(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-28
(54)【発明の名称】胚移植システム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/435 20060101AFI20231120BHJP
【FI】
A61B17/435
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023523608
(86)(22)【出願日】2021-10-15
(85)【翻訳文提出日】2023-06-08
(86)【国際出願番号】 EP2021078712
(87)【国際公開番号】W WO2022079301
(87)【国際公開日】2022-04-21
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523137795
【氏名又は名称】プレミアム ファーティリティ エセ.エレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シモン ヴァレース カルロス
(72)【発明者】
【氏名】サンタマリア コスタ ハビエル
(72)【発明者】
【氏名】ヒメネス モレノ デビッド
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160HH02
4C160MM53
4C160NN01
(57)【要約】
本発明は、処置材料および胚を有する流体様材料を子宮に導入するための分配器具および方法に関する。より具体的には、本発明は、ヒトまたは任意の他の哺乳動物種の子宮内膜に受精卵または胚を送達するための装置、および前記装置を制御するための関連するコンピュータプログラムに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトまたは任意の他の哺乳動物種の母体子宮内膜に受精卵または胚を送達するのに適した装置であって、女性生殖系の管腔内に適合するように構成された本体を備え、前記本体が、
前記本体の近位端から前記本体の遠位部分まで延在し、前記本体の前記遠位部分に遠位開口部を有する管腔であって、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体を摺動可能に受け入れるように構成された管腔を備え、
前記装置が、
前記内側本体を前記本体の前記遠位開口部から前進させるように動作可能な第1のアクチュエータと、受精卵を前記内側本体から排出するように動作可能な第2のアクチュエータと、をさらに備える、装置。
【請求項2】
前記内側本体の前記遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態にあるか、または、前記内側本体の前記遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるかを測定するように構成された測定アセンブリと、
前記測定アセンブリに結合され、前記装置が前記第1の状態または前記第2の状態にあることを示すように構成された指示装置と、
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記測定アセンブリが、導電性である前記内側本体の遠位部分と電気的に接触し、前記静電容量の表示を提供するように構成され、前記第1の状態が、閾値を下回る静電容量測定値によって示され、前記第2の状態が、前記閾値を上回る静電容量測定値によって示される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記所定の距離がゼロである、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記本体の前記遠位部分に配置された測定部分を備える測定アセンブリであって、前記装置が、前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態にあるのか、または前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるのかを測定するように構成された測定アセンブリと、
前記測定アセンブリに結合され、前記測定アセンブリが前記第1の状態または前記第2の状態にあることを示すように構成された指示装置と、をさらに備え、
前記第1のアクチュエータが、前記内側本体を前記遠位開口部から少なくとも前記所定の距離だけ前進させるように動作可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記測定アセンブリが、
前記遠位開口部の近位にある1つまたは複数の光源であって、前記本体の前記遠位部分から光を放射するようにそれぞれ構成された1つまたは複数の光源と、
前記遠位開口部から離れた焦点に前記1つまたは複数の光源を集束させるように構成された1つまたは複数の収束レンズと、
前記焦点を含む視野を有する撮像装置と、を備え、
前記放射光が前記焦点において前記子宮内膜上皮に入射するとき、前記遠位開口部は前記子宮内膜上皮から前記所定の距離にあり、
任意に、前記指示装置が、前記撮像装置のディスプレイを備え、任意に、前記撮像装置が、カメラ、またはファイバスコープを備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記本体の前記遠位部分から前記子宮内膜上皮上に非集束光を放射するように構成された二次光源をさらに備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1つまたは複数の光源が、前記光源が前記焦点において収束するように、2つ以上の分離された光源を備え、前記光源からの前記子宮内膜上皮への前記入射光が収束するとき、前記遠位開口部が、前記所定の近接内にあり、好ましくは、前記1つまたは複数の光源が、3つ以上の分離された光源を備える、請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
前記測定アセンブリが、
前記遠位開口部の近位で終端するOCTファイバ束を備える光干渉断層法(OCT)走査プローブであって、前記子宮内膜上皮の一部までの前記遠位開口部の距離を計算するように構成された前記OCT走査プローブ、または
前記遠位開口部の近位で終端する光ファイバを備えるレーザプローブであって、前記子宮内膜上皮に伝達され、前記光ファイバを通って前記レーザプローブに反射して戻ってくるレーザ放射の飛行時間を測定するように構成されたレーザプローブ、または
前記本体が前進されるときに最初に前記子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された前記本体の前記遠位部分の一部に配置された圧力センサであって、前記所定の距離がゼロであり、前記第1の状態が閾値を下回る圧力測定値によって示され、前記第2の状態が前記閾値を上回る圧力測定値によって示される、圧力センサ、または
前記子宮内膜上皮に向かって音波を放射するように構成された、前記遠位開口部に近接するエミッタおよびレシーバを備える超音波プローブであって、前記測定アセンブリが、前記子宮内膜上皮までの前記遠位開口部の距離を計算するように構成されている、超音波プローブ、
またはそれらの任意の組み合わせ、
を備える、請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記測定アセンブリが、前記本体が前進されるときに最初に前記子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された、前記本体の前記遠位部分の前記一部に配置された静電容量センサを備え、前記測定アセンブリが、好ましくは前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が変化するにつれて、前記静電容量の指示を提供するように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項11】
前記測定アセンブリが、前記本体が前進されるときに最初に前記子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された、前記本体の前記遠位部分の前記一部に配置された導電性要素を備え、前記測定アセンブリが、好ましくは前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が変化するにつれて、前記静電容量の指示を提供するように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項12】
前記所定の距離がゼロであり、前記第1の状態が閾値を下回る静電容量測定値によって示され、前記第2の状態が前記閾値を上回る静電容量測定値によって示される、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記測定アセンブリが、前記内側本体の前記遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第3の状態にあるか、または前記内側本体の前記遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第4の状態にあるかを測定するようにさらに構成され、前記指示装置が、前記装置が前記第3の状態または前記第4の状態にあることを示すようにさらに構成されている、請求項5から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記測定アセンブリが、導電性である前記内側本体の遠位部分と電気的に接触し、前記静電容量の指示を提供するように構成され、前記第3の状態が、閾値を下回る静電容量測定値によって示され、前記第4の状態が、前記閾値を上回る静電容量測定値によって示され、好ましくは、前記所定の距離がゼロである、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記本体が、前記本体の前記管腔内の前記内側本体の所定の位置を確立する基準マークを備え、前記所定の位置では、前記内側本体の前記遠位端が、前記本体の前記遠位端に対して所定の距離だけオフセットして配置される、請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体をさらに備える、請求項1から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記遠位開口部から離れた焦点を含む視野を有する撮像装置をさらに備える、請求項1から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記本体の遠位部分を操作するように構成されたステアリング機構と、前記ステアリング機構を動作させるための第3のアクチュエータと、をさらに備える、請求項1から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記ステアリング機構が、
前記本体の一部を少なくとも部分的に取り囲むように構成された管壁を形成する複数の接続されたリングと、
前記管壁に沿って長手方向に延在し、前記管壁の遠位端に取り付けられた少なくとも1つのケーブルと、を備え、
前記第3のアクチュエータが、前記本体の前記遠位部分を操作するために少なくとも1つのケーブルを収縮および伸長するように動作可能であり、
好ましくは、前記ステアリング機構が、前記管壁の周りの異なる周方向位置に配置された複数の前記ケーブルを備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第3のアクチュエータが、
内側要素と、
前記内側要素を収容する外側シェルであって、前記少なくとも1つのケーブルのそれぞれが近位部分において前記外側シェルに固定的に接続され、
前記内側要素が、前記管壁に固定的に接続され、
前記外側シェルが、前記内側要素に対して回転可能である、外側シェルと、
任意に、前記外側シェルを介して前記内側要素に固定されたハンドルと、
を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記内側要素が、前記外側シェルに当接するように付勢された1つまたは複数の構成要素を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記本体が、前記ステアリング機構および第3のアクチュエータに対して摺動可能である、請求項18から21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
バルーンカテーテルをさらに備え、前記バルーンカテーテルが、
外側管状本体と、
前記外側管状本体内に摺動可能に受け入れられ、前記ステアリング機構または本体を受け入れるように構成された反転可能管と、を備え、
前記バルーンカテーテルが、前記外側管状本体と前記反転可能管との間に流体を収容するように構成され、
前記ステアリング機構または本体が前進されると、前記反転可能管が反転する、請求項1から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記バルーンカテーテルが、前記バルーンカテーテルに流体を充填するための流体ポートを備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記流体ポートが、流体のリザーバに流体接続され、任意に、前記リザーバの前記最大容積が、前記バルーンカテーテルの過充填容積よりも小さい、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記リザーバが、ピストンハウジングおよびピストンと、前記ピストンを遠位方向に付勢して前記リザーバ内の前記流体を加圧するように構成された付勢機構とによって形成される、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記ピストンを近位位置にロックするための解放可能なロック機構をさらに備える、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記ピストンハウジングおよびピストンが、前記ステアリング機構または本体を摺動可能に受け入れるように構成されている、請求項26または27に記載の装置。
【請求項29】
前記ステアリング機構または本体が、前記ステアリング機構または本体が最大位置まで前進可能であるように、前記管状バルーンに固定される、請求項23から28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記内側本体によって摺動可能に受け入れられたプランジャをさらに備え、前記第2のアクチュエータが、前記内側本体に対して遠位方向に前記プランジャを摺動させることによって前記内側本体から受精卵を放出するように動作可能であり、任意に、前記第2のアクチュエータが、前記プランジャを前進させるためのリードねじを備える、請求項1から29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記第1のアクチュエータが、前記プランジャが前記内側本体に対して遠位に摺動されるときに前記内側本体を後退させるように構成されている、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記本体の近位部分に接続するように構成されたモーションコントローラをさらに備え、前記モーションコントローラが、前記本体を前進/後退させるように、および/または前記本体を収容する外側カテーテルを前進/後退および/または回転させるように構成された1つまたは複数のリードねじを備える、請求項1から31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記モーションコントローラが、前記リードねじのうちの1つまたは複数を作動させるように構成された1つまたは複数の作動機構を備える、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記本体の近位部分に接続するように構成されたモーションコントローラをさらに備え、前記コントローラが、前記モーションコントローラに対して前記本体を前進させるために、前記第1のアクチュエータ、第2のアクチュエータ、および/または第4のアクチュエータのうちの1つまたは複数を作動させるように構成されている、請求項1から33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記第1、第2、および第4のアクチュエータのうちの1つまたは複数がリードねじを備え、前記モーションコントローラが、前記リードねじのうちの1つまたは複数を作動させるように構成されている、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
コネクタハウジングを有し、前記モーションコントローラに接続するように構成されたコネクタをさらに備え、前記コネクタハウジングが、
前記本体の近位部分を固定的に受け入れる本体コネクタであって、前記本体コネクタが、固定された向きで前記コネクタハウジングに対して摺動可能であり、前記第4のアクチュエータが前記本体コネクタを前進させるためのリードねじを備える、本体コネクタ、および/または
前記内側本体の近位部分を固定的に受け入れる内側本体コネクタであって、前記内側本体コネクタが、任意には固定された向きで、前記コネクタハウジングに対して摺動可能であり、前記第1のアクチュエータが前記内側本体コネクタを前進させるためのリードねじを備える、内側本体コネクタ、および/または
前記内側本体によって摺動可能に受け入れられたプランジャの近位部分を固定的に受け入れるプランジャコネクタであって、前記プランジャコネクタが、任意には固定された向きで、前記コネクタハウジングに対して摺動可能であり、前記第2のアクチュエータが前記プランジャコネクタを前進させるためのリードねじを備える、プランジャコネクタ、のうちの1つまたは複数を受け入れる、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記本体コネクタ、内側本体コネクタ、またはプランジャコネクタを前進させるための前記リードねじのうちの1つまたは複数の近位端が、前記モーションコントローラの対応するリードねじ駆動部に前記1つまたは複数のリードねじを回転可能にロックするための歯を備え、任意に、前記リードねじ駆動部が、前記コネクタに向かって遠位方向に付勢される、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記コネクタが、任意には固定された向きで、前記モーションコントローラに解放可能に接続するように構成されている、請求項36または37に記載の装置。
【請求項39】
前記測定部分が、前記コネクタの第1の電気端子に電気的に接続され、前記モーションコントローラが、前記第1の電気端子との接触を維持するために前記第1の電気端子に向かって付勢された対応する第2の電気端子を備え、および/または、前記測定部分が、前記コネクタの第1の光端子に光学的に接続され、前記モーションコントローラが、前記第1の光端子と面シールを形成するように構成され、前記第1の光端子に向かって付勢されて前記第1の光端子との前記面シールを維持する対応する第2の光端子を備える、請求項35から38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記測定アセンブリが、前記測定部分の前記測定値を示す電子出力を含み、前記指示装置が、前記電子出力を分析して、前記測定アセンブリが前記第1の状態にあるか前記第2の状態にあるかを決定するように構成されている、請求項1から39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記指示が、1つまたは複数のアクチュエータを制御するように構成された電子コントローラに提供されるように構成されている、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記アクチュエータのうちの1つまたは複数が電子的に制御される、請求項1から41のいずれか1項に記載の装置。
【請求項43】
請求項42に記載の装置を制御するように構成されたコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、
1つまたは複数の電子制御アクチュエータを作動させる命令を受信するステップと、前記1つまたは複数の電子制御アクチュエータを作動させるステップと、
を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処置材料および胚を有する流体様材料を子宮に導入するための分配器具および方法に関する。より具体的には、本発明は、受精卵を子宮に送達するための装置、および前記装置を制御するための関連するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
1978年に最初に成功したヒト体外受精(IVF)および胚移植(ET)は、過剰排卵および子宮内授精などのより従来的な治療方法では失敗した不妊症のカップルを処置するために広く実践されている手順になっている。IVFおよび関連する手順の最も一般的な症状は、卵管が閉塞または損傷した女性を含み、精子および/または卵の質が低いことを含む配偶子体外受精または配偶子卵管内移植法(GIFT)などである。関連因子は、女性の年齢および子宮内膜受容度を含む。この手順は、精子の直接(卵細胞質内)注射が選択肢である重度の男性因子の場合にも使用されることができる。
【0003】
IVF/ET手順は、典型的には、女性が自ら排卵する能力を最初に抑制し、次いで不妊治療薬によって卵巣の卵胞の発達を刺激するためのホルモン刺激を含む。成熟卵は、針を使用して経膣的に卵巣から取り出され、好ましくは超音波下で誘導される。卵を採取した後、卵が識別され、成熟度に関して選別され、次いで雄からの精子試料とともに置かれる。受精の約24時間後、卵が検査されて受精を確認し、これは採取した卵の約65%から85%で起こる。
【0004】
短い発達期間の後、胚は、送達カテーテルを使用して一定量の流体とともに子宮に移される。送達カテーテルは、通常、子宮内膜への損傷を避けるために軟質プラスチック材料から作られる。成功した移植を達成することには多くの潜在的な困難がある。標準的な送達カテーテルの柔らかい性質のために、多くの場合、カテーテルの先端は、それ自体の上で曲がるか、または子宮の底から離れるように湾曲することがある。先端はまた、子宮内膜の層と子宮筋層との間を偶発的に通過することがある。逆に、より硬いカテーテルは、子宮または子宮頸部への外傷のリスクを増加させ、後者はおそらくプロスタグランジンの放出および子宮内膜からの卵の排出をもたらす。
【0005】
成功した移植を達成する際の1つの特定の困難は、外科医が、胚が移植される子宮および子宮内膜を視覚化する際に有する困難である。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した装置であって、雌性生殖系の管腔内に嵌合するように構成された本体を備え、本体が、本体の近位端から本体の遠位部分まで延在し、本体の遠位部分に遠位開口部を有する管腔を備え、管腔が、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体を摺動可能に受け入れるように構成され、装置が、体内の遠位開口部から内側本体を前進させるように動作可能な第1のアクチュエータと、受精卵を内側本体から排出するように動作可能な第2のアクチュエータと、をさらに備える装置が提供される。
【0007】
特定の実施形態では、装置は、装置が、内側本体の遠位端と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態、または内側本体の遠位端と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるかどうかを測定するように構成された測定アセンブリと、測定アセンブリに結合され、装置が第1の状態または第2の状態にあることを示すように構成された指示装置と、をさらに備える。
【0008】
特定の実施形態では、装置は、本体の遠位部分に配置された測定部分を備える測定アセンブリであって、装置が、本体の遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態にあるか、または本体の遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるかを測定するように構成されている、測定アセンブリと、測定アセンブリに結合され、測定アセンブリが第1の状態または第2の状態にあることを示すように構成された指示装置と、をさらに備える。第1のアクチュエータは、内側本体を遠位開口部から少なくとも所定の距離だけ前進させるように動作可能である。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様の装置を制御するように構成されたコンピュータプログラム製品であって、アクチュエータの1つまたは複数が電子的に制御され、コンピュータプログラム製品が、プログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに、以下のステップ、すなわち、1つまたは複数の電子的に制御されたアクチュエータを作動させる命令を受信するステップと、1つまたは複数の電子制御アクチュエータを作動させるステップと、を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示のより良い理解を可能にし、それがどのように実施されることができるかを示すために、ここで添付の概略図を単なる例として参照する。
【
図1A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した装置の斜視図を示している。
【
図1B】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した別の装置の斜視図を示している。
【
図1C】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した別の装置の斜視図を示している。
【
図1D】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した別の装置の斜視図を示している。
【
図1E】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した別の装置の斜視図を示している。
【
図1F】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した別の装置の斜視図を示している。
【
図2A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の斜視図を示している。
【
図2B】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる
図2Aの測定アセンブリの撮像装置のビューを示している。
【
図2C】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる
図2Aの測定アセンブリの撮像装置のビューを示している。
【
図3】本明細書に示されて記載される実施形態のうちの1つまたは複数における測定アセンブリの一部として使用するための撮像装置を備える撮像アセンブリの斜視図を示している。
【
図4】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる測定部の正面図を示している。
【
図5A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる測定部の断面側面図を示している。
【
図5B】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる
図5Aの測定アセンブリの撮像装置のビューを示している。
【
図5C】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる
図5Aの測定アセンブリの撮像装置のビューを示している。
【
図6】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の正面図を示している。
【
図7A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の斜視図を示している。
【
図7B】
図7Aに示す測定部分のA-A線に沿った断面側面図を示している。
【
図7C】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる
図7Aの測定アセンブリの撮像装置のビューを示している。
【
図7D】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる
図7Aの測定アセンブリの撮像装置のビューを示している。
【
図8A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の斜視図を示している。
【
図8B】異なる構成における
図8Aに示す測定部分の線A-Aに沿った断面側面図を示している。
【
図8C】異なる構成における
図8Aに示す測定部分の線A-Aに沿った断面側面図を示している。
【
図9A】本明細書に示されて記載されるいくつかの実施形態にかかるステアリング機構の側面図を示している。
【
図9B】本明細書に示されて記載されるいくつかの実施形態にかかる別のステアリング機構の側面図を示している。
【
図9D】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、ケーブルが後退位置にあるステアリング機構の側面図を示している。
【
図9E】本明細書に示されて記載されるいくつかの実施形態にかかる第3のアクチュエータの斜視図を示している。
【
図9F】外側シェルが透明として示されている、
図9Eに示す第3のアクチュエータの斜視図を示している。
【
図9G】本明細書に示されて記載されるいくつかの実施形態にかかるステアリング機構の内側要素の斜視図を示している。
【
図9H】外側シェルが部分的に透明として示されている、本明細書に示されて記載されるいくつかの実施形態にかかるステアリング機構の斜視図を示している。
【
図10A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる装置の様々な構成における斜視図を示している。
【
図10B】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる装置の様々な構成における斜視図を示している。
【
図10C】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる装置の様々な構成における斜視図を示している。
【
図10D】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる装置の様々な構成における斜視図を示している。
【
図11】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる指示装置の図を示している。
【
図12】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる装置を制御するために使用されることができるコンピュータの図を示している。
【
図13A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかるコネクタの断面斜視図を示している。
【
図13C】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかるコネクタの近位端の斜視図を示している。
【
図13D】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかるモーションコントローラの遠位端の斜視図を示している。
【
図13F】本明細書において示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる、本体コネクタとモーションコントローラの遠位端との間の接続の斜視図を示している。
【
図13G】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかるモーションコントローラの近位部分の斜視図を示している。
【
図13H】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかるモーションコントローラの斜視図を示している。
【
図14A】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかるバルーンカテーテルの断面側面図を示している。
【
図14D】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる別のバルーンカテーテルの断面側面図を示している。
【
図14E】非反転状態にある
図14Dのバルーンカテーテルの断面側面図を示している。
【
図14F】反転状態にある
図14Dのバルーンカテーテルの断面側面図を示している。
【
図14G】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる別のバルーンカテーテルの斜視図を示している。
【
図14J】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる別のバルーンカテーテルの斜視図を示している。
【
図14K】反転状態にある
図14Gに示すバルーンカテーテルの遠位端の斜視図を示している。
【
図14L】
図14Kに示すバルーンカテーテルの遠位先端の拡大断面側面図を示している。
【
図15】本明細書に示されて記載される1つまたは複数の実施形態にかかる装置を使用するための例示的な方法のフローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1Aは、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した装置100の斜視図を示し、装置100は、女性生殖系の管腔内に嵌合するように構成された本体110(例えば、カテーテル)を備える。本体は、本体110の近位端130から本体110の遠位部分140まで延在し、本体の遠位部分140に遠位開口部150を有する管腔120を備える。管腔120は、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体160を摺動可能に受け入れるように構成されている。装置100はまた、内側本体160を本体110の遠位開口部150から前進させるように動作可能な第1のアクチュエータ190と、受精卵または胚を内側本体から排出するように動作可能な第2のアクチュエータ195とを備える。
【0012】
本体110の寸法は、明確にするために
図1A~
図1Fでは誇張されているが、実際には、本体110は、子宮内膜上皮まで子宮内に延在するように構成された狭い細長い本体である。
【0013】
図1Bは、
図1Aの装置100の実施形態を示し、装置100は、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体160をさらに含む。この実施形態では、内側本体160は、本体110の管腔120に配置されて示されている。プランジャ165は、内側本体160内に収容され、第2のアクチュエータ195によって作動されると内側本体160の遠位端に向かって前進し、内側本体160の内側に位置する受精卵を放出するように構成されている。
【0014】
図1Cは、
図1Aの装置100の実施形態を示し、装置は、本体110、好ましくは本体110の遠位部分に存在する基準マーク163をさらに備える。そのような基準マーク163は、特に本体110の遠位端150に対して、本体110の管腔内の内側本体160の所定の位置を確立する。
【0015】
図1Cに示すように、内側本体160の遠位端の所定の位置は、本体110の遠位端150に対して所定の距離だけオフセットして配置される。
【0016】
図1Dは、雌性生殖系の管腔内に嵌合するように構成された本体110(例えば、カテーテル)を備える、受精卵または胚を母体の子宮内膜に送達するのに適した別の装置100の斜視図を示している。本体は、本体110の近位端130から本体110の遠位部分140まで延在し、本体の遠位部分140に遠位開口部150を有する管腔120を備える。管腔120は、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体160を摺動可能に受け入れるように構成されている。装置100は、本体110の遠位部分140(すなわち、遠位開口部150の近位)に配置された測定部分170を備える測定アセンブリをさらに備える。測定アセンブリ170は、装置が、本体110の遠位開口部150と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離(すなわち、内側本体が遠位開口部150から前進する方向に)よりも大きいことを示す第1の状態にあるのか、または本体110の遠位開口部150と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるのかを測定するように構成されている。装置100は、測定アセンブリ170に結合され、測定アセンブリ170が第1の状態または第2の状態にあることを示すように構成された指示装置180をさらに備える。測定アセンブリは、本体110から取り外し可能であってもよい。特に、測定部分170は、本体110から管腔を通して抽出されることができるように、本体の管腔内に摺動可能に受け入れられてもよく、これは測定アセンブリが再使用可能であり得ることを意味する。装置100はまた、内側本体160を本体110の遠位開口部150から少なくとも所定の距離だけ前進させるように動作可能な第1のアクチュエータ190と、受精卵を内側本体から排出する(例えば、プランジャ165を前進させる)ように動作可能な第2のアクチュエータ195とを備える。
【0017】
所定の距離は、例えば、6mm未満であってもよい。内側本体は、子宮内膜上皮までの所定の距離および胚の所望の移植深さによって決定される任意の適切な距離だけ遠位開口部から延在するように摺動可能とすることができる。例えば、内側本体160は、本体110の遠位開口部150から0から6mm延在するように摺動可能とすることができる。
【0018】
本体110は、PTFE、FEP、PEEKまたは他の可撓性潤滑材料などの任意の適切な可撓性および生体適合性材料から作られた細長い本体とすることができる。細長い本体110および管腔は、例えば、既知の方法を使用した押出成形によって形成されることができる。本体110の外径は、1mmから1.6mm、より好ましくは1.2mmから1.4mm、さらにより好ましくは1.3mmとすることができる。本体110の全長は、子宮内膜上皮に近い位置への挿入に適した任意の長さであってもよい。例えば、本体110は、400mmから500mm、例えば450mmの長さを有することができる。
【0019】
内側本体160は、PEEKおよびPI(ポリイミド)などの任意の適切な生体適合性材料から作られることができる。そのような材料は、子宮内膜上皮を貫通するために内側本体160の必要な剛性を維持しながら、内側本体160の壁を比較的薄くすることを可能にする。内側本体160は、本体110の管腔120内に摺動可能に嵌合する任意の適切な外径を有することができる。例えば、管腔120は、0.45mmよりも大きい内径を有することができ、内側本体の外径は、約0.45mmとすることができる。
【0020】
プランジャ165はまた、PTFE、FEP、PEEKまたは他の可撓性潤滑材料などの材料から作られることができる。プランジャ165は、内側本体160から流体を効果的に吸引または排出するために、内側本体160の内径に厳密に一致する適切な直径を有することができる。例えば、内側本体の内径およびプランジャ165の直径は、約0.28mmとすることができる。
【0021】
測定アセンブリは、本体110の遠位開口部150と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいか小さいかが決定されることを可能にする任意の適切な測定アセンブリとすることができる。測定アセンブリは、定性的測定(例えば、測定アセンブリは2つの状態間を移行することができる)または定量的測定(例えば、子宮内膜上皮までの距離の値を示すパラメータを実際に測定し、パラメータを所定の距離を示す閾値と比較する)を提供することができることに留意されたい。双方の可能性は、本明細書に開示される様々な実施形態において論じられる。測定部分170は、測定アセンブリが決定を行うために子宮内膜上皮と相互作用するように構成された測定アセンブリの一部であり、任意の適切な要素を備えることができる。測定部分170の要素は、本体110内の1つまたは複数の管腔175を通って延在する接続を介して、測定アセンブリの構成要素(図示せず)および指示装置180などの装置100の近位端の構成要素に接続されることができる。例えば、測定部分は、光または音のエミッタまたはレシーバ、電気信号構成要素または電源などの測定アセンブリの近位構成要素に光学的、音響的、または電気的に接続された構成要素を備えることができる。
【0022】
指示装置180は、測定アセンブリの2つの状態間の差を決定することができる限り、測定アセンブリに結合される(すなわち、機能的に結合される)。指示装置180は、2つの状態間の差を示すことができる任意の適切な装置であってもよい。例えば、測定アセンブリが2つの状態間の定性的な視覚的差異を提供する場合、指示装置180は、装置のユーザに視覚的差異を表示するように構成されたディスプレイ(例えば、スコープディスプレイまたはデジタルディスプレイ)であってもよく、または測定アセンブリからデータ(画像データなど)を受信し、データの分析を実行して測定アセンブリの状態を決定する(または画像データを表示する)ための適切なソフトウェアおよび/またはハードウェアを備えてもよい。分析結果が表示されてもよい。あるいは、測定アセンブリは、ソフトウェア/ハードウェアを備え、分析の結果を指示装置180に提供することができる。
【0023】
指示装置180によって提供される指示は、第1のアクチュエータ190がユーザによって手動で作動される場合、装置100のユーザに提供されてもよく(例えば、ディスプレイ上の視覚的指示またはスピーカからの音声指示)、または第1のアクチュエータ190が電子コントローラによって自動的に作動される場合、電子コントローラ(本明細書に開示されるモーションコントローラなど)にコマンド信号として提供されてもよい。指示は、遠位開口部が、体内を通して受精卵を送達するのに十分に子宮内膜上皮に近いことをオペレータまたはコントローラが確認するための手段を提供する。
【0024】
第1および第2のアクチュエータ190、195は、内側本体160を前進させ、受精卵を排出するように制御可能な任意の適切なアクチュエータとすることができる。例えば、第1のアクチュエータ190は、内側本体を前進させるためのプッシャまたは他の手動ツールとすることができるか、または内側本体を前進させるように構成されたモータシステムを備えることができる。同様に、第2のアクチュエータ195は、内側本体内で移動可能なプランジャを摺動させて、内側本体内の流体を遠位に加圧し、卵を排出するように構成されてもよい。第2のアクチュエータは、プランジャを前進させるためのリードねじを備えてもよく、すなわち、第2のアクチュエータは、トルクを加えることによって作動されてもよく、結果として生じる回転運動は、プランジャの直線運動に変換される。リードねじの回転作動は、直線運動の高い制御性、したがって吸引および分配された液体量を可能にする。
【0025】
図10Aから
図10Dは、第2のアクチュエータがプランジャ165である装置の斜視図を示している。本体110の遠位開口部150が子宮内膜上皮にあるか、または子宮内膜上皮から所定の距離内にあることを指示装置180が示すと、
図10Bに示すように、内側本体160は、子宮内膜上皮を貫通するように第1のアクチュエータによって前進させることができる(子宮内膜上皮は示されていない)。次いで、第2のアクチュエータ195は、
図10Cに示されるように、胚が排出されるように、プランジャ165を内側本体160の遠位端に前進させることができる。最後に、
図10Dに示すように、プランジャ165および内側本体160は、本体110内に後退されることができる(または、プランジャ165および/または内側本体160を後退させることなく本体110が子宮から取り外されることができる)。いくつかの実施形態では、第1および第2のアクチュエータは、プランジャ165が前進するにつれて内側本体160が後退するように構成されてもよい。プランジャ165は、内側本体160に対して、少なくとも内側本体160の遠位端まで伸長可能であってもよく、胚が内側本体160から排出されることを確実にする(すなわち、胚が内側本体160内に留まることが防止されるように)。
【0026】
図1Dは、本体110の遠位先端にある本体110の測定部分170および遠位開口部150を示しているが、他の実施形態では、測定部分170および遠位開口部150は、
図1Eに示すように、本体110の遠位部分140の側面に配置されてもよい。管腔120は、内側本体160を横方向に誘導するために、本体110の遠位開口部150の近位に徐々に湾曲した部分を備える。
【0027】
図1Dは、本体110の遠位部分140に配置された測定部分170を備える測定アセンブリを示している。他の実施形態では、測定部分170は、異なる位置(例えば、内側本体160の遠位部分)に配置されてもよく、または測定アセンブリは、定性的または定量的測定を提供するために装置100の要素と相互作用するように構成されてもよく、測定アセンブリ内に測定部分を有する必要なしに、任意の適切な要素を備えてもよい。これは、
図1Fの実施形態に示されており、装置100は、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を含む遠位部分161を有する内側本体160を備える。装置100は、女性生殖器系の管腔内に嵌合するように構成された本体110(例えば、カテーテル)をさらに備える。本体は、本体110の近位端130から本体110の遠位部分140まで延在し、本体の遠位部分140に遠位開口部150を有する管腔120を備える。管腔120は、内側本体160を摺動可能に受け入れるように構成されている。
図1Fの装置100は、測定アセンブリ162をさらに備える。測定アセンブリ162は、装置100が、内側本体160の遠位端と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離(すなわち、内側本体が本体110の遠位開口部150から前進する方向に)よりも大きいことを示す第1の状態にあるのか、または内側本体160の遠位端と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるのかを測定するように構成されている。
図1Fの装置100は、測定アセンブリ162に結合され、装置100が第1の状態または第2の状態にあることを示すように構成された指示装置180をさらに備える。装置100はまた、内側本体160を本体110の遠位開口部150から前進させるように動作可能な第1のアクチュエータ190と、受精卵を内側本体から排出する(例えば、プランジャ165を前進させる)ように動作可能な第2のアクチュエータ195とを備える。
【0028】
実施形態では、内側本体160の遠位部分161は、導電性であり、測定アセンブリ162は、内側本体160のそのような遠位部分161と電気的に接触するように構成されている。したがって、測定アセンブリは、静電容量の指示を提供する。実施形態では、第1の状態は、閾値を下回る容量測定値によって示され、第2の状態は、閾値を上回る容量測定値によって示される。
【0029】
特定の実施形態では、静電容量は、内側本体160の遠位部分161と子宮内膜上皮との間の距離の変化にしたがって変化する、すなわち、静電容量値は、内側本体160の遠位部分161と子宮内膜上皮との近接度に応じて変化する。実施形態では、所定の距離はゼロである(したがって、内側本体160の遠位部分161と子宮内膜上皮との間の接触を意味する)。実施形態では、静電容量値は、静電容量を測定するために内側本体160の遠位部分161に電気的に接続された電気システムを備える測定アセンブリ162によって測定される。
【0030】
指示装置と組み合わせた測定アセンブリの使用は、体内を子宮内膜上皮内に前進させて受精卵を送達することができるように、装置の遠位部分が所定の距離内にあると決定するのを支援する。指示が、本体110の遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離に関する情報を提供する実施形態では、これは、本体110の遠位部分と子宮内膜上皮との間の直接接触を回避するのを支援することができる。さらに、装置がまだ配置されている間に内側本体160を子宮内に時期尚早に延ばすと、内側本体160に損傷を与える可能性がある。したがって、指示装置は、内側本体160を装置から延ばすことが適切なときを識別するのを支援する。
【0031】
指示が内側本体160の遠位端と子宮内膜上皮との間の距離に関する情報を提供する実施形態では、指示装置と組み合わせた測定アセンブリの使用は、内側本体が子宮内膜上皮内にさらに前進して受精卵を送達することができるように、および/または内側本体が受精卵を送達することができる位置にあるように、内側本体の遠位端が所定の距離内にあると決定するのを支援する。したがって、指示装置は、受精卵をいつ送達することが適切であるかを識別するのを支援する。
【0032】
実施形態では、
図1A~
図1Fの装置100は、図示されていない撮像装置、特にカメラをさらに備える。実施形態では、カメラは、本体110に取り付けられ、一体型装置として、前記本体110とともに移動する。特定の実施形態では、カメラは、本体110内に収容される。
【0033】
図2Aは、1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の斜視図を示している。測定部分は、本体110の遠位開口部150の近位にある1つまたは複数の光源205を備える。1つまたは複数の光源205は、本体の遠位部分から光を発するように構成されている。測定部分は、本体110の遠位開口部150から離れた焦点に1つまたは複数の光源を集束させるように構成された1つまたは複数の収束レンズ210と、焦点を含む視野を有する撮像装置220とをさらに備える。
【0034】
1つまたは複数の光源205は、任意の適切な光源であってもよい。例えば、光源205は、それぞれが本体の近位端から延在し(例えば、管腔120にほぼ平行に延在する)、本体の近位端において1つまたは複数の光エミッタに接続されたそれぞれの管腔を通って延在する、1つまたは複数の光ファイバを備えてもよい。
【0035】
1つまたは複数の収束レンズ210は、生体適合性樹脂、アクリル、またはポリカーボネートなどの任意の適切な光学的に透明な生体適合性材料から作られることができる。レンズ210は、生体適合性UV透明接着剤および/または生体適合性シアノアクリレート接着剤などの任意の生体適合性透明接着剤によって本体110に取り付けられてもよい。本実施形態では、単一のレンズ210が使用され、撮像装置220が焦点を直接見ることができるようにレンズ210を貫通する孔が形成される。しかしながら、他の実施形態では、1つまたは複数のレンズ210は、単に撮像装置220から離れて配置されてもよい。1つまたは複数のレンズの焦点は、所定の距離に対応するように選択される。
【0036】
撮像装置220は、任意の適切な撮像装置であってもよい。例えば、撮像装置は、CMOS画像センサなどのカメラを備えてもよい。撮像装置220がカメラである場合、指示装置180は、視野をユーザに表示するように構成されたディスプレイであってもよく、または撮像装置から画像データを受信し、画像データの分析を実行して測定アセンブリの状態を決定するように構成された適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備えてもよい。あるいは、測定アセンブリは、ソフトウェア/ハードウェアを備え、分析の結果を指示装置180に提供することができる。撮像装置は、代わりに、ユーザが見ることができるファイバスコープを備えてもよい。
【0037】
装置200は、3つの光源205a、205b、および205cを備えるが、他の実施形態では、装置は、1つ、2つ、または3つ以上の光源を備えてもよい。
【0038】
装置200はまた、本体の遠位部分(すなわち、光はレンズ210を通過しない)から子宮内膜上皮上に非集束光を放射するように構成された1つまたは複数の二次光源230を備えることができる。二次光源の色は、集光された光を区別できるように選択されてもよい。
【0039】
図2Bは、本体110が表面に向かって前進するときの撮像装置220のビュー240を示し、本体110の遠位開口部150の距離は所定の距離よりも大きい。表面は焦点よりも遠くにあるため、光源は、表面上に分離したスポットとして現れる。本体110が前進するにつれて、矢印によって示されるようにスポットが収束する。
図2Cは、光が収束するように本体を前進させたときのビュー240を示している。本体が焦点よりもさらに接近すると、スポットは再び分岐し始める。したがって、撮像装置220のビューは、本体110の遠位開口部150が所定の距離にあることをユーザに示す際の指示装置180として機能する。あるいは、撮像データは、焦点に到達したかどうかを決定するための所定の基準に対して指示装置180によって分析されてもよい。例えば、既知の物体追跡アルゴリズムが実装されて、光の3つのスポットの位置を追跡し、スポットが収束したと見なされるのに十分近いときを決定することができる。
【0040】
2つの光源205がある場合、焦点が観察されることができるように、ビュー240において同様の収束挙動が生じる。3つ以上の光源205を設けることは、子宮内膜上皮の表面が不均一である場合、または3つの光源を含む平面が子宮内膜上皮の表面と平行でない場合に焦点をより容易に識別することを提供する。
【0041】
ただ1つの光源205が使用される実施形態では、焦点は、依然として撮像装置220の視点から決定されることができる。具体的には、焦点における光源からのスポットのxy位置が分かるように、撮像装置220の視野が較正されることができる。これは、ファイバスコープの接眼レンズまたはデジタルディスプレイ上に比較点を提供するために使用されることができ、または画像分析アルゴリズムの基準として使用されることができる。
【0042】
図3は、本明細書に開示される実施形態のうちの1つまたは複数における測定アセンブリの一部として使用されることができる撮像装置310を備える撮像アセンブリ300の斜視図を示している。撮像装置310は、ハウジング310aの内部に配置されたCMOSチップと、子宮内膜上皮からCMOSチップ上に合焦光を受光するための撮像アセンブリ300の遠位端にあるレンズ310bとを備える。撮像アセンブリ300は、撮像アセンブリ300を動作させるために必要な電力および信号通信(例えば、装置の近位端の電源および画像プロセッサに対する)を提供するために、CMOSチップを装置の近位端に電気的に接続するための複数のワイヤまたはケーブル312をさらに備える。例えば、撮像アセンブリ300は、複数(例えば4本)の同軸ケーブル312を備えることができ、各ケーブルは、外側導体と、外側導体の内側の内側同軸導体とを備える。同軸配線は、受信信号のノイズを低減し、より鮮明な画像を得るために好ましい。各ケーブル312は、遠位部分140から近位端130まで本体110を通って延在する別個の管腔を個別に通過することができる。あるいは、ケーブル312のうちの1つまたは複数(または全て)は、遠位部分140から近位端130まで本体110を通って延在する単一の絶縁シュラウド320を通過してもよい。絶縁シュラウド320は、任意の電気絶縁材料、例えばPVCであってもよい。ケーブルの近位部分は、装置の近位端の様々な構成要素に電気的に接続され、CMOSチップに適切な電力および信号接続を提供する。
【0043】
図4は、1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の正面図を示している。
図4の測定アセンブリは、装置の近位端に距離測定プローブを備え、装置の遠位部分140において信号を放射および受信するように構成されている。プローブは、任意の適切な信号、例えば任意の適切な光学的、音響的、電気的または他の信号から距離を計算するように構成された任意の離間プローブとすることができる。プローブエミッタ/レシーバは、遠位開口部150の近位の開口部410aおよび410bにおいて終端する。いくつかの実施形態では、信号は、一対の開口部ではなく単一の開口部410から放射および受信されてもよい。プローブは、例えば、遠位開口部150の近位で終端する光干渉断層法(OCT)ファイバ束を含むOCTプローブであってもよい。OCT走査プローブは、子宮内膜上皮の一部に対する遠位開口部の距離を計算するように構成されている。例えば、OCTプローブは、装置の近位端に光信号エミッタを備えてもよい。エミッタは、既知の長さを有する基準経路と、子宮内膜上皮に放射(および反射)される第2の経路とに分割される光信号を放射することができる。基準経路および第2の経路から反射された光は再結合され、装置の近位端において検出される(すなわち、指示装置180によって)。結果として生じる干渉パターンは、表面として解釈されることができる第2の経路における密度変化を決定するために処理されることができる。したがって、子宮内膜上皮の表面までの距離を含む、密度変化のそれぞれまでの距離が決定されることができる。
【0044】
装置400はまた、任意に、ファイバスコープ420を備えてもよい。指示装置180は、測定された距離を所定の距離と比較し、測定された距離が子宮内膜上皮までの所定の距離よりも遠いか近い開口部に対応するかを示すように構成されている。
【0045】
一実施形態では、測定部分170は、任意の適切な音響距離測定装置を備えることができる。音響装置は、装置の近位端から本体110を通って送信された電気制御信号に応答して、装置100の遠位部分140から子宮内膜上皮に音響信号を放射することができる。反射された音響信号は、音響装置によって電気信号に変換され、処理のために指示装置180に送信され、そこから子宮内膜上皮までの距離が計算されることができる。
【0046】
別の実施形態では、測定アセンブリは、本体110の遠位開口部150の近位にあり、子宮内膜上皮の一部を観察するように構成されたカメラを備えることができ、カメラの被写界深度は、画像に焦点が合っているときに遠位開口部が子宮内膜上皮から所定の距離にあるように、許容可能に鮮明な焦点にある最も近い物体および最も遠い物体によって定義される所定の値を有する。指示装置180は、カメラによって取り込まれた画像を表示するためのディスプレイを備えることができる。あるいは、指示装置180は、(例えば、既知の画像分析方法を使用して画像の鮮明さを測定することによって)画像が焦点を合っているかどうかを決定するためにカメラの画像データを処理するための適切なソフトウェアおよび/またはハードウェアを備えることができる。あるいは、測定アセンブリは、ソフトウェア/ハードウェアを備え、分析の結果を指示装置180に提供することができる。
【0047】
別の実施形態では、測定アセンブリは、共焦点プローブを備えることができる。
【0048】
さらに別の実施形態では、測定アセンブリは、本体110の遠位開口部150の近位の開口部410において終端する光ファイバを備えるレーザプローブを備えることができる。レーザプローブは、子宮内膜上皮に伝達され、光ファイバを介してレーザプローブに反射して戻ってくるレーザ放射の飛行時間を測定し、飛行時間値から子宮内膜上皮までの距離を計算するように構成されている。指示装置180は、(光ファイバに沿って放射線が移動した距離を考慮に入れて)レーザプローブによって測定された距離を所定の距離と比較し、測定された距離が子宮内膜上皮までの所定の距離よりも遠いまたは近い開口部に対応するかどうかを示すように構成されている。
【0049】
別の実施形態では、測定アセンブリは、1つまたは複数の開口部410から子宮内膜上皮に向かって音波を送受信するように構成された超音波プローブを備えることができ、測定アセンブリは、子宮内膜上皮までの遠位開口部の距離を計算するように構成されている。指示装置180は、(装置に沿って音波が移動した距離を考慮に入れて)超音波プローブによって測定された距離を所定の距離と比較し、測定された距離が子宮内膜上皮までの所定の距離よりも遠いまたは近い開口部に対応するかどうかを示すように構成されている。
【0050】
図5Aは、別の実施形態にかかる測定部分の断面側面図を示している。測定部分は、子宮内膜上皮(例えば、円形領域)上の形状を照射するように構成された固定開口部を有する光源510と、照射領域を含む視野540を有する撮像装置530とを備える。前述したように、光源510は、任意の適切な光源であってもよく、本体110内の管腔520を通って延在する光ファイバを介して装置の近位端の光エミッタに接続されてもよい。光源のより狭い開口部は、光源510から遠位に延在する不透明な円筒体515を提供することによって達成されることができる。不透明体は、例えば、光を放射することができる光源510に固定された皮下管とすることができる。
【0051】
撮像装置530の視野内に現れる形状が所定のサイズよりも大きいとき、これは、遠位開口部と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す。視形状が所定の大きさと一致するかまたは小さい場合、遠位開口部と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す。撮像装置のビュー540は、
図5Bおよび
図5Cに表示されるように、比較オーバーレイ550を含むディスプレイ上に表示されることができる。
図5Bでは、遠位開口部は、所定の距離よりも子宮内膜上皮から遠い。
図5Bでは、遠位開口部は、子宮内膜上皮に対して所定の距離にある。あるいは、撮像データは、撮像装置の視野内の照射された形状のサイズを決定するための所定の基準に対して指示装置180によって分析されてもよい。例えば、既知の物体追跡アルゴリズムが実装されて、形状のサイズを追跡し、形状が、到達している所定の距離に対応すると見なされるのに十分小さいときを決定することができる。
【0052】
図6は、1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の正面図を示している。測定部分は、ステレオカメラ410a、410bと、光源420とを備える。ステレオカメラは、子宮内膜上皮を撮像するように構成されている。測定アセンブリおよび/または指示装置は、ステレオ画像内の点の1つまたは複数の深さを決定するためにステレオアルゴリズムを実行するように構成されたソフトウェア/ハードウェアを備えることができる。次いで、1つまたは複数の深さから子宮内膜上皮までの距離が計算される。特に、カメラは、互いに既知の角度で配置されるが、同じターゲットに向けられる。ソフトウェアは、子宮内膜上皮の表面の深度測定を行うために画像データを組み合わせて分析する。
【0053】
図7Aは、1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の斜視図を示している。
図7Bは、
図7Aの線A-Aに沿った断面側面図を示している。測定部分は、子宮内膜上皮を照射するように構成された光源720と、子宮内膜上皮に影を投影するように配置された剛性突出部730とを備える。測定部分は、影を含む視野760を有する撮像装置710をさらに備える。突出部730は、視認される影の縁部が視野内の所定の位置を横切るときに測定アセンブリが第1の状態から第2の状態に移行するように、光源720および撮像装置710に対して位置決めされる。突出部は、装置が子宮を通って前進するときに剛性のままである任意の適切な材料、例えばステンレス鋼ワイヤ、またはPEEKもしくはFEPもしくはPTFEもしくはPIなどの生体適合性プラスチックから作られてもよい。これは、任意の生体適合性接着剤(例えば、UV硬化性透明またはシアノアクリレート接着剤)などの任意の適切な手段によって本体110の遠位部分に取り付けられてもよい。
【0054】
光源720は、任意の適切な光源であってもよい。例えば、光源は、本体110の管腔750を通って延在する光ファイバを介して装置の近位端において光エミッタに光学的に接続されてもよい。同様に、撮像装置は、本体110の管腔740を介して近位端に接続されたファイバスコープなどの任意の適切な装置であってもよく、または本体110を通って延在する管腔740を介して装置の近位端の電源および信号受信機に電気的に接続されたカメラを備えてもよい。
【0055】
ビューは、
図7Cおよび
図7Dに示すように、比較オーバーレイ770を含むディスプレイ上に表示されることができ、これは、装置が前進するにつれて子宮内膜上皮に投影される影の例示的なビューを示す。
図7Cでは、遠位開口部は、所定の距離よりも子宮内膜上皮からさらに離れている。
図7Dでは、装置は、子宮内膜上皮のより近くに前進しており、影の縁部は、オーバーレイ770を横切り、測定アセンブリは、所定の距離内にある。あるいは、撮像データは、撮像装置の視野内の照射された形状のサイズを決定するための所定の基準に対して指示装置180によって分析されてもよい。例えば、(例えば、既知のエッジ検出アルゴリズムを使用して)視野内の影の位置を追跡し、影の位置が所定の距離に到達したことを示すときを決定するために、既知の物体追跡アルゴリズムが実装されることができる。
【0056】
図8Aは、1つまたは複数の実施形態にかかる測定部分の斜視図を示している。
図8Bは、
図8Aの線A-Aに沿った断面側面図を示している。測定部分は、子宮内膜上皮に向かって延在するように構成された弾性的に変形可能な突出部830を照射するように構成された光源820を備える。測定部分は、突出部の視野を有する撮像装置810をさらに備える。突出部が変形していない(すなわち、その弛緩状態において)ことは、測定アセンブリが第1の状態にあることを示し、突出部が変形していることは、第2の状態を示す。指示装置は、突出部830がオペレータによって見ることができるように撮像装置に結合されたディスプレイを備えることができる。あるいは、撮像データは、突出部が変形したかどうかを決定するための所定の基準に対して指示装置180によって分析されてもよい。例えば、(例えば、既知のエッジ検出アルゴリズムを使用して)突出部の形状を追跡し、突出部の変形が所定の距離に到達したことを示すときを決定するために、既知の物体追跡アルゴリズムが実装されることができる。
【0057】
図8Bは、遠位開口部150が所定の距離よりも子宮内膜上皮から遠い構成を示している。
図8Cは、遠位開口部150が所定の距離よりも子宮内膜上皮に近く、突出部が子宮内膜上皮との当接によって変形された構成を示している。
【0058】
光源820は、任意の適切な光源であってもよい。例えば、光源は、本体110の管腔850を通って延在する光ファイバを介して装置の近位端において光エミッタに光学的に接続されてもよい。同様に、撮像装置は、本体110の管腔840を介して近位端に接続されたファイバスコープなどの任意の適切な装置であってもよく、または本体110を通って延在する管腔840を介して装置の近位端の電源および信号受信機に電気的に接続されたカメラを備えてもよい。
【0059】
突出部830は、突出部830が子宮内膜上皮を貫通することなく子宮内膜上皮に当接するときに装置が子宮内膜上皮に向かって前進するときに変形可能な任意の適切な材料から作られてもよい。例えば、それは、PEEK、FEP、PTFEまたはPIなどのステンレス鋼ワイヤまたは生体適合性プラスチックから作られてもよい。それは、生体適合性接着剤(例えば、UV硬化性透明またはシアノアクリレート接着剤)などの任意の適切な手段によって本体110の遠位部分に取り付けられてもよい。突出部830は、装置が子宮内膜上皮に向かって前進するように意図される方向に延在するように構成されてもよく、突出部830の長さは所定の距離に対応してもよい。
【0060】
さらに別の実施形態では、測定部分は、遠位部分140がそれに当接したときに子宮内膜上皮によって本体110の遠位部分に及ぼされる圧力を測定するように構成された圧力センサを備えることができる。圧力信号が所定の閾値を上回る場合、遠位部分は、子宮内膜上皮にあると考えられる。例えば、子宮内膜上皮に損傷を引き起こすことなく、子宮内膜上皮に低量の圧力を加えることが許容されることができる。装置の遠位端のセンサチップの変形によって引き起こされる光信号の光学的変化を測定するように構成された光学圧力センサなど、任意の適切な圧力センサが使用されることができる。
【0061】
圧力センサは、本体110を通って延在する1つまたは複数の管腔175を介して装置の近位端への適切な電気接続を有することができる。例えば、圧力センサは、指示装置180に電気的に接続されてもよく、指示装置は、圧力センサの電気信号が子宮内膜上皮に到達したことを示すかどうかを分析するための適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備えてもよい。次いで、指示装置180は、(ゼロの)所定の距離に到達したことをユーザまたはコントローラに示すことができる。指示装置180はまた、任意に、圧力センサの電気信号が、子宮内膜上皮に及ぼされる圧力が第2の閾値よりも高いことを示し、子宮内膜上皮に損傷が引き起こされることができることを示すかどうかを分析するように構成されることができる。次いで、指示装置180は、許容可能な圧力レベルを超えたことをユーザまたはコントローラに示すことができる。
【0062】
さらに別の実施形態では、測定部分は、好ましくは本体の遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離が変化するときに静電容量を測定するように構成された静電容量センサを備えることができる。静電容量センサは、本体が前進するときに最初に子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された本体の遠位部分の部分に配置され、測定アセンブリは、静電容量の指示を提供するように構成されている。静電容量が所定の閾値を上回る場合、本体の遠位部分は、子宮内膜上皮と接触していると考えられる。静電容量センサの代わりに、導電性要素が使用されてもよく、導電性要素は、本体が前進するときに最初に子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された本体の遠位部分の少なくとも一部に配置される。測定アセンブリは、静電容量を測定するために導電性要素に電気的に接続された電気システムを備えることができる。導電性要素は、本体の導電性部分であってもよく、または静電容量測定の目的で本体の遠位部分に取り付けられた要素であってもよい。実施形態では、導電性要素は、本体の少なくとも一部に沿って、好ましくは本体の全長に沿って延在する導電性ワイヤである。
【0063】
さらに別の実施形態では、測定アセンブリは、前述の実施形態のうちのいくつかを含むことができ、したがって、異なる測定技術に基づく異なるタイプの測定値を組み合わせることができる。
【0064】
さらに別の実施形態では、測定アセンブリは、本体の遠位部分に配置された測定部分を備え、測定アセンブリは、装置が、本体の遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態にあるか、または本体の遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるかを測定するように構成され、測定アセンブリは、装置が、内側本体の遠位端と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第3の状態にあるか、または内側本体の遠位端と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第4の状態にあるかを測定するようにさらに構成され、指示装置が、装置が第3の状態または第4の状態にあることを示すようにさらに構成されている。実施形態では、測定アセンブリは、導電性である内側本体の遠位部分と電気的に接触し、静電容量の表示を提供するように構成され、第3の状態は、閾値を下回る静電容量測定値によって示され、第4の状態は、閾値を上回る静電容量測定値によって示され、好ましくは、所定の距離は0である。この実施形態は、本体の遠位部分の位置決めと内側本体の遠位端の位置決めとの双方の情報を提供し、したがって、移植プロセスのより正確な制御を可能にする。
【0065】
いくつかの実施形態では、装置100は、本体110の遠位部分(すなわち、子宮内に延在するように構成された本体の一部)を操作するように構成されたステアリング機構と、ステアリング機構を操作するための第3のアクチュエータとをさらに備えることができ、第3のアクチュエータは、ユーザによって手動で作動されてもよく、または1つまたは複数のモータによって作動されてもよい。本体110を操作するのに適した任意の機構が使用されることができる。本体110は、ステアリング機構を前進させる必要なく子宮内膜上皮に向かって前進させることができるように、ステアリング機構および第3のアクチュエータに対して摺動可能であってもよい。
【0066】
図9Aは、いくつかの実施形態にかかる、本体110の遠位部分を操作するように構成されたステアリング機構の側面図を示している。ステアリング機構は、本体110の一部を少なくとも部分的に取り囲むように構成された管壁を形成する複数の接続されたリング910を備える。具体的には、リング910は、管壁の内側に本体110を受け入れるようなサイズにされ、本体110を摺動可能に受け入れることができる。機構は、管壁に沿って長手方向に延在し、管壁の遠位端930に取り付けられた少なくとも1つのケーブル920をさらに備える。例えば、少なくとも1つのケーブルは、管壁の内側または外側に沿って長手方向に延在してもよく、または管壁を通って長手方向に延在してもよい。機構は、管壁の周りの異なる周方向位置に配置された複数の前記ケーブルを備えることができる。接続されたリング910は、ケーブル920のみによって接続されてもよい。接続されたリング910は、リング910が長手方向軸を中心に回転するのを阻止するインターロック機構のセットを備えることによって所定の位置合わせを維持するようにさらに構成されてもよい。
図9Aに示すステアリング機構は、互いに中心に回動可能な複数の接続されたリング910を備える。換言すれば、接続されたリングは、隣接するリングが接線接触点において当接するように波状になっている。これは、ケーブル920の一方が第3のアクチュエータ(図示せず)によって引き込まれたときに、リング910が互いに回転して本体110を操作することを可能にする。リング910がその周りを転動する接線接触点の周方向位置は、ステアリング機構の長さに沿って変化してもよい。例えば、複数のケーブルによる2つの垂直方向の回転に対応するために、連続する周方向接触点は、90度だけオフセットされてもよい。好ましくは、ステアリング機構は、2対の前記ケーブルを備え、各対は、複数の方向にステアリングを提供するために、半径方向に対向するケーブルを備える。そのような構成が、そのようなステアリング機構の平面図である
図9Cに示されている。
【0067】
図9Aに示す接続されたリングは、ABS、PET、DELRINまたはPTFEなどの医療グレードの射出成形可能なまたは3D印刷されたプラスチック樹脂などの任意の適切な材料から作られることができる。ケーブル920は、例えば、ステンレス鋼から作られ、管壁を形成する接続されたリングの壁に形成されたねじ付き貫通孔であってもよい。ケーブル920は、それぞれ、接続されたリングの一対の孔を通って延在し、
図9Aおよび
図9Cに示すように遠位端930においてループ状にされてもよい。第3のアクチュエータは、1つまたは複数のケーブルを収縮させるための任意の適切なアクチュエータであってもよい。
【0068】
図9Bは、別の実施形態にかかるステアリング機構の側面図を示している。ステアリング機構は、本体110の一部を少なくとも部分的に取り囲むように構成された管壁を形成する複数の接続されたリング915を備える。具体的には、リング915は、管壁の内側に本体110を受け入れるようなサイズにされ、本体110を摺動可能に受け入れることができる。機構は、管壁を通って長手方向に延在し、管壁の遠位端930に取り付けられた少なくとも1つのケーブル920をさらに備える。接続された複数のリング910は、圧縮性管またはばねのリングである。ケーブルのうちの1つが第3のアクチュエータ(図示せず)によって引き込まれると、管またはばねは、引き込まれたケーブルの側で圧縮され、それにより、ステアリング機構が収縮側に向かって操作される。管が圧縮可能であるため、張力は部分的に打ち消され、その結果、
図9Bに示す機構の結果として生じる湾曲は、所与の張力に対して
図9Aに示す実施形態よりも小さくなることができる。ここでも、好ましくは、ステアリング機構は、
図9Cに示すように、複数の方向にステアリングを提供するために、2対の前記ケーブルを備え、各対は、半径方向に対向するケーブルを備える。
【0069】
図9Bに示す接続されたリングは、FEP、PTFEなどの任意の適切な材料から作られた圧縮性管またはばねであってもよい。ケーブルは、ステンレス鋼および管壁を形成する接続されたリングの壁に形成されたねじ付き貫通孔などの任意の適切な材料から作られることができる。ケーブル920は、それぞれ、接続されたリングの一対の孔を通って延在し、
図9Aおよび
図9Cに示すように遠位端930においてループ状にされてもよい。第3のアクチュエータは、1つまたは複数のケーブルを収縮させるための任意の適切なアクチュエータであってもよい。
【0070】
図9Dは、ステアリング機構が矢印925によって示される方向に操作されるように、ケーブルのうちの1つが引き込まれたときのステアリング機構の側面図を示している。
【0071】
図9Eは、いくつかの実施形態にかかる第3のアクチュエータの斜視図を示している。
図9Fは、
図9Eに示す第3のアクチュエータの斜視図を示し、外側シェル950は、透明として示されている。第3のアクチュエータは、内側要素940と、内側要素940を収容する外側シェル950とを備える。少なくとも1つのケーブル920のそれぞれは、例えば、溶接、接着剤によって、または固定ウインチの周りで近位部分960において外側シェルに固定される。内側要素940は、直接的に、または1つまたは複数の中間構成要素を介して間接的に、管壁910に固定的に接続される。外側シェル950は、内側要素940に対して回転可能である。任意に、ハンドル970は、外側シェル950を介して内側要素940に固定されてもよい。内側要素940の周りで外側シェル950を回転させると、ケーブル920のうちの1つが引き込まれ、上述したように管壁を特定の方向に操作する。本体は、ステアリング機構を通って前進することができるように、ハンドル970および内側要素940を通って延在することができる。
【0072】
図9Gは、いくつかの実施形態にかかる内側要素の斜視図を示している。内側要素940は、外側シェル950に当接するように付勢された1つまたは複数の構成要素を備えることができる。例えば、内側要素940は、外側シェル950の内面に当接するように互いに離れるように付勢された2つの半球942a、942bを備えてもよい。付勢は、内側要素940と外側シェル950との間に摩擦嵌合を引き起こし、その結果、十分な力が加えられたときにのみ互いに対して摺動することができ、これは、ステアリング機構の所望の方向が達成されると、第3のアクチュエータによって所定の位置に維持されることができることを意味する。内側要素は、ハンドルコネクタ946を介してハンドルに接続されてもよく、中間部分948を介して管壁に接続されてもよい。中間部分948は、非圧縮性であってもよく、ケーブル920は、中間部分を通って管壁にねじ込まれてもよい。
【0073】
図9Hは、外側シェル950が部分的に透明であるとして示されている、いくつかの実施形態にかかるステアリング機構の斜視図を示している。
図9Hのステアリング機構はまた、上述したように、内側要素940と、内側要素940を収容し、内側要素940に対して回転可能な外側シェル950とを備える。ステアリング機構はまた、ハンドル970を備えてもよい。さらに、ケーブル920のそれぞれは、ウインチ952(すなわち、ケーブルはウインチに巻かれる)を介して外側シェルに固定的に接続されている。ウインチは、外側シェル950の外部からアクセス可能なアジャスタ954(例えば、フラットヘッドアジャスタ)を使用して巻き取りまたは巻き戻しされることができ、これは、各ケーブル920のデフォルト張力がステアリング機構の組み立て後に較正されることができることを意味する。管壁を形成するリング910は、非可撓性管状中間体958を介して内側要素940に固定的に接続されてもよい。管状中間体958は、任意の適切な長さであってもよい。例えば、外側カテーテルが使用される実施形態では、管状中間体958は、外側カテーテルの任意の非可撓性部分を通って延在するように構成されてもよい。
【0074】
ケーブル920は、外側シェル950の内面に形成されたチャネル956を通って延在することができ、したがって内側要素940との接触を回避し、外側シェルが内側シェル940に対して回転するときのケーブルへの損傷を回避する。ケーブル920は、チャネル956から、管状中間体958の壁に形成された管腔を通って、管壁まで延在してもよい。
【0075】
外側シェル950、内側要素940、ハンドル970、ウインチ952および管状中間体958は、ABS、PET、DELRINまたはPTFEなどの医療グレードの射出成形可能なまたは3D印刷されたプラスチック樹脂から作られることができる。
【0076】
ステアリング機構は、代わりに電子的に制御されてもよい。例えば、
図9Hに示すステアリング機構は、内側要素940に固定され、内側要素940に対する外側シェル950の動きを作動させるためのモータを備える電子コントローラを備えることができる。あるいは、ステアリング機構は、本体の一部を少なくとも部分的に取り囲むように構成された管壁を形成する複数の接続されたリングと、管壁を通って長手方向に延在し、管壁の遠位端に取り付けられた少なくとも2つの対向するケーブルとを備えてもよく、ケーブルは、ステアリング機構をステアリングするためにケーブルを収縮させるように構成されたモータに接続される。
【0077】
ステアリング機構の管壁は、本体110を摺動可能に受け入れるようなサイズにされる。管壁の外径は、約1.4mmから1.8mmまたは約1.5mmから1.7mm、例えば1.6mmとすることができる。ステアリング機構が使用される実施形態では、本体110は、ステアリング機構の端部を越えて約20mmから40mm、例えば約30mm前進するように構成されてもよい。
【0078】
図11は、測定アセンブリの出力が信号である場合(例えば、測定アセンブリがカメラまたは距離測定プローブを含む場合)に使用されることができる指示装置180の図を示している。指示装置は、測定アセンブリと通信する(すなわち、信号を送信および受信する)ように構成された装置インターフェース1100を備える。指示装置は、メモリ1110、プロセッサ1120、およびインジケータ1130をさらに備える。任意の適切なコンピューティングシステムが指示装置180に使用されることができ、
図11に示す装置は、使用されることができる多くの装置のうちの1つであることが理解されよう。例えば、任意の既知の分散コンピューティング技術を使用して、例えば1つまたは複数のサーバまたはクライアントコンピューティングシステムを備える分散コンピュータシステムが使用されることができる。いくつかの例では、汎用コンピュータまたは任意の他の処理システムが使用されて、本明細書に開示される方法を実装することができる。さらにまた、以下に開示されるステップは、同じステップを達成するために、ソフトウェア、ハードウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。
【0079】
図11の指示装置は、任意の適切な電力供給手段によって電力供給されてもよいことが当業者によって理解されよう。メモリ1110は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、強誘電体RAM、ハードディスクドライブ、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスクなどの、1つまたは複数の揮発性または不揮発性メモリ装置を含むことができる。同様に、プロセッサ1120は、マイクロプロセッサ、GPU、CPU、マルチコアプロセッサなどの、1つまたは複数の処理ユニットを備えてもよい。装置インターフェース1100は、光、光ファイバ、イーサネットなどの有線接続、または任意の適切な無線通信を含むことができる。
【0080】
測定アセンブリが定量的測定(例えば、距離検出プローブを備える)を行う場合、メモリ1110は、受信信号と所定の距離との比較を実行するための適切な命令を含むことができ、プロセッサ1120は、命令を実行するように構成されることができる。例えば、指示装置180は、装置インターフェース1110を介して生データ信号を受信し、プロセッサ1120は、生データを所定の距離の数値に変換し、数値は、所定の距離と比較されることができる。数値が所定の距離以下である場合、プロセッサ1120は、所定の距離に到達したことを示すようにインジケータ1130に指示することができる。例えば、インジケータ1130は、オペレータに音声または視覚信号を提供してもよく、または電子制御モーションコントローラにコマンド信号を提供して針を前進させ、胚を放出する動作を実行するように構成された電子コントローラを備えてもよい(メモリ1110は、アクチュエータに制御信号を提供するための適切な命令を含む)。指示装置180はまた、針を進め、胚を排出する自動処置が完了したときにユーザにさらに示すように構成されてもよい(例えば、音声または視覚信号)。あるいは、インジケータ1130は、測定された距離を所定の距離に沿って表示するディスプレイを備えてもよい。
【0081】
カメラを備える測定アセンブリであって、測定が定性的測定である測定アセンブリの場合、指示装置は、カメラによって取り込まれたリアルタイム画像を表示するためのディスプレイであってもよく、必要に応じてディスプレイに比較オーバーレイを表示してもよい。あるいは、メモリ1110は、画像データの画像分析を実行して、画像が所定の距離に到達したことを示すかどうかを自動的に決定するための命令を記憶することができる。プロセッサ1120は、命令を実行するように構成されてもよい。次いで、プロセッサ1120は、所定の距離に到達したことを示すようにインジケータ1130に指示することができる。例えば、インジケータ1130は、音声または視覚信号をオペレータに提供することができ、または針を前進させて胚を放出する動作を実行するために電子制御モーションコントローラにコマンド信号を提供することができる。
【0082】
図11は、モーションコントローラと指示装置とを別々の装置として示しているが、指示装置とモーションコントローラとは、単一の装置に組み込まれてもよい。さらに、代わりに、測定アセンブリは、モーションコントローラの装置インターフェースを介して間接的に指示装置に接続されてもよい。
【0083】
図12は、本明細書に開示されるアクチュエータのうちの1つまたは複数を制御するために使用されることができるコンピュータ1200の図を示している。コンピュータ1200は、コントローラ1210、プロセッサ1220、ユーザインターフェース1230、ディスプレイ1240、ネットワーク接続1245、装置インターフェース1250、ならびにプログラム1260およびデータリポジトリ1270のための命令を記憶するメモリ1255のうちの1つまたは複数を備えることができる。任意の適切なコンピューティングシステムがコンピュータ1200に使用されることができ、
図12に示す装置は、使用されることができる多くの装置のうちの1つであることが理解されよう。例えば、任意の既知の分散コンピューティング技術を使用して、例えば1つまたは複数のサーバまたはクライアントコンピューティングシステムを備える分散コンピュータシステムが使用されることができる。いくつかの例では、汎用コンピュータまたは任意の他の処理システムが使用されて、本明細書に開示される方法を実装することができる。さらにまた、以下に開示されるステップは、同じステップを達成するために、ソフトウェア、ハードウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。
【0084】
図12の指示装置は、任意の適切な電力供給手段によって電力供給されてもよいことが当業者によって理解されよう。メモリ1255は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、強誘電体RAM、ハードディスクドライブ、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスクなどの、1つまたは複数の揮発性または不揮発性メモリ装置を含むことができる。同様に、プロセッサ1220は、マイクロプロセッサ、GPU、CPU、マルチコアプロセッサなどの、1つまたは複数の処理ユニットを備えてもよい。装置インターフェース1250は、光、光ファイバ、イーサネットなどの有線接続、または任意の適切な無線通信を含むことができる。
【0085】
装置インターフェース1250は、1つまたは複数の電子制御アクチュエータと通信する(すなわち、制御情報を送受信する)ように構成されている。本明細書に開示されるアクチュエータのいずれも、電子的に制御されることができる。装置インターフェース1250はまた、指示装置180と通信するように構成されてもよい。あるいは、コンピュータ1200は、
図11に示す指示装置の全ての特徴を備えてもよく、それ自体が指示装置180と見なされてもよい。
【0086】
コンピュータ1200は、装置のユーザによる電子制御アクチュエータの手動制御を提供する。例えば、メモリ1255は、プロセッサ1220によって実行されると、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)をディスプレイ1240上に、またはネットワーク接続1245を介して遠隔に表示させるプログラム1260のための命令を含むことができる。GUIは、ユーザがアクチュエータのうちの1つまたは複数を作動させることを可能にする適切な入力を含むことができる。例えば、ユーザは、GUIから機能を選択することができ、これは、コントローラ1210に、その機能を実行するために対応する制御信号を1つまたは複数のアクチュエータに送信させる。
【0087】
例えば、ユーザは、特定の距離だけ、または特定の一定の速度で本体を前進させるためのコマンドをGUIから選択することができる。ユーザは、ステアリング機構を操作するための1つまたは複数のコマンドを選択することができる。ユーザは、内側本体および/またはプランジャを前進させるための1つまたは複数のコマンドを選択することができる。コマンドは、いくつかのコマンドが順番に実行されるように、コマンドのシーケンスに対応することができる。例えば、メモリ1255は、所定の距離に到達するまで(すなわち、指示装置が所定の距離に到達したことを示すまで)本体110を前進させ、その後、胚を排出するために内側本体およびプランジャを前進させるための命令を記憶することができる。全てのアクチュエータがそのような自動化されたプロセスを介して作動されること、または一部のみが自動的に作動され、残りは手動で作動されることが可能である(すなわち、GUIを介したユーザ制御によって)。
【0088】
コンピュータ1200は、直接または指示装置180を介して測定アセンブリからデータを受信し、コマンドオプションとともにGUIにデータを表示するように構成されることができる。例えば、ディスプレイ1240は、測定アセンブリから受信したリアルタイム画像データを表示することができる。GUIはまた、所定の距離に到達したという指示をユーザに表示することができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、装置は、本体100の近位部分に接続するように構成されたモーションコントローラをさらに備えてもよく、コントローラは、モーションコントローラに対して本体を前進させるために第1のアクチュエータ、第2のアクチュエータ、および/または第4のアクチュエータを作動させるように構成されている。任意の適切なモーションコントローラが使用されることができる。例えば、モーションコントローラは、第1のアクチュエータ、第2のアクチュエータ、および/または第4のアクチュエータを作動させるための1つまたは複数のリニアまたは回転機構を備えることができる。いくつかの実施形態では、第1、第2および第4のアクチュエータのうちの1つまたは複数は、リードねじを備えてもよく、各リードねじは、本体110、内側本体160またはプランジャ165を前進させるように回転可能であり、モーションコントローラは、1つまたは複数のリードねじを作動させるように構成されてもよい。モーションコントローラは、手動で制御されても電子的に制御されてもよい。モーションコントローラは、コネクタを介して本体に接続するように構成されてもよい。
【0090】
図13Aは、モーションコントローラ1350に接続するように構成されたコネクタ1300の断面斜視図を示している。
図13Eは、コネクタ1300の分解図を示している。コネクタ1300は、モーションコントローラ1350の遠位端に挿入可能なコネクタハウジング1310を備える。コネクタ1300はまた、(例えば、摩擦嵌合によって、または接着剤によって)本体110の近位部分を固定的に受け入れる本体コネクタ1314と、(例えば、摩擦嵌合によって、または接着剤によって)内側本体160の近位部分を固定的に受け入れる内側本体コネクタ1324と、(例えば、摩擦嵌合によって、または接着剤によって)プランジャ165の近位部分を固定的に受け入れるプランジャコネクタ1332とを備える。
【0091】
本体コネクタ1314は、コネクタハウジング1310によって受け入れられ、固定された回転方向でコネクタハウジング1310に対して摺動可能である。例えば、コネクタハウジング1310は、長手方向に延在する突出部または凹部を備えてもよく、本体コネクタ1314は、本体コネクタ1314が単一の回転方向でのみコネクタハウジング1310に受け入れ可能であるように、対応する凹部または凸部を備えてもよい。コネクタ1300は、コネクタハウジング1310の雌ねじ山1312に対応する雄ねじ山1320を有する本体リードねじ1316をさらに備える。本体リードねじ1316は、本体リードねじ1314を遠位方向に前進させるために本体リードねじ1316を回転させると、本体コネクタ1314も遠位方向に(しかしながら、固定された向きで)前進するように、本体コネクタに当接する。図示の実施形態では、本体リードねじ1316は、本体コネクタの対応する凹部1322によって受け入れられる1つまたは複数の突出部1318によって本体コネクタ1314に接続される。突出部1318と凹部1322との間の相互作用は、本体リードねじ1316が遠位方向および近位方向の双方に摺動するときに本体コネクタ1314に当接することを意味し、本体リードねじ1316が本体コネクタ1314、したがって本体110を前進および後退させることができることを意味する。いくつかの実施形態では、突出部1318は、代わりに本体コネクタ1314および本体リードねじ1316の凹部に配置されてもよい。
【0092】
内側本体コネクタ1324は、本体コネクタ1314に収容され、コネクタハウジング1310および本体コネクタ1314に対して摺動可能である。いくつかの実施形態では、内側本体コネクタ1324は、(例えば、先に開示したように本体コネクタ1314および内側本体コネクタ1324の対応する突出部および凹部を使用して)固定回転方向でコネクタハウジング1310および本体コネクタ1314に対して摺動可能であってもよい。
【0093】
図13Bは、
図13Aに示す内側本体コネクタ1324およびプランジャコネクタ1332の拡大図を示している。コネクタは、本体コネクタ1314の雌ねじ山1327に対応する雄ねじ山1326を有する内側本体リードねじ1328をさらに備える。内側本体リードねじ1328は、内側本体リードねじ1328を回転させて内側本体リードねじ1328を遠位に前進させると、内側本体コネクタ1324も遠位に前進するように、内側本体コネクタ1324に当接する。図示の実施形態では、内側本体リードねじ1328は、内側本体コネクタ1324の対応する凹部によって受け入れられる1つまたは複数の突出部1325によって内側本体コネクタ1325に接続される。突出部1325と凹部との間の相互作用は、内側本体リードねじ1328が遠位方向および近位方向の双方に摺動するときに内側本体コネクタ1324に当接することを意味し、内側本体リードねじ1328が内側本体コネクタ1324、したがって内側本体160を前進および後退させることができることを意味する。いくつかの実施形態では、突出部1325は、代わりに、内側本体コネクタ1324および内側本体リードねじ1328の凹部に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、内側本体コネクタ1324および内側本体リードねじ1328は、単一の単一本体であってもよい。
【0094】
プランジャコネクタ1332は、内側本体コネクタ1324に収容され、コネクタハウジング1310、本体コネクタ1314および内側本体コネクタ1324に対して摺動可能である。いくつかの実施形態では、プランジャコネクタ1332は、(例えば、先に開示されたように内側本体コネクタ1314およびプランジャコネクタ1324における対応する突出部および凹部を使用して)固定された回転方向においてコネクタハウジング1310、本体コネクタ1324および内側本体コネクタ1332に対して摺動可能であってもよい。コネクタは、内側本体コネクタ1324の雌ねじ山1334に対応する雄ねじ山1333を有するプランジャリードねじ1336をさらに備える。プランジャリードねじ1336がプランジャコネクタ1332に当接し、プランジャリードねじ1336を回転させてプランジャリードねじ1336を遠位方向に前進させると、プランジャコネクタ1332も遠位方向に前進する。図示の実施形態では、プランジャリードねじ1336は、プランジャコネクタ1332内の対応する凹部によって受け入れられるプランジャコネクタ1332内の1つまたは複数の突出部1335によってプランジャコネクタ1336に接続される。突出部1335と凹部との間の相互作用は、プランジャリードねじ1336が遠位方向および近位方向の双方に摺動するときにプランジャコネクタ1332に当接することを意味し、これは、プランジャリードねじ1336がプランジャコネクタ1332、したがってプランジャ165を前進および後退させることができることを意味する。いくつかの実施形態では、突出部1335は、代わりに、プランジャリードねじ1336およびプランジャコネクタ1332の凹部に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、プランジャコネクタ1332およびプランジャリードねじ1336は、単一の単一本体であってもよい。
【0095】
コネクタ1300は、コネクタ1300の遠位端を装置の次の遠位構成要素に固定するために、遠位端にルアーロックなどのインターロック機構1340を備えることができる。例えば、インターロック機構1340は、
図14Jに示すように、以下に開示されるバルーンカテーテル上の対応するインターロック機構とインターロックするように構成されてもよく、またはハンドル970などの上記に開示されるステアリング機構の近位端とインターロックするように構成されてもよい。
【0096】
図13Cは、コネクタ1300の近位端の斜視図を示している。
図13Dは、モーションコントローラ1350の遠位端の斜視図を示している。コネクタ1300の近位端は、モーションコントローラ1350の遠位端と接続するように構成されている。本体リードねじ1316は、モーションコントローラ1350の本体リードねじ駆動部1352と係合するように構成された歯付き近位端1360を備える。内側本体リードねじ1328は、モーションコントローラ1350の内側本体リードねじ駆動部1354と係合するように構成された歯付き近位端1362を備える。プランジャリードねじは、モーションコントローラ1350のプランジャリードねじ駆動部1356と係合するように構成された歯付き近位端(図示せず)を備える。コネクタハウジング1310の近位端は、モーションコントローラ1350の遠位端とコネクタハウジング1310との相対回転を防止するために、モーションコントローラ(図示せず)の遠位端の凹部によって受け入れられるように構成された突出部1364などのロック機構をさらに備えてもよい。コネクタ1300は、押し込み式、クリック式、摩擦嵌合、または同様の機構によってモーションコントローラ1350に接続されてもよい。リードねじ駆動部1352、1354、および1356は、回転中にリードねじの近位端との係合を確実にするために、ばね1358(
図13Aを参照)によって遠位方向に付勢されてもよい。
【0097】
図示の実施形態は、リードねじ機構によって本体コネクタ、内側本体コネクタ、およびプランジャコネクタを作動させるコネクタを示しているが、他の実施形態では、コネクタは、リードねじ機構によって本体コネクタ、内側本体コネクタ、およびプランジャコネクタのうちの1つまたは複数のみを作動させることが理解されよう。例えば、コネクタは、上述したように本体リードねじ1316によって作動される本体コネクタ1314のみを備えてもよく、針およびプランジャは、異なるように作動されてもよい(すなわち、直線運動機構によって)。所与の実施形態の最も外側のねじ山は、コネクタハウジング1310の内側ねじ山1312と係合することも理解されよう。例えば、コネクタ1300が開示されたねじ山機構によって内側本体160およびプランジャ165のみを作動させる実施形態では、内側本体リードねじ1328の外側ねじ山1326は、本体コネクタ1314の内側ねじ山ではなく、コネクタハウジング1310の内側ねじ山1312と係合する。
【0098】
コネクタハウジング1310、コネクタ1314、1324および1332ならびにリードねじ1316、1328および1336は、プラスチックなどの任意の適切な材料から作られてもよく、成形または3D印刷されてもよい。同様に、リードねじ駆動部1352、1354、および1356は、プラスチックなどの任意の適切な材料から作られてもよい。
【0099】
装置の遠位端から本体110を通って測定部分170から延在する電気配線および/または光ファイバは、コネクタ1300において終端することができる。特に、装置の遠位端から本体110を通って延在する電気配線の近位部分は、コネクタの電気端子に電気的に接続されてもよい。モーションコントローラは、コネクタの電気端子との接触を維持するためにコネクタの電気端子に向かって付勢された対応する電気端子を備えることができる。同様に、光ファイバの近位部分は、コネクタ1300の光端子に光学的に接続されてもよく、モーションコントローラは、コネクタ1300の光端子と面シールを形成するように構成され、第1の光端子との面シールを維持するためにコネクタ1300の光端子に向かって付勢される光端子を備えてもよい。
【0100】
図13Fは、本体コネクタ1314とモーションコントローラ1350の遠位端との間の接続の斜視図を示している。図示の実施形態は、測定部分(例えば、カメラ310)から本体110を通ってコネクタ1300まで延在する電気ケーブル312(例えば、
図3を参照)の近位部分を示している。ケーブル312は、本体コネクタ1314(例えば、はんだ付けによって)上の電気端子(プリント回路基板など)に電気的に接続される。電気端子は、モーションコントローラ1350の電気ピン1374と係合するように構成された電気接続を備える。電気ピン1374は、本体コネクタ1314がコネクタハウジング1300を通って前進するときにピン1374と本体コネクタ1314の電気端子との間の電気的接続が維持されるように遠位に付勢される。コネクタ1300とモーションコントローラ1350との間の光接続も同様に確立され維持されることができることが理解されよう。
【0101】
図13Gは、モーションコントローラ1350の近位部分の斜視図を示している。モーションコントローラ1350は、第1のモータ1381と、第2のモータ1383と、第3のモータ1385とを備える。一実施形態では、第1のモータ1381は、本体リードねじ駆動部1352を駆動するように構成されてもよく、第2のモータ1383は、内側本体リードねじ駆動部1354を駆動するように構成されてもよく、第3のモータは、プランジャリードねじ駆動部1356を駆動するように構成されてもよい。モーションコントローラ1350は、本体110、内側本体160およびプランジャ165の同じ前進速度に対応する速度で第1、第2および第3のモータ1381、1383、1385を一斉に作動させることによって、本体110、内側本体160およびプランジャ165を同じ速度で前進/後退させるように構成されてもよい。モーションコントローラ1350はまた、内側本体160およびプランジャ165の同じ前進速度に対応する速度で第2および第3のモータ1383、1385を一斉に作動させることによって、本体110に対して同じ速度で内側本体160およびプランジャ165を前進/後退させるように構成されてもよい。モーションコントローラ1350はまた、第3のモータ1385のみを作動させることによって内側本体160に対してプランジャ165を前進/後退させるように構成されてもよい。
【0102】
あるいは、第1のモータ1381は、各リードねじ駆動部1352、1354、1356を(例えば、第1のねじ式ロッドを介して)回転させて、リードねじ1316、1328、1336を同じ速度で前進させるように(本体110、内側本体160、およびプランジャ165を同じ速度で前進させるように)構成されてもよい。第2のモータ1383は、内側本体リードねじ駆動部1354とプランジャリードねじ駆動部1356とを(例えば、第2のねじ付きロッドを介して)回転させて、内側本体リードねじ1328とプランジャリードねじ1336とを同じ速度で前進させるように(内側本体160とプランジャ165とを同じ速度で前進させるように)構成されてもよい。第3のモータ1386は、プランジャ165を前進させるために、プランジャリードねじ駆動部1356を(例えばねじ付きロッドを介して)回転させるように構成されてもよい。
【0103】
モーションコントローラ1350は、コネクタ1300の接続中または切断中にプランジャリードねじ駆動部1352への損傷を防止するために、コネクタ1300の接続前または切断前にプランジャリードねじ駆動部1352を引き込むための軸方向モータ(図示せず)をさらに備えてもよい。
【0104】
コネクタ1300は、以下のステップにおいて組み立てられることができる(ステップは、必ずしも記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない)。プランジャ165の近位部分は、プランジャコネクタ1332に固定されることができる。プランジャコネクタ1332は、プランジャリードねじ1336に接続されることができる(例えば、コネクタとリードねじは、コネクタとリードねじを一緒に固定するために突出部が凹部に落下するまで一緒に押される)。内側本体160の近位部分は、内側本体コネクタ1324に接続されることができる。内側本体コネクタ1324は、内側本体リードねじ1328に接続されることができる(例えば、コネクタとリードねじとを一緒に固定するために突出部が凹部内に落下するまでコネクタとリードねじとを一緒に押すことによって)。本体110の近位部分は、本体コネクタ1314に接続されることができる。本体コネクタ1314は、本体リードねじ1316に接続されることができる(例えば、コネクタとリードねじとを固定するために、突出部が凹部内に落下するまでコネクタとリードねじとを一緒に押し込むことによって)。プランジャ165の遠位端は、近位端から内側本体コネクタ1324を通って内側本体160を通過することができる。プランジャリードねじ1336は、内側本体コネクタ1324にねじ止めされることができる。内側本体160の遠位端は、近位端から本体コネクタ1314を通って本体110を通過することができる。内側本体リードねじ1328は、本体コネクタ1314にねじ止めされることができる。本体の遠位端は、近位端からコネクタハウジング1310を通過することができる。本体リードねじ1316は、コネクタハウジング1310にねじ止めされることができる。そして、リードねじが作動されて、本体110、内側本体160、およびプランジャ165を正しい相対位置に移動させることができる。
【0105】
コネクタ1300が組み立てられると、プランジャリードねじ1336が作動されて、胚を含む流体を吸引することができる。そして、コネクタ1300は、モーションコントローラ1350に接続される。
【0106】
本体コネクタ1314の近位端から本体110の遠位先端までの長さは、約300mmから400mm、好ましくは325mmから375mm、例えば358mmとすることができる。本体110の近位端から遠位先端までのコネクタ1300の最大長さは、約400mmから500mm、好ましくは425mmから475mm、例えば450mmとすることができる。
【0107】
図13Hは、実施形態にかかるモーションコントローラ1350の斜視図を示している。モーションコントローラ1350は、本体110の近位部分に接続し、前記本体110上で作動するように構成されている。
図13Hに示す実施形態では、モーションコントローラ1350は、本体110を前進/後退させ、実施形態では本体110を収容する外側カテーテルを回転および前進/後退させるように構成された2つのリードねじ1351、1353を備える。図示の実施形態では、モーションコントローラ1350は、3つの作動機構1357、1359、1361をさらに備え、各作動機構は、リードねじ1351、1353のうちの一方で作動するように構成されている。リードねじ1351、1353の作動は、手動であってもよく、電動であってもよい。この実施形態では、2つのリードねじ1351、1353が示されているが、他の実施形態では、モーションコントローラ1350によって移動されるように意図された要素に応じて、1つのリードねじのみが存在してもよい。モーションコントローラ1350は、本体110および本体を収容する外側カテーテルの動きの精密で精密な制御、ならびに外側カテーテルを必要な位置に固定することを可能にする。実施形態では、モーションコントローラ1350は、装置100内に存在するカメラなどの撮像装置によって取得されたリアルタイム画像に基づいて作動されることができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、装置は、外側バルーンカテーテルをさらに備えてもよい。
【0109】
図14Aは、1つまたは複数の実施形態にかかるバルーンカテーテルの断面側面図を示している。バルーンカテーテルは、反転可能管1420を摺動可能に受け入れる外側管状本体1410を備える。反転可能管は、ステアリング機構の本体110または管壁910を受け入れるように構成されている。図示の実施形態では、反転可能管1420は、本体110または管壁910に取り付けられて、反転可能管1420の一端に第1のシール1430を形成する。反転可能管は、外側管状本体の内面に取り付けられて、反転可能管の他端に第2のシール1440を形成する。バルーンカテーテルの近位端では、本体110または管壁910は、例えばOリングによって形成された摺動可能なシール1470を通ってバルーンカテーテルに入り、本体110または管壁910がバルーンカテーテルを通って前進することを可能にしながら、バルーンカテーテルの近位端を内部から流体密封する。バルーンカテーテルは、反転可能管1420と外側管状本体1410との間に形成された容積(容積は、シール1470、1430、および1440によって流体的に密封される)内に流体(例えば、水)を収容するように構成されている。バルーンカテーテルはまた、前記容積を充填するための、例えばリザーバに流体接続されたポート1460を備えてもよい。
【0110】
図14Bは、非反転状態における
図14Aのバルーンカテーテルの拡大断面側面図を示している。使用時に、外側管状本体の先端1450は、患者の子宮頸部の入口に配置されることができる。そして、本体110または管壁910は、バルーンカテーテルを通して前進されることができる。本体110または管壁910の前方圧力および流体圧力は、反転可能管1420を遠位方向に(すなわち、子宮頸部を通って)反転させる。反転可能管1420は、それが子宮頸部を通って反転するときにローラとして作用し、反転可能管1420と外側管状本体1410との間の流体は剪断力を制限し、それによって子宮への本体110または管壁910の挿入を容易にする。
【0111】
図14Cは、完全に反転状態にある
図14Aのバルーンカテーテルの拡大断面側面図を示している。見て分かるように、本体110または管壁910は、バルーンカテーテルを通ってシール1430の最も遠位の位置によって画定される最大位置まで前進されることができる(その後、管1420は、それ以上反転することができない)。シール1430は、管1420から所定の距離だけ突出するように、本体110または管壁910上に配置されてもよい。
【0112】
図14Dは、1つまたは複数の実施形態にかかる別のバルーンカテーテルの断面側面図を示している。
図14Aから
図14Cに示す実施形態とは異なり、反転可能管1420は、それ自体の上に完全に巻き返され、先端1450に取り付けられて、外側管状本体上に2つのシール1440aおよび1440bを形成する。反転可能管1420は、例えば摩擦嵌合または接着剤によって管壁910または本体110を受け入れるように構成されている。反転可能管の内部容積は、流体によって予め充填されてもよく、またはバルーンカテーテルは、反転可能管を流体によって充填するためのポート1460を備えてもよい。先の実施形態と同様に、管壁910または本体110が前進すると、反転可能管1420の内側部分が前方(遠位、矢印1445を参照)に移動し、管1420の前遠位縁部に力を発生させる(矢印1446によって示される)。したがって、管1420は、管壁910または本体110がバルーンカテーテルを通って前進するにつれて反転する。
図14Eは、非反転状態における
図14Dのバルーンカテーテルの断面側面図を示し、
図14Fは、反転状態における
図14Dのバルーンカテーテルの断面側面図を示している。
【0113】
図14Gは、1つまたは複数の実施形態にかかる別のバルーンカテーテルの斜視図を示している。バルーンカテーテルは、近位部1410a、遠位部1410bおよび先端1450によって形成された外側管状本体を備える。他の実施形態と同様に、バルーンカテーテルは、外側管状本体内に摺動可能に受け入れられ、管壁910または本体110を受け入れるように構成された反転可能管1420をさらに備える。バルーンカテーテルは、流体のリザーバ1480と、リザーバ1480を流体によって充填するためのポート1460(例えば、弁)とをさらに備える。
【0114】
図14Hは、
図14Gに示すバルーンカテーテルの断面側面図を示している。リザーバ1480は、ピストンハウジング1484と、ピストン1486と、ピストンを遠位方向に付勢するように構成された付勢機構(例えば、ばね)とを備える。付勢機構1482は、リザーバ内の流体を加圧する。
【0115】
図14Iは、
図14Gに示すバルーンカテーテルの別の断面側面図を示している。反転可能管は、それ自体の上で完全に巻き戻され、外側管状本体に取り付けられて、外側管状本体に2つのシール1440aおよび1440bを形成する。シール1440aと1440bとの間のポート1442は、反転可能管1420の内部をリザーバ1480内の流体と流体接続する(近位部1410aの内部に沿ってリザーバ内に延在する流体経路を介して)。したがって、リザーバ1480内の加圧流体は、収縮しないように反転可能管1420を加圧するのに役立つ。
【0116】
バルーンカテーテルは、ピストンを近位位置にロックするための解放可能なロック機構をさらに備えてもよい。例えば、外部フランジ1488とリザーバ1480の近位端(
図14Jを参照)との間に配置されたときにピストンが遠位に移動するのを防止するように構成されたタブ1475(
図14Gを参照)が設けられてもよい。タブが取り外されると、外部フランジ1488、したがって、ピストン1486は、遠位に移動して流体を加圧することができる。
図14Jは、タブ1475が取り外されたときのバルーンカテーテルの斜視断面図を示している。
【0117】
図14Jに示すように、ピストンハウジング1484およびピストン1486は、管壁910または本体110を摺動可能に受け入れるように構成されてもよい。特に、ピストンハウジング1484およびピストン1486は、管壁910または本体110を摺動可能に受け入れるための近位および遠位孔を含むことができる。管壁910または本体110は、リザーバ内の流体から流体的に分離されてもよい。
【0118】
前の場合と同様に、管壁910または本体110を前進させることは、(摩擦によって、または管壁910または本体110が反転可能管1420に取り付けられることによって)反転可能管1420の内面に前方圧力を生じさせる。
図14Kは、反転状態にある
図14Gに示すバルーンカテーテルの遠位端の斜視図を示している。
図14Lは、反転状態にあるバルーンカテーテルの遠位先端の拡大断面側面図を示している。
【0119】
反転可能管は、任意の可撓性管、例えばポリエーテルブロックアミドなどの任意の適切な熱可塑性エラストマーから作製されることができる。(そして、反転可能管は、任意のシアノアクリレート接着剤(例えば、UV硬化性接着剤)などの任意の適切な医療用接着剤によって、外側管状本体および管壁910または本体110に固定されることができる。
【0120】
反転状態の反転可能管の外径は、約1.9mmから2.5mm、好ましくは2.1mmから2.3mm、例えば2.2mmとすることができる。
【0121】
図15は、本開示にかかる装置100を使用するための例示的な方法のフローチャートを示している。第1のステップ1510において、装置100の遠位端は、(例えば検鏡を通して)子宮頸部に対して位置決めされる。
【0122】
次のステップ1515では、装置を子宮頸部を通して前進させることによって、本体110(および任意にステアリング機構)が子宮に挿入される。これは、本明細書に開示されるバルーンカテーテルのいずれかを使用することによって行われてもよく、または本体110は、バルーンカテーテルを使用せずに挿入されてもよい。
【0123】
次のステップ1520では、任意に、本体110は、本明細書に開示されるステアリング機構によって操作されることができる。
【0124】
次に、ステップ1525において、本体110が子宮を通して前進されることができる。例えば、本体110は、オペレータによって手動で前進されることができ、または本体110は、自動プロセスの一部として、またはユーザによって入力されたコマンドに応答して、電子モーションコントローラによって前進されることができる。
【0125】
ステップ1530において、子宮内膜上皮までの遠位開口部150の距離が測定されることができる。測定は、(例えば、ファイバスコープまたはカメラディスプレイを介してユーザによって見られるように、または指示装置による画像分析から決定されるように)遠位開口部150が所定の距離からより遠いか、またはそれに近いかを決定する定性的測定であってもよい。測定は、距離値を決定し、距離値を所定の距離と比較する定量的測定であってもよい。
【0126】
子宮内膜上皮までの距離が依然として所定の距離よりも大きい場合、本体110は、子宮内にさらに前進される。
【0127】
(指示部分によって示されるように)所定の距離に到達した場合、本体110は、所定の位置に保持され、内側本体160が前進される(ステップ1540)。内側本体160は、アクチュエータを介してユーザによって手動で前進されることができ、または自動プロセスの一部として、またはユーザによって入力されたコマンドに応答して、モーションコントローラを使用して前進されることができる。
【0128】
ステップ1545において、胚が排出される。ここでも、胚は、アクチュエータを介してユーザによって手動で排出されてもよく、または自動プロセスの一部として、またはユーザによって入力されたコマンドに応答して、電子モーションコントローラを使用して(例えば、プランジャを前進させることによって)排出されてもよい。
【0129】
任意に、ステップ1550において、内側本体160が後退されることができる。内側本体160は、アクチュエータを介してユーザによって手動で後退されてもよく、または自動プロセスの一部として、またはユーザによって入力されたコマンドに応答して、電子モーションコントローラを使用して後退されてもよい。
【0130】
ステップ1555において、本体110が子宮から取り出される。本体110は、ユーザによって手動で取り外されてもよく、自動プロセスの一部として、またはユーザによって入力されたコマンドに応答して、電子モーションコントローラを使用して取り外されてもよい。
【0131】
以下もまた、本開示の一部を形成する。
【0132】
雌性生殖系の管腔内に嵌合するように構成された本体の遠位部分を操作するように構成されたステアリング機構およびステアリング機構を操作するためのアクチュエータ。本体は、本明細書に開示された任意の装置の一部であってもよい。
【0133】
ステアリング機構は、本体の一部を少なくとも部分的に取り囲むように構成された管壁を形成する複数の接続されたリングと、管壁に沿って長手方向に延在し、管壁の遠位端に取り付けられた少なくとも1つのケーブルとを備えることができ、アクチュエータは、本体の遠位部分を操作するために少なくとも1つのケーブルを収縮および伸長するように動作可能であり、好ましくは、ステアリング機構は、管壁の周りの異なる周方向位置に配置された複数の前記ケーブルを備える。
【0134】
アクチュエータは、内側要素と、内側要素を収容する外側シェルであって、少なくとも1つのケーブルのそれぞれが近位部分において外側シェルに固定的に接続され、内側要素が管壁に固定的に接続され、外側シェルが内側要素に対して回転可能である、外側シェルと、任意に、外側シェルを介して内側要素に固定されたハンドルと、を備えることができる。
【0135】
内側要素は、外側シェルに当接するように付勢された1つまたは複数の構成要素を備えることができる。
【0136】
本体は、ステアリング機構およびアクチュエータに対して摺動可能に構成されてもよい。
【0137】
バルーンカテーテルであって、外側管状本体と、外側管状本体に摺動可能に受け入れられ、女性生殖器系の管腔内に嵌合するように構成された本体または女性生殖器系の管腔内に嵌合するように構成された本体を操作するためのステアリング機構を受け入れるように構成された反転可能管と、を備え、バルーンカテーテルが、外側管状本体と反転可能管との間に流体を収容するように構成され、ステアリング機構または本体が前進されると、反転可能管が反転する、バルーンカテーテル。
【0138】
バルーンカテーテルは、バルーンカテーテルに流体を充填するための流体ポートを備えてもよい。
【0139】
流体ポートは、流体のリザーバに流体接続されてもよい。
【0140】
リザーバは、ピストンハウジングおよびピストンと、ピストンを遠位方向に付勢してリザーバ内の流体を加圧するように構成された付勢機構とによって形成されてもよい。
【0141】
バルーンカテーテルは、ピストンを近位位置にロックするための解放可能なロック機構をさらに備えてもよい。
【0142】
ピストンハウジングおよびピストンは、ステアリング機構または本体を摺動可能に受け入れるように構成されてもよい。
【0143】
リザーバの最大容積は、バルーンカテーテルの過充填容積よりも小さくてもよい。
【0144】
ステアリング機構または本体は、ステアリング機構または本体が最大位置まで前進可能であるように管状バルーンに固定されてもよい。
【0145】
コネクタハウジングを有し、モーションコントローラに接続するように構成されたコネクタであって、コネクタハウジングが、女性生殖器系の管腔内に嵌合するように構成された本体の近位部分を受け入れるように構成された本体コネクタであって、本体コネクタが、固定された向きでコネクタハウジングに対して摺動可能である、本体コネクタ、および本体コネクタを前進させるためのリードねじ、および/または、雌性生殖系の管腔内に嵌合するように構成された本体の管腔内に摺動可能に受け入れられた内側本体の近位部分を受け入れるように構成された内側本体コネクタであって、内側本体コネクタが、コネクタハウジングに対して、任意には固定された向きで、摺動可能である、内側本体コネクタ、および内側本体コネクタを前進させるためのリードねじ、および/または、雌性生殖系の管腔内に嵌合するように構成された本体の管腔内に摺動可能に受け入れらた内側本体によって摺動可能に受け入れられたプランジャの近位部分を受け入れるように構成されたプランジャコネクタであって、プランジャコネクタが、任意には固定された向きで、コネクタハウジングに対して摺動可能である、プランジャコネクタ、およびプランジャコネクタを前進させるためのリードねじ、のうちの1つまたは複数を受け入れる、コネクタ。
【0146】
本体コネクタ、内側本体コネクタまたはプランジャコネクタを前進させるための1つまたは複数のリードねじの近位端は、1つまたは複数のリードねじをモーションコントローラの対応するリードねじ駆動部に回転可能にロックするための歯を備えてもよい。
【0147】
コネクタは、任意には固定された向きで、モーションコントローラに解放可能に接続するように構成されてもよい。
【0148】
コネクタ(例えば、本体コネクタ)は、モーションコントローラの電気端子に接続するように構成された電気端子を備えてもよい。コネクタ(例えば、本体コネクタ)は、モーションコントローラの光端子と面シールを形成するように構成された光端子を備えてもよい。
【0149】
上記開示されたコネクタに接続し、1つまたは複数のリードねじを駆動するように構成されたモーションコントローラ。
【0150】
モーションコントローラは、1つまたは複数のリードねじ駆動部を備えてもよく、1つまたは複数のリードねじ駆動部は、対応するリードねじに回転可能にロックするための歯を備える。リードねじ駆動部は、コネクタに向かって遠位方向に付勢されてもよい。
【0151】
モーションコントローラは、任意には固定された向きで、コネクタに解放可能に接続するように構成されてもよい。
【0152】
モーションコントローラは、コネクタの電気端子に接続するように構成された電気端子を備えてもよく、モーションコントローラの電気端子は、電気的接触を維持するためにコネクタの電気端子に向かって付勢される。
モーションコントローラは、コントローラの光端子と面シールを形成するように構成された光端子を備えてもよく、モーションコントローラの光端子は、面シールを維持するためにコネクタの光端子に向かって付勢される。
【0153】
以下の項もまた、本開示の一部を形成する。
【0154】
1.ヒトまたは任意の他の哺乳動物種の母体子宮内膜に受精卵または胚を送達するのに適した装置であって、女性生殖系の管腔内に適合するように構成された本体を備え、本体が、
本体の近位端から本体の遠位部分まで延在し、本体の遠位部分に遠位開口部を有する管腔であって、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体を摺動可能に受け入れるように構成された管腔を備え、
装置が、さらに、
本体の遠位部分に配置された測定部分を備える測定アセンブリであって、装置が、遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態にあるか、または遠位部分と子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるかを測定するように構成された、測定アセンブリと、
測定アセンブリに結合され、測定アセンブリが第1の状態または第2の状態にあることを示すように構成された指示装置と、
内側本体を遠位開口部から少なくとも所定の距離だけ前進させるように動作可能な第1のアクチュエータと、受精卵を内側本体から排出するように動作可能な第2のアクチュエータと、を備える、装置。
【0155】
2.前記測定アセンブリが、
遠位開口部の近位にある1つまたは複数の光源であって、本体の遠位部分から光を放射するようにそれぞれ構成された1つまたは複数の光源と、
遠位開口部から離れた焦点に1つまたは複数の光源を集束させるように構成された1つまたは複数の収束レンズと、
焦点を含む視野を有する撮像装置と、を備え、
放射光が焦点において子宮内膜上皮に入射するとき、遠位開口部が子宮内膜上皮から所定の距離にあり、
任意に、指示装置が、撮像装置のディスプレイを備える、項1に記載の装置。
【0156】
3.撮像装置が、カメラまたはファイバスコープを備える、項2に記載の装置。
【0157】
4.本体の遠位部分から子宮内膜上皮上に非集束光を放射するように構成された二次光源をさらに備える、項2または3に記載の装置。
【0158】
5.1つまたは複数の光源が、光源が焦点において収束するように、2つ以上の分離された光源を備え、光源からの子宮内膜上皮への入射光が収束するとき、遠位開口部が所定の近接内にあり、好ましくは、1つまたは複数の光源が、3つ以上の分離された光源を備える、項2から4のいずれか一項に記載の装置。
【0159】
6.測定アセンブリが、遠位開口部の近位で終端するOCTファイバ束を含む光干渉断層法(OCT)走査プローブを備え、OCT走査プローブが、子宮内膜上皮の一部までの遠位開口部の距離を計算するように構成されている、項1に記載の装置。
【0160】
7.測定アセンブリが、遠位開口部の近位にあり、子宮内膜上皮の一部を観察するように構成されたカメラを備え、カメラの被写界深度が、画像に焦点が合っているときに遠位開口部が子宮内膜上皮に対して所定の距離にあるように、所定の値を有し、任意に、指示装置が、カメラによって取り込まれた画像を表示するためのディスプレイを備える、項1に記載の装置。
【0161】
8.測定アセンブリが共焦点プローブを備える、項1に記載の装置。
【0162】
9.測定アセンブリが、遠位開口部の近位で終端する光ファイバを備えるレーザプローブを備え、レーザプローブが、子宮内膜上皮に伝達され、光ファイバを通ってレーザプローブに反射して戻るレーザ放射の飛行時間を測定するように構成されている、項1に記載の装置。
【0163】
10.測定部分が、子宮内膜上皮上の形状を照射するように構成された固定開口部を有する光源と、照射された領域を含む視野を有する撮像装置と、を備え、視形状が所定の大きさよりも大きいことが第1の状態を示し、視形状が所定の大きさと一致するかまたは小さいことが第2の状態を示し、
任意に、指示装置が、撮像装置に結合されたディスプレイを備え、ディスプレイが、照射された子宮内膜上皮のビューおよび比較オーバーレイを含み、比較オーバーレイが、比較オーバーレイよりも大きい視形状が第1の状態を示すようにサイズおよび形状が決められ、比較オーバーレイと一致する、または比較オーバーレイよりも小さい視形状が第2の状態を示す、項1に記載の装置。
【0164】
11.測定部分が、子宮内膜上皮を撮像するように構成された光源およびステレオカメラを備え、測定アセンブリが、子宮内膜上皮までの遠位開口部の距離を計算するように構成されている、項1に記載の装置。
【0165】
12.測定部分が、子宮内膜上皮を照射するように構成された光源と、子宮内膜上皮に影を投影するように配置された剛性突出部と、影を含む視野を有する撮像装置と、を備え、突出部が、視認される影の縁部が視野内の所定の位置を横切るときに、測定アセンブリが第1の状態から第2の状態に移行するように配置され、任意に、指示装置が、撮像装置に結合され、撮像装置のビューを表示するディスプレイであり、ディスプレイが、比較オーバーレイをさらに含み、比較オーバーレイが、本体が前進されるときに視認される影の縁部が比較オーバーレイと交差するときに、測定アセンブリが第1の状態から第2の状態に移行するように配置される、項1に記載の装置。
【0166】
13.測定アセンブリが、子宮内膜上皮に向かって音波を放射するように構成された、遠位開口部に近接するエミッタおよびレシーバを備える超音波プローブを備え、測定アセンブリが、遠位開口部の子宮内膜上皮までの距離を計算するように構成されている、項1に記載の装置。
【0167】
14.測定部分が、弾性的に変形可能な突出部を照射するように構成された光源であって、突出部が子宮内膜上皮に向かって延在するように構成された光源と、突出部の視野を有する撮像装置と、を備え、突出部が変形していないことが第1の状態を示し、突出部が変形していることが第2の状態を示し、任意に、指示装置が、撮像装置に結合されたディスプレイを備える、項1に記載の装置。
【0168】
15.測定アセンブリが、本体が前進されるときに最初に子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された遠位部分の一部に配置された圧力センサを備え、所定の距離がゼロであり、第1の状態が、閾値を下回る圧力測定値によって示され、第2の状態が、閾値を上回る圧力測定値によって示される、項1に記載の装置。
【0169】
16.本体の遠位部分を操作するように構成されたステアリング機構と、ステアリング機構を操作するための第3のアクチュエータと、をさらに備える、任意の先行する項に記載の装置。
【0170】
17.ステアリング機構が、
本体の一部を少なくとも部分的に取り囲むように構成された管壁を形成する複数の接続されたリングと、
管壁に沿って長手方向に延在し、管壁の遠位端に取り付けられた少なくとも1つのケーブルと、を備え、
第3のアクチュエータが、本体の遠位部分を操作するために少なくとも1つのケーブルを収縮および伸長するように動作可能であり、
好ましくは、ステアリング機構が、管壁の周りの異なる周方向位置に配置された複数の前記ケーブルを備える、項16に記載の装置。
【0171】
18.第3のアクチュエータが、
内側要素と、
内側要素を収容する外側シェルであって、少なくとも1つのケーブルのそれぞれが近位部分において外側シェルに固定的に接続され、
内側要素が、管壁に固定的に接続され、
外側シェルが、内側要素に対して回転可能である、外側シェルと、
任意に、外側シェルを介して内側要素に固定されたハンドルと、
を備える、項17に記載の装置。
【0172】
19.内側要素が、外側シェルに当接するように付勢された1つまたは複数の構成要素を備える、項18に記載の装置。
【0173】
20.本体が、ステアリング機構および第3のアクチュエータに対して摺動可能である、項16から19のいずれか一項に記載の装置。
【0174】
21.バルーンカテーテルをさらに備え、バルーンカテーテルが、
外側管状本体と、
外側管状本体内に摺動可能に受け入れられ、ステアリング機構または本体を受け入れるように構成された反転可能管と、を備え、
バルーンカテーテルが、外側管状本体と反転可能管との間に流体を収容するように構成され、
ステアリング機構または本体が前進されると、反転可能管が反転する、任意の先行する項に記載の装置。
【0175】
22.バルーンカテーテルが、バルーンカテーテルに流体を充填するための流体ポートを備える、項21に記載の装置。
【0176】
23.流体ポートが、流体のリザーバに流体接続されている、項22に記載の装置。
【0177】
24.リザーバが、ピストンハウジングおよびピストンと、ピストンを遠位方向に付勢してリザーバ内の流体を加圧するように構成された付勢機構とによって形成される、項23に記載の装置。
【0178】
25.ピストンを近位位置にロックするための解放可能なロック機構をさらに備える、項24に記載の装置。
【0179】
26.ピストンハウジングおよびピストンが、ステアリング機構または本体を摺動可能に受け入れるように構成されている、項23または24に記載の装置。
【0180】
27.リザーバの最大容積がバルーンカテーテルの過充填容積未満である、項23から26のいずれか一項に記載の装置。
【0181】
28.ステアリング機構または本体が最大位置まで前進可能であるように、ステアリング機構または本体が管状バルーンに固定されている、項21から27のいずれか一項に記載の装置。
【0182】
29.内側本体によって摺動可能に受け入れられたプランジャをさらに備え、第2のアクチュエータが、内側本体に対してプランジャを遠位に摺動させることによって内側本体から受精卵を排出するように動作可能であり、任意に、第2のアクチュエータが、プランジャを前進させるためのリードねじを備える、任意の先行する項に記載の装置。
【0183】
30.プランジャが内側本体に対して遠位に摺動されるときに第1のアクチュエータが内側本体を後退させるように構成されている、項29の装置。
【0184】
31.本体の近位部分に接続するように構成されたモーションコントローラをさらに備え、コントローラが、モーションコントローラに対して本体を前進させるために、第1のアクチュエータ、第2のアクチュエータ、および/または第4のアクチュエータのうちの1つまたは複数を作動させるように構成されている、任意の先行する項に記載の装置。
【0185】
32.第1、第2および第4のアクチュエータのうちの1つまたは複数がリードねじを備え、モーションコントローラが、リードねじのうちの1つまたは複数を作動させるように構成されている、項31に記載の装置。
【0186】
33.コネクタハウジングを有し、モーションコントローラに接続するように構成されたコネクタをさらに備え、コネクタハウジングが、
本体の近位部分を固定的に受け入れる本体コネクタであって、固定された向きでコネクタハウジングに対して摺動可能であり、第4のアクチュエータが本体コネクタを前進させるためのリードねじを備える、本体コネクタ、および/または
内側本体の近位部分を固定的に受け入れる内側本体コネクタであって、内側本体コネクタが、任意には固定された向きで、コネクタハウジングに対して摺動可能であり、第1のアクチュエータが内側本体コネクタを前進させるためのリードねじを備える、内側本体コネクタ、および/または
内側本体によって摺動可能に受け入れられたプランジャの近位部分を固定的に受け入れるプランジャコネクタであって、プランジャコネクタが、任意には固定された向きで、コネクタハウジングに対して摺動可能であり、第2のアクチュエータが、プランジャコネクタを前進させるためのリードねじを備える、プランジャコネクタ、のうちの1つまたは複数を受け入れる、項32に記載の装置。
【0187】
34.本体コネクタ、内側本体コネクタ、またはプランジャコネクタを前進させるためのリードねじのうちの1つまたは複数の近位端が、1つまたは複数のリードねじをモーションコントローラの対応するリードねじ駆動部に回転可能にロックするための歯を備え、任意に、リードねじ駆動部がコネクタに向かって遠位方向に付勢される、項33に記載の装置。
【0188】
35.コネクタが、任意には固定された向きで、モーションコントローラに解放可能に接続するように構成されている、項33または34に記載の装置。
【0189】
36.測定部分が、コネクタの第1の電気端子に電気的に接続され、モーションコントローラが、第1の電気端子との接触を維持するために第1の電気端子に向かって付勢された対応する第2の電気端子を備え、および/または、測定部分が、コネクタの第1の光端子に光学的に接続され、モーションコントローラが、第1の光端子と面シールを形成するように構成され、第1の光端子に向かって付勢されて第1の光端子との面シールを維持する対応する第2の光端子を備える、項32から35のいずれか一項に記載の装置。
【0190】
37.測定アセンブリが、測定部分の測定値を示す電子出力を含み、指示装置が、電子出力を分析して、測定アセンブリが第1の状態にあるか第2の状態にあるかを決定するように構成されている、任意の先行する項に記載の装置。
【0191】
38.指示が、1つまたは複数のアクチュエータを制御するように構成された電子コントローラに提供されるように構成されている、項37に記載の装置。
【0192】
39.アクチュエータのうちの1つまたは複数が電子的に制御される、任意の先行する項に記載の装置。
【0193】
40.項39に記載の装置を制御するように構成されたコンピュータプログラム製品であって、プログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに、
1つまたは複数の電子制御アクチュエータを作動させる命令を受信するステップと、
1つまたは複数の電子制御アクチュエータを作動させるステップと、を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【0194】
上記の全ては、完全に本開示の範囲内にあり、上記で開示された特定の組み合わせに限定されず、上記の特徴の1つまたは複数の組み合わせが適用される代替の実施形態の基礎を形成すると考えられる。
【0195】
これに照らして、本開示の教示を実装する多くの代替案がある。当業者は、本開示の範囲内で自身の状況および要件に適合するように上記の開示を修正および適合させることができると予想されるが、当業者の当該技術分野における共通の一般知識に照らして、上記の開示または上記から導出可能な技術的効果の一部または全部を保持する。そのような均等物、修正または適合は、全て、本開示の範囲内に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトまたは任意の他の哺乳動物種の母体子宮内膜に受精卵または胚を送達するのに適した装置であって、女性生殖系の管腔内に適合するように構成された本体を備え、前記本体が、
前記本体の近位端から前記本体の遠位部分まで延在し、前記本体の前記遠位部分に遠位開口部を有する管腔であって、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体を摺動可能に受け入れるように構成された管腔を備え、
前記装置が、
前記内側本体を前記本体の前記遠位開口部から前進させるように動作可能な第1のアクチュエータと、受精卵を前記内側本体から排出するように動作可能な第2のアクチュエータと、
前記内側本体の遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が、前記内側本体が前記遠位開口部から前進される方向において所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態にあるのか、または前記内側本体の遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が、前記内側本体が前記遠位開口部から前進される方向において所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるのかを測定するように構成された測定アセンブリと、
前記測定アセンブリに結合され、前記装置が前記第1の状態または前記第2の状態にあることを示すように構成された指示装置と、をさらに備える、装置。
【請求項2】
前記測定アセンブリが、導電性である前記内側本体の遠位部分と電気的に接触し、前記静電容量の表示を提供するように構成され、前記第1の状態が、閾値を下回る静電容量測定値によって示され、前記第2の状態が、前記閾値を上回る静電容量測定値によって示される、請求項
1に記載の装置。
【請求項3】
前記所定の距離がゼロである、請求項
2に記載の装置。
【請求項4】
ヒトまたは任意の他の哺乳動物種の母体子宮内膜に受精卵または胚を送達するのに適した装置であって、女性生殖系の管腔内に適合するように構成された本体を備え、前記本体が、
前記本体の近位端から前記本体の遠位部分まで延在し、前記本体の前記遠位部分に遠位開口部を有する管腔であって、子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体を摺動可能に受け入れるように構成された管腔を備え、
前記装置が、
前記内側本体を前記本体の前記遠位開口部から前進させるように動作可能な第1のアクチュエータと、受精卵を前記内側本体から排出するように動作可能な第2のアクチュエータと、
前記本体の前記遠位部分に配置された測定部分を備える測定アセンブリであって、前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が、
前記内側本体が前記遠位開口部から前進される方向において所定の距離よりも大きいことを示す第1の状態にあるのか、または前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が、
前記内側本体が前記遠位開口部から前進される方向において所定の距離以下であることを示す第2の状態にあるのかを測定するように構成された、測定アセンブリと、
前記測定アセンブリに結合され、前記測定アセンブリが前記第1の状態または前記第2の状態にあることを示すように構成された指示装置と、をさらに備え、
前記第1のアクチュエータが、前記内側本体を前記遠位開口部から少なくとも前記所定の距離だけ前進させるように動作可能である、装置。
【請求項5】
前記測定アセンブリが、
前記遠位開口部の近位にある1つまたは複数の光源であって、前記本体の前記遠位部分から光を放射するようにそれぞれ構成された1つまたは複数の光源と、
前記遠位開口部から離れた焦点に前記1つまたは複数の光源を集束させるように構成された1つまたは複数の収束レンズと、
前記焦点を含む視野を有する撮像装置と、を備え、
前記放射光が前記焦点において前記子宮内膜上皮に入射するとき、前記遠位開口部は前記子宮内膜上皮から前記所定の距離にあり、
任意に、前記指示装置が、前記撮像装置のディスプレイを備え、任意に、前記撮像装置が、カメラ、またはファイバスコープを備える、請求項
4に記載の装置。
【請求項6】
前記本体の前記遠位部分から前記子宮内膜上皮上に非集束光を放射するように構成された二次光源をさらに備える、請求項
5に記載の装置。
【請求項7】
前記1つまたは複数の光源が、前記光源が前記焦点において収束するように、2つ以上の分離された光源を備え、前記光源からの前記子宮内膜上皮への前記入射光が収束するとき、前記遠位開口部が、前記所定の近接内にあり、好ましくは、前記1つまたは複数の光源が、3つ以上の分離された光源を備える、請求項
5または
6に記載の装置。
【請求項8】
前記測定アセンブリが、
前記遠位開口部の近位で終端するOCTファイバ束を備える光干渉断層法(OCT)走査プローブであって、前記子宮内膜上皮の一部までの前記遠位開口部の距離を計算するように構成された前記OCT走査プローブ、または
前記遠位開口部の近位で終端する光ファイバを備えるレーザプローブであって、前記子宮内膜上皮に伝達され、前記光ファイバを通って前記レーザプローブに反射して戻ってくるレーザ放射の飛行時間を測定するように構成されたレーザプローブ、または
前記本体が前進されるときに最初に前記子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された前記本体の前記遠位部分の一部に配置された圧力センサであって、前記所定の距離がゼロであり、前記第1の状態が閾値を下回る圧力測定値によって示され、前記第2の状態が前記閾値を上回る圧力測定値によって示される、圧力センサ、または
前記子宮内膜上皮に向かって音波を放射するように構成された、前記遠位開口部に近接するエミッタおよびレシーバを備える超音波プローブであって、前記測定アセンブリが、前記子宮内膜上皮までの前記遠位開口部の距離を計算するように構成されている、超音波プローブ、
またはそれらの任意の組み合わせ、
を備える、請求項
4に記載の装置。
【請求項9】
前記測定アセンブリが、前記本体が前進されるときに最初に前記子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された、前記本体の前記遠位部分の前記一部に配置された静電容量センサを備え、前記測定アセンブリが、好ましくは前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が変化するにつれて、前記静電容量の指示を提供するように構成されている、請求項
4に記載の装置。
【請求項10】
前記測定アセンブリが、前記本体が前進されるときに最初に前記子宮内膜上皮に影響を与えるように構成された、前記本体の前記遠位部分の前記一部に配置された導電性要素を備え、前記測定アセンブリが、好ましくは前記本体の前記遠位部分と前記子宮内膜上皮との間の距離が変化するにつれて、前記静電容量の指示を提供するように構成されている、請求項
4に記載の装置。
【請求項11】
前記所定の距離がゼロであり、前記第1の状態が閾値を下回る静電容量測定値によって示され、前記第2の状態が前記閾値を上回る静電容量測定値によって示される、請求項
9または
10に記載の装置。
【請求項12】
前記測定アセンブリが、前記内側本体の前記遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離よりも大きいことを示す第3の状態にあるか、または前記内側本体の前記遠位端と前記子宮内膜上皮との間の距離が所定の距離以下であることを示す第4の状態にあるかを測定するようにさらに構成され、前記指示装置が、前記装置が前記第3の状態または前記第4の状態にあることを示すようにさらに構成されている、請求項
4から
11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記測定アセンブリが、導電性である前記内側本体の遠位部分と電気的に接触し、前記静電容量の指示を提供するように構成され、前記第3の状態が、閾値を下回る静電容量測定値によって示され、前記第4の状態が、前記閾値を上回る静電容量測定値によって示され、好ましくは、前記所定の距離がゼロである、請求項
12に記載の装置。
【請求項14】
前記本体が、前記本体の前記管腔内の前記内側本体の所定の位置を確立する基準マークを備え、前記所定の位置では、前記内側本体の前記遠位端が、前記本体の前記遠位端に対して所定の距離だけオフセットして配置される、請求項1から
13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記子宮内膜上皮を貫通するのに適した遠位端を有する内側本体をさらに備える、請求項1から
14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記遠位開口部から離れた焦点を含む視野を有する撮像装置をさらに備える、請求項1から
15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記本体の遠位部分を操作するように構成されたステアリング機構と、前記ステアリング機構を動作させるための第3のアクチュエータと、をさらに備える、請求項1から
16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記ステアリング機構が、
前記本体の一部を少なくとも部分的に取り囲むように構成された管壁を形成する複数の接続されたリングと、
前記管壁に沿って長手方向に延在し、前記管壁の遠位端に取り付けられた少なくとも1つのケーブルと、を備え、
前記第3のアクチュエータが、前記本体の前記遠位部分を操作するために少なくとも1つのケーブルを収縮および伸長するように動作可能であり、
好ましくは、前記ステアリング機構が、前記管壁の周りの異なる周方向位置に配置された複数の前記ケーブルを備える、請求項
17に記載の装置。
【請求項19】
前記第3のアクチュエータが、
内側要素と、
前記内側要素を収容する外側シェルであって、前記少なくとも1つのケーブルのそれぞれが近位部分において前記外側シェルに固定的に接続され、
前記内側要素が、前記管壁に固定的に接続され、
前記外側シェルが、前記内側要素に対して回転可能である、外側シェルと、
任意に、前記外側シェルを介して前記内側要素に固定されたハンドルと、
を備える、請求項
18に記載の装置。
【請求項20】
前記内側要素が、前記外側シェルに当接するように付勢された1つまたは複数の構成要素を備える、請求項
19に記載の装置。
【請求項21】
前記本体が、前記ステアリング機構および第3のアクチュエータに対して摺動可能である、請求項
17から
20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
バルーンカテーテルをさらに備え、前記バルーンカテーテルが、
外側管状本体と、
前記外側管状本体内に摺動可能に受け入れられ、前記ステアリング機構または本体を受け入れるように構成された反転可能管と、を備え、
前記バルーンカテーテルが、前記外側管状本体と前記反転可能管との間に流体を収容するように構成され、
前記ステアリング機構または本体が前進されると、前記反転可能管が反転する、請求項1から
21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記バルーンカテーテルが、前記バルーンカテーテルに流体を充填するための流体ポートを備える、請求項
22に記載の装置。
【請求項24】
前記流体ポートが、流体のリザーバに流体接続され、任意に、前記リザーバの前記最大容積が、前記バルーンカテーテルの過充填容積よりも小さい、請求項
23に記載の装置。
【請求項25】
前記リザーバが、ピストンハウジングおよびピストンと、前記ピストンを遠位方向に付勢して前記リザーバ内の前記流体を加圧するように構成された付勢機構とによって形成される、請求項
24に記載の装置。
【請求項26】
前記ピストンを近位位置にロックするための解放可能なロック機構をさらに備える、請求項
25に記載の装置。
【請求項27】
前記ピストンハウジングおよびピストンが、前記ステアリング機構または本体を摺動可能に受け入れるように構成されている、請求項
25または
26に記載の装置。
【請求項28】
前記ステアリング機構または本体が、前記ステアリング機構または本体が最大位置まで前進可能であるように、前記管状バルーンに固定される、請求項
22から
27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記内側本体によって摺動可能に受け入れられたプランジャをさらに備え、前記第2のアクチュエータが、前記内側本体に対して遠位方向に前記プランジャを摺動させることによって前記内側本体から受精卵を放出するように動作可能であり、任意に、前記第2のアクチュエータが、前記プランジャを前進させるためのリードねじを備える、請求項1から
28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記第1のアクチュエータが、前記プランジャが前記内側本体に対して遠位に摺動されるときに前記内側本体を後退させるように構成されている、請求項
29に記載の装置。
【請求項31】
前記本体の近位部分に接続するように構成されたモーションコントローラをさらに備え、前記モーションコントローラが、前記本体を前進/後退させるように、および/または前記本体を収容する外側カテーテルを前進/後退および/または回転させるように構成された1つまたは複数のリードねじを備える、請求項1から
30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
前記モーションコントローラが、前記リードねじのうちの1つまたは複数を作動させるように構成された1つまたは複数の作動機構を備える、請求項
31に記載の装置。
【請求項33】
前記本体の近位部分に接続するように構成されたモーションコントローラをさらに備え、前記コントローラが、前記モーションコントローラに対して前記本体を前進させるために、前記第1のアクチュエータ、第2のアクチュエータ、および/または第4のアクチュエータのうちの1つまたは複数を作動させるように構成されている、請求項1から
32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記第1、第2、および第4のアクチュエータのうちの1つまたは複数がリードねじを備え、前記モーションコントローラが、前記リードねじのうちの1つまたは複数を作動させるように構成されている、請求項
33に記載の装置。
【請求項35】
コネクタハウジングを有し、前記モーションコントローラに接続するように構成されたコネクタをさらに備え、前記コネクタハウジングが、
前記本体の近位部分を固定的に受け入れる本体コネクタであって、前記本体コネクタが、固定された向きで前記コネクタハウジングに対して摺動可能であり、前記第4のアクチュエータが前記本体コネクタを前進させるためのリードねじを備える、本体コネクタ、および/または
前記内側本体の近位部分を固定的に受け入れる内側本体コネクタであって、前記内側本体コネクタが、任意には固定された向きで、前記コネクタハウジングに対して摺動可能であり、前記第1のアクチュエータが前記内側本体コネクタを前進させるためのリードねじを備える、内側本体コネクタ、および/または
前記内側本体によって摺動可能に受け入れられたプランジャの近位部分を固定的に受け入れるプランジャコネクタであって、前記プランジャコネクタが、任意には固定された向きで、前記コネクタハウジングに対して摺動可能であり、前記第2のアクチュエータが前記プランジャコネクタを前進させるためのリードねじを備える、プランジャコネクタ、のうちの1つまたは複数を受け入れる、請求項
34に記載の装置。
【請求項36】
前記本体コネクタ、内側本体コネクタ、またはプランジャコネクタを前進させるための前記リードねじのうちの1つまたは複数の近位端が、前記モーションコントローラの対応するリードねじ駆動部に前記1つまたは複数のリードねじを回転可能にロックするための歯を備え、任意に、前記リードねじ駆動部が、前記コネクタに向かって遠位方向に付勢される、請求項
35に記載の装置。
【請求項37】
前記コネクタが、任意には固定された向きで、前記モーションコントローラに解放可能に接続するように構成されている、請求項
35または
36に記載の装置。
【請求項38】
前記測定部分が、前記コネクタの第1の電気端子に電気的に接続され、前記モーションコントローラが、前記第1の電気端子との接触を維持するために前記第1の電気端子に向かって付勢された対応する第2の電気端子を備え、および/または、前記測定部分が、前記コネクタの第1の光端子に光学的に接続され、前記モーションコントローラが、前記第1の光端子と面シールを形成するように構成され、前記第1の光端子に向かって付勢されて前記第1の光端子との前記面シールを維持する対応する第2の光端子を備える、請求項
34から
37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
前記測定アセンブリが、前記測定部分の前記測定値を示す電子出力を含み、前記指示装置が、前記電子出力を分析して、前記測定アセンブリが前記第1の状態にあるか前記第2の状態にあるかを決定するように構成されている、請求項1から
38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記指示が、1つまたは複数のアクチュエータを制御するように構成された電子コントローラに提供されるように構成されている、請求項
39に記載の装置。
【請求項41】
前記アクチュエータのうちの1つまたは複数が電子的に制御される、請求項1から
40のいずれか1項に記載の装置。
【請求項42】
請求項
41に記載の装置を制御するように構成されたコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、
1つまたは複数の電子制御アクチュエータを作動させる命令を受信するステップと、前記1つまたは複数の電子制御アクチュエータを作動させるステップと、
を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】