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特表2023-549681ネットワーク機能選択のためのランク処理のための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】ネットワーク機能選択のためのランク処理のための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0896 20220101AFI20231121BHJP
   H04L 41/0895 20220101ALI20231121BHJP
【FI】
H04L41/0896
H04L41/0895
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526073
(86)(22)【出願日】2021-05-18
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 US2021033031
(87)【国際公開番号】W WO2022093319
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】17/082,871
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サプラ,カワール
(72)【発明者】
【氏名】スリバスタバ,アンキット
(72)【発明者】
【氏名】アラバムダーン,ベンカテシュ
(57)【要約】
ネットワーク機能選択におけるランク処理のための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体である。方法は、ネットワーク機能発見ノードで、複数のプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するステップを含む。ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークのネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成される。方法は、各プロデューサネットワーク機能について、現在の負荷値とプロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定するステップを含む。方法は、各プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機能選択におけるランク処理のためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサのための命令を格納するメモリと、
前記少なくとも1つのプロセッサ上で実現されるネットワーク機能発見ノードとを含み、前記ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークの複数のネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成され、前記ネットワーク機能発見ノードは、
複数のプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、前記プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信し、
各プロデューサネットワーク機能について、前記現在の負荷値と前記プロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、前記プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定し、
各プロデューサネットワーク機能の前記利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するように構成される、システム。
【請求項2】
前記ネットワーク機能発見ノードは、各プロデューサネットワーク機能について、生成された前記ネットワーク機能の前記利用可能容量に基づいて、前記プロデューサネットワーク機能のための現在の優先順位を決定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ネットワーク機能発見ノードは、複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量によって前記ネットワーク機能インスタンスをソートし、前記インスタンスのソートされた位置に基づいて現在の優先順位を各インスタンスに割り当てるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ネットワーク機能発見ノードは、複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、前記インスタンス利用可能容量の平均容量を決定し、前記インスタンス利用可能容量が前記平均容量よりも大きい場合には各インスタンスを高優先順位インスタンスとして分類し、前記インスタンス利用可能容量が前記平均容量以下である場合には各インスタンスを低優先順位インスタンスとして分類するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ネットワーク機能発見ノードは、各プロデューサネットワーク機能について、前記プロデューサネットワーク機能のための前記現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るかどうかを判定し、前記現在の負荷が前記許容負荷しきい値を上回る場合には、少なくとも1つのネットワーク機能発見要求に応答する際に前記プロデューサネットワーク機能を考慮から外すように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記ネットワーク機能発見ノードは、外されたプロデューサネットワーク機能のための前記現在の負荷が減少負荷しきい値より低下したとの判定に応答して、前記外されたプロデューサネットワーク機能を再び考慮するように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ネットワーク機能発見ノードは、前記プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、前記プロデューサネットワーク機能の前記発行された容量と、前記プロデューサネットワーク機能のための発行された優先順位とを受信するように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ネットワーク機能発見ノードは、前記プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、前記プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信するように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記ネットワーク機能発見ノードは、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)、またはサービス通信プロキシ(SCP)である、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ネットワーク機能発見ノードは、前記電気通信ネットワークコアネットワークのサービスレベルで、前記プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を決定するように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
ネットワーク機能選択におけるランク処理のための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのプロセッサ上で実現されるネットワーク機能発見ノードで、複数のプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、前記プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するステップを含み、前記ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークの複数のネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成され、前記方法はさらに、
前記ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能について、前記現在の負荷値と前記プロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、前記プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定するステップと、
前記ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能の前記利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するステップとを含む、方法。
【請求項12】
各プロデューサネットワーク機能について、生成された前記ネットワーク機能の前記利用可能容量に基づいて、前記プロデューサネットワーク機能のための現在の優先順位を決定するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量によって前記ネットワーク機能インスタンスをソートし、前記インスタンスのソートされた位置に基づいて現在の優先順位を各インスタンスに割り当てるステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、前記インスタンス利用可能容量の平均容量を決定し、前記インスタンス利用可能容量が前記平均容量よりも大きい場合には各インスタンスを高優先順位インスタンスとして分類し、前記インスタンス利用可能容量が前記平均容量以下である場合には各インスタンスを低優先順位インスタンスとして分類するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
各プロデューサネットワーク機能について、前記プロデューサネットワーク機能のための前記現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るかどうかを判定し、前記現在の負荷が前記許容負荷しきい値を上回る場合には、少なくとも1つのネットワーク機能発見要求に応答する際に前記プロデューサネットワーク機能を考慮から外すステップを含む、請求項11~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
外されたプロデューサネットワーク機能のための前記現在の負荷が減少負荷しきい値より低下したとの判定に応答して、前記外されたプロデューサネットワーク機能を再び考慮するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、前記プロデューサネットワーク機能の前記発行された容量と、前記プロデューサネットワーク機能のための発行された優先順位とを受信するステップを含む、請求項11~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、前記プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信するステップを含む、請求項11~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記ネットワーク機能発見ノードは、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)、またはサービス通信プロキシ(SCP)である、請求項11~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
コンピュータのプロセッサによって実行されると複数のステップを行なうように前記コンピュータを制御する実行可能命令が格納された、非一時的コンピュータ読取可能媒体であって、前記複数のステップは、
少なくとも1つのプロセッサ上で実現されるネットワーク機能発見ノードで、複数のプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、前記プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するステップを含み、前記ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークの複数のネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成され、前記複数のステップはさらに、
前記ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能について、前記現在の負荷値と前記プロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、前記プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定するステップと、
前記ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能の前記利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するステップとを含む、非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本願は、2020年10月28日に出願された米国特許出願連続番号第17/082,871号の優先権利益を主張する。当該出願の開示は、その全体がここに引用により援用される。
【0002】
本明細書で説明される主題は、電気通信ネットワークにおいてネットワーク機能を選択するための方法およびシステムに関する。より特定的には、本明細書で説明される主題は、ネットワーク機能選択のためのランク処理のための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP(登録商標))は、電気通信規格協会のグループ間の提携である。3GPPは、3G、4G、およびロングタームエボリューション(Long Term Evolution :LTE)ネットワークを含む電気通信ネットワークのための携帯電話システム仕様を定義した。
【0004】
3GPPのための次世代ネットワークは、5Gネットワークである。5G仕様は、高いデータレート、減少した待ち時間、省エネルギー、コスト削減、より高いシステム容量、および接続されるデバイスの個数の増加を目標とする。
【0005】
3GPPは、その次世代5Gコアネットワークのためのサービスベースのアーキテクチャを定義してきた。サービスベースのアーキテクチャでは、サービスは、典型的にはデータ通信ネットワーク上の通信プロトコルを通して、アプリケーションコンポーネントによってソフトウェアコンポーネントに提供される。あるサービスは、たとえば、リモートでアクセスされ、システムにおける他のサービスとは独立して消費および更新され得る、個別の機能であり得る。
【0006】
ソフトウェアアプリケーションなどのより大きい機能システムの機能性を提供するために、異なるサービスをともに使用することができる。サービスベースのアーキテクチャは、分散されて別々に維持されるソフトウェアコンポーネントを統合することができる。
【0007】
したがって、ネットワーク機能選択のためのランク処理のための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体に対する要望が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
概要
ネットワーク機能選択におけるランク処理のための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体である。例示的なシステムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサのための命令を格納するメモリとを含む。システムは、少なくとも1つのプロセッサ上で実現されるネットワーク機能発見ノードを含む。
【0009】
ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークのネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成される。ネットワーク機能発見ノードは、複数のプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するように構成される。
【0010】
ネットワーク機能発見ノードは、各プロデューサネットワーク機能について、現在の負荷値とプロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定するように構成される。ネットワーク機能発見ノードは、各プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するように構成される。
【0011】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、各プロデューサネットワーク機能について、生成されたネットワーク機能の利用可能容量に基づいて、プロデューサネットワーク機能のための現在の優先順位を決定するように構成される。いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量によってネットワーク機能インスタンスをソートし、インスタンスのソートされた位置に基づいて現在の優先順位を各インスタンスに割り当てるように構成される。
【0012】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量の平均容量を決定し、インスタンス利用可能容量が平均容量よりも大きい場合には各インスタンスを高優先順位インスタンスとして分類し、インスタンス利用可能容量が平均容量以下である場合には各インスタンスを低優先順位インスタンスとして分類するように構成される。
【0013】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、各プロデューサネットワーク機能について、プロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るかどうかを判定し、現在の負荷が許容負荷しきい値を上回る場合には、少なくとも1つのネットワーク機能発見要求に応答する際にプロデューサネットワーク機能を考慮から外すように構成される。いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、外されたプロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が減少負荷しきい値より低下したとの判定に応答して、外されたプロデューサネットワーク機能を再び考慮するように構成される。
【0014】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、プロデューサネットワーク機能の発行された容量と、プロデューサネットワーク機能のための発行された優先順位とを受信するように構成される。いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信するように構成される。
【0015】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、ネットワーク機能(network function:NF)リポジトリ機能(network function repository function:NRF)、またはサービス通信プロキシ(service communications proxy:SCP)である。いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノードは、電気通信ネットワークコアネットワークのサービスレベルで、プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を決定するように構成される。
【0016】
ネットワーク機能選択におけるランク処理のための例示的な方法は、少なくとも1つのプロセッサ上で実現されるネットワーク機能発見ノードで、複数のプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するステップを含む。ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークの複数のネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成される。
【0017】
方法は、ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能について、現在の負荷値とプロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定するステップを含む。方法は、ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するステップを含む。
【0018】
いくつかの例では、方法は、各プロデューサネットワーク機能について、生成されたネットワーク機能の利用可能容量に基づいて、プロデューサネットワーク機能のための現在の優先順位を決定するステップを含む。いくつかの例では、方法は、複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量によってネットワーク機能インスタンスをソートし、インスタンスのソートされた位置に基づいて現在の優先順位を各インスタンスに割り当てるステップを含む。
【0019】
いくつかの例では、方法は、複数のネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量の平均容量を決定し、インスタンス利用可能容量が平均容量よりも大きい場合には各インスタンスを高優先順位インスタンスとして分類し、インスタンス利用可能容量が平均容量以下である場合には各インスタンスを低優先順位インスタンスとして分類するステップを含む。いくつかの例では、方法は、各プロデューサネットワーク機能について、プロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るかどうかを判定し、現在の負荷が許容負荷しきい値を上回る場合には、少なくとも1つのネットワーク機能発見要求に応答する際にプロデューサネットワーク機能を考慮から外すステップを含む。
【0020】
いくつかの例では、方法は、外されたプロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が減少負荷しきい値より低下したとの判定に応答して、外されたプロデューサネットワーク機能を再び考慮するステップを含む。いくつかの例では、方法は、プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、プロデューサネットワーク機能の発行された容量と、プロデューサネットワーク機能のための発行された優先順位とを受信するステップを含む。
【0021】
いくつかの例では、方法は、プロデューサネットワーク機能の各々を登録し、登録中、プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信するステップを含む。いくつかの例では、方法は、ネットワーク機能発見ノードは、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)、またはサービス通信プロキシ(SCP)である。いくつかの例では、方法は、電気通信ネットワークコアネットワークのサービスレベルで、プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を決定するステップを含む。
【0022】
いくつかの例では、コンピュータのプロセッサによって実行されると複数のステップを行なうようにコンピュータを制御する実行可能命令が格納された、非一時的コンピュータ読取可能媒体であって、複数のステップは、少なくとも1つのプロセッサ上で実現されるネットワーク機能発見ノードで、複数のプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するステップを含み、ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークの複数のネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成され、複数のステップはさらに、ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能について、現在の負荷値とプロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定するステップと、ネットワーク機能発見ノードで、各プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するステップとを含む。
【0023】
本明細書で説明される主題は、ハードウェアおよび/またはファームウェアと組合されたソフトウェアにおいて実現され得る。たとえば、本明細書で説明される主題は、プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実現され得る。例示的な一実現化例では、本明細書で説明される主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されるとステップを行なうようにコンピュータを制御するコンピュータ実行可能命令を格納したコンピュータ読取可能媒体を使用して実現され得る。
【0024】
本明細書で説明される主題を実現するのに好適である例示的なコンピュータ読取可能媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブルロジックデバイス、および特定用途向け集積回路といった非一時的デバイスを含む。加えて、本明細書で説明される主題を実現するコンピュータ読取可能媒体は、単一のデバイスまたはコンピューティングプラットフォーム上に位置していてもよく、もしくは、複数のデバイスまたはコンピューティングプラットフォームにわたって分散されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】サービスベースのアーキテクチャを使用する例示的な電気通信ネットワークコアを示すブロック図である。
図2】例示的な電気通信コアネットワークのブロック図である。
図3】例示的なネットワーク機能発見手順を示すコールフロー図である。
図4】ネットワーク機能選択におけるランク処理のための例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
電気通信ネットワークコアでのネットワーク機能選択におけるランク処理のための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体である。特に、開示される主題は、電気通信ネットワークコアのネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成されたネットワーク機能発見ノードを含む。
【0027】
3GPP 5G仕様は、通信ネットワークコアにおけるコンポーネント同士が互いに通信するやり方を特定する。5Gにおけるコアネットワークは、ネットワーク要素が、電気通信ネットワークコアにおける他のネットワーク要素によって、たとえばREST APIを使用して消費され得るサービスを広告して提供する、サービスベースのアーキテクチャに従う。これは、電気通信ネットワークにおけるウェブスケール技術およびソフトウェアの採用を可能にする。
【0028】
5Gアーキテクチャでは、焦点は、密結合の機能およびポイントツーポイントインターフェイスではなく、疎結合のサービス上にある。たとえば、HTTP/2が、サービスベースのアプリケーション層プロトコルとして使用される。5Gアーキテクチャは、固有の制御およびユーザプレーン分離をサポートする。5Gアーキテクチャは、統合されたデータ管理フレームワーク、拡張され統合されたポリシーフレームワーク、および拡張されたネットワーク公開機能性をサポートする。
【0029】
通信ネットワークコアにおけるネットワーク機能は、プロデューサネットワーク機能およびコンシューマネットワーク機能と考えられ得る。プロデューサネットワーク機能は、サービスを消費するコンシューマネットワーク機能のためのサービスを提供する。いくつかのネットワーク機能は、ある時はコンシューマネットワーク機能として、また、ある時はプロデューサネットワーク機能として作用するであろう。
【0030】
3GPP仕様は、好ましいプロデューサネットワーク機能を選択するための複数のパラメータを提供する。プロデューサネットワーク機能の観点から見ると、
・ネットワーク機能発見手順中、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)が、プロデューサネットワーク機能の優先順位、負荷、および容量についての情報を消費者ネットワーク機能に提供する
・優先順位および容量情報は通常、登録手順中に提供される;しかしながら、当該情報は更新されないかもしれない
・負荷情報は本質的に動的である。
【0031】
コンシューマネットワーク機能は、NRFによって報告されるような優先順位に基づいてプロデューサネットワーク機能を選択し得る。しかしながら、ネットワーク機能優先順位情報は、静的情報であり得る。静的情報は、適切なプロデューサ機能を選択する際、動的情報ほど有用ではないかもしれない。
【0032】
本明細書で説明されるシステムは、利用可能容量を計算し、次に、動的優先順位情報を提供するように構成され得る。
【0033】
いくつかの例では、プロデューサネットワーク機能は、登録中にそれらの容量および優先順位を報告する。プロデューサネットワーク機能はオプションで、登録後にそれらの容量および優先順位を更新することを選んでもよい。
【0034】
次に、プロデューサネットワーク機能は、負荷情報をNRFに周期的に報告する。NRFは負荷情報を、ネットワーク機能発見手順中に格納された容量および優先順位情報とともに使用することができる。
【0035】
NRFは、以下のものを計算するためにランク処理アルゴリズムを使用することができる:
・容量および負荷を使用することによる利用可能容量
・利用可能容量に動的に基づく優先順位。
【0036】
NRFは、利用可能容量と動的に計算された優先順位とに基づいて発見応答を更新する。手順は、3GPP仕様によって特定されるような発見クエリ手順に準拠する。
【0037】
ランク処理アルゴリズムは、NRFが、それらの利用可能容量に基づいてネットワーク機能に優先順位を付けることを可能にする。いくつかの例では、NRFは、以下の構成を可能にする:
・許容負荷しきい値:現在の負荷がこのしきい値を上回ると、ネットワーク機能インスタンスが大いに負荷をかけられていると考えられる
・減少負荷しきい値:現在の負荷がこのしきい値を下回ると、ネットワーク機能インスタンスがもはや大いに負荷をかけられていないと考えられる、現在の負荷のためのしきい値。
【0038】
NRFは、現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るあらゆるプロデューサネットワーク機能を、ネットワーク機能発見応答から外すように構成され得る。次に、外されたあらゆるプロデューサネットワーク機能の現在の負荷が減少負荷しきい値を下回ると、NRFは、当該プロデューサネットワーク機能を考慮し得る。
【0039】
いくつかの例では、NRFは発見手順出力を処理し、以下のようにプロデューサネットワーク機能の現在の負荷に基づいて利用可能容量を割り当てる:
=P-(P
式中、
・C=ネットワーク機能インスタンスの利用可能容量;
・P=ネットワーク機能インスタンスの発行された容量;および
・P=ネットワーク機能インスタンスの発行された負荷(%)。
【0040】
いくつかの例では、NRFは、以下のように利用可能容量に基づいてプロデューサネットワーク機能インスタンスを分類する:
・利用可能容量の算術平均を計算する
o算術平均=ネットワーク機能インスタンスのΣC/ネットワーク機能インスタンスの個数
・プロデューサネットワーク機能を以下のものへと分類する:
o高い優先順位-算術平均よりも大きい利用可能容量
o低い優先順位-算術平均よりも大きい利用可能容量。
【0041】
NRFは次に、利用可能容量(available capacity:C)に基づいてプロデューサネットワーク機能のリストをソートし、リストにおける位置に従って優先順位を割り当て得る。ランク処理アルゴリズムは、ネットワーク機能およびネットワーク機能サービスレベルの双方で適用され得る。
【0042】
本明細書で説明されるシステムは、以下の利点のうちの1つ以上を提供することができる:
・負荷に基づいたプロデューサネットワーク機能インスタンス選択を行なうことから、コンシューマネットワーク機能を除外する
oコンシューマネットワーク機能でのリソース利用を減少させる
oネットワークにおける潜在的な待ち時間の減少
・電気通信ネットワークコアにおけるプロデューサネットワーク機能間での負荷平衡を改良または最適化する
・高負荷のプロデューサネットワーク機能の選択を回避する;それは、以下のもののうちの1つ以上を改良し得る:
o応答遅延
oメッセージ成功率
o往復待ち時間
oKPIおよびSLA
・異なるネットワークデプロイメントにおいて適用される柔軟性:
oPLMNレベル
oスライスレベル
o共有スライスレベル
・ランク処理アルゴリズムは、サービス通信プロキシ(SCP)または他の適切なネットワーク機能発見ノードで使用され得る。
【0043】
図1は、サービスベースのアーキテクチャを使用する例示的な電気通信ネットワークコア100を示すブロック図である。電気通信ネットワークコア100はたとえば、3GPP 5G電気通信ネットワークコアであり得る。図1に示すように、電気通信ネットワークコア100は、互いに通信するネットワーク機能を含む。
【0044】
図1に示されたネットワーク機能は、電気通信ネットワークコア100におけるネットワーク機能の例に過ぎない。他のタイプの適切なネットワーク機能が含まれていてもよく、いくつかの例では、電気通信ネットワークコア100は、より少ないネットワーク機能を含むであろう。
【0045】
図1に示すように、電気通信ネットワークコア100は、ネットワークスライス選択機能(network slice selection function:NSSF)104と、ネットワーク公開機能(network exposure function:NEF)106と、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)108と、ポリシー制御機能(policy control function:PCF)110と、統合データ管理(unified data management:UDM)機能112と、アプリケーション機能(application function:AF)114と、セキュリティエッジ保護プロキシ(security edge protection proxy:SEPP)116と、EIR118と、インターワーキング機能(interworking function:IWF)120と、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function:AMF)122と、認証サーバ機能(authentication server function:AUSF)と、ブートストラッピングサーバ機能(bootstrapping server function:BSF)126と、セッション管理機能(session management function:SMF)128とを含む。
【0046】
図1に示すネットワーク機能のうちのいくつかは、5G-4Gインターワーキングのために使用される。たとえば、NSSF104、NEF106、NRF108、SEPP116、EIR118、IWF120、およびBSF126は、5G-4Gインターワーキングを容易にするために使用され得る。
【0047】
NRF108は、5Gサービスベースのアーキテクチャの主要コンポーネントであり得る。NRF108は、オペレータのネットワークで利用可能なすべての5G要素と、手動介入なしで、または最小の手動介入でインスタンス化され、スケール変更され、終了されると予想される、5Gコアにおける当該要素の各々によって提供されるサービスとの更新されたリポジトリを維持する。サービスのリポジトリとしてサービス提供することに加えて、NRF108はまた、5G要素が互いを発見し、所望の要素の更新されたステータスを得ることを可能にする発見メカニズムをサポートする。
【0048】
いくつかの例では、NRF108は、以下の機能をサポートする:
・5Gコアネットワークにおける利用可能なNFインスタンスおよびそれらのサポートされるサービスのプロファイルを維持する
・コンシューマNFインスタンスが、5Gコアネットワークにおける他のプロバイダNFインスタンスを発見することを可能にする
・NFインスタンスが、他のNFインスタンスのステータスを追跡することを可能にする。
【0049】
NRFは、5Gコアネットワークにおけるすべての他の要素と対話し、それは、以下のサービスを通して上述の機能をサポートする:
・管理サービス
・発見サービス。
【0050】
NRF108は、クラウドコンピューティング環境において、たとえばルーティング制御、回復力、および可観測性といった、サービスベースのアーキテクチャを容易にするためのさまざまなサービスを電気通信ネットワークコア100に提供するためのネットワーク機能とともにデプロイメントされ得る。
【0051】
NRF108は、クラウドコンピューティング環境にデプロイメントされた他のサービスによって共有される別個のソフトウェア層として実現され得る。
【0052】
NRF108は、負荷平衡などのタスクのために構成され得る。NRF108は、たとえば以下のものについてのリアルタイム情報を格納し得る:
・失敗したネットワーク機能、または応答しないネットワーク機能
・各ネットワーク機能の負荷状態
・ネットワーク機能応答時間
・ネットワーク機能接続健全性。
【0053】
そのような情報をNRF108で格納することは、NRF108でのよりよいネットワーク機能選択意思決定をもたらし得る。
【0054】
NRF108、または別の適切なネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークのネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成され得る。NRF108は、プロデューサネットワーク機能から、プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信し得る。NRF108は、各プロデューサネットワーク機能について、現在の負荷値とプロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定し得る。NRF108は、各プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答し得る。
【0055】
電気通信ネットワークコア100はSCPを含み得る。それは非集中的な解決策であり、制御プレーンとデータプレーンとから構成される。SCPは、ルーティング制御、回復力、および可観測性をコアネットワークに提供するための5Gネットワーク機能とともにデプロイメントされる。いくつかの例では、SCPは、ネットワーク機能インスタンスへのデフォルトアウトバウンドプロキシとしてデプロイメントされ、または、SCPがクラウド固有の環境における各ネットワーク機能でのアウトバウンドプロキシとして構成される場合にはルータモデルとしてデプロイメントされる。SCPは、以下の利点を5Gコアネットワークアーキテクチャに提供する:
・改良された負荷平衡
・ルーティング制御
・メッセージ優先順位割り当て/オーバーライド
・回路遮断および外れ値検出
・過負荷制御
・可観測性。
【0056】
図2は、ネットワーク機能発見ノード202と、プロデューサネットワーク機能204と、コンシューマネットワーク機能206とを含む、例示的な電気通信コアネットワーク200のブロック図である。ネットワーク機能発見ノード202は、少なくとも1つのプロセッサ208と、プロセッサ208のための命令を格納するメモリ210との上で実現される。たとえば、ネットワーク機能発見ノード202は、分散コンピューティングシステム上で実現され得る。ネットワーク機能発見ノード202は、たとえばNRFまたはSCPで実現され得る。
【0057】
ネットワーク機能発見ノード202は、ネットワーク機能登録エンジン212と、動的負荷レシーバ214と、発見要求ハンドラ216とを含む。ネットワーク機能発見ノード202は、たとえばサービスレベルで、またはインスタンスレベルで、またはそれら双方でランク処理アルゴリズムを実行し得る。
【0058】
ネットワーク機能登録エンジン212は、プロデューサネットワーク機能204を登録するように構成される。登録中、ネットワーク機能登録エンジン212は、プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信し得る。ネットワーク機能登録エンジン212は、登録中、プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信し得る。登録はまた、たとえば、発行された容量、許容負荷しきい値、減少負荷しきい値、および任意の他の適切な情報を受信することを含み得る。
【0059】
動的負荷レシーバ214は、各プロデューサネットワーク機能から、プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するように構成される。現在の負荷値を受信するための周期は、たとえばある量の時間が経過した後といった、規則的な周期であってもよく、または、たとえば特定された事象がプロデューサネットワーク機能で検出されることに応答してといった、不規則な周期であってもよい。
【0060】
動的負荷レシーバ214は、各プロデューサネットワーク機能について、現在の負荷値とプロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいてプロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定することによって、ランク処理アルゴリズムを行なうように構成される。
【0061】
いくつかの例では、動的負荷レシーバ214は、以下のようにプロデューサネットワーク機能の現在の負荷に基づいて利用可能容量を割り当てる:
=P-(P
式中、
・C=ネットワーク機能インスタンスの利用可能容量;
・P=ネットワーク機能インスタンスの発行された容量;および
・P=ネットワーク機能インスタンスの発行された負荷(%)。
【0062】
いくつかの例では、動的負荷レシーバ214は、以下のように利用可能容量に基づいてプロデューサネットワーク機能インスタンスを分類する:
・利用可能容量の算術平均を計算する
o算術平均=ネットワーク機能インスタンスのΣC/ネットワーク機能インスタンスの個数
・プロデューサネットワーク機能を以下のものへと分類する:
o高い優先順位-算術平均よりも大きい利用可能容量
o低い優先順位-算術平均よりも大きい利用可能容量。
【0063】
動的負荷レシーバ214は次に、利用可能容量(C)に基づいてプロデューサネットワーク機能のリストをソートし、リストにおける位置に従って優先順位を割り当て得る。
【0064】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノード202は、以下の構成を可能にする:
・許容負荷しきい値:現在の負荷がこのしきい値を上回ると、ネットワーク機能インスタンスが大いに負荷をかけられていると考えられる
・減少負荷しきい値:現在の負荷がこのしきい値を下回ると、ネットワーク機能インスタンスがもはや大いに負荷をかけられていないと考えられる、現在の負荷のためのしきい値。
【0065】
ネットワーク機能発見ノード202は、現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るあらゆるプロデューサネットワーク機能を、ネットワーク機能発見応答から外すように構成され得る。次に、外されたあらゆるプロデューサネットワーク機能の現在の負荷が減少負荷しきい値を下回ると、ネットワーク機能発見ノード202は、当該プロデューサネットワーク機能を再び考慮し得る。
【0066】
発見要求ハンドラ216は、各プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するように構成される。たとえば、発見要求ハンドラ216は、コンシューマネットワーク機能からプロデューサネットワーク機能発見要求を受信し、プロデューサネットワーク機能発見要求における1つ以上の基準に応答するプロデューサネットワーク機能のリストを決定し、プロデューサネットワーク機能のための識別子のリストとともにネットワーク機能発見応答をコンシューマネットワーク機能に送り返し得る。リストは、たとえば、利用可能容量または優先順位によってソートされてもよく、もしくは、ネットワーク機能発見応答は、リスト上のプロデューサネットワーク機能のための利用可能容量および/または優先順位値を含んでいてもよい。
【0067】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノード202は、いくつかのネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量によってネットワーク機能インスタンスをソートし、インスタンスのソートされた位置に基づいて現在の優先順位を各インスタンスに割り当てるように構成される。いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノード202は、いくつかのネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量の平均容量を決定し、インスタンス利用可能容量が平均容量よりも大きい場合には各インスタンスを高優先順位インスタンスとして分類し、インスタンス利用可能容量が平均容量以下である場合には各インスタンスを低優先順位インスタンスとして分類するように構成される。
【0068】
いくつかの例では、ネットワーク機能発見ノード202は、各プロデューサネットワーク機能について、プロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るかどうかを判定し、現在の負荷が許容負荷しきい値を上回る場合には、少なくとも1つのネットワーク機能発見要求に応答する際にプロデューサネットワーク機能を考慮から外すように構成される。ネットワーク機能発見ノード202は次に、外されたプロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が減少負荷しきい値より低下したとの判定に応答して、外されたプロデューサネットワーク機能を再び考慮するように構成され得る。
【0069】
図3は、例示的なネットワーク機能発見手順300を示すコールフロー図である。図3は、2つのプロデューサネットワーク機能304および306、ならびにコンシューマネットワーク機能308と通信するNRF302を示す。
【0070】
プロデューサネットワーク機能304は、登録手順中、容量および優先順位値をNRF302に送信する(たとえば、容量:700;優先順位:1)。プロデューサネットワーク機能306も、登録中、容量および優先順位値をNRF302に送信する(たとえば、容量:1000;優先順位:2)。
【0071】
プロデューサネットワーク機能304は、第1のメッセージ310において現在の負荷値(たとえば、負荷:40%)をNRF302に送信する。プロデューサネットワーク機能306は、第2のメッセージ312において現在の負荷値(たとえば、負荷:40%)をNRF302に送信する。
【0072】
NRF302は、ランク処理アルゴリズム314を行なう。たとえば、上に与えられた例示的な数字を用いて続けると、NRF302は以下の値を計算する:
・プロデューサネットワーク機能304-利用可能容量:420;計算された優先順位:2
・プロデューサネットワーク機能306-利用可能容量:700;計算された優先順位:1。
【0073】
図3に示す例は、NRF302がインスタンスレベルで、すなわち、所与のネットワーク機能の別個のインスタンス間でランク処理アルゴリズムを行なうことを示す。NRF302はまた、サービスレベルで、すなわち、別個のインスタンスを各々有し得る別個のサービス間でランク処理アルゴリズムを行なうように構成され得る。
【0074】
NRF302は、第3のメッセージ316においてコンシューマネットワーク機能308からネットワーク機能発見サービス要求を受信する。たとえば、メッセージ316は、クエリパラメータと局所性とを含み得る。NRF302は、ランク処理アルゴリズム314を行なうことから決定された優先順位値を使用して、応答を決定する。
【0075】
NRF302は、第4のメッセージ318においてネットワーク機能発見応答をコンシューマネットワーク機能308に送信することによって、ネットワーク機能発見サービス要求に応答する。たとえば、メッセージ318は、以下の情報を含み得る:
・プロデューサネットワーク機能304識別子-利用可能容量:420;計算された優先順位:2
・プロデューサネットワーク機能306識別子-利用可能容量:700;計算された優先順位:1。
【0076】
コンシューマネットワーク機能308は次に、動的に決定された利用可能容量または優先順位値を使用してプロデューサネットワーク機能を選択し得る。この場合、プロデューサネットワーク機能304が当初、より高い優先順位値を有するが、現在の負荷値に基づくと、プロデューサネットワーク機能306がより高い優先順位値を有する。コンシューマネットワーク機能308は、プロデューサネットワーク機能306を選択するように決定し得る。なぜなら、それが、より多くの利用可能容量とより高い優先順位値とを有するためである。
【0077】
プロデューサネットワーク機能304およびプロデューサネットワーク機能306は、現在の負荷値を用いてメッセージをNRF302に周期的に送信し続け得る。NRF302は次に、プロデューサネットワーク機能304およびプロデューサネットワーク機能306のための利用可能容量および優先順位値を決定するために、ランク処理アルゴリズムを行ない続け得る。次にネットワーク機能発見要求を送信するコンシューマネットワーク機能は、動的な利用可能容量および優先順位値を受信し得る。それらは次に、コンシューマネットワーク機能が、よりよいサービスを提供し、プロデューサネットワーク機能の過負荷を緩和し得るプロデューサネットワーク機能を選ぶことを可能にし得る。
【0078】
図4は、ネットワーク機能選択におけるランク処理のための例示的な方法400のフロー図である。方法400は、少なくとも1つのプロセッサ上で実現されるネットワーク機能発見ノードによって行なわれ得る。たとえば、方法400は、NRFまたはSCP、または任意の他の適切なネットワーク機能発見ノードによって行なわれ得る。ネットワーク機能発見ノードは、電気通信コアネットワークのネットワーク機能間でサービス発見を行なうように構成される。
【0079】
方法400は、プロデューサネットワーク機能を登録するステップ(402)を含む。登録中、方法400は、プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信するステップを含み得る。方法400は、登録中、プロデューサネットワーク機能のための負荷報告のレートを特定する負荷報告間隔を受信するステップを含み得る。登録はまた、たとえば、発行された容量、許容負荷しきい値、減少負荷しきい値、および任意の他の適切な情報を受信することを含み得る。
【0080】
方法400は、いくつかのプロデューサネットワーク機能の各プロデューサネットワーク機能から、プロデューサネットワーク機能によって担持されるコンピューティング負荷を特定する現在の負荷値を周期的に受信するステップ(404)を含む。
【0081】
方法400は、各プロデューサネットワーク機能について、現在の負荷値とプロデューサネットワーク機能の発行された容量とに基づいて、プロデューサネットワーク機能のための利用可能容量を決定するステップ(406)を含む。いくつかの例では、方法400は、各プロデューサネットワーク機能について、生成されたネットワーク機能の利用可能容量に基づいて、プロデューサネットワーク機能のための現在の優先順位を決定するステップを含む。
【0082】
いくつかの例では、方法400は、いくつかのネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量によってネットワーク機能インスタンスをソートし、インスタンスのソートされた位置に基づいて現在の優先順位を各インスタンスに割り当てるステップを含む。いくつかの例では、方法400は、いくつかのネットワーク機能インスタンスの各インスタンスについてインスタンス利用可能容量を決定し、インスタンス利用可能容量の平均容量を決定し、インスタンス利用可能容量が平均容量よりも大きい場合には各インスタンスを高優先順位インスタンスとして分類し、インスタンス利用可能容量が平均容量以下である場合には各インスタンスを低優先順位インスタンスとして分類するステップを含む。
【0083】
いくつかの例では、方法400は、各プロデューサネットワーク機能について、プロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が許容負荷しきい値を上回るかどうかを判定し、現在の負荷が許容負荷しきい値を上回る場合には、少なくとも1つのネットワーク機能発見要求に応答する際にプロデューサネットワーク機能を考慮から外すステップを含む。方法400は次に、外されたプロデューサネットワーク機能のための現在の負荷が減少負荷しきい値より低下したとの判定に応答して、外されたプロデューサネットワーク機能を再び考慮するステップを含み得る。
【0084】
方法400は、各プロデューサネットワーク機能の利用可能容量を使用して、コンシューマネットワーク機能からのネットワーク機能発見要求に応答するステップ(408)を含む。
【0085】
方法400は、以下の利点のうちの1つ以上を提供することができる:
・負荷に基づいたプロデューサネットワーク機能インスタンス選択を行なうことから、コンシューマネットワーク機能を除外する
oコンシューマネットワーク機能でのリソース利用を減少させる
oネットワークにおける潜在的な待ち時間の減少
・電気通信ネットワークコアにおけるプロデューサネットワーク機能間での負荷平衡を改良または最適化する
・高負荷のプロデューサネットワーク機能の選択を回避する;それは、以下のもののうちの1つ以上を改良し得る:
o応答遅延
oメッセージ成功率
o往復待ち時間
oKPIおよびSLA
・異なるネットワークデプロイメントにおいて適用される柔軟性:
oPLMNレベル
oスライスレベル
o共有スライスレベル
・ランク処理アルゴリズムは、サービス通信プロキシ(SCP)または他の適切なネットワーク機能発見ノードで使用され得る。
【0086】
具体的な例および特徴が上述されてきたが、これらの例および特徴は、ある特定の特徴に関して例がたった1つしか説明されない場合であっても、本開示の範囲を限定するよう意図されてはいない。この開示で提供された特徴の例は、特に明記しない限り、限定的であるというよりむしろ例示的であるよう意図される。上述の説明は、そのような代替案、変更、および均等物を、この開示の利益を有する当業者には明らかであるように網羅するよう意図される。
【0087】
本開示の範囲は、この明細書で(明示的にまたは暗黙的に)開示された任意の特徴もしくは特徴の組合せ、または開示された特徴の任意の一般化を、そのような特徴または一般化がこの明細書で説明された問題のうちのいずれかまたはすべてを緩和するかどうかに関わらず、含む。したがって、新しい請求項が、本願(または本願への優先権を主張する出願)の審査手続中に、特徴の任意のそのような組合せに対して作成されてもよい。
【0088】
特に、添付された請求項を参照して、従属請求項からの特徴が独立請求項からの特徴と組合されてもよく、それぞれの独立請求項からの特徴が、添付された請求項で列挙された具体的な組合せのみならず、任意の適切な態様で組合されてもよい。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】