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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】輸送装置
(51)【国際特許分類】
   B62B 7/08 20060101AFI20231121BHJP
【FI】
B62B7/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023529960
(86)(22)【出願日】2022-02-08
(85)【翻訳文提出日】2023-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2022053019
(87)【国際公開番号】W WO2022167687
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】202110171105.3
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ジレン
【テーマコード(参考)】
3D051
【Fターム(参考)】
3D051AA02
3D051AA11
3D051AA23
3D051BA03
3D051BB04
3D051BB38
3D051CA05
3D051CA06
3D051DD04
3D051DD12
(57)【要約】
【課題】背もたれが折り畳みに影響を与えることを防止可能な輸送装置の提供。
【解決手段】輸送装置3は、ハンドル30と後脚34と前脚36とシート38と固定部材32と第1のシート連結部材40と第2のシート連結部材42を含む。前脚36は後脚34に枢動可能に接続されている。シート38は前脚36に枢動可能に接続されている。固定部材32はシート38の後側382に配置されハンドル30の端部に接続される。第1のシート連結部材40はシート38および固定部材32に枢動可能に接続されている。第2のシート連結部42)はシート38および後脚34に枢動可能に接続されている。ハンドル30、後脚34および前脚36が互いに折り畳まれると、固定部材32と後脚34はそれぞれ第1のシート連結部材40と第2のシート連結部材42によってシート38の後側382を地面と反対の方向に向かって回転させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドル(30)と、
後脚(34)と、
前記後脚(34)に枢動可能に接続された前脚(36)と、
前記前脚(36)に枢動可能に接続されたシート(38)と、
前記シート(38)の後側(382)に配置され、前記ハンドル(30)の端部に接続された固定部材(32)と、
前記シート(38)および前記固定部材(32)に枢動可能に接続された第1のシート連結部材(40)と、
前記シート(38)および前記後脚(34)に枢動可能に接続された第2のシート連結部材(42)と、を備え、
前記ハンドル(30)、前記後脚(34)および前記前脚(36)が互いに折り畳まれると、前記固定部材(32)および前記後脚(34)が、それぞれ前記第1のシート連結部材(40)および前記第2のシート連結部材(42)により、前記シート(38)の前記後側(382)を地面と反対方向に回転するように駆動し、
前記ハンドル(30)、前記後脚(34)および前記前脚(36)が互いに対して展開されると、前記固定部材(32)および前記後脚(34)が、それぞれ前記第1のシート連結部材(40)および前記第2のシート連結部材(42)により、前記シート(38)の後側(382)を地面に向かって位置決めするように駆動する、輸送装置(3)。
【請求項2】
前記シート(38)が折り畳まれた後、前記シート(38)の前側(380)が前記シート(38)の後側(382)よりも低くなる、請求項1に記載の輸送装置(3)。
【請求項3】
前記シート(38)の前側(380)に枢動可能に接続された下側レッグレスト(44)をさらに備える、請求項2に記載の輸送装置(3)。
【請求項4】
前記ハンドル(30)に枢動可能に接続された手すり(46)をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の輸送装置(3)。
【請求項5】
第1の手すり連結部材(48)および第2の手すり連結部材(50)をさらに備え、前記第1の手すり連結部材(48)は、前記手すり(46)および前記第2の手すり連結部材(50)に枢動可能に接続され、前記第2の手すり連結部材(50)は前記後脚(34)に固定され、前記ハンドル(30)、前記後脚(34)、および前記前脚(36)が相互に折り畳まれたり展開されたりするとき、前記後脚(34)は、前記第1の手すり連結部材(48)および前記第2の手すり連結部材(50)によって、前記手すり(46)を折り畳んだり展開したりするように駆動する、請求項4に記載の輸送装置(3)。
【請求項6】
第1の手すり連結部材(48)をさらに備え、前記第1の手すり連結部材(48)は、前記手すり(46)および前記後脚(34)に枢動可能に接続され、前記ハンドル(30)、前記後脚(34)、および前記前脚(36)が互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、前記後脚(34)は、前記第1の手すり連結部材(48)により、前記手すり(46)を折り畳んだり展開したりするように駆動する、請求項4に記載の輸送装置(3)。
【請求項7】
背もたれ(56)および背もたれ回転ベース(58)をさらに備え、前記背もたれ(56)が前記背もたれ回転ベース(58)に枢動可能に接続されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の輸送装置(3)。
【請求項8】
第1の背もたれ連結部材(60)および第2の背もたれ連結部材(62)をさらに備え、前記第1の背もたれ連結部材(60)が前記背もたれ回転ベース(58)および前記ハンドル(30)に枢動可能に接続されており、前記第2の背もたれ連結部材(62)が、前記固定部材(32)、前記シート(38)および前記背もたれ回転ベース(58)に枢動可能に接続されており、前記ハンドル(30)、前記後脚(34)、および前記前脚(36)が互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、前記ハンドル(30)は、前記第1の背もたれ連結部材(60)および前記第2の背もたれ連結部材(62)により、前記背もたれ(56)を折り畳みまたは展開させるように駆動する、請求項7に記載の輸送装置(3)。
【請求項9】
ハンドル(30)と、
後脚(34)と、
前記後脚(34)に枢動可能に接続された前脚(36)と、
前記ハンドル(30)、前記後脚(34)および前記前脚(36)に枢動可能に接続されたシート(38)と、を備え、
前記ハンドル(30)、前記後脚(34)および前記前脚(36)は、前記シート(38)が折り畳まれまたは展開されるために、互いに対して折り畳まれまたは展開され、前記シート(38)が折り畳まれた後は、前記シート(38)の前記前側(380)が、前記シート(38)の前記後側(382)よりも低くなる、輸送装置(3)。
【請求項10】
前記シート(38)の前記後側(382)に配置され、前記ハンドル(30)の端部に接続された固定部材(32)と、
前記シート(38)が前記ハンドル(30)に枢動可能に接続されるように、前記シート(38)および前記固定部材(32)に枢動可能に接続された第1のシート連結部材(40)と、
前記シート(38)が前記後脚(34)に枢動可能に接続されるように、前記シート(38)および前記後脚(34)に枢動可能に接続された第2のシート連結部材(42)と、をさらに備え、
前記ハンドル(30)、前記後脚(34)および前記前脚(36)が互いに折り畳まれると、前記固定部材(32)および前記後脚(34)が、それぞれ前記第1のシート連結部材(40)および前記第2のシート連結部材(42)により、前記シート(38)の前記後側(382)を地面と反対方向に回転するように駆動し、
前記ハンドル(30)、前記後脚(34)および前記前脚(36)が互いに対して展開されると、前記固定部材(32)および前記後脚(34)が、それぞれ前記第1のシート連結部材(40)および前記第2のシート連結部材(42)により、前記シート(38)の後側(382)を地面に向かって位置決めするように駆動する、請求項9に記載の輸送装置(3)。
【請求項11】
前記シート(38)の前側(380)に枢動可能に接続された下側レッグレスト(44)をさらに備える、請求項9または10に記載の輸送装置(3)。
【請求項12】
前記ハンドル(30)に枢動可能に接続された手すり(46)をさらに備える、請求項9から11のいずれか1項に記載の輸送装置(3)。
【請求項13】
第1の手すり連結部材(48)および第2の手すり連結部材(50)をさらに備え、前記第1の手すり連結部材(48)は、前記手すり(46)および前記第2の手すり連結部材(50)に枢動可能に接続され、前記第2の手すり連結部材(50)は前記後脚(34)に固定され、前記ハンドル(30)、前記後脚(34)、および前記前脚(36)が相互に折り畳まれたり展開されたりするとき、前記後脚(34)は、前記第1の手すり連結部材(48)および前記第2の手すり連結部材(50)によって、前記手すり(46)を折り畳んだり展開したりするように駆動する、請求項12に記載の輸送装置(3)。
【請求項14】
第1の手すり連結部材(48)をさらに備え、前記第1の手すり連結部材(48)が前記手すり(46)および前記後脚(34)に枢動可能に接続され、前記ハンドル(30)、前記後脚(34)、および前記前脚(36)が相互に折り畳まれたり展開されたりするとき、前記後脚(34)は、前記第1の手すり連結部材(48)により、前記手すり(46)を折り畳んだり展開したりするように駆動する、請求項12に記載の輸送装置(3)。
【請求項15】
背もたれ(56)および背もたれ回転ベース(58)をさらに備え、前記背もたれ(56)が前記背もたれ回転ベース(58)に枢動可能に接続されている、請求項9から14のいずれか1項に記載の輸送装置(3)。
【請求項16】
第1の背もたれ連結部材(60)および第2の背もたれ連結部材(62)をさらに備え、前記第1の背もたれ連結部材(60)が前記背もたれ回転ベース(58)および前記ハンドル(30)に枢動可能に接続されており、前記第2の背もたれ連結部材(62)が、前記固定部材(32)、前記シート(38)および前記背もたれ回転ベース(58)に枢動可能に接続されており、前記ハンドル(30)、前記後脚(34)、および前記前脚(36)が互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、前記ハンドル(30)は、前記第1の背もたれ連結部材(60)および前記第2の背もたれ連結部材(62)により、前記背もたれ(56)を折り畳みまたは展開させるように駆動する、請求項15に記載の輸送装置(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は輸送装置(transportation device)に関し、特に、背もたれが輸送装置の折り畳みに影響を与えることを防止することができる輸送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーカーは、買い物に行くときに、親が赤ちゃんや子供を乗せるための道具である。現在、保管や持ち運びを容易にするための、さまざまな折り畳み式ベビーカーが知られている。図1および図2を参照すると、図1は従来技術のベビーカー1の側面図であり、図2は、図1に示したベビーカー1を折り畳んだ状態の側面図である。図1および図2に示すように、ベビーカー1は、ハンドル10と、後脚12と、前脚14と、シート16と、手すり18と、背もたれ20とを備えている。ハンドル10、後脚12および前脚14は、シート16、手すり18および背もたれ20を駆動して折り畳みまたは展開させるために、互いに対して折り畳みまたは展開することができる。図2に示すように、ハンドル10、後脚12および前脚14が互いに折り畳まれると、シート16および手すり18は両方とも上方に回転し、背もたれ20は下方に回転する。背もたれ20が長すぎると、ベビーカー1を折り畳んだ際に背もたれ20が地面に接触してしまう。背もたれ20は、ベビーカー1の折り畳みに影響を与えるだけでなく汚れやすいため、背もたれ20の長さは制限される。さらに、シート16および手すり18が上方に回転するため、折り畳み時のベビーカー1の長さが長くなってしまう。したがって、ベビーカー1の保管や持ち運びには有益ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記課題を解決し、背もたれが輸送装置の折り畳みに影響を与えることを防止することができる輸送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これは、独立請求項に記載の輸送装置によって達成される。従属請求項は、対応するさらなる開発および改良に関するものである。
【0005】
以下の詳細な説明からより明らかになるように、特許請求の範囲に記載された輸送装置は、ハンドル、後脚、前脚、シート、固定部材、第1のシート連結部材、および第2のシート連結部材を含む。前脚は後脚に枢動可能(pivotally)に接続されている。シートは前脚に枢動可能に接続されている。固定部材は、シートの後部に配置され、ハンドルの端部に接続される。第1のシート連結部材は、シートおよび固定部材に枢動可能に接続される。第2のシート連結部材は、シートおよび後脚に枢動可能に接続される。ハンドル、後脚および前脚が互いに折り畳まれると、固定部材および後脚は、それぞれ、第1のシート連結部材および第2のシート連結部材によって、シートの後側を地面と反対の方向に向かって回転駆動する。ハンドル、後脚および前脚が互いに展開されると、固定部材および後脚は、それぞれ、第1のシート連結部材および第2のシート連結部材によって、シートの後側を地面に向かって位置するように駆動する。
【0006】
好ましくは、シートを折り畳んだ後、シートの前側がシートの後側よりも低くなる。
【0007】
好ましくは、輸送装置は、シートの前側に枢動可能に接続された下側レッグレストをさらに含む。
【0008】
好ましくは、輸送装置は、ハンドルに枢動可能に接続された手すりをさらに含む。
【0009】
好ましくは、輸送装置は、第1の手すり連結部材と第2の手すり連結部材とをさらに備える。第1の手すり連結部材は、手すりおよび第2の手すり連結部材に枢動可能に接続されている。第2の手すり連結部材は後脚に固定されている。ハンドル、後脚および前脚が、互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、後脚は、第1の手すり連結部材および第2の手すり連結部材によって、手すりを折り畳んだり展開させたりするように駆動する。
【0010】
好ましくは、輸送装置は、第1の手すり連結部材をさらに備える。第1の手すり連結部材は、手すりおよび後脚に枢動可能に接続されている。ハンドル、後脚および前脚が、互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、後脚は、第1の手すり連結部材によって、手すりを折り畳んだり展開させたりするように駆動する。
【0011】
好ましくは、輸送装置は、背もたれと背もたれ回転ベースとをさらに含む。背もたれは、背もたれ回転ベースに枢動可能に接続されている。
【0012】
好ましくは、輸送装置は、第1の背もたれ連結部材と第2の背もたれ連結部材とをさらに含む。第1の背もたれ連結部材は、背もたれ回転ベースおよびハンドルに枢動可能に接続される。第2の背もたれ連結部材は、固定部材、シートおよび背もたれ回転ベースに枢動可能に接続されている。ハンドル、後脚および前脚が、互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、ハンドルは、第1の背もたれ連結部材および第2の背もたれ連結部材によって、背もたれを折り畳んだり展開させたりするように駆動する。
【0013】
以下の詳細な説明からより明らかになるように、特許請求の範囲に記載された輸送装置は、ハンドル、後脚、前脚、およびシートを含む。前脚は後脚に枢動可能に接続されている。シートは、ハンドル、後脚、および前脚に枢動可能に接続されている。ハンドル、後脚および前脚は、シートを折り畳みまたは展開するように駆動するために、互いに折り畳みまたは展開される。シートを折り畳んだ後は、シートの前側がシートの後側よりも低くなる。
【0014】
好ましくは、輸送装置は、固定部材と、第1のシート連結部材と、第2のシート連結部材とをさらに備える。固定部材は、シートの後部に配置され、ハンドルの端部に接続される。第1のシート連結部材は、シートがハンドルに枢動可能に接続されるように、シートおよび固定部材に枢動可能に接続される。第2のシート連結部材は、シートが後脚に枢動可能に接続されるように、シートおよび後脚に枢動可能に接続される。ハンドル、後脚および前脚が互いに折り畳まれると、固定部材および後脚は、それぞれ、第1のシート連結部材および第2のシート連結部材によって、シートの後側を地面と反対の方向に回転駆動する。ハンドル、後脚および前脚が互いに展開されると、固定部材および後脚は、それぞれ、第1のシート連結部材および第2のシート連結部材によって、シートの後側を地面に向かって位置するように駆動する。
【0015】
好ましくは、輸送装置は、シートの前側に枢動可能に接続された下側レッグレストをさらに含む。
【0016】
好ましくは、輸送装置は、ハンドルに枢動可能に接続された手すりをさらに含む。
【0017】
好ましくは、輸送装置は、第1の手すり連結部材と第2の手すり連結部材をさらに備える。第1の手すり連結部材は、手すりおよび第2の手すり連結部材に枢動可能に接続されている。第2の手すり連結部材は後脚に固定されている。ハンドル、後脚および前脚が、互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、後脚は、第1の手すり連結部材および第2の手すり連結部材によって、手すりを折り畳んだり展開させたりするように駆動する。
【0018】
好ましくは、輸送装置は、第1の手すり連結部材をさらに備える。第1の手すり連結部材は、手すりおよび後脚に枢動可能に接続されている。ハンドル、後脚および前脚が、互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、後脚は、第1の手すり連結部材によって、手すりを折り畳んだり展開させたりするように駆動する。
【0019】
好ましくは、輸送装置は、背もたれと背もたれ回転ベースとをさらに含む。背もたれは、背もたれ回転ベースに枢動可能に接続されている。
【0020】
好ましくは、輸送装置は、第1の背もたれ連結部材と第2の背もたれ連結部材をさらに含む。第1の背もたれ連結部材は、背もたれ回転ベースおよびハンドルに枢動可能に接続されている。第2の背もたれ連結部材は、固定部材、シートおよび背もたれ回転ベースに枢動可能に接続されている。ハンドル、後脚および前脚が、互いに折り畳まれたり展開されたりするとき、ハンドルは、第1の背もたれ連結部材および第2の背もたれ連結部材によって、背もたれを折り畳んだり展開させたりするように駆動する。
【0021】
本発明に係る輸送装置が折り畳まれているとき、本発明は、第1のシート連結部材と第2のシート連結部材を利用して、シートの後側を地面と反対の方向に回転駆動し、シートの前側がシートの後側よりも低くなる。一般的には、シートの後側が、シートと背もたれの境目となる。したがって、本発明に係る輸送装置が折り畳まれた後は、シートと背もたれの間の境目は最も上の位置に移動し、輸送装置が折り畳まれた後に背もたれが地面に接触しないようにする。したがって、実際の要求に応じて、背もたれの長さを長くすることができる。さらに、本発明に係る輸送装置が折り畳まれた後は、シートおよび手すりは両方とも下方に回転して、折り畳まれた輸送装置の高さが低くなる。したがって、輸送装置の保管や持ち運びに有利である。
【0022】
以下では、添付の図面を参照しながら、実施態様の例により、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、従来技術のベビーカーを示す側面図である。
図2図2は、図1に示すベビーカーが折り畳まれた状態の側面図である。
図3図3は、本発明の一実施形態における輸送装置を示す斜視図である。
図4図4は、図3に示す搬送装置を示す側面図である。
図5図5は、図3に示す搬送装置を半分に折り畳んだ状態を示す斜視図である。
図6図6は、図5に示す搬送装置の側面図である。
図7図7は、図6に示す搬送装置を折り畳んだ状態を示す斜視図である。
図8図8は、図7に示す搬送装置の側面図である。
図9図9は、本発明の他の実施形態における輸送装置を示す斜視図である。
図10図10は、図9に示す搬送装置の、ハンドル、後脚および前脚を除いた状態を示す斜視図である。
図11図11は、図10に示す搬送装置を別の角度から見た斜視図である。
図12図12は、図11に示す搬送装置を別の角度から見た斜視図である。
図13図13は、図9に示す搬送装置の側面図である。
図14図14は、図13に示す搬送装置を半分に折り畳んだ状態を示す側面図である。
図15図15は、図13に示す輸送装置を折り畳んだ状態を示す斜視図である。
図16図16は、図15に示す輸送装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図3から図8を参照すると、図3は、本発明の一実施形態による輸送装置3を示す斜視図であり、図4は、図3に示す搬送装置3の側面図であり、図5は、図3に示す搬送装置3を半分に折り畳んだ状態を示す斜視図であり、図6は、図5に示す搬送装置3の側面図であり、図7は、図3に示す搬送装置3を折り畳んだ状態を示す斜視図であり、そして、図8は、図7に示す搬送装置3を示す側面図である。
【0025】
図3から図8に示すように、本発明の輸送装置3は、ハンドル30、固定部材32、後脚34、前脚36、シート38、第1のシート連結部材40、第2のシート連結部材42、下側レッグレスト44、手すり46、第1の手すり連結部材48、および第2の手すり連結部材50を備えている。輸送装置3は、ベビーカーまたは輸送に使用される他の装置であってもよい。なお、本発明の輸送装置3の構造は実質的に対称的であり、以下では一方向からみた構造について、本発明の技術的特徴を説明する。
【0026】
図3から図8を参照すると、この実施形態では、ハンドル30は、上側ハンドル300、第1の下側ハンドル302、および第2の下側ハンドル304を含むことができる。第1の下側ハンドル302および第2の下側ハンドル304は、上側ハンドル300、第1の下側ハンドル302および第2の下側ハンドル304が互いに対して回転して折り畳んだり展開したりできるように、上側ハンドル300に枢動可能に接続されている。輸送装置3は、折り畳み操作部材52およびロック機構54をさらに備えてもよい。折り畳み操作部材52は、上側ハンドル300に配置されてもよい。ユーザは、折り畳み操作部材52を操作することにより、輸送装置3を折り畳むことができる。ロック機構54は、上側ハンドル300と第2の下側ハンドル304との間の枢動ジョイントに配置されてもよく、ロック機構54は、上側ハンドル300と第2の下側ハンドル304をロックまたはロック解除するために使用される。
【0027】
図3および図4に示すように、固定部材32は、シート38の後側382に配置され、ハンドル30の第2の下側ハンドル304の端部に接続される。この実施形態では、後脚34は接続部材340を含むことができる。ハンドル30の前脚36および第1の下側ハンドル302は、後脚34の接続部材340の反対側に枢動可能に接続されており、後脚34に対して折り畳んだり展開したりできるように、ハンドル30の前脚36および第1の下側ハンドル302が共に回転できるようになっている。シート38は前脚36に枢動可能に接続されている。第1のシート連結部材40の両端は、シート38および固定部材32に枢動可能に接続されている。第2のシート連結部材42の両端は、シート38および後脚34に枢動可能に接続されている。この実施形態では、第1のシート連結部材40および第2のシート連結部材42は鉄板であってもよいが、これに限定されない。
【0028】
図3、5、および7に示すように、シート38は前側380と後側382を有する。下側レッグレスト44は、下側レッグレスト44がシート38に対して回転して、下側レッグレスト44とシート38との間の角度を調整できるように、シート38の前側380に枢動可能に接続されている。さらに、輸送装置3は、背もたれ56(図8に示すように)をさらに含んでもよい。一般に、背もたれ56は、シート38の後側382に配置される。したがって、シート38の後側382は、シート38と背もたれ56との間の境目である。この実施形態では、手すり46は、ピボット460によってハンドル30の第1の下側ハンドル302に枢動可能に接続され得、手すり46は、ハンドル30の第1の下側ハンドル302に対して回転して、手すり46と第1の下側ハンドル302との間の角度を調整することができる。第2の手すり連結部材50は、後脚34の接続部材340に固定されている。第1の手すり連結部材48の一端はピボット462により手すり46に枢動可能に接続され、第1の手すり連結部材48の他端は第2の手すり連結部材50に枢動可能に連結される。本実施形態において、第1の手すり連結部材48および第2の手すり連結部材50は鉄板であってもよいが、これに限定されない。
【0029】
図3から図8に示すように、ハンドル30、後脚34、および前脚36は、シート38および手すり46を折り畳みまたは展開させるために、互いに対して折り畳みまたは展開することができる。さらに説明すると、ハンドル30、後脚34および前脚36が互いに折り畳まれると、固定部材32および後脚34は、それぞれ第1のシート連結部材40および第2のシート連結部材42によって、シート38を折り畳みまたは展開するように駆動する。図7および図8に示されるように、ハンドル30、後脚34、および前脚36が互いに対して折り畳まれると、固定部材32および後脚34は、それぞれ第1のシート連結部材40および第2のシート連結部材によって、シート38の後面382を地面とは反対の方向(すなわち、矢印A1の方向)に向かって回転させる。したがって、シート38が折り畳まれた後、シート38は、シート38の前側380がシート38の後側382よりも低くなるように、矢印A1の方向に下向きに回転する。上述したように、シート38の後側382は、シート38と背もたれ56との境目である。したがって、換言すれば、シート38を折り畳んだ後は、シート38と背もたれ56との境目が最上部位置に移動し、輸送装置3を折り畳んだ後は、背もたれ56が地面に接触することはない。したがって、背もたれ56の長さは、実際の要求に応じて増大し得る。さらに、ハンドル30、後脚34および前脚36が互いに対して展開されると、固定部材32および後脚34は、それぞれ第1のシート連結部材40および第2のシート連結部材42によって、シート38の後面382を地面に向かって(すなわち、矢印A2の方向に)位置決めされるように駆動する。
【0030】
図3から図8に示すように、ハンドル30、後脚34および前脚36が相互に折り畳まれたり展開されたりするとき、後脚34もまた、第1の手すり連結部材48および第2の手すり連結部材50によって、手すり46を折り畳んだり展開したりするように駆動する。図7および図8に示すように、輸送装置3を折り畳んだ後、シート38が矢印A1方向に下方に回転し、手すり46が矢印A2方向に下方に回転して、折り畳まれた輸送装置3の高さを低くする。したがって、輸送装置3の保管や持ち運びに有利である。
【0031】
なお、他の実施形態では、輸送装置3は、第2の手すり連結部材50を備えず、第1の手すり連結部材48のみを備えていてもよい。すなわち、第2の手すり連結部材50を省略してもよい。輸送装置3が第1の手すり連結部材48のみを備える場合には、第1の手すり連結部材48の両端が、手すり46および後脚34に枢動可能に接続されてもよい。したがって、ハンドル30、後脚34および前脚36が互いに対して折り畳まれたり展開されたりするとき、後脚34は、第1の手すり連結部材48によって手すり46を駆動して、折り畳まれたり展開されたりすることになる。
【0032】
図9から図16を参照すると、図9は、本発明の他の実施形態による輸送装置3を示す斜視図であり、図10は、図9に示す搬送装置3の、ハンドル30、後脚34および前脚36を除いた状態を示す斜視図であり、図11は、図9に示す搬送装置3を別の角度から見た斜視図であり、図12は、図9に示す搬送装置3を別の角度から見た斜視図であり、図13は、図9に示す搬送装置3の側面図であり、図14は、図13に示す搬送装置3を半分に折り畳んだ状態を示す側面図であり、図15は、図13に示す搬送装置3が折り畳まれた状態を示す側面図であり、そして、図16は、図15に示す搬送装置3を示す斜視図である。
【0033】
図9から図16に示すように、輸送装置3は、背もたれ回転ベース58と、第1の背もたれ連結部材60と、第2の背もたれ連結部材62とをさらに含んでもよい。背もたれ56は、背もたれ56と背もたれ回転ベース58との間の角度を調整するために、背もたれ56が背もたれ回転ベース58に対して回転できるように、背もたれ回転ベース58に枢動可能に接続されている。図11および図13に示すように、第1の背もたれ連結部材60の両端は、背もたれ回転ベース58およびハンドル30の第2の下側ハンドル304に枢動可能に接続されている。第2の背もたれ連結部材62は、固定部材32、シート38、および背もたれ回転ベース58に、枢動可能に接続されている。図11および図13に示すように、第2の背もたれ連結部材62の下端は、固定部材32に枢動可能に接続されている。図12および図13に示すように、第2の背もたれ連結部材62の上端前側は、シート38に枢動可能に接続され、第2の背もたれ連結部材62の中間部は、背もたれ回転ベース58に枢動可能に接続されている。したがって、ハンドル30、後脚34、および前脚36が互いに対して折り畳まれたり展開されたりするとき、ハンドル30は、第1の背もたれ連結部材60および第2の背もたれ連結部材62によって、背もたれ56を折り畳んだり展開したりするように駆動する。なお、図13から図15は、背もたれ56が直立状態にあるときの折り畳みプロセスを示している。背もたれ56が横たわった状態にあるとき、背もたれ56は、折り畳みプロセス中に後脚34を押して、背もたれ56が直立位置に押されることになる。この実施形態では、第1の背もたれ連結部材60および第2の背もたれ連結部材62は鉄板であってもよいが、これに限定されない。
【0034】
上述したように、本発明の輸送装置が折り畳まれるとき、本発明は、第1のシート連結部材および第2のシート連結部材を利用して、シートの前側がシートの後側よりも低くなるように、シートの後側を地面と反対の方向に向かって回転駆動する。一般的には、シートの後ろ側が、シートと背もたれの境目となる。したがって、本発明の輸送装置が折り畳まれた後は、シートと背もたれの間の境目は最も上の位置に移動し、輸送装置が折り畳まれた後に背もたれが地面に接触しないようにする。したがって、実際の要求に応じて、背もたれの長さを長くすることができる。さらに、本発明の輸送装置が折り畳まれた後は、シートおよび手すりは両方とも下方に回転して、折り畳まれた輸送装置の高さが低くなる。したがって、輸送装置の保管や持ち運びに有利である。
【0035】
上記は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲は上記の説明に限定されない。本明細書等によって開示された技術的範囲内のあらゆる変更または置換は、本発明の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】