(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】ブレーキ装置の操作装置用の軸方向力伝達器、および軸方向力伝達器を製造する方法
(51)【国際特許分類】
B60T 7/04 20060101AFI20231121BHJP
【FI】
B60T7/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528551
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2023-05-13
(86)【国際出願番号】 EP2021076555
(87)【国際公開番号】W WO2022111883
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】102020214793.0
(32)【優先日】2020-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルヘルム,マキシミリアン
(72)【発明者】
【氏名】リッテル ヴィルジリオ,レリ ウォルフガング
(72)【発明者】
【氏名】クラン,アルミン
(72)【発明者】
【氏名】ルース,カール-ハインツ
【テーマコード(参考)】
3D124
【Fターム(参考)】
3D124AA32
3D124CC53
3D124DD06
3D124DD25
(57)【要約】
本発明の一態様は、ブレーキ装置の操作装置(1)用の軸方向力伝達器(17)であって、細長い第1の構成部材(19)と、細長い第2の構成部材(21)とを備え、第1の構成部材(19)は、スリーブ区間(27)を有し、第2の構成部材(21)の第1の端部区間(29)は、スリーブ区間(27)内に軸方向で突入し、スリーブ区間(27)と、第2の構成部材(21)の第1の端部区間(29)とは、互いに軸方向固定に結合されており、スリーブ区間(27)と、第2の構成部材(21)の第1の端部区間(29)とは、スリーブ区間(27)の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されている、ブレーキ装置の操作装置(1)用の軸方向力伝達器(17)に関する。本発明の別の一態様は、軸方向力伝達器を製造する方法に関する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキ装置の操作装置用の軸方向力伝達器であって、細長い第1の構成部材(19)と、細長い第2の構成部材(21)とを備え、前記第1の構成部材(19)は、スリーブ区間(27)を有し、前記第2の構成部材(21)の第1の端部区間(29)は、前記スリーブ区間(27)内に軸方向で突入し、前記スリーブ区間(27)と、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)とは、互いに軸方向固定に結合されている、
軸方向力伝達器において、
前記スリーブ区間(27)と、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)とは、前記スリーブ区間(27)の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されている、
ことを特徴とする、ブレーキ装置の操作装置用の軸方向力伝達器。
【請求項2】
前記スリーブ区間(27)は、前記軸方向固定の結合を形成すべく、半径方向内向きに張り出す少なくとも1つの膨出部(81)を有することを特徴とする、請求項1記載の軸方向力伝達器。
【請求項3】
前記スリーブ区間(27)は、半径方向内向きに張り出す複数の膨出部(81)を有し、前記膨出部(81)は、前記スリーブ区間(27)の周方向で均等に分配配置されていることを特徴とする、請求項2記載の軸方向力伝達器。
【請求項4】
前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)と、前記スリーブ区間(27)とは、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項5】
前記第2の構成部材(21)は、軸方向孔(77)を有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項6】
前記第2の構成部材(21)は、溝(79)を有し、前記溝(79)は、前記第2の構成部材(21)を通る周方向で延在し、前記膨出部(81)は、前記軸方向固定の結合を形成すべく、半径方向で前記溝(79)内に係合することを特徴とする、請求項2から5までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項7】
前記第2の構成部材(21)の端面(65)が、前記スリーブ区間(27)を軸方向で画定する底部(67)に軸方向で当接することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項8】
前記第2の構成部材(21)は、軸方向ストッパ(71)を有し、前記軸方向ストッパ(71)は、前記スリーブ区間(27)の端面(69)に軸方向で当接することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項9】
ブレーキ装置用の操作装置であって、移動可能な軸方向力伝達器(17)を備え、前記軸方向力伝達器(17)は、ブレーキペダルに連結可能である/連結されている、
操作装置において、
前記軸方向力伝達器(17)は、請求項1から8までのいずれか1項にしたがって形成されている、
ことを特徴とする、ブレーキ装置用の操作装置。
【請求項10】
前記第2の構成部材(21)は、少なくとも一部区間で前記操作装置(1)のスリーブ状のハウジング区間(7)内に配置されており、前記第1の構成部材(19)の前記スリーブ区間(27)は、前記スリーブ区間(27)を前記ハウジング区間(7)内に押し込むことが可能であるように寸法設定されていることを特徴とする、請求項9記載の操作装置。
【請求項11】
前記第2の構成部材(21)を半径方向で囲繞するベローズ(47)を備え、前記ベローズ(47)の第1の端部(49)は、前記スリーブ状のハウジング区間(7)に取り付けられており、前記ベローズ(47)の第2の端部(51)は、前記第1の構成部材(19)の前記スリーブ区間(27)を半径方向で囲繞し、かつ前記第1の構成部材(19)に取り付けられていることを特徴とする、請求項9または10記載の操作装置。
【請求項12】
前記スリーブ区間(27)は、前記ベローズ(47)の被嵌用の面取り部(55)を有することを特徴とする、請求項11記載の操作装置。
【請求項13】
前記第1の構成部材(19)は、前記ベローズ(47)の前記第2の端部(51)用の軸方向ストッパ(57)を有することを特徴とする、請求項11または12記載の操作装置。
【請求項14】
軸方向力伝達器を製造する方法であって、スリーブ区間(27)を有する細長い第1の構成部材(19)を用意し、細長い第2の構成部材(21)を用意し、前記第1および第2の構成部材(19,21)を、前記第2の構成部材(21)の第1の端部区間(29)が前記スリーブ区間(27)内に軸方向で突入するように配置し、前記スリーブ区間(27)を加圧変形加工により、前記スリーブ区間(27)と、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)とが軸方向固定に互いに結合されるように変形させる、軸方向力伝達器を製造する方法。
【請求項15】
前記スリーブ区間(27)に、前記加圧変形加工のために、前記スリーブ区間(27)の周方向で均等に分配配置されている複数の箇所で同時に、プレス力を印加することを特徴とする、請求項14記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキ装置の操作装置用の軸方向力伝達器であって、細長い第1の構成部材と、細長い第2の構成部材とを備え、第1の構成部材は、スリーブ区間を有し、第2の構成部材の第1の端部区間は、スリーブ区間内に軸方向で突入し、スリーブ区間と、第2の構成部材の第1の端部区間とは、互いに軸方向固定に結合されている、軸方向力伝達器に関する。
【0002】
さらに本発明は、この種の軸方向力伝達器を備える、ブレーキ装置用の操作装置に関する。
【0003】
さらに本発明は、軸方向力伝達器を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
自動車のブレーキ装置は、通例、ブレーキ装置の主ブレーキシリンダを操作する、つまり、主ブレーキシリンダ内に支持される液圧ピストンを移動させるように形成されている操作装置を有している。この種の操作装置は、一般に、移動可能な軸方向力伝達器を備え、軸方向力伝達器は、ブレーキ装置のブレーキペダルに連結されている。操作装置は、主ブレーキシリンダを軸方向力伝達器の移動に応じて操作するように形成されている。その際、従来技術から、細長い第1の構成部材と、細長い第2の構成部材とを備える2つのパーツからなる軸方向力伝達器が公知であり、第1および第2の構成部材は、互いに軸方向固定に結合されている。軸方向固定の結合は、第1の構成部材がスリーブ区間を有し、スリーブ区間内に第2の構成部材の第1の端部区間が軸方向で突入し、その後、スリーブ区間と、第2の構成部材の第1の端部区間とが互いに軸方向固定に結合されていることにより達成される場合が多い。
【0005】
従前公知の軸方向力伝達器では、軸方向固定の結合は、通例、ねじ結合により提供される。その点において、この場合、スリーブ区間は、雌ねじ山を有し、第2の構成部材の第1の端部区間は、雄ねじ山を有し、雄ねじ山は、雌ねじ山内に螺入されている。
【発明の概要】
【発明の効果】
【0006】
請求項1の特徴を備える本発明に係る軸方向力伝達器は、第1および第2の構成部材の構造的な構成が、従前公知の解決手段と比較して単純化され得るという利点を有している。このことは、第1の構成部材および第2の構成部材の製造に関して利点を提供する。本発明により、スリーブ区間と、第2の構成部材の第1の端部区間とは、スリーブ区間の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されているようになっている。加圧変形加工とは、この場合、構成部材にプレス力を印加し、構成部材を変形させる方法と解すべきである。構成部材は、つまり、圧力により変形加工される。その点において、スリーブ区間は、少なくとも1つの変形される領域を有し、この変形される領域は、軸方向固定の結合の少なくとも一部を担う。構成部材は、加圧変形加工により互いに結合されているので、前で言及したねじ山や、ねじ締結の際にトルクを伝達するスパナ面が不要である。好ましくは、ねじ山およびスパナ面は、省略される。特にこのことから、結果として構成部材の構造的な構成の本発明による単純化が得られる。第1の構成部材は、細長い構成部材である。その点において、第1の構成部材は、長手方向中心軸線を有している。本開示の範囲内で、「軸方向」および「半径方向」なる概念を使用する場合、明確に別のものが表現されていない限り、これらの概念は、通例、第1の構成部材の長手方向中心軸線に関する。第2の構成部材も、細長い構成部材である。その点において、第2の構成部材も、長手方向中心軸線を有している。好ましくは、構成部材は、両長手方向中心軸線が互いに一直線に並ぶように互いに結合されている。第1および第2の構成部材は、この場合、互いに同軸である。特に好ましくは、第1および/または第2の構成部材は、少なくとも軸方向固定の結合を形成する前は、それぞれの長手方向中心軸線に関して回転対称に形成されている。第1および第2の構成部材は、互いに軸方向固定に結合されている。その点において、構成部材は、軸方向力を伝達する、つまり押す力も引く力も軸方向で伝達するように形成されている結合により、互いに結合されている。
【0007】
好ましくは、スリーブ区間は、軸方向固定の結合を形成すべく、半径方向内向きに張り出す少なくとも1つの膨出部を有している。膨出部は、スリーブ区間の変形された領域、またはスリーブ区間のスリーブ壁もしくは囲壁の変形された領域である。その点において、膨出部は、半径方向内向きに作用するプレス力によるスリーブ区間の加圧変形加工により作製されている。好ましくは、軸方向固定の結合の少なくとも一部は、形状結合により引き起こされる。その点において、半径方向内向きに張り出す膨出部は、半径方向で第2の構成部材の第1の端部区間の半径方向空所内に係合する。この種の構成では、軸方向固定の結合により、特に高い軸方向力の伝達が可能である。好ましくは、軸方向固定の結合の少なくとも一部は、力結合により引き起こされる。
【0008】
好ましくは、スリーブ区間は、半径方向内向きに張り出す複数の膨出部を有し、膨出部は、スリーブ区間の周方向で均等に分配配置されている。これにより、特に安定した軸方向固定の結合が提供される。特に好ましくは、スリーブ区間は、半径方向内向きに張り出す正確に3つの膨出部を有している。好ましくは、膨出部は、少なくとも略円形の横断面を有している。その点において、膨出部は、円形のポンチ面を有するプレスポンチを用いた加圧変形加工により作製されている。好ましくは、変形されたスリーブ区間は、n回回転軸の回転対称である。ここで、nは、膨出部の数に相当する。この種の回転対称のスリーブ区間は、複数の膨出部が同時に成形される際、つまり、スリーブ区間に、スリーブ区間の周方向で均等に分配配置されている複数の箇所で同時に、プレス力が印加される際に、得られる。
【0009】
好ましい一実施形態によれば、第2の構成部材の第1の端部区間と、スリーブ区間とは、第1の端部区間の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されているようになっている。その点において、第1の端部区間の少なくとも一部領域も、変形されており、軸方向固定の結合は、第2の構成部材の第1の端部区間の変形により提供される。好ましくは、第2の構成部材の第1の端部区間は、膨出部の数に相当する数のくぼみを有し、膨出部の各々は、それぞれ別々のくぼみ内に半径方向で係合する。前で言及した半径方向空所は、この場合、つまりくぼみにより形成される。スリーブ区間が、例えば正確に3つの膨出部を有している場合、第2の構成部材の第1の端部区間は、第1の端部区間の変形に基づき、三角形の横断面を有している。
【0010】
好ましい一実施形態によれば、第2の構成部材は、軸方向孔を有するようになっている。軸方向孔を設けたことで、第2の構成部材の変形は、簡単化される。その点において、軸方向固定の結合を提供する加圧変形加工の際に必要となるプレス力は、より低くなる。
【0011】
好ましくは、第2の構成部材は、溝を有し、溝は、第2の構成部材を通る周方向で延在し、膨出部は、軸方向固定の結合を形成すべく、半径方向で溝内に係合する。本実施形態は、第2の構成部材が第1の構成部材より硬質の材料から製造されており、その結果、第2の構成部材の変形が困難であるとき、特に有利である。前で言及した半径方向空所は、この場合、溝により形成される。
【0012】
好ましい一実施形態によれば、第2の構成部材の端面が、スリーブ区間を軸方向で画定する底部に軸方向で当接するようになっている。端面が軸方向で底部に当接することで、軸方向力伝達器により、特に高い押す力の伝達が可能である。スリーブ区間の端面は、本実施形態によれば、好ましくは、フリーの状態であり、その結果、第2の構成部材は、スリーブ区間の端面に軸方向で当接していない。
【0013】
代替的な一実施形態によれば、好ましくは、第2の構成部材は、軸方向ストッパを有し、軸方向ストッパは、スリーブ区間の端面に軸方向で当接するようになっている。第2の構成部材の第1の端部区間は、その点において、第2の構成部材の、軸方向ストッパを有する基体より小さい半径方向延在寸法を有している。その点において、第2の構成部材は、段付けされて形成されている。軸方向ストッパが、軸方向でスリーブ区間の端面に当接することによっても、軸方向力伝達器により、特に高い押す力の伝達が可能である。第2の構成部材を段付けして形成したことで、加えて、第1の構成部材のスリーブ区間の半径方向延在寸法は、スリーブ区間が、より小さい半径方向延在寸法を有する第1の端部区間さえ軸方向で収容すればよいので、減少され得る。
【0014】
ブレーキ装置用の本発明に係る操作装置は、移動可能な軸方向力伝達器を備え、軸方向力伝達器は、ブレーキペダルに連結可能である/連結されている。操作装置は、請求項9の特徴により、軸方向力伝達器が本発明により形成されていることを特徴とする。このことからも既に挙げた利点が生じる。さらなる好ましい特徴および特徴の組み合わせは、明細書および特許請求の範囲から明らかである。
【0015】
好ましい一実施形態によれば、第2の構成部材は、少なくとも一部区間で操作装置のスリーブ状のハウジング区間内に配置されており、スリーブ区間は、スリーブ区間をハウジング区間内に押し込むことが可能であるように寸法設定されているようになっている。スリーブ区間の半径方向延在寸法は、それゆえ、第2の構成部材が内部に配置されているスリーブ状のハウジング区間の軸方向収容部の半径方向延在寸法より小さい。スリーブ区間も、スリーブ状のハウジング区間内に押し込むことが可能であるので、第2の構成部材の軸方向延在寸法は、減少され得る。これにより、操作装置のために必要とされる組み付けスペースは、全体として減少され得る。
【0016】
好ましくは、操作装置は、第2の構成部材を半径方向で囲繞するベローズを備え、ベローズの第1の端部は、スリーブ状のハウジング区間に取り付けられており、ベローズの第2の端部は、第1の構成部材のスリーブ区間を半径方向で囲繞し、かつ第1の構成部材に取り付けられている。基本的に、ベローズにより、異物がスリーブ状のハウジング区間の内部に達することは防止される。ベローズが、第1の構成部材のスリーブ区間も半径方向で囲繞しているので、ベローズは、加えて、異物が軸方向固定の結合の領域内に達することを防止する。好ましくは、ベローズの第1の端部は、係止結合によりスリーブ状のハウジング区間に取り付けられている。好ましくは、ベローズの第2の端部は、係止結合により第1の構成部材に、例えば第2の端部が第1の構成部材の溝内に係止されることで取り付けられている。
【0017】
好ましくは、スリーブ区間は、ベローズの被嵌用の面取り部を有している。これによりベローズの装着は簡単化される。
【0018】
好ましい一実施形態によれば、第1の構成部材は、ベローズの第2の端部用の軸方向ストッパを有するようになっている。これにより、ベローズを第1の構成部材に軸方向で確実に固定することが達成される。特に、ベローズの第2の端部が軸方向ストッパを乗り越えて被嵌されてしまうことは防止される。
【0019】
軸方向力伝達器を製造する本発明に係る方法は、請求項14の特徴により、スリーブ区間を有する細長い第1の構成部材を用意し、細長い第2の構成部材を用意し、第1および第2の構成部材を、第2の構成部材の第1の端部区間がスリーブ区間内に軸方向で突入するように配置し、スリーブ区間を加圧変形加工により、スリーブ区間と、第2の構成部材の第1の端部区間とが軸方向固定に互いに結合されるように変形させることを特徴とする。このことからも既に挙げた利点が生じる。さらなる好ましい特徴および特徴の組み合わせは、明細書および特許請求の範囲から明らかである。好ましくは、スリーブ区間の加圧変形加工時、第2の構成部材の第1の端部区間もともに変形される。好ましくは、加圧変形加工のために一種のクリンチング法が実施される。
【0020】
本方法の好ましい一実施形態によれば、スリーブ区間に、加圧変形加工のために、スリーブ区間の周方向で均等に分配配置されている複数の箇所で同時に、プレス力を印加するようにしている。これにより構成部材の片寄った変形は回避される。むしろ、この変形により、n回回転軸の回転対称であるスリーブ区間が得られる。ここで、nは、プレス力が印加された箇所の数に相当する。代替的な一実施形態によれば、複数の箇所に時間的に間隔を置いてプレス力を印加する。
【0021】
以下に本発明について図面を基に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】操作装置の、第1および第2の構成部材を備える軸方向力伝達器の複数の実施例を示す図である。
【
図3】第2の構成部材の複数の実施例を示す図である。
【
図4】軸方向力伝達器を製造する方法を示す図である。
【
図5】構成部材間の軸方向固定の結合を解除した後の第1および第2の構成部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、断面図で、自動車の、詳細は図示しないブレーキ装置の操作装置1を示している。操作装置1は、ハウジング3を備えている。ハウジング3は、ハウジングプレート5と、スリーブ状のハウジング区間7とを有している。ハウジング区間7は、フロントプレート9を有し、フロントプレート9内には、軸方向貫通部11が形成されている。ハウジング区間7の内部には、操作要素13が軸方向で移動可能に支持されている。操作要素13が、操作方向15で移動されると、操作要素13により、ブレーキ装置の図示しない主ブレーキシリンダが操作される。
【0024】
操作装置1は、さらに、軸方向で移動可能な軸方向力伝達器17を備えている。軸方向力伝達器17は、細長いあるいは棒状の第1の構成部材19と、細長いあるいは棒状の第2の構成部材21とを備えている。構成部材19および21は、互いに同軸に配置されている。第1の構成部材19の長手方向中心軸線23は、それゆえ、第2の構成部材21の長手方向中心軸線25と一直線に並んでいる。
【0025】
構成部材19および21は、軸方向固定に互いに結合されている。その点において、構成部材19および21間で作用する結合が存在しており、この結合により、操作方向15でも、反対方向でも、作用する軸方向力の伝達が可能である。例えば第1の構成部材19に、操作方向15で作用する軸方向力が印加されると、第2の構成部材21は、第1の構成部材19とともに、操作方向15で一体となって移動される。第1の構成部材19に、操作方向15とは反対方向で作用する軸方向力が印加されると、第2の構成部材21は、第1の構成部材19とともに、この方向で一体となって移動される。構成部材19および21は、剛性に形成されている。これにより軸方向力伝達器17全体が、剛性に形成されている。ここでは、構成部材19および21は、鋼素材、例えばステンレス鋼または被覆鋼から製造されており、被覆として、例えばZnによる被覆またはZnNiによる被覆が施されている。
【0026】
第1の構成部材19は、スリーブ区間27を有している。第2の構成部材21の、
図1には看取不能な第1の端部区間29は、軸方向でスリーブ区間27内に係合する。スリーブ区間27と、第2の構成部材21の第1の端部区間29とは、スリーブ区間27の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されている。スリーブ区間27には、つまり少なくとも1箇所でプレス力が印加されて、プレス力によりスリーブ区間27は、第1の構成部材19と第2の構成部材21とが互いに軸方向固定に結合されているように変形されている。プレス力の印加に基づき、スリーブ区間27は、少なくとも1つの膨出部を有し、膨出部は、半径方向で第2の構成部材21の第1の端部区間29に向かって張り出す。この膨出部は、第2の構成部材21の第1の端部区間29の半径方向空所内に係合する。これに関する様々な実施例については、追って
図3を参照しながら詳しく説明する。好ましくは、スリーブ区間27は、複数の膨出部を有し、膨出部は、スリーブ区間27の周方向で均等に分配配置されている。好ましくは、膨出部は、それぞれ1つの円形の横断面を有している。この種の膨出部は、プレス力が円形のポンチ面を有するプレスポンチにより提供される場合に得られる。
【0027】
スリーブ区間27は、スリーブ区間27をハウジング区間7内に押し込むことが可能であるように寸法設定されている。スリーブ区間27の半径方向延在寸法は、それゆえ軸方向貫通部11の半径方向延在寸法より小さい。
【0028】
第1の構成部材19の第2の端部区間31は、拡径部33を有し、拡径部33により第1の構成部材19は、ブレーキ装置のブレーキペダルに連結可能である。第1の構成部材19の第2の端部区間31は、軸方向力伝達器17の、操作方向15で後側の端部35に相当する。第2の構成部材21の第2の端部区間37は、球状のジョイントヘッド39を有し、ジョイントヘッド39は、操作要素13のボール受け部41内に収められている。軸方向力伝達器17は、つまりボールジョイント43により操作要素13に連結されている。つまり、軸方向力伝達器17が、操作方向15で軸方向に移動されると、操作要素13は、軸方向力伝達器17とともに一体となって移動される。第2の構成部材21の第2の端部区間37は、軸方向力伝達器17の、操作方向15で前側の端部45に相当する。
【0029】
操作装置1は、さらにベローズ47を有している。ベローズ47は、第2の構成部材21の、ハウジング区間7外に配置される区間を半径方向で囲繞している。ベローズ47の第1の端部49は、ハウジング区間7に取り付けられている。ベローズ47の第2の端部51は、半径方向でスリーブ区間27を囲繞し、かつ第1の構成部材19に取り付けられている。このために第1の構成部材19は、溝53を有し、溝53は、第1の構成部材19を通る周方向で延在し、ベローズ47の第2の端部51は、半径方向で溝53内に係止されている。
【0030】
スリーブ区間27へのベローズ47の被嵌を容易化するために、スリーブ区間27は、被嵌用面取り部55を有している。ベローズ47が溝53を乗り越えて被嵌されてしまわないように、第1の構成部材19は、軸方向ストッパ57を有している。軸方向ストッパ57は、軸方向で、一方では、溝53と、他方では、第1の構成部材19の第2の端部区間31との間に配置されており、ここでは溝53に直接続いている。
【0031】
図2は、軸方向力伝達器17の2つの実施例を断面図で示している。軸方向力伝達器17は、この場合、概略的にのみ示してある。例えば溝53、被嵌用面取り部55および軸方向ストッパ57の図示は、省略してある。
【0032】
上側の実施例によれば、第2の構成部材21の基体61の半径方向延在寸法59は、第1の端部区間29の半径方向延在寸法63に等しい。半径方向延在寸法59および63は、好ましくは、6~10mm、ここでは、正確に8mmである。第1の端部区間29の端面65は、軸方向で第1の構成部材19の底部67に当接し、底部67によりスリーブ区間27は、軸方向で画定される。スリーブ区間27の端面69は、この上側の実施例ではフリーの状態になっている。
【0033】
下側の実施例によれば、第2の構成部材21は、段付けされて形成されている。その点において、端部区間29の半径方向延在寸法63は、基体61の半径方向延在寸法59より小さい。半径方向延在寸法59は、ここでは、8mmであり、半径方向延在寸法63は、6mmである。段付けして形成したことに基づき、基体61は、軸方向ストッパ71を有している。軸方向ストッパ71は、軸方向でスリーブ区間27の端面69に当接する。第1の端部区間19の端面65は、底部67から軸方向で離間している。
【0034】
第2の構成部材21を段付けして形成したことに基づき、スリーブ区間27の半径方向延在寸法73は、この下側の実施例の場合、減少され得る。例えば半径方向延在寸法73は、下側の実施例では8.5mmであり、上側の実施例では10.5mmである。相応にスリーブ区間27のスリーブ壁の厚さは、ここでは、両実施例において1.25mmである。
【0035】
図3には、第2の構成部材21の3つの実施例を示してあり、これらの実施例は、第1の端部区間29の構成に関して互いに相違している。第2の構成部材21は、この場合、それぞれ、第1の構成部材19と軸方向固定に結合する前の状態で示してある。加えて、図示の3つの実施例は、それぞれ、段付けされた第2の構成部材21である。これらの3つの実施例に対して代替的に、第2の構成部材21の第1の端部区間29は、
図2を参照しながら前述したように、基体61と同じ半径方向延在寸法を有している。
図3に示す第2の構成部材21は、それぞれ1つの挿入用面取り部75を有し、挿入用面取り部75により、スリーブ区間27内への第2の構成部材21の挿入は、容易化される。
【0036】
左側の実施例によれば、第1の端部区間29は、円柱状に形成されている。第1の端部区間29は、それゆえ、挿入用面取り部75が形成されている領域を除き、すべての箇所で同じ半径方向延在寸法を有している。この左側の実施例の第1の端部区間29が、スリーブ区間27内に軸方向で差し込まれ、スリーブ区間27が続いて、スリーブ区間27へのプレス力の印加により変形されると、スリーブ区間内には、半径方向内向きに張り出す膨出部が形成される。膨出部を通してプレス力は、第2の構成部材21の第1の端部区間29に伝達され、その結果、第1の端部区間29内には、膨出部に対して相補的なくぼみが形成され、くぼみ内に膨出部は、こうして半径方向で係合する。
【0037】
中央の実施例でも、第1の端部区間29は、円柱状に形成されている。この中央の実施例は、左側の実施例とは、第1の端部区間29が軸方向孔77を有している点で相違している。軸方向孔77を設けたことで、変形加工のために必要とされるプレス力は、減じられる。
【0038】
右側の実施例によれば、第1の端部区間29は、溝79を有し、溝79は、第1の端部区間29を通る周方向で延在する。本実施例では、スリーブ区間27にプレス力が印加されると、スリーブ区間27の、これにより生じる膨出部は、半径方向で溝79内に係合することが可能である。第1の端部区間29とスリーブ区間27との間の形状結合式の軸方向固定の結合を形成するために、第1の端部区間29を変形させることは、それゆえ不要である。この右側の実施例は、第1の構成部材21が特に硬質の素材から製造されており、その結果、第1の構成部材21の変形が困難であるとき、特に有利である。
【0039】
図4は、軸方向力伝達器17を製造する方法を示している。第1のステップS1において、第1の構成部材19を用意する。第2のステップS2において、第2の構成部材21を用意する。第3のステップS3において、構成部材19および21を、第2の構成部材21の第1の端部区間29がスリーブ区間27内に軸方向で突入するように配置する。
【0040】
第4のステップS4において、スリーブ区間27を加圧変形加工により、スリーブ区間27と、第2の構成部材21の第1の端部区間29とが、軸方向固定に互いに結合されるように変形される。このためにスリーブ区間27に、少なくとも1箇所で、半径方向内向きに、つまり第2の構成部材21に向かって作用するプレス力を印加する。その結果、スリーブ区間27内に、半径方向内向きに張り出す膨出部が形成される。好ましくは、スリーブ区間27には、複数の膨出部を形成すべく、複数の箇所で同時に、半径方向内向きに作用するプレス力を印加する。特に第2の構成部材21をステップS4でともに変形させる。このことは、例えば、
図3の左側または中央の実施例による第2の構成部材21が使用される場合に該当する。特に第2の構成部材21は、ステップS4で少なくとも実質的に形状安定にとどまる。このことは、例えば、
図3の右側の実施例による第2の構成部材が使用される場合に該当する。
【0041】
好ましくは、ステップS4は、定置のアンビルと、アンビルに向かって変位可能なプレスポンチとを有する装置により実施される。この場合、構成部材19および21をステップS3において、一方では、アンビルと、他方では、プレスポンチとの間に配置し、ステップS4において、スリーブ区間27に、プレスポンチをアンビルに向かって変位させることによりプレス力を印加する。
【0042】
図5は、両構成部材19および21間の軸方向固定の結合を解除した後の第1の構成部材19と第2の構成部材21とを示している。このために結合には、結合の限界荷重を上回る引っ張り力を印加した。
【0043】
図5には、スリーブ区間27の、半径方向内向きに張り出す複数の膨出部81が、くぼみ81として明らかである。軸方向固定の結合を解除したことで、膨出部81は、少なくとも部分的に半径方向外向きに復元されている。加えて、第1の端部区間29の、前で言及したくぼみ83の1つが明らかである。構成部材19および21が、軸方向固定に互いに結合されているときは、スリーブ区間27の、半径方向内向きに張り出す膨出部81の1つは、半径方向でくぼみ83内に係合している。
【符号の説明】
【0044】
1 操作装置
3 ハウジング
5 ハウジングプレート
7 ハウジング区間
9 フロントプレート
11 軸方向貫通部
13 操作要素
15 操作方向
17 軸方向力伝達器
19 第1の構成部材
21 第2の構成部材
23 (第1の構成部材19の)長手方向中心軸線
25 (第2の構成部材21の)長手方向中心軸線
27 (第1の構成部材19の)スリーブ区間
29 (第2の構成部材21の)第1の端部区間
31 (第1の構成部材19の)第2の端部区間
33 拡径部
35 (軸方向力伝達器17の)後側の端部
37 (第2の構成部材21の)第2の端部区間
39 ジョイントヘッド
41 ボール受け部
43 ボールジョイント
45 (軸方向力伝達器17の)前側の端部
47 ベローズ
49 (ベローズ47の)第1の端部
51 (ベローズ47の)第2の端部
53 溝
55 被嵌用面取り部
57 軸方向ストッパ
59 (基体61の)半径方向延在寸法
61 (第2の構成部材21の)基体
63 (第1の端部区間29の)半径方向延在寸法
65 (第1の端部区間29の)端面
67 (第1の構成部材19の)底部
69 (スリーブ区間27の)端面
71 軸方向ストッパ
73 (スリーブ区間27の)半径方向延在寸法
75 挿入用面取り部
77 軸方向孔
79 溝
81 膨出部
83 くぼみ
S1 第1のステップ
S2 第2のステップ
S3 第3のステップ
S4 第4のステップ
【手続補正書】
【提出日】2023-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキ装置の操作装置用の軸方向力伝達器であって、細長い第1の構成部材(19)と、細長い第2の構成部材(21)とを備え、前記第1の構成部材(19)は、スリーブ区間(27)を有し、前記第2の構成部材(21)の第1の端部区間(29)は、前記スリーブ区間(27)内に軸方向で突入し、前記スリーブ区間(27)と、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)とは、互いに軸方向固定に結合されている、
軸方向力伝達器において、
前記スリーブ区間(27)と、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)とは、前記スリーブ区間(27)の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されている、
ことを特徴とする、ブレーキ装置の操作装置用の軸方向力伝達器。
【請求項2】
前記スリーブ区間(27)は、前記軸方向固定の結合を形成すべく、半径方向内向きに張り出す少なくとも1つの膨出部(81)を有することを特徴とする、請求項1記載の軸方向力伝達器。
【請求項3】
前記スリーブ区間(27)は、半径方向内向きに張り出す複数の膨出部(81)を有し、前記膨出部(81)は、前記スリーブ区間(27)の周方向で均等に分配配置されていることを特徴とする、請求項2記載の軸方向力伝達器。
【請求項4】
前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)と、前記スリーブ区間(27)とは、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)の加圧変形加工により互いに軸方向固定に結合されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項5】
前記第2の構成部材(21)は、軸方向孔(77)を有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項6】
前記第2の構成部材(21)は、溝(79)を有し、前記溝(79)は、前記第2の構成部材(21)を通る周方向で延在し、前記膨出部(81)は、前記軸方向固定の結合を形成すべく、半径方向で前記溝(79)内に係合することを特徴とする、請求項2
または3記載の軸方向力伝達器。
【請求項7】
前記第2の構成部材(21)の端面(65)が、前記スリーブ区間(27)を軸方向で画定する底部(67)に軸方向で当接することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項8】
前記第2の構成部材(21)は、軸方向ストッパ(71)を有し、前記軸方向ストッパ(71)は、前記スリーブ区間(27)の端面(69)に軸方向で当接することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の軸方向力伝達器。
【請求項9】
ブレーキ装置用の操作装置であって、移動可能な軸方向力伝達器(17)を備え、前記軸方向力伝達器(17)は、ブレーキペダルに連結可能である/連結されている、
操作装置において、
前記軸方向力伝達器(17)は、請求項1から8までのいずれか1項にしたがって形成されている、
ことを特徴とする、ブレーキ装置用の操作装置。
【請求項10】
前記第2の構成部材(21)は、少なくとも一部区間で前記操作装置(1)のスリーブ状のハウジング区間(7)内に配置されており、前記第1の構成部材(19)の前記スリーブ区間(27)は、前記スリーブ区間(27)を前記ハウジング区間(7)内に押し込むことが可能であるように寸法設定されていることを特徴とする、請求項9記載の操作装置。
【請求項11】
前記第2の構成部材(21)を半径方向で囲繞するベローズ(47)を備え、前記ベローズ(47)の第1の端部(49)は、前記スリーブ状のハウジング区間(7)に取り付けられており、前記ベローズ(47)の第2の端部(51)は、前記第1の構成部材(19)の前記スリーブ区間(27)を半径方向で囲繞し、かつ前記第1の構成部材(19)に取り付けられていることを特徴とする、請求項
10記載の操作装置。
【請求項12】
前記スリーブ区間(27)は、前記ベローズ(47)の被嵌用の面取り部(55)を有することを特徴とする、請求項11記載の操作装置。
【請求項13】
前記第1の構成部材(19)は、前記ベローズ(47)の前記第2の端部(51)用の軸方向ストッパ(57)を有することを特徴とする、請求項11または12記載の操作装置。
【請求項14】
軸方向力伝達器を製造する方法であって、スリーブ区間(27)を有する細長い第1の構成部材(19)を用意し、細長い第2の構成部材(21)を用意し、前記第1および第2の構成部材(19,21)を、前記第2の構成部材(21)の第1の端部区間(29)が前記スリーブ区間(27)内に軸方向で突入するように配置し、前記スリーブ区間(27)を加圧変形加工により、前記スリーブ区間(27)と、前記第2の構成部材(21)の前記第1の端部区間(29)とが軸方向固定に互いに結合されるように変形させる、軸方向力伝達器を製造する方法。
【請求項15】
前記スリーブ区間(27)に、前記加圧変形加工のために、前記スリーブ区間(27)の周方向で均等に分配配置されている複数の箇所で同時に、プレス力を印加することを特徴とする、請求項14記載の方法。
【国際調査報告】