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▶ オールド ドミニオン ブラッシュ カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-01
(54)【発明の名称】ガッタブルーム
(51)【国際特許分類】
   E01H 1/02 20060101AFI20231124BHJP
【FI】
E01H1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530802
(86)(22)【出願日】2021-11-19
(85)【翻訳文提出日】2023-07-14
(86)【国際出願番号】 US2021060121
(87)【国際公開番号】W WO2022109290
(87)【国際公開日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】63/116,263
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523186900
【氏名又は名称】オールド ドミニオン ブラッシュ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【弁理士】
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】キャロウェイ ブリット アール
(72)【発明者】
【氏名】コーカー ジョシュ
(72)【発明者】
【氏名】メイズ ロバート
(72)【発明者】
【氏名】スタンフ ティム
(72)【発明者】
【氏名】ターナー クリス
(57)【要約】
ガッタブルームが提供される。ガッタブルームは、マンドレル、各々がマンドレルに取り外し可能に結合された1つ以上のキャリヤ、および1つ以上のブリッスルストリップを有し、各ブリッスルストリップは、キャリヤのうちの一つに取り外し可能に結合されている。ガッタブルーム部品は、リサイクル可能であるとともにモジュール組立式であるのがよく、組立または点検整備に工具を必要としない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガッタブルームであって、
チャネルを備えたマンドレルを有し、前記チャネルは、半径方向内縁から前記マンドレルの中心線に対して角度をなして外方に延び、
前記チャネル内に位置決めされた状態で前記マンドレルに結合された保持キャリヤを有し、
前記キャリヤによって保持されるよう前記キャリヤに結合されたブリッスルストリップを有し、前記ブリッスルストリップは、前記キャリヤから下方に延びている、ガッタブルーム。
【請求項2】
前記ブリッスルストリップは、
ケーブル、および
前記ケーブル周りに折り曲げられたブリッスルを有する、請求項1記載のガッタブルーム。
【請求項3】
前記ケーブルは、前記ブリッスルストリップを前記キャリヤに結合するよう前記キャリヤの空所内に位置決めされている、請求項2記載のガッタブルーム。
【請求項4】
前記ブリッスルストリップは、第1の横断面積を備えた上端部および第2の横断面積を備えた下端部を有し、前記第1の横断面積は、前記第2の横断面積よりも大きい、請求項1記載のガッタブルーム。
【請求項5】
前記ブリッスルストリップは、前記キャリヤに前記上端部のところで結合されている、請求項4記載のガッタブルーム。
【請求項6】
前記キャリヤは、前記チャネルに対して斜めに差し向けられている、請求項1記載のガッタブルーム。
【請求項7】
前記キャリヤは、前記ブリッスルストリップを保持するためのロックを有する、請求項1記載のガッタブルーム。
【請求項8】
前記ロックは、片持ち部分を含む、請求項7記載のガッタブルーム。
【請求項9】
前記ロックは、前記キャリヤの1つ以上の側部を横切って延びている、請求項7記載のガッタブルーム。
【請求項10】
前記ロックは、前記キャリヤに結合された前記ブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止する、請求項7記載のガッタブルーム。
【請求項11】
前記角度は、30゜である、請求項1記載のガッタブルーム。
【請求項12】
マンドレルに結合された保持キャリヤであって、前記保持キャリヤは、
ブリッスルストリップを受け入れるための空所、および
前記ブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止するためのロックを有する、保持キャリヤ。
【請求項13】
前記マンドレルから上方に延びる上端部、および
前記マンドレルから下方に延びる下端部をさらに有する、請求項12記載の保持キャリヤ。
【請求項14】
前記ブリッスルストリップは、前記保持キャリヤの前記上端部に取り外し可能に位置決めされるようにするために比較的大きな横断面積を備えた端部を有する、請求項13記載の保持キャリヤ。
【請求項15】
前記ロックは、前記ブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止するよう前記保持キャリヤの前記上端部を横切って延びている、請求項13記載の保持キャリヤ。
【請求項16】
開口端をさらに有し、
前記保持キャリヤは、前記マンドレルから延びるチャネル内に位置決めされ、
前記開口端は、前記マンドレルの中央開口部から見て遠くに位置している、請求項12記載の保持キャリヤ。
【請求項17】
前記ロックは、前記保持キャリヤの前記空所内に位置決めされた前記ブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止するよう前記保持キャリヤの前記開口端を横切って延びている、請求項16記載の保持キャリヤ。
【請求項18】
工具なしでブリッスルストリップを交換する方法であって、前記方法は、
ガッタブルームを用意するステップを含み、前記ガッタブルームは、マンドレル、前記マンドレルに結合されたキャリヤ、および前記ブリッスルストリップを有し、前記ブリッスルストリップは、前記キャリヤ内に位置決めされ、
ロックを回動させて前記キャリヤの開口端から遠ざけるステップを含み、
前記ブリッスルストリップを前記キャリヤから取り外すステップを含み、
第2のブリッスルストリップを前記キャリヤ中に挿入するステップを含み、
前記ロックを回動させて該ロックが前記キャリヤの前記開口端を横切って延びるようにするステップを含む、方法。
【請求項19】
前記ロックを前記キャリヤにラッチ止めするステップ、および
前記ロックを前記キャリヤから解除するステップをさらに含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記ガッタブルームを駆動プレート上に保持するステップをさらに含み、
前記マンドレルは、前記駆動プレートに結合される、請求項18記載の方法。
【請求項21】
前記キャリヤを内方に回動させるステップ、および
前記キャリヤを摺動させて前記ガッタブルームから出すステップをさらに含む、請求項18記載の方法。
【請求項22】
第2のキャリヤを内方に回動させるステップ、および
前記第2のキャリヤを前記ガッタブルーム中に摺動させるステップをさらに含む、請求項21記載の方法。
【請求項23】
保持キャリヤに結合するブリッスルストリップであって、前記ブリッスルストリップは、
ケーブル上に折り返された1本以上のブリッスルと、
第1の横断面積を備えた上端部と、
前記第1の横断面積よりも小さい第2の横断面積を備えた下端部とを有し、前記下端部は、鈍角を形成するよう前記上端部に対して斜めに差し向けられている、ブリッスルストリップ。
【請求項24】
前記1本以上のブリッスルは、スチールから成る、請求項23記載のブリッスルストリップ。
【請求項25】
前記1本以上のブリッスルは、スチールインサート内に包み込まれている、請求項23記載のブリッスルストリップ。
【請求項26】
前記キャリヤは、前記ブリッスルストリップが半径方向に保持されるよう前記キャリヤの開口端を横切って回動するロックを有する、請求項23記載のブリッスルストリップ。
【請求項27】
前記上端部は、前記キャリヤの上方空所内に位置決めされ、前記下端部は、前記キャリヤの下方空所内に位置決めされる、請求項23記載のブリッスルストリップ。
【請求項28】
前記上方空所は、前記ブリッスルストリップが横方向に保持されるように鈍角を形成するよう前記下方空所に対して斜めに差し向けられている、請求項27記載のブリッスルストリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示(本発明)は、表面を掃除する清掃車(sweeper)に関する。特に、道路、街路、および他の路面を掃除するガッタブルームである。
【背景技術】
【0002】
清掃車は、デブリまたは塵芥および粒状物を種々の表面から除去するために用いられる場合がある。特に、ガッタブルーム(ブルームは「箒」の意)が道路、街路、および他の路面を掃除するために用いられる場合があり、また、路面を横切って動くよう路面清掃車に取り付けられる場合がある。ガッタブルームはまた、デブリを除去するために縁石または建物の側面または側壁に接近することができる。ガッタブルームは、清掃のためにブラシブリッスルまたはブリッスルブラシを受け入れるブラシマウントを有する場合がある。
【発明の概要】
【0003】
一観点は、マンドレル、保持キャリヤ、およびブリッスルストリップを含むのがよいガッタブルームを提供する。マンドレルは、チャネルを備え、チャネルは、半径方向内縁からマンドレルの中心線に対して角度をなして外方に延びている。保持キャリヤは、チャネル内に位置決めされた状態でマンドレルに結合されている。ブリッスルストリップは、保持されるようにキャリヤに結合されるのがよく、ブリッスルストリップは、キャリヤから下方に延びるのがよい。一観点では、ブリッスルストリップは、ケーブルおよびケーブル周りに折り曲げられたブリッスルを有するのがよい。別の観点では、ケーブルは、ブリッスルストリップをキャリヤに結合するようキャリヤの空所内に位置決めされるのがよい。もう1つの観点では、ブリッスルストリップは、第1の横断面積を備えた上端部および第2の横断面積を備えた下端部を有するのがよく、第1の横断面積は、第2の横断面積よりも大きいのがよい。別の観点では、ブリッスルストリップは、キャリヤに上端部のところで結合されるのがよい。もう1つの観点では、キャリヤは、チャネルに対して斜めに差し向けられるのがよい。一観点では、キャリヤは、ブリッスルストリップを保持するためのロックを有するのがよい。別の観点では、ロックは、片持ち部分を含むのがよい。別の観点では、ロックは、キャリヤの1つ以上の側部を横切って延びるのがよい。別の観点では、ロックは、キャリヤに結合されたブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止するのがよい。一観点では、角度は、30゜であるのがよい。
【0004】
もう1つの観点は、マンドレルに結合された保持キャリヤを提供する。マンドレルは、ブリッスルストリップを受け入れるための空所およびブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止するためのロックを有するのがよい。一観点では、保持キャリヤは、マンドレルから上方に延びる上端部およびマンドレルから下方に延びる下端部をさらに有するのがよい。別の観点では、ブリッスルストリップは、キャリヤの上端部に取り外し可能に位置決めされるようにするために比較的大きな横断面積を備えた端部を有するのがよい。別の観点では、ロックは、ブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止するようキャリヤの上端部を横切って延びるのがよい。もう1つの観点では、保持キャリヤは、開口端をさらに有するのがよい。保持キャリヤは、マンドレルから延びるのがよいチャネル内に位置決めされるのがよく、開口端は、マンドレルの中央開口部から見て遠くに位置するのがよい。別の観点では、ロックは、キャリヤの空所内に位置決めされたブリッスルストリップの半径方向外方運動を阻止するようキャリヤの開口端を横切って延びるのがよい。
【0005】
もう1つの観点は、工具なしでブリッスルストリップを交換する方法を提供する。本方法は、ガッタブルームを用意するステップを含むのがよい。ガッタブルームは、マンドレル、マンドレルに結合されたキャリヤ、およびブリッスルストリップを有するのがよく、ブリッスルストリップは、キャリヤ内に位置決めされる。本方法は、キャリヤの開口端のところでロックを開くステップ、ブリッスルストリップをキャリヤから取り外すステップ、第2のブリッスルストリップをキャリヤ中に挿入するステップ、およびロックを閉じてこのロックがブリッスルストリップをキャリヤ内に保持するようにするステップをさらに含むのがよい。一観点では、本方法は、ロックをキャリヤにラッチ止めするステップおよびロックをキャリヤから解除するステップを含むのがよい。一観点では、本方法は、ガッタブルームを駆動プレート上に保持するステップを含むのがよい。マンドレルは、駆動プレートに結合されるのがよい。もう1つの観点では、本方法は、キャリヤを内方に回動させるステップ、およびキャリヤを摺動させてガッタブルームから出すステップを含むのがよい。別の観点では、本方法は、第2のキャリヤを内方に回動させるステップ、および第2のキャリヤをガッタブルーム中に摺動させるステップを含むのがよい。
【0006】
もう1つの観点は、保持キャリヤに結合するブリッスルストリップを提供する。ブリッスルストリップは、ケーブル上に折り返された1本以上のブリッスルと、第1の横断面積を備えた上端部と、第1の横断面積よりも小さい第2の横断面積を備えた下端部とを有するのがよい。下端部は、鈍角を形成するよう上端部に対して斜めに差し向けられるのがよい。一観点では、1本以上のブリッスルは、スチールを含むのがよい。もう1つの観点では、1本以上のブリッスルは、スチールインサート内に包み込まれるのがよい。一観点では、キャリヤは、ブリッスルストリップが半径方向に保持されるようキャリヤの開口端を横切って延びるロックを有するのがよい。一観点では、上端部は、キャリヤの上方空所内に位置決めされるのがよい。下端部は、キャリヤの下方空所内に位置決めされるのがよい。別の観点では、上方空所は、ブリッスルストリップが横方向に保持されるように鈍角を形成するよう下方空所に対して斜めに差し向けられるのがよい。
【0007】
本明細書に組み込まれて本明細書の一部をなす添付の図面は、実施形態を示しており、本明細書と一緒になって、実施形態の原理を説明するとともに当業者がかかる実施形態を構成して使用することができるようにするのにさらに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】種々の観点によるガッタブルームを備えた車両の斜視図である。
図1B】種々の観点による図1Aのガッタブルームの拡大図である。
図2】種々の観点によるガッタブルームの斜視図である。
図3】種々の観点によるガッタブルームの側面図である。
図4】種々の観点によるガッタブルームの分解組立図である。
図5】種々の観点によるマンドレルの平面図である。
図6】種々の観点によるキャリヤの側面図である。
図7】種々の観点によるガッタブルームの一部分の斜視図である。
図8】種々の観点によるキャリヤの平面図である。
図9】種々の観点によるブリッスルストリップの側面図である。
図10】種々の観点によるキャリヤおよびブリッスルストリップの斜視図である。
図11】種々の観点によるガッタブルームの斜視図である。
図12】種々の観点によるキャリヤの斜視図である。
図13】種々の観点によるキャリヤの側面図である。
図14】種々の観点によるキャリヤの側面図である。
図15A】一態様によるキャリヤの正面図である。
図15B】別の態様によるキャリヤの正面図である。
図16】種々の観点によるキャリヤの斜視図である。
図17】種々の観点によるブリッスルストリップの斜視図である。
図18】種々の観点によるキャリヤおよびブリッスルストリップの側面図である。
図19】種々の観点に従ってガッタブルームを組み立てるとともに維持する例示の方法を示す図である。
図20】種々の観点によるガッタブルームの斜視図である。
図21】種々の観点によるガッタブルームの斜視図である。
図22】種々の観点によるガッタブルームの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
諸観点の特徴および利点は、図面と関連して参照されると、以下に記載された詳細な説明から明らかになり、図面中、同一の参照符号は、図面全体を通じて対応の要素を示している。図面中、同一の参照番号は一般に、完全同一の、機能的に同一のかつ/あるいは構造的に同一の要素を示している。
【0010】
次に、添付の図面に示されているように本発明をその種々の観点に関して詳細に説明する。「1つの観点」、「一観点」、「例示の観点」などと記載されている場合、これらは、説明する観点が特定の特徴、構造、または特性を有することができるが、あらゆる観点が必ずしも特定の特徴、構造、または特性を有するとは限らないということを指示している。さらに、かかる語句は、必ずしも、同一の観点を参照するものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性を一観点と関連して説明する場合、これは、明示的に説明されているにせよそうでないにせよいずれにせよ、他の観点との関係でかかる特徴、構造、または特性に影響を及ぼすよう当業者の通常の知識の範囲内にあることが認められる。
【0011】
以下の実施例は、本発明の観点の例示であるが、これらを限定するものではない。当該技術分野において、通常見受けられるとともに当業者には明らかな種々の条件およびパラメータの他の適当な設計変更および応用は、本発明の精神および範囲に含まれる。
【0012】
本開示の諸観点は、ガッタブルームに関する。ガッタブルームは、その経路に沿って表面を掃除するよう、その中心軸線(すなわち、その回転軸線)回りに回転することができる。ガッタブルームは、本明細書において説明するように、マンドレル(すなわち、被動プレート)、1つ以上のキャリヤ、および1つ以上のブリッスルストリップ(すなわち、ストリップ、ブルームセグメント、ブルームアタッチメント、ブラシ、ブリッスルなど)を有するのがよい。マンドレルは、水平方向に約平行に位置決めされるのがよくかつ垂直軸線回りに回転することができる。マンドレルは、円形または弧状であるのがよく、かかるマンドレルは、マンドレルから下方に延びる約20個のブリッスルストリップおよびキャリヤを支持するのがよい。各キャリヤは、マンドレルの半径方向外端部を貫通して延びるチャネル内でマンドレルに取り外し可能に結合されるのがよい。例えば、チャネルは、半径方向内縁から外側に延びるのがよい。チャネルは、マンドレルの中心線に対して角度をなして延びるのがよい。マンドレルの外端部に沿う戻り止めタブがキャリヤを半径方向に固定することができる。キャリヤの各側に沿って位置するタブは、キャリヤをマンドレルに横方向に固定することができる。各ブリッスルストリップは、同様に、マンドレルに取り外し可能に結合されるとともに、半径方向と横方向の両方向に固定されるのがよい。諸観点の提供するところによれば、ブリッスルストリップをキャリヤ中に挿入することができ、そしてこれらブリッスルストリップを、例えば圧力嵌め、スナップ嵌め、締まり嵌め、接着剤、ロック、または別の取り付け方法によって横方向および/または半径方向に固定されるのがよい。
【0013】
路面は、種々の材料(例えば、コンクリート、小さな丸石、レンガなど)で作られ、かつ/あるいはデブリ(例えば、茂み、泥、非天然デブリなど)を寄せ集めることができ、かくして、接触圧力、時間、または他のパラメータが変化する掃除用途が必要になっている。ガッタブルームでは、ブリッスルストリップは、掃除のために表面に接触するようキャリヤから下方に延びるのがよい。諸観点の提供するところによれば、ブリッスルストリップは、スチール(鋼)および/または別の材料(例えば、金属、プラスチック、複合材、天然素材)で作られるのがよく、また、種々の表面を掃除するために寸法、剛性、幾何学的形状、または他の特性が様々であってよい。例えば、ブリッスルストリップは、スチール(例えば、スチールワイヤ)で構成されるのがよい。スチールは、デブリをバラバラにするとともに/あるいは動かすのに十分な剛性を有することができる。諸観点の提供するところによれば、ブリッスルストリップは、100%リサイクル可能なスチールで構成されるのがよい。したがって、リサイクル可能なスチール製ブリッスルストリップを有するガッタブルームは、環境上の配慮がなされたものであるということができる。他の観点の提供するところによれば、ブリッスルストリップは、他の材料、または材料のブレンドで構成できる。例えば、ブリッスルストリップは、スチールとポリプロピレンの混合物を有するのがよい。幾つかの観点では、マンドレルはまた、100%リサイクル可能なスチールで構成されもよい。キャリヤは、幾つかの観点では、射出成形されたプラスチックであるのがよい。
【0014】
本明細書において説明するガッタブルームは、モジュール組立式であるのがよい。例えば、マンドレル、キャリヤ、およびブリッスルストリップの配置は、初期組み立ての際とガッタブルームの使用寿命および作動中の両方において変更可能である。オペレータは、例えば、特定の特性を備えたブリッスルストリップの数を変えることによって表面の特定の必要を標的とするよう、ガッタブルームをカスタマイズすることができる。例えば、ガッタブルームは、繊細な接触関係をもたらす第1の形式のブリッスルストリップおよびより強力な接触関係をもたらす第2の形式のブリッスルストリップを有するのがよい。これは、丈夫なデブリ、例えば茂みのある表面を標的にする一方で、路面が損傷を受けないように、ガッタブルームの全体的な研磨性の接触を制限するのに役立ち得る。モジュール方式はまた、ガッタブルームの組み立ておよびブリッスルの交換を合理化することができる。包装および物流コストを増大させる場合のある少なくとも部分的に組立状態のガッタブルームを送るのではなく、モジュール組立式コンポーネントを少なくかつ小さな束(例えば、2つの箱の中にフラットパックされまたは高密度に詰められた状態)でコンパクトに送り出すことができる。
【0015】
モジュール組立式コンポーネントは、カスタムな点検サービスを支援するよう個別的に製造されるのがよい。例えば、オペレータが交換用キャリヤまたはブリッスルストリップを必要とする場合、オペレータは、新たな部品を得るために全く新品のガッタブルームを得るのではなく、コンポーネントを調達することができる。幾つかの観点では、ガッタブルームは、その耐用年数の期間内において多くのコンポーネント交換を繰り返し行うことができる。コンポーネントは、損傷を受けまたは摩耗したコンポーネントを交換するよう個々に調達できる。同様に、コンポーネントは、カスタム化および点検整備を支援するよう、ガッタブルーム相互間で交換可能である。一観点では、モジュール方式はまた、例えば泥または砂による汚染を阻止するよう、各コンポーネントの掃除を支援することができる。
【0016】
ブリッスルストリップは、キャリヤ内のガッタブルーム上に角度をなして配置されるのがよい。このようにすると、隣り合う各ブリッスルストリップは、オフセット状態になることができる。ガッタブルーム上へのブリッスルストリップの角度をなした配置により、表面との分布接触状態を支援することができ、その結果、各ブリッスルストリップは、同時に組み立てられて同一の特性を備える他のブリッスルストリップと比較して、均等に摩耗するようになっている。広い内部を備えたマンドレルもまた、この観点を支援することができる。摩耗の分布のゆえに、同時に組み立てられて同一の特性を備えるブリッスルストリップを一緒に交換することができる。諸観点によれば、各ブリッスルストリップは、ブリッスルストリップの点検整備または交換を必要とすることなく、約80時間~約150時間にわたってもつことができる。
【0017】
点検整備もまた、工具を必要としない簡単なものにすることができる。例えば、ブリッスルストリップは、同一の仕方で機械的に、しかも工具を用いないで、キャリヤ中に位置決めしたりこれから容易に取り出したりすることができる。したがって、場数を踏んでいないおよび/または熟練度の低いオペレータであってもガッタブルームを組み立てて、点検整備することができ、そして摩耗したブリッスルストリップを交換することができる。さらに、ブリッスルストリップの組み立ておよび交換は、短縮した時間で、例えば、数時間と比較して数分で実施できる。幾つかの観点では、ガッタブルームは、車両に取り付けられている間、各キャリヤに設けられているロックは、例えば、ロックを回動させてそのロック位置から遠ざけることによって、開くことができる。これにより、キャリヤ内に位置決めされたブリッスルストリップの半径方向の運動が可能になり、その結果、ブリッスルストリップは、交換または点検整備のためにキャリヤから滑り出ることができるようになっている。ロックは、ブリッスルストリップを交換のためにこれらのロック位置から単に離れるように回動させるだけなので、ガッタブルームは、交換中、車両に取り付けたままでいることができる。このように、オペレータは、道端または停車場で交換を容易に完了させることができる。
【0018】
本明細書において説明するガッタブルームは、さらに、効率的に製造可能であり、というのは、各コンポーネントを別々に作って流通させることができるからである。さらに、様々な特性(例えば、剛性)のブリッスルストリップを設けることにより、ガッタブルームを軽量化することができ、それにより、製造効率を支援することができる。製造効率を高めることにより、ガッタブルームのコストを著しく軽減することができる。加うるに、コストの節約は、製造に勝って進むことができ、例えば、ガッタブルームの軽量化は、長期間にわたるモータの寿命および運転費の削減を支援することができる。したがって、ブリッスルストリップの選択は、効率的に掃除するとともに、作動中の装置のモータについての検討と共に、連続した摩耗接触に起因した損傷を阻止するよう表面の形式に応じて行われると言える。
【0019】
ガッタブルーム100が、図1Aおよび図1Bに示されている。ガッタブルーム100を本明細書において説明するが、理解されるべきこととして、そのコンポーネントを例えば、レトロフィット、コンポーネントの交換によるカスタマイズ化などのために、他のガッタブルームまたはガッタブルームシステムに使用することができる。
【0020】
幾つかの観点では、ガッタブルーム100は、車両10(例えば、トラック、トラクタ、またはコンパクト車)に取り付け可能である。車両10は、様々な表面に沿ってガッタブルーム100を案内することができる。ガッタブルーム100は、掃除(例えば、清掃、デブリおよび/または粒状物の除去など)のためにデブリが集まる場合のある縁石に沿ってまたは建物の側面に沿って動くよう車両10の肩側のところに位置決めされるのがよい。車両10はまた、ガッタブルーム100を例えば、製造領域または小売環境で、床に沿って動かすことができる。車両10は、駆動装置12および駆動プレート14を支持するのがよい。駆動装置12は、駆動プレート14および駆動プレート14により支持されたガッタブルーム100を回転させることができる(例えば、電気モータまたは油圧モータを介して)。ガッタブルーム100は、その中心軸線20(すなわち、その回転軸線)回りに回転することができ、それにより、その経路に沿うデブリまたは他の物質(例えば、雑草、草、泥、土、砂、ゴミなど)を動かすとともに/あるいは押し潰すことができる。中心軸線20は、ガッタブルーム100の移動経路(例えば、掃除されるべき表面)に対して全体的に垂直であるのがよい。一観点では、中心軸線20は、全体として垂直であるのがよい。ガッタブルーム100は、これが全体として垂直な中心軸線20回りに回転しているときに全体として水平となるよう位置決めされるのがよい。
【0021】
図2および図3に示すように、ガッタブルーム100は、マンドレル200(すなわち、被動プレート)を有するのがよく、マンドレル200は、1つ以上のキャリヤ300および1つ以上のブリッスルストリップ500(すなわち、ストリップ、ブルームセグメント、ブルームアタッチメント、ブラシ、ブリッスルなど)を支持するのがよい。各キャリヤ300は、ブリッスルストリップ500を保持するとともに支持することができる。このように、キャリヤ300は、ブリッスルストリップ500のためのスリーブまたは入れ物であるのがよい。
【0022】
ガッタブルーム100は、上端部101および下端部102を有するのがよい。ガッタブルーム100の上端部101は、駆動プレート14にしっかりと取り付け可能な(例えば、ボルト、接着剤、溶接などによって)マンドレル200を有するのがよい。一観点では、マンドレル200は、駆動プレート14が不要であるように、ブルーム駆動装置12に直接連結されてもよい。幾つかの観点では、マンドレル200は、これがモジュール組立式であるよう取り外し可能であるのがよい。ガッタブルーム100の下端部102は、ブリッスルストリップ500を有するのがよく、かかる下端部は、掃除のために表面に接触することができる。一観点では、ガッタブルーム100は、駆動プレート14から吊り下げるのがよく、その結果、ガッタブルーム100の下端部102だけが表面、デブリ、または他の物体に接触することができるようになっている。
【0023】
ブリッスルストリップ500は、種々の表面(例えば、コンクリートおよび未舗装道路)およびデブリ(例えば、大小の石、泥、茂みなど)との接触に耐える材料から成るのがよい。一観点では、各ブリッスルストリップ500は、ブリッスルを形成するようスチールケーブル上に折り返された扁平化されたスチールワイヤから成るのがよい。幾つかの観点では、各ブリッスルストリップ500は、例えば、約15本~約30本の個々のワイヤを含むのがよい。扁平化されたスチールワイヤおよび/またはスチールケーブルは、さらに、スチール内に包み込まれるのがよい。一観点では、表面に接触する各ブリッスルストリップ500の部分は、スチール箱であるのがよく、その結果、扁平化されたスチールワイヤは、表面またはデブリに接触することがないようになっている。一観点では、ブリッスルストリップ500の100%スチール組成物は、完全にリサイクル可能な状態でガッタブルーム100の経路に沿うデブリの押し潰しおよび運動を支持する剛性をもたらすのがよい。以下においてブリッスルストリップ500につき詳細に説明する。
【0024】
図4を参照すると、幾つかの観点では、ガッタブルーム100は、約10~約35個のキャリヤ300およびブリッスルストリップ500、例えば約15~約30個のキャリヤ300およびブリッスルストリップ500、例えば約20個のキャリヤ300およびブリッスルストリップ500を支持することができる。各キャリヤ300は、ガッタブルーム100に取り外し可能に結合されるのがよい。各ブリッスルストリップ500は、ガッタブルーム100に設けられているキャリヤ300のうちの1つに取り外し可能に結合されるのがよい。このように、キャリヤ300およびブリッスルストリップ500は、モジュール組立式であるのがよい。もう1つの観点では、キャリヤ300は、マンドレル200と一体に形成されるのがよい。別の観点では、キャリヤ300は、ブリッスルストリップ500と一体形成されるのがよい。
【0025】
図5に示すように、マンドレル200は、内部210、外端部220、1つ以上の第1の外縁230、1つ以上の第2の外縁240、1つ以上のチャネル250、1つ以上のチャネル端255、内縁260、外端部220の内縁270、管状部分280、および1つ以上のキャリヤ戻り止めタブ290を有するのがよい。
【0026】
幾つかの観点では、マンドレル200は、円形または弧状であるのがよい。一観点では、マンドレル200は、当業界で知られている標準的な寸法のものであるのがよい。幾つかの観点では、マンドレル200は、金属、プラスチック、複合材、セラミック、ポリマー、天然繊維などのうちの1つ以上から成るのがよい。例えば、マンドレル200は、スチールから成るのがよい。一観点では、マンドレル200は、100%リサイクル可能なスチールから成るのがよい。
【0027】
幾つかの観点では、内部210は、内縁260によって画定されるのがよい。内縁260は、マンドレル200の直径D2のところのマンドレル200の半径方向内縁であるのがよい。直径D2は、約50cmから約127cmまでの範囲内にあるのがよい。外端部220は、内縁260から半径方向外方に延びるのがよい。外端部220は、1つ以上のチャネル250を有するのがよい。幾つかの観点では、チャネル250は、第1の外縁230と第2の外縁240との間に位置する開口部であるのがよい。したがって、外端部220は、1つ以上の第1の外縁230およびこれに対応した第2の外縁240を有するのがよく、第1の外縁230の各々および第2の外縁240の各々は、チャネル250を画定している。幾つかの観点では、第1の外縁230および第2の外縁240は、外端部220を貫通している。幾つかの観点では、第1の外縁230および第2の外縁240は、外端部220の内縁270から半径方向外側に延びている。一観点では、内縁270は、マンドレル200の直径D1のところのマンドレル200の半径方向縁であるのがよい。直径D1は、約50cmから約127cmまでの範囲内にあるのがよい。
【0028】
内縁260および内縁270は、マンドレル200の管状部分280を画定するのがよい。幾つかの観点では、チャネル250は、第1の外縁230および第2の外縁240を有する部品をマンドレル200の管状部分280上に取り付けることによって(例えば、溶接することによって)形成される。したがって、幾つかの観点では、マンドレル200は、一体部品ではない。幾つかの観点では、キャリヤ戻り止めタブ290が第1の外縁230および第2の外縁240のうちの一方または両方をチャネル250中に伸長させることによってチャネル250中に延びるのがよい。幾つかの観点では、各チャネル250は、チャネル端255から延びるのがよい。各チャネル端255は、外端部220の内縁270のところで各第1の外縁230と合体するのがよい。
【0029】
幾つかの観点では、チャネル250は、チャネル軸線16に沿って内縁270から外方に延びるのがよい。一観点では、チャネル軸線16は、マンドレル200の中心線15からチャネル角度θをなしているのがよい。幾つかの観点では、チャネル角度θは、約5゜から約85゜までの範囲、例えば、約20゜から約60゜までの範囲にあるのがよく、例えば約30゜であるのがよい。幾つかの観点では、チャネル250の角度の付いた配列により、ブリッスルストリップ500をこれが効果的に働くよう位置決めできるように回転した状態で、隣り合うブリッスルストリップ500相互間の接触を減少させることができる。
【0030】
幾つかの観点では、内縁260によって画定された内部210は、ブリッスルストリップ500がガッタブルーム100において中心軸線20回りに回転ながら内方に曲がるのを阻止するよう寸法決めされているのがよい。幾つかの観点では、内縁260により画定された内部210は、ブリッスルストリップ500の各々が回転しながら任意の隣のブリッスルストリップ500に接触するのを阻止するよう寸法決めされているのがよい。例えば、広い内部210により、ブリッスルストリップ500をさらに離隔させた状態で配置することができ、その結果、ブリッスルストリップ500をこれらが効果的に働くよう位置決めすることができるように、回転中に隣り合うブリッスルストリップ500相互間の接触が減少するようになっている。
【0031】
幾つかの観点では、外端部220の内縁260と内縁270との間の距離は、距離D3であるのがよく、この距離は、D1とD2との差である。この距離は、外端部220の管状部分280を規定することができる。幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500を内部210からさらに外方に位置決めすることにより、隣り合うブリッスルストリップ500の間隔を互いに引き離すことができる。したがって、幾つかの観点では、外端部220の内縁260と内縁270との間に位置する管状部分280は、ブリッスルストリップ500をこれが効果的に働くよう位置決めすることができるよう回転しながら隣り合うブリッスルストリップ500相互間の接触を減少させることができる。幾つかの観点では、管状部分280は、外端部220を支持することができ、しかもその側方変位を制限することができる(例えば、マンドレル200が少なくとも部分的にキャリヤ300およびブリッスルストリップ500で満たされたときに加わる重さの結果として)。
【0032】
図6および図7を参照すると、幾つかの観点では、各キャリヤ300は、第1の端部350、第2の端部360、左レール370、右レール380、左スロット390、および右スロット420を有するのがよい。幾つかの観点では、キャリヤ300は、上端部310、下端部320、上方空所330、下方空所340、ロック部材430およびロック延長部440を有するのがよい。キャリヤ300は、幾つかの観点では、射出成形プラスチックであるのがよい。
【0033】
キャリヤ300は、マンドレル200のチャネル250に位置決めされるとともに、第1の外縁230および第2の外縁240に沿ってマンドレル200に取り外し可能に結合されるのがよい。各キャリヤ300は、中心線15からチャネル角度θをなした状態で位置決めされるのがよい。一観点では、各キャリヤ300は、同一のチャネル角度θをなして位置決めされるのがよい。もう1つの観点では、キャリヤ300は、異なるチャネル角度θをなして位置決めされるのがよい。一観点では、各キャリヤ300は、キャリヤ300の下方空所340をチャネル250に対して垂直に差し向けることができ、その結果、ブリッスルストリップ500がマンドレル200から全体として垂直の方向に下方に延びるようチャネル250内に配置されるのがよい。もう1つの観点では、各キャリヤ300は、キャリヤ300の下方空所340および/または上部空所330をチャネル250に対して斜めに差し向けることができ、その結果、ブリッスルストリップ500が角度をなしてマンドレル200から下方に延びるようチャネル250内に配置されるのがよい。例えば、キャリヤ300の下方空所340および/または上方空所330は、マンドレル200から全体として軸線22(図6)に平行な横方向に延びるのがよい。幾つかの観点では、軸線22は、軸21から角度αをなしているのがよい。したがって、キャリヤ300は、軸線21から角度αをなしてマンドレル200から延びるのがよい。幾つかの観点では、角度αは、約15゜から約90゜までの範囲、例えば約30゜から約75゜までの範囲にあるのがよく、例えば約60゜であるのがよい。したがって、各キャリヤ300は、隣接のキャリヤ300に対してオフセット下状態で配置されるのがよい。
【0034】
図7を参照すると、幾つかの観点では、キャリヤ300をチャネル250内に位置決めされるのがよい。キャリヤ戻り止めタブ290は、キャリヤ300をチャネル250内に係合してこれを全体として軸線23に平行な半径方向に保持するのがよい。キャリヤ戻り止めタブ290とキャリヤ300の係合により、キャリヤ300をチャネル250内に保持するためのスナップ嵌めまたは締まり嵌めをもたらすことができる。幾つかの観点では、マンドレル200のキャリヤ戻り止めタブ290は、取り付け中、例えば、キャリヤ300をキャリヤ戻り止めタブ290上に軸線23(図10参照)に全体として平行な半径方向に押しまたは摺動させることによって、チャネル250内に位置するキャリヤ300の一部分を弾性変形させることができる。いったん係合すると、キャリヤ戻り止めタブ290は、チャネル250からのキャリヤ300の半径方向外方運動を阻止することができる。
【0035】
幾つかの観点では、各キャリヤ300は、左レール370を有するのがよい。左レール370相互間のスペースは、左スロット390を構成することができる。同様に、幾つかの観点では、各キャリヤ300は、右レール380を有するのがよい。右レール380相互間のスペースは、右スロット420を構成することができる。幾つかの観点では、キャリヤ300は、チャネル250内に設けられるとともにマンドレル200に取り外し可能に結合されるのがよく、その結果、第1の外縁230を左レール370相互間の左スロット390内に設けることができるようになっているとともに、第2の外縁240を右レール380相互間の右スロット420内に設けることができるようになっている。したがって、キャリヤ300は、第1の外縁230および第2の外縁240を包囲するのがよく、その結果、キャリヤ300が全体として軸線21に平行な接線方向にマンドレル200を横切って延びるようになっている(すなわち、キャリヤ300の長さ方向は、全体としてマンドレル200の半径方向縁に垂直である)。幾つかの観点では、左レール370および右レール380は、キャリヤ300をチャネル250内に全体として軸線22に平行な横方向に保持することができる。このように、キャリヤ300をガッタブルーム100内で中心軸線20の周りに回転しながらチャネル250内に横方向に維持することができ、というのは、左レール370および右レール380が横方向運動を阻止することができるからである。
【0036】
幾つかの観点では、キャリヤ300は、マンドレル200から半径方向外方に延びるのがよい。これらの観点では、各キャリヤ300は、チャネル250内に摺動可能に配置されるのがよい。一観点では、左スロット390および右スロット420により、キャリヤ300は、第1の外縁230および第2の外縁240上に摺動することができる。一観点では、キャリヤ300を約距離D4にわたってキャリ戻り止めタブ290上に押しまたは摺動させることにより、キャリヤ300をチャネル250内に半径方向に配置することができる程度が定められる。チャネル端255は、チャネル250内のキャリヤ300のこの最も前方の半径方向位置のところに位置する当接部となることができる。図8を参照すると、幾つかの観点では、キャリヤ300の第1の端部350は、チャネル250内のキャリヤ300のこの最も前方の半径方向位置のところでチャネル端255に当接することができる。
【0037】
図8に示すように、幾つかの観点では、ロック部材430は、片持ちされるのがよい。一観点では、ロック部材430は、取り付け端部431および自由端部432を有するのがよい。一観点では、取り付け端部431は、ロック部材430をキャリヤ300の一表面に固定することができる。自由端部432は、取り付けられていないのがよく、かかる自由端部は、キャリヤ300の第1の端部350から第2の端部360に向かって遠ざかって延びるのがよい。一観点では、自由端部432は、ユーザがブリッスルストリップ500の取り外し、取り付け中、自由端部432を良好につかむことができるようにする隆起条または刻みを有するのがよい。幾つかの観点では、ロック部材430のロック延長部440は、自由端部432から横方向に延びるのがよい。この観点では、ロック延長部440は、キャリヤ300の第2の端部360を横切って延びるのがよい。したがって、ロック延長部440は、全体として軸線21に平行な接線方向に第2の端部360を横切って延びるのがよい(すなわち、ロック延長部440は、全体として軸線22に平行に延びる第2の端部360に全体として垂直に位置決めされる)。このように、ロック延長部440は、キャリヤ300内に位置決めされたブリッスルストリップ500が半径方向外方に動くのを阻止することができる。これとは逆に、ロック延長部440を回動させて第2の端部360から遠ざけることができ、それにより、ブリッスルストリップ500は、例えば、点検整備または交換のために半径方向外方に動くことができる。
【0038】
図9に示すように、ブリッスルストリップ500は、上端部510、下端部520、第1の端部530、第2の端部540、およびインサート550を有するのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500は、ロール成形作業で連続的に製造されるのがよい。
【0039】
幾つかの観点では、各ブリッスルストリップ500は、例えば、約15~約30本の個々のブリッスルを含むのがよい。上述したように、一観点では、各ブリッスルストリップ500は、ケーブル上に折り曲げられたブリッスルを含むのがよい。例えば、ブリッスルストリップ500は、スチールケーブル上に折り曲げられた扁平化スチールワイヤから成るのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルは、長さ約13cm(5インチ)のケーブル上に半分に折り曲げられるのがよい。他の観点では、ブリッスルは、これに代えて、複合材「コア」(すなわち、中心質量体)上に折り曲げられてもよい。一観点では、ブリッスルストリップ500は、長さが約13cm(5インチ)のブリッスルから成るのがよい。一観点では、ブリッスルストリップ500の個々のブリッスルは、幅が約0.2cm~約0.4cmであり、約0.05cm~約0.11cmの硬化ばね鋼であるのがよい。もう1つの観点では、ブリッスルは、直径が約0.3cm~約1.2cmのコンパクトケーブルであるのがよい。
【0040】
ブリッスルおよびケーブルは、さらに、例えばスチール内に包み込まれるのがよい。包み込みは、インサート550であるのがよい。幾つかの観点では、インサート500は、ブリッスルが表面に接触するのを阻止することができる。幾つかの観点では、インサート550のための包み込み体は、6インチ(15.24cm)ごとに切断されるのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルは、厚さ約0.05cm~約0.26cmのシート鋼であるスチールケーシング内に包まれるのがよい。上述したように、ブリッスルストリップ500は、100%リサイクル可能なスチールであるのがよい。幾つかの観点では、各ブリッスルストリップ500の上端部510は、ケーブルに起因して大きな横断面積を有するのがよい。大きな横断面積により、ブリッスルストリップ500は、インサート550中に密に嵌まり込むことができる。一観点では、各ブリッスルストリップ500の下端部520は、上端部510から下方に延びるのがよく、かかる下端部は、非取り付け状態である(すなわち、任意他のコンポーネントには結合されない)。一観点では、下端部520は、デブリをガッタブルーム100の経路に沿って良好に動かすとともに/あるいは押し潰すよう、鋭利な前縁を有するのがよい。
【0041】
幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500は、金属、プラスチック、複合材、セラミック、ポリマー、天然繊維などのうちの1つ以上から成るのがよい。例えば、ブリッスルストリップ500は、スチール、アルミニウム、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、PVC、植物繊維、または毛から成るのがよい。他の観点では、ブリッスルストリップ500は、他の材料、または材料のブレンドで構成されるのがよい。例えば、ブリッスルストリップ500は、スチールとポリプロピレンの混合物を有するのがよい。もう1つの観点では、ブリッスルは、直径が約0.1cm~約0.21cmのポリウレタンまたは他の複合材料から成るのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルは、丸形であって真っ直ぐでありまたはクリンプ加工されるのがよい。
【0042】
幾つかの観点では、1つ以上のブリッスルストリップ500は、ブリッスルストリップ500中に含まれているブリッスルの種類に基づいて種々の性質を有することができる。例えば、種々の性質を有する種々の形式のブリッスルストリップ500をガッタブルーム100内に設けることにより、1つ以上の特定の表面についての掃除をはかどらせるとともにカスタマイズすることができる。例えば、ガッタブルームは、種々の形式またはレベルの接触(例えば、研磨性のまたは繊細さ)を必要とする街路を掃除するよう屋外で使用される場合がある。街路は、ザラザラ度が様々な場合があり、街路は、各々が互いに異なる掃除方法を必要とする種々の材料、例えば、コンクリート、レンガ、小さな丸石、および/またはアスファルトで作られている場合がある。街路はまた、茂み、例えば牧草または雑草のパッチを含む場合がある。もう1つの実施例では、街路は、他の天然デブリ、例えば、砂、泥、および大小の石、または非天然デブリ、例えば、屑やリサイクル品を有する場合がある。したがって、ガッタブルーム100による掃除具合は、これらの別々の表面、茂み、および/またはデブリを効果的に掃除するよう促進できる。ガッタブルーム100はまた、比較的少ないブリッスルストリップ500を含むことによってもカスタマイズできる。例えば、ブリッスルストリップ500は、例えば除雪をするために表面とパドル型の接触関係を生じさせるようマンドレル200から省かれてもよい。もう1つの観点では、ブリッスルストリップ500は、ブリッスルの長さが様々であるのがよく(例えば、ブリッスルストリップ500のブリッスルは、互いに異なる長さを有するのがよい)、それにより、中間表面の掃除具合を向上させることができる。この観点では、ブリッスルストリップ500の表面接触輪郭は、1つ以上の表面を掃除するためにカスタマイズされるのがよい。
【0043】
幾つかの観点では、ガッタブルーム100は、掃除をはかどらせるとともにカスタマイズするよう互いに異なる材料のブリッスルストリップ500を含むのがよい。幾つかの観点では、互いに異なる材料のブリッスルストリップ500が、各材料の特性を活用するために、ガッタブルーム100中に含まれるのがよい。他の観点では、ブリッスルストラップ500は、例えば、スチールとポリプロピレンの両方を含ませることによってブレンドされてもよい。
【0044】
幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500は、掃除をはかどらせるとともにカスタマイズするために剛性が様々であるのがよい。例えば、高い剛性を有するブリッスルストリップ500は、ある特定のデブリ、例えば、街路沿いの茂みや締め固められた泥を良好に標的にするよう研磨性接触状態をもたらすことができる。したがって、ブリッスルストリップ500は、強力な掃除が動かしたり押し潰したり(すなわち、切断したり)するには強靱な場合のあるデブリ、例えば茂み、締め固められた泥、大小の石などを標的にするのに有用な場合がある。より高い剛性は、座屈を低減することができ、しかも強靱なデブリを動かすために慣性衝撃をもたらすことができる。一緒に配置された(例えば、グループ化されまたは隣接して配置された)剛性の高いブリッスルストリップ500は、強靱なデブリをより効果的につかむとともに/あるいは押し潰すことができる。剛性の低いブリッスルストリップ500は、微細な接触状態をもたらすことができる。したがって、ブリッスルストリップ500は、繊細な掃除が種々の表面相互間の分離箇所を標的にする上で有用な場合がある。大きな運動および可撓性は、衝撃時に実現でき、その結果、第1のブリッスルストリップ500は、割れ目、ザラザラ部、隙間などに達するよう座屈することができる。したがって、ブリッスルストリップ500は、軽量なデブリ(例えば、砂)および粒状物を良好に標的とすることができる。幾つかの観点では、ガッタブルーム100は、表面との研磨性の接触と繊細な接触の両方を提供するよう、様々な剛性を有するブリッスルストリップ500を有するのがよい。剛性を材料、直径、横断面積、断面幾何学的形状、壁厚、外層、補強のための被膜、リブ、開口部などによって定めることができる。例えば、スチールから成るブリッスルストリップ500は、剛性を高めるためにクリンプ加工されるのがよい。ブリッスルストリップ500は、円形、楕円形、長方形、星形、プラス記号などである断面幾何学的形状を有するのがよい。
【0045】
図9および図10を参照すると、ブリッスルストリップ500は、例えば、ブリッスルストリップ500をキャリヤ300中に摺動させることによって、キャリヤ300に取り外し可能に結合されるのがよい。幾つかの観点では、各ブリッスルストリップ500はまた、ブリッスルストリップ500がマンドレル200およびチャネル250に対して斜めに差し向けることができるようキャリヤ300内に配置されるのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500は、全体として軸線23に平行な半径方向にキャリヤ300中に押し込まれ、または滑り込まれるのがよい。したがって、キャリヤ300と同様、ブリッスルストリップ500がキャリヤ300に取り外し可能に結合されると、ブリッスルストリップ500は、マンドレル200から全体として軸線22に平行な横方向に上下両方に延びることができる。このように、ブリッスルストリップ500は、各ブリッスルストリップ500を隣接のブリッスルストリップ500に対してオフセット状態で配置することができるよう、軸線21から角度αをなしてマンドレル200から延びるのがよい。各ブリッスルストリップ500のオフセットは、ブリッスルストリップ500の各々がガッタブルーム100内で中心軸線20回りに回転する間、隣接のブリッスルストリップ500に接触するのを阻止することができる。加うるに、上述したように、一観点では、ブリッスルストリップ500の配置状態が角度をなしているために、ガッタブルーム100が中心軸線20回りに回転しているときに、各ブリッスルストリップ500は、より均等に摩耗することができる。摩耗が分散しているため、同様な特性を有するブリッスルストリップ500は、同時に交換を必要とすることができる。
【0046】
図7および図10を参照すると、幾つかの観点では、キャリヤ300は、マンドレル200の第1の外縁230および第2の外縁240を包囲することによってチャネル250内に摺動可能に配置されるのがよい。キャリヤ300は、マンドレル200の第1の外縁230および第2の外縁240上に摺動することができ、その結果、キャリヤ300の上端部310は、マンドレル200から上方に延びることができるとともに、キャリヤ300の下端部320は、マンドレル200から下方に延びることができるようになっている。一観点では、キャリヤ300の上端部310は、ロック部材430を有するのがよい。上端部310内のスペースは、上方空所330を含むのがよい。下端部320は、上端部310から見てキャリヤ300の反対側の端部を構成することができ、かかる下端部は、同様に、下方空所340を含むことができる。
【0047】
幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500の各々は、キャリヤ300の各々の上方空所330および下方空所340内にそれぞれ受け入れられるのがよい。一観点では、ブリッスルストリップ500の上端部510は、上方空所330内に受け入れられるのがよく、ブリッスルストリップ500の下端部520は、下方空所340内に受け入れられるのがよい。
【0048】
図9および図10を参照すると、一観点では、横断面積の大きな上端部510は、上方空所330を満たすことができる。これにより、圧力嵌め状態を作ることができ、その結果、上端部510を上方空所330内に固定することができ、その結果、ブリッスルストリップ500をキャリヤ300内に固定することができる。他の観点では、ブリッスルストリップ500は、スナップ、接着剤、または他の取り付け方法によってキャリヤ300内に固定されるのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500は、ブリッスルストリップ500の第1の端部530がキャリヤ300の第1の端部350に当接することができ、この第1の端部350に当接することができるようキャリヤ300内に固定されるのがよく、第1の端部350は、上述したように、チャネル端255に当接することができる。第2の端部540は、第1の端部530の反対側の端部を構成することができ、かかる第2の端部は同様に、キャリヤ300の第2の端部360に当接することができる。幾つかの観点では、大きな横断面積を有するブリッスルストリップ500の上端部510は、キャリヤ300の上方空所330内で広がることができ、その結果、全体として軸線22に平行な横方向におけるブリッスルストリップ500の運動を阻止することができるようになっている。幾つかの観点では、ロック延長部440は、キャリヤ300の上端部310を横切って延びることができ、その結果、キャリヤ300の上方空所330を横切って延びることができる。したがって、ブリッスルストリップ500がキャリヤ300内に固定された場合、ロック延長部440は、キャリヤ300の第2の端部360およびブリッスルストリップ500の第2の端部540を横切って延びることができる。これは、全体として軸線23に平行な半径方向におけるブリッスルストリップ500の運動を阻止することができる。
【0049】
図11に示すように、別の実施例では、幾つかの観点において、ガッタブルーム1000は、1つ以上のキャリヤ3000および1つ以上のブリッスルストリップ5000を支持することができるマンドレル2000を有するのがよい。ガッタブルーム1000およびそのコンポーネントは、上述したガッタブルーム100とほぼ同じであるのがよい。
【0050】
図12および図13を参照すると、幾つかの観点では、各キャリヤ3000は、左スロット3900および右スロット4200を有するのがよい。幾つかの観点では、キャリヤ3000は、上端部3100、下端部3200、上方空所3300、下方空所3400、第1の端部3500、第2の端部3600、左側部4600、右側部4700、キャリヤヒンジ4500、ロック4300、ロックヒンジ4400、ロック端部4800、およびロックタブ4900を有するのがよい。キャリヤ3000は、幾つかの観点では、射出成形プラスチックであるのがよい。キャリヤ3000は、ガッタブルーム100のキャリヤ300と同様、ガッタブルーム1000に取り外し可能に結合されるのがよい。
【0051】
図11および図14を参照すると、幾つかの観点では、キャリヤ3000は、マンドレル2000に対して斜めに差し向けられるのがよい。例えば、キャリヤ3000は、全体として軸線25に平行な横方向に上方に延びるのがよい。幾つかの観点では、軸線25は、軸線24から角度βをなしているのがよい。したがって、キャリヤ3000は、軸線24から角度βをなしてマンドレル2000から上方に延びるのがよい。同様に、キャリヤ3000は、全体として軸線26に平行な横方向にマンドレル2000から下方に延びるのがよい。幾つかの観点では、軸線26は、軸線24から角度γをなすのがよい。したがって、キャリヤ3000は、軸線24から角度γをなしてマンドレル2000から下方に延びるのがよい。幾つかの観点では、軸線24からの角度βおよび角度γは、約15゜から約90゜までの範囲、例えば約30゜から約75゜までの範囲にあるのがよく、例えば約60゜であるのがよい。このように、各キャリヤ3000の上端部3100および下端部3200は、それぞれ、隣接のキャリヤ3000の上端部3100および下端部3200に対してオフセットしているのがよい。幾つかの観点では、キャリヤ3000は、チャネル2500内に設けられるとともに、左側部4600に設けられた左スロット3900および右側部4700に設けられた右スロット4200を経てマンドレル2000に取り外し可能に結合されるのがよい。一観点では、左スロット3900および右スロット4200により、キャリヤ3000は、マンドレル2000上でこれに沿って摺動することができる。幾つかの観点では、左スロット3900および右スロット4200内に設けられたマンドレル2000を包囲している左側部4600および右側部4700は、キャリヤ3000をチャネル2500内に全体として軸線25または軸線26に平行な横方向に保持することができる。したがって、キャリヤ3000は、ガッタブルーム1000内で回転している状態で、チャネル2500内に横方向に維持されるのがよい。他の観点では、キャリヤ3000は、スナップ、接着剤、または別の取り付け方法によってマンドレル2000に結合されるのがよい。一観点では、キャリヤ3000は、これが全体として軸線24に平行な接線方向にマンドレル200を横切って延びるようマンドレル2000を包囲するのがよい(すなわち、キャリヤ3000の長さ方向は、全体として、マンドレル2000の半径方向縁に垂直である)。
【0052】
図15Aおよび図15Bに示すように、幾つかの観点では、左側部4600および右側部4700は、キャリヤヒンジ4500により互いにヒンジ式に取り付けられるのがよい。したがって、キャリヤ3000は、左側部4600と右側部4700が互いに対して回動することができるようなクラムシェルであるのがよい。製造上の制約に起因して、このヒンジ式キャリヤにより、より複雑な内部幾何学的形状がマンドレル2000および/またはブリッスルストリップ5000に良好に結合することができる。もう1つの観点では、キャリヤ3000をヒンジ4500が不要であるように付加製造することができる。
【0053】
図11および図16を参照すると、キャリヤ3000をチャネル2500内に設けるため、左側部4600および右側部4700は、ヒンジ4500を中心として内方に回動して、左スロット3900および右スロット4200を経てマンドレル2000上に摺動することができる。内方ピボットにより、キャリヤ3000は、キャリヤ戻り止めタブ2900(キャリヤ戻り止めタブ290について図5を参照されたい)をこえることができ、その結果、キャリヤ3000の第1の端部3500は、キャリヤ3000がチャネル2500内に設けられると、キャリヤ戻り止めタブ2900の半径方向内方に位置することができるようになっている。幾つかの観点では、左側部4600および右側部4700は、外方に回動するよう付勢されるのがよい。したがって、キャリヤ3000がチャネル2500内にいったん設けられると、左側部4600および右側部4700は、外方に回動することができ、左スロット3900および右スロット4200を経てキャリヤ戻り止めタブ2900に係合することができる。この係合により、キャリヤ3000をチャネル2500内に保持することができる。このように、キャリヤ3000は、全体として軸線27に平行な半径方向で固定できる。幾つかの観点では、キャリヤ3000は、マンドレル2000に接触することができ、そしてキャリヤ3000をチャネル2500内に維持することができる追加の固定機構体、例えばキャリヤ戻り止めタブ2900に類似したタブを有するのがよい。
【0054】
図14を参照すると、幾つかの観点では、ロック4300は、全体として軸線24に平行な接線方向にキャリヤ3000を横切って延びることができる(すなわち、ロック4300は、全体として第2の端部3600に垂直に位置決めされ、この第2の端部は、全体として、軸線25および26に平行に延びている)。このように、ロック4300は、キャリヤ3000内に位置決めされたブリッスルストリップ5000が半径方向外方に動くのを阻止することができる。これとは逆に、ロック4300を回動させて第2の端部3600から遠ざけることができ、それにより、ブリッスルストリップ5000は、例えば、点検整備または交換のために半径方向外方に動くことができる。
【0055】
図15A図15B、および図16を参照すると、この観点において、ロック4300は、キャリヤ3000の第2の端部3600を横切って延びるのがよく、この第2の端部は、第1の端部3500から見てキャリヤ3000の反対側の端部のところに位置するのがよい。幾つかの観点では、ロック端部4800は、キャリヤ3000のロックタブ4900に係合して、キャリヤ3000の第2の端部3600を端から端までしっかりと閉鎖することができる。一観点では、ロック端部4800は、キャリヤ3000のロックタブ4900にクリップ止めまたはスナップ止めされるのがよい(または違ったやり方でラッチ止めされるのがよい)。ロック端部4800とロックタブ4900が互いに係合しているので、ロック4300を全体として軸線27に平行な半径方向に固定することができる。一観点では、ロック4300は、ロックヒンジ4400によりキャリヤ3000の第2の端部3600から回動して遠ざかることができる(すなわち、ロック4300を解除することができる)。ロック4300は、キャリヤ3000がマンドレル2000に結合されるとき、およびガッタブルーム1000が車両(例えば、車両10)に取り付けられ
て、車両から吊り下げられるときを含む、ガッタブルーム1000の寿命中の任意の時点において、キャリヤ3000の第2の端部3600から遠ざけられるのがよい。このように、ブリッスルストリップ5000には、必要なときに交換のために接近することができる。
【0056】
図17に示すように、ガッタブルーム1000用のブリッスルストリップ5000は、あらかじめ曲げられているのがよい(例えば、キャリヤ3000中への挿入に先立って曲げられまたは湾曲状態にされているのがよい)。このように、上端部3100と下端部3200は、ブリッスルストリップ5000の全体としてほぼ軸線25または軸線26に沿って延びることがないよう、互いに対して延びるのがよい。この幾何学的形状により、ブリッスルストリップ5000がキャリヤ3000内へのブリッスルストリップ5000の良好な保持を可能にするようキャリヤ3000内に位置決めされたときにブリッスルストリップ5000とキャリヤ3000との間に働く摩擦力を増大させることができる。
【0057】
図11図17、および図18を参照すると、ブリッスルストリップ5000は、キャリヤ3000に取り外し可能に結合されるのがよい。幾つかの観点では、各ブリッスルストリップ5000は、ブリッスルストリップ5000がマンドレル2000およびチャネル2500に対して斜めに差し向けることができるようにキャリヤ3000内に配置されるのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルストリップ5000は、全体として軸線27に平行な半径方向にキャリヤ3000中に押し込まれ、または滑りこませるのがよい。したがって、キャリヤ3000と同様、ブリッスルストリップ5000がキャリヤ3000に取り外し可能に結合されると、ブリッスルストリップ5000は、全体として軸線25および軸線26に平行な横方向にそれぞれマンドレル2000から上下両方向に延びるのがよい。具体的に説明すると、キャリヤ3000の上端部3100は、マンドレル2000から上方に延びるのがよく、キャリヤ3000の下端部3200は、マンドレル2000から下方に延びるのがよい。諸観点では、ブリッスルストリップ5000の一部分は、軸線24から角度βをなしてマンドレル2000から上方に延びるのがよく、もう1つの部分は、軸線24から角度γをなして下方に延びるのがよい。このように、各ブリッスルストリップ5000は、隣接のブリッスルストリップ5000に対してオフセット状態で配置されるのがよい。各ブリッスルストリップ5000のオフセットは、ブリッスルストリップ5000の各々がガッタブルーム1000内で回転している間に任意の隣接のブリッスルストリップ5000に接触するのを阻止することができる。
【0058】
図16図18を参照すると、一観点では、キャリヤ3000の上端部3100は、ロック4300を有するのがよい。上端部3100内のスペースは、上方空所3300を含むのがよい。下端部3200は、上端部3100から見てキャリヤ3000の反対側の端部を構成することができ、かかる下端部は同様に、下方空所3400を含むのがよい。幾つかの観点では、ブリッスルストリップ5000の各々は、キャリヤ3000の各々の上方空所3300および下方空所3400内にそれぞれ受け入れられるのがよい。一観点では、ブリッスルストリップ5000の上端部5100は、上方空所3300内に受け入れられるのがよく、ブリッスルストリップ5000の下端部5200は、下方空所3400内に受け入れられるのがよい。一観点では、ブリッスルストリップ5000は、ブリッスルストリップ5000がキャリヤ3000中に滑り込まされると、上端部3100が上方空所3300の形状に適合することができ、かつ下端部3200が下方空所3400の形状に適合することができ、その結果、ブリッスルストリップ5000をキャリヤ3000中に圧力嵌めすることができるように曲げられるのがよい。したがって、全体として軸線25または軸線26に平行な横方向におけるブリッスルストリップ5000の運動を阻止することができる。このように、キャリヤ3000の左側部4600および右側部4700がキャリヤ戻り止めタブ2900に係合するよう外方に回動したときに、上方空所3300および下方空所3400は、ブリッスルストリップ5000を受け入れてこれを保持するよう形作られるのがよい。キャリヤ3000およびブリッスルストリップ5000との間に働く摩擦力およびキャリヤ3000およびブリッスルストリップ5000の幾何学的形状は、ブリッスルストリップ5000を横方向に保持することができる。
【0059】
幾つかの観点では、ロック4300は、キャリヤ3000の第2の端部3600を横切って延びるのがよく、その結果、キャリヤ3000の上方空所3300を横切って延びるのがよい。したがって、ブリッスルストリップ5000がキャリヤ3000内に固定される場合、ロック4300は、キャリヤ3000の第2の端部3600およびブリッスルストリップ5000の第2の端部5400を横切って延びるのがよい。これは、全体として軸線27(図17)に平行な半径方向におけるブリッスルストリップ5000の運動を阻止することができる。幾つかの観点では、ロック4300は、全体として軸線27に平行な半径方向におけるブリッスルストリップ5000の運動を阻止するよう、上方空所3300のところで第2の端部3600を完全に横切って延びるのがよい。上方空所3300のところの第2の端部3600は、ブリッスルストリップ5000を保持するよう完全に覆われるのがよい。他の観点では、ブリッスルストリップ5000は、スナップ、接着剤、または別の取り付け方法によってキャリヤ3000に結合されるのがよい。
【0060】
幾つかの観点では、ロック4300を、ロックヒンジ4400によりキャリヤ3000の第2の端部3600から回動して遠ざけることができる。したがって、ロック4300が半径方向外方におけるブリッスルストリップ5000の運動を阻止してはいないので、ブリッスルストリップ5000を点検整備または交換のためにキャリヤ3000から取り外すことができる。
【0061】
例示の組み立ておよび交換方法が、図19に示されている。この方法を特にガッタブルーム100を参照して説明するが、理解されるように、この方法は、ガッタブルーム1000ならびに計画した他のガッタブルームに適用することができる。
【0062】
当初の組み立てに関し、オペレータは、マンドレル200、キャリヤ300、およびブリッスルストリップ500を含むガッタブルーム100のモジュール組み立てコンポーネントを受け取るのがよい。これらの形状が全体として扁平なので、ブリッスルストリップ500を効率的に包装して輸送することができる。ブリッスルストリップ500は、オペレータの要望に従って受け取り可能である。例えば、オペレータは、スチールワイヤおよび/またはポリプロピレンから成るブリッスルストリップ500を必要とし、そして、それに応じてブリッスルストリップ500を受け取るのがよい。
【0063】
ガッタブルーム100を最初に組み立てるために、オペレータは、ステップ1910に示すように、1つ以上のキャリヤ300をマンドレル200上に摺動させるのがよい。オペレータは、最大約30個のキャリヤ300の各々についてこのステップを繰り返すのがよい。ガッタブルーム1000に関し、このステップは、キャリヤ3000を内方に回動させてマンドレル2000上に摺動させるステップを含むのがよい。キャリヤ戻り止めタブ2900をいったん通過すると、キャリヤ3000をこれらの付勢位置に向かって外方に回動させるのがよく、それにより、これらがキャリヤ戻り止めタブ2900に係合してマンドレル2000への固定が行われるようにするのがよい。ステップ1920では、オペレータは、1つ以上のブリッスルストリップ500を1つ以上のキャリヤ300中に摺動させるのがよい。オペレータは、多くのキャリヤについて、例えば、マンドレル200に取り外し可能に結合された最高約20個のキャリヤ300または3000についてこのステップを繰り返すのがよい。組み立ておよび点検整備は、さらに、簡単であるといえ、工具を必要としない。ガッタブルーム100全体が図20に見える。
【0064】
図19に示すように、ステップ1930では、オペレータは、少なくとも1つのブリッスルストリップ500を取り外すことができる。これは、ブリッスルストリップ500を交換しまたは修理するためであり、または、ガッタブルーム100を特定の表面に良好に適合させて、例えば、研磨接触度を低くするためであるといえる。ブリッスルストリップ500を取り外すため、オペレータは、片持ちロック部材430を脇に押すのがよく、そしてブリッスルストリップ500を摺動状態で引っ張り出すのがよい。キャリヤ300の第2の端部360は、ブリッスルストリップ500をロック部材430が脇に押されたときに摺動状態で引っ張り出すことができるよう開いているのがよい。ブリッスルストリップ500が取り外された状態のガッタブルーム100が図21に見える。ガッタブルーム1000に関し、キャリヤ3000のロックタブ4900からロック端4800を外すことによって(例えば、ロック4300を解除することによって)、ロック4300をキャリヤ3000の第2の端部3600から回動させて遠ざけることができる。ロック4300をキャリヤ3000の第2の端部3600からいったん取り除かれると、ブリッスルストリップ5000を摺動状態で引っ張り出すことができる。上述したように、ガッタブルーム100が中心軸線20回りに回転しているときに、各ブリッスルストリップ500は、均等な摩耗が可能である。摩耗が分布しているので、同一の特性を備えていて一緒に組み立てられたブリッスルストリップ500は、同時交換を必要とする場合がある。
【0065】
一観点では、ステップ1920およびステップ1930をステップ1940およびステップ1910よりも定期的に実施することができ、それにより、ガッタブルーム100を保守するとともに/あるいは修理することができる。かくして、ブリッスルストリップ500の交換は、頻度の高い保守であるとみなされ、キャリヤ300の交換は、頻度の低い保守であるとみなされる。
【0066】
幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500をキャリヤ300に取り外し可能に結合するのがよく、その後、キャリヤ300をマンドレル200に取り外し可能に結合し、そしてマンドレル200のチャネル250内に設けるのがよい。変形例として、キャリヤ300がマンドレル200にいったん結合されてチャネル250内に納められると、ブリッスルストリップ500をキャリヤ300に取り外し可能に結合してもよい。したがって、ブリッスルストリップ500をキャリヤ300がマンドレル200に取り外し可能に結合されてチャネル250に設けられる前後両方においてキャリヤ300から取り外すことができる。
【0067】
代表的には、ブリッスルストリップ500だけを摩耗に起因して交換する必要があるにすぎず、場合によっては、キャリヤ300は、損傷または摩耗に起因して交換の必要がある場合がある。図19に示すように、ステップ1940において、オペレータは、ブリッスルストリップ500を受け入れた少なくとも1つのキャリヤ300を取り外すのがよい。キャリヤ300は、これがブリッスルストリップ500を収容している間は取り外しができない。したがって、ブリッスルストリップ500(ステップ1930)は、キャリヤ300を取り外す(ステップ1940)前に取り外さなければならない。キャリヤ300を取り外すため、オペレータは、キャリヤ戻り止めタブ290上を含む第1の外縁230および第2の外縁240上に、ほぼ距離D4(図7)にわたって摺動させるのがよい。キャリヤ300が取り外された状態のガッタブルーム100が図22に見える。幾つかの観点では、ブリッスルストリップ500がキャリヤ300に取り外し可能に結合されている間、キャリヤ300をマンドレル200から取り外すことができる。したがって、キャリヤ300およびキャリヤ300内に受け入れられたブリッスルストリップ500を一度にマンドレル200から取り外すことができる。
【0068】
一観点では、キャリヤ300は、ブリッスルストリップ500よりも少ない頻度で表面および/またはデブリに接触することができる。したがって、一観点では、キャリヤ300は、ブリッスルストリップ500よりも交換頻度を少なくすることができる。一観点では、マンドレル200は、キャリヤ300とブリッスルストリップ500の両方よりも交換頻度を少なくすることができる。マンドレル200および/またはキャリヤ300を、いずれか一方が相当な損傷または摩耗を生じた場合に交換することができる。マンドレル200、キャリヤ300、および/またはブリッスルストリップ500の交換にも工具は不要である。
【0069】
理解されるべきこととして、発明の概要の項および要約書の項ではなく、詳細な説明の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されるようになっている。発明の概要および要約書の項は、本発明者によって想定される本発明の1つ以上の例示の観点を説明しているが、全ての例示の観点を説明しているわけではなく、かくして、本発明の概要の項および要約書の項は、本発明および添付の特許請求の範囲の記載を何ら制限するものではない。
【0070】
本発明については、指定された機能の具体化例およびこの関係を示す機能的ビルディングブロックの助けにより上述した。これらの機能的ブロックの境界については、説明の便宜上、本明細書においては恣意的に定めた。指定された機能およびその関係が適切に実施される限り、別の境界を定めることができる。
【0071】
特定の観点についての上記説明は、本発明の全体的性質を十分に表しているので、他者は、当該技術分野における通常の知識を適用することによって、過度の実験をすることなく、種々の用途、例えば特定の観点について容易に改造するとともに/あるいは応用させることができ、これは、本発明の一般的技術的思想から逸脱しない。したがって、かかる応用および改造は、本明細書に提示される教示および指針に基づき、開示された観点の意味および均等範囲内に含まれるものである。理解されるべきこととして、本明細書において用いた語句または用語は、説明の目的上のものであって、本発明を限定するものではなく、したがって、本明細書における用語または語句は、教示および指針に照らして当業者によって解釈されるべきである。
【0072】
本発明の広さおよび範囲は、上記の例示の観点のうちの任意のものによって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲の記載およびこの均等範囲にしたがってのみ定められるべきである。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】