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特表2023-550104化粧製品のパッケージングおよび塗布のためのデバイス
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  • 特表-化粧製品のパッケージングおよび塗布のためのデバイス 図1
  • 特表-化粧製品のパッケージングおよび塗布のためのデバイス 図2
  • 特表-化粧製品のパッケージングおよび塗布のためのデバイス 図3
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  • 特表-化粧製品のパッケージングおよび塗布のためのデバイス 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-30
(54)【発明の名称】化粧製品のパッケージングおよび塗布のためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   A45D 33/00 20060101AFI20231122BHJP
【FI】
A45D33/00 625C
A45D33/00 630Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530042
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(85)【翻訳文提出日】2023-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2021084326
(87)【国際公開番号】W WO2022122620
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】2013040
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【弁理士】
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ピエール・ガルデ
(72)【発明者】
【氏名】アントワーヌ・ティルロワ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・デリー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・デルボーヴ
(57)【要約】
パッケージングおよび塗布デバイス(1)であって、
- 塗布される製品を含有する容器(2)であり、ヒンジ接続部(8)によって互いに接続されている第1の部分(4)および第2の部分(6)を含む、容器(2)と、
- アプリケータ(10)であり、該ヒンジ接続部(8)内に設けられている内部空間(E)内に収容されている、アプリケータ(10)と
を含む、
パッケージングおよび塗布デバイス(1)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージングおよび塗布デバイス(1)であって、
- 塗布される製品を含有する容器(2)であり、ヒンジ接続部(8)によって互いに接続されている第1の部分(4)および第2の部分(6)を含む、容器(2)と、
- アプリケータ(10)であり、前記ヒンジ接続部(8)内に設けられている内部空間(E)内に収容されている、アプリケータ(10)と
を有し、
前記内部空間(E)は、前記デバイスが開状態位置にある場合にのみ、アクセス可能である、
パッケージングおよび塗布デバイス(1)。
【請求項2】
前記内部空間(E)は、円筒形状を有する容積を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記内部空間は、前記部分の一方の円盤の形の2つの平坦部分(14)と協働する、前記部分の他方の2つの円筒形部分(12)によって範囲を定められている、2つの端部を有する、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記内部空間(E)は、前記ヒンジ接続部(8)の軸(X)に平行に延在する、少なくとも1つの壁(16)によって、または2つの壁によって、範囲を定められている、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記アプリケータ(10)は、皮膚、顔の皮膚、頬、瞼、睫毛もしくは眉毛、または爪上への製品の塗布のために構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記アプリケータ(10)は、発泡体パッド(18)または剛毛を含む塗布ユニットを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記アプリケータ(10)は、アプリケータ製品を伴わずに存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記アプリケータは把持用タブ(22)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記把持用タブは、前記デバイスの開放または閉鎖中、前記第1の部分または前記第2の部分のうちの少なくとも一方によって回転し得る、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ヒンジ接続部(8)は、1つまたは2つのピン、詳細には隠されたピン、を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
- 請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス(1)を使用して、アプリケータ(20)に製品を装填するステップと、
- ヒトのケラチン物質で構成されている、メイクアップされる領域上に前記製品を塗布するステップと
を含む、メイクアップ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メイクアップまたはケア用の、化粧製品のパッケージングおよび塗布のためのデバイスに関する。本発明は、より詳細には、塗布される製品を含有する容器と、該容器内に収容されているアプリケータとを含むデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の多数のデバイスが知られている。
【0003】
アプリケータを摺動によってケースの外側にパチンと留める可能性が、たとえば米国特許第7770587号から知られている。米国特許第5301808号、WO2015/020391またはFR2814649の出願において、やはり、1つまたは複数のアプリケータがケースの外側に横方向に配置され得る。これらのケースについて言えば、アプリケータがケースから分離された場合、それを紛失するリスクがある。
【0004】
WO2012/091268において、化粧品ケースは、メイクアップのために液体内容物を放出することを可能にする。
【0005】
WO2008/079637の出願において、ケースは3つの部分に折り畳まれることが可能である。
【0006】
米国特許第1632864号、米国特許第4524871号、WO2015/133826、KR20160132192、KR20160132193、KR20160145344、KR101908918、特開平8-038246号の特許または特許出願は、口紅を収容するコンパクトケースに関する。
【0007】
GB2177682の出願において、電池がケースのヒンジ内に収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7770587号
【特許文献2】米国特許第5301808号
【特許文献3】WO2015/020391
【特許文献4】FR2814649
【特許文献5】WO2012/091268
【特許文献6】WO2008/079637
【特許文献7】米国特許第1632864号
【特許文献8】米国特許第4524871号
【特許文献9】WO2015/133826
【特許文献10】KR20160132192
【特許文献11】KR20160132193
【特許文献12】KR20160145344
【特許文献13】KR101908918
【特許文献14】特開平8-038246
【特許文献15】GB2177682
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
アプリケータを紛失するかまたは損傷するリスクを伴わずに、前記アプリケータが容易にアクセス可能であり得る、コンパクトな便利なデバイスから利益を得る必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明の主題は、パッケージングおよび塗布のためのデバイスであり:
- 塗布される製品を含有する容器であり、ヒンジ接続部によって互いに接続されている第1の部分および第2の部分を含む、容器と、
- アプリケータであり、ヒンジ接続部内に設けられている内部空間内に収容されている、アプリケータと
を含む。
【0011】
本発明は、メイクアップケースのヒンジ接続部内の容積内にアプリケータを収容することを可能にする。本発明は、特にケースが開いている時にアクセス可能である、ヒンジ接続部内の容積を生み出すことを可能にする。
【0012】
本発明により、アプリケータは完全に保護され、それを紛失するリスクはない。アプリケータの保管は、アプリケータの保護を向上させ、かつその損傷を回避することを可能にする。また、本発明は新規であり、空間を節約することを可能にする。
【0013】
詳細には、アプリケータは、製品を採取しかつ塗布することを可能にするように構成され得る。該製品は、化粧製品、メイクアップ製品、またはケア製品であり得る。製品は、たとえば、粉末製品の固形状物の形であり得る。製品は、たとえば、唇への塗布のために特別に構成される必要がない。
【0014】
容器の第1の部分は、たとえば、塗布される製品を収容するように構成され得る。該容器の第2の部分は、たとえば、鏡を収容するように構成され得る。
【0015】
内部空間は、デバイスが開状態位置にある場合にのみ、アクセス可能であり得る。該内部空間は、デバイスが閉状態位置にある場合、アクセス可能ではない。
【0016】
デバイスの開状態位置において、第1の部分と第2の部分とは、ヒンジ接続部のみによって、互いに接続されている。他方、デバイスの閉状態位置において、第1の部分と第2の部分とは、ヒンジ接続部によって、かつクロージャユニット、たとえば2つの部分を互いにパチンと留めるための手段、によって、互いに接続されている。第1の部分と第2の部分とは、ヒンジ接続部の軸Xを中心として、互いに対して移動可能である。
【0017】
内部空間は、円筒形状を有する容積を有し得る。それは、たとえば、ヒンジ接続部の軸Xの長手方向軸に沿った概して細長い形状を有し得る。
【0018】
内部空間は、部分の一方の円盤の形の2つの平坦部分と協働する、部分の他方の2つの円筒形部分によって範囲を定められている、2つの端部を有し得る。
【0019】
一実施形態によれば、内部空間は、第1の部分の円盤の形の2つの平坦部分と協働する、第2の部分の2つの円筒形部分によって範囲を定められている、2つの端部を有し得る。
【0020】
変形例として、内部空間は、第2の部分の円盤の形の2つの平坦部分と協働する、第1の部分の2つの円筒形部分によって範囲を定められている、2つの端部を有し得る。
【0021】
内部空間は、ヒンジ接続部の軸Xに平行に延在する、少なくとも1つの壁によって、または2つの壁によって、範囲を定められ得る。この壁またはこれらの壁は、アプリケータを内部空間内に保持すること、およびアプリケータが内部空間の外側に、たとえば第1の部分または第2の部分内へ、変位しないようにすることを可能にする。また、これらの壁は、互いに対する2つの部分の回転運動中、アプリケータを良好に保持することを可能にし得る。
【0022】
アプリケータは、皮膚、顔の皮膚、頬、瞼、睫毛もしくは眉毛、または爪上への製品の塗布のために構成されることが可能であり、このリストは非限定的である。アプリケータは、たとえば、唇への製品の塗布のために構成される必要はない。
【0023】
アプリケータは、たとえば発泡体パッドまたは剛毛を含み得る塗布ユニットを含み得る。アプリケータは、塗布ユニットが固定され得るハンドルも含み得る。
【0024】
アプリケータは、塗布される製品の予備を伴わずに存在し得る。アプリケータは、詳細には、口紅のチューブと異なる可能性がある。
【0025】
アプリケータは把持用タブを含み得る。該把持用タブは、たとえば、アプリケータのハンドル上に置かれ得る。それは、たとえば、アプリケータの長手方向軸に平行に延在する細長いストリップの形であり得る。把持用タブは、アプリケータの握持および把持を容易にし得る。
【0026】
把持用タブは、デバイスの開放または閉鎖中、第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも一方によって回転し得る。該回転は、詳細には第1の部分および第2の部分の一方または両方との、把持用タブの簡単な接触によって起こり得る。
【0027】
ヒンジ接続部は、1つまたは2つのピンを含み得る。このピンまたはこれらのピンは、詳細には第1の部分または第2の部分の円筒形部分内に、隠され得る。
【0028】
また、本発明の対象は、上述から独立したまたは上述と組み合わせた、メイクアップ方法であり:
- 本発明によるデバイスを使用して、アプリケータに製品を装填するステップと、
- ヒトのケラチン物質で構成されている、メイクアップされる領域上に製品を塗布するステップと
を含む。
【0029】
使用されているアプリケータは、デバイス内に収容されているアプリケータである可能性があり、変形例として、別のアプリケータである可能性がある。
【0030】
本発明は、その非限定的実施形態の次の説明を読むことによって、また添付の図面を検討することによって、よりよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明によるデバイスの例の概略斜視図である。
図2】本発明によるデバイスの例の概略斜視図である。
図3図2のデバイスの側面図である。
図4】開状態位置にある、図2のデバイスの上面図である。
図5】開状態位置にある、図2のデバイスの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、塗布される製品を含有する容器2を含む、パッケージングおよび塗布のためのデバイス1を示す。該容器は、長手方向軸Xに沿って延在するヒンジ接続部8によって互いに接続されている、第1の部分4と第2の部分6とを含む。
【0033】
デバイスはアプリケータ10も含み、前記アプリケータ10は、ヒンジ接続部8内に設けられている内部空間E内に収容されている。
【0034】
アプリケータは、製品を採取しかつ塗布することを可能にするように構成されている。アプリケータ10は発泡体パッド18を含む。アプリケータは、発泡体パッド18が固定されているハンドル20も含む。
【0035】
本例では、製品は、第1の部分4内に収容されている粉末製品の固形状物の形であり得る化粧製品である。
【0036】
容器の第2の部分6は、鏡Mを収容することを可能にする。それは第1の部分4の閉鎖のためのカバーとしての機能を果たす。クロージャが封止され得る。
【0037】
内部空間Eは、デバイスが開状態位置にある場合にのみ、アクセス可能であることがわかる。
【0038】
内部空間Eは、円筒形状を有する容積を有する。該容積は、ヒンジ接続部の長手方向軸Xに沿った概して細長い形状を有する。説明されている例では、容積は約40mmの長さと約1mmの半径とを有する。
【0039】
内部空間Eは、第2の部分6の円盤14の形の2つの平坦部分と協働する、第1の部分4の2つの円筒形部分12によって範囲を定められている、2つの端部を有する。
【0040】
本例では、また、内部空間Eは、ヒンジ接続部の軸Xに平行に延在する2つの壁16によって範囲を定められている。これらの壁は、アプリケータを該内部空間E内に保持することを可能にする。
【0041】
本実施形態では、アプリケータは把持用タブ22も含む。該把持用タブはアプリケータのハンドル20上に置かれている。把持用タブは、アプリケータの長手方向軸に平行に延在する細長いストリップの形状を有する。図1に示されている開状態位置において、把持用タブは、第2の部分6との把持用タブの簡単な接触によって、第2の部分によって回転し得ることがわかる。
【0042】
デバイスは、2つの部分を互いの上にパチンと留めることを可能にするクロージャユニット28も含む。
【0043】
図2から図5までに示されている変形実施形態において、塗布される製品を受容するように設計されている容器2のみが示されている。該容器は、長手方向軸Xに沿って延在するヒンジ接続部8によって互いに接続されている、第1の部分4と第2の部分6とを含む。
【0044】
内部空間は、図1の実施形態の内部空間と類似している。該内部空間は、第1の部分4の円盤14の形の2つの平坦部分と協働する、第2の部分6の2つの円筒形部分12によって範囲を定められている、2つの端部を有する。
【0045】
他の変形例が可能である。たとえば、ヒンジ接続部は1つまたは2つのピンを含み得る。このピンまたはこれらのピンは円筒形部分12内に隠され得る。
【0046】
「~を含む」という表現は、「少なくとも1つの~を含む」と同義であると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0047】
1 パッケージングおよび塗布のためのデバイス、パッケージングおよび塗布デバイス、デバイス
2 容器
4 第1の部分
6 第2の部分
8 ヒンジ接続部
10 アプリケータ
12 円筒形部分
14 円盤、平坦部分
16 壁
18 発泡体パッド
20 ハンドル、アプリケータ
22 把持用タブ
28 クロージャユニット
E 内部空間
M 鏡
X ヒンジ接続部の軸、長手方向軸
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】