(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-05
(54)【発明の名称】プロトコルデータユニットPPDU送信方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20231128BHJP
H04W 74/04 20090101ALI20231128BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20231128BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W74/04
H04W72/231
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531015
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2021131521
(87)【国際公開番号】W WO2022127505
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011511846.3
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リー,ユインボー
(72)【発明者】
【氏名】ガン,ミーン
(72)【発明者】
【氏名】ユイ,ジエン
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ユイチェン
(72)【発明者】
【氏名】リー,イーチーン
(72)【発明者】
【氏名】ホワーン,グオガーン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD23
5K067DD24
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE22
(57)【要約】
この出願は、プロトコルデータユニットPPDU送信方法および装置を提供し、かつ、CTSフレームを送信するためのチャネルをSTAに示すための、通信技術の分野に関する。本方法において、第1デバイスは、第1データユニットを送信することができる。前記第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含み得る。第2データユニットは、第1MU-RTSフレームを搬送するために使用される。第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用される。第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する。前述のソリューションに基づいて、APは、複数のMU-RTSフレームを使用することにより、複数のSTAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができる。APは、同じスクランブリングコード初期化値を使用するように、第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームに示すことができる。これにより、異なるCTSフレーム間の競合を回避することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロトコルデータユニットPPDU送信方法であって、
第1デバイスによって、第1データユニットを送信するステップであり、
前記第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含み、
前記第2データユニットは、第1マルチユーザ送信要求MU-RTSフレームを搬送するために使用され、かつ、
前記第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用される、
ステップ、を含み、
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する、
方法。
【請求項2】
前記第1MU-RTSフレームは、第2デバイスが送信許可CTSフレームを送信する第1チャネルを示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3デバイスがCTSフレームを送信する第2チャネルを示し、
前記第1チャネルの帯域幅が前記第2チャネルの帯域幅と部分的に、または、完全にオーバーラップするとき、前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1データユニットは、複数のデータユニットを含み、
前記複数のデータユニットそれぞれは、MU-RTSフレームを搬送するために使用され、
全てのMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、同じであり、かつ、
前記第2データユニットおよび前記第3データユニットは、前記複数のデータユニットのうちの2個である、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、それぞれ第1ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第1ビットシーケンスは、前記第1データユニットの帯域幅を示し、
または、
前記第1MU-RTSフレームは、第2ビットシーケンスを含み、
前記第2ビットシーケンスは、前記第2データユニットの帯域幅を示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第3ビットシーケンスは、前記第3データユニットの帯域幅を示す、
請求項1乃至3いずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
送信要求RTSフレーム送信方法であって
第1デバイスによって、少なくとも2個のチャネル上で送信要求RTSフレームを別々に送信するステップと、
前記第1デバイスによって、前記少なくとも2個のチャネル上で同じフレーム長を有する送信許可CTSフレームを受信するステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
全てのRTSフレームのフレーム長が同じである、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
全てのRTSフレームの第1送信レートが同じであり、
または、
各RTSフレームの第1送信レートは、同じ第2送信レートを決定するために使用され、かつ、
前記第2送信レートは、第2デバイスが前記CTSフレームを送信するメインレートである、
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
送信許可CTSフレーム送信方法であって、
第2デバイスによって、送信要求RTSフレームを受信するステップ、および、
前記第2デバイスによって、第2送信レートで送信許可CTSフレームを送信するステップであり、前記第2送信レートの値が固定レートである、ステップ、または、
前記第2デバイスによって、第3送信レートでCTSフレームを送信するステップであり、前記第3送信レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長は、前記固定レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長と同じである、ステップ、
を含む、方法。
【請求項9】
処理ユニットおよび通信ユニットを備える、プロトコルデータユニットPPDU送信装置であって、
前記処理ユニットは、第1データユニットを生成し、
前記第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含み、
前記第2データユニットは、第1MU-RTSフレームを送信するための第1マルチユーザ要求を搬送するために使用され、
前記第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用され、
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用し、
前記通信ユニットは、前記第1データユニットを送信するように構成されている、
装置。
【請求項10】
前記第1MU-RTSフレームは、第2デバイスが送信許可CTSフレームを送信する第1チャネルを示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3デバイスがCTSフレームを送信する第2チャネルを示し、
前記第1チャネルの帯域幅が前記第2チャネルの帯域幅と部分的に、または、完全にオーバーラップするとき、前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1データユニットは、複数のデータユニットを含み、
前記複数のデータユニットそれぞれは、MU-RTSフレームを搬送するために使用され、
全てのMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、同じであり、かつ、
前記第2データユニットおよび前記第3データユニットは、前記複数のデータユニットのうちの2個である、
請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、それぞれ第1ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第1ビットシーケンスは、前記第1データユニットの帯域幅を示し、
または、
前記第1MU-RTSフレームは、第2ビットシーケンスを含み、
前記第2ビットシーケンスは、前記第2データユニットの帯域幅を示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第3ビットシーケンスは、前記第3データユニットの帯域幅を示す、
請求項9乃至11いずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
処理ユニットおよび通信ユニットを備える、送信要求RTSフレーム送信装置であって、
前記処理ユニットは、RTSフレームを送信するための複数の要求を生成するように構成されており、
前記通信ユニットは、少なくとも2個のチャネル上でRTSフレームを別々に送信するように構成されている、かつ、
前記通信ユニットは、さらに、前記少なくとも2個のチャネル上で同じフレーム長を有する送信許可CTSフレームを受信するように構成されている、
装置。
【請求項14】
全てのRTSフレームのフレーム長が同じである、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
全てのRTSフレームの第1送信レートが同じであり、
または、
各RTSフレームの第1送信レートは、同じ第2送信レートを決定するために使用され、かつ、
前記第2送信レートは、第2デバイスが前記CTSフレームを送信するメインレートである、
請求項13に記載の装置。
【請求項16】
処理ユニットおよび通信ユニットを備える、送信許可CTSフレーム送信装置であって、
前記通信ユニットは、送信要求RTSフレームを受信するように構成さており、
前記処理ユニットは、送信許可CTSフレームを生成するように構成されており、かつ、
前記通信ユニットは、さらに、第2送信レートで前記送信許可CTSフレームを送信するように構成されており、前記第2送信レートの値は固定レートであり、
または、
前記通信ユニットは、さらに、第3送信レートで前記CTSフレームを送信するように構成されており、前記第3送信レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長は、前記固定レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長と同じである、
装置。
【請求項17】
プロセッサおよびメモリを備える、電子デバイスであって
前記メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を保管するように構成されており、
前記プロセッサは、前記メモリ内の前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行するように構成されており、
前記コンピュータプログラムまたは前記命令が実行されると、
請求項1乃至4いずれか一項に記載の方法、
請求項5乃至7いずれか一項に記載の方法、または、
請求項8に記載の方法、を実施する、
電子デバイス。
【請求項18】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を保管しており、
コンピュータによって、前記コンピュータ実行可能命令が呼び出されると、
前記コンピュータに、
請求項1乃至4いずれか一項に記載の方法、
請求項5乃至7いずれか一項に記載の方法、または、
請求項8に記載の方法、を実施させる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、通信技術の分野に関する。そして、特には、プロトコルデータユニットPPDU送信方法および装置に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
この出願は、2020年12月18日に中国国家知識産権局に出願され、タイトルが「PROTOCOL DATA UNIT PPDU TRANSMISSION METHOD AND APPARATUS」である、中国特許出願第202011511846.3号について優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
現在、無線アクセス規格において一般的に使用される基本フレームワークは、無線アクセスポイント(access point、AP)が有線または無線方式でインターネットにアクセスすることである。加えて、APは、複数の局(station)と関連付けられており、そして、関連付けられた複数の局との間でアップリンクおよびダウンリンク通信が行われ得る。APと複数の関連付けられた局との間の通信のためのチャネルは、320MHzの最大帯域幅をサポートし得る。そして、各関連付けられた局は、指定されたチャネル上でAPと通信し得る。
【0004】
ワイヤレスローカルエリアネットワークにおいては、隠れノード(hidden node)が一般的であるので、チャネルは、送信要求(request to send、RTS)/送信許可(clear to send、CTS)対話方式で関連局のためにリザーブされ得る。RTSフレームおよびCTSフレームは、20MHzよりも大きい帯域幅において非高スループット(non-high throughput duplicated、Non-HT duplicated)方式で送信され得る。現在、CTSフレームを送信するために使用され得る帯域幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160(80+80)MHz、および320MHzのうちの1つであり、そして、占有されるチャネルは、それぞれに、プライマリ20MHzチャネル、プライマリ40MHzチャネル、プライマリ80MHzチャネル、プライマリ160MHzチャネル、および320MHzチャネルである。
【0005】
チャネル保護の効率を改善するために、マルチユーザ送信要求(multiple user-RTS、MU-RTS)/CTS相互作用メカニズムが導入される。MU-RTS/CTS相互作用メカニズムの原理は、APが、MU-RTSフレームをブロードキャスト方式で送信することである。MU-RTSフレームは、複数の受信局の識別子を搬送し、そして、受信局ごとに、CTSをリプライする(replying)ための帯域幅に関する情報を指定する。MU-RTSフレームが終了した後で、各受信局は、短いフレーム間スペース(short inter-frame space、SIFS)時間の後で、指定された帯域幅においてCTSフレームにリプライし、そして、送信する。ここにおいて指定された帯域幅は、プライマリ20MHzサブチャネルを含む、20MHzチャネル、40MHzチャネル、80MHzチャネル、または160MHzチャネルである。
【0006】
加えて、チャネルリソースを十分に利用するために、サブチャネル選択的送信(subchannel selective transmission、SST)メカニズムが、20MHzまたは80MHz局をセカンダリチャネルにスケジュールするために使用され、データを送信および受信することができる。サブチャネル選択的送信メカニズムの動作原理は、APが、最適化されたターゲットウェイクアップ時間(target wake-up time、TWT)内で、指定されたセカンダリチャネル上でダウンリンクデータを受信するように、または、スケジュールを介してアップリンクデータを送信するように、局をスケジュールし得ることである。セカンダリチャネル上で動作するようにスケジュールされた局は、SST局と称され得る。
【0007】
しかしながら、SST局の動作チャネルは、プライマリ20MHzチャネルを含まず、そして、CTSを送信するために占有されるチャネルは、プライマリ20MHzチャネルを含む必要がある。すなわち、局SSTは、RTS/CTSまたはMU-RTS/CTSチャネル保護を完了することができない。
【発明の概要】
【0008】
この出願は、CTSフレームを送信するためのチャネルをSST STAに割り当てるための、プロトコルデータユニットPPDU送信方法および装置を提供する。
【0009】
第1態様に従って、MU-RTSフレーム送信方法が提供される。本方法は、この出願の実施形態において提供される第1デバイスによって実行され得る。第1デバイスは、AP、または、APの機能と同様の機能を実装するチップであり得る。本方法において、第1デバイスは、MU-RTSフレームを送信することができる。MU-RTSフレームは、第1チャネルを指示する指示情報を含み得る。ここにおける第1チャネルは、第2デバイスがCTSフレームを送信する第1チャネルである。第1チャネルは、第2デバイスのターゲットチャネルを含む。ターゲットチャネルは、SST STAの動作チャネル内の20MHzサブチャネルであり得る。代替的に、ターゲットチャネルは、プライマリ20MHzチャネル以外の任意の20MHzサブチャネルであり得る。
【0010】
前述のソリューションに基づいて、APは、指示情報に基づいてSST STAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができ、その結果、SST STAは、また、MU-RTS/CTSメカニズムに従ってチャネルをリザーブ(reserve)リザーブすることができ、データ受信および送信の最中の干渉(interference)を低減する。
【0011】
可能な実装において、指示情報は、第1ビットシーケンスを含み得る。第1ビットシーケンスは、第1チャネルを示している。任意的に、指示情報は、さらに、第2ビットシーケンスを含んでいる。第2ビットシーケンスの値は、1であり、または、リザーブ状態(reserved state)にある。
【0012】
前述のソリューションに基づいて、APは、MU-RTSフレーム内の第1ビットシーケンスに基づいてSST STAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができる。加えて、SST STAの動作チャネルがプライマリ20MHzチャネルを含まないので、第2ビットシーケンスの値は、動作チャネルがプライマリ20MHzチャネルを含むSTAと区別するために、1に設定されるか、または、リザーブ状態にある。
【0013】
第2態様に従って、CTSフレーム送信方法が提供される。本方法は、この出願の実施形態において提供される第2デバイスによって実行され得る。第2デバイスは、SST STA、または、SST STAの機能と同様の機能を実装するチップであり得る。本方法において、第2デバイスは、MU-RTSフレームを受信することができる。MU-RTSフレームは、指示情報を含み得る。ここにおける指示情報は、第1チャネルを示し得る。第2デバイスは、第1チャネル上でCTSフレームを送信し得る。第1チャネルは、第2デバイスのターゲットチャネルを含んでいる。
【0014】
前述のソリューションに基づいて、APは、指示情報に基づいてSST STAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができ、その結果、SST STAは、また、MU-RTS/CTSメカニズムに従って、チャネルをリザーブすることもでき、データ受信および送信の最中の干渉を低減する。
【0015】
可能な実装において、指示情報は、第1ビットシーケンスを含み得る。第1ビットシーケンスは、第1チャネルを示している。任意的に、指示情報は、さらに、第2ビットシーケンスを含んでいる。第2ビットシーケンスの値は、1であり、または、リザーブ状態にある。
【0016】
前述のソリューションに基づいて、APは、MU-RTSフレーム内の第1ビットシーケンスに基づいてSST STAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができる。加えて、SST STAの動作チャネルがプライマリ20MHzチャネルを含まないので、第2ビットシーケンスの値は、動作チャネルがプライマリ20MHzチャネルを含むSTAと区別するために、1に設定されるか、または、リザーブ状態にある。
【0017】
第3態様に従って、プロトコルデータユニットPPDU送信方法が提供される。本方法は、この出願の実施形態において提供される第1デバイスによって実行され得る。第1デバイスは、AP、または、APの機能と同様の機能を実装するチップであり得る。この方法において、第1デバイスは、第1データユニットを送信することができる。第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含み得る。第2データユニットは、第1MU-RTSフレームを搬送するために使用される。第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用される。第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリング(scrambling)コード初期化値を使用する。
【0018】
前述のソリューションに基づいて、APは、複数のMU-RTSフレームを使用することによって複数のSTAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができる。APは、第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームに、同じスクランブリングコード初期化値を使用するように示すことができる。このことは、異なるCTSフレーム間の競合(conflict)を回避することができる。
【0019】
可能な実装において、第1MU-RTSフレームは、第2デバイスが送信許可(clear to send)CTSフレームを送信する第1チャネルを示す。第2MU-RTSフレームは、第3デバイスがCTSフレームを送信する第2チャネルを示す。第1チャネルの帯域幅が、第2チャネルの帯域幅と部分的に、または、完全にオーバーラップするとき、第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する。
【0020】
前述のソリューションに基づいて、複数のSTAがCTSフレームにリプライするチャネルの帯域幅がオーバーラップするとき、APは、オーバーラップしているチャネルを示すMU-RTSフレームが、同じスクランブリングコード初期化値を使用するのを可能にし得る。このことは、異なるCTSフレーム間の競合を回避することができる。
【0021】
可能な実装において、第1データユニットは、複数のデータユニットを含み得る。複数のデータユニットそれぞれは、MU-RTSフレームを搬送するために使用されている。全てのMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、同じである。第2データユニットおよび第3データユニットは、複数のデータユニットのうちの2個である。
【0022】
前述のソリューションに基づいて、APは、複数の送信されたMU-RTSフレームの全てのスクランブリングコード初期化値が同じであることを可能にし得る。このことは、異なるCTSフレーム間の競合を回避することができる。
【0023】
可能な実装において、第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、それぞれ、第1ビットシーケンスを含むことができる。第1ビットシーケンスは、第1データユニットの帯域幅を示し得る。代替的に、第1MU-RTSフレームは、第2ビットシーケンスを含み得る。第2ビットシーケンスは、第2データユニットの帯域幅を示す。第2MU-RTSフレームは、第3ビットシーケンスを含み得る。第3ビットシーケンスは、第3データユニットの帯域幅を示し得る。
【0024】
前述のソリューションに基づいて、APは、MU-RTSフレーム内のビットシーケンスに基づいて、MU-RTSフレームを搬送するPPDUの帯域幅を示すことができ、または、ビットシーケンスに基づいて、複数のMU-RTSフレームを搬送する帯域幅を示すことができる。
【0025】
第4態様に従って、送信要求RTSフレーム送信方法が提供される。本方法は、この出願の実施形態において提供される第1デバイスによって実行され得る。第1デバイスは、APまたはAPの機能と同様の機能を実装するチップであり得る。本方法において、第1デバイスは、少なくとも2つのチャネル上でRTSフレームを別々に送信し得る。第1デバイスは、少なくとも2つのチャネル上で同じフレーム長を有するCTSフレームを受信し得る。
【0026】
前述のソリューションに基づいて、APは、複数のRTSフレームを使用することにより、複数のSTAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネル、およに、APによって受信された複数のCTSフレームのフレーム長を示すことができる。このようにして、CTS終了後のSIFS時間内に複数のSTAに対して同時にデータを送信することができる。このことは、一部のサブチャネル上のSIFSより大きいチャネルアイドル時間のせいで、第三者局によってチャネルが占有されるケースを回避する。
【0027】
可能な実装において、全てのRTSフレームのフレーム長は同じであり得る。
【0028】
前述のソリューションに基づいて、APは、各送信されるRTSフレームのフレーム長を制御しすることができ、その結果、複数のRTSフレームのフレーム長は同じであり、そして、送信持続時間が調整され得る。
【0029】
可能な実装において、全てのRTSフレームの第1送信レートは同じであり得る。代替的に、各RTSフレームの第1送信レートは、同じ第2送信レートを決定するために使用され得る。第2送信レートは、第2デバイスがCTSフレームを送信するメインレートである。
【0030】
前述のソリューションに基づいて、APは、RTSフレームのレートを制御することによってCTSフレームのメインレートを制御することができ、複数のSTAによって送信されるCTSフレームのフレーム長が同じになるように制御する。
【0031】
第5態様に従って、送信許可CTSフレーム送信方法が提供される。本方法は、この出願の実施形態において提供される第2デバイスによって実行され得る。第2デバイスは、SST STAまたはSST STAの機能と同様の機能を実装するチップであり得る。本方法において、第2デバイスは、RTSフレームを受信し得る。第2デバイスは、第2送信レートでCTSフレームを送信する。第2送信レートの値は、固定レートであってよい。代替的に、第2デバイスは、第3送信レートでCTSフレームを送信する。第3送信レートで送信されるCTSフレームのフレーム長は、固定レートで送信されるCTSフレームのフレーム長と同じである。
【0032】
前述のソリューションに基づいて、STAは、固定レートでCTSフレームを送信し得る。この場合、複数のSTAによって送信されるCTSフレームのフレーム長は、同じであり得る。代替的に、STAは、非固定レートでCTSフレームを送信し得る。そして、非固定レートで送信されるCTSフレームのフレーム長は、固定レートで送信されるCTSフレームのフレーム長と同じであり得る。従って、複数のSTAによって送信されるCTSフレームのフレーム長は、同じであり得る。
【0033】
第6態様に従って、通信機能を有する装置が提供される。本装置は、第1態様または第1態様の可能な実装のいずれか1つを実行するように構成されたモジュール/ユニットを含んでよく、または、さらに、第2態様または第2態様の可能な実装のいずれか1つを実行するように構成されたモジュール/ユニットを含んでよく、または、さらに、第3態様または第3態様の可能な実装のいずれか1つを実行するように構成されたモジュール/ユニットを含んでよく、または、さらに、第4態様または第4態様の可能な実装のいずれか1つを実行するように構成されたモジュール/ユニットを含んでよく、もしくは、さらに、第5態様または第5態様の可能な実装のいずれか1つを実行するように構成されたモジュール/ユニット、例えば、処理ユニットおよび通信ユニットを含んでもよい。
【0034】
例えば、装置が第1態様または第1態様の可能な実装形態のいずれか1つを実行するように構成されている場合、処理ユニットは、MU-RTSフレームを生成するように構成されている。MU-RTSフレームは、第1チャネルを指示する指示情報を含むことができる。ここにおける第1チャネルは、第2デバイスがCTSフレームを送信する第1チャネルである。第1チャネルは、第2デバイスのターゲットチャネルを含んでいる。ターゲットチャネルは、SST STAの動作チャネル内の20MHzサブチャネルであり得る。代替的に、ターゲットチャネルは、プライマリ20MHzチャネル以外の任意の20MHzサブチャネルであり得る。通信ユニットは、MU-RTSフレームを送信するように構成されている。
【0035】
可能な実装において、指示情報は、第1ビットシーケンスを含み得る。第1ビットシーケンスは、第1チャネルを示している。任意的に、指示情報は、さらに、第2ビットシーケンスを含んでいる。第2ビットシーケンスの値は、1であり、または、リザーブ状態にある。
【0036】
例えば、装置が第2態様または第2態様の可能な実装形態のいずれか1つを実行するように構成されている場合、通信ユニットは、MU-RTSフレームを受信するように構成されている。MU-RTSフレームは、指示情報を含み得る。ここにおける指示情報は、第1チャネルを示し得る。第1チャネルは、第2デバイスのターゲットチャネルを含んでいる。ターゲットチャネルは、SST STAの動作チャネル内の20MHzサブチャネルであり得る。代替的に、ターゲットチャネルは、プライマリ20MHzチャネル以外の任意の20MHzサブチャネルであり得る。処理ユニットは、CTSフレームを生成するように構成されている。通信ユニットは、さらに、第1チャネル上でCTSフレームを送信するように構成されている。
【0037】
一つの設計において、指示情報は、第1ビットシーケンスを含み得る。第1ビットシーケンスは、第1チャネルを示している。任意的に、指示情報は、さらに、第2ビットシーケンスを含んでいる。第2ビットシーケンスの値は、1であり、または、リザーブ状態にある。
【0038】
例えば、装置が第3態様または第3態様の可能な実装形態のいずれか1つを実行するように構成されている場合、処理ユニットは、第1データユニットを生成する。第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含んでいる。第2データユニットは、MU-RTSフレームを送信するための第1マルチユーザ要求を搬送するために使用される。第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用される。第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用している。通信ユニットは、第1データユニットを送信するように構成されている。
【0039】
一つの設計において、第1MU-RTSフレームは、第2デバイスが送信許可CTSフレームを送信する第1チャネルを示している。第2MU-RTSフレームは、第3デバイスがCTSフレームを送信する第2チャネルを示している。第1チャネルの帯域幅が第2チャネルの帯域幅と部分的または完全にオーバーラップする場合、第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する。
【0040】
一つの設計において、第1データユニットは、複数のデータユニットを含んでいる。複数のデータユニットそれぞれは、MU-RTSフレームを搬送するために使用される。全てのMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、同じである。第2データユニットおよび第3データユニットは、複数のデータユニットのうちの2つである。
【0041】
一つの設計において、第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、それぞれ第1ビットシーケンスを含み、そして、第1ビットシーケンスは、第1データユニットの帯域幅を示している。代替的に、第1MU-RTSフレームは、第2ビットシーケンスを含み、そして、第2ビットシーケンスは、第2データユニットの帯域幅を示している。第2MU-RTSフレームは、第3ビットシーケンスを含み、そして、第3ビットシーケンスは、第3データユニットの帯域幅を示している。
【0042】
例えば、本装置が、第4態様または第4態様の可能な実装形態のうちいずれか1つを実行するように構成されている場合に、処理ユニットは、複数の送信要求RTSフレームを生成するように構成されている。通信ユニットは、少なくとも2つのチャネル上でRTSフレームを別々に送信するように構成されている。通信ユニットは、さらに、少なくとも2つのチャネル上で同じフレーム長を有する送信許可CTSフレームを受信するように構成されている。
【0043】
一つの設計において、全てのRTSフレームのフレーム長は同じである。
【0044】
一つの設計において、全てのRTSフレームの第1送信レートは同じである。代替的に、各RTSフレームの第1送信レートは、同じ第2送信レートを決定するために使用される。そして、第2送信レートは、第2デバイスがCTSフレームを送信するメインレートである。
【0045】
例えば、本装置が、第5態様または第5態様の可能な実装形態のいずれか1つを実行するように構成されている場合に、通信ユニットは、送信要求RTSフレームを受信するように構成されている。処理ユニットは、送信許可CTSフレームを生成するように構成されている。通信ユニットは、さらに、第2送信レートで送信許可CTSフレームを送信するように構成されており、そして、第2送信レートの値は固定レートである。代替的に、通信ユニットは、さらに、第3送信レートでCTSフレームを送信するように構成されている。第3送信レートで送信されるCTSフレームのフレーム長は、固定レートで送信されるCTSフレームのフレーム長と同じである。
【0046】
第7態様に従って、通信機能を有する装置が提供される。本装置は、プロセッサおよびトランシーバを含んでいる。プロセッサは、第1態様または第1態様の可能な実装のいずれか1つにおける方法の動作ステップを実行し、または、第2態様または第2態様の可能な実装のいずれか1つにおける方法の動作ステップを実行し、または、第3態様または第3態様の可能な実装のいずれか1つにおける方法の動作ステップを実行し、または、第4態様または第4態様の可能な実装のいずれか1つにおける方法の動作ステップを実行し、もしくは、第5態様または第5態様の可能な実装のいずれか1つにおける方法の動作ステップを実行する。トランシーバは、第1態様または第1態様の可能な実装形態のいずれか1つにおける方法の受信および送信ステップを実行し、または、第2態様または第2態様の可能な実装形態のいずれか1つにおける方法の受信および送信ステップを実行し、または、第3態様または第3態様の可能な実装形態のいずれか1つにおける方法の受信および送信ステップを実行し、または、第4態様または第4態様の可能な実装形態のいずれか1つにおける方法の受信および送信ステップを実行し、もしくは、第5態様または第5態様の可能な実装形態のいずれか1つにおける方法の受信および送信ステップを実行する。
【0047】
一つの設計において、本装置は、さらに、メモリを含んでいる。メモリは、コンピュータ実行可能命令を保管するように構成されている。コントローラが動作すると、プロセッサは、メモリ内のコンピュータ実行可能命令を実行して、コントローラ内のハードウェアリソースを使用することにより、前述の態様における方法を実行する。メモリは、本装置の内部に配置されてよく、または、本装置の外部に配置され、かつ、本装置に接続されてもよい。
【0048】
一つの設計において、メモリおよびプロセッサは、一緒に統合され得る。
【0049】
第9態様に従って、通信インターフェイスおよび論理回路を含んでいる、チップが提供される。通信インターフェイスは、情報を入力および出力するように構成されている。論理回路は、前述の態様における方法を実行するように構成されている。例えば、論理回路は、通信インターフェイスを介してMU-RTSフレームを出力することができる。
【0050】
第10態様に従って、この出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を保管し、そして、命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様における方法を実行することが可能になる。
【0051】
第11態様に従って、この出願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様における方法を実行することが可能になる。
【0052】
加えて、第2態様から第11態様までの有益な効果については、第1態様から第6態様までの有益な効果を参照すること。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】
図1は、この出願の一つの実施形態に従った、通信システムの概略図である。
【
図2】
図2は、この出願の一つの実施形態に従った、ターゲットチャネルの概略図である。
【
図3】
図3は、この出願の一つの実施形態に従った、トリガフレームの構造に係る概略図である。
【
図4】
図4は、この出願の一つの実施形態に従った、トリガフレームのユーザ情報に係る概略図である。
【
図5】
図5は、この出願の一つの実施形態に従った、MU-RTSフレームおよびCTSフレーム送信方法の例示的なフローチャートである。
【
図6】
図6は、この出願の一つの実施形態に従った、指示情報およびターゲットチャネルの概略図である。
【
図7】
図7は、この出願の一つの実施形態に従った、パンクチャ(puncture)の最中にAPによってMU-RTSフレームを送信する概略図である。
【
図8】
図8は、この出願の一つの実施形態に従った、APによって複数のMU-RTSフレームを送信する概略図である。
【
図9】
図9は、この出願の一つの実施形態に従った、RTSフレームおよびCTSフレーム送信方法の例示的なフローチャートである。
【
図10】
図10は、この出願の一つの実施形態に従った、通信機能を有する装置の概略図である。
【
図11】
図11は、この出願の一つの実施形態に従った、通信機能を有する装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
現在、ワイヤレスアクセス規格において一般的に使用される基本フレームワークは、APがインターネットにアクセスし、そして、複数の局に関連付けられるものである。アップリンクおよびダウンリンク通信が、APと、関連付けられた局との間で実行され得る。APと、複数の関連付けられた局との間の通信のためのチャネルは、320MHzの最大帯域幅をサポートすることができ、そして、各関連付けられた局は、指定されたチャネル上でAPと通信し得る。
【0055】
ワイヤレスローカルエリアネットワークにおいては、隠れノードが一般的であるので、チャネルは、RTS/CTS相互作用方式でSTAのためにリザーブされ得る。RTS/CTS相互作用方式の原理は、APがSTAにメッセージを送信しようとするときに、APが、最初にRTSフレームを送信し得ることである。RTSフレームを受信した後で、他のAP、および、AP周辺のSTAは、沈黙(quiet)を維持することができる。RTSフレームを受信した後で、STAは、CTSフレームを送信することができる。CTSフレームを受信した後で、APおよびSTA周辺のSTAも、また、沈黙を維持することができる。RTSまたはCTSフレーム内の長さ(持続時間、Duration)フィールドによって示される送信機会(transmission opportunity、TXOP)持続時間が終了した後で、沈黙を保つAPおよびSTAは、通信を復元し、メッセージを受信および送信することができる。
【0056】
チャネル保護の効率を改善するために、MU-RTS/CTS相互作用メカニズムが導入される。MU-RTS/CTS相互作用メカニズムの原理は、APが、ブロードキャスト方式でMU-RTSフレームを送信し得ることである。MU-RTSフレームは、複数のSTAの識別子を搬送し、各STAについて、CTSフレームをリプライするための帯域幅に関する情報を指定する。MU-RTSフレームが終了した後で、各受信局は、指定された帯域幅上でCTSフレームを送信することができる。
【0057】
CTSフレームによって占有されるチャネルは、プライマリ20MHzチャネル、プライマリ40MHzチャネル、プライマリ80MHzチャネル、プライマリ160MHzチャネル、または320MHzチャネルであり得ることが留意されるべきである。
【0058】
しかしながら、チャネルリソースを十分に利用するために、STAをセカンダリチャネルにスケジュールするようにSSTメカニズムが使用されてよく、データを送信および受信する。STAの動作チャネルがセカンダリチャネルであるため、RTS/CTSメカニズムまたはMU-RTS/CTSメカニズムに従って、チャネルをリザーブすることができない。
【0059】
加えて、MU-RTSフレームおよびRTSフレームは、非HT重複(non-HT overlap)方式で送信される。非HT重複フレームのフォーマットは4つの部分を含み得る。すなわち、レガシー・ショート・トレーニングフィールド(legacy short raining field、L-STF)、レガシー・ロング・トレーニングフィールド(legacy long training field、L-LTF)、レガシー信号(legacy signal、L-SIG)、および、ペイロード(Payload)のペイロードである。ペイロードは4つの部分を含み得る。すなわち、サービス(SERVICE)、物理層サービスデータユニット(scrambled physical layer service data unit、PSDU)、テールビット(Tail bit)、および、パッドビット(Pad bit)である。
【0060】
例えば、80MHz帯域幅チャネル上でMU-RTS/RTSフレームを送信するとき、APは、各20MHzサブチャネル上でMU-RTS/RTSフレームを繰り返し送信することができる。全ての20MHzサブチャネル上で送信されるMU-RTS/RTSフレームは、同じである。APが320MHz帯域幅チャネル上でMU-RTS/RTSフレームを送信する方式は、APが80MHz帯域幅チャネル上でMU-RTS/RTSフレームを送信する方式と同様である。APは、各20MHz帯域幅サブチャネル上でMU-RTS/RTSフレームを送信し得るが、反復の量は、MU-RTS/RTSフレームが80MHz帯域幅チャネル上で送信されるときの反復の量よりも大きい。
【0061】
802.11ax規格におけるSSTの設計は、シンプルである。APは、SST STAの全ての動作チャネルが利用可能であるときにだけ、SST STAにダウンリンクデータを送信し、または、SST STAがアップリンクデータを送信するようにスケジュールする。SST STAの動作チャネル内のいくつかの20MHzサブチャネルが利用不可能であるとき、APは、Sそして、ST STAと通信することができない。SST STAは、どの20MHzサブチャネルがデータを送信するために使用されるかを予測することができず、従って、フレーム解析を実行することができない。
【0062】
前述の問題に基づいて、この出願の実施形態は、MU-RTSフレーム送信方法を提供する。本方法において、APは、動作チャネル上でSST STAのためのアンカー20MHzサブチャネルを決定する。アンカー20MHzサブチャネルが利用可能でないとき、APは、SST STAとのアップリンクまたはダウンリンク通信を実行しない。アンカー20MHzサブチャネルが利用可能であるが、動作チャネル内の他の20MHzサブチャネルの一部または全部が利用不可能であるとき、APは、アンカー20MHzサブチャネルを含むRUを使用して、SST STAとアップリンクまたはダウンリンク通信を行うことができる。
【0063】
この出願の実施形態は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)シナリオに適用されてよく、そして、IEEE802.11システム規格、例えば、802.11a/b/g規格、802.11n規格、802.11ac規格、802.11ax規格、または、次世代規格、例えば、802.11be規格、もしくは、次世代規格の後続の規格に適用されてもよい。
【0064】
WLANシステムは、高速(high-speed)かつ低遅延(low-latency)の伝送を提供することができる。WLANアプリケーションシナリオの継続的な進化に伴い、WLANシステムは、より多くのシナリオまたは産業に適用されることになる。例えば、モノのインターネット(Internet of Things)産業、車両のインターネット産業、銀行産業、企業オフィス、スタジアムの展示場、コンサートホール、ホテルの部屋、寮、病棟、教室、スーパーマーケット、広場、通り、生産工場、および、倉庫である。確かに、WLAN通信をサポートするデバイス(アクセスポイントまたは局といったもの)は、以下のようなものである。スマートシティにおけるセンサノード(例えば、スマート水道メータ、スマート電気メータ、またはスマート空気検出ノード)、スマートホームにおけるスマートデバイス(例えば、スマートカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、テレビ、ステレオ、冷蔵庫、または洗濯機)、モノのインターネットにおけるノード、エンターテインメント端末(例えば、AR、VR、または、別のウェアラブルデバイス)、スマートオフィスにおけるスマートデバイス(例えば、プリンタ、プロジェクタ、ラウドスピーカ、またはステレオ)、車両のインターネットにおける車両のインターネットデバイス、日常生活のシナリオにおけるインフラストラクチャ(例えば、自動販売機、スーパーマーケットのセルフサービスナビゲーション局、セルフサービスキャッシュレジスタデバイス、またはセルフサービス注文機)、大きなスポーツおよび音楽会場におけるデバイス、等である。STAおよびAPの具体的な形態は、この出願の実施形態において限定されるものではなく、かつ、ここにおける説明のための単なる例である。
【0065】
代替的に、この出願の実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークシステム、例えば、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)またはビークルツーエブリシング(Vehicle to X、V2X)ネットワークに適用され得る。確かに、この出願の実施形態は、さらに、別の可能な通信システムに適用され得る。例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(time division duplex、TDD)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーションシステム(universal mobile telecommunication system、UMTS)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)通信システム、および、将来の5G通信システムである。
【0066】
一つの例において、
図1に示される通信システムは、この出願の実施形態に適用可能な通信システムを詳細に説明するための例として使用されている。
図1は、この出願の一つの実施形態に従った方法に適用可能な通信システムの概略図である。
図1に示されるように、通信システム100は、AP1、および、AP1に関連付けられた複数のSTAを含んでいる。AP1に関連付けられた複数のSTAは、それぞれに、STA101およびSTA102である。APは、そのAPに関連付けられたSTA、及び/又は、そのAPに関連付けられていないSTAのために無線リソースをスケジュールし、そして、スケジュールされた無線リソース上でSTAにデータを送信することができる。例えば、AP1は、STA1およびSTA2のための無線リソースをスケジュールし、そして、スケジュールされた無線リソース上でSTA1およびSTA2のためのアップリンクデータ情報及び/又はダウンリンクデータ情報を含むデータを送信することができる。この出願のこの実施形態におけるAPおよびSTAは、複数のリンク上の並列送信をサポートする無線通信デバイスであり得る。
図1におけるAPおよびSTAの数は、単なる例であることが理解されるべきである。より多く、または、より少ない、APおよびSTAが存在し得る。
【0067】
この出願の実施形態におけるSTAは、無線通信機能を有する装置であり、WLANプロトコルに基づく通信をサポートし、そして、WLANネットワーク内の別の局またはアクセスポイントと通信する能力を有している。WLANシステムにおいて、局は、非アクセスポイント局(non-access point station、non-AP STA)と称され得る。例えば、STAは、ユーザが、APと通信し、そして、さらに、WLANと通信することを可能にする、任意のユーザ通信デバイスである。無線通信機能を有する装置は、デバイス全体であってよく、または、デバイス全体に搭載されたチップや処理システムであってもよい。チップまたは処理システムがインストールされたデバイスは、チップまたは処理システムの制御下で、この出願の実施形態における方法および機能を実施することができる。例えば、STAは、インターネットに接続することができるユーザ機器であり得る。例えば、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイル・パーソナルコンピュータ(Ultra-mobile Personal Computer、UMPC)、ハンドヘルドコンピュータ、ネットブック、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、または、携帯電話である。代替的に、STAは、モノのインターネットにおけるモノのインターネットノード、車両のインターネットにおける車載通信装置、エンターテインメントデバイス、ゲームデバイスまたはシステム、全地球測位システムデバイス、等であり得る。STAは、代替的に、前述の端末におけるチップおよび処理システムであってもよい。
【0068】
この出願の実施形態におけるAPは、無線通信機能を有する装置であり、WLANプロトコルに基づく通信をサポートし、そして、WLANネットワーク内の別のデバイス(例えば、局または別のアクセスポイント)と通信する機能を有している。確かに、APは、さらに、別のデバイスと通信する機能を有し得る。WLANシステムにおいて、アクセスポイントは、アクセスポイント局(AP STA)と称され得る。無線通信機能を有する装置は、デバイス全体であってよく、または、デバイス全体に搭載されたチップまたは処理システムであってもよい。チップまたは処理システムがインストールされたデバイスは、チップまたは処理システムの制御下で、この出願の実施形態における方法および機能を実施することができる。この出願の実施形態におけるAPは、STAにサービスを提供する装置であり、そして、802.11シリーズのプロトコルをサポートすることができる。例えば、APは、通信エンティティであり得る。例えば、通信サーバ、ルータ、スイッチ、またはブリッジである。APは、マクロ基地局、マイクロ基地局、中継局などを様々な形態で含むことができる。確かに、APは、代替的に、この出願の実施形態における方法および機能を実施するために、様々な形態のこれらのデバイスにおけるチップまたは処理システムであってよい。
【0069】
チャネルリソースを十分に利用するために、AP1は、セカンダリチャネル上で動作するようにSTA102をスケジュールすることができる。その原理は、AP1が、TWT内の指定されたセカンダリチャネル上でダウンリンクデータを受信し、または、アップリンクデータを送信するように、STA102をスケジュールし得ることである。STA102は、SST STAと称され得る。以下に、
図2を参照してSST STAの動作チャネルについて説明する。
【0070】
図2に示されるように、プライマリ20MHzチャネルは、チャネル1であり得る。この場合、プライマリ20MHzチャネルを含む40MHzチャネルはプライマリ40MHzチャネルと称されてよく、プライマリ20MHzチャネルを含む80MHzチャネルはプライマリ80MHzチャネルと称されてよく、そして、プライマリ20MHzチャネルを含む160MHzチャネルはプライマリ160MHzチャネルと称されてよい。しかしながら、SST STAの動作チャネルは、プライマリ20MHzチャネルを含まなくてもよい。従って、SST STAの動作チャネルは、プライマリ20MHzチャネル、プライマリ40MHzチャネル、プライマリ80MHzチャネル、またはプライマリ160MHzチャネルを含まない。現在、APとSTAとの間の通信のためのチャネルは、最大320MHzの帯域幅をサポートすることができる。従って、SST STAの動作チャネルは、さらに、一つの例として、320MHzの帯域幅を使用することによって説明される。
【0071】
例えば、AP1は、セカンダリ80MHzチャネル上で動作するようにSTA102をスケジュールする。セカンダリ80MHzチャネルは、チャネル5からチャネル8まで、チャネル9からチャネル12まで、および、チャネル13からチャネル16まで、のうちのいずれか1つであり得る。ターゲットチャネル(アンカーチャネル)がSTA102のために決定され得る。STA102は、帯域幅が80MHzである、チャネル5からチャネル8上で動作するようにスケジュールされていると仮定する。この場合、STA102のターゲットチャネルは、チャネル5からチャネル8のいずれか(
図2に示すチャネル5)であり得る。ターゲットチャネルは、アンカー20MHzチャネルと称されてよく、アンカー20MHzチャネルを含む40MHzチャネル(例えば、チャネル5からチャネル6まで)は、アンカー40MHzチャネル、そして、アンカー20MHzチャネルを含む80MHzチャネル(例えば、チャネル5からチャネル8まで)は、アンカー80MHzチャネルと称されてよい。ターゲットチャネルは、一時的なプライマリ20MHzチャネル、または、プライマリ20MHzチャネルとは異なる、ネゴシエートされた(negotiated)20MHzチャネルといった、名前として称されてよい。ターゲットチャネルの名前は、この出願において限定されるものではない。
【0072】
別の例において、AP1は、セカンダリ160MHzチャネル上で動作するように、STA101をスケジュールする。APとSTAとの間の通信のためのチャネルは、320MHzの最大帯域幅をサポートすることができるので、帯域幅が160MHzであるセカンダリチャネルは、プライマリ20MHzチャネルを含まない160MHzチャネル(
図2に示されるチャネル9からチャネル16まで)であり得る。アンカーチャネルがSTA101のために決定され得る。ターゲットチャネルはアンカー20MHzチャネルとして称されてよく、アンカー20MHzチャネルを含む40MHzチャネル(例えば、チャネル9からチャネル10まで)はアンカー40MHzチャネルとして称されてよく、アンカー20MHzチャネルを含む80MHzチャネル(例えば、チャネル9からチャネル12まで)はアンカー80MHzチャネルとして称されてよく、そして、アンカー20MHzチャネルを含む160MHzチャネル(例えば、チャネル9からチャネル16まで)はアンカー160MHzチャネルとして称されてよい。
【0073】
STA101およびSTA102のアンカー20MHzチャネルは、APによって示されてよく、または、ネゴシエーションを通してAPおよびSTAによって決定されよいことが、留意されるべきである。このことは、特には、この出願において限定されるものではない。この出願のこの実施形態におけるアンカーチャネルは、プライマリチャネル以外の別の20MHzチャネルであってよい。
図2に示されるプライマリ20MHzチャネルおよびアンカー20MHzチャネルは、単なる例である。プライマリ20MHzチャネルまたはアンカー20MHzチャネルは、代替的に、チャネル1からチャネル16までのうちのいずれか1つであり得る。
【0074】
この出願のこの実施形態において、アンカー20MHzチャネルに基づいて、APが、セカンダリチャネル上で動作するようにSTAをスケジュールするとき、チャネルは、MU-RTS/CTSメカニズムまたはRTS/CTSメカニズムに従って、SST STAのためにリザーブされ得る。以下で、最初に、
図3から
図4までを参照して、MU-RTSフレームの構造について説明する。
【0075】
図3に示されるように、MU-RTSは、トリガフレーム(trigger frame)であり、そして、トリガフレームは、1つ以上のユーザ情報(user info)フィールドを含んでよい。ユーザ情報フィールドは、
図4に示され得る。関連識別子(association identifier、AID)12は、ターゲットSTAを識別し、そして、リソースユニット割り当て(resource unit allocation、RU Allocation)フィールドは、ターゲットSTAに対して、CTSフレームを送信するためのチャネルを割り当てるために使用され得る。RU割り当てフィールドは、ビットシーケンスB0からB7までを含み得る。従って、APは、MU-RTSフレーム内のRU割当フィールドを使用することにより、SST STAに対して、CTSフレームを送信するためのチャネルを割り当てることができる。
【0076】
図5は、この出願の一つの実施形態に従った、MU-RTSフレーム送信方法の例示的なフローチャートである。本方法は、以下のステップを含み得る。
【0077】
ステップ501:APは、MU-RTSフレームを送信する。
【0078】
MU-RTSフレームは、ここにおいて、指示情報を含むことができる。指示情報は、CTSフレームが送信される第1チャネルを示し得る。第1チャネルは、ここにおいて、SST STAのアンカー20MHzチャネルに基づいて指示され得る。
【0079】
指示情報は、ビットシーケンスB0からB7までを含み得ることが留意されるべきである。B1からB7は、第1ビットシーケンスと称されてよく、そして、CTSフレームが送信される第1チャネルを示す。B0は、第2ビットシーケンスと称されてよく、そして、SST STAの動作チャネルを示すことができる。SST STAは、SST STAの動作チャネルを知ることができるので、B0の値は1であってよく、または、リザーブ状態にあってもよいことが理解されたい。
【0080】
以下では、B1からB7の値に基づいて、異なる第1チャネルが示される事例について、別々に説明する。
【0081】
図2に示されるように、80MHz帯域幅チャネルは、チャネルセグメントと称されてよい。
図2に示されるように、4個のチャネルセグメントが含まれ得る。チャネル1からチャネル4までは1つのセグメントであり、チャネル5からチャネル8までは1つのセグメントであり、チャネル9からチャネル12までは1つのセグメントであり、チャネル13からチャネル16までは1つのセグメントであり、チャネル9からチャネル12までは1つのセグメントであり、そして、チャネル13からチャネル16までは1つのセグメントである。この出願のこの実施形態において、B1からB7までの値は、SST STAが位置するチャネルセグメント内のアンカーチャネルの周波数位置に基づいて設定され得る。
【0082】
80MHz帯域幅上で動作するSST STAについて、SST STAの動作チャネルは、前述の4個のチャネルセグメントにおけるチャネル1からチャネル4まで以外の任意のチャネルセグメントであり得る。160MHz帯域幅上で動作するSTAについて、STAの動作チャネルは、2個のチャネルセグメントのみであり得る。すなわち、
図2に示されるチャネル9からチャネル12、および、チャネル13からチャネル16である。以下に、詳細な説明が提供される。
【0083】
ケース1:第1チャネルは、アンカー20MHzチャネルである。
【0084】
図6に示されるように、アンカー20MHzチャネルがチャネルセグメント内で最低の周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第1値に設定することができる。アンカー20MHzチャネルがチャネルセグメント内の2番目に低い周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第2値に設定することができる。アンカー20MHzチャネルが、チャネルセグメント内の周波数の昇順で周波数が3番目のサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第3値に設定することができる。アンカー20MHzチャネルが、チャネルセグメント内の周波数の昇順で周波数が4番目のサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第4値に設定することができる。
【0085】
代替的に、アンカー20MHzチャネルが、チャネルセグメント内の周波数の降順で周波数が4番目のサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第1値に設定することができる。アンカー20MHzチャネルが、チャネルセグメント内の周波数の降順で周波数が3番目のサブチャネルである場合、APは、B1からB7まで値を第2値に設定することができる。アンカー20MHzチャネルが、チャネルセグメント内で2番目に高い周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第3値に設定することができる。アンカー20MHzチャネルが、チャネルセグメント内で最高の周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第4値に設定することができる。
【0086】
第1値、第2値、第3値、および第4値は、予め決定されてよく、または、通信プロトコルにおいて指定されてもよいことが理解されるべきである。これは、この出願において限定されるものではない。
【0087】
例えば、第1値は61であり、第2値は62であり、第3値は63であり、そして、第4値は64であってよい。
【0088】
加えて、SST STAが20MHz帯域幅チャネル上で動作するようにスケジュールされる場合、STAのアンカー20MHzチャネルは、SST STAの動作チャネルであり得ることが留意されるべきである。アンカー20MHzチャネル上で動作するSST STAの場合、SST STAによって受信されるB1からB7までの値は、第1値から第4値までのうちの1つだけであり得る。
【0089】
例えば、APが、
図2に示されるチャネル8上で動作するようにSST STAをスケジュールする場合、SST STAは、チャネル8上でのみCTSフレームを送信することができる。STAのアンカー20MHzチャネルは、チャネル5からチャネル8において最も高い周波数を有するチャネルである。従って、APがMU-RTSフレームをSST STAに送信するとき、B1からB7の値は、第4値のみ、例えば、64であり得る。
【0090】
これを考慮して、SST STAが、帯域幅が20MHzであるチャネル上で動作するSTAである場合、APは、B1からB7までの値を固定値に設定することができる。例えば、APは、値を0に設定することができ、または、値を1に設定することができ、もしくは、値を61に設定することができる。任意的に、APは、代替的に、B1からB7までの値をリザーブ状態に設定することができる。
【0091】
ケース2:第1チャネルは、アンカー40MHzチャネルである。
【0092】
図6に示されるように、アンカー40MHzチャネルがチャネルセグメント内で最も低い周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第5値に設定することができる。アンカー40MHzチャネルがチャネルセグメント内で2番目に低い周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第6値に設定することができる。
【0093】
代替的に、アンカー40MHzチャネルがチャネルセグメント内の2番目に高い周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第5値に設定することができる。アンカー40MHzチャネルがチャネルセグメント内で最も高い周波数を有するサブチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第6値に設定することができる。
【0094】
第5値は65であり、そして、第6値は66であってよい。第5値および第6値は、予め決定されてよく、または、通信プロトコルにおいて規定されてもよい。
【0095】
例えば、APが、
図2に示すチャネル5からチャネル8上で動作するようにSST STAをスケジュールする場合、SST STAのアンカー20MHzチャネルは、チャネル5からチャネル8において最も高い周波数を有するチャネル8であり得る。APが、帯域幅が20MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル8上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。APが、帯域幅が40MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル7およびチャネル8上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。
【0096】
ケース3:第1チャネルは、アンカー80MHzチャネルである。
【0097】
図6に示されるように、第1チャネルがアンカー80MHzチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第7値に設定することができる。第7値は、67であり得る。第7値は、予め決定されてよく、または、通信プロトコルにおいて指定されてもよい。
【0098】
例えば、APが、
図2に示されたチャネル5からチャネル8上で動作するようにSST STAをスケジュールする場合、SST STAのアンカー20MHzチャネルは、チャネル5からチャネル8において最も低い周波数を有するチャネル5であり得る。APが、帯域幅が20MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル5上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。APが、帯域幅が40MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル5およびチャネル6上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。APが、帯域幅が80MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル5からチャネル8上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。
【0099】
別の言葉で言えば、APは、B1からB7までの値を、第1値、第5値、および第7値のうちの1つに設定することができる。
【0100】
ケース4:第1チャネルは、アンカー160MHzチャネルである。
【0101】
図6に示されるように、第1チャネルがアンカー160MHzチャネルである場合、APは、B1からB7までの値を第8値に設定することができる。第8値は68であってよい。第8値は、経験的な値に基づいて予め決定されてよく、または、通信プロトコルにおいて規定されてもよい。
【0102】
例えば、APが、
図2に示されたチャネル9からチャネル16上で動作するようにSST STAをスケジュールする場合、SST STAのアンカー20MHzチャネルは、チャネル9からチャネル16におけるチャネル9であり得る。APが、帯域幅が20MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル9上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。APが、帯域幅が40MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル9およびチャネル10上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。APが、帯域幅が80MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル9からチャネル12上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。APが、帯域幅が160MHzであるチャネル上でSST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、チャネル9からチャネル16上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示することができる。
【0103】
チャネル9はチャネルセグメントにおいて最も低い周波数を有するチャネルなので、APは、B1からB7までの値を、第1値、第5値、第7値、および第8値のうちの1つに設定することができる。
【0104】
ケース1からケース4までに基づいて、APによって指示される第1チャネルは、SST STAのアンカー20MHzチャネルを含む必要があるものと判断することができる。ケース1からケース4までは、SST STAがCTSフレームを送信する第1チャネルを、B1からB7に基づいて、APによって、指示する方法を説明する。この出願のこの実施形態において、APは、また、B1からB7に基づいて、SST STAがCTSフレームを送信するリソースユニット(resource unit、RU)を示すこともできる。以下に、SST STAがCTSフレームを送信するRUを、APによって、示すための方法を説明する。
【0105】
APが、242トーンRU(26個のサブキャリアを示す)において、SST STAが、CTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、B1からB7までの値を第9値から第12値までのうち1つに設定することができる。第9値から第12値は、第1値から第4値と同じ値であってよい。例えば、第9値は61、第10値は62、第11値は63、第12値は64であってよい。代替的に、第9値から第12値は、第1値から第4値とは異なっていてもよい。SST STAが、242トーンRU上でCTSフレームを送信する場合、RUは、SST STAのアンカー20MHzチャネルを含むことが留意されるべきである。
【0106】
APが、484トーンRUにおいて、SST STAが、CTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、B1からBまで7の値を第13値および第14値までのうち1つに設定することができる。第13値および第14値は、第5値および第6値と同じであってよい。例えば、第13値は65であり、第14値は66であってよい。代替的に、第13値および第14値は、前述の第5値および第6値とは異なっていてもよい。SST STAが、484トーンRU上でCTSフレームを送信する場合、RUは、SST STAのアンカー20MHzチャネルを含むことが留意されるべきである。
【0107】
APが、996トーンRUにおいて、SST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、B1からB7までの値を第15値に設定することができる。第15値は、前述の値と同じであってよい。例えば、第15値は67であってよい。代替的に、第15値は、第7値はと異なっていてもよい。SST STAが、996トーンRU上でCTSフレームを送信する場合、RUは、SST STAのアンカー20MHzチャネルを含むことが留意されるべきである。
【0108】
APが、2×996トーンRUにおいて、SST STAがCTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、B1からB7までの値を第16値に設定することができる。第16値は、第8値と同じであってよい。例えば、第16値は68であってよい。代替的に、第16値は、第8値とは異なっていてよい。SST STAが、2×996トーンRU上でCTSフレームを送信する場合、RUは、SST STAのアンカー20MHzチャネルを含むことが留意されるべきである。
【0109】
例えば、
図2を参照すること。SST STAのアンカー20MHzチャネルは、チャネル5であり、っして、SST STAの動作チャネルは、チャネル5からチャネル8までである。APが、242トーンRUにおいて、SST STAが、CTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、B1からB7までの値を第9値または第1値に設定することができる。APが、484トーンRUにおいて、SST STAが、CTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、B1からB7までの値を第13値または第5値に設定することができる。APが、996トーンRUにおいて、SST STAが、CTSフレームを送信するのを可能にすることを意図する場合、APは、B1からB7までの値を第15値または第7値に設定することができる。
【0110】
前述のソリューションに基づいて、APは、B1からB7に基づいて、SST STAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができ、その結果、SST STAも、また、MU-RTS/CTSメカニズムに従って、チャネルをリザーブすることもできる。このことは、チャネルが第三者局によってプリエンプトされるケースを回避することができ、データ受信および送信中の干渉を低減することができる。
【0111】
可能な実装において、APは、SST STAに対してアンカー20MHzチャネルを示す。情報またはデータがSST STAに送信されるとき、情報またはデータを送信するためのチャネルは、SST STAが、そのSST STAに送信されたフレームを見失うことを防ぐために、アンカー20MHzチャネルを含むことができる。前述のソリューションに基づいて、APは、プリアンブルパンクチャ(preamble puncture)方式で、MU-RTS/RTSフレームの送信をサポートすることができる。
【0112】
図7に示されるように、第2 20MHz帯域幅サブチャネルがパンクチャされる。APが、情報またはデータを、SST STAが、受信および送信することをスケジュールしようと意図する場合、APは、パンクチャされていない、複数の20MHzサブチャネル上でMU-RTS/RTSフレームを繰り返し送信し、そして、パンクチャされたサブチャネル上で情報を送信しない。アンカー20MHzチャネルが第220MHz帯域幅サブチャネルである、SST STAについて、APは、データを受信または送信するようにSST STAをスケジュールしないことが留意されるべきである。
【0113】
前述のソリューションに基づいて、SST STAの動作チャネル内のいくつかのサブチャネルが利用不可能である場合、APは、SST STAと通信することができ、そして、SST STAは、また、アンカー20MHzチャネル上で、APによって送信された情報を受信して、APとの情報送信を実施することもできる。
【0114】
別の可能な実装において、APは、複数のMU-RTSフレームを送信することができる。複数のMU-RTSフレームのうち少なくとも1つは、SST STAがCTSフレームを送信するチャネルを示している。APが、複数のMU-RTSフレームを送信するとき、MU-RTSフレームは、異なるチャネル上で送信され得る。1つのMU-RTSフレームを使用することにより、複数のSTAに対して、CTSフレームを送信するためのチャネルを指示する方式と比較して、複数のMU-RTSフレームを使用することにより、複数のSTAに対して、CTSフレームを送信するためのチャネルをそれぞれに指示する方式では、複数のSTAに対して、CTSフレームを送信するためのチャネルを指示するための指示情報は、異なるMU-RTSフレームに分散され得る。このことは、MU-RTSフレームの長さを低減することができる。このようにして、シグナリングオーバーヘッドが低減され、そして、MU-RTSフレームの最中に隠れノードの競合(contention)の確率も、また、低減され得る。320MHzチャネル内に4個の80MHzチャネルセグメントが存在し得るので、異なるMU-RTSが320MHzチャネルにおいて各80MHzチャネルセグメント上で送信されるとき、局の4分の1だけが、各MU-RTSフレームにおいてスケジュールされる必要があり得る。
【0115】
なぜAPが複数のMU-RTSフレームを送信するのか、考えられる理由は、局が、高効率局(high efficiency station、HE STA)を含み、そして、HESTAが、320MHzチャネルをサポートしないことである。従って、APが320MHz帯域幅チャネル上で1つのMU-RTSフレームを送信するとき、HE局は、スケジュールされることができない。この場合に、APは、HE STAおよび超高スループット局(extremely high throughput、EHT STA)をスケジュールするために、1つのMU-RTSフレームをプライマリ160MHzチャネル上で送信し、そして、EHT SST STAをスケジュールするために、セカンダリ160MHzチャネル上で別のMU-RTSフレームを送信することができる。
【0116】
APによって送信される複数のMU-RTSフレームの一部または全部のスクランブリングコード初期化値は、同じであり得る。スクランブリングコード初期化フィールドは、サービスフィールドの最初の7ビット(B0からB6まで)である。送信端におけるスクランブリングコード初期化値は、スクランブリング動作後のスクランブリングコード初期化フィールドの値であり、そして、受信端におけるスクランブリングコード初期化値は、デスクランブリング(descrambling)動作前のスクランブリングコード初期化フィールドの値である。スクランブルコード初期化値は、初期状態が全て0であるビットが、特定のスクランブラシードに基づいてスクランブルされた後に取得されるので、同じスクランブルコード初期化値も、また、同じスクランブラシードと見なされる。従って、このソリューションにおいて、同じスクランブリングコード初期化値を使用することは、同じスクランブラシードまたは同じスクランブリングコード初期化シーケンスを使用することと置き換えられてよく、そして、2つの技術的効果は同じである。
【0117】
例えば、APは、MU-RTSフレーム1、MU-RTSフレーム2、MU-RTSフレーム3、およびMU-RTSフレーム4を送信する。MU-RTSフレーム1、MU-RTSフレーム2、MU-RTSフレーム3、およびMU-RTSフレーム4のスクランブリングコード初期化値は、全て同じであり得る。
【0118】
一つの例において、MU-RTSフレーム1は、STAがCTSフレームを送信するチャネルが、チャネル5からチャネル6までであることを示している。MU-RTSフレーム2は、STAがCTSフレームを送信するチャネルが、チャネル5からチャネル8までであることを示している。MU-RTSフレーム3は、STAがCTSフレームを送信するチャネルが、チャネル9からチャネル10までであることを示している。MU-RTSフレーム4は、STAがCTSフレームを送信するチャネルが、チャネル11およびチャネル12であることを示している。MU-RTSフレーム1およびMU-RTSフレーム2によって示されるチャネルのいくつかの帯域幅は、オーバーラップしている。従って、MU-RTSフレーム1およびMU-RTSフレーム2は、同じスクランブリングコード初期化値を使用することができる。MU-RTSフレーム3によって使用されるスクランブリングコード初期化値は、MU-RTSフレーム1によって使用される値およびMU-RTSフレーム2によって使用される値と同じであってよく、または、異なっていてもよい。MU-RTSフレーム4によって使用されるスクランブリングコード初期化値は、MU-RTSフレーム1によって使用される値およびMU-RTSフレーム2によって使用される値と同じであってよく、または、異なっていてもよい。そして、MU-RTSフレーム4によって使用されるスクランブリングコード初期化値は、MU-RTSフレーム3によって使用される値と同じであってよく、または、異なっていてもよい。
【0119】
例えば、
図8を参照すること。APは、チャネル1からチャネル4においてMU-RTS1をSTA1に送信し、そして、チャネル5からチャネル8においてMU-RTS2をSTA2に送信することができる。MU-RTS1は、STA1がCTSフレームを送信するチャネルを示している。MU-RTS2は、SST STA2がCTSフレームを送信するチャネルを示している。
【0120】
一つの例において、チャネル1はプライマリ20MHzチャネルであり得る。MU-RTS1は、STA1がチャネル5上のCTSフレームをチャネル8に送信することを示しており、そして、MU-RTS2は、STA2がチャネル1上のCTSフレームをチャネル8に送信することを示しているものと仮定する。STA1はSST STAであってよい。STA1およびSTA2がCTSフレームを送信するチャネルの帯域幅は、部分的にオーバーラップする。従って、STA1によって送信されるCTSフレーム、および、STA2によって送信されるCTSフレームは、競合を回避するために、完全に同じであるべきである。CTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、対応するMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値と同じなので、MU-RTS1およびMU-RTS2は、同じスクランブリングコード初期化値を使用する必要がある。
【0121】
別の例において、チャネル9は、プライマリチャネル(図示に示されていない)であってよい。MU-RTS1は、STA1がチャネル5上のCTSフレームをチャネル8に送信することを示しており、そして、MU-RTS2は、STA2がチャネル1上のCTSフレームをチャネル8に送信することを示されるものと仮定する。STA1およびSTA2は、両方ともSST STAである。STA1およびSTA2がCTSフレームを送信するチャネルの帯域幅は、部分的にオーバーラップしている。従って、STA1によって送信されるCTSフレーム、および、STA2によって送信されるCTSフレームは、競合を回避するために、完全に同じであるべきである。CTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、対応するMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値と同じなので、MU-RTS1およびMU-RTS2は、同じスクランブリングコード初期化値を使用する必要がある。
【0122】
前述のソリューションに基づいて、CTSフレームを送信するために示されたチャネルが複数のMU-RTSフレームにおいてオーバーラップする場合、CTSフレームを送信するためのこれらのチャネルを示すMU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用することができる。このことは、CTSフレーム間の競合の問題を低減することができる。APは、複数のCTSフレームを正確に受信することができる。
【0123】
任意的に、APが複数のMU-RTSフレームを送信するとき、全てのMU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用することができる。例えば、APは、チャネル1上のMU-RTS1をチャネル4に送信し、チャネル5上のMU-RTS2をチャネル8に送信し、そして、チャネル9上のMU-RTS3をチャネル16に送信する。MU-RTS1、MU-RTS2、およびMU-RTS3のスクランブリングコード初期化値は、全て同じであってよい。
【0124】
前述のソリューションに基づいて、APは、全て同じスクランブリングコード初期化値を、複数のMU-RTSフレームが使用するのを可能にし得る。このことは、CTSフレーム間の競合の問題を低減することができ、そして、また、APのコンピューティングリソースを低減することもできる。
【0125】
この出願のこの実施形態において、MU-RTSフレームは、スクランブラシーケンス(scrambler sequence)フィールドを含み得る。APは、スクランブラシーケンスフィールド内のいくつかのビット、例えば、B5およびB6ビット、を使用することによって、MU-RTSフレームを搬送するPPDUの帯域幅を示すことができる。例えば、PPDU1はMU-RTS1を搬送し、そして、PPDU2はMU-RTS2を搬送する。APは、MU-RTS1のスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットをPPDU1の帯域幅に設定することができ、または、MU-RTS2のスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットをPPDU2の帯域幅に設定することができる。任意的に、APは、MU-RTS1を搬送するPPDU1、および、MU-RTS2を搬送するPPDU2を1つのPPDU、例えば、PPDU3へと集約(aggregate)することができる。APは、PPDUにおいてMU-RTSを搬送することができ、そして、APは、複数のMU-RTSを送信するために複数のPPDUを送信し得ることが留意されるべきである。代替的に、APは、1つのPPDUを送信し得る。PPDUは、MU-RTSを搬送する複数のPPDUを含み得る。PPDUは、MU-RTSを搬送する複数のPPDUを集約することによって形成され得る。
【0126】
加えて、MU-RTS1を搬送するPPDU1の帯域幅が、MU-RTS2を搬送するPPDU2の帯域幅と異なる場合に、MU-RTS1のスクランブラシーケンスフィールドは、MU-RTS2のスクランブラシーケンスフィールドとは異なることが留意されるべきである。従って、MU-RTS1およびMU-RTS2のスクランブリングコード初期化値は、異なっている。
【0127】
従って、MU-RTS1およびMU-RTS2が同じスクランブリングコード初期化値を使用する必要がある場合に、MU-RTS1およびMU-RTS2の少なくとも1つのMU-RTSフレームのスクランブラシーケンスフィールド内のいくつかのビットは、MU-RTSフレームを搬送するPPDUの帯域幅を示していない。例えば、MU-RTS1のスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットがPPDU1の帯域幅を示し得る場合、MU-RTS2のスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットは、MU-RTS1のB5およびB6ビットと同じであり得るが、PPDU2の帯域幅を示していない。代替的に、MU-RTS1のスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビット、または、MU-RTS2のスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットは、どちらも、MU-RTS1およびMU-RTS2を搬送するPPDUのそれぞれの帯域幅を示していない。APは、MU-RTS1およびMU-RTS2のスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットについて同じ乱数を生成することができる。
【0128】
前述のソリューションに基づいて、スクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットは、APによって送信されるデータユニットの全帯域幅を示すために使用され得る。代替的に、CTSフレームにリプライするために示されたチャネルがオーバーラップするとき、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すMU-RTSフレームのうち少なくとも1つのスクランブラシーケンスフィールド内のB5およびB6ビットは、MU-RTSフレームを搬送するPPDUの帯域幅を示さなくてよく、そして、CTSフレームにリプライするためのチャネルがオーバーラップすることを示しているMU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用することができる。
【0129】
可能な実装において、MU-RTS1は物理的プロトコルデータユニット1(physical protocol data unit、PPDU)において搬送されてよく、そして、MU-RTS2はPPDU2において搬送され得る。APがPPDU1およびPPDU2を送信する終了時間は、整列(aligned)され得る。例えば、時間領域シンボルを使用することによってAPがPPDU1を送信するとき、最後の時間領域シンボルは、インデックスが20であるシンボルであってよい。従って、時間領域シンボルを使用することによってAPがPPDU2を送信するとき、最後の時間領域シンボルは、インデックスが20であるシンボルであり得る。
【0130】
任意的に、PPDU1およびPPDU2の開始時間も、また、整列されてよく、そして、PPDU1およびPPDU2のフレーム長は、同じであってよい。例えば、APは、20個の時間領域シンボルを使用することによってPPDU1を送信することができ、そして、APは、また、前述の20個の時間領域シンボルを使用することによってPPDU2を送信することもできる。
【0131】
可能な実装において、MU-RTSフレームの共通情報(common info)フィールド内のアップリンク帯域幅(uplink bandwidth、UL BW)フィールドは、MU-RTSフレームを搬送するPPDUの帯域幅を示すことができ、または、APによって送信されるPPDUの全帯域幅を示すことができる。例えば、APはPPDU0を送信する。PPDU0は、PPDU1およびPPDU2を含んでいる。PPDU1はMU-RTS1を搬送し、そして、PPDU2はMU-RTS2を搬送する。APは、MU-RTS1のUL BWフィールドをPPDU1の帯域幅に対して設定することができ、そして、UL BWフィールドをPPDU0の帯域幅に対して設定するができる。APは、また、MU-RTS2のUL BWをPPDU2の帯域幅に対して設定し、または、UL BWをPPDU0の帯域幅に対して設定することができる。
【0132】
APによって送信される複数のMU-RTSフレームが、同じ送信機会(transmission opportunity)TXOPのために使用されるので、SST STAのためにリザーブされた時間は、同じであるべきである。リザーブされた時間は、SST STAがデータを受信および送信するためにリザーブされた時間であってよい。従って、複数のMU-RTSフレームの持続時間フィールドは、同じ値に設定され得る。
【0133】
ステップ502:SST STAは、第1チャネル上でCTSフレームを送信する。
【0134】
SST STAは、指示情報におけるビットシーケンスB1からB7までの値に基づいて、第1チャネルを決定することができる。以下に、B1からB7までの値に基づいて第1チャネルを決定する方法について説明する。
【0135】
B1からB7までの値が固定値であるか、または、リザーブ状態(reserved state)にある場合に、第1チャネルは、SST STAのアンカー20MHzチャネルであると判断することができる。
【0136】
図2に示されるように、SST STAのアンカー20MHzチャネルがチャネル13であり、かつ、SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が固定値であるか、または、リザーブ状態にある場合、SST STAは、チャネル13上でCTSフレームを送信することができる。SST STAは、チャネル13がアイドルであるとき、チャネル13上でCTSフレームを送信することができる。
【0137】
B1からB7までの値が、第1値から第4値までの1つである場合に、第1チャネルはSST STAのアンカー20MHzチャネルであると判断することができる。B1からB7までの値が第5値または第6値である場合に、第1チャネルはSST STAのアンカー40MHzチャネルであると判断することができる。B1からB7までの値が第7値である場合に、第1チャネルはSST STAのアンカー80MHzチャネルであると判断することができる。B1からB7まで値が第8である場合に、第1チャネルはSST STAのアンカー160MHzチャネルであると判断することができる。
【0138】
ここにおける第1値から第8値については、ケース1からケース4における関連説明を参照すること。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0139】
図2に示されるように、SST STAの動作チャネルが160MHzチャネルであり、そして、SST STAのアンカー20MHzチャネルがチャネル13であることが仮定されている。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が61である場合に、SST STAは、チャネル13上でCTSフレームを送信することができる。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が65である場合に、SST STAは、チャネル13およびチャネル14上でCTSフレームを送信することができる。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が67である場合に、SST STAは、チャネル13上でCTSフレームを、チャネル16に送信することができる。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が68である場合に、SST STAは、チャネル9上でCTSフレームを、チャネル16に送信することができる。
【0140】
B1からB7までの値が第9値から第12値までの1つである場合、SST STAは、242トーン(242-tone)のRU上でCTSフレームを送信することができる。242トーンのRUは、アンカー20MHzチャネルであってよい。B1からB7までの値が第13値および第14値の1つである場合、SST STAは、484トーン(484-tone)のRU上でCTSフレームを送信すると決定することができる。484トーンのRUは、アンカー40MHzチャネルであってよい。B1からB7までの値が第15値である場合に、SST STAは、996トーン(996-tone)のRU上でCTSフレームを送信すると決定することができる。996トーンのRUは、アンカー80MHzチャネルであってよい。B1からB7までの値が第16値である場合に、SST STAは、2×996トーン(2×996-tone)のRU上でCTSフレームを送信すると決定することができる。2×996トーンのRUは、アンカー160MHzチャネルであってよい。
【0141】
ここにおける第9値から第16値までについては、SST STAがCTSフレームを送信するRUをAPによって示すための前述の方法における関連説明を参照すること。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0142】
例えば、SST STAの動作チャネルが160MHzチャネルであり、かつ、SST STAのアンカー20MHzチャネルがチャネル13であると仮定する。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が61である場合に、SST STAは、アンカー20MHzチャネルおよびチャネル13上でCTSフレームを送信することができる。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が65である場合に、SST STAは、アンカー40MHzチャネル、チャネル13、およびチャネル14上でCTSフレームを送信することができる。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が66である場合に、SSTSTは、アンカー80MHzチャネル、および、チャネル13からチャネル16上でCTSフレームを送信することができる。SST STAによって受信されたMU-RTSフレーム内のB1からB7までの値が68である場合に、SST STAは、アンカー160MHzチャネル、および、チャネル9からチャネル16上でCTSフレームを送信することができる。
【0143】
可能な実装において、CTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、MU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値と同じである。例えば、SST STAは、MU-RTS1を受信し、そして、MU-RTS1は、アンカー20MHzチャネル上でCTSフレームを送信するようにSST STAに指示する。SST STAは、アンカー20MHzチャネルがアイドルであるとき、CTSフレームを送信することができる。CTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、MU-RTS1のスクランブリングコード初期化値と同じである。
【0144】
前述のソリューションに基づいて、APは、MU-RTSフレームを使用することによって、SST STAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができ、その結果、SST STAも、また、MU-RTS/CTSメカニズムに従ってチャネルをリザーブすることができ、SST STAおよびAPのフォローアップデータの受信および送信を促進する。加えて、APは、複数のMU-RTSフレームを送信して、複数のSTAに対して、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すことができ、そして、同じスクランブリングコード初期化値が、複数のMU-RTSフレームの一部または全てにおいて使用されて、CTSフレーム間の競合を回避する。
【0145】
この出願の一つの実施形態は、RTSフレームおよびCTSフレーム送信方法を提供する。
図9は、この出願の一つの実施形態に従った、RTSフレームおよびCTSフレーム送信方法の例示的なフローチャートである。本方法は、以下のステップを含み得る。
【0146】
ステップ901:APは、少なくとも2つのチャネル上でRTSフレームを別々に送信する。
【0147】
APが少なくとも2つのRTSフレームを送信するとき、少なくとも2つのRTSフレームのフレーム長は同じである。例えば、APは、少なくとも2つのチャネル上でRTS1およびRTS2を送信する。APは、RTS1を送信するために13個の時間領域シンボルを使用し、そして、APは、また、RTS2を送信するために13個の時間領域シンボルを使用する。少なくとも2つのRTSフレームのうち少なくとも1つは、SST STAがCTSフレームを送信するチャネルを示すことが理解されるべきである。
【0148】
可能な実装において、APは、全てのRTSフレームを第1レートで送信することができる。例えば、第1レートは6mb/sであってよい。これは、この出願において特に限定されるものではない。
【0149】
別の可能な実装においては、APが複数のRTSフレームを送信するとき、各RTSフレームが異なるレートで送信されてよく、または、いくつかのRTSフレームは異なるレートで送信されてよい。各RTSフレームのレートに対して同じメインレートが決定され得る。STAがCTSフレームを送信するとき、CTSフレームはメインレートで送信され得ることが留意されるべきである。メインレートは、第1レートセットにおいてSTAによって決定され得る。メインレートは、RTSフレームの第2レート以下である。第1レートセットが、RTSフレームの第2レート以下であるメインレートを含まない場合に、STAは、CTSフレームを送信するために、第2レートセット内の必須レート(mandatory rate)を決定することができる。必須レートは、RTSフレームの第2レート以下である。従って、APは、異なるレートでRTSフレームを別々に送信することができる。しかしながら、複数の受信されたCTSフレームのフレーム長が同じであることを可能にするために、同じメインレートまたは同じ必須レートが、前述の異なるレートから決定されてよい。STAは、決定されたメインレート、または、メインレートとしての必須レートでCTSフレームを送信することができる。
【0150】
前述のソリューションに基づいて、APは、同じレートで複数のRTSフレームを送信することができ、または、APは、複数のRTSフレームを異なるレートで送信することができるが、1つのCTSフレームのメインレートが、これらの異なるレートから決定されてよい。このようにして、APは、CTSフレームのメインレートを制御するために、複数のRTSフレームが送信されるレートを制御することができ、そして、CTSが終了した後で、SIFS時間内に複数のSTAに対してデータを同時に送信することができる。このことは、サブチャネルの一部におけるSIFSより大きいチャネルアイドル時間により、チャネルが第三者局によって占有されるケースを回避する。
【0151】
APが複数のRTSフレームを送信するとき、各STAは、異なるチャネルセグメント上でCTSフレームを送信し、そして、周波数オーバーラップは存在していない。従って、動的帯域幅ネゴシエーション(dynamic bandwidth negotiation)を実装することができる。動的帯域幅ネゴシエーションが実装される前に、SST STAのためにアンカー20MHzサブチャネルが決定されてよく、そして、CTSフレームを送信するとき、SST STAは、アンカー20MHzサブチャネルを含む帯域幅を選択する必要がある。代替的に、APは、SST STAがCTSフレームを送信するチャネルまたはRUを示すために、
図5に示される実施形態におけるMU-RTSフレームを送信するための方法を使用することによって、RTSフレームを送信することができる。
【0152】
ステップ902:STAは、CTSフレームを送信する。
【0153】
可能な実装において、CTSフレームを送信するとき、STAは、RTSフレームのレートに基づいて、メインレートを決定することができる。メインレートは、第1レートセットにおいてSTAによって決定され得る。メインレートは、RTSフレームのレート以下である。第1レートセットが、RTSフレームのレート以下であるメインレートを含まない場合に、STAは、CTSフレームを送信するために、第2レートセット内の必須レートを決定することができる。必須レートは、RTSフレームのレート以下である。
【0154】
従って、STAは、第1レートセットまたは第2レートセット内のレートを決定することができ、そして、STAは、メインレートとして決定されたレートでCTSフレームを送信することができる。
【0155】
別の可能な実装において、CTSフレームを送信するとき、STAは、固定レートでCTSフレームを送信することができる。例えば、CTSフレームは、6mb/sのレートで送信され得る。固定レートは、経験的な値に基づいて予め決定されてよく、または、通信プロトコルにおいて指定され得ることが理解されるべきである。これは、この出願において特に限定されるものではない。
【0156】
さらに別の可能な実装において、CTSフレームを送信するとき、STAは、代替レートでCTSフレームを送信することができる。代替レートで送信されるCTSフレームのフレーム長は、固定レートで送信されるCTSフレームのフレーム長と同じであることが留意されるべきである。例えば、STAが固定レートでCTSフレームを送信するときに12個の時間領域シンボルを占有する場合に、CTSフレームは、また、代替レートでSTAがCTSフレームを送信するときにも、12個の時間領域シンボルを占有する。
【0157】
前述のソリューションに基づいて、STAは固定レートでCTSフレームを送信することができ、または、異なるSTAが異なるレートでCTSフレームを送信することができるが、異なるレートで送信されるCTSフレームのフレーム長は、固定レートで送信されるCTSフレームのフレーム長と同じである。このようにして、APによって受信される複数のCTSフレームのフレーム長は、同じであり得る。APは、CTSが終了した後で、SIFS時間内に複数のSTAに対して同時にデータを送信することができる。このことは、サブチャネルの一部におけるSIFSより大きいチャネルアイドル時間により、チャネルが第三者局によって占有されるケースを回避する。
【0158】
図10は、この出願の一つの実施形態に従った、通信機能を有する装置1000の概略ブロック図である。装置1000は、この出願の実施形態において言及されたMU-RTSフレーム送信装置であってよく、または、この出願の実施形態において言及されたプロトコルデータユニットPPDU送信装置であってよく、もしくは、この出願の実施形態において言及された送信要求RTSフレーム送信装置であってよい。装置1000は、前述の方法の実施形態における第1デバイスによって実施される機能またはステップを対応して実施することができる。本装置は、処理ユニット1010および通信ユニット1020を含み得る。任意的に、本装置は、さらに、ストレージユニットを含んでよい。ストレージユニットは、命令(コードまたはプログラム)及び/又はデータを保管するように構成され得る。処理ユニット1010および通信ユニット1020は、ストレージユニットに結合され得る。例えば、処理ユニット1010は、ストレージユニット内の命令(コードまたはプログラム)及び/又はデータを読み取り、対応する方法を実施することができる。前述のユニットは、独立して配置されてよく、もしくは、代替的に、部分的または完全に統合されてよい。
【0159】
いくつかの可能な実装において、装置1000は、方法の実施形態における第1デバイスの挙動(behavior)および機能を対応して実装することができる。例えば、装置1000は、APであってよく、または、APにおいて使用されるコンポーネント(例えば、チップまたは回路)であってよい。通信ユニット1020は、
図5または
図9に示される実施例における第1装置によって実行される全ての受信または送信動作、例えば、
図5に示される実施例におけるステップ501およびステップ502を実行するように構成されてよく、かつ/あるいは、この明細書において説明される技術の他の処理、例えば、
図9に示される実施例におけるステップ901およびステップ902をサポートするように構成されてよく、かつ/あるいは、この明細書において説明される技術の他の処理をサポートするように構成されてよい。処理ユニット1010は、MU-RTSフレームを生成すること、または、第1データユニットを生成すること、もしくは、RTSフレームを生成すること、といった、
図5または
図9に示される実施形態において第1デバイスによって実行される、受信および送信動作以外の全ての動作を実行するように構成され、かつ/あるいは、この明細書において説明される技術の別のプロセスをサポートするように構成されている。
【0160】
この出願の実施形態における処理ユニット1010は、プロセッサまたはプロセッサ関連回路コンポーネントによって実装されてよく、そして、通信ユニット1020は、トランシーバ、トランシーバ関連回路コンポーネント、または、通信インターフェイスによって実装され得ることが理解されるべきである。
【0161】
一つの例において、処理ユニット1010は、MU-RTSフレームを生成するように構成されている。MU-RTSフレームは、第1チャネルを指示する指示情報を含み得る。ここにおける第1チャネルは、第2デバイスがCTSフレームを送信する第1チャネルである。第1チャネルは、第2デバイスのターゲットチャネルを含んでいる。ターゲットチャネルは、SST STAの動作チャネル内の20MHzサブチャネルであり得る。代替的に、ターゲットチャネルは、プライマリ20MHzチャネル以外の任意の20MHzサブチャネルであり得る。通信ユニット1020は、MU-RTSフレームを送信するように構成されている。
【0162】
指示情報および第1チャネルについては、
図5または
図9に示される方法の実施形態における関連する説明を参照すること。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0163】
一つの例において、処理ユニット1010は、第1データユニットを生成する。第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含んでいる。第2データユニットは、MU-RTSフレームを送信するように、第1マルチユーザ要求を搬送するために使用される。第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用される。第1MU-RTSフレームおよび第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用している。通信ユニット1020は、第1データユニットを送信するように構成されている。
【0164】
スクランブリングコード初期化値については、
図5または
図9に示す方法の実施形態における関連する説明を参照すること。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0165】
一つの例において、処理ユニット1010は、複数の送信要求RTSフレームを生成するように構成されている。通信ユニット1020は、少なくとも2つのチャネル上でRTSフレームを別々に送信するように構成されている。通信ユニット1020は、さらに、少なくとも2つのチャネル上で同じフレーム長を有する送信許可CTSフレームを受信するように構成されている。
【0166】
RTSフレームおよびCTSフレームについては、
図5または
図9に示される方法の実施形態における関連する説明を参照すること。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0167】
いくつかの可能な実装において、本装置は、この出願の実施形態において言及される送信許可CTSフレーム送信装置であり得る。装置1000は、前述の方法の実施形態における第2デバイスの挙動および機能を対応して実装することができる。例えば、装置1000は、STAであってよく、または、STAにおいて使用されるコンポーネント(例えば、チップまたは回路)であってよい。通信ユニット1020は、
図5または
図9に示される実施例において第2装置によって実行される全ての受信または送信動作、例えば、
図5に示される実施例におけるステップ501およびステップ502を実行するように構成されてよく、かつ/あるいは、この明細書で説明される技術の他のプロセス、例えば、
図9に示される実施例におけるステップ901およびステップ902をサポートするように構成されてよく、かつ/あるいは、この明細書で説明される技術の他のプロセスをサポートするように構成されてよい。処理ユニット1010は、受信および送信動作以外の
図5または
図9に示される実施形態において第2デバイスによって実行される、CTSフレームの生成といった、全ての動作を実行するように構成され、かつ/あるいは、この明細書で説明される技術の別のプロセスをサポートするように構成されている。
【0168】
一つの例において、通信ユニット1020は、MU-RTSフレームを受信するように構成されている。MU-RTSフレームは、指示情報を含み得る。ここにおける指示情報は、第1チャネルを示し得る。第1チャネルは、第2デバイスのターゲットチャネルを含んでいる。ターゲットチャネルは、SST STAの動作チャネル内の20MHzサブチャネルであり得る。代替的に、ターゲットチャネルは、プライマリ20MHzチャネル以外の任意の20MHzサブチャネルであり得る。処理ユニット1010は、CTSフレームを生成するように構成されている。通信ユニットは、さらに、第1チャネル上でCTSフレームを送信するように構成されている。
【0169】
指示情報および第1チャネルについては、
図5または
図9に示される方法の実施形態における関連する説明を参照すること。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0170】
一つの例において、処理ユニット1010は、複数の送信要求RTSフレームを生成するように構成されている。通信ユニット1020は、少なくとも2つのチャネル上でRTSフレームを別々に送信するように構成されている。通信ユニット1020は、さらに、少なくとも2つのチャネル上で同じフレーム長を有する送信許可CTSフレームを受信するように構成されている。
【0171】
RTSフレームおよびCTSフレームについては、
図5または
図9に示される方法の実施形態における関連する説明を参照すること。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0172】
この出願の実施形態における処理ユニット1010は、プロセッサまたはプロセッサ関連回路コンポーネントによって実装されてよく、そして、通信ユニット1020は、トランシーバ、トランシーバ関連回路コンポーネント、または通信インターフェイスによって実装され得ることが理解されるべきである。
【0173】
図11は、本発明の実施形態に従った、通信機能を有する装置1100を示している。装置1100は、第1デバイスであってよく、そして、この出願の実施形態において提供される方法における第1デバイスの機能を実装することができる。代替的に、装置1100は、第2デバイスであってよく、そして、この出願の実施形態において提供される方法における第2デバイスの機能を実装することができる。装置1100は、代替的に、この出願の実施形態において提供される方法における対応する機能の実施において第1デバイスをサポートすることができる装置、または、この出願の実施形態において提供される方法における対応する機能の実施において第2デバイスをサポートすることができる装置であってよい。装置1100は、チップまたはチップシステムであってよい。この出願のこの実施形態において、チップシステムは、チップを含んでよく、または、チップおよび別のディスクリート部品を含んでよい。
【0174】
装置1100は、この出願の実施形態において言及されるMU-RTSフレーム送信装置であってよく、または、この出願の実施形態において言及されるプロトコルデータユニットPPDU送信装置であってよく、または、この出願の実施形態において言及される送信要求RTSフレーム送信装置であってよく、もしくは、この出願の実施形態において言及される送信許可CTSフレーム送信装置であってよいことが理解されるべきである。
【0175】
ハードウェア実装において、通信ユニット1020はトランシーバ1110であってよい。
【0176】
装置1100は、この出願の実施形態において提供される方法における第1デバイスまたは第2デバイスの機能の実装において装置1100を実装またはサポートするように、例えば、B1からB7までの値に基づいて、CTSフレームにリプライするためのチャネルを示すように構成された、少なくとも1つのプロセッサ1120を含んでいる。本プロセッサは、MU-RTSフレーム識別コンポーネント及び/又はRTSフレーム識別コンポーネントを含み得る。MU-RTSフレーム識別コンポーネント及び/又はRTSフレーム識別コンポーネントは、この出願の実施形態において提供される第1デバイスおよび第2デバイスによって実行されるステップを実行するように構成され得る。
【0177】
装置1100は、さらに、プログラム命令及び/又はデータを保管するように構成された少なくとも1つのメモリ1130を含み得る。メモリ1130は、プロセッサ1120に結合されている。この出願のこの実施形態における結合は、電気的形態、機械的形態、または別の形態における装置、ユニット、またはモジュール間の間接的な結合または通信接続であってよく、そして、装置、ユニット、またはモジュール間の情報交換のために使用される。プロセッサ1120は、メモリ1130と共に動作し得る。プロセッサ1120は、メモリ1130に保管されたプログラム命令及び/又はデータを実行することができ、その結果、装置1100は、対応する方法を実施する。少なくとも1つのメモリのうち少なくとも1つは、プロセッサ内に配置され得る。
【0178】
装置1100は、さらに、伝送媒体を介して別のデバイスと通信するように構成されたトランシーバ1110を含むことができ、その結果、装置1100内の装置は別のデバイスと通信することができる。例えば、装置がAPである場合に、他のデバイスはSTAである。代替的に、装置がSTAである場合に、別のデバイスはAPである。プロセッサ1120は、トランシーバ1110を使用することにより、データを受信し、そして、データを送信することができる。トランシーバ1110は、具体的にはトランシーバであってよい。装置1100は、さらに、無線周波数ユニットであってよい。無線周波数ユニットは、装置1100から独立していてよく、または、装置1100に統合されてもよい。確かに、トランシーバ1110は、さらに、アンテナを含み得る。例えば、装置1100から独立したリモートアンテナ、または装置1100に統合されたアンテナである。
【0179】
トランシーバ1110、プロセッサ1120、およびメモリ1130の間の特定の接続媒体は、この出願のこの実施形態において限定されるものではない。この出願のこの実施形態において、メモリ1130、プロセッサ1120、およびトランシーバ1110は、
図11のバス1140を介して接続されている。バスは、
図11において太線を使用することにより表されている。他のコンポーネントの接続方法は、説明のための単なる一例であり、そして、これに限定されるものではない。バスは、アドレスバス、データバス、制御バス、等へと分類することができる。表現を容易にするために、
図11ではバスを表すために1つの太線のみが使用されているが、これは、1つのバスのみ、または、1つのタイプのバスのみが存在することを意味するものではない。
【0180】
この出願のこの実施形態において、プロセッサ1120は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイまたは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理デバイス、もしくは、ディスクリートハードウェアコンポーネントであってよく、そして、この出願の実施形態において開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、または、任意の従来のプロセッサ、等であってよい。この出願の実施形態を参照して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接的に実行されてよく、または、プロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組合せを使用することにより実行されてよい。
【0181】
この出願のこの実施形態において、メモリ1130は、不揮発性メモリ、例えば、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)またはソリッドステートドライブ(solid state drive、SSD)であってよく、もしくは、揮発性メモリ(volatile memory)、例えば、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)であってよい。メモリは、予期されるプログラムコードを命令またはデータ構造の形態で搬送または保管することができ、そして、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体であるが、それに限定されるものではない。この出願の実施形態におけるメモリは、代替的に、ストレージ機能を実装することができる、回路または任意の他の装置であってよく、そして、プログラム命令及び/又はデータを保管するように構成されている。
【0182】
前述の実施形態における装置は、端末、回路、端末において使用されるチップ、もしくは、端末の機能を有する別の組み合わされたデバイスまたはコンポーネントであり得ることが留意されるべきである。装置が端末である場合に、通信ユニットは、トランシーバであってよく、そして、アンテナ、無線周波数回路などを含んでよい。処理ユニットは、プロセッサ、例えば、中央処理モジュール(central processing unit、CPU)であってよい。装置が端末の機能を有するコンポーネントである場合に、通信ユニットは、無線周波数ユニットであってよく、そして、処理ユニットは、プロセッサであってよい。装置がチップまたはチップシステムである場合に、通信ユニットは、チップまたはチップシステムの入力/出力インターフェイスであってよく、そして、処理ユニットは、チップまたはチップシステムのプロセッサであってよい。
【0183】
可能な製品形態として、本願のこの実施形態において説明されるAPまたはSTAは、さらに、以下のコンポーネントを使用することにより、実装されてよい。すなわち、1つ以上のFPGA(field programmable gate arrays)、PLD(programmable logic device)、コントローラ、ステートマシン、ゲートロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、任意の他の適切な回路、または、この出願において説明される様々な機能を実行することができる回路の任意の組合せ、である。
【0184】
様々な製品形態におけるAPは、前述の方法の実施形態におけるAPの任意の機能を有することが理解されるべきである。詳細は、ここでは再び説明されない。様々な形態のSTAは、前述の方法の実施形態におけるSTAの任意の機能を有している。詳細は、ここでは再び説明されない。
【0185】
この出願の実施形態は、さらに、通信システムを提供する。具体的には、通信システムは、STAおよびAPを含み、または、より多くのAPおよびSTAをさらに含んでよい。例えば、通信システムは、
図5または
図9における関連機能を実装するように構成された、STAおよびAPを含んでいる。
【0186】
APは、
図5または
図9のけるAP部分の関連機能を実装するように別個に構成されている。STAは、
図5または
図9におけるSTAの関連機能を実装するように構成されている。例えば、STAは、
図5に示される実施形態におけるステップ501およびステップ502を実行することができ、そして、APは、
図5に示される実施形態におけるステップ501およびステップ502を実行することができる。別の例として、STAは、
図9に示される実施形態におけるステップ901およびステップ902を実行することができ、そして、APは、
図9に示される実施形態におけるステップ901およびステップ902を実行することができる。
【0187】
この出願の実施形態は、さらに、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、
図5または
図9におけるAPまたはSTAによって実行される方法を実行することが可能にされる。
【0188】
この出願の実施形態は、さらに、コンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、
図5または
図9におけるAPまたはSTAによって実行される方法を実行することが可能にされる。
【0189】
この出願の実施形態は、チップシステムを提供する。本チップシステムは、プロセッサを含み、そして、さらに、メモリを含んでよい。そして、前述の方法におけるAPまたはSTAの機能を実装するように構成されている。本チップシステムは、チップを含んでよく、または、チップおよび別のディスクリートコンポーネントを含んでよい。
【0190】
この出願の一つの実施形態は、さらに、プロセッサおよびインターフェイスを含む装置を提供する。プロセッサは、前述の方法実施形態のいずれか1つでの各態様における方法を実行するように構成されている。
【0191】
装置はチップであり得ることが、理解されるべきである。プロセッサは、ハードウェアによって実装されてよく、または、ソフトウェアによって実装されてよい。プロセッサがハードウェアによって実装されるときに、プロセッサは、論理回路、集積回路、等であってよい。プロセッサがソフトウェアによって実装されるときに、プロセッサは、汎用プロセッサであってよく、そして、メモリに保管されたソフトウェアコードを読み取ることによって実装される。メモリは、プロセッサに統合されてよく、または、プロセッサの外部に配置され、そして、独立して存在してよい。
【0192】
「システム(“system”)」および「ネットワーク(“network”)」という用語は、この出願の実施形態において交換可能に使用され得ることが理解されるべきである。「少なくとも1つ(“at least one”)」は、1つ以上を意味し、そして、「複数(“a plurality of”)」は、2つ以上を意味する。「及び/又は(“and/or”)」という用語は、関連するオブジェクト間の関連付け関係を説明し、そして、3つの関係を示し得る。例えば、A及び/又はBは、以下の場合を示し得る。Aのみが存在すること、AおよびBの両方が存在すること、および、Bのみが存在することであり、ここで、AおよびBは、単数または複数であり得る。文字「/」は、一般的に、関連付けられたオブジェクト間の「または(“or”)」関係を示している。以下のアイテム(ピース)のうちの少なくとも1つ、または、その類似の表現は、単数のアイテム(ピース)または複数のアイテム(ピース)の任意の組合せを含む、これらのアイテムの任意の組合せを指す。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つのアイテム(ピース)は、a、b、c、aとb、aとc、bとc、または、aとbとc、を表すことができる。ここで、a、b、およびcは、単数または複数であり得る。
【0193】
加えて、特に明記しない限り、この出願の実施形態における「第1(“first”)」および「第2(“second”)」といった序数は、複数のオブジェクトを区別するためのものであるが、複数のオブジェクトの順序、時系列、優先順位、または重要性を限定することように意図されたものではない。例えば、第1情報および第2情報は、単に異なる情報を区別するために使用されてだけであり、2つのタイプの情報の異なる優先度、重要性、などを示すものではない。
【0194】
前述のプロセスのシーケンス番号は、この出願の様々な実施形態における実行シーケンスを意味するものではないことが理解されるべきである。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能および内部ロジックに従って決定されるべきであり、そして、この出願の実施形態の実装プロセスに対する何らかの限定として解釈されるべきではない。
【0195】
加えて、この出願の実施形態における「例えば(“for example”)」という用語は、例または説明を表すために使用されている。この出願の実施形態において一つの「例(“example”)」として説明される任意の実施形態または実装ソリューションは、別の実施形態または実装ソリューションよりも好ましいものとして説明されるべきではない。すなわち、「例(“example”)」という単語は、特定の方法で概念を提示するために使用されている。
【0196】
この出願の実施形態における方法の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、または、それらの任意の組合せを使用することによって実装され得る。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用されるとき、実施形態の全てまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含んでいる。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ、そして、実行されるとき、本発明の実施形態に従った、プロシージャまたは機能が全部または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、ユーザ機器、または、別のプログラマブル装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に保管されてよく、または、コンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、または、デジタル加入者線(digital subscriber line、略してDSL))または無線(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、もしくは、1つ以上の使用可能媒体を統合するサーバまたはデータセンタといった、データストレージデバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc、略してDVD))、半導体媒体(例えば、SSD)など、であり得る。
【0197】
当業者であれば、この出願の範囲から逸脱することなく、この出願に対して様々な修正および変形を行うことができることが明らかである。この出願は、それらが、以下の特許請求の範囲およびその等価な技術によって定義される保護の範囲内に入るという条件で、この出願のこれらの修正および変形を包含するように意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロトコルデータユニットPPDU送信方法であって、
第1デバイスによって、第1データユニットを送信するステップであり、
前記第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含み、
前記第2データユニットは、第1マルチユーザ送信要求MU-RTSフレームを搬送するために使用され、かつ、
前記第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用される、
ステップ、を含み、
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する、
方法。
【請求項2】
前記第1MU-RTSフレームは、第2デバイスが送信許可CTSフレームを送信する第1チャネルを示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3デバイスがCTSフレームを送信する第2チャネルを示し、
前記第1チャネルの帯域幅が前記第2チャネルの帯域幅と部分的に、または、完全にオーバーラップするとき、前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1データユニットは、複数のデータユニットを含み、
前記複数のデータユニットそれぞれは、MU-RTSフレームを搬送するために使用され、
全てのMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、同じであり、かつ、
前記第2データユニットおよび前記第3データユニットは、前記複数のデータユニットのうちの2個である、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、それぞれ第1ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第1ビットシーケンスは、前記第1データユニットの帯域幅を示し、
または、
前記第1MU-RTSフレームは、第2ビットシーケンスを含み、
前記第2ビットシーケンスは、前記第2データユニットの帯域幅を示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第3ビットシーケンスは、前記第3データユニットの帯域幅を示す、
請求項1乃至3いずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
送信要求RTSフレーム送信方法であって
第1デバイスによって、少なくとも2個のチャネル上で送信要求RTSフレームを別々に送信するステップと、
前記第1デバイスによって、前記少なくとも2個のチャネル上で同じフレーム長を有する送信許可CTSフレームを受信するステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
全てのRTSフレームのフレーム長が同じである、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
全てのRTSフレームの第1送信レートが同じであり、
または、
各RTSフレームの第1送信レートは、同じ第2送信レートを決定するために使用され、かつ、
前記第2送信レートは、第2デバイスが前記CTSフレームを送信するメインレートである、
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
送信許可CTSフレーム送信方法であって、
第2デバイスによって、送信要求RTSフレームを受信するステップ、および、
前記第2デバイスによって、第2送信レートで送信許可CTSフレームを送信するステップであり、前記第2送信レートの値が固定レートである、ステップ、または、
前記第2デバイスによって、第3送信レートでCTSフレームを送信するステップであり、前記第3送信レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長は、前記固定レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長と同じである、ステップ、
を含む、方法。
【請求項9】
処理ユニットおよび通信ユニットを備える、プロトコルデータユニットPPDU送信装置であって、
前記処理ユニットは、第1データユニットを生成し、
前記第1データユニットは、少なくとも第2データユニットおよび第3データユニットを含み、
前記第2データユニットは、第1MU-RTSフレームを送信するための第1マルチユーザ要求を搬送するために使用され、
前記第3データユニットは、第2MU-RTSフレームを搬送するために使用され、
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用し、
前記通信ユニットは、前記第1データユニットを送信するように構成されている、
装置。
【請求項10】
前記第1MU-RTSフレームは、第2デバイスが送信許可CTSフレームを送信する第1チャネルを示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3デバイスがCTSフレームを送信する第2チャネルを示し、
前記第1チャネルの帯域幅が前記第2チャネルの帯域幅と部分的に、または、完全にオーバーラップするとき、前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、同じスクランブリングコード初期化値を使用する、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1データユニットは、複数のデータユニットを含み、
前記複数のデータユニットそれぞれは、MU-RTSフレームを搬送するために使用され、
全てのMU-RTSフレームのスクランブリングコード初期化値は、同じであり、かつ、
前記第2データユニットおよび前記第3データユニットは、前記複数のデータユニットのうちの2個である、
請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記第1MU-RTSフレームおよび前記第2MU-RTSフレームは、それぞれ第1ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第1ビットシーケンスは、前記第1データユニットの帯域幅を示し、
または、
前記第1MU-RTSフレームは、第2ビットシーケンスを含み、
前記第2ビットシーケンスは、前記第2データユニットの帯域幅を示し、
前記第2MU-RTSフレームは、第3ビットシーケンスを含み、かつ、
前記第3ビットシーケンスは、前記第3データユニットの帯域幅を示す、
請求項9乃至11いずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
処理ユニットおよび通信ユニットを備える、送信要求RTSフレーム送信装置であって、
前記処理ユニットは、RTSフレームを送信するための複数の要求を生成するように構成されており、
前記通信ユニットは、少なくとも2個のチャネル上でRTSフレームを別々に送信するように構成されている、かつ、
前記通信ユニットは、さらに、前記少なくとも2個のチャネル上で同じフレーム長を有する送信許可CTSフレームを受信するように構成されている、
装置。
【請求項14】
全てのRTSフレームのフレーム長が同じである、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
全てのRTSフレームの第1送信レートが同じであり、
または、
各RTSフレームの第1送信レートは、同じ第2送信レートを決定するために使用され、かつ、
前記第2送信レートは、第2デバイスが前記CTSフレームを送信するメインレートである、
請求項13に記載の装置。
【請求項16】
処理ユニットおよび通信ユニットを備える、送信許可CTSフレーム送信装置であって、
前記通信ユニットは、送信要求RTSフレームを受信するように構成さており、
前記処理ユニットは、送信許可CTSフレームを生成するように構成されており、かつ、
前記通信ユニットは、さらに、第2送信レートで前記送信許可CTSフレームを送信するように構成されており、前記第2送信レートの値は固定レートであり、
または、
前記通信ユニットは、さらに、第3送信レート
でCTSフレームを送信するように構成されており、前記第3送信レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長は、前記固定レートで送信される前記CTSフレームのフレーム長と同じである、
装置。
【請求項17】
プロセッサおよびメモリを備える、電子デバイスであって
前記メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を保管するように構成されており、
前記プロセッサは、前記メモリ内の前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行するように構成されており、
前記コンピュータプログラムまたは前記命令が実行されると、
請求項1乃至4いずれか一項に記載の方法、
請求項5乃至7いずれか一項に記載の方法、または、
請求項8に記載の方法、を実施する、
電子デバイス。
【請求項18】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を保管しており、
コンピュータによって、前記コンピュータ実行可能命令が呼び出されると、
前記コンピュータに、
請求項1乃至4いずれか一項に記載の方法、
請求項5乃至7いずれか一項に記載の方法、または、
請求項8に記載の方法、を実施させる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】