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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-06
(54)【発明の名称】負荷の移動を支援するための装置
(51)【国際特許分類】
   B62K 17/00 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
B62K17/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521091
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(85)【翻訳文提出日】2023-04-18
(86)【国際出願番号】 EP2021083308
(87)【国際公開番号】W WO2022112547
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】2012423
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511133761
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ・ドゥ・ヴェルサイユ・サン-クァンタン-アン-イヴェリーヌ
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE DE VERSAILLES SAINT-QUENTIN-EN-YVELINES
【住所又は居所原語表記】55 avnue de Paris, 78000 Versailles, France
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モナチェッリ,エリク
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BB10
3D212BB12
3D212BB23
3D212BB32
3D212BB42
3D212BB56
3D212BB66
3D212BB77
3D212BB82
3D212BB85
(57)【要約】
本発明は、表面(14)に沿った負荷(12)の移動を支援するための装置(10)であって、
- 表面(14)に沿って転動することを意図される動力付き車輪(18)と、フレーム(22)と、フレーム(22)の傾斜を測定することを可能にする少なくとも1つのジャイロスコープセンサ(24)であって、車輪(18)の動力供給を制御する少なくとも1つのジャイロスコープセンサ(24)とを備える1輪ジャイロポッド(16)、
- フレーム(22)に接続され、且つ表面(14)に沿って移動することができる2つの側方支持部(28、30)、
- 2つの側方支持部(28、30)の各々を制動するための機構であって、表面(14)によって対象の側方支持部(28、30)にかけられる反力に応じて、表面(14)に沿った対象の側方支持部(28、30)の移動を制動するように構成された機構
を含む装置(10)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面(14)に沿った負荷(12)の移動を支援するための装置であって、
- 軸(20)の周りで回転する動力付き車輪(18)であって、前記表面(14)に沿って転動することを意図される動力付き車輪(18)と、フレーム(22)であって、それに対して前記車輪(18)が動力を供給されるフレーム(22)と、前記車輪(18)の前記回転軸(20)に垂直な水平方向(26)に対する前記フレーム(22)の傾斜を測定することを可能にする少なくとも1つのジャイロスコープセンサ(24)であって、前記車輪(18)の動力供給を制御する少なくとも1つのジャイロスコープセンサ(24)とを備える1輪ジャイロポッド(16)、
- 前記フレーム(22)に接続され、且つ前記表面(14)に沿って移動することができる2つの側方支持部(28、30)、
- 前記2つの側方支持部(28、30)の各々を制動するための機構であって、前記表面(14)によって対象の前記側方支持部(28、30)にかけられる反力に応じて、前記表面(14)に対する対象の前記側方支持部(28、30)の移動を制動するように構成された機構
を含む装置。
【請求項2】
各側方支持部は、前記表面(14)に沿って転動することができる側方キャスタ(28、30)であって、前記フレーム(22)に接続されたマウント(32、34)に対してそれぞれ回転することができる、側方キャスタ(28、30)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
各制動機構は、前記車輪(18)の前記軸(20)に垂直な水平軸の周りのピボット接続(44、46)であって、前記マウント(32、34)を前記フレーム(22)に接続するピボット接続(44、46)、前記マウント(32、34)に固定されたパッド(40、42)であって、前記表面(14)に沿った前記側方キャスタ(28、30)の転動と共に交互に前記表面(14)に重みをかけることができるパッド(40、42)、前記マウント(32、34)と前記フレーム(22)との間に設置されたリターンスプリングであって、前記パッドを前記表面から離れて移動させる傾向があり、且つ前記表面(14)によって対象の前記側方キャスタ(28、30)に反力がかけられていない状態で、対象の前記側方キャスタ(28、30)の前記転動を可能にするリターンスプリングを含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記側方支持部(28、30)の各々は、前記フレーム(22)を前記対応する側方支持部(28、30)に接続するスライド接続(52、54)、前記スライド接続(52、54)を中間位置に戻す傾向があるばね(56、58)及び前記スライド接続(52、54)のその中央位置の周囲での移動を減衰させるためのダンパ(60、62)によって前記フレーム(22)に接続され、各スライド接続(52、54)の向きは、対象の前記側方支持部(28、30)に対する前記表面(14)の反力が増大するとき、対象の前記ダンパ(60、62)の圧縮を可能にするように画定される、請求項1~3の何れか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記キャスタ(28、30)の各々に関連付けられたレバー(64、66)をさらに含み、各レバー(64、66)は、1つの点(68、70)で前記フレーム(22)に、且つ別の離れた点(72、74)で前記対応するスライド接続(52、54)の1つの端部に関節接続され、前記スライド接続の他の端部は、前記フレーム(22)に関節接続され、前記ピボット接続(44、46)は、前記対応するマウント(32、34)を前記レバー(64、66)に接続し、前記リターンスプリング(48、50)は、前記マウント(32、34)と前記レバー(64、66)との間に配置される、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
前記負荷(12)を受けるように構成されたプラットフォーム(80)であって、前記車輪(18)の前記軸(20)に平行な並進軸(82)に沿って前記フレーム(22)に対して並進移動可能なプラットフォーム(80)と、前記プラットフォーム(80)を前記並進軸(82)に沿って前記フレーム(22)に対して移動させることを可能にするアクチュエータ(84)と、使用者が前記装置を制御することを可能にするように構成された人間-機械インタフェース(112)と、前記人間-機械インタフェース(112)からのデータに応じて、前記プラットフォーム(80)を前記フレーム(22)に対して移動させるように前記アクチュエータ(84)に命令することを可能にするコントローラ(110)とをさらに含む、請求項1~5の何れか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記装置(10)上に位置している使用者(12)のための少なくとも1つの姿勢センサ(114)を含み、前記コントローラ(110)は、前記姿勢センサ(114)からのデータに応じて前記動力付き車輪(18)を制御するように構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラ(110)は、前記アクチュエータ(84)を制御し、前記ジャイロスコープセンサ(24)及び/又は前記姿勢センサ(114)からのデータに応じて前記プラットフォーム(80)を移動させることを可能にするように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記コントローラ(110)は、パラメータ設定可能である、請求項6~8の何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記車輪(18)の前記動力供給のための制御及びコマンドデータを所定の期間にわたって保存し、且つ前記データを処理して、前記装置(10)上に位置している使用者(12)の活動レポートを編集するための手段(124)をさらに含む、請求項1~9の何れか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記フレーム(22)に固定された複数のストッパ(94、96、98、100)であって、前記装置(10)が、前記車輪(18)の中心と、前記表面(14)に沿った前記車輪(18)の転動中の前記車輪(18)と前記表面(14)との接触点(88)とを通る軸(90)の、前記車輪(18)の前記接触点(88)を通る垂直軸(92)に対するある傾斜に到達するとき、前記表面(14)に重みをかけるように構成された複数のストッパ(94、96、98、100)をさらに含み、前記ストッパは、前記車輪の前記中心及び転動中の前記車輪(18)と前記表面(14)との前記接触点(88)を通る前記軸(90)の周りに分散される、請求項1~10の何れか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記フレーム(22)に対する前記ストッパ(94、96、98、100)の位置は、調整可能である、請求項11に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者、より詳細には運動能力が低下した人の移動を支援するための装置に関する。装置は、健常者によって使用され得る。装置は、不動負荷を移動させるためにも使用され得る。装置は、使用者がその上に位置する車いすとして使用され得る。
【背景技術】
【0002】
車いすの大部分は、4つの車輪を有して使用者の安定性を確保する。これらの車いすは、嵩張る。これらは、大きい接地面積を占め、それにより容易に且つ特に限られた空間でそれを操作することができにくくなり得る。それらの嵩高さから、多くの場合にかなりの重量になる。4輪車いすは、動力付きであり得る。電動機構及び関連するバッテリは、使用者の体重及び車いす自体の重量に適応させなければならない。車いすが重いほど、その動力化に必要な装備も重くなる。
【0003】
車いすの質量及び嵩を減少させるために、2輪車いすでの試験が行われており、これは、例えば、特許出願国際公開第2018/096175A1号パンフレットに記載されている。車いすの安定性を確保するために、2輪ジャイロポッド型の倒立振り子上のプラットフォームが使用される。
【0004】
さらに、1輪ジャイロポッドに基づく移動支援装置があり、これは、電動ジャイロホイール又はユニサイクルと呼ばれることが多い。ジャイロホイールは、フェアリングを付けられた単一の動力付き車輪を含む。使用者は、フェアリングに固定され、車輪の両側に配置されたレスト上に立つ。車輪の動力供給は、前方又は後方に向けた使用者の不均衡によって命令される。ジャイロスコープセンサが使用者の不均衡を検出し、検出された不均衡に応じてモータに命令する。旋回は、上半身及び下半身の動きを切り離して考えることによって行われ得る。使用者は、その肩を希望する方向に向け、フェアリング及びレストに対してその足及び下腿の方位を変化させて旋回を実行する。一部の非常に経験のある使用者は、ある地点で回転することさえでき、これは、多くの場合、スピンと呼ばれる。現在市販されているジャイロホイールは、軽量であり、小型であり、限られた空間での操作を可能にする。しかしながら、ジャイロホイールの使用は、健常者に限定されている。対麻痺の使用者がそれを使用することは、完全に不可能である。このような器具を高齢者又は機能的リハビリテーション中の人に提案することは、落下のリスクのためにも難しいと思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2018/096175A1号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、嵩が大幅に減少され、多くの操作、特に傾斜及びスピンを可能にし、運動能力が低下した人に使用可能な移動支援装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このために、本発明の主題は、地面等の表面に沿った使用者の移動を支援するための装置であり、この装置は、ジャイロホイールに基づき、且つあらゆる種類の使用者にとって使用を安全なものにする付属品を備える。より詳細には、装置は、
- 軸の周りで回転する動力付き車輪であって、表面に沿って転動することを意図される動力付き車輪と、フレームであって、それに対して車輪が動力を供給されるフレームと、車輪の回転軸に垂直な水平方向に対するフレームの傾斜を測定することを可能にする少なくとも1つのジャイロスコープセンサであって、車輪の動力供給を制御する少なくとも1つのジャイロスコープセンサを備える1輪ジャイロポッド、
- フレームに接続され、且つ表面に沿って移動することができる2つの側方支持部、
- 2つの側方支持部の各々を制動するための機構であって、表面によって対象の側方支持部にかけられる反力に応じて、表面に対する対象の側方支持部の移動を制動するように構成された機構
を含む。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、各側方支持部は、表面に沿って転動することができる側方キャスタであって、フレームに接続されたマウントに対してそれぞれ回転することができる、側方キャスタを含む。
【0009】
各制動機構は、車輪の軸に垂直な水平軸の周りのピボット接続であって、マウントをフレームに接続するピボット接続、マウントに固定されたパッドであって、表面に沿った側方キャスタの転動と共に交互に表面に重みをかけることができるパッド、マウントとフレームとの間に設置されたリターンスプリングであって、パッドを表面から離れて移動させる傾向があり、且つ表面によって対象の側方キャスタに反力がかけられていない状態で、対象の側方キャスタの転動を可能にするリターンスプリングを含み得る。
【0010】
側方支持部の各々は、フレームを対応する側方支持部に接続するスライド接続、スライド接続を中間位置に戻す傾向があるばね及びスライド接続のその中央位置の周囲での移動を減衰させるためのダンパによってフレームに接続され得、各スライド接続の向きは、対象の側方支持部に対する表面の反力が増大するとき、対象のダンパの圧縮を可能にするように画定される。
【0011】
装置は、キャスタの各々に関連付けられたレバーをさらに含み得、各レバーは、1つの点でフレームに、且つ別の離れた点で対応するスライド接続の1つの端部に関節接続され、スライド接続の他の端部は、フレームに関節接続され、ピボット接続は、対応するマウントをレバーに接続し、リターンスプリングは、マウントとレバーとの間に配置される。
【0012】
装置は、負荷を受けるように構成されたプラットフォームであって、車輪の軸に平行な並進軸に沿ってフレームに対して並進移動可能なプラットフォームと、プラットフォームを並進軸に沿ってフレームに対して移動させることを可能にするアクチュエータと、使用者が装置を制御することを可能にするように構成された人間-機械インタフェースと、人間-機械インタフェースからのデータに応じて、プラットフォームをフレームに対して移動させるようにアクチュエータに命令することを可能にするコントローラとをさらに含み得る。
【0013】
装置は、装置上に位置している使用者のための少なくとも1つの姿勢センサをさらに含み得、コントローラは、姿勢センサからのデータに応じて動力付き車輪を制御するように構成される。
【0014】
コントローラは、アクチュエータを制御し、ジャイロスコープセンサ及び/又は姿勢センサからのデータに応じてプラットフォームを移動させることを可能にするように構成され得る。
【0015】
コントローラは、パラメータ設定可能である。
【0016】
装置は、車輪の動力供給のための制御及びコマンドデータを所定の期間にわたって保存し、且つこのデータを処理して、使用者の活動レポートを編集するための手段をさらに含み得る。
【0017】
装置は、フレームに固定された複数のストッパであって、装置が、車輪の中心と、表面に沿った車輪の転動中の車輪と表面との接触点とを通る軸の、車輪の接触点を通る垂直軸に対するある傾斜に到達するとき、表面に重みをかけるように構成された複数のストッパをさらに含み得、ストッパは、車輪の中心及び転動中の車輪と表面との接触点を通る軸の周りに分散される。
【0018】
フレームに対するストッパの位置は、調整可能であり得る。
【0019】
本発明は、例として示される実施形態の詳細な説明を読むことでよりよく理解され、他の利点も明らかになり、この説明は、下記の添付図面によって図解される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明による装置を使用している使用者を概略的に示す。
図2】本発明による装置のより具体的な例の斜視図を示す。
図3】3つの側方傾斜位置における図2の装置の正面図を示す。
図4】3つの側方傾斜位置における図2の装置の正面図を示す。
図5】3つの側方傾斜位置における図2の装置の正面図を示す。
図6】プラットフォームの側方移動によって支援される2つの側方傾斜位置における図2の装置の正面図を示す。
図7】プラットフォームの側方移動によって支援される2つの側方傾斜位置における図2の装置の正面図を示す。
図8図2の装置の上面図を示す。
図9】本発明による装置の動作の例をブロック図の形態で図解する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
明瞭にするために、異なる図面では、同じ要素に同じ参照番号が付されている。
【0022】
図1は、地面14等の表面に沿った使用者12の移動を支援するための装置10を示す。地面14は、図1では、平坦で水平な表面を形成する。装置を坂路又は若干の起伏のある表面に沿って移動させることも可能である。図1において、使用者は、装置上に位置する。装置に不動負荷を乗せること又はさらに負荷を乗せないことも可能である。
【0023】
装置10は、1輪ジャイロポッド16を含む。現在、多くの製造業者が様々な種類の機器を提供しており、これは、例えば、Kingsong、Gotway、Inmotion、Solowheel、Ninebot、IPS等である。これらの製造業者によって提供される1輪ジャイロポッドのほとんどは、装置10に組み込むことができる。より具体的には、1輪ジャイロポッド16は、軸20の周囲で回転する動力付き車輪18と、フレーム22であって、それに対して車輪18が動力を供給されるフレーム22と、フレーム22内に配置される少なくとも1つのジャイロスコープセンサ24とを含む。車輪18は、地面14に沿って転動して、装置10を移動させることを意図される。ジャイロスコープセンサ24は、車輪18の回転軸20に垂直な水平方向26に対するフレーム22の傾斜を測定するように構成される。ジャイロスコープセンサ24は、1輪ジャイロポッド16を前方又は後方に動かすように車輪18の動力供給を制御する。水平方向26は、1輪ジャイロポッド16の名目上の使用について定義される。これは、1輪ジャイロポッド16の、それが前方に直線状に動くときの移動方向を表す。モータ(図示せず)は、車輪18をその軸20の周囲でフレーム22に対して回転するように駆動する。車輪18の駆動速度は、ジャイロスコープセンサ24によって測定されるフレーム22の傾斜に依存する。フレーム22の中立位置では、車輪18の速度は、零である。フレーム22が前方に傾けられると、1輪ジャイロポッド16の速度が上がってそれを前方に駆動する。傾斜が小さくなると、1輪ジャイロポッド16の速度が低下する。反対に、フレーム22が後方に傾くと、1輪ジャイロポッド16が逆に駆動される。
【0024】
装置10は、地面14に沿って移動することができる2つの側方支持部をさらに含む。側方支持部の一方が地面14と接触すると、対象の支持部は、転動又はスライドによって地面14に沿って移動することができる。側方支持部は、軸26の各側で動力付き車輪18のそれぞれの側の側方に配置される。側方支持部は、軸20に沿って車輪18から離れている。側方支持部は、地面14に沿った移動中、装置10の、特に水平方向26への直線状の移動を伴うような向きとなる。フレーム22が均衡状態であり、水平方向26に対して傾斜しておらず、車輪18の動力供給が無効化されているとき、側方支持部は、軸20に対して垂直に配置され得る。換言すれば、側方支持部の各々は、装置10が前方又は後方に移動している間に対称の支持を提供する。代替として、支持部を装置10の前方又は後方の何れかにずらして、装置10の移動の一方に有利にすることも可能である。より具体的には、支持部を装置10の後方に配置することにより、前記装置の後方への移動は、支持部により、これらが地面14と接触したときに装置10の後方への可能な傾斜を限定することによって制約される。反対に、前方により大きく傾けることが可能であり、装置の前方への移動は、より抑制されない。
【0025】
側方支持部は、地面14に沿ってスライド可能なパッドであり得る。パッドに摩擦係数の低い表面を備えて、地面14との摩擦を減らすことが可能である。前記パッドに丸いドームの形状を付与して、パッドが地面14の凹凸に引っかからないようにすることが可能である。地面に対する摩擦をさらに減らすために、側方支持部の各々は、側方キャスタ、それぞれ28及び30を含み得、キャスタは、地面14に沿って転動することを意図される。キャスタ28及び30の各々は、フレーム22に接続されたマウント、それぞれ32及び34に対して回転することができる。
【0026】
加えて、装置10は、側方支持部の各々を、地面14に沿ったその移動の点で制動する機構を含む。制動は、地面14が対象の側方支持部にかける反力に依存する。制動は、対象の側方支持部が移動しているとき及び側方支持部が地面上で静止しているときの何れでも行われ、地面14に対する支持部の移動を制動する。
【0027】
地面上の支持部が、地面14に沿ってスライド可能な摩擦係数の低いパッドの形態をとる場合、このスライド動作は、第1のパッドと平行に地面14に重みをかける、より摩擦係数の高い第2のパッドを提供することによって制動することができる。第2のパッドが地面14にかける力は、地面に対する側方支持部の力に依存する。
【0028】
制動機構は、図1に示されていない。これは、様々な形態をとり得る。キャスタの形態の側方支持部28又は30が地面14に力をかけているとき、この力は、フレーム22により、対応するブラケット32又は34によって吸収される。キャスタが地面にかける力が大きいほど、前記キャスタの制動力が大きくなる。より具体的には、キャスタが地面14と擦れ合い、事実上、地面に力を加えていないとき、キャスタは、自由に回転することができ、軸26に沿って直線状に装置10に追従する。キャスタが地面に対するその力を増大させると、対応するマウントに対するその回転が制動され、装置10が旋回され、その瞬間的な回転中心は、制動されたキャスタの側にある。キャスタの一方が地面に対するその力を増大させると、反対側のキャスタは、その力を軽減させて、装置10の旋回に対抗しない。制動は、キャスタをそのマウントに対してブロックする程度まで行われ得、したがってその回転中心がキャスタと地面との接触点となる急旋回が起こる。装置10のこの種の旋回は、ピルエットと同じであり得、装置10は、事実上、その地点で回転することができる。
【0029】
制動機構は、例えば、キャスタのリムを挟むことができるパッドを含み得る。パッドの押圧は、キャスタのマウントをフレーム22に接続するスライドの動きによって制御される。スライドは、パッドを遠ざける傾向があるリターンスプリングを設けられる。キャスタが地面14に重みをかけると、キャスタに対する地面の反応は、リターンスプリングを圧縮する傾向があり、その結果、スライドを動かし、パッドをリムに押し付ける。スプリングの実装により、キャスタが地面に加える重みと、キャスタの制動力との比例関係が確実に得られる。
【0030】
図2は、キャスタ28及び30を備え、制動機構の他の例を実装する装置10のより具体的な例の斜視図を示す。車輪18、フレーム22、キャスタ28及び30並びにそれぞれのマウント32及び34が示されている。図3は、車輪18の軸20を含む平面における同じ装置10の正面図を示す。図3では、装置は、これらの2つのキャスタ28及び30上で均衡状態にある。換言すれば、キャスタ28及び30の各々が地面14にかけている圧力は、実質的に等しい。この例では、パッド、それぞれ40及び42は、地面に沿った対応するキャスタの移動を制動するために、地面14に直接重みをかけるように構成される。パッド40及び42が地面14に加える力は、スライドする性質のものである。パッド40又は42が地面14に加える圧迫が大きくなるほど、地面14に対するキャスタの速度が車輪18の速度に対して低下し、それにより装置10が旋回する。
【0031】
各パッド40及び42は、対応するキャスタ28及び30のマウントに固定される。パッド40及び42が地面14に重みをかけ、圧迫することができるようにするために、各制動機構は、車輪18の軸に垂直な水平軸の周りにピボット接続、それぞれ44及び46を含む。各ピボット接続44又は46は、対応するマウント32又は34をフレーム22に接続する。リターンスプリング、それぞれ48及び50は、対応するマウント32又は34とフレーム22との間に配置される。リターンスプリング48又は50は、対応するパッド40又は42を地面14から遠ざけ、キャスタと地面14との間に力がない場合、対応するキャスタ28又は30が転動することを可能にする傾向がある。より具体的には、リターンスプリング48又は50の張力は、キャスタ28又は30が地面14にかける圧力と共に増大する。
【0032】
図4及び図5は、図2の装置10の2つの位置を示す。想起すべきこととして、図3では、装置は、均衡状態にある。換言すれば、車輪18の軸20は、水平である。図4では、圧力がフレーム22に横方向に加えられる。マウント34は、ピボット接続46の周囲で回転することにより、フレーム22に対して傾き始める。リターンスプリング50が硬化し、パッド42が地面14に近づく。図5では、フレーム22に横方向にかかる圧力がさらに増大する。マウント34は、フレーム22に対してさらに傾斜し、パッド42は、地面14と接触する。
【0033】
図の例において、リターンスプリング48及び50は、対応するキャスタ28又は30への地面14の反力が増大すると、その長さが長くなる。代替として、反力が増大すると、その長さが短くなるばねを提供することも可能である。各ピボット接続44及び46の周囲にセンタリングされた渦巻ばねを提供することもできる。
【0034】
ピボット接続44及び46の各々をフレーム22に対して直接回転させることが可能である。同様に、側方支持部がパッドの形態をとる場合、これらのパッドは、フレーム22に直接固定され得る。しかしながら、側方支持部とフレーム22との間の接続に柔軟性を与えることが有利である。この柔軟性は、例えば、天然ゴムで製作されるか又はエラストマで製作される柔軟材料により、短い移動量で実装され得、衝撃及び振動を吸収することができる。弾性及び減衰の特性を示す材料を選択することが有利である。柔軟性は、フレーム22を対応する側方支持部に接続するスライド接続、それぞれ52及び54、スライド接続を中間位置に戻す傾向があるばね、それぞれ56及び58並びにスライド接続のその中央位置の周囲での移動を減衰させるためのダンパ、それぞれ60、62により、より大きい移動量で実装され得る。実際に、スライド接続、ばね及びダンパは、多くの自動車に装備されているそのタイプのばね型油圧ダンパによって実装され得る。各スライド接続は、フレーム22が側方に傾斜している間、対象の側方支持部をフレーム22に対して移動させるような向きである。より具体的には、ばね56及び58が存在する場合、地面14のキャスタ28又は30の一方に対する反力が増大するほど、関係するダンパ60又は62がより圧縮される。スライド接続52により、キャスタ28は、軸53に沿ってフレーム22に対してスライドすることができる。同様に、スライド接続54により、キャスタ30は、軸55に沿ってフレーム22に対してスライドすることができる。軸53及び55は、装置が横方向及び縦方向に均衡状態であるときに垂直であり得る。代替として、図に示されるように、軸53及び55は、垂直線に対して傾斜され得、それにより装置の異なる機械的構成要素及びフレーム22による反力の配置が容易となる。
【0035】
スライド接続52及び54は、カンチレバー式に取り付けられ得、したがってフレーム22に1つの端部のみで保持される。しかしながら、変形可能な三角形の形態のマウントを提供することが好ましい。より具体的には、装置10は、キャスタ28及び30の各々に関連付けられたレバー、それぞれ64、66を含む。各レバー64及び66は、1つの点、それぞれ68、70でフレーム22に、且つ別の離れた点、それぞれ72、74で対応するスライド接続52、54の1つの端部に関節接続される。スライド接続の他の端部は、フレーム22に関節接続される。ピボット接続44又は46は、対応するマウント32又は34をレバー64又は66に接続する。リターンスプリング48又は50は、マウント32又は34と対応するレバー64又は66との間に配置される。
【0036】
装置10を制御するために、使用者は、フレーム22上に直接位置し得る。使用者は、例えば、図1に示されるように座り得る。このために、シートがフレーム22に固定され得る。使用者がその上半身を前方又は後方に傾けると、車輪18の動力供給は、使用者の傾斜に応じて制御される。さらに、使用者がその上半身を側方に傾けると、キャスタ28又は30の一方が地面14に加える力は、図3の位置から図4の位置、その後、図5の位置に増大する。上半身の前方又は後方への傾斜と、何れかの側への傾斜とを組み合わせることにより、旋回が可能となる。何れかの側に顕著に傾斜させることにより、パッド40又は42の一方で装置の移動をブロックすることができる。このような顕著な側方傾斜を、車輪18の回転を駆動する前方への傾斜と組み合わせることにより、装置は、地面が不動パッドを支える点の周囲でそれ自体回転する。
【0037】
装置10は、運動能力に問題があり、その上半身を傾けることができない使用者に適応させることが可能である。この使用者を支援するために、装置に対して、フレーム22の垂直方向に上方にプラットフォーム80を設けることが可能である。プラットフォーム80は、使用者がその上に位置することができるように構成される。ベースが特にそれに固定され得る。プラットフォーム80は、車輪18の軸20に平行な軸82に沿ってフレーム22に対して並進移動可能である。アクチュエータ84により、軸82に沿ったフレーム22に対するプラットフォーム80の移動に動力を供給することが可能となる。プラットフォーム80の移動により、使用者の側方への運動能力の問題を補償することができる。アクチュエータ84は、使用者12の代わりにプラットフォーム80上に置かれた不動負荷の移動にも非常に有益である。プラットフォーム80に負荷が乗せられていないとき、アクチュエータ84の操作により、プラットフォーム80を移動させることにより、装置の重量を移動させ、したがって装置を側方に傾斜させ、キャスタ28及び30の負荷支持動作を変更することが可能となる。アクチュエータ84を制御するために、装置は、データ入力モジュールと、データ入力モジュールからのデータに応じて、プラットフォーム80をフレーム22に対して移動するようにアクチュエータを制御するためのモジュールを含む。データ入力モジュールは、異なる形態をとり得、これは、例えば、ジョイスティックとしてよりよく知られているミニスティック又は使用者の体の一部のわずかな移動でも識別可能とするカメラである。データ入力モジュールは、装置10から離れた場所にもあり、装置10に乗っていない外部のオペレータによって命令されるようにし得る。
【0038】
図3では、プラットフォーム80は、中央位置にあり、装置10は、確実に横方向に均衡状態にある。図4及び5では、アクチュエータ84は、操作されず、使用者は、側方に上半身を曲げて、キャスタ28及び30の各々が地面14にかける力を変更することができる。図6及び7は、アクチュエータ84が使用者の体重を軸82に沿って並進させるように操作されるプラットフォーム80の2つの位置を示す。プラットフォーム80がその中央位置からより遠ざかるほど、キャスタ30は、地面14によって重みをかけ、そのマウント34は、より傾斜し、最終的に図7の位置に到達して、そこでパッド42が地面14と接触する。
【0039】
プラットフォーム80を前方から後方に、すなわち軸82に垂直な水平軸26に沿って並進移動させることにより、使用者が前後に上半身を傾けることが困難である場合に支援することも可能である。軸26に沿った並進移動は、プラットフォーム80上に置かれた不動負荷の移動にも非常に有益である。
【0040】
図8は、装置10の上面図を示し、フレーム22に固定され、装置が容認可能な最大傾斜に到達したときに地面14に重みをかけるように構成された複数のストッパの考え得る配置を図解する。より具体的には、装置10の場合、車輪18の中心を通り、車輪18と地面14との接触点88を通る軸90を画定することが可能である。図3の位置では、軸90は、垂直である。図4、5、6及び7に示される装置10の位置では、軸90は、側方に傾斜している。より具体的には、軸90は、装置10自体に特定され、車輪18と地面14との接触点を通る垂直軸92に対しても傾斜され得る。図4、5、6及び7は、側方傾斜に関係している。軸90は、前方又は後方に向かって傾斜し得、それにより車輪18の動力供給を制御することが可能である。図8の例では、4つのストッパ94、96、98及び100が示されている。ストッパ94は、装置10の右前にある。ストッパ96は、装置10の右後ろにあり、ストッパ98は、左後ろにあり、ストッパ100は、左前にある。異なる数のストッパを提供することが可能である。ストッパ94、96、98及び100のフレーム22に対する位置は、装置の制御を特に使用者の機敏さに合わせるために調整可能であり得る。これは、特に、装置10が使用者の機能的リハビリテーションに使用される場合に有利である。リハビリテーションの過程において、ストッパ94、96、98及び100は、使用者が装置10をより確信的に制御することができるように、フレーム22の最大傾斜限界を下げるように移動させることができる。このために、図2でわかるように、フレーム22へのストッパ96の固定は、例えば、垂直スライド接続102に沿って様々な固定点104を通して移動され得、それによりストッパ96を車輪18から遠ざけることができる。残りのストッパ94、98及び100も同じ位置設定を有する。
【0041】
図9は、装置10の動作の例をブロック図の形態で示す。装置10は、コントローラ110とも呼ばれる制御モジュールを含み、これは、装置10の制御を可能にする異なる入力データを受け取り、このデータを処理して、装置10の異なるアクチュエータを確実に命令することができるようにする。コントローラ110は、マイクロコントローラに基づく電子モジュールを含み得る。入力データの中で、センサからのデータと、人間-機械インタフェース112とも呼ばれるデータ入力モジュールからのデータとを区別することができ、装置の制御が可能となる。人間-機械インタフェース112は、装置10に固定され得る。これにより、特に、プラットフォーム80に座っている使用者は、コントローラ110のためのデータを入力することができる。人間-機械インタフェース112は、リモートで、例えばワイヤレス接続によってコントローラ110に接続され得、それにより車両から離れた場所から制御又はプログラミングすることが可能となる。人間-機械インタフェース112の機能を実行する2つのハウジングを提供することも可能であり、一方は、車両に固定され、他方は、リモートである。
【0042】
センサの中で、装置自体のパラメータを測定する、チェアセンサ114と呼ばれるセンサと、使用者の姿勢を測定する、ドライバセンサ116と呼ばれるセンサとを区別することができる。チェアセンサ114は、特に、フレーム22の傾斜センサ及び慣性センサを含む。加えて、チェアセンサ114の中で、キャスタ28及び30並びにストッパ94、96、98及び100に、地面14との接触を検出するためのセンサを設けることが可能である。ドライバセンサ116は、使用者の位置若しくは動き又は前記使用者によって加えられる力を検出するための手段を含み得る。例えば、使用者がプラットフォーム80に座っているとき、位置、傾斜の変化及びより一般的には使用者又はその体の一部の動きを検出することが可能である。使用者がプラットフォーム80上の要素に加える力を検出することも可能である。このような検出動作は、様々な種類のセンサ、光センサ、力センサ等によって実装され得る。使用者は、装置10から離れた場所にいることもでき、前記装置を、装置から離れた場所にあり、コントローラ110に例えばワイヤ接続によって接続されたドライバセンサ116によって制御し得る。
【0043】
人間-機械インタフェース112により、記号データの入力が可能となる。人間-機械インタフェース112は、キーボード、トラックボール、ジョイスティック、タッチクリーン等、触覚データを入力するための手段を備えることができる。人間-機械インタフェース112により、装置10の即時制御を可能にするか、又はその制御をプログラムすることができるようにするデータの入力が可能となる。入力データは、特に、車輪18、アクチュエータ84及び装置の他の何れかのアクチュエータ、例えばプラットフォーム80の前方から後方への並進移動に動力を供給することを可能にするアクチュエータのコマンドに関し得る。プログラミングにおいて、使用者のタイプに合わせた複数の制御モードを提供することが可能である。例えば、「初心者」モードを提供することが可能であり、この場合、速度制限は、「上級者」モードより低い。プログラミングにおいて、特定のドライバセンサの使用を有効化又は無効化することもできる。さらに、プログラミングにおいて、事前に提供された経路に沿って装置の完全自律モードを提供することができる。より一般的には、コントローラ110は、パラメータ設定可能であり、人間-機械インタフェース112によってコントローラ110のパラメータを変更することが可能となる。人間-機械インタフェース112は、装置10の全ての動力供給を停止するための緊急停止ボタンも含み得る。緊急停止時、ストッパ94、96、98及び100に動力を供給してそれらを下げ、フレーム22の横方向及び縦方向への傾斜の可能性を減らすことができる。
【0044】
コントローラ110は、異なる種類のコマンド118を発生させ得、これには、基本的に、ボックス120内に示され、特に装置10を軸26に沿って前方又は後方に移動させることを可能にする車輪18の動力供給のコマンドが含まれる。前述のように、キャスタ28又は30の一方の制動された負荷支持動作に関連付けられた車輪18の動力供給のコマンドにより、装置は、曲線で制御され得る。アクチュエータ84が存在し、場合によりアクチュエータによってプラットフォーム80を軸26に沿って縦方向に移動させることができる場合、コントローラ110は、ボックス122に示される1つ又は複数のそのためのコマンドを発生させる。
【0045】
コントローラ110は、制御データ及びコマンドを、後に分析するために、所定の期間にわたって特に使用者12の活動レポートの形態でも保存し得る。データの保存及び保存されたデータの処理は、ボックス124において「評価」の表示で象徴的に示されている。これは、例えば、装置が使用者の機能的リハビリテーションに使用される場合に非常に有益である。これらの活動に関するレポートにより、リハビリテーションの進捗状況を測ることが可能となる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】