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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-01
(54)【発明の名称】粒子を形成するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
   B01J 2/26 20060101AFI20231124BHJP
   B01J 2/02 20060101ALI20231124BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20231124BHJP
   C11D 1/722 20060101ALI20231124BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
B01J2/26
B01J2/02 A
C11D1/72
C11D1/722
C11D3/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531640
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(85)【翻訳文提出日】2023-05-24
(86)【国際出願番号】 US2021062501
(87)【国際公開番号】W WO2022132542
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】63/125,779
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】クワン、ケミン
(72)【発明者】
【氏名】ハドルストン、リチャード・アルバート
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、クリスティン・レドリック
(72)【発明者】
【氏名】チュニス、アダム・マイケル
【テーマコード(参考)】
4G004
4H003
【Fターム(参考)】
4G004CA02
4H003AC08
4H003AC23
4H003FA26
(57)【要約】
粒子を形成するためのプロセス。プロセスは、ガスを前駆材料中に混入させる工程であって、ガスが、約50体積%~約75体積%の二酸化炭素及び約25体積%~約50体積%の他の成分を含む、混入させる工程を含む。前駆材料は、移動コンベア上に堆積される。前駆材料は、冷却されて、複数の粒子を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子を形成するためのプロセスであって、
供給管(40)に前駆材料(20)を供給する工程と、
ガスを前記前駆材料に混入させる工程であって、前記ガスが、約50体積%~約75体積%の二酸化炭素及び約25体積%~約50体積%の他の成分を含む、混入させる工程と、
複数の孔(60)を備える分配器(30)を設ける工程と、
前記供給管から前記分配器へと前駆材料(20)を移動させる工程と、
前記前駆材料を前記孔に通過させる工程と、
前記孔の下に移動式コンベア(80)を設ける工程と、
前記前駆材料を前記移動式コンベア上に堆積させる工程と、
前記前駆材料を冷却して複数の粒子(90)を形成する工程と、を含む、プロセス。
【請求項2】
前記分配器が、
前記供給管と流体連通しているステーター(100)と、
前記ステーターの周りに回転可能に取り付けられ、かつ前記シリンダーの長手方向軸(L)の周りを回転可能であるシリンダー(110)であって、前記シリンダーが、外面部(120)を有し、前記シリンダーが、前記外面部の周りに配設された前記複数の孔を備え、前記シリンダーが前記ステーターの周りを回転するときに、前記孔が前記ステーターと間欠的に流体連通する、シリンダーと、を備える、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
ガスを前記前駆材料に混入させる工程の後に、前記前駆材料を粉砕する工程を更に含む、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記ガスが、ガスの混合物として混入される、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記ガスの混合物が、前記ガスの混合物を含む容器からのものである、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記二酸化炭素が、一次容器(157a)から供給され、前記ガスの前記他の成分が、1つ以上の二次容器(157b)から供給される、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記二酸化炭素及び前記ガスの前記他の成分が、前記前駆材料に混入される前に、前記ガスの単一の流れに組み合わされる、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
前記ガスの前記他の成分が、前記二次容器から空気として供給される、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記二酸化炭素が、2バールを超える圧力で、約0.5リットル/分の最小流量で混入される、請求項1~8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
50体積%超の前記他の成分が、前記二酸化炭素よりも前記前駆材料への可溶性が低い、請求項1~9のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記前駆材料が、約20重量%超の水溶性ポリマーを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
前記水溶性ポリマーが、
式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、50~300であり、yは、20~100であり、zは、10~200である)のポリアルキレンポリマー;
式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、20~200であり、rは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;
式HO-(CO)-(CH)-CH(式中、sは、30~250であり、tは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;
40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;
2000~15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール;
EO/PO/EOブロックコポリマー;
PO/EO/POブロックコポリマー;
EO/POブロックコポリマー;
PO/EOブロックコポリマー;
ポリプロピレングリコール;
30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;
ポリビニルアルコール;
2000~15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;及びこれらの混合物から選択される、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記前駆材料が、約2000~約13000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
前記前駆材料が、約0.1重量%~約20重量%の香料を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項15】
前記前駆材料を冷却する工程が、周囲冷却によって行われる、請求項1~14のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
粒子を形成するためのプロセス。
【背景技術】
【0002】
消費者は、洗濯を行うために使用するプロセスを簡素化することができ、汚れた洗濯物の扱いに費やす時間の低減に役立ち得、かつ高レベルの有益性の実現に役立ち得る製品を望んでいる。消費者は、彼らが望む有益性を提供するために必要である布地ケア組成物の量を理解するのに適した立場にある。結果として、使用する布地ケア組成物の量を消費者がカスタマイズできる布地ケア製品は、多くの消費者に支持されている。
【0003】
洗浄液中に供給することができる布地ケア製品は、消費者にとって特に使いやすい。例えば、消費者は、洗濯機の槽に洗濯物と一緒に布地ケア製品を単に入れ、洗濯機サイクルを開始し得る。
【0004】
典型的には、消費者は、かなりの量の界面活性剤及び他の洗浄成分を含有する布地ケア洗剤組成物を使用する。そのような布地ケア組成物は、多くの場合、所定量の布地ケア活性剤の入った可溶性単位投入量パウチで提供される。布地ケア組成物はまた、液体又は粉末形態でも提供され、消費者には、布地ケア組成物の測定量を提供するための計量カップが提供される。これらの種類の製品は、完全配合布地ケア組成物と称され得る。
【0005】
完全配合布地ケア組成物を使用することによって提供され得るものを超える布地ケア有益性を提供するために、添加剤である布地ケア製品が消費者に人気がある。消費者は、所望の有益性を提供するためにどれだけ多くの布地ケア添加物が必要かについての消費者の判断に基づいて、消費者が布地ケア添加剤のカスタム量を使用することを可能にする様式で、パッケージングされた布地ケア添加物を使用することを楽しみ、そのことに満足している。そのような布地ケア添加剤は、完全配合布地ケア組成物とともに洗浄を通して好都合に提供されるが、完全配合布地ケア組成物とは別個に投入される。
【0006】
粒子の形態の布地ケア添加剤は、多くの消費者にとって魅力的なものになっている。いくつかの布地ケア添加剤粒子は、多孔質構造を有して提供される。多孔質構造を有する粒子は、洗浄液が形成される際に水中に浮遊することができる。沈む粒子は、洗浄中に洗濯物の折り目、しわ、及びポケットに閉じ込められ得るので、浮遊する粒子は、沈む粒子と比較して、洗浄においてより完全に溶解する傾向があり得る。未溶解粒子は、粒子中に含有される布地ケア有益活性剤を不完全に送達する傾向があり、これは消費者にとって望ましくない場合がある。浮遊し、カプセル封入されていない香料を含む粒子は、洗浄液の上のヘッドスペース及び洗濯機が位置している部屋に心地よい香りを提供し得る。更に、浮遊する粒子は、洗浄サイクル中に布地ケア添加剤を洗濯物により良好に分配し得る。
【0007】
溶融加工は、粒子を形成するための一般的な手法である。溶融プロセスを介して多孔質粒子を作製することに伴う1つの問題は、溶融前駆材料が固化するにつれて、溶融物内の気泡が合体し、溶融材料から上昇する傾向があることである。これは、粒子の外表面又はその近くの大きな細孔、不規則な粗い外表面、固化した粒子内の孔径の不規則な分布、並びに粒子が固化する際の粒子の表面からの気泡及び溶融材料の噴出をもたらし得る。そのような粒子は、より有能な外表面を有し、埃っぽくなりやすく、使用しにくくなりやすく、品質が悪いように見える粒子よりも耐久性が低い場合がある。溶融前駆材料が固化する際に溶融物内の気泡が合体して溶融材料から上昇する傾向は、これらの悪影響を生じることなく粒子内に提供することができる細孔の容積を効果的に制限することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これらの制限を考慮すると、粒子全体にわたって孔径の均一な分布を有する粒子の形態の布地ケア添加剤に対する継続的な対処されていない必要性が存在する。更に、そのような多孔質粒子を形成するためのプロセスが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
粒子を形成するためのプロセスであって、供給管に前駆材料を供給する工程と、ガスを当該前駆材料に混入させる工程であって、当該ガスが、約50体積%~約75体積%の二酸化炭素及び約25体積%~約50体積%の他の成分を含む、混入させる工程と、複数の孔を備える分配器を設ける工程と、当該供給管から当該分配器へと当該前駆材料を移動させる工程と、当該前駆材料を当該孔に通過させる工程と、当該孔の下に移動式コンベアを設ける工程と、当該前駆材料を当該移動コンベア上に堆積させる工程と、当該前駆材料を冷却して複数の粒子を形成する工程と、を含む、プロセス。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】粒子を形成するための装置である。
図2】粒子を形成するための装置の一部分である。
図3】粒子を形成するための装置の端面図である。
図4】粒子を形成するための装置の一部分である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
水溶性担体
粒子、ひいては以下に記載される前駆材料は、水溶性担体を含み得る。水溶性担体は、水溶性ポリマーであり得る。水溶性担体は、カプセルを洗浄液に運ぶように作用する。水溶性担体が溶解すると、カプセルが洗浄液中に分散され、洗濯物に付着する。
【0012】
水溶性担体は、短時間、例えば約10分未満で洗浄液に可溶である材料であり得る。
【0013】
水溶性とは、材料、担体物質、又は粒子が、水に可溶性であるか又は分散性であり、20マイクロメートルの最大孔径を有するガラスフィルタを用いる、以降、本明細書で示される方法によって測定されるときに、任意に少なくとも50%、任意に少なくとも75%、又は更には少なくとも95%の水溶性を有することを意味する:50グラム±0.1グラムの担体を、予め計量された400mLのビーカーに加え、245mL±1mLの蒸留水を加える。これを、600rpmに設定した磁気撹拌器で、30分間激しく撹拌する。次いで、混合物を、上記で定義した孔径(最大20マイクロメートル)の焼結ガラスフィルタにより濾過する。工程は、23℃±1.0℃の温度及び50%±2%の相対湿度で行われる。任意の従来の方法によって、回収した濾液から水を乾燥させ、残った材料の重量を決定する(これが溶解画分又は分散画分である)。次いで、溶解度又は分散率を計算することができる。
【0014】
水溶性担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
【0015】
アルカリ金属塩は、例えば、リチウムの塩、ナトリウムの塩、及びカリウムの塩、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。有用なアルカリ金属塩は、例えば、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0016】
アルカリ金属塩は、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウム、重硫酸カリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸一水素カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カリウム、乳酸カリウム、酒石酸カリウム、ケイ酸カリウム、カリウム、アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0017】
アルカリ土類金属塩は、マグネシウムの塩、カルシウムの塩など、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。アルカリ土類金属塩は、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。アルカリ土類金属塩は、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸一水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸一水素マグネシウム、酢酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、フッ化カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸一水素カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酒石酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0018】
無機アルカリ金属塩及び無機アルカリ土類金属塩などの無機塩は、炭素を含まない。有機アルカリ金属塩及び有機アルカリ土類金属塩などの有機塩は、炭素を含む。有機塩は、アルカリ金属塩又はソルビン酸のアルカリ土類金属塩(すなわち、ソルビン酸塩)であり得る。ソルビン酸塩は、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸マグネシウム、ソルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0019】
水溶性担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってもよく、又はそれを含んでもよい。水溶性担体は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、乳酸カルシウム、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、イソグルコース、グルコース、スクロース、ラフィノース、イソマルト、キシリトール、氷砂糖、ざらめ糖、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。一実施形態では、水溶性担体は、塩化ナトリウムであり得る。一実施形態では、水溶性担体は、食卓塩であり得る。
【0020】
水溶性担体は、重炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、塩化ナトリウム、スクロース、マルトデキストリン、コーンシロップ固体、コーンスターチ、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、粘土、ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってもよく、又はそれを含んでもよい。
【0021】
水溶性担体は、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、デンプン、粘土、水不溶性ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0022】
水溶性担体は、二糖類、多糖類、シリケート、ゼオライト、カーボネート、サルフェート、シトレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0023】
水溶性担体は、ポリエチレングリコール、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、硫酸ナトリウム、デンプン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0024】
水溶性担体は、水溶性ポリマーであり得る。水溶性ポリマーは、約40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート、約30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤、約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0025】
水溶性ポリマーは、式(I)、(II)、(III)又は(IV)、RO-(EO)x-(PO)y-R(I)、RO--(PO)x-(EO)y-R(II)、RO-(EO)o-(PO)p-(EO)q-R(III)、RO--(PO)o-(EO)p-(PO)q-R(IV)、又はそれらの組み合わせ(式中、EOは-CHCHO-基であり、POは-CH(CH)CHO-基であり;
及びRは、独立して、H又はC1~C22アルキル基であり;x、y、o、p、及びqは、独立して、1~100であり;
但し、x及びyの合計は35より大きく、o、p、及びqの合計は35より大きく;
ブロックコポリマーは、約3000g/mol~約15,000g/molの範囲の分子量を有する)を有するブロックコポリマーであり得る。
【0026】
水溶性ポリマーは、ブロックコポリマー又は複数のブロックコポリマー、例えば、PLURONIC(登録商標)-F38、PLURONIC(登録商標)-F68、PLURONIC(登録商標)-F77、PLURONIC(登録商標)-F87、PLURONIC(登録商標)-F88、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるエチレンオキシド及びプロピレンオキシドに基づくブロックコポリマーであり得る。PLURONIC(登録商標)材料は、BASFから入手可能である。
【0027】
水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol、PVA)、変性PVA;ポリビニルピロリドン;PVA/ポリビニルピロリドン及びPVA/ポリビニルアミンなどのPVAコポリマー;部分加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;ポリエチレングリコール;アクリルアミド;アクリル酸;セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース系材料;セルロースエーテル;セルロースエステル;セルロースアミド;ポリ酢酸ビニル;ポリカルボン酸及び塩;ポリアミノ酸又はペプチド;ポリアミド、ポリアクリルアミド;マレイン酸/アクリル酸のコポリマー;デンプン、変性デンプンを含む多糖類;ゼラチン;アルギネート;キシログルカン、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンを含む他のヘミセルロース系多糖類;並びにペクチン、キサンタン、及びカラギーナン、ローカストビーン、アラビア、トラガカントなどの天然ガム;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。一実施形態では、ポリマーは、ポリアクリレート、特にスルホン化ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー;並びにアルキルヒドロキシセルロース系材料、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシメチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートを含む。更に別の実施形態において、水溶性ポリマーは、PVA;PVAコポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methyl cellulose、HPMC);並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0028】
水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルアミン、部分加水分解ポリ酢酸ビニル、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、アルキルセルロース系材料、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリカルボン酸及び塩、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のコポリマー、多糖類、デンプン、加工デンプン、ゼラチン、アルジネート、キシログルカン、ヘミセルロース性多糖類、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、ガラクトグルコマンナン、天然ガム、ペクチン、キサンタン、カラギーナン、ローカスビーン、アラビック、トラガカント、ポリアクリレート、スルホン化ポリアクリレート、水溶性アクリレートコポリマー、アルキルヒドロキシセルロース系材料、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシ-メチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコールポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0029】
水溶性ポリマーは、有機材料であり得る。有機水溶性ポリマーは、水に容易に可溶であるという利益をもたらすことができる。
【0030】
水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、デンプン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0031】
水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)であり得る。PEGは、粒子が、本明細書にて開示した範囲の質量を有するときに、洗浄サイクル中に溶解するのに十分水溶性であることができるため、粒子を作製するのに用いるのに便利な材料であり得る。更に、PEGは、融解物として容易に処理され得る。PEGの融解温度の開始は、PEGの分子量の関数として変動し得る。粒子は、約20重量%~約94重量%の、約2000~約15000の重量平均分子量を有するPEGを含み得る。PEGは比較的低コストであり、多くの異なる形状及びサイズに形成されることができ、非封入香料の拡散を最小限に抑え、水によく溶解する。PEGは、様々な重量平均分子量で提供される。PEGの好適な重量平均分子量の範囲は、約2,000~約13,000、あるいは約4,000~約13,000、あるいは約4,000~約12,000、あるいは約4,000~約11,000、あるいは約5,000~約11,000、あるいは約6,000~約10,000、あるいは約7,000~約9,000、あるいはこれらの組み合わせを含む。PEGは、例えば、PLURIOL E8000、又は他のPLURIOL製品として、BASFから入手可能である。水溶性ポリマーは、2つ以上のポリエチレングリコール組成物の混合物であってもよく、一方は第1の重量平均分子量(例えば、9000)を有し、他方は第2の重量平均分子量(例えば、4000)を有し、第2の重量平均分子量は第1の重量平均分子量とは異なる。
【0032】
粒子は、約20重量%~約99重量%の水溶性担体を含み得る。粒子は、粒子の約35重量%~約95重量%、任意に約50重量%~約80重量%、任意にこれらを組み合わせたもの、及び前述の範囲いずれか以内にある任意の全百分率又は全百分率の範囲の水溶性担体を含み得る。
【0033】
複数の粒子は、粒子の約20重量%~約99重量%の水溶性担体と、約0.1重量%~約20重量%の粒子カプセルと、を含む、個々の粒子を含むことができ、カプセルは、水溶性ポリマーのマトリックス中に分散されている。
【0034】
粒子は、個々の粒子の約20重量%~約99重量%のPEGを含んでもよい。任意に、個々の粒子は、粒子の約20重量%~約95重量%、任意に約35重量%~約95重量%、任意に約50重量%~約80重量%、任意にこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のいずれか内の任意の全百分率又は全百分率の範囲のPEGを含み得る。
【0035】
水溶性ポリマーは、以下からなる群から選択される材料を含み得る:式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは約50~約300であり、yは約20~約100であり、zは約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;式HO-(CO)-CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪アルコールエーテル;及びこれらの混合物。式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマーは、ブロックコポリマー又はランダムコポリマーであり得る。
【0036】
水溶性ポリマーは、以下を含み得る:ポリエチレングリコール;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;及び式HO-(CO)-(CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪アルコールエーテル。
【0037】
水溶性ポリマーは、複数の粒子又は個々の粒子の約20重量%~約95重量%の、式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマーを含み得る。
【0038】
水溶性ポリマーは、複数の粒子又は個々の粒子の約1重量%~約20重量%の、式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステルを含み得る。
【0039】
水溶性ポリマーは、複数の粒子又は個々の粒子の約1重量%~約10重量%の、式HO-(CO)-CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪アルコールエーテルを含み得る。
【0040】
水溶性担体は、可塑剤ポリオール(粒子の0重量%~3重量%)であって、任意に20C及び1気圧で液体である、可塑剤ポリマーと、水(粒子の1重量%~20重量%、又は1重量%~12重量%、又は6重量%~8重量%)と、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールポリオール(粒子の45重量%~80重量%、又は50重量%~70重量%、又は50重量%~60重量%)と、を含むことができ、当該粒子は、(a)15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンが、2:1~16:1、若しくは2:1~10:1、若しくは2:1~3:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプン、又は(b)4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンが、1.5:1~16:1、若しくは1.5:1~10:1、若しくは1.5:1~4の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプン、を更に含む。変性デンプンは、15~20のデキストロース当量を有し得、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンは、2:1~16:1、又は2:1~10:1、又は2:1~3:1の比で存在し得る。変性デンプンは、4~15未満のデキストロース当量を有し得、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンは、1.5:1~16:1、又は1.5:1~10:1、又は1.5:1~4:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で存在し得る。変性デンプンは、4~12のデキストロース当量を有し得る。変性デンプンは、マルトデキストリンであり得る。糖アルコールポリオールは、マンニトールであり得る。可塑剤ポリオールは、グリセリン、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0041】
粒子は、約20重量%超の水溶性担体を含み得る。粒子は、約40重量%超の水溶性担体を含み得る。粒子は、約20重量%~約99重量%の水溶性担体を含み得る。任意に、粒子は、粒子の約35重量%~約85重量%、又は更には約50重量%~約80重量%の水溶性担体を含み得る。水溶性担体は、以下からなる群から選択され得る;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、50~300であり、yは、20~100であり、zは、10~200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、20~200であり、rは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;式HO-(CO)-(CH-CH(式中、sは、30~250であり、tは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;2000~15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール;EO/PO/EOブロックコポリマー;PO/EO/POブロックコポリマー;EO/POブロックコポリマー;PO/EOブロックコポリマー;ポリプロピレングリコール;30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;ポリビニルアルコール;2000~15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;及びこれらの混合物。
【0042】
布地ケア有益活性剤
粒子は、粒子の約0.1重量%~約99重量%の布地ケア有益活性剤を含み得る。布地ケア有益活性剤は、粒子で処理される布地に有益性を付与するのに十分な量で、粒子の組成物の一部として提供される物質である。
【0043】
布地ケア有益活性剤は、アミン、界面活性剤系、非イオン性界面活性剤、水結合剤(water-binding agent)、亜硫酸塩、脂肪酸及び/又はその塩、酵素、封入有益剤、汚れ放出ポリマー、色調剤、ビルダー、キレート剤、移染阻害剤、分散剤、酵素安定剤、触媒材料、漂白剤、漂白触媒、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、シクロデキストリン錯体有益剤、汚れ除去/再付着防止剤、非封入香料、ポリマー分散剤、ポリマー脂洗浄剤、増白剤、抑泡剤、染料、色調剤、遊離型香料(free perfume)、構造弾性化剤、布地柔軟剤、四級アミン、硬化及び軟化獣脂、牛脂担体、充填剤、ヒドロトロープ、有機溶媒、抗菌剤及び/又は防腐剤、中和剤及び/又はpH調整剤、加工助剤、充填剤、酸化防止剤、レオロジー調整剤又は構造化剤、乳白剤、パールエッセンス剤、顔料、防食及び/又は耐変色剤、並びにこれらの混合物なる群から選択され得る。
【0044】
香料
布地ケア有益剤は、香料であり得る。香料は、1つ以上の発香性化合物、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール、及び炭化水素タイプの合成生成物を含む油又は芳香剤である。一緒になって魅力的な芳香ノートを生成する様々な発香性物質の混合物が使用され得る。そのような香油はまた、植物性供給源から入手可能であるような発香性化合物の天然混合物も含み得る。
【0045】
香料は、任意に好適な溶媒又は希釈剤と混合された香料構成要素を含む実質的に水不溶性の組成物であり得る。好適な溶媒又は希釈剤としては、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物が挙げられる。
【0046】
香料は、非カプセル封入香料として供給され得る。香料は、香料送達系において供給され得る。ゼオライト及びシクロデキストリンは、香料送達系の例である。香料は、デンプン中でカプセル化され得る。例えば、デンプンと香油とのエマルションを噴霧乾燥させて、デンプンマトリックス内に分散された香料の液滴を有するデンプンの粒子を形成し得る。香料送達系は、粒子が空気中に浮遊され得る可能性のために、製造環境で取り扱うことが困難であり得る粒子状材料又は微細な粒子状材料であり得る。
【0047】
香料は、カプセル封入香料であり得る。カプセル封入香料は、一般に洗濯製品に使用されている。カプセル封入香料は、それぞれがカプセル化シェルにカプセル封入されている液体香料の複数の液滴を含む。香料は、水溶性又は水不溶性のカプセル化シェル中にカプセル化され得る。カプセル化シェルは、メラミン-尿素-ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、尿素ホルムアルデヒド、デンプン、及び同様の材料を含み得る。カプセル化シェルは、ポリエチレン;ポリアミド;任意に他のコ-モノマーを含有するポリビニルアルコール;ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;ポリオレフィン;多糖類、例えば、アルギネート及び/若しくはキトサン;ゼラチン;シェラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;水不溶性無機材料;シリコーン;アミノプラスト;及びこれらの混合物から選択される材料であり得る。カプセル化シェルがアミノプラストを含む場合、アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ウレタンを含んでもよい。ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含み得る。多糖類を含むカプセル化シェルを有するカプセル化物が、実用的であり得る。カプセル封入シェルは、キトサン、アラビアガム、アルギネート、β-グルカン、デンプン、デンプン誘導体、植物タンパク質、ゼラチン、Alyssum Homolocarpumシードガム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0048】
カプセル封入シェルは、シェルの約90重量%~100重量%、任意に約95重量%~100重量%、任意に約99重量%~100重量%の無機材料を含み得る。無機材料は、金属酸化物、半金属酸化物、金属、鉱物、及びこれらの混合物からなる群から選択され、任意にSiO、TiO、Al、ZrO、ZnO、CaCO、CaSiO、Fe、Fe、粘土、金、銀、鉄、ニッケル、銅、及びこれらの混合物からなる、任意にSiO、TiO、Al、CaCO、及びこれらの混合物からなる群から選択され、任意にSiOであり得る。カプセル封入シェルは、縮合層とナノ粒子層とを含む第1のシェル構成要素であって、縮合層は、前駆体の縮合生成物を含み、ナノ粒子層は、無機ナノ粒子を含み、縮合層は、コアとナノ粒子層との間に配設される、第1のシェル構成要素と、第1のシェル構成要素を囲む第2のシェル構成要素であって、ナノ粒子層を囲む、第2のシェル構成要素と、を含み得る。封入体は、米国特許公開第2020/0330948(A1)号、同第2020/0330949(A1)号、及び同第2020/0330950(A1)号、並びに米国特許出願第63/092,829号に記載されている封入体のうちのいずれであり得る。
【0049】
香料は、1つ以上の植物由来の芳香剤を含み得る。植物由来の芳香剤は、植物から抽出された揮発性化学化合物を含有する濃縮疎水性液体である。植物起源の芳香剤は、オールスパイスベリー、アンゲリカ種子、アニス種子、バジル、ベイローレル、ベイ、ベルガモット、ブラッドオレンジ、カンファー、キャラウェイ種子、カルダモン種子、キャロット種子、カッシア、キャットニップ、シダーウッド、セロリ種子、カモミールゲルマン、カモミールローマン、シナモンバーク、シナモンリーフ、シトロネラ、クラリーセージ、クローブバッド、コリアンダー種子、サイプレス、エレミ、ユーカリ、フェンネル、ファーニードル、フランキンセンス、ゼラニウム、ショウガ、グレープフルーツピンク、ヘリクリサム、ホップ、ヒソップ、ジュニパーベリー、ラブダナム、ラベンダー、レモン、レモングラス、ライム、マグノリア、マンダリン、マジョラム、メリッサ、マグワート、ミルラ、ミルトル、ネロリ、ナイアウリ、ナツメグ、オレンジスイート、オレガノ、パルマローザ、パチョリ、ペッパーブラック、ペパーミント、プチグリン、松葉、ラジアータ、ラベンサラ、バラ、ローズマリー、ローズウッド、セージ、サンダルウッド、スペアミント、スパイクナード、スプルース、スターアニス、スイートアニー、タンジェリン、ティーツリー、タイムレッド、バーベナ、ベチバー、ウィンターグリーン、ワームウッド、ヤロウ、イランイランエクストラ、及びイランイランIII、並びにそれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0050】
粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%の香料、任意に粒子の約0.1重量%~約15重量%、任意に約0.1重量%~約12重量%、任意に約1重量%~約15重量%、任意に約2重量%~約20重量%、任意に約8重量%~約10重量%の香料を含み得る。
【0051】
香料エマルション組成物
布地ケア有益剤は、香料エマルション組成物であり得る。香料エマルション組成物は、アミノ官能性シリコーンであって、1つ以上の一級アミン部分を含み、約0.05~約2.2の総アミン含有量を特徴とする、アミノ官能性シリコーンと、1種以上の乳化剤と、1種以上の香料原料であって、アルデヒド部分、ケトン部分、又はそれらの組み合わせを含む、1種以上の香料原料と、水と、を含む。
【0052】
香料エマルション組成物は、2020年2月7日に出願された欧州特許庁出願第20/156010.9号に記載されているもののうちのいずれかであり得る。
【0053】
アミノ官能性シリコーンは、以下:
(a)約0.071~約2.14、若しくは約0.071~約1.78、若しくは約0.71~約1.43、若しくは約0.14~約1.07、若しくは約0.14~約0.71、若しくは約0.21~約0.71、若しくは約0.36~約0.71の総アミン含有量、及び/又は
(b)約0.05~約2.2、好ましくは、約0.071~約2.14、若しくは約0.071~約1.78、若しくは約0.71~約1.43、若しくは約0.14~約1.07、若しくは約0.14~約0.71、若しくは約0.21~約0.71、若しくは約0.36~約0.71の一級アミン含有量、及び/又は
(c)約1:2~約1:1、好ましくは約1.2:2、より好ましくは約1.5:2、若しくは更により好ましくは約1.8:2の、一級アミン含有量と総アミン含有量との比、を特徴とし得る。
【0054】
アミノ官能性シリコーンは、以下の式:
[RSiO1/2(j+2l+2)[RSiO2/2[RSiO3/2[SiO4/2
(式中、
jが、0~150、好ましくは0~50、より好ましくは0~20の整数であり、
mが、10~1500、好ましくは10~1000、より好ましくは20~500の整数であり、
lが、0~150、好ましくは1~150、より好ましくは0~50、最も好ましくは0~20の整数であり、
但し、j+m+lが、50以上の整数に等しく、
、R、R、R、R、及びR部分の各々が、独立して、H、OH、C~C32アルキル、C~C32置換アルキル、C~C32アリール、C~C32置換アリール、C~C32アルキルアリール、C~C32置換アルキルアリール、C~C32アルコキシ、及びC~C32置換アルコキシ、及びX-Zからなる群から選択され、部分R~Rの少なくとも1つが、X-Zであり、
好ましくは、各R1~6が、独立して、OH、C~Cアルキル、C~C置換アルキル、C~Cアルコキシ、C~C置換アルコキシ、及びX-Zからなる群から選択され、
式中、各Xが、独立して、2個~12個の炭素原子を含む置換又は非置換の二価のアルキレン又はアルキリデンラジカルであり、好ましくは各Xが、独立して、2個~6個の炭素原子を含む置換又は非置換の二価のアルキレン又はアルキリデンラジカルであり、最も好ましくは各Xが、独立して、2個~4個の炭素原子を含む置換又は非置換の二価のアルキレン又はアルキリデンラジカルであり、
式中、各Zが、1つ以上の一級アミン部分を含む部分であり、
好ましくは、各Zが、独立して、基-NH、-N(H)-X-NH、又はそれらの混合物から選択される)を特徴とし得る。
【0055】
エマルション組成物は、以下の特性(a)~(d):
(a)シリコーンエマルションの約10重量%~約70重量%、若しくは約25重量%~約65重量%、若しくは約50重量%~約65重量%のアミノ官能性シリコーンを含むこと、及び/又は
(b)エマルションの約30重量%~約90重量%、若しくは約35重量%~約75重量%、若しくは約35重量%~約50重量%の水を含むこと、及び/又は
(c)0.1rad/s及び25℃で測定された、約10~約500Pa・s、好ましくは約20~約400Pa・s、より好ましくは約25~約300Pa・s、更により好ましくは約100~約300Pa・sの粘度を特徴とすること、及び/又は
(d)複数の液滴が、約1ミクロン~約5ミクロンの平均直径を特徴とする、複数の液滴を含むこと、のうちの少なくとも1つを特徴とし得る。
【0056】
1種以上の香料原料は、以下:
a.オンシダール、メチルノニルアセトアルデヒド、アドキサール、メラナール、カリプソン、若しくはこれらの混合物、
b.クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、ヘリオトロピン、イソシクロシトラール、トリプラール/リグストラール、3,6-アイビーカルバルデヒド、リグストラール、センテナール、若しくはこれらの混合物、
c.サテンアルデヒド(ジャスモレンジ)、オトロパール、シクラメンホモアルデヒド、シクラメンアルデヒド(シクラマール)、リリアール、カントキサール、フロラロゾン、ケイ皮アルデヒド、若しくはこれらの混合物、
d.デルタ-ダマスコン、ベータ-ダマスコン、アルファ-ダマスコン、ネクタリル、若しくはこれらの混合物、
e.バニリン、エチルバニリン、若しくはそれらの混合物、又は
f.a、b、c、d、及びeの少なくとも2つのカテゴリから選択される材料の組み合わせ、から選択される材料を含み得る。
【0057】
1種以上の乳化剤は、非イオン性界面活性剤を含み得、好ましくは、非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化脂肪アルコールを含み、更により好ましくは、1種以上の乳化剤は、約5~約20、好ましくは約8~約16のHLB値を特徴とする。
【0058】
1種以上の乳化剤は、第1の乳化剤と、第1の乳化剤とは異なる第2の乳化剤とを含み、好ましくは、第1の乳化剤は、直鎖非イオン性界面活性剤であり、かつ/又は好ましくは、第2の乳化剤は、分岐非イオン性界面活性剤である。
【0059】
布地柔軟化
布地ケア活性有益剤は、布地柔軟化活性物質であり得る。粒子は、約5重量%~約45重量%の四級アンモニウム化合物を含み得る。四級アンモニウム化合物は、エステル四級アンモニウム化合物であり得る。四級アンモニウム化合物は、米国特許公開第2019/0169538(A1)号、同第2019/0169539(A1)号、同第2019/0169777(A1)号、同第2019/0169532(A1)号、同第2019/0169533(A1)号、及び同第2019/0169534(A1)号に記載されているものであり得る。四級アンモニウム化合物は、ジ-(タローオイルオキシエチル)-N,N-メチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートであり得る。
【0060】
布地柔軟化活性物質は、脂肪族アミンであり得る。粒子は、約8重量%~約45重量%の脂肪族アミンを含み得る。脂肪族アミンは、米国特許出願公開第2020/0354652(A1)号に記載されているものであり得る。
【0061】
布地柔軟化活性物質は、シリコーンであり得る。粒子は、約1重量%~約50重量%のシリコーンを含み得る。シリコーンは、米国特許出願公開第2017/0349865号に記載されているものであり得る。
【0062】
分岐ポリエステル
布地ケア活性有益剤は、分岐ポリエステルであり得る。粒子は、約5重量%~約45重量%の分岐ポリエステルを含み得る。分岐ポリエステルは、米国特許出願公開第2019/0367841(A1)号に記載されているものであり得る。分岐ポリエステルは、米国特許出願公開第2019/0233764(A1)号に記載され、特許請求されているものであり得る。
【0063】
カチオン性ポリマー
布地ケア活性有益剤は、カチオン性ポリマーであり得る。粒子は、約0.1重量%~約10重量%のカチオン性ポリマーを含み得る。カチオン性ポリマーは、カチオン性多糖類、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-67、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。カチオン性多糖類は、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級アンモニウム塩であり得る。
【0064】
酵素
布地ケア活性有益剤は、酵素であり得る。粒子は、約0.0001重量%~約5重量%の酵素を含み得る。酵素は、プロテアーゼ、キシログルカナーゼ、マンナナーゼ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。酵素は、米国特許出願公開第2017/0260481(A1)号及び同第2017/0260482(A1)号に記載されているものであり得る。
【0065】
グラフトコポリマー
布地ケア活性有益剤は、グラフトコポリマーであり得る。粒子は、約1重量%~約75重量%のグラフトコポリマーを含み得る。グラフトコポリマーは、米国特許出願第69/951,274号に記載されているものであり得る。グラフトコポリマーは、米国特許出願第69/722,492号に記載されているものであり得る。
【0066】
酸化防止剤
布地ケア有益剤は、酸化防止剤であり得る。粒子は、約0.2重量%~約2重量%の酸化防止剤を含み得る。酸化防止剤は、当該水溶性担体のマトリックス中に分散させることができる。抗酸化剤は、米国特許出願第63/034,766号に記載されているものであり得る。酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンであり得る。
【0067】
粒子を形成するための装置及びプロセス
粒子を形成するための装置1を図1に示す。前駆材料20は、粒子90について本明細書に開示した任意の組成物を含む溶融物であり得る。前駆材料20は、約20重量%超の水溶性担体を含み得る。前駆材料20は、約20重量%超の水溶性ポリマーを含み得る。前駆材料20は、約20重量%~約99重量%の水溶性担体を含み得る。前駆材料20は、約20重量%~約99重量%の水溶性担体を含み得る。
【0068】
前駆材料20は、約20重量%超、任意に約40重量%超の、約2000~約13000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールと、約0.1重量%~約20重量%の香料とを含み得る。
【0069】
原材料は、バッチミキサー10に供給され得る。バッチミキサー10は、供給された大量の原材料を、原材料の所望のレベルの混合又は反応を可能にする十分な滞留時間にわたって保持するのに十分な容量を有し得る。バッチミキサー10を離れる材料は、前駆材料20であり得る。所望により、前駆材料は、例えば、インライン混合、インライン静的混合などの、他の何らかの上流混合プロセスから供給管40に供給され得る。前駆材料20は、溶融物であり得る。バッチミキサー10は、動的ミキサーであり得る。動的ミキサーとは、ミキサーの内容物を混合するためにエネルギーが加えられるミキサーである。バッチミキサー10は、バッチミキサー10の内容物を混合する1つ以上のインペラを備えてよい。
【0070】
所望により存在するバッチミキサー10と、分配器30との間では、前駆材料20は、供給管40を通って移動してよい。供給管40は、バッチミキサー10と流体連通してよい。1つ以上のガス供給ライン155は、バッチミキサー10の下流にある供給管40と流体連通するように設けられ得る。1つ以上のガス供給ライン155は、バッチミキサー10と分配器30との間で供給管40と流体連通するように設けられ得る。ミル200は、1つ以上のガス供給ライン155の下流かつ供給管40のライン中に設けられ得る。ミル200は、1つ以上のガス供給ライン155の下流かつ分配器30の上流にある供給管40のライン中に設けられ得る。
【0071】
前駆材料20は、供給管40に供給され得る。供給管40は、前駆材料20を運ぶ輸送手段である。供給管40は、装置1の要素と、装置1の構成要素内で前駆材料を運ぶ輸送手段との間の輸送手段を含む。例えば、ミル200は、ミル200に進入する輸送手段の一部と、ミル200から退出する輸送手段の一部とを備えるユニット内に設けられ得る。これらの各部は、供給管40の一部である。したがって、供給管40は、バッチミキサー10と分配器30との間の輸送手段全体であるとみなすことができ、供給管40の途中には、1つ以上のガス供給ライン155、ミル200、中間ミキサー50、及び供給ポンプ140など様々な要素が存在する。供給管40の上流にバッチミキサー10が存在しない場合、供給管40は、分配器30の上流にある輸送手段全体とみなすことができ、供給管40の途中には、1つ以上のガス供給ライン155、ミル200、中間ミキサー50、及び供給ポンプ140など様々な要素が存在する。
【0072】
中間ミキサー55は、ミル200の下流に、かつ供給管40のライン中に設けられ得る。中間ミキサー55は、静的ミキサー50であり得る。中間ミキサー55は、ミル200と分配器30との間で供給管40と流体連通してよい。静的ミキサー50であり得る中間ミキサー55は、バッチミキサー10の下流にあり得る。換言すると、使用する場合、バッチミキサー10は、中間ミキサー55又は静的ミキサー55の上流にあり得る。中間ミキサー55は、供給管40のライン中にあり得る。中間ミキサー55は、ローターステーターミキサーであり得る。中間ミキサー55は、コロイドミルであり得る。中間ミキサー55は、駆動式インライン流体分散機であり得る。中間ミキサー55は、IKA(Wilmington,North Carolina,United States of America)から入手可能なUltra Turrax分散機、Dispax-reactor分散機、Colloid Mil MK、又はCone Mill MKOであり得る。中間ミキサー55は、有孔ディスクミル、歯付きコロイドミル、又はFrymaKoruma(Rheinfelden,Switzerland)から入手可能なDILインラインホモジナイザーであり得る。静的ミキサー50は、螺旋状静的ミキサーであり得る。静的ミキサー50は、Chemineer(Dayton,OH,USA)から入手可能なKenics KMS 6(内径1.905cm)であり得る。
【0073】
理論に束縛されるものではないが、静的ミキサー50など中間ミキサー55は、分配器30又はステーター100内でより均一の温度の前駆材料20をもたらし得ると考えられる。中間ミキサー55又は使用する場合静的ミキサー50の下流端において、流れの方向に直交する供給管40の断面全体での供給管40内の前駆材料20の温度は、約10℃未満、又は約5℃未満、又は約1℃未満、又は約0.5℃未満変動し得る。
【0074】
静的ミキサー50が存在しない場合、流れの方向に直交する供給管40の断面全体の温度は非均一であり得る。供給管40の中心線における前駆材料20の温度は、供給管40の周壁における前駆供給材料20の温度よりも高くてよい。前駆材料20が分配器30又はステーター100に放出されるとき、前駆材料20の温度は、分配器又はステーター100内の異なる位置において変動し得る。理論に束縛されるものではないが、本明細に記載のように静的ミキサー50を用いることによって、供給管40の断面全体に均一な温度をもたらすことによって、静的ミキサー50を有さない装置1と比較して、より均一な粒子90を製造することができると考えられる。
【0075】
分配器30は、複数の孔60を備えて提供され得る。前駆材料20は、孔60を通過することができる。前駆材料20は、孔60を通過した後、分配器30の下に設けられた移動コンベア80上に堆積され得る。前駆材料20は、コンベア80の移動時に移動コンベア80上に堆積され得る。コンベア80は、分配器30に対して平行移動可能なものであり得る。コンベア80は、連続移動コンベア80であり得る。コンベア80は、間欠移動コンベア80であり得る。連続移動コンベア80は、より高い加工速度をもたらし得る。間欠移動コンベア80は、製造される粒子90の形状をより良好に制御可能である。
【0076】
前駆材料20は、移動コンベア80上で冷却されて、複数の固形粒子90を形成し得る。冷却は、周囲冷却によって提供され得る。所望により、冷却は、コンベア80の下側に常温水又は冷水を吹き付けることによって提供され得る。
【0077】
粒子90が十分に凝集性になったならば、粒子90は、更なる加工及び又はパッケージングのために、コンベア80からコンベア80下流にある加工装置に移されてよい。
【0078】
分配器30は、ステーター100の周りを回転可能に取り付けられたシリンダー110であり得(このステーターは供給管40と流体連通している)、シリンダー110は、外面部120を有し得、外面部120には、図2に示すように複数の孔60が存在し得る。したがって、装置1は、供給管40と流体連通しているステーター100を備えてよい。前駆材料20がミル200を通過した後に、供給管40が前駆材料20をステーター100に供給できる。
【0079】
装置1は、ステーター100の周りを回転可能に取り付けられたシリンダー110を備えてよい。ステーター100には、シリンダー110の一端又は両端130を介して前駆材料が供給される。シリンダー110は、シリンダー110を通る長手方向軸Lを有し得、シリンダー110はその周りを回転する。シリンダー110は外面部120を有する。シリンダー110の外面部120には複数の孔60が存在してよい。
【0080】
シリンダー110はその長手方向軸Lの周りを回転駆動することから、孔60は、シリンダー110がステーター100の周りを回転するときに、ステーター100と間欠的に流体連通し得る。シリンダー110は、ステーター100にまたがる外面部120の移動方向に機械方向MDを、そして、機械方向MDに直交する外面部120上に機械横断方向を有すると考えることができる。ステーター100は同様に、縦軸Lに平行に、機械横断方向CDを有すると考えることができる。ステーター100の機械横断方向は、シリンダー110の機械横断方向と位置合わせすることができる。ステーター100は、ステーター100の機械横断方向CDに配置された複数の分配ポート122を有し得る。分配ポート122は、前駆材料20を供給されるステーター100の部分又は領域である。
【0081】
一般に、前駆材料20は、ミル200及び供給管40を通して1つ以上のガス供給ライン155を通過させ、ステーター100に供給可能である。ステーター100は、シリンダー110の作動幅全体に前駆供給材料20を分配する。シリンダー110はその長手方向軸の周りを回転するため、前駆材料20は、孔60がステーター100を通り過ぎるときに孔60を通して供給される。前駆材料20の個々の塊は、各孔60がステーター100に遭遇するときに、各孔60を通して供給される。各孔60がステーター100を通り過ぎるときに各孔60を通して供給される前駆材料20の塊は、ステーター100内での前駆材料の圧力及びシリンダー110の回転速度の一方若しくは両方を制御することにより、又は前駆材料20の温度を制御することによって前駆材料20の粘度を任意に制御することにより制御され得る。
【0082】
少量の前駆材料20は、コンベア80上へシリンダー110の作動幅全体に堆積される。コンベア80は、シリンダー110の長手方向軸に対して平行移動可能なものであり得る。コンベア80の速度を、シリンダー110の接線速度に対して設定して、コンベア80上に堆積された時点で前駆材料20が有する形状を制御することができる。コンベア80の速度は、シリンダー110の接線速度とほぼ同じであり得る。
【0083】
図1に示すように、供給管40を通る前駆材料20の流量は、バッチミキサー10及び分配器30からの重力によりもたらされる流量によって提供され得る。製造の制御性を向上させるために、装置1は、図2に示すように、供給ポンプ140を備えて提供され得る。供給ポンプ140は、供給管40のライン中に存在してよい(「ライン中に」とは、前駆材料20の流れるラインの中を意味する)。供給ポンプ140は、バッチミキサー10と分配器30との間にあり得る。供給ポンプ140は、分配器30の上流にあり得る。ステーター100を用いる場合、供給ポンプ140は、供給管40のライン中に存在してよい(「ライン中に」とは、前駆材料20の流れるラインの中を意味する)。ステーター100を用いる場合、供給ポンプ140は、バッチミキサー10とステーター100との間にあり得る。供給ポンプ140は、ステーター100の上流にあり得る。供給ポンプ140の位置を説明するとき、「~の間」は、供給ポンプ140が、ラインにおけるバッチミキサー10の下流、かつ分配器30の上流又はステーター100を用いる場合はその上流にあることを説明するために使用する。
【0084】
1つ以上のガス供給ライン155及びミル200は、供給ポンプ140と、分配器30又はステーター100(装置1で用いる場合)との間のライン中に位置してもよい。
【0085】
前駆材料20の流量は、約3L/分であり得る。前駆材料20は、前駆材料20又は粒子90について本明細書に記載した任意の組成物を含む溶融物であり得る。
【0086】
装置1は、1つ以上のガス供給ライン155を備え得る。前駆材料に混入されるガスが単一のガス供給ライン155を介して実際に供給され得る場合、単一のガス供給ライン155が実用的であり得る。本明細書に記載されるように、複数の成分を含むガスが望ましい場合がある。多成分ガスは、単一の容器157内に供給され得る。例えば、二酸化炭素と窒素との混合物は、ガスシリンダー内に供給され得る。任意に、ガスの混合物は、反応プロセスを介して、又は空気を容器から供給される別のガスと組み合わせることによって、環境から連続的に提供することができる。ガスは、圧縮機を介して加圧することができる。
【0087】
1つ以上のガス供給ライン155は、流量調整器158を備え得る。流量調整器158は、供給ライン40へのガスの流量を調整できる。前駆材料20の単位体積当たりの付加ガス量は、流量調整器158を所望の流量に設定することによって制御することができる。供給ライン40内でより多くのガスを前駆材料20に供給すると、より多くのガスが粒子90に含まれるであろう。1つ以上のガス供給ライン155は、ガスを前駆材料20に混入させるために設けられ得る。
【0088】
流量調整器158は、Key Instruments Flo-Rite Series GS 65mm(部品番号60410-R5)であり得る。供給ライン40は、1 1/2インチのステンレス製衛生管であり得る。ガス供給ライン155は、内径1/4インチのポリエチレン管であり得る。ガスは、約4バールを超える、例えば、5.9バールの圧力でガス供給ライン155にて供給され得る。
【0089】
2つ以上のガス供給ライン155が供給パイプ40に別個に接続される場合、各それぞれのガス供給ライン155内のガスの流量を調整するために、流量調整器が各ガス供給ライン155に沿って設けられ得る。ガスの混合物が単一のガス供給ライン155を介して供給パイプ40に導入される場合、単一の流量調整器158が実用的であり得る。
【0090】
ガス供給ライン155と供給パイプとの間の接続部に、ガスを導入するための注入クイルデバイスが設けられ得る。
【0091】
ガスは、ガスが周囲温度及び圧力に達したときに、所望のガス量が粒子90内に存在するような温度及び圧力で供給され得る。理想気体の法則を使用して、所望の送達温度及び圧力を決定してもよい。ガスはまた、水を含み得る。水は、ガス状又は液体形態であり得る。ガス中の水量は、所望のレベルになるように選択され得る。
【0092】
ミル200は、ローターステーター型ミルであり得る。ミルは、約400RPMで作動する、1段の中型ローターステーターを備えるQuadro Z1インラインミキサーであり得る。
【0093】
ミル200及び1つ以上のガス供給ライン155は、単一ユニットに組み込まれてもよい。
【0094】
Oakes Foamer(E.T.Oakes Corporation,686 Old Willets Path Hauppauge,NY11788、2MT1A連続フォーマー)を使用してガス供給ライン155、流量調整器158、及びミル200を単一ユニットで提供してもよい。
【0095】
機械方向MDの装置1の図を図3に示す。図3に示すように、装置1は、作動幅Wを有し得、シリンダー110は、長手方向軸Lの周りを回転し得る。
【0096】
粒子90を形成するための装置1は、供給管と、バッチミキサー10の下流にある供給管40と流体連通するように取り付けられた1つ以上のガス供給ライン155と、1つ以上のガス供給ライン155の下流にあり、かつ供給管40のライン中にあるミル200と、ミル200の下流にあり、かつ当該供給管40のライン中にある分配器30と、を備えてもよく、当該分配器30は複数の孔60を備える。装置1は、分配器30の下にあり、かつ分配器30に対して平行移動可能なコンベアを備えてよい。分配器30は、供給管40と流体連通しているステーター100を備えてよい。分配器30は、ステーター100の周りを回転可能に取り付けられ、かつシリンダー110の長手方向軸Lの周りを回転可能であるシリンダー110を備えてよい。シリンダー110は、外面部120を有し得、シリンダー110は、外面部120の周りに配設された複数の孔60を有し得る。孔60は、シリンダー110がステーター100の周りを回転するときに、ステーター100と間欠的に流体連通し得る。装置は、シリンダー110の下にコンベア80を含むことができ、コンベア80は縦軸Lに対して平行移動可能なものであり得る。粒子90を形成するための装置1は、バッチミキサー10を含み得る。供給管40は、バッチミキサー10と流体連通してよい。
【0097】
粒子90を形成するためのプロセスは、供給管40に前駆材料20を供給する工程と、ガスを前駆材料20に混入させる工程であって、ガスが、約50体積%~約75体積%の二酸化炭素及び約25体積%~約50体積%の他の成分を含む、混入させる工程と、複数の孔60を有する分配器30を設ける工程と、供給管40から分配器30へと前駆材料20を移動させる工程と、孔60を通して前駆材料20を通過させる工程と、孔60の下に移動式コンベア80を設ける工程と、移動式コンベア80上に前駆材料20を堆積させる工程と、前駆材料20を冷却して、複数の粒子90を形成する工程と、を含んでもよい。
【0098】
ガスは、ガスの混合物として前駆材料20に混入され得る。例えば、ガスの混合物は、単一のガス供給ライン155を介して前駆材料20に向けられ得る。ガスの混合物は、約50体積%~約75体積%の二酸化炭素及び約25体積%~約50体積%の他の成分を含み得る。混合物は、ガスの混合物を含む容器157から供給され得る。例えば、容器157は、異なるガスの混合物である所望のガスが充填されているガスシリンダーであり得る。
【0099】
任意に、二酸化炭素は、一次容器157aから供給され得、ガスの他の成分は、1つ以上の二次容器157bから供給され得る(図4)。一次容器157a及び二次容器157bは、単一のガス供給ライン155に供給することができる。流量調整器158は、一次容器157a及び二次容器157bからガス供給ライン155内へのガスの流れを制御することができる。任意に、一次容器157a及び二次容器157bからのガスを混合するために、ガス供給ライン155内又はその上流にインラインミキサーが設けられ得る。
【0100】
一次容器157aは、二酸化炭素を含み得る。ガスの他の成分は、二次容器157bから供給され得る。ガスの他の成分は、二次容器157bから空気として供給され得る。空気の容器は、容易に市販されている。同様に、二酸化炭素の容器は、容易に市販されている。装置1の操作者は、二酸化炭素のシリンダー及び空気のシリンダーを取得し、所望のガスを提供するように流量調整器158を設定することができる。二酸化炭素及びガスの他の成分は、前駆材料20に混入される前に、ガスの単一の流れに組み合わされ得る。
【0101】
任意に、一次容器157aは、一次ガス供給ライン155に供給することができ、二次容器157bは、二次ガス供給ライン155に供給することができる。各ガス供給ライン155内のガス流は、そのようなガス供給ライン155専用の流量調整器158によって調整することができる。
【0102】
動作中、約2バール~約8バールの動作圧力で供給パイプ内に前駆材料20を提供することが実用的であり得る。ガスは、供給パイプ40の動作圧力より高い圧力で供給パイプに供給することができる。ガス又はその二酸化炭素成分は、約3~約4バール超、又は更に約4バール超、又は更に約5バール超の圧力で混入させることができる。
【0103】
前駆材料20中の二酸化炭素の溶解度は、ガスの他の成分の大部分の体積の溶解度よりも大きくすることができる。二酸化炭素ガスが動作圧力にある前駆材料20の流れに供給されると、二酸化炭素は前駆材料20に可溶化する。ガスの他の成分は、動作圧力で前駆材料20に可溶化してもよく、可溶化しなくてもよい。二酸化炭素に対して前駆材料20中で低い溶解度を有するそれらの成分は、主に前駆材料20中に気泡として残る。
【0104】
前駆材料20が孔60を通過するにつれて、圧力は大気圧に向かって又は大気圧まで低下する。前駆材料20も冷却し始めてもよい。前駆材料20は、前駆材料20が孔60から可動コンベア80に移動する際に、冷却し続けてもよい。前駆材料20が可動コンベア80上に堆積された後、冷却は継続する。コンベアによって前駆材料20から熱が除去され、可動コンベア80と接触している前駆材料20のベルトに面する側が固化し始める。同様に、前駆材料20の表面は、前駆材料20が可動コンベア80上に堆積された後も冷却し続ける。したがって、可動コンベア80上に堆積されると、前駆材料20の冷却は、3次元時間依存プロセスである。
【0105】
溶融前駆材料20が冷却されるにつれて、前駆材料20のベルトに面する側から固化最前部が発達し、固化最前部は、経時的に可動コンベア80から離れて前進する。前駆材料のベルトに面する表面から離れている前駆材料20の空気に面する側もまた、時間の関数として冷却する。これは、前駆材料20が冷却するにつれて、空気に面する表面から可動コンベア80上に形成されている粒子の中心に向かって前進する固化最前部をもたらす。
【0106】
前駆材料20中に混入されるガスが、約78体積%の窒素、約21体積%の酸素、約0.93体積%のアルゴン、及び約0.03体積%の二酸化炭素である空気である場合、そのガスの大部分は、前駆材料20中への限られた溶解度を有し、空気は、粒子を作製するプロセスを通して前駆材料20中に気泡として残る。これは、前駆材料20中に混入され得る空気の量を制限し、依然として所望の安定性及び外観を有する粒子を作製することができる。前駆材料20が可動ベルト40上に堆積された後、前駆材料20内の気泡の浮力及び前駆材料20のベルトに面する側から前進する固化最前部は、気泡の一部を可動コンベア80から離れるように駆動する傾向がある。気泡が上方に駆動されると、それらは合体してより大きな気泡を形成し得る。気泡の一部は、前駆材料20の空気に面する側を通って逃げてもよい。逃げた気泡は、もはや粒子90の多孔性に寄与しない。スキン層が前駆材料20の空気に面する側に形成された場合、気泡がスキン層を通って噴出し、物理的に不安定な外面を有する粒子90をもたらす可能性がある。物理的に不安定な外表面は、粒子が剥がれ落ちやすくなり、粒子を使用しにくくする可能性があるため、望ましくない。
【0107】
混入されるガスとして空気を使用することに伴う問題は、前駆材料20が可動ベルト40上に堆積されるときに、前駆材料20内に気泡が存在し、先行するパラグラフで説明した現象が発生し、その結果、不十分な粒子90が生じ得ることである。驚くべきことに、約50体積%~約75体積%の二酸化炭素を含むガスを使用することにより、前駆材料20が可動コンベア80上で冷却して粒子90を形成する際に、前駆材料20が気泡を保持する能力を改善することができる。これは、粒子90の空気に面する表面において、又はその近くで、より高い多孔性及びより少ない大きな気泡を有する粒子90をもたらすことができる。
【0108】
二酸化炭素は、他のガス成分と比較して、前駆材料20中に比較的可溶性であり得る。前駆材料20中に比較的不溶性であるガス成分は、気泡として存在し得る。前駆材料上の動作圧力が周囲圧力まで又は周囲圧力に向かって解放されると、二酸化炭素が溶液から出てくる。二酸化炭素が前駆材料20からの溶液から出るプロセスは、時間依存プロセスである。前駆材料20中に比較的不溶性であるガス成分の気泡は、二酸化炭素が前駆材料からの溶液から出るための核形成部位として作用し得る。二酸化炭素が溶液から出てくる間に、前駆材料20も冷却される。先に説明したように、固化最前部は、前駆材料20のベルトに面する側から発達してもよく、前駆材料20の空気に面する側も固化している。固化している又は固化された前駆材料20は、前駆材料20から逃げる気泡に対するバリアを形成する。二酸化炭素が前駆材料20から溶液から徐々に出てくるにつれて、二酸化炭素の気泡が形成されてもよく、かつ/又は二酸化炭素が溶液から出てきて比較的不溶性のガス成分の既存の気泡に入ってもよい。二酸化炭素気泡の遅延形成、又は二酸化炭素がそのような気泡上で核形成するときの比較的不溶性のガス成分の既存の気泡の膨張は、より大きな体積の気泡が前駆材料20中に形成されることを可能にする。そして、これらの後に形成された気泡は、前駆材料20から逃げる可能性が低い。前駆材料20が完全に固化すると、形成された粒子90は、大きな体積の空隙を有し得る。
【0109】
粒子
粒子90は、本明細書に記載のように形成され得、約25重量%~約99重量%の水溶性担体を含み得る。粒子90は、約0.1重量%~約20重量%の布地ケア有益活性剤を更に含み得る。粒子の各々は、約5mg~約200mg、好ましくは約10mg~約100mg、好ましくは約20mg~約50mgの質量を有し得る。粒子は、半球又は圧縮半球形状を有し得る。
【0110】
布地ケア有益活性剤は、アミン、界面活性剤系、非イオン性界面活性剤、水結合剤(water-binding agent)、亜硫酸塩、脂肪酸及び/又はその塩、酵素、封入有益剤、汚れ放出ポリマー、色調剤、ビルダー、キレート剤、移染阻害剤、分散剤、酵素安定剤、触媒材料、漂白剤、漂白触媒、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、シクロデキストリン錯体有益剤、汚れ除去/再付着防止剤、非封入香料、ポリマー分散剤、ポリマー脂洗浄剤、増白剤、抑泡剤、染料、色調剤、遊離型香料(free perfume)、構造弾性化剤、布地柔軟剤、四級アミン、硬化及び軟化獣脂、牛脂担体、充填剤、ヒドロトロープ、有機溶媒、抗菌剤及び/又は防腐剤、中和剤及び/又はpH調整剤、加工助剤、充填剤、酸化防止剤、レオロジー調整剤又は構造化剤、乳白剤、パールエッセンス剤、顔料、防食及び/又は耐変色剤、並びにこれらの混合物なる群から選択され得る。
【0111】
布地ケア有益活性剤は、抗菌剤、抗酸化剤、香料、布地コンディショニング剤、染料、染料工程剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。布地ケア有益活性剤は、非カプセル封入香料又はカプセル封入香料であり得る。
【0112】
粒子90の各々は、約5mg~約200mg、任意に約10mg~約100mg、任意に約20mg~約50mgの質量を有し得る。粒子は、半球又は圧縮半球形状を有し得る。
【0113】
粒子90は以下のように製造することができる。50kgの前駆材料20のバッチをミキサーで調製してよい。溶融したPEG8000を、70℃に保持したジャケット付きミキサーに添加し、ピッチブレードアジテータを用いて125rpmで撹拌してもよい。前駆材料20の約0.01重量%の量でブチル化ヒドロキシトルエンをミキサーに加えてもよい。前駆材料20の約4重量%の量で香料マイクロカプセルの水性スラリーをミキサーに加えてもよい。前駆材料20の約8重量%の量で非カプセル封入香料をミキサーに加えてもよい。前駆材料20の約0.01重量%の量で染料をミキサーに加えてもよい。PEGは、前駆材料20の重量%のバランスを占め得る。前駆材料20は、30分間混合されてよい。
【0114】
前駆材料20は、750mm幅、10m長のベルトを有するSANDVIK ROTOFORM 3000で粒子90に形成されてよい。シリンダー110は、機械横断方向CDに10mmピッチ、機械方向MDに9.35mmピッチで設定された2mm径の孔60を有し得る。シリンダーは、ベルトの上約3mmに設定することができる。ベルト速度及びシリンダー110の回転速度は、10m/分に設定することができる。
【0115】
前駆材料20を混合した後、前駆材料20をミキサー10から、プレート及びフレーム熱交換器セットを通して3.1kg/分又は更には4kg/分の一定速度で押し出し、出口温度を50℃に制御することができる。ポンプ140の下流の供給パイプ40内の圧力は、約2~約7バール、あるいは約5.5バール又は約5バールであり得、圧力は、ミル200の下流の供給パイプ40内にある。
【0116】
ガスは、約1.3:1~約2.6:1、又は更には約1.3:1~約1.6:1の前駆材料対ガスの体積流量比で、前駆材料20中に混入され得る。ガス供給ライン155内のガスの圧力は、前駆材料20へのガスの流れ及び混入を確実にするために、供給パイプ40内の圧力よりも高くなければならない。前駆材料20の流量は約4.5リットル/分であり得、ガス流量は約3.4リットル/分であり得る。ガスは、二酸化炭素と他の不溶性ガスとの混合物であり得る。
【0117】
混入させたガスを有する前駆材料20に、中型ローター/ステーター要素を備えたQuadro Z1ミルを通過させることができる。粉砕後、前駆材料に、所望により、ロトフォーミングデバイスのステーター100の91.44cm上流に設置したKenics 1.905cm KMS 6静的ミキサー50を通過させることができる。
【0118】
組み合わせ:
A.粒子を形成するためのプロセスであって、
a.供給管(40)に前駆材料(20)を供給する工程と、
b.ガスを当該前駆材料に混入させる工程であって、当該ガスが、約50体積%~約75体積%の二酸化炭素及び約25体積%~約50体積%の他の成分を含む、混入させる工程と、
c.複数の孔(60)を備える分配器(30)を設ける工程と、
d.当該供給管から当該分配器へと当該前駆材料(20)を移動させる工程と、
e.当該前駆材料を当該孔に通過させる工程と、
f.当該孔の下に移動式コンベア(80)を設ける工程と、
g.当該前駆材料を当該移動コンベア上に堆積させる工程と、
h.当該前駆材料を冷却して複数の粒子(90)を形成する工程と、を含む、プロセス。
B.当該分配器が、
a.当該供給管と流体連通しているステーター(100)と、
b.当該ステーターの周りに回転可能に取り付けられ、かつ当該シリンダーの長手方向軸(L)の周りを回転可能であるシリンダー(110)であって、当該シリンダーが、外面部(120)を有し、当該シリンダーが、当該外面部の周りに配設された当該複数の孔を備え、当該シリンダーが当該ステーターの周りを回転するときに、当該孔が当該ステーターと間欠的に流体連通する、シリンダーと、を備える、パラグラフAに記載のプロセス。
C.ガスを当該前駆材料に混入させる工程の後に、当該前駆材料を粉砕する工程を更に含む、パラグラフA又はBに記載のプロセス。
D.当該前駆材料にガスを混入する工程の後に当該前駆材料を粉砕する当該工程が、インラインロータステーターミルを用いて行われる、パラグラフCに記載のプロセス。
E.当該ガスが、ガスの混合物として混入される、パラグラフA~Dのいずれか一項に記載のプロセス。
F.当該ガスの混合物が、当該ガスの混合物を含む容器からのものである、パラグラフEに記載のプロセス。
G.当該二酸化炭素が、一次容器(157a)から供給され、当該ガスの当該他の成分が、1つ以上の二次容器(157b)から供給される、パラグラフA~Eのいずれか一項に記載のプロセス。
H.当該二酸化炭素及び当該ガスの当該他の成分が、当該前駆材料に混入される前に、当該ガスの単一の流れに組み合わされる、パラグラフGに記載のプロセス。
I.当該ガスの当該他の成分が、当該二次容器から空気として供給される、パラグラフHに記載のプロセス。
J.当該二酸化炭素が、2バールを超える圧力で、約0.5リットル/分の最小流量で混入される、パラグラフA~Iのいずれか一項に記載のプロセス。
K.50体積%超の当該他の成分が、当該二酸化炭素よりも当該前駆材料への可溶性が低い、パラグラフA~Jのいずれか一項に記載のプロセス。
L.当該前駆材料が、約20重量%超の水溶性ポリマーを更に含む、パラグラフA~Kのいずれか一項に記載のプロセス。
H.当該水溶性ポリマーが、
a.式H-(CO)x-(CH(CH)CHO)y-(CO)z-OH(式中、xは、50~300であり、yは、20~100であり、zは、10~200である)のポリアルキレンポリマー;
b.式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、20~200であり、rは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;
c.式HO-(CO)-(CH-CH(式中、sは、30~250であり、tは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;
d.40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;
e.2000~15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール;
f.EO/PO/EOブロックコポリマー;
g.PO/EO/POブロックコポリマー;
h.EO/POブロックコポリマー;
i.PO/EOブロックコポリマー;
j.ポリプロピレングリコール;
k.30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;
l.ポリビニルアルコール;
m.2000~15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;及びこれらの混合物からなる群から選択される、パラグラフLに記載のプロセス。
N.当該前駆材料が、約2000~約13000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む、パラグラフA~Mのいずれか一項に記載のプロセス。
O.当該粒子が、約40重量%超のポリエチレングリコールを含む、パラグラフA~Nのいずれか一項に記載のプロセス。
P.当該粒子が、約0.1mg~約2gの個別質量を有する、パラグラフA~Oのいずれか一項に記載のプロセス。
Q.当該前駆材料が、約0.1重量%~約20重量%の香料を含む、パラグラフA~Pのいずれか一項に記載のプロセス。
R.当該香料が、カプセル封入香料を含む、パラグラフQに記載のプロセス。
S.当該香料が、カプセル封入香料及び非カプセル封入香料を含む、パラグラフQに記載のプロセス。
T.当該前駆材料が、約0.1重量%~約20重量%のカプセル封入香料を含む、パラグラフA~Sのいずれか一項に記載のプロセス。
U.当該前駆材料を冷却する工程が、周囲冷却によって行われる、パラグラフA~Tのいずれか一項に記載のプロセス。
V.当該前駆材料が、バッチミキサー(10)から当該供給パイプに供給される、パラグラフA~Uのいずれか一項に記載のプロセス。
W.当該他の成分が、酸素、窒素、アルゴン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、パラグラフA~Vのいずれか一項に記載のプロセス。
X.当該前駆材料が、界面活性剤系、水結合剤、亜硫酸塩、脂肪酸及び/又はその塩、酵素、封入有益剤、汚れ放出ポリマー、色相剤、ビルダー、キレート剤、移染阻害剤、分散剤、酵素安定剤、触媒材料、漂白剤、漂白触媒、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、汚れ除去/再付着防止剤、ポリマー分散剤、ポリマー脂洗浄剤、増白剤、抑泡剤、染料、色相剤、遊離香料、構造弾性化剤、布地柔軟剤、担体、充填剤、ヒドロトロープ、有機溶媒、抗菌剤及び/又は防腐剤、中和剤及び/又はpH調整剤、加工助剤、充填剤、レオロジー調整剤又は構造剤、乳白剤、パールエッセンス剤、顔料、防食及び/又は防錆剤、並びにこれらの混合物からなる群から選択された布地ケア有益剤を含む、パラグラフA~Wのいずれか一項に記載のプロセス。
【0119】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0120】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0121】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】