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特表2023-550484ブローフィルシール(BFS)製品を検査するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-01
(54)【発明の名称】ブローフィルシール(BFS)製品を検査するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/90 20060101AFI20231124BHJP
   B07C 5/342 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
G01N21/90 Z
B07C5/342
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530839
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(85)【翻訳文提出日】2023-06-27
(86)【国際出願番号】 US2021060813
(87)【国際公開番号】W WO2022115598
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】63/118,001
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518438944
【氏名又は名称】コスカ ファミリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ジョー
(72)【発明者】
【氏名】ヘンディ、バリー
(72)【発明者】
【氏名】レスリー、フィリップ
【テーマコード(参考)】
2G051
3F079
【Fターム(参考)】
2G051AA14
2G051AB02
2G051BA02
2G051BA10
2G051BA20
2G051BB02
2G051CA03
2G051CA04
2G051CA07
2G051CB01
2G051CB05
2G051DA06
3F079AD08
3F079AD11
3F079CA41
3F079CB25
3F079CB30
3F079CC05
3F079DA12
3F079DA21
3F079EA09
3F079EA19
(57)【要約】
本開示によれば、プレフィルド式のブローフィルシール(BFS)製品を検査するための検査システムが提供される。BFS製品は、縦方向に沿って延びるネック部を含む。ネック部は、それに隣接する部分に対して横方向外向きに突出する結合部分を有する。検査システムは、第1の検査ステーションと制御装置とを備える。第1の検査ステーションは、照明アセンブリと検出アセンブリとを含む。照明アセンブリは1以上の光源を含み、光源からの検査光は、ネック部の結合部分の周りに照射される。制御装置は、撮像装置によって検出された光に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた基準に対するBFS製品の適合性を判定するように構成される。
【選択図】図8E
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレフィルド式のブローフィルシール(BFS)製品の検査システムであって、
前記BFS製品は、縦方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部と、前記第1の端部に設けられ、前記縦方向に沿って延びる1以上のネック部とを含み、前記ネック部は、それに隣接する部分に対して横方向外向きに突出する結合部分を有し、
当該検査システムは、
(i)1以上の第1の検査ステーションであって、
(a)1以上の光源を含む照明アセンブリであって、前記光源からの検査光が目標位置に配置された前記ネック部の前記結合部分の周りに照射されるように構成された、該照明アセンブリと、
(b)1以上の撮像装置を含む検出アセンブリであって、前記目標位置から前記縦方向に沿って延びる入力光軸を有し、前記目標位置に配置された前記ネック部から放射された光を前記1以上の撮像装置によって検出するように配置された、該検出アセンブリとを含む、該第1の検査ステーションと、
(ii)制御装置であって、前記1以上の第1の検査ステーションに動作可能に接続され、前記1以上の撮像装置によって検出された光に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対する前記BFS製品の適合性を判定するように構成された、該制御装置と、
を備える、検査システム。
【請求項2】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記1以上の予め定められた基準は、前記結合部分の横方向寸法、前記ネック部に隣接する部分の横方向寸法、前記ネック部に隣接する部分に対する前記結合部分の横方向突出量、前記結合部分の横方向寸法と前記ネック部に隣接する部分の横方向寸法との差、またはそれらの任意の組み合わせに対する許容値または許容値範囲を含む、検査システム。
【請求項3】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記検査光は、前記縦方向に対して実質的に直交する面に沿って照射される、検査システム。
【請求項4】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記検査光は、前記ネック部の径方向に実質的に沿って照射される、検査システム。
【請求項5】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記検査光は、第1の平面に沿って照射され、
前記検出アセンブリの前記入力光軸は、前記第1の平面に対して実質的に直交する、検査システム。
【請求項6】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記縦方向に対して平行な平面における、前記結合部分に入射する前記検査光と前記検出アセンブリの前記入力光軸とがなす角度が135°未満である、検査システム。
【請求項7】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記検査光と前記入力光軸とがなす角度が約90°である、検査システム。
【請求項8】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記検査光は、10nm~1mmの範囲の1以上の波長を含む、検査システム。
【請求項9】
請求項8に記載の検査システムであって、
前記検査光は、400~700nmの範囲の1以上の波長を含む、検査システム。
【請求項10】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記照明アセンブリは、光管、光ファイバ、レンズ、フィルタ、反射器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、検査システム。
【請求項11】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記検出アセンブリは、二次元光検出器アレイを含む、検査システム。
【請求項12】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記検出アセンブリまたは前記制御装置は、前記1以上の撮像装置によって検出された光に基づいて、前記目標位置に配置された前記ネック部の画像を形成するように構成されている、検査システム。
【請求項13】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記目標位置で前記BFS製品を支持し、前記BFS製品を前記第1の検査ステーションに搬送する、または前記BFS製品を前記第1の検査ステーションから搬送するように構成された第1の駆動機構を含む第1の搬送システムをさらに備える、検査システム。
【請求項14】
請求項13に記載の検査システムであって、
前記第1の駆動機構は、前記BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含む、検査システム。
【請求項15】
請求項14に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、第1リザーバと、第2リザーバと、前記第1リザーバ及び前記第2リザーバ間に介在して前記第1リザーバ及び前記第2リザーバを前記縦方向に沿って互いに離間させる狭窄部とをさらに含み、
前記一対の駆動ベルトは、前記狭窄部で前記BFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【請求項16】
請求項14に記載の検査システムであって、
前記第1の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、検査システム。
【請求項17】
請求項14に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、リザーバをさらに含み、
前記一対の駆動ベルトは、前記リザーバで前記BFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【請求項18】
請求項17に記載の検査システムであって、
前記第1の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有する、検査システム。
【請求項19】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、前記第2の端部に設けられたタブ部をさらに含み、
当該検査システムは、1以上の第2の検査ステーションをさらに備え、
前記第2の検査ステーションは、前記BFS製品の前記第2の端部の前記タブ部を少なくとも検査するように構成されており、
前記制御装置は、前記第2の検査ステーションに動作可能に接続され、前記第2の検査ステーションでの検査結果を示す1以上の信号に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対する前記BFS製品の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【請求項20】
請求項19に記載の検査システムであって、
前記第2の検査ステーションは、光検出器、赤外線撮像装置、電磁波質問器、レーザ走査装置、磁場検出器、磁場質問器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、検査システム。
【請求項21】
請求項19に記載の検査システムであって、
前記第2の検査ステーションは、前記BFS製品の横方向における互いに反対側または同じ側に配置された第2の撮像装置及び第2の照明源を含む、検査システム。
【請求項22】
請求項19に記載の検査システムであって、
前記BFS製品を支持し、前記BFS製品を前記第1の検査ステーション及び前記第2の検査ステーション間で搬送するように構成された第2の駆動機構を含む第2の搬送システムをさらに備える、検査システム。
【請求項23】
請求項22に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、第1リザーバと、第2リザーバと、前記第1リザーバ及び前記第2リザーバ間に介在して前記第1リザーバ及び前記第2リザーバを前記縦方向に沿って互いに離間させる狭窄部とをさらに含み、
前記第2の駆動機構は、前記BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第2の平面駆動機構を含み、
前記第2の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有し、
前記一対の駆動ベルトは、前記狭窄部で前記BFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【請求項24】
請求項19に記載の検査システムであって、
搬送システムであって、
(a)前記第1の検査ステーションにおいて前記BFS製品を支持及び搬送するように構成された第1の駆動機構と、
(b)前記第2の検査ステーションにおいて前記BFS製品を支持及び搬送するように構成された第2の駆動機構と、を含み、
前記第1の駆動機構及び前記第2の駆動機構は、少なくとも部分的に重なり合って、前記第1の駆動機構及び前記第2の駆動機構間で前記BFS製品を搬送するハンドオフ領域を画定する、該搬送システムをさらに備える、検査システム。
【請求項25】
請求項24に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、リザーバと、前記リザーバ及び前記第2の端部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
前記第1の駆動機構は、前記BFS製品の前記リザーバの互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含み、
前記第1の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有し、
前記第2の駆動機構は、前記狭窄部で前記BFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第2の平面駆動機構を含み、
前記第2の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、検査システム。
【請求項26】
請求項19に記載の検査システムであって、
前記BFS製品を異なる出力経路に沿って搬送するように構成された第1の出力駆動機構をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1の出力駆動機構に動作可能に接続され、前記BFS製品の適合性の判定結果が適合であった場合には、前記第1の出力駆動機構を制御して、前記BFS製品を第1の出力経路に沿って搬送し、前記BFS製品の適合性の判定結果が不適合であった場合には、前記第1の出力駆動機構を制御して、前記BFS製品を第2の出力経路に沿って搬送するように構成されている、検査システム。
【請求項27】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、前記第1の端部と前記第2の端部との間に本体部をさらに含み、
当該検査システムは、1以上の第3の検査ステーションをさらに備え、
前記第3の検査ステーションは、前記BFS製品の前記本体部を少なくとも検査するように構成されており、
前記制御装置は、前記第3の検査ステーションに動作可能に接続され、前記第3の検査ステーションによる検査結果を示す1以上の信号に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対する前記BFS製品の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【請求項28】
請求項27に記載の検査システムであって、
前記第3の検査ステーションは、前記BFS製品の横方向における互いに反対側に配置された第3の撮像装置及び第3の照明源を含む、検査システム。
【請求項29】
請求項27に記載の検査システムであって、
前記BFS製品を支持し、前記BFS製品を前記第1の検査ステーション及び前記第3の検査ステーション間で搬送するように構成された第3の駆動機構を含む第3の搬送システムをさらに備える、検査システム。
【請求項30】
請求項29に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、第1のリザーバと、前記第2の端部に設けられたタブ部と、前記第1のリザーバ及び前記タブ部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
前記第3の駆動機構は、前記BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第3の平面駆動機構を含み、
前記第3の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有し、
前記一対の駆動ベルトは、前記狭窄部で前記BFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【請求項31】
請求項27に記載の検査システムであって、
搬送システムであって、
(a)前記第1の検査ステーションにおいて前記BFS製品を支持及び搬送するように構成された第1の駆動機構と、
(b)前記第3の検査ステーションにおいて前記BFS製品を支持及び搬送するように構成された第3の駆動機構と、を含み、
前記第1の駆動機構及び前記第3の駆動機構は、少なくとも部分的に重なり合って、前記第1の駆動機構及び前記第3の駆動機構間で前記BFS製品を搬送するハンドオフ領域を画定する、該搬送システムをさらに備える、検査システム。
【請求項32】
請求項31に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、リザーバと、前記第2の端部に設けられたタブ部と、前記リザーバ及び前記タブ部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
前記第1の駆動機構は、前記BFS製品の前記リザーバの互いに反対側の側面で前記BFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含み、
前記第1の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有し、
前記第3の駆動機構は、前記狭窄部で前記BFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第3の平面駆動機構を含み、
前記第3の平面駆動機構の前記一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、検査システム。
【請求項33】
請求項27に記載の検査システムであって、
前記BFS製品を異なる出力経路に沿って搬送させるように構成された第2の出力駆動機構をさらに備え、
前記制御装置は、前記第2の出力駆動機構に動作可能に接続され、前記BFS製品の適合性の判定結果が適合であった場合には、前記第2の出力駆動機構を制御して、前記BFS製品を第1の出力経路に沿って搬送し、前記BFS製品の適合性の判定結果が不適合であった場合には、前記第2の出力駆動機構を制御して、前記BFS製品を第2の出力経路に沿って搬送するように構成されている、検査システム。
【請求項34】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、複数のBFSバイアルを含み、
前記各BFSバイアルは、1以上のネック部を有し、
前記制御装置は、前記複数のBFSバイアルのうちの1つまたはいくつかのBFSバイアルの検査結果に基づいて、前記BFS製品全体の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【請求項35】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記BFS製品は、複数のBFSバイアルを含み、
前記各BFSバイアルは、1以上のネック部を有し、
前記制御装置は、前記複数のBFSバイアルのうちの各BFSバイアルの検査結果に基づいて、前記BFS製品全体の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【請求項36】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記第1の検査ステーションは、前記BFS製品を横方向に搬送し、前記目標位置を通過させたときに、前記BFS製品の前記ネック部を検査するように構成されている、検査システム。
【請求項37】
請求項1に記載の検査システムであって、
当該検査システムは、複数のBFS製品を連続的に検査するように構成されており、
前記制御装置は、前記BFS製品間の所定の間隔を規定または維持するように、当該検査システムを通る前記BFS製品の搬送を制御するように構成されている、検査システム。
【請求項38】
請求項1に記載の検査システムであって、
当該検査システムは、複数のBFS製品を連続的に検査するように構成されており、
前記制御装置は、前記複数のBFS製品のうちの1つまたはいくつかのBFS製品のみを検査するように前記第1の検査ステーションを制御するように構成されている、検査システム。
【請求項39】
請求項1に記載の検査システムであって、
当該検査システムは、複数のBFS製品を連続的に検査するように構成されており、
前記制御装置は、前記複数のBFS製品のうちのすべてのBFS製品を検査するように前記第1の検査ステーションを制御するように構成されている、検査システム。
【請求項40】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記第1の検査ステーションは、前記BFS製品を、少なくとも前記目標位置において前記ネック部を露出させて支持するように構成されている、検査システム。
【請求項41】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記第1の検査ステーションは、前記BFS製品の前記縦方向が重力方向と実質的に平行になり、かつ、前記BFS製品の前記第1の端部が下向きになるように構成されている、検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条第e項(35 U.S.C. §119(e))に基づき、2020年11月24日出願の「ブローフィルシール(BFS)製品を検査するためのシステム及び方法」という標題の米国特許仮出願第63/118、001号に基づく優先権を主張するものである。上記出願の開示内容の全体は、参照により本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0002】
毎年、何百万人もの人々が様々な病気に感染し、死亡しているが、これらの病気の中には、ワクチンで予防できるものもある。ワクチン接種により、いくつかの感染症の症例数は劇的に減少したが、これらの感染症の中には、依然として非常に一般的なものもある。多くの場合、世界の多くの人々、特に発展途上国では、予防接種の実施が不十分であること、安価なワクチンが不足していること、ワクチン接種用装置が不足していること、またはそれらの任意の組み合わせを原因とする効果のない予防接種プログラムに起因して、ワクチンで予防可能な疾患の蔓延に苦しんでいる。
【0003】
予防接種プログラムのいくつかの実施は、再利用可能な注射器を使用したワクチン投与を含む。しかしながら、多くの場合、特に発展途上国では、ワクチン投与は、病院外で専門家以外の者によって行われ、注射器へのアクセスを慎重に管理せずに患者への注射が行われ得る。このような状況下で再利用可能な注射器を使用すると、特に、使用済みで、滅菌されていない注射器を使用してその後の注射を行う場合、感染症や血液媒介疾患の拡大のリスクが高まる。例えば、世界保健機関(WHO)は、肝炎やヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの血液感染症が、再利用可能な注射器の再利用に起因して伝染し、毎年100万人以上が死亡していると推定している。
【0004】
業界における上述の問題を解決するための単回使用型または使い捨て型の注射装置を提供する従来の取り組みは大きな成果を上げたが、既存の問題を十分に解決することはできなかった。例えば、ベクトン・ディッキンソン社(Becton, Dickinson and Company;米国ニュージャージー州フランクリンレイクス)から入手可能なUniject(TM)装置などの、射出成形プロセスまたは成形同時充填(Form-Fill-Seal:FFS)プロセスを用いて製造されたプレフィルド(事前充填)式の単回使用型の注射装置は、成形部品の穴径に対して、1000分の2インチ(0.002インチ;50.8μm)から1000分の4インチ(0.004インチ;101.6μm)の範囲の正確な製造公差を提供するものの、特定の液体には適合しない別途の滅菌プロセス(例えば、ガンマ線照射)を必要とし、その結果、製造速度は1時間あたり約9、000個の非滅菌単位に制限され、1用量/単位あたり約1ドル40セント(1.40ドル)でエンドユーザに提供される。
【0005】
治療用流体、生物学的流体、医薬用流体、及び/または他の注射液が充填されたBFSバイアル、ボトル、カードなどのBFS製品の検査は、従来の検査システムでは対処できない課題を提示する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の主題の実施形態は、プレフィルド(事前充填)式のブローフィルシール(BFS)製品を検査するためのシステム及び方法を提供する。例えば、実施形態では、BFS製品は、BFS製造プロセス中に一緒に形成された複数のBFSバイアルを含む。各BFSバイアルは、結合部分を有するネック部を含む。ネック部の結合部分は、その後の使用のために投与アセンブリをBFSバイアルに固定し、シールするのに使用される。いくつかの実施形態では、BFSアセンブリの適切な運用(例えば、ネック部と投与アセンブリとの間からの漏れの回避)は、ネック部及び/または結合部分の構成の影響を受ける。このため、ネック部は、例えば、とりわけ結合部分の形状及び大きさが適切であるかどうかを調べるために、製造後に検査される。
【0007】
従来の検査方法(例えば、マシンビジョン)では、このようなネック部の検査に問題が生じる恐れがあったが、本開示の主題の実施形態は、独特の照明及び検出構成を用いて検査を実施することにより、半透明のプラスチックで形成されているにもかかわらず、BFSバイアルのネック部の画像化を可能にする。また、BFS製品及び/またはBFSバイアルの他の特徴、これに限定しないが、例えば、タブ部(例えば、印刷またはエンボス加工された情報を含む)、リザーバ(例えば、リザーバ内に封入された液体製品)、ネック部の流体シール(例えば、流体シールの形状、またはその欠陥)、または製品本体(例えば、ショルダー部の形状、本体部内の微粒子)なども検査することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、BFS製品の適合性を判定するために、BFS製品のすべてのBFSバイアルを検査する。あるいは、いくつかの実施形態では、BFS製品の適合性を判定するために、1つまたはいくつかのBFSバイアル(例えば、横方向最外側のバイアルのみ)が検査される(例えば、この適合性の判定は、未検査のBFSバイアルを含む、BFS製品のすべてのBFSバイアルに帰属させることができる)。その代わりにまたはそれに加えて、いくつかの実施形態では、1つまたはいくつかのBFS製品のみが、例えば、品質管理のために、定期的またはランダムな検査などによって適合性について検査される。
【0009】
1以上の実施形態では、プレフィルド式BFS製品の検査システムは、1以上の第1の検査ステーションと、それに動作可能に接続された制御装置とを備える。BFS製品は、縦方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部を含む。BFS製品の第1の端部は、縦方向に沿って延びる1以上のネック部を含む。各ネック部は、それに隣接する部分に対して横方向外向きに突出する結合部分を有する。第1の検査ステーションは、照明アセンブリと検出アセンブリとを含む。照明アセンブリは、1以上の光源を含み、光源からの検査光が目標位置に配置されたネック部の結合部分の周りに照射されるように構成される。検出アセンブリは、1以上の撮像装置を含む。検出アセンブリは、目標位置から縦方向に沿って延びる入力光軸を有し、目標位置に配置されたネック部から放射された光を1以上の撮像装置によって検出するように配置される。制御装置は、1以上の撮像装置によって検出された光に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対するBFS製品の適合性を判定するように構成される。
【0010】
本開示の様々な革新はいずれも、組み合わせてまたは別々に使用することができる。この概要は、以下の詳細な説明でより詳しく説明する概念の選択を簡略化した形式で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。本開示の技術の上記及び他の目的、特徴、及び利点は、添付した図を参照して進める以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
該当する場合、基礎となる特徴の図示及び説明を支援するために、いくつかの要素を簡略化するか、または図示しない場合がある。例えば、いくつかの図では、構成要素の内部相互作用を示すために、いくつかの構成要素は、部分切り欠き図を用いて示す。図全体を通して、同様の参照番号は同様の要素を示す。本明細書に記載される実施形態及びそれに付随する諸利点の多くは、添付図面と併せて、以下の詳細な説明を参照することによって、容易に理解できるであろう。
【0012】
図1A図1Aは、本開示の主題の1以上の実施形態による、組み立てられていない状態の薬剤送達アセンブリの斜視図である。
図1B図1Bは、本開示の主題の1以上の実施形態による、組み立てられていない状態の薬剤送達アセンブリの斜視図である。
図1C図1Cは、組み立てられた状態の図1A~1Bの薬剤送達アセンブリの斜視図である。
図1D図1Dは、組み立てられた状態の図1A~1Bの薬剤送達アセンブリの断面図である。
図2A図2Aは、本開示の主題の1以上の実施形態による、薬剤送達アセンブリで使用するための例示的なプレフィルド式のブローフィルシール(BFS)バイアルの正面図である。
図2B図2Bは、本開示の主題の1以上の実施形態による、薬剤送達アセンブリで使用するための例示的なプレフィルド式のBFSバイアルの側面図である。
図2C図2Cは、本開示の主題の1以上の実施形態による、薬剤送達アセンブリで使用するための別の例示的なプレフィルド式のBFSバイアルの正面図である。
図2D図2Dは、本開示の主題の1以上の実施形態による、薬剤送達アセンブリで使用するための別の例示的なプレフィルド式のBFSバイアルの側面図である。
図3A図3Aは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFSバイアルを製造及び検査するための例示的システムの簡略化された概略図である。
図3B図3Bは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFSバイアルのネック部を検査するための例示的な照明及び検出のセットアップの側面図を示す簡略化された概略図である。
図3C図3Cは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFSバイアルのネック部を検査するための別の例示的な照明及び検出のセットアップの底面図を示す簡略化された概略図である。
図3D図3Dは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFSバイアルのネック部を検査するための別の例示的な照明及び検出のセットアップの側面図を示す単純化された概略図である。
図3E図3Eは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFSバイアルのネック部を検査するための別の例示的な照明及び検出のセットアップの底面図を示す単純化された概略図である。
図4図4は、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFSバイアルのネック部を検査するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図5図5は、本開示の主題の1以上の実施形態による、複数のプレフィルド式のBFSバイアルを含むBFS製品の側面図である。
図6図6は、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFS製品を検査するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図7A図7Aは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFS製品を検査するための例示的なシステムの側面斜視図である。
図7B図7Bは、図7AのBFS製品検査システムのユーザインタフェースの斜視図である。
図7C図7Cは、図7AのBFS製品検査システムのユーザインタフェースの詳細図である。
図7D図7Dは、図7AのBFS製品検査システム内の例示的なステーションの上面斜視図である。
図7E図7Eは、図7AのBFS製品検査システム内の例示的なステーションの詳細図である。
図7F図7Fは、図7AのBFS製品検査システムのインフィード端の部分斜視図である。
図7G図7Gは、図7AのBFS製品検査システムのアウトフィード端の部分斜視図である。
図8A図8Aは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFS製品検査システムにおけるインフィード駆動セクションの態様を示す断面斜視図である。
図8B図8Bは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFS製品を搬送するための例示的な第1の駆動機構の拡大斜視図である。
図8C図8Cは、図8Bの第1の駆動機構によるBFSバイアルの支持を示す簡略化された断面図である。
図8D図8Dは、本開示の主題の1以上の実施形態による、例示的なタブ部検査ステーションの拡大斜視図である。
図8E図8Eは、本開示の主題の1以上の実施形態による、例示的なネック部検査ステーションの拡大斜視図である。
図8F図8Fは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFS製品を搬送するための第1の駆動機構から例示的な第2の駆動機構へのハンドオーバを示す拡大斜視図である。
図8G図8Gは、図8Fの第2の駆動機構によるBFSバイアルの支持を示す簡略化された断面図である。
図8H図8Hは、本開示の主題の1以上の実施形態による、例示的な本体部検査ステーションの拡大斜視図である。
図8I図8Iは、本開示の主題の1以上の実施形態による、不合格品出力経路にBFS製品を誘導するための例示的な選択可能駆動機構の拡大斜視図である。
図8J図8Jは、本開示の主題の1以上の実施形態による、検査システムからBFS製品を送出するための例示的なアウトフィード駆動機構の拡大斜視図である。
図9A図9Aは、本開示の主題の1以上の実施形態による、別の例示的なBFS製品検査システムにおけるインフィード駆動セクションの側面を示す断面斜視図である。
図9B図9Bは、本開示の主題の1以上の実施形態による、BFS製品を搬送するための別の例示的な第1の駆動機構の拡大斜視図である。
図9C図9Cは、図9Bの第1の駆動機構によるBFSバイアルの支持を示す簡略化された断面図である。
図9D図9Dは、本開示の主題の1以上の実施形態による、別の例示的なタブ部検査ステーションの拡大斜視図である。
図9E図9Eは、図9Fの第2の駆動機構によるBFSバイアルの支持を示す簡略化された断面図である。
図9F図9Fは、本開示の主題の1以上の実施形態による、図9Cの第1の駆動機構からBFS製品を搬送するための例示的な第2の駆動機構へのハンドオーバを示す拡大斜視図である。
図9G図9Gは、本開示の主題の1以上の実施形態による、例示的な本体部検査ステーションの拡大斜視図である。
図9H図9Hは、本開示の主題の1以上の実施形態による、不合格品出力経路にBFS製品を誘導するための例示的な選択可能駆動機構の拡大斜視図である。
図10A図10Aは、本開示の主題の1以上の実施形態による、ネック部検査ステーションによって取得されたBFSバイアルのネック部の例示的な画像を示す。
図10B図10Bは、本開示の主題の1以上の実施形態による、本体部検査ステーションによって取得されたBFS製品の本体部の例示的な画像を示す。
図11図11は、本開示の技術を実現することができるコンピュータ環境の一般的な例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
I.序論
【0014】
本明細書では、プレフィルド(事前充填)式の薬剤送達アセンブリを検査するためのシステム、アセンブリ、及び方法について説明する。いくつかの実施形態では、薬剤送達アセンブリは、BFS製造技術を用いて1種以上の液体薬剤が予め充填された1以上のリザーバ(本明細書では、チャンバとも称する)を有する少なくとも1つのブローフィルシール(BFS)バイアル(本明細書では、コンポーネント、容器、またはボトルとも称する)を含む。液体薬剤が充填されたリザーバは、その薬剤の投与が所望されるまで(例えば、患者に投与するまで)、環境から密閉される。BFSバイアルは、いくつかの実施形態では、無菌製造環境で製造、充填、密封される。いくつかの実施形態では、複数のBFSバイアルを単一のBFS製品(本明細書ではモジュールまたはカードとも称する)として同時に形成することができ、その後、保存及び/または使用のためにサブセットまたは個々のBFSバイアルに分離することができる。例えば、BFSバイアルは、他の製造技術を用いて製造された一般的なバイアルやボトルと比べて安価な代替品を提供することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、BFSモジュールは、(例えば、BFS製造プロセスの性質に起因して)別個の滅菌を必要とせず(その結果、広範な種類の液体薬剤に適合する)、その結果、1時間あたりの滅菌/無菌単位の生産率が向上し、1用量/単位あたりのコストを大幅に低減してエンドユーザに提供することができる。いくつかの実施形態では、これらの利点には、(例えば、60~70のショア/デュロメータ「D」硬度を有する)「柔らかい」プラスチックを使用することに起因する製造公差の低下及び他の欠点などの欠点が付随する。BFS製造プロセスでは、例えば、スイス国ジュネーブ所在の国際標準化機構(ISO)から発行された標準ISO2768-1「個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する普通公差(General tolerances for linear and angular dimensions without individual tolerance indications)」(1989年11月15日)(参照により本明細書に組み込まれる)にしたがって、長さ寸法については100分の5インチ(0.05インチ;1.27mm)~100分の15インチ(0.15インチ;3.81mm)の範囲の精度の低い製造公差が提供され得る。
【0016】
II.BFSバイアル
【0017】
まず、図1A~1Dを参照すると、いくつかの実施形態によるプレフィルド(事前充填)式の薬剤送達アセンブリ100の様々な図が示されている。いくつかの実施形態では、プレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100は、BFSバイアル110などの様々な相互接続された部品及び/またはモジュール部品を備える。BFSバイアル110は、バイアルネック部112、流体シール114、結合部分116(本明細書では、取付部、カラー、またはフランジとも称する)、及び/または、1以上のリザーバ120、122を含む。いくつかの実施形態では、BFSバイアル110は、本体部フランジ118(本明細書では、ボトルフランジまたは相互接続ウェブとも称する)をさらに含む。本体部フランジ118は、例えば、溶融パリソンの未成形部分から成る。いくつかの実施形態では、本体部フランジ118は、BFSバイアル110を、BFS製造プロセスによって同時に形成された隣接するBFSバイアルに接続する。
【0018】
いくつかの実施形態では、BFSバイアル110は、様々な識別情報(例えば、バイアル内に収容された流体薬剤についての情報)を提供するタブ部126をさらに含む。例えば、識別情報は、様々な印刷された、刻印された(例えば、レーザ刻印された)、エンボス加工された、または接着された、バイアル、バイアルを含む製品カード、製造プロセス/装置/場所、及び/または流体薬剤の1以上の特性を示す無線周波数識別(RFID)タグ、クイックレスポンス(QR)コード、バーコード、及び/または(人間及び/またはコンピュータが読み取り可能な)他の情報オブジェクトを含む。いくつかの実施形態では、識別情報は、タブ部126の第1の側面(例えば、図1Aに示すような前面)に配置された第1の情報、及び/または、タブ部126の第2の側面(図1Aには図示しない)に配置された第2の情報を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、プレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100は、投与モジュールまたは投与コンポーネント130を備える。投与コンポーネント130は、シール132(例えば、ホイル、ワックス、紙、及び/または投与コンポーネント130に結合された他の薄い、穴を開けたり、引き裂いたり、取り外したりすることが可能な物体または層)で、投与コンポーネント130の一端に設けられたハブ134の内部容積が密封されることによって、密閉及び/または無菌コンポーネントとして維持される。いくつかの実施形態では、投与コンポーネント130のハブ134は、(例えば、BFSバイアル110のネック部112をハブ134に挿入した場合に)BFSバイアル110の結合部分116を受容するように構成されたシート136を(例えば、ハブ134の表面または内面に)含む。いくつかの実施形態では、投与コンポーネント130は、投与部材140(例えば、カニューレまたはニードル)を含むか、または投与部材140に結合される。いくつかの実施形態では、投与部材140は、例えば、BFSバイアル110から長手方向に遠位に延びる第1の端部または投与端部と、ハブ134内に配置され、(例えば、BFSバイアル110が投与コンポーネント130のハブ134に結合された場合に)BFSバイアル内に延びる第2の端部とを含み、ハブ134に挿入されるか、またはハブを貫通して延びる。いくつかの実施形態では、投与部材140の投与端部(第1の部分)は、(例えば、ハブ134の外側部分との摩擦嵌めによって)ハブ134に着脱自在に結合されるキャップ150内に収容される。
【0020】
いくつかの実施形態では、投与部材140は、流体薬剤を患者に皮下注射、筋肉内注射、皮内注射、及び/または静脈内注射するためのニードルを含む。例えば、ニードルは、注射の所望の態様に応じて、0.5~4mm、4~15mm、または15~30mmの長さを有する。説明を簡単にするために、図面及び本明細書の説明では、投与部材をニードルと総称する。なお、他の実施形態では、投与部材140は、患者への流体薬剤の投与を制御するように構成されたノズル(図示せ)を含んでよいことに留意されたい。ノズルは、例えば、流体薬剤のスプレーへの分散を容易にするように構成されたスプレーノズルを含む。したがって、スプレーノズルが取り付けられたハブ134は、例えば、鼻腔、またはスプレー投与の恩恵を受ける身体の他の部分(例えば、外耳道、他の開口部)への液体薬剤の投与に特に有用である。他の実施形態では、ノズルは、流体薬剤の液滴の形成を容易にするように構成される。したがって、液滴ノズルを含むハブ134は、眼への投与や局所投与など、液滴による流体薬剤の投与に有用である。
【0021】
図1A~1D及び図2A~2Bの図示例では、BFSバイアル110は、バイアル110の第1の端部に設けられ、流体シール114で終端するネック部112を含む。流体シール114は、例えば、平坦または平面的な穿孔表面を提供することによって、及び/またはBFSバイアル110(及び/またはプレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100)の軸方向(例えば、長手方向z)に対して直交する方向に配向することによって、流体を排出するために穿孔される部分を構成する。いくつかの実施形態では、流体シール114は、BFSバイアル110に結合された、ホイル、ワックス、紙、及び/または他の薄い穿孔可能な物体または層を含む。いくつかの実施形態では、ネック部112は、結合部分116を構成する。例えば、結合部分116は、軸方向に細長く延びた、及び/または丸みを帯びた外側フランジまたは突出部分として形成することができ、例えば、図示のような「ドーナツ」形状またはトロイダル形状の外側フランジとして形成され得る。結合部分116は、例えば、投与コンポーネント130のハブ134内に選択的な係合または嵌合を提供することができる半径方向に弾性を有する結合面を提供する。
【0022】
いくつかの実施形態では、1以上のリザーバ120、122は、例えば患者(図示せず)に送達する液体または他の薬剤(個別に図示せず)が(完全にまたは部分的に)充填されている。いくつかの実施形態では、流体は、BFS製造プロセスによる製造中にBFSバイアル110内に注入され(例えば、無菌環境で)、流体シール114によってBFSバイアル110内に密封される。いくつかの実施形態では、リザーバ120及びリザーバ122は、図1A~1D及び図2A~2Bに示すように、狭窄部124(本明細書では、通路、連結部、接続部、凹部、くびれ部、レリーフ、幾何学的遷移部、グリップポイント、バルブ、制限部、または狭窄部分とも称する)によって互いに接続されている。いくつかの実施形態では、狭窄部124は、流体が、ディスペンスリザーバ122及び圧縮可能リザーバ120の一方には容易に流入することができるが、他方には容易に戻ることができないように、流体の流れを制限する。このような狭窄部は、いくつかの実施形態では、2021年10月14日公開の「プレフィルド式薬剤送達のためのシステム及び方法」なる標題の国際公開番号WO2021/207040号に記載されているような利点を提供する(この特許文献の全体は参照により本明細書に組み込まれる)。あるいは、いくつかの実施形態では、BFSバイアルは、単一のリザーバ、または、リザーバ間の狭窄部を有していない複数のリザーバを含む。例えば、図2C~2Dに示すBFSバイアル150は、バイアルネック部152、流体シール154、結合部分156、本体部フランジ158、第1のリザーバ160、及び第2のリザーバ162を含む。図2C~2Dに示すように、第1のリザーバ160と第2のリザーバ162との間の接続部164に狭窄部は設けられていない。
【0023】
一般的に理解されているように、BFSバイアル110(またはBFSバイアル150)内に封入される液体または薬剤には、患者(例えば、ヒトまたは非ヒトの哺乳類、または他の動物)に注入したときに、(単独で、または活性成分との併用で)所定の効果を発揮することができる任意の種類の薬剤が含まれる。したがって、薬剤には、これに限定しないが、ワクチン、薬物、治療薬、薬剤、希釈剤などが含まれる。いくつかの実施形態では、流体薬剤及び活性成分(すなわち、薬剤及び/またはその成分)の一方または両方は、BFSバイアル110及び/または投与コンポーネント130などの、プレフィルド式のマルチ液体薬剤送達アセンブリの様々なモジュールまたはコンポーネントに結合された電子データ記憶装置(図示せず)を使用するなどして、追跡、モニタ、相互の適合性の確認などを行うことができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、BFSバイアル110及び投与アセンブリ130は、例えば現場(insitu)で結合させて、プレフィルド式(例えば、注射型)の薬剤送達アセンブリ100を提供することができる。例えば、図1Bに示すように、投与コンポーネント130からシール132を除去し、投与コンポーネント130(及び/またはそのハブ134)をBFSバイアル110のネック部112に整列させる。
いくつかの実施形態では、図1Cに示すように、投与コンポーネント130を軸方向に移動させてBFSバイアル110に結合させる。投与コンポーネント130をBFSバイアル110のネック部112に押し付け、例えば、協働的な形状に形成されたシート136(例えば、内部溝)にBFSバイアル110の結合部分116を受容させることで、BFSバイアル110と投与コンポーネント130とを選択的及び/または着脱可能に結合させることができる。いくつかの実施形態では、BFSバイアル110の結合部分116は、軸方向に細長く延びた、丸みを帯びた外側フランジ(例えば、図示のようなトロイダル形状)として形成され、投与コンポーネント130のシート136は、結合部分116と協働的及び/または鏡像的な軸方向に細長く延びた、丸みを帯びた内部溝またはトラックとして形成される。
【0025】
例えば、図1Dに示すように、BFSバイアル110のネック部112は、BFSバイアル110の結合部分116がシート136(例えば、着座位置)に着座する(あるいは、結合される、及び/または嵌合される)まで、ハブ134に押し込まれる。このようにして、流体シール114は、有利なことに、ニードル140に隣接して配置し、ニードル140と関わり合わせることができる。いくつかの実施形態では、BFSバイアル110のネック部112をハブ134内で前進させて着座位置まで到達させると、ニードル140が流体シール114を貫通する。いくつかの実施形態では、結合部分116は、プレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100に様々な利点を提供するために、(図示のように)ドーナツ形状に構成することができる。結合部分116の軸方向に細長い形状は、例えば、BFSバイアル110の軟質プラスチック製のネック部112を変形させにくい、滑らかで、均一な、及び/または力のかからない結合プロセス、及び/または、流体の漏れを防止しやすい長い結合面を提供することができる。いくつかの実施形態では、結合部分116と、それと協働的な形状及び大きさに形成されたシート136とは、BFSバイアル110へのニードル140の簡単な、効果的な、信頼性の高い、及び/または経済的な取り付けを可能にする。
【0026】
あるいは、いくつかの実施形態では、BFSバイアルのネック部に、BFSバイアルを投与アセンブリに固定するために投与アセンブリのハブに形成されたねじ部と相互作用するように構成された結合部分(または取付フランジ)を設けてもよい。例えば、BFSバイアル110のネック部112の結合部分116(またはBFSバイアル150のネック部152の結合部分156)の代わりに、またはそれに加えて、BFSバイアルの結合部分に、外側ねじ要素(例えば、1以上のルアー式ねじ山)を設けてもよい。いくつかの実施形態では、外側ねじ要素は、ハブに形成された協働的な及び/または鏡像的な角度付き内部溝またはトラック内に適合するように設計された角度付き外側フランジとして構成することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、投与コンポーネント130(及び/またはキャップ150)は、医療グレードの材料で形成される。いくつかの実施形態では、投与コンポーネント130(及び/またはキャップ150)は、熱可塑性ポリマーまたは他の比較的硬いプラスチック(例えば、ロックウェル「M」スケールが80を超えるもの(例えば、ロックウェルM85)、ロックウェルMスケールが110を超えるもの(例えば、ロックウェルR115))、例えば、これに限定しないが、ポリプロピレン、ポリベンゾイミダゾール、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどで形成される。いくつかの実施形態では、プレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100は、有利なことに、患者に薬剤を投与するために選択的に結合される、少なくとも「軟質」プラスチック製のBFSバイアル110部分(例えば、「第1の」部品)と、「硬質」プラスチック製の投与コンポーネント130(例えば、「第2の」部品)との別々の部品として(大量に)製造することができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、プレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100は、本明細書に記載された実施形態の範囲から逸脱することなく、より少ない数またはより多い数の構成要素110~166、及び/または図示した構成要素110~166の様々な構成を含むことができる。いくつかの実施形態では、構成要素110~166は、本明細書に記載された、同様の名前の及び/または番号付けされた構成要素の構成及び/または機能と同様であってもよい。いくつかの実施形態では、プレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100は、結合部分116を含むが、圧縮可能リザーバ120を含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、プレフィルド式の薬剤送達アセンブリ100は、結合部分116を含むが、ディスペンスリザーバ122を含まなくてもよい。
【0029】
III.BFS製品の検査
【0030】
各BFSバイアルは、結合部分を有するネック部を含む。ネック部の結合部分は、その後の使用のために投与アセンブリをBFSバイアルに固定し、シールするのに使用される。いくつかの実施形態では、BFSアセンブリの適切な運用(例えば、ネック部と投与アセンブリとの間からの漏れの回避)は、ネック部及び/または結合部分の構成の影響を受ける。このため、ネック部は、例えば、とりわけ結合部分の形状及び大きさが適切であるかどうかを調べるために、製造後に検査される。従来の検査方法(例えば、マシンビジョン)では、このようなネック部の検査に問題が生じる恐れがあったが、本開示の主題の実施形態は、独特の照明及び検出構成を用いて検査を実施することにより、半透明のプラスチックで形成されているにもかかわらず、BFSバイアルのネック部の画像化を可能にする。また、BFS製品及び/またはBFSバイアルの他の特徴、これに限定しないが、例えば、タブ部(例えば、印刷またはエンボス加工された情報を含む)、リザーバ(例えば、リザーバ内に封入された液体製品)、ネック部の流体シール(例えば、流体シールの形状、またはその欠陥)、または製品本体(例えば、ショルダー部の形状、本体部内の微粒子)なども検査することができる。
【0031】
図3Aは、BFSバイアル110などのBFSバイアルを製造及び検査するためのシステム320の特定の態様を示す。いくつかの実施形態では、本システム320は、BFS成形機(例えば、BFSシャトル機またはBFS回転機)322と、BFS製品検査システム326とを備える。いくつかの実施形態では、BFS成形機322及び/またはBFS製品検査システム326の前、間、または後に、追加の機械またはシステムが配置される。そのような追加の機械またはシステムとしては、ラベル作成ステーション(例えば、タブ部126へのレーザエッチング及び/または接着ラベル固定)、パンチングステーション(例えば、余分なプラスチックをトリムする)、カード分離ステーション(例えば、より大きなBFS製品を、複数のバイアルを備えるより小さな構成カードに分離する)、及び、パッケージングステーション(例えば、BFS製品を、その後の輸送、保管、及び/または使用のためにパッケージ内に封入する)などが挙げられる。いくつかの実施形態では、第1のコンベヤシステムまたは駆動部324によって、BFS成形機322の出力が、BFS製品検査システム326の入力に接続される。
【0032】
いくつかの実施形態では、検査システム326は、1以上の検査ステーション329、例えば、BFSバイアル110のネック部を検査するための少なくとも1つのステーションを含む。制御装置330が、検査ステーション329の動作を制御するために、検査ステーション329に動作可能に接続されている。その代わりにまたはそれに加えて、いくつかの実施形態では、制御装置330は検査ステーション329に接続され、検査ステーション329から、検査結果を示す1以上の信号及び/または1以上のデータ信号(例えば、制御装置330が画像を形成して所定の基準と比較するのに使用される情報を提供する信号)を受信する。いくつかの実施形態では、制御装置330は、検査結果に少なくとも部分的に基づいて、検査システム326を通るBFSバイアル110の搬送を制御するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、検査ステーション329による検査で、BFSバイアル110が1以上の所定の基準に適合していないことが示された場合(例えば、検査ステーション329及び/または制御装置330によって判定される)、制御装置330は、そのBFSバイアル110を不合格(不適合)と判定し、そのBFSバイアル110の搬送方向を出力経路332ではなく、不合格経路334に変更する。
【0033】
いくつかの実施形態では、特に、軸方向照明(例えば、長手方向zの照明)と軸方向検出(例えば、長手方向zに沿った入力光軸による検査)との両方を使用してBFSバイアル110を画像化する場合、BFSバイアルが半透明性のプラスチックで構成されていることと、BFSバイアルにおける検査される特徴の大きさが比較的小さいこと(例えば、ネック部径が6.5~6.65mmであること、及び/またはネック部からの結合部分の突出量が0.8~1.6mmであること)とに起因して、BFSバイアル110のネック部、特にその結合部分の検査は困難となる。したがって、いくつかの実施形態では、角度付き照明を軸方向検出とともに採用し、これにより、画像解析処理に適した解像度を有する画像の撮像が可能となる。
【0034】
例えば、図3Bは、そのような構成を採用したネック部検査ステーションの例示的なセットアップ340を示す。このセットアップ340は、照明アセンブリと検出アセンブリとを備える。いくつかの実施形態では、検出アセンブリは、1以上の撮像装置352(例えば、相補型金属酸化物半導体(CMOS)や電荷結合素子(CCD)などのカメラ、または他の二次元光検出器アレイ)を含む。いくつかの実施形態では、検出アセンブリは、ネック部112が検査のために配置される目標位置から延びる入力光軸348(例えば、レンズ350などの1以上の光学部品によって定義される)を有する。いくつかの実施形態では、入力光軸348は、BFSバイアル110の長手方向軸と同一直線上にあるか、または、BFSバイアル110の長手方向軸に対して少なくとも実質的に平行である。図示の例では、撮像装置352もBFSバイアル110の長手方向軸と整列している(例えば、撮像装置352の検出面は、入力光軸348及びBFSバイアル長手方向軸に対して実質的に直交している)。なお、いくつかの実施形態では、例えば、ミラーまたは他の光学素子によって、入力光軸348からの光を撮像装置352に向けて或る角度をなして方向を変更させるように構成された場合は、撮像装置352は、入力光軸348及びBFSバイアル110の長手方向軸に対して或る角度をなして配置される。いくつかの実施形態では、制御装置354は、ネック部112から得られた画像を示す撮像装置352からの1以上の信号及び/または1以上のデータ信号(例えば、制御装置354が画像を形成して所定の基準と比較するために使用される情報を提供する信号)を受信するように構成される。
【0035】
いくつかの実施形態では、照明アセンブリは、図3B~3Cに示すように、BFSバイアル110のネック部112の周囲に等間隔で配置された1以上の光源(または照明装置)、例えば、4つの光源342a~342dを含む(例えば、4つの光源342a~342dは、隣接する光路346a~346dが約90°の角度358を形成するように配置される)。例えば、いくつかの実施形態では、光源342a、342dは、検査光(例えば、それぞれ光路346a、346dに沿った光)を、BFSバイアル110の分割線面上にある第1の横方向(例えば、x方向)に沿って照射するように配置される。いくつかの実施形態では、他の光源は、検査光(例えば、それぞれ光路346b、346cに沿った光)を、BFSバイアル110の前面及び背面に直交する平面上にある第2の横方向(例えば、y方向)に沿って照射するように配置される。
【0036】
いくつかの実施形態では、各光源342a~342dは、適切な光路346a~346dに沿ってネック部112に検査光を導く1以上の光学部品344a~344dを有する。例えば、1以上の光学部品344a~344dは、光管、光ファイバ、レンズ、フィルタ、反射器、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、検査光は、10nm~1mmの範囲、例えば400~700nm(例えば可視光)の範囲の1以上の波長を有する。いくつかの実施形態では、各光源342a~342dは、レーザ光源、レーザダイオード、または発光ダイオード(LED)を含む。
【0037】
図示の例では、光源342a~342dからの検査光は、横方向平面照明(例えば、x-y平面に対して実質的に平行な照射)を提供するように照射される、及び/または結合部分116の半径方向に実質的に沿って照射される。例えば、検査光の光路346a~346dは、検出アセンブリの長手方向及び/または入力光軸348に対して実質的に直交する平面に沿っている。いくつかの実施形態では、したがって、検査光の光路346a~346dは、入力光軸348に対して約90°の角度356を形成する。その代わりにまたはそれに加えて、いくつかの実施形態では、光源からの検査光が検出光学アセンブリの入力アパーチャに直接入らないように、及び/またはネック部112によって散乱または反射された光のみが入力アパーチャに入って撮像装置352によって検出されるように、光路346a~346dが長手方向軸(例えば、軸方向及び/または垂直方向)に対して或る角度をなすようにしてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、光路346a~346dが、横方向平面に対して或る角度をなすようにし、横方向に沿った光の主要成分が長手方向(縦方向)に沿った光の成分を超えるようにする。例えば、いくつかの実施形態では、検査光の光路346a~346dは、入力光軸348に対して、135°以下の角度356を形成するようにする。
【0038】
図3B~3Cに図示した例では、光路346a及び光路346dは、BFSバイアル110の分割線と整列している。しかしながら、BFS製品が、互い結合された複数のBFSバイアル110を備える場合、横方向に隣接するBFSバイアルが、光路346a、346dを妨害したり、BFS製品の移動を妨害したりする恐れがある。したがって、いくつかの実施形態では、光路は、BFSバイアルの分割面に対して或る角度をなすように配向される。例えば、図3D~3Eは、複数のBFSバイアル110を有するBFS製品202を検査するためのネック部検査ステーションの別の例示的なセットアップ360を示す。このセットアップ360では、光源342a~342dは、それぞれの光路366a~366dがBFS製品202の隣接するBFSバイアルによる妨害または干渉を受けることなく目標位置でネック部112を検査できるように配向される。光源及び/または光路に対する他の構成及び/または配向も、1以上の意図された実施形態にしたがって可能である。
【0039】
図4は、バイアル110やバイアル150などのBFSバイアルのネック部を検査するための例示的な方法400を説明するための図である。本方法400では、まず、ステップ402において、BFSバイアルのネック部を検査ステーションの目標位置に配置する。いくつかの実施形態では、BFSバイアルは、そのバイアルにおけるネック部から長手方向に離れた部分(例えば、流体リザーバ、軸方向に互いに隣接する流体リザーバ間の狭窄部、または、タブ部及び流体リザーバ間の狭窄部)を、支持構造体が把持するなどして、そのバイアルのネック部が露出した状態で支持される。いくつかの実施形態では、検査の実施中、BFSバイアルは、目標位置を通って搬送される。あるいは、いくつかの実施形態では、検査の全体または一部の間、BFSバイアルは、目標位置で静止する。
【0040】
本方法400は、その後、ステップ404に進む。ステップ404では、目標位置にあるBFSバイアルのネック部またはその周囲に、検査光を照射する。例えば、ネック部の結合部分、または、結合部分に近接するネック部の他の部分に検査光を照射する。いくつかの実施形態では、例えば、本明細書に記載されているように、検査光は、ネック部の結合部分またはその周囲に入射するように、横方向(例えば、実質的にネック部の半径方向)に沿って照射される。いくつかの実施形態では、検査光は、1以上の光源を有する照明アセンブリによって提供される。
【0041】
本方法400は、その後、ステップ406に進む。ステップ406では、BFSバイアルから放射または放出された光を検出する。例えば、いくつかの実施形態では、長手方向に沿って目標位置から延びる入力光軸を有する検出光学アセンブリを使用して、BFSバイアルからの光を検出する。したがって、検出光学アセンブリは、ステップ404での検査光の照明に応答してBFSバイアルから軸方向に放出された光を収集及び検出することができるように配置される。いくつかの実施形態では、BFSバイアルからの検出された光に基づいて、少なくとも結合部分(及び任意選択で、流体シールなどのネック部の他の部分)の軸方向画像を取得する。
【0042】
本方法400は、その後、ステップ408に進む。ステップ408では、少なくとも結合部分(及びび任意選択で、BFSバイアルの他の部分)が許容可能なパラメータ内に収まるかどうか(例えば、1以上の予め定められた基準に適合するかどうか)を判定する。例えば、いくつかの実施形態では、検査されたBFSバイアルが許容可能なパラメータ内に収まるかどうかを判定するために、取得された画像におけるBFSバイアルの結合部分及び/またはネック部の様々な形状、向き、大きさ、及び/または他の特徴を、格納されている画像、テンプレート、形状、寸法などと比較する。ステップ408での判定に基づいて、本方法は、例えば、視覚的または聴覚的なアラームを提供することによって、不適合または欠陥のあるBFSバイアルを自動的にルーティングすることによって、適合または許容可能なBFSバイアルを自動的にルーティングすることによって、及び/または、より適合性の高いBFSバイアルを得るためにそのパラメータを自動的に調整するためにBFS成形機にフィードバックを提供することによって、判定を示す行動を実施することができる。いくつかの実施形態では、ステップ408の判定は、異なるBFSバイアルの複数の検査を考慮して行われる。例えば、検査システムは、BFS成形機によって製造された複数のBFSバイアルまたは製品を評価し、それにより、BFS製品の成形または製造の他の側面の問題を示す可能性がある故障傾向を特定することができる。いくつかの実施形態では、特定された傾向に基づくフィードバックを、1以上の上流の製造システムに送信し、それにより、例えば、問題に対処するためにアラームを生成したり、生産を停止したりすることができる。
【0043】
本方法400のステップ402~408のいくつかは、1回だけ行うと説明したが、いくつかの実施形態では、次のステップに進む前に、特定のステップを複数回繰り返してもよい。加えて、本方法400のステップ408~408は別々に図示及び説明したが、いくつかの実施形態では、いくつかのステップを組み合わせて一緒に(同時または連続的に)行ってもよい。例えば、ステップ404での検査光の照射は、一般的に、ステップ406での撮像(画像化)と同時に行ってもよい。さらに、図4はステップ404~408の特定の順序を示しているが、本開示の主題の実施形態は、その順序に限定されない。実際、特定の実施形態では、各ステップは、例示したのと異なる順序で、または他のステップなしで行ってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、1つまたはいくつかのBFSバイアル(例えば、1つのBFS製品カードの1つまたはいくつかのBFSバイアル、異なるBFS製品カードの1つまたはいくつかのBFSバイアル、または、1つまたはいくつかの個別のBFSバイアル)のみが検査の対象となる。例えば、いくつかの実施形態では、BFS製造プロセスによって製造されたBFS製品のサブセットを定期的またはランダムに選択して検査を行い、製造されたBFS製品のすべてが検査の対象とならない場合や、同じ検査の対象とならない場合がある。
【0044】
図5を参照すると、いくつかの実施形態による、プレフィルド式のBFS製品カード202の正面図が示されている。いくつかの実施形態では、プレフィルド式のBFS製品カード202は、相互に接続または結合された複数のBFSバイアル110a~110eを備える。各BFSバイアルは、ネック部112(例えば、図示のように、略円筒形である)を含み、各ネック部112は、流体シール114及び結合部分116を有する。いくつかの実施形態では、プレフィルド式のBFS製品カード202は、BFSモールド及び各BFS成形機(いずれも図示せず)から抽出されたBFSモールド製品を含む。いくつかの実施形態では、異なるBFS成形機は、例えば図5に図示した5個のBFSバイアル110a~110eよりも少ないまたは多い数のBFSバイアルを備えたプレフィルド式のBFS製品カード202を製造する。いくつかの実施形態では、図5に図示した数よりも多くの数のBFSバイアルを一緒に成型し(例えば、単一の成形段階で)、その後、各BFS製品カードが1以上のBFSバイアルを備える複数の「カード」(例えば、BFS製品カード202)に分離してもよい。いくつかの実施形態では、BFS成形機は、15~25個のBFSバイアルを製造し、その後、複数のBFS製品カードにセグメント化または分離してもよい。例えば、図示のように、5個のBFSバイアル110a~110eを備えるBFS製品カード202は、15個のバイアル製品を3つのセグメント(カード)に分離することによって、または25個のバイアル製品を5つのセグメントに分離することによって製造することができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、各BFSバイアル110a~110eは、例えばBFS製造プロセスで使用されるプラスチック基板の未成形部分から成るプラスチックウェブ121を介して、互いに隣接するBFSバイアル110a~110eを相互接続することができる。いくつかの実施形態では、BFS製品カード102からBFSバイアルを分離した後、プラスチックウェブ121の切断された部分によって本体部フランジ118が形成される。いくつかの実施形態では、プラスチックウェブ121は、ショルダー部119を形成するために、ネック部112に隣接してトリムされる。いくつかの実施形態では、ネック部112(または、それによって画定される各内部ボイド;別途図示しない)は、流体リザーバ122と流体連絡している。いくつかの実施形態では、ネック部112の終端に位置する流体リザーバ122及び流体シール114は、流体リザーバ122及び/またはネック部112内の任意の流体(明示的に図示していない)を維持するために作用する。いくつかの実施形態では、液体リザーバ122は、例えば患者(図示しない)に送達される流体、液体、または他の薬剤(図1には別途図示しない)で(完全にまたは部分的に)満たされる。
【0046】
いくつかの実施形態では、流体リザーバ122は、圧縮可能リザーバ120と流体連通する。圧縮可能リザーバ120は、例えば、流体薬剤の一部(または全部)を保持する、及び/または空気などの第2の流体を収容する。いくつかの実施形態では、流体リザーバ122と圧縮可能リザーバ120との間に、第1の接触部「A」が形成される。いくつかの実施形態では、圧縮可能リザーバ120とタブ部126との間に、第2の接触部「B」(例えば、凹部、くびれ部、レリーフ、幾何学的遷移、グリップポイントなど)が形成される。
【0047】
いくつかの実施形態では、BFS製品202は、例えば、1以上の所定の基準に関して、適合性についての検査に供される。例えば、BFS製品202のBFSバイアル110a~110eの1つ、いくつか、またはすべての結合部分116が、許容可能な形状、大きさ、及び/またはそれらの範囲の適合性について検査される。例えば、所定の基準には、結合部分116の横方向寸法、ネック部112における結合部分116に隣接する部分の横方向寸法、ネック部における結合部分116に隣接する部分の(例えば、流体シール114に近位する部分及び/またはショルダー119に近位する部分)に対する結合部分116の横方向突出量、結合部分116の横方向寸法とネック部112における結合部分116に隣接する部分の横方向寸法との差、またはそれらの任意の組み合わせについての許容可能な値または値範囲が含まれる。
【0048】
いくつかの実施形態では、BFS製品202における結合部分以外の部分を、例えば、結合部分116の検査の前または後に検査する。例えば、BFS製品202の検査される特徴として、これに限定しないが、(i)流体リザーバ122の形状及び/または寸法、(ii)ショルダー部119の形状及び/または寸法、(iii)圧縮可能リザーバ120の形状及び/または寸法、(iv)BFS製品202のプラスチック壁に粒子123が埋まっているかどうか、(v)BFS製品202の壁の不透明度、(vi)BFS製品202の任意の部分が変形しているかどうか、(vii)BFS製品202の縁部が適切にパンチ/トリムされているかどうか、(viii)BFS製品202が余分なプラスチックを含んでいるかどうか、及び/または、(ix)BFS製品202内(例えば、流体リザーバ122及び/またはネック部112内)に液体が存在するかどうか、が挙げられる。いくつかの実施形態では、検査結果の任意のデータが許容可能な閾値内に収まらない場合(または、検査結果の任意の量及び/または種類のデータが格納されている閾値を超える場合)、そのBFS製品202は不合格と判定され、不合格の表示及び/またはステータスのフラグが立てられる。
【0049】
いくつかの実施形態では、BFS製品202の一部のみが検査される(例えば、先頭のバイアル110a及び/または末尾のバイアル110eなどの横方向最外側のBFSバイアルのみが検査される)。このような実施形態では、検査結果を、BFS製品202のバイアル110a~110eすべてに帰属させることができ、または、そのBFS製品202は(例えば、各バイアルの)より徹底的な検査のためにフラグが立てられる。その代わりにまたはそれに加えて、いくつかの実施形態では、BFS製品202の各バイアル110a~110eを検査してもよい。
【0050】
図6は、製品202などのBFS製品を検査するための例示的な方法600を示す。本方法600はステップ602で開始され、ステップ602では、検査対象のBFS製品をBFS検査システムに搬送する。例えば、いくつかの実施形態では、BFS製品は、BFS成形機から直接受け取るか(例えば、BFSシャトル機やBFS回転機の脱型段階から搬送される)、または、BFS成形機から間接的に受け取る(例えば、ラベル作成ステーション(例えば、タブ部126へのレーザエッチング及び/または粘着ラベル固定)、パンチングステーション(例えば、余分なプラスチックをトリムする)、及び/またはカード分離ステーション(例えば、より大きなBFS製品を、複数のバイアルを備えるより小さな構成カードに分離する)などの後処理ステーションを介して受け取る)。その代わりにまたはそれに加えて、BFS製品検査システムへの入力は、相互接続された上流装置(例えば、BFS製造機)のアウトフィード機構、及び/または手動フィード機構を介して行ってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、ステップ602の搬送は、BFS検査システムのインフィードコンベヤまたは駆動機構を介して行われる。いくつかの実施形態では、入ってくるBFS製品は、段階的なインフィードを介して導入され、受け入れられる。インフィードの速度は、例えば、BFS製品検査システムを通過するBFS製品間の適切な間隔が確保されるように設定及び/または変更される。いくつかの実施形態では、BFS製品検査システムは、製造、組立、検査、包装、及び/または流通ラインの調整が維持されるように、開始、停止、アラーム、速度設定され、または、他の情報が相互接続された装置間で交換されるように上流装置と通信する。
【0052】
本方法600は、次に判定ステップ604に進み、判定ステップ604では、BFS製品が検査をバイパスするかどうかを判定する。バイパスが望まれる場合、本方法600は、ステップ606に進む。ステップ606では、BFS製品は、検査を迂回する。例えば、BFS製品は、バイパス排出機構の作動によって選択的に排出される。いくつかの実施形態では、欠陥のあるBFS製品、及び/または、BFS製品検査システムでのBFS製品間の間隔及び/または他の動作を維持するために除外する必要がある製品は、例えば、ステップ604で、バイパスライン及び/またはビン(bin)に誘導される。迂回させたBFS製品は、本方法600の検査を終了するが、それ以外の後続のBFS製品については、本方法の検査を継続する。
【0053】
迂回が不要な場合、本方法600はステップ608に進む。ステップ608では、BFS製品を、を使用して搬送する。例えば、検査のために少なくともタブ部を露出させながら、BFS製品を把持するか、または他の方法で支持する駆動機構を使用することができる。例えば、駆動機構は、BFS製品の1以上のバイアルの軸方向に互いに隣接するリザーバ間の狭窄部または結合部分と接触または係合して、BFS製品を把持または支持する。その代わりにまたはそれに加えて、駆動機構は、BFS製品の1以上のバイアルのリザーバの互いに反対側の側面に接触または係合するようにしてもよい。
【0054】
本方法600は、次に、ステップ610に進む。ステップ610では、BFS製品を、第1のタブ部検査ステーションに搬送し通過させることによって、BFSモジュールのタブ部の前面を検査する。例えば、BFS製品及び/またはその内部の流体に関する情報を記録し、BFS製品のタブ部の前面(または他の前面要素)に配置されている様々なマーキング、表示、及び/または他の情報を、例えば、その情報が許容可能なパラメータ内であるかどうかを判定するために、センシング、読み取り、撮像、解釈、デコード、及び/または分析を行う。いくつかの実施形態では、タブ部の前面の検査は、BFS製品のタブ部の前面に形成されたレーザ刻印マーキングを読み取ることを含む。
【0055】
本方法600は、次に、ステップ612に進む。ステップ612では、例えば、BFSモジュールを、第2のタブ部検査ステーションに搬送し通過させることによって、BFSモジュールのタブ部の背面を検査する。例えば、BFS製品及び/またはその内部の流体に関する情報を記録し、BFS製品のタブ部の背面(または他の背面要素)に配置されている様々なマーキング、表示、及び/または他の情報を、例えば、その情報が許容可能なパラメータ内であるかどうかを判定するために、センシング、読み取り、撮像、解釈、デコード、及び/または分析を行う。いくつかの実施形態では、タブ部の背面の検査は、BFS製品のタブ部の背面にエンボス加工されたマーキングを読み取ることを含む。
【0056】
本方法600は、次に、判定ステップ614に進む。判定ステップ614では、例えば、現在の駆動機構の構成によって遮られたBFS製品の他の部分を露出させるために、駆動機構の構成を変更すべきかどうかを判定する。駆動機構の構成を変更したい場合、本方法600は、駆動機構の構成を変更するステップ616に進む。いくつかの実施形態では、BFS製品は、オーバーラップ・ハンドオフ領域を介して、現在の駆動機構から新しい駆動機構に転送される。例えば、新しい駆動機構は、タブ部分と、BFS製品の1以上のバイアルのリザーバとの間の狭窄部に接触または係合することができる。
【0057】
ステップ616の後、または駆動機構の構成の変更が不要な場合は判定ステップ614の後、本方法600はステップ618に進む。ステップ618では、例えば、BFS製品を、ネック部検査ステーションに搬送し通過させることによって、BFS製品のネック部を検査する。いくつかの実施形態では、軸方向に配向された撮像装置及び/または他のセンサ装置(例えば、BFS製品の長手方向に対して実質的に平行な入力光軸を有する)を使用して、BFS製品のネック部、シール、結合部分、ショルダー部、及び/または他の特徴に関する情報を撮像する。いくつかの実施形態では、及び本明細書に記載されるように、このような検査は、有利なことに、例えば、BFS製品の下方または上方(例えば、軸方向)からではなく、ネック部及び/または結合部分またはそれらの周囲に光を照射する角度付きの光源を使用することによって行われる。いくつかの実施形態では、BFS製品のネック部の様々な形状、方向、大きさ、及び/または他の特徴を、格納されている画像、テンプレート、形状、寸法などと比較することによって、検査されたBFS製品が許容されるパラメータ内に収まるかどうかを判定する。
【0058】
本方法600は、次に、判定ステップ620に進む。この判定ステップ620では、例えば、現在の駆動機構の構成によって遮られたBFS製品の他の部分を露出させるために、駆動機構の構成を変更すべきかどうかを判定する。駆動機構の構成を変更したい場合、本方法600は、駆動機構の構成を変更するステップ622に進む。いくつかの実施形態では、BFS製品は、オーバーラップ・ハンドオフ領域を介して、現在の駆動機構から新しい駆動機構に転送される。例えば、新しい駆動機構は、タブ部分と、BFS製品の1以上のバイアルのリザーバと間の狭窄部に接触または係合することができる。
【0059】
ステップ622の後、または駆動機構の構成の変更が不要な場合は判定ステップ620の後、本方法600はステップ624に進む。ステップ624では、例えば、BFS製品を、本体部検査ステーションに搬送し通過させることによって、BFSモジュールの本体部の前面を検査する。例えば、BFS製品の本体部の前面に配向された撮像装置及び/または他のセンサ装置を使用して、BFS製品の本体部の前面の特徴に関する情報を撮像する。いくつかの実施形態では、BFS製品の本体部の様々な形状、向き、大きさ、及び/または他の特徴を、格納されている画像、テンプレート、幾何学、寸法などと比較することによって、検査されたBFS製品が許容されるパラメータ内に収まるかどうかを判定する。
【0060】
本方法600は、次に、ステップ626に進む。ステップ626では、例えば、BFS製品を、本体部検査ステーションに搬送し通過させることによって、BFSモジュールの本体部の背面を検査する。例えば、BFS製品の本体部の背面に配向された撮像装置及び/または他のセンサ装置を使用して、BFS製品の本体部の背面の特徴に関する情報を撮像する。いくつかの実施形態では、BFS製品の本体部の様々な形状、向き、大きさ、及び/または他の特徴を、格納されている画像、テンプレート、幾何学、寸法などと比較することによって、検査されたBFS製品が許容されるパラメータ内に収まるかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、BFS製品の本体部(前面及び/または背面)は、BFS製品内の流体薬剤の存在、量、位置、及び/または他の特性(例えば、色、粘度)を識別及び/または分析するために検査される。
【0061】
本方法600は、次に、判定ステップ628に進む。判定ステップ628では、例えば、1以上の所定の基準の境界外にあるか、または準拠していないことによって、BFS製品が検査の1以上の態様に不合格であったかどうかを判定する。BFS製品の検査に不合格であったと判定された場合、本方法600はステップ630に進む。ステップ630では、BFS製品は、不合格の製品経路に搬送されるように方向転換または誘導される。いくつかの実施形態では、BFS製品は、第1の不合格ゲート、第2の不合格ゲート、または第3の不合格ゲートに向けて搬送される。各不合格ゲートは、例えば、識別された異なる種類の欠陥、問題点、及び/または故障の理由または状態に対応付けられる。いくつかの実施形態では、各不合格ゲートは、BFS製品検査システムによって選択的に作動され、不合格と判定されたBFS製品を適切な不合格領域、ライン、ビンなどに誘導する。
【0062】
BFS製品がどの検査でも不合格と判定されなかった場合(または、BFS製品が検査プロセスのすべて、または閾値を超える量で合格した場合)、本方法600はステップ632に進む。ステップ632では、BFS製品は、例えばアウトフィードコンベヤを介して、出力経路に沿って進むように方向転換または誘導される。いくつかの実施形態では、アウトフィードコンベヤは、例えば、BFS製品を平らに置いたり、傾斜した斜面を搬送して1以上の保管容器または出荷容器に積み重ねたりして、梱包や出荷のためにBFS製品の向きを変えることができる。
【0063】
本方法600のステップ602~632のいくつかは、1回だけ行うと説明したが、いくつかの実施形態では、次のステップに進む前に、特定のステップを複数回繰り返してもよい。加えて、本方法600のステップ602~632は別々に図示及び説明したが、いくつかの実施形態では、いくつかのステップを組み合わせて一緒に(同時または連続的に)行ってもよい。例えば、ステップ618での或るBFS製品のネック部の検査は、ステップ610またはステップ612での別のBFS製品のタブ部の検査と同時に行ってもよい。さらに、図6はステップ602~632の特定の順序を示しているが、本開示の主題の実施形態は、その順序に限定されない。実際、特定の実施形態では、各ステップは、例示したのと異なる順序で、または他のステップなしで行ってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、上流の検査プロセス(例えば、ステップ610、612、618、624のいずれか)で不合格と判定された場合、直接ステップ628に進んでもよい。その場合、不合格と判定されたBFS製品は、下流の検査工程(例えば、ステップ612、618、624、及び626のいずれか)の1以上は実施せず、介在する検査ステーションを迂回するか、または、対応する検査を実行せずに、介在する検査ステーションを通過して搬送される。
【0064】
IV.BFS製品検査システム
【0065】
ここで、BFS製品検査システム200の少なくとも1つの実施形態を、任意の1以上のBFS製品202が該システムを通る経路にしたがって説明する。経路、プロセスの順序、及び/または、関連する検査装置やセンサの関連する位置調整のバリエーションも、1以上の意図された実施形態にしたがって可能である。いくつかの実施形態では、BFS製品検査システム200を使用して、図示した個々のプレフィルド式のBFSカードなどの様々なBFS製品202を検査することができる。これらの特定のBFS製品202は、非限定的な例示目的のために説明されるが、いくつかの実施形態では、他の種類、数量、及び/または構成のBFS製品202をBFS製品検査システム200で使用することができる。
【0066】
図7A~7Gを参照すると、BFS製品検査システム200は、少なくとも1つのBFS検査機220(例えば、図7A参照)を備える。BFS検査機220は、例えば、1以上の脚部224(例えば、図示のように、水平になるように調整可能)によって支持されたフレーム及び/またはハウジング222を含む。いくつかの実施形態では、BFS検査機220は、1以上のサポート226及び/または1以上のアクセスガード及び/またはカバー228を含む。いくつかの実施形態では、サポート226は、BFS検査機220の制御部230に結合及び/または支持することができる。制御部230(例えば、図7A~7B参照)は、例えば、オペレータ制御パネル232を含む。オペレータ制御パネル232(例えば、図7B~7C参照)は、いくつかの実施形態では、タッチセンサ式入力/出力装置を含む。あるいは、オペレータ制御パネル232は、様々な「ソフトボタン」(例えば、グラフィカルユースインターフェース(GUI)要素)、スイッチ、ノブ、物理ボタン、ダイヤルなどを含む。オペレータ制御パネル232は、例えば、非常停止ボタン232-1、サイクル開始ボタン232-2、サイクル停止ボタン232-3、ガード解除ボタン232-4(例えば、1以上のカバー228を解除またはロック解除する)、及び/または、システムリセットボタン232-5を含む。いくつかの実施形態では、オペレータ制御パネル232は、1以上の出力装置234a、234b、236とともに、制御部230内に収容される。
【0067】
いくつかの実施形態では、制御部230は、例えば、第1及び第2のヒューマンマシンインタフェース(HMI)ディスプレイなどの1以上のディスプレイ234a、234bをさらに含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイ234a、234bは、BFS検査機220の動作、及び/または1以上のBFS製品202の分析結果に関する様々な視覚情報(例えば、データ、画像、グラフ、警告など)を出力することができる。いくつかの実施形態では、制御部230は、インジケータ装置236(例えば、ストロボライト、単色または多色の表示灯、視覚または聴覚アラーム、スピーカ、それらの任意の組み合わせなど)を含む。インジケータ装置236は、例えば、オペレータ(図示せず)が最適な視認性を得るように目立つように配置される。
【0068】
いくつかの実施形態では、BFS検査機220のハウジング222は、ベース部240に結合されてもよいし、あるいは、ベース部240を保持してもよい。ベース部240は、例えば、脚部224の上に配置されるか、または脚部224によって支持される。また、ベース部240は、サポート226に結合されるか、あるいは、サポート226を含む。いくつかの実施形態では、ベース部240は、電気アクセスパネル240-1(例えば、ワイヤ、ケーブル、処理装置、制御装置、回路基板、ブレーカ、リレー、スイッチなど(いずれも図示せず)のBFS検査マシン220の内部構成要素へのアクセスを制御するもの)、バイパスビン242、及び/または、1以上の不合格ビン244a~cを含む。図示のように(例えば、図7A参照)、各ビン242(244a~c)は、オペレータが容易にアクセスできるように配置され、また、各ビン242(244a~c)に積み重ねられたBFS製品202の性質を容易に識別できるように色分けされる。
【0069】
いくつかの実施形態では、BFS検査機220は、操作部250に結合されるか、あるいは、操作部250を含む。操作部250は、例えば、制御部230とベース部240との間に配置され、インフィード処理セクション260を上流の製造要素(図示せず;例えば、上流装置及び/または手動フィード装置)と整列するように配向及び/または構成される。例えば、BFS製品202は、最初はインフィード処理セクション260で受け取られる。インフィード処理セクション260は、製造されたBFS製品202をBFS成形機から直接受け取ってもよいし(例えば、BFSシャトル機やBFS回転機の脱型段階から搬送される)、あるいは、BFS成形機から間接的に受け取ってもよい(例えば、ラベル作成ステーション(例えば、タブ部126のレーザエッチング及び/または粘着ラベル固定)、パンチングステーション(例えば、余分なプラスチックのトリム)、及び/またはカード分離ステーション(例えば、より大きなBFS製品を、複数のバイアルを備えるより小さな構成カードに分離する)などの後処理ステーションを介して受け取る)。
【0070】
BFS製品202は、検査のために、インフィード処理セクション260からオペレーション部250内の検査処理セクション270に搬送され、その後、ルーティングセクション280(例えば、アウトフィード処理セクション)に搬送される。いくつかの実施形態では、検査処理セクション270は、BFS製品202の1以上の物理属性の順次または並列の検査のために配置された1以上のステーション(ここではサブセクションとも称する)を含む。例えば、検査処理セクション270は、タブ部検査ステーション270A、ネック部検査ステーション270B、及び/または本体部検査ステーション270Cを含む。
【0071】
図7F及び図8Aを参照して、インフィード処理セクション260は、BFS製品202をBFS検査マシン220に導入するインフィードポート260-1を含む。
図8Aに示すように、インフィード処理セクション260は、インフィードポート260-1からBFS製品202を導入する1以上のガイドレール260-2a、260-2bを有する。いくつかの実施形態では、BFS製品202は、1以上のプーリ262-1(及び/またはモータ(図示せず))によってルーティング、支持、及び/または駆動されるインフィード駆動ベルト262の作用によって、ガイドレール260-2a、260-2b間に沿って移動することができる。いくつかの実施形態では、BFS製品202の流体シール114は、インフィード駆動ベルト262の上面に位置する。流体シール114とインフィード駆動ベルト262との間の摩擦により、BFS製品202はベルト262とともに横方向に移動し、ガイドレール260-2a、260-2bはBFS製品202を実質的に直立した向きに維持する。
【0072】
いくつかの実施形態では、インフィード処理セクション260は、インフィード駆動ベルト262を選択的に方向転換して、入ってくるBFS製品202を迂回させることができるインフィードベルト・リトラクション機構264を含む。インフィードベルト・リトラクション機構264は、例えば、インフィード駆動ベルト262の平面を回転変位させて、1以上の入ってくるBFS製品202を、バイパスシュート266を介してバイパスビン242に誘導する。いくつかの実施形態では、インフィードベルト・リトラクション機構264は、検査処理を失敗した場合などにBFS製品202がBFS検査機220の操作部250の検査処理セクション270に進むのを防ぐため、及び/または、BFS製品202の流入速度を遅くするために使用することができる。BFS製品202は、例えば、インフィード駆動ベルト262の速度制御、インフィードベルト・リトラクション機構264の操作、及び/または検査処理セクション270の速度制御などによって、所望の間隔で配置することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、バイパスシュート266に誘導されなかったBFS製品202は、図8A~8Bに示すように、インフィード駆動ベルト262によって、ガイドレール260-2a、260-2bから、協働的な第1の平面駆動部268に搬送される。第1の平面駆動部268は、例えば、第1の平面内(例えば、水平面)に配置された第1の前側平面駆動プラットフォーム268-1aと、それに対して間隔を置いて配置された第1の後側平面駆動プラットフォーム268-1bとを含む。図8A~8Bの図示例では、第1の平面駆動部268は、第1の前側平面駆動プラットフォーム268-1a及び第1の後側平面駆動プラットフォーム268-1bの周囲に巻回及び/または装着された第1の駆動バンド268-2a、268-2b(例えば、Oリング、ベルトなど)を含む。このようにして、例えば、第1の駆動バンド268-2a、268-2bは、BFS製品202と係合して、BFS製品202を特定の向き(例えば、図8B~8Eに示すように、ネック部112及びタブ部126が実質的に露出する、実質的に垂直方向)に保持することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、図8B~8Cに示すように、第1の駆動バンド268-2a、268-2bは、BFS製品202の第1の接触部「A」に当接して係合するように構成される(例えば、大きさ及び/または間隔が設定される)。例えば、各駆動バンドは、略円形の断面を有する。このようにして、BFS製品202は、例えば、第2の端部216のタブ部126が上を向き、第1の端部206の流体シール114(及びネック部112)が下を向いた垂直状態(例えば、長手方向及び/または軸方向が重力方向と実質的に一致した状態)で支持され搬送される。いくつかの実施形態では、BFS製品202は、第1の平面駆動部268によって、インフィード処理セクション260から、BFS検査機220の操作部250の検査処理セクション270に搬送される。
【0075】
図8Dに示すように、いくつかの実施形態では、第1の平面駆動部268は、BFS製品202をタブ部検査ステーション270Aに搬送し、第1のタブ部撮像装置272A-1及び/または第2のタブ部撮像装置272A-2の前を通過させる。例えば、図8Dに示すように、第1のタブ部撮像装置272A-1は、タブ部126の第1の面(例えば、図示のように背面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、第1のタブ部撮像ブラケット274A-1を介して、ハウジング222に取り付けられている。また、第2のタブ部撮像装置272A-2は、タブ部126の第2の面(例えば、図示のように前面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、第2のタブ部撮像ブラケット274A-2を介して、ハウジング222に取り付けられている。いくつかの実施形態では、タブ部撮像装置272A-1、272A-2は、既知のまたは実用可能な任意の種類、数量、及び/または構成のセンサ装置を含む。BFS検査機220を使用して、例えば、タブ部126上のインディシア(図示せず)を検出及び/または分析する場合、タブ部撮像装置272A-1、272A-2は、1以上のカメラ、赤外線撮像装置、無線周波数(及び/または他の信号)質問機、レーザ走査装置、磁場検出器及び/または質問機などを含む。いくつかの実施形態では、タブ部撮像装置272A-1、272A-2、及び/またはタブ部検査サブセクション270Aは、タブ部撮像装置272A-1、272A-2によるデータの撮像と協働してタブ部126を照明するように構成された1以上の照明装置を含む。いくつかの実施形態では、照明装置(及び/または撮像装置)は、例えば、タブ部126の各側面を照明して撮像するために、BFS製品202の搬送方向に対して横方向に配向される。いくつかの実施形態では、照明装置は、タブ部撮像装置272A-1、272A-2による画像/データの撮像と協働するように構成されたストロボ光装置を含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、タブ部126の一方または両方の面から撮像された印(indicia)が、検査処理セクション270のタブ部検査サブセクション270Aの一部として、BFS検査機220によって検出及び/または分析される。インディシアは、BFS製品202の識別子(例えば、バッチ番号、製造情報、流体薬剤の識別子及び/または量/用量)が格納されている値と一致することを確認するために、格納されているデータと比較される。いくつかの実施形態では、オペレータは、制御部230を使用して、タブ部126から検出されたデータと比較される所望のインディシア値(indicia value)を入力する。いくつかの実施形態では、検出されたデータが格納されているデータ一致しない場合(または、検出された任意の量及び/または種類のデータが格納されている閾値を超える場合)、そのBFS製品202は不合格と判定され、不合格の表示及び/またはステータスのフラグが立てられる。
【0077】
図8Eに示すように、いくつかの実施形態では、第1の平面駆動部268は、BFS製品202をネック部検査サブセクション270Bに搬送し、ネック部撮像装置272Bの前を通過させる。例えば、図8Eに示すように、ネック部撮像装置272Bは、BFS製品202の第1の端部206に位置する流体シール114(及び/またはネック部112)の軸方向画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、ハウジング222に垂直に取り付けられる。いくつかの実施形態では、ネック部撮像装置272Bは、既知のまたは実用可能な任意の種類、数量、及び/または構成のセンサ装置を含む。いくつかの実施形態では、ネック部検査サブセクション270Bは、BFS製品202に光を照射するように配向された1以上の照明装置276B-1、276B-2、276B-3、276B-4を含む。いくつかの実施形態では、照明装置276B-1、276B-2、276B-3、276B-4は、BFS製品202のネック部112及び/またはその周囲に光を照射するように角度付けされている。
【0078】
上述のように、BFS製品202を形成する半透明プラスチックの性質に起因して、例えば、角度付き照明は、例えば、結合部分116の所定の基準に対する適合性を判定するための画像解析処理に適した解像度を有する画像を、ネック部撮像装置272Bが撮像することを可能にする。対照的に、軸方向照明は、画質が大幅に低下し、画像の解像度が画像解析処理に適さない。したがって、いくつかの実施形態では、照明装置276B-1、276B-2、276B-3、276B-4は、BFS製品202のネック部112(例えば、結合部分116)の特定の部分に光を照射する方向、及び/またはネック部撮像装置272Bの撮像方向に対して特定の角度をなして配向された、1以上の光管及び/または光ファイバ経路を含む。図8Eに示すように、4つの照明装置276B-1、276B-2、276B-3、276B-4を分散して配置することにより、例えば、結合部分116の周囲、または結合部分116の近位のネック部112の他の部分で、BFS製品202のネック部112の周囲に光を照射することができる。いくつかの実施形態では、より少ないまたはより多い数の照明装置276B-1、276B-2、276B-3、276B-4を使用してもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、ネック部撮像装置272Bによって撮像された画像/データを分析することにより、BFS製品202のネック部112の様々な特性を特定及び/または定量化することができる。ネック部検査サブセクション270Bは、例えば、(i)結合部分116の形状及び/または寸法、(ii)ネック部112の他の部分の形状及び/または寸法、及び/または、(iii)流体シール114の形状及び/または寸法を分析することができる。くつかの実施形態では、検出された任意のデータが許容可能な閾値内に収まらない場合(または、検出された任意の量及び/または種類のデータが格納されている閾値を超える場合)、そのBFS製品202は不合格と判定され、不合格の表示及び/またはステータスのフラグが立てられる。
【0080】
図8E~8Gに示すように、いくつかの実施形態では、第2の平面駆動部278を使用して、第1の平面駆動部268とは別の位置でBFS製品502を支持することができる。例えば、第2の平面駆動部278は、第2の平面(例えば、水平面)に配置された第2の前側平面駆動プラットフォーム278-1aと、それに対して間隔を置いて配置された第2の後側平面駆動プラットフォーム278-1bとを含む。図8E~8Fに示すように、第2の平面は、第1の平面駆動部268の第1の平面よりも高い位置に配置及び/またはオフセットされている。第2の平面駆動部278は、第2の前側平面駆動プラットフォーム278-1a及び第2の後側平面駆動プラットフォーム278-1bの周囲に巻回及び/または装着された第2の駆動バンド278-2a、278-2b(例えば、Oリング、ベルトなど)を含む。
【0081】
上述のように、第1の平面駆動部268は、第1の接触部「A」でBFS製品202と係合してBFS製品202を支持することができ、これにより、タブ部126、ネック部112、流体シール114、及び結合部分116を検査のために露出させることができる。しかしながら、この支持構成では、第1の平面駆動部268によって、リザーバ120、122の全体または一部などのBFS製品202の他の部分が遮られる可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、第2の平面駆動部278を使用して、例えば、第2の接触部「B」でBFS製品202と係合してBFS製品202を支持することによって、その後の検査のためにリザーバを露出させることができる。いくつかの実施形態では、図8E~8Fに示すように、第2の駆動バンド278-2a、278-2bは、BFS製品202の第2の接触部「B」に当接して係合するように構成される(例えば、大きさ及び/または間隔が設定される)。例えば、各駆動バンドは、略円形の断面を有する。このようにして、BFS製品202は、例えば、第2の端部216のタブ部126が上を向き、第1の端部206の流体シール114及びネック部112が下を向いた垂直状態(例えば、長手方向及び/または軸方向が重力方向と実質的に一致した状態)で支持され搬送される。いくつかの実施形態では、図8F及び8Hに示すように、BFS製品202は、第2の平面駆動部278によって、例えば、(ネック部検査ステーション270Bの後)第1の平面駆動部268の終端のハンドオーバ領域から、本体部検査ステーション270Cに搬送される。
【0082】
いくつかの実施形態では、平面駆動モータ278-3が、2つの平面駆動ギア278-4a、278-4bとかみ合う(例えば、回転を与える)ように取り付けられている。いくつかの実施形態では、デュアル駆動ブラケット278-5は、協動的な第2の前側平面駆動プラットフォーム278-1a及び第2の後側平面駆動プラットフォーム278-1bの平面駆動シャフト278-6a、278-6bを保持及び/または収容するように結合される。いくつかの実施形態では、平面駆動シャフト278-6a、278-6b及び/または平面駆動ギア278-4a、278-4bを連結することにより、第2の平面駆動部278の第2の駆動バンド278-2a、278-2b、及び第1の平面駆動部268の第1の駆動バンド268-2a、268-2bの一方または両方を駆動することができる。このようにして、例えば、BFS製品202が検査処理セクション270を安定的かつ円滑に通過させるように、駆動ベルト268-2a、268-2b、278-2a、278-2bはすべて同じ速度に維持される。
【0083】
図8Hに示すように、いくつかの実施形態では、第2の平面駆動部278は、BFS製品202を、本体部検査ステーション270Cを通過するように搬送し、第1の本体部撮像装置272C-1及び/または第2の本体部撮像装置272C-2の前を通過させる。例えば、図8Hに示すように、第1の本体部撮像装置272C-1は、BFS製品202の第1の側面(例えば、図示のような前面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、本体部撮像ブラケット274Cを介してハウジング222に取り付けられる。また、第2の本体部撮像装置272C-2は、BFS製品202の第2の側面(例えば、図示のように背面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、本体部撮像ブラケット274Cを介してハウジング222に取り付けられる。いくつかの実施形態では、本体部撮像装置272C-1、272C-2は、既知のまたは実用可能な任意の種類、数量、及び/または構成のセンサ装置を含む。いくつかの実施形態では、本体部検査ステーション270Cは、BFS製品に光を照射するように配向された1以上の照明装置276C-1、276C-2を含む。いくつかの実施形態では、照明装置276C-1、276C-2は、撮像された画像に良好なコントラストを提供するように、照明方向がそれぞれの本体部撮像装置272C-1、272C-2の撮像方向の反対方向となるように配向される。
【0084】
いくつかの実施形態では、本体部撮像装置272C-1、272C-2によって撮像された画像/データを分析することにより、BFS製品202の様々な特性を特定及び/または定量化することができる。本体部検査ステーション270Cは、例えば、(i)流体リザーバ122の形状及び/または寸法、(ii)ショルダー部119の形状及び/または寸法、(iii)圧縮可能リザーバ120の形状及び/または寸法、(iv)BFS製品202のプラスチック壁に粒子が埋まっているかどうか、(v)BFS製品202の壁の不透明度、(vi)BFS製品202の任意の部分が変形しているかどうか、(vii)BFS製品202の縁部が適切にパンチ/トリムされているかどうか、(viii)BFS製品202が余分なプラスチックを含んでいるかどうか、及び/または、(ix)BFS製品202内(例えば、流体リザーバ122及び/またはネック部112内)に液体が存在するかどうかを分析することができる。いくつかの実施形態では、検出された任意のデータが許容可能な閾値内に収まらない場合(または、検出された任意の量及び/または種類のデータが格納されている閾値を超える場合)、そのBFS製品202は不合格と判定され、不合格の表示及び/またはステータスのフラグが立てられる。
【0085】
いくつかの実施形態では、BFS製品202は、第2の平面駆動部278によって、検査処理セクション270から、BFS検査機220のオペレーション部250の出力処理セクション280(本明細書では、不合格処理セクションとも称される)に搬送される。いくつかの実施形態では、図7G及び図8Iに示すように、不合格処理セクションは、複数の不合格ステーションまたはサブセクション280-1、280-2、280-3、及び/またはアウトフィード処理セクション280-4を含む。各不合格処理サブセクション280-1、280-2、280-3は、いくつかの実施形態では、不合格駆動部282a-b、284a-b、286a-bと、例えば、不合格と判定されたBFS製品202をそれぞれの不合格ビン244a-c(例えば、図7G参照)に誘導するように配向及び/または配置された、対応する不合格通路、ゲート、またはシュート288a-cを含む。不合格処理セクションは、例えば、1以上の不合格駆動部282a-b、284a-b、286a-bを選択的に作動させて、特定のBFS製品202を適切な不合格ビン244a-cに誘導することができる。
【0086】
図8Iに示すように、不合格駆動部282a-b、284a-b、286a-bはそれぞれ、前側平面駆動部282a、284a、286aと、それに協働する後側平面駆動部282b、284b、286bとを含む。いくつかの実施形態では、不合格駆動部282a-b、284a-b、286a-bは、図示した(ただし個別に符号付けしていない)ピボット機構によって、搬送されるBFS製品202をインフィードポート260-1とアウトフィード処理セクション280-4のアウトフィードポートとの間に定義された直線経路から迂回させることによって、BFS製品202の搬送方向を個別に及び/または集合的に変更することができる。いくつかの実施形態では、各不合格駆動部及びそれぞれの不合格ビンは、検査ステーション270A-Cのうちの1つに対応する(例えば、タブ部検査ステーション270Aで不合格と判定された場合はビン244aにルーティングされ、ネック部検査ステーション270Bで不合格と判定された場合はビン244bにルーティングされる)。
【0087】
図8Jに示すように、いくつかの実施形態では、不合格の表示及び/またはステータスがタグ付けまたはフラグ付けされていないBFS製品202は、例えば、後続の保管(例えば、包装)、輸送、及び/または使用のためにBFS製品202を処理するために、アウトフィード処理セクション280-4のアウトフィードポートから送り出される。いくつかの実施形態では、アウトフィード処理セクション280-4のアウトフィード駆動機構は、アウトフィード駆動ベルトと、1対のガイドレール280-5a、280-5bとを含む。BFS製品202は、例えば、インフィード処理セクション260で採用されているのと同様の方法で、1以上のプーリ290-1(及び/またはモータ;図示せず)を介してルーティング、支持、及び/または駆動されるアウトフィード駆動ベルト290の作用によって、ガイドレール280-5a、280-5b間に沿って移動することができる。
【0088】
図9A~9Hを参照すると、例えば、リザーバ間に狭窄部が存在しない複数のBFSバイアル150を含むBFS製品502の検査に使用するための、BFS検査機220の操作部250の別の構成が示されている。いくつかの実施形態では、BFS製品502は、検査のために、インフィード処理セクション560から、オペレーション部分内の検査処理セクションに搬送され、その後、ルーティングセクション580(例えば、アウトフィード処理セクション)に搬送される。上述の例と同様に、検査処理セクションは、タブ部検査ステーション570A、ネック部検査ステーション570B、及び/または本体部検査ステーション570Cなどの1以上のステーションを含む。
【0089】
図9Aを参照して、インフィード処理セクション560は、BFS製品502をBFS検査マシンに導入するインフィードポート560-1を含む。図9Aに示すように、インフィード処理セクション560は、インフィードポート560-1から検査処理セクションにかけて、1以上のガイドレール560-2a、560-2b間でBFS製品502を横方向に搬送するインフィード駆動ベルト562を含む。いくつかの実施形態では、インフィード駆動ベルト562は、1以上のプーリ562-1(及び/またはモータ(図示せず))によってルーティング、支持、及び/または駆動される。いくつかの実施形態では、インフィード処理セクション560は、インフィード駆動ベルト562を選択的に方向転換して、入ってくるBFS製品502を迂回させることができるインフィードベルト・リトラクション機構564を含む。インフィードベルト・リトラクション機構564は、例えば、インフィード駆動ベルト562の平面を回転変位させて、1以上の入ってくるBFS製品502を、バイパスシュート566(図9Aは、閉じた構成に示す)に誘導する。インフィード処理セクション560は、その他の点では、図8Aのインフィード処理セクション260について上述したのと同様の方法で動作する。
【0090】
いくつかの実施形態では、バイパスシュート566に誘導されなかったBFS製品502は、図9A~9Bに示すように、インフィード駆動ベルト562によって、ガイドレール560-2a、560-2bから、協働的な第1の平面駆動部568に搬送される。第1の平面駆動部568は、第1の平面(例えば、水平面)に配置された第1の前側平面駆動部プラットフォーム568-1aと、それに対して間隔を置いて配置された第1の後側平面駆動プラットフォーム568-1bとを含む。図9A~9Bに示すように、第1の平面駆動部568は、第1の前側平面駆動部プラットフォーム568-1a及び第1の後側平面駆動部プラットフォーム568-1bの周囲に巻回及び/または装着された第1の駆動バンド568-2a、568-2b(例えば、Oリング、ベルトなど)を含む。このようにして、例えば、駆動バンド568-2a、568-2bは、BFS製品502と係合して、BFS製品502を特定の向き(例えば、図9B~9Cに示すように、ネック部152及びタブ部166が実質的に露出する、実質的に垂直方向)に保持することができる。
【0091】
上述のように、BFS製品502は、他の方法では第1の平面駆動部568が係合のために使用するリザーバ160、162の間の狭窄部を欠いている場合がある。したがって、いくつかの実施形態では、図9B~9Cに示すように、第1の駆動バンド568-2a、568-2bは、リザーバ162の互いに反対側の側面(例えば、前面と背面)またはその一部を把持及び/または支持するように構成される(例えば、大きさ及び/または間隔が設定される)。例えば、図9Cに示すように、各駆動バンドは、T字形状の断面を有する。このようにして、BFS製品502は、例えば、第2の端部516のタブ部166が上を向き、第1の端部506の流体シール154(及びネック部152)が下を向いた垂直状態(例えば、長手方向及び/または軸方向が重力方向と実質的に一致した状態)で支持され搬送される。いくつかの実施形態では、BFS製品502は、第1の平面駆動部568によって、インフィード処理セクション560から、BFS検査機220の操作部250の検査処理セクション570に搬送される。
【0092】
図9Dに示すように、いくつかの実施形態では、第1の平面駆動部568は、BFS製品502をタブ部検査ステーション570Aに搬送し、第1のタブ部撮像装置573A-1及び/または第2のタブ部撮像装置(図示しないが、第1の平面駆動部568に関して光学要素572A-2(照明源や検出器)の反対側に配置されている)の前を通過させる。例えば、図9Dに示すように、第1のタブ部撮像装置573A-1は、タブ部166の第1の面(例えば、図示のように背面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、第1のタブ部撮像ブラケット574A-1を介して、ハウジングに取り付けられている。また、第2のタブ部撮像装置は、タブ部166の第2の面(例えば、図示のように前面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、平面駆動部568の反対側に同様の方法で取り付けられている。
【0093】
いくつかの実施形態では、第1のタブ部撮像装置及び第2のタブ部の撮像装置は、既知のまたは実用可能な任意の種類、数量、及び/または構成のセンサ装置を含む。
BFS検査機を使用して、例えば、タブ部166上のインディシア(図示せず)を検出及び/または分析する場合、タブ部撮像装置は、1以上のカメラ、赤外線撮像装置、無線周波数(及び/または他の信号)質問機、レーザ走査装置、磁場検出器及び/または質問機などを含む。いくつかの実施形態では、タブ部撮像装置及び/またはタブ部検査サブセクション570Aは、タブ部撮像装置によるデータの撮像と協働してタブ部166を照明するように構成された1以上の照明装置を含む。いくつかの実施形態では、照明装置(及び/または撮像装置)は、例えば、タブ部166の各側面を照明して撮像するために、BFS製品502の搬送方向に対して横方向に配向される。いくつかの実施形態では、照明装置は、タブ部撮像装置による画像/データの撮像と協働するように構成されたストロボ光装置を含む。
【0094】
図9E~9Fに示すように、いくつかの実施形態では、第2の平面駆動部578を使用して、第1の平面駆動部568とは別の位置でBFS製品502を支持することができる。例えば、第2の平面駆動装置578は、第2の平面(例えば、水平面)に配置された第2の前側平面駆動プラットフォーム2578-1aと、それに対して間隔を置いて配置された第2の後側平面駆動プラットフォーム578-1bとを含む。図9E~9Fに示すように、第2の平面は、第1の平面駆動装置568の第1の平面よりも高い位置に配置及び/またはオフセットされている。第2の平面駆動装置578は、第2の前側平面駆動プラットフォー578-1a及び第2の後側平面駆動プラットフォーム578-1bの周囲に巻回及び/または装着された第2の駆動バンド578-2a、578-2b(例えば、Oリング、ベルトなど)を含む。
【0095】
上述のように、第1の平面駆動部568は、リザーバ162の互いに反対側の側面でBFS製品502を把持及び/または支持し、これにより、タブ部166、ネック部152、流体シール154、及び結合部分156を検査のために露出させることができる。しかしながら、この支持構成では、リザーバ520、522の全体または一部などのBFS製品502の他の部分が遮られる可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、第2の平面駆動部578を使用して、例えば、第2の接触部「E」でBFS製品502と係合してBFS製品502を支持することによって、その後の検査のためにリザーバを露出させたり、さらにはネック部152を露出させたりすることができる。いくつかの実施形態では、図9E~9Fに示すように、駆動バンド578-2a、578-2bは、BFS製品502の第2の接触部「E」に当接して係合するように構成される(例えば、大きさ及び/または間隔が設定される)。例えば、各駆動バンドは、略円形の断面を有する。このようにして、BFS製品502は、例えば、第2の端部516のタブ部166が上を向き、第1の端部506の流体シール154(及びネック部152)が下を向いた垂直状態(例えば、長手方向及び/または軸方向が重力方向と実質的に一致した状態)で支持され搬送される。いくつかの実施形態では、図9D及び図9Fに示すように、BFS製品502は、第2の平面駆動部578によって、(例えば、タブ部検査ステーション270Aの後)第1の平面駆動部568の終端のハンドオーバ領域から、ネック部検査ステーション270Bに搬送される。
【0096】
図9Fに示すように、いくつかの実施形態では、第2の平面駆動部568は、BFS製品502をネック部検査サブセクション570Bに搬送し、ネック部撮像装置の前を通過させる。例えば、いくつかの実施形態では、ネック部撮像装置は、集光光学系572B-1に結合された撮像装置572B-2を含み、これらは一緒に、(例えば、目標位置として配置される)検査対象のBFS製品502のバイアルの1つの長手方向に平行な(例えば、同一直線上にある)入力光軸を有する検出アセンブリを形成する。例えば、図9Eに示すように、ネック部撮像装置は、BFS製品502の第1の端部506に位置する流体シール154(及び/またはネック部152)の軸方向の画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、ハウジングに垂直に取り付けられる。いくつかの実施形態では、ネック部撮像装置は、既知のまたは実用可能な任意の種類、数量、及び/または構成のセンサ装置を含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、ネック部の検査サブセクション570Bは、BFS製品502に光を照射するように配向された1以上の照明装置576B-1、576B-2、76B-3、576B-4を含む。いくつかの実施形態では、照明装置576B-1、576B-2、576B-3、576B-4は、BFS製品502のネック部152及び/またはその周囲に光を照射するように角度付けされている。いくつかの実施形態では、照明装置576B-1、576B-2、576B-3、576B-4は、BFS製品502のネック部152(例えば、結合部分156)の特定の部分に光を照射する方向、及び/またはネック部撮像装置の撮像方向に対して特定の角度をなして配向された、1以上の光管及び/または光ファイバ経路を含む。図9Eに示すように、4つの照明装置576B-1、576B-2、576B-3、576B-4を分散して配置することにより、例えば、結合部分154の周囲または結合部分154の近位のネック部152の他の部分で、BFS製品502のネック部152の周囲に光を照射することができる。いくつかの実施形態では、より少ないまたはより多い数の照明装置576B-1、576B-2、576B-3、576B-4を使用してもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、検査ステーション570Bのネック部撮像装置によって撮像された画像/データを分析することにより、BFS製品502のネック部152の様々な特性を特定及び/または定量化することができる。ネック部検査ステーション570Bは、例えば、(i)結合部分156の形状及び/または寸法、(ii)ネック部152の他の部分の形状及び/または寸法、及び/または、(iii)流体シール154の形状及び/または寸法を分析することができる。いくつかの実施形態では、検出された任意のデータが許容可能な閾値内に収まらない場合(または、検出された任意の量及び/または種類のデータが格納されている閾値を超える場合)、そのBFS製品502は不合格と判定され、不合格の表示及び/またはステータスのフラグが立てられる。
【0099】
図9Gに示すように、いくつかの実施形態では、第2の平面駆動部578は、BFS製品502をネック部検査ステーション570Bから本体部検査ステーション570Cに搬送し、本体部検査ステーション570Cを通過するように搬送し、第1の本体部撮像装置572C-1及び/または第2の本体部撮像装置572C-2の前を通過させる。例えば、図9Gに示すように、第1の本体部撮像装置572C-1は、BFS製品502の第1の側面(例えば、図示のような前面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、本体部撮像ブラケット574Cを介してハウジング222に取り付けられる。また、第2の本体部撮像装置572C-2は、BFS製品502の第2の側面(例えば、図示のように背面)から画像(及び/または他のデータ)を撮像するように配向させて、本体部撮像ブラケット574Cを介してハウジング222に取り付けられる。いくつかの実施形態では、本体部撮像装置572C-1、572C-2は、既知のまたは実用可能な任意の種類、数量、及び/または構成のセンサ装置を含む。いくつかの実施形態では、本体検査ステーション570Cは、BFS製品に光を照射するように配向された1以上の照明装置576C-1、576C-2を含む。いくつかの実施形態では、照明装置576C-1、576C-2は、撮像された画像に対して良好なコントラストを提供するように、照明方向がそれぞれの本体部撮像装置572C-1、572C-2の撮像方向の反対方向となるように配向される。
【0100】
いくつかの実施形態では、本体部撮像装置572C-1、572C-2によって撮像された画像/データを分析することにより、BFS製品502の様々な特性を特定及び/または定量化することができる。本体部検査ステーション570Cは、例えば、(i)流体リザーバ162の形状及び/または寸法、(ii)ショルダー部158の形状及び/または寸法、(iii)圧縮可能リザーバ160の形状及び/または寸法、(iv)BFS製品502のプラスチック壁に粒子が埋まっているかどうか、(v)BFS製品502の壁の不透明度、(vi)BFS製品502の任意の部分が変形しているかどうか、(vii)BFS製品502の縁部が適切にパンチ/トリムされているかどうか、(viii)BFS製品502が余分なプラスチックを含んでいるかどうか、及び/または、(ix)BFS製品502内(例えば、流体リザーバ162及び/またはネック部152内)に液体が存在するかどうかを分析することができる。いくつかの実施形態では、検出された任意のデータが許容可能な閾値内に収まらない場合(または、検出された任意の量及び/または種類のデータが格納されている閾値を超える場合)、そのBFS製品502は不合格と判定され、不合格の表示及び/またはステータスのフラグが立てられる。
【0101】
いくつかの実施形態では、BFS製品502は、第2の平面駆動部578によって、検査処理セクション570から、BFS検査機220のオペレーション部250の出力処理セクション580(本明細書では、不合格処理セクションとも称される)へ搬送される。いくつかの実施形態では、図9Hに示すように、不合格処理セクション580は、複数の不合格ステーションまたはサブセクション、及び/またはアウトフィード処理セクションを含む。各不合格ステーションは、いくつかの実施形態では、不合格駆動部582a-b、584a-b、586a-bと、例えば、不合格と判定されたBFS製品502をそれぞれの不合格ビン244a-c(例えば、図7G参照)に誘導するように配向及び/または配置された、対応する不合格通路、ゲート、またはシュート588a-cを含む。不合格処理セクション580は、例えば、図8Iの不合格駆動部582-586について上述したのと同様の方法で、1以上の不合格駆動部582a-b、584a-b、586a-bを選択的に作動させて、特定のBFS製品502を適切な不合格ビン544a-cに誘導することができる。
【0102】
図9Hに示すように、不合格駆動部582a-b、584a-b、586a-bは、それぞれ、前側平面駆動部582a、584a、586aと、それに協働する後側平面駆動部582b、584b、586bとを含む。いくつかの実施形態では、各不合格駆動部は、例えば、第1の平面駆動部568と同様の構成を有することができ、各駆動バンドは、リザーバ162の互いに反対側の側面を把持及び/または支持するように構成される(例えば、大きさ及び/または形状が設定される)。例えば、各駆動バンドは、T字形状の断面を有する。いくつかの実施形態では、不合格駆動部582a-b、584a-b、586a-bは、図示した(ただし個別に符号付けしていない)ピボット機構によって、搬送されるBFS製品502をインフィードポート560-1とアウトフィードポート590との間に定義された直線経路から迂回させることによって、BFS製品502の搬送方向を個別及び/または集合的に変更することができる。
【0103】
図9Hに示すように、いくつかの実施形態では、不合格の表示及び/またはステータスがタグ付けまたはフラグ付けされていないBFS製品502は、例えば、後続の保管(例えば、包装)、輸送、及び/または使用のためにBFS製品502を処理するために、アウトフィードポート590から送り出される。いくつかの実施形態では、アウトフィード処理セクションのアウトフィード駆動機構は、前面平面駆動589aと、それと協働する背面平面駆動589bとを含む。いくつかの実施形態では、アウトフィード駆動機構は、例えば、第1の平面駆動部568のアウトフィード駆動機構と同様に構成され、各駆動バンドは、リザーバ162の互いに反対側の側面を把持及び/または支持するように構成される(例えば、大きさ及び/または形状が設定される)。例えば、各駆動バンドは、T字形状の断面を有する。
【0104】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている実施形態の範囲から逸脱することなく、BFS製品検査システム200は、より少ないまたはより多い数の構成要素220~280、560アウトフィード駆動機構590及び/または図示した構成要素ト220アウトフィード駆動機構280、560アウトフィード駆動機構590の様々な構成を含むことができる。いくつかの実施形態では、構成要素220~280、560~590は、本明細書に記載されたような、同様に命名及び/または番号付けされた構成要素と、構成及び/または機能が同様であり得る。
【0105】
V.BFS製品の撮像及び分析
【0106】
図10A~10Bを参照して、いくつかの実施形態によるBFS製品302の例示的な画像300a~bを示す。いくつかの実施形態では、画像300aはBFS製品検査システムのネック部検査ステーションで撮像されたものであり、画像300bはBFS製品検査システムの本体部検査ステーションで撮像されたものである。各検査ステーションは、例えば、上述のものと同様に構成される(例えば、図7A~7EのBFS製品検査システム200における各検査ステーションのように、またはここに別途記載するように)。例えば、画像300aは、BFS製品302の流体シール306、取付フランジ308(半径方向の厚さは308-1)、プラスチック製ウェブ310、及び/またはBFショルダー部310-1を示す軸方向画像である。いくつかの実施形態では、画像300aは、例えば上述のように、BFS製品302及び/またはそのBFSバイアルのネック部の先端または端部に向けられた軸方向カメラによって撮像される。
【0107】
いくつかの実施形態では、画像処理システム(例えば、検査システム制御装置の一部)は、第1の画像300aの部分を分析することにより、撮像された特徴306、308、310、310-1を識別、分類、及び/または分析することができる。いくつかの実施形態では、撮像された特徴306、308、310、310-1の形状、大きさ、及び/または相対位置を、格納されている形状ファイル、形状、閾値、及び/またはパラメータと比較することにより、第1の画像300a中のBFS製品302が事前に格納された検査基準を満たすかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、第1の画像300aから1以上の寸法を導出し、その寸法を、事前に格納された寸法の許容範囲及び/または閾値と比較することにより、BFS製品302が特定の検査に合格するかどうかを判定することができる。例えば、図3Aに示すように、取付フランジ308の径方向の厚さ308-1を検査することにより、その取付フランジ308が、モジュラーニードルハブ(図示せず)と適切に結合するのに十分な厚さを有しているがどうかを判定することができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、画像300bは、BFS製品302のプラスチック製ウェブ310、ショルダー部310-1、流体リザーバ312-1、312-2、312-3、312-4、312-5、圧縮可能リザーバ314-1、314-2、314-3、314-4、314-5、及び/またはタブ部316-1、316-2、316-3、316-4、316-5を示す側面画像である。いくつかの実施形態では、画像処理システム(例えば、検査システムの制御装置の一部)は、第2の画像300bの部分を分析することにより、撮像された特徴310、310-1、312-1、312-2、312-3、312-4、312-5、314-1、314-2、314-3、314-4、314-5、316-1、316-2、316-3、316-4、316-5を識別、分類、及び/または分析することができる。いくつかの実施形態では、撮像された特徴310、310-1、312-1、312-2、312-3、312-4、312-5、314-1、314-2、314-3、314-4、314-5、316-1、316-2、316-3、316-4、316-5の形状、大きさ、及び/または相対位置を、格納されている形状ファイル、形状、閾値、及び/またはパラメータと比較することにより、第2の画像300b中のBFS製品302が事前に格納された検査基準を満たすかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、第2の画像300bから1以上の寸法を導出し、その寸法を、事前に格納された寸法の許容範囲及び/または閾値と比較することにより、BFS製品302が特定の検査に合格するかどうかを判定することができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、BFS製品302内の液体(別途表示していない)の存在は、液体メニスカス318-1、318-2、318-3、318-4、318-5の位置及び/または識別によって判定することができる。各液体メニスカス318-1、318-2、318-3、318-4、318-5の存在、形状、及び/または位置を識別または特定することにより、例えば、BFS製品302が適切に充填、保管、輸送されたかどうか判定または推測することができる。図示のように、第2の画像300bは、第2のまたは上側の平面駆動機構378によって遮られた領域を示し得る。
【0110】
VI.コンピュータによる実現
【0111】
図11は、制御装置330、制御装置354、制御装置374、方法400、方法600、画像処理システム、及び/または制御部230の態様など、上述のイノベーションを実現する適切なコンピュータ環境631の一般化された例を示す。上述のイノベーションは多様な汎用または特殊用途のコンピュータシステムにおいて実現されるので、コンピュータ環境631は、使用範囲または機能性に関するいかなる制限を示唆するものではない。例えば、コンピュータ環境631は、様々なコンピュータ装置(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、サーバコンピュータ、タブ部レットコンピュータなど)のいずれであってもよい。
【0112】
図11を参照すると、コンピュータ環境631は、1以上の中央処理装置635、637と、メモリ639、641とを含む。図11では、この基本構成651は、破線内に含まれている。中央処理装置635、637は、コンピュータ実行可能命令を実行する。中央処理装置は、汎用中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)のプロセッサ、または他の任意のタイプのプロセッサであり得る。マルチプロセッシングシステムでは、処理能力を高めるために、複数の中央処理装置でコンピュータ実行可能命令を実行する。例えば、図11は、中央処理装置635と、グラフィックス処理装置または補助処理装置637とを示している。有形メモリ639、641は、中央処理装置によってアクセス可能な、揮発性メモリ(例えば、レジスタ、キャッシュ、RAMなど)、不揮発性メモリ(例えば、ROM、EEPROM、フラッシュメモリなど)、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。メモリ639、641は、中央処理装置による実行に適したコンピュータ実行可能命令の形態で、本明細書に記載された1以上のイノベーションを実現するソフトウェア633を格納する。
【0113】
コンピュータシステムは、追加の機能を有し得る。例えば、コンピュータ環境631は、ストレージ661と、1以上の入力装置671と、1以上の出力装置681と、1以上の通信接続部691とを含む。バス、制御装置、ネットワークなどの相互接続機構(図示せず)により、コンピュータ環境631の構成要素は相互接続される。一般的に、オペレーティングシステムソフトウェア(図示せず)は、コンピュータ環境631で実行される他のソフトウェアの動作環境を提供し、コンピュータ環境631の構成要素の活動を調整する。
【0114】
有形ストレージ661は、取り外し可能であっても、取り外し不能であってもよく、磁気ディスク、磁気テープもしくはカセット、CD-ROM、DVD、または、非一過性の方法で情報を格納するために使用することができ、かつコンピュータ環境631内でアクセスすることができる任意の他の媒体を含む。ストレージ661は、本明細書に記載された1以上のイノベーションを実現するソフトウェア633のための命令を格納することができる。
【0115】
入力装置671は、キーボード、マウス、ペン、トラックボールなどのタッチ入力装置、音声入力装置、スキャン装置、または、コンピュータ環境631に入力を提供する別の装置であり得る。出力装置681は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ、CDライタ、または、コンピュータ環境631からの出力を提供する別の装置であり得る。通信接続部691は、通信媒体を介して、他のコンピュータエンティティとの通信を可能にする。通信媒体は、コンピュータ実行可能命令、音声または映像の入出力、または他のデータなどの情報を、変調データ信号で伝達する。変調データ信号は、信号内の情報をエンコードするような方法で、その特性の1以上が設定または変更された信号である。例として、これに限定しないが、通信媒体は、電気、光、無線周波数(RF)、または別のキャリアを使用することができる。
【0116】
本明細書に開示された方法はいずれも、1以上のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、1以上の光媒体ディスク、揮発性メモリコンポーネント(DRAMやSRAMなど)、または不揮発性メモリコンポーネント(フラッシュメモリやハードドライブなど))に格納され、コンピュータ(例えば、コンピュータハードウェアを含むスマートフォンや他のモバイル装置などの市販のコンピュータ)上で実行されるコンピュータ実行可能命令として実施することができる。コンピュータが読み取り可能な記憶媒体という用語には、信号や搬送波などの通信接続は含まれない。本開示の技術を実施するためのコンピュータ実行可能命令のいずれか、並びに、本開示の実施形態の実施中に作成及び使用されたデータは、1以上のコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納することができる。コンピュータ実行可能命令は、例えば、専用のソフトウェアアプリケーション、または、ウェブブラウザもしくは他のソフトウェアアプリケーション(リモートコンピュータアプリケーションなど)を介してアクセスもしくはダウンロードされるソフトウェアアプリケーションの一部であってよい。このようなソフトウェアは、例えば、単一のローカルコンピュータ(例えば、任意の適切な市販のコンピュータ)上で、または1以上のネットワークコンピュータを使用してネットワーク環境(例えば、インターネット、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、クライアントサーバネットワーク(クラウドコンピュータネットワークなど)、または他のそのようなネットワークを介して)で実行することができる。
【0117】
明確にするために、ソフトウェアベースの実施の特定の選択された態様のみを説明する。当該技術分野でよく知られている他の詳細は省略する。例えば、本開示の技術は、特定のコンピュータ言語やプログラムに限定されないことを理解されたい。例えば、本開示の技術の態様は、C++、Java(登録商標)、Perl、他の適切なプログラミング言語で書かれたソフトウェアによって実施することができる。同様に、本開示の技術は、特定のコンピュータまたはハードウェアの種類に限定されるものではない。適切なコンピュータ及びハードウェアの特定の詳細はよく知られており、本開示において詳細に述べる必要はない。
【0118】
また、本明細書に記載される任意の機能は、少なくとも部分的には、ソフトウェアの代わりに1以上のハードウェア論理コンポーネントによって実行できることをよく理解されたい。例えば、これに限定しないが、使用できるハードウェア論理コンポーネントの例示的な種類としては、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップシステム(SOC)、結合プログラム可能論理回路(CPLD)などが挙げられる。
【0119】
さらに、ソフトウェアベースの実施形態のいずれか(例えば、本開示の方法のいずれかをコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を含む)は、適切な通信手段を介してアップロード、ダウンロード、またはリモートアクセスすることができる。そのような適切な通信手段としては、例えば、インターネット、ワールドワイドウェブ、イントラネット、ソフトウェアアプリケーション、ケーブル(光ファイバケーブルを含む)、磁気通信、電磁波通信(RF、マイクロ波、及び赤外線通信を含む)、電子通信、または他のそのような通信手段が挙げられる。上述の例及び実施形態のいずれにおいても、システム、コンポーネント(構成要素)、装置(デバイス)などの間の要求(例えば、データ要求)、指示(例えば、データ信号)、命令(例えば、制御信号)、または他の通信の提供は、有線または無線の接続による適切な電気信号の生成及び送信によって行うことができる。
【0120】
VII.開示された技術の追加例
【0121】
本開示の主題の上述の実施態様を考慮して、本出願は、以下に列挙する条項において追加例を開示する。単独の条項の1つの特徴、または2以上の特徴の組み合わせ、及び任意選択で、1以上の別の条項の1以上の特徴との組み合わせも、本出願の開示に含まれるさらなる例であることに留意されたい。
【0122】
条項1.
プレフィルド式のブローフィルシール(BFS)製品の検査システムであって、
BFS製品は、縦方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部と、第1の端部に設けられ、縦方向に沿って延びる1以上のネック部とを含み、ネック部は、それに隣接する部分に対して横方向外向きに突出する結合部分を有し、
当該検査システムは、
(i)1以上の第1の検査ステーションであって、
(a)1以上の光源を含む照明アセンブリであって、光源からの検査光が目標位置に配置されたネック部の結合部分の周りに照射されるように構成された、該照明アセンブリと、
(b)1以上の撮像装置を含む検出アセンブリであって、目標位置から縦方向に沿って延びる入力光軸を有し、目標位置に配置されたネック部から放射された光を1以上の撮像装置によって検出するように配置された、該検出アセンブリとを含む、該第1の検査ステーションと、
(ii)制御装置であって、1以上の第1の検査ステーションに動作可能に接続され、1以上の撮像装置によって検出された光に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対するBFS製品の適合性を判定するように構成された、該制御装置と、
を備える、検査システム。
【0123】
条項2.
条項1に記載の検査システムであって、
1以上の予め定められた基準は、結合部分の横方向寸法、ネック部に隣接する部分の横方向寸法、ネック部に隣接する部分に対する結合部分の横方向突出量、結合部分の横方向寸法とネック部に隣接する部分の横方向寸法との差、またはそれらの任意の組み合わせに対する許容値または許容値範囲を含む、検査システム。
【0124】
条項3.
条項1または2に記載の検査システムであって、
検査光は、縦方向に対して実質的に直交する面に沿って照射される、検査システム。
【0125】
条項4.
条項1~3のいずれかに記載の検査システムであって、
検査光は、ネック部の径方向に実質的に沿って照射される、検査システム。
【0126】
条項5.
条項1~4のいずれかに記載の検査システムであって、
検査光は、第1の平面に沿って照射され、
検出アセンブリの入力光軸は、第1の平面に対して実質的に直交する、検査システム。
【0127】
条項6.
条項1または2に記載の検査システムであって、
縦方向に対して平行な平面における、結合部分に入射する検査光と検出アセンブリの入力光軸とがなす角度が135°未満である、検査システム。
【0128】
条項7.
条項1~6のいずれかに記載の検査システムであって、
検査光と入力光軸とがなす角度が約90°である、検査システム。
【0129】
条項8.
条項1~7のいずれかに記載の検査システムであって、
検査光は、10nm~1mmの範囲の1以上の波長を含む、検査システム。
【0130】
条項9.
条項1~8のいずれかに記載の検査システムであって、
検査光は、400~700nmの範囲の1以上の波長を含む、検査システム。
【0131】
条項10.
条項1~9のいずれかに記載の検査システムであって、
照明アセンブリは、光管、光ファイバ、レンズ、フィルタ、反射器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、検査システム。
【0132】
条項11.
条項1~10のいずれかに記載の検査システムであって、
検出アセンブリは、二次元光検出器アレイを含む、検査システム。
【0133】
条項12.
条項1~11のいずれかに記載の検査システムであって、
検出アセンブリまたは制御装置は、1以上の撮像装置によって検出された光に基づいて、目標位置に配置されたネック部の画像を形成するように構成されている、検査システム。
【0134】
条項13.
条項1~12のいずれかに記載の検査システムであって、
目標位置でBFS製品を支持し、BFS製品を第1の検査ステーションに搬送する、またはBFS製品を第1の検査ステーションから搬送するように構成された第1の駆動機構を含む第1の搬送システムをさらに備える、検査システム。
【0135】
条項14.
条項13に記載の検査システムであって、
第1の駆動機構は、BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含む、検査システム。
【0136】
条項15.
条項14に記載の検査システムであって、
BFS製品は、第1リザーバと、第2リザーバと、第1リザーバ及び第2リザーバ間に介在して第1リザーバ及び第2リザーバを縦方向に沿って互いに離間させる狭窄部とをさらに含み、
一対の駆動ベルトは、狭窄部でBFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【0137】
条項16.
条項14または15に記載の検査システムであって、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、検査システム。
【0138】
条項17.
条項14に記載の検査システムであって、
BFS製品は、リザーバをさらに含み、
一対の駆動ベルトは、リザーバでBFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【0139】
条項18.
条項14または17に記載の検査システムであって、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有する、検査システム。
【0140】
条項19.
条項1~18のいずれかに記載の検査システムであって、
BFS製品は、第2の端部に設けられたタブ部をさらに含み、
当該検査システムは、1以上の第2の検査ステーションをさらに備え、
第2の検査ステーションは、BFS製品の第2の端部のタブ部を少なくとも検査するように構成されており、
制御装置は、第2の検査ステーションに動作可能に接続され、第2の検査ステーションでの検査結果を示す1以上の信号に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対するBFS製品の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【0141】
条項20.
条項19に記載の検査システムであって、
第2の検査ステーションは、光検出器、赤外線撮像装置、電磁波質問器、レーザ走査装置、磁場検出器、磁場質問器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、検査システム。
【0142】
条項21.
条項19または20に記載の検査システムであって、
第2の検査ステーションは、BFS製品の横方向における互いに反対側または同じ側に配置された第2の撮像装置及び第2の照明源を含む、検査システム。
【0143】
条項22.
条項19~21のいずれかに記載の検査システムであって、
BFS製品を支持し、BFS製品を第1の検査ステーション及び第2の検査ステーション間で搬送するように構成された第2の駆動機構を含む第2の搬送システムをさらに備える、検査システム。
【0144】
条項23.
条項22に記載の検査システムであって、
BFS製品は、第1リザーバと、第2リザーバと、第1リザーバ及び第2リザーバ間に介在して第1リザーバ及び第2リザーバを縦方向に沿って互いに離間させる狭窄部とをさらに含み、
第2の駆動機構は、BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第2の平面駆動機構を含み、
第2の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有し、
一対の駆動ベルトは、狭窄部でBFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【0145】
条項24.
条項19~21のいずれかに記載の検査システムであって、
搬送システムであって、
(a)第1の検査ステーションにおいてBFS製品を支持及び搬送するように構成された第1の駆動機構と、
(b)第2の検査ステーションにおいてBFS製品を支持及び搬送するように構成された第2の駆動機構と、を含み、
第1の駆動機構及び第2の駆動機構は、少なくとも部分的に重なり合って、第1の駆動機構及び第2の駆動機構間でBFS製品を搬送するハンドオフ領域を画定する、該搬送システムをさらに備える、検査システム。
【0146】
条項25.
条項24に記載の検査システムであって、
BFS製品は、リザーバと、リザーバ及び第2の端部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
第1の駆動機構は、BFS製品のリザーバの互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含み、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有し、
第2の駆動機構は、狭窄部でBFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第2の平面駆動機構を含み、
第2の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、検査システム。
【0147】
条項26.
条項19~25のいずれかに記載の検査システムであって、
BFS製品を異なる出力経路に沿って搬送するように構成された第1の出力駆動機構をさらに備え、
制御装置は、第1の出力駆動機構に動作可能に接続され、BFS製品の適合性の判定結果が適合であった場合には、第1の出力駆動機構を制御して、BFS製品を第1の出力経路に沿って搬送し、BFS製品の適合性の判定結果が不適合であった場合には、第1の出力駆動機構を制御して、BFS製品を第2の出力経路に沿って搬送するように構成されている、検査システム。
【0148】
条項27.
条項1~26のいずれかに記載の検査システムであって、
BFS製品は、第1の端部と第2の端部との間に本体部をさらに含み、
当該検査システムは、1以上の第3の検査ステーションをさらに備え、
第3の検査ステーションは、BFS製品の本体部を少なくとも検査するように構成されており、
制御装置は、第3の検査ステーションに動作可能に接続され、第3の検査ステーションによる検査結果を示す1以上の信号に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対するBFS製品の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【0149】
条項28.
条項27に記載の検査システムであって、
第3の検査ステーションは、BFS製品の横方向における互いに反対側に配置された第3の撮像装置及び第3の照明源を含む、検査システム。
【0150】
条項29.
条項27または28に記載の検査システムであって、
BFS製品を支持し、BFS製品を第1の検査ステーション及び第3の検査ステーション間で搬送するように構成された第3の駆動機構を含む第3の搬送システムをさらに備える、検査システム。
【0151】
条項30.
条項29に記載の検査システムであって、
BFS製品は、第1のリザーバと、第2の端部に設けられたタブ部と、第1のリザーバ及びタブ部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
第3の駆動機構は、BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第3の平面駆動機構を含み、
第3の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有し、
一対の駆動ベルトは、狭窄部でBFS製品に接触して支持するように構成されている、検査システム。
【0152】
条項31.
条項27または28に記載の検査システムであって、
搬送システムであって、
(a)第1の検査ステーションにおいてBFS製品を支持及び搬送するように構成された第1の駆動機構と、
(b)第3の検査ステーションにおいてBFS製品を支持及び搬送するように構成された第3の駆動機構と、を含み、
第1の駆動機構及び第3の駆動機構は、少なくとも部分的に重なり合って、第1の駆動機構及び第3の駆動機構間でBFS製品を搬送するハンドオフ領域を画定する、該搬送システムをさらに備える、検査システム。
【0153】
条項32.
条項31に記載の検査システムであって、
BFS製品は、リザーバと、第2の端部に設けられたタブ部と、リザーバ及びタブ部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
第1の駆動機構は、BFS製品のリザーバの互いに反対側の側面でBFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含み、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有し、
第3の駆動機構は、狭窄部でBFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第3の平面駆動機構を含み、
第3の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、検査システム。
【0154】
条項33.
条項27~32のいずれかに記載の検査システムであって、
BFS製品を異なる出力経路に沿って搬送させるように構成された第2の出力駆動機構をさらに備え、
制御装置は、第2の出力駆動機構に動作可能に接続され、BFS製品の適合性の判定結果が適合であった場合には、第2の出力駆動機構を制御して、BFS製品を第1の出力経路に沿って搬送し、BFS製品の適合性の判定結果が不適合であった場合には、第2の出力駆動機構を制御して、BFS製品を第2の出力経路に沿って搬送するように構成されている、検査システム。
【0155】
条項34.
条項1~33のいずれかに記載の検査システムであって、
BFS製品は、複数のBFSバイアルを含み、
各BFSバイアルは、1以上のネック部を有し、
制御装置は、複数のBFSバイアルのうちの1つまたはいくつかのBFSバイアルの検査結果に基づいて、BFS製品全体の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【0156】
条項35.
条項1~33のいずれかに記載の検査システムであって、
BFS製品は、複数のBFSバイアルを含み、
各BFSバイアルは、1以上のネック部を有し、
制御装置は、複数のBFSバイアルのうちの各BFSバイアルの検査結果に基づいて、BFS製品全体の適合性を判定するように構成されている、検査システム。
【0157】
条項36.
条項1~35のいずれかに記載の検査システムであって、
第1の検査ステーションは、BFS製品を横方向に搬送し、目標位置を通過させたときに、BFS製品のネック部を検査するように構成されている、検査システム。
【0158】
条項37.
条項1~36のいずれかに記載の検査システムであって、
当該検査システムは、複数のBFS製品を連続的に検査するように構成されており、
制御装置は、BFS製品間の所定の間隔を規定または維持するように、当該検査システムを通るBFS製品の搬送を制御するように構成されている、検査システム。
【0159】
条項38.
条項1~37のいずれかに記載の検査システムであって、
当該検査システムは、複数のBFS製品を連続的に検査するように構成されており、
制御装置は、複数のBFS製品のうちの1つまたはいくつかのBFS製品のみを検査するように第1の検査ステーションを制御するように構成されている、検査システム。
【0160】
条項39.
条項1~37のいずれかに記載の検査システムであって、
当該検査システムは、複数のBFS製品を連続的に検査するように構成されており、
制御装置は、複数のBFS製品のうちのすべてのBFS製品を検査するように第1の検査ステーションを制御するように構成されている、検査システム。
【0161】
条項40.
条項1~39のいずれかに記載の検査システムであって、
第1の検査ステーションは、BFS製品を、少なくとも目標位置においてネック部を露出させて支持するように構成されている、検査システム。
【0162】
条項41.
条項1~40のいずれかに記載の検査システムであって、
第1の検査ステーションは、BFS製品の縦方向が重力方向と実質的に平行になり、かつ、BFS製品の第1の端部が下向きになるように構成されている、検査システム。
【0163】
条項42.
プレフィルド式のブローフィルシール(BFS)製品の検査システムであって、
BFS製品を垂直方向に保持し、BFS製品を検査ラインに沿って搬送するように構成された平面駆動機構を含むBFS製品搬送機構と、
BFS製品のネック部の周りに、BFS製品の軸に対して正の角度で光を照射するように構成された少なくとも1つの照明要素と、
BFS製品の軸に沿ってBFS製品のネック部の画像を撮像するように垂直方向に配向された画像装置と、
1以上の格納されたルールに関してBFS製品のネック部の画像を評価し、その評価結果に基づいてBFS製品が検査に合格するかどうかを判定するようにプログラムされた処理装置と、
を備える、検査システム。
【0164】
条項43.
プレフィルド式のブローフィルシール(BFS)製品を検査する方法であって、
BFS製品は、縦方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部と、第1の端部に設けられ、縦方向に沿って延びる1以上のネック部とを含み、ネック部は、それに隣接する部分に対して横方向外向きに突出する結合部分を有し、
当該方法は、
(a)第1の検査ステーションの目標位置に配置されたネック部の結合部分の周りに検査光を照射するステップと、
(b)目標位置から縦方向に沿って延びる入力光軸を有する検出アセンブリによって、目標位置に配置されたネック部から放出された光を検出するステップと、
(c)検出された光に少なくとも部分的に基づいて、1以上の予め定められた基準に対するBFS製品の適合性を判定するステップと、
を含む、方法。
【0165】
条項44.
条項43に記載の方法であって、
1以上の予め定められた基準は、結合部分の横方向寸法、ネック部に隣接する部分の横方向寸法、ネック部に隣接する部分に対する結合部分の横方向突出量、結合部分の横方向寸法とネック部に隣接する部分の横方向寸法との差、またはそれらの任意の組み合わせに対する許容値または許容値範囲を含む、方法。
【0166】
条項45.
条項43または44に記載の方法であって、
(i)検査光は、縦方向に対して実質的に直交する面に沿って照射される、
(ii)検査光は、ネック部の径方向に実質的に沿って照射される、
(iii)検査光は、第1の平面に沿って照射され、検出アセンブリの入力光軸は、第1の平面に対して実質的に直交する、
(iv)縦方向に対して平行な平面における、結合部分に入射する検査光と検出アセンブリの入力光軸とがなす角度が135°未満である、
(v)検査光と入力光軸とがなす角度が約90°である、または、
(i)~(v)の任意の組み合わせ、
を含む、方法。
【0167】
条項46.
条項43~45のいずれかに記載の方法であって、
検査光は、10nm~1mmの範囲の1以上の波長を含む、または、
検査光は、400~700nmの範囲の1以上の波長を含む、方法。
【0168】
条項47.
条項43~46のいずれかに記載の方法であって、
照明アセンブリは、光管、光ファイバ、レンズ、フィルタ、反射器、またはそれらの任意の組み合わせを含む、または、
検出アセンブリは、二次元光検出器アレイを含む、方法。
【0169】
条項48.
条項43~47のいずれかに記載の方法であって、
上記のステップ(b)では、目標位置に配置されたネック部の軸方向画像を形成する、方法。
【0170】
条項49.
条項43~48のいずれかに記載の方法であって、
第1の駆動機構を使用して、
(i)BFS製品を第1の検査ステーションに搬送するステップ、
(ii)BFS製品を目標位置で支持するステップ、及び/または、
(iii)BFS製品を第1の検査ステーションから搬送するステップ、
をさらに含む、方法。
【0171】
条項50.
条項49に記載の方法であって、
第1の駆動機構は、BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含む方法。
【0172】
条項51.
条項50に記載の方法であって、
BFS製品は、第1リザーバと、第2リザーバと、第1リザーバ及び第2リザーバ間に介在して第1リザーバ及び第2リザーバを縦方向に沿って互いに離間させる狭窄部とをさらに含み、
一対の駆動ベルトは、狭窄部でBFS製品に接触して支持するように構成されている、方法。
【0173】
条項52.
条項50または51に記載の方法であって、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、方法。
【0174】
条項53.
条項50に記載の方法であって、
BFS製品は、リザーバをさらに含み、
一対の駆動ベルトは、リザーバでBFS製品に接触して支持するように構成されている、方法。
【0175】
条項54.
条項53に記載の方法であって、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有する、方法。
【0176】
条項55.
条項43~54のいずれかに記載の方法であって、
BFS製品は、第2の端部に設けられたタブ部をさらに含み、
当該方法は、
(d)BFS製品の第2の端部のタブ部を検査するステップをさらに含み、
上記のステップ(c)でのBFS製品の適合性の判定は、タブ部の検査結果に少なくとも部分的に基づいて行われる、方法。
【0177】
条項56.
条項55に記載の方法であって、
上記のステップ(d)での検査は、光検出器、赤外線撮像装置、電磁波質問器、レーザ走査装置、磁場検出器、磁場質問器、またはそれらの任意の組み合わせを使用することを含む、方法。
【0178】
条項57.
条項55または56に記載の方法であって、
上記のステップ(d)での検査は、BFS製品の横方向における互いに反対側または同じ側に配置された撮像装置及び照明源を使用することを含む、方法。
【0179】
条項58.
条項55~57のいずれかに記載の方法であって、
上記のステップ(d)での検査は、第2の検査ステーションで実施され、
当該方法は、搬送システムを使用して、
(i)第1の検査ステーションと第2の検査ステーションとの間でBFS製品を搬送するステップ、
(ii)第1の検査ステーションでBFS製品を支持するステップ、及び/または、
(iii)第2の検査ステーションでBFS製品を支持するステップ、をさらに含む、方法。
【0180】
条項59.
条項58に記載の方法であって、
BFS製品は、第1リザーバと、第2リザーバと、第1リザーバ及び第2リザーバ間に介在して第1リザーバ及び第2リザーバを縦方向に沿って互いに離間させる狭窄部とをさらに含み、
搬送システムは、
BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第2の平面駆動機構を含み、
第2の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有し、
一対の駆動ベルトは、狭窄部でBFS製品に接触して支持するように構成されている、方法。
【0181】
条項60.
条項55~57のいずれかに記載の方法であって、
上記のステップ(d)での検査は、第2の検査ステーションで実施され、
当該方法は、
(e1)第1の駆動機構を使用して第1の検査ステーションでBFS製品を支持及び搬送するステップと、
(e2)第2の駆動機構を使用して第2の検査ステーションでBFS製品を支持及び搬送するステップと、
(e3)第1の駆動機構及び第2の駆動機構間のオーバーラップしたハンドオフ領域でBFS製品を受け渡すステップと、をさらに含む、方法。
【0182】
条項61.
条項60に記載の方法であって、
BFS製品は、リザーバと、リザーバ及び第2の端部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
第1の駆動機構は、BFS製品のリザーバの互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含み、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有し、
第2の駆動機構は、狭窄部でBFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第2の平面駆動機構を含み、
第2の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、方法。
【0183】
条項62.
条項45~61のいずれかに記載の方法であって、
(g)BFS製品の本体部を検査するステップをさらに含み、
上記のステップ(c)でのBFS製品の適合性の判定は、本体部の検査結果に少なくとも部分的に基づいて行われる、方法。
【0184】
条項63.
条項62に記載の方法であって、
上記のステップ(g)での検査は、BFS製品の横方向における互いに反対側に配置された撮像装置及び照明源を使用することを含む、方法。
【0185】
条項64.
条項62または63に記載の方法であって、
上記のステップ(g)での検査は、第3の検査ステーションで実施され、
当該方法は、搬送システムを使用して、
(i)第1の検査ステーションと第3の検査ステーションとの間でBFS製品を搬送するステップ、
(ii)第1の検査ステーションでBFS製品を支持するステップ、及び/または、
(iii)第3の検査ステーションでBFS製品を支持するステップ、をさらに含む、方法。
【0186】
条項65.
条項64に記載の方法であって、
BFS製品は、第1のリザーバと、第2の端部に設けられたタブ部と、第1のリザーバ及びタブ部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
搬送システムは、BFS製品の互いに反対側の側面に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第3の平面駆動機構を含み、
第3の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有し、
一対の駆動ベルトは、狭窄部でBFS製品に接触して支持するように構成されている、方法。
【0187】
条項66.
条項62または63に記載の方法であって、
上記のステップ(g)での検査は、第3の検査ステーションで実施され、
当該方法は、
(h1)第1の駆動機構を使用して第1の検査ステーションでBFS製品を支持及び搬送するステップと、
(h2)第3の駆動機構を使用して第3の検査ステーションでBFS製品を支持及び搬送するステップと、
(h3)第1の駆動機構及び第3の駆動機構間のオーバーラップしたハンドオフ領域でBFS製品を受け渡すステップと、をさらに含む、方法。
【0188】
条項67.
条項66に記載の方法であって、
BFS製品は、リザーバと、第2の端部に設けられたタブ部と、リザーバ及びタブ部間に介在する狭窄部とをさらに含み、
第1の駆動機構は、BFS製品のリザーバの互いに反対側の側面でBFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第1の平面駆動機構を含み、
第1の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、T字形状の断面を有し、
第3の駆動機構は、狭窄部でBFS製品に接触する、互いに対向する一対の駆動ベルトを有する第3の平面駆動機構を含み、
第3の平面駆動機構の一対の駆動ベルトの一方または両方は、略円形の断面を有する、方法。
【0189】
条項68.
条項43~67のいずれかに記載の方法であって、
BFS製品が複数のBFSバイアルを含み、
各BFSバイアルは、1以上のネック部を有し、
上記のステップ(a)での検査光を照射及び上記のステップ(b)での光の検出は、複数のBFSバイアルのうちの1つまたはいくつかのBFSバイアルのみを対象とし、
上記のステップ(c)での判定結果は、BFS製品全体に適用される、方法。
【0190】
条項69.
条項43~67のいずれかに記載の方法であって、
BFS製品が複数のBFSバイアルを含み、
各BFSバイアルは、1以上のネック部を有し、
上記のステップ(a)での検査光を照射及び上記のステップ(b)での光の検出は、複数のBFSバイアルのうちのすべてのBFSバイアルを対象とし、
上記のステップ(c)での判定結果は、BFS製品全体に適用される、方法。
【0191】
条項70.
条項43~69のいずれかに記載の方法であって、
上記のステップ(a)での検査光を照射及び上記のステップ(b)での光の検出は、BFS製品が目標位置を横方向に通過するときに実施される、方法。
【0192】
条項71.
条項43~70のいずれかに記載の方法であって、
搬送される複数のBFS製品のうちの各BFS製品に対して、上記のステップ(a)~(c)を連続的に繰り返す、方法。
【0193】
条項72.
条項43~70のいずれかに記載の方法であって、
搬送される複数のBFS製品のうちの1つまたはいくつかのBFS製品のみに対して、上記のステップ(a)~(c)を連続的に繰り返す、方法。
【0194】
条項73.
条項71または72に記載の方法であって、
各BFS製品間の所定の間隔を規定または維持するように、複数のBFS製品の搬送を制御する、方法。
【0195】
条項74.
条項43~73のいずれかに記載の方法であって、
上記のステップ(a)及び(b)の実施中、目標位置で少なくともネック部が露出するようにBFS製品を支持する、方法。
【0196】
条項75.
条項43~74のいずれかに記載の方法であって、
上記のステップ(a)及び(b)の実施中、BFS製品の縦方向は重力方向と実質的に平行であり、かつ、BFS製品の第1の端部は下向きになる、方法。
【0197】
条項76.
条項43~75のいずれかに記載の方法であって、
(f1)上記のステップ(c)での判定に少なくとも部分的に基づいて複数の出力経路からBFS製品の出力経路を選択するステップと、
(f2)選択された出力経路に沿ってBFS製品を搬送するステップと、をさらに含む、方法。
【0198】
条項77.
検査システム用の制御装置であって、
1以上のプロセッサと、
命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体と、を含み、
コンピュータ可読記憶媒体は、1以上のプロセッサによって実行されたときに、検査システムに、条項43~76のいずれかに記載の方法を実行させる、制御装置。
【0199】
VIII.解釈規則
【0200】
本明細書に開示された構成要素のいずれかまたはすべては、1種以上のプラスチックで形成することができる。いくつかの実施形態では、いくつかの構成要素(例えば、BFSバイアル)は、比較的柔らかいポリマー(例えば、ショア/デュロメータの「D」硬度が60~70の範囲のもの)、例えば、ポリエチレン(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE))、ポリプロピレン、またはBFS製造プロセスでの使用に適合する任意の他のポリマーなどで形成することができる。いくつかの実施形態では、いくつかの構成要素(例えば、結合アセンブリ、投与アセンブリ、及び/または、ニードルキャップもしくはカバー)は、少なくとも一部は、これに限定しないが、比較的硬いポリマー(例えば、ロックウェル「R」スケールが80を超えるもの)、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリベンゾイミダゾール、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリスチレン、塩化ビニルなどで形成することができる。1以上の意図された実施形態では、他の材料も可能である。
【0201】
本明細書を通じて、別段の指示がない限り、以下の用語は、提供された例示的な意味を含むか、また/または包含する。これらの用語及び例示的な意味は、本明細書及び添付の特許請求の範囲の両方において、実施形態を説明するために選択された言語を明確にするために提供され、したがって、一般的に制限することを意図するものではない。一般的に限定するものではなく、また、記載されたすべての実施形態についても限定するものではないが、いくつかの実施形態では、用語は、具体的に提供された例示的な定義及び/または例に限定される。他の用語は、本明細書を通じて定義される。
【0202】
様々な実施形態が本明細書に記載されているが、これらの実施形態は、説明のみを目的として提示されている。記載された実施形態は、いかなる意味においても限定することを意図するものではない。本開示の発明は、本開示から容易に明らかなように、様々な実施形態に広く適用可能である。当業者であれば、本開示の発明は、構造的、論理的、ソフトウェア的、及び電気的な修正などの様々な修正及び改変を伴って実施され得ることを認識できるであろう。本開示の発明の特定の特徴は、1以上の特定の実施形態または図面を参照して説明されているが、そのような特徴は、明示的に別段の定めがない限り、それらを説明する際に参照される1以上の特定の実施形態または図面における使用に限定されないことを理解されたい。
【0203】
本開示は、本発明のすべての実施形態の文字通りの説明でもないし、すべての実施形態に存在しなければならない本発明の特徴のリストでもない。
【0204】
発明の名称(本明細書の最初のページの冒頭に記載)及び要約(本明細書の最後に記載)のいずれも、本明細書に開示された発明の範囲を何ら限定するものと解するべきではない。
【0205】
「モジュール」という用語は、本明細書では便宜上及び説明を簡単にするために使用されるが、「モジュール」として表される、及び/または説明される物体は、構成要素の様々な形式、構成、及び/または量を含み得る。BFSモジュールは、例えば、一緒にまたは別々に形成及び/または製造された1以上のBFS製品を含み得る。また、BFSモジュールは、1以上のBFSチャンバ、ボトル、容器、及び/または他の流体保持物体を含み得る。「モジュール」という用語は、形状や大きさの指定を伝えるものではない。いくつかの実施形態では、BFSモジュールは1以上のバイアルを含み得る。いくつかの実施形態では、BFSモジュール及び/またはBFSバイアルは、1以上の流体チャンバを含み得る。いくつかの実施形態では、複数のBFSモジュール、構成要素、バイアル、及び/またはチャンバを、単一のBFSモールドから同時に製造することができる。各モジュール及び/またはチャンバは、例えば単一のBFSモールドの異なる部分(例えば、その2つの協働的な半分)によって形成することができる。いくつかの実施形態では、BFSモジュール、構成要素、バイアル、及び/またはチャンバは、製造中(例えば、未形成及び/または融合接続パリソンを介して)及び/または製造/充填の後に、互いに結合させることができる。
【0206】
「製品」という用語は、明示的に別段の定めがない限り、米国特許法第101条(35U.S.C.§101)で想定される機械、製造、及び/または物質の組成物を意味する。
【0207】
「実施形態」、「1以上の実施形態」、「いくつかの実施形態」、及び「一実施形態」などの用語は、明示的に別段の定めがない限り、「本開示の1以上(しかし、すべてではない)の実施形態」を意味する。
【0208】
実施形態を説明する際の「別の実施形態」への言及は、明示的に別段の定めがない限り、言及された実施形態が別の実施形態(例えば、言及された実施形態の前に説明された実施形態)と相互に排他的であることを暗示するものではない。
【0209】
「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という用語は、明示的に別段の定めがない限り、「1つ以上」を意味する。
【0210】
「複数」という用語は、明示的に別段の定めがない限り、「2つ以上」を意味する。
【0211】
「本明細書中(herein)」という用語は、明示的に別段の定めがない限り、「参照により組み込むことができるものも含め、本願において」を意味する。
【0212】
「~のうちの少なくとも1つ」という表現は、そのような語句が複数のもの(列挙したもの)を修飾する場合、明示的に別段の定めがない限り、それらのうちの1以上の任意の組み合わせを意味する。例えば、「ウィジェット、カー、ホイールのうちの少なくとも1つ」という表現は、(i)ウィジェット、(ii)カー、(iii)ホイール、(iv)ウィジェット及びカー、(v)ウィジェット及びホイール、(vi)カー及びホイール、または(vii)ウィジェット、カー、及びホイール、のいずれかを意味する。
【0213】
「~に基づく(based on)」という表現は、明示的に別段の定めがない限り、「~のみに基づく」を意味するものではない。言い換えれば、「~に基づく」という表現は、「~のみに基づく」と「~に少なくとも基づく」との両方を意味する。
【0214】
第1の請求項の限定が1つの特徴だけでなく複数の特徴をも包含し(例えば、「少なくとも1つのウィジェット」などの限定が、1つのウィジェットだけでなく複数のウィジェットをも包含し)、第1の請求項に従属する第2の請求項が、定冠詞「the」(「前記」)を使用して、その限定に言及する場合(例えば、「前記ウィジェット(the widget)」)、これは、第1の請求項が1つの特徴のみを包含することを暗示するものではないし、第2の請求項が1つの特徴のみを包含することを暗示するものでもない(例えば、「前記ウィジェット」は1つのウィジェットと複数のウィジェットとの両方を包含することができる)。
【0215】
各プロセス(方法、アルゴリズムなどの呼び方にかかわらず)は、本質的に1以上のステップを含む。したがって、そのようなプロセスの「ステップ」へのすべての言及は、「プロセス」または同様の用語の単なる記載における固有の先の記載を有する。したがって、請求項におけるプロセスの「ステップ」への言及は、十分な先の記載を有すると見なされる。
【0216】
序数(「第1」、「第2」、「第3」など)が用語の前に形容詞として使用される場合、その序数は、(明示的に別段の定めがない限り)単に特定の特徴を示すために使用され、例えば、その特定の特徴を、同一の用語または同様の用語によって説明される別の特徴と区別するために使用される。例えば、「第1のウィジェット」は、単にそれを例えば「第2のウィジェット」と区別するために、そのように名付けられる。したがって、「ウィジェット」という用語の前の「第1の」及び「第2の」という序数の単なる使用は、2つのウィジェット間の他の関係を示すものではなく、同様に、一方または両方のウィジェットの他の特徴を示すものでもない。例えば、「ウィジェット」という用語の前の「第1の」及び「第2の」という序数の単なる使用は、(1)順序または場所において一方のウィジェットが他方のウィジェットの前または後に来ることが示すものではなく、(2)時間において一方のウィジェットが他方のウィジェットの前または後に発生または作用することを示すものでもなく、(3)重要性や品質などにおいて一方のウィジェットが他方のウィジェットの上位または下位に位置付けられることを示すものでもない。加えて、序数の単なる使用は、序数によって特定される特徴に対して数値的な限定を定義するものではない。例えば、「ウィジェット」という用語の前の「第1の」及び「第2の」という序数の単なる使用は、3つ以上のウィジェットが存在してはならないことを示すものではない。
【0217】
単一の装置または物品が本明細書で説明されている場合、説明されている単一の装置または物品の代わりに、2つ以上の装置または物品(それらが協働するかどうかにかかわらず)を代替として用いてもよい。したがって、単一の装置が有するものとして説明されている機能は、代替として、2つ以上の装置または物品(それらが協働するかどうかにかかわらず)が有してもよい。
【0218】
同様に、2つ以上の装置または物品(それらが協働するかどうかにかかわらず)が本明細書で説明されている場合、説明されている2つ以上の装置または物品の代わりに、単一の装置または物品を代替として用いてもよい。例えば、複数のコンピュータベースの装置を、単一のコンピュータベースの装置に置き換えてもよい。したがって、2つ以上の装置または物品が有するものとして説明されている様々な機能は、代替として、単一の装置または物品が有してもよい。
【0219】
説明されている単一の装置の機能及び/または特徴は、説明されているものの、そのような機能/特徴を有するものとしては明示的に説明されていない1つ以上の他の装置によって代替的に具現化してもよい。したがって、他の実施形態は、説明されている装置自体を含む必要はなく、むしろ、そのような機能/特徴を有する1つ以上の他の装置を含んでもよい。
【0220】
互いに通信する装置は、明示的に別段の定めがない限り、互いに連続的に通信する必要はない。それどころか、このような装置は、必要または所望に応じてのみ互いに通信すればよく、実際にはほとんどの時間はデータを交換していない。例えば、インターネットを介して別の装置と通信する装置は、別の装置に何週間もデータを送信しないことがある。加えて、互いに通信する装置は、直接的に通信してもよいし、または1つ以上の仲介手段を通じて間接的に通信してもよい。
【0221】
いくつかの構成要素または特徴を有する実施形態の説明は、そのような構成要素/特徴のすべてまたはいずれかが必須であることを暗示するものではない。それどころか、様々な任意選択の構成要素を説明することで、本発明の多種多様な可能な実施形態を説明している。明示的に別段の定めがない限り、いずれの構成要素/特徴も必須ではない。
【0222】
また、プロセスのステップやアルゴリズムなどは、或る連続する順序で説明したが、それらは、別の順序で行うように構成してもよい。言い換えれば、明示的に説明されたステップの順序は、必ずしもその順序で行うべきであるという要件を示すものではない。本明細書に記載されたプロセスのステップは、実用的な順序で実行され得る。さらに、いくつかのステップは、同時に実行されないと記載または暗示されている場合でも(例えば、一方のステップが他方のステップの後に記載されている場合でも)、同時に実行してもよい。さらに、図面に示したプロセスの記載は、記載されたプロセスが他のバリエーション及びそれに対する修正を排除すること、記載されたプロセスまたはそのステップのいずれかが本発明に必須であること、または、記載されたプロセスが好ましいことを暗示するものではない。
【0223】
プロセスは、複数のステップを含むものとして説明されているが、それは、それらの複数のステップのすべてが必須であることを示すものではない。説明された発明の範囲内の他の様々な実施形態は、説明されたそれらの一部または全部を省略した他のプロセスを含む。明示的に別段の定めがない限り、いずれのステップも必須ではない。
【0224】
製品は、複数の構成要素、態様、品質、特性、及び/または特徴を含むものとして説明されているが、それは、それらの複数のすべてが必須であることを示すものではない。説明された範囲内の他の様々な実施形態は、説明されたそれらの一部または全部を省略した他の製品を含む。
【0225】
項目の列挙されたリスト(番号付けされていてもいなくてもよい)は、明示的に別段の定めがない限り、項目のいずれかまたはすべてが相互排他的であることを暗示するものではない。同様に、項目の列挙されたリスト(番号付けされていてもいなくてもよい)は、特に明示的に指定されていない限り、いずれかまたはすべての項目が何らかのカテゴリを包括していることを暗示するものではない。例えば、「コンピュータ、ラップトップ、PDA」という列挙されたリストは、そのリストの3つの項目のいずれかまたはすべてが相互排他的であることを暗示するものではなく、また、そのリストの3つの項目のいずれかまたはすべてが何らかのカテゴリを包括していることを暗示するものではない。
【0226】
本明細書に記載されている発明の名称及び各セクションの見出しは、便宜上のものであり、本開示を何ら限定するものと解するべきではない。
【0227】
何かを「判定する」ことは、様々な方法で行うことができるので、「判定する」という用語(及び同様の用語)には、計算、演算、導出、検索(例えば、テーブル、データベース、データ構造において)、確認などが含まれる。
【0228】
「~を含む(including、comprising)」という用語及びその変形は、明示的に別段の定めがない限り、「~を含むがこれに限定されない」ことを意味する。本明細書で使用するとき、「含む(comprising)」は「含む(including)」を意味し、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、複数形も含むことを意図している。「または」という用語は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、記載された代替要素の単一の要素、または2つ以上の要素の組み合わせを指す。
【0229】
いくつかの構成要素または特徴を有する実施形態の説明は、そのような構成要素/特徴のすべてまたはいずれかが必須であることを意暗示するものではない。それどころか、様々な任意選択の構成要素を説明することで、本発明の多種多様な可能な実施形態を説明している。明示的に別段の定めがない限り、いずれの構成要素/特徴も必須ではない。
【0230】
また、プロセスのステップやアルゴリズムなどは、或る連続する順序で説明したが、それらは、別の順序で行うように構成してもよい。言い換えれば、明示的に説明されたステップの順序は、必ずしもその順序で行うべきであるという要件を示すものではない。本明細書に記載されたプロセスのステップは、実用的な順序で実行され得る。さらに、いくつかのステップは、同時に実行されないと記載または暗示されている場合でも(例えば、一方のステップが他方のステップの後に記載されている場合でも)、同時に実行してもよい。さらに、図面に示したプロセスの記載は、記載されたプロセスが他のバリエーション及びそれに対する修正を排除すること、記載されたプロセスまたはそのステップのいずれかが本発明に必須であること、または、記載されたプロセスが好ましいことを暗示するものではない。
【0231】
本開示は、当業者に、いくつかの実施形態及び/または発明の実現可能な説明を提供する。これらの実施形態及び/または発明のいくつかは、本願では請求されないかもしれないが、本願の優先権を主張する1以上の継続出願において請求される場合がある。出願人は、本願で開示され実施可能だが、請求されていない主題についての特許を請求するために追加の出願を行うことを意図している。
【0232】
本開示の実施形態には、その範囲から逸脱することなく、様々な修正を加えることができることが理解されるであろう。したがって、上述の説明は、本開示を限定するものではなく、単にその実施形態として解釈されるべきである。当業者であれば、本発明の範囲内で、本発明に添付された特許請求の範囲によって定義される他の修正を想起できるであろう。
【0233】
本開示のいくつかの実施形態を本明細書で説明したが、当業者であれば、本明細書に記載された機能を実施し、結果及び/または利点の1以上を得るための様々な他の手段及び/または構造を容易に想起できるであろう。そのような変形及び/または修正のそれぞれは、本開示の範囲内に含まれると見なされる。より一般的には、当業者であれば、本明細書に記載されたすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成が例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/または構成は、本開示の教示が用いられる特定の用途に依存することを容易に理解できるであろう。
【0234】
当業者は、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、またはルーチン実験のみを用いて確認することができるであろう。したがって、上述の実施形態は例示としてのみ提示され、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内で、本開示は、具体的に説明され請求されたものとは別の方法で実施できることを理解されたい。本開示は、本明細書に記載された個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/または方法に関する。加えて、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/または方法の2以上の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/または方法が相互に矛盾しない場合、本開示の範囲に含まれる。
【0235】
本明細書で定義され、使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照によって組み込まれる文書における定義、及び/または、定義された用語の通常の意味を包含すると理解されるべきである。
【0236】
本願の明細書及び特許請求の範囲において使用される不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、明示的に別段の定めがない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0237】
本願の明細書及び特許請求の範囲において使用される「及び/または」という表現は、その表現によって等位接続された要素の「一方または両方」、すなわち、或る場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。明示的に別段の定めがない限り、また、「及び/または」という表現で明示的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、「及び/または」という表現で明示的に特定された要素以外の他の要素が任意選択で存在してもよい。
【0238】
本明細書を通じて、「一実施形態」または「或る実施形態」という表現、記載された特定の機能、構造、構成、または特性が、本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通じて様々な箇所で「一実施形態」または「或る実施形態」という表現が現れても、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、構成、または特性は、1以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせてもよい。
【0239】
数値範囲の開示は、別段の定めがない限り、エンドポイントを含む範囲内の各離散点を指すと理解されるべきである。別段の指示がない限り、明細書または特許請求の範囲で使用される、成分の量、分子量、パーセンテージ、温度、時間などを表すすべての数値は、「約」という用語によって修飾されるものと理解されたい。したがって、他に暗黙的または明示的に示されていない限り、または文脈がより決定的な構成を有することが当業者によって適切に理解されない限り、記載された数値パラメータは、当業者に知られているように、標準的な試験条件/方法の下で求められる所望の特性及び/または検出限界に依存する近似値である。議論された先行技術から実施形態を直接的かつ明示的に区別する場合、「約」という言葉が記載されていない限り、実施形態の数字は概数ではない。「実質的に」、「近似的に」、「約」、または同様の言語が特定の値と組み合わせて明示的に使用される場合、明示的に別段の記載がない限り、その値の10%の逸脱を包含する。
【0240】
方向及び他の相対的な参照は、本明細書の図面及び原理の議論を容易にするために使用されるが、限定することを意図したものではない。例えば、「内側」、「外側」、「上方」、「下方」、「上側」、「下側」、「内部」、「外部」、「左」、「右」、「前」、「後」、「後部」などの特定の用語が使用され得る。このような用語は、特に図示された実施形態に関して、相対的な関係を扱う場合に説明をある程度明確にするために、該当する場合に使用される。ただし、このような用語は、絶対的な関係、位置、及び/または方向を暗示するものではない。例えば、或る物体に関して、「上側」の部品は、その物体を裏返すだけで「下側」の部品となる。それにもかかわらず、それは同じ部品であり、物体は同じままである。
【0241】
本明細書で使用される用語及び表現は、限定するためのものではなく、説明のための用語として使用され、そのような用語及び表現の使用において、図示及び説明された特徴(またはその一部)の等価物を排除する意図はなく、また、特許請求の範囲の範囲内で様々な修正が可能であることが認められる。したがって、特許請求の範囲は、そのような均等物をすべて包含することを意図している。
【0242】
IX.結論
【0243】
図1A~11及び1~77項に関して図示または説明した特徴のいずれかを、図1A~11及び条項1~77に関して図示または説明された他の特徴と組み合わせることにより、本開示で特に図示または説明されていないシステム、機械、アセンブリ、モジュール、製品、方法、及び実施形態を提供することができる。例えば、図8I~8Jの不合格処理部で採用されたアウトフィード駆動構成は、図9Hの不合格処理部で採用されたアウトフィード駆動構成の代わりに使用することができ、その逆も同様である。1以上の意図された実施形態では、他の組み合わせ及び変形も可能である。本明細書に記載されたすべての特徴は、互いに独立しており、構造的に不可能な場合を除き、本明細書に記載された任意の他の特徴と組み合わせて使用することができる。
【0244】
本明細書に説明されたものに加えて、本明細書またはその実施形態の様々な修正は、本明細書に引用される科学文献及び特許文献への参照を含む本明細書の内容の全体から当業者に明らかになるであろう。本明細書の主題は、その様々な実施形態及びその等価物における本発明の実施に適合させることができる重要な情報、例示、及び指針を含む。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図9H
図10A
図10B
図11
【国際調査報告】