IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニムの特許一覧

特表2023-549852エアロゾル発生装置における気流管理の改善
<>
  • 特表-エアロゾル発生装置における気流管理の改善 図1
  • 特表-エアロゾル発生装置における気流管理の改善 図2
  • 特表-エアロゾル発生装置における気流管理の改善 図3
  • 特表-エアロゾル発生装置における気流管理の改善 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置における気流管理の改善
(51)【国際特許分類】
   B05B 7/16 20060101AFI20231121BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20231121BHJP
   A24F 40/485 20200101ALI20231121BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20231121BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20231121BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20231121BHJP
【FI】
B05B7/16
A24F40/10
A24F40/485
A24F40/44
A24F40/46
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528643
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-05-15
(86)【国際出願番号】 EP2021085391
(87)【国際公開番号】W WO2022128862
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】20214286.5
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パイレックス
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】ラトケ ファルク
【テーマコード(参考)】
4B162
4F033
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB14
4B162AC16
4B162AC18
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC41
4B162AD06
4B162AD23
4F033QB02Y
4F033QB03X
4F033QB12Y
4F033QD04
4F033QD14
4F033QE14
4F033QF08X
4F033QG32
4F033QG33
4F033QG38
4F033QK05X
4F033QK08X
4F033QK12X
4F033QK19X
(57)【要約】
エアロゾル発生装置が、出口を有し、かつ液体を気化するように構成された気化要素を備える。気流通路は、気化要素の出口から延び、かつエアロゾル発生装置の出口へと蒸気を搬送するように構成される。高温空気チャネルは、加熱空気を気化要素の出口に向かって方向付けるように構成され、かつ希釈空気チャネルは、周囲空気を装置の中へと方向付け、かつ周囲空気を気流通路内で搬送される蒸気と混合してエアロゾルを形成するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
出口を有し、かつ液体を気化するように構成された気化要素と、
前記気化要素の前記出口から延び、かつ前記エアロゾル発生装置の出口へと蒸気を搬送するように構成された気流通路と、
前記気化要素の前記出口に向かって加熱空気を方向付けるように構成された高温空気チャネルと、
周囲空気を前記装置の中へと方向付け、かつ前記周囲空気を前記気流通路内で搬送される前記蒸気と混合してエアロゾルを形成するように構成された希釈空気チャネルと、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記高温空気チャネルの前記出口が、前記気化要素の前記出口の周りに同心円状に配設される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記気化要素が、毛細管およびヒーター要素を備え、前記毛細管が入口および出口を有し、かつ気化可能な液体を搬送するよう構成され、前記ヒーター要素が前記毛細管と熱的接触状態にある、請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
相互に接続されたヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記ヒーターモジュールおよび前記エアロゾル形成モジュールが、接続要素によって接続される、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記エアロゾル形成モジュールが、エアロゾル形成チャンバおよび希釈チャンバを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記エアロゾル形成チャンバが、前記エアロゾル形成モジュールの前記上流端に隣接して配設され、かつ前記希釈チャンバが、前記エアロゾル形成チャンバから下流に配設される、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記高温空気チャネルからの前記加熱空気が前記エアロゾル形成チャンバの中へと導入され、かつ前記希釈空気チャネルからの前記周囲空気が前記希釈チャンバの中へと導入される、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記高温空気チャネルが、前記ヒーター要素と熱的接触状態で配設される、請求項3~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記ヒーター要素が、前記中央に配設された毛細管の周りに配設され、かつ前記高温空気チャネルが、前記ヒーター要素から半径方向外側に配設される、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記接続要素が、前記高温空気チャネルがこれを介して前記エアロゾル形成チャンバへと流体接続されるピンホール入口を含む、請求項9および10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記接続要素の前記ピンホール入口が、前記毛細管の前記出口の周りに同心円状に配設される、請求項9~11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記高温空気チャネルが、前記エアロゾル形成モジュール内に配設され、かつ前記加熱空気が外部ヒーターによって生成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記エアロゾル形成モジュールが、中央に配設された管を備え、前記管の前記内部体積が前記エアロゾル形成チャンバを画定する、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記エアロゾル形成モジュール内の前記空気チャネルが、前記管の前記外表面と前記ハウジングの前記内表面との間に画定される、請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置に関し、特にエアロゾル発生装置における気流管理に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生装置を使用してエアロゾルを発生させることは、当技術分野で広く知られている。例えば、毛細管エアロゾル発生装置を用いてエアロゾルを発生させることが知られている。毛細管エアロゾル発生装置は、典型的にハウジングを備える。ハウジングは、発熱体およびエアロゾル形成チャンバによって包囲された毛細管を備えてもよい。毛細管は、気化可能な液体を保持する貯蔵部に接続されてもよい。
【0003】
液体は、過飽和蒸気が発生されるまで加熱される、毛細管を通って流れる。過飽和蒸気は、毛細管の出口において毛細管から出る。過飽和蒸気は、毛細管から出た後、空気と混合される。それによって、過飽和蒸気は冷却され、そして凝縮されてエアロゾルを生成する。毛細管エアロゾル発生装置のエアロゾルチャンバの出口は、エアロゾルを搬送する管に接続されてもよい。
【0004】
エアロゾル発生は、その使用中に、特に科学的研究では、過飽和蒸気と空気との制御が不十分な相互作用に起因して、課題をもたらす場合がある。具体的には、毛細管エアロゾル発生装置では、これは、毛細管内側の内部表面上でのエアロゾル液滴の形成、または望ましくない粒子サイズ分布をもたらす場合がある。こうしたエアロゾル液滴は、毛細管の内部表面に付着して核形成の中心として機能する可能性があり、これにより液滴は最終的に、気流経路と干渉する十分なサイズに成長する。
【0005】
こうした望ましくない効果は、正味のエアロゾル生成を減少させるだけでなく、望ましくない、かつ意図しない化学分解生成物の生成から、科学的研究の結果にも影響を与える場合がある。
【0006】
したがって、エアロゾル発生プロセスの制御の向上を可能にするエアロゾル発生装置を提供することが望ましいであろう。
【0007】
エアロゾル発生に関する科学的研究において確実に使用されうるエアロゾル発生装置を提供することが特に望ましいであろう。この目的のために、液滴エアロゾル形成プロセスの必須パラメータを制御する機会を増加させるエアロゾル発生装置を有することがさらに望ましいであろう。
【0008】
上記目的を満たす毛細管エアロゾル発生装置を提供することが特に望ましいであろう。
【0009】
使用中に過度に高温にならないハウジングを有する毛細管エアロゾル発生装置を提供し、これにより装置の取り扱いが改善されることも望ましいであろう。
【発明の概要】
【0010】
本発明の一実施形態では、出口を有し、かつ液体を気化させるように構成された気化要素を備える、エアロゾル発生装置が提供される。エアロゾル発生装置は、気化要素の出口から延び、かつエアロゾル発生装置の出口へと蒸気を搬送するように構成された気流通路をさらに備える。エアロゾル発生装置は、気化要素の出口に向かって加熱空気を方向付けるように構成された高温空気チャネルをさらに備える。エアロゾル発生装置はまた、周囲空気をエアロゾル発生装置の中へと方向付け、かつ周囲空気を気流通路内で搬送される蒸気と混合してエアロゾルを形成するように構成された希釈空気チャネルも備える。
【0011】
本発明の一実施形態では、高温空気チャネルの出口は、気化要素の出口の周りに同心円状に配設されてもよい。
【0012】
気化要素は、ヒーター要素を備えてもよい。ヒーター要素は、電気ヒーター要素であってもよい。ヒーター要素は、抵抗ヒーターまたは誘導ヒーターであってもよい。ヒーター要素は、メッシュヒーターまたはコイルヒーターであってもよい。
【0013】
気化要素は、芯とコイルの配設を備えてもよい。気化要素は、メッシュヒーターの配設を備えてもよい。
【0014】
気流通路は、蒸気およびエアロゾルを搬送してもよい。「蒸気」という表現は通常、気化した液体を指すために使用される。「エアロゾル」という表現は通常、気化した液体の一部が凝縮され、そして気流中に懸濁された液滴を形成する、気体状混合物を指すために使用される。
【0015】
高温空気チャネルからの高温空気は、気流通路およびエアロゾル発生装置の周囲の要素の中で搬送される蒸気とエアロゾルとの間に「カーテン」を形成する場合がある。このようにして、蒸気がエアロゾル発生装置のより低温の部分に接触することが防止される。それによって、エアロゾル形成につながる凝縮の大部分は、高温空気のカーテンによって防止されるため、エアロゾルの形成はより良好に制御される場合がある。加えて、蒸気の早すぎる凝縮は、大部分が防止される場合がある。
【0016】
本発明の一実施形態では、エアロゾル発生装置は、毛細管を有する気化要素を備える。こうしたエアロゾル発生装置はまた、本明細書では「毛細管エアロゾル発生装置」とも呼ばれる。
【0017】
本発明の一実施形態では、入口および出口を有し、かつ気化可能な液体を搬送するように構成された毛細管を備える、毛細管エアロゾル発生装置が提供される。ヒーター要素は、毛細管と熱的接触状態で提供される。毛細管エアロゾル発生装置は、加熱空気を毛細管の出口に向かって方向付け、そしてエアロゾルを形成するように構成された、高温空気チャネルをさらに備える。毛細管エアロゾル発生装置はまた、周囲空気を装置の中へと方向付け、そして周囲空気をエアロゾルと混合するように構成された希釈空気チャネルも備える。
【0018】
高温空気を毛細管の出口に向かって方向付けることによって、毛細管の出口から発せられた気化した液体の冷却が急激すぎることが防止される。このようにして、毛細管の出口の近く、または毛細管内の早すぎるエアロゾル液滴形成が効率的に低減される。エアロゾル形成は、エアロゾルをさらに下流で周囲空気と混合することによって支持される。異なる気流の量および温度を調整することによって、エアロゾル形成に影響を与えて、例えば、望ましい粒子サイズ分布を得ることができる。
【0019】
さらに、液滴が発熱体と接触することを防止する。それ故に、カルボニルまたは他の望ましくない成分が生成されるリスクは低減される。
【0020】
エアロゾル形成がうまく制御されることから、エアロゾル発生装置は、有利なことに、科学的研究で使用されてもよい。科学的研究には、長期間にわたって確実かつ再現可能に動作することが可能な試験機器が必要とされる場合がある。こうした科学的研究は、ユーザーのエアロゾル消費を模倣することを目的としてもよく、またはエアロゾル消費の長期にわたる影響を調査するものとして向けられてもよい。
【0021】
高温空気チャネルの出口は、高温気流が毛細管エアロゾル発生装置の毛細管の出口の周りの経路をとるように配設されてもよい。高温空気チャネルの出口は、毛細管の出口の周りに配設されてもよい。好ましくは、高温空気チャネルの出口は、毛細管の出口の周りに同心円状に配設されてもよい。毛細管の出口の周りに高温気流の経路をとることによって、高温気流は、装置のより低温の任意の部品に接触することから気化した液体を遮蔽し、それによって、こうしたより低温の表面で気化した液体が凝縮するのを防止する緩衝部を形成する場合がある。
【0022】
エアロゾル発生装置は、ヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールを備えてもよい。
【0023】
ヒーターモジュールは、ハウジングと、ヒーター要素と、ヒーター要素と熱的接触状態にある毛細管と、を備えてもよい。毛細管は、毛細管エアロゾル発生装置内で中央に配設されてもよい。毛細管は、その入口において、液体貯蔵部から気化可能な液体を受容するように構成されてもよい。毛細管は、毛細管の出口がエアロゾル形成モジュールと流体接続するようにさらに構成されてもよい。
【0024】
ヒーターモジュールは、30~40ミリメートルの長さを有してもよい。エアロゾル形成モジュールは、20~25ミリメートルの直径を有してもよい。好ましくは、ヒーターモジュールは、約30ミリメートルの長さおよび25ミリメートルの直径を有してもよい。
【0025】
エアロゾル形成モジュールは、任意の適切な構造を有してもよい。エアロゾル形成モジュールは、概して管状形態を有してもよい。エアロゾル形成モジュールは、エアロゾル形成チャンバおよび希釈チャンバがその中に画定されるハウジングを備えてもよい。エアロゾル形成チャンバは、エアロゾル形成モジュールの上流端に隣接して配設されてもよく、また希釈チャンバは、エアロゾル形成チャンバから下流に配設されてもよい。エアロゾル形成モジュールは、出口端を有してもよく、エアロゾルは、そこでエアロゾル発生装置を出てもよい。
【0026】
エアロゾル形成モジュールは、40~50ミリメートルの長さを有してもよい。毛細管エアロゾル発生装置では、エアロゾル形成モジュールは、より大きな長さを有してもよい。毛細管エアロゾル発生装置では、エアロゾル形成モジュールは、1000~1500ミリメートルの長さを有してもよい。エアロゾル形成モジュールは、20~25ミリメートルの直径を有してもよい。好ましくは、エアロゾル形成モジュールは、約1000ミリメートルの長さおよび25ミリメートルの直径を有してもよい。
【0027】
ヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールは、一体的に形成されてもよい。
【0028】
ヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールは、任意の適切な材料から形成されてもよい。ヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールは、ガラスまたは高分子材料(パイレックスまたはプレキシガラスなど)から形成されてもよい。
【0029】
ヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールは、相互に解放可能に接続されてもよい。解放可能な接続は、任意の適切な接続手段によって促進されてもよい。解放可能な接続は、フロントキャップの形態の接続要素によって促進されてもよい。フロントキャップは、概して管状の形状で構成されてもよい。フロントキャップの一方の端は、ヒーターモジュールに接続するように構成されてもよい。フロントキャップのもう一方の端は、エアロゾル形成モジュールに接続するように構成されてもよい。フロントキャップは、ヒーターモジュールとエアロゾル形成モジュールとの間の流体接続を容易にするための開口部を備えてもよい。
【0030】
モジュール式構造は、複数の有益な効果を有する場合がある。モジュールは、ユーザーの好みに応じて変更されてもよい。機能不良の場合には、欠陥のあるモジュールを交換することが十分であり、一方で動作可能なモジュールは、使用し続けてもよい。
【0031】
接続要素は、高分子材料から形成されてもよい。接続要素は、ポリアリールエーテルケトン(PAEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から形成されてもよい。
【0032】
接続要素は、20ミリメートル~25ミリメートルの長さを有してもよい。接続要素は、25ミリメートル~50ミリメートルの直径を有してもよい。好ましくは、接続要素は、約20ミリメートルの長さおよび40ミリメートルの直径を有してもよい。
【0033】
エアロゾル発生装置は、高温空気チャネルからの加熱空気がエアロゾル形成チャンバの中へと導入され、また希釈空気チャネルからの周囲空気が希釈チャンバの中へと導入されるようにさらに構成されてもよい。
【0034】
毛細管は、ヒーターモジュール内で中央に提供されてもよい。ヒーター要素は、毛細管の周りに熱接触状態で配設されてもよい。このようにして、ヒーター要素と毛細管との間の良好な熱接触が確保される。ハウジングは、ヒーター要素の周りに配設されてもよい。
【0035】
毛細管は、任意の適切な不活性材料から作製されてもよい。毛細管のために適切な材料としては、ガラスおよびチタンが挙げられる。
【0036】
毛細管は、35~45ミリメートルの長さおよび最大2ミリメートルの直径を有してもよい。好ましくは、毛細管は、約35ミリメートルの長さおよび1ミリメートルの直径を有してもよい。
【0037】
ヒーター要素は、電気ヒーター要素であってもよい。ヒーター要素は、抵抗ヒーター要素または誘導ヒーター要素であってもよい。ヒーター要素は、二つの半円筒状ヒーターセグメントを備えてもよい。半円筒状セグメントの各々は、二つのヒーターセグメントを備えてもよく、これによりヒーター要素は合計で四つのヒーターセグメントから成ってもよい。
【0038】
ヒーター要素は、任意の適切なコントローラによって制御されてもよい。ヒーター要素の温度をモニターおよび制御するために、熱電素子が提供されてもよい。
【0039】
ポンプを使用して、気化可能な液体を毛細管へと送達してもよい。ポンプは、蠕動ポンプであってもよい。
【0040】
高温空気チャネルは、ヒーターモジュール内に配設されてもよい。高温空気チャネルは、ヒーター要素と熱接触状態で配設されてもよい。ヒーター要素は、高温空気を発生するために必要とされる熱を提供するために使用されてもよい。このようにして、ヒーター要素は同時に二つの目的のために使用される。ヒーター要素は、毛細管内の液体を気化するために必要な熱を提供するために使用される。同時に、ヒーター要素は、高温気流を生成するために必要とされる熱を提供するために使用されてもよい。こうした実施形態は、装置の構成要素の特に効率的な使用を表す。ヒーターは、液体および空気を、加熱して揮発した液体と混合する目的のために使用される。追加的なヒーターは必要としない。
【0041】
高温空気チャネルは、ヒーター要素から半径方向外側に配設されてもよい。高温空気チャネルは、ヒーター要素から半径方向外側に、かつヒーター要素とヒーターモジュールのハウジングとの間に配設されてもよい。高温空気チャネルは、ヒーター要素の周りに同心円状に配設される環状チャネルとして提供されてもよい。高温空気チャネルは、ヒーター要素の半径方向の外表面を完全に囲むなどのように配設されてもよい。このようにして高温空気チャネルを配設することによって、ヒーター要素に対して大きい接触表面が得られる。こうした配置は、良好な熱接触および高温気流への速い熱伝達を可能にする。
【0042】
同時に、高温空気チャネルは、ハウジングのための熱遮蔽として作用する場合がある。使用時に、ヒーター要素によって生成した熱は、不可避的にハウジングに向かって進む。それ故に、ハウジングは、使用中に高温になる傾向があり、これは、装置の取り扱いには不快である場合がある。ヒーター要素とハウジングとの間に高温気流を案内することによって、高温気流によって熱が取り込まれ、使用中にハウジングが過度に高温になるのを防止する。
【0043】
高温空気チャネルがヒーターモジュール内に配設される実施形態では、ヒーターモジュールは、空気吸込み口を備えてもよい。加えて、ヒーターモジュールからの高温気流をエアロゾル形成モジュールのエアロゾル形成チャンバの中へと案内するために、さらなる開口部が必要とされる場合がある。この目的のために、接続要素は、高温空気チャネルのエアロゾル形成チャンバへの流体接続を確立するように構成されてもよい。
【0044】
接続要素は、高温空気チャネルがこれを介してエアロゾル形成チャンバへと流体接続されるピンホール入口を備えてもよい。接続要素のピンホール入口は、毛細管の出口の周りに同心円状に配設されてもよい。接続要素のピンホール入口は、最大3ミリメートルの直径、そして好ましくは約2ミリメートルの直径を有してもよい。
【0045】
毛細管の出口の周りにピンホール入口を同心円状に提供することによって、高温気流は、毛細管からの蒸気と同時に、エアロゾル形成モジュールのエアロゾル形成チャンバの中へと出現する。高温気流は、蒸気の周りにエンベロープを形成し、それによって、蒸気が過度に迅速に冷却され、毛細管の開口部の周りに凝縮または詰まるのを防止する。
【0046】
高温空気チャネルはまた、エアロゾル形成モジュール内にのみ配設されてもよい。こうした実施形態では、加熱空気は、別のヒーター要素によって、例えば、外部ヒーターによって、生成される。エアロゾル形成モジュールは、外部の加熱空気を導入するための第一の空気吸込み口を備える。次いで、高温気流は、エアロゾル形成モジュール内で毛細管の出口に向かって案内される。この目的のために、エアロゾル形成モジュールは、第一の管状要素を備えてもよい。第一の管状要素の内部体積は、エアロゾル形成チャンバを画定してもよい。第一の管状要素は、エアロゾル形成チャンバ内で中央に配設されてもよい。第一の管状要素とエアロゾル形成モジュールのハウジングとの間の環状空間は、第一の空気吸込み口から毛細管の出口に向かって高温空気を案内する高温空気チャネルを画定してもよい。高温空気チャネルの出口は、高温気流が毛細管を離れる蒸気のためにエンベロープを再度形成するように形成されてもよい。
【0047】
高温空気は、摂氏50~250度まで加熱されてもよい。高温空気は、摂氏50~180度まで加熱されてもよい。
【0048】
希釈空気チャネルは、エアロゾル発生装置のエアロゾル形成モジュール内に配設されてもよい。希釈空気チャネルは、低温の周囲空気を装置の中へと方向付け、かつ周囲空気をエアロゾルと混合するように構成される。低温気流は、希釈チャンバの中へと方向付けられてもよい。低温気流は、上流のエアロゾル形成チャンバ内で発生したエアロゾルと希釈チャンバ内で混合されてもよい。エアロゾルを周囲空気と混合することによって、エアロゾルはその体積を高める。結果としてもたらされた希釈されたエアロゾルは、エアロゾル形成モジュールの内部表面上でのエアロゾルの凝縮がない、または実質的に低減されて、エアロゾル発生装置の空気出口へと前進するように流れる。
【0049】
周囲空気は、低温の空気である場合がある。周囲空気は、エアロゾルと混合する前に調整されてもよい。周囲空気の調整は、相対湿度、温度、および濾過の調整を含んでもよい。周囲空気は、摂氏-25~80度の任意の温度へと調整されてもよい。周囲空気は、摂氏約22度の温度を有するプロセス空気であってもよい。周囲空気は、摂氏約22度の温度および約60パーセントの相対湿度を有するHEAP濾過されたプロセス空気であってもよい。
【0050】
エアロゾル形成モジュールは、低温空気吸込み口を備えてもよい。希釈空気チャネルは、低温空気吸込み口から希釈チャンバへと延びてもよい。希釈空気チャネルは、第二の管状要素とエアロゾル形成モジュールのハウジングとの間の環状空間内に形成されてもよい。第二の管状要素は、第一の管状要素と一体的に、かつ第一の管状要素延長上に形成されてもよい。
【0051】
第一の管状要素および第二の管状要素は、500~800ミリメートルの組み合わせられた全長を有してもよく、また好ましくは約700ミリメートルの長さを有してもよい。
【0052】
エアロゾル発生装置の空気吸込み口のための空気供給部は、体積制御された気流供給部として提供されてもよい。空気供給部は、加圧(合成)空気を備えてもよい。空気供給部は、湿度調整され、温度調整され、かつ(HEPA)濾過されたプロセス空気を提供するように構成されてもよい。体積および圧力制御されたプロセス空気を使用することによって、潜在的な空気逆流が回避される。
【0053】
下記に非限定的な実施例の非網羅的なリストが提供される。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【実施例
【0054】
実施例A:出口を有し、かつ液体を気化するように構成された気化要素と、気化要素の出口から延び、かつエアロゾル発生装置の出口へと蒸気を搬送するように構成される気流通路と、加熱空気を気化要素の出口に向かって方向付けるように構成された高温空気チャネルと、周囲空気を装置の中へと方向付け、かつ周囲空気を気流通路内で搬送される蒸気と混合してエアロゾルを形成するように構成された希釈空気チャネルと、を備える、エアロゾル発生装置。
【0055】
実施例B:高温空気チャネルの出口が、気化要素の出口の周りに同心円状に配設される、実施例Aによるエアロゾル発生装置。
【0056】
実施例C:気化要素が、毛細管およびヒーター要素を備え、毛細管が入口および出口を有し、かつ気化可能な液体を搬送するよう構成され、ヒーター要素が毛細管と熱的接触状態にある、実施例AまたはBによるエアロゾル発生装置。
【0057】
実施例D:相互に接続されたヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールを備える、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0058】
実施例E:ヒーターモジュールおよびエアロゾル形成モジュールが、接続要素によって接続される、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0059】
実施例F:エアロゾル形成モジュールが、エアロゾル形成チャンバおよび希釈チャンバを備える、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0060】
実施例G:エアロゾル形成チャンバが、エアロゾル形成モジュールの上流端に隣接して配設され、かつ希釈チャンバが、エアロゾル形成チャンバから下流に配設される、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0061】
実施例H:高温空気チャネルからの加熱空気がエアロゾル形成チャンバの中へと導入され、かつ希釈空気チャネルからの周囲空気が希釈チャンバの中へと導入される、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0062】
実施例I:高温空気チャネルが、ヒーター要素と熱的接触状態で配設される、実施例C~Hのいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0063】
実施例J:ヒーター要素が、中央に配設された毛細管の周りに配設され、かつ高温空気チャネルが、ヒーター要素から半径方向外側に配設される、実施例Iによるエアロゾル発生装置。
【0064】
実施例K:接続要素が、高温空気チャネルがこれを介してエアロゾル形成チャンバへと流体連通されるピンホール入口を備える、実施例IおよびJのいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0065】
実施例L:接続要素のピンホール入口が、毛細管の出口の周りに同心円状に配設される、実施例I~Kのいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0066】
実施例M:高温空気チャネルが、エアロゾル形成モジュール内に配設され、かつ加熱空気が外部ヒーターによって生成される、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0067】
実施例N:エアロゾル形成モジュールが、中央に配設された管を備え、その管の内部体積がエアロゾル形成チャンバを画定する、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0068】
実施例O:エアロゾル形成モジュール内の空気チャネルが、管の外表面とハウジングの内表面との間に画定される、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0069】
実施例P:毛細管が、毛細管エアロゾル発生装置内で中央に配設され、かつ貯蔵部から気化可能な液体を受容するように配設される、実施例C~Oのいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0070】
実施例Q:ポンプが、気化可能な液体を毛細管に送達するために使用される、実施例C~Pのいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0071】
実施例R: ヒーター要素が、二つの半円筒状ヒーターセグメントを備え、その各々が二つのさらなるヒーターセグメントを備える、実施例C~Qのいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0072】
実施例S:ヒーター要素の温度をモニターするための熱電素子をさらに備える、実施例C~Rのいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
【0073】
一つの実施形態に関して記述される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。
【0074】
例証としてのみであるが、添付図面を参照しながら本発明をさらに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0075】
図1図1は、本発明による毛細管エアロゾル発生装置を示す。
図2図2は、修正された毛細管エアロゾル発生装置を示す。
図3図3は、図2の装置における気流管理を概略的に例証する。
図4図4は、図2の毛細管エアロゾル発生装置の修正を示す。
【発明を実施するための形態】
【0076】
図1は、本発明による毛細管エアロゾル発生装置10の第一の実施形態を図示する。毛細管エアロゾル発生装置10は、ヒーターモジュール12およびエアロゾル形成モジュール14を備え、これらはフロントキャップ16の形態の接続要素を使用して相互に接続される。
【0077】
ヒーターモジュール12は、概して円筒状のハウジング20、ヒーター要素22、および毛細管24を含む。毛細管24は、ヒーターモジュール12内の中央に提供され、またヒーター要素22によって包囲され、かつヒーター要素22と熱的接触状態にある。ヒーター要素22は、二つの半円筒状ヒーターセグメント22a、22bを備え、各セグメントは二つのさらなるヒーターセグメントを備える。
【0078】
毛細管24は、液体貯蔵部(図示せず)と流体連通している。図1では、毛細管24は、管26を介して液体貯蔵部からエアロゾル化可能な液体を受容する。液体を毛細管24の中へと送り出すために、蠕動ポンプ(図示せず)を使用してもよい。エアロゾル化可能な液体は、毛細管24を通して送り出され、またヒーター要素22から提供される熱エネルギーによって加熱される。加熱に伴い、エアロゾル化可能な液体は、過飽和蒸気または高温エアロゾルへと形成される。
【0079】
ヒーターモジュール12はまた、ヒーター要素22によって生成される温度をモニターするために、一つ以上の熱電対(図示せず)も含んでもよい。測定された温度は、ヒーター要素22へと提供されるエネルギーを制御するための、フィードバックとして使用されてもよい。
【0080】
ヒーターモジュール12は、フロントキャップ16によってエアロゾル形成モジュール14へと接続される。フロントキャップ16は、いずれの端にもねじ切り30、32を有する概して管状要素である。上流端におけるねじ切り30は、フロントキャップ16をヒーターモジュール12に接続するために使用される。下流端におけるねじ切り32は、フロントキャップ16をエアロゾル形成モジュール14へと接続するために使用される。フロントキャップ16は、毛細管24がそれを通して延びる中央開口部18を有する。毛細管エアロゾル発生装置10が完全に組み立てられた時、毛細管24の出口28は、気化した液体がエアロゾル形成モジュール14のエアロゾル形成チャンバ42の中へと排出されるように位置する。
【0081】
毛細管エアロゾル発生装置10のエアロゾル形成モジュール14は、空気吸込み口44、46、第一の管状要素48aおよび第二の管状要素48bを有するハウジング40を含む。図1の実施形態では、第一の管状要素48aおよび第二の管状要素48bは一体的に形成される。
【0082】
エアロゾル形成モジュール14は、高温空気を導入するための第一の空気吸込み口44を備える。高温空気は、外部ヒーター(図示せず)を使用して作り出される。高温気流は、エアロゾル形成モジュール14の高温空気吸込み口44から環状の高温空気チャネル50を介して、毛細管24の出口28に向かって案内される。高温空気チャネル50は、第一の管状要素48aとエアロゾル形成モジュール14のハウジング40との間の環状空間内に形成される。高温空気チャネル50の出口は、毛細管24の出口28の周りに同心円状に配設される。このようにして、高温空気チャネル50から排出される高温気流は、毛細管24を離れる過飽和蒸気のためのエンベロープを形成する。
【0083】
第一の管状要素48aの内部体積は、過飽和蒸気および高温気流がその中へと排出されるエアロゾル形成チャンバ42を画定する。
【0084】
エアロゾル形成モジュール14は、低温の周囲空気を導入するための第二の空気吸込み口46を備える。低温気流は、エアロゾル形成モジュールの低温空気吸込み口46から希釈空気チャネル52を介して希釈チャンバ43に向かって案内される。希釈空気チャネル52は、第二の管状要素48bとエアロゾル形成モジュール14のハウジング40との間の環状空間内に形成される。希釈チャンバ43では、低温気流は、エアロゾル形成チャンバ42内で形成されたエアロゾルと混合される。結果として生じる希釈エアロゾルは、毛細管エアロゾル発生装置10のエアロゾル出口54へと前進して流れる。
【0085】
図2は、本発明による毛細管エアロゾル発生装置10のさらなる実施形態を示す。毛細管エアロゾル発生装置10は、ヒーターモジュール12およびエアロゾル形成モジュール14を備え、これらはフロントキャップ16を使用して相互に接続される。
【0086】
この実施形態では、エアロゾル形成モジュール14は、第一の実施形態の低温空気吸込み口46に対応する一つの空気吸込み口46のみを備える。低温の周囲空気は、希釈空気チャネル52を介して希釈チャンバ43の中へと案内されて、その中でエアロゾルと混合される。
【0087】
この実施形態では、環状高温空気チャネル50は、ヒーターモジュール12内に含まれ、またヒーター要素22とヒーターモジュール12のハウジング20との間の環状空間内に形成される。ヒーターモジュール12は、空気吸込み口56を備える。この空気吸込み口56を介して導入される空気は、高温空気チャネル50に沿って案内される。高温空気チャネル50は、高温空気チャネル50内に案内された空気がヒーター要素22からの熱エネルギーによって加熱されるように、ヒーター要素22と熱的接触状態にある。
【0088】
また、この実施形態では、ヒーターモジュール12およびエアロゾル形成モジュール14は、ねじ切りされたフロントキャップ16を介して接続される。フロントキャップ16は、図1を用いて記述されたフロントキャップ16と実質的に同じ形態を有する。しかしながら、図2のフロントキャップ16は、追加的に、高温空気チャネル50とエアロゾル形成モジュール14のエアロゾル形成チャンバ42とを流体接続するように構成される。この目的のために、フロントキャップ16の中央開口部18は、毛細管24の外径より大きい内径を有する。高温空気チャネル50からの高温気流は、毛細管24と同心円状に、フロントキャップ16の開口部18を通過する。
【0089】
この実施形態での空気管理を図3で概略的に図示する。毛細管24は、ヒーターモジュール12から開口部18を通して、エアロゾル形成モジュール14のエアロゾル形成チャンバ42の中へと延びる。過飽和蒸気は、毛細管24の出口端28からエアロゾル形成チャンバ42の中へと排出される。同時に、高温空気チャネル50からの高温気流は、毛細管24とフロントキャップ16の壁18aとの間の環状スリットを通して案内され、そしてまたエアロゾル形成モジュール14のエアロゾルチャンバ42の中へと排出される。高温気流は、早すぎる凝縮を防止するように過飽和液体のためのエンベロープを形成する。毛細管24の外径は約1ミリメートルとなる。フロントキャップ16内の開口部18の内径は、約2ミリメートルとなる。
【0090】
図4は、図2に図示した実施形態の修正を示す。
【0091】
この場合も、高温空気チャネル56は、ヒーターモジュール12内に備えられ、また高温気流は図3で例証されるように管理される。この実施形態では、希釈空気チャネル52は、二つの出口58、60を有する。第一の出口58は、図2を用いて記述されるように出口に対応し、また低温気流をエアロゾル形成モジュール14の希釈チャンバ43の中へと排出する。追加的な低温空気出口60は、毛細管24の出口端28の近くに形成される。この出口60は、毛細管24の出口28と同心円状に、かつ開口部18とも同心円状に形成される。エアロゾル形成チャンバ42内に低温の空気を混ぜることによって、望ましい形の結果として得られるエアロゾルが得られる場合がある。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】