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特表2023-549802電流検出回路、リーク電流検出方法及び充電システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】電流検出回路、リーク電流検出方法及び充電システム
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/58 20200101AFI20231121BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231121BHJP
   H02H 3/33 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
G01R31/58
H02J7/00 S
H02H3/33
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528322
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2023-05-11
(86)【国際出願番号】 CN2021129979
(87)【国際公開番号】W WO2022105663
(87)【国際公開日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】202011289085.1
(32)【優先日】2020-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522388383
【氏名又は名称】長春捷翼汽車科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Changchun JETTY Automotive Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 957, Shunda Road, High-tech Development Zone, Chaoyang District Changchun City, Jilin Province, 130000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】王 超
【テーマコード(参考)】
2G014
5G503
【Fターム(参考)】
2G014AA15
2G014AB02
2G014AB33
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA14
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
(57)【要約】
本発明は、電流検出回路(20)、リーク電流検出方法及び充電システムを開示し、電流検出回路(20)は、電磁誘導コイル(10)における第1巻線(ul)に励起信号を出力し、さらに第1巻線(ul)に誘導されたフィードバック信号及び基準信号に基づいて、電磁誘導コイル(10)を貫通する第1ワイヤ(L0)にリーク電流があるか否かを判定することができ、すなわち、充電機器(101)が外部に電気エネルギーを供給する過程中にリーク状況があるか否かを判定し、さらに判定結果を制御回路(103)に供給することができる。リーク状況がある場合、制御回路(103)は、充電機器(101)が外部への電気エネルギーの供給を停止するように、充電機器(101)が外部に電気エネルギーを供給する回路を即時に切断することで、危害の発生を減少させ、充電過程の安全性及び信頼性を向上させることができるとともに、充電過程の制御に対する応答速度を向上させ、時効性を向上させることもできる。また、当該電流検出回路(20)の適用範囲は、地域や気候に制限されず、当該電流検出回路(20)の適用範囲を大幅に広げる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流検出回路であって、
励起モジュールと、比較モジュールとを含み、
前記励起モジュールは、電磁誘導コイルにおける第1巻線に接続され、
前記電磁誘導コイルにはワイヤが通しており、
前記比較モジュールは前記励起モジュールに接続され、
前記励起モジュールは、前記第1巻線に励起信号を出力し、前記第1巻線に誘導されたフィードバック信号を受信し、
前記比較モジュールは、前記第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び予め設定された基準信号に基づいて、前記ワイヤにリーク電流があるか否かを判定することを特徴とする電流検出回路。
【請求項2】
前記比較モジュールは、
前記フィードバック信号の絶対値が前記基準信号よりも大きいか否かを判断し、
大きい場合、前記ワイヤに前記リーク電流があると判定し、
大きくない場合、前記ワイヤに前記リーク電流がないと判定することを特徴とする請求項1に記載の電流検出回路。
【請求項3】
前記励起モジュールは、前記励起信号を生成する信号発生器を含むことを特徴とする請求項1に記載の電流検出回路。
【請求項4】
前記励起モジュールは、さらに、前記信号発生器と前記第1巻線との間に接続された分圧ユニットを含み、
前記分圧ユニットは、前記励起信号を前記第1巻線に出力する前に、前記励起信号を分圧処理することを特徴とする請求項3に記載の電流検出回路。
【請求項5】
前記比較モジュールは、比較ユニットを含み、
前記比較ユニットは、前記フィードバック信号における有効信号及び干渉信号を特定し、前記有効信号を増幅処理して、第1信号を取得し、前記第1信号及び前記基準信号に基づいて、前記ワイヤにリーク電流があるか否かを判定し、前記ワイヤにリーク電流があると判定した時に、第2信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の電流検出回路。
【請求項6】
前記比較モジュールは、さらに、前記比較ユニットと前記励起モジュールとの間に接続された第1演算増幅ユニットを含み、
前記第1演算増幅ユニットは、前記フィードバック信号における有効信号及び干渉信号を特定する前に、前記フィードバック信号を信号増幅処理することを特徴とする請求項5に記載の電流検出回路。
【請求項7】
前記比較モジュールは、さらに、前記比較ユニットに接続される第2演算増幅ユニットを含み、
前記第2演算増幅ユニットは、前記第2信号を電力増幅処理することを特徴とする請求項5に記載の電流検出回路。
【請求項8】
前記電流検出回路は、さらに、補助モジュールを含み、
前記補助モジュールは、前記電磁誘導コイルにおける第2巻線に接続され、
前記励起モジュール及び前記比較モジュールが正常に動作できるか否かを判断するように、前記ワイヤに電流が流れない初期化段階で、前記第2巻線に予め設定された電流信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の電流検出回路。
【請求項9】
前記補助モジュールは、電流発生器を含むことを特徴とする請求項8に記載の電流検出回路。
【請求項10】
充電システムであって、
充電機器、電磁誘導コイル、制御回路及び請求項1~9のいずれか一項に記載の電流検出回路を含み、
前記電流検出回路は、前記電磁誘導コイル及び前記制御回路にそれぞれ接続され、
前記制御回路は、第1ワイヤを介して前記充電機器に接続され、
前記第1ワイヤは、前記電磁誘導コイルに通し、
前記電流検出回路は、前記第1ワイヤにリーク電流があると判定した時に、指示信号を出力し、
前記制御回路は、前記指示信号を受信した時に、前記充電機器が外部への電気エネルギーの供給を停止するように制御し、前記指示信号を受信しない時に、前記充電機器が外部に電気エネルギーを供給するように制御することを特徴とする充電システム。
【請求項11】
前記第1ワイヤは、ニュートラル線及びライブ線を含むことを特徴とする請求項10に記載の充電システム。
【請求項12】
リーク電流検出方法であって、
電磁誘導コイルにおける第1巻線に励起信号を出力することと、
前記第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び予め設定された基準信号に基づいて、前記電磁誘導コイルに通すワイヤにリーク電流があるか否かを判断することと、
を含むことを特徴とするリーク電流検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年11月17日に提出された出願番号が202011289085.1、発明の名称が「電流検出回路、リーク電流検出方法及び充電システム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全体は、援用により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、新エネルギーの技術分野に関し、特に電流検出回路、リーク電流検出方法及び充電システムに関する。
【背景技術】
【0003】
電気自動車分野の急速な発展に伴い、人々は、電気自動車の充電製品の安全性を益々重視し、ここで、充電過程中のリーク電流の検出は、重要な要件であり、リーク電流を検出することにより、充電スタンドが電気自動車を充電する過程中にリーク電流があるか否かを判定することができる。リーク電流がある場合に、充電スタンドと電気自動車との間の接続を即時に切断することで、電気自動車、充電スタンド及び周辺の設備や人により大きな危害を与えることを回避し、充電過程の安全性を向上させる。
【0004】
ところで、どのように充電過程中のリーク電流を検出するかは、当業者が差し迫って解決すべき技術的問題である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施例は、充電過程中のリーク電流を検出するための電流検出回路、リーク電流検出方法及び充電システムを提供する。
【0006】
第1態様において、本発明の実施例は、電流検出回路であって、
励起モジュールと、比較モジュールとを含み、前記励起モジュールは、電磁誘導コイルにおける第1巻線に接続され、前記電磁誘導コイルにはワイヤが通しており、
前記励起モジュールは、前記第1巻線に励起信号を出力し、
前記比較モジュールは、前記第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び予め設定された基準信号に基づいて、前記ワイヤにリーク電流があるか否かを判定する電流検出回路を提供する。
【0007】
第2態様において、本発明の実施例は、充電システムであって、
充電機器、電磁誘導コイル、スイッチ、制御回路及び本発明の実施例による上記電流検出回路のような電流検出回路を含み、
前記電流検出回路は、前記電磁誘導コイル及び前記制御回路にそれぞれ接続され、前記制御回路は、第1ワイヤを介して前記充電機器に接続され、前記第1ワイヤは、前記電磁誘導コイルを貫通し、
前記電流検出回路は、前記第1ワイヤにリーク電流があると判定した時に、指示信号を出力し、
前記制御回路は、前記指示信号を受信した時に、前記充電機器が外部への電気エネルギーの供給を停止するように制御するか、又は、前記指示信号を受信しない時に、前記充電機器が外部に電気エネルギーを供給するように制御する充電システムを提供する。
【0008】
このように、制御回路は、電流検出回路が指示信号を出力したか否かに基づいて、充電機器が外部に電気エネルギーを供給するか否かを制御することによって、電磁誘導コイルを貫通する第1ワイヤにリーク電流がある場合、すなわち充電機器が外部に電気エネルギーを供給する過程中にリーク状況が発生する場合、充電機器が外部に電気エネルギーを供給する回路を即時に切断することで、充電機器が外部への電気エネルギーの供給を停止するようにし、したがって、危害の発生を減少させ、充電過程の安全性及び信頼性を向上させることができる。
【0009】
第3態様において、本発明の実施例は、リーク電流検出方法であって、
電磁誘導コイルにおける第1巻線に励起信号を出力することと、
第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び予め設定された基準信号に基づいて、前記電磁誘導コイルを貫通するワイヤにリーク電流があるか否かを判定することと、
を含むリーク電流検出方法を提供する。
【0010】
本発明の実施例による電流検出回路、リーク電流検出方法及び充電システムは、電流検出回路に対する設置により、電磁誘導コイルにおける第1巻線に励起信号を出力し、さらに第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び基準信号に基づいて、電磁誘導コイルを貫通する第1ワイヤにリーク電流があるか否かを判定することができ、すなわち、充電機器が外部に電気エネルギーを供給する過程中にリーク状況があるか否かを判定し、さらに判定結果を制御回路に供給することができ、リーク状況がある場合、制御回路は、充電機器が外部への電気エネルギーの供給を停止するように、充電機器が外部に電気エネルギーを供給する回路を即時に切断することで、危害の発生を減少させ、充電過程の安全性及び信頼性を向上させることができるとともに、充電過程の制御に対する応答速度を向上させ、時効性を向上させることもでき、また、当該電流検出回路の適用範囲は、地域や気候に制限されず、当該電流検出回路の適用範囲を大幅に広げる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施例による電流検出回路の構造概略図である。
図2図2は、本発明の実施例による別の電流検出回路の構造概略図である。
図3図3は、本発明の実施例によるさらに別の電流検出回路の構造概略図である。
図4図4は、本発明の実施例によるまたさらに別の電流検出回路の構造概略図である。
図5図5は、本発明の実施例によるまたさらに別の電流検出回路の構造概略図である。
図6図6は、本発明の実施例による基準電圧生成器の具体的な構造概略図である。
図7図7は、本発明の実施例によるまたさらに別の電流検出回路の構造概略図である。
図8図8は、本発明の実施例によるまたさらに別の電流検出回路の構造概略図である。
図9図9は、本発明の実施例による電流発生器の具体的な構造概略図である。
図10図10は、本発明の実施例による充電システムの構造概略図である。
図11図11は、本発明の実施例による充電システムの構造概略図である。
図12図12は、本発明の実施例によるリーク電流検出方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0012】
10-電磁誘導コイル、
20-電流検出回路、
21-励起モジュール、
21a-信号発生器、
21b-分圧ユニット、
22-比較モジュール、
22a-比較ユニット、
22b-第1演算増幅ユニット、
22c-第2演算増幅ユニット、
23-基準電圧生成器、
24-補助モジュール、
101-充電機器、
102-被充電機器、
103-制御回路、
104-第1ワイヤ、
105-第2ワイヤ、
L0-ワイヤ、
B1-第1比較器、
B2-第2比較器、
B3-第3比較器、
Y1-第1演算増幅器、
Y2-第2演算増幅器、
Y3-第3演算増幅器、
Q1-ドライブ、
u1-第1巻線、
u2-第2巻線。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本発明の実施例による電流検出回路、リーク電流検出方法及び充電システムの具体的な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明された実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払うことなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0014】
本発明の実施例は、電流検出回路を提供し、図1に示すように、電流検出回路20は、励起モジュール21と比較モジュール22とを含み、励起モジュール21は、電磁誘導コイル10における第1巻線u1に接続され、電磁誘導コイル10にはワイヤL0が通しており、比較モジュール22は励起モジュール21に接続され、
励起モジュール21は、第1巻線u1に励起信号を出力し、第1巻線u1に誘導されたフィードバック信号を受信し、
比較モジュール22は、第1巻線u1に誘導されたフィードバック信号及び予め設定された基準信号に基づいて、ワイヤL0にリーク電流があるか否かを判定する。
【0015】
このように、電流検出回路に対する設置によって、電磁誘導コイルにおける第1巻線に励起信号を出力し、さらに第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び基準信号に基づいて、電磁誘導コイルを貫通するワイヤにリーク電流があるか否かを判定し、さらに、判定結果による外部の即時で効果的な応答に寄与し、危害の発生を減少させ、充電過程の安全性及び信頼性を向上させることができるとともに、充電過程の制御に対する応答速度を向上させ、時効性を向上させることもでき、また、当該電流検出回路の適用範囲は、地域や気候に制限されず、当該電流検出回路の適用範囲を大幅に広げる。
【0016】
なお、選択的に、検出されるリーク電流は、交流電流であってもよく、直流電流であってもよく、すなわち、本発明の実施例による上記電流検出回路は、交流のリーク電流に対する検出も実現することができるし、直流のリーク電流に対する検出も実現することができ、特に直流のリーク電流を検出する場合、検出可能な直流のリーク電流は、最小で0.01mAに達することができ、検出精度は、±0.01%に達することができ、本発明の実施例による上記電流検出回路は、大きな適用範囲を有し、かつ異なる適用シナリオの要求を満たし、当該電流検出回路の実用性を大幅に向上できることだけでなく、より迅速より正確な検出精度を有し、検出感度の面で大幅に向上させることができる。
【0017】
具体的には、直流のリーク電流を検出しても、それとも交流のリーク電流を検出しても、検出過程中に、具体的な検出原理は、
第1巻線に励起信号を出力する場合、電磁誘導の作用で、励起信号は、電磁誘導コイルに磁界を生成させることができることと、ワイヤにリーク電流がある場合、励起信号による磁界の変化を引き起こすことができ、このような変化は、第1巻線の両端で誘導起電力を生成させることができ、第1巻線の両端に回路を構成する時に誘導電流を生成できることとを含んでもよく、
ここで、ワイヤは、ニュートラル線及びライブ線を含んでもよく、ライブ線から出力された電流とニュートラル線から入力された電流との間に差がある場合、ワイヤにリーク電流があると見なすことができる。
【0018】
その時、第1巻線に接続された励起モジュールには、誘導電流(即ちフィードバック信号)が存在し、かつフィードバック信号と基準信号との間の関係に基づいて、ワイヤにリーク電流があるか否かを判定することができる。
【0019】
したがって、直流のリーク電流を検出しても、それとも交流のリーク電流を検出しても、検出過程中に利用される基準信号、励起信号は、いずれも同じであってもよく、当然のことながら、リーク電流の形態に応じて調整及び変更を行ってもよく、リーク電流を検出できればよく、基準信号及び励起信号の具体的な実現形態に対して、実際の需要に応じて設定してもよく、ここでは限定しない。
【0020】
かつ、直流のリーク電流を検出しても、それとも交流のリーク電流を検出しても、フィードバック信号の波形は、ワイヤにあるリーク電流の形態により決められるものであるため、フィードバック信号の実現形態は、ワイヤ内のリーク電流の形態に対応する。
【0021】
さらに、当該励起信号は、周波数及び振幅値が調整可能な信号であってもよく、かつ周波数及び振幅値の大きさは、電流検出回路の具体的な設置構造及び検出精度等の要素に応じて決定されてもよく、ここでは限定しない。
【0022】
また、励起信号の波形は、方形波に設定されてもよいが、それに限定されず、他の波形、例えば余弦波に設定されてもよく、実際の需要に応じて設定されてもよく、ここでは限定しない。
【0023】
選択的に、本発明の実施例において、比較モジュールは、具体的に、
フィードバック信号の絶対値が基準信号よりも大きいか否かを判断し、
大きい場合、ワイヤにリーク電流があると判定し、
大きくない場合、ワイヤにリーク電流が存在しないと判定する。
【0024】
ここで、フィードバック信号は、プラスの電圧値であってもよく、マイナスの電圧値であってもよく、対応的に、基準電圧は、フィードバック信号の絶対値と比較するように、プラスの電圧値に設定されてもよい。
【0025】
このように、フィードバック信号と基準信号との間の関係を比較することによって、ワイヤにリーク電流があるか否かを迅速で効果的に判定して、リーク電流の検出効率を向上させることができる。
【0026】
選択的に、本発明の実施例において、図2に示すように、比較モジュール22は、比較ユニット22aを含み、
比較ユニット22aは、フィードバック信号(Skで示す)における有効信号及び干渉信号を決定し、前記有効信号を増幅処理して、第1信号(Z1で示す)を取得し、前記第1信号Z1及び前記基準信号に基づいて、前記ワイヤにリーク電流があるか否かを判定し、前記ワイヤにリーク電流があると判定した時に、第2信号Z2を出力する。
【0027】
このように、比較ユニットの設置によって、比較モジュールの機能を実現することで、ワイヤ内のリーク電流に対する検出を実現することができるとともに、リーク電流検出の精度を向上させ、検出結果の精度を向上させ、後続の処理に正確で効果的な参考を提供することもできる。
【0028】
選択的に、本発明の実施例において、図3に示すように、比較モジュール22は、一端が比較ユニット22aに接続され、他端が励起モジュール21に接続される第1演算増幅ユニット22bをさらに含み、
前記第1演算増幅ユニット22bは、前記フィードバック信号Skにおける有効信号及び干渉信号を特定する前に、前記フィードバック信号Skを信号増幅処理する。
【0029】
このように、比較ユニットがワイヤにリーク電流があるか否かを正確で効果的に判定して、判定結果の正確度を向上させることができるように、有効信号を効果的に抽出し、干渉信号を取り除くことができる。
【0030】
選択的に、本発明の実施例において、図3に示すように、比較モジュール22は、一端が比較ユニット22aに接続され、他端が比較モジュール22の出力端を構成する第2演算増幅ユニット22cをさらに含み、
前記第2演算増幅ユニット22cは、前記第2信号Z2を電力増幅処理する。
【0031】
このように、第2信号を増幅処理(電力レベルの増幅処理と理解してもよい)することによって、外部の機器が第2信号を受信した時に、第2信号に対する外部の機器の識別に寄与することで、外部の機器の即時で効果的な処理及び応答の向上に寄与し、充電過程の安全性及び信頼性を向上させることができる。
【0032】
具体的には、本発明の実施例において、図4に示すように、比較ユニット22aは、第1比較器B1、第2演算増幅器Y2、第6抵抗R6、第7抵抗R7、第8抵抗R8、第9抵抗R9、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、第3コンデンサC3、第4コンデンサC4及び第5コンデンサC5を含み、
第1演算増幅ユニット22bは、第1演算増幅器Y1、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第10抵抗R10を含んでもよく、
第2演算増幅ユニット22cは、第3演算増幅器Y3、第3抵抗R3、第4抵抗R4、第5抵抗R5及び第6コンデンサC6を含んでもよく、
ここで、第1演算増幅器Y1の第1入力端は、第1抵抗R1の第1端及び励起モジュール21にそれぞれ接続され、第2入力端は、第2抵抗R2の第1端及び励起モジュール21にそれぞれ接続され、第3入力端は、電源信号端VCCに接続され、第4入力端は、接地端GNDに接続され、出力端は、第1抵抗R1の第2端及び第10抵抗R10の第1端にそれぞれ電気的に接続され、
第2演算増幅器Y2の第1入力端は、第3コンデンサC3の第1端及び第9抵抗R9の第1端にそれぞれ接続され、第2入力端は、第4コンデンサC4の第1端及び第5コンデンサC5の第1端にそれぞれ接続され、第3入力端は、電源信号端VCCに接続され、第4入力端は、接地端GNDに接続され、出力端は、第8抵抗R8の第1端、第3コンデンサC3の第2端、第6抵抗R6の第1端及び第7抵抗R7の第1端にそれぞれ接続され、
第3演算増幅器Y3の第1入力端は、第1コンデンサC1の第1端、第2コンデンサC2の第1端、第4コンデンサC4の第2端及び第5コンデンサC5の第2端にそれぞれ接続され、第2入力端は、第3抵抗R3の第1端、第4抵抗R4の第1端及び第6コンデンサC6の第1端にそれぞれ接続され、第3入力端は、電源信号端VCCに接続され、第4入力端は、接地端GNDに接続され、出力端は、電流検出回路の出力端、第6コンデンサC6の第2端及び第5抵抗R5の第1端にそれぞれ接続され、
第1比較器B1の第1入力端は、基準信号を供給するための基準電圧端S0に接続され、第2入力端は、その出力端、第2抵抗R2の第2端及び第1コンデンサC1の第1端にそれぞれ接続され、第3入力端は、電源信号端VCCに接続され、第4入力端は、接地端GNDに接続され、
第3抵抗R3の第2端、第4抵抗R4の第2端、第5抵抗R5の第2端、第6抵抗R6の第2端及び第7抵抗R7の第2端は、いずれも第1コンデンサC1の第2端に接続され、
第8抵抗R8の第2端及び第9抵抗R9の第2端は、いずれも第10抵抗R10の第2端に接続される。
【0033】
このように、第1演算増幅器、第1抵抗、第2抵抗及び第10抵抗を組合せて使用することによって、第1演算増幅ユニットの機能を実現し、さらに、フィードバック信号に対する一段増幅処理を実現することができ、かつ、第6抵抗、第7抵抗、第8抵抗、第9抵抗、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ及び第5コンデンサの組合せ使用により、第2演算増幅器が有効信号を二段増幅処理するように、第1信号内の干渉信号をフィルタリングし、有効信号を残すことができ、また、第3演算増幅器、第3抵抗、第4抵抗、第5抵抗及び第6コンデンサの組合せ使用により、第3信号に対する三段増幅処理を実現し、電力レベルの信号増幅を実現することができる。
【0034】
選択的に、本発明の実施例において、比較モジュールは、電源信号端と接地端との間に設けられる第7コンデンサをさらに含む。
【0035】
ここで、図4において、第1演算増幅器、第2演算増幅器、第3演算増幅器及び第1比較器に接続される電源信号端は、同一端であってもよく、かつ、同様に、第1演算増幅器、第2演算増幅器、第3演算増幅器及び第1比較器に接続される接地端は、同一端であってもよく、この時、比較モジュールにおける電源信号端と接地端との間に第7コンデンサを設けて、信号のフィルタリング作用をさらに実現することで、比較モジュールの出力結果の正確度を向上させてもよい。
【0036】
なお、選択的に、本発明の実施例において、比較モジュールの具体的な構造は、上記図4に示すものに限定されず、すなわち、図4に示す構造は、比較モジュールの機能を実現する一つの具体的な実施例に過ぎず、比較モジュールの具体的な構造は、さらに、当業者に周知の比較モジュールの機能を実現できる他の構造を採用してもよく、ここでは限定しない。
【0037】
選択的に、本発明の実施例において、図5に示すように、電流検出回路20は、さらに、基準電圧生成器23を含んでもよく、かつ当該基準電圧生成器23は、比較ユニット22aに接続されて、比較ユニット22aに基準電圧Vrefを供給してもよい。
【0038】
ここで、基準電圧生成器23の具体的な構造は、図6に示すとおりであり、即ち、複数のコンデンサ(即ち、X1及びX2で示されるコンデンサ)、複数の抵抗(即ち、F1~F8で示される抵抗)及び一つの定電圧ダイオード(即ち、Q1)を含んでもよく、具体的な接続関係は、図6に示すとおりであり、ここではこれ以上詳述しない。
【0039】
当然のことながら、基準電圧生成器の具体的な構造は、さらに、当業者に周知の基準電圧を生成できる他の構造であってもよく、具体的には、実際の需要に応じて設置及び選択されてもよく、ここでは限定しない。
【0040】
このように、基準電圧生成器の設置によって、リーク電流の検出結果の正確度の向上に寄与するように、比較ユニットに高精度で高い一致性を有する基準電圧を供給することができるとともに、当該基準電圧は、外部からの印加及び入力を必要せず、自体に設けられた基準電圧生成器により生成可能であり、外部信号に対する依存性を低減させることもできる。
【0041】
選択的に、本発明の実施例において、図2に示すように、励起モジュール21は、信号発生器21aを含み、
前記信号発生器21aは、前記励起信号を発生する。
【0042】
このように、信号発生器によって、励起モジュールの機能を効果的に実現することで、ワイヤ内のリーク電流に対する検出を実現することができる。
【0043】
具体的には、本発明の実施例において、図3に示すように、励起モジュール21は、さらに、一端が信号発生器21aに接続され、他端が第1巻線u1に接続される分圧ユニット21bを含み、
前記分圧ユニット21bは、前記励起信号を前記第1巻線に出力する前に、前記励起信号を分圧処理する。
【0044】
このように、励起信号に対する分圧処理によって、後続でワイヤ内のリーク電流を検出するように、処理された励起信号を第1巻線の両端に効果的に伝送することができる。
【0045】
選択的に、本発明の実施例において、図7に示すように、信号発生器21aは、ドライブQ1、第2比較器B2、第3比較器B3、第13抵抗R13、第19抵抗R19、第11抵抗R11及び第14抵抗R14を含み、
分圧ユニット21bは、第12抵抗R12、第15抵抗R15、第16抵抗R16、第17抵抗R17、第18抵抗R18、第20抵抗R20及び第21抵抗R21を含み、
ここで、第2比較器B2は、第1入力端が、第3比較器B3の第1入力端、第19抵抗R19の第1端、第17抵抗R17の第1端にそれぞれ接続され、第2入力端が、第3比較器B3の第2入力端、第13抵抗R13の第1端及び第12抵抗R12の第1端にそれぞれ接続され、第3入力端が、電源信号を供給するための電源信号端VCCに接続され、第4入力端が、接地端GNDに接続され、出力端が、ドライブQ1の第1ピン及び第11抵抗R11の第1端にそれぞれ接続され、
第3比較器B3は、第3入力端が、電源信号端VCCに接続され、第4入力端が、接地端GNDに接続され、出力端が、ドライブQ1の第2ピン及び第14抵抗R14の第1端にそれぞれ接続され、
ドライブQ1は、第3ピンが、電源信号端VCCに接続され、第4ピンが、接地端GNDに接続され、第5ピンが、第1巻線u1の第1端d1及び第18抵抗R18の第1端にそれぞれ接続され、第6ピンが、第16抵抗R16の第1端、第20抵抗R20の第1端及び第21抵抗R21の第1端にそれぞれ接続され、
第13抵抗R13の第2端及び第19抵抗R19の第2端は、いずれも接地端GNDに接続され、
第11抵抗R11の第2端及び第14抵抗R14の第2端は、いずれも電源信号端VCCに接続され、
第12抵抗R12の第2端は、第16抵抗R16の第2端、第15抵抗R15の第1端及び第1巻線u1の第2端d2にそれぞれ接続され、
第15抵抗R15の第2端は、比較モジュール21に接続され、
第18抵抗R18の第2端は、第21抵抗R21の第2端及び第17抵抗R17の第2端にそれぞれ接続され、
第20抵抗R20の第2端は、比較モジュール21に接続される。
【0046】
このように、上記各構造間の協力動作によって、励起信号を生成することができ、かつ、電磁誘導コイルに対する励起を実現し、リーク電流の検出の実現に寄与するように、励起信号の分圧処理を実現することもできる。
【0047】
選択的に、本発明の実施例において、図7に示すように、励起モジュール21は、さらに、第1ダイオードD1~第4ダイオードD4を含み、
第1ダイオードD1のアノード及び第2ダイオードD2のカソードは、いずれも第1巻線u1の第2端d2に接続され、第1ダイオードD1のカソードは、電源信号端VCCに接続され、第2ダイオードD2のアノードは、接地端GNDに接続され、
第3ダイオードD3のアノード及び第4ダイオードD4のカソードは、いずれも第1巻線u1の第1端d1に接続され、第3ダイオードD3のカソードは、電源信号端VCCに接続され、第4ダイオードD4のアノードは、接地端GNDに接続される。
【0048】
このように、複数のダイオードの設置によって、信号処理ユニットが信号を正常で効果的に伝送できるように確保するために、ダイオードの片方向導通作用により、信号処理ユニットを保護することができる。
【0049】
選択的に、本発明の実施例において、励起モジュールは、第8コンデンサ~第11コンデンサをさらに含み、
第8コンデンサ及び第9コンデンサは、ドライブの第3ピンとドライブの第4ピンとの間に並列に接続され、
第10コンデンサの第1端及び第11コンデンサの第1端は、第2比較器の第3入力端及び第2比較器の第4入力端にそれぞれ接続され、第10コンデンサの第2端及び第11コンデンサの第2端は、第3比較器の第3入力端及び第3比較器の第4入力端にそれぞれ接続される。
【0050】
ここで、図7において、第2比較器及び第3比較器に接続される電源信号端は、同一端であってもよく、かつ、同様に、第2比較器及び第3比較器に接続される接地端は、同一端であってもよく、この時、並列に設けられる第10コンデンサ及び第11コンデンサを電源信号端と接地端との間に設けて、信号のフィルタリング作用をさらに実現することで、信号生成ユニットの出力結果の正確度を向上させてもよい。
【0051】
なお、選択的に、本発明の実施例において、励起モジュールの具体的な構造は、上記図7に示すものに限定されず、すなわち、図7に示す構造は、励起モジュールの機能を実現する一つの具体的な実施例に過ぎず、励起モジュールの具体的な構造は、さらに、当業者に周知の励起モジュールの機能を実現できる他の構造を採用してもよく、ここでは限定しない。
【0052】
選択的に、本発明の実施例において、図8に示すように、電流検出回路20は、補助モジュール24をさらに含み、
ここで、補助モジュール24は、電磁誘導コイルL0における第2巻線u2に接続され、
励起モジュール21及び比較モジュール22が正常に動作できるか否かを判断するように、ワイヤL0に電流が流れない初期化段階で、第2巻線u2に予め設定された電流信号を出力する。
【0053】
なお、電磁誘導コイルにおける第1巻線と第2巻線は、二つの異なる巻線であり、ワイヤに電流が流れない場合、第2巻線に電流信号を入力して、電磁誘導コイルを貫通するワイヤにリーク電流がある状況をシミュレーションしてもよく、励起モジュールが第1巻線に励起信号を入力した時に、第2巻線内に電流があるため、励起信号による磁界を変更させる可能性があるが、励起モジュール及び比較モジュールにより第1巻線に誘導されたフィードバック信号が基準信号よりも大きいことを判断できれば、その時、励起モジュール及び比較モジュールが正常で効果的に動作できることを判断可能であり、従って、電流検出回路に対する自己検出が実現される。
【0054】
選択的に、本発明の実施例において、補助モジュール24は、電流発生器を含む。
【0055】
このように、簡単な構造で補助モジュールの機能を実現できることで、電流検出回路に対する自己検出が実現される。
【0056】
ここで、補助モジュール24における電流発生器の構造は、図9に示すとおりであり、すなわち、複数の抵抗(F9、F10及びF11で示す)、一つのトランジスタ(Q3で示す)及び一つの定電圧ダイオード(Q2で示す)を含み、具体的な接続関係は、図9に示すとおりであり、ここではこれ以上詳述しない。ここで、CHKは、リーク電流の発生をシミュレーションして、誘導コイルが正常に誘導できるか否かを検出するための自己検出信号であり、自己検出信号は、図9に示す抵抗、トランジスタ及び定電圧ダイオードの作用を経て、予め設定された電流信号を第2巻線u2に出力する。
【0057】
当然のことながら、電流発生器の具体的な構造は、さらに、当業者に周知の電流を発生できる他の構造であってもよく、具体的には、実際の需要に応じて設置及び選択されてもよく、ここでは限定しない。
【0058】
以下では、本発明の実施例による上記電流検出回路の動作過程を、図7に示す構造概略図を参照しながら説明する。
【0059】
第2比較器B2及び第3比較器B3は、第13抵抗R13及び第19抵抗R19と協力して動作し、発生された信号をドライブQ1の第1ピン及び第2ピンにそれぞれ入力し、ドライブQ1の第1ピンに設けられた第11抵抗R11及びドライブQ1の第2ピンに設けられた第14抵抗R14のプルアップ作用により、ドライブQ1の出力能力を向上させることで、ドライブQ1が第5ピン及び第6ピンを介して出力された励起信号(ここで、当該励起信号の周波数及び振幅値は、実際の需要に応じて調整されてもよい)がより正確で効果的になるようにすることができ、
次に、第12抵抗R12、第16抵抗R16、第17抵抗R17、第18抵抗R18、第21抵抗R21の組合せ使用によって、当該励起信号は、第1巻線u1に伝送されて、電磁誘導コイル内に磁界を発生させることができ、
電磁誘導コイルを貫通するワイヤにリーク電流がある場合、リーク電流の存在が磁界の変化を引き起こすことによって、第1巻線u1がフィードバック信号を出力するようにし、
ここで、第1ダイオードD1~第4ダイオードD4は、片方向導通作用を有するため、励起モジュールを保護する作用をして、励起モジュールへのフィードバック信号の影響を回避することができ、
かつ、フィードバック信号は、まず、第15抵抗R15、第16抵抗R16、第18抵抗R18、第20抵抗R20及び第21抵抗R21により、これらの抵抗の分圧処理を経て、第1演算増幅器Y1の第1入力端及び第2入力端に伝送されてもよく、
第1演算増幅器Y1は、第1抵抗R1と第10抵抗R10の協力動作で、フィードバック信号を増幅処理して、増幅処理されたフィードバック信号を比較ユニット22aに伝送し、
比較ユニット22aにおいて、第1コンデンサC1~第5コンデンサC5の作用によりフィルタ処理を行い、増幅処理されたフィードバック信号内の有効信号を抽出し、さらに、第8抵抗R8、第9抵抗R9及び第2演算増幅器Y2の協力動作により、抽出された有効信号を増幅処理し、その後に、第6抵抗R6及び第7抵抗R7の出力作用を経て、得られた第1信号Z1を第1比較器B1に伝送してもよく、第1比較器B1は、基準電圧のフォロア及び比較を実現して、その出力された第2信号Z2を第3演算増幅器Y3に伝送してもよく、
外部の機器が即時で効果的に応答するように案内して充電過程の安全性及び信頼性を向上させるように、第3演算増幅器Y3、第3抵抗R3~第5抵抗R5及び第6コンデンサC6の協力増幅作用を経て、指示信号K0(例えばハイレベル信号であるが、これに限定されない)を出力することで、ワイヤにリーク電流があることを外部の機器に通知する。
【0060】
本発明の実施例による上記電流検出回路は、簡単な素子で構成されたものであるため、電流検出回路の製造コストの低減に寄与することができるとともに、上記電流検出回路全体の占有面積が小さく、電流検出回路全体の寸法を小さくすることで、様々な充電システムでの取付及び使用が容易になり、電流検出回路の実用性を大幅に向上させることが、留意されたい。
【0061】
かつ、電流信号の波形に応じて、現在のリーク電流の種類は、主に、正弦波電流信号、脈動直流成分を有する電流信号及び平滑直流成分を有する電流信号を含み、本発明の実施例による上記電流検出回路は、上記三つのタイプのリーク電流に対する検出を実現できることで、実際の使用過程において、検出対象のリーク電流の種類に制限されないようにし、したがって、本発明の実施例による上記電流検出回路は、広い使用範囲を有するようになる。
【0062】
同一の発明思想を基に、本発明の実施例は、充電システムを提供し、図10に示すように、充電機器101、電磁誘導コイル10、制御回路103及び電流検出回路20を含み、
電流検出回路20は、本発明の実施例による上記電流検出回路のとおりであり、かつ、電流検出回路20は、電磁誘導コイル10及び制御回路103にそれぞれ接続され、制御回路103は、第1ワイヤ104を介して充電機器101に接続され、第1ワイヤ104は、電磁誘導コイル10を貫通し、
電流検出回路20は、第1ワイヤ104にリーク電流があると判定された時に、指示信号K0を出力し、
制御回路は、指示信号K0を受信した時に、充電機器101が外部への電気エネルギーの供給を停止するように制御するか、又は、指示信号K0を受信しない時に、充電機器101が外部に電気エネルギーを供給するように制御してもよい。
【0063】
このように、制御回路は、電流検出回路が指示信号を出力したか否かに応じて、充電機器が外部に電気エネルギーを供給するか否かを制御することによって、電磁誘導コイルを貫通する第1ワイヤにリーク電流がある場合、すなわち、充電機器が外部に電気エネルギーを供給する過程中にリーク状況が発生する場合、充電機器が外部に電気エネルギーを供給する回路を即時に切断することで、充電機器が外部への電気エネルギーの供給を停止するようにし、したがって、危害の発生を減少させ、充電過程の安全性及び信頼性を向上させることができる。
【0064】
かつ、制御回路は、充電機器が外部に電気エネルギーを供給する回路を切断する時、応答速度がmsレベルに達することができ、最速で0.01ms内に充電機器が外部に電気エネルギーを供給する回路を切断することができることで、充電システムに対する制御を大幅に向上させ、充電過程の安全性及び信頼性を大幅に向上させることができる。
【0065】
選択的に、本発明の実施例において、図10に示すように、第1ワイヤは、電磁誘導コイル10を貫通可能なニュートラル線及びライブ線を含んでもよい。
【0066】
具体的には、本発明の実施例において、図11に示すように、制御回路103は、第2ワイヤ105を介して被充電機器102に接続されてもよく、対応的に、同様に、第2ワイヤ105は、ニュートラル線及びライブ線を含んでもよい。
【0067】
選択的に、本発明の実施例において、図11に示すように、制御回路103は、コントローラ103b及びスイッチ103aを含んでもよく、スイッチ103aは、充電機器101と被充電機器102との間に設けられ、コントローラ103bは、スイッチ103a及び電流検出回路20にそれぞれ接続されてもよい。
【0068】
即ち、スイッチは、ニュートラル線及びライブ線の上に設けられるが、コントローラは、ニュートラル線及びライブ線の上に設けられていなく、
コントローラは、指示信号を受信した時に、充電機器と被充電機器との間の接続を切り替えて、充電過程を停止させるため、スイッチがオフになるように制御してもよく、又は、コントローラは、指示信号が受信されなかった時に、充電機器と被充電機器との間の接続を維持して、充電過程の正常な実行を維持するため、スイッチがオンになるように制御してもよい。
【0069】
かつ、充電システムに少なくとも一つのスイッチが設けられてもよく、
スイッチが一つ設けられる場合、ニュートラル線の上に設けられてもよく、又は、ライブ線の上に設けられてもよく、
又は、スイッチが二つ設けられる場合、そのうちの一つのスイッチが、ニュートラル線の上に設けられてもよく、他の一つのスイッチが、ライブ線の上に設けられてもよい。
【0070】
具体的には、本発明の実施例において、スイッチは、リレーであってもよいが、それに限定されず、さらに、当業者に周知のスイッチの機能を実現できる他の構造であってもよく、ここでは限定しない。
【0071】
選択的に、本発明の実施例において、第1巻線と電流検出回路との間の接続方式は、
第1巻線の両端にワイヤが設けられ、電流検出回路は、ワイヤを介して第1巻線との接続を実現することができる方式1と、
第1巻線の両端に溶接点が設けられ、電流検出回路は、溶接の方式で溶接点に接続されて、第1巻線との接続を実現することができる方式2とを含んでもよい。
【0072】
実際の状況において、実際の状況に応じて、上記方式1及び方式2から一つの方式を選択して第1巻線と電流検出回路との間の接続を実現することにより、異なる適用シナリオの要求を満たし、設計の柔軟性を向上させてもよい。
【0073】
同一の発明思想を基に、本発明の実施例は、前述の電流検出回路の実現原理と類似したリーク電流検出方法を提供し、当該検出方法の具体的な実現形態は、前述の電流検出回路の具体的な実施例を参照してもよく、重複部分については説明を省略する。
【0074】
具体的には、図12に示すように、本発明の実施例による上記リーク電流検出方法は、
S1201:電磁誘導コイルにおける第1巻線に励起信号を出力することと、
S1202:第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び予め設定された基準信号に基づいて、電磁誘導コイルを貫通するワイヤにリーク電流があるか否かを判定することと
を含んでもよい。
【0075】
このように、電磁誘導コイルにおける第1巻線に励起信号を出力し、さらに第1巻線に誘導されたフィードバック信号及び基準信号に基づいて、電磁誘導コイルを貫通するワイヤにリーク電流があるか否かを判定することができ、さらに判定結果によりリーク状況に対して即時で効果的に応答し、危害の発生を減少させ、充電過程の安全性及び信頼性を向上させることができるとともに、充電過程の制御に対する応答速度を向上させ、時効性を向上させることもでき、また、当該電流検出回路の適用範囲は、地域や気候に制限されず、当該電流検出回路の適用範囲を大幅に広げる。
【0076】
選択的に、本発明の実施例において、フィードバック信号及び予め設定された基準信号に基づいて、電磁誘導コイルを通すワイヤにリーク電流があるか否かを判定することは、
フィードバック信号の絶対値が基準信号よりも大きいか否かを判断することと、
大きい場合、ワイヤにリーク電流があると判定することと、
大きくない場合、ワイヤにリーク電流がないと判定することとを含む。
【0077】
本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な変更及び変形を行うことが可能なことは、当業者であれば明らかである。このように、本発明のこれらの変更及び変形が本発明の特許請求の範囲及びその同等の技術的範囲に属すると、本発明はこれらの変更及び変形も含むことを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図11
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【国際調査報告】