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特表2023-549695太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G05F 1/67 20060101AFI20231121BHJP
【FI】
G05F1/67 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526207
(86)(22)【出願日】2020-10-29
(85)【翻訳文提出日】2023-06-26
(86)【国際出願番号】 CN2020124781
(87)【国際公開番号】W WO2022087955
(87)【国際公開日】2022-05-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521531171
【氏名又は名称】ファーウェイ デジタル パワー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,ジウ
(72)【発明者】
【氏名】グゥ,グォレイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョォン,シャオホォイ
【テーマコード(参考)】
5H420
【Fターム(参考)】
5H420BB03
5H420BB14
5H420CC03
5H420DD03
5H420EB01
5H420EB13
5H420EB37
5H420EB39
5H420FF03
5H420FF04
5H420FF05
5H420FF22
5H420FF23
(57)【要約】
本出願は、太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法に関する。太陽光発電システムは、DC/DCコンバータとDC/ACコンバータを含む。DC/DCコンバータ、DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池はバスバーを介して接続される。DC/DCコンバータは、太陽光発電直流源に接続され、太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点トラッキングを実行する。DC/ACコンバータに接続された負荷が、負荷電力を持つ。エネルギー貯蔵電池は、最大充電電力と最大放電電力を持つ。本方法は、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することを含む。複数の異なる不連続電圧間隔は、インバータの異なる動作状態に対応する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法であって、前記太陽光発電システムは、DC/DCコンバータとDC/ACコンバータを有し、前記DC/DCコンバータ、前記DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池はバスバーを介して接続され、前記DC/DCコンバータは、太陽光発電直流源に接続されるとともに前記太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを実行し、前記DC/ACコンバータに接続された負荷が負荷電力を持ち、前記エネルギー貯蔵電池は最大充電電力及び最大放電電力を持ち;前記方法は:
最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記複数の異なる不連続電圧間隔は、前記インバータの異なる動作状態に対応する、
方法。
【請求項2】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第1電圧間隔は、BST側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力に達し、前記太陽光発電直流源の太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力より小さく、前記太陽光発電直流源の前記太陽光発電出力電力は前記負荷電力と前記最大充電電力の和に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第2電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力より小さく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力に達し、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記負荷は交流グリッドから補償電力を取得し、前記補償電力は前記負荷電力引く前記最大太陽光発電電力足す前記最大放電電力に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第4電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力より大きく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧が制御する方法であって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第2電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第4電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値は前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法はさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;を含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第5電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力は、前記最大充電電力より小さく、且つ、前記最大放電電力より大きい、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第5電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値は、前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記方法はさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように、前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ、を含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記最大充電電力及び前記最大放電電力はあらかじめ設定される、
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
DC/DCコンバータ;
DC/ACコンバータであって、前記DC/DCコンバータ、前記DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池がバスバーを介して接続され、前記DC/DCコンバータは太陽光発電直流源に接続されるとともに前記太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを実行し、前記DC/ACコンバータに接続された負荷が負荷電力を持ち、前記エネルギー貯蔵電池は最大充電電力と最大放電電力を持つ、DC/ACコンバータ;及び
バスバー電圧コントローラであって:
最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するように構成され、
前記複数の異なる不連続電圧間隔は、前記インバータの異なる動作状態に対応する、
バスバー電圧コントローラ;を有する、
太陽光発電システム。
【請求項15】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第1電圧間隔は、BST側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力に達し、前記太陽光発電直流源の太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力より小さく、前記太陽光発電直流源の前記太陽光発電出力電力は前記負荷電力と前記最大充電電力の和に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項16】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第2電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力より小さく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項17】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力に達し、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記負荷は交流グリッドから補償電力を取得し、前記補償電力は前記負荷電力引く前記最大太陽光発電電力足す前記最大放電電力に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項18】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第4電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力より大きく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項19】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第2電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第4電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値は前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項20】
前記バスバー電圧コントローラはさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;ように構成される、
請求項19に記載の太陽光発電システム。
【請求項21】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項20に記載の太陽光発電システム。
【請求項22】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第5電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力は、前記最大充電電力より小さく、且つ、前記最大放電電力より大きい。
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項23】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第5電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値は前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項24】
前記バスバー電圧コントローラはさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;
ように構成される、
請求項23に記載の太陽光発電システム。
【請求項25】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項24に記載の太陽光発電システム。
【請求項26】
前記最大充電電力及び前記最大放電電力はあらかじめ設定される、
請求項14乃至25のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、パワーエレクトロニクス技術、具体的には、太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電などの新エネルギー技術は急速に発展した。太陽光発電は、半導体材料の太陽光発電電力効果を利用して日射エネルギーを電気エネルギーに変換することを指す。例えば、太陽電池モジュールを光に当てると直流が発生する。太陽電池モジュールは、太陽光発電システムの中核部分である。いくつかの太陽電池が直列及び並列に接続され、単一のモジュールにパッケージ化して、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する。複数の太陽電池モジュールを直列及び並列に接続して、太陽光発電アレイを形成する。
【0003】
太陽光発電システムでは、太陽光発電アレイが負荷にエネルギーを供給する。光及び環境要因により、太陽光発電アレイが提供するエネルギーは変動し、最大太陽光発電電力を得るために最大電力点追跡(Maximum Power Point Tracking、MPPT)技術を使用して出力電圧及び電流を追跡することがある。さらに、太陽光発電アレイによって提供される余剰エネルギーがあるとき、余剰エネルギーは貯蔵されるか、交流グリッドに送られることがある。日射が不足している場合、又は太陽光発電アレイによって提供されるエネルギーが不足している場合、エネルギー貯蔵装置はシステムの負荷にエネルギーを提供する。そのため、太陽光発電システムは負荷の変化に合わせるようにエネルギー貯蔵装置の充電/放電電力を制御する必要がある。
【0004】
従来の技術では、エネルギー貯蔵装置の充電/放電電力はバスバー電圧に基づいて算出され、バスバー電圧と充電電力との間、及びバスバー電圧と放電電力との間に直線関係にある。充電/放電効率を最大化するためには、インバータのバスバーコンデンサが通常大きな値を持つという事実のため、バスバー電圧を一定範囲に徐々に調整する必要がある。しかし、これは、バスバー電圧の広い調整範囲及び遅い動的応答をもたらす。結果として、インバータの変換効率は高くなく、これはシステムの収益を減少させるだけでなく、負荷の変化に合うように充電/放電電力を制御するためのバスバー電圧の迅速な調整にもつながらない。
【発明の概要】
【0005】
本出願の目的は、太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法を提供することである。太陽光発電システムは、DC/DCコンバータ及びDC/ACコンバータを含む。DC/DCコンバータ、DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池はバスバーを介して接続され、DC/DCコンバータは、太陽光発電直流源に接続されるとともに太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを実行し、DC/ACコンバータに接続された負荷が負荷電力を持ち、エネルギー貯蔵電池は最大充電電力及び最大放電電力を持つ。本方法は:最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップを含み、複数の異なる不連続電圧間隔は異なるインバータの動作状態に対応する。これにより、バスバー電圧は、インバータの動作状態の切り替えを実現するように複数の異なる不連続電圧間隔になるように制御され、安定性と柔軟性を促進する。また、バスバー電圧は、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて制御され、これは、負荷の急激な変化及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力の変化への高速応答のシナリオで高速電力バランスを実現し、それによってインバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させ、システム収益を増加させる。
【0006】
第1の態様によると、本出願の実施形態は、太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法を提供し、太陽光発電システムは、DC/DCコンバータとDC/ACコンバータを含み、DC/DCコンバータ、DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池はバスバーを介して接続され、DC/DCコンバータは、太陽光発電直流源に接続され、太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを実行し、DC/ACコンバータに接続された負荷が負荷電力を持ち、エネルギー貯蔵電池は、最大充電電力と最大放電電力を持つ。本方法は:最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップを含み、複数の異なる不連続電圧間隔は、インバータの異なる動作状態に対応する。
【0007】
第1の態様で述べた技術的解決策によると、バスバー電圧は、インバータの動作状態の切り替えを実現するために複数の異なる不連続電圧間隔になるように制御され、安定性と柔軟性を促進する。また、バスバー電圧は、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて制御され、これは、負荷の急激な変化及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力の変化への高速応答のシナリオで高速電力バランスを実現し、それによってインバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させシステム収益を増加させる。
【0008】
第1の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップを含み、第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がBST側のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の充電電力は最大充電電力に達し、太陽光発電直流源の太陽光発電出力電力が最大太陽光発電電力より小さく、太陽光発電直流源の太陽光発電出力電力は負荷電力と最大充電電力の和に等しい。
【0009】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、特定の電圧間隔になるように制御される。
【0010】
第1の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップを含み、第2電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の充電電力は最大充電電力より小さく、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力は、最大太陽光発電電力に達し、エネルギー貯蔵電池の充電電力は最大太陽光発電電力引く負荷電力に等しい。
【0011】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、特定の電圧間隔になるように制御される。
【0012】
第1の態様によれば、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップは:最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大放電電力より小さい場合、第3電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップを含み、第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がINV側のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の放電電力は最大放電電力に達し、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が最大太陽光発電電力に達し、負荷は、交流グリッドから補償電力を取得し、補償電力は、負荷電力引く最大太陽光発電電力足す最大放電電力に等しい。
【0013】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、特定の電圧間隔になるように制御される。
【0014】
第1の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップは:最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップを含み、第4電圧間隔は、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態が、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の放電電力は、最大放電電力より大きく、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力は、最大太陽光発電電力に達し、エネルギー貯蔵電池の放電電力は最大太陽光発電電力引く負荷電力に等しい。
【0015】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、特定の電圧間隔に制御され。
【0016】
第1の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップであって、第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップであって、第2電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップであって、第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、又は、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップであって、第4電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップを含み、BST側のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値はINV側のバスバー電圧の基準値より大きい。
【0017】
このように、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて異なる電圧間隔になるように制御される。
【0018】
第1の態様によると、可能な実装では、本方法はさらに:バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、インバータのバスバー電圧のサンプリング値及びBST側のバスバー電圧の基準値に基づいてBST側のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;バスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びINV側のバスバー電圧の基準値に基づいてINV側のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の充電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に基づいてエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;及びバスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の放電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に基づいてエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;を含む。
【0019】
このようにして、対応するループ制御命令はバスバー電圧のサンプリング値と電圧基準値に基づいて生成される。
【0020】
第1の態様によると、可能な実装では、BST側のバスバー電圧のループ制御命令、INV側のバスバー電圧のループ制御命令、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令、及びエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する。
【0021】
このように、PIコントローラの使用は、インバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させシステム収益を増大させることを促進する。
【0022】
第1の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップは:最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大放電電力より大きい場合、又は、最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力は最大充電電力より小さい場合、第5電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップを含み、第5電圧間隔は、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が最大太陽光発電電力に達し、最大太陽光発電電力引く負荷電力は、最大充電電力より小さく、且つ、最大放電電力より大きい。
【0023】
このように、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、異なる電圧間隔になるように制御される。
【0024】
第1の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より大きい場合に第1電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップであって、第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応するステップ、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より小さい場合に第3電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップであって、第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、又は、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より大きい場合、又は、最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御するステップであって、第5電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、BST側のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値はINV側のバスバー電圧の基準値より大きい、ステップを含む。
【0025】
このように、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて異なる電圧間隔になるように制御される。
【0026】
第1の態様によると、可能な実装では、本方法はさらに:バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、インバータのバスバー電圧のサンプリング値及びBST側のバスバー電圧の基準値に基づいて、BST側のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;バスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値で安定するように、インバータの出力電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びINV側のバスバー電圧の基準値に基づいて、INV側のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;及びバスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値で安定するように、エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に基づいて、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;を含む。
【0027】
このように、対応するループ制御命令が、バスバー電圧のサンプリング値と電圧基準値に基づいて生成される。
【0028】
第1の態様によれば、可能な実装では、BST側のバスバー電圧のループ制御命令、INV側のバスバー電圧のループ制御命令、及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する。
【0029】
このように、PIコントローラの使用は、インバータの変換効率の向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させること及びシステム収益を増大させることを促進する。
【0030】
第1の態様によれば、可能な実装では、最大充電電力と最大放電電力はあらかじめ設定される。
【0031】
このように、最大充電電力と最大放電電力をあらかじめ設定することで、必要に応じて構成を調整する。
【0032】
第2の態様によると、本出願の実施形態は太陽光発電システムを提供する。太陽光発電システムは:DC/DCコンバータ;DC/ACコンバータであって、DC/DCコンバータ、DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池はバスバーを介して接続され、DC/DCコンバータは、太陽光発電直流源に接続されるとともに太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを実行し、DC/ACコンバータに接続された負荷が負荷電力を持ち、エネルギー貯蔵電池は最大充電電力と最大放電電力を持つ、DC/ACコンバータ;及びバスバー電圧コントローラ;を含む。バスバー電圧コントローラは:最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するように構成され、複数の異なる不連続電圧間隔は、インバータの異なる動作状態に対応する。
【0033】
第2の態様で説明されている技術的解決策によると、バスバー電圧は、インバータの動作状態の切り替えを実現するために複数の異なる不連続電圧間隔になるように制御され、安定性と柔軟性を促進する。また、バスバー電圧は、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて制御され、これは負荷の急激な変化及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力の変化への高速応答のシナリオで高速電力バランスを実現し、それによってインバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させシステム収益を増加させる。
【0034】
第2の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することを含み、第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がBST側のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、エネルギー貯蔵電池は充電状態であり、エネルギー貯蔵電池の充電電力が最大充電電力に達し、太陽光発電直流源の太陽光発電出力が最大太陽光発電電力より小さく、太陽光発電直流源の太陽光発電出力電力は負荷電力と最大充電電力の和に等しい。
【0035】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために特定の電圧間隔になるように制御される。
【0036】
第2の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することを含み、第2電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の充電電力は最大充電電力より小さく、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が最大太陽光発電電力に達し、エネルギー貯蔵電池の充電電力は最大太陽光発電電力引く負荷電力に等しい。
【0037】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、特定の電圧間隔に制御になるように制御される。
【0038】
第2の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することは:最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するようにバスバー電圧が制御することを含み、第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がINV側のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の放電電力は最大放電電力に達し、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が最大太陽光発電電力に達し、負荷は、交流グリッドから補償電力を取得し、補償電力は、負荷電力引く最大太陽光発電電力足す最大放電電力に等しい。
【0039】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、特定の電圧間隔になるように制御される。
【0040】
第2の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することは:最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することを含み、第4電圧間隔は、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態が、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する状態にある場合、エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の放電電力が、最大放電電力より大きく、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が、最大太陽光発電電力に達し、エネルギー貯蔵電池の放電電力は最大太陽光発電電力引く負荷電力に等しい。
【0041】
これにより、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、特定の電圧間隔になるように制御される。
【0042】
第2の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することであって、第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より小さい場合に第2電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することであって、第2電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することであって、第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、又は、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することであって、第4電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御することを含み、BST側のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値はINV側のバスバー電圧の基準値より大きい。
【0043】
このように、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、異なる電圧間隔になるように制御される。
【0044】
第2の態様によると、可能な実装では、バスバー電圧コントローラはさらに:バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、インバータのバスバー電圧のサンプリング値及びBST側のバスバー電圧の基準値に基づいて、BST側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;バスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びINV側のバスバー電圧の基準値に基づいて、INV側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の充電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に基づいて、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;及びバスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の放電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に基づいて、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;ように構成される。
【0045】
このようにして、対応するループ制御命令は、バスバー電圧のサンプリング値と電圧基準値に基づいて生成される。
【0046】
第2の態様によると、可能な実装では、BST側のバスバー電圧のループ制御命令、INV側のバスバー電圧のループ制御命令、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令、及びエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する。
【0047】
このように、PIコントローラの使用は、インバータの変換効率を向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させること及びシステム収益を増加させることを促進する。
【0048】
第2の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することは:最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より大きい場合、又は最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することを含み、第5電圧間隔は、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、インバータの動作状態がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応する状態である場合、太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が最大太陽光発電電力に達し、最大太陽光発電電力引く負荷電力は、最大充電電力より小さく、且つ、最大放電電力より大きい。
【0049】
このように、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、異なる電圧間隔に制御される。
【0050】
第2の態様によると、可能な実装では、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御することは:最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より大きい場合、第1電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することであって、第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することであって、第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、或いは、最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大放電電力より大きい場合、又は、最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力が最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するようにバスバー電圧を制御することであって、第5電圧間隔はエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御することを含み、BST側のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値はINV側のバスバー電圧の基準値より大きい。
【0051】
このように、バスバー電圧は、対応する動作状態にインバータを切り替えるために、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、異なる電圧間隔になるように制御される。
【0052】
第2の態様によると、可能な実装では、バスバー電圧コントローラはさらに:バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、インバータのバスバー電圧のサンプリング値及びBST側のバスバー電圧の基準値に基づいて、BST側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;バスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びINV側のバスバー電圧の基準値に基づいて、INV側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;及び、バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に基づいて、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;ように構成される。
【0053】
このように、対応するループ制御命令は、バスバー電圧のサンプリング値と電圧基準値に基づいて生成される。
【0054】
第2の態様によると、可能な実装では、BST側のバスバー電圧のループ制御命令、INV側のバスバー電圧のループ制御命令、及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する。
【0055】
このように、PIコントローラの使用は、インバータの変換効率の向上させること、インバータの動作範囲の狭めること、さらにインバータの効率を向上させること及びシステム収益を増大させることを促進する。
【0056】
第2の態様によれば、可能な実装では、最大充電電力と最大放電電力があらかじめ設定される。
【0057】
このように、最大充電電力と最大放電電力をあらかじめ設定することで、必要に応じて構成を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
本出願の実施形態又は背景における技術的解決策を説明するために、以下は、本出願の実施形態又は背景を説明するための添付図面を簡単に説明する。
【0059】
図1】本出願の一実施形態による、インバータのバスバー電圧コントローラを含む太陽光発電システムの構造のブロック図である。
【0060】
図2】本出願の一実施形態の第1の実装による、インバータのバスバー電圧を制御する方法の概略フローチャートである。
【0061】
図3】本出願の一実施形態による、図2に示す方法に基づく、インバータのバスバー電圧制御の概略図である。
【0062】
図4】本出願の一実施形態の第2の実装による、インバータのバスバー電圧を制御する方法の概略フローチャートである。
【0063】
図5】本出願の一実施形態による、図4に示す方法に基づくインバータのバスバー電圧制御の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
本出願の一実施形態は、太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法を提供する。太陽光発電システムは、DC/DCコンバータとDC/ACコンバータを含む。DC/DCコンバータ、DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池はバスバーを介して接続され、DC/DCコンバータは、太陽光発電直流源に接続され、太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを行い、DC/ACコンバータに接続された負荷は負荷電力を持ち、エネルギー貯蔵電池は最大充電電力と最大放電電力を持つ。この方法は:最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するステップを含み、複数の異なる不連続電圧間隔は、インバータの異なる動作状態に対応する。これにより、バスバー電圧は、インバータの動作状態の切り替えを実現するために、複数の異なる不連続電圧間隔になるように制御され、安定性と柔軟性を促進する。また、バスバー電圧は、最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて制御され、これは、負荷の急激な変化及びエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力の変化への高速応答のシナリオで高速電力バランスを実現し、それによって、インバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させシステム収益を増大させる。
【0065】
本出願の本実施形態は、太陽光発電インバータ、太陽光発電システム、及び負荷電力の高速バランスとエネルギー貯蔵電池への高速応答の実装を必要とするその他の適用シナリオを含むがこれらに限定されない適用シナリオに適用され得る。
【0066】
本出願の本実施形態は、ここでは具体的に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善され得る。
【0067】
当業者が本出願の解決策をよりよく理解できるように、以下では、本出願の実施形態の添付図面を参照して、本出願の実施形態について説明する。
【0068】
図1を参照されたい。図1は、本出願の一実施形態による、インバータのバスバー電圧コントローラを含む太陽光発電システムの構造のブロック図である。図1に示すように、太陽光発電システム100は、太陽光発電アレイ102、インバータ120、エネルギー貯蔵電池108、負荷110、及び電力量計112を含む。太陽光発電アレイ102は、直列及び並列に接続された複数の太陽電池モジュールで構成される。各太陽電池モジュールは、太陽光発電の効果に応じて太陽放射エネルギーを直流に変換する。インバータ120は、DC/DCコンバータ104とDC/ACコンバータ106を含む。DC/DCコンバータ104は、インバータ120のBST側に位置し、すなわち、インバータ120の直流から直流への変換部に対応する。DC/ACコンバータ106は、インバータ120のINV側に位置し、すなわち、インバータ120の直流から交流への変換部に対応する。なお、DC/DCコンバータ104とDC/ACコンバータ106は、1つのデバイスに統合されている場合もあれば、複数の別個のデバイスである場合もある。本出願は、DC/DCコンバータとDC/ACコンバータの特定の物理的形態を限定するものではない。具体的には、インバータは、少なくとも1つのDC/DCコンバータと少なくとも1つのDC/ACコンバータを内部に含む1つのデバイスであり得る;又は、複数のデバイスであり得、そのうちの1つはDC/DCコンバータであり、もう1つはDC/ACコンバータであり、少なくとも1つのDC/DCコンバータと少なくとも1つのDC/ACコンバータが一緒にインバータを形成する。本出願の特定の実施形態では、インバータはDC/DCコンバータとDC/ACコンバータで構成される。これらは、本出願では特に限定されない実際の状況に基づいて調整及び改善され得る。いくつかの実施形態では、DC/DCコンバータ104は、太陽光発電電力オプティマイザとして完全に機能し、独立したオプティマイザ製品として、太陽光発電直流源(太陽光発電パネル及び太陽光発電アレイなどの太陽光発電直流源を含む)とインバータとの間に接続され得る。
【0069】
DC/DCコンバータ104の直流入力側は、太陽光発電アレイ102に接続されて、太陽光発電アレイ102から出力された直流出力を、DC/ACコンバータ106の動作要件を満たす適切な直流に変換する。さらに、最大電力点追跡MPPT制御戦略が太陽光発電アレイ102によって供給された直流に対して実行されて太陽光発電アレイ102の最大太陽光発電電力を取得し、これはその後DC/DCコンバータ104の直流出力側から出力される。DC/DCコンバータ104の直流出力側は、DC/ACコンバータ106の直流入力側に接続される。DC/ACコンバータ106は、受けた直流を交流に変換し、その後、DC/ACコンバータ106の交流出力側から交流を出力する。DC/DCコンバータ104の直流出力側とDC/ACコンバータ106の直流入力側との間の結合点がバスバー(以下、BUSと呼ぶ)である。外部エネルギー貯蔵装置として、エネルギー貯蔵電池108がインバータ120のバスバーに接続され得る。つまり、エネルギー貯蔵電池108がDC/DCコンバータ104とDC/ACコンバータ106との間に接続され得る。インバータ120は、負荷110に電気エネルギーを出力し、電力量計112を介して交流グリッド114に接続される。負荷110は、インバータ120によって電力を供給され得る、又は、交流グリッド114によって電力を供給され得る、又はインバータ120と交流グリッド114の両方によって電力を供給され得る。電力量計112は、交流グリッド114から得られる電力を測定するように構成される。太陽光発電システム100がゼロ電力でオングリッドになるように構成される場合、太陽光発電システム100は交流グリッド114に電力をフィードバックしておらず、電力量計112の読み取り値がゼロ以上であることを示す。
【0070】
引き続き図1を参照されたい。DC/DCコンバータ104、DC/ACコンバータ106、及びエネルギー貯蔵電池108は、インバータ120のバスバーに結合されている。直流バスバーは、DC/DCコンバータ104とDC/ACコンバータ106との間のプラスとマイナスの端子配線であり、直流バスバーコンデンサは、直流バスバー間のコンデンサであり、直流バスバー電圧は、直流バスバーのプラスとマイナスの端子配線の間の電圧、すなわち、直流バスバーコンデンサの2つの端子に加えられた電圧であることが理解されるべきである。図1に示す接続線は、電気エネルギーの流れ方向を示すために用いられる。表記の説明は以下の通りである:PPVは、太陽光発電出力電力、すなわち太陽光発電アレイ102の実際の出力電力を示す。PPV_MPP(非表示)は、最大太陽光発電電力を示し、これはまたMPPT制御戦略に基づいて太陽光発電アレイ102から出力できる最大電力、すなわちDC/DCコンバータ104によって得られる最大のMPPTベースの太陽光発電電力である。PBATは、エネルギー貯蔵電池108の充電/放電電力を示し、正と負の符号を持つ値で表され得、正の符号は充電を示し、負の符号は放電を示す。PINVはインバータ120の出力電力を示し、これはまたDC/ACコンバータ106によって提供される交流出力の電力である。PLOADは負荷110の負荷電力を示す。PMeterは、交流グリッドから得られ、電力量計112によって測定される電力を示し、これは正と負の符号を持つ値で示され得、正の符号は交流グリッドから電力を引き出すことを示し、負の符号は交流グリッドに電力を共有することを示す。インバータ120は、太陽光発電アレイ102からの太陽光発電出力PPVを受け取り、電力PINVを出力する。太陽光発電システム100が電力ゼロでオングリッドになるように構成されている場合、電力量計電力PMeterはゼロ以上であり、電力はグリッドに供給されない。最大太陽光発電電力PPV_MPP、負荷電力PLOAD、及びエネルギー貯蔵電池108の最大充電電力と最大放電電力の間の比較の結果に基づいて、ループ競合戦略が電力マッチングを達成するために実行され得る。インバータ120はさらに、ループ競合戦略を達成するためにバスバー電圧コントローラ122を含む。バスバー電圧コントローラ122は、インバータ120内に配置され得る又は別個に配置され得る。バスバー電圧コントローラ122は、エネルギー貯蔵電池108と通信接続してエネルギー貯蔵電池108の充電/放電電力を制御し、バスバー電圧のサンプリング値を得るために必要なハードウェア構造を有する。バスバー電圧コントローラ122は、必要な検出及び制御機能を実行し、ループ競合戦略のためのプログラムコードを格納するプロセッサ及びメモリの基本構造を有するか、又は制御機能を実行するために必要な回路及びコンポーネントを有することを理解されるべきである。バスバー電圧コントローラ122の具体的な構造及び機能は、ここでは特に限定されない特定の適用シナリオに基づいて設定又は改善され得る。
【0071】
なお、図1を参照されたい。負荷の変化は負荷電力PLOADの変化を生じさせ、日射などの条件の変化も太陽光発電出力PPVの変化を生じさせる。そのため、インバータ120は、これらの変化に合わせるために、電力量計112の電力データに基づいてエネルギー貯蔵電池108の充電/放電電力を制御する必要がある。インバータ120はさらに、太陽光発電アレイのMPPTを行って最大太陽光発電入力電力PPV_MPPを取得し、電力PINVを出力するバスバー電圧コントローラ122を含む。バスバー電圧コントローラ122はさらに、エネルギー貯蔵電池108と通信接続されて、エネルギー貯蔵電池108の充電/放電電力PBATを制御する。バスバー電圧コントローラ122は、バスバー電圧の制御を決定し、それに応じてエネルギー管理を行うために、インバータ120のバスバー電圧のサンプリング値を取得し、ループ競合戦略を行う。バスバー電圧コントローラ122は、必要な検出及び制御機能を実行し、ループ競合戦略のプログラムコードを格納するためのプロセッサ及びメモリのアーキテクチャを有する、又は制御機能を実行するために必要な回路及びコンポーネントを有することが理解されるべきである。バスバー電圧コントローラ122は、ここで特に限定されない従来技術の適切な技術的手段を使用して、バスバー電圧のサンプリング値を取得し、インバータ120の出力電力PINVを測定することができる。
【0072】
いくつかの例示の実施形態では、太陽光発電アレイ102は、MPPT制御戦略に基づいて最大電力を得ることができる任意の直流源であり得る。これらは、ここでは特に限定されていない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0073】
いくつかの例示の実施形態では、DC/DCコンバータ104は、最大の太陽光発電電力を得るために、定電圧法、摂動及び観測法、又はインクリメンタルコンダクタンス法を使用して、太陽光発電アレイ102によって提供される直流入力に対してMPPT制御を実装する。いくつかの例示の実施形態では、DC/DCコンバータ104は、パルス幅変調方式を使用し得、制御チップ、インダクタ、及びコンデンサなどの必要な要素を含み得、ブースト型、バック型、又はブーストバック型であり得る。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0074】
いくつかの例示の実施形態では、DC/ACコンバータ106は、単相インバータであり得る、又は三相インバータであり得る、又は直流を交流に変換できる別のタイプのインバータ回路であり得る。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0075】
図2を参照されたい。図2は、本出願の一実施形態の第1の実装による、インバータのバスバー電圧を制御する方法の概略フローチャートである。図2に示すように、制御方法は以下のステップを含む。
【0076】
ステップS200:バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、インバータのバスバー電圧のサンプリング値とBST側のバスバー電圧の基準値に基づいてBST側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する。
【0077】
インバータはDC/DCコンバータとDC/ACコンバータを含む。DC/ACコンバータの直流入力側は太陽光発電アレイに接続され、DC/ACコンバータの直流出力側とDC/ACコンバータの直流入力側との間の結合点がバスバーである。DC/ACコンバータの直流入力側は、太陽光発電アレイに接続されて、DC/ACコンバータの動作要件に合うように太陽光発電アレイから出力された直流出力を適切な直流に変換する。さらに、最大電力点追跡MPPT制御戦略が、太陽光発電アレイの最大太陽光発電電力を得るために太陽光発電アレイによって提供される直流に対して実行される。外部エネルギー貯蔵装置として、エネルギー貯蔵電池がインバータのバスバーに接続され得る。つまり、エネルギー貯蔵電池はDC/DCコンバータとDC/ACコンバータの間に接続され得る。太陽光発電アレイは、MPPT制御戦略に基づいて最大電力を得ることができる任意の直流源であることが理解されるべきである。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0078】
BST側のバスバー電圧のループ制御命令は、比例積分コントローラ(Proportional
Integral Controller、PI)の形で、次の式(1)及び(2)に従って生成され得る。
【数1】
【0079】
tは時間を示し、UREF_BSTはBST側のバスバー電圧の基準値を示し、UBUS(t)はバスバー電圧のサンプリング値を示し、e(t)はBST側のバスバー電圧の基準値とバスバー電圧のサンプリング値との間の差を示し、PBST(t)は、バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値UREF_BSTで安定するようなBST側のバスバー電圧のループ制御命令下でのインバータの出力電力を示し、Kpは比例調整係数を示し、Kiは積分調整係数を示す。バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値で安定しているということは、バスバー電圧の変動、ジッタ、リップル、又は複数の異なる電圧値が特定の間隔内に制限されていることを意味することが理解されるべきである。各間隔の上限又は下限と、別の間隔の下限又は上限との間には測定可能な差があり、間隔には明確な定義と制限がある。バスバー電圧は、サンプリング抵抗を使用して電圧を直接検出及び測定することによって、又は別の適切な技術的手段を使用してサンプリングされ得る。また、PIコントローラの使用は、BST側のバスバー電圧の基準値UREF_BSTでバスバー電圧を安定させることができ、これは、インバータの変換効率を向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させること、システム収益を増加させることを促進する。なお、本出願の実施形態では、コントローラは必ずしもPIコントローラではなく、必要に応じて他のコントローラを使用してもよいことが理解されるべきである。
【0080】
ステップS202:バスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値とINV側のバスバー電圧の基準値に基づいてINV側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する。
【0081】
INV側のバスバー電圧のループ制御命令は、PIコントローラの形式で、次の式(3)及び(4)に従って生成され得る。
【数2】
【0082】
tは時間を示し、UREF_INVはINV側のバスバー電圧の基準値を示し、UBUS(t)はバスバー電圧のサンプリング値を示し、e(t)はINV側のバスバー電圧の基準値とバスバー電圧のサンプリング値の差を示し、PINV(t)はバスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値UREF_INVで安定するようなINV側のバスバー電圧に対するループ制御命令下でのインバータの出力電力を示し、Kpは比例調整係数を示し、Kiは積分調整係数を示す。バスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値UREF_INVで安定していることは、バスバー電圧のジッタ又はリップルがしきい値未満であること、又は、バスバー電圧の平均値又は二乗平均平方根値がある程度一定のままであることを意味することが理解されるべきである。バスバー電圧は、サンプリング抵抗を使用して電圧を直接検出して測定することによって、又は別の適切な技術的手段を使用することによってサンプリングされ得る。また、PIコントローラの使用は、バスバー電圧をINV側のバスバー電圧の基準値UREF_INVで安定させることができ、これは、インバータの変換効率を向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させることとシステム収益を増大させることを促進する。なお、本出願の実施形態では、コントローラが必ずしもPIコントローラであるとは限らず、必要に応じて他のコントローラを使用してもよいことが理解されるべきである。
【0083】
ステップS204:バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の充電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値とエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に基づいて、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する。
【0084】
エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令は、PIコントローラの形式で、次の式(5)及び(6)に従って生成され得る。
【数3】
【0085】
tは時間を示し、UREF_CHARGEはエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値を示し、UBUS(t)はバスバー電圧のサンプリング値を示し、e(t)はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値とバスバー電圧のサンプリング値との間の差を示し、PBAT_CHARGE(t)は、バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値UREF_CHARGEで安定するようなエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令下でのエネルギー貯蔵電池の充電電力を示し、Kpは比例調整係数を示し、Kiは積分調整係数を示す。バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値UREF_CHARGEで安定していることは、バスバー電圧のジッタ又はリップルがしきい値未満であること、又は、バスバー電圧の平均値又は二乗平均平方根値がある程度一定のままであることを意味することが理解されるべきである。バスバー電圧は、サンプリング抵抗を使用して電圧を直接検出及び測定することによって、又は別の適切な技術的手段を使用することによってサンプリングされ得る。また、PIコントローラの使用は、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値UREF_CHARGEでバスバー電圧を安定させることができ、これは、インバータの変換効率を向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させることとシステム収益を増大させることを促進する。なお、本出願の実施形態では、コントローラは必ずしもPIコントローラではなく、必要に応じて他のコントローラを使用してもよいことが理解されるべきである。
【0086】
ステップS206:バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の放電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値とエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に基づいてエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する。
【0087】
エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令は、PIコントローラの形式で、次の式(7)及び(8)に従って生成することができる。
【数4】
【0088】
tは時間を示し、UREF_DISCHARGEはエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値を示し、UBUS(t)はバスバー電圧のサンプリング値を示し、e(t)はエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値とバスバー電圧のサンプリング値との間の差を示し、PBAT_DISCHARGE(t)はバスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値UREF_DISCHARGEで安定するようなエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令下でのエネルギー貯蔵電池の放電電力を示し、Kpは比例調整係数を示し、Kiは積分調整係数を示す。なお、バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値UREF_DISCHARGEで安定していることは、バスバー電圧のジッタ又はリップルがしきい値未満である、又は、バスバー電圧の平均値又は二乗平均平方根値がある程度一定のままであることを意味することが理解されるべきである。バスバー電圧は、サンプリング抵抗を使用して電圧を直接検出及び測定することによって、又は別の適切な技術的手段を使用することによってサンプリングされ得る。また、PIコントローラの使用は、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値UREF_DISCHARGEでバスバー電圧を安定させることができ、これは、インバータの変換効率を向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させることとシステム収益を増大させることを促進する。なお、本出願の実施形態では、コントローラは必ずしもPIコントローラではなく、必要に応じて他のコントローラを使用してもよいことが理解されるべきである。
【0089】
ステップS208:最大太陽光発電電力、負荷電力、エネルギー貯蔵電池の最大充電電力と最大放電電力の間の比較の結果に基づいて、BST側のバスバー電圧のループ制御命令、INV側のバスバー電圧のループ制御命令、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令、又はエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択する。
【0090】
エネルギー貯蔵電池の最大充電電力は、エネルギー貯蔵電池が充電状態にある場合のエネルギー貯蔵電池の充電電力の最大値を示し、エネルギー貯蔵電池の最大放電電力は、エネルギー貯蔵電池が放電状態にある場合のエネルギー貯蔵電池の放電電力の最大値を示す。最大充電電力と最大放電電力は、予め設定され、例えば、インバータの適用シナリオに基づいて予め設定される、又は、エネルギー貯蔵電池の設計限界又は工場出荷時の設定に基づいて予め設定される。ステップS208におけるループ競合戦略は、コントローラ又はインバータの制御回路によって実装され得る。上記のループ制御命令は、コントローラによって生成されてもよい。このように、バスバー電圧の制御は、ループ競合の結果に基づいて決定され、対応するエネルギー管理が実装される。例えば、インバータの出力電力又はエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力が、ループ競合の結果に基づいて制御され、負荷の急激な変化による負荷電力の変化が考慮される。そのため、負荷の急激な変化のシナリオにおける高速電力バランスを実現できる。また、バスバー電圧の変化及びバスバーコンデンサの制限された応答速度の場合と比較して、ループ競合戦略は、関連する電力を直接制御し、ループ競合の結果に基づいてバスバー電圧を基準電圧値で安定させ、したがって、エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力の変化に対する高速応答を実現し、それによって、インバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させ、システム収益を増加させる。
【0091】
具体的には、ステップS208において、ループ競合戦略は、実行されるループ制御命令を選択するために、最大太陽光発電電力、負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力に基づいて一連の決定を行うことによって表され得る:
最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大充電電力より大きい場合に、BST側のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択すること;
最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大充電電力より小さい場合に、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択すること;
最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大放電電力より小さい場合に、INV側のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択すること;及び
最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大放電電力より大きい場合に、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択すること。
【0092】
ステップS208において、BST側のバスバー電圧のループ制御命令が実行されるように選択された場合、エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の充電電力は最大充電電力に達し、太陽光発電出力は最大太陽光発電電力より小さく、太陽光発電出力は負荷電力とエネルギー貯蔵電池の最大充電電力の和に等しい。ステップS200とステップS208を参照して、太陽光発電電力は次の式(9)と(10)に従って計算される。
【数5】
【0093】
PLOADは負荷電力を示し、PBAT_CHARGE_MAXは最大充電電力を示し、PPV_MPPは最大太陽光発電電力を示し、PPVはBST側のバスバー電圧のループ制御命令下での太陽光発電出力電力を示す。このように、負荷に対する電力供給とエネルギー貯蔵電池の最大充電電力を満たした後でも最大太陽光発電電力が超過しており、システムが0電力でオングリッドである必要がある場合、つまり、余剰エネルギーが交流グリッドに供給されることを許容されない場合、直流源の出力電力が最大太陽光発電電力より小さいことがあり、負荷に対する電力供給に必要な負荷電力とエネルギー貯蔵電池の最大充電電力のみが満たされ、それによって、高速電力バランスを実現し、システム効率を向上させる。
【0094】
S208において、INV側のバスバー電圧のループ制御命令が実行されるように選択された場合、エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の放電電力は最大放電電力に達し、太陽光発電出力電力は最大太陽光発電電力に達し、インバータは補償電力をインバータに接続されたグリッドから取得し、補償電力は、負荷電力引く最大太陽光発電電力足す最大放電電力に等しい。S202とS208を参照して、補償電力は次式(11)と(12)に従って計算される。
【数6】
【0095】
PMeterは補償電力を示し、PLOADは負荷電力を示し、PPV_MPPは最大太陽光発電電力を示し、PPVは太陽光発電出力電力を示し、PBAT_DISCHARGE_MAXは最大放電電力を示す。このように、最大太陽光発電電力引くエネルギー貯蔵電池の最大放電電力の合計が依然として負荷に対する電力供給の要件を満たさない場合、補償電力が交流グリッドによって供給される。この場合、直流源が最大太陽光発電電力を供給し、エネルギー貯蔵電池は最大放電電力で放電する。また、負荷への電力供給に必要な負荷電力を満たすために、対応する補償電力が交流グリッドから取得され、それによって高速な電力バランスを実現し、システム効率を向上させる。
【0096】
ステップS208において、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧のループ制御命令が実行されるように選択される場合、エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の充電電力は最大充電電力より小さく、太陽光発電出力電力は最大太陽光発電電力に達し、充電電力は、最大太陽光発電電力引く負荷電力に等しい。
ステップS204とステップS208を参照して、充電電力は次式(13)と(14)に従って計算される。
【数7】
【0097】
PBAT_CHARGEは充電電力を示し、PPVは太陽光発電出力電力を示し、PLOADは負荷電力を示し、PPV_MPPは最大太陽光発電電力を示す。このように、最大太陽光発電電力が負荷に対する電力供給を満たした後、残りの電力はエネルギー貯蔵電池の充電に使用される。この場合、エネルギー貯蔵電池の充電電力は、負荷に対する電力供給に必要な負荷電力を好ましくは満たすように制御され、それによって高速な電力バランスを実現し、システム効率を向上させる。
【0098】
ステップS208において、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧のループ制御命令が実行されるように選択された場合、エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、エネルギー貯蔵電池の放電電力は最大放電電力より大きく、太陽光発電出力電力は最大太陽光発電電力に達し、放電電力は最大太陽光発電電力引く負荷電力に等しい。ステップS206とステップS208を参照して、放電電力は次式(15)と(16)に従って計算される。
【数8】
【0099】
PBAT_DISCHARGEは放電電力を示し、PPVは太陽光発電出力電力を示し、PLOADは負荷電力を示し、PPV_MPPは最大太陽光発電電力を示す。このように、最大太陽光発電電力が負荷に対する電力供給を満たせない場合、補償電力がエネルギー貯蔵電池の放電によって供給される。この場合、エネルギー貯蔵電池の放電電力は、負荷に対する電力供給に必要な負荷電力を好ましくは満たすように制御され、それによって高速な電力バランスを実現し、システム効率を向上させる。
【0100】
なお、ステップS200、ステップS202、ステップS204、ステップS206の順序は調整されてもよく又は組み替えられてもよいことが理解されるべきである。4つのステップの順序は、本出願の実施形態では限定されない。ステップS200からステップS206は、同期的に実行されてもよく、又は、任意の順序で再編成及び組み合わされてもよい。本出願及び図2の本実施形態は、説明を容易にするために、ステップS200からステップS206を1つずつ説明する。
【0101】
図3を参照されたい。図3は、本出願の一実施形態による、図2に示す方法に基づくインバータのバスバー電圧制御の概略図である。図3に示すように、Y軸はエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を表す;正の方向、つまりY軸の上半分は充電電力を表す;負の方向、つまりY軸の下半分は放電電力を表す;充電/放電電力の最大値は3kW/-3kWである。X軸は対応するバスバー電圧と様々な電圧基準値を表す。具体的には、BST側のバスバー電圧の基準値はFと表され、これは430Vに対応し、第1電圧間隔とも呼ばれる;エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値はCと表され、これは410Vに対応し、第2電圧間隔とも呼ばれる;エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値はDと表され、これは390Vに対応し、第3電圧間隔とも呼ばれる;INV側のバスバー電圧の基準値はGと表され、これは370Vに対応し、第4電圧間隔とも呼ばれる。電圧間隔は単一の電圧値として単純化され、任意の2つの隣接する電圧値の間の差は20Vであるため、間隔は明確な定義と限度(limits)がある。また、中央電圧がEと表され、これは400Vに対応する。図3に示すように、BST側のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値はエネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値はINV側のバスバー電圧の基準値より大きい。このように、図2及び図3を参照して、図3に示すバスバー電圧と充電/放電電力の対応関係を、電圧基準値を設定することによって得ることができる。このように、エネルギー貯蔵電池はCとFとの間で安定した充電電力を有し、エネルギー貯蔵電池はGとDとの間で安定した放電電力を有する。また、関連する電力が直接制御され、バスバー電圧は基準電圧値で安定し、これはエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力の変化に対する高速な応答を実現し、それによってインバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させ、システム収益を増大させる。
【0102】
いくつかの例示の実施形態では、充電/放電電力の最大値は、4kW/-4kW、又は5kW/-5kWなどの別の値であってもよい。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0103】
いくつかの例示の実施形態では、電圧基準値は他の値であってもよい。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0104】
図4は、本出願の一実施形態の第2の実装による、インバータのバスバー電圧を制御する方法の概略フローチャートである。図4に示すように、制御する方法は以下のステップを含む。
【0105】
ステップS400:バスバー電圧がBST側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、インバータのバスバー電圧のサンプリング値とBST側のバスバー電圧の基準値に基づいてBST側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する。
【0106】
インバータはDC/DCコンバータとDC/ACコンバータを含む。DC/ACコンバータの直流入力側は太陽光発電アレイに接続され、DC/ACコンバータの直流出力側とDC/ACコンバータの直流入力側との間の結合点がバスバーである。バスバー電圧を略してバスバー電圧と呼び、バスバー電圧のサンプリング値を略してバスバー電圧のサンプリング値と呼ぶ。DC/ACコンバータの直流入力側は太陽光発電アレイに接続されて、DC/ACコンバータの動作要件に合うように太陽光発電アレイから出力された直流を適切な直流に変換する。さらに、最大電力点追跡MPPT制御戦略が、太陽光発電アレイの最大太陽光発電電力を得るために、太陽光発電アレイによって提供される直流に対して実行される。外部エネルギー貯蔵装置として、エネルギー貯蔵電池がインバータのバスバーに接続され得る。つまり、エネルギー貯蔵電池はDC/DCコンバータとDC/ACコンバータとの間に接続され得る。太陽光発電アレイは、MPPT制御戦略に基づいて最大電力を得ることができる任意の直流源であり得ることが理解されるべきである。これらは、ここで特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0107】
BST側のバスバー電圧のループ制御命令の生成については、ステップS200を参照し、詳細はここでは再度説明しない。
【0108】
ステップS402:バスバー電圧がINV側のバスバー電圧の基準値で安定するようにインバータの出力電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値とINV側のバスバー電圧の基準値に基づいてINV側のバスバー電圧のループ制御命令を生成する。
【0109】
INV側のバスバー電圧のループ制御命令の生成については、ステップS202を参照し、詳細はここでは再度説明しない。
【0110】
ステップS404:バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値で安定するようにエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を制御するために、バスバー電圧のサンプリング値とエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に基づいて、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する。
【0111】
エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令は、PIコントローラの形式で、次の式(17)及び(18)に従って生成され得る。
【数9】
【0112】
tは時間を示し、UREF_BATはエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値を示し、これはエネルギー貯蔵電池側のバスバー電圧の基準値とも呼ばれ、UBUS(t)はバスバー電圧のサンプリング値を示し、e(t)はエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値とバスバー電圧のサンプリング値との間の差を示し、PBAT(t)は、バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値UREF_BATで安定するようなエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令下でのエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を示し、Kpは比例調整係数を示し、Kiは積分調整係数を示す。バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値UREF_BATで安定していることは、バスバー電圧のジッタ又はリップルがしきい値未満であること、又はバスバー電圧の平均値又は二乗平均平方根値がある程度一定のままであることを意味することが理解されるべきである。バスバー電圧は、サンプリング抵抗を使用して電圧を直接検出及び測定することによって、又は別の適切な技術的手段を使用することによってサンプリングされ得る。また、PIコントローラの使用は、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値UREF_BATでバスバー電圧を安定させることができ、これは、インバータの変換効率を向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させることとシステム収益を増大させることを促進する。なお、本出願の実施形態では、コントローラは必ずしもPIコントローラではなく、必要に応じて他のコントローラを使用してもよいことが理解されるべきである。本出願の実施形態では、コントローラは必ずしもPIコントローラではなく、必要に応じて他のコントローラを使用してもよいことが理解されるべきである。
【0113】
ステップS406:最大太陽光発電電力、負荷電力、エネルギー貯蔵電池の最大充電電力と最大放電電力の間の比較の結果に基づいて、BST側のバスバー電圧のループ制御命令、INV側のバスバー電圧のループ制御命令、又はエネルギー貯蔵電池の充電/放電のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択する。
【0114】
エネルギー貯蔵電池の最大充電電力は、エネルギー貯蔵電池が充電状態にあるときのエネルギー貯蔵電池の充電電力の最大値を示すために使用され、エネルギー貯蔵電池の最大放電電力は、エネルギー貯蔵電池が放電状態にあるときのエネルギー貯蔵電池の放電電力の最大値を示すために使用される。最大充電電力と最大放電電力は、予め設定される、例えば、インバータの適用シナリオに基づいて予め設定される、又はエネルギー貯蔵電池の設計限界や工場出荷時の設定に基づいて予め設定される。ステップS406のループ競合戦略は、コントローラ又はインバータの制御回路によって実装され得る。上記のループ制御命令は、コントローラによって生成されてもよい。これにより、バスバー電圧の制御はループ競合の結果に基づいて決定され、対応するエネルギー管理が実現される。例えば、インバータの出力電力又はエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力がループ競合の結果に基づいて制御され、負荷の急激な変化による負荷電力の変化が考慮される。そのため、負荷の急激な変化のシナリオにおける高速な電力バランスを実現することができる。また、バスバー電圧の変化及びバスバーコンデンサの制限された応答速度の場合と比較して、ループ競合戦略は、関連する電力を直接制御し、ループ競合の結果に基づいてバスバー電圧を基準電圧値付近に安定させ、したがって、エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力の変化に対する高速な応答を実現し、それによってインバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させ、システム収益を増大させる。
【0115】
具体的には、ステップS406において、ループ競合戦略は、実行されるループ制御命令を選択するために、最大太陽光発電電力、負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力に基づいて一連の決定を行うことによって表され得る:
最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大充電電力より大きい場合に、BST側のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択すること;
最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大放電電力より小さい場合に、INV側のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択すること;及び
最大太陽光発電電力が負荷電力より小さく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大放電電力より大きい場合、又は最大太陽光発電電力が負荷電力より大きく、且つ、最大太陽光発電電力引く負荷電力がエネルギー貯蔵電池の最大充電電力より小さい場合に、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を実行することを選択すること。
【0116】
ステップS406において、BST側のバスバー電圧のループ制御命令が実行されるように選択された場合、関連する詳細はステップS208のものと同様であり、ここでは詳細については再度説明しない。ステップS406において、INV側のバスバー電圧のループ制御命令が実行されるように選択された場合、関連する詳細はステップS208のものと同様であり、ここでは詳細について再度説明しない。
【0117】
ステップS406において、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令が実行されるように選択された場合、直流源が最大太陽光発電電力を提供し、最大太陽光発電電力引く負荷電力は、エネルギー貯蔵電池の最大充電電力より小さく、エネルギー貯蔵電池の最大放電電力より大きい。ステップS404とS406を参照すると、エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力は、直流源の、つまり太陽光発電出力電力と負荷電力との間の、実際の出力電力であり、実際の状況に応じた充電電力又は放電電力である。エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令の下で、バスバー電圧は、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値UREF_BATで安定し、直流源は最大太陽光発電電力で動作する。
【0118】
なお、ステップS400、ステップS402、ステップS404の順序は、調整又は組み替えられ得ることが理解されるべきである。本出願の実施形態では、3つのステップの順序は限定されない。ステップS400からステップS404は、同期的に実行され得る、又は、任意の順序で並べ替えられて結合され得る。本出願の本実施形態及び図4は、説明を容易にするために、ステップS400からステップS404を1つずつ説明する。
【0119】
図5は、本出願の一実施形態による、図4に示す方法に基づくインバータのバスバー電圧制御の概略図である。図5に示すように、Y軸はエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を表す;正の方向、つまりY軸の上半分は充電電力を表す;負の方向、つまりY軸の下半分は放電電力を表す;充電/放電電力の最大値は3kW/-3kWである。X軸は、第1の構成に従って、対応するバスバー電圧及びさまざまな電圧基準値を表す。具体的には、BST側のバスバー電圧の基準値はFと表され、これは430Vに対応し、第5電圧間隔とも呼ばれる;エネルギー貯蔵電池側のバスバー電圧の基準値はEと表され、これは400Vに対応し、第6電圧間隔とも呼ばれる;INV側のバスバー電圧の基準値はGと表され、これは370Vに対応し、第7電圧間隔とも呼ばれる。図5の構成は、BST側のバスバー電圧の基準値がエネルギー貯蔵電池側のバスバー電圧の基準値より大きく、エネルギー貯蔵電池側のバスバー電圧の基準値がINV側のバスバー電圧の基準値より大きいことを示す。このように、図4図5を参照すると、図5に示すバスバー電圧と充電/放電電力の対応関係を、電圧基準値を設定することによって得ることができる。また、関連する電力が直接制御され、バスバー電圧は基準電圧値付近で安定し、それによってインバータの変換効率を向上させ、インバータの動作範囲を狭め、さらにインバータの効率を向上させ、システム収益を増大させる。
【0120】
いくつかの例示の実施形態では、充電/放電電力の最大値は、4kW/-4kW、又は5kW/-5kWなどの別の値であってもよい。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0121】
いくつかの例示の実施形態では、電圧基準値は他の値であってもよい。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【0122】
本出願で提供される特定の実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はソリッドステート論理回路のいずれか1つ又は組み合わせを使用して実装され得、信号処理、及び制御及び/又は専用回路と組み合わせて実装され得る。本出願の特定の実施形態で提供されるデバイス又は装置は、1つ以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)を含み得る。これらのプロセッサは、デバイス又は装置の動作を制御するために、さまざまなコンピュータ実行可能命令を処理する。本出願の特定の実施形態で提供されるデバイス又は装置は、さまざまなコンポーネントを結合するシステムバス又はデータ伝送システムを含み得る。システムバスは、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、ユニバーサルシリアルバス、及び/又は複数のバスアーキテクチャのいずれか1つを利用するプロセッサ又はローカルバスなど、異なるバス構造のいずれか1つ又は組み合わせを含み得る。本出願の特定の実施形態で提供されるデバイス又は装置は、個別に提供され得る、システムの一部であり得る、又は別のデバイス若しくは装置の一部であり得る。
【0123】
本出願で提供される実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体、例えば、非一時データ記憶を提供することができる1つ以上の記憶装置を含み得る又はこれらと組み合わされ得る。コンピュータ可読記憶媒体/記憶装置は、本出願の実施形態で提供されるデバイス又は装置のプロセッサによって実行されるときに、デバイス又は装置に関連する動作を実行させるデータ、プログラマ、及び/又は命令を格納するように構成され得る。コンピュータ可読記憶媒体/記憶装置は、次の特性の1つ以上を含み得る:揮発性、不揮発性、動的、静的、読み取り可能/書き込み可能、読み取り専用、ランダムアクセス、順次アクセス、位置のアドレス指定可能性、ファイルのアドレス指定可能性、及びコンテンツのアドレス指定可能性。1つ以上の例示の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体/記憶装置は、本出願の特定の実施形態で提供されるデバイス又は装置に統合され得る、又は共通のシステムに属し得る。コンピュータ可読記憶媒体/記憶装置は、光学記憶装置、半導体記憶装置及び/又は磁気記憶装置を含み得、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、記録可能及び/又は書き換え可能なコンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、及び大容量媒体記憶装置又はその他の任意の形態の適切な記憶媒体を含み得る。
【0124】
上記は、本出願の実施形態の実装である。本出願の特定の実施形態で説明されている方法のステップは、実際の要件に基づいてシーケンス調整、組み合わせ、及び削除の対象となる場合があることが留意されるべきである。上記の実施形態では、実施形態の説明にそれぞれ焦点が当てられている。一実施形態で詳細に説明されていない部分については、他の実施形態の関連説明を参照されたい。本出願の実施形態及び添付図面に示されている構造は、関連する装置又はシステムの特定の限定を構成するものではないことが理解され得る。本出願の他のいくつかの実施形態では、関連する装置又はシステムは、特定の実施形態及び添付図面に示されているコンポーネントより多い又は少ないコンポーネントを含むことがある、又はいくつかのコンポーネントが組み合わされることがある、又はいくつかのコンポーネントが分割されることがある、又は異なるコンポーネントの配置が使用されることがある。当業者は、本出願の特定の実施形態の精神及び範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に記録された方法及び装置の配置、動作、及び詳細に対して、様々な修正又は変更が行われ得ることを理解すべきである;
いくつかの改善及び改良は、本出願の実施形態の原理から逸脱することなく、さらに行われる可能性があり、これらの改善及び改良も、本出願の保護の範囲内にあると解釈するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電システムのバスバー電圧を制御する方法であって、前記太陽光発電システムは、DC/DCコンバータとDC/ACコンバータを有し、前記DC/DCコンバータ、前記DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池はバスバーを介して接続され、前記DC/DCコンバータは、太陽光発電直流源に接続されるとともに前記太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを実行し、前記DC/ACコンバータに接続された負荷が負荷電力を持ち、前記エネルギー貯蔵電池は最大充電電力及び最大放電電力を持ち;前記方法は:
最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記複数の異なる不連続電圧間隔は、インバータの異なる動作状態に対応する、
方法。
【請求項2】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第1電圧間隔は、BST側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力に達し、前記太陽光発電直流源の太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力より小さく、前記太陽光発電直流源の前記太陽光発電出力電力は前記負荷電力と前記最大充電電力の和に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第2電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力より小さく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力に達し、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記負荷は交流グリッドから補償電力を取得し、前記補償電力は前記負荷電力引く前記最大太陽光発電電力足す前記最大放電電力に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第4電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力より大きく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧が制御する方法であって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第2電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第4電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値は前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法はさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;を含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップを含み、
前記第5電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力は、前記最大充電電力より小さく、且つ、前記最大放電電力より大きい、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御するステップは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御するステップであって、前記第5電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、ステップ、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値は、前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記方法はさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように、前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成するステップ、を含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記最大充電電力及び前記最大放電電力はあらかじめ設定される、
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
DC/DCコンバータ;
DC/ACコンバータであって、前記DC/DCコンバータ、前記DC/ACコンバータ、及びエネルギー貯蔵電池がバスバーを介して接続され、前記DC/DCコンバータは太陽光発電直流源に接続されるとともに前記太陽光発電直流源からの入力電力に対して最大電力点追跡MPPTを実行し、前記DC/ACコンバータに接続された負荷が負荷電力を持ち、前記エネルギー貯蔵電池は最大充電電力と最大放電電力を持つ、DC/ACコンバータ;及び
バスバー電圧コントローラであって:
最大太陽光発電電力と負荷電力、最大充電電力、及び最大放電電力の間の比較の異なる結果に基づいて、複数の異なる不連続電圧間隔になるようにバスバー電圧を制御するように構成され、
前記複数の異なる不連続電圧間隔は、インバータの異なる動作状態に対応する、
バスバー電圧コントローラ;を有する、
太陽光発電システム。
【請求項15】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第1電圧間隔は、BST側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力に達し、前記太陽光発電直流源の太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力より小さく、前記太陽光発電直流源の前記太陽光発電出力電力は前記負荷電力と前記最大充電電力の和に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項16】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第2電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は充電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の充電電力が前記最大充電電力より小さく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項17】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力に達し、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記負荷は交流グリッドから補償電力を取得し、前記補償電力は前記負荷電力引く前記最大太陽光発電電力足す前記最大放電電力に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項18】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第4電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記エネルギー貯蔵電池は放電状態にあり、前記エネルギー貯蔵電池の放電電力が前記最大放電電力より大きく、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電電力は、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力に等しい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項19】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第2電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第2電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合に、第4電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第4電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値は前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項20】
前記バスバー電圧コントローラはさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;ように構成される、
請求項19に記載の太陽光発電システム。
【請求項21】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項20に記載の太陽光発電システム。
【請求項22】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することを含み、
前記第5電圧間隔は、前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応し、
前記インバータの動作状態が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に対応する状態である場合、前記太陽光発電直流源によって供給される太陽光発電出力電力が前記最大太陽光発電電力に達し、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力は、前記最大充電電力より小さく、且つ、前記最大放電電力より大きい。
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項23】
前記最大太陽光発電電力と前記負荷電力、前記最大充電電力、及び前記最大放電電力の間の前記比較の異なる結果に基づいて、前記複数の異なる不連続電圧間隔になるように前記バスバー電圧を制御することは:
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より大きい場合に、第1電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第1電圧間隔はBST側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より小さい場合に、第3電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第3電圧間隔はINV側のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、又は
前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より小さく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大放電電力より大きい場合、又は、前記最大太陽光発電電力が前記負荷電力より大きく、且つ、前記最大太陽光発電電力引く前記負荷電力が前記最大充電電力より小さい場合に、第5電圧間隔で動作するように前記バスバー電圧を制御することであって、前記第5電圧間隔は前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値に対応する、制御すること、を含み、
前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値は前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値より大きく、前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値は前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値より大きい、
請求項14に記載の太陽光発電システム。
【請求項24】
前記バスバー電圧コントローラはさらに:
前記バスバー電圧が前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの出力電力を制御するために、前記インバータの前記バスバー電圧のサンプリング値及び前記BST側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記BST側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;
前記バスバー電圧が前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値で安定するように前記インバータの前記出力電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記INV側の前記バスバー電圧の前記基準値に基づいて前記INV側の前記バスバー電圧のループ制御命令を生成する;及び
前記バスバー電圧が前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値で安定するように前記エネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を制御するために、前記バスバー電圧の前記サンプリング値及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記基準値に基づいて前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令を生成する;
ように構成される、
請求項23に記載の太陽光発電システム。
【請求項25】
前記BST側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、前記INV側の前記バスバー電圧の前記ループ制御命令、及び前記エネルギー貯蔵電池の前記充電/放電用のバスバー電圧の前記ループ制御命令はすべてPIコントローラを使用する、
請求項24に記載の太陽光発電システム。
【請求項26】
前記最大充電電力及び前記最大放電電力はあらかじめ設定される、
請求項14乃至25のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
インバータはDC/DCコンバータとDC/ACコンバータを含む。DC/DCコンバータの直流入力側は太陽光発電アレイに接続され、DC/DCコンバータの直流出力側とDC/ACコンバータの直流入力側との間の結合点がバスバーである。DC/DCコンバータの直流入力側は、太陽光発電アレイに接続されて、DC/DCコンバータの動作要件に合うように太陽光発電アレイから出力された直流出力を適切な直流に変換する。さらに、最大電力点追跡MPPT制御戦略が、太陽光発電アレイの最大太陽光発電電力を得るために太陽光発電アレイによって提供される直流に対して実行される。外部エネルギー貯蔵装置として、エネルギー貯蔵電池がインバータのバスバーに接続され得る。つまり、エネルギー貯蔵電池はDC/DCコンバータとDC/ACコンバータの間に接続され得る。太陽光発電アレイは、MPPT制御戦略に基づいて最大電力を得ることができる任意の直流源であることが理解されるべきである。これらは、ここでは特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
PMeterは補償電力を示し、PLOADは負荷電力を示し、PPV_MPPは最大太陽光発電電力を示し、PPVは太陽光発電出力電力を示し、PBAT_DISCHARGE_MAXは最大放電電力を示す。このように、最大太陽光発電電力足すエネルギー貯蔵電池の最大放電電力の合計が依然として負荷に対する電力供給の要件を満たさない場合、補償電力が交流グリッドによって供給される。この場合、直流源が最大太陽光発電電力を供給し、エネルギー貯蔵電池は最大放電電力で放電する。また、負荷への電力供給に必要な負荷電力を満たすために、対応する補償電力が交流グリッドから取得され、それによって高速な電力バランスを実現し、システム効率を向上させる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0106】
インバータはDC/DCコンバータとDC/ACコンバータを含む。DC/ACコンバータの直流入力側は太陽光発電アレイに接続され、DC/ACコンバータの直流出力側とDC/ACコンバータの直流入力側との間の結合点がバスバーである。直流バスバー電圧を略してバスバー電圧と呼び、直流バスバー電圧のサンプリング値を略してバスバー電圧のサンプリング値と呼ぶ。DC/ACコンバータの直流入力側は太陽光発電アレイに接続されて、DC/ACコンバータの動作要件に合うように太陽光発電アレイから出力された直流を適切な直流に変換する。さらに、最大電力点追跡MPPT制御戦略が、太陽光発電アレイの最大太陽光発電電力を得るために、太陽光発電アレイによって提供される直流に対して実行される。外部エネルギー貯蔵装置として、エネルギー貯蔵電池がインバータのバスバーに接続され得る。つまり、エネルギー貯蔵電池はDC/DCコンバータとDC/ACコンバータとの間に接続され得る。太陽光発電アレイは、MPPT制御戦略に基づいて最大電力を得ることができる任意の直流源であり得ることが理解されるべきである。これらは、ここで特に限定されない特定の適用環境に基づいて調整及び改善することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0112
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0112】
tは時間を示し、UREF_BATはエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値を示し、これはエネルギー貯蔵電池側のバスバー電圧の基準値とも呼ばれ、UBUS(t)はバスバー電圧のサンプリング値を示し、e(t)はエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値とバスバー電圧のサンプリング値との間の差を示し、PBAT(t)は、バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値UREF_BATで安定するようなエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧のループ制御命令下でのエネルギー貯蔵電池の充電/放電電力を示し、Kpは比例調整係数を示し、Kiは積分調整係数を示す。バスバー電圧がエネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値UREF_BATで安定していることは、バスバー電圧のジッタ又はリップルがしきい値未満であること、又はバスバー電圧の平均値又は二乗平均平方根値がある程度一定のままであることを意味することが理解されるべきである。バスバー電圧は、サンプリング抵抗を使用して電圧を直接検出及び測定することによって、又は別の適切な技術的手段を使用することによってサンプリングされ得る。また、PIコントローラの使用は、エネルギー貯蔵電池の充電/放電用のバスバー電圧の基準値UREF_BATでバスバー電圧を安定させることができ、これは、インバータの変換効率を向上させること、インバータの動作範囲を狭めること、さらにインバータの効率を向上させることとシステム収益を増大させることを促進する。なお、本出願の実施形態では、コントローラは必ずしもPIコントローラではなく、必要に応じて他のコントローラを使用してもよいことが理解されるべきである
【国際調査報告】