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特表2023-549610食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物
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  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図1A
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図1B
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図2
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図3
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図4
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図5A
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図5B
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図5C
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図6
  • 特表-食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-28
(54)【発明の名称】食料製品及びその他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/15 20060101AFI20231120BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20231120BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20231120BHJP
   C12P 21/02 20060101ALI20231120BHJP
   C07K 14/47 20060101ALI20231120BHJP
   A23L 33/17 20160101ALI20231120BHJP
   A61K 8/97 20170101ALI20231120BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20231120BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20231120BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20231120BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20231120BHJP
   C12N 9/99 20060101ALN20231120BHJP
   C12N 9/20 20060101ALN20231120BHJP
【FI】
C12N1/15
C12N1/21
C12N1/19
C12P21/02 C
C07K14/47
A23L33/17
A61K8/97
A61Q19/00
A61Q11/00
A61Q5/00
A61Q1/00
C12N9/99
C12N9/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528556
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(85)【翻訳文提出日】2023-07-18
(86)【国際出願番号】 US2021059413
(87)【国際公開番号】W WO2022104227
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】63/113,729
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/175,278
(32)【優先日】2021-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517058738
【氏名又は名称】パーフェクト・デイ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ガイストリンガー
(72)【発明者】
【氏名】ヘザー ジャンセン
(72)【発明者】
【氏名】ラビラジシン ジャラ
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリク マーマン
(72)【発明者】
【氏名】タイ ワゴナー
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー スコット ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンセント ウェイ-シアン ウー
(72)【発明者】
【氏名】フランセスカ マネア
(72)【発明者】
【氏名】バラクリシュナン ラメシュ
【テーマコード(参考)】
4B018
4B064
4B065
4C083
4H045
【Fターム(参考)】
4B018LB07
4B018MD20
4B018MF01
4B064AG01
4B064CA05
4B064CA06
4B064CA19
4B064CE12
4B064DA10
4B065AA70X
4B065AA77X
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA24
4B065CA41
4C083AA031
4C083AA032
4C083CC01
4C083DD17
4C083EE11
4C083EE21
4C083EE31
4C083EE50
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045CA43
4H045EA01
4H045FA74
4H045GA26
(57)【要約】
本開示は、食料製品又は他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物に関する。本開示は更に、かかる方法及び組成物によって産生された組換え成分を含む組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞であって、対応する組換え宿主細胞と比較して、前記組換え宿主細胞が、FFA放出酵素の減少した産生及び/又は活性を含み、前記FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、若しくはG0RMI3、又はUniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、若しくはG0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含む1つ以上の第1のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、組換え宿主細胞。
【請求項2】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項3】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項4】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項5】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項6】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項7】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項8】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、UniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項9】
前記FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85、又はUniProt配列番号G0RH85と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含む第2のFFA放出酵素を更に含む、請求項1に記載の組換え宿主細胞。
【請求項10】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項9に記載の組換え宿主細胞。
【請求項11】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項9に記載の組換え宿主細胞。
【請求項12】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項9に記載の組換え宿主細胞。
【請求項13】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項9に記載の組換え宿主細胞。
【請求項14】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項9に記載の組換え宿主細胞。
【請求項15】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項9に記載の組換え宿主細胞。
【請求項16】
前記1つ以上の第1のFFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、又はUniProt配列番号G0RGQ0と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、UniProt配列番号G0RLH4、又はUniProt配列番号G0RLH4と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素、並びにUniProt配列番号G0RMI3、又はUniProt配列番号G0RMI3と少なくとも70%のアミノ酸同一性を有するホモログを含むFFA放出酵素からなる、請求項9に記載の組換え宿主細胞。
【請求項17】
前記組換え宿主細胞が、細菌、酵母、又は糸状真菌に由来する、請求項1~16のいずれか一項に記載の組換え宿主細胞。
【請求項18】
前記糸状真菌が、Aspergillus(例えば、Aspergillus niger)、Trichoderma(例えば、Trichoderma reesei、Trichoderma citrinoviride)、又はMyceliophthora(例えば、Myceliophthora thermophila)から選択される、請求項17に記載の組換え宿主細胞。
【請求項19】
前記組換え成分が、組換えタンパク質である、請求項1~18のいずれか一項に記載の組換え宿主細胞。
【請求項20】
前記組換えタンパク質が、組換え乳タンパク質である、請求項19に記載の組換え宿主細胞。
【請求項21】
前記組換え乳タンパク質が、組換えカゼインである、請求項20に記載の組換え宿主細胞。
【請求項22】
前記組換え乳タンパク質が、組換え乳清タンパク質である、請求項20に記載の組換え宿主細胞。
【請求項23】
前記組換え乳タンパク質が、ウシ、ヒト、ヒツジ、ヤギ、又はウマに見出される天然乳タンパク質のアミノ酸配列と同一であるアミノ酸配列、又はそのホモログを有する、請求項20に記載の組換え宿主細胞。
【請求項24】
組換え成分を産生するための方法であって、前記組換え成分の産生に好適な条件下で、請求項1~23のいずれか一項に記載の組換え宿主細胞を培養培地中で発酵させることを含む、方法。
【請求項25】
組換え成分を含む組成物を産生するための方法であって、請求項24に記載の方法によって前記組換え成分を産生することを含む、方法。
【請求項26】
組換え成分を含む組成物を生産するための方法であって、発酵ブロス、調製物、又は組成物に、FFA放出酵素の阻害剤を添加することを含み、前記FFA放出酵素が、その触媒ドメイン中にセリン残基を含む、方法。
【請求項27】
組換え成分を含む組成物を生産するための方法であって、活性ベースのタンパク質プロファイリング(ABPP)小分子プローブを使用して、前記組換え成分からFFA放出酵素を精製することを含む、方法。
【請求項28】
組換え成分を含む組成物であって、請求項25~27のいずれか一項に記載の方法によって生産される、組成物。
【請求項29】
前記組成物が、乾燥質量で約0.1%~約100%の前記組換え成分を含む、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記組成物が、食料製品である、請求項28に記載の組成物。
【請求項31】
前記食料製品が、補助食料製品である、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記補助食料製品が、補助乳製品である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記補助食料製品が、補助卵製品である、請求項31に記載の組成物。
【請求項34】
前記食料製品が、代用食料製品である、請求項30に記載の組成物。
【請求項35】
前記代用食料製品が、代用乳製品である、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
前記代用食料製品が、代用卵製品である、請求項34に記載の組成物。
【請求項37】
前記組成物が、化粧品又はパーソナルケア組成物である、請求項28に記載の組成物。
【請求項38】
前記組成物が、粉末である、請求項28に記載の組成物。
【請求項39】
前記組換え成分が、組換えタンパク質である、請求項28~38のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項40】
前記組成物が、前記組換えタンパク質以外のいずれのタンパク質も本質的に含まない、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
前記組成物が、前記組換えタンパク質以外のいずれの組換えタンパク質も本質的に含まない、請求項39に記載の組成物。
【請求項42】
前記組換えタンパク質が、組換え乳タンパク質である、請求項39に記載の組成物。
【請求項43】
前記組成物が、前記組換え乳タンパク質以外のいずれのタンパク質も本質的に含まない、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記組成物が、前記組換え乳タンパク質以外のいずれの組換えタンパク質も本質的に含まない、請求項42に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年11月13日に出願された米国仮特許出願第63/113,729号、及び2021年4月15日に出願された米国仮特許出願第63/175,278号に対する優先権を主張するものであり、これらは参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、食料製品又は他の製品での使用のための組換え成分を産生するための方法及び組成物に関する。本開示は更に、概して、かかる方法及び組成物によって産生された組換え成分を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
動物由来食料製品(例えば、肉、乳、卵)は、評判の良い栄養源である。動物由来食料製品は、高品質のタンパク質、必須ミネラル(例えば、カルシウム、リン、亜鉛、マグネシウム)、及びビタミン(例えば、リボフラビン、ビタミンA、ビタミンB12)を含む。更に、多くのかかる食料製品は、多種多様な派生的食料製品(例えば、ヨーグルト、チーズ、クリーム、アイスクリーム、バター、マヨネーズ)の生産を可能にする有利な機能的特性を有する。
【0004】
しかしながら、動物由来食料製品は、ヒトで不健康な反応を引き起こすことがある成分(例えば、ラクトース、アレルゲン、飽和脂肪、コレステロール)を含む。更に、これらの食料製品の生産は、動物愛護及び環境に重大な影響を及ぼし、かつ残留農薬、重金属、アフラトキシンM1、及び病原体による汚染の可能性をもつ畜産を含む。
【0005】
これらの懸念は、動物由来食料製品及びその他の製品(例えば、化粧品、パーソナルケア製品)の代替物の開発を活性化させた。いくつかのかかる代替物は、植物由来成分(例えば、タンパク質、脂質、ビタミン)を含む。しかしながら、動物由来食料製品及び他の製品の代替物は、組換え的に(例えば、微生物宿主細胞を使用して)産生される成分(例えば、タンパク質、脂質)から生産されることが増えている。
【0006】
食料製品及び他の製品での組換え成分の使用は、新たな問題を引き起こしている。1つのかかる問題は、組換え成分から産生される食料製品及び他の製品が、相当量のそのような組換え成分を(組換え成分が利用された以前の製品では典型的であったよりも多く)含んでいることが多く、大量の組換え成分の使用は、組換え成分が得られる組換え宿主細胞により同時に産生され、かつ潜在的に、組換え成分と共精製する、他の望ましくないこともある成分による影響を受け得るという事実である。
【0007】
かかる他の成分の1つは、遊離脂肪酸(FFA、すなわち、FFA放出酵素)の放出につながる活性を有する酵素である。FFA放出酵素は、ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質、リポタンパク質、及び他の分子の結合を加水分解して、FFAを放出することができる。FFA放出酵素の基質は、組換え成分が使用され得る様々な食料製品及び他の製品に含まれる。いくつかのかかる食料製品及び他の製品では、FFAの放出は、例えば、嫌な香り及び/又は味を生じ、乳濁液の形成を妨げ、テクスチャに望ましくない効果を及ぼし、必須栄養素(例えば、ビタミン)と相互作用をして、それによって養分含量を減らし、貯蔵寿命を低減することにより有害効果を及ぼし得る。食料製品及び他の製品中のFFAの産生は、例えば、所望の香味及び/又は芳香プロファイル(例えば、熟成チーズの香味プロファイル)を生じる、又はプロセスチーズで使用するための酵素処理チーズを作ることにより有益な効果を及ぼし得る。したがって、例えば、酸敗臭及び味覚の生成が遅延し、エマルション形成が影響を受けず、栄養含有量が維持され、テクスチャが調節されず、貯蔵寿命が短くならず、かつ/又は所望の風味及び/若しくは芳香プロファイルが産生されるように、特にFFA放出酵素活性に関して、動物由来食料製品及び他の製品の代替物を生産するための組換え成分の産生、加工、及び使用において、難題を克服してきた。
【0008】
したがって、動物由来食料製品及びその他の製品の代替物が、組換え成分から、並びにかかる方法において使用され、かつかかる方法から得られる組成物のために生産され得る方法に対するニーズが存在する。
【0009】
参照による組み込み
本明細書において述べられるすべての刊行物、特許、特許出願、配列、データベースエントリ、科学出版物、及び他の参考文献は、個々の文献、特許、特許出願、配列、データベースエントリ、科学出版物、又は他の参考文献がそれぞれ具体的にかつ個々に示された場合と同じ程度に参照によりそれらの全体が組み込まれるものとする。参照により組み込まれる材料が本開示と矛盾するか、又は一貫していない限りでは、本開示は、定義を含めて、任意のかかる材料に優先する。
【発明の概要】
【0010】
様々な態様では、組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞が本明細書に提供され、組換え宿主細胞は、対応する組換え宿主細胞中に含まれるFFA放出酵素の産生及び/又は活性と比較して、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含む。
【0011】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85、G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、G0RVD2、若しくはG0R8A6、又はそれらのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0012】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RH85、G0RMI3、G0RLH4、G0RIU1、G0RBM4、G0R9D1、G0RFR3、G0RG60、G0R6T6、G0R8N5、G0RBJ0、G0RRQ4、G0REZ4、G0RIJ9、G0R6X2、G0RJY0、G0RR42、G0RW77、G0RQJ5、G0RFT3、G0R810、G0RI29、G0RL87、G0RLL0、G0RGD5、若しくはG0RKH7、又はそれらのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択されるFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0013】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、若しくはG0RMI3、又はそれらのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択されるFFA放出酵素を含むか、又はそれからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0014】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択されるFFA放出酵素を含むか、又はそれからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0015】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RGQ0若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択されるFFA放出酵素を含むか、又はそれからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0016】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RLH4若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択されるFFA放出酵素を含むか、又はそれからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0017】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RMI3若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択されるFFA放出酵素を含むか、又はそれからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0018】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、R0RVD2、若しくはG0R8A6、又はそれらのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0019】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RGQ0、G0RH85、G0RMI3、G0RLH4、G0RIU1、G0RBM4、G0R9D1、G0RFR3、G0RG60、G0R6T6、G0R8N5、G0RBJ0、G0RRQ4、G0REZ4、G0RIJ9、G0R6X2、G0RJY0、G0RR42、G0RW77、G0RQJ5、G0RFT3、G0R810、G0RI29、G0RL87、G0RLL0、G0RGD5、若しくはG0RKH7、又はそれらのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0020】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、G0RMI3、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0RFT3、G0RG60、G0RGD5、G0RI29、G0RIJ9、G0RKH7、G0RKL4、G0RL87、G0RLL0、G0RLR3、G0RME5、G0RQJ5、G0RRK3、G0RSK7、G0RWT9、若しくはG0RX82、又はそれらのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0021】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、若しくはG0RMI3、又はそれらのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0022】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RMI3、若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0023】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RGQ0若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0024】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RLH4若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0025】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、UniProt配列番号G0RMI3若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RGQ0若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第3のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0026】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、UniProt配列番号G0RMI3若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RLH4若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第3のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0027】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、UniProt配列番号G0RGQ0若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RLH4若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第3のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0028】
FFA放出酵素が、UniProt配列番号G0RH85若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第1のFFA放出酵素、UniProt配列番号G0RMI3若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第2のFFA放出酵素、UniProt配列番号G0RGQ0若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第3のFFA放出酵素、及びUniProt配列番号G0RLH4若しくはそのホモログ、又はそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素から選択される第4のFFA放出酵素を含むか、又はそれらからなる、段落[0010]の組換え宿主細胞。
【0029】
FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性が、FFA放出酵素の減少された産生及び/又は活性を含む、段落[0010]~[0028]のうちのいずれかの組換え宿主細胞。
【0030】
FFA放出酵素の減少された産生及び/又は活性が、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の減少した産生及び/又は活性である、段落[0029]の組換え宿主細胞。
【0031】
組換え宿主細胞が、細菌、酵母、又は糸状真菌に由来する、段落[0010]~[0030]のうちのいずれかの組換え宿主細胞。
【0032】
糸状真菌が、Aspergillus(例えば、Aspergillus niger)、Trichoderm(例えば、Trichoderma reesei、Trichoderma citrinoviride)、又はMyceliophthora(例えば、Myceliophthora thermophila)から選択される、段落[0031]の組換え宿主細胞。
【0033】
組換え成分が、組換えタンパク質である、段落[0010]~[0032]のうちのいずれかの組換え宿主細胞。
【0034】
組換えタンパク質が、組換え乳タンパク質である、段落[0033]の組換え宿主細胞。
【0035】
組換え乳タンパク質が、組換えカゼインである、段落[0034]の組換え宿主細胞。
【0036】
組換え乳タンパク質が、組換え乳清タンパク質である、段落[0034]の組換え宿主細胞。
【0037】
組換え型乳タンパク質が、ウシ、ヒト、ヒツジ、ヤギ、又はウマに由来する、段落[0034]の組換え型宿主細胞。
【0038】
様々な態様では、組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞によって産生された組換え成分を含む組成物を生産するための方法が本明細書に提供され、方法は、FFA放出酵素の産生及び/又は活性を調節することを含む。
【0039】
組換え宿主細胞が、段落[0010]~[0037]のうちのいずれかの組換え宿主細胞である、段落[0038]の方法。
【0040】
FFA放出酵素の産生及び/又は活性を調節することが、FFA放出酵素の産生及び/又は活性を減少させることを含む、段落[0038]の方法。
【0041】
FFA放出酵素の産生及び/又は活性を減少させることが、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である、段落[0040]の方法。
【0042】
FFA放出酵素の産生及び/又は活性を減少させることが、発酵ブロス、調製物、又は組成物に、FFA放出酵素の阻害剤を添加することを含む、段落[0040]又は[0041]の方法。
【0043】
FFA放出酵素の阻害剤が、FFA放出酵素の阻害剤であり、FFA放出酵素が、その触媒ドメイン中にセリン残基を含む、段落[0042]の方法。
【0044】
FFA放出酵素の産生及び/又は活性を減少させることが、FFA放出酵素活性から組換え成分を精製すること、及び/又は組換え成分からFFA放出酵素を精製することを含む、段落[0040]又は[0041]の方法。
【0045】
組換え成分からFFA放出酵素を精製することが、活性ベースのタンパク質プロファイリング(ABPP)小分子プローブの使用を含む、段落[0044]の方法。
【0046】
様々な態様では、組換え成分を産生するための方法が本明細書に提供され、方法は、組換え成分の産生に好適な条件下で、段落[0010]~[0037]のうちのいずれかの組換え宿主細胞を培養培地中で発酵させることを含む。
【0047】
方法が、組換え成分を精製して、組換え成分を含む調製物を得ること、及び/又は組換え成分を後処理することを更に含む、段落[0046]の方法。
【0048】
精製することが、90%超の純度で組換え成分を含む調製物を得ることを含む、段落[0047]の方法。
【0049】
後処理することが、粉末を得るために組換え成分を噴霧乾燥又は濃縮することを含む、段落[0047]の方法。
【0050】
様々な態様では、組換え成分を含む組成物が本明細書に提供され、組成物は、段落[0038]~[0045]のうちのいずれかの方法によって生産される。
【0051】
組成物が、乾燥質量で約0.1%~約100%の組換え成分を含む、段落[0050]の組成物。
【0052】
組成物が、食料製品である、段落[0050]の組成物。
【0053】
組成物が、補助食料製品である、段落[0052]の組成物。
【0054】
組成物が、補助乳製品である、段落[0053]の組成物。
【0055】
組成物が、補助卵製品である、段落[0053]の組成物。
【0056】
組成物が、代用食料製品である、段落[0052]の組成物。
【0057】
組成物が、代用乳製品である、段落[0056]の組成物。
【0058】
組成物が、代用卵製品である、段落[0057]の組成物。
【0059】
組成物が、化粧品又はパーソナルケア製品である、段落[0050]の組成物。
【0060】
組換え成分が、組換えタンパク質である、段落[0050]~[0059]のうちのいずれかの組成物。
【0061】
組成物が、組換えタンパク質以外のいずれのタンパク質も本質的に含まない、段落[0060]の組成物。
【0062】
組成物が、組換えタンパク質以外のいずれの組換えタンパク質も本質的に含まない、段落[0060]の組成物。
【0063】
組換えタンパク質が、組換え乳タンパク質である、段落[0060]の組成物。
【0064】
組成物が、組換え乳タンパク質以外のいずれのタンパク質も本質的に含まない、段落[0063]の組成物。
【0065】
組成物が、組換え乳タンパク質以外のいずれの組換えタンパク質も本質的に含まない、段落[0063]の組成物。
【0066】
様々な態様では、FFA放出酵素をコードする組換え発現構築物を含み、かつ対応する宿主細胞と比較してFFA放出酵素の増加した産生及び/又は活性を含む、組換え型宿主細胞が本明細書に提供される。
【0067】
FFA放出が、UniProt配列番号G0RH85、G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、G0RVD2、若しくはG0R8A6、又はそれらのホモログを含むFFA放出酵素から選択される、段落[0066]の組換え宿主細胞。
【0068】
組換え宿主細胞が、細菌、酵母、又は糸状真菌に由来する、段落[0066]又は[0067]の組換え宿主細胞。
【0069】
糸状真菌が、Aspergillus(例えば、Aspergillus niger)、Trichoderm(例えば、Trichoderma reesei、Trichoderma citrinoviride)、又はMyceliophthora(例えば、Myceliophthora thermophila)から選択される、段落[0068]の組換え宿主細胞。
【0070】
FFA放出酵素の増加した産生及び/又は活性が、少なくとも50%の産生及び/又は活性の増加である、段落[0066]~[0069]のうちのいずれかの組換え宿主細胞。
【0071】
様々な態様では、FFA放出酵素を産生するための方法が本明細書に提供され、方法は、段落[0066]~[0070]のうちのいずれかの組換え宿主細胞を得ることと、FFA放出酵素の産生及び/又は分泌に好適な条件下で、組換え宿主細胞を培養培地中で培養することと、任意選択で、FFA放出酵素を精製することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0072】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することによって、追加の特異性及び詳細とともに記載し、説明する。
図1A図1A及び1Bは、G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4転写物の存在のための組換えタンパク質(すなわち、組換えβ-ラクトグロブリン)を産生するTrichoderma reesei宿主細胞のRNAseq分析の結果を示す箱ひげ図を提供する図であり、図1Bは、本発明の様々な実施形態に従う、図1Aに示されるG0RGQ0プロットの詳細図を提供する図である。FPKM=100万マッピングフラグメント当たりの転写物のキロベース当たりの断片。
図1B図1A及び1Bは、G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4転写物の存在のための組換えタンパク質(すなわち、組換えβ-ラクトグロブリン)を産生するTrichoderma reesei宿主細胞のRNAseq分析の結果を示す箱ひげ図を提供する図であり、図1Bは、本発明の様々な実施形態に従う、図1Aに示されるG0RGQ0プロットの詳細図を提供する図である。FPKM=100万マッピングフラグメント当たりの転写物のキロベース当たりの断片。
図2図2は、Thermo ActivX TAMRA-FPフルオロホスホネート(それらの触媒ドメイン中にセリン残基を含むヒドロラーゼの阻害剤)の不在下(試料1)又は存在下(試料2)での組換えタンパク質(すなわち、組換えβ-ラクトグロブリン)調製物中に含まれるパラ-フェニル(pNP)アシルエステル加水分解活性を示す棒グラフであり、本発明の様々な代表的実施形態によるFFA放出活性の除去を示す図である。活性単位U/g=組換えタンパク質の1グラム当たりの1時間当たりのマイクロモルpNP形成、アシル基:C4=ブチレート、C8=オクタノエート、C12=ラウレート、及びC16=パルミテート。
図3図3は、本発明の様々な代表的実施形態による、G0RGQ0、G0RLH4、又はG0RMI3タンパク質を産生することができる組換え宿主細胞の産生に使用される組換えベクターのマップの図である。
図4図4は、本発明の様々な代表的実施形態による、G0RGQ0、G0RLH4、又はG0RMI3タンパク質を産生することができる組換え宿主細胞の産生に使用される組換えベクターのマップの図である。
図5A図5Aは、4つの独立した組換えPichia pastoris形質転換体の発酵ブロス中に含まれる組換えG0RMI3タンパク質のウェスタンブロットを示す図であり、図5Bは、3つの独立した組換えTrichoderma reesei形質転換体によって産生された組換えG0RGQ0のSDS PAGEゲルを示す図であり、図5Cは、本発明の様々な代表的実施形態による、3つの独立した組換えTrichoderma reesei形質転換体によって産生された組換えG0RLH4のSDS PAGEゲルを示す図である。
図5B図5Aは、4つの独立した組換えPichia pastoris形質転換体の発酵ブロス中に含まれる組換えG0RMI3タンパク質のウェスタンブロットを示す図であり、図5Bは、3つの独立した組換えTrichoderma reesei形質転換体によって産生された組換えG0RGQ0のSDS PAGEゲルを示す図であり、図5Cは、本発明の様々な代表的実施形態による、3つの独立した組換えTrichoderma reesei形質転換体によって産生された組換えG0RLH4のSDS PAGEゲルを示す図である。
図5C図5Aは、4つの独立した組換えPichia pastoris形質転換体の発酵ブロス中に含まれる組換えG0RMI3タンパク質のウェスタンブロットを示す図であり、図5Bは、3つの独立した組換えTrichoderma reesei形質転換体によって産生された組換えG0RGQ0のSDS PAGEゲルを示す図であり、図5Cは、本発明の様々な代表的実施形態による、3つの独立した組換えTrichoderma reesei形質転換体によって産生された組換えG0RLH4のSDS PAGEゲルを示す図である。
図6図6は、本発明の様々な代表的実施形態による、G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質の存在下(囲まれている)又は不在下(囲まれていない)でのローダミンBを含む24ウェルプレートのUV照射ウェルの写真の図である。
図7図7は、本発明の様々な代表的実施形態による、G0RH85、G0RMI3、G0RGQ0、及び/又はG0RLH4タンパク質の排除されたFFA放出活性を含む組換え宿主細胞の産生に使用される標的化ベクターのマップの図である。
【発明を実施するための形態】
【0073】
本発明のその後の議論は、例示及び説明の目的で提示されており、本発明の範囲を本明細書に開示される実施形態に限定することを意図するものではない。したがって、開示される実施形態の変形及び修飾は、例えば、本開示を理解した後の当業者の技術及び知識の範囲内であり得るように、本発明の範囲内である。これは、任意の特許適格性のある主題を公に献呈することを意図せずに、本明細書に開示されるものの代替的、互換的、及び/若しくは同等の構造、機能、範囲、又は工程を含む、許容される程度に代替的実施形態を含む権利を取得することを意図している。別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての専門及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者が一般に理解しているのと同じ意味を有する。更に、文脈によって別段要求されない限り、単数形の用語は複数形を含むものとし、複数形の用語は単数形を含むものとする。
【0074】
定義
本明細書で使用される場合、「1つ(a)」及び「1つ(an)」及び「その(the)」という用語並びに類似の言及は、本明細書で別段指示されない限り、又は文脈と明白に矛盾していない限り、単数形及び複数形(例えば、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味する)の両方を指す。例えば、「化合物」という用語は、「少なくとも1つの化合物」及び「1つ以上の化合物」という用語と同義であり、単一の化合物又はその混合物を含む複数の化合物を指し得る。
【0075】
本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、互いに組み合わせた又は互いを排除した複数の構成要素を指す。例えば、「x、y、及び/又はz」は、「x」単独、「y」単独、「z」単独、「x、y、及びz」、「(x及びy)若しくはz」、「(x及びz)若しくはy」、「(y及びz)若しくはy」、「x及びy」単独、「y及びz」単独、又は「x若しくはy若しくはz」を指し得る。
【0076】
本明細書で使用される場合、「少なくとも」又は「1つ以上」という用語は、その後に列挙される要素のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、又はすべてを指す。
【0077】
ポリヌクレオチドの文脈において本明細書で使用される場合、「コードする」という用語は、適切な調節配列の制御下に置かれたときに、ポリペプチドに翻訳され得るmRNAに転写されるコード配列を含むポリヌクレオチドを指す。コード配列は、一般に、開始コドン(例えば、ATG)で始まり、終止コドン(例えば、UAA、UAG、及びUGA)で終わる。コード配列は、単一のオープンリーディングフレーム、又はいくつかのオープンリーディングフレーム(例えば、イントロンによって分離された)を含み得る。
【0078】
本明細書で使用される場合、「内因性」という用語は、記載される文脈において天然に存在するものを指す。細胞により産生されるタンパク質に関連して使用される場合、その用語は、タンパク質が細胞により天然に産生されることを暗示する。細胞内に含まれるポリヌクレオチドに関連して使用される場合、その用語は、ポリヌクレオチドが細胞内に天然に含まれること(例えば、天然細胞中に存在するか、又は天然細胞中の同じゲノム位置に位置する)を暗示する。
【0079】
本明細書で使用される場合、「FFA放出酵素活性」又は「FFA放出酵素の活性」という用語は、遊離脂肪酸(FFA)の放出につながる結合(例えば、ヒドロラーゼエステル結合)を加水分解することができる酵素の活性を指す。FFA放出酵素は、酵素コミッション番号(EC番号)3.1で指定される。その用語は、本明細書で互換的に使用される。
【0080】
本明細書で使用される用語「本質的に含まない」という用語は、示される成分が一般的な分析方法により示される組成物中で検出可能ではないこと、又は示される成分が機能的ではないほど微量にしか存在していないことを指す。この文脈で使用される場合、「機能的な」という用語は、指示された成分を微量に含む組成物の特性に物質的に寄与しないこと、又は指示された成分を微量に含む指示された組成物において物質活性(例えば、化学活性、酵素活性)をもたないこと、又は指示された成分を微量に含む組成物の使用又は消費について健康有害効果を有しないことを指す。本明細書で使用される場合、「物質的に寄与する」という用語は、成分の不在下(例えば、示される成分を欠くことを除いて、組成物と同一である参照組成物において)で、属性が、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、又は少なくとも50%少ない存在/活性/測定可能である程度まで、組成物の属性に寄与する、示される成分を指す。
【0081】
本明細書で使用される場合、「発酵ブロス」という用語は、組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞を含む培養物を指す。
【0082】
本明細書で使用される場合、「糸状真菌」という用語は、細区分Eumycota及びOomycotaの任意の糸状形態由来の生物を指す(Hawksworth et al.,In,Ainsworth and Bisby’s Dictionary of The Fungi,8th edition,1995,CAB International,University Press,Cambridge,UKによって定義される)。糸状真菌は、栄養生長中のその菌糸の伸長により酵母とは区別される。
【0083】
本明細書で使用される場合、「真菌」という用語は、phyla Ascomycotas、Basidiomycota、Zygomycota、及びChythridiomycota、Oomycota、及びGlomeromycotaの生物を指す。しかしながら、真菌分類学は絶えず進化しており、したがって、真菌界のこの特定の定義は将来調整される可能性があることは理解されている。
【0084】
本明細書で使用される場合、「異種」という用語は、記載される文脈において天然に存在していないことを指す。細胞により産生されるタンパク質に関連して使用される場合、その用語は、タンパク質が細胞により天然には産生されないことを暗示する。細胞内に含まれるポリヌクレオチドに関連して使用される場合、その用語は、異種ポリペプチドがそれ自体内因性(同じ細胞又はその子孫に由来する)又は外因性(異なる細胞又はその子孫に由来する)であるかどうかにかかわらず、ポリヌクレオチドが細胞内に天然に含まれないこと(例えば、天然細胞中に存在しないか、又は天然細胞中のゲノム位置に位置しない)を暗示する。
【0085】
本明細書で使用される場合、「ホモログ」という用語は、参照タンパク質に含まれる同様の長さ(すなわち、クエリーアミノ酸配列の長さの+/-20%以内である長さ)のアミノ酸の配列と少なくとも40%(例えば、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、又は100%)同一であり、かつ参照タンパク質のものと同様(例えば、その50%以内、40%以内、30%以内、20%以内、又は10%以内)又は同一である機能特性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質を指す。この用語は、タンパク質の多型バリアント、種間ホモログ(例えば、オルソログ)、パラログ、及び対立遺伝子、並びに遺伝子工学技術を使用する人工のバリアントを含む。
【0086】
本明細書で使用される場合、「宿主細胞」という用語は、特定の対象細胞だけでなく、かかる細胞の子孫も指す。ある特定の修飾が、変異又は環境の影響のいずれかに起因して後続の世代で起こり得るため、かかる子孫は実際には対象細胞と同一ではない場合があるが、本明細書で使用される用語「宿主細胞」の範囲内に依然として含まれる。
【0087】
本明細書で使用される場合、2つ以上のポリヌクレオチド又はポリペプチド配列の文脈における「同一性」又は「同一」という用語は、2つ以上のポリヌクレオチド又はポリペプチド配列が、それぞれ、最大の対応のために整列されたとき、同じであるヌクレオチド又はアミノ酸残基を指す。用途に応じて、「同一性」は、比較されている配列の領域にわたって(例えば、機能的ドメインの長さにわたって)、又は配列の全長にわたって存在し得る。「領域」は、少なくとも6個、9個、14個、19個、24個、29個、34個、39個、若しくはそれ以上のヌクレオチド、又は少なくとも2個、6個、10個、14個、18個、22個、26個、30個、若しくはそれ以上のアミノ酸の連続的な伸長であるとみなされる。比較のために、典型的には、1つの配列は、1つ以上の試験配列を比較する参照配列として機能する。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列及び参照配列がコンピュータに入力され、必要な場合、サブ配列座標が指定され、配列アルゴリズムプログラムパラメータが指定される。次いで、配列比較アルゴリズムは、指定されたプログラムパラメータに基づいて、参照配列に対する試験配列の配列同一性パーセントを計算する。比較のための配列の最適な整列は、例えば、Smith&Waterman,Adv.Appl.Math.2:482(1981)の局所ホモロジーアルゴリズムによって、Needleman&Wunsch,J.Mol.Biol.48:443(1970)のホモロジー整列アルゴリズムによって、Pearson&Lipman,Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似性検索法によって、これらのアルゴリズムのコンピュータ化された実装(デフォルトパラメータとともに使用され得る、Sequence Analysis Software Package of the Genetics Computer Group(GCG)(University of Wisconsin Biotechnology Center)におけるGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFFASTA)、又は目視検査(一般にAusubel et al.下記を参照されたい)によって実施され得る。配列同一性及び配列類似性のパーセントを決定するのに好適なアルゴリズムの一例は、BLASTアルゴリズムである(例えば、Altschul et al.[1990]J.Mol.Biol.215:403-410、Gish&States.[1993]Nature Genet.3:266-272、Madden et al.[1996]Meth.Enzymol.266:131-141、Altschul et al.[1997]Nucleic Acids Res.25:3389-3402、Zhang 7 Madden.[1997]Genome Res.7:649-656を参照されたい)。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、米国国立バイオテクノロジー情報センターを通じて公開されている。
【0088】
本明細書で使用される場合、「含む(including)」「含む(includes)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」という用語、又はそれらの変形は、「含む(comprising)」という用語に類似する様式で包括的であることが意図されている。
【0089】
FFA放出酵素活性に関連して本明細書で使用される場合、「調節されていない」という用語は、FFA放出酵素の活性及び/又は発現の改変の欠如(例えば、FFA放出酵素の濃度又は基質に対するその酵素活性の変化はない)を指す。
【0090】
本明細書で使用される場合、FFA放出酵素活性に関連して「調節された」という用語は、FFA放出酵素の活性の任意の改変を指す。かかる調節されたFFA放出酵素活性は、典型的には、FFA放出酵素の濃度の増加若しくは減少、又は基質に対するFFA放出酵素の酵素活性の増加若しくは減少のいずれかに起因する。例えば、その用語は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の活性の減少を指し得る。あるいは、その用語は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも800%、少なくとも900%、又は少なくとも1,000%の活性の増加を指し得る。
【0091】
本明細書で使用される場合、「天然」という用語は、その非修飾されていない状態で自然界に見出されるもの(例えば、ヒトによって遺伝子修飾されておらず、かつヒトによって定義されていない条件下[例えば、酸素化、pH、塩濃度、温度、及び栄養素(例えば、炭素、窒素、硫黄)のレベル]で維持される細胞)を指す。
【0092】
本明細書で使用される場合、「作動可能に連結された」という用語は、それらが機能的に関連することを可能にする要素の配置を指す。例えば、プロモーター配列は、タンパク質コード配列の転写を制御する場合、タンパク質コード配列に作動可能に連結され、分泌シグナル配列が細胞の分泌系を通してタンパク質を指示する場合、分泌シグナル配列は、タンパク質に作動可能に連結される。「作動可能に連結された」要素は、別の要素と連続的に連結されていてもよいか、又はトランスで若しくは別の要素までの少し離れて作用してもよい。作動可能に連結され得る機能の非限定的な例としては、転写の制御、翻訳の制御、タンパク質フォールディング、及びタンパク質分泌が挙げられる。
【0093】
本明細書で使用される場合、用語「1つ以上」という用語は、その後に列挙される要素の1つ、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、若しくはそれ以上、又はすべてを指す。
【0094】
本明細書で使用される場合、「任意の」又は「任意選択で」という用語は、存在する若しくは存在しない特徴若しくは構造、又は生じている若しくは生じてない事象若しくは状況を指す。説明は、特徴又は構造が存在する場合、特徴又は構造が不在である場合、事象又は状況が生じる場合、及び事象又は状況が生じない場合を含む。
【0095】
本明細書で使用される場合、「植物性タンパク質」、「動物性タンパク質」、及び「微生物タンパク質」という用語は、それぞれ、植物、動物、又は微生物(すなわち、すべての細菌、古細菌、単細胞原生生物、単細胞動物、単細胞植物、単細胞真菌、単細胞藻類、原虫、及びクロミスタを含む、単細胞生物)中に天然に見出されるタンパク質(すなわち、それぞれ、植物細胞、動物細胞、又は微生物細胞に対して天然のタンパク質)中のアミノ酸の配列と少なくとも80%(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、100%)同一である少なくとも20個(例えば、少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、又は少なくとも150個、及び通常は250個以下)のアミノ酸の配列を含むポリペプチドを指す。
【0096】
本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」という用語は、少なくとも2個(例えば、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも500個、少なくとも1,000個)のヌクレオチドのポリマー形態を指す。用語は、DNA分子(例えば、cDNA、ゲノムDNA、合成DNA)及びRNA分子(例えば、mRNA、合成RNA)のセンス鎖及びアンチセンス鎖、並びに非天然ヌクレオチド類似体、非天然核間結合、及び/又は化学修飾を含むDNA又はRNAの類似体の両方を含む。ポリヌクレオチドは、化学的に若しくは生化学的に修飾され得るか、又は非天然若しくは誘導ヌクレオチド塩基を含み得る。かかる修飾は、例えば、標識、メチル化、天然に存在するヌクレオチドのうちの1つ以上の類似体での置換、無荷電結合(例えば、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアミデート、カルバメート)、荷電結合(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート)、ペンダント部分(例えば、ポリペプチド)、インターカレータ(例えば、アクリジン、ソラレン)、キレータ、アルキル化剤、及び修飾された結合(例えば、アルファアノマー核酸)を含む。修飾されたヌクレオチドの例は、当該技術分野で説明されている(例えば、Malyshev et al.2014.Nature 509:385、Li et al.2014.J.Am.Chem.Soc.136:826を参照されたい)。水素結合又は他の化学的相互作用を介して指定された配列に結合するその能力でポリヌクレオチドを模倣する合成分子も含まれる。かかる分子は当該技術分野で既知であり、例えば、ペプチド結合が分子の骨格中のリン酸結合の代わりをする分子を含む。他の修飾は、例えば、リボース環が架橋部分又は「ロックド」ポリヌクレオチドに見出される修飾などの他の構造体を含む類似体を含み得る。ポリヌクレオチドは、任意のトポロジカル立体配座であり得る。例えば、ポリヌクレオチドは、一本鎖、二本鎖、三本鎖、四本鎖、部分的に二本鎖、分岐、ヘアピン、円形、又は錠型であり得る。本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド配列」という用語は、ポリヌクレオチド中に含まれるか、又はポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドの配列を指す。
【0097】
本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は、交換することができ、少なくとも2個(例えば、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも100個)のアミノ酸の天然に発生する又は天然に発生しないポリマー形態を指し得る。「ポリペプチド」又は「タンパク質」は、活性構造を有し得るか、又は機能的構造を欠く場合があり、コード及び/又は非コードアミノ酸を含み得、天然に発生するするアミノ酸及び/又は天然に発生しないアミノ酸を含み得、化学修飾及び/又は生化学的に修飾及び/又は誘導体化されたアミノ酸を含み得、修飾されていない及び/又は修飾されたペプチド骨格を含得、かつ/又は単量体(すなわち、一本鎖を有する)又はポリマー(すなわち、2つ以上の鎖を有し、それは共有結合又は非共有結合され得る)であり得る。本明細書で使用される場合、「アミノ酸配列」という用語は、ポリペプチド若しくはタンパク質に含まれるか、又はポリペプチド若しくはタンパク質を構成する、アミノ酸の配列を指す。
【0098】
本明細書で使用される場合、「調製物」という用語は、組換え成分が発酵ブロスの1つ以上の他の成分から分離されると得られる調製物を指す。例えば、調製物は、清澄化した発酵ブロス(すなわち、細胞及び細胞片が除去された発酵ブロス)であってもよい。
【0099】
本明細書で使用される場合、「プロモーター配列」という用語は、細胞内の下流ポリヌクレオチドの転写を指示するポリヌクレオチドを指す。プロモーター配列は、ポリメラーゼII型プロモーターの場合、TATA要素など、転写開始部位の近くに必要なヌクレオチドを含み得る。プロモーター配列はまた、任意選択で、転写開始部位から数千塩基対ほどに位置し得る遠位エンハンサー又はリプレッサー要素を含み得る。
【0100】
本明細書で使用される場合、「精製すること」又は「精製された」又は「単離すること」又は「単離された」という用語は、成分が起源の供給源の化学物質、細胞成分、及び細胞(例えば、細胞壁、膜脂質、染色体、他のタンパク質、生物中の他の細胞)から実質的に分離された成分を指す。成分は、少なくとも60%純粋、例えば、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%超純粋であってもよい。用語は、成分がすべての化学物質、細胞成分、及び細胞から分離されることを必要としない(しかし、許容される)。
【0101】
本明細書で使用される場合、「組換え成分」という用語は、組換え的に産生される(すなわち、組換え宿主細胞で産生されるか、又は組換えポリヌクレオチドから合成される)成分を指す。組換え成分の非限定的な例としては、組換えタンパク質(例えば、微生物タンパク質、植物性タンパク質(例えば、えんどう豆タンパク質(例えば、レグミン、ビシリン、コビシリン)、ジャガイモタンパク質(例えば、ツベリン、プロテアーゼ阻害剤記号II))、動物タンパク質(例えば、構造タンパク質(例えば、コラーゲン、トロポエラスチン、エラスチン)、乳タンパク質、卵タンパク質(例えば、オボアルブミン、本明細書でオボムコイド、オボアルブミン、オボトランスフェリン、G162M F167Aオボムコイド、オボグロブリンG2、オボグロブリンG3、α-オボムシン、β-オボムシン、リゾザイム、オボインヒビター、オボグリコタンパク質、フラボタンパク質、オボマクログロブリン、オボスタチン、シスタチン、アビジン、オボアルブミン関連タンパク質X、オボアルブミン関連タンパク質Y))、脂質、炭水化物、小分子、食品添加物(例えば、甘味剤)、食品補助剤(例えば、ビタミン)、栄養成分製品、及びプロバイオティクスが挙げられる。
【0102】
本明細書で使用される場合、「組換えタンパク質」という用語は、組換え宿主細胞で産生されるタンパク質、又は組換えポリヌクレオチドから合成されるタンパク質を指す。
【0103】
本明細書で使用される場合、「組換え宿主細胞」という用語は、組換えポリヌクレオチドを含む細胞を指す。したがって、例えば、組換え宿主細胞は、宿主細胞の天然(非組換え)形態で見出されないポリヌクレオチド又はポリペプチドを産生し得るか、又は組換え宿主細胞は、宿主細胞の天然(非組換え)形態とは異なるレベルでポリヌクレオチド又はポリペプチドを産生し得る。かかる用語は、特定の対象細胞だけではなく、かかる細胞の子孫も指すことが意図されていることは理解されるべきである。ある特定の修飾が、変異又は環境の影響のいずれかに起因して後続の世代で起こり得るため、かかる子孫は対象細胞と同一ではない場合があるが、本明細書で使用される用語「組換え宿主細胞」の範囲内に依然として含まれる。組換え宿主細胞は、培養物中で成長した単離細胞又は細胞株であり得るか、又は生体組織若しくは生物に常在する細胞であり得る。
【0104】
本明細書で使用される場合、「組換えポリヌクレオチド」という用語は、その天然に発生する環境から除去されるポリヌクレオチド、又は自然界で見出されたときにポリヌクレオチドに隣接している若しくは近位にあるポリヌクレオチドのすべて若しくは一部に会合しないポリヌクレオチド、又は自然界で連結されていないポリヌクレオチドに作動可能に連結されたポリヌクレオチド、又は自然界では発生しないポリヌクレオチド、又は自然界でそのポリヌクレオチドに見出されない修飾(例えば、ヒトの介入による、例えば、人工的に導入される挿入、欠失、又は点変異)を含むポリヌクレオチド、又は異種部位で染色体に組み込まれるポリヌクレオチドを指す。用語は、例えば、クローニングされたDNA単離物、又は化学的に合成されたヌクレオチド類似体を含むポリヌクレオチドを説明するために使用され得る。ポリヌクレオチドはまた、それが天然に発生しない遺伝子修飾を含む場合には、「組換え」ともみなされる。例えば、内在性ポリヌクレオチドは、それが、例えば、人の介入により人工的に導入される1つ以上のヌクレオチドの挿入、欠失、又は置換を含む場合には、「組換えポリヌクレオチド」とみなされる。かかる修飾は、ポリヌクレオチドに点変異、置換変異、欠失変異、挿入変異、ミスセンス変異、フレームシフト変異、重複変異、増幅変異、転座変異、又は反転変異を導入することができる。用語は、宿主細胞の染色体中のポリヌクレオチド、並びに宿主細胞の染色体にないポリヌクレオチド(例えば、エピソームに含まれるポリヌクレオチド)を含む。宿主細胞又は生物中の組換えポリヌクレオチドは、宿主細胞のインビボ細胞機構を使用して複製することができるが、しかしながら、かかる組換えポリヌクレオチドは、その後細胞内に複製されるが、本発明の目的のためには依然として組換えであるとみなされる。
【0105】
本明細書で使用される場合、「調節要素」という用語は、調節要素が作動可能に連結されるポリヌクレオチドの発現(例えば、転写、転写後事象、翻訳)を媒介、調節、又は調節するポリヌクレオチド配列を指す。調節要素の非限定的な例としては、プロモーター配列、末端配列、転写開始配列、翻訳開始配列、翻訳停止配列、エンハンサー配列、アクチベーター配列、反応要素、タンパク質認識部位、誘導性要素、タンパク質結合配列、5’及び3’非翻訳領域、上流活性化配列(UAS)、イントロン、オペレーター(すなわち、リプレッサータンパク質がプロモーターに結合し、プロモーターの活性を低減又は除去し得るタンパク質結合ドメインを含む、プロモーターに隣接した核酸の配列)、効率的なRNAプロセシングシグナル(例えば、スプライシングシグナル、ポリアデニル化シグナル)、細胞質mRNAを安定化する配列、翻訳効率を高める配列(例えば、リボソーム結合部位[例えば、シャイン・ダルガノ配列)、タンパク質の安定性を高める配列、タンパク質分泌を高める配列、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0106】
本明細書で使用される場合、「分泌する」、「分泌」、及び「分泌された」という用語は、タンパク質を細胞外環境へ産生する細胞の細胞膜及び/又は細胞壁を横断するタンパク質の輸送プロセスを指す。本明細書に提供されるように、かかる分泌は、能動的又は受動的に発生し得る。
【0107】
本明細書で使用される場合、「分泌シグナル」という用語は、タンパク質のN末端に作動可能に連結され、かつタンパク質が産生される(すなわち、合成される)宿主細胞の細胞内分泌経路を介して、宿主細胞の外部へのタンパク質の送達を媒介するペプチドを指す。典型的には、分泌シグナルとの組換えタンパク質の作動可能な連結は、組換えタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列の開始コドンの除去を必要とする。
【0108】
本明細書で使用される場合、「2つ以上」という用語は、その後に列挙される要素のうちの2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、又はそれ以上、又はすべてを指す。
【0109】
本明細書で使用される場合、「ベクター」という用語は、宿主細胞に導入されるポリヌクレオチド配列を担持することができる核酸を指す。ベクターの非限定的な例としては、クローニングベクター、発現ベクター、シャトルベクター、プラスミド、ファージ粒子、ウイルスベクター、コスミド、細菌人工染色体(BAC)、酵母人工染色体(YAC)、ウイルス粒子(例えば、異種ポリヌクレオチドを含む)、DNA構築物(例えば、クローニング又はPCR増幅によって産生される)、及び線形二本鎖分子(例えば、PCR断片)が挙げられる。ある特定のベクターは、それが導入されている宿主細胞において自律増殖することができる(例えば、宿主細胞において機能する複製起点を有するベクター)。他のベクターは、宿主細胞中に導入されると宿主細胞のゲノム中に組み込まれてもよく、それによって宿主ゲノムと一緒に複製される。
【0110】
本明細書で使用される場合、「酵母」という用語は、Saccharomycetales目の任意の生物を指す。酵母の栄養成長は、単細胞葉状体の出芽/小疱形成によるものであり、炭素異化は発酵性であり得る。
【0111】
本明細書の値の範囲の列挙は、本明細書に別段の指示がない限り、単に、列挙された最小値及び最大値を含む範囲内にある各別個の値(分数又は整数)を個別に参照する簡易的な方法として役立つことを意図しており、各別個の値は、本明細書に個別に列挙されたかのように本明細書に組み込まれる。また、本明細書に列挙される任意の数値範囲は、その中に包含されるすべての部分範囲を含むことが意図されることが理解されるべきである。例えば、「1~10」の範囲は、列挙された最小値1と、列挙された最大値10との間の(及びそれらを含む)すべての部分範囲、すなわち、1以上の最小値及び10以下の最大値を有することを意図している。以下に記載されるすべての範囲及び量は、近似であり、本発明を制限することを意図していないことが更に理解されるべきである。
【0112】
本明細書に開示される任意の方法では、本発明が作動可能なままである限り、ある特定の動作を行うための工程又は指示の順序は重要ではないことが理解されるべきである。更に、2つ以上の工程又は作用が同時に行われてもよい。
【0113】
組換え成分を含む組成物を生産するための方法
様々な態様では、組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞によって産生された組換え成分(例えば、本明細書に開示される組換え成分のうちのいずれか)を含む組成物を生産するための方法が本明細書に提供され、方法は、FFA放出酵素の活性(例えば、本明細書に開示される任意の1つのFFA放出酵素の活性、又は本明細書に開示される2つ以上のFFA放出酵素の任意の組み合わせの活性)を調節することを含む。
【0114】
本明細書に提供される方法においてFFA放出酵素の活性を調節することは、任意の単一の工程、又は調節されたFFA放出酵素活性を提供する2つ以上の工程の任意の組み合わせで発生し得る。好適な工程の非限定的な例としては、i)FFA放出酵素活性を調節するのに好適な発酵条件下で組換え宿主細胞を培養すること、ii)発酵ブロス、調製物、若しくは組成物中のFFA放出酵素活性を調節すること、iii)組換え宿主細胞によって産生されるFFA放出酵素活性から組換え成分を精製すること及び/若しくは組換え成分からFFA放出酵素活性を精製すること、並びに/又はiv)調節されたFFA放出酵素活性を含む組換え宿主細胞によって産生された組換え成分を得ることが挙げられる。
【0115】
FFA放出酵素活性を調節するのに好適な発酵条件
上記のうちのいずれかによる方法は、a)組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞を得ることと、b)組換え成分の産生及び/又は分泌、並びにFFA放出酵素活性の調節に好適な発酵条件下で、培養培地中で組換え宿主細胞を培養することとを含み得る。
【0116】
FFA放出酵素活性を調節するのに好適な条件は、例えば、組換え宿主細胞がFFA放出酵素活性のその産生を調節する条件であり得る。かかる条件の非限定的な例としては、好適なpH、好適な温度、好適な供給量、好適な圧力、好適な流体せん断応力、栄養素の好適な種類及び/若しくは量(例えば、好適な炭素含有量、好適な窒素含有量、好適なリン含有量)、培養補助剤の好適な種類及び/若しくは量、微量金属の好適な種類及び/若しくは量、並びに/又は好適な酸素化レベルが挙げられる。
【0117】
好適なpHは、2~7.5、6.5、6、5.5、5、4.5、4、3.5、3、若しくは2.5;2.5~7.5、6.5、6、5,5、5、4.5、4、3.5、若しくは3;3~7.5、6.5、6、5.5、5、4.5、4、若しくは3.5;3.5~7.5、6.5、6、5.5、5、4.5、4;4~7.5、6.5、6、5,5、5、4.5;4.5~7.5、6.5、6、5.5、5;5~7.5、6.5、6、5.5;5.5~7.5、6.5、6;6~7.5、6.5;6.5~7.5、若しくは7;又は7~7.5のpHであり得る。
【0118】
好適な種類の培養補助剤は、消泡剤であり得る。好適な消泡剤の非限定的な例としては、Struktol J 673 A(Schill&Seilacher GmbH、Hamburg,Germany)、Industrol DF204(BASF Canada,Inc.、Mississauga,Canada)、Polyglycol P-2000(Dow、Midland,MI)、Hodag K-60K(Hodag Chemical Corp.、Chicago,IL)、及びErol DF6000K(PMC Ouvrie、Carvin,France)、ACP 1500(Dow Chemical Company、Midland,MI)、Antifoam 204(Sigma-Aldrich、St Louis,MO)、SAG 471(Momentive Performance Materials Inc.、Waterford,NY)、SAG 5693(Momentive Performance Materials Inc.、Waterford,NY)、SAG 710(Momentive Performance Materials Inc.、Waterford,NY)、SAG 730(Momentive Performance Materials Inc.、Waterford,NY)、シリコーン消泡剤、Struktol J647(Schill&Seilacher、Hamburg,Germany)、並びにヒマワリオイルが挙げられる。
【0119】
発酵ブロス、調製物、又は組成物におけるFFA放出酵素活性の調節
上記のうちのいずれかによる方法は、i)組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞を得ることと、ii)組換え成分の産生及び/又は分泌に好適な条件下で、培養培地中で組換え宿主細胞を培養して、組換え成分を含む発酵ブロスを得ることと、iii)任意選択で、発酵ブロスから組換え成分を精製して、組換え成分を含む調製物を得ることと、iv)組換え成分を含む発酵ブロス、調製物、又は組成物中のFFA放出酵素活性を調節することとを含み得る。
【0120】
発酵ブロス、調製物、又は組成物中のFFA放出酵素活性は、例えば、発酵ブロス、調製物、又は組成物にFFA放出酵素阻害剤を添加することによって調節され得る。好適なFFA放出酵素阻害剤の非限定的な例としては、合成阻害剤(例えば、ホスホネート、ボロン酸、脂質類似体)並びに例えば、Juniperus communis、Illicium religiosum、Panax japonicus rhizomes、Panax ginseng、Panax quinquefolius、Acanthopanax senticosus、Camellia sinensis var.sinensis、Camellia sinensis var.assamica、Kochia scoparia、Platycodi radix、Salacia reticulate、Nelumbo nucifera、Salix matsudana、Eriochloa villosa、Salacia reticulate、Scabiosa tschiliensis Grun、及びAcanthopanax sessiliflorousなどの供給源から単離された天然の阻害剤(例えば、β-ラクトン(バリラクトン、エベラクトンA及びB、及びビブララクトンなど)、マンノ-オリゴ糖、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、コリンエステラーゼ阻害剤、ポリフェノール、サポニン、パンクリシン、ヘスペリジン、カウレルペニン、プロアントシアニジン、オルリスタット(ゼニカル)、カルノシン酸、エスチン、クロシン、クロセチン、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、フェルロイルキナ酸、e-ポリリジン、キトサン、キチン)が挙げられる。いくつかの実施形態では、FFA放出酵素活性は、それらの触媒ドメイン中にセリン残基を含むFFA放出酵素の阻害剤(例えば、阻害剤Thermo ActivX TAMRA-FPフルオロホスホネート)の発酵ブロス、調製物、又は組成物への添加によって調節される。それらの触媒ドメイン中にセリン残基を含むFFAFFA放出酵素の非限定的な例としては、G0RGQ0、G0RH85、G0RMI3、G0RLH4、G0RIU1、G0RBM4、G0R9D1、G0RFR3、G0RG60、G0R6T6、G0R8N5、G0RBJ0、G0RRQ4、G0REZ4、G0RIJ9、G0R6X2、G0RJY0、G0RR42、G0RW77、G0RQJ5、G0RFT3、G0R810、G0RI29、G0RL87、G0RLL0、G0RGD5、及びG0RKH7が挙げられる。
【0121】
発酵ブロス、調製物、又は組成物中のFFA放出酵素活性はまた、例えば、発酵ブロス、調製物、若しくは組成物から除去することによって、並びに/又は発酵ブロス、調製物、若しくは組成物に、それぞれ、FFA放出酵素の活性に必要とされる補因子及び/若しくはFFA放出酵素阻害剤の活性に必要とされる補因子を添加することによって調節され得る。かかる補因子の非限定的な例としては、金属(例えば、カルシウムなどの二価カチオン)が挙げられるが、これは、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート剤で除去され得る。
【0122】
発酵ブロス、調製物、又は組成物中のFFA放出酵素活性はまた、例えば、熱処理又は非熱処理によって調節され得る。熱処理の非限定的な例としては、低温殺菌及び無菌化を含む。非熱処理の非限定的な例としては、高圧低温殺菌(すなわち、高圧処理、HPP)、超音波処理、パルス電界処理、及び照射が挙げられる。いくつかの実施形態では、発酵ブロス、調製物、又は組成物中のFFA放出酵素活性は、発酵ブロス、調製物、又は組成物を、高温で比較的短時間の期間(例えば、85℃から90℃の温度で5~10分間)インキュベートすることにより本質的に除去又は低減される。
【0123】
FFA放出酵素活性からの組換え成分の精製
上記のうちのいずれかによる方法は、i)組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞を得ることと、ii)組換え成分の産生及び/又は分泌に好適な条件下で、培養培地中で組換え宿主細胞を培養して、組換え成分を含む発酵ブロスを得ることと、iii)FFA放出酵素活性から組換え成分を精製し、かつ/又は組換え成分からFFA放出酵素を精製して、組換え成分を含む調製物を得ることとを含み得る。
【0124】
FFA放出酵素活性から組換え成分を精製することは、組換え成分をFFA放出酵素と区別する任意の1つの特性に基づいて、又は連続して(例えば、電荷に基づく分離とそれに続く疎水性に基づく分離、疎水性に基づく分離とそれに続くpH安定性に基づく分離)若しくは並行して(例えば、pH安定性及び熱不安定性/熱安定性に基づく分離、pH安定性及び特定の分子との親和性に基づく分離、溶解性及びpH安定性及び/又は熱不安定性/熱安定性及び/又はpIに基づく分離)使用される2つ以上のかかる特性の組み合わせに基づいて達成され得る。
【0125】
例えば、組換え成分を含む発酵ブロス又は調製物は、FFA放出酵素が変性され、かつ溶液から沈殿するが、組換え成分が構造的にインタクト及び可溶性のままである温度に加熱され得る。沈澱したFFA放出酵素はそれに続いて、1-g沈降、遠心分離による加速沈降、及び/又はフィルターパッド、シート、若しくは膜を使用するデプス濾過若しくはタンジェンシャルフロー濾過を含むがこれらに限定されない種々の濾過技法を含む、いずれかの好適な方法によって可溶性組換え成分から分離され得る。
【0126】
更なる例として、好適なクロマトグラフィー支持体は、組換え成分を含む発酵ブロス又は調製物に添加されてもよく、FFA放出酵素又は組換え成分(両方ではない)がクロマトグラフィー支持体に結合する(例えば、電荷又は疎水性に基づいて)ように、条件(例えば、pH及び/又はイオン強度)が調整されてもよく、可溶性組換え成分又はFFA放出酵素が非結合部分にそれぞれ残る。好適なクロマトグラフィー保持体の非限定的な例としては、フェニルセファロース、ブチルセファロース、及びオクチルセファロースが挙げられる。結合したFFA放出酵素又は組換え成分を有するクロマトグラフィー支持体は、それに続いて、1-g沈降、遠心分離、又は濾過を含むがこれらに限定されない当該技術分野で既知のいずれかの好適な方法によって、それぞれ、可溶性の組換え成分又はFFA放出酵素から分離され得る。あるいは、クロマトグラフィー支持体は、組換え成分を含む発酵ブロス又は調製物を移動させる静止支持体(例えば、カラム中の吸着剤)であってもよく、組換え成分は、非結合部分で得られるが、FFA放出酵素は、クロマトグラフィー支持体に結合するか、又は組換え成分は、クロマトグラフィー支持体に結合されるが、FFA放出酵素は、非結合部分にあるままであり、結合した組換え成分はそれに続いて、調整条件によってクロマトグラフィー支持体から放出される。
【0127】
更なる例として、対イオン若しくはイオン交換樹脂又はナトリウム酸性塩は、組換え成分を含む発酵ブロス又は調製物に添加されてもよく、発酵ブロス又は調製物のpH及び/又はイオン強度は、対イオン若しくはイオン交換樹脂又はナトリウム酸性塩が組換え成分又はFFA放出酵素と複合体を形成するように調整されてもよく、それぞれ、可溶性FFA放出酵素又は組換え成分が残る。複合体は、それに続いて、1-g沈降、遠心分離による加速沈降、及び/又はフィルターパッド、シート、若しくは膜を使用するデプス濾過若しくはタンジェンシャルフロー濾過を含むがこれらに限定されない種々の濾過技法を含む、当該技術分野で既知のいずれかの好適な方法によって単離され得る。組換え成分が対イオン若しくはイオン交換樹脂又はナトリウム酸性塩に複合体化される実施形態では、組換え成分は、条件を調節すること(例えば、pH及び/又はイオン強度を調節すること)によって複合体から抽出され得る。
【0128】
更なる例として、組換え成分を含む発酵ブロス又は調製物のpHは、FFA放出酵素が変性され、かつ溶液から沈殿するように調整されてもよく、可溶性組換え成分が残る。沈澱したFFA放出酵素はそれに続いて、これらに限定されないが、1-g沈降、遠心分離による加速沈降、及び/又はフィルターパッド、シート、若しくは膜を使用するデプス濾過若しくはタンジェンシャルフロー濾過を含むがこれらに限定されない種々の濾過技法を含む、いずれかの好適な方法によって可溶性組換え成分から分離され得る。
【0129】
更なる例として、活性ベースのタンパク質プロファイリング(ABPP)小分子プローブは、組換え成分を含む発酵ブロス又は調製物に添加され得る。プローブは、その触媒ドメイン中にセリン残基を含むFFA放出酵素に結合してもよい。ABPPがFFA放出酵素に結合すると、結合したFFA放出酵素は、第2の特異的親和性結合を介して固定化されてもよく、これは、組換え成分からのFFA放出酵素の除去をもたらし得る。ABPPの非限定的な例としては、ビオチン化フルオロホスホネート(例えば、ActivX(商標)デスチオビオチン-フルオロホスホネートセリンヒドロラーゼプローブ(DTB-FP))が挙げられ、ホスホネート部分は、FFA放出酵素の触媒ドメイン中の求核セリンに共有結合してもよく、ビオチン部分は、アビジン化アガロースと相互作用し、それによって、反応したFFA放出酵素の固定化(例えば、アガロースビーズへの)並びに遠心分離、濾過、及び/又は他の可溶性-不溶性分離方法による物理的分離を可能にし得る。
【0130】
FFA放出酵素活性
本明細書に提供される調節されたFFA放出酵素活性(例えば、組換え成分を含む発酵ブロス若しくは調製物中に含まれるか、又は組換え成分を産生することができる本明細書に提供される組換え宿主細胞中に含まれる、調節されたFFA放出酵素活性)は、任意の1つのFFA放出酵素又は2つ以上のFFA放出酵素の任意の組み合わせの調節された活性であり得る。
【0131】
好適なFFA放出酵素の非限定的な例としては、カルボン酸エステルヒドロラーゼ(EC番号3.1.1)、ホスホジエステルヒドロラーゼ(EC番号3.1.4)、エクソリボヌクレアーゼ(EC番号3.1.13)、カルボキシルエステラーゼ(EC番号3.1.1.1)、アリールエステラーゼ(EC番号3.1.1.2)、トリアシルグリセロールリパーゼ(EC番号3.1.1.3)、ホスホリパーゼA2(EC番号3.1.1.4)、リゾホスホリパーゼ(EC番号3.1.1.5)、アセチルエステラーゼ(EC番号3.1.1.6)、アセチルコリンエステラーゼ(EC番号3.1.1.7)、グリセロホスホコリンホスホジエステラーゼ(EC番号3.1.4.2)、ホスホリパーゼC(EC番号3.1.4.3)、ホスホリパーゼD(EC番号3.1.4.4)、ホスホイノシチドホスホリパーゼC(EC番号3.1.4.11)、グリコシルホスファチジルイノシトールホスホリパーゼD(EC番号3.1.4.50)、N-アセチルホスファチジルエタノールアミン-加水分解ホスホリパーゼD(EC番号3.1.4.54)、ペクチンエステラーゼ(EC番号3.1.1.11)、グルコノラクトナーゼ(EC番号3.1.1.17)、アシルグリセロールリパーゼ(EC番号3.1.1.23)、3-オキソアジピン酸エノール-ラクトナーゼ(EC番号3.1.1.24)、1,4-ラクトナーゼ(EC番号3.1.1.25)、ガラクトリパーゼ(EC番号3.1.1.26)、ホスホリパーゼA1(EC番号3.1.1.32)、リポタンパク質リパーゼ(EC番号3.1.1.34)、セファロスポリン-Cデアセチラーゼ(EC番号3.1.1.41)、カルボキシメチレンブテノリダーゼ(EC番号3.1.1.45)、2-ピロン-4,6-ジカルボン酸ラクトナーゼ(EC番号3.1.1.57)、アセチルキシランエステラーゼ(EC番号3.1.1.72)、フェルロイルエステラーゼ(EC番号3.1.1.73)、クチナーゼ(EC番号3.1.1.74)、ホルモン感受性リパーゼ(EC番号3.1.1.79)、パルミトイル-タンパク質ヒドロラーゼ(EC番号3.1.2.22)、エポキシドヒドロラーゼ(EC番号3.3.2.3)、セラミダーゼ(EC番号3.5.1.23)、ロイコトリエン-A4ヒドロラーゼ(EC番号3.3.2.6)、ヘポキシリン-エポキシドヒドロラーゼ(EC番号3.3.2.7)、リモネン-1,2-エポキシドヒドロラーゼ(EC番号3.3.2.8)、ミクロソームエポキシドヒドロラーゼ(EC番号3.3.2.9)、可溶性エポキシドヒドロラーゼ(EC番号3.3.2.10)、コレステロール-5,6-オキシドヒドロラーゼ(EC番号3.3.2.11)、脂肪酸アミドヒドロラーゼ(EC番号3.5.1.99)、及びリポキシゲナーゼ(E.C.1.13.11.)が挙げられる。
【0132】
好適なFFA放出酵素の非限定的な例としては、表1に列挙されるFFA放出酵素、及びそのホモログ、並びに表2に列挙されるInterProドメインのうちのいずれか1つを含むFFA放出酵素のうちのいずれかが挙げられる。
【0133】
【表1-1】
【0134】
【表1-2】
【0135】
【表1-3】
【0136】
【表2】
【0137】
2つ以上のFFA放出酵素の組み合わせの非限定的な例としては、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、FFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のホスホリパーゼC、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルエステラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のGDSLリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のリゾホスホリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼA2及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のホスホリパーゼC及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアセチルエステラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒ
ドロラーゼ、1つ以上のGDSLリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子及び1つ以上の他のカルボン酸エステルヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のリゾホスホリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のトリアシルグリセロールリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のホスホリパーゼC、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼA2及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のホスホリパーゼC及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルキシランエステラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上のアセチルエステラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上の細胞外リパーゼ様タンパク質及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアセチルエステラーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼ、1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のGDSLリパーゼ及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子、並びに1つ以上のクチナーゼ及び1つ以上のアルファ/ベータヒドロラーゼフォールドドメイン含有タンパク質及びFFA放出酵素の発現を調節する1つ以上の転写因子が挙げられる。
【0138】
上記のうちのいずれかによる方法において、組換え成分を含む発酵ブロス若しくは調製物、又は組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞は、所望の組成物の生産に有用なFFA放出酵素活性の所望のプロファイル(すなわち、FFA放出酵素活性プロファイル)を提供するFFA放出酵素活性の組み合わせ及び/又はレベルであり得る。いくつかのかかる実施形態では、FFA放出酵素活性プロファイルは、組成物の所望の風味、芳香、テクスチャ、乳化、栄養内容物、及び/又は貯蔵寿命を提供するよう最適化され得る。
【0139】
上記のうちのいずれかによる方法において活性が調節されなければならないFFA放出酵素の好適な数及び/又は組み合わせは、当該技術分野で既知の方法によって同定され得る。例えば、FFAは、当該技術分野で既知の方法(例えば、アフィニティークロマトグラフィー、ザイモグラムアッセイ、ゲル電気泳動)により単離し、インビトロで試験して、2つ以上のFFA放出酵素のうちのどちらの1つが又はどの組合せが、特定のジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質、又はリポタンパク質の相当量の分解を提供するのかを判定することができる。その上、組換え成分(例えば、本明細書で開示される任意の組換え成分)を産生することができ、2つ以上のFFA放出酵素のうちのいずれか1つ又は任意の組合せにおいて調節された活性を含む組換え宿主細胞を得ることができ、それぞれのかかる組換え宿主細胞により産生された組換え成分を含む組成物の脂質分解の低減又は除去の程度は、当該技術分野で既知の方法により測定することができる。
【0140】
FFA放出酵素活性は、酵素アッセイを使用して測定され得る。例えば、酵素活性は、比色反応生成物又は、例えば、PAGEゲル、分光光度計、画像化、UV/Vis、光、及びHPLCを使用して検出され得る生成物(例えば、トリグリセリドのエステラーゼ触媒加水分解から産生されるFFA及び/又はグリセロール)の産生により決定され得る。
【0141】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85、G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、G0RVD2、及びG0R8A6、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0142】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RH85、G0RMI3、G0RLH4、G0RIU1、G0RBM4、G0R9D1、G0RFR3、G0RG60、G0R6T6、G0R8N5、G0RBJ0、G0RRQ4、G0REZ4、G0RIJ9、G0R6X2、G0RJY0、G0RR42、G0RW77、G0RQJ5、G0RFT3、G0R810、G0RI29、G0RL87、G0RLL0、G0RGD5、及びG0RKH7、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0143】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85、G0RGQ0、G0RLH4、及びG0RMI3、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0144】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0145】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0146】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0147】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0148】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせ含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、R0RVD2、及びG0R8A6、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0149】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RH85、G0RMI3、G0RLH4、G0RIU1、G0RBM4、G0R9D1、G0RFR3、G0RG60、G0R6T6、G0R8N5、G0RBJ0、G0RRQ4、G0REZ4、G0RIJ9、G0R6X2、G0RJY0、G0RR42、G0RW77、G0RQJ5、G0RFT3、G0R810、G0RI29、G0RL87、G0RLL0、G0RGD5、及びG0RKH7、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0150】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、G0RMI3、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0RFT3、G0RG60、G0RGD5、G0RI29、G0RIJ9、G0RKH7、G0RKL4、G0RL87、G0RLL0、G0RLR3、G0RME5、G0RQJ5、G0RRK3、G0RSK7、G0RWT9、及びG0RX82、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0151】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、及びG0RMI3、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0152】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、G0RMI3、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0RFT3、G0RG60、G0RGD5、G0RI29、G0RIJ9、G0RKH7、G0RKL4、G0RL87、G0RLL0、G0RLR3、G0RME5、G0RQJ5、G0RRK3、G0RSK7、G0RWT9、及びG0RX82、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、UniProt配列番号G0R6T6、G0R6X2、G0R8N5、G0R9D1、G0R9X3、G0RBJ0、G0RBM4、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RHJ4、G0RIU1、G0RJY0、G0RR42、G0RV93、G0RRQ4、G0RX90、及びG0RW77、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節されていない産生及び/又は活性を含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0153】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RIU1及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RHJ4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RR42、G0RQJ5、G0RQD1、G0REZ4、G0RSK7、G0RV93、G0R9D1、G0R6T6、G0RLL0、G0RGD5、G0RFR3、G0RHQ7、G0RG60、G0R810、G0RL87、G0RIJ9、G0RME5、G0RRQ4、G0RX82、G0RGQ0、G0RLR3、G0RLH4、G0RFT3、G0RWY5、G0R9F9、G0RVD2、G0R8A6、G0R9X3、G0RBM4、G0RHJ4、G0REM9、G0RIU1、G0RX90、G0R8N5、G0R6X2、G0RK83、G0RKH7、G0RI29、G0RKI9、G0RJ76、G0RBJ0、G0RJY0、G0RMI3、G0RW77、G0RRK3、及びG0RLB0、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第4のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0154】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0155】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0156】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0157】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0158】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0159】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0160】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第4のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第4のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0161】
上記のうちのいずれかによる調節されたFFA放出酵素活性は、UniProt配列番号G0RH85、G0RGQ0、G0RLH4、及びG0RMI3、並びにそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RT83、G0RRR1、G0RIF9、G0R765、G0RRJ7、G0R932、G0RBV8、G0REE8、G0RLF0、及びG0RBH2、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含む転写因子からなる群から選択される転写因子の調節された産生及び/又は活性とを含み得るか、又はそれらからなり得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、転写因子の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0162】
調節されたFFA放出酵素活性を含む組換え宿主細胞
上記のいずれかによる方法は、i)組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞を得ることであって、組換え宿主細胞が、対応する組換え宿主細胞(すなわち、「対応する組換え宿主細胞」のFFA放出酵素活性が調節されていないことを除いて、「対応する組換え宿主細胞」と比較されている組換え宿主細胞と同一である組換え宿主細胞)に含まれるFFA放出酵素活性と比較して、調節されたFFA放出酵素活性を含む、得ることと、ii)組換え成分の産生及び/又は分泌に好適な条件下で、組換え宿主細胞を培養培地中で培養することとを含み得る。
【0163】
したがって、様々な態様では、組換え成分を産生することができ(すなわち、本明細書に提供される構築された発現を含む)、かつ対応する組換え宿主細胞中に含まれるFFA放出酵素活性と比較して、調節されたFFA放出酵素活性(例えば、本明細書に開示される任意の1つのFFA放出酵素の活性、又は本明細書に開示される2つ以上のFFA放出酵素の任意の組み合わせの活性)を含む、組換え宿主細胞が本明細書に提供される。
【0164】
組換え宿主細胞中に含まれるFFA放出酵素活性は、任意の手段によって調節され得る。例えば、FFA放出酵素活性は、FFA放出酵素の発現(すなわち、活性タンパク質の産生)を調節するか、若しくは本質的に排除する、又はFFA放出酵素の活性を調節するか、若しくは本質的に排除する、組換え宿主細胞中の遺伝子修飾によって調節され得る。上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞に含まれ得る遺伝子修飾の非限定的な例としては、i)遺伝子修飾が、内因性FFA放出酵素の活性を調節するか、又は本質的に排除する、内因性FFA放出酵素若しくはその機能的部分(例えば、触媒ドメイン)をコードするポリヌクレオチド配列の遺伝子修飾、ii)遺伝子修飾が、異種FFA放出酵素の活性を調節するか、又は本質的に排除する、異種FFA放出酵素をコードするポリヌクレオチド配列を導入する遺伝子修飾、iii)遺伝子修飾が、FFA放出酵素の発現を調節するか、又は本質的に排除する、FFA放出酵素の発現を駆動する調節要素若しくはその機能的部分(すなわち、調節要素の機能に十分である部分)の遺伝子修飾、iv)遺伝子修飾が、FFA放出酵素の発現又は活性に必要とされるタンパク質の活性を調節するか、又は本質的に排除し、それによって、FFA放出酵素の発現を調節するか、又は本質的に排除する、FFA放出酵素(例えば、転写因子[例えば、表3に示される転写因子、又はそのホモログのうちのいずれか]、FFA放出酵素の活性形態の産生に必要とされる翻訳後修飾酵素)の発現、又はFFA放出酵素(例えば、阻害剤、アクチベーター、補酵素)、又はその機能的部分(例えば、転写因子のDNA結合ドメイン、翻訳後修飾酵素の触媒ドメイン)の活性に必要とされるタンパク質をコードするコード配列の遺伝子修飾、v)遺伝子修飾が、FFA放出酵素の発現又は活性に必要とされるタンパク質の発現を調節するか、又は本質的に排除し、それによって、FFA放出酵素の発現を調節するか、又は本質的に排除する、FFA放出酵素の発現又は活性に必要とされるタンパク質の発現を駆動する調節要素若しくはその機能的部分の遺伝子修飾、及び/又はvi)遺伝子修飾が、異種タンパク質の産生を提供し、それによって、FFA放出酵素の活性を調節するか、又は本質的に排除するFFA放出酵素(例えば、転写因子[例えば、表3に示される転写因子、又はそのホモログのうちのいずれか]、FFA放出酵素の活性形態の産生に必要とされる翻訳後修飾酵素)の発現又はFFA放出酵素(例えば、阻害剤、アクチベーター、補酵素)の活性を調節する異種タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を導入する遺伝子修飾が挙げられる。
【0165】
【表3】
【0166】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、任意の細菌、酵母、糸状真菌、古細菌、単細胞原生生物、単細胞動物、単細胞植物、単細胞藻類、原虫、及びクロミスタを含む任意の野生型単細胞生物、又はその遺伝的バリアント(例えば、変異体)、並びにいずれかの安全と一般的に認められている(GRAS)産業宿主細胞に由来し得る。
【0167】
好適な細菌の非限定的な例としては、firmicutes、cyanobacteria(ラン藻)、oscillatoriophcideae、bacillales、lactobacillales、oscillatoriales、bacillaceae、lactobacillaceae、並びに以下の属のうちのいずれかのメンバー、及びそれらの誘導体と交差が挙げられる:Acinetobacter、Acetobacter(例えば、Acetobacter suboxydans、Acetobacter xylinum)、Actinoplane(例えば、Actinoplane missouriensis)、Arthrospira(例えば、Arthrospira platensis、Arthrospira maxima)、Bacillus(例えば、Bacillus cereus、Bacillus coagulans、Bacillus licheniformis、Bacillus stearothermophilus、Bacillus subtilis)、Escherichia(例えば、Escherichia coli)、Lactobacillus(例えば、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus bulgaricus)、Lactococcus(例えば、Lactococcus lactis、Lactococcus lactis Lancefield Group N、Lactobacillus reuteri)、Leuconostoc(例えば、Leuconostoc citrovorum、Leuconostoc dextranicum、Leuconostoc mesenteroides)、Micrococcus(例えば、Micrococcus lysodeikticus)、Rhodococcus(例えば、Rhodococcus opacus、Rhodococcus opacus strain PD630)、Spirulina、Streptococcus(例えば、Streptococcus cremoris、Streptococcus lactis、Streptococcus lactis subspecies diacetylactis、Streptococcus thermophilus)、Streptomyces(例えば、Streptomyces chattanoogensis、Streptomyces griseus、Streptomyces natalensis、Streptomyces olivaceus、Streptomyces olivochromogenes、Streptomyces rubiginosus)、Tetrahymena(例えば、Tetrahymena thermophile、Tetrahymena hegewischi、Tetrahymena hyperangularis、Tetrahymena malaccensis、Tetrahymena pigmentosa、Tetrahymena pyriformis、Tetrahymena vorax )、及びXanthomonas(例えば、Xanthomonas campestris)。
【0168】
好適な酵母の非限定的な例としては、以下の属のうちのいずれかのメンバー、並びにその誘導体及び交差が挙げられる:Candida(例えば、Candida albicans、Candida etchellsii、Candida guilliermondii、Candida humilis、Candida lipolytica、Candida orthopsilosis、Candida palmioleophila、Candida pseudotropicalis、Candida sp.、Candida utilis、Candida versatilis)、Cladosporium、Cryptococcus(例えば、Cryptococcus terricolus、Cryptococcus curvatus)、Debaryomyces(例えば、Debaryomyces hansenii)、Endomyces(例えば、Endomyces vernalis)、Endomycopsis(例えば、Endomycopsis vernalis)、Eremothecium(例えば、Eremothecium ashbyii)、Hansenula(例えば、Hansenula sp.、Hansenula polymorpha)、Kluyveromyces(例えば、Kluyveromyces sp.、Kluyveromyces lactis、Kluyveromyces marxianus var.lactis、Kluyveromyces marxianus、Kluyveromyces thermotolerans)、Lipomyces(例えば、Lipomyces starkeyi、Lipomyecs lipofer)、Ogataea(例えば、Ogataea minuta)、Pichia(例えば、Pichia sp.、Pichia pastoris、Pichia finlandica、Pichia trehalophila、Pichia koclamae、Pichia membranaefaciens、Pichia minuta、Pichia lindneri)、Pichia opuntiae、Pichia thermotolerans、Pichia salictaria、Pichia guercuum、Pichia pijperi、Pichia stiptis、Pichia methanolica)、Rhodosporidium(例えば、Rhodosporidium toruloides)、Rhodotorula(例えば、Rhodotorula sp.、Rhodotorula gracilis、Rhodotorula glutinis、Rhodotorula graminis)、Saccharomyces(例えば、Saccharomyces sp.、Saccharomyces bayanus、Saccharomyces beticus、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces chevalieri、Saccharomyces diastaticus、Saccharomyces ellipsoideus、Saccharomyces exiguus、Saccharomyces florentinus、Saccharomyces fragilis、Saccharomyces pastorianus、Saccharomyces pombe、Saccharomyces sake、Saccharomyces uvarum)、Sporobolomyces(例えば、Sporobolomyces roseus)、Sporidiobolus(例えば、Sporidiobolus johnsonii、Sporidiobolus salmonicolor)、Trichosporon(例えば、Trichosporon cacaoliposimilis、Trichosporon oleaginosus sp.nov.、Trichosporon cacaoliposimilis sp.nov.、Trichosporon gracile、Trichosporon dulcitum、Trichosporon jirovecii、Trichosporon insectorum)、Xanthophyllomyces(例えば、Xanthophyllomyces dendrorhous)、Yarrowia(例えば、Yarrowia lipolytica)、及びZygosaccharomyces(例えば、Zygosaccharomyces rouxii)。
【0169】
好適な糸状真菌の非限定的な例としては、以下の属のうちのいずれかのメンバー、並びにその誘導体及び交差を含む、ホロモルフィック、テレオモルフィック、及びアナモルフィックの形態の菌類が挙げられる:Acremonium(例えば、Acremonium alabamense)、Aspergillus(例えば、Aspergillus aculeatus、Aspergillus awamori、Aspergillus clavatus、Aspergillus flavus、Aspergillus foetidus、Aspergillus fumigatus、Aspergillus japonicus、Aspergillus nidulans、Aspergillus niger、Aspergillus niger var.awamori、Aspergillus ochraceus、Aspergillus oryzae、Aspergillus sojae、Aspergillus terreus、並びにEmericella、Neosartorya、及びPetromyces種)、Aureobasidium、Canariomyces、Chaetomium、Chaetomidium、Corynascus、Chrysosporium(例えば、Chrysosporium botryoides、Chrysosporium carmichaeli、Chrysosporium crassitunicatum、Chrysosporium europae、Chrysosporium evolceannui、Chrysosporium farinicola、Chrysosporium fastidium、Chrysosporium filiforme、Chrysosporium georgiae、Chrysosporium globiferum、Chrysosporium globiferum var.articulatum、Chrysosporium globiferum var.niveum、Chrysosporium hirundo、Chrysosporium hispanicum、Chrysosporium holmii、Chrysosporium indicum、Chrysosporium iops、Chrysosporium keratinophilum、Chrysosporium kreiselii、Chrysosporium kuzurovianum、Chrysosporium lignorum、Chrysosporium obatum、Chrysosporium lucknowense、Chrysosporium lucknowense Garg 27K、Chrysosporium medium、Chrysosporium medium var.spissescens、Chrysosporium mephiticum、Chrysosporium merdarium、Chrysosporium merdarium var.roseum、Chrysosporium minor、Chrysosporium pannicola、Chrysosporium parvum、Chrysosporium parvum var.crescens、Chrysosporium pilosum、Chrysosporium pseudomerdarium、Chrysosporium pyriformis、Chrysosporium queenslandicum、Chrysosporium sigleri、Chrysosporium sulfureum、Chrysosporium synchronum、Chrysosporium tropicum、Chrysosporium undulatum、Chrysosporium vallenarense、Chrysosporium vespertilium、Chrysosporium zonatum)、Coonemeria、Cunninghamella(例えば、Cunninghamella ehinulata)、Dactylomyces、Emericella、Filibasidium、Fusarium(例えば、Fusarium moniliforme、Fusarium venenatum、Fusarium oxysporum、Fusarium graminearum、Fusarium proliferatum、Fusarium verticiollioides、Fusarium culmorum、Fusarium crookwellense、Fusarium poae、Fusarium sporotrichioides、Fusarium sambuccinum、Fusarium torulosum、及びそれらの関連するGibberellaのテレオモルフの形態)、Gibberella、Humicola、Hypocrea、Lentinula、Malbranchea(例えば、Malbranchea filamentosa)、Magnaporthe、Malbranchium、Melanocarpus、Mortierella(例えば、Mortierella alpina 1S-4、Mortieralla isabelline、Mortierrla vinacea、Mortieralla vinaceae var.raffinoseutilizer)、Mucor(例えば、Mucor miehei Cooney et Emerson(Rhizomucor miehei(Cooney&R.Emerson))Schipper、Mucor pusillus Lindt、Mucor circinelloides Mucor mucedo)、Myceliophthora(例えば、Myceliophthora thermophila)、Myrothecium、Neocallimastix、Neurospora(例えば、Neurospora crassa)、Paecilomyces、Penicillium(例えば、Penicillium chrysogenum、Pennicillium iilacinum、Penicillium roquefortii)、Phenerochaete、Phlebia、Piromyces、Pythium、Rhizopus(例えば、Rhizopus niveus)、Schizophyllum、Scytalidium、Sporotrichum(例えば、Sporotrichum cellulophilum)、Stereum、Talaromyces、Thermoascus、Thermomyces、Thielavia(例えば、Thielavia terrestris)、Tolypocladium、and Trichoderma(例えば、Trichoderma harzianum、Trichoderma koningii、Trichoderma longibrachiatum、Trichoderma reesei、Trichoderma atroviride、Trichoderma virens、Trichoderma citrinoviride、Trichoderma viride)。
【0170】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、FFA放出酵素又は2つ以上のFFA放出酵素の組み合わせの調節された活性を含む組換えTrichoderma reesei宿主細胞(すなわち、Trichoderma reesei株に由来する組換え宿主細胞)、FFA放出酵素又は2つ以上のFFA放出酵素の組み合わせの調節された活性を含む組換えAspergillus niger宿主細胞(すなわち、Aspergillus niger株に由来する組換え宿主細胞)、FFA放出酵素又は2つ以上のFFA放出酵素の組み合わせの調節された活性を含む組換えTrichoderma citrinoviride宿主細胞(すなわち、Trichoderma citrinoviride株に由来する組換え宿主細胞)、及びFFA放出酵素又は2つ以上のFFA放出酵素の組み合わせの調節された活性を含む組換えMyceliophthora thermophila宿主細胞(すなわち、Myceliophthora thermophila株に由来する組換え宿主細胞)からなる群から選択され得る。
【0171】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85、G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、G0RVD2、及びG0R8A6、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0172】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RH85、G0RMI3、G0RLH4、G0RIU1、G0RBM4、G0R9D1、G0RFR3、G0RG60、G0R6T6、G0R8N5、G0RBJ0、G0RRQ4、G0REZ4、G0RIJ9、G0R6X2、G0RJY0、G0RR42、G0RW77、G0RQJ5、G0RFT3、G0R810、G0RI29、G0RL87、G0RLL0、G0RGD5、及びG0RKH7、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0173】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85、G0RGQ0、G0RLH4、及びG0RMI3、並びにそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0174】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0175】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0176】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0177】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0178】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせ含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、R0RVD2、及びG0R8A6、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0179】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RH85、G0RMI3、G0RLH4、G0RIU1、G0RBM4、G0R9D1、G0RFR3、G0RG60、G0R6T6、G0R8N5、G0RBJ0、G0RRQ4、G0REZ4、G0RIJ9、G0R6X2、G0RJY0、G0RR42、G0RW77、G0RQJ5、G0RFT3、G0R810、G0RI29、G0RL87、G0RLL0、G0RGD5、及びG0RKH7、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0180】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、G0RMI3、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0RFT3、G0RG60、G0RGD5、G0RI29、G0RIJ9、G0RKH7、G0RKL4、G0RL87、G0RLL0、G0RLR3、G0RME5、G0RQJ5、G0RRK3、G0RSK7、G0RWT9、及びG0RX82、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0181】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、及びG0RMI3、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0182】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0、G0RLH4、G0RMI3、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0RFT3、G0RG60、G0RGD5、G0RI29、G0RIJ9、G0RKH7、G0RKL4、G0RL87、G0RLL0、G0RLR3、G0RME5、G0RQJ5、G0RRK3、G0RSK7、G0RWT9、及びG0RX82、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、UniProt配列番号G0R6T6、G0R6X2、G0R8N5、G0R9D1、G0R9X3、G0RBJ0、G0RBM4、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RHJ4、G0RIU1、G0RJY0、G0RR42、G0RV93、G0RRQ4、G0RX90、及びG0RW77、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節されていない産生及び/又は活性を含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0183】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RIU1及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RHJ4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RR42、G0RQJ5、G0RQD1、G0REZ4、G0RSK7、G0RV93、G0R9D1、G0R6T6、G0RLL0、G0RGD5、G0RFR3、G0RHQ7、G0RG60、G0R810、G0RL87、G0RIJ9、G0RME5、G0RRQ4、G0RX82、G0RGQ0、G0RLR3、G0RLH4、G0RFT3、G0RWY5、G0R9F9、G0RVD2、G0R8A6、G0R9X3、G0RBM4、G0RHJ4、G0REM9、G0RIU1、G0RX90、G0R8N5、G0R6X2、G0RK83、G0RKH7、G0RI29、G0RKI9、G0RJ76、G0RBJ0、G0RJY0、G0RMI3、G0RW77、G0RRK3、及びG0RLB0、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第4のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0184】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0185】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0186】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0187】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0188】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0189】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0190】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第4のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第4のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0191】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85、G0RGQ0、G0RLH4、及びG0RMI3、並びにそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RT83、G0RRR1、G0RIF9、G0R765、G0RRJ7、G0R932、G0RBV8、G0REE8、G0RLF0、及びG0RBH2、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含む転写因子からなる群から選択される転写因子の調節された産生及び/又は活性とを含み得、FFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、転写因子の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0192】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0193】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0194】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0195】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RGQ0及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RLH4及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性と、UniProt配列番号G0RMI3及びそのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択される第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性とを含み得、第1のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第2のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少であり、第3のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の産生及び/又は活性の減少である。
【0196】
組換え宿主細胞を得るための方法
様々な態様では、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞を得るための方法が本明細書に提供され、方法は、任意の順序で、i)以下のうちのいずれかによるポリヌクレオチド、若しくは以下のうちのいずれかによる組換え発現構築物、若しくは以下のうちのいずれかによる組換えベクターを得ること、ii)ポリヌクレオチド、発現構築物、若しくは組換えベクターを宿主細胞(例えば、本明細書に開示される宿主細部のうちのいずれか)に導入して、組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞を得ること、iii)宿主細胞(例えば、本明細書に開示される宿主細胞のうちのいずれか)を遺伝子修飾して、FFA放出酵素(例えば、本明細書に開示されるFFA放出酵素のうちのいずれか1つ又は本明細書に開示される2つ以上のFFA放出酵素)の産生及び/若しくは活性を調節するか、若しくは本質的に排除し、調節された若しくは本質的に排除されたFFA放出酵素活性を含む組換え宿主細胞を得ること、iv)ポリヌクレオチド、発現構築物、若しくは組換えベクターを、調節された若しくは本質的に排除されたFFA放出酵素活性を含む組換え宿主細胞に導入すること、並びに/又はv)組換え成分を産生することができる組換え宿主細胞を遺伝子修飾して、FFA放出酵素(例えば、本明細書に開示されるFFA放出酵素のうちのいずれか1つ又は本明細書に開示される2つ以上のFFA放出酵素の任意の組み合わせ)の産生及び/若しくは活性を調節するか、若しくは本質的に排除することの任意の組み合わせを含む。
【0197】
ポリヌクレオチド
ポリヌクレオチド、発現構築物、及び/又は組換えベクターは、限定するものではないが、直接的化学合成及びクローニングを含む、当該技術分野で既知の任意の好適な方法によっても得ることができる。
【0198】
ポリヌクレオチドは、i)任意の分泌シグナル配列(すなわち、新生タンパク質が合成される細胞の外部への、ペプチドに結合された新生タンパク質の送達を媒介するペプチドをコードする配列、例えば、本明細書に開示される分泌シグナルのうちのいずれかをコードするポリヌクレオチド配列)と、ii)組換えタンパク質コード配列(すなわち、任意選択で、タグポリペプチド(例えば、本明細書に開示されるタグポリペプチドのうちのいずれか)を含む、組換えタンパク質(例えば、本明細書に提供される組換えタンパク質のうちのいずれか)をコードするポリヌクレオチド配列)とを含んでもよく、a)任意の分泌シグナル配列は、組換えタンパク質コード配列にセンス配向で作動可能に連結される(すなわち、任意の分泌シグナル配列及び組換えタンパク質コード配列は、転写及び翻訳が、任意の分泌シグナルを含む組換えタンパク質を産生するように位置付けられる)。
【0199】
分泌シグナル配列
上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物は、任意選択で、以下のうちのいずれかによる組換え宿主細胞中で活性である任意の分泌シグナル配列を含み得る。
【0200】
任意の分泌シグナル配列は、翻訳後に(すなわち、タンパク質合成は、新生組換えタンパク質が、ERへの転座の前に細胞サイトゾル中に存在するように転座に先行する)、又は共翻訳で(すなわち、タンパク質合成及びERへの転座が、同時に起こる)、新生組換えタンパク質のERへの転座を媒介する分泌シグナルをコードし得る。
【0201】
好適な分泌シグナル配列の非限定的な例としては、以下のタンパク質のうちのいずれかをコードする遺伝子の分泌シグナル配列を含む、細菌宿主細胞において機能的である分泌シグナル配列が挙げられる:PelB、OmpA、Bla、PhoA、PhoS、MalE、LivK、LivJ、MglB、AraF、AmpC、RbsB、MerP、CpdB、Lpp、LamB、OmpC、PhoE、OmpF、TolC、BtuB、及びLutA、並びにそれらの機能的部分及び組み合わせ。
【0202】
好適な分泌シグナル配列の非限定的な例としては、以下のタンパク質のうちのいずれかをコードする遺伝子の分泌シグナル配列を含む、真菌宿主細胞において機能的である分泌シグナル配列が挙げられる:CBH1、CBH2、EGL1、EGL2、XYN1、XYN2、BXL1、HFB1、HFB2、GLAA、AMYA、AMYC、AAMA、アルファ接合因子、SUC2、PHO5、INV、AMY、LIP、PIR、OST1、及びβ-グルコシダーゼ、並びにそれらの機能的部分及び組み合わせ。
【0203】
組換えタンパク質コード配列
組換えタンパク質コード配列は、任意の組換えタンパク質をコードし得る。
【0204】
組換えタンパク質の非限定的な例としては、乳タンパク質が挙げられる。
【0205】
本明細書で使用される場合、「乳タンパク質」という用語は、乳清タンパク質又はカゼインを指す。
【0206】
本明細書で使用される場合、「カゼイン」という用語は、哺乳類産生乳に天然に見出されるカゼイン(すなわち、哺乳動物によって産生される乳に天然であるカゼイン、例えば、天然カゼイン)中のアミノ酸の配列と少なくとも40%(例えば、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、100%)同一である少なくとも20(例えば、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150)個のアミノ酸の配列を含むポリペプチドを指す。カゼインの非限定的例としては、β-カゼイン、κ-カゼイン、α-S1-カゼイン、及びα-S2-カゼインが挙げられる。したがって、本明細書で使用される場合、「β-カゼイン」、「κ-カゼイン」、「α-S1-カゼイン」、及び「α-S2-カゼイン」という用語は、哺乳類産生乳に天然に見出される、それぞれβ-カゼイン、κ-カゼイン、α-S1-カゼイン、及びα-S2-カゼイン(例えば、それぞれ、Bos taurus β-カゼイン(UniProt配列P02666のアミノ酸16~224)、Bos taurus κ-カゼイン(UniProt配列P02668のアミノ酸22~190)、Bos taurus α-S1-カゼイン(UniProt配列P02662のアミノ酸16~214)、及びBos taurus α-S2-カゼイン(UniProt配列P02663のアミノ酸16~222))中のアミノ酸の配列と少なくとも40%(例えば、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、100%)同一である少なくとも20(例えば、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150)個のアミノ酸の配列を含むポリペプチドを指す。
【0207】
本明細書で使用される場合、「乳清タンパク質」という用語は、哺乳類産生乳に天然に見出される乳清タンパク質(すなわち、哺乳動物によって産生される乳に天然である乳清タンパク質、例えば、天然乳清タンパク質)中のアミノ酸の配列と少なくとも40%(例えば、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、100%)同一である少なくとも20(例えば、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150)個のアミノ酸の配列を含むポリペプチドを指す。乳清タンパク質の非限定的な例としては、α-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、ラクトトランスフェリン、ラクトフェリシン、血清アルブミンタンパク質、ラクトペルオキシダーゼタンパク質、及びグリコマクロペプチドが挙げられる。したがって、本明細書で使用される場合、「α-ラクトアルブミン」、「β-ラクトグロブリン」、「ラクトトランスフェリン」、「ラクトフェリシン」、「血清アルブミン」、「ラクトペルオキシダーゼ」、及び「グリコマクロペプチド」という用語は、哺乳動物産生乳に天然に見出される、それぞれα-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、ラクトトランスフェリン、ラクトフェリシン、血清アルブミン、ラクトペルオキシダーゼ、及びグリコマクロペプチド(GMP)(例えば、それぞれBos taurus α-ラクトアルブミン(UniProt配列P00711のアミノ酸20~142)、Bos taurus β-ラクトグロブリン(UniProt配列P02754のアミノ酸17~178)、Bos taurusラクトトランスフェリン(UniProt配列P24627のアミノ酸20~708)、Bos taurusラクトフェリシン(UniProt配列P24627のアミノ酸36~60)、Bos taurus血清アルブミン(UniProt配列P02769のアミノ酸25~607)、Bos taurusラクトペルオキシダーゼ(UniProt配列P80025のアミノ酸101~712)、及びBos taurusグリコマクロペプチド(GMP、UniProt配列P02668のアミノ酸127~190))のアミノ酸の配列と少なくとも40%(例えば、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、100%)同一である少なくとも20(例えば、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150)個のアミノ酸の配列を含むポリペプチドを指す。
【0208】
乳タンパク質は、これらに限定されないが、ウシ、ヒト、ヒツジ、ムフロン、ヤギ、バッファロー、ラクダ、ウマ、ロバ、アルパカ、ヤク、ラマ、キツネザル、パンダ、モルモット、リス、クマ、マカク、ゴリラ、チンパンジー、シロイワヤギ、サル、類人猿、ネコ、イヌ、ワラビー、ラット、マウス、ゾウ、オポッサム、ウサギ、クジラ、ヒヒ、テナガザル、オランウータン、マンドリル、ブタ、オオカミ、キツネ、ライオン、トラ、及びハリモグラを含む任意の哺乳動物種に見出される天然乳タンパク質のアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列、又はアミノ酸配列のホモログを有し得る。
【0209】
組換え発現構築物
組換え発現構築物は、i)プロモーター配列(例えば、本明細書に開示されるプロモーターのうちのいずれかのポリヌクレオチド配列)、ii)上記のうちのいずれかのポリヌクレオチド、及びiii)終結配列(例えば、本明細書に開示されるターミネーターのうちのいずれかのポリヌクレオチド配列)を含んでもよく、a)プロモーター配列は、ポリヌクレオチドの任意の分泌シグナル配列及び組換えタンパク質コード配列にセンス配向で作動可能に連結され(すなわち、プロモーター配列並びにポリヌクレオチドの任意の分泌シグナル配列及び組換えタンパク質コード配列は、プロモーター配列が、任意の分泌シグナル配列及び組換えタンパク質コード配列の転写を媒介又は調節することにおいて効果的であるように位置付けられる)、かつb)1つ以上のターミネーター配列は、組換えタンパク質コード配列に作動可能に連結される(すなわち、組換えタンパク質コード配列及び1つ以上のターミネーター配列は、組換えタンパク質コード配列の転写を終結することにおいて効果的であるように位置付けられる)。
【0210】
組換え発現構築物は、発現された組換えタンパク質が、親和性精製のためのペプチド配列を含むように、親和性精製タグをコードする作動可能に連結された配列を更に含み得る。かかる親和性精製タグは、発現されたときに、親和性精製タグが、アミノ末端、カルボキシ末端、又はその両方に若しくはそれらのいずれかに対して存在するように、作動可能に連結され得る。かかる親和性精製タグは、マルトース結合タンパク質(MBP)タグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)タグ、ポリ(His)タグ、ヘキサ(His)タグ、FLAG-タグ、V5-tag、VSV-タグ、E-タグ、NE-タグ、ヘマグルチニン(Ha)タグ、及びMyc-タグであり得る。
【0211】
組換え発現構築物は、相同(すなわち、標的化された組み込み)又は非相同組換えによる宿主細胞のゲノム内への組み込みのための配列を更に含み得る。組換え発現構築物は、組換え発現構築物の相同組換えの確率を高めるために、宿主細胞のゲノム内の標的配列と十分な同一性を有する少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも250、少なくとも500、少なくとも750、少なくとも1,000、又は少なくとも10,000塩基対を含み得る。かかる相同配列は、非コード配列又はコード配列であり得る。
【0212】
上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物中に含まれる任意の分泌シグナル配列及び/又は組換えタンパク質コード配列は、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞における発現のためにコドン最適化されてもよい。
【0213】
上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物は、組換え発現構築物の断片を宿主細胞のゲノム(例えば、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞のゲノム)内に組み込んだときに生成され得る。例えば、上記のうちのいずれかによるポリヌクレオチドは、内因性遺伝子座位の1つ以上の調節要素が、組換えタンパク質コード配列に作動可能に連結されるように、宿主細胞のゲノム内に安定的に組み込まれてもよく、それによって、上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物を生成する。
【0214】
プロモーター配列
上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物は、以下のうちのいずれかによる組換え宿主細胞中で活性である任意のプロモーター配列を含み得る。
【0215】
プロモーター配列は、構成的プロモーター配列(すなわち、ほとんどの環境及び発達条件下で活性であるプロモーター配列)、又は誘導性若しくは抑制性プロモーター配列(すなわち、ある特定の環境条件又は発達条件下のみ[例えば、これらに限定されないが、炭素(例えば、グルコース、ガラクトース、ラクトース、スクロース、セルロース、ソフォロース、ゲンチオビオース、ソルボース、セルラーゼプロモーターを誘導する二糖類、デンプン、トリプトファン、チアミン、メタノール)、ホスフェート、窒素、又は他の栄養素;温度;pH;オスモル濃度;重金属又は重金属イオン;阻害剤;ストレス;異化代謝産物;及びそれらの組み合わせなどのある特定の要因の存在又は不在下]で活性であるプロモーター配列)であり得る。
【0216】
プロモーター配列は、単一のプロモーター配列、又は2つ以上のプロモーター配列(例えば、配列で配置された2つ以上のプロモーター又はその機能的部分の組み合わせ、誘導性プロモーター及び構成的プロモーターの組み合わせ)からなってもよい。2つ以上のプロモーター配列は、同一であり得るか、又は2つ以上のプロモーター配列のうちの少なくとも2つは、同一であることはできない。
【0217】
プロモーター配列は、双方向性プロモーター配列(すなわち、例えば、逆方向に2つの同一又は異なるプロモーターを融合することによって生成される、転写因子を動員することによって両方の配向で転写を開始するポリヌクレオチド)を含み得るか、又はそれからなり得る。
【0218】
好適なプロモーター配列の非限定的な例としては、T7プロモーター、T5プロモーター、Tacプロモーター、pL/pRプロモーター、phoAプロモーター、lacUV5プロモーター、trcプロモーター、trpプロモーター、cstAプロモーター、xylAプロモーター、manPプロモーター、malAプロモーター、lacAプロモーター、aprEプロモーター、ΔaprEプロモーター、srfAプロモーター、p43プロモーター、ylbAプロモーター、σBロモーター、vegプロモーター、PG1プロモーター、PG6プロモーター、λPLプロモーター、λPRプロモーター、及びspaプロモーター、並びにそれらの機能的部分及び組み合わせを含む、細菌宿主細胞において機能的であるプロモーター配列が挙げられる。
【0219】
好適なプロモーター配列の非限定的な例としては、xlnAプロモーター、xyn1プロモーター、xyn2プロモーター、xyn3プロモーター、xyn4プロモーター、bxl1プロモーター、cbh1プロモーター、cbh2プロモーター、egl1プロモーター、egl2プロモーター、egl3プロモーター、egl4プロモーター、egl5プロモーター、glaAプロモーター、agdAプロモーター、gpdAプロモーター、gpd1プロモーター、AOX1プロモーター、GAP1プロモーター、MET3プロモーター、ENO1プロモーター、GPD1プロモーター、PDC1プロモーター、TEF1プロモーター、AXE1プロモーター、CIP1プロモーター、GH61プロモーター、PKI1プロモーター、RP2プロモーター、ADH1プロモーター、CUP1プロモーター、GAL1プロモーター、PGK1プロモーター、YPT1プロモーター、LAC4プロモーター、LAC4-PB1プロモーター、FLD1プロモーター、MOXプロモーター、DAS1プロモーター、DAS2プロモーター、GAP1プロモーター、STR3プロモーター、ADH3プロモーター、GUT2プロモーター、CYC1プロモーター、TDH3プロモーター、PGL1プロモーター、ADH2プロモーター、HXT7プロモーター、CLB1プロモーター、及びPHO5プロモーター、並びにそれらの機能的部分及び組み合わせを含む、真菌宿主細胞において機能的であるプロモーター配列が挙げられる。
【0220】
終結配列
上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物は、以下のうちのいずれかによる組換え宿主細胞中で活性である任意の終結配列を含み得る。
【0221】
好適な終結配列の非限定的な例としては、adh1、amaA、amdS、amyA、aox1、cbh1、cbh2、cyc2、egl1、egl2、gal1、gap1、glaA、gpd1、gpdA、pdc1、pgk1、tef1、tps1、trpC、xyn1、xyn2、xyn3、及びxyn4遺伝子、並びにそれらの機能的部分及び組み合わせの終結配列が挙げられる。
【0222】
終結配列は、単一の終結配列、又は2つ以上の終結配列からなってもよく、2つ以上の終結配列は、同一であってもよいか、又は2つ以上の終結配列のうちの少なくとも2つは、同一でなくてもよい。終結配列は、双方向性終結配列からなってもよい。
【0223】
追加の調節要素
上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物は、追加の調節要素を更に含み得る。
【0224】
調節要素の非限定的な例としては、プロモーター配列、末端配列、転写開始配列、翻訳開始配列、翻訳停止配列、エンハンサー配列、アクチベーター配列、反応要素、タンパク質認識部位、誘導性要素、タンパク質結合配列、5’及び3’非翻訳領域(例えば、ポリ-アデニル化シグナルを含む3’非翻訳領域)、上流活性化配列(UAS)、イントロン、オペレーター(すなわち、リプレッサータンパク質がプロモーターに結合し、プロモーターの活性を低減又は除去し得るタンパク質結合ドメインを含む、プロモーターに隣接した核酸の配列)、効率的なRNAプロセシングシグナル(例えば、スプライシングシグナル、ポリアデニル化シグナル)、細胞質mRNAを安定化する配列、翻訳効率を高める配列(例えば、リボソーム結合部位[例えば、シャイン・ダルガノ配列)、タンパク質の安定性を高める配列、タンパク質分泌を高める配列、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0225】
組換えベクター
組換えベクターは、上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物を含み得る。
【0226】
組換え型ベクターは、上記のうちのいずれかによる単一の組換え発現構築物、又は上記のうちのいずれかによる2つ以上の組換え発現構築物を含んでもよく、それらは同一であってもよいか、又はそれらのうちの少なくとも2つは同一でなくてもよい(例えば、プロモーター配列、分泌シグナル、タンパク質コード配列、終結配列、及び/又は追加の調節要素が互いに異なっている)。組換えベクターが2つ以上の組換え発現構築物を含む実施形態では、2つ以上の組換え発現構築物は、同じ組換えタンパク質をコードし得る。いくつかのかかる実施形態では、同じ組換えタンパク質をコードする2つ以上の組換え発現構築物は、プロモーター配列、分泌シグナル配列、終結配列、及び/又は追加の調節要素が互いに異なっている。
【0227】
組換えベクターは、組換え宿主細胞における組換えベクターの増殖に好適な1つ以上の他の要素を更に含み得る。かかる他の要素の非限定的な例としては、複製の起源及び選択マーカーが挙げられる。複製の起源及び選択マーカーは、当該技術分野で既知であり、細菌及び真菌の複製起源(例えば、AMA1、ANSI)を含む。選択マーカーは、耐性遺伝子(すなわち、宿主細胞が外因的に添加された化合物[例えば、抗生物質化合物]を解毒することを可能にするタンパク質をコードするポリヌクレオチド)、栄養要求性マーカー(すなわち、必須成分を欠く培地中で成長しながら宿主細胞が必須成分(通常はアミノ酸)を合成することを可能にするタンパク質をコードするポリヌクレオチド)、又はカラーマーカー(すなわち、色を産生することができるタンパク質をコードする遺伝子)であり得る。好適な選択マーカーの非限定的な例としては、amdS(アセトアミダーゼ(acetamidase))、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノスリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph(ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(硝酸レダクターゼ)、pyrG(オロチジン5’-リン酸デカルボキシラーゼ)、sC(硫酸アデニルトランスフェラーゼ)、trpC(アントラニル酸シンターゼ)、及びble(ブレオマイシンタイプ抗生物質耐性)、並びにそれらの誘導体が挙げられる。選択マーカーは、選択マーカーの産生を減少させる改変を含んでもよく、それによって、選択下で組換えベクターを含む組換え宿主細胞が生存することを可能にするために必要なコピー数が増加する。選択はまた、共形質転換によって達成されてもよく、形質転換は、2つのベクターの混合物を用いて実施され、選択は、1つのベクターのみに対して行われる。
【0228】
組換えベクターは、相同(すなわち、標的化された組み込み)又は非相同組換えによる宿主細胞のゲノム内への組み込みのための配列を更に含み得る。組換え発現構築物は、組換え発現構築物の相同組換えの確率を高めるために、宿主細胞のゲノム内の標的配列と十分な同一性を有する少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも250、少なくとも500、少なくとも750、少なくとも1,000、又は少なくとも10,000塩基対を含み得る。かかる相同配列は、非コード配列又はコード配列であり得る。
【0229】
遺伝子修飾
遺伝子修飾は、例えば、細胞のゲノム中の1つ以上のヌクレオチドの挿入、置換、重複、再配置、及び/又は欠失からなり得る。遺伝子修飾は、例えば、停止コドンを導入する;開始コドンを移動させる;オープンリーディングフレームのフレームシフトを挿入する;又は点変異、ミスセンス変異、置換変異、欠失変異、フレームシフト変異、挿入変異、重複変異、増殖変異、転座変異、若しくは反転変異を作成し得る。
【0230】
宿主細胞を遺伝子修飾するための方法は当該技術分野で既知であり、限定するものではないが、ランダム変異誘発及びスクリーニング、部位特異的変異誘発、PCR変異誘発、挿入変異誘発、化学的変異誘発(例えば、ヒドロキシルアミン、N-メチル-N’-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(MNNG)、N-メチル-N’-ニトロソグアニジン(NTG)、O-メチルヒドロキシルアミン、亜硝酸、エチルメタンスルホン酸(EMS)、重亜硫酸ナトリウム、蟻酸、ヌクレオチド類似物を使用して)、照射(例えば、紫外線(UV)照射)、コード若しくは非コードヌクレオチド配列の欠失、相同組換え、FLP/FRT組換え、遺伝子破壊、CRISPR遺伝子編集、及び遺伝子変換を含む。かかる方法は、目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列(例えば、FFA放出酵素、FFA放出酵素の発現を駆動し、かつ/又はFFA放出酵素の活性を調節するタンパク質)に相補的であるか、目的のタンパク質に特異的であるRNAi構築物をコードするか、又はFFA放出酵素の異種阻害剤若しくはアクチベーターをコードする、ポリヌクレオチド配列を含む組換えポリヌクレオチドの宿主細胞内への導入を含む。
【0231】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞中のFFA放出酵素の調節された産生及び/又は活性は、RNAレベルで、及び最も好適にはタンパク質レベルで実施されるアッセイ、又は分泌関連タンパク質の産生若しくは活性を測定する機能的バイオアッセイの使用など、当該技術分野で既知の任意の好適な方法を使用して評価され得る。かかるアッセイの非限定的な例としては、ノーザンブロッティング、ドットブロッティング(DNA又はRNA)、RT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)、インサイチュハイブリダイゼーション、サザンブロッティング、酵素活性アッセイ、免疫学的アッセイ(例えば、免疫組織化学染色、免疫アッセイ、ウェスタンブロッティング、ELISA)、及び遊離チオールアッセイ(例えば、遊離システイン残基を含むタンパク質の産生を測定するため)が挙げられる。上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞中のFFA放出酵素の産生及び/又は活性は、同じ方法によって評価される対応する組換え宿主細胞(すなわち、組換え成分を産生することもできる(すなわち、同じ発現構築物を含む)が、FFA放出酵素活性を調節する又は本質的に排除する遺伝子修飾を含まない、同一の組換え宿主細胞)のものと比較され得る。
【0232】
ポリヌクレオチド、組換え発現構築物、又は組換えベクターの宿主細胞への導入
ポリヌクレオチド、組換え発現構築物、又は組換えベクターを宿主細胞に導入するための方法は、当該技術分野で周知である。かかる方法の非限定的な例としては、リン酸カルシウムトランスフェクション、デンドリマートランスフェクション、リポソームトランスフェクション(例えば、カチオン性リポソームトランスフェクション)、カチオン性ポリマートランスフェクション、DEAEデキストラントランスフェクション、細胞スクイージング(cell squeezing)、ソノポレーション、光トランスフェクション、プロトプラスト融合、プロトプラスト形質転換、インペールフェクション(impalefection)、ハイドロダイナミック送達、遺伝子銃、マグネトフェクション、ウイルス形質導入、電気穿孔及び化学的形質転換(例えば、PEGを使用して)が挙げられる。
【0233】
組換え宿主細胞を同定するための方法は、当該技術分野で周知であり、細胞の成長の選択若しくはそれに対する選択を可能にするポリヌクレオチド、組換え発現構築物、若しくは組換えベクターによってコードされる、薬物耐性若しくは栄養要求性マーカーの発現のスクリーニング、又は他の手段(例えば、ポリヌクレオチド、組換え発現構築物、又は組換えベクター中に含まれる発光ペプチドの検出、個々の組換え宿主細胞コロニーの分子分析[例えば、単離された染色体外ベクター若しくは染色体統合部位の制限酵素マッピング、PCR増幅、サザン分析、又は配列分析によって])によるものを含む。
【0234】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞による組換えタンパク質の産生は、RNAレベルで、及び最も好適にはタンパク質レベルで実施されるアッセイ、又は組換えタンパク質の産生若しくは活性を測定する機能的バイオアッセイの使用など、当該技術分野で既知の任意の好適な方法を使用して評価され得る。かかるアッセイの非限定的な例としては、ノーザンブロッティング、ドットブロッティング(DNA又はRNA)、RT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)、RNA-Seq、インサイチュハイブリダイゼーション、サザンブロッティング、酵素活性アッセイ、免疫学的アッセイ(例えば、免疫組織化学染色、免疫アッセイ、ウェスタンブロッティング、ELISA)、及び遊離チオールアッセイ(例えば、遊離システイン残基を含むタンパク質の産生を測定するため)が挙げられる。
【0235】
組換え成分を産生するための方法
様々な態様では、上記のうちのいずれかによる組換え成分を産生するための方法が本明細書に提供され、方法は、組換え成分の産生に好適な条件下で、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞を培養培地中で発酵させることを含む。
【0236】
方法は、発酵ブロスから組換え成分を精製して、組換え成分を含む調製物を得ること、及び/又は組換え成分を後処理することを更に含み得る。
【0237】
発酵
組換え成分を産生するための好適な条件は、典型的には、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞が成長及び/又は生存可能なままであり、かつ組換え成分を産生し得る条件である。
【0238】
好適な条件の非限定的な例としては、好適な培養培地(例えば、好適な栄養素含量[例えば、好適な炭素含量、好適な窒素含量、好適なリン含量]、好適な補助剤含量、好適な微量金属含量、好適なpH)、好適な温度、好適な供給速度、好適な圧力、好適なレベルの酸素化、好適な発酵持続時間(すなわち、組換え宿主細胞を含む培養培地の体積)、好適な発酵体積(すなわち、組換え宿主細胞を含む培養培地の体積)、及び好適な発酵容器が挙げられる。
【0239】
好適な培養培地は、組換え宿主細胞が成長及び/又は生存可能なままであり、かつ組換え成分を産生し得るすべての培養培地を含む。典型的には、培養培地は、炭素源、同化性窒素源(すなわち、組換え宿主細胞による代謝利用に好適な形態で窒素を放出することができる窒素含有化合物)、及びリン酸源を含む水性培地である。
【0240】
炭素源の非限定的な例として、単糖、二糖、多糖、アセテート、エタノール、メタノール、グリセロール、メタン、及びそれらの組合せが挙げられる。単糖の非限定的な例としては、ブドウ糖(グルコース)、フルクトース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、及びそれらの組合せが挙げられる。二糖の非限定的な例としては、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、及びそれらの組合せが挙げられる。多糖の非限定的な例としては、デンプン、グリコーゲン、セルロース、アミロース、ヘミセルロース、マルトデキストリン、及びそれらの組合せが挙げられる。
【0241】
同化性窒素源の非限定的な例としては、無水アンモニア、硫酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸一アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、尿素、ペプトン、タンパク質加水分解物、コーンスティープリカー、コーンスティープ固形分、使用済み穀物、使用済み穀物抽出物、及び酵母抽出物が挙げられる。アンモニアガスの使用は、大規模な操作に好都合であり、好適な量の水性発酵物(発酵培地)によりバブリングすることによって用いられてもよい。同時に、かかるアンモニアは、pH調整を支援するためにも用いられてもよい。
【0242】
培養培地は、無機塩、鉱物(例えば、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム;例えば、好適な可溶性同化性イオン形態及び複合形態で)、金属又は遷移金属(例えば、銅、マンガン、モリブデン、亜鉛、鉄、ホウ素、ヨウ素;例えば、好適な可溶性同化性形態で)、ビタミン、及び任意の他の栄養素又は機能性成分(例えば、組換え成分の分解を防止することができるプロテアーゼ[例えば、植物ベースのプロテアーゼ]、組換え成分を分解することができるプロテアーゼの活性を低減することができるプロテアーゼ阻害剤、及び/又はプロテアーゼ活性を取り除くことができる犠牲タンパク質、消泡剤、抗微生物剤、界面活性剤、乳化オイル)を更に含み得る。
【0243】
好適な培養培地は、商業供給元から入手可能である又は公表されている組成物(例えば、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)の目録で)に従って調製してもよい。
【0244】
好適なpHは、約2~約8のpH(例えば、2~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、4.7、4.6、4.5、4、3.5、3、若しくは2.5;2.5~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、4.7、4.6、4.5、4、3.5、若しくは3;3~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、4.7、4.6、4.5、4、若しくは3.5;3.5~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、4.7、4.6、4.5、若しくは4;4~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、4.7、4.6、若しくは4.5;4.5~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、4.7、若しくは4.6;4.6~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、若しくは4.7;4.7~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、若しくは4.8;4.8~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、若しくは4.9;4.9~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、若しくは5;5~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、5.2、若しくは5.1;5.1~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、5.3、若しくは5.2;5.2~8、7.5、7、6.5、6、5.5、5.4、若しくは5.3;5.3~8、7.5、7、6.5、6、5.5、若しくは5.4;5.4~8、7.5、7、6.5、6、若しくは5.5;5.5~8、7.5、7、6.5、若しくは6;6~8、7.5、7、若しくは6.5;6.5~8、7.5、若しくは7;7~8、若しくは7.5;又は7.5~8のpH)であり得る。
【0245】
好適な温度は、約20℃~約46℃(例えば、20℃~46℃、44℃、42℃、40℃、38℃、36℃、34℃、32℃、30℃、28℃、26℃、24℃、若しくは22℃;22℃~46℃、44℃、42℃、40℃、38℃、36℃、34℃、32℃、30℃、28℃、26℃、若しくは24℃;24℃~46℃、44℃、42℃、40℃、38℃、36℃、34℃、32℃、30℃、28℃、若しくは26℃;26℃~46℃、44℃、42℃、40℃、38℃、36℃、34℃、32℃、30℃、若しくは28℃;28℃~46℃、44℃、42℃、40℃、38℃、36℃、34℃、32℃、若しくは30℃;30℃~46℃、44℃、42℃、40℃、38℃、36℃、34℃、若しくは32℃;32℃~46℃、44℃、42℃、40℃、38℃、36℃、若しくは34℃;36℃~46℃、44℃、42℃、40℃、若しくは38℃;38℃~46℃、44℃、42℃、若しくは40℃;40℃~46℃、44℃、若しくは42℃;42℃~46℃若しくは44℃;又は44℃~46℃)であり得る。
【0246】
好適な供給速度は、1時間当たりの乾燥細胞重量(DCW)当たり、g当たり約0.01g~約0.2gのグルコース当量の供給速度であり得る。
【0247】
好適な圧力は、0psig~約50psig(例えば、0psig~50psig、40psig、30psig、20psig、若しくは10psig;10psig~50psig、40psig、30psig、若しくは20psig;20psig~50psig、40psig、若しくは30psig;30psig~50psig、若しくは40psig;又は40psig~50psig)の圧力であり得る。
【0248】
好適な酸素化は、1分間当たりの発酵器中の液体体積当たり約0.1体積の酸素(vvm)~約2.1vvm(例えば、0.1vvm~2.1vvm、1.9vvm、1.7vvm、1.5vvm、1.3vvm、1.1vvm、0.9vvm、0.7vvm、0.5vvm、若しくは0.3vvm;0.3vvm~2.1vvm、1.9vvm、1.7vvm、1.5vvm、1.3vvm、1.1vvm、0.9vvm、0.7vvm、若しくは0.5vvm;0.5vvm~2.1vvm、1.9vvm、1.7vvm、1.5vvm、1.3vvm、1.1vvm、0.9vvm、若しくは0.7vvm;0.7vvm~2.1vvm、1.9vvm、1.7vvm、1.5vvm、1.3vvm、1.1vvm、若しくは0.9vvm;0.9vvm~2.1vvm、1.9vvm、1.7vvm、1.5vvm、1.3vvm、若しくは1.1vvm;1.1vvm~2.1vvm、1.9vvm、1.7vvm、1.5vvm、若しくは1.3vvm;1.3vvm~2.1vvm、1.9vvm、1.7vvm、若しくは1.5vvm;1.5vvm~2.1vvm、1.9vvm、若しくは1.7vvm;1.7vvm~2.1vvm若しくは1.9vvm;又は1.9vvm~2.1vvm)の通気速度であり得る。
【0249】
好適な発酵持続時間は、約10時間~約500時間(例えば、10時間~500時間、400時間、300時間、200時間、100時間、50時間、40時間、30時間、若しくは20時間;20時間~500時間、400時間、300時間、200時間、100時間、50時間、40時間、若しくは30時間;30時間~500時間、400時間、300時間、200時間、100時間、50時間、若しくは40時間;40時間~500時間、400時間、300時間、200時間、100時間、若しくは50時間;50時間~500時間、400時間、300時間、200時間、若しくは100時間;100時間~500時間、400時間、300時間、若しくは200時間;200時間~500時間、400時間、若しくは300時間;300時間~500時間、若しくは400時間;又は400時間~500時間)の発酵持続時間であり得る。
【0250】
好適な発酵体積は、約1L~約10,000,000L(例えば、1L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、50,000L、10,000L、5,000L、1,000L、500L、100L、50L、若しくは10 L;10L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、50,000L、10,000L、5,000L、1,000L、500L、100L、若しくは50L;50L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、50,000L、10,000L、5,000L、1,000L、500L、若しくは100L;100L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、50,000L、10,000L、5,000L、1,000L、若しくは500L;500L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、50,000L、10,000L、5,000L、若しくは1,000L;1,000L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、50,000L、10,000L、若しくは5,000L;5,000L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、50,000L、若しくは10,000 L;10,000L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L,100,000L、若しくは50,000L;50,000L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、500,000L、若しくは100,000L;100,000L~10,000,000L、5,000,000L、1,000,000L、若しくは500,000L;500,000L~10,000,000L、5,000,000L、若しくは1,000,000L;1,000,000L~10,000,000L、若しくは5,000,000L;又は5,000,000L~10,000,000L)であり得る。
【0251】
好適な発酵容器は、当該技術分野で既知の任意の発酵容器であってもよい。適切な発酵容器の非限定的な例としては、任意の好適な規模(例えば、小規模、大規模)で、任意のプロセス(例えば、固体培養、液内培養、バッチ、フェッドバッチ、又は連続フロー)で使用される、培養プレート、振とうフラスコ、発酵器(例えば、撹拌タンク発酵器、エアリフト発酵器、バブルカラム発酵器、固定床バイオリアクター、実験室用発酵器、工業用発酵器、又はそれらの任意の組み合わせ)が挙げられる。
【0252】
精製及び後処理
組換え成分を精製して(例えば、発酵ブロスから)、組換え成分を含む調製物を得るための方法は、当該技術分野で周知であり、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞によって産生される組換え物を精製するように適合されてもよい。
【0253】
組換え成分は、その分子量に基づいて、例えば、サイズ排除/交換クロマトグラフィー、膜に通過させる限外濾過、ゲル浸透クロマトグラフィー(例えば、分取ディスクゲル電気泳動)、又は密度遠心分離によって精製してもよい。
【0254】
組換え成分はまた、その表面電荷又は疎水性/親水性に基づいて、例えば、等電沈殿、アニオン/カチオン交換クロマトグラフィー、等電点電気泳動(IEF)、又は逆相クロマトグラフィーによって精製してもよい。
【0255】
組換え成分はまた、その溶解度に基づいて、例えば、硫酸アンモニウム沈殿、等電沈殿、界面活性剤、デタージェント、又は溶媒抽出によって精製してもよい。
【0256】
組換え成分はまた、別の分子に対するその親和性に基づいて、例えば、親和性クロマトグラフィー、反応性色素、又はヒドロキシアパタイトによって精製してもよい。親和性クロマトグラフィーは、組換え成分に対して特異的結合親和性を有する抗体、又はHis標識組換えタンパク質に対するニッケルNTA、又は組換えタンパク質の糖部分に結合するためのレクチン、又は組換え成分に特に結合する任意の他の分子の使用を含んでいてもよい。組換え成分は、精製を容易にするエピトープ又はペプチドタグを担持してもよい。エピトープ又はペプチドタグは、組換え成分の単離後に(例えば、プロテアーゼ切断を介して)除去してもよい。
【0257】
上記のうちのいずれかによる組換え成分が、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞によって分泌される実施形態では、組換え成分は、培養培地から直接精製されてもよい。他の実施形態では、組換え成分は、細胞溶解物から精製されてもよい。
【0258】
組換え成分は、発酵ブロスに含まれる他の成分に対して30%超、35%超、40%超、45%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、97%超、若しくは99%超の純度で、又は発酵ブロスに含まれる他の成分に対して少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、若しくは少なくとも10倍高い存在量まで、又は質量で30%超、35%超、40%超、45%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、97%超、若しくは99%超の純度まで、組換え成分を含む調製物を得るために精製されてもよい。
【0259】
組換え成分の同一性は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ウェスタンブロット分析、イースタンブロット分析、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動、酵素産物の形成、酵素基質の消失、及び二次元質量分光法(2D-MS/MS)配列同定によって確認及び/又は定量化してもよい。
【0260】
組換え成分は、蒸発を介して噴霧乾燥又は濃縮されてもよい(例えば、粉末を得るため)。
【0261】
組換え成分を含む組成物
様々な態様では、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞によって産生される組換え成分を含むか若しくは本質的にそれからなる組成物及び/又は上記のうちのいずれかによる方法が本明細書に提供され、組成物は、対応する組成物(すなわち、「対応する組成物」が生産される方法が、FFA放出酵素活性が本明細書に提供されるように調節される少なくとも1つの工程を含まないことを除いて、「対応する組成物」と比較される組成物と同一である組成物)中のFFA放出酵素活性と比較して、調節されたFFA放出酵素活性(例えば、本明細書に開示される任意の1つのFFA放出酵素の活性、又は本明細書に開示される2つ以上のFFA放出酵素の任意の組み合わせの活性)を含む。
【0262】
組成物は、乾燥質量で約0.1%~約100%(例えば、0.1%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、若しくは0.2%;0.2%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、若しくは0.3%;0.3%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、若しくは0.4%;0.4%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、若しくは0.5%;0.5%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、若しくは0.6%;0.6%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、若しくは0.7%;0.7%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、若しくは0.8%;0.8%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、若しくは0.9%;0.9%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、若しくは1%;1%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、若しくは2%;2%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、若しくは3%;3%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、若しくは4%;4%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、若しくは5%;5%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、若しくは6%;6%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、若しくは7%;7%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、若しくは8%;8%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、若しくは9%;9%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、若しくは10%;10%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、若しくは11%;11%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、若しくは12%;12%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、14%、若しくは13%;13%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、若しくは14%;14%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、若しくは15%;15%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、若しくは20%;20%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、若しくは25%;25%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、若しくは30%;30%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、若しくは35%;35%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、若しくは40%;40%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、若しくは45%;45%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、若しくは50%;50%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、若しくは55%;55%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、若しくは60%;60%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、若しくは65%;65%~100%、95%、90%、85%、80%、75%、若しくは70%;70%~100%、95%、90%、85%、80%、若しくは75%;75%~100%、95%、90%、85%、若しくは80%;80%~100%、95%、90%、若しくは85%;又は85%~100%、95%、90%;90%~100%若しくは95%、又は95%~100%)の組換え成分を含み得る。
【0263】
標準的な周囲温度及び条件(すなわち、20~30℃及び0.95~1.05気圧)では、上記のうちのいずれかによる組成物は、流体、半固体(例えば、ゼラチン状)、固体、又は粉末であってもよい。粉末は、20%未満、15%未満、10%未満、7%未満、5%未満、3%未満、若しくは1%未満;又は約0.1%~約20%(例えば、0.1%~20%、15%、10%、5%、若しくは1%;1%~20%、15%、10%、若しくは5%;5%~20%、15%、若しくは10%;10%~20%、若しくは15%;又は15%~20%)の水分含量を含み得る。粉末は、粉末形態で使用され得るか、又は粉末は、使用前に水和剤で再構成され得るか、又は粉末は、混合物に水和剤が添加される前に、他の乾燥成分(例えば、小麦粉、糖、ミネラル、pH又はイオン強度調整剤)と混合され得る。
【0264】
上記のうちのいずれかによる組成物は、例えば、カプセル封入体(例えば、送達のために治療的又は栄養補助物をカプセル封入する製品)[例えば、マイクロ粒子又はナノ粒子](例えば、ビーズ、ミセル、カプセル、ハイドロゲル)、産業利用性を有する組成物(例えば、誘電体)、接着剤(すなわち、接着剤結合を形成する材料;例えば、のり、壁紙接着剤、木材接着剤、紙接着剤、コルク接着剤、チップボード接着剤、外科手術/医療用接着剤、セメント、粘質物、ペースト)、コーティング又はフェイシング(例えば、光沢のあるコーティング、保護コーティング、ワニス、医療用錠剤のコーティング、紙コーティング、塗装、革仕上げ、テキスタイルコーティング)、スプレー、インク用の塗料又はインク又は顔料結合剤、硬質プラスチック(例えば、ボトル、ボタン、窓、ペン)、中硬質プラスチック(例えば、ボトル、ファイバー[例えば、糸])、軟質プラスチック(例えば、バッグ、ラップ、食用フィルム、防水フィルム、コンタクトレンズ、包装材料)、布地(例えば、テキスタイル、カーペット、カーテン、衣服)、産業用ポリマー(すなわち、合成産業材料の製造に使用される化合物)、医学的診断(例えば、それぞれJ.Berger et al.2004.Europ J of Pharm and Biopharm 57:19を参照されたい)、ゲル(例えば、治療用の制御された放出のためのハイドロゲル、タンパク質(例えば、酵素)を固定化するためのハイドロゲル)、インプラント(例えば、骨置換複合材料、神経修復をサポートする材料、細胞を成長させるための足場、補綴インプラント)、衣料品(例えば、靴)、潤滑剤、1つの家具、紙(例えば、紙のシート、紙のラベル、包装紙、写真サポート)、家庭用品(例えば、ポット、ボウル、プレート、カップ)、及び生物学的足場(すなわち、生物学的マトリックスを模倣する構造、縫合糸、骨置換材料、神経修復をサポートする材料、細胞を成長させるための足場、補綴インプラント、創傷治癒を促進する膜、創傷包帯、組織工学足場)を含む、様々な製品であり得る。
【0265】
食料製品
上記のうちのいずれかによる組成物は、食料製品であってもよい。
【0266】
本明細書で使用される場合、「食料製品」という用語は、食事目的でヒト又は動物によって摂取され得る組成物(すなわち、健康への影響はないが、消化管内の消化された物質の取り込みによる著しい栄養及び/又はカロリー摂取量を有する)を指し、これには、家畜化された動物(例えば、イヌ、ネコ)、家畜動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ)、及び野生動物(例えば、非家畜化された捕食動物)が含まれる。用語は、1つ以上の他の成分と組み合わせるか又はそれに添加して、ヒト又は動物によって摂取され得る食料製品を作製することができる組成物を含む。
【0267】
食料製品は、米国国民健康栄養調査(NHANES)により定義される食料製品カテゴリーのうちのいずれかから選択される、補充された食料製品(すなわち、上記のうちのいずれかによる組換え成分で補充される従来の食料製品)であり得るか、又は代用食料製品(すなわち、従来の食料製品に類似し、かつ従来の食料製品の代わりに使用され得る食料製品)であり得る。
【0268】
NHANES食料製品カテゴリーの非限定的な例としては、スナック食料及びガム(例えば、スナックバー、クラッカー、穀物製品からの塩味スナック、チューインガム);パン、穀物、及びパスタ(例えば、オート麦パン及びロール、トウモロコシパン、トウモロコシマフィン、トルティーヤ、小麦粉及びドライミックス、ビスケット、マルチグレインパン及びロール、全粒粉パン及びロール、パスタ、ライ麦パン及びロール、粗挽き小麦パン及びロール、白パン及びロール);飲料(例えば、ビール及びエール、濃縮飲料、飲料、エネルギードリンク、スポーツドリンク、補液、ソフトドリンク、炭酸飲料、ジュース、ワイン、ビール、カクテル、栄養ドリンク、栄養粉末、タンパク質が豊富な飲料、コーヒー、茶);菓子及びデザート(例えば、ケーキ、キャンディー、チップス、クッキー、コブラー、ペストリー、アイス又は棒付きアイス、マフィン、パイ、糖代替品又は代用品、シロップ、ハチミツ、ゼリー、ジャム、プリザーブ、サラダ、クレープ、デニッシュ、朝食用ペストリー、ドーナツ);朝食用食料製品(例えば、穀物粒、シリアル、米、フレンチトースト、パンケーキ、ワッフル、コーヒーケーキ);サラダドレッシング、油、ソース、調味料(例えば、調理用脂肪、植物油、サラダドレッシング、トマトソース、グレービー);ポテト(例えば、ポテトサラダ、ポテトスープ、チップス及びスティック、フライドポテト、マッシュポテト、スタッフドポテト、パフ);並びにスープ(例えば、野菜スープ、野菜ブロス)、食事、メイン料理、タンパク質(例えば、肉代用品)、及びシーフードが挙げられる。
【0269】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、補充乳製品(すなわち、上記のうちのいずれかによる組換え成分で補充される従来の乳製品)又は代用乳製品(すなわち、従来の乳製品に似た食料製品)であってもよい。本明細書で使用される場合、「乳製品」という用語は、乳(例えば、全乳[少なくとも3.25%の乳脂肪]、部分脱脂乳[1%~2%の乳脂肪]、脱脂乳[0.2%未満の乳脂肪]、調理用乳、練乳、フレーバーミルク、ヤギ乳、ヒツジ乳、乾燥乳、無糖練乳、ミルクフォーム)、並びにこれらに限定されないが、ヨーグルト(例えば、全乳ヨーグルト[170g当たり少なくとも6グラムの脂肪]、低脂肪ヨーグルト[170g当たり2~5グラムの脂肪]、無脂肪ヨーグルト[170g当たり0.5グラム以下の脂肪]、ギリシャヨーグルト[乳清が除去された水切りヨーグルト(strained yogurt)]、ホイップヨーグルト、ヤギ乳ヨーグルト、レブネ(labneh)[レブネ(labne)]、ヒツジ乳ヨーグルト、ヨーグルト飲料[例えば、全乳ケフィア、低脂肪乳ケフィア)、ラッシー)、チーズ(例えば、乳清チーズ、例えば、リコッタ;パスタフィラータチーズ、例えば、モツァレラ;セミソフトチーズ、例えば、ハバーティ及びミュエンスター;セミハードチーズ、例えば、スイス及びヤールスベルグ及びハルーミ;ハードチーズ、例えば、チェダー及びパルメザン;ウォッシュドカードチーズ、例えば、コルビー及びモントレージャック;ソフト熟成チーズ、例えば、ブリー及びカマンベール;フレッシュチーズ、例えば、カッテージチーズ、フェタチーズ、クリームチーズ、パニール、及びカード)、プロセスチーズ、プロセスチーズ食料、プロセスチーズ製品、プロセスチーズスプレッド、酵素修飾チーズ;コールドパックチーズ)、乳ベースのソース(例えば、サラダドレッシング、ベシャメルソース、フレッシュソース、冷凍ソース、冷蔵ソース、常温保存可能なソース)、デイリースプレッド(例えば、低脂肪スプレッド、低脂肪バター)、クリーム(例えば、ドライクリーム、ヘビークリーム、ライトクリーム、ホイップクリーム、ハーフアンドハーフ、コーヒーホワイトナー、コーヒークリーム、サワークリーム、クレームフレーシュ(creme fraiche))、冷凍菓子(例えば、アイスクリーム、スムージー、ミルクシェイク、フローズンヨーグルト、サンデー、ジェラート、カスタード)、乳デザート(例えば、生、冷蔵、又は冷凍)、バター(例えば、ホイップバター、発酵バター)、乳製品粉末(例えば、全乳粉末、脱脂乳粉末、脂肪添加(fat-filled)乳粉末(すなわち、すべての又は一部の動物脂肪の代わりに植物脂肪を含む乳粉末)、乳児用調製粉乳、乳タンパク質濃縮物(例えば、乳タンパク質濃縮物、乳清タンパク質濃縮物、脱塩乳清タンパク質濃縮物、β-ラクトグロブリン濃縮物、α-ラクトアルブミン濃縮物、グリコマクロペプチド濃縮物、カゼイン濃縮物)、乳タンパク質単離物(例えば、乳タンパク質単離物、乳清タンパク質単離物、脱塩乳清タンパク質単離物、β-ラクトグロブリンタンパク単離物、カゼインタンパク質単離物)、栄養サプリメント、テクスチャーライジング(texturizing)ブレンド、香味料ブレンド、着色料ブレンド、すぐに飲める又はすぐに混ぜられる製品(例えば、生、冷蔵、又は常温保存可能な乳タンパク質飲料、減量用飲料、栄養飲料、スポーツ回復飲料、及びエネルギードリンク)、プリン、ゲル、チュアブル、クリスプ、バー(例えば、栄養バー、プロテインバー)、及び発酵乳製品(例えば、ヨーグルト、チーズ、サワークリーム、培養したバターミルク、培養したバター、培養したバターオイル)を含む乳由来の製品を指す。
【0270】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、補充された動物肉若しくは動物肉製品(すなわち、上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞及び/又は上記のうちのいずれかによる方法によって産生された上記のうちのいずれかによる組換え成分で補充される従来の動物肉又は動物肉製品)、又は代用動物肉若しくは動物肉製品(すなわち、従来の動物肉又は動物肉製品に似た食料製品)であり得る。動物肉及び動物肉製品の非限定的な例としては、動物から得られる、骨格筋から、又は他の臓器(例えば、腎臓、心臓、肝臓、胆嚢、腸、胃、骨髄、脳、胸腺、肺、舌)若しくはその一部から得られる肉が挙げられる。動物肉は、ダークミート又はホワイトミートであってもよい。動物肉又は動物肉製品を得ることができる動物の非限定的な例としては、ウシ、ラム、マトン、ウマ、家禽(例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、七面鳥)、鳥(例えば、ハト、ギンバト、ライチョウ、ヤマウズラ、オーストリッチ、エミュー、キジ、ウズラ)、新鮮な魚又は海水魚(例えば、ナマズ、マグロ、フウライカジキ、サメ、オヒョウ、チョウザメ、サーモン、スズキ、マスキー、パイク、ボーフィン、ガー、ウナギ、ヘラチョウザメ、タイ、コイ、マス、スケトウダラ、ライギョ、クラッピー、シスター(sister)、ムール貝、ホタテ貝、アワビ、イカ(squid)、タコ、ウニ、イカ(cuttlefish)、ホヤ)、甲殻類(例えば、カニ、ロブスター、エビ、フジツボ)、狩猟動物(例えば、シカ、キツネ、野生ブタ、エルク、ムース、トナカイ、カリブー、アンテロープ、シマウマ、リス、マーモット、ウサギ、クマ、ビーバー、マスクラット、オポッサム、アライグマ、アルマジロ、ヤマアラシ、バイソン、バッファロー、イノシシ、オオヤマネコ、ボブキャット、コウモリ)、爬虫類(例えば、ヘビ、カメ、トカゲ、アリゲーター、クロコダイル)、いずれかの昆虫又は他の節足動物、げっ歯類(ヌートリア、モルモット、ラット、マウス、野ネズミ、ウッドチャック、カピバラ)、カンガルー、クジラ、及びアザラシが挙げられる。動物肉又は動物肉製品は、粉砕、刻む、細断する、又は他の方法で処理し、未調理、調理中、又は調理済であってもよい。
【0271】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、補充卵製品(すなわち、上記のうちのいずれかによる組換え成分で補充される従来の卵又は卵製品)又は代用卵若しくは卵製品(すなわち、従来の卵又は卵製品に似た食料製品)であってもよい。卵又は卵製品の非限定的な例としては、全卵(例えば、液体全卵、噴霧乾燥全卵、凍結全卵)、卵白(例えば、液体卵白、噴霧乾燥卵白、凍結卵白)、卵黄、卵料理、卵スープ、卵白で作製された混合物、卵代用品で作製された混合物、マヨネーズ、カスタード、及びサラダドレッシングが挙げられる。
【0272】
本明細書に提供される代替食料製品の、従来の食料製品への類似度は、任意の物理的属性、化学的/生物学的属性、知覚属性、及び機能的属性、並びにそれらの任意の組み合わせに起因し得る。
【0273】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、ペットフード又は動物飼料であってもよい。
【0274】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換えタンパク質以外の任意のタンパク質又は組換えタンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0275】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換えタンパク質以外の任意の組換えタンパク質又は組換えタンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0276】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換えタンパク質以外の任意の組換え乳タンパク質又は組換えタンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0277】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、哺乳動物産生乳(例えば、牛乳、ヤギ乳、ヒツジ乳、人乳、バッファロー乳、ヤク乳、ラクダ乳、ラマ乳、アルパカ乳、馬乳、ロバ乳)に見出される成分を本質的に含まないか、又は哺乳動物産生乳に見出される少なくとも1つの成分のより低い濃度を含み得る。哺乳動物由来乳に見出される成分の非限定的な例としては、ラクトース、飽和脂肪、コレステロール、天然乳タンパク質、及び天然乳脂質が挙げられる。食料製品は、上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換え乳タンパク質以外のいずれかの乳タンパク質又は組換え乳タンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0278】
上記のうちのいずれかによる食料製品は、動物(すなわち、動物産物[すなわち、消費物であるか、又は典型的にはヒトによる消費のために調製される動物の一部、例えば、動物の肉、動物の脂肪、動物の血液]、動物副産物[すなわち、典型的にはそれ自体が消費物ではないが、消費のために屠殺される動物の副産物である産物、例えば、動物の骨、動物の死骸、及びそれらから単離された構成要素]、動物によって産生される産物[例えば、哺乳動物由来乳、ニワトリの卵、ハチミツ]、及びそれらから産生された消費物[例えば、ゼラチン、レンネット、哺乳動物由来乳から抽出された乳清、哺乳動物由来乳から抽出されたカゼイン、哺乳動物由来乳から抽出された乳脂質、動物脂質、動物性タンパク質]を含む、動物に天然である成分)から得られる成分を本質的に含まない場合があるか、又は質量で2%以下のかかる成分を含み得る。
【0279】
食料製品を調製するための様々なレシピが存在し、任意のかかるレシピを使用して、上記のうちのいずれかによる食料製品を生産することができる。組換え成分は、精製/単離形態のかかるレシピで使用されてもよいか、又は上記のうちのいずれかによる方法によって得られた発酵ブロス若しくは調製物に含まれてもよい。
【0280】
化粧品又はパーソナルケア製品
上記のうちのいずれかによる組成物は、化粧品又はパーソナルケア製品であってもよい。
【0281】
本明細書で使用される場合、「化粧品又はパーソナルケア製品」という用語は、体表面(すなわち、皮膚、髪、爪、歯、及び口腔の組織[例えば、歯茎]などの人体の露出領域)への塗布時に、知覚される若しくは実際の美化又は衛生化効果を付与する組成物を指す。化粧品又はパーソナルケア製品の非限定的な例としては、しわ予防治療(すなわち、張り[例えば、皮膚を滑らかにし、皮膚のしわを低減し、皮膚の小じわを除去する]に使用される組成物)、アンチエイジング治療(すなわち、老化の徴候[例えば、しわ、小じわ、光損傷の現れ(例えば、しみ)]を除去するために使用される組成物)、日光保護(すなわち、UV曝露から保護するために使用される組成物)、抗火傷用治療(すなわち、火傷[例えば、日焼け]を鎮静するために使用される組成物)、抗にきび治療(すなわち、にきび及び/又はそれに関連する症状の治療に効果的である組成物)、皮膚洗浄剤(すなわち、皮膚及び/又は皮膚毛穴をきれいにするために使用される組成物[例えば、毛穴をきれいにするためのノーズストリップ])、抗ふけ治療(すなわち、ふけを低減又は排除するために使用される組成物)、抗体臭治療(すなわち、体臭を低減又は排除するために使用される組成物)、セルフタンニング治療(すなわち、皮膚の色を暗くするために使用される組成物)、皮膚美白治療(すなわち、皮膚の色の漂白/脱色に使用される組成物)、ヘアカラーリング処置(すなわち、髪を染めるために使用される組成物)、ローション(例えば、皮膚ローション、ボディケアローション、洗浄ローション、保湿(moisture retention)ローション、シェービング前用ローション、シェービング後用ローション)、ペースト(例えば、洗浄ペースト)、軟膏、バーム、サルブ、マスク、クリーム(例えば、油中水型クリーム、水中油型クリーム、デイクリーム、ナイトクリーム、アイクリーム、皮膚クリーム、フェイスクリーム、しわ防止クリーム、日焼け止めクリーム、保湿(moisture retention)クリーム、シェービング後用クリーム、皮膚漂白クリーム、セルフタンニングクリーム、ビタミンクリーム、保湿(moisturizing)クリーム、マッサージクリーム)、乳液(例えば、ボディミルク、クレンジングミルク)、ゲル(例えば、無水ジェル、シャワージェル)、オードトワレ、石鹸(例えば、透明石鹸、高級石鹸、体臭防止石鹸、クリーム石鹸、ベビー用石鹸、皮膚保護石鹸、研磨石鹸、合成洗剤、ペースト状の石鹸、柔らかい石鹸、ピーリング石鹸)、皮膚ピーリング治療、液体洗浄液、シャワー及び入浴調製物(例えば、洗浄ローション、シャワーバス、シャワージェル、フォームバス浴、オイルバス、スクラブ調製物)、フォーム(例えば、シェービング用フォーム、フォームバス)、体臭防止剤、ヘアケア製品(例えば、シャンプー、コンディショナー、ヘアムース、ヘアカラー剤、ヘアスプレー、洗い流し用ローション、ヘアジェル、ヘアエマルジョン、ヘアラッカー、ヘアトニック)、リップグロス、スプレー(例えば、ヘアスプレー、ポンプスプレー、発泡剤を含むスプレー)、皮膚欠陥の治療(例えば、皮膚炎、膨疹、あかぎれ、傷、ひび割れ、傷跡、そばかす、ほくろ、発疹、水疱、膿疱)、トナー、洗浄ティッシュペーパー、衛生タオル、タンポン、おむつ、防虫剤、メイクアップ製品(例えば、スタジオ顔料、マスカラ、アイシャドウ、アイライナー、アイライナーペン、ルージュ、フェイスパウダー、アイブロウペンシル、口紅、ファンデーション、色付きクリーム、コンシーラースティック、ブレミッシュスティック、頬紅)スティック(例えば、口紅、コンシーラースティック、ブレミッシュスティック)、除毛剤、ハンドクリーニング製品、インティメイト衛生用品、フットケア製品、ベビーケア用品、並びに口腔衛生用品(例えば、チューインガム、口内洗浄液、歯磨き粉、歯茎洗浄剤、入れ歯接着剤、入れ歯固定剤)が挙げられる。
【0282】
上記のうちのいずれかによる化粧品又はパーソナルケア製品は、上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換えタンパク質以外のいずれかの組換えタンパク質又は組換えタンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0283】
上記のうちのいずれかによる化粧品又はパーソナルケア製品は、上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換えタンパク質以外のいずれかの組換えタンパク質又は組換えタンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0284】
上記のうちのいずれかによる化粧品又はパーソナルケア製品は、上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換えタンパク質以外のいずれかの組換え乳タンパク質又は組換えタンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0285】
上記のうちのいずれかによる化粧品又はパーソナルケア製品は、哺乳動物産生乳(例えば、牛乳、ヤギ乳、ヒツジ乳、人乳、バッファロー乳、ヤク乳、ラクダ乳、ラマ乳、アルパカ乳、馬乳、ロバ乳)に見出される成分を本質的に含まないか、又は哺乳動物産生乳に見出される少なくとも1つの成分のより低い濃度を含み得る。哺乳動物由来乳に見出される成分の非限定的な例としては、ラクトース、飽和脂肪、コレステロール、天然乳タンパク質、及び天然乳脂質が挙げられる。化粧品又はパーソナルケア製品は、組換えタンパク質中に含まれる乳タンパク質以外のいずれかの乳タンパク質、又は上記のうちのいずれかによる組成物中に含まれる組換えタンパク質を本質的に含まない場合がある。
【0286】
上記のうちのいずれかによる化粧品又はパーソナルケア製品は、動物(すなわち、動物産物[すなわち、消費物であるか、又は典型的にはヒトによる消費のために調製される動物の一部、例えば、動物の肉、動物の脂肪、動物の血液]、動物副産物[すなわち、典型的にはそれ自体が消費物ではないが、消費のために屠殺される動物の副産物である産物、例えば、動物の骨、動物の死骸、及びそれらから単離された構成要素]、動物によって産生される産物[例えば、哺乳動物由来乳、ニワトリの卵、ハチミツ]、及びそれらから産生された消費物[例えば、ゼラチン、レンネット、哺乳動物由来乳から抽出された乳清、哺乳動物由来乳から抽出されたカゼイン、哺乳動物由来乳から抽出された乳脂質、動物脂質、動物性タンパク質]を含む、動物に天然である成分)から得られる成分を本質的に含まない場合があるか、又は質量で2%以下のかかる成分を含み得る。
【0287】
上記のうちのいずれかによる化粧品又はパーソナルケア製品は、石油由来の成分を本質的に含まない場合がある。
【0288】
FFA放出酵素活性を産生する組換え宿主細胞
様々な態様では、FFA放出酵素をコードする組換え発現構築物を含み、かつ対応する宿主細胞(すなわち、FFA放出酵素をコードする組換え発現構築物を含まないことを除いて、組換え宿主細胞と本質的に同一である宿主細胞)と比較してFFA放出酵素の増加した産生及び/又は活性を含む、組換え型宿主細胞が本明細書に提供される。
【0289】
組換え宿主細胞は、任意の細菌、酵母、糸状真菌、古細菌、単細胞原生生物、単細胞動物、単細胞植物、単細胞藻類、原虫、及びクロミスタを含む任意の野生型単細胞生物、又はその遺伝的バリアント(例えば、変異体)、並びにいずれかの安全と一般的に認められている(GRAS)産業宿主細胞に由来し得、本明細書に開示される任意の生物(例えば、Trichoderma reesei、Aspergillus niger、Trichoderma citrinoviride、Myceliophthora thermophila)を含む。
【0290】
上記のうちのいずれかによる組換え宿主細胞は、UniProt配列番号G0RH85、G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、G0RVD2、及びG0R8A6、並びにそれらのホモログ、並びにそれらの組み合わせを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素活性の増加した産生及び/又は活性を含み得、FFA放出酵素の増加した産生及び/又は活性は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも800%、少なくとも900%、又は少なくとも1,000%の産生及び/又は活性の増加である。
【0291】
様々な態様では、FFA放出酵素をコードする組換え発現構築物を含む組換え宿主細胞を得るための方法が本明細書に提供され、方法は、i)ポリヌクレオチド、組換え発現構築物、又は組換えベクターの組換えタンパク質コード配列が、UniProt配列番号G0RH85、G0R6T6、G0R6X2、G0R707、G0R7K1、G0R810、G0R9D1、G0R9F9、G0R9J9、G0R9X3、G0RBG0、G0RBJ0、G0RBM4、G0RBZ6、G0RD16、G0RDK5、G0RDU7、G0REM9、G0REZ4、G0RFR3、G0RFT3、G0RG04、G0RG60、G0RGD5、G0RGN7、G0RGQ0、G0RGQ7、G0RHJ4、G0RI29、G0RIJ9、G0RIU1、G0RIV5、G0RJ76、G0RJC6、G0RJY0、G0RK83、G0RKE6、G0RKH7、G0RKI9、G0RKL4、G0RL87、G0RLB0、G0RLB7、G0RLH4、G0RLL0、G0RLR3、G0RM14、G0RME5、G0RMI3、G0RNF8、G0RPQ8、G0RQD1、G0RQG3、G0RQJ5、G0RQN5、G0RR42、G0RRK3、G0RRQ4、G0RSK7、G0RTR6、G0RTT4、G0RUI0、G0RUZ9、G0RV93、G0RW73、G0RW77、G0RWS1、G0RWT9、G0RWY5、G0RX82、G0RX90、G0RHQ7、G0RVD2、及びG0R8A6、並びにそれらのホモログを含むFFA放出酵素からなる群から選択されるFFA放出酵素活性をコードする、上記のうちのいずれかによるポリヌクレオチド、又は上記のうちのいずれかによる組換え発現構築物、又は上記のうちのいずれかによる組換えベクターを得ることと、ii)ポリヌクレオチド、発現構築物、又は組換えベクターを宿主細胞(例えば、本明細書に開示される宿主細胞のうちのいずれか;本明細書に開示される方法のうちのいずれかを使用する)内に導入して、FFA放出酵素の増加した産生及び/又は活性を含む組換え宿主細胞を得ることとを含む。
【0292】
様々な態様では、FFA放出酵素を産生するための方法が本明細書に提供され、方法は、FFA放出酵素をコードする組換え発現構築物を含み、かつ対応する宿主細胞と比較してFFA放出酵素の増加した産生及び/又は活性を含む組換え宿主細胞を得ることと、FFA放出酵素の産生及び/又は分泌に好適な条件下で、組換え宿主細胞を培養培地中で培養することと、任意選択で、FFA放出酵素を精製することとを含む。
【実施例1】
【0293】
以下の実施例は、本開示の具体的な実施形態を例示するために含まれる。実施例で開示される技術は、本開示の方法及びプロセスにおいて十分に機能するために本発明者らによって発見された技術を表すが、しかしながら、当業者であれば、本開示を考慮して、開示される具体的な実施形態において多くの変更を行うことができ、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく類似の又は同様の結果を依然として得る点を理解するべきである。その結果、実施例で説明されるか又は示されるすべての事項は例示として判断されるべきであり、限定的な意味ではない。
【0294】
実施例1:組換えタンパク質調製物の発現分析
様々な組換えTrichoderma reesei宿主細胞(すなわち、Bos taurus β-ラクトグロブリンをコードする組換え発現構築物を含む様々なTrichoderma reesei宿主細胞)におけるG0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4 mRNA転写物の存在を、組換えβ-ラクトグロブリンの産生及び分泌に好適な様々な条件下で、組換えTrichoderma reesei宿主細胞を2Lタンクで発酵することによって決定した。バイオマス試料を、発酵中の様々な時点で採取し、液体窒素中で急速凍結した。試料からRNAを抽出し、アガロースゲル電気泳動によりRNAの品質を確認し、RNAを、RNAシーケンシング及びリードプロセシング/分析のために提出した。G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質をコードする転写物について発現レベルを評価した。
【0295】
図1A及び1Bに示されるように、組換えタンパク質を産生する組換えTrichoderma reesei宿主細胞の発酵は、G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4転写物の検出可能な発現を示した。
【0296】
実施例2:阻害を介したFFA放出活性の除去
組換えβ-ラクトグロブリンを産生することができ、かつ本質的に排除されたクチナーゼ(例えば、cut1(UniProt番号G0RH85))活性を含む組換えTrichoderma reesei宿主細胞(「クチナーゼノックアウト組換え宿主細胞」)を、PCT特許公開第2020/081789号に記載されるように生成し、発酵させた。組換えβ-ラクトグロブリンを、電荷(すなわち、静電相互作用)に基づいて組換えTrichoderma reesei宿主細胞の清澄化した発酵ブロスから単離し、噴霧乾燥して、β-ラクトグロブリン粉末調製物を得た。
【0297】
G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質などのセリン残基を含むFFA放出酵素のβ-ラクトグロブリン粉末調製物の活性から除去するために、粉末調製物を、40g/Lのタンパク質の最終濃度まで水中に溶解した。溶液の2つの1mL試料を、試料1及び試料2として取った。試料1に、2%の最終濃度まで20μLのジメチルスルホキシド(DMSO)を添加した。試料2に、2μMのThermo ActivX TAMRA-FPフルオロホスホネート及び2%DMSOの最終濃度まで、DMSO中の20μLの0.1mMのホスホネート基質阻害剤Thermo ActivX TAMRA-FPフルオロホスホネート(ThermoFisher Scientific、カタログ番号88318;その活性部位に求核セリンを含むヒドロラーゼのホスホネート阻害剤のメンバー(Simon&Cravatt.2010.J.Biol.Chem.285(15):11051-11055))を添加した。試料を、21℃で18.5時間インキュベートした。
【0298】
試料1及び試料2に含まれるパラ-フェニル(pNP)アシルエステル加水分解酵素活性を、最初に0.4Mの4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、pH7の等しい体積で各試料を希釈し、次いで、0.2MのHEPES、pH7で1/128倍まで連続的に希釈し、10%DMSO中の0.3mMのpNPアシルエステル(pNP-ブチレート、pNP-オクタノエート、pNP-ラウレート、又はpNP-パルミテート)の等しい体積と混合し、30℃でインキュベートすることによって決定した。反応混合物を、Greiner Bio-one(Monroe,North Carolina、カタログ番号G55801)からのUVスタープレートで、Molecular Devices(San Jose,California)からのSpectraMax M3プレートリーダーにより、348nmでの吸光度について毎時間(1~6時間)測定した。
【0299】
図2に示されるように、試料1は、4つのpNPアシルエステルの加水分解からパラ-ニトロフェノールを産生し、これは対応するFFAを共産生し、試料1におけるリパーゼ(エステラーゼとして)活性の存在を示す。かかるFFAの生成(すなわち、脂肪酸エステル加水分解酵素活性)は、試料2で本質的に排除された。
【0300】
実施例3:精製を介したエステラーゼ活性の除去
組換えβ-ラクトグロブリンを産生することができ、かつ本質的に排除されたクチナーゼ(例えば、cut1(UniProt番号G0RH85))活性を含む組換えTrichoderma reesei宿主細胞(「クチナーゼノックアウト組換え宿主細胞」)を、PCT特許公開第2020/081789号に記載されるように生成し、発酵させた。組換えβ-ラクトグロブリンを、電荷(すなわち、静電相互作用)に基づいて組換えTrichoderma reesei宿主細胞の清澄化した発酵ブロスから単離し、噴霧乾燥して、組換えβ-ラクトグロブリン粉末調製物を得た。
【0301】
組換えβ-ラクトグロブリン粉末調製物を、40又は200g/Lの濃度まで水で再溶解し、それぞれ、2.5又は7.5mLの溶液を、21℃で、DMSO中の80又は20μLの0.1mMのActivX(商標)デスチオビオチン-フルオロホスホネートセリンヒドロラーゼプローブ(DTB-FP、カタログ番号88317、ThermoFisher Scientific、Waltham,MA)と反応させた。DTB-FPは、リン及びセリンの側鎖酸素に結合することによって、FFA放出酵素に共有結合し、FFA放出酵素は、その活性部位に求核セリンを含む。8時間後、100μLの水和したPierce(商標)大容量ストレプトアビジンアガロース(SA-A;ThermoFisher Scientific、Waltham,MA)を添加し、反応懸濁液を、21℃でインキュベートした(結合したDSB-FPを有するFFA放出酵素は、ビオチン-アビジン結合を介してSA-Aに結合する)。21時間後、懸濁液を、1,000相対遠心力(rcf)で2分間遠心分離し、上清(組換えβ-ラクトグロブリンを含む)を、ペレット(G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質などの触媒ドメイン中にセリン残基を含む結合したFFA放出酵素を含む)から分離した。
【0302】
実施例4:組換えG0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質の産生
Trichoderma reeseiにおける組換えG0RLH4及びG0RGQ0タンパク質産生については、当該技術分野で既知の遺伝子操作方法を使用して組換えベクターを構築した。組換えベクターの一般的な構造を図3に示す。組換えベクターは、それぞれ、N末端G0RLH4又はG0RGQ0天然分泌シグナル配列に作動可能に連結され、かつpSESプロモーター及びpdc1ターミネーターの制御下にある、G0RLH4又はG0RGQ0タンパク質をコードするタンパク質コード配列を含む組換え発現構築物を含んでいた。組換え発現構築物は、合成転写因子をコードするポリヌクレオチドを更に含み、G0RLH4又はG0RGQ0発現構築物の発現を駆動した。組換えベクターは、Trichoderma reesei宿主細胞のゲノム中のegl1遺伝子座での組換え発現構築物の組み込みを指示し得るポリヌクレオチド、細菌及び/又は真菌の形質転換体の選択のための選択マーカー、並びに細菌の複製起源を更に含んでいた。細菌の選択マーカー及び複製起源を、制限酵素消化を介して組換えベクターから除去し、その後、組換えベクターをTrichoderma reesei宿主細胞に形質転換した。
【0303】
Pichia pastorisにおける組換えG0RMI3タンパク質産生について、当該技術分野で既知の遺伝子操作方法を使用して組換えベクターを構築した。組換えベクターの一般的な構造を図4に示す。組換えベクターは、AOX1メタノール誘導性プロモーター及びターミネーターの制御下で、Saccharomyces cerevisiaeのアルファ接合因子のN末端のプレ-プロ分泌シグナル配列に、及びC末端6x-Hisタグに作動可能に連結された、G0RMI3タンパク質をコードするタンパク質コード配列を含む組換え発現構築物を含んでいた。組換えベクターは、細菌及び/又は真菌の形質転換体の選択のための選択マーカー、並びに細菌の複製起源を更に含んでいた。細菌の選択マーカー及び複製起源を、制限酵素消化を介して組換えベクターから除去し、その後、組換えベクターをPichia pastoris宿主細胞に形質転換した。
【0304】
組換えベクターを、Trichoderma reesei又はPichia pastoris宿主細胞に(例えば、ヒートショックプロトコルを使用することによって)形質転換し、形質転換体を、最小培地又は抗生物質上での成長により、陽性選択のために選択した。形質転換体を、24ウェルプレート中の発現培地中で増殖させ、更なる分析のために上清を採取した。上記のいずれかによる組換え発現構築物の組み込まれたコピーを含み、その分泌された組換えG0RMI3、G0RLH4、又はG0RGQタンパク質を、発酵ブロスサンプルのSDS-PAGE又はウェスタンブロットゲル分析により同定した組換え宿主細胞。
【0305】
組換えG0RMI3タンパク質を、親和性カラム(例えば、HisTrap HPカラム(GE Healthcare、Piscataway,NJ))を使用して発酵ブロスから精製し、次いで、pH8で、50mMのトリス-HCL、150mMのNaCL、10%のグリセロールの緩衝溶液中、0.16mg/mLの濃度(Bradfordアッセイにより決定された場合)で溶出した。
【0306】
組換えG0RGQ0及びG0RLH4タンパク質は精製しなかったが、むしろ5日間の古い振とうフラスコからの上清をその後の実験で使用した。振とうフラスコを、1×10個の胞子で100mlの振とうフラスコ最小培地に接種した。
【0307】
図5A~5Cに示されるように、組換え株は、G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質を産生した。
【0308】
実施例5:脂肪分解アッセイを使用したG0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質のFFA放出活性の分析
G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質のFFA放出活性を、FFA結合によって引き起こされる蛍光シグナルの検出及びローダミンBの濃度に基づく方法を使用して実証した(Kouger&Jaeger.1987.Appl Env Microbiol.53(1):211-213)。この目的のために、24ウェル培養プレートのウェルに、それぞれ、1重量%体積の寒天を含む3mLの寒天ゲル、10mL/Lのヒマワリココナッツオイルブレンド、及び5mg/LのローダミンBを充填した。次いで、寒天上に、実施例3のG0RMI3タンパク質調製物の10uLの試料、実施例3のG0RGQ0若しくはG0RLH4培養上清の20uLの試料、又は等しい体積の陰性対照(すなわち、実施例3の発現構築物のうちのいずれも含んでいなかったTrichoderma reesei株の上清)をピペッティングした。24ウェルプレートを、30℃で48時間インキュベートし、次いで、UVトランスイルミネーターで照射して、FFAが存在するかどうかを判定した。
【0309】
図6に示されるように、G0RMI3、G0RGQ0、又はG0RLH4タンパク質を含むウェルについて蛍光シグナルが観察されたが、陰性対照ウェルからは観察されず、これはG0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4タンパク質が、ヒマワリ/ココナッツオイル基質からのFFAの酵素放出を引き起こし得ることを示す。
【0310】
実施例6:アイスクリーム酸敗度アッセイを使用したG0RMI3タンパク質のFFA放出活性の分析
G0RMI3タンパク質のFFA放出活性は、酸敗についてタンパク質を含む調製物から生産されたアイスクリームを評価することによって実証した。この目的のために、水に溶解された糖、マルトデキストリン、塩、ミネラル、ガム、及びBos taurus乳清タンパク質単離物を含む、アイスクリーム混合物を生産した。この混合物に、質量で16%の脂質(すなわち、大豆、溶融ココナッツオイル、及び溶融ヒマワリオイルから得られた乳化モノグリセリド及びジグリセリド)を添加し、混合物を、Ultraturrax(IKA Works、Wilmington,NC)中で、20,000rpmで30秒間混合した。ブレンドを、スクレープ表面パドル(scrape surface paddle)を備えたHot Mix Pro容器に移し、90rpmで、82℃の保持温度及び25秒の保持時間でインキュベートした。完成したアイスクリーム塩基を低温殺菌し、均質化(2段階:180/30バール=210バール)した後、その約207gを250mLのSchottボトルに添加し、55℃の水浴中でインキュベートした。ブレンドに、15ugのG0RMI3タンパク質を添加し、混合物を、16,000rpmで少なくとも60秒間、Ultraturraxを使用して混合し、次いで、55℃の水浴中でインキュベートした。4時間後、試料を冷却し、4℃で7~8日間保存した。アイスクリームは、0時間、4時間、24時間、及び6~8日間の時点で感覚専門家が評価した。G0RMI3タンパク質を含んでいた試料は、酸敗臭及び/又は味があることが見出された。
【0311】
実施例7:ヨーグルト酸敗度アッセイを使用したG0RMI3タンパク質のFFA放出活性の分析
G0RMI3タンパク質のFFA放出活性は、酸敗についてタンパク質を含む調製物から生産されたヨーグルトを評価することによって実証した。この目的のために、50mgのYCX-11ヨーグルト培養物(Chr.Hansen Inc.、Horsholm,Denmark)及び80gの全乳の第1の混合物を、低速で少なくとも10分間、又は顆粒が完全に水和されるまで、撹拌プレート上で混合した。24ugの精製されたG0RMI3タンパク質及び30gの全乳の第2の混合物を、IKA Ultra Turrax TubeDrive(IKA Works、Wilmington,NC)中で、2,000rpmで3分間混合した。第1の混合物の18.5gアリコートを、第2の混合物(最終濃度0.025%w/w/ヨーグルト培養物)に添加し、合わせた混合物を、IKA Ultra Turrax TubleDrive中で、2000rpmで1分間混合した。次いで、試料を、きれいな80mLのガラスのWeckジャーに注ぎ入れ、60mmの蓋及びガスケットで密封し、44℃で4時間(又は4.6+/-0.1のpHに到達するまで)インキュベートして、ヨーグルトを得た。24時間後、3~4日後、及び6~8日後、酸敗臭及び/又は味の存在について、感覚専門家がヨーグルトを評価した。24時間の時点以降、G0RMI3タンパク質粉末を使用して生産されたヨーグルトを、酸敗と判定した。
【0312】
実施例8:遺伝修飾を介したエステラーゼ活性の除去
組換えβ-ラクトグロブリンを産生することができ、かつG0RH85及びG0RMI3(二重欠損);G0RH85、G0RMI3、及びG0RGQ0(三重欠損);G0RH85、G0RMI3、及びG0RLH4(三重欠損);G0RH85、G0RMI3、及びG0RLH4(三重欠損);並びにG0RH85、G0RMI3、G0RGQ0、及びG0RLH4(四重欠損)の本質的に排除されたFFA放出活性を含む組換えTrichoderma reesei宿主細胞は、G0RH85、G0RMI3、G0RGQ0、及び/又はG0RLH4タンパク質をコードする遺伝子への選択可能なマーカーを、相同組換えによって組み込むように操作されたポリヌクレオチド(標的ベクター)で組換えβ-ラクトグロブリン(「対応する組換え宿主細胞」)を産生することができるTrichoderma reesei株のプロトプラストを形質転換することによって生成した。標的ベクターの一般的な構造を図7に示す。標的ベクターは、Trichoderma reeseiゲノムにおける各遺伝子の遺伝子オープンリーディングフレームに隣接している上流及び下流ポリヌクレオチド配列と相同であるポリヌクレオチド配列に隣接した選択マーカー(ウラシル添加なしで成長を可能にするpyr4遺伝子)を含んでいた。複数の遺伝子置換を、遺伝子座を逐次的に標的化することによって、及び各ラウンド後にマーカーをリサイクルすることによって完了した。
【0313】
形質転換体を最小培地上で選択し、次いで、PCRによってスクリーニングして、リパーゼノックアウト組換え宿主細胞を同定した。リパーゼノックアウト組換え宿主細胞を、細胞を5-フルオロオロチン酸含有培地に播種することによって選択マーカーの「矯正(cured)」を行った。4つの遺伝子オープンリーディングフレームすべてがノックアウトされた株が得られるまで、形質転換/矯正の逐次的なラウンドのために「矯正」細胞を採取した。
【0314】
最終ノックアウト組換え宿主細胞及び対応する組換え宿主細胞を、組換え宿主細胞の成長、並びに組換えβ-ラクトグロブリンの産生及び分泌に好適な培養培地で発酵させた。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
【国際調査報告】