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特表2023-549735採血デバイス、システム、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】採血デバイス、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/153 20060101AFI20231121BHJP
   A61M 39/24 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
A61B5/153 300
A61M39/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527228
(86)(22)【出願日】2021-11-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-10
(86)【国際出願番号】 US2021057501
(87)【国際公開番号】W WO2022098589
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】202011226876.X
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボー ヤン
(72)【発明者】
【氏名】シーウェイ チェン
(72)【発明者】
【氏名】シモン リウ
(72)【発明者】
【氏名】ユエチアン シュエ
(72)【発明者】
【氏名】イージエ ウー
(72)【発明者】
【氏名】ジテンドラ クマル
(72)【発明者】
【氏名】タオ ジャン
【テーマコード(参考)】
4C038
4C066
【Fターム(参考)】
4C038TA06
4C038UJ04
4C066BB01
4C066CC01
4C066FF04
4C066JJ06
4C066QQ15
(57)【要約】
採血システムは、カテーテルアダプタと流体連通するカテーテルアダプタコネクタと、カテーテルアダプタコネクタと選択的に流体連通する採血デバイスとを含み得る。第1の弁は、採血デバイスとカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を選択的に許可するために利用され得る。洗浄デバイスはまた、採血手順の後にカテーテルアダプタを洗浄するために、カテーテルアダプタコネクタと選択的に流体連通していてもよい。第2の弁は、洗浄デバイスとカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を選択的に許可するために利用し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアダプタと係合し、前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを前記カテーテルアダプタと流体連通して配置するように構成された少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタと、
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタと選択的に流体連通する少なくとも1つの採血デバイスであって、患者の血管から血液を採取するように構成された前記少なくとも1つの採血デバイスと、
前記少なくとも1つの採血デバイスと前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を選択的に許可するように構成された第1の弁と、
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタと選択的に流体連通する洗浄デバイスであって、前記洗浄デバイスから排出される流体で前記カテーテルアダプタを洗浄するように構成されている前記洗浄デバイスと、
前記洗浄デバイスと前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を選択的に許可するように構成された第2の弁と、
を含む、採血システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、
針と、
翼針セットと、
無針コネクタと、
ルアーロックコネクタと、
ルアースリップコネクタと、
ルアーテーパコネクタと、
拡張セットと、
延長チューブと、
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の採血システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの採血デバイスは、
シリンジと、
バキュテイナーと、
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の採血システム。
【請求項4】
前記第1の弁および前記第2の弁は、
活栓弁と、
双方向活栓弁と、
三方活栓弁と、
逆止弁と、
スライドクランプと、
ピンチクランプと、
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の採血システム。
【請求項5】
前記洗浄デバイスは、生理食塩水で満たされたシリンジを含む、請求項1に記載の採血システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタに結合された少なくとも1つの流体導管をさらに含み、前記少なくとも1つの流体導管が、前記洗浄デバイスおよび前記少なくとも1つの採血デバイスのうちの少なくとも1つを前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタと流体連通するように配置されて構成される、請求項1に記載の採血システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、保護針ハウジング内に少なくとも部分的に収容される針を含む、請求項1に記載の採血システム。
【請求項8】
針と、
保護針ハウジングであって、
前記針の少なくとも一部をその中に受け入れるように構成された針通路と、
閉位置と開位置との間を移動するように構成された針ブロックと、
を含み、
前記閉位置では、前記針ブロックは、前記針が前記針通路を通って遠位側に進むのを防ぎ、
前記開位置では、前記針ブロックに形成された開口部は、前記針通路と整列して配置され、前記針が前記針通路を通って遠位側に前進すること許す、前記保護針ハウジングと、
を含む、保護針ハウジングシステム。
【請求項9】
前記針ブロックを前記閉位置に付勢するように構成された弾性部材をさらに含む、請求項8に記載の保護針ハウジングシステム。
【請求項10】
前記弾性部材は、
ばねクリップと、
らせん状スプリングと、
の少なくとも1つからなる、請求項9に記載の保護針ハウジングシステム。
【請求項11】
前記針ブロックは、カテーテルアダプタの第2の係合面と係合するように構成された第1の係合面を備え、前記カテーテルアダプタの前記第2の係合面が前記針ブロックの前記第1の係合面と係合すると、前記針ブロックが前記閉位置から前記開位置に移動するように構成されている、請求項8に記載の保護針ハウジングシステム。
【請求項12】
前記保護針ハウジングは、前記保護針ハウジングをカテーテルアダプタに結合するように構成された係合機構を含む、請求項8に記載の保護針ハウジングシステム。
【請求項13】
前記針の遠位端は、
閉鎖された先端と、
前記閉鎖された先端に近接する前記針の側壁内に形成された吸引開口部と、
を含む、請求項8に記載の保護針ハウジングシステム。
【請求項14】
前記針は、前記針が前記保護針ハウジングから近位側に移動するのを防止するように構成されたバンパーを含む、請求項8に記載の保護針ハウジングシステム。
【請求項15】
少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタをカテーテルアダプタに結合し、前記少なくとも1つのカテーテルアダプタを前記カテーテルアダプタコネクタと流体連通して配置するステップと、
少なくとも1つの採血デバイスと前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を許容するように、前記少なくとも1つの採血デバイスは、患者の血管から血液を採取するように、第1の弁を調整するステップと、
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを介して前記少なくとも1つの採血デバイスに血液を吸引するステップと、
前記少なくとも1つの採血デバイスと前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を防止するように前記第1の弁を調整するステップと、
洗浄デバイスと前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を許容するように第2の弁を調整するステップと、
前記洗浄デバイスから排出された流体で前記カテーテルアダプタを洗浄するステップと、
を含む、採血システムを介して患者から血液を採取する方法。
【請求項16】
前記洗浄デバイスと前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を防止し、第2の採血デバイスと前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を許容するように前記第2の弁を調整するステップと、
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを介して前記第2の採血デバイスに血液を吸引するステップと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、第1のカテーテルアダプタコネクタおよび第2のカテーテルアダプタコネクタを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、
針と、
翼針セットと、
無針コネクタと、
ルアーロックコネクタと、
ルアースリップコネクタと、
ルアーテーパコネクタと、
拡張セットと、
延長チューブと、
の少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、保護針ハウジング内に少なくとも部分的に収容される針を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の弁および前記第2の弁は、
活栓弁と、
双方向活栓弁と、
三方活栓弁と、
逆止弁と、
スライドクランプと、
ピンチクランプと、
の少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採血システムおよび保護針ハウジングシステム並びに採血システムを介して患者から血液を採取する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、一般的にさまざまな輸液治療に用いられる。例えば、カテーテルは、生理食塩水、さまざまな薬剤、および総合的な非経口栄養のような流体を患者へと注入するために使用し得る。また、カテーテルは、患者から血液を採取するために使用され得る。
【0003】
カテーテルの一般的なタイプは、オーバーザニードル式末梢静脈カテーテル(「PIVC」)である。その名前が意味するように、オーバーザニードル式PIVCは、鋭利な遠位先端を有する導入針の上に取り付けられ得る。PIVCおよび導入針は、組み立てることができることによって、導入針の遠位先端が針の斜面が患者の皮膚とは反対側を向く状態でPIVCの遠位先端を越えて延びる。PIVCおよび導入針は、一般に、皮膚を通して、動脈、静脈、または患者の他の血管系などの患者の血管に浅い角度で挿入される。PIVCが血管内に適切に配置されると、導入針は引き抜かれ、カテーテルアダプタ(PIVCと結合)を包帯(dressing)で患者の皮膚に固定することによって、PIVCを血管内に固定し得る。他の一般的なタイプのカテーテルには、末梢挿入式中心静脈カテーテル(「PICC」)、中心静脈カテーテル(「CVC」)などが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0004】
適切に配置されたカテーテルは、臨床医によって患者から血液を採取するために利用され得る。さらに、採血手順は通常、特定のリスクを回避するために、新しく挿入されたカテーテルでのみ実行される。例えば、採血処置中、臨床医は、典型的には、(1)新しいカテーテル/カテーテルアダプタを挿入する、(2)採血デバイスをカテーテルアダプタに結合する、(3)採血デバイスを用いて患者から血液サンプルを採取する、(4)採血デバイスをカテーテルアダプタから分離する、(4)洗浄(flush)デバイスをカテーテルアダプタに結合する、(5)カテーテル/カテーテルアダプタを洗浄デバイスと一緒に洗浄する、および(6)洗浄デバイスをカテーテルアダプタから分離する。
【0005】
しかしながら、これらのステップのそれぞれは、採血手順に複雑さと非効率性をもたらし(例えば、複数の接続/切断ステップ)、採血手順を新たに挿入されたカテーテルに制限し、患者への特定のリスクを増加させる。増加し得るリスクの例としては、血液サンプルの薬物汚染、血液サンプルの溶血、感染のリスクの増加、カテーテル閉塞のリスクの増加、カテーテル移行のリスクの増加などが挙げられる。
【0006】
本明細書で請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態や、上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で説明されるいくつかの実施例を実行し得る技術領域の一例を示すために提供されるにすぎない。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、一般に、採血デバイス、システム、および方法に関する。本開示の様々な採血デバイス、システム、および方法は、現在の最新技術に応答して、特に、現在利用可能な患者から血液を採取するためのデバイス、システム、および方法によってまだ完全に解決されていない当技術分野の問題およびニーズに応答して開発されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、採血システムは、カテーテルアダプタと係合し、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタをカテーテルアダプタと流体連通して配置するように構成された少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを含み得る。採血システムはまた、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタと選択的に流体連通することができる少なくとも1つの採血デバイスを含んでもよい。少なくとも1つの採血デバイスは、患者の血管から血液を採取するように構成され得る。第1の弁は、少なくとも1つの採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。洗浄デバイスは、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタと選択的に流体連通してもよく、洗浄デバイスは、洗浄デバイスから排出される流体でカテーテルアダプタを洗浄するように構成されてもよい。第2の弁は、洗浄デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、針、翼針セット、無針コネクタ、ルアーロックコネクタ、ルアースリップコネクタ、ルアーテーパコネクタ、延長セット、および延長チューブのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの採血デバイスは、シリンジおよびバキュテナー(vacutainer)のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の弁および第2の弁は、活栓(stopcock)弁、双方向活栓弁、三方活栓弁、逆止弁、スライドクランプ、およびピンチクランプのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、洗浄デバイスは、生理食塩水で満たされたシリンジを含み得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、採血システムは、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタに結合された少なくとも1つの流体導管をさらに含み得る。少なくとも1つの流体導管は、洗浄デバイスおよび少なくとも1つの採血デバイスのうちの少なくとも1つを、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタと流体連通するように配置するように構成され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、保護針ハウジング内に少なくとも部分的に収容された針を含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、保護針ハウジングシステムは、針および保護針ハウジングを含み得る。保護針ハウジングは、その中に針の少なくとも一部を受け入れるように構成された針通路と、閉位置と開位置との間を移動するように構成された針ブロックとを含み得る。閉位置では、針ブロックは、針が針通路を通って遠位に前進するのを防ぐことができる。開位置では、針ブロックに形成された開口部は、針通路と整列して配置され、針が針通路を通って遠位に前進することを許容することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、保護針ハウジングシステムはまた、針ブロックを閉位置に付勢(bias)するように構成された弾性部材を含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、弾性部材は、ばねクリップおよびらせん状(helical)ばねのうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、針ブロックは、カテーテルアダプタの第2の係合面と係合するように構成された第1の係合面を含み得、カテーテルアダプタの第2の係合面が針ブロックの第1の係合面と係合すると、針ブロックが閉位置から開位置に移動する。
【0019】
いくつかの実施形態では、保護針ハウジングは、保護針ハウジングをカテーテルアダプタに結合するように構成された係合機構を含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、針の遠位端は、閉鎖先端と、閉鎖先端に近接する針の側壁に形成された吸引開口とを含み得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、針は、針が保護針ハウジングから近位方向に移動するのを防ぐように構成されたバンパーを含み得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、採血システムを介して患者から血液を採取する方法は、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタをカテーテルアダプタと流体連通して配置するために、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタをカテーテルアダプタに結合することを含み得る。本方法はまた、少なくとも1つの採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を可能にするように第1の弁を調整することを含み得る。少なくとも1つの採血デバイスは、患者の血管から血液を採取するように構成され得る。本方法はまた、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを介して少なくとも1つの採血デバイスに血液を吸引することを含み得る。本方法はまた、少なくとも1つの採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を防止するように第1の弁を調整することを含み得る。本方法は、洗浄デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を可能にするように第2の弁を調整することをさらに含み得る。この方法は、洗浄デバイスから排出される流体でカテーテルアダプタを洗浄することをさらに含み得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、本方法はまた、洗浄デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を防止し、第2の採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を可能にするように第2の弁を調整することを含み得る。本方法はまた、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを介して第2の採血デバイスに血液を吸引することを含み得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、第1のカテーテルアダプタコネクタおよび第2のカテーテルアダプタコネクタを含み得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、針、翼針セット、無針コネクタ、ルアーロックコネクタ、ルアースリップコネクタ、ルアーテーパコネクタ、延長セット、および延長チューブのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタは、保護針ハウジング内に少なくとも部分的に収容された針を含み得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、第1の弁および第2の弁は、活栓(stopcock)弁、双方向活栓弁、三方活栓弁、逆止弁、スライドクランプ、およびピンチクランプのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0028】
上述の概略の説明、および、以下の詳細な説明の両方は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求された本開示の実施形態を限定するものではないことが理解されるべきである。本開示の様々な実施形態は、図面に示される配置および手段(instrumentality)に限定されないことを理解されたい。また、実施形態は、組み合わされてよいこと、または、他の実施形態が用いられてよいこと、および、そのように特許請求されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更がなされてよいことが理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に記載および説明される。
図1A図1Aは、いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上方斜視図である。
図1B図1Bは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムの断面上面図である。
図2A図2Aは、いくつかの実施形態による、保護針ハウジングの斜視図である。
図2B図2Bは、いくつかの実施形態による、閉位置にある図2Aの保護針ハウジングの正面図である。
図2C図2Cは、いくつかの実施形態による、開位置にある図2Aの保護針ハウジングの正面図である。
図2D図2Dは、いくつかの実施形態による、閉位置にある図2Aの保護針ハウジングの断面側面図である。
図2E図2Eは、いくつかの実施形態による、開位置にある図2Aの保護針ハウジングの断面側面図である。
図3A図3Aは、いくつかの実施形態による、針の側面図である。
図3B図3Bは、いくつかの実施形態による、図3Aの針の遠位端のクローズアップ図である。
図3C図3Cは、いくつかの実施形態による、図3Aの針の中間部分のクローズアップ図である。
図4A図4Aは、いくつかの実施形態による、閉位置にある保護針ハウジングシステムの断面側面図である。
図4B図4Bは、いくつかの実施形態による、開位置にある図4Aの保護針ハウジングシステムの断面側面図である。
図5図5は、いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルアダプタの断面側面図である。
図6図6は、いくつかの実施形態による、閉位置にある図4Aの保護針ハウジングシステムに結合する図5のカテーテルアダプタの断面側面図である。
図7図7は、いくつかの実施形態による、開位置にある図4Aの保護針ハウジングシステムに結合された図5のカテーテルアダプタの断面側面図である。
図8図8は、いくつかの実施形態による、針がカテーテルアダプタ内で遠位側に移動した状態で、開位置にある図4Aの保護針ハウジングシステムに結合された図5のカテーテルアダプタの断面側面図である。
図9A図9Aは、代替の実施形態による、閉位置にある保護針ハウジングの正面図である。
図9B図9Bは、代替の実施形態による、開位置にある図9Aの保護針ハウジングの正面図である。
図10図10は、いくつかの実施形態による、採血セットの側面図である。
図11図11は、いくつかの実施形態による、代替の採血セットの側面図である。
図12図12は、いくつかの実施形態による、代替の採血セットの側面図である。
図13図13は、いくつかの実施形態による、代替の採血セットの側面図である。
図14図14は、いくつかの実施形態による、代替の採血セットの側面図である。
図15図15は、いくつかの実施形態による、代替の採血セットの側面図である。
図16図16は、いくつかの実施形態による、代替の採血セットの側面図である。
図17図17は、いくつかの実施形態による、採血システムを介して患者から血液を採取するための方法のフローチャートである。
【0030】
これらの図は、本開示の概念を説明するためのものであり、原寸に比例して描かれていない場合があることを理解されたい。さらに、図は例示的な実施形態を示しており、本開示の範囲に対する限定を表すものではない。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本開示の例示的な実施形態は、図を参照することによって最もよく理解され、図全体を通して、同様の部品は同様の数字によって指定される。本願の図に一般的に説明および図示されている本開示の構成要素は、多種多様な異なる構成で配置および設計できることは容易に理解されよう。したがって、図に示されるような装置およびシステムの実施形態の以下のより詳細な説明は、本出願または本出願に優先権を主張する他の出願で主張されるように、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、本開示の例示的な実施形態を代表するものである。
【0032】
図1Aおよび1Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、針アセンブリ12およびカテーテルアセンブリ14を含み得る。図1Aおよび1Bは、患者の静脈(図示せず)に挿入する準備ができている挿入位置にあるカテーテルシステムを示している。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、カテーテルアダプタまたはカテーテルアダプタ本体16を含み得、このカテーテルアダプタまたはカテーテルアダプタ本体16は、近位端20、遠位端18、およびカテーテルアダプタ本体16内に形成され、カテーテルアダプタ本体16の近位端20と遠位端18との間に延在するカテーテルアダプタチャネル21を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ本体16は、カテーテルアダプタチャネル21に隣接してカテーテルアダプタ本体16に結合された隔壁(septum)70を含み得る。いくつかの実施形態では、隔壁70は、単一の構成要素の隔壁であり得る。いくつかの実施形態では、隔壁70は、多成分隔壁であり得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、カテーテル22を含み得、このカテーテル22は、カテーテル22の近位端26、遠位端24、およびカテーテル22の近位端26と遠位端24との間に延びるカテーテル管腔(lumen)27を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル22は、末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル22の近位端26は、カテーテルアダプタ本体16内に固定され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、針アセンブリ12は、カテーテルアダプタ本体16に取り外し可能に結合され得る針ハブ28を含み得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリ12は、導入針30を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針30の近位端31は、針ハブ28内に固定され得る。いくつかの実施形態では、導入針30は、カテーテル内腔27を通って延在し得、導入針30の遠位端33は、カテーテルシステム10が挿入位置にあり、患者の静脈に挿入する準備ができているときに、カテーテル22の遠位端24から突出し得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、針アセンブリ12は、針グリップ32を含み得、静脈内のカテーテル22の配置が確認されると、臨床医は針グリップ32をグリップし、近位に移動させ、導入針30を静脈から引き抜き得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、延長チューブ34を含み得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ34の遠位端は、カテーテルアダプタ本体16に結合され得、延長チューブ34の近位端は、アダプタ36に結合され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ本体16は、アクセスポート80を含み得、このアクセスポート80は、カテーテルアダプタチャネル21と流体連通し得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ34の遠位端は、延長チューブ34がアクセスポート80を介してカテーテルアダプタチャネル21と流体連通し得るように、アクセスポート80に結合され得る。
【0035】
いくつかの実施形態において、流体注入デバイス(図示せず)は、導入針30がカテーテルシステム10から取り外されると、静脈に挿入されたカテーテル22を介して患者に流体を送達するためにアダプタ36に結合され得る。いくつかの実施形態では、採血デバイスはアダプタ36に結合され得、静脈に挿入されたカテーテル22を介して患者から採血し得る。
【0036】
カテーテルシステム10は、ストレート型、ポート型、統合型、および従来型のカテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、例えば、BD NEXIVA(商標)クローズドIVカテーテルシステム、BD NEXIVA(商標)DIFFUSICS(商標)クローズドIVカテーテルシステム、BD PEGASAUS(商標)セーフティクローズドIVカテーテルシステム、または別の一体型のカテーテルシステムのように、カテーテルアダプタ本体16内に統合された延長チューブ34を有する一体型であってもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、延長チューブ34なしで、統合され得ない。
【0037】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、血液を観察し、導入針30および/またはカテーテル22内の血液の近位の流れを促進するために通気され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、任意の適切な方法で通気され得る。例えば、ベントプラグ38は、カテーテル22を患者に挿入する際にアダプタ36に結合され得る。いくつかの実施形態では、ベントプラグ38は、空気を透過するが、血液は透過し得ない。いくつかの実施形態では、カテーテル22、カテーテルアダプタ本体16、延長チューブ34、アダプタ36、およびベントプラグ38は、流体連通し得る。別の例として、いくつかの実施形態では、針ハブ28は、洗浄チャンバーを含み得る。
【0038】
図2A~2Eは、いくつかの実施形態による、保護針ハウジング200の様々な図を示す。具体的には、図2Aは、保護針ハウジング200の斜視図であり、図2Bは、閉位置にある保護針ハウジング200の正面図であり、図2Cは、開位置にある保護針ハウジング200の正面図であり、図2Dは、閉位置にある保護針ハウジング200の断面側面図であり、図2Eは、開位置にある保護針ハウジング200の断面側面図である。
【0039】
一般に、保護針ハウジング200は、近位端201、遠位端202、保護針ハウジング200の遠位端202に配置された係合機構210、係合スロット212、保護針ハウジング200の近位端201と遠位端202との間に延びる針通路240、保護針ハウジング200の近位端201に配置された針通路240の縮小された内径部分242、および開口部230、第1の係合面261、および弾性部材250のうちの1つまたは複数を含む針ブロック220を含み得る。保護針ハウジング200の操作は、図4A~8に関して以下でより詳細に説明される。
【0040】
図3A~3Cは、いくつかの実施形態による、針300の様々な図を示す。具体的には、図3Aは、針300の側面図であり、図3Bは、針300の遠位端のクローズアップ上面図であり、図3Cは、針300の中間部分のクローズアップ図である。
【0041】
概して、針300は、針300の近位端301と遠位端302との間に延びる針カニューレ305、針300の近位端301に結合されたハブ340、針300の遠位端302に配置された閉鎖先端310、閉鎖先端310に近接して配置された針カニューレ305の側壁に形成された吸引開口320、および針カニューレ305に結合されたバンパー330を含み得る。針300および保護針ハウジング200の操作について、図4A図8を参照して説明する。
【0042】
図4Aおよび4Bは、いくつかの実施形態による、保護針ハウジングシステム400の様々な図を示す。具体的には、図4Aは、閉位置にある保護針ハウジングシステム400の断面側面図であり、図4Bは、開位置にある保護針ハウジングシステム400の断面側面図である。一般に、保護針ハウジングシステム400は、図2A~2Eの保護針ハウジング200内に摺動可能に結合された図3A~3Cの針300を含み得る。
【0043】
針300は、針カニューレ305から突出するバンパー330を介して、保護針ハウジング200内の近位方向に補足的に保持され得る。バンパー330は、針通路240の縮小された内径部分242よりも大きな外径を有し得る。したがって、バンパー330は、臨床医が針300を近位方向に引っ張るときに、針300を保護針ハウジング200内に保持するために、針300が近位方向にあまりにも遠くに移動するのを防ぐように構成され得る。針300はまた、針ブロック220が閉位置にあるとき(図4Aを参照)、または針ブロック220が開位置にあるとき(図4Bを参照)、ハブ340を介して、針ブロック200を介して遠位方向に保護針ハウジング200内に捕捉され得る。したがって、針ブロック220および/またはハブ340は、臨床医が針300を遠位方向に押すときに、針300を保護針ハウジング200内に保持するために、針300が遠位方向に移動しすぎるのを防ぐことができる。このようにして、針通路240および/または針通路240の縮小された内径部分242は、それぞれ、針300の少なくとも一部を受け入れるように構成され得、針300の閉鎖された先端310を保護針ハウジング200内に捕捉することは、偶発的な針穿刺に対する臨床医に増加したレベルの安全性を提供する。閉鎖された先端310はまた、血液溶血を減少させ、閉鎖された先端310が隔壁を通って穿刺することによって引き起こされる裂傷(tears)および汚染を減少させ得る。
【0044】
前述のように、針ブロック220は、閉位置(例えば、図2A、2B、2D、および4Aを参照)と開位置(例えば、図2C、2E、および4Bを参照)との間を移動するように構成され得る。閉位置において、針ブロック220は、図4Aに示されるように、針300の閉鎖先端310を遮断し、針300が針通路240を通る遠位移動を防止することによって、針300が針通路240を通って遠位に前進することを防止し得る。開位置では、針ブロック220に形成された開口部230は、図4Bに示すように、針通路240と整列して配置され、針300が針通路240を通って遠位側に前進することを可能にすることができる。
【0045】
弾性部材250は、弾性部材250を閉位置に優先的に付勢するために、針ブロック220に付勢力を加えるように構成され得る。図2A~2E、4A、4B、および6~8の場合に示される実施形態では、弾性部材250は、針ブロック220を上向き/閉位置に付勢するように構成されたばねクリップを含み得る。しかしながら、他のバイアス構造が本明細書で企図されることが理解される(例えば、図9Aおよび9Bを参照されたい)。
【0046】
図5は、いくつかの実施形態による、カテーテルアダプタ500の断面側面図を示す。一般に、カテーテルアダプタ500は、カテーテルアダプタ本体516およびカテーテル522を含み得る。カテーテルアダプタ本体516は、近位端520、遠位端518、下面540、上面542、カテーテルアダプタ本体516内に形成され、カテーテルアダプタ本体516の近位端520と遠位端518との間に延在するカテーテルアダプタチャネル521を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ本体516は、第1の隔壁571および第2の隔壁572を含み得る。第1の隔壁571は、カテーテルアダプタ本体516の近位端520に向かって配置され得、第2の隔壁572は、カテーテルアダプタチャネル521に隣接するカテーテルアダプタ本体516内に結合され得る。隔壁チャネル575は、第1の隔壁571および第2の隔壁572の中間に形成され得る。いくつかの実施形態では、隔壁70は、多成分隔壁であり得る。いくつかの実施形態(図示せず)では、カテーテルアダプタ500隔壁は、単一の構成要素の隔壁を利用し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ本体516はまた、カテーテルアダプタチャネル521と流体連通してもよいアクセスポート(図5には示されていない)を含んでもよい。
【0047】
カテーテル522は、近位端526、遠位端524、およびカテーテル522の近位端526と遠位端524との間に延びるカテーテル管腔527を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル522は、末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル522の近位端526は、カテーテル管腔527がカテーテルアダプタチャネル521と流体連通し得るように、カテーテルアダプタ本体516に結合および/または固定され得る。
【0048】
図6~8は、いくつかの実施形態による、図4Aの保護針ハウジングシステム400に結合する図5のカテーテルアダプタ500の様々な図を示す。具体的には、図6は、閉位置で保護針ハウジングシステム400に結合するカテーテルアダプタ500の断面側面図であり、図7は、開位置で保護針ハウジングシステム400に完全に結合されるカテーテルアダプタ500の断面側面図であり、図8は、針300が遠位に移動し、カテーテルアダプタ500の内側に突出する、開位置で保護針ハウジングシステム400に結合されるカテーテルアダプタ50の断面側面図である。
【0049】
図6は、カテーテルアダプタ500が保護針ハウジング200の係合機構210内で摺動可能に受け入れられるときのカテーテルアダプタ500の近位端520を示す。カテーテルアダプタ500の近位端520が保護針ハウジング200の係合機構210内に受容されると、針ブロック220の第1の係合面261は、カテーテルアダプタ500の近位端520に形成された第2の係合面262に係合する。針ブロック220の第1の係合面261およびカテーテルアダプタ500の第2の係合面262は、それぞれ近位方向に向かって傾斜され得る。このようにして、第1の係合面261は、カテーテルアダプタ500の第2の係合面262に係合するように構成することができ、カテーテルアダプタ500の第2の係合面262が針ブロック220の第1の係合面261に係合すると、針ブロック220が閉位置から開位置に移動するようになっている。したがって、臨床医がカテーテルアダプタ500を矢印700の方向に移動させることによって保護針ハウジング200をカテーテルアダプタ500に完全に結合するとき、針ブロック220は、図7に示されるように、閉位置から開位置に自動的に移動し得る。針ブロック220が開位置に移動すると、臨床医は、図8に示されるように、針300を遠位に移動させて針300をカテーテルアダプタ500に挿入することができる。
【0050】
図9Aおよび9Bは、代替の実施形態による、保護針ハウジング900の2つの図を示す。具体的には、図9Aは、閉位置にある保護針ハウジング900の正面図であり、図9Bは、開位置にある保護針ハウジング900の正面図である。一般に、保護針ハウジング900は、係合機構910、針ブロック920、および開口部930など、図2A~2Eに示される保護針ハウジング200と同様の特徴および構造を含み得る。しかしながら、保護針ハウジング900は、針ブロック920を開位置と閉位置との間で切り替える(toggle)ように、弾性部材950(例えば、らせん状ばね)および針ブロックアーム970を含む代替構造を利用することができる。針ブロック920はまた、カテーテルアダプタ500と結合すると自動的に開位置に移動するように構成され得る。
【0051】
しかしながら、開位置と閉位置との間で針ブロックを切り替える、および/または閉位置に向かって針ブロックに付勢するために利用され得る任意の数の異なる弾性部材構造または構成が本明細書に想定されることが理解されるであろう。また、本明細書に記載されるカテーテルアダプタ構造のいずれか、および/または本明細書に開示される保護針ハウジング構造またはシステムのいずれかは、以下に記載される採血セット/システムのいずれかと共に利用され得ることも理解されよう。
【0052】
図10~16は、いくつかの実施形態による、様々な例示的な採血収集セットを示す。具体的には、図10は、例示的な採血セット1000の側面図であり、図11は、例示的な採血セット1100の側面図であり、図12は、例示的な採血セット1200の側面図であり、図13は、例示的な採血セット1300の側面図であり、図14は、例示的な採血セット1400の側面図であり、図15は、例示的な採血セット1500の側面図であり、図16は、例示的な採血セット1600の側面図である。
【0053】
図10に示される例示的な採血セット1000は、一般に、第1のカテーテルアダプタコネクタ1010、第1の流体導管1051、第2の流体導管1052、第3の流体導管1053、第1のコネクタ1061、第1の弁1031、第2の弁1032、第1の採血デバイス1021、および洗浄デバイス1040を含み得る。
【0054】
第1のカテーテルアダプタコネクタ1010は、第1のカテーテルアダプタコネクタ1010をカテーテルアダプタと流体連通するように配置するために、カテーテルアダプタ(図示せず)と係合するように構成され得る。カテーテルアダプタはまた、患者の血管内に留置され得るカテーテル(図示せず)を含み得る。第1のカテーテルアダプタコネクタ1010、ならびに本明細書に開示される任意の他のカテーテルアダプタコネクタは、針、翼針セット、無針コネクタ(例えば、Q-SYTE(商標)コネクタ、MAX ZERO(商標)コネクタ、SMARTSITE(商標)コネクタなど)、ルアーロックコネクタ、ルアースリップコネクタ、ルアーテーパコネクタ、延長セット、および/または延長チューブのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0055】
第1の採血デバイス1021は、第1のコネクタ1061を介して一緒に結合され得る第1の流体導管1051および第2の流体導管1052を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1010と選択的に流体連通するように配置され得る。第1の採血デバイス1021、および本明細書に開示される任意の他の採血デバイスは、患者の血管から血液を採取するように構成されてもよく、シリンジおよびVACUTAINER(商標)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0056】
第1の弁1031は、第1の採血デバイス1021と第1のカテーテルアダプタコネクタ1010との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1031は、本明細書に開示される任意の他の弁と同様に、活栓弁、双方向活栓弁、三方活栓弁、逆止弁、スライドクランプ、およびピンチクランプのうちの少なくとも1つを含み得る。第1の弁1031が開位置に移動されると、臨床医は、血液を第1の採血デバイス1021に引き込むことができる。次いで、第1の弁1031は、所望されるように、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0057】
洗浄デバイス1040は、患者から血液が採取された後、洗浄デバイス1040から排出される流体でカテーテルアダプタを洗浄するように構成され得る。いくつかの実施形態では、洗浄デバイス1040は、PosiFlush(商標)などの生理食塩水で満たされたシリンジを含み得る。洗浄デバイス1040は、第1のコネクタ1061を介して一緒に結合され得る第1の流体導管1051および第3の流体導管1053を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1010と選択的に流体連通するように配置され得る。
【0058】
第2の弁1032は、洗浄デバイス1040と第1のカテーテルアダプタコネクタ1010との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第2の弁1032が開位置に移動されると、臨床医は、洗浄デバイス1040から排出される流体でカテーテルアダプタを洗浄し得る。次いで、第2の弁1032は、所望されるように、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0059】
図11に示される例示的な採血セット1100は、一般に、第1のカテーテルアダプタコネクタ1110、第1の流体導管1151、第2の流体導管1152、第3の流体導管1153、第4の流体導管1154、第5の流体導管1155、第1のコネクタ1161、第2のコネクタ1162、第1の弁1131、第2の弁1132、第3の弁1133、第4の弁1134、第1の採血デバイス1121、第2の採血デバイス1122、および洗浄デバイス1140を含み得る。
【0060】
第1のカテーテルアダプタコネクタ1110は、第1のカテーテルアダプタコネクタ1110をカテーテルアダプタ1170と流体連通するように配置するために、カテーテルアダプタ1170と係合するように構成され得る。カテーテルアダプタ1170はまた、患者の血管(図示せず)内に留置され得るカテーテル1171を含み得る。
【0061】
第1の採血デバイス1121は、第1のコネクタ1161を介して流体的に結合され得る第1の流体導管1151および第2の流体導管1152を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1110と選択的に流体連通するように配置され得る。
【0062】
第1の弁1131および/または第4の弁1134は、第1の採血デバイス1121と第1のカテーテルアダプタコネクタ1110との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1131および/または第4の弁1134が開位置に移動されると、臨床医は、第1の採血デバイス1121に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1131および/または第4の弁1134は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0063】
第2の採血デバイス1122は、第1の流体導管1151、第4の流体導管1154、および第5の流体導管1155を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1110と選択的に流体連通するように配置されてもよく、これは、第1のコネクタ1161および/または第2のコネクタ1162を介して流体連結されてもよい。
【0064】
第1の弁1131、第3の弁1133、および/または第4の弁1134はそれぞれ、第2の採血デバイス1122と第1のカテーテルアダプタコネクタ1110との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1131、第3の弁1133、および/または第4の弁1134がそれぞれ開位置に移動されると、臨床医は、第2の採血デバイス1122に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1131、第3の弁1133、および/または第4の弁1134は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。いくつかの実施形態では、清潔な血液サンプルが第1の採血デバイス1121内に引き込まれ得る前に、1つ以上の薬剤を含有する患者の静脈から血液を除去するために、血液が第2の採血デバイス1122内に引き込まれ得る。
【0065】
洗浄デバイス1140は、患者から血液が採取された後、洗浄デバイス1040から排出される流体でカテーテルアダプタ1170を洗浄するように構成され得る。洗浄デバイス1140は、第1の流体導管1151、第3の流体導管1153、および第5の流体導管1155を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1110と選択的に流体連通するように配置されてもよく、これは、第1のコネクタ1161および/または第2のコネクタ1162を介して流体連結されてもよい。
【0066】
第1の弁1131、第2の弁1132、および/または第4の弁1134はそれぞれ、洗浄デバイス1140と第1のカテーテルアダプタコネクタ1110との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1131、第2の弁1132、および/または第4の弁1134が開位置に移動されると、臨床医は、洗浄デバイス1140から排出される流体でカテーテルアダプタ1170を洗浄し得る。次いで、第1の弁1131、第2の弁1132、および/または第4の弁1134は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0067】
図12に示される例示的な採血セット1200は、一般に、第1のカテーテルアダプタコネクタ1210、第1の流体導管1251、第2の流体導管1252、第3の流体導管1253、第4の流体導管1254、第5の流体導管1255、第1のコネクタ1261、第1の弁1231、第2の弁1232、第3の弁1233、第1の採血デバイス121、第2の採血デバイス1222、および洗浄デバイス1240を含み得る。
【0068】
第1のカテーテルアダプタコネクタ1210は、第1のカテーテルアダプタコネクタ1210をカテーテルアダプタ1270と流体連通するように配置するために、カテーテルアダプタ1270と係合するように構成され得る。カテーテルアダプタ1270はまた、患者の血管(図示せず)内に留置され得るカテーテル1271を含み得る。
【0069】
第1の採血デバイス1221は、第1のコネクタ1261を介して流体的に結合され得る第1の流体導管1251および第2の流体導管1252を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1210と選択的に流体連通するように配置され得る。
【0070】
第1の弁1231および/または第3の弁1233は、第1の採血デバイス1221と第1のカテーテルアダプタコネクタ1210との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1231および/または第3の弁1233が開位置に移動されると、臨床医は、第1の採血デバイス1221に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1231および/または第3の弁1233は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0071】
第2の採血デバイス1222は、第1のコネクタ1261を介して流体連結され得る、第1の流体導管1251、第4の流体導管1254、および第5の流体導管1255を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1210と選択的に流体連通して配置され得る。
【0072】
第1の弁1231、第2の弁1232および/または第3の弁1233はそれぞれ、第2の採血デバイス1222と第1のカテーテルアダプタコネクタ1210との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1231、第2の弁1232、および/または第3の弁1233がそれぞれ第2の採血デバイス1222の開位置に移動されると、臨床医は、第2の採血デバイス1222に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1231、第2の弁1232、および/または第3の弁1233は、必要に応じて、採血手順の後続のステップ中に、第2の採血デバイス1222のための閉位置に移動され得る。いくつかの実施形態では、清潔な血液サンプルが第1の採血デバイス1221内に引き込まれ得る前に、1つ以上の薬剤を含有する患者の静脈から血液を除去するために(例えば、事前の輸液から)、血液が第2の採血デバイス1222内に引き込まれ得る。
【0073】
洗浄デバイス1240は、患者から血液が採取された後、洗浄デバイス1240から排出される流体でカテーテルアダプタ1270を洗浄するように構成され得る。洗浄デバイス1240は、第1のコネクタ1261を介して流体連結され得る、第1の流体導管1251、第3の流体導管1253、および第5の流体導管1255を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1210と選択的に流体連通して配置され得る。
【0074】
第1の弁1231、第2の弁1232および/または第3の弁1233はそれぞれ、洗浄デバイス1240と第1のカテーテルアダプタコネクタ1210との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1231、第2の弁1232、および/または第3の弁1233がそれぞれ洗浄デバイス1240の開位置に移動されると、臨床医は、洗浄デバイス1240から排出される流体でカテーテルアダプタ1270を洗浄し得る。次いで、第1の弁1231、第2の弁1232、および/または第3の弁1233は、必要に応じて、採血手順の後続のステップ中に、洗浄デバイス1240のための閉位置に移動され得る。
【0075】
図13に示される例示的な採血セット1300は、一般に、第1のカテーテルアダプタコネクタ1310、第2のカテーテルアダプタコネクタ1312、第1の流体導管1351、第2の流体導管1352、第3の流体導管1353、第4の流体導管1354、第5の流体導管1355、第6の流体導管1356、第1のコネクタ1361、第2のコネクタ1362、第3のコネクタ1363、第1の弁1331、第2の弁1332、第3の弁1333、第4の弁1334、第1の採血デバイス1321、第2の採血デバイス1322、および洗浄デバイス1340を含み得る。
【0076】
第1のカテーテルアダプタコネクタ1310は、第1のカテーテルアダプタコネクタ1310をカテーテルアダプタ1370と流体連通するように配置するために、カテーテルアダプタ1370と係合するように構成され得る。カテーテルアダプタ1370はまた、患者の血管(図示せず)内に留置され得るカテーテル1371を含み得る。
【0077】
第1の採血デバイス1321は、第1のコネクタ1361を介して流体的に結合され得る、第1の流体導管1351および第2の流体導管1352を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1310と選択的に流体連通するように配置され得る。
【0078】
第1の弁1331は、第1の採血デバイス1321と第1のカテーテルアダプタコネクタ1310との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1331が開位置に移動されると、臨床医は、血液を第1の採血デバイス1321に引き込むことができる。次いで、第1の弁1331は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0079】
第2の採血デバイス1322は、第1のコネクタ1361および/または第2のコネクタ1362を介して流体連結され得る、第1の流体導管1351、第4の流体導管1354、および第5の流体導管1355を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1110と選択的に流体連通するように配置されてもよい。
【0080】
第1の弁1331および/または第3の弁1333はそれぞれ、第2の採血デバイス1322と第1のカテーテルアダプタコネクタ1310との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1331および/または第3の弁1333がそれぞれ開位置に移動されると、臨床医は、第2の採血デバイス1322に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1331および/または第3の弁1333は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。いくつかの実施形態では、清潔な血液サンプルが第1の採血デバイス1321内に引き込まれ得る前に、1つ以上の薬剤を含有する患者の静脈から血液を除去するために(例えば、事前の輸液から)、血液が第2の採血デバイス1322内に引き込まれ得る。
【0081】
洗浄デバイス1340は、患者から血液が採取された後、洗浄デバイス1040から排出される流体でカテーテルアダプタ1370を洗浄するように構成され得る。洗浄デバイス1340は、第1の流体導管1351、第3の流体導管1353、および第5の流体導管1355を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1310と選択的に流体連通するように配置されてもよく、これは、第1のコネクタ1361および/または第2のコネクタ1362を介して流体連結されてもよい。
【0082】
第1の弁1331および/または第2の弁1332はそれぞれ、洗浄デバイス1340と第1のカテーテルアダプタコネクタ1310との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1331および/または第2の弁1332がそれぞれ開位置に移動されると、臨床医は、洗浄デバイス1340から排出される流体でカテーテルアダプタ1370を洗浄し得る。次いで、第1の弁1331および/または第2の弁1332は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0083】
図14に示される例示的な採血セット1400は、一般に、第1のカテーテルアダプタコネクタ1410、第2のカテーテルアダプタコネクタ1412、第1の流体導管1451、第2の流体導管1452、第3の流体導管1453、第4の流体導管1454、第5の流体導管1455、第6の流体導管1456、第1のコネクタ1461、第2のコネクタ1462、第1の弁1431、第2の弁1432、第3の弁1433、第1の採血デバイス1421、第2の採血デバイス1422、および洗浄デバイス1440を含み得る。
【0084】
第1のカテーテルアダプタコネクタ1410は、第1のカテーテルアダプタコネクタ1410をカテーテルアダプタ1470と流体連通するように配置するために、カテーテルアダプタ1470と係合するように構成され得る。カテーテルアダプタ1470はまた、患者の血管(図示せず)内に留置され得るカテーテル1471を含み得る。
【0085】
第1の採血デバイス1421は、第1のコネクタ1461を介して流体的に結合され得る、第1の流体導管1451および第2の流体導管1452を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1410と選択的に流体連通するように配置され得る。
【0086】
第1の弁1431は、第1の採血デバイス1421と第1のカテーテルアダプタコネクタ1410との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1431が開位置に移動されると、臨床医は、血液を第1の採血デバイス1421に引き込むことができる。次いで、第1の弁1431は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0087】
第2の採血デバイス1422は、第1のコネクタ1461を介して流体連結され得る、第1の流体導管1451、第4の流体導管1454、および第5の流体導管1455を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1410と選択的に流体連通して配置され得る。
【0088】
第1の弁1431および/または第2の弁1432はそれぞれ、第2の採血デバイス1422と第1のカテーテルアダプタコネクタ1410との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1431および/または第2の弁1432がそれぞれ第2の採血デバイス1422の開位置に移動されると、臨床医は、第2の採血デバイス1422に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1431および/または第2の弁1432は、所望に応じて、採血手順の後続のステップ中に、第2の採血デバイス1422のための閉位置に移動されてもよい。いくつかの実施形態では、清潔な血液サンプルが第1の採血デバイス1421内に引き込まれ得る前に、1つ以上の薬剤を含有する患者の静脈から血液を除去するために(例えば、事前の輸液から)、血液が第2の採血デバイス1422内に引き込まれ得る。
【0089】
洗浄デバイス1440は、患者から血液が採取された後、洗浄デバイス1440から排出される流体でカテーテルアダプタ1470を洗浄するように構成され得る。洗浄デバイス1440は、第1のコネクタ1461を介して流体連結され得る、第1の流体導管1451、第3の流体導管1453、および第5の流体導管1455を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1410と選択的に流体連通して配置され得る。
【0090】
第1の弁1431および/または第2の弁1432はそれぞれ、洗浄デバイス1440と第1のカテーテルアダプタコネクタ1410との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1431および/または第2の弁1432がそれぞれ洗浄デバイス1440の開位置に移動されると、臨床医は、洗浄デバイス1440から排出される流体でカテーテルアダプタ1470を洗浄し得る。次いで、第1の弁1431および/または第2の弁1432は、所望に応じて、採血手順の後続のステップ中に、洗浄デバイス1440のための閉位置に移動されてもよい。
【0091】
図15に示される例示的な採血セット1500は、一般に、第1のカテーテルアダプタコネクタ1510、第2のカテーテルアダプタコネクタ1512、第1の流体導管1551、第2の流体導管1552、第3の流体導管1553、第4の流体導管1554、第1のコネクタ1561、第2のコネクタ1562、第1の弁1531、第2の弁1532、第1の採血デバイス1521、第2の採血デバイス1522、および洗浄デバイス1540を含み得る。
【0092】
第1のカテーテルアダプタコネクタ1510は、第1のカテーテルアダプタコネクタ1510をカテーテルアダプタ1570と流体連通するように配置するために、カテーテルアダプタ1570と係合するように構成され得る。カテーテルアダプタ1570はまた、患者の血管(図示せず)内に留置され得るカテーテル1571を含み得る。
【0093】
第1の採血デバイス1521は、第1のコネクタ1561を介して流体的に結合され得る、第1の流体導管1551および第2の流体導管1552を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1510と選択的に流体連通するように配置され得る。
【0094】
第1の弁1531は、第1の採血デバイス1521と第1のカテーテルアダプタコネクタ1510との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1531が第1の採血デバイス1521の開位置に移動されると、臨床医は、第1の採血デバイス1521に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1531は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0095】
第2の採血デバイス1522は、第1のコネクタ1561を介して流体的に結合され得る、第1の流体導管1551および第4の流体導管1554を介して、第1のカテーテルアダプタコネクタ1510と選択的に流体連通するように配置され得る。
【0096】
第1の弁1531は、第2の採血デバイス1522と第1のカテーテルアダプタコネクタ1510との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁1531が第2の採血デバイス1522の開位置に移動されると、臨床医は、第2の採血デバイス1522に血液を採取し得る。次いで、第1の弁1531は、所望されるように、採血手順の後続のステップ中に、第2の採血デバイス1522のための閉位置に移動されてもよい。いくつかの実施形態では、清潔な血液サンプルが第1の採血デバイス1521内に引き込まれ得る前に、1つ以上の薬剤を含有する患者の静脈から血液を除去するために(例えば、事前の輸液から)、血液が第2の採血デバイス1522内に引き込まれ得る。
【0097】
洗浄デバイス1540は、患者から血液が採取された後、洗浄デバイス1540から排出される流体でカテーテルアダプタ1570を洗浄するように構成され得る。洗浄デバイス1540は、第2のコネクタ1562を介して洗浄デバイス1540に流体的に結合され得る第3の流体導管1553を介して、第2のカテーテルアダプタコネクタ1512と選択的に流体連通して配置され得る。
【0098】
第2の弁1532は、洗浄デバイス1540と第2のカテーテルアダプタコネクタ1512との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第2の弁1532が洗浄デバイス1540の開位置に移動されると、臨床医は、洗浄デバイス1540から排出される流体でカテーテルアダプタ1570を洗浄し得る。次いで、第2の弁1532は、所望されるように、採血手順の後続のステップ中に、洗浄デバイス1540のための閉位置に移動されてもよい。
【0099】
図16に示される例示的な採血セット1600は、一般に、第1のカテーテルアダプタコネクタ1610、第2のカテーテルアダプタコネクタ1612、第1の流体導管1651、第2の流体導管1652、第3の流体導管1653、第4の流体導管1654、第1のコネクタ1661、第2のコネクタ1662、第1の弁(図示せず)、第2の弁1632、第3の弁1633、第1の採血デバイス1621、第2の採血デバイス1622、および洗浄デバイス1640を含み得る。
【0100】
第1のカテーテルアダプタコネクタ1610は、第1のカテーテルアダプタコネクタ1610をカテーテルアダプタ1670と流体連通するように配置するために、カテーテルアダプタ1670と係合するように構成され得る。カテーテルアダプタ1670はまた、患者の血管(図示せず)内に留置され得るカテーテル1671を含み得る。
【0101】
第1の採血デバイス1621は、第1の流体導管1651を介して第1のカテーテルアダプタコネクタ1610と選択的に流体連通して配置されてもよく、第1の流体導管1651は、第1のコネクタ1661を介して第1の採血デバイス1621と流体連結されてもよい。
【0102】
第1の弁(図示せず)は、第1の流体導管1651に結合され得、第1の採血デバイス1621と第1のカテーテルアダプタコネクタ1610との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第1の弁が第1の採血デバイス1621の開位置に移動されると、臨床医は、第1の採血デバイス1621に血液を採取し得る。次いで、第1の弁は、所望に応じて、採血手順中の後続のステップのために閉位置に移動されてもよい。
【0103】
第2の採血デバイス1622は、第2のコネクタ1662を介して流体連結され得る第2の流体導管1652および第4の流体導管1654を介して第2のカテーテルアダプタコネクタ1612と選択的流体連通して配置され得る。
【0104】
第2の弁1632および/または第3の弁1633はそれぞれ、第2の採血デバイス1622と第2のカテーテルアダプタコネクタ1612との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第2の弁1632および/または第3の弁1633がそれぞれ第2の採血デバイス1622の開位置に移動されると、臨床医は、第2の採血デバイス1622に血液を採取し得る。次いで、第2の弁1632および/または第3の弁1633は、必要に応じて、採血手順の後続のステップ中に、第2の採血デバイス1622のための閉位置に移動され得る。いくつかの実施形態では、清潔な血液サンプルが第1の採血デバイス1621内に引き込まれ得る前に、1つ以上の薬剤を含有する患者の静脈から血液を除去するために(例えば、事前の輸液から)、血液が第2の採血デバイス1622内に引き込まれ得る。
【0105】
洗浄デバイス1640は、患者から血液が採取された後、洗浄デバイス1640から排出される流体でカテーテルアダプタ1670を洗浄するように構成され得る。洗浄デバイス1640は、第2のコネクタ1662を介して流体連結され得る第2の流体導管1652および第3の流体導管1653を介して第2のカテーテルアダプタコネクタ1612と選択的に流体連通して配置され得る。
【0106】
第2の弁1632および/または第3の弁1633はそれぞれ、洗浄デバイス1640と第2のカテーテルアダプタコネクタ1612との間の流体連通を選択的に許可するように構成され得る。第2の弁1632および/または第3の弁1633が洗浄デバイス1640の開位置に移動されると、臨床医は、洗浄デバイス1640から排出される流体でカテーテルアダプタ1670を洗浄し得る。次いで、第2の弁1632および/または第3の弁1633は、必要に応じて、採血手順の後続のステップ中に、洗浄デバイス1640のための閉位置に移動され得る。
【0107】
図17は、いくつかの実施形態による、採血システムを介して患者から血液を採取するための方法1700のフローチャートである。一般に、方法1700は、任意の採血セットまたは任意の採血セットの任意の部分の本明細書に開示される使用を含み得る。
【0108】
方法1700は、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタをカテーテルアダプタと流体連通して配置するために、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタがカテーテルアダプタに結合され得るステップ1710から開始し得る。カテーテルアダプタはまた、患者の血管内に留置され得るカテーテルを含み得る。
【0109】
カテーテルアダプタコネクタがカテーテルアダプタに結合されると、方法1700は、少なくとも1つの採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を許可するように第1の弁が調整され得るステップ1720に進み得る。少なくとも1つの採血デバイスは、カテーテル、カテーテルアダプタ、カテーテルアダプタコネクタ、および1つ以上の流体導管を介して患者の血管から血液を採取するように構成され得る。
【0110】
第1の弁が、少なくとも1つの採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を許可するように調整されると、方法1700は、少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを介して血液が少なくとも1つの採血デバイスに吸引され得るステップ1730に進み得る。
【0111】
血液が少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを介して少なくとも1つの採血デバイスに吸引されると、方法1700は、少なくとも1つの採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を防止するように第1の弁を調整するステップ1740に進み得る。
【0112】
第1の弁が、少なくとも1つの採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を防止するように調整されると、方法1700は、洗浄デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を可能にするように第2の弁を調整され得るステップ1750に進み得る。
【0113】
第2の弁が洗浄デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を許可するように調整されると、方法1700は、カテーテルアダプタが洗浄デバイスから排出される流体で洗浄され得るステップ1760に進み得る。
【0114】
代替的に、またはそれに加えて、方法1700はまた、任意の順序で実行され得る以下のステップのいずれか1つまたは複数を含み得る:(1)洗浄デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を防止し、第2の採血デバイスと少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタとの間の流体連通を許可するように第2の弁を調整し得るステップ1770、および(2)少なくとも1つのカテーテルアダプタコネクタを介して第2の採血デバイスに血液を吸引し得るステップ1780。
【0115】
本明細書に開示される任意の方法は、記載された方法を実行するための1つ以上のステップまたはアクションを含む。1つ以上の方法ステップおよび/またはアクションは、本明細書に開示される方法から省略されてもよい。さらに、任意の方法のステップおよび/またはアクションは、互いに交換され得る。換言すれば、実施形態の適切な動作のために特定のステップまたはアクションの順序が必要でない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用を変更され得る。
【0116】
本明細書全体を通して「実施形態(an embodiment)」または「その実施形態(the embodiment)」への言及は、その実施形態に関連して説明された特定の機能、構造または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体で引用される引用句またはその変形は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではない。本開示の実施形態のいずれか、または本開示の実施形態のいずれかの任意の部分は、任意の数の異なる方法で一緒に組み合わせることができることを理解されたい。
【0117】
同様に、実施形態の上記の説明では、開示を合理化する目的で、様々な特徴が単一の実施形態、図、またはその説明に一緒にグループ化される場合があることを理解されたい。しかしながら、この開示形式は、いかなる請求項もその請求項に明示的に列挙されたものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が示すように、発明の態様は、上述した単一の開示された実施形態のすべてより少ない特徴の組み合わせにある。したがって、この実施形態の説明に続く請求項は、これにより、この実施形態の説明に明示的に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態としてそれ自体で成り立つ。本開示には、独立請求項とその従属請求項のすべての順列が含まれる。
【0118】
特徴または要素に関する、請求の範囲における用語“第1”という記載は、必ずしも第2または追加のそのような特徴または要素の存在を意味するものではない。means-plus-function形式で記載された要素は、米国特許法の112条第6節に従って解釈されることを意図している。本明細書に記載される基本的な原理から逸脱することなく、上記の実施形態の詳細に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
【0119】
この明細書では、標準的な医療の方向性、参照面、および説明的な用語が採用されている。例えば、前方(anterior)とは体の正面に向かうことを意味する。後部(Posterior)とは、体の後ろに向かうことを意味する。上部(Superior)とは、頭に向かうことを意味する。下部(Inferior)とは、足に向かうことを意味する。内側(Medial)とは、体の正中線に向かうことを意味する。外側(Lateral)とは、体の正中線から離れることを意味する。軸方とは、体の中心軸に向かうことを意味する。背軸(Abaxial)とは、体の中心軸から離れることを意味する。同側(Ipsilateral)とは、体の同じ側を意味する。反対側(Contralateral)とは、体の反対側を意味する。矢状面は、体を左右の部分に分割する。正中矢状面(midsagittal plane)は、体を左右対称の右半分と左半分に分割する。冠状面は、体を前部と後部に分割する。横断面は、体を上部と下部に分割する。これらの説明的な用語は、生物または無生物の体に適用され得る。
【0120】
「接続される」、「結合される」、「係合する」および「通信する」という語句は、機械的、電気的、磁気的、電磁気的、流体的、および熱的相互作用を含む、2つまたはそれ以上の実体間の任意の形態の相互作用を指している。2つの構成要素は、互いに直接接触していなくても、機能的に互いに結合され得る。「隣接する」という用語は、互いに直接物理的に接触している物を指すが、物は必ずしも一緒に取り付けられるものとは限らない。「流体連通(fluid communication)」という語句は、一方の機構内の流体が他方の機構に流れ込むことができるように接続されている2つの機構を指す。
【0121】
本明細書で定義されるように、「実質的に等しい(substantially equal to)」は、「等しい(equal to)」、または互いに約+または-10%の相対分散内にあることを意味する。
【0122】
用語「例示的な」は、本明細書では「例、実例、または例示として機能を果たす」ことを意味するように用いられる。「例」として本明細書で説明されるいずれの実施形態も、他の実施形態に対して必ずしも好ましいまたは有利なものとして解釈されるわけではない。実施形態の様々な態様が図に提示されているが、特に示されていない限り、図は必ずしも正確な縮尺で描かれているわけではない。
【0123】
本開示の特定の実施形態および用途を例示し説明してきたが、添付の特許請求の範囲は、本明細書に開示された正確な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。本明細書に開示された装置およびシステムの構成、動作、および詳細において、当業者には明らかであろう様々な修正、変更、および変形を行うことができる。
【0124】
本明細書で記載されるすべての例および条件付き文言は、本発明、および技術を促進するために発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本開示の実施形態は詳細に説明されているが、開示された実施形態の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に対する、さまざまな変更、置換、および改変がなされ得ることを理解されたい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】