IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベイジン ウォドン チアンジュン インフォメーション テクノロジー カンパニー リミテッドの特許一覧 ▶ 北京京東世紀貿易有限公司の特許一覧

特表2023-550212医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体
<>
  • 特表-医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体 図1
  • 特表-医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体 図2
  • 特表-医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体 図3
  • 特表-医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体 図4
  • 特表-医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体 図5
  • 特表-医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-30
(54)【発明の名称】医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/31 20190101AFI20231122BHJP
   G06F 16/901 20190101ALI20231122BHJP
【FI】
G06F16/31
G06F16/901
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553759
(86)(22)【出願日】2021-12-15
(85)【翻訳文提出日】2023-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2021138298
(87)【国際公開番号】W WO2022151896
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】202110054078.1
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】523194846
【氏名又は名称】ベイジン ウォドン チアンジュン インフォメーション テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING WODONG TIANJUN INFORMATION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room A402, 4/f, No. 2 Building, No. 18 Kechuang 11th Street Economic And Technological Development Zone Beijing 100176 (CN)
(71)【出願人】
【識別番号】517241916
【氏名又は名称】北京京東世紀貿易有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG CENTURY TRADING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 201, 2/F, Block C, No.18, Kechuang 11th Street, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】シャオ、 ナン
(72)【発明者】
【氏名】ウー、 ヨウシェン
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175DA10
5B175HA01
5B175HA05
5B175KA07
(57)【要約】
医薬品コードを決定するための方法と装置であって、人工知能技術の分野に関する。当該方法は、医薬品の説明書テキストを取得するステップ(201)と、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出するステップ(202)と、予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得るステップ(203)と、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るステップ(204)と、を含む。当該方法は、医薬品のコードを検索する効率を向上させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品の説明書テキストを取得するステップと、
前記説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出するステップと、
予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、前記医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得るステップと、
前記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、前記少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るステップと、を含む医薬品コードを決定するための方法。
【請求項2】
前記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、
前記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、前記少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、
前記少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすか否かを検出し、前記複数のルールが前記医薬品成分に基づいて決定されるステップと、
当該コードに対応する成分が前記複数のルールのうちの1つを満たし、すべてのコードの検出が完了したと決定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを決定するステップと、
前記初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、前記初期スクリーニングの候補コードが前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると決定するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のルールは、前記医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は前記医薬品のすべての医薬品成分を含む優先順位1)、前記医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は前記医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれる優先順位2)、前記医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は前記医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれない優先順位3)、前記医薬品成分が1種類を有する場合、当該コードに対応する成分は前記医薬品成分を含む優先順位4)のように優先順位の高い順にソートされる請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、
前記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、前記少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、
前記少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が前記医薬品成分とマッチングしているか否かを検出するステップと、
当該コードに対応する成分は、前記医薬品成分とマッチングし、すべてのコードの検出が完了したと決定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを得るステップと、
前記初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、前記初期スクリーニングの候補コードが前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると決定するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記医薬品のキー情報は医薬品の適応症をさらに含み、
前記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、前記少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、
前記初期スクリーニングの候補コードが複数のコードであると検出されたことに応答して、前記医薬品の適応症に基づいて、前記医薬品に対応する疾患タイプを決定するステップと、
前記初期スクリーニングの候補コードから前記疾患タイプに対応するコードを前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードとしてスクリーニングするステップと、をさらに含む請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記医薬品の適応症に基づいて、前記医薬品に対応する疾患タイプを決定することは、事前に訓練された分類モデルを採用して前記適応症に対して疾患分類を実行することで、前記分類モデルが出力した疾患タイプを得るステップを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
医薬品の説明書テキストを取得するように構成される取得ユニットと、
前記説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出するように構成される抽出ユニットと、
予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、前記医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得るように構成される獲得ユニットと、
前記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、前記少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るように構成されるスクリーニングユニットと、を含む医薬品コードを決定するための装置。
【請求項8】
前記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、
前記スクリーニングユニットは、
検出モジュールであって、前記検出モジュールは、前記少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすか否かを検出するように構成され、前記複数のルールが前記医薬品成分に基づいて決定される検出モジュールと、
当該コードに対応する成分が前記複数のルールのうちの1つを満たし、すべてのコードの検出が完了したと決定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを決定するように構成される初期スクリーニングモジュールと、
前記初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、前記初期スクリーニングの候補コードが前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると決定するように構成される決定モジュールと、を含む請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記医薬品のキー情報は医薬品の適応症をさらに含み、
前記スクリーニングユニットは、
前記初期スクリーニングの候補コードが複数のコードであると検出されたことに応答して、前記医薬品の適応症に基づいて、前記医薬品に対応する疾患タイプを決定するように構成される分類モジュールと、
前記初期スクリーニングの候補コードから前記疾患タイプに対応するコードを前記医薬品の解剖治療化学分類システムコードとしてスクリーニングするように構成される確認モジュールと、をさらに含む請求項8に記載の装置。
【請求項10】
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶される記憶装置と、を含み
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行される場合、前記1つ又は複数のプロセッサは、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実現する電子機器。
【請求項11】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読媒体であって、当該プログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本開示は、2021年1月15日に提案された、出願番号が202110054078.1であり、発明の名称が「医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器及びコンピュータ媒体」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その内容をすべて引用により本開示に組み込む。
【0002】
本開示は、コンピュータ技術分野に関し、具体的に人工知能技術の分野に関し、特に医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器、コンピュータ可読媒体及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0003】
解剖治療化学分類システムは、ATC(Anatomical Therapeutic Chemical)システムと略称され、世界保健機関の医薬品に対する公式分類システムである。医療情報化システムの構築の進展に伴い、各級の医療機関、医療保険局及び医療保険機関は、ATCコードシステムに基づく薬物精確化管理システムを徐々に構築している。
【0004】
現在、一般的に分類アルゴリズムを学習して薬物の分子式構造を予測することで、薬物のATCコードを得る。しかし、分子式構造から薬物のATCコードを予測することは、技術が複雑で精度が低く、新たに開発された薬物以外の薬物にも適用することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態は、医薬品コードを決定するための方法、装置、電子機器、コンピュータ可読媒体及びコンピュータプログラム製品を提案する。
【0006】
第1の態様では、本開示の実施形態は、医薬品コードを決定するための方法を提供し、当該方法は、
医薬品の説明書テキストを取得するステップと、
説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出するステップと、
予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得るステップと、
医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るステップと、を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、上記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、
少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が、医薬品成分に基づいて決定された優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすか否かを検出するステップと、当該コードに対応する成分が複数のルールのうちの1つを満たし、すべてのコードの検出が完了したと判定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを決定するステップと、
初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、初期スクリーニングの候補コードが医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると判定するステップと、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、上記複数のルールは、次のように優先順位の高から低への順にソートされる。
1)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品のすべての医薬品成分を含む。
2)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれる。
3)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれない。
4)医薬品成分が1種類を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品成分を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、上記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、
少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングしているか否かを検出するステップと、
当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングし、且つすべてのコードの検出が完了したと判定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを得るステップと、
初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、初期スクリーニングの候補コードが医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると決定するステップと、を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品の適応症をさらに含み、上記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、
初期スクリーニングの候補コードが複数のコードであると判定されたことに応答して、医薬品の適応症に基づいて、医薬品に対応する疾患タイプを決定するステップと、
初期スクリーニングの候補コードから疾患タイプに対応するコードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとしてスクリーニングするステップと、をさらに含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、上記医薬品の適応症に基づいて、医薬品に対応する疾患タイプを決定することは、事前に訓練された分類モデルを採用して適応症に対して疾患分類を実行することで、分類モデルが出力した疾患タイプを得るステップを含む。
【0012】
第2の態様では、本開示の実施形態は、医薬品コードを決定するための装置を提供し、当該装置は、
医薬品の説明書テキストを取得するように構成される取得ユニットと、
説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出するように構成される抽出ユニットと、
予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得るように構成される獲得ユニットと、
医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るように構成されるスクリーニングユニットと、を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、上記スクリーニングユニットは、
少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が、医薬品成分に基づいて決定された優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすか否かを検出するように構成される検出モジュールと、
当該コードに対応する成分が複数のルールのうちの1つを満たし、且つすべてのコードの検出が完了したと判定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを決定するように構成される初期スクリーニングモジュールと、
初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、初期スクリーニングの候補コードが医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると判定するように構成される決定モジュールと、を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、上記複数のルールは、次のように優先順位の高から低への順にソートされる。
1)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品のすべての医薬品成分を含む。
2)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれる。
3)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれない。
4)医薬品成分が1種類を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品成分を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、上記スクリーニングユニットは、
少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングしているか否かを検出するように構成されるマッチングモジュールと、
当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングし、且つすべてのコードの検出が完了したと判定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを得るように構成される応答モジュールと、
初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、初期スクリーニングの候補コードが医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると判定するように構成されるコーディングモジュールと、を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品の適応症をさらに含み、スクリーニングユニットは、
初期スクリーニングの候補コードが複数のコードであると判定されたことに応答して、医薬品の適応症に基づいて、医薬品に対応する疾患タイプを決定するように構成される分類モジュールと、
初期スクリーニングの候補コードから疾患タイプに対応するコードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとしてスクリーニングするように構成される確認モジュールと、をさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、上記分類モジュールは、事前に訓練された分類モデルを採用して適応症に対して疾患分類を実行することで、分類モデルが出力した疾患タイプを得るようにさらに構成される。
【0018】
第3の態様では、本開示の実施形態は、電子機器を提供し、当該電子機器は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶される記憶装置と、を含み、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサによって実行される場合、1つ又は複数のプロセッサは、第1の態様のいずれか1つの実現方法で記載された方法を実現する。
【0019】
第4の態様では、本開示の実施形態は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行される場合、第1の態様のいずれか1つの実現方法で記載された方法を実現する。
【0020】
第5の態様では、本開示の実施形態は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、第1の態様のいずれか1つの実現方法で記載された方法を実現する。
【0021】
本開示による実施形態が提供する医薬品コードを決定するための方法と装置は、まず、医薬品の説明書テキストを取得し、次に、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出し、次に、予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得、最後に、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得る。これにより、医薬品の説明書テキストに基づいて、予め作成されたコード転置インデックスにより、薬物に対して自動的にATCコーディングを実行することができるため、多くの薬剤師の仕事における難題を解決することができ、それにより医療の情報化システムにコーディング基礎情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の他の特徴、目的及び利点は、以下の図面を参照して行われた非限定的な実施形態の詳細な説明を読むことにより、より明らかになる。
図1】本開示の一実施形態が適用され得る例示的なシステムアーキテクチャを示す図である。
図2】本開示による医薬品コードを決定するための方法の一実施形態のフローチャートである。
図3】本開示による医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るための方法の一実施形態のフローチャートである。
図4】本開示による医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るための方法の別の実施形態のフローチャートである。
図5】本開示による医薬品コードを決定するための装置の実施形態の構造概略図である。
図6】本開示の実施形態を実現するのに適した電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面と実施形態を参照して本開示をさらに詳細に説明する。本明細書に記載された特定の実施形態は、関連する発明を説明するためにのみ使用されるものであり、当該発明を限定するものではないことが理解され得る。なお、説明を便利にするために、図面には当該発明に関連する部分のみが示されている。
【0024】
なお、本開示の実施形態及び実施形態の特徴は、矛盾がない場合、互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照し、実施形態と併せて本開示を詳細に説明する。
【0025】
図1は、本開示の医薬品コードを決定するための方法を適用できる例示的なシステムアーキテクチャ100を示す。
【0026】
図1に示すように、システムアーキテクチャ100は、端末装置101、102、103、ネットワーク104及びサーバ105を含み得る。ネットワーク104は、端末装置101、102、103とサーバ105との間に通信リンクを提供するための媒体である。ネットワーク104は、様々な接続タイプを含むことができ、一般的には無線通信リンクなどを含み得る。
【0027】
端末装置101、102、103は、ネットワーク104を介してサーバ105とインタラクションして、メッセージなどを受信又は送信する。端末装置101、102、103には、インスタントメッセージングツール、メールボックスクライアントなど、様々な通信クライアントアプリケーションがインストールされてもよい。
【0028】
端末装置101、102、103は、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよく、端末装置101、102、103がハードウェアである場合、通信及び制御機能を有するユーザデバイスであってもよく、上記ユーザデバイスは、サーバ105と通信することができる。端末装置101、102、103がソフトウェアである場合、上記ユーザデバイスにインストールされてもよく、端末装置101、102、103は、複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュール(例えば、分散サービスを提供するためのソフトウェア又はソフトウェアモジュール)として実現されてもよいし、単一のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。ここでは特に限定しない。
【0029】
サーバ105は、端末装置101、102、103の医薬品処理システムをサポートする医薬品コードを決定するためのバックエンドサーバなど、様々なサービスを提供するサーバであってもよい。バックエンドサーバは、ネットワーク内の医薬品の説明書テキストを分析処理し、処理結果(例えば、決定されたATCコード)を端末装置にフィードバックすることができる。
【0030】
なお、サーバは、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。サーバがハードウェアである場合、複数のサーバからなる分散サーバクラスタとして実現されてもよいし、単一のサーバとして実現されてもよい。サーバがソフトウェアである場合、複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュール(例えば、分散サービスを提供するためのソフトウェア又はソフトウェアモジュール)として実現されてもよいし、単一のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。ここでは特に限定しない。
【0031】
なお、本開示の実施形態が提供する医薬品コードを決定するための方法は、一般にサーバ105によって実行される。
【0032】
図1の端末装置、ネットワーク及びサーバの数は、単なる例示的なものであることを理解すべきである。実現の必要に応じて、任意の数の端末装置、ネットワーク及びサーバを有してもよい。
【0033】
本実施形態のいくつかのオプション的な実現方法では、図2に示すように、それは、本開示による医薬品コードを決定するための方法の一実施形態のフロー200を示し、当該医薬品コードを決定するための方法は、以下のステップを含む。
【0034】
ステップ201では、医薬品の説明書テキストを取得する。
【0035】
本実施形態では、医薬品の説明書は、医薬品のキー情報が記載された法定書類を指し、医薬品を選択する法定指針であり、医薬品を使用する前に説明書を正確に読んで理解することは、医薬品の安全使用のための前提条件である。医薬品の説明書は、医薬品の名称、規格、製造元、有効期間、用法、用量、医薬品の成分、適応症又は機能・主治、禁忌、副作用及び注意事項を含む。ここで、医薬品の品名は、一般名、商品名、英語名、化学名などを含む。使用者は一般的に、医薬品の一般名を明確にすれば、医薬品を重複的に使用することを避けることができる。医薬品の説明書テキストは、医薬品の説明書の内容を示すためのテキストである。
【0036】
医薬品コードを決定するための方法が実行される実行主体は、端末から説明書テキストをリアルタイムに取得したり、メモリから説明書テキストを読み出したりするなど、様々な手段で説明書テキストを取得することができるが、本実施形態はこれを限定しない。
【0037】
ステップ202では、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出する。
【0038】
本実施形態では、医薬品の説明書テキストを取得することで、説明書テキストを自然言語処理して、医薬品のキー情報を得ることができる。医薬品のキー情報は、医薬品成分又は医薬品成分に関連する情報を含み、医薬品成分に関連する情報は、医薬品の品名、医薬品の適応症又は機能・主治、禁忌、副作用などを含む。本実施形態では、医薬品成分は、医薬品の主成分であってもよい。
【0039】
自然言語処理技術は現在、生活の中で意味理解が必要なシーンに広く使用されている。例えば、実体認識技術は、テキスト中の実体(薬物名、疾患名、治療方法など)を認識することができるため、医師の指示における診断、処方などの内容を自動的に分析し、構造化手法で医療情報を管理することができる。例えば、テキスト分類技術は、インテリジェントトリアージシーンに適用することができるため、患者の病状説明をインテリジェント解析し、病状説明情報に基づいて、診察室を高精度に割り当てることができ、それによりトリアージの効率を向上させることができる。自然言語処理技術と医療シーンを組み合わせることで、医療シーンのインテリジェント化を向上させ、ユーザに良い体験を提供することができる。
【0040】
本実施形態では、自然言語処理により説明書テキストから医薬品成分、医薬品の品名、医薬品の適応症又は機能・主治、禁忌、副作用などを抽出することができる。医薬品の説明書では、医薬品成分は、一般に、テキストセグメントに記載された自然言語に含まれており、例えば:本製品は、複方製剤であり、1mlあたり10mgのクリンダマイシン塩酸塩(クリンダマイシンを基準にして計算する)、8mgのメトロニダゾールを含む。賦形剤は、グリセロールとエタノールである。自然言語処理モデル(命名実体認識モデルなど)により、その中の主要成分(非補助成分又は賦形剤)を抽出することができ、上記説明書テキストについて、自然言語処理モデルにより抽出された医薬品成分は、クリンダマイシン塩酸塩、メトロニダゾール、グリセロール及びエタノールを含む。
【0041】
オプションで、BERT(Bidirectional Encoder Representation from Transformers,Transformerによる双方向のエンコード表現)+CRF(conditional random field、条件付きランダムフィールド)からなる自然言語モデルを採用して訓練することで、訓練された医薬品成分の実体認識を実行するための命名実体認識モデルを得ることができる。当該命名実体認識モデルにより医薬品のキー情報を得る。実際の操作では、当該命名実体認識モデルの認識結果の精度は、90%に近づくことができ、実際の臨床の使用要件を完全に満たすことができる。
【0042】
医薬品の性質および特徴の違いに基づいて、医薬品は、複方薬物と単方薬物に分けられる。単方薬物は、薬物単味製剤を指し、単方薬物は、主に1つの医薬品成分を含む。複方薬物は、2種類以上の薬物を混合した製剤を指し、漢方薬、西洋薬又は漢方薬と西洋薬の混合薬であってもよい。複方薬物は、2種類以上の医薬品成分を含む。本実施形態では、上記の異なる種類の医薬品について、医薬品のキー情報中の医薬品成分は、1種類を指してもよく、複数の種類を指してもよい。
【0043】
ステップ203では、予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得る。
【0044】
本実施形態では、コード転置インデックスは、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出する前に作成されたインデックスライブラリであり、当該コード転置インデックスは、一度作成するだけで再利用することができる。
【0045】
本実施形態では、作成されたコード転置インデックスは、決定する必要がある医薬品のコードに基づいて決定され、本開示が提供する医薬品のコードを決定するための方法は、医薬品のATCコードを決定するために使用されるため、コード転置インデックスは、世界保健機関が定義したATCコード分類標準で情報(ATC中国語名、ATC英語名、ATCコード)を分類し、グループごとにインデックスを転置することができ、例えば、表1に示すコード転置インデックスを得る。表1にはATCコード及びATCコードに対応する化学物質の中国語名と英語名が含まれており、ここで、化学物質も医薬品成分、すなわちATCコードに対応する医薬品成分である。例えば、「チクラトン」に対応する英語名は、「ticlatone」であり、「チクラトン」に対応するATCコードは、「D01AE08」である。
【0046】
なお、医薬品成分は、1種類であってもよいし、複数の種類であってもよいため、複数種類の医薬品成分について、その対応するATCコードは、必ず複数であり、1種類の医薬品成分について、その対応するATCコードは、複数であってもよく、例えば、表1において、「テガフル」を含む薬物のATCコードに対応できるATCコードは、「L01BC03」及び「L01BC53」を含む。
【0047】
【表1】
【0048】
【0049】
さらに、検索エンジンソフトウェアから返すATCコードの数を設定することもできる。ステップ202で得られた医薬品のキー情報中のすべての医薬品成分をコード転置インデックスに入れて、それに関連するコード又はコードに対応する成分を見つけ、各医薬品成分について、最大返しコード又はコードに対応する成分の数をn(n>1)に設定することができ、例えば、nを10に設定する。
【0050】
ステップ204では、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得る。
【0051】
本実施形態では、オプションで、少なくとも1つのコードは、1つであってもよいし、複数であってもよいため、少なくとも1つのコードを得た後、まず、当該少なくとも1つのコードの数を検出することができる。検出されたコードの数が1つである場合、得られた当該コードは、ATCコードである。検出されたコードの数が複数のコードである場合、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品のATCコードを得る必要がある。
【0052】
転置インデックスの検索により直接得られたコードが必ずしも医薬品のキー情報中の医薬品成分の要件を完全に満たすとは限らないため、本実施形態のいくつかのオプション的な実現方法では、上記医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングしているか否かを検出するステップと、当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングし、且つすべてのコードの検出が完了したと判定されたことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを得るステップと、初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、初期スクリーニングの候補コードが医薬品の解剖治療化学分類システムコードであると決定するステップと、を含む。
【0053】
このオプション的な実現方法では、医薬品成分は、異なる言語で表すことができる。医薬品成分とコードに対応する成分がマッチングしているか否かを検出するには、両者の内容(中国語名又は英文の単語)の類似度で検出することができ、あるいは、両者の治療可能な疾患に基づいて決定されてもよい。例えば、医薬品成分とコードに対応する成分がいずれも2種類以上の同じ疾患を治療できる場合、両者がマッチングしていると決定する。もちろん、医薬品成分とコードに対応する成分がマッチングしているか否かを他の方法で検出することもでき、これに制限はない。
【0054】
本実施形態では、初期スクリーニングの候補コードは、少なくとも1つのコードのうち、医薬品のすべての医薬品成分とマッチングしているすべてのコード、すなわち少なくとも1つの当該コードを含み、当該コードに対応する成分は医薬品成分とマッチングしている。
【0055】
このオプション的な実現方法では、医薬品のキー情報中の医薬品成分と少なくとも1つのコードのそれぞれに対応する成分とをマッチングすることで、マッチング条件が満たされた場合に、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを得る。少なくとも1つのコードのそれぞれの検出がすべて完了した後、初期スクリーニングの候補コードの数を判定する。コードが1つのみである場合、医薬品のATCコードを得る。これにより、転置インデックスの結果と医薬品成分をマッチングするだけで、初期スクリーニングの候補コードを得ることができるため、実現がシンプルであり、操作が便利である。
【0056】
本実施形態の他のいくつかのオプション的な実現方法では、医薬品のキー情報は、医薬品の適応症をさらに含み、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得ることは、初期スクリーニングの候補コードが複数のコードであると検出されたことに応答して、医薬品の適応症に基づいて、医薬品に対応する疾患タイプを決定するステップと、初期スクリーニングの候補コードから疾患タイプに対応するコードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとしてスクリーニングするステップと、をさらに含む。
【0057】
本開示による実施形態が提供する医薬品コードを決定するための方法では、まず、医薬品の説明書テキストを取得し、次に、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出し、次に、予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得、最後に、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得る。これにより、医薬品の説明書テキストに基づいて、予め作成されたコード転置インデックスにより、薬物に対して自動的にATCコーディングを実行することができるため、多くの薬剤師の仕事における難題を解決することができ、それにより医薬の情報化システムにコーディング基礎情報を提供することができる。
【0058】
医薬品のキー情報が医薬品成分を含む場合、本実施形態のいくつかのオプション的な実現方法では、図3に示すように、本開示による医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るための方法の一実施形態のフロー300を示し、当該医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るための方法は、以下のステップを含む。
【0059】
ステップ301では、少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすか否かを検出し、当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすと、ステップ302を実行する。
【0060】
本実施形態では、複数のルールは、医薬品成分に基づいて決定され、コードに対応する成分がルールの優先順位によって複数のルールのうちのいずれか1つを満たした後、複数のルールのうちの他のルールは、考慮しなくてもよい。
【0061】
具体的には、複数のルールは、次のように優先順位の高から低への順にソートされる。1)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品のすべての医薬品成分を含む。2)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれる。3)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれない。4)医薬品成分が1種類を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品成分を含む。
【0062】
なお、上記複数のルールのうちの各ルールの内容、優先順位及び数は、医薬品の説明書テキスト中の医薬品成分に基づいて適応的に調整することができる。例えば、説明書テキストが単方医薬品の説明書テキストである場合、複数のルールは、上記1)と4)のみを含み得る。例えば、説明書テキストが複方医薬品の説明書テキストである場合、複数のルールは、上記1)~3)のみを含み得る。
【0063】
このオプション的な実現方法では、優先順位を有する複数のルールは、単方医薬品と複方医薬品に適用することができ、且つ複方医薬品を優先的に考慮する対象とするため、コードに対応する成分検査の信頼性と全面性を向上させることができる。
【0064】
ステップ302では、少なくとも1つのコードにおけるすべてのコードの検出が完了したか否かを検出し、そうである場合、ステップ303を実行し、少なくとも1つのコードの検出が完了していない場合、ステップ301の実行に戻る。
【0065】
本実施形態では、当該コードは、少なくとも1つのコードにおける順番に配列された各コードであり、これも現在のコードである。ステップ302において、現在のコード(当該コード)が複数のルールのうちの1つを満たす場合、初期スクリーニングの候補コードに入れられる。ステップ302において、現在のコードが複数のルールのうちのいずれか1つを満たしていない場合、当該コードを破棄し、再びステップ301に戻り、少なくとも1つのコードのうち、現在のコードの後に隣接するコードを現在のコードとして再検出する。
【0066】
ステップ303では、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを決定し、次にステップ304を実行する。
【0067】
本実施形態では、初期スクリーニングの候補コードが初めて得られた医薬品の説明書テキストの要件を満たすATCコードであり、初期スクリーニングの候補コードにおける各コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たし、初期スクリーニングの候補コードは、1つのみのコードを有してもよいし、複数のコードを有してもよい。
【0068】
このオプション的な実現方法では、初期スクリーニングの候補コードは、上記少なくとも1つのコードのうちの複数のルールのうちの1つを満たすすべてのコード、すなわち少なくとも1つの当該コードを含み、当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たす。
【0069】
ステップ304では、初期スクリーニングの候補コードが1つのみのコードを有するか否かを検出し、検出結果が1つのみのコードを有することである場合、ステップ305を実行する。
【0070】
本実施形態では、検出結果が1つのみのコードを有することである場合、現在の初期スクリーニングの候補コードが医薬品のATCコードであると判定し、それ以降のいかなる検出を実行する必要はない。
【0071】
このオプション的な実施形態では、初期スクリーニングの候補コードが複数のコードである場合、オプションで、初期スクリーニングの候補コードのうちのコードに対して類似度マッチングを実行し、初期スクリーニングの候補コードのうちの類似度が最も高い複数の初期スクリーニングの候補コードのうちの1つを医薬品のATCコードとしてもよい。
【0072】
オプションで、説明書テキストが複方医薬品の説明書テキストである場合、初期スクリーニングの候補コードのうちの初期スクリーニングの候補コードに対応する成分が複方という文字を有するすべてのコードを医薬品のATCコードとしてもよい。説明書テキストが複方医薬品の説明書テキストである場合、初期スクリーニングの候補コードのうちの初期スクリーニングの候補コードに対応する成分が複方という文字を有しないすべてのコードを医薬品のATCコードとしてもよい。
【0073】
ステップ305では、初期スクリーニングの候補コードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとして決定する。
【0074】
このオプション的な実現方法では、医薬品のキー情報が医薬品成分を含む場合、医薬品成分に対応して決定された複数のルールに基づいて、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを決定することができるため、ATCコード決定の信頼性を向上させることができる。
【0075】
医薬品のキー情報が医薬品成分と医薬品の適応症を含む場合、本実施形態のいくつかのオプション的な実現方法では、図4に示すように、本開示による医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るための方法の別の実施形態のフロー400を示す。当該医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るための方法は、以下のステップを含む。
【0076】
ステップ401では、少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすか否かを検出する。当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすと、ステップ402を実行する。
【0077】
ステップ402では、少なくとも1つのコードのすべてに対する検出が完了したか否かを検出し、そうである場合、ステップ403を実行し、少なくとも1つのコードの検出が完了していない場合、ステップ401の実行に戻る。
【0078】
ステップ403では、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを決定し、次にステップ404を実行する。
【0079】
ステップ404では、初期スクリーニングの候補コードが1つのみ有するか否かを検出する。検出結果が1つのみのコードを有することである場合、ステップ405を実行する。検出結果は、初期スクリーニングの候補コードが複数のコードを有する場合、ステップ406を実行する。
【0080】
ステップ405では、初期スクリーニングの候補コードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとして決定する。
【0081】
上記ステップ401~ステップ405における動作と特徴は、それぞれステップ301~ステップ305における動作と特徴に対応するため、上記ステップ301~ステップ305における動作と特徴の説明は、ステップ401~ステップ405にも同様に適用することができ、ここでは繰り返さないことが理解されるべきである。
【0082】
ステップ406では、医薬品の適応症に基づいて医薬品に対応する疾患タイプを決定し、次にステップ407を実行する。
【0083】
本実施形態では、オプションで、適応症と疾患タイプとの対応関係表を予め設定してもよい。医薬品の適応症を得た後、上記予め設定された適応症と疾患タイプとの対応関係表に基づいて、医薬品の適応症に対応する疾患タイプを迅速に得ることができる。
【0084】
本実施形態のいくつかのオプション的な実現方法では、医薬品の適応症に基づいて、医薬品に対応する疾患タイプを決定することは、事前に訓練された分類モデルを採用して適応症に対して疾患分類を実行することで、分類モデルが出力した疾患タイプを得るステップを含む。
【0085】
実際の応用では、BERTモデルを採用して分類モデルを構築し、分類モデルが医薬品の説明書テキスト中の適応症に対して疾患分類を実行することで、モデルが出力する異なる疾患タイプの確率値を得、例えば、14個の疾患タイプの分類を実行することができる。例えば、説明書の適応症には、「尋常性ざ瘡に使用され、脂漏性皮膚炎及び酒さ鼻、毛嚢炎にも使用されてもよい」が含まれており、14個の疾患タイプの分類を実行して、薬物がどの疾患を治療する薬物であるかを決定する。これらの分類は、消化器系、代謝系、血液・造血器、心臓血管系、皮膚疾患、泌尿生殖系、性ホルモン、抗感染、抗腫瘍・免疫投薬、筋骨格系、神経系、抗寄生虫、呼吸器系、感覚系であり、全部で14個の疾患タイプである。この14個のカテゴリは、ATC一級分類の14個の疾患タイプにも対応する。
【0086】
上記説明書の「尋常性ざ瘡に使用され、脂漏性皮膚炎及び酒さ鼻、毛嚢炎にも使用されてもよい」という適応症について、ここで、分類モデルは、上記14個の疾患タイプについて、それぞれの信頼度スコアを出力する。例えば、上記適応症について、分類モデルが出力した分類スコアは、それぞれ、消化器系(2%)、代謝系(7%)、血液・造血器(8%)、心臓血管系(5%)、皮膚疾患(80%)、泌尿生殖系(1%)、性ホルモン(8%)、抗感染(10%)、抗腫瘍・免疫投薬(2%)、筋骨格系(2%)、神経系(2%)、抗寄生虫(2%)、呼吸器系(2%)、感覚系(2%)である場合、得られた結果は、上記適応症の疾患タイプが皮膚疾患に属することである。
【0087】
疾患タイプが医薬品の適応症に対応する分類モデルを訓練することで、薬物説明書の適応症テキストの説明から、当該薬がどの疾患を治療するためのものであるかを知ることができ、本実施形態では、分類モデルを採用して分類する精度は、93%以上に達することができる。
【0088】
このオプション的な実現方法では、説明書テキストから抽出された適応症を事前に訓練された分類モデルに入力することで、分類モデルが出力した疾患タイプを得ることができる。さらに、得られた疾患タイプを初期スクリーニングの候補コードのうちの各コードに対応する疾患タイプと比較すると、初期スクリーニングの候補コードのうちの医薬品に対応する好ましいATCコードを得ることができる。分類モデルにより疾患タイプの取得精度を向上させることができるため、得られた医薬品のATCコードの信頼性を確保することができる。
【0089】
ステップ407では、初期スクリーニングの候補コードから疾患タイプに対応するコードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとしてスクリーニングする。
【0090】
本実施形態では、疾患タイプは、1つであってもよいし、複数であってもよく、疾患タイプが1つである場合、疾患タイプに対応する初期スクリーニングの候補コードが医薬品のATCコードである。疾患タイプが複数である場合、オプションで、当該疾患タイプで最も多い疾患タイプに対応する初期スクリーニングの候補コードを医薬品のATCコードとすることができる。もちろん、最初に得られた疾患タイプに対応するコードを医薬品のATCコードとして選択することもできる。これに対して、本開示は限定しない。
【0091】
このオプション的な実現方法では、医薬品のキー情報が医薬品成分と医薬品の適応症を含む場合、医薬品成分に基づいて少なくとも1つのコードのうちの初期スクリーニングの候補コードを決定し、初期スクリーニングの候補コードが複数のコードである場合、医薬品の適応症に基づいて医薬品に対応する疾患タイプを決定し、初期スクリーニングの候補コードから医薬品のATCコードを決定することで、同一医薬品が複数のATCコードを有するという問題を解決することができるため、ATCコード決定の精度を確保することができる。
【0092】
図5をさらに参照すると、上記各図に示された方法の実現として、本開示は、医薬品コードを決定するための装置の一実施形態を提供する。当該装置の実施形態は、図2に示された方法の実施形態に対応し、当該装置は、具体的に様々な電子機器に適用することができる。
【0093】
図5に示すように、本開示の実施形態は、医薬品コードを決定するための装置500を提供し、当該装置500は、取得ユニット501、抽出ユニット502、獲得ユニット503、及びスクリーニングユニット504を含む。ここで、取得ユニット501は、医薬品の説明書テキストを取得するように構成されてもよい。抽出ユニット502は、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出するように構成されてもよい。獲得ユニット503は、予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得るように構成されてもよい。スクリーニングユニット504は、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得るように構成されてもよい。
【0094】
本実施形態では、医薬品コードを決定するための装置500における取得ユニット501、抽出ユニット502、獲得ユニット503、及びスクリーニングユニット504の具体的な処理及びそれによる技術的効果は、それぞれ図2に対応する実施形態におけるステップ201、ステップ202、ステップ203、及びステップ204を参照することができる。
【0095】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、上記スクリーニングユニット504は、検出モジュール(図示せず)、初期スクリーニングモジュール(図示せず)、及び決定モジュール(図示せず)を含む。ここで、検出モジュールは、少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が優先順位を有する複数のルールのうちの1つを満たすか否かを検出するように構成されてもよく、複数のルールは、医薬品成分に基づいて決定される。初期スクリーニングモジュールは、当該コードに対応する成分が複数のルールのうちの1つを満たし、且つすべてのコードの検出が完了したと判定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを決定するように構成されてもよい。決定モジュールは、初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、初期スクリーニングの候補コードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとして決定するように構成されてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、上記複数のルールは、次のように優先順位の高から低への順にソートされる。1)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品のすべての医薬品成分を含む。2)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれる。3)医薬品成分が2種類以上を有する場合、当該コードに対応する成分は、医薬品の少なくとも1つの医薬品成分を含み、且つ「複方」という文字が含まれない。4)医薬品成分が1種類を有する場合、当該コードに対応する成分は医薬品成分を含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は医薬品成分を含み、上記スクリーニングユニット504は、マッチングモジュール(図示せず)、応答モジュール(図示せず)、及びコーディングモジュール(図示せず)を含む。ここで、マッチングモジュールは、少なくとも1つのコードのそれぞれに対して、当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングしているか否かを検出するように構成されてもよい。応答モジュールは、当該コードに対応する成分が医薬品成分とマッチングし、すべてのコードの検出が完了したと判定したことに応答して、当該コードを含む初期スクリーニングの候補コードを得るように構成されてもよい。コーディングモジュールは、初期スクリーニングの候補コードが1つのみを有すると判定されたことに応答して、初期スクリーニングの候補コードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとして決定するように構成されてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、上記医薬品のキー情報は、医薬品の適応症をさらに含み、上記スクリーニングユニット504は、分類モジュール(図示せず)と確認モジュール(図示せず)を含む。ここで、分類モジュールは、初期スクリーニングの候補コードが複数のコードであると検出されたことに応答して、医薬品の適応症に基づいて、医薬品に対応する疾患タイプを決定するように構成されてもよい。上記確認モジュールは、初期スクリーニングの候補コードから疾患タイプに対応するコードを医薬品の解剖治療化学分類システムコードとしてスクリーニングするように構成されてもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、上記分類モジュールは、事前に訓練された分類モデルを採用して適応症に対して疾患分類を実行することで、分類モデルが出力した疾患タイプを得るようにさらに構成される。
【0100】
本開示による実施形態が提供する医薬品コードを決定するための方法では、まず、取得ユニット501は、医薬品の説明書テキストを取得し、次に、抽出ユニット502は、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出し、次に、獲得ユニット503は、予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得、最後に、スクリーニングユニット504は、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得る。これにより、医薬品の説明書テキストに基づいて、予め作成されたコード転置インデックスにより、薬物に対してATCコーディングを自動的に実行することができるため、大多数の薬剤師の仕事における難題を解決することができ、それにより医薬の情報化システムにコーディング基礎情報を提供することができる。
【0101】
以下、図6を参照すると、本開示の実施形態を実現するのに適した電子機器600の構造概略図を示す。
【0102】
図6に示すように、電子機器600は、読み出し専用メモリ(ROM)602に記憶されたプログラム又は記憶装置608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたプログラムに従って、様々な適切な動作と処理を実行できる処理装置(中央処理装置、グラフィックスプロセッサなど)601を含み得る。RAM603には、電子機器600の動作に必要な様々なプログラムとデータも記憶される。処理装置601、ROM602及びRAM603は、バス604を介して互いに接続される。入出力(I/O)インタフェース605もバス604に接続される。
【0103】
一般的に、以下の装置は、I/Oインタフェース605に接続されてもよい。タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、マウスなどを含む入力装置606、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)、スピーカ、バイブレータなどを含む出力装置607、磁気テープ、ハードディスクなどを含む記憶装置608、及び通信装置609。通信装置609は、電子機器600が他のデバイスと無線通信又は有線通信を実行してデータを交換することを可能にし得る。図6は、様々な装置を有する電子機器600を示しているが、示されているすべての装置を実装又は備える必要はないことが理解されるべきである。かわりに、多かれ少なかれ装置を実装又は備えることができる。図6に示されている各ブロックは、1つの装置を表すことができるか、又は必要に応じて複数の装置を表すことができる。
【0104】
特に、本開示の実施形態によれば、フローチャートを参照して上記で説明したプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。例えば、本開示の実施形態は、コンピュータ可読媒体に搭載されたコンピュータプログラムを含む製品を含み、当該コンピュータプログラムは、フローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。そのような実施形態では、当該コンピュータプログラムは、通信装置609を介してネットワークからダウンロード及びインストールされ得るか、又は記憶装置608からインストールされ得るか、又はROM602からインストールされ得る。当該コンピュータプログラムが処理装置601によって実行されると、本開示の実施形態の方法で定義された上記機能が実行される。
【0105】
なお、本開示の実施形態のコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体、あるいは上記の2つの任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は上記の任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1本又は複数本の導線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記の任意の適切な組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。本開示の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、プログラムを含む又は記憶する任意の有形媒体であってもよく、当該プログラムは、命令実行システム、装置又はデバイスに使用され得るか、又はそれらと組み合わせて使用され得る。本開示の実施形態では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンド内で、又は搬送波の一部として伝播されるデータ信号を含み得、これには、コンピュータで読み取り可能なプログラムコードが運ばれる。この伝播されたデータ信号は、電磁信号、光信号又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない多くの形態を採用することができる。コンピュータ可読信号媒体はまた、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、当該コンピュータ可読信号媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって使用されるか、又はそれらと組み合わせて使用されるプログラムを送信、伝播又は伝送することができる。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは、ワイヤー、光ケーブル、RF(Radio Frequency、無線周波数)など、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体で伝送することができる。
【0106】
上記コンピュータ可読媒体は、上記サーバに含まれてもよく、当該サーバに組み立てられずに単独で存在していてもよい。上記コンピュータ可読媒体には、1つ又は複数のプログラムが搭載され、上記1つ又は複数のプログラムが当該サーバによって実行される場合、当該サーバは、医薬品の説明書テキストを取得し、説明書テキスト中の医薬品のキー情報を抽出し、予め作成されたコード転置インデックスに基づいて、医薬品のキー情報に関連する少なくとも1つのコード及び各コードに対応する成分を得、医薬品のキー情報及び各コードに対応する成分に基づいて、少なくとも1つのコードをスクリーニングすることで、医薬品の解剖治療化学分類システムコードを得る。
【0107】
本開示の実施形態の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語又はそれらの組み合わせで書くことができ、プログラミング言語は、Java、Smalltalk、及びC++などのオブジェクト指向のプログラミング言語を含み、「C」言語又は同様のプログラミング言語など、従来の手続き型プログラミング言語をさらに含む。プログラムコードは、ユーザーコンピュータで完全に実行され得るか、一部がユーザーコンピュータで実行され得るか、独立したソフトウェアパッケージとして実行され得るか、一部がユーザーコンピュータで実行されて一部がリモートコンピュータで実行され得るか、又はリモートコンピュータ又はサーバで完全に実行され得る。リモートコンピュータの場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含むあらゆる種類のネットワークを介して、ユーザーコンピュータに接続され得るか、又は、外部コンピュータに接続され得る(例えば、インターネットサービスプロバイダーを使用してインターネットを介して接続される)。
【0108】
図面のフローチャートとブロック図は、本開示の様々な実施形態によるシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能及び操作を示している。この点に関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を表すことができ、当該モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部は、指定された論理機能を実現するための1つ又は複数の実行可能な命令を含む。いくつかの代替としての実現では、ブロックにマークされた機能は、図面にマークされた順序と異なる順序で発生することもできることにも注意する必要がある。例えば、連続的に表されるブロックは、実際には、実質的に並行して実行され得、それらは、関係する機能によって、逆の順序で実行され得る場合がある。ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートのブロックの組み合わせは、指定された機能又は操作を実行する専用のハードウェアに基づくシステムによって実現され得るか、又は専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせによって実現され得ることにも注意する必要がある。
【0109】
本開示で説明された実施形態に含まれるユニットは、ソフトウェアで実現されてもよいし、ハードウェアで実現されてもよい。記載されたユニットは、プロセッサにも設置されてもよく、例えば、プロセッサであって、取得ユニット、抽出ユニット、獲得ユニット及びスクリーニングユニットを含むと記述されてもよい。ここで、これらのユニットの名称は、場合によっては当該ユニット自体の限定を構成するものではなく、例えば、取得ユニットは、「医薬品の説明書テキストを取得するように構成される」ユニットとしてさらに記述されてもよい。
【0110】
以上の説明は、本開示の好ましい実施形態及び適用される技術原理の説明にすぎない。当業者は、本開示の実施形態に含まれる本開示の範囲は、上記技術的特徴の特定の組み合わせによって形成される技術的解決手段に限定されないと同時に、本開示の構想から逸脱することなく、上記技術的特徴又はそれらの同等の特徴の任意の組み合わせによって形成される他の技術的解決手段もカバーすべきであるということを理解すべきである。例えば、上記特徴と本開示の実施形態で開示された(ただし、これらに限定されない)同様の機能を有する技術的特徴を互いに置き換えることで形成される技術的解決手段である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】