(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-04
(54)【発明の名称】ベニヤの乾燥収縮を推定するための解決策
(51)【国際特許分類】
G01N 9/36 20060101AFI20231127BHJP
G01N 33/46 20060101ALI20231127BHJP
B27D 1/00 20060101ALI20231127BHJP
【FI】
G01N9/36 C
G01N33/46
B27D1/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526607
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 FI2021050745
(87)【国際公開番号】W WO2022096785
(87)【国際公開日】2022-05-12
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502384266
【氏名又は名称】ラウテ・オーワイジェイ
【氏名又は名称原語表記】RAUTE OYJ
【住所又は居所原語表記】RAUTETIE 2, FI‐15550 NASTOLA, FINLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ペソネン ユルキ
(72)【発明者】
【氏名】プオスカリ トゥオマス
【テーマコード(参考)】
2B200
【Fターム(参考)】
2B200AA01
2B200BA01
2B200FA01
2B200GA14
2B200GA20
(57)【要約】
システムは、ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するためのシステムであって、ベニヤシート(135)の密度を表すデータを生成するための密度測定デバイス(160)と、ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータを生成するのに適した少なくとも1つの他のエンティティと、密度測定デバイス(160)からデータおよび少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信するための装置(150)であって、受信したデータに基づいてベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するように構成された、装置(150)とを備える。本発明はまた、装置(150)、方法およびコンピュータプログラム製品にも関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するためのシステムであって、
前記ベニヤシート(135)の密度を表すデータを生成するための密度測定デバイス(160)と、
前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータを生成するのに適した少なくとも1つの他のエンティティと、
前記密度測定デバイス(160)からデータを受信し、前記少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信するための装置(150)であって、受信したデータに基づいて前記ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するように構成された、装置(150)と
を備える、システム。
【請求項2】
前記他のエンティティが、剥離デバイス(120)、画像キャプチャデバイス(170)、水分測定デバイス(180)、原材料の特性を表すデータを記憶するデータストレージ(190)及び製造プロセスの所定の段階の後に予測される特性を表すデータを記憶するデータストレージ(190)のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムの前記装置(150)が、前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータに従って複数のクラスのうちの1つのクラスに前記ベニヤシート(135)を分類するために前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータに分類関数を適用するように構成される、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムの前記装置(150)が、前記クラスの各々について個別に規定された1つまたは複数の内部パラメータにアクセスするように構成され、前記1つまたは複数の内部パラメータが、前記ベニヤシート(135)の前記乾燥収縮の前記推定値を生成するために前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータと組み合わされる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムの前記装置(150)が、式の定数としてクラスの内部パラメータを使用し、それぞれの式のパラメータとして前記ベニヤシート(135)の密度特性を表すそれぞれの値を使用することによって、前記1つまたは複数の内部パラメータと、前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータとを組み合わせるように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記密度測定デバイス(160)、前記画像キャプチャデバイス(170)及び前記水分測定デバイス(180)のうちの1つによる測定が、ベニヤリボン(130)から前記ベニヤシート(135)の切断前に前記ベニヤリボン(130)に対して実行されるように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムの前記装置(150)により、前記ベニヤリボン(130)から生成可能な少なくとも1つのベニヤシート(135)を規定し、前記密度測定デバイス(160)、前記画像キャプチャデバイス(170)及び前記水分測定デバイス(180)のうちの少なくとも1つを用いて前記少なくとも1つのベニヤシート(135)についての複数の測定値を生成することによって、前記測定が前記ベニヤリボン(130)に対して実行されるように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムの前記装置(150)が、前記ベニヤシート(135)の水分を表す値に従って前記乾燥収縮を推定するために複数の推定モデルのうちから1つの推定モデルを選択するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムの前記装置(150)が、水分を表す少なくとも1つの測定値から導出可能な値を用いて予備乾燥収縮を表す値をスケーリングすることによって前記ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値の生成を実行するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムの前記装置(150)が、前記ベニヤシート(135)の前記乾燥収縮の前記推定値に従って切断デバイス(140)に対して制御信号を生成して、ベニヤリボン(130)から前記ベニヤシート(135)の切断を生じさせるように構成される、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するための装置(150)であって、前記装置(150)が、
少なくとも1つのプロセッサ(510)と、
コンピュータプログラムコード(525)を含む少なくとも1つのメモリ(520)と
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ(520)および前記コンピュータプログラムコード(525)が、前記少なくとも1つのプロセッサ(510)とともに、前記装置(150)に、
密度測定デバイス(160)からデータを受信させ、前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータが前記ベニヤシート(135)の密度を表し、少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信させ、前記少なくとも1つの他のエンティティから受信されたデータが前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表し、
受信されたデータに基づいて前記ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成させるように構成される、
装置(150)。
【請求項12】
前記装置(150)が、前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータに従って複数のクラスのうちの1つのクラスに前記ベニヤシート(135)を分類するために前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータに分類関数を適用する、請求項11に記載の装置(150)。
【請求項13】
前記装置(150)が、前記クラスの各々について個別に規定された1つまたは複数の内部パラメータにアクセスし、前記1つまたは複数の内部パラメータが、前記ベニヤシート(135)の前記乾燥収縮の前記推定値を生成するために前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータと組み合わされる、請求項12に記載の装置(150)。
【請求項14】
前記装置(150)が、式の定数としてクラスの内部パラメータを使用し、それぞれの式のパラメータとして前記ベニヤシート(135)の密度特性を表すそれぞれの値を使用することによって、前記1つまたは複数の内部パラメータと前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータとを組み合わせるようにされる、請求項13に記載の装置(150)。
【請求項15】
前記装置(150)が、前記ベニヤシート(135)の水分を表す値に従って前記乾燥収縮を推定するために複数の推定モデルのうちから1つの推定モデルを選択する、請求項11~14のいずれか一項に記載の装置(150)。
【請求項16】
前記装置(150)が、水分を表す少なくとも1つの測定値から導出可能な値を用いて予備乾燥収縮を表す値をスケーリングすることによって前記ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値の生成を実行する、請求項11~15のいずれか一項に記載の装置(150)。
【請求項17】
前記装置(150)がさらに、前記ベニヤシート(135)の前記乾燥収縮の前記推定値に従って切断デバイス(140)に対して制御信号を生成して、ベニヤリボン(130)から前記ベニヤシート(135)の切断を生じさせる、請求項11~16のいずれか一項に記載の装置(150)。
【請求項18】
ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するための方法であって、前記方法が、装置(150)によって実行され、
密度測定デバイス(160)からデータを受信するステップであって、前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータが、前記ベニヤシート(135)の密度を表す、ステップ、および少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信するステップであって、前記少なくとも1つの他のエンティティから受信されたデータが、前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表す、ステップと、
受信されたデータに基づいて前記ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するステップと
を含む、方法。
【請求項19】
前記方法が、前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータに従って複数のクラスのうちの1つのクラスに前記ベニヤシート(135)を分類するために前記ベニヤシート(135)の少なくとも1つの特性を表すデータに分類関数を適用するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記クラスの各々について個別に規定された1つまたは複数の内部パラメータがアクセスされ、前記1つまたは複数の内部パラメータが、前記ベニヤシート(135)の前記乾燥収縮の前記推定値を生成するために前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータと組み合わされる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
式の定数としてクラスの内部パラメータを使用し、それぞれの式のパラメータとして前記ベニヤシート(135)の密度特性を表すそれぞれの値を使用することによって、前記1つまたは複数の内部パラメータと、前記密度測定デバイス(160)から受信されたデータとが組み合わされる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ベニヤシート(135)の水分を表す値に従って、前記乾燥収縮を推定するために推定モデルが複数の推定モデルの中から選択される、請求項18~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
水分を表す少なくとも1つの測定値から導出可能な値を用いて予備乾燥収縮を表す値をスケーリングすることによって、前記ベニヤシート(135)の前記乾燥収縮の前記推定値の生成が実行される、請求項18~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記方法がさらに、前記ベニヤシート(135)の前記乾燥収縮の前記推定値に従って切断デバイス(140)に対して制御信号を生成して、ベニヤリボン(130)から前記ベニヤシート(135)の切断を生じさせるステップを含む、請求項18~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
ベニヤシート(135)の乾燥収縮の推定値を生成するためのコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、装置(150)に請求項18~24のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、木材製品の生産の技術分野に関する。より具体的には、本発明は、ベニヤ生産に関する。
【背景技術】
【0002】
木材製品の製造は、効率的な製造プロセスを達成するために、複数の生産関連パラメータが考慮されるプロセスである。合板およびベニヤの生産では、最終製品、すなわち合板を最適化するために、材料が異なる方法で製造プロセス中に操作される。操作技術はプロセスの段階に依存しており、特定の段階での操作の効果は、後の1つまたは複数の段階で考慮される必要がある。例えば、合板およびベニヤの生産における原材料は典型的に、生産の後期段階で調整される丸太である。調整とは、木質材料が、ベニヤの薄い連続シート、すなわちベニヤリボンを生成するために構成される剥離デバイスに最適になるように、丸太を加熱および保湿することを指す。換言すれば、原材料は、剥離の収量および品質を最適化するために保湿される。しかしながら、合板およびベニヤの生産の後期段階では、ベニヤリボンを切断してベニヤの個別のシートにし、これらを、例えば、所望の寸法を有する合板パネルを生成するために、一緒に接着するための準備をするために少なくともある程度乾燥させる必要がある。
【0003】
材料科学では、少なくともほとんどの場合、材料の乾燥により材料の収縮が生じることが一般的に知られている。これは少なくとも木材製品に当てはまり、生産の無駄を最小限に抑えるために切断時に収縮が有利に考慮されるという意味で、合板およびベニヤの生成に影響を与える。蓄積された経験および研究によれば、木材の密度が高くなるほど、観察される体積収縮も大きくなることがわかっているため、収縮を考慮する従来の手法は木材の密度を監視することである。さらに、木材の節または腐朽などの欠陥が、木材の収縮、すなわち、乾燥時のベニヤシートの収縮に影響を与えることも知られている。
【0004】
乾燥収縮は、特に針葉樹材から合板およびベニヤの生産において、水分含有量に対するベニヤシートの収縮(例えば、接線方向)を表すモデルを用いて取り組まれる。しかしながら、このモデルは信頼性を欠き、合板およびベニヤの生産には最適ではないことが示されている。したがって、この状況を改善するための解決策を開発することが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の様々な実施形態のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、以下に簡略化した概要を提示する。この概要は、本発明の広範な概観ではない。これは、本発明の主要または重要な要素を特定することを意図したものではなく、また、本発明の範囲を規定することを意図したものでもない。以下の概要は、本発明の実施形態を例示する、より詳細な説明に対する序文として、本発明のいくつかの概念を簡略化した形態で提示するだけである。
【0006】
本発明の目的は、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するためのシステム、装置、方法およびコンピュータプログラム製品を提示することである。
【0007】
本発明の目的は、それぞれの独立請求項によって定義されるシステム、装置、方法およびコンピュータプログラム製品によって達成される。
【0008】
第1の態様によれば、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するためのシステムが提供され、そのシステムは、ベニヤシートの密度を表すデータを生成するための密度測定デバイスと、ベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータを生成するのに適した少なくとも1つの他のエンティティ(実体、entity)と、密度測定デバイスからデータおよび少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信するための装置であって、受信したデータに基づいてベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するように構成された、装置とを備える。
【0009】
他のエンティティは、剥離デバイス、画像キャプチャデバイス、水分測定デバイス、原材料の特性を表すデータを記憶するデータストレージ、製造プロセスの所定の段階の後に予測される特性を表すデータを記憶するデータストレージのうちの少なくとも1つであり得る。
【0010】
例えば、システムの装置は、ベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータに従って複数のクラスのうちの1つのクラスにベニヤシートを分類するためにベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータに分類関数を適用するように構成され得る。システムの装置はまた、クラスの各々について個別に規定された1つまたは複数の内部パラメータにアクセスするように構成され得、1つまたは複数の内部パラメータは、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するために密度測定デバイスから受信されたデータと組み合わされる。さらに、システムの装置は、式の定数としてクラスの内部パラメータを使用し、それぞれの式のパラメータとしてベニヤシートの密度特性を表すそれぞれの値を使用することによって、1つまたは複数の内部パラメータと、密度測定デバイスから受信されたデータとを組み合わせるように構成され得る。
【0011】
なおさらに、密度測定デバイス、画像キャプチャデバイス、水分測定デバイスのうちの1つによる測定は、ベニヤリボンからベニヤシートの切断前にベニヤリボンに対して実行されるように構成され得る。システムの装置により、ベニヤリボンから生成可能な少なくとも1つのベニヤシートを規定し、密度測定デバイス、画像キャプチャデバイス、水分測定デバイスのうちの少なくとも1つを用いて少なくとも1つのベニヤシートについての複数の測定値を生成することによって、測定がベニヤリボンに対して実行されるように構成される。
【0012】
システムの装置は、ベニヤシートの水分を表す値に従って乾燥収縮を推定するために複数の推定モデルのうちから1つの推定モデルを選択するように構成され得る。
【0013】
システムの装置は、水分を表す少なくとも1つの測定値から導出可能な値を用いて予備乾燥収縮を表す値をスケーリングすることによってベニヤシートの乾燥収縮の推定値の生成を実行するように構成され得る。
【0014】
システムの装置は、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値に従って切断デバイスに対して制御信号を生成して、ベニヤリボンからベニヤシートの切断を生じさせるように構成され得る。
【0015】
第2の態様によれば、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するための装置が提供され、その装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサとともに、装置に、密度測定デバイスからデータを受信させ、密度測定デバイスから受信されたデータがベニヤシートの密度を表し、少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信させ、少なくとも1つの他のエンティティから受信されたデータがベニヤシートの少なくとも1つの特性を表し、受信されたデータに基づいてベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成させるように構成される。
【0016】
装置は、ベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータに従って複数のクラスのうちの1つのクラスにベニヤシートを分類するためにベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータに分類関数を適用し得る。装置は、クラスの各々について個別に規定された1つまたは複数の内部パラメータにアクセスし得、1つまたは複数の内部パラメータは、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するために密度測定デバイスから受信されたデータと組み合わされる。装置は、式の定数としてクラスの内部パラメータを使用し、それぞれの式のパラメータとしてベニヤシートの密度特性を表すそれぞれの値を使用することによって、1つまたは複数の内部パラメータと密度測定デバイスから受信されたデータとを組み合わせるようにされ得る。
【0017】
装置は、ベニヤシートの水分を表す値に従って乾燥収縮を推定するために複数の推定モデルのうちから1つの推定モデルを選択し得る。
【0018】
さらに、装置は、水分を表す少なくとも1つの測定値から導出可能な値を用いて予備乾燥収縮を表す値をスケーリングすることによってベニヤシートの乾燥収縮の推定値の生成を実行し得る。
【0019】
なおさらに、装置はさらに、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値に従って切断デバイスに対して制御信号を生成して、ベニヤリボンからベニヤシートの切断を生じさせ得る。
【0020】
第3の態様によれば、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するための方法が提供され、その方法は、装置によって実行され、密度測定デバイスからデータを受信するステップであって、密度測定デバイスから受信されたデータは、ベニヤシートの密度を表す、ステップ、および少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信するステップであって、少なくとも1つの他のエンティティから受信されたデータは、ベニヤシートの少なくとも1つの特性を表す、ステップと、受信されたデータに基づいてベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するステップとを含む。
【0021】
さらに、方法は、ベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータに従って複数のクラスのうちの1つのクラスにベニヤシートを分類するためにベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータに分類関数を適用するステップを含み得る。
【0022】
この方法において、クラスの各々について個別に規定された1つまたは複数の内部パラメータもアクセスされ得、1つまたは複数の内部パラメータは、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するために密度測定デバイスから受信されたデータと組み合わされる。例えば、1つまたは複数の内部パラメータおよび密度測定デバイスから受信されたデータは、この方法において、式の定数としてクラスの内部パラメータを使用し、それぞれの式のパラメータとしてベニヤシートの密度特性を表すそれぞれの値を使用することによって組み合わされ得る。
【0023】
また、乾燥収縮を推定するために推定モデルは、ベニヤシートの水分を表す値に従って複数の推定モデルの中から選択され得る。
【0024】
代替的または追加的に、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値の生成は、水分を表す少なくとも1つの測定値から導出可能な値を用いて予備乾燥収縮を表す値をスケーリングすることによって実行され得る。
【0025】
方法はさらに、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値に従って切断デバイスに対して制御信号を生成して、ベニヤリボンからベニヤシートの切断を生じさせるステップを含み得る。
【0026】
第4の態様によれば、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成するためのコンピュータプログラム製品が提供され、そのコンピュータプログラム製品は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、装置に前述の説明に定義された第3の態様による方法を実行させる。
【0027】
「いくつかの」という表現は、本明細書では、1から始まる任意の正の整数、例えば、1、2、または3を指す。
【0028】
「複数の」という表現は、本明細書では、2から始まる任意の正の整数、例えば、2、3、または4を指す。
【0029】
構造および動作方法の両方に関する本発明の様々な例示的かつ非限定的な実施形態は、その追加の目的および利点とともに、添付の図面と関連して読むと、具体的な例示的かつ非限定的な実施形態の以下の説明から最適に理解されるであろう。
【0030】
本文書では、「含む(comprise)」および「含む(include)」という動詞は、列挙されていない特徴の存在を除外も要求もしていないオープンな制限として使用される。従属請求項に列挙された特徴は、特に明記されていない限り、相互に自由に組み合わせることができる。さらに、本文書全体での「1つの(a)」または「1つの(an)」、すなわち単数形の使用は複数形を排除するものではないことを理解されたい。
【0031】
本発明の実施形態は、添付の図面において、限定の目的ではなく、例示として示される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】例示的な実施形態によるベニヤ生産ラインを概略的に示す。
【
図2】例示的な実施形態による実装の例を概略的に示す。
【
図3】別の例示的な実施形態による実装の別の例を概略的に示す。
【
図4】さらなる例示的な実施形態による実装のさらなる例を概略的に示す。
【
図5】例示的な実施形態による装置を概略的に示す。
【
図6】例示的な実施形態による方法を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に与えられる説明で提供される具体的な例は、添付の特許請求の範囲および/または適用可能性を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0034】
以下に与えられる説明で提供される例のリストおよび群は、特に明記されていない限り、網羅的なものではない。
【0035】
図1は、少なくとも部分的に、例示的な実施形態による解決策を実装することができるベニヤ生産ラインを概略的に示す。ベニヤ生産ラインの選択された部分は、コンベヤベルトなどのいくつかのコンベヤデバイス110を備えることができ、それによって製品をベニヤ生産ラインに沿って搬送することができる。コンベヤデバイス110の数は変更することができ、例えば、生産ラインの長さおよびコンベヤデバイス110を伴う異なる生産段階を分離する必要性に応じて選択することができる。コンベヤデバイス110は、剥離デバイス120の出力として連続ベニヤシート130、すなわちベニヤリボンを生成するために、剥離を受ける丸太に剥離デバイスのブレード125を適用することによって丸太の剥離を可能にするように、丸太115を剥離デバイス120、すなわち旋盤に搬送するように構成することができる。さらに、ベニヤ生産ラインは、クリッパーとも呼ばれる切断機140を備え、これによってベニヤリボン130を、所定の寸法を有する個別のベニヤシート135に切断することができる。
【0036】
前述の説明で論じたように、丸太はベニヤ生産に最適になるように調整される。1つの特性は、例えば、ベニヤ生産に使用される木の種類に応じて丸太が最適に保湿していることである。結果として、ベニヤリボン130および個別のベニヤシート135は湿っており、乾燥に応じて個別のベニヤシート135の寸法が収縮により変化すると想定することができる。したがって、ベニヤリボン130をベニヤシート135に切断する前に、個別のベニヤシート135を切断してそれらを選別することを考慮に入れるために、予測される収縮の推定値などの情報を生成することが有益であり、その結果として、高品質の個別のベニヤシート135の生産が可能になる。記載した様式では、ベニヤシート135の切断が最適化され得るため、原材料の収量が多くなる。
【0037】
例示的な実施形態によれば、ベニヤシートの収縮の推定値の生成は、複数のデバイスまたはエンティティからデータを受信し、ベニヤシートの収縮の推定値の生成を可能にするように受信したデータの分析を実行するように構成された装置150を用いて実行することができる。装置150によって受信されるデータは、ベニヤリボン130を測定することによって得られるベニヤシートの密度を表す少なくともいくつかのデータ値、およびベニヤシートもしくは生産ライン、または以下の説明で述べるように、そのエンティティの少なくとも1つの特性を表す少なくともいくつかの他のデータを含む。ベニヤシートの密度を表すデータは、密度測定デバイス160を用いて取得することができ、これは、密度測定デバイス160のサンプリングレートに従ってベニヤリボン130からデータを取得するための適切なセンサを備える装置を指すことができる。例えば、密度測定は、密度を決定するためのデータを取得する際のX線機器、すなわちX線管およびそれぞれのセンサの使用に基づくことができる。しかしながら、密度値を決定するための測定データを取得するために、マイクロ波の適用などの他のタイプのデバイスを使用することもできる。例示的な実施形態によれば、密度測定デバイス160は、生産ラインにおいて剥離デバイス120の後、例えば、ベニヤリボン130の上などの測定位置に配置することができる。ベニヤリボン130が密度測定デバイス160の測定位置を通過すると、いくつかの測定値を収集することができ、そこから、異なる位置におけるベニヤリボン130の密度を決定することができる。
【0038】
上述したように、少なくともいくつかの例示的な実施形態によれば、装置150は、ベニヤリボンの密度を表すデータに加えて、ベニヤシートの乾燥収縮を推定するために、ベニヤシートもしくは生産ライン、またはそのエンティティの少なくとも1つの特性を表すデータを受信することができる。この情報は、例えば、個別のベニヤシート135へのベニヤリボン130の切断を制御するために使用することができる。ベニヤシートの少なくとも1つの特性を表すデータは、例えば、以下のエンティティ:剥離デバイス120;画像キャプチャデバイス170;水分測定デバイス180;原材料の特性を表すデータを記憶するデータストレージ190;製造プロセスの所定の段階の後に予測される特性を表すデータを記憶するデータストレージ190のうちの少なくとも1つから受信することができる。データストレージは、必要なデータを全て記憶する1つのエンティティ、または各々が所定の1つのデータを記憶する複数のデータストレージを指すことができる。
【0039】
明確にするために、ベニヤシートの特性の少なくともいくつかは、ベニヤリボン130を個別のベニヤシート135に切断する前に、生産ラインにおいてベニヤリボン130を測定することによって取得することができることを言及することは重要である。さらに、原材料に関連するものなどのいくつかの特性は、全てのベニヤシート135について同じであってもよく、すなわち各ベニヤシート135に特有ではなくてもよい。
【0040】
以下では、密度測定デバイス160および上述の他のエンティティから受信することができる態様または特性について、例示的な様式でより詳細に論じられる。態様のいくつかは、それぞれのセンサから受信したデータを処理することによる計算を必要とし得る。計算は、それぞれのエンティティもしくは装置150によって実行することができるか、または計算は、前述のエンティティ間で共有することができる。
【0041】
密度測定デバイス160から受信した態様、または密度測定デバイス160から受信したデータから少なくとも導出可能な態様は、例えば、以下であり得る。
・ 例えばベニヤリボンから取得された、いくつかの測定値から決定されるベニヤシートの平均密度、
・ 最大および/または最小の密度、
・ ベニヤシートの幅に沿った、および/またはベニヤシートの長さに沿った密度の分散、
・ ベニヤシートの材料の面密度、
・ ベニヤシートの材料の面密度およびベニヤシートに吸収された水。
【0042】
密度測定デバイス160を用いて取得された測定データから他の値を導出することも可能である。一例によれば、密度を表すために適用可能な特性は、密度測定デバイス160を用いて測定された物体の総質量を表す値であってもよい。
【0043】
物体は、ベニヤリボン130、またはその一部を指すことができる。この文脈における総密度は、ベニヤリボン130の材料およびベニヤリボン130によって吸収された水の両方の質量を含む質量として理解されるべきである。しかしながら、水の質量は、例えば、水分測定デバイス180から取得可能な情報に基づいて物体中の水の量を推定することによって総質量から差し引くことができる。
【0044】
乾燥収縮の推定値において考慮されるべき別のデータソースは、剥離デバイス120であり得る。剥離デバイス120から取得可能なデータは、剥離デバイス120の機能に依存するが、少なくとも以下の態様が、剥離デバイス120から取得可能なデータから導出され得る。
・ 直径、重量、形状(例えば、テーパー角度)、丸みなどの、原材料、すなわち丸太に関連する測定値、
・ 長さおよび厚さなどの、剥離されるベニヤシートの目標パラメータ、
・ 技術パラメータなどの剥離デバイスの設定。
【0045】
再度述べるが、上記に与えたリストは、態様のいくつかの例を提供するものであり、他の態様が、剥離デバイス120から取得可能なデータに基づいて確立されてもよい。
【0046】
画像キャプチャデバイス170は、画像キャプチャデバイス170によってキャプチャされたいくつかの画像からベニヤリボン130から取得可能なベニヤシート135の視覚的態様を表すデータを生成するように構成される、いわゆるマシンビジョンデバイスを指すことができる。換言すれば、画像キャプチャデバイス170は、キャプチャされた画像データを分析し、その分析に基づいて、ベニヤリボン130から取得可能なベニヤシートの1つまたは複数の態様を表すデータを生成するように構成することができる。その態様は、例えば、以下であり得る。
・ 節、割れ目、穴、腐敗の量、皮の量、製造プロセスの間に生じた欠陥などの欠陥。その欠陥は、以下のように表すことができる。
〇 量、
〇 サイズ、
〇 シート上の位置(例えば、座標など)。
・ 量、サイズまたはシート上の位置として表される節のラインなどの欠陥の組み合わせ。
【0047】
当然ながら、画像キャプチャデバイス170により取得されたデータから導き出せる場合には、任意の他の態様を引き出すことができる。
【0048】
ベニヤシートを表す態様のデータを生成するために適用可能なさらなるデバイスは、水分測定デバイス180であってもよく、その動作は、例えば、測定におけるマイクロ波の適用(マイクロ波がベニヤに接触したときの位相または減衰の変化の測定など)に基づき得る。水分測定デバイス180は測定データを取得することができ、そのデータに基づいて以下の態様の少なくともいくつかに関する情報を生成することができる。
・ 例えば、ベニヤリボンから取得された、いくつかの測定値から決定されたベニヤシートの平均水分、
・ 最大および/または最小の水分、
・ ベニヤシートの幅に沿った、および/またはベニヤシートの長さに沿った水分の分散、
・ 水分ポケットの数、
・ 水分ポケットのサイズ、
・ シート上の水分ポケットの位置(例えば、座標など)。
【0049】
水分測定デバイス160を用いて取得された測定データから他の値を導出することも可能である。
【0050】
なおさらに、ベニヤシートを表すさらなる態様は、他のソースから取得可能なデータを記憶するように構成された1つまたは複数のデータストレージから取得することができる。そのようなデータは、例えば、製造プロセスに持ち込まれる原材料および/または製造プロセスの所定の段階で製品の予測される特性を規定することによって生産ラインにおいて生成された最終製品もしくは中間製品などの製品に関連し得る。この種の態様は、例えば、以下であり得る。
・ 原材料に関連するパラメータ、例えば、
〇 丸太の木の識別、
〇 木の切断領域、
〇 切断時間。
・ 短い丸太に関連するパラメータ、例えば、
〇 密度、
〇 心材/辺材の量、
〇 調整に使用されるパラメータ、
〇 完全な丸太における短い丸太の位置。
・個別のベニヤシートが、X%の水分をまだ含んでいることを可能にする乾燥後などの、生産の所定の段階での製品の目標水分。
【0051】
ベニヤリボン130は本質的に長いため、画像キャプチャデバイス170、水分測定デバイス180、および密度測定デバイス160などの少なくとも複数の測定デバイスを用いて取得されたデータは、ベニヤリボン130の同じ部分の特性を表すように有利に構成される。換言すれば、ベニヤリボン130は長いため、ベニヤリボン130の長さにわたって異なるパラメータ間で大きな変動が生じる可能性があり、結果として、ベニヤリボン130から切断されたベニヤシート135の乾燥収縮に変動が生じる可能性がある。これは、乾燥収縮の推定値の所望の精度に従って、測定デバイスのサンプリングレートを調節できることを意味する。要求される精度が1つのベニヤシート135のレベルである場合、測定は、ベニヤシート135の長さにわたって、それぞれの測定デバイスを用いて1回だけ実行され得る。一方、改善された精度が要求される場合、複数回の測定が、ベニヤシート135の長さにわたって実行されなければならない。測定構成の一例は、非限定的な例として、密度測定デバイス160(Xで示される測定)および水分測定デバイス170または画像キャプチャデバイス180(Oで示される測定)などの2つの測定デバイスが、ベニヤリボン130の長さに沿って測定データを3回取得するように構成される実装を例示する
図2を参照することによって説明され得る。測定構成に応じて、すなわち、測定デバイスが、同時にベニヤシートの同じ位置を取得するように配置される場合、またはそれらが、互いに連続して測定を実行するように構成される場合、許容可能なマージンでベニヤシート130の同じ位置から測定データを取得するようにそれぞれの測定デバイスを制御するために、測定デバイスにわたるベニヤリボン130の動きを考慮して、それらの動作の間の相互の調整を必要とし得る。これは、ベニヤシートの先端を検出し、生産ラインにおいて、特にそれぞれの測定デバイスにベニヤシートが搬送される速度に関する情報を取得することによって達成され得る。この情報により、互いに比較可能な測定データを受信するために測定を実行する瞬時の時間を決定することが可能となる。
図2に戻ると、それぞれのデバイスは、ベニヤリボン130の位置p1で第1の測定データを取得し、位置p2で第2の測定データを取得し、位置p3で第3の測定データを取得するように動作するように構成することができ、この位置は、ベニヤリボン130またはベニヤシート135上の位置を指す。この種の測定では、ベニヤリボン130を、有利には、個別のベニヤシート135に対応するセクション(
図2ではS1、S2、およびS3で示す)に分割できるように構成することができ、測定値を、示したようにそれぞれのセクションで取得することができる。したがって、ベニヤシート135の特性を表すデータの精度を改善することができる。当然ながら、各セクションに対する測定デバイスのサンプリングレートを高めることによって、すなわち、
図2にセクションとして表されるベニヤシート135ごとに、数十または数百などの複数の測定値を取得することによって、精度を改善することが依然として可能である。セクション、すなわち個別のベニヤシート135のサイズは、入力パラメータとして生産ラインに対して規定することができる。
【0052】
以下の説明では、例示的な実施形態によるベニヤシート135の乾燥収縮の推定値の生成に関する態様について記載する。ここで、例示的な実施形態による簡略化された実装を概略的に示す
図3を参照する。上述のように、密度測定310は、ベニヤシート135の1つまたは複数の位置におけるベニヤシートの平均密度(例えばD1)、最大密度(例えばD2)、木質材料の面密度(例えばD3)などの様々な特性を表す1つまたは複数の測定結果D1、D2、D3、…を生成することができる。述べられている特性は、1つまたは複数の測定値に基づいて決定することができる。それに応じて、ベニヤシート135の特性を表すデータは、記載されるように、別のエンティティによって生成されてもよく(320)、そのデータは、例えば、密度値が導出される位置に対応する、ベニヤシート135の1つまたは複数の位置におけるベニヤシート135の特性を表してもよい。例示的な実施形態によれば、装置150は、少なくとも1つの他のエンティティによって生成されたデータ値(320)に基づいて、複数の所定のクラスのうちの1つのクラス(クラスIおよびクラスIIを参照)330にベニヤシートを分類するように構成することができる。さらに、各クラス330について、問題のクラスに分類されたベニヤシート135に割り当てられる内部パラメータ(
図3においてクラスIについてはX1a、Y1a、Z1a、…、クラスIIについてはX2a、Y2a、Z2a、…、により示される)が決定される。内部パラメータは、例えば、直接的または間接的のいずれかで収縮特性に関連する情報に基づいて各クラスについて規定され得る。例えば、パラメータは、例えば、収縮時のベニヤシートの挙動を理解するためのサンプルのセットを用いて、例えば、予備分析を実行することによって、ベニヤシートを生成するために使用される木の種類に従って規定され得る。換言すれば、パラメータの規定は、プロセスを通じて複数のベニヤシートを追跡し、収縮に影響を与えるベニヤシート135のパラメータを見つけることによりベニヤシート135ごとの収縮を決定することによって実行され得る。そのようなパラメータは、例えば、節のサイズおよび水分であってもよく、次いでそれらは密度を表すデータ値と組み合わされる。換言すれば、分類に応じて、ベニヤシート135の密度を表すデータ値と、少なくとも1つの他のエンティティから受信されたデータに基づいてそれぞれのベニヤシート135が分類されるクラスの内部パラメータとを組み合わせることにより乾燥収縮の推定値を生成すること(340)が可能である。乾燥収縮340の推定値の生成は、所定の数式などの所定の機構を用いて実行することができ、その数式には、密度に関する特性を表す値D1、D2、D3、…、およびそれぞれのクラスの内部パラメータ(第1のクラスの場合:X1a、Y1a、Z1a、X1b、Y1b、Z1b、X1c、Y1c、Z1c…および/または第2のクラスの場合:X2a、Y2a、Z2a、X2b、Y2b、Z2b、X2c、Y2c、Z2c…を参照)の少なくともいくつかが入力され得る。例えば、一部の実施態様では、乾燥収縮の推定モデルは、次の2次多項式の式で決定することができる:
乾燥収縮=(X1c
*D1
2+X1b
*D1+X1a)+(Y1c
*D2
2+Y1b
*D2+Y1a)+(Z1c
*D3
2+Z1b
*D3+Z1a)……
式中、D1、D2、D3、…は、密度測定デバイスから受信したいくつかの密度値から導き出される値に対応し、X
nn、Y
nn、Z
nn、…は、ベニヤシートが分類されるクラスの内部パラメータに対応する。別の実施態様では、乾燥収縮の推定モデルは、次の指数関数式で決定することができる:
乾燥収縮=(X1b
*e
X1a*D1)+(Y1b
*e
Y1a*D2)+(Z1b
*e
Z1a*D3)+…
【0053】
一部の実施態様では、異なるタイプの式を組み合わせることができ、例えば、多項式にD1を使用し、指数関数式にD2を使用することができる。両方の式のパラメータは、ベニヤシートが分類されるクラスから導き出すことができる。式は、例えば、乾燥収縮をパーセント(%)で表す値を生成することができる。したがって、乾燥収縮の推定値は、ステップ340から出力(350)することができる。一般に、上記で与えられた式は、非限定的な例であり、乾燥収縮を表す値を決定することができるように密度値がクラスパラメータと組み合わされる他の手法も同様に適用されてもよい。明確にするために、上記で提供される推定モデル、すなわち式は非限定的な例であり、それらは必要に応じて調節されてもよいことを強調することは重要である。例えば、乾燥収縮の計算に適用される推定モデルは、問題のベニヤシートの水分を表す値などの様々なパラメータに依存し得る。例えば、水分含有量が木質繊維の飽和点を下回っている場合、木材の収縮は木材の種類および木材の水分含有量の変化に直線的に依存すると想定することができる。通常、ベニヤの剥離の間、木材の水分含有量は飽和点よりも高いが、検出に応答して、例えば、ベニヤシートの含水比がベニヤシートの飽和点を下回るという、水分測定デバイス180から受信したいくつかの測定値に基づいて、乾燥収縮に関するより正確な推定値を受信するために式を調節することができる。換言すれば、乾燥収縮の推定値は、例えば、ベニヤシートの水分を表す値に従って複数の推定モデルの中の式によって規定された推定モデルを選択することによって計算することができる。代替的または追加的に、推定モデルの結果は、水分を表す少なくとも1つの測定値から導出可能な値などの、水分測定デバイス180から取得可能な値に基づいて計算されたスケーリング係数でスケーリングされてもよい。一部の高度な解決策では、収縮を表す特定のモデルを適用するために目標乾燥水分含有量を設定してもよく、すなわち、ベニヤシートの水分が目標水分と飽和水分の間であることが検出された場合、特定のモデルが適用される。例えば、一実施態様では、予備乾燥収縮と呼ばれる乾燥収縮の推定モデルの結果は、次の式によって補正することができる:
乾燥収縮(補正)=((M1-2)/32)*乾燥収縮(予備)
式中、M1はベニヤシートの平均水分含有量を表し、2はモデルの目標乾燥水分含有量であり、32は問題の木の種類の飽和点である。一部の実施態様では、定数2および32、またはそれらの1つを、データストレージからパラメータ、またはベニヤシートのそれぞれのクラスからパラメータと置き換えることができる。完全を期すために、水分値は単一の測定値から導出される場合もあれば、例えば、複数の測定値から統計分析を使用することによって計算された値を表す場合もあることを言及することは重要である。
【0054】
図4は、ベニヤシート135の特性を表す他のデータが複数のソースから得られる、例示的な実施形態におけるベニヤシート135の乾燥収縮の推定値を生成するさらなる態様を概略的に示す。非限定的な例では、ソースは、測定値M1、M2、M3、…を生成する水分測定デバイス180、測定値V1、V2、V3、…を生成する画像キャプチャデバイス170、測定値および/または構成値L1、L2、L3、…を生成および提供する剥離デバイス120、ならびに例えば、ベニヤシート135の原材料の特性を表す値DS1、DS2、DS3、…を生成および提供するデータストレージ190である。複数のソース320からの入力は、入力に対する1つまたは複数の所定の規則によって規定される所定の計画(すなわち、分類モデル)を適用するように構成される分類関数410に入力され、その結果として、入力値に従って問題のベニヤシート135をクラス(
図4に330で示されるクラス)の1つに分類することができる。
図3の説明ですでに述べたように、内部パラメータ(X1a、Y1a、Z1a、…;X2a、Y2a、Z2a、…;X3a、Y3a、Z3a、…)は、クラス330に対して規定され得、最後にプロセス350から出力される乾燥収縮の推定値または複数の推定値を生成する際に密度310を表す1つまたは複数の特性とともにステップ340で適用され得る。
【0055】
完全を期すために、分類関数410は、例えば、ベニヤシート135を表す1つまたは複数のパラメータに対応し得る1つまたは複数の所定の規則を監視するように動作するように構成されてもよく、そのパラメータに基づいてベニヤシート135を特定のクラスに分類することができる。例えば、一部の実施態様では、分類関数410は、複数のソース320からデータを1つずつクラスの所定の限界と比較し、1つのクラスのみが残るまでクラスの数を減らすことができる。そのクラスのパラメータはステップ340で使用することができる。
【0056】
一部の例示的な実施形態では、ステップ340における乾燥推定の生成において、水分に関する少なくとも一つの情報も考慮に入れることができる。例えばM1で示される、例えば平均水分が、推定値の精度を改善するために、前述の説明に示されるように、乾燥収縮の推定値を生成する式に入力されてもよい。このような入力は、
図4に参照番号420で示される。明確にするために、入力は任意選択的であり、乾燥収縮の予備推定値が、例えば、前述の説明の式で提案されているように、例えば、ベニヤシートの水分に依存する係数で補正される状況などの本発明の一部の例示的な実施態様でのみ有効であり得ることを言及することは重要である。
【0057】
一実施形態によれば、分類関数410は、システムまたは類似のシステムから収集された大量のデータに基づいて、システムのコミッショニングエンジニアなどのオペレータによって手動で規定され得る。一部の例では、分類関数410の規定またはチューニングは、例えば、タスクに人工知能を利用することによってコンピュータ実装タスクとして構成され得る。例えば、ニューラルネットワークは、分類に使用されているいくつかのパラメータ、すなわちベニヤシート135の特性を規定する入力データ、および乾燥後のベニヤシートの実際の収縮を規定するデータを提供することによってチューニングタスクを実行するように訓練され得る。
【0058】
さらに一実施形態によれば、クラス330のパラメータは、システムまたは類似のシステムから収集された大量のデータに基づいて、コミッショニングエンジニアなどのオペレータによって手動で規定され得る。一部の例では、クラス330パラメータのチューニングは、例えば、タスクに人工知能を利用することによってコンピュータ実装タスクとして構成される。換言すれば、例えば、ニューラルネットワークは、分類に使用されているいくつかのパラメータ、すなわち、ベニヤシート135の特性を規定する入力データ、および乾燥後のベニヤシートの実際の収縮を規定するデータを提供することによってチューニングタスクを実行するように訓練され得る。
【0059】
一般に、分類関数410のパラメータおよびクラス330の収縮計算パラメータを含むモデルのチューニング、すなわち調節は、データからそのような特性を見つけることができるように動作するように有利に達成することができ、これにより、分類することで、実際の乾燥収縮と密度を表す特性との相関が、データセット全体よりも良好になる。
【0060】
完全を期すために、非限定的な例として、分類関数410の数学的手法は、測定値、および場合によっては他の値が入力され得る多次元配列であってもよく、これは、出力として複数のクラスの中で最適なクラスを生成することができることを言及することは重要である。
【0061】
前述の説明で記載したように、装置150は、ベニヤシートの乾燥収縮の1つまたは複数の推定値を決定するように構成することができる。例示的な実施形態によれば、1つまたは複数の推定値は、ベニヤリボン130の個別のベニヤシート135への切断を制御するためのパラメータとして使用され得る。例えば、装置150は、個別のベニヤシート135が、乾燥時のベニヤシート135の収縮を考慮して最終製品の計画されたサイズより長く切断されるような切断を実行するために切断デバイス140への制御信号を生成するように構成することができる。複数の推定値が生成され、収縮がベニヤシート135の長さにわたって均一ではないと想定され得るなどの、ベニヤシート135の挙動のより高度な理解が導き出される一部の例示的な実施形態では、切断デバイス140が、予め定められた形状に従って切断を実行するように制御され得る。例えば、切断は、同じ方向の不均一な収縮を考慮して、またはそれを相殺するようにベニヤシート135の長さに対して斜めに実行され得る。
【0062】
例示的な実施形態によれば、推定値を生成し、最終的に切断デバイス140への制御信号を生成する解決策は、各ベニヤシート135について個別に有利に実行することができ、すなわち、ベニヤシート135の幅は、切断される部分の特性が、最適な幅を有するベニヤシート135を切断するようにベニヤリボンのそれぞれの部分の乾燥収縮を推定するために記載されているように考慮されるようにベニヤリボンからベニヤシート135を切断する前に決定される。換言すれば、推定値が生成され、それによって切断位置の決定を考慮できるように、全ての測定デバイスからデータが切断前に得られる。したがって、分析が実行されるベニヤリボンの部分は連続的に変化し、結果として、それぞれの部分に対する乾燥収縮の推定値に従ってベニヤシート135の様々な切断幅が得られる。
【0063】
例えば、装置150は、
図5に概略的に示されるコンピューティングデバイスを指すことができる。
図5は、方法を実行するために適用可能な装置150の非限定的な例をブロック図として概略的に示す。
図5のブロック図は、装置150の動作を実装するために利用され得るデバイスのいくつかのコンポーネントを示す。この装置は、プロセッサ510およびメモリ520を備える。メモリ520は、データおよびコンピュータプログラムコード525を記憶することができる。この装置は、上記のエンティティおよび類似物を形成する他のシステムおよび/またはデバイスなどの他のエンティティとの有線および/または無線通信のための通信手段530をさらに備えることができる。さらに、I/O(入力/出力)コンポーネント540は、必要に応じてシステムのユーザから入力を受信し、および/またはユーザに出力を提供するためのユーザインターフェースを提供するために、プロセッサ510およびコンピュータプログラムコード525の一部とともに構成することができる。特に、ユーザI/Oコンポーネントは、1つまたは複数のキーもしくはボタン、キーボード、タッチスクリーンまたはタッチパッドなどのユーザ入力手段を含むことができる。ユーザI/Oコンポーネントは、ディスプレイまたはタッチスクリーンなどの出力手段を含むことができる。装置のコンポーネントは、コンポーネント間のデータおよび制御情報の転送を可能にするバス550を介して互いに通信可能に結合することができる。
【0064】
メモリ520およびそこに記憶されるコンピュータプログラムコード525の一部は、装置、すなわちデバイスに、以下の説明で記載される方法を実行させるためにプロセッサ510とともにさらに構成することができる。プロセッサ510は、メモリ520に対して読み書きするように構成することができる。プロセッサ510は、それぞれ単一のコンポーネントとして示されているが、それぞれ1つまたは複数の別個の処理コンポーネントとして実装されてもよい。同様に、メモリ520は、それぞれ単一のコンポーネントとして示されているが、それぞれ1つまたは複数の別個のコンポーネントとして実装されてもよく、その一部または全てが統合され/取り外し可能であってもよく、および/または永久的/半永久的/動的/キャッシュされたストレージを提供することができる。
【0065】
コンピュータプログラムコード525は、プロセッサ510にロードされたときに方法のステップに対応する機能を実装するコンピュータ実行可能命令を含むことができる。一例として、コンピュータプログラムコード525は、1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスからなるコンピュータプログラムを含むことができる。プロセッサ510は、その中に含まれる1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスをメモリ520から読み取ることによって、コンピュータプログラムをロードして実行することができる。1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスは、プロセッサ510によって実行されるときに、記載される方法を装置に実行させるように構成することができる。したがって、装置は、少なくとも1つのプロセッサ510と、1つまたは複数のプログラムのためのコンピュータプログラムコード525を含む少なくとも1つのメモリ520とを備えることができ、少なくとも1つのメモリ520およびコンピュータプログラムコード525は、少なくとも1つのプロセッサ510とともに、ベニヤシートの乾燥収縮の推定値を生成する方法を装置に実行させるように構成される。
【0066】
コンピュータプログラムコード525には、例えば、記憶されたコンピュータプログラムコード525を有する少なくとも1つのコンピュータ可読非一時的媒体を含むコンピュータプログラム製品が提供されてもよく、そのコンピュータプログラムコード525は、プロセッサ510によって実行されると、方法を装置に実行させる。コンピュータ可読非一時的媒体は、メモリデバイスまたは記録媒体、例えば、コンピュータプログラムを明白に具現化するCD-ROM、DVD、ブルーレイディスク、または別の製品を含むことができる。別の例として、コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムを確実に転送するように構成された信号として提供されてもよい。
【0067】
なおさらに、コンピュータプログラムコード525は、本明細書の説明によって記載されるようにベニヤシートの乾燥収縮の推定値の生成を実行するためのコンピュータプログラムコードなどの独自のアプリケーションを含むことができる。
【0068】
言及されたプログラムされた機能のいずれも、必要なタスクを実行するように適合またはプログラムされたファームウェアまたはハードウェアで実行することもできる。
【0069】
さらに、上述のように、装置の機能性は、分散コンピューティング環境として複数のデバイス間で共有され得る。例えば、分散コンピューティング環境は、
図5に概略的に示されるように、所定の様式で相互に連携して方法を実装するように構成された複数のデバイスを備えることができる。例えば、各デバイスは、1つまたは複数の方法ステップを実行するように構成することができ、その専用ステップの終了に応答して、プロセスの継続を次のデバイスに引き継ぐことができる。
【0070】
本発明の一部の態様は、ベニヤシート135の乾燥収縮の推定値を生成するための方法に関連し得る。方法が装置150によって実行され得る、例示的な実施形態によるこのような方法の一例は、
図6に概略的に示される。この方法は、密度測定デバイス160からデータを受信するステップ610を含むことができ、密度測定デバイス160から受信されたデータはベニヤシート135の密度を表す。さらに、この方法は、少なくとも1つの他のエンティティからデータを受信するステップ620を含むことができ、少なくとも1つの他のエンティティから受信されたデータは、ベニヤシート135の少なくとも1つの特性を表す。言及されたデータ片を受信するステップは、少なくとも部分的に互いに同時にまたは連続して実行され得る。データの受信は、それぞれの測定デバイスまたはデータを記憶するデータストレージからデータを取得することを含むことができる。データの受信に応答して、この方法は、受信したデータに基づいてベニヤシート135の乾燥収縮の推定値を生成するステップを含むことができる。例えば、乾燥収縮の推定値の生成は、ベニヤシート135の少なくとも1つの特性を表すデータに従ってベニヤシート135を複数のクラスのうちの1つのクラスに分類するために、ベニヤシート135の少なくとも1つの特性を表すデータに分類関数を適用するサブステップを含むことができる。さらに、装置は、この方法において、クラスの各々に対して個別に規定された1つまたは複数の内部パラメータにアクセスすることができ、1つまたは複数の内部パラメータは、ベニヤシート135の乾燥収縮の推定値を生成するために、密度測定デバイス160から受信したデータと組み合わせられる。なおさらに、この方法は、1つまたは複数の内部パラメータおよび密度測定デバイス160から受信したデータが、式の定数としてクラスの内部パラメータを使用し、それぞれの式のパラメータとして密度測定デバイスからデータを使用することによって組み合わされることを含むことができる。なおさらに、この方法は、ベニヤシート135の乾燥収縮のより正確な推定値を達成するために、2つ以上の式から結果を合計することによって組み合わせることを含むことができる。例示的な実施形態によれば、この方法はさらに、ベニヤシート135の乾燥収縮の推定値に従って切断デバイス140に対して制御信号を生成して、ベニヤリボン130からベニヤシート135の切断を生じさせるステップを含むことができる。この方法のさらなる態様は、前述の説明に記載され得る。
【0071】
前述の説明に記載され、添付の特許請求の範囲で定義された解決策は、従来技術の解決策と比較して複数の利点をもたらす。すなわち、記載された解決策を適用することにより、乾燥したベニヤシートの幅のばらつきを低減することができ、これにより、従来よりも狭いベニヤシートの切断が可能となる。さらに、乾燥したベニヤシートの幅を改善された方法で推定することができ、その結果、この手順により、幅の広いベニヤシートの下での生成が少なくなるため、原材料の収量を改善する。なおさらに、記載されている手順でのベニヤシートの分類により、生の複合シートの品質が改善するとともに、乾燥時のシートの破損が減少する。なぜなら、シートは、収縮の間に共通の挙動を達成するようにそれらの特性に従って分類されるからである。乾燥プロセスはまた、プロセスの結果を改善する特性が知られており、および/または評価されているため、原材料に応じて調節および適合され得る。全体的に見て、例えば、製品の強度に関して、製品の品質は、より正確な乾燥プロセスの結果として少なくとも部分的に達成される。
【0072】
上記に与えられた説明で提供された具体的な例は、添付の特許請求の範囲の適用可能性および/または解釈を限定するものとして解釈されるべきではない。上記に与えられた説明で提供された例のリストおよび群は、特に明記されていない限り、網羅的なものではない。
【国際調査報告】