(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-01
(54)【発明の名称】採血デバイス、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/153 20060101AFI20231124BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20231124BHJP
A61B 5/154 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
A61B5/153 100
A61M25/06 500
A61B5/154
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530160
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-07-13
(86)【国際出願番号】 US2021058606
(87)【国際公開番号】W WO2022108786
(87)【国際公開日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】202011289322.4
(32)【優先日】2020-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユエチアン シュエ
(72)【発明者】
【氏名】ボー ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン カール バークホルツ
(72)【発明者】
【氏名】モハンクマル ナテーサン
(72)【発明者】
【氏名】キエット ジン チェン
【テーマコード(参考)】
4C038
4C267
【Fターム(参考)】
4C038TA03
4C038UF01
4C267AA24
4C267BB24
4C267BB33
4C267BB40
4C267CC08
4C267HH08
4C267HH11
(57)【要約】
カテーテルシステムは、カテーテルアダプタおよびカテーテルアダプタから遠位側に延びるカテーテルを含み得るカテーテルアセンブリを含み得る。カテーテルシステムは、針ハブおよび針ハブから遠位に延びる導入針を含み得る針アセンブリを含み得る。導入針はカテーテルを通って延在してもよい。針アセンブリはまた、延長チューブを含み得、この延長チューブは、針ハブと統合された遠位端と、カニューレハブと統合された近位端とを含み得る。カニューレは、カニューレハブから近位側に延在し得る。エラストマーシースは、カニューレハブに結合されてもよく、カニューレの近位端は、エラストマーシース内に包み込まれてもよい。採血チューブがエラストマーシースを遠位側に押し出すことに応答して、カニューレはエラストマーシースを貫通し得、カニューレは採血チューブに挿入し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアセンブリであって、
遠位端、近位端、および前記遠位端と前記近位端の間に延びる管腔を有するカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位側に延在するカテーテルと、
を含む、前記カテーテルアセンブリと、
針アセンブリであって、
前記カテーテルアダプタに最も接近し、近接する針ハブと、
前記針ハブから遠位に延びる導入針であって、前記導入針が鋭い遠位先端を備える、導入針と、
遠位端および近位端を含み、前記遠位端が前記針ハブと統合されている延長チューブと、
カニューレハブであって、前記延長チューブの近位端が前記カニューレハブと統合される、前記カニューレハブと、
前記カニューレハブから近位側に延びるカニューレと、
前記カニューレハブに結合されたエラストマーシースであって、前記カニューレの近位端が前記エラストマーシース内に包み込まれて、前記エラストマーシースが開放遠位端および閉鎖近位端を備える、前記エラストマーシースと、
を含む、前記針アセンブリと、
を含む、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記カニューレは、採血チューブに挿入するように構成され、前記採血チューブが前記エラストマーシースを遠位方向に押し出すことに応答して、前記カニューレは、前記エラストマーシースを貫通する、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記カテーテルアダプタは、サイドポートを備え、前記カテーテルシステムは、別の延長チューブをさらに備え、前記別の延長チューブは、遠位端および近位端を備え、前記別の延長チューブの前記遠位端は、前記サイドポートと統合されており、前記別の延長チューブの前記近位端は、アダプタと統合される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記カテーテルは、フラッシュバックノッチを含む、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記カテーテルアダプタ内に少なくとも部分的に配置された針シールドをさらに備え、前記導入針を前記カテーテルアダプタから取り外すことに応答して、前記針シールドが前記鋭い遠位先端を覆う、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
患者から血液を採取する方法であって、
カテーテルシステムを患者の血管系に挿入するステップであって、前記カテーテルシステムが、
カテーテルアセンブリであって、
遠位端、近位端、および前記遠位端と前記近位端の間に延びる管腔と、を有するカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位方向に延びるカテーテルと、
金属製のくさびであって、前記くさびが前記カテーテルアダプタ内で前記カテーテルを固定する、前記金属製くさびと、
を含む、前記カテーテルアセンブリと、
針アセンブリであって、
前記カテーテルアダプタに最も接近し、近接する針ハブと、
前記針ハブから遠位方向に延びる導入針であって、前記導入針が鋭い遠位先端を備える、前記導入針と、
遠位端および近位端を含み、前記遠位端が前記針ハブと統合されている延長チューブと、
カニューレハブであって、前記延長チューブの近位端が前記カニューレハブと統合される、前記カニューレハブと、
前記カニューレハブから近位側に延びるカニューレと、
前記カニューレハブに結合されたエラストマーシースであって、前記カニューレの近位端が前記エラストマーシース内に包み込まれて、前記エラストマーシースが開放遠位端および閉鎖近位端を備える、前記エラストマーシースと、
を含む、前記針アセンブリと、
を含む、ステップと、
前記導入針の遠位端が前記金属製くさび内に配置されるように、前記針ハブを前記カテーテルアダプタから分離するステップと、
前記導入針の前記遠位端が前記金属製くさび内に配置されたときに、前記採血チューブ内で血液を収集するステップと、
を含み、患者から血液を採取する方法。
【請求項7】
前記金属製くさび内に配置された前記導入針の前記遠位端が前記採血チューブ内で採血するステップは、前記カニューレが前記エラストマーシースを貫通し、流体経路が前記カニューレと前記採血チューブとの間に形成されるように、前記採血チューブを前記エラストマーシースに対して遠位方向に押し付けることを含み得る、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記カテーテルアダプタから前記導入針を取り外すステップをさらに含み、前記導入針を前記カテーテルアダプタから取り外すことに応答して、前記針シールドが前記鋭い遠位先端を覆う、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記カテーテルアダプタは、サイドポートを備え、前記カテーテルシステムは、別の延長チューブをさらに備え、前記別の延長チューブは、遠位端および近位端を備え、前記別の延長チューブの前記遠位端は、前記サイドポートと統合されて、前記別の延長チューブの前記近位端は、アダプタと統合される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記採血チューブ内に血液を収集した後、前記別の延長チューブを介して前記カテーテルをフラッシュするステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
カテーテルアセンブリであって、
遠位端、近位端、および前記遠位端と前記近位端の間に延びる管腔を有するカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位に延在するカテーテルと、
を含む、前記カテーテルアセンブリと、
針アセンブリであって、
前記カテーテルアダプタに最も接近し、近接する針ハブと、
前記針ハブから遠位方向に延びる導入針と、
前記針ハブから近位方向に延びるカニューレと、
前記針ハブに結合されたエラストマーシースであって、前記カニューレの近位端が前記エラストマーシース内に包み込まれており、前記エラストマーシースが開放遠位端および閉鎖近位端を備える、前記エラストマーシースと、
を含む、前記針アセンブリと、
を含む、カテーテルシステム。
【請求項12】
前記カテーテルは、フラッシュバックノッチを含む、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
前記カニューレは、採血チューブに挿入するように構成され、前記採血チューブが前記エラストマーシースを遠位方向に押し出すことに応答して、前記カニューレは、前記エラストマーシースを貫通する、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
前記カテーテルアダプタは、サイドポートを備え、前記カテーテルシステムは、別の延長チューブをさらに備え、前記別の延長チューブは、遠位端および近位端を備え、前記別の延長チューブの前記遠位端は、前記サイドポートと統合されており、前記別の延長チューブの前記近位端は、アダプタと統合される、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
前記カテーテルは、フラッシュバックノッチを含む、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
前記カテーテルアダプタ内に少なくとも部分的に配置された針シールドをさらに備え、前記導入針を前記カテーテルアダプタから取り外すことに応答して、前記針シールドが前記鋭い遠位先端を覆う、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項17】
前記カテーテルアダプタの前記近位端は、開口部を含み、前記カテーテルアセンブリは、前記開口部の遠位側にある前記カテーテルアダプタ内に配置されたクリップをさらに含み、前記クリップは、第1の穴を有する第1のアームおよび第2の穴を有する第2のアームを含み、前記導入針が挿入位置にあることに応答して、前記導入針が前記第1の穴および前記第2の穴を通って延在し、前記アームが内側に付勢され、前記導入針が前記第1の穴および前記第2の穴から近位方向に引き抜かれることに応答して、前記第1のアームおよび前記第2のアームは、弾性的に外側に移動して、前記第1の穴および前記第2の穴が互いに離れて移動し、前記クリップが前記開口部を塞ぐ、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
前記第1のアームおよび前記第2のアームが、第1の屈曲部で連結される、請求項17に記載のカテーテルシステム。
【請求項19】
前記第1のアームが第2の屈曲部を含み、前記第2のアームが第3の屈曲部を含み、前記第1の穴が前記第2の屈曲部の内側に配置され、前記第2の穴が前記第3の屈曲部の内側に配置される、請求項18に記載のカテーテルシステム。
【請求項20】
前記第1のアームが第1の端部を含み、前記第2のアームが第2の端部を含み、前記導入針が前記第1の穴および前記第2の穴から近位方向に引き抜かれることに応答して、前記第1の端部および前記第2の端部が重複する、請求項19に記載のカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療分野に関し、特に、採血デバイス、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静脈内カテーテルは、一般的にはさまざまな注入治療に用いられる。例えば、静脈内カテーテルは、生理食塩水、さまざまな薬剤、および完全非経口栄養のような液体を患者に注入するために用いることができる。静脈内カテーテルは、患者から採血するためにも用いることができる。
【0003】
一般的な静脈内カテーテルには、末梢静脈カテーテル(「PIVCs」)、末梢挿入型中心静脈カテーテル(「PICCs」)、および、中心線カテーテルがある。静脈内カテーテルには、「オーバーザニードル(Over-the needle)」カテーテルが含まれる場合があり、これは鋭い遠位先端を有する針の上に取り付けられるものである。鋭い遠位先端は、患者の皮膚や血管に突き刺すことができる。静脈内カテーテルの血管への挿入は、針による血管の穿刺の後に行うことができる。針と静脈内カテーテルは、一般に、針の斜面を上にして患者の皮膚から離れる方向を向く状態で、皮膚から血管系に浅い角度で挿入される。
【0004】
血管系内の導入針および/またはIVカテーテルの適切に配置されていることを確認するために、ユーザは、一般的に、血液のフラッシュバックがあることの確認を目視することができる。いくつかの実施態様において、導入針は、導入針の遠位端に向かって配置されるノッチを含んでもよく、導入針の遠位先端が血管系内に配置されることに応答して、血液は、針内腔を通して近位に流れ、ノッチを通して針管腔を出て、導入針の外面と静脈内カテーテルの内面との間を近位側に移動し得る。
【0005】
したがって、静脈内カテーテルが少なくとも部分的に透明である場合、ユーザは、少量の血液の「フラッシュバック」を視覚化でき、それによって、静脈内カテーテルが血管内に配置されていることを確認することができる。フラッシュバックのような血管の入り口の指標があると、静脈内カテーテルの留置がうまくいく場合がある。血管内に導入針が設置されたことが確認されたら、ユーザは血管内の流れを一時的に遮断して、導入針を引き抜き、静脈内カテーテルを将来の採血や輸液のために所定の位置に残すことができる。
【0006】
静脈内カテーテルは、サイドポートを含み得るカテーテルアダプタから遠位側に延在し得る。サイドポートは、血液収集デバイスに結合され得る延長セットに結合され得る。静脈内カテーテルが患者の血管系に挿入されると、血液が患者からカテーテルを通って延長セットおよび採血デバイスに流れ込む可能性がある。このようにして血液を採取することは、プライミング液による血液サンプルの汚染、フラッシュ後でもカテーテルアダプタの近位端の血液残留物、および血液曝露のリスクの増加を含む、いくつかの課題をもたらす。
【0007】
本明細書で請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態や、上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で説明されるいくつかの実施例を実行し得る技術領域の一例を示すために提供されるにすぎない。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、一般に、採血デバイス、システム、および方法に関する。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテルアセンブリを含み得、このカテーテルアセンブリは、カテーテルアダプタおよびカテーテルアダプタから遠位に延びるカテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、遠位端、近位端、およびカテーテルアダプタの遠位端と近位端を通って延びる管腔(lumen)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、針ハブおよび針ハブから遠位側に延びる導入針を含み得る針アセンブリを含み得る。いくつかの実施形態において、導入針は、近位端、鋭利な遠位先端、および近位端と鋭利な遠位先端との間に配置された管腔を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針はカテーテルを通って延在してもよい。いくつかの実施形態では、針ハブは、カテーテルアダプタに最接近あるいは近接していてもよい。いくつかの実施形態では、針ハブは、カテーテルアダプタに結合されてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、カニューレは、針ハブから近位に延在し得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリはまた、延長チューブを含み得、延長チューブは、針ハブと統合された遠位端と、カニューレハブと統合された近位端とを含み得る。いくつかの実施形態では、カニューレは、カニューレハブから近位に延在し得る。いくつかの実施形態では、エラストマーシースは、カニューレハブに結合されてもよく、カニューレの近位端は、エラストマーシース内に包み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、エラストマーシースは、開口遠位端および閉鎖近位端を含み得る。いくつかの実施形態では、採血チューブがエラストマーシースを遠位に押し出すことに応答して、カニューレはエラストマーシースを貫通し得、カニューレは採血チューブに挿入し得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、採血チューブは、開放端の密閉シールと真空を含み得るバキュテナー(VACUTAINER)チューブを含むことができる。バキュテナーチューブ内の真空により、少なくともカテーテルの一部を通して、次いで、導入針を通して血液サンプルを採取することができる。いくつかの実施形態では、導入針から、血液は、針ハブ、延長チューブ、カニューレハブ、およびカニューレのうちの1つまたは複数を通って流れ得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)システムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、末梢挿入型中心静脈カテーテル(「PICC」)システムまたは正中線カテーテルシステムを含んでもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタはサイドポートを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、別の延長チューブ(extension tube)を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、その他の(別の)延長チューブは、遠位端および近位端を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、その他の延長チューブの遠位端は、サイドポートに統合され得る。いくつかの実施形態では、延長チューブの近位端は、Yアダプタまたは別の適切なアダプタなどのアダプタと統合され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、カテーテルは、フラッシュバックノッチを含み得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックは、カテーテルの外側からフラッシュバックノッチを通って、導入針とカテーテルとの間の空間に流れ得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックは、カテーテルが患者の血管系に入ったことを臨床医が決定し得るように、カテーテルを通して可視であり得る。いくつかの例では、カテーテルのフラッシュバックノッチは、導入針のフラッシュバックノッチと比較して、血管系内のカテーテルの存在をより正確に臨床医に示し得る。したがって、カテーテルのフラッシュバックノッチは、最初のスティックの成功率を増加させ得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは半透明であり得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、フラッシュバックの近位流を促進し得る1つまたは複数の位置で通気され得る。例えば、ベントプラグまたはエアベントキャップは、アダプタに結合され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテルアダプタ内に少なくとも部分的に配置され得る針シールドを含み得る。いくつかの実施形態では、針シールドは、Vクリップまたは任意の他の適切な針シールドを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタから導入針を取り外すことに応答して、針シールドは、導入針の鋭い遠位先端を覆うことができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタの近位端は、開口部を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリは、開口部の遠位側にあるカテーテルアダプタ内に配置されたクリップを含み得る。いくつかの実施形態では、クリップは、第1の穴を含み得る第1のアームを含み得る。いくつかの実施形態では、クリップは、第2の穴を含み得る第2のアームを含み得る。いくつかの実施形態では、導入針が患者に挿入する準備ができている挿入位置にあることに応答して、導入針は、第1の穴および第2の穴を通って延在し得、アーム(arms)は内側に付勢され得る。いくつかの実施形態では、導入針が第1の穴および第2の穴から近位方向に引き抜かれることに応答して、第1のアームおよび第2のアームは、第1の穴および第2の穴が互いに離れて移動し、クリップが開口部をブロックする(塞ぐ)ように、弾性的に外側に移動し得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1のアームおよび第2のアームは、第1の屈曲部で連結され得る。いくつかの実施形態では、第1のアームは、第2の屈曲部を含み得、第2のアームは、第3の屈曲部を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の穴は、第2の屈曲部に対して内側に配置され得る。いくつかの実施形態では、第2の穴は、第3の屈曲部に対して内側に配置され得る。いくつかの実施形態では、第1のアームは、第1の端部を含み得る。いくつかの実施形態では、第2のアームは、第2の端部を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針が第1の穴および第2の穴から近位方向に引き抜かれることに応答して、第1の端部および第2の端部は重複し得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、患者から血液を採取する方法は、カテーテルシステムを患者の血管系に挿入することを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、金属で構成され得るくさび(wedge)を含み得る。いくつかの実施形態では、楔(wedge)は、カテーテルアダプタ内にカテーテルを固定し得る。いくつかの実施形態では、本方法は、導入針の遠位端がくさび内に配置されるように、針ハブをカテーテルアダプタから分離することを含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブは、針ハブをカテーテルアダプタに対して近位側に移動させることによって、カテーテルアダプタから分離され得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、この方法は、導入針の遠位端がくさび内に配置されるときに、採血チューブ内で血液を収集することを含み得る。いくつかの実施形態では、導入針の遠位端がくさび内に配置されたときに採血チューブ内で採血することは、カニューレがエラストマーシースを貫通し、流体経路がカニューレと採血チューブとの間に形成されるように、採血チューブをエラストマーシースに対して遠位方向に押し付けることを含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、この方法は、採血チューブ内で血液を収集する前に、および/またはカテーテルシステムを患者の血管系に挿入する前に、カテーテルシステムを溶液でプライミングまたはフラッシングすることを含み得る。いくつかの実施形態では、溶液は、プライミング溶液またはフラッシング溶液を含み得る。いくつかの実施形態では、溶液は、生理食塩水を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムをフラッシュまたはプライミングするように構成されたシリンジまたは他のデバイスは、溶液で満たされ、アダプタに結合され得る。いくつかの実施形態では、溶液は、シリンジまたは他のデバイスの作動に応答して、その他の(別の)延長チューブおよびカテーテルを通って遠位側に流れ得る。いくつかの実施形態では、溶液が導入針の管腔(lumen)に接触しないため(フラッシュバックノッチがないため)、溶液で汚染された「廃棄物」試料は、採血チューブ内で血液を収集する前に収集する必要はない。
【0020】
いくつかの実施形態では、この方法は、導入針をカテーテルアダプタから取り外すことを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタから導入針を取り外すことに応答して、針シールドは、鋭い遠位先端を覆うことができ、これにより、針刺しのリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、この方法は、採血チューブ内で血液を収集した後、延長チューブを介してカテーテルをフラッシュすることを含み得る。
【0021】
上述の概略の説明、および、以下の詳細な説明の両方は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。様々な実施形態は、図面に示された構成(arrangements)および手段(instrumentality)に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態は、組み合わされてよいこと、または、他の実施形態が用いられてよいこと、および、そのように特許請求されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更がなされてよいことが理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に記載および説明される。
【
図1A】
図1Aは、従来技術のカテーテルシステムの上面斜視図である。
【
図2A】
図2Aは、いくつかの実施形態による、例示的な針アセンブリの上面斜視図である。
【
図3A】
図3Aは、いくつかの実施形態による、患者に挿入する準備ができている挿入位置にある例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
【
図3B】
図3Bは、いくつかの実施形態による、採血チューブに結合された
図3Aのカテーテルシステムの上面斜視図である。
【
図3C】
図3Cは、いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルアセンブリの断面図である。
【
図4A】
図4Aは、いくつかの実施形態による、別の針アセンブリの上面斜視図である。
【
図4C】
図4Cは、いくつかの実施形態による、別のカテーテルアセンブリの上面斜視図である。
【
図4D】
図4Dは、いくつかの実施形態による、別のカテーテルシステムの上面斜視図である。
【
図4E】
図4Eは、いくつかの実施形態による、
図4Dのカテーテルシステムの例示的な遠位端の上面図である。
【
図4F】
図4Fは、いくつかの実施形態による、
図4Dのカテーテルシステムに挿入されている例示的なフラッシュまたはプライミングデバイスの上面斜視図である。
【
図5A】
図5Aは、いくつかの実施形態による、第1の位置にある例示的なクリップを示す、例示的なカテーテルアダプタの断面図である。
【
図5B】
図5Bは、いくつかの実施形態による、第2の位置にあるクリップを示す、
図5Aのカテーテルアダプタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
ここで
図1A~1Bを参照すると、従来技術のカテーテルシステム10が示されている。いくつかの実施形態では、導入針12は、フラッシュバックノッチ14を含み得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックは、導入針12の遠位端16に流れ込み、フラッシュバックノッチ14から導入針12とカテーテル18との間の空間に流出し得る。フラッシュバックは、導入針12が患者の血管系内に配置されていることを臨床医に示すことができる。
【0024】
従来技術のカテーテルシステム10を使用して患者から採血する前に、従来技術のカテーテルシステム10は、溶液でフラッシュまたはプライミングされ得る。したがって、血液サンプルが収集されるとき、導入針12上にフラッシュバックノッチ14が存在するため、血液サンプルは溶液で汚染され得る。
【0025】
採血の後、従来技術のカテーテルシステム10のアダプタ20に接続された無針コネクタまたはPRNアダプタ(図示せず)を取り外す必要がある場合があり、これは従来技術のカテーテルシステム10の細菌汚染のリスクを高める可能性がある。さらに、アダプタ20に接続された無針コネクタまたはPRNアダプタは、従来技術のカテーテルシステム10の採血および/またはフラッシュの後に取り外す必要があり得、これは、臨床医にとって余分な作業をもたらし得る。
【0026】
ここで
図3A~3Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、カテーテルアセンブリ32を含み得、カテーテルアダプタ34およびカテーテルアダプタ34から遠位側に延びるカテーテル36を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、針ハブ40および針ハブ40から遠位側に延びる導入針42を含み得る針アセンブリ38を含み得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、導入針42は、例えば、
図3Aに示されるように、カテーテルシステム30が挿入位置にあるときにカテーテル36を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、針ハブ40は、カテーテルアダプタ34に最接近あるいは近接していてもよい。いくつかの実施形態では、針ハブ40は、カテーテルアダプタ34に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、針ハブ40は、カテーテルアダプタ34に結合され得ず、これは、導入針42および針ハブ40の近位方向への格納を容易にし得る。これらおよび他の実施形態では、針ハブ40は、カテーテルアダプタ34の近位端44まで遠位に延在しない場合がある。
【0028】
いくつかの実施形態では、針アセンブリ38はまた、針ハブ40と統合された遠位端48と、カニューレハブ52と統合された近位端50とを含み得る、延長チューブ46を含み得る。いくつかの実施形態では、カニューレ54は、カニューレハブ52から近位側に延在し得る。いくつかの実施形態では、エラストマーシース56は、カニューレハブ52に結合されてもよく、カニューレ54の近位端58は、エラストマーシース56内に包み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、採血チューブ60がエラストマーシース56を遠位側に押し出すことに応答して、カニューレ54はエラストマーシース56を貫通し得、カニューレ54は採血チューブ60に挿入し得る。
【0029】
図3Bは、採血を容易にし得る、カテーテルアダプタ34から部分的に引き抜かれた針アセンブリ38を示す。いくつかの実施形態では、採血チューブ60は、開放端の密閉シールと真空を含み得るバキュテナー(VACUTAINER)チューブを含むことができる。バキュテナーチューブ内の真空により、少なくともカテーテル36の一部を通して、次いで、導入針42を通して、血液サンプルを採取することができる。いくつかの実施形態では、導入針42から、血液は、針ハブ40、延長チューブ46、カニューレハブ52、およびカニューレ54のうちの1つまたは複数を通って流れ得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)システムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、末梢挿入型中心静脈カテーテル(「PICC」)システムまたは正中線カテーテルシステムを含んでもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、カテーテル18は、フラッシュバックノッチを含み得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックノッチは、
図4Eに示され得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックは、カテーテル18の外側からフラッシュバックノッチを通って、導入針42とカテーテル18との間の空間に流れ得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックは、カテーテル18が患者の血管系に入ったことを臨床医が決定し得るように、カテーテル18を通して可視であり得る。いくつかの例では、カテーテル18のフラッシュバックノッチは、導入針42のフラッシュバックノッチと比較して、血管系内のカテーテル18の存在をより正確に臨床医に示し得る。したがって、カテーテル18のフラッシュバックノッチは、最初のスティックの成功率を増加させ得る。いくつかの実施形態では、カテーテル18は半透明であり得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、フラッシュバックの近位流を促進し得る1つまたは複数の位置で通気(ベント)され得る。例えば、ベントプラグ62または空気ベントキャップは、アダプタに結合され得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ34は、サイドポート63を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、別の延長チューブ65を含み得る。いくつかの実施形態では、その他の(別の)延長チューブ65は、遠位端および近位端を含み得る。いくつかの実施形態では、その他の延長チューブ65の遠位端は、サイドポート63と統合され得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ65の近位端は、Yアダプタまたは別の適切なアダプタなどのアダプタ67と統合され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ34は、概して平面であり得るパドルグリップ69を含み得る。いくつかの実施形態では、パドルグリップ69は、針ハブ40から遠位方向に延在し得る。
【0033】
ここで
図3A~3Cを参照すると、いくつかの実施形態による、針アセンブリ38が部分的に引き抜かれた状態でカテーテルアダプタ34が示されている。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、カテーテルアダプタ34内に少なくとも部分的に配置され得る針シールド64を含み得る。いくつかの実施形態では、針シールド64は、Vクリップまたは任意の他の適切な針シールドを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ34から導入針42を取り外すことに応答して、針シールド64は、導入針42の鋭い遠位先端66を覆うことができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは34、遠位端76、近位端44、およびカテーテルアダプタ34の遠位端76と近位端44を通って延びる管腔(lumen)80を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ34は、隔壁(septum)81を含み得、これは、導入針42内のフラッシュバックノッチの欠如に応答して短い長さであり得、より少ない抗力を有し得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、患者から血液を採取する方法は、カテーテルシステム30を患者の血管系に挿入することを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30は、金属で構成され得るくさび(wedge)83を含み得る。いくつかの実施形態では、楔(wedge)83は、カテーテルアダプタ34内にカテーテル36を固定し得る。いくつかの実施形態では、本方法は、導入針42の鋭利な遠位先端66がくさび83内に配置されるように、針ハブ40をカテーテルアダプタ34から分離することを含み得る。いくつかの実施形態では、導入針42の鋭い遠位先端66は、鋭い遠位先端66がカテーテルアセンブリ32を傷つけないように、および/またはカテーテル36を通って近位に流れる血液のすべてではないが大部分が導入針42に入るように、採血中にくさび83内に配置され得る。いくつかの実施形態では、導入針42の外径は、くさび83のテーパー状の口に近接する、くさび83の首の内径と等しいか、またはわずかに小さくてもよい。口は、首よりも大きな内径を含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブ40は、針ハブ40をカテーテルアダプタ34に対して近位側に移動させることによって、カテーテルアダプタ34から分離され得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、この方法は、導入針42の遠位端がくさび83内に配置されるときに、採血チューブ60内で血液を収集することを含み得る。いくつかの実施形態では、導入針42の遠位端がくさび83内に配置されたときに採血チューブ60内で採血することは、カニューレ54がエラストマーシース56を貫通し、流体経路がカニューレ54と採血チューブ60との間に形成されるように、採血チューブ60をエラストマーシース56に対して遠位方向に押し付けることを含み得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、この方法は、採血チューブ60内で血液を収集する前に、および/またはカテーテルシステム30を患者の血管系に挿入する前に、カテーテルシステム30を溶液でプライミングまたはフラッシングすることを含み得る。いくつかの実施形態では、溶液は、生理食塩水を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム30をフラッシュまたはプライミングするように構成されたシリンジまたは他のデバイスは、溶液で満たされ、アダプタ67に結合され得る。いくつかの実施形態では、溶液は、シリンジまたは他のデバイスの作動に応答して、その他の(別の)延長チューブ65およびカテーテル36を通って遠位側に流れ得る。いくつかの実施形態では、溶液が導入針42の管腔(lumen)70に接触しないため(導入針42にフラッシュバックノッチがないため)、溶液で汚染された「廃棄物」試料は、採血チューブ60内で血液を収集する前に収集する必要はない。
【0038】
いくつかの実施形態では、この方法は、導入針42をカテーテルアダプタ34から取り外すことを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ34から導入針12を取り外すことに応答して、針シールド64は、鋭い遠位先端66を覆うことができ、これにより、針刺しのリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、この方法は、採血チューブ60内で血液を収集した後、その他の延長チューブ65を介してカテーテル36をフラッシュ(洗浄)することを含み得る。
【0039】
ここで
図2A~2Bを参照すると、いくつかの実施形態による、針アセンブリ38が示されている。いくつかの実施形態において、導入針42は、近位端68、鋭利な遠位先端66、および近位端68と鋭利な遠位先端66との間に配置された管腔70を含み得る。いくつかの実施形態では、エラストマーシース56は、開口遠位端72および閉鎖近位端74を含み得る。いくつかの実施形態では、開放遠位端72は、カニューレハブ52に取り付けられ得る。
【0040】
ここで
図4A~4Bを参照すると、いくつかの実施形態による、別の針アセンブリ82が示されている。いくつかの実施形態では、針アセンブリ82は、カテーテルシステム30または別の適切なカテーテルシステムと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリ82は、
図2~3に関して議論された針アセンブリ38の1つまたは複数の特徴を含み得、および/または1つまたは複数の点で針アセンブリ38と同様に動作し得る。いくつかの実施形態では、カニューレ54は、針ハブ40から近位に延在し得る。いくつかの実施形態では、エラストマーシース56は、カニューレハブ52に結合されてもよく、カニューレ54の近位端58は、エラストマーシース56内に包み込まれてもよい。
【0041】
ここで
図4Cを参照すると、いくつかの実施形態による、カテーテルアセンブリ32が示されている。ここで
図4Dを参照すると、針アセンブリ82は、例えば、
図4Dに示されるように、カテーテルアセンブリ32に挿入され得る。ここで
図4Eを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ32のカテーテル36は、フラッシュバックノッチ85を含み得る。ここで
図4Fを参照すると、針アセンブリ82がカテーテルアセンブリ32に結合されるとき、フラッシングまたはプライミングデバイス78がカテーテルアセンブリ32に挿入され得る。いくつかの実施形態では、フラッシングまたはプライミングデバイス78は、アダプタ67に結合され得る無針コネクタまたはPRNに結合され得る。
【0042】
ここで
図5A~5Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ34の近位端44は、開口部84を含み得る。いくつかの実施形態では、開口部84は、カテーテルアダプタ34の挿入部に配置され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ34は、開口部84の遠位側にあるカテーテルアダプタ34内に配置されたクリップ86を含み得る。いくつかの実施形態では、クリップ86は、第1の穴90を含み得る第1のアーム88を含み得る。いくつかの実施形態では、クリップ86は、第2の穴94を含み得る第2のアーム92を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針42が患者に挿入する準備ができている挿入位置にあることに応答して、導入針42は、第1の穴90および第2の穴94を通って延在し得、第1のアーム88および第2のアーム92は内側に付勢され得る。いくつかの実施形態では、導入針42が第1の穴90および第2の穴94から近位方向に引き抜かれることに応答して、第1のアーム88および第2のアーム92は、第1の穴90および第2の穴94が互いに離れて移動し、クリップ86が開口部84をブロックする(塞ぐ)ように、弾性的に外側に移動し得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、第1のアーム88および第2のアーム92は、第1の屈曲部96で連結され得る。いくつかの実施形態では、第1のアーム88は、第2の屈曲部98を含み得、第2のアーム92は、第3の屈曲部100を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の穴90は、第2の屈曲部98に対して内側に配置され得る。いくつかの実施形態では、第2の穴94は、第3の屈曲部100に対して内側に配置され得る。いくつかの実施形態では、第1のアーム88は、第1の端部102を含み得る。いくつかの実施形態では、第2のアーム92は、第2の端部104を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針42が第1の穴90および第2の穴94から近位方向に引き抜かれることに応答して、第1の端部102および第2の端部104は重複し得る。
【0044】
本明細書で記載される全ての例および条件付き文言は、本発明、および技術を促進するために発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態について詳細に説明されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および改変が本明細書にされ得ることを理解されたい。
【国際調査報告】