(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-06
(54)【発明の名称】周波数および状態に依存するユーザ機器ビームパターン
(51)【国際特許分類】
G01S 5/02 20100101AFI20231129BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20231129BHJP
G01S 3/48 20060101ALI20231129BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
G01S5/02
H04W64/00
G01S3/48
H04L27/26 114
H04L27/26 113
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526402
(86)(22)【出願日】2021-10-06
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 US2021053687
(87)【国際公開番号】W WO2022115163
(87)【国際公開日】2022-06-02
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ヴァサンサン・ラガヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アカラカラン
(72)【発明者】
【氏名】ジュエルゲン・セザンヌ
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062BB05
5J062CC12
5J062CC14
5J062CC18
5J062DD24
5J062EE01
5J062FF01
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
(57)【要約】
ミリ波(mmW)帯域における角度推定に基づくユーザ機器(UE)測位を可能にするための技法が提供される。モバイルデバイスのロケーションを決定するための例示的な方法は、アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信することであって、アレイ利得情報が、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むことと、1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信することであって、1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、1つまたは複数の基準信号がその中で受信されつつあるサブバンド、およびモバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づくことと、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定することと、測定値に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスのロケーションを決定することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスのロケーションを決定するための方法であって、
アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信するステップであって、前記アレイ利得情報が、サブバンド、および前記モバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む、ステップと、
1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信するステップであって、前記1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、前記1つまたは複数の基準信号が受信される前記サブバンド、および前記モバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づく、ステップと、
前記1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定するステップと、
前記測定値に少なくとも部分的に基づいて前記モバイルデバイスの前記ロケーションを決定するステップと
を備える方法。
【請求項2】
前記モバイルデバイスの前記ロケーションを決定するステップが、前記1つまたは複数の基準信号を受信するために使用されたそれぞれの受信ビームの各々に関連する受信ビーム識別情報を含む、前記1つまたは複数の基準信号に基づく前記測定値を、前記モバイルデバイスを用いて前記ネットワークエンティティに提供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記モバイルデバイスの前記状態が、前記モバイルデバイスに動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記周辺デバイスが、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記モバイルデバイスの前記状態が、前記モバイルデバイスまでのユーザの近接度に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記サブバンドが、前記モバイルデバイスによって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記サブバンドがリソース帯域幅に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アレイ利得情報が、複数のアンテナモジュールからの複数のアンテナ素子に基づくビームパターン情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ビームパターン情報が、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記測定値が、到来角(AoA)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
アップリンク基準信号を測定するための方法であって、
サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、前記モバイルデバイスから受信するステップと、
前記アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供するステップと、
前記サブバンドの中で前記モバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定するステップと
を備える方法。
【請求項12】
前記アップリンク基準信号に対する測定値をネットワークエンティティに提供するステップをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記モバイルデバイスの前記状態が、前記モバイルデバイスに動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記周辺デバイスが、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記モバイルデバイスの前記状態が、ユーザまでの前記モバイルデバイスの近接度に少なくとも部分的に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記サブバンドが、前記モバイルデバイスによって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記サブバンドがリソース帯域幅に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記アレイ利得情報が、複数のアンテナモジュールに基づくビームパターン情報を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記ビームパターン情報が、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記アップリンク基準信号を測定するステップが、受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を取得するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
装置であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
アレイ利得情報をネットワークエンティティへ前記少なくとも1つのトランシーバを用いて送信することであって、前記アレイ利得情報が、サブバンド、および前記装置の状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む、送信することと、
1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を前記少なくとも1つのトランシーバを用いて受信することであって、前記1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、前記1つまたは複数の基準信号が受信される前記サブバンド、および前記装置の現在の状態に少なくとも部分的に基づく、受信することと、
前記1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定することと、
前記測定値に少なくとも部分的に基づいてロケーションを決定することと
を行うように構成される、装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記1つまたは複数の基準信号を受信するために使用されたそれぞれの受信ビームの各々に関連する受信ビーム識別情報を含む、前記1つまたは複数の基準信号に基づく前記測定値を、前記ネットワークエンティティに提供するようにさらに構成される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記装置の前記状態が、前記装置に動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づく、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記周辺デバイスが、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つである、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記装置の前記状態が、前記装置までのユーザの近接度に少なくとも部分的に基づく、請求項21に記載の装置。
【請求項26】
前記サブバンドが、前記装置によって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づく、請求項21に記載の装置。
【請求項27】
前記サブバンドがリソース帯域幅に基づく、請求項21に記載の装置。
【請求項28】
前記アレイ利得情報が、複数のアンテナモジュールからの複数のアンテナ素子に基づくビームパターン情報を含む、請求項21に記載の装置。
【請求項29】
前記ビームパターン情報が、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含む、請求項21に記載の装置。
【請求項30】
前記測定値が、到来角(AoA)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含んでよい、請求項21に記載の装置。
【請求項31】
装置であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、前記少なくとも1つのトランシーバを用いて前記モバイルデバイスから受信することと、
前記アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供することと、
前記サブバンドの中で前記モバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定することと
を行うように構成される、装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記アップリンク基準信号に対する測定値をネットワークエンティティに提供するようにさらに構成される、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記モバイルデバイスの前記状態が、前記モバイルデバイスに動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づく、請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記周辺デバイスが、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つである、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記モバイルデバイスの前記状態が、ユーザまでの前記モバイルデバイスの近接度に少なくとも部分的に基づく、請求項31に記載の装置。
【請求項36】
前記サブバンドが、前記モバイルデバイスによって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づく、請求項31に記載の装置。
【請求項37】
前記サブバンドがリソース帯域幅に基づく、請求項31に記載の装置。
【請求項38】
前記アレイ利得情報が、複数のアンテナモジュールに基づくビームパターン情報を含む、請求項31に記載の装置。
【請求項39】
前記ビームパターン情報が、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含む、請求項31に記載の装置。
【請求項40】
前記アップリンク基準信号を測定することが、受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を取得することを含む、請求項31に記載の装置。
【請求項41】
モバイルデバイスのロケーションを決定するための装置であって、
アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信するための手段であって、前記アレイ利得情報が、サブバンド、および前記モバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む、手段と、
1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信するための手段であって、前記1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、前記1つまたは複数の基準信号が受信される前記サブバンド、および前記モバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づく、手段と、
前記1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定するための手段と、
前記測定値に少なくとも部分的に基づいて前記モバイルデバイスの前記ロケーションを決定するための手段と
を備える装置。
【請求項42】
アップリンク基準信号を測定するための装置であって、
サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、前記モバイルデバイスから受信するための手段と、
前記アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供するための手段と、
前記サブバンドの中で前記モバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定するための手段と
を備える装置。
【請求項43】
1つまたは複数のプロセッサにモバイルデバイスのロケーションを決定させるように構成されたプロセッサ可読命令を記憶した非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、
アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信するためのコードであって、前記アレイ利得情報が、サブバンド、および前記モバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む、コードと、
1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信するためのコードであって、前記1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、前記1つまたは複数の基準信号が受信される前記サブバンド、および前記モバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づく、コードと、
前記1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定するためのコードと、
前記測定値に少なくとも部分的に基づいて前記モバイルデバイスの前記ロケーションを決定するためのコードと
を備える非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項44】
1つまたは複数のプロセッサにアップリンク基準信号を測定させるように構成されたプロセッサ可読命令を記憶した非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、
サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、前記モバイルデバイスから受信するためのコードと、
前記アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供するためのコードと、
前記サブバンドの中で前記モバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定するためのコードと
を備える非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(暫定2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービス、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)またはWiMax)、および第5世代(5G)サービス(たとえば、5Gニューラジオ(NR))を含む、様々な世代を通じて発展している。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用中の多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのモバイルアクセス用グローバルシステム(GSM)変形形態などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0002】
しばしば、ユーザ機器(UE)、たとえば、セルラーフォンの、ロケーションを知ることが望ましく、「ロケーション」および「位置」という用語は、同義であり本明細書では互換的に使用される。ロケーションサービスクライアント(LSC)は、UEのロケーションを知ることを望む場合があり、UEのロケーションを要求するためにロケーションセンターと通信することがある。ロケーションセンターおよびUEは、UEに対するロケーション推定値を取得するために、適宜にメッセージを交換し得る。ロケーションセンターは、たとえば、1つまたは複数のアプリケーションにおける使用のために、ロケーション推定値をLSCに戻し得る。
【0003】
ワイヤレスネットワークにアクセスしているモバイルデバイスのロケーションを取得することは、たとえば、緊急呼出し、パーソナルナビゲーション、資産追跡、友人または家族のメンバーの位置を特定することなどを含む、多くのアプリケーションにとって有用である場合がある。既存の測位方法は、基地局およびアクセスポイントなどの、ワイヤレスネットワークの中のサテライトビークルおよび地上無線ソースを含む、様々なデバイスから送信された無線信号を測定することに基づく方法を含む。ワイヤレスネットワークの中の局は、モバイルデバイスが測位測定を実行することを可能にするために基準信号を送信するように構成され得る。高周波ワイヤレスネットワークにおいて使用されるモバイルデバイスの中のアンテナアレイは、様々なシステム状態と組み合わせて広い帯域幅をカバーすることを必要とされる場合がある。モバイルデバイス上のアンテナアレイにおける固定された素子間隔は、帯域幅の部分におけるアレイ利得を下げる場合があり、基準信号および対応する測位測定値の確度を劣化させる場合がある。さらに、モバイルデバイスは、クレードルの中に配設されるとき、ユーザによって保持されること、耳に保持されること、周辺デバイスに取り付けられることなどの、異なる状態に対して構成されてよい。モバイルデバイスの様々な状態も、モバイルデバイスによって送信または受信される信号の利得を下げる場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示による、モバイルデバイスのロケーションを決定するための例示的な方法は、アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信することであって、アレイ利得情報が、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むことと、1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信することであって、1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、1つまたは複数の基準信号がその中で受信されつつあるサブバンド、およびモバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づくことと、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定することと、測定値に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスのロケーションを決定することとを含む。
【0005】
そのような方法の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。モバイルデバイスのロケーションを決定することは、1つまたは複数の基準信号を受信するために使用されたそれぞれの受信ビームの各々に関連する受信ビーム識別情報を含む、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を、モバイルデバイスを用いてネットワークエンティティに提供することを含んでよい。モバイルデバイスの状態は、モバイルデバイスに動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づいてよい。周辺デバイスは、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つであってよい。モバイルデバイスの状態は、モバイルデバイスまでのユーザの近接度に少なくとも部分的に基づいてよい。サブバンドは、モバイルデバイスによって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づいてよい。サブバンドはリソース帯域幅に基づいてよい。アレイ利得情報は、複数のアンテナモジュールからの複数のアンテナ素子に基づくビームパターン情報を含んでよい。ビームパターン情報は、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含んでよい。測定値は、到来角(AoA:Angle of Arrival)、受信信号強度インジケータ(RSSI:Received Signal Strength Indicator)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT:Round Trip signal propagation Time)、基準信号時間差(RSTD:Reference Signal Time Difference)、基準信号受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)、および基準信号受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)のうちの1つまたは複数を含んでよい。
【0006】
本開示による、アップリンク基準信号を測定するための例示的な方法は、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、モバイルデバイスから受信することと、アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供することと、サブバンドの中でモバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定することとを含む。
【0007】
そのような方法の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。アップリンク基準信号に対する測定値がネットワークエンティティに提供されてよい。モバイルデバイスの状態は、モバイルデバイスに動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づいてよい。周辺デバイスは、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つであってよい。モバイルデバイスの状態は、ユーザまでのモバイルデバイスの近接度に少なくとも部分的に基づいてよい。サブバンドは、モバイルデバイスによって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づいてよい。サブバンドはリソース帯域幅に基づいてよい。アレイ利得情報は、複数のアンテナモジュールに基づくビームパターン情報を含んでよい。ビームパターン情報は、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含んでよい。アップリンク基準信号を測定することは、受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を取得することを含んでよい。
【0008】
本開示による例示的な装置は、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、アレイ利得情報をネットワークエンティティへ少なくとも1つのトランシーバを用いて送信することであって、アレイ利得情報が、サブバンド、および装置の状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むことと、1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を少なくとも1つのトランシーバを用いて受信することであって、1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、1つまたは複数の基準信号がその中で受信されつつあるサブバンド、および装置の現在の状態に少なくとも部分的に基づくことと、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定することと、測定値に少なくとも部分的に基づいてロケーションを決定することとを行うように構成される。
【0009】
そのような装置の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の基準信号を受信するために使用されたそれぞれの受信ビームの各々に関連する受信ビーム識別情報を含む、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を、ネットワークエンティティに提供するようにさらに構成されてよい。装置の状態は、装置に動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づいてよい。周辺デバイスは、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つであってよい。装置の状態は、装置までのユーザの近接度に少なくとも部分的に基づいてよい。サブバンドは、装置によって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づいてよい。サブバンドはリソース帯域幅に基づいてよい。アレイ利得情報は、複数のアンテナモジュールからの複数のアンテナ素子に基づくビームパターン情報を含んでよい。ビームパターン情報は、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含んでよい。測定値は、到来角(AoA)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含んでよい。
【0010】
本開示による例示的な装置は、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、少なくとも1つのトランシーバを用いてモバイルデバイスから受信し、アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供し、サブバンドの中でモバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定するように構成される。
【0011】
そのような装置の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。少なくとも1つのプロセッサは、アップリンク基準信号に対する測定値をネットワークエンティティに提供するようにさらに構成されてよい。モバイルデバイスの状態は、モバイルデバイスに動作可能に結合されている周辺デバイスに少なくとも部分的に基づいてよい。周辺デバイスは、ヘッドフォン、電源コード、カードリーダー、またはモバイルデバイスカバーのうちの少なくとも1つであってよい。モバイルデバイスは、ユーザまでのモバイルデバイスの近接度に少なくとも部分的に基づいてよい。サブバンドは、モバイルデバイスによって利用されるアクティブな帯域幅部分に基づいてよい。サブバンドはリソース帯域幅に基づいてよい。アレイ利得情報は、複数のアンテナモジュールに基づくビームパターン情報を含んでよい。ビームパターン情報は、メインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含んでよい。アップリンク基準信号を測定することは、受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を取得することを含んでよい。
【0012】
本開示による、モバイルデバイスのロケーションを決定するための例示的な装置は、アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信するための手段であって、アレイ利得情報が、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む、手段と、1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信するための手段であって、1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、1つまたは複数の基準信号がその中で受信されつつあるサブバンド、およびモバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づく、手段と、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定するための手段と、測定値に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスのロケーションを決定するための手段とを含む。
【0013】
本開示による、アップリンク基準信号を測定するための例示的な装置は、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、モバイルデバイスから受信するための手段と、アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供するための手段と、サブバンドの中でモバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定するための手段とを含む。
【0014】
本開示による、1つまたは複数のプロセッサにモバイルデバイスのロケーションを決定させるように構成されたプロセッサ可読命令を備える例示的な非一時的プロセッサ可読記憶媒体は、アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信するためのコードであって、アレイ利得情報が、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む、コードと、1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信するためのコードであって、1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームが、1つまたは複数の基準信号がその中で受信されつつあるサブバンド、およびモバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づく、コードと、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定するためのコードと、測定値に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスのロケーションを決定するためのコードとを含む。
【0015】
本開示による、1つまたは複数のプロセッサにアップリンク基準信号を測定させるように構成されたプロセッサ可読命令を備える例示的な非一時的プロセッサ可読記憶媒体は、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、モバイルデバイスから受信するためのコードと、アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供するためのコードと、サブバンドの中でモバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定するためのコードとを含む。
【0016】
本明細書で説明する項目および/または技法は、以下の能力のうちの1つまたは複数、ならびに述べられない他の能力を提供し得る。モバイルデバイスは、1つまたは複数のアンテナモジュールを利用してよく、各モジュールは、素子間隔が固定されたアンテナアレイを有する。固定された素子間隔は、広い帯域幅の中のいくつかの周波数に対してビーム斜視化(beam squinting)を引き起こす場合がある。送信ビームパターンおよび受信ビームパターンはまた、モバイルデバイスの状態によって影響を受ける場合がある。モバイルデバイスのためのビームパターンは、周波数、およびモバイルデバイスの状態に基づいて、特徴づけられてよい。周波数および状態ベースのアンテナ利得およびビームパターン情報が、ネットワークリソースに提供されてよい。モバイルデバイスは、周波数および状態に依存するアンテナ利得およびビームパターン情報に基づいてダウンリンク基準信号を測定するように構成され得る。モバイルデバイスは、アンテナ利得およびビームパターン情報に基づいてアップリンク基準信号を提供するように構成され得る。モバイルデバイスのための基準信号ベースロケーション推定を改善するために、アンテナ利得およびビームパターン情報が使用され得る。他の能力が提供されてよく、説明する能力の全部はもちろんのこと、そのいずれかを、本開示によるすべての実装形態が提供しなければならないとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】例示的なワイヤレス通信システムの略図である。
【
図2】
図1に示す例示的なユーザ機器の構成要素のブロック図である。
【
図3】
図1に示す例示的な送信/受信ポイントの構成要素のブロック図である。
【
図4】
図1に示す例示的なサーバの構成要素のブロック図である。
【
図5A】例示的なダウンリンク測位基準信号リソースセットを示す図である。
【
図5B】例示的なダウンリンク測位基準信号リソースセットを示す図である。
【
図6】測位基準信号送信のための例示的なサブフレームフォーマットの図である。
【
図8】複数の帯域幅リソースを有する例示的なアクティブな帯域幅部分の図である。
【
図9A】複数のアンテナモジュールを有する例示的なユーザ機器を示す図である。
【
図9B】
図9Aのユーザ機器の中のアンテナモジュールに基づく例示的なビームパターンの図である。
【
図10A】アンテナコードブック設計に関連するビーム斜視化の図例である。
【
図10B】アンテナコードブック設計に関連するビーム斜視化の図例である。
【
図11A】例示的な周波数依存ビームパターンの図である。
【
図11B】例示的なユーザ機器状態依存ビームパターンの図である。
【
図12】周波数および状態ベースのビームパターンのための例示的なデータ構造を示す図である。
【
図13A】ダウンリンクベース測位のための周波数および状態に依存するビームパターンを提供するための例示的なメッセージフローを示す図である。
【
図13B】アップリンクベース測位のための周波数および状態に依存するビームパターンを提供するための例示的なメッセージフローを示す図である。
【
図14】周波数および状態に依存するビームパターンに基づいて1つまたは複数の基準信号を測定するための例示的な方法のためのプロセスフローを示す図である。
【
図15】周波数および状態に依存するビームパターンに基づいてアップリンク基準信号を提供するためのプロセスフローを示す図である。
【
図16】周波数および状態に依存するビームパターンに少なくとも部分的に基づいてアップリンク基準信号を決定するための例示的な方法のためのプロセスフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ミリ波(mmW)帯域における(かつ、それを越える)UE側の角度推定に基づくユーザ機器(UE)測位を可能にするための技法が本明細書で説明される。たとえば、本技法は、周波数およびUE状態に応じてビームパターン支援データを決定および提供することを含む。UEベースのダウンリンク到来角(AoA)例では、異なるサブバンドおよび/またはUE状態に関連するビーム形状の情報を含む支援データがUE上に記憶されてよく、UEは、現在のサブバンドおよび状態において受信される基準信号ならびに対応するビーム形状情報に部分的に基づいてロケーションを決定するように構成されてよい。UE支援型AoA例では、異なるサブバンドおよび/またはUE状態に関連するUE固有のビーム形状の情報を含む支援データが、基地局またはネットワークサーバなどのネットワークリソースに提供されてよく、UEは、UEのロケーションを決定するために、サブバンドにおける測定された基準ビームのAoAをネットワークリソースに報告してよい。アップリンク発射角(AoD:Angle of Departure)手法では、UEは、周波数およびUE状態に基づくビームパターン情報を含むアレイ利得情報を提供してよい。UEは、ビーム識別情報を含むアップリンク基準信号を送信してよい。ネットワークは、アップリンク基準信号およびビームパターン情報に基づいてUEのロケーションを決定するように構成されてよい。
【0019】
動作においては、mmW適用例は、素子間隔が固定されたアンテナアレイを用いた超広帯域カバレージを必要とすることがある。たとえば、アンテナアレイにおける素子間隔の比は、キャリア周波数に対応する波長のほぼ半分からそのキャリア周波数のほぼ1波長まで変わる場合がある。一般に、空間角度(たとえば、ビームパターン/形状)の関数としてのアンテナアレイ利得分布は、概して、超広帯域カバレージのための固定された素子間の間隔に関連するビーム斜視化効果に起因して、周波数とともにドリフトする。いくつかのキャリア周波数においてビーム重みの固定されたセットを使用する測位技法は、概して、その周波数におけるいくつかのAoD推定およびAoA推定に対応し得る。しかしながら、同じビーム重みが、超広帯域カバレージ内の異なる周波数における異なるAoD推定およびAoA推定に対応することがある。さらに、UEの状態が、アレイ利得および対応するビーム重みに影響を及ぼす場合がある。たとえば、近接度センサは、ユーザの手または頭部の相対ロケーションに基づいてアンテナアレイの出力を限定する場合がある。ヘッドフォン、クレジットカードリーダー、デバイスカバー、電源コードなどの他の周辺装置が、ビームパターン/形状に影響を及ぼす場合がある。したがって、AoD推定およびAoA推定に基づくUEの測位は、異なる周波数/サブバンド/リソースブロック(RB)サブセット、およびUEの現在の状態に関連する、ビーム形状に基づいてよい。
【0020】
一実施形態では、UEは、周波数、状態、およびUEによって使用される対応するビーム形状を示す、支援データを提供してよい。異なる帯域幅部分(BWP)が、異なるUE状態に対して、異なるビーム形状を有してよい。DL-PRS測位のための異なる受信ビームは、異なるビーム形状を有してよく、周波数および状態に依存するビーム形状が、AoAおよびAoD技法に基づく測位のために使用されてよい。別の実施形態では、基地局または他のネットワークリソースは、AoDベース測位技法のために、UE固有の周波数および状態に依存するビーム形状を利用して、UEによって送信され1つまたは複数の基地局によって受信されるUL信号に基づいてUEのロケーションを決定してよい。異なるビーム形状が、方位および/または高度に対して使用されてよい。
【0021】
図1を参照すると、通信システム100の一例は、UE105、無線アクセスネットワーク(RAN)135、ここでは、第5世代(5G)次世代(NG)RAN(NG-RAN)、および5Gコアネットワーク(5GC)140を含む。UE105は、たとえば、IoTデバイス、ロケーショントラッカーデバイス、セルラー電話、または他のデバイスであってよい。5Gネットワークは、ニューラジオ(NR)ネットワークと呼ばれることもあり、NG-RAN135は、5G RANと、またはNR RANと呼ばれることがあり、5GC140は、NGコアネットワーク(NGC)と呼ばれることがある。NG-RANおよび5GCの規格化が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))において進行中である。したがって、NG-RAN135および5GC140は、3GPP(登録商標)からの、5Gサポートのための現行または将来の規格に準拠し得る。RAN135は、別のタイプのRAN、たとえば、3G RAN、4Gロングタームエボリューション(LTE)RANなどであってよい。通信システム100は、全地球測位システム(GPS)、全地球航法衛星システム(GLONASS)、Galileo、またはBeidouのような衛星測位システム(SPS)(たとえば、全地球航法衛星システム(GNSS))、あるいはインド地域航法衛星システム(IRNSS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、またはワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)などのいくつかの他の局所的または地域的なSPSのために、サテライトビークル(SV)190、191、192、193のコンスタレーション185からの情報を利用してよい。通信システム100の追加構成要素が以下で説明される。通信システム100は、追加または代替の構成要素を含んでよい。
【0022】
図1に示すように、NG-RAN135は、5G-NRノードB(gNB)110a、110b、および次世代eノードB(ng-eNB)114を含み、5GC140は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、セッション管理機能(SMF)117、ロケーション管理機能(LMF)120、ならびにゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125を含む。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、互いに通信可能に結合され、各々がUE105と双方向にワイヤレス通信するように構成され、各々がAMF115に通信可能に結合されるとともにAMF115と双方向に通信するように構成される。AMF115、SMF117、LMF120、およびGMLC125は、互いに通信可能に結合され、GMLCは、外部クライアント130に通信可能に結合される。SMF117は、メディアセッションを作成、制御、および削除するための、サービス制御機能(SCF)(図示せず)の初期接触点の働きをし得る。
【0023】
図1は、様々な構成要素の一般化された例示を提供し、それらのうちのいずれかまたはすべてが適宜に利用されてよく、それらの各々が必要に応じて複製または省略されてよい。詳細には、1つのUE105が図示されるが、多くのUE(たとえば、数百個、数千個、数百万個など)が通信システム100中で利用されることがある。同様に、通信システム100は、もっと大きい(または、もっと小さい)数の(すなわち、図示の4つのSV190~193よりも多数または少数の)SV、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、外部クライアント130、および/または他の構成要素を含んでよい。通信システム100の中の様々な構成要素を接続する図示の接続は、追加の(中間の)構成要素、直接もしくは間接的な物理接続および/もしくはワイヤレス接続、ならびに/または追加のネットワークを含むことがある、データおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能性に応じて、並べ替えられてよく、組み合わせられてよく、分離されてよく、置換されてよく、かつ/または省略されてよい。
【0024】
図1は5Gベースのネットワークを示すが、類似のネットワーク実装形態および構成が、3G、ロングタームエボリューション(LTE)などの他の通信技術のために使用され得る。本明細書で説明する実装形態(5G技術用ならびに/または1つもしくは複数の他の通信技術および/もしくはプロトコル用であろうとも)は、指向性同期信号を送信(または、ブロードキャスト)し、UE(たとえば、UE105)において指向性信号を受信および測定し、かつ/またはUE105に(GMLC125または他のロケーションサーバを介して)ロケーション支援を提供し、かつ/またはそのような指向的に送信された信号に対してUE105において受信された測定数量に基づいて、UE105、gNB110a、110b、もしくはLMF120などのロケーション可能デバイスにおいてUE105に対するロケーションを算出するために使用され得る。ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125、ロケーション管理機能(LMF)120、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、SMF117、ng-eNB(eノードB)114、ならびにgNB(gノードB)110a、110bは例であり、様々な実施形態では、それぞれ、他の様々なロケーションサーバ機能性および/または基地局機能性によって置き換えられてよく、またはそれらを含んでもよい。
【0025】
UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を備えてよく、かつ/またはそのように呼ばれるか、もしくは何らかの他の名称で呼ばれることがある。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、トラッキングデバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、資産トラッカー、健康モニター、セキュリティシステム、スマートシティセンサ、スマートメーター、ウェアラブルトラッカー、またはいくつかの他の可搬型もしくは可動式デバイスに相当し得る。必ずしもそうでないが、通常、UE105は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、ワイドバンドCDMA(WCDMA(登録商標))、LTE、高レートパケットデータ(HRPD)、IEEE802.11 WiFi(Wi-Fiとも呼ばれる)、Bluetooth(登録商標)(BT)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)、(たとえば、NG-RAN135および5GC140を使用する)5Gニューラジオ(NR)などの、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使用するワイヤレス通信をサポートし得る。UE105は、たとえば、デジタル加入者回線(DSL)またはパケットケーブルを使用して他のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続することがあるワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を使用するワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用により、UE105は、外部クライアント130と(たとえば、
図1に示さない、5GC140の要素を介して、または場合によってはGMLC125を介して)通信することが可能であり得、かつ/または外部クライアント130は、UE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)受信することが可能であり得る。
【0026】
UE105は、パーソナルエリアネットワークの中などで、単一エンティティを含んでよく、または複数のエンティティを含んでもよく、ここで、ユーザは、オーディオ、ビデオ、および/もしくはデータI/O(入力/出力)デバイス、ならびに/または身体センサ、ならびに別個のワイヤラインまたはワイヤレスモデムを採用し得る。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値、または位置フィックスと呼ばれることがあり、地理的であってよく、したがって、UE105に対するロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供し、そうしたロケーション座標は、高度成分(たとえば、海面上の高さ、地上レベル、フロアレベル、または地階レベルよりも上への高さまたはそれよりも下への深さ)を含むことも含まないこともある。代替として、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(たとえば、特定の部屋またはフロアなどの、建物の中のいくつかの地点または狭いエリアの郵便宛先または呼称として)表現されてよい。UE105のロケーションは、いくつかの確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でUE105がその中に位置することが予想される(地理的にまたは都市形態のいずれかで規定される)エリアまたはボリュームとして表現されてよい。UE105のロケーションは、たとえば、知られているロケーションからの距離および方向を備える、相対ロケーションとして表現されてよい。相対ロケーションは、たとえば、地理的に、都市の用語で、または、たとえば、地図、平面図、もしくは建築計画の上に示される地点、エリア、もしくはボリュームへの参照によって定義され得る、知られているロケーションにおけるいくつかの起点と比較して規定される相対座標(たとえば、X座標、Y(および、Z)座標)として表現されてよい。本明細書に含まれる説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に規定されていない限り、これらの変形体のうちのいずれかを備えてよい。UEのロケーションを算出するとき、局所的なx座標、y座標、および場合によってはz座標の値を求め、次いで、所望される場合、(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下への高度に対して)局所座標を絶対座標に変換することが一般的である。
【0027】
UE105は、様々な技術のうちの1つまたは複数を使用して他のエンティティと通信するように構成され得る。UE105は、1つまたは複数のデバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続するように構成され得る。D2D P2Pリンクは、LTEダイレクト(LTE-D)、WiFiダイレクト(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)などの、任意の適切なD2D無線アクセス技術(RAT)を用いてサポートされ得る。D2D通信を利用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数などの送信/受信ポイント(TRP)の地理的カバレージエリア内にあってよい。そのようなグループの中の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外側にあってよく、または本来なら基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループの中の他のUEへ送信し得る1対多(1:M)システムを利用し得る。D2D通信用のリソースのスケジューリングをTRPが容易にし得る。他の場合には、D2D通信はTRPの関与なしにUEの間で実行され得る。
【0028】
図1に示すNG-RAN135の中の基地局(BS)は、gNB110aおよび110bと呼ばれるNRノードBを含む。NG-RAN135の中のgNB110a、110bのペアは、1つまたは複数の他のgNBを介して互いに接続され得る。UE105と、gNB110a、110bのうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介して、5GネットワークへのアクセスがUE105に提供され、それにより、5Gを使用するUE105の代わりに、5GC140へのアクセスをワイヤレス通信に提供し得る。
図1において、UE105用のサービングgNBはgNB110aであるものと想定されるが、別のgNB(たとえば、gNB110b)が、UE105が別のロケーションに移動する場合はサービングgNBの働きをしてよく、または追加のスループットおよび帯域幅をUE105に提供するための2次gNBの働きをしてもよい。
【0029】
図1に示すNG-RAN135の中の基地局(BS)は、次世代発展型ノードBとも呼ばれるng-eNB114を含んでよい。ng-eNB114は、場合によっては1つもしくは複数の他のgNBおよび/または1つもしくは複数の他のng-eNBを介して、NG-RAN135の中のgNB110a、110bのうちの1つまたは複数に接続され得る。ng-eNB114は、LTEワイヤレスアクセスおよび/または発展型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスをUE105に提供し得る。gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数は、測位専用ビーコンとして機能するように構成されてよく、測位専用ビーコンは、UE105の位置を決定するのを支援するための信号を送信し得るが、UE105からのまたは他のUEからの信号を受信しない場合がある。
【0030】
BS110a、110b、114は各々、1つまたは複数のTRPを備えてよい。たとえば、BSのセル内の各セクタがTRPを備えてよいが、複数のTRPが1つまたは複数の構成要素を共有してよい(たとえば、プロセッサを共有し得るが別個のアンテナを有することがある)。システム100はマクロTRPを含んでよく、またはシステム100は、異なるタイプのTRP、たとえば、マクロTRP、ピコTRP、および/もしくはフェムトTRPなどを有してもよい。マクロTRPは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。ピコTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。フェムトTRPまたはホームTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーしてよく、フェムトセルとの関連付けを有する端末(たとえば、自宅の中のユーザのための端末)による制限付きアクセスを可能にし得る。
【0031】
述べたように、
図1は5G通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードを示すが、たとえば、LTEプロトコルまたはIEEE802.11xプロトコルなどの他の通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードが使用されてよい。たとえば、LTEワイヤレスアクセスをUE105に提供する発展型パケットシステム(EPS)では、RANは、発展型ノードB(eNB)を備える基地局を備え得る発展型ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)を備えてよい。EPS用のコアネットワークは、発展型パケットコア(EPC)を備えてよい。EPSは、E-UTRANにEPCを加えたものを備えてよく、ここで、
図1において、E-UTRANはNG-RAN135に対応し、EPCは5GC140に対応する。
【0032】
gNB110a、110b、およびng-eNB114は、AMF115と通信してよく、AMF115は、測位機能性のために、LMF120と通信する。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートしてよく、UE105へのシグナリング接続、ならびに場合によってはUE105用のデータおよび音声ベアラをサポートすることに関与してよい。LMF120は、たとえば、ワイヤレス通信を通じて、UE105と直接通信し得る。LMF120は、UE105がNG-RAN135にアクセスするとき、UE105の測位をサポートしてよく、支援型GNSS(A-GNSS)、観測到達時間差(OTDOA:Observed Time Difference of Arrival)、リアルタイムキネマティクス(RTK)、精密地点測位(PPP:Precise Point Positioning)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(E-CID)、到来角(AOA)、発射角(AOD)、および/または他の位置方法などの位置手順/方法をサポートしてよい。LMF120は、たとえば、AMF115からまたはGMLC125から受信された、UE105に対するロケーションサービス要求を処理し得る。LMF120は、AMF115に、かつ/またはGMLC125に接続され得る。LMF120は、ロケーションマネージャ(LM)、ロケーション機能(LF)、商用LMF(CLMF:commercial LMF)、または付加価値LMF(VLMF:value added LMF)などの、他の名称で呼ばれる場合がある。LMF120を実装するノード/システムは、追加または代替として、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)などの、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装し得る。測位機能性(UE105のロケーションの導出を含む)の少なくとも一部は、(たとえば、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114などのワイヤレスノードによって送信された信号に対してUE105によって取得された信号測定値、ならびに/または、たとえば、LMF120によってUE105に提供された支援データを使用して)UE105において実行され得る。
【0033】
GMLC125は、外部クライアント130から受信される、UE105に対するロケーション要求をサポートしてよく、そのようなロケーション要求を、AMF115によってLMF120に転送するためにAMF115に転送してよく、またはロケーション要求をLMF120に直接転送してもよい。LMF120からの(たとえば、UE105に対するロケーション推定値を含む)ロケーション応答が、直接またはAMF115を介してのいずれかでGMLC125に戻されてよく、GMLC125は、次いで、(たとえば、ロケーション推定値を含む)ロケーション応答を外部クライアント130に戻してよい。GMLC125は、AMF115とLMF120の両方に接続されて図示されるが、これらの接続のうちの1つが、いくつかの実装形態では5GC140によってサポートされてよい。
【0034】
さらに
図1に示すように、LMF120は、3GPP(登録商標)技術仕様(TS)38.455において規定され得るニューラジオ位置プロトコルA(NPPaまたはNRPPaと呼ばれることがある)を使用して、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114と通信し得る。NRPPaは、3GPP(登録商標) TS36.455において規定されるLTE測位プロトコルA(LPPa)と同じであってよく、類似であってよく、またはその拡張であってよく、NRPPaメッセージは、AMF115を介して、gNB110a(または、gNB110b)とLMF120との間で、かつ/またはng-eNB114とLMF120との間で転送される。さらに
図1に示すように、LMF120およびUE105は、3GPP(登録商標) TS36.355において規定され得るLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信し得る。LMF120およびUE105はまた、LPPと同じであってよく、類似であってよく、またはその拡張であってよい、ニューラジオ測位プロトコル(NPPまたはNRPPと呼ばれることがある)を使用して通信し得る。ここで、LPPおよび/またはNPPメッセージは、UE105のために、AMF115およびサービングgNB110a、110b、またはサービングng-eNB114を介して、UE105とLMF120との間で転送され得る。たとえば、LPPおよび/またはNPPメッセージは、5Gロケーションサービスアプリケーションプロトコル(LCS AP)を使用して、LMF120とAMF115との間で転送されてよく、5G非アクセス層(NAS)プロトコルを使用して、AMF115とUE105との間で転送されてよい。LPPおよび/またはNPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOA、および/またはE-CIDなどの、UE支援型および/またはUEベースの位置方法を使用して、UE105の測位をサポートするために使用され得る。NRPPaプロトコルは、E-CID(たとえば、gNB110a、110b、またはng-eNB114によって取得された測定値とともに使用されるとき)などのネットワークベースの位置方法を使用して、UE105の測位をサポートするために使用されてよく、かつ/またはgNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114からの指向性SS送信を規定するパラメータなどのロケーション関連情報を、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114から取得するために、LMF120によって使用されてよい。
【0035】
UE支援型位置方法を用いて、UE105は、ロケーション測定値を取得してよく、UE105に対するロケーション推定値の算出のために測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ってよい。たとえば、ロケーション測定値は、gNB110a、110b、ng-eNB114、および/またはWLAN APに対する受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および/または基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含んでよい。ロケーション測定値はまた、SV190~193に対するGNSS擬似レンジ、コード位相、および/またはキャリア位相の測定値を含んでよい。
【0036】
UEベースの位置方法を用いて、UE105は、(たとえば、UE支援型位置方法に対するロケーション測定値と同じかまたは類似であってよい)ロケーション測定値を取得してよく、UE105のロケーションを(たとえば、LMF120などのロケーションサーバから受信されるか、あるいはgNB110a、110b、ng-eNB114、または他の基地局もしくはAPによってブロードキャストされる支援データの助けをかりて)算出し得る。
【0037】
ネットワークベースの位置方法を用いて、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114)またはAPは、ロケーション測定値(たとえば、UE105によって送信された信号に対するRSSI、RTT、RSRP、RSRQ、または到達時間差(TDOA)の測定値)を取得してよく、かつ/またはUE105によって取得された測定値を受信し得る。1つまたは複数の基地局またはAPは、UE105に対するロケーション推定値の算出のために測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ってよい。
【0038】
NRPPaを使用してgNB110a、110b、および/またはng-eNB114によってLMF120に提供される情報は、指向性SS送信に対するタイミングおよび構成情報、ならびにロケーション座標を含んでよい。LMF120は、NG-RAN135および5GC140を介して、LPPおよび/またはNPPメッセージの中の支援データとして、この情報の一部または全部をUE105に提供し得る。
【0039】
LMF120からUE105へ送られるLPPまたはNPPメッセージは、所望の機能性に応じて、様々なことのうちのいずれかを行うようにUE105に命令し得る。たとえば、LPPまたはNPPメッセージは、UE105がGNSS(または、A-GNSS)、WLAN、E-CID、および/またはOTDOA(または、いくつかの他の位置方法)に対する測定値を取得するための命令を含む場合がある。E-CIDの場合には、LPPまたはNPPメッセージは、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数によってサポートされる(または、eNBもしくはWiFi APなどのいくつかの他のタイプの基地局によってサポートされる)特定のセル内で送信された指向性信号の1つまたは複数の測定数量(たとえば、ビームID、ビーム幅、平均角度、RSRP、RSRQ測定値)を取得するようにUE105に命令し得る。UE105は、サービングgNB110a(または、サービングng-eNB114)およびAMF115を介して、LPPまたはNPPメッセージの中で(たとえば、5G NASメッセージの内側で)、測定数量をLMF120へ送り返してよい。
【0040】
述べたように、通信システム100は、5G技術に関して説明されるが、通信システム100は、UE105などのモバイルデバイスをサポートするとともにそれらと相互作用するために使用される、GSM、WCDMA(登録商標)、LTEなどの他の通信技術をサポートするように(たとえば、音声、データ、測位、および他の機能性を実施するように)実装されてよい。いくつかのそのような実施形態では、5GC140は、異なるエアインターフェースを制御するように構成され得る。たとえば、5GC140は、5GC140における非3GPP(登録商標)インターワーキング機能(
図1に示さないN3IWF)を使用してWLANに接続され得る。たとえば、WLANは、UE105のためのIEEE802.11 WiFiアクセスをサポートしてよく、1つまたは複数のWiFi APを備えてよい。ここで、N3IWFは、WLANに、かつAMF115などの5GC140の中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、NG-RAN135と5GC140の両方が、1つまたは複数の他のRANおよび1つまたは複数の他のコアネットワークによって置き換えられてよい。たとえば、EPSでは、NG-RAN135は、eNBを含むE-UTRANによって置き換えられてよく、5GC140は、AMF115の代わりにモビリティ管理エンティティ(MME)、LMF120の代わりのE-SMLC、かつGMLC125と類似であり得るGMLCを含む、EPCによって置き換えられてよい。そのようなEPSでは、E-SMLCは、E-UTRANの中でeNBとの間でロケーション情報を送るとともに受信するために、NRPPaの代わりにLPPaを使用してよく、UE105の測位をサポートするためにLPPを使用してよい。これらの他の実施形態では、指向性PRSを使用する、UE105の測位が、5Gネットワークに対して本明細書で説明したものと類似の方式でサポートされてよく、その差異は、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、およびLMF120に対して本明細書で説明した機能および手順が、場合によっては、eNB、WiFi AP、MME、およびE-SMLCなどの他のネットワーク要素に、代わりに適用され得ることである。
【0041】
述べたように、いくつかの実施形態では、測位機能性は、少なくとも部分的には、その位置が決定されることになるUE(たとえば、
図1のUE105)のレンジ内にある(gNB110a、110b、および/またはng-eNB114などの)基地局によって送られる指向性SSビームを使用して実施され得る。UEは、いくつかの事例では、UEの位置を算出するために、(gNB110a、110b、ng-eNB114などの)複数の基地局からの指向性SSビームを使用し得る。
【0042】
また
図2を参照すると、UE200はUE105の一例であり、プロセッサ210、ソフトウェア(SW)212を含むメモリ211、1つまたは複数のセンサ213、トランシーバ215のためのトランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、衛星測位システム(SPS)受信機217、カメラ218、および位置(動き)デバイス219を含む、コンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ210、メモリ211、センサ213、トランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、および位置(動き)デバイス219は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス220によって互いに通信可能に結合され得る。図示の装置のうちの1つまたは複数(たとえば、カメラ218、位置(動き)デバイス219、および/またはセンサ213のうちの1つまたは複数など)が、UE200から省略されてよい。プロセッサ210は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んでよい。プロセッサ210は、汎用/アプリケーションプロセッサ230、デジタル信号プロセッサ(DSP)231、モデムプロセッサ232、ビデオプロセッサ233、および/またはセンサプロセッサ234を含む、複数のプロセッサを備えてよい。プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を備えてよい。たとえば、センサプロセッサ234は、たとえば、レーダー、超音波、および/またはライダーなどのための、プロセッサを備えてよい。モデムプロセッサ232は、デュアルSIM/デュアル接続性(または、さらに多数のSIM)をサポートし得る。たとえば、SIM(加入者身元モジュールまたは加入者識別モジュール)が相手先商標製造会社(OEM)によって使用されてよく、別のSIMが、UE200のエンドユーザによって接続性のために使用されてよい。メモリ211は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ211は、実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサ210に実行させるように構成される命令を含む、プロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア212を記憶する。代替として、ソフトウェア212は、プロセッサ210によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルおよび実行されると、プロセッサ210に機能を実行させるように構成されてよい。本説明は、プロセッサ210が機能を実行することに言及することがあるが、このことは、プロセッサ210がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合のような他の実装形態を含む。本説明は、プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数が機能を実行することに対する略記として、プロセッサ210が機能を実行することに言及することがある。本説明は、UE200の1つまたは複数の適切な構成要素が機能を実行することに対する略記として、UE200が機能を実行することに言及することがある。プロセッサ210は、メモリ211に加えて、かつ/またはメモリ211の代わりに、命令が記憶されたメモリを含んでよい。プロセッサ210の機能性が以下でより十分に説明される。
【0043】
図2に示すUE200の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてよい。たとえば、UEの例示的な構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234、メモリ211、およびワイヤレストランシーバ240のうちの1つまたは複数を含む。他の例示的な構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234、メモリ211、ワイヤレストランシーバ240のうちの1つまたは複数、ならびにセンサ213、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、PMD219、および/または有線トランシーバ250のうちの1つまたは複数を含む。
【0044】
UE200は、トランシーバ215および/またはSPS受信機217によって受信およびダウンコンバートされた信号のベースバンド処理を実行することが可能であり得るモデムプロセッサ232を備えてよい。モデムプロセッサ232は、トランシーバ215による送信用にアップコンバートされるように信号のベースバンド処理を実行し得る。同じくまたは代替的に、ベースバンド処理は、プロセッサ230および/またはDSP231によって実行され得る。ただし、ベースバンド処理を実行するために、他の構成が使用されてよい。
【0045】
UE200は、たとえば、慣性測定ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)270、1つもしくは複数の磁力計271、および/または1つもしくは複数の環境センサ272を含み得る、センサ213を含んでよい。IMU270は、1つまたは複数の慣性センサ、たとえば、(たとえば、3次元においてUE200の加速度に集合的に応答する)1つもしくは複数の加速度計273、および/または1つもしくは複数のジャイロスコープ274を備えてよい。磁力計は、様々な目的のうちのいずれかのために、たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするために使用され得る、(たとえば、磁北および/または真北と比較した)方位を決定するための測定値を提供してよい。環境センサ272は、たとえば、1つまたは複数の温度センサ、1つまたは複数の気圧センサ、1つまたは複数の周辺光センサ、1つまたは複数のカメライメージャ、および/あるいは1つまたは複数のマイクロフォンなどを備えてよい。センサ213は、たとえば、測位および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなどの、1つまたは複数のアプリケーションのサポートの際に、メモリ211の中に記憶され得るとともにDSP231および/またはプロセッサ230によって処理され得る、アナログおよび/またはデジタルの信号表示を生成し得る。
【0046】
センサ213は、相対ロケーション測定、相対ロケーション決定、動き決定などにおいて使用され得る。センサ213によって検出される情報は、動き検出、相対変位、推測航法、センサベースのロケーション決定、および/またはセンサ支援型ロケーション決定のために使用され得る。センサ213は、UE200が固定される(静止している)かそれとも可搬型であるかどうか、かつ/またはUE200のモビリティに関するいくつかの有用な情報をLMF120に報告すべきかどうかを決定するために、有用であり得る。たとえば、センサ213によって取得/測定される情報に基づいて、UE200は、UE200が移動を検出したこと、またはUE200が移動したことを、LMF120に通知/報告してよく、(たとえば、センサ213によって可能にされる、推測航法、またはセンサベースのロケーション決定もしくはセンサ支援型ロケーション決定を介して)相対変位/距離を報告してよい。別の例では、相対測位情報に対して、センサ/IMUは、UE200を基準にした他のデバイスの角度および/または方位などを決定するために使用され得る。
【0047】
IMU270は、UE200の動きの方向および/または動きの速度についての測定値を提供するように構成されてよく、測定値は、相対ロケーション決定において使用され得る。たとえば、IMU270の1つもしくは複数の加速度計273および/または1つもしくは複数のジャイロスコープ274は、それぞれ、UE200の線形加速度および回転速度を検出し得る。UE200の線形加速度および回転速度の測定値は、UE200の動きの瞬間的方向ならびに変位を決定するために経時的に統合されてよい。動きの瞬間的方向および変位は、UE200のロケーションを追跡するために統合されてよい。たとえば、UE200の基準ロケーションは、たとえば、SPS受信機217を使用して(かつ/または、いくつかの他の手段によって)ある瞬間に対して決定されてよく、この瞬間の後にとられた、加速度計273およびジャイロスコープ274からの測定値は、基準ロケーションと比較したUE200の移動(方向および距離)に基づいてUE200の現在のロケーションを決定するために、推測航法において使用され得る。
【0048】
磁力計271は、UE200の方位を決定するために使用され得る、異なる方向における磁界強度を決定し得る。たとえば、UE200にデジタルコンパスを提供するために方位が使用され得る。磁力計271は、2つの直交次元での磁界強度を検出するとともにその表示を提供するように構成された、2次元の磁力計を含んでよい。同じくまたは代替的に、磁力計271は、3つの直交次元での磁界強度を検出するとともにその表示を提供するように構成された、3次元の磁力計を含んでよい。磁力計271は、磁界を感知するとともに、磁界の表示を、たとえば、プロセッサ210に提供するための手段を提供し得る。
【0049】
トランシーバ215は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ240および有線トランシーバ250を含んでよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ240は、ワイヤレス信号248を(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)送信および/または(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号248から有線(たとえば、電気および/または光)信号に、かつ有線(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号248に信号を変換するために、1つまたは複数のアンテナ246に結合された送信機242および受信機244を含んでよい。したがって、送信機242は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または受信機244は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ240は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(モバイル用グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル電気通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(ワイドバンドCDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、V2C(Uu)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの、様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、(たとえば、TRPおよび/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。NRシステムは、FR1(たとえば、410~7125MHz)およびFR2(たとえば、24.25~52.6GHz)などの異なる周波数レイヤ上で動作するように構成されてよく、サブ6GHzおよび/または100GHz以上(たとえば、FR2x、FR3、FR4)などの新たな帯域の中に延びてよい。有線トランシーバ250は、たとえば、通信をgNB110aへ送るとともにgNB110aから通信を受信するために、たとえば、ネットワーク135との有線通信のために構成された、送信機252および受信機254を含んでよい。送信機252は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または受信機254は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。有線トランシーバ250は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されてよい。トランシーバ215は、たとえば、光接続および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース214に通信可能に結合され得る。トランシーバインターフェース214は、少なくとも部分的に、トランシーバ215と統合され得る。
【0050】
ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどの、いくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を備えてよい。ユーザインターフェース216は、これらのデバイスのうちのいずれかの2つ以上を含んでよい。ユーザインターフェース216は、ユーザが、UE200によってホストされる1つまたは複数のアプリケーションと対話することを可能にするように、構成され得る。たとえば、ユーザインターフェース216は、ユーザからのアクションに応答してDSP231および/または汎用プロセッサ230によって処理されるように、アナログおよび/またはデジタルの信号の表示をメモリ211の中に記憶してよい。同様に、UE200上にホストされたアプリケーションは、ユーザに出力信号を提示するために、アナログおよび/またはデジタルの信号の表示をメモリ211の中に記憶してよい。ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタル-アナログ回路構成、アナログ-デジタル回路構成、増幅器、および/または利得制御回路構成を備える(これらのデバイスのうちのいずれかの2つ以上を含む)、オーディオ入力/出力(I/O)デバイスを含んでよい。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使用されてよい。同じくまたは代替的に、ユーザインターフェース216は、たとえば、ユーザインターフェース216のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での接触および/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサを備えてよい。
【0051】
SPS受信機217(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)は、SPSアンテナ262を介してSPS信号260を受信および獲得することが可能であり得る。アンテナ262は、ワイヤレス信号260を有線信号、たとえば、電気信号または光信号に変換するように構成され、アンテナ246と統合されてよい。SPS受信機217は、UE200のロケーションを推定するために、獲得されたSPS信号260を全体的または部分的に処理するように構成され得る。たとえば、SPS受信機217は、SPS信号260を使用して三辺測量によってUE200のロケーションを決定するように構成され得る。汎用プロセッサ230、メモリ211、DSP231、および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ(図示せず)は、SPS受信機217と連携して、獲得されたSPS信号を全体的もしくは部分的に処理するために、かつ/またはUE200の推定ロケーションを計算するために利用され得る。メモリ211は、測位動作を実施する際の使用のために、SPS信号260および/または他の信号(たとえば、ワイヤレストランシーバ240から獲得された信号)の表示(たとえば、測定値)を記憶してよい。汎用プロセッサ230、DSP231、および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ、ならびに/あるいはメモリ211は、測定値を処理してUE200のロケーションを推定する際の使用のために、ロケーションエンジンを提供またはサポートし得る。
【0052】
UE200は、静止画または動画をキャプチャするためのカメラ218を含んでよい。カメラ218は、たとえば、イメージングセンサ(たとえば、電荷結合デバイスまたはCMOSイメージャ)、レンズ、アナログ-デジタル回路構成、フレームバッファなどを備えてよい。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮が、汎用プロセッサ230および/またはDSP231によって実行され得る。同じくまたは代替的に、ビデオプロセッサ233が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実行し得る。ビデオプロセッサ233は、たとえば、ユーザインターフェース216のディスプレイデバイス(図示せず)上での提示のために、記憶された画像データを復号/圧縮解除し得る。
【0053】
位置(動き)デバイス(PMD)219は、UE200の位置および場合によっては動きを決定するように構成され得る。たとえば、PMD219は、SPS受信機217と通信してよく、かつ/またはSPS受信機217の一部もしくは全部を含んでよい。PMD219は、同じくまたは代替的に、三辺測量のために、SPS信号260を取得および使用するのを支援するために、またはその両方のために、地上ベースの信号(たとえば、信号248のうちの少なくともいくつか)を使用してUE200のロケーションを決定するように構成され得る。PMD219は、UE200のロケーションを決定するための1つまたは複数の他の技法を(たとえば、UEの自己報告ロケーション(たとえば、UEの位置ビーコンの一部)に依拠して)使用するように構成されてよく、UE200のロケーションを決定するために、技法の組合せ(たとえば、SPS信号および地上測位信号)を使用してよい。PMD219は、UE200の方位および/または動きを感知し得るとともに、UE200の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を決定するためにプロセッサ210(たとえば、プロセッサ230および/またはDSP231)がそれらを使用するように構成され得るという表示を提供し得る、センサ213(たとえば、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計など)のうちの1つまたは複数を含んでよい。PMD219は、決定された位置および/または動きにおける不確実性および/または誤差の表示を提供するように構成され得る。
【0054】
また
図3を参照すると、BS110a、110b、114のTRP300の一例は、プロセッサ310、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311、トランシーバ315、および(随意に)SPS受信機317を含む、コンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ310、メモリ311、トランシーバ315、およびSPS受信機317は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス320によって互いに通信可能に結合され得る。図示の装置のうちの1つまたは複数(たとえば、ワイヤレスインターフェースおよび/またはSPS受信機317)がTRP300から省略されてよい。SPS受信機317は、SPSアンテナ362を介してSPS信号360を受信および獲得することが可能となるように、SPS受信機217と同様に構成され得る。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んでよい。プロセッサ310は、(たとえば、
図2に示すような、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)複数のプロセッサを備えてよい。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ311は、実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサ310に実行させるように構成される命令を含む、プロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア312を記憶する。代替として、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルおよび実行されると、プロセッサ310に機能を実行させるように構成されてよい。本説明は、プロセッサ310が機能を実行することに言及することがあるが、このことは、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合のような他の実装形態を含む。本説明は、プロセッサ310の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実行することに対する略記として、プロセッサ310が機能を実行することに言及することがある。本説明は、TRP300の(したがって、BS110a、110b、114のうちの1つの)1つまたは複数の適切な構成要素が機能を実行することに対する略記として、TRP300が機能を実行することに言及することがある。プロセッサ310は、メモリ311に加えて、かつ/またはメモリ311の代わりに、命令が記憶されたメモリを含んでよい。プロセッサ310の機能性が以下でより十分に説明される。
【0055】
トランシーバ315は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ340および有線トランシーバ350を含んでよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ340は、ワイヤレス信号348を(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネル上で)送信および/または(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号348から有線(たとえば、電気および/または光)信号に、かつ有線(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号348に信号を変換するために、1つまたは複数のアンテナ346に結合された送信機342および受信機344を含んでよい。したがって、送信機342は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または受信機344は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ340は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(モバイル用グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル電気通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(ワイドバンドCDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの、様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。有線トランシーバ350は、たとえば、LMF120または他のネットワークサーバへ通信を送るとともにそこから通信を受信するために、たとえば、ネットワーク140との有線通信のために構成された、送信機352および受信機354を含んでよい。送信機352は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または受信機354は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。有線トランシーバ350は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されてよい。
【0056】
図3に示すTRP300の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてよい。たとえば、本明細書での説明は、いくつかの機能をTRP300が実行するように構成されるかまたは実行することを説明するが、これらの機能のうちの1つまたは複数が、LMF120および/またはUE200によって実行されてよい(すなわち、LMF120および/またはUE200が、これらの機能のうちの1つまたは複数を実行するように構成されてよい)。
【0057】
また
図4を参照すると、LMF120などの例示的なサーバは、プロセッサ410、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411、およびトランシーバ415を含む、コンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス420によって互いに通信可能に結合され得る。図示の装置のうちの1つまたは複数(たとえば、ワイヤレスインターフェース)がサーバ400から省略されてよい。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んでよい。プロセッサ410は、(たとえば、
図2に示すような、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)複数のプロセッサを備えてよい。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ411は、実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサ410に実行させるように構成される命令を含む、プロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア412を記憶する。代替として、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルおよび実行されると、プロセッサ410に機能を実行させるように構成されてよい。本説明は、プロセッサ410が機能を実行することに言及することがあるが、このことは、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合のような他の実装形態を含む。本説明は、プロセッサ410の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実行することに対する略記として、プロセッサ410が機能を実行することに言及することがある。本説明は、サーバ400の1つまたは複数の適切な構成要素が機能を実行することに対する略記として、サーバ400(または、LMF120)が機能を実行することに言及することがある。プロセッサ410は、メモリ411に加えて、かつ/またはメモリ411の代わりに、命令が記憶されたメモリを含んでよい。プロセッサ410の機能性が以下でより十分に説明される。
【0058】
トランシーバ415は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ440および有線トランシーバ450を含んでよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は、ワイヤレス信号448を(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネル上で)送信および/または(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号448から有線(たとえば、電気および/または光)信号に、かつ有線(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号448に信号を変換するために、1つまたは複数のアンテナ446に結合された送信機442および受信機444を含んでよい。したがって、送信機442は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または受信機444は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ440は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(モバイル用グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル電気通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(ワイドバンドCDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの、様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。有線トランシーバ450は、たとえば、通信をTRP300へ送るとともにTRP300から通信を受信するために、たとえば、ネットワーク135との有線通信のために構成された、送信機452および受信機454を含んでよい。送信機452は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または受信機454は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。有線トランシーバ450は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されてよい。
【0059】
図4に示すサーバ400の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ440が省略されてよい。同じくまたは代替的に、本明細書での説明は、いくつかの機能をサーバ400が実行するように構成されるかまたは実行することを説明するが、これらの機能のうちの1つまたは複数が、TRP300および/またはUE200によって実行されてよい(すなわち、TRP300および/またはUE200が、これらの機能のうちの1つまたは複数を実行するように構成されてよい)。
【0060】
図5Aおよび
図5Bを参照すると、例示的なダウンリンクPRSリソースセットが示される。概して、PRSリソースセットとは、同じ周期性、共通のミューティングパターン構成、およびスロットにわたる同じ反復係数を有する、1つの基地局(たとえば、TRP300)にわたるPRSリソースの集合である。第1のPRSリソースセット502は、4個のリソースおよび4という反復係数を含み、時間ギャップが1スロットに等しい。第2のPRSリソースセット504は、4個のリソースおよび4という反復係数を含み、時間ギャップが4スロットに等しい。反復係数は、PRSリソースセットの単一の各インスタンスの中で各PRSリソースが反復される回数(たとえば、1、2、4、6、8、16、32という値)を示す。時間ギャップは、PRSリソースセットの単一のインスタンス内の、同じPRSリソースIDに対応するPRSリソースの反復される2つのインスタンスの間の、スロットの単位でのオフセット(たとえば、1、2、4、8、16、32という値)を表す。反復されるPRSリソースを含む1つのPRSリソースセットによって広げられる継続時間は、PRS周期性を超えない。PRSリソースの反復は、反復にわたって受信機ビームが掃引すること、およびRF利得を合成してカバレージを大きくすることを可能にする。反復はまた、インスタンス内ミューティングを可能にし得る。
【0061】
図6を参照すると、測位基準信号送信のための例示的なサブフレームおよびスロットフォーマットが示される。例示的なサブフレームおよびスロットフォーマットは、
図5Aおよび
図5Bに示すPRSリソースセットの中に含まれる。
図6の中のサブフレームおよびスロットフォーマットは、限定ではなく例であり、2シンボルフォーマットを有するコム2 602、4シンボルフォーマットを有するコム4 604、12シンボルフォーマットを有するコム2 606、12シンボルフォーマットを有するコム4 608、6シンボルフォーマットを有するコム6 610、12シンボルフォーマットを有するコム12 612、6シンボルフォーマットを有するコム2 614、および12シンボルフォーマットを有するコム6 616を含む。概して、サブフレームは、インデックス0~13を有する14個のシンボル期間を含んでよい。サブフレームおよびスロットフォーマットは、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)のために使用され得る。通常、基地局は、PRS送信のために構成された各サブフレームの中の1つまたは複数のスロット上で、アンテナポート6からPRSを送信してよい。基地局は、それらのアンテナポートにかかわらず、PBCH、1次同期信号(PSS)、または2次同期信号(SSS)に割り振られたリソース要素上でPRSを送信することを回避してよい。セルは、セルID、シンボル期間インデックス、およびスロットインデックスに基づいて、PRS用の基準シンボルを生成し得る。概して、UEは、異なるセルからのPRSを区別できる場合がある。
【0062】
基地局は、上位レイヤによって構成され得る特定のPRS帯域幅を介してPRSを送信してよい。基地局は、PRS帯域幅にわたって離間されたサブキャリア上でPRSを送信してよい。基地局はまた、PRS周期性TPRS、サブフレームオフセットPRS、およびPRS持続時間NPRSなどのパラメータに基づいてPRSを送信してよい。PRS周期性とは、PRSが送信される周期性である。PRS周期性は、たとえば、160、320、640、または1280msであってよい。サブフレームオフセットは、PRSがその中で送信される特定のサブフレームを示す。そして、PRS持続時間は、PRS送信の各期間(PRSオケージョン)における、PRSがその中で送信される連続するサブフレームの個数を示す。PRS持続時間は、たとえば、1、2、4、または6msであってよい。
【0063】
PRS周期性TPRSおよびサブフレームオフセットPRSは、PRS構成インデックスIPRSを介して伝達され得る。PRS構成インデックスおよびPRS持続時間は、上位レイヤによって独立して構成されてよい。PRSがその中で送信されるNPRS個の連続するサブフレームのセットは、PRSオケージョンと呼ばれることがある。各PRSオケージョンが有効化またはミュートされてよく、たとえば、UEは、ミューティングビットを各セルに適用してよい。PRSリソースセットとは、同じ周期性、共通のミューティングパターン構成、およびスロットにわたる同じ反復係数(たとえば、1、2、4、6、8、16、32個のスロット)を有する、基地局にわたるPRSリソースの集合である。
【0064】
概して、
図5Aおよび
図5Bに示すPRSリソースは、PRSの送信のために使用されるリソース要素の集合であってよい。リソース要素の集合は、周波数領域において複数の物理リソースブロック(PRB)に、かつ時間領域においてスロット内でN個(たとえば、1個以上)の連続するシンボルに広がることができる。所与のOFDMシンボルの中で、PRSリソースは連続するPRBを占有する。PRSリソースは、少なくとも以下のパラメータ、すなわち、PRSリソース識別子(ID)、シーケンスID、コムサイズN、周波数領域におけるリソース要素オフセット、開始スロットおよび開始シンボル、PRSリソース当たりのシンボル数(すなわち、PRSリソースの持続時間)、ならびにQCL情報(たとえば、他のDL基準信号とのQCL)によって表される。現在、1つのアンテナポートがサポートされる。コムサイズは、PRSを搬送する各シンボルの中のサブキャリアの本数を示す。たとえば、コム4というコムサイズは、所与のシンボルの4本ごとのサブキャリアがPRSを搬送することを意味する。
【0065】
PRSリソースセットとは、PRS信号の送信のために使用されるPRSリソースのセットであり、ここで、各PRSリソースはPRSリソースIDを有する。加えて、PRSリソースセットの中のPRSリソースは、同じ送信受信ポイント(たとえば、TRP300)に関連付けられる。PRSリソースセットの中のPRSリソースの各々は、同じ周期性、共通のミューティングパターン、およびスロットにわたる同じ反復係数を有する。PRSリソースセットは、PRSリソースセットIDによって識別され、基地局のアンテナパネルによって送信される特定のTRP(セルIDによって識別される)に関連付けられ得る。PRSリソースセットにおけるPRSリソースIDは、全指向性信号に、かつ/または単一の基地局から送信される単一のビーム(および/または、ビームID)に関連付けられてよい(ここで、基地局は1つまたは複数のビームを送信してよい)。PRSリソースセットの各PRSリソースは異なるビーム上で送信されてよく、したがって、PRSリソース、または単にリソースは、ビームと呼ばれることもある。このことが、基地局およびPRSがその上で送信されるビームがUEに知られているかどうかにおけるいかなる意味合いも有しないことに、留意されたい。
【0066】
図7を参照すると、例示的な測位周波数レイヤ700の図が示される。一例では、測位周波数レイヤ700は、1つまたは複数のTRPにわたるPRSリソースセットの集合であってよい。測位周波数レイヤは、同じサブキャリア間隔(SCS)およびサイクリックプレフィックス(CP)タイプ、同じポイントA、同じ値のDL PRS帯域幅、同じ開始PRB、ならびに同じ値のコムサイズを有してよい。PDSCHに対してサポートされるヌメロロジーがPRSに対してサポートされ得る。測位周波数レイヤ700の中のPRSリソースセットの各々は、同じ周期性、共通のミューティングパターン構成、およびスロットにわたる同じ反復係数を有する、1つのTRPにわたるPRSリソースの集合である。
【0067】
測位基準信号およびPRSという用語が、限定はしないが、PRS信号、5Gにおけるナビゲーション基準信号(NRS)、ダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)、アップリンク測位基準信号(UL-PRS)、トラッキング基準信号(TRS)、セル固有基準信号(CRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、サウンディング基準信号(SRS)などの、測位のために使用され得る基準信号であることに、留意されたい。
【0068】
PRS信号を処理するためのUEの能力は、UEの能力に基づいて変わる場合がある。しかしながら、一般に、業界規格は、ネットワークの中のUEのための共通のPRS能力を確立するように開発されてよい。たとえば、既存の業界規格は、MHz単位での最大DL PRS帯域幅を想定してT msごとにUEが処理できる、ミリ秒(ms)の単位でのDL PRSシンボルの持続時間を必要とする場合があり、そうした持続時間はUEによってサポートおよび報告される。限定ではなく例として、FR1バンドのための最大DL PRS帯域幅は、5、10、20、40、50、80、100MHzであってよく、FR2バンドのためには50、100、200、400MHzであってよい。規格はまた、タイプ1(すなわち、サブスロット/シンボルレベルのバッファリング)またはタイプ2(すなわち、スロットレベルのバッファリング)としてDL PRSバッファリング能力を示すことがある。共通のUE能力は、MHz単位での最大DL PRS帯域幅を想定してT msごとにUEが処理できる、msの単位でのDL PRSシンボルの持続時間Nを示してよく、そうした持続時間NはUEによってサポートおよび報告される。例示的なT値は、8、16、20、30、40、80、160、320、640、1280msを含んでよく、例示的なN値は、0.125、0.25、0.5、1、2、4、6、8、12、16、20、25、30、32、35、40、45、50msを含んでよい。UEは、バンドごとに(N,T)値の組合せを報告するように構成されてよく、ただし、Nは、UEによってサポートされる、MHz単位での所与の最大帯域幅(B)に対してT msごとに処理される、ms単位でのDL PRSシンボルの持続時間である。概して、UEは、報告されるDL PRS帯域幅値を超えるDL PRS帯域幅をサポートするものと予想されなくてよい。単一の測位周波数レイヤ700に対してUE DL PRS処理能力が規定され得る。UE DL PRS処理能力は、
図6に示すようなDL PRSコムファクタ構成にとってアグノスティックであってよい。UE処理能力は、それ未満のスロットの中でUEが処理できるDL PRSリソースの最大数を示してよい。たとえば、FR1バンドにとっての最大数は、各SCS、すなわち、15kHz、30kHz、60kHzに対して、1、2、4、6、8、12、16、24、32、48、64であってよく、FR2バンドにとっての最大数は、各SCS、すなわち、15kHz、30kHz、60kHz、120kHzに対して、1、2、4、6、8、12、16、24、32、48、64であってよい。
【0069】
FR4(すなわち、52.6GHz~114.25GHz)などの、もっと高い周波数(たとえば、ミリ波(mmW))のための業界規格は、異なるDL PRSリソースおよび帯域幅部分を利用してDL PRSをUEに提供してよい。mmW適用例において利用されるUEアンテナアレイおよび拡大した帯域幅は、異なる帯域幅部分に関連する送信ビームパターンおよび受信ビームパターンに影響を及ぼす場合がある。
【0070】
図8を参照すると、複数のリソース帯域幅を有する例示的な帯域幅部分800が示される。一実施形態では、UEから送信される信号のビームパターン/形状は、帯域幅部分およびリソース帯域幅に関連することがある。概して、帯域幅部分(BWP)800は、コンポーネントキャリアの中の連続する共通のリソースブロックのセットを表す。この図では、BWP800の周波数が
図8の水平軸に沿って示される。BWPは、完全なチャネル帯域幅をサポートしない(すなわち、基地局およびUEのチャネル帯域幅が一致しないときの)UEにサービスを提供するために使用されてよい。一例では、UEは、キャリアごとに最大4つのDL BWP、かつキャリアごとに最大4つのUL BWPとともに構成されてよい。UEは、DL BWPおよびUL BWPを利用して、データチャネル、制御チャネル、CSI-RS、DL-PRS、UL-PRS(SRS)、PUCCH、PUSCHなどの信号を送信および受信してよい。1つまたは複数のBWPおよび関連するリソースBW(RBW)を含む、帯域幅部分情報が、基地局から受信される1つまたは複数のシステム情報ブロック(SIB)によってシグナリングされてよい。UEは、デフォルトのDL BWPとともに構成されてよく、かつ/または初期DL BWPを(たとえば、3GPP(登録商標) TS38.211において規定されるinitialDownlinkBWPパラメータ構造を使用して)構成するためのパラメータ構造を受信してよい。UL BWPのためのパラメータは、(たとえば、SIBまたは他の専用のシグナリングを介して)帯域幅部分情報の中で受信されてよい。基地局は、ダウンリンク制御情報(DCI)信号を伴う帯域幅部分インジケータフィールドを介して、アクティブ化されたBWP(たとえば、アクティブなBWP)を動的に切り替えてよい。
【0071】
アクティブなBWP(すなわち、現在アクティブである帯域幅部分800)を規定する帯域幅部分情報は、第1のリソースBW802、第2のリソースBW804、第3のリソースBW806、および第4のリソースBW808などの、複数のリソースBWを規定するリソース帯域幅情報をさらに含んでよい。リソースBW、RBW、コンポーネントキャリア、およびサブバンドという用語は、本明細書では互換的に使用されてよい。アクティブなBWPを切り替えることに関連する遅延とは対照的に、基地局は、DCIベースのシグナリングまたはメディアアクセス制御制御要素(MAC-CE)シグナリングを利用して、リソースBW802、804、806、808の間を迅速に変えてよい。BWP800内でリソースBW802、804、806、808を構成するために、無線リソース制御(RRC)シグナリングが使用されてよい。BWP800は、基地局との通信(たとえば、PUCCH、PUSCH、PRS、SRS、PDSCH、PDCCH、DMRSなど)のために必要とされる無線パラメータに関連し、アクティブなBWPが切り替えられると、UEは、新たなBWPに基づいて内部の無線パラメータを再構成しなければならない場合がある。リソースBW802、804、806、808の各々は、アクティブなBWPからシグナリング構成を継承し、いくつかのUEの中のRF構成要素を再同調する必要をなくしてよい。リソースBWは、アクティブなBWPのうちの全部または一部をカバーしてよい。たとえば、第1のリソースBW802は、アクティブなBWPのかなりの部分をカバーし、第2、第3、および第4のリソースBW804、806、808は、アクティブなBWPのもっと小さい部分をカバーする。リソースBWは、アクティブなBWPにわたるカバレージをばらばらにしている場合がある。たとえば、第3のリソースBW806は、アクティブなBWPの両方のエッジ上のエリアを含む。
【0072】
図9Aを参照すると、例示的なユーザ機器900の中の複数のアンテナモジュール904a~cの斜視図が示される。UE900は、UE200における上記で説明した特徴を含んでよいが、アンテナモジュール904a~cの例示的なロケーションを強調するために
図9Aに要素は示されない。アンテナモジュール904a~cは、モバイルデバイスの中で使用されフェーズドアレイ送信および受信(たとえば、ビームフォーミング)のために構成される、多素子パッチ、ダイポール、ストリップ、および/または他のアンテナアレイ構成の例である。アンテナモジュール904a~cの各々は、1×4、1×5、1×8、2×4、2×5、2×8、3×8などの、素子のアレイを含んでよい。アレイの次元およびサイズは例であり、動作周波数が高くなるにつれて変わることがある。一般に、ビームフォーミング能力(たとえば、アレイ利得)は、増大したアレイサイズとともに高くなる。一例では、UE900は、
図9Aに示すようにエッジに沿ってアンテナモジュール904a~cを受けるように構成されたフレーム902を含む。アンテナモジュール904a~cの厚さおよび次元が技術および他の市場需要に基づいて変わることがあるので、UE900のエッジの厚さは一例であり限定ではない。たとえば、将来のワイヤレスデバイスは、4.0ミリメートルよりも小さいエッジ厚を有してよい。フレーム902は、UE900のカバレージエリアを改善するために、エッジに沿って1つまたは複数のアンテナモジュール904a~cをしっかり留めるように構成された1つまたは複数の取付け組立体を含んでよい。複数のアンテナモジュール904a~cは、各モジュールが異なる軸に沿ってビームを生成するように構成され得るような3D動作を可能にする。異なるワイヤレスデバイスはUE900の異なる表面上にアンテナモジュールを含んでよく、またアンテナ構成に影響を及ぼす場合があるボリューム、オン/オフ、スクロールホイールなどの他のエッジ機能/制御装置を有することがあるので、アンテナモジュール904a~cのロケーションおよび個数は例である。概して、モバイルデバイスの動作周波数が高くなるにつれて、アンテナモジュールの中のアンテナ素子の個数も多くなり得る。アンテナ素子の寸法および間隔が特定の周波数に同調されると、増大した個数の要素は改善されたビームフォーミング能力を可能にし得る。より高い周波数はまた、ワイヤレスチャネルの必要とされる動作帯域幅を大きくしてよく、アンテナモジュールのビームフォーミング能力は、帯域幅にわたって変わる場合がある。さらに、UE900の状態が、アンテナモジュール904a~cのビームフォーミング能力に影響を及ぼす場合がある。たとえば、UE900は、ユーザの手が第1のアンテナモジュール904aに近接していることを決定する場合、アンテナモジュール904a~cのうちの1つまたは複数への電力出力を修正するように構成されてよい。ユーザの存在、およびユーザに対するUE900の方位も、ビームパターンに影響を及ぼす場合がある。同様に、電源コード、ヘッドフォン、クレジットカードリーダーなどの周辺デバイスの存在は、アンテナモジュール904a~cのうちの1つまたは複数によって生成されるビームパターンに影響を及ぼす場合がある。
【0073】
図9Bを参照すると、UE900のアンテナモジュール904a~cに基づく例示的なビームパターンの
図950が示される。
図950は、第1のビーム954および第2のビーム958などのビームフォーミングされた複数の信号を送信するように構成された基地局952を含む。基地局952は、gNB110a~b、ならびにビームフォーミング技術を利用してRF信号を送信および受信するように構成されたng-eNB114などの、TRP300の一例である。UE900はまた、アンテナモジュール904a~cならびにトランシーバ240の中の対応するアンテナ同調および位相シフタを利用してRF信号を送信および受信するように構成される。アンテナモジュール904a~cおよび/またはトランシーバ250は、少なくとも1つの無線周波数集積回路(RFIC)を含んでよい。RFICは、アンテナモジュール904a~cに関連する電力および/または放射ビームパターンを調整するように構成されてよい。RFICはアンテナコントローラの一例であり、位相シフタおよび/またはハイブリッドアンテナカプラを利用して、アンテナアレイに導かれる電力を制御するとともに得られたビームパターンを制御するように構成されてよい。たとえば、第1のアンテナモジュール904aは、第1のビーム904a-1、第2のビーム904a-2、および第3のビーム904a-3などの、3つの異なる軸に沿った3つのビームを生成するように構成されてよい。ビームのパターン、個数、および方位は、例であり限定ではない。他のアンテナモジュールが、異なる軸の上かつ異なる平面の中でビームを生成するように構成されてよい。第2のアンテナモジュール904bは、第1のビーム904b-1、第2のビーム904b-2、および第3のビーム904b-3を生成するように構成される。第3のアンテナモジュール904cは、第1のビーム904c-1、第2のビーム904c-2、および第3のビーム904c-3を生成するように構成される。それぞれのアンテナモジュール904a~cからのビームの各々は、基地局952からの信号を送るとともに受信するように構成されてよい。UE900は、RFICなどの同調回路および位相シフタ、ならびにビームの各々に関連する対応するコードブックパラメータに基づいて、ビームを生成するように構成される。
【0074】
UE900は、アンテナモジュール904a~cのうちの1つまたは複数を用いて、基地局952から送信された1つまたは複数のビームを受信するように配置されてよい。一例では、基地局952は、周波数レイヤの第1のサブバンド(たとえば、FR4、サブ6G、mmWバンドなど)の中で、DL-PRSなどのビームフォーミングされた基準信号の第1のセットを送信するように構成されてよい。基地局952によって送信される、ビームフォーミングされた基準信号の第1のセットのビームパターンおよびビーム形状は、第1のサブバンドの周波数に部分的に基づく。第1のサブバンドは、BWP、RBW、コンポーネントキャリア(CC)、または周波数レイヤにおける他の分布のRBであってよい。基地局952は、同調回路および位相シフタ、ならびにビームの各々に関連する対応するコードブックパラメータに基づいて、ビームフォーミングされた基準信号の第1のセットを生成するように構成される。たとえば、第1のビーム954は、第1のDL-PRSリソースに対応してよく、第1の反射物960に関連する角度に対応する、アレイ利得におけるピークを有してよい。第1の反射物960は、第1のビーム954の反射または屈折に基づく非見通し線(NLOS:non-line of sight)経路954aを引き起こす場合がある建物または他の構造物であってよい。UE900は、第3のアンテナモジュール904c上で第2のビーム904c-2を介してNLOS経路954aを受信してよい。第2のビーム958は、UE900に向けられるピークアレイ利得角度(すなわち、AoD)を有してよく、UE900は、第2のアンテナモジュール904bの第3のビーム904b-3を利用して第2のビーム958を受信してよい。動作においては、UE900は、測位算出の際に第1および/または第2のビーム954、958のAoDおよびAoAを利用するように構成されてよい。たとえば、基地局952および反射物960のロケーションならびにAoDに関連する対応するビームカバレージエリアが知られていてよい。UE900はまた、測位計算の際に受信ビーム(たとえば、904b-3、904c-2)の間の相対角度を利用するように構成されてよい。第1および第2のビーム954、958からの他の測定値、ならびに他の基地局(
図9Bに示さず)からのビームも、マルチラテレーションおよび他の測距技法(たとえば、TDOA、RTT、RSSI、RSRPなど)に基づいてロケーションを決定するために使用されてよい。
【0075】
図10Aおよび
図10Bを参照すると、アンテナコードブック設計に関連するビーム斜視化の図例が示される。
図10Aおよび
図10Bの中のグラフは、アレイ利得軸1002および空間角度軸1004を含み、57GHz(
図10A)および71GHz(
図10B)に対して素子間隔が波長の半分に等しい(すなわち、d=λ/2)2つの例示的な16×1アレイによって生成されるビームを表す。アンテナアレイは、サイズ12のコードブックを用いてボアサイト方向の周囲の+/-50度をカバーするように構成される。すなわち、
図10Aの中の57GHzアレイにおける12個のビームの各々は、そのビームのための関連するコードブックパラメータに基づき、
図10Bの中の71GHzアレイにおける12個のビームの各々は、そのビームのための関連するコードブックパラメータに基づく。各グラフは、3つの異なる周波数、すなわち、57GHz、61GHz、および71GHzに対する、例示的な利得および空間角度値を含む。異なる周波数値は、アンテナモジュール904a~cを利用し得る異なるサブバンドの、かつサブバンドにおける周波数が、好適な素子間隔と同じでないときの、例である。すなわち、サブバンドの中の信号の波長(λ)は、アレイ間隔のd=λ/2とは異なる場合がある。アレイのためのコードブックが、通常、(mmWaveキャリア周波数においてかなり大きい場合があるRFセトリングタイムに依存するコードブックローディングタイムを伴って)入力信号の周波数にかかわらず同じであるので、アレイ利得におけるピークがそこに見られる得られた角度は、異なる入力信号に基づいて変わる場合がある。この効果は、ビーム斜視化と呼ばれる。たとえば、57GHzにおいてd=λ/2に対してアレイ間隔が構成される
図10Aを参照すると、57GHz信号を伴うアレイ利得に対するピーク角度1006は、61GHz信号を伴うアレイ利得に対するピーク角度1008とは異なり、それは、71GHz信号を伴うアレイ利得に対するピーク角度1010とは異なる。ビーム斜視化の影響は、ビームパターンおよび形状の大幅な影響を有する場合があり、さらにビームのステアリング角度がアレイのボアサイトから離れる。たとえば、最も外側のビームは、周波数にわたってほぼ20度変わる場合がある。別の例では、71GHzにおいてd=λ/2に対してアレイ間隔が構成される
図10Bを参照すると、57GHz信号を伴うアレイ利得に対するピーク角度1012は、61GHz信号を伴うアレイ利得に対するピーク角度1014とは異なり、それは、71GHz信号を伴うアレイ利得に対するピーク角度1016とは異なる。
【0076】
図10Aおよび
図10Bの中のビームパターングラフは、異なる周波数にわたってビームが良好に相関しない場合があることを示す。異なるビームインデックスは、異なる周波数にわたって角度の差分がより顕著であり得る、特にアンテナカバレージのエッジに向かって、異なるキャリア周波数において、より良好な結果をもたらし得る。たとえば、当該のステアリング角度に応じて、57GHzまたは71GHzのいずれかからのビームが、改善された信号強度をもたらし得る(たとえば、利得差は、顕著な約2~3dBであり得る)。一例では、f
c=57GHzを用いてカバーされるエリアと同じエリアをカバーするために、f
c=71GHzにおいてもっと小さいコードブックサイズが十分であり得る。
【0077】
図11Aを参照すると、アンテナモジュール904a~cを使用するUE900における例示的な周波数依存ビームパターンの
図1100が示される。
図11Aに示す周波数およびビームパターンは例であり、モバイルデバイスにおけるビーム斜視化の概念を論証するために簡略化されている。周波数は、BWP、RBW、CC、RB、またはワイヤレス通信のために使用される周波数領域の他の部分に関連し得る。一例では、第1の周波数(すなわち、周波数X)は57GHz信号に基づいてよく、第2の周波数(すなわち、周波数Y)は71GHz信号に基づいてよい。アンテナモジュール904a~cの中のアンテナアレイ素子が固定位置にあるので、対応するビームパターンは、異なる周波数に対してビーム斜視化を受ける。したがって、ビーム形状およびビーム角は、
図11Aにおける例に示すような異なる周波数に基づいて変わる場合がある。一例では、異なる周波数に関連するビーム重みが、UE900および/またはネットワークリソース(たとえば、LMF120)上に記憶されてよく、測位算出の際に使用されてよい。たとえば、周波数Xから周波数Yへの周波数の変更は、UE900によって送信および受信される信号に対して、対応するAoDおよびAoA測定値を変化させる場合がある。
【0078】
図11Bを参照すると、アンテナモジュール904a~cを使用するUE900における例示的なユーザ機器状態依存ビームパターンの
図1100が示される。
図11Bに示すUE状態およびビームパターンは例であり、モバイルデバイスにおける状態ベースビーム構成の概念を論証するために簡略化されている。
図11Bに示す例示的なビームパターンは、サブバンドに関連することがあり、状態に対するビームパターンは、異なるサブバンドに対して異なることがある。UE状態は、検出可能なハードウェア構成、および動作上の使用事例に対応し得る。たとえば、ユーザとUE900との間の相対距離を決定するために、周波数変調型連続波(FMCW:frequency-modulated continuous-wave)レーダーが使用されてよい。ユーザの近接度(たとえば、手、頭部、ポケット位置など)に基づいてビームパターンを変えるために、電力規制および放射保護アルゴリズムが使用されてよい。ユーザに対するUE900の状態を検出するために、他のセンサも使用されてよい。UE状態はまた、アンテナモジュール904a~cによって生成されるビームパターンに影響を及ぼす場合がある、カードリーダー、ヘッドフォン、デバイスカバー、電力ケーブルなどの周辺デバイスの使用を含んでよい。いくつかの異なるUE状態が検出されてよく、各サブバンドごとに、異なるビームパターンに関連付けられてよい。たとえば、第1のUE状態(すなわち、UE状態1)は、カードリーダー1102がUE900に動作可能に結合されるときの、アンテナモジュール904a~cに対する第1のビームパターンを含む。第2の状態(すなわち、UE状態2)は、UE900がクレードル1104の中にあるときの、アンテナモジュール904a~cに対する第2のビームパターンを含む。カードリーダー1102およびクレードル1104は、アンテナモジュール904a~cによって生成されるビームパターンに対して確定的な影響を有する周辺装置の例である。一例では、各UE状態は、異なるコードブック(たとえば、同調および位相シフタパラメータ)を利用して異なるサブバンドにおけるビームパターンを生成してよい。一例では、UE900は、状態に依存しない単一のコードブックを有してよく、サブバンドに対するビームパターンは、周辺装置によって引き起こされる電界効果に基づく場合がある。アンテナモジュール904a~cにとっての得られたビームパターンは、周波数とUE状態との組合せに基づいて特徴づけられてよい。
【0079】
図11Aおよび
図11Bをさらに参照しながら
図12を参照すると、周波数および状態ベースのビームパターンのための例示的なデータ構造1200が示される。データ構造は、UE200の中のメモリ211、TRP300の中のメモリ311、および/またはサーバ400の中のメモリ411の中に、ビットマップ、テキストテーブル、または他のコンピュータ可読フォーマットとして存続してよい。データ構造1200は、周波数およびUE状態パラメータに基づくビームパターン情報を含む複数のUEオブジェクト1202を含んでよい。たとえば、UEオブジェクト1202は、UEデバイス製品ライン(たとえば、製造業者モデル番号)、標準的な材料表、またはUEの形態もしくは機能に関連し得るとともに類似のUEをカテゴリー化するために使用され得る他の特徴に基づいてよい。一例では、UEオブジェクト1202は、(たとえば、シリアル番号、ユーザID、または他の一意識別情報に基づいて)単一のUEに関連付けられてよい。各UEオブジェクト1202は、周波数とUE状態との組合せに対してアンテナ利得(たとえば、ビーム)を分類するためのビーム重みの集合を含んでよい。周波数は、規定済みの周波数レイヤ、BWP、RBW、CC、RB、または周波数領域の中の他の範囲に対応し得る。データ構造1200の中の周波数(たとえば、周波数X、周波数Y、周波数Z...、周波数xx)は、1つまたは複数のUE状態(たとえば、UE状態1、UE状態2、UE状態3...、UE状態n)に関連し得る。UE状態は、
図11Bで説明したような、検出可能なハードウェア構成および動作上の使用事例に対応し得る。一実施形態では、各UE状態1は、UE状態ごとに同調および位相シフタパラメータが変わることがあるようなコードブックに関連してよい。一実施形態では、コードブックは、UEオブジェクト1202に関連してよく、UE状態と周波数との組合せの各々のために使用されてよい。
【0080】
動作においては、データ構造1200の中のビーム重み(たとえば、ビーム重みx.1、x.2、x.3、y.1、y.2...、xx.n)は、それぞれの周波数と状態との組合せに対するアレイ利得情報およびビームパターンを示すために使用されてよい。ビーム重みは、測位のためにUE200およびネットワーク(たとえば、gNB110a、LMF120)によって使用されてよい。たとえば、ビーム重みによって規定されるビームの各々は、ビーム識別情報値に関連付けられてよく、DL-PRSに基づいてAoAを算出するためにUE200によって、かつUE200によって送信されるUL信号に対するAoDを決定するためにgNB110aまたはLMF120によって使用されてよい。データ構造1200は、LPP/NPPプロトコル、無線リソース制御(RRC)、または他のメッセージングインターフェースを介するなどの、ワイヤレスシグナリングを介してネットワークに提供されてよい。
【0081】
図13Aを参照すると、ダウンリンクベース測位のための周波数および状態に依存するビームパターンを提供するための例示的なメッセージフロー1300が示される。周波数および状態に依存するビームパターンを伝搬させるために他のメッセージおよびシグナリング技術が使用され得るので、メッセージフロー1300は一例であり限定ではない。一実施形態では、メッセージフロー1300は、UE200、TRP300、および少なくとも1つのサーバ400を含む。通信システム100などの5G NRネットワークでは、TRP300はgNB110a~bであってよく、サーバ400はAMF115およびLMF120のうちの1つまたは複数であってよい。UE200は、様々な周波数およびUE状態におけるアンテナ利得およびビーム性能に関連する構成データを含んでよい。データ構造1200の中のビーム重みは、様々なUE状態、およびネットワークDL-PRS構成の中で使用されるBWP、RBW、CC、またはRBなどの1つまたは複数のサブバンドに関連する、ビームパターン情報を生成するために使用されてよい。一例では、測位周波数レイヤ700の中のPRSリソースの各々は、1つまたは複数のサブバンドに関連付けられてよい。UE200は、1つまたは複数のビーム重み情報メッセージ1302の中でデータ構造1200におけるような周波数および状態ベースのアンテナアレイ利得分布を含む支援データを提供するように構成されてよい。提供されるビーム重み情報メッセージ1302は、LPP、NRPP、RRCメッセージング、または他のシグナリングインターフェースなどの、ワイヤレスプロトコルを利用するメッセージングを介して提供されてよい。一例では、TRP300は、1つまたは複数のUEビーム重み情報メッセージ1304の中でビーム重み情報をLMF120に提供するように構成されてよい。
【0082】
TRP300は、1つまたは複数の基準信号1306(たとえば、DL-PRS)をサブバンドの中で送信するように構成され、ステージ1308において、UE200は、周波数および状態ベースの受信ビームを利用して基準信号1306の測定値を取得するように構成されてよい。受信ビームは、UE200の現在の状態、およびDL-PRS1306がその中で送信されるサブバンドに対応する、ビーム重みに基づく。UE200は、他のTRP(
図13Aに示さず)からDL-PRSを受信してよく、周波数および状態ベースの受信ビームに基づいてステージ1308において追加の測定値を取得してよい。UE200は、DL-PRS測定値および支援データ(たとえば、基地局ロケーション情報)に基づいてステージ1312においてロケーションを決定するように構成されてよい。UE200は、ロケーション報告メッセージ1316(たとえば、LPP/NRPPa、RRCなど)を介してロケーション結果をネットワーク(たとえば、gNB110a、AMF115、および/またはLMF120)に報告するように構成されてよい。
【0083】
一例では、UE200は、1つまたは複数の測定値提供メッセージ1310の中でAoAおよび他のPRSビーム測定情報をサーバ400に提供するように構成されてよく、サーバ400は、ステージ1314においてUEのロケーションを決定するように構成されてよい。
【0084】
図13Bを参照すると、アップリンクベース測位のための周波数および状態に依存するビームパターンを提供するための例示的なメッセージフロー1350が示される。周波数および状態に依存するビームパターンを伝搬させるために他のメッセージおよびシグナリング技術が使用され得るので、メッセージフロー1350は一例であり限定ではない。UE200は、1つまたは複数のビーム重み情報メッセージ1302の中でデータ構造1200におけるような周波数および状態ベースのアンテナアレイ利得分布を含む支援データを提供するように構成されてよい。提供されるビーム重み情報メッセージ1302は、LPP、NRPP、RRCメッセージング、または他のシグナリングインターフェースなどの、ワイヤレスプロトコルを利用するメッセージングを介して提供されてよい。一例では、TRP300は、1つまたは複数のUEビーム重み情報メッセージ1304の中でビーム重み情報を提供するように構成されてよい。サーバ400は、測位アクティブ化要求メッセージ1356を1つまたは複数のTRP300へ送ることによって測位セッションを開始するように構成されてよい。TRP300は、周波数および状態に依存するビームパターンに基づいて1つまたは複数のUL-SRSを送信するようにUE200をトリガするかまたはUE200に要求するように構成された、UL-SRSアクティブ化メッセージ1358を送るように構成されてよい。一例では、UL-SRSアクティブ化メッセージ1358は、周波数/サブバンド(たとえば、BWP、RBW、CC、RBなど)、およびUE200がそこに向かってUL-SRSを導くべき近接した他のTRPの近似的な方位を示してよい。一実施形態では、UL-SRSアクティブ化メッセージ1358は、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)であってよい。UE200は、UL-SRSアクティブ化1358に応答して1つまたは複数のUL-SRS1360を送信するように構成される。UL-SRS1360は、必要とされるサブバンド情報に基づく周波数および状態ビームパターンを利用する。TRP300、またはUL-SRS1360を受信する他のTRPは、ステージ1362においてSRSに基づく測定値を取得するように構成される。測定値は、測位アクティブ化要求1356によって必要とされるような、AoA、RSSI、RTT、RSRP、RSRQを含んでよい。TRP300は、1つまたは複数の測定応答メッセージ1364の中で測定値をサーバ400に転送してよい。サーバ400は、複数のTRPから受信されるUL-SRS測定値に基づいてUE200の位置を決定するように構成されてよい。
【0085】
図1~
図13Bをさらに参照しながら
図14を参照すると、周波数および状態に依存するビームパターンに基づいて1つまたは複数の基準信号を測定するための方法1400は、図示のステージを含む。ただし、方法1400は一例であり限定的でない。方法1400は、たとえば、ステージを追加すること、除去すること、並べ替えること、組み合わせること、並行して実行すること、および/または単一のステージを複数のステージに分割することによって、改変されてよい。
【0086】
ステージ1402において、方法は、アレイ利得情報をネットワークエンティティへ送信することを含み、アレイ利得情報は、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む。UE200は、アレイ利得情報を提供するための手段である。アレイ利得情報は、複数の基準信号の各々のメインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含んでよい。一例では、UE200は、サブバンド(すなわち、周波数)、およびUEの状態に基づく、UEのためのビーム重み情報を含むデータ構造1200などの、アレイ利得情報を含んでよい。データ構造1200は、ビットマップ、テキストフィールド、または他のコンピュータ可読データフォーマットに基づいてよい。サブバンドは、周波数レイヤ700の中のPRSリソースセットに基づいてよい。一例では、サブバンドは、UE200の動作能力内の周波数スペクトルのBWP、RBW、CC、RB、または他の部分であってよい。UEの状態は、データ構造1200の中に含まれる所定の状態に基づいてよい。たとえば、状態は、周辺デバイス(たとえば、ヘッドフォン、電源コードなど)の検出、および/またはユーザの近接度(たとえば、手、頭部のロケーションに基づく信号減衰、または他の放射軽減プロセス)に基づいてよい。UE200に対する方位にビームを関連付けるために、ビームパターンの各々におけるビームの各々がビーム識別情報値に関連付けられてよい。
【0087】
ステージ1404において、方法は、1つまたは複数のサブバンドの中で1つまたは複数の基準信号を受信することを含み、1つまたは複数の基準信号の各々のための受信ビームは、1つまたは複数の基準信号がその中で受信されつつあるサブバンド、およびモバイルデバイスの現在の状態に少なくとも部分的に基づく。UE200は、1つまたは複数の基準信号を受信するための手段である。一例では、TRP300および隣接するTRPは、1つまたは複数のサブバンド内でDL-PRSを送信するように構成される。UE200は、サブバンド周波数およびUE状態に基づくビーム重みを利用してよい。たとえば、
図12を参照すると、サブバンドは第1の周波数(すなわち、周波数X)に関連してよく、UEは第2の状態(すなわち、UE状態2)にあってよく、UE200は、対応するビーム重みX.2を利用してDL-PRSを受信してよい。
【0088】
ステージ1406において、方法は、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を決定することを含む。UE200は、基準信号に基づく測定値を取得するための手段である。UE200は、DL-PRSに対するAoAを決定してよく、かつ周波数および状態ベースのビームパターンに基づいてRSSI、RTT、RSRP、RSRQなどの他の測定を実行してよい。一実施形態では、UE200は、DL-PRS測定値に基づいてロケーションを決定するように構成されてよい(すなわち、局所的な位置決定)。
【0089】
ステージ1408において、方法は、1つまたは複数の基準信号を受信するために使用されたそれぞれの受信ビームの各々に関連する受信ビーム識別情報を含む、1つまたは複数の基準信号に基づく測定値を、モバイルデバイスを用いてネットワークエンティティに提供することを随意に含む。UE200は、測定値を提供するための手段である。一例では、UE200は、LPP/NPP、RRC、または他のメッセージングを利用して1つまたは複数の測定値提供メッセージ1310を提供するように構成されてよい。測定値メッセージ1310は、AoAおよび/または他の測定値を含んでよく、サーバ400は、測定情報に基づいてUE200のロケーションを決定するように構成されてよい。
【0090】
図1~
図13Aをさらに参照しながら
図15を参照すると、周波数および状態に依存するビームパターンに基づいてアップリンク基準信号を提供するための方法1500は、図示のステージを含む。ただし、方法1500は一例であり限定的でない。方法1500は、たとえば、ステージを追加すること、除去すること、並べ替えること、組み合わせること、並行して実行すること、および/または単一のステージを複数のステージに分割することによって、改変されてよい。
【0091】
ステージ1502において、方法は、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含むアレイ利得情報を、モバイルデバイスから受信することを含む。TRP300は、アレイ利得情報を受信するための手段である。アレイ利得情報は、複数の基準信号の各々のメインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含んでよい。UE200は、1つまたは複数のUE状態および1つまたは複数の周波数帯域(たとえば、BWP、RBW、CC、RBなど)に基づくビーム重み(たとえば、ビームパターン)を含むデータ構造1200としてアレイ利得情報を提供するように構成されてよい。一例では、UE200は、LPP、NRPP、RRCメッセージング、または他のシグナリングインターフェースなどの、ワイヤレスプロトコルを利用するメッセージングを介して提供され得る、1つまたは複数のビーム重み情報メッセージ1302を介してアレイ利得情報を提供してよい。
【0092】
ステージ1504において、方法は、アレイ利得情報に少なくとも部分的に基づいてモバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供することを含む。TRP300は、1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示を提供するための手段である。TRP300は、ステージ1502において受信された、UE200に関連するアレイ利得情報を、LMF120などのネットワークエンティティに提供してよい。たとえば、TRP300は、データ構造1200をLMF120に提供するためにNRPPaプロトコル(または、他のプロトコル)を利用してよい。一例では、TRP300は、1つまたは複数のUEからUL-SRSを取得するために測位アクティブ化要求1356を受信してよい。TRP300は、送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号の表示としてUL-SRSアクティブ化要求メッセージ1358をUE200に提供するように構成されてよい。一例では、UL-SRSアクティブ化要求メッセージ1358は、UE200にUL-SRS1360を送信させるように構成されたMAC-CEメッセージであってよい。UL-SRSアクティブ化要求メッセージ1358は、UE200がその中で送信することになる、ビームのサブバンドの表示を含んでよい。たとえば、アレイ利得情報は、現在のUE状態に基づいて、どのサブバンドの中でUE200が送信し得るのかを示してよい。
【0093】
ステージ1506において、方法は、サブバンドの中でモバイルデバイスによって送信されるアップリンク基準信号を測定することを含む。TRP300は、アップリンク基準信号を測定するための手段である。UE200は、データ構造1200の中のビームパターンに基づいてSRSを送信するように構成される。TRPは、受信されたUL-PRSに対して、SRSのAoA、およびRSSI、RTT、RSRP、RSRQなどの他の測定値を決定してよい。一例では、UL-SRSは、ビームパターンに基づくビーム識別情報を含んでよく、TRPは、ビーム識別情報およびビームパターンに基づいて相対AoDを決定してよい。一実施形態では、TRP300は、1つまたは複数の測定応答メッセージ1364を介してLMF120などのネットワークエンティティにSRS測定値を提供してよい。
【0094】
図1~
図13Bをさらに参照しながら
図16を参照すると、周波数および状態に依存するビームパターンに少なくとも部分的に基づいてアップリンク基準信号を決定するための方法1600は、図示のステージを含む。ただし、方法1600は一例であり限定的でない。方法1600は、たとえば、ステージを追加すること、除去すること、並べ替えること、組み合わせること、並行して実行すること、および/または単一のステージを複数のステージに分割することによって、改変されてよい。
【0095】
ステージ1602において、方法は、サブバンド、およびモバイルデバイスの状態に少なくとも部分的に基づく、ビームパターン情報を含む、モバイルデバイスに関連するアレイ利得情報を受信することを含む。LMF120は、アレイ利得情報を受信するための手段である。アレイ利得情報は、複数の基準信号の各々のメインローブ、サイドローブ、ビームヌル、およびグレーティングローブのうちの少なくとも1つの利得および方向情報を含んでよい。一例では、UE200は、データ構造1200または他のデータ構造としてアレイ利得情報をLMF120に提供するように構成されてよい。アレイ利得情報は、サブバンドおよびUE状態に基づく、UEのための相対ビーム角を含むビームパターン情報を含む。UE200がアレイ利得情報をサービングTRP300に提供してよく、TRP300がアレイ利得情報をLMF120に提供してよい。たとえば、UE200は、周波数および状態ベースのビームパターン情報を提供するためにLPP/NPP、RRC、または他のメッセージングプロトコルを利用してよい。
【0096】
ステージ1604において、方法は、アレイ利得情報、および近接した基地局のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイスによって送信されるべき1つまたは複数のアップリンク基準信号を決定することを含む。LMF120は、1つまたは複数のアップリンク基準信号を決定するための手段である。一例では、UE200のための、TRP300などのサービングセルは、UEが生成する送信ビームおよび受信ビーム(すなわち、周波数およびUE状態に基づく、データ構造1200の中のビームのうちの1つ)においてUE200と通信中であってよい。このサービングビームは、近接した他の基地局と通信するためにUE200が使用し得る他の相対ビームを決定するためにLMF120によって使用されてよい。LMF120は、UE200への他の局の相対方位ならびにUE200のための周波数およびUE状態ベースのビームパターンに基づいてSRSのためのビームを選択するように構成される。LMF120は、UL-SRSを送信するためにUE200が利用するビームを示す測位アクティブ化要求1356をサービングセルに提供してよい。サービングセルは、送信すべきSRSビームを示すUL-SRSアクティブ化メッセージ1358をUE200に提供する。
【0097】
本明細書で提供する技法は、測位基準信号に限定されない。トラッキング基準信号(TRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、サウンディング基準信号(SRS)などの他の基準信号が、1つまたは複数のサブバンドに関連付けられてよく、TRP300、サーバ400、および/またはUE200が、本明細書で説明する周波数およびUE状態に依存するビームパターンを適用するように構成されてよい。
【0098】
他の例および実装形態が、本開示および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアおよびコンピュータの性質に起因して、上で説明した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実施する特徴はまた、機能の部分が様々な物理ロケーションにおいて実施されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。
【0099】
本明細書で使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数形も含む。たとえば、「a processor」は、1つのプロセッサまたは複数のプロセッサを含んでよい。本明細書で使用する「備える」、「備えること」、「含む」、および/または「含むこと」という用語は、述べられる特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。
【0100】
また、本明細書で使用する、「のうちの少なくとも1つ」によって終わるか、または「のうちの1つまたは複数」によって終わる項目の列挙において使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という列挙、または「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」という列挙が、A、またはB、またはC、またはAB、またはAC、またはBC、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、または2つ以上の特徴を伴う組合せ(たとえば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような、選言的列挙を示す。
【0101】
特定の要件に従って大幅な変形が加えられる場合がある。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用される場合があり、かつ/または特定の要素が、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)、またはその両方で実装される場合がある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されることがある。
【0102】
上記で説明したシステムおよびデバイスは例である。様々な構成が、適宜に様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加してよい。たとえば、いくつかの構成に関して説明した特徴が、様々な他の構成において組み合わせられてよい。構成の異なる態様および要素が、同様に組み合わせられてよい。また、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲を限定しない。
【0103】
ワイヤレス通信システムとは、通信がワイヤレスに、すなわち、ワイヤまたは他の物理接続を通じてではなく大気空間を通じて伝搬する電磁気および/または音響波によって伝えられるものである。ワイヤレス通信ネットワークは、ワイヤレスに送信されるすべての通信を有し得るとは限らず、ワイヤレスに送信される少なくともいくつかの通信を有するように構成される。さらに、「ワイヤレス通信デバイス」という用語または類似の用語は、デバイスの機能性が排他的に、もしくは一様に一次的に、通信用であること、またはデバイスがモバイルデバイスであることを必要としないが、デバイスが、ワイヤレス通信能力(単方向または双方向)を含むこと、たとえば、ワイヤレス通信用の少なくとも1つの無線(各無線が送信機、受信機、またはトランシーバの一部である)を含むことを示す。
【0104】
(実装形態を含む)例示的な構成の完全な理解をもたらすために、本説明では具体的な詳細が与えられる。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実践され得る。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、不必要な詳細なしに示されている。この説明は、例示的な構成を提供し、特許請求の範囲、適用可能性、または構成を限定しない。むしろ、構成の前述の説明は、説明した技法を実施するための説明を提供する。本開示の範囲から逸脱することなく、要素の機能および構成に様々な変更が加えられてよい。
【0105】
本明細書で使用する、「プロセッサ可読媒体」、「機械可読媒体」、および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の方式で動作させるデータを提供することに関与する任意の媒体を指す。コンピューティングプラットフォームを使用すると、様々なプロセッサ可読媒体が、実行のためにプロセッサに命令/コードを提供することに関与する場合があり、かつ/またはそのような命令/コード(たとえば、信号)を記憶および/または搬送するために使用される場合がある。多くの実装形態では、プロセッサ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はしないが、動的メモリを含む。
【0106】
ある値が第1のしきい値を超える(すなわち、それよりも大きいか、もしくはそれを上回る)という記述は、その値が、第1のしきい値よりもわずかに大きい第2のしきい値を満たすかまたはそれを超えるという記述と均等であり、たとえば、第2のしきい値は、コンピューティングシステムの分解能において第1のしきい値よりも大きい1つの値である。ある値が第1のしきい値未満である(すなわち、それ以内であるか、もしくはそれを下回る)という記述は、その値が、第1のしきい値よりもわずかに小さい第2のしきい値以下であるという記述と均等であり、たとえば、第2のしきい値は、コンピューティングシステムの分解能において第1のしきい値よりも小さい1つの値である。
【符号の説明】
【0107】
100 通信システム、システム
105 ユーザ機器(UE)、UE
110 5G-NRノードB(gNB)、gNB
110a gNB、gNB(gノードB)、BS
110b gNB、gNB(gノードB)、BS
114 次世代eノードB(ng-eNB)、ng-eNB、BS
115 アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、AMF
117 セッション管理機能(SMF)、SMF
120 ロケーション管理機能(LMF)、LMF
125 ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)、GMLC
130 外部クライアント
135 無線アクセスネットワーク(RAN)、NG-RAN、ネットワーク
140 5Gコアネットワーク(5GC)、5GC
185 コンスタレーション
190、191、192、193 サテライトビークル(SV)、SV
200 ユーザ機器(UE)、UE
210 プロセッサ
211 メモリ
212 ソフトウェア(SW)、ソフトウェア
213 センサ
214 トランシーバインターフェース
215 トランシーバ
216 ユーザインターフェース
217 衛星測位システム(SPS)受信機、SPS受信機
218 カメラ
219 位置(動き)デバイス
220 バス
230 汎用/アプリケーションプロセッサ、プロセッサ
231 デジタル信号プロセッサ(DSP)、DSP
232 モデムプロセッサ
233 ビデオプロセッサ
234 センサプロセッサ
240 ワイヤレストランシーバ、トランシーバ
242 送信機
244 受信機
246 アンテナ
248 ワイヤレス信号、信号
250 有線トランシーバ、トランシーバ
252 送信機
254 受信機
260 SPS信号、ワイヤレス信号
262 SPSアンテナ、アンテナ
270 慣性測定ユニット(IMU)、IMU
271 磁力計
272 環境センサ
273 加速度計
274 ジャイロスコープ
300 TRP
310 プロセッサ
311 メモリ
312 ソフトウェア(SW)、ソフトウェア
315 トランシーバ
317 SPS受信機
320 バス
340 ワイヤレストランシーバ
342 送信機
344 受信機
346 アンテナ
348 ワイヤレス信号
350 有線トランシーバ
352 送信機
354 受信機
360 SPS信号
362 SPSアンテナ
400 サーバ
410 プロセッサ
411 メモリ
412 ソフトウェア(SW)、ソフトウェア
415 トランシーバ
420 バス
440 ワイヤレストランシーバ
442 送信機
444 受信機
446 アンテナ
448 ワイヤレス信号
450 有線トランシーバ
452 送信機
454 受信機
502 第1のPRSリソースセット
504 第2のPRSリソースセット
700 測位周波数レイヤ
800 帯域幅部分
802 第1のリソースBW
804 第2のリソースBW
806 第3のリソースBW
808 第4のリソースBW
900 ユーザ機器
902 フレーム
904a~c アンテナモジュール
904a 第1のアンテナモジュール
904b 第2のアンテナモジュール
904c 第3のアンテナモジュール
904a-1 第1のビーム
904a-2 第2のビーム
904a-3 第3のビーム
904b-1 第1のビーム
904b-2 第2のビーム
904b-3 第3のビーム
904c-1 第1のビーム
904c-2 第2のビーム
904c-3 第3のビーム
952 基地局
954 第1のビーム
954a 非見通し線(NLOS)経路
958 第2のビーム
960 反射物
1002 アレイ利得軸
1004 空間角度軸
1006、1008、1010、1012、1014、1016 ピーク角度
1102 カードリーダー
1104 クレードル
1200 データ構造
1202 UEオブジェクト
1302 ビーム重み情報メッセージ
1304 UEビーム重み情報メッセージ
1306 基準信号、DL-PRS
1310 測定値提供メッセージ
1316 ロケーション報告メッセージ
1356 測位アクティブ化要求メッセージ
1358 UL-SRSアクティブ化メッセージ
1360 UL-SRS
1364 測定応答メッセージ
【国際調査報告】