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特表2023-550719プラグ着脱可能な装置、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法
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  • 特表-プラグ着脱可能な装置、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法 図1
  • 特表-プラグ着脱可能な装置、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-05
(54)【発明の名称】プラグ着脱可能な装置、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20231128BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20231128BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
H05K7/20 M
H05K7/20 U
G06F1/20 C
G06F1/20 A
H01L23/46 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528386
(86)(22)【出願日】2021-06-29
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 CN2021103259
(87)【国際公開番号】W WO2022100106
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】202011266492.0
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110221094.5
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リー,チュヨン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,リエンチアーン
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,ヨーン
(72)【発明者】
【氏名】ホーァ,ヨーンタオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,ジュヨンタオ
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA05
5E322AA11
5E322AB06
5E322DA01
5E322DA04
5E322EA05
5E322FA01
5E322FA04
5E322FA06
5F136BC01
5F136BC07
5F136CB06
5F136CB11
5F136DA33
(57)【要約】
本願は、プラグ着脱可能な装置、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法を開示するものであり、放熱技術の分野に属する。プラグ着脱可能な装置は、ハウジング、回路基板、発熱素子、液冷部を含む。回路基板、発熱素子、及び液冷部はハウジング内に順に積み重ねられ、液冷部の2つの管継手が両方ともハウジングのハウジング壁に固定される。液冷部の2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続されるように構成される。本願によれば、液冷部と液冷放熱部との間に冷却液体を流して、液冷部の温度を吸収して液冷部を冷却することができ、これにより液冷部と液冷放熱部との間の温度差が大きくなり、液冷部によって、発熱素子から発生した熱を素早く吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグ着脱可能な装置(100)であって、
当該プラグ着脱可能な装置(100)は、ハウジング(1)、回路基板(2)、発熱素子(3)、及び液冷部(4)を含み、
前記回路基板(2)、前記発熱素子(3)、及び前記液冷部(4)は、前記ハウジング(1)内に順に積み重ねられ、前記液冷部(4)の2つの管継手(41)が両方とも前記ハウジング(1)のハウジング壁に固定され、
前記液冷部(4)の前記2つの管継手(41)は、液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)にそれぞれ接続されるように構成される、
プラグ着脱可能な装置(100)。
【請求項2】
前記液冷部(4)の前記2つの管継手(41)は両方とも、前記ハウジング(1)に関するものであり且つ当該プラグ着脱可能な装置(100)の露出端に近い位置に配置され、
当該プラグ着脱可能な装置(100)の前記露出端は、当該プラグ着脱可能な装置(100)を情報通信装置に挿入したときに、該情報通信装置の外に延びる端部である、請求項1に記載のプラグ着脱可能な装置。
【請求項3】
前記液冷部(4)の前記2つの管継手(41)は両方とも、前記ハウジング(1)に関するものであり且つ当該プラグ着脱可能な装置(100)の挿入端に近い位置に配置され、
当該プラグ着脱可能な装置(100)の前記挿入端は、当該プラグ着脱可能な装置(100)を情報通信装置に挿入したときに、該情報通信装置内に延びる端部である、請求項1に記載のプラグ着脱可能な装置。
【請求項4】
前記発熱素子(3)と前記液冷部(4)との間にサーマルインターフェイス材料が含まれる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置(100)。
【請求項5】
前記発熱素子(3)は、当該プラグ着脱可能な装置(100)の主機能部品、制御チップ、電源管理部のうちの少なくとも1つである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置(100)。
【請求項6】
情報通信装置であって、
当該情報通信装置は、サブラック(6)、インターフェイス部品(7)、及び液冷放熱部(5)を含み、
前記インターフェイス部品(7)及び前記液冷放熱部(5)は両方とも前記サブラック(6)内に配置され、前記インターフェイス部品(7)のソケット開口部が前記サブラック(6)のパネルに配置され、
前記液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)は、前記インターフェイス部品(7)に挿入されたプラグ接続可能な装置(100)の2つの管継手(41)にそれぞれ接続されるように構成され、前記プラグ着脱可能な装置(100)は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置(100)である、
情報通信装置。
【請求項7】
前記液冷放熱部の前記液排出管継手(51)及び前記液入口管継手(52)は両方とも、前記サブラック(6)の前記パネルに配置される、請求項6に記載の情報通信装置。
【請求項8】
複数のインターフェイス部品(7)が設けられ、少なくとも1つの液冷放熱部(5)が設けられる、請求項6又は7に記載の情報通信装置。
【請求項9】
放熱システムであって、
当該放熱システムは、情報通信装置、液冷放熱部(5)、及び請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置を含み、
該プラグ着脱可能な装置(100)は前記情報通信装置のインターフェイス部品(7)に挿入され、前記プラグ着脱可能な装置(100)の前記2つの管継手(41)は、前記液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)にそれぞれ接続される、
放熱システム。
【請求項10】
前記液冷放熱部(5)は、前記情報通信装置のサブラック(6)内に配置され、前記液冷放熱部(5)の前記液排出管継手(51)及び前記液入口管継手(52)は両方とも、前記サブラック(6)のパネルに配置される、請求項9に記載の放熱システム。
【請求項11】
前記液冷放熱部は、前記情報通信装置が設置される機器内スペースに配置される、請求項9に記載の放熱システム。
【請求項12】
プラグ着脱可能な装置(100)を製造するための製造方法であって、当該製造方法は、
回路基板(2)をハウジング(1)に取り付けるステップと、
発熱素子(3)を前記回路基板(2)の表面に溶接するステップと、
前記発熱素子(3)に関するものであり且つ前記回路基板(2)から離れる面に液冷部(4)を取り付け、該液冷部(4)の2つの管継手(41)を前記ハウジング(1)のハウジング壁に固定するステップと、を含み、
前記2つの管継手(41)は、液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)にそれぞれ接続されるように構成される、
製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年11月13日に出願した、“HEAT DISSIPATION METHOD AND HEAT DISSIPATION STRUCTURE AND DEVICE”という名称の中国特許出願第202011266492.0号、及び2021年2月26日に出願した、“PLUGGABLE DEVICE、INFORMATION COMMUNICATION DEVICE, HEAT DISSIPATION SYSTEM, AND MANUFACTURING METHOD”という名称の中国特許出願第202110221094.5号に対する優先権を主張するものであり、これらの文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、放熱技術の分野に関し、特に、プラグ着脱可能な装置(pluggable device)、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
光ファイバ通信においては、プラグ着脱可能な装置、例えば光電変換のための光モジュールが、光通信装置と連携して使用される。例えば、光モジュールの一端がスイッチの光ケージ(すなわち、インターフェイス部品)に挿入され、光モジュールの他端が光ケーブルの光ファイバ・サブアセンブリによって挿入される。
【0004】
光モジュールは動作中に熱を発生する。光モジュールの熱を放散するために、通常、スイッチの光ケージのハウジングの外面にヒートシンクが取り付けられる。このようにして、光モジュールによって発生した熱は、光ケージのハウジングを介してヒートシンクに伝達され、ヒートシンクによって外部に放散される。
【0005】
しかしながら、光ケージに挿入される光モジュールと光ケージのハウジングとの間には隙間があり、光ケージのハウジングとヒートシンクとの間にも隙間があり、その結果、光モジュールの放熱効果が乏しくなる。
【発明の概要】
【0006】
本願は、関連技術の問題を解決するためのプラグ着脱可能な装置、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法を提供する。技術的な解決策は次のとおりである。
【0007】
一態様によれば、プラグ着脱可能な装置を提供する。プラグ着脱可能な装置は、ハウジング、回路基板、発熱素子、液冷部を含む。
【0008】
回路基板、発熱素子、液冷部は、ハウジング内に順に積み重ねられ、液冷部の2つの管継手が両方ともハウジングのハウジング壁に固定される。
【0009】
液冷部の2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続されるように構成される。
【0010】
一例では、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手を液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続した後に、液冷放熱部の水ポンプ(water pump:送水ポンプ)が、作動し、液冷放熱部の水タンクから低温の液体を吸引し、この低温の液体を液冷部のヒートパイプ内に排出(discharge)することができる。低温の液体は液冷部の熱を吸収するため、液体の温度が上昇する。温度が上昇した液体は冷却のため水タンクに流れ、冷却された液体は水ポンプによって再び吸引される。
【0011】
このようにして、液冷部と液冷放熱部との間で液体を循環させて液冷部を冷却するため、液冷部と発熱素子との間の温度差が大きくなる。液冷部は、発熱素子と接触しており、液冷部と発熱素子との間の熱伝達を促進する。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0012】
可能な実施態様では、液冷部の2つの管継手は両方とも、ハウジングに関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置され、プラグ着脱可能な装置の露出端は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置の外に延びる端部である。
【0013】
プラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、情報通信装置のパネルの外に延びるプラグ着脱可能な装置の位置であり得る。
【0014】
一例では、液冷放熱部は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置の外部に配置される。例えば、液冷放熱部が、情報通信装置が設置されるキャビネット内に配置される、又は液冷放熱部が、情報通信装置が設置される機器内スペース(equipment room)に配置される。この場合に、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手は、露出しており、情報通信装置の外部にある液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手に接続することができる。
【0015】
別の例では、液冷放熱部は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、情報通信装置のパネルに配置される。この場合に、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端開口に近い位置に配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手は、露出しており、情報通信装置のパネルにある液排出管継手及び液入口管継手に接続することができる。
【0016】
可能な実施態様では、液冷部の2つの管継手は両方とも、ハウジングに関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置され、プラグ着脱可能な装置の挿入端は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置内に延びる端部である。
【0017】
一例では、液冷放熱部は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、情報通信装置の内部に配置される。この場合に、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ挿入端に近い位置に配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手は、情報通信装置の内部に位置し、情報通信装置の内部にある液排出管継手及び液入口管継手に接続することができる。
【0018】
可能な実施態様では、発熱素子と液冷部との間にサーマルインターフェイス材料が充填される。
【0019】
サーマルインターフェイス材料は、シリコーングリース、シリカゲル、放熱パッド、相変化材料、相変化金属シート、又は熱伝導性接着剤等であってもよい。
【0020】
一例では、液冷部は、発熱素子に関するものであり且つ回路基板から離れた面に配置される。液冷部が発熱素子の熱を速やかに吸収できるようにするために、それに応じて、液冷部及び発熱素子が密着される。液冷部と発熱素子との間の熱接触抵抗をさらに減らすために、それに応じてサーマルインターフェイス材料(Thermal Interface Materials, TIM)を液冷部と発熱素子との間に充填して、液冷部と発熱素子との間の熱接触抵抗を減らし、液冷部と発熱素子との間の熱伝達を促進させることができる。
【0021】
可能な実施態様では、発熱素子は、プラグ着脱可能な装置の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つである。
【0022】
発熱素子は、プラグ着脱可能な装置が動作するときに多量の熱を発生する可能性のある部品であり得る。
【0023】
例えば、発熱素子は、プラグ着脱可能な装置の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つであり得る。
【0024】
別の態様では、情報通信装置が提供され、情報通信装置は、サブラック、インターフェイス部品、及び液冷放熱部を含む。
【0025】
インターフェイス部品及び液冷放熱部は両方ともサブラック内に配置され、インターフェイス部品のソケット開口部がサブラックのパネルに配置される。
【0026】
液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、インターフェイス部品に挿入されたプラグ着脱可能な装置の2つの管継手にそれぞれ接続されるように構成され、プラグ着脱可能な装置は、前述のプラグ着脱可能な装置である。
【0027】
一例では、情報通信装置は液冷放熱部を含み、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、情報通信装置に挿入されたプラグ着脱可能な装置の2つの管継手にそれぞれ接続することができる。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部と情報通信装置の液冷放熱部との間に冷却液体を流して、液冷部の温度を吸収して液冷部を冷却することができ、これにより液冷部と発熱素子との間の温度差が大きくなり、液冷部によって、発熱素子によって発生する熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0028】
可能な実施態様では、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方ともサブラックのパネルに配置される。
【0029】
一例では、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置してもよい。この場合に、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手はサブラックのパネルに配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラックのパネルに配置された液排出管及び液入口管継手は、サブラックのパネルの外に延びる2つの管継手にそれぞれ接続することができる。
【0030】
可能な実施態様では、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方とも、サブラック内に配置され、インターフェイス部品の位置に対応する。
【0031】
一例では、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ挿入端に近い位置に配置してもよい。この場合に、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手はサブラックの内部に位置され、インターフェイス部品の位置に対応するため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック内にある液排出管継手及び液入口管継手は、サブラックの内部にある2つの管継手にそれぞれ接続することができる。
【0032】
可能な実施態様では、複数のインターフェイス部品が提供され、少なくとも1つの液冷放熱部が提供される。
【0033】
一例では、1つの情報通信装置には、複数のインターフェイス部品が設けられるため、情報通信装置を複数のプラグ着脱可能な装置に接続することができる。これに応じて、複数のインターフェイス部品を設けてもよく、少なくとも1つの液冷放熱部を設けてもよい。
【0034】
インターフェイス部品及び液冷放熱部は1対1の対応関係であり得るため、1つの液冷放熱部が、プラグ着脱可能な装置の放熱を1つのインターフェイス部品において行うことができる。
【0035】
あるいはまた、1つの液冷放熱部が複数のインターフェイス部品に対応し得るため、1つの液冷放熱部が、プラグ着脱可能な装置の放熱を複数のインターフェイス部品において行うことができる。
【0036】
別の態様によれば、放熱システムを提供する。この放熱システムは、情報通信装置、液冷放熱部、上述のプラグ着脱可能な装置を含む。
【0037】
プラグ着脱可能な装置は、情報通信装置のインターフェイス部品に挿入され、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続される。
【0038】
一例では、放熱システムは、液冷放熱部と、液冷部を有するプラグ着脱可能な装置とを含み、プラグ着脱可能な装置は、情報通信装置に挿入される。放熱が必要な場合に、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、液冷部の2つの管継手にそれぞれ接続される。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部と情報通信装置の液冷放熱部との間に冷却液体を流して、液冷部の温度を吸収して液冷部を冷却することができ、これにより液冷部と発熱素子との間の温度差が大きくなり、液冷部によって、発熱素子によって発生する熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0039】
可能な実施態様では、液冷放熱部は情報通信装置のサブラック内に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方とも、サブラックのパネルに配置される。
【0040】
一例では、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ光インターフェイスに近い位置に配置される。この場合に、液冷放熱部は情報通信装置のサブラック内に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方ともサブラックのパネルに配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラックのパネルにある液排出管継手及び液入口管継手は、サブラックのパネルの外に延びる2つの管継手にそれぞれ接続することができる。
【0041】
可能な実施態様では、液冷放熱部は、情報通信装置が設置される機器内スペースに配置される。
【0042】
一例では、液冷放熱部は、代替的に、情報通信装置が設置される機器内スペース、例えば機器内スペースのキャビネット内に配置してもよく、又は2つのキャビネットの間の空気通路に配置してもよい。
【0043】
別の態様によれば、プラグ着脱可能な装置を製造するための製造方法が提供され、この製造方法は、回路基板をハウジングに取り付けるステップと;発熱素子を回路基板の表面に溶接するステップと;発熱素子に関するものであり且つ回路基板から離れる面に液冷部を取り付け、液冷部の2つの管継手をハウジングのハウジング壁に固定するステップと;を含む。
【0044】
2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続されるように構成される。
【0045】
一例では、前述の方法に従って製造されたプラグ着脱可能な装置は、液冷部を含む。液冷部は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、ハウジング内の発熱素子と接触している。液冷部の2つの管継手は、ハウジングのハウジング壁に配置される。2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手に接続するように構成することができる。このようにして、液冷部と液冷放熱部との間に冷却液体を流して、液冷部の温度を吸収して液冷部を冷却することができ、これにより液冷部と発熱素子と間の温度差が大きくなり、液冷部によって、発熱素子によって発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0046】
上述の解決策における情報通信装置は、スイッチ、ルータ、アクセスポイント(Access Point, AP)装置、又はブレードサーバ等であってもよい。情報通信装置の具体的な製品は、実施形態において限定されるものではなく、上述のプラグ着脱可能な装置によって挿入される任意の装置であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本願による液冷放熱技術の適用の概略図である。
図2】本願による液冷部を含むプラグ着脱可能な装置の構造を示す概略図である。
図3】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷部の構造を示す概略図である。
図4】本願によるプラグ着脱可能な装置の構造を示す概略図である。
図5】本願による液冷放熱部の構造を示す概略図である。
図6】本願による液冷放熱部の構造を示す概略図である。
図7】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷放熱部と液冷部との間の接続構造を示す概略図である。
図8】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷放熱部と液冷部との間の接続構造を示す概略図である。
図9】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷放熱部と液冷部との間の接続構造を示す概略図である。
図10】本願による液冷放熱部を含む情報通信装置の構造を示す概略図である。
【符号の説明】
【0048】
1.ハウジング;2.回路基板;3.発熱素子;
4.液冷部;41.管継手;42.基板;43.ヒートパイプ;
5.液冷放熱部;51.液排出管継手;52.液入口管継手;53.水ポンプ;54.水タンク;55.接続管;56.液排出管;57.液入口管;58.ヒートシンク;
6.サブラック;7.インターフェイス部品;8.光インターフェイス;9.電気インターフェイス;10.送液管;100.プラグ着脱可能な装置
【発明を実施するための形態】
【0049】
本願の実施形態は、プラグ着脱可能な装置を提供する。プラグ着脱可能な装置は、情報通信装置に挿入され、動作中に多量の熱を発生する装置であり得る。例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールであってもよい。別の例として、プラグ着脱可能な装置はプラグ着脱可能なハードディスクであってもよい。プラグ着脱可能な装置の具体的な製品は、実施形態において限定されず、動作中に多量の熱を発生する任意の装置であってもよい。
【0050】
情報通信装置は、情報通信技術分野の装置であり得、略してICT(Information Communications Technology)装置とも呼ばれ得、プラグ着脱可能な装置が挿入される装置である。例えば、プラグ着脱可能な装置が光モジュールである場合に、光モジュールが挿入される情報通信装置は、スイッチ、アクセスポイント(Access Point, AP)装置、又はルータ等の光通信装置であってもよい。別の例として、プラグ着脱可能な装置がプラグ着脱可能なハードディスクである場合に、プラグ着脱可能なハードディスクが挿入される情報通信装置は、コンピュータ装置、又はブレードサーバ等であってもよい。情報通信装置の具体的な製品も実施形態において限定されるものではなく、上述のプラグ着脱可能な装置が挿入される任意の装置であってよい。
【0051】
プラグ着脱可能な装置は動作中に熱を発生する。この解決策では、液冷放熱技術を使用して、プラグ着脱可能な装置の熱を放散させる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0052】
例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールである。光モジュールは、光信号と電気信号との間を変換する部品であり、光ファイバ通信において光通信装置と連携して使用される。例えば、光モジュールの一端が光通信装置のインターフェイス部品(インターフェイス部品は光ケージとも呼ばれ得る)に挿入され、光モジュールの他端が光ケーブルの光ファイバ・サブアセンブリによって挿入される。しかしながら、光モジュールは動作中に熱を発生する。液冷放熱技術を使用して、光モジュールの熱を放散させる。これにより、光モジュールの放熱効果が向上する。
【0053】
この解決策の説明を容易にするために、液冷放熱技術について最初に説明する。図1に示されるように、液冷放熱技術には、液冷部4及び液冷放熱部5が含まれる。液冷部4及び液冷放熱部5は配管を介して互いに接続されて密閉循環ループを形成し、この循環ループ内を液体が流れることで冷却効果が得られる。図1の矢印は、循環ループ内の液体の可能な流れ方向である。液冷部4は、発熱素子3の熱を吸収するように構成されており、液冷放熱部5は、液冷部4と液冷放熱部5との間を液体が流通できるように構成されており、液体等の温度を下げるようにさらに構成され得る。
【0054】
この解決策では、液冷放熱技術をプラグ着脱可能な装置に適用して、プラグ着脱可能な装置の熱を放散させる。光モジュール等のプラグ着脱可能な装置は、容積が小さい。液冷部4は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、プラグ着脱可能な装置内の発熱素子と接触して発熱素子の熱を吸収する。液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置のハウジングの外部に配置してもよく、例えば、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置に配置してもよく、又は(プラグ着脱可能な装置が挿入される)情報通信装置が配置される機器内スペースに配置してもよい。以下では、この解決策について詳しく説明する。
【0055】
図2に示されるように、プラグ着脱可能な装置100は、ハウジング1、回路基板2、発熱素子3、及び液冷部4を含む。回路基板2、発熱素子3、及び液冷部4は、ハウジング1内に順に積み重ねられる。例えば、発熱素子3は回路基板2の表面に配置され、液冷部4は、発熱素子3に関するものであり且つ回路基板2から離れた面に配置される。液冷部4には、2つの管継手41が設けられる。2つの管継手41は両方とも、ハウジング1のハウジング壁に固定され、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続されるように構成される。
【0056】
発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置100が動作しているときに多量の熱を発生させる可能性のある部品であり得る。
【0057】
例えば、発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置100の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つであり得る。主機能部品は、プラグ着脱可能な装置が主機能を実現するための部品である。例えば、プラグ着脱可能な装置が光モジュールである場合に、機能部品は、光学部品であってもよく、光信号と電気信号との間の変換を実施するように構成される。
【0058】
例えば、発熱素子3は、主機能部品であってもよく、制御チップであってもよく、又は電源管理部であってもよい。別の例として、発熱素子3は、主機能部品及び制御チップを含むアセンブリであってもよく、主機能部品及び電源管理部を含むアセンブリであってもよく、又は制御チップ及び電源管理部を含むアセンブリであってもよい。別の例として、発熱素子3は、主機能部品、制御チップ、及び電源管理部を含むアセンブリであってもよい。
【0059】
発熱素子3は、この実施形態において限定されるものではなく、プラグ着脱可能な装置内の各構成要素の動作電力に基づいて決定してもよい。例えば、動作電力が設定した閾値よりも高い部品が発熱素子として決定される。説明を容易にするために、発熱素子3が主機能部品、制御チップ、及び電源管理部を含む図2に示される例を使用することができる。
【0060】
液冷部4は、発熱素子3によって発生した熱を吸収することができる部品である。
【0061】
一例では、液冷部4は、発熱素子3に関するものであり且つ回路基板2から離れた面に配置される。液冷部4が発熱素子3の熱を速やかに吸収できるようにするために、これに応じて、液冷部4及び発熱素子3が密着する。
【0062】
液冷部4と発熱素子3との間の接触熱抵抗をさらに減らすために、これに応じて、液冷部4と発熱素子3との間にサーマルインターフェイス材料(Thermal Interface Materials, TIM)を充填して、液冷部4と発熱素子3との間の熱接触抵抗を減らし、液冷部4と発熱素子3との間の熱伝達を促進することができる。
【0063】
サーマルインターフェイス材料は、シリコーングリース、シリカゲル、放熱パッド、相変化材料、相変化金属シート、又は熱伝導性接着剤等であってもよい。
【0064】
一例では、液冷部4は、プレート構造を有する液冷プレートであってもよい。例えば、液冷部4の構造については、図3を参照されたい。この液冷部4は、基板42、ヒートパイプ43、及び2つの管継手41を含む。基板42は、熱を吸収できる板状の構造であり、アルミニウム基板、銅基板、又は熱伝導率の高い別の金属板の材料で作製され得る。ヒートパイプ43は、熱を吸収することができる筒状の構造であり、銅管、アルミニウム管、又は熱伝導率の高い金属管の材料で作製され得る。ヒートパイプ43は、基板42に配置される、又は基板42の表面に敷設等される。この実施形態では、ヒートパイプ43の基板42への固定方法は限定されない。管継手41がヒートパイプ43の両端に取り付けられており、2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続されるように構成される。
【0065】
液排出管継手51も、液冷放熱部5から排出される液体が通過する管継手の一種であるため、液排出管継手とも呼ばれる。
【0066】
同様に、液入口管継手52も、液冷放熱部5に流入した液体が通過する管継手の一種であるため、液入口管継手と呼ばれる。
【0067】
別の例として、液冷部4は、代替的に、管状構造を有する液冷管であってもよく、この液冷管の両端に管継手41を取り付けてもよい。液冷部4の具体的な構造は、液冷部4が発熱素子3の熱を吸収できる構成であれば、この実施形態に限定されるものではない。添付の図面では、板状構造の液冷部4を例として使用できる。
【0068】
液冷部4の管継手41を、プラグ着脱可能な装置の外部に位置する液冷放熱部5に接続できるようにするために、それに応じて、管継手41は、プラグ着脱可能な装置のハウジング1のハウジング壁に固定される。例えば、管継手41の外向き端部は、ハウジング1のハウジング壁と面一である。別の例では、管継手41の外向き端部は、ハウジング1の外に延びている。
【0069】
液冷部4の2つの管継手41の位置について、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置100の露出端に近い位置に配置してもよい。プラグ着脱可能な装置100の露出端は、プラグ着脱可能な装置100を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置の外に延びる端部である。
【0070】
例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールである。図4に示されるように、光モジュールの長さ方向に沿った両端には、光インターフェイス8及び電気インターフェイス9がそれぞれ設けられる。光インターフェイス8が位置する端部を光モジュールの露出端としてマークし、電気インターフェイス9が位置する端部を光モジュールの挿入端としてマークする。光インターフェイス8は、光ファイバ・サブアセンブリによって挿入されるためのものであり、電気インターフェイス9は、光通信装置の光ケージに挿入されるように構成される。
【0071】
この場合に、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つ光モジュールの光インターフェイス8に近い位置に配置され得る。光モジュールの光インターフェイス8に近い位置は、光モジュールを光通信装置に挿入した後に、光モジュールに関するものであり且つ光通信装置のパネルの外に延びる位置であり得る。
【0072】
液冷部4の2つの管継手41の位置について、代替的に、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置100の挿入端に近い位置に配置してもよい。プラグ着脱可能な装置の挿入端は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置内に延びる端部である。例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールであり、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つ光モジュールの電気インターフェイス9に近い位置に配置される。
【0073】
液冷部4の2つの管継手41の位置について、液冷部4の一方の管継手41は、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置してもよい。また、液冷部4の他方の管継手41は、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置してもよい。
【0074】
もちろん、代替的に、液冷部の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置の露出端と挿入端との間の位置に配置してもよい。
【0075】
ハウジング1内の液冷部4の2つの管継手41の具体的な位置は、この実施形態に限定されるものではなく、液冷放熱部と情報通信装置との関係に基づいて柔軟に選択することができる。
【0076】
例えば、液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置の外部に配置される。例えば、液冷放熱部5は、情報通信装置が設置されるキャビネット内に配置される、又は液冷放熱部5は、情報通信装置が設置される機器内スペースに配置される。この場合に、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置され得るので、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手41は、露出しており、情報通信装置の外部にある液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52に接続することができる。
【0077】
別の例として、液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置内に配置され、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、情報通信装置のパネルに配置される。この場合に、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置され得るので、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手41は、露出しており、情報通信装置のパネルにある液排出管継手51及び液入口管継手52に接続することができる。
【0078】
別の例として、液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置内に配置され、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、情報通信装置の内部に配置される。この場合に、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置され得るので、プラグ着脱可能な装置を挿入した後に、2つの管継手41は、情報通信装置の内部に位置しており、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52に接続することができる。
【0079】
液冷部4の2つの管継手41が、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ挿入端に近い位置に配置される場合に、プラグ着脱可能な装置は情報通信装置に一体化することができる。このようにして、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置から引き抜く必要がないので、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41は、常に、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52に接続される。
【0080】
あるいはまた、プラグ着脱可能な装置は依然としてプラグ着脱可能なタイプであり、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52の位置は、情報通信装置のインターフェイス部品の位置に対応する。プラグ着脱可能な装置が情報通信装置のインターフェイス部品に挿入されて底部に当接すると、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41は、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続することができる。
【0081】
液冷放熱部5は、液冷部4と液冷放熱部5との間で液体を流通可能に構成された部品である。
【0082】
図5を参照すると、液冷放熱部5は、液排出管継手51、液入口管継手52、水ポンプ53を含む。液体が液冷部4と液冷放熱部5との間を循環する際に蒸発するため、これに応じて、液冷放熱部5は、液排出管継手51、液入口管継手52、水ポンプ53を含むだけでなく、水タンク54も含む。水タンク54は、液体を貯留するように構成される。
【0083】
水タンク54内の液体は、脱イオン水、電子フッ化物液体、及び冷媒のうちの1つであり得る。
【0084】
図5に示されるように、水ポンプ53及び水タンク54は接続管55を介して接続することができる。水ポンプ53は水タンク54から液体を吸引するため、それに応じて接続管55は、水ポンプ53の液入口と水タンク54の液出口との間に接続される。液排出管継手51は、水ポンプ53の液出口に直接取り付けてもよい。あるいはまた、図5に示されるように、液排出管継手51は、液排出管56を介して水ポンプ53の液出口に取り付けてもよい。例えば、液排出管56は水ポンプ53の液出口に取り付けられ、液排出管継手51は、液排出管56に関するものであり且つ水ポンプ53の液出口から離れた端部に取り付けられる。
【0085】
液冷放熱部5の液入口管継手52は、水タンク54の液入口に直接取り付けてもよい。あるいはまた、図5に示されるように、液入口管継手52は、液入口管57を介して水タンク54の液入口に取り付けてもよい。例えば、液入口管57は水タンク54の液入口に取り付けられ、液入口管継手52は、液入口管57に関するものであり且つ水タンク54の液入口から離れた端部に取り付けられる。
【0086】
別の例では、液冷放熱部5に流入する液体の温度を速やかに低下させるために、これに応じて、図6に示されるように、液冷放熱部5はヒートシンク58をさらに含んでもよく、ヒートシンク58は、水タンク54の液入口と液入口管継手52との間に配置される。例えば、ヒートシンク58の液入口は液入口管継手52に直接接続される。あるいはまた、ヒートシンク58の液入口は、液入口管57を介して液入口管継手52に接続される。ヒートシンク58の液出口は、水タンク54の液入口に直接接続される。あるいはまた、ヒートシンク58の液出口は、接続管55を介して水タンク54の液入口に接続される。
【0087】
液冷放熱部5の具体的な構造はこの実施形態に限定されるものではなく、図5に示されるような構造を一例として使用することができる。
【0088】
上述したように、液冷部4の2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続される。それに応じて、2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ直接接続してもよい。あるいはまた、2つの管継手41は、配管を介して液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続してもよい。例えば、図7に示されるように、一方の管継手41が送液管10を介して液排出管継手51に接続され、他方の管継手41が送液管10を介して液入口管継手52に接続される。
【0089】
液冷部4の管継手と液冷放熱部5の管継手との間の具体的な接続方法は、この実施形態において限定されない。液冷部4の管継手を、図7に示される送液管10を介して液冷放熱部5の管継手に接続する例を使用することができる。
【0090】
このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間に密閉循環ループを形成することができ、この循環ループ内を液体が流れることで発熱素子3を放熱させることができる。
【0091】
一例では、図7に示されるように、1つの液冷放熱部5が1つのプラグ着脱可能な装置100に対して放熱を行ってもよい。別の例では、代替的に、1つの液冷放熱部5が複数のプラグ着脱可能な装置100に対して放熱を行ってもよい。複数のプラグ着脱可能な装置100は、液冷放熱部5に並列に接続してもよく、複数のプラグ着脱可能な装置100は放熱において互いに独立している。あるいはまた、複数のプラグ着脱可能な装置100は液冷放熱部5に直列に接続してもよく、複数のプラグ着脱可能な装置100は放熱においてカスケード関係を有する。例えば、図8に示されるように、1つの液冷放熱部5は、2つのプラグ着脱可能な装置100の放熱を行う。2つのプラグ着脱可能な装置100は、液冷放熱部5に対して並列に接続されており、2つのプラグ着脱可能な装置100は放熱において互いに独立している。別の例として、図9に示されるように、1つの液冷放熱部5は、2つのプラグ着脱可能な装置100の放熱を行う。2つのプラグ着脱可能な装置100は、液冷放熱部5に直列に接続されており、2つのプラグ着脱可能な装置100は、放熱においてカスケード関係を有する。
【0092】
1つの液冷放熱部5が放熱を行うプラグ着脱可能な装置の数量は、この実施形態では限定されず、実際の要件に基づいて柔軟に設定することができる。
【0093】
前述の説明に基づいて、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41を液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続した後に、液冷放熱部5の水ポンプ53が、動作し、水タンク54から低温の液体を吸引して、この低温の液体を液冷部4のヒートパイプ43内に排出することができる。低温の液体は冷却部4の熱を吸収するので、液体の温度が上昇する。温度が上昇した液体は冷却のために水タンク54に流れ、冷却された液体は水ポンプ53によって再び吸引される。このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間で液体が循環して液冷部4を冷却し、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなる。液冷部4が発熱素子3と接触することにより、液冷部4と発熱素子3との間の熱伝達が促進される。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0094】
また、液冷部4と液冷放熱部5との間で冷却液体が循環するため、液体の無駄を省くことができ、省資源化を図ることができる。
【0095】
本願の例では、プラグ着脱可能な装置は液冷部4を含む。液冷部4は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、ハウジング内の発熱素子3と接触している。液冷部4の2つの管継手41は、ハウジングのハウジング壁に配置される。2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52に接続するように構成することができる。このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4の温度を吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3によって発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0096】
本願の一実施形態は、情報通信装置をさらに提供する。情報通信装置は、プラグ着脱可能な装置に挿入されるためものであり且つ上述の液冷放熱部5を有する装置である。例えば、プラグ着脱可能な装置が光モジュールである場合に、情報通信装置は、光通信装置であり、例えば、スイッチ装置、又はアクセスポイント(Access Point, AP)装置等であってもよい。
【0097】
図9に示されるように、情報通信装置は、サブラック6、インターフェイス部品7、及び液冷放熱部5を含む。インターフェイス部品7及び液冷放熱部5は両方ともサブラック6内に配置され、インターフェイス部品7のソケット開口部が、サブラック6のパネルに配置される。液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つインターフェイス部品7に挿入される2つの管継手41にそれぞれ接続されるように構成される。プラグ着脱可能な装置は、前述のプラグ着脱可能な装置である。
【0098】
インターフェイス部品7は、光ケージとも呼ばれ得る。
【0099】
一例では、インターフェイス部品7のソケット開口部がサブラック6のパネルに配置されるので、インターフェイス部品7のソケット開口部が露出し、プラグ着脱可能な装置をインターフェイス部品7に挿入することができる。プラグ着脱可能な装置をインターフェイス部品7に挿入した後に、プラグ着脱可能な装置の液冷部4の2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続することができる。
【0100】
一例では、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置してもよい。この場合に、図9に示されるように、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52はサブラック6のパネルに配置することができるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6のパネルに配置された液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6のパネルの外に延びる2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0101】
別の例では、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置してもよい。この場合に、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6の内部に位置しており、インターフェイス部品7の位置に対応することができるので、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6内にある液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6内にある2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0102】
液排出管継手51及び液入口管継手52が、具体的にサブラック6のパネルに配置されるか、又はサブラック6の内部に位置されるかは、この実施形態において限定されず、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41の位置に基づいて柔軟に決定することができる。
【0103】
通常、1つの情報通信装置には、複数のインターフェイス部品7が設けられているため、情報通信装置を複数のプラグ着脱可能な装置に接続することができる。これに応じて、図9に示されるように、複数のインターフェイス部品7を設けてもよく、少なくとも1つの液冷放熱部5を設けてもよい。インターフェイス部品7及び液冷放熱部5は1対1の対応関係であってもよく、又は1つの液冷放熱部5が複数のインターフェイス部品7に対応してもよい。
【0104】
本願の一例では、情報通信装置は液冷放熱部5を含み、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、情報通信装置に挿入されるプラグ着脱可能な装置の2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部4と情報通信装置の液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4の温度を吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3から発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0105】
本願の実施形態は、放熱システムをさらに提供する。この放熱システムは、情報通信装置、液冷放熱部5、及び上述のプラグ着脱可能な装置を含む。プラグ着脱可能な装置は情報通信装置のインターフェイス部品7に挿入され、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続される。
【0106】
プラグ着脱可能な装置は光モジュールであってもよく、この場合に、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置は、光通信装置であってもよい。
【0107】
一例では、液冷放熱部5は、情報通信装置のサブラック6内に配置してもよい。例えば、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置される。この場合に、図9に示されるように、液冷放熱部5は情報通信装置のサブラック6内に配置してもよく、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は両方ともサブラック6のパネルに配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6のパネルにある液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6のパネルの外に延びる2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0108】
別の例では、液冷放熱部5は、情報通信装置のサブラック6内に配置してもよい。例えば、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置される。この場合に、液冷放熱部5は情報通信装置のサブラック6内に配置してもよく、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52はサブラック6の内部に位置してもよいため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6の内部にある2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0109】
別の例では、代替的に、液冷放熱部5は、情報通信装置が設置される機器内スペースに配置してもよく、例えば、機器内スペースのキャビネット内に配置してもよく、又は2つのキャビネットの間の空気通路に配置してもよい。
【0110】
本願の例では、放熱システムは、液冷放熱部5と、液冷部4を有するプラグ着脱可能な装置とを含み、プラグ着脱可能な装置は情報通信装置に挿入される。放熱が必要な場合に、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、液冷部4の2つの管継手41にそれぞれ接続される。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部4と情報通信装置の液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4の温度を吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3によって発生した熱を速やかに吸収することができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0111】
本願の一実施形態は、プラグ着脱可能な装置を製造する製造方法をさらに提供する。この製造方法には以下のステップが含まれ得る。
【0112】
まず、回路基板2がハウジング1に取り付けられる。
【0113】
回路基板2のサイズがハウジング1のサイズに一致しているため、回路基板2をハウジング1に固定することができる。
【0114】
次に、発熱素子3を回路基板2の表面に溶接する。
【0115】
発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置内の動作電力が高い部品であり、動作中に多量の熱を発生する可能性がある。例えば、発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つであり得る。
【0116】
一例では、発熱素子3は、錫によって回路基板2の表面に溶接してもよい。
【0117】
次に、液冷部4が、発熱素子3に関するものであり且つ回路基板2から離れた面に取り付けられ、液冷部4の2つの管継手41は両方ともハウジング1のハウジング壁に固定される。
【0118】
2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続されるように構成される。
【0119】
一例では、液冷部4と発熱素子3との間の組立隙間を吸収して熱接触抵抗を減らすために、これに応じて、液冷部4と発熱素子3との間にサーマルインターフェイス材料をさらに充填して、液冷部4と発熱素子3との間の熱伝達を促進することができる。
【0120】
本願の例では、製造したプラグ着脱可能な装置は、液冷部4を含む。液冷部4は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、ハウジング内で発熱素子3と接触している。液冷部4の2つの管継手41は、ハウジングのハウジング壁に配置される。2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52に接続するように構成することができる。このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4の温度を吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3によって発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、光モジュール等のプラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0121】
前述の説明は、本願の一実施形態に過ぎず、本願を限定することを意図したものではない。本願の精神及び原則から逸脱することなく行われたいかなる修正、同等の置換、又は改良も、本願の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-06-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグ着脱可能な装置(100)であって、
当該プラグ着脱可能な装置(100)は、ハウジング(1)、回路基板(2)、発熱素子(3)、及び液冷部(4)を含み、
前記回路基板(2)、前記発熱素子(3)、及び前記液冷部(4)は、前記ハウジング(1)内に順に積み重ねられ、前記液冷部(4)の2つの管継手(41)が両方とも前記ハウジング(1)のハウジング壁に固定され、
前記液冷部(4)の前記2つの管継手(41)は、液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)にそれぞれ接続されるように構成される、
プラグ着脱可能な装置(100)。
【請求項2】
前記液冷部(4)の前記2つの管継手(41)は両方とも、前記ハウジング(1)に関するものであり且つ当該プラグ着脱可能な装置(100)の露出端に近い位置に配置され、
当該プラグ着脱可能な装置(100)の前記露出端は、当該プラグ着脱可能な装置(100)を情報通信装置に挿入したときに、該情報通信装置の外に延びる端部である、請求項1に記載のプラグ着脱可能な装置。
【請求項3】
前記液冷部(4)の前記2つの管継手(41)は両方とも、前記ハウジング(1)に関するものであり且つ当該プラグ着脱可能な装置(100)の挿入端に近い位置に配置され、
当該プラグ着脱可能な装置(100)の前記挿入端は、当該プラグ着脱可能な装置(100)を情報通信装置に挿入したときに、該情報通信装置内に延びる端部である、請求項1又は2に記載のプラグ着脱可能な装置。
【請求項4】
前記発熱素子(3)と前記液冷部(4)との間にサーマルインターフェイス材料が含まれる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置(100)。
【請求項5】
前記発熱素子(3)は、当該プラグ着脱可能な装置(100)の主機能部品、制御チップ、電源管理部のうちの少なくとも1つである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置(100)。
【請求項6】
情報通信装置であって、
当該情報通信装置は、サブラック(6)、インターフェイス部品(7)、及び液冷放熱部(5)を含み、
前記インターフェイス部品(7)及び前記液冷放熱部(5)は両方とも前記サブラック(6)内に配置され、前記インターフェイス部品(7)のソケット開口部が前記サブラック(6)のパネルに配置され、
前記液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)は、前記インターフェイス部品(7)に挿入されたプラグ接続可能な装置(100)の2つの管継手(41)にそれぞれ接続されるように構成され、前記プラグ着脱可能な装置(100)は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置(100)である、
情報通信装置。
【請求項7】
前記液冷放熱部の前記液排出管継手(51)及び前記液入口管継手(52)は両方とも、前記サブラック(6)の前記パネルに配置される、請求項6に記載の情報通信装置。
【請求項8】
複数のインターフェイス部品(7)が設けられ、少なくとも1つの液冷放熱部(5)が設けられる、請求項6又は7に記載の情報通信装置。
【請求項9】
放熱システムであって、
当該放熱システムは、情報通信装置、液冷放熱部(5)、及び請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラグ着脱可能な装置を含み、
該プラグ着脱可能な装置(100)は前記情報通信装置のインターフェイス部品(7)に挿入され、前記プラグ着脱可能な装置(100)の前記2つの管継手(41)は、前記液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)にそれぞれ接続される、
放熱システム。
【請求項10】
前記液冷放熱部(5)は、前記情報通信装置のサブラック(6)内に配置され、前記液冷放熱部(5)の前記液排出管継手(51)及び前記液入口管継手(52)は両方とも、前記サブラック(6)のパネルに配置される、請求項9に記載の放熱システム。
【請求項11】
前記液冷放熱部は、前記情報通信装置が設置される機器内スペースに配置される、請求項9に記載の放熱システム。
【請求項12】
プラグ着脱可能な装置(100)を製造するための製造方法であって、当該製造方法は、
回路基板(2)をハウジング(1)に取り付けるステップと、
発熱素子(3)を前記回路基板(2)の表面に溶接するステップと、
前記発熱素子(3)に関するものであり且つ前記回路基板(2)から離れる面に液冷部(4)を取り付け、該液冷部(4)の2つの管継手(41)を前記ハウジング(1)のハウジング壁に固定するステップと、を含み、
前記2つの管継手(41)は、液冷放熱部(5)の液排出管継手(51)及び液入口管継手(52)にそれぞれ接続されるように構成される、
製造方法。

【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年11月13日に出願した、“HEAT DISSIPATION METHOD AND HEAT DISSIPATION STRUCTURE AND DEVICE”という名称の中国特許出願第202011266492.0号、及び2021年2月26日に出願した、“PLUGGABLE DEVICE、INFORMATION COMMUNICATION DEVICE, HEAT DISSIPATION SYSTEM, AND MANUFACTURING METHOD”という名称の中国特許出願第202110221094.5号に対する優先権を主張するものであり、これらの文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、放熱技術の分野に関し、特に、プラグ着脱可能な装置(pluggable device)、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
光ファイバ通信においては、プラグ着脱可能な装置、例えば光電変換のための光モジュールが、光通信装置と連携して使用される。例えば、光モジュールの一端がスイッチの光ケージ(すなわち、インターフェイス部品)に挿入され、光モジュールの他端が光ケーブルの光ファイバ・サブアセンブリによって挿入される。
【0004】
光モジュールは動作中に熱を発生する。光モジュールの熱を放散するために、通常、スイッチの光ケージのハウジングの外面にヒートシンクが取り付けられる。このようにして、光モジュールによって発生した熱は、光ケージのハウジングを介してヒートシンクに伝達され、ヒートシンクによって外部に放散される。
【0005】
しかしながら、光ケージに挿入される光モジュールと光ケージのハウジングとの間には隙間があり、光ケージのハウジングとヒートシンクとの間にも隙間があり、その結果、光モジュールの放熱効果が乏しくなる。
【発明の概要】
【0006】
本願は、関連技術の問題を解決するためのプラグ着脱可能な装置、情報通信装置、放熱システム、及び製造方法を提供する。技術的な解決策は次のとおりである。
【0007】
一態様によれば、プラグ着脱可能な装置を提供する。プラグ着脱可能な装置は、ハウジング、回路基板、発熱素子、液冷部を含む。
【0008】
回路基板、発熱素子、液冷部は、ハウジング内に順に積み重ねられ、液冷部の2つの管継手が両方ともハウジングのハウジング壁に固定される。
【0009】
液冷部の2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続されるように構成される。
【0010】
一例では、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手を液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続した後に、液冷放熱部の水ポンプ(water pump:送水ポンプ)が、作動し、液冷放熱部の水タンクから低温の液体を吸引し、この低温の液体を液冷部のヒートパイプ内に排出(discharge)することができる。低温の液体は液冷部の熱を吸収するため、液体の温度が上昇する。温度が上昇した液体は冷却のため水タンクに流れ、冷却された液体は水ポンプによって再び吸引される。
【0011】
このようにして、液冷部と液冷放熱部との間で液体を循環させて液冷部を冷却するため、液冷部と発熱素子との間の温度差が大きくなる。液冷部は、発熱素子と接触しており、液冷部と発熱素子との間の熱伝達を促進する。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0012】
可能な実施態様では、液冷部の2つの管継手は両方とも、ハウジングに関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置され、プラグ着脱可能な装置の露出端は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置の外に延びる端部である。
【0013】
プラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、情報通信装置のパネルの外に延びるプラグ着脱可能な装置の位置であり得る。
【0014】
一例では、液冷放熱部は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置の外部に配置される。例えば、液冷放熱部が、情報通信装置が設置されるキャビネット内に配置される、又は液冷放熱部が、情報通信装置が設置される機器内スペース(equipment room)に配置される。この場合に、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手は、露出しており、情報通信装置の外部にある液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手に接続することができる。
【0015】
別の例では、液冷放熱部は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、情報通信装置のパネルに配置される。この場合に、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手は、露出しており、情報通信装置のパネルにある液排出管継手及び液入口管継手に接続することができる。
【0016】
可能な実施態様では、液冷部の2つの管継手は両方とも、ハウジングに関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置され、プラグ着脱可能な装置の挿入端は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置内に延びる端部である。
【0017】
一例では、液冷放熱部は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、情報通信装置の内部に配置される。この場合に、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ挿入端に近い位置に配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手は、情報通信装置の内部に位置し、情報通信装置の内部にある液排出管継手及び液入口管継手に接続することができる。
【0018】
可能な実施態様では、発熱素子と液冷部との間にサーマルインターフェイス材料が充填される。
【0019】
サーマルインターフェイス材料は、シリコーングリース、シリカゲル、放熱パッド、相変化材料、相変化金属シート、又は熱伝導性接着剤等であってもよい。
【0020】
一例では、液冷部は、発熱素子に関するものであり且つ回路基板から離れた面に配置される。液冷部が発熱素子の熱を速やかに吸収できるようにするために、それに応じて、液冷部及び発熱素子が密着される。液冷部と発熱素子との間の熱接触抵抗をさらに減らすために、それに応じてサーマルインターフェイス材料(Thermal Interface Materials, TIM)を液冷部と発熱素子との間に充填して、液冷部と発熱素子との間の熱接触抵抗を減らし、液冷部と発熱素子との間の熱伝達を促進させることができる。
【0021】
可能な実施態様では、発熱素子は、プラグ着脱可能な装置の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つである。
【0022】
発熱素子は、プラグ着脱可能な装置が動作するときに多量の熱を発生する可能性のある部品であり得る。
【0023】
例えば、発熱素子は、プラグ着脱可能な装置の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つであり得る。
【0024】
別の態様では、情報通信装置が提供され、情報通信装置は、サブラック、インターフェイス部品、及び液冷放熱部を含む。
【0025】
インターフェイス部品及び液冷放熱部は両方ともサブラック内に配置され、インターフェイス部品のソケット開口部がサブラックのパネルに配置される。
【0026】
液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、インターフェイス部品に挿入されたプラグ着脱可能な装置の2つの管継手にそれぞれ接続されるように構成され、プラグ着脱可能な装置は、前述のプラグ着脱可能な装置である。
【0027】
一例では、情報通信装置は液冷放熱部を含み、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、情報通信装置に挿入されたプラグ着脱可能な装置の2つの管継手にそれぞれ接続することができる。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部と情報通信装置の液冷放熱部との間に冷却液体を流して、液冷部のを吸収して液冷部を冷却することができ、これにより液冷部と発熱素子との間の温度差が大きくなり、液冷部によって、発熱素子によって発生する熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0028】
可能な実施態様では、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方ともサブラックのパネルに配置される。
【0029】
一例では、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置してもよい。この場合に、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手はサブラックのパネルに配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラックのパネルに配置された液排出管及び液入口管継手は、サブラックのパネルの外に延びる2つの管継手にそれぞれ接続することができる。
【0030】
可能な実施態様では、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方とも、サブラック内に配置され、インターフェイス部品の位置に対応する。
【0031】
一例では、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ挿入端に近い位置に配置してもよい。この場合に、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手はサブラックの内部に位置され、インターフェイス部品の位置に対応するため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック内にある液排出管継手及び液入口管継手は、サブラックの内部にある2つの管継手にそれぞれ接続することができる。
【0032】
可能な実施態様では、複数のインターフェイス部品が提供され、少なくとも1つの液冷放熱部が提供される。
【0033】
一例では、1つの情報通信装置には、複数のインターフェイス部品が設けられるため、情報通信装置を複数のプラグ着脱可能な装置に接続することができる。これに応じて、複数のインターフェイス部品を設けてもよく、少なくとも1つの液冷放熱部を設けてもよい。
【0034】
インターフェイス部品及び液冷放熱部は1対1の対応関係であり得るため、1つの液冷放熱部が、プラグ着脱可能な装置の放熱を1つのインターフェイス部品において行うことができる。
【0035】
あるいはまた、1つの液冷放熱部が複数のインターフェイス部品に対応し得るため、1つの液冷放熱部が、プラグ着脱可能な装置の放熱を複数のインターフェイス部品において行うことができる。
【0036】
別の態様によれば、放熱システムを提供する。この放熱システムは、情報通信装置、液冷放熱部、上述のプラグ着脱可能な装置を含む。
【0037】
プラグ着脱可能な装置は、情報通信装置のインターフェイス部品に挿入され、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続される。
【0038】
一例では、放熱システムは、液冷放熱部と、液冷部を有するプラグ着脱可能な装置とを含み、プラグ着脱可能な装置は、情報通信装置に挿入される。放熱が必要な場合に、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は、液冷部の2つの管継手にそれぞれ接続される。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部と情報通信装置の液冷放熱部との間に冷却液体を流して、液冷部のを吸収して液冷部を冷却することができ、これにより液冷部と発熱素子との間の温度差が大きくなり、液冷部によって、発熱素子によって発生する熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0039】
可能な実施態様では、液冷放熱部は情報通信装置のサブラック内に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方とも、サブラックのパネルに配置される。
【0040】
一例では、液冷部の2つの管継手は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ光インターフェイスに近い位置に配置される。この場合に、液冷放熱部は情報通信装置のサブラック内に配置され、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手は両方ともサブラックのパネルに配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラックのパネルにある液排出管継手及び液入口管継手は、サブラックのパネルの外に延びる2つの管継手にそれぞれ接続することができる。
【0041】
可能な実施態様では、液冷放熱部は、情報通信装置が設置される機器内スペースに配置される。
【0042】
一例では、液冷放熱部は、代替的に、情報通信装置が設置される機器内スペース、例えば機器内スペースのキャビネット内に配置してもよく、又は2つのキャビネットの間の空気通路に配置してもよい。
【0043】
別の態様によれば、プラグ着脱可能な装置を製造するための製造方法が提供され、この製造方法は、回路基板をハウジングに取り付けるステップと;発熱素子を回路基板の表面に溶接するステップと;発熱素子に関するものであり且つ回路基板から離れる面に液冷部を取り付け、液冷部の2つの管継手をハウジングのハウジング壁に固定するステップと;を含む。
【0044】
2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手にそれぞれ接続されるように構成される。
【0045】
一例では、前述の方法に従って製造されたプラグ着脱可能な装置は、液冷部を含む。液冷部は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、ハウジング内の発熱素子と接触している。液冷部の2つの管継手は、ハウジングのハウジング壁に配置される。2つの管継手は、液冷放熱部の液排出管継手及び液入口管継手に接続するように構成することができる。このようにして、液冷部と液冷放熱部との間に冷却液体を流して、液冷部のを吸収して液冷部を冷却することができ、これにより液冷部と発熱素子と間の温度差が大きくなり、液冷部によって、発熱素子によって発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0046】
上述の解決策における情報通信装置は、スイッチ、ルータ、アクセスポイント(Access Point, AP)装置、又はブレードサーバ等であってもよい。情報通信装置の具体的な製品は、実施形態において限定されるものではなく、上述のプラグ着脱可能な装置によって挿入される任意の装置であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本願による液冷放熱技術の適用の概略図である。
図2】本願による液冷部を含むプラグ着脱可能な装置の構造を示す概略図である。
図3】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷部の構造を示す概略図である。
図4】本願によるプラグ着脱可能な装置の構造を示す概略図である。
図5】本願による液冷放熱部の構造を示す概略図である。
図6】本願による液冷放熱部の構造を示す概略図である。
図7】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷放熱部と液冷部との間の接続構造を示す概略図である。
図8】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷放熱部と液冷部との間の接続構造を示す概略図である。
図9】本願によるプラグ着脱可能な装置の液冷放熱部と液冷部との間の接続構造を示す概略図である。
図10】本願による液冷放熱部を含む情報通信装置の構造を示す概略図である。
【符号の説明】
【0048】
1.ハウジング;2.回路基板;3.発熱素子;
4.液冷部;41.管継手;42.基板;43.ヒートパイプ;
5.液冷放熱部;51.液排出管継手;52.液入口管継手;53.水ポンプ;54.水タンク;55.接続管;56.液排出管;57.液入口管;58.ヒートシンク;
6.サブラック;7.インターフェイス部品;8.光インターフェイス;9.電気インターフェイス;10.送液管;100.プラグ着脱可能な装置
【発明を実施するための形態】
【0049】
本願の実施形態は、プラグ着脱可能な装置を提供する。プラグ着脱可能な装置は、情報通信装置に挿入され、動作中に多量の熱を発生する装置であり得る。例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールであってもよい。別の例として、プラグ着脱可能な装置はプラグ着脱可能なハードディスクであってもよい。プラグ着脱可能な装置の具体的な製品は、実施形態において限定されず、動作中に多量の熱を発生する任意の装置であってもよい。
【0050】
情報通信装置は、情報通信技術分野の装置であり得、略してICT(Information Communications Technology)装置とも呼ばれ得、プラグ着脱可能な装置が挿入される装置である。例えば、プラグ着脱可能な装置が光モジュールである場合に、光モジュールが挿入される情報通信装置は、スイッチ、アクセスポイント(Access Point, AP)装置、又はルータ等の光通信装置であってもよい。別の例として、プラグ着脱可能な装置がプラグ着脱可能なハードディスクである場合に、プラグ着脱可能なハードディスクが挿入される情報通信装置は、コンピュータ装置、又はブレードサーバ等であってもよい。情報通信装置の具体的な製品も実施形態において限定されるものではなく、上述のプラグ着脱可能な装置が挿入される任意の装置であってよい。
【0051】
プラグ着脱可能な装置は動作中に熱を発生する。この解決策では、液冷放熱技術を使用して、プラグ着脱可能な装置の熱を放散させる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0052】
例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールである。光モジュールは、光信号と電気信号との間を変換する部品であり、光ファイバ通信において光通信装置と連携して使用される。例えば、光モジュールの一端が光通信装置のインターフェイス部品(インターフェイス部品は光ケージとも呼ばれ得る)に挿入され、光モジュールの他端が光ケーブルの光ファイバ・サブアセンブリによって挿入される。しかしながら、光モジュールは動作中に熱を発生する。液冷放熱技術を使用して、光モジュールの熱を放散させる。これにより、光モジュールの放熱効果が向上する。
【0053】
この解決策の説明を容易にするために、液冷放熱技術について最初に説明する。図1に示されるように、液冷放熱技術には、液冷部4及び液冷放熱部5が含まれる。液冷部4及び液冷放熱部5は配管を介して互いに接続されて密閉循環ループを形成し、この循環ループ内を液体が流れることで冷却効果が得られる。図1の矢印は、循環ループ内の液体の可能な流れ方向である。液冷部4は、発熱素子3の熱を吸収するように構成されており、液冷放熱部5は、液冷部4と液冷放熱部5との間を液体が流通できるように構成されており、液体等の温度を下げるようにさらに構成され得る。
【0054】
この解決策では、液冷放熱技術をプラグ着脱可能な装置に適用して、プラグ着脱可能な装置の熱を放散させる。光モジュール等のプラグ着脱可能な装置は、容積が小さい。液冷部4は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、プラグ着脱可能な装置内の発熱素子と接触して発熱素子の熱を吸収する。液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置のハウジングの外部に配置してもよく、例えば、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置に配置してもよく、又は(プラグ着脱可能な装置が挿入される)情報通信装置が配置される機器内スペースに配置してもよい。以下では、この解決策について詳しく説明する。
【0055】
図2に示されるように、プラグ着脱可能な装置100は、ハウジング1、回路基板2、発熱素子3、及び液冷部4を含む。回路基板2、発熱素子3、及び液冷部4は、ハウジング1内に順に積み重ねられる。例えば、発熱素子3は回路基板2の表面に配置され、液冷部4は、発熱素子3に関するものであり且つ回路基板2から離れた面に配置される。液冷部4には、2つの管継手41が設けられる。2つの管継手41は両方とも、ハウジング1のハウジング壁に固定され、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続されるように構成される。
【0056】
発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置100が動作しているときに多量の熱を発生させる可能性のある部品であり得る。
【0057】
例えば、発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置100の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つであり得る。主機能部品は、プラグ着脱可能な装置が主機能を実現するための部品である。例えば、プラグ着脱可能な装置が光モジュールである場合に、機能部品は、光学部品であってもよく、光信号と電気信号との間の変換を実施するように構成される。
【0058】
例えば、発熱素子3は、主機能部品であってもよく、制御チップであってもよく、又は電源管理部であってもよい。別の例として、発熱素子3は、主機能部品及び制御チップを含むアセンブリであってもよく、主機能部品及び電源管理部を含むアセンブリであってもよく、又は制御チップ及び電源管理部を含むアセンブリであってもよい。別の例として、発熱素子3は、主機能部品、制御チップ、及び電源管理部を含むアセンブリであってもよい。
【0059】
発熱素子3は、この実施形態において限定されるものではなく、プラグ着脱可能な装置内の各構成要素の動作電力に基づいて決定してもよい。例えば、動作電力が設定した閾値よりも高い部品が発熱素子として決定される。説明を容易にするために、発熱素子3が主機能部品、制御チップ、及び電源管理部を含む図2に示される例を使用することができる。
【0060】
液冷部4は、発熱素子3によって発生した熱を吸収することができる部品である。
【0061】
一例では、液冷部4は、発熱素子3に関するものであり且つ回路基板2から離れた面に配置される。液冷部4が発熱素子3の熱を速やかに吸収できるようにするために、これに応じて、液冷部4及び発熱素子3が密着する。
【0062】
液冷部4と発熱素子3との間の接触熱抵抗をさらに減らすために、これに応じて、液冷部4と発熱素子3との間にサーマルインターフェイス材料(Thermal Interface Materials, TIM)を充填して、液冷部4と発熱素子3との間の熱接触抵抗を減らし、液冷部4と発熱素子3との間の熱伝達を促進することができる。
【0063】
サーマルインターフェイス材料は、シリコーングリース、シリカゲル、放熱パッド、相変化材料、相変化金属シート、又は熱伝導性接着剤等であってもよい。
【0064】
一例では、液冷部4は、プレート構造を有する液冷プレートであってもよい。例えば、液冷部4の構造については、図3を参照されたい。この液冷部4は、基板42、ヒートパイプ43、及び2つの管継手41を含む。基板42は、熱を吸収できる板状の構造であり、アルミニウム基板、銅基板、又は熱伝導率の高い別の金属板の材料で作製され得る。ヒートパイプ43は、熱を吸収することができる筒状の構造であり、銅管、アルミニウム管、又は熱伝導率の高い金属管の材料で作製され得る。ヒートパイプ43は、基板42に配置される、又は基板42の表面に敷設等される。この実施形態では、ヒートパイプ43の基板42への固定方法は限定されない。管継手41がヒートパイプ43の両端に取り付けられており、2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続されるように構成される。
【0065】
液排出管継手51も、液冷放熱部5から排出される液体が通過する管継手の一種であるため、液排出管継手とも呼ばれる。
【0066】
同様に、液入口管継手52も、液冷放熱部5に流入した液体が通過する管継手の一種であるため、液入口管継手と呼ばれる。
【0067】
別の例として、液冷部4は、代替的に、管状構造を有する液冷管であってもよく、この液冷管の両端に管継手41を取り付けてもよい。液冷部4の具体的な構造は、液冷部4が発熱素子3の熱を吸収できる構成であれば、この実施形態に限定されるものではない。添付の図面では、板状構造の液冷部4を例として使用できる。
【0068】
液冷部4の管継手41を、プラグ着脱可能な装置の外部に位置する液冷放熱部5に接続できるようにするために、それに応じて、管継手41は、プラグ着脱可能な装置のハウジング1のハウジング壁に固定される。例えば、管継手41の外向き端部は、ハウジング1のハウジング壁と面一である。別の例では、管継手41の外向き端部は、ハウジング1の外に延びている。
【0069】
液冷部4の2つの管継手41の位置について、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置100の露出端に近い位置に配置してもよい。プラグ着脱可能な装置100の露出端は、プラグ着脱可能な装置100を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置の外に延びる端部である。
【0070】
例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールである。図4に示されるように、光モジュールの長さ方向に沿った両端には、光インターフェイス8及び電気インターフェイス9がそれぞれ設けられる。光インターフェイス8が位置する端部を光モジュールの露出端としてマークし、電気インターフェイス9が位置する端部を光モジュールの挿入端としてマークする。光インターフェイス8は、光ファイバ・サブアセンブリによって挿入されるためのものであり、電気インターフェイス9は、光通信装置の光ケージに挿入されるように構成される。
【0071】
この場合に、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つ光モジュールの光インターフェイス8に近い位置に配置され得る。光モジュールの光インターフェイス8に近い位置は、光モジュールを光通信装置に挿入した後に、光モジュールに関するものであり且つ光通信装置のパネルの外に延びる位置であり得る。
【0072】
液冷部4の2つの管継手41の位置について、代替的に、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置100の挿入端に近い位置に配置してもよい。プラグ着脱可能な装置の挿入端は、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入したときに、情報通信装置内に延びる端部である。例えば、プラグ着脱可能な装置は光モジュールであり、液冷部4の2つの管継手41は両方とも、ハウジング1に関するものであり且つ光モジュールの電気インターフェイス9に近い位置に配置される。
【0073】
液冷部4の2つの管継手41の位置について、液冷部4の一方の管継手41は、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置してもよい。また、液冷部4の他方の管継手41は、ハウジング1に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置してもよい。
【0074】
もちろん、代替的に、液冷部の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置の露出端と挿入端との間の位置に配置してもよい。
【0075】
ハウジング1内の液冷部4の2つの管継手41の具体的な位置は、この実施形態に限定されるものではなく、液冷放熱部と情報通信装置との関係に基づいて柔軟に選択することができる。
【0076】
例えば、液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置の外部に配置される。例えば、液冷放熱部5は、情報通信装置が設置されるキャビネット内に配置される、又は液冷放熱部5は、情報通信装置が設置される機器内スペースに配置される。この場合に、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置され得るので、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手41は、露出しており、情報通信装置の外部にある液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52に接続することができる。
【0077】
別の例として、液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置内に配置され、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、情報通信装置のパネルに配置される。この場合に、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ露出端に近い位置に配置され得るので、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、2つの管継手41は、露出しており、情報通信装置のパネルにある液排出管継手51及び液入口管継手52に接続することができる。
【0078】
別の例として、液冷放熱部5は、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置内に配置され、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、情報通信装置の内部に配置される。この場合に、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置され得るので、プラグ着脱可能な装置を挿入した後に、2つの管継手41は、情報通信装置の内部に位置しており、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52に接続することができる。
【0079】
液冷部4の2つの管継手41が、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つ挿入端に近い位置に配置される場合に、プラグ着脱可能な装置は情報通信装置に一体化することができる。このようにして、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置から引き抜く必要がないので、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41は、常に、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52に接続される。
【0080】
あるいはまた、プラグ着脱可能な装置は依然としてプラグ着脱可能なタイプであり、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52の位置は、情報通信装置のインターフェイス部品の位置に対応する。プラグ着脱可能な装置が情報通信装置のインターフェイス部品に挿入されて底部に当接すると、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41は、情報通信装置の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続することができる。
【0081】
液冷放熱部5は、液冷部4と液冷放熱部5との間で液体を流通可能に構成された部品である。
【0082】
図5を参照すると、液冷放熱部5は、液排出管継手51、液入口管継手52、水ポンプ53を含む。液体が液冷部4と液冷放熱部5との間を循環する際に蒸発するため、これに応じて、液冷放熱部5は、液排出管継手51、液入口管継手52、水ポンプ53を含むだけでなく、水タンク54も含む。水タンク54は、液体を貯留するように構成される。
【0083】
水タンク54内の液体は、脱イオン水、電子フッ化物液体、及び冷媒のうちの1つであり得る。
【0084】
図5に示されるように、水ポンプ53及び水タンク54は接続管55を介して接続することができる。水ポンプ53は水タンク54から液体を吸引するため、それに応じて接続管55は、水ポンプ53の液入口と水タンク54の液出口との間に接続される。液排出管継手51は、水ポンプ53の液出口に直接取り付けてもよい。あるいはまた、図5に示されるように、液排出管継手51は、液排出管56を介して水ポンプ53の液出口に取り付けてもよい。例えば、液排出管56は水ポンプ53の液出口に取り付けられ、液排出管継手51は、液排出管56に関するものであり且つ水ポンプ53の液出口から離れた端部に取り付けられる。
【0085】
液冷放熱部5の液入口管継手52は、水タンク54の液入口に直接取り付けてもよい。あるいはまた、図5に示されるように、液入口管継手52は、液入口管57を介して水タンク54の液入口に取り付けてもよい。例えば、液入口管57は水タンク54の液入口に取り付けられ、液入口管継手52は、液入口管57に関するものであり且つ水タンク54の液入口から離れた端部に取り付けられる。
【0086】
別の例では、液冷放熱部5に流入する液体の温度を速やかに低下させるために、これに応じて、図6に示されるように、液冷放熱部5はヒートシンク58をさらに含んでもよく、ヒートシンク58は、水タンク54の液入口と液入口管継手52との間に配置される。例えば、ヒートシンク58の液入口は液入口管継手52に直接接続される。あるいはまた、ヒートシンク58の液入口は、液入口管57を介して液入口管継手52に接続される。ヒートシンク58の液出口は、水タンク54の液入口に直接接続される。あるいはまた、ヒートシンク58の液出口は、接続管55を介して水タンク54の液入口に接続される。
【0087】
液冷放熱部5の具体的な構造はこの実施形態に限定されるものではなく、図5に示されるような構造を一例として使用することができる。
【0088】
上述したように、液冷部4の2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続される。それに応じて、2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ直接接続してもよい。あるいはまた、2つの管継手41は、配管を介して液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続してもよい。例えば、図7に示されるように、一方の管継手41が送液管10を介して液排出管継手51に接続され、他方の管継手41が送液管10を介して液入口管継手52に接続される。
【0089】
液冷部4の管継手と液冷放熱部5の管継手との間の具体的な接続方法は、この実施形態において限定されない。液冷部4の管継手を、図7に示される送液管10を介して液冷放熱部5の管継手に接続する例を使用することができる。
【0090】
このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間に密閉循環ループを形成することができ、この循環ループ内を液体が流れることで発熱素子3を放熱させることができる。
【0091】
一例では、図7に示されるように、1つの液冷放熱部5が1つのプラグ着脱可能な装置100に対して放熱を行ってもよい。別の例では、代替的に、1つの液冷放熱部5が複数のプラグ着脱可能な装置100に対して放熱を行ってもよい。複数のプラグ着脱可能な装置100は、液冷放熱部5に並列に接続してもよく、複数のプラグ着脱可能な装置100は放熱において互いに独立している。あるいはまた、複数のプラグ着脱可能な装置100は液冷放熱部5に直列に接続してもよく、複数のプラグ着脱可能な装置100は放熱においてカスケード関係を有する。例えば、図8に示されるように、1つの液冷放熱部5は、2つのプラグ着脱可能な装置100の放熱を行う。2つのプラグ着脱可能な装置100は、液冷放熱部5に対して並列に接続されており、2つのプラグ着脱可能な装置100は放熱において互いに独立している。別の例として、図9に示されるように、1つの液冷放熱部5は、2つのプラグ着脱可能な装置100の放熱を行う。2つのプラグ着脱可能な装置100は、液冷放熱部5に直列に接続されており、2つのプラグ着脱可能な装置100は、放熱においてカスケード関係を有する。
【0092】
1つの液冷放熱部5が放熱を行うプラグ着脱可能な装置の数量は、この実施形態では限定されず、実際の要件に基づいて柔軟に設定することができる。
【0093】
前述の説明に基づいて、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41を液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続した後に、液冷放熱部5の水ポンプ53が、動作し、水タンク54から低温の液体を吸引して、この低温の液体を液冷部4のヒートパイプ43内に排出することができる。低温の液体は冷却部4の熱を吸収するので、液体の温度が上昇する。温度が上昇した液体は冷却のために水タンク54に流れ、冷却された液体は水ポンプ53によって再び吸引される。このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間で液体が循環して液冷部4を冷却し、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなる。液冷部4が発熱素子3と接触することにより、液冷部4と発熱素子3との間の熱伝達が促進される。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0094】
また、液冷部4と液冷放熱部5との間で冷却液体が循環するため、液体の無駄を省くことができ、省資源化を図ることができる。
【0095】
本願の例では、プラグ着脱可能な装置は液冷部4を含む。液冷部4は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、ハウジング内の発熱素子3と接触している。液冷部4の2つの管継手41は、ハウジングのハウジング壁に配置される。2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52に接続するように構成することができる。このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4のを吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3によって発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0096】
本願の一実施形態は、情報通信装置をさらに提供する。情報通信装置は、プラグ着脱可能な装置に挿入されるためものであり且つ上述の液冷放熱部5を有する装置である。例えば、プラグ着脱可能な装置が光モジュールである場合に、情報通信装置は、光通信装置であり、例えば、スイッチ装置、又はアクセスポイント(Access Point, AP)装置等であってもよい。
【0097】
図9に示されるように、情報通信装置は、サブラック6、インターフェイス部品7、及び液冷放熱部5を含む。インターフェイス部品7及び液冷放熱部5は両方ともサブラック6内に配置され、インターフェイス部品7のソケット開口部が、サブラック6のパネルに配置される。液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つインターフェイス部品7に挿入される2つの管継手41にそれぞれ接続されるように構成される。プラグ着脱可能な装置は、前述のプラグ着脱可能な装置である。
【0098】
インターフェイス部品7は、光ケージとも呼ばれ得る。
【0099】
一例では、インターフェイス部品7のソケット開口部がサブラック6のパネルに配置されるので、インターフェイス部品7のソケット開口部が露出し、プラグ着脱可能な装置をインターフェイス部品7に挿入することができる。プラグ着脱可能な装置をインターフェイス部品7に挿入した後に、プラグ着脱可能な装置の液冷部4の2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続することができる。
【0100】
一例では、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置してもよい。この場合に、図9に示されるように、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52はサブラック6のパネルに配置することができるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6のパネルに配置された液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6のパネルの外に延びる2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0101】
別の例では、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置してもよい。この場合に、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6の内部に位置しており、インターフェイス部品7の位置に対応することができるので、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6内にある液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6内にある2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0102】
液排出管継手51及び液入口管継手52が、具体的にサブラック6のパネルに配置されるか、又はサブラック6の内部に位置されるかは、この実施形態において限定されず、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41の位置に基づいて柔軟に決定することができる。
【0103】
通常、1つの情報通信装置には、複数のインターフェイス部品7が設けられているため、情報通信装置を複数のプラグ着脱可能な装置に接続することができる。これに応じて、図9に示されるように、複数のインターフェイス部品7を設けてもよく、少なくとも1つの液冷放熱部5を設けてもよい。インターフェイス部品7及び液冷放熱部5は1対1の対応関係であってもよく、又は1つの液冷放熱部5が複数のインターフェイス部品7に対応してもよい。
【0104】
本願の一例では、情報通信装置は液冷放熱部5を含み、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、情報通信装置に挿入されるプラグ着脱可能な装置の2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部4と情報通信装置の液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4のを吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3から発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0105】
本願の実施形態は、放熱システムをさらに提供する。この放熱システムは、情報通信装置、液冷放熱部5、及び上述のプラグ着脱可能な装置を含む。プラグ着脱可能な装置は情報通信装置のインターフェイス部品7に挿入され、プラグ着脱可能な装置の2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続される。
【0106】
プラグ着脱可能な装置は光モジュールであってもよく、この場合に、プラグ着脱可能な装置が挿入される情報通信装置は、光通信装置であってもよい。
【0107】
一例では、液冷放熱部5は、情報通信装置のサブラック6内に配置してもよい。例えば、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の露出端に近い位置に配置される。この場合に、図9に示されるように、液冷放熱部5は情報通信装置のサブラック6内に配置してもよく、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は両方ともサブラック6のパネルに配置されるため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6のパネルにある液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6のパネルの外に延びる2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0108】
別の例では、液冷放熱部5は、情報通信装置のサブラック6内に配置してもよい。例えば、液冷部4の2つの管継手41は、プラグ着脱可能な装置に関するものであり且つプラグ着脱可能な装置の挿入端に近い位置に配置される。この場合に、液冷放熱部5は情報通信装置のサブラック6内に配置してもよく、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52はサブラック6の内部に位置してもよいため、プラグ着脱可能な装置を情報通信装置に挿入した後に、サブラック6の内部にある液排出管継手51及び液入口管継手52は、サブラック6の内部にある2つの管継手41にそれぞれ接続することができる。
【0109】
別の例では、代替的に、液冷放熱部5は、情報通信装置が設置される機器内スペースに配置してもよく、例えば、機器内スペースのキャビネット内に配置してもよく、又は2つのキャビネットの間の空気通路に配置してもよい。
【0110】
本願の例では、放熱システムは、液冷放熱部5と、液冷部4を有するプラグ着脱可能な装置とを含み、プラグ着脱可能な装置は情報通信装置に挿入される。放熱が必要な場合に、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52は、液冷部4の2つの管継手41にそれぞれ接続される。このようにして、プラグ着脱可能な装置の液冷部4と情報通信装置の液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4のを吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3によって発生した熱を速やかに吸収することができる。これにより、プラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0111】
本願の一実施形態は、プラグ着脱可能な装置を製造する製造方法をさらに提供する。この製造方法には以下のステップが含まれ得る。
【0112】
まず、回路基板2がハウジング1に取り付けられる。
【0113】
回路基板2のサイズがハウジング1のサイズに一致しているため、回路基板2をハウジング1に固定することができる。
【0114】
次に、発熱素子3を回路基板2の表面に溶接する。
【0115】
発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置内の動作電力が高い部品であり、動作中に多量の熱を発生する可能性がある。例えば、発熱素子3は、プラグ着脱可能な装置の主機能部品、制御チップ、及び電源管理部のうちの少なくとも1つであり得る。
【0116】
一例では、発熱素子3は、錫によって回路基板2の表面に溶接してもよい。
【0117】
次に、液冷部4が、発熱素子3に関するものであり且つ回路基板2から離れた面に取り付けられ、液冷部4の2つの管継手41は両方ともハウジング1のハウジング壁に固定される。
【0118】
2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52にそれぞれ接続されるように構成される。
【0119】
一例では、熱接触抵抗を減らすために液冷部4と発熱素子3との間に組立隙間があり、これに応じて、液冷部4と発熱素子3との間にサーマルインターフェイス材料をさらに充填して、液冷部4と発熱素子3との間の熱伝達を促進することができる。
【0120】
本願の例では、製造したプラグ着脱可能な装置は、液冷部4を含む。液冷部4は、プラグ着脱可能な装置のハウジング内に配置され、ハウジング内で発熱素子3と接触している。液冷部4の2つの管継手41は、ハウジングのハウジング壁に配置される。2つの管継手41は、液冷放熱部5の液排出管継手51及び液入口管継手52に接続するように構成することができる。このようにして、液冷部4と液冷放熱部5との間で冷却液体を流通させて、液冷部4のを吸収して液冷部4を冷却することができ、これにより液冷部4と発熱素子3との間の温度差が大きくなり、液冷部4によって、発熱素子3によって発生した熱を速やかに吸収させることができる。これにより、光モジュール等のプラグ着脱可能な装置の放熱効果が向上する。
【0121】
前述の説明は、本願の一実施形態に過ぎず、本願を限定することを意図したものではない。本願の原則から逸脱することなく行われたいかなる修正、同等の置換、又は改良も、本願の保護範囲内に含まれるものとする。
【国際調査報告】