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▶ マイクロ エレクトロケミカル テクノロジーズ ソシエダッド リミターダの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-05
(54)【発明の名称】マイクロ流体流量制御装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   F04B 45/04 20060101AFI20231128BHJP
   G05D 7/06 20060101ALI20231128BHJP
   F04B 45/047 20060101ALI20231128BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20231128BHJP
   A61M 5/168 20060101ALI20231128BHJP
   B01J 4/00 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
F04B45/04 F
G05D7/06 Z
F04B45/047 C
A61M5/142 500
A61M5/168 500
B01J4/00 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528473
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(85)【翻訳文提出日】2023-07-07
(86)【国際出願番号】 EP2021081702
(87)【国際公開番号】W WO2022101477
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】20382985.8
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】523173128
【氏名又は名称】マイクロ エレクトロケミカル テクノロジーズ ソシエダッド リミターダ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】キンテロ ガメス アルベルト エマニュエル
(72)【発明者】
【氏名】デ キロス サンズ アルベルト ベルナルド
(72)【発明者】
【氏名】オラー ポブレテ ベアトリス
【テーマコード(参考)】
3H077
4C066
4G068
5H307
【Fターム(参考)】
3H077AA12
3H077CC09
3H077CC12
3H077EE02
3H077EE16
3H077EE36
3H077EE37
3H077FF06
3H077FF22
3H077FF36
3H077FF55
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD11
4C066GG06
4C066HH01
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4C066QQ41
4C066QQ82
4C066QQ92
4G068AA02
4G068AB01
4G068AB11
4G068AD21
4G068AE01
4G068AF01
4G068AF31
5H307AA01
5H307BB01
5H307BB05
5H307DD01
5H307DD11
5H307DD12
5H307EE02
5H307EE22
5H307FF01
5H307HH04
(57)【要約】
本発明は、マイクロ流体導管を流れる流体の流量を制御するためのマイクロ流体流量制御装置に関する。制御装置は、流体入力のための入口末端と流体出力のための出口末端と、入口末端と出口末端とを連通するマイクロ流体導管と、流体を特定の流量で導管を通してポンプ送給するためのポンプと、それらの通路を変更して流体の流量を調整するためのバルブと、導管内の流量を測定するための流量センサと、測定された流量を受け取り、それを予め設定された流量と比較し、比較結果に基づいてポンプ及び/又はバルブにそのそれらのポンプ能力及びバルブの通路をそれぞれ変更するように指示するコントローラとを備える。マイクロ流体導管、ポンプ、流量センサ、及びバルブは、保護ハウジングの内部に配置することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ流体導管(125)を流れる流体の流量を制御するためのマイクロ流体流量制御装置(100)であって、
流体入力のための入口末端(102)及び流体出力のための出口末端(103)と、
前記入口末端(102)と前記出口末端(103)とを流体的に接続する前記マイクロ流体導管(125)と、
前記マイクロ流体導管(125)を通して前記流体を所定の流量でポンプ送給するために、前記マイクロ流体導管(125)内に配置された少なくとも1つのポンプ(104)と、
前記マイクロ流体導管(125)内に配置され、通路を変更することによって前記流体の前記流量を調整するように構成されている、少なくとも1つのバルブ(126)と、
前記マイクロ流体導管(125)内に配置され、前記マイクロ流体導管(125)内の前記流量を測定するように構成されている、流量センサ(105)と、
コントローラ(208)と、
を備え、
前記コントローラ(208)は、前記流量センサ(105)によって測定された前記流量を受け取り、測定された前記流量を予め設定された流量と比較し、比較の結果に基づいて、前記少なくとも1つのポンプ(104)及び前記少なくとも1つのバルブ(126)の少なくとも1つに、前記ポンプのポンプ能力及び前記バルブの前記通路をそれぞれ変更するように指示するように構成されている、マイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項2】
前記マイクロ流体導管(125)の一部に沿って互いに直列に接続された複数のバルブ(126)を備える、請求項1に記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項3】
前記バルブ(126)は、空気圧バルブであり、前記マイクロ流体流量制御装置(100)は、前記空気圧バルブ(126)のそれぞれに流体接続されたそれぞれの空気圧ポンプ(106)を備え、前記空気圧ポンプ(106)は、前記比較の結果に基づいて、対応する前記空気圧バルブ(126)の前記通路を変更するように構成されている、請求項1又は2に記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項4】
前記マイクロ流体導管(125)を通して前記流体をポンプ送給するために直列に接続された複数のマイクロポンプ(104)を備える、請求項1~3のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのバルブ(126)は、前記流量センサ(105)と前記出口末端(103)との間の前記マイクロ流体導管(125)内に配置されている、請求項1~4のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項6】
前記マイクロ流体導管(125)を少なくとも部分的に収容する本体(101)を備え、前記少なくとも1つのポンプ(104)、前記流量センサ(105)、前記コントローラ、及び前記少なくとも1つのバルブ(126)は、前記本体(101)に取り外し可能に結合されている、請求項1~5のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項7】
前記ポンプ(104)は、圧電マイクロポンプであり、前記バルブ(126)は、圧電バルブである、請求項1~6のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項8】
前記マイクロ流体導管(125)内に配置され、前記マイクロ流体導管(125)を流れる前記流体の流れに一定の圧力降下を導入するように構成されている流れ抵抗デバイス(125c)を備える、請求項1~7のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項9】
前記マイクロ流体導管(125)内に配置された圧力センサを備え、前記圧力センサは、前記マイクロ流体導管(125)を流れる前記流体の圧力を測定するように構成されている、請求項1~8のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項10】
前記マイクロ流体導管(125)内に配置された温度センサを備え、前記温度センサは、前記マイクロ流体導管(125)を流れる前記流体の温度を測定するように構成されている、請求項1~9のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項11】
前記マイクロ流体流量制御装置(100)の少なくとも1つのセンサに通信可能に接続されているグラフィカルユーザインタフェースを備え、前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記少なくとも1つのセンサによって測定された前記マイクロ流体導管(125)を流れる前記流体の流量、圧力及び温度のうちの少なくとも1つを表示するように構成されている、請求項1~10のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)を含む、閉じた流体回路。
【請求項13】
請求項1~11のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)を含む、開いた流体回路。
【請求項14】
請求項1~11のいずれかに記載のマイクロ流体流量制御装置(100)を利用する、マイクロ流体導管(125)を流れる流体の流量を制御する方法(300)であって、
前記少なくとも1つのポンプ(104)が、前記流体を所定の流量で前記マイクロ流体導管(125)を通してポンプ送給するステップ(301)と、
前記流体センサ(105)が、前記マイクロ流体導管(125)内の前記流体の前記流量を測定するステップ(302)と、
前記コントローラ(208)が、測定された前記流量を予め設定された流量と比較するステップ(303)と、
前記コントローラ(208)が、比較の結果に基づいて、前記少なくとも1つのポンプ(105)及び前記少なくとも1つのバルブ(126)のうちの少なくとも1つに、前記ポンプのポンプ能力及び前記バルブの通路をそれぞれ変更するように指示するステップ(304)と、
を含む方法。
【請求項15】
前記比較の結果に基づいて、前記少なくとも1つのバルブ(126)に前記通路を変更するように指示するステップは、前記比較の結果に基づいて、空気圧バルブ(126)の通路を調整するように対応する空気圧ポンプ(106)に指示することを含む、請求項14に記載のマイクロ流体導管(125)を流れる流体の流量を制御する方法(300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般に、本発明は、流体の制御された投与又は流れを提供するために使用されるマイクロ流体流量制御装置に関する。より詳細には、本発明は、高精度の流量調整手段を含み、液体及び気体を含む流体を、開回路形態及び閉回路形態の両方で、制御された方法で分配することができるマイクロ流体流量制御装置、及びマイクロ流体流量制御装置を利用するマイクロ流体導管を流れる流体の流量を制御する方法に関する。本発明は、マイクロ流体の制御及び分配の分野に含まれる。
【背景技術】
【0002】
物質の投与は、所定のユーザ、プロセス、装置又はシステムに対して、制御された方法で、予め規定されかつ測定された量の物質を提供することからなる。投与物は、液体、固体、又は気体物質とすることができる。これらの場合、投与プロセスは、手動又は自動で実施することができる。投与装置又はシステムは、特に、医学、工学又は研究などの幅広い用途及び技術分野で使用されている。初期バージョンの投与装置又はシステムは、大型で複雑な設計であり、較正及び洗浄が困難であり、統合された測定技術又は投与技術の不正確性により、投与量が期待値から大きく逸脱するために信頼性が低かった。近年、投与装置の開発が進み、較正が改善され、これらの装置はより小型でよりコンパクトになることが見込まれている。しかしながら、これらの投与装置は、流体流れを制御するための精度又は正確性が依然として低い。このことは、精度又は正確性が重要な要因である例えば医療などの用途及び分野では特に問題となる。
【0003】
液体及び気体の投与に広く使用されている装置は、衝撃/吸引システムとしても知られている液圧ポンプであり、これらは、容積型ポンプ、回転ポンプ、動的ポンプに大別される。医療分野及び産業界は、このようなポンプの開発を推進し、蠕動ポンプ及びシリンジポンプが注目されている。これらのポンプが直面する主な問題の1つは、ポンプがその作動寿命の間に、一定の流量を供給できることを保証する方法である。一方で、蠕動ポンプには、経年変化するとポンプ送給される流れの精度の低下につながる主要構成要素の著しい摩耗を被るという欠点がある。加えて、蠕動ポンプは精度範囲が小さいため、微量かつ精密な流量を必要とする用途には適していない。他方で、シリンジポンプには、その特殊な構造から連続的に作動することができず、デザインもかさばるため、コンパクトで可搬式機器には適していないという制約がある。空気圧式流体分配器などの他の流体ポンプが存在し、このような流体ポンプは、流体リザーバに圧力を発生させるためにガスを使用するが、流量調整は、システムの入口でリザーバに加えられる圧力を制御するマイクロバルブによって行われる。しかしながら、空気圧式流体分配器の管理は非常に複雑であり、そのデザインは非常にかさばるため、可搬式機器及び用途には適していない。また、空気圧式流体分配器は、ポンプ送給された流体を最初の加圧タンクに戻すことができないため、閉じた流体回路での使用には適していない。
【0004】
流量制御システムを小型化し、その精度、正確性、効率を向上させる必要性から、マイクロ流体工学及び微小電気機械システム(MEMS)などの技術は、圧電マイクロポンプ及び圧電マイクロバルブなどの新しいデバイス及びコンセプトの開発に貢献している。圧電効果とは、特定の材料が加えられた機械的応力に応じて電荷を発生させる能力のことである。圧電効果の特有の特性は、可逆的であることであり、正の圧電効果(応力が加えられると電気が発生する)を示す材料は、逆の圧電効果(電界が加えられると応力が発生する)も示すことを意味する。圧電マイクロポンプは、この逆の圧電効果に基づく。圧電マイクロポンプは、受動型逆止弁及びメンブレンと一緒に圧電ダイアフラムを備え、これは、電圧が印加されると変形する。圧電ポンプは、構造が簡単であり、スリムな形状で消費電力が少ない。
【0005】
加えて、バルブは、これらの投与装置、システム、及びプロセスで一般に使用されるデバイスである。バルブは、システムの2つの要素の間を流れる流れを調整する機構であり、パイプ、導管などで流れ(液体又は気体)の選択的な通過又は遮断を可能にする。これらのバルブは、ミクロレベルでは、能動型バルブ又は受動型バルブとすることができる。能動型マイクロバルブは、アクチュエータに結合された機械的に可動な薄膜又は突出構造体を備える。この薄膜又は突出構造体は、通過オリフィスを閉じることができ、従って、バルブの入口ポートと出口ポートとの間の流路を遮断することができる。マイクロバルブのアクチュエータは、統合された磁気、静電気、圧電又は熱マイクロアクチュエータ、「インテリジェント」相変化、レオロジー材料、又は外部磁場又は空気圧源などの外部印加型駆動機構とすることができる。一方、受動型マイクロバルブは、その動作状態、すなわちこれらの開閉が、これらが制御する流体によって決定されるバルブであり、この場合、アクチュエータは、流体自体の圧力又は他の物理的特性であろう。最も一般的な受動型マイクロバルブは、フラップバルブ、メンブレンマイクロバルブ、ボールマイクロバルブである。
【0006】
周知の流体制御装置及びシステムの多くは、供給される流体流れに対する精度及び正確性の問題を依然として解決できておらず、より精密で正確なものは、リザーバとマイクロ流体システムとの間で流体が常に再循環する閉じた流体回路で連続して動作できず、さらにそれらはマイクロ流体デバイスに直接、完全に統合するにはサイズがコンパクトではなく、その多くはモジュール性、信頼性、低コスト、簡単操作の原則を一緒にすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、従来技術において、上記の技術的問題を克服することができ、コンパクトなデザインを提示し、操作が容易であり、多様な流体と連携することができ、開いた又は閉じた流体回路の両方において小型化と高精度を兼ね備え、さらに、低エネルギー消費及び低コストを提示する、マイクロ流体流量制御装置に対するニーズが依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の全体的な目的は、開回路及び閉回路形態の両方で制御された方法で流体を分配することができる、高精度の調整手段を組み込んだ流量制御装置を提供することである。この装置は、固定式又は可搬式の装置への組み込みを容易にするモジュール設計を有し、ライフサイエンス分野、自動車産業、医療分野、又は一般的な流体分配や投与など、幅広い分野で応用することができる。
【0009】
本発明の第1の目的は、マイクロ流体導管を流れる流体の流量を制御するためのマイクロ流体流量制御装置である。本明細書で使用される場合、用語「マイクロ流体」は、表面力が体積力を支配する小規模(典型的にはサブミリメートル)に幾何学的に拘束されている流体の挙動、精密制御、及び操作を指す場合がある。本明細書で使用される場合、用語「マイクロ流体導管」は、その寸法、主にその断面がマイクロメートル以下の範囲にある導管、パイプ、ダクト、チューブ、チャネルなどを指す場合がある。マイクロ流体流量制御装置は、流体入力のための入口末端と流体出力のための出口末端と、入口末端と出口末端とを流体連通させるマイクロ流体導管と、特定の流量でマイクロ流体導管を通して流体をポンプ送給するためにマイクロ流体導管内に配置された少なくとも1つのポンプとを備える。好ましくは、ポンプはマイクロポンプとすることができる。本明細書で使用される場合、マイクロポンプは、マイクロメートル範囲の機能寸法を有するポンプを指す場合がある。ポンプは、一般に、制御装置内に入る流体をその入口末端を通してポンプ送給するために、入口末端に配置されることになる。本明細書で使用される場合、用語「流体」は、不明確に何らかの種類の流体、気体、又はそれらの何らかの組み合わせを指す場合がある。
【0010】
マイクロ流体流量制御装置は、マイクロ流体導管内に配置された少なくとも1つのバルブをさらに備える。バルブは、マイクロバルブ、すなわちマイクロメートル範囲のバルブとすることができる。例えば、バルブは、特に、Quake型バルブ又は形状記憶合金(SMA)バルブとすることができる。少なくとも1つのバルブは、出口末端又はマイクロ流体導管の他の部分に配置することができる。バルブは、その断面の水力直径を変えることによって、その通路を調整又は変更し、マイクロ流体導管を通過する流体の流量を変更するように構成されている。また、マイクロ流体流量制御装置は、マイクロ流体導管内に配置された流量センサを備える。流量センサ、例えば流量計は、好ましくはポンプとバルブとの間に配置することができるが、この流量センサは、マイクロ流体導管の他の何らかの部分に配置することができる。流量センサは、それが設置された特定の箇所で、マイクロ流体導管内の流量を測定するように構成されている。
【0011】
マイクロ流体流量制御装置は、流量センサによって測定された流量を受け取り、測定された流量を予め設定された流量と比較し、比較の結果に基づいて、少なくとも1つのポンプ及び少なくとも1つのバルブのうちの少なくとも1つに、そのポンプ能力及び通路をそれぞれ変更するよう指示するように構成されたコントローラをさらに備える。コントローラは、測定された流量と予め設定された流量との間の差を最小にするために、ポンプ及び/又はバルブにそれらのポンプ能力及び通路をそれぞれ変更するよう指示する。予め設定された流量は、マイクロ流体流量制御装置が設置又は使用されるシステム又は用途の特定の要件に応じて様々とすることができる、ユーザによって事前に決定された流量である。また、測定された流量と予め設定された流量との間の差の閾値は、得られた差がこの閾値を超える場合にのみ、コントローラがポンプ及び/又はバルブにそれらのポンプ能力及び/又は通路を変更するよう指示するように設定することができる。
【0012】
コントローラは、ポンプに、そのポンプ能力、すなわちマイクロ流体導管を流れる流体に与えられる衝動エネルギーの量を増加又は減少させることによって、流体圧力を増加又は減少させるように指示することからなるポンプ制御動作を実行することができる。従って、これらのポンプ制御動作は、ポンプによって供給されることになる、現在のポンプ能力値とは異なるポンプ能力値を含み、この新しいポンプ能力値は、ポンプの動作範囲内にある。あるいは、コントローラは、バルブの通路を変更することで流れに対する抵抗を、すなわちバルブの断面の水力直径を変更することによってバルブが提供する流体の通過に対する抵抗を増加又は減少させるようにバルブに指示することからなるバルブ制御動作を実行することができる。このバルブ制御動作は、バルブがその通路をこの新しい値に調整できるように、現在の通路の値とは異なる通路の値を含む。この新しい通路値は、バルブの動作範囲内となる。さらに、コントローラは、比較の結果に基づいて、上記のポンプ及びバルブの制御動作を同時に実行することができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、マイクロ流体導管を少なくとも部分的に収容する本体を備える。少なくとも1つのポンプ、流量センサ、コントローラ及び少なくとも1つのバルブは、本体に固定すること又は本体の一体部分とすることができる。いくつかの他の実施形態では、少なくとも1つのポンプ、流量センサ、コントローラ及び少なくとも1つのバルブは、それらが故障した場合にそれらの交換を容易にするために、本体に取り外し可能に結合することができる。例えば、少なくとも1つのポンプ、流量センサ及び少なくとも1つのバルブは、マイクロ流体導管の一部でもある相互接続パイプの介在によって、本体に流体的に接続することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、保護ハウジングの内部に配置することができ、コンパクトで小型のデザインが可能になり、このような小型でコンパクトな装置を必要とする用途に特に有用である。保護ハウジングは、特にプラスチック又は金属材料で作ることができ、マイクロ流体流量制御装置の全ての構成要素を収容し保護するのに十分な構造的剛性を提供するように構成することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、マイクロ流体導管の一部に沿って互いに直列に接続された複数のバルブを備える。これらのバルブは、それぞれの通路を通過する流体流れを一緒に調整するために、それぞれの通路を同じように又は異なるように変更することができる。好ましくは、マイクロ流体流量制御装置は、直列に接続された2又は3のバルブを有することになる。直列に接続されたこの複数のバルブは、流体流れに対してより良い制御を行うことを可能にする。複数のバルブの全てのバルブは、同じタイプのバルブとすること又は異なるバルブとすることができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、バルブは空気圧バルブであり、マイクロ流体流量制御装置は、空気圧バルブのそれぞれに流体接続されたそれぞれの空気圧ポンプ又は圧縮機を含む。これらの空気圧ポンプは空気を使用してバルブを作動させ、通路を調整するためにバルブを開放又は閉鎖する。これらの空気圧バルブは、他のバルブよりも高い安定性、分解能、及び精度を有し、これは、それらを流れる流体に対するより良い制御を可能にする。
【0017】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、特定の流量でマイクロ流体導管を通して流体をポンプ送給するために直列に接続された複数のマイクロポンプを備える。複数のマイクロポンプを直列に接続することで、流体がポンプ送給される流量をより良好に制御することができる。さらに、一般に安価で小型の直列に接続された低出力ポンプセットで、高いポンプ流量を達成することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバルブは、流量センサと出口末端との間のマイクロ流体導管内に配置される。このような実施形態では、流量センサは、バルブによって調整される前に流量が測定されるように、ポンプの出口に配置される。このように、コントローラは、流体がその出口末端を介して制御装置を出る直前に、調整された流量が予め設定された流量にできるだけ近くなるように、バルブの通路を調整するためのバルブ制御動作を実行することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、コントローラは、センサ、ポンプ及びバルブに有線接続される。あるいは、コントローラは、マイクロ流体流量制御装置の外部のリモートコントローラであり、この制御装置は、例えばGPRS、WiFi、Bluetoothなどによってリモートコントローラと双方向通信する、センサ、ポンプ及びバルブに配線された無線接続ユニットを組み込むことができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、ポンプは圧電マイクロポンプであり、バルブは圧電マイクロバルブである。圧電マイクロバルブは、他の種類のバルブよりも堅牢でシンプルなアクチュエータを組み込む。これらの圧電構成要素は、制御装置の動作寿命を延ばすことに貢献する。
【0021】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体導管は、マイクロ流体導管を流れる流体流れに固定の圧力損失を導入するように構成された固定流れ抵抗デバイスを含む。本明細書で使用される場合、固定流れ抵抗デバイスは、マイクロ流体導管に配置され、そこを通過するときに流体に一定の圧力降下を導入することができる何らかのデバイスである。流れ抵抗装置の例は、蛇行回路、マイクロ流体導管の断面とは異なる断面を有する導管の部分、フィルタなどの多孔質要素などとすることができる。従って、マイクロ流体導管を流れる流体が低粘度(例えば、水)を呈する場合に特に有用なこの流れ抵抗デバイスは、ポンプが高すぎる動作範囲で流体をポンプ送給する場合に、マイクロ流体導管を流れる流体圧力を低減するために既知の一定の圧力降下を導入する。この固定流れ抵抗デバイスは、好ましくはポンプと流量センサとの間に配置することができるが、マイクロ流体導管の何らかの他の部分に配置することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、マイクロ流体導管内に配置された圧力センサを備え、圧力センサは、マイクロ流体導管を流れる流体の圧力を測定するように構成されている。
【0023】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、マイクロ流体導管内に配置された温度センサを備え、温度センサは、マイクロ流体導管を流れる流体の温度を測定するように構成されている。マイクロ流体流量制御装置は、流体の他のパラメータを監視するために、粘度計、密度計などの他の測定デバイスをさらに備えることができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、制御装置が統合するセンサの少なくとも1つに通信可能に接続されたグラフィカルユーザインタフェースを備える。グラフィカルユーザインタフェースは、少なくとも1つのセンサによって測定されたマイクロ流体導管を流れる流体の流量、圧力、温度又は他の何らかのパラメータを表示するように構成されている。マイクロ流体流量制御装置が統合するセンサに応じて、グラフィカルユーザインタフェースは、対応する測定パラメータを表示することができることになる。従って、制御装置は、コントローラと通信可能に接続され、それを通じて測定されたパラメータがグラフィカルユーザインタフェースを介して表示されるスクリーンを統合することができる。
【0025】
いくつかの他の実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、USBポートを備え、このUSBポートを介して、特にラップトップやタブレットなどのパーソナルコンピューティングデバイスを有するユーザは、制御装置の構成要素との双方向通信を確立するために、マイクロ流体流量制御装置のコントローラと通信することができる。このようにして、ユーザは、そのパーソナルコンピューティングデバイスにおいて、センサ、ポンプ、バルブ及びコントローラからの情報を受け取ることができ、同時に、制御装置の動作パラメータ、例えば、予め設定された流量、ポンプの初期ポンプ能力及びバルブの初期通路などを確立することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、ユーザが制御装置の動作パラメータ、例えば、マイクロ流体導管を流れる流体の予め設定された流量値を選択できるように構成されたユーザ入力デバイスを備える。ユーザは、特に、ポンプの初期ポンプ能力及びバルブの初期通路などの他のパラメータを選択することができる。このユーザ入力デバイスは、コントローラに通信可能に接続され、ユーザが特定の予め設定された流量値又は他の動作パラメータを選択することができるキーパッドとすることができ、スクリーンによって、ユーザは、予め設定された流量値及び動作パラメータを見ることができる。好ましくは、このスクリーンは、センサによって測定されたパラメータを表示するために使用されるのと同じスクリーンである。あるいは、制御装置は、コントローラに通信可能に接続された無線接続デバイスを統合することができ、ユーザ入力デバイスは、PDA、ラップトップ、携帯電話などのパーソナルコンピューティングデバイスの一部とすることができる。ユーザは、例えばGPRS、WiFi、Bluetoothなどの接続を介して無線接続デバイスに送信されることになる制御装置の特定の動作パラメータをそのパーソナルコンピューティングデバイスで選択することができる。いくつかの他の実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、表示されるものと直接対話するための触覚タッチスクリーンを組み込むことができ、それによって、ユーザは、制御装置の動作パラメータを導入し、制御装置の予め設定された流量値及び他の動作パラメータを可視化することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、ポンプ、コントローラ、センサ、及びバルブに接続された電気エネルギー貯蔵ユニットを備えることができ、電力は、電気エネルギー貯蔵ユニットからポンプ、コントローラ、センサ、及びバルブに供給されるようになっている。あるいは、マイクロ流体流量制御装置は、電気回路網に接続されるプラグを備えることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、閉じた流体回路に設置される。このような実施形態では、制御装置は、流体の閉回路形態の下で動作する。
【0029】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置は、開いた流体回路に設置される。このような実施形態では、制御装置は、流体の開回路形態の下で動作する。
【0030】
いくつかの実施形態では、マイクロ流体流量制御装置が医療用途に使用される場合、制御装置を医療用途の特定の要件に適合させるために、流体と接触する要素、すなわち、相互接続パイプを含むマイクロ流体導管、バルブの内部導管又はダクト、ポンプ、及び流量センサなどは、生体適合材料又は特に不活性物質で製造又はコーティングすることができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1のマイクロ流体流量制御装置の出口末端は、第2のマイクロ流体流量制御装置の入口末端に流体的に接続することができる。特定の設計に基づいて必要に応じて直列に接続されたマイクロ流体流量制御装置が存在することができる。これらのマイクロ流体流量制御装置を直列に接続することにより、最後のマイクロ流体流量制御装置の出口ポートにおける流体流れに対する精度及び正確性が著しく改善される。このような実施形態では、各マイクロ流体流量制御装置は、残りのマイクロ流体流量制御装置のコントローラに通信可能に接続されたそれ自体のコントローラを有することができる。この複数のコントローラにより、コントローラ間でマスター/スレーブ階層を確立することができ、マスターコントローラは、スレーブコントローラから測定されたパラメータを受け取り、ポンプのポンプ能力及び/又はバルブの通路を調整する方法をそれらに指示するようになっている。次に、スレーブコントローラは、受け取った指示に従って、それぞれの制御装置のポンプ及び/又はバルブに指示する。あるいは、全てのセンサから測定値を受け取り、全ての制御装置のポンプ及び/又はバルブに指示する単一のコントローラが存在する場合もある。
【0032】
本明細書で使用される場合、「コントローラ」は、中央処理装置(CPU)、半導体ベースのマイクロプロセッサ、プログラマブルPLC、グラフィック処理装置(GPU)、命令を読み出して実行するように構成されたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、機械可読記憶媒体に格納された命令の読み出し及び実行に適した他の電子回路、又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つとすることができる。コントローラは、制御装置全体の様々なセンサから受け取ったデータが供給され、ポンプ及びバルブの動作を管理することになる。
【0033】
好ましくは、マイクロ流体流量制御装置は、コントローラが接続され、その対応する電子回路を有するプリント回路基板(PCB)を備える。コントローラがそこから命令を取り出し復号する記憶媒体は、PCBに配置することもきる。PBCは、コントローラと、ポンプ、バルブ、センサ、ディスプレイ、ボタンパネルなどの制御装置の電子構成要素との間の電気的接続のためのインターフェースとして動作することになる。このPCBは、さらにマイクロ流体流量制御装置の本体に結合することができる。
【0034】
本発明の第2の目的は、上述のマイクロ流体流量制御装置を利用する、マイクロ流体導管を流れる流体の流量を制御する方法である。本方法は、
-少なくとも1つのポンプが、流体を特定の流量でマイクロ流体導管を通してポンプ送給するステップと、
-流体センサが、マイクロ流体導管内の流体の流量を測定するステップと、
-コントローラが、測定された流量を予め設定された流量と比較するステップと、
-コントローラが、比較の結果に基づいて、少なくとも1つのポンプ及び少なくとも1つのバルブのうちの少なくとも1つに、そのポンプ能力及びその通路をそれぞれ変更するように指示するステップと、
を含む。例えば、測定された流量が予め設定された流量よりも高い場合、コントローラは、マイクロ流体導管内の流体の流量が予め設定された流量にできるだけ近づくように、バルブにその通路を減少するように指示するバルブ制御動作を実行することができる。反対に、測定された流量が予め設定された流量よりも低い場合、コントローラは、マイクロ流体導管内の流体の流量が予め設定された流量にできるだけ近づくように、バルブにその通路を増大するように指示するバルブ制御動作を実行することができる。あるいは、コントローラは、測定された流量が予め設定された流量よりもそれぞれ高い又は低い場合に、マイクロ流体導管を流れる流体の流量を変更するために、ポンプにその送給ポンプ能力を減少又は増大させるよう指示するポンプ制御動作を実行することができる。さらに、コントローラは、測定された流量と予め設定された流量との間に偏差がある場合に、ポンプ能力及び通路をそれぞれ変更するように、バルブ及びポンプの両方に指示するバルブ及びポンプ制御動作を同時に実行することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、バルブ制御動作を実行することは、比較結果に基づいて空気圧バルブの通路を調整するように対応する空気圧ポンプ又は圧縮機に指示することを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、コントローラは、測定された流量と予め設定された流量との間の差が特定の値であり、ポンプ制御動作も特定の値である場合に、ポンプのみに、それらがマイクロ流体導管を流れる流体に提供しているポンプ能力を変更するように指示する。例えば、流量差が毎分200マイクロリットル未満であり、ポンプの現在のポンプ能力がその範囲の中間に近い場合(例えば圧電ポンプの場合は120と180ボルトとの間)、ポンプ出口での流量はポンプによってのみ調整されることになる。さらに、コントローラは、測定された流量と予め設定された流量との差が特定の予め設定された値の間にあり、ポンプのポンプ能力がその動作範囲の限界の一方に近い場合に、バルブのみに、マイクロ流体導管を流れる流体の流量を変更するように指示する。例えば、上述の差が毎分200マイクロリットルと100マイクロリットルとの間であり、ポンプ能力がその上限に近い場合(例えば、圧電ポンプの場合は200ボルトを超える)、バルブ出口での流量はバルブによって調整されることになる。さらに、コントローラは、測定された流量と予め設定された流量との差が特定の値を超え、ポンプの現在のポンプ能力及びバルブの現在の通路の両方がその中間値(対応する動作範囲内)にある場合に、ポンプ及びバルブの両方に、それぞれのポンプ能力及び通路を同時に調整するように指示する。例えば、上述の差が毎分100マイクロリットルを超えており、ポンプとバルブの両方が現在それらの動作範囲の中間点に近いところで動作している場合に、ポンプ及びバルブは同時に指示されることになる。このような実施形態では、例えそれがより大きなセトリング時間を意味する場合でも、流量設定値に到達するために最小限の制御動作のみを適用するように構成することができるので、マイクロ流体流量制御装置のエネルギー効率を向上させることができる。いくつかの他の実施形態では、流量に関連する差の値と制御動作の範囲は異なる場合があり、バルブ及び/又はポンプの動作及び組み合わせは、測定された流量と予め設定された流量との間の差の異なる範囲に関連する場合がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、コントローラは、測定された流量と予め設定された流量との間の差とは無関係に、ポンプ及びバルブの両方に、それらのポンプ能力及び通路を同時に変更するように指示する。このような実施形態では、エネルギー効率が低下する代償として、予め設定された流量に到達するのに必要な時間を最小化することができる。
【0038】
本発明は、流体を高精度で、マイクロリットル/分の範囲で、開回路及び/又は閉回路で投与することができるマイクロ流体流量制御装置を説明する。この制御装置は、その特定の用途に応じて、固定式機器又は可搬式機器に設置することができる。概括的には、この制御装置は、ポンプ及びバルブ;特に流量計、圧力又は温度センサなどの異なるタイプのセンサ;制御装置内で流体が流れるマイクロ流体導管を形成する相互接続パイプ;並びに制御及び電子部分の対応する構成要素及び付属物、を含む基本的要素を統合し、結果として、制御装置の要素の接続、管理、及び監視を可能にする。
【0039】
ユーザは、コンピュータへのUSB接続による遠隔操作で、又はタッチスクリーン上のグラフィックインターフェースによる現場で、又はコントロールパネル又は調整器によるアナログ操作のいずれかで、装置を制御する様々な可能性を有する。装置の全ての要素は、微小規模で開発され、小型モジュールに統合される。また、マイクロ流体素子及び圧電素子の使用に起因して、他の類似システムと比較してエネルギー消費量が非常に低いことも特筆すべき点である。本装置は、マイクロリットル/分の規模の高精度の製品が市場に存在しないことに対する解決策を提供し、また、小型で単純であり、利用が容易であるか又はより安価である。
【0040】
説明を網羅して本発明をより良く理解することを可能にするために、一連の図面が提示される。この図面は、説明の不可欠な部分を形作り、本発明の実施形態を示すものであり、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではなく、単に本発明がどのように実施することができるかを示す例として解釈されるべきである。図面は以下の図を含む。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の特定の実施形態によるマイクロ流体流量制御装置の分解前方斜視図を示す。
図2】ポンプ、圧縮機及び流量計が本体に取り外し可能に結合された、図1のマイクロ流体流量制御装置を示す。
図3】流量計とそれがどのように本体に流体的に接続されているかを示す、図1のマイクロ流体流量制御装置の後方斜視図を示す。
図4】圧縮機とそれがどのように本体に流体的に接続されているかを示す、図1のマイクロ流体流量制御装置の別の後方斜視図を示す。
図5A】点線で示されたマイクロ流体導管の一部を含む、図1のマイクロ流体流量制御装置の正面図を示す。
図5B】点線で示されたマイクロ流体導管の一部を含む、図1のマイクロ流体流量制御装置の側面図を示す。
図6】本発明の特定の実施形態による電子サブシステムを含むマイクロ流体流量制御装置のブロック図である。
図7】本発明の実施形態によるマイクロ流体導管を流れる流体の流量を制御するための方法のフロー図である。
図8】コントローラが、比較の結果に基づいて、バルブ及び/又はポンプにそれぞれの出口流量を変更するように指示することを決定する方法の特定の実施構成のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、本発明の特定の実施態様によるマイクロ流体流量制御装置100の分解前方斜視図を示す。図2は、ポンプ104、圧縮機106及び流量計105がその本体101に取り外し可能に結合されている図1のマイクロ流体流量制御装置100を示す。図1及び図2の制御装置100は、追加の構成要素を含むことができ、本明細書に記載された構成要素のいくつかは、記載された制御装置100の範囲から逸脱することなく取り除くこと及び/又は変更することができることを理解されたい。加えて、制御装置100の実施構成は、このような実施形態に限定されない。
【0043】
マイクロ流体流量制御装置100は、マイクロ流体導管を部分的に収容し、マイクロ流体流量制御装置100の残りの構成要素が取り外し可能に結合されている本体101を備える。本体101は、流体、例えば、水がマイクロ流体導管に入る入口末端102と、流体が対応する調整された流量でマイクロ流体導管を出る出口末端103とを有する。
【0044】
マイクロ流体流量制御装置100は、さらに、本体101の凹部119に部分的に収容され、マイクロ流体導管を通して流体をポンプ送給する流体ポンプ104と、マイクロ流体導管のその地点での流量を測定する流量計105と、マイクロ流体導管内に配置され出口末端103に位置する2つのバルブ(この図には示されていない)と、バルブを作動させる圧縮機106とを備える。ポンプ104は、相互接続パイプ108を介してマイクロ流体流量制御装置100の入口末端102に流体接続される入口ポート107と、相互接続パイプ111を介して本体101の中間入口ポート110に流体接続される出口ポート109とをそれぞれ備える。ポンプ104は、電気コネクタ104aをさらに備え、電気コネクタ104aには、ポンプ104によって流体に提供されるポンプ能力を変更するためのコントローラの指示を受け取るために、電気配線が通信可能に接続される。詳細には、ポンプ104の入口ポート107及び相互接続パイプ111は、中間ポート120と、入口末端102と中間ポート120とを相互接続する本体101内に位置する導管(図示せず)との介在によって、入口末端102に流体的に接続される。
【0045】
流量計105は、本体101の各流量計出口ポート114及び流量計入口ポート115のそれぞれに、相互接続パイプ116a-bのそれぞれの介在により流体的かつ取り外し可能に接続される入口ポート112及び出口ポート113を備える。さらに、空気圧縮機106は、別の相互接続パイプ118の介在により、本体101の圧縮機入口ポート117に取り外し可能かつ流体的に接続されている。圧縮機106は、4つのポートを有し、そのうちの2つは空気を吸引するためのであり、別の2つは圧縮空気を送給するためのものである。本実施形態では、圧縮機106の1つのポートのみがバルブを作動させるための圧縮空気を送給するようになっており、圧縮機106の入口ポートの1つと出口ポートの1つは、圧縮機の相互接続パイプ121によって相互接続されている。
【0046】
このような実施形態では、マイクロ流体導管は、本体101内の導管(図示せず)、ポンプ104内の導管(図示せず)、流量計105内の導管(図示せず)、ポンプ104及び流量計105を本体101と取り外し可能かつ流体的に連通する相互接続パイプ108、111、116a-bによって形成される。圧縮空気が圧縮機106からバルブに流れる相互接続パイプ118は、マイクロ流体導管の一部ではない。
【0047】
図1及び図2のマイクロ流体流量制御装置100は、1つの単一のポンプを図示しているが、いくつかの他の実施形態では、互いに直列に接続された2以上のポンプが存在する場合がある。さらに、図1及び図2のマイクロ流体流量制御装置100は、それが組み込む2以上のバルブを作動させる1つの単一の圧縮機を有するが、バルブのそれぞれを作動させることができる複数の圧縮機が存在する場合がある。いくつかの他の解決策では、バルブは、圧縮機からの圧縮空気の代わりに電気接続によって給電される圧電バルブとすることができる。図1及び図2のマイクロ流体流量制御装置100は、この特定のデザイン、幾何形状及び外形を示すが、マイクロ流体流量制御装置100は、それが有することができる特定の用途又はそれが設置される可能性のある特定のシステムに応じて、異なる幾何形状、デザイン及び外形を有することができる。
【0048】
図1及び図2のマイクロ流体流量制御装置100のいくつかの他の実施構成では、ポンプ、バルブ、圧縮機及び流量計は、本体の不可欠な部分とすること又は本体に取り外し不可能に固定することができる。
【0049】
図3は、流量計105とそれがどのように本体101に流体的に接続されるかを示す図1のマイクロ流体流量制御装置100の後方斜視図を示す。流量計入口ポート112及び流量計出口ポート113は、その直径が相互接続パイプ116a-bの直径より大きい円筒状ポートであり、相互接続パイプ116a-bは、このポート112,113に導入されて流量計105に流体的に接続するようになっている。流量計105は、流量の測定値をコントローラに送るために電気配線が通信可能に接続されたコネクタ122をさらに含む。測定値は、流量計105によって周期的に収集すること又はコントローラが流量計105に指示したときのみ収集することができる。例えば、流量計105は、5msごとにその内部を流れる流体の流量を測定することができる。また、図3は、マイクロ流体流量制御装置100を表面に又は取り付けることができる機器の構成要素に固定するために使用される、本体101の支持体に設けられた通過孔123を示す。
【0050】
図4は、圧縮機とそれがどのように本体に流体的に接続されているかを示す、図1のマイクロ流体流量制御装置の別の後方斜視図を示す。圧縮機106は、ネジ(図示せず)により本体101に取り付けられている。圧縮機106は、2つの空気入口ポート124a及び125bと、2つの空気出口ポート125a及び124bとを備える。このような実施形態では、ポート124aを唯一の空気入口ポートとし、ポート125aを、圧縮空気を本体101の内部に配置されたバルブに送給する唯一の空気出口ポートとするために、空気入口ポート125b及び空気出口ポート124bは、圧縮機の相互接続パイプ121によって相互接続される。また、圧縮機106は、その下部に関連して配置されたコネクタ106a(図1に示す)を組み込んでおり、このコネクタには、コントローラからの指示を受け取って、流体的に接続されているマイクロ流体導管内のバルブの通路を変更するために、電気配線が通信可能に接続されている。
【0051】
図5A及び図5Bは、本体101の内部に収容され、点線で示されるマイクロ流体導管125を含む図1のマイクロ流体流量制御装置100の正面図及び側面図をそれぞれ示す。これらの図では、ポンプ104、流量計105及び相互接続パイプ108、111、116a-bの内部に収容されるマイクロ流体導管の部分は示されていない。
【0052】
マイクロ流体導管125は、入口末端102と;入口末端102と第1の中間ポート120とを接続する本体101の第1の内部ダクトに対応する第1の部分125aと;第1の中間ポート120をポンプ104の入口ポート107に流体的に接続する相互接続パイプ108(この図には示されていない)に対応する第2の部分と;ポンプ104の内部ダクト(この図には示されていない)に対応する第3の部分と;ポンプ104の出口ポート108(この図には示されていない)を第2の中間ポート110に流体接続する相互接続パイプ111(この図には示されていない)に対応する第4の部分と;第2の中間ポート110を流れ抵抗デバイス、詳細には蛇行回路125cの入口開口に流体接続する本体101の第2の内部ダクトに対応する第5の部分125bと;蛇行回路125cの出口開口を流量計出口ポート114に流体接続する本体101の第3の内部ダクトに対応する第6の部分125dと;流量計出口ポート114と、流量計入口ポート115と、流量計105(この図には示されていない)とを流体接続するそれぞれの流体接続パイプ116a-b(この図には示されていない)と;流量計105の内部ダクト(この図には示されていない)と;流量計入口ポート115と2つのバルブ126とを流体接続する本体101の第4の内部ダクトに相当する第7の部分125eと;バルブ126の内部ダクトと;バルブ126と出口末端103とを流体接続する本体101の第5の内部ダクトに相当する第8の部分125fと;出口末端103と、を備える。圧縮機入口ポート117、相互接続パイプ118(図示せず)、及び圧縮機入口ポート117とバルブ126とを流体的に接続するダクト127は、マイクロ流体導管125の一部ではない。また、図5A及び図5Bには、圧縮機106が本体101上にねじ止めされる支持要素128が示されている。
【0053】
図1から図5は、本体101内のマイクロ流体導管125、バルブ126、ポンプ104、流れ抵抗デバイス125c、流量計105、及び圧縮機106の特定の配置を有するマイクロ流体流量制御装置100を示すが、マイクロ流体流量制御装置100の他の実施構成は、マイクロ流体流量制御装置100を形作る要素の異なる配置を有する異なる設計とすることができる。
【0054】
図6は、本発明の特定の実施形態による、液圧サブシステム201及び電子サブシステム202を含むマイクロ流体流量制御装置200のブロック図である。図6の制御装置200は、追加の構成要素を含むことができ、本明細書に記載された構成要素のいくつかは、記載された制御装置200の範囲から逸脱することなく取り除くこと及び/又は変更することができることを理解されたい。加えて、制御装置200の実施構成は、このような実施形態に限定されない。
【0055】
液圧サブシステム201は、マイクロ流体流量制御装置200を通過する流体の流れを機械的に衝動(impulse)する、監視する、及び調整するマイクロ流体流量制御装置200の全ての構成要素を備える。これらの構成要素は、図1から図5に示され説明されるものである。単純化の理由から、ポンプ203、ポンプ203の出口でマイクロ流体導管206に配置されるバルブ204、及びバルブ204の出口に配置される流量計205のみが示されている。この液圧サブシステム201及び電子サブシステム202は、マイクロ流体流量制御装置200の全ての構成要素を収容し保護するのに十分な構造的剛性を有する、特にプラスチック又は金属材料で作ることができる保護ハウジング207内に収容される。
【0056】
電子サブシステム202は、対応する電子回路を有するプログラマブルPLCとすることができるコントローラ208と、スクリーン209と、キーパッド210と、メモリ211とを備える。コントローラ208は、メモリ211に格納された命令を取り出し、復号し、実行して、本明細書に記載のマイクロ流体流量制御装置の機能性を実行することができる。メモリ211は、実行可能な命令、データなどの情報を格納又は保存するための何らかの電子的、磁気的、光学的、又は他の物理的な記憶装置とすることができる。例えば、本明細書に記載の何らかのメモリは、何らかのランダムアクセスメモリ(RAM)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(例えば、ハードドライブ)、半導体ドライブ、何らかのタイプのストレージディスク(例えば、コンパクトディスク、DVDなど)など、又はこれらの組み合わせとすることができる。
【0057】
スクリーン209は、コントローラ208と通信可能に接続され、グラフィカルユーザインタフェースを介して、流量計又は制御装置200が組み込むことができる他のセンサによって測定されるパラメータを表示するように構成されている。スクリーン209は、さらに、制御装置200の構成設定メニューを表示するように構成されている。また、キーパッド210は、コントローラ208に通信可能に接続され、ユーザが、マイクロ流体導管を流れる流体の予め定められた流量値、ポンプの初期ポンプ能力、及びバルブの通路などのマイクロ流体流量制御装置200の動作パラメータを選択することを可能にする。
【0058】
図7は、本発明の実施形態による、マイクロ流体導管を流れる流体の流量を制御する方法300のフロー図である。図7の方法300は、図1から図5のマイクロ流体流量制御装置100を参照するが、請求項のセットに従って、図6の制御装置200などの他の制御装置を参照することもできる。
【0059】
方法300のステップ301において、マイクロ流体流量制御装置100のポンプ104は、入口末端102を通って流入する流体、例えば、水を、特定の流量でマイクロ流体導管125にポンプ送給する。例えば、この特定の流量は、1分あたり2000と500マイクロリットルとの間の範囲とすることができる。
【0060】
方法300のステップ302において、流量計105は、マイクロ流体導管125内の流体の流量を測定する。
【0061】
方法300のステップ303において、コントローラは、流量計105によって測定された流量を受け取り、それを予め設定された流量と比較する。この比較から、コントローラは、両方の流量の間に、補正が必要な差があるか否かを判定することができる。
【0062】
方法300のステップ304において、コントローラは、少なくとも1つのポンプ104及び少なくとも1つのバルブ126の少なくとも一方に、測定された流量と予め設定された流量との間の差を最小にするために、比較の結果に基づいて、それらのポンプ能力及び通路をそれぞれ変更するように指示する。
【0063】
比較の結果に基づいて少なくとも1つのバルブ126にその通路を変更するように指示することは、比較の結果に基づいて空気圧バルブ126の通路を調整するように対応する空気圧ポンプ又は圧縮機106に指示することを含む。
【0064】
好ましくは、コントローラは、マイクロ流体導管を流れる流体の流量を調整するために、バルブ126とポンプ104の両方に、その通路とポンプ能力を調整するように指示することになり、マイクロ流体流量制御装置100の出口末端103において所定の流量に最短時間で到達するようになっている。
【0065】
図8は、コントローラが、比較の結果に基づいて、バルブ及び/又はポンプに通路及びポンプ能力をそれぞれ変更するように指示することを決定する方法の特定の実施態様のブロック図400を示す。コントローラは、バルブ及び/又はポンプがそれらの出力流量を調整するか否か、及びどの程度調整するかについての決定を行うためにファジー論理を組み込むことができる。
【0066】
本明細書で使用される場合、ファジー論理は、「二値論理」とは対照的に、「多値論理」として説明されている。二値論理システムは、単一の「真理値」、すなわち変数に一致するか否かの答えを返す。例えば、数値を含むルールは「二値」である傾向がある。しかしながら、ファジー論理は、複数の論理の一致を許容し、より文脈に即した有用な情報を許容する。例えば、ある動作パラメータが「高い」、「低い」、「許容できる」のいずれであるかを示すことができる、すなわち、ファジー論理は、真実の明瞭な表示ではなく、実際には所定の真実度である答えを得ることができる。本開示のファジー論理ユニット401は、入力変数、出力変数、変数の範囲にわたって定義されたメンバーシップ関数、及びメンバーシップ関数によって入力と出力を関連付けるファジールール又は命題を含む。全てのルールの集合は、ファジィー論理推論プロセスの基礎となる。ルールは、メンバーシップ関数に照らして、推論エンジンを使って入力変数に適用され、結果として出力変数が得られる。
【0067】
そのために、ファジー論理ユニット401は、システム403(システムは、制御装置の電気、電子及び液圧要素を含むシステム全体のグローバルな表現を指す)が統合することができる異なるセンサ402から測定値を受け取り、システム403の機能から知られる流量設定値と一緒に、ポンプ及びバルブの制御動作を実行して、システム403のそれぞれのポンプ及び/又はバルブに作用すべきか及びどの程度作用すべきかを、ポンプ調整器ドライバ404及び/又はバルブ調整器ドライバ405に指示することができる。換言すれば、ファジー論理ユニット401は、測定された流量と予め定められた流量との差を最短の経過時間で最小化するために、ポンプ調整器ドライバ404及びバルブ調整器ドライバ405がそれぞれの動作をどの程度調整することになっているかを判定する。次に、ポンプ調整器ドライバ404及びバルブ調整器ドライバ405は、マイクロ流体導管で予め設定された流量に達するまで、ファジー論理が決定したパラメータで、それぞれポンプ及びバルブのポンプ能力及び/又は通路値に関するそれらの計算を変化させることになる。このファジー論理は、センサ402から受け取ることができる温度、密度、圧力などの流体の他のパラメータにも適用することができる。
【0068】
従って、コントローラは、ファジー論理によって、予め設定された流量と流量計での測定流量との間の差が最短の経過時間で最小化されるように、ポンプに、それらが適用しているポンプ能力を連続的に変更又は調整するように指示し、バルブに、その通路を同時かつ連続的に変更又は調整するように指示することになる。
【0069】
本文において、用語「備える」及びその派生語「備えている」等は、排除する意味と理解されるべきではない、すなわち、これらの用語は、説明及び定義されるものがさらなる要素、ステップ等を含むことができる可能性を排除すると解釈すべきではない。本明細書で使用され場合、用語「別の」は、少なくとも2番目又はそれ以上と定義される。本明細書で使用される場合、用語「接続」は、特に指示しない限り、介在する要素なしに直接的に、又は少なくとも1つの介在する要素を用いて間接的に接続されると定義される。2つの要素は、機械的に、電気的に、又は通信路、経路、ネットワーク、又はシステムを通じて通信可能に接続することができる。
【0070】
本発明は、明らかに本明細書に記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に定義された本発明の全体的な範囲内で、当業者によって考えられるあらゆる変形例(例えば、材料、寸法、構成要素、構成などの選択に関して)も包含する。
【符号の説明】
【0071】
100 マイクロ流体流量制御装置
102 入口末端
103 出口末端
104 ポンプ
105 流量センサ
125 マイクロ流体導管
126 バルブ
208 コントローラ
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
【国際調査報告】