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特表2023-550858固定子・回転子構造及び軸方向磁場モーター
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-06
(54)【発明の名称】固定子・回転子構造及び軸方向磁場モーター
(51)【国際特許分類】
   H02K 16/00 20060101AFI20231129BHJP
   H02K 21/24 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
H02K16/00
H02K21/24 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548800
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(85)【翻訳文提出日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 CN2022076075
(87)【国際公開番号】W WO2023045222
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202111105831.1
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507362513
【氏名又は名称】浙江吉利控股集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG GEELY HOLDING GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】1760 Jiangling Road, Binjiang District, Hangzhou Zhejiang (CN)
(71)【出願人】
【識別番号】522315932
【氏名又は名称】ウーシ・インフィモーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン、シェンチュアン
(72)【発明者】
【氏名】シオン、シュエボ
(72)【発明者】
【氏名】ファン、リャン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、タオ
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ハイシェン
(72)【発明者】
【氏名】タン、ヤンチュン
(72)【発明者】
【氏名】リン、シャオチェ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ルイピン
(72)【発明者】
【氏名】スチョルテン、インゴ
【テーマコード(参考)】
5H621
【Fターム(参考)】
5H621BB01
5H621BB02
5H621BB07
5H621GA04
5H621GA13
5H621HH01
5H621JK08
(57)【要約】
【解決手段】 固定子・回転子構造及び軸方向磁場モーターであり、固定子・回転子構造はデュアル固定子・デュアル回転子構造であり、外側の回転子の永久磁石は回転子ヨーク部に固定され、内側の回転子には回転子ヨーク部がなく、内側の回転子の永久磁石は回転子ブラケットに固定され、内側の固定子のコアは固定子ヨーク部を有せず、外側の固定子のコアは固定子ヨーク部を有する。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子・回転子構造であって、軸方向に順番に間隔を置いて配置された第1回転子、第1固定子、第2回転子、及び第2固定子を備え、前記第1回転子は第1回転子ヨーク部、及び前記第1回転子ヨーク部の前記第1固定子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1回転子永久磁石を備え、前記第2回転子は非磁性の第2回転子ブラケット、及び前記第2回転子ブラケットにおいて円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2回転子永久磁石を備え、前記第1固定子は第1固定子コアを備え、前記第1固定子コアは円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1固定子コア歯部を備え、前記第2固定子は第2固定子コアを備え、前記第2固定子コアは第2固定子コアヨーク部、及び前記第2固定子コアヨーク部の前記第2回転子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2固定子コア歯部を備え、前記第1回転子ヨーク部と前記第2固定子コアヨーク部との間に軸方向の閉ループ磁気回路が形成される、固定子・回転子構造。
【請求項2】
複数の第1回転子永久磁石及び複数の第2回転子永久磁石はいずれも軸方向に磁化され、且つ軸方向に1対1で対応し、対応して配置された第1回転子永久磁石と第2回転子永久磁石の磁化方向は同じであり、隣接する2つの第1回転子永久磁石の磁化方向は反対であり、隣接する2つの第2回転子永久磁石の磁化方向は反対である、請求項1に記載の固定子・回転子構造。
【請求項3】
前記第1回転子と第1固定子との間は第1エアギャップであり、前記第1固定子と第2回転子との間は第2エアギャップであり、前記第2回転子と第2固定子との間は第3エアギャップであり、
前記閉ループ磁気回路は複数のセットあり、各セットの閉ループ磁気回路は1つの第1回転子永久磁石の第1エアギャップに面したN極から出発し、軸方向に沿って、前記第1エアギャップ、第1固定子コア歯部、第2エアギャップ、該第1回転子永久磁石に対応する1つの第2回転子永久磁石、第3エアギャップ、及び第2固定子コア歯部を通過した後、前記第2固定子コアヨーク部から両側で折り返し、軸方向に沿って、前記第2固定子コア歯部、第3エアギャップ、対応する該第2回転子永久磁石に隣接する2つの第2回転子永久磁石、第2エアギャップ、第1固定子コア歯部、第1エアギャップ、及び該第1回転子永久磁石に隣接する2つの第1回転子永久磁石を通過した後、前記第1回転子ヨーク部から該第1回転子永久磁石のS極に戻る、請求項2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項4】
前記第1固定子コアは軟磁性複合材料で直接に型押しして成形される、請求項1又は2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項5】
前記第1固定子は更に、複数の前記第1固定子コア歯部と1対1で対応して配置された複数の第1固定子絶縁ブラケット、及び複数の第1固定子巻線を備え、前記第1固定子コア歯部の軸方向の2つの端面の周縁に第1固定子コアのポールシューが配置され、前記第1固定子絶縁ブラケットは前記第1固定子コア歯部の側壁と2つの前記第1固定子コアのポールシューとから形成された環状溝内に套設され、前記第1固定子巻線は前記第1固定子絶縁ブラケットに巻かれる、請求項1又は2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項6】
複数の前記第1固定子コア歯部は非磁性材料によって順次に接合されて環状を形成し、又は非磁性の環状ブラケットによって接続され、又は射出成形によって一体的に形成される、請求項1又は2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項7】
前記第2固定子コアは、ケイ素鋼板をパンチングして巻き取ることによって製作され、又は軟磁性複合材料で直接に型押しして成形される、請求項1又は2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項8】
前記第2固定子は更に、複数の前記第2固定子コア歯部と1対1で対応して配置された複数の第2固定子絶縁ブラケット及び複数の第2固定子巻線を備え、前記第2固定子絶縁ブラケットは前記第2固定子コア歯部の側壁に套設され、前記第2固定子巻線は前記第2固定子絶縁ブラケットに巻かれる、請求項1又は2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項9】
前記第1回転子ヨーク部は環状の磁性ディスクであり、前記磁性ディスクの前記第1固定子に面した側において円周方向に間隔を置いて複数の位置決め溝が配置され、複数の前記第1回転子永久磁石が1対1で対応して複数の前記位置決め溝に固定される、請求項1又は2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項10】
前記第2回転子ブラケットは第2回転子ブラケットの内輪、第2回転子ブラケットの外輪、及び前記第2回転子ブラケットの内輪と第2回転子ブラケットの外輪との間において径方向に延びる複数の第2回転子ブラケットのコネクタを備え、複数の前記第2回転子ブラケットのコネクタは前記第2回転子ブラケットの内輪と第2回転子ブラケットの外輪との間の環状空間を複数の扇状のスルースロットに分割し、複数の前記第2回転子永久磁石は1対1で対応して複数の前記スルースロットに固定される、請求項1に記載の固定子・回転子構造。
【請求項11】
軸方向磁場モーターであって、ケーシング、回転シャフト、及び請求項1~10のいずれか1項に記載の固定子・回転子構造を備え、前記第1回転子及び第2回転子は前記回転シャフトに套設され、前記第1固定子及び第2固定子は前記ケーシングに固定的に接続される、軸方向磁場モーター。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本開示は、2021年9月22日にCNIPAに提出された、出願番号が202111105831.1であり、発明名称が「固定子・回転子構造及び軸方向磁場モーター」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容はここにおいて引用によって組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示はモーターに関するが、それには限らず、特に固定子・回転子構造及び軸方向磁場モーターに関する。
【背景技術】
【0003】
新エネルギー自動車の急速な発展に伴い、新エネルギーの重要な駆動システムであるモーターシステムも急速な発展期を迎えている。軸方向磁場モーターは高トルク密度、高効率、及び優れた放熱性能、特にコンパクトな軸方向サイズという特徴により、ますます多くの研究機構の研究注力を引き付け、既にモーター分野の研究のホットスポットとなっている。しかし、軸方向磁場モーターのトルク密度にはまだ改善の余地がある。
【発明の概要】
【0004】
以下は本文が詳細に記述するテーマについての概説である。本概説は特許請求の保護範囲を制限するためのものではない。
【0005】
本開示の実施例では固定子・回転子構造を提供し、軸方向に順番に間隔を置いて配置された第1回転子、第1固定子、第2回転子、及び第2固定子を備え、前記第1回転子は第1回転子ヨーク部、及び前記第1回転子ヨーク部の前記第1固定子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1回転子永久磁石を備え、前記第2回転子は非磁性の第2回転子ブラケット、及び前記第2回転子ブラケットにおいて円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2回転子永久磁石を備え、前記第1固定子は第1固定子コアを備え、前記第1固定子コアは円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1固定子コア歯部を備え、前記第2固定子は第2固定子コアを備え、前記第2固定子コアは第2固定子コアヨーク部、及び前記第2固定子コアヨーク部の前記第2回転子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2固定子コア歯部を備え、前記第1回転子ヨーク部と前記第2固定子コアヨーク部との間に軸方向の閉ループ磁気回路が形成される。
【0006】
本開示の実施例では更に軸方向磁場モーターを提供し、ケーシング、回転シャフト、及び前述のいずれか1つの実施例に記載の固定子・回転子構造を備え、前記第1回転子及び第2回転子は前記回転シャフトに套設され、前記第1固定子及び第2固定子は前記ケーシングに固定的に接続される。
【0007】
添付図面及び詳細記述を読んで理解した後、その他の態様を分かることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1はデュアル回転子・シングル固定子構造の模式図である。
図2図2は本開示の1つの例示的な実施例の固定子・回転子構造の分解図である。
図3図3図2に示す固定子・回転子構造の組み立て後の断面図である。
図4図4図2における第2固定子の複数部品の模式図である。
図5図5図2における第2回転子の複数部品の模式図である。
図6図6図2における第1固定子の複数部品の模式図である。
図7図7図2における第1回転子の複数部品の模式図である。
図8図8図2に示す固定子・回転子構造の1セットの閉磁気回路の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下は、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示における技術案を明確で完全に説明する。説明される実施例は本開示の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要することなく獲得する全ての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0010】
本開示の記載における「例示的」又は「例えば」は、例示、例証又は説明という意味を表す。本開示において「例示的」又は「例えば」として記載されるいずれかの実施例は、他の実施例と比べてより好適又はより有利だと解釈されるべきではない。本明細書の記載における「及び/又は」は関連するオブジェクトの関連関係を説明するためのものであり、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、「A及び/又はB」は「Aが単独に存在する」、「AとBが同時に存在する」、「Bが単独に存在する」の3つの状況を表すことができる。本開示の記載では、他に明確で具体的な限定がない限り、「複数」は少なくとも2つ、例えば、2つ、3つを意味する。
【0011】
本開示の実施例における方向的な指示(例えば、上、下、左、右、前、後)は、ある特定の姿勢(図面に示されるように)での複数部品間の相対的な位置関係、運動状況を説明するためのものに過ぎず、指示される構造が特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されることを指示又は暗示するものではない。該特定の姿勢が変化した場合、該方向的な指示もそれによって変化する。従って、本開示に対する制限と理解されるべきではない。尚、本開示の実施例に「第1」、「第2」の記載がある場合、それは説明の便利のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するもの、又は指示される技術的特徴の数量を暗黙的に示すものと理解されるべきではない。従って、「第1」、「第2」と限定された特徴は、明示的に又は暗示的に、少なくとも1つの該特徴を含むことができる。
【0012】
本開示では、他に明確な規定、限定がない限り、用語の「接続」、「固定」は広い意味で理解されるべきであり、例えば、「固定」は固定的に接続されることであってもよく、又は取り外し可能に接続されることであってもよく、又は一体となってもよく、機械的接続であってもよく、又は電気的接続であってもよく、直接接続であってもよく、又は中間媒体を介した間接接続であってもよく、2つの要素内部での連結又は2つの要素の相互作用関係であってもよい。他に明確な限定がない限り、当業者にとって、具体的な状況によって上記記載の本開示での具体的な意味を理解することができる。
【0013】
本開示の各実施例の技術案は互いに組み合わせることができるが、それは当業者が実現できることを前提とし、技術案の組み合わせに矛盾が生じ又は実現できない場合、そのような技術案の組み合わせは存在せず、本開示の求める保護範囲にも含まれないと見なされるべきである。
【0014】
図1に示すのはデュアル回転子・シングル固定子構造であり、2つの回転子及び2つの回転子の中間に配置された固定子を備える。説明の便利のために、図における左側の回転子を左回転子と称してもよく、右側の回転子は右回転子と称してもよい。図に示すように、左回転子は左回転子ヨーク部20-1、及び左回転子ヨーク部20-1の固定子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された左回転子永久磁石20-2を備え、右回転子は右回転子ヨーク部30-1、及び右回転子ヨーク部30-1の固定子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された右回転子永久磁石30-2を備える。固定子は固定子歯部10-1、固定子絶縁ブラケット10-2、及び固定子巻線10-3を備え、固定子巻線10-3は固定子絶縁ブラケット10-2に巻かれ、固定子絶縁ブラケット10-2は固定子歯部10-1に套設され、固定子ヨーク部はない。固定子ヨーク部無しの軸方向磁場モーターは、軸方向磁場モーターのディスク構造の磁場作用の面積が大きいという特徴によって、比較的に高いトルク出力を生成することができる。しかし、固定子ヨーク部無しの軸方向磁場モーターのトルク密度は依然として改善の余地がある。
【0015】
本開示の1つの例示的な実施例では、より高いトルク密度、より高い効率の軸方向磁場モーターが提出され、該軸方向磁場モーターは3つのエアギャップを有し、軸方向磁場モーターの固定子・回転子構造は図2図7に示される。そのうち、図2は固定子・回転子構造の分解図であり、図3は固定子・回転子構造の組み立て後の、径方向に沿って切断した断面図である。図4図7はそれぞれ2つの固定子及び2つの回転子の斜視図である。
【0016】
図に示すように、該固定子・回転子構造は、軸方向に順番に間隔を置いて配置された第1回転子4、第1固定子3、第2回転子2、及び第2固定子1を備える(図2を参照)。第1回転子4は第1回転子ヨーク部4-2、及び第1回転子ヨーク部4-2の第1固定子3に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1回転子永久磁石4-1を備える(図7を参照)。第2回転子2は非磁性の第2回転子ブラケット2-1、及び第2回転子ブラケット2-1において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2回転子永久磁石2-2を備える(図5を参照)。第1固定子3は第1固定子コア3-1を備え、第1固定子コア3-1は円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1固定子コア歯部3-11を備える(図6を参照)。第2固定子1は第2固定子コア1-1を備え、第2固定子コア1-1は第2固定子コアヨーク部1-12、及び第2固定子コアヨーク部1-12の第2回転子2に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2固定子コア歯部1-11を備える(図4を参照)。第1回転子ヨーク部4-2と第2固定子コアヨーク部1-12との間に軸方向の閉ループ磁気回路が形成される。
【0017】
第1回転子4と第1固定子3との間のエアギャップは第1エアギャップと称されてもよく、第1固定子3と第2回転子2との間のエアギャップは第2エアギャップと称されてもよく、第2回転子2と第2固定子1との間のエアギャップは第3エアギャップと称されてもよい。
【0018】
図2に示す固定子・回転子構造において、複数の第1回転子永久磁石4-1及び複数の第2回転子永久磁石2-2はいずれも軸方向に磁化され、且つ軸方向に1対1で対応し、対応する第1回転子永久磁石4-1と第2回転子永久磁石2-2の磁化方向は同じであり、隣接する2つの第1回転子永久磁石4-1の磁化方向は反対であり、隣接する2つの第2回転子永久磁石2-2の磁化方向は反対である。
【0019】
図8を参照し、表示の便利のために、図において3つの順次隣接する第1回転子永久磁石4-1の関連する磁気回路のみが示される。図から分かるように、中央の第1回転子永久磁石4-1のN極は第1エアギャップに面し、両側の第1回転子永久磁石4-1はS極が第1エアギャップに面する。隣接する2つの第1回転子永久磁石4-1の磁化方向は反対である。図に示すように、該3つの第1回転子永久磁石4-1に対応する3つの第2回転子永久磁石2-2(1つの第1回転子永久磁石4-1に対応する第2回転子永久磁石2-2は、全ての第2回転子永久磁石2-2のうちの、そのラジアル面への投影の、該第1回転子永久磁石の該ラジアル面への投影との重なり度がもっとも大きい第2回転子永久磁石2-2である)において、対応して配置された第1回転子永久磁石4-1と第2回転子永久磁石2-2の磁化方向は同じであり、例えば、図8に示す中央の第1回転子永久磁石4-1と中央の第2回転子永久磁石2-2とが対応し、両者の磁化方向は図中の方位で示され、いずれもN極が下にあり、S極が上にある。同じように、左側の第1回転子永久磁石4-1と左側の第2回転子永久磁石2-2とが対応し、両者の磁化方向は同じであり、右側の第1回転子永久磁石4-1と右側の第2回転子永久磁石2-2とが対応し、両者の磁化方向は同じである。この2つの第1回転子永久磁石4-1と2つの第2回転子永久磁石2-2の磁化方向は、いずれもN極が上にあり、S極が下にある。隣接する2つの第2回転子永久磁石2-2の磁化方向は反対である。
【0020】
図2に示す固定子・回転子構造の例では、8つの第1回転子永久磁石4-1が含まれ、8つの第1回転子永久磁石4-1のうち、4つはN極が第1エアギャップに面した第1回転子永久磁石4-1であり、4つはS極が第1エアギャップに面した第1回転子永久磁石4-1である。N極が第1エアギャップに面した第1回転子永久磁石4-1とS極が第1エアギャップに面した第1回転子永久磁石4-1とは、交替に設置される。N極が第1エアギャップに面した各第1回転子永久磁石4-1と、それに隣接する2つの第1回転子永久磁石4-1とが1つのセットを形成し、図に示す例の第1回転子4における8つの第1回転子永久磁石は4つのセットに分けることができ、各セットの第1回転子永久磁石の磁気回路の状況は一致するものである。上記任意の1つの第1回転子永久磁石4-1及び第2回転子永久磁石2-2は、例えば、永久磁石鋼であってもよい。
【0021】
本開示の1つの例示的な実施例では、固定子・回転子構造の第1回転子ヨーク部4-2と第2固定子コアヨーク部1-12との間に軸方向の閉ループ磁気回路は複数セットが含まれる。第1回転子永久磁石4-1の磁化方向に対する要求によって、第1回転子永久磁石4-1の数は偶数であり、閉ループ磁気回路のセット数は第1回転子永久磁石4-1の数の1/2であり、各セットの閉ループ磁気回路はいずれも図8を参照でき、図中の矢印の付いた短い線は、磁力線の経路と方向を表すように設定されている。図8に示すように、各セットの閉ループ磁気回路は1つの第1回転子永久磁石4-1の第1エアギャップに面したN極から出発し、軸方向に沿って、第1エアギャップ、第1固定子コア歯部3-11、第2エアギャップ、該第1回転子永久磁石4-1に対応する1つの第2回転子永久磁石2-2、第3エアギャップ、及び第2固定子コア歯部1-11を通過した後、第2固定子コアヨーク部1-12から両側で折り返し、軸方向に沿って、第2固定子コア歯部1-11、第3エアギャップ、対応する該第2回転子永久磁石2-2に隣接する2つの第2回転子永久磁石2-2、第2エアギャップ、第1固定子コア歯部3-11、第1エアギャップ、及び該第1回転子永久磁石4-1に隣接する2つの第1回転子永久磁石4-1を通過した後、第1回転子ヨーク部4-2から該第1回転子永久磁石4-1のS極に戻り、閉回路を形成する。
【0022】
図6は本開示の1つの例示的な実施例における第1固定子3の複数部品の模式図である。図に示すように、第1固定子3は、第1固定子コア3-1を備え、第1固定子コア3-1は円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1固定子コア歯部3-11を備える。第1固定子3は更に、複数の第1固定子コア歯部3-11と1対1で対応して配置された複数の第1固定子絶縁ブラケット3-2、及び複数の第1固定子巻線3-3を備える。1つの例示的な実施例では、図に示すように、第1固定子3は更に、第1固定子コア歯部3-11の軸方向の2つの端面の周縁に配置された第1固定子コアのポールシュー3-12を備え、第1固定子絶縁ブラケット3-2は第1固定子コア歯部3-11の側壁と2つの第1固定子コアのポールシュー3-12とから形成された環状溝内に套設され、第1固定子巻線3-3は第1固定子絶縁ブラケット3-2に巻かれ、例えば、第1固定子絶縁ブラケット3-2の側壁の環状溝内に巻かれることができる。製作する時、環状の第1固定子絶縁ブラケット3-2を、2つの半環からなるように設計してもよく、2つの半環を環状溝の相応の位置に套設した後、第1固定子巻線3-3を第1固定子絶縁ブラケット3-2に巻く。
【0023】
本開示の1つの例示的な実施例では、複数の第1固定子コア歯部3-11は非磁性材料によって順次に接合されて環状を形成し、該非磁性材料は隣接する2つの第1固定子コア歯部3-11の隙間に配置されてもよい。他の例示的な実施例では、複数の第1固定子コア歯部3-11は非磁性の環状ブラケットによって接続され、該環状ブラケットは複数の第1固定子コア歯部3-11の軸方向の2つの端面にそれぞれ接続されて、複数の第1固定子コア歯部3-11を一体に接続してもよく、該環状ブラケットは更に複数の第1固定子コア歯部3-11で囲まれた環状空間の内部に配置されて、複数の第1固定子コア歯部3-11の軸に面した側にそれぞれ接続されてもよい。また別の例示的な実施例では、複数の第1固定子コア歯部3-11は、射出成形によって一体的に形成されてもよい。
【0024】
本開示の1つの例示的な実施例では、固定子ヨーク部無しの第1固定子コア3-1はコア分割の工程によって実現され、軟磁性複合材料(SMC、Soft Magnetic Composite materials)を採用して直接に型押しして成形され、製作の工程は簡単で便利であり、生産効率が高く、巻線の自動化に役立つ。軟磁性複合材料は抵抗率が高く、渦電流損失が小さく、特に軸方向磁場高周波モーターに適し、通常、周波数が400Hzを超えると、軟磁性複合材料の相対損失はケイ素鋼板材料より小さい。
【0025】
図4に示すのは本開示の1つの例示的な実施例における第2固定子1の複数部品の模式図である。図に示すように、第2固定子1は第2固定子コア1-1を備え、第2固定子コア1-1は第2固定子コアヨーク部1-12、及び第2固定子コアヨーク部1-12の第2回転子2に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2固定子コア歯部1-11を備える。第2固定子1は更に、複数の第2固定子コア歯部1-11と1対1で対応して配置された複数の第2固定子絶縁ブラケット1-2、及び複数の第2固定子巻線1-3を備える。環状の第2固定子絶縁ブラケット1-2は第2固定子コア歯部1-11の側壁に套設され、第2固定子巻線1-3は第2固定子絶縁ブラケット1-2に巻かれ、図示の例では、第2固定子巻線1-3は第2固定子絶縁ブラケット1-2の側壁の環状溝内に巻かれる。
【0026】
本開示の1つの例示的な実施例では、固定子ヨーク部付きの第2固定子コア1-1は、ケイ素鋼板をパンチングして巻き取ることによって製作されることができ、又は軟磁性複合材料で直接に型押しして成形されることができ、製作の工程は簡単で便利であり、生産効率が高い。軟磁性複合材料は抵抗率が高く、渦電流損失が小さく、特に軸方向磁場高周波モーターに適する。通常、周波数が400Hzを超えると、軟磁性複合材料の相対損失はケイ素鋼板材料より小さい。400Hzより低い場合、ケイ素鋼板の相対損失は軟磁性複合材料より小さい。設計する軸方向磁場モーターについて低い周波数での効率が注目される場合は、固定子ヨーク部付きの第2固定子コア1-1は、ケイ素鋼板を巻き取る工程で製作されてもよい。設計する軸方向磁場モーターについてコスト、生産効率が注目される場合は、固定子ヨーク部付きの第2固定子コア1-1は軟磁性複合材料で直接に型押しして成形されてもよい。以上のいずれかの方式で製作する場合、第2固定子コアヨーク部1-12と複数の第2固定子コア歯部1-11とは一体的に形成されてもよい。1つの例示的な実施例では、第2固定子コアヨーク部1-12と複数の第2固定子コア歯部1-11はそれぞれ製作されて、接続によって一体となってもよい。
【0027】
本開示の1つの例示的な実施例では、固定子ヨーク部無しの第1固定子コア3-1は軟磁性複合材料で直接に型押しして成形され、固定子ヨーク部付きの第2固定子コア1-1は、ケイ素鋼板を巻き取ることによって製作され、ケイ素鋼板材料は低い周波数(通常は400Hz以下)では相対損失が軟磁性複合材料より小さく、そうすると、本実施例の固定子・回転子構造を採用した軸方向磁場モーターは高周波、低周波での効率を両立させることができる。
【0028】
図7に示すのは本開示の1つの例示的な実施例における第1回転子4の複数部品の模式図である。図に示すように、第1回転子4は第1回転子ヨーク部4-2、及び第1回転子ヨーク部4-2の第1固定子3に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1回転子永久磁石4-1を備える。図示の例では、第1回転子ヨーク部4-2は環状の磁性ディスクであり、該磁性ディスクの第1固定子3に面した側において円周方向に間隔を置いて複数の位置決め溝が配置される(未図示)。複数の第1回転子永久磁石4-1は1対1で対応して複数の位置決め溝に固定される。1つの例示的な実施例では、磁性ディスク付きの第1回転子4の第1回転子永久磁石4-1は、磁性ディスク上の対応の浅い位置決め溝に固定されてもよく、接着剤による接着又は射出成形によって磁性ディスクに固定される。
【0029】
図5に示すのは本開示の1つの例示的な実施例における第1回転子4の複数部品の模式図である。図に示すように、第2回転子2は非磁性の第2回転子ブラケット2-1、及び第2回転子ブラケット2-1において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2回転子永久磁石2-2を備える。図に示す例では、第2回転子ブラケット2-1は第2回転子ブラケットの内輪2-11、第2回転子ブラケットの外輪2-13、及び内輪と外輪との間に配置されて径方向に延びる複数の第2回転子ブラケットのコネクタ2-12を備える。複数の第2回転子ブラケットのコネクタ2-12は、第2回転子ブラケットの内輪2-11と第2回転子ブラケットの外輪2-13との間の環状空間を複数の扇状のスルースロットに分割し、複数の第2回転子永久磁石2-2は1対1で対応して複数のスルースロットに固定される。磁性ディスク無しの第2回転子2の第2回転子永久磁石は非磁性材料で製作された高強度回転子ブラケット内に固定され、射出成形によって一体的に形成されてもよい。1つの例示的な実施例では、第2回転子ブラケット2-1は非磁性の高強度合金材料で製作され、良い機械的強度を有し、比較的高い回転速度で使用されることができる。
【0030】
図2に示す実施例では、第1回転子及び第2回転子のいずれにも8つの永久磁石が配置され、第1固定子及び第2固定子上の歯部は12つあり、永久磁石及び歯部の形状はいずれも扇状ブロックである。永久磁石及び歯部の数は軸方向磁場モーターの設計要求に基づいて決定されてもよい。
【0031】
開示の1つの例示的な実施例では、固定子・回転子構造はデュアル固定子、デュアル回転子の軸方向磁場モーターアーキテクチャである。外側の第1回転子4の第1回転子永久磁石4-1は第1回転子ヨーク部4-2に固定され、内側の第2回転子2には回転子ヨーク部がなく、第2回転子永久磁石2-2は第2回転子ブラケット2-1に固定される。内側の第1固定子コア3-1は固定子ヨーク部を有せず、外側の第2固定子コア1-1は第2固定子コアヨーク部1-12を有する。本実施例の固定子・回転子構造の磁束は3つのエアギャップを通過し、エアギャップ磁場はエネルギー伝達を実現し、同サイズのデュアル回転子・シングル固定子の軸方向磁場モーターに比べて、出力トルクを約50%増加させることができ、それによってモーターのトルク密度が大幅に向上する。
【0032】
本開示の1つの例示的な実施例では軸方向磁場モーターを提供し、ケーシング、回転シャフト、及び本開示のいずれか1つの実施例に記載の固定子・回転子構造を備える。固定子・回転子構造における第1回転子4及び第2回転子2は軸方向磁場モーターの回転シャフトに套設され、第1固定子3及び第2固定子1は軸方向磁場モーターのケーシングに固定的に接続される。第1回転子4及び第2回転子2は直接に回転シャフトに套設されてもよく、又は中間ブラケット又は他の部品を介して回転シャフトに套設されてもよい。
【0033】
軸方向磁場モーターはデュアル回転子・シングル固定子の軸方向磁場モーターに比べて、片側の回転子ヨーク部が無くなり、固定子ヨーク部付きの固定子コアが1つ増加され、該固定子ヨーク部と他側の回転子ヨーク部とによって磁気回路の閉ループが形成される。磁気回路全体の磁束は3つのエアギャップを通過してエネルギー伝達を実現し、出力トルクを約50%増加させることができ、それによって軸方向磁場モーターのトルク密度が大幅に向上する。
【0034】
本開示に開示される実施形態は以上の通りであるが、その記載内容は本開示を理解するために採用される実施形態に過ぎず、本開示を限定するためのものではない。当業者が本開示に開示される精神と範囲を離脱せずに、実施の形式及び詳細において修正と変更を行うことができるが、本開示の特許保護範囲は特許請求の範囲に記載の範囲に準じる。
【符号の説明】
【0035】
10-1…固定子歯部、10-2…固定子絶縁ブラケット、10-3…固定子巻線、20-1…左回転子ヨーク部、20-2…左回転子永久磁石、30-1…右回転子ヨーク部、30-2…右回転子永久磁石。
【0036】
1…第2固定子、2…第2回転子、3…第1固定子、4…第1回転子、1-1…第2固定子コア、1-2…第2固定子絶縁ブラケット、1-3…第2固定子巻線、1-11…第2固定子コア歯部,1-12…第2固定子コアヨーク部、2-1…第2回転子ブラケット、2-2…第2回転子永久磁石、2-11…第2回転子ブラケットの内輪、2-12…第2回転子ブラケットのコネクタ、2-13…第2回転子ブラケットの外輪、3-1…第1固定子コア、3-2…第1固定子絶縁ブラケット、3-3…第1固定子巻線、3-11…第1固定子コア歯部、3-12…第1固定子コアのポールシュー、4-1…第1回転子永久磁石、4-2…第1回転子ヨーク部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-08-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子・回転子構造であって、軸方向に順番に間隔を置いて配置された第1回転子、第1固定子、第2回転子、及び第2固定子を備え、前記第1回転子は第1回転子ヨーク部、及び前記第1回転子ヨーク部の前記第1固定子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1回転子永久磁石を備え、前記第2回転子は非磁性の第2回転子ブラケット、及び前記第2回転子ブラケットにおいて円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2回転子永久磁石を備え、前記第1固定子は第1固定子コアを備え、前記第1固定子コアは円周方向に間隔を置いて配置された複数の第1固定子コア歯部を備え、前記第2固定子は第2固定子コアを備え、前記第2固定子コアは第2固定子コアヨーク部、及び前記第2固定子コアヨーク部の前記第2回転子に面した側において円周方向に間隔を置いて配置された複数の第2固定子コア歯部を備え、前記第1回転子ヨーク部と前記第2固定子コアヨーク部との間に軸方向の閉ループ磁気回路が形成される、固定子・回転子構造。
【請求項2】
複数の第1回転子永久磁石及び複数の第2回転子永久磁石はいずれも軸方向に磁化され、且つ軸方向に1対1で対応し、対応して配置された第1回転子永久磁石と第2回転子永久磁石の磁化方向は同じであり、隣接する2つの第1回転子永久磁石の磁化方向は反対であり、隣接する2つの第2回転子永久磁石の磁化方向は反対である、請求項1に記載の固定子・回転子構造。
【請求項3】
前記第1回転子と第1固定子との間は第1エアギャップであり、前記第1固定子と第2回転子との間は第2エアギャップであり、前記第2回転子と第2固定子との間は第3エアギャップであり、
前記閉ループ磁気回路は複数のセットあり、各セットの閉ループ磁気回路は1つの第1回転子永久磁石の第1エアギャップに面したN極から出発し、軸方向に沿って、前記第1エアギャップ、第1固定子コア歯部、第2エアギャップ、該第1回転子永久磁石に対応する1つの第2回転子永久磁石、第3エアギャップ、及び第2固定子コア歯部を通過した後、前記第2固定子コアヨーク部から両側で折り返し、軸方向に沿って、前記第2固定子コア歯部、第3エアギャップ、対応する該第2回転子永久磁石に隣接する2つの第2回転子永久磁石、第2エアギャップ、第1固定子コア歯部、第1エアギャップ、及び該第1回転子永久磁石に隣接する2つの第1回転子永久磁石を通過した後、前記第1回転子ヨーク部から該第1回転子永久磁石のS極に戻る、請求項2に記載の固定子・回転子構造。
【請求項4】
前記第1固定子コアは軟磁性複合材料で直接に型押しして成形される、請求項に記載の固定子・回転子構造
【請求項5】
前記第1固定子は更に、複数の前記第1固定子コア歯部と1対1で対応して配置された複数の第1固定子絶縁ブラケット、及び複数の第1固定子巻線を備え、前記第1固定子コア歯部の軸方向の2つの端面の周縁に第1固定子コアのポールシューが配置され、前記第1固定子絶縁ブラケットは前記第1固定子コア歯部の側壁と2つの前記第1固定子コアのポールシューとから形成された環状溝内に套設され、前記第1固定子巻線は前記第1固定子絶縁ブラケットに巻かれる、請求項に記載の固定子・回転子構造。
【請求項6】
複数の前記第1固定子コア歯部は非磁性材料によって順次に接合されて環状を形成し、又は非磁性の環状ブラケットによって接続され、又は射出成形によって一体的に形成される、請求項に記載の固定子・回転子構造。
【請求項7】
前記第2固定子コアは、ケイ素鋼板をパンチングして巻き取ることによって製作され、又は軟磁性複合材料で直接に型押しして成形される、請求項に記載の固定子・回転子構造。
【請求項8】
前記第2固定子は更に、複数の前記第2固定子コア歯部と1対1で対応して配置された複数の第2固定子絶縁ブラケット及び複数の第2固定子巻線を備え、前記第2固定子絶縁ブラケットは前記第2固定子コア歯部の側壁に套設され、前記第2固定子巻線は前記第2固定子絶縁ブラケットに巻かれる、請求項に記載の固定子・回転子構造。
【請求項9】
前記第1回転子ヨーク部は環状の磁性ディスクであり、前記磁性ディスクの前記第1固定子に面した側において円周方向に間隔を置いて複数の位置決め溝が配置され、複数の前記第1回転子永久磁石が1対1で対応して複数の前記位置決め溝に固定される、請求項に記載の固定子・回転子構造。
【請求項10】
前記第2回転子ブラケットは第2回転子ブラケットの内輪、第2回転子ブラケットの外輪、及び前記第2回転子ブラケットの内輪と第2回転子ブラケットの外輪との間において径方向に延びる複数の第2回転子ブラケットのコネクタを備え、複数の前記第2回転子ブラケットのコネクタは前記第2回転子ブラケットの内輪と第2回転子ブラケットの外輪との間の環状空間を複数の扇状のスルースロットに分割し、複数の前記第2回転子永久磁石は1対1で対応して複数の前記スルースロットに固定される、請求項1に記載の固定子・回転子構造。
【請求項11】
軸方向磁場モーターであって、ケーシング、回転シャフト、及び請求項1~10のいずれか1項に記載の固定子・回転子構造を備え、前記第1回転子及び第2回転子は前記回転シャフトに套設され、前記第1固定子及び第2固定子は前記ケーシングに固定的に接続される、軸方向磁場モーター。
【国際調査報告】