(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-04
(54)【発明の名称】ガラスリボンを製造する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
C03B 35/16 20060101AFI20231127BHJP
C03B 17/06 20060101ALI20231127BHJP
C03B 33/02 20060101ALI20231127BHJP
C03B 35/24 20060101ALI20231127BHJP
C03B 33/027 20060101ALI20231127BHJP
B65H 27/00 20060101ALI20231127BHJP
【FI】
C03B35/16
C03B17/06
C03B33/02
C03B35/24
C03B33/027
B65H27/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531571
(86)(22)【出願日】2021-11-17
(85)【翻訳文提出日】2023-07-21
(86)【国際出願番号】 US2021059625
(87)【国際公開番号】W WO2022115281
(87)【国際公開日】2022-06-02
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン ジェームス ウイリアム
(72)【発明者】
【氏名】ブルネッロ ピエール ジョルジュ
(72)【発明者】
【氏名】フォーネル ニルス ポール
(72)【発明者】
【氏名】ガーシェル ミシャ アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ヒル キース ミッチェル
(72)【発明者】
【氏名】マッサロ マーク トーマス
(72)【発明者】
【氏名】メルツ ギャリー エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ポワシー ステファーヌ
【テーマコード(参考)】
3F104
4G015
【Fターム(参考)】
3F104AA00
3F104FA01
3F104GA01
3F104GA15
3F104KA03
4G015FA03
4G015FB02
4G015FC04
4G015FC07
4G015GA01
4G015GC00
(57)【要約】
ガラスリボンを製造する方法は、ガラスリボンを移動経路に沿って移動方向に移動させるステップを含む。本方法は、ガラスリボンの第1のリボン部分を巻回装置に進めて、第1のリボン部分をロールに巻き取るステップを含む。本方法は、ガラスリボンの第2のリボン部分から第1のリボン部分を取り外すステップを含む。本方法は、第2のリボン部分を複数の分離されたリボン部分に分離するステップを含む。本方法は、複数の分離されたリボン部分の第1のセットを廃棄装置に向けて進め、複数の分離されたリボン部分の第1のセットを破砕するステップを含む。本方法は、複数の分離されたリボン部分の第2のセットを用いてスタックを形成するステップを含む。ガラス製造装置が提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスリボンを製造するための方法であって、
前記ガラスリボンを移動経路に沿って移動方向に移動させるステップと、
前記ガラスリボンの第1のリボン部分を巻回装置に進めて、前記第1のリボン部分をロールに巻き取るステップと、
前記ガラスリボンの第2のリボン部分から前記第1のリボン部分を取り外すステップと、
前記第2のリボン部分を複数の分離されたリボン部分に分離するステップと、
前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットを廃棄装置に向けて進めて、前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットを破砕するステップと、
前記複数の分離されたリボン部分の第2のセットを用いてスタックを形成するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記ガラスリボンの移動経路の外側の第1の位置と、前記移動経路と交差する第2の位置との間でコンベヤを移動させるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンベヤが前記第2の位置にあるときに前記複数の分離されたリボン部分を前記コンベヤに送出し、前記複数の分離されたリボン部分を前記コンベヤの端部に向かって移動させるステップを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットが、前記端部から前記廃棄装置に進められるように、前記廃棄装置が前記コンベヤの端部に隣接して配置される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コンベヤが前記第1の位置にあるときに、前記第1のリボン部分が、前記巻回装置に進められる、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記巻回装置から上流側の前記第1のリボン部分のセグメントは、前記コンベヤが前記第1の位置にあるときに支持されておらず、前記廃棄装置からある距離だけ離間している、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のリボン部分のセグメントと、前記第1のリボン部分が配置されるクリーンルーム環境内のある位置との間の距離を測定するステップを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記距離が所定範囲の外にあるときに、前記巻回装置の回転速度を調整するステップを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ガラスリボンを製造する方法であって、
前記ガラスリボンを移動経路に沿って移動方向に移動させるステップと、
前記ガラスリボンの第1のリボン部分を前記移動経路の第1の経路部分に沿って巻回装置に進めて、前記第1のリボン部分をロールに巻き取るステップと、
前記ガラスリボンの第2のリボン部分から前記第1のリボン部分を取り外すステップと、
コンベヤを前記第1のリボン部分の外側の第1の位置から、前記第1のリボン部分と交差する第2の位置まで移動させ、前記第2のリボン部分を受け取るステップと、
前記第2のリボン部分を複数の分離されたリボン部分に分離するステップと、
前記複数の分離されたリボン部分を前記コンベヤに送出するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットを前記コンベヤから廃棄装置に向けて進めるステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の分離されたリボン部分の第2のセットを用いてスタックを形成するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ガラス製造装置であって、
ガラスリボンを形成するように構成された形成装置と、
前記形成装置の下流側に配置され且つ湾曲面を備えるカテナリー装置であって、前記湾曲面は、前記ガラスリボンが移動方向に移送される移動経路を含む、カテナリー装置と、
前記カテナリー装置の下流側に配置され、前記ガラスリボンの第1のリボン部分をロールに巻き取るように構成された巻回装置と、
前記カテナリー装置から下流側に配置され、前記ガラスリボンの第2のリボン部分の複数の分離されたリボン部分を前記カテナリー装置から受け取り、前記複数の分離されたリボン部分を前記移動経路の一部に沿って移動させるように構成されたコンベヤと、
を備える、ガラス製造装置。
【請求項13】
前記カテナリー装置は、前記湾曲面を形成する複数のローラを備え、前記複数のローラは、前記移動方向に対して垂直な前記ガラスリボンの幅に沿って延びる、請求項12に記載のガラス製造装置。
【請求項14】
前記複数のローラから前記移動経路の反対側に配置されたスコアリング装置を更に備える、請求項13に記載のガラス製造装置。
【請求項15】
前記複数のローラは、前記移動経路に向かって空気を放出するように構成された空気軸受を含む、請求項13に記載のガラス製造装置。
【請求項16】
前記形成装置と前記カテナリー装置との間に配置された支持ローラを更に備え、前記支持ローラは、前記ガラスリボンの第1の主面に係合するように構成され、前記カテナリー装置は、前記ガラスリボンの第2の主面に係合するように構成されている、請求項12~15の何れか1項に記載のガラス製造装置。
【請求項17】
前記コンベヤの下流側に配置された廃棄装置を更に備え、前記廃棄装置は、前記コンベヤから前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットを受け取り、前記複数の分離されたリボン部分の前記第1のセットを破砕するように構成されている、請求項12~16の何れか1項に記載のガラス製造装置。
【請求項18】
前記第1のリボン部分のセグメントと、前記第1のリボン部分が位置するクリーンルーム環境内の位置との間の距離を測定するように構成されたセンサを更に備える、請求項17に記載のガラス製造装置。
【請求項19】
前記センサ及び前記巻回装置に接続された制御装置を更に備え、前記制御装置は、前記センサにより測定された前記距離に基づいて前記巻回装置の回転速度を調整するように構成されている、請求項18に記載のガラス製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2020年11月24日に出願された米国仮出願シリアル番号第63/117,722号の米国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張するものであり、その内容は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般に、ガラスリボンを製造するための方法に関し、より詳細には、カテナリー装置を含むガラス製造装置を用いてガラスリボンを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラス製造装置を用いて溶融ガラスをガラスリボンに製造することが知られている。このガラスリボンは、巻回装置でガラスリボンをロール状に巻き取ることにより保管することができる。しかしながら、ガラスリボンの厚みが薄くなると、巻回装置までの移送中にガラスリボンに弛みが生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
以下では、詳細な説明に記載された幾つかの実施形態の基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化された概要を示す。
【0005】
幾つかの実施形態において、ガラス製造装置は、形成装置からガラスリボンを案内することができるカテナリー装置を備えることができる。カテナリー装置は、巻回装置の上流側に配置することができる。ガラスリボンがカテナリー装置に沿って移動すると、ガラスリボンは巻回装置に案内され、巻回装置のスプールにロール状に巻き取ることができるようになる。カテナリー装置はまた、ガラスリボンの一部を分離したリボン部分に分離させることができるスコアリング装置を含むことができる。分離されたリボン部分は、コンベヤに送られ、そこで分離されたリボン部分を配置することができる。幾つかの実施形態では、分離されたリボン部分をコンベヤに配送する代わりに、分離されたリボン部分をカテナリー装置から収集し、例えば、分離されたリボン部分のスタックに保管することができる。このように、ガラス製造装置は、ガラスリボンが移動することができる複数の経路を備えることができる。
【0006】
幾つかの実施形態によれば、ガラスリボンを製造するための方法は、ガラスリボンを移動経路に沿って移動方向に移動させるステップを含むことができる。本方法は、ガラスリボンの第1のリボン部分を巻回装置に進めて、第1のリボン部分をロールに巻き取るステップを含む。本方法は、ガラスリボンの第2のリボン部分から第1のリボン部分を取り外すステップを含む。本方法は、第2のリボン部分を複数の分離されたリボン部分に分離するステップを含む。本方法は、複数の分離されたリボン部分の第1のセットを廃棄装置に向かって進めて、複数の分離されたリボン部分の第1のセットを破砕するステップを含む。本方法は、複数の分離されたリボン部分の第2のセットを用いてスタックを形成するステップを含むことができる。
【0007】
幾つかの実施形態において、方法は、ガラスリボンの移動経路の外側の第1の位置と、移動経路と交差する第2の位置との間でコンベヤを移動させるステップを含むことができる。
【0008】
幾つかの実施形態において、本方法は、コンベヤが第2の位置にあるときに、複数の分離されたリボン部分をコンベヤに送出し、複数の分離されたリボン部分をコンベヤの端部に向かって移動させるステップを含むことができる。
【0009】
幾つかの実施形態において、本方法は、コンベヤが第2の位置にあるときに複数の分離されたリボン部分をコンベヤに送出し、複数の分離されたリボン部分をコンベヤの端部に向かって移動させるステップを含むことができる。
【0010】
幾つかの実施形態では、廃棄装置は、複数の分離されたリボン部分の第1のセットが端部から廃棄装置内に進められるように、コンベヤの端部に隣接して配置することができる。
【0011】
幾つかの実施形態では、コンベヤが第1の位置にあるときに、第1のリボン部分を巻回装置に進めることができる。
【0012】
幾つかの実施形態では、巻回装置から上流側の第1のリボン部分のセグメントは、コンベヤが第1の位置にあるときに、支持されず、廃棄装置からある距離だけ離間することができる。
【0013】
幾つかの実施形態において、本方法は、第1のリボン部分のセグメントと、第1のリボン部分が配置されるクリーンルーム環境内の位置との間の距離を測定するステップを含むことができる。
【0014】
幾つかの実施形態において、本方法は、距離が所定範囲の外であるときに、巻回装置の回転速度を調整するステップを含むことができる。
【0015】
幾つかの実施形態によれば、ガラスリボンを製造するための方法は、ガラスリボンを移動経路に沿って移動方向に移動させるステップを含むことができる。本方法は、移動経路の第1の経路部分に沿ってガラスリボンの第1のリボン部分を巻回装置に進めて、第1のリボン部分をロールに巻き取るステップを含むことができる。本方法は、ガラスリボンの第2のリボン部分から第1のリボン部分を取り外すステップを含む。本方法は、コンベヤを、第1のリボン部分の外側の第1の位置から、第1のリボン部分と交差する第2の位置まで移動させて、第2のリボン部分を受け取るステップを含む。本方法は、第2のリボン部分を複数の分離されたリボン部分に分離するステップを含む。本方法は、複数の分離されたリボン部分をコンベヤに送出するステップを含むことができる。
【0016】
幾つかの実施形態において、本方法は、複数の分離されたリボン部分の第1のセットをコンベヤから廃棄装置に向けて進めるステップを含むことができる。
【0017】
幾つかの実施形態において、本方法は、複数の分離されたリボン部分の第2のセットを用いてスタックを形成するステップを含むことができる。
【0018】
幾つかの実施形態によれば、ガラス製造装置は、ガラスリボンを形成するように構成された形成装置を備えることができる。ガラス製造装置は、形成装置の下流側に配置され且つ湾曲面を備えるカテナリー装置を備えることができる。湾曲面は、ガラスリボンが移動方向に移送される移動経路を含むことができる。ガラス製造装置は、カテナリー装置の下流側に配置され、ガラスリボンの第1のリボン部分をロールに巻き取るように構成された巻回装置を備えることができる。ガラス製造装置は、カテナリー装置から下流側に配置され、カテナリー装置からガラスリボンの第2のリボン部分の複数の分離されたリボン部分を受け取り、移動経路の一部に沿って複数の分離されたリボン部分を移動させるように構成されたコンベヤを備えることができる。
【0019】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置は、湾曲面を形成する複数のローラを備えることができる。複数のローラは、移動方向に垂直なガラスリボンの幅に沿って延びることができる。
【0020】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置は、複数のローラとは移動経路の反対側に配置されたスコアリング装置を含むことができる。
【0021】
幾つかの実施形態では、複数のローラは、移動経路に向かって空気を放出することができる空気軸受を備えることができる。
【0022】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置は、形成装置及びカテナリー装置の間に配置された支持ローラを備えることができる。支持ローラはガラスリボンの第1の主面に係合することができ、カテナリー装置はガラスリボンの第2の主面に係合することができる。
【0023】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置は、コンベヤの下流側に配置された廃棄装置を含むことができる。廃棄装置は、コンベヤから複数の分離されたリボン部分の第1のセットを受け取り、複数の分離されたリボン部分の第1のセットを破砕することができる。
【0024】
幾つかの実施形態において、ガラス製造装置は、第1のリボン部分のセグメントと、第1のリボン部分が位置するクリーンルーム環境内の位置との間の距離を測定することができるセンサを備えることができる。
【0025】
幾つかの実施形態において、ガラス製造装置は、センサ及び巻回装置に接続された制御装置を備えることができる。制御装置は、センサによって測定された距離に基づいて巻回装置の回転速度を調整することができる。
【0026】
本明細書に開示される実施形態の追加の特徴及び利点は、以下の詳細な説明に記載され、一部には、その説明から、又は以下の詳細な説明から当業者には明らかであり、特許請求の範囲、及び添付図面を含む、本明細書に記載される実施形態を実施することによって認識されるであろう。前述の概要及び以下の詳細な説明は共に、本明細書に開示される実施形態の性質及び特性を理解するための概要又は枠組みを提供することを意図した実施形態を示すことを理解されたい。添付図面は、更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。図面は、本開示の様々な実施形態を示し、説明と共にその原理及び動作を説明する。
【0027】
これら及び他の特徴、実施形態及び利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことにより、より良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本開示の実施形態によるガラス製造装置の例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図2】本開示の実施形態によるガラス製造装置のカテナリー装置の斜視図である。
【
図3】本開示の実施形態による、
図2の矢視3から見たカテナリー装置の拡大部分を示す図である。
【
図4】本開示の実施形態による、ガラスリボンが分離されたときのカテナリー装置の一部の側面図である。
【
図5】本開示の実施形態による、カテナリー装置から巻回装置へと移動するガラスリボンの側面図である。
【
図6】本開示の実施形態による、複数の分離された部分に分離されて第2の位置でコンベヤに送られているガラスリボンの側面図である。
【
図7】本開示の実施形態による、複数の分離された部分に分離されて第1の位置でコンベヤに送られているガラスリボンを示す側面図である。
【
図8】本開示の実施形態による、複数の分離部分に分離されて分離部分のスタックを形成するように収集されているガラスリボンの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
ここで、その実施例が添付図面に例示されている本開示の実施形態について詳細に説明する。可能な限り、図面全体を通して、同じ参照数字は、同じ又は同様の要素を指すのに使用される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
【0030】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、量、サイズ、配合物、パラメータ、及び他の量及び特性が、正確ではなく、正確である必要はないが、要求に応じて、公差、換算係数、四捨五入、測定誤差等、及び当業者には周知の他の要因を反映して、近似値である、及び/又はより大きい又はより小さいなり得ることを意味する。
【0031】
本明細書において、範囲は、「約」ある特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値として表すことができる。このような範囲で表される場合、別の実施形態は、ある特定の値から他の特定の値まで含む。同様に、先行詞「約」の使用により値が近似値として表現される場合、特定の値が別の実施形態を形成することは理解されるであろう。更に、各範囲の端点は、他の端点と関連して、及び他の端点とは独立して有意であることが理解されるであろう。
【0032】
本明細書で使用される方向性の用語、例えば、上、下、右、左、前、後、上、下は、図示の図を基準としてのみ示され、絶対的な方向を意味することを意図するものではない。
【0033】
別段の明示的な記載がない限り、本明細書で記載される方法は、そのステップを特定の順序で実行することを要求するものと解釈されること、あらゆる装置においても特定の向きを要求することは意図されていない。従って、方法のクレームが、そのステップに従うべき順序を実際には記載していない場合、又は何れかの装置クレームが、個々の構成要素に対する順序又は向きを実際には記載していない場合、又はステップが特定の順序に限定されることが請求項又は明細書において他の方法で具体的に記載されていない場合、或いは装置の構成要素に対する特定の順序又は向きが記載されていない場合には、いかなる点においても順序又は向きが推測されることは意図されていない。このことは、ステップの配置、動作フロー、構成要素の順序、又は構成要素の向きに関する論理的事項、文法的構成又は句読点から導かれる一般的意味、及び本明細書に記載された実施形態の数又は種類を含む、解釈のためのあらゆる可能な非表現的根拠について当てはまる。
【0034】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈から明らかに指示がない限り、複数形の照応を含む。従って、例えば、「a」構成要素への言及は、文脈上明らかにそうでないことが指示されない限り、2又は3以上のこのような構成要素を有する態様を含む。
【0035】
本明細書では、用語「例示的」、「実施例」、又はこれらの様々な形態が、実施例、実例、又は例証として役立つことを意味するために使用される。本明細書において「例示的」又は「実施例」として記載される何れかの態様又は設計は、他の態様又は設計よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。更に、実施例は、明瞭性及び理解のためにのみ提供されるものであり、開示された主題又は本開示の関連部分をいかなる方法によっても限定又は制限することを意図するものではない。様々な範囲の多数の追加又は代替の実施例を提示できるが、簡潔にする目的で省略されていることは理解できる。
【0036】
本明細書で使用される場合、用語「備える(comprising)」及び「含む(including)」、並びにこれらの変形形態は、特に指示がない限り、同義であり、オープンエンドと解釈されるものとする。移行句であるcomprising又はincludingに続く要素のリストは、リストに具体的に記載された要素に加えられる要素も存在し得るような、非排他的リストである。
【0037】
本明細書で使用される用語「実質的な」、「実質的に」及びその変形は、記載された特徴が値又は記載に等しい又はほぼ等しいことを注記することを意図している。例えば、「実質的に平面状」の表面は、平面状又はほぼ平面状である表面を示すことを意図している。更に、「実質的に」は、2つの値が等しい又はほぼ等しいことを示すことを意図している。幾つかの実施形態では、「実質的に」は、互いの約10%以内、例えば互いの約5%以内、又は互いの約2%以内の値を示すことができる。
【0038】
請求項に記載された主題の範囲又は精神から逸脱することなく、本開示に対して修正を加えることができる。別段の指定がない限り、「第1の」、「第2の」などは、時間的態様、空間的態様、順序、量などを暗示することを意図していない。むしろ、このような用語は、単に、特徴、要素、項目などの識別子、名称、その他として使用される。例えば、第1の端部及び第2の端部は、一般に、端部A及び端部B、又は2つの異なる端部もしくは2つの同一の端部もしくは同一の端部に対応する。
【0039】
本開示は、ガラス製造装置及びガラスリボンの製造方法に関する。本出願において、「ガラスリボン」は、粘性状態のガラスリボン、弾性状態(例えば、室温)のガラスリボン及び/又は粘性状態と弾性状態の間の粘弾性状態のガラスリボンのうちの1又は2以上とみなすことができる。ここで、ガラスリボンを形成するための方法及び装置について、例示的な実施形態を用いて説明する。本開示において、幾つかの実施形態では、ガラス製造装置は、ある量の溶融材料からガラス物品(例えば、ガラスリボン)を形成するガラス形成装置を含むことができる。幾つかの実施形態において、ガラスリボンは、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、タッチセンサ、光起電力、折り畳み式電話機等を含むが、これらに限定されない様々なディスプレイ用途で利用することができる。
【0040】
図1に概略的に示されるように、幾つかの実施形態において、例示的なガラス製造装置100は、ガラスリボン103を形成するように構成された形成装置101を備えることができる。幾つかの実施形態では、形成装置101は、スロットドロー装置、フロートバス装置、ダウンドロー装置、アップドロー装置、プレスローリング装置、又はガラスリボンを形成する他のガラス形成装置を備えることができる。幾つかの実施形態では、形成装置101は、ガラスリボン103が形成装置101から出ることができる送出導管を備えることができる。例えば、幾つかの実施形態では、導管は、開口部105を有する通路を備えることができる。幾つかの実施形態では、開口部は、ガラスリボン103が、幅が厚さよりも大きい平坦化された形状を備えることができるように、1つの寸法(例えば、幅)が他の寸法(例えば、長さ)よりも大きくなり得る細長い形状などの非円形形状を含むことができる。幾つかの実施形態では、送出導管は重力方向に沿って配向することができ、ガラスリボン103が送出導管を通って重力方向に沿って下方に流れることができるようにする。
【0041】
幾つかの実施形態において、形成装置101は、第1の移動方向111に延びる移動経路109の上流部分を定めることができる。形成装置101は、移動経路109の上流部分に沿ってガラスリボン103を第1の移動方向111に移送することができる。幾つかの実施形態では、形成装置101は、クリーンルーム環境115の外部に配置することができ、ガラス製造装置100の1又は2以上の部分は、クリーンルーム環境115内に配置される。クリーンルーム環境115は、1又は2以上の壁(例えば、
図1に破線で図示)内に含めることができ、クリーンルーム環境115の外部における粒子状物質のレベルと比較して低減されたレベルの粒子状物質(例えば、ダスト、浮遊有機体、気化粒子等)を含むことができる。幾つかの実施形態では、クリーンルーム環境115は、空気がクリーンルーム環境115からクリーンルーム環境115の外部の環境に流れるように、クリーンルーム環境115の外部に対して正圧に維持することができる。幾つかの実施形態では、クリーンルーム環境115と外部環境との間の圧力差は、約5パスカル又はそれ以上とすることができる。従って、クリーンルーム環境115内の圧力は、外部環境内の圧力よりも約5パスカル又はそれ以上とすることができる。幾つかの実施形態では、クリーンルーム環境115は、ISO(「国際標準化機構」)6のクリーンルームを含むことができる。
【0042】
幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、例えばクリーンルーム環境115の天井の開口部119を通ってクリーンルーム環境115に入ることができる。ガラスリボン103がクリーンルーム環境115に入ると、ガラスリボン103は、1又は2以上の移動経路、例えば、第1の移動経路123、第2の移動経路125、及び第3の移動経路127に沿って進めることができる。幾つかの実施形態では、第1の移動経路123は、ダイバータ131を含むことができる。ダイバータ131は、例えば、第1の移動経路123に沿ってガラスリボン103を案内することができる平面又は非平面などの表面で構成することができる。例えば、ガラスリボン103がクリーンルーム環境115に入ると、ガラスリボン103は、ダイバータ131上を第1の移動経路123に沿って移動するように進むことができる。幾つかの実施形態では、ダイバータ131は、第1の廃棄装置133に隣接して終端することができる。ガラスリボン103は、第1の移動経路123に沿って移動し、第1の廃棄器具133内に入ることができ、ガラスリボン103が第1の廃棄器具133内で破砕できるようにする。幾つかの実施形態では、第1の廃棄装置133及びダイバータ131の一部又は全部は、クリーンルーム環境115の外部に配置することができる。例えば、ダイバータ131は、第1の廃棄器具133におけるガラスリボン103の破砕がクリーンルーム環境115の外部で起こり得るように、クリーンルーム環境115を形成する壁の開口部を通って延びることができる。第1の廃棄器具133をクリーンルーム環境115の外部に配置することによって、ガラス粒子が第1の廃棄器具133からクリーンルーム環境115に入る可能性を制限することができる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103がダイバータ131上の第1の移動経路123に沿って移動する際に、オペレータは、ガラスリボン103を検査及び/又は試験を行うことができる。例えば、オペレータは、ガラスリボン103の寸法(例えば、厚さ、幅等)、すなわち、ガラスリボン103の形状を決定し、ガラスリボン103内の欠陥の存在についてガラスリボン103を検査することができる。
【0043】
幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、第1の移動経路123及び/又は第3の移動経路127と非平行とすることができる第2の移動経路125に沿って進めることができる。例えば、第2の移動経路125は、重力方向(例えば、
図1の下方)に実質的に平行とすることができる。幾つかの実施形態では、第2の移動経路125は、ガラスリボン103が形成装置101からクリーンルーム環境115に通過する際に、ガラスリボン103が移動する移動経路109と共平面にすることができる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、重力の影響下で第2の移動経路125に沿って移動することができる。第2の移動経路125は、ガラスリボン103が第2の移動経路125に沿って移動し、第2の廃棄装置141内に入り、ガラスリボン103が第2の廃棄装置141内で破砕され得るように、第2の廃棄装置141に隣接して終端することができる。幾つかの実施形態では、第2の廃棄装置141は、クリーンルーム環境115の外部に配置することができる。例えば、第2の移動経路125は、第2の廃棄装置141内でのガラスリボン103の破砕がクリーンルーム環境115の外部で起こり得るように、クリーンルーム環境115を形成する壁の開口部を通って延びることができる。第2の廃棄装置141をクリーンルーム環境115の外側に配置することによって、第2の廃棄装置141からクリーンルーム環境115にガラス粒子が侵入する可能性を制限することができる。
【0044】
幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、第1の移動経路123及び/又は第2の移動経路125と非平行とすることができる第3の移動経路127に沿って進めることができる。例えば、第2の移動経路125は、第1の移動経路123及び第3の移動経路127の間に位置することができる。第3の移動経路127は、クリーンルーム環境115内に延在することができる。幾つかの実施形態では、第3の移動経路127は、ガラスリボン103を移送することができるカテナリー装置151によって定めることができる。例えば、カテナリー装置151は、第1の移動方向111に対して形成装置101の下流側に配置することができ、ガラスリボン103が第2の移動方向157に移送される第3の移動経路127の第1のリボン部分155を含む湾曲面153を備えることができる。幾つかの実施形態では、ガラス製造装置100は、形成装置101及びカテナリー装置151の間に配置され得る支持ローラ147を備えることができる。支持ローラ147は、ガラスリボン103の第1の主面148に係合することができ、カテナリー装置151はガラスリボン103の第2の主面149に係合することができる。支持ローラ147は、カテナリー装置151によるガラスリボン103の係合を容易にすることができる。例えば、ガラスリボン103がカテナリー装置151に沿って移動すると、ガラスリボン103は、ガラスリボン103が第1の移動経路部分155に沿って移動できるように、支持ローラ147(例えば、上流側)とカテナリー装置151(例えば、下流側)との間に挟むことができる。支持ローラ147は、軸に沿って延びることができ、ガラスリボン103の移動速度に実質的に一致する回転速度で回転することができる。このように、支持ローラ147は、ガラスリボン103をカテナリー装置151に向かって案内することができる。幾つかの実施形態では、支持ローラ147は、約70ミリメートル(「mm」)から約90ミリメートルの範囲内の直径を有する実質的に円形の断面形状を備えることができる。幾つかの実施形態では、支持ローラ147は、非接触支持構造、例えば、ガラスリボン103に接触しない空気ベアリングを含むことができる。むしろ、空気ベアリングは、ガラスリボン103からある距離だけ離間することができ、ガラスリボン103に向かって空気を放出することができる。従って、空気ベアリングは、放出された空気を介してガラスリボン103に力を加えることにより、ガラスリボン103を案内することができる。
【0045】
カテナリー装置151は、ガラスリボン103が移動できる湾曲面153を形成する複数のローラを備えることができる。カテナリー装置151は、第1の端部161と第2の端部163との間に延在することができる。第1の端部161は、最初にガラスリボン103を受け取ることができるように、形成装置101の近位部及び下方に位置することができる。湾曲面153は、カテナリー装置151が第1の端部161において第2の端部163よりも高い高度を含むことができるように、地面に対して角度を付けることができる。従って、第1の経路部分155は、ガラスリボン103が第1の経路部分155に沿って移動するにつれて、ガラスリボン103が第1の端部161から第2の端部163に向かって下方に移動し得るように、第1の端部161から第2の端部163に向かって下方に角度を付けることができる。例えば、第1の端部161から下方に角度を付けられることによって、第1の経路部分155は非水平であってもよく、重力方向156に対して非平行及び非垂直であってもよい。幾つかの実施形態では、第1の経路部分155は、約0度から約90度までの範囲内、又は約15度から約75度までの範囲内、又は約30度から約60度までの範囲内等とすることができる、重力方向156に対する角度158を形成することができる。
【0046】
幾つかの実施形態では、第2の端部163でカテナリー装置151を出ると、ガラスリボン103は、複数の移動経路のうちの1つに沿って移動することができる。例えば、ガラスリボン103は、第3の移動経路127の第2のリボン部分167に沿って第3の廃棄装置169に向かって移動することができる。或いは、幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、第3の移動経路127の第3の経路部分173に沿って巻回装置175に向かって移動することができる。例えば、ガラスリボン103の第1のリボン部分181は、第3の経路部分173に沿って巻回装置175に向かって移動することができ、そこで第1のリボン部分181をロールに巻き取ることができる。このように、巻回装置175は、カテナリー装置151の下流側に配置することができ、ガラスリボン103の第1のリボン部分181をロールに巻き取ることができる。巻回装置175は、例えば、実質的に円形の断面形状を含むスプール176を備えることができる。スプール176は、第1のリボン部分181を受けることができ、第1のリボン部分181は、スプール176の周りにロールに巻き取ることができる。
【0047】
図2を参照すると、カテナリー装置151の斜視図が提供されている。幾つかの実施形態では、カテナリー装置151は、支持構造体201及び複数のローラ203を含むことができる。支持構造体201は、複数のローラ203が湾曲面153を形成することができるように、複数のローラ203を支持することができる。例えば、支持構造201は、第1のローラ207を支持することができる第1の対の支持アーム205を備えることができる。第1のローラ207の第1の端部は、第1の対の支持アーム205の一方に取り付けることができ、及び第1のローラ207の対向する第2の端部は、第1の対の支持アーム205の他方に取り付けることができる。幾つかの実施形態では、第1の対の支持アーム205は、例えば、重力方向156に平行とすることができる第1の方向209に沿って、垂直方向に調節可能であり得、湾曲面153に対して角度を付けることができる。例えば、湾曲面153に対して角度を付けられることによって、第1の対の支持アーム205は、例えば、第1のアーム軸208及び第2のアーム軸210のような軸に沿って延びることができる。幾つかの実施形態において、湾曲面153は、約0度から約90度の範囲内、又は約15度から約75度の範囲内、又は約30度から約60度の範囲内等とすることができる、第1の対の支持アーム205の軸208、210(例えば、及び、従って、重力方向156)に対する角度212を形成することができる。第1の方向209に沿って垂直方向に調節可能であることにより、第1の対の支持アーム205は、第1のローラ207を上昇又は下降させることができ、これにより、第1の対の支持アーム205に隣接する第1の対の支持アーム205の軸208、210(例えば、及び、従って、重力方向156)に対する湾曲面153の角度212を変化させることができる。幾つかの実施形態では、支持構造201は、第2のローラ217を支持することができる第2の一対の支持アーム215を備えることができる。第2のローラ217の第1の端部は、第2の一対の支持アーム215のうちの1つに取り付けることができ、及び第2のローラ217の対向する第2の端部は、第2の一対の支持アーム215のうちの別のものに取り付けることができる。幾つかの実施形態では、第2の一対の支持アーム215は、例えば、第1の方向209に沿って、垂直方向に調節可能とすることができる。支持構造201は、第2の移動方向157においてカテナリー装置151の長さに沿って離間することができる追加の支持アーム及びローラを含むことができる。複数のローラ203の他のローラは、第1のローラ207及び第2のローラ217と実質的に同一とすることができる。カテナリー装置151の長さに沿って離間されることによって、第1の支持アーム205は、第1のローラ207及び第2のローラ217が離間することができるように、第2の支持アーム215から離間することができる。幾つかの実施形態では、他の支持アーム及びローラは、第2の移動方向157に沿って、第2の支持アーム215及び第2のローラ217から離間することができる。幾つかの実施形態では、第2のローラ217は第1のローラ207とは異なる高さにあることがあり、例えば、第2のローラ217は第1のローラ207よりも下側にある。このように、ガラスリボン103は、第2のローラ217に接触する前に、まず第1のローラ207でカテナリー装置151に接触することができる。カテナリー装置151は、ガラスリボン103を実質的に垂直な向き(例えば、重力方向156に平行とすることができるカテナリー装置151から上流の位置)から非垂直な向きに移動させることができる。ガラスリボン103の実質的に垂直な配向は、ガラスリボン103の長手方向が重力方向156に平行に延びる配向、及び/又はガラスリボン103の幅が垂直(例えば、重力方向156に平行に延びる)とすることができる配向を含むことができる。
【0048】
幾つかの実施形態では、複数のローラ203は、ガラスリボン103がカテナリー装置151によって支持されているときにガラスリボン103が移動する移動方向(例えば、第2の移動方向157)に対して実質的に垂直であるガラスリボン103の幅223に沿って延びることができる。幅に沿って延びることによって、複数のローラ203の軸(例えば、第1のローラ207の第1の軸225、第2のローラ217の第2の軸227等)は、ガラスリボン103の第2の移動方向157に対して垂直に延びることができ、ガラスリボン103の主面(例えば、第1の主面又は第2の主面)に対して平行とすることができる。幾つかの実施形態では、複数のローラ203の幅223は、ガラスリボン103の対向する縁部にて、及び対向する縁部間のガラスリボン103の中央部分でガラスリボン103を支持することができるように、ガラスリボン103の幅よりも大きくすることができる。
【0049】
幾つかの実施形態では、カテナリー装置151の湾曲面153は、第1の端部161から第2の端部163に向かって一定でない傾斜を備えることができる。例えば、カテナリー装置151は、重力方向に対するガラスリボン103の向きの変化を容易にすることができる。カテナリー装置151の第1の端部161(例えば、第1のローラ207及び第2のローラ217の間)において、湾曲面153は、第1の端部161と第2の端部163との間のカテナリー装置151に沿った他の位置における湾曲面153の傾斜よりも急勾配の第1の傾斜を備えることができる。例えば、第1のローラ207において第1の端部161に隣接する第1の位置において、湾曲面153は、重力方向156に対して角度212を形成することができる。第2の移動方向157に対して第1の端部161から下流の位置である第2の位置(例えば、第2の端部163から第2の位置を隔てる距離は、第2の端部163から第1の位置を隔てる距離よりも小さい)において、湾曲面153は、重力方向156に対して第2の角度216を形成することができる。幾つかの実施形態では、角度212は、第2の角度216とは異なることができる。例えば、幾つかの実施形態では、角度212は、約30度から約60度の範囲内であってもよく、及び第2の角度216は、約65度から約90度の範囲内であってもよい。このように、角度212は、湾曲面153が、第2の移動方向157に対して、第1の端部161においてより垂直に配向し且つ第1の端部161から離れてより垂直に配向しない配向(例えば、重力方向156に対して)を含むことができるように、第2の角度216よりも小さくてもよい。幾つかの実施形態では、第1の端部161と第2の端部163との間の湾曲面153の点(例えば、又は位置)の傾きは、その点で湾曲面153に接する直線の傾きに等しい。直線の傾きは、立ち上がり(例えば、y方向又は重力方向156に沿った垂直距離の変化)を走行(例えば、重力方向156に垂直なx方向に沿った水平距離の変化)で除算することによって決定することができる。このように、カテナリー装置151の第1の端部161における湾曲面153の第1の端部傾斜は、第1の端部161と第2の端部163との間の湾曲面153の中点における中点傾斜よりも急勾配とすることができる。幾つかの実施形態において、カテナリー装置151の第1の端部161における湾曲面153の第1の端部傾斜は、湾曲面153の第2の端部163付近における第2の端部傾斜よりも急勾配とすることができる。従って、カテナリー装置151は、ガラスリボン103が実質的に垂直な向き(例えば、重力方向に実質的に平行な向き)にあるときにガラスリボン103を受け取り、ガラスリボン103を水平な向き(例えば、重力方向に実質的に垂直な向き)に近い位置に徐々に再配向させることができる。湾曲面153の傾斜の変化により、カテナリー装置151がガラスリボン103に与える応力が低減され、ガラスリボン103が損傷する可能性を低減することができる。幾つかの実施形態では、湾曲面153は、2点間のチェーンの形状(例えば、吊り下げられたケーブル又はチェーンが、対向する端部で支持されたときにケーブル又はチェーンの重さにより呈する曲線)を含むチェーン形状を備えることができる。湾曲面153は、ガラスリボン103が非垂直方向に吊り下げられているため、ガラスリボン103の自然な形状に実質的に一致することができる。幾つかの実施形態では、湾曲面153の形状の結果として、ガラスリボン103は、複数のローラ203によって支持することができる。このように、1つのローラがガラスリボン103を支持し、隣接するローラがガラスリボン103を支持しない可能性が低減され、従って、ローラによってガラスリボン103に付与される局所的な応力を低減することができる。
【0050】
図3を参照すると、複数のローラ203の一部の斜視図が、
図2の
図3で撮影された状態で示されている。幾つかの実施形態では、複数のローラ203は、第3のローラ301、第4のローラ303、及び第5のローラ305を含むことができる。第3のローラ301及び第4のローラ303は、第1のローラ207及び第2のローラ217と実質的に同一であるが、カテナリー装置151の異なる位置に配置することができ、第1のローラ207及び第2のローラ217は、第1の端部161に隣接して配置され、第3のローラ301及び第4のローラ303は、第2の端部163に隣接して配置される。幾つかの実施形態では、複数のローラ203は、複数のローラ203の外側表面の周りに円周方向に延びる1又は2以上の支持リングを備えることができる。例えば、第3のローラ301を参照すると、第3のローラ301は、1又は2以上の支持リング、例えば、第1の支持リング307及び第2の支持リング309を備えることができる。支持リング307、309は、ガラスリボン103への損傷を制限することができる幾つかの種類の材料を備えることができる。例えば、支持リング307、309は、第3のローラ301の周囲に延びるエラストマーリング(例えば、エラストマーO-リング)を含むことができる。第3のローラ301(例えば、及び複数のローラ203)は、支持リング307、309が第3のローラ301の周りに延びるとき、支持リング307、309も円形の断面形状を備えることができるように、円形の断面形状を備えることができる。幾つかの実施形態では、支持リング307、309の直径は、支持リング307、309が第3のローラ301の外側表面上に載り、及び第3のローラ301の外側表面から半径方向外側に突出することができるように、第3のローラ301の直径よりも大きくすることができる。このように、ガラスリボン103がカテナリー装置151によって支持されるとき、ガラスリボン103は、第3のローラ301の外側表面ではなく、支持リング307、309に係合し、接触することができる。幾つかの実施形態では、支持リング307、309は、第3のローラ301の長さに沿って離間することができる。例えば、第1の支持リング307を第3のローラ301の第1の端部313から離間させる距離は、第2の支持リング309を第1の端部313から離間させる距離よりも小さくすることができる。幾つかの実施形態では、第2の支持リング309を第3のローラ301の第2の端部315から離間させる距離は、第1の支持リング307を第2の端部315から離間させる距離よりも小さくてもよい。
【0051】
幾つかの実施形態では、第1の支持リング307及び第2の支持リング309は、ガラスリボン103が第3のローラ301に対して相対的に移動できるようにしながら、ガラスリボン103を接触及び支持することができる。例えば、第3のローラ301(及び複数のローラ203)は、ガラスリボン103が支持リング307、309に接触すると、第3のローラ301の回転に伴ってガラスリボン103が第2の移動方向157に移動できるように回転可能とすることができる。ガラスリボン103が支持リング307、309に接触するが、第3のローラ301の外側表面に接触せずに離間することができるように、支持リング307、309が離間することができる。例えば、ガラスリボン103の厚さに基づいて、ガラスリボン103に弛みが生じることができる。弛みは、ガラスリボン103の重量による下方への膨らみ又は沈下(例えば、重力方向156に対して下方への相対的な膨らみ)を含むことができる。例えば、ガラスリボン103の第1の位置は(例えば、支持リング307、309のうちの1つによって)支持されているが、ガラスリボン103の隣接する第2の位置は支持されていない場合がある。第2の位置が支持されていない結果、ガラスリボン103は第2の位置で弛み、重力の影響を受けて下方に(例えば、地面に向かって)湾曲する可能性がある。第1の支持リング307及び第2の支持リング309は、ガラスリボン103に接触し、ガラスリボン103を第3のローラ301の外側表面から離れた距離に維持することができる。支持リング307、309の材料により、支持リング307、309は、ガラスリボン103が損傷する可能性を低減することができる。例えば、支持リング307、309は、例えば約300℃までの耐熱性を有するエラストマー材料(例えば、シリコーン、又は他の有機材料)を含むことができる。このように、支持リング307、309は、ガラスリボン103の熱による悪影響(例えば、劣化、摩耗など)を回避しながら、ガラスリボン103に接触することができる。
【0052】
幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、約30マイクロメートル(例えば、ミクロン)から約100ミクロンの範囲内である第1の主面と第2の主面との間の厚さを備えることができる。ガラスリボン103の厚さが減少し、30ミクロンに近づくにつれて、ガラスリボン103は、ガラスリボン103が100ミクロンに近い厚さを含む場合よりも大きな弛みを生じる可能性がある。この弛みにより、ガラスリボン103は、ガラスリボン103が支持されているローラに向かって重力の影響を受けて下方に湾曲する可能性がある。しかしながら、支持リング307、309がローラ(例えば、第3のローラ301)の長さに沿って間隔を置いて配置されているため、支持リング307、309は、ローラに接触してガラスリボン103を損傷することがない一方で、ガラスリボン103の弛みを許容することができる。このように、カテナリー装置151は、ガラスリボン103がローラに接触するのを制限しながら、より薄い(例えば、厚さが約30ミクロンまで)ガラスリボン103を収容することができる。
【0053】
幾つかの実施形態では、第3のローラ301及び第4のローラ303の間に配置することができる第5のローラ305がある。第5のローラ305は、ガラスリボン103の曲げ及び/又は破断を容易にすることができる複数のローラ部分を備えることができる。例えば、第5のローラ305は、第1の係合部321及び第2の係合部323を備えることができる。第1の係合部321は第1のシャフト327に取り付けることができ、及び第2の係合部323は第2のシャフト329に取り付けることができる。幾つかの実施形態において、第1の係合部分321及び第2の係合部分323は、第1の係合部分321と第2の係合部分323との間に開口部333を定めるように離間することができる。第1の係合部321は、開口部333と第1のシャフト327との間に配置されてもよく、及び第2の係合部323は、開口部333と第2のシャフト329との間に配置されてもよい。幾つかの実施形態において、第1の係合部分321は、第1のシャフト327の断面サイズ(例えば、直径)よりも大きな断面サイズ(例えば、直径)を含む円形の断面形状を含むことができる。幾つかの実施形態において、第2の係合部分323は、第2のシャフト329の断面サイズ(例えば、直径)よりも大きな断面サイズ(例えば、直径)を備える円形の断面形状を備えることができる。幾つかの実施形態において、第1の係合部分321及び第2の係合部分323は、約5mm~約100mmの範囲内、又は約50mm~約75mmの範囲内とすることができる直径を備えることができる。
【0054】
図3~4を参照すると、第1の係合部分321及び第2の係合部分323は、ガラスリボン103と係合するように位置決めすることができる。例えば、幾つかの実施形態では、第1の係合部分321及び第2の係合部分323は、ガラスリボン103の第1の主面148に接触することができ、一方、スコアリング装置403は、ガラスリボン103の第2の主面149に面して配置することができる。幾つかの実施形態では、点刻装置403は、複数のローラ203とは移動経路(例えば、第3の移動経路127)の反対側に配置することができる。ガラスリボン103が第2の移動方向157に沿って移動し、第3のローラ301を通過すると、ガラスリボン103は第5のローラ305に向かって移動し、第1の係合部分321及び第2の係合部分323に接触することができる。第1の係合部321及び第2の係合部323に接触すると、スコアリング装置403は、第2の主面149内にスコア406(例えば、溝、チャネル、ニック、マーク、スコアライン等)を形成することができる。スコア406は、約15mm~約25mm、又は約20mmの範囲内とすることができる長さ(例えば、
図2~3に図示した幅方向223で測定した長さ)を備えることができる。
【0055】
スコアリング装置403は、スコア406を形成することができる幾つかのタイプの装置、例えば、レーザー、スコアリング・バー、スコアリング・ホイール等を備えることができる。スコアリング装置403は、ガラスリボン103が係合部分321、323とスコアリング装置403との間に挟まれるように、第1の係合部分321及び第2の係合部分323に対して位置合わせすることができる。スコアリング装置403がスコア406を形成すると、スコア406はガラスリボン103の幅に沿ってガラスリボン103を貫通して伝播することができる。ガラスリボン103内をスコアが伝播すると、ガラスリボン103の一部が分離して分離リボン部411を形成することができる。例えば、
図4に示されるように、第2の移動方向157に対してスコアリング装置403から上流側の位置において、ガラスリボン103は、連続的及び切れ目のないガラスのリボンを備えることができる。ガラスリボン103は、スコアリング装置403を通過することができ、そこでスコアリング装置403はスコア406を形成することができる。分離されたリボン部分411は(例えば、方向408に沿って)落下し、第4のローラ303に係合することができる。従って、スコア406が形成された後、及び第2の移動方向157に対してスコア付け装置403から下流の位置において、スコア406はガラスリボン103を通って伝播することができ、分離リボン部分411はガラスリボン103の上流の壊れていない部分から分離して剥離することができる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103から分離すると、分離されたリボン部分411は、重力の力により落下し、分離されたリボン部分411が第4のローラ303に接触するように、第3の移動経路127とは異なる移動経路に沿って移動することができる。幾つかの実施形態では、分離リボン部分411のガラスリボン103からの分離を更に促進するために、重力方向と平行とすることができる流れ方向420に、下方に傾斜した垂直気流を適用することができる。スコア406の適用に続くガラスリボン103上の空気流の力は、分離リボン部分411の分離を引き起こすのを助けることができる。
【0056】
幾つかの実施形態では、カテナリー装置151は、ローラに限定されず、その代わりに、1又は2以上の非接触支持装置、例えば、空気ベアリング417を含むことができる。空気ベアリング417は、ガラスリボン103の第3の移動経路127に向かってエア419を放出することができる。ガラスリボン103への空気419の衝突により、空気ベアリング417は、ガラスリボン103に接触しない状態で(例えば、ガラスリボン103が空気ベアリング417から距離を隔てた状態で)ガラスリボン103を支持することができる。空気ベアリング417は、供給源から空気(例えば、加圧空気)を受けることができる中空内部421を備えることができる。空気軸受417は、中空内部421を取り囲む壁423を含むことができる。幾つかの実施形態では、壁423は、ガラスリボン103の移動経路に面する開口部425を備えることができる。開口部425は、開口部425が中空内部421から空気を受け取り、開口部425を通してガラスリボン103に向かって空気を放出することができるように、中空内部421と流体連通していてもよい。
図4には、1つの空気ベアリング417が図示されているが、幾つかの実施形態では、カテナリー装置151は、複数の空気ベアリングを含むことができる。例えば、カテナリー装置151は、ローラ(例えば、1又は2以上のローラ203、207、217、301、303、305)及び空気ベアリング(例えば、1又は2以上の空気ベアリング417)の組み合わせを備えることができる。幾つかの実施形態では、カテナリー装置151は、ローラ(例えば、1又は2以上のローラ203、207、217、301、303、305)及びゼロ空気ベアリング、又は空気ベアリング及びゼロローラ(例えば、1又は2以上のローラ203、207、217、301、303、305)を含むことができる。従って、ガラスリボン103は、例えば、ゼロ又は2以上のローラ及び/又はゼロ又は2以上の空気ベアリングを用いて、幾つかの方法でカテナリー装置によって支持することができる。
【0057】
図5を参照すると、ガラスリボン103を巻回装置175に進めることができる。例えば、ガラスリボン103を分離されたリボン部分411(例えば、
図4に図示)に切断及び分離する代わりに、スコアリング装置403は、ガラスリボン103の第2の主面149にスコア406を形成しないようにすることができる。このように、スコア406がなければ、ガラスリボン103は、分離されたリボン部分411に分離されず、その代わりに、連続的な、途切れることのないガラスリボンとして残る可能性がある。ガラスリボン103がカテナリー装置151を出ると、本方法は、ガラスリボン103の第1のリボン部分501を巻回装置175に進めて、第1のリボン部分501をロール503に巻き取るステップを含むことができる。例えば、本方法は、ガラスリボン103の第1のリボン部分501を移動経路の第1の経路部分505に沿って巻回装置175に進めて、第1のリボン部分501をロール503に巻き取るステップを含む。巻回装置175は、回転方向507に回転することができるスプール176(又は他の円形状構造体)を含むことができる。巻回装置175が回転方向507に回転すると、巻回装置175は、第1のリボン部分501がスプール176に巻き付けられるように、第1のリボン部分501を受け取ることができる。幾つかの実施形態では、巻回装置175は、例えば、合い紙のような分離材料の供給源を備えることができる。合い紙は、第1のリボン部分501がスプール176に巻き付けられる際に、第1のリボン部分501と共に巻き付けられることができる。幾つかの実施形態では、合い紙は、巻回装置175上で第1のリボン部分501の隣接する層を分離することができる。例えば、ロール503は、第1のリボン部分501及び合い紙の交互する層から構成することができ、これにより、合い紙は、第1のリボン部分501を損傷から保護することができる。
【0058】
幾つかの実施形態では、巻回装置175は、巻回装置175とカテナリー装置151との間にギャップが存在し得るように、カテナリー装置151の第2の端部163からある距離で離間することができる。巻回装置175から上流にある第1のリボン部分501のセグメント511は、支持されておらず、第3の廃棄装置169からある距離だけ離間することができる。支持されていないことによって、第1のリボン部分501のセグメント511は、カテナリー装置151又は巻回装置175に支持されず、又は接触していないことがある。むしろ、セグメント511は、セグメント511の第2の主面149(例えば、重力方向156に対する底面)がいかなる構造物とも接触しないように、(例えば、セグメント511の移動方向に対して)カテナリー装置151の下流側及び巻回装置175の上流側に位置してもよい。幾つかの実施形態では、第3の廃棄装置169は、巻回装置175とカテナリー装置151との間のギャップの下方に配置されることがある。セグメント511は、第1のリボン部分501がカテナリー装置151から巻回装置175に移動する際に、ギャップを通って延びることができる。幾つかの実施形態では、ギャップから上流側の位置では、第1のリボン部分501はカテナリー装置151によって支持され、ギャップから下流側の位置では、第1のリボン部分501は巻回装置175によって支持することができる。ギャップ内及びカテナリー装置151と巻回装置175との間において、第1のリボン部分501のセグメント511は、支持構造体に接触せず、重力の影響下で自由に垂れ下がる(例えば、自由ループ)ことにより、支持されない場合がある。床又は第3の廃棄器具169に接触しないことによって、セグメント511の損傷を回避することができる。更に、自由に垂れ下がることによって、第1のリボン部分501は、ガラスリボン103がカテナリー装置151に沿って移動する速度又は第1のリボン部分501がスプール176に巻き取られる回転速度の不一致の影響から遮蔽することができる。
【0059】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置100は、場所525(例えば、第1のリボン部分501が位置するクリーンルーム環境115内)と第1のリボン部分501のセグメント511(例えば、支持されていないセグメント)との間の距離523を測定することができるセンサ521を備えることができる。例えば、幾つかの実施形態では、距離523は、セグメント511の下側の最も低い点(例えば、最下部位置527)と、場所525(例えば、場所525は、センサ521の位置、第3の廃棄器具169の位置、クリーンルーム環境115の床等を備えることができる)との間の垂直距離(例えば、重力方向156に平行に測定される)を備えることができる。幾つかの実施形態では、センサ521は、セグメント511に物理的に接触することなく、近くの物体(例えば、セグメント511)の存在及び距離を検出することができる近接センサを備えることができる。センサ521は、例えば、光学センサ、赤外線近接センサ、又はセンサ521とセグメント511との間の距離を検出することができる何れかのタイプのセンサを含むことができる。センサ521は、例えば、第3の廃棄装置169上又はこれに隣接する位置(例えば、図示のように)、カテナリー装置151上又はこれに隣接する位置など、幾つかの位置に配置することができる。幾つかの実施形態では、センサ521は、場所525とセグメント511の最も低い場所527との間の距離523を検出するように配置することができる。例えば、幾つかの実施形態では、場所525は、センサ521が、センサ521とセグメント511の最も低い場所527との間の距離523を検出することができるように、センサ521の位置に配置することができる。幾つかの実施形態では、位置525は、センサ521から離れた位置に配置することができる。例えば、センサ521がカテナリー装置151に取り付けられている場合、場所525は第3の廃棄装置169の頂部とすることができ、センサ521がセグメント511の最も低い場所527及び場所525(例えば、第3の廃棄装置169)の間の距離523を検出することができるようにする。従って、本方法は、第1のリボン部分501のセグメント511と場所525との間の距離523を測定することを含むことができる。
【0060】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置100は、巻回装置175の動きを制御するように(例えば、プログラムされ、符号化され、設計され、作られるなど)構成された制御装置531(例えば、プログラマブルロジックコントローラなど)を備えることができる。例えば、制御装置531は、センサ521及び巻回装置175に接続することができる。幾つかの実施形態では、巻回装置175は、フレームに取り付けることができるモータを含むことができる。モータは、スプール176に取り付けることができるシャフトを含むことができる。モータは、シャフトを回転させることができ、シャフトの回転により、スプール176を同様に回転させることができる(例えば、回転方向507に)。制御装置531は、センサ521によって測定された距離523に基づいて、巻回装置175の回転速度を調整することができる。例えば、巻回装置175の回転速度を調整することにより、制御装置531は巻回装置175のモータに接続され、制御装置531がモータの回転速度を制御できるようにすることができる。このように、モータの回転速度を制御することによって、シャフトの回転速度、及び従ってスプール176の回転速度も同様に、制御装置531によって制御することができる。幾つかの実施形態では、距離523を測定すると、センサ521は、距離523に関連する距離データを制御装置531に送信することができる。センサ521及び制御装置531は、有線接続、無線接続等を介して接続することができる。センサ521から距離データを受信すると、制御装置531は巻回装置175のスプール176の回転速度を調整することができる。例えば、制御装置531は、巻回装置175のモータ及び/又はモータコントローラに接続することができる。幾つかの実施形態では、センサ521によって測定された距離523は、所定の範囲535の内部又は外部の何れかにあることができる。所定範囲535は、所定範囲535がセグメント511の高さを備えることに起因して、
図5において破線で概略的に表されている。例えば、所定範囲535は、最下側境界537及び最上側境界539内にあることができる。最下側境界537は、セグメント511の最下部位置527の最も低い所望の高さである。最上側境界539は、セグメント511の最下部位置527の最も高い所望の標高である。幾つかの実施形態において、センサ521が距離523を検出すると、距離523が、最下部位置527が最下側境界537を下回るような距離である場合、セグメント511は、所定の範囲535の外側にある可能性がある。幾つかの実施形態では、センサ521が距離523を検出すると、距離523が、最下部位置527が最上側境界539の上方にあるような距離である場合、セグメント511は、所定の範囲535の外側にある可能性がある。従って、センサ521が距離523を検出するとき、セグメント511の最下部位置527が所定の範囲535内にあることを示す距離の範囲が存在する可能性がある。同様に、幾つかの実施形態では、センサ521は、セグメント511の最下部位置527が所定の範囲535の外側にあることを示す可能性のある距離523を検出することができる(例えば、最下側境界537の下方にある又は最上側境界539の上方にあることに起因する)。
【0061】
幾つかの実施形態において、距離523が所定範囲535内にあるときに、制御装置531は、巻回装置175の回転速度を調整しないことができる。例えば、距離523が所定範囲535内にあることにより、セグメント511の最下部位置527は、巻回装置175が回転している(例えば、第1のリボン部分501を受けている)回転速度が調整されないような所望の高さとすることができる。幾つかの実施形態では、距離523が所定の範囲535の外側にあるときに、本方法は、巻回装置175の回転速度を調整するステップを含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、距離523は、最下部位置527が最下側境界537の下側であることに起因して、所定の範囲535の外側にあるものとすることができる。従って、最下部位置527が第3の廃棄装置169又は他の構造物に接触するリスクを低減するために、最下部位置527を最下側境界537よりも上方になるように上昇させることが有益とすることができる。従って、制御装置531は、巻回装置175の回転速度を増加させるための制御指示を巻回装置175に送信することができ、これにより、セグメント511が巻回装置175のスプール176に巻回される速度を増加させることができる。巻回装置175の回転速度の増加に起因して、最下部位置527は、最下側境界537よりも上にあることができる高さまで上昇する可能性がある。幾つかの実施形態では、距離523は、最下部位置527が最上側境界539よりも高いことに起因して、所定の範囲535から外れる可能性がある。従って、セグメント511に過剰な応力が加わるリスクを低減するために、最下部位置527を最上側境界539より下に降下することが有益とすることができる。従って、制御装置531は、巻回装置175の回転速度を低下させる制御指示を巻回装置175に送信することができ、これにより、セグメント511が巻回装置175のスプール176に巻回される速度を低下させることができる。巻回装置175の回転速度が低下することにより、最下位置527は、最上側境界539よりも下方に位置する高さまで低下することができる。
【0062】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置100は、ガラスリボン103の分離された部分を選択的に受け取るためのコンベヤ551を備えることができる。例えば、コンベヤ551は、カテナリー装置151の第2の端部163に隣接し、カテナリー装置151から下流側に配置することができる。幾つかの実施形態では、巻回装置175への第1のリボン部分501の移送を容易にするために、コンベヤ551は、複数の位置間で移動可能とすることができる。例えば、本方法は、コンベヤ551を、ガラスリボン103の第1のリボン部分501の移動経路の第1の経路部分505の外側にある第1の位置553と、移動経路の第1の経路部分505と交差する第2の位置555との間で移動させるステップを含むことができる。
図5に示されるように、コンベヤ551の第1の位置553は実線で図示され、一方、第2の位置555は破線で図示され、第1の位置553と第2の位置555との間のコンベヤ551の移動(例えば、回転)を示す移動矢印557が付されている。幾つかの実施形態では、オペレータがガラスリボン103を巻回装置175のスプール176に巻き付けることを望む場合、オペレータは、ガラスリボン103の第1のリボン部分501をカテナリー装置151から第1の経路部分505に沿って、巻回装置175に向けることができる。コンベヤ551は、コンベヤ551が第1の経路部分505と交差しないように、従って、巻回装置175への第1のリボン部分501の移動を妨げないように、第2の位置555から第1の位置553に移動させることができる。従って、コンベヤ551が第1の位置553にあるときに、第1のリボン部分501を巻回装置175に進めることができる。
【0063】
図6を参照すると、幾つかの実施形態では、オペレータは、ガラスリボン103が巻回装置175のスプール176に巻回されることをもはや望まず、むしろ、ガラスリボン103が分離リボン部分(例えば、
図4の分離リボン部分411)に分離されることを望む場合がある。本方法は、コンベヤ551を(例えば、
図5の移動矢印557に沿って)第1の経路部分505の外側の第1の位置553から第1の経路部分505と交差する第2の位置555まで移動させて、第2のリボン部分601を受け取るステップを含む。第2のリボン部分601は、ガラスリボン103の第1のリボン部分501とは異なる部分を備えることができる。例えば、幾つかの実施形態では、第2のリボン部分601は、第1のリボン部分501の上流又は下流に位置することができ、0又は1以上のリボン部分が第1のリボン部分501と第2のリボン部分601との間に位置する。例えば、
図5~
図6に示されるように、第1のリボン部分501は第2のリボン部分601の下流に位置することができ、第1のリボン部分501は巻回装置175に進められ、第2のリボン部分601はコンベヤ551に進められる。幾つかの実施形態において、本方法は、ガラスリボン103の第2のリボン部分601から第1のリボン部分501を取り外すステップを含むことができる。取り外しは、例えば、スコアリング装置403(例えば、
図4に図示)が、第1のリボン部分501と第2のリボン部分601との間のガラスリボン103にスコア406を形成する結果として生じることができ、スコア406が形成されるにつれて、第1のリボン部分501は、第1のリボン部分501が第5のローラ305を通過する際に第2のリボン部分601から分離することができる。
【0064】
図6を参照すると、幾つかの実施形態では、第1のリボン部分501及び第2のリボン部分601の分離に続いて、コンベヤ551は、カテナリー装置151からガラスリボン103の第2のリボン部分601の複数の分離されたリボン部分603を受け取り、複数の分離されたリボン部分603を移動経路の第2の経路部分605に沿って移動させることができる。本方法は、第2のリボン部分601を複数の分離されたリボン部分603に分離するステップを含むことができる。例えば、
図3~4に関連して説明したように、第2のリボン部分601は、複数の分離リボン部分603に分離することができる。スコアリング装置403は、第5のローラ305でスコア406を形成することができ、スコア406がガラスリボン103を通って伝搬し、これによって分離リボン部分411を上流のガラスリボン103から分離することができる。
図6に示されるように、分離プロセスは、複数の分離リボン部分603が形成できるように繰り返すことができる。幾つかの実施形態では、コンベヤ551は、第1の端部611及び第2の端部613の間を延びることができ、第1の端部611は、カテナリー装置151に隣接して配置される。幾つかの実施形態では、コンベヤ551は、複数の分離されたリボン部分603を受けることができる支持面615を備えることができる。本方法は、コンベヤ551が第2の位置555にあるときに、複数の分離されたリボン部分603をコンベヤ551に送出し、複数の分離されたリボン部分603をコンベヤ551の第2の端部613に向かって移動させるステップを含むことができる。例えば、複数の分離されたリボン部分603は、カテナリー装置151からコンベヤ551の第1の端部611まで通過することができ、ここで複数の分離されたリボン部分603は、支持面615上で受け取ることができる。幾つかの実施形態では、支持面615は、例えば、コンベヤ551がモータ、ギア等の機械的構造体を含むことに起因して、移動可能とすることができる。支持面615は、複数の分離されたリボン部分603が第1の端部611から第2の端部613に向かって第2の経路部分605に沿って移送できるように、第1の端部611から第2の端部613に向かって移動方向616に移動可能とすることができる。
【0065】
幾つかの実施形態では、支持面615が移動する速度は、カテナリー装置151に沿って移動するガラスリボン103の速度よりも速くすることができる。例えば、支持面615が移動する速度は、ガラスリボン103がカテナリー装置151に沿って移動する際のガラスリボン103の速度よりも約20%から約30%速い範囲内とすることができる。このように、複数の分離リボン部分603のうちの1つの分離リボン部分がコンベヤ551によって受け取られるとき、この分離リボン部分は、次の上流側の分離リボン部分がカテナリー装置151に沿って移動されるよりも速い速度で、第2の端部613に向かって移動することができる。従って、分離されたリボン部分が別の分離されたリボン部分に接触し、分離されたリボン部分の一方又は両方に損傷を与える可能性を低減することができる。
【0066】
幾つかの実施形態において、本方法は、コンベヤ551から複数の分離リボン部分603の第1のセット623を第3の廃棄装置169に向かって進めて、複数の分離リボン部分603の第1のセット623を破砕するステップを含むことができる。例えば、第3の廃棄装置169は、コンベヤ551の下流側で且つコンベヤ551の第2の端部613の下方に配置することができる。従って、第3の廃棄装置169は、コンベヤ551から複数の分離されたリボン部分603の第1のセット623を受け取り、複数の分離されたリボン部分603の第1のセット623を破砕することができる。幾つかの実施形態では、第3の廃棄装置169は、複数の分離されたリボン部分603の第1のセット623が重力の影響下で第2の端部613から落下することにより第2の端部613から及び第3の廃棄装置169に進めることができるように、コンベヤの第2の端部613に隣接して配置することができる。
複数の分離されたリボン部分603の第1のリボン部分623は、複数の分離されたリボン部分603の一部又は全部を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、第1のセット623は、複数の分離されたリボン部分603の一部(例えば、全部未満)を備えることができ、複数の分離されたリボン部分603の第2のセット(例えば、
図8に図示)が第3の廃棄装置169に進めることがないようにする。むしろ、幾つかの実施形態及び
図8に図示されるように、第2のセットは、収集、保管、及び/又は積み重ねを行うことができる。
【0067】
図7を参照すると、幾つかの実施形態では、カテナリー装置151から複数の分離されたリボン部分603を受け取るとき、コンベヤ551は、第1の位置553又は第2の位置555にあることができる。例えば、本方法は、コンベヤ551が第1の位置553にあるときに、複数の分離されたリボン部分603をコンベヤ551に送出し、複数の分離されたリボン部分603をコンベヤ551の第2の端部613に向かって移動させるステップを含むことができる。コンベヤ551は、複数の分離されたリボン部分603を受け取り、複数の分離されたリボン部分603を第3の廃棄装置169に送出する際に、第2の位置555に存在することができるが、コンベヤ551は、このような位置に限定されない。むしろ、幾つかの実施形態では、コンベヤ551は、複数の分離リボン部分603を受け取るとき、第1の位置553に存在することができる。コンベヤ551が第1の位置553にある状態で、コンベヤ551の第1の端部611は、カテナリー装置151から複数の分離リボン部分603を受け取り、移動経路の第2のリボン部分605に沿って複数の分離リボン部分603を移動させることができる。複数の分離リボン部分603が第2の端部613に達すると、複数の分離リボン部分603はコンベヤ551から第3の廃棄装置169に落下することができる。
【0068】
図8を参照すると、幾つかの実施形態において、本方法は、複数の分離されたリボン部分603の第2のセット803でスタック801を形成するステップを含むことができる。例えば、コンベヤ551は第1の位置553に移動することができ、スコアリング装置403は、ガラスリボン103を複数の分離リボン部分603に分離することができる。幾つかの実施形態では、第1のセット623は、破砕のために第3の廃棄装置169に移送することができる。幾つかの実施形態では、オペレータは、複数の分離されたリボン部分603の第2のセット803を収集及び保管することができる。例えば、上流側のガラスリボン103からの分離リボン部分805の分離に続いて、分離リボン部分805がコンベヤ551によって受け取られる及び/又はコンベヤ551に接触する前に、分離リボン部分805を収集することができる。例えば、幾つかの実施形態では、カテナリー装置151に近接しているオペレータは、分離リボン部分805が上流側ガラスリボン103から分離されているときに、分離リボン部分805を把持及び保持することができる。次いで、オペレータは、例えば、分離リボン部分のスタック801を形成することによって、分離リボン部分805を収集することができる。幾つかの実施形態では、ガラス製造装置100は、分離が起こった後に、分離リボン部分805を受け取り把持することができる把持装置を備えることができる。このように、オペレータによって受け取られる場合、又は把持装置によって受け取られる場合の何れでも、分離されたリボン部分805は、コンベヤ551に接触しないようにすることができ、コンベヤ551によって分離されたリボン部分805が損傷する可能性を回避することができる。幾つかの実施形態では、コンベヤ551を第1の位置553に位置決めすることによって、コンベヤ551は、例えば、分離リボン部分805の経路内にあることによって、分離リボン部分805の収集を妨げないようにすることができる。
【0069】
ガラス製造装置100は、幾つかの利点をもたらすことができる。例えば、ガラスリボン103は、複数の結果のために複数の経路に沿って進めることができる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、ロールに巻かれ、複数の分離されたリボン部分として収集され、破砕され、又は検査することができる。ガラスリボン103は、最初にクリーンルーム環境115に進めることができ、ここで、ガラスリボン103への損傷を避けるために、空気中の粒子レベルを低減することができる。更に、ガラス製造装置100は、複数のローラ(又は空気軸受)を含むことができるカテナリー装置151を備えることができる。カテナリー装置151によって形成される角度により、エラストマー支持リング307、309上でガラスリボンを支持しながら、ガラスリボン103に加えられる応力を制限することができる。ガラスリボン103の厚さ(例えば、約30ミクロンから約100ミクロンの範囲内)に起因して、ガラスリボン103に弛みを生じることができる。しかしながら、支持リング307、309は、ガラスリボン103をローラから離れた距離で支持することができるので、ガラスリボン103とローラとの接触を制限することができる。更に、ガラスリボン103は、カテナリー装置151から出た後、複数の移動経路に沿って移動することができる。例えば、ガラスリボン103は巻回装置175のスプール176に巻回され、ガラスリボン103はロールとして保管することができる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、(例えば、スコアリング装置403を用いて)分離されたリボン部分に分離することができ、その後、ガラスリボン103は、収集されて積み重ねられるか、又は廃棄装置に送ることができる。
【0070】
様々な実施形態について、その特定の例示的で具体的な実施例に関連して詳細に説明してきたが、開示された特徴の多数の変更及び組み合わせが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく可能であるので、本開示は、そのように限定されると考えられるべきではないことを理解されたい。
【符号の説明】
【0071】
100 ガラス製造装置
101 形成装置
103 ガラスリボン
105 開口部
109 移動経路
111 第1の移動方向
115 クリーンルーム環境
119 開口部
123 第1の移動経路
125 第2の移動経路
133 第1の廃棄器具
141 第2の廃棄装置
【手続補正書】
【提出日】2023-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスリボンを製造するための方法であって、
前記ガラスリボンを移動経路に沿って移動方向に移動させるステップと、
前記ガラスリボンの第1のリボン部分を巻回装置に進めて、前記第1のリボン部分をロールに巻き取るステップと、
前記ガラスリボンの第2のリボン部分から前記第1のリボン部分を取り外すステップと、
前記第2のリボン部分を複数の分離されたリボン部分に分離するステップと、
前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットを廃棄装置に向けて進めて、前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットを破砕するステップと、
前記複数の分離されたリボン部分の第2のセットを用いてスタックを形成するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記ガラスリボンの移動経路の外側の第1の位置と、前記移動経路と交差する第2の位置との間でコンベヤを移動させるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンベヤが前記第2の位置にあるときに前記複数の分離されたリボン部分を前記コンベヤに送出し、前記複数の分離されたリボン部分を前記コンベヤの端部に向かって移動させるステップを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットが、前記端部から前記廃棄装置に進められるように、前記廃棄装置が前記コンベヤの端部に隣接して配置される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コンベヤが前記第1の位置にあるときに、前記第1のリボン部分が、前記巻回装置に進められる、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
ガラス製造装置であって、
ガラスリボンを形成するように構成された形成装置と、
前記形成装置の下流側に配置され且つ湾曲面を備えるカテナリー装置であって、前記湾曲面は、前記ガラスリボンが移動方向に移送される移動経路を含む、カテナリー装置と、
前記カテナリー装置の下流側に配置され、前記ガラスリボンの第1のリボン部分をロールに巻き取るように構成された巻回装置と、
前記カテナリー装置から下流側に配置され、前記ガラスリボンの第2のリボン部分の複数の分離されたリボン部分を前記カテナリー装置から受け取り、前記複数の分離されたリボン部分を前記移動経路の一部に沿って移動させるように構成されたコンベヤと、
を備える、ガラス製造装置。
【請求項7】
前記カテナリー装置は、前記湾曲面を形成する複数のローラを備え、前記複数のローラは、前記移動方向に対して垂直な前記ガラスリボンの幅に沿って延びる、請求項6に記載のガラス製造装置。
【請求項8】
前記複数のローラから前記移動経路の反対側に配置されたスコアリング装置を更に備える、請求項7に記載のガラス製造装置。
【請求項9】
前記形成装置と前記カテナリー装置との間に配置された支持ローラを更に備え、前記支持ローラは、前記ガラスリボンの第1の主面に係合するように構成され、前記カテナリー装置は、前記ガラスリボンの第2の主面に係合するように構成されている、請求項6~8の何れか1項に記載のガラス製造装置。
【請求項10】
前記コンベヤの下流側に配置された廃棄装置を更に備え、前記廃棄装置は、前記コンベヤから前記複数の分離されたリボン部分の第1のセットを受け取り、前記複数の分離されたリボン部分の前記第1のセットを破砕するように構成されている、請求項6~9の何れか1項に記載のガラス製造装置。
【国際調査報告】