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特表2023-551128バッテリー及びそれに適用される集電体、並びにそのバッテリーを含むバッテリーパック及び自動車
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-07
(54)【発明の名称】バッテリー及びそれに適用される集電体、並びにそのバッテリーを含むバッテリーパック及び自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/533 20210101AFI20231130BHJP
   H01M 50/545 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/567 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/566 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/536 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/538 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20231130BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20231130BHJP
【FI】
H01M50/533
H01M50/545
H01M50/567
H01M50/566
H01M50/536
H01M50/538
H01M50/184 D
H01M50/107
H01M50/505
H01M50/503
H01M50/213
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528469
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(85)【翻訳文提出日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 KR2022001008
(87)【国際公開番号】W WO2022158860
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】10-2021-0007278
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022897
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022894
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022891
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022881
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0024424
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0030300
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0030291
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0046798
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0058183
(32)【優先日】2021-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0077046
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0084326
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131225
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131215
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131205
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131208
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131207
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0137001
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0137856
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0142196
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0153472
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0160823
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0163809
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0165866
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0172446
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0177091
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194593
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194610
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194572
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194612
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194611
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0001802
(32)【優先日】2022-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】リム、ジェ-ウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ハク-キュン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジェ-ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジ-ミン
(72)【発明者】
【氏名】ホワンボ、クァン-ス
(72)【発明者】
【氏名】キム、ド-ギュン
(72)【発明者】
【氏名】ミン、ゲオン-ウー
(72)【発明者】
【氏名】リム、ヘ-ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ミン-キ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ス-ジ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェ-ウーン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジョン-シク
(72)【発明者】
【氏名】チョエ、ユ-スン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ビョウン-グ
(72)【発明者】
【氏名】リュ、ドゥク-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】リー、クワン-ヒー
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジェ-ウン
(72)【発明者】
【氏名】カン、ボ-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】コン、ジン-ハク
(72)【発明者】
【氏名】リー、スーン-オ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、キュ-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ピル-キュ
【テーマコード(参考)】
5H011
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011AA03
5H011DD13
5H011DD15
5H011FF03
5H011GG02
5H011KK01
5H040AA14
5H040AS07
5H040AT01
5H040AY04
5H040DD03
5H043AA01
5H043AA03
5H043BA11
5H043CA03
5H043CA12
5H043EA35
5H043EA36
5H043EA39
5H043FA04
5H043HA08E
5H043HA11E
5H043JA06E
5H043LA02D
5H043LA02E
5H043LA03E
5H043LA11E
5H043LA23E
(57)【要約】
本発明の一実施例によるバッテリーは、第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜が巻取軸を中心にして巻き取られることでコアと外周面を定義した電極組立体であって、第1電極は、巻取方向に沿って活物質層がコーティングされている活物質部、及び活物質層がコーティングされていない第1非コーティング部を含み、第1非コーティング部の少なくとも一部がそれ自体として電極タブとして使用される電極組立体と、一側に形成された開放部から前記電極組立体を収容するバッテリーハウジングと、第1非コーティング部と結合するタブ結合部、及びタブ結合部から延びてバッテリーハウジングの内面に電気的に結合するハウジング結合部を含む集電体と、前記開放部をカバーするキャップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜が巻取軸を中心にして巻き取られることでコアと外周面を定義した電極組立体であって、前記第1電極は、巻取方向に沿って活物質層がコーティングされている活物質部と、活物質層がコーティングされていない第1非コーティング部と、を含み、前記第1非コーティング部の少なくとも一部がそれ自体として電極タブとして使用される電極組立体と、
一側に形成された開放部から前記電極組立体を収容するバッテリーハウジングと、
前記第1非コーティング部と結合するタブ結合部と、前記タブ結合部から延びて前記バッテリーハウジングの内面に電気的に結合するハウジング結合部と、を含む集電体と、
前記開放部をカバーするキャップと、を含む、バッテリー。
【請求項2】
前記バッテリーハウジングは、
前記開放部に隣接する端部に形成され、内側へ圧入されたビーディング部を備える、請求項1に記載のバッテリー。
【請求項3】
前記バッテリーハウジングは、
前記ビーディング部よりも前記開放部に向かう側に形成され、前記開放部に向かって延びられて曲げられたクリンピング部を備える、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項4】
前記ハウジング結合部は、
前記クリンピング部によって押圧固定される、請求項3に記載のバッテリー。
【請求項5】
前記ハウジング結合部は、
前記バッテリーハウジングの前記ビーディング部に結合する接触部と、
前記タブ結合部と前記接触部を連結する連結部と、を含む、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項6】
前記連結部は、
前記接触部の一端部と前記タブ結合部の一端部を連結した仮想の直線を基準にして上方へ膨らんでいる構造を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項7】
前記連結部は、
前記ビーディング部よりも上方へ隆起した構造を有する、請求項5または6に記載のバッテリー。
【請求項8】
前記連結部は、
少なくとも一つの曲げ部を備える、請求項6に記載のバッテリー。
【請求項9】
前記曲げ部は、
前記接触部の一端部と前記タブ結合部の一端部を連結した仮想の直線の中心を通り、前記バッテリーハウジングの底面と平行する仮想の平面よりも上方に位置する、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項10】
前記少なくとも一つの曲げ部は、
前記バッテリーハウジングの長手方向の軸に沿って見たとき、互いに重ねられないように鈍角に曲げられている、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項11】
前記接触部と前記連結部の境界地点が、鈍角に曲げられている、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項12】
前記連結部は、
前記連結部が前記ビーディング部に向かうほど、その傾斜が段階的または漸進的に減少する、請求項10に記載のバッテリー。
【請求項13】
前記タブ結合部と前記連結部がなす角度は、0~90°である、請求項5から12のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項14】
前記連結部は、前記キャップを支持する、請求項5から13のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項15】
前記タブ結合部と前記接触部は、同じ高さに位置する、請求項5から14のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項16】
前記接触部は、
前記開放部側に向かう前記ビーディング部の上面と結合する平坦面を備える、請求項5から15のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項17】
前記ビーディング部は、
圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして上方に位置する前記ビーディング部の上面と、
圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして下方に位置する前記ビーディング部の下面と、を含む、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項18】
前記集電体の少なくとも一つの前記タブ結合部は、
前記ビーディング部の下面よりも下方に位置する、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項19】
前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面の少なくともいずれか一つは、
前記バッテリーハウジングの下面と所定の角度をなして傾斜している、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項20】
前記接触部は、
前記ビーディング部の傾斜した上面に設けられる、請求項19に記載のバッテリー。
【請求項21】
前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面の少なくともいずれか一つは、
少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジングの下面と平行する、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項22】
前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面は、
前記ビーディング部の最内側地点を前記バッテリーハウジングの底面と平行して通す仮想の基準平面に対して非対称である、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項23】
前記接触部は、
前記ビーディング部の平坦な上面に設けられる、請求項21に記載のバッテリー。
【請求項24】
前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、
前記ビーディング部の曲率半径の最小値をR1,minとし、
溶接ビード幅の最小値をWbead,minとし、
前記ビーディング部と前記バッテリーハウジングの内面との境界領域での曲率半径の最小値をR2,minとするとき、
PD≧R1,min+R2,min+Wbead,minを満たす、請求項2から23のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項25】
前記ビーディング部の圧入深さが、0.2~10mmである、請求項2から24のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項26】
前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、前記圧入深さの最大値をPDmaxとし、
前記接触部の端部から前記ビーディング部の最内側地点を通る垂直線までの最短距離であるオーバーラップ長さをOVとし、
前記ビーディング部の曲率半径の最小値をR1,minとし、
溶接ビード幅の最小値をWbead,minとし、
前記ビーディング部と前記バッテリーハウジングの内面との境界領域での曲率半径の最小値をR2,minとするとき、
(R1,min+Wbead,min)/PDmax≦OV/PD≦(PDmax-R2,min)/PDmaxを満たす、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項27】
前記接触部は、前記ビーディング部に溶接によって結合する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項28】
前記接触部は、前記ビーディング部の平坦な上面に溶接によって結合する、請求項21に記載のバッテリー。
【請求項29】
前記接触部と前記ビーディング部の間の溶接領域は、
前記ビーディング部の平坦な上面よりも狭く形成されている、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項30】
前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、前記圧入深さの最大値をPDmaxとし、
前記ビーディング部の最内側地点から、半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離をWとし、
前記接触部の端部から前記ビーディング部の最内側地点を通る垂直線までの最短距離であるオーバーラップ長さをOVとし、OVの最小値をOVminとし、OVの最大値をOVmaxとし、
溶接ビード幅の最小値をWbead,minとするとき、
(OVmin-0.5×Wbead,min)/PDmax≦W/PD≦(OVmax-0.5×Wbead,min)/PDmaxを満たす、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項31】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、少なくとも一つ以上であり、
前記少なくとも一つの溶接ビードは、円周方向に沿って延びる直線状の溶接パターンを形成する、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項32】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、少なくとも一つ以上であり、
前記少なくとも一つの溶接ビードは、円周方向に沿って延びる弧状の溶接パターンを形成する、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項33】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、溶接パターンを形成し、
前記溶接パターンは、点溶接が連結された線状である、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項34】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、同じ接触部内に複数個が形成される、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項35】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードの幅は、0.1mm以上である、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項36】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部は、前記電極組立体の半径方向に沿って溶接によって結合する、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項37】
前記タブ結合部は、
前記バッテリーハウジングの下面と平行する状態で前記第1非コーティング部に溶接によって結合する、請求項1から36のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項38】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される複数の溶接ビードは、
前記電極組立体の半径方向に沿って延びた直線状の溶接パターンを形成する、請求項36に記載のバッテリー。
【請求項39】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接ビードは、溶接パターンを形成し、
前記溶接パターンは、点溶接が連結された線状である特徴とする、請求項36に記載のバッテリー。
【請求項40】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接ビードの幅は、0.1mm以上である、請求項36に記載のバッテリー。
【請求項41】
前記第1非コーティング部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分節片を含み、
前記複数の分節片は、前記電極組立体の半径方向に沿って曲げられることで曲げ面を形成する、請求項1から40のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項42】
前記複数の分節片は、
前記電極組立体の半径方向に沿って多重で重ねられて前記曲げ面を形成し、
前記曲げ面は、前記電極組立体の外周側からコア側へ進むにつれて分節片の重畳数が最大値まで順次に増加する積層数増加区間と、重畳数が最大値になった半径地点から最内側の分節片が存在する半径地点までの積層数均一区間と、を含む、請求項41の記載のバッテリー。
【請求項43】
前記タブ結合部は、
前記積層数均一区間と重ねられるように前記曲げ面に結合する、請求項42に記載のバッテリー。
【請求項44】
前記積層数均一区間の重畳数は、10以上である、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項45】
前記タブ結合部は前記曲げ面に溶接され、前記タブ結合部の溶接領域は、前記電極組立体の半径方向に沿って前記積層数均一区間と少なくとも50%以上重ねられる、請求項44に記載のバッテリー。
【請求項46】
前記集電体は、
前記集電体の中心部に円形の集電体孔を備える、請求項1から45のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項47】
前記集電体孔の直径は、
前記電極組立体のコアに備えられた巻取中心孔の直径よりも大きいか、または同一である、請求項46に記載のバッテリー。
【請求項48】
前記バッテリーは、
前記バッテリーハウジングと前記キャップの間に備えられたシーリングガスケットを含む、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項49】
前記接触部は、
前記シーリングガスケットと前記ビーディング部の間に介在される、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項50】
前記シーリングガスケットの厚さは、
円周方向に沿って可変する、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項51】
前記シーリングガスケットの厚さは、
円周方向に沿って増加と減少を交互に反復する、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項52】
前記シーリングガスケットは、
前記接触部と接触する領域及び前記接触部と接触しない領域での圧縮率が同一である、請求項50に記載のバッテリー。
【請求項53】
前記シーリングガスケットは、
前記接触部と接触する領域よりも、前記接触部と接触しない領域でより小さな圧縮率を有する、請求項50に記載のバッテリー。
【請求項54】
前記シーリングガスケットは、
前記接触部と接触する領域よりも、前記接触部と接触しない領域でより大きい厚さを有する、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項55】
集電体は、
前記タブ結合部と前記ハウジング結合部が相互に連結された状態で半径方向に沿って延びたレッグ構造を有する、請求項1から54のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項56】
前記レッグ構造は、複数で備えられる、請求項55に記載のバッテリー。
【請求項57】
前記レッグ構造は、
前記集電体の中心部を基準にして、放射状、十字形またはこれらの組合せによる形態に配置される、請求項55に記載のバッテリー。
【請求項58】
前記ハウジング結合部が複数で備えられ、
複数の前記ハウジング結合部は、相互に連結されて一体に形成された、請求項56に記載のバッテリー。
【請求項59】
前記連結部は、
延長方向が少なくとも一回転換される折曲部を少なくとも一つ備える、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項60】
前記折曲部の突出した最外側地点は、
前記ビーディング部の最内側地点と所定の間隔で離隔している、請求項59に記載のバッテリー。
【請求項61】
前記折曲部によって、前記接触部と前記連結部がなす角度が鋭角になる、請求項59に記載のバッテリー。
【請求項62】
前記連結部は、
前記折曲部によって上方へ弾性付勢されている、請求項59に記載のバッテリー。
【請求項63】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記タブ結合部の円周方向の長さと同一である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項64】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記連結部の円周方向の長さと同一である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項65】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記タブ結合部の円周方向の長さよりも相対的に長い、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項66】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記連結部の円周方向の長さによりも相対的に長い、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項67】
前記接触部は、
前記バッテリーハウジングの前記ビーディング部に沿って円周方向へ延びる弧状である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項68】
前記接触部は、
前記連結部と前記接触部の交差地点から、円周方向に沿って互いに反対方向へ延びる弧状である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項69】
円周方向へ延びた前記接触部の長さの和は、
前記バッテリーハウジングの内周の長さと対応する、請求項67に記載のバッテリー。
【請求項70】
前記連結部は、
前記接触部に沿って円周方向へ延びた弧状である、請求項67に記載のバッテリー。
【請求項71】
前記タブ結合部と前記ハウジング結合部の境界領域は、
前記ハウジング結合部の端部が前記ビーディング部に向かうように曲げられている、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項72】
前記接触部と前記連結部の連結部位は、曲げられている、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項73】
前記接触部と前記連結部の連結部位は、
前記ビーディング部の内表面と対応する相補的形状を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項74】
前記接触部と前記連結部の連結部位は、
前記ビーディング部の内表面と対応する形状で前記ビーディング部と結合する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項75】
前記タブ結合部と前記ハウジング結合部の境界領域は、
前記バッテリーハウジングに形成されたビーディング部の最内側地点よりも内側に位置する、請求項1から74のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項76】
前記バッテリーハウジングの長手方向軸に沿って見たとき、
前記タブ結合部は、前記ビーディング部によって重ねられない、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項77】
前記バッテリーは、
前記第2電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第2非コーティング部を含み、前記第2非コーティング部の少なくとも一部はそれ自体として電極タブとして使用され、
前記開放部の反対側に備えられ、前記第2非コーティング部と電気的に接続される端子を含む、請求項1から76のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項78】
前記第2非コーティング部と前記端子の間に形成されており、
前記第2非コーティング部と結合するタブ結合部と、
前記端子と結合する端子結合部と、を備えた第2集電体をさらに含む、請求項77に記載のバッテリー。
【請求項79】
前記端子結合部は、
前記電極組立体の巻取中心孔をカバーする、請求項78に記載のバッテリー。
【請求項80】
前記第2集電体の前記端子結合部の中心から前記タブ結合部の端部に至る最長半径は、
前記集電体の中心部から前記タブ結合部の端部に至る最長半径よりも大きい、請求項79に記載のバッテリー。
【請求項81】
前記第2集電体の前記タブ結合部は、
前記第2非コーティング部の曲げられた端部に結合している、請求項78に記載のバッテリー。
【請求項82】
前記第2集電体の前記タブ結合部と、前記第2非コーティング部の曲げられた端部とを結合する溶接領域がさらに形成されており、
前記第2集電体の端子結合部の中心から前記溶接領域に至る距離は、前記集電体の中心部から前記タブ結合部の溶接領域に至る距離と同一であるか、または5%以下の距離偏差を有する、請求項81に記載のバッテリー。
【請求項83】
前記第2集電体の溶接領域は、
前記集電体の前記タブ結合部の溶接領域よりも長い長さを有する、請求項82に記載のバッテリー。
【請求項84】
前記タブ結合部には、電解液を注入するための一つ以上の孔が形成されている、請求項1から83のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項85】
前記バッテリーの直径を高さで割ったフォームファクターの比が0.4よりも大きい、請求項1から84のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項86】
正極と負極の間で測定された抵抗が4mΩ以下である、請求項1から85のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項87】
請求項1から86のいずれか一項に記載のバッテリーを含む、バッテリーパック。
【請求項88】
複数の前記バッテリーは、所定数の列として配列され、
各バッテリーの端子と前記バッテリーハウジングの底部の外面は、上部に向かうように配置される、請求項87に記載のバッテリーパック。
【請求項89】
複数の前記バッテリーを直列及び並列に接続する複数のバスバーを含み、
各バスバーは、隣接する前記バッテリーの上部に配置され、
前記各バスバーは、
隣接する前記端子の間に延びる本体部と、
前記本体部の一側へ延び、前記一側に位置した前記バッテリーの電極端子に電気的に結合する複数の第1バスバー端子と、
前記本体部の他側へ延び、前記他側に位置した前記バッテリーの前記バッテリーハウジングの底部の外面に電気的に結合する複数の第2バスバー端子と、を含む、請求項88に記載のバッテリーパック。
【請求項90】
請求項87から89のいずれか一項に記載のバッテリーパックを含む、自動車。
【請求項91】
電極組立体の第1非コーティング部と結合する少なくとも一つのタブ結合部と、
前記タブ結合部から延び、バッテリーハウジングのビーディング部に電気的に結合する少なくとも一つのハウジング結合部と、を含む、集電体。
【請求項92】
シート状の第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜とが一方向へ巻き取られた構造を有する電極組立体であって、前記第1電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第1非コーティング部を含み、前記第1非コーティング部の少なくとも一部はそれ自体として電極タブとして使用される電極組立体と、
一側に形成された開放部から前記電極組立体を収容するバッテリーハウジングと、
前記第1非コーティング部及び前記バッテリーハウジングの内面と電気的に結合する集電体と、
前記バッテリーハウジングの開放部と前記集電体の間に介在されたシーリングガスケットと、を含み、
前記集電体が前記バッテリーハウジングの内面に接触する部分が、前記バッテリーハウジングの内面と前記シーリングガスケットの間に介在されている、バッテリー。
【請求項93】
前記バッテリーハウジングは、
前記開放部に隣接する端部に形成され、内側へ圧入されたビーディング部を備える、請求項92に記載のバッテリー。
【請求項94】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接パターンの延長方向と、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接パターンの延長方向は、互いに垂直である、請求項38に記載のバッテリー。
【請求項95】
前記ビーディング部の最内側地点は、
前記クリンピング部の末端地点よりも、半径方向へより内側に位置する、請求項3に記載のバッテリー。
【請求項96】
前記シーリングガスケットは、前記キャップを囲み、
前記シーリングガスケットの部位において、前記キャップの下面をカバーする部位の半径方向の長さは、前記シーリングガスケットの部位において、前記キャップの上面をカバーする部位の半径方向の長さよりも小さい、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項97】
前記タブ結合部の半径方向の総長さをTとし、
前記電極組立体の外径をJRとし、
前記電極組立体の最外郭に配置された分節片の高さをFとするとき、
JR-2×F≦T<JR
を満たす、請求項41に記載のバッテリー。
【請求項98】
前記ビーディング部の最内側地点から半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離の最小値をW1とし、
オーバーラップ長さがOVであるときの前記ビーディング部の最内側地点から半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離をWとするとき、
W1=R1+0.5×Wbead,min
W=OV-0.5×Wbead,min
を満たす、請求項30に記載のバッテリー。
【請求項99】
前記ビーディング部は、少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジングの下面と平行する平坦区間を有し、
前記集電体と接触する前記ビーディング部の前記平坦区間の長さは、
オーバーラップ長さがOVであり、
前記ビーディング部の曲率半径がR1であるとき、
OV-R1である、請求項30に記載のバッテリー。
【請求項100】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接パターンの半径方向の幅の長さは、
bead,min以上OV-R1以下である、請求項99に記載のバッテリー。
【請求項101】
前記平坦区間の長さに対する前記溶接パターンの半径方向の幅長さの割合は、10~40%の範囲を満たす、請求項100に記載のバッテリー。
【請求項102】
前記電極組立体の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体が前記電極組立体の上面と接触しない面積の割合は、30%以上100%未満である、請求項1から86のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項103】
前記電極組立体の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体が前記電極組立体と接触しない面積の割合は、60%以上100%未満である、請求項1から86のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項104】
前記集電体孔の直径は、前記電極組立体のコアに備えられた巻取中心孔の直径よりも小さい、請求項47に記載のバッテリー。
【請求項105】
前記巻取中心孔の直径をR3とするとき、
前記集電体孔の直径は0.5×R3以上R3未満である、請求項104に記載のバッテリー。
【請求項106】
前記巻取中心孔の直径をR3とするとき、
前記集電体孔の直径は0.7×R3以上R3未満である、請求項104に記載のバッテリー。
【請求項107】
前記連結部は、半径方向及び巻取軸方向へ延びる、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項108】
前記タブ結合部、連結部及び接触部は、延長方向に沿って同じ幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項109】
前記接触部は、前記連結部よりも大きい幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項110】
前記連結部は、前記タブ結合部よりも小さい幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項111】
前記連結部は、前記タブ結合部よりも大きい幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリー及びそれに適用される集電体、並びにそのバッテリーを含むバッテリーパック及び自動車に関する。
【0002】
本出願は、2021年1月19日出願の韓国特許出願第10-2021-0007278号、2021年2月19日出願の韓国特許出願第10-2021-0022897号、2021年2月19日出願の韓国特許出願第10-2021-0022894号、2021年2月19日出願の韓国特許出願第10-2021-0022891号、2021年2月19日出願の韓国特許出願第10-2021-0022881号、2021年2月23日出願の韓国特許出願第10-2021-0024424号、2021年3月8日出願の韓国特許出願第10-2021-0030300号、2021年3月8日出願の韓国特許出願第10-2021-0030291号、2021年4月9日出願の韓国特許出願第10-2021-0046798号、2021年5月4日出願の韓国特許出願第10-2021-0058183号、2021年6月14日出願の韓国特許出願第10-2021-0077046号、2021年6月28日出願の韓国特許出願第10-2021-0084326号、2021年10月1日出願の韓国特許出願第10-2021-0131225号、2021年10月1日出願の韓国特許出願第10-2021-0131215号、2021年10月1日出願の韓国特許出願第10-2021-0131205号、2021年10月1日出願の韓国特許出願第10-2021-0131208号、2021年10月1日出願の韓国特許出願第10-2021-0131207号、2021年10月14日出願の韓国特許出願第10-2021-0137001号、2021年10月15日出願の韓国特許出願第10-2021-0137856号、2021年10月22日出願の韓国特許出願第10-2021-0142196号、2021年11月9日出願の韓国特許出願第10-2021-0153472号、2021年11月19日出願の韓国特許出願第10-2021-0160823号、2021年11月24日出願の韓国特許出願第10-2021-0163809号、2021年11月26日出願の韓国特許出願第10-2021-0165866号、2021年12月3日出願の韓国特許出願第10-2021-0172446号、2021年12月10日出願の韓国特許出願第10-2021-0177091号、2021年12月31日出願の韓国特許出願第10-2021-0194593号、2021年12月31日出願の韓国特許出願第10-2021-0194610号、2021年12月31日出願の韓国特許出願第10-2021-0194572号、2021年12月31日出願の韓国特許出願第10-2021-0194612号、2021年12月31日出願の韓国特許出願第10-2021-0194611号及び2022年1月5日出願の韓国特許出願第10-2022-0001802号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
従来のバッテリーは、ゼリー・ロール型の電極組立体と外部端子を繋ぐタブを電極組立体のホイルに溶接して接続する構造を有することが通常であった。このような構造のバッテリーは、電流の経路(path)が限定的であり、電極組立体自体の抵抗が非常に高かった。
【0004】
これによって、電極組立体と外部端子を繋ぐタブの個数を増やして抵抗を低める方式が試みされたが、このようにタブの個数を増やすことだけでは、所望する水準に抵抗を低め、電流の経路を充分に確保するのに限界があった。
【0005】
そこで、電極組立体自体の抵抗を減少させるために、新しい電極組立体構造の開発及びこのような電極組立体の構造に適した集電体構造の開発が求められる。特に、このような新しい構造の電極組立体及び集電体の適用は、例えば、電気自動車のように高出力/高容量のバッテリーパックを要するデバイスにその必要性がさらに大きい。
【0006】
また、集電体とバッテリーハウジングの結合力が向上した状態に維持される構造を有するバッテリー及びそのバッテリーに適用される集電体構造の開発が求められる。
【0007】
あわせて、集電体とバッテリーハウジングが結合する場合、バッテリーハウジング内部のデッドスペースを最小化することで、バッテリーのエネルギー密度を向上させたバッテリーの開発に対する必要性が大きくなった。
【0008】
最近、バッテリーが電気自動車に適用されるにつれ、バッテリーのフォームファクターが増加しつつある。即ち、バッテリーの直径と高さが従来の1865、2170などのフォームファクターを有するバッテリーよりも増加している。フォームファクターの増加は、エネルギー密度の増加、熱暴走に対する安全性の増大、そして冷却効率の向上をもたらす。
【0009】
バッテリーのエネルギー密度は、フォームファクターの増加と共にバッテリーハウジング内部の無駄な空間が最小化するときにさらに増加し得る。これによって、集電体も、バッテリーの容量を増大させながらも急速充電時の発熱量を最小化できるように、バッテリーの全体構造を低抵抗構造に設計する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、低抵抗構造の電極組立体に適した構造を有する集電体及びそれを含むバッテリーを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、集電体とバッテリーハウジングの結合部位の結合力が向上可能な構造を有する集電体及びそれを含むバッテリーを提供することを他の目的とする。
【0012】
あわせて、本発明は、バッテリーのエネルギー密度が向上可能な構造を有する集電体及びそれを含むバッテリーを提供することを他の目的とする。
【0013】
また、本発明は、バッテリーを製造するに際し、バッテリーハウジングと集電体の電気的接続のための溶接工程の便宜性を高め、これによって生産性が向上可能な構造を有する集電体及びそれを含むバッテリーを提供することをさらに他の目的とする。
【0014】
但し、本発明が解決しようとする技術的課題は、前述の課題に制限されず、言及していないさらに他の課題は、下記する発明の説明から当業者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するための本発明の一実施例によるバッテリーは、第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜が巻取軸を中心にして巻き取られることでコアと外周面を定義した電極組立体であって、前記第1電極は、巻取方向に沿って活物質層がコーティングされている活物質部と、活物質層がコーティングされていない第1非コーティング部と、を含み、前記第1非コーティング部の少なくとも一部がそれ自体として電極タブとして使用される電極組立体と、
一側に形成された開放部から前記電極組立体を収容するバッテリーハウジングと、
前記第1非コーティング部と結合するタブ結合部と、前記タブ結合部から延びて前記バッテリーハウジングの内面に電気的に結合するハウジング結合部と、を含む集電体と、
前記開放部をカバーするキャップと、を含む。
【0016】
望ましくは、前記バッテリーハウジングは、前記開放部に隣接する端部に形成され、内側へ圧入されたビーディング部を備え得る。
【0017】
望ましくは、前記バッテリーハウジングは、前記ビーディング部よりも前記開放部に向かう側に形成され、前記開放部に向かって延びられて曲げられたクリンピング部を備え得る。
【0018】
特に、前記ハウジング結合部は、前記クリンピング部によって押圧固定され得る。
【0019】
本発明の一面において、前記ハウジング結合部は、前記バッテリーハウジングの前記ビーディング部に結合する接触部と、前記タブ結合部と前記接触部を連結する連結部と、を含み得る。
【0020】
望ましくは、前記連結部は、前記接触部の一端部と前記タブ結合部の一端部を連結した仮想の直線を基準にして上方へ膨らんでいる構造を有し得る。
【0021】
本発明の他面において、前記連結部は、サイジング工程を経た後、前記ビーディング部よりも上方へ隆起した構造を有し得る。
【0022】
望ましくは、前記連結部は、少なくとも一つの曲げ部を備え得る。
【0023】
望ましくは、前記曲げ部は、前記接触部の一端部と前記タブ結合部の一端部を連結した仮想の直線の中心を通り、前記バッテリーハウジングの底面と平行する仮想の平面よりも上方に位置し得る。
【0024】
本発明の他面において、前記少なくとも一つの曲げ部は、前記バッテリーハウジングの長手方向の軸に沿って見たとき、互いに重ねられないように鈍角に曲げられ得る。
【0025】
本発明のさらに他面において、前記接触部と前記連結部の境界地点は、鈍角に曲げられ得る。
【0026】
本発明のさらに他面において、前記連結部は、前記連結部が前記ビーディング部に向かうほど、その傾斜が段階的または漸進的に減少し得る。
【0027】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部と前記連結部がなす角度は、0~90°であり得る。
【0028】
本発明のさらに他面において、前記連結部は、前記キャップを支持し得る。
【0029】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部と前記接触部は、同じ高さに位置し得る。
【0030】
本発明のさらに他面において、前記接触部は、前記開放部側に向かう前記ビーディング部の上面と結合する平坦面を備え得る。
【0031】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部は、圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして上方に位置する前記ビーディング部の上面と、圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして下方に位置する前記ビーディング部の下面と、を含み得る。
【0032】
望ましくは、前記集電体の少なくとも一つの前記タブ結合部は、前記ビーディング部の下面よりも下方に位置し得る。
【0033】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面の少なくともいずれか一つは、前記バッテリーハウジングの下面と所定の角度をなして傾斜し得る。
【0034】
ここで、前記接触部は、前記ビーディング部の傾斜した上面に設けられ得る。
【0035】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面の少なくともいずれか一つは、少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジングの下面と平行し得る。
【0036】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面は、前記ビーディング部の最内側地点を前記バッテリーハウジングの底面と平行して通す仮想の基準平面に対して非対称であり得る。
【0037】
望ましくは、前記接触部は、前記ビーディング部の平坦な上面に設けられ得る。
【0038】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、前記ビーディング部の曲率半径の最小値をR1,minとし、溶接ビード幅の最小値をWbead,minとし、前記ビーディング部と前記バッテリーハウジングの内面との境界領域での曲率半径の最小値をR2,minとするとき、次の関係式を満たし得る。
PD≧R1,min+R2,min+Wbead,min
【0039】
望ましくは、前記ビーディング部の圧入深さは、0.2~10mmであり得る。
【0040】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、前記圧入深さの最大値をPDmaxとし、前記接触部の端部から前記ビーディング部の最内側地点を通る垂直線までの最短距離であるオーバーラップ長さをOVとし、前記ビーディング部の曲率半径の最小値をR1,minとし、溶接ビード幅の最小値をWbead,minとし、前記ビーディング部と前記バッテリーハウジングの内面との境界領域での曲率半径の最小値をR2,minとするとき、次の関係式を満たし得る。
(R1,min+Wbead,min)/PDmax≦OV/PD≦(PDmax-R2,min)/PDmax
【0041】
本発明のさらに他面において、前記接触部は、前記ビーディング部に溶接によって結合し得る。
【0042】
望ましくは、前記接触部は、前記ビーディング部の平坦な上面に溶接によって結合し得る。
【0043】
より望ましくは、前記接触部と前記ビーディング部の間の溶接領域は、前記ビーディング部の平坦な上面よりも狭く形成され得る。
【0044】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、前記圧入深さの最大値をPDmaxとし、前記ビーディング部の最内側地点から、半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離をWとし、前記接触部の端部から前記ビーディング部の最内側地点を通る垂直線までの最短距離であるオーバーラップ長さをOVとし、OVの最小値をOVminとし、OVの最大値をOVmaxとし、溶接ビード幅の最小値をWbead,minとするとき、次の関係式を満たし得る。
(OVmin-0.5×Wbead,min)/PDmax≦W/PD≦(OVmax-0.5×Wbead,min)/PDmax
【0045】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、少なくとも一つ以上であり得る。
【0046】
望ましくは、前記ビーティング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、円周方向に沿って延びる直線状の溶接パターンを形成し得る。
【0047】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、少なくとも一つ以上であり、前記少なくとも一つの溶接ビードは、円周方向に沿って延びる弧状の溶接パターンを形成し得る。
【0048】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、溶接パターンを形成し、前記溶接パターンは、点溶接が連結された線状であり得る。
【0049】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、同じ接触部内に複数個が形成され得る。
【0050】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードの幅は、0.1mm以上であり得る。
【0051】
本発明のさらに他面において、前記第1非コーティング部と前記タブ結合部は、前記電極組立体の半径方向に沿って溶接によって結合し得る。
【0052】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部は、前記バッテリーハウジングの下面と平行する状態で前記第1非コーティング部に溶接によって結合し得る。
【0053】
本発明のさらに他面において、前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される複数の溶接ビードは、前記電極組立体の半径方向に沿って延びる直線状の溶接パターンを形成し得る。
【0054】
本発明のさらに他面において、前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接ビードは、溶接パターンを形成し、前記溶接パターンは、点溶接が連結された線状であり得る。
【0055】
本発明のさらに他面において、前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接ビードの幅は、0.1mm以上であり得る。
【0056】
本発明のさらに他面において、前記第1非コーティング部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分節片を含み得る。
【0057】
望ましくは、前記複数の分節片は、前記電極組立体の半径方向に沿って曲げられることで曲げ面を形成し得る。
【0058】
望ましくは、前記複数の分節片は、前記電極組立体の半径方向に沿って多重で重ねられて前記曲げ面を形成し得る。
【0059】
より望ましくは、前記曲げ面は、前記電極組立体の外周側からコア側へ進むにつれて分節片の重畳数が最大値まで順次に増加する積層数増加区間と、重畳数が最大値になった半径地点から最内側の分節片が存在する半径地点までの積層数均一区間と、を含み得る。
【0060】
望ましくは、前記タブ結合部は、前記積層数均一区間と重ねられるように前記曲げ面に結合し得る。
【0061】
より望ましくは、前記積層数均一区間の重畳数は、10以上であり得る。
【0062】
より望ましくは、前記タブ結合部は、前記曲げ面に溶接され、前記タブ結合部の溶接領域は、前記電極組立体の半径方向に沿って前記積層数均一区間と少なくとも50%以上重ねられ得る。
【0063】
本発明のさらに他面において、前記集電体は、前記集電体の中心部に円形の集電体孔を備え得る。
【0064】
望ましくは、前記集電体孔の直径は、前記電極組立体のコアに備えられた巻取中心孔の直径よりも大きいか、または同一であり得る。
【0065】
本発明のさらに他面において、前記バッテリーは、前記バッテリーハウジングと前記キャップの間に備えられたシーリングガスケットを含み得る。
【0066】
望ましくは、前記接触部は、前記シーリングガスケットと前記ビーディング部の間に介在され得る。
【0067】
より望ましくは、前記シーリングガスケットの厚さは、円周方向に沿って可変し得る。
【0068】
望ましくは、前記シーリングガスケットの厚さは、円周方向に沿って増加と減少を交互に反復し得る。
【0069】
本発明の一面において、前記シーリングガスケットは、前記接触部と接触する領域及び前記接触部と接触しない領域での圧縮率が同一であり得る。
【0070】
本発明の他面において、前記シーリングガスケットは、前記接触部と接触する領域よりも、前記接触部と接触しない領域でより小さな圧縮率を有し得る。
【0071】
望ましくは、前記シーリングガスケットは、前記接触部と接触する領域よりも、前記接触部と接触しない領域でより大きい厚さを有し得る。
【0072】
本発明のさらに他面において、集電体は、前記タブ結合部と前記ハウジング結合部が相互に連結された状態で半径方向に沿って延びたレッグ構造を有し得る。
【0073】
望ましくは、前記レッグ構造は、複数で備えられ得る。
【0074】
望ましくは、前記レッグ構造は、前記集電体の中心部を基準にして、放射状、十字形またはこれらの組合せによる形態に配置され得る。
【0075】
本発明のさらに他面において、前記ハウジング結合部が複数で備えられ、複数の前記ハウジング結合部は、相互に連結されて一体に形成され得る。
【0076】
本発明のさらに他面において、前記連結部は、延長方向が少なくとも一回転換される折曲部を少なくとも一つ備え得る。
【0077】
望ましくは、前記折曲部の突出した最外側地点は、前記ビーディング部の最内側地点と所定の間隔で離隔し得る。
【0078】
本発明のさらに他面において、前記折曲部によって、前記接触部と前記連結部がなす角度が鋭角になり得る。
【0079】
本発明のさらに他面において、前記連結部は、前記折曲部によって上方へ弾性付勢され得る。
【0080】
本発明のさらに他面において、前記接触部の円周方向の長さは、前記タブ結合部の円周方向の長さと同一であり得る。
【0081】
本発明のさらに他面において、前記接触部の円周方向の長さは、前記連結部の円周方向の長さと同一であり得る。
【0082】
本発明のさらに他面において、前記接触部の円周方向の長さは、前記タブ結合部の円周方向の長さよりも相対的に長くてもよい。
【0083】
本発明のさらに他面において、前記接触部の円周方向の長さは、前記連結部の円周方向の長さによりも相対的に長くてもよい。
【0084】
本発明のさらに他面において、前記接触部は、前記バッテリーハウジングの前記ビーディング部に沿って円周方向へ延びる弧状であり得る。
【0085】
本発明のさらに他面において、前記接触部は、前記連結部と前記接触部の交差地点から、円周方向に沿って互いに反対方向へ延びる弧状であり得る。
【0086】
本発明のさらに他面において、円周方向へ延びた前記接触部の長さの和は、前記バッテリーハウジングの内周の長さと対応し得る。
【0087】
本発明のさらに他面において、前記連結部は、前記接触部に沿って円周方向へ延びた弧状であり得る。
【0088】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部と前記ハウジング結合部の境界領域は、前記ハウジング結合部の端部が前記ビーディング部に向かうように曲げられ得る。
【0089】
本発明のさらに他面において、前記接触部と前記連結部の連結部位は、曲げられ得る。
【0090】
本発明のさらに他面において、前記接触部と前記連結部の連結部位は、前記ビーディング部の内表面と対応する相補的形状を有し得る。
【0091】
本発明のさらに他面において、前記接触部と前記連結部の連結部位は、前記ビーディング部の内表面と対応する形状で前記ビーディング部と隙間なく結合し得る。
【0092】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部と前記ハウジング結合部の境界領域は、前記バッテリーハウジングに形成されたビーディング部の最内側地点よりも内側に位置し得る。
【0093】
望ましくは、前記バッテリーハウジングの長手方向軸に沿って見たとき、前記タブ結合部は、前記ビーディング部によって重ねられなくてもよい。
【0094】
本発明のさらに他面において、前記バッテリーは、前記第2電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第2非コーティング部を含み、前記第2非コーティング部の少なくとも一部はそれ自体として電極タブとして使用され、前記開放部の反対側に備えられ、前記第2非コーティング部と電気的に接続する端子を含み得る。
【0095】
望ましくは、前記バッテリーは、前記第2非コーティング部と前記端子の間に形成されており、前記第2非コーティング部と結合するタブ結合部と、前記端子と結合する端子結合部と、を備えた第2集電体をさらに含み得る。
【0096】
望ましくは、前記端子結合部は、前記電極組立体の巻取中心孔をカバーし得る。
【0097】
望ましくは、前記第2集電体の前記端子結合部の中心から前記タブ結合部の端部に至る最長半径は、前記集電体の中心部から前記タブ結合部の端部に至る最長半径よりも大きくてもよい。
【0098】
本発明のさらに他面において、前記第2集電体の前記タブ結合部は、前記第2非コーティング部の曲げられた端部に結合し得る。
【0099】
望ましくは、前記第2集電体の前記タブ結合部と、前記第2非コーティング部の曲げられた端部とを結合する溶接領域がさらに形成されており、前記第2集電体の端子結合部の中心から前記溶接領域に至る距離は、前記集電体の中心部からタブ結合部の溶接領域に至る距離と同一であるか、または5%以下の距離偏差を有し得る。
【0100】
望ましくは、前記第2集電体の溶接領域は、前記集電体の前記タブ結合部の溶接領域よりも長い長さを有し得る。
【0101】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部には、電解液を注入するための一つ以上の孔が形成され得る。
【0102】
本発明のさらに他面において、前記バッテリーの直径を高さで割ったフォームファクターの比が0.4よりも大きくてもよい。
【0103】
本発明のさらに他面において、正極と負極の間で測定された抵抗が4mΩ以下であり得る。
【0104】
なお、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、上述したような本発明の一実施例によるバッテリーを複数含む。
【0105】
望ましくは、複数の前記バッテリーは、所定数の列として配列され、各バッテリーの端子と前記バッテリーハウジングの底部の外面は、上部に向かうように配置され得る。
【0106】
本発明の一面において、前記バッテリーパックは、複数の前記バッテリーを直列及び並列に接続する複数のバスバーを含み、各バスバーは、隣接する前記バッテリーの端子の間に配置され、前記各バスバーは、隣接する前記端子の間に延びる本体部と、前記本体部の一側へ延び、前記一側に位置した前記バッテリーの電極端子に電気的に結合する複数の第1バスバー端子と、前記本体部の他側へ延び、前記他側に位置した前記バッテリーの前記バッテリーハウジングの底部の外面に電気的に結合する複数の第2バスバー端子と、を含み得る。
【0107】
本発明の一実施例による自動車は、上述したような本発明の一実施例によるバッテリーパックを含む。
【0108】
なお、本発明の一実施例による集電体は、電極組立体の第1非コーティング部と結合する少なくとも一つのタブ結合部と、
【0109】
前記タブ結合部から延び、バッテリーハウジングのビーディング部に電気的に結合する少なくとも一つのハウジング結合部と、を含む。
【0110】
一方、本発明の他の実施例によるバッテリーは、シート状の第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜とが一方向へ巻き取られた構造を有する電極組立体であって、前記第1電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第1非コーティング部を含み、前記第1非コーティング部の少なくとも一部はそれ自体として電極タブとして使用される電極組立体と、一側に形成された開放部から前記電極組立体を収容するバッテリーハウジングと、前記第1非コーティング部及び前記バッテリーハウジングの内面と電気的に結合する集電体と、前記バッテリーハウジングの開放部と前記集電体の間に介在されたシーリングガスケットと、を含み、前記集電体が前記バッテリーハウジングの内面に接触する部分が、前記バッテリーハウジングの内面と前記シーリングガスケットの間に介在される。
【0111】
望ましくは、前記バッテリーハウジングは、前記開放部に隣接する端部に形成され、内側に向かって圧入されたビーディング部を備え得る。
【0112】
本発明の他面において、前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接パターンの延長方向と、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接パターンの延長方向は、互いに垂直であり得る。
【0113】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の最内側地点は、前記クリンピング部の末端地点よりも、半径方向へより内側に位置し得る。
【0114】
本発明のさらに他面において、前記シーリングガスケットは、前記キャップを囲み、前記シーリングガスケットの部位において、前記キャップの下面をカバーする部位の半径方向の長さは、前記シーリングガスケットの部位において、前記キャップの上面をカバーする部位の半径方向の長さよりも小さくてもよい。
【0115】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部の半径方向の総長さをTとし、前記電極組立体の外径をJRとし、前記電極組立体の最外郭に配置された分節片の高さをFとするとき、次の関係式を満たし得る。
JR-2×F≦T<JR
【0116】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部の最内側地点から半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離の最小値をW1とし、オーバーラップ長さがOVであるときの前記ビーディング部の最内側地点から半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離をWとするとき、次の関係式を満たし得る。
W1=R1+0.5×Wbead,min
W=OV-0.5×Wbead,min
【0117】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部は、少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジングの下面と平行する平坦区間を有し、前記集電体と接触する前記ビーディング部の前記平坦区間の長さは、OV-R1であり得る。
【0118】
望ましくは、オーバーラップ長さがOVであるとき、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接パターンの半径方向の幅の長さは、Wbead,min以上OV-R1以下であり得る。
【0119】
本発明のさらに他面において、前記平坦区間の長さに対する前記溶接パターンの半径方向の幅長さの割合は、10~40%の範囲を満たし得る。
【0120】
本発明のさらに他面において、前記電極組立体の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体が前記電極組立体の上面と接触しない面積の割合は、30%以上100%未満であり得る。
【0121】
より望ましくは、前記電極組立体の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体が前記電極組立体と接触しない面積の割合は、60%以上100%未満であり得る。
【0122】
本発明のさらに他面において、前記集電体孔の直径は、前記電極組立体のコアに備えられた巻取中心孔の直径よりも小さいことがある。
【0123】
望ましくは、前記巻取中心孔の直径をR3とするとき、前記集電体孔の直径は0.5×R3以上R3未満であり得る。
【0124】
より望ましくは、前記巻取中心孔の直径をR3とするとき、前記集電体孔の直径は0.7×R3以上R3未満であり得る。
【0125】
本発明のさらに他面において、前記連結部は、半径方向及び巻取軸方向へ延び得る。
【0126】
本発明のさらに他面において、前記タブ結合部、連結部及び接触部は、延長方向に沿って同じ幅を有し得る。
【0127】
または、前記接触部は、前記連結部よりも大きい幅を有し得る。
【0128】
本発明のさらに他面において、前記連結部は、前記タブ結合部よりも小さい幅を有し得る。
【0129】
また、前記連結部は、前記タブ結合部よりも大きい幅を有し得る。
【発明の効果】
【0130】
本発明によれば、電極組立体とバッテリーハウジングを電気的に接続することにおいて、抵抗を大幅に低めることができる。
【0131】
また、本発明によれば、集電体とバッテリーハウジングとの結合部位の結合力を向上させることができる。
【0132】
あわせて、本発明によれば、バッテリーのエネルギー密度を向上させることができる。
【0133】
また、本発明によれば、バッテリーを製造することにおいて、バッテリーハウジングと集電体の電気的接続のための溶接工程の便宜性を高め、これによって生産性を向上させることができる。
【0134】
但し、本発明によって得られる技術的効果は、上述の効果に制限されず、言及していないさらに他の効果は、下記する発明の説明から当業者にとって明確に理解されるであろう。
【0135】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0136】
図1a】本発明の一実施例によるバッテリーの縦断面図の一部を示す図である。
図1b】本発明の他の実施例によるバッテリーの縦断面図の一部を示す図である。
図1c図1bの電極組立体の上部を拡大した図である。
図1d図1cの第1非コーティング部の上部を拡大した図である。
図2】本発明のさらに他の実施例によるバッテリーの縦断面図の一部を示す図である。
図3】本発明のさらに他の実施例によるバッテリーの縦断面図の一部を示す図である。
図4a図3のバッテリーに含まれた集電体を説明するための図である。
図4b図4aの集電体から折曲部が省略された実施例を説明するための図である。
図5】本発明の他の実施例による集電体を説明するための図である。
図6】本発明のさらに他の実施例による集電体を説明するための図である。
図7】集電体孔と巻取中心孔の関係を説明するための図である。
図8a図4aの集電体と第1非コーティング部の溶接領域及び集電体とビーディング部の溶接領域を説明するための図である。
図8b図4bの集電体と第1非コーティング部の溶接領域及び集電体とビーディング部の溶接領域を説明するための図である。
図9図5の集電体と第1非コーティング部の溶接領域及び集電体とビーディング部の溶接領域を説明するための図である。
図10図6の集電体と第1非コーティング部の溶接領域及び集電体とビーディング部の溶接領域を説明するための図である。
図11】接触部とビーディング部の間の溶接領域に形成される溶接ビードの位置、長さ及び幅などを説明するための図である。
図12】バッテリーハウジングの内面の直径と集電体の総直径の関係を説明するための図である。
図13a】集電体の溶接工程を説明するための図である。
図13b】バッテリーハウジングのビーディング工程を説明するための図である。
図13c】バッテリーハウジングのクリンピング工程を説明するための図である。
図13d】バッテリーハウジングのサイジング工程を説明するための図である。
図13e】サイジング工程前と、集電体形状に倣うサイジング工程後の集電体の変化を説明するための図である。
図13f】サイジング工程後にも溶接領域が維持される集電体の形状を説明するための図である。
図13g】サイジング工程後にも溶接領域が維持される集電体の形状を説明するための図である。
図14】本発明の望ましい実施例による電極板の構造を示した平面図である。
図15】本発明の実施例による電極版の非コーティング部の分節構造を第1電極板及び第2電極板に適用した電極組立体を長手方向(Y方向)に沿って切った断面図である。
図16a】本発明の実施例によって非コーティング部が曲げられた電極組立体を長手方向(Y方向)に沿って切った断面図である。
図16b】本発明の実施例によって非コーティング部が曲げられた電極組立体の斜視図である。
図17】本発明の実施例による複数のバッテリーをバスバーを用いて直列及び並列に接続した様子を示した上面図である。
図18a】本発明の一実施例による第2集電体を説明するための図である。
図18b】本発明の他の実施例による第2集電体を説明するための図である。
図19】本発明の一実施例によるバッテリーを含むバッテリーパックを説明するための図である。
図20図19のバッテリーパックを含む自動車を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0137】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されるものではなく、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応じた意味及び概念で解釈されるものである。
【0138】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代表するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解されたい。
【0139】
また、発明の理解を助けるために、添付の図面は、実際の縮尺ではなく一部構成要素が誇張して示され得る。なお、相異なる実施例で同じ構成要素に対しては同じ参照番号が付与され得る。
【0140】
二つの比較対象が同一であるということは、「実質的に同一」であることを意味する。したがって、「実質的に同一」とは、当業界で低い水準として看做される偏差、例えば、5%以内の偏差を有する場合を含み得る。また、所定の領域で如何なるパラメータが均一であるということは、平均的観点で均一であるということを意味し得る。
【0141】
第1、第2などの用語が多様な構成要素を叙述するために使用されるが、これら用語によって構成要素が制限されることではない。これら用語は、ただ一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用され、特に明記しない限り、第1構成要素が第2構成要素であり得る。
【0142】
明細書全体において、特に明記しない限り、各構成要素は単数または複数であり得る。
【0143】
構成要素の「上部(または下部)」または構成要素の「上(または下)」に任意の構成が配置されるということは、任意の構成が前記構成要素の上面(または下面)に直接配置される場合だけでなく、前記構成要素と前記構成要素の上に(または下に)配置された任意の構成との間に他の構成が介在されることがあることを意味し得る。
【0144】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、前記構成要素は互いに直接的に連結または接続され得るが、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」されるか、または各構成要素が他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」されることもあることを理解すべきである。
【0145】
明細書全体において、「A及び/またはB」の記載は、特に明記しない限り、「A」、「B」、または「A及びB」を意味し、「CからD」の記載は、特に明記しない限り、C以上かつD以下を意味する。
【0146】
説明の便宜上、本明細書において巻取形態で巻かれる電極組立体の巻取軸の長手方向に沿う方向を軸方向Yとする。そして、前記巻取軸を囲む方向を円周方向または周方向Xとする。そして、前記巻取軸に近くなるか、または遠くなる方向を半径方向とする。これらのうち、特に巻取軸に近くなる方向を求心方向、巻取軸から遠くなる方向を遠心方向とする。
【0147】
図1aを参照すると、本発明の一実施例によるバッテリー1は、電極組立体10、バッテリーハウジング20、集電体(第1集電体)30及びキャップ40を含む。前記バッテリー1は、その他にも端子50及び/またはシーリングガスケットG1及び/または絶縁ガスケットG2及び/または集電体(第2集電体)P及び/またはインシュレーターSをさらに含み得る。前記端子50は、前記開放部の反対側に備えられ、前記第2非コーティング部12と電気的に接続され得る。
【0148】
前記電極組立体10は、第1非コーティング部11及び第2非コーティング部12を備える。より具体的には、前記電極組立体10は、第1電極、分離膜、第2電極、分離膜を順次に少なくとも一回積層して形成された積層体を巻き取ることで製造され得る。即ち、本発明に適用される電極組立体10は、巻取タイプの電極組立体であり得る。この場合、前記電極組立体10の外周面にはバッテリーハウジング20との絶縁のために分離膜がさらに備えられ得る。前記電極組立体10は、関連技術分野における公知の巻取構造を制限なく採用可能である。
【0149】
前記電極組立体10は、第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜が巻取軸を中心にして巻き取られることでコアと外周面を定義した電極組立体10であり得る。ここで、前記第1電極は、巻取方向に沿って活物質層がコーティングされている活物質部と、活物質層がコーティングされていない第1非コーティング部11を含み得る。
【0150】
より具体的には、前記電極組立体10は、シート状の第1電極及び第2電極とこれらの間に介在された分離膜が一方向に巻き取られた構造を有する巻取タイプの電極組立体であり得る。前記第1電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第1非コーティング部11を含み得る。前記第2電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第2非コーティング部12を含み得る。前記第1非コーティング部11の少なくとも一部は、それ自体として電極タブとして使用され得る。前記第2非コーティング部12の少なくとも一部は、それ自体として電極タブとして使用され得る。
【0151】
具体的には、前記第1電極は、第1電極集電体及び第1電極集電体の一面または両面に塗布された第1電極活物質を含む。前記第1電極集電体の幅方向(図1aに示したバッテリー1の高さ方向と平行する方向)の一側端部には、第1電極活物質が塗布されていない非コーティング部が存在する。前記非コーティング部は、第1電極タブとして機能する。前記第1非コーティング部11は、バッテリーハウジング20内に収容された電極組立体10の高さ方向(図1aに示したバッテリー1の高さ方向と平行する方向)の上部に備えられる。前記第1非コーティング部11は、例えば、負極タブであり得る。
【0152】
前記第2電極は、第2電極集電体及び第2電極集電体の一面または両面に塗布された第2電極活物質を含む。前記第2電極集電体の幅方向(図1aに示したバッテリー1の高さ方向と平行する方向)の他側端部には、第2電極活物質が塗布されていない非コーティング部が存在する。前記非コーティング部は、第2電極タブとして機能する。前記第2非コーティング部12は、バッテリーハウジング20内に収容された電極組立体10の高さ方向の下部に備えられる。前記第2非コーティング部12は、例えば、正極タブであり得る。
【0153】
本発明において、正極板にコーティングされる正極活物質及び負極板にコーティングされる負極活物質は、当業界における公知の活物質であれば、制限なく使用され得る。
【0154】
一例で、正極活物質は、一般化学式A[A]O2+z(Aは、Li、Na及びKの少なくとも一つ以上の元素を含む;Mは、Ni、Co、Mn、Ca、Mg、Al、Ti、Si、Fe、Mo、V、Zr、Zn、Cu、Al、Mo、Sc、Zr、Ru及びCrより選択された少なくとも一つ以上の元素を含む;x≧0、1≦x+y≦2、-0.1≦z≦2;化学量論係数x、y及びzは、化合物が電気的中性を維持するように選択される。)に表されるアルカリ金属化合物を含み得る。
【0155】
他の例で、正極活物質は、US6,677,082、US6,680,143 などに開示されたアルカリ金属化合物xLiM‐(1‐x)Li(Mは、平均酸化状態3を有する少なくとも一つ以上の元素を含む;Mは、平均酸化状態4を有する少なくとも一つ以上の元素を含む;0≦x≦1)であり得る。
【0156】
さらに他の例で、正極活物質は、一般化学式Li Fe1‐x 1‐y 4‐z(Mは、Ti、Si、Mn、Co、Fe、V、Cr、Mo、Ni、Nd、Al、Mg及びAlより選択された少なくとも一つ以上の元素を含む;Mは、Ti、Si、Mn、Co、Fe、V、Cr、Mo、Ni、Nd、Al、Mg、Al、As、Sb、Si、Ge、V及びSより選択された少なくとも一つ以上の元素を含む;Mは、Fを選択的に含むハロゲン族元素を含む;0<a≦2、0≦x≦1、0≦y<1、0≦z<1;化学量論係数a、x、y及びzは、化合物が電気的中性を維持するように選択される。)、またはLi(PO[Mは、Ti、Si、Mn、Fe、Co、V、Cr、Mo、Ni、Al、Mg及びAlより選択された少なくとも一つの元素を含む。]で表されるリチウム金属ホスフェートであり得る。
【0157】
望ましくは、正極活物質は、一次粒子及び/または一次粒子が凝集した二次粒子を含み得る。
【0158】
一例で、負極活物質は、炭素材、リチウム金属またはリチウム金属化合物、ケイ素またはケイ素化合物、すずまたはすず化合物などを使用し得る。電位が2V未満であるTiO、SnOのような金属酸化物も負極活物質として使用可能である。炭素材としては、低結晶性炭素、高結晶性炭素などがいずれも使用され得る。
【0159】
分離膜は、多孔性高分子フィルム、例えば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体、エチレン/メタクリレート共重合体などのようなポリオレフィン系高分子から製造した多孔性高分子フィルムを単独でまたはこれらを積層して使用し得る。他の例で、分離膜は、通常の多孔性不織布、例えば、高融点のガラスファイバー、ポリエチレンテレフタレート繊維などからなる不織布を使用し得る。
【0160】
分離膜の少なくとも一表面には、無機物粒子のコーティング層を含み得る。また、分離膜自体が無機物粒子のコーティング層からなることも可能である。コーティング層を構成する粒子は、隣接する粒子の間にインタースティシャルボリューム(interstitial volume)が存在するようにバインダーと結合した構造を有し得る。
【0161】
無機物粒子は、誘電率が5以上である無機物からなり得る。この非制限的な例として、前記無機物粒子は、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、Pb1-xLaZr1-yTi(PLZT)、PB(MgNb2/3)O‐PbTiO(PMN‐PT)、BaTiO、ハフニア(HfO)、SrTiO、TiO、Al、ZrO、SnO、CeO、MgO、CaO、ZnO及びYからなる群より選択された少なくとも一つ以上の物質を含み得る。
【0162】
電解質は、Aのような構造を有する塩であり得る。ここで、Aは、Li、Na、Kのようなアルカリ金属陽イオンやこれらの組合せからなるイオンを含む。そして、Bは、F、Cl、Br、I、NO 、N(CN) 、BF 、ClO 、AlO 、AlCl 、PF 、SbF 、AsF 、BF 、BC 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF、(CF、CFSO 、CSO 、CFCFSO 、(CFSO、(FSO、CFCF(CFCO、(CFSOCH、(SF、(CFSO、CF(CFSO 、CFCO 、CHCO 、SCN及び(CFCFSOからなる群より選択されたいずれか一つ以上の陰イオンを含む。
【0163】
また、電解質は、有機溶媒に溶解して使用し得る。有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(propylene carbonate;PC)、エチレンカーボネート(ethylenecarbonate;EC)、ジエチルカーボネート(diethyl carbonate;DEC)、ジメチルカーボネート(dimethyl carbonate;DMC)、ジプロピルカーボネート(dipropyl carbonate;DPC)、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)、アセトニトリル(acetonitrile)、ジメトキシエタン(dimethoxyethane)、ジエトキシエタン(diethoxyethane)、テトラハイドロフラン(tetrahydrofuran)、N-メチル-2-ピロリドン(N-methyl-2-pyrrolidone;NMP)、エチルメチルカーボネート(ethyl methyl carbonate;EMC)、γ-ブチロラクトン(γ-butyrolactone)またはこれらの混合物が使用され得る。
【0164】
前記バッテリーハウジング20は、一側に開放部が形成されたほぼ円筒状の収容体であって、導電性の金属材質である。前記バッテリーハウジング20の側面、そして前記開放部の反対側に位置する下面(図1aを基準にして下方の面)は一体に形成されることが通常である。即ち、前記バッテリーハウジング20は、その高さ方向の上端は開放されており、下端は中央部を除いた残りの領域が閉鎖された形態を有することが通常である。前記バッテリーハウジング20の下面は、ほぼフラットな形態を有し得る。前記バッテリーハウジング20は、その高さ方向の一側に形成された開放部から電極組立体10を収容する。前記バッテリーハウジング20は、前記開放部から電解質も共に収容し得る。
【0165】
前記バッテリーハウジング20は、前記開放部に隣接する端部に形成され、内側へ圧入されたビーディング部21を含み得る。前記バッテリーハウジング20は、前記ビーディング部21よりも前記開放部側に形成され、前記開放部に向かって延びて曲げられたクリンピング部22を備え得る。
【0166】
具体的には、前記バッテリーハウジング20は、その上端部に形成されるビーディング部21を備え得る。前記バッテリーハウジング20は、ビーディング部21よりも上部に形成されるクリンピング部22をさらに備え得る。前記ビーディング部21は、バッテリーハウジング20の外周面の周りが所定の深さで圧入された形態を有する。前記ビーディング部21は、電極組立体10の上部に形成される。前記ビーディング部21が形成された領域でのバッテリーハウジング20の内径は、電極組立体10の直径よりも小さく形成される。
【0167】
前記ビーディング部21は、キャップ40が設けられる支持面を提供する。また、前記ビーディング部21は、後述する集電体30の周縁の少なくとも一部が載置されて結合可能な支持面を提供し得る。 即ち、前記ビーディング部21の上面には、本発明の集電体30の周縁の少なくとも一部及び/または本発明のキャップ40の周縁が載置され得る。図2及び図3のように、前記集電体30の周縁の少なくとも一部及び/またはキャップ40の周縁を安定的に支持するために、前記ビーディング部21の上面は、少なくとも一部がバッテリーハウジング20の下面にほぼ平行する方向へ、即ち、バッテリーハウジング20の側壁にほぼ垂直な方向へ延びた形態を有し得る。
【0168】
一方、前記ビーディング部21は、圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして上方に位置したビーディング部21の上面と、圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして下方に位置したビーディング部21の下面と、を含み得る。
【0169】
例えば、前記ビーディング部21の圧入深さPDは、約0.2~10mmであり得る。前記ビーディング部21の圧入深さPDの最小値は、ビーディング部21の曲率半径R1、溶接ビード幅Wbead及びビーディング部21とバッテリーハウジング20の内面との境界領域での曲率半径R2を全て考慮しなければならない。例えば、図11を参照すると、溶接を可能にするためには、ビーディング部21の曲率半径R1及びビーディング部21とバッテリーハウジング20の内面との境界領域での曲率半径R2に加え、空間がさらに必要である。もし、圧入深さPDがR1+R2であれば、ビーディング部には平坦区間Fが存在しないためである。さらに、溶接が可能になるには、追加的に必要な空間が前記溶接ビードBDの最小幅Wbead,min以上でなければならない。これによって、圧入深さPDの最小値は、次の関係式を満たす。
PD≧R1,min+R2,min+Wbead,min
【0170】
例えば、R1,min及びR2,minの最小値が各々約0.05mmであり、Wbead,minが約0.1mmであり得る。この場合、圧入深さPDの最小値は約0.2mm以上であり得る。
【0171】
なお、ビーディング部21の圧入深さPDの最大値は、バッテリーハウジング20の材質及び厚さによって変わり得る。一例で、バッテリーハウジング20の材質がスチール材質であり、バッテリーハウジング20の最大厚さが約1mmであるとき、ビーディング部21の圧入深さPDの最大値は約10mmであり得る。これによって、一例で、ビーディング部21の圧入深さPDは約0.2~10mmの値を有し得る。
【0172】
本発明の他面で、図1aのように、前記ビーディング部21の上面及び前記ビーディング部21の下面の少なくともいずれか一面は、前記バッテリーハウジング20の下面と所定の角度をなして傾斜した形態を有し得る。または、図2及び図3のように、前記ビーディング部21の上面及び前記ビーディング部21の下面の少なくともいずれか一面は、少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジング20の下面と平行する区間を含み得る。即ち、前記ビーディング部21の上面と前記ビーディング部21の下面の少なくとも一部の平坦区間(図3のF)を含み得る。
【0173】
前記クリンピング部22は、ビーディング部21の上部に形成される。前記クリンピング部22は、ビーディング部21の上部に配置されるキャップ40の周縁を囲むように延びて曲げられた形態を有する。このように曲げられたクリンピング部22の形状によって、キャップ40はビーディング部21に固定される。
【0174】
なお、前記ビーディング部21の最内側地点は、前記クリンピング部22の末端地点よりも、半径方向へより内側に位置し得る。例えば、図2を参照すると、前記ビーディング部21の最内側地点に比べて、前記クリンピング部22の末端地点が半径方向へより外側に位置し得る。このような構造によれば、サイジング工程後にも平坦なビーディング部21を維持できる。例えば、前記ビーディング部21の最内側地点が前記クリンピング部22の末端地点よりも半径方向へより外側に位置するようになると、クリンピング部22の上面の半径方向の長さがビーディング部21の半径方向の長さよりも長くなる。そうなれば、サイジング工程で圧力を受ける面積であるクリンピング部22の上面の面積が広くなり、これによってサイジング工程後にビーディング部21が平坦にならないことがある。したがって、本発明では、前記ビーディング部21の最内側地点が、前記クリンピング部22の末端よりも半径方向へより内側に位置することが望ましい。
【0175】
勿論、このようなクリンピング部22が省略され、他の固定構造によってキャップ40がバッテリーハウジング20の開放部をカバーしながら固定されるようにすることも可能である。例えば、本出願人の韓国公開特許公報第2019-0030016号では、ビーディング部が省略された円筒形電池を開示しており、このような構造が本発明に採用され得る。
【0176】
以下、図3及び図4aを参照して、本発明の一実施例による集電体(第1集電体)30を詳しく説明する。
【0177】
先ず、図3を参照すると、本発明の一実施例による集電体30は、バッテリーハウジング20の内部に収容され、電極組立体10と電気的に接続され、また、バッテリーハウジング20と電気的に接続される。即ち、前記集電体30は、電極組立体10とバッテリーハウジング20を電気的に接続する。望ましくは、前記集電体30は、前記第1非コーティング部11及び前記バッテリーハウジング20の前記ビーディング部21と電気的に結合し得る。前記集電体30の少なくとも一つのタブ結合部32は、前記ビーディング部21の下面よりも下側に位置し得る。
【0178】
前記集電体30は、第1非コーティング部11と結合するタブ結合部32と、前記タブ結合部32から延びてバッテリーハウジング20の内面のビーディング部21に電気的に結合するハウジング結合部33と、を含む。前記タブ結合部32と前記ハウジング結合部33の境界領域は、前記ハウジング結合部33の端部が前記ビーディング部21に向かうように曲げられ得る。即ち、図2などを参照して説明すると、前記タブ結合部32と前記ハウジング結合部33の境界領域は、上方へ曲げられた形状を有し得る。なお、前記ハウジング結合部33は、前記クリンピング部22によって押圧固定され得る。
【0179】
選択的には、前記集電体30は、前記集電体30のコア領域に、中心部31をさらに含み得る。前記中心部31は、ほぼ円形の形状を有し得る。例えば、前記中心部31は、前記電極組立体10の巻取軸の周りを囲むループ形状のループ形状部であり得る。望ましくは、前記ループ形状部は、円周方向に沿って一箇所または二箇所以上の切開部を備え得る。一方、前記中心部31は、選択的に第1非コーティング部11と結合し得る。
【0180】
選択的に、前記集電体30は、前記ループ形状部から延び、前記第1非コーティング部11の一部領域を囲むように配置されたカバー部をさらに含み得る。このようなカバー部によって第1非コーティング部11と集電体30の接触面積が増加し得る。これによって、電池の内部抵抗がさらに減少し得る。
【0181】
本発明の他面で、前記集電体30は、前記タブ結合部32と前記ハウジング結合部33が相互に連結された状態で半径方向に沿って延びたレッグ構造を少なくとも一つ有し得る。望ましくは、前記レッグ構造は、複数で備えられ得る。例えば、図4a~図6を参照すると、前記集電体30は、四つのレッグ構造を有し得る。このようにレッグ構造が複数で備えられる場合、ハウジング結合部33も複数で備えられ得る。この際、図示していないが、複数の前記ハウジング結合部33は、相互に連結されて一体に形成され得る。前記レッグ構造は、前記集電体30の中心部31を基準にして、放射状、十字形またはこれらの組合せによる形態に配置され得る。
【0182】
前記中心部31及び少なくとも一つのタブ結合部32は、電極組立体10の上部に配置され、バッテリーハウジング20にビーディング部21が形成される場合において、ビーディング部21よりも下方に位置し得る。前記タブ結合部32の上には、電解液を注入するための一つ以上の孔が形成され得る。
【0183】
一方、前記タブ結合部32の半径方向の総長さをTとし、前記電極組立体10の外径JRとし、前記電極組立体の最外郭に配置された分節片11aの高さをFとするとき、次の関係式を満たす。
JR-2×F≦T<JR
【0184】
望ましくは、タブ結合部32の半径方向の総長さTは、前記電極組立体10の外径JRから最外郭に配置された分節片11aの高さを二度除外した長さより大きいか、又は同一であり得る。前記関係式が満たされると、タブ結合部32が最外郭に配置された分節片11aの端部を覆うようになる。即ち、集電体30は、第1電極の最後の巻取ターンで曲げられた分節片11aの端部を覆う外径を有し得る。この場合、タブ結合部32と結合する曲げ面102を形成する分節片11aが集電体30によって均一に押された状態で溶接が可能であり、溶接後にも分節片11aの密な積層状態がよく維持され得る。密な積層状態は、図1cに示したように、分節片の間に実質的に隙間がない状態を意味する。密な積層状態は、バッテリー1の抵抗を急速充電に適した水準(例えば、0.5mΩ以上4mΩ以下、望ましくは1.0mΩ以上4mΩ以下)以下に低めるのに寄与する。
【0185】
本発明の他面で、前記タブ結合部32の半径方向の総長さTは、前記電極組立体10の外径JRよりも小さいことがある。タブ結合部32の半径方向の総長さTが前記電極組立体10の外径JRよりも大きいと、バッテリーハウジング20の内部のデッドスペースが増加して、バッテリー1のエネルギー密度に悪影響を及ぼし得る。これによって、半径方向の総長さTは、前記電極組立体10の外径JRよりも小さいことが望ましい。
【0186】
前記中心部31は、電極組立体10の中心部に形成される巻取中心孔H1と対応する位置に形成される円形の集電体孔H2を備える。互いに連通する巻取中心孔H1及び集電体孔H2は、後述する端子50と集電体(第2集電体)Pの溶接または端子50とリードタブ(図示せず)の溶接のための溶接棒の挿入、またはレーザー溶接ビームを照射するための通路として機能し得る。
【0187】
図7は、集電体孔と巻取中心孔の関係を説明するための図である。
【0188】
図7を参照すると、前記集電体孔H2の直径は、前記電極組立体10のコアに備えられた巻取中心孔H1の直径よりも大きいか、または同一であり得る。例えば、集電体孔H2の直径を、前記電極組立体10のコアに備えられた巻取中心孔H1の直径よりも大きく設定する理由は、端子50と集電体(第2集電体)Pの溶接または端子50とリードタブ(図示せず)の溶接のための溶接棒の挿入、またはレーザー溶接ビームの照射時、溶接ガイドの挿入による空間の確保が必要であるためである。もし、前記集電体孔H2の直径が巻取中心孔H1の直径よりも小さすぎると、巻取中心孔H1が遮られてCRW(continuous resistance welding)溶接時に干渉要素として作用する恐れがある。
【0189】
前記実施形態とは異なり、本発明の他の実施形態によると、前記集電体孔H2の直径は、前記電極組立体10のコアに備えられた巻取中心孔H1の直径より小さくてもよい。例えば、前記巻取中心孔H1の直径をR3とするとき、前記集電体孔H2の直径は0.5×R3以上R3未満であり、望ましくは0.7×R3以上R3未満であり得る。
【0190】
通常、ベントされるとき、巻取中心部からガスが排出されながら、強い圧力によって巻取中心部側の分離膜や非コーティング部が電極組立体10の上面から抜け出され得る。この際、集電体孔H2の直径が前記電極組立体10のコアに備えられた巻取中心孔H1の直径よりも小さいと、巻取中心部側の分離膜や非コーティング部が電極組立体10の上面から離脱することを防止できる効果を奏する。但し、集電体孔H2の直径が小すぎる場合、電解液の注液性が低下することがあり、第2集電体Pと端子50の溶接のための空間を確保する必要があるので、前記集電体孔H2の直径は0.5×R3以上であることが望ましく、0.7×R3以上であることがより望ましい。
【0191】
本発明の側面で、前記中心部31はほぼ円形の板状であり得る。例えば、図4aを参照すると、前記中心部31は、その中心に集電体孔H2が形成されているリング形態の板状であり得る。
【0192】
前記少なくとも一つのタブ結合部32は、集電体30の中心部31からほぼ放射状にバッテリーハウジング20の側壁に向かって延びた形態を有し得る。前記タブ結合部32は、例えば、複数個が備えられ得る。例えば、図4aを参照すると、複数のタブ結合部32は各々、中心部31の周りに沿って相互に離隔して位置し得る。このように、本発明のバッテリー1が複数のタブ結合部32を備えることで、前記第1非コーティング部11との結合面積が増大し得る。これによって、第1非コーティング部11とタブ結合部32の結合力が確保され、電気抵抗が減少され得る。
【0193】
前記タブ結合部32は、前記第1非コーティング部11と溶接によって結合し得る。溶接方法としては、例えば、レーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接などが可能であるが、溶接方法はこれらに限定されない。前記タブ結合部32は、前記バッテリーハウジング20の下面と平行する状態で前記第1非コーティング部11に溶接によって結合し得る。前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32は、前記電極組立体10の半径方向に沿って溶接によって結合し得る。
【0194】
図1bは、本発明の他の実施例によるバッテリーの縦断面図の一部を示す図である。図1cは、図1bの電極組立体10の上部を拡大した図であり、図1dは、図1cの第1非コーティング部11の上部を拡大した図である。
【0195】
図1bを参照すると、前記タブ結合部32が前記第1非コーティング部11の端部に設けられた状態で、一定の領域に対する溶接が行われ得る。または、第1非コーティング部11の少なくとも一部は、前記電極組立体10の巻取方向に沿って複数の分節片11aを含み得る。前記複数の分節片11aは、前記電極組立体10の半径方向に沿って曲げられることで曲げ面102を形成し得る。電極組立体の半径方向とは、コア側または外周側に向かう方向を意味する。例えば、図1bのように、前記第1非コーティング部11の少なくとも一部は、前記電極組立体10の巻取方向に沿って分割された複数の分節片11aを含み得る。そして、前記複数の分節片11aは、電極組立体10のコア側に向かって曲げられ得る。図1c及び図1dを参照すると、前記複数の分節片11aは、前記電極組立体10の半径方向に沿って多重で重ねられ得る。前記曲げ面102は、前記電極組立体10の外周側からコア側へ進むほど、分節片11aの重畳数が最大値まで順次に増加する積層数増加区間と、重畳数が最大値になった半径地点から最内側の分節片が存在する半径地点までの積層数均一区間と、を含み得る。
【0196】
この場合、前記タブ結合部32が、前記第1非コーティング部11の曲げ面102に設けられた状態で、一定の領域に対する溶接が行われ得る。即ち、前記タブ結合部32は、複数の分節片11aが多重で重ねられている領域に結合し得る。例えば、前記タブ結合部32は、積層数均一区間と重ねられるように前記曲げ面に結合し得る。図1dを参照すると、前記タブ結合部32と前記第1非コーティング部11の溶接は、第1非コーティング部11の曲げ面102において、第1非コーティング部11の重畳数が10枚以上である領域で行われ得る。重畳数が10枚以上である区間の半径方向の割合は、第1非コーティング部11の長さを調節することで、コアを除いた電極組立体の半径を基準にして25%以上に設計され得る。
【0197】
第1非コーティング部11の曲げ面102に集電体30を溶接するに際し、溶接強度を充分に確保するためにレーザーの出力を増加させることが望ましい。レーザーの出力が増加すると、レーザーが、第1非コーティング部11が重ねられた領域を貫通して電極組立体10の内部まで浸透し、分離膜、活物質などを損傷する恐れがある。これによって、レーザーの貫通を防止するためには、第1非コーティング部11の重畳数を一定の水準以上に増加させることが望ましい。第1非コーティング部11の重畳数を増加させるためには、分節片11aの高さを増加させればよい。しかし、分節片11aの高さを増加させると、第1電極集電体の製造過程で第1非コーティング部11にうねりが発生し得る。これによって、分節片11aの高さは適切な水準に調節することが望ましい。
【0198】
上述したように、非コーティング部の分節片の重畳数が10以上である半径方向の長さの割合を電極組立体の半径を基準にして25%以上に設計し、非コーティング部の分節片が10枚以上重ねられた領域と集電体30をレーザー溶接すると、レーザーの出力を増大させても非コーティング部の重畳部がレーザーを充分にマスキングすることで、レーザーによる分離膜、活物質などの損傷を防止することができる。
【0199】
望ましくは、レーザーの出力は約250W~320Wの範囲で、またはレーザー最大出力仕様の約40%~90%範囲で適切に調節され得るが、本発明はこれに限定されない。レーザーの出力が前記数値範囲を満たすと、溶接強度を充分に増加させ得る。一例で、溶接強度は2kgf/cm以上、より望ましくは4kgf/cm以上に増加させ得る。溶接強度は、望ましくは8kgf/cm以下、より望ましくは6kgf/cm以下に設定され得る。溶接強度は、集電プレートが曲げ面の表面領域から分離し始めるときの集電体30の単位面積当たりの引張力(kgf/cm)として定義される。具体的には、集電プレートの溶接を完了した後、集電プレートに引張力を加え、その大きさを次第に増加させる。引張力が大きくなると、溶接界面から非コーティング部が分離し始める。この際、集電体に加えられた引張力を集電プレートの面積で割った値が溶接強度となる。
【0200】
図1dは、4680のフォームファクターを有するバッテリーに含まれる、半径が22mmであり、かつコアの半径が4mmである電極組立体において、複数の分節片に分割されている第1電極集電体の第1非コーティング部11が外周側からコア側へ曲げられて10枚以上が重ねられた曲げ面の表面領域を示した部分断面図である。図面において、分節片が存在しない電極組立体の領域とコア領域は別に図示していない。分節片の高さは3mmから始めて電極組立体の半径が1mmずつ増加する度に1mmずつ増加する。そして、図面に示した長さである6mm、7mmまたは8mmに到達すると、その後には分節片の高さが実質的に同一に維持される。
【0201】
図1dを参照すると、外周側からコア側へ進むほど第1非コーティング部11の重畳数が次第に増加し、第1非コーティング部11の長さが長いほど重畳数の最大値が増加することが分かる。
【0202】
一例で、第1非コーティング部11の長さが8mmであるとき、複数の分節片に分割された第1非コーティング部11の重畳数は、電極組立体の外周表面から7mm区間まで18枚に増加し、コア側へ8mm区間では第1非コーティング部11の重畳数が最大18枚水準に維持され、コアに隣接する半径区間で1~2枚減少する。分節片の高さは、半径7mm~12mm区間で3mmから8mmまで段階的に増加する。本発明において、積層数均一区間は、図1dに示したように、重畳数が最大値に到達した半径地点から最内側の分節片が位置する地点までの半径区間として定義する。これによって、第1非コーティング部11の分節片11aが10枚以上重ねられた積層数均一区間の割合は、コア(4mm)を除いた電極組立体の半径に対して44.4%(8/18)である。
【0203】
他の例で、第1非コーティング部11の長さが7mmであるとき、複数の分節片に分割された第1非コーティング部11の重畳数は、電極組立体の外周表面から6mm区間まで15枚が増加し、コア側へ9mm区間では、第1非コーティング部11の重畳数が最大値15枚水準に一定に維持され、コアに隣接する半径区間で1~2枚減少する。分節片の高さは、半径7mm~11mm区間で3mmから7mmまで段階的に増加する。これによって、第1非コーティング部11の分節片11aが10枚以上重ねられた積層数均一区間の割合は、コア(4mm)を除いた電極組立体の半径に対して50%(9/18)である。
【0204】
さらに他の例で、第1非コーティング部11の長さが6mmであるとき、複数の分節片に分割された第1非コーティング部11の重畳数は、電極組立体の外周表面から5mm区間まで12枚が増加し、コア側へ10mm区間では、第1非コーティング部11の重畳数が最大値12枚水準に一定に維持され、コアに隣接する半径区間で1~2枚減少する。分節片の高さは、半径7mm~10mm区間で3mmから6mmまで増加する。これによって、第1非コーティング部11の分節片11aが10枚以上重ねられた積層数均一区間の割合は、コア(4mm)を除いた電極組立体の半径に対して55.6%(10/18)である。
【0205】
実施例によると、重畳数が順次に増加する区間の長さは、第1非コーティング部11の長さが長いほど5mmから7mmまで増加し、特に、積層数が10枚以上である積層数均一区間の割合が、コアを除いた電極組立体の半径を基準にして25%以上である条件が満たされるということが分かる。
【0206】
本発明において、積層数均一区間は、コアの半径、分節片の高さ可変区間における分節片の高さの最小値と最大値、そして電極組立体の半径方向における分節片の高さの増加幅によって増減し得る。これによって、当業者は、積層数均一区間の割合に影響を及ぼすファクターを調節して当該割合を25%以上にデザインすることは極めて自明である。一例で、分節片の高さ可変区間で分節片の高さの最小値と最大値を共に増加させると、積層数は増加し、積層数均一区間の割合は25%水準に減少させ得る。
【0207】
積層数均一区間は、集電体が溶接され得る領域である。これによって、積層数均一区間の割合を25%以上に調節すると、集電体の溶接強度を望ましい範囲で確保でき、溶接界面の抵抗の面でも有利になる。
【0208】
本発明の他面で、前記第1非コーティング部11がこのように曲げられた形態を有する場合、第1非コーティング部11が占める空間が縮小してエネルギー密度の向上を図り得る。また、前記第1非コーティング部11と集電体30の結合面積の増加によって、結合力の向上及び抵抗減少の効果を奏し得る。
【0209】
図8a~図10は、集電体30と第1非コーティング部11の溶接領域を説明するための図である。
【0210】
図8a~図10を参照すると、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間の溶接領域には、溶接ビードBDが形成され得る。溶接ビードBDとは、特定の地点に点溶接を行ったときに形成されるほぼ円形の溶接部を意味する。例えば、図11では、点溶接の結果として形成されたほぼ円形の溶接ビードBDを示している。前記溶接ビードBDが複数連結されると、特定の溶接パターンを形成し得る。例えば、図8aを参照すると、複数の溶接ビードBDが集まってほぼ直線状の溶接パターンを形成し得る。一実施形態で、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される複数の溶接ビードBDは、前記電極組立体10の半径方向に沿って延びた溶接パターンを形成し得る。望ましくは、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される溶接ビードBDは、前記電極組立体10の半径方向に沿って延びた直線状の溶接パターンを形成し得る。例えば、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される溶接パターンは、点溶接が連結された線状であり得る。前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される溶接ビードBDの幅は、約0.1mm以上であり得る。これは、レーザー技術を考慮する場合、前記溶接ビードBDの最小幅が約0.1mm以上であるためのである。
【0211】
前記タブ結合部32の長手方向の端部は、バッテリーハウジング20に形成されるビーディング部21の最内側地点よりも内側に位置し得る。より具体的には、前記タブ結合部32とハウジング結合部33の境界領域は、バッテリーハウジング20に形成されたビーディング部21の最内側地点よりも巻取中心孔H1に向かう方向へより内側に位置し得る。このような構造によると、ハウジング結合部33の端部をビーディング部21に位置させるために、集電体30を過度に曲げることによって発生し得る部品間の結合部位の損傷を防止できる。言い換えれば、前記バッテリーハウジング20の長手方向の軸に沿って見たとき、前記少なくとも一つのタブ結合部32は、前記ビーディング部21によって重ねられない形態を有し得る。
【0212】
一方、前記集電体30と電極組立体10の結合面積の増大による結合力の確保及び電気抵抗の減少のために、前記タブ結合部32だけでなく、中心部31も第1非コーティング部11と結合し得る。前記第1非コーティング部11の端部は、タブ結合部32と平行して曲げられ得る。このように第1非コーティング部11の端部が曲げられてタブ結合部32と平行する状態でタブ結合部32と結合する場合、結合面積が増大することで結合力の向上及び電気抵抗の減少効果を図ることができ、また電極組立体10の全高を最小化してエネルギー密度向上の効果を奏し得る。
【0213】
前記少なくとも一つのハウジング結合部33は、前記タブ結合部32の端部から延び、前記バッテリーハウジング20の内面のビーディング部21に結合し得る。例えば、前記少なくとも一つのハウジング結合部33は、前記タブ結合部32の端部からバッテリーハウジング20の側壁に向かって延びた形態を有し得る。前記ハウジング結合部33は、例えば、複数個が備えられ得る。例えば、図4aを参照すると、複数のハウジング結合部33は各々、中心部31の周りに沿って相互に離隔して位置し得る。図1aを参照すると、前記複数のハウジング結合部33は、バッテリーハウジング20の内面において、ビーディング部21に結合し得る。図2及び図3のように、ビーディング部21の上面がバッテリーハウジング20の下面にほぼ平行する方向、即ち、バッテリーハウジング20の側壁にほぼ垂直な方向へ延びた形態を有するようにし、ハウジング結合部33も同じ方向に沿って延びた形態を有するようにすることで、ハウジング結合部33をビーディング部21に安定的に接触させ得る。また、このように前記ハウジング結合部33がビーディング部21に安定的に接触することで両部品間の溶接が円滑に行われ、これによって両部品間の結合力が向上し、結合部位での抵抗増加を最小化する効果を奏し得る。また、このように集電体30がバッテリーハウジング20の円筒部の内面ではなく、バッテリーハウジング20のビーディング部21に結合する構造によって、集電体30とビーディング部21の距離が減少し得る。これによって、バッテリーハウジング20の内部のデッドスペースが最小化し、バッテリー1のエネルギー密度が向上できる。
【0214】
図3及び図4aを参照すると、前記ハウジング結合部33は、バッテリーハウジング20の内面のビーディング部21に結合する接触部33aと、タブ結合部32と接触部33aを連結する連結部33bと、を含む。
【0215】
前記接触部33aは、バッテリーハウジング20の内面に結合する。前記バッテリーハウジング20にビーディング部21が形成される場合において、前記接触部33aは、上述したようにビーディング部21に結合し得る。この場合、上述したように、安定的な接触及び結合のためにビーディング部21及び接触部33aは両方とも、バッテリーハウジング20の下面にほぼ平行する方向、即ち、バッテリーハウジング20の側壁にほぼ垂直な方向に沿って延びた形態を有し得る。前記接触部33aは、前記開放部側に向かう前記ビーディング部21の上面と結合する平坦面を備え得る。即ち、前記接触部33aは、バッテリーハウジング20の下面にほぼ平行する平坦部を少なくとも一部含む。
【0216】
本発明の一実施形態として、前記連結部33bは、半径方向及び巻取軸方向へ延び得る。一方、図13fを参照すると、前記連結部33bは、上方へ膨らんだ構造を有し得る。例えば、前記連結部33bは、上方で膨らんだ曲線形態を有し得る。または、図13fのように、前記連結部33bは、少なくとも一つの曲げ部Cを備え得る。望ましくは、前記少なくとも一つの曲げ部Cは、前記バッテリーハウジングの長手方向軸に沿って見たとき、互いに重ねられないように、鈍角に曲られ得る。より望ましくは、前記接触部33aと前記連結部33bの境界地点は、鈍角に曲げられ得る。即ち、図13fのように前記連結部33bは、前記連結部33bが前記ビーディング部に向かうほど、その傾斜が段階的または漸進的に減少し得る。
【0217】
本発明の他の実施形態として、図4aを参照すると、前記連結部33bは、中心部31と接触部33aの間でその延長方向が少なくとも一回転換される折曲部Bを少なくとも一つ備え得る。即ち、前記連結部33bは、一定の範囲内で収縮及び伸長が可能な、例えば、スプリング類似構造または蛇腹類似構造を有し得る。一方、前記連結部33bは、前記折曲部Bによって上方へ弾性付勢され得る。このような連結部33bの構造は、一定範囲内で電極組立体10の高さにバラツキが存在しても、集電体30が結合した電極組立体10をバッテリーハウジング20内に収容する過程で接触部33aがビーディング部21に密着するようにする。また、このような連結部33bの構造によると、サイジング(sizing)工程時、形状がより安定的に具現され得る。
【0218】
本発明の他の実施形態として、図2及び図3のように、前記接触部33aと前記連結部33bの連結部位は、曲げられ得る。または、図1aのように前記接触部33aと前記連結部33bの連結部位は、前記ビーディング部21の内表面と対応する相補的形状を有し得る。特に、前記接触部33aと前記連結部33bの連結部位は、前記ビーディング部21の内表面と整合する形状を有した状態で前記ビーディング部21と隙間なく結合し得る。このような構造によると、前記ビーディング部21が前記集電体30を効果的に支持できる。また、このような構造によると、ビーディング部21と連結部33bの間の干渉が防止され得る。したがって、接触部33aとビーディング部21の安定的な結合が効果的に維持可能になる。
【0219】
本発明の他面によると、前記折曲部Bの突出した最外側地点は、前記ビーディング部21の最内側地点と所定の間隔で離隔し得る。例えば、図3を参照すると、前記折曲部Bは、前記ビーディング部21と接触しなくてもよい。このような構造によると、ビーディング部21と連結部33bの間の干渉が防止され得る。したがって、接触部33aとビーディング部21の安定的な結合が効果的に維持可能になる。
【0220】
本発明の他面によると、前記折曲部Bによって、前記接触部33aと前記連結部33bがなす角度が鋭角になり得る。例えば、図2図4b、図8bを参照すると、前記連結部33bは折曲部を含まない。したがって、前記接触部33aと前記連結部33bがなす角度は、鈍角になり得る。一方、図3及び図4aを参照すると、前記連結部33bは折曲部を含む。これによって、前記接触部33aと前記連結部33bがなす角度は、鋭角になり得る。このような構造によれば、接触部33aと連結部33bがなす角度が鋭角になるため、ビーディング部21と連結部33bの間の干渉が防止され得る。したがって、接触部33aとビーディング部21の安定的な結合が維持可能になる。本発明の図面では、前記折曲部Bが一つ備えられた場合のみを示しているが、本発明はこれに限定されず、複数で備えられることも勿論可能である。
【0221】
望ましくは、前記集電体30に外力が加えられなくて変形のない状態での前記接触部33aと中心部31の鉛直方向の距離は、集電体30が結合した状態の電極組立体10がバッテリーハウジング20内に設けられたときのビーディング部21の上面と中心部31の鉛直方向の距離と同一であるか、または連結部33bの伸長可能範囲内でより小さく形成されることが望ましい。前記連結部33bがこのような条件を満たすように構成される場合、バッテリーハウジング20内に集電体30が結合した電極組立体10を設けたとき、接触部33aはビーディング部21に自然に密着できる。
【0222】
また、このような連結部33bの収縮及び伸長可能な構造は、バッテリー1の使用過程で振動及び/または衝撃が発生して電極組立体10が上下へ動いても、一定範囲内では電極組立体10の動きによる衝撃を緩和する。
【0223】
本発明のさらに他面で、前記連結部33bは、上方へ膨らんだ曲線形態を有し得る。例えば、前記連結部33bは、電極組立体10の巻取中心に向かう方向へ突出し得る。このような連結部33bの形態は、サイジング工程時に集電体(第1集電体)30と電極組立体10の結合部位及び/または集電体(第1集電体)30とバッテリーハウジング20の結合部位における損傷の発生を防止するためである。
【0224】
図13a~図13dは、本発明のバッテリー1を製造する工程を説明するための図である。
【0225】
図13aは、集電体30の溶接工程を説明するための図である。バッテリーハウジング20の内部に収容された電極組立体10の上に集電体30を載置した後、電極組立体10の上方へ突出した第1非コーティング部11と集電体30を溶接する過程を示す。この場合、第1非コーティング部11に備えられた複数の分節片11aが曲げられた曲げ面に前記集電体30のタブ結合部32が溶接される。
【0226】
次に、図13bは、バッテリーハウジング20のビーディング工程を説明するための図である。集電体30が電極組立体10の上に溶接された状態でビーディングナイフが前記バッテリーハウジング20の内部に向かって進み得る。これによって、前記バッテリーハウジング20の側面には、バッテリーハウジング20の一部がバッテリーハウジング20の内側へ圧入されたビーディング部21が備えられる。前記ビーディング部21は、前記集電体30の接触部33aよりも下方に位置するようになるので、前記接触部33aと前記ビーディング部21の内面は互いに溶接の可能な位置になる。
【0227】
次に、図13cは、バッテリーハウジング20のクリンピング工程を説明するための図面である。ビーディング部21の上面に集電体30の接触部33aが載置され得る。前記接触部33aの上面にはシーリングガスケットG1によって端部が囲まれたキャップ40が載置され得る。その後、前記キャップ40の周縁を囲むように、前記バッテリーハウジング20を曲げて前記キャップ40及び集電体30を固定する。このように曲げられたクリンピング部22の形状によってキャップ40及び集電体30は、ビーディング部21の固定される。
【0228】
次に、図13dは、バッテリーハウジング20のサイジング工程を説明するための図である。サイジング工程とは、バッテリー1を製造することにおいて、バッテリー1の全高を減少させるために、バッテリーハウジング20のビーディング部21の領域が占める高さを縮小させるための圧縮工程である。サイジング工程によると、バッテリーハウジング20を長手方向へ圧縮するため、電極組立体10がビーディング部21に押されて一部が圧縮された形態を有し得る。なお、サイジング工程によると、バッテリーハウジング20を長手方向(上下方向)へ圧縮するため、集電体30が上下方向の圧力を受けて反り得る。即ち、タブ結合部32が上方へ反り、タブ結合部32と第1非コーティング部11の溶接が損傷する可能性が高くなり得る。そこで、サイジング工程を経た後にもタブ結合部32と第1非コーティング部11の間の溶接領域が損傷しない集電体30の形状が求められる。
【0229】
例えば、図13fのように連結部33bが上方へ膨らんだ形態を有する場合、図13dのようにタブ結合部32が上方へ浮き上がる現象が最大限に抑制され得る。即ち、図13cのバッテリーハウジング20を上下方向へ圧縮するようになると、本発明の集電体30は、上下方向へ応力を受けるようになる。しかし、本発明の集電体30の連結部33bが上方へ膨らんだ形態を有するため、タブ結合部32に加えられる応力が最小化し得る。したがって、タブ結合部32は、上方へ反ることなく第1非コーティング部11との溶接結合を良好に維持可能である。
【0230】
より具体的には、図13f及び図13gを参照すると、サイジング工程前の連結部33bは、前記接触部33aの一端部と前記タブ結合部32の一端部を連結した仮想の直線を基準にして上方へ膨らんだ形態を有し得る。例えば、前記連結部33bには、鈍角をなす曲げ部Cが少なくとも一つ備えられ得る。なお、前記曲げ部Cは、前記接触部33aの一端部と前記タブ結合部32の一端部を連結した仮想の直線の中心を通り、バッテリーハウジング20の底面と平行する仮想の平面よりも上方に位置し得る。望ましくは、前記曲げ部Cを基準にしてタブ結合部32に近接した連結部33bの長さは、前記曲げ部Cを基準にして接触部33aに近接した連結部33bの長さよりも、長く形成され得る。
【0231】
このような構造によると、上下方向の圧力を受けるサイジング工程時、接触部33aは矢印方向のように下方へ下がり、連結部33bは矢印方向のように上方へ隆起する(点線参照)。より具体的には、連結部33bは、ビーディング部21よりも上方へ隆起する。即ち、サイジング工程の前後で、ハウジング結合部33のプロファイルが図13fのように変化するようになる。隆起程度は、サイジング工程時のバッテリーハウジング20の高さ変化に依って変わる。図示したこととは異なり、曲げ部Cの位置は、接触部33aの高さ水準までのみ隆起し得る。このように連結部33bが上方へ隆起する現象によって、連結部33bで多くの応力が吸収可能になり、タブ結合部32と第1非コーティング部11の溶接領域に加えられる応力が相対的に小くなる。したがって、本発明によると、タブ結合部32が上方へ浮き上がる現象が発生しない。また、前記のような構造によると、曲げ部Cを基準にしてタブ結合部32に近接した連結部33bの長さが、前記曲げ部Cを基準にして接触部33aに近接した連結部33bの長さよりも長いため、集電体30のバッテリーハウジング20の内部への挿入が容易になり、応力が効果的に分散される。
【0232】
本発明の他の実施形態として、図13gを参照すると、サイジング工程後の集電体30のプロファイルが図13fとは相違に変形され得る。例えば、図13fにおいては、サイジング工程後、連結部33bが上方へ膨らんだ曲線形態で隆起した構造に変形される一方、図13gにおいては、サイジング工程後、連結部33bが曲げ部Cを基点にして曲げられた直線形態に変形され得る。より具体的に説明すると、図13gにおいては、サイジング工程後、前記曲げ部Cを基準にしてタブ結合部32に近接した連結部33b及び前記曲げ部Cを基準にして接触部33aに近接した連結部33bが各々直線形態を維持しながら、連結部33bが上方へ膨らんで隆起するように変形され得る。
【0233】
本発明者は、集電体30の捻れ及び/または浮き上がり現象が防止可能な集電体30の形態について鋭意検討した結果、連結部33bが上方へ膨らんでいる構造を有する場合、タブ結合部32と第1非コーティング部11の溶接に対する損傷が顕著に減少するという事実を確認した。
【0234】
図13eは、サイジング工程前の集電体30の形状差によるサイジング工程後の集電体30の溶接領域の損傷程度を比較するための図である。
【0235】
図13eを参照すると、実験例1は、サイジング前の連結部33bが直線状である場合の実験例であり、実験例2は、サイジング前の連結部33bが下方へ膨らんでいる場合の実験例であり、実験例3は、サイジング前の連結部33bが上方へ膨らんでいる場合の実験例である。前記実験例1~3に対して1mmのサイジング工程を行った結果、連結部33bが直線状である実験例1は、タブ結合部32との溶接領域が約0.72mm浮き上がる現象が発生した。連結部33bが下方へ膨らんでいる形状の実験例2では、タブ結合部との溶接領域が約0.99mm浮き上がる現象が発生した。即ち、連結部33bが下方へ膨らんでいる場合、連結部33bが直線状である場合よりも浮き上がり現象がひどくなったことを確認することができた。一方、連結部33bが上方へ膨らんでいる形状である実験例3では、タブ結合部32との溶接領域が約0.02mm浮き上がる現象が発生した。これは、実験例1及び2と比較して浮き上がり現象が顕著に緩和したことを意味する。即ち、連結部33bが上方へ膨らんでいる形状である実験例3の場合、タブ結合部と第1非コーティング部の間の溶接領域の損傷が最小化したことを確認することができた。これは、集電体30の浮き上がり程度が、集電体30が電極組立体10に加える応力の影響を受けるためである。即ち、連結部33bが直線状である実験例1及び連結部33bが下方へ膨らんでいる形状である実験例2では、サイジング工程で集電体30と電極組立体10が溶接された部分に加えられる応力が各々、約4.5MPa、3.7MPaとして非常に大きいため、集電体30の浮き上がり現象がひどくなったことを確認することができた。一方、連結部33bが上方へ膨らんでいる形状である実験例3では、サイジング工程で集電体30と電極組立体10が溶接された部分に加えられる応力が約2.0MPa水準であって、実験例1及び2に比べて相対的に低いため、集電体30の浮き上がり現象が相対的に少なく現われたことが分かる。
【0236】
したがって、望ましくは、図13fのように、前記連結部33bの傾斜は一定せず、所定の地点(例えば、曲げ部C)を基準にして上部の傾斜が下部の傾斜よりも小さくてもよい。所定の地点は、連結部33bの中間地点よりも上方に位置し得る。または、前記連結部33bは、タブ結合部32と接触部33aを連結する仮想の直線を基準にして上部へ膨らんでいる形態を有し得る。膨らんでいる形態は、直線と直線が連結された形態、曲線形態またはこれらの組合せによる形態であり得る。一例で、図13fのように、前記連結部33bは、前記所定の地点を基準にして少なくとも一つの曲げ部Cを備え得る。望ましくは、前記少なくとも一つの曲げ部Cは、前記バッテリーハウジング20の長手方向軸に沿って見たとき、互いに重ねられないように、鈍角に曲げられ得る。さらに他の変形例において、前記連結部33bは、前記連結部33bが前記ビーディング部21に向かうほど、その傾斜が段階的または漸進的に減少し得る。
【0237】
本発明のさらに他面において、図13dを参照すると、前記タブ結合部32と前記連結部33bがなす角度θは、例えば、0~90°であり得る。例えば、サイジング工程で電極組立体10の上端の高さがビーディング部21の高さに対応する程度に上昇すると、前記タブ結合部32と前記接触部33aは、同じ高さに位置し得る。即ち、この場合は、タブ結合部32と前記連結部33bがなす角度θが0°である場合である。サイジング工程を行っても、前記接触部33aが前記タブ結合部32よりも下方に位置することは望ましくない。この場合、ビーディング部21によって第1非コーティング部11が押されすぎて損傷し得るためである。これによって、タブ結合部32と連結部33bがなす角度θは、0度以上であることが望ましい。一方、タブ結合部32と連結部33bがなす角度θは、連結部33bの長さ、厚さまたは傾斜が段階的または漸進的に変化する形状によって90°まで増加し得る。しかし、キャップ40との接触を避けるために、前記角度θが90°を超過しないことが望ましい。
【0238】
本発明のさらに他面において、前記連結部33bは、前記キャップ40を支持し得る。例えば、前記連結部33bは、サイジング工程によって上方へ曲げられた形態になり得る。この際、上方へ曲げられた連結部33bは、前記キャップ40と接触し得る。この場合、前記連結部33bは、前記キャップ40を上方へ支持する役割を果たし得る。したがって、集電体30は、サイジング工程によって上下方向へ確実に固定され得る。これによって、バッテリー1の使用過程で振動及び/または衝撃が発生しても、集電体30が上下方向へ電極組立体10を固定するので、電極組立体10がバッテリーハウジング20の内部で上下へ動くことを防止できる。
【0239】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部21の上面及び前記ビーディング部21の下面は、前記ビーディング部21の最内側地点をバッテリーハウジングの底面と平行に通過する仮想の基準平面に対して非対称であり得る。例えば、図13dを参照すると、サイジング工程によってバッテリーハウジング20が上下方向へ圧縮されるため、ビーディング部21も上下方向へ圧縮される。これによって、前記ビーディング部21の上面及び前記ビーディング部21の下面は、前記ビーディング部21の最内側地点を通過する仮想の基準平面に対して非対称の形状になり得る。
【0240】
本発明のさらに他面において、前記ビーディング部21の圧入深さをPDと定義し得る。例えば、図11を参照すると、バッテリーハウジング20の内面から前記ビーディング部21の最内側地点までの垂直距離を圧入深さPDに定義し得る。これとは異なり、前記接触部33aの端部から前記ビーディング部21の最内側地点を通る垂直線までの最短距離をオーバーラップ長さOVと定義し得る。即ち、図11を参照すると、オーバーラップ長さOVは、前記ビーディング部21を上下方向へ正射影したとき、正射影と前記集電体30が重複する領域の半径方向の長さを意味する。この際、本発明のバッテリー1は、次の関係式を満たす。
(R1,min+Wbead,min)/PDmax≦OV/PD≦(PDmax-R2,min)/PDmax
【0241】
前記集電体30の接触部33aが前記ビーディング部21の溶接可能に載置されるためには、前記の割合が(R1,min+Wbead,min)/PDmax以上であることが望ましい。図11を参照すると、集電体30の接触部33aが前記ビーディング部21に溶接可能に載置されるためには、ビーディング部21の曲率半径R1よりもさらにオーバーラップされる領域が必要である。例えば、接触部33aがビーディング部21の曲率半径R1分だけオーバーラップされると、平坦区間Fが存在しないため、接触部33aはビーディング部21と一つの接点のみで接し得る。即ち、接触部33aがビーディング部21に安定的に載置されない。したがって、接触部33aは、ビーディング部21の曲率半径R1に加えてオーバーラップされる領域がさらに必要であり、この際、さらにオーバーラップされる領域の長さは、少なくとも溶接ビード幅Wbead以上であることが望ましい。即ち、さらにオーバーラップされる領域で実質的に接触部33aがビーディング部21と重ねられ、この領域で溶接が行われ得る。したがって、さらにオーバーラップされる領域の長さが少なくとも溶接ビード幅Wbead以上になればこそ、重畳領域を外れない状態で安定的な溶接が可能になる。即ち、接触部33aが前記ビーディング部21に溶接可能に載置されるための最小限のオーバーラップ長さは、R1,min+Wbead,minになる。
【0242】
なお、集電体30の接触部33aが前記ビーディング部21の溶接可能に載置されるためには、前記の割合が(PDmax-R2,min)/PDmax以下であることが望ましい。図11を参照すると、ビーディング部21とバッテリーハウジング20の内面の境界領域には、曲率半径R2が存在する。これによって、集電体30の接触部33aが、曲率半径R2が形成されたビーディング部21とバッテリーハウジング20の内面との境界領域まで入るようになると、曲率半径R2によって前記接触部33aが前記ビーディング部21に密着できず、浮き上がるようになる。これによって、接触部33aが前記ビーディング部21に密着するように載置されるための最大限のオーバーラップ長さはPDmax-R2,minになる。
【0243】
一例で、ビーディング部21の圧入深さPDの最大値PDmaxは、約10mmであり、R1,min及びR2,minの最小値が各々約0.05mmであり、Wbead,minが約0.1mmであり得る。この際、ビーディング部21の圧入深さPDに対するオーバーラップ長さOVの割合は、約1.5~99.5%範囲を満たし得る。前記集電体30の接触部33aが、前記ビーディング部21に溶接可能に載置されるためには、前記の割合が約1.5%以上であることが望ましい。OV/PD割合の下限値は、ビーディング部21の圧入深さの最大値PDmax、曲率半径R1の最小値R1,min及び接触部33aの溶接のためにビーディング部21の上面と接触する接触部33aの最小幅、即ち、溶接ビードBDの最小幅Wbead,minの長さから決定し得る。具体的には、一例で、圧入深さの最大値PDmaxは10mmであり、接触部33aの溶接のために必要な接触部33aの最小接触幅、即ち、溶接ビードBDの最小幅Wbead,minの長さは0.1mmであり、曲率半径R1の最小値R1,minは0.05mmであり得る。この条件で、オーバーラップ長さOVの最小値は0.15mm(=0.1mm+0.05mm)であり、PDmaxは10mmであることから、OV/PD割合の下限値は1.5%になる。その一方で、前記集電体30の接触部33aが前記ビーディング部21の上面の平坦部に最大幅で接触し得る地点は、バッテリーハウジングの内面から曲率半径R2だけ離隔した地点である。これによって、接触部33aの端部が当該地点に位置するとき、オーバーラップ長さOVが最大になる。OV/PD割合の上限値は、圧入深さの最大値と曲率半径R2の最小値R2,minから決定し得る。具体的には、圧入深さの最大値は10mmであり、曲率半径R2の最小値は0.05mmであり得る。このような条件で、オーバーラップ長さOVの最大値は9.95mm(=10mm-0.05mm)であり、PDmaxは10mmであることから、OV/PD割合の上限値は99.5%になる。
【0244】
本発明のさらに他面で、ビーディング部21と接触部33aが溶接される溶接位置をWに定義し得る。より具体的には、溶接位置Wは、ビーディング部21の最内側地点から、半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードBDの中央地点までの距離を意味し得る。この際、溶接位置Wと圧入深さPDは、以下の関係式を満たし得る。
(OVmin-0.5×Wbead,min)/PDmax≦W/PD≦(OVmax-0.5×Wbead,min)/PDmax
【0245】
ビーディング部21と接触部33aの溶接位置Wは、接触部33aとビーディング部21のオーバーラップ長さと溶接ビードBDの最小幅Wbead,minから決定され得る。溶接位置Wは、溶接ビードBDの中央地点である。
【0246】
図11を参照して説明すると、接触部33aがビーディング部21に最小限に掛けられたときの溶接位置をW1と定義し得る。このときのオーバーラップ長さは、上述したようにOVminになる。一方、オーバーラップされる領域内で溶接ビードBDが形成されればこそ安定的に溶接が可能になるため、オーバーラップされる領域内に溶接ビードBDが完全に含まれなければならない。これによって、溶接位置W1は、OVminから少なくとも0.5×Wbead,minだけビーディング部21の内側へ離隔した地点でなければならない。したがって、W1は、以下の関係式を満たし得る。
W1=OVmin-0.5×Wbead,min
=R1,min+Wbead,min-0.5×Wbead,min
=R1,min+0.5×Wbead,min
【0247】
一方、W1/PDの値が最小になるためには、PD値が最大にならなければならないので、W/PDの最小値は(OVmin-0.5×Wbead,min)/PDmaxになる。
【0248】
その一方、図11を参照して説明すると、接触部33aがビーディング部21に最大限に入られたときの溶接位置をW2と定義し得る。このときのオーバーラップ長さは、上述したようにOVmaxになる。一方、オーバーラップされる領域内で溶接ビードBDが形成されればこそ安定的に溶接可能になるため、オーバーラップされる領域内に溶接ビードBDが完全に含まれなければならない。これによって、溶接位置W2はOVmaxから少なくとも0.5×Wbead,minだけビーディング部21の内側に向かって離隔した地点でなければならない。したがって、W2は、以下の関係式を満たし得る。
W2=OVmax-0.5×Wbead,min
=PDmax-R2,min-0.5×Wbead,min
【0249】
一方、W2/PDの値が最大になるためには、PDmax-R2,min-0.5×Wbead,minをPDで割った値である1-(R2,min+0.5×Wbead,min)/PDが最大にならなければならない。即ち、PD値が最大であるとき、W2/PD値も最大になる。これによって、W/PDの最大値は、(OVmin-0.5×Wbead,min)/PDmaxになる。
【0250】
一例で、ビーディング部21に接触部33aを溶接するために必要な最小幅は0.1mmであり得る。即ち、0.1mmの幅は、レーザー溶接によって形成可能な溶接ビードBDの最小幅である。これによって、接触部33aがビーディング部21の上面に最小幅で接触するときの溶接位置W1は、ビーディング部21の最内側地点からR1,min+0.5×0.1mmだけ離隔した地点となる。ここで、R1,minは、曲率半径R1の最小値であって、例えば、0.05mmである。当該地点にレーザーを照射すると、接触部33aとビーディング部21の接触面に0.1mmの幅を有する溶接ビードBDが形成される。溶接ビードBDの幅は、接触部33aの最小接触幅とも対応する。ビーディング部21の圧入深さPDを基準にして溶接位置W1は、ビーディング部21の最内側地点を基準にして0.1mm離隔した地点である。
【0251】
一方、接触部33aがビーディング部21の上面と最大幅で接触する場合は、接触部33aの端部がバッテリーハウジングの内面から曲率半径R2,minだけ離隔した地点に位置する場合である。ここで、R2,minは曲率半径R2の最小値として、例えば0.05mmである。この場合、接触部33aの端部と最も近接させ得る溶接位置W2は、接触部33aの端部から0.05mm離隔した地点である。当該地点にレーザーを照射すると、0.1mmの最小幅を有する溶接ビーズを接触部33aの端部と当接するように形成し得る。接触部33aがビーディング部21の上面と最大幅で接触する場合の溶接位置W2は、ビーディング部21の最内側地点を基準にして、PD-R2,min-0.05mmだけ離隔した地点である。一例で、R2,minが0.05mmであるとき、溶接位置W2の最大値は、ビーディング部21の最内側地点を基準にしてPD-0.1mmだけ離隔した地点である。
【0252】
上述したことによれば、R1,min及びR2,minが0.05mmであるとき、圧入深さPDを基準にして接触部33aの溶接位置Wは、ビーディング部21の最内側地点を基準にして0.1mmからPD-0.1mmの範囲に設定され得る。圧入深さPDを基準にした溶接位置W1の割合は、圧入深さPDが最大値であるときなので、W1/PDの最小値(%)は、1%(=100×0.1mm/10mm)である。また、圧入深さPDを基準にした溶接位置W2の割合W1/PDの最大値は、PDが最大値であるときなので、W2/PDの最大値(%)は、99%(=100×(10mm-0.1mm)/10mm)である。つまり、圧入深さPDを基準にした溶接位置領域は、圧入深さPDを基準にして1%以上99%以下の領域であり得る。
【0253】
一方、図11を参照して説明すると、オーバーラップ長さがOVであるときの前記ビーディング部21の最内側地点から半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードBDの中央地点までの距離をWと定義し得る。この際、本発明のバッテリー1は、以下の関係式を満たし得る。
W=OV-0.5×Wbead,min
【0254】
その一方、前記ビーディング部21は、少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジング20の下面と平行する平坦区間Fを有し、前記集電体30と接触する前記ビーディング部21の前記平坦区間Fの長さは、OV-R1であり得る。即ち、図11を参照して説明すると、平坦区間Fは、オーバーラップ長さOVからビーディング部21の曲率半径R1を除外した長さとなる。
【0255】
本発明のさらに他面で、オーバーラップ長さがOVであるとき、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接ビードBDの集合である溶接パターンの半径方向の幅の長さは、Wbead,min以上OV-R1以下であり得る。
【0256】
図11を参照して説明すると、溶接ビードBDの最小幅がWbead,minであるので、ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接パターンの半径方向の幅長さの最小値は、少なくともWbead,minにならなければならない。一方、前記溶接ビードBDは、前記ビーディング部21の平坦区間Fの全体領域にかけて複数個が形成され得る。この際、複数の溶接ビードBDは、一定の溶接パターンを形成し得る。図11を参照すると、ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接パターンの半径方向の幅長さの最大値は、以下の関係式を満たし得る。
ビーディング部21と接触部33aの間に形成される溶接パターンの半径方向の幅長さの最大値
=W-W1+溶接ビードBDの最小幅
=[(OV-0.5×Wbead,min)-(R1+0.5×Wbead,min)]+Wbead,min
=OV-R1
【0257】
本発明のさらに他面において、前記平坦区間Fの長さに対する前記溶接パターンの半径方向の幅長さの割合は、約10~40%の範囲を満たし得る。望ましくは、前記の割合は、約20~30%を満たし得る。前記の割合が前記範囲を満たすとき、溶接面積の増加によって溶接強度が増加し得る。これによって、本発明によるバッテリー1は、高い耐衝撃特性が確保可能である。
【0258】
本発明のさらに他面において、前記電極組立体10の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体30が前記電極組立体10の上面と接触しない面積の割合を集電体30の開口率と定義し得る。前記開口率は、以下の式によって計算できる。
開口率(%)
=1-(集電体が電極組立体の上面と接触する面積)/(電極組立体の外径を直径とする円の面積)
=(集電体が電極組立体の上面と接触しない面積)/(電極組立体の外径を直径とする円の面積)
【0259】
集電体30の開口率は、例えば、約30%以上100%未満であり、望ましくは約60%以上100%未満であり得る。図8aに示した集電体30が電極組立体10の上に載置されて結合する場合を例に挙げて説明すると、前記集電体30が前記電極組立体10と接触する領域は、中心部31及びタブ結合部32であり得る。即ち、言い換えれば、前記電極組立体10の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体30が前記電極組立体10と接触する面積の割合は、約70%以下であり、望ましくは約40%以下であり得る。集電体30の開口率が前記範囲であるとき、電解液の注液時、集電体孔H2を含める集電体30の開口領域を通じて電解液が円滑に電極組立体10の内部に浸透し得る。即ち、集電体30の開口率が前記範囲であるとき、電解液が電極組立体10に備えられた巻取中心孔H1と集電体30の開口領域を通じて電極組立体10に染み込み、特に分節片11aの重畳面の間、そして隣接する分節片11aの間に微細な隙間が存在するため、当該隙間による毛細管現象によって電解液が電極組立体10へ円滑に染み込み得る。
【0260】
次に、図5を参照すると、本発明の他の実施例による集電体30が示されている。本発明の他の実施例による集電体30は、前述した図4aの集電体30と比較して接触部33aの形態が相違するだけであり、その外には前述した集電体30の構造が実質的に同一に適用され得る。
【0261】
図5を参照すると、一実施例として、前記接触部33aは、前記連結部33bよりも大きい幅を有し得る。例えば、接触部33aは、少なくとも一部がバッテリーハウジング20の内周面に沿って延びた形態を有し得る。望ましくは、前記接触部33aは、前記バッテリーハウジング20のビーディング部に沿って延びた弧状であり得る。また、図示していないが、接触面積を極大化するために、前記集電体30は、少なくとも一つのハウジング結合部33の各々の接触部33aが延びた長さの和が、バッテリーハウジング20の内周とほぼ同一になるように構成され得る。このような実施例では、結合面積の極大化による結合力の向上及び電気抵抗の減少効果を奏し得る。
【0262】
次に、図6を参照すると、本発明のさらに他の実施例による集電体30が示されている。本発明のさらに他の実施例による集電体30は、図5の集電体30と比較して、接触部33a及び連結部33bの形態が相違するだけであり、その他には、前述した集電体30の構造が実質的に同一に適用され得る。即ち、前記連結部33bは、前記タブ結合部32よりも大きい幅を有し得る。または、他の実施形態として、前記連結部33bは、前記タブ結合部32よりも小さい幅を有し得る。
【0263】
図6を参照すると、連結部33bは、少なくとも一部がバッテリーハウジング20の内周面に沿って延びた形態を有し得る。具体的には、前記接触部33aは、前記バッテリーハウジング20のビーディング部に沿って延びた弧状であり、前記連結部33bは、前記接触部33aに沿って延びた弧状であり得る。このような構造によると、図5に示した集電体30と比較して集電体30の面積がさらに増加するので、電気抵抗の減少効果が極大化できる。
【0264】
一方、図6を参照すると、前記集電体30は、図4aまたは図5に示した集電体30とは異なり、折曲部Bを備えなくてもよい。このように折曲部Bを備えない場合、集電体30の製作に必要な原材料を節減できる。これによって、集電体30の製作コストを節約することができる。
【0265】
図1aを参照すると、前記キャップ40は、バッテリーハウジング20の一方に形成された前記開放部をカバーする。前記キャップ40は、バッテリーハウジング20の上端に形成されるクリンピング部22によって固定され得る。この場合、固定力の向上及びバッテリーハウジング20の密閉性の向上のために、バッテリーハウジング20とキャップ40の間には、シーリングガスケットG1が介在され得る。但し、本発明において、キャップ40は、電流の通路に機能する必要がある部品ではない。これによって、関連技術分野における公知の他の構造を適用してバッテリーハウジング20とキャップ40を堅固に固定し、バッテリーハウジング20の開放部の密閉性が確保可能であれば、このようなシーリングガスケットG1の適用は必須ではない。
【0266】
一方、前記シーリングガスケットG1が適用される場合を例に挙げて説明すると、前記シーリングガスケットG1は、前記バッテリーハウジング20の開放部と前記集電体30の間に介在されたシーリングガスケットG1であって、前記集電体30のビーディング部21に接触する部分が、前記ビーディング部21と前記シーリングガスケットG1の間に位置するように構成され得る。前記シーリングガスケットG1は、前記キャップ40を囲むほぼリング状であり得る。前記シーリングガスケットG1は、キャップ40の上面、下面及び側面を共にカバーし得る。シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の下面をカバーする部位の半径方向の長さは、シーリングガスケットG1の部位において、前記キャップ40の上面をカバーする部位の半径方向の長さよりも小さいか、または同一であり得る。シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の下面をカバーする部位の半径方向の長さが長すぎると、サイジング工程中にバッテリーハウジング20を上下へ圧縮する過程でシーリングガスケットG1が集電体30を加圧し、集電体30が損傷するか、またはバッテリーハウジング20が損傷する恐れがある。特に、シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の下面をカバーする部位の半径方向の長さが長すぎると、サイジング工程中にバッテリーハウジング20を上下へ圧縮する過程でシーリングガスケットG1が連結部33bを過度に加圧して連結部33bの形態を変形させるか、または連結部33bの一部を損傷する可能性がある。これによって、シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の下面をカバーする部位の半径方向の長さを一定水準に小さく維持する必要がある。
【0267】
これに対し、シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の上面をカバーする部位は、その構造的及び位置的特性上、集電体30との干渉を起こす恐れがない。その一方、前記バッテリーハウジング20と前記キャップ40は、互いに必ずしも絶縁される必要性もない。即ち、シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の上面をカバーする部位は、シーリング機能さえ満たせばよく、絶縁など、その他の機能を満たさなくてもよいので、その長さに対する制限が相対的に少ない。
【0268】
例えば、図1aのように、シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の下面をカバーする部位の半径方向の長さが、シーリングガスケットG1の部位において、前記キャップ40の上面をカバーする部位の半径方向の長さと同一であり得る。または、図2及び図3のように、シーリングガスケットG1の部位において、キャップ40の下面をカバーする部位の半径方向の長さは、シーリングガスケットG1の部位において、前記キャップ40の上面をカバーする部位の半径方向の長さよりも小さく形成され得る。
【0269】
一方、前記接触部33aは、前記バッテリーハウジング20のビーディング部21と前記シーリングガスケットG1の間に介在されて固定され得る。即ち、前記接触部33aが前記バッテリーハウジング20のビーディング部21と前記シーリングガスケットG1の間に介在された状態で前記クリンピング部22のクリンピング力によって前記接触部33aが固定され得る。
【0270】
この際、前記シーリングガスケットG1の厚さは、円周方向に沿って可変し得る。例えば、前記シーリングガスケットG1の厚さは、円周方向に沿って増加と減少を交互に反復し得る。
【0271】
一例で、前記シーリングガスケットG1は、前記接触部33aと接触する領域と、前記接触部33aと接触しない領域で、圧縮率が同一であり得る。即ち、圧縮されていない状態で予めシーリングガスケットG1の厚さが円周方向に沿って可変するように構成され得る。
【0272】
他の例で、前記シーリングガスケットG1は、前記接触部33aと接触する領域よりも、前記接触部33aと接触しない領域でさらに小さい圧縮率を有し得る。即ち、圧縮されていない状態でシーリングガスケットG1は、円周方向に沿って一定の厚さを有するように構成され、以後にクリンピング力によって圧縮されることによって、一定の領域のみで厚さが変わるように構成され得る。
【0273】
さらに他の例で、前記シーリングガスケットG1は、前記接触部33aと接触する領域よりも、前記接触部33aと接触しない領域でより大きい厚さを有し得る。即ち、図示していないが、シーリングガスケットG1は、前記接触部33aと接触する領域での圧縮率が相対的に大きくてもよい。
【0274】
さらに他の面で、前記バッテリーハウジング20のビーディング部21と前記集電体の接触部33aの間に溶接部が形成され得る。例えば、クリンピング力のみでは、接触部33aが確実に固定されないことがある。さらに、シーリングガスケットG1が熱によって収縮するか、またはクリンピング部22が外部から衝撃を受けて変形される場合、集電体とバッテリーハウジング20の結合力が低下する可能性がある。これによって、接触部33aが前記バッテリーハウジング20のビーディング部21に載置された状態で溶接によって前記集電体30をバッテリーハウジング20に固定し得る。その後、接触部33aの上端にシーリングガスケットG1によって囲まれるキャップ40を載置してクリンピング部22を形成することで、バッテリー1の製造工程を完成し得る。この際、溶接方法としては、例えば、レーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接などが可能であるが、溶接方法はこれらに限定されない。このように接触部33aがビーディング部21とシーリングガスケットG1の間に介在されると共に、溶接によってビーディング部21に結合する構造によると、溶接部の結合力が増大し、長期間のバッテリー挙動にも表面密着性を担保することができる。したがって、サイクルフェーディング(cycle fading)などの安全性の問題を最小化できる。
【0275】
図8a~図10は、接触部33aとビーディング部21の溶接領域を説明するための図である。
【0276】
図8a~図10を参照すると、接触部33aとビーディング部21の間の溶接領域には、溶接ビードBDが形成され得る。例えば、図1aのように、前記ビーディング部21の上面及び前記ビーディング部21の下面が各々前記バッテリーハウジング20の下面と所定の角度をなして傾斜した形態を有する場合には、前記接触部33aが、前記ビーディング部21の傾斜した上面に設けられ得る。または、例えば、図2及び図3のように、前記ビーディング部21の上面及び前記ビーディング部21の下面が各々少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジング20の下面と平行する平坦区間Fを含む場合には、前記接触部33aが、前記ビーディング部21の平坦な上面に設けられ得る。そして、その後、前記接触部33aが、前記ビーディング部21に溶接によって結合し得る。
【0277】
図11は、接触部33aとビーディング部21の間の溶接領域に形成される溶接ビードBDの位置、長さ及び幅などを説明するための図である。
【0278】
図11を参照すると、前記接触部33aは、前記ビーディング部21の平坦な上面に溶接によって結合し得る。
【0279】
図8a~図10を参照すると、前記溶接ビードBDが複数個が集まると、一定の溶接パターンを形成し得る。例えば、図8aを参照すると、複数の溶接ビードBDが集まって、ほぼ直線状の溶接パターンを形成し得る。例えば、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接パターンは、点溶接が連結された線の形状を有し得る。前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接ビードBDの幅は、約0.1mm以上であり得る。これは、レーザー技術を考慮したとき、前記溶接ビードBDの最小幅が約0.1mm以上であるためである。
【0280】
前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接ビードBDは、少なくとも一つ以上が形成され得る。例えば、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接ビードBDは、円周方向に沿って複数個が形成され得る。特に、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接ビードBDは、同一の接触部33a内に複数個が形成され得る。例えば、同一の接触部33a内に形成された複数の溶接ビードBDは、同一の接触部33a内で対称に形成され得る。そして、同一の接触部33a内に形成された複数の溶接ビードBDは、互いに所定の角度、例えば30°間隔を置いて形成され得る。具体的には、同一の接触部33a内に形成された複数の溶接ビードBDは、同一の接触部33a内で前記ビーディング部21が形成する円の中心を基準にして30°以下の円周角の範囲内に位置し得る。
【0281】
前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接ビードBDは、円周方向に沿って延びる直線状の溶接パターンを形成し得る。または、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接ビードBDは、円周方向に沿って延びる弧状の溶接パターンを形成し得る。本発明の一実施形態によると、前記接触部33aの円周方向の長さは、前記タブ結合部32の円周方向の長さと同一であり得る。また、前記接触部33aの円周方向の長さは、前記連結部33bの円周方向の長さと同一であり得る。例えば、図4aに示したように、タブ結合部32、連結部33b及び接触部33aが同じ幅で延び得る。望ましくは、前記タブ結合部32、連結部33b及び接触部33aは、延長方向に沿って同じ幅を有し得る。
【0282】
別の側面で、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される溶接パターンの延長方向と、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接パターンの延長方向は、相異なり得る。望ましくは、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される溶接パターンの延長方向と、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接パターンの延長方向は、互いにほぼ垂直であり得る。図8a及び図8bを参照すると、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される溶接パターンは、半径方向に沿って形成され得る。一方、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接パターンは、前記バッテリーハウジング20の円周方向に沿って形成され得る。即ち、前記第1非コーティング部11と前記タブ結合部32の間に形成される溶接パターンの延長方向と、前記ビーディング部21と前記接触部33aの間に形成される溶接パターンの延長方向は、互いにほぼ垂直になり得る。このような構造によると、前記集電体30と前記電極組立体10の結合強度が増加できる。即ち、このような構造によると、集電体30が多様な方向で行われた溶接によって固定されているため、前記集電体30が特定方向の振動または衝撃を受けても、堅固に固定された状態が維持可能である。
【0283】
本発明の他の実施形態によると、前記接触部33aの円周方向の長さは、前記タブ結合部32の円周方向の長さに比べて相対的に長く形成され得る。また、望ましくは、前記接触部33aの円周方向の長さは、前記連結部33bの円周方向の長さに比べて相対的に長く形成され得る。例えば、図5及び図6を参照すると、接触部33aの円周方向の長さがタブ結合部32の円周方向の長さよりも相対的に長く形成されていることを確認することができる。また、図5を参照すると、接触部33aの円周方向の長さが連結部33bの円周方向の長さよりも相対的に長く形成されていることを確認することができる。このように、接触部33aの円周方向の長さを長く形成することで、集電体30のビーディング部21との結合力を向上させることができる。ひいては、接触部33a及び/または連結部33bの円周方向の長さを長く形成することで、電池の内部抵抗を減少させることができる。
【0284】
一方、図5及び図6を参照すると、前記接触部33aは、前記バッテリーハウジングのビーディング部21に沿って円周方向へ延びる孤状であり得る。より具体的には、前記接触部33aは、前記連結部33bと前記接触部33aの交差地点から、円周方向に沿って互いに反対方向へ延びる孤状であり得る。
【0285】
一方、図6を参照すると、前記連結部33bも、前記接触部33aに沿って円周方向へ延びた弧状であり得る。このように接触部33aがバッテリーハウジングのビーディング部21に沿って円周方向へ延びる弧状であることで、ビーディング部21と集電体の結合力を向上させることができる。より望ましくは、円周方向へ延びた前記接触部33aの長さの和が、前記バッテリーハウジングの内周の長さと対応するように構成され得る。即ち、図示していないが、前記集電体30は、接触部33a同士が相互に連結されたリング状であり得る。このような形状によると、ビーディング部21と集電体30の結合力をさらに向上させることができる。
【0286】
図12は、バッテリーハウジングの内面の直径と集電体の総直径の関係を説明するための図である。
【0287】
図12を参照して説明すると、前記バッテリーハウジングの外面の直径をDeとし、前記バッテリーハウジング20の内面の直径をDiとし、前記集電体30の総直径をdとするとき、De>Di>dの関係を満たし得る。
【0288】
一方、前記キャップ40は、バッテリーハウジング20の内部に発生したガスによる内圧の増加を防止するために形成されるベント部41を備え得る。前記ベント部41は、キャップ40の一部に形成され、内圧が加えられたときに容易に破断するように周辺領域よりも構造的に弱い領域である。前記ベント部41は、例えば、周辺領域よりも薄い厚さの領域であり得る。
【0289】
前記端子50は、バッテリーハウジング20の開放部の反対側からバッテリーハウジング20を貫通して電極組立体10の第2非コーティング部12と電気的に接続される。前記端子50は、バッテリーハウジング20の下面のほぼ中心部を貫通し得る。前記端子50は、例えば、第2非コーティング部12に結合する集電体(第2集電体)Pと結合するか、または第2非コーティング部12に結合するリードタブ(図示せず)と結合することで電極組立体10と電気的に接続し得る。これによって、前記端子50は、電極組立体10の第2電極と同じ極性を有し、第2電極端子T2として機能し得る。前記第2非コーティング部12が正極タブである場合、端子50は正極端子として機能し得る。望ましくは、端子50はリベッティング構造を有する。端子50のリベッティング構造が適用されたバッテリーは、一方向で電気的配線を行い得る。また、リベッティング構造を有する端子50は、断面積が大きくて抵抗が低いので、急速充電に非常に適合する。
【0290】
図18a及び図18bは、本発明の一実施例による第2集電体Pを説明するための図である。
【0291】
本発明の他面で、図2及び図3を参照すると、前記第2集電体Pは、前記第2非コーティング部12と前記端子50の間に介在され得る。一方、図18a及び図18bを参照すると、前記第2集電体Pは、前記第2非コーティング部12と結合するタブ結合部P1と、前記端子50と結合する端子結合部P2と、を備える。前記第2集電体Pは、連結部P3及び/または縁部P4をさらに含み得る。
【0292】
本発明の一面で、前記タブ結合部P1は、複数個が備えられ得る。望ましくは、複数の前記タブ結合部P1は、互いに同じ間隔で配置され得る。複数の前記タブ結合部P1の各々の延長長さは、互いに同一であり得る。前記端子結合部P2は、複数の前記タブ結合部P1によって囲まれるように配置され得る。
【0293】
望ましくは、前記端子結合部P2は、電極組立体10の巻取中心に形成された巻取中心孔H1と対応する位置に配置され得る。より望ましくは、前記端子結合部P2は、前記電極組立体10の巻取中心孔H1をカバーし得る。このような構造によると、前記電極組立体10の巻取中心孔H1の上部に位置する端子50と端子結合部P2を溶接によって結合し得る。
【0294】
前記タブ結合部P1及び端子結合部P2は、直接的に連結されず、離隔するように配置され得る。例えば、タブ結合部P1及び端子結合部P2は、縁部P4によって間接的に連結され得る。このように、本発明の一実施例による第2集電体Pは、タブ結合部P1と端子結合部P2が互いに直接連結されず、縁部P4によって連結された構造を有することで、バッテリー1に衝撃及び/または振動が発生する場合、タブ結合部P1と第2非コーティング部12の結合部位及び端子結合部P2と端子50の結合部位に加えられる衝撃を分散させ得る。これによって、本発明の第2集電体Pは、外部衝撃による溶接部位の破損を最小化または防止できる。本発明の第2集電体Pは、外部衝撃が加えられたとき、縁部P4と端子結合部P2の連結部位に応力が集中する構造を有するが、このような連結部位は、部品間の結合のための溶接部が形成された部位ではないため、外部衝撃による溶接部の破損による製品不良の発生を防止することができる。
【0295】
前記第2集電体Pは、端子結合部P2と連結されるP3をさらに含み得る。前記連結部P3は、少なくともその一部がタブ結合部P1よりもその幅が小さく形成され得る。この場合、前記連結部P3で電気抵抗が増加して連結部P3を通して電流が流れるとき、他の部位に比べてより大きい抵抗が発生するようになり、これによって過電流の発生時に連結部P3の一部が破断されることで過電流を遮断するようになる。前記連結部P3は、このような過電流遮断機能を考慮して、その幅が適切な水準に調節され得る。
【0296】
前記第2集電体Pは、内側に空間が形成されたほぼリム(rim)形態を有する縁部P4をさらに含み得る。この場合、前記タブ結合部P1は、縁部P4から内側へ延び、第2非コーティング部12と結合し得る。本発明の図面では、前記縁部P4がほぼ円形のリム形態を有する場合のみを示しているが、これによって本発明が限定されることではない。前記縁部P4は、図示したこととは異なり、ほぼ四角のリム形態またはその他の形態を有し得る。
【0297】
本発明の他面で、図18bを参照すると、前記連結部P3は、連結部P3の幅を部分的に減少させるように形成される切欠きNを備え得る。前記切欠きNが備えられる場合、切欠きNが形成された領域での電気抵抗が増加するようになり、これによって過電流の発生時に迅速な電流遮断が可能になる。望ましくは、切欠きNの位置は、積層数均一区間(図1d)に含まれ得る。より望ましくは、切欠きNの位置は、積層数均一区間において積層数が最大に維持される区間に含まれ得る。これによって、切欠きNが破断されるときに発生する副産物が電極組立体の内部へ浸透することを確実に防止可能である。
【0298】
図18a及び図18bのように、図2及び図3を参照すると、本発明の一面で、前記第2集電体Pの前記端子結合部P2の中心から前記タブ結合部P1の端部に至る最長半径は、前記集電体30の中心部から前記タブ結合部32の端部に至る最長半径よりも大きくてもよい。例えば、ほぼリム形態である縁部P4の半径は、前記集電体30の中心部から前記タブ結合部32の端部に至る最長半径よりも大きくてもよい。これは、ビーディング部21がバッテリーハウジング20の内側へ圧入されることによって、前記集電体30のタブ結合部32と第1非コーティング部11の溶接面積が制限されることによる結果である。
【0299】
本発明の他面で、前記第2集電体Pのタブ結合部P1は、前記第2非コーティング部12の曲げられた端部に結合し得る。即ち、第2集電体Pのタブ結合部P1は、前記第2非コーティング部12に備えられた複数の分節片が曲げらられた曲げ面に溶接によって結合し得る。望ましくは、溶接領域は、半径方向に沿って積層数均一区間(図1d)と少なくとも50%以上重ねられ、重畳割合は大きいほど望ましい。より望ましくは、溶接領域は、半径方向に沿って積層数均一区間において重畳数が最大である区間と少なくとも50%以上重ねられ、重畳割合が大きいほどより望ましい。このような溶接条件は、集電体30に対しても実質的に同様に適用可能である。
【0300】
本発明のさらに他面で、前記第2集電体Pのタブ結合部P1と、前記第2非コーティング部12の曲げられた端部を結合する溶接領域がさらに形成されており、前記第2集電体Pの端子結合部P2の中心から前記溶接領域に至る距離は、前記集電体30の中心部からタブ結合部32の溶接領域に至る距離と同一であるか、または約5%以下の距離偏差を有し得る。本発明のさらに他面で、前記第2集電体Pの溶接領域は、前記集電体30のタブ結合部32の溶接領域よりも長い長さを有し得る。
【0301】
一例で、端子50の平坦部(図1a参照)と第2集電体Pがレーザーで溶接され、円弧パターンの形態で連続的または不連続的なラインに溶接される場合、円弧溶接パターンの直径は2mm以上、望ましくは4mm以上であることが望ましい。円弧溶接パターンの直径が当該条件を満たす場合、溶接部の引張力を2kgf以上に増加させて十分な溶接強度の確保が可能である。
【0302】
他の例で、端子50の平坦部と第2集電体Pが超音波で溶接されて円形パターンに溶接される場合、円形溶接パターンの直径は2mm以上であることが望ましい。円形溶接パターンの直径が当該条件を満たす場合、溶接部の引張力を2kgf以上に増加させて十分な溶接強度の確保が可能である。
【0303】
溶接可能領域である端子50の平坦部の直径は、3mm~14mmの範囲で調節され得る。端子50の平坦部の半径が3mmよりも小さいと、レーザー溶接工具、超音波溶接工具などを用いて2mm以上の直径を有する溶接パターンを形成しにくい。また、端子50の平坦部の半径が14mmを超過すると、端子50のサイズが大きすぎてバッテリーハウジング20の底部の外面が占める面積が減少して外面を通じて電気的接続部品(バスバー)を接続しにくい。
【0304】
望ましくは、溶接部の引張力を2kgf以上に確保するための溶接パターンの直径が2mm以上であり、溶接可能領域の直径は3mm~14mmであることから、溶接可能領域の面積に対する溶接パターンの面積の割合は、2.04(100×π1/π7)%~44.4(100×π1/π1.5)%であり得る。
【0305】
端子50の極性及び機能を考慮するとき、端子50は、これと反対極性を有するバッテリーハウジング20とは絶縁状態を維持しなければならない。このために、端子50とバッテリーハウジング20の間には、絶縁ガスケットG2が適用され得る。これとは異なり、端子50の表面の一部に絶縁性物質をコーティングすることで絶縁を実現し得る。
【0306】
同様の理由で、第2非コーティング部12及び/または集電体(第2集電体)Pは、バッテリーハウジング20と絶縁状態を維持しなければならない。このために、前記第2非コーティング部12とバッテリーハウジング20の間及び/または集電体(第2集電体)Pとバッテリーハウジング20の間には、インシュレーターSが介在され得る。前記インシュレーターSが適用される場合、第2非コーティング部12との電気的接続のために端子50は、インシュレーターSを貫通し得る。
【0307】
望ましくは、インシュレーターSとバッテリーハウジング20の底部の内面は、互いに密着し得る。ここで、「密着」とは、目視で確認される空間(隙間)がないことを意味する。空間(隙間)を無くすために、バッテリーハウジング20の底部の内面から端子50の平坦部に至る距離は、インシュレーターSの厚さと同一であるか、またはそれより若干小さい値を有し得る。
【0308】
一方、本発明において、バッテリーハウジング20の表面全体は、第1電極端子T1として機能し得る。例えば、前記第1非コーティング部11が負極タブである場合、第1電極端子T1は負極端子であり得る。本発明によるバッテリー1は、このようにバッテリーハウジング20の開放部の反対側に位置する下面に露出する端子50及びバッテリーハウジング20の下面において端子50が占める領域を除いた残りの領域を各々第2電極端子T2及び第1電極端子T1として利用可能な構造を有する。これによって、本発明によるバッテリー1は、複数のバッテリー1を電気的に接続することにおいて、一方向で正極/負極を共に接続でき、電気的接続構造が簡素化する。また、本発明によるバッテリー1は、バッテリーハウジング20の開放部の反対側に位置した下面の大部分を電極端子として利用可能な構造を有するので、電気的接続のための部品を溶接できる十分な面積の確保が可能であるという長所を有する。
【0309】
さらに他の側面で、電極組立体10を構成する電極は、非コーティング部11の曲げの容易性のために、分節構造を有し得る。
【0310】
図14を参照すると、電極板は、導電性材質のホイルからなったシート状の第1電極集電体と、第1電極集電体の少なくとも一面に形成された活物質層と、第1電極の長辺の端部に活物質がコーティングされていない第1非コーティング部11と、を含む。
【0311】
望ましくは、第1非コーティング部11は、 切込み加工された複数の分節片11aを含み得る。複数の分節片11aは、複数のグループをなし、各グループに属する分節片11aは、高さ(Y方向の長さ)及び/または幅(X方向の長さ)及び/または離隔ピッチが同一であり得る。各グループに属する分節片11aの数は、図示されたものよりも増加または減少し得る。分節片11aは、少なくとも一つの直線及び/または少なくとも一つの曲線が組み合わせられた幾何学的の形態を有する。望ましくは、分節片11aは台形であってもよく、四角形、平衡四辺形、半円形または反楕円形などにいくらでも変形され得る。
【0312】
望ましくは、分節片11aの高さは、電極組立体の巻取方向と平行する一方向に沿って、例えば、コア側から外周側へ進むほど段階的に増加し得る。また、コア側と隣接するコア側の非コーティング部11'は、分節片11aを含まなくてもよく、コア側の非コーティング部11'の高さは、他の非コーティング部の領域よりも小さくてもよい。また、外周に隣接する外周側の非コーティング部11"は、分節片11aを含まなくてもよく、外周側の非コーティング部11"の高さは、他の非コーティング部の領域よりも小さくてもよい。
【0313】
選択的に、電極板は、活物質層と第1非コーティング部11の境界を覆う絶縁コーティング層11bを含み得る。絶縁コーティング層11bは、絶縁性の高分子樹脂を含み、無機物フィラーを選択的にさらに含み得る。絶縁コーティング層11bは、活物質層の端部が分離膜を介して対向している反対極性の活物質層と接触することを防止し、分節片11aの曲げを構造的に支持する役割を果たす。このために、電極板が電極組立体10に巻き取られたとき、絶縁コーティング層11bは、少なくとも一部が分離膜から外部に露出することが望ましい。
【0314】
図15は、本発明の実施例による電極板の非コーティング部の分節構造を第1電極集電体及び第2電極集電体に適用した電極組立体10を長手方向Yに沿って切った断面図である。
【0315】
図15を参照すると、電極組立体10は巻取工法によって製造し得る。下部から突出した第2非コーティング部12は、第2電極集電体から延びたものであり、上部から突出した第1非コーティング部11は、第1電極集電体から延びたものである。
【0316】
非コーティング部11、12の高さが変化するパターンは、概略的に図示した。即ち、断面が切られる位置によって非コーティング部11、12の高さは不規則に変化し得る。一例で、台形分節片11aのサイド部分が切られると、断面での非コーティング部の高さは、分節片11aの高さよりも低くなる。これによって、電極組立体10の断面を示した図面で非コーティング部11、12の高さは、各巻取ターンに含まれた非コーティング部の高さの平均に対応することに理解する。
【0317】
非コーティング部11、12は、図16a及び図16bに示したように電極組立体10の半径方向に沿って、例えば、外周側からコア側へ曲げられ得る。図15において、曲げられる部分101は点線のボックスで示した。非コーティング部11、12が曲げられるとき、半径方向へ隣接している分節片11aが多重で互いに重ねられることによって電極組立体10の上部と下部に曲げ面102が形成される。この際、コア側の非コーティング部(図14の11')は、高さが低くて曲げられず、最内側で曲げられる分節片11aの高さhは、分節片11a構造を有さないコア側の非コーティング部11'によって形成された巻取領域の半径方向の長さrよりも小さいか、または同一である。これによって、電極組立体10のコアに存在する巻取中心孔H1が、曲げられた分節片11aによって閉鎖されない。巻取中心孔H1が閉鎖されなければ、電解質の注液工程に困難性がなく、電解液の注液効率が向上する。また、巻取中心孔H1を通じて溶接工具を挿入して端子50と第2集電体Pの溶接を容易に行い得る。
【0318】
図17は、本発明の実施例によるバッテリー1をバスバー150を用いて電気的に接続した状態を示した図である。
【0319】
図17を参照すると、複数のバッテリー1は、バスバー150を用いて上部で直列及び並列に接続され得る。バッテリー1の数は、バッテリーパック3の容量を考慮して増減し得る。
【0320】
各バッテリー1において、端子50は正の極性を有し、バッテリーハウジング20の底部の外面は負の極性を有す得るが、その反対の場合も可能である。
【0321】
望ましくは、複数のバッテリー1は、複数の列と行に配置され得る。列は、地面を基準にして上下方向であり、行は地面を基準にして左右方向である。また、空間効率性を最大化するのために、バッテリー1は、最密パッキング構造(closest packing structure)で配置され得る。最密パッキング構造は、端子50の中心を互いに連結したとき、正三角形をなすときに形成される。
【0322】
望ましくは、バスバー150は、隣接するバッテリー1の上部、望ましくは、端子50の間に配置され得る。一例で、バスバー150は、隣接する列の間に配置され得る。または、バスバー150は、隣接する行の間に配置され得る。
【0323】
望ましくは、バスバー150は、同じ列に配置されたバッテリーを互いに並列に接続し、隣接する二つの列に配置された円筒形バッテリーを互いに直列に接続する。
【0324】
望ましくは、バスバー150は、直列及び並列接続のために本体部151と、複数の第1バスバー端子152と、複数の第2バスバー端子153と、を含み得る。
【0325】
前記本体部151は、バッテリー1の列に沿って延び得る。または、本体部151は、バッテリー1の列に沿って延びるが、ジグザグ形状のように規則的に折り曲げられ得る。
【0326】
複数の第1バスバー端子152は、本体部151の一側から各バッテリー1の端子50に向かって突出して延び、端子50に電気的に結合し得る。端子50との電気的結合は、レーザー溶接、超音波溶接などによって行われ得る。また、複数の第2バスバー端子153は、本体部151の他側から各バッテリー1のバッテリーハウジング20の底部の外面に向かって突出して延び、外面に電気的に結合し得る。外面との電気的結合は、レーザー溶接、超音波溶接などによって行われ得る。
【0327】
望ましくは、本体部151、複数の第1バスバー端子152及び複数の第2バスバー端子153は、一つの導電性金属板からなり得る。金属板は、アルミニウム板または銅板であり得るが、本発明はこれに限定されない。なお、変形例において、本体部151、複数の第1バスバー端子152及び複数の第2バスバー端子153は、個別の単位で製作した後、互いに溶接などによって結合して形成され得る。
【0328】
本発明によるバッテリー1は、正の極性を有する端子50と負の極性を有するバッテリーハウジング20の底部の外面が同じ方向に位置しているため、バスバー150を用いてバッテリー1の電気的接続を容易に具現可能である。
【0329】
また、バッテリー1の端子50と外面は、面積が広いので、バスバー150の結合面積を充分に確保してバッテリー1を含むバッテリーパックの抵抗を充分に低めることができる。
【0330】
一方、本発明のバッテリー1は、上述したように、部品間の接触面積の拡大、電流経路(path)の多重化、電流経路の長さの最小化などによって抵抗が最小化した構造を有する。製品の完成後、正極と負極の間、即ち、端子50の上面とバッテリーハウジング20の閉鎖部の外面との間での抵抗測定機によって測定されるバッテリー1のAC抵抗は、急速充電に適合する0.5mΩ~4mΩ、望ましくは1mΩ~4mΩであり得る。
【0331】
本発明において、バッテリーは、例えば、フォームファクターの比(バッテリーの直径を高さで割った値、即ち、高さHに対する直径Φの割合に定義される。)が約0.4よりも大きいバッテリーであり得る。ここで、フォームファクターとは、バッテリーの直径及び高さを示す値を意味する。
【0332】
望ましくは、円筒形バッテリーの直径は40mm~50mmであり、高さは60mm~130mmであり得る。一実施例による円筒形バッテリーは、例えば、46110バッテリー、4875バッテリー、48110バッテリー、4880バッテリー、4680バッテリーであり得る。フォームファクターを占めす数値において、最初の数字二つはバッテリーの直径を示し、その次の数字二つはバッテリーの高さを示す。
【0333】
最近、バッテリーが電気自動車に適用されるにつれ、バッテリーのフォームファクターが従来の1865、2170などよりも増加しつつある。フォームファクターの増加は、エネルギー密度の増加、熱暴走に対する安全性の増大、そして冷却効率の向上をもたらす。
【0334】
バッテリーのエネルギー密度は、フォームファクターの増加と共にバッテリーハウジング内部の無駄な空間が最小化するときにさらに増加し得る。本発明によるバッテリーは、集電体とバッテリーハウジングの結合部位の結合力を向上させる共に、バッテリーの容量を増大させながらも抵抗を低めることが可能な最適の構造を有する。
【0335】
本発明の一実施例によるバッテリーは、ほぼ円柱状のバッテリーであって、その直径が約46mmであり、高さは約110mmであり、フォームファクターの比は約0.418であるバッテリーであり得る。
【0336】
他の実施例によるバッテリーは、ほぼ円柱状のバッテリーであって、その直径が約48mmであり、高さは約75mmであり、フォームファクターの比は約0.640であるバッテリーであり得る。
【0337】
さらに他の実施例によるバッテリーは、ほぼ円柱状のバッテリーであって、その直径が約48mmであり、高さは約110mmであり、フォームファクターの比は約0.436であるバッテリーであり得る。
【0338】
さらに他の実施例によるバッテリーは、ほぼ円柱状のバッテリーであって、その直径が約48mmであり、高さは約80mmであり、フォームファクターの比は約0.600であるバッテリーであり得る。
【0339】
さらに他の実施例によるバッテリーは、ほぼ円柱状のバッテリーであって、その直径が約46mmであり、高さは約80mmであり、フォームファクターの比は約0.575であるバッテリーであり得る。
【0340】
従来には、フォームファクターの比が約0.4以下であるバッテリーが用いられていた。即ち、従来には、例えば、1865バッテリー、2170バッテリーなどが用いられた。1865バッテリーの場合、その直径が約18mmであり、高さは約65mmであり、フォームファクターの比は約0.277である。2170バッテリーの場合、その直径が約21mmであり、高さは約70mmであり、フォームファクターの比は約0.300である。
【0341】
本発明の実施例によるバッテリーはバッテリーパックに含まれ、バッテリーパックは自動車に搭載され得る。図19を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリーパック3は、上述したような本発明の一実施例による複数のバッテリー1が電気的に接続された二次電池の集合体及びこれを収容するパックハウジング2を含む。本発明の図面では、図示の便宜上、電気的接続のためのバスバー、冷却ユニット、電力端子などの部品を省略した。
【0342】
図20を参照すると、本発明の一実施例による自動車5は、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車またはプラグインハイブリッド自動車であり得、本発明の一実施例によるバッテリーパック3を含む。前記自動車5は、本発明の一実施例によるバッテリーパック3から電力を受けて動作する。
【0343】
以上、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0344】
1 バッテリー
2 パックハウジング
3 バッテリーパック
5 自動車
10 電極組立体
11 第1非コーティング部
11a 分節片
12 第2非コーティング部
101 曲げられる部分
102 曲げ面
H1 巻取中心孔
20 バッテリーハウジング
21 ビーディング部
22 クリンピング部
30 集電体(第1集電体)
H2 集電体孔
31 中心部
32 タブ結合部
33 ハウジング結合部
33a 接触部
33b 連結部
40 キャップ
41 ベント部
G1 シーリングガスケット
50 端子
G2 絶縁ガスケット
T1 第1電極端子
T2 第2電極端子
P 集電体(第2集電体)
P1 タブ結合部
P2 端子結合部
P3 連結部
P4 縁部
S インシュレーター
F 平坦区間
BD 溶接ビード
PD 圧入深さ
OV オーバーラップ長さ
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図13c
図13d
図13e
図13f
図13g
図14
図15
図16a
図16b
図17
図18a
図18b
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2023-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜が巻取軸を中心にして巻き取られることでコアと外周面を定義した電極組立体であって、前記第1電極は、巻取方向に沿って活物質層がコーティングされている活物質部と、活物質層がコーティングされていない第1非コーティング部と、を含み、前記第1非コーティング部の少なくとも一部がそれ自体として電極タブとして使用される電極組立体と、
一側に形成された開放部から前記電極組立体を収容するバッテリーハウジングと、
前記第1非コーティング部と結合するタブ結合部と、前記タブ結合部から延びて前記バッテリーハウジングの内面に電気的に結合するハウジング結合部と、を含む集電体と、
前記開放部をカバーするキャップと、を含む、バッテリー。
【請求項2】
前記バッテリーハウジングは、
前記開放部に隣接する端部に形成され、内側へ圧入されたビーディング部を備える、請求項1に記載のバッテリー。
【請求項3】
前記バッテリーハウジングは、
前記ビーディング部よりも前記開放部に向かう側に形成され、前記開放部に向かって延びられて曲げられたクリンピング部を備える、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項4】
前記ハウジング結合部は、
前記クリンピング部によって押圧固定される、請求項3に記載のバッテリー。
【請求項5】
前記ハウジング結合部は、
前記バッテリーハウジングの前記ビーディング部に結合する接触部と、
前記タブ結合部と前記接触部を連結する連結部と、を含む、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項6】
前記連結部は、
前記接触部の一端部と前記タブ結合部の一端部を連結した仮想の直線を基準にして上方へ膨らんでいる構造を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項7】
前記連結部は、
前記ビーディング部よりも上方へ隆起した構造を有する、請求項5または6に記載のバッテリー。
【請求項8】
前記連結部は、
少なくとも一つの曲げ部を備える、請求項6に記載のバッテリー。
【請求項9】
前記曲げ部は、
前記接触部の一端部と前記タブ結合部の一端部を連結した仮想の直線の中心を通り、前記バッテリーハウジングの底面と平行する仮想の平面よりも上方に位置する、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項10】
前記少なくとも一つの曲げ部は、
前記バッテリーハウジングの長手方向の軸に沿って見たとき、互いに重ねられないように鈍角に曲げられている、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項11】
前記接触部と前記連結部の境界地点が、鈍角に曲げられている、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項12】
前記連結部は、
前記連結部が前記ビーディング部に向かうほど、その傾斜が段階的または漸進的に減少する、請求項10に記載のバッテリー。
【請求項13】
前記タブ結合部と前記連結部がなす角度は、0~90°である、請求項5から12のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項14】
前記連結部は、前記キャップを支持する、請求項5から13のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項15】
前記タブ結合部と前記接触部は、同じ高さに位置する、請求項5から14のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項16】
前記接触部は、
前記開放部側に向かう前記ビーディング部の上面と結合する平坦面を備える、請求項5から15のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項17】
前記ビーディング部は、
圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして上方に位置する前記ビーディング部の上面と、
圧入によって凹んだ最内側地点を中心にして下方に位置する前記ビーディング部の下面と、を含む、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項18】
前記集電体の少なくとも一つの前記タブ結合部は、
前記ビーディング部の下面よりも下方に位置する、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項19】
前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面の少なくともいずれか一つは、
前記バッテリーハウジングの下面と所定の角度をなして傾斜している、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項20】
前記接触部は、
前記ビーディング部の傾斜した上面に設けられる、請求項19に記載のバッテリー。
【請求項21】
前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面の少なくともいずれか一つは、
少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジングの下面と平行する、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項22】
前記ビーディング部の上面及び前記ビーディング部の下面は、
前記ビーディング部の最内側地点を前記バッテリーハウジングの底面と平行して通す仮想の基準平面に対して非対称である、請求項17に記載のバッテリー。
【請求項23】
前記接触部は、
前記ビーディング部の平坦な上面に設けられる、請求項21に記載のバッテリー。
【請求項24】
前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、
前記ビーディング部の曲率半径の最小値をR1,minとし、
溶接ビード幅の最小値をWbead,minとし、
前記ビーディング部と前記バッテリーハウジングの内面との境界領域での曲率半径の最小値をR2,minとするとき、
PD≧R1,min+R2,min+Wbead,minを満たす、請求項2から23のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項25】
前記ビーディング部の圧入深さが、0.2~10mmである、請求項2から24のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項26】
前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、前記圧入深さの最大値をPDmaxとし、
前記接触部の端部から前記ビーディング部の最内側地点を通る垂直線までの最短距離であるオーバーラップ長さをOVとし、
前記ビーディング部の曲率半径の最小値をR1,minとし、
溶接ビード幅の最小値をWbead,minとし、
前記ビーディング部と前記バッテリーハウジングの内面との境界領域での曲率半径の最小値をR2,minとするとき、
(R1,min+Wbead,min)/PDmax≦OV/PD≦(PDmax-R2,min)/PDmaxを満たす、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項27】
前記接触部は、前記ビーディング部に溶接によって結合する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項28】
前記接触部は、前記ビーディング部の平坦な上面に溶接によって結合する、請求項21に記載のバッテリー。
【請求項29】
前記接触部と前記ビーディング部の間の溶接領域は、
前記ビーディング部の平坦な上面よりも狭く形成されている、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項30】
前記ビーディング部の圧入深さをPDとし、前記圧入深さの最大値をPDmaxとし、
前記ビーディング部の最内側地点から、半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離をWとし、
前記接触部の端部から前記ビーディング部の最内側地点を通る垂直線までの最短距離であるオーバーラップ長さをOVとし、OVの最小値をOVminとし、OVの最大値をOVmaxとし、
溶接ビード幅の最小値をWbead,minとするとき、
(OVmin-0.5×Wbead,min)/PDmax≦W/PD≦(OVmax-0.5×Wbead,min)/PDmaxを満たす、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項31】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、少なくとも一つ以上であり、
前記少なくとも一つの溶接ビードは、円周方向に沿って延びる直線状の溶接パターンを形成する、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項32】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、少なくとも一つ以上であり、
前記少なくとも一つの溶接ビードは、円周方向に沿って延びる弧状の溶接パターンを形成する、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項33】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、溶接パターンを形成し、
前記溶接パターンは、点溶接が連結された線状である、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項34】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードは、同じ接触部内に複数個が形成される、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項35】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接ビードの幅は、0.1mm以上である、請求項28に記載のバッテリー。
【請求項36】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部は、前記電極組立体の半径方向に沿って溶接によって結合する、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項37】
前記タブ結合部は、
前記バッテリーハウジングの下面と平行する状態で前記第1非コーティング部に溶接によって結合する、請求項1から36のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項38】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される複数の溶接ビードは、
前記電極組立体の半径方向に沿って延びた直線状の溶接パターンを形成する、請求項36に記載のバッテリー。
【請求項39】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接ビードは、溶接パターンを形成し、
前記溶接パターンは、点溶接が連結された線状である特徴とする、請求項36に記載のバッテリー。
【請求項40】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接ビードの幅は、0.1mm以上である、請求項36に記載のバッテリー。
【請求項41】
前記第1非コーティング部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分節片を含み、
前記複数の分節片は、前記電極組立体の半径方向に沿って曲げられることで曲げ面を形成する、請求項1から40のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項42】
前記複数の分節片は、
前記電極組立体の半径方向に沿って多重で重ねられて前記曲げ面を形成し、
前記曲げ面は、前記電極組立体の外周側からコア側へ進むにつれて分節片の重畳数が最大値まで順次に増加する積層数増加区間と、重畳数が最大値になった半径地点から最内側の分節片が存在する半径地点までの積層数均一区間と、を含む、請求項41の記載のバッテリー。
【請求項43】
前記タブ結合部は、
前記積層数均一区間と重ねられるように前記曲げ面に結合する、請求項42に記載のバッテリー。
【請求項44】
前記積層数均一区間の重畳数は、10以上である、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項45】
前記タブ結合部は前記曲げ面に溶接され、前記タブ結合部の溶接領域は、前記電極組立体の半径方向に沿って前記積層数均一区間と少なくとも50%以上重ねられる、請求項44に記載のバッテリー。
【請求項46】
前記集電体は、
前記集電体の中心部に円形の集電体孔を備える、請求項1から45のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項47】
前記集電体孔の直径は、
前記電極組立体のコアに備えられた巻取中心孔の直径よりも大きいか、または同一である、請求項46に記載のバッテリー。
【請求項48】
前記バッテリーは、
前記バッテリーハウジングと前記キャップの間に備えられたシーリングガスケットを含む、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項49】
前記接触部は、
前記シーリングガスケットと前記ビーディング部の間に介在される、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項50】
前記シーリングガスケットの厚さは、
円周方向に沿って可変する、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項51】
前記シーリングガスケットの厚さは、
円周方向に沿って増加と減少を交互に反復する、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項52】
前記シーリングガスケットは、
前記接触部と接触する領域及び前記接触部と接触しない領域での圧縮率が同一である、請求項50に記載のバッテリー。
【請求項53】
前記シーリングガスケットは、
前記接触部と接触する領域よりも、前記接触部と接触しない領域でより小さな圧縮率を有する、請求項50に記載のバッテリー。
【請求項54】
前記シーリングガスケットは、
前記接触部と接触する領域よりも、前記接触部と接触しない領域でより大きい厚さを有する、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項55】
集電体は、
前記タブ結合部と前記ハウジング結合部が相互に連結された状態で半径方向に沿って延びたレッグ構造を有する、請求項1から54のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項56】
前記レッグ構造は、複数で備えられる、請求項55に記載のバッテリー。
【請求項57】
前記レッグ構造は、
前記集電体の中心部を基準にして、放射状、十字形またはこれらの組合せによる形態に配置される、請求項55に記載のバッテリー。
【請求項58】
前記ハウジング結合部が複数で備えられ、
複数の前記ハウジング結合部は、相互に連結されて一体に形成された、請求項56に記載のバッテリー。
【請求項59】
前記連結部は、
延長方向が少なくとも一回転換される折曲部を少なくとも一つ備える、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項60】
前記折曲部の突出した最外側地点は、
前記ビーディング部の最内側地点と所定の間隔で離隔している、請求項59に記載のバッテリー。
【請求項61】
前記折曲部によって、前記接触部と前記連結部がなす角度が鋭角になる、請求項59に記載のバッテリー。
【請求項62】
前記連結部は、
前記折曲部によって上方へ弾性付勢されている、請求項59に記載のバッテリー。
【請求項63】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記タブ結合部の円周方向の長さと同一である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項64】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記連結部の円周方向の長さと同一である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項65】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記タブ結合部の円周方向の長さよりも相対的に長い、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項66】
前記接触部の円周方向の長さは、
前記連結部の円周方向の長さによりも相対的に長い、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項67】
前記接触部は、
前記バッテリーハウジングの前記ビーディング部に沿って円周方向へ延びる弧状である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項68】
前記接触部は、
前記連結部と前記接触部の交差地点から、円周方向に沿って互いに反対方向へ延びる弧状である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項69】
円周方向へ延びた前記接触部の長さの和は、
前記バッテリーハウジングの内周の長さと対応する、請求項67に記載のバッテリー。
【請求項70】
前記連結部は、
前記接触部に沿って円周方向へ延びた弧状である、請求項67に記載のバッテリー。
【請求項71】
前記タブ結合部と前記ハウジング結合部の境界領域は、
前記ハウジング結合部の端部が前記ビーディング部に向かうように曲げられている、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項72】
前記接触部と前記連結部の連結部位は、曲げられている、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項73】
前記接触部と前記連結部の連結部位は、
前記ビーディング部の内表面と対応する相補的形状を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項74】
前記接触部と前記連結部の連結部位は、
前記ビーディング部の内表面と対応する形状で前記ビーディング部と結合する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項75】
前記タブ結合部と前記ハウジング結合部の境界領域は、
前記バッテリーハウジングに形成されたビーディング部の最内側地点よりも内側に位置する、請求項1から74のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項76】
前記バッテリーハウジングの長手方向軸に沿って見たとき、
前記タブ結合部は、前記ビーディング部によって重ねられない、請求項2に記載のバッテリー。
【請求項77】
前記バッテリーは、
前記第2電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第2非コーティング部を含み、前記第2非コーティング部の少なくとも一部はそれ自体として電極タブとして使用され、
前記開放部の反対側に備えられ、前記第2非コーティング部と電気的に接続される端子を含む、請求項1から76のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項78】
前記第2非コーティング部と前記端子の間に形成されており、
前記第2非コーティング部と結合するタブ結合部と、
前記端子と結合する端子結合部と、を備えた第2集電体をさらに含む、請求項77に記載のバッテリー。
【請求項79】
前記端子結合部は、
前記電極組立体の巻取中心孔をカバーする、請求項78に記載のバッテリー。
【請求項80】
前記第2集電体の前記端子結合部の中心から前記タブ結合部の端部に至る最長半径は、
前記集電体の中心部から前記タブ結合部の端部に至る最長半径よりも大きい、請求項79に記載のバッテリー。
【請求項81】
前記第2集電体の前記タブ結合部は、
前記第2非コーティング部の曲げられた端部に結合している、請求項78に記載のバッテリー。
【請求項82】
前記第2集電体の前記タブ結合部と、前記第2非コーティング部の曲げられた端部とを結合する溶接領域がさらに形成されており、
前記第2集電体の端子結合部の中心から前記溶接領域に至る距離は、前記集電体の中心部から前記タブ結合部の溶接領域に至る距離と同一であるか、または5%以下の距離偏差を有する、請求項81に記載のバッテリー。
【請求項83】
前記第2集電体の溶接領域は、
前記集電体の前記タブ結合部の溶接領域よりも長い長さを有する、請求項82に記載のバッテリー。
【請求項84】
前記タブ結合部には、電解液を注入するための一つ以上の孔が形成されている、請求項1から83のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項85】
前記バッテリーの直径を高さで割ったフォームファクターの比が0.4よりも大きい、請求項1から84のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項86】
正極と負極の間で測定された抵抗が4mΩ以下である、請求項1から85のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項87】
シート状の第1電極及び第2電極と、これらの間に介在された分離膜とが一方向へ巻き取られた構造を有する電極組立体であって、前記第1電極は、長辺の端部に活物質層がコーティングされず、前記分離膜の外部に露出した第1非コーティング部を含み、前記第1非コーティング部の少なくとも一部はそれ自体として電極タブとして使用される電極組立体と、
一側に形成された開放部から前記電極組立体を収容するバッテリーハウジングと、
前記第1非コーティング部及び前記バッテリーハウジングの内面と電気的に結合する集電体と、
前記バッテリーハウジングの開放部と前記集電体の間に介在されたシーリングガスケットと、を含み、
前記集電体が前記バッテリーハウジングの内面に接触する部分が、前記バッテリーハウジングの内面と前記シーリングガスケットの間に介在されている、バッテリー。
【請求項88】
前記バッテリーハウジングは、
前記開放部に隣接する端部に形成され、内側へ圧入されたビーディング部を備える、請求項87に記載のバッテリー。
【請求項89】
前記第1非コーティング部と前記タブ結合部の間に形成される溶接パターンの延長方向と、前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接パターンの延長方向は、互いに垂直である、請求項38に記載のバッテリー。
【請求項90】
前記ビーディング部の最内側地点は、
前記クリンピング部の末端地点よりも、半径方向へより内側に位置する、請求項3に記載のバッテリー。
【請求項91】
前記シーリングガスケットは、前記キャップを囲み、
前記シーリングガスケットの部位において、前記キャップの下面をカバーする部位の半径方向の長さは、前記シーリングガスケットの部位において、前記キャップの上面をカバーする部位の半径方向の長さよりも小さい、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項92】
前記タブ結合部の半径方向の総長さをTとし、
前記電極組立体の外径をJRとし、
前記電極組立体の最外郭に配置された分節片の高さをFとするとき、
JR-2×F≦T<JR
を満たす、請求項41に記載のバッテリー。
【請求項93】
前記ビーディング部の最内側地点から半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離の最小値をW1とし、
オーバーラップ長さがOVであるときの前記ビーディング部の最内側地点から半径方向へ最外郭に位置する溶接ビードの中央地点までの距離をWとするとき、
W1=R1+0.5×Wbead,min
W=OV-0.5×Wbead,min
を満たす、請求項30に記載のバッテリー。
【請求項94】
前記ビーディング部は、少なくとも一部領域で前記バッテリーハウジングの下面と平行する平坦区間を有し、
前記集電体と接触する前記ビーディング部の前記平坦区間の長さは、
オーバーラップ長さがOVであり、
前記ビーディング部の曲率半径がR1であるとき、
OV-R1である、請求項30に記載のバッテリー。
【請求項95】
前記ビーディング部と前記接触部の間に形成される溶接パターンの半径方向の幅の長さは、
bead,min以上OV-R1以下である、請求項94に記載のバッテリー。
【請求項96】
前記平坦区間の長さに対する前記溶接パターンの半径方向の幅長さの割合は、10~40%の範囲を満たす、請求項95に記載のバッテリー。
【請求項97】
前記電極組立体の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体が前記電極組立体の上面と接触しない面積の割合は、30%以上100%未満である、請求項1から96のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項98】
前記電極組立体の外径を直径とする円の面積に対して、前記集電体が前記電極組立体と接触しない面積の割合は、60%以上100%未満である、請求項1から96のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項99】
前記集電体孔の直径は、前記電極組立体のコアに備えられた巻取中心孔の直径よりも小さい、請求項47に記載のバッテリー。
【請求項100】
前記巻取中心孔の直径をR3とするとき、
前記集電体孔の直径は0.5×R3以上R3未満である、請求項99に記載のバッテリー。
【請求項101】
前記巻取中心孔の直径をR3とするとき、
前記集電体孔の直径は0.7×R3以上R3未満である、請求項99に記載のバッテリー。
【請求項102】
前記連結部は、半径方向及び巻取軸方向へ延びる、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項103】
前記タブ結合部、連結部及び接触部は、延長方向に沿って同じ幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項104】
前記接触部は、前記連結部よりも大きい幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項105】
前記連結部は、前記タブ結合部よりも小さい幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項106】
前記連結部は、前記タブ結合部よりも大きい幅を有する、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項107】
電極組立体の第1非コーティング部と結合する少なくとも一つのタブ結合部と、
前記タブ結合部から延び、バッテリーハウジングのビーディング部に電気的に結合する少なくとも一つのハウジング結合部と、を含む、集電体。
【請求項108】
請求項1から106のいずれか一項に記載のバッテリーを含む、バッテリーパック。
【請求項109】
複数の前記バッテリーは、所定数の列として配列され、
各バッテリーの端子と前記バッテリーハウジングの底部の外面は、上部に向かうように配置される、請求項108に記載のバッテリーパック。
【請求項110】
複数の前記バッテリーを直列及び並列に接続する複数のバスバーを含み、
各バスバーは、隣接する前記バッテリーの上部に配置され、
前記各バスバーは、
隣接する前記端子の間に延びる本体部と、
前記本体部の一側へ延び、前記一側に位置した前記バッテリーの電極端子に電気的に結合する複数の第1バスバー端子と、
前記本体部の他側へ延び、前記他側に位置した前記バッテリーの前記バッテリーハウジングの底部の外面に電気的に結合する複数の第2バスバー端子と、を含む、請求項109に記載のバッテリーパック。
【請求項111】
請求項108から110のいずれか一項に記載のバッテリーパックを含む、自動車。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0199
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0199】
望ましくは、レーザーの出力は約250W~320Wの範囲で、またはレーザー最大出力仕様の約40%~90%範囲で適切に調節され得るが、本発明はこれに限定されない。レーザーの出力が前記数値範囲を満たすと、溶接強度を充分に増加させ得る。一例で、溶接強度は2kgf/cm (0.20MPa)以上、より望ましくは4kgf/cm (0.39MPa)以上に増加させ得る。溶接強度は、望ましくは8kgf/cm (0.78MPa)以下、より望ましくは6kgf/cm (0.59MPa)以下に設定され得る。溶接強度は、集電プレートが曲げ面の表面領域から分離し始めるときの集電体30の単位面積当たりの引張力(kgf/cm)として定義される。具体的には、集電プレートの溶接を完了した後、集電プレートに引張力を加え、その大きさを次第に増加させる。引張力が大きくなると、溶接界面から非コーティング部が分離し始める。この際、集電体に加えられた引張力を集電プレートの面積で割った値が溶接強度となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0301
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0301】
一例で、端子50の平坦部(図1a参照)と第2集電体Pがレーザーで溶接され、円弧パターンの形態で連続的または不連続的なラインに溶接される場合、円弧溶接パターンの直径は2mm以上、望ましくは4mm以上であることが望ましい。円弧溶接パターンの直径が当該条件を満たす場合、溶接部の引張力を2kgf(20N)以上に増加させて十分な溶接強度の確保が可能である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0302
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0302】
他の例で、端子50の平坦部と第2集電体Pが超音波で溶接されて円形パターンに溶接される場合、円形溶接パターンの直径は2mm以上であることが望ましい。円形溶接パターンの直径が当該条件を満たす場合、溶接部の引張力を2kgf(20N)以上に増加させて十分な溶接強度の確保が可能である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0304
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0304】
望ましくは、溶接部の引張力を2kgf(20N)以上に確保するための溶接パターンの直径が2mm以上であり、溶接可能領域の直径は3mm~14mmであることから、溶接可能領域の面積に対する溶接パターンの面積の割合は、2.04(100×π1/π7)%~44.4(100×π1/π1.5)%であり得る。
【国際調査報告】