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特表2023-550610モバイル装置を介しての多モードATMアクセスを提供するように構成されているコンピュータに基づくシステムおよびその使用方法
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  • 特表-モバイル装置を介しての多モードATMアクセスを提供するように構成されているコンピュータに基づくシステムおよびその使用方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-04
(54)【発明の名称】モバイル装置を介しての多モードATMアクセスを提供するように構成されているコンピュータに基づくシステムおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20231127BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20231127BHJP
【FI】
G06F21/31
G06F3/01 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526949
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 US2021057913
(87)【国際公開番号】W WO2022098769
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】17/088,230
(32)【優先日】2020-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
2.PYTHON
3.MySQL
4.SWIFT
5.OS X
6.MAC OS
7.SOLARIS
8.UNIX
9.WINDOWS MOBILE
10.WINDOWS PHONE
11.CORBA
12.FREEBSD
13.OPENVMS
14.iOS
15.PALM OS
16.TIZEN
17.ADOBE AIR
18.JAVAFX
19.MONO
20.SILVERLIGHT
21.Smartface
(71)【出願人】
【識別番号】519111877
【氏名又は名称】キャピタル・ワン・サービシーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Capital One Services, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100202740
【弁理士】
【氏名又は名称】増山 樹
(72)【発明者】
【氏名】エリザ-ミッシェル ロドリゲス
(72)【発明者】
【氏名】ケビン オズボーン
(72)【発明者】
【氏名】ラティカ グラティ
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA51
5E555AA52
5E555AA63
5E555BA02
5E555BA32
5E555BA34
5E555BB02
5E555BB04
5E555BC16
5E555CA12
5E555CA41
5E555CA42
5E555CA44
5E555CA45
5E555CA47
5E555CB14
5E555CB22
5E555CB48
5E555CB64
5E555DA23
5E555EA16
5E555EA18
5E555EA22
5E555EA23
5E555FA00
(57)【要約】
多モードATMアクセス可能性を提供するシステムと方法が開示される。1つの実施形態においては、例としてのコンピュータにより実現される方法は、ATMに近接しているユーザの無線装置の存在を検出することと、ATMと無線装置との間の通信セッションを、セッションキーに基づいて確立することと、第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに提供するようにアプリケーションに命令することと、入力されたアカウントログイン情報に少なくとも基づいて、無線装置においてユーザがユーザアカウントにアクセスすることを認証することと、ユーザの成功した認証に応答して、無線装置において第2GUIをユーザに提供するようにアプリケーションに命令することにより、ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始することを備えることができ、第2GUIは、無線装置においてユーザアカウントで1つ以上のATMトランザクションを実行するためにユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより実現される方法であって、
ATMにより、前記ATMに近接しているユーザの、前記ユーザが前記ATMを介して前記ユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出することと、
前記ATMにより、および前記ATMに近接している前記無線装置の前記存在の前記検出に応答して、前記ATMと前記無線装置との間の通信セッションを、前記ユーザのトランザクションカードから前記無線装置により受信され、前記無線装置により前記ATMに通信で送られるセッションキーに基づいて確立することと、
前記ATMにより、前記ユーザが前記ユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することを促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を前記ユーザに提供するように前記アプリケーションに命令することと、
前記ATMにより、前記入力されたアカウントログイン情報に少なくとも基づいて、前記無線装置において前記ユーザが前記ユーザアカウントにアクセスすることを認証することと、
前記ATMにより、および前記ユーザの成功した認証に応答して、前記無線装置において前記ユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するために前記ユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えている第2GUIを前記無線装置において前記ユーザに提供するように前記アプリケーションに命令することにより、前記ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始することと、を備え、
前記第1GUIおよび前記第2GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介しての前記ATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成されていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、前記無線装置と前記ATMとの間の前記通信セッションを介して前記ATMに通信で送られることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項3】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、ネットワークを介して前記ATMに通信で送られ、
前記ネットワークは、サーバを介して前記ATMと前記無線装置を通信可能に結合し、
前記サーバは、前記ATMと関連付けられているトランザクションを提供する、ように構成されていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項4】
前記セッションキーは、前記トランザクションカードと前記ATMとの間の第1相互作用に基づいて生成されることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項5】
前記セッションキーは、前記トランザクションカードと前記無線装置との間の第2相互作用を介して前記無線装置と共有されることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項6】
前記トランザクションカードは、RFIDチップを備えていることを特徴とする、請求項5の方法。
【請求項7】
前記ATMに近接している前記ユーザの前記存在の前記検出は、
第1スキャン可能情報を前記ATMの表示画面上に表示することと、
前記第1スキャン可能情報が前記無線装置によりスキャンされたことを示すものを受信することと、
前記ATMのカメラにより、前記無線装置において表示されている第2スキャン可能情報をスキャンすることと、
前記無線装置が前記ATMに近接しているということを示す、前記無線装置と関連付けられている地理的位置を検出することと、
前記無線装置が前記ATMに近接していることを示す、前記無線装置から送信された無線信号を検出すること、の1つ以上を備えていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項8】
前記ユーザが前記無線装置において前記ユーザアカウントにアクセスすることを前記認証することは更に、
前記ユーザの顔の特徴、前記ユーザの声の特徴、および前記ユーザの指紋の特徴の1つ以上を含む、前記ユーザの生体認証情報に基づいて前記ユーザを認証することを備えていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項9】
前記第2GUIの前記1つ以上のGUI要素は、前記ATMと対とされたときに前記無線装置に対してカスタマイズされたATMアクセスメニューを備えていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項10】
前記第1GUIおよび前記第2GUIは、前記無線装置に通信可能に接続されているヘッドフォンにおいて前記ユーザに可聴トランザクションプロンプトを提供し、
モールスコードおよび/またはタッチに基づく入力技術において前記ユーザにより前記無線装置において入力された入力を受信するように構成されていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項11】
ATMであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサと通信しているメモリと、を備え、
前記メモリは、命令を格納し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると前記ATMに、
前記ATMに近接しているユーザの、前記ユーザが前記ATMを介して前記ユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出させ、
前記ATMに近接している前記無線装置の前記存在の前記検出に応答して、前記ATMと前記無線装置との間の通信セッションを、前記ユーザのトランザクションカードから前記無線装置により受信され、前記無線装置により前記ATMに通信で送られるセッションキーに基づいて確立させ、
前記ユーザが前記ユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することを促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を前記ユーザに提供するように前記アプリケーションに命令させ、
前記入力されたアカウントログイン情報に少なくとも基づいて、前記無線装置において前記ユーザが前記ユーザアカウントにアクセスをすることを認証させ、
前記ユーザの成功した認証に応答して、前記無線装置において前記ユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するために前記ユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えている第2GUIを前記無線装置において前記ユーザに提供するように前記アプリケーションに命令することにより、前記ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始させ、
前記第1GUIおよび前記第2GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介しての前記ATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成されていることを特徴とする、ATM。
【請求項12】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、前記無線装置と前記ATMとの間の前記通信セッションを介して前記ATMに通信で送られることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項13】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、ネットワークを介して前記ATMに通信で送られ、
前記ネットワークは、サーバを介して前記ATMと前記無線装置を通信可能に結合し、
前記サーバは、前記ATMと関連付けられているトランザクションを提供するように構成されていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項14】
前記セッションキーは、前記トランザクションカードと前記ATMとの間の第1相互作用に基づいて生成されることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項15】
前記セッションキーは、前記トランザクションカードと前記無線装置との間の第2相互作用を介して前記無線装置と共有されることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項16】
前記トランザクションカードはRFIDチップを備えていることを特徴とする、請求項15のATM。
【請求項17】
前記ATMに近接している前記ユーザの前記存在を検出することは、
第1スキャン可能情報を前記ATMの表示画面上に表示し、
前記第1スキャン可能情報が前記無線装置によりスキャンされたことを示すものを受信し、
前記ATMのカメラにより、前記無線装置において表示されている第2スキャン可能情報をスキャンし、
前記無線装置が前記ATMに近接しているということを示す、前記無線装置と関連付けられている地理的位置を検出し、
前記無線装置が前記ATMに近接していることを示す、前記無線装置から送信された無線信号を検出すること、の1つ以上を備えていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項18】
前記ユーザが前記無線装置において前記ユーザアカウントにアクセスすることを認証することは更に、
前記ユーザの顔の特徴、前記ユーザの声の特徴、および前記ユーザの指紋の特徴の1つ以上を含む、前記ユーザの生体認証情報に基づいて前記ユーザを認証することを備えていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項19】
前記第2GUIの前記1つ以上のGUI要素は、前記ATMと対とされたときに前記無線装置に対してカスタマイズされたATMアクセスメニューを備えていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項20】
前記第1GUIおよび前記第2GUIは、前記無線装置に通信可能に接続されているヘッドフォンにおいて前記ユーザに可聴トランザクションプロンプトを提供し、
モールスコードおよび/またはタッチに基づく入力技術において前記ユーザにより前記無線装置において入力された入力を受信するように構成されていることを特徴とする、請求項11のATM。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
著作権表示
本特許文献の開示の一部は、著作権保護の適用を受ける資料を含んでいる。著作権所有者は、特許商標庁の特許ファイルまたは記録にあるように、特許文献または特許開示の如何なる者による複製には異議を唱えないが、それ以外の場合はすべての著作権は留保される。下記の通知は、下記に、およびこの文献の一部を形成する図面において記述されているようなソフトウェアおよびデータに適用される。著作権、キャピタルワンサービス社、すべての著作権は留保される。
【0002】
本開示は一般的には、通信セッションを確立すること、認証を可能にすること、およびある例における多モード相互作用および/または他の機能を実行することなどのような、種々の機能に対して構成されているATMアクセス可能性態様を伴う1つ以上の斬新な技術適用に対して構成されている改良されたコンピュータにより実現される方法、改良されたコンピュータに基づくプラットフォームまたはシステム、改良された演算構成要素、および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータネットワークプラットフォーム/システムは、リンクされ、ソフトウェアアーキテクチャ、通信アプリケーション、および/またはソフトウェアアプリケーションを介して通信するコンピュータ(例えば、クライアント、サーバ、演算クラスタ、クラウドリソースなど)のグループ、および他の演算ハードウェア装置を含むことができる。
【発明の概要】
【0004】
幾つかの実施形態においては、本開示は、
ATMにより、ATMに近接しているユーザの、ユーザがATMを介してユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出することと、
ATMにより、およびATMに近接している無線装置の存在の検出に応答して、ATMと無線装置との間の通信セッションを、ユーザのトランザクションカードから無線装置により受信され、無線装置によりATMに通信で送られるセッションキーに基づいて確立することと、
ATMにより、ユーザがユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することを促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに提供するようにアプリケーションに命令することと、
ATMにより、入力されたアカウントログイン情報に少なくとも基づいて、無線装置においてユーザがユーザアカウントにアクセスすることを認証することと、
ATMにより、およびユーザの成功した認証に応答して、無線装置においてユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するためにユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えている第2GUIを無線装置においてユーザに提供するようにアプリケーションに命令することにより、ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始することの少なくともステップを含んでいる方法であって、
第1GUIおよび第2GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚モードの1つ以上を介してのATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成されている方法などのような、無線装置に基づくトランザクションと関連付けられている多モードATMアクセス可能性を伴う、種々の例としての、技術的に改良されたコンピュータにより実現される方法を提供する。
【0005】
幾つかの実施形態においては、本開示は少なくとも下記の、
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上のプロセッサと通信しているメモリの構成要素を含むシステムなどのような、無線装置に基づくトランザクションと関連付けられている多モードATMアクセス可能性を伴う、種々の例としての技術的に改良された、コンピュータにより実現されるシステムを提供し、ここにおいて1つ以上のプロセッサは命令を格納しており命令は1つ以上のプロセッサにより実行されるとシステムに、
システムに近接しているユーザの、ユーザがシステムを介してユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出させ、
システムに近接している無線装置の存在の検出に応答して、システムと無線装置との間の通信セッションを、ユーザのトランザクションカードから無線装置により受信され、無線装置によりシステムに通信で送られるセッションキーに基づいて確立させ、
ユーザがユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することを促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに提供するようにアプリケーションに命令させ、
入力されたアカウントログイン情報に少なくとも基づいて、無線装置においてユーザがユーザアカウントにアクセスをすることを認証させ、
ユーザの成功した認証に応答して、無線装置においてユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するためにユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えている第2GUIを無線装置においてユーザに提供するようにアプリケーションに命令することにより、ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始させ、
第1GUIおよび第2GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介してのシステムとのユーザ相互作用を可能にするように構成されている。
【0006】
幾つかの実施形態においては、本開示はまた、例としての技術的に改良されたコンピュータに基づくシステムおよびコンピュータ読み取り可能媒体も提供し、コンピュータ読み取り可能媒体は、トランザクションカード、コンピュータ装置、またはプラットフォーム上に常駐しているか、サーバを介してダウンロードにより提供されるか、および/または、少なくとも1つのネットワークおよび/または接続と関連して実行され、ここにおいて記述されているものと整合する特徴、機能、演算構成要素、および/またはステップ含み、または伴う1つ以上のソフトウェアアプリケーションにより、および/または、それらを伴って実現されるコンピュータ読み取り可能媒体を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の種々の実施形態を付随する図面を参照して更に説明することができ、図面においては幾つかの図を通して、類似の構造は類似の数字で参照される。図面は必ずしも一定の比率で拡大/縮小されているとは限らず、全体的に本開示の原理を例示することに重点が置かれている。従って、ここにおいて開示されている特定の構造および機能詳細は制限的に解釈されるべきではなく、この技術における技量を有する者が、1つ以上の例としての実施形態を種々に採用することを教示するための典型的な根拠にすぎないと解釈されるべきである。
図1】本開示のある実施形態の例としての態様と整合する、無線装置に基づくトランザクションのための多モードATMアクセス可能性機能を伴う例としてのシステムおよび/またはプラットフォームのブロック図である。
図2】本開示のある実施形態の例としての態様と整合する、無線装置に基づくトランザクションと関連付けられているATMアクセス可能性を提供することに関連している例としてのトランザクションカードを示しているブロック図である。
図3】本開示のある実施形態の例としての態様と整合する、無線装置に基づくトランザクションと関連付けられている多モードATMアクセス可能性を提供することに関連している例としてのプロセスを示しているフローチャートである。
図4】本開示のある実施形態に従う、例としてのコンピュータに基づくシステムおよび/またはプラットフォームを表しているブロック図である。
図5】本開示のある実施形態に従う、他の例としてのコンピュータに基づくシステムおよび/またはプラットフォームを表しているブロック図である。
図6】本開示のある実施形態に従う、開示されている技術を動作するように特定的に構成できる、クラウド演算アーキテクチャ/態様の2つの例としての実現形態を示している図である。
図7】本開示のある実施形態に従う、開示されている技術を動作するように特定的に構成できる、クラウド演算アーキテクチャ/態様の2つの例としての実現形態を示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
付随する図面と連携して、本開示の種々の詳細な実施形態がここにおいて開示されるが、開示される実施形態は例にすぎないということは理解されるべきである。加えて、本開示の種々の実施形態と関連して与えられる例のそれぞれは、例であることが意図されており制約的であることは意図されていない。
【0009】
明細書を通して、文脈からそうではないと明確に示されない限り、下記の用語は、ここにおいて明白に関連付けられている意味を有している。ここにおいて使用されているような「1つの実施形態において」および「幾つかの実施形態において」というフレーズは、同じであってもよいが、必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。更に、ここにおいて使用されているような「他の実施形態において」および「幾つかの他の実施形態において」というフレーズは、異なってもよいが、必ずしも異なる実施形態を指しているとは限らない。そのため、下記に記述されるように、種々の実施形態は、本開示の範囲または精神から逸脱することなく容易に組み合わせることができる。
【0010】
下記により詳細に説明されるように、本開示の種々の例としてのコンピュータに基づくシステムおよび方法は、下記に制限されないが、現金自動預け払い機(ATM)などのような、下記に制限されないが、トランザクション装置との無線装置に基づくトランザクションなどのような改良されたATMアクセス可能性を可能にする。1つの実施形態においては、本開示の例としてのコンピュータにより実現される方法は、ATMに近接しているユーザの無線装置の存在を検出することと、セッションキーに基づいて、ATMと無線装置との間の通信セッションを確立することと、無線装置のユーザがユーザのアカウントへアクセスすることを認証することと、ユーザが、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚モードの1つ以上において、無線装置を介して1つ以上のATMトランザクションを実行することを可能にするためにATMトランザクションセッションを開始することを含むことができる。
【0011】
頭文字語ATM(現金自動預け払い機)がここにおいて頻繁に使用されるが、開示されている技術は、トランザクションカードおよび/または、ここにおける無線装置が相互作用する、つまり、セルフサービスを実行できる任意の適切なトランザクション装置に関しているということは理解されるべきである。そのようなトランザクション装置の非制限的な例としてはPOS(店頭などの)装置、支払いキオスク、および、そのような装置とのトランザクションカードの相互作用に基づいてカードまたは顧客情報を読み込む、または受信するトランザクションカードリーダ(磁気的またはそれ以外)の任意の他のタイプが含まれる。
【0012】
ここにおいて開示されている種々の実施形態は、トランザクション装置を介して任意のサービスを提供、維持、管理、またはオファーする1つ以上のエンティティと関連して実現できる。幾つかの実施形態においては、例としてのエンティティは、金融サービスを提供、維持、管理、またはオファーする金融サービスエンティティであってよい。そのような金融サービスエンティティは、銀行、クレジットカード発行元、または、トランザクションを1人以上の顧客に提供することを必要する金融サービス口座を生成、提供、管理、および/または維持する金融サービスエンティティの任意の他のタイプであってよく、トランザクションカードは、関連付けられている金融サービス口座にアクセスするためにATMにおける使用のために構成されている。金融サービス口座は、例えば、クレジットカード口座、当座預金および/または貯蓄預金などのような銀行口座、報酬またはロイヤルティプログラム口座、引き落とし口座、および/または、この技術における技量を有する者には知られている金融サービス口座の任意の他のタイプを含むことができる。
【0013】
図1は、本開示の1つ以上の実施形態に従う、無線装置を介しての改良された多モードATMアクセス可能性の態様を示している例としてのコンピュータに基づくシステム100を表している。システム100は、少なくとも1つのサーバ101、少なくとも1つの無線装置160、少なくとも1つのトランザクションカード110、および少なくとも1つのトランザクション装置195を含むことができることができ、それらはすべて少なくとも1つの通信ネットワーク105を介して通信103できる。トランザクション装置195は、現金自動預け払い機(ATM)、類似のPOS(店頭など)装置、または上記で説明したように、トランザクションカード110および/または無線装置160を介して認可されたトランザクションを処理する他の端末またはコンピュータであってよい。トランザクション装置195においてより多くのトランザクションを誘致し、より満足度の高いユーザ体験を提供するために、トランザクション装置195と関連付けられている企業または商人、および、ユーザにカード110を発行したクレジットカード会社などのような典型的な金融機関は、トランザクション装置195において便利で、安全且つ多モードアクセス可能性を提供するためにトランザクション装置を向上させたいという動機および所望を有している。ここにおける実施形態は、トランザクション装置195が、ユーザの無線装置を介してATM機能へのアクセス可能性を可能にするために、ユーザの無線装置がトランザクション装置に近接していることを検出することに少なくとも部分的には基づいてユーザの無線装置との通信セッションを確立できるシステムと方法に関する。このようにして、幾つかの実施形態においては、ATMの従来のユーザインタフェースの機能の少なくとも一部は、視覚、可聴、モールスコードに基づいて、触覚に基づいてなどのような種々の相互作用モードにおいて、無線装置に「移植」される。ここで、例えば、ここにおける実施形態はまた、ATMトランザクションを実行しようと意図しているユーザは、トランザクションカードを所有しているということに加えて、例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、iPAD(登録商標)、iPOD(登録商標)、ラップトップコンピュータ、ヘッドセット、点字で可能にできるスマートウォッチ、音声で可能にできるスマートウォッチ、ウェアラブル装置などのようなユーザの無線装置(例えば、モバイル装置)の近くにいることがよくあるという事実を利用でき、ユーザの無線装置とトランザクションカードと関連付けられている、それらの2つの間の相互作用を含む機能を、ここにおいて記述されている種々の多モードATMアクセスプロセスの一部として使用できる。
【0014】
図1の例としてのシステムは、トランザクションカード110の所有者などのような少なくとも1人のユーザと関連付けられている、少なくとも1つのクライアント演算装置などのような、例としての演算装置109を含むことができる。幾つかの実施形態においては、例としての演算装置109は、特に他のプログラムの間で、ATMアプリケーション107aを実行するように構成できる。幾つかの実施形態においては、例としてのATMアプリケーション107aは、オンラインアカウントにアクセスし、トランザクションカード110と関連付けられているアカウントの種々の他の態様を管理するために、例えば、モバイル装置160に対してATMアプリケーション107bを、および/または、例えば、ウェブページを介してポータルをユーザに提供することと整合している動作を実行するように構成されている1つ以上のソフトウェアアプリケーションであってよい。例としてのATMアプリケーション107aは、図2~3と関連して下記に示され且つ記述されているような、ここにおけるトランザクションカードに基づく機能に関与する機能と共に、1つ以上の無線装置に対するATMアクセス可能性を構成および管理することと関連付けられている種々の機能を提供できる。幾つかの実施形態においては、無線装置およびその拡張装置(例えば、ブルートゥース(登録商標)を介して無線装置に接続されるモバイルフォンおよびヘッドセット)は、ATMに近接しているときにATMトランザクションを実行するために使用できる前に、ATMアプリケーション107b(およびATMアプリケーション107aを有している演算装置109)を提供させることができる。例えば、ATMアプリケーション107aを介して予め構成されているヘッドセットのみを、可聴モードを介してATMにアクセスするためにモバイルフォンと連携して使用できる。他の例として、ユーザがモールスコード要素をスマートウォッチで入力して、ATMがそれに対応してモールスコードモードで動作することで、モールスコードモードを介してATMにアクセスするために、提供されたスマートウォッチのみを使用できる。実現形態においては、そのような提供においては、ユーザ情報、ユーザアカウント情報、ユーザのトランザクションカード情報などと共に、無線装置のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア識別情報などをサーバに提供できる。更に、そのような提供においてはまた、種々のユーザ相互作用モードにおける無線装置に対してATM機能を拡張することにおけるセキュリティ対策を提供できる。例えば、提供の間に、キーに関連する情報を、サーバおよび/または提供された無線装置において予め生成し、および/または、予め格納しておくことができる。幾つかの実施形態においては、ATMアプリケーション107aおよび/または107bはまた、トランザクションカード110をカード所有者に提供する金融サービスエンティティと関連付けられているサーバ101などの、少なくとも1つのリモートシステムおよび/またはサーバにより、その全体、または一部において上位装置として機能させること、および/または、動作させることができる。そして、ATMアプリケーション107a/107bのインスタンスを、ATMが近接している無線装置160および/または演算装置109の存在を検出すると、無線装置160および/または演算装置109にプッシュできる。
【0015】
幾つかの実施形態においては、サーバ101は、企業または商人などのような、トランザクション装置195におけるカードトランザクションの利害関係者である1つ以上のエンティティ、クレジットカード、デビットカード、または、試みられたトランザクションと関連付けられている他のトランザクションカードの発行元などのような1つ以上の金融サービス提供者と関連付けることができる。
【0016】
図1において示されている実施形態においては、例としてのトランザクション装置195は、1つ以上の処理構成要素および/またはコンピュータ読み取り可能媒体170、メモリ180、通信回路および/またはインタフェース185、および少なくとも1つのカード読み取り構成要素190を備えることができる。そのようなカード読み取り構成要素190は、トランザクションカード110から情報を読み取るように構成でき、例えば、少なくとも1つのカード読み取り構成要素は、磁気ストライプリーダ、チップリーダ、および/または、第1近距離無線通信(NFC)構成要素の1つ以上を備えることができる。通信回路および/またはインタフェース185は、トランザクションの実行の前、および/または、その間に、アクセスを提示されたモバイル装置160(および/または演算装置109)と通信するように構成されている、第2NFC構成要素を備えている少なくとも1つの無線装置トランシーバ構成要素を備えることができる。幾つかの実施形態においては、トランザクション装置は更に、1台以上のカメラ191および/または1つ以上の生体認証センサ192を備えることができる。他の実施形態においては、トランザクション装置195は更に、可聴モードおよび/またはモールスコードモードで無線装置160(および/または演算装置109)においてユーザと相互作用するための構成要素を含むことができる。幾つかの実施形態においては、可聴モードは、ユーザと可聴音楽、ビープ、信号、および/またはATMトランザクションを実行するための音声命令との間のインタフェースを取るように動作する装置により提供できる。幾つかの例においては、そのような装置は、トランザクション装置195と無線装置160(および/または演算装置109)との間のブルートゥース接続を含むNFC通信セッションで動作する。
【0017】
幾つかの実施形態においては、例としての処理構成要素および/またはコンピュータ読み取り可能媒体170は、図3と関連して下記により詳細に、およびここにおいてどこかにおいて記述されているような方法を実行することと関連付けられている命令を実行するように構成できる。
【0018】
図1を参照すると、サーバ101は、少なくとも1つのプロセッサ102、ランダムアクセスメモリ(RAM)などのようなメモリ104、およびリスクモデル106を含むことができる。幾つかの実施形態においては、サーバ101は、トランザクションカードを発行するエンティティ、商人、および/または、トランザクションカードの使用を認可することに関与する任意のトランザクション処理エンティティにより動作させることができる。
【0019】
幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110は、従来のクレジットカード、デビットカード、スマートカード、またはRFIDカードであってよく、プラスチック、金属、または、任意の他の適切な材料から形成できる。トランザクションカード110は、その中に直接形成された、および/または、接着剤による貼り付け、接着、または、回路をトランザクションカード110の材料に固定するための任意の適切な接着方法で配置されたカード回路を含むことができる。カード回路は、任意の配線接続されている回路を利用するように構成できる。カード回路は、1つ以上の集積回路チップ、および/または、例えば、1つ以上の回路基板に電気的に相互接続および接着された電子装置として実現できる。幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110は、非接触カードであってよい。幾つかの他の実施形態においては、トランザクションカード110は、無線周波数識別(RFID)チップを含むことができる。他の実施形態においては、トランザクションカード110はスマートカードであってよい。
【0020】
スマートフォン、または他の携帯型または無線またはウェアラブル電子装置などのようなモバイル装置160は、モバイル装置回路162を含むことができる。モバイル装置回路162は、モバイル装置プロセッサ、RAMなどのようなメモリ、コンピュータ読み取り可能媒体、通信回路およびインタフェース、および/または、タッチスクリーンディスプレイなどのような任意の入力および/または出力装置を含むことができる。メモリは、プロセッサにより実行されるとそのプロセッサに、ここにおける種々のATMアクセス可能性方式の1つ以上の態様を実現させるコードを含むことができ、1つ以上の態様は、(1)カード所有者を近くのATMに向かわせる/導くこと、(2)カード所有者のアカウントに対して、ATMへのアクセス可能性を1つ以上の無線装置に提供することなどのような、モバイル装置160でソフトウェアアプリケーションを実行すること、(3)生体認証(例えば、指紋、音声認識、顔認識など)を使用してカード所有者を認証すること、(4)モバイル装置の地理的位置を検出すること、(5)近接しているATMの存在を検出すること、および/または(6)ATMに近接しているときに種々の他の関連する機能を実行するために、ATMとの通信セッションを確立することを伴う態様を含んでいる。モバイル装置はまた、カード所有者がここにおけるATMアクセス可能性機能を実現、構成、および/または管理するために利用できる種々のグラフィカルユーザインタフェースを表示できる。幾つかの実施形態においては、モバイル装置160は、ATMトランザクションを実行するための多モードユーザインタフェースを可能にするために他の無線装置(例えば、ウェアラブル装置、ヘッドセット)と連携して動作するように構成できる。例えば、ヘッドセットは、モバイルフォンにおいて表示されたグラフィカルユーザインタフェースに追加して、および/または、その代わりに可聴インタフェースを可能にするためにモバイルフォンに接続できる。他の例においては、ヘッドセットは、可聴インタフェースでのATMアクセスモードを更に拡張するために、それに加えて、またはその代わりに、モールスコードおよび/または点字により可能とされるスマートウォッチに接続できる。幾つかの実施形態においては、トランザクションカードを発行し、および/または、トランザクションカード所有者のトランザクションを管理するエンティティにより供給されるアプリケーションなどのような、モバイル装置160で作動するアプリケーションは、情報をトランザクション装置に送信でき、情報をエンティティ(例えば、サーバ101)に中継して戻すことができ、および/または、他の演算構成要素と通信できる種々のモジュールを含むことができる。
【0021】
図1と関連付けられ、ここにおける開示と関連する種々の実施形態は、安全な方法でユーザの無線装置を介して拡張されたアクセス可能性でトランザクション装置を拡張する技術的問題を解決する。種々の実施形態は、多モードATMアクセス可能性を提供するための特徴と機能を含むソリューションに基づく種々のモバイル装置と共に、ATMの近傍にあるモバイル装置の存在を検出することと、キー生成のためにユーザのトランザクションカードを使用することと、および、モバイル装置とATMとの間の通信セッションを確立するために共有することを含む特徴と機能に基づいて実現される。ここにおいて開示されている種々の特徴と機能は、近くのATMと相互作用するために、およびそのATMに関する情報を収集するためにモバイル装置160上においてソフトウェアアプリケーションを実行しながら、トランザクションカードの使用により、トランザクション装置のアクセス可能性、および/または、トランザクション装置195とモバイル装置160を対にすることを伴う認証プロセスを改良することと関連して利用できる。他の実施形態においては、モバイル装置160および/または装置またはカード所有者を介して収集された種々の情報は、ユーザのモバイル装置においてATMアクセス可能性を提供することなどのような、より詳細な存在検出、ユーザ認証、ユーザ嗜好に基づくカスタマイズされたATMアクセスメニューを実行するようにサーバ101(例えば、サーバプロセッサ102)に中継して戻すことができる。
【0022】
幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110をモバイル装置160と組み合わせること(ペアリング)に対する初期認証は、ペアリングに対する承認を受信するように、トランザクションカード110とモバイル装置160とのペアリングを最初に認可してもらうためにユーザがユーザのモバイル装置からエンティティに接触することにより実現できる。他の実施形態においては、トランザクションカードとモバイル装置との間のペアリングおよび/またはペアリング解除プロセスは、特に同じモバイル装置に対して過去に同じトランザクションカードとのペアリングが行われたことがある場合は、ユーザ側の何らの行動もなしで、自動的且つシームレスに起こり得る。更に他の実施形態においては、例えば、トランザクションカードとモバイル装置またはクライアントとのペアリングのために、またはペアリング解除のために、近接MFA(多要素認証)は、生体認証(例えば、指紋、音声認識など)、および/またはユーザにより入力されたパスワード、および/またはユーザの指によるモバイル装置画面のスワイプ、および/またはトランザクションカードがモバイル装置または任意のクライアント装置に近接していることを利用できる。
【0023】
幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110と演算装置109のペアリングに対する初期認証は、ペアリングに対する承認を受信するように、トランザクションカード110と演算装置109とのペアリングを最初に認可してもらうためにユーザがユーザのモバイル装置からエンティティに接触することにより実現できる。他の実施形態においては、トランザクションカードと演算装置との間のペアリングおよび/またはペアリング解除プロセスは、特に同じ演算装置に対して過去に同じトランザクションカードとのペアリングが行われたことがある場合は、ユーザ側の何らの行動もなしで、自動的且つシームレスに起こり得る。更に他の実施形態においては、例えば、トランザクションカードと無線装置および演算装置またはクライアントとのペアリングのために、またはペアリング解除のために、近接MFAは、生体認証(例えば、指紋、音声認識など)、および/またはユーザにより入力されたパスワード、および/またはユーザの指による演算装置における動作(例えば、タップ)、および/またはトランザクションカードが演算装置または任意のクライアント装置に近接していることを利用できる。
【0024】
幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110と無線装置160および演算装置109両者のペアリングに対する初期認証は、ペアリングに対する承認を受信するように、トランザクションカード110と無線装置160および演算装置109両者のペアリングを最初に認可してもらうためにユーザがユーザのモバイル装置からエンティティに接触することにより実現できる。他の実施形態においては、トランザクションカードと無線装置および演算装置両者のペアリングおよび/またはペアリング解除プロセスは、特に同じ演算装置に対して過去に同じトランザクションカードとのペアリングが行われたことがある場合は、ユーザ側の何らの行動もなしで、自動的且つシームレスに起こり得る。更に他の実施形態においては、例えば、トランザクションカードと無線装置および演算装置またはクライアントとのペアリングのために、またはペアリング解除のために、近接MFAは、生体認証(例えば、指紋、音声認識など)、および/またはユーザにより入力されたパスワード、および/またはユーザの指による無線装置および/または演算装置における動作(例えば、タップ)、および/またはトランザクションカードが無線装置および演算装置または任意のクライアント装置に近接していることを利用できる。1つのサーバ101、演算装置109、ネットワーク105、トランザクション装置195、モバイル装置160、およびトランザクションカード110のみが示されているが、システム100は、これらの構成要素の任意の2つ以上を含むことができるということは理解されるであろう。より一般的には、システム100に含まれている構成要素および構成要素の配置は変更できる。そのため、システム100は、開示されている実施形態と整合性を有している1つ以上のプロセスの動作を実行する、またはその動作において支援する他の構成要素を含むことができる。演算装置109は、ATMアプリケーション107aを実行することと整合する動作を実行するように構成されている1つ以上の演算装置であってよい。無線装置160は、ATMアプリケーション107bを実行することと整合する動作を実行するように構成されている1つ以上の演算装置であってよい。
【0025】
図2は、本開示のある実施形態の例としての態様と整合する、無線装置においてATMトランザクションを実行することに関連している、例としての簡略化されたトランザクションカードを示している図である。幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110は、従来のクレジットカード、デビットカードなどと類似のサイズおよび形状であってよい。トランザクションカード110は、開示されている技術革新の種々の態様を実行するための埋め込まれている電子機器を有することができる。示されているように、トランザクションカード110は、少なくとも1つのプロセッサ210または処理回路、メモリ230、電力源または電力回路240、指紋入力要素および/または回路260、1つ以上の他のセンサ250、通信回路/装置255、磁気ストライプ280、および電子チップ要素および関連付けられている相互接続などのような他の結合回路220を含むことができる。電力源または電力回路240は、電子チップを介しての接続などのようにカードがPOS装置に結合したときに、カードに対する電力を生成する要素を含むことができ、および/または、そのような回路はバッテリなどのような電圧供給源を含むことができる。幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110は、図2に示されているよりも多くの、または少ない構成要素を含むことができる。
【0026】
プロセッサ210は、従来のクレジットまたはデビットカードと同程度のサイズで構成されたときに、トランザクションカード110内に納まるために十分なサイズおよびフォームファクタの1つ以上の既知の、または特殊化された処理装置を備えることができる。幾つかの実施形態においては、プロセッサ210は、例えば、識別子、トランザクションカード110により生成される種々の指紋入力250、260に基づくことができる、トランザクションカード110の使用と関連付けられている指紋検証の正当性の立証に関連する情報を生成および送信することなどのような、開示されている方法に関連する機能を実行できる任意の構成を含むことができる。プロセッサ210はまた電力源240を制御でき、データを送り且つ受信でき、メモリ230から読み込むことおよびメモリ230に書き込むことができ、センサ250からデータを受信且つ解析でき、結合回路220と関連付けられている情報または命令を処理でき、指紋入力要素および/または回路260からの入力を受信且つ処理でき、開示されている実施形態と整合する任意の他の機能を実行できる。
【0027】
メモリ230は、揮発性または不揮発性、磁気的、半導体、または他のタイプの格納要素および/または、カードトランザクションの実行のために必要な、またはカードトランザクションを実行することと関連付けられている情報などのような適切な命令およびデータを格納する実体的(つまり、非一時的)コンピュータ読み取り可能媒体を含むことができる。カード110により生成された指紋の正当性の立証結果に関して、そのような命令は、プロセッサ210により実行されるとカード110に、指紋に基づくカードの起動と関連付けられている動作を実行させる。幾つかの実施形態においては、動作は、購買トランザクションが試みられたときに、オンラインエンティティに、無線通信回路255によるオンラインエンティティへの指紋検証の正当性の立証に関連する情報を送信することを備えることができる。1つの例においては、指紋検証の正当性の立証に関連する情報は、無線演算装置、サーバ、および/または、カードユーザと関連付けられているモバイル装置の1つ以上に送信される。他の例においては、指紋検証の正当性の立証に関連する情報は、トランザクションの試みを認可するために、(1)オンラインエンティティと関連付けられている少なくとも1つの商人のコンピュータ、および(2)トランザクションカード110の提供者と関連付けられているサーバの1つ、またはその両者に送信される。
【0028】
幾つかの実施形態においては、動作は更に、(1)カード110が、店頭端末またはカードのユーザと関連付けられているモバイル装置との近接している係合状態になったときに(例えば、タップ、NFC、ブルートゥースなどを介して)、カード制御回路135をトランザクション機能が機能しないスリープモードから起動し、(2)検出された指紋が正当であると検証したときに、トランザクションを完了する目的のためにカード110を起動し、(3)トランザクションを適切な通信媒体(例えば、NFC、RFID、ナローバンドモノのインターネット(NBIOT)、WiFi、WiMax、ZibBee、ブルートゥースなど)により送信するように構成できる。
【0029】
他の実施形態においては、命令は、1)追加的正当性の立証動作、および/または2)カードのユーザと関連付けられているモバイル装置上のアプリケーションとの追加的通信の1つ以上を要求することにより、トランザクションまたはカード110の正当性を立証するための命令を備えているアプレットを備えることができる。ここで、例えば、追加的正当性の立証動作は、テキスト、電話を介してなどのように、オンライン購買トランザクションの正当性を立証するためのユーザとの補完的通信、トランザクションカードと関連付けられているオンラインアプリケーションを介して実行される補完的動作(例えば、ユーザに自身のモバイルアプリケーションにログインするように要求することなど)、および/または、ユーザにより選択された任意のラップトップ、モバイル、またはウェアラブル装置への通信などのような、ユーザがそのような購買を確認するために電子通信で応答することを可能にするユーザへの他の通信を含むことができる。ユーザのモバイル装置上のアプリケーションとの追加的通信は、例えば、カードを起動すること、またはアプリケーション内の設定を変更すること、購買トランザクションの正当性の立証を要求するアプリケーション内のプロンプト(入力などを催促または要請する語句または記号)に応答すること、またはユーザに、オンラインアプリケーション、モバイルアプリケーションなどのようなアプリケーションに首尾よくログインすることを単に要求することを含むことができる。
【0030】
種々の実施形態によれば、動作は更に、(1)トランザクションが提出されたトランザクション装置に、カード110はトランザクションを完了するために認可されているか否かを知らせること、および/または(2)トランザクションの試みと関連付けられている追加的処理の実行に関して、カードのユーザと関連付けられているモバイル装置上のアプリケーションとブルートゥース通信により通信するように命令することの1つまたはその両者を備えることができる。
【0031】
電力源240は、バッテリまたはコンデンサなどのような電力格納装置、誘導電力コイルまたは無線電力受信機などのような電力受信機、太陽光発電機または動力発電機などのような発電機、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。幾つかの実施形態においては、電力源240は、電気エネルギーを生成、受信、および/または格納できる1つ以上の他の既知の装置を含むことができる。
【0032】
幾つかの実施形態においては、1つ以上のセンサ250は、トランザクションカード110の周囲の環境、トランザクションカード110の動き、および/または、トランザクションカード110を伴う他の検出可能な相互作用を感知できる1つ以上の装置を含むことができる。幾つかの実施形態においては、そのようなセンサ250は、例えば、カメラ、光学センサ、マイクロフォン、ジャイロスコープ、加速度計、ショックセンサ、位置センサ、周辺光センサなどのような光センサ、温度センサ、タッチセンサ、導電率センサ、および/または触覚センサの1つ以上を含むことができる。
【0033】
センサ250はまた、ユーザのカードからの表示または命令を受信するための1つ以上のボタン、スイッチ、他の触覚入力機構、または、ユーザから派生する入力の他の形態を含むことができる。幾つかの実施形態においては、そのような入力装置は、プロセッサ210に、開示されている実施形態と関連付けられている種々の機能を実行させるために、入力のシーケンスまたは一連の入力を受信できる。
【0034】
トランザクションカードはまた、随意的に、スクリーン、表示器光、または、ステータスまたはメッセージをユーザに表示するための他の適切な装置を備えることができるディスプレイを含むことができる。幾つかの実施形態においては、ディスプレイは、小型LCDスクリーン、イーインクスクリーン、またはOLEDディスプレイ、または1つ以上のLEDを含むことができる。幾つかの実施形態においては、ディスプレイは、通知、プロンプト、および/またはメッセージをユーザに提供できる。
【0035】
幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110は、データを送信、および/または、1つ以上の外部の位置からデータを受信するための、アンテナおよび/またはNFC(近距離無線通信)回路などのような通信回路/装置255を含むことができる。通信回路255は、短距離無線トランシーバ、または近距離無線通信(NFC)チップを備えることができる。通信回路255は、モバイル装置160、POS装置195と関連付けられている非接触カードリーダ、他のシステム、および/または、トランザクションカード110の存在を検出するように構成されている他のセンサと通信するように構成できる。他の実施形態においては、通信回路/装置255は、ブルートゥース通信を処理するためのブルートゥース回路を備えることができる。1つの例においては、ブルートゥース回路は、ブルートゥース低エネルギー(BLE)通信のために構成されている少なくとも1つのブルートゥースアンテナを備えることができる。他の例においては、通信回路/装置255は、RFID通信回路を備えることができる。種々の実施形態によれば、カード110上のユーザデータへの無線アクセスは、1つ以上の検出された指紋が正当であると検証することによりカード110が起動されるまで不可とされている。
【0036】
幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110は、少なくとも1つの磁気ストライプ280、または磁気的に格納されている情報を共有または読み込むことができる他の磁気通信媒体を含むことができる。幾つかの実施形態においては、磁気ストライプ280はプロセッサ210により制御できる。例えば、プロセッサ210は、特別なアカウント情報を提供するために、磁気ストライプ280に書き込むこと、磁気ストライプ280を消去すること、および磁気ストライプ280を書き換えることができる。
【0037】
開示されている技術革新の種々の実施形態によれば、トランザクションカード110は、モバイル装置160とトランザクション装置195との間の通信セッションを確立するために使用されるセッションキーを、トランザクション装置およびモバイル装置との相互作用を介して生成および共有するように構成できる。そのような相互作用は、トランザクションカード110を伴う接触に基づく(例えば、スワイプ、挿入)および/または非接触(例えば、タップ)動作を介して実現できる。トランザクションカードの使用を伴うセッションキーの詳細は、下記に図3と関連して記述される。
【0038】
図3は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態の例としての態様と整合する、モバイル装置を介する多モードATMアクセス可能性を提供することに関連する例としてのプロセス300を示しているフローチャートである。図3を参照すると、例としてのATMアクセス可能性プロセス300は、302において、現金自動預け払い機(ATM)などのようなトランザクション装置195に近接しているユーザの無線装置の存在を検出することと、304において、ATMに近接している無線装置の存在を検出することに応答して、セッションキーに基づいて、ATMと無線装置との間の通信セッションを確立することと、306において、ユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することをユーザに促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに提供するように無線装置上のアプリケーションに命令することと、308において、少なくとも入力されたアカウントログイン情報に基づいて、無線装置においてユーザのユーザアカウントへのアクセスを認証することと、310において、ユーザの成功した認証に応答して、無線装置においてユーザに第2GUIを提供するようにアプリケーションに命令することにより、ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始することを備えることができる。種々の実施形態によれば、第1GUIおよび/または第2GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚モードの1つ以上を介してATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成できる。幾つかの実施形態においては、ATMアクセス可能性プロセス300は、トランザクション装置195により実行できる。他の実施形態においては、ATMアクセス可能性プロセス300は、その全体または一部を、サーバ、および/または1つ以上のネットワークを介してサーバに接続されている、ここにおいて記述されている種々の実施形態の1つ以上のステップまたは態様を実行するために命令を実行しているモバイル装置と連携して実行できる。
【0039】
幾つかの実施形態においては、ATMアクセス可能性プロセス300は、302において、現金自動預け払い機(ATM)などのようなトランザクション装置195に近接しているユーザの無線装置の存在を検出するステップを含むことができる。技術革新の種々の態様によれば、無線装置は、ATMを介してユーザのユーザアカウントへのアクセスをユーザが取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成できる。幾つかの実施形態においては、アプリケーションは、図1と関連して上述されているATMアプリケーションとして実現できる。幾つかの実施形態においては、アプリケーションは、ATMが近くにあるということを示すものを受信するときのみに、その機能の部分が起動されるように構成できる。実現形態においては、ステップ302は、トランザクション装置と関連付けられているプロセッサなどのような少なくとも1つのプロセッサにより、および/または、トランザクション装置においてトランザクションに関与している少なくとも1つのエンティティにより実行できる。そのようなエンティティは、銀行などのような金融機関、クレジットカード発行元、または、1人以上の顧客に対して金融サービス口座を生成、提供、管理、および/または維持する他のタイプの金融サービスエンティティであってよい。
【0040】
種々の技術を、制限されることなく、ATMに近接しているユーザの無線装置の存在を検出するために利用できる。例えば、ここにおける実施形態は、ATMに近接しているユーザの無線装置の存在の検出が、第1スキャン可能情報をATMの表示画面上に表示することと、第1スキャン可能情報が無線装置によりスキャンされたことを示すものを受信することと、ATMのカメラにより、無線装置において表示されている第2スキャン可能情報をスキャンすることと、無線装置がATMに近接しているということを示す、無線装置と関連付けられている地理的位置を検出することと、および/または、無線装置がATMに近接していることを示す、無線装置から送信された無線信号を検出することの1つ以上を備えることができるように構成できる。実現形態においては、ATMは、第1スキャン可能情報(例えば、バーコード、QRコード(登録商標))をそのディスプレイ上に表示するように構成でき、近接しているユーザは、第1スキャン可能情報をスキャンするために無線装置を使用でき、その結果、ATMに近接している無線装置の存在を確認するためにATMにスキャンの結果を送信することができる。更に、ユーザがいったんATMに近接すると、ユーザは、第2スキャン可能情報(例えば、バーコード、QRコード)を生成して表示するために無線装置を動作させることができ、その結果、ATMのカメラが、ATMに近接しているとして無線装置をスキャンおよび識別するために第2スキャン可能情報を提供する。更に、位置サービス(例えば、GPS)を可能とされている無線装置に対しては、ATMは、その両者の間の距離を無線装置が近接しているかどうかを決定するために十分に短いかどうかを決定するために、自身の位置情報を無線装置の現在の地理的位置と比較するように構成できる。実現形態においては、閾値距離は、NFC、およびATMの他の無線通信機能に基づいて予め構成できる。同様に、NFC、Wi-Fiなどを介する通信チャネルを介して無線装置から送信された無線信号を検出するようにATMを構成できる。
【0041】
ATMアクセス可能性プロセス300は、304において、ATMに近接している無線装置の存在を検出したことに応答して、セッションキーに基づいてATMと無線装置との間の通信セッションを確立するステップを含むことができる。技術革新の種々の態様によれば、セッションキーは、無線装置によりユーザのトランザクションカードから受信でき、無線装置によりATMに通信で送ることができる。幾つかの実施形態においては、セッションキーは、トランザクションカードとATMとの間の第1相互作用に基づいて生成できる。幾つかの実施形態においては、セッションキーは、トランザクションカードと無線装置との間の第2相互作用を介して無線装置と共有できる。ここで、例えば、非接触トランザクションカードで、ユーザは、トランザクションカードにおいて新しいセッションキーを生成および格納するために、ATMがトランザクションカードから新しく生成された乱数を読み込むようにATM上でカードをタップできる(例えば、ATM上に示される非接触アイコン上で)。幾つかの実施形態においては、トランザクションカードから取り出された番号は、ATMによりセッションキー自身として使用できる。その結果、ユーザは、無線装置とのATMで確立されたセッションのキーを送信するために、ユーザの無線装置においてトランザクションカードを更にタップできる。ATMによりトランザクションカードから取り出される乱数がセッションキーを生成するための元となる数として使用される例においては、図1のATMアプリケーション107aを介してのトランザクションカードと無線装置の提供に基づいて、無線装置は、乱数を生成するためにトランザクションカードにより使用されたカウンタに関する情報またはそこへのアクセスで構成できる。そのため、トランザクションカードがタップされると、無線装置は、ATMにより取り出された乱数を計算し、その結果、セッションキーを計算するように構成できる。1つの実施形態においては、非接触トランザクションカードは非接触スマートカードであってよい。
【0042】
無線装置がATMに近接しているとして確認されると、ATMと無線装置との間の通信セッションを、ATMと無線装置の両者におけるNFC構成要素の機能を活用して確立できる。幾つかの実施形態においては、そのような通信セッションは、ブルートゥースペアリング機構を使用して実現され、トランザクションカードとATMの相互作用により生成され、無線装置と共有されるキーは、ブルートゥースピンコード(暗証番号)またはパスキー(親鍵)としての役割を果たすことができる。ここで、例えば、ATMは、1)無線装置がその近傍に存在すると検出するとき、および2)トランザクションカードがセッションキーを生成するためにATMと相互作用した後に、自身のNFC構成要素を使用して、ペアリング要求を無線装置に送るように構成できる。幾つかの実施形態においては、ペアリング要求は、ATMの識別情報、タイムスタンプ、トランザクションカードに関する情報などのようなデータを含むことができる。引き続いて、トランザクションカードと共有しているセッションキーを受信すると、無線装置はATMにペアリング応答を送ることができ、それにより、ATMとモバイル装置との間のペアリングの成功という結果にすることができる。下記の非制限的な例は、例としての非接触スマートカードを使用してセッションキーを生成するためのプロセスを例示している。
【0043】
1つの実施形態においては、トランザクションカードが、モバイル装置とトランザクション装置との間の通信セッションを確立するためのセッションキーを生成するために、マスターキーのセットが、事前にトランザクションカード110と関連付けて生成される。幾つかの実施形態においては、マスターキーのセットは少なくとも2つのマスターキーを含むことができ、1つの暗号化のために使用され(例えば、ENCキー)、他の1つはメッセージ認証コードのために使用される(例えば、MACキー)。実現形態においては、マスターキーのセットの1つ以上をランダムに生成できる。ここで、例えば、マスターキーの1つ以上は、トランザクションカードと関連付けられている銀行識別番号(BIN)または発行元識別番号(IIN)に基づいて生成できる。他の例においては、マスターキーの1つ以上は、トランザクションカード110と関連付けられているアカウント、発行元、ブランド、および/またはネットワークについての情報などのような他の情報に基づいて生成できる。
【0044】
幾つかの実施形態においては、セッションキーアプリケーションをトランザクションカード上にプログラムできる。例えば、アプレットを、トランザクションカードのプロセッサ210による実行のために、トランザクションカードのメモリ230に格納できる。更に、カードレベルマスターキーを、セッションキーアプリケーションと関連付けて格納するために生成できる。種々の実施形態においては、そのようなカードレベルマスターキーを、上記のマスターキーのセットに従って生成できる。幾つかの実施形態においては、そのようなカードレベルマスターキーを、キー多様化(UDKS)などのような技術を介して生成できる。1つの例においては、トランザクションカードの固有カード識別子を使用して、カードレベルENCキー、および/または、カードレベルMACキーを、ENCキー、MACキーを、キー多様化技術を介して共有秘密番号と組み合わせることにより生成できる。幾つかの実施形態においては、秘密番号は、ユーザ構成、システム指定、またはそれらの組み合わせなどのような多様な機構を介してサーバ101と共有される番号であってよい。幾つかの実施形態においては、カードレベルENCキー、カードレベルMACキー、固有カード識別子、および共有されている秘密番号の1つ以上を、セッションキーアプリケーションと関連付けてメモリ230に格納できる。
【0045】
トランザクションカード110がトランザクション装置195においてタップされると、トランザクションカード110上で実行されているカウンタを1回増加できる。1つの例においては、そのようなカウンタは、プレストアプリケーショントランザクション(Presto Application Transaction)カウンタ(pATC)を含むことができる。その後に、ENCキーに対するセッションキー(例えば、ENCセッションキー)およびMACキーに対するセッションキー(例えば、MACセッションキー)を、カードレベルENCキーおよびカードレベルMACキーをそれぞれ固有カード識別子(例えば、プレスト固有識別子(pUID))およびpATCと組み合わせることにより動的に生成できる。
【0046】
幾つかの実施形態においては、MAC(例えば、セッションキー)をMACアルゴリズムの1つを使用して生成できる。1つの例においては、リテールMACアルゴリズム(例えば、MACアルゴリズム3)を、MACを生成するために利用できる。例えば、MACを、導出されたMACセッションキー(例えば、動的MACセッションキー)および、バージョン情報、pUID、pATC、および共有秘密番号の1つ以上を備えているメッセージを使用して生成できる。
【0047】
幾つかの実施形態においては、暗号文を生成するためにENCセッションキーを使用してMACを更に暗号化できる。更に、トランザクション装置195との通信チャネルを介して、トランザクションカードを、バージョン番号、pUID、pATC、および暗号文の1つ以上を含んでいるメッセージ(例えば、暗号文を有しているメッセージ、プレストメッセージ)をトランザクション装置に送るように構成できる。幾つかの実施形態においては、トランザクション装置は、受信したバージョン番号、pUID、pATC、および暗号文を更にサーバ101に転送できる。
【0048】
上記の暗号文を有するメッセージに対する受信側においては、サーバ(例えば、サーバ101、トランザクション装置195、モバイル装置160)を、種々の技術を使用して暗号文の正当性を立証するように構成できる。例えば、サーバを、暗号文を有しているメッセージのデータを使用して独立して暗号文を生成するために一連の同じ動作を実行するように構成できる。サーバにより生成された暗号文をカードにより生成された暗号文と比較することにより、その両者が同じであると決定された場合、受信した暗号文の正当性を立証するようにサーバを構成できる。幾つかの実施形態においては、上記の共有秘密番号を、サーバ側の暗号文を生成するために使用できる。共有秘密番号は、トランザクションカード自身からは送信されないので、開示の実施形態は、暗号文に対するブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)に対して更なるセキュリティを提供する。
【0049】
幾つかの実施形態においては、トランザクションカード110がトランザクション装置において最初にタップされた後に無線装置160においてタップされると、他の暗号文を有するメッセージをトランザクションカードにより生成でき、モバイル装置160に送信できる。幾つかの実施形態においては、モバイル装置160はその結果、受信した暗号文を有するメッセージをサーバ101に転送できる。上述されているように、暗号文を有するメッセージ受信エンティティを、暗号文を有するメッセージに含まれているデータを使用して暗号文を生成するために同じ一連の動作を実行することにより受信した情報の正当性を立証するように構成できる。幾つかの実施形態においては、連続的に増大しているオンカードカウンタ(例えば、pATC)に基づいて、暗号文受信エンティティを、カウンタおよび/または、暗号を有するメッセージに含まれている他のデータを使用して、トランザクションカードにより以前に、またはその後に生成された暗号文を計算するように構成できる。このようにして、セッションキーを、トランザクション装置195に送信されたMAC情報または、モバイル装置に送信されたMAC情報の何れかに基づいて構成できる。第1のシナリオにおいては、モバイル装置を、受信した暗号を有するメッセージに基づいて、トランザクション装置における第1タップを介して送信されたMAC情報を生成し、その結果、トランザクション装置への第1タップを介して生成されたMAC情報を、安全な通信を確立するためにトランザクション装置に通信で送るように構成できる。第2のシナリオにおいては、モバイル装置を、受信したMAC情報をトランザクション装置に通信で送るように構成でき、その結果、トランザクション装置は、トランザクションカードから受信した暗号文を有するメッセージを使用し、それにより、受信したMAC情報を、モバイル装置との安全な通信を確立するためのセッションキーとして使用することにより、受信したMAC情報を計算且つその正当性を立証する。
【0050】
開示の他の態様によれば、トランザクション装置におけるタップを介して生成された暗号文はトランザクションカードに格納できる。このようにして、トランザクションカードがモバイル装置においてタップされると、トランザクションカードに格納されている暗号文を、トランザクションカードの第2のタップによりモバイル装置に送信できる。
【0051】
幾つかの実施形態においては、上述したように、トランザクションカードおよび/またはATMは、セッションキーを無線装置に通信で送る前にセッションキーを暗号化するように更に構成できる。他の実施形態においては、無線装置を、例えば、タイムスタンプ、トランザクションカード情報、プレストカードカウンタなどを含む情報に基づいて、セッションキーを暗号化するためにアルゴリズムを適用するように構成できる。ここにおける種々の実施形態は、対称および非対称暗号化技術の両者を、トランザクションカードと無線装置の動作に適用できるように構成できる。
【0052】
技術革新の幾つかの態様によれば、無線装置においてユーザがATMにアクセスすることに対応する動作を、ATMと無線装置との間の上記の通信セッションを介してATMに通信で送ることができる。技術革新の他の態様によれば、技術革新の他の態様によれば、無線装置においてATMにアクセスするためのユーザのそのような動作を、ATMと無線装置を、サーバを介して通信可能に結合しているネットワークを介してATMに通信で送ることができる。幾つかの実施形態においては、サーバを、ATMと関連付けられているトランザクションサービスを提供するように構成できる。幾つかの例においては、サーバを、ATMトランザクションを処理するために、それぞれの金融機関と関連付けることができる。典型的には、そのような金融機関は、トランザクションカードをユーザに発行したクレジットカード会社、カードと関連付けられている銀行口座をユーザに提供する金融サービスエンティティなどであってよい。このシナリオにおいては、ATMと無線装置との間の通信セッションは、通信セッションが機能している間は、ATMを、そのATMでトランザクションを実行しようと試みる他のユーザにより操作できないように、操作ロッキング機構としての役割を果たすことができる。言い換えれば、ATMが無線装置との通信セッションを開始している限りは、無線装置のユーザは、ATMにおけるすべての相互作用を無線装置を介して占有する。
【0053】
種々の実施形態によれば、ATMと無線装置を接続するために通信セッションが確立されると、ATMの従来のユーザインタフェースの部分は機能を停止し、または、限られた能力で機能するようになる。例えば、タッチスクリーン、機能キー、およびキーパッドなどのような入力装置は、そこにおける如何なる入力も取り込むようには機能しなくなる。同様に、ディスプレイ、ヘッドフォンジャック、およびスピーカなどのような出力装置もまた、ユーザがATMと直接相互作用する従来のATMトランザクションセッションの間は利用可能であった、視覚または音声に基づく情報を出力するようには機能しなくなる。しかし、第1および第2NFC構成要素、カメラ、生体認証特徴取り込みのための他のセンサ、および/または、ATMアクセス可能性プロセスに関与することができる他の入力装置などのようなATMの他の入力装置の1つ以上は、ここにおいて、トランザクションカード、無線装置、および/または、ATMサービスを提供するように構成されているサーバと連携して依然として動作する。また同様に、トランザクションレシートプリンタ、現金自動支払機、および預金口座開設などのようなATMの他の出力装置1つ以上は、無線装置においてユーザにより実行されたATMトランザクションサービスを提供するために依然として動作する。
【0054】
ATMアクセス可能性プロセス300は、306において、アプリケーションに第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに提供するように命令するステップを含むことができ、ここで第1GUIは、ユーザに、ユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することを促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている。
【0055】
ATMアクセス可能性プロセス300は、308において、少なくとも入力されたアカウントログイン情報に基づいて、無線装置においてユーザアカウントへのユーザのアクセスを認証するステップを含むことができる。種々の実施形態においては、任意の適切な技術を介して、無線装置においてユーザアカウントへのアクセスに対してユーザを更に認証することができる。非制限的な例として、ATM、トランザクションカード、および/または、無線装置において収集できるユーザの生体認証情報に基づいて、ユーザアカウントへのアクセスに対してユーザを更に認証できる。そのような生体認証情報は、ユーザの顔の特徴、ユーザの声の特徴、および/または、ユーザの指紋の特徴の1つ以上を含んでいる。
【0056】
ATMアクセス可能性プロセス300は、310において、ユーザの成功した認証に応答して、アプリケーションに無線装置においてユーザに第2GUIを提供するように命令することによりユーザのためのATMトランザクションセッションを開始するステップを含むことができる。種々の実施形態によれば、第2GUIは、ユーザが無線装置においてユーザアカウントで1つ以上のATMトランザクションを実行するために動作可能な1つ以上のGUI要素を備えることができる。更に、ここにおける種々の実施形態は、第1GUIおよび/または第2GUIを、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介して、ATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成できるように構成できる。例えば、第1GUIおよび/または第2GUIは、無線装置に通信可能に接続されているヘッドフォンにおいてユーザに可聴トランザクションプロンプトを提供し、モールスコードおよび/またはタッチに基づく入力技術において、ユーザにより無線装置において入力された入力を受信するように構成できる。
【0057】
幾つかの実施形態においては、第2GUIの1つ以上の要素は、ATMトランザクションに関するユーザの嗜好に基づいてカスタマイズできる。例えば、第2GUIは、例えばATMアプリケーションを介して選択的に構成されているそれらのATMアクセスメニュー項目を最初に表示するようにカスタマイズできる。このようにして、ユーザは、トランザクションを実行するためにATMの全体のメニューを見て回る手間が省ける。言い換えると、自身の好適なATMトランザクション(例えば、自身が指定した金額の迅速な現金引き出し、口座間の振替、口座への預金)を指定/修正するためにATMアプリケーションを使用できる。
【0058】
幾つかの実施形態によれば、ATMと無線装置との間の通信セッションは、ユーザが無線装置において1つ以上の第2GUI要素を操作してATMに終了要求を送ることにより終了できる。ここで、例えば、ユーザは第2GUIの「ログアウト」ボタンを操作でき、第2GUIにおいて「ログアウト」信号に対応するモールスコード要素においてタップでき、第2GUIにおいて「ログアウト」点字アイコンをタッチでき、または、第2GUIにおいてコマンド「ログアウト」を音声で発することができる。
【0059】
他の実施形態においては、ATMと無線装置との間の通信セッションは、ユーザの無線装置がもはやATMに近接して存在していないということを検出すると自動的に終了できる。例えば、上記の近接検出技術を使用して、無線装置はもはやATMに近接していないことを示す、無線装置と関連付けられている地理的位置を検出すること、および/または、無線装置はもはやATMに近接していないことを示す、無線装置から送信された無線信号が途絶えたことを検出することの1つ以上により、無線装置がその近傍から移動して出て行くことを検出するようにATMを構成できる。幾つかの実現形態においては、無線信号のそのような途絶えは、対とされている装置はもはや互いの通信範囲にはいないことを示すブルートゥース信号などのようなNFC信号の途絶えを含むことができる。
【0060】
幾つかの実施形態によれば、ここにおける方法はまた、ATMアプリケーションが無線装置においてユーザにより起動されたことに応答して、無線装置の地理的位置情報に基づいて、および/または、無線装置によるブルートゥース発見結果に基づいて、ATMの位置をユーザに通知するようにATMアプリケーションに命令することを備えることができる。ここで、例えばユーザが無線装置においてATMアプリケーションを起動すると、ユーザは、トランザクションをまさに実行するために、ATMを能動的に探していると決定される。幾つかの実施形態においては、ここにおける方法はまた、位置情報、ナビゲーション命令、および/または、マップアプリケーションデータの1つ以上を、ATMアプリケーションおよび/またはユーザの無線装置に送信することを備えることができる。
【0061】
開示されているシステム、プラットフォーム、方法、およびコンピュータ読み取り可能媒体は、ここにおいて記述されている種々の自動化されたモバイル装置機能を実行するように構成されているソフトウェアアプリケーションを含むことができ、および/または、それらを伴うことができる多モードATMアクセス可能性機構を備えているという点が注目される。従来のソフトウェアおよびソリューションとは異なり、ここにおいて開示されている種々の実施形態は、近接しているユーザの無線装置の存在を検出すること、および、ATMと無線装置との間の安全な通信セッションを確立することの使用を介して、ユーザの無線装置においてATMへの改良されたアクセス可能性を提供するように構成できる、多モードアクセス可能性を有する改良されたATMを利用できる。これらのようにして、または他のようにして、例としての開示されている無線装置に基づくATMアクセス可能性機構の能力を与えられているソフトウェアを伴う実現形態は、知られている如何なる従来のATMアクセス技術を超える改良を表している。
【0062】
開示されている多モードATMアクセス可能性機構の態様はまた、近接しているユーザの無線装置の存在を検出すること、検出された無線装置の存在により、ATMと無線装置との間の安全な通信セッションを確立すること、ユーザのアカウントへのアクセスを認証すること、および、拡張されたモードを介してユーザが無線装置においてATMトランザクションを実行することを可能にするためにATM通信セッションを開始することを介するなどのように、処理および通信リソースの両者の、より効率的、および改良された利用法をもたらす。更に、開示されているATMアクセス機構により可能とされる種々の例としての実施形態は、ATMサービスを提供することにおいて、および、そのようなソフトウェアを実行するモバイル装置の所有者が、ATMとの相互作用できなくなったり、詐欺の危険性に晒される可能性を削減し、それにより、本検出機構により回避される、動作不能および/または詐欺的トランザクションにより引き起こされる不要な処理に対する必要性を削減または削除することにおいて、ユーザの無線装置の種々の機能により可能とされる、改良された応答性、効率、精度、セキュリティ、および拡張されたモードを可能にできる。
【0063】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態に従う、例としてのコンピュータに基づくシステム/プラットフォームのブロック図を示している。しかし、これらの構成要素のすべてが1つ以上の実施形態を実践するために要求され得るわけではなく、構成要素の配置およびタイプにおける変形例を、本開示の種々の実施形態の精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。幾つかの実施形態においては、例としても発明の演算装置および/または、例としてのコンピュータに基づくシステム/プラットフォームの例としての発明の演算構成要素は、ここにおいて詳述されているように、ソフトウェアアプリケーション、ユーザ、および/または同時トランザクションの多数の例を管理するように構成できる。幾つかの実施形態においては、例としてもコンピュータに基づくシステム/プラットフォームは、データの評価、キャッシュへの保存、探索、および/またはデータベース接続プーリングに対して種々の方法を組み込んでいるスケーラブルコンピュータおよび/またはネットワークアーキテクチャに基づくことができる。スケーラブルアーキテクチャの例としては、複数のサーバを操作できるアーキテクチャが挙げられる。
【0064】
幾つかの実施形態においては、図4を参照すると、例としてのコンピュータに基づくシステム/プラットフォームのメンバー702~704(例えば、POS装置またはクライアント)は、サーバ706と707などのような他の演算装置との間で、ネットワーク705などのようなネットワーク(例えば、クラウドネットワーク)を介してメッセージを互いに送受信できる実質的に任意の演算装置を含むことができる。幾つかの実施形態においては、メンバー装置702~704は、パーソナルコンピュータ、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサに基づく、またはプログラマブルコンシューマ電子機器、ネットワークPCなどであってよい。幾つかの実施形態においては、メンバー装置702~704内の1つ以上のメンバー装置は、セルフォン、スマートフォン、ページャ、ウォーキートーキー、無線周波数(RF)装置、赤外線(IR)装置、CB、前述の装置の1つ以上を組み合わせた統合装置、または、実質的に任意のモバイル演算装置などのような無線通信媒体を使用して典型的に接続する演算装置を含むことができる。幾つかの実施形態においては、メンバー装置702~704内の1つ以上のメンバー装置は、PDA、POCKET PC、ウェアラブルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、デスクトップコンピュータ、ネットブック、ビデオゲーム装置、ページャ、スマートフォン、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(UMPC)、および/または、有線および/または無線通信媒体(例えば、NFC、RFID、NBIOT、3G、4G、5G、GSM(登録商標)、GPRS、WiFi、WiMax、CDMA、衛星、ZigBee(登録商標)など)を介して通信するように装備されている任意の他の装置などのような、有線または無線通信媒体を使用して接続できる装置であってよい。幾つかの実施形態においては、メンバー装置702~704内の1つ以上のメンバー装置は、特には、インターネットブラウザ、モバイルアプリケーション、ボイスコール、ビデオゲーム、ビデオ会議、およびイーメールなどのような1つ以上のアプリケーションを含むことができ、およびそれらを動作させることができる。幾つかの実施形態においては、メンバー装置702~704内の1つ以上のメンバー装置は、ウェブページを受信したり、送ったりするように構成できる。幾つかの実施形態においては、本開示の例としての、特定的にプログラムされたブラウザアプリケーションは、下記に制限されることはないが、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)、ワイヤレスマークアップ言語(WML)、WMLScript、XML、JavaScript(登録商標)、ハンドヘルドデバイスマークアップ言語(HDML)、スタンダードジェネラライズドマークアップ言語(SMGL)などを含む、実質的に任意のウェブに基づく言語を採用して、グラフィックス、テキスト、マルチメディアなどを受信および表示するように構成できる。幾つかの実施形態においては、メンバー装置702~704内のメンバー装置は、Java(登録商標)、Net、QT、C、C++、および/または、他の適切なプログラミング言語の何れかにより特定的にプログラムできる。幾つかの実施形態においては、メンバー装置702~704内の1つ以上のメンバー装置は、制限されないが、メッセージング機能、ブラウジング、探索、再生、ストリーミング、または、局所的に格納またはアップロードされたメッセージ、画像、および/またはビデオ、および/またはゲームを含むコンテンツの種々の形状を表示することなどのような多様な可能なタスクを実行するためにアプリケーションを含む、または実行するように特定的にプログラムできる。
【0065】
幾つかの実施形態においては、例としてのネットワーク705は、それに結合されている任意の演算装置に、ネットワークアクセス、データトランスポートおよび/または他のサービスを提供できる。幾つかの実施形態においては、例としてのネットワーク705は、例えば、制限されることはないが、グローバル移動通信システム(GSM)アソシエーション、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)、およびWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX(ワイマックス))フォーラムにより設定された1つ以上の規格に少なくとも部分的には基づくことができる、少なくとも1つの特殊化ネットワークアーキテクチャを含むこと、および実現することができる。幾つかの実施形態においては、例としてのネットワーク705は、GSMアーキテクチャ、汎用パケット無線サービス(GPRS)アーキテクチャ、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)アーキテクチャ、およびロングタームエボリューション(LTE)と称されるUMTSの1つの進化したものの1つ以上を実現できる。幾つかの実施形態においては、例としてのネットワーク705は、上記の1つ以上の代替として、またはそれらと連携して、WiMAXフォーラムにより定義されたWiMAXアーキテクチャを含むこと、および実現することができる。幾つかの実施形態においては、そして随意的に、上記または下記に記述される任意の実施形態の組み合わせにおいて、例としてのネットワーク705はまた、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、仮想LAN(VLAN)、エンタープライズLAN、レイヤー3仮想プライベートネットワーク(VPN)、エンタープライズIPネットワーク、またはそれらの任意の組み合わせの少なくとも1つを含むことができる。幾つかの実施形態においては、および随意的に、上記または下記に記述されている任意の実施形態の組み合わせにおいて、例としてのネットワーク705を介しての少なくとも1つのコンピュータネットワーク通信は、下記に制限されないが、NFC、RFID、ナローバンドモノのインターネット(NBIOT)、ZigBee、3G、4G、5G、GSM、GPRS、WiFi、WiMax、CDMA、衛星、およびそれらの任意の組み合わせなどのような1つ以上の通信モードに少なくとも部分的には基づいて送信できる。幾つかの実施形態においては、例としてのネットワーク705はまた、ネットワーク接続ハードディスク(NAS)、ストレージエリアネットワーク(SAN)、コンテンツデリバリネットワーク(CDN)、またはコンピュータまたは機械読み取り可能媒体の他の形状などのような大容量ストレージを含むことができる。
【0066】
幾つかの実施形態においては、例としてのサーバ706または例としてのサーバ707は、ネットワークオペレーティングシステムを作動させるウェブサーバ(または一連のサーバ)であってよく、その例としては、下記に制限されないが、Microsoft Windows Server、Novell NetWare、またはLinux(登録商標)を含むことができる。幾つかの実施形態においては、例としてのサーバ706または例としてのサーバ707は、クラウドおよび/またはネットワーク演算のために使用でき、および/または、クラウドおよび/またはネットワーク演算を提供できる。図4においては示されていないが、幾つかの実施形態においては、例としてのサーバ706または例としてのサーバ707は、イーメール、SMSメッセージング、テキストメッセージング、およびコンテンツプロバイダなどの外部システムへの接続を有することができる。例としてのサーバ706の特徴の何れも、例としてのサーバ707においても実現でき、その逆もまた可能である。
【0067】
幾つかの実施形態においては、例としてのサーバ706および707の1つ以上は、非制限的な例においては、認証サーバ、探索サーバ、イーメールサーバ、ソーシャルネットワーキングサービスサーバ、SMSサーバ、IMサーバ、MMSサーバ、エクスチェンジサーバ、フォトシェアリングサービスサーバ、広告提供サーバ、金融/銀行関連サービスサーバ、旅行サービスサーバ、または、メンバー演算装置701~704のユーザに対する任意の類似の適切なサービスに基づくサーバとして実行するように特定的にプログラムできる。
【0068】
幾つかの実施形態においては、および随意的に、上記または下記に記述される任意の実施形態の組み合わせにおいて、例えば、1つ以上の例としての演算メンバー装置702~704、例としてのサーバ706、および/または、例としてのサーバ707は、スクリプト言語、遠隔手続き呼び出し、イーメール、ツイート、ショートメッセージサービス(SMS)、マルチメディアメッセージサービス(MMS)、インスタントメッセージ(IM)、インターネットリレーチャット(IRC)、mIRC、Jabber、アプリケーションプログラミングインタフェース、シンプルオブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)法、共通オブジェクトリクエストブローカアーキテクチャ(CORBA)、HTTP(ハイパーテキストトランスファプロトコル)、REST(再プレゼンテーション状態転送)、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、情報を送り、処理し、そして受信するように構成できる特定的にプログラムされたソフトウェアモジュールを含むことができる。
【0069】
図5は、本開示の1つ以上の実施形態に従う、他の例としてのコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム800のブロック図を示している。しかし、これらの構成要素のすべてが1つ以上の実施形態を実践するために要求され得るわけではなく、構成要素の配置およびタイプにおける変形例を、本開示の種々の実施形態の精神または範囲から逸脱することなく行うことができる。幾つかの実施形態においては、メンバー演算装置(例えば、POS装置)802a、802b~802nはそれぞれ、プロセッサ810に結合されているランダムアクセスメモリ(RAM)808および/またはメモリ808などのようなコンピュータ読み取り可能媒体を少なくとも含んで示されている。幾つかの実施形態においては、プロセッサ810は、メモリ808に格納されているコンピュータ実行可能プログラム命令を実行できる。幾つかの実施形態においては、プロセッサ810は、マイクロプロセッサ、ASIC、および/または状態機械を含むことができる。幾つかの実施形態においては、プロセッサ810は、プロセッサ810により実行されるとプロセッサ810にここにおいて記述されている1つ以上のステップを実行させる命令を格納している、例えば、コンピュータ読み取り可能媒体である媒体を含むことができ、または、その媒体と通信することができる。幾つかの実施形態においては、コンピュータ読み取り可能媒体の例としては、下記に制限されないが、電子的、光学的、磁気的、または、コンピュータ読み取り可能命令を有している、クライアント802aのプロセッサ810などのようなプロセッサを提供できる他のストレージまたは送信装置を含むことができる。幾つかの実施形態においては、適切な媒体の他の例としては、下記に制限されないが、フロッピーディスク、CD-ROM、DVD、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成プロセッサ、すべての光媒体、すべての磁気テープまたは他の磁気媒体、または、コンピュータプロセッサが命令を読み込むことができる任意の他の媒体を含むことができる。また、コンピュータ読み取り可能媒体の種々の他の形状は、有線および無線のルータ、私的または公的ネットワーク、他の送信装置またはチャネルを含むコンピュータに命令を送信または搬送できる。幾つかの実施形態においては、命令は、例えば、C、C++、Visual Basic、Java、Python、Perl、JavaScriptなどを含む任意のコンピュータプログラミング言語からのコードを備えることができる。
【0070】
幾つかの実施形態においては、メンバー演算装置802a~802nはまた、マウス、CD-ROM、DVD、物理または仮想キーボード、ディスプレイ、または他の入力または出力装置などのような多数の外部または内部装置を備えることができる。幾つかの実施形態においては、メンバー演算装置802a~802n(例えば、クライアント)の例としては、制限されることはないが、パーソナルコンピュータ、デジタルアシスタント、携帯情報端末、スマートフォン、ページャ、デジタルタブレット、ラップトップコンピュータ、インターネットアプライアンス、および他のプロセッサに基づく装置などのような、ネットワーク806に接続される任意のタイプのプロセッサに基づくプラットフォームであってよい。幾つかの実施形態においては、メンバー演算装置802a~802nは、ここにおいて詳述されている1つ以上の原理/方法に従って、1つ以上のアプリケーションプログラムで特定的にプログラムできる。幾つかの実施形態においては、メンバー演算装置802a~802nは、MicrosoftTM、Windows(登録商標)、および/またはLinuxなどのようなブラウザ、またはブラウザにより可能とされるアプリケーションをサポートできる任意のオペレーティングシステム上で作動できる。幾つかの実施形態においては、示されているメンバー演算装置802a~802nは、例えば、マイクロソフト社のInternet ExploreTM(インターネットエクスプローラ)、アップルコンピュータ社のSafariTM(サファリ)、Mozilla Firefox(モジラファイヤーフォックス)、および/またはOpera(オペラ)などのようなブラウザアプリケーションプログラムを実行するパーソナルコンピュータを含むことができる。幾つかの実施形態においては、メンバー演算装置802a~802nを通して、ユーザ812a~812nは、例としてのネットワーク806を介して互いに通信でき、および/または、他のシステムおよび/または、ネットワーク806に結合されている装置と通信できる。図5において示されているように、例としてのサーバ装置804と813はまた、ネットワーク806に結合できる。幾つかの実施形態においては、1つ以上のメンバー演算装置802a~802nはモバイルクライアントであってよい。
【0071】
幾つかの実施形態においては、例としてのデータベース807と815の少なくとも1つのデータベースは、データベース管理システム(DBMS)により管理されるデータベースを含む任意のタイプのデータベースであってよい。幾つかの実施形態においては、例としてのDBMSに管理されるデータベースは、それぞれのデータベースにおけるデータの編成、格納、管理、および/または取り出しを制御するエンジンとして特定的にプログラムできる。幾つかの実施形態においては、例としてのDBMSに管理されるデータベースは、問い合わせ、バックアップ、および複製の能力を提供し、規則を強制し、セキュリティを提供し、演算し、変更を実行し、およびログインにアクセスし、および/または最適化を自動化するように特定的にプログラムできる。幾つかの実施形態においては、例としてのDBMSに管理されるデータベースは、オラクルデータベース、IBM DB2、Adaptive Server Enterprise、FileMaker(ファイルメーカ)、Microsoft Access(マイクロソフトアクセス)、Microsoft SQL Server(マイクロソフトエスキューエルサーバ)、MySQL(マイエスキューエル)、PostgreSQL(ポストグレスエスキューエル)、およびNoSQL(ノーエスキューエル)の実現形態から選択できる。幾つかの実施形態においては、例としてのDBMSに管理されるデータベースは、階層モデル、ネットワークモデル、リレーショナルモデル、オブジェクトモデル、または、フィールド、レコード、ファイル、および/またはオブジェクトを含むことができる1つ以上の適用可能データ構造という結果になり得る幾つかの他の適切な編成を含むことができる、本開示の特別データベースモデルに係わる例としてのDBMSにおける各データベースのそれぞれのスキームを定義するように特定的にプログラムできる。幾つかの実施形態においては、例としてのDBMSに管理されるデータベースは、格納されているデータについてのメタデータを含むように特定的にプログラムできる。
【0072】
図6と7においても示されているように、開示されている技術の幾つかの実施形態はまた、この技術において知られているように種々の方法で分散できるが、例示の目的のために図においてはグループとしてまとめて示されている1つ以上のクラウド構成要素825を含むおよび/または伴うことができる。クラウド構成要素825は、ソフトウェアアプリケーション(例えば、キューなど)、1つ以上のクラウドプラットフォーム(例えば、ウェブフロントエンドなど)、クラウドインフラストラクチャ(例えば、仮想機械)、および/またはクラウドストレージ(例えば、クラウドデータベースなど)のような1つ以上のクラウドサービスを含むことができる。
【0073】
図7において1つの例として示されている幾つかの実施形態によれば、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム、例としての発明のコンピュータに基づく装置、構成要素と媒体、および/または、例としての発明のコンピュータにより実現される方法は、下記に制限されないが、サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)1010、サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)1008、および/またはサービスとしてのソフトウェア(SaaS)1006などのようなクラウド演算/アーキテクチャにおいて動作し、または、それらと共に動作するように特定的にプログラムできる。図6と7は、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム、例としての発明のコンピュータにより実現される方法、および/または、例としての発明のコンピュータに基づく装置、構成要素および/または媒体を動作するように特定的に構成できるクラウド演算/アーキテクチャの例としての実現形態の概略図を例示している。幾つかの実施形態においては、そのようなクラウドアーキテクチャ1006、1008、1010は、ここにおいて詳述されている種々の実施形態を達成するために、1004において示されているウェブブラウザおよびブラウザ拡張態様と関連して利用できる。
【0074】
記述および任意の請求事項において使用されているように、「基づく」という用語は排他的ではなく、文脈によりそうでないと明言されない限り、記述されていない追加的要素に基づいてもよい。追加的に、明細書を通して、「1つの」と「その」の意味は複数のものを含んでいる。「~の中に」の意味は「~の中に」と「~の上に」を含んでいる。
【0075】
ここにおいて記述されている種々の実施形態の少なくとも1つの態様/機能は、リアルタイムおよび/または動的に実行できるということは理解される。ここにおいて使用されているように、「リアルタイム」という用語は、他のイベント/行動が起こったときに時間的にその瞬間に、またはほぼその瞬間に起こり得るイベント/行動を指している。例えば、「リアルタイム処理」、「リアルタイム演算」、および「リアルタイム実行」はすべて、演算の結果が物理プロセスをガイドするために使用できるようにするために、関連する物理プロセス(例えば、ユーザがモバイル装置上でアプリケーションと相互作用すること)が発生する実際の時間の間の演算の実行に関している。
【0076】
ここにおいて使用されているように、「動的に」という用語と「自動的に」という用語、およびそれらに論理的および/または言語的に関連するもの、および/または派生物は、あるイベントおよび/または行動は、如何なる人間の介在なしに誘発できる、および/または起こることができるということを意味している。幾つかの実施形態においては、本開示に従うイベントおよび/または行動はリアルタイムであってよく、および/または、ナノ秒、数ナノ秒、ミリ秒、数ミリ秒、秒、数秒、分、数分、1時間、または数時間、1日、または数日、毎週、毎月などの少なくとも1つの所定の周期性に基づくことができる。
【0077】
ここにおいて使用されているように、「ランタイム」という用語は、ソフトウェアアプリケーション、またはソフトウェアアプリケーションの少なくとも一部分の実行中に動的に決定される任意の挙動に対応している。
【0078】
幾つかの実施形態においては、関連付けられている装置を有する例としての発明の、特定的にプログラムされた演算システム/プラットフォームは、分散されたネットワーク環境において動作するように構成されており、1つ以上の適切なデータ通信ネットワーク(例えば、インターネット、衛星など)を介して互いに通信し、制限されることはないが、IPX/SPX、X.25、AX.25、AppleTalk(TM)、TCP/IP(例えば、HTTP)、ブルートゥースTM、近距離無線通信(NFC)、RFID、ナローバンドモノのインターネット(NBIOT)、3G、4G、5G、GSM、GPRS、WiFi、WiMax、CDMA、衛星、ZibBee、および他の適切な通信モードなどのような1つ以上の適切なデータ通信プロトコル/モードを利用する。ここにおける種々の実施形態は、下記において更に詳細に記述されるように、例えば、ブルートゥースTMおよび/またはNFCなどの無線通信態様を伴う相互作用ポスターを含むことができる。幾つかの実施形態においては、NFCは、NFCを可能とされた装置が、通信するために「スワイプされ」、「バンプされ」、「タップされ」、または近接するように動かされる近距離無線通信技術を表すことができる。幾つかの実施形態においては、NFCは、典型的には10cm以下の距離を要求する近距離無線技術のセットを含むことができる。幾つかの実施形態においては、NFCは、ISO/IEC 18000-3エアインタフェースの13.56MHzおよび106kbit/s~424kbit/sの範囲のレートで動作できる。幾つかの実施形態においては、NFCはイニシエータとターゲットを伴うことができ、イニシエータは、受動的ターゲットに電力を与えることができる無線周波数場を能動的に生成する。幾つかの実施形態においては、これは、NFCターゲットが、バッテリを必要としないタグ、スティッカ、キーフォブ、または、カードなどのような非常に簡単なフォームファクタを取ることを可能にできる。幾つかの実施形態においては、NFCのピアツーピア通信は、複数のNFCを可能とされた装置(例えば、スマートフォン)が互いに近接しているときに実行できる。
【0079】
ここにおいて開示されている題材(システム、装置、方法など)は、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせにおいて実現でき、または、1つ以上のプロセッサにより読み込むことおよび実行することができる機械読み取り可能媒体に格納されている命令として実現できる。機械読み取り可能媒体としては、機械(例えば、演算装置)により読み込み可能な形状で情報を格納または送信するための任意の媒体および/または機構を含むことができる。例えば、機械読み取り可能媒体としては、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク格納媒体、光格納媒体、フラッシュメモリ装置、電気的、光学的、音響的、または、伝播信号(例えば、搬送波、制外線信号、デジタル信号など)の他の形状などを含むことができる。
【0080】
ここにおいて使用されているように、「コンピュータエンジン」および「エンジン」という用語は、少なくとも1つのソフトウェア構成要素および/または、他のソフトウェアおよび/またはハードウェア構成要素(ライブラリ、ソフトウェア開発キット(SDK)、オブジェクトなど)を管理/制御するように設計/プログラム/構成されている少なくとも1つのソフトウェア構成要素と少なくとも1つのハードウェア構成要素の組み合わせを識別する。ここにおいて使用されているように、コンピュータ関連システム、コンピュータシステム、およびシステムは、ハードウェアとソフトウェアの任意の組み合わせを含んでいる。
【0081】
ハードウェア要素の例としては、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路要素(例えば、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理装置(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ロジックゲート、レジスタ、半導体装置、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含むことができる。幾つかの実施形態においては、1つ以上のプロセッサは、複合命令セットコンピュータ(CISC)または簡易命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサ、x86命令セットコンパチブルプロセッサ、マルチコア、または、任意の他のマイクロプロセッサまたは中央処理ユニット(CPU)として実現できる。種々の実現形態においては、1つ以上のプロセッサは、デュアルコアプロセッサ、デュアルコアモバイルプロセッサなどであってよい。
【0082】
ソフトウェアの例としては、ソフトウェア構成要素、プログラム、アプリケーション、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、関数、方法、手順、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピュータコード、コンピュータコードセグメント、ワード、値、記号、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。実施形態をハードウェア要素および/またはソフトウェア要素を使用して実現するかどうかを決定することは、所望される演算速度、電力レベル、耐熱性、処理サイクル予算、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度、および、他の設計または性能上の制約などのような任意の数の要因に従って変化し得る。
【0083】
少なくとも1つの実施形態の1つ以上の態様は、プロセッサ内の種々のロジックを表し、機械により読み込まれると、その機械にここにおいて記述されている技術を実行するためにロジックを作成させる、機械読み取り可能媒体に格納されている代表命令により実現できる。「IPコア」として知られているそのような代表命令は、実体的な機械読み取り可能媒体に格納でき、ロジックまたはプロセッサを作成する作成機械にロードするために種々の顧客または製造設備に供給される。ここにおいて記述されている周知の種々の実施形態はもちろん、任意の適切なハードウェアおよび/または演算ソフトウェア言語(例えば、C++、Objective-C、Swift、Java、JavaScript、Python、Perl、QTなど)を使用して実現できる。
【0084】
幾つかの実施形態においては、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステムおよび/またはプラットフォーム、例としての発明のコンピュータに基づく装置、および/または、例としての発明のコンピュータに基づく構成要素の1つ以上は、少なくとも1つのパーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、ウルトララップトップコンピュータ、タブレット、タッチパッド、携帯型コンピュータ、手持ち型コンピュータ、パームトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、セルラーテレフォン、セルラーテレフォン/PDAの組み合わせ、テレビ、スマート装置(例えば、スマートフォン、スマートタブレット、またはスマートテレビ)、モバイルインターネット装置(MID)、メッセージング装置、データ通信装置などを含むことができ、または、部分的に、またはその全体をそれらの中に組み込むことができる。
【0085】
ここにおいて使用されているように、「サーバ」という用語は、処理、データベース、および通信設備を提供するサービスポイントのことであると理解されるべきである。例として、そして制限されることはないが、「サーバ」という用語は、関連付けられている通信、データストレージ、およびデータベース設備を有する単一の物理プロセッサを指すことができ、または、オペレーティングソフトウェアおよび1つ以上のデータベースシステムおよびサーバにより提供されるサーバをサポートするアプリケーションソフトウェアと共に、プロセッサのネットワーク化またはクラスタ化された複合体および関連付けられているネットワークおよび格納装置のことを指すことができる。クラウド構成要素(例えば、図6~7)およびクラウドサーバは例である。
【0086】
幾つかの実施形態においては、ここにおいて詳述されているように、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム、例としての発明のコンピュータに基づく装置、および/または、例としての発明のコンピュータに基づく構成要素の1つ以上は、制限されることはないが、ファイル、コンタクト、タスク、イーメール、ツイート、マップ、アプリケーション全体(例えば、計算器)などのような任意の適切な形状であってよい任意のデジタルオブジェクトおよび/またはデータユニット(例えば、特別なアプリケーションの内部および/または外部からの)を取得、操作、転送、格納、変換、生成、および/または出力できる。幾つかの実施形態においては、ここにおいて詳述されているように、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム、例としての発明のコンピュータに基づく装置、および/または、例としての発明のコンピュータに基づく構成要素の1つ以上は、下記に制限されないが(1)AmigaOS、AmigaOS 4、(2)FreeBSD、NetBSD、OpenBSD、(3)Linux、(4)Microsoft Windows、(5)OpenVMS、(6)OS X (Mac OS)、(7)OS/2、(8)Solaris、(9)Tru64 UNIX、(10)VM、(11)Android(登録商標)、(12)Bada、(13)BlackBerry OS、(14)Firefox OS、(15)Ios、(16)Embedded Linux、(17)Palm OS、(18)Symbian、(19)Tizen、(20)WebOS、(21)Windows Mobile、(22)Windows Phone、(23)Adobe AIR、(24)Adobe Flash、(25)Adobe Shockwave、(26)Binary Runtime Environment for Wireless(BREW)、(27)Cocoa(API)、(28)Cocoa Touch、(29)Java Platforms、(30)JavaFX、(31)JavaFX Mobile、(32)Microsoft XNA、(33)Mono、(34)Mozilla Prism、XUL および XULRunner、(35)NET Framework、(36)Silverlight、(37)Open Web Platform、(38)Oracle Database、(39)Qt、(40)SAP NetWeaver、(41)Smartface、(42)Vexi、および/または(43)Windows Runtimeなどのような種々のコンピュータプラットフォームの1つ以上にわたって実現できる。
【0087】
幾つかの実施形態においては、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム、例としての発明のコンピュータに基づく装置、および/または、例としての発明のコンピュータに基づく構成要素は、本開示の原理と整合する機能を実現するために、ソフトウェア命令の代わりに、またはそれらと組み合わせて使用できる配線接続されている回路を利用するように構成できる。そのため、開示の原理と整合する実現形態は、ハードウェア回路とソフトウェアの如何なる特定の組み合わせに制限されない。例えば、種々の実施形態を、制限されることはないが、スタンドアロンソフトウェアパッケージ、ソフトウェアパッケージの組み合わせなどのようなソフトウェア構成要素として多数の異なる方法で具現化でき、またはソフトウェアパッケージは、より大きなソフトウェア製品に「ツール」として組み込まれているソフトウェアパッケージであってよい。
【0088】
例えば、本開示の1つ以上の原理に従って特定的にプログラムされている例としてのソフトウェアはネットワーク、例えば、ウェブサイトからスタンドアロン製品として、または既存のソフトウェアアプリケーションにおけるインストールのためのアドインパッケージとしてダウンロードできる。例えば、本開示の1つ以上の原理に従って特定的にプログラムされている例としてのソフトウェアはまた、クライアント/サーバソフトウェアアプリケーションとして、またはウェブで可能とされたソフトウェアアプリケーションとして利用可能である。例えば、本開示の1つ以上の原理に従って特定的にプログラムされている例としてのソフトウェアはまた、ハードウェア装置にインストールされたソフトウェアパッケージとして具現化できる。
【0089】
幾つかの実施形態においては、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム、例としての発明のコンピュータに基づく装置、および/または、例としての発明のコンピュータに基づく構成要素は、本開示の別個の、特定的にプログラムされているグラフィカルユーザインタフェース実現形態(例えば、デスクトップ、ウェブアプリケーションなど)に出力するように構成できる。本開示の種々に実現形態においては、最終出力は、制限されることはないが、コンピュータの画面、モバイル装置の画面などであってよい表示画面に表示できる。種々の実現形態においては、ディスプレイはホログラフィックディスプレイであってよい。種々の実現形態においては、ディスプレイは、視覚投影を受信できる透明表面であってよい。そのような投影は、情報、画像、および/またはオブジェクトの種々の形状を伝えることができる。例えば、そのような投影は、モバイル拡張現実(MAR)アプリケーションに対する視覚オーバーレイであってよい。
【0090】
幾つかの実施形態においては、本開示の例としての発明のコンピュータに基づくシステム/プラットフォーム、例としての発明のコンピュータに基づく装置、および/または、例としての発明のコンピュータに基づく構成要素は、例えば、制限されることはないが、MFA認証プロセスおよび/またはセッション相互作用、下記に制限されることはないが、ゲーム、モバイル装置ゲーム、ビデオチャット、ビデオ会議、ライブビデオストリーミング、ビデオストリーミングおよび/または拡張現実アプリケーション、モバイル装置メッセンジャアプリケーション、および他の同様な適切なコンピュータ/装置アプリケーションを含むことができるアプリケーションの1つ以上の一部として、ATMとの種々の相互作用において利用されるように構成できる。
【0091】
ここにおいて使用されているように、「モバイル電子装置」などのような用語は、位置追尾機能(例えば、MACアドレス、インターネットプロトコル(IP)アドレスなど)を可能とできる、または可能とできなくてもよい任意の携帯型電子装置を指すことができる。例えば、モバイル電子装置は、下記に制限されることはないが、モバイルフォン、携帯情報端末(PDA)、Blackberry(登録商標)、ページャ、スマートフォン、スマートウォッチ、または、他の合理的なモバイル電子装置を含むことができる。
【0092】
ここにおいて使用されているように、「近接検出」、「位置特定」、「位置データ」、「位置情報」、および「位置追尾」という用語は、例えば、本開示の特別な演算装置/システム/プラットフォーム、および/または、任意の関連付けられている演算装置の位置を提供するために使用できる位置追尾技術または位置特定方法の任意の形状を指しており、それは、制限されることはないが、加速度計、ジャイロスコープ、全地球測位システム(GPS)、ブルートゥースTMを使用してアクセスされたGPS、無線および/または非無線通信の任意の合理的な形状を使用してアクセスされたGPS、WiFiTMサーバ位置データ、ブルートゥースTMに基づく位置データ、下記に制限されることはないが、ネットワークに基づく三角測量、WiFiTMサーバ情報に基づく三角測量、ブルートゥースTMサーバ情報に基づく三角測量などのような三角測量、セル識別に基づく三角測量、強化セル識別に基づく三角測量、アップリンク到着時間差(U-TDOA)に基づく三角測量、到着時間(TOA)に基づく三角測量、到着角度(AOA)に基づく三角測量、下記に制限されることはないが、経度と緯度に基づく、測地高度に基づく、デカルト座標に基づくなどのような地理座標系を使用する技術およびシステム、下記に制限されることはないが、長距離RFID、短距離RFIDなどのような、下記に制限されることはないが、アクティブRFIDタグ、パッシブRFIDタグ、バッテリ支援パッシブRFIDタグなどのようなRFIDタグの任意の形状を使用する無線周波数識別、または位置を決定するための任意の他の合理的な方法などのような技術/装置の1つ以上に少なくとも部分的には基づいている。平易にするために上記の変形例がリストされていない、またはほんの一部しかリストされていないこともあるが、これは、制限を意味しているということでは決してない。
【0093】
ここにおいて使用されているように、「クラウド」、「インターネットクラウド」、「クラウド演算」、「クラウドアーキテクチャ」という用語、および類似の用語は、下記の(1)リアルタイム通信ネットワーク(例えば、インターネット)を通して接続されている多数のコンピュータ、(2)多数の接続されているコンピュータ(例えば、物理機械、仮想機械(VM))上でプログラムまたはアプリケーションを同時に動作させる能力を提供すること、(3)現実のサーバハードウェアから提供されているように見えるが、実際には、仮想ハードウェア(例えば、仮想サーバ)により提供され、1つ以上の現実の機械上で動作しているソフトウェアによりシミュレートされている(例えば、エンドユーザに影響することなく作動中に移動させられること、およびスケールアップ(またはスケールダウン)されることを考慮している)ネットワークに基づくサービスの少なくとも1つに対応している。
【0094】
前述した例は、もちろん、例であり制約的なものではない。
【0095】
ここにおいて使用されているように、「ユーザ」という用語は、少なくとも1人のユーザの意味を有するものとする。幾つかの実施形態においては、「ユーザ」、「加入者」、「消費者」、または「顧客」という用語は、ここにおいて記述されているようなアプリケーションのユーザ、および/または、データプロバイダにより供給されるデータの顧客のことを指すということは理解されるべきである。例として、そして制限的ではなく、「ユーザ」または「加入者」という用語は、ブラウザセッションにおいてインターネットを介してデータまたはサービスプロバイダにより提供されるデータを受信する人間を指すことができ、または、データを受信し、そのデータを格納または処理する自動化されたソフトウェアアプリケーションを指すことができる。
【0096】
本開示の少なくとも幾つかの態様が、下記の番号を付けた条項を参照してここで記述される。
条項1 コンピュータにより実現される方法であって、
ATMにより、ATMに近接しているユーザの、ユーザがATMを介してユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出することと、
ATMにより、およびATMに近接している無線装置の存在の検出に応答して、ATMと無線装置との間の通信セッションを、ユーザのトランザクションカードから無線装置により受信され、無線装置によりATMに通信で送られるセッションキーに基づいて確立することと、
ATMにより、ユーザがユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することを促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに提供するようにアプリケーションに命令することと、
ATMにより、入力されたアカウントログイン情報に少なくとも基づいて、無線装置においてユーザがユーザアカウントにアクセスすることを認証することと、
ATMにより、およびユーザの成功した認証に応答して、無線装置においてユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するためにユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えている第2GUIを無線装置においてユーザに提供するようにアプリケーションに命令することにより、ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始することを備え、
第1GUIおよび第2GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介してのATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成されている。
条項2 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、無線装置におけるアプリケーションとのユーザ相互作用に対応する動作は、無線装置とATMとの間の通信セッションを介してATMに通信で送られる。
条項3 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、無線装置におけるアプリケーションとのユーザ相互作用に対応する動作は、ネットワークを介してATMに通信で送られ、ネットワークは、サーバを介してATMと無線装置を通信可能に結合し、サーバは、ATMと関連付けられているトランザクションを提供するように構成されている。
条項4 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、セッションキーは、トランザクションカードとATMとの間の第1相互作用に基づいて生成される。
条項5 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、セッションキーは、トランザクションカードと無線装置との間の第2相互作用を介して無線装置と共有される。
条項6 条項5またはここにおける任意の条項の方法であって、トランザクションカードはRFIDチップを備えている。
条項7 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、ATMに近接しているユーザの存在の検出は、
第1スキャン可能情報をATMの表示画面上に表示することと、第1スキャン可能情報が無線装置によりスキャンされたことを示すものを受信することと、
ATMのカメラにより、無線装置において表示されている第2スキャン可能情報をスキャンすることと、
無線装置がATMに近接しているということを示す、無線装置と関連付けられている地理的位置を検出することと、
無線装置がATMに近接していることを示す、無線装置から送信された無線信号を検出することの1つ以上を備えている。
条項8 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、ユーザが無線装置においてユーザアカウントにアクセスすることを認証することは更に、
ユーザの顔の特徴、ユーザの声の特徴、およびユーザの指紋の特徴の1つ以上を含む、ユーザの生体認証情報に基づいてユーザを認証することを備えている。
条項9 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、第2GUIの1つ以上のGUI要素は、ATMと対とされたときに無線装置に対してカスタマイズされたATMアクセスメニューを備えている。
条項10 条項1またはここにおける任意の条項の方法であって、第1GUIおよび第2GUIは、無線装置に通信可能に接続されているヘッドフォンにおいてユーザに可聴トランザクションプロンプトを提供し、モールスコードおよび/またはタッチに基づく入力技術においてユーザにより無線装置において入力された入力を受信するように構成されている。
条項11 ATMであって、
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上のプロセッサと通信しているメモリを備え、メモリは命令を格納し、命令は1つ以上のプロセッサにより実行されるとATMに
ATMに近接しているユーザの、ユーザがATMを介してユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出させ、
ATMに近接している無線装置の存在の検出に応答して、ATMと無線装置との間の通信セッションを、ユーザのトランザクションカードから無線装置により受信され、無線装置によりATMに通信で送られるセッションキーに基づいて確立させ、
ユーザがユーザアカウントと関連付けられているアカウントログイン情報を入力することを促す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素を備えている第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに提供するようにアプリケーションに命令させ、
入力されたアカウントログイン情報に少なくとも基づいて、無線装置においてユーザがユーザアカウントにアクセスをすることを認証させ、
ユーザの成功した認証に応答して、無線装置においてユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するためにユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えている第2GUIを無線装置においてユーザに提供するようにアプリケーションに命令することにより、ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始させ、
第1GUIおよび第2GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介してのATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成されている。
条項12 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、無線装置におけるアプリケーションとのユーザ相互作用に対応する動作は、無線装置とATMとの間の通信セッションを介してATMに通信で送られる。
条項13 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、無線装置におけるアプリケーションとのユーザ相互作用に対応する動作は、ネットワークを介してATMに通信で送られ、ネットワークは、サーバを介してATMと無線装置を通信可能に結合し、サーバは、ATMと関連付けられているトランザクションを提供するように構成されている。
条項14 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、セッションキーは、トランザクションカードとATMとの間の第1相互作用に基づいて生成される。
条項15 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、セッションキーは、トランザクションカードと無線装置との間の第2相互作用を介して無線装置と共有される。
条項16 条項5またはここにおける任意の条項のATMであって、トランザクションカードはREIDチップを備えている。
条項17 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、ATMに近接しているユーザの存在を検出することは、
第1スキャン可能情報をATMの表示画面上に表示し、第1スキャン可能情報が無線装置によりスキャンされたことを示すものを受信し、
ATMのカメラにより、無線装置において表示されている第2スキャン可能情報をスキャンし、
無線装置がATMに近接しているということを示す、無線装置と関連付けられている地理的位置を検出し、
無線装置がATMに近接していることを示す、無線装置から送信された無線信号を検出することの1つ以上を備えている。
条項18 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、ユーザが無線装置においてユーザアカウントにアクセスすることを認証することは更に、
ユーザの顔の特徴、ユーザの声の特徴、およびユーザの指紋の特徴の1つ以上を含む、ユーザの生体認証情報に基づいてユーザを認証することを備えている。
条項19 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、第2GUIの1つ以上のGUI要素は、ATMと対とされたときに無線装置に対してカスタマイズされたATMアクセスメニューを備えている。
条項20 条項11またはここにおける任意の条項のATMであって、第1GUIおよび第2GUIは、無線装置に通信可能に接続されているヘッドフォンにおいてユーザに可聴トランザクションプロンプトを提供し、モールスコードおよび/またはタッチに基づく入力技術においてユーザにより無線装置において入力された入力を受信するように構成されている。
【0097】
本開示の1つ以上の実施形態が記述されてきたが、これらの実施形態は例にすぎず、制約的でなく、多数の変形例が、ここにおいて記述されている発明の方法、発明のシステム/プラットフォーム、および発明の装置の種々の実施形態を互いの如何なる組み合わせにおいても利用できるということを含めて、この技術における技量を有する者には明白となり得るということは理解されよう。更に、種々のステップは、如何なる所望の順序で実行でき(そして、如何なる所望のステップを追加でき、如何なる所望のステップを削除できる)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより実現される方法であって、
現金自動預け払い機(ATM)のプロセッサにより、前記ATMに近接しているユーザの、前記ユーザが前記ATMを介して前記ユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出するように無線通信モジュールを制御することと、
前記プロセッサにより、キーベースの暗号化認証に基づく前記ユーザアカウントへのアクセスのために前記ユーザを認証することと、
前記プロセッサにより、前記無線装置および前記ATMに近接している前記無線装置の前記存在を認証することに基づいて、前記ATMと前記無線装置との間の安全な通信セッションを確立するように前記無線装置に命令することと
前記プロセッサにより、前記ユーザの成功した認証に応答して、前記無線装置において前記ユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するために前記ユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えているグラフィカルユーザインタフェース(GUIを前記無線装置において前記ユーザに提供するように前記アプリケーションに命令することにより、前記ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始することと、を備え
前記GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介しての前記ATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成され
前記プロセッサは、前記ATMトランザクションセッションを介して、前記無線装置における前記GUIとの少なくとも1つのユーザ相互作用を受信し、前記少なくとも1つのユーザ相互作用は、前記ユーザアカウントを使用して前記1つ以上のATMトランザクションを実行するための少なくとも1つの命令を備え、
前記プロセッサにより、前記少なくとも1つのユーザ相互作用の少なくとも一部に基づいて前記ユーザアカウントを使用して前記1つ以上のATMトランザクションを開始することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、前記無線装置と前記ATMとの間の前記安全な通信セッションを介して前記ATMに通信で送られることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項3】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、ネットワークを介して前記ATMに通信で送られ、
前記ネットワークは、サーバを介して前記ATMと前記無線装置を通信可能に結合し、
前記サーバは、前記ATMと関連付けられているトランザクションを提供する、ように構成されていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項4】
第1セッションキーは、トランザクションカードと前記ATMとの間の第1相互作用に基づいて生成されることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項5】
第1セッションキーは、トランザクションカードと前記無線装置との間の第2相互作用を介して前記無線装置と共有されることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項6】
前記トランザクションカードは、RFIDチップを備えていることを特徴とする、請求項5の方法。
【請求項7】
前記ATMに近接している前記ユーザの前記存在の前記検出は、
第1スキャン可能情報を前記ATMの表示画面上に表示することと、
前記第1スキャン可能情報が前記無線装置によりスキャンされたことを示すものを受信することと、
前記ATMのカメラにより、前記無線装置において表示されている第2スキャン可能情報をスキャンすることと、
前記無線装置が前記ATMに近接しているということを示す、前記無線装置と関連付けられている地理的位置を検出することと、
前記無線装置が前記ATMに近接していることを示す、前記無線装置から送信された無線信号を検出すること、の1つ以上を備えていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項8】
前記ユーザが前記無線装置において前記ユーザアカウントにアクセスすることを前記認証することは更に、
前記ユーザの顔の特徴、前記ユーザの声の特徴、および前記ユーザの指紋の特徴の1つ以上を含む、前記ユーザの生体認証情報に基づいて前記ユーザを認証することを備えていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項9】
記GUIの前記1つ以上のGUI要素は、前記ATMと対とされたときに前記無線装置に対してカスタマイズされたATMアクセスメニューを備えていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項10】
記GUIは、前記無線装置に通信可能に接続されているヘッドフォンにおいて前記ユーザに可聴トランザクションプロンプトを提供し、
モールスコードおよび/またはタッチに基づく入力技術において前記ユーザにより前記無線装置において入力された入力を受信するように構成されていることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項11】
現金自動預け払い機(ATMであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサと通信しているメモリと、を備え、
前記メモリは、命令を格納し、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると前記1つ以上のプロセッサに、
前記ATMに近接しているユーザの、前記ユーザが前記ATMを介して前記ユーザのユーザアカウントへのアクセスを取得することを認証することに関連して実行可能な命令を有しているアプリケーションで構成されている無線装置の存在を検出するように無線通信モジュールを制御させ
キーベースの暗号化認証に基づく前記ユーザアカウントへのアクセスのために前記ユーザを認証させ、
前記無線装置および前記ATMに近接している前記無線装置の前記存在を認証することに基づいて、前記ATMと前記無線装置との間の安全な通信セッションを確するように前記無線装置に命令させ、
記ユーザの成功した認証に応答して、前記無線装置において前記ユーザアカウントでの1つ以上のATMトランザクションを実行するために前記ユーザにより動作可能な1つ以上のGUI要素を備えているグラフィカルユーザインタフェース(GUIを前記無線装置において前記ユーザに提供するように前記アプリケーションに命令することにより、前記ユーザのためのATMトランザクションセッションを開始させ
前記GUIは、視覚モード、可聴モード、モールスコードモード、および触覚に基づくモードの1つ以上を介しての前記ATMとのユーザ相互作用を可能にするように構成され
前記ATMトランザクションセッションを介して、前記無線装置における前記GUIとの少なくとも1つのユーザ相互作用を受信させ、前記少なくとも1つのユーザ相互作用は、前記ユーザアカウントを使用して前記1つ以上のATMトランザクションを実行するための少なくとも1つの命令を備え、
前記少なくとも1つのユーザ相互作用の少なくとも一部に基づいて前記ユーザアカウントを使用して前記1つ以上のATMトランザクションを開始させることを特徴とする、ATM。
【請求項12】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、前記無線装置と前記ATMとの間の前記安全な通信セッションを介して前記ATMに通信で送られることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項13】
前記無線装置における前記アプリケーションとの前記ユーザ相互作用に対応する動作は、ネットワークを介して前記ATMに通信で送られ、
前記ネットワークは、サーバを介して前記ATMと前記無線装置を通信可能に結合し、
前記サーバは、前記ATMと関連付けられているトランザクションを提供するように構成されていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項14】
第1セッションキーは、トランザクションカードと前記ATMとの間の第1相互作用に基づいて生成されることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項15】
第1セッションキーは、トランザクションカードと前記無線装置との間の第2相互作用を介して前記無線装置と共有されることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項16】
前記トランザクションカードはRFIDチップを備えていることを特徴とする、請求項15のATM。
【請求項17】
前記ATMに近接している前記ユーザの前記存在を検出することは、
第1スキャン可能情報を前記ATMの表示画面上に表示し、
前記第1スキャン可能情報が前記無線装置によりスキャンされたことを示すものを受信し、
前記ATMのカメラにより、前記無線装置において表示されている第2スキャン可能情報をスキャンし、
前記無線装置が前記ATMに近接しているということを示す、前記無線装置と関連付けられている地理的位置を検出し、
前記無線装置が前記ATMに近接していることを示す、前記無線装置から送信された無線信号を検出すること、の1つ以上を備えていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項18】
前記ユーザが前記無線装置において前記ユーザアカウントにアクセスすることを認証することは更に、
前記ユーザの顔の特徴、前記ユーザの声の特徴、および前記ユーザの指紋の特徴の1つ以上を含む、前記ユーザの生体認証情報に基づいて前記ユーザを認証することを備えていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項19】
記GUIの前記1つ以上のGUI要素は、前記ATMと対とされたときに前記無線装置に対してカスタマイズされたATMアクセスメニューを備えていることを特徴とする、請求項11のATM。
【請求項20】
記GUIは、前記無線装置に通信可能に接続されているヘッドフォンにおいて前記ユーザに可聴トランザクションプロンプトを提供し、
モールスコードおよび/またはタッチに基づく入力技術において前記ユーザにより前記無線装置において入力された入力を受信するように構成されていることを特徴とする、請求項11のATM。
【国際調査報告】