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特表2023-550031容器、特に缶のための保持装置、そのためのブランク、およびそれを用いた包装
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  • 特表-容器、特に缶のための保持装置、そのためのブランク、およびそれを用いた包装 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-30
(54)【発明の名称】容器、特に缶のための保持装置、そのためのブランク、およびそれを用いた包装
(51)【国際特許分類】
   B65D 71/42 20060101AFI20231122BHJP
【FI】
B65D71/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528111
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(85)【翻訳文提出日】2023-07-04
(86)【国際出願番号】 EP2021082163
(87)【国際公開番号】W WO2022112092
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】102020214724.8
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506040652
【氏名又は名称】クロネス アクティェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルナー, ペーター
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA22
3E067AB26
3E067AC03
3E067BA09A
3E067BB01A
3E067BB26A
3E067CA07
3E067EA01
3E067EA04
3E067EC03
3E067EC12
3E067EC38
3E067EE02
3E067EE12
3E067FA01
3E067FC02
3E067FC04
3E067GD05
(57)【要約】
本発明は、ビードリムを有する容器、特に缶のための保持装置を展開するブランク10に関する。ブランク10は、容器の列上に配置するためのカバー部16を有し、対向して配設された2つの固定部20がカバー部16に形成され、それぞれカバー部16に折り線22を介して接続され、容器のビードリムの下に係合するための保持縁部48が、折り線22に平行にオフセットして延びる直線状の主切断線24によって固定部20に形成されることを特徴とする。本発明はさらに、そのようなブランク10を折り畳むことによって得られる、容器、特に缶のための保持装置に関する。最後に、本発明は、固定部20の保持縁部48が容器のビードリムの下に係合し、カバー部16が容器上に載置される、容器、特に缶が保持されるそのような保持装置を用いた包装に関する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビードリム(14)を有する容器(13)、特に缶のための保持装置(12)を展開するブランク(10)において、
当該ブランク(10)が、容器(13)の列(18)上に配置するためのカバー部(16)を有し、
対向して配設された2つの固定部(20)が前記カバー部(16)に形成され、各々が前記カバー部(16)に折り線(22)を介して接続されており、
前記容器(13)の前記ビードリム(14)の下に係合するための保持縁部(48)が、前記折り線(22)に平行にオフセットして延びる直線状の主切断線(24)によって前記固定部(20)に形成されることを特徴とする、ブランク(10)。
【請求項2】
当該ブランク(10)が、それぞれ容器(13)の列(18)上に配置するための2つのカバー部(16)を有し、
対向して配設された固定部(20)が前記カバー部(16)に形成され、各々が折り線(22)を介して前記それぞれのカバー部(16)に接続され、前記容器(13)の前記ビードリム(14)の下に係合するための保持縁部(48)が、前記折り線(22)に平行にオフセットして延びる直線状の主切断線(24)によって前記固定部(20)に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のブランク(10)。
【請求項3】
中間の前記固定部(20)が、長手方向折り線(23)を介して互いに接続されることを特徴とする、請求項2に記載のブランク(10)。
【請求項4】
前記長手方向折り線(23)が、少なくとも1つの、好ましくは楕円形の打ち抜き部(58)によって中断され、特に、それぞれの打ち抜き部(58)が、前記長手方向折り線(23)に対して互いに対向して配設された主切断線(24)の間に配置されることを特徴とする、請求項3に記載のブランク(10)。
【請求項5】
各々が前記容器(13)の外面(46)に当接するための当接部(32)が、前記2つの外側固定部(20)に隣接することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のブランク(10)。
【請求項6】
前記当接部(32)が、前記当接部(32)を互いに接続するためのフラップ(38)を有することを特徴とする、請求項5に記載のブランク(10)。
【請求項7】
曲げ線(34)が、前記当接部(32)と前記固定部(20)との間に延び、好ましくは前記曲げ線(34)が直線的かつ連続的になるように構成されることを特徴とする、請求項5または6に記載のブランク(10)。
【請求項8】
少なくとも1つの当接ハンプ(54、56)が前記フラップ(38)のうちの少なくとも1つに形成され、好ましくは前記曲げ線(34)を越えて前記カバー部(16)に向かって突出することを特徴とする、請求項6または7に記載のブランク(10)。
【請求項9】
好ましくは三日月形状の切り込み(52)が、前記当接ハンプ(54)と前記固定部(20)との間に延び、特に前記曲げ線(34)の終点から開始することを特徴とする、請求項8に記載のブランク(10)。
【請求項10】
補助切断線(26、28、30)が、前記主切断線(24)から前記折り線(22)まで延在することを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のブランク(10)。
【請求項11】
前記補助切断線(30)の少なくとも1つが、関連する前記主切断線(24)に対して傾斜して延びていることを特徴とする、請求項10に記載のブランク(10)。
【請求項12】
当該ブランク(10)が、セルロースを含有する平坦な材料、特に厚紙で作製されていることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のブランク(10)。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載のブランク(10)を折り畳むことによって得られる、容器(13)、特に缶のための保持装置(12)。
【請求項14】
容器(13)、特に缶が保持される、請求項13に記載の保持装置(12)を用いた包装(44)であって、
前記固定部(20)の前記保持縁部(48)が前記容器(13)の前記ビードリム(14)の下に係合し、前記カバー部(16)が前記容器上、特に前記ビードリム(14)上に載置される、包装(44)。
【請求項15】
前記保持装置(12)が、請求項6に記載のブランク(10)から得られ、前記当接部(32)の前記フラップ(38)が、互いに固定され、好ましくは互いに接着結合されていることを特徴とする、請求項14に記載の包装(44)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上側にビードリムを有する容器のための保持装置を展開するブランクに関し、ブランクは、容器の列の上に配置するためのカバー部を有し、2つの対向して配設された固定部がカバー部に横方向に形成され、折り線を介してカバー部に接続される。
【背景技術】
【0002】
そのようなブランクおよびそれから得られる保持装置は、例えば、独国特許出願公開第60212630号明細書および国際公開第2018/035344号から公知である。これらの既知のブランクでは、缶のビードリムの下に係合するために、湾曲した縁部が固定部に設けられている。縁部の曲率は、平坦なブランクに予め作成されており、缶の丸みに従う。言い換えると、それぞれを保持するための縁部は、ブランクの平坦な状態でそれぞれの中心軸線の周りで予め湾曲して延びることができる。
【0003】
それぞれの缶に向かって湾曲した縁部を有する缶を受け入れるための星形の凹部を有する、缶のための保持装置のためのブランクは、米国特許出願公開第2011/0000799号明細書から公知である。缶が凹部を通って突出するとき、縁部の内側に突出する頂部は、缶のビードリムの下に係合することができる。国際公開第2009/023822号は、凹部がU字形断面を有する同様のブランクを開示している。
【0004】
缶などの容器を備えた包装の輸送および取り扱いのために、容器が確実に安定して保持されることが重要である。同時に、包装およびその保持装置は、製造するのが簡単で安価であるべきである。さらに、容器が保持装置から容易に取り外し可能であることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、この点において容器を組み合わせて包装にすることを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明により、請求項1に記載の特徴を有するブランク、請求項13に記載の保持装置、および請求項14に記載の包装によって満たされる。それぞれの従属請求項および説明は、有利な実施形態を定義する。
【0007】
本発明によれば、ビードリムを有する容器のための保持装置を展開するブランクが提供される。保持装置は、ブランクを折り畳むことによって得ることができる。容器は、典型的には、円筒状の外面を有する。典型的には、上側のビードリムは、容器の外面を越えて半径方向外側に突出する。外面は、ビードリムに向かって円錐状に先細になることができる。容器は、缶、例えば飲料缶であり得る。
【0008】
ブランクは、基本的には平坦な材料で作製される。平坦な材料は、セルロースを含有する平坦な材料、特に厚紙であることが好ましい。セルロースを含有する平坦な材料は、容易にリサイクルすることができる。平坦な材料にコーティングおよび/または印刷することができる。コーティングまたは印刷は、撥水性であることが好ましい。代替的または追加的に、セルロースを含有する平坦な材料に撥水性添加剤を導入することができる。平坦な材料は、複合材料、例えば積層体であり得る。特に、平坦な材料は、プラスチックフィルムと積層することができる。ブランクは、一体であることが好ましい。
【0009】
ブランクはカバー部を有する。カバー部は、容器の列の上に配置することができる。言い換えると、カバー部は、上側で、一列に配置された容器を覆うことができる。容器の列は、典型的には直線的に延びる。列は、少なくとも2つの容器を備える。列は、典型的には、最大で6つ、特に最大で5つの容器を備える。例えば、列は3つの容器を備えることができる。
【0010】
カバー部には、2つの固定部が形成される。固定部は、カバー部において互いに対向して配設される。言い換えると、固定部は、カバー部の反対側に配設される。固定部は、ブランクから得られる保持装置に保持されると、容器の列に沿って延びる。固定部は、折り線を介してカバー部に接続されている。折り線はそれぞれ、互いに分離したいくつかの部分を含むことができる。各折り線は、各固定部は、カバー部に対して曲げられることを可能にするために、典型的には、全体的に直線的に延在している。折り線は、エンボス加工、穿孔、および/または筋付けによって形成することができる。折り線は、折り目の切断線を組み合わせることができる。
【0011】
本発明によれば、容器のビードリムの下に係合するための保持縁部は、折り線に平行にオフセットして延びる直線状の主切断線によって固定部に形成される。主切断線は、カバー部とそれぞれの固定部との間を通って延びている。主切断線は、特定の部分においてカバー部と固定部とを互いに分離する。主切断線は、典型的には、容器の列に対して、折り線に対して外側にオフセットしている。ブランクから得られる保持装置が容器上に設置された状態では、保持縁部は容器のビードリムの下に係合し、カバー部は容器の上側に、典型的にはビードリム上に直接載置される。カバー部および保持縁部は、異なる側(すなわち、容器の通常の使用または貯蔵位置に関して上と下)で容器またはそれらのビードリムに当接するため、容器は、それらの長手方向軸線の方向について不動に保持装置に保持される。2つの保持縁部は、典型的には、それらによって保持される容器の長手方向軸線に対して互いに対向して配設される。ブランクにおける主切断線の直線的な延在に起因して、ビードリムに対する保持縁部の画定された当接が生じる。特に、保持縁部は、それぞれの容器のビードリムに対して局所的に限定された接触ゾーンにおいて互いに正反対に当接する。それぞれの接触ゾーンにおけるビードリムに対する保持縁部の略点状の当接により、保持装置における容器の比較的強力な係止を得ることができる。したがって、容器は特に確実に保持される。同時に、主切断線の直線的な延在は、特に容器の重量による負荷効果に関して、保持縁部の領域における固定部の高いレベルの安定性を保証する。固定部が座屈するリスクは、ブランクの主切断線の直線的な延在によって効果的に低減される。さらに、局所的に限定された接触ゾーンは、保持装置から取り外すために容器を回転させることができる回転ヒンジを形成する。
【0012】
ブランクは、容器の列上にそれぞれ配置するための2つのカバー部を有することが好ましい。各列は、例えば、上述のように3つの容器を備えることができる。カバー部または容器の列はそれぞれ、一般に、互いに平行に延びている。カバー部には、対向して配設された固定部が形成されており、固定部はそれぞれ、折り線を介してそれぞれのカバー部に接続されている。容器のビードリムの下に係合するための保持縁部は、折り線に平行にオフセットして延びている直線状の主切断線によって固定部に形成される。言い換えると、ブランクは、各々が容器の1つの列に対して2つの同様の保持装置を有することができる。保持装置の各々は、それぞれのカバー部と、直線状の主切断線によって形成された保持縁部を有する2つの固定部とを有する。
【0013】
中間固定部、すなわち、列またはカバー部の間をそれぞれ延びる固定部は、長手方向折り線を介して互いに接続されることが好ましい。長手方向折り線は、エンボス加工、穿孔、および/または筋付けによって形成することができる。長手方向折り線は、互いに隣接する固定部を互いに曲げることを可能にする。これにより、それぞれの保持縁部がビードリムの下に係止するときに、2つの列の容器を互いに当接させることができる。
【0014】
長手方向折り線は、少なくとも1つ、好ましくは楕円形の打ち抜き部によって中断することができる。打ち抜き部は、好ましくは楕円形であり、特に打ち抜き部が長手方向折り線に沿って最大の延在を有する。打ち抜き部はそれぞれ、長手方向折り線に対して互いに対向して配設された主切断線の間に配置されることが特に好ましい。ブランクが展開状態にあるとき、少なくとも1つの打ち抜き部は、中間固定部が容器の2つの列の間により深く挿入されることを可能にする。したがって、中間固定部は、より急な角度で延びる。その結果、容器をより安定して横方向に支持することができる。加えて、ビードリムにおける保持縁部の係止が支持される。特に、2つの列の対向して配設された容器は、打ち抜き部の領域で互いに接触することができる。
【0015】
長手方向折り線の領域には、手持ち用開口部を設けることができる。手持ち用開口部は、交差した分割線を用いて形成することができる。手持ち用開口部は、長手方向折り線に対して互いに対向して配設された折り線の2つの部分の間に配置されることが好ましい。
【0016】
各々が容器の外面に当接するための当接部は、2つの外側固定部に有利に隣接する。ブランクがいくつかのカバー部を有する場合、外側固定部が、それぞれ列またはカバー部の間を通って延びることはない。ブランクから得られる保持装置が容器の列に設置された状態では、当接部は、容器が列を横行して互いに離れるのを防止する。ブランクが単一のカバー部のみを有する場合、2つの固定部は、カバー部または1つの列に対してそれぞれ(必然的に)外側固定部である。次いで、固定部は、列の延在方向を横行する容器を安定させる。
【0017】
当接部は、当接部を互いに接続するためのフラップを有することが特に好ましい。フラップは、一方の当接部を他方の当接部に固着することを可能にする。この目的のために、2つの当接部のフラップは、互いに接着結合することができるか、または互いに引っ掛けることができる。フラップによって作成された当接部の接続は、保持装置をさらに安定させる。フラップは、容器の外面に当接する。これは、このようにして容器を追加的に固定し得ることを意味する。特に、フラップは、容器が列に沿って離れるのを防止することができる。
【0018】
曲げ線はそれぞれ、当接部と固定部との間を通って延びることができる。曲げ線は、エンボス加工、穿孔、および/または筋付けによって形成することができる。曲げ線は、折り線として構成することができる。
【0019】
曲げ線は、特に湾曲した打ち抜き線を有する部分に形成することができる。打ち抜き線は、典型的には、保持縁部の高さに配置され、すなわち、打ち抜き線およびそれぞれの保持縁部は、列に沿って互いに対応する位置に配置される。曲げ線、特に打ち抜き線は、ビードリムの下の保持縁部の係止に影響を与えることなく、当接部を容器の外面に当接させることを可能にする。
【0020】
曲げ線は、直線状で連続的であるように構成されることが好ましい。特に、曲げ線は、折り線および主切断線に平行に延びることができる。連続的に直線的な曲げ線は容易に製造することができ、容器の外面に対する当接部の当接を改善することができる。
【0021】
少なくとも1つの当接ハンプ(隆起部)をフラップの少なくとも1つに形成することができる。少なくとも1つの当接ハンプが各フラップに形成されることが好ましい。固定部と当接部との間に曲げ線が形成される場合、当接ハンプは、関連する当接部において曲げ線を越えてカバー部に向かって突出する。展開状態では、当接ハンプをカバー部で支持することができる。これにより、特に保持装置が保持している容器に対して緩くしか当接していない場合に、保持装置または保持装置の一部が滑ることを防止することができる。特に、フラップがカバー部分に向かって上方に押されることを防止することができる。
【0022】
切り込みが、当接ハンプと固定部との間を通って延びることができる。切り込みは、簡単な様式で固定部を当接ハンプから分離することを可能にする。切り込みは、曲げ線の終点からそれぞれ開始することができる。切り込みは、ブランクの平坦状態で三日月形状になるように構成されることが好ましい。これは、保持装置を形成するためのブランクの展開を単純化し、当接ハンプを支持するフラップを有する当接部の、包装の容器に対する当接を改善することができる。
【0023】
筋付け線の対は、主切断線と曲げ線または長手方向折り線との間にそれぞれ設けることができる。筋付け線は、互いに平行に、特に主切断線および曲げ線または長手方向折り線にそれぞれ垂直に延びることが好ましい。2つの対向して配設された筋付け線の対が、各容器に対して提供されることが好ましい。筋付け線は、ビードリムの下の保持縁部の係止をさらに改善することができる。
【0024】
補助切断線が、主切断線から折り線まで延在することができる。補助切断線は、カバー部とそれぞれの固定部との間を通って延びる。補助切断線は、カバー部に対する固定部の曲げを単純化する。さらに、補助切断線によって形成された固定部上のガイド縁部が、列に沿って容器をしっかりと保持することができる。この目的のために、ガイド縁部は、容器のビードランドに当接することができる。ガイド縁部および保持縁部は、それぞれ容器を横方向にガイドまたは保持するために互いに分離した機能部を形成する。互いに別個のこれらの機能部は、それぞれのタスクのために互いに独立して最適化することができる。
【0025】
補助切断線の少なくとも1つは、直線的に延びることができる。補助切断線の少なくとも1つは、関連する主切断線に対して直角に延びることができる。結果として、容器の特に強力な横方向ガイドを達成することができる。
【0026】
代替的または追加的に、補助切断線の少なくとも1つは、関連する主切断線に対して傾斜して延びることができる。これにより、ブランクから得られる保持装置からの容器の取り外しを容易にすることができる。補助切断線は、直線的に延びることができる。補助切断線と主切断線との間の角度は、少なくとも120°および/または最大150°とすることができる。代替的に、一部またはすべての補助切断線は、湾曲して延びることができる。
【0027】
第1の補助折り線を固定部に形成することができ、第1の補助折り線は、折り線のうちの1つの末端部を起点とし、折り線のこの部分に対して傾斜して延びることができる。折り線の末端部は、ブランクの自由縁部まで延在している。第1の補助折り線は、固定部をカバー部に対して曲げやすくする。
【0028】
第2の補助折り線をカバー部に形成することができ、第2の補助折り線は、折り線のうちの1つの末端部を起点とし、それに対して傾斜して延びることができる。第1および第2の補助折り線は、折り線の同じ末端部を起点とすることが好ましい。第1の補助折り線および第2の補助折り線は、互いに反対方向に折り畳まれるように構成することができる。ブランクから得られる保持装置の容器に対する当接は、第2の補助折り線によってさらに改善することができる。
【0029】
第1および/または第2の補助折り線は、エンボス加工、穿孔、および/または筋付けを用いて形成することができる。
【0030】
容器、特に缶のための保持装置も本発明の範囲内である。保持装置は、上述の本発明によるブランクから得られる。保持装置を得るために、ブランクは折り畳まれる。上述の様々な折り線および曲げ線は、ホルダになるブランクの展開を容易にする。上述の利点は、本発明による保持装置で活用することができる。
【0031】
最後に、本発明の範囲は、固定部の保持縁部が容器のビードリムの下に係合し、1つまたは複数のカバー部が容器、特にビードリムに載置される、容器、特に缶が保持される上述の本発明による保持装置を備えた包装を含む。上述の利点は、包装に利用することができる。容器を保持装置に固定するために、(平坦な、または部分的に予め折り畳まれた)ブランクが容器上に設置された後に、ブランクを折り畳んで保持装置を形成することを全体的または部分的に実行することができる。
【0032】
当接部が、当接部を互いに接続するためのフラップを有する場合、フラップは、互いに固定することができ、例えば、互いに接着結合することができる。その結果、特に安定した包装が得られる。フラップを互いに接着結合するために、フラップ間に接着剤を導入することができる。代替的または追加的に、接着テープをフラップに貼付することができる。
【0033】
本発明のさらなる利点は、説明および図面から明らかになるであろう。本発明によれば、上記で言及した特徴および以下に詳述する特徴は、それぞれ個別にまたは集合的に、任意の所望の適切な組み合わせで使用することができる。図示および説明された実施形態は、網羅的なリストであると理解されるべきではなく、むしろ本発明の説明のための例示的な特徴を有する。
【0034】
本発明を図面に示し、実施形態を使用して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明による包装のための本発明による保持装置を得ることができる本発明によるブランクを概略上面図であり、ブランクは、容器のビードリムの下に係合するための保持縁部を画定する直線状の主切断線を有する。
図2図1からのブランクから得られる保持装置に保持される、2つの列に配置された6つの容器を有する本発明による包装を上方から傾斜させた概略斜視図であり、保持縁部は容器のビードリムの下に係合する。
図3図2の包装を示す別の概略斜視図である。
図4】2つの列に沿って見たときの図2の包装の側面図の断面図である。
図5図2の包装におけるビードリムの1つに対する、下側の保持縁部の1つの当接の概略詳細図である。
図6】本発明による包装のための本発明による保持装置を得ることができる本発明による別のブランクを概略上面図であり、ブランクは、カバー部にフラップを支持するための当接ハンプを有する。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、ブランク10を示す。図2および図3を比較すると、ビードリム14を有する容器13のための保持装置12は、折り畳むことによってブランク10から得ることができる。ブランク10は、セルロースを含有する平坦な材料、ここでは厚紙で作製されている。ブランク10は全体的に一体である。
【0037】
ブランク10は、2つのカバー部16を有する。カバー部16はそれぞれ、ここでは3つの容器13の列18に配置することができる。2つのカバー部16は、互いに平行に延在している。
【0038】
2つの固定部20が、各カバー部16に隣接している。カバー部16に属する2つの固定部20は、それぞれのカバー部16の互いに反対側に配設されている。カバー部16および固定部20は、折り線22を介して互いに接続されている。折り線22は、平坦な材料にエンボス加工することができ、および/または平坦な材料を部分的に穿孔することによって得ることができる。折り線22はそれぞれ、直線状に延在し、すべて互いに平行である。2つの中間のもの、すなわち、2つの列18の間に延びる固定部20は、長手方向折り線23を介して互いに接続されている。
【0039】
折り線22は、いくつかの部分に分割される。直線状の主切断線24が、折り線22の部分間において、ブランク10に形成される。主切断線24は、ブランク10の平坦な材料を完全に切離する。主切断線24は、最初に、カバー部16に直接隣接し、次に、固定部20に直接隣接する。主切断線24は、折り線22に対して、すなわち容器13のそれぞれの列18から見て外側に向かってオフセットして配置されている。主切断線24はそれぞれ、直線状に延び、折り線22に平行である。
【0040】
補助切断線26、28、30は、主切断線24から折り線22まで延びている。補助切断線26、28、30は、最初に、カバー部16に直接隣接し、次に、固定部20に直接隣接する。2つの中間固定部20の補助切断線26は、直線状に構成されている。補助切断線26は、主切断線24および折り線22に対して直角に延びることができる。外側固定部20の補助切断線28は、これも同様に直線状に構成される。補助切断線28は、主切断線24および折り線22に対して傾斜して延びている。外側固定部20の補助切断線30は、湾曲して延びている。補助切断線28、30はそれぞれ、補助切断線28、30に対して実質的に垂直に延在している延在部を有することができる。
【0041】
当接部32は、2つの外側固定部20にそれぞれ隣接している。当接部32および固定部20は、曲げ線34において互いに接続されている。曲げ線34は、平坦な材料にエンボス加工することができる。図示の実施形態では、曲げ線34は、部分的に湾曲した打ち抜き線36を有する。打ち抜き線36は、平坦な材料を部分的にまたは完全に貫通することができる。打ち抜き線36は、主切断線24の高さに配置されている。
【0042】
当接部32はそれぞれ、両端にフラップ38を有する。ブランク10が平坦な状態にあるとき、フラップ38は、カバー部16および固定部20を越えて列18の方向に突出する。列18の同じ端部に配置された2つのフラップ38を互いに接合して、ブランク10から得られる保持装置12を安定させることができる。
【0043】
末端部、すなわちブランク10の自由縁まで延びる外側折り線22の部分には、それぞれの第1の補助折り線40および第2の補助折り線42が形成されている。補助折り線40、42はそれぞれ、折り線22に対して傾斜して延びている。第1の補助折り線40は、固定部20に配置されている。第2の補助折り線42は、カバー部16に配置されている。
【0044】
図2および図3に示す包装44を得るために、ブランクは、列18に配置された容器13上に設置される。カバー部16は、容器13の上側に載置される。図示の実施形態では、カバー部16は、容器13のビードリム14上に直接載置される。その後、中間固定部20は、容器13間の長手方向折り線23に沿って下方に押圧される。図示されていないソード(Schwert)をこの目的のために使用することができる。さらに、外側固定部20および当接部32を下方に押圧する。そこで、当接部32を容器13の外面46に当接させる。最後に、フラップ38を、ここでは接着結合によって互いに取り付ける。フラップ38はまた、容器13の外面46に当接するようになる。
【0045】
容器13は、略円筒状に構成されている。外面46は、ビードリム14の下で円錐形にテーパ状であり得る。ビードリム14は、外面46を越えて半径方向に突出している。
【0046】
固定部20をカバー部16に対して曲げることによって、ブランク10は、主切断線24および補助切断線26、28、30において開かれる。固定部20上の保持縁部48は、主切断線24によって画定される。図4および図5も比較すると、保持縁部48はビードリム14の下に係合する。これにより、保持装置12が容器13に係止される。したがって、容器13は、保持装置12に固定される。容器13の長手方向軸線に関する保持装置12に対する容器の変位は防止され、すなわち、上向きにはビードリム14の上側に載置されるカバー部16に起因し、下向きにはビードリム14に対して下側に当接する保持縁部48に起因する。容器13の外面46がそれぞれの長手方向軸線を中心として湾曲しており、固定部20のプロファイルがカバー部16および容器の長手方向軸線に向かって傾斜しているため、保持縁部48はそれぞれその中心においてビードリム14に対して局所的に限定されて当接している。
【0047】
補助切断線26、28、30はそれぞれ、ビードリム14を越えて延在している。図3を比較すると、固定部において補助切断線26、28、30によって形成されたガイド縁部50は、ビードリム14との当接により列18に沿って容器13を固定する。
【0048】
保持装置12の角部において、カバー部20の角部領域は、第2の補助折り線42に沿って下方に曲げられている。特に図3を比較すると、第1の補助折り線40および曲げ線22の末端部は、固定部20の角領域をカバー部20の角領域の下に折り畳むことを可能にする。最初に、これにより、当接部32とフラップ38との外面46に対する当接が改善される。次に、保持装置12が安定する。
【0049】
図6は、さらなるブランク10を示す。図6のブランク10は、構造および機能において、図1のブランク10に実質的に対応する。以下、主に相違点について説明する。残りについては、上述の説明を参照されたい。ビードリム14を有する容器13の2つの列18のための保持装置が、折り畳むことによって対応する様式で、ブランク10から得ることができる。図6のブランク10もまた、セルロースを含有する平坦な材料、ここでは厚紙で作製されており、全体が一体である。
【0050】
カバー部16が固定部20に隣接する主切断線24および折り線22は、ここでも直線的に延び、互いに平行にオフセットしている。補助切断線26、30は、ここでは主切断線24および折り線22に対して傾斜して延びている。補助切断線26は、直線的に延びることができる。補助切断線30は、湾曲して延びることができる。
【0051】
外側固定部20はそれぞれ、直線状の連続的な曲げ線34上で当接部32に隣接する。当接部32はそれぞれ、両端にフラップ38を有する。切り込み52はそれぞれ、フラップ38のうちの1つと隣接する固定部20との間を通って延びている。切り込み52は、ここでは、曲げ線34の端点から開始して三日月状に延在している。
【0052】
フラップ38は、切り込み52に隣接する当接ハンプ54を有する。当接部32のうちの1つのフラップ38は、ここではさらにそれぞれ、さらなる当接ハンプ56を有する。当接ハンプ54、56は、それぞれの曲げ線34を越えてそれぞれのカバー部16に向かって突出している。ブランク10が展開されて保持装置になると、当接ハンプ54、56は、フラップ38をカバー部16上に支持することができる。
【0053】
展開された状態の当接部32のうちの1つのフラップ38のさらなる当接ハンプ56は、他の当接部32のフラップ38の当接ハンプ54と部分的に重なることができる。言うまでもなく、(第1の)当接ハンプおよびさらなる当接ハンプを斜向かいのフラップ上に設けることができ、2つの当接部のそれぞれの他のフラップはそれぞれ、1つの(第1の)当接ハンプ(詳細には図示せず)のみを有する。
【0054】
図6のブランク10は、中間固定部20の間の長手方向折り線23の領域に打ち抜き部58を有する。打ち抜き部58は、長手方向折り線23に沿って延在することができ、特に、楕円形状を有するように構成することができる。打ち抜き部58は、ブランク10の材料に開口部を形成する。打ち抜き部58は、任意の分離方法、例えば打ち抜き部または切断によって得ることができることが理解される。
【0055】
さらに、長手方向折り線23の領域には、分割線60が設けられている。分割線60は交差して延びることができる。分割線60に隣接する材料を曲げることによって、手持ち用開口部62を得ることができる。手持ち用開口部62は、曲げ縁部64によって画定することができる。
【0056】
ブランク10は、長手方向折り線23の自由端において窪むことができる。図6に例として示すように、ブランク10は、V字形の長手方向折り線23の自由端に引き込むことができる。代替的に、図1を比較すると、ブランク10は、丸みを帯びるようにして長手方向折り線23の自由端に引き込むことができる。
【0057】
図6のブランク10内の互いに平行な2つの筋付け線66はそれぞれ、主切断線24と曲げ線34または長手方向折り線23との間をそれぞれ延びている。筋付け線66は、主切断線24および曲げ線24または長手方向折り線23に対してそれぞれ垂直になるように配向されている。
【0058】
要約すると、本発明は、平坦な材料で作製されたブランクに関する。ブランクは、2つの隣接する固定部を有する少なくとも1つのカバー部を有する。カバー部と各固定部との間には、折り線および主切断線が延びている。折り線および主切断線は、直線状に延在し、互いに平行である。折り線と主切断線とは、互いにオフセットしている。固定部には、直線状の主切断線による保持縁部が形成されている。折り畳みによってブランクから保持装置を得ることができる。ビードリムを有する容器は、包装が得られるように保持装置に固定することができる。この目的のために、固定部の保持縁部はビードリムの下に係合し、そこでビードリムに局所的に限定されて当接する。カバー部は、容器を覆う。
【符号の説明】
【0059】
10…ブランク、12…保持装置、13…容器、14…ビードリム、16…カバー部、18…列、20…固定部、22…折り線、23…長手方向折り線、24…直線状主切断線、26、28、30…補助切断線、32…当接部、34…曲げ線、36…打ち抜き線、38…フラップ、40…第1の補助折り線、42…第2の補助折り線、44…包装、46…外面、48…保持縁部、50…ガイド縁部、52…切り込み、54、56…当接ハンプ、さらなる当接ハンプ、58…打ち抜き部、60…分割線、62…手持ち用開口部、64…曲げ縁部、66…筋付け線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】