(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-30
(54)【発明の名称】経カテーテル送達装置
(51)【国際特許分類】
A61F 2/966 20130101AFI20231122BHJP
A61F 2/24 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
A61F2/966
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528165
(86)(22)【出願日】2021-11-10
(85)【翻訳文提出日】2023-07-06
(86)【国際出願番号】 US2021058723
(87)【国際公開番号】W WO2022103794
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ジェイ・デロシアーズ
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB04
4C097MM09
4C097SB10
4C267AA05
4C267AA56
4C267BB02
4C267BB10
(57)【要約】
経カテーテル送達装置用のノーズコーンの実施形態が開示されている。ノーズコーンは、遠位部分および近位部分を含み得る。長手方向軸は、遠位部分の遠位端から近位部分の近位端に延在し得る。近位部分は、ノーズコーンの遠位部分に隣接した肩領域と、肩領域の近位の本体領域と、を有し得る。ノーズコーンの外面は、ノーズコーンの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し得る。本体領域の断面プロファイルは、本体領域の重心から見た時に凸形状を有し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経カテーテル処置のための装置であって、
近位端、遠位端、および前記近位端から前記遠位端まで延在する長手方向軸を有するシャフトと、
前記シャフトの前記遠位端に接続され、かつ遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンと、を備え、
前記ノーズコーンの外面が、前記シャフトの前記長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し、
前記近位部分の前記断面プロファイルが、本体領域を含み、
前記本体領域の傾斜が、前記本体領域の遠位端から前記本体領域の近位端へと漸進的に増加する、装置。
【請求項2】
前記本体領域が、前記本体領域の重心に対して凸形状を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記近位部分の前記断面プロファイルが、本体領域と前記シャフトの前記遠位端との間に位置する接続領域をさらに含む、請求項1~2のいずれか一項に記載の装置。
【請求項4】
前記接続領域における前記近位部分の前記断面プロファイルが、前記接続領域の重心に対して凹形状を有する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記接続領域における前記近位部分の前記断面プロファイルが、前記本体領域の前記近位端を前記シャフトの前記遠位端に直線的に接続する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記近位部分の前記断面プロファイルが、前記本体領域と前記ノーズコーンの前記遠位部分との間に位置する肩領域をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記肩領域が、前記ノーズコーンの前記遠位部分に接続されたピーク部分と、前記本体領域の前記遠位端に接続された谷部分と、を備え、前記肩領域の直径が、前記ピーク部分から前記谷部分へと漸進的に減少する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記谷部分における前記近位部分の前記断面プロファイルが、前記肩領域の重心に対して凹形状を有し、前記ピーク部分における前記近位部分の前記断面プロファイルが、前記肩領域の前記重心に対して凸形状を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
経カテーテル処置のための装置であって、
近位端、遠位端、および前記近位端から前記遠位端まで延在する長手方向軸を有するシャフトと、
前記シャフトの前記遠位端に接続され、かつ遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンと、を備え、
前記ノーズコーンの前記近位部分が、前記ノーズコーンの前記遠位部分に隣接した肩領域と、前記シャフトの前記遠位端に接続された接続領域と、前記肩領域と前記接続領域との間に位置する本体領域と、を含み、
前記ノーズコーンの外面が、前記シャフトの前記長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し、
前記本体領域の前記断面プロファイルが、第一の傾斜を有する第一のセクションと、第二の傾斜を有する第二のセクションと、第三の傾斜を有する第三のセクションと、を含み、前記第一のセクションが前記接続領域に隣接し、前記第三のセクションが前記肩領域に隣接し、前記第二のセクションが前記第一のセクションと前記第二のセクションとの間に位置し、
前記第一の傾斜が、前記第二の傾斜および前記第三の傾斜より大きく、前記第二の傾斜が、前記第三の傾斜より大きい、装置。
【請求項10】
前記ノーズコーンの前記遠位部分が、前記遠位部分の遠位端から前記遠位部分の近位端まで半径方向外側に先細りし、前記ノーズコーンの前記近位部分が、前記遠位部分の前記近位端から前記近位部分の近位端まで半径方向内側に先細りし、前記遠位部分の前記近位端が第一の直径を有し、前記本体領域の遠位端が第二の直径を有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第一の直径と前記第二の直径との間の差が、肩の奥行きを画定し、前記肩の奥行きが約0.1mm~約2.5mmの範囲である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記肩の奥行きと前記肩領域の軸長との比が約0.02~約2.50の範囲である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第二の直径と前記第一の直径との比が約0.50~約0.96の範囲である、請求項10~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記本体領域の軸長と前記遠位部分の軸長との比が約0.02r約0.95の範囲である、請求項9~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記本体領域の前記断面プロファイルが、前記本体領域の重心に対して凸形状を有する、請求項9~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記肩領域の前記断面プロファイルが、前記肩領域の重心に対して凹形状を有する、請求項9~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記肩領域が、前記ノーズコーンの前記遠位部分に接続されたピーク部分と、前記本体領域に接続された谷部分と、を備え、前記肩領域の傾斜が約0度~約65度の範囲である、請求項9~16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記近位部分の傾斜が、ステップ変化なしに連続的に変化する、請求項9~17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
経カテーテル送達装置用のノーズコーンであって、
遠位部分および近位部分と、
前記遠位部分の遠位端から前記近位部分の近位端に延在する長手方向軸と、を備え、
前記近位部分が、前記ノーズコーンの前記遠位部分に隣接した肩領域と、前記肩領域の近位の本体領域と、を含み、
前記ノーズコーンの外面が、前記ノーズコーンの前記長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し、
前記本体領域の前記断面プロファイルが、前記本体領域の重心から見た時に凸形状を有する、ノーズコーン。
【請求項20】
前記本体領域の前記断面プロファイルが、少なくともセクションを含み、前記セクションにおける接線が、前記肩領域の前記断面プロファイルを妨害しない、請求項19に記載のノーズコーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年11月11日に出願された米国仮特許出願第63/112,326号の利益を主張するものであり、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、患者の脈管構造への人工デバイスの経カテーテル移植などの経カテーテル処置のための送達装置の実施形態に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトの心臓は、様々な弁疾患に罹患し得る。これらの弁疾患は、心臓の著しい機能不全をもたらし、最終的に、自己弁の修復または自己弁の人工弁との交換を必要とし得る。多くの既知の修復機器(例えば、ステント)および人工弁、ならびにこれらの機器および弁をヒトに移植する多くの既知の方法が存在する。経皮的および低侵襲的な外科的アプローチは、外科手術によって容易にはアクセス可能ではない、または外科手術を伴わないアクセスが望ましい、身体の内側の場所に人工医療機器を送達するために、様々な手技で使用される。特定の一実施例では、人工心臓弁を、送達装置の遠位端上に圧着状態で装着し、人工弁が心臓内の移植部位に到達するまで、患者の脈管構造を通して(例えば、大腿動脈および大動脈を通して)前進させることができる。その後、人工弁は、例えば、人工弁が装着されているバルーンを膨張させ、人工弁に拡張力を加える機械的アクチュエータを作動させることによって、または人工弁がその機能的サイズに自己拡張することができるように、人工弁を送達装置のシースから展開することによって、その機能的サイズに拡張される。同様の経カテーテル処置は、自己弁輪(例えば、自己僧帽弁輪、自己大動脈弁輪、自己肺動脈弁輪、自己三尖弁など)内にドッキング装置またはプレステントを植え込むためにも使用され得る。人工弁は、ドッキング装置内にしっかりと固定され得るように、ドッキング装置内に配置されて、半径方向に拡張され得る。加えて、経カテーテル送達装置を使用して、様々な血管疾患を治療するために、冠動脈および/または末梢血管などの身体脈管にステント(または他の補綴)を植え込むことができる。
【0004】
送達装置は、患者の脈管構造を押し分けて進むことができる十分な強度を有する必要がある。送達装置はまた、患者の脈管構造の蛇行した解剖学的構造を通過できる十分な柔軟性を有する必要がある。さらに、送達装置は、送達処置中に人工デバイスと接触し得る。そのため、送達装置は、補綴を損傷または転位しないように構成される必要がある。典型的な送達装置は、それらの急増にもかかわらず欠点を有する。したがって、送達装置の改良が望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、ノーズコーンの特定の設計を含む、経カテーテル処置のための装置およびアセンブリに関する方法および装置を対象とする。
【0006】
本開示の特定の実施形態は、経カテーテル処置のための装置に関する。装置は、近位端、遠位端、および近位端から遠位端に延在する長手方向軸を有するシャフトと、シャフトの遠位端に接続され、遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンとを含み得る。ノーズコーンの外面は、シャフトの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し得る。近位部分の断面プロファイルは、本体領域を含み得る。本体領域の傾斜は、本体領域の遠位端から本体領域の近位端へと漸進的に増加し得る。
【0007】
本開示の特定の実施形態はまた、経カテーテル処置のための別の装置に関する。装置は、近位端、遠位端、および近位端から遠位端に延在する長手方向軸を有するシャフトと、シャフトの遠位端に接続され、遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンとを含み得る。ノーズコーンの近位部分は、ノーズコーンの遠位部分に隣接した肩領域と、シャフトの遠位端に接続された接続領域と、肩領域と接続領域との間に位置する本体領域とを含み得る。ノーズコーンの外面は、シャフトの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し得る。本体領域の断面プロファイルは、第一の傾斜を有する第一のセクションと、第二の傾斜を有する第二のセクションと、第三の傾斜を有する第三のセクションとを含むことができ、第一のセクションは接続領域に隣接し、第三のセクションは肩領域に隣接し、第二のセクションは第一のセクションと第二のセクションとの間に位置する。第一の傾斜は、第二の傾斜および第三の傾斜より大きいのであり得、第二の傾斜は、第三の傾斜より大きいのであり得る。
【0008】
本開示の特定の実施形態はまた、経カテーテル送達装置用のノーズコーンに関する。ノーズコーンは、遠位部分と近位部分と、遠位部分の遠位端から近位部分の近位端に延在する長手方向軸とを含み得る。近位部分は、ノーズコーンの遠位部分に隣接した肩領域と、肩領域の近位の本体領域とを含み得る。ノーズコーンの外面は、ノーズコーンの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し得る。本体領域の断面プロファイルは、本体領域の重心から見た時に凸形状を有し得る。
【0009】
本開示の特定の実施形態はさらに、経カテーテル処置のためのアセンブリに関する。アセンブリは、近位端、遠位端、および近位端から遠位端に延在する長手方向軸を有するシャフトと、シャフトの遠位端に接続され、遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンと、シャフトの遠位端部分に取り外し可能に接続された人工インプラントとを含み得る。ノーズコーンの近位部分は、ノーズコーンの遠位部分に隣接した肩領域と、シャフトの遠位端に接続された接続領域と、肩領域と接続領域との間に位置する本体領域とを含み得る。ノーズコーンの外面は、シャフトの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し得る。本体領域の断面プロファイルは、本体領域の重心から見た時に凸形状を有し得る。
【0010】
本開示の前述および他の目的、特徴ならびに利点は、添付図面を参照して進む、以下の詳細な説明からより明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1Aは、送達装置と、送達装置の送達シース内に部分的に配置された埋め込みデバイスとを含む例示的送達アセンブリの部分側面図を示す。
【
図1C】
図1Cは、埋め込みデバイスが送達シース内に完全に配置されている、
図1Aの送達アセンブリの部分側面図を示す。
【
図2A】
図2Aは、患者の脈管構造に挿入された送達アセンブリの遠位端部分を示す。
【
図2B】
図2Bは、送達装置から部分的に露出し、移植部位で部分的に拡張した埋め込みデバイスを示す。
【
図2C】
図2Cは、送達装置から取り外されて、移植部位で完全に拡張した埋め込みデバイスを示す。
【
図2D】
図2Dは、患者の脈管構造から引き出されている送達装置を示す。
【
図3】
図3は、人工インプラントと接触した送達装置のノーズコーンを示す。
【
図4A】
図4Aは、内側シャフトとノーズコーンの一実施形態とを含む送達装置の遠位端部分の斜視図を示す。
【
図4C】
図4Cは、
図4Aの線4C-4Cによって示される、送達装置の内側シャフトの長手方向軸に沿って切り取った
図4Aの送達装置の遠位端部分の断面図を示す。
【
図5A】
図5Aは、内側シャフトとノーズコーンの別の実施形態とを含む送達装置の遠位端部分の斜視図を示す。
【
図5C】
図5Cは、
図5Aの線5C-5Cによって示される、送達装置の内側シャフトの長手方向軸に沿って切り取った
図5Aの送達装置の遠位端部分の断面図を示す。
【
図6A】
図6Aは、内側シャフトとノーズコーンのまた別の実施形態とを含む送達装置の遠位端部分の斜視図を示す。
【
図6C】
図6Cは、
図6Aの線6C-6Cによって示される、送達装置の内側シャフトの長手方向軸に沿って切り取った
図6Aの送達装置の遠位端部分の断面図を示す。
【
図7A】
図7Aは、内側シャフトとノーズコーンのさらなる実施形態とを含む送達装置の遠位端部分の斜視図を示す。
【
図7C】
図7Cは、
図7Aの線7C-7Cによって示される、送達装置の内側シャフトの長手方向軸に沿って切り取った
図7Aの送達装置の遠位端部分の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一般的な考慮事項
開示された実施形態が、心臓の自己弁輪のいずれか(例えば、肺動脈弁輪、大動脈弁輪、僧帽弁輪、および三尖弁輪)に、人工デバイスを送達および移植するように適合され得、様々な送達手法(例えば、逆行性、順行性、経中隔、経心室、経房的など)のいずれかで使用され得ることは、理解されるべきである。
【0013】
本明細書の目的のために、本開示の実施形態の特定の態様、利点、および新規の特徴は、本明細書に記載される。開示される方法、装置、およびシステムは、いかなる方法でも制限するものと解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、ならびに互いとの様々な組み合わせおよび部分的な組み合わせで、様々な開示された実施形態のすべての新規かつ非自明な特徴および態様を対象とする。方法、装置、およびシステムは、任意の特定の態様もしくは特徴、またはそれらの組み合わせに限定されることなく、開示される実施形態が、任意の一つ以上の特定の利点が存在すること、または問題が解決されることを必要とすることもない。任意の実施例からの技術は、他の実施例のうちの任意の一つ以上に記載される技術と組み合わされ得る。開示される技術の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮すると、例示される実施形態が、好ましい実施例に過ぎず、開示される技術の範囲を限定するものとみなされるべきではないことは、認識されるべきである。
【0014】
開示される実施形態のうちのいくつかの操作が、提示の便宜上、特定の連続的な順序で記載されるものの、特定の順序が以下に記載される特定の用語によって要求されない限り、この記載方法が並べ替えを包含することは理解されるべきである。例えば、連続的に記載される操作は、場合によっては、並べ替えられ、または同時に実施されてもよい。さらに、簡略化のために、添付図面は、開示される方法が他の方法と併用され得る様々な方法を示さない場合がある。更に、本記載は、開示される方法を説明するために、「提供する」または「達成する」のような用語を使用する場合がある。これらの用語は、実施される実際の操作の高レベルな抽象概念である。これらの用語に対応する実際の操作は、特定の実装に応じて異なり得、当業者によって容易に認識可能である。
【0015】
本出願および特許請求の範囲において使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数形を含む。加えて、「含む(includes)」という用語は、「備える(comprises)」ことを意味する。さらに、「結合され(coupled)」および「接続され(connected)」という用語は、概して、電気的、電磁的、および/または物理的に(例えば、機械的もしくは化学的に)結合または関連させられることを意味し、特定の反対表現がない限り、結合した項目または関連付けられた項目間の中間要素の存在を排除しない。
【0016】
本明細書で使用される「近位」という用語は、ユーザにより近く、移植部位からより遠く離れている装置の位置、方向、または部分を指す。本明細書で使用する用語「遠位」は、ユーザからより遠く離れ、移植部位により近い装置の位置、方向、または部分を指す。したがって、例えば、装置の近位運動は、移植部位から離れユーザに向かう(例えば、患者の身体から外への)装置の運動であり、一方、装置の遠位運動は、ユーザから離れ移植部位に向かう(例えば、患者の身体の中への)装置の運動である。「長手方向」および「軸方向」という用語は、別途明示的に定義されない限り、近位および遠位方向に延在する軸を指す。
【0017】
本明細書で使用される「およそ」および「約」という用語は、列挙された値および列挙された値の10%以内の任意の値を意味する。例えば、「約1mm」は、約0.9mm~約1.1mm(両端を含む)の任意の値を意味する。
【0018】
方向および他の相対的参照(例えば、内側、外側、上側、下側など)は、本明細書の図面および原理の議論を促進するために使用され得るが、限定的であることを意図しない。例えば、「内側」、「外側」、「上」、「下」、「内部」、「外部」などの特定の用語が使用され得る。このような用語は、適用可能である場合、特に、図示される実施形態に関して、相対的関係を取り扱う場合、ある程度の説明の明確性を提供するために使用される。しかしながら、このような用語は、絶対的関係、位置、および/または配向を含意することを意図しない。例えば、物体に関して、「上側」部品は、単に物体を反転させることによって、「下側」部品になり得る。それでもなお、これは、依然として同一部品であり、物体は、同一のままである。本明細書で使用する「および/または」は、「および」または「または」、ならびに「および」および「または」を意味する。
【0019】
送達アセンブリの概要
図1~
図2は、一実施形態による送達アセンブリを示す。送達アセンブリは、送達装置100および埋め込みデバイス120を含む。送達装置100は、埋め込みデバイス120の経カテーテル移植のために構成される。
【0020】
示されるように、送達装置100は、近位端104と、遠位端106と、近位端104から遠位端106に延在する長手方向軸101を有する第一のシャフト102(「内側シャフト」、「ガイドワイヤシャフト」、または「ノーズコーンシャフト」とも呼ぶ)とを含む。特定の実施形態では、内側シャフト102は、近位端104と遠位端106の間に延在する内腔108を有し得る。送達装置100はまた、内側シャフト102の上に延在する第二のシャフト112(「外側シャフト」とも呼ぶ)を有し得る。例えば、外側シャフト112は、外側シャフト112の近位端114から遠位端116に延在する内腔118を有し得、内側シャフト102は、外側シャフト112の内腔118を通って延在し得る。一部の実施形態では、内側シャフト102および外側シャフト112は同軸であり得る。他の実施形態では、内側シャフト102および外側シャフト112は、非同軸であり得、例えば、内側シャフトの長手方向軸101は、外側シャフト112の長手方向軸に対してオフセットを有し得る。
【0021】
図1Aに示すように、埋め込みデバイス120(「人工インプラント」とも呼ぶ)は、内側シャフト102の遠位端部分に取り付けられ得る。以下に記載されるように、埋め込みデバイス120は、半径方向に圧縮された(または「圧着された」)状態と半径方向に拡張された状態との間で移動可能であり得る。
【0022】
内側シャフト102の遠位端106は、ノーズコーン140に接続され得る。ノーズコーン140は、近位端144および遠位端146(「遠位先端」とも呼ぶ)を有し得る。ノーズコーン140の近位端144は、熱ボンディング、オーバーモールド、接着、機械的係止などを含む、任意の固定手段によって、内側シャフト102の遠位端106に固定され得る。特定の実施形態では、ノーズコーン140は、ノーズコーン140の近位端144から遠位端146に延在する内腔148を有し得る。ノーズコーン140の内腔148は、内側シャフト102の内腔108に直線的に接続することができ、すなわち、ノーズコーン140の内腔148および内側シャフト102の内腔108は、ノーズコーンの遠位端106から内側シャフト102の近位端104に延在する連続的な直線内腔を形成し得る。
【0023】
ノーズコーン140は、近位部分154および遠位部分156を有し得る。遠位部分156は、遠位先端146から遠位部分156の近位端158まで半径方向に外向きに先細りし得る。先細の遠位部分156は、患者の脈管構造を通る非外傷性ナビゲーションを容易にすることができる。ノーズコーン140の近位部分154は、肩領域160および本体領域162を有し得る。肩領域160は、概して円筒形の形状を有し、遠位部分156の近位端158よりも小さい直径を有し得る。本体領域162は、肩領域160の近位端から近位部分154の近位端144まで、半径方向に内向きに先細りし得る。したがって、遠位部分156の近位端158(肩領域160の遠位端も画定する)は、ノーズコーン140の最大の直径を画定し得る。
図1Aに示した実施形態では、肩領域160は、遠位部分156の近位端158からの直径のステップ減少を有し、長手方向軸101に対してほぼ垂直な壁161をもたらす。加えて、長手方向軸101に沿ってノーズコーン140の断面プロファイルを取るとき、近位部分154のプロファイルの傾斜は、肩領域160と本体領域162との間の境界に不連続性(すなわち、ステップ変化)を有し得る。
【0024】
一部の実施形態では、埋め込みデバイス120は、送達シースまたはカプセル130によって半径方向に圧縮された状態で保持され得る。送達シース130の軸長は、埋め込みデバイス120が半径方向に圧縮された状態にあるとき、埋め込みデバイス120の軸長とほぼ同じであり得、またはそれよりも大きいのであり得る。したがって、送達シース130は、送達中に埋め込みデバイス120を完全に覆うように構成され得る。一部の実施形態では、
図1A~
図1Bに示すように、送達シース130の少なくとも本体部分132は、外側シャフト112よりも大きな直径を有し得る。送達シース130の近位端部分は、半径方向に内向きに先細りして、外側シャフト112の遠位端116に接続し得る。他の実施形態では、送達シース130は円筒形状を有し得、送達シース130の直径は外側シャフト112の外径とほぼ同じであり得る。
【0025】
図示した実施形態では、送達シース130の近位端部分134は、外側シャフト112の遠位端116に接続され得る。送達シース130の近位端部分134は、熱ボンディング、接着、機械的ロックなどを含むがこれらに限定されない、任意の既知の手段によって、外側シャフト102の遠位端116に結合され得る。他の実施形態では、送達シース130は、外側シャフト112の一体部分とすることができる。例えば、外側シャフト112の遠位端部分(外側シャフト112の近位端部分より大きな直径、または同じ直径を有することができる)は、埋め込みデバイス120をその圧着状態で保持し、送達シース130として機能することができる。
【0026】
送達中、送達シース130の遠位端136は、ノーズコーン140の肩領域160(例えば、壁161)に当接し、埋め込みデバイス120を完全に覆うように構成され得る。特定の実施形態において、
図1Bに示すように、送達シース130の遠位端136および肩領域の遠位端は、遠位部分156の近位端158(または肩領域160の遠位端)とほぼ同じ直径を有する。したがって、ノーズコーンの遠位部分156の外面は、送達シース130の遠位端136がノーズコーン140の肩領域160(例えば、壁161)に当接するとき、送達シース130の外面への滑らかな移行を有し得る。
【0027】
一部の実施形態では、内側シャフト102の近位端104および外側シャフト112の近位端114の両方を、ハンドル180に接続することができる。他の実施形態では、内側シャフト102の近位端104は、第一のハンドルに結合することができ、外側シャフト112は、第一のハンドルに対して移動可能な第二のハンドルに結合され得る。一部の実施形態では、ハンドル180は、内側シャフト102に対して外側シャフト112(およびそれに接続された送達シース130)の軸方向移動を実行するように構成された、(例えば、一つ以上の手動で回転可能なノブおよび/またはモータ駆動アクチュエータの形態の)駆動機構182を含み得る。標的移植部位に到達した後、駆動機構182を作動させて、送達シース130を内側シャフト102およびそれに取り付けられた埋め込みデバイス120に対して近位に移動させ、それによって埋め込みデバイス120を露出させることができる。一部の実施形態では、ハンドル180はまた、内側シャフト102に対して外側シャフト112(およびそれに接続された送達シース130)を選択的にロックして軸方向移動を許容するように構成されたロック機構を含み得る。ロック機構の起動は、送達シース130からの埋め込みデバイス120の早すぎる前進を防止し得る。
【0028】
一部の実施形態では、ハンドル180は、外側シャフト112の湾曲を調整するように構成された調整機構184をさらに含み得る。例えば、調整機構184は、外側シャフトの遠位端部分に接続された一つ以上のプルワイヤに接続された、一つ以上の回転可能なノブおよび/またはモータ駆動アクチュエータを含み得る。したがって、調整機構184を作動させることによって、プルワイヤの張力は、外側シャフト112の遠位端部分を所望の角度で操縦して、患者の脈管構造内の送達装置100のナビゲーションを容易にするように、調整され得る。
【0029】
示されていないが、埋め込みデバイス120が以下に説明するようにバルーン拡張可能であるとき、送達装置100はさらに第三のシャフト(「中間シャフト」または「バルーンシャフト」とも呼ぶ)を含み得ることが理解されるべきである。一部の実施形態では、バルーンシャフトは、内側シャフト102の上に、かつ外側シャフト112の118の内腔内に延在し得る。折り畳まれたバルーンは、バルーンシャフトの遠位端部分上に取り付けられ得、埋め込みデバイス120は、バルーンシャフト上に(例えば、折り畳まれたバルーン上に、または折り畳まれたバルーンに隣接した場所に)圧着され得る。バルーンシャフトの近位端部分は、ハンドル180にも接続することができる。埋め込みデバイス120は、例えば、バルーンシャフトの近位端部分に位置するポートを通してバルーン内に膨張流体を注入することによって、バルーンを膨張させることによって半径方向に拡張させることができる。
【0030】
他の実施形態では、埋め込みデバイス120は、自己拡張式フレームまたはステントを含むことができる。こうした実施形態では、埋め込みデバイス120は、(例えば、圧着装置を用いて)半径方向に圧縮され得、半径方向に圧縮された埋め込みデバイス120は、送達装置の送達カプセル(例えば、シース)内に装填され得る。埋め込みデバイス120は、埋め込みデバイス120を送達カプセル内から展開することによって、移植位置で、または移植位置に隣接して半径方向に拡張することができ、これにより、埋め込みデバイス120を送達構成から機能的構成へと半径方向に拡張することが可能になる。一部の場合、自己拡張式埋め込みデバイスは、拡張デバイス(例えば、バルーン)によって(例えば、初期移植処置の間および/またはその後の処置の間)さらに拡張することができる。
【0031】
さらに他の実施形態では、埋め込みデバイス120は、機械的に拡張可能なフレームまたはステントを含むことができる。こうした実施形態では、埋め込みデバイス120は、(例えば、埋め込みデバイスおよび/または圧着装置のアクチュエータを介して)半径方向に圧縮された構成に位置付けられて、送達装置に取り外し可能に結合され得る。埋め込みデバイス120は、一部の実施形態では、送達カプセルに収容され得(例えば、一部の自己拡張式補綴に類似)、または送達装置上に露出され得る(例えば、一部のバルーン拡張可能な補綴に類似)。患者の脈管構造内に挿入され、移植位置に、または移植位置に隣接して位置付けられると、機械的に拡張可能な埋め込みデバイスは、送達装置で埋め込みデバイスの一つ以上のアクチュエータを作動させることによって、半径方向に圧縮された構成から半径方向に拡張された構成へと半径方向に拡張され得る。
【0032】
加えて、ガイドワイヤ170(例えば、
図1C、
図2Aを参照)は、内側シャフト102、外側シャフト112、およびノーズコーン140が、ガイドワイヤ170上で送られて、埋め込みデバイス120を標的移植部位に位置付けることができるように、内側シャフト102の内腔およびノーズコーン140の内腔148を通って延在し得る。
【0033】
こうした装置またはシステムの構成要素(例えば、ハンドル、内側シャフト、外側シャフト、バルーンシャフトなど)を含む、標的移植に埋め込みデバイスを送達するように構成された送達装置またはシステムに関するさらなる詳細は、米国特許第9,061,119号、第10,363,130号、米国特許出願公開第2018/0263764号、および米国仮特許出願第62/945,039号に見出すことができ、それらはすべて参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0034】
埋め込みデバイス
特定の実施形態において、埋め込みデバイス120は、血液が第一の方向に人工弁を通って流れることを可能にし、血液が第一の方向とは反対の第二の方向に人工弁を通って流れることを防止するように、構成された人工弁であり得る。特定の実施形態において、埋め込みデバイス120は、人工弁または他の埋め込みデバイスを受容して保持するように構成された、ドッキング装置またはプレステントであり得る。特定の実施形態において、埋め込みデバイス120は、患者の脈管系の血管内に少なくとも部分的に挿入されるように構成された、ステントであり得る。
【0035】
一部の実施形態では、埋め込みデバイス120は、複数の支柱124を含む、フレーム122を有し得る。支柱124は、複数の接合部128で互いに相互接続されて、複数のセルを画定し、格子構造を形成し得る。
【0036】
患者に挿入する前に、例えば、米国特許第7,993,394号、第9,277,992号、第9,757,232号、および第10,010,412号、国際出願PCT/US2019/028831号、ならびに米国仮特許出願第62/945,039号および第62/876,206号(これらすべては参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるような圧着デバイスを使用して、フレーム122(およびしたがって埋め込みデバイス120)を、内側シャフト102の遠位端部分上に半径方向に圧縮または圧着し得る。フレーム122(およびしたがって埋め込みデバイス120)は、半径方向に圧縮された状態のままであり、したがって、移植処置中に比較的小さな半径方向プロファイルを維持することができる。
【0037】
標的移植部位に到達した後、埋め込みデバイス120は、フレーム122を半径方向に拡張することによって展開することができる。フレーム122(およびしたがって埋め込みデバイス120)は、様々な手段によって半径方向に拡張することができる。例えば、一実施形態では、フレーム122は、(例えば、移植処置の前および/または中に)フレーム内に位置付けられ得る送達装置のバルーンを膨張させることによって半径方向に拡張することができる。別の実施形態では、フレーム122は、弾性かつ自己拡張式であり得る。例えば、フレーム122は、フレーム122が送達シース(例えば、130)によって抑制されていない時、その機能的サイズに拡張できるように、形状記憶材料(例えば、ニチノール)を含むことができる。さらに別の実施形態では、フレーム122は機械的に拡張され得る。例えば、フレーム122の支柱124は、(例えば、フレームの対向する端部を互いに向かって押すことによって)フレーム122に加えられる軸力がフレームを半径方向に拡張させることができるように、互いにヒンジで接続することができる。任意的に、フレーム122は、複数の方法で、または方法の組み合わせで(例えば、バルーン拡張可能、自己拡張式、および/または機械的に拡張可能)、半径方向に拡張可能であり得る。拡張可能フレームを有する例示的な埋め込みデバイスに関する追加の詳細は、米国特許第7,780,723号、第9,061119号、第9,393,110号、第9,339,384号、第10,363,130号、および第10,588,744号、米国特許出願公開第2018/0153689号、および第2019/0000615号、米国仮特許出願第62/990,299号に記載されており、これらはすべて参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0038】
移植処置の例
例として、
図2A~
図2Dは、標的移植部位に人工デバイスを移植するための処置を示す。具体的には、この実施例では、人工デバイスは、自己拡張可能なドッキング装置であり、標的移植部位は、患者の自己肺動脈弁である。同様の処置を使用して、心臓内または身体の内腔(例えば、上大静脈、下大静脈、三尖弁、僧帽弁、大動脈弁、大動脈など)の任意の内部表面内に、人工デバイスを送達して展開することができる。
【0039】
図2Aは、患者の脈管構造を通して肺床に挿入されたガイドワイヤ170を示す。具体的には、ガイドワイヤ170は、大腿静脈、下大静脈、右房、三尖弁、右心室、および右心室流出路によって、肺動脈50に前進させられ得る。蛍光透視下で、埋め込みデバイス120を保持する送達装置100(外側シャフト112、送達シース130、およびノーズコーン140のみを示す)は、ガイドワイヤ170上で送達され得る。埋め込みデバイス120が展開される、意図された着地ゾーン60に埋め込みデバイス120が到達するまで、送達装置100は前進させられ得る。
【0040】
次に、
図2Bに示すように、外側シャフト112(およびそれに接続された送達シース130)が、内側シャフト102に対して漸進的に後退させられて、埋め込みデバイス120を展開することができる。埋め込みデバイス120の遠位部分が送達シース130によって覆われていなくなるにつれて、フレーム122の遠位部分は、自己拡張を開始する。フレーム122が部分的に拡張した時、埋め込みデバイス120の展開位置が、再評価され得る。埋め込みデバイス120の再位置決めが必要な場合、フレーム122の遠位部分は、送達シース130によって(例えば、外側シャフト112を、それがノーズコーン140に接触するまで、遠位に移動させることによって)圧縮および再捕捉され得る。次に、埋め込みデバイス120は、再展開のために意図された着地ゾーン60内で再位置決めされ得る。
【0041】
外側シャフト112をさらに後退させると、フレーム122の近位部分を、送達シース130からむき出しにすることができる。次いで、埋め込みデバイス120を内側シャフト102から解放することができる。したがって、
図2Cに示すように、フレーム122は、完全に拡張され、血管(例えば、肺動脈または右心室流出路)の内壁に摩擦的に係合することができ、すなわち、埋め込みデバイス120は、意図された着地ゾーン60に完全に展開される。
【0042】
図2Dに示すように、埋め込みデバイス120を意図された着地ゾーン60に展開した後、送達装置100は、ガイドワイヤ170上で患者の脈管構造から後退させることができる。
【0043】
示されていないが、患者の脈管構造から送達装置100を引き抜いた後、次いで人工弁は、別の送達装置(100と同一であるかまたは異なり得る)を介して、埋め込みデバイス120に送達され、それによって受容されることができることが理解されるべきである。加えて、埋め込みデバイス120は自己拡張可能であることが示されているが、上述のように、埋め込みデバイス120はまた、バルーン拡張可能または機械的に拡張可能であり得ることが理解される。
【0044】
移植処置に関する追加の詳細は、米国特許第10,363,130号、および第10,265,169号、米国特許出願公開第2018/0263764号、ならびに米国仮特許出願第63/085,901号に記載されており、それらはすべて参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0045】
ノーズコーンの概要
上述のように、ノーズコーン140の最大直径は、近位部分154と遠位部分156との間の境界、すなわち、遠位部分156の近位端158に位置する。ノーズコーン140の遠位部分156は、典型的には、遠位先端146に向かって半径方向内側に先細りし、患者の解剖学的構造の非外傷性ナビゲーションを容易にする。
【0046】
ノーズコーン140の近位部分154はまた、遠位部分156の近位端158での最大直径から、内側シャフト102の直径とほぼ同じであり得る、近位部分154の近位端144でのはるかにより小さい直径へと、直径が徐々に減少し得る。
【0047】
近位部分154の直径の減少は、壁161を含む肩領域160を作り出すことができ、ここで、送達シース130の遠位端136は、埋め込みデバイス120を半径方向に圧縮された状態に保持するために当接し得る。内側シャフト102の遠位端部分上に圧着された埋め込みデバイス120は、概して、ノーズコーン140の近位に設置され得る。一つの例示的な実施形態では、埋め込みデバイス120の遠位端は、ノーズコーン140の近位端144に隣接している。別の実施形態では、埋め込みデバイス120の遠位端は、ノーズコーン140の近位部分154の少なくとも一部分と重なり得る。ノーズコーン140の近位部分154は、遠位部分156よりも短い軸長を有することが望ましい。近位部分154の軸長を減少させることで、埋め込みデバイス120を、ノーズコーン140の遠位部分156のより近くに配置することが可能になり得る。結果として、送達シース130は、それが埋め込みデバイス120を完全に覆い肩領域160(例えば、壁161)に当接し得ることを依然として確実にしながら、より短い軸長で設計されることができる。
【0048】
埋め込みデバイス120が展開された後に、送達装置100を患者の体から引き抜く時、ノーズコーン140の肩領域160は、展開された埋め込みデバイス120の一部または一部分(例えば、フレーム、継ぎ目、葉のような部分、スカートなど)に接触し得る。この接触は、少なくとも部分的に、
図3に示されるように、内側シャフト、およびしたがってノーズコーン140が埋め込みデバイス120と非同軸であることの結果であり得る。
【0049】
ノーズコーンの例
以下に記載されるように、改善されたノーズコーン設計を有する送達装置(送達装置100など)(例えば、
図4A~
図7Cに示されるノーズコーンを参照)は、例えば、展開された埋め込みデバイスからノーズコーンを滑らかに引き出すことを可能にし得る。開示されたノーズコーンは、内側シャフトおよびノーズコーンが埋め込みデバイスと同軸でない場合でも、埋め込みデバイスの構成要素の上をすべるように動くことができる。
【0050】
幾何学的用語
本明細書に記載される場合、ノーズコーンの中心軸に沿って切り取られたノーズコーンの断面プロファイルにおける、セクション(または部分、領域、セグメント、もしくは類似のもの)の傾斜は、例えば、セクション(または部分、領域、セグメント、もしくは類似のもの)とノーズコーンの中心軸との間に形成される鋭角に基づいて、ノーズコーンの中心軸に対して測定される。
【0051】
本明細書に記載される場合、ノーズコーンの一部分(またはセクション、領域、セグメント、もしくは類似のもの)を含む物体の重心(「幾何学的中心」とも呼ぶ)は、物体のすべての点の算術平均位置である。物体が均一な密度を有するとき、物体の重心は、物体の質量中心でもある。ノーズコーンの中心軸に対して対称であるノーズコーンの一部分(またはセクション、領域、セグメント、もしくは類似のもの)については、ノーズコーンのその部分(またはセクション、領域、セグメント、もしくは類似のもの)の重心は、典型的にはノーズコーンの中心軸上に位置する。
【0052】
本明細書に記載される場合、特定の領域(または部分、セクション、セグメント、もしくは類似のもの)におけるノーズコーンの断面プロファイルは、それがノーズコーンの中心軸に対して半径方向外側に湾曲するとき、視点(例えば、その領域の重心)に対して凸形状を有し、それがノーズコーンの中心軸に対して半径方向内側に湾曲するとき、視点に対して凹形状を有する。
【0053】
本明細書に記載される場合、楕円、放物線、および双曲線を含むいくつかのタイプの円錐曲線が、ノーズコーンの断面プロファイルにおけるセクション(または部分、領域、セグメント、もしくは類似のもの)の湾曲を記述するために使用される。円錐曲線は、円錐の表面と切断面の交線として得られる曲線である。楕円は、円錐と切断面の交線が閉曲線であるときに、生じる。切断面が円錐の回転軸に平行である場合、円錐曲線は双曲線である。切断面が円錐の母線に平行である場合、円錐曲線は放物線である。
【0054】
ノーズコーン形状の実施形態例
図4A~
図4Dは、
図1Aのノーズコーン140に比べて改善された形状設計を有するノーズコーン240の一実施形態例を有する送達装置100の遠位端部分を示す。具体的には、ノーズコーン240は、近位部分であって、その長手方向断面プロファイルが、放物曲線に対応する本体領域を有する、近位部分を備える。
【0055】
140と同様に、ノーズコーン240は、近位部分254および遠位部分256を有する。ノーズコーン240の遠位部分256は、遠位部分256の遠位端または遠位先端246から遠位部分256の近位端258まで半径方向外側に先細りし得、ノーズコーン240の近位部分254は、遠位部分256の近位端258から近位部分254の近位端244まで半径方向内側に先細りし得る。したがって、遠位部分256の近位端258は、ノーズコーン240の最大直径を画定する。近位部分254の近位端244は、内側シャフト102の遠位端106に接続され得る。内側シャフト102の長手方向軸101は、ノーズコーン240の中心軸241と一致し得る。加えて、ノーズコーン240は、ノーズコーン240の近位端244から遠位先端246まで延在する内腔248を有し、内側シャフト102の内腔108に直線的に接続し得る。ノーズコーン240の近位部分254はまた、遠位部分256の近位に位置する肩領域260と、肩領域260の近位に位置する本体領域262とを有し得る。しかしながら、以下に記載されるように、ノーズコーン140と比較して、ノーズコーン240の肩領域260および本体領域262は、より滑らかな幾何学的形状を有する。
【0056】
図4C~
図4Dに示すように、本体領域262は、非線形、または湾曲した断面プロファイルを有し得る。具体的には、本体領域262の断面プロファイルは、本体領域262の重心262cに対して凸形状を有し得る。一実施形態では、本体領域262の凸形状は、放物曲線によって画定され得る。別の実施形態では、本体領域262の凸形状は、双曲線によって画定され得る。さらに別の実施形態では、本体領域262の凸形状は、楕円曲線によって画定され得る。
【0057】
本体領域262の傾斜は、本体領域262の遠位端262dから、本体領域262の近位端262pまで漸進的に増加することができる(この実施例では、本体領域262の近位端262pは近位部分254の近位端244でもある)。例えば、本体領域262は、第一の傾斜S1を有する第一のセクション222、第二の傾斜S2を有する第二のセクション224、および第三の傾斜S3を有する第三のセクション226を含み得る。
図4C~
図4Dに示すように、第一のセクション222は内側シャフト102の遠位端106に隣接し、第三のセクション226は肩領域260に隣接し、第二のセクション224は第一のセクション222と第三のセクション226との間に位置している。第一の傾斜S1は、第二の傾斜S2および第三の傾斜S3より大きいのであり得、第二の傾斜S2は、第三の傾斜S3より大きいのであり得る。
【0058】
示すように、肩領域260もまた、非線形、または湾曲した断面プロファイルを有し得る。具体的には、肩領域260は、ノーズコーン240の遠位部分256に接続されたピーク部分230と、本体領域262の遠位端262dに接続された谷部分228とを有し得る。肩領域260の直径は、ピーク部分230から谷部分228へ漸進的に減少し得る。
【0059】
特定の実施形態では、谷部分228は、第四の傾斜S4を有し得、ピーク部分230は、第五の傾斜S5を有し得る。第四の傾斜S4は、第三の傾斜S3とほぼ同じか、またはそれより小さいのであり得る。一部の実施形態では、第四の傾斜S4は、第五の傾斜S5よりも小さいのであり得る。一部の実施形態では、ピーク部分230と谷部分228との間の境界は、肩領域260の最大傾斜を有し得る。
【0060】
本明細書に記載される場合、異なるセクションまたは部分の傾斜(例えば、S1~S5)を比較する場合、各セクションまたは部分の傾斜は、同じ方法で測定される。例えば、一実施形態では、セクションまたは部分の傾斜は、そのセクションまたは部分の平均傾斜として測定される。別の実施形態では、セクションまたは部分の傾斜は、そのセクションまたは部分の傾斜中央値として測定される。さらに別の実施形態では、セクションまたは部分の傾斜は、そのセクションまたは部分の最大傾斜として測定される。またさらなる実施形態では、セクションまたは部分の傾斜は、そのセクションまたは部分の最小傾斜として測定される。
【0061】
特定の実施形態では、谷部分228の近位部分254の断面プロファイルは、肩領域260の重心260cに対して凹形状を有し得、ピーク部分230の近位部分254の断面プロファイルは、肩領域260の重心260cに対して凸形状を有し得る。谷部分228およびピーク部分230のそれぞれの凹形状または凸形状は、例えば、放物曲線、双曲線、または楕円曲線によって画定され得る。他の実施形態では、肩領域260(ピーク部分230および谷部分228の両方を含む)の断面プロファイルは、肩領域260の重心260cに対する凹形状を有し得る。肩領域260の凹形状は、例えば、放物曲線、双曲線、または楕円曲線によって画定され得る。
【0062】
特定の実施形態では、肩領域260のピーク部分230は、送達シースの遠位端と係合するように構成され得る。例えば、埋め込みデバイス120の送達中、送達シース130の遠位端136は、肩領域260のピーク部分230に押し付けられて、埋め込みデバイス120をその半径方向に圧縮された状態に保持するように構成され得る。
【0063】
特定の実施形態では、遠位部分256の断面プロファイルは、遠位部分256の遠位端246を遠位部分256の近位端258に直線的に接続することができる。例えば、
図4Cに示すように、遠位部分256の断面プロファイルで遠位端246および近位端258を接続する線は、実質的に直線である。
【0064】
図5A~
図5Dは、ノーズコーン340の別の例示的実施形態を有する送達装置100の遠位端部分を示す。具体的には、ノーズコーン340は、近位部分であって、その長手方向断面プロファイルが、放物曲線に対応する本体領域および楕円曲線に対応する接続領域を有する、近位部分を備える。
【0065】
240と同様に、ノーズコーン340は、近位部分354および遠位部分356を有する。遠位部分356の近位端358は、ノーズコーン340の最大直径を画定し得る。近位部分354の近位端344は、内側シャフト102の遠位端106に接続され得る。内側シャフト102の長手方向軸101は、ノーズコーン340の中心軸341と一致し得る。加えて、ノーズコーン340は、ノーズコーン340の近位端344から遠位先端346に延在する内腔348を有し、内側シャフト102の内腔108に直線的に接続することができる。
【0066】
図5C~
図5Dに示すように、ノーズコーン340の近位部分354はまた、遠位部分356の近位に位置する肩領域360と、肩領域360の近位に位置する本体領域362とを有し得る。しかしながら、ノーズコーン240と比較して、ノーズコーン340の近位部分354は、本体領域362と内側シャフト102の間に位置する追加の接続領域364を有することができ、例えば、接続領域364は、本体領域362の近位端350を内側シャフト102の遠位端106に接続することができる。
【0067】
一部の実施形態では、ノーズコーン340の遠位部分356、肩領域360、および本体領域362は、それぞれ、ノーズコーン240の遠位部分256、肩領域260、および本体領域262とほぼ同じ幾何学的形状を有し得る。例えば、本体領域362の断面プロファイルは、本体領域362の重心362cに対して凸形状を有し得、肩領域360の断面プロファイルは、肩領域360の重心360cに対して凹形状を有し得る。
【0068】
一部の実施形態では、接続領域364の近位部分354の断面プロファイルは、本体領域362とは異なる湾曲を有し得る。例えば、一実施形態では、接続領域364の断面プロファイルは、(本体領域362の凸形状とは対照的に)接続領域364の重心364cに対して凹形状を有し得る。接続領域364の凹形状は、放物曲線、双曲線、または楕円曲線によって画定され得る。別の実施例では、接続領域364の断面プロファイルは、本体領域362の近位端350を内側シャフト102の遠位端106に直線的に接続し得る(すなわち、本体領域362の近位端350と内側シャフト102の遠位端との間に実質的に直線を形成する)。
【0069】
一部の実施形態では、接続領域364の断面プロファイルはまた、接続領域364の重心364cに対して凸形状(例えば、放物曲線、双曲線、または楕円曲線によって画定される)を有し得る。接続領域364の凸形状は、本体領域362の凸形状と同じか、または異なるのであり得る。特定の一実施形態では、本体領域362および接続領域364の断面プロファイルは、本体領域362の重心362cに対して連続的な凸形状を形成し得る。その場合、接続領域364は、本体領域362の中に合流する。言い換えれば、
図4C~
図4Dに示す近位部分254は、接続領域364および本体領域362の断面プロファイルが同じ湾曲を有する、
図5C~
図5Dに示す近位部分354の特別な場合と見なされ得る。
【0070】
図6A~
図6Cは、ノーズコーン440の別の例示的実施形態を有する送達装置100の遠位端部分を示す。具体的には、ノーズコーン440は、
図5A~
図5Dに図示した354に類似した近位部分と、その長手方向断面プロファイルが楕円曲線に対応する遠位部分とを備える。
【0071】
340と同様に、ノーズコーン440は、近位部分454および遠位部分456を有する。遠位部分456の近位端458は、ノーズコーン440の最大直径を画定し得る。近位部分454の近位端444は、遠位部分456の近位に位置する肩領域460、肩領域460の近位に位置する本体領域462、および本体領域462と内側シャフト102との間に位置する接続領域464を有し得る。内側シャフト102の長手方向軸101は、ノーズコーン440の中心軸441と一致し得る。ノーズコーン440はまた、ノーズコーン440の近位端444から遠位先端446に延在する内腔448を有し、内側シャフト102の内腔108に直線的に接続することができる。
【0072】
一部の実施形態では、近位部分454(肩領域460、本体領域462、および接続領域464を含む)は、ノーズコーン340の近位部分354とほぼ同じ幾何学的形状を有し得る。しかしながら、直線的断面プロファイルを有するノーズコーン340の遠位部分356とは対照的に、ノーズコーン440の遠位部分456は、非直線状または湾曲した断面プロファイルを有し得る。
【0073】
例えば、図示した例では、遠位部分456の断面プロファイルは、遠位部分456の重心456cに対して凸形状を有する。一実施形態では、遠位部分456の凸形状は、放物曲線によって画定され得る。別の実施形態では、遠位部分456の凸形状は、双曲線によって画定され得る。さらに別の実施形態では、遠位部分456の凸形状は、楕円曲線によって画定され得る。
【0074】
図7A~
図7Cは、ノーズコーン540のさらに別の例示的実施形態を有する送達装置100の遠位端部分を示す。具体的には、ノーズコーン540は、
図4A~
図4Dに図示した254と類似した近位部分と、異なる湾曲を有する二つのセクションを備える遠位部分とを備える。
【0075】
240と同様に、ノーズコーン540は、近位部分554および遠位部分556を有する。遠位部分556の近位端558は、ノーズコーン540の最大直径を画定し得る。近位部分554は、遠位部分556の近位に位置する肩領域560と、肩領域560の近位に位置する本体領域562とを有し得る。内側シャフト102の長手方向軸101は、ノーズコーン540の中心軸541と一致し得る。ノーズコーン540はまた、ノーズコーン540の近位端544から遠位先端546に延在する内腔548を有し、内側シャフト102の内腔108に直線的に接続することができる。
【0076】
一部の実施形態では、近位部分554(肩領域560および本体領域562を含む)は、ノーズコーン240の近位部分254とほぼ同じ幾何学的形状を有し得る。しかしながら、直線的断面プロファイルを有するノーズコーン240の遠位部分256とは対照的に、ノーズコーン440の遠位部分556は、非直線状または湾曲した断面プロファイルを有し得る。
【0077】
例えば、特定の実施形態では、遠位部分556の断面プロファイルは、遠位部分556の重心556cに対して凹形状を有し得る。遠位部分556の凹形状は、放物曲線、双曲線、または楕円曲線によって画定され得る。
【0078】
他の実施形態では、遠位部分556は、複数のセクションを含むことができ、各セクションは、それ自体の湾曲を有し得る。例えば、遠位部分556は、先端セクション568と、先端セクション568の近位に位置する本体セクション566とを有し得る。一つの例示的な実施形態では、先端セクション568は、先端セクション568の重心568cに対して凹形状を有し得、本体セクション566は、本体セクション566の重心566cに対して凸形状を有し得る。先端セクション568および本体セクション566のそれぞれの凹形状または凸形状は、放物曲線、双曲線、または楕円曲線によって画定され得る。さらに別の実施形態では、先端セクション568は、直線状断面プロファイルを有し得、本体セクション566は、非直線状断面プロファイル(例えば、凸形状、または凸状および凹状の混合形状など)を有し得る。
【0079】
ノーズコーン寸法の実施形態の例
上述のノーズコーンの異なる部分(またはセクション、セグメント、領域、もしくは類似のもの)の寸法は、送達処置中に埋め込みデバイスから滑らかに引き出されるノーズコーンの能力を改善する一方で、ノーズコーンの全体的な小さなプロファイルを維持するように構成され得る。ノーズコーン寸法は、例としてノーズコーン240および340を使用して以下に記載されるが、同様の寸法が上述のノーズコーン440および540に適用され得ることが理解されるべきである。
【0080】
例えば、肩領域(例えば、260)の寸法は、ノーズコーンが、埋め込みデバイスの送達中に送達シースの遠位端と係合することと、埋め込みデバイスが展開された後、埋め込みデバイスから滑らかに引き出されることとの両方をし得ることを、確実にするように構成され得る。
【0081】
一方では、肩領域のピーク部分(例えば、230)の傾斜(例えば、S5)は、送達シース130が遠位にピーク部分を超えて移動することに、ピーク部分が抵抗できるように、十分に大きいのであり得る。他方では、ピーク部分(例えば、230)の傾斜(例えば、S5)は、送達装置を引き出す時にピーク部分が埋め込みデバイス120に沿って摺動できるように、90度よりもはるかに小さいのであり得る。
【0082】
特定の実施形態では、ピーク部分(例えば、230)の傾斜(例えば、S5)は、約0度~約65度、または約0度~約45度の範囲であり得る。特定の実施形態では、谷部分(例えば、228)の傾斜(例えば、S4)は、約0度~約65度、または約0度~約45度の範囲であり得る。特定の実施形態では、肩領域(例えば、260)の断面プロファイルの最大傾斜は、約15度~約65度の範囲であり得る。特定の一実施形態では、肩領域の断面プロファイルの最大傾斜は約40度である。
【0083】
肩領域(例えば、260)の傾斜(または傾斜範囲)は、肩領域の軸長および肩領域の半径方向の奥行き(「肩の奥行き」とも呼ぶ)の両方によって影響を受ける。上述のように、遠位部分(例えば、256)の近位端(例えば、258)は、
図4CのD1として示される、ノーズコーンの最大直径を画定し得る。近位部分(例えば、254)の本体領域(例えば、262)の遠位端(例えば、262d)は、
図4CのD2として示される、別の直径を画定し得る。
図4CのΔとして示される肩の奥行きは、D1とD2との間の差の半分として定義することができ、すなわち、Δ=(D1-D2)/2である。
図4DのLsとして示される、肩領域(例えば、260)の軸長は、遠位部分(例えば、256)の近位端(例えば、258)と本体領域(例えば、262)の遠位端(例えば、262d)との間の軸長として測定され得る。
【0084】
特定の実施形態では、肩領域(例えば、260)は、約1mm~約10mmの範囲の軸長Lsを有し得る。特定の一実施形態では、肩領域Lsの軸長は約2.5mmである。
【0085】
特定の実施形態において、肩の奥行きΔは、約0.1mm~約2.5mmの範囲であり得る。特定の一実施形態では、肩の奥行きΔは約1.0mmである。
【0086】
特定の実施形態では、肩の奥行きと肩領域の軸長との比、すなわち、Δ/Lsは、約0.02~約2.50の範囲であり得る。特定の一実施形態では、比Δ/Lsは約0.40である。
【0087】
特定の実施形態では、比D2/D1は、約0.50~約0.96の範囲であり得る。特定の一実施形態では、比D2/D1は約0.75である。
【0088】
本明細書に記載される場合、本体領域(例えば、262)の寸法および/または形状はまた、肩領域(例えば、260)の構成と併せて構成され得る。例えば、(断面プロファイルの)近位部分254の傾斜は、漸進的に変化(例えば、増加または減少)するように構成され得る。言い換えれば、近位部分254の傾斜は、ステップ変化なしに連続的に変化し得る。よって、肩領域260または本体領域262に直径の急激な変化がないだけでなく、遠位部分256と肩領域260との間の境界、または肩領域260と本体領域262との間の境界にも、直径の急激な変化がない。
【0089】
加えて、
図4Dに示すように、本体領域262の傾斜は、本体領域262の断面プロファイルが、少なくとも比較的大きな傾斜を有するセクション272を含み得るように構成され得、ここで、セクション272における接線270は、肩領域260(その遠位端も含み、これは遠位部分256の近位端258でもある)の断面プロファイルを妨害しない。特定の実施形態において、セクション272は、本体領域262の近位端262pから本体領域262の中間点262mまで延在し得る。例えば、セクション272は、第一のセクション222または第二のセクション224内に位置し得る。他の実施形態では、セクション272は、本体領域262の中間点262mから本体領域の遠位端262dまで延在し得る。例えば、セクション272は、第二のセクション224または第三のセクション226内に位置し得る。
【0090】
図3を参照して上述したように、送達装置を後退させると、埋め込みデバイス120の環状フレーム122の頂点126および/または接合部128が、ノーズコーン240の近位部分254に接触し得る。上述のノーズコーン設計は、とりわけ、展開された埋め込みデバイスからノーズコーンを引き出すことができる容易さを改善することができる。具体的には、近位部分254における直径の(ステップ減少の代わりに)漸進的減少および傾斜の(ステップ変化の代わりに)連続的変動は、送達装置を後退させる時に、フレーム122の頂点126および/または接合部128を、ノーズコーン240の任意の部分によって妨害されることなく、近位部分254の外面に沿って滑らかに摺動させ得る。加えて、セクション272における比較的大きな傾斜のため、送達装置100を近位方向にさらに後退させることにより、例えば、フレーム122を偏向させ、フレーム122を、ノーズコーン240に対して遠位方向に接線270(肩領域260から半径方向に離れて延在する)に沿って摺動させ得る。結果として、ノーズコーン240の肩領域260は、ノーズコーン240がフレーム122の内腔を通して後退させられる際、フレームに沿って滑らかに摺動し得る。
【0091】
本体領域(例えば、262)の全体的な傾斜は、本体領域の軸長(
図4CのL3として示す)、および本体領域の遠位端(例えば、262d)における直径D2によって影響され得る。特定の実施形態では、本体領域の軸長L3は、約2mm~約20mmの範囲であり得る。特定の一実施形態では、本体領域の軸長L3は約5.5mmである。
【0092】
ノーズコーンの近位部分(例えば、354)が接続領域(例えば、364)を有する場合、接続領域の寸法は、肩領域(例えば、360)および本体領域(例えば、362)の構成と併せて同様に構成され得る。
【0093】
例えば、特定の実施形態では、接続領域(例えば、364)の断面プロファイルの最大傾斜は、約20度~約65度の範囲であり得る。特定の一実施形態では、接続領域(例えば、364)の断面プロファイルの最大傾斜は約40度である。
【0094】
特定の実施形態において、接続領域(例えば、364)は、約0.1mm~約5.0mmの範囲の軸長を有し得る。特定の一実施形態では、接続領域(例えば、364)の軸長は約1.0mmである。
【0095】
加えて、ノーズコーンの遠位部分の特定の寸法はまた、ノーズコーンの全体的プロファイルを減少させ、かつ患者の脈管構造内の非外傷性ナビゲーションを容易にするように構成され得る。
【0096】
ノーズコーンの軸長(Lとして示される)は、
図4Cに示すように、遠位部分の軸長(L1として示される)と、近位部分の軸長(L2として示される)との総和である。
【0097】
特定の実施形態では、遠位部分(例えば、256)の軸長は、約10mm~約80mmの範囲であり得る。特定の一実施形態では、遠位部分の軸長L1は約35mmである。
【0098】
特定の実施形態では、近位部分の軸長と遠位部分の軸長の比、すなわち、L2/L1は、約0.03~約1.00の範囲であり得る。特定の一実施形態では、比L2/L1は約0.25である。
【0099】
特定の実施形態では、ノーズコーンの軸長とノーズコーンの最大直径の比、すなわち、L/D1は、約1.5~約20.0の範囲である。特定の一実施形態では、比L/D1は約6.5である。
【0100】
特定の実施形態において、本体領域の軸長と遠位部分の軸長の比、すなわち、L3/L1は、約0.02~約0.95の範囲であり得る。特定の一実施形態では、比L3/L1は約0.20である。
【0101】
当然のことながら、上述および
図4~
図7に示す様々なノーズコーン形状は、単なる例に過ぎない。本明細書に開示されるものと同じ原理に基づく、ノーズコーン形状のその他の変形は、本発明の範囲内である。例えば近位部分および/または遠位部分の全体的湾曲、近位部分および/または遠位部分内の異なる領域/セクション(例えば、肩領域、本体領域、接続領域など)の数および形状、異なる部分(またはセグメント、セクション、領域、もしくは類似のもの)の軸長および/またはそれらの相対比、異なる部分(またはセグメント、セクション、領域、もしくは類似のもの)の直径および/またはそれらの相対比などは、埋め込みデバイスの展開後に、患者の脈管構造から引き出される送達装置のノーズコーンの能力を改善する一方で、ノーズコーンの(例えば、直径および軸長に関して)全体的に小さなプロファイルを維持するために、変化し得る。
【0102】
例示的な実施形態
開示された主題の上述の実装を考慮して、本出願は、以下に列挙される追加の実施例を開示する。単独である実施例の一つの特徴、または、組み合わせて、および任意的に一つ以上のさらなる実施例の一つ以上の特徴と組み合わせて取り込まれる実施例の二つ以上の特徴は、本出願の開示内に同様に含まれるさらなる実施例であることに留意すべきである。
【0103】
実施例1.経カテーテル処置のための装置であって、
【0104】
近位端、遠位端、および近位端から遠位端まで延在する長手方向軸を有するシャフトと、シャフトの遠位端に接続され、かつ遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンと、を備え、ノーズコーンの外面が、シャフトの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し、近位部分の断面プロファイルが本体領域を含み、本体領域の傾斜が、本体領域の遠位端から本体領域の近位端まで漸進的に増加する、装置。
【0105】
実施例2.本体領域が、本体領域の重心に対して凸形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例1に記載の装置。
【0106】
実施例3.本体領域の凸形状が、放物曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例2に記載の装置。
【0107】
実施例4.本体領域の凸形状が、双曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例2に記載の装置。
【0108】
実施例5.本体領域の凸形状が、楕円曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例2に記載の装置。
【0109】
実施例6.本体領域の軸長が約2mm~約20mmの範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~5のうちのいずれか一つに記載の装置。
【0110】
実施例7.本体領域の軸長が約5.5mmである、本明細書の任意の実施例、特に実施例6に記載の装置。
【0111】
実施例8.近位部分の断面プロファイルが、本体領域とシャフトの遠位端との間に位置する接続領域をさらに含む、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~7のいずれか一つに記載の装置。
【0112】
実施例9.接続領域の近位部分の断面プロファイルが、接続領域の重心に対して凹形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例8に記載の装置。
【0113】
実施例10.接続領域における近位部分の断面プロファイルが、本体領域の近位端をシャフトの遠位端に直線的に接続する、本明細書の任意の実施例、特に実施例8に記載の装置。
【0114】
実施例11.接続領域が、約0.1mm~約5.0mmの範囲の軸長を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例8~10のうちのいずれか一つに記載の装置。
【0115】
実施例12.接続領域の軸長が約1.0mmである、本明細書の任意の実施例、特に実施例11に記載の装置。
【0116】
実施例13.近位部分の断面プロファイルが、本体領域とノーズコーンの遠位部分との間に位置する肩領域をさらに含む、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~12のいずれか一つに記載の装置。
【0117】
実施例14.肩領域が、ノーズコーンの遠位部分に接続されたピーク部分と、本体領域の遠位端に接続された谷部分とを備え、肩領域の直径が、ピーク部分から谷部分へと漸進的に減少する、本明細書の任意の実施例、特に実施例13に記載の装置。
【0118】
実施例15.谷部分の近位部分の断面プロファイルが、肩領域の重心に対して凹形状を有し、ピーク部分の近位部分の断面プロファイルが、肩領域の重心に対して凸形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例14に記載の装置。
【0119】
実施例16.肩領域が、約1mm~約10mmの範囲の軸長を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例13~15のうちのいずれか一つに記載の装置。
【0120】
実施例17.肩領域の軸長が約2.5mmである、本明細書の任意の実施例、特に実施例16に記載の装置。
【0121】
実施例18.遠位部分の断面プロファイルが、遠位部分の遠位端を遠位部分の近位端に直線的に接続する、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~17のいずれか一つに記載の装置。
【0122】
実施例19.遠位部分の断面プロファイルが、遠位部分の重心に対して凸形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~17のいずれか一つに記載の装置。
【0123】
実施例20.遠位部分の凸形状が、楕円曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例19に記載の装置。
【0124】
実施例21.遠位部分の凸形状が、放物曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例19に記載の装置。
【0125】
実施例22.遠位部分の凸形状が、双曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例19に記載の装置。
【0126】
実施例23.遠位部分の断面プロファイルが、遠位部分の重心に対して凹形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~17のいずれか一つに記載の装置。
【0127】
実施例24.遠位部分の凹形状が、楕円曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例23に記載の装置。
【0128】
実施例25.遠位部分の凹形状が、放物曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例23に記載の装置。
【0129】
実施例26.遠位部分の凹形状が、双曲線によって画定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例23に記載の装置。
【0130】
実施例27.遠位部分の断面プロファイルが、先端セクションおよび先端セクションの近位の本体セクションを備え、先端セクションが、先端セクションの重心に対して凹形状を有し、本体セクションが、本体セクションの重心に対して凸形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~17のいずれか一つに記載の装置。
【0131】
実施例28.ノーズコーンの遠位部分が、約10mm~約80mmの範囲の軸長を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~27のいずれか一つに記載の装置。
【0132】
実施例29.遠位部分の軸長が約35mmである、本明細書の任意の実施例、特に実施例28に記載の装置。
【0133】
実施例30.近位部分の軸長と遠位部分の軸長の比が、約0.03~約1.00の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例28~29のいずれか一つに記載の装置。
【0134】
実施例31.近位部分の軸長と遠位部分の軸長の比が、約0.25である、本明細書の任意の実施例、特に実施例30に記載の装置。
【0135】
実施例32.ノーズコーンの軸長とノーズコーンの最大直径の比が、約1.5~約20.0の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例1~31のいずれか一つに記載の装置。
【0136】
実施例33.ノーズコーンの軸長とノーズコーンの最大直径の比が、約6.5である、本明細書の任意の実施例、特に実施例32に記載の装置。
【0137】
実施例34.経カテーテル処置のための装置であって、
【0138】
近位端、遠位端、および近位端から遠位端まで延在する長手方向軸を有するシャフトと、シャフトの遠位端に接続され、かつ遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンと、を備え、ノーズコーンの近位部分が、ノーズコーンの遠位部分に隣接した肩領域、シャフトの遠位端に接続された接続領域、および肩領域と接続領域との間に位置する本体領域を備え、ノーズコーンの外面が、シャフトの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し、本体領域の断面プロファイルが、第一の傾斜を有する第一のセクション、第二の傾斜を有する第二のセクション、および第三の傾斜を有する第三のセクションを含み、第一のセクションが接続領域に隣接し、第三のセクションが肩領域に隣接し、第二のセクションが第一のセクションと第二のセクションとの間に位置し、第一の傾斜が第二の傾斜および第三の傾斜より大きく、第二の傾斜が第三の傾斜より大きい、装置。
【0139】
実施例35.第一の傾斜、第二の傾斜、および第三の傾斜が、第一のセクション、第二のセクション、および第三のセクションそれぞれの平均傾斜として測定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例34に記載の装置。
【0140】
実施例36.第一の傾斜、第二の傾斜、および第三の傾斜が、第一のセクション、第二のセクション、および第三のセクションそれぞれの傾斜中央値として測定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例34に記載の装置。
【0141】
実施例37.第一の傾斜、第二の傾斜、および第三の傾斜が、第一のセクション、第二のセクション、および第三のセクションそれぞれの最大傾斜として測定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例34に記載の装置。
【0142】
実施例38.第一の傾斜、第二の傾斜、および第三の傾斜が、第一のセクション、第二のセクション、および第三のセクションそれぞれの最小傾斜として測定される、本明細書の任意の実施例、特に実施例34に記載の装置。
【0143】
実施例39.シャフトが、シャフトの近位端と遠位端との間に延在する内腔を備え、ノーズコーンが、ノーズコーンを通って延在し、かつシャフトの内腔に直線的に接続する内腔を備える、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~38のいずれか一つに記載の装置。
【0144】
実施例40.ノーズコーンの遠位部分が、遠位部分の遠位端から遠位部分の近位端まで半径方向外側に先細りし、ノーズコーンの近位部分が、遠位部分の近位端から近位部分の近位端まで半径方向内側に先細りし、遠位部分の近位端が第一の直径を有し、本体領域の遠位端が第二の直径を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~39のいずれか一つに記載の装置。
【0145】
実施例41.第一の直径と第二の直径との間の差が、肩の奥行きを画定し、肩の奥行きが約0.1mm~約2.5mmの範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例40に記載の装置。
【0146】
実施例42.肩の奥行きが約1.0mmである、本明細書の任意の実施例、特に実施例41に記載の装置。
【0147】
実施例43.肩の奥行きと肩領域の軸長の比が約0.02~約2.50の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例41~42のいずれか一つに記載の装置。
【0148】
実施例44.肩の奥行きと肩領域の軸長の比が約0.40である、本明細書の任意の実施例、特に実施例43に記載の装置。
【0149】
実施例45.第二の直径と第一の直径の比が約0.50~約0.96の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例40~44のいずれか一つに記載の装置。
【0150】
実施例46.第二の直径と第一の直径の比が約0.75である、本明細書の任意の実施例、特に実施例45に記載の装置。
【0151】
実施例47.本体領域の軸長と遠位部分の軸長の比が約0.02~約0.95の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~46のいずれか一つに記載の装置。
【0152】
実施例48.本体領域の軸長と遠位部分の軸長の比が約0.20である、本明細書の任意の実施例、特に実施例47に記載の装置。
【0153】
実施例49.本体領域の断面プロファイルが、本体領域の重心に対して凸形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~48のいずれか一つに記載の装置。
【0154】
実施例50.本体領域および接続領域の断面プロファイルが、本体領域の重心に対して連続的な凸形状を形成する、本明細書の任意の実施例、特に実施例49に記載の装置。
【0155】
実施例51.接続領域の断面プロファイルが、接続領域の重心に対して凹形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~49のいずれか一つに記載の装置。
【0156】
実施例52.肩領域の断面プロファイルが、肩領域の重心に対して凹形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~51のいずれか一つに記載の装置。
【0157】
実施例53.肩領域が、ノーズコーンの遠位部分に接続されたピーク部分と、本体領域に接続された谷部分とを備え、肩領域の傾斜が約0度~約65度の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~52のいずれか一つに記載の装置。
【0158】
実施例54.肩領域の最大傾斜が、ピーク部分と谷部分との間の境界に位置する、本明細書の任意の実施例、特に実施例53に記載の装置。
【0159】
実施例55.肩領域の最大傾斜が約15度~約65度の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例54に記載の装置。
【0160】
実施例56.肩領域の最大傾斜が約40度である、本明細書の任意の実施例、特に実施例55に記載の装置。
【0161】
実施例57.近位部分の傾斜が、ステップ変化なしに連続的に変化する、本明細書の任意の実施例、特に実施例34~56のいずれか一つに記載の装置。
【0162】
実施例58.経カテーテル送達装置用のノーズコーンであって、遠位部分および近位部分と、遠位部分の遠位端から近位部分の近位端まで延在する長手方向軸と、を備え、近位部分が、ノーズコーンの遠位部分に隣接した肩領域と、肩領域の近位の本体領域とを備え、ノーズコーンの外面が、ノーズコーンの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し、本体領域の断面プロファイルが、本体領域の重心から見た時、凸形状を有する、ノーズコーン。
【0163】
実施例59.遠位部分の遠位端から近位部分の近位端まで延在する内腔をさらに備える、本明細書の任意の実施例、特に実施例58に記載のノーズコーン。
【0164】
実施例60.近位部分が、本体領域に近位の接続領域をさらに含み、接続領域の断面プロファイルが、本体領域とは異なる湾曲を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例58~59のいずれか一つに記載のノーズコーン。
【0165】
実施例61.接続領域の断面プロファイルが、接続領域の重心から見た時、凹形状を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例60に記載のノーズコーン。
【0166】
実施例62.接続領域の断面プロファイルの最大傾斜が、約20度~約65度の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例60~61のいずれか一つに記載のノーズコーン。
【0167】
実施例63.接続領域の断面プロファイルの最大傾斜が、約40度である、本明細書の任意の実施例、特に実施例62に記載のノーズコーン。
【0168】
実施例64.肩領域の断面プロファイルの最大傾斜が、約15度~約65度の範囲である、本明細書の任意の実施例、特に実施例58~63のいずれか一つに記載のノーズコーン。
【0169】
実施例65.肩領域の断面プロファイルの最大傾斜が、約40度である、本明細書の任意の実施例、特に実施例64に記載のノーズコーン。
【0170】
実施例66.遠位部分の近位端が、ノーズコーンの最大直径を画定する、本明細書の任意の実施例、特に実施例58~65のいずれか一つに記載のノーズコーン。
【0171】
実施例67.本体領域の断面プロファイルが、少なくともセクションを含み、セクションにおける接線が、肩領域の断面プロファイルを妨害しない、本明細書の任意の実施例、特に実施例58~66のいずれか一つに記載のノーズコーン。
【0172】
実施例68.経カテーテル処置のためのアセンブリであって、
【0173】
近位端、遠位端、および近位端から遠位端まで延在する長手方向軸を有するシャフトと、シャフトの遠位端に接続され、かつ遠位部分および近位部分を備えるノーズコーンと、シャフトの遠位端部分に解放可能に接続された人工インプラントと、を備え、ノーズコーンの近位部分が、ノーズコーンの遠位部分に隣接した肩領域と、シャフトの遠位端に接続された接続領域と、肩領域と接続領域との間に位置する本体領域とを備え、ノーズコーンの外面が、シャフトの長手方向軸に沿って切り取られた断面プロファイルを有し、本体領域の断面プロファイルが、本体領域の重心から見た時、凸形状を有する、アセンブリ。
【0174】
実施例69.人工インプラントが人工弁である、本明細書の任意の実施例、特に実施例68に記載のアセンブリ。
【0175】
実施例70.人工弁が、格子構造を有する複数の支柱を有するフレームを備える、本明細書の任意の実施例、特に実施例69に記載のアセンブリ。
【0176】
実施例71.人工インプラントがステントである、本明細書の任意の実施例、特に実施例68に記載のアセンブリ。
【0177】
実施例72.ステントが、格子構造を有する複数の支柱を含む、本明細書の任意の実施例、特に実施例71に記載のアセンブリ。
【0178】
実施例73.人工インプラントが、半径方向に圧縮された状態と半径方向に拡張された状態との間で移動可能である、本明細書の任意の実施例、特に実施例68~72のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0179】
実施例74.人工インプラントが自己拡張可能である、本明細書の任意の実施例、特に実施例73に記載のアセンブリ。
【0180】
実施例75.人工インプラントが、人工インプラント内のバルーンを半径方向に拡張することによって拡張可能なバルーンである、本明細書の任意の実施例、特に実施例73に記載のアセンブリ。
【0181】
実施例76.人工インプラントが、人工インプラントの近位端および遠位端の両方に軸方向の力を加えることによって機械的に拡張可能である、本明細書の任意の実施例、特に実施例73に記載のアセンブリ。
【0182】
実施例77.人工インプラントの遠位端が、ノーズコーンの近位部分に隣接してその近位に配置されている、本明細書の任意の実施例、特に実施例68~76のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0183】
実施例78.人工インプラントの遠位端が、ノーズコーンの近位部分の少なくとも一部分と重なる、本明細書の任意の実施例、特に実施例68~76のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0184】
実施例79.送達シースの遠位端がノーズコーンの肩領域に当接する時に、人工インプラントが送達シースによって覆われ、かつ送達シースが人工インプラントに対して近位に移動される時に、人工インプラントが露出され得るように、人工インプラントに対して軸方向に移動可能であるように構成された送達シースをさらに備える、本明細書の任意の実施例、特に実施例68~78のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0185】
実施例80.肩領域の遠位端がノーズコーンの最大直径を画定し、送達シースの遠位端および肩領域の遠位端がほぼ同じ直径を有する、本明細書の任意の実施例、特に実施例79に記載のアセンブリ。
【0186】
実施例81.シャフトが内側シャフトであり、アセンブリが内側シャフトの上に延在する外側シャフトをさらに備える、本明細書の任意の実施例、特に実施例79~80のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0187】
実施例82.外側シャフトの遠位端が送達シースの近位端に接続する、本明細書の任意の実施例、特に実施例81に記載のアセンブリ。
【0188】
実施例83.送達シースが外側シャフトの一体部分である、本明細書の任意の実施例、特に実施例81に記載のアセンブリ。
【0189】
実施例84.内側シャフトの近位端および外側シャフトの近位端がハンドルに接続され、ハンドルが、内側シャフトに対する外側シャフトの軸方向移動を実行するように構成された駆動機構を備える、本明細書の任意の実施例、特に実施例81~83のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0190】
実施例85.ハンドルが、外側シャフトの湾曲を調整するように構成された調整機構を備える、本明細書の任意の実施例、特に実施例84に記載のアセンブリ。
【0191】
実施例86.内側シャフトと外側シャフトとの間に延在する中間シャフトをさらに備え、中間シャフトの遠位端が、人工インプラント内に配置されたバルーンに接続され、中間シャフトの近位端が、バルーンを半径方向に拡張するように構成された膨張機構に接続される、本明細書の任意の実施例、特に実施例81~85のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0192】
実施例87.本体領域の断面プロファイルが、少なくともセクションを含み、セクションにおける接線が、肩領域の断面プロファイルを妨害しない、本明細書の任意の実施例、特に実施例68~86のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0193】
実施例88.セクションが、本体領域の近位端から本体領域の中間点まで延在する、本明細書の任意の実施例、特に実施例87に記載のアセンブリ。
【0194】
本開示の原理が適用され得る多数の可能な実施形態を考慮すれば、図示した実施形態が、例に過ぎないこと、および、本開示または請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが、認識されるべきである。むしろ、請求される主題の範囲は、以下の特許請求の範囲およびそれらの同等物によって定義される。
【国際調査報告】