(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-30
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20231122BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20231122BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20231122BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/40
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530271
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(85)【翻訳文提出日】2023-05-18
(86)【国際出願番号】 CN2021140860
(87)【国際公開番号】W WO2022161052
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】202120286345.3
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】周 宏明
(72)【発明者】
【氏名】劉 滔文
(72)【発明者】
【氏名】余 雄
(72)【発明者】
【氏名】劉 星
(72)【発明者】
【氏名】張 蛟
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
エアロゾル発生装置(10)は加熱座(17)と加熱素子(19)とを含み、ここで、前記加熱座(17)は加熱室(173)を有し、前記加熱素子(19)はエアロゾル生成マトリックス(11)を収容して加熱することに用いられ、前記加熱素子(19)は前記加熱室(173)に設置され、前記加熱素子(19)は第1側壁(191)を含み、前記第1側壁(191)と前記加熱室(173)の内表面との間に第1気流通路(21)が形成され、前記第1側壁(191)の内表面に突起部(193)が設けられ、前記突起部(193)によって前記第1側壁(191)と前記エアロゾル生成マトリックス(11)との間に第2気流通路(20)が形成され、前記第1気流通路(21)及び前記第2気流通路(20)はいずれも前記エアロゾル発生装置(10)の外部から前記加熱室(173)の底部につながる。前記エアロゾル発生装置(10)はエアロゾル生成マトリックス(11)が加熱される時その内外周温度が不均一であるという問題を効果的に解決できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱座と加熱素子とを含むエアロゾル発生装置であって、
前記加熱座は加熱室を有し、
前記加熱素子はエアロゾル生成マトリックスを収容して加熱することに用いられ、前記加熱素子は前記加熱室に設置され、
前記加熱素子は第1側壁を含み、前記第1側壁と前記加熱室の内表面との間に第1気流通路が形成され、前記第1側壁の内表面に突起部が設けられ、前記突起部によって前記第1側壁と前記エアロゾル生成マトリックスとの間に第2気流通路が形成され、前記第1気流通路及び前記第2気流通路はいずれも前記エアロゾル発生装置の外部から前記加熱室の底部につながることを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記突起部が前記エアロゾル生成マトリックスと接触する表面の面積と、前記第1側壁の内表面の面積との比率は5%~15%であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記突起部の最大高さは2mm~5mmであることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記第1側壁は環状に設置され、前記突起部は前記第1側壁の内表面に螺旋状に設置され、又は、複数のストリップ状の前記突起部は円周方向に沿って前記第1側壁の内表面に間隔をあけて設置され、又は、複数の弧状の前記突起部は円周方向に沿って前記第1側壁の内表面に間隔をあけて設置され、又は、複数のドット状の前記突起部は前記第1側壁の内表面にアレイ状に分布して配置され、又は、複数の環状の前記突起部は軸方向に沿って前記第1側壁の内表面に間隔をあけて配置され、各環状の前記突起部は溝又は貫通孔を有することを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記第1側壁の一部は内に凹んで前記突起部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記第1側壁は環状に設置され、且つ前記加熱素子は加熱座と同軸に設置されることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記加熱座は第2側壁を含み、前記第1側壁と前記第2側壁の間に第1制限部材が設けられ、前記第1制限部材によって前記第1側壁と前記第2側壁とは間隔をあけて設置され、前記第1側壁と前記加熱室の内表面との間に第1気流通路が形成されることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記第1側壁の外表面が突起して前記第1制限部材が形成され、及び/又は、前記第2側壁の内表面が突起して前記第1制限部材が形成されることを特徴とする請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記加熱座は第2側壁及び底壁を含み、前記第2側壁及び前記底壁は前記加熱室を形成するように取り囲まれ、前記底壁と前記エアロゾル生成マトリックスとの間に第3気流通路が形成され、前記第3気流通路は前記第1気流通路及び前記第2気流通路と連通されることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記第1側壁と前記第2側壁との間に第1制限部材が設けられ、前記第1制限部材は前記加熱素子を位置決めすることに用いられ、前記第3気流通路を前記第1気流通路と連通させることを特徴とする請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記第1側壁は前記底壁と当接され、且つ前記底壁に近接する前記第1側壁の端部には開孔を有し、前記第3気流通路を前記第1気流通路と連通させることを特徴とする請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記底壁又は前記第2側壁又は前記第1側壁に第2制限部材が設けられ、前記第2制限部材によって前記エアロゾル生成マトリックス及び前記底壁は間隔をあけて前記第3気流通路が形成されることを特徴とする請求項9~11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2020年01月29日に提出された2021202863453という出願号である中国特許出願による優先権を請求し、且つその中国特許出願の全体内容が参照により全て本文に組み込まれる。
【0002】
本出願は、エアロゾル生成技術分野に関し、特にエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の製品は燃焼の方式によってエアロゾルを生成し、800℃を超える高温で焼くと、大量の有害物質が揮発しやすい。人々の需要を満たし、同時に燃焼によって引き起こされる有害物質の危害を低減させるために、「加熱非燃焼」タイプのエアロゾル発生装置が生成されるべきである。
【0004】
「加熱非燃焼」タイプのエアロゾル発生装置は、様々な形態のエアロゾル生成マトリックス(例えば、草の葉の材料)を加熱して焼いて、エアロゾルを生成させ、エアロゾルをユーザに伝達して吸入させる。このような「加熱非燃焼」方式では、エアロゾル生成マトリックスは低い温度(200℃~400℃)のみで加熱され、燃焼せず且つ裸火を発生せず、エアロゾル生成マトリックスによって引き起こされた有害物質の生成を効果的に回避する。
【0005】
現在の「加熱非燃焼」エアロゾル発生装置は一般的に電磁誘導加熱又は抵抗材料加熱の方式を採用する。そのうち電磁誘導加熱とは、エアロゾル生成マトリックスを含む加熱素子の周囲にコイルを配置し、電磁誘導により加熱素子を発熱させ且つ熱をエアロゾル生成マトリックスに伝導し、エアロゾル生成マトリックスを焼いて加熱するものである。
【0006】
通常に、エアロゾル生成マトリックスを焼いて加熱するために、エアロゾル生成マトリックスは加熱素子と密接に配合される。電磁誘導加熱効率が速いため、加熱素子は瞬間的に高い温度に達することができる。加熱素子と直接に接触するエアロゾル生成マトリックスの外周が高温に達することが容易であるが、エアロゾル生成マトリックスの内部伝熱効率が低いため、内部のエアロゾル生成マトリックスが十分に焼くことができず、エアロゾル生成マトリックスの内周及び外周の温度分布が均一ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本出願が提供するエアロゾル発生装置は、該エアロゾル発生装置はエアロゾル生成マトリックスが加熱される際にその内周及び外周の温度が不均一であるという問題を解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的問題を解決するために、本出願が採用する一つの技術的解決手段は以下のとおりである。エアロゾル発生装置を提供する。該エアゾール発生装置は加熱座と加熱素子とを含む。加熱座は加熱室を有し、加熱素子はエアロゾル生成マトリックスを収容して加熱することに用いられ、加熱素子は加熱室に設置され、加熱素子は第1側壁を含み、第1側壁と加熱室の内表面との間に第1気流通路が形成され、第1側壁の内表面に突起部が設けられ、突起部によって第1側壁とエアロゾル生成マトリックスとの間に第2気流通路が形成され、第1気流通路及び第2気流通路はいずれもエアロゾル発生装置の外部から加熱室の底部につながる。
【0009】
ここで、突起部がエアロゾル生成マトリックスと接触する表面の面積と、第1側壁の内表面の面積との比率は5%~15%である。
【0010】
ここで、突起部の最大高さは2mm~5mmである。
【0011】
ここで、第1側壁は環状に設置され、突起部は第1側壁の内表面に螺旋状に設置され、又は、複数のストリップ状の突起部は円周方向に沿って第1側壁の内表面に間隔をあけて設置され、又は、複数の弧状の突起部は円周方向に沿って第1側壁の内表面に間隔をあけて設置され、又は、複数のドット状の突起部は第1側壁の内表面にアレイ状に分布して配置され、又は、複数の環状の突起部は軸方向に沿って第1側壁の内表面に間隔をあけて配置され、各環状の突起部は溝又は貫通孔を有する。
【0012】
ここで、第1側壁の一部は内に凹んで前記突起部が形成される。
【0013】
ここで、第1側壁は環状に設置され、且つ加熱素子は加熱座と同軸に設置される。
【0014】
ここで、前記加熱座は第2側壁を含み、第1側壁と第2側壁の間に第1制限部材が設けられ、第1制限部材によって第1側壁と第2側壁とは間隔をあけて設置され、第1側壁と加熱室の内表面との間に第1気流通路が形成される。
【0015】
ここで、第1側壁の外表面が突起して第1制限部材が形成され、及び/又は、第2側壁の内表面が突起して第1制限部材が形成される。
【0016】
ここで、加熱座は第2側壁及び底壁を含み、第2側壁及び底壁は加熱室を形成するように取り囲まれ、底壁とエアロゾル生成マトリックスとの間に第3気流通路が形成され、第3気流通路は第1気流通路及び第2気流通路と連通される。
【0017】
ここで、第1側壁と第2側壁との間に第1制限部材が設けられ、第1制限部材は加熱素子を位置決めすることに用いられ、第3気流通路を第1気流通路と連通させる。
【0018】
ここで、第1側壁は底壁と当接され、且つ第1側壁が底壁に近接する端部には開孔を有し、第3気流通路を第一気流通路と連通させる。
【0019】
ここで、底壁又は第2側壁又は第1側壁に第2制限部材が設けられ、第2制限部材によってエアロゾル生成マトリックスと底壁との間に間隔をあけて第3気流通路が形成される。
【0020】
本出願の有益な効果は以下のとおりである。本出願が提供するエアロゾル発生装置において、該エアロゾル発生装置は加熱素子の両側に第1気流通路及び第2気流通路を設置することにより、第2気流通路における突起部の設置は、加熱素子からエアロゾル生成マトリックスへの熱伝達モードを熱伝導から熱伝導及び熱対流の組み合わせに変更し、且つ熱対流が主要な熱伝達モードである。熱対流の熱伝達効率が熱伝導の熱伝達効率より低いため、加熱素子からエアロゾル生成マトリックスの外周への熱の伝熱速度を効果的に遅くすることができる。同時に、冷気流は第1気流通路及び第2気流通路を通過し、第1気流通路及び第2気流通路における空気の昇温速度をより遅くすることができ、加熱素子からエアロゾル生成マトリックスの外周への伝熱速度とエアロゾル生成マトリックスの外周から内部への伝熱速度とがほぼ同じになり、エアロゾル生成マトリックスの内外周の温度差が効果的に低減され、エアロゾル生成マトリックスが加熱される時その内周及び外周の温度が不均一であるという問題を効果的に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本出願のいくつかの実施形態にすぎない。当業者にとって創造的な努力なしにこれらの図面から他の図面を得ることができる。
【
図1】本出願が提供するエアロゾル発生装置の構造模式図である。
【
図2】本出願が提供するエアロゾル発生装置の断面構造模式図である。
【
図4】本出願が提供するエアロゾル発生装置及びエアロゾル生成マトリックスの組立ての構造模式図である。
【
図5】本出願が提供するエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生基質の組立ての断面構造模式図である。
【
図6】本出願が提供するエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生基質の組立ての別の断面構造模式図である。
【
図7】本出願が提供するエアロゾル発生装置内の気流の流路概略図である。
【
図8】本出願が提供する加熱素子の構造模式図である。
【
図9】本出願が提供する加熱素子の他の構造模式図である。
【
図10】本出願が提供する加熱素子の他の構造模式図である。
【
図11】本出願が提供する加熱素子の他の構造模式図である。
【
図12】本出願が提供する加熱素子の他の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決法を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明された実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、それらのすべてではない。本出願の実施形態に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得するすべての他の実施形態は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0023】
以下の説明では、制限ではなく説明のために、特定のシステム構造、インターフェース、技術などの具体的な詳細が、本出願を完全に理解するために提案される。
【0024】
本明細書では、用語「および/または」という用語は、関連付けられたオブジェクトを説明する単なる関連関係であり、3つの関係が存在する可能性がある。たとえば、Aおよび/またはBは、Aが単独で存在し、AとBが同時に存在し、またはBが単独で存在するなどの3つの関係が存在することを意味する。また、本明細書において「/」とは、一般的には前後関連オブジェクトが「あるいは」の関係であることを意味する。さらに、本明細書における「複数」とは、2個以上であることを意味する。
【0025】
本出願における用語「第1」、「第2」、「第3」等は、説明目的でのみ使用され、相対的な重要性を示しまたは暗示したり、示された技術的特徴の数を暗示したりすると解釈されるべきではない。従って、「第1」、「第2」、「第3」として定義される特徴は、その特徴の少なくとも一つを明示的または黙示的に含むことができる。本出願の説明において、「複数」とは、別段の明確かつ具体的な定義がない限り、少なくとも二つ、例えば二つ、三つなどを意味する。本出願の実施形態におけるすべての方向性指示(例えば、上、下、左、右、前、後…)はある特定の姿勢(例えば図面に示される)における各部品間の相対位置関係、運動状況等を解釈するために用いられ、該特定姿勢が変化する場合、該方向性はそれに応じて変化する。また、本出願の実施形態における用語「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップ又はユニットを含む過程、方法、システム、製品又は装置は列挙したステップ又はユニットに制限されず、選択的に列挙しないステップ又はユニットを更に含み、又は選択的にこれらの過程、方法、製品又は装置固有の他のステップ又はユニットを更に含む。
【0026】
本明細書に言及した「実施形態」とは、実施形態を参照して説明した特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも一つの実施形態に含まれてもよいことを意味する。明細書の各箇所に該連語が出現することは必ずしもいずれもが同じ実施形態を指すとは限らず、他の実施形態と相互排他的な独立した又は代替の実施形態でもない。当業者であれば明示的及び暗示的に理解されるように、本明細書に説明される実施形態は他の実施形態と組み合わせられることができる。
【0027】
以下では図面及び実施形態を参照しながら本出願を詳細に説明する。
【0028】
あらかじめ説明するのは、通常に、エアロゾル生成マトリックスの外側にハウジングが設けられることである。例えば、エアロゾル生成マトリックスの外側に紙パックが設けられるが、実施形態の説明をより簡略化するために、以下に説明するエアロゾル生成マトリックスは、一般に、ハウジングを含むエアロゾル生成マトリックスを一般に指す。
【0029】
図1~
図4に示すとおり、
図1は本出願の提供するエアロゾル発生装置10の構造模式図であり、
図2は
図1のエアロゾル発生装置10の断面構造模式図であり、
図3は
図2におけるAの拡大構造模式図であり、
図4はエアロゾル発生装置10及びエアロゾル生成マトリックス11の配合の構造模式図である。
【0030】
本実施形態において、エアロゾル発生装置10が提供される。該エアロゾル発生装置10はエアロゾル生成マトリックス11を加熱して焼いて、ユーザが吸入するエアロゾルを生成することに用いられる。エアロゾル発生装置10は、ハウジング12と、加熱スイッチ13と、を含む。加熱スイッチ13は、ハウジング12の外表面に配置され、エアロゾル発生装置10の始動および停止を制御するために使用される。ハウジング12には、エアロゾル発生装置10の様々な部品が配置される。本実施形態では、ハウジング12の形状は円筒形である。他の実施形態において、ハウジング12は他の形状であってもよい。ハウジング12は、同じ材料で形成されてもよいし、複数の材料で形成されてもよい。例えば、ハウジング12はプラスチック外層と金属内層を含む。ユーザが使用する時にプラスチック外層のみに接触することができる。エアロゾル発生装置10内部で発生する熱は金属の急速熱伝導性の特性によって金属内層に均一に分布され、それによりユーザが接触するプラスチック外層の過熱及び火傷を防止するとともに、プラスチック外層の軟化を防止することができる。
【0031】
エアロゾル発生装置10は、霧化器14と、電池アセンブリ15と、コントローラ16と、をさらに含む。霧化器14と電池アセンブリ15とは電気的に接続される。具体的には、ハウジング12の頂部に第1開口部121を有する。ハウジング12には取付キャビティ122を有する。霧化器14及び電池アセンブリ15はいずれも取付キャビティ122に設置される。霧化器14が第1開口部121に近接する電池アセンブリ15の側に設置される。霧化器14は、エアロゾル生成マトリックス11を加熱して焼いてエアロゾルを生成するために使用され、電池アセンブリ15は、霧化器14に電力を供給するために使用される。
【0032】
さらに、霧化器14は加熱座17、コイル18及び加熱素子19を含む。コントローラ16は第1開口部121に近い電池アセンブリ15の側に設置される。コントローラ16はコイル18、加熱スイッチ13及び電池アセンブリ15と電気的に接続される。コントローラ16はコイル18及び加熱素子19の電磁誘導加熱の開始と停止を制御するために用いられ、且つ加熱の電力、温度等のパラメータを制御することができる。ユーザがエアロゾル発生装置10を使用する場合、ハウジング12の加熱スイッチ13を押すことができ、コントローラ16はユーザの使用要求を受信すると、電池アセンブリ15をコイル18に給電するように制御し、それによりコイル18および発熱体19が電磁気的に誘導され、エアロゾル生成マトリックスを加熱する。ユーザが再びハウジング12の加熱スイッチ13を押すと、コントローラ16はユーザの使用停止の要求を受信し、電池アセンブリ15をコイル18への電力供給を停止するように制御し、コイル18の動作を停止する。コントローラ16はさらに他の機能を有し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0033】
加熱座17はエアロゾル生成マトリックス11を固定するために用いられる。加熱座17は第1開口部121に近接する取付キャビティ122の一端に設置され、加熱座17は底壁171及び第2側壁172を有する。本実施形態において、加熱座17の第2側壁172は環状に設置され、その形状は円柱体である。第2側壁172は第1開口部121に近接する底壁171の一端に設置され、第2側壁172は加熱座17の底壁171を取り囲んで、加熱室173が形成される。底壁171の厚さが第2側壁172の厚さより大きく、それにより加熱座17の構造強度がより高い。さらに、第2側壁172及び底壁171とが一体成型に形成される。第2側壁172及び底壁171の材料は金属又は合金等の熱伝導材料であってもよい。
【0034】
加熱座17の第2側壁172の頂部はハウジング12の頂部に当接され、且つ加熱座17は、ハウジング12と同軸上に配置される。第1開口部121に近接する第2側壁172の一端に第2開口部174を有する。第2開口部174の口径は第1開口部121の口径以上である。従って、加熱座17は取付キャビティ122を加熱室173から分離し、加熱室173は第2開口部174及び第1開口部121を介してエアロゾル発生装置10の外部と連通される。本実施形態において、第2開口部174の口径は第1開口部121の口径と同じであり、且つ第2側壁172の内径より小さく、且つ第2開口部174と第1開口部121の形状はいずれも円形である。他の実施形態では、加熱座17は、本実施形態に記載された構成に制限されない。
【0035】
コイル18は、エアロゾル生成マトリックス11を加熱するために使用される。本実施形態において、コイル18は加熱座17の第2側壁172の外周に嵌設され、加熱素子19におけるエアロゾル生成マトリックス11を加熱する。本実施形態において、コイル18は螺旋状に巻かれたコイルであり、コイルが通電された後に発生した変化磁場が前記金属の加熱素子19を通過する時に渦電流を発生させて金属の加熱素子19を発熱させ且つ前記エアロゾル生成マトリックスを加熱する。他の実施形態では、エアロゾル生成マトリックス11を加熱するために、例えば、抵抗線などの他の発熱方法も使用することができる。
【0036】
加熱素子19は、加熱室173に配置される。加熱素子19は第1側壁191を含む。さらに、加熱素子19の第1側壁191は環状に配置される。第2開口部174に近接する第1側壁191の一端に第3開口部192を有し、それにより、加熱素子19の内部は加熱室173と連通され、且つエアロゾル発生装置10の外部と連通される。
【0037】
図4、
図5及び
図6を参照すると、加熱素子19はエアロゾル生成マトリックス11を収容及び加熱することに用いられ、加熱素子19の内部にエアロゾル生成マトリックス11が設置されてもよい。ユーザがエアロゾル発生装置10を使用する際、エアロゾル発生装置10の第1開口部121からエアロゾル生成マトリックス11が挿入され、加熱座17の第1開口部174及び加熱素子19の第3開口部192を順に通過し、熱伝導体の内部に配置される。
【0038】
本実施形態において、加熱素子19の形状は円柱型であってもよく、当然ながら、他の形状、例えば、準円柱型、立方体などであってもよい。加熱素子19は加熱座17と同軸上に配置される。従って、コイル18は第1側壁191の外周を均一に加熱することができ、それによりエアロゾル生成マトリックス11の外周を均一に加熱することができる。
【0039】
図3及び
図7を参照して、
図7は本出願の提供するエアロゾル発生装置10内の気流の流路概略図である。さらに、加熱素子19の第1側壁191の内表面に突起部193が設けられる。突起部193の表面の一部はエアロゾル生成マトリックス11の外周と接触され、熱伝導によりエアロゾル生成マトリックス11に熱が伝導される。エアロゾル生成マトリックス11が加熱素子19の内部に設置される際、第1側壁191の突起部193によってエアロゾル生成マトリックス11と第1側壁191の内表面との間に隙間が形成され、且つ第2気流通路20が形成される。第2気流通路20はエアロゾル発生装置10の外部から加熱室173の底部につながり、空気は第3開口部192から第2気流通路20に流入し、第2気流通路20を通って加熱室173の底部に流れ、最終的には、第3開口部192と離れたエアロゾル生成マトリックス11の端部に流れる。気流は、第1側壁191の突起部193を通過する際、突起部193の両側からエアロゾル生成マトリックスの底部に向かって流れる。
【0040】
第1側壁172の外表面と加熱室173の内表面との間には隙間があり、それにより第1側壁172の外表面と加熱室173の内表面との間に第1気流通路21が形成される。第1気流通路21は、エアロゾル発生装置10の外部から加熱室173の底部につながり、空気は第2開口部174から第2気流通路20に流入し、第2気流通路20を通って加熱室173の底部に流れ、最終的には、第3開口部192と離れたエアロゾル生成マトリックス11の端部に流れる。
【0041】
本実施形態において、第2気流通路20及び突起部193の設置によって加熱素子19からエアロゾル生成マトリックス11への伝熱モードを熱伝導から熱伝導および熱対流の組み合わせに変化させ、且つ熱対流が主要な熱伝達モードである。熱対流の伝熱効率が熱伝導の伝熱効率より低いため、加熱素子19からエアロゾル生成マトリックス11の外周への熱の伝熱速度を効果的に遅くすることができる。加熱素子19からエアロゾル生成マトリックス11の外周への伝熱速度はエアロゾル生成マトリックス11の外周から内部への伝熱速度と基本的に同様であるため、エアロゾル生成マトリックス11の内外周の温度差を効果的に減少させ、エアロゾル生成マトリックス11が加熱される時に、その内周及び外周温度が不均一であるという問題を解決する。
【0042】
加熱素子19の両側に第1気流通路211及び第2気流通路20が設置されることによって、第1気流通路21及び第2気流通路20における空気の昇温速度をより遅くすることができる。気流はエアロゾル発生装置10の外部から第1気流通路21及び第2気流通路20を通って加熱室173の底部に流れ、第1気流通路21及び第2気流通路20における熱を運び、加熱素子19が発生した熱及び第1側壁191が加熱座17の内表面に輻射する熱量を減少させる。従って、エアロゾル生成マトリックス11の外周への熱量の伝熱速度が遅くなり、エアロゾル生成マトリックス11の外周と内部の温度差がより小さくなり、エアロゾル生成マトリックス11の内外周の温度分布の均一性がより優れ、エアロゾル生成マトリックスが加熱される時、その内周及び外周温度が不均一であるという問題を解決する。
【0043】
さらに、冷気流が第1気流通路21及び第2気流通路20を通って流れ、第1気流通路21及び第2気流通路20の熱の一部が奪われ、加熱室173がエアロゾル発生装置10のハウジング12に伝達された熱量を減少させるので、エアロゾル発生装置10のハウジング12が断熱することができる。
【0044】
また、加熱素子19の両側に第1気流通路21及び第2気流通路20が設置されることにより、加熱室173における気流の流れを増大させることができ、気流が第1側壁191の両側から同時に流れることができる。これにより、エアロゾル発生装置10内部の吸引抵抗がより小さくなり、エアロゾル発生装置10を使用する際にユーザが吸引しやすくなる。
【0045】
突起部193の配置により加熱素子19とエアロゾル生成マトリックス11との接触面積を減少させることができ、エアロゾル凝縮物が第1側壁191に付着しにくくなり、加熱素子19への汚れの付着を軽減させる。一実施形態において、エアロゾル生成マトリックス11のハウジングが紙外壁である場合、突起部193の配置によって加熱部材19と紙外壁との接触面積を減少させることができ、それにより、過熱による紙の外壁の焦げ付きを防止し、刺激臭の形成を防止し、ユーザ体験を向上させる。
【0046】
一実施形態では、エアロゾル生成マトリックス11と接触する突起部193の表面の面積と第1側壁191の内表面の面積との比率は5%~15%であり、例えば、5%、10%または15%であってもよい。ここで、エアロゾル生成マトリックス11と接触する突起部193の表面は、エアロゾル生成マトリックス11が加熱素子19内に設置され、突起部193の突出した一端がエアロゾル生成マトリックス11と接触する表面を指す。接触面と第1側壁191内表面との面積比が小さいほど、すなわち熱伝導の伝熱面積が小さいほど、共同伝熱モードにおける熱対流に比べて熱伝導の割合が小さくなる。面積比の比率が5%~15%である場合、共同伝熱モードでは熱対流が主な伝熱モードとなり、エアロゾル生成マトリックス11への熱の伝熱率が大幅に低下される。エアロゾル生成マトリックス11と第1側壁191との間の伝熱速度の低下により、加熱素子19からエアロゾル生成マトリックス11の外周への伝熱速度はエアロゾル生成マトリックス11の外周から内部への伝熱速度に徐々に近くなり、エアロゾル生成マトリックス11の内外周の温度差が小さくなり、エアロゾル生成マトリックス11が加熱される時、その内外の温度分布が不均一であるという問題を効果的に解決する。いくつかの場合において、エアロゾル生成マトリックス11内部の伝熱速度は加熱素子19及びエアロゾル生成マトリックス11の外周の伝熱速度より大きく、且つ一定時間加熱された後のエアロゾル生成マトリックス11の内側と外側との間の温度差はゼロになる傾向があり、その内外周の温度分布がより均一である。
【0047】
接触面と第1側壁191内表面との面積比が高すぎても低すぎても好ましくなく、面積比が高すぎると、伝熱モードでの熱対流の割合を減少させ、エアロゾル生成マトリックス11への熱の伝熱速度を減少させることができない。面積比が低すぎると、熱伝導の割合が低くなりすぎて、加熱効果が悪くなる。
【0048】
本実施形態において、第1側壁191の一部はエアロゾル生成マトリックス11内に向かって凹んで、突出部193を形成する。このように金型を用いることにより、第1側壁191の外表面から第1側壁191の内部に向かって打ち抜いて突出部193が形成されることができる。このような突出部193の加工技術がシンプルであり、且つコストが低い。他の実施形態では、突出部193は、バンプであってもよく、第1側壁191の内表面に配置される。バンプの材料は第1側壁191の材料と同じであってもよく、且つバンプは第1側壁191と一体成型に形成される。バンプの材料は第1側壁191の材料と異なってもよく、バンプは熱伝導性が悪い材料で製造されてもよい。従って、熱伝導の方式で突起部193からエアロゾル生成マトリックス11に熱が伝達される際に、バンプの熱伝導性が悪いために熱伝導の速度が低下し、それにより加熱素子19からエアロゾル生成マトリックス11の外周への伝熱速度はエアロゾル生成マトリックス11の外周から内部への伝熱速度にさらに近づけることができ、さらにエアロゾル生成マトリックス11の内周と外周との温度差をより効果的に低下させ、その内外周の温度がより均一になる。
【0049】
一実施形態では、突起部193の最大高さは、2mm~5mmである。ここで、突起部193の最大高さは突起部193が第1側壁191の内表面に対して突出する最大高さを指す。突起部193の最大高さを調整することにより、加熱素子19とエアロゾル生成マトリックス11との間の隙間の幅を調整することができ、それにより第2気流通路20における気流の大きさを制御し、吸引抵抗を調整する効果を達成する。突起部193の最大高さが小さいほど、吸引抵抗が大きくなる。逆に、突起部193の最大高さが大きいほど、吸引抵抗が小さくなる。
【0050】
突起部193の数は一つまたは複数であってもよい。一つの突起部193は第1側壁191の内表面に螺旋状に配置されてもよく、複数の突起部193は円周方向に沿って第1側壁191の内表面に分布されてもよく、及び/又は、複数の突起部193は軸方向に沿って第1側壁191の内表面に分布されてもよい。突起部193の数が多いほど、熱伝導と熱対流との共同伝熱のうち、加熱素子19とエアロゾル発生基板11との間の熱伝導の割合が大きくなる。突起部193の数が3個及び3個以上である場合、複数の突起部193が均一に円周方向に沿って間隔をあけて分布されることができ、複数の突起部193がエアロゾル生成マトリックス11の周縁に接触され、それによりエアロゾル生成マトリックス11の位置が制限される。
【0051】
突起部193の形状は規則形状であってもよく、例えばストリップ状、ドット状及び環状等であってもよく、規則形状でなくてもよい。本出願では、
図8~
図11は、異なる形状および分布の4つの突起部193を有する加熱素子19を提供する。
【0052】
図8における突起部193の形状はストリップ状である。ストリップ状の突起部193は第3開口部192から第3開口部192と離れた一端まで延伸され、即ち第1側壁191の頂部から底部まで延伸される。複数のストリップ状の突起部193は円周方向に沿って第1側壁191の内表面に間隔をあけて分布される。具体的には、4つのストリップ状の突起部193は第1側壁191の内表面に円周方向に沿って均一に分布される。ストリップ状の突起部193の延伸方向は加熱素子19の軸方向と平行であってもよい。
【0053】
図9における突起部193の形状は弧状である。弧状の突起部193の一端は円周方向に沿って他端に延伸される。複数の弧状の突起部193は円周方向に沿って第1側壁191の内表面に間隔をあけて分布される。具体的には、4つの弧状の突起部193は第1側壁191の内表面に円周方向に沿って均一に分布される。
図9の突起部193の分布は環状の突起部193が円周方向に4つの弧状の突起部193に分かれているとみなすこともできる。加熱素子19の軸方向には複数の環状の突起部193が間隔をあけて配置されてもよい。各環状の突起部193に溝又は貫通孔が設けられ、それにより第2気流通路20が形成される。
【0054】
図10における突起部193の形状はドット状である。ドット状の突起部193はアレイ状に第1側壁191の内表面に分布される。具体的には、12つのドット状の突起部193が第1側壁191の内表面にアレイ状に分布される。他の実施例において、ドット状の突起部193は不規則に第1側壁191の内表面に分布されることができる。複数のドット状の突起部193は複数列に分布されることができる。各列におけるドット状の突起部193は加熱素子19の軸方向に沿って配列され、複数列のドット状の突起部193は加熱素子19の円周方向に間隔をあけて設置される。
【0055】
図11及び
図12における突起部193の形状は螺旋状である。
図11は螺旋状の突起部193が設けられた加熱素子19の正面図である。
図12は螺旋状の突起部193が設けられた加熱素子19の構造模式図である。本実施形態における螺旋状の突起部193の形状は非閉環であり、それにより第2気流通路20は、第1側壁191の内表面とエアロゾル生成マトリックス11との間に形成され、且つ第3開口部192から第3開口部192と離れたエアロゾル生成マトリックス11の一端につながる。他の実施形態では、螺旋状の突出部193はまた、第1側壁191の内表面に軸方向に沿って切り離されて分布されてもよい。
【0056】
要約すると、突起部193の形状および分布は、加熱要素19の内表面とエアロゾル生成マトリックス11との間に第2気流通路20を形成させ、且つ第2気流通路20が加熱要素19の頂部からエアロゾルマトリックス11の底部につながる必要がある。他の実施形態では、突起部193の形状及び分布は上述した形態に制限されるものではなく、他の形態であってもよい。
【0057】
図7を参照すると、一実施形態において、第1側壁191の外表面と第2側壁172の内表面との間に第1制限部材22が設置される。第1制限部材22によって加熱素子19を加熱室173の内部に位置決めさせ、且つ前記第1側壁191と前記加熱室173の内表面との間に第1気流通路21を形成させる。
【0058】
本実施形態において、第1制限部材22は第1側壁191の外表面に環状に嵌設されることにより、前記第1側壁191と前記加熱室173との間に隙間を有させ、それにより前記第1側壁191と前記加熱室173の内表面との間に第1気流通路21が形成される。第1制限部材22に通気孔がある。第1制限部材22における通気孔によって気流が第2開口部174から流入した後に、第1制限部材22の通気孔を介して第1気流通路21を通って流れ、最終的にエアロゾル生成マトリックス11の底端に流れる。
【0059】
第1制限部材22の数は一つであってもよく、一つ以上であってもよい。本実施形態において、第1制限部材22の数は2個であり、それぞれ第2開口部174に近接する一端及び第2開口部174から離れた一端に設置され、加熱素子19の上端及び下端を同時に位置決めする。これにより、気流が加熱素子19の上端から第1気流通路21に流入し、且つ加熱素子19の下端からエアロゾル生成マトリックス11の底部に流れることができる。
【0060】
第1制限部材22はゴムリングであってもよい。第1制限部材22は緊密配合、接着の方式で加熱座17と加熱素子19との間に固定され、及び/又は、加熱素子19の外表面に第1制限部材22が凸設され、第1制限部材22は加熱素子19の外表面と一体成型に形成され、及び/又は、加熱室173の内表面に第1制限部材22が凸設され、第1制限部材22は加熱室173の内表面と一体成型に形成される。第1制限部材22が加熱室173の内表面又は加熱素子19の外表面に凸設される方式において、第1制限部材22の形状及び分布は上述の突起部193の配置方式と同じであり、すなわち突起部193が加熱素子19の外表面に設置されて第1制限部材22が形成され、ここでは第1制限部材22の形状及び分布を説明しない。
【0061】
一実施形態では、底壁171とエアロゾル生成マトリックス11との間に間隙があり、底壁171とエアロゾル生成マトリックス11との間に第3気流通路23が形成される。第3気流通路23は第1気流通路21及び第2気流通路20と連通される。第3気流通路23の配置により、第1気流通路21及び第2気流通路20を通過した気流は、最終的に第3開口部192から離れたエアロゾル生成マトリックス11の端部に流れることができる。
【0062】
一実施形態では、第1側壁191は底壁171に当接される。底壁171に近い第1側壁191の端部に開孔を有し、開孔は第1側壁191を貫通して第3気流通路23及び第1気流通路21と連通され、それにより第1気流通路21における気流が第3気流通路23に流入でき、第3開口部192から離れたエアロゾル生成マトリックス11の端部に流れることができる。
【0063】
本実施形態において、第1側壁191と第2側壁172との間に第1制限部材22が設置される。第1制限部材22は加熱室173の径方向に加熱素子19を位置決めすることに用いられ、それにより第1側壁191と底壁171との間に間隔が設けられ、第3気流通路23を第1気流通路21に連通させる。第1気流通路21の気流は第3気流通路23に流入でき、第3開口部192から離れたエアロゾル生成マトリックス11の端部に流れることができる。
【0064】
本実施形態において、第2開口部174に対向する底壁171の一端に第2制限部材176が凸設される。第2制限部材176に貫通孔がある。第3開口部192に対向する加熱素子19の一端に第4開口部194を有する。第2制限部材176は、加熱室173の軸方向にエアロゾル生成マトリックス11を位置決めするために使用される。エアロゾル生成マトリックス11は加熱室173に挿入され、且つ第2制限部材176に当接され、それによりエアロゾル生成マトリックス11の底部と底壁171の内表面との間に間隙を形成させ、第3気流通路23が形成される。気流は第1気流通路21及び第2気流通路20から第3気流通路23に流入でき、最終的にエアロゾル生成マトリックス11の底部に流れることができる。
【0065】
第2制限部材176が底壁171に設けられる方式において、第2制限部材176の一部又は全部が第4開口部194内に延伸されて且つエアロゾル生成マトリックス11の底部に当接され、又は、第4開口部194に近い第2制限部材176の一端が第4開口部194と面一であり、且つエアロゾル生成マトリックス11の底部に当接される。即ち第2制限部材176の最大高さは、第4開口部194と加熱室173の底部との最大距離以上である。これにより、第4開口部194から離れたエアロゾル生成マトリックス11の一端は加熱素子19の内部に設置されることができ、第1気流通路21及び第2気流通路20をより十分に利用することができ、エアロゾル生成マトリックス11の全体的な温度分布をより均一にする。第2制限部材176の最大高さは、エアロゾル生成マトリックス11が十分に焼かれ、第1気流通路21及び第2気流通路20が十分に利用される限り、高すぎない。
【0066】
他の実施形態において、第2制限部材176は底壁171に近接する第1側壁191の一端に凸設されてもよく、第2制限部材176はエアロゾル生成マトリックス11の底面に当接され、それによりエアロゾル生成マトリックス11は加熱素子19内に位置決めされる。第1制限部材22によって加熱室173の軸方向に加熱素子19が位置決めされ、同時にエアロゾル生成マトリックス11が加熱室173内に位置決めされ、それによりエアロゾル生成マトリックス11の底部と底壁171の内表面との間に間隙を形成させ、第3気流通路23が形成される。気流は、第1気流通路21および第2気流通路20から第3気流通路に流入でき、最終的にエアロゾル生成マトリックス11の底部に流れることができる。
【0067】
他の実施形態では、第2制限部材176は底壁171に近接する第2側壁172の一端に凸設されてもよい。第2制限部材176はエアロゾル生成マトリックス11の底面と底壁171に近接する第1側壁191の一端に当接され、即ち、第2制限部材176によって同時に加熱室173の軸方向にエアロゾル生成マトリックス11及び加熱素子19が位置決めされる。該実施形態において、第2制限部材176によってエアロゾル生成マトリックス11の底部と底壁171の内表面との間に隙間を有させ、且つ第3気流通路23が形成される。同時に、第1側壁191と底壁171との間に隙間があるので、気流は、第1気流通路21から第3気流通路に流入でき、最終的にエアロゾル生成マトリックス11の底部に流れることができる。
【0068】
以上は本出願の実施形態のみであって、本出願の特許範囲を制限するものではなく、本出願の明細書及び図面の内容を利用して行われる等価構造又は等価プロセス変換、又は他の関連する技術分野に直接又は間接的に適用されるものは、いずれも同様に本出願の特許保護範囲内に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
第1側壁191の外表面と加熱室173の内表面との間には隙間があり、それにより第1側壁191の外表面と加熱室173の内表面との間に第1気流通路21が形成される。第1気流通路21は、エアロゾル発生装置10の外部から加熱室173の底部につながり、空気は第2開口部174から第1気流通路21に流入し、第1気流通路21を通って加熱室173の底部に流れ、最終的には、第3開口部192と離れたエアロゾル生成マトリックス11の端部に流れる。
【国際調査報告】