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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-04
(54)【発明の名称】表示基板、表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20231127BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20231127BHJP
   H10K 59/121 20230101ALI20231127BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20231127BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20231127BHJP
   H10K 50/81 20230101ALI20231127BHJP
   H10K 65/00 20230101ALI20231127BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
G09F9/30 349Z
G09F9/302 Z
G09F9/30 308Z
H10K59/121
H10K59/123
H10K59/131
H10K50/81
H10K65/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524804
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 CN2020132413
(87)【国際公開番号】W WO2022110055
(87)【国際公開日】2022-06-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】杜 ▲麗▼▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】▲龍▼ ▲躍▼
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB07
3K107BB08
3K107CC33
3K107CC43
3K107DD21
3K107EE03
3K107EE07
3K107EE68
3K107FF06
3K107FF15
3K107HH05
5C094BA27
5C094CA20
5C094DA05
5C094DB01
5C094EA04
5C094EA05
(57)【要約】
表示基板、表示パネル及び表示装置であって、表示基板は以下の含む:ベース基板(10)であって、表示領域(AA)及び表示領域(AA)を囲むフレーム領域(BB)を有し、表示領域(AA)は、第一表示領域(AA1)及び少なくとも第一表示領域(AA1)の一側に位置する第二表示領域(AA2)を含み、複数の第一発光素子の第一表示領域(AA1)での密度は複数の第二発光素子の第二表示領域(AA2)での密度と同じであり、少なくとも一層の透明導電層であって、駆動回路層と発光素子層との間に位置し、少なくとも一層の透明導電層のそれぞれは第一陽極(11)に電気的に接続される複数本の第一陽極配線(101)を含み、第一陽極配線(101)は少なくとも列方向(Y)に沿って延伸する第一部分(01)及び行方向(X)に沿って延伸する第二部分(02)を含み、同一行の第一陽極(11)に電気的に接続される複数本の第一陽極配線(101)の第二部分(02)は異なる隣接する2行の第一陽極(11)の間に位置し、且つ第二部分(02)は行方向(X)に沿って第一表示領域(AA1)の外側に引き出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
ベース基板と、駆動回路層と、発光素子層と、少なくとも一層の透明導電層と、を含み、
前記ベース基板は、表示領域及び前記表示領域を囲むフレーム領域を有し、前記表示領域は、第一表示領域及び少なくとも前記第一表示領域の一側に位置する第二表示領域を含み、前記第一表示領域の光透過率は、前記第二表示領域の光透過率より大きく、
前記駆動回路層は、前記ベース基板上に位置し、前記駆動回路層は、複数の第一画素回路及び複数の第二画素回路を含み、前記第一画素回路の前記ベース基板での正投影は、前記第一表示領域の前記ベース基板での正投影と重ならず、前記第二画素回路は前記第二表示領域に位置し、
前記発光素子層は、前記駆動回路層の前記ベース基板から離れる一側に位置し、前記発光素子層は、複数の第一発光素子及び複数の第二発光素子を含み、前記第一発光素子は前記第一表示領域に位置し、前記第二発光素子は前記第二表示領域に位置し、各前記第一発光素子は、いずれも独立して設置される第一陽極を含み、各前記第二発光素子は、いずれも独立して設置される第二陽極を含み、複数の前記第一陽極のそれぞれは、複数の前記第一画素回路のそれぞれに対応して電気的に接続され、複数の前記第二陽極のそれぞれは、複数の前記第二画素回路のそれぞれに対応して電気的に接続され、複数の前記第一発光素子の前記第一表示領域での密度は、複数の前記第二発光素子の前記第二表示領域での密度と同じであり、
前記少なくとも一層の透明導電層は、前記駆動回路層と前記発光素子層との間に位置し、前記少なくとも一層の透明導電層のそれぞれは、前記第一陽極に電気的に接続される複数本の第一陽極配線を含み、前記第一陽極配線は、少なくとも列方向に沿って延伸する第一部分及び行方向に沿って延伸する第二部分を含み、同一行の前記第一陽極に電気的に接続される複数本の第一陽極配線の第二部分は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置し、且つ前記第二部分は、前記行方向に沿って前記第一表示領域の外側に引き出される
表示基板。
【請求項2】
前記少なくとも一層の透明導電層は、積層して設置され且つ互いに絶縁する第一透明導電層及び第二透明導電層を含み、
各隣接する2行の前記第一陽極において、一行の前記第一陽極に対応する第一陽極配線は、前記第一透明導電層に位置し、他行の前記第一陽極に対応する第一陽極配線は、前記第二透明導電層に位置する
請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記第一透明導電層と前記第二透明導電層のパターンは同じである
請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
各前記透明導電層に対応する隣接する2行の第一陽極の間の第一陽極配線の数量は、第一数量以下であり、各前記透明導電層に対応する隣接する2列の第一陽極の間の第一陽極配線の数量は、第二数量以下であり、前記第一数量は、前記第二数量より大きい
請求項1に記載の表示基板。
【請求項5】
少なくとも1行の前記第一陽極は、隣接する第一領域、第二領域及び第三領域に分けられ、前記第一領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第二領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第三領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第一領域、前記第二領域及び前記第三領域に対応する第一陽極配線は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置する
請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記第一領域は、前記第二表示領域に近接し、前記第二領域は、前記第一領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置し、前記第三領域は、前記第二領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置し、
前記第一領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量の半分以下であり、前記第二領域及び前記第三領域に対応する第一陽極配線の数量は、いずれも前記第一数量である
請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
少なくとも1行の前記第一陽極は、隣接する第四領域、第五領域及び第六領域に分けられ、前記第四領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第五領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第六領域に対応する第一陽極配線は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置し、且つ前記第四領域、前記第五領域及び前記第六領域に対応する第一陽極配線は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置する
請求項4に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第四領域は、前記第二表示領域に近接し、前記第五領域は、前記第四領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置し、前記第六領域は、前記第五領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置し、
前記第四領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量であり、前記第五領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量であり、前記第六領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量の半分以下である
請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第一数量は、11~15であり、前記第二数量は2~6である
請求項4に記載の表示基板。
【請求項10】
各前記透明導電層に含まれる複数本の第一陽極配線は互いに重ならず、異なる前記透明導電層に含まれる複数本の第一陽極配線の前記ベース基板での正投影は、互いに交差する
請求項1に記載の表示基板。
【請求項11】
前記第一陽極と前記透明導電層との間に絶縁層を有し、前記絶縁層は、前記第一陽極と前記第一陽極配線とを電気的に接続するための複数のビアホールを有し、前記第一陽極配線の前記ベース基板での正投影は、前記ビアホールの前記ベース基板での正投影と重ならない
請求項1に記載の表示基板。
【請求項12】
複数の前記第一画素回路は、前記第一表示領域に隣接する前記フレーム領域に位置する
請求項1に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第二表示領域は、前記第一表示領域に隣接する第七領域及び第八領域を有し、前記第七領域及び前記第八領域は対向して設置され、前記第七領域及び前記第八領域内の第二画素回路が占める面積は、他の前記第二表示領域内の第二画素回路が占める面積よりも小さく、複数の前記第一画素回路は、前記第七領域及び前記第八領域に位置する
請求項1に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第一表示領域の形状は、円形、楕円形、矩形または多角形である
請求項1に記載の表示基板。
【請求項15】
前記第一表示領域は、前記行方向及び前記列方向に沿った中心線によって四等分に分けられ、各等分の第一陽極配線は、いずれも請求項1~13のいずれか一項に記載の表示基板における前記第一陽極配線の配置方式を用いる
請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記四等分は、時計回り方向に配列される第一等分、第二等分、第三等分及び第四等分を含み、前記第一等分及び前記第二等分は、前記列方向の中心線に対して対称に設置され、前記第二等分及び前記第三等分は、前記行方向の中心線に対して対称に設置され、前記第三等分及び前記第四等分は、前記列方向の中心線に対して対称に設置され、前記第四等分及び前記第一等分は、前記行方向の中心線に対して対称に設置される
請求項15に記載の表示基板。
【請求項17】
前記第一等分において前記第四等分に最も近接するのは、1行目の第一陽極であり、前記第四等分において前記第一等分に最も近接するのは、2行目の第一陽極であり、前記1行目の第一陽極と前記2行目の第一陽極との間は第一隙間であり、前記1行目の第一陽極において前記第二表示領域に近接する第一領域に対応する第一陽極配線及び前記2行目の第一陽極において前記第二表示領域に近接する第一領域に対応する第一陽極配線は、いずれも前記第一隙間内に位置する
請求項16に記載の表示基板。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載の表示基板を含む
表示パネル。
【請求項19】
感光素子と、請求項18に記載の表示パネルとを含み、ここで、前記感光素子は、前記表示基板の第一表示領域に設置される
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術分野に関し、特に、表示基板、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンの急速な発展に伴い、携帯電話の外形が美観であることが要求されるだけでなく、さらに携帯電話のユーザにより優れた視覚体験をもたらすことを両立させる必要がある。各大手メーカーはスマートフォンの画面占有率を向上させ、全画面をスマートフォンの新たな競争ポイントにしている。全画面の発展に伴い、性能及び機能の向上に対するニーズも日増しに高まっており、画面下カメラは、高画面占有率に影響を与えることなく、一定の程度で視覚及び使用体験上の衝撃感をもたらすことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一態様において、本開示の実施例は表示基板を提供し、前記表示基板は、ベース基板と、駆動回路層と、発光素子層と、少なくとも一層の透明導電層と、を含み、
前記ベース基板は、表示領域及び前記表示領域を囲むフレーム領域を有し、前記表示領域は、第一表示領域及び少なくとも前記第一表示領域の一側に位置する第二表示領域を含み、前記第一表示領域の光透過率は、前記第二表示領域の光透過率より大きく、
前記駆動回路層は、前記ベース基板上に位置し、前記駆動回路層は、複数の第一画素回路及び複数の第二画素回路を含み、前記第一画素回路の前記ベース基板での正投影は、前記第一表示領域の前記ベース基板での正投影と重ならず、前記第二画素回路は前記第二表示領域に位置し、
前記発光素子層は、前記駆動回路層の前記ベース基板から離れる一側に位置し、前記発光素子層は、複数の第一発光素子及び複数の第二発光素子を含み、前記第一発光素子は前記第一表示領域に位置し、前記第二発光素子は前記第二表示領域に位置し、各前記第一発光素子は、いずれも独立して設置される第一陽極を含み、各前記第二発光素子は、いずれも独立して設置される第二陽極を含み、複数の前記第一陽極のそれぞれは、複数の前記第一画素回路のそれぞれに対応して電気的に接続され、複数の前記第二陽極のそれぞれは、複数の前記第二画素回路のそれぞれに対応して電気的に接続され、複数の前記第一発光素子の前記第一表示領域での密度は、複数の前記第二発光素子の前記第二表示領域での密度と同じであり、
前記少なくとも一層の透明導電層は、前記駆動回路層と前記発光素子層との間に位置し、前記少なくとも一層の透明導電層のそれぞれは、前記第一陽極に電気的に接続される複数本の第一陽極配線を含み、前記第一陽極配線は、少なくとも列方向に沿って延伸する第一部分及び行方向に沿って延伸する第二部分を含み、同一行の前記第一陽極に電気的に接続される複数本の第一陽極配線の第二部分は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置し、且つ前記第二部分は、前記行方向に沿って前記第一表示領域の外側に引き出される。
【0004】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する表示基板において、前記少なくとも一層の透明導電層は、積層して設置され且つ互いに絶縁する第一透明導電層及び第二透明導電層を含む。
【0005】
各隣接する2行の前記第一陽極において、一行の前記第一陽極に対応する第一陽極配線は、前記第一透明導電層に位置し、他行の前記第一陽極に対応する第一陽極配線は、前記第二透明導電層に位置する。
【0006】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する表示基板において、前記第一透明導電層と前記第二透明導電層のパターンは同じである。
【0007】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、各前記透明導電層に対応する隣接する2行の第一陽極の間の第一陽極配線の数量は、第一数量以下であり、各前記透明導電層に対応する隣接する2列の第一陽極の間の第一陽極配線の数量は、第二数量以下であり、前記第一数量は、前記第二数量より大きい。
【0008】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、少なくとも1行の前記第一陽極は、隣接する第一領域、第二領域及び第三領域に分けられ、前記第一領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第二領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第三領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第一領域、前記第二領域及び前記第三領域に対応する第一陽極配線は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置する。
【0009】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記第一領域は前記第二表示領域に近接し、前記第二領域は、前記第一領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置し、前記第三領域は、前記第二領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置する。
【0010】
前記第一領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量の半分以下であり、前記第二領域及び前記第三領域に対応する第一陽極配線の数量は、いずれも前記第一数量である。
【0011】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、少なくとも1行の前記第一陽極は、隣接する第四領域、第五領域及び第六領域に分けられ、前記第四領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第五領域に対応する第一陽極配線は、同一の隣接する2行の第一陽極の間に位置し、前記第六領域に対応する第一陽極配線は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置し、且つ前記第四領域、前記第五領域及び前記第六領域に対応する第一陽極配線は、異なる隣接する2行の第一陽極の間に位置する。
【0012】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記第四領域は、前記第二表示領域に近接し、前記第五領域は、前記第四領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置し、前記第六領域は、前記第五領域の前記第二表示領域から離れる一側に位置する。
【0013】
前記第四領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量であり、前記第五領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量であり、前記第六領域に対応する第一陽極配線の数量は、前記第一数量の半分以下である。
【0014】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する表示基板において、前記第一数量は11~15であり、前記第二数量は2~6である。
【0015】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する表示基板において、各前記透明導電層に含まれる複数本の第一陽極配線は互いに重なり合わず、異なる前記透明導電層に含まれる複数本の第一陽極配線の前記ベース基板での正投影は、互いに交差する。
【0016】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記第一陽極と前記透明導電層との間に絶縁層を有し、前記絶縁層は、前記第一陽極と前記第一陽極配線とを電気的に接続するための複数のビアホールを有し、前記第一陽極配線の前記ベース基板での正投影は、前記ビアホールの前記ベース基板での正投影と重ならない。
【0017】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、複数の前記第一画素回路は、前記第一表示領域に隣接する前記フレーム領域に位置する。
【0018】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記第二表示領域は、前記第一表示領域に隣接する第七領域及び第八領域を有し、前記第七領域及び前記第八領域は対向して設置され、前記第七領域及び前記第八領域内の第二画素回路が占める面積は、他の前記第二表示領域内の第二画素回路が占める面積より小さく、複数の前記第一画素回路は、前記第七領域及び前記第八領域に位置する。
【0019】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記第一表示領域の形状は円形、楕円形、矩形または多角形である。
【0020】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記第一表示領域は、前記行方向及び前記列方向に沿った中心線によって四等分に分けられ、各等分の第一陽極配線は、いずれも請求項1~13のいずれか一項に記載の表示基板における第一陽極配線の配置方式を用いる。
【0021】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記四等分は、時計回り方向に配列される第一等分、第二等分、第三等分及び第四等分を含み、前記第一等分及び前記第二等分は、前記列方向の中心線に対して対称に設置され、前記第二等分及び前記第三等分は、前記行方向の中心線に対して対称に設置され、前記第三等分及び前記第四等分は、前記列方向の中心線に対して対称に設置され、前記第四等分及び前記第一等分は、前記行方向の中心線に対して対称に設置される。
【0022】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、前記第一等分において前記第四等分に最も近接するものは、1行目の第一陽極であり、前記第四等分において前記第一等分に最も近接するものは、2行目の第一陽極であり、前記1行目の第一陽極と前記2行目の第一陽極との間は第一隙間であり、前記1行目の第一陽極において前記第二表示領域に近接する第一領域に対応する第一陽極配線及び前記2行目の第一陽極において前記第二表示領域に近接する第一領域に対応する第一陽極配線は、いずれも前記第一隙間内に位置する。
【0023】
別の態様において、本開示の実施例はさらに表示パネルを提供し、上記表示基板を含む。
【0024】
別の態様において、本開示の実施例はさらに表示装置を提供し、感光素子と、上記表示パネルとを含み、前記感光素子は、前記表示基板の第一表示領域に設置される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】関連技術における表示基板の平面構造概略図である。
図2】本開示の一実施例による表示基板の構造概略図である。
図3図2における第一表示領域の拡大概略図である。
図4図2における第一表示領域の配線の拡大概略図である。
図5図4における左上部分の拡大概略図である。
図6】本開示の一実施例によるさらに別の表示基板の構造概略図である。
図7】本開示の一実施例による透明導電層の平面構造概略図である。
図8】本開示の一実施例による透明導電層の断面構造概略図である。
図9図2における第一表示領域の配線の配置概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術的解決手段を明確に、完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。且つ衝突しない場合、本開示における実施例及び実施例における特徴は互いに組み合わせることができる。説明された本開示の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を必要とせずに取得したすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0027】
特に定義されない限り、本開示で使用される技術的用語または科学的用語は、本開示が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有するものとする。本開示で使用される「含む」または「備える」などの類似の言葉は、その言葉の前に現れる要素またはオブジェクトが、その言葉の後に列挙される要素またはオブジェクト及びそれらの同等物をカバーすることを意味し、他の要素またはオブジェクトを排除することはない。「接続」または「連結」などの用語は、物理的または機械的な接続に限定されるものではなく、直接的または間接的な電気的な接続を含むことができる。「内」、「外」、「上」、「下」などは、相対的な位置関係を示すためにのみ使用され、説明されるオブジェクトの絶対的な位置が変化すると、それに応じてその相対的な位置関係も変わる可能性がある。
【0028】
なお、図面中の各図形の寸法及び形状は、実際の割合を反映せず、本開示の内容を例示することのみを目的とする。また、最初から最後まで同一または類似の符号は、同一または類似の要素または同一または類似の機能を有する要素を示す。
【0029】
関連技術において、図1に示すように、画面下カメラ技術は一般的に表示領域AA内に第一表示領域AA1及び第二表示領域AA2を設定し、ここで第二表示領域AA2は表示画面の大部分を占め、第一表示領域AA1は残りの部分を占め、第一表示領域AA1は画面下カメラが配置される位置である。画面下カメラはフロントカメラが画面の下に位置するが画面の表示機能に影響を与えず、フロントカメラを使用しない場合、カメラの上の画面は依然として画像を正常に表示することができる。したがって、外観から見ると、画面下カメラには何のカメラ孔もなく、本当に全画面表示効果を実現する。しかしながら、現在の画面下カメラ設計を有するOLED表示装置において、第一表示領域AA1の表示輝度は、第二表示領域AA2の表示輝度よりも少なくとも1倍低く、これは解決すべき問題である。
【0030】
関連技術に存在する上記技術的問題に対して、本開示の実施例は表示基板を提供し、図2図5に示すように、図2は表示基板の全体構造概略図であり、図3図2における第一表示領域AA1の構造概略図であり、図4図3における破線枠が位置する四分の一領域の詳細構造概略図であり、図5図4における破線枠が位置する四分の一領域の拡大構造概略図であり、該表示基板は以下を含む:
ベース基板10であって、表示領域AA及び表示領域を囲むフレーム領域BBを有し、表示領域AAは、第一表示領域AA1及び少なくとも第一表示領域AA1の一側に位置する第二表示領域AA2を含み、ここで、第一表示領域AA1の光透過率は、第二表示領域AA2の光透過率より大きい。
【0031】
駆動回路層であって、ベース基板10上に位置し、駆動回路層は、複数の第一画素回路D1及び複数の第二画素回路D2を含み、第一画素回路D1のベース基板10での正投影は、第一表示領域AA1のベース基板10での正投影と重ならず、第二画素回路D2は第二表示領域AA2に位置する。図1において、一部の第一画素回路D1及び第二画素回路D2のみを示す。
【0032】
発光素子層であって、駆動回路層のベース基板10から離れる一側に位置し、発光素子層は、複数の第一発光素子及び複数の第二発光素子を含み、第一発光素子は第一表示領域AA1に位置し、第二発光素子は第二表示領域AA2に位置し、各第一発光素子は、いずれも独立して設置される第一陽極11を含み、各第二発光素子は、いずれも独立して設置される第二陽極12を含む。複数の第一陽極11のそれぞれは、複数の第一画素回路D1のそれぞれに対応して電気的に接続され、複数の第二陽極12のそれぞれは、複数の第二画素回路D2のそれぞれに対応して電気的に接続される。ここで、複数の第一発光素子の第一表示領域AA1での密度(即ち画素解像度)は、複数の第二発光素子の第二表示領域AA2での密度と同じである。
【0033】
少なくとも一層の透明導電層であって、駆動回路層と発光素子層との間に位置し、少なくとも一層の透明導電層のそれぞれは、第一陽極11に電気的に接続される複数本の第一陽極配線101を含む。第一陽極配線101は、少なくとも列方向Yに沿って延伸する第一部分01及び行方向Xに沿って延伸する第二部分02を含み、同一行の第一陽極11に電気的に接続される複数本の第一陽極配線101の第二部分02は、異なる隣接する2行の第一陽極11の間に位置し、且つ第二部分02は、行方向Xに沿って第一表示領域AA1の外側に引き出される。
【0034】
本開示の実施例が提供する上記表示基板において、第二表示領域AA2内には、第二画素回路D2及び対応する第二発光素子が設置され、光透過率が高い第一表示領域AA1に対応する第一画素回路D1は、第一表示領域AA1に設置されず、且つ複数の第一発光素子の第一表示領域AA1での密度(即ち画素解像度)は、複数の第二発光素子の第二表示領域AA2での密度と同じであり、これにより、画面下カメラの表示領域(即ち第一表示領域AA1)は、同じ画素解像度の画像を表示することができるだけでなく、画面下カメラの表示領域の発光輝度を向上させ、主表示領域(即ち第二表示領域AA2)と画面下カメラの表示領域(即ち第一表示領域AA1)との輝度差を低減させることもでき、同時に画面下カメラの表示領域の孔径を拡大することができ、これにより、より優れた全画面表示効果及びユーザ体験を実現する。
【0035】
なお、第一陽極と第一陽極配線は、両者の間の絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、隣接する2行の第一陽極の間とは、隣接する2行の第一陽極の間の隙間を厳密に意味するものではなく、第一陽極配線の第二部分のベース基板での正投影は、第一陽極のベース基板での正投影と重なることができ、したがって、本開示の実施例における隣接する2行の第一陽極の間とは、隣接する2行の第一陽極と対応する透明導電層とを接続する隣接する2行のビアホールの間の隙間を意味し、即ち隣接する2行の第一陽極の間とは、図5における隣接する2行のビアホールVの間を意味する。
【0036】
なお、本開示における第一表示領域AA1の形状は、図2に示す円形であってもよく、楕円形、矩形または多角形等の他の形状であってもよく、具体的には実際の必要に応じて設計することができ、ここでは限定しない。第二表示領域AA2は、図2に示すように第一表示領域AA1の周辺を囲むこともでき、一部の第一表示領域AA1を囲むこともでき、例えば第一表示領域AA1の左側、下側及び右側を囲み、第一表示領域AA1の上側境界は第二表示領域AA2の上側境界と重なる。また、本開示において第一発光素子及び第二発光素子は実際に発光を表示するための画素を指し、第一画素回路及び第二画素回路は発光画素を接続するための回路である。
【0037】
任意選択的に、第一表示領域の光透過率を向上させるために、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図2に示すように、複数の第一画素回路D1は、第一表示領域AA1に隣接するフレーム領域BBに位置し、図2は複数の第一画素回路D1が上部フレーム領域に位置することを具体的に示す。また、複数の第一画素回路D1を複数の第一発光素子及び複数の第二発光素子が共に隣接するフレーム領域BBに設置することにより、第一画素回路D1と第一発光素子との間の透明配線の長さを効果的に減少させることができ、さらに該透明配線の抵抗を減少させ、駆動信号の長距離均一性を向上させる。
【0038】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図6に示すように、第二表示領域AA2は、第一表示領域AA1に隣接する第七領域A1及び第八領域A2を有し、第七領域A1及び第八領域A2は対向して設置され、第七領域A1及び第八領域A2内の第二画素回路D2が占める面積は、他の第二表示領域AA2内の第二画素回路D2が占める面積より小さく、複数の第一画素回路D1は、第七領域A1及び第八領域A2に位置する。即ち、本開示は第七領域A1及び第八領域A2内の第二画素回路D2の面積を減少させることにより、第一表示領域AA1に対応する複数の第一画素回路D1を第七領域A1及び第八領域A2に設置し、このようにして、画面下カメラの表示領域(即ち第一表示領域AA1)は、同じ画素解像度の画像を表示することができるだけでなく、画面下カメラの表示領域の発光輝度を向上させ、主表示領域(即ち第二表示領域AA2)と画面下カメラの表示領域(即ち第一表示領域AA1)との輝度差を低減させることもできる。
【0039】
なお、図6における各領域は、一部の画素回路構造のみを示す。
【0040】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記の表示基板において、図5に示すように、少なくとも一層の透明導電層は、積層して設置され且つ互いに絶縁する第一透明導電層及び第二透明導電層を含む。
【0041】
各隣接する2行の第一陽極11において、例えば図5における最後の行及び最後から2行目であり、ここで一行(例えば最後の行)の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、第一透明導電層に位置し、他の行(例えば最後から2行目)の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、第二透明導電層に位置する。
【0042】
具体的には、図5において最後の行から上へ順に1行目、2行目、3行目……であると仮定すると、奇数行目の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は第一透明導電層に位置し、偶数行目の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は第二透明導電層に位置する。
【0043】
なお,本開示の実施例の図4及び図5において、奇数行目の第一陽極11に対応する第一陽極配線101のみを示し、偶数行目の第一陽極11に対応する第一陽極配線101の配置方式は、奇数行目の第一陽極11に対応する第一陽極配線101の配置方式と同じであり、奇数行目と偶数行目との区別は、それぞれ対応する陰極配線が異なる導電層に位置することだけである。
【0044】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図7に示すように、図7は第一透明導電層20及び第二透明導電層30の平面構造概略図であり、各透明導電層に含まれる複数本の第一陽極配線は互いに重ならず、例えば第一透明導電層20に含まれる複数本の第一陽極配線101は互いに重ならず、第二透明導電層30に含まれる複数本の第一陽極配線101は互いに重ならない。異なる透明導電層に含まれる複数本の第一陽極配線のベース基板での正投影は、互いに交差し、例えば第一透明導電層20に含まれる複数本の第一陽極配線101のベース基板10での正投影と第二透明導電層30に含まれる複数本の第一陽極配線101のベース基板10での正投影は互いに交差する。即ち、二層の透明導電層が採用される場合、第一透明導電層20と第二透明導電層30とは、交互に相手の隙間に配線され、二層の間の重なりをできるだけ減少させ、それにより第一陽極配線101の間の負荷(loading)を減少させる。
【0045】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図6及び図8に示すように、第一陽極11と透明導電層(例えば第一透明導電層20)との間に絶縁層40を有し、絶縁層40は、第一陽極11と第一陽極配線101とを電気的に接続するための複数のビアホールVを有し、第一陽極配線101のベース基板10での正投影は、ビアホールVのベース基板10での正投影と重ならない。
【0046】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、第一透明導電層と第二透明導電層のパターンは同じである。具体的には、第一透明導電層に図5の奇数行目の第一陽極配線101が配置されると、第二透明導電層に図5の偶数行目の第一陽極配線101が配置され、図5は奇数行目の第一陽極配線101の配置方式のみを示し、偶数行目の第一陽極配線101の配置方式は奇数行目の配置方式と同じであり、区別は奇数行目の配線と偶数行目の配線の正投影が交差して設置されることである。
【0047】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図5に示すように、各透明導電層に対応する隣接する2行の第一陽極11の間の第一陽極配線(例えば図5における最後の行の第一陽極11と最後から2行目の第一陽極11との間の第一陽極配線101)の数量は、第一数量以下であり、各透明導電層にいずれも陽極配線が設置されるため、現在では画素解像度等の要件により、各透明導電層の隣接する2行の第一陽極11の間の配線の数量は一般的に11~15本であり、例えば第一数量は13本であってもよく、本開示は二層の透明導電層を含むことを例とし、二層の透明導電層の全体構造において、隣接する2行の第一陽極11の間の配線の総数は一般的に26本を超えない。各透明導電層に対応する隣接する2列の第一陽極11の間の第一陽極配線(例えば図5における右から1列目の第一陽極11と2列目の第一陽極11との間の第一陽極配線101)の数量は、第二数量以下であり、各透明導電層にいずれも陽極配線が設置されるため、現在では画素解像度等の要件により、各透明導電層の隣接する2列の第一陽極11の間の配線の数量は一般的に2~6本であり、例えば第二数量は4本であってもよく、本開示は二層の透明導電層を含むことを例とし、二層の透明導電層の全体構造において、隣接する2列の第一陽極11の間の配線の総数は一般的に8本を超えない。したがって、第一数量は、第二数量より大きい。
【0048】
なお、第一表示領域AA1の第一陽極配線101の配線方式を明確に示すために、図5において隣接する2行の第一陽極の間の配線の数量が7本であることを例として説明する。
【0049】
なお、第一陽極と第一陽極配線は、両者の間の絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、隣接する2列の第一陽極の間とは、隣接する2列の第一陽極の間の隙間を厳密に意味するものではなく、第一陽極配線の第一部分のベース基板での正投影は、第一陽極のベース基板での正投影と重なることができ、したがって、本開示の実施例における隣接する2列の第一陽極の間とは、隣接する2列の第一陽極と対応する透明導電層とを接続する隣接する2列のビアホールの間の隙間を意味し、即ち隣接する2列の第一陽極の間とは、図5における隣接する2列のビアホールVの間を意味する。
【0050】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図5に示すように、少なくとも1行の第一陽極は、隣接する第一領域、第二領域及び第三領域に分けられ、例えば図5における最後の行の第一陽極は、隣接する第一領域B1、第二領域B2及び第三領域B3に分けられ、第一領域B1に対応する第一陽極配線101は、同一の隣接する2行の第一陽極11の間の隙間(最後の行と図5と鏡面対称である1行目との間)に位置し、第二領域B2に対応する第一陽極配線101は、同一の隣接する2行の第一陽極11の間の隙間(最後の行と最後から2行目との間)に位置し、第三領域B3に対応する第一陽極配線101は、同一の隣接する2行の第一陽極11の間の隙間(最後から2行目と最後から3行目との間)に位置し、第一領域B1、第二領域B2及び第三領域B3に対応する第一陽極配線101は、異なる隣接する2行の第一陽極11の間の隙間に位置する。
【0051】
具体的には、図5及び図9に示すように、図9は第一表示領域AA1の奇数行目の画素の完全な陽極配線配線構造であり、図5図9の左上部分の四分の一領域の概略図であり、図9の左下部分はさらに別の第一表示領域AA1の四分の一領域を有し、図5の最後の行の第一陽極11と図9の左下部分の四分の一領域の1行目の第一陽極11との間は、当該2行の第一領域B1の陽極配線の配線領域とすることができ、隣接する2行の第一陽極の間に7本の配線を設置することができ、両者を均等に分け、したがって図5の最後の行の左側の三本の第一陽極配線101及び図9の左下部分の四分の一領域の1行目の左側の三本の第一陽極配線101は、それぞれ図5の最後の行の第一陽極11と図9の左下部分の四分の一領域の1行目の第一陽極11の間に分布する。第二領域B2及び第三領域B3に対応する第一陽極配線101がいずれも7本であることを例とし、第二領域B2に対応する7本の第一陽極配線101はいずれも図5における最後の行の第一陽極11と最後から2行目の第一陽極11との間に設置され、且つ各第一陽極配線101はまず列方向Yに延伸し、次に行方向Xに延伸して第一表示領域AA1に引き出され、次に図2または図6の第一画素回路D1に電気的に接続される。
【0052】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図2及び図5に示すように、第一領域B1は、第二表示領域AA2に近接し、第二領域B2は、第一領域B1の第二表示領域AA2から離れる一側に位置し、第三領域B3は、第二領域B2の第二表示領域AA2から離れる一側に位置する。
【0053】
第一領域B1に対応する第一陽極配線101の数量は、第一数量の半分以下であり(例えば第一数量は7であり、図5における第一領域B1の第一陽極配線101の数量は3である)、第二領域B2及び第三領域B3に対応する第一陽極配線101の数量はいずれも第一数量である(例えば第二領域B2及び第三領域B3に対応する第一陽極配線101の数量はいずれも7である)。
【0054】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図5に示すように、少なくとも1行の第一陽極は、隣接する第四領域、第五領域及び第六領域に分けられ、例えば図5における最後から3行目の第一陽極は、隣接する第四領域B4、第五領域B5及び第六領域B6に分けられ、第四領域B4に対応する第一陽極配線101は、同一の隣接する2行の第一陽極11の間の隙間(最後から3行目と最後から4行目との間)に位置し、第五領域B5に対応する第一陽極配線101は、同一の隣接する2行の第一陽極11の間の隙間(最後から4行目と最後から5行目との間)に位置し、第六領域B6に対応する第一陽極配線101は、異なる隣接する2行の第一陽極11の間の隙間に位置し、且つ第四領域B4、第五領域B5及び第六領域B6に対応する第一陽極配線101は、異なる隣接する2行の第一陽極11の間の隙間に位置する。
【0055】
具体的には、図5に示すように、第四領域B4、第五領域B5及び第六領域B6は最後から3行目の画素であるため、当該三つの領域に対応する第一陽極配線101は、その上側の隣接する2行の第一陽極11の間のみに設置され、第四領域B4及び第五領域B5における配線の数量はいずれも7本であり、最後から3行目と最後から4行目との間に7本の第四領域B4に対応する第一陽極配線101が設置され、最後から4行目と最後から5行目との間に7本の第五領域B5に対応する第一陽極配線101が設置され、したがって最後から3行目の画素における第六領域B6に対応する3本の第一陽極配線101は、まず列方向に沿って垂直に配線され、7本未満の配線の隣接する2行の第一陽極11の間まで配線されて行方向に沿って第二表示領域AA2に引き出される。
【0056】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図2及び図5に示すように、第四領域B4は、第二表示領域AA2に近接し、第五領域B5は、第四領域B4の第二表示領域AA2から離れる一側に位置し、第六領域B6は、第五領域B5の第二表示領域AA2から離れる一側に位置する。
【0057】
第四領域B4に対応する第一陽極配線101の数量は、第一数量(例えば第四領域B4に対応する第一陽極配線101の数量はいずれも7である)であり、第五領域B5に対応する第一陽極配線101の数量は、第一数量(例えば第五領域B5に対応する第一陽極配線101の数量は7に等しい)であり、第六領域B6に対応する第一陽極配線101の数量は、第一数量の半分以下(例えば第六領域B6に対応する第一陽極配線101の数量は3以下である)である。
【0058】
具体的には、図4に示す第一表示領域AA1の左上部分の第一陽極配線101の配置方式を詳細に説明し、図5に示すように、奇数行目の画素(最後から1行目、最後から3行目、最後から5行目、最後から7行目、最後から9行目、最後から11行目、最後から13行目及び最後から15行目)において、最後から1行目はB1、B2及びB3の三つの領域に分けられ、B2及びB3はいずれも7本の第一陽極配線101に対応し、B2領域に対応する第一陽極配線101は、列方向に沿って最後から1行目の第一陽極11と最後から2行目の第一陽極11との間に延伸し、行方向に沿って延伸して第二表示領域AA2に引き出され、B1に対応する三本の第一陽極配線101は、下へ延伸した後に左へ延伸して第二表示領域AA2に引き出される。
【0059】
最後から3行目において、左側の7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から3行目の第一陽極11と最後から4行目の第一陽極11との間に設置され、左側の第8~14番目の合計7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から4行目の第一陽極11と最後から5行目の第一陽極11との間に設置され、当該最後から3行目の右側にさらに3個の第一陽極11が残る。
【0060】
最後から5行目において、左側の7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から5行目の第一陽極11と最後から6行目の第一陽極11との間に設置され、左側の第8~14番目の合計7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から6行目の第一陽極11と最後から7行目の第一陽極11との間に設置され、当該最後から5行目の右側にさらに3個の第一陽極11が残る。
【0061】
最後から7行目において、左側の7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から7行目の第一陽極11と最後から8行目の第一陽極11との間に設置され、左側の8~12番目の合計5個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から8行目の第一陽極11と最後から9行目の第一陽極11との間に設置され、最後から8行目の第一陽極11と最後から9行目の第一陽極11との間には5本の第一陽極配線101しか配線されていないため、最後から3行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における左側の第一陽極及び最後から5行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における左側の第一陽極に対応する第一陽極配線101は、上向きに配線されることができ、最後から8行目の第一陽極11と最後から9行目の第一陽極11との間まで配線されて行方向に沿って引き出される。
【0062】
最後から9行目において、左側の7つの第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から9行目の第一陽極11と最後から10行目の第一陽極11との間に設置され、左側の8~13番目の合計6個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から10行目の第一陽極11と最後から11行目の第一陽極11との間に設置され、最後から10行目の第一陽極11と最後から11行目の第一陽極11との間には6本の第一陽極配線101しか配線されていないため、最後から7行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における左側の第一陽極に対応する第一陽極配線101は、上向きに配線されることができ、最後から10行目の第一陽極11と最後から11行目の第一陽極11との間まで配線されて行方向に沿って引き出される。
【0063】
最後から11行目において、左側の7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から11行目の第一陽極11と最後から12行目の第一陽極11との間に設置され、左側の8~11番目の合計4個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から12行目の第一陽極11と最後から13行目の第一陽極11との間に設置され、最後から12行目の第一陽極11と最後から13行目の第一陽極11との間には4本の第一陽極配線101しか配線されていないため、最後から5行目、最後から7行目及び最後から9行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における中間の第一陽極に対応する第一陽極配線101は、上向きに配線されることができ、最後から12行目の第一陽極11と最後から13行目の第一陽極との間まで配線されて行方向に沿って引き出される。
【0064】
最後から13行目において、左側の7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から13行目の第一陽極11と最後から14行目の第一陽極11との間に設置され、左側の8~10番目の合計3個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から14行目の第一陽極11と最後から15行目の第一陽極11との間に設置され、最後から14行目の第一陽極11と最後から15行目の第一陽極11との間には3本の第一陽極配線101しか配線されていないため、最後から11行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における中間の第一陽極に対応する第一陽極配線101は、上向きに配線されることができ、最後から14行目の第一陽極11と最後から15行目の第一陽極11との間まで配線されて行方向に沿って引き出され、最後から5行目、最後から7行目及び最後から9行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における最も右側の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、上向きに配線されることができ、最後から14行目の第一陽極11と最後から15行目の第一陽極11との間まで配線されて行方向に沿って引き出される。
【0065】
最後から15行目において、7個の第一陽極11に対応する第一陽極配線101は、最後から15行目の第一陽極11と最後から16行目の第一陽極11との間に設置され、最後から11行目及び最後から13行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における最も右側の第一陽極に対応する第一陽極配線101は、上向きに配線されることができ、最後から16行目の第一陽極11の上側まで配線されて行方向に沿って引き出され、最後から3行目の第一陽極11の右側の3個の第一陽極11における中間及び最も右側の第一陽極11に対応する2本の第一陽極配線101は、上向きに配線されることができ、最後から16行目の第一陽極11の上側まで配線されて行方向に沿って引き出される。
【0066】
なお、図5は隣接する2行の第一陽極の間に最大7本の第一陽極配線101を収容することを例として説明したものであり、実際に応用する時、実際の状況に応じて本開示の配線方式によって配線する。
【0067】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図9に示すように、第一表示領域AA1は、行方向X及び列方向Yに沿った中心線によって四等分(M1、M2、M3及びM4)に分けられ、各等分の第一陽極配線は、いずれも図5に示す表示基板における第一陽極配線101の配置方式を用いる。
【0068】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図9に示すように、四等分は時計回り方向に配列される第一等分M1、第二等分M2、第三等分M3及び第四等分M4を含み、第一等分M1及び第二等分M2は、列方向Yの中心線に対して対称に設置され、第二等分M2及び第三等分M3は、行方向Xの中心線に対して対称に設置され、第三等分M3及び第四等分M4は、列方向Yの中心線に対して対称に設置され、第四等分M4及び第一等分M1は、行方向Xの中心線に対して対称に設置される。
【0069】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記表示基板において、図9に示すように、第一等分M1において第四等分M4に最も近接するのは、1行目の第一陽極H1であり、第四等分M4において第一等分M1に最も近接するのは、2行目の第一陽極H2であり、1行目の第一陽極H1と2行目の第一陽極H2との間は第一隙間d1であり、1行目の第一陽極H1において第二表示領域AA2に近接する第一領域B1に対応する第一陽極配線101及び2行目の第一陽極H2において第二表示領域AA2に近接する第一領域B1に対応する第一陽極配線101は、いずれも第一隙間内に位置する。
【0070】
なお、本開示の実施例における透明導電層は二層であり、各透明導電層の陽極配線の配置方式を明確に示すために、図5及び図9にはそのうち一層の透明導電層に対応する奇数行目の第一陽極配線の配置方式のみを示し、他層の透明導電層に対応する偶数行目の第一陽極配線の配置方式は、奇数行目の配置方式と同じであるが、二層の配線の正投影は交差して配置される。
【0071】
当然のことながら、具体的に実施する場合、透明導電層は一層のみであってもよく、第一表示領域の各行の第一陽極は、いずれも同一層の透明導電層を用いて第一陽極配線を設置して第二画素回路に電気的に接続される。透明導電層は三層であってもよく、第一透明導電層に1、4、7……等行の第一陽極配線が設置され、第二透明導電層に2、5、8……等行の第一陽極配線が設置され、第三透明導電層に3、6、9……等行の第一陽極配線が設置され、他の多層透明導電層の場合も同様である。
【0072】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記の表示基板において、透明導電層の材料はITOであってもよい。
【0073】
任意選択的に、本開示の実施例が提供する上記の表示基板において、図2に示すように、第一表示領域AA1は、カメラモジュールなどの感光素子を取り付けるように構成される。
【0074】
本開示において、第一表示領域AA1内に第一発光素子のみが存在するので、より大きな面積の光透過領域を提供することができ、より大きなサイズのカメラモジュールへの適応を容易にすることができる。
【0075】
別の態様において、本開示の実施例は、さらに表示パネルを提供し、上記表示基板を含む。
【0076】
別の態様において、本開示の実施例は、さらに表示装置を提供し、感光素子(例えばカメラモジュール)と、上記表示パネルとを含み、ここで、感光素子は表示基板の第一表示領域AA1に設置される。任意選択的に、感光素子はカメラモジュールであってもよい。
【0077】
該表示装置は、携帯電話、タブレットパソコン、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーター、スマートウォッチ、フィットネスリストバンド、パーソナルデジタルアシスタント等の任意の表示機能を有する製品または部材であってもよい。表示装置の他の必要な構成部分については、いずれも当業者にとって理解すべきものであり、ここでは説明を省略し、本発明を限定するものではない。また、該表示装置が問題を解決する原理は上記表示パネルが問題を解決する原理と類似するため、したがって、該表示装置の実施は上記表示パネルの実施例を参照することができ、重複する箇所は説明を省略する。
【0078】
本開示の実施例が提供する表示基板、表示パネル及び表示装置は、第二表示領域内に第二画素回路及び対応する第二発光素子が設置され、光透過率が高い第一表示領域に対応する第一画素回路は第一表示領域に設置されず、且つ複数の第一発光素子の第一表示領域での密度(即ち画素解像度)は複数の第二発光素子の第二表示領域での密度と同じであり、これにより、画面下カメラの表示領域(即ち第一表示領域)は、同じ画素解像度の画像を表示することができるだけでなく、画面下カメラの表示領域の発光輝度を向上させ、主表示領域(即ち第二表示領域)と画面下カメラの表示領域(即ち第一表示領域)との輝度差を低減させることもでき、同時に画面下カメラの表示領域の孔径を拡大することができ、これにより、より優れた全画面表示効果及びユーザ体験を実現する。
【0079】
本開示の好ましい実施例を説明してきたが、基本的な発明概念を知った当業者は、これらの実施例に対して追加の変更及び修正を行うことができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好ましい実施例及び本開示の範囲内に入るすべての変更及び修正を含むものとして解釈されることが意図している。
【0080】
明らかに、当業者であれば本開示の実施例の精神及び範囲から逸脱することなく本開示の実施例に対して様々な変更及び変形を行うことができる。このように、本開示の実施例のこれらの変更及び変形が本開示の請求項及びその同等技術の範囲内に属すれば、本開示もこれらの変更及び変形を含むことを意図する。
【符号の説明】
【0081】
01 第一部分
02 第二部分
10 ベース基板
11 第一陽極
12 第二陽極
20 第一透明導電層
30 第二透明導電層
40 絶縁層
101 第一陽極配線
AA 表示領域
AA1 第一表示領域
AA2 第二表示領域
BB フレーム領域
B1 第一領域
B2 第二領域
B3 第三領域
B4 第四領域
B5 第五領域
B6 第六領域
D1 第一画素回路
D2 第二画素回路
H1 1行目の第一陽極
H2 2行目の第一陽極
V ビアホール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】