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特表2023-550710導電率測定が統合された一体化トランスファーモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-05
(54)【発明の名称】導電率測定が統合された一体化トランスファーモジュール
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/06 20060101AFI20231128BHJP
   G01N 33/18 20060101ALI20231128BHJP
   G01N 31/00 20060101ALI20231128BHJP
   G01R 27/22 20060101ALI20231128BHJP
   G01N 27/08 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
G01N27/06 A
G01N33/18 B
G01N31/00 D
G01R27/22 Z
G01N27/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527455
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2023-05-12
(86)【国際出願番号】 US2021058149
(87)【国際公開番号】W WO2022098928
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】63/110,466
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517430716
【氏名又は名称】ビーエル テクノロジーズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100226263
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 未来生
(72)【発明者】
【氏名】ポール コセンカ
(72)【発明者】
【氏名】クルジストフ フラナスズズク
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン シッフナー
(72)【発明者】
【氏名】ポーラス ヴァンハウト
(72)【発明者】
【氏名】ヘレン プリエト
(72)【発明者】
【氏名】ジョッシュ エンゲル
【テーマコード(参考)】
2G028
2G042
2G060
【Fターム(参考)】
2G028BC04
2G028CG02
2G042AA01
2G042BA03
2G042CB03
2G060AA06
2G060AC10
2G060AE17
2G060AF08
2G060AG03
2G060EA06
2G060FA17
2G060HB06
2G060KA06
(57)【要約】
所望の温度で流体内の全有機炭素(TOC)を分析するためのデバイスは、各々が第1及び第2のトランスファープレートを含む1つ以上のトランスファーモジュールを含むことができる。第1のトランスファープレートに第1の流体チャネルが形成されており、第2のトランスファープレートに第2の流体チャネルが形成されている。第1の流体チャネルと第2の流体チャネルとの間にCO透過性膜が配設されており、温度測定デバイスが、第1及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度を測定する。温度制御システムが、トランスファープレートを加熱又は冷却するように構成されている。トランスファープレートを加熱又は冷却することは、第1及び/又は第2の流体チャネル内の流体を所望の温度に加熱又は冷却する。1つ以上の導電率センサが、第1及び/又は第2の流体チャネル内の流体の導電率を測定するように構成されている。
【選択図】図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の温度での流体の導電率を測定するためのデバイスであって、
1つ以上のトランスファーモジュールであって、各トランスファーモジュールは、
第1のトランスファープレートであって、前記第1のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、前記第1のトランスファープレートの前記第1の側に第1の流体チャネルが形成されている、第1のトランスファープレート、
第2のトランスファープレートであって、前記第2のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、前記第2のトランスファープレートの前記第1の側に第2の流体チャネルが形成されており、前記第1のトランスファープレートの前記第1の側は、前記第2のトランスファープレートの前記第1の側に対向している、第2のトランスファープレート、及び
前記第1のトランスファープレートと前記第2のトランスファープレートとの間に配設されたガス透過性膜であって、前記第1の流体チャネルの一部分と前記第2の流体チャネルの一部分とは、前記ガス透過性膜によって分離されている、ガス透過性膜を備える、1つ以上のトランスファーモジュールと、
前記第1の流体チャネル又は前記第2の流体チャネルのうちの少なくとも1つにおける流体の温度を測定するように構成された1つ以上の温度測定デバイスと、
前記1つ以上のトランスファーモジュールの各々の前記第1のトランスファープレート及び前記第2のトランスファープレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却するように構成された温度制御システムであって、前記第1のトランスファープレート及び前記第2のトランスファープレートのうちの前記少なくとも1つを加熱又は冷却することにより、前記流体が前記所望の温度まで加熱又は冷却される、温度制御システムと、
i)前記所望の温度での前記ガス透過性膜によって前記第2の流体チャネルから分離された前記第1の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の導電率、及び/又はii)前記所望の温度での前記ガス透過性膜によって前記第1の流体チャネルから分離された前記第2の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の導電率を測定するように構成された1つ以上の導電率センサと、を備える、デバイス。
【請求項2】
各トランスファーモジュールについて、前記第1のトランスファープレートの前記第2の側は、第1のクランププレートに取り付けられており、前記第2のトランスファープレートの前記第2の側は、第2のクランププレートに取り付けられている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記温度制御システムは、前記第1のクランププレート及び前記第2のクランププレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却するように更に構成されている、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記温度制御システムは、ヒートシンクによって冷却された1つ以上の固体ヒートポンプを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1の流体チャネル又は前記第2の流体チャネルのうちの少なくとも1つにおける前記流体は、流体試料の少なくとも一部分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
i)前記所望の温度で測定された、前記ガス透過性膜によって前記第2の流体チャネルから分離された前記第1の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の前記導電率、及び/又はii)前記所望の温度で測定された、前記ガス透過性膜によって前記第1の流体チャネルから分離された前記第2の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の前記導電率を使用して、前記流体試料の全有機炭素(TOC)を判定する、請求項1~5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
各トランスファーモジュールは、前記流体試料の未改変部分を含有する第3の流体チャネルを更に備え、
前記温度制御システムは、前記流体試料の前記未改変部分の前記温度を前記所望の温度に変化させ、
前記1つ以上の導電率センサは、前記所望の温度で前記流体試料の前記未改変部分の導電率を測定する、請求項1~6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ガス透過性膜は、CO透過性膜である、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
所望の温度で流体内の全有機炭素(TOC)を分析するための方法であって、
1つ以上のトランスファーモジュールを提供することであって、各トランスファーモジュールは、
第1のトランスファープレートであって、前記第1のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、前記第1のトランスファープレートの前記第1の側に第1の流体チャネルが形成されている、第1のトランスファープレート、
第2のトランスファープレートであって、前記第2のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、前記第2のトランスファープレートの前記第1の側に第2の流体チャネルが形成されており、前記第1のトランスファープレートの前記第1の側は、前記第2のトランスファープレートの前記第1の側に対向している、第2のトランスファープレート、及び
前記第1のトランスファープレートと前記第2のトランスファープレートとの間に配設されたCO透過性膜であって、前記第1の流体チャネルの一部分と前記第2の流体チャネルの一部分とは、前記CO透過性膜によって分離されている、CO透過性膜を備える、提供することと、
1つ以上の温度測定デバイスを使用して、前記第1の流体チャネル又は前記第2の流体チャネルのうちの少なくとも1つ内の前記流体の温度を測定することと、
温度制御システムを使用して、前記第1の流体チャネル内の前記流体又は前記第2の流体チャネル内の前記流体のうちの少なくとも1つを前記所望の温度に加熱又は冷却することであって、前記温度制御システムは、各トランスファーモジュールの前記第1のトランスファープレート及び前記第2のトランスファープレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却して、前記第1の流体チャネル内の前記流体又は前記第2の流体チャネル内の前記流体のうちの少なくとも1つの温度に影響を与えるように構成されている、加熱又は冷却することと、
1つ以上の導電率センサを使用して、i)前記CO透過性膜によって前記第2の流体チャネルから分離された前記第1の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の導電率、及び/又はii)前記CO透過性膜によって前記第1の流体チャネルから分離された前記第2の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の導電率を測定することと、を含む、方法。
【請求項10】
各トランスファーモジュールについて、前記第1のトランスファープレートの前記第2の側は、第1のクランププレートに取り付けられており、前記第2のトランスファープレートの前記第2の側は、第2のクランププレートに取り付けられている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記温度制御システムは、前記第1のクランププレート及び前記第2のクランププレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却するように更に構成されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
i)前記所望の温度で測定された、前記ガス透過性膜によって前記第2の流体チャネルから分離された前記第1の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の前記導電率、及び/又はii)前記所望の温度で測定された、前記ガス透過性膜によって前記第1の流体チャネルから分離された前記第2の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の前記導電率を使用して、前記流体試料の全有機炭素(TOC)を判定する、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
各トランスファーモジュールは、前記流体試料の未改変部分を含有する第3の流体チャネルを更に備え、
前記温度制御システムは、前記流体試料の前記未改変部分の前記温度を前記所望の温度に変化させ、
前記1つ以上の導電率センサは、前記所望の温度で前記流体試料の前記未改変部分の導電率を測定する、請求項9~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記温度制御システムは、ヒートシンクによって冷却された1つ以上の固体ヒートポンプを備える、請求項9~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
所望の温度で流体内の全有機炭素(TOC)を分析するためのシステムであって、
1つ以上のトランスファーモジュールであって、各トランスファーモジュールは、
第1のトランスファープレートであって、前記第1のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、前記第1のトランスファープレートの前記第1の側に第1の流体チャネルが形成されている、第1のトランスファープレート、
第2のトランスファープレートであって、前記第2のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、前記第2のトランスファープレートの前記第1の側に第2の流体チャネルが形成されており、前記第1のトランスファープレートの前記第1の側は、前記第2のトランスファープレートの前記第1の側に対向している、第2のトランスファープレート、及び
前記第1のトランスファープレートと前記第2のトランスファープレートとの間に配設されたCO透過性膜であって、前記第1の流体チャネルの一部分と前記第2の流体チャネルの一部分とは、前記CO透過性膜によって分離されている、CO透過性膜を備える、1つ以上のトランスファーモジュールと、
前記第1の流体チャネル内の流体の温度及び/又は前記第2の流体チャネル内の流体の温度を測定するように構成された1つ以上の温度測定デバイスと、
前記1つ以上のトランスファーモジュールの各々の前記第1のトランスファープレート及び前記第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却するように構成された温度制御システムであって、前記第1のトランスファープレート及び前記第2のトランスファープレートの前記少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却することは、前記第1の流体チャネル内の前記流体及び/又は前記第2の流体チャネル内の前記流体を前記所望の温度に加熱又は冷却する、温度制御システムと、
前記CO透過性膜によって前記第2の流体チャネルから分離された前記第1の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の導電率、及び/又は前記CO透過性膜によって前記第1の流体チャネルから分離された前記第2の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の導電率を測定するように構成され1つ以上の導電率センサと、を備える、システム。
【請求項16】
各トランスファーモジュールについて、前記第1のトランスファープレートの前記第2の側は、第1のクランププレートに取り付けられており、前記第2のトランスファープレートの前記第2の側は、第2のクランププレートに取り付けられている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記温度制御システムは、前記第1のクランププレート及び前記第2のクランププレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却するように更に構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記温度制御システムは、ヒートシンクによって冷却された1つ以上の固体ヒートポンプを備える、請求項15~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
i)前記所望の温度で測定された、前記ガス透過性膜によって前記第2の流体チャネルから分離された前記第1の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の前記導電率、及び/又はii)前記所望の温度で測定された、前記ガス透過性膜によって前記第1の流体チャネルから分離された前記第2の流体チャネルの前記一部分内の前記流体の前記導電率を使用して、前記流体試料の全有機炭素(TOC)を判定する、請求項15~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記ガス透過性膜は、CO透過性膜である、請求項15~19のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年11月6日に出願された、米国仮特許出願第63/110,466号の優先権及び利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、概して、所望の温度での流体の導電率を推定するためのシステム、デバイス、及び方法に関する。全有機炭素(TOC)分析計は、目的の中でもとりわけ、有機炭素を含有する系の洗浄検証のために使用される。TOC分析計の説明は、米国特許第5,132,094号及び米国特許第5,902,751号に見出すことができ、両方とも、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
いくつかの事例では、従来のTOC分析計を使用して、水溶液の導電率を判定し得る。水溶液の導電率は、存在するイオンの濃度及び組成に応じて変動する温度依存性を有する。標準化の目的で、導電率値は、日常的には25℃で報告されることが多いが、その正確な温度で測定されることは稀である。これには、25℃での期待される導電率値を計算するために、溶液の温度及び組成の知識を必要とする、温度補償アルゴリズムの使用が必要となり得る。多くの産業用途では、溶液の組成は未知であり、25℃標準に期待値の計算を近似するために、化学組成に関する仮定が必要とされる。更に、いくつかの導電率計は、別個の流れを測定するために複数の導電率セルを使用することを必要とし、その結果、かさばるデバイスとなり、各セルから同じ溶液について異なる導電率値が得られる余地を与える。
【0004】
したがって、温度補償計算に依らずに、代わりに溶液温度を指定された基準温度に制御して直接導電率測定値を得るデバイス及びシステムの必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一実装態様は、所望の温度で流体の導電率を測定するためのデバイスである。デバイスは、1つ以上のトランスファーモジュールを含み、各トランスファーモジュールは、第1のトランスファープレートであって、第1のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第1のトランスファープレートの第1の側に第1の流体チャネルが形成されている、第1のトランスファープレートと、第2のトランスファープレートであって、第2のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第2のトランスファープレートの第1の側に第2の流体チャネルが形成されており、第1のトランスファープレートの第1の側は、第2のトランスファープレートの第1の側に対向している、第2のトランスファープレートと、第1のトランスファープレートと第2のトランスファープレートとの間に配設されたガス透過性膜であって、第1の流体チャネルの一部分と第2の流体チャネルの一部分とは、ガス透過性膜によって分離されている、ガス透過性膜と、を含む。デバイスはまた、第1の流体チャネル内の流体の温度及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度を測定するように構成された1つ以上の温度測定デバイスと、1つ以上のトランスファーモジュールの各々の第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却するように構成された温度制御システムであって、第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却することは、第1の流体チャネル内の流体及び/又は第2の流体チャネル内の流体を所望の温度に加熱又は冷却する、温度制御システムと、所望の温度でのガス透過性膜によって第2の流体チャネルから分離された第1の流体チャネルの一部分内の流体の導電率、及び/又は所望の温度でのガス透過性膜によって第1の流体チャネルから分離された第2の流体チャネルの一部分内の流体の導電率を測定するように構成された1つ以上の導電率センサと、を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、デバイスは、複数のトランスファーモジュールを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、各トランスファーモジュールについて、第1のトランスファープレートの第2の側は、第1のクランププレートに取り付けられており、第2のトランスファープレートの第2の側は、第2のクランププレートに取り付けられている。
【0008】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、第1のクランププレート及び第2のクランププレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却するように更に構成されている。
【0009】
いくつかの実施形態では、1つ以上のトランスファーモジュールのうちの少なくとも1つについて、第1のトランスファープレート、第2のトランスファープレート、及びガス透過性膜は、少なくとも部分的に筐体内にある。
【0010】
いくつかの実施形態では、筐体は、絶縁されている。
【0011】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、1つ以上の固体ヒートポンプを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、ヒートシンクが、1つ以上の固体ヒートポンプを冷却するように構成されている。
【0013】
いくつかの実施形態では、ファンが、ヒートシンクを冷却するように構成されている。
【0014】
いくつかの実施形態では、1つ以上の固体ヒートポンプは、少なくとも1つ以上の温度測定デバイスに基づいて、1つ以上のトランスファーモジュールを所望の温度に維持するように構成されている。
【0015】
いくつかの実施形態では、1つ以上の固体ヒートポンプは、1つ以上の熱電クーラを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、1つ以上の熱電クーラは、1つ以上のペルチェ効果クーラを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、第1の流体チャネル内の流体の、1つ以上の温度測定デバイスによって測定された温度、及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度に基づいて制御される。
【0018】
いくつかの実施形態では、1つ以上の温度測定デバイスは、1つ以上のサーミスタを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、第1又は第2の流体チャネルは、蛇行流体チャネルである。
【0020】
いくつかの実施形態では、1つ以上の導電率センサは、インターディジテート型電極で構成されている。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の流体チャネル内の流体又は第2の流体チャネル内の流体のうちの少なくとも1つは、流体試料の少なくとも一部分を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1の流体チャネル内の流体又は第2の流体チャネル内の流体のうちの少なくとも1つは、試薬で処理された流体試料の少なくとも一部分を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、第1の流体チャネル内の流体又は第2の流体チャネル内の流体のうちの少なくとも1つは、脱イオン水を含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、ガス透過性膜は、CO透過性膜を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、所望の温度で測定された、ガス透過性膜によって第2の流体チャネルから分離された第1の流体チャネルの一部分内の流体の測定された導電率、及び/又は所望の温度で測定された、ガス透過性膜によって第1の流体チャネルから分離された第2の流体チャネルの一部分内の流体の導電率を使用して、流体試料の全有機炭素(TOC)を判定する。
【0026】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第3のチャネルを更に含み、第3のチャネルにおける流体は、流体試料の未改変部分を含み、温度制御システムは、流体試料の未改変部分の温度を所望の温度に変化させ、1つ以上の導電率センサは、所望の温度で流体試料の未改変部分の導電率を測定する。
【0027】
いくつかの実施形態では、所望の温度で測定された、ガス透過性膜によって第2の流体チャネルから分離された第1の流体チャネルの一部分内の流体の測定された導電率、及び/又は所望の温度で測定された、ガス透過性膜によって第1の流体チャネルから分離された第2の流体チャネルの一部分内の流体の導電率、及び/又は所望の温度での流体試料の未改変部分の測定された導電率を使用して、流体試料の全有機炭素(TOC)を判定する。
【0028】
いくつかの実施形態では、所望の温度は、25℃である。
【0029】
本開示の別の実装態様は、所望の温度で流体内の全有機炭素(TOC)を分析するためのシステムである。システムは、1つ以上のトランスファーモジュールを含み、各トランスファーモジュールは、第1のトランスファープレートであって、第1のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第1のトランスファープレートの第1の側に第1の流体チャネルが形成されている、第1のトランスファープレートと、第2のトランスファープレートであって、第2のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第2のトランスファープレートの第1の側に第2の流体チャネルが形成されており、第1のトランスファープレートの第1の側は、第2のトランスファープレートの第1の側に対向している、第2のトランスファープレートと、第1のトランスファープレートと第2のトランスファープレートとの間に配設されたCO透過性膜であって、第1の流体チャネルの一部分と第2の流体チャネルの一部分とは、CO透過性膜によって分離されている、CO透過性膜と、を含む。デバイスはまた、第1の流体チャネル内の流体の温度及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度を測定するように構成された1つ以上の温度測定デバイスと、1つ以上のトランスファーモジュールの各々の第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却するように構成された温度制御システムであって、第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却することは、第1の流体チャネル内の流体及び/又は第2の流体チャネル内の流体を所望の温度に加熱又は冷却する、温度制御システムと、CO透過性膜によって第2の流体チャネルから分離された第1の流体チャネルの一部分内の流体の導電率、及び/又はCO透過性膜によって第1の流体チャネルから分離された第2の流体チャネルの一部分内の流体の導電率を測定するように構成された1つ以上の導電率センサと、を含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、システムは、複数のトランスファーモジュールを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、各トランスファーモジュールについて、第1のトランスファープレートの第2の側は、第1のクランププレートに取り付けられており、第2のトランスファープレートの第2の側は、第2のクランププレートに取り付けられている。
【0032】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、第1のクランププレート及び第2のクランププレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却するように更に構成されている。
【0033】
いくつかの実施形態では、1つ以上のトランスファーモジュールのうちの少なくとも1つについて、第1のトランスファープレート、第2のトランスファープレート、及びCO透過性膜は、少なくとも部分的に筐体内にある。
【0034】
いくつかの実施形態では、筐体は、絶縁されている。
【0035】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、1つ以上の固体ヒートポンプを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、ヒートシンクが、1つ以上の固体ヒートポンプを冷却するように構成されている。
【0037】
いくつかの実施形態では、ファンが、ヒートシンクを冷却するように構成されている。
【0038】
いくつかの実施形態では、1つ以上の固体ヒートポンプは、少なくとも1つ以上の温度測定デバイスに基づいて、1つ以上のトランスファーモジュールを所望の温度に維持するように構成されている。
【0039】
いくつかの実施形態では、1つ以上の固体ヒートポンプは、1つ以上の熱電クーラを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、第1の流体チャネル内の流体の、1つ以上の温度測定デバイスによって測定された温度、及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度に基づいて制御される。
【0041】
いくつかの実施形態では、1つ以上の温度測定デバイスは、1つ以上のサーミスタを含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1又は第2の流体チャネルは、蛇行流体チャネルである。
【0043】
いくつかの実施形態では、1つ以上の導電率センサは、インターディジテート型電極で構成されている。
【0044】
いくつかの実施形態では、所望の温度は、25℃である。
【0045】
本開示の更に別の実装態様は、所望の温度で流体内の全有機炭素(TOC)を分析するための方法である。方法は、1つ以上のトランスファーモジュールを提供することを含み、各トランスファーモジュールは、第1のトランスファープレートであって、第1のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第1のトランスファープレートの第1の側に第1の流体チャネルが形成されている、第1のトランスファープレートと、第2のトランスファープレートであって、第2のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第2のトランスファープレートの第1の側に第2の流体チャネルが形成されており、第1のトランスファープレートの第1の側は、第2のトランスファープレートの第1の側に対向している、第2のトランスファープレートと、第1のトランスファープレートと第2のトランスファープレートとの間に配設されたCO透過性膜であって、第1の流体チャネルの一部分と第2の流体チャネルの一部分とは、CO透過性膜によって分離されている、CO透過性膜と、を含む。方法はまた、第1の流体チャネル内の流体の温度及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度を、第1の流体チャネル内の流体の温度及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度を測定するように構成された1つ以上の温度測定デバイスで測定することと、第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却するように構成された温度制御システムを提供することによって、第1の流体チャネル内の流体及び/又は第2の流体チャネル内の流体を所望の温度に加熱又は冷却することであって、第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却することは、第1の流体チャネル内の流体及び/又は第2の流体チャネル内の流体を所望の温度に加熱又は冷却する、加熱又は冷却することと、第1の流体チャネル内の流体の導電率及び/又は第2の流体チャネル内の流体の導電率を測定するように構成された1つ以上の導電率センサを使用して、CO透過性膜によって第2の流体チャネルから分離された第1の流体チャネルの一部分内の流体の導電率、及び/又はCO透過性膜によって第1の流体チャネルから分離された第2の流体チャネルの一部分内の流体の導電率を測定することと、を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、方法は、複数のトランスファーモジュールを提供することを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、各トランスファーモジュールについて、第1のトランスファープレートの第2の側は、第1のクランププレートに取り付けられており、第2のトランスファープレートの第2の側は、第2のクランププレートに取り付けられている。
【0048】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、第1のクランププレート及び第2のクランププレートのうちの少なくとも1つを加熱又は冷却するように更に構成されている。
【0049】
いくつかの実施形態では、1つ以上のトランスファーモジュールのうちの少なくとも1つについて、第1のトランスファープレート、第2のトランスファープレート、及びCO透過性膜は、少なくとも部分的に筐体内にある。
【0050】
いくつかの実施形態では、筐体は、絶縁されている。
【0051】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、1つ以上の固体ヒートポンプを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、ヒートシンクが、1つ以上の固体ヒートポンプを冷却するように構成されている。
【0053】
いくつかの実施形態では、ファンが、ヒートシンクを冷却するように構成されている。
【0054】
いくつかの実施形態では、1つ以上の固体ヒートポンプは、少なくとも1つ以上の温度測定デバイスに基づいて、1つ以上のトランスファーモジュールを所望の温度に維持するように構成されている。
【0055】
いくつかの実施形態では、1つ以上の固体ヒートポンプは、1つ以上の熱電クーラを含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、第1の流体チャネル内の流体の、1つ以上の温度測定デバイスによって測定された温度、及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度に基づいて制御される。
【0057】
いくつかの実施形態では、1つ以上の温度測定デバイスは、1つ以上のサーミスタを含む。
【0058】
いくつかの実施形態では、第1又は第2の流体チャネルは、蛇行流体チャネルである。
【0059】
いくつかの実施形態では、1つ以上の導電率センサは、インターディジテート型電極で構成されている。
【0060】
いくつかの実施形態では、所望の温度は、25℃である。
【0061】
本開示の更に別の実装態様は、所望の温度での流体の導電率を判定するための方法である。方法は、温度制御環境内の流体の温度を制御する温度制御システムを提供することと、温度制御環境内に流体を受容して、温度制御システムを使用して受容された流体の温度を所望の温度に変化させることと、導電率センサを使用して所望の温度で流体の導電率を測定することと、を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、所望の温度での流体の測定された導電率は、流体の全有機炭素濃度を判定する際に使用される。
【0063】
いくつかの実施形態では、流体の全有機炭素濃度を判定することは、流体の導電率が流体の全有機炭素濃度に比例するように流体を処理することを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、流体の全有機炭素濃度を判定することは、流体の導電率と、指定された温度での有機炭素の導電率を指定された温度での有機炭素の濃度に関連付ける既知の定数と、にのみ基づく。
【0065】
いくつかの実施形態では、流体の導電率を測定するステップと、流体の全有機炭素濃度を判定するステップと、は、15秒未満で実行される。
【0066】
いくつかの実施形態では、導電率センサは、インターディジテート型電極で構成されている。
【0067】
いくつかの実施形態では、所望の温度は、25℃である。
【0068】
本開示の更に別の実装態様は、流体内の全有機炭素(TOC)を分析するための方法である。方法は、温度制御環境、第1の導電率センサ、及び第2の導電率センサを提供することと、流体の第1の試料を提供することであって、流体の第1の試料は、流体の無機炭素濃度に比例する無機炭素の濃度を含む、提供することと、流体の第2の試料を提供することであって、流体の第2の試料は、流体の全炭素濃度に比例する全炭素の濃度を含む、提供することと、第1の導電率センサを使用して第1の試料の導電率を測定することと、第2の導電率センサを使用して第2の試料の導電率を測定することと、第1の試料の導電率及び第2の試料の導電率に基づいて流体の全有機炭素を判定することと、を含む。
【0069】
本開示の更に別の実装態様は、流体内の全有機炭素(TOC)を分析するための方法である。方法は、熱制御された環境、第1の導電率センサ、第2の導電率センサ、流体の第1の試料、及び流体の第2の試料を提供することと、第1の導電率センサで流体の第1の試料の導電率を測定することと、第2の導電率センサで流体の第2の試料の導電率を測定することと、第1の試料の導電率及び第2の試料の導電率に基づいて、流体の全有機炭素濃度を判定することと、を含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、方法は、第1の試料が流体の全無機炭素を表すように、第1の試料を試薬で処理することを更に含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、方法は、第2の試料が流体の全炭素を表すように、第2の試料を酸化することを更に含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、第1の試料の導電率を測定するステップ、第2の試料の導電率を測定するステップ、及び流体の全有機炭素濃度を判定するステップは、15秒未満で実行される。
【0073】
いくつかの実施形態では、熱制御された環境は、25℃である。
【0074】
本開示の更に別の実装態様は、指定された温度で流体の導電率を測定する方法である。方法は、導電率セル、及び熱制御された環境を提供することであって、導電率セルは、少なくとも部分的に、熱制御された環境の内部にある、提供することと、流体を導電率セルに通過させることと、導電率セルを使用して流体の導電率を測定することと、を含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、導電率セルは、インターディジテート型電極を含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、導電率測定は、流体が導電率セルを通って流れる間に実行される。
【0077】
いくつかの実施形態では、流体は、導電率セルに入る前に蛇行部を通過する。
【0078】
いくつかの実施形態では、蛇行部は、トランスファープレートに形成されている。
【0079】
いくつかの実施形態では、熱制御された環境は、流体及び/又は導電率セルの温度を測定するように構成されたサーミスタに基づいて制御される。
【0080】
いくつかの実施形態では、熱制御された環境は、トランスファープレートと、トランスファープレートの温度を制御するように構成された固体ヒートポンプと、を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、流体を導電率セルに通過させるステップ、及び流体の導電率を測定するステップは、100ミリ秒以下で実行される。
【0082】
いくつかの実施形態では、流体を導電率セルに通過させるステップ、及び流体の導電率を測定するステップは、100ミリ秒以下で実行される。
【0083】
本開示の更に別の実装態様は、指定された温度で流体の導電率を測定するためのデバイスである。デバイスは、熱制御された環境と、熱制御された環境の内部に配置された流体チャネルと、熱制御された環境の内部に配置された導電率セルと、を含み、流体は、流体チャネルを通って、かつ導電率セルを通って流れる。
【0084】
いくつかの実施形態では、流体チャネルは、蛇行流体チャネルである。
【0085】
いくつかの実施形態では、導電率セルは、複数のインターディジテート型電極を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、熱制御された環境は、トランスファープレート及び温度制御システムを含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、流体チャネルは、トランスファープレート内に形成されている。
【0088】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、ヒートポンプを含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、ヒートポンプは、固体ヒートポンプである。
【0090】
いくつかの実施形態では、熱制御された環境は、1つ以上のトランスファーモジュールであって、各トランスファーモジュールは、第1のトランスファープレートであって、第1のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第1のトランスファープレートの第1の側に第1の流体チャネルが形成されている、第1のトランスファープレート、第2のトランスファープレートであって、第2のトランスファープレートは、第1の側及び第2の側を有し、第2のトランスファープレートの第1の側に第2の流体チャネルが形成されており、第1のトランスファープレートの第1の側は、第2のトランスファープレートの第1の側に対向している、第2のトランスファープレートを含む、1つ以上のトランスファーモジュールと、第1の流体チャネル内の流体の温度及び/又は第2の流体チャネル内の流体の温度を測定するように構成された1つ以上の温度測定デバイスと、1つ以上のトランスファーモジュールの各々の第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却するように構成された温度制御システムであって、第1のトランスファープレート及び第2のトランスファープレートのうちの少なくとも一方又は両方を加熱又は冷却することは、第1の流体チャネル内の流体及び/又は第2の流体チャネル内の流体を所望の温度に加熱又は冷却する、温度制御システムと、所望の温度で第1の流体チャネルの少なくとも一部分内の流体の導電率及び/又は第2の流体チャネルの少なくとも一部分内の流体の導電率を測定するように構成された1つ以上の導電率センサと、を含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、1つ以上のトランスファーモジュールのうちの少なくとも1つは、第1のトランスファープレートと第2のトランスファープレートとの間に配設されたガス透過性膜を更に含み、第1の流体チャネルの一部分と第2の流体チャネルの一部分とは、ガス透過性膜によって分離されており、1つ以上の導電率センサは、所望の温度でのガス透過性膜によって第2の流体チャネルから分離された第1の流体チャネルの一部分内の流体の導電率、及び/又は所望の温度でのガス透過性膜によって第1の流体チャネルから分離された第2の流体チャネルの一部分内の流体の導電率を測定するように構成されている。
【0092】
いくつかの実施形態では、温度制御システムは、1つ以上のヒートポンプを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、1つ以上のヒートポンプの各々は、固体ヒートポンプである。
【0094】
いくつかの実施形態では、各固体ヒートポンプは、熱電クーラである。
【0095】
いくつかの実施形態では、各熱電クーラは、ペルチェ効果クーラである。
【0096】
本開示の更に別の実装態様は、流れている流体の動的導電率を測定するためのデバイスである。デバイスは、第1の流体チャネルと、第1の流体チャネルに平行に配設された第2の流体チャネルであって、流体は、第2の流体チャネルの内面を通って流れる、第2の流体チャネルと、第1の流体チャネルを第2の流体チャネルから分離する膜と、第2の流体チャネルの内面に沿って位置決めされた複数の電極と、を含み、複数の電極は、流体の流れの方向に沿って隔設されており、かつ流れている流体に接触し、流れている流体の動的導電率の測定値は、複数の電極に通電することによって測定できる。
【0097】
追加の利点は、以下に続く説明に一部記載されるか、実践によって知得され得る。利点は、添付の特許請求の範囲に特に指摘された要素及び組み合わせによって、実現及び達成されるであろう。特許請求されるにあたり、前述の一般概要及び以下に続く詳細な説明の両方は、単に例示的かつ説明的であり、限定的ではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0098】
例示的な特徴及び実装態様を、添付の図面に開示する。しかしながら、本開示は、まさに示された配置及び手段に限定されない。
【0099】
図1】一実装態様による、3つの導電率セルを含む一体化トランスファーモジュールのブロック図を示す。
図2】一実装態様による、部分的に分解された一体化トランスファーモジュールの斜視図を示す。
図3】一実装態様による、一体化トランスファーモジュールの斜視図を示す。
図4A】一実装態様による、導電率セルを含むトランスファーモジュールを示す。図4Aは、2つのヒートシンクを含む導電率セルの斜視図を示す。
図4B】一実装態様による、導電率セルを含むトランスファーモジュールを示す。図4Bは、2つのヒートシンクを含むトランスファーモジュールセルの側面図を示す。
図5】一実装態様による、フローチャネルを含むトランスファープレートの対の切断図を示す。
図6A】一実装態様による、フローチャネルを含むトランスファープレートの表面の図を示す。図6Aは、フローチャネルの1つの構成を示す。
図6B】一実装態様による、フローチャネルを含むトランスファープレートの表面の図を示す。図6Bは、フローチャネルの別の構成を示す。
図7】一実装態様による、サーミスタを含むトランスファーモジュールの側面図を示す。
図8】筐体の斜視図を示す。図8Aは、6つの入出力ポートを有する筐体の1つの側の図を示す。図8Bは、4つの入出力ポートを有する筐体の1つの側の図を示す。
図9】一実装態様による、筐体の片側の斜視図を示す。
図10】一実装態様による、筐体の片側の背面図を示す。
図11】一実装態様による、3つのトランスファーモジュールを含む筐体の断面の斜視図を示す。
図12A】本明細書に記載される実装態様による、サーミスタを含むトランスファーモジュールの図を示す。特に、図12Aは、トランスファーモジュールの斜視図を示す。
図12B】本明細書に記載される実装態様による、サーミスタを含むトランスファーモジュールの図を示す。特に、図12Bは、サーミスタを含むトランスファーモジュールの断面の例示を示す。
図12C】本明細書に記載される実装態様による、サーミスタを含むトランスファーモジュールの図を示す。特に、図12Cは、トランスファーモジュールの上面図の例示を示す。
図13】一実装態様による、3つのトランスファーモジュールを含む筐体の斜視図を示す。
図14】一実装態様による、トランスファーモジュールを含む筐体の角部の断面図を示す。
図15】一実装態様による、ビア及び半田ポイントを含むトランスファーモジュールの一部の斜視図を示す。
図16】一実装態様による、4つの流体チャネルを含むトランスファープレートの正面図、背面図、側面図、及び断面図を示す。
図17】一実装態様による、4つの流体チャネルを含むトランスファープレートの斜視図、正面図、及び背面図を示す。
図18】一実装態様による、4つの流体チャネルを含むトランスファープレートの2つの図を示す。
図19】一実装態様による、クランププレートの正面図及び背面図を示す。
図20】一実装態様による、トランスファープレートの正面図及び背面図を示す。
図21】膜を横断する流体流を可能にするように構成されたトランスファーチャネルを含むトランスファーモジュールの斜視図を示す。
図22】一実装態様による、トランスファープレートに形成された流体チャネルの斜視図を示す。
図23】1つのシュラウド片が取り外された、一体化トランスファーモジュールの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0100】
本方法及び本システムを開示及び記載する前に、方法及びシステムが特定の合成方法、特定の成分、又は特定の組成に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用される術語は、特定の実施形態を記載することのみを目的とし、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0101】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上別段明らかに指示されない限り、複数の指示対象を含む。本明細書では、範囲は、「約」ある特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値まで、のように表現され得る。そのような範囲が表現される場合、別の実施形態は、そのある特定の値から、及び/又はその他の特定の値まで、を含む。同様に、値が近似値として表現される場合、先行詞の「約」を使用することによって、特定の値は別の実施形態を形成することが理解されよう。更に、範囲の各々の終点は、他方の終点と関連して重要であること、及び他方の終点とは独立して重要であることの両方であることが理解されよう。
【0102】
「任意選択の」又は「任意選択的に」は、後で記載される事象又は状況が生じても生じなくてもよいことを意味し、この説明には、当該事象又は状況が生じる事例、及び当該事象又は状況が生じない事例が含まれる。
【0103】
本明細書の説明及び特許請求の範囲全体を通して、「comprise(含む/備える)」という語、並びに「comprising(含む/備える)」及び「comprises(含む/備える)」などのこの語の変形は、「を含むが、これらに限定されない」を意味し、例えば、他の付加物、構成要素、整数、又はステップを除外することを意図しない。「例示的」は、「の例」を意味し、好ましい又は理想的な実施形態の表示を伝えることを意図しない。「など」は限定的な意味ではなく、説明目的で使用される。
【0104】
開示される方法及びシステムを実施するために使用することができる構成要素が開示される。これら及び他の構成要素は、本明細書で開示され、これらの構成要素の組み合わせ、サブセット、相互作用、群などが開示されるとき、これらの各々の様々な個別及び集合的組み合わせ及び順列の具体的な参照は、明示的に開示されない場合があるが、各々は、全ての方法及びシステムについて、本明細書で具体的に企図及び記載されることが理解される。これは、限定されないが、開示される方法におけるステップを含む、本出願の全ての態様に適用される。したがって、実行され得る多様な追加のステップがある場合、これらの追加のステップの各々は、開示された方法の任意の特定の実施形態又は実施形態の組み合わせを用いて実行できることが、理解される。
【0105】
本明細書に開示されたデバイス及び方法は、全有機炭素(TOC)分析計のための一体化トランスファーモジュールを提供する。TOC分析計は、水質(例えば、純度)を監視することができる。結果は、3つのパラメータの形態で報告され得る:25℃での試料の比導電率、無機炭素含有種の濃度、及び有機炭素含有種の濃度。導電率は、試料の全てのイオン含有量を表すことができ、無機炭素は、二酸化炭素(CO)を表し、有機炭素は、試料中の全ての有機汚染物質を表す。3つのパラメータ全てを知ることにより、ユーザは、ユーザの水洗浄手順を特定の汚染物質又は汚染物質の群に適合させることが可能になり得る。
【0106】
本開示の全体を通して、「熱電クーラ」、「ペルチェモジュール」、「TEC」、及び「ペルチェ効果クーラ」という用語は、固体ヒートポンプを指すために互換的に使用され得る。温度制御システムの一部としての他の加熱/冷却デバイスの使用が、本開示によって企図されることを理解されたい。
【0107】
いくつかの実装態様では、所望の温度で導電率測定値を報告することが望ましい場合がある。例えば、いくつかの用途では、25℃での試料の導電率を報告することが望ましい。ただし、試料温度は、25℃ではない場合がある。したがって、所望の温度での導電率測定値を報告するために、導電率セルに、試料温度に対応する信号を提供する熱電対を装備することができる。試料温度及び試料導電率、並びに既知の導電率セル幾何学形状(すなわち、セル定数)を使用して、所望の温度(例えば、25℃)での試料の比導電率が計算される。ただし、この計算は、試料含水量の仮定に基づく。いくつかの実装態様では、この仮定は、一般的な塩(例えば、NaCl)又は酸(例えば、HCl又はHCO)に対して標準化され得る。本明細書に記載される実装態様によれば、コンパクトなデバイスが、温度補償アルゴリズムを利用する必要性を排除して、所望の温度(例えば、25℃の標準基準温度、又は他の所望の温度)での複数の流体の導電率を同時にかつ直接的に測定することができる。
【0108】
図1は、全有機炭素(TOC)分析計(図示せず)の一部として動作するように構成された温度制御される一体化トランスファーモジュール100を備えるデバイスのブロック図を示す。温度制御される一体化トランスファーモジュール100の実装態様は、CO透過性膜104、導電率センサ(図示せず)、温度測定デバイス(図示せず)、及び温度制御される筐体(105)を使用して、TOC炭素及び他の水質パラメータの間接的な測定を実行することができる。温度制御される一体化トランスファーモジュール100を使用する測定は、間接的であり得る。
【0109】
TOC分析計アプリケーションでは、二酸化炭素透過性膜104内のスルーホール穿孔を使用して、温度制御される一体化トランスファーモジュール100のエンベロープ内の流体経路を維持することができる。
【0110】
TOC分析計は、水試料を操作し、かつ水の特性を使用して、関連するパラメータを計算することによって、水質測定を実行することができる。例えば、機器温度での水の比導電率を測定して、必要とされる値を計算するための基礎を提供することができる。比導電率は、物質の電気的特性である。液体の場合、比導電率は、イオン濃度(金属中の電子濃度に類似する)及びイオン移動度に関連する。イオン移動度は、イオンタイプ依存性であるとともに、温度依存性である。
【0111】
また、図1を参照すると、本明細書に記載される実装態様は、1つ以上の温度制御される導電率セル101、102、103を含む。所望の温度で導電率測定を実行することによって、導電率測定を標準化するための仮定を使用する必要性が排除される。例えば、所望の温度は、業界標準温度(例えば、25℃)であり得る。所望の温度での試料の導電率を測定することによって、試料含水量の仮定に基づいて計算を実行することなく、所望の温度での試料の導電率を報告することができる。
【0112】
繰り返すと、図1を参照し、本明細書に記載される実装態様を、制御された温度で無機炭素濃度の測定を実行するように構成することができる。温度制御される一体化トランスファーモジュール100への入力流は、試料120、試薬122、及び脱イオン水124を含む。脱イオン水(DI)124の流れは、イオントラップ106を有する閉ループで循環する。ループは、CO透過性膜104に対向する2つの平行なフローチャネル110、112に転向することができる。試薬(例えば、強酸)122の添加によって、試料の酸性度(pH)を低下させることができる。1つの入力流116は、試薬122が添加された試料120の一部分を含むことができる。試料水(HCO)中の炭酸の平衡を、化学量論的に分子COに向かってシフトさせることができる。試薬を含有する試料は、DI水を含有するが、CO透過性膜104の反対側にある流体チャネル110、112のうちの1つにマッチする、流体チャネル116、118を通って流れる。未改変の試料流114の一部分はまた、所望の温度で、温度制御される筐体105内で導電率を測定することができる、導電率セル101を通過することができる。流れ116及び118について、COは、膜104を通って平衡に向かってマイグレートする。DI水チャネル110 112上の膜104の下流に位置する導電率セル102、103は、所望の温度で、温度制御される筐体105内の導電率を測定する。未改変の試料114の導電率測定と同様の様式で、実際の所望の温度(例えば、25℃)での流れ116、118の比導電率が測定される。この測定は、水のイオン含有量がCOから排他的に導出され得るため、含水量の仮定を伴う計算を使用することなく実行できる。ただし、膜104を通るCO透過の動力学の温度依存性をモデル化するために、いくつかの仮定が適用される。次いで、比導電率が、炭素濃度に再計算される。この濃度は、試料の無機含有量を表す。
【0113】
引き続き図1を参照し、本明細書に記載される実装態様を使用して、制御された温度で有機炭素濃度を測定することができる。試料水120を十分に酸化することができ、したがって、試料水120の有機含有量は、二酸化炭素(CO)に変換される。このことは、複数の技法を使用して実行できる。試料を酸化する技法の非限定的な例としては、試料に化学酸化剤をドーズすること(酸を添加することに加えて)、及び試料を短波紫外線に曝露することが挙げられる。酸化された試料は、DIループの第2のチャネル112に対向するCO透過性膜の側面上のチャネル118を通って流れる。所望の温度(例えば、25℃)で、第3の導電率測定値を得ることができる。無機炭素に関して、同様の測定が実行される。結果として得られた炭素濃度は、試料の全炭素含有量を表す。「結果として得られた炭素」は、「全炭素」(TC)である。流れ118は、平衡化したCO(酸化により有機炭素がCOに変換されて、既存の無機炭素含有量に添加される)の形態で、試料の全ての炭素含有量を有する。酸性化は、膜を通してCOを押し、そのため、流れ103においてTCが測定されている。流れ102は、流れ116(IC)中の炭素の無機形態に由来する炭素のみを測定する。無機炭素濃度を減算することによって、有機炭素濃度を得ることができる(TOC=TC-IC)。
【0114】
本明細書に記載される実装態様は、複数の試料特性を測定するためのモジュール式システムを実装することができる。図1を参照すると、3つの導電率セル101、102、及び103を有するモジュール式全有機炭素分析計の非限定的な例が示されている。図1を参照すると、第1の導電率セル101を、試料水が処理されることなく、かつ膜を全く通過することなく導電率セル101を直接通過するように構成することができる。したがって、導電率セル101は、1つの蛇行流体チャネル114のみを含む導電率セルであり得、温度制御される筐体105内で所望の温度で導電率を測定するために使用される。流体を導電率セルに通過させること、及び所望の温度で流体の導電率を測定することは、非常に迅速に実行できる。例えば、流体が導電率セルを通過する際に、流体を所望の温度に調節し、導電率を100ミリ秒以下で測定することができる。第2の導電率セル102を、温度制御される筐体105内で所望の温度で試料の全無機炭素を測定するように構成することができ、第2の導電率セル102は、2つの蛇行チャネル(1つは、試薬122で処理された試料のための流体チャネル116、1つは、脱イオン水124のための流体チャネル116)を備え得る。最後に、第3の導電率セル103を、温度制御される筐体105内で所望の温度で全炭素を測定するように構成することができる。したがって、試料のTOCは、温度制御される筐体105内で所望の温度で第2の導電率セル102において測定された全無機炭素を、温度制御される筐体105内で所望の温度で第3の導電率セル103において測定された全炭素から減算することによって判定できる。この第3の導電率セル103は、酸化された試料水のための流体チャネル118、及び脱イオン水124のための別の流体チャネルを含むことができる。導電率セル101、102、103を別個のモジュールとして構築することができるため、所望の温度での図1を参照して記載したものとは異なる特性又は異なる数の特性を測定することができる、温度制御される一体化トランスファーモジュール100を構築するために、セルを追加又は除去することが可能である。
【0115】
いくつかの実装態様では、導電率セル101、102、103は、「インターディジテート型電極」を含むことができる。インターディジテート型電極は、絶縁材料のセクションによって他の電極から隔離された電極のアレイである。インターディジテート型電極を、試料が導電率セル101、102、103を通って流れる際に、温度制御される筐体105内で所望の温度で試料の導電率を測定する導電率センサとして構成することができる。インターディジテート型電極を使用する実装態様では、インターディジテート型電極は、固有の信号増幅を提供することができる。種々の材料を使用して、導電率セル101、102、103を構築することができる。非限定的な例として、導電率セル101 102 103を、プラスチック(例えば、PCTFE)で大部分又は完全に形成されたトランスファープレートに形成することができる一方、インターディジテート型電極を、金で作製することができる。更に、電極を、流体流の周りに種々の構成で配置することができる。電極構成の非限定的な例としては、流れの経路に沿って電極をインターディジテート型にすること、及び流れの周りに電極をインターディジテート型にすること(すなわち、電極が流体チャネルの反対側同士にあるように)が挙げられる。いくつかの実装態様では、導電率測定は、温度制御される筐体105内で所望の温度で、膜104から流体チャネルの反対側に位置する導電率センサを介して行われる。例えば、インターディジテート型電極を、膜104と対向させて位置決めすることができる。
【0116】
本開示の実装態様は、市販のTOC分析計の一部として使用され得る。流体チャネルの種々の数及び構成が、温度制御される一体化トランスファーモジュール100の一部として企図される。非限定的な例として、一体化トランスファーモジュールは、4つの流体チャネルを含んでもよく、この場合に、1つの流体チャネルは、脱イオン水を収容し、1つの流体チャネルは、全炭素を測定するために使用される水の試料を収容し、別の流体チャネルは、操作されない試料水を収容し、別の流れは、無機炭素を測定するために使用される水の試料を含む。流体チャネルの種々の数及び組み合わせが、企図される。
【0117】
いくつかの実装態様では、デバイスは、各流体流が流体チャネルを通って流れる、4つの流体流を受け入れる:所望の温度(例えば、25℃の基準温度であるが、他の温度が本開示の範囲内で企図される)でIC、TC、及び原試料流体の導電率を同時にかつ直接に測定する目的で、DI水、IC(全無機炭素)、TC(全炭素)、及び原試料水。温度制御システムは、4つの流れ全てを所望の温度にするために利用される熱電クーラ(例えば、ペルチェ効果クーラ)を含むことができる。流体流は、温度安定化経路から、温度制御される一体化トランスファーモジュール100の厚さを通って測定経路に渡される。いくつかの事例では、測定経路は、第2の熱電モジュールを使用して所望の温度(例えば、25℃)で維持される。膜選択的透過特性を利用して、所望の温度でIC流及びTC流からDI水流に二酸化炭素を移送し、したがって、二酸化炭素透過性膜104は、IC流及びTC流からDI水流を分離する。DI水経路をミラーリングするために、二酸化炭素透過性膜104におけるスルーホール穿孔を使用して、測定マニホールドから膜104の反対側にIC流及びTC流を導くことができる。イオン種のトランスファーポイントでマニホールドに埋め込まれたインターディジテート型電極は、DI流体流及び原試料流によって分離された2つの金属プレート間の環境における小さいインピーダンスを所望の温度で正確に測定することを可能にする。
【0118】
本明細書に記載される実装態様は、いくつかの導電率測定デバイスと比較して、所望の温度(例えば、25℃)への温度補償計算、及び/又は簡素化された構造の導電率測定装置を必要としない、正確な導電率測定を可能にすることができる。追加的に、単一のモジュール内の複数の流れの測定は、いくつかの導電率測定デバイスと比較して、製造ばらつきに起因する測定誤差を低減することができる。
【0119】
いくつかの実装態様では、測定デバイスは、流れ温度を直接制御することに代えて又は加えて、所望の温度に環境制御された筐体内に収容され得る。温度制御される膜導電率測定装置の他の実装態様は、複数の流体マニホールドを利用すること、又は複数の段階で流れをマニホールに出し入れ通過させることによって、二酸化炭素透過性膜104を穿孔することを回避し得る。これらの実装態様では、マニホールドの外側の環境で追加の温度制御を使用して、所望の温度を維持することができる。
【0120】
温度制御される一体化トランスファーモジュール100を加熱又は冷却することは、いくつかの実装態様に従って実行され得る。温度制御される一体化トランスファーモジュール100(例えば、試料側及びDI側)の片側又は両側に、加熱及び/又は冷却モジュールを取り付けることができる。いくつかの実装態様によれば、1つのヒータ/クーラが、試料水の温度を安定化するように構成されている一方、別のヒータ/クーラが、脱イオン水の温度を安定化するように構成されている。
【0121】
温度制御システムの一部であり得る冷却モジュールの非限定的な例は、ヒートシンク及び/又はファンを含み得るペルチェ効果クーラである。加熱又は冷却モジュールは、温度制御される一体化トランスファーモジュール100の温度を指定された許容公差内に保つように構成されたセンサ(例えば、サーミスタ)及び制御回路を含み得る。制御回路は、センサ出力に基づいて加熱又は冷却モジュールを制御することができる。例えば、センサが、温度制御される一体化トランスファーモジュール100(すなわち、クランププレート又はトランスファープレート)の温度が所望の温度を超えていると判定する場合、制御回路は、冷却モジュールを作動させることができる。非限定的な例として、温度制御される一体化トランスファーモジュール100を、25℃の目標温度の0.1℃内に保つことができるが、種々のレベルの許容公差及び種々の目標温度が企図される。
【0122】
図2に示されるように、種々の数のトランスファーモジュール導電率セル101、102、103、及びトランスファーモジュールを、一体化トランスファーモジュール200に一体化することができる。1つ以上のファン202及びヒートシンク204は、1つ以上の熱電クーラ(図示せず)を冷却するように構成されている。一体化トランスファーモジュール200は、1つ以上の個々のトランスファーモジュール(図示せず)を取り囲む、温度制御された(例えば、絶縁された)筐体206を含むことができる。筐体206は、流体が一体化トランスファーモジュール200に流入するか、又は一体化トランスファーモジュール200から流出することを可能にするように構成された1つ以上のポート208を含むことができる。
【0123】
図3は、温度制御される筐体206の一部が除去された、図2に示される一体化トランスファーモジュール200の断面を描示している。同じヒートシンク204が示され、ポート208を含む3つの個々のトランスファーモジュール302が示されている。この事例では、各ヒートシンク204に関連付けられ、かつ個々のトランスファーモジュール302の各面上に、別個の熱電クーラ(例えば、ペルチェ効果クーラ)がある。
【0124】
図4A及び図4Bは、図2及び図3に描示されているように、単一の温度制御されるトランスファーモジュール302を描示している。図4Aは、トランスファーモジュール302の斜視図を示しており、図4Bは、トランスファーモジュール302の側面図を描示している。トランスファーモジュール302は、2つのヒートシンク204、2つの熱電クーラ402、及び2つのトランスファープレート406を含む。膜104は、2つのトランスファープレート406に形成された2つの流体チャネル(図示せず)を膜104が分離するように、2つのトランスファープレート406間に位置決めされている。流体は、流体ポート208を介してトランスファーモジュール302に出入りすることができ、流体ポート208は、クランププレート404を通過する穴に取り付けられている。流体流のCO含有量を分析するように構成された実装態様では、膜104は、CO透過性膜であり得、第2の流体流は、脱イオン水を含むことができ、したがって、COは、第1の流体流から第2の流れに通過することができ、第2の流体流を分析して(例えば、第2の流体流の導電率を測定することによって)、第1の流体流のCO含有量を判定することができる。種々の材料を使用して、図4A及び図4Bに示される種々の構成要素を形成することができる。非限定的な例として、ヒートシンク204をアルミニウムで作製することができ、クランププレート404をアルミニウムで作製することができ、トランスファープレート406を、PCTFEを使用して形成することができる。流体を伴う測定を所望の温度で行うことができるように、ヒートシンク204及び熱電クーラを使用して、トランスファーモジュール302及びトランスファーモジュール302に入る流体を所望の温度に維持する。
【0125】
図5は、蛇行構成で配置された流体チャネル512 514を含む2つのトランスファープレート406の上面図を描示している。流体チャネル512、514は、別個のトランスファープレートに形成されており、図4Bに示されるように、膜(図示せず)は、2つのトランスファープレート406間にある。第1の流体チャネル512は、脱イオン水を搬送することができ、第2の流体チャネル514は、試料水を搬送することができ、又はその逆もまた同様である。種々のタイプの試料水を使用することができ、試料水の非限定的な例として、酸化された試料水、又は試薬が添加された試料水(例えば、水のpHを調整するために選択された試薬)を挙げることができる。試料を酸化することができる方法の非限定的な例として、紫外線、化学的酸化、加熱、触媒変換を挙げることができる。流体は、第1の入口506で第1の流体チャネル512に入り、トランスファープレート406の第1のセクション504において冷却(又は加熱)される。流体は、第2の入口507で第2の流体チャネル514に入り、第1のセクション504において冷却(又は加熱)される。各流体チャネル512、514の第1のセクション504の終点において、流体チャネル512、514は、接合部522で重複し始める。この接合部522は、流体チャネル512、514の第2のセクション502の始点である。
【0126】
第2のセクション502では、流体チャネル512、514は、図5で上から見たように、流体チャネル512、514が重複するように整列している。各流体チャネル512、514の第2のセクション502では、流体チャネル512、514を分離する膜(図示せず)を横断してガス移送が行われ得る。この第2のセクション502はまた、第1の流体チャネル512における流体の動的導電率測定を行うように構成され得る、インターディジテート型電極520を含むことができる。したがって、膜を横断するガス移送及び導電率測定は、流体が第1の流体チャネル512の第2のセクション502を通って流れる間に、同じ所望の温度で同時に行われる。動的導電率測定を、平衡導電率測定に変換することができる(例えば、フィックの拡散法則を使用することによって)。同様に、動的曲線を使用して、測定の平衡値を推定することができる。本明細書に記載される実装態様は、所望の温度で、有機炭素、全有機炭素、全無機炭素、及び試料導電率の測定をおよそ15秒で実行することができる。
【0127】
いくつかの事例では、流体が流体チャネル512、514の第2のセクション502を出た後に流体の温度を測定することができるように、温度測定デバイス510が位置決めされ得る。有利なことに、この場所に温度測定デバイスを有することにより、CO移送及び導電率測定の箇所で環境を所望の温度に制御することが可能になる。本開示はまた、一方又は両方の流体チャネル512、514の蛇行に沿った種々の箇所に、又はトランスファーモジュールの内部の他の場所に、又は複数の温度測定デバイス510を使用して、温度測定デバイス510を配置することを企図する。非限定的な例として、温度測定デバイス510は、導電率測定が実行される前に、温度測定デバイス510が流体チャネル512、514を通過している流体の温度を測定するように配置され得る。次いで、流体は、流体チャネル512、514を出て、各トランスファープレート406に形成された出口508でトランスファープレートを出る。温度測定デバイス510の1つの非限定的な例は、サーミスタであるが、他のデバイスが使用されてもよい。
【0128】
図5の切断斜視図が、図22に示されている。トランスファープレート(図示せず)に2つの流体チャネル512、514が形成されている。トランスファープレートの各々は、温度制御される。図22に示されるように、流体チャネル512、514の一部分は、重複していない。接合部522において、流体チャネル512、514は、重複し始めるが、膜104によって分離されている。流体チャネル512、514が膜104によって分離されるとき、膜104を通るガス移送が可能である。インターディジテート型電極520は、一方又は両方の流体チャネルの導電率を測定することができる。いくつかの実装態様では、インターディジテート型電極520は、第2の流体チャネル514における流体の導電率を測定するように構成されている。例えば、いくつかの実装態様では、膜104は、CO透過性膜であり、第2の流体チャネル514は、第1の流体チャネル512におけるCOが第2の流体チャネル514内に拡散することができるように、脱イオン水を搬送する。したがって、いくつかの実装態様によれば、第2の流体チャネル514における流体の導電率は、第2の流体チャネル514におけるCOの濃度を表すことができる。上述したように、インターディジテート型電極520は、流体が所望の温度で一方又は両方の流体チャネル512、514を通って流れる際に、導電率測定を実行することができる。
【0129】
追加的に、図21を参照すると、本明細書に記載される実装態様は、流体が膜(図示せず)における穿孔を通って膜(図示せず)を横断することを可能にするトランスファーチャネル2202を有するトランスファープレート406を含むことができる。図21に示される実装態様によれば、トランスファープレート406にインターディジテート型電極520の2つ以上のセットを含めることができる。更に、トランスファーチャネル2202を含む実装態様は、1つのトランスファープレート406の片側が温度制御されるときに、流体の温度を効果的に制御することができる。1つ以上の流体チャネル2204の各々を、膜の同じ側で温度制御することができ、ガス移送前に、いくつかの流体チャネルは、他の流体チャネルとは膜の反対側同士にあるようにトランスファーチャネル2202を通過することができる。非限定的な例として、トランスファーチャネル2202を含む実装態様は、膜の同じ側に4つの流体チャネル(図示せず)を含んで、4つの流体チャネルを1つのトランスファープレート406の一方の側から同時に温度制御することを可能にすることができる。4つの流体チャネルは、試料水のための流体チャネル、無機炭素濃度の測定に関連する流体チャネル、全炭素濃度の測定に関連する流体チャネル、及び脱イオン水を収容する流体チャネルを含むことができる。
【0130】
トランスファープレート及び流体チャネルの代替構成が企図される。例えば、図6A図6Bは、異なる形状の流体チャネル512を有する代替実装態様を描示している。図6Aに示される非限定的な例では、流体チャネル512は、およそ8.75インチの長さである。
【0131】
図7は、トランスファーモジュールの一部分の断面図を例示している。流体チャネル512は、2つのトランスファープレート406間に形成されており、温度測定デバイス510(例えば、サーミスタ)は、流体が出口508でトランスファーモジュールを出る前に、トランスファーモジュールを通過する流体の温度を測定するように位置決めされている。
【0132】
図8A及び図8Bは、筐体206の内部の3つのトランスファーモジュール(図示せず)を含む、一体化トランスファーモジュールの正面(図8A)及び背面(図8B)の斜視図を示す。筐体206は、流体が筐体206内の各トランスファーモジュール(図示せず)内に流出入するための入出力ポート208を含む。ポート208の種々の配置が企図され、トランスファーモジュール(図示せず)を、種々の順序又は構成で配置することができる。図9に示される非限定的な例では、ポート208は、DI水、試料水、全有機炭素溶液、及び全無機炭素溶液の入力/出力ポートを含む。
【0133】
図9は、一体化トランスファーモジュールのための温度制御される筐体(例えば、図2に示される筐体)の片側1000の正面図を示す。温度制御される筐体(図示せず)の一例は、シュラウド片1002、シュラウド片1002に取り付けられたダクト片1004、及びダクト片に取り付けられたファン202を含む。シュラウド片1002は、一体化トランスファーモジュールを構成する1つ以上のトランスファーモジュールを少なくとも部分的に閉囲するために、別のシュラウド片(図示せず)に取り付けられるように構成されている。シュラウド片1002における穴は、組み立てねじ、配線、及び流体チューブがシュラウド片を通過してトランスファーモジュールに接続することを可能にする。
【0134】
図10は、図9に描示された温度制御される筐体の側の背面図を示す。温度制御される筐体の側は、整列ピン1106及び連動リップ1108を含む。シュラウド片1002は、断熱材1102を含むことができる。例えば、断熱材1102は、筐体の内部を覆うフォームパッドであり得、断熱材1102は、シュラウド片1002における開口部を封止するように構成され得る。いくつかの実装態様では、シュラウド片1002はまた、絶縁壁1104を含むことができる。
【0135】
先述したように、図2図3図8図9、及び図10に描示された筐体構成は、一体化トランスファーモジュールの一部であるトランスファーモジュールを位置決めし、かつトランスファーモジュールの温度を制御するために使用され得る筐体の非限定的な例として意図されている。筐体の他の構成が企図される。
【0136】
図11は、3つのトランスファーモジュール302を含む温度制御される筐体1200の断面を描示している。筐体1200は、連動リップ1108に沿って取り付けられている2つのシュラウド片1002を含む。筐体1200は、各シュラウド片1002上に絶縁壁1104及び断熱材1102を含む。図11に示される実装態様では、断熱材1102は、断熱及び封止のために構成されている。各シュラウド片1002は、ヒートシンク204及びファン202のセットを含む。トランスファーモジュール302は、断熱材1102によって及ぼされる圧力によって部分的に適所に保持され得る。
【0137】
図12A図12Cは、4つの温度測定デバイス510(例えば、サーミスタ)を含むトランスファーモジュール302を描示している。図12Aに示されるように、クランププレート404は、スロット1302を含むことができる。スロット1302は、トランスファープレート406に形成された流体チャネル(図示せず)上又は流体チャネルの近くに位置する温度測定デバイス510又は他のセンサへの電気的(又は光学的)接続を可能にすることができる。図12Bに示されるように、トランスファープレート406は、流体チャネル512に沿って2つ以上の温度測定デバイス510を含むことができる。図12Cは、クランププレート404に形成されたスロット1302を示す、図12Aに描示されたトランスファーモジュールの上面図である。
【0138】
図13は、温度制御される一体化トランスファーモジュール1400のための筐体1402の代替実装態様を描示している。3つのファン202は各々、一体化トランスファーモジュールの片側に、3つのヒートシンク204の上に位置決めされている。ファン202とヒートシンク204との種々の組み合わせが企図される。例えば、いくつかの実装態様では、複数のヒートシンク204が、各トランスファーモジュールの各側に使用され得る。同様に、種々の数のファン202を使用して、各ヒートシンク204を冷却することができる。いくつかの実装態様では、ファン202は、筐体1402に取り付けられていない場合がある。更に、代替の加熱又は冷却システム、例えば、蒸気圧縮冷蔵、の使用が企図される。同様に、図23は、シュラウド片1002が取り外された3つのファンを含む温度制御される一体化トランスファーモジュール1400の斜視図を描示している。シュラウド片1002上の3つのファン202に対応する3つのヒートシンク204を含む、3つのトランスファーモジュール302の各々の片側が示されている。
【0139】
図14は、一実装態様による、温度制御される筐体の角部の断面図である。シュラウド片1002は、シュラウド片1002に対してトランスファーモジュール302を位置決めするために使用され得る1つ以上のピン1106を含むことができる。シュラウド片1002間の間隔は、1つ以上のボス1502を使用して設定でき、ボス1502は、シュラウド片1002間に1つ以上のギャップ1504を形成することができる。
【0140】
図15は、トランスファーモジュール302への接続のためのビア1602及び配線(図示せず)のための取り付け箇所1604を含むプリント回路基板(「PCB」)1608を使用して、配線がトランスファーモジュール302にどのように接続され得るかの例を含む、1つのトランスファーモジュール302の一部を示す。PCB1608を、例えば、PCB1608を通過してトランスファープレート406に入るねじ1606を使用することによって、トランスファーモジュール302に取り付けることができる。
【0141】
いくつかの実装態様によれば、複数の流体チャネルを単一のトランスファープレート内に一体化することができる。例えば、図16を参照すると、4つの蛇行部として配置された4つの流体チャネル512を含むトランスファープレート1702が示されている。単一のトランスファープレートは、図1に描示された入出力チャネルに対応する入出力ポートを含むことができる(すなわち、入力流は、試料、試薬、及び脱イオン水を含むことができる)。種々の数のトランスファーモジュールを単一のトランスファーモジュールに一体化し得、例えば、任意の数の流体流を含むトランスファーモジュールが、企図され、本明細書に記載されたものと同じ又は異なる水質測定を実行するために使用され得る。したがって、いくつかの実装態様では、一体化トランスファーモジュール(図3に示されるトランスファーモジュール302など)を、4つの流体チャネル512を含む単一のトランスファーモジュールを使用して、又は3つのトランスファーモジュールの代わりに2つのトランスファーモジュールを用いて構築することができる。図17及び図18は、図16に示されるトランスファープレートの代替図を示す。図16図17及び図18に示される寸法は、非限定的な例としてのみ意図されている。
【0142】
図19は、クランププレートの正面図及び背面図を示し、図20は、トランスファープレートの正面図及び背面図を示す。図19及び図20に示される寸法は、非限定的な例としてのみ意図されている。
【0143】
いくつかの例示的な実装態様が本明細書に提供されている。ただし、本明細書における開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正を行い得ることが理解される。本明細書において及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別段明示しない限り、複数の指示対象を含む。本明細書で使用される、「含む/備える(comprising)」という用語及びその変形は、「含む(including)」という用語及びその変形と同義に使用され、オープンかつ非限定的な用語である。「備える」及び「含む」という用語が、様々な実装態様を説明するために本明細書で使用されたが、より特定的な実装態様を提供するために、「備える」及び「含む」の代わりに、「本質的にからなる」及び「からなる」という用語を使用することができ、開示もされる。
【0144】
開示の方法、システム、デバイスのために使用することができる、それらと併せて使用することができる、それらの準備のために使用することができる、又はそれらの製品である、材料、システム、デバイス、方法、構成、及び構成部品が開示されている。これら及び他の構成部品が本明細書に開示されており、これらの構成部品の組み合わせ、サブセット、相互作用、グループ、その他が開示されるとき、これらの構成部品の各様々な個別の及び集合的な組み合わせ及び並べ換えの特定の参照は、明示的に開示されていない場合があるが、各々は、本明細書で具体的に企図及び説明されていることが理解される。例えば、デバイスが開示され、デバイスのありとあらゆる組み合わせ及び並べ換えについて説明されている場合、特に逆が示されていない限り、可能である改変が具体的に企図される。同様に、これらの任意のサブセット又は組み合わせも具体的に企図され、開示される。この概念は、これに限定されないが、開示のシステム又はデバイスを使用する方法におけるステップを含む、この開示の全ての態様に適用される。したがって、実施することができる様々な追加ステップが存在する場合、これらの追加ステップの各々は、開示の方法の任意の特定の方法ステップ又は方法ステップの組み合わせで実施することができること、及びそのような組み合わせ又は組み合わせのサブセットの各々が具体的に企図され、開示されていると考えられるべきであることが理解される。
【0145】
方法及びシステムは、好ましい実施形態及び特定の例に関連して記載されてきたが、本明細書の実施形態は、全ての点において、限定的ではなく例示的であることが意図されているため、範囲が、記載された特定の実施形態に限定されることを意図するものではない。
【0146】
特に明記されない限り、本明細書に示される任意の方法が、そのステップが特定の順序で実施されることを要求するものとして解釈されることは決して意図されない。したがって、方法請求項がそのステップが従う順序を実際に列挙しないか、又は特許請求の範囲若しくは説明において、ステップが特定の順序に限定されるべきであると具体的に記述されない場合、いかなる点においても、順序が推論されることは決して意図されない。これは、ステップ又は操作フローの配置、文法的な構成又は句読点に由来する明白な意味、及び明細書に記載された実施形態の数又はタイプに関する論理事項を含む、解釈のための任意の可能な非明示的根拠について保持される。
【0147】
本出願全体を通して、様々な刊行物が参照され得る。これらの刊行物の開示全体は、方法及びシステムが関連する技術分野をより完全に記載するために、本明細書によって参照により本出願に組み込まれる。
【0148】
範囲又は趣旨から逸脱することなく、様々な修正及び変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。他の実施形態は、本明細書に開示される明細書及び慣行の考慮から、当業者には明らかであろう。明細書及び例は、例示のみと考えられ、真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17-1】
図17-2】
図18
図19-1】
図19-2】
図20-1】
図20-2】
図21
図22
図23
【国際調査報告】