、
前記裂け目が形成された後に、前記供給アセンブリの前記逆方向への作動を停止し、かつ、
前記ピンチアームと前記ストッパとの間の前記帯状のダンネージを解放するように、前記ピンチアームを前記挟持位置から前記休止位置まで移動させ、前記引き裂き補助アセンブリの作動を解除するよう構成されている請求項1に記載のダンネージ変換機。
【請求項3】
前記供給アセンブリが、前記経路に沿って前記帯状のダンネージを進めかつ反転させるために協働する一対の回転部材を備える請求項1または請求項2に記載のダンネージ変換機。
【請求項4】
前記コントローラが、所望の長さの前記帯状のダンネージを進めるために、前記一対の回転部材の第1の所定回転数の間、前記供給アセンブリを供給方向に作動させ、前記一対の回転部材が前記第1の所定回転数だけ回転した後に、前記供給アセンブリの供給方向の作動を停止するように構成されている請求項3に記載のダンネージ変換機。
【請求項5】
前記コントローラが、前記帯状のダンネージに裂け目を形成すべく前記捕捉点の上流の前記帯状のダンネージの上流領域を上流方向に反転させるために、前記一対の回転部材を第2の所定回転数だけ前記供給アセンブリを逆方向に作動させ、かつ、前記一対の回転部材が前記第2の所定回転数だけ回転した後に、前記供給アセンブリの作動を停止するように構成されている請求項3または請求項4に記載のダンネージ変換機。
【請求項6】
前記コントローラが、前記帯状のダンネージの所望の長さを下流方向に進めるために、第1の所定時間にわたって、前記供給アセンブリを供給方向に作動させ、前記第1の所定時間が経過した後に前記供給アセンブリの供給方向への作動を停止するように構成されている請求項1から請求項3および請求項5のいずれか1項に記載のダンネージ変換機。
【請求項7】
前記コントローラが、前記帯状のダンネージの前記上流領域を前記上流方向に反転させて前記帯状のダンネージに裂け目を形成するために、前記供給アセンブリを第2の所定時間にわたって逆方向に作動させ、前記第2の所定時間が経過した後に前記供給アセンブリの前記逆方向への作動を停止するように構成されている請求項1から請求項4および請求項6のいずれか1項に記載のダンネージ変換機。
【請求項8】
前記下流方向に進んだ前記帯状のダンネージの長さを検出するように構成されたダンネージ製造センサをさらに備える請求項1から請求項3および請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のダンネージ変換機。
【請求項9】
前記引き裂き補助アセンブリが、前記ピンチアームに動作可能に結合され、前記ピンチアームを前記休止位置と前記挟持位置との間で動かすように構成された動力装置を備える請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のダンネージ変換機。
【請求項10】
前記コントローラが、前記供給アセンブリの前記供給方向への作動を停止した後に、前記動力装置に捕捉信号を送ることによって、前記ピンチアームを前記休止位置から前記挟持位置に移動させるために前記引き裂き補助アセンブリを作動させるように構成され、かつ、前記コントローラが、前記供給アセンブリの前記逆方向への作動停止後に、前記動力装置に対して解放信号を送ることによって前記ピンチアームを前記挟持位置から前記休止位置に移動させるために前記引き裂き補助アセンブリを作動解除させるように構成されている請求項9に記載のダンネージ変換機。
【請求項12】
前記供給アセンブリが、前記帯状のダンネージの接続部分を形成するために、それらの間を進む前記帯状のダンネージの2以上の層を連結するように構成されている請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のダンネージ変換機。
【請求項13】
引き裂き補助アセンブリが、前記帯状のダンネージの少なくとも前記接続部分に引裂きを形成すべく、前記帯状のダンネージの少なくとも前記接続部分を捕捉するように構成されている請求項12に記載のダンネージ変換機。
【請求項14】
ダンネージ変換機内において個別のダンネージ製品を製造する方法であって、
シートストック材を、該シートストック材よりも低い密度を有する帯状のダンネージに成形するステップと、
所望の長さの前記帯状のダンネージを前記ダンネージ変換機の経路に沿って、下流方向に進めるステップと、
前記帯状のダンネージを捕捉点において捕捉するステップと、
前記帯状のダンネージの前記捕捉点の上流に位置する上流領域を前記下流方向とは反対の上流方向に反転させ、前記帯状のダンネージから個別のダンネージ製品を少なくとも部分的に分離するために、前記帯状のダンネージの前記上流領域に裂け目を生成するステップと、
前記帯状のダンネージを前記捕捉点において解放するステップとを含み、
ダンネージ変換機が、経路の一側に位置するピンチアームと、前記経路の前記ピンチアームとは反対側に位置し前記ピンチアームに対向するストッパとを備える引き裂き補助アセンブリを備え、かつ、
前記捕捉するステップおよび前記解放するステップは、前記ピンチアームが前記経路の前記一側に位置する休止位置と、前記ピンチアームが前記経路内に位置する挟持位置との間で前記ピンチアームを作動させることを含む方法。
【請求項15】
前記進めるステップが、一対の回転部材を第1の所定回転数だけ供給方向に回転させることを含み、前記供給方向に回転する前記一対の回転部材が、前記帯状のダンネージを前記下流方向に進めるように協働する請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記反転させることが、前記一対の回転部材を第2の所定回転数だけ逆方向へ回転させることを含み、前記逆方向へ回転する一対の回転部材が、前記帯状のダンネージを前記上流方向へ反転させるように協働する請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記進めるステップが、第1の所定時間だけ発生する請求項14または請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記反転させることが、第2の所定時間だけ発生する請求項14、請求項15または請求項17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記捕捉するステップが、捕捉点において前記ピンチアームと前記ストッパとの間に、前記帯状のダンネージを捕捉すべく、前記ピンチアームを前記休止位置から前記挟持位置に動かすために、前記引き裂き補助アセンブリを作動させることを含む請求項14から請求項18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記解放するステップが、前記ピンチアームを前記挟持位置から前記休止位置に移動させるために前記引き裂き補助アセンブリの作動を解除することを含む請求項14から請求項19のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にダンネージ変換システムの分野に関し、より詳細には、形成されたダンネージ製品を分離するための手段を備えたダンネージ変換機および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ある場所から別の場所に物品を出荷する前に、物品を包装容器に梱包する工程において、保護包装材(ダンネージ製品)は、通常、物品と共に包装容器に入れられる。ダンネージ製品は、空洞を埋めるため、あるいは輸送中に物品を緩衝するために含まれている。紙製の梱包材は、リサイクル可能で生分解性があり、再生可能な資源で構成された、環境に優しい梱包材である。シート状の紙を保護包装材として使用することも可能だが、シート状の紙をより低密度のダンネージ製品に変換することが望ましい場合もある。
【0003】
ダンネージ変換機で変換されると、個別のダンネージ製品は、通常、手動による引き抜き工程、またはダンネージ変換機内の半自動または自動刃物切断機構によって、ダンネージ変換機から分離される。形成されたダンネージ製品が、互いに連結された複数のシート材料の層を含む場合、手動による引き裂きは困難となる。さらに、分離する必要がある領域にミシン目が設けられていない場合、手動による引き裂きは困難である。半自動や自動刃物切断機構は、一般に大きく、重く、ダンネージ変換機に組み込むには高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ダンネージ変換機から個別のダンネージ製品を分離するために従来使用されていた手動引き裂き工程と半自動または自動刃付き切断装置の両方を改善するために、引き裂き補助アセンブリを使用するダンネージ変換機と方法を提供する。本発明によるダンネージ変換機は、シートストック材を帯状のダンネージに形成するための成形アセンブリと、シートストック材を供給部から、成形アセンブリを通して引くための供給アセンブリと、供給アセンブリと協働して帯状のダンネージの少なくとも一部分に引き裂きを形成するための引き裂き補助アセンブリを含む。引き裂き補助アセンブリは、したがって、切断刃のないダンネージ変換機から引き出すために、帯状のダンネージから個別のダンネージ製品を分離するのを補助する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
具体的には、例示的なダンネージ変換機は、シートストック材を、シートストック材よりも低い密度を有する帯状のダンネージに成形するように構成されている成形アセンブリを含む。ダンネージ変換機はまた、成形アセンブリの下流に配置され、成形アセンブリを通してシートストック材を供給部から引き、下流方向の経路に沿って帯状のダンネージを進めるよう構成された供給アセンブリを含む。ダンネージ変換機はまた、供給アセンブリの下流に配置された引き裂き補助アセンブリを含む。引き裂き補助アセンブリは、経路の一側に配置されたピンチアームと、該経路の該ピンチアームとは反対側において該ピンチアームに対向するストッパとを含む。ピンチアームは、該ピンチアームが経路の一側に位置し、経路から外れた休止位置と、該ピンチアームが経路内に位置し、該ピンチアームと該ストッパとの間に帯状のダンネージを捕捉する挟持位置との間で移動可能である。また、ダンネージ変換機は、ダンネージ変換機の動作を制御するように構成されたコントローラを含む。
【0006】
コントローラが、所望の長さの帯状のダンネージを下流方向に進めるように、供給アセンブリを供給方向に作動させ、所望の長さの帯状のダンネージが進んだ後に、供給アセンブリの供給方向への作動を停止させるように構成されてもよい。コントローラはまた、ピンチアームを休止位置から挟持位置に移動させ、帯状のダンネージの捕捉点において、ピンチアームとストッパとの間に帯状のダンネージを捕捉するよう引き裂き補助アセンブリを作動させるよう構成されてもよい。コントローラはまた、その後、捕捉点の上流にある帯状のダンネージの上流領域を上流方向に反転させ、帯状のダンネージに裂け目を形成するよう、供給アセンブリを、供給方向と反対の逆方向に作動させるように構成されてもよい。コントローラが、次に、供給アセンブリの逆方向への動作を停止し、かつ、ピンチアームとストッパとの間の帯状のダンネージを解放するように、ピンチアームを挟持位置から休止位置まで移動させ、引き裂き補助アセンブリの作動を解除するように構成されてもよい。
【0007】
供給アセンブリが、経路に沿って帯状のダンネージを進めかつ反転させるために協働する一対の回転部材を含んでいてもよい。
【0008】
コントローラが、所望の長さの帯状のダンネージを進めるために、一対の回転部材の第1の所定回転数の間、供給アセンブリを供給方向に作動させるように構成さてもよい。したがって、コントローラはまた、一対の回転部材が第1の所定回転数だけ回転した後に、供給アセンブリの供給方向の作動を停止するように構成されていてもよい。
【0009】
コントローラが、帯状のダンネージに裂け目を形成すべく捕捉点の上流の帯状のダンネージの上流領域を上流方向に反転させるために、一対の回転部材を第2の所定回転数だけ供給アセンブリを逆方向で作動させるように構成されていてもよい。したがって、コントローラはまた、一対の回転部材が第2の所定回転数だけ回転した後に、供給アセンブリの作動を停止するように構成さていてもよい。
【0010】
コントローラが、帯状のダンネージの所望の長さを進めるために、第1の所定時間にわたって、供給アセンブリを供給方向に作動させるように構成されていてもよい。したがって、コントローラはまた、第1の所定期間が経過した後に供給アセンブリの供給方向への作動を停止するように構成されていてもよい。
【0011】
コントローラが、帯状のダンネージの上流領域を上流方向に反転させて帯状のダンネージに裂け目を形成するために、供給アセンブリを第2の所定期間にわたって逆方向で動作させるように構成されていてもよい。したがって、コントローラはまた、第2の所定期間が経過した後に供給アセンブリの逆方向への動作を停止するように構成されていてもよい。
【0012】
ダンネージ変換機は、下流方向に進んだ帯状のダンネージの長さを検出するように構成されたダンネージ製造センサをさらに含んでもよい。
【0013】
引き裂き補助アセンブリが、ピンチアームに動作可能に結合され、ピンチアームを休止位置と挟持位置との間で動かすように構成された動力装置を含んでいてもよい。
【0014】
コントローラが、供給アセンブリの供給方向への作動を停止した後に、動力装置に捕捉信号を送ることによって、ピンチアームを休止位置から挟持位置に移動させるために引き裂き補助アセンブリを作動させるように構成されていてもよい。コントローラはまた、供給アセンブリの逆方向への作動停止後に、動力装置に対して解放信号を送ることによってピンチアームを挟持位置から休止位置に移動させるために引き裂き補助アセンブリの作動を解除させるように構成されていてもよい。
【0015】
動力装置は、電気モータを含んでもよい。
【0016】
供給アセンブリが、帯状のダンネージの接続部分を形成するために、それらの間を進む帯状のダンネージの2以上の層を連結するように構成されていてもよい。
【0017】
引き裂き補助アセンブリが、帯状のダンネージの少なくとも接続部分に引き裂きを形成すべく、帯状のダンネージの少なくとも接続部分を捕捉するように構成されていてもよい。
【0018】
ダンネージ変換機において個別のダンネージ製品を製造するための例示的な方法は、シートストック材を、シートストック材よりも低い密度を有する帯状のダンネージに成形するステップと、所望の長さの帯状のダンネージをダンネージ変換機の経路に沿って、下流方向に進めるステップを含んでいてもよい。本方法は、帯状のダンネージを捕捉点において捕捉するステップを含んでいてもよい。さらに、本方法は、帯状のダンネージの上流領域を下流方向とは反対の上流方向に反転させ、帯状のダンネージの上流領域に裂け目を生成することにより、帯状のダンネージから個別のダンネージ製品を少なくとも部分的に分離するステップを含んでもよい。上流領域は、捕捉点の上流にある。次に、本方法は、帯状のダンネージを捕捉点において解放するステップを含む。ダンネージ変換機が、経路の一側に位置するピンチアームと、経路のピンチアームとは反対側に位置しピンチアームに対向するストッパとを含む引き裂き補助アセンブリを含む。したがって、捕捉するステップおよび解放するステップは、ピンチアームが経路の一側に位置する休止位置と、ピンチアームが経路内に位置する挟持位置との間でピンチアームを作動させることを含む。
【0019】
進めるステップが、一対の回転部材を第1の所定回転数だけ供給方向に回転させることを含んでいてもよい。供給方向に回転する一対の回転部材が、帯状のダンネージを下流方向に進めるように協働する。
【0020】
反転させるステップが、一対の回転部材を第2の所定回転数だけ逆方向へ回転させることを含んでもよい。逆方向へ回転する一対の回転部材が、帯状のダンネージを上流方向へ反転させるように協働する。
【0021】
進めるステップが、第1の所定時間だけ発生してもよい。
【0022】
反転させるステップが、第2の所定時間だけ発生してもよい。
【0023】
捕捉するステップが、捕捉点においてピンチアームとストッパとの間に、帯状のダンネージを捕捉すべく、ピンチアームを休止位置から挟持位置に動かすために、引き裂き補助アセンブリを作動させることを含んでいてもよい。
【0024】
解放するステップが、ピンチアームを挟持位置から休止位置に移動させるために引き裂き補助アセンブリの作動を解除することを含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】ダンネージ変換機の概略図である。
図2】ピンチアームを有する引き裂き補助アセンブリが休止位置にあるダンネージ変換機の斜視図である。
図3】ピンチアームを有する引き裂き補助アセンブリが挟持位置にある、図2のダンネージ変換機の斜視図である。
図4図1のダンネージ変換機、特に引き裂き補助アセンブリの作動を示す連続的な概略図である。
図5図1のダンネージ変換機、特に引き裂き補助アセンブリの作動を示す連続的な概略図である。
図6図1のダンネージ変換機、特に引き裂き補助アセンブリの作動を示す連続的な概略図である。
図7図1のダンネージ変換機、特に引き裂き補助アセンブリの作動を示す連続的な概略図である。
図8図4~7の引き裂き補助アセンブリの一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで、個別のダンネージ製品を分離するために従来使用されていた手動引き裂き工程と半自動または自動刃物切断装置の両方を改良するために、引き裂き補助アセンブリを使用するダンネージ変換機および方法について詳細に説明する。引き裂き補助アセンブリは、ダンネージ変換機の供給アセンブリと協働して、刃物による切断装置を使用せずに、ダンネージ変換機で形成された帯状のダンネージの少なくとも一部に引き裂きを形成するものである。そのため、ダンネージ変換機からダンネージ製品を手作業で簡単に分離し、取り出すことができる。
【0027】
図1は、シートストック材の供給部20からシートストック材22を引き出し、シートストック材22がダンネージ変換機10を下流方向30に移動する際に帯状のダンネージ24に変換するように協働する成形アセンブリ12および供給アセンブリ14を備える概略的なダンネージ変換機10を示す。ダンネージ変換機10は、供給アセンブリ14の下流に、切断刃を用いずにダンネージ変換機10によって成形されたダンネージ24の実質的に連続した帯状体から、個別のダンネージ製品28を分離することを補助するように構成された引き裂き補助アセンブリ16を追加的に含む。ダンネージ変換機10は、ダンネージ変換機10の動作を制御するためのコントローラ32を含む。
【0028】
シートストック材22の供給部20は、例えば、ロールまたは扇状に折り畳まれたスタックとして供給されるシートストック材22の1つまたは複数のプライを含んでもよい。複数のロールまたはスタックが、変換のためのシートストック材22の複数のプライを提供するために使用されてもよい。紙は一般にリサイクル可能であり、再利用可能であり、再生可能な資源で構成されているので、紙はシートストック材22のための環境に配慮した選択肢である。したがって、ダンネージ変換機10で使用するための例示的なシートストック材22は、ロール形態または扇形に折り畳まれたスタックの一連の接続された長方形のページのいずれかで提供される単一プライまたは多重プライのいずれかのクラフト紙を含む。後続のロールまたはスタックは、先行するロールまたはスタックの後端部に接合され、シートストック材22の連続長をダンネージ変換機10に提供することができる。
【0029】
シートストック材22が、その中を通り下流方向30に引っ張られる成形アセンブリ12は、比較的平面的なシートストック材22を、シートストック材22よりも小さい幅寸法、大きい厚さ寸法、および低い密度を有する三次元形状を有する帯状のダンネージ24に変換するように構成されている。例えば、成形アセンブリ12は、シートストック材22の少なくとも一部を成形し、ランダムに皺になるように構成さてもよい。成形アセンブリ12は、収束成形シュートと、比較的平面的なシートストック材22を帯状のダンネージ24に成形するために収束成形シュート内に延びる、成形フレームなどの成形部材とを含んでいてもよい。具体的には、シートストック材22の側縁が成形フレームの周囲で互いに内側に向けられるように、比較的平坦なシートストック材22が収束成形シュートと成形部材との間で成形部材内に供給されてもよい。内側へ向けられると、シートストック材22はランダムに皺になり、複数の層が互いに重なり合うようにシートストック材22の側縁が寄せ合わさることもある。しかしながら、成形アセンブリは、上述の成形アセンブリ12に限定されず、比較的平面的なシートストック材22を、シートストック材22よりも低密度の三次元形状を有する帯状のダンネージ24に成形するのに適した任意の他のタイプであってもよい。
【0030】
供給アセンブリ14は、ダンネージ変換機10において成形アセンブリ12の下流に配置され、ダンネージ変換機10の動作において少なくとも1つの機能、一般的には2つの機能を実行するように構成されている。1つの機能は、供給機能である。供給機能を実行するために、供給アセンブリ14は、シートストック材22を供給部20から、成形アセンブリ12を通して、帯状のダンネージ24を成形アセンブリ12から引くよう構成されている。その際、供給アセンブリ14は、また、シートストック材の供給部20から成形アセンブリ12を通して連続したシートストック材22を下流方向30に供給するように構成されている。
【0031】
供給アセンブリ14のもう一つの機能は、接続機能であってもよい。接続機能を実行するために、供給アセンブリ14は、成形アセンブリ12から引かれた帯状のダンネージ24において、2つ以上のプライの重なり合う層、例えば重なり合う側縁の少なくとも一部を互いに連結し、連結された帯状のダンネージ24を供給アセンブリ14の下流に形成するように構成することができる。本明細書では、2つ以上のプライ、すなわち重なり合う層が連結されている帯状のダンネージ24の部分を、連結された帯状のダンネージ24の接続部分と呼ぶことにする。
【0032】
供給アセンブリ14は、ダンネージ変換機10の経路46に沿って帯状のダンネージ24を、供給アセンブリ14の下流に配置された引き裂き補助アセンブリ16に進めるように構成されている。引き裂き補助アセンブリ16は、供給アセンブリ14と協働して、帯状のダンネージ24の少なくとも一部を少なくとも部分的に引裂くか、あるいは他の方法で分離して、実質的に連続した帯状のダンネージ24から所望の長さの個別のダンネージ製品28を分離するのを補助するよう構成されている。具体的には、引き裂き補助アセンブリ16は、帯状のダンネージ24上の捕捉点で帯状のダンネージ24を捕捉するように構成されている。帯状のダンネージ24が捕捉されると、供給アセンブリ14は、捕捉点の上流で、帯状のダンネージ24の少なくとも一部を少なくとも部分的に引き裂くか、さもなければ分離するように逆方向に作動する。捕捉点は、裂け目が帯状のダンネージ24の連結された部分の少なくとも一部で形成されるように、帯状のダンネージ24の接続部分の少なくとも一部であってもよい。
【0033】
コントローラ32は、ダンネージ変換機10およびその構成部品の各々の動作を制御するように構成される。コントローラ32は、プロセッサと、メモリと、メモリに格納されたプログラムとを含むことができる。コントローラ32は、帯状のダンネージ24の所望の長さを決定するためなどの1つ以上の入力装置と、ダンネージ変換機10の各要素を制御するための出力を含む1つ以上の出力とをさらに含むことができる。入力装置は、キーボード、マウス、タッチスクリーンディスプレイ、スキャナまたはセンサ、バーコードリーダ、無線周波数識別装置(RFID)センサ、マイク、カメラなどのうちの1つまたは複数に接続することができ、またはそれらを含むことができる。コントローラ32は、帯状のダンネージ24の所望の長さを表す適切な入力を認識し、または特定の梱包容器に必要な1つまたは複数の長さを調べるための場所を識別するようにプログラムすることができる。
【0034】
ここで、図2および図3を参照して、例示的な供給アセンブリ14および例示的な引き裂き補助アセンブリ16について、より詳細に説明する。供給アセンブリ14が供給機能および接続機能の一方または両方を有するかどうかにかかわらず、例示的な供給アセンブリ14は、一対の回転部材40を含む。一対の回転部材40は、帯状のダンネージ24が移動するダンネージ変換機10の経路46を挟んで間隔を置いて配置された第1の回転部材42および第2の回転部材44を含む。一対の回転部材40は、帯状のダンネージ24を経路46を下流方向30に進めるように協働する。供給機能を実行するために、一対の回転部材40は、帯状のダンネージ24を成形アセンブリ12を通して引き、次に、シートストック材22をシートストック材22の供給部から成形アセンブリ12に引き込むために、その反対側の横側面に帯状のダンネージ24を徐々に係合する。第1の回転部材42および第2の回転部材44はそれぞれ、帯状のダンネージ24を把持するのに十分な摩擦を提供する表面を有し、シートストック材22に所望の把持力を提供するために、例えば、ローレット加工されていても、ゴムまたは他の高摩擦表面を有していてもよい。第1の回転部材42および第2の回転部材44は、好ましくは、必ずしもそうではないが、その間を通過する帯状のダンネージ24に対する把持を維持するために互いに付勢されている。
【0035】
接続機能を実行するために、一対の回転部材40は、その反対側で帯状のダンネージ24を変形させて、帯状のダンネージ24の接続部分を形成するように構成さてもよい。具体的には、第1の回転部材42と第2の回転部材44は、交互に、その間を通るシートストック材22の層を圧着する一対の噛み合う歯車によって構成されてもよいし、シートストック材22を切断してシートストック材22の隣接部分の平面からずれた1つまたは複数のタブを形成し、連結した帯状のダンネージをその三次元形状で保持してもよい。例えば、第1の回転部材42および第2の回転部材44はそれぞれ、その間を通る帯状のダンネージ24を変形させるための交差した歯を有することができる。帯状のダンネージ24を変形させることにより、交差した歯は、それによって帯状のダンネージ24内のシートストック材22のプライまたは重なり合う層を接続線に沿って機械的に連結し、連結した帯状のダンネージ24内にそれらを一緒に保持する。この機械的な連結は、プライまたは重なり合う層の間の化学的または接着的な結合とは区別される。第1の回転部材42および第2の回転部材44は、シートストック材22がその間を通過する際に、シートストック材22を追加的に平坦化、折り目付け、エンボス、切断、またはパンチ、またはその他の方法で変形させるように構成することができる。
【0036】
引き裂き補助アセンブリ16は、経路46の一方の側に設けられたピンチアーム48と、経路46の反対側に設けられたストッパ50とを含む。ストッパ50は、ピンチアーム48に対向し、ピンチアーム48が帯状のダンネージ24を捕捉できる面を提供する。ストッパ50は、ピンチアーム48とは経路46の反対側に配置されたプレートまたは別のピンチアームを含んでいてもよい。ストッパ50は、供給アセンブリに隣接する入口から引き裂き補助アセンブリの下流の出口まで経路46を画定するシュートの一部として形成することができる。
【0037】
ピンチアーム48は、休止位置(図2)と挟持位置(図3)との間で移動可能である。休止位置(図2)においては、ピンチアーム48は、それを通過する帯状のダンネージの前進を妨げないように、ストッパ50とは反対側で、かつ経路46から離れた経路46の一側に配置されている。したがって、ピンチアーム48の休止位置(図2)では、帯状のダンネージ24は、供給アセンブリ14によって下流方向30に経路46に沿って進められると、ピンチアーム48とストッパ50との間を自由に通過することができる。挟持位置(図3)では、ピンチアーム48は、そこを通る帯状のダンネージ24をピンチアーム48とストッパ50との間で捕捉するように経路46に配置される。したがって、挟持位置(図3)では、帯状のダンネージ24は、捕捉点でその間に捕捉されて保持されるため、もはやピンチアーム48とストッパ50との間を自由に通過することはできない。
【0038】
帯状のダンネージ24が、シートストック材22の複数の層が接続される接続線を含む場合、ピンチアーム48およびストッパ50は、好ましくは、接続線において帯状のダンネージ24に係合するように位置決めされる。帯状のダンネージ24が複数の接続線を含む場合、引き裂き補助アセンブリ16は、それぞれの接続線に係合するように配置された複数のピンチアーム48およびストッパ50の組を含んでいてもよい。
【0039】
ピンチアーム48は、ピンチアーム48が休止位置と挟持位置との間でピボットまたは回転するように、ダンネージ変換機10にピボット可能または回転可能に取り付けられていてもよい。あるいは、ピンチアーム48は、ピンチアーム48が休止位置と挟持位置との間で直線的に移動するように、ダンネージ変換機10に取り付けられることもある。ピンチアーム48の移動は、少なくとも1つの移動方向において動力装置によって動かされる。ピンチアーム48は、ばねで休止位置に付勢されてもよく、動力装置58によって挟持位置に能動的に移動してもよく、その動作は、図8を参照して以下でより詳細に説明される。
【0040】
図4図7を参照して、帯状のダンネージ24の少なくとも一部を少なくとも部分的に引き裂く、または他の方法で分離するための供給アセンブリ14と引き裂き補助アセンブリ16の協働について、次に説明する。図4に示されているように、コントローラ32は、一般に、供給アセンブリ14を供給方向52に動作させて、下流方向30に経路46に沿って、所望の長さの帯状のダンネージ24を進めるように構成されている。ダンネージ変換機10は、進められた帯状のダンネージ24の長さを検出するためのダンネージ製造センサ34を含んでいてもよい。ダンネージ製造センサ34は、コントローラ32に連結されているが、コントローラ32と別体であってもよいし、一体化されていてもよい。所望の長さの帯状のダンネージ24が進められると、コントローラ32は、供給アセンブリ14の供給方向52への動作を停止するように構成されている。
【0041】
コントローラ32は、第1の所定時間だけ供給アセンブリ14を供給方向52に作動させるように構成されてもよい。本実施形態において、ダンネージ変換機10は、経過した時間を決定するためのタイマ38を含む。タイマ38は、コントローラ32に連結されているが、別体であってもよいし、コントローラ32に一体化されていてもよい。第1の所定時間は、例えば、所望の長さの帯状のダンネージ24を進めるのに十分であるように選択することができる。第1の所定時間が経過した後、コントローラ32は、供給方向52における供給アセンブリ14の作動を停止するように構成されている。
【0042】
あるいは、コントローラ32は、一対の回転部材40の第1の所定回転数だけ供給アセンブリ14を供給方向52に作動させるように構成されていてもよい。本実施形態において、ダンネージ変換機10は、一対の回転部材40が回転した回転数を判定するための回転カウンタ31を含んでいてもよい。回転カウンタ31は、コントローラ32に連結されているが、別体であってもよいし、コントローラ32に一体化されていてもよい。第1の所定回転数は、例えば、所望の長さの帯状のダンネージ24を進めるのに十分であるように選択することができる。一対の回転部材40が第1の所定数の回転をした後、コントローラ32は、供給方向52における供給アセンブリ14の作動を停止するように構成されている。
【0043】
図5に示されているように、所望の長さの帯状のダンネージ24が進められた後、コントローラ32は、前述のように、供給アセンブリ14の供給方向52への作動を停止させるように構成されている。次に、変換機32は、ピンチアーム48を休止位置(図2および図4)から挟持位置(図3および図5)に移動させて、捕捉点54でピンチアーム48とストッパ50との間に帯状のダンネージ24を捕捉するために、引き裂き補助アセンブリ16を作動させるように構成されている。
【0044】
次に図6について説明すると、ピンチアーム48とストッパ50との間に帯状のダンネージ24を捕捉するために引き裂き補助アセンブリ16が作動されると、コントローラ32は、供給方向52とは反対の逆方向53に供給アセンブリ14を作動させるように構成されている。ダンネージ変換機10は、ピンチアーム48が挟持位置にあることを検出するためのピンチアーム作動センサ51を含んでいてもよい。ピンチアーム作動センサ51が、ピンチアーム48が挟持位置にあることを検出すると、コントローラ32は、供給アセンブリ14が逆方向53に作動するように指示する。このようにして、コントローラ32は、ピンチアーム48が挟持位置にあるときにのみ、供給アセンブリ14を逆方向53に作動させるように構成されている。
【0045】
コントローラ32は、供給アセンブリ14を逆方向53に作動させて、帯状のダンネージ24の少なくとも一部を少なくとも部分的に引き裂く、または他の方法で分離するように構成されている。例えば、帯状のダンネージ24が捕捉点54においてピンチアーム48とストッパ50との間に捕捉されている間に逆方向53に作動する供給アセンブリ14は、帯状のダンネージ24の上流部分(すなわち、捕捉点54の上流の帯状のダンネージ24の部分)を、下流方向30とは反対の上流方向31へ引く。これにより、帯状のダンネージ24には、帯状のダンネージ24の上流部分において、裂け目56が形成される。帯状のダンネージ24が接続部分を含む実施形態においては、捕捉点54は、好ましくは、裂け目56が少なくとも接続部分に生じるように、少なくとも接続部分にあり、この場合、帯状のダンネージ24からのダンネージ製品の分離を手動で完了することはより困難となり得る。裂け目56は、少なくとも部分的な裂け目である。
【0046】
コントローラ32は、タイマ38を使用して、第2の所定期間だけ供給アセンブリ14を逆方向53に作動させるように構成されていてもよい。第2の所定期間は、帯状のダンネージ24に裂け目56を生じさせるのに十分足りて、帯状のダンネージ24を反転させるのに十分な時間を選択することができる。第2の所定期間が経過した後、コントローラ32は、逆方向53における供給アセンブリ14の作動を停止するように構成されている。
【0047】
あるいは、コントローラ32は、一対の回転部材40の第2の所定数の回転の間、供給アセンブリ14を逆方向53に作動させるように構成されていてもよい。第2の所定回数の回転は、例えば、帯状のダンネージ24に裂け目56を形成するのに十分足りて、帯状のダンネージ24を反転させるのに十分であるように選択することができる。一対の回転部材が第2の所定回転数回転した後、コントローラ32は、逆方向53における供給アセンブリ14の作動を停止するように構成されている。
【0048】
図7に示されているように、裂け目56が形成された後、コントローラ32は、前述したように、逆方向53における供給アセンブリ14の作動を停止するように構成されている。次に、変換機32は、ピンチアーム48を挟持位置(図3、5、および6)から休止位置(図2、4、および7)に移動させて、ピンチアーム48とストッパ50との間の帯状のダンネージ24を解放するために、引き裂き補助アセンブリ16を解除させるように構成されている。
【0049】
図8を参照すると、休止位置(図2、4、および7)と挟持位置(図3、5、および6)との間のピンチアーム48の少なくとも1つの移動方向は、動力装置58によって駆動されている。動力装置58は、低トルクの高速電気モータ、空気圧モータ、油圧モータ、ソレノイド、またはピンチアーム48をストッパ50に対して相対的に動かすことができる他の任意の装置を含んでもよい。動力装置58は、ピンチアーム48を両方向に動かすことができ、あるいは、ばねまたは他の付勢装置を使用してピンチアーム48を一方向に動かすことができる。動力装置58は、コントローラ32およびピンチアーム48に動作可能に結合され、ピンチアーム48を休止位置(図2、4、および7)と挟持位置(図3、5、および6)との間で移動させるように構成されている。コントローラ32は、供給アセンブリ14の供給方向52への作動を停止した後、ピンチアーム48を休止位置(図2、4、および7)から挟持位置(図3、5、および6)へ移動させるために引き裂き補助アセンブリ16を作動するように構成されている。コントローラ32は、逆方向53における供給アセンブリ14の作動を停止した後に、ピンチアーム48を挟持位置(図3、5、および6)から休止位置(図2、4、および7)に移動させるために引き裂き補助アセンブリ16を解除させるように構成されている。
【0050】
ここで、本明細書で前述したようなダンネージ変換機10および、その様々な構成要素などを用いたダンネージ変換機により個別のダンネージ製品を製造する方法について説明する。本方法は、シートストック材を、シートストック材よりも低い密度を有する帯状のダンネージに成形するステップを含んでいる。また、本方法は、所望の長さの帯状のダンネージをダンネージ変換機の経路に沿って下流方向に進めるステップを含んでいる。進めるステップでは、所望の長さのダンネージが進められた後に停止させることもできる。
【0051】
本方法は、所望の長さの帯状のダンネージが進められたことを検出するステップをさらに含んでいてもよい。進めるステップにおいては、所望の長さの帯状のダンネージが進められたことを検出するステップの後に、進めるステップを停止することもできる。
【0052】
進めるステップは、第1の所定時間だけ行われてもよい。従って、方法は、第1の所定期間が経過したことを検出するステップを追加的に含んでもよい。その後、進めるステップは、第1の所定の期間が経過したことを検出した後に停止することもできる。
【0053】
進めるステップは、図2および図3を参照して説明した前述のような一対の回転部材を、第1の所定回転数の間、供給方向に回転させることを含んでいてもよい。供給方向に回転する一対の回転部材は、帯状のダンネージを下流方向に進めるように協働する。したがって、本方法は、一対の回転部材が第1の所定回転数だけ供給方向に回転したことを検出するステップをさらに含むことができる。そして、一対の回転部材が第1の所定回転数だけ供給方向に回転したことを検出した後、進めるステップを停止することができる。また、進めるステップは、複数の層を連結することを含んでもよく、具体的には、帯状のダンネージの接続部分において、回転部材によって複数の層を連結する。
【0054】
本方法は、さらに、捕捉点において所望の長さの帯状のダンネージを捕捉するステップを含む。前述したように、ダンネージ変換機10は、経路の一側に位置するピンチアームと、ピンチアームとは反対側に位置しピンチアームに対向するストッパとを含む引き裂き補助アセンブリ16(図3)とを含む。したがって、捕捉するステップは、引き裂き補助アセンブリを作動させてピンチアームを休止位置から挟持位置に移動させるステップを含んでもよい。前述のように、休止位置においては、ピンチアームは経路の一側に位置し、挟持位置においては、ピンチアームは経路内に位置し、ピンチアームと捕捉点におけるストッパとの間の所望の長さの帯状のダンネージを捕捉する。一実施形態では、捕捉ステップは、接続部分、そしておそらく接続部分のみを係合させて、接続部分の引き裂きを開始させることを含む。
【0055】
次に、本方法は、捕捉ステップの後に、所望の長さの帯状のダンネージの上流領域を、下流方向とは逆に上流方向に反転するステップを含む。所望の長さの帯状のダンネージの上流領域は、捕捉点の上流にある。反転するステップは、帯状のダンネージに裂け目を作り、所望の長さの帯状のダンネージから個別のダンネージ製品を少なくとも部分的に分離する。
【0056】
反転させるステップは、第2の所定期間の間、発生する可能性がある。従って、本方法は、第2の所定期間が経過した後に、反転するステップを停止させることを含む。
【0057】
あるいは、反転するステップは、一対の回転部材を第2の所定回転数だけ逆方向へ回転させることを含んでもよい。逆方向へ回転する一対の回転部材は、帯状のダンネージを上流方向へ反転させるように協働する。したがって、本方法は、一対の回転部材が第2の所定回転数だけ逆方向に回転したことを検出するステップをさらに含むことができる。そして、逆方向への第2の所定回数の回転を検出した後に、反転するステップを停止させることができる。
【0058】
本方法はまた、反転するステップの後に、所望の長さの帯状のダンネージを捕捉点において解放するステップを含む。解放するステップは、ピンチアームを挟持位置から休止位置に移動させるために、引き裂き補助アセンブリを休止させるステップを含んでもよい。本方法は、個別のダンネージ製品を所望の長さの帯状のダンネージから分離するステップを追加で含んでもよい。そして、進めるステップは第1の進めるステップであってもよく、方法は、このステップの後に第2の進めるステップをさらに含んでもよいし、反転するステップの後に所望の長さの帯状のダンネージを解放してもよい。反転するステップが個別のダンネージ製品を帯状のダンネージから完全に分離しない場合、ユーザは、反転するステップの後に、帯状のダンネージから個別のダンネージ製品を手動で分離することができる。
【0059】
本発明のダンネージ変換機およびダンネージ変換機の操作方法は、切断刃を使用することなく、そこを通る帯状のダンネージの少なくとも一部に裂け目を形成するための引き裂き補助アセンブリを含む。この引き裂き補助アセンブリは、従来のダンネージ変換機で採用されていた手動の引き裂き工程や刃物による切断装置を改善し、そこから個別のダンネージ製品を分離するためのものである。引き裂き補助アセンブリを含むダンネージ変換機では、シートストック材の供給から帯状のダンネージを形成することができ、切断刃の追加費用なしで帯状のダンネージから個別のダンネージ製品を分離することができる。帯状のダンネージが部分的にしか破れていない場合、好ましくは、もしあれば、少なくとも接続部分の線で破れている場合、個別のダンネージ製品は、帯状のダンネージから手動で容易に分離することができる。
【0060】
まとめとして、例示的なダンネージ変換機10は、シートストック材22を、シートストック材22よりも低い密度を有する帯状のダンネージ24に成形するように構成されている成形アセンブリ12を含んでいる。ダンネージ変換機10はまた、シートストック材22を供給部20から引き、成形アセンブリ12を通り、帯状のダンネージ24を経路46に沿って下流方向30に進めるように構成された、成形アセンブリ12の下流の供給アセンブリ14を含んでいる。ダンネージ変換機10は、供給アセンブリ14の下流にある引き裂き補助アセンブリ16も含んでいる。引き裂き補助アセンブリ16は、経路46の一側に位置するピンチアーム48と、経路46のピンチアーム48とは反対側に位置するピンチアーム48に対向するストッパ50とを含んでいる。ピンチアーム48は、ピンチアーム48が経路46の一側に位置して、経路46から外れた休止位置と、ピンチアーム48が経路46内に位置して、ピンチアーム48とストッパ50との間に帯状のダンネージ24を捕捉する挟持位置との間で移動可能である。ダンネージ変換機10は、ダンネージ変換機10の作動を制御するように構成されたコントローラ32も含んでいる。ピンチアーム48が挟持位置にある間に供給アセンブリ14を反転させると、帯状のダンネージ24が引き裂かれる。
【0061】
以下の請求項によって定義される発明は、特定の実施形態に関して示され、説明されているが、本明細書および付属の図面を読み、理解すれば、当業者には同等の代替および変更が起こり得るであろう。特に、上述した完全体(構成要素、アセンブリ、装置、複合体など)が果たす様々な機能に関して、そのような完全体を説明するために用いられる用語(「手段」への言及を含む)は、特に断らない限り、ここに例示した本発明の例示的実施形態においてその機能を果たす開示済みの構造と構造的に同等ではないとしても、説明済みの完全体の所定の機能を果たす任意の完全体(すなわち、機能的に同等)に対応することを意図する。更に、本発明の特定の特徴は、いくつかの例示的な実施形態のうちの1つだけに関して上記で説明されたかもしれないが、そのような特徴は、任意の所定のまたは特定の用途に対して所望され、かつ有利であり得るように、他の実施形態の1つ以上の他の特徴と組み合わせられてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】