(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-05
(54)【発明の名称】化粧熱可塑性複合材パネルを製造するためのインライン積層プロセス
(51)【国際特許分類】
B29C 65/02 20060101AFI20231128BHJP
B05D 7/24 20060101ALI20231128BHJP
B05D 3/12 20060101ALI20231128BHJP
B05D 3/02 20060101ALI20231128BHJP
B62D 29/04 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
B29C65/02
B05D7/24 303A
B05D3/12 Z
B05D3/02 Z
B05D7/24 301S
B05D3/12 C
B62D29/04 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528306
(86)(22)【出願日】2021-11-12
(85)【翻訳文提出日】2023-07-10
(86)【国際出願番号】 US2021059150
(87)【国際公開番号】W WO2022104065
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】514102858
【氏名又は名称】ハンファ アズデル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,リチン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ルオミアオ
(72)【発明者】
【氏名】メイソン,マーク・オゥ
【テーマコード(参考)】
3D203
4D075
4F211
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
軽量補強熱可塑性複合材パネルを製造するインラインシステムおよびインライン方法について説明する。インラインシステムおよびインライン方法を使用して、自動化された方法でより滑らかな表面および強化された特性を有する複合材パネルを製造することができる。製造された複合材パネルは、化粧層を欠く複合材パネルと比較して全体的により滑らかなパネル表面を提供することができる化粧層を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インラインシステムを使用して熱可塑性複合材物品を製造するインラインプロセスであって、
水溶液中で補強材料と熱可塑性材料とを混合することと、
前記補強材料および前記熱可塑性材料を混合した前記水溶液を、移動支持体上に配置することと、
前記移動支持体上の前記配置された水溶液から水を除去して、前記補強材料および前記熱可塑性材料から形成された連続気泡構造を含むウェブを形成することと、
前記移動支持体上の前記ウェブを乾燥させて多孔質コア層を提供することと、
前記移動支持体上の前記乾燥した多孔質コア層を加熱して、前記加熱された多孔質コア層の前記熱可塑性材料を溶融させることと、
前記移動支持体上の前記加熱された多孔質コア層の第1の表面上に第1のスキン層を配置することと、
前記移動支持体上の前記加熱された多孔質コア層の第2の表面上に第2のスキン層を配置することと、
前記移動支持体上の前記配置された第1のスキン層および前記配置された第2のスキン層を含む前記加熱された多孔質コア層に圧力を加えて、熱可塑性複合材物品を提供することと、を含む、インラインプロセス。
【請求項2】
前記多孔質コア層は、前記熱可塑性材料の融点より高く、前記補強材料の融点より低い第1の温度で加熱される、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項3】
前記補強材料および前記熱可塑性材料を混合した前記水溶液に発泡体を添加することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項4】
前記補強材料および前記熱可塑性材料を混合した前記水溶液にロフティング剤を添加することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項5】
前記第1のスキン層をスクリムとして構成することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項6】
前記第2のスキン層をパターン化層として構成することをさらに含む、請求項5に記載のインラインプロセス。
【請求項7】
前記パターン化層のパターンは、木目パターン、大理石パターン、タイルパターン、ランダムパターン、かざぐるまパターン、ヘリンボーンパターン、レンガパターン、オフセット互い違いのレンガパターン、オフセットパターン、格子パターン、積層垂直パターン、フレンチパターン、バスケット織りパターン、ダイヤモンドパターン、または山形パターンのうちの1つまたは複数である、請求項6に記載のインラインプロセス。
【請求項8】
前記熱可塑性材料はポリオレフィンを含み、前記補強材料は無機繊維を含む、請求項7に記載のインラインプロセス。
【請求項9】
前記熱可塑性複合材物品の表面粗さ(R
a)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において3ミクロン未満である、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項10】
前記熱可塑性複合材物品の表面粗さ(R
a)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において2ミクロン未満である、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項11】
前記第1のスキン層は、前記第1のスキン層と前記加熱された多孔質コア層との間に接着剤を使用することなく、前記加熱された多孔質コア層上に配置される、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項12】
前記第2の表面上に前記第2のスキン層を配置する前に、前記加熱された多孔質コア層の前記第2の表面上に接着剤を配置することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項13】
前記接着剤はポリオレフィンまたはポリウレタンを含む、請求項14に記載のインラインプロセス。
【請求項14】
前記熱可塑性複合材パネルの第1の端部に溝を切削することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項15】
前記熱可塑性複合材パネルの第2の端部に舌部を切削することをさらに含む、請求項14に記載のインラインプロセス。
【請求項16】
前記第1の表面上に前記第1のスキン層を配置する前、および前記第2の表面上に前記第2のスキン層を配置する前に、前記加熱された多孔質コア層を圧密化することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項17】
前記熱可塑性複合材物品の全体の厚さを増加させるために、前記熱可塑性複合材物品を圧密化した後に前記熱可塑性複合材物品を加熱することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項18】
前記加熱された多孔質コア層の前記第2の表面上に前記第2のスキン層を配置する前に、前記第2のスキン層上にパターンを印刷することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項19】
前記加熱された多孔質コア層の前記第2の表面上に前記第2のスキン層を配置した後に、前記第2のスキン層上にパターンを印刷することをさらに含む、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項20】
前記加熱された多孔質コア層の側縁を圧縮することをさらに含み、前記加熱された多孔質コア層の前記圧縮された側縁は、前記加熱された多孔質コア層の中央領域の厚さよりも薄い厚さを有する、請求項1に記載のインラインプロセス。
【請求項21】
熱可塑性複合材物品を製造するように構成されたインラインシステムであって、
水溶液、熱可塑性材料、および補強材料を受け入れるように構成された流体リザーバであって、前記水溶液中で前記熱可塑性材料および前記補強材料を混合して、前記水溶液中の前記熱可塑性材料および前記補強材料の均一な分散液を提供するように構成された、流体リザーバと、
移動支持体であって、前記流体リザーバに流体結合され、前記流体リザーバから前記均一な分散液を受け取り、前記移動支持体上に前記均一な分散液を保持するように構成された、移動支持体と、
前記移動支持体上の前記均一な分散液から水を除去して、前記補強材料および前記熱可塑性材料から形成された連続気泡構造を含むウェブを提供するように構成された圧力装置と、
前記移動支持体上の前記ウェブを乾燥および加熱して、前記移動支持体上に多孔質コア層を提供するように構成された装置と、
第1のスキン材料を受け取るように構成された第1の供給装置であって、前記第1のスキン材料を第1のスキン層として前記移動支持体上の前記多孔質コア層の第1の表面上に提供するように構成された、第1の供給装置と、
第2のスキン材料を受け取るように構成された第2の供給装置であって、前記第2のスキン材料を第2のスキン層として前記移動支持体上の前記多孔質コア層の第2の表面上に提供するように構成された、第2の供給装置と、
前記加熱された多孔質コア層、前記配置された第1のスキン層および前記配置された第2のスキン層に圧力を加えることによって、前記加熱された多孔質コア層を前記配置された第1のスキン層および前記配置された第2のスキン層と圧密化して、実質的に平坦な熱可塑性複合材物品を提供するように構成された圧密化装置と、を備える、インラインシステム。
【請求項22】
前記第1の供給装置は、前記第1のスキン材料のロールを受け取るように構成されている、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項23】
前記第2の供給装置は、前記第2のスキン材料のロールを受け取るように構成されている、請求項22に記載のインラインシステム。
【請求項24】
前記インラインシステムは、前記熱可塑性複合材物品が前記移動支持体を出るときに前記熱可塑性複合材物品を個々のシートに切断するように構成された装置をさらに備える、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項25】
前記圧密化装置の後に配置された第2の加熱装置をさらに備え、前記第2の加熱装置は、前記熱可塑性複合材物品を加熱して、圧密化後の前記熱可塑性複合材の全体の厚さを増加させるように構成されている、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項26】
前記流体リザーバに流体結合された噴霧器をさらに備え、前記噴霧器は、前記移動支持体上に前記均一な分散液を噴霧するように構成されている、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項27】
前記加熱された多孔質コア層の前記第2の表面上に前記第2のスキン層を配置する前に、前記加熱された多孔質コア層の前記第2の表面上に接着剤を配置するように構成された接着剤リザーバをさらに備える、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項28】
前記第2のスキン層が前記加熱された多孔質コア層の前記第2の表面上に配置された後に前記第2のスキン層上にパターンを印刷するように構成されたプリンタをさらに備える、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項29】
前記第2のスキン層が前記加熱された多孔質コア層の前記第2の表面上に配置される前に、前記第2のスキン材料にパターンを印刷するように構成されたプリンタをさらに備える、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項30】
前記移動支持体の移動を制御するように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項21に記載のインラインシステム。
【請求項31】
レクリエーション車両の壁であって、
多孔質コア層と、前記多孔質コア層の第1の表面上の第1のスキン層と、前記多孔質コア層の第2の表面上のパターン化された第2のスキン層と、を含む第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品と、
発泡体層であって、前記発泡体層の第1の表面で前記第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品に結合され、前記第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の前記第1のスキン層を介して前記第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品に結合され、その結果、前記パターン化された第2のスキン層は、前記レクリエーション車両の壁の内側表面上に存在する、発泡体層と、
支持構造であって、前記支持構造の第1の表面で前記発泡体層の第2の表面に結合された、支持構造と、
前記支持構造の第2の表面に結合された第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品であって、多孔質コア層と、前記多孔質コア層の第1の表面上の第1のスキン層と、前記多孔質コア層の第2の表面上の第2のスキン層と、を含む、第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品と、
前記第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品に結合された外装パネルと、を備える、レクリエーション車両の壁パネル。
【請求項32】
前記外装パネルはガラス繊維またはアルミニウムを含む、請求項31に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項33】
前記支持構造はチューブまたはネットワークを備える、請求項31に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項34】
前記パターン化された第2のスキン層は、木目パターン、大理石パターン、タイルパターン、ランダムパターン、かざぐるまパターン、ヘリンボーンパターン、レンガパターン、オフセット互い違いのレンガパターン、オフセットパターン、格子パターン、積層垂直パターン、フレンチパターン、バスケット織りパターン、ダイヤモンドパターン、または山形パターンのうちの1つまたは複数を含む、請求項31に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項35】
前記第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の前記第1のスキン層は、スクリムを含む、請求項34に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項36】
前記第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の前記多孔質コア層は、前記熱可塑性材料によって一緒に保持された強化繊維から形成された連続気泡構造を含むウェブを含む、請求項31に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項37】
前記第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の前記多孔質コア層は、前記熱可塑性材料によって一緒に保持された強化繊維から形成された連続気泡構造を含むウェブを含む、請求項36に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項38】
各多孔質コア層中の前記熱可塑性材料は、独立してポリオレフィンを含む、請求項37に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項39】
各多孔質コア層の前記補強材料はガラス繊維を含む、請求項38に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項40】
各多孔質コア層中の前記熱可塑性材料はポリプロピレンである、請求項39に記載のレクリエーション車両の壁パネル。
【請求項41】
レクリエーション車両であって、屋根と、前記屋根に結合された側壁と、前記レクリエーション車両内に内部空間を提供するために前記側壁に結合された床と、を備え、前記側壁の少なくとも1つは、請求項31~40のいずれか1項に記載のレクリエーション車両の壁パネルを備える、レクリエーション車両。
【請求項42】
前記レクリエーション車両の牽引を可能にする車輪をさらに備える、請求項41に記載のレクリエーション車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
【0002】
本出願は、2020年11月12日に出願された米国特許出願第63/112,914号、2021年2月3日に出願された米国特許出願第63/145,073号、および2021年5月13日に出願された米国特許出願第63/188,358号の各々の優先権および利益を主張する。これらの出願の各々の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
技術分野
【0004】
本明細書に記載の特定の構成は、化粧パネルを製造することができるインライン積層プロセスに関する。いくつかの例では、化粧パネルは、レクリエーション車両または建築用途に使用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
背景
【0006】
化粧パネルの製造は、時間がかかり、面倒であり得る。多くの場合、パネルの異なる構成要素は、異なるプロセスまたは異なる場所で製造される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
【0008】
レクリエーション車両または建築用途で使用することができる化粧パネルを製造するために使用することができるインラインプロセスの特定の態様、構成、実施形態および例を説明する。
【0009】
一態様では、インラインシステムを使用して熱可塑性複合材物品を製造するプロセスが説明される。特定の構成では、インラインプロセスは、水溶液中で補強材料と熱可塑性材料とを組み合わせることを含む。インラインプロセスはまた、補強材料および熱可塑性材料を混合した水溶液を移動支持体上に配置することを含むことができる。インラインプロセスはまた、移動支持体上の配置された水溶液から水を除去して、補強材料および熱可塑性材料から形成された連続気泡構造を含むウェブを形成することを含むことができる。インラインプロセスはまた、多孔質コア層を提供するために移動支持体上のウェブを乾燥させることを含むことができる。インラインプロセスはまた、移動支持体上の乾燥した多孔質コア層を加熱して、加熱された多孔質コア層の熱可塑性材料を溶融することを含むことができる。インラインプロセスはまた、移動支持体上の加熱された多孔質コア層の第1の表面上に第1のスキン層を配置することを含むことができる。インラインプロセスはまた、移動支持体上の加熱された多孔質コア層の第2の表面上に第2のスキン層を配置することを含むことができる。インラインプロセスはまた、熱可塑性複合材物品を提供するために、移動支持体上に配置された第1のスキン層および配置された第2のスキン層を含む加熱された多孔質コア層に圧力を加えることを含むことができる。
【0010】
特定の実施形態では、多孔質コア層は、熱可塑性材料の融点より高く、補強材料の融点より低い第1の温度で加熱される。いくつかの実施形態では、インラインプロセスは、補強材料および熱可塑性材料を混合した水溶液に発泡体を添加することを含むことができる。他の例では、インラインプロセスは、補強材料および熱可塑性材料を混合した水溶液にロフティング剤を添加することを含むことができる。追加の例では、インラインプロセスは、第1のスキン層をスクリムとして構成することを含むことができる。いくつかの実施形態では、インラインプロセスは、第2のスキン層をパターン化層として構成することを含むことができる。特定の例では、パターン化層のパターンは、木目パターン、大理石パターン、タイルパターン、ランダムパターン、かざぐるまパターン、ヘリンボーンパターン、レンガパターン、オフセット互い違いのレンガパターン、オフセットパターン、格子パターン、積層垂直パターン、フレンチパターン、バスケット織りパターン、ダイヤモンドパターン、または山形パターンのうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、熱可塑性材料はポリオレフィンを含み、補強材料は無機繊維を含む。
【0011】
いくつかの例では、熱可塑性複合材物品の表面粗さ(Ra)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において3ミクロン未満である。他の例では、熱可塑性複合材物品の表面粗さ(Ra)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において2ミクロン未満である。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1のスキン層は、第1のスキン層と加熱された多孔質コア層との間に接着剤を使用することなく、加熱された多孔質コア層上に配置される。特定の実施形態では、インラインプロセスは、第2の表面上に第2のスキン層を配置する前に、加熱された多孔質コア層の第2の表面上に接着剤を配置することを含む。いくつかの実施形態では、接着剤は、ポリオレフィンまたはポリウレタンを含む。特定の例では、インラインプロセスは、熱可塑性複合材パネルの第1の端部に溝を切削することを含む。他の例では、インラインプロセスは、熱可塑性複合材パネルの第2の端部に舌部を切削することを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、インラインプロセスは、第1の表面上に第1のスキン層を配置する前、および第2の表面上に第2のスキン層を配置する前に、加熱された多孔質コア層を圧密化することを含む。
【0014】
特定の例では、インラインプロセスは、熱可塑性複合材物品の全体的な厚さを増加させるために、熱可塑性複合材物品を圧密化した後に熱可塑性複合材物品を加熱することを含む。
【0015】
追加の例では、インラインプロセスは、加熱された多孔質コア層の第2の表面上に第2のスキン層を配置する前に、第2のスキン層上にパターンを印刷することを含む。
【0016】
他の実施形態では、インラインプロセスは、加熱された多孔質コア層の第2の表面上に第2のスキン層を配置した後に、第2のスキン層上にパターンを印刷することを含む。
【0017】
他の実施形態では、インラインプロセスは、加熱された多孔質コア層の側縁を圧縮することを含み、加熱された多孔質コア層の圧縮された側縁は、加熱された多孔質コア層の中央領域の厚さよりも薄い厚さを有する。
【0018】
別の態様では、熱可塑性複合材物品を製造するように構成されたインラインシステムが提供される。特定の実施形態では、インラインシステムは、水溶液、熱可塑性材料および補強材料を受け入れるように構成された流体リザーバを備え、流体リザーバは、水溶液中で熱可塑性材料および補強材料を混合して、水溶液中の熱可塑性材料および補強材料の均一な分散液を提供するように構成される。他の実施形態では、インラインシステムは、流体リザーバに流体結合され、流体リザーバから均一な分散液を受け取り、移動支持体上に均一な分散液を保持するように構成された移動支持体を備える。いくつかの例では、インラインシステムは、移動支持体上の均一な分散液から水を除去して、補強材料および熱可塑性材料から形成された連続気泡構造を含むウェブを提供するように構成された圧力装置を備える。特定の例では、インラインシステムは、移動支持体上のウェブを乾燥および加熱して、移動支持体上に多孔質コア層を提供するように構成された装置を備える。必要に応じて、別個の乾燥装置および加熱装置を使用することもできる。他の例では、インラインシステムは、移動支持体上の多孔質コア層を加熱して多孔質コア層の熱可塑性材料を溶融するように構成された加熱装置を備える。追加の例では、インラインシステムは、第1のスキン材料を受け取るように構成された第1の供給装置を備え、第1の供給装置は、第1のスキン材料を第1のスキン層として移動支持体上の多孔質コア層の第1の表面上に提供するように構成される。他の実施形態では、インラインシステムは、第2のスキン材料を受け取るように構成された第2の供給装置を備え、第2の供給装置は、第2のスキン材料を第2のスキン層として移動支持体上の多孔質コア層の第2の表面上に提供するように構成される。追加の構成では、インラインシステムは、加熱された多孔質コア層、配置された第1のスキン層および配置された第2のスキン層に圧力を加えることによって、加熱された多孔質コア層を配置された第1のスキン層および配置された第2のスキン層と圧密化して、実質的に平坦な熱可塑性複合材物品を提供するように構成された圧密化装置を備える。
【0019】
特定の実施形態では、第1の供給装置は、第1のスキン材料のロールを受け取るように構成される。他の実施形態では、第2の供給装置は、第2のスキン材料のロールを受け取るように構成される。追加の実施形態では、インラインシステムは、熱可塑性複合材物品が移動支持体を出るときに熱可塑性複合材物品を個々のシートに切断するように構成された装置をさらに備える。いくつかの例では、インラインシステムは、圧密化装置の後に配置された第2の加熱装置を備え、第2の加熱装置は、熱可塑性複合材物品を加熱して、圧密化後の熱可塑性複合材の全体の厚さを増加させるように構成される。他の構成では、インラインシステムは、流体リザーバに流体結合された噴霧器を備え、噴霧器は、移動支持体上に均一な分散液を噴霧するように構成される。いくつかの実施形態では、インラインシステムは、加熱された多孔質コア層の第2の表面上に第2のスキン層を配置する前に、加熱された多孔質コア層の第2の表面上に接着剤を配置するように構成された接着剤リザーバを備える。
【0020】
特定の構成では、インラインシステムは、第2のスキン層が加熱された多孔質コア層の第2の表面上に配置された後に第2のスキン層上にパターンを印刷するように構成されたプリンタを備える。他の実施形態では、インラインシステムは、第2のスキン層が加熱された多孔質コア層の第2の表面上に配置される前に、第2のスキン材料にパターンを印刷するように構成されたプリンタを備える。いくつかの実施形態では、インラインシステムは、移動支持体の移動を制御するように構成されたプロセッサを備える。
【0021】
別の態様では、レクリエーション車両(RV)壁は、多孔質コア層と、多孔質コア層の第1の表面上の第1のスキン層と、多孔質コア層の第2の表面上のパターン化された第2のスキン層と、を含む第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品を含む。いくつかの例では、RV壁は、発泡体層の第1の表面で第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品に結合された発泡体層を含み、発泡体層は、第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の第1のスキン層を介して第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品に結合され、その結果、パターン化された第2のスキン層は、レクリエーション車両の壁の内側表面上に存在する。他の実施形態では、RV壁は、支持構造の第1の表面で発泡体層の第2の表面に結合された支持構造を含む。さらなる例では、RV壁は、支持構造の第2の表面に結合された第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品を含み、第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品は、多孔質コア層と、多孔質コア層の第1の表面上の第1のスキン層と、多孔質コア層の第2の表面上の第2のスキン層と、を含む。いくつかの実施形態では、RV壁は、第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品に結合された外装パネルを含む。いくつかの例では、外装パネルはガラス繊維またはアルミニウムを含む。他の例では、支持構造は、チューブまたはネットワークを含む。
【0022】
特定の実施形態では、パターン化された第2のスキン層は、木目パターン、大理石パターン、タイルパターン、ランダムパターン、かざぐるまパターン、ヘリンボーンパターン、レンガパターン、オフセット互い違いのレンガパターン、オフセットパターン、格子パターン、積層垂直パターン、フレンチパターン、バスケット織りパターン、ダイヤモンドパターン、または山形パターンのうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の第1のスキン層は、スクリムを含む。他の実施形態では、第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の多孔質コア層は、熱可塑性材料によって一緒に保持された強化繊維から形成された連続気泡構造を含むウェブを含む。他の構成では、第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の多孔質コア層は、熱可塑性材料によって一緒に保持された強化繊維から形成された連続気泡構造を含むウェブを含む。特定の例では、各多孔質コア層中の熱可塑性材料は、独立してポリオレフィンを含む。いくつかの実施形態では、各多孔質コア層の補強材料はガラス繊維を含む。他の実施形態では、各多孔質コア層中の熱可塑性材料はポリプロピレンである。
【0023】
別の態様では、レクリエーション車両は、屋根と、屋根に結合された側壁と、レクリエーション車両内に内部空間を提供するために側壁に結合された床と、を備え、側壁の少なくとも1つは、本明細書に記載のレクリエーション車両の壁パネルを備える。いくつかの実施形態では、レクリエーション車両は、レクリエーション車両の牽引または運転を可能にするための車輪を備える。
【0024】
さらなる態様、構成、実施形態および例を以下に説明する。
【0025】
図面のいくつかの概観の簡単な説明
【0026】
添付の図面を参照して本明細書に記載の技術のより良い理解を容易にするために、特定の具体的な例示が以下に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】いくつかの実施形態による、レクリエーション車両の側壁を示す簡略図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、使用することができるインラインプロセスの特定のステップを示すブロック図である。
【
図3】特定の例による、材料を混合タンクに添加するために使用することができる特定の構成要素を示す図である。
【
図4A】いくつかの実施形態による移動支持体の図である。
【
図4B】いくつかの実施形態による移動支持体の図である。
【
図5A】特定の実施形態による乾燥装置を示す図である。
【
図5B】特定の実施形態による乾燥装置を示す図である。
【
図5C】特定の実施形態による乾燥装置を示す図である。
【
図6A】特定の実施形態による、スキン層のコア層への適用を示す図である。
【
図6B】特定の実施形態による、スキン層のコア層への適用を示す図である。
【
図7】いくつかの例による、接着剤をコア層の表面に適用するために使用することができる接着剤層リザーバを示す図である。
【
図8A】いくつかの例による、インラインプロセスで使用することができるローラを示す図である。
【
図8B】いくつかの例による、インラインプロセスで使用することができるローラを示す図である。
【
図9】特定の実施形態による、移動する複合材物品を個々の複合材物品に切削するために使用することができる切断装置を示す図である。
【
図10A】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10B】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10C】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10D】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10E】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10F】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10G】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10H】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10I】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10J】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10K】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10L】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10M】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10N】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図10O】いくつかの例による、パターン化スキン層上に存在し得る異なるパターンを示す。
【
図11A】特定の実施形態による、インラインプロセスを実行するために使用することができるシステムの図である。
【
図11B】特定の実施形態による、インラインプロセスを実行するために使用することができるシステムの図である。
【
図11C】特定の実施形態による、インラインプロセスを実行するために使用することができるシステムの図である。
【
図11D】特定の実施形態による、インラインプロセスを実行するために使用することができるシステムの図である。
【
図12】特定の実施形態による、インラインプロセスを実行するために使用することができるシステムの別の図である。
【
図13】特定の実施形態による、インラインプロセスを実行するために使用することができるシステムの別の図である。
【
図14】いくつかの実施形態によるレクリエーション車両(RV)の壁の図である。
【
図15】いくつかの例による、本明細書に記載のRV壁を含むことができるレクリエーション車両の図である。
【
図17A】特定の実施形態による、平坦引張試験で使用される試験片を示す図である。
【
図17B】特定の実施形態による、平坦引張試験で使用される試験片を示す図である。
【
図18A】特定の試験片のピーク負荷を示す図である。
【
図18B】特定の試験片の曲げ勾配を示す図である。
【
図19A】試験サンプルおよび参照サンプルの吸音試験結果を示す。
【
図19B】試験サンプルおよび参照サンプルの吸音試験結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
詳細な説明
【0029】
本明細書の利点を考慮すると、本明細書に記載の異なる層は必ずしも一定の縮尺で示されていないことが当業者によって認識されるであろう。その特定の構成に関連する説明に具体的に示されていない限り、いかなる材料も任意の1つの層に必要とされないことが意図されている。化粧パネルの厚さ、配置、および最終用途は、様々であってよい。
【0030】
特定の実施形態では、本明細書に記載のプロセスは、建築用途、レクリエーション車両などの車両、および他の用途に使用するための化粧パネルを製造するために使用することができる。キャンピングカーおよび被けん引車を含むレクリエーション車両(RV)は、軽量のガラス繊維強化熱可塑性複合材パネルを側壁、天井、屋根板、または床材部品に組み込んで重量を減らすことができる。伝統的に使用されている木材複合材、すなわち合板と比較して、ポリマー複合材は、ホルムアルデヒドを含まないより良好な耐久性、燃費のためのより軽い重量、改善された音響性能、耐水性および耐モールド性、ならびにガラスおよび熱可塑性樹脂マトリックスの高度な機能的統合に由来する難燃性などの豊富な利点を提供する。いくつかの構成では、強化繊維、例えばガラス繊維は、樹脂マトリックスの弾性率に有利に付与することができ、最小の重量増加で特性強化をもたらす。得られた複合材の性能は、少なくとも部分的に、コアの配合(繊維/樹脂比)、単位面積当たりの重量(面密度)、パネル適用厚さ、および機能性スキン材料に依存し得る。
【0031】
特定の実施形態では、本明細書でデコールと呼ばれることもある化粧層を使用して、下にある材料の多孔質で粗い質感を覆い/隠し、より自然な材料の外観を提供することができる。例えば、化粧スキンは、オンラインプロセスで下にあるウェブまたはコア層に結合することができるので、一般に複合コアから分離することはできない。得られた複合材物品は、強い引張強度を示すことができ、RV側壁構造内の層間の界面での化粧スキン//コアの剥離の問題を排除する。化粧スキン材料はまた、特に縦方向におけるボードの曲げ剛性を改善することができる。パターン化パネルは、ASTM E84クラスA難燃性分類にも合格することができる。
【0032】
特定の実施形態では、軽量強化熱可塑性樹脂(LWRT)複合材をRV側壁および屋根板用途として使用することができる。RV側壁構造は、通常、外壁材料、発泡断熱材(例えば、PET、EPSまたはハニカム発泡体)、および内壁層を含み、それらはすべて一緒に積層または接着され、次いで屋根および床に設置されてユニット全体に強度を提供する。例えば、
図1を参照すると、簡略化された図は、RV100およびRV側壁110を示す。側壁110の分解図は、ガラス繊維外装112と、LWRT層114と、シャーシ116、例えば金属ケージまたは管状構造と、発泡体118と、典型的にはRVの内面上にある別のLWRT120と、を含む。LWRT120は、RV内部の人に見えるRV内部の内面に化粧パターンを含むことができる。以下に述べるように、LWRT120は、化粧スキンおよび任意選択的に追加のスキン層と組み合わせて多孔質ウェブを含むことができる。従来の製造方法では、化粧紙またはビニルフィルムが基板(典型的には合板)上にオフラインで適用される。しかしながら、過去数年には、ホルムアルデヒドの排出に関する懸念、合板の耐久性の悪さ、および化粧材を合板に接着するためにポリウレタン(PUR)接着剤を使用することによるオフライン積層プロセスの高コストが、耐久性のある複合材パネル上に化粧材をインライン積層することによる製品を開発する関心を刺激してきた。インライン積層化粧複合材パネルは、オフライン積層合板/デコールパネルと比較して、設計/パターンに応じて、同様またはより良好な高品質の表面、光沢、および色を提供することができる。
【0033】
特定の実施形態では、化粧パネルを製造するためのインラインプロセスは、以下でより詳細に説明するように、典型的にはプロセッサまたはコンピュータを使用して自動化された方法で制御される多数のステップを含むことができる。プロセスの特定のこと、および各ステップによって使用/製造される様々な材料は、
図2のブロック図によって示されている。LWRT層は、熱可塑性材料(TP)、例えば、熱可塑性樹脂および補強材料(RM)を組み合わせて分散物または混合物202を形成することによって調製される。次いで、この混合物を適切な移動支持体上に堆積させて、補強材料および熱可塑性樹脂によって形成されたウェブ204を提供することができる。得られたウェブは、熱可塑性材料によって適所に保持された強化繊維の連続気泡構造を含むことができる。得られたウェブを加熱および乾燥させて、熱可塑性樹脂を軟化または溶融させ、多孔質コア層206を形成することができる。次いで、1つまたは複数のスキン層を、形成され加熱された多孔質コア層の表面に適用することができる。例えば、化粧層を適用してLWRT複合材物品208を形成することができる。得られたLWRT複合材は、RVパネルまたは他の複合材パネルの形成に使用することができる平坦シート210に圧密化することができる。例えば、移動支持体上の平坦シート210を切断して、個々のLWRT複合材物品212を提供することができる。プロセス条件、ステップおよび材料の様々な例示は、以下により詳細に記載される。
【0034】
図3に示すように、熱可塑性材料がリザーバ302内に存在することができ、強化繊維(または他の補強材料)が第2のリザーバ304内に存在することができる。熱可塑性材料および強化繊維の各々は、水、液体または水溶液を含む混合タンク306内の水溶液に計量、噴霧、または他の方法で導入することができる。必要に応じて、発泡体または他の添加剤(後述)が混合タンク306内に存在してもよい。熱可塑性材料および強化繊維は、繊維および熱可塑性材料の実質的に均質な水性分散液を提供するために、適切な時間および適切な温度で混合することができる。例えば、材料は、室温、例えば約摂氏25度、または混合タンクを加熱または冷却することによって室温より上または室温より下で混合されてもよい。いくつかの実施形態では、後述するように、材料を混合タンク306に連続的に添加して、移動支持体上に分散物を連続的に堆積させることができる。正確な混合時間は、使用される材料に応じて変化し得るが、例示的な混合時間は、10秒~約10分、より具体的には約30秒~約5分を含む。しかしながら、上述したように、材料が混合タンク306に連続的に添加される場合、混合は常に行われる。混合タンク306は、パドルミキサ、インペラ、または混合を容易にするための他の装置を含むことができる。
【0035】
特定の実施形態では、
図4Aを参照すると、混合タンク306内の分散液は、移動支持体410上に噴霧、滴下、または他の方法で堆積させることができる。移動支持体410は、本明細書に示される特定の図では単一のセグメントとして示されているが、移動支持体410は、必要に応じて2つ以上の個々のセグメントに分割することができる。混合タンク306は、分散液を移動支持体410の表面に噴霧することができる複数の噴霧ヘッド402に流体的に結合することができる。
図4Bに示すように、移動支持体410は、多孔質であってもよく、または分散液を受け入れることができるメッシュを含んでもよい。使用される正確な堆積速度は、1平方メートル当たりに堆積される材料の量に応じて変化し得る。移動支持体410は、移動支持体410の上面に沿った分散物の連続的な噴霧を可能にするために、連続的かつ一定の速度で移動することができる。噴霧ヘッドの下の移動支持体410の領域は、分散液の堆積中に室温で加熱、冷却、または存在させることができる。後述するように、移動支持体410の異なる領域は、異なる温度を有することができる。移動支持体410の正確な寸法は様々であってもよく、典型的には、移動支持体は約4フィート幅であり、約60開口部/平方インチ~約80開口部/平方インチの移動支持体410のメッシュまたは細孔サイズを含むことができる。移動支持体410は、分散物の受け取りおよびインラインシステムの追加の場所またはステーションへの受け取った分散物の移動を可能にする。移動支持体410の端部では、形成されたLWRT物品を切断して積み重ねることができる。移動支持体410は、LWRT物品の連続的な形成を可能にする。特定の実施形態では、移動支持体410は、2つ以上の別個のセクションまたはセグメントに分割することができる。例えば、湿潤マットは、前者のベルト上に形成され、次いで、例えば手動または自動で別個の乾燥機ベルト上に移され、そこでオーブンまたは他の乾燥装置を通過することができる。
【0036】
特定の実施形態では、
図5Aを参照すると、熱可塑性材料および強化繊維の分散液を含む移動支持体410は、乾燥装置510に移動することができる。乾燥装置510は、熱および/または負圧(真空)を提供して、移動支持体上のウェブ502から水を除去し、移動支持体510上に強化繊維および熱可塑性材料を残すことができる。このプロセスは、熱可塑性材料によって適所に保持された強化繊維から形成された連続気泡構造を含む高い多孔性を有するコア層512(
図5B参照)を形成することができる。必要に応じて、他の材料もコア層内に存在してもよく、またはコア層512上に噴霧されてもよい。例えば、形成されたコア層512の表面に、リザーバからの接着剤を噴霧することができる。ウェブ502および/またはコア層512を加熱するために使用される正確な温度は変化してもよく、望ましくは、温度は熱可塑性材料の融点より高く、強化繊維の融点より低い。いくつかの例では、移動支持体自体410を加熱することができるが、他の例では、乾燥装置510は、加熱要素を含むか、またはオーブンもしくは他の加熱装置として構成することができる。必要に応じて、乾燥装置510および移動支持体410は両方とも、移動支持体410上のウェブ502に熱を供給することができる。場合によっては、移動支持体410は、乾燥装置510からの熱を保持して、スキン層または他の材料の適用中にコア層512を軟化した形態に維持するのを助けることができる熱伝導性材料を含むことができる。いくつかの例では、乾燥装置510とは別個の圧力装置520が存在してもよい(
図5C参照)。例えば、ウェブから水を除去し、補強材料および熱可塑性材料を残すために、ウェブ502に真空を適用することができる。圧力装置520は、典型的には乾燥装置510の上流にあり、ウェブ502から少なくとも40%の体積の水、より具体的にはウェブ502から約60%の体積の水を除去するように設計されている。必要に応じて、別の圧力装置(図示せず)を圧力装置520の下流に配置することができる。
【0037】
特定の実施形態では、コア層512が乾燥装置510を出ると、自動化された方法でコア層の表面に1つまたは複数のスキン層を適用することができる。
図6Aを参照すると、コア層512が移動支持体410を出るときにスキン層610がコア層512に適用される図が示されている。例えば、スキン層610は、展開され、コア層512の一方の表面に連続的に適用されるスキン層材料605のロールとして存在してもよい。
図6Bに示すように、第2のスキン材料を含む第2のロール615からコア層512の第2の表面に第2のスキン層620を適用することができる。スキン層610、620は、コア層512が依然として加熱され得る場合であっても、室温で適用することができ、さもなければ室温より上で移動支持体410上に存在する。あるいは、ロール605、615もしくはスキン層610、620、またはその両方は、コア層512の表面に適用される前に加熱することができる。スキン層610、620は、一般に、コア層512、第1のスキン層610および任意選択的に第2のスキン層620を含む熱可塑性複合材物品を形成するために連続的に適用され得る。図示されていないが、同様のプロセスを使用して、追加のスキン層をスキン層610、620の上に適用することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、スキン層610をコア層512に適用する前に、コア層512上に接着剤層を適用することが望ましい場合がある。そのような場合、接着剤リザーバ720(
図7参照)が存在し、スキン層610の適用前にコア層512の表面に接着剤を噴霧するために使用することができるので、接着剤層722がコア層512の表面に存在する。使用される正確な接着剤は、熱可塑性接着剤、熱硬化性接着剤またはそれらの組み合わせとは異なり得る。図示されていないが、コア層512にスキン層620を適用する前に、コア層512の反対側の表面に接着剤を適用することもできる。例示的な接着剤としては、ポリオレフィン接着剤、ポリウレタン接着剤およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0039】
特定の実施形態では、得られた熱可塑性複合材物品は、複合材物品の表面に圧力を加えることによって圧密化することができる。例えば、
図8Aを参照すると、複合材物品は、ローラ810、812の間を通過して複合材物品を圧縮し、コア層512に対するスキン層610、620の結合を強化することができる。ローラ810、812間の正確な距離または間隙は、印加される所望の圧力および複合材物品の所望の最終厚さに応じて変化し得る。一般に、複合材物品の全体の厚さは、ローラ810、812を通過した後に減少する。ローラ810、812は、室温、室温より上または室温より下で動作することができる。必要に応じて、複数セットのローラ810、812が存在してもよい。例えば、
図8Bを参照すると、第2のセットのローラ820、822が示されている。異なるローラセット間の間隙は異なっていてもよい。例えば、第1のセットのローラ810、812は、ローラ820、822間の間隙よりも小さい第1の間隙を有してもよい。様々なローラ間の間隙は、固定されてもよいし、変化してもよい。例えば、複合材物品の特定の領域をより強く圧縮して、これらの圧縮された領域の厚さをより小さくすることが望ましい場合がある。場合によっては、複合材物品の縁部は、複合材物品の側縁部における厚さがより低くなるように、より圧縮されることができる。必要に応じて、3つ、4つまたはそれ以上のローラセットが存在してもよい。ローラは、複合材物品の圧密中にコア層を軟化形態に維持するために、必要に応じてオーブンまたは加熱装置内に配置することができる。
【0040】
特定の実施形態では、複合材物品が圧密化されると、圧密化された複合材物品の連続シートは、切断装置910(
図9参照)を使用して個々のシートに切断または裁断することができる。得られた個々の複合材物品は、スタック920に示されるように、出荷のために、例えばパレット915上に積み重ねられるまたはパレット化することができる。
図9の複合材物品の寸法は、複合材物品が、例えば1mm~約30mmの厚さを有する個々の薄いシートとして積み重ねられる傾向があるため、積み重ねを示すために意図的に拡大されている。個々の複合材物品の正確なサイズは、幅約2フィートから幅約8フィートおよび長さ約4フィートから長さ約16フィートまで変化し得る。いくつかの実施形態では、個々の複合材物品は、幅約4フィート、長さ約8フィートであってもよく、その結果、レクリエーション車両で一般的に使用される合板パネルと同様の寸法を有する。
【0041】
特定の構成では、インラインプロセスを使用して製造されるコア層は、熱可塑性樹脂と組み合わせて強化繊維を含むことができる。例えば、コア層は、熱可塑性樹脂材料によって所定の位置に保持された強化繊維のランダムな配置から形成することができる。コア層は、典型的には、層内に空隙空間が存在するように相当量の連続気泡構造を含む。いくつかの例では、多孔質コア層は、0~30%、10~40%、20~50%、30~60%、40~70%、50~80%、60~90%、0~40%、0~50%、0~60%、0~70%、0~80%、0~90%、10~50%、10~60%、10~70%、10~80%、10~90%、10~95%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、40~80%、40~90%、40~95%、50~90%、50~95%、60~95%、70~80%、70~90%、70~95%、80~90%、80~95%、またはこれらの例示的な範囲内の任意の多孔率を含み得る。
【0042】
特定の実施形態では、本明細書に記載のコア層を形成するために使用される熱可塑性材料は、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのうちの1つまたは複数)、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、およびポリ塩化ビニルのうちの1つまたは複数、可塑化および非可塑化の両方、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのブレンドを含み得る。他の適切な熱可塑性物質には、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、コポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、PARMAX(登録商標)として市販されているポリ(1,4フェニレン)化合物、バイエルのAPEC(登録商標)PCなどの高熱ポリカーボネート、高温ナイロンおよびシリコーン、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのコポリマー、合金およびブレンドが含まれるが、これらに限定されない。コア層を形成するために使用される熱可塑性材料は、粉末形態、樹脂形態、ロジン形態、粒子形態、繊維形態または他の適切な形態で使用することができる。様々な形態の例示的な熱可塑性材料が本明細書に記載されており、例えば、米国特許出願公開第20130244528号および米国特許出願公開第20120065283号にも記載されている。コア層に存在する熱可塑性材料の正確な量は様々であってもよく、例示的な量は、コア層の総重量に基づいて、約20%重量~約80%重量、例えば30~70重量%または35~65重量%の範囲である。コア層に使用されるすべての材料の重量パーセントは、100重量パーセントに増加することが当業者によって認識されるであろう。
【0043】
他の実施形態では、コア層の強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、合成有機繊維、特に、高弾性率有機繊維、例えばパラ-およびメタ-アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、繊維としての使用に適した高メルトフローインデックス樹脂(例えば、100g/10min MFI以上)、玄武岩、鉱物ウール(例えば、岩石またはスラグウール)、ウォラストナイト、アルミナシリカなどの鉱物繊維、またはそれらの混合物、金属繊維、金属化天然および/または合成繊維、セラミック繊維、糸繊維、またはそれらの混合物を含むことができる。いくつかの実施形態では、前述の繊維のいずれかを使用前に化学的に処理して、所望の官能基を提供するか、または繊維に他の物理的特性を付与することができ、例えば、熱可塑性材料、ロフティング剤またはその両方と反応できるように化学的に処理することができる。コア層中の繊維含有量は、独立して、コア層の重量の約20%~約90%、より詳細にはコア層の重量の約30%~約70%であってもよい。使用される繊維の特定のサイズおよび/または配向は、少なくとも部分的に、使用される熱可塑性材料および/またはコア層の所望の特性に依存し得る。1つの非限定的な例示では、コア層を提供するために熱可塑性材料および場合により他の添加剤内に分散された繊維は、一般に、約5ミクロンを超える、より具体的には約5ミクロン~約22ミクロンの直径、および約5mm~約200mmの長さを有してもよく、より具体的には、繊維径は約2ミクロン~約22ミクロンであってもよく、繊維長は約5mm~約75mmであってもよい。
【0044】
特定の実施形態では、熱可塑性樹脂および強化繊維を含む混合物中に他の添加剤も存在してもよい。例えば、ロフティング剤、難燃剤、着色剤、煙抑制剤、界面活性剤、発泡体または他の材料が存在してもよい。いくつかの例では、コア層は、特定の用途に対する有害物質要件の制限を満たすために、実質的にハロゲンを含まないまたはハロゲンを含まないコア層であってもよい。他の例では、コア層は、ハロゲン化難燃剤、例えば、F、Cl、Br、I、およびAtの1つまたは複数を含むハロゲン化難燃剤、またはそのようなハロゲンを含む化合物、例えば、テトラブロモビスフェノール-Aポリカーボネートまたはモノハロ-、ジハロ-、トリハロ-もしくはテトラハロポリカーボネートを含み得る。場合によっては、コア層に使用される熱可塑性材料は、別の難燃剤を添加せずにある程度の難燃性を付与するために1つまたは複数のハロゲンを含んでもよい。ハロゲン化難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、ハロゲン化難燃剤は、(コア層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には、コア層の重量に基づいて約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば、約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。必要に応じて、2つの異なるハロゲン化難燃剤を層に添加してもよい。他の例では、例えば、N、P、As、Sb、Bi、S、SeおよびTeのうちの1つまたは複数を含む難燃剤などの非ハロゲン化難燃剤を添加することができる。いくつかの実施形態では、非ハロゲン系難燃剤は、リン酸化材料を含んでもよく、その結果、層は、より環境に優しいものであってもよい。非ハロゲンまたは実質的にハロゲンを含まない難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、実質的にハロゲンを含まない難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には、コア層の重量に基づいて約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば、約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。所望であれば、2つの異なる実質的にハロゲンを含まない難燃剤を、本明細書に記載の1つまたは複数のコア層に添加してもよい。特定の事例では、本明細書に記載のコア層の1つまたは複数は、1つまたは複数の実質的にハロゲンを含まない難燃剤と組み合わせて、1つまたは複数のハロゲン化難燃剤を含んでもよい。2つの異なる難燃剤が存在する場合、2つの難燃剤の組み合わせは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在し得る。例えば、存在する難燃剤の総重量は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約20重量パーセント、より具体的には、コア層の重量に基づいて約1重量パーセント~約15重量パーセント、例えば、約2重量パーセント~約14重量パーセントであってもよい。本明細書に記載の層に使用される難燃剤は、熱可塑性材料および繊維を含む混合物に(ワイヤスクリーンまたは他の処理構成要素上に混合物を廃棄する前に)添加することができ、または層が形成された後に添加することができる。いくつかの例では、難燃材料は、膨張性グラファイト材料、水酸化マグネシウム(MDH)および水酸化アルミニウム(ATH)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0045】
特定の実施形態では、スキン層610、620は同じであっても異なっていてもよい。一例では、スキン層610は化粧層またはパターン化層であり、スキン層620は化粧層またはパターン化層または他の種類のスキン層とすることができる。スキン層610、620の一方または両方がパターン化層である場合、パターンはスキン層の異なる領域で同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、スキン層は、木目パターン(
図10A)、大理石パターン(
図10B)、タイルパターン(
図10C)、ランダムパターン(
図10D)、かざぐるまパターン(
図10E)、ヘリンボーンパターン(
図10F)、レンガパターン(
図10G)、オフセット互い違いのレンガパターン(
図10H)、オフセットパターン(
図10I)、格子パターン(
図10J)、積層垂直パターン(
図10K)、バスケット織りパターン(
図10L)、ダイヤモンドパターン(
図10M)、山形パターン(
図10N)またはフレンチパターン(
図10O)のうちの1つまたは複数であるパターンを含むことができる。他のパターンも可能である。いくつかの実施形態では、パターンは、ロール605またはロール615上にあるときにスキン層材料上に既に存在してもよい。他の例では、スキン層をコア層に適用する前に、スキン層にパターンを印刷することができる。スキン層にパターンを印刷するためのプリンタを含むことができるシステムの図を、以下でより詳細に説明する。スキン層610、620の一方がパターン化されたスキン層である場合、他方のスキン層は、例えば、熱可塑性フィルム、ポリオレフィンフィルム、エラストマーフィルムなどであってもよい。特定の構成では、フィルムは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、少なくとも1つのポリ(エーテルイミド)、少なくとも1つのポリ(エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(エーテル-エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、少なくとも1つのポリ(エーテルスルホン)、少なくとも1つのポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、少なくとも1つのポリカーボネート、少なくとも1つのナイロン、および少なくとも1つのシリコーンのうちの少なくとも1つを含む。他の例では、他のスキン層は、例えば、フリム(フィルム+スクリム)、スクリム(例えば、繊維ベースのスクリム)、箔、織布、不織布であってもよく、または無機コーティング、有機コーティング、もしくは熱硬化性コーティングとして存在してもよい。他の例では、他のスキン層は、1996年のISO 4589に従って測定して、約22を超える限界酸素指数を含み得る。繊維系スクリムが他のスキン層として(またはその一部として)存在する場合、繊維系スクリムは、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維、および金属化無機繊維のうちの少なくとも1つを含み得る。必要に応じて、スクリムは、コア層に関連して上述した熱可塑性材料の1つまたは複数から製造された材料または繊維を含むことができる。熱硬化性コーティングが他のスキン層として(またはその一部として)存在する場合、コーティングは、不飽和ポリウレタン、ビニルエステル、フェノール類およびエポキシのうちの少なくとも1つを含み得る。無機コーティングが他のスキン層として(またはその一部として)存在する場合、無機コーティングは、Ca、Mg、Ba、Si、Zn、TiおよびAlから選択されるカチオンを含有する鉱物を含んでもよく、または石膏、炭酸カルシウムおよびモルタルの少なくとも1つを含んでもよい。不織布が他のスキン層として(またはその一部として)存在する場合、不織布は、熱可塑性材料、熱硬化性バインダ、無機繊維、金属繊維、金属化無機繊維および金属化合成繊維を含んでもよい。必要に応じて、他のスキン層はまた、ロフティング剤、膨張性グラファイト材料、難燃材料、繊維などを含んでもよい。
【0046】
特定の実施形態では、本明細書に記載の複合材物品は、少なくとも1つの表面に所望の表面特性を有し得る。例えば、本明細書に記載の物品のコア層は、強化繊維の存在に起因して粗くなり得る。パターン化層をコア層に追加することにより、全体の表面粗さを減少させ、および/またはコア層の粗さをマスクすることができる。表面粗さは多くの方法で測定することができるが、表面粗さの尺度として、プロファイルの平均算術偏差(Ra)、プロファイル高さの二乗平均平方根(Rq)、および最大高さ(Rt)の3つの粗さパラメータを使用することができる。Raは、評価長さにわたるプロファイルから平均線までの平均距離であり、Rqは、評価長さにわたるプロファイル高さの二乗平均平方根平均であり、Rtは、評価長さ内のプロファイルの最高点と最低点との間の垂直距離である。例えば、L.Mummery(1990)の表面テクスチャ分析:ハンドブック、Hommelwerke、p.106を参照されたい。結果を下記表2に示す。表面粗さは、スタイラス形状測定装置を使用して測定することができ、一般に、JIS(JIS-B0601-2001、JIS-B0601-1994、JIS B0601-1982)、VDA、ISO 4287:1997、およびANSIの規格に準拠している。パラメータ(Ra、Rq、RzおよびRt)は、ISO 4287:1997によって特徴付けることができる。
【0047】
特定の実施形態では、複合材物品の少なくとも1つの表面、例えばパターン化層を含む表面の表面粗さ(Ra)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において10、8、8、7、6、5、4または3ミクロン未満であり得る。他の実施形態では、熱可塑性複合材物品の、パターン化層を含む表面の表面粗さ(Ra)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において2ミクロン未満である。他の例では、複合材物品の少なくとも1つの表面、例えばパターン化層を含む表面の平均RMSプロファイル高さ(Rq)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において12、11、10、9、8、7、6、または5ミクロン未満であり得る。他の実施形態では、熱可塑性複合材物品の、パターン化層を含む表面の平均RMSプロファイル高さ(Rq)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において4ミクロン未満である。他の例では、複合材物品の少なくとも1つの表面、例えばパターン化層を含む表面の最大高さ(Rt)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において80、70、60、50、40、35または30ミクロン未満であり得る。他の実施形態では、熱可塑性複合材物品のパターン化層を含む表面の最大高さ(Rt)は、ISO 4287:1997に従ってスタイラス形状測定装置によって測定して、縦方向および横方向において30ミクロン未満である。
【0048】
特定の構成では、インラインプロセスを実施するためにシステムを使用することができる。システムの構成要素の図を
図11Aに示す。システム1100は、リザーバ1102、1104を含む。リザーバ1102は熱可塑性材料を受け入れることができ、リザーバ1104は強化繊維を受け入れることができる。リザーバ1102、1104は、材料を混合タンク1106に供給することができる。混合タンク1106は、移動支持体1110上に混合分散物を噴霧するために、噴霧ヘッドまたはノズル1108に流体結合することができる。移動支持体1110上のウェブ1115は、ウェブ1115から液体を除去してコア層1122を形成することができる真空または他の圧力装置1120を通って移動することができる。コア層1122は、コア層を乾燥および加熱するために乾燥装置1125を通過することができる。スキン層1130、1140は、複合材物品を提供するために、供給装置またはロール1135、1145からコア層1122の反対側の表面上にそれぞれ適用することができる。複合材物品は、複合材物品を圧密するために1セットのローラ1160、1162を通過することができる。圧密化された複合材物品は、移動する圧密化された熱可塑性複合材物品のシートが切断装置1170を通過する際に、切断装置1170によって個々の物品に切断され得る。例えば、移動支持体1110の移動、移動支持体1110への材料の噴霧、ならびにシステム1100によって使用される他の装置およびパラメータを制御することができるプロセッサ1180が示されている。
【0049】
特定の例では、システム1100は、切断装置1170の前または後に存在することができる他の構成要素を含むことができる。例えば、システム1100は、舌部を複合材物品の一方の縁部に切削し、溝を複合材物品の反対側の縁部に切削するように設計された別の切断ステーション1175(
図11B)を含むことができる。この彫り込みは、使用時に異なる個々のパネルが互いに嵌合することを可能にし、そのため、接合部にいくつかのパネルの重なりがある。他の例では、システム1100は、複合材物品の厚さをロフトまたは増加させるために使用することができる別の加熱装置1185(
図11C)を含むことができる。加熱装置1185は、所望に応じて切断装置1170の前または後に配置することができる。スキン層1130を適用する前にコア層に接着剤を提供するために、任意の接着剤リザーバ1190(
図11D)を存在させることができる。スキン層1140を適用する前にコア層に接着剤を提供するために、第2の接着剤リザーバ(図示せず)も存在させることができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、システム1200は、
図12に示すように、ローラ1160、1162およびローラ1212、1214を含む異なるローラの複数のセットを含むことができる。異なるローラは、異なる温度で存在することができ、または複合材物品が移動支持体から出る前に複合材物品を圧縮するために異なる間隙厚さを提供することができる。いくつかの例では、ローラ1212、1214は、複合材物品の縁部をより高度に圧縮するために使用することができ、その結果、複合材物品の縁部における全体の厚さは、複合材物品の中央領域よりも低くなる。異なる縁部における厚さは、同じであっても異なっていてもよい。
【0051】
他の実施形態では、システムは、
図13に示すように、スキン層をコア層に適用する前に、スキン層にパターンを印刷することができるプリンタ1310を含むことができる。プリンタ1305は、スキン層がコア層に適用される前に、またはスキン層がコア層に適用された後に、インクおよび他の材料、例えば繊維、粒子、粉末などをスキン層の表面に噴霧、印刷、または堆積させることができる。プリンタ1305は、スキン層のロール1335から展開されるときにスキン層1330の表面上にパターンを印刷するために、ロール1335の近くに配置することができる。図示されていないが、プリンタは、パターン化層がコア層1122の表面に適用された後に、パターン化された層をスキン層1340に適用するように配置することができる。プリンタによって提供される正確なパターンは変化する可能性があり、スキン層の異なる領域で異なってもよい。例えば、スキン層に印刷されるパターンは、木目パターン、大理石パターン、タイルパターン、ランダムパターン、かざぐるまパターン、ヘリングボーンパターン、レンガパターン、オフセット互い違いのレンガパターン、オフセットパターン、格子パターン、積層垂直パターン、フレンチパターン、バスケット織りパターン、ダイヤモンドパターン、または山形パターンのうちの1つまたは複数であってもよい。
【0052】
特定の実施形態では、本明細書に記載のインラインプロセスおよびインラインシステムを使用して側壁を製造することができる。側壁は、レクリエーション車両または他の車両、キュービクル、オフィス壁、住宅壁、または他の環境に存在することができる。RV壁1400が、多孔質コア層1412と、多孔質コア層1412の第1の表面上の第1のスキン層1414と、多孔質コア層の第2の表面上のパターン化された第2のスキン層1416と、を含む第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1410を含む一例が
図14に示されている。パターン化スキン層1416は、典型的にはRV壁1400によって形成された空間の内部に面するように配置される。RV壁1400はまた、発泡体層の第1の表面で第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1410に結合された発泡体層1420を含むことができる。例えば、発泡体層1420は、パターン化された第2のスキン層1416がRV壁1400の内面上に存在するように、第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1410の第1のスキン層1414を介して第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1410に結合することができる。RV壁1400はまた、典型的には、シャーシ、チューブ、ケージまたは他の構造の形態をとることができる支持構造1430を含む。支持構造1430は、典型的には、鋼、アルミニウムなどの金属または複数の金属を含む。支持構造1430は、支持構造1430の第1の表面において発泡体層1420の第2の表面に結合され得る。第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1440は、支持構造1430の第2の表面に結合され得る。第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1440は、多孔質コア層1442と、多孔質コア層1442の第1の表面上の第1のスキン層1444と、多孔質コア層1442の第2の表面上の第2のスキン層1446と、を含む。RV壁1400を形成するために、外装パネル1450を第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1440に結合することができる。いくつかの例では、外装パネル1450はガラス繊維またはアルミニウムを含む。
【0053】
本明細書で述べるように、パターン化された第2のスキン層1416は、木目パターン、大理石パターン、タイルパターン、ランダムパターン、かざぐるまパターン、ヘリンボーンパターン、レンガパターン、オフセット互い違いのレンガパターン、オフセットパターン、格子パターン、積層垂直パターン、フレンチパターン、バスケット織りパターン、ダイヤモンドパターン、または山形パターンのうちの1つまたは複数であるパターンを含むことができる。特定の実施形態では、第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1410の第1のスキン層1414は、スクリムを含む。特定の例では、第1の積層軽量強化熱可塑性複合材物品1410の多孔質コア層1412は、上述のように熱可塑性材料によって一緒に保持された強化繊維から形成された連続気泡構造を含むウェブを含むことができる。いくつかの例では、第2の積層軽量強化熱可塑性複合材物品の多孔質コア層1442は、熱可塑性材料によって一緒に保持された強化繊維から形成された連続気泡構造を含むウェブを含む。いくつかの構成では、各多孔質コア層1410、1440の熱可塑性材料は、本明細書に記載の熱可塑性材料、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンを独立して含む。いくつかの実施形態では、各多孔質コア層の補強材料は、本明細書に記載の強化繊維、例えばガラス繊維を含む。
【0054】
特定の実施形態では、RV壁は、屋根、屋根に結合された側壁、およびレクリエーション車両内に内部空間を提供するために側壁に結合された床を含むレクリエーション車両内に存在することができ、一例が
図15に示されており、RV 1500はRV壁1510を含み、これは上述のRV壁1400と同様であり得る。RV 1500はまた、屋根1512、別の側壁1514、および床1516を含む。RV 1500は、RVの牽引を可能にするための車輪1552、1554を含むことができ、および/またはRVの独立した移動を可能にするためのエンジン、電気モータまたは他の動力源を含むことができる。
【0055】
特定の例では、本明細書に記載のインライン方法およびインラインシステムは、インラインシステムの一部であってもよい1つまたは複数のプロセッサを使用して制御されてもよく、そうでなければ、関連するデバイス、例えば、コンピュータ、ラップトップ、モバイルデバイスなどを介してインラインシステムに電気的に結合されてもよい。例えば、プロセッサを使用して、材料の混合速度、移動支持体の速度、配置された分散液から液体を除去するために使用される圧力、加熱装置の温度、材料に加えられる圧力、ならびにプロセスおよびシステムの他のパラメータを制御することができる。そのようなプロセスは、ユーザの介入を必要とせずにプロセッサによって自動的に実行されてもよく、またはユーザはユーザインターフェースを介してパラメータを入力してもよい。特定の構成では、プロセッサは、例えば、様々な流体リザーバ、混合タンク、圧力装置、温度などを制御するために、例えばマイクロプロセッサおよび/またはシステムを動作させるための適切なソフトウェアを含む1つまたは複数のコンピュータシステムおよび/または共通のハードウェア回路に存在してもよい。プロセッサは、インラインシステムと一体であってもよく、またはインラインシステムの構成要素に電気的に結合された1つまたは複数のアクセサリ基板、プリント回路基板、またはコンピュータ上に存在してもよい。プロセッサは、典型的には、システムの他の構成要素からデータを受信し、必要または所望に応じて様々なシステムパラメータの調整を可能にするために、1つまたは複数のメモリユニットに電気的に結合される。プロセッサは、Unix(登録商標)、Intel PENTIUM(登録商標)型プロセッサ、Intel Core(商標)プロセッサ、Intel Xeon(商標)プロセッサ、AMD Ryzen(商標)プロセッサ、AMD Athlon(商標)プロセッサ、AMD FX(商標)プロセッサ、Motorola PowerPC、Sun UltraSPARC、Hewlett-Packard PA-RISCプロセッサ、Apple A14 Bionicプロセッサ、A13 Bionicプロセッサ、A12プロセッサ、Apple A11プロセッサなどを含むAppleが設計したプロセッサ、または任意の他のタイプのプロセッサに基づくものなどの汎用コンピュータの一部であってもよい。本技術の様々な実施形態に従って、任意の種類のコンピュータシステムのうちの1つまたは複数を使用することができる。さらに、システムは、単一のコンピュータに接続されてもよいし、通信ネットワークによって接続された複数のコンピュータに分散されてもよい。必要に応じて、インラインシステムの異なる構成要素は、インラインシステムの他の構成要素を制御するために使用されるプロセッサまたはコンピュータとは別個のそれぞれのプロセッサまたはコンピュータによって制御されてもよい。ネットワーク通信を含む他の機能を実行することができ、本技術は任意の特定の機能または機能のセットを有することに限定されないことを理解されたい。様々な態様は、汎用コンピュータシステムで実行される専用ソフトウェアとして実装されてもよい。コンピュータシステムは、ディスクドライブ、メモリ、またはデータを記憶するための他のデバイスなどの1つまたは複数のメモリ装置に接続されたプロセッサを含むことができる。メモリは、典型的には、インラインプロセスで使用されるプログラム、温度、移動支持速度および他の値を記憶するために使用される。コンピュータシステムの構成要素は、1つまたは複数のバス(例えば、同じ機械内に統合された構成要素間)および/またはネットワーク(例えば、別々の個々の機械に存在する構成要素間)を含むことができる相互接続装置によって結合することができる。相互接続装置は、システムの構成要素間で交換される通信(例えば、信号、データ、命令)を提供する。コンピュータシステムは、典型的には、システムの迅速な制御を可能にするために、例えば数ミリ秒、数マイクロ秒以下の処理時間内にコマンドを受信および/または発行することができる。プロセッサは、典型的には、例えば、直流源、交流源、バッテリ、太陽電池、燃料電池、もしくは他の電源、または電源の組み合わせとすることができる電源に電気的に結合される。電源は、システムの他の構成要素によって共有され得る。システムはまた、1つまたは複数の入力デバイス、例えば、キーボード、マウス、トラックボール、マイクロフォン、タッチスクリーン、手動スイッチ(例えば、オーバーライドスイッチ)、および1つまたは複数の出力デバイス、例えば、印刷デバイス、ディスプレイスクリーン、スピーカを含むことができる。さらに、システムは、(相互接続装置に加えて、または相互接続装置の代替として)コンピュータシステムを通信ネットワークに接続する1つまたは複数の通信インターフェースを含むことができる。システムはまた、システム内に存在する様々な電気装置から受信した信号を変換するための適切な回路を含むことができる。そのような回路は、プリント回路基板上に存在することができ、または適切なインターフェース、例えば、シリアルATAインターフェース、ISAインターフェース、PCIインターフェース、USBインターフェース、ファイバチャネルインターフェース、Firewireインターフェース、M.2コネクタインターフェース、PCIEインターフェース、mSATAインターフェースなどを介して、または1つもしくは複数の無線インターフェース、例えば、Bluetooth、Wi-Fi、近距離無線通信もしくは他の無線プロトコルおよび/もしくはインターフェースを介してプリント回路基板に電気的に結合された別個の基板もしくは装置上に存在することができる。
【0056】
特定の実施形態では、本明細書に記載のシステムで使用される記憶システムは、典型的にはコンピュータ可読および書き込み可能な不揮発性記録媒体を含み、これには、プロセッサによって実行されるプログラムによって使用され得るソフトウェアのコードを記憶することができ、またはプログラムによって処理される情報が媒体上もしくは媒体内に記憶されている。媒体は、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、またはフラッシュメモリであってもよい。プロセッサによって実行されるプログラムまたは命令は、ローカルまたはリモートに配置されてもよく、相互接続機構、通信ネットワーク、または所望に応じて他の手段によってプロセッサによって取得され得る。通常、動作中、プロセッサは、媒体よりもプロセッサによる情報への高速アクセスを可能にする別のメモリに不揮発性記録媒体からデータを読み込ませる。このメモリは、典型的には、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティックメモリ(SRAM)などの揮発性ランダムアクセスメモリである。これは、記憶システムまたはメモリシステム内に配置されてもよい。プロセッサは、一般に、集積回路メモリ内のデータを操作し、次いで、処理が完了した後にデータを媒体にコピーする。媒体と集積回路メモリ素子との間のデータ移動を管理するための様々な機構が知られており、本技術はそれに限定されない。本技術はまた、特定のメモリシステムまたはストレージシステムに限定されない。特定の実施形態では、システムはまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサユニットMPU)、もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはそれらの組み合わせなどの、特別にプログラムされた専用ハードウェアを含むことができる。本技術の態様は、ソフトウェア、ハードウェアもしくはファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実施することができる。さらに、そのような方法、動作、システム、システム要素、およびそれらの構成要素は、上述のシステムの一部として、または独立した構成要素として実装されてもよい。特定のシステムは、本技術の様々な態様を実施することができる1つのタイプのシステムとして例として記載されているが、態様は記載されたシステム上で実施されることに限定されないことを理解されたい。様々な態様は、異なるアーキテクチャまたは構成要素を有する1つまたは複数のシステム上で実施することができる。システムは、高レベルコンピュータプログラミング言語を使用してプログラム可能な汎用コンピュータシステムを備えることができる。システムはまた、特別にプログラムされた専用ハードウェアを使用して実装されてもよい。システムにおいて、プロセッサは、典型的には、Intel、AMD、Appleなどから入手可能な周知のマイクロプロセッサなどの市販のプロセッサである。他の多くのプロセッサも市販されている。そのようなプロセッサは、通常、例えば、Microsoft社から入手可能なWindows 7、Windows 8もしくはWindows10オペレーティングシステム、Snow Leopard、Lion、Mountain Lion、Mojave、High Sierra、El CapitanなどのMAC OS(登録商標) X、またはAppleから入手可能な他のバージョン、Sun Microsystemsから入手可能なSolarisオペレーティングシステム、または様々なソースから入手可能なUNIXもしくはLinux(登録商標)オペレーティングシステムであり得るオペレーティングシステムを実行する。多くの他のオペレーティングシステムが使用されてもよく、特定の実施形態では、コマンドまたは命令の単純なセットがオペレーティングシステムとして機能してもよい。
【0057】
特定の例では、プロセッサおよびオペレーティングシステムは、高レベルプログラミング言語のアプリケーションプログラムを書き込むことができるプラットフォームを共に定義することができる。本技術は、特定のシステムプラットフォーム、プロセッサ、オペレーティングシステム、またはネットワークに限定されないことを理解されたい。また、本開示の利点を考慮すると、本技術が特定のプログラミング言語またはコンピュータシステムに限定されないことは当業者には明らかである。さらに、他の適切なプログラミング言語および他の適切なシステムも使用できることを理解されたい。特定の例では、ハードウェアまたはソフトウェアは、認知アーキテクチャ、ニューラルネットワーク、または他の適切な実装形態を実装するように構成することができる。所望に応じて、コンピュータシステムの1つまたは複数の部分は、通信ネットワークに結合された1つまたは複数のコンピュータシステムにわたって分散されてもよい。これらのコンピュータシステムはまた、汎用コンピュータシステムであってもよい。例えば、様々な態様は、1つまたは複数のクライアントコンピュータにサービス(例えば、サーバ)を提供するように、または分散システムの一部としてタスク全体を実行するように構成された1つまたは複数のコンピュータシステム間で分散されてもよい。例えば、様々な態様は、様々な実施形態による様々な機能を実行する1つまたは複数のサーバシステムに分散された構成要素を含むクライアント-サーバまたは多層システム上で実行されてもよい。これらの構成要素は、通信プロトコル(例えば、TCP/IP)を使用して通信ネットワーク(例えば、インターネット)を介して通信する実行可能コード、中間コード(例えば、IL)または解釈されたコード(例えば、Java)であってもよい。本技術は、任意の特定のシステムまたはシステムのグループ上で実行することに限定されないことも理解されたい。また、本技術は、いかなる特定の分散アーキテクチャ、ネットワーク、または通信プロトコルにも限定されないことを理解されたい。
【0058】
場合によっては、例えば、SQL、SmallTalk、Basic、Java、Javascript、PHP、C++、Ada、Python、iOS/Swift、Ruby on RailsまたはC#(C-Sharp)などのオブジェクト指向プログラミング言語を使用して、様々な実施形態をプログラムすることができる。他のオブジェクト指向プログラミング言語も使用されてもよい。あるいは、関数、スクリプト、および/または論理プログラミング言語が使用されてもよい。様々な構成を、プログラムされていない環境(例えば、ブラウザプログラムのウィンドウに表示されたときに、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)の態様をレンダリングし、または他の機能を実行するHTML、XML、または他のフォーマットで作成された文書)で実施することができる。特定の構成は、プログラムされたまたはプログラムされていない要素、またはそれらの任意の組み合わせとして実施されてもよい。いくつかの例では、システムは、有線または無線インターフェースを介して通信することができ、かつ所望に応じてインラインシステムの遠隔操作を可能にするモバイル装置、タブレット、ラップトップコンピュータ、または他のポータブル装置上に存在するものなどのリモートインターフェースを備えることができる。
【0059】
特定の例では、プロセッサはまた、製造される特定の物品に関する情報のデータベースを備えるか、またはデータベースにアクセスすることができる。例えば、所望の厚さおよび組成のコア層を製造するために使用される特定のパラメータをデータベースから取得し、インラインシステムによって使用することができる。メモリに記憶された命令は、システムのためのソフトウェアモジュールまたは制御ルーチンを実行することができ、実際には、インラインシステムの制御可能なモデルを提供することができる。プロセッサは、プロセッサ内で実行される1つまたは複数のソフトウェアモジュールと共にデータベースからアクセスされる情報を使用して、システムの異なる構成要素の制御パラメータまたは値、例えば、異なる温度、異なる圧力、異なる圧密装置などを決定することができる。制御命令を受信するための入力インターフェースおよびシステム内の異なるシステム構成要素にリンクされた出力インターフェースを使用して、プロセッサは、システムに対して能動制御を実行することができる。
【0060】
インラインプロセスを使用して製造され、試験されたLWRT物品の特定の具体例を以下に説明する。
【実施例1】
【0061】
実施例1
【0062】
本明細書に記載のインラインプロセスで強化材としてのポリプロピレン(PP)樹脂マトリックスにチョップドガラス繊維(例えば、30~70重量%)を添加してウェブまたはコアを形成することによって、LWRT物品を調製した。第1のスキン(23gsmまたはg/m2の坪量を有する不織スクリム)をコアの一方の表面に加え、第2のスキン(大理石または木目パターンを有する105g/m2)をインラインカレンダ加工と共にインラインプロセスを使用して反対側の表面に加えて、スキンをコアに押し付け、LWRT物品を形成した。
【実施例2】
【0063】
実施例2
【0064】
実施例1のLWRT物品から切り取られた直径99mmのディスクに対して、様々な物理的および分析的試験を行った。積層した化粧パネルの面密度(g/m
2またはgsm、5連)、灰分(%、5連)、密度(g/cm
3、5連)および製造されたままの厚み(mm、5連)を測定した。結果を以下の表1に示す。
表1 インライン積層LWRT複合化粧パネルの物理的特性。
【0065】
PP/ガラスLWRT複合基板は、高い空隙含有量を有する多孔質構造を有するので、著しく低い密度が達成された。密度は、2つのサンプルについてそれぞれ0.35および0.36g/cm
3である。これらのLWRT複合材は、通常の合板よりも約50%軽量であり、修正合板と同等である。2つの完成したLWRT/デコールサンプルの面密度および灰分は、平均値の±5%の範囲の標準偏差値で非常に近く、これらのインライン積層化粧複合材パネルが非常に均一であることを示している。これらのインライン積層化粧パネルの厚さは、RV側壁の内部層に使用されるこれらの化粧パネルの2.9±0.2mmの平坦度要件を満たす。木目(
図16A)および大理石パターン(
図16B)の写真を示す。
【実施例3】
【0066】
実施例3
【0067】
75mm×75mmのサイズを有する実施例1のLWRT物品からのLWRT試験片を、表面スキンのないLWRTボードおよびデコール(木目および大理石)で積層されたLWRTボードから、インライン積層プロセスによって切り出した。10個のサンプルの表面粗さを測定した。スタイラス形状測定装置(Mitutoyo Surftest SJ-210)を使用して、縦方向(MD)および横縦方向(CD)に沿って各表面粗さ試験片に対して1回の測定を行った。トレース速度、スタイラス先端直径、および先端角は、それぞれ10mm/分、4mm、および90度であった。3つの粗さパラメータ、プロファイルの平均算術偏差(Ra)、プロファイル高さの二乗平均平方根(Rq)、および最大高さ(Rt)を記録した。Raは、評価長さにわたるプロファイルから平均線までの平均距離であり、Rqは、評価長さにわたるプロファイル高さの二乗平均平方根平均であり、Rtは、評価長さ内のプロファイルの最高点と最低点との間の垂直距離である。例えば、L.Mummery(1990)の表面テクスチャ分析:ハンドブック、Hommelwerke、p.106を参照されたい。結果を下記表2に示す。
表2インライン積層化粧パネルの表面粗さパラメータ。
【0068】
PP/ガラスLWRT複合材露出面は、縦方向(MD)に13.6、16.9および100.0ミクロンならびに横方向(CD)に18.4、22.6および139ミクロンのRa、RqおよびRt値を有する。表面粗さは、MDよりもCDの方が高く、インライン積層プロセス中の横方向よりも縦方向のガラス繊維の整列が良好であることを示している。MDおよびCDの両方において、両方の化粧パターンのRa、RqおよびRtの値は、PP/ガラスLWRT露出面の値よりも著しく低く、これはさらに、これらの種類のデコールをLWRT複合基板上に積層することにより、LWRTコアボードの多孔質構造を覆い、それに応じて表面平滑性および外観を効率的に改善することができることを示している。例えば、Raは、PP/ガラスLWRTの露出面から木目パターンデコールパネルの表面まで、MDおよびCDの両方で1.4ミクロンに有意に減少し、これは合板の表面粗さ(Ra)よりも低い。これらの結果は、化粧層、特に木目パターンと一致し、LWRT複合材のコアテクスチャを十分に覆うのに十分な厚さである。
【実施例4】
【0069】
実施例4
【0070】
木目(Woodgrain)または大理石様(Marble)のパターンを有する2つの積層化粧サンプルについて、デコール面およびスクリム面で180度剥離試験を、ASTM規格D 903-2004に従って250N負荷セルを備えたMTS試験機で行った。製造シートからMD、CD方向に矩形(25mm×100mm)の試験片(10連)を切り出した。クロスヘッド速度、スパン、アンビル直径、およびノーズ直径は、それぞれ15mm/分、64mm、6.4mm、および6.4mmであった。結果を表3に示す。
表3デコールまたはスクリムとLWRT複合コア基板との間の接着強度。
デコールもスクリムも複合コア基板から分離することができず、周囲条件下でスキン材料とPP/ガラスLWRTコア基板との間の良好な界面結合を示した。
【実施例5】
【0071】
実施例5
【0072】
2つのサンプル(WoodgrainおよびMarble)の製造されたままの化粧パネルの平坦引張(FWT)試験を、ASTM C297-04に従ってMTS機械試験機で行った。製造パネルからCD方向に10個の試験片(51mm×51mm)を切り出した。クロスヘッド速度は50mm/分であり、負荷セルは5kNであった。各試験片を引張治具/端部タブ(上部および下部)上にウレタンのり/接着剤(3M Scotch-Weld 3535、促進剤に対するベースの重量比が100:105、密度は約1.29g/cm
3)で接着し、接着されたサンプルを空気中に24時間放置して接着剤を完全に硬化させた。平坦引張(FWT)強度は、RV側壁用途に使用される平坦パネルの望ましい基準である。結果を
図17A(木目化粧スキン)および
図17B(大理石化粧スキン)に示す。
【0073】
試験された試験片の写真から、ほぼすべての試験片が、デコールと試験治具との間の界面でデコールの表面上で、または接着剤の不全に起因して失敗したことが分かる。WoodgrainおよびMarbleサンプルの平均ピーク負荷値は、それぞれ1545および1172Nであり、文献に報告されているEPS発泡体のFWTピーク負荷値の大部分(700N未満)よりも有意に高く、EPS発泡体は、RV側壁構造で最も一般的に使用される断熱発泡体の1つである。これらの結果は、製造されたままの化粧パネルがEPS発泡体と比較してz方向にはるかに強く、完成したRV側壁パネルが化粧パネル内で剥がれない可能性を低減することと一致している。
【実施例6】
【0074】
実施例6
【0075】
製造されたままの積層パネル(WoodgrainおよびMarble)に対して、曲げ(3点曲げ)試験をASTM D790-2007に従って行った。MDおよびCDの両方の方向で矩形(25mm×100mm)の試験片(10連)をパネルから切り出した。試験は、250N負荷セルを使用するMTS機械試験機を使用して、サンプルのスクリム面またはデコール面を負荷に向けて行った。クロスヘッド速度、スパン、アンビル直径、およびノーズ直径は、それぞれ15mm/分、64mm、6.4mm、および6.4mmとした。曲げ強度および弾性率の有意性を、テューキー検定を用いて、0.05のαレベルでソフトウェアRバージョンRi386-3.5.0(The R Foundation、https://www.r-project.org/)による一元配置分散分析(ANOVA)を使用して統計的に分析した。結果を
図18A(ピーク荷重)および
図18B(弾性率)に示す。
【0076】
曲げ試験中にスクリム面を荷重に向けた(または上向きにした)曲げ強度(ピーク荷重)の場合、木目サンプルは、MDの大理石サンプルよりも著しく高い強度(20%高い)を有する。デコール面またはスクリム面を上に向けた状態で、木目サンプルの剛性は、MDの大理石サンプルよりも著しく高い値を有する。例えば、木目サンプルの勾配値は、試験中にスクリム面およびデコール面がそれぞれ上向きになったとき、大理石サンプルよりも26%および40%高い。両方のサンプルの全体的な傾向は、曲げ強度および剛性がCDよりもMDの方が良好であることであり、これもやはりCDよりもMDの方が良好なガラス配向に起因する。さらに、両方のサンプルのMDおよびCDの両方において、試験中に上を向いたデコール面は、上を向いたスクリム面よりも高い強度および剛性を有することができる。これは、RV側壁構造で使用されるようなスクリムとして両面を有するLWRTと比較して、LWRT複合材上にデコールスキン層を積層することにより、得られる化粧パネルの全体的な強度および剛性が改善されることを示唆している。
【実施例7】
【0077】
実施例7
【0078】
可燃性性能は、連邦自動車安全基準(FMVSS 302-03)およびASTM E84の2つの基準に従って評価した。FMVSS 302は、自動車内装用途においてより一般的に受け入れられているが、ASTM E84法によって試験された性能は、RV産業を含む建築および建設産業によって期待される性能に対するより多くの洞察を与える。試験片を304.8mm×25.4mmに切断し、FMVSS 302に基づいて水平方向に試験した。ASTM E84試験では、材料をクラスA、BまたはCに分類するために、両方のサンプル(WoodgrainおよびMarble)を0.61m×1.83mに切り出し、火炎伝播指数(FSI)および煙発生指数(SDI)について評価した。結果を表4に示す。
表4 2つの化粧パネルの燃焼性能。
FMVSS 302試験から、WoodgrainサンプルはMarbleサンプルよりも30%遅く燃焼した。Woodgrainサンプルの火炎伝播指数(FSI)は25であり、クラスA性能(FSI≦25)を満たし、煙発生指数(SDI)は50であり、クラスA、BまたはCの要件(SDI≦450)よりも大幅に低かった。対照的に、Marbleサンプルは、125のFSIおよび30のSDIを有し、クラスC要件を満たす。これら2つのサンプル間の唯一の違いは、化粧材料の化粧パターンであった。したがって、Woodgrainサンプルのより良好なFR性能は、大理石様パターンおよび木目パターンとの違いに起因する可能性がある。しかしながら、Marbleサンプルは、ASTM E84クラスCのRV側壁の単一成分に対するFR要件を既に満たしている。
【実施例8】
【0079】
実施例8
【0080】
実施例1の物品およびルアン/NPP化粧パネルについて、ASTM E1050-98規格に従って、2マイク伝達関数法を用いて吸音特性、吸音係数を決定した。二次積層プロセスにより、NPPパターンの化粧紙を用いて、ルアン合板パネルを積層した。評価を実施した周波数範囲は100から6500Hzであった。すべてのサンプルを、化粧面またはスクリム面(ルアン/NPPパネルの露出ルアン面)を音源に向けて試験した。結果を
図19A(音源を向く化粧面)、
図19B(音源を向くスクリム面)に示す。
【0081】
以下の組成を含む異なる試験サンプル:ST-13792は、1200g/m2の坪量、3.6mmの厚さ、45重量%のポリプロピレンおよび55重量%のガラス繊維を有するLWRTコア層を含んでいた。ST-13793は、1670g/m2の坪量、4.7mmの厚さ、50重量%のポリプロピレンおよび50重量%のガラス繊維を有するLWRTコア層を含んでいた。他のすべての試験サンプルは、960g/m2の坪量、2.7mmの厚さ、45重量%のポリプロピレンおよび55重量%のガラス繊維を有するLWRTコア層を有していた。製造された各シートサンプルの全体寸法は、幅約1219mm×長さ2438mm(約4フィート×8フィート)であった。サンプルST-13378は、外面に大理石パターン化層を含んでいた。サンプルST-13794およびST-13882は、外面に布地パターン化層を含んでいた。残りのサンプルは、外面に木目パターン化層を含む。
【0082】
材料の音響特性評価は、吸音係数αに基づいていた。このパラメータは、表面上の入射音強度に対する吸収音強度の比である。α値が1に近く、広い周波数範囲でこの値に吸収プラトーがある場合、この材料は良好な吸音特性を有すると考えることができる。LWRT物品の吸音能力は、面密度、密度、厚さ、およびフィラー(種類および含有量)などの様々な要因によって影響を受ける可能性がある。
【0083】
全周波数範囲(100~6500Hz)において、試験サンプルの吸音係数は、どの表面が音源に面していても、ルアン/NPP化粧パネルよりも有意に高かった。化粧紙面が音源に面している場合、係数は0.1から0.5まで変化したが、この値は、ルアン/NPPパネルについては約0.1~0.2であった。スクリム面が音源に面している場合、RVX 3.6コア(ST-13792)およびRVZ 4.7コア(ST-13793)ベースのサンプルでは、係数値は0.1から0.9まで変化した。RVX 2.7コアベースのサンプルは、0.1から0.7の範囲のこの係数を示したが、ルアン/NPPサンプルは、この0.1~0.2の値のみを有した。LWRTパネルは、ルアン/NPPパネルと比較して、音/ノイズ反射を大幅に低減することができる。基板が厚いほど、吸音性能を向上させることができる。
【0084】
本明細書に開示される例の要素を導入する場合、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、1つまたは複数の要素があることを意味することを意図している。「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という用語は、オープンエンドであることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。本開示の利点を考慮すると、実施例の様々な構成要素は、他の実施例の様々な構成要素と交換または置換することができることが当業者によって認識されるであろう。
【0085】
特定の態様、構成、例、および実施形態を上述したが、本開示の利益を考慮すると、開示された例示的な態様、構成、実施例、および実施形態の追加、置換、修正、および変更が可能であることが当業者によって認識されるであろう。
【国際調査報告】