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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】スマート照会バッファリング機構
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/214 20220101AFI20231121BHJP
   G10L 15/10 20060101ALI20231121BHJP
   H04L 51/02 20220101ALI20231121BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20231121BHJP
【FI】
H04L51/214
G10L15/10 500T
H04L51/02
H04L67/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520098
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(85)【翻訳文提出日】2023-03-31
(86)【国際出願番号】 IB2021058732
(87)【国際公開番号】W WO2022090824
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】17/082,437
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】クワトラ、シカール
(72)【発明者】
【氏名】アワッド、アシュラフ マーモード モハメッド アーメッド
(72)【発明者】
【氏名】ポヴァー、ヴィクター
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァースタイン、ザカリー
(57)【要約】
ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための方法、装置、およびコンピュータ・プログラム製品が説明される。本発明の一実施形態では、プレゼンテーションの既に提示された内容および今後の内容が解析される。ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問が受信されたとき、解析された内容に基づいて、ユーザ質問に回答する内容がプレゼンテーションで提示された、または提示されることになるかどうかをシステムが判定することができるように、ユーザ質問がバッファリングされる。判定に応答して、システムはアクションを実施する。実施形態では、システムは、1)回答する内容がプレゼンテーションで提示された、または提示されることになる場合、回答する内容に関する通知をシステムがユーザ・インターフェースで提供し、ユーザ質問をバッファ状態に維持すること、または2)内容が提示されておらず、提示されない場合、ユーザ質問をプレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、システムがバッファ状態からユーザ質問をリリースすることの一方をユーザに提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための方法であって、
前記プレゼンテーションの提示された内容および今後の内容を解析することと、
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問を受信することと、
解析された内容に基づいて、前記ユーザ質問に回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるかどうかを判定する間、前記ユーザ質問をバッファリングすることと、
前記判定に応答して、
前記回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるという判定に応答して、前記ユーザ質問をバッファ状態に維持し、前記回答する内容に関する通知をユーザにユーザ・インターフェースで提供すること、または
前記内容が提示されておらず、提示されないという判定に応答して、前記ユーザ質問を前記プレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースすること
の一方を実施することと
を含む方法。
【請求項2】
前記回答する内容が提示されたという判定に応答して、前記ユーザ・インターフェース内の前記通知で前記回答する内容を前記ユーザに提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記回答する内容が提示されることになるという判定に応答して、前記回答する内容が前記プレゼンテーションで提示されることになることを前記通知内に含めることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プレゼンテーションの来たるべき内容を解析することが、前記プレゼンテーション内の視覚的情報と、前記プレゼンテーションのノートとを解析することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザ質問が発表者に転送されることを防止することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
音声チャネル上の音声情報と、前記プレゼンテーションの視覚チャネル上の視覚情報とを含む前記プレゼンテーションの提示された内容を解析することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
複数のユーザ質問が受信され、解析すること、受信することおよびバッファリングすることが、前記質問のそれぞれについて実施され、
前記判定の後、前記判定が、前記内容が提示されておらず、提示されないというものである前記質問について、ユーザ質問をリリースする前に、
複数の参加者から受信された質問のセットをグループ化することであって、前記質問が、それぞれの質問の意図によってグループ化される、前記グループ化することと、
質問の各グループについて、重複する質問を除いて、縮小された質問のグループを作成することと、
前記発表者に前記縮小された質問のグループを転送することと
を実施すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
頻度に基づいて質問のそれぞれのグループの優先順位を決定することと、
最高の優先順位に基づいて、前記発表者に縮小された質問のグループを転送することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
装置であって、
プロセッサと、
ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための前記プロセッサによって実行されるコンピュータ・プログラム命令を保持するコンピュータ・メモリであって、前記コンピュータ・プログラム命令が、
前記プレゼンテーションの提示された内容および今後の内容を解析するように動作可能なプログラム・コードと、
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問を受信するように動作可能なプログラム・コードと、
解析された内容に基づいて、前記ユーザ質問に回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるかどうかを判定する間、前記ユーザ質問をバッファリングするように動作可能なプログラム・コードと、
前記判定に応答して、
前記回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるという判定に応答して、前記ユーザ質問をバッファ状態に維持し、前記回答する内容に関する通知をユーザにユーザ・インターフェースで提供すること、または
前記内容が提示されておらず、提示されないという判定に応答して、前記ユーザ質問を前記プレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースすること
の一方を実施するように動作可能なプログラム・コードと
を含む、前記コンピュータ・メモリと
を備える装置。
【請求項10】
前記回答する内容が提示されたという判定に応答して、前記ユーザ・インターフェース内の前記通知で前記回答する内容を前記ユーザに提供するように動作可能なプログラム・コード
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記プレゼンテーション内のブレーク・ポイントのセットを受け入れるように動作可能なプログラム・コードと、
ブレーク・ポイントの前記セットのうちの次のブレーク・ポイントが前記プレゼンテーション内のいつになるかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースする前に、前記次のブレーク・ポイントまで待機するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記システムが前記次のブレーク・ポイントを待機する間に、前記質問がキュー内にあるという通知を提供するように動作可能なプログラム・コードをさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションに関する前のプレゼンテーション資料または指定された関連資料があるかどうかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前のプレゼンテーション資料または指定された関連資料をプレゼンテーション資料のセットに含めるように動作可能なプログラム・コードと、
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションを実行する前に、プレゼンテーション資料の前記セットを解析するように動作可能なプログラム・コードと、
前記プレゼンテーション資料から知識ソース(knowledge source)を作成するように動作可能なプログラム・コードと、
ユーザ質問に対する前記知識ソース内の前記回答する内容があるかどうかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前記通知で前記知識ソース内の前記回答する内容を使用するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記判定が、前記内容が提示されておらず、提示されないということである場合、ユーザ質問のセットを見つけるために複数のユーザ質問をフィルタリングするように動作可能なプログラム・コードと、
複数の参加者から受信された質問の前記セットからそれぞれの質問をグループ化するように動作可能なプログラム・コードであって、前記質問が、それぞれの質問の意図によってグループ化され、少なくとも第1のグループの質問が生成される、前記プログラム・コードと、
第1のグループの質問についてどれが最も完全な、または代表的な質問であるかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前記第1のグループの質問のうちの最も完全な、または代表的な質問を前記発表者に転送するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
データ処理システムで使用するための非一過性コンピュータ可読媒体内のコンピュータ・プログラム製品であって、ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための前記データ処理システムによって実行されるコンピュータ・プログラム命令を保持し、前記コンピュータ・プログラム命令が、
前記プレゼンテーションの提示された内容および今後の内容を解析するように動作可能なプログラム・コードと、
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問を受信するように動作可能なプログラム・コードと、
解析された内容に基づいて、前記ユーザ質問に回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるかどうかを判定する間、前記ユーザ質問をバッファリングするように動作可能なプログラム・コードと、
前記判定に応答して、
前記回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるという判定に応答して、前記ユーザ質問をバッファ状態に維持し、前記回答する内容に関する通知をユーザにユーザ・インターフェースで提供すること、または
前記内容が提示されておらず、提示されないという判定に応答して、前記ユーザ質問を前記プレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースすること
の一方を実施するように動作可能なプログラム・コードと
を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項16】
前記回答する内容が提示されたという判定に応答して、前記ユーザ・インターフェース内の前記通知で前記回答する内容を前記ユーザに提供するように動作可能なプログラム・コードをさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項17】
前記プレゼンテーションの提示された内容を解析するように動作可能なプログラム・コードであって、前記提示された内容が、音声チャネル上で提示された音声情報と、前記プレゼンテーションの視覚チャネル上で提示された視覚情報とを含む、前記プログラム・コードと、
解析された、提示された内容を使用して、コンテキスト文書を作成するように動作可能なプログラム・コードと、
前記コンテキスト文書を使用して、ユーザ質問についての現コンテキストを求めるように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項18】
前記プレゼンテーション内の時点に対して動作可能なプログラム・コードであって、ブレーク・ポイントが、スライド変更イベント、または発表者音声チャネルでの休止によって決定される、前記プログラム・コードと、
前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースする前に、前記次のブレーク・ポイントまで待機するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項19】
前記判定が、前記内容が提示されておらず、提示されないということである場合、ユーザ質問のセットを見つけるために複数のユーザ質問をフィルタリングするように動作可能なプログラム・コードと、
複数の参加者から受信された質問の前記セットをグループ化するように動作可能なプログラム・コードであって、前記質問が、それぞれの質問の意図によってグループ化され、少なくとも1つの質問のグループが形成される、前記プログラム・コードと、
質問の各グループについて、質問の各グループから重複する質問を除いて、縮小された質問のグループを作成するように動作可能なプログラム・コードと、
前記発表者に前記縮小された質問のグループを転送するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
ログインまたはIPアドレス情報によって参加者を識別するように動作可能なプログラム・コードをさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般にはユーザ・インターフェースに関する。より詳細には、本開示は、ライブ・ウェブ会議セッションを実施するためのユーザ・インターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
ライブ・ウェブ会議セッションで発表するとき、発表者はしばしば他の参加者によって遮られる。多くの場合、他の参加者は、プレゼンテーションの他の部分で発表者によって扱われた、または扱われることになる質問をすることになる。質問は、他の参加者が注意を払わなかったとき、または文脈の欠如のためにスライドの重要性を理解しなかったときに、前のスライドで扱われた可能性がある。あるいは、発表者によって行われるプレゼンテーションについての構成選択のために、来たるべき資料で質問に回答されることになる。
【0003】
こうした不必要な質問は冗長となり、時間効率が悪くなり、他の参加者にとってプレゼンテーションから気を散らすものとなる。
【0004】
この問題に対処するためにユーザ・インターフェースのさらなる改善が求められている。
【発明の概要】
【0005】
本開示によれば、ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための方法、装置、およびコンピュータ・プログラム製品が説明される。本発明の一実施形態では、プレゼンテーションの既に提示された内容および今後の内容が解析される。ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問が受信されたとき、解析された内容に基づいて、ユーザ質問に回答する内容がプレゼンテーションで提示された、または提示されることになるかどうかをシステムが判定することができるように、ユーザ質問がバッファリングされる。判定に応答して、システムはアクションを実施する。実施形態では、システムは、1)回答する内容がプレゼンテーションで提示された、または提示されることになる場合、回答する内容に関する通知をシステムがユーザ・インターフェースで提供し、ユーザ質問をバッファ状態に維持すること、または2)内容が提示されておらず、提示されない場合、ユーザ質問をプレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、システムがバッファ状態からユーザ質問をリリースすることの一方をユーザに提供する。
【0006】
装置実施形態では、前述の方法を実施するための、プロセッサと、ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するためにプロセッサによって実行されるコンピュータ・プログラム命令を保持するコンピュータ・メモリとが含まれる。
【0007】
コンピュータ・プログラム製品実施形態では、コンピュータ・プログラム製品が、データ処理システムで使用するための非一過性コンピュータ可読媒体内に記憶され、前述の方法を実施するための、ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するためのデータ処理システムによって実行されるコンピュータ・プログラム命令を保持するコンピュータ・プログラム製品が含まれる。
【0008】
本発明の別の実施形態では、ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための方法が、ウェブ・ベースのプレゼンテーションの内容を解析することと、ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問を受信することとを含む。ユーザ質問に回答する内容がプレゼンテーションで提示されるかどうかを判定する間、ユーザ質問がバッファリングされる。回答する内容がプレゼンテーションで提示されることになるかどうかを含む、解析された内容に基づいて、ウェブ・ベースのプレゼンテーションのユーザ・インターフェースが修正される。
【0009】
上記では、開示される主題のより関係のある特徴のうちのいくつかを略述した。こうした特徴は単に例示的なものと解釈されるべきである。これから説明されるように、開示される主題を異なる方式で適用することによって、または本発明を修正することによって多くの他の有益な結果を得ることができる。
【0010】
本発明および本発明の利点のより完全な理解のために、これから、添付の図面と共に行われる以下の説明に対する参照が行われる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】例示的実施形態の例示的態様が実装され得る分散型データ処理環境の例示的ブロック図である。
図2】例示的実施形態の例示的態様が実装され得るデータ処理システムの例示的ブロック図である。
図3】ウェブ会議を実施するための本発明の一実施形態についての流れ図である。
図4】ウェブ会議を実施するようにシステムを準備するための本発明の一実施形態についての流れ図である。
図5】本発明の一実施形態のアーキテクチャ図である。
図6】ウェブ会議を実施するための本発明の別の実施形態についての流れ図である。
図7】本発明の一実施形態による、ユーザのためのユーザ・インターフェースの図である。
図8】ウェブ会議中に質問および回答に関連する情報を収集するための本発明の一実施形態についての流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
高いレベルで、本発明は、ウェブ会議を実施するための方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品を提供する。参加者が質問をしたいことを知らせるとき、質問が発表者に転送される前に、質問がバッファリングされる。質問が保持される間、システムは、プレゼンテーションで質問が回答されるかどうかを探索する。質問がプレゼンテーション内で見つかった場合、回答が参加者に提示される。回答がプレゼンテーション内に見つからない場合、質問が発表者に転送される。
【0013】
次に、例示的な添付の図面を参照しながら、実施形態が本明細書でより完全に説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施され得、本明細書で述べられる例示的実施形態に限定されると解釈されるべきではない。実施形態は、本開示が本発明の原理を伝達するように提供され、当業者なら理解するであろうが、こうした例に関する変形形態は本発明の範囲内にある。この説明では、提示される実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の特徴および技術の詳細が省略されることがある。
【0014】
ここで図面、特に図1~2を参照すると、本開示の例示的実施形態が実装され得るデータ処理環境の例示的ダイアグラムが提供される。図1~2は例示的なものに過ぎず、開示される主題の態様または実施形態が実装され得る環境に関して何らかの限定を主張または示唆するものではないことを理解されたい。本発明の範囲から逸脱することなく、図示される環境に対する多くの修正が行われ得る。
【0015】
ここで図面を参照すると、図1は、例示的実施形態の態様が実装され得る例示的分散型データ処理システムの視覚的表現を示す。分散型データ処理システム100は、例示的実施形態の態様が実装され得るコンピュータのネットワークを含み得る。分散型データ処理システム100は少なくとも1つのネットワーク102を含み、ネットワーク102は、分散型データ処理システム100内で互いに接続された様々なデバイスおよびコンピュータの間の通信リンクを提供するために使用される媒体である。ネットワーク102は、ワイヤ、ワイヤレス通信リンク、光ファイバケーブルなどの接続を含み得る。
【0016】
図示される例では、サーバ104およびサーバ106がネットワーク・ストレージ・ユニット108と共にネットワーク102に接続される。さらに、クライアント110、112、および114もネットワーク102に接続される。こうしたクライアント110、112、および114は、たとえばスマートフォン、タブレット・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ、ネットワーク・コンピュータなどであり得る。図示される例では、サーバ104は、ブート・ファイル、オペレーティング・システム・イメージ、アプリケーションなどのデータをクライアント110、112、および114に提供する。クライアント110、112、および114は、図示される例ではサーバ104に対するクライアントである。分散型データ処理システム100は、図示されていない追加のサーバ、クライアント、および他のデバイスを含み得る。サーバ・コンピュータのうちの1つまたは複数は、ネットワーク102に接続されたメインフレーム・コンピュータであり得る。メインフレーム・コンピュータは、たとえば、IBM(R)z/OS(R)オペレーティング・システムを実行するIBM(R)System z(R)メインフレームであり得る。メインフレームにはメインフレーム記憶ユニットおよびワークステーション(図示せず)が接続される。ワークステーションは、バスを介して通信する、メインフレームに直接的に接続されたパーソナル・コンピュータ、またはディスプレイ・ポートを介してメインフレームに直接的に接続されたコンソール端末のどちらかであり得る。
【0017】
図示される例では、分散型データ処理システム100はインターネットであり、ネットワーク102は、互いに通信するためにプロトコルの伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(TCP/IP)スイートを使用するネットワークおよびゲートウェイの世界的な集合を表す。インターネットの中心は、データおよびメッセージをルーティングする数千の商業、政府、教育、および他のコンピュータ・システムからなるメジャー・ノードまたはホスト・コンピュータの間の高速データ通信回線のバックボーンである。もちろん、分散型データ処理システム100はまた、たとえばイントラネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)などのいくつかの異なるタイプのネットワークを含むように実装され得る。前述のように、図1は、開示される主題の様々な実施形態についてのアーキテクチャ上の制限としてではなく一例として意図され、したがって図1に示される特定の要素は、本発明の例示的実施形態が実装され得る環境に関する制限と見なされるべきではない。
【0018】
次に図2を参照すると、例示的実施形態の態様が実装され得る例示的データ処理システムのブロック図が示されている。データ処理システム200は、本開示の例示的実施形態についてのプロセスを実装するコンピュータ使用可能コードまたは命令が配置され得る、図1のクライアント114などのコンピュータの一例である。
【0019】
次に図2を参照すると、例示的実施形態が実装され得るデータ処理システムのブロック図が示されている。データ処理システム200は、例示的実施形態についてプロセスを実装するコンピュータ使用可能プログラム・コードまたは命令が配置され得る、図1のサーバ104やクライアント110などのコンピュータの一例である。この例示的な例では、データ処理システム200は通信ファブリック202を含み、通信ファブリック202は、プロセッサ・ユニット204、メモリ206、永続的ストレージ208、通信ユニット210、入力/出力(I/O)ユニット212、およびディスプレイ214の間の通信を実現する。
【0020】
プロセッサ・ユニット204は、メモリ206内にロードされ得るソフトウェアについての命令を実行するように働く。プロセッサ・ユニット204は、特定の実装に応じて、1つまたは複数のプロセッサのセットであり得、またはマルチプロセッサ・コアであり得る。さらに、プロセッサ・ユニット204は、メイン・プロセッサが単一のチップ上に2次プロセッサと共に存在する、1つまたは複数の異種プロセッサ・システムを使用して実装され得る。別の例示的な例として、プロセッサ・ユニット204は、同一のタイプの複数のプロセッサを含む対称型マルチプロセッサ(SMP)システムであり得る。
【0021】
メモリ206および永続的ストレージ208は記憶デバイスの例である。記憶デバイスは、一時的かつ/または永続的に情報を記憶することのできるハードウェアの任意の部分である。こうした例では、メモリ206は、たとえばランダム・アクセス・メモリ、または任意の他の適切な揮発性もしくは不揮発性記憶デバイスであり得る。永続的ストレージ208は、特定の実装に応じて様々な形態を取り得る。たとえば、永続的ストレージ208は1つまたは複数の構成要素またはデバイスを含み得る。たとえば、永続的ストレージ208は、ハード・ドライブ、フラッシュ・メモリ、再書込み可能光ディスク、再書込み可能磁気テープ、または上記の何らかの組合せであり得る。永続的ストレージ208によって使用される媒体は取外し可能でもあり得る。たとえば、取外し可能ハード・ドライブが永続的ストレージ208のために使用され得る。
【0022】
こうした例では、通信ユニット210は、他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信を実現する。こうした例では、通信ユニット210はネットワーク・インターフェース・カードである。通信ユニット210は、物理的通信リンクまたはワイヤレス通信リンクあるいはその両方の使用を通じて通信を実現し得る。
【0023】
入力/出力ユニット212は、データ処理システム200に接続され得る他のデバイスとの間のデータの入力および出力を可能にする。たとえば、入力/出力ユニット212は、キーボードおよびマウスを通じてユーザ入力のための接続を実現し得る。さらに、入力/出力ユニット212はプリンタに出力を送り得る。さらに、入力/出力ユニットは、ユーザからの音声入力のためのマイクロフォンと、コンピュータからの音声出力を提供するためのスピーカとに対する接続を提供し得る。ディスプレイ214は、ユーザに情報を表示するための機構を提供する。
【0024】
オペレーティング・システムおよびアプリケーションまたはプログラムのための命令が永続的ストレージ208上に配置される。こうした命令は、プロセッサ・ユニット204による実行のためにメモリ206内にロードされ得る。様々な実施形態のプロセスが、コンピュータ実装命令を使用してプロセッサ・ユニット204によって実施され得、コンピュータ実装命令は、メモリ206などのメモリ内に配置され得る。こうした命令は、プロセッサ・ユニット204内のプロセッサによって読み取られ、実行され得るプログラム・コード、コンピュータ使用可能プログラム・コード、またはコンピュータ可読プログラム・コードと呼ばれる。様々な実施形態でのプログラム・コードは、メモリ206や永続的ストレージ208などの様々な物理的または有形コンピュータ可読媒体上で実施され得る。
【0025】
プログラム・コード216は、選択的に取外し可能であるコンピュータ可読媒体218上に機能的形態で配置され、プロセッサ・ユニット204による実行のためにデータ処理システム200上にロードされ、またはデータ処理システム200に転送され得る。プログラム・コード216およびコンピュータ可読媒体218は、こうした例ではコンピュータ・プログラム製品220を形成する。一例として、コンピュータ可読媒体218は、永続的ストレージ208の部分であるハード・ドライブなどの記憶デバイス上に転送するために、永続的ストレージ208の部分であるドライブまたは他のデバイス内に挿入または配置される、たとえば、光または磁気ディスクなどの有形形態であり得る。有形形態では、コンピュータ可読媒体218はまた、データ処理システム200に接続される、ハード・ドライブ、サム・ドライブ、フラッシュ・メモリなどの永続的ストレージの形態を取り得る。有形形態のコンピュータ可読媒体218はまた、コンピュータ記録可能記憶媒体とも呼ばれる。ある場合には、コンピュータ記録可能媒体218は取外し可能ではないことがある。
【0026】
代替として、プログラム・コード216は、通信ユニット210への通信リンクまたは入力/出力ユニット212への接続あるいはその両方を通じて、コンピュータ可読媒体218からデータ処理システム200に転送され得る。通信リンクまたは接続あるいはその両方は、例示的な例では物理的またはワイヤレスであり得る。コンピュータ可読媒体はまた、プログラム・コードを含む通信リンクやワイヤレス伝送などの無形媒体の形態を取り得る。データ処理システム200について図示される様々な構成要素は、様々な実施形態が実装され得る方式に対するアーキテクチャ上の制限を与えることを意味するわけではない。データ処理システム200について図示されるものに加えて、またはその代わりに構成要素を含むデータ処理システムで、様々な例示的実施形態が実装され得る。図12に示される他の構成要素は、図示される例示的な例とは異なり得る。一例として、データ処理システム200内の記憶デバイスは、データを記憶し得る任意のハードウェア装置である。メモリ206、永続的ストレージ208、およびコンピュータ可読媒体218は、有形形態の記憶デバイスの例である。
【0027】
別の例では、バス・システムが通信ファブリック202を実装するために使用され得、システム・バスや入力/出力バスなどの1つまたは複数のバスから構成され得る。もちろん、バス・システムは、バス・システムに取り付けられた相異なる構成要素またはデバイスの間のデータの転送を実現する任意の適切なタイプのアーキテクチャを使用して実装され得る。さらに、通信ユニットは、モデムやネットワーク・アダプタなどの、データを送信および受信するために使用される1つまたは複数のデバイスを含み得る。さらに、メモリは、たとえば、メモリ206、または通信ファブリック202内に存在し得るインターフェースおよびメモリ・コントローラ・ハブ内で見出されるようなキャッシュであり得る。
【0028】
本発明の動作を実施するためのコンピュータ・プログラム・コードは、Java(TM)、Smalltalk(R)、C++、C#、Objective-Cなどのオブジェクト指向プログラミング言語、およびPythonやCなどの従来の手続型プログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれ得る。プログラム・コードは、完全にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、かつ部分的にリモート・コンピュータ上で、または完全にリモート・コンピュータもしくはサーバ上で実行され得る。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続され得、または(たとえば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータに接続が行われ得る。
【0029】
図1~2のハードウェアは実装に応じて様々であり得ることを当業者は理解されよう。フラッシュ・メモリ、同等の不揮発性メモリ、光ディスク・ドライブなどの他の内部ハードウェアまたは周辺デバイスが、図1~2に示されるハードウェアに加えて、またはその代わりに使用され得る。さらに、例示的実施形態のプロセスは、開示される主題の範囲から逸脱することなく、前述のSMPシステム以外のマルチプロセッサ・データ処理システムに適用され得る。
【0030】
本明細書で説明される技術は、クライアント・マシンが1つまたは複数のマシンのセット上で実行されるインターネットアクセス可能なウェブ・ベースのポータルと通信する、図1に示されるような標準クライアント-サーバ・パラダイムと共に動作し得る。エンド・ユーザは、ポータルにアクセスすることができ、ポータルと対話することのできるインターネット接続可能デバイス(たとえば、デスクトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、インターネット対応モバイル・デバイスなど)を操作する。通常、各クライアントまたはサーバ・マシンは、ハードウェアおよびソフトウェアを含む、図2に示されるようなデータ処理システムであり、こうしたエンティティは、インターネット、イントラネット、エクストラネット、プライベート・ネットワーク、または任意の他の通信媒体もしくはリンクなどのネットワークを介して互いに通信する。データ処理システムは通常、1つまたは複数のプロセッサ、オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション、および1つまたは複数のユーティリティを含む。
【0031】
次に、例示的な添付の図面を参照しながら、実施形態が本明細書でより完全に説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施され得、本明細書で述べられる例示的実施形態に限定されると解釈されるべきではない。実施形態は、本開示が本発明の原理を伝達するように提供され、当業者なら理解するであろうが、こうした例に関する変形形態は本発明の範囲内にある。この説明では、提示される実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の特徴および技術の詳細が省略されることがある。
【0032】
本発明の実施形態では、参加者が質問をしたいことを知らせるとき、システムが質問を発表者に転送することを許可する前に、またはウェブ会議のために参加者マイクロフォンをミュート解除することを許可する前に、システムは参加者の話した質問を記録する。これにより、動作がバックグラウンドで行われる間、システムが質問を保持またはバッファリングすることが可能となる。自然言語処理(NLP)モジュールが、質問に対する回答が既にプレゼンテーション内にあるかどうかルックアップを実施するために使用可能な形式に質問をレンダリング(render)する。探索モジュールは、NLP出力を使用して、ユーザによって話された質問を理解し、プレゼンテーション内に存在する場合は回答を生成する。実施形態では、質問に対する回答が以前のスライドで既に回答された場合、以前のスライドを参加者に参照させることによって、または新しいポップアップ・ウィンドウで参照させることによって、ユーザに回答が提示される。本発明の実施形態では、回答が今後のスライドで回答されることになる場合、システムは、質問が今後扱われることになることをユーザに知らせる。代替として、ポップアップ・ウィンドウが、今後のスライドでの回答をユーザに提示し得る。別の実施形態では、ユーザ質問が、音声形式(spoken form)ではなく文書形式(written form)で入力される。質問を入力するために使用されるインターフェース、たとえばチャット型ユーザ・インターフェースが、回答を提示するためにも使用され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、システムは、プレゼンテーションを本題からそらすことになる質問を避けるために、ユーザの質問を解析して、プレゼンテーションに対して適切であるかどうか、たとえばプレゼンテーションの範囲内にあるかどうかを判定する。適切とは思われない場合、システムは、質問によってプレゼンテーションが遮られることを阻止する。範囲外の質問をする参加者に通知が送られ得る。いくつかの実施形態では、範囲外の質問が収集され、後で発表者に転送され、それによって、eメールなどの異なる手段を使用して、範囲外の質問に発表者が回答することができる。
【0034】
プレゼンテーション資料で質問にまだ回答されておらず、質問はプレゼンテーションに対して適切であり、この質問を扱うことになる今後の内容がないとシステムが判定した場合、システムは参加者をミュート解除する。発表者は、場合によってはある程度の遅延を伴って質問を聞くことになるが、質問は最終的には発表者に中継されることになる。発表者は、プレゼンテーション内の所定の時間またはギャップで周期的に質問を質問者に転送することができるようにプレゼンテーションを設計し得る。本発明の実施形態では、モジュールは、発表者からプレゼンテーション内のブレーク・ポイントのセットを受け入れる。プレゼンテーションが提示されている間、システムは、ブレーク・ポイントのセットのうちの次のブレーク・ポイントがプレゼンテーション内のいつになるかを判定する。システムは、バッファ状態からユーザ質問をリリースする前に、次のブレーク・ポイントまで待機する。
【0035】
代替実施形態では、システムは、発表者が話しているかどうかを判定し、質問を中継するためにプレゼンテーション内のギャップを待つ。さらに別の実施形態では、スライド変更などのプレゼンテーション内の自然な中断が、発表者への質問の中継をトリガするイベントであり得る。参加者が待っている間、いくつかの実施形態では、参加者の質問がキュー内にあるという通知が参加者に送られ得る。
【0036】
本発明の実施形態では、プレゼンテーション資料が、追加の質問および回答資料によって増補され得る。たとえば、発表者は以前の日付に特定のプレゼンテーションまたは類似のプレゼンテーションを行った可能性があるので、以前のセッションの質問および回答が、よくある質問(FAQ)データベース内に記憶される。発表者が主題専門家(subject matter expert)である場合、プレゼンテーション資料を増補し得る別の準備された資料があることがある。いくつかの実施形態では、質問する参加者にチャット・インターフェースで回答を提示するためにチャットボットが使用される。
【0037】
本発明の実施形態では、システムは、同じ質問が中継または質問されることを防止するために、意図によって質問をグループ化し、すなわち複数の参加者からの質問をグループ化する。本発明の実施形態では、グループ化は、プレゼンテーションまたはプレゼンテーションに関連する補助資料(supporting material)で回答されていない質問について行われる。最も高い頻度を有する質問のグループが、発表者が最初に扱うためにキューの先頭に移動され得る。類似の質問のグループに関してNLP解析が実施され、質問のグループのうちどれが最も完全であり、または代表的であるかが判定され得る。質問のグループのうちの最も完全であり、または代表的であるもの、または質問のグループの縮小されたサブセットが発表者に転送される。
【0038】
本発明の一実施形態が図3に示されている。ステップ301では、会議呼出しシステム(conference call system)が本発明の実施形態に従ってセットアップされる。実施形態では、必要とされる量のプレゼンテーションが参加者にダウンロードされる。本明細書で説明される照会バッファリング機能(query buffering function)を使用して、音声およびチャット機能が使用可能にされる。すなわち、発表者に質問を直ちに転送するのではなく、プレゼンテーションを遮ることなく追加の処理を行うことができるようにバッファリングが行われる。このステップでは、照会バッファリング機構が、プレゼンテーションについて音声会話の聴取およびチャットの処理を開始する。本発明に特に関連して、参加者入力が、発表者に対する質問について検討される。好ましい実施形態では、こうしたタスクがスマート・リスナ・モジュール(smart listener module)によって実施される。
【0039】
ステップ303では、自然言語処理(NLP)モジュールが関与する。前のステップでは、プレゼンテーションが使用可能なフォーマットに変換され、たとえば「文書」に書かれ、その結果、プレゼンテーションが進むにつれて、コンテキストでユーザ質問を理解できるようにユーザ・コンテキストが要約され得、質問についてのユーザ・コンテキストが作成される。実施形態では、「コンテキスト文書」は、後にプロセスで照会することができるような使用可能なフォーマットである。コンテキスト文書は、プレゼンテーションでスライドがいつ提示されるかに対する時間基準、さらには発表者および他の参加者からの音声のNLPレンダリング対する時間基準を含み得る。コンテキスト文書は、プレゼンテーション資料中の最も関連性のある内容が選択され得るように、ユーザ質問についての現コンテキストを判定するために使用される。好ましい実施形態では、プレゼンテーション資料は機械学習構成要素によって取り込まれ、使用可能なフォーマットが作成される。本発明の実施形態では、コンテキスト文書を作成するためにIBM Watson(TM)製品ファミリ(IBM WatsonTM family of products)内の製品が使用される。説明されるように、プレゼンテーション資料は、書かれた資料および視聴覚資料、ならびにシステムによって取り込まれる音声およびチャット・ストリームを含む。この情報はまた、ステップ305で、よくある質問(FAQ)データベースまたは他の適切な知識ストア(knowledge store)、データベース、または他の適切なフォーマットに選択的に記憶される。
【0040】
ステップ307では、ユーザが、音声またはチャット・チャネルのどちらかで、プレゼンテーションの間に質問をする。ステップ309では、プレゼンテーションを遮ることなく追加の処理を行うことができるように、(必要に応じて)質問が一時的に遅延され、ミュートされる。ステップ311では、NLPモジュールが、質問の意味を使用可能な形式で導出する。ステップ313では、システムは、プレゼンテーションで質問が回答されているかどうかを判定する。このステップでは、システムは、プレゼンテーションにおいて、質問がされた時よりも前に、またはここまでのプレゼンテーションの後で提示されることになるスライドで、回答されている質問のセットを検討する。本発明の実施形態では、認知的発見機能(cognitive discovery functionality)が、たとえばコンテキスト文書内に記憶された、プレゼンテーション中の会話、およびプレゼンテーション文書に対して使用され、質問に回答されているか、または回答されることになるかどうかが検出される。ステップ303で作成されたコンテキスト文書が認知的発見機能によって参照され、プレゼンテーション資料中の最も関連性のある内容が選択され得るように、ユーザ質問についての現コンテキストが判定される。
【0041】
別の実施形態では、質問および回答がFAQデータベース内で索引付けされ、システムは検索エンジンを使用して回答を見つける。
【0042】
質問が回答された場合、ステップ315で、システムはプレゼンテーションの持続時間にわたってユーザ参加者からの質問を保持し、その特定のユーザのためのインターフェースで回答を表示する。さらに、このステップでは、来たるべき資料で質問に回答されることになる場合、システムは、ユーザからの質問の保持を維持し、来たるべき資料で質問が回答されることになることをユーザに知らせる。
【0043】
本発明の実施形態は、質問がプレゼンテーションに対して範囲外/不適切であるかどうかを判定する。たとえば、カレッジ・フットボールについての質問は、機械学習に関するプレゼンテーションに対して範囲外と見なされ得る。質問が範囲外であるかどうかを判定することは、質問で用いられる語をプレゼンテーション内のキーワードのセットと比較する意味解析によって実施され得る。質問が範囲外である場合、システムは、プレゼンテーションの持続時間にわたってユーザからの質問を保持し、プレゼンテーション後にこの質問を発表者に知らせる。システムはまた、通知で、質問がプレゼンテーションの範囲外であることを参加者に知らせる。通知は、後の応答のために質問が発表者に転送されていることを参加者に知らせ得る。発表者は、別のチャネルを使用してプレゼンテーション後にユーザをフォローアップしたいことがあり、またはシステムが質問を範囲外または不適切であると正しく分類したかどうかを検討したいことがある。プレゼンテーションの将来のバージョンにおいて、発表者は、質問をプレゼンテーションまたはFAQのセットに含めたいことがある。
【0044】
プレゼンテーションまたは補助資料で質問が回答されない場合、バッファリングの後、システムは、質問が発表者まで通過することを可能にする。
【0045】
本発明の実施形態では、プレゼンテーションまたは補助資料で回答されない質問が、重複を防止するために意図によってグループ化される。それぞれのグループから重複が除かれると、システムは、残りの質問、すなわち縮小された質問のグループがウェブ会議ユーザ・インターフェースを通じて発表者まで通過することを可能にする。システムは、縮小された質問のグループが単一の質問となり得るように、同じ意図を有する質問のグループのうちの最も完全であり、または代表的な質問を選び得る。
【0046】
質問および回答はシステムによって記録される。本発明の実施形態では、システム品質を改善するために、回答された質問と未回答の質問が共に学習機構内に供給される。新しい質問および回答をFAQのセットに追加すること、ならびにユーザがプレゼンテーション主題について質問をする様々な方式を理解することにより、システム品質が改善され得る。さらに、記録された質問および回答は、聴衆の関心のあるトピック(the audience topics of interest)を知るための情報を発表者に提供する。
【0047】
上記の実施形態では、回答が現在のスライドにはないという仮定がある。それが普通ではないケースであるからである。しかしながら、代替実施形態では、参加者に質問を提起させることが適切な時であることがあり、その質問は許されるべきである。この実施形態では、認知的発見機能が、回答が現在のスライドにあると判定する。実施形態では、インターフェース内の認知的発見機能により、質問に回答する、現スライド内の特定の場所がユーザに示され得る。ユーザは、スライドが質問を扱っていないと感じることがある。追加のユーザ入力、たとえば「これはあなたの質問に答えていますか、はい、いいえ?」などへの否定的な応答に伴って、システムは発表者に質問を提示する。
【0048】
前述の実施形態は、参加者が音声質問で発表者と連絡を取る視聴覚プレゼンテーションを想定するが、本発明の別の実施形態では、参加者は、質問がその中に入力される、書かれたインターフェースを使用して、発表者に連絡を取る。書かれた質問は参加者のセットにとって気を散らすものではないが、発表者が閲覧する質問はやはり発表者にとって気を散らすものとなり得、発表者が気を散らされると、プレゼンテーションが低下することになる。
【0049】
本発明の実施形態では、プレゼンテーションの音声チャネル上の発表者からの音声が取り込まれ、NLPアプリケーションによって解析され、学習システムによって使用され得る形式に変換される。したがって、既にテキスト情報とイメージ情報を共に含み得るプレゼンテーション資料、たとえばスライドショーが、発表者によって話される実際の語によって補足される。こうした語はまた、参加者の質問に対する回答を提供し得る。バッファリング期間後にプレゼンテーションの部分となることが許される他の参加者からの発話された語も、質問のコンテキストを判定するために有用であり得る。本発明の実施形態では、そうした語もコンテキスト文書の部分となる。
【0050】
図4は、ウェブ会議を実施するようにシステムを準備するための本発明の一実施形態についての流れ図を示す。ステップ401では、ウェブ会議の参加者によって尋ねられた質問に対する回答のためにプレゼンテーション中にプレゼンテーション内容をシステムによって探索することができるように、プレゼンテーションが機械学習によって取り込まれる。本発明の実施形態では、回答が階層化(be tiered in a hierarchy)され得る。1)質問に対する単純な回答が提示される:Q:北アメリカで最大の容量の滝は何か?A:ナイアガラの滝;2)回答が行われるスライド;および3)理解された質問に関するFAQの抜粋。回答の階層が、第1のパネルでハイパーリンクまたはGUI制御によってリンクされ得る。機械学習は、将来のウェブ会議で参加者にQ&Aインターフェースを提示することができるように、プレゼンテーションから資料を準備する。図示されていないが、情報がFAQデータベースに追加され得る。
【0051】
ステップ403では、システムは、前のバージョンのウェブ会議プレゼンテーションがあるかどうかを判定する。そうである場合、ステップ405で、前のプレゼンテーションと、関連する何らかの質問および回答、FAQデータベース、ならびに前のプレゼンテーションに関連するとマークされた他の資料が取り込まれる。こうした資料は機械学習によって既に取り込まれ、分類されていることがあり、したがってこのステップは、既に取り込まれた資料を現プレゼンテーションに関連付けることであり得ることに留意されたい。ステップ407は、前のプレゼンテーションに関連する、取り込まれた資料のすべてが、複数の情報タイプではなく、単一のFAQデータベース内に記憶され得ることを表す。関連資料が複数の形で記憶される別の実施形態では、FAQデータベース内にプレゼンテーション情報を記憶することがやはり有用であり得る。しかしながら、このステップは、本発明のいくつかの実施形態では実施されない。
【0052】
発表者によって準備された、トピックに関する他の資料があり得る。発表者が知っているが、他の人によって準備された、関連資料があり得る。これは、発表者が初めてトピックに関するプレゼンテーションを準備した時であり得る。したがって、ステップ409では、システムは、現プレゼンテーションに関係するものとして発表者が設計した他の資料を探索する。好ましい実施形態では、発表者に制御の手段を与えるために、発表者によって設計された資料だけが使用される。代替実施形態では、利用可能な知識の全般的検索がシステムによって行われ、システムによって取り込まれ得る。ステップ411では、他の関連資料が取り込まれる。関連資料がFAQデータベースとしてまとめられる実施形態では、ステップ413では、関係のある、関連する取り込まれた資料(pertinent, related ingested material)がFAQデータベースに追加される。
【0053】
プレゼンテーション、前のバージョンのプレゼンテーション、および関連資料が取り込まれ、使用可能な形式に変換されると、プロセスはステップ415で終了する。異なる実施形態では、情報が複数の異なる形式に変換され得ることに当業者は留意されよう。
【0054】
図5は、本発明の一実施形態のアーキテクチャ図である。参加者501および質問者参加者(questioner participant)503のセットが、ネットワーク505を介して発表者507に接続される。ウェブ会議はウェブ・サービス508によって実行される。
【0055】
いくつかの実施形態では、ウェブ・サービスが複数のモジュールに分割される。たとえば、自然言語モジュール(NLP)509が、参加者によって投げかけられた質問を理解し、ウェブ・サービス内の他のモジュールにとって使用可能なフォーマットに質問を変換するために使用される。NLPモジュール509は、必要に応じて、ウェブ・サービス内の他のモジュールについての他のNLPタスクを実施し得る。グラフィカル・ユーザ・インターフェース・モジュール511が、発表者のプレゼンテーションを提示する、すなわち適切な時にスライドを変更し、チャット・インターフェースを提示し、さらには本発明の質問および回答インターフェースをチャット・インターフェースまたは別のチャット・インターフェース内に提示するために使用される。
【0056】
探索モジュール513が、1つまたは複数の現在投げかけられている質問に対する回答のためのプレゼンテーションおよび指定された関連資料を探索するために使用される。いくつかの実施形態では、探索モジュールは、回答のために実際のプレゼンテーションを探索するだけである。しかしながら、好ましい実施形態では、システムは既に、プレゼンテーション、前の関連プレゼンテーション、または指定された「関連」資料からの資料を索引付けしており、あるいはデータベースまたは他の使用可能なフォーマットに取り込んでいる。
【0057】
システムの多くの態様は、本発明の実施形態でのスマート・リスナ・モジュール515およびアクション・モジュール(actions module)517で見出され得る。リスナ・モジュール515は、システムまたは発表者が適宜応答することができるように、参加者からの応答を識別し、分類し、グループ化する。聴衆参加者(audience participant)501、503は、音声またはテキスト(チャット)インターフェースを使用して応答をサブミットする。リスナ・モジュールは、応答を分類し得、すなわち応答が質問か、フィードバックか、投票か、コメントか、それとも苦情かを分類し得る。本発明の実施形態では、分類された応答は、必要とされるアクションの優先順位を援助するより詳しい情報(たとえば、質問、苦情、高優先順位)および重みを有する応答タイプを使用する。本発明の実施形態では、質問または苦情のみが発表者に転送される。こうした分類の入力に対応する必要があるからである。このステップは、応答または質問がプレゼンテーションにどれほど関連性があるかを判定する。質問または応答が、関連性がある場合、より高い重みが回答に割り当てられる。すなわち、より高い重みは、プレゼンテーションの中断を生み出す可能性がより高い。応答または質問が、関連性がない場合、システムは応答を廃棄し、または後で発表者によって扱われ得る質問のリストに応答を追加する。好ましくは、リスナ・モジュール515は、ネイティブに(natively)、またはNLPモジュール509を通じて、意味内容解析(semantic content analysis)を利用する。意味内容解析は、参加者からの質問を理解するためにオンライン会議セッション中に使用される。たとえば、意味内容解析は、取込みプロセスから作成された内容文書(content document)の探索に関係する用語について、最初の質問/応答内の用語および語の解析を実施する。意味内容解析はまた、発表者の音声を解析して、参加者の質問を適切なコンテキストに配置するために使用されるコンテキスト文書を準備するためにも使用され得る。
【0058】
本発明の実施形態では、ウェブ会議参加者は、ログインまたはIPベースの情報によって識別される。いくつかの実施形態では、話者(すなわち、発表者、質問者、他の参加者)が、メル周波数ケプストラム係数(MFCC)ベースの話者識別に基づいて識別され得る。長・短期記憶(LSTM)や他の人工再帰型ニューラル・ネットワーク(RNN)アーキテクチャなどの機械学習が、スマート・リスナ・モジュールによるコマンドまたは質問バッファリングのために使用される。
【0059】
本発明の実施形態では、以下の動作がリスナ・モジュール515によって実施される。参加者質問からの情報が文パーサ(sentence parser)を通過し、解析されたトークンが得られる。データベース、たとえばFAQデータベース内の探索範囲を削減するために意味適応探索方法(semantically-adaptive searching method)が使用され、NLPを介してプレゼンテーションまたは付随するデータベースから関連する回答を見つける。質問のコンテキストを確立するのに有用である話者識別のために、MFCC適用または他の方法が使用され得る。
【0060】
実施形態では、リスナ・モジュール515は、統計クラスタリングおよび分類方法を使用して、参加者質問についての音声および視覚コンテキスト会話情報特徴(audio and visual contextual conversation information feature)を抽出し、特徴空間を索引付けし、関連する情報および他の情報を意味カテゴリ(semantic category)に分類する。統計クラスタリングの一例として、いくつかの実施形態では、関連するデータをクラスタリングするためにK-meansクラスタリングが使用される。他の箇所で述べられるように、データをラベル付けするために教師あり学習または教師なし学習が使用される。周知のように、ユークリッド距離の重み付き変動がフレーズ(weighted variation of Euclidean distance)比較のために使用され、現在の質問が参加者によって投げかけられた他の質問と類似しているかどうかが判定され得る。実施形態では、ユークリッド距離は、質問の特徴ベクトルのすべての成分を、他の質問の等しい重みの類似の成分と比較する。次いで、リスナ・モジュール515は、所与の質問のグループ内の重複する質問を除いて、縮小された質問のグループを作成する。いくつかの実施形態では、質問のグループ化は、プレゼンテーションまたは補助資料で回答されていない質問のために使用される。プレゼンテーションまたは補助資料で回答される質問は、ユーザに対する適切な通知によって扱われる。
【0061】
リスナ・モジュール515は、類似の質問をカウントし、グループ化して、イベント/質問の重大性を識別する。たとえば、リモート聴衆の50%が、プレゼンテーション画面を見ることができないので質問をしているイベントでは、ウェブ会議を訂正または再始動させることができるように、発表者に対してイベント/質問を直ちに表面化させる必要がある。
【0062】
リスナ・モジュール515は、意味解析およびクラスタリングの結果をアクション・モジュール517に引き渡す。
【0063】
アクション・モジュール517は、発表者を遮って、参加者質問、または即座の注意を必要とする複数の参加者に影響を及ぼす高重大性イベントを発表者に警報するかどうかを決定する任を担う。即座の注意を必要とするプレゼンテーション・アクションの例には、発表者の音量を増大させること、スライドを進めること、またはプレゼンテーションの項目に関する表示を最大化することによって修正され得るビデオまたは音声の問題が含まれる。アクション・モジュール517はまた、発表者を遮らず、その代わりに参加者に回答を提示するように決定を行う。
【0064】
アクション・モジュール517によって行われるアクションは、手動モードから自動モードに構成可能であり得る。手動モードは、システムが、特定のデータを収集し、ユーザが選択したモードに基づいてその特定のデータをスコアリングするようにリスナ・モジュール515を構成することを可能にするために使用され得る。たとえば、自動モードでは、リスナ・モジュール515は、プレゼンテーション・チャネルでオンライン聴衆ナビゲーション(online audience navigation)を聴取し、変更が必要とされることを多くの出席者の挙動が示すと判断し得る。たとえば、多くの出席者が音声を増大させ、または画面を拡大しようとしているとき、このことは、プレゼンテーションではっきりしない何かがあることをリスナ・モジュールに示すことになる。プレゼンテーションでの不明瞭は、音声、スライド、テキスト、低速な接続の問題のいずれかによるものであり得る。参加者の大多数が同じ挙動を共にする場合、このことは、状況を修正するためにアクション・モジュール517に発表者を遮らせることになる。アクション・モジュールは、推奨されるアクションを提案し得る。本発明の実施形態では、アクション・モジュールは、ポップアップ通知を提供して、発表者またはホスト中の管理者(hosting administrator)に、プレゼンテーションを修正する、たとえば音量を上げる、または深刻な問題では参加者を再接続して出席者が経験している問題を取り除くように通知する。
【0065】
手動モードでは、発表者は、プレゼンテーションに関してより大きい制御権を有する。発表者は、音声の明瞭度のために必要とされる設定について手動で調べることを選び得る。手動モードでは、発表者は、どのようにアクション・モジュール517が質問およびフィードバックに関するアクションを扱うかを選択し得る。すなわち、発表者は、プレゼンテーション中にいつ質問が提示されるか、たとえばスライドの後のみ、またはプレゼンテーション内の指定される時点を指定し得る。プレゼンテーション内の指定される時点に質問を制限することにより、選択は、参加者質問を統合し、重複する質問を回避する効果を有することになる。
【0066】
本発明の実施形態では、リスナ・モジュールは、引き続き適切な情報をアクション・モジュールに引き渡すことになる。
【0067】
よくある質問データベース519は、現プレゼンテーションに関係すると発表者によって指定された過去のプレゼンテーションまたは関連資料からのデータを含むデータベースを表す。いくつかのケースでは、発表者は現トピックに関する主題専門家(SME)である。SMEまたは他のフォーラムメンバがフォロワの質問に回答するフォーラムが提示される発表者ウェブ・サイトがあり得るか、または発表者は、フォロワの質問が提示され、回答されるソーシャル・メディア・ウェブサイト上のエキスパートであり得る。さらに、発表者は、トピックに関するかなりの調査を実施していることがある。これらのすべてが、参加者の質問に対する回答を提供し得る追加の資料を提供し得る。関連情報の知覚される信頼性に応じて、発表者は、こうした情報源からの情報をプレゼンテーションに関係すると指定し得る。さらに、発表者は、それぞれの情報を、参加者が情報を掘り下げるときにインターフェース内に表示される情報の階層のあるレベルに属すると指定し得る。FAQデータベース519内の情報は、情報の知覚される正確さに従って、発表者によって編集され、注釈が付けられ得る。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態では機械学習モジュール521が使用される。実施形態では、アクション・モジュールが、推奨されるアクションと、発表者によって指定されるミーティング・セットアップとの間の関係について知るために履歴データを使用し得る。入力特徴として使用される特徴には、ウェブ会議プレゼンテーションがリモート参加者を含むかどうか、そうである場合、何人か、またはどれほどの割合か、プレゼンテーションのトピックまたはタイトル、会議聴衆の数、聴衆のための会議回線(conference line)の数、および会議に接続するために使用されるチャネルが含まれる。
【0069】
機械学習モジュール521はまた、プレゼンテーションからの情報、以前の関連プレゼンテーション、および他の関連資料を取り込む(ingest)ために本発明のいくつかの実施形態で使用される。いくつかの実施形態では、機械学習521は、参加者質問に対する回答を提供するために使用される。周知のように、再構成可能な重みがデータ入力のセットに対して適用され、機械学習の出力が求められる。イメージ解析についてのいくつかの実施形態で使用される適切な機械学習の一例として、python + workflow for OpenCV for Regional Convolutional Neural Network(R-CNN)コンテキスト解析(python + workflow for OpenCV for Regional Convolutional Neural Network(R-CNN) contextual analysis)が、推奨されるアクションのセットをアクション・モジュールによって実施することを可能にする。当業者には周知のように、OpenCVはイメージセグメント化アルゴリズムである。本発明の実施形態では、システムはプレゼンテーションでの情報を取り込む。プレゼンテーションはおそらくはイメージを有するが、システムはイメージから情報を抽出する必要がある。
【0070】
テキストおよび音声情報について、他の周知のアルゴリズムが、情報を抽出するために使用され得る。たとえばテキスト・トランスクリプションが自然言語処理(NLP)を使用して実施され得る。音声情報が、周知の音声認識アルゴリズムを使用して解析され得る。
【0071】
図6は、ウェブ会議を実施するための本発明の別の実施形態についての流れ図を示す。要素601は、プレゼンテーション中に行われ得るチャットを示す。スペースの制限のために、プレゼンテーション自体は図示されないが、プレゼンテーション自体も画面上に表示されることになる。チャットが参加者、チャットボット、および発表者(ホスト)の間の音声チャット・チャネル(spoken chat channel)であり得ることを当業者は理解されよう。
【0072】
画面内に表示されるように、チャットは、ユーザ1からの第1の質問:「乗り換えは何時?」と、その後に続く発表者(ホスト)からの応答:「午前10時」を含む。これは、チャットボットがプレゼンテーション資料内で回答を見つけることができないケースを示す。チャットはまた、ユーザ2からの第2の質問:「私たちの連絡先は誰?」を含む。このケースでは、システムは「ボブ」と応答し得る。この回答がプレゼンテーションまたは補助資料内にあるからである。それは、前のプレゼンテーションで別のユーザがした質問であり得る。チャットはまた、ユーザ2からの応答:「ありがとう」を含む。システムは、これを、応答する必要のある質問ではない儀礼的な言葉と認識し得る。いくつかのチャットボットは、そのような儀礼的な言葉に応答するようにプログラムされる。しかしながら、好ましい実施形態では、システムは、発表者に向けられた質問ではない、儀礼的な言葉、フィードバック、投票、コメント、苦情などのいくつかのタイプのユーザ入力に対してプレゼンテーションを遮らないようにプログラムされる。
【0073】
この実施形態では、チャットボット603は、自然言語APIを使用してユーザと対話する。ステップ605では、理解された語に従って会話が記録される。いくつかの実施形態では、検索エンジンの使用のために、索引付けされた文書607も生成される。索引付けされた文書は、発表者の音声、スライドが変更されたときからのタイム・スタンプ、および検索結果を改善するためのプレゼンテーションに関する他の項目を含み得る。機械学習システム609は、認知的発見機能を利用して、記録または索引付けされた会話を読み取り、索引付けされた文書607を補足する注釈を作成する。本発明のいくつかの実施形態では、索引付けされた文書607はまた、プレゼンテーション資料および補助資料を含む。
【0074】
ステップ611は、チャットの一部:「私たちの連絡先は誰?」という質問を表す。ステップ613で示されるように、チャットボットの自然言語APIは、このフレーズが応答を受け取るべき質問であることを検出する。ステップ615では、照会が処理される間、システムは遅延を導入して、質問をバッファリングする。ステップ617では、機械学習609は、質問が回答されるかどうかを判定する。この質問について、機械学習609は、プレゼンテーションまたは補助資料で質問が回答されたと判定する。したがって、ステップ619では、機械学習609は、質問を発表者に中継することを許可せず、「あなたの質問は以前に回答されました。ミーティング連絡先はボブです」と応答する。そうではなく、質問が回答されなかった場合、たとえば前の質問「乗り換えは何時?」の場合、ステップ621では、システムは、質問の遅延を停止し、質問がウェブ会議チャネルを通じてホスト発表者まで通過することを可能にし、その結果、ホストは「午前10時」と応答し得る。
【0075】
図7は、本発明の一実施形態による、ユーザのためのユーザ・インターフェースの図である。第1のパネル701では、ユーザが、「強化機械学習とは何か?」という質問をNLPインターフェース内にタイプ入力する。このケースでは、システムは、プレゼンテーション資料内で回答を見つけることができ、あなたの質問に対する回答がスライド4内に見つかります、と応答する。スライド4のサムネイルがパネル内に提示され得る。
【0076】
第2のパネル703では、ユーザが「いつ私は機械学習を使用すべきか?」という質問をタイプ入力する。このケースでは、チャットボットは、プレゼンテーション資料内で回答を見つけることができなかったが、関連性があるように見えるいくつかのFAQを見つけることができた。システムは、あなたの質問に回答している可能性がある以下のFAQを参照してください:1)教師ありMLの使用、2)教師なしMLの使用、3)ニューラル・ネットワークの使用、と応答する。FAQのリスティングは、パネル内の利用可能な表示スペースに応じて、FAQテキスト全体を含むか、または全テキストへのハイパーリンクを有する概要であり得る。
【0077】
第3のパネル705では、ユーザが、「どんなクラスタリング・アルゴリズムが使用されるか?」という質問をタイプ入力する。この例では、システムは、プレゼンテーション内と補助資料内のどちらにも適切な回答を見つけることができない。その代わりに、システムは、「あなたの質問は発表者用のキュー上にあります」と応答し、質問が発表者に転送されたことを示す。
【0078】
図8は、ウェブ会議中に質問および回答に関連する情報を収集するための本発明の一実施形態についての流れ図を示す。この情報を収集することにより、フィードバック学習に基づいてシステムの品質が向上する。この情報は、新しい質問の関連性スコアについてシステムを継続的にトレーニングするために使用される。実施形態により、アクティブ学習プロセスがプレゼンテーション資料を改善することが可能となる。たとえば、プレゼンテーションの後、発表者は、参加者によって行われた質問を調べて、関連性の高い質問を手動でマークし得る。機械学習は、プレゼンテーションとの内容類似性に基づいて、いくつかの質問を発表者の注目に値するものとして指名し、プレゼンテーションに関連しない他の質問もマークする。
【0079】
ステップ801では、質問がウェブ会議参加者から受信される。ステップ803では、システムは、質問が既に尋ねられた前の質問と類似しているかどうかを判定する。類似性を判定するために使用される方法は、上記でキュー質問について使用されたような意味解析であり得る。代替として、このステップでは、類似の質問についての判定が、FAQデータベース内のFAQまたは他の補助資料に基づいて行われる。質問が既に尋ねられた質問と類似している場合、システムは、発表者が繰り返しの多い質問に目を通す作業に直面しないように、キューから質問を除去する。いくつかの実施形態では、質問を除去する前に、類似の質問の数、および類似の質問がプレゼンテーションで行われた時刻が記録され得る。最もよくある質問を優先することにより、システムおよびプレゼンテーションの品質が改善される。
【0080】
そうでない場合、ステップ805で、システムは発表者に質問を追加する。いくつかの実施形態では、発表者またはシステムあるいはその両方にコンテキストを与えるのを助けるために、質問が行われた時刻が質問キューに追加される。ステップ807では、探索が実施され、補助資料内に回答があるかどうかが判定される。補助資料は、プレゼンテーション、前のバージョンのプレゼンテーション、FAQデータベース、ならびに発表者がプレゼンテーションに関係するものとして選択した他の補助資料を含み得る。補助資料はまた、行われたばかりのプレゼンテーションの質問および回答を含み得る。提示された回答に対する参加者の反応、たとえば参加者が回答を受け入れるか、それとも新しい関連質問を行うかが、回答が正しいと見なされたかどうかのしるしとして使用される。ステップ809では、システムは、質問の発表者キューに候補回答を追加する。
【0081】
ステップ811では、発表者は、質問に対する候補回答のうちの1つを受け入れるか、または代替の回答を提供する。ステップ813では、発表者は、質問および回答をFAQまたは他の補助資料に追加することを決定し得る。または、参加者フィードバックに基づいて、かなりの数の参加者が、資料が提示された仕方に問題または質問を持ったので、ステップ815で、発表者は、プレゼンテーションに資料を追加することを決定し得る。ステップ817では、現在の質問がキューから除去される。図面には示されていないが、質問および回答は発表者に順次提示され得、したがってそれぞれの個々の問題または質問が個々に提示され得、したがって流れ図はステップ811に戻る。質問のすべてが発表者によって扱われた後、プロセスはステップ819で終了する。
【0082】
前述と同様に、本発明の実施形態では、プレゼンテーション、以前の関連プレゼンテーション、および示される関連資料の取込みは、機械学習ベースの処理によって実施される。こうした実施形態では、コサイン類似性を使用して、行われた前の質問に関する類似の情報を識別し、プレゼンテーションとの関連性を判定するか、または前のプレゼンテーション内容も利用して現プレゼンテーションとの関連性を判定する。そのような実施形態では、エンティティ認識のためにNLPが使用され、内容情報の相関のためにコサイン類似性が使用される。
【0083】
本発明は従来技術に勝る多くの利点を有する。質問をバッファリングし、コンテキスト的に(contextually)質問を発表者に転送することを可能にすることにより、最小限の不必要な中断でプレゼンテーションが実施される。これにより、すべての参加者にとってプレゼンテーションの品質が向上する。質問/コメントのコンテキストを判定することにより、すなわち、参加者応答のタイプの識別に基づいて、質問および関連する質問だけが発表者に転送される。発表者がウェブ会議中に類似の質問に回答しておらず、または回答しないことを条件として(このケースでは、システムは参加者に応答する)、発表者に中継される質問が、必要な中断を最適化するために、プレゼンテーションの適切な時に転送される。質問が既に回答された場合、参加者はミュートのままとなり、システムは、回答を提供する通知をポップアップする。いくつかの実施形態では、回答が、参加者の画面上のチャットボットを介して、またはプレゼンテーション中に参加者の回線(participant’s line)上のみで音声インターフェースを介して提供される。このようにして、参加者の質問は、会議セッション中に発表者および他の参加者を妨げない。
【0084】
質問内容が今後提示されることになる場合、類似の手段によってこのトピックがすぐ後に扱われることになることがユーザに通知される。さらに、システムは、不適切な質問または範囲外の質問を隠し、会議が遅延すること、または本題からそれることを防止する。
【0085】
方法が説明されるステップの順序は、限定として解釈されることを意図するものではなく、方法または代替方法を実装するために、任意の数の記載の方法ブロックが、任意の順序で組み合わされ得る。さらに、本発明の実施形態の範囲から逸脱することなく、個々のブロックが方法から削除され得る。
【0086】
モジュール間のタスクの分割は例示的なものであること、および本発明の別の実施形態が異なる形でタスクを分割することになることを当業者は理解されよう。さらに、上記の例示的プロセスを説明する際に、流れ図を参照しながらプロセスが説明される順序は、限定として解釈されることを意図するものではなく、方法または代替方法を実装するために、任意の数の記載の方法ブロックが、異なる順序で組み合わされ得る。さらに、本明細書で説明される主題の範囲から逸脱することなく、個々のブロックが方法から削除され得る。
【0087】
好ましい動作環境および使用事例が説明されたが、本明細書の技術は、サービスを配置することが望ましい任意の他の動作環境で使用され得る。
【0088】
説明されたように、前述の機能は、スタンドアロン手法、たとえば1つまたは複数のハードウェア・プロセッサによって実行される1つまたは複数のソフトウェアベースの機能として実装され得、またはマネージド・サービス(SOAP/XMLまたはRESTfulインターフェースを介するウェブ・サービスを含む)として利用可能であり得る。本明細書で説明される特定のハードウェアおよびソフトウェア実装詳細は例示のためのものに過ぎず、記載の主題の範囲を限定する意味ではない。
【0089】
より一般には、開示される主題の文脈内のコンピューティング・デバイスはそれぞれ、ハードウェアおよびソフトウェアを含むデータ処理システムであり、こうしたエンティティは、インターネット、イントラネット、エクストラネット、プライベート・ネットワーク、または任意の他の通信媒体もしくはリンクなどのネットワークを介して互いに通信する。データ処理システム上のアプリケーションは、限定はしないが、とりわけHTTP、FTP、SMTP、SOAP、XML、WSDL、UDDI、およびWSFLに対するサポートを含む、ウェブおよび他の周知のサービスならびにプロトコル・サービスに対するネイティブ・サポートを提供する。SOAP、WSDL、UDDI、およびWSFLに関する情報は、こうした規格を開発し、維持する役割を果たすワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム(W3C)から入手可能であり、HTTP、FTP、SMTP、XMLに関するより詳しい情報はインターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(IETF)から入手可能である。
【0090】
クラウド・ベースの環境に加えて、本明細書で説明される技術は、単純なn層アーキテクチャ、ウェブ・ポータル、フェデレーション・システムなどを含む様々なサーバ側アーキテクチャ内で、またはそれと共に実装され得る。
【0091】
さらにより一般には、本明細書で説明される主題は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、またはハードウェア要素とソフトウェア要素の両方を含む実施形態の形態を取り得る。好ましい実施形態では、モジュール機能がソフトウェアで実装され、ソフトウェアは、限定はしないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む。さらに、インターフェースおよび機能が、コンピュータまたは任意の命令実行システムによって使用する、またはそれと共に使用するためのプログラム・コードを提供するコンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体からアクセス可能なコンピュータ・プログラム製品の形態を取り得る。この説明では、コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用する、またはそれと共に使用するためのプログラムを含み、または記憶し得る任意の装置であり得る。媒体は電子、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体システム(または装置もしくはデバイス)であり得る。コンピュータ可読媒体の例には、半導体またはソリッド・ステート・メモリ、磁気テープ、取外し可能コンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、硬質磁気ディスク、および光ディスクが含まれる。光ディスクの現在の例には、コンパクト・ディスク-読取り専用メモリ(CD-ROM)、コンパクト・ディスク-読取り/書込み(CD-R/W)、およびDVDが含まれる。コンピュータ可読媒体は有形の非一過性の項目である。
【0092】
コンピュータ・プログラム製品は、記載の機能のうちの1つまたは複数を実装するためのプログラム命令(またはプログラム・コード)を有する製品であり得る。そうした命令またはコードは、リモート・データ処理システムからネットワークを介してダウンロードされた後にデータ処理システム内のコンピュータ可読記憶媒体内に記憶され得る。または、そうした命令またはコードは、サーバ・データ処理システム内のコンピュータ可読記憶媒体内に記憶され、リモート・システム内のコンピュータ可読記憶媒体内での使用のためにネットワークを介してリモート・データ処理システムにダウンロードされるように適合され得る。
【0093】
代表的実施形態では、専用コンピューティング・プラットフォーム、好ましくは1つまたは複数のプロセッサによって実行されるソフトウェアで技術が実装される。ソフトウェアは、1つまたは複数のプロセッサに関連する1つもしくは複数のデータ・ストアまたはメモリで維持され、ソフトウェアが1つまたは複数のコンピュータ・プログラムとして実装され得る。集合的に、この専用ハードウェアおよびソフトウェアは前述の機能を含む。
【0094】
好ましい実施形態では、本明細書で提供される機能は、既存のクラウド計算配置管理ソリューション(cloud compute deployment management solution)に対する付加(adjunct)または拡張として実装される。
【0095】
上記は、本発明のいくつかの実施形態によって実施される特定の順序の動作を説明するが、代替実施形態は異なる順序で動作を実施し、いくつかの動作を組み合わせ、いくつかの動作と重複するなどであり得るので、そのような順序は例示的なものであることを理解されたい。所与の実施形態への本明細書での参照は、記載の実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、あらゆる実施形態が特定の特徴、構造、または特性を必ずしも含むわけではないことがあることを示す。
【0096】
本明細書で説明される発明の好ましい実施形態では、ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための方法であって、ウェブ・ベースのプレゼンテーションの内容を解析することと、ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問を受信することと、解析された内容に基づいて、ユーザ質問に回答する内容がプレゼンテーションで提示されるかどうかを判定する間、ユーザ質問をバッファリングすることであって、判定が、回答する内容がプレゼンテーションで提示されることになるかどうかを含むバッファリングすることと、判定に応答して、ウェブ・ベースのプレゼンテーションのユーザ・インターフェースを修正することとを含む方法が提供される。方法は、回答する内容がプレゼンテーションで提示されるという判定に応答して、ユーザ質問をバッファ状態に維持することと、回答する内容に関する通知をユーザにユーザ・インターフェースで提供することとをさらに含み得る。方法は、内容がプレゼンテーションで提示されないという判定に応答して、ウェブ・ベースのプレゼンテーションのユーザ・インターフェースでユーザ質問をプレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、バッファ状態からユーザ質問をリリースすることをさらに含み得る。方法は、プレゼンテーションの提示された内容を解析することであって、提示された内容が、音声チャネル上で提示された音声情報と、プレゼンテーションの視覚チャネル上で提示された視覚情報とを含む解析することと、解析された、提示された内容を使用して、コンテキスト文書を作成することと、コンテキスト文書を使用して、ユーザ質問についての現コンテキストを決定することとをさらに含み得る。
【0097】
最後に、システムの所与の構成要素が別々に説明されたが、機能の一部が所与の命令、プログラム・シーケンス、コード部分などで組み合わされ、または共有され得ることを当業者は理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための方法であって、
前記プレゼンテーションの提示された内容および今後の内容を解析することと、
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問を受信することと、
解析された内容に基づいて、前記ユーザ質問に回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるかどうかを判定する間、前記ユーザ質問をバッファリングすることと、
前記判定に応答して、
前記回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるという判定に応答して、前記ユーザ質問をバッファ状態に維持し、前記回答する内容に関する通知をユーザにユーザ・インターフェースで提供すること、または
前記内容が提示されておらず、提示されないという判定に応答して、前記ユーザ質問を前記プレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースすること
の一方を実施することと
を含む方法。
【請求項2】
前記回答する内容が提示されたという判定に応答して、前記ユーザ・インターフェース内の前記通知で前記回答する内容を前記ユーザに提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記回答する内容が提示されることになるという判定に応答して、前記回答する内容が前記プレゼンテーションで提示されることになることを前記通知内に含めることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プレゼンテーションの来たるべき内容を解析することが、前記プレゼンテーション内の視覚的情報と、前記プレゼンテーションのノートとを解析することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザ質問が発表者に転送されることを防止することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
音声チャネル上の音声情報と、前記プレゼンテーションの視覚チャネル上の視覚情報とを含む前記プレゼンテーションの提示された内容を解析することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
複数のユーザ質問が受信され、解析すること、受信することおよびバッファリングすることが、前記質問のそれぞれについて実施され、
前記判定の後、前記判定が、前記内容が提示されておらず、提示されないというものである前記質問について、ユーザ質問をリリースする前に、
複数の参加者から受信された質問のセットをグループ化することであって、前記質問が、それぞれの質問の意図によってグループ化される、前記グループ化することと、
質問の各グループについて、重複する質問を除いて、縮小された質問のグループを作成することと、
前記発表者に前記縮小された質問のグループを転送することと
を実施すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
頻度に基づいて質問のそれぞれのグループの優先順位を決定することと、
最高の優先順位に基づいて、前記発表者に縮小された質問のグループを転送することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
装置であって、
プロセッサと、
ウェブ・ベースのプレゼンテーションを制御するための前記プロセッサによって実行されるコンピュータ・プログラム命令を保持するコンピュータ・メモリであって、前記コンピュータ・プログラム命令が、
前記プレゼンテーションの提示された内容および今後の内容を解析するように動作可能なプログラム・コードと、
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションに通信可能に結合されたユーザ端末からユーザ質問を受信するように動作可能なプログラム・コードと、
解析された内容に基づいて、前記ユーザ質問に回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるかどうかを判定する間、前記ユーザ質問をバッファリングするように動作可能なプログラム・コードと、
前記判定に応答して、
前記回答する内容が前記プレゼンテーションで提示された、または提示されることになるという判定に応答して、前記ユーザ質問をバッファ状態に維持し、前記回答する内容に関する通知をユーザにユーザ・インターフェースで提供すること、または
前記内容が提示されておらず、提示されないという判定に応答して、前記ユーザ質問を前記プレゼンテーションの発表者に転送することを可能にするように、前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースすること
の一方を実施するように動作可能なプログラム・コードと
を含む、前記コンピュータ・メモリと
を備える装置。
【請求項10】
前記回答する内容が提示されたという判定に応答して、前記ユーザ・インターフェース内の前記通知で前記回答する内容を前記ユーザに提供するように動作可能なプログラム・コード
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記プレゼンテーション内のブレーク・ポイントのセットを受け入れるように動作可能なプログラム・コードと、
ブレーク・ポイントの前記セットのうちの次のブレーク・ポイントが前記プレゼンテーション内のいつになるかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前記バッファ状態から前記ユーザ質問をリリースする前に、前記次のブレーク・ポイントまで待機するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記システムが前記次のブレーク・ポイントを待機する間に、前記質問がキュー内にあるという通知を提供するように動作可能なプログラム・コードをさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションに関する前のプレゼンテーション資料または指定された関連資料があるかどうかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前のプレゼンテーション資料または指定された関連資料をプレゼンテーション資料のセットに含めるように動作可能なプログラム・コードと、
前記ウェブ・ベースのプレゼンテーションを実行する前に、プレゼンテーション資料の前記セットを解析するように動作可能なプログラム・コードと、
前記プレゼンテーション資料から知識ソース(knowledge source)を作成するように動作可能なプログラム・コードと、
ユーザ質問に対する前記知識ソース内の前記回答する内容があるかどうかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前記通知で前記知識ソース内の前記回答する内容を使用するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記判定が、前記内容が提示されておらず、提示されないということである場合、ユーザ質問のセットを見つけるために複数のユーザ質問をフィルタリングするように動作可能なプログラム・コードと、
複数の参加者から受信された質問の前記セットからそれぞれの質問をグループ化するように動作可能なプログラム・コードであって、前記質問が、それぞれの質問の意図によってグループ化され、少なくとも第1のグループの質問が生成される、前記プログラム・コードと、
第1のグループの質問についてどれが最も完全な、または代表的な質問であるかを判定するように動作可能なプログラム・コードと、
前記第1のグループの質問のうちの最も完全な、または代表的な質問を前記発表者に転送するように動作可能なプログラム・コードと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
コンピュータ・プログラムであって、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるための、コンピュータ・プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のコンピュータ・プログラムを記録した、コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】