(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-01
(54)【発明の名称】地上ベースの処理を有する共同設置衛星
(51)【国際特許分類】
H04B 7/185 20060101AFI20231124BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
H04B7/185
H04B7/08 420
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023522395
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 US2021056299
(87)【国際公開番号】W WO2022087450
(87)【国際公開日】2022-04-28
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンデルミューレン,リチャード エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】ハンチャリック,デイヴィッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン,パーカー エイ.
【テーマコード(参考)】
5K072
【Fターム(参考)】
5K072AA29
5K072BB02
5K072BB22
5K072BB25
5K072DD02
5K072DD03
5K072DD04
5K072DD06
5K072DD07
5K072DD16
5K072EE33
5K072GG05
(57)【要約】
地上ベースの処理を有する共同設置衛星のための方法、システム、及びデバイスが記載される。共同設置衛星のセットは、リターンリンク信号成分のセットを収集するように構成され得、各共同設置衛星は、1つ以上の端末から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分を受信するように構成された第1のペイロードと、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を送信するように構成された第2のペイロードとを含む。1つ以上の地上局は、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を受信するように構成され得る。中央プロセッサは、1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得するように構成され得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
リターンリンク信号成分(330)のセットを収集するように構成された共同設置衛星のセット(105)であって、第1の次元に沿った前記共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星(110、305)の少なくとも2つのペアが異なる衛星間間隔を有し、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)が、第1の周波数範囲(420-a)にわたって1つ以上の端末(120、310)から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分(330)を受信するように構成された第1のペイロード(320)と、前記それぞれのリターンリンク信号成分の表現(335)を送信するように構成された第2のペイロード(325)とを含む、共同設置衛星のセット(105)と、
前記それぞれのリターンリンク信号成分の前記表現(335)を受信するように構成された1つ以上の地上局(225、315)と、
前記1つ以上の地上局(225、315)によって受信された前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、前記共同設置衛星のセット(105)からの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得するように構成された中央プロセッサ(230)と、を備える、システム。
【請求項2】
前記中央プロセッサ(230)が、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第1の複数のリターンリンクビームに対応する第1の複数のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されており、
前記第1の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複していない、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記中央プロセッサ(230)が、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第2の複数のリターンリンクビームに対応する第2の複数のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されており、
前記第2の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、
前記第2の複数のリターンリンクビームが、第2の周波数範囲(420-b)にわたって1つ以上の第2の端末から送信される1つ以上の第2のリターンリンク信号に関連付けられている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの第1の地上局(225、315)は、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第1の衛星(110、305)から第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信するように構成されており、第2の地上局(225、315)は、前記第1の衛星(110、305)が、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第2の衛星(110、305)が第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)を送信するように構成された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の衛星から前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの地上局(225、315)は、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第1の衛星(110、305)から第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信し、前記第1の衛星(110、305)が、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第2の衛星(110、305)が第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)を送信するように構成された第2の周波数範囲(420-b)を除いた前記第1の周波数範囲(420-a)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の衛星(110、305)から前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記共同設置衛星のセット(105)の前記第2のペイロード(325)が、フォワードリンク信号成分(345)のそれぞれの表現(340)を受信するように構成されており、
前記共同設置衛星のセット(105)の前記第1のペイロード(320)が、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記受信されたそれぞれの表現(340)に少なくとも部分的に基づいて、前記フォワードリンク信号成分(345)を送信するように構成されており、
前記中央プロセッサ(230)が、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、前記フォワードリンク信号成分の前記表現を取得するように構成されており、
前記1つ以上の地上局(225、315)が、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記表現(340)を前記共同設置衛星のセット(105)に送信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)の前記第1のペイロード(320)が、複数の要素と、前記複数の要素において受信された複数のローカル成分信号のビームフォーミングを実行して、前記それぞれの信号成分を取得するように構成されたローカルプロセッサ(350)とを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記共同設置衛星のセット(110)のうちの各衛星(110、305)の前記ローカルプロセッサ(350)が、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第1のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第1のローカルビームに対応する前記それぞれの信号成分の第1の表現を取得し、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第2のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第2のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第2の表現を取得するように構成されており、
前記それぞれの第1のローカルビーム及び前記それぞれの第2のローカルビームが、少なくとも部分的に重複する周波数範囲に関連付けられている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記中央プロセッサ(230)が、前記共同設置衛星のセット(105)の各々によって取得された前記第1の表現に第1のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第1のビーム信号を取得し、前記共同設置衛星のセット(105)の各々によって取得された前記第2の表現に第2のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第2のビーム信号を取得するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムが、
前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(610)を収集し、前記表現を前記1つ以上の地上局(225、315)に送信するように構成された中央衛星(615)を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記中央衛星(615)は、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第1の衛星(605-a)から第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(610-a)を受信し、前記第1の衛星(605-a)が、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第2の衛星(605-b)が第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(610-b)を送信するように構成された第2の周波数範囲(630-b)を除いた第1の周波数範囲(630-a)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(610-a)を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の衛星(605-b)から前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(610-b)を受信するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記中央衛星(615)が、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの1つの共同設置衛星(110、305)を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの1つの上にローカルプロセッサ(350)を更に備え、前記中央プロセッサ(230)が、前記ビームフォーミング係数のセットを前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現に適用して、第1の時間において前記1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されており、前記ローカルプロセッサが、前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現の少なくともサブセットに第2のビームフォーミング係数のセットを適用して、第2の時間において1つ以上の第2のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記中央プロセッサ(230)が、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)の位置を識別し、前記識別された位置に少なくとも部分的に基づいて前記ビームフォーミング係数のセットを生成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上の地上局(225、315)が、地上局のセット(225、315)を備え、
前記地上局のセット(225、315)のサブセットが、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの1つの衛星(110、305)から前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(335)を受信するためのビームを形成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの隣接する衛星(110、305)の前記衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長に相当する距離よりも大きい、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの隣接する衛星(110、305)の前記衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長の10倍に相当する距離よりも大きい、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
方法であって、
共同設置衛星のセット(105)において、リターンリンク信号成分(330)のセットを受信することであって、第1の次元に沿った前記共同設置衛星のセット(105)のうちの隣接する衛星(110、305)の少なくとも2つのペアが異なる衛星間間隔を有し、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)が、第1の周波数範囲(420-a)にわたって1つ以上の端末(120、310)から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分(330)と、第2のペイロード(325)とを受信する、受信することと、
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)から1つ以上の地上局(225、315)に、前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)のそれぞれの表現(335)を送信することと、
中央プロセッサ(230)において、前記1つ以上の地上局(225、315)によって受信された前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(335)にビームフォーミング係数のセットを適用して、前記共同設置衛星のセット(105)からの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することと、を含む、方法。
【請求項19】
前記中央プロセッサ(230)において、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第1の複数のリターンリンクビームに対応する第1の複数のリターンリンクビーム信号を取得することであって、前記第1の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複していない、取得することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記中央プロセッサ(230)において、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第2の複数のリターンリンクビームに対応する第2の複数のリターンリンクビーム信号を取得することであって、前記第2の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、前記第2の複数のリターンリンクビームが、第2の周波数範囲(420-b)にわたって1つ以上の第2の端末から送信される1つ以上の第2のリターンリンク信号に関連付けられている、取得することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第1の衛星(110、305)から、前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの第1の地上局(225、315)において、第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信することと、
第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)が受信された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第2の衛星(110、305)から、前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの第2の地上局(225、315)において、前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信することと、を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第1の衛星(110、305)から、前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの地上局(225、315)において、第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信することと、
第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)が受信された第2の周波数範囲(420-a)を除いた第1の周波数範囲(420-b)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第2の衛星(110、305)から前記地上局(225、315)において、前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信することと、を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記中央プロセッサ(230)において、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、前記共同設置衛星のセット(105)によって送信するためのフォワードリンク信号成分(345)の表現(340)を取得することと、
前記1つ以上の地上局(225、315)から前記共同設置衛星のセット(110)に、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記表現(340)を送信することと、
前記共同設置衛星のセット(105)において、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記それぞれの表現(340)を受信することと、
前記フォワードリンク信号成分(345)の前記受信されたそれぞれの表現(340)に少なくとも部分的に基づいて、前記共同設置衛星のセット(105)から、前記フォワードリンク信号成分(345)を送信することと、を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)が、複数の要素及びローカルプロセッサ(350)を備え、前記方法が、
前記ローカルプロセッサ(350)において、前記複数の要素において受信された複数のローカル成分信号のビームフォーミングを実行して、前記それぞれの信号成分を取得することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)の前記ローカルプロセッサ(350)において、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第1のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第1のローカルビームに対応する前記それぞれの信号成分の第1の表現を取得することと、
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)の前記ローカルプロセッサ(350)において、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第2のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第2のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第2の表現を取得することであって、前記それぞれの第1のローカルビーム及び前記それぞれの第2のローカルビームが、少なくとも部分的に重複する周波数範囲に関連付けられている、取得することと、を更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記中央プロセッサ(230)において、前記共同設置衛星のセット(105)の各々によって取得された前記第1の表現に第1のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第1のビーム信号を取得することと、
前記中央プロセッサ(23)において、前記共同設置衛星のセット(105)の各々によって取得された前記第2の表現に第2のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第2のビーム信号を取得することと、を更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
中央衛星(615)において、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)について前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記それぞれの表現(335)を収集することであって、前記中央衛星(615)が、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)について前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記それぞれの表現(335)を前記1つ以上の地上局(225、315)に送信する、収集することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記中央衛星(615)において、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第1の衛星(605-a)から、第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(610-a)を受信することと、
第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(610-b)が受信された第2の周波数範囲(630-b)を除いた前記第1の周波数範囲(630-a)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(610-a)を受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記中央衛星(615)において、前記共同設置衛星のセット(110)のうちの第2の衛星(605-b)から、前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(610-b)を受信することと、を更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記中央衛星(615)が、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの1つの共同設置衛星(110、305)を備える、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記中央プロセッサ(230)において、前記ビームフォーミング係数のセットを前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現に適用して、第1の時間において前記1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することと、
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの1つの上のローカルプロセッサ(350)において、第2のビームフォーミング係数のセットを前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現の少なくともサブセットに適用して、第2の時間において1つ以上の第2のリターンリンクビーム信号を取得することと、を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項31】
前記中央プロセッサ(230)において、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの各衛星(110、305)の位置を識別することと、
前記中央プロセッサ(230)において、前記識別された位置に少なくとも部分的に基づいて、前記ビームフォーミング係数のセットを生成することと、を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項32】
前記1つ以上の地上局(225、315)が、地上局のセット(225、315)を備え、前記方法が、
前記地上局のセット(225、315)のサブセットを介して、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの1つの衛星(110、305)から前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(335)を受信するためのビームを形成することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの隣接する衛星の前記衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長に相当する距離よりも大きい、請求項18に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(105)のうちの隣接する衛星の前記衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長の10倍に相当する距離よりも大きい、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本特許出願は、VANDERMEULENらによる「GEO SWARM WITH GROUND BASED PROCESSING」と題する、2021年10月22日に出願された米国仮特許出願第63/104,142号の利益を主張し、その出願は、この文書の出願人に譲渡され、その全体が、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
以下は、概して、地上ベースの処理を有する共同設置衛星を含む通信に関する。
【0003】
通信デバイスは、有線接続、ワイヤレス(例えば、無線周波数(radio frequency、RF))接続、又はその両方を使用して互いに通信し得る。デバイス間のワイヤレス通信は、サービスプロバイダ、ワイヤレス技術、又はその両方のために指定されたワイヤレススペクトルを使用して実行され得る。いくつかの例では、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信され得る情報の量は、サービスプロバイダに指定されたワイヤレススペクトルの量と、サービスが提供される領域内の周波数再利用の量とに基づく。ワイヤレス通信(例えば、セルラ通信、衛星通信など)は、周波数再利用を増加させるために、デバイス間の通信のためのビームフォーミング及び多入力多出力(MIMO)技法を使用し得るが、衛星通信など、いくつかのタイプの通信システムにおいて高レベルの周波数再利用を提供することは課題を提示する。
【発明の概要】
【0004】
共同設置衛星のセットは、リターンリンク信号成分のセットを収集するように構成され得、第1の次元に沿った共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の少なくとも2つのペアは異なる衛星間間隔を有し、共同設置衛星のセットのうちの各衛星は、第1の周波数範囲にわたって1つ以上の端末から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分を受信するように構成された第1のペイロードと、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を送信するように構成された第2のペイロードとを含む。1つ以上の地上局は、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を受信するように構成され得る。中央プロセッサは、1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得するように構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする衛星通信システムの一例を示す。
【
図2】
図2は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信ネットワークの一例を示す。
【
図3】
図3は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキームの例を示す。
【
図4】
図4は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキームの例を示す。
【
図5】
図5は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキームの例を示す。
【
図6】
図6は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキームの例を示す。
【
図7】
図7は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキームの例を示す。
【
図8】
図8は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする1つ以上の方法を示すフローチャートを示す。
【
図9】
図9は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする1つ以上の方法を示すフローチャートを示す。
【
図10】
図10は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする1つ以上の方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
いくつかの例では、衛星群(例えば、静止地球軌道(GEO)群)の共同設置衛星は、端末と通信し得る。例えば、端末は、信号を送信し得、信号の第1の信号成分は、衛星群のうちの第1の衛星によって受信され、信号の第2の信号成分は、衛星群のうちの第2の衛星によって受信される。それぞれの信号成分を処理して信号成分からビーム信号を形成することは、第1及び第2の衛星がかなりのエネルギーを消費することを伴い得る。しかし、各衛星は、処理に費やせるエネルギーの供給又は予算が限られている場合がある。加えて、第1及び第2の衛星においてそれぞれの信号成分を処理するために使用される構成要素の誤動作は、例えば、衛星の交換又は軌道上の衛星の修理を伴い、面倒であるか又は費用がかかり得る。いくつかの例では、衛星群の能力は、第1及び/又は第2の衛星がそれぞれの信号成分を処理できない期間の間、影響を受け得る。
【0007】
したがって、いくつかの例では、第1及び第2の衛星の各々は、第1のペイロードを介して端末からそれぞれの信号成分を受信し得、それぞれの信号成分のそれぞれの表現を処理のために別のデバイスに送信し得る。この別のデバイスは、1つ以上の地上局を含み得るか、又は表現を集約し、かつ集約された表現を1つ以上の地上局に送信するように構成された中央衛星を含み得る。1つ以上の地上局は、受信された信号成分の表現を中央プロセッサに提供し得、中央プロセッサは、ビームフォーミング係数のセットを表現に適用して、衛星群から1つ以上のビームに対応する1つ以上のビーム信号を取得するように構成される。中央プロセッサにおいて信号成分の表現を処理することによって、第1及び第2の衛星は、より多くのエネルギーを節約し得る。加えて、中央プロセッサの処理構成要素の修理又は交換は、より単純かつ迅速であり得るため、中央プロセッサが構成要素の誤動作に起因して信号成分の表現を処理できない期間は、第1及び第2の衛星が構成要素の誤動作に起因して信号成分を処理できない期間よりも短くなり得る。
【0008】
本開示の特徴は、最初に、
図1及び2を参照しながら説明されるような衛星通信システム及び通信ネットワークのコンテキストで説明される。本開示の特徴は、
図3~
図7を参照しながら説明されるような通信スキームの文脈で説明される。本開示のこれら及び他の特徴は、
図8~
図10を参照しながら説明されるような地上ベースの処理を有する共同設置衛星に関連する装置図及びフローチャートによって更に示され、それらを参照しながら説明される。
【0009】
図1は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする衛星通信システム100の一例を示す。衛星通信システム100は、地上システム135、端末120、及び衛星群105を含み得る。場合によっては、衛星群は、静止地球軌道(GEO)にあり得る。GEO衛星を含む衛星群105を参照しながら議論されるが、いくつかの例では、衛星群105の衛星は、低地球軌道(LEO)又は中地球軌道(MEO)などの他の軌道にあり得る。地上システム135は、衛星群105と通信するように構成されたアクセスノード140のネットワークを含み得る。アクセスノード140は、対応するアクセスノード140から受信され、それを通して送信されるべき信号を処理するように構成されたアクセスノードトランシーバ145に結合され得る。アクセスノードトランシーバ145はまた、例えば、ネットワーク125と通信するためのインターフェースを提供し得るネットワークデバイス132(例えば、ネットワークオペレーションセンター、衛星及びゲートウェイ端末コマンドセンター)を介して、ネットワーク125(例えば、インターネット)とインターフェースするように構成され得る。
【0010】
端末120は、信号を衛星群105と通信するように構成された様々なデバイスを含み得、端末120は、固定端末(例えば、地上静止端末)又は船舶、航空機、地上車両などにある端末などの移動端末を含み得る。端末120は、衛星群105を介してアクセスノード端末140とデータ及び情報を通信し得る。データ及び情報は、ネットワークデバイス132などの宛先デバイス、又はネットワーク125に関連付けられたいくつかの他のデバイス若しくは分散サーバと通信され得る。
【0011】
衛星群105は、宇宙軌道(例えば、GEO、MEO、LEOなど)に配備された衛星110のネットワークを含み得る。衛星群105に含まれる1つ以上の衛星110は、複数のアンテナ及び/又はアンテナパネルを含むアンテナアレイ115を備えてもよい。各アンテナアレイ115のアンテナ要素とも称され得るアンテナは、均等に分散され得るか、又は不均等に分散され得る。追加的に又は代替的に、1つ以上の衛星110は、互いに対して均等に分布され得るか、又は不均等に分布され得る。例えば、衛星110の分散は、非調和的であってもよく、すなわち、衛星群105全体で衛星間間隔が異なり、衛星群105のうちの任意の2つの衛星110間のいくつかの間隔は、他の任意の2つの衛星間間隔とは異なってもよい。場合によっては、衛星間間隔は、軌道位置の差に基づいて(例えば、経時的に)変化させることができる。
【0012】
衛星群105は、例えば、ワイヤレススペクトルが地理的エリアの異なる地理的領域において同時に再使用されることを可能にすることによって、通信のために使用される周波数リソースの利用を増加させるために、多入力多出力(MIMO)技法をサポートするために1つ以上の衛星110を使用し得る。同様に、衛星群105は、通信のために使用される周波数リソースの利用を増加させるために、ビームフォーミング技法をサポートするために1つ以上の衛星を使用し得る。
【0013】
MIMO技法は、異なる空間レイヤを介して複数の信号を送信又は受信することによって、マルチパス信号伝搬を活用し、スペクトル効率を増加させるために使用され得る。複数の信号は、例えば、重み付け係数のセットに従ってアンテナのセットを介して送信デバイス(例えば、衛星群105のうちの衛星110又は複数の衛星110)によって送信され得る。同様に、複数の信号は、重み付け係数のセットに従ってアンテナのセットを介して受信デバイス(例えば、衛星群105のうちの衛星110又は複数の衛星110)によって受信され得る。複数の信号の各々は、別個の空間ストリームに関連し得、同じデータストリーム(例えば、同じコードワード)又は異なるデータストリーム(例えば、異なるコードワード)に関連するビットを搬送し得る。MIMO技法は、複数の空間レイヤが1つのデバイスと通信するために使用されるシングルユーザMIMO(SU-MIMO)と、複数の空間レイヤが複数のデバイスと通信するために使用されるマルチユーザMIMO(MU-MIMO)とを含む。
【0014】
N個の空間レイヤが形成されるようにアンテナのセットに適用するための重み付け係数を決定するために、(M×N)MIMO行列が形成され得、Mは、アンテナのセットのアンテナの数を表し得る。いくつかの例では、Mは、Nに等しくなり得る。MIMO行列は、チャネル行列に基づいて決定され、チャネルの異なる空間レイヤを分離するために使用され得る。いくつかの例では、重み付け係数は、他の空間レイヤ中で送信された信号の干渉を低減しながら、異なる空間レイヤを使用して送信された信号を強調するように選択される。したがって、MIMO行列を使用してアンテナのセットを用いて各アンテナにおいて受信された信号(例えば、アンテナのセットにおいて受信された信号)を処理することは、複数の信号が出力されることをもたらし得、複数の信号の各々は、空間レイヤのうちの1つに対応し得る。チャネルの空間レイヤを形成するために使用されるMIMO行列の要素は、例えば、1つ以上のデバイスから衛星群105において受信されたチャネルサウンディングプローブに基づいて決定され得る。いくつかの例では、MIMO通信のために使用される重み付け係数は、ビーム係数と呼ばれ得、複数の信号又は空間レイヤは、ビーム信号と称され得る。
【0015】
ビームフォーミング技法は、衛星群105と地理的エリアとの間の空間経路に沿って通信ビームを成形又はステアリングするために使用され得る。通信ビームは、アンテナアレイに対して特定の向きに伝搬する信号が強め合う干渉を受ける一方で、他の信号が弱め合う干渉を受けるように、アンテナ要素から送信された信号又はアンテナ要素で受信された信号が組み合わされることをもたらすアンテナアレイのアンテナ要素に対する重み付け係数を決定することによって形成され得る。したがって、ビームフォーミングは、通信ビームの方向に集束されるエネルギーを有する信号を送信し、(ビームフォーミングの不在に対して)増加した信号電力で通信の方向に到着する信号を受信するために使用され得る。重み付け係数は、アンテナを介して搬送される信号に振幅オフセット、位相オフセット、又はその両方を適用するために使用され得る。いくつかの例では、アンテナに適用される重み付け係数は、複数の方向に関連する複数のビームを形成するために使用され得、複数のビームは、同じ周波数を有する複数の信号を同時に通信するために使用され得る。ビームフォーミングのために使用される重み付け係数は、ビーム係数と呼ばれ得、複数の信号は、ビーム信号と称され得る。
【0016】
いくつかの例では、地理的エリアにわたってタイル化される(例えば、モザイク化される)スポットビームを形成するために、衛星群105によってビームフォーミング技法が使用され得る。いくつかの例では、衛星群105によって使用されるワイヤレススペクトルは、端末120と衛星群105との間の通信のためにスポットビームのセットにわたって再使用され得る。いくつかの例では、ワイヤレススペクトルは、重複しないスポットビームにおいて再使用され得、隣接する地理的領域は、各々が直交リソース(例えば、直交時間、周波数、又は分極化リソース)を使用する重複するスポットビームによってカバーされ得る。いくつかの例では、衛星群105の衛星は、地理的エリア150のサブエリア155内で通信ビーム119を介して端末120と通信し得る。
【0017】
惑星(例えば、地球)の赤道に対して0度の傾斜を有する静止地球軌道を占有する衛星110は、惑星の表面から明らかな運動を有し得ず、赤道上に静止した(例えば、単一の点の)地上軌道を投影し得る。地球同期軌道を有する衛星110は、赤道に対して小さい傾斜を有し得、1つの恒星日の周期で明らかな周期的運動を有し得、惑星の表面の赤道上の単一の点の周りの地上軌道楕円を追跡し得る。赤道に対する傾斜の量が増大する(例えば、非ゼロになる)につれて、衛星110は、1つの恒星日の周期で明らかな周期的運動を有し得、惑星の表面の赤道上の単一の点の周りの地上軌道アナレンマ(例えば、
図8)を追跡し得る。いくつかの例では、衛星群105の衛星110は、静止地球軌道又は地球同期軌道にある1つ以上の衛星を含み得る。例えば、衛星群105は、(例えば、GEOアークに沿って定義される)1つ以上の軌道スロットを占有する静止地球軌道内の1つ以上の衛星、並びに同じ1つ以上の軌道スロットを占有し、かつ静止地球軌道に対して小さい傾斜を有する地球同期軌道内の1つ以上の衛星を含み得る。
【0018】
恒星日にわたる地球同期衛星の地上軌道が、単一の点又は楕円又は小さいサイズ(例えば、閾値サイズ未満のサイズ)を有するアナレンマである場合、最大信号利得の地上ベースのアンテナのメインビーム内に衛星110を維持するために地上ベースのアンテナを使用することに関連する角偏差又はポインティングの量は、ゼロであり得るか、又は閾値量未満であり得る。したがって、そのような例では、地上ベースのアンテナは、固定され得るか、又は閾値量を下回るスキャン角度を有し得る。したがって、地上ベースのアンテナは、固定のままであるか、又は閾値量を下回るスキャン角度で移動するよりも高いエネルギー消費に関連し得る、衛星の連続的な追跡を実行することを控えることができる。
【0019】
いくつかの例では、衛星110のセットは、衛星群105内に共同設置され得る。本明細書で使用されるとき、共同設置された衛星は、端末又は地上局との通信のために使用することができるアパーチャエリア内に留まるように、軌道スロットを共有するか、又は一緒に軌道を回るように理解され得る。場合によっては、衛星110のセットは、同じ地球同期軌道スロット(例えば、惑星の赤道に対して経度の0.1度及び緯度の0.1度以内)にあってもよい。地球同期軌道スロットは、高さと幅について等しい寸法(例えば、126km)を有する正方形の形状を有することができる。衛星群105は、衛星群105の各要素(例えば、各衛星110)の位置の地上ベースの較正のために地上ベースの信号処理を使用し得る。更に、各衛星110によって収集された生の(例えば、処理されていない)又は少なくとも部分的に処理された信号情報を受信する地上ベースのアンテナのアレイが存在し得る(例えば、複数の地上システム135及び/又は地上システム135内の複数のアクセスノード140)。信号情報は、中央プロセッサ130に通信され得る。いくつかの例では、較正後に、地上ベースのアンテナに結合された衛星群105、中央プロセッサ130、及び/又はネットワークデバイス132は、通信周波数(例えば、搬送周波数)の4分の1波長内で衛星110の位置を識別し得る。
【0020】
いくつかの例では、中央プロセッサ130は、幾何学的モデリングを使用して、各衛星110及び/又は各アンテナ要素上で信号到着位相の事前予測及び/又は推定を実行し得る。追加的に又は代替的に、中央プロセッサ130は、衛星110において受信された訓練データを処理して、各衛星110及び/又は各アンテナ要素上で到着位相の相関を発見することができる。衛星群105の衛星110は、(例えば、端末120に含まれ得るか、又はチャネルサウンディングプローブの送信のための別個の端末であり得る)基準端末によって送信されるチャネルサウンディングプローブからのチャネル合成を含む、異なるレベル又はタイプのMIMO処理を含む複数のMIMOモードのうちの1つ以上をサポートし得る。
【0021】
互いに対する衛星群105内の衛星の速度が低下するにつれて、(例えば、衛星群105の衛星110の位置が通信周波数の4分の1波長内で識別されるように)一定の期間にわたって衛星群105に対して実行される再較正の量も低下し得る。衛星110の位置が4分の1波長内で識別されるために、アンテナ信号エネルギーを独立して又は組み合わせて相関させ得る2つの独立した信号相関手段の信号処理基底セットを提供するシステムが実現され得る。アンテナ信号エネルギーは、ユーザ端末の状況に応じて、供給システムの利点にアルゴリズム的に適応するように相関し得る。例えば、信号相関の第1の独立した手段は、アンテナセットによって信号エネルギーを収集することと、訓練データを使用して、演算(例えば、線形代数、確率、統計処理)を使用してアンテナ要素によって受信された信号の相関を発見するプロセスによって、収集された信号エネルギーを相関させることとを含み得る。信号相関の第2の独立した手段は、アンテナセットによって信号エネルギーを収集することと、ユーザ端末位置並びに衛星110の(例えば、及び/又は衛星110のアンテナ要素の)位置の先験的な知識を使用して相関させることとを含み得る。
【0022】
衛星群105を実装することは、地上ベースのシステムを実装することと比較して、1つ以上の利点を有し得る。例えば、衛星群105は、地上ベースのシステムと比較して、より低い重力負荷を有し得る。加えて、衛星群105は、変動する気象及び温度条件に遭遇することが少なくなり得る。加えて、衛星群105は、地上ベースのシステムと比較して、環境障害に遭遇することが少なくなり得る。
【0023】
いくつかの例では、複数の衛星110は、単一の地球同期軌道スロット(例えば、各辺に126kmの寸法を有する正方形)内で衛星群105内に組み立てられ得、各衛星110は、(例えば、アンテナアレイ115に構成された)1つ以上のアンテナ要素をホストする。衛星群105内の各衛星110は、1つ以上の通信システムを有し得る。例えば、各衛星110は、ユーザ通信サービス(例えば、衛星110と端末120との間の通信)のための帯域内ユーザ端末通信のための第1のシステムと、地上ベースの信号処理(例えば、衛星110と地上システム135との間の通信)のためのユーザ端末帯域外通信のための第2のシステムとを有し得る。
【0024】
いくつかの例では、地上ベースの処理を使用する衛星群105を採用することは、他の地球同期単一衛星方法よりも1つ以上の利点を有し得る。例えば、そのような衛星群105は、サービスの増分プロビジョニングを可能にし得る。例えば、追加のユーザを追加するために、追加の地上ベースの信号処理アンテナ(例えば、追加の地上システム135及び/若しくはアクセスノード140)及び能力を採用してもよく、並びに/又は追加の衛星110を打ち上げてもよい。追加の地上ベースのアンテナを採用すること、及び/又は追加の衛星を打ち上げることは、すでに打ち上げられた衛星110の能力をアップグレードするよりも少ないリソースを使用することに関連し得る。加えて、地上ベースの処理を有する衛星群105を使用することは、増分的なアップグレード及び交換を可能にし得る。例えば、衛星群をアップグレードするために、新しい衛星110を打ち上げてもよい。加えて、地上ベースの処理を有する衛星群105を使用することは、ユーザ密度の増加、地上ベース及び宇宙ベースの干渉物に対する耐性の増加(例えば、衛星110とのビームフォーミングは、地上及び宇宙ベースの干渉物を無効にするために使用され得る)、並びにフォルトメカニズムに対する耐性の増加(例えば、衛星110が分散エリア上に分散されるような衝突などの動的フォルトメカニズム、及びサービスは、1つの衛星110を失った後でも提供され得る)を可能にし得る。
【0025】
いくつかの例では、衛星群の衛星110は、ヘルツ当たりの総ビットを確立するために時間領域及び/又は周波数領域変調技術が使用される第1のベースライン地上処理モード(例えば、ベースライン地上処理モード1)に従って動作し得る。他の例では、空間領域変調技術、並びに時間領域及び/又は周波数領域変調技術は、第2のベースライン処理モード(例えば、ベースライン地上処理モード2)及び第3のベースライン処理モード(例えば、ベースライン地上処理モード3)で使用されて、ヘルツ当たりの総ビットを確立し得る。いくつかのそのような例では、複数の地上システム135及び/又はアクセスノード140が採用されてもよく、閾値量を超えて分離された固定位置にあってもよい。第2のベースライン処理モードでは、2~jの周波数再利用(例えば、jは、アパーチャ内の要素の数である)を採用してもよく、幾何学的掃引を使用した較正を実行してもよい。第3のベースライン処理モードでは、2~nの周波数再利用(例えば、nは、特定の地球同期スロット内の衛星の数である)を採用してもよく、長い訓練データシーケンス及びMIMOを使用して、各物理的に分離された地上局(例えば、地上システム135、アクセスノード140)の相関を発見する較正を実行してもよい。第1のベースライン地上処理モードは、半球ごとに単一の地上局周波数セットに関連付けられてもよく(例えば、1の周波数再利用)、第2及び第3のベースライン地上処理モードは、フル周波数セットの再利用を伴って、各半球において複数の地上局に関連付けられてもよい。
【0026】
図2は、本明細書に記載される例に係る、スパースアンテナアレイを使用するビームフォーミングをサポートする通信ネットワーク200の一例を示す。
【0027】
通信ネットワーク200は、MIMO技法、幾何学的解釈技法、及び幾何学的に通知されたMIMO技法のうちの1つ以上を使用して通信するためのシステムを示す。通信ネットワーク200は、衛星群205、衛星210、アンテナ215-a及び215-b、通信リンク220、地上局225、中央プロセッサ230、ビームフォーミング係数構成要素235、ビーム信号構成要素240、並びにメモリ255(コード260を含む)を含み得る。通信ネットワーク200の少なくとも一部分(例えば、全て)は、通信ネットワーク200の空間セグメント内(例えば、衛星システム内)に位置し得る。いくつかの例では、空間セグメントに含まれない通信ネットワーク200の一部分は、通信ネットワーク200の地上セグメント内(例えば、地上システム内)に位置し得る。例えば、衛星群205(例えば、衛星210並びにアンテナ215-a及び215-bを含む)は、通信ネットワーク200の空間セグメントに含まれ得るが、地上局225及び中央プロセッサ230は、通信ネットワーク200の地上セグメントに含まれ得る。
【0028】
衛星群205は、
図1を参照しながら説明された衛星群105の一例であり得、衛星210は、
図1を参照しながら説明された衛星110の一例であり得る。アンテナ215-a及び215-bは、単一の衛星における(例えば、衛星210のアンテナアレイにおける)アンテナを表し得るか、又は各々がアンテナ若しくはアンテナアレイを有する衛星群205のうちの追加の異なる衛星を表し得る。
【0029】
リンク220は、衛星群205と、通信ネットワーク200の信号処理構成要素(例えば、ビームフォーミング係数構成要素235、ビーム信号構成要素240)に信号を配信するために使用され得る中央位置との間で信号が交換され得るインターフェースを表し得る。リンク220は、衛星群205と信号処理構成要素との間でシグナリングをワイヤレスに通信するために使用されるワイヤレスインターフェースであり得る。リンク220は、ポイントツーポイント(例えば、1つの衛星から1つの地上局への)、又はポイントツーマルチポイント(例えば、1つの衛星から複数の地上局への)通信をサポートし得る。
【0030】
ビームフォーミング係数構成要素235は、地上局225によって受信されたリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用し得る。追加的に又は代替的に、ビームフォーミング係数構成要素235は、中央プロセッサにおいて、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、共同設置衛星のセットによって送信するためのフォワードリンク信号成分の表現を取得し得る。
【0031】
ビーム信号構成要素240は、ビームフォーミング係数のセットを適用するビームフォーミング係数構成要素235に基づいて、共同設置衛星のセットから1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得し得る。いくつかの例では、ビーム信号構成要素240は、リターンリンクカバレージエリアの第1のセットに関連付けられたリターンリンクビームの第1のセットに対応するリターンリンクビーム信号の第1のセットを取得し得、リターンリンクカバレージエリアの第1のセットは互いに重複していない。更に、ビーム信号構成要素240は、リターンリンクカバレージエリアの第2のセットに関連付けられたリターンリンクビームの第2のセットに対応するリターンリンクビーム信号の第2のセットを取得し得、リターンリンクカバレージエリアの第2のセットは互いに重複していない。
【0032】
中央プロセッサ230は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理構成要素、ディスクリートハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組み合わせ)を含み得る。中央プロセッサ230は、通信デバイス200に様々な機能(例えば、スパースアンテナアレイを使用したビームフォーミングをサポートする機能又はタスク)を実行させるために、メモリ(例えば、メモリ255)に記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。例えば、通信ネットワーク200又は通信ネットワーク200の構成要素は、プロセッサ247と、中央プロセッサ230に結合されたか又はそれに含まれるメモリ255とを含み得、これらは、本明細書に記載される様々な機能を実行するように構成されている。
【0033】
メモリ255は、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又は読み出し専用メモリ(ROM)を含み得る。メモリ255は、コンピュータ可読及びコンピュータ実行可能なコード260を記憶し得る。コード260は、プロセッサ247によって実行されるときに、通信ネットワーク200に、本明細書に記載される様々な機能を実行させる命令を含み得る。コード260は、システムメモリ又は別のタイプのメモリなどの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶され得る。場合によっては、コード260は、プロセッサ247によって直接実行可能でなくてもよいが、(例えば、コンパイルされて実行されると)コンピュータに、本明細書に記載される機能を実行させることができる。場合によっては、メモリ255は、とりわけ、周辺構成要素又はデバイスとの対話などの基本的なハードウェア又はソフトウェア動作を制御することができる基本I/Oシステム(BIOS)を含み得る。
【0034】
いくつかの例では、ビームフォーミング係数構成要素235、ビーム信号構成要素240、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、ハードウェアにおいて(例えば、通信管理回路において)実装され得る。ハードウェアは、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本開示で記載される機能を実行するための手段として構成されるか、又は別様にサポートするそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例では、プロセッサ及びプロセッサに結合されたメモリは、(例えば、メモリに記憶された命令をプロセッサによって実行することによって)本明細書に記載される機能のうちの1つ以上を実行するように構成され得る。
【0035】
追加的又は代替的に、ビームフォーミング係数構成要素235、ビーム信号構成要素240、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、中央プロセッサ230によって実行されるコード260において(例えば、通信管理ソフトウェア又はファームウェアとして)実装され得る。プロセッサ247によって実行されるコード260において実装される場合、ビームフォーミング係数構成要素235、ビーム信号構成要素240、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素の機能は、汎用プロセッサ、DSP、中央処理ユニット(CPU)、ASIC、FPGA、又はこれら若しくは他のプログラマブル論理デバイスの任意の組み合わせ(例えば、本開示に記載される機能を実行するための手段として構成されるか、若しくは別様にサポートする)によって実行され得る。
【0036】
いくつかの例では、地上ベースの処理と宇宙ベースの処理の組み合わせが採用されてもよい。例えば、第1のユーザ能力は、地上ベースの処理を使用して提供されてもよく、第2の縮小されたユーザ能力は、宇宙ベースの処理を使用して提供されてもよい。例えば、衛星の群(例えば、追加の衛星であり得る、衛星210並びに追加のアンテナ215-a及び215-bを含む群)は、より少数のビームを生成することが有利であり得るか、又は地上局へのリンクがより低い能力であり得る位置(例えば、地理的領域)にあり得る。いくつかのそのような例では、群のローカルプロセッサ(例えば、宇宙ベースのプロセッサ)は、信号成分を受信し得、(例えば、より多数のより狭いビーム信号とは対照的に)より少数のより広いビーム信号を生成するために減少された処理を実行し得る。追加的に又は代替的に、ローカルプロセッサは、減少した数の信号成分(例えば、フォワードリンク信号成分、リターンリンク信号成分)又はビームフォーミング係数を処理し得る。これらのより少ない信号成分は、群内に存在するより少数の衛星に対応してもよく、又はビームフォーミング係数の適用のために一緒にグループ化された群の複数の衛星(例えば、隣接する衛星)に対応してもよい。例えば、フォワードリンク信号成分の送信では、ローカルプロセッサは、フォワードリンクビーム信号に同じビームフォーミング係数を適用して、群の衛星のグループのためのフォワードリンク信号成分を取得し得、リターンリンク信号成分の受信では、ローカルプロセッサは、衛星のグループからのリターンリンク信号成分の表現に同じビームフォーミング係数を適用し得る。そのような方法は、衛星の群が特定の地理的領域(例えば、北極、南極、ユーザ密度が低い海洋)の上にあるときに採用され得る。追加的又は代替的に、そのような方法は、通信のために利用可能な地上局の数が閾値を満たさないとき、及び/又は地上局のセットのうちの1つ以上に関連付けられた信号メトリックが閾値を満たさないときに採用され得る。
【0037】
図3は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキーム300の一例を示す。いくつかの例では、通信スキーム300は、衛星通信システム100及び/又は通信ネットワーク200の1つ以上の態様によって実装され得る。例えば、衛星305は、
図1を参照しながら説明された衛星110及び/又は
図2を参照しながら説明された衛星210の一例であり得、端末310は、
図1を参照しながら説明された端末120の一例であり得、地上局315は、
図1を参照しながら説明された地上システム135及び/又は
図2を参照しながら説明された地上局225の一例であり得る。
【0038】
衛星305は、第1のペイロード320、第2のペイロード325、及びプロセッサ350を含み得る。第1のペイロード320は、端末310と通信するように構成され得、第2のペイロード325は、地上局315と通信するように構成され得る。例えば、第1のペイロード320は、端末310からリターンリンク信号成分330を受信するように構成され得、第2のペイロード325は、リターンリンク信号成分330の表現335を地上局315に送信するように構成され得る。追加的に又は代替的に、第2のペイロード325は、地上局315からフォワードリンク信号成分345の表現340を受信し、フォワードリンク信号成分345を端末310に送信するように構成され得る。
【0039】
いくつかの例では、衛星305は、共同設置衛星のセットのうちの1つであってもよい。いくつかのそのような例では、共同設置衛星のセットは、リターンリンク信号成分のセットを収集するように構成され得る。例えば、衛星305は、第1のペイロード320を介して、第1の周波数範囲にわたってリターンリンク信号成分330を収集し得る。加えて、共同設置衛星のセットは、各衛星が受信するそれぞれのリターンリンク信号成分の表現を送信するように構成され得る。例えば、衛星305は、第2のペイロード325を介してリターンリンク信号成分330の表現335を送信し得る。
【0040】
いくつかの例では、地上局315は、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を受信するように構成された1つ以上の地上局のうちの1つであり得る。例えば、地上局315は、第2のペイロード325からリターンリンク信号成分330の表現335を受信し得る。あるいは、第2のペイロード325は、リターンリンク信号成分330の表現335を中央衛星に送信し得、中央衛星は、表現335を地上局315に送信し得る。
【0041】
いくつかの例では、地上局315に結合された中央プロセッサ(例えば、
図2を参照しながら説明された中央プロセッサ230)は、地上局315を含む1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、衛星305を含む共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得するように構成され得る。更に、中央プロセッサは、リターンリンクカバレージエリアの第1のセットに関連付けられたリターンリンクビームの第1のセットに対応するリターンリンクビーム信号の第1のセットを取得するように構成され得る。いくつかのそのような例では、リターンリンクカバレージエリアの第1のセットは、互いに重複していない場合がある。いくつかの例では、中央プロセッサは、リターンリンクカバレージエリアの第2のセットに関連付けられたリターンリンクビームの第2のセットに対応するリターンリンクビーム信号の第2のセットを取得するように構成され得る。いくつかのそのような例では、リターンリンクカバレージエリアの第2のセットは、互いに重複していない場合がある。追加的又は代替的に、リターンリンクビームの第2のセットは、第2の周波数範囲にわたって1つ以上の第2の端末から送信される1つ以上の第2のリターンリンク信号に関連付けられた1つ以上の第2のリターンリンクビームに関連付けられ得る。例えば、端末310は、別の端末がそれぞれのリターンリンク信号成分を送信する第2の周波数範囲とは異なる第1の周波数範囲にわたってリターンリンク信号成分330を送信し得る。
【0042】
いくつかの例では、1つ以上の地上局のうちの第1の地上局(例えば、地上局315)は、第1の衛星(例えば、305)から第1のリターンリンク信号成分の第1の表現(例えば、表現335)を受信するように構成され得、第2の地上局(例えば、中央プロセッサに結合された別の地上局)は、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星から第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信するように構成され得る。いくつかのそのような例では、第1の衛星が、第2の衛星が第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を送信するように構成された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を送信するように構成されていることに基づいて、第1及び第2の地上局は、それぞれの表現を受信し得る。
【0043】
いくつかの例では、共同設置衛星のセットの第2のペイロードは、フォワードリンク信号成分のそれぞれの表現を受信するように構成される。例えば、衛星305の第2のペイロード325は、フォワードリンク信号成分345の表現340を受信するように構成され得る。共同設置衛星のセットの第1のペイロードは、フォワードリンク信号成分の受信されたそれぞれの表現に基づいて、フォワードリンク信号成分を送信するように構成され得る。例えば、衛星305の第1のペイロード320は、フォワードリンク信号成分345の受信された表現340に基づいて、フォワードリンク信号成分345を送信するように構成され得る。いくつかの例では、中央プロセッサは、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、フォワードリンク信号成分の表現を取得するように構成され得、中央プロセッサに結合された1つ以上の地上局は、フォワードリンク信号成分の表現を共同設置衛星のセットに送信するように構成され得る。
【0044】
いくつかの例では、中央プロセッサは、共同設置衛星のセットのうちの各衛星の位置を識別し、識別された位置に基づいてビームフォーミング係数のセットを生成するように構成され得る。追加的に又は代替的に、衛星305及び/又はローカルプロセッサ(例えば、プロセッサ350)と通信する中央衛星は、共同設置衛星のセットのうちの各衛星の位置を識別するように構成され得る。いくつかの例では、各衛星305は、共同設置衛星のセットのうちの各衛星の位置を決定するために、中央衛星又は他の衛星305に測距信号を送信し得る。
【0045】
いくつかの例では、第1の次元に沿った、又は第1の次元に直交する第2の次元に沿った隣接する衛星の衛星間間隔は、リターンリンク信号成分の波長に相当する距離よりも大きくなり得る。追加的に又は代替的に、第1の次元に沿った、又は第1の次元に直交する第2の次元に沿った、共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の衛星間間隔は、リターンリンク信号成分の波長の10倍に相当する距離よりも大きくなり得る。
【0046】
いくつかの例では、プロセッサ350は、共通の基準タイミングに従ってサンプリングを実行し得る。例えば、衛星305がリターンリンク信号成分330を受信するとき、プロセッサ350は、(例えば、第1のペイロード320で)基準タイミングに同期し、(例えば、リターンリンク信号成分330に対して)サンプリングを実行し、リターンリンク信号成分330をリターンリンク信号成分330の表現335にフォーマットし、又はそれらの任意の組み合わせを行い得る。追加的に又は代替的に、衛星305がフォワードリンク信号成分345の表現340を受信するとき、プロセッサ350は、第1のペイロード320を介して送信するために、表現340をフォワードリンク信号成分345にフォーマット(例えば、フィルタリング、デジタルアナログ変換、周波数変換を実行)し得る。
【0047】
いくつかの例では、中央プロセッサは、ビームフォーミング係数のセットをそれぞれのリターンリンク信号成分の表現に適用するように構成されて、及び/又は適用して、第1の時間において1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得し得る。加えて、ローカルプロセッサ350は、共同設置衛星のセットのうちの他の衛星からそれぞれのリターンリンク信号成分の表現を取得するように構成され得、第2のビームフォーミング係数のセットをそれぞれのリターンリンク信号成分の表現の少なくともサブセットに適用して、第2の時間において1つ以上の第2のリターンリンクビーム信号を取得し得る。ローカルプロセッサ350は、1つ以上の第2のリターンリンクビーム信号を地上局に送信し得る。
【0048】
図4は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキーム400の一例を示す。いくつかの例では、通信スキーム400は、衛星通信システム100、通信ネットワーク200、通信スキーム300、又はそれらの任意の組み合わせの1つ以上の態様によって実装され得る。例えば、衛星405-a及び405-bは各々、
図1を参照しながら説明された衛星110、
図2を参照しながら説明された衛星210、又は
図3を参照しながら説明された衛星305の一例であり得、地上局410は、
図1を参照しながら説明された地上システム135、
図2を参照しながら説明された地上局225、又は
図3を参照しながら説明された地上局315の態様の一例であり得る。加えて、信号成分表現415-a及び415-bは、リターンリンク信号成分330の表現335の一例であり得る。
【0049】
衛星405-a及び405-bは各々、共同設置衛星のセットのうちのそれぞれの衛星であり得る。いくつかの例では、衛星405-a及び405-bは各々、地上局410と通信し得る。例えば、地上局410に、衛星405-aは、第1の信号成分表現415-a(例えば、第1の信号成分の表現)を送信し得、衛星405-bは、第2の信号成分表現415-b(例えば、第2の信号成分の表現)を送信し得る。いくつかの例では、衛星405-aは、第1の周波数範囲420-aにわたって第1の信号成分表現415-aを送信し得、衛星405-bは、第2の周波数範囲420-bにわたって第2の信号成分表現415-bを送信し得、第1の周波数範囲は、第2の周波数範囲とは異なる(例えば、それを含まない)場合がある。いくつかの例では、第1の周波数範囲420-aと第2の周波数範囲420-bの一方又は両方は、衛星405-a及び405-bが端末(例えば、衛星405-a及び405-bが信号成分をそれから受信し得る端末)と通信する周波数範囲とは異なる(例えば、それを含まない、それよりも高い)場合がある。異なる周波数範囲にわたってそれぞれの信号成分表現を送信することは、複数の信号成分415が、同じ地上局410において複数の衛星405から同時に受信されることを可能にし得る。
【0050】
いくつかの例では、衛星405-a及び405-bを含む衛星のセットは、空間多重化、周波数多重化、又はその両方を使用して、それぞれの信号成分表現を送信することができる。例えば、衛星のセットの第1のサブセットは、それぞれの信号成分表現を第1の地上局に送信し得、衛星のセットの第2のサブセットは、それぞれの信号成分表現を、第1の地上局から空間的に分離された第2の地上局に送信し得る。加えて、衛星の第1のサブセット内の各衛星は、衛星の第1のサブセットのうちの互いの衛星とは異なる周波数範囲にわたってそれぞれの信号成分表現を送信し得る。同様に、衛星の第2のサブセット内の各衛星は、衛星の第2のサブセットのうちの互いの衛星とは異なる周波数範囲にわたってそれぞれの信号成分表現を通過し得る。
【0051】
フォワードリンク通信スキームは、通信スキーム400のリターンリンクについて示されたものと同様の方法で実装され得る。いくつかの例では、地上局410は、衛星405-a及び405-bにフォワードリンク信号成分表現を送信し得る。例えば、地上局410は、第1のフォワードリンク信号成分表現を衛星405-aに送信し、第2のフォワードリンク信号成分表現を衛星405-bに送信し得る。いくつかの例では、地上局410に結合された中央プロセッサは、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットをビーム信号に適用して、第1のフォワードリンク信号成分表現及び第2のフォワードリンク信号成分表現を取得し得る。いくつかの例では、地上局410は、第1の周波数範囲420-aにわたって第1のフォワードリンク信号成分表現を送信し得、第2の周波数範囲420-bにわたって第2のフォワードリンク信号成分表現を送信し得る。衛星405-aは、第1のフォワードリンク信号成分に対する第1のフォワードリンク信号成分表現を(例えば、ユーザ端末へのフォワードリンク信号に使用される周波数に)変換し得、衛星405-bは、第2のフォワードリンク信号成分に対する第2のフォワードリンク信号成分表現を(例えば、ユーザ端末へのフォワードリンク信号に使用される周波数に)変換し得る。衛星405-aは、第1のフォワードリンク信号成分を送信し得、衛星405-bは、第2のフォワードリンク信号成分を送信し得る。同様の方法で、追加の衛星405は、追加のフォワードリンク信号成分を送信し得、フォワードリンク信号成分は、フォワードリンクビームが、1つ以上のユーザ端末のためのデータを搬送することをもたらすことができる。
【0052】
図5は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキーム500の一例を示す。いくつかの例では、通信スキーム500は、衛星通信システム100及び/又は通信ネットワーク200の1つ以上の態様によって実装され得る。例えば、中央プロセッサ505は、
図2を参照しながら説明された中央プロセッサ230の一例であり得、衛星515-a、515-b、及び515-cは各々、
図1~
図3を参照しながら説明された衛星110、210、又は305の一例であり得、端末525-a及び525-bは各々、
図1を参照しながら説明された端末120の一例であり得る。
【0053】
衛星515-a、515-b、及び515-cの各々は、1つ以上の端末と通信するように構成され得る。例えば、衛星515-aは、通信ビーム520-aを介して端末525-aと通信し、通信ビーム520-bを介して端末525-bと通信するように構成され得、衛星515-bは、通信ビーム520-cを介して端末525-aと通信し、通信ビーム520-dを介して端末525-bと通信するように構成され得、衛星515-cは、通信ビーム520-eを介して端末525-aと通信し、通信ビーム520-fを介して端末525-bと通信するように構成され得る。いくつかの例では、衛星515-a、515-b、及び515-cの各々は、それぞれの第1のペイロードを使用して1つ以上の端末と通信し得る。更に、衛星515-a、515-b、及び515-cの各々は、(例えば、1つ以上の地上局のセットを介して)中央プロセッサ505と通信するように構成され得る。例えば、衛星515-aは、通信リンク510-aを介して中央プロセッサ505と通信するように構成され得、衛星515-bは、通信リンク510-bを介して中央プロセッサ505と通信するように構成され得、衛星515-cは、通信リンク510-cを介して中央プロセッサ505と通信するように構成され得る。
【0054】
いくつかの例では、衛星515-a、515-b、及び515-cの各々の第1のペイロードは、アンテナ要素のそれぞれのセット(例えば、アンテナアレイ115)及びそれぞれのローカルプロセッサを含み得る。それぞれのローカルプロセッサは、アンテナ要素のセットにおいて受信されたローカル成分信号のセットのビームフォーミングを実行して、1つ以上のそれぞれの信号成分を取得するように構成され得る。例えば、端末525-aは、第1の信号530-aを送信し得、端末525-bは、第2の信号530-bを送信し得る。第1の信号530-a及び第2の信号530-bは、同じ周波数範囲にわたって同時に送信され得る。衛星515-aは、そのアンテナ要素のセットにおいて、第1の信号530-a及び第2の信号530-bのそれぞれのローカル成分信号を受信し得、ローカルビームフォーミング係数のセットを使用して、それぞれの成分信号から通信ビーム520-a及び通信ビーム520-bを形成して、通信ビーム520-aに関連付けられた第1のローカルビーム信号及び通信ビーム520-bに関連付けられた第2のローカルビーム信号を取得し得る。同様に、衛星515-bは、そのアンテナ要素のセットにおいて、第1の信号530-a及び第2の信号530-bのそれぞれのローカル成分信号を受信し得、ローカルビームフォーミング係数のセットを使用して、それぞれの成分信号から通信ビーム520-c及び通信ビーム520-dを形成して、通信ビーム520-cに関連付けられた第3のローカルビーム信号及び通信ビーム520-dに関連付けられた第4のローカルビーム信号を取得し得る。加えて、衛星515-cは、そのアンテナ要素のセットにおいて、第1の信号530-a及び第2の信号530-bのそれぞれのローカル成分信号を受信し得、ローカルビームフォーミング係数のセットを使用して、それぞれの成分信号から通信ビーム520-e及び通信ビーム520-fを形成して、通信ビーム520-eに関連付けられた第5のローカルビーム信号及び通信ビーム520-fに関連付けられた第6のローカルビーム信号を取得し得る。すなわち、衛星515-a、515-b、及び515-cの各々のローカルプロセッサは、要素のセットにおいて受信されたローカル成分信号のセットから、第1のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第1のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第1の表現を取得し、要素のセットにおいて受信されたローカル成分信号のセットから、第2のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第2のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第2の表現を取得するように構成され得る。いくつかのそのような例では、それぞれの第1のローカルビーム及びそれぞれの第2のローカルビームは、少なくとも部分的に重複する周波数範囲に関連付けられ得る。いくつかの例では、中央プロセッサ505は、衛星515-a、515-b、及び515-cの各々によって取得された第1の表現に第1のビームフォーミング係数のセットを適用することに基づいて第1のビーム信号を取得し、衛星515-a、515-b、及び515-cの各々によって取得された第2の表現に第2のビームフォーミング係数のセットを適用することに基づいて第2のビーム信号を取得するように構成され得る。例えば、中央プロセッサ505は、ビームフォーミング係数のセット(例えば、M個のビームフォーミング係数を含み得、ここで、Mは、ローカルビームを取得するためにローカルビームフォーミング係数を適用する衛星515の数に対応する)を適用して、カバレージエリア又は端末525に関連付けられたローカルビーム520から形成される複合ビームであるビームに対応するビーム信号を取得し得る。一例では、中央プロセッサ505は、第1のビームフォーミング係数のセットを第1、第3、及び第5のローカルビーム信号に適用して、第1の信号530-aに関連付けられた第1のビーム信号を取得し、第2のビームフォーミング係数のセットを第2、第4、及び第6のローカルビーム信号に適用して、第2の信号530-bに関連付けられた第2のビーム信号を取得し得る。
【0055】
フォワードリンク通信スキームは、通信スキーム500のリターンリンクについて示されたものと同様の方法で実装され得る。例えば、中央プロセッサは、ビームフォーミング係数を第1のフォワードリンクビーム信号及び第2のフォワードリンクビーム信号に適用して、それぞれ、第1のフォワードリンク信号成分のそれぞれの表現及び第2のフォワードリンク信号成分のそれぞれの表現を取得し得る。衛星515-a、515-b、及び515-cの各々は、適用されたビームフォーミング係数に従って重み付けされ、かつ各ビームに対応する、第1のフォワードリンク信号成分のそれぞれの表現及び第2のフォワードリンク信号成分のそれぞれの表現を受信し得る。衛星515-a、515-b、及び515-cの各々は、受信された各表現にビームフォーミング係数のセット(例えば、各表現について異なるビームフォーミング係数のセット、又は両方の表現について同じビームフォーミング係数のセット)を適用して、衛星515-a、515-b、及び515-cの各々の各アンテナ要素から端末525-a及び525-bに送信されるべきローカルフォワードリンク信号成分を生成して、ローカルビーム520を形成し得る。次いで、ローカルビーム520は、中央プロセッサによって適用されたビームフォーミング係数に従って、通信ビームを形成し得る。
【0056】
図6は、本明細書に記載される態様に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキーム600の一例を示す。いくつかの例では、通信スキーム600は、衛星通信システム100、通信ネットワーク200、通信スキーム300、又はそれらの任意の組み合わせの1つ以上の態様によって実装され得る。例えば、衛星605-a及び605-b並びに中央衛星615はそれぞれ、
図1を参照しながら説明された衛星110、
図2を参照しながら説明された衛星210、又は
図3を参照しながら説明された衛星305の一例であり得る。地上局625は、
図1を参照しながら説明された地上システム135、
図2を参照しながら説明された地上局225、又は
図3を参照しながら説明された地上局315の態様の一例であり得る。更に、信号成分表現610-a及び610-bは、
図3を参照しながら説明されたリターンリンク信号成分330の表現335の一例であり得る。
【0057】
衛星605-a及び605-bは各々、共同設置衛星のセットのうちのそれぞれの衛星であり得る。更に、中央衛星615は、共同設置衛星のセットのうちの1つであってもよく、又は共同設置衛星のセットから除外された衛星であってもよい。例えば、中央衛星615は、共同設置衛星のセットと共同設置されてもよいが、端末から信号を直接受信してもしなくてもよい。いくつかの例では、衛星605-a及び605-bは各々、中央衛星615と通信し得る。例えば、中央衛星615に、衛星605-aは、第1の信号成分表現610-a(例えば、第1の信号成分の表現)を送信し得、衛星605-bは、第2の信号成分表現610-b(例えば、第2の信号成分の表現)を送信し得る。いくつかの例では、衛星605-aは、第1の周波数範囲630-aにわたって第1の信号成分表現610-aを送信し得、衛星605-bは、第2の周波数範囲630-bにわたって第2の信号成分表現610-bを送信し得、第1の周波数範囲は、第2の周波数範囲とは異なる場合がある(例えば、それを含まない場合がある)。
【0058】
中央衛星615は、第1の信号成分表現610-a及び第2の信号成分表現610-bを受信した後、信号成分表現を組み合わせて、集約された信号成分表現620を生成し得る。集約された信号成分表現620は、第1の信号成分表現610-a及び第2の信号成分表現610-bを含み得、第1の周波数範囲及び第2の周波数範囲とは異なる第3の周波数範囲にわたって送信され得る。例えば、集約された信号成分表現620は、N・SRBWの帯域幅以上の帯域幅を有してもよく、Nは、共同設置衛星のセット内の衛星の数であり得、SRBWは、信号成分表現610の各々の帯域幅であり得る。集約された信号成分表現620を生成すると、中央衛星は、集約された信号成分表現620を地上局625に送信し得る。地上局625は、集約された信号成分表現620から各信号成分表現を抽出し得、ビームフォーミング係数のセットを信号成分表現に適用して、衛星605-a及び605-bからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することができる。
【0059】
フォワードリンク通信スキームは、通信スキーム600のリターンリンクについて示されたものと同様の方法で実装され得る。いくつかの例では、地上局625に結合された中央プロセッサは、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットをビーム信号に適用して、フォワードリンク信号成分のそれぞれの表現を取得し得る。地上局625は、フォワードリンク信号成分のそれぞれの表現を集約して、集約されたフォワードリンク信号成分表現を形成し得る。いくつかの例では、中央衛星615は、地上局625から集約されたフォワードリンク信号成分表現を受信するように構成され得る。加えて、中央衛星615は、集約されたフォワードリンク信号成分表現を、第1のフォワードリンク信号成分表現及び第2のフォワードリンク信号成分表現に分離するように構成され得、中央衛星615は、第1のフォワードリンク信号成分表現を衛星605-aに送信し得、第2のフォワードリンク信号成分表現を衛星605-bに送信し得る。衛星605-aは、第1のフォワードリンク信号成分を送信し得、衛星605-bは、第2のフォワードリンク信号成分を送信し得る。追加の衛星605は、他のフォワードリンク信号成分を送信し得、フォワードリンク信号成分は、1つ以上の端末のためのフォワードリンク信号を搬送する通信ビームを形成し得る。
【0060】
図7は、本明細書に開示される例に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする通信スキーム700の一例を示す。いくつかの例では、通信スキーム700は、衛星通信システム100及び/又は通信ネットワーク200の1つ以上の態様によって実装され得る。例えば、衛星群705は、
図1を参照しながら説明された衛星群105の一例であり得、衛星710-a、710-b、及び710-cは各々、
図1を参照しながら説明された衛星110、
図2を参照しながら説明された衛星210、又は
図3を参照しながら説明された衛星305の一例であり得る。地上局715-a及び715-bは各々、
図1を参照しながら説明された地上システム135、
図2を参照しながら説明された地上局225、又は
図3を参照しながら説明された地上局315の態様の一例であり得る。
【0061】
地上局715-a及び715-bは、GEO群705と通信するように構成され得る。例えば、衛星710-aは、信号成分の第1の表現を送信し得、衛星710-bは、信号成分の第2の表現を送信し得、衛星710-cは、信号成分の第3の表現を送信し得、第1の表現、第2の表現、及び第3の表現の各々は、複数の地上局によって受信され得る。地上局715-aは、信号成分の第1の表現を信号720-cとして受信し得、地上局715-bは、信号成分の第1の表現を信号725-cとして受信し得る。同様に、地上局715-aは、信号成分の第2の表現を信号720-aとして受信し得、地上局715-bは、信号成分の第2の表現を信号725-bとして受信し得る。追加的又は代替的に、地上局715-aは、信号成分の第3の表現を信号720-bとして受信し得、地上局715-bは、信号成分の第3の表現を信号725-aとして受信し得る。いくつかの例では、第1、第2、及び第3の信号表現は、重複する周波数にわたって送信されてもよく、及び/又は(例えば、対応する衛星上の反射板を介して生成された)関連する重複するビームであってもよい。そのような例では、地上局715-a及び715-bは、MIMOを適用して(例えば、空間レイヤを区別するためにビームフォーミング係数又は符号化行列を適用して)、表現を区別し得る(例えば、リターンフィーダリンクビーム信号を抽出する)。
【0062】
図8は、本明細書に開示される例に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする方法800を示すフローチャートを示す。方法800の動作は、本明細書に記載されているように、又はその構成要素によって実装され得る。例えば、方法800の動作は、によって実行され得る。いくつかの例では、記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加的に又は代替的に、専用ハードウェアを使用して、記載された機能の態様を実行し得る。
【0063】
805において、方法は、共同設置衛星のセットにおいて、リターンリンク信号成分のセットを受信することを含み得、第1の次元に沿った共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の少なくとも2つのペアは異なる衛星間間隔を有し、共同設置衛星のセットのうちの各衛星は、第1の周波数範囲にわたって1つ以上の端末から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分と、第2のペイロードとを受信する。805の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0064】
810において、方法は、共同設置衛星のセットのうちの各衛星から1つ以上の地上局に、それぞれのリターンリンク信号成分のそれぞれの表現を送信することを含み得る。810の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0065】
815において、方法は、中央プロセッサにおいて、1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することを含み得る。815の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0066】
いくつかの例では、本明細書に記載の装置は、方法800などの方法を実行し得る。装置は、本開示の以下の態様を実行するための特徴、回路、論理、手段、若しくは命令(例えば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体)、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0067】
態様1:装置であって、共同設置衛星のセットにおいて、リターンリンク信号成分のセットを受信することであって、第1の次元に沿った共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の少なくとも2つのペアが異なる衛星間間隔を有し、共同設置衛星のセットのうちの各衛星が、第1の周波数範囲にわたって1つ以上の端末から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分と、第2のペイロードとを受信する、受信することと、共同設置衛星のセットのうちの各衛星から1つ以上の地上局に、それぞれのリターンリンク信号成分のそれぞれの表現を送信することと、中央プロセッサにおいて、1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することと、を行うための特徴、迂回、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを含む、装置。
【0068】
態様2:中央プロセッサにおいて、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第1の複数のリターンリンクビームに対応する第1の複数のリターンリンクビーム信号を取得するための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含み、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複していない、態様1の装置。
【0069】
態様3:中央プロセッサにおいて、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第2の複数のリターンリンクビームに対応する第2の複数のリターンリンクビーム信号を取得するための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含み、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、第2の複数のリターンリンクビームが、第2の周波数範囲にわたって1つ以上の第2の端末から送信される1つ以上の第2のリターンリンク信号に関連付けられている、態様2の装置。
【0070】
態様4:共同設置衛星のセットのうちの第1の衛星から、1つ以上の地上局のうちの第1の地上局において、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することと、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現が受信された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することに少なくとも部分的に基づいて、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星から、1つ以上の地上局のうちの第2の地上局において、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~3のいずれかの装置。
【0071】
態様5:共同設置衛星のセットのうちの第1の衛星から、1つ以上の地上局のうちの地上局において、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することと、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現が受信された第2の周波数範囲を除いた第1の周波数範囲において第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することに少なくとも部分的に基づいて、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星から地上局において、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~4のいずれかの装置。
【0072】
態様6:中央プロセッサにおいて、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、共同設置衛星のセットによって送信するためのフォワードリンク信号成分の表現を取得することと、1つ以上の地上局から共同設置衛星のセットに、フォワードリンク信号成分の表現を送信することと、共同設置衛星のセットにおいて、フォワードリンク信号成分のそれぞれの表現を受信することと、フォワードリンク信号成分の受信されたそれぞれの表現に少なくとも部分的に基づいて、共同設置衛星のセットから、フォワードリンク信号成分を送信することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~5のいずれかの装置。
【0073】
態様7:共同設置衛星のセットのうちの各衛星が、複数の要素及びローカルプロセッサを含み、方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体が、ローカルプロセッサにおいて、複数の要素において受信された複数のローカル成分信号のビームフォーミングを実行して、それぞれの信号成分を取得するための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~6のいずれかの装置。
【0074】
態様8:共同設置衛星のセットのうちの各衛星のローカルプロセッサにおいて、複数の要素において受信された複数のローカル成分信号から、第1のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第1のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第1の表現を取得することと、共同設置衛星のセットのうちの各衛星のローカルプロセッサにおいて、複数の要素において受信された複数のローカル成分信号から、第2のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第2のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第2の表現を取得することであって、それぞれの第1のローカルビーム及びそれぞれの第2のローカルビームが、少なくとも部分的に重複する周波数範囲に関連付けられている、取得することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様7の装置。
【0075】
態様9:中央プロセッサにおいて、共同設置衛星のセットの各々によって取得された第1の表現に第1のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第1のビーム信号を取得することと、中央プロセッサにおいて、共同設置衛星のセットの各々によって取得された第2の表現に第2のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第2のビーム信号を取得することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様8の装置。
【0076】
態様10:中央衛星において、共同設置衛星のセットのうちの各衛星についてそれぞれのリターンリンク信号成分のそれぞれの表現を収集するための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含み、中央衛星が、共同設置衛星のセットのうちの各衛星についてそれぞれのリターンリンク信号成分のそれぞれの表現を1つ以上の地上局に送信する、態様1~9のいずれかの装置。
【0077】
態様11:中央衛星において、共同設置衛星のセットのうちの第1の衛星から、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することと、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現が受信された第2の周波数範囲を除いた第1の周波数範囲において第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することに少なくとも部分的に基づいて、中央衛星において、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星から、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様10の装置。
【0078】
態様12:中央衛星が、共同設置衛星のセットのうちの1つの共同設置衛星を含むことのための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様10~11のいずれかの装置。
【0079】
態様13:中央プロセッサにおいて、共同設置衛星のセットのうちの各衛星の位置を識別することと、中央プロセッサにおいて、識別された位置に少なくとも部分的に基づいて、ビームフォーミング係数のセットを生成することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~12のいずれかの装置。
【0080】
態様14:1つ以上の地上局が、地上局のセットを含み、方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体が、地上局のセットのサブセットを介して、共同設置衛星のセットのうちの1つの衛星からそれぞれのリターンリンク信号成分の表現を受信するためのビームを形成するための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~13のいずれかの装置。
【0081】
態様15:第1の次元に沿った、又は第1の次元に直交する第2の次元に沿った、共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の衛星間間隔が、リターンリンク信号成分の波長に相当する距離よりも大きいことのための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~14のいずれかの装置。
【0082】
態様16:第1の次元に沿った、又は第1の次元に直交する第2の次元に沿った、共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の衛星間間隔が、リターンリンク信号成分の波長の10倍に相当する距離よりも大きいことのための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~15のいずれかの装置。
【0083】
態様17:中央プロセッサにおいて、ビームフォーミング係数のセットをそれぞれのリターンリンク信号成分の表現に適用して、第1の時間において1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することと、共同設置衛星のセットのうちの1つの上のローカルプロセッサにおいて、第2のビームフォーミング係数のセットをそれぞれのリターンリンク信号成分の表現の少なくともサブセットに適用して、第2の時間において1つ以上の第2のリターンリンクビーム信号を取得することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、若しくは命令、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、態様1~16のいずれかの装置。
【0084】
図9は、本明細書に開示される例に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする方法900を示すフローチャートを示す。方法900の動作は、本明細書に記載されているように、又はその構成要素によって実装され得る。例えば、方法900の動作は、によって実行され得る。いくつかの例では、記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加的に又は代替的に、専用ハードウェアを使用して、記載された機能の態様を実行し得る。
【0085】
905において、方法は、共同設置衛星のセットにおいて、リターンリンク信号成分のセットを受信することを含み得、第1の次元に沿った共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の少なくとも2つのペアは異なる衛星間間隔を有し、共同設置衛星のセットのうちの各衛星は、第1の周波数範囲にわたって1つ以上の端末から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分と、第2のペイロードとを受信する。905の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0086】
910において、方法は、共同設置衛星のセットのうちの各衛星から1つ以上の地上局に、それぞれのリターンリンク信号成分のそれぞれの表現を送信することを含み得る。910の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0087】
915において、方法は、中央プロセッサにおいて、1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することを含み得る。915の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0088】
920において、方法は、中央プロセッサにおいて、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第1の複数のリターンリンクビームに対応する第1の複数のリターンリンクビーム信号を取得することを含み得、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアは互いに重複していない。920の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0089】
図10は、本明細書に開示される例に係る、地上ベースの処理を有する共同設置衛星をサポートする方法1000を示すフローチャートを示す。方法1000の動作は、本明細書に記載されているように、又はその構成要素によって実装され得る。例えば、方法1000の動作は、によって実行され得る。いくつかの例では、記載される機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加的に又は代替的に、専用ハードウェアを使用して、記載された機能の態様を実行し得る。
【0090】
1005において、方法は、共同設置衛星のセットにおいて、リターンリンク信号成分のセットを受信することを含み得、第1の次元に沿った共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の少なくとも2つのペアは異なる衛星間間隔を有し、共同設置衛星のセットのうちの各衛星は、第1の周波数範囲にわたって1つ以上の端末から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分と、第2のペイロードとを受信する。1005の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0091】
1010において、方法は、共同設置衛星のセットのうちの第1の衛星から、1つ以上の地上局のうちの第1の地上局において、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することを含み得る。1010の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0092】
1015において、方法は、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現が受信された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信することに少なくとも部分的に基づいて、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星から、1つ以上の地上局のうちの第2の地上局において、第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信することを含み得る。1015の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0093】
1020において、方法は、中央プロセッサにおいて、1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得することを含み得る。1020の動作は、本明細書に開示の例に従って実行され得る。
【0094】
本明細書に記載した方法は、可能である実装形態を説明していること、並びに動作及びステップは、再編成ないし修正され得ること、並びに他の実装形態が可能であることに留意されたい。更に、2つ以上の方法からの部分が組み合わされ得る。
【0095】
装置について説明される。以下で、本明細書に記載の装置の態様の概要を提供する。
【0096】
態様18:システムであって、リターンリンク信号成分のセットを収集するように構成された共同設置衛星のセットであって、第1の次元に沿った共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の少なくとも2つのペアが異なる衛星間間隔を有し、共同設置衛星のセットのうちの各衛星が、第1の周波数範囲にわたって1つ以上の端末から送信される1つ以上のリターンリンク信号を含むそれぞれのリターンリンク信号成分を受信するように構成された第1のペイロードと、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を送信するように構成された第2のペイロードと、を含む、共同設置衛星のセットと、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を受信するように構成された1つ以上の地上局と、1つ以上の地上局によって受信されたそれぞれのリターンリンク信号成分の表現にビームフォーミング係数のセットを適用して、共同設置衛星のセットからの1つ以上のリターンリンクビームに対応する1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得するように構成された中央プロセッサと、を含む、システム。
【0097】
態様19:中央プロセッサが、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第1の複数のリターンリンクビームに対応する第1の複数のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されており、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複していない、態様18のシステム。
【0098】
態様20:中央プロセッサが、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第2の複数のリターンリンクビームに対応する第2の複数のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されており、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、第2の複数のリターンリンクビームが、第2の周波数範囲にわたって1つ以上の第2の端末から送信される1つ以上の第2のリターンリンク信号に関連付けられている、態様19のシステム。
【0099】
態様21:1つ以上の地上局のうちの第1の地上局は、共同設置衛星のセットのうちの第1の衛星から第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信するように構成されており、第2の地上局は、第1の衛星が、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星が第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を送信するように構成された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、第2の衛星から第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信するように構成されている、態様18~20のいずれかのシステム。
【0100】
態様22:1つ以上の地上局のうちの地上局は、共同設置衛星のセットのうちの第1の衛星から第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信するように構成されており、第1の衛星が、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星が第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を送信するように構成された第2の周波数範囲を除いた第1の周波数範囲において第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、第2の衛星から第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信するように構成されている、態様18~21のいずれかのシステム。
【0101】
態様23:共同設置衛星のセットの第2のペイロードが、フォワードリンク信号成分のそれぞれの表現を受信するように構成されており、共同設置衛星のセットの第1のペイロードが、フォワードリンク信号成分の受信されたそれぞれの表現に少なくとも部分的に基づいて、フォワードリンク信号成分を送信するように構成されており、中央プロセッサが、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、フォワードリンク信号成分の表現を取得するように構成されており、1つ以上の地上局が、フォワードリンク信号成分の表現を共同設置衛星のセットに送信するように構成されている、態様18~22のいずれかのシステム。
【0102】
態様24:共同設置衛星のセットのうちの各衛星の第1のペイロードが、複数の要素と、複数の要素において受信された複数のローカル成分信号のビームフォーミングを実行して、それぞれの信号成分を取得するように構成されたローカルプロセッサとを含む、態様18~23のいずれかのシステム。
【0103】
態様25:共同設置衛星のセットのうちの各衛星のローカルプロセッサが、複数の要素において受信された複数のローカル成分信号から、第1のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第1のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第1の表現を取得し、複数の要素において受信された複数のローカル成分信号から、第2のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第2のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第2の表現を取得するように構成されており、それぞれの第1のローカルビーム及びそれぞれの第2のローカルビームが、少なくとも部分的に重複する周波数範囲に関連付けられている、態様24のシステム。
【0104】
態様26:中央プロセッサが、共同設置衛星のセットの各々によって取得された第1の表現に第1のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第1のビーム信号を取得し、共同設置衛星のセットの各々によって取得された第2の表現に第2のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第2のビーム信号を取得するように構成されている、態様25のシステム。
【0105】
態様27:システムが、それぞれのリターンリンク信号成分の表現を収集し、表現を1つ以上の地上局に送信するように構成された中央衛星を更に含む、態様18~26のいずれかのシステム。
【0106】
態様28:中央衛星は、共同設置衛星のセットのうちの第1の衛星から第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を受信し、第1の衛星が、共同設置衛星のセットのうちの第2の衛星が第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を送信するように構成された第2の周波数範囲を除いた第1の周波数範囲において第1のリターンリンク信号成分の第1の表現を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、第2の衛星から第2のリターンリンク信号成分の第2の表現を受信するように構成されている、態様27のシステム。
【0107】
態様29:中央衛星が、共同設置衛星のセットのうちの1つの共同設置衛星を含む、態様27~28のいずれかのシステム。
【0108】
態様30:中央プロセッサが、共同設置衛星のセットのうちの各衛星の位置を識別し、識別された位置に少なくとも部分的に基づいてビームフォーミング係数のセットを生成するように構成されている、態様18~29のいずれかのシステム。
【0109】
態様31:1つ以上の地上局が、地上局のセットを含み、地上局のセットのサブセットが、共同設置衛星のセットのうちの1つの衛星からそれぞれのリターンリンク信号成分の表現を受信するためのビームを形成するように構成されている、態様18~30のいずれかのシステム。
【0110】
態様32:第1の次元に沿った、又は第1の次元に直交する第2の次元に沿った、共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の衛星間間隔が、リターンリンク信号成分の波長に相当する距離よりも大きい、態様18~31のいずれかのシステム。
【0111】
態様33:第1の次元に沿った、又は第1の次元に直交する第2の次元に沿った、共同設置衛星のセットのうちの隣接する衛星の衛星間間隔が、リターンリンク信号成分の波長の10倍に相当する距離よりも大きい、態様18~32のいずれかのシステム。
【0112】
態様34:共同設置衛星のセットのうちの1つの上にローカルプロセッサを更に含み、中央プロセッサが、ビームフォーミング係数のセットをそれぞれのリターンリンク信号成分の表現に適用して、第1の時間において1つ以上のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されており、ローカルプロセッサが、それぞれのリターンリンク信号成分の表現の少なくともサブセットに第2のビームフォーミング係数のセットを適用して、第2の時間において1つ以上の第2のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されている、態様18~33のいずれかのシステム。
【0113】
これらの方法は、実装形態の例を説明しており、動作及びステップは、他の実装形態が可能であるように再構成又は他の方法で修正することができることに留意されたい。いくつかの例では、2つ以上の方法からの態様を組み合わせることができる。例えば、各方法の態様は、他の方法のステップ若しくは態様、又は本明細書に記載の他のステップ若しくは技術を含むことができる。
【0114】
本明細書に記載の情報及び信号は、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表すことができる。例えば、説明全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は粒子、光学場又は粒子、若しくはこれらの任意の組み合わせによって表され得る。
【0115】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的なブロック及びモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート若しくはトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、又は本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装又は実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成)として実装されてもよい。
【0116】
本明細書に記載される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして格納されてもよく、又は伝送され得る。他の例及び実装形態は、本開示及び添付の特許請求の範囲の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質上、本明細書に記載の機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、又はこれらのいずれかの組み合わせによって実行されるソフトウェアを使用して実装することができる。機能を実装する特徴部はまた、機能の部分が異なる物理的位置に実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置決めされてもよい。
【0117】
コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体との両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)若しくは他の光ディスク記憶デバイス、磁気ディスク記憶デバイス若しくは他の磁気記憶デバイス、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を実行若しくは記憶するために使用することができ、汎用若しくは専用コンピュータ、又は汎用若しくは専用プロセッサによってアクセスすることができる任意の他の非一時的媒体を含むことができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、ラジオ、及びマイクロ波などの無線技法を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、ラジオ、及びマイクロ波などの無線技法は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)及びディスク(disc)は、本明細書で使用されるとき、CD、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、ディスクは通常、レーザーで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0118】
特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用されるとき、項目のリスト(例えば、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」などの語句によって前置きされた項目のリスト)において使用される「又は」は、例えば、「少なくとも1つのA、B、又はC」のリストが、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわち、A及びB及びC)を意味するように、包括的なリストを示す。また、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という語句は、条件の限定されたセットへの参照として解釈されてはならない。例えば、「条件Aに基づく」と記載される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づき得る。換言すれば、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という語句は、「に少なくとも部分的に基づく」という語句と同じように解釈されるものとする。
【0119】
添付の図面では、類似の構成要素又は特徴部は、同じ参照ラベルを有することができる。更に、同じ種類の様々な構成要素は、類似の構成要素の中で区別するダッシュ及び第2のラベルによる参照ラベルに従うことによって区別され得る。第1の参照ラベルのみが本明細書で使用される場合、説明は、第2の参照ラベル、又は他の後続の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のうちのいずれか1つに適用可能である。
【0120】
添付の図面に関連して本明細書で説明された説明は、例示的な構成を説明しており、実施され得るか、又は特許請求の範囲の範囲内にある全ての例を表すものではない。本明細書で使用される「例示的な」という用語は、「例、実例、又は例証としての役割を果たす」を意味し、「好ましい」又は「他の例より有利」ではない。詳細な説明は、記載された技法の理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細を伴わずに実践されてもよい。いくつかの例では、説明されている例の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で示されている。
【0121】
本明細書の説明は、当業者が本開示を作製又は使用することを可能にするために提供されている。本開示に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に記載される例及び設計に限定されず、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
地球の周りを一緒に周回する共同設置衛星のセット(
105、515)であって、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)が、
端末(120、525-a)から送信されるリターンリンク信号のそれぞれのリターンリンク信号成分(330)を受信するように構成されており、
前記共同設置衛星のセット(105、515)のうちの前記各衛星(110、305)が、第1の周波数範囲(420-a)にわたって
前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)を受信するように構成された第1のペイロード(320)と、
前記それぞれのリターンリンク信号成分
(330)の表現(335)を送信するように構成された第2のペイロード(325)とを含む、共同設置衛星のセット
(105、515)と、
地上セグメントの1つ以上の地上局(225、315)であって、前記1つ以上の地上局が、前記共同設置衛星のセット(105、515)のうちの複数の衛星から、前記端末から送信された前記リターンリンク信号の前記それぞれのリターンリンク信号成分
(330)の前記表現(335)を受信するように構成
されている、1つ以上の地上局(225、315)と、
前記地上セグメントに含まれ、前記共同設置衛星のセット(105、515)のうちの前記複数の衛星から前記1つ以上の地上局(225、315)によって受信された前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現
(335)にビームフォーミング係数のセットを適用して、前記
端末(120、525-a)からの
前記リターンリンク信号に対応するリターンリンクビーム信号を含む第1の複数のリターンリンクビーム信号を取得するように構成された中央プロセッサ(230)と、を
備え、前記第1の複数のリターンリンクビーム信号が、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第1の複数のリターンリンクビームに対応し、前記第1の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、前記リターンリンクビーム信号が、前記端末の方向にある前記第1の複数のリターンリンクビームのうちのリターンリンクビームに対応する、システム。
【請求項2】
前記中央プロセッサ(230)が、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第2の複数のリターンリンクビームに対応する第2の複数のリターンリンクビーム信号を取得するように構成されており、
前記第2の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、
前記第2の複数のリターンリンクビームが、第2の周波数範囲(420-b)にわたって1つ以上の第2の端末から送信される1つ以上の第2のリターンリンク信号に関連付けられている、請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの第1の地上局(225、315)は、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第1の衛星(110、305)から第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信するように構成されており、第2の地上局(225、315)は、前記第1の衛星(110、305)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第2の衛星(110、305)が第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)を送信するように構成された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の衛星から前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの地上局(225、315)は、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第1の衛星(110、305)から第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信し、前記第1の衛星(110、305)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第2の衛星(110、305)が第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)を送信するように構成された第2の周波数範囲(420-b)を除いた前記第1の周波数範囲(420-a)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の衛星(110、305)から前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記共同設置衛星のセット(
105、515)の前記第2のペイロード(325)が、フォワードリンク信号成分(345)のそれぞれの表現(340)を受信するように構成されており、
前記共同設置衛星のセット(
105、515)の前記第1のペイロード(320)が、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記受信されたそれぞれの表現(340)に少なくとも部分的に基づいて、前記フォワードリンク信号成分(345)を送信するように構成されており、
前記中央プロセッサ(230)が、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、前記フォワードリンク信号成分の前記表現を取得するように構成されており、
前記1つ以上の地上局(225、315)が、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記表現(340)を前記共同設置衛星のセット(
105、515)に送信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)の前記第1のペイロード(320)が、複数の要素と、前記複数の要素において受信された複数のローカル成分信号のビームフォーミングを実行して、前記それぞれの信号成分を取得するように構成されたローカルプロセッサ(350)とを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記共同設置衛星のセット(110)のうちの各衛星(110、305)の前記ローカルプロセッサ(350)が、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第1のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第1のローカルビームに対応する前記それぞれの信号成分の第1の表現を取得し、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第2のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第2のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第2の表現を取得するように構成されており、
前記それぞれの第1のローカルビーム及び前記それぞれの第2のローカルビームが、少なくとも部分的に重複する周波数範囲に関連付けられている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記中央プロセッサ(230)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)の各々によって取得された前記第1の表現に第1のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第1のビーム信号を取得し、前記共同設置衛星のセット(
105、515)の各々によって取得された前記第2の表現に第2のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第2のビーム信号を取得するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムが、
前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(610)を収集し、前記表現を前記1つ以上の地上局(225、315)に送信するように構成された中央衛星(615)を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記中央衛星(615)は、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第1の衛星(605-a)から第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(610-a)を受信し、前記第1の衛星(605-a)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第2の衛星(605-b)が第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(610-b)を送信するように構成された第2の周波数範囲(630-b)を除いた第1の周波数範囲(630-a)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(610-a)を送信するように構成されていることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の衛星(605-b)から前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(610-b)を受信するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記中央衛星(615)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの1つの共同設置衛星(110、305)を備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの1つ上にローカルプロセッサ(350)を更に備え、前記中央プロセッサ(230)が、前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現
(335)に
前記ビームフォーミング係数のセットを適用して、第1の時間において前記のリターンリンクビームを取得するように構成されており、前記ローカルプロセッサが、前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現
(335)の少なくともサブセットに第2のビームフォーミング係数のセットを適用して、第2の時間において第2のリターンリンクビームを取得するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記中央プロセッサ(230)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)の位置を識別し、前記識別された位置に少なくとも部分的に基づいて前記ビームフォーミング係数のセットを生成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ以上の地上局(225、315)が、地上局のセット(225、315)を備え、
前記地上局のセット(225、315)のサブセットが、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの1つの衛星(110、305)から前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(335)を受信するためのビームを形成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの隣接する衛星(110、305)の衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長に相当する距離よりも大きい、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの隣接する衛星(110、305)の衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長の10倍に相当する距離よりも大きい、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
方法であって、
地球の周りを一緒に周回する共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)において、
端末(120、525-a)から送信されるリターンリンク信号のそれぞれのリターンリンク信号成分(330)
を受信することであって、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)が、第1の周波数範囲(420-a)に
わたる前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)
を第2のペイロード(325)を
介して受信する、受信することと、
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの
複数の衛星(110、305)
の各々から
地上セグメントの1つ以上の地上局(225、315)に、前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)のそれぞれの表現(335)を送信することと、
前記地上セグメントに含まれる中央プロセッサ(230)において、前記
共同設置衛星のセット(105、515)のうちの前記複数の衛星から前記1つ以上の地上局(225、315)によって受信された前記
リターンリンク信号の前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(335)にビームフォーミング係数のセットを適用して、前記
端末(120、525-a)からの前記リターンリンク信号に対応するリターンリンクビーム
信号を含む第1の複数のリターンリンクビーム信号を取得することと、を
含み、前記第1の複数のリターンリンクビーム信号が、第1の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第1の複数のリターンリンクビーム対応し、前記第1の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、前記リターンリンクビーム信号が、前記端末の方向にある前記第1の複数のリターンリンクビームのリターンリンクビームに対応する、方法。
【請求項18】
前記中央プロセッサ(230)において、第2の複数のリターンリンクカバレージエリアに関連付けられた第2の複数のリターンリンクビームに対応する第2の複数のリターンリンクビーム信号を取得することであって、前記第2の複数のリターンリンクカバレージエリアが互いに重複しておらず、前記第2の複数のリターンリンクビームが、第2の周波数範囲(420-b)にわたって1つ以上の第2の端末から送信される1つ以上の第2のリターンリンク信号に関連付けられている、取得することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第1の衛星(110、305)から、前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの第1の地上局(225、315)において、第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信することと、
第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)が受信された第2のカバレージエリアを除いた第1のカバレージエリア内で、前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第2の衛星(110、305)から、前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの第2の地上局(225、315)において、前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信することと、を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記共同設置衛星のセット(105)のうちの第1の衛星(110、305)から、
前記1つ以上の地上局(225、315)のうちの地上局(225、315)において、第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(335)を受信することと、
第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(335)が受信された第2の周波数範囲(420-a)を除いた第1の周波数範囲(420-b)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(335)を受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第2の衛星(110、305)から前記地上局(225、315)において、前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(335)を受信することと、を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記中央プロセッサ(230)において、フォワードリンクビームフォーミング係数のセットを1つ以上のフォワードリンクビーム信号に適用して、前記共同設置衛星のセット(
105、515)によって送信するためのフォワードリンク信号成分(345)の表現(340)を取得することと、
前記1つ以上の地上局(225、315)から前記共同設置衛星のセット(110)に、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記表現(340)を送信することと、
前記共同設置衛星のセット(
105、515)において、前記フォワードリンク信号成分(345)の前記それぞれの表現(340)を受信することと、
前記フォワードリンク信号成分(345)の前記受信されたそれぞれの表現(340)に少なくとも部分的に基づいて、前記共同設置衛星のセット(
105、515)から、前記フォワードリンク信号成分(345)を送信することと、を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)が、複数の要素及びローカルプロセッサ(350)を備え、前記方法が、
前記ローカルプロセッサ(350)において、前記複数の要素において受信された複数のローカル成分信号のビームフォーミングを実行して、前記それぞれの信号成分を取得することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)の前記ローカルプロセッサ(350)において、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第1のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第1のローカルビームに対応する前記それぞれの信号成分の第1の表現を取得することと、
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)の前記ローカルプロセッサ(350)において、前記複数の要素において受信された前記複数のローカル成分信号から、第2のローカルカバレージエリアに関連付けられたそれぞれの第2のローカルビームに対応するそれぞれの信号成分の第2の表現を取得することであって、前記それぞれの第1のローカルビーム及び前記それぞれの第2のローカルビームが、少なくとも部分的に重複する周波数範囲に関連付けられている、取得することと、を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記中央プロセッサ(230)において、前記共同設置衛星のセット(
105、515)の各々によって取得された前記第1の表現に第1のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第1のビーム信号を取得することと、
前記中央プロセッサ(23)において、前記共同設置衛星のセット(
105、515)の各々によって取得された前記第2の表現に第2のビームフォーミング係数のセットを適用することに少なくとも基づいて、第2のビーム信号を取得することと、を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
中央衛星(615)において、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)について前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記それぞれの表現(335)を収集することであって、前記中央衛星(615)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)について前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記それぞれの表現(335)を前記1つ以上の地上局(225、315)に送信する、収集することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
前記中央衛星(615)において、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの第1の衛星(605-a)から、第1のリターンリンク信号成分(330)の第1の表現(610-a)を受信することと、
第2のリターンリンク信号成分(330)の第2の表現(610-b)が受信された第2の周波数範囲(630-b)を除いた前記第1の周波数範囲(630-a)において前記第1のリターンリンク信号成分(330)の前記第1の表現(610-a)を受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記中央衛星(615)において、前記共同設置衛星のセット(110)のうちの第2の衛星(605-b)から、前記第2のリターンリンク信号成分(330)の前記第2の表現(610-b)を受信することと、を更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記中央衛星(615)が、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの1つの共同設置衛星(110、305)を備える、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記中央プロセッサ(230)において、前記ビームフォーミング係数のセットを前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現
(335)に適用して、第1の時間において前記リターンリンクビーム信号を取得することと、
前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの1つ上のローカルプロセッサ(350)において、第2のビームフォーミング係数のセットを前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現
(335)の少なくともサブセットに適用して、第2の時間において第2のリターンリンクビーム信号を取得することと、を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項29】
前記中央プロセッサ(230)において、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの各衛星(110、305)の位置を識別することと、
前記中央プロセッサ(230)において、前記識別された位置に少なくとも部分的に基づいて、前記ビームフォーミング係数のセットを生成することと、を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項30】
前記1つ以上の地上局(225、315)が、地上局のセット(225、315)を備え、前記方法が、
前記地上局のセット(225、315)のサブセットを介して、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの1つの衛星(110、305)から前記それぞれのリターンリンク信号成分(330)の前記表現(335)を受信するためのビームを形成することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項31】
第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの隣接する衛星の衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長に相当する距離よりも大きい、請求項17に記載の方法。
【請求項32】
第1の次元に沿った、又は前記第1の次元に直交する第2の次元に沿った、前記共同設置衛星のセット(
105、515)のうちの隣接する衛星の衛星間間隔が、前記リターンリンク信号成分(330)の波長の10倍に相当する距離よりも大きい、請求項17に記載の方法。
【国際調査報告】