(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】コンジュゲートさせた莢膜糖抗原を含む免疫原性組成物およびその使用
(51)【国際特許分類】
C08B 37/00 20060101AFI20231121BHJP
A61K 39/09 20060101ALI20231121BHJP
A61P 37/04 20060101ALI20231121BHJP
G01N 33/50 20060101ALN20231121BHJP
【FI】
C08B37/00 K
A61K39/09
A61P37/04
G01N33/50 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527280
(86)(22)【出願日】2021-11-04
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 IB2021060217
(87)【国際公開番号】W WO2022101745
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】593141953
【氏名又は名称】ファイザー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100133927
【氏名又は名称】四本 能尚
(74)【代理人】
【識別番号】100147186
【氏名又は名称】佐藤 眞紀
(74)【代理人】
【識別番号】100174447
【氏名又は名称】龍田 美幸
(74)【代理人】
【識別番号】100185960
【氏名又は名称】池田 理愛
(72)【発明者】
【氏名】ポール ウェイン ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】カウシィク ダッタ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン アーノルド ロットヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ケリー ジェフリー サケット
【テーマコード(参考)】
2G045
4C085
4C090
【Fターム(参考)】
2G045AA40
2G045DA80
4C085AA03
4C085BA14
4C090BA61
4C090BA75
4C090BB20
4C090BB32
4C090BB33
4C090BB35
4C090BB36
4C090BB53
4C090BC15
4C090CA35
(57)【要約】
本発明は、コンジュゲートされた肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)莢膜糖抗原(複合糖質)を含む新規免疫原性組成物、前記免疫原性組成物を含むキット、およびその使用に関する。本発明の免疫原性組成物は、典型的には、PREVNAR(登録商標)、SYNFLORIX(登録商標)、および/またはPREVNAR13(登録商標)中には見つからない肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型からの少なくとも1つの複合糖質を含むであろう。本発明はまた、前記新規免疫原性組成物を使用した、肺炎球菌感染症に対する、ヒト対象、具体的には乳児および高齢者のワクチン接種にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の反復単位を有する単離多糖:
【化1】
[式中、nは反復単位の数を表し、Xは、N-アセチルガラクトサミンまたは4-ケト-N-アセチル-キノボサミンのどちらかを表す]。
【請求項2】
前記単離多糖が、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、請求項1に記載の単離多糖。
【請求項3】
a)請求項1から2のいずれか一項に記載の単離多糖を活性化剤と反応させて活性糖を生成するステップと、b)活性糖を担体タンパク質と反応させるステップとを含むプロセスによって調製した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【請求項4】
多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および/または約0.05~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【請求項5】
血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)が50kDa~1,000kDaである、請求項3から4のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項6】
複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が0.5~3.0である、請求項3から5のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項7】
複合糖質の担体タンパク質が、TT(破傷風トキソイド)、DT(ジフテリアトキソイド)、DT突然変異体(CRM
197など)、またはストレプトコッカス属(Streptococcus)からのC5aペプチダーゼ(SCP)である、請求項3から6のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項8】
複合糖質の担体タンパク質がCRM
197である、請求項3から6のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項9】
CRM
197が、39個のうち1~15個の糖と共有結合されたリシン残基を含む、請求項8に記載の複合糖質。
【請求項10】
還元的アミノ化を使用して調製する、請求項3から9のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項11】
a)血清型12F糖を安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤と反応させて活性糖を生成するステップと、b)活性糖を担体タンパク質と反応させるステップとを含むプロセスによって調製される、請求項3から10のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項12】
(a)単離した血清型12F多糖を酸化剤と反応させるステップと、(b)ステップ(a)の活性多糖を担体タンパク質と混ぜ合わせるステップと、(c)混ぜ合わせた活性多糖および担体タンパク質を還元剤と反応させて複合糖質を形成するステップとを含むプロセスによって調製される、請求項3から10のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項13】
(a)単離した血清型12F多糖を酸化剤と反応させるステップと、(a’)反応停止剤の添加によって酸化反応を反応停止させるステップと、(b)ステップ(a’)の活性多糖を担体タンパク質と混ぜ合わせるステップと、(c)混ぜ合わせた活性多糖および担体タンパク質を還元剤と反応させて複合糖質を形成するステップとを含むプロセスによって調製される、請求項3から10のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項14】
活性血清型12F多糖の酸化度合が2~30である、請求項11から13のいずれか一項に記載の複合糖質。
【請求項15】
請求項1から2のいずれか一項に記載の多糖または請求項3から14のいずれか一項に記載の複合糖質を含む免疫原性組成物。
【請求項16】
医薬品として使用するための、請求項15に記載の免疫原性組成物。
【請求項17】
ワクチンとして使用するための、請求項15に記載の免疫原性組成物。
【請求項18】
a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を単離するステップと、b)前記多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在を検出するステップとを含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在を検出する方法。
【請求項19】
a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を単離するステップと、b)前記多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量を測定するステップとを含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量を決定する方法。
【請求項20】
a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出する方法。
【請求項21】
a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【請求項22】
a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【請求項23】
a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【請求項24】
a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出する方法。
【請求項25】
a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫原性組成物およびワクチン、その製造、ならびに医薬におけるそのような組成物の使用の分野に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、単離した肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F糖、その複合糖質、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を作製する方法、および肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含む免疫原性組成物に関する。
【0003】
本発明はまた、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖、還元血清型12F多糖、または肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を分析するための分析方法にも関する。
【0004】
本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F糖および複合糖質は、ワクチンとして使用することができる。
【背景技術】
【0005】
肺炎球菌によって引き起こされる感染症は、全世界にわたる罹患および死亡の主要な原因である。肺炎、熱性菌血症、および髄膜炎が浸潤性肺炎球菌疾患の最も一般的な徴候である一方で、気道内での細菌の拡大は中耳感染症、副鼻腔炎、または再発性気管支炎をもたらし得る。浸潤性疾患と比較して、非浸潤性徴候は通常は重篤度がより低いが、かなりより多く起こる。
【0006】
欧州および米国において、肺炎球菌性肺炎は最も一般的な市中感染の細菌性肺炎であり、毎年100,000人あたりおよそ100人の成人が冒されると推定されている。熱性菌血症および髄膜炎の対応する数字は、それぞれ100000人あたり15~19人および100,000人あたり1~2である。これらの徴候の1つまたは複数のリスクは、乳児および高齢者、ならびに任意の年齢の免疫不全者においてはるかにより高い。経済的に発展した地域においてさえも、浸潤性肺炎球菌疾患は高い死亡率を有する。肺炎球菌性肺炎を有する成人では死亡率の平均が10%~20%である一方で、高リスク群では50%を超え得る。肺炎は、群を抜いて、世界中で肺炎球菌性の死の最も一般的な原因である。
【0007】
肺炎球菌疾患の病原因子である肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(肺炎球菌)は、多糖カプセルによって囲まれた、グラム陽性のカプセル封入された球菌である。このカプセルの組成の相違が約91個の莢膜型間の血清学的の区別を可能にし、その一部は肺炎球菌疾患と頻繁に関連しており、他のものは稀にしか関連していない。浸潤性肺炎球菌感染症としては、肺炎、髄膜炎、および熱性菌血症が挙げられ、一般的な非浸潤性徴候は、とりわけ、中耳炎、副鼻腔炎、および気管支炎である。
【0008】
T非依存性抗原、たとえば糖類は、T細胞の関与なしにBリンパ球を介して抗体産生を誘発する抗原である。T非依存性抗原と担体タンパク質とのコンジュゲーションは、T細胞の支援が、通常はT非依存性の抗原に対する免疫応答の一部となることができるようにする方法として確立されている。細菌莢膜糖を担体タンパク質(T非依存性糖抗原を、免疫記憶応答を始動させることができるT依存性抗原へと変える、既知の効果を有する担体タンパク質)とコンジュゲートさせることによって、成功した結合ワクチンが開発されている。いくつかの担体タンパク質が当分野で知られており、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、CRM197、およびインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)からのタンパク質Dが、市販ワクチン中における担体タンパク質として使用されている。肺炎球菌結合ワクチン(PCV)は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)(肺炎球菌)によって引き起こされる疾患に対して保護するために使用する肺炎球菌ワクチンである。世界市場中では現在3つのPCVワクチンが入手可能である:PREVNAR(登録商標)(一部の国ではPREVENAR(登録商標))(7価ワクチン)、SYNFLORIX(登録商標)(10価ワクチン)、およびPREVNAR13(登録商標)(一部の国ではPREVENAR13(登録商標))(13価ワクチン)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
安全かつ大量に生成することができる、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)感染症に対する有効なワクチンの大きな必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらおよび他の要求を満たすために、本発明は、以下の反復単位を有する単離多糖に関する:
【0011】
【0012】
[式中、nは反復単位の数を表し、Xは、N-アセチルガラクトサミンまたは4-ケト-N-アセチル-キノボサミン(2-アセトアミド-2,6-ジデオキシ-キシロ-ヘキソス-4-ロース)のどちらかを表す]。
【0013】
一態様では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0014】
一態様では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖に関する。
【0015】
本発明は、a)前記単離多糖を活性化剤と反応させて活性糖を生成するステップと、b)活性糖を担体タンパク質と反応させるステップとを含むプロセスによって調製した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質にさらに関する。
【0016】
別の態様では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質に関する。具体的な態様では本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質にさらに関する。
【0017】
一態様では、複合糖質は、還元的アミノ化を使用して調製する。
【0018】
本発明は、上記多糖または複合糖質を含む免疫原性組成物、ならびに医薬品として、具体的にはワクチンとしてのその使用にさらに関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】Leonteinら((1981)Can.J.Chem.59:2081~2085)と整合した、約75~80mol%での一次集団(A)と、GalNAcのSug(ケト糖)での置換えによって特徴づけられた、約20~25mol%での二次集団(B)とを含む、肺炎球菌多糖12F反復単位の組織および集団を示す模式図である。二次スピン系では、Sug残基の取り込みによって有意に影響を受けた、主鎖および分枝残基の
13Cおよび/または
1Hの部位特異的共鳴を網掛の丸で示す。
【
図1B】Leonteinら((1981)Can.J.Chem.59:2081~2085)と整合した、約75~80mol%での一次集団(A)と、GalNAcのSug(ケト糖)での置換えによって特徴づけられた、約20~25mol%での二次集団(B)とを含む、肺炎球菌多糖12F反復単位の組織および集団を示す模式図である。二次スピン系では、Sug残基の取り込みによって有意に影響を受けた、主鎖および分枝残基の
13Cおよび/または
1Hの部位特異的共鳴を網掛の丸で示す。
【
図1C】統計的平均(75%/25%)に基づいて中心主鎖残基をGalNAcまたはSugのどちらかとして示した、平均的な肺炎球菌多糖12F反復単位を示す略図である。
【
図2】水和物形態の肺炎球菌多糖12F Sug残基の
1Hおよび
13Cの化学シフトの割当てを示す図である。Sug(本文書中で4-ケト-N-アセチル-キノボサミン、2-アセトアミド-2,6-ジデオキシ-D-キシロ-4-ヘキスロース、または4KQとも呼ぶ)は、GalNAc残基の置換えによって反復単位の主鎖中に取り込まれている。
【
図4】多糖12F反復単位中においてD-SugがGalNAcを置き換えることのさらなる支持を提供する、11個のNOESY相関を示す図である。
【
図5】インソース衝突誘発解離(IS-CID)によって検出した、12F多糖のGalNAcを含有する反復単位を示す図である。
【
図6】水性溶媒中におけるケトン/水和物の平衡を示す血清型12F Sug残基(4-ケト-N-アセチル-キノボサミン)、ならびにNaBH
4を使用した特異的ケトン還元が原因の変化を示す模式図である。
【
図7】NaBD
4を用いた還元後のSug残基を含有する血清型12F反復単位を示す模式図である。
【
図8】12Fコンジュゲートを含有する多価ワクチン(12F conj.)、プレーンな12Fを含有する多価ワクチン(12F plain)、または12F多糖を含有しなかった多価ワクチンを用いて免疫化した対象からの免疫血清を、4KQ修飾レベル1.9%~27.5%を有する単離体の細菌殺滅応答を誘発するその能力に関して試験した。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、部分的に、NMR分光分析を使用することによる新規肺炎球菌多糖構造の同定に基づく。本明細書中に提供する構造は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F初めての同定または初めての正しい同定であると考えられる。
【0021】
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を様々な株から生成させ、精製した。生成(および精製した)多糖を使用して、多糖-タンパク質コンジュゲート(複合糖質)を作製した。肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fはユニークな多糖構造を有しており、これはユニークなコンジュゲート生成プロセスをもたらす。
【0022】
1.本発明の単離した肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F糖
多糖に関連して本明細書中で使用する用語「単離した」とは、遠心分離、デプス濾過、沈殿、限外濾過、活性炭素を用いた処理、ダイアフィルトレーション、および/またはカラムクロマトグラフィーの使用を含む当分野で知られている精製技法を使用した、精製した多糖からの肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型特異的莢膜多糖の単離をいう。一般に、単離多糖とは、タンパク質、核酸、および非特異的内在性多糖(C-多糖)の部分的除去をいう。単離多糖は、10%、8%、6%、4%、または2%未満のタンパク質不純物および/または核酸を含有する。単離多糖は、型特異的多糖に関して20%未満のC-多糖を含有する。
【0023】
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖の構造は以前に公開されている(Leonteinら(1981)Can.J.Chem.59:2081~2085)。
【0024】
Leonteinらによれば、血清型12Fの多糖反復単位は、直鎖状の三糖の主鎖(1個のN-アセチルフコサミン(FucpNAc)、1個のN-アセチルガラクトサミン(GalpNAc)、および1個のN-アセチルマンヌロン酸(ManpNAcA))からなり、2つの分枝、すなわち、FucpNAcのC3で連結されたペンダントα-ガラクトピラノース(Galp)およびManpNAcAのC3で連結されたα-Glcp-(1→2)-α-Glcp二糖分枝を有する。
【0025】
本発明者らによって、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fの構造が異なることが驚くべきことに見出された。今回初めて、本発明者らは、血清型12F多糖が実際にN-アセチル-ガラクトサミンの4-ケト-N-アセチル-キノボサミン(本文書中でSug、D-Sug、2-アセトアミド-2,6-ジデオキシ-D-キシロ-4-ヘキスロース、または4KQとも呼ぶ)による部分的置換を含有することを見出した。
【0026】
様々な臨床血清型12F単離体および様々な血清型12F株において、4KQの取り込みの存在を検査した。研究したすべての臨床単離体がある程度のレベルの4KQの取り込みを有しており、これは、4KQ置換が臨床血清型12F単離体において一般的であることを示している。
【0027】
したがって、一実施形態では、本発明は、以下の反復単位を有する単離多糖を提供する:
【0028】
【0029】
[式中、nは反復単位の数を表し、Xは、N-アセチルガラクトサミンまたは4-ケト-N-アセチル-キノボサミンのどちらかを表す]。
一実施形態では、本発明は、以下の反復単位を有する単離多糖を提供する:
【0030】
【0031】
[式中、nは反復単位の数を表し、Xは、N-アセチルガラクトサミンまたは4-ケト-N-アセチル-キノボサミンのどちらかを表し、多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む]。
【0032】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.1~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.9~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0033】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0034】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約98~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約2~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約97~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約3~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約96~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約4~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約94~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約6~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約93~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約7~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約92~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約8~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約91~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約9~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0035】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.1~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.9~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0036】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0037】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約98~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約2~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約97~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約3~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約96~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約4~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約94~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約4~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約93~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約7~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約92~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約8~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約91~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約9~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0038】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0039】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.1~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.9~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0040】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0041】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約98~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約2~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約97~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約3~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約96~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約4~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約94~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約4~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約93~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約7~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約92~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約8~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約91~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約9~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0042】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0043】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0044】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.5個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0045】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0046】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約98個のN-アセチルガラクトサミン残基および約2個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0047】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約97個のN-アセチルガラクトサミン残基および約3個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0048】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約96個のN-アセチルガラクトサミン残基および約4個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0049】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約95個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0050】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約94個のN-アセチルガラクトサミン残基および約6個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0051】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約93個のN-アセチルガラクトサミン残基および約7個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0052】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約92個のN-アセチルガラクトサミン残基および約8個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0053】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約91個のN-アセチルガラクトサミン残基および約9個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0054】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約90個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0055】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約85個のN-アセチルガラクトサミン残基および約15個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0056】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約80個のN-アセチルガラクトサミン残基および約20個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0057】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0058】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約70個のN-アセチルガラクトサミン残基および約30個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0059】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約65個のN-アセチルガラクトサミン残基および約35個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0060】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約60個のN-アセチルガラクトサミン残基および約40個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0061】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0062】
ある特定の実施形態では、単離多糖は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む。
【0063】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0064】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0065】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0066】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0067】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0068】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0069】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0070】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0071】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0072】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0073】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約99.5個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約0.5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0074】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約99個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0075】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約98個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約2個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0076】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約97個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約3個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0077】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約95個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0078】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約99.5個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約0.5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0079】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約99個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0080】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約98個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約2個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0081】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約97個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約3個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0082】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約95個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0083】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.5~約99個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.5~約1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0084】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.5~約98個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.5~約2個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0085】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.5~約97個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.5~約3個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0086】
一実施形態では、本発明は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.5~約95個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.5~約5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖を提供する。
【0087】
ある特定の実施形態では、単離多糖は10~5,000個の反復単位を有する。特定の態様では、単離多糖は50~4,500個の反復単位を有する。特定の態様では、単離多糖は100~4,500個の反復単位を有する。特定の態様では、単離多糖は150~2,000個の反復単位を有する。
【0088】
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fからの単離莢膜糖は、当業者に知られている標準技法によって調製する。典型的には、莢膜多糖は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F株を培地中(たとえばダイズベースの培地中)で成長させることによって生成され、その後、多糖を細菌培養物から調製する。血清型12F肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)株は、確立された培養物保存機関(たとえば連鎖球菌レファレンス研究所(Streptococcal Reference Laboratory)(疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)、ジョージア州Atlanta)など)または臨床検体から得られ得る。
【0089】
生物(肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F)の集団は、しばしば種バイアルから種ボトルへと拡大させ、生産規模の発酵体積に達するまで、漸増体積の1つまたは複数の種発酵層を通じて継代する。成長サイクルの終わりに細胞を溶解し、その後、溶解物ブロスを下流(精製)の加工のために収穫する(たとえば、WO2006/110381およびWO2008/118752、米国特許出願公開第2006/0228380、第2006/0228381、第2008/0102498、ならびにUS2008/0286838を参照)。多糖は、典型的には遠心分離、沈殿、限外濾過、および/またはカラムクロマトグラフィーを通じて精製する(たとえば、WO2006/110352、WO2008/118752、およびWO2020/170190を参照)。
【0090】
単離多糖は、たとえば重量平均分子量(Mw)を含む様々なパラメータによって特徴づけることができる。
【0091】
多糖の分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)と多角度レーザー光散乱検出器(MALLS)との組合せによって測定することができる。
【0092】
一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量5kDa~5000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量5kDa~2000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量5kDa~1000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量5kDa~500kDaを有する。一実施形態では、単離莢膜多糖は重量平均分子量5kDa~400kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量5kDa~300kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量5kDa~200kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量5kDa~100kDaを有する。
【0093】
一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量50kDa~5000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量50kDa~2000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量50kDa~1000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量50kDa~500kDaを有する。一実施形態では、単離莢膜多糖は重量平均分子量50kDa~400kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量50kDa~300kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量50kDa~200kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量50kDa~100kDaを有する。
【0094】
一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~5000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~2000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~1000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~500kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~400kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~300kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~200kDaを有する。
【0095】
一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量200kDa~5000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量200kDa~2000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量200kDa~1000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量200kDa~500kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量200kDa~400kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量200kDa~300kDaを有する。
【0096】
一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量300kDa~5000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量300kDa~2000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量300kDa~1000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量300kDa~500kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量300kDa~400kDaを有する。
【0097】
一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量500kDa~5000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量500kDa~2000kDaを有する。一実施形態では、単離多糖は重量平均分子量500kDa~1000kDaを有する。好ましい実施形態では、単離多糖は重量平均分子量100kDa~500kDaを有する。
【0098】
2.本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質
本明細書中にさらに記載するように、上述の単離多糖は、それらを反応可能(たとえば、リンカーを用いて、または担体タンパク質と直接)にするために、活性化(たとえば化学的活性化)させ、その後、複合糖質内に取り込ませ得る。
【0099】
本発明の目的のために、用語「複合糖質」とは、担体タンパク質と共有結合された糖を示す。一実施形態では、糖は担体タンパク質と直接連結している。第2の実施形態では、糖はスペーサー/リンカーを通じて担体タンパク質と連結している。
【0100】
一般に、糖類の担体との共有的コンジュゲーションは、これらをT非依存性抗原からT依存性抗原へと変換し、したがって免疫記憶のためのプライミングを可能にするため、糖類の免疫原性を増強させる。コンジュゲーションは小児ワクチンのために特に有用である。
【0101】
活性化の前に、多糖の構造の重要な特長を保存しつつ、単離多糖の大きさを減らすことができる。機械的または化学的サイジングを用い得る。一実施形態では、単離多糖の大きさは、化学的加水分解によって減らす。単離多糖の大きさは、機械的ホモジナイゼーションによって減らすこともできる。一実施形態では、単離多糖の大きさは、高圧ホモジナイゼーションによって減らす。高圧ホモジナイゼーションでは、プロセス流を、十分に小さな寸法を有する流路を通してポンピングすることによって、高い剪断速度を達成する。剪断速度は、より高いホモジナイゼーション加圧力を使用することによって増加させ、曝露時間は、供給流を、ホモジナイザーを通して再循環させることによって増加させることができる。
【0102】
一実施形態では、本発明は、a)上記セクション1の単離多糖を活性化剤と反応させて活性糖を生成するステップと、b)活性糖を担体タンパク質と反応させるステップとを含むプロセスによって調製した、血清型12F複合糖質に関する。
【0103】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)は50kDa~1,000kDaである。
【0104】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)は100kDa~600kDaである。
【0105】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)は150kDa~400kDaである。
【0106】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)は150kDa~300kDaである。
【0107】
一部の実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、250kDa~15,000kDaの重量平均分子量(Mw)を有する。
【0108】
他の実施形態では、血清型12F複合糖質は、500kDa~2,500kDaの重量平均分子量(Mw)を有する。
【0109】
さらに他の実施形態では、血清型12F複合糖質は、750kDa~2,500kDaの重量平均分子量(Mw)を有する。
【0110】
好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質は、1,000kDa~2,500kDaの重量平均分子量(Mw)を有する。
【0111】
本発明の血清型12F複合糖質を特徴づけるための別の方法は、糖とコンジュゲートされる担体タンパク質(たとえばCRM197)中のリシン残基の数によるものであり、これはコンジュゲートされたリシンの範囲(コンジュゲーション度合)として特徴づけることができる。多糖との共有結合が原因の、担体タンパク質のリシン修飾の証拠は、当業者に知られているルーチン方法を使用したアミノ酸分析によって得ることができる。コンジュゲーションは、コンジュゲート材料を作製するために使用した担体タンパク質出発物質と比較して、回収されたリシン残基の数の低下をもたらす。好ましい実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質のコンジュゲーション度合は2~15である。一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質のコンジュゲーション度合は2~10である。一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質のコンジュゲーション度合は3~5である。一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質のコンジュゲーション度合は2~6である。一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質のコンジュゲーション度合は4~10である。
【0112】
本発明の血清型12F複合糖質はまた、糖対担体タンパク質の比(重量/重量)によっても特徴づけ得る。一部の実施形態では、複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)は0.5~3.0である。他の実施形態では、糖対担体タンパク質の比(w/w)は0.5~2.0である。他の実施形態では、糖対担体タンパク質の比(w/w)は0.5~1.5である。他の実施形態では、糖対担体タンパク質の比(w/w)は0.8~1.2である。他の実施形態では、糖対担体タンパク質の比(w/w)は0.5~1.0である。他の実施形態では、糖対担体タンパク質の比(w/w)は1.0~1.5である。他の実施形態では、糖対担体タンパク質の比(w/w)は1.0~2.0である。さらなる実施形態では、糖対担体タンパク質の比(w/w)は0.8~1.2である。好ましい実施形態では、コンジュゲート中の血清型12F莢膜多糖対担体タンパク質の比は0.9~1.1である。一部のそのような実施形態では、担体タンパク質はCRM197である。
【0113】
本発明の血清型12F複合糖質を調製するためのプロセスは、還元剤の使用を含み得る。具体的には、酸化(具体的には還元的アミノ化を使用する場合、以下を参照)後の未反応のアルデヒド基は、適切なキャッピング剤(還元剤)を使用してキャッピングし得る。一実施形態では、このキャッピング剤は水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である。
【0114】
実施例2に示すように、4KQ(4-ケト-N-アセチル-キノボサミン)残基は、NaBH
4を使用した還元に対して感受性がある。NaBH
4を用いた血清型12F多糖の処理は、4KQ残基の位置4をケトン/水和物からアルコールへと特異的に還元し、残基4KQをD-FucNAcおよびD-QuiNAcの混合物へと変換し、それぞれ
図6に例示するように、軸および赤道配向での位置4のヒドロキシルによって特徴づけられる。
【0115】
したがって、一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0116】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0117】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0118】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0119】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0120】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0121】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0122】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0123】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0124】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0125】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0126】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0127】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0128】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0129】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0130】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0131】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0132】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0133】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0134】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0135】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0136】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0137】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0138】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0139】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0140】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0141】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0142】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0143】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0144】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0145】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0146】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0147】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0148】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0149】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0150】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0151】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0152】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0153】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0154】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0155】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0156】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0157】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0158】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0159】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0160】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0161】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0162】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0163】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0164】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0165】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0166】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0167】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0168】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0169】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0170】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0171】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0172】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0173】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0174】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0175】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0176】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0177】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0178】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0179】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0180】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0181】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0182】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0183】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0184】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0185】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0186】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0187】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0188】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0189】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0190】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0191】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0192】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0193】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0194】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0195】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0196】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0197】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0198】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0199】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0200】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0201】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0202】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0203】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0204】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0205】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0206】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0207】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0208】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0209】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0210】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0211】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0212】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0213】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0214】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0215】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0216】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0217】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0218】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0219】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0220】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0221】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0222】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0223】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約10~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0224】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約10~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0225】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約10~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0226】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約0.1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約0.1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0227】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約0.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約0.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0228】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0229】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約0.2個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約0.2個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0230】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約0.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約0.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0231】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0232】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0233】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0234】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0235】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0236】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約2個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0237】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約3個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0238】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0239】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約7個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0240】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約12個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約12個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0241】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0242】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約13個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約13個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0243】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約14個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約14個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0244】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0245】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0246】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、多糖の100個の糖反復単位ごとに約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む。
【0247】
本発明の血清型12F複合糖質および免疫原性組成物は、担体タンパク質と共有的コンジュゲートされていないが、それにもかかわらず複合糖質組成物中に存在する遊離糖を含有し得る。遊離糖は、複合糖質と非共有的に会合(すなわち、非共有的に結合、吸着、またはそれ中もしくはそれを用いて補足)されていてよい。
【0248】
好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質は、血清型12F多糖の総量と比較して約50%未満の遊離血清型12F多糖を含む。好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質は、血清型12F多糖の総量と比較して約25%未満の遊離血清型12F多糖を含む。さらに好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質は、血清型12F多糖の総量と比較して約20%未満の遊離血清型12F多糖を含む。さらに好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質は、血清型12F多糖の総量と比較して約15%未満の遊離血清型12F多糖を含む。
【0249】
血清型12F複合糖質はまた、その分子サイズ分布(Kd)によっても特徴づけ得る。サイズ排除クロマトグラフィー媒体(CL-4B)を使用して、コンジュゲートの相対的分子サイズ分布を決定することができる。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を重力送りのカラム中において使用して、コンジュゲートの分子サイズ分布をプロファイリングする。媒体中の孔から排除された大分子は小分子よりも素早く溶出される。画分収集器を使用してカラム溶出液を収集する。画分を糖アッセイによって比色試験する。Kdの決定には、カラムを較正して、分子が完全に排除される画分(V0)、(Kd=0)、および最大保持(Vi)、(Kd=1)を表す画分を確立する。指定した試料特質に到達した画分(Ve)は、式、Kd=(Ve-V0)/(Vi-V0)によってKdに関連する。
【0250】
好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質の少なくとも30%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する。好ましい実施形態では、複合糖質の少なくとも40%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する。好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質の少なくとも60%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する。好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質の50%~80%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する。好ましい実施形態では、血清型12F複合糖質の65%~80%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する。
【0251】
担体タンパク質
本開示の複合糖質の別の構成成分は、糖がコンジュゲートされている担体タンパク質である。用語「タンパク質担体」または「担体タンパク質」または「担体」とは、それに対する免疫応答が所望される抗原(莢膜多糖など)とコンジュゲートさせ得る、任意のタンパク質分子をいう。
【0252】
担体とのコンジュゲーションは、抗原の免疫原性を増強させることができる。抗原のためのタンパク質担体は、毒素、トキソイド、または、破傷風、ジフテリア、百日咳、シュードモナス属(Pseudomonas)、大腸菌(E.coli)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、およびストレプトコッカス属(Streptococcus)からの毒素の任意の突然変異交差反応性材料(CRM)であり得る。一実施形態では、担体タンパク質は、CRM197タンパク質を産生するジフテリア菌(C. diphtheriae)株C7(β197)由来のCRM197である。この株はATCC受託番号53281を有する。CRM197を生成する方法は、米国特許第5,614,382に記載されている。あるいは、タンパク質担体または他の免疫原性タンパク質の断片またはエピトープを使用することができる。たとえば、ハプテン抗原を細菌毒素、トキソイド、またはCRMのT細胞エピトープとカップリングさせることができる。他の適切な担体タンパク質としては、コレラトキソイド(たとえば国際特許出願WO2004/083251中に記載)、大腸菌(E.coli)LT、大腸菌(E.coli)ST、および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)からの外毒素Aなどの、失活させた細菌毒素が挙げられる。外膜複合体c(OMPC)、ポリン、トランスフェリン結合タンパク質、ニューモリシン、肺炎球菌表面タンパク質A(PspA)、肺炎球菌接着タンパク質(PsaA)、またはインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)タンパク質Dなどの細菌外膜タンパク質も使用することができる。卵白アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)またはツベルクリンの精製タンパク質誘導体(PPD)などの他のタンパク質も、担体タンパク質として使用することができる。
【0253】
好ましい実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質の担体タンパク質は、TT(破傷風トキソイド)、DT(ジフテリアトキソイド)、DT突然変異体(CRM197など)、またはストレプトコッカス属(Streptococcus)からのC5aペプチダーゼ(SCP)である。
【0254】
好ましい実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質の担体タンパク質は、TT(破傷風トキソイド)、DT(ジフテリアトキソイド)、DT突然変異体(CRM197など)、およびストレプトコッカス属(Streptococcus)からのC5aペプチダーゼ(SCP)からなる群から選択される。
【0255】
一実施形態では、血清型12F莢膜多糖複合糖質の担体タンパク質はDT(ジフテリアトキソイド)である。別の実施形態では、血清型12F莢膜多糖複合糖質の担体タンパク質はTT(破傷風トキソイド)である。
【0256】
別の実施形態では、血清型12F莢膜多糖複合糖質の担体タンパク質はPD(インフルエンザ菌(H.influenzae)タンパク質D、たとえばEP0594610 Bを参照)である。
【0257】
好ましい実施形態では、血清型12F莢膜多糖複合糖質の担体タンパク質はCRM197である。
【0258】
本明細書中に上述したように、糖とコンジュゲートされる担体タンパク質中のリシン残基の数は、コンジュゲートされたリシンの範囲として特徴づけることができる。たとえば、所定の免疫原性組成物中において、CRM197は、39個のうち1~15個の糖と共有結合されたリシン残基を含み得る。このパラメータを表す別の方法は、CRM197リシンの約2.5%~約40%が糖と共有結合されていることである。たとえば、所定の免疫原性組成物中において、CRM197は、39個のうち1~20個の12F糖と共有結合されたリシン残基を含み得る。このパラメータを表す別の方法は、CRM197リシンの約2.5%~約50%が12F糖と共有結合されていることである。
【0259】
3.本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を作製する方法
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、還元的アミノ化を使用して調製する。
【0260】
還元的アミノ化は、2つのステップ、すなわち、(1)精製糖を酸化(活性化)するステップと、(2)活性糖および担体タンパク質(たとえば、CRM197、TT、またはSCP)を還元して複合糖質を形成するステップを含む(たとえば、WO2006/110381、WO2008/079653、WO2008/143709、WO2008/079732、WO2011/110531、WO2012/119972、WO2015110941、WO2015110940、WO2018/144439、WO2018/156491を参照)。
【0261】
上述のように、酸化の前に、標的分子量(MW)範囲への多糖のサイジングを行うことができる。
【0262】
したがって、一実施形態では、単離した12F多糖を酸化の前にサイジングする。一実施形態では、単離した12F多糖を、上記定義した標的分子量(MW)範囲のうちの任意のものにサイジングする。
【0263】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、a)血清型12F糖を安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤と反応させて活性糖を生成するステップと、b)活性糖を担体タンパク質と反応させるステップとを含むプロセスによって調製される。
【0264】
一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPOまたはPROXYL(2,2,5,5-テトラメチル-1-ピロリジニルオキシ)部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、第二級ヒドロキシル基に影響を与えずに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。より好ましくは、前記分子は、カルボキシル基への過酸化なしに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPOまたは4-アミノ-TEMPO、4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルである。好ましくは、前記安定ニトロキシルラジカル化合物はTEMPOである。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルからなる群から選択される。好ましくは、前記安定ニトロキシルラジカル化合物はTEMPOである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、または3-シアノ-PROXYLである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、3-シアノ-PROXYLからなる群から選択される。一態様では、酸化剤は、N-ハロ部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、ニトロキシルラジカル化合物の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化する能力を有する。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、または1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンである。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、および1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンからなる群から選択される。好ましくは、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミドである。
【0265】
一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミド(NCS)である。
【0266】
一態様では、反応のステップa)は水性溶媒中で実施する。別の態様では、ステップa)は非プロトン溶媒中で実施する。一態様では、ステップa)は、DMSO(ジメチルスルホキシド)、ジメチルアセトアミド(DMA)、スルホラン、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、またはDMF(ジメチルホルムアミド)溶媒中で実施する。一態様では、ステップa)はDMSO(ジメチルスルホキシド)中で実施する。
【0267】
一態様では、糖を0.1~10モル当量の酸化剤と反応させる。好ましくは、糖を0.2~5、0.5~2.5、または0.5~1.5モル当量の酸化剤と反応させる。一態様では、多糖を約0.2、0.4、0.6、0.8、1、1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.2、4.4、4.6、4.8、または5モル当量の酸化剤と反応させる。
【0268】
一態様では、安定ニトロキシルラジカル化合物は触媒量で存在する。一態様では、糖を約0.3モル当量未満の安定ニトロキシルラジカル化合物と反応させる。一態様では、糖を約0.005モル当量未満の安定ニトロキシルラジカル化合物と反応させる。一態様では、糖を約0.005、0.01、0.05、または0.1モル当量の安定ニトロキシルラジカル化合物と反応させる。
【0269】
還元反応の終わりに、未反応のアルデヒド基がコンジュゲート中に残っている場合があり、これらは、適切なキャッピング剤を使用してキャッピングし得る。一実施形態では、このキャッピング剤は水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である。
【0270】
一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を0.5~20モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を1~15モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を0.5~5モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を0.75~3モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を1モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を2モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を3モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。
【0271】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、
(a)単離した血清型12F多糖を酸化剤と反応させるステップと、
(b)ステップ(a)の活性多糖を担体タンパク質と混ぜ合わせるステップと、
(c)混ぜ合わせた活性多糖および担体タンパク質を還元剤と反応させて複合糖質を形成するステップと
を含むプロセスによって調製される。
【0272】
一実施形態では、本発明の血清型12F複合糖質は、
(a)単離した血清型12F多糖を酸化剤と反応させるステップと、
(a’)反応停止剤の添加によって酸化反応を反応停止させるステップと、
(b)ステップ(a’)の活性多糖を担体タンパク質と混ぜ合わせるステップと、
(c)混ぜ合わせた活性多糖および担体タンパク質を還元剤と反応させて複合糖質を形成するステップと
を含むプロセスによって調製される。
【0273】
酸化ステップ(a)の後、糖は活性化されたと言われ、「活性多糖」と呼ぶ。
【0274】
一実施形態では、酸化剤は、末端ヒドロキシル基をアルデヒドへと酸化する任意の酸化剤である。一実施形態では、酸化剤はペリオデートである。本発明の目的のために、用語「ペリオデート」はペリオデートおよび過ヨウ素酸をどちらも含む。この用語はまた、メタペリオデート(IO4
-)およびオルトペリオデート(IO6
5-)の両方、ならびにペリオデートの様々な塩(たとえば過ヨウ素酸ナトリウムおよび過ヨウ素酸カリウム)も含む。
【0275】
一実施形態では、酸化剤はオルトペリオデートである。
【0276】
好ましい実施形態では、酸化剤は過ヨウ素酸ナトリウムである。一実施形態では、酸化に使用するペリオデートはメタペリオデートである。一実施形態では、酸化に使用するペリオデートはメタ過ヨウ素酸ナトリウムである。
【0277】
多糖がペリオデートと反応する際、ペリオデートは近接ヒドロキシル基を酸化してカルボニルまたはアルデヒド基を形成し、C-C結合の切断を引き起こす。このため、用語「多糖をペリオデートと反応させること」は、ペリオデートによる近接ヒドロキシル基の酸化を含む。
【0278】
一実施形態では、ステップa)は、多糖を0.01~2モル当量のペリオデートと反応させることを含む。一実施形態では、ステップa)は、多糖を0.05~1.5モル当量のペリオデートと反応させることを含む。一実施形態では、ステップa)は、多糖を0.1~1.0モル当量のペリオデートと反応させることを含む。一実施形態では、ステップa)は、多糖を0.01~0.5モル当量のペリオデートと反応させることを含む。一実施形態では、ステップa)は、多糖を0.1~0.5モル当量のペリオデートと反応させることを含む。
【0279】
一実施形態では、ステップa’)の反応停止剤は、近接ジオール、1,2-アミノアルコール、アミノ酸、グルタチオン、サルファイト、ビサルフェート、ジチオナイト、メタビサルファイト、チオサルフェート、ホスファイト、ハイポホスファイト、または亜リン酸から選択される。
【0280】
一実施形態では、反応停止剤は式(I)の1,2-アミノアルコールである:
【0281】
【0282】
[式中、R1は、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルから選択される]。
【0283】
一実施形態では、反応停止剤は、サルファイト、ビサルフェート、ジチオナイト、メタビサルファイト、チオサルフェート、ホスファイト、ハイポホスファイト、または亜リン酸のナトリウムおよびカリウム塩から選択される。
【0284】
一実施形態では、反応停止剤はアミノ酸である。そのような実施形態では、前記アミノ酸は、セリン、スレオニン、システイン、シスチン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトファン、チロシン、およびヒスチジンから選択され得る。
【0285】
一実施形態では、反応停止剤は、ビサルフェート、ジチオナイト、メタビサルファイト、チオサルフェートなどのサルファイトである。
【0286】
一実施形態では、反応停止剤は、2つの近接ヒドロキシル基(近接ジオール)、すなわち2つの隣接する炭素原子と共有結合された2つのヒドロキシル基を含む化合物である。
【0287】
好ましくは、反応停止剤は式(II)の化合物である:
【0288】
【0289】
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立してH、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルから選択される]。
【0290】
好ましい実施形態では、反応停止剤は、グリセロール、エチレングリコール、プロパン-1,2-ジオール、ブタン-1,2-ジオール、もしくはブタン-2,3-ジオール、またはアスコルビン酸である。さらに好ましい実施形態では、反応停止剤はブタン-2,3-ジオールである。
【0291】
好ましい実施形態では、活性血清型12F多糖の酸化度合は2~30である。
【0292】
一実施形態では、還元反応(c)は水性溶媒中で実施する。一実施形態では、還元反応(c)は非プロトン溶媒中で実施する。
【0293】
一実施形態では、還元反応(c)は、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジメチルホルムアミド(DMF)の存在下で実施する。一実施形態では、還元反応(c)は、ジメチルホルムアミド(DMF)の存在下で実施する。一実施形態では、還元反応(c)は、ジメチルスルホキシド(DMSO)の存在下で実施する。
【0294】
一実施形態では、還元反応(c)は、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジメチルホルムアミド(DMF)から本質的になる溶液中で実施する。一実施形態では、還元反応(c)は、ジメチルホルムアミド(DMF)から本質的になる溶液中で実施する。一実施形態では、還元反応(c)は、ジメチルスルホキシド(DMSO)から本質的になる溶液中で実施する。
【0295】
一実施形態では、還元反応(c)はDMSO(ジメチルスルホキシド)中またはDMF(ジメチルホルムアミド))溶媒中で実施する。一実施形態では、還元反応(c)はDMSO(ジメチルスルホキシド)溶媒中で実施する。
【0296】
一実施形態では、還元剤は、シアノボロ水素化ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、ブロンステッドもしくはルイス酸の存在下における水素化ホウ素ナトリウムもしくは亜鉛、ピリジンボランなどのアミンボラン、2-ピコリンボラン、2,6-ジボラン-メタノール、ジメチルアミン-ボラン、t-BuMeiPrN-BH3、ベンジルアミン-BH3、または5-エチル-2-メチルピリジンボラン(PEMB)である。一実施形態では、還元剤はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである。好ましい実施形態では、還元剤はシアノボロ水素化ナトリウムである。一実施形態では、還元剤は、ニッケルの存在下におけるシアノボロ水素化ナトリウムである(WO2018144439を参照)。
【0297】
一実施形態では、1.0~20モル当量の還元剤をステップc)において使用する。一実施形態では、2~15モル当量の還元剤をステップc)において使用する。一実施形態では、5~15モル当量の還元剤をステップc)において使用する。
【0298】
還元反応の終わりに、未反応のアルデヒド基がコンジュゲート中に残っている場合があり、これらは、適切なキャッピング剤を使用してキャッピングし得る。一実施形態では、このキャッピング剤は水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である。
【0299】
一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を1~20モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を2~15モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。一実施形態では、キャッピングは、ステップc)の生成物を5~10モル当量の水素化ホウ素ナトリウムと混合することによって達成する。
【0300】
担体タンパク質とのコンジュゲーションに続いて、複合糖質を、当業者に知られている様々な技法によって精製することができる(糖-タンパク質コンジュゲートの量に関して富化させる)。これらの技法としては、透析、濃縮/ダイアフィルトレーション操作、接線流濾過沈殿/溶出、カラムクロマトグラフィー(DEAEまたは疎水性相互作用クロマトグラフィー)、およびデプス濾過が挙げられる。したがって、一実施形態では、本発明の複合糖質を生成するプロセスは、複合糖質が生成された後にそれを精製するステップを含む。
【0301】
4.免疫原性組成物
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F糖を含む免疫原性組成物に関する。
【0302】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含む免疫原性組成物に関する。
【0303】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、1~25個の異なる複合糖質を含む免疫原性組成物に関する。
【0304】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の様々な血清型(1~25個の肺炎球菌コンジュゲート)からの1~25個の複合糖質を含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、本発明は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25個の異なる血清型からの複合糖質を含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の16または20個の異なる血清型からの複合糖質を含む。一実施形態では、免疫原性組成物は、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、14、15、16、17、18、または19価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、16価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、19価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
【0305】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の様々な血清型(26~45個の肺炎球菌コンジュゲート)からの26~45個の複合糖質を含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、本発明は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、または45個の異なる血清型からの複合糖質を含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の35または45個の異なる血清型からの複合糖質を含む。一実施形態では、免疫原性組成物は、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、または45価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、40、41、42、43、44、または45価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、40価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、41価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、42価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、43価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、44価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。一実施形態では、免疫原性組成物は、45価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
【0306】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、9V、14、18C、19F、および23Fからの複合糖質をさらに含む免疫原性組成物に関する。
【0307】
一実施形態では、前記免疫原性組成物は、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、5、および7Fからの複合糖質を含む。
【0308】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3からの複合糖質を含む。
【0309】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19Aからの複合糖質を含む。
【0310】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22Fおよび33Fからの複合糖質を含む。
【0311】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型8、10A、11A、および15Bからの複合糖質を含む。
【0312】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型2からの複合糖質を含む。
【0313】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型9Nからの複合糖質を含む。
【0314】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型17Fからの複合糖質を含む。
【0315】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型20からの複合糖質を含む。
【0316】
一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものは、追加で肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15Cからの複合糖質を含む。
【0317】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、9V、14、18C、19F、および23Fからの複合糖質をさらに含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、免疫原性組成物は、8価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
【0318】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19F、および23Fからの複合糖質をさらに含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、免疫原性組成物は、11価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
【0319】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F、および33Fからの複合糖質をさらに含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、免疫原性組成物は、16価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
【0320】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、および33Fからの複合糖質をさらに含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、免疫原性組成物は、20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
【0321】
一実施形態では、本発明は、本発明の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型12F複合糖質を含み、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、14、15C、18C、19A、19F、22F、23F、および33Fからの複合糖質をさらに含む免疫原性組成物に関する。一実施形態では、免疫原性組成物は、20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
【0322】
好ましい実施形態では、糖類は、タンパク質担体の異なる分子とそれぞれ個々にコンジュゲートされている(タンパク質担体のそれぞれの分子は、1種類のみの糖がそれとコンジュゲートされている)。前記実施形態では、莢膜糖は、担体タンパク質と個々にコンジュゲートされていると言われる。好ましくは、上記免疫原性組成物のすべての複合糖質が、担体タンパク質と個々にコンジュゲートされている。
【0323】
上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。
【0324】
上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22Fからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型33Fからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15Bからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型11Aからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型8からの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、9V、14、18C、19F、および23Fからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、5、および7Fからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19Aからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3からの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15Cからの複合糖質はCRM197とコンジュゲートされている。
【0325】
上記免疫原性組成物のうちの任意のものの一実施形態では、上記免疫原性組成物のうちの任意のものの複合糖質は、すべて個々にCRM197とコンジュゲートされている。
【0326】
一実施形態では、上記免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の8~20個の異なる血清型を含む。一実施形態では、上記免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の21~45個の異なる血清型を含む。
【0327】
本発明の組成物は少量の遊離担体を含み得る。所定の担体タンパク質が本発明の組成物中において遊離およびコンジュゲートされた形態の両方で存在する場合、コンジュゲートされていない形態は、好ましくは、組成物全体中の担体タンパク質の総量5%を超えず、より好ましくは2重量%未満で存在する。
【0328】
本開示の免疫原性組成物は、免疫原性組成物を全身性、真皮、もしくは粘膜の経路を介して投与することによって、たとえば肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)細菌による細菌感染症に感染し易いヒトを保護もしくは処置するために使用することができる、または、別の対象に対して受動免疫を与えるために使用することができるポリクローナルもしくはモノクローナル抗体調製物を作製するために使用することができる。これらの投与としては、筋肉内、腹腔内、皮内、もしくは皮下経路を介した注射、または経口/食事性、呼吸器、もしくは尿生殖路への粘膜投与を介したものを挙げることができる。また、免疫原性組成物を使用して、動物有効性モデルまたはオプソニン化貪食作用殺滅アッセイを介したもののいずれかにおける細菌の殺滅によって測定して機能的である抗体も作製し得る。
【0329】
特定の免疫原性組成物のための最適量の構成成分は、対象における適切な免疫応答の観察を含む、標準の研究によって確認することができる。初期ワクチン接種に続いて、対象は、十分な間隔をあけた1回または数回の追加免疫化を受けることができる。
【0330】
一部の実施形態では、本明細書中に開示する免疫原性組成物は、少なくとも1つのアジュバントをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書中に開示する免疫原性組成物は、1つのアジュバントをさらに含み得る。一部の実施形態では、本明細書中に開示する免疫原性組成物は、2つのアジュバントをさらに含み得る。用語「アジュバント」とは、抗原に対する免疫応答を増強させる化合物または混合物をいう。抗原は、主に送達系として作用する、主に免疫モジュレーターとして作用する、または両方の強力な特長を有し得る。適切なアジュバントとしては、ヒトを含む哺乳動物における使用に適したものが挙げられる。
【0331】
ヒトにおいて使用することができる既知の適切な送達系型のアジュバントの例としては、それだけには限定されないが、ミョウバン(たとえば、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、または水酸化アルミニウム)、リン酸カルシウム、リポソーム、MF59などの水中油乳濁液(4.3%w/vのスクアレン、0.5%w/vのポリソルベート80(Tween 80)、0.5%w/vのトリオレイン酸ソルビタン(Span 85))、Montanideなどの油中水乳濁液、およびポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)(PLG)微粒子またはナノ粒子が挙げられる。
【0332】
一実施形態では、本明細書中に開示する免疫原性組成物は、アルミニウム塩(ミョウバン)をアジュバントとして含む(たとえば、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、または水酸化アルミニウム)。好ましい実施形態では、本明細書中に開示する免疫原性組成物は、リン酸アルミニウムまたは水酸化アルミニウムをアジュバントとして含む。好ましい実施形態では、本明細書中に開示する免疫原性組成物は、リン酸アルミニウムをアジュバントとして含む。
【0333】
本明細書中に開示した免疫原性組成物の有効性を増強させるための、さらなる例示的なアジュバントとしては、それだけには限定されないが、(1)水中油乳濁液配合物(ムラミルペプチド(以下を参照)または細菌細胞壁構成成分などの他の特異的免疫賦活剤を有するまたは有さない)、たとえば、(a)サブミクロン乳濁液へと微小流動化した、または渦攪拌してより大きな粒径の乳濁液を作製したかのどちらかの、10%のスクアレン、0.4%のTween 80、5%のプルロニック(登録商標)-ブロックポリマーL121、およびthr-MDPを含有するSAF、ならびに(b)2%のスクアレン、0.2%のTween 80、および、モノホスホリリピドA(monophosphorylipid A)(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、および細胞壁骨格(CWS)、好ましくはMPL+CWS(DETOX(商標))などの1つまたは複数の細菌細胞壁構成成分を含有する、RIBI(商標)アジュバント系(RAS)(Ribi Immunochem、モンタナ州Hamilton)、(2)QS21、STIMULON(商標)(Cambridge Bioscience、マサチューセッツ州Worcester)、ABISCO(登録商標)(スウェーデンIsconova)、またはISCOMATRIX(登録商標)(Commonwealth Serum Laboratories、オーストラリア)などのサポニンアジュバントを使用し得る、またはISCOM(免疫賦活複合体)などのそれから作製した粒子(ISCOMSは追加の洗剤を欠き得る)(たとえばWO00/07621)、(3)完全フロイントアジュバント(CFA)および不完全フロイントアジュバント(IFA)、(4)インターロイキン(たとえば、IL-1、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-12(たとえばWO99/44636))、インターフェロン(たとえばガンマインターフェロン)、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)などのサイトカイン、(5)モノホスホリルリピドA(MPL)または3-O-脱アシル化MPL(3dMPL)(たとえば、GB-2220221、EP0689454を参照)、任意選択で、肺炎球菌糖類と共に使用した場合はミョウバンの実質的な非存在下(たとえばWO00/56358を参照)、(6)3dMPLとたとえばQS21および/または水中油乳濁液との組合せ(たとえば、EP0835318、EP0735898、EP0761231を参照)、(7)ポリオキシエチレンエーテルまたはポリオキシエチレンエステル(たとえばWO99/52549を参照)、(8)ポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤とオクトキシノールとの組合せ(たとえばWO01/21207)またはポリオキシエチレンアルキルエーテルもしくはエステル界面活性剤とオクトキシノールなどの少なくとも1つの追加の非イオン性界面活性剤との組合せ(たとえばWO01/21152)、(9)サポニンおよび免疫賦活性オリゴヌクレオチド(たとえばCpGオリゴヌクレオチド)(たとえばWO00/62800)、(10)免疫賦活剤および金属塩粒子(たとえばWO00/23105を参照)、(11)サポニンおよび水中油乳濁液(たとえばWO99/11241)、(12)サポニン(たとえばQS21)+3dMPL+IM2(任意選択で+ステロール)(たとえばWO98/57659)、(13)組成物の有効性を増強させるための免疫賦活剤として作用する他の物質が挙げられる。ムラミルペプチドとしては、N-アセチル-ムラミル-L-スレオニル-D-イソグルタミン(thr-MDP)、N-25アセチル-ノルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン(nor-MDP)、N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミニル-L-アラニン-2-(1’-2’-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ヒドロキシホスホリルオキシ)-エチルアミンMTP-PE)などが挙げられる。
【0334】
本発明の一実施形態では、本明細書中に開示した免疫原性組成物は、CpGオリゴヌクレオチドをアジュバントとして含む。本明細書中で使用するCpGオリゴヌクレオチドとは免疫賦活性CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)をいい、したがって、別段に指定しない限りは、これらの用語は互換性があるように使用される。免疫賦活性CpGオリゴデオキシヌクレオチドは、非メチル化シトシン-グアニンジヌクレオチドである1つまたは複数の免疫賦活性CpGモチーフを含有し、任意選択で特定の好ましい塩基コンテキスト内である。CpG免疫賦活性モチーフのメチル化状態とは、一般に、ジヌクレオチド中のシトシン残基をいう。少なくとも1つの非メチル化CpGジヌクレオチドを含有する免疫賦活性オリゴヌクレオチドは、リン酸結合によって3’グアニンと連結された5’非メチル化シトシンを含有し、トール様受容体9(TLR-9)との結合を通じて免疫系を活性化させる、オリゴヌクレオチドである。別の実施形態では、免疫賦活性オリゴヌクレオチドは、TLR9を通じて免疫系を活性化させるが、CpGモチーフがメチル化されていない場合ほどは活性化が強力でない、1つまたは複数のメチル化CpGジヌクレオチドを含有し得る。CpG免疫賦活性オリゴヌクレオチドは1つまたは複数の回文構造を含む場合があり、立ち代ってこれがCpGジヌクレオチドを包含する場合がある。CpGオリゴヌクレオチドは、米国特許第6,194,388、第6,207,646、第6,214,806、第6,218,371、第6,239,116、および第6,339,068を含む、いくつかの発行された特許、公開された特許出願、および他の刊行物中に記載されている。
【0335】
5.本発明の免疫原性組成物の使用
本明細書中に開示する肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F糖または肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質は抗原として使用し得る。たとえば、これらはワクチンの一部であり得る。
【0336】
したがって、一実施形態では、本発明の免疫原性組成物は、医薬品として使用するためのものである。
【0337】
一実施形態では、本発明の免疫原性組成物は、ワクチンとして使用するためのものである。
【0338】
したがって、一実施形態では、本明細書中に記載の免疫原性組成物は、対象において免疫応答を生じさせることにおいて使用するためのものである。一態様では、対象は、ヒト、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、またはイヌなどの哺乳動物である。一態様では、対象はヒトである。
【0339】
本明細書中に記載の免疫原性組成物は、対象において細菌感染症、疾患、または状態を防止、処置、または軽快させるための治療的または予防的方法において使用し得る。具体的には、本明細書中に記載の免疫原性組成物は、対象において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F感染症、疾患、または状態を防止、処置、または軽快させるために使用し得る。
【0340】
したがって、一態様では、本開示は、対象に、免疫学的に有効な量の本開示の免疫原性組成物を投与することを含む、対象において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fに関連する感染症、疾患、または状態を防止、処置、または軽快させる方法を提供する。
【0341】
一部のそのような実施形態では、感染症、疾患、または状態は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、胸腔蓄膿、結膜炎、骨髄炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂窩織炎、軟組織感染症、または脳膿瘍である。
【0342】
一部のそのような実施形態では、感染症、疾患、または状態は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、胸腔蓄膿、結膜炎、骨髄炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂窩織炎、軟組織感染症、および脳膿瘍からなる群から選択される。
【0343】
一実施形態では、本開示は、対象に、免疫学的に有効な量の本発明の免疫原性組成物を投与することを含む、対象において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fに対する免疫応答を誘導する方法を提供する。一態様では、対象は、ヒト、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、またはイヌなどの哺乳動物である。一態様では、対象はヒトである。
【0344】
一実施形態では、本明細書中に開示する免疫原性組成物は、ワクチンとして使用するためのものである。そのような実施形態では、本明細書中に記載の免疫原性組成物は、対象において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F感染症を防止するために使用し得る。したがって、一態様では、本発明は、対象に、免疫学的に有効な量の本開示の免疫原性組成物を投与することを含む、対象において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fによる感染症を防止する方法を提供する。一部のそのような実施形態では、感染症は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、胸腔蓄膿、結膜炎、骨髄炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂窩織炎、軟組織感染症、または脳膿瘍である。一態様では、対象は、ヒト、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、またはイヌなどの哺乳動物である。一態様では、対象はヒトである。一部のそのような実施形態では、感染症は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、胸腔蓄膿、結膜炎、骨髄炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂窩織炎、軟組織感染症、および脳膿瘍からなる群から選択される。一態様では、対象は、ヒト、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、またはイヌなどの哺乳動物である。一態様では、対象はヒトである。
【0345】
本開示の免疫原性組成物は、免疫原性組成物を全身性または粘膜の経路を介して投与することによって、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F感染症に感染し易いヒトを保護または処置するために使用することができる。一実施形態では、本発明の免疫原性組成物は、筋肉内、腹腔内、皮内、または皮下経路によって投与する。一実施形態では、本発明の免疫原性組成物は、筋肉内、腹腔内、皮内、または皮下注射によって投与する。一実施形態では、本発明の免疫原性組成物は、筋肉内または皮下注射によって投与する。一実施形態では、本発明の免疫原性組成物は筋肉内注射によって投与する。一実施形態では、本発明の免疫原性組成物は皮下注射によって投与する。
【0346】
6.分析方法
一実施形態では、本発明は、a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を単離するステップと、b)前記多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在を検出するステップとを含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在を検出する方法に関する。
【0347】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、NMRまたは質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、NMRによって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、1D NMRによって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、1D 1Hまたは1D 13C NMRによって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、2D NMRによって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、異核種多量子相関分光法(HMBC)、核オーバーハウザー効果分光法(NOESY)、相関分光法(COSY)、全相関分光法(TOCSY)、または異核種単一量子コヒーレンス分光法-全相関分光法(HSQC-TOCSY)によって検出する。
【0348】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、1D 1H、2D 1H-13C異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、2D 1H-13C異核種多量子相関分光法(HMBC)、2D 1H-13C核オーバーハウザー効果分光法(NOESY)、2D 1H-13C相関分光法(COSY)、2D 1H-13C全相関分光法(TOCSY)、2D 1H-13C異核種単一量子コヒーレンス分光法-全相関分光法(HSQC-TOCSY)、または1D 13C NMRによって検出する。
【0349】
好ましい実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、1D 1H、2D 1H-13C異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、または1D 13C NMRによって検出する。
【0350】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、2D 1H-13C異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)によって検出する。
【0351】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0352】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0353】
一実施形態では、本発明は、a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を単離するステップと、b)前記多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量を測定するステップとを含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量を決定する方法に関する。
【0354】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、NMRによって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、1D NMRによって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、1D 1Hまたは1D 13C NMRによって決定する。好ましい実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、1D 1H NMRによって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、1D 1Hスペクトルの積分または逆重畳によって決定する。
【0355】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、2D NMRによって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、2D 1H-13C HSQCスペクトルのクロスピーク積分によって決定する。
【0356】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、質量分析(MS)によって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、タンデム質量分析(MS/MS)によって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって決定する。
【0357】
一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって決定する。一実施形態では、4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって決定する。
【0358】
一実施形態では、本発明は、a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出する方法に関する。
【0359】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、NMRによって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、2D NMRによって検出する。
【0360】
好ましい実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、2D 1H-13C HSQC NMRによって検出する。
【0361】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0362】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0363】
一実施形態では、前記還元剤は水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である。
【0364】
一実施形態では、前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖は、酸化剤で前もって処理されている。一実施形態では、酸化剤は、末端ヒドロキシル基をアルデヒドへと酸化する任意の酸化剤である。一実施形態では、酸化剤はペリオデートである。一実施形態では、酸化剤はオルトペリオデートである。好ましい実施形態では、酸化剤は過ヨウ素酸ナトリウムである。一実施形態では、酸化剤はメタペリオデートである。好ましい実施形態では、酸化剤はメタ過ヨウ素酸ナトリウムである。
【0365】
一実施形態では、前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖は、安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤で前もって処理されている。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPOまたはPROXYL(2,2,5,5-テトラメチル-1-ピロリジニルオキシ)部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、第二級ヒドロキシル基に影響を与えずに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。より好ましくは、前記分子は、カルボキシル基への過酸化なしに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、または4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルである。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルからなる群から選択される。好ましくは、前記安定ニトロキシルラジカル化合物はTEMPOである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、または3-シアノ-PROXYLである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、3-シアノ-PROXYLからなる群から選択される。一態様では、酸化剤は、N-ハロ部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、ニトロキシルラジカル化合物の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化する能力を有する。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、または1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンである。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、および1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンからなる群から選択される。好ましくは、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミドである。
【0366】
一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミド(NCS)である。
【0367】
一実施形態では、本発明は、a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法に関する。
【0368】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、NMRによって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D NMRによって検出する。
【0369】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、異核種多量子相関分光法(HMBC)、相関分光法(COSY)、および/または異核種単一量子コヒーレンス分光法-全相関分光法(HSQC-TOCSY)によって検出する。
【0370】
好ましい実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D 1H-13C HSQC NMRによって検出する。
【0371】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0372】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0373】
一実施形態では、前記還元剤は水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である。
【0374】
一実施形態では、前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖は、酸化剤で前もって処理されている。一実施形態では、酸化剤は、末端ヒドロキシル基をアルデヒドへと酸化する任意の酸化剤である。一実施形態では、酸化剤はペリオデートである。一実施形態では、酸化剤はオルトペリオデートである。好ましい実施形態では、酸化剤は過ヨウ素酸ナトリウムである。一実施形態では、酸化剤はメタペリオデートである。好ましい実施形態では、酸化剤はメタ過ヨウ素酸ナトリウムである。
【0375】
一実施形態では、前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖は、安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤で前もって処理されている。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPOまたはPROXYL(2,2,5,5-テトラメチル-1-ピロリジニルオキシ)部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、第二級ヒドロキシル基に影響を与えずに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。より好ましくは、前記分子は、カルボキシル基への過酸化なしに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、または4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルである。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルからなる群から選択される。好ましくは、前記安定ニトロキシルラジカル化合物はTEMPOである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、または3-シアノ-PROXYLである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、3-シアノ-PROXYLからなる群から選択される。一態様では、酸化剤は、N-ハロ部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、ニトロキシルラジカル化合物の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化する能力を有する。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、または1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンである。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、および1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンからなる群から選択される。好ましくは、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミドである。
【0376】
一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミド(NCS)である。
【0377】
一実施形態では、本発明は、a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法に関する。
【0378】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、NMRによって検出する。
【0379】
好ましい実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D-NMRによって検出する。
【0380】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0381】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0382】
一実施形態では、前記還元剤は水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である。
【0383】
一実施形態では、前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖は、酸化剤で前もって処理されている。一実施形態では、酸化剤は、末端ヒドロキシル基をアルデヒドへと酸化する任意の酸化剤である。一実施形態では、酸化剤はペリオデートである。一実施形態では、酸化剤はオルトペリオデートである。好ましい実施形態では、酸化剤は過ヨウ素酸ナトリウムである。一実施形態では、酸化剤はメタペリオデートである。好ましい実施形態では、酸化剤はメタ過ヨウ素酸ナトリウムである。
【0384】
一実施形態では、前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖は、安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤で前もって処理されている。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPOまたはPROXYL(2,2,5,5-テトラメチル-1-ピロリジニルオキシ)部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、第二級ヒドロキシル基に影響を与えずに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。より好ましくは、前記分子は、カルボキシル基への過酸化なしに、酸化剤の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化してアルデヒド基を生じる能力を有する。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、または4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルである。一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルからなる群から選択される。好ましくは、前記安定ニトロキシルラジカル化合物はTEMPOである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、または3-シアノ-PROXYLである。さらなる一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は、3β-DOXYL-5α-コレスタン、5-DOXYL-ステアリン酸、16-DOXYL-ステアリン酸、5-DOXYL-ステアリン酸メチル、3-(アミノメチル)-PROXYL、3-カルバモイル-PROXYL、3-カルバモイル-2,2,5,5-テトラメチル-3-ピロリン-1-オキシル、3-カルボキシ-PROXYL、3-シアノ-PROXYLからなる群から選択される。一態様では、酸化剤は、N-ハロ部分を保有する分子である。好ましくは、前記分子は、ニトロキシルラジカル化合物の存在下で第一級アルコールを選択的に酸化する能力を有する。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、または1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンである。一態様では、前記酸化剤は、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、および1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンからなる群から選択される。好ましくは、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミドである。
【0385】
一態様では、前記安定ニトロキシルラジカル化合物は2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤はN-クロロスクシンイミド(NCS)である。
【0386】
一実施形態では、本発明は、a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法に関する。
【0387】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、NMRによって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D NMRによって検出する。
【0388】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、異核種多量子相関分光法(HMBC)、相関分光法(COSY)、および/または異核種単一量子コヒーレンス分光法-全相関分光法(HSQC-TOCSY)によって検出する。
【0389】
好ましい実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D 1H-13C HSQC NMRによって検出する。
【0390】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0391】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0392】
一実施形態では、本発明は、a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法に関する。
【0393】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、NMRによって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D NMRによって検出する。
【0394】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、異核種多量子相関分光法(HMBC)、相関分光法(COSY)、および/または異核種単一量子コヒーレンス分光法-全相関分光法(HSQC-TOCSY)によって検出する。
【0395】
好ましい実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D 1H-13C HSQC NMRによって検出する。
【0396】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0397】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0398】
一実施形態では、本発明は、a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出する方法に関する。
【0399】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、NMRによって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、2D NMRによって検出する。
【0400】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、異核種多量子相関分光法(HMBC)、相関分光法(COSY)、および/または異核種単一量子コヒーレンス分光法-全相関分光法(HSQC-TOCSY)によって検出する。
【0401】
好ましい実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、2D 1H-13C HSQC NMRによって検出する。
【0402】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0403】
一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0404】
一実施形態では、本発明は、a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法に関する。
【0405】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、NMRによって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D NMRによって検出する。
【0406】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、異核種単一量子コヒーレンス分光法(HSQC)、異核種多量子相関分光法(HMBC)、相関分光法(COSY)、および/または異核種単一量子コヒーレンス分光法-全相関分光法(HSQC-TOCSY)によって検出する。
【0407】
好ましい実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、2D 1H-13C HSQC NMRによって検出する。
【0408】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、質量分析(MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、タンデム質量分析(MS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)、またはイオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MSもしくはIMMS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、サイズ排除クロマトグラフィーと質量分析(SEC/MS)との組合せによって検出する。
【0409】
一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、キャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、イオン移動度分光測定-質量分析(IMS/MS)によって検出する。一実施形態では、N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在は、親水性相互作用液体クロマトグラフィー質量分析(HILIC-LC/MS)によって検出する。
【0410】
7.本発明はまた、以下の付番された段落1~296中に定義される以下の実施形態も提供する。
1.以下の反復単位を有する単離多糖:
【0411】
【化6】
[式中、nは反復単位の数を表し、Xは、N-アセチルガラクトサミンまたは4-ケト-N-アセチル-キノボサミンのどちらかを表す]。
【0412】
2.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0413】
3.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0414】
4.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.1~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.9~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0415】
5.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0416】
6.多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0417】
7.多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0418】
8.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0419】
9.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.1~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.9~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0420】
10.多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0421】
11.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0422】
12.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0423】
13.多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0424】
14.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約99.5個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約0.5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0425】
15.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約99個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0426】
16.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約98個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約2個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0427】
17.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約99.5個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約0.5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0428】
18.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約99個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0429】
19.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0430】
20.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0431】
21.多糖の100個の糖反復単位ごとに約80個のN-アセチルガラクトサミン残基および約20個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0432】
22.多糖の100個の糖反復単位ごとに約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、段落1に記載の単離多糖。
【0433】
23.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0434】
24.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0435】
25.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0436】
26.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約1~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0437】
27.多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0438】
28.多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0439】
29.多糖の100個の糖反復単位ごとに約95~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約5~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0440】
30.多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約50個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約50個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0441】
31.多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約55個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約45個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0442】
32.多糖の100個の糖反復単位ごとに約90~約75個のN-アセチルガラクトサミン残基および約10~約25個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0443】
33.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約99.5個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約0.5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0444】
34.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.9~約99個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.1~約1個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0445】
35.多糖の100個の糖反復単位ごとに約99.8~約99.5個のN-アセチルガラクトサミン残基および約0.2~約0.5個の4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基を含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F莢膜多糖。
【0446】
36.10~5,000個の反復単位を有する、段落1~35のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0447】
37.50~4,500個の反復単位を有する、段落1~35のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0448】
38.100~4,500個の反復単位を有する、段落1~35のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0449】
39.150~2,000個の反復単位を有する、段落1~35のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0450】
40.重量平均分子量5kDa~5000kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0451】
41.重量平均分子量5kDa~2000kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0452】
42.重量平均分子量50kDa~1000kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0453】
43.重量平均分子量50kDa~300kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0454】
44.重量平均分子量100kDa~500kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0455】
45.重量平均分子量100kDa~300kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0456】
46.重量平均分子量200kDa~1000kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0457】
47.重量平均分子量200kDa~500kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0458】
48.前記単離した莢膜多糖が重量平均分子量300kDa~400kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0459】
49.前記単離した莢膜多糖が重量平均分子量100kDa~500kDaを有する、段落1~39のいずれか一項に記載の単離多糖。
【0460】
50.a)段落1~49のいずれか一項に記載の単離多糖を活性化剤と反応させて活性糖を生成するステップと、b)活性糖を担体タンパク質と反応させるステップとを含むプロセスによって調製した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0461】
51.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0462】
52.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0463】
53.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0464】
54.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0465】
55.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0466】
56.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0467】
57.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0468】
58.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0469】
59.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0470】
60.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0471】
61.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0472】
62.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0473】
63.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0474】
64.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0475】
65.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0476】
66.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0477】
67.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0478】
68.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0479】
69.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0480】
70.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0481】
71.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0482】
72.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0483】
73.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0484】
74.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0485】
75.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0486】
76.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0487】
77.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0488】
78.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0489】
79.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0490】
80.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0491】
81.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0492】
82.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0493】
83.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0494】
84.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0495】
85.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0496】
86.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0497】
87.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0498】
88.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0499】
89.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0500】
90.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0501】
91.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0502】
92.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0503】
93.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0504】
94.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0505】
95.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0506】
96.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0507】
97.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0508】
98.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0509】
99.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0510】
100.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0511】
101.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0512】
102.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0513】
103.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0514】
104.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0515】
105.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0516】
106.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0517】
107.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0518】
108.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む血清型12F複合糖質。
【0519】
109.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0520】
110.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0521】
111.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0522】
112.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0523】
113.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0524】
114.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0525】
115.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0526】
116.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0527】
117.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0528】
118.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0529】
119.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0530】
120.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0531】
121.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0532】
122.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0533】
123.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0534】
124.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0535】
125.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0536】
126.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0537】
127.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0538】
128.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0539】
129.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0540】
130.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0541】
131.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0542】
132.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0543】
133.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0544】
134.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0545】
135.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0546】
136.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0547】
137.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0548】
138.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0549】
139.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0550】
140.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0551】
141.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0552】
142.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0553】
143.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0554】
144.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0555】
145.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0556】
146.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0557】
147.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0558】
148.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0559】
149.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0560】
150.多糖の100個の糖反復単位ごとに約4~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約4~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0561】
151.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0562】
152.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0563】
153.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0564】
154.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0565】
155.多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0566】
156.多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0567】
157.多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0568】
158.多糖の100個の糖反復単位ごとに約7.5~約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7.5~約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0569】
159.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約10~約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0570】
160.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約10~約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0571】
161.多糖の100個の糖反復単位ごとに約10~約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約10~約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0572】
162.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約0.1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約0.1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0573】
163.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約0.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約0.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0574】
164.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05~約1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05~約1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0575】
165.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約0.2個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約0.2個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0576】
166.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約0.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約0.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0577】
167.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1~約1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1~約1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0578】
168.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.05個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.05個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0579】
169.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0580】
170.多糖の100個の糖反復単位ごとに約0.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約0.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0581】
171.多糖の100個の糖反復単位ごとに約1個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約1個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0582】
172.多糖の100個の糖反復単位ごとに約2個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約2個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0583】
173.多糖の100個の糖反復単位ごとに約3個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約3個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0584】
174.多糖の100個の糖反復単位ごとに約5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0585】
175.多糖の100個の糖反復単位ごとに約7個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約7個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0586】
176.多糖の100個の糖反復単位ごとに約12個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約12個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0587】
177.多糖の100個の糖反復単位ごとに約12.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約12.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0588】
178.多糖の100個の糖反復単位ごとに約13個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約13個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0589】
179.多糖の100個の糖反復単位ごとに約14個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約14個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0590】
180.多糖の100個の糖反復単位ごとに約15個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約15個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0591】
181.多糖の100個の糖反復単位ごとに約22.5個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約22.5個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0592】
182.多糖の100個の糖反復単位ごとに約25個のN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基および約25個のN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)を含む血清型12F莢膜多糖を含む肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質。
【0593】
183.血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)が50kDa~1,000kDaである、段落50~182のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0594】
184.血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)が100kDa~600kDaである、段落50~182のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0595】
185.血清型12F多糖を含み、コンジュゲーション前の前記多糖の重量平均分子量(Mw)が150kDa~400kDaである、段落50~182のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0596】
186.250kDa~15,000kDaの重量平均分子量(Mw)を有する、段落50~185のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0597】
187.500kDa~2,500kDaの重量平均分子量(Mw)を有する、段落50~185のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0598】
188.1,000kDa~2,500kDaの重量平均分子量(Mw)を有する、段落50~185のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0599】
189.コンジュゲーション度合が2~15である、段落50~188のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0600】
190.コンジュゲーション度合が2~10である、段落50~188のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0601】
191.コンジュゲーション度合が2~6である、段落50~188のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0602】
192.コンジュゲーション度合が3~5である、段落50~188のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0603】
193.コンジュゲーション度合が4~10である、段落50~188のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0604】
194.複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が0.5~3.0である、段落50~193のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0605】
195.複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が0.5~2.0である、段落50~193のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0606】
196.複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が0.5~1.5である、段落50~193のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0607】
197.複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が0.8~1.2である、段落50~193のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0608】
198.複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が0.5~1.0である、段落50~193のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0609】
199.複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が1.0~1.5である、段落50~193のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0610】
200.複合糖質中の血清型12F多糖対担体タンパク質の比(w/w)が0.9~1.1である、段落50~193のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0611】
201.血清型12F多糖の総量と比較して約50%未満の遊離血清型12F多糖を含む、段落50~200のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0612】
202.血清型12F多糖の総量と比較して約25%未満の遊離血清型12F多糖を含む、段落50~200のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0613】
203.血清型12F多糖の総量と比較して約20%未満の遊離血清型12F多糖を含む、段落50~200のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0614】
204.血清型12F多糖の総量と比較して約15%未満の遊離血清型12F多糖を含む、段落50~200のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0615】
205.血清型12F複合糖質の少なくとも30%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する、段落50~204のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0616】
206.血清型12F複合糖質の少なくとも60%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する、段落50~204のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0617】
207.血清型12F複合糖質の50%~80%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する、段落50~204のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0618】
208.血清型12F複合糖質の65%~80%が、CL-4Bカラム中において0.3以下のKdを有する、段落50~204のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0619】
209.複合糖質の担体タンパク質が、TT(破傷風トキソイド)、DT(ジフテリアトキソイド)、DT突然変異体(CRM197など)、およびストレプトコッカス属(Streptococcus)からのC5aペプチダーゼ(SCP)からなる群から選択される、段落50~208のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0620】
210.複合糖質の担体タンパク質がDT(ジフテリアトキソイド)である、段落50~208のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0621】
211.複合糖質の担体タンパク質がTT(破傷風トキソイド)である、段落50~208のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0622】
212.複合糖質の担体タンパク質がPD(インフルエンザ菌(H.influenzae)タンパク質D)である、段落50~208のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0623】
213.複合糖質の担体タンパク質がCRM197である、段落50~208のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0624】
214.CRM197が、39個のうち1~15個の糖と共有結合されたリシン残基を含む、段落213に記載の複合糖質。
【0625】
215.CRM197が、39個のうち1~20個の糖と共有結合されたリシン残基を含む、段落213に記載の複合糖質。
【0626】
216.還元的アミノ化を使用して調製する、段落50~215のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0627】
217.酸化の前に、標的分子量(MW)範囲への多糖のサイジングを行う、段落216に記載の複合糖質。
【0628】
218.a)血清型12F糖を安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤と反応させて活性糖を生成するステップと、b)活性糖を担体タンパク質と反応させるステップとを含むプロセスによって調製される、段落50~217のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0629】
219.前記安定ニトロキシルラジカル化合物が、TEMPOまたはPROXYL(2,2,5,5-テトラメチル-1-ピロリジニルオキシ)部分を保有する分子である、段落218に記載の複合糖質。
【0630】
220.前記安定ニトロキシルラジカル化合物が、TEMPO、2,2,6,6-テトラメチル-4-(メチルスルホニルオキシ)-1-ピペリジノオキシ、4-ホスホノオキシ-TEMPO、4-オキソ-TEMPO、4-メトキシ-TEMPO、4-イソチオシアナト-TEMPO、4-(2-ヨードアセトアミド)-TEMPOフリーラジカル、4-ヒドロキシ-TEMPO、4-シアノ-TEMPO、4-カルボキシ-TEMPO、4-(2-ブロモアセトアミド)-TEMPO、4-アミノ-TEMPO、4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルからなる群から選択される、段落218に記載の複合糖質。
【0631】
221.前記安定ニトロキシルラジカル化合物がTEMPOである、段落218に記載の複合糖質。
【0632】
222.前記酸化剤が、N-ハロ部分を保有する分子である、段落218~221のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0633】
223.前記酸化剤が、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5-トリブロモ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、および1,3,5-トリヨード-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオンからなる群から選択される、段落218~221のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0634】
224.前記酸化剤がN-クロロスクシンイミドである、段落218~221のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0635】
225.前記安定ニトロキシルラジカル化合物が2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤がN-クロロスクシンイミド(NCS)である、段落218に記載の複合糖質。
【0636】
226.還元反応の終わりに、コンジュゲート中に残っている未反応のアルデヒド基を、キャッピング剤を使用してキャッピングする、段落218~225のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0637】
227.前記キャッピング剤が水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である、段落226に記載の複合糖質。
【0638】
228.(a)単離した血清型12F多糖を酸化剤と反応させるステップと、(b)ステップ(a)の活性多糖を担体タンパク質と混ぜ合わせるステップと、(c)混ぜ合わせた活性多糖および担体タンパク質を還元剤と反応させて複合糖質を形成するステップとを含むプロセスによって調製される、段落50~217のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0639】
229.(a)単離した血清型12F多糖を酸化剤と反応させるステップと、(a’)反応停止剤の添加によって酸化反応を反応停止させるステップと、(b)ステップ(a’)の活性多糖を担体タンパク質と混ぜ合わせるステップと、(c)混ぜ合わせた活性多糖および担体タンパク質を還元剤と反応させて複合糖質を形成するステップとを含むプロセスによって調製される、段落50~217のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0640】
230.前記酸化剤がペリオデートである、段落228~229のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0641】
231.活性血清型12F多糖の酸化度合が2~30である、段落228~230のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0642】
232.還元反応の終わりに、コンジュゲート中に残っている未反応のアルデヒド基を、キャッピング剤を使用してキャッピングする、段落228~231のいずれか一項に記載の複合糖質。
【0643】
233.前記キャッピング剤が水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である、段落232に記載の複合糖質。
【0644】
234.段落1~49のいずれか一項に記載の多糖を含む免疫原性組成物。
【0645】
235.段落50~234のいずれか一項に記載の複合糖質を含む免疫原性組成物。
【0646】
236.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の様々な血清型からの1~25個の複合糖質を含む、段落235に記載の免疫原性組成物。
【0647】
237.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の様々な血清型からの20個の複合糖質を含む、段落235に記載の免疫原性組成物。
【0648】
238.20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である、段落235に記載の免疫原性組成物。
【0649】
239.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、9V、14、18C、19F、および23Fからの複合糖質をさらに含む、段落235に記載の免疫原性組成物。
【0650】
240.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、5、および7Fからの複合糖質をさらに含む、段落239に記載の免疫原性組成物。
【0651】
241.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3からの複合糖質をさらに含む、段落240に記載の免疫原性組成物。
【0652】
242.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19Aからの複合糖質をさらに含む、段落241に記載の免疫原性組成物。
【0653】
243.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22Fおよび33Fからの複合糖質をさらに含む、段落242に記載の免疫原性組成物。
【0654】
244.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型8、10A、11A、および15Bからの複合糖質をさらに含む、段落243に記載の免疫原性組成物。
【0655】
245.20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である、段落244に記載の免疫原性組成物。
【0656】
246.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fからの複合糖質がCRM197とコンジュゲートされている、段落235~245のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
【0657】
247.複合糖質が、すべて個々にCRM197とコンジュゲートされている、段落235~246のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
【0658】
248.医薬品として使用するための、段落235~247のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
【0659】
249.ワクチンとして使用するための、段落235~247のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
【0660】
250.a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を単離するステップと、b)前記多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在を検出するステップとを含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在を検出する方法。
【0661】
251.4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在をNMRまたは質量分析(MS)によって検出する、段落250に記載の方法。
【0662】
252.4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在をNMRによって検出する、段落250に記載の方法。
【0663】
253.4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落250に記載の方法。
【0664】
254.a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を単離するステップと、b)前記多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量を測定するステップとを含む、単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖中における4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量を決定する方法。
【0665】
255.4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量をNMRによって決定する、段落254に記載の方法。
【0666】
256.4-ケト-N-アセチル-キノボサミン残基の量を質量分析(MS)によって決定する、段落254に記載の方法。
【0667】
257.a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出する方法。
【0668】
258.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在をNMRによって検出する、段落257に記載の方法。
【0669】
259.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落254に記載の方法。
【0670】
260.前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である、段落254~259のいずれか一項に記載の方法。
【0671】
261.前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖が、酸化剤で前もって処理されている、段落254~260のいずれか一項に記載の方法。
【0672】
262.酸化剤が、末端ヒドロキシル基をアルデヒドへと酸化する任意の酸化剤である、段落261に記載の方法。
【0673】
263.酸化剤がペリオデートである、段落261に記載の方法。
【0674】
264.前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖が、安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤で前もって処理されている、段落254~260のいずれか一項に記載の方法。
【0675】
265.前記安定ニトロキシルラジカル化合物が2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤がN-クロロスクシンイミド(NCS)である、段落263に記載の方法。
【0676】
266.a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【0677】
267.N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在をNMRによって検出する、段落266に記載の方法。
【0678】
268.N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落266に記載の方法。
【0679】
269.前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である、段落266~268のいずれか一項に記載の方法。
【0680】
270.前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖が、酸化剤で前もって処理されている、段落266~269のいずれか一項に記載の方法。
【0681】
271.酸化剤が、末端ヒドロキシル基をアルデヒドへと酸化する任意の酸化剤である、段落270に記載の方法。
【0682】
272.酸化剤がペリオデートである、段落270に記載の方法。
【0683】
273.前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖が、安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤で前もって処理されている、段落266~269のいずれか一項に記載の方法。
【0684】
274.前記安定ニトロキシルラジカル化合物が2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤がN-クロロスクシンイミド(NCS)である、段落273に記載の方法。
【0685】
275.a)単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖を還元剤と反応させるステップと、b)前記還元多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、還元血清型12F多糖中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【0686】
276.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在をNMRによって検出する、段落275に記載の方法。
【0687】
277.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落275に記載の方法。
【0688】
278.一実施形態では、前記還元剤は水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である。
【0689】
279.前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)である、段落275~278のいずれか一項に記載の方法。
【0690】
280.前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖が、酸化剤で前もって処理されている、段落275~279のいずれか一項に記載の方法。
【0691】
281.酸化剤が、末端ヒドロキシル基をアルデヒドへと酸化する任意の酸化剤である、段落280に記載の方法。
【0692】
282.酸化剤がペリオデートである、段落280に記載の方法。
【0693】
283.前記単離した肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F多糖が、安定ニトロキシルラジカル化合物および酸化剤で前もって処理されている、段落275~279のいずれか一項に記載の方法。
【0694】
284.前記安定ニトロキシルラジカル化合物が2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO)であり、前記酸化剤がN-クロロスクシンイミド(NCS)である、段落283に記載の方法。
【0695】
285.a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【0696】
286.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在をNMRによって検出する、段落285に記載の方法。
【0697】
287.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)および/またはN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落285に記載の方法。
【0698】
288.a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【0699】
289.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在をNMRによって検出する、段落288に記載の方法。
【0700】
290.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)およびN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落288に記載の方法。
【0701】
291.a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を検出する方法。
【0702】
292.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在をNMRによって検出する、段落291に記載の方法。
【0703】
293.N-アセチル-D-フコサミン(D-FucNAc)残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落291に記載の方法。
【0704】
294.a)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質を調製するステップと、b)前記複合糖質におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出するステップとを含む、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F複合糖質中におけるN-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を検出する方法。
【0705】
295.N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在をNMRによって検出する、段落294に記載の方法。
【0706】
296.N-アセチル-D-キノボサミン(D-QuiNAc)残基の存在を質量分析(MS)によって検出する、段落294に記載の方法。
【0707】
本明細書中で使用する用語「約」とは、記述した濃度範囲、タイムフレーム、分子量、温度、またはpHなどの、統計的に有意義な値の範囲内を意味する。そのような範囲は、所定の値または範囲の一桁以内、典型的には20%以内、より典型的には10%以内、さらにより典型的には5%以内または1%以内であり得る。場合によっては、そのような範囲は、所定の値または範囲の測定および/または決定に使用される標準方法に典型的な実験誤差以内であり得る。用語「約」によって包含される許容される変動は、研究下の具体的なシステムに依存し、当業者によって容易に理解することができるであろう。本明細書内に範囲が列挙されている場合はいつでも、範囲内のすべての数も、本開示の実施形態として企図される。
【0708】
すべての場合において、本明細書中における用語「含むこと(comprising)」、「含む(comprise)」、および「含む(comprises)」は、それぞれ用語「から本質的になる(consisting essentially of)」、「から本質的になる(consist essentially of)」、「から本質的になる(consists essentially of)」、「からなる(consisting of)」、「からなる(consist of)」、および「からなる(consists of)」と任意選択で置換可能であることが、本発明者らによって意図される。
【0709】
そのそれぞれが本明細書中で互換性があるように使用される「免疫原性量」、「免疫学的に有効な量」、「治療上有効な量」、「予防上有効な量」、または「用量」とは、一般に、当業者に知られている標準アッセイによって測定して、細胞性(T細胞)または液性(B細胞もしくは抗体)の応答のいずれか、あるいは両方の免疫応答を誘発するために十分な、抗原または免疫原性組成物の量をいう。
【0710】
本文書の範囲のうちの任意のもの内の任意の整数が、本開示の実施形態として企図される。
【0711】
本特許明細書内に引用したすべての参考文献または特許出願は、本明細書中に参考として組み込まれている。
【0712】
本発明を添付の実施例中に例示する。以下の実施例は、そうでないと詳述されていない限りは、当業者に周知かつルーチン的である標準技法を使用して実施されている。実施例は例示的であるが、本発明を限定しない。
【実施例】
【0713】
(実施例1)
血清型12F莢膜多糖は4-ケト-N-アセチル-キノボサミン(4KQ)を含有する
Leonteinら(Leonteinら(1981)Can.J.Chem.59:2081~2085)によれば、血清型12Fの多糖反復単位は、直鎖状の三糖の主鎖(1個のN-アセチルフコサミン(FucpNAc)、1個のN-アセチルガラクトサミン(GalpNAc)、および1個のN-アセチルマンヌロン酸(ManpNAcA))からなり、2つの分枝、すなわち、FucpNAcのC3で連結されたペンダントα-ガラクトピラノース(Galp)およびManpNAcAのC3で連結されたα-Glcp-(1→2)-α-Glcp二糖分枝を有する。
【0714】
肺炎球菌多糖12Fを2D NMRおよび質量分析によって研究して、ポリマー反復単位を特徴づけた。血清型12F多糖が実際にN-アセチル-ガラクトサミンの4-ケト-N-アセチル-キノボサミン(本文書中で2-アセトアミド-2,6-ジデオキシ-D-キシロ-4-ヘキスロースおよびSugとも呼ぶ)による部分的置換を含有することが、驚くべきことに見出された。このケト糖変異体(4KQ)は、最初の株中の12F反復単位間で、GalNAc残基を約20~25mol%の統計的平均で置き換えたものとして同定された。
【0715】
方法
NMR。NMR分析には、試料を典型的にはチップ超音波処理で処理し、水性溶媒中に溶かした12F多糖を90分間まで、氷浴上でチップ超音波処理した。0.22ミクロンのフィルターを用いて試料を濾過してチップ粒子を除去し、一部の場合では、固定MWCO孔径のスピンカラムを使用してサイズ分離した。サイズ分離ありまたはなしの超音波処理した試料を、3kDaのMWCOの透析カセットを使用して水に対して透析し、凍結し、凍結乾燥し、約0.55mMのTSP-d4を含むD2O中に再溶解した。試料のpHは約6~7であり、主鎖MannNAcA残基中のカルボン酸の酸度が原因で、高濃度試料のために少量のNaODで調節した。NMRデータは、500MHzで操作するBruker-Biospin AVANCE III NMR分光計上のBrukerの5mm DCH 凍結プローブ上で収集した。データ処理はM-Nova v12.0を使用して実施した。化学シフト参照は、それぞれ0および-1.8ppmのTSP-d4の1Hおよび13Cであった。
【0716】
1D 1Hスペクトル処理には、0.5HzのEM線幅拡大を使用し、手動の三次スプラインベースライン補正を適用した。1D 13Cスペクトルを、0.5秒間の走査間リサイクルのディレイを用いたパワーゲーティングを使用して収集した。2D 分析は、1H-1H COSY、1H-1H NOESY、1H-13C HSQC、1H-13C HMBC、1H-13C HSQC-TOCSYを含んでいた。
【0717】
LC-MS。LC-MSおよびLC-MS/MSデータは、Agilent 1260 HPLCを備えたThermo Orbitrap Fusion Lumos Tribrid質量分析装置上で、陽イオン化モードで収集した。試料をWaters親水性相互作用(HILIC)BEH球状ハイブリッドカラム上に注入して分離した。移動相(MP)Aは0.1%のギ酸(FA)を含む水であり、MPBは0.1%のFAを含むアセトニトリル(ACN)である。溶出勾配を200μL/分で送達し、35分間で10~95%のMPAにし、1分間で10%のMPAに戻し、15分間平衡化した。RFレンズ電位を70Vまで増加させて、多糖のインソース断片化を誘導した。MS/MSデータは、高エネルギー衝突解離(HCD)を使用して獲得した。
【0718】
SEC/MS。部分的酸加水分解実験からのSEC/MSデータは、Agilent 1260 HPLCを備えたThermo Orbitrap Elite質量分析装置上で収集した。試料をBEH200 SECカラム上に注入して分離した。移動相(MP)Aは0.05%のトリフルオロ酢酸(TFA)を含む水であり、MPBは0.05%のTFAを含むアセトニトリル(ACN)である。均一濃度勾配を200μL/分:80%のMPAおよび20%のMPBで送達した。
【0719】
部分的酸加水分解。水に6.3mg/mlのネイティブ12F多糖をTFAで処理した。HPLCバイアルに、100μlの12F試料および2μlのニートTFAを加えた。混合物を渦攪拌し、60℃に設定したホットプレート上に100分間、その後70℃に120分間、その後80℃に60分間置いた。試料はSEC/MSによりThermo Orbitrap Elite質量分析装置上で分析した。
【0720】
結果
NMRデータは、2つの明確に異なる反復単位集団を有する単一の異種血清型12F多糖と整合している。主な反復単位集団(約75~80mol%)は、Leonteinら(Leonteinら(1981)Can.J.Chem.59:2081~2085)によって公開されている構成糖および組織と整合している。二番目の反復単位集団(約20~25mol%)は、主鎖GalNAc残基のSug残基(2-アセトアミド-2,6ジデオキシ-D-キシロ-ヘキソス-4-ロース)での置換えによって特徴づけられており、これは、アッセイした典型的な温度およびpH条件下(すなわち75℃およびpH約6~7)では、バルク水性溶媒中で主に水和物形態である。
図1A、1B、および1Cは、2つの反復単位集団(SugによるGalNAcの置換えなし(
図1A)およびSugによるGalNAcの置換えあり(
図1B))を例示する。2つの明確に異なる血清型12F多糖の証拠はなく、NMRデータは、平均20~25%のGalNAcのSug(ケト糖)での置換えを有する単一の血清型12F多糖に最も良好に当てはまる(
図1C)。Sug残基の取り込みが原因の、血清型12F反復単位糖残基の
1Hおよび/または
13Cの化学シフトにおける部位特異的な分解された変化は、
図1B中の網掛の丸によって例示する。
【0721】
Sug残基が原因の良好に分解されたシフトとしては、Sugの位置6のCH3の
1Hシグナル、およびSugの取り込みが原因の隣接FucNAcの位置6のCH3の
1Hシグナルの修飾が挙げられる。Sug残基のユニークな特長は、約12.36ppmでの顕著に遮蔽された位置6のCH3の
13Cシグナルであり、対応するプロトン化学シフト1.3ppmを有する。これは、この種のメチル炭素について予想されるよりも強力な遮蔽であり、位置4での隣接の水和したケトンが原因である。水和したケトンはsp3であり、結合したプロトンを有さず、したがって、約94ppmの鋭い分解された
13C共鳴は、HMBC相関によって、Sug残基の位置4の水和したケトンの炭素であることが確認された(
図2)。約94ppmでの、位置4のsp3の水和したケトンの
13C共鳴は、Sug残基にユニークな血清型12Fシグナルを表す。
【0722】
典型的な分析条件下では(水性溶媒、pH約6~7、75℃)、Sugケトンは主に水和物形態であり、約203ppmの弱いシグナルが、血清型12F多糖中のSug残基の位置4でおよそ9:1の比(水和物:ケトン)のSugケトンに起因する(
図3を参照)。
【0723】
血清型12F多糖中の糖残基の正確なモル比は、1D
13Cスペクトルの逆重畳に基づいて確立されている。この逆重畳手法によって、血清型12F多糖残基の比は、
図1に示すように、α-L-FucNAc:α-D-Gal:β-D-GalNAc:Sug:β-D-MannNAcA:α-D-Glc(1:1:0.75:0.25:1:2)であると判明している。
【0724】
血清型12F多糖のSug残基構成成分は、同じ株(以下の表3の株3)からの多糖の様々なロット中において約20~25mol%で系統的に存在し、発酵の産物である。
【0725】
多糖反復単位中におけるSug残基の位置は、2D
1H-
1H NOESY NMRスペクトルを使用して同定する。NMR NOESYデータは、反復単位中においてSugがGalNAcを置き換えることを示す(
図4のNOESY相関を参照)。
【0726】
また、NMRにおけるこのユニークなシグナルの構造をさらに解明することを助けるために、質量分析も使用した。多糖反復単位(RU)の偽分子イオンを生じさせるために質量分析実験を設計した。12F多糖のm/z1094.3892でのRU偽分子イオンに対してMS/MS実験を実施することによって、反復単位の全配列を得ることができる。
【0727】
図5は、質量分析を用いて達成することができる反復単位(RU)の配列決定の一例である。この図では、すべての糖環が検出および同定されている。
図5は、12FのRU中の5個の糖環を表すA~Fの文字で標識されている。
図5に示すように、反復単位の直鎖部分が環ABCを構成する。側鎖糖は、それらが接続されている糖の上部に配置されている。
【0728】
図5は、どのように質量分析データが解釈されるかの一例として、12F多糖の構造を示す。環はA~Fで標識されており、環の順序の略記の立体配置も示す。表1に分子質量を提供する。
【0729】
【0730】
12Fのケト糖変異体が、血清型12F多糖中に存在するユニークな多糖であったか、またはケト糖が、GalNacを約20%の確率で置換する12F多糖の一部であったかを決定する試みとして、いくつかの実験を実施した。最初の実験は、HILICカラムを使用して2つの異なる多糖を分離することができるかどうかを見るためのものであった。GalNAcおよびケト糖をどちらも含有する1種の多糖のみが見つかった。
【0731】
次の実験は、2つの異なる多糖の証拠を提供するであろう、多糖中ですべてのケト糖を有する二量体または三量体を探すことを含んでいた。
【0732】
部分的に加水分解した12F多糖を分析した。部分的酸加水分解は、グリコシド結合を切断して様々な残基長の種を生じる。4KQは、N-アセチルガラクトサミンと比較して-18Daであり、二量体および三量体は、1個の多糖のみがケト糖を含有する場合は18Da低い加水分解産物を生じるであろう。第2の種の場合(ケト糖がすべてのN-アセチルガラクトサミンを置き換えている鎖が存在する場合)は、二量体および三量体は、それぞれ36Daおよび54Da低い加水分解産物を生じるであろう。
【0733】
検出された種は、4個毎に約1個のRUがケト糖を有するという取り込みと整合している。このデータは、12Fのすべての多糖鎖がケト糖を含有し、隣接する反復単位中に2個のケト糖が存在しないことを示す。すべてのN-アセチルガラクトサミンがケト糖によって置き換えられている鎖の証拠はない。
【0734】
これらのデータは、12Fが、反復単位中において20~25%の確率でケト糖を含有する1つの多糖であることを支持している。
【0735】
総合すると、データは、血清型12F多糖は単一の異種多糖鎖からなっており、20~25%の統計的平均でケト糖が反復単位主鎖中のN-アセチルガラクトサミンを置き換えていることを支持している(
図1)。すべてのN-アセチルガラクトサミンがケト糖によって置き換えられている鎖の証拠はない。
【0736】
(実施例2)
還元血清型12F莢膜多糖の構造
方法
還元12F多糖。還元12F多糖を以下のように生成した:60mLの水中に150mgの加水分解した12F(2.5mg/mL)、pH7.0を、2mLのNaBH4溶液(水中に約807mM)と、150rpmで終夜、23℃で混合し、その後、7KDaのMWCOの透析カセットを使用して水に対して透析した。1D 1Hスペクトル処理には、0.5HzのEM線幅拡大を使用し、手動の三次スプラインベースライン補正を適用した。1D 13Cスペクトルを、0.5秒間の走査間リサイクルのディレイを用いたパワーゲーティングを使用して収集した。2D 分析は、1H-1H COSY、1H-1H NOESY、1H-13C HSQC、1H-13C HMBC、1H-13C HSQC-TOCSYを含んでいた。
【0737】
LC-MSおよびLC-MS/MS。NaBD4を用いた12Fの還元からのLC-MSおよびLC-MS/MSデータは、Agilent 1260 HPLCを備えたThermo Orbitrap Q Exactive質量分析装置上で、陽イオン化モードで収集した。試料をWaters親水性相互作用(HILIC)BEH球状ハイブリッドカラム上に注入して分離した。移動相(MP)Aは0.1%のTFAを含む水であり、MPBは0.1%のTFAを含むアセトニトリル(ACN)である。溶出勾配を200μL/分で送達し、35分間で30~70%のMPAにし、1分間で30%のMPAに戻し、14分間平衡化した。RFレンズ電位を60Vまで増加させて、多糖のインソース断片化を誘導した。MS/MSデータは、高エネルギー衝突解離(HCD)を使用して獲得した。
【0738】
NaBD4を用いた反応:6.7mg/mlのNaBD4を水に溶かす。0.27mlの12F多糖(水中に約3mg/ml)に、0.03mlのNaBD4を加え、3時間、室温でインキュベートした。その後、1μlのニート酢酸を加えて反応を反応停止させた。
【0739】
結果
Sug残基のケトン/水和物は、NaBH4を使用した還元に対して感受性がある。NaBH4で処理した血清型12F多糖は、位置6のメチル炭素の脱遮蔽、直接結合したプロトンのない約94ppmでのsp3炭素の損失、ならびにD-FucNAcおよびD-QuiNAcと整合している2つのより弱い新規スピン系の出現を含む、Sug残基の特異的な変化によって特徴づけられている(
図6)。還元で、主血清型12F多糖スピン系は変化がなく(
図1A)、観察される取り込み部位に隣接する残基の異種性パターンは同じである。
【0740】
NaBH4を用いた血清型12F多糖の処理は、Sug残基の位置4をケトン/水和物からアルコールへと特異的に還元し、残基SugをD-FucNAcおよびD-QuiNAcの混合物へと変換し、それぞれ
図6に例示するように、軸および赤道配向での位置4のヒドロキシルによって特徴づけられる。
【0741】
NaBD4を用いた還元の後、ケト糖残基を含有するRUおよび断片イオンの質量は、3.0219Daより高くシフトしている。重水素からのこの非定型質量シフトは非自然であり、
12C、
13C、
1H、
16O、および
14Nの天然同位体を含有する断片イオンからの妨害を有さない、ユニークなイオンを提供する。このデータは、NaBD4を用いたケトンの還元を支持している(表2および
図7を参照)。
【0742】
【0743】
(実施例3)
循環臨床12F単離体間の4KQ置換のレベル
方法
12F多糖の生成、精製、および分析。凍結細胞懸濁液としての培養物ストックを、ダイズ加水分解物培地中で後期対数期まで成長させ、-70℃で凍結することによって調製した。発酵培地中における12F多糖の生成は、最初にダイズ加水分解物培地中の凍結ストックから種培養を作ることによって行った。その後、開始培養物を使用して同じ培養培地に接種し、発酵を攪拌バイオリアクター中において36℃で行った。その後、N-ラウリル-スルホネートを0.1%まで加えることによってブロスを溶解し、精製手順に供した。
【0744】
多糖の精製は、WO2020/170190中に記載されているように実施した。
【0745】
結果
4KQ置換が循環臨床単離体間で一般的であったかどうかを決定するために、17個の確認された12F臨床単離体を分析した。12F臨床単離体の17個すべてが、反復単位の2.5~10.2%の範囲の、この4KQ置換の証拠を有していた(表3)。
【0746】
ATCC(アメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC、米国バージニア州Manassas)、参照番号196-X)で利用可能な4つの培養株および精製した12F肺炎球菌多糖も分析した(表3)。
【0747】
4-KQ置換基の量は2D-NMRによって定量した(実施例1を参照)。Pn-12F中の%ケト置換は、FucNAcに対する4KQに対応するメチルピークの強度の比を使用して決定する。
【0748】
発酵中に起こる4KQ置換のレベルは、使用する株に依存する(表3を参照)。
【0749】
【0750】
(実施例4)
様々なレベルの4KQを有する臨床単離体を使用したOPAにおける、4KQ含有12F複合多糖の免疫原性
方法
肺炎連鎖球菌(S pneumoniae)マイクロコロニーのオプソニン化貪食作用アッセイ(OPA)。オプソニン化貪食作用アッセイを記載されているように行った(たとえばWO2018/134693を参照)。このアッセイは、連続希釈した試験血清、仔ウサギ補体、および分化エフェクター細胞(HL-60)を含有する反応物中における細菌殺滅を測定することによって、機能的な抗肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)抗体を定量的に評価する。OPA力価は、血清を用いない対照(バックグラウンドCFUとして定義される)と比較した場合の、細菌コロニー形成単位の数(CFU)の50%の低下をもたらす血清希釈率の逆数である。力価は、この50%の殺滅カットオフを包含する2つの希釈率から内挿する。1つの試料あたり複数の決定からの力価を相乗平均力価(GMT)として報告する。
【0751】
結果
莢膜多糖の4KQ含有量が、ワクチンで誘導された抗体の、肺炎連鎖球菌(S pneumoniae)血清型12F単離体と結合してそれを殺滅させる能力に影響を与えるかどうかを決定するために、12Fコンジュゲートを含有する多価ワクチンおよびプレーンな12F多糖を含有する多価ワクチンの免疫原性を、様々な範囲の4KQ修飾レベルを有する一組の肺炎連鎖球菌(S pneumoniae)12F単離体に対して評価した。OPAアッセイを、様々な範囲の4KQ修飾レベルを有する6個の12F単離体について実施し、12Fコンジュゲートを含有する多価ワクチン(n=41人)、プレーンな12F多糖を含有する多価ワクチン(n=26人)、または12F多糖を含有しなかった多価ワクチン(陰性対照として、n=28人)を用いて免疫化した対象からの血清組について力価を生じさせた。プレーンな12F多糖を含有する多価ワクチン中に含めた12F多糖は非常に低い4KQの取り込み(約0.2%)を有する一方で、12Fコンジュゲートを含有する多価ワクチン中において使用した12F多糖は約25%の4KQ修飾レベルを含有する。
【0752】
図8に示すように、12Fコンジュゲートを含有するワクチン(12F conj.)およびプレーンな12F多糖を含有するワクチン(12F plain)のどちらも免疫血清も、4KQ修飾レベル1.9%~27.5%を有する単離体の細菌殺滅応答を誘発することができ、力価間に統計的に有意な相違は存在しない。これらのデータは、ワクチンが、低い4KQ修飾レベルから高いレベルまでを発現する株間で同様のOPA力価を誘発することを示している。
【0753】
本明細書中で言及したすべての刊行物および特許出願は、本発明が関する分野の当業者のレベルの指標である。すべての刊行物および特許出願は、それぞれの個々の刊行物または特許出願が参考として組み込まれていると具体的かつ個々に示されていたと場合と同じ程度まで、本明細書中に参考として組み込まれている。
【0754】
理解を明確にする目的で前述の発明を例示および実施例によってある程度詳細に記述したが、特定の変化および改変を、添付の特許請求の範囲の範囲内で実施し得る。
【受託番号】
【0755】
ATCC 53281
ATCC 196-X
【国際調査報告】