(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】液体ポンプ
(51)【国際特許分類】
F04B 9/14 20060101AFI20231121BHJP
B65D 47/34 20060101ALI20231121BHJP
B05B 11/00 20230101ALN20231121BHJP
B05B 11/10 20230101ALN20231121BHJP
【FI】
F04B9/14 B
B65D47/34 110
B65D47/34 BRH
B05B11/00 101G
B05B11/10 101G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530657
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(85)【翻訳文提出日】2023-05-18
(86)【国際出願番号】 CN2021075514
(87)【国際公開番号】W WO2022156007
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】202110088197.9
(32)【優先日】2021-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523185637
【氏名又は名称】藤興工業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】胡命基
【テーマコード(参考)】
3E084
3H075
【Fターム(参考)】
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC03
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084LD22
3E084LD25
3H075AA01
3H075AA09
3H075AA10
3H075BB03
3H075CC33
3H075CC35
3H075CC40
3H075DA04
3H075DA05
3H075DA09
3H075DB13
3H075DB14
3H075DB43
3H075DB44
(57)【要約】
【課題】液体ポンプを提供する。
【解決手段】液体ポンプであって、少なくともポンプ本体(4)及びバルブシート(7)を含み、バルブシート(7)は、ポンプ本体(4)の下端部に取り付けられ、ポンプ本体(4)は、同じ材料によって一体成形される全体的な部品であり、ポンプ本体(4)は、中空のポンプ空洞を備えたシェル(41)と、シェル(41)の底端部に設置された弾性バルブプレート(42)と、を含み、弾性バルブプレート(42)には、バルブチャネルがあり、バルブシート(7)は弾性バルブプレート(42)の下にフィットして設置され、バルブシート(7)は、液体フローチャネルを備えたバルブ本体(71)を含み、バルブ本体(71)の上部には、弾性バルブプレート(42)とシールして嵌め合うためのシール構造が設置される。液体ポンプの全体的な部品の数は少なく、生産コストを節約し、これにより、製品アセンブリがより便利になり、製品の耐久性が強くなり、同時に、液体ポンプのうちの各部品は、基本的にリサイクル可能なプラスチックで作られており、十分にリサイクルできる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体ポンプであって、前記液体ポンプは、
ポンプ本体であって、同じ材料によって一体成形される全体的な部品であり、中空のポンプ空洞を備えたシェルと、前記シェルの底端部に設置され弾性バルブプレートを含み、前記弾性バルブプレートは、バルブプレート、前記バルブプレートと前記シェルの内側周壁との間にある弾性ストリップを含み、前記弾性ストリップと前記バルブプレートとの間、及び、前記弾性ストリップと前記シェルの内側周壁との間には、複数の隙間を有し、すべての前記隙間を合わせてバルブチャネルを形成するポンプ本体と、
バルブシートであって、前記シェルの下部に取り外し可能に係着して固定され、前記弾性バルブプレートの下方にあり、液体フローチャネルを備えたバルブ本体を含み、前記バルブ本体の上部には、前記弾性バルブプレートとシールして嵌め合うためのシール構造が設置されるバルブシートと、
ピストン及びピストンロッドであって、ロッド本体、該ロッド本体の下端に固定して設置されたピストンヘッドを含み、前記ピストンには、同軸で固定して設置された内側のピストン本体及び外側のピストン本体があり、前記内側のピストン本体は、前記ロッド本体に摺動嵌合するように設置され、前記外側のピストン本体は、前記ポンプ本体の前記中空のポンプ空洞に摺動嵌合するように設置され、前記ピストンヘッドと前記ロッド本体との間には、前記内側のピストン本体の下端部がフィットして挿入できる環状溝が形成されるピストン及びピストンロッドと、
接続ロッドであって、該接続ロッドには、軸方向に沿って延びる取付穴があり、前記ピストンロッドの前記ロッド本体は、軸方向に沿って前記取付穴にフィットして穿設され、前記ピストンロッドの外側周部と、前記取付穴の内側周壁との間に互いに係合するクランプ構造があり、該クランプ構造は、前記取付穴の内側周壁に設置された環状位置決め突起と、前記ピストンロッドの外側周部に設置された位置決め溝と、軸方向に前記取付穴の内側周壁に間隔に設置された複数の環状係合溝と、前記ピストンロッドの外側周部に軸方向に間隔を置いて設置された複数の環状係着ボスと、を含み、前記環状位置決め突起は、すべての前記環状係合溝の上方にあり、前記位置決め溝は、すべての環状係着ボスの上方に位置し、前記環状位置決め突起は、前記位置決め溝に嵌合して嵌設され、すべての前記環状係着ボスは、すべての前記環状係合溝と一対一の対応関係で嵌合して係着される接続ロッドと、
ロックカバーであって、前記ポンプ本体の上端部に固定して設置され、前記接続ロッドと摺動嵌合されるロックカバーと、
弾性部品であって、前記ロックカバーと前記接続ロッドとの間に設置され、前記接続ロッドの上向きに前記ロックカバーから離れるように移動するための必要な作用力を提供する弾性部品と、を含む液体ポンプ。
【請求項2】
前記バルブプレートは、円盤状であり、前記弾性ストリップは、複数本であり、すべての前記弾性ストリップは、前記バルブプレートの周方向外側に、周方向に沿って間隔を置いて配置し、各前記弾性ストリップは、円弧形拡張部、前記円弧形拡張部の両端にそれぞれ設置された第1の接続部及び第2の接続部を含み、前記円弧形拡張部の拡張軌跡は、前記バルブプレートの中心を回転中心とする一部の円弧であり、前記第1の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向内側に延長し且つ前記バルブプレートに接続され、前記第2の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向外側に延長し且つ前記シェルに接続されることを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ。
【請求項3】
前記シール構造は、前記バルブ本体の上部に設置された環状ボス又は平面であり、前記環状ボスの上端面又は前記平面は、前記バルブプレートの底端面とフィットして接触することを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ。
【請求項4】
前記弾性バルブプレートには、開放状態と閉じた状態とがあり、前記弾性バルブプレートが開放状態にある場合、前記バルブプレートは上向きに弾性運動し、前記バルブプレートは前記シール構造との嵌め合いから離脱し、前記バルブチャネルは、前記液体フローチャネルと互いに連通し、前記弾性バルブプレートが閉じた状態にある場合、前記バルブプレートは、リセットし、前記バルブプレートと前記シール構造との間にシールして嵌め合い、前記バルブチャネルは、前記液体フローチャネルと互いに連通しないことを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ。
【請求項5】
液体ポンプであって、少なくともポンプ本体及びバルブシートを含み、前記バルブシートは、前記ポンプ本体の下端部に取り付けられ、前記ポンプ本体は、同じ材料によって一体成形される全体的な部品であり、前記ポンプ本体は、中空のポンプ空洞を備えたシェルと、前記シェルの底端部に設置された弾性バルブプレートとを含み、前記弾性バルブプレートには、バルブチャネルがあり、前記バルブシートは、前記弾性バルブプレートの下に設置され、前記バルブシートは、液体フローチャネルを備えたバルブ本体を含み、前記バルブ本体の上部には前記弾性バルブプレートとシールして嵌め合うためのシール構造が設置されることを特徴とする液体ポンプ。
【請求項6】
前記弾性バルブプレートは、バルブプレート、前記バルブプレートと前記シェルの内側周壁との間に接続された弾性ストリップを含み、前記弾性ストリップと前記バルブプレートとの間及び前記弾性ストリップと前記シェルの内側周壁との間には、複数の隙間を有し、すべての前記隙間を合わせて前記バルブチャネルを形成することを特徴とする請求項5に記載の液体ポンプ。
【請求項7】
前記バルブプレートは、円盤状であり、前記弾性ストリップは、複数本であり、すべての前記弾性ストリップは、前記バルブプレートの周方向外側に、周方向に沿って間隔を置いて配置し、各前記弾性ストリップはすべて、円弧形拡張部、前記円弧形拡張部の両端にそれぞれ設置された第1の接続部及び第2の接続部を含み、前記円弧形拡張部の拡張軌跡は、前記バルブプレートの中心を回転中心とする一部の円弧であり、前記第1の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向に内側に延長し且つ前記バルブプレートに接続され、前記第2の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向に外側に延長し且つ前記シェルに接続されることを特徴とする請求項6に記載の液体ポンプ。
【請求項8】
前記弾性ストリップは、周方向に沿って等間隔で3本設置されることを特徴とする請求項7に記載の液体ポンプ。
【請求項9】
前記シール構造は、前記バルブ本体の上部に設置された環状ボス又は平面であり、前記環状ボスの上端面又は前記平面は、前記バルブプレートの底端面とフィットして接触することを特徴とする請求項6に記載の液体ポンプ。
【請求項10】
前記弾性バルブプレートには、開放状態と閉じた状態があり、前記弾性バルブプレートが開放状態にある場合、前記バルブプレートは上向きに弾性運動し、前記バルブプレートは前記シール構造との嵌め合いから離脱し、前記バルブチャネルは前記液体フローチャネルと互いに連通し、前記弾性バルブプレートが閉じ状態にある場合、前記バルブプレートは、リセットし、前記バルブプレートと前記シール構造との間にシールして嵌め合い、前記バルブチャネルは、前記液体フローチャネルと互いに連通しないことを特徴とする請求項6に記載の液体ポンプ。
【請求項11】
前記バルブシートは、前記シェルの下部に取り外し可能に係着して固定され、前記弾性バルブプレートの下方にあることを特徴とする請求項5に記載の液体ポンプ。
【請求項12】
前記バルブシートと前記ポンプ本体との両方が、リサイクル可能なプラスチックによって成形されることを特徴とする請求項5に記載の液体ポンプ。
【請求項13】
前記液体ポンプは、ピストンロッド、ピストン、接続ロッド、ロックカバーも含み、そのうち、前記ロックカバーは、前記ポンプ本体の上端部に固定して設置され、前記接続ロッドと前記ロックカバーとの間に摺動嵌合し、前記ピストンロッドは、前記接続ロッドに固定して接続され、前記ピストンは、前記ピストンロッドに摺動嵌合するように嵌設され、且つ前記ピストンは前記ポンプ本体にスライドして設置され、且つ前記ポンプ本体との間にシールして接続されることを特徴とする請求項5~12のいずれか一項に記載の液体ポンプ。
【請求項14】
前記接続ロッドには、軸方向に沿って延びる取付穴があり、前記ピストンロッドは、軸方向に沿って前記取付穴にフィットして挿入され、前記ピストンロッドの外側周部と、前記取付穴の内側周壁との間に互いに係合するクランプ構造があることを特徴とする請求項13に記載の液体ポンプ。
【請求項15】
前記クランプ構造は、前記取付穴の内側周壁に設置された環状位置決め突起と、前記ピストンロッドの外側周部に設置された位置決め溝と、を含み、前記環状位置決め突起は、前記位置決め溝に嵌合して嵌設され、前記クランプ構造は、軸方向に前記取付穴の内側周壁に間隔に設置された複数の環状係合溝と、前記ピストンロッドの外側周部に軸方向に間隔を置いて設置された複数の環状係着ボスと、を含み、前記環状位置決め突起は、すべての前記環状係合溝の上方にあり、前記位置決め溝は、すべての環状係着ボスの上方に位置し、すべての前記環状係着ボスは、すべての前記環状係合溝と一対一の対応関係で嵌合して係着されることを特徴とする請求項14に記載の液体ポンプ。
【請求項16】
前記ピストンロッドは、前記接続ロッドと嵌合して接続されたロッド本体、前記ロッド本体の下端に固定して設置されたピストンヘッドを含み、前記ピストンには、前記ロッド本体と摺動嵌合した内側のピストン本体と、前記ポンプ本体と摺動嵌合した外側のピストン本体と、を含み、前記ピストンヘッドと前記ロッド本体との間には、前記内側のピストン本体の下端部がフィットして挿入できる環状溝が形成されることを特徴とする請求項13に記載の液体ポンプ。
【請求項17】
前記ロックカバーに軸方向に貫通する貫通穴が開けられ、前記接続ロッドは、軸方向に沿って前記貫通穴に摺動嵌合するように挿入され、前記液体ポンプは、前記ロックカバーの上端部と前記接続ロッドの上端部との間に設置され、前記接続ロッドの上向きの運動に必要な作用力を提供する弾性部品も含み、前記接続ロッドの下端部には、前記接続ロッドの外側周壁に沿って外側に突出して延びる制限ボスがあり、前記制限ボスの外径は、前記貫通穴の孔径より大きく、前記制限ボスは、前記ロックカバーの下方にあることを特徴とする請求項13に記載の液体ポンプ。
【請求項18】
前記ロックカバーの内側周部には、上下方向に延びる複数のリブがあり、すべての前記リブは、周方向に沿って間隔を置いて配置し、隣接する2つの前記リブの間に空気チャネルが形成されることを特徴とする請求項17に記載の液体ポンプ。
【請求項19】
前記ロックカバーの外側周部と前記ポンプ本体の上部との間には、複数のペアの係合溝と突起とを相互に嵌め合うことで係着して固定されることを特徴とする請求項17に記載の液体ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品包装容器の分野に関し、具体的には液体ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
液体ポンプは、化粧品の分野で広く使用されており、人々の日常生活に便利であり、主に、ハンドジェル、シャワージェル、シャンプー、フェイスミルク、保湿溶液などの毎日の洗浄やスキンケア製品において、液体を汲み出すために使用される。既存の液体ポンプにはさまざまな構造形式があり、通常、ポンプ本体、ピストンロッド、ピストン、ヘッドハットの接続ロッド、スプリング等の部品があり、液体が必要な場合、ヘッドハット接続ロッドを押すと、ピストンロッドが下向きに動き、ポンプ本体内に事前に貯蔵されている液体を汲み出すことができる。液体が汲み出された後、手を離して、スプリングの弾力性効果の下で、ピストンロッドは上方に移動し、液体を再びポンプ本体の内部に密閉させ、使用するには非常に便利である。
【0003】
従来技術の液体ポンプには、依然として次のような多くの問題が存在する。
1.現在のポンプコアでは、下部のバルブでほとんどガラスビーズとスチールビーズとが使用され、下部のバルブとポンプシェルを個別に射出成形した後に組み立てる必要があり、これは、構造が複雑で、組み立ての効率が低いだけでなく、さまざまな生産材料も必要とし、生産コストは高くなり、また、ポンプコア製品は、全体としてリサイクルできないという問題も引き起こす。
2.ピストンは、長期的なサービスの後に下部が割れやすい。
3.ヘッドハット接続ロッドは、PP(ポリプロピレン)材料で作られており、ピストンヘッドは、POM(ポリデヒド樹脂)材料で作られているため、ヘッドハット接続ロッドとピストンヘッドとの協働中に緩んで落ちることを予防する効果を達成でき、ただし、POM材料は環境保護リサイクルを助長しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術の1つ以上の問題を解決するための新型構造の液体ポンプを提供することを目的とする。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明が用いる技術的解決手段は以下のとおりである。液体ポンプであって、少なくともポンプ本体及びバルブシートを含み、前記バルブシートは、前記ポンプ本体の下端部に取り付けられ、前記ポンプ本体は、同じ材料によって一体成形される全体的な部品であり、前記ポンプ本体は、中空のポンプ空洞を備えたシェルと、前記シェルの底端部に設置された弾性バルブプレートとを含み、前記弾性バルブプレートには、バルブチャネルがあり、前記バルブシートは、前記弾性バルブプレートの下にフィットして設置され、前記バルブシートは、液体フローチャネルを備えたバルブ本体を含み、前記バルブ本体の上部には、前記弾性バルブプレートとシールして嵌め合うためのシール構造が設置される。
【0006】
好ましくは、前記弾性バルブプレートは、バルブプレート、該バルブプレートと前記シェルの内側周壁との間に接続された弾性ストリップを含み、前記弾性ストリップと前記バルブプレートとの間及び前記弾性ストリップと前記シェルの内側周壁との間には、複数の隙間を有し、すべての前記隙間を合わせて前記バルブチャネルを形成する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
具体的な実施例において、前記バルブプレートは、円盤状であり、前記弾性ストリップは、円弧形拡張部、前記円弧形拡張部の両端にそれぞれ設置された第1の接続部及び第2の接続部を含み、前記円弧形拡張部の拡張軌跡は、前記バルブプレートの中心を回転中心とする一部の円弧であり、前記第1の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向に内側に延長し且つ前記バルブプレートに接続され、前記第2の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向に外側に延長し且つ前記シェルに接続される。
【0008】
具体的な実施例において、前記弾性ストリップは、複数本であり、すべての前記弾性ストリップは、前記バルブプレートの周方向外側に、周方向に沿って間隔を置いて配置する。
【0009】
具体的な実施例において、前記シール構造は、前記バルブ本体の上部に設置された環状ボスまたは平面であり、前記環状ボスの上端面又は前記平面は、前記バルブプレートの底端面とフィットして接触する。
【0010】
具体的な実施例において、前記弾性バルブプレートには、開放状態と閉じた状態があり、前記弾性バルブプレートが開放状態にある場合、前記バルブプレートは、上向きに弾性運動し、前記バルブプレートは、前記シール構造との嵌め合いから離脱し、前記バルブチャネルは、前記液体フローチャネルと互いに連通し、前記弾性バルブプレートが閉じ状態にある場合、前記バルブプレートは、リセットし、前記バルブプレートと前記シール構造との間にシールして嵌め合い、前記バルブチャネルは前記液体フローチャネルと互いに連通しない。
【0011】
好ましくは、前記バルブシートは、前記シェルの下部に取り外し可能に係着して固定され、前記弾性バルブプレートの下方にある。
【0012】
好ましくは、前記バルブシートと前記ポンプ本体の両方が、リサイクル可能なプラスチックによって成形される。
【0013】
好ましくは、前記液体ポンプは、ピストンロッド、ピストン、接続ロッド、ロックカバーも含み、前記ロックカバーは、前記ポンプ本体の上端部に固定して設置され、前記接続ロッドと前記ロックカバーとの間に摺動嵌合し、前記ピストンロッドは、前記接続ロッドに固定して接続され、前記ピストンは、前記ピストンロッドに摺動嵌合するように嵌設され、且つ前記ピストンは、前記ポンプ本体にスライドして設置され、且つ前記ポンプ本体との間にシールして接続される。
【0014】
さらに、前記接続ロッドには、軸方向に沿って延びる取付穴があり、前記ピストンロッドは、軸方向に沿って前記取付穴にフィットして挿入され、前記ピストンロッドの外側周部と、前記取付穴の内側周壁との間に互いに係合するクランプ構造がある。
【0015】
具体的な実施例において、前記クランプ構造は、前記取付穴の内側周壁に設置された環状位置決め突起と、前記ピストンロッドの外側周部に設置された位置決め溝と、を含み、前記環状位置決め突起は、前記位置決め溝に嵌合して嵌設され、前記係着構造は、前記取付穴の内側周壁に軸方向に間隔を置いて設置された複数の環状係合溝と、前記ピストンロッドの外側周部に軸方向に間隔を置いて設置された複数の環状係着ボスと、を含み、前記環状位置決め突起は、すべての前記環状係合溝の上方にあり、前記位置決め溝は、すべての環状係着ボスの上方に位置し、すべての前記環状係着ボスは、すべての前記環状係合溝と対応して嵌合して係着される。
【0016】
具体的な実施例において、前記接続ロッド、前記ピストンロッドは、すべてPP材料又はPE材料で製造される。
【0017】
さらに、前記ピストンロッドは、前記接続ロッドと嵌合して接続されたロッド本体、該ロッド本体の下端に固定して設置されたピストンヘッドを含み、前記ピストンには、前記ロッド本体と摺動嵌合した内側のピストン本体と、前記ポンプ本体と摺動嵌合した外側のピストン本体と、を含み、前記ピストンヘッドと前記ロッド本体との間には、前記内側のピストン本体の下端部がフィットして挿入できる環状溝が形成される。
【0018】
さらに、前記ロックカバーに軸方向に貫通する貫通穴が開けられ、前記接続ロッドは、軸方向に沿って前記貫通穴に摺動嵌合するように挿入され、前記液体ポンプは、前記ロックカバーの上端部と前記接続ロッドの上端部との間に設置され、前記接続ロッドの上向きの運動に必要な作用力を提供する弾性部品も含み、前記接続ロッドの下端部には、前記接続ロッドの外側周壁に沿って外側に突出して延びる制限ボスがあり、前記制限ボスの外径は、前記貫通穴の孔径より大きく、前記制限ボスは、前記ロックカバーの下方にある。
【0019】
さらに、前記ロックカバーの内側周部には、上下方向に延びる複数のリブがあり、すべての前記リブは、周方向に沿って間隔を置いて配置し、隣接する2つの前記リブの間に空気チャネルが形成される。
【0020】
さらに、前記ロックカバーの外側周部と前記ポンプ本体の上部との間には、複数のペアの係合溝と突起を相互に嵌め合うことで係着して固定される。
【発明の効果】
【0021】
上記の技術的解決手段の適用により、本発明は、従来技術と比較して以下の利点を有する。
1.ポンプ本体の底部に弾性バルブプレートが統合され、弾性バルブプレートとバルブシートのフィットを通じて下部バルブの開閉を実現し、ガラスビーズやスチールビーズ等の部品を設置する必要がなく、構造はよりシンプルで、取り付けもより便利であり、同時に、ポンプ本体とポンプベースすべてを環境に優しい材料で一体成形させ、リサイクルを容易にする。
2.接続ロッドとピストンロッドとの間の接続がより安定し、緩んで落ちることを予防することができる。
3.ピストンロッドとピストンが協働中に、ピストンの亀裂が入らず、ピストンの耐久性がより高い。
4.ポンプ本体とロックカバーの突縁は小さく、ポンプカバーに協働するために大きなサイズのフランジを残す必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施例1の液体ポンプの全体構造を示す概略図であり、ここで液体ポンプは押されていない状態にある。
【
図2】実施例1の液体ポンプの全体構造を示す概略図であり、ここで液体ポンプは押された状態にある。
【
図3】実施例1の液体ポンプの模式的な縦断面図であり、ここで液体ポンプが押されていない状態にある。
【
図4】実施例1の液体ポンプの模式的な縦断面図であり、ここで液体ポンプが押された状態にある。
【
図5】実施例1の液体ポンプと容器カバーとの間の取り付け及び接続を示す模式図であり、ここで液体ポンプがボトル本体から液体を吸収する。
【
図6】実施例1の液体ポンプと容器カバーとの間の取り付け及び接続を示す模式図であり、ここで液体ポンプが外側に液体を汲み出す。
【
図7】実施例1の液体ポンプの接続ロッドの模式的な立体図である。
【
図8】実施例1の液体ポンプの接続ロッドの模式的な縦断面図である。
【
図9】実施例1の液体ポンプのスプリングの模式的な立体図である。
【
図10】実施例1の液体ポンプのロックカバーの模式的な立体図である。
【
図11】実施例1の液体ポンプのポンプ本体の模式的な立体図である。
【
図12】実施例1の液体ポンプのポンプ本体の模式的な立体図である。
【
図13】実施例1の液体ポンプのポンプ本体の模式的な底面図である。
【
図14】実施例1の液体ポンプのピストンの模式的な立体図である。
【
図15】実施例1の液体ポンプのピストンの模式的な縦断面図である。
【
図16】実施例1の液体ポンプのピストンロッドの模式的な立体図である。
【
図17】実施例1のピストンロッドの模式的な縦断面図である。
【
図18】実施例1の液体ポンプのバルブシートの模式的な立体図である。
【
図19】実施例1の液体ポンプのバルブシートの模式的な縦断面図である。
【
図20】実施例2の液体ポンプの全体構造を示す概略図であり、ここで液体ポンプは押されていない状態にある。
【
図21】実施例2の液体ポンプの全体構造を示す概略図であり、ここで液体ポンプは押された状態にある。
【
図22】実施例2の液体ポンプの模式的な縦断面図であり、ここで液体ポンプが押されていない状態にある。
【
図23】実施例2の液体ポンプの模式的な縦断面図であり、ここで液体ポンプが押された状態にある。
【
図24】実施例2の液体ポンプと容器カバーとの間の取り付け及び接続を示す模式図であり、ここで液体ポンプがボトル本体から液体を吸収する。
【
図25】実施例2の液体ポンプと容器カバーとの間の取り付け及び接続を示す模式図であり、ここで液体ポンプが外側に液体を汲み出す。
【
図26】実施例2の液体ポンプのポンプ本体の模式的な立体図である。
【
図27】実施例2の液体ポンプのバルブシートの模式的な立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付の図面および具体的な実施例を参照しながら、本発明の技術的解決手段を、さらに詳しく説明する。
【0024】
実施例1
図1から
図4に示す液体ポンプは、接続ロッド1、スプリング2、ロックカバー3、ポンプ本体4、ピストン5、ピストンロッド6、バルブシート7という部品を含み、そのうち、バルブシート7は、ポンプ本体4の下端部に取り付けられ、ロックカバー3は、ポンプ本体4的の上端部に固定して設置され、接続ロッド1とロックカバー3とが摺動嵌合し、ピストンロッド6は、接続ロッド1に固定して接続され、ピストン5は、ピストンロッド6にスライド嵌設され、且つピストン5は、ポンプ本体4にスライドして設置され、且つポンプ本体4との間にシールして接続される。
図5、
図6に示すように、接続ロッド1の上端には、押しヘッドハット8が固定され、ポンプ本体4は、ボトル等の容器のポンプカバー9に取り付けられ、バルブシート7の下部には、液体を吸収するために容器に延びるストロー10が固定されている。
【0025】
該液体ポンプの詳細な構造は、次のように説明される。
【0026】
ポンプ本体4は、同じ材料によって一体成形される全体的な部品であり、本実施例において、該ポンプ本体4は、PPプラスチックで一体成形されることによって得られ、もちろん、ポンプ本体4は、PPプラスチックと同じタイプの従来のプラスチックで成形することもできる。具体的には、
図11から
図13に示すように、ポンプ本体4は、中空のポンプ空洞を備えたシェル41と、シェル41の底端部に設置された弾性バルブプレート42と、を含み、弾性バルブプレート42は、シェル41の底部端部に一体成形され、該弾性バルブプレート42には、バルブチャネルが設けられている。
【0027】
具体的には、弾性バルブプレート42は、バルブプレート421及びバルブプレート421とシェル41の内側周壁との間に接続された弾性ストリップ422を含み、弾性ストリップ422とバルブプレート421との間、弾性ストリップ422とシェル41の内側周壁との間には、複数の隙間を有し、すべての隙間を合わせて、ポンプ本体4のバルブチャネルを構成している。
【0028】
ここで、バルブプレート421は、円盤状であり、弾性ストリップ422は、複数本設置され、ここで具体的には3本設置され、複数の弾性ストリップ422は、バルブプレート421の周方向外側に周方向に沿って間隔を置いて配置されている。各弾性ストリップ422は、円弧形拡張部422a、円弧形拡張部422aの両端にそれぞれ設置された第1の接続部422b及び第2の接続部422cを含み、上記円弧形拡張部422aの円弧形拡張軌跡は、バルブプレート421の中心を回転中心とする一部の円弧であり、第1の接続部422bは、円弧形拡張部422aの半径方向に内側に延長し且つバルブプレート421に接続され、第2の接続部422cは、前記円弧形拡張部422aの半径方向に外側に延長し且つシェル41に接続されている。
【0029】
バルブシート7は、弾性バルブプレート42の下にフィットして設置され、
図3から
図6、
図18及び
図19に示すように、該バルブシート7は、液体フローチャネル711を備えたバルブ本体71を含み、バルブ本体71の上部には、弾性バルブプレート42とシールして嵌め合うためのシール構造が設置されている。ここで、該シール構造は、バルブ本体71の上部に設置された環状ボス72を含み、該環状ボス72の上端面は、バルブプレート421の底端面とフィットして接触することにより、環状ボス72とバルブプレート421との間のシールを実現し、さらに、バルブプレート421を介して、液体フローチャネル711へのシールを実現するために使用される。環状ボス72は、液体フローチャネル711の口部に囲まれる。バルブシート421が環状ボス72と接触していない場合、液体フローチャネル711は、ポンプ本体4のバルブチャネルに連通する。
【0030】
他の複数の実施例において、直接バルブ本体71の上端平面によってバルブプレート421の底端面に直接フィットして、2つの間のシールを形成することもでき、つまり、直接バルブ本体71の上端平面によって、上記のシール構造を構成する。
【0031】
該バルブシート7も、PPプラスチックで一体的に成形された全体的な部品であり、他の実施例において、該バルブシート7は、PPプラスチックと同じタイプの従来のプラスチックで成形することもでき、好ましくは、バルブシート7とポンプ本体4は、同じリサイクル可能なプラスチックを用いてそれぞれ成形される。
【0032】
バルブシート7とポンプ本体4との間にフィットして取り付ける場合、バルブシート7は、シェル41の下部に取り外し可能に係着して固定され、弾性バルブプレート42の下にあり、具体的には、バルブ本体71の上部に環状突起73を設置し、ポンプ本体4の下に環状係合溝を開設し、バルブ本体71を上向きにポンプ本体4の底部まで挿入し、環状突起73と環状係合溝を互いに嵌め合うと、2つの間の組み立てを完了することができる。この時、環状ボス72の上端面は、バルブプレート421の底端面に当接し、弾性バルブプレート42の弾性変形により弾性バルブプレート42を開放状態(液体フローチャネル711がポンプ本体4のバルブチャネルに連通する)と閉じ状態(液体フローチャネル711とポンプ本体4のバルブチャネルとの連通が閉じられる)との間に切り替えられる。環状ボス72の高さを調整することにより、バルブシート7のシール効果を調整することができる。
【0033】
具体的には、弾性バルブプレート42が開放状態にある場合、バルブプレート421は、上向きに弾性運動し、バルブシート421と環状ボス72との間の嵌合が離脱し、2つの間にシールが解除され、それにより、バルブチャネルは液体フローチャネル711と互いに連通し、弾性バルブプレート42が閉じ状態にある場合、バルブプレート421は、リセットし、該バルブシート421と環状ボス72との間にシールして嵌め合い、それにより、バルブチャネルは液体フローチャネル711と互いに連通しない。このようにして、ポンプ本体4の内部ガス圧を変更することにより、弾性バルブプレート42を対応して弾性変形させるだけで、弾性バルブプレート42を開放状態と閉じた状態の間に切り替えることができ、それにより、液体は、液体フローチャネル711を通過し、その後にバルブチャネルからポンプ本体4に入る。この構造は、シンプルで、ポンプ本体4とバルブシート7とがそれぞれPPプラスチックで一体成形され、生産プロセスとコストとが低く、組み立ても非常に便利である。
【0034】
図3、
図4、及び
図14から
図17に示すように、ピストンロッド6は、接続ロッド1と嵌合して接続されるロッド本体61、及びロッド本体61の下端に固定して設置されたピストンヘッド62を含む。ピストンロッド6は、接続ロッド1の下部に接続され、接続ロッド1には、軸方向に沿って延びる取付穴があり、ピストンロッド6のロッド本体61は、軸方向に沿って上記取付穴にフィットして穿設され、且つピストンロッド6は、接続ロッド1の下方に位置する。
【0035】
ピストンロッド6の外側周部と上記接続ロッド1の取付穴の内側周壁との間に相互に嵌め合うクランプ構造が設置される。具体的には、該クランプ構造は、接続ロッド1の取付穴内側周壁に設置された環状位置決め突起12、ピストンロッド6のロッド本体61の外側周部に設置された位置決め溝6aを含み、環状位置決め突起12は、位置決め溝6aにフィットして係止される。
【0036】
また、該クランプ構造は、接続ロッド1の軸方向に沿って接続ロッド1の取付穴の内側周壁に間隔に設置された複数の環状係合溝13と、ピストンロッド6の軸方向に沿ってロッド本体61の外側周部に間隔に設置された複数の環状係着ボス6bと、を含み、位置決め溝6aは、すべての環状係着ボス6bの上方に位置し、すべての環状係着ボス6bは、すべての環状係合溝13と一対一の対応関係で嵌合して係着される。本実施例において、環状係着ボス6bと環状係合溝13とは、それぞれ2セット設置され、接続ロッド1及びピストンロッド6は、ともにPP材料又はPE材料で製造される。このようにして、接続ロッド1及びピストンロッド6の材料を確実にリサイクルできるだけでなく、両者の嵌合接続構造は、両者間の緩んで落ちることを予防することを十分で効果的に保証し、それにより、両者間の接続が、十分に安定して効率的なる。
【0037】
ピストンロッド6のロッド本体61に軸方向に延びる液体排出チャネル611が開口され、ロッド本体61の下部において、ピストンヘッド62に近い位置に液体排出チャネル611と連通する液体排出孔612が開口し、ピストン5は、ロッド本体61に嵌め込まれ且つピストンヘッド62の上方に位置する。
【0038】
ピストン5は、ロッド本体61と摺動嵌合する内側のピストン本体52、及び、ポンプ本体4と摺動嵌合する外側のピストン本体51とを有し、該内側のピストン本体52及び外側のピストン本体51は、中間部位置で固定して接続される。ピストン5の上下端に、内側のピストン本体52と外側のピストン本体51とが径方向に間隔を置いて配置されている。
【0039】
ピストンヘッド62とロッド本体61との間には、内側のピストン本体52の下端部がフィットして挿入できる環状溝63が形成される。環状溝63aの外側溝壁に環状斜面63aが形成され、内側のピストン本体52の底端外側面に環状斜面52aが形成され、内側のピストン本体52の下端部が環状溝63に挿入する時、環状斜面52aと環状斜面63aとの間に相互に嵌合し接触して、両者間のシールが形成される。ピストン5が、ピストンヘッド62とシールして嵌合する場合、ポンプ本体4空洞内の液体は、ピストンロッド6に入ることができず、さらに、液体排出チャネル611に入ることができず、ピストン5がピストンヘッド62と嵌合されていない場合、ポンプ本体4の空洞内の液体は、順次ピストン5とピストンヘッド62との間の隙間、液体排出孔612を通過して、液体排出チャネル611に入って、その後、接続ロッド1を通過して外に汲み出すことができる。
【0040】
さらに、該ピストン5及びピストンロッド6の上記設置は、ピストン5に割れ防止の効果を具備させる。ピストンロッド6が上方に移動して、ピストン5を駆動し、スプリング2の作用により、最上端に長い間維持されると、内側のピストン本体52の環状斜面52Aは、環状斜面63aからの径方向内側に作用力を受けるため、長期または複数の頻度に使用した後でも、ピストン5はピストンロッド6によって作用され割れや変形が生じることがない。
【0041】
図3および
図4を参照すると、ピストン5の内側のピストン本体52の上部と外側のピストン本体51の上部との間にも環状溝を形成し、ピストン5の内側のピストン本体52は、ピストンロッド6のロッド本体61に嵌め込まれ、接続ロッド1の下部は、内側のピストン本体52の上部に嵌め込まれ、上記の環状溝にフィットして挿入できる。接続ロッド1とピストン5とピストンロッド6との間の構成は次のようになるべきである。接続ロッド1を下がるように駆動するプロセス中に、接続ロッド1とピストンロッド6とが距離を置いて下方に移動した後、接続ロッド1の底端面は、環状溝の底部溝壁に当接することによりピストン5と共に押して下向きに移動し、下方への移動時、ピストン5とピストンヘッド62との間のシールが解除され、接続ロッド1が上方に移動すると、ピストンヘッド62は、上向きに移動し且つまずピストン5と接触し、ピストン5との間にシールした後、次にピストン5と同期して上向きに移動する。
【0042】
ロックカバー3に軸方向に貫通する貫通穴が開けられ、該貫通穴は、主に接続ロッド1の取り付けるために使用される。該ロックカバー3の内側周部には、上下方向に沿って延びる複数のリブ31があり、すべてのリブ31は、周方向に沿って間隔を置いて配置し、隣接する2つのリブ31の間に空気チャネルが形成され、接続ロッド1は、軸方向に沿って上記貫通穴に嵌合して通過している。
【0043】
本実施例において、さらに、ポンプ本体4のシェル41の上部には、バランスの取れた空気穴43が開けられ、該バランスの取れた空気穴43は、中空のポンプ空洞と連通する。接続ロッド1がロックカバー3に対してスライドするプロセス中、ピストン5が該バランスの取れた空気穴43を覆うことができない時、外部の空気がポンプ本体4に入り、ポンプ本体4上のバランスの取れた空気穴43からボトル本体に入ることができ、ボトルの内側と外側との空気圧のバランスを取り、ボトル本体内の空気圧が不均一であることによる充填不足状況の発生を回避する。
【0044】
ロックカバー3の外側周部とポンプ本体4の上部とは、複数のペアの係合溝と突起32を相互に嵌合して固定され、緩んで落ちることを予防して互いにシールする効果を果たし、スプリング2は、接続ロッド1とロックカバー3との間に設置され、接続ロッド1が上向きにロックカバー3から離れるように動くことに必要な作用力を提供する。
【0045】
接続ロッド1は、上部制限フランジ15と下部制限フランジ14とが設置され、下部制限フランジ14は、ロックカバー3の上部に当接して接続ロッド1の下向きに移動する限界位置を制限するために使用され、ロックカバー3に環状フランジ33が設置され、スプリング2は、接続ロッド1に嵌め込まれかつロックカバー3の上部に部分的に嵌め込まれ、スプリング2の両端は、上部制限フランジ15と環状フランジ33との間に接している。
【0046】
ポンプ本体4の上端に設置された環状フランジもロックカバー3とフィットすればよく、サイズを大きくする必要がないため、ポンプカバー9において、フィットするために大きなサイズのフランジを残す必要がなく、製品の外部サイズを効果的に小さくすることができる。
【0047】
接続ロッド1の下端部には、接続ロッド1の外側周壁に沿って外向きに突出して延びる制限ボス11が設置され、該制限ボス11の外径は、ロックカバー3の貫通穴の孔径より大きく、該制限ボス11は、ロックカバー3の下方にある。これにより、接続ロッド1がロックカバー3から出ないように効果的に回避することができる。
【0048】
該液体ポンプの全体的な組み立て図を
図3~6に示すように、動作する時、押しヘッドハット8を付勢することにより接続ロッド1を運転してピストンロッド6とピストン5を下方に駆動し、下降中、ピストンロッド6は、まずピストン5から分離し、スプリング2の作用力の下で、接続ロッド1が上方にリセットされるため、ピストンロッド6とピストン5とが同期して上昇するようになり、ピストンロッド6とピストン5との間にシールして嵌合し、ピストン5下方の中空のポンプ空洞の圧力が減少し、弾性バルブプレート42が変形し、バルブプレート421は上向きに移動して、バルブシート7から離座し、バルブプレート421とバルブシート7との間のシールが解除され、容器内の液体は、液体フローチャネル711及びバルブチャネルを通過してポンプ本体4に入り、ピストン5の下方にある中空のポンプ空洞に貯蔵し、液体を吸収することを実現し、接続ロッド1が完全にリセットされた後、バルブプレート421がリセットしてバルブチャネルが閉じられる。
【0049】
再び、押しヘッドハット8を付勢して接続ロッド1を駆動し、ピストンロッド6とピストン5とを下方に駆動し、ピストンロッド6はピストン5に対してスライドしているため、ピストンロッド6とピストン5との間のシールが解除され、ポンプ本体4に貯蔵されている液体は、液体排出孔612と液体排出チャネル611とを介して接続ロッド1に入って汲み出され、液体排出動作を実現する。
【0050】
実施例2
図20から
図27に示すように、該実施例2に示す液体ポンプと実施例1の液体ポンプの主な区別点は、本実施例2の液体ポンプが真空ポンプであり、そのポンプ本体4のシェル41にバランスの取れた空気穴を設置する必要がないことにある。
【0051】
要約すると、本発明の液体ポンプの全体的な部品数が少なく、生産コストを節約し、製品組み立てがより便利になり、製品の耐久性が高くなり、同時に、該液体ポンプのうちの各部品は、基本的にリサイクル可能なプラスチックで作られており、十分にリサイクルできる。
【0052】
上記の実施例は、本発明の技術的概念および特徴を説明するためだけのものであり、当業者が本発明の内容を理解し、それによって実施することができることを目的とし、これによって本発明の保護範囲を限定することができない。本発明の精神に従って行われたすべての同等の変更または修正は、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体ポンプであって
、ポンプ本体及びバルブシートを含み、前記バルブシートは、前記ポンプ本体の下端部に取り付けられ、前記ポンプ本体は、同じ材料によって一体成形される全体的な部品であり、前記ポンプ本体は、中空のポンプ空洞を備えたシェルと、前記シェルの底端部に設置された弾性バルブプレートとを含み、前記弾性バルブプレートには、バルブチャネルがあり、前記バルブシートは、前記弾性バルブプレートの下に設置され、前記バルブシートは、液体フローチャネルを備えたバルブ本体を含み、前記バルブ本体の上部には前記弾性バルブプレートとシールして嵌め合うためのシール構造が設置され
、
前記液体ポンプは、
ピストンおよびピストンロッドであって、該ピストンロッドは、ロッド本体と、該ロッド本体の下端に固定して設置されたピストンヘッドと、を含み、前記ロッド本体には、軸方向に延びる液体排出チャネルが設けられ、前記ロッド本体の下部には、前記液体排出チャネルと連通する液体排出孔が開口されており、前記ピストンは、同軸に固定して設置された内側のピストン本体と外側のピストン本体とを有し、前記内側のピストン本体は、前記ロッド本体に摺動嵌合するように設置され、前記外側のピストン本体は、前記ポンプ本体の前記中空のポンプ空洞に摺動嵌合するように設置され、前記ピストンヘッドと前記ロッド本体との間には、前記内側のピストン本体の下端部が嵌合可能に挿入できる環状溝が形成されるピストン及びピストンロッドと、
接続ロッドであって、軸方向に沿って延びる取付穴を有し、前記ピストンロッドの前記ロッド本体が軸方向に沿って、前記取付穴に嵌合可能に通過し、前記ピストンロッドの外側周部と前記取付穴の内側周壁との間に互いに嵌合するクランプ構造が設けられる接続ロッドと、
ロックカバーであって、前記ポンプ本体の上端部に固定して設置され、前記接続ロッドと摺動嵌合されるロックカバーと、
弾性部品であって、前記ロックカバーと前記接続ロッドとの間に設置され、前記接続ロッドが上向きに前記ロックカバーから離れるように移動するために必要な作用力を提供する弾性部品と、をさらに含むことを特徴とする液体ポンプ。
【請求項2】
前記弾性バルブプレートは、バルブプレート、前記バルブプレートと前記シェルの内側周壁との間に接続された弾性ストリップを含み、前記弾性ストリップと前記バルブプレートとの間及び前記弾性ストリップと前記シェルの内側周壁との間には、複数の隙間を有し、すべての前記隙間を合わせて前記バルブチャネルを形成することを特徴とする請求項
1に記載の液体ポンプ。
【請求項3】
前記バルブプレートは、円盤状であり、前記弾性ストリップは、複数本であり、すべての前記弾性ストリップは、前記バルブプレートの周方向外側に、周方向に沿って間隔を置いて配置し、各前記弾性ストリップはすべて、円弧形拡張部、前記円弧形拡張部の両端にそれぞれ設置された第1の接続部及び第2の接続部を含み、前記円弧形拡張部の拡張軌跡は、前記バルブプレートの中心を回転中心とする一部の円弧であり、前記第1の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向に内側に延長し且つ前記バルブプレートに接続され、前記第2の接続部は、前記円弧形拡張部の半径方向に外側に延長し且つ前記シェルに接続されることを特徴とする請求項
2に記載の液体ポンプ。
【請求項4】
前記弾性ストリップは、周方向に沿って等間隔で3本設置されることを特徴とする請求項
3に記載の液体ポンプ。
【請求項5】
前記シール構造は、前記バルブ本体の上部に設置された環状ボス又は平面であり、前記環状ボスの上端面又は前記平面は、前記バルブプレートの底端面とフィットして接触することを特徴とする請求項
2に記載の液体ポンプ。
【請求項6】
前記弾性バルブプレートには、開放状態と閉じた状態があり、前記弾性バルブプレートが開放状態にある場合、前記バルブプレートは上向きに弾性運動し、前記バルブプレートは前記シール構造との嵌め合いから離脱し、前記バルブチャネルは前記液体フローチャネルと互いに連通し、前記弾性バルブプレートが閉じ状態にある場合、前記バルブプレートは、リセットし、前記バルブプレートと前記シール構造との間にシールして嵌め合い、前記バルブチャネルは、前記液体フローチャネルと互いに連通しないことを特徴とする請求項
2に記載の液体ポンプ。
【請求項7】
前記バルブシートは、前記シェルの下部に取り外し可能に係着して固定され、前記弾性バルブプレートの下方にあることを特徴とする請求項
1に記載の液体ポンプ。
【請求項8】
前記バルブシートと前記ポンプ本体との両方が、リサイクル可能なプラスチックによって成形されることを特徴とする請求項
1に記載の液体ポンプ。
【請求項9】
前記クランプ構造は、前記取付穴の内側周壁に設置された環状位置決め突起と、前記ピストンロッドの外側周部に設置された位置決め溝と、を含み、前記環状位置決め突起は、前記位置決め溝に嵌合して嵌設され、前記クランプ構造は、軸方向に前記取付穴の内側周壁に間隔に設置された複数の環状係合溝と、前記ピストンロッドの外側周部に軸方向に間隔を置いて設置された複数の環状係着ボスと、を含み、前記環状位置決め突起は、すべての前記環状係合溝の上方にあり、前記位置決め溝は、すべての環状係着ボスの上方に位置し、すべての前記環状係着ボスは、すべての前記環状係合溝と一対一の対応関係で嵌合して係着されることを特徴とする請求項
1に記載の液体ポンプ。
【請求項10】
前記ロックカバーに軸方向に貫通する貫通穴が開けられ、前記接続ロッドは、軸方向に沿って前記貫通穴に摺動嵌合するように挿入され、前記液体ポンプは、前記ロックカバーの上端部と前記接続ロッドの上端部との間に設置され、前記接続ロッドの上向きの運動に必要な作用力を提供する弾性部品も含み、前記接続ロッドの下端部には、前記接続ロッドの外側周壁に沿って外側に突出して延びる制限ボスがあり、前記制限ボスの外径は、前記貫通穴の孔径より大きく、前記制限ボスは、前記ロックカバーの下方にあることを特徴とする請求項
1に記載の液体ポンプ。
【請求項11】
前記ロックカバーの内側周部には、上下方向に延びる複数のリブがあり、すべての前記リブは、周方向に沿って間隔を置いて配置し、隣接する2つの前記リブの間に空気チャネルが形成されることを特徴とする請求項
10に記載の液体ポンプ。
【請求項12】
前記ロックカバーの外側周部と前記ポンプ本体の上部との間には、複数のペアの係合溝と突起とを相互に嵌め合うことで係着して固定されることを特徴とする請求項
10に記載の液体ポンプ。
【請求項13】
前記内側のピストン本体と前記外側のピストン本体とは、中間位置で固定して接続され、前記ピストンの上下端において、前記内側のピストン本体と前記外側のピストン本体とは、前記ピストンの径方向に間隔を置いて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ。
【請求項14】
前記環状溝の外周溝は、一の環状斜面を形成し、前記内側のピストン本体の底端外側面は、他の環状斜面を形成し、前記内側のピストン本体の下端部が前記環状溝に挿入されると、2つの環状斜面が互いに嵌合し接触して、前記ピストンと前記ピストンヘッドとの間にシールを形成することを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ。
【請求項15】
前記液体排出孔は、前記ロッド本体の下部に前記ピストンヘッドの近い位置に設けられ、前記内側のピストン本体の下部内周面と前記ロッド本体との間には隙間が設けられていることを特徴とする請求項14に記載の液体ポンプ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
上記の技術的解決手段の適用により、本発明は、従来技術と比較して以下の利点を有する。
1.ポンプ本体の底部に弾性バルブプレートが統合され、弾性バルブプレートとバルブシートのフィットを通じてバルブシートの開閉を実現し、ガラスビーズやスチールビーズ等の部品を設置する必要がなく、構造はよりシンプルで、取り付けもより便利であり、同時に、ポンプ本体とバルブシートとを環境に優しい材料で一体成形させ、リサイクルを容易にする。
2.接続ロッドとピストンロッドとの間の接続がより安定し、緩んで落ちることを予防することができる。
3.ピストンロッドとピストンが協働中に、ピストンの亀裂が入らず、ピストンの耐久性がより高い。
4.ポンプ本体とロックカバーの突縁は小さく、ポンプカバーに協働するために大きなサイズのフランジを残す必要がなくなる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
ピストンヘッド62とロッド本体61との間には、内側のピストン本体52の下端部がフィットして挿入できる環状溝63が形成される。環状溝63の外側溝壁に環状斜面63aが形成され、内側のピストン本体52の底端外側面に環状斜面52aが形成され、内側のピストン本体52の下端部が環状溝63に挿入する時、環状斜面52aと環状斜面63aとの間に相互に嵌合し接触して、両者間のシールが形成される。ピストン5が、ピストンヘッド62とシールして嵌合する場合、ポンプ本体4空洞内の液体は、ピストンロッド6に入ることができず、さらに、液体排出チャネル611に入ることができず、ピストン5がピストンヘッド62と嵌合されていない場合、ポンプ本体4の空洞内の液体は、順次ピストン5とピストンヘッド62との間の隙間、液体排出孔612を通過して、液体排出チャネル611に入って、その後、接続ロッド1を通過して外に汲み出すことができる。
【国際調査報告】