(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-07
(54)【発明の名称】短波赤外線ベースの撮像
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20231130BHJP
A61B 1/313 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
A61B1/00 731
A61B1/313
A61B1/00 512
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530619
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(85)【翻訳文提出日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 US2021059902
(87)【国際公開番号】W WO2022109143
(87)【国際公開日】2022-05-27
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523185039
【氏名又は名称】シジョン ビジョン, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】リー, ゾンミン
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA24
4C161CC03
4C161CC06
4C161DD01
4C161FF02
4C161LL08
4C161PP11
4C161QQ02
4C161QQ03
4C161QQ07
(57)【要約】
システムは、第1のポートと、第2のポートと、光学システムとを含む、腹腔鏡を含む。光学システムは、第1のポート結合部と、短波赤外線(SWIR)センサに結合するように構成される、SWIRセンサ結合部と、可視光センサに結合するように構成される、可視光センサ結合部とを含む。光学システムは、第1のポート結合部を介して、少なくとも、腹腔鏡の第2のポートを光学的に結合するように構成される。光学システムは、検出SWIRビームを第2のポートから受け取り、検出SWIRビームの少なくとも一部をSWIRセンサ結合部に指向するように構成される。光学システムはさらに、検出可視光ビームを第2のポートから受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を可視光センサ結合部に指向するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
第1のポートおよび第2のポートを含む腹腔鏡と、
光学システムであって、前記光学システムは、第1のポート結合部と、短波赤外線(SWIR)センサに結合するように構成されるSWIRセンサ結合部と、可視光センサに結合するように構成される可視光センサ結合部とを備える、光学システムと
を備え、
前記光学システムは、前記第1のポート結合部を介して、少なくとも、前記腹腔鏡の第2のポートを光学的に結合するように構成され、
前記光学システムは、検出SWIRビームを前記第2のポートから受け取り、前記検出SWIRビームの少なくとも一部を前記SWIRセンサ結合部に指向するように構成され、
前記光学システムはさらに、検出可視光ビームを前記第2のポートから受け取り、前記検出可視光ビームの少なくとも一部を前記可視光センサ結合部に指向するように構成される、システム。
【請求項2】
前記腹腔鏡は、前記第1のポートを介して、調査可視光ビームを受け取り、前記第1のポートおよび前記第2のポートのうちの1つを介して、調査SWIRビームを受け取るように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記光学システムは、SWIR源に結合し、SWIR源結合部を介して、前記調査SWIRビームを受け取るように構成されるSWIR源結合部を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記検出可視光ビームは、標的組織と前記調査可視光の少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生され、前記検出SWIRビームは、標的組織と前記調査SWIRビームの少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記光学システムは、
第1の偏光子であって、前記第1の偏光子は、前記調査SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する前記調査SWIRビームの偏光された部分を透過させるように構成される、第1の偏光子と、
第1の光学要素であって、前記第1の光学要素は、前記第1の偏光子の下流にあり、前記調査SWIRビームを受け取り、前記第1の偏光を有する前記調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素と、
第2の光学要素であって、前記第2の光学要素は、前記第1のポート結合部および前記腹腔鏡の第2のポートを介して、前記調査SWIRビームを受け取り、前記調査SWIRビームの少なくとも一部を前記光学システムから外に反射させるように構成される、第2の光学要素と
を含み、
前記第2の光学要素は、前記第1のポート結合部および前記第2のポートを介して、前記検出可視光ビームおよび前記検出SWIRビームを受け取り、前記検出可視光ビームの少なくとも一部を透過させ、前記検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、請求項3-4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の光学要素は、前記第2の光学要素によって反射される前記検出SWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する前記検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
第2の偏光子をさらに含み、前記第2の偏光子は、前記第1の光学要素によって反射される前記検出SWIRビームを受け取り、前記第2の偏光を有する前記検出SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記検出SWIRビームは、前記SWIRセンサ結合部を介して、前記第2の偏光子から、前記光学システムから外に指向される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記検出可視光ビームは、前記可視光センサ結合部を介して、前記第2の光学要素から、前記光学システムから外に指向される、請求項5-8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記調査SWIRビームおよび前記検出SWIRビームは、0.9ミクロン~2ミクロンの波長を有する、請求項2-9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記光学システムは、
前記腹腔鏡の第1のポートに結合するように構成される第2のポート結合部と、
前記可視光源結合部を介して、可視光源に結合し、前記調査可視光ビームを受け取るように構成される可視光源結合部と
を含む、請求項3-10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記光学システムは、前記腹腔鏡の第2のポートに結合される第1の光学サブシステムを含み、前記第1の光学サブシステムは、
第1の光学要素であって、前記第1の光学要素は、前記第1のポート結合部および前記第2のポートを介して、前記検出可視光ビームおよび前記検出SWIRビームを受け取り、前記検出可視光ビームの少なくとも一部を透過させ、前記検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第1の光学要素
を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の光学サブシステムはさらに、偏光子を含み、前記偏光子は、前記第1の光学要素によって反射される前記検出SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する前記検出SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
検出SWIRビームは、前記SWIRセンサ結合部を介して、前記偏光子から、前記第1の光学システムから外に指向される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記検出可視光ビームの少なくとも一部は、前記可視光センサ結合部を介して、前記第1の光学要素から、前記第1の光学システムから外に指向される、請求項12-14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記光学システムは、前記腹腔鏡の第1のポートに結合され、第2の光学要素を含む第2の光学サブシステムを含み、
前記第2の光学要素は、前記可視光源結合部を介して、前記調査可視光ビームを受け取り、前記調査可視光ビームの少なくとも一部を反射させるように構成され、
前記調査可視光ビームは、前記第2のポート結合部および前記腹腔鏡の第1のポートを介して、前記第2の光学システムから外に指向される、
請求項12-15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記第2の光学要素は、前記SWIR源結合部を介して、前記調査SWIRビームを受け取り、前記調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成され、前記調査SWIRビームは、前記第2のポート結合部を介して、前記第2の光学要素から、前記第2の光学システムから外に指向され、前記第1のポートを介して、前記腹腔鏡に入射する、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記腹腔鏡は、
前記第1のポートと前記腹腔鏡の出力開口を光学的に結合するように構成される第1の光学経路であって、前記調査可視光ビームは、前記第1の光学経路に沿って進行するように構成される、第1の光学経路と、
前記出力開口と前記第2のポートを光学的に結合するように構成される第2の光学経路であって、前記調査SWIRビーム、前記検出可視光ビーム、および前記検出SWIRビームは、前記第2の光学経路に沿って進行するように構成される、第2の光学経路と
を含む、請求項2-17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記腹腔鏡は、
前記第1のポートと前記腹腔鏡の出力開口を光学的に結合するように構成される第1の光学経路であって、前記調査可視光ビームおよび前記調査SWIRビームは、前記第1の光学経路に沿って進行するように構成される、第1の光学経路と、
前記出力開口と前記第2のポートを光学的に結合するように構成される第2の光学経路であって、前記検出可視光ビームおよび前記検出SWIRビームは、前記第2の光学経路に沿って進行するように構成される、第2の光学経路と
を含む、請求項2-18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
光学システムであって、
SWIR源結合部と、
第1の偏光子であって、前記第1の偏光子は、前記SWIR源結合部を介して、調査SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する前記調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の偏光子と、
第1の光学要素であって、前記第1の光学要素は、前記第1の偏光子の下流にあり、前記調査SWIRビームを受け取り、前記第1の偏光を有する前記調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素と、
第2の光学要素であって、前記第2の光学要素は、前記第1の光学要素によって透過される前記調査SWIRビームを受け取り、前記調査SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成され、前記調査SWIRビームは、第1のポート結合部を介して、前記第2の光学要素から、前記光学システムから外に指向される、第2の光学要素と
を備え、
前記第2の光学要素は、前記第1のポート結合部を介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、前記検出可視光ビームの少なくとも一部を透過させ、前記検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、光学システム。
【請求項21】
前記検出SWIRビームは、前記調査SWIRビームの少なくとも一部と標的組織との間の相互作用に基づいて発生される、請求項20に記載の光学システム。
【請求項22】
前記第1の光学要素は、前記第2の光学要素によって反射される前記検出SWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する前記検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、請求項20-21のいずれか1項に記載の光学システム。
【請求項23】
第2の偏光子をさらに含み、前記第2の偏光子は、前記第1の光学要素によって反射される前記検出SWIRビームの少なくとも一部を受け取り、前記第2の偏光を有する前記検出SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、請求項22に記載の光学システム。
【請求項24】
前記検出SWIRビームの少なくとも一部は、前記第2の偏光子から、前記光学システムのSWIRセンサ結合部から外に指向される、請求項23に記載の光学システム。
【請求項25】
前記検出可視光ビームの少なくとも一部は、前記光学システムの可視光センサ結合部を介して、前記第2の光学要素から、前記光学システムから外に指向される、請求項24に記載の光学システム。
【請求項26】
前記第1の光学要素は、偏光ビームスプリッタである、請求項20-25のいずれか1項に記載の光学システム。
【請求項27】
前記第1の光学要素は、強度ビームスプリッタである、請求項20-26のいずれか1項に記載の光学システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全内容が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2020年11月19日に出願された、米国仮特許出願第63/115,945号の優先権および利益を主張する。
【0002】
リンパ腺としても知られる、リンパ節は、ヒトおよび動物身体全体を通して広く存在する、長円形形状の器官である。リンパ節は、リンパ系の一体部分であって、これは、免疫応答に関与し、身体を疾患および感染症から保護する。リンパ節の状態は、直接、その人の健康状態を示し得る。腫脹リンパ節は、細菌性感染症、ウイルス感染症、癌等の兆候であり得る。それらを撮像することによって、リンパ節の状態を確認することは、疾患診断、予防、および治療に非常に有用である。
【0003】
現在、リンパ節を可視化および検査するために、いくつかの撮像モダリティが存在する。従来的に、標準的方法は、リンパ系造影である。リンパ系造影は、X線造影剤を患者の中に注入し、X線を用いて、リンパ節およびリンパ管を可視化することを伴う。本手技は、侵襲性であって、有意な不快感を引き起こし、放射性作用物質の使用を伴う。近年、コンピュータ断層撮影(CT)および磁気共鳴画像法(MRI)を含む、断面撮像モダリティが、リンパ節可視化におけるリンパ系造影の代わりに、ますます一般的となっている。超音波および陽電子放出断層撮影(PET)もまた、有用であることが実証されている。上記に述べられたこれらの技法を用いて、医師は、リンパ節を識別し、その状態の合理的に正確な判断を行うことが可能であるが、それらは、汎用撮像モダリティであって、したがって、その作業機構は、具体的造影作用物質が注入されない限り、リンパ節のために具体的に最良コントラストを与えるように設計されていない。結果として、他の器官および組織も、リンパ節と比較して、同一または時としてさらにより良好なコントラストを伴って、これらの画像内に現れ、リンパ節を見出し、検査するタスクの妨げを引き起こす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記に説明されるように、リンパ節を可視化および検査するためのいくつかの撮像モダリティが存在する。加えて、他の組織(または身体内または組織内の非組織物体)の医療撮像も、広く使用されている。しかしながら、公知の医療撮像技法は、いくつかの欠点を有し、例えば、それらは、正確かつロバストに、標的組織および/または標的特徴を識別することが不可能である。故に、改良された医療撮像方法およびシステムが、必要とされる。
【0005】
本明細書に開示されるものは、同時に複数の波長の光を使用することによって、標的組織の医療画像を捕捉するための改良されたマルチモード撮像を提供することによるものを含む、かつ腹腔鏡デバイスを使用することによるものを含む、改良された医療撮像を提供するためのシステムおよび方法である。本明細書に説明されるように、撮像システムは、2つの波長の光、例えば、可視光と、短波赤外線(SWIR)光とを使用して、腹腔鏡をマルチモード撮像のために構成するために、腹腔鏡に取付可能であるように構成される、1つまたはそれを上回る付属品を含んでもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、単一付属品が、腹腔鏡に取付可能であって、交差偏光SWIR撮像および同時白色光撮像を可能にしてもよい。腹腔鏡のポートに取り付けられる、付属品は、1つまたはそれを上回る光学要素(例えば、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー等)を使用して、(a)SWIR調査ビームを腹腔鏡の中心光学経路の中に指向し、(b)SWIR検出ビームおよび可視光検出ビームの両方を腹腔鏡の中心光学経路から収集し、それらが個別の波長のために構成される個別の光学センサに指向されるように、ビームを相互から分裂させてもよい。調査SWIR光および検出SWIR光の両方を腹腔鏡の中心光学経路上で透過させることによって、SWIR光の散乱は、それが腹腔鏡を通して進行するにつれて、最小限にされ、それによって、腹腔鏡を使用した交差偏光撮像の性能を改良し得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る付属品が、腹腔鏡の2つのポートに取付可能であって、交差偏光SWIR撮像および同時白色光撮像を可能にしてもよい。1つまたはそれを上回る付属品は、第1の1つまたはそれを上回る光学要素のセット(例えば、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー等)を使用して、SWIR調査ビームおよび可視光調査ビームをともに合体させ、両方のビームを腹腔鏡の第1のポートの中および腹腔鏡の周辺光学経路の中に指向してもよい。1つまたはそれを上回る付属品は、第2の1つまたはそれを上回る光学要素のセット(例えば、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー等)を使用して、腹腔鏡の第2のポートを介して、SWIR検出ビームおよび可視光検出ビームの両方を腹腔鏡の中心光学経路から収集し、それらが個別の波長のために構成される個別の光学センサに指向されるように、ビームを相互から分裂させてもよい。調査SWIR光および検出可視光の両方を腹腔鏡の第1の単一光学経路上で透過させることによって、かつ検出SWIR光および検出可視光の両方を腹腔鏡の第2の単一光学経路上で透過させることによって、腹腔鏡を使用したマルチモード撮像が、異なる波長の光のための平行光学経路を要求せずに実施され、それによって、腹腔鏡直径を最小限にし得る。
【0008】
開示される主題の種々の側面は、以下の能力のうちの1つまたはそれを上回るものを提供してもよい。
【0009】
1つの実装では、システムが、第1のポートおよび第2のポートを含む、腹腔鏡と、光学システムとを含む。光学システムは、第1のポート結合部と、短波赤外線(SWIR)センサに結合するように構成される、SWIRセンサ結合部と、可視光センサに結合するように構成される、可視光センサ結合部とを含む。光学システムは、第1のポート結合部を介して、少なくとも、腹腔鏡の第2のポートを光学的に結合するように構成される。光学システムは、検出SWIRビームを第2のポートから受け取り、検出SWIRビームの少なくとも一部をSWIRセンサ結合部に指向するように構成される。光学システムはさらに、検出可視光ビームを第2のポートから受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を可視光センサ結合部に指向するように構成される。
【0010】
以下の特徴のうちの1つまたはそれを上回るものは、任意の実行可能な組み合わせ内に含まれることができる。
【0011】
1つの実装では、腹腔鏡は、第1のポートを介して、調査可視光ビームを、第1のポートおよび第2のポートのうちの1つを介して、調査SWIRビームを受け取るように構成される。別の実装では、光学システムは、SWIR源に結合し、SWIR源結合部を介して、入力SWIRビームを受け取るように構成される、SWIR源結合部を含む。調査SWIRビームは、入力SWIRビームの一部である。さらに別の実装では、検出可視光ビームは、標的組織と調査可視光の少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生される。検出SWIRビームは、標的組織と調査SWIRビームの少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生される。
【0012】
1つの実装では、本システムは、入力SWIRビームを受け取り、第1のSWIRビームを透過させるように構成される、第1の偏光子を含む。第1のSWIRビームは、入力SWIRビームの一部を含み、第1の偏光を有する。光学システムはさらに、第1の偏光子の下流にあって、第1のSWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、第1のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素を含む。光学システムはまた、第1の光学要素によって透過される第1のSWIRビームの一部を含む、第2のSWIRビームを受け取り、第2のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第2の光学要素を含む。調査SWIRビームは、第2のSWIRビームの少なくとも一部を含み、第1のポート結合部および腹腔鏡の第2のポートを介して、光学システムから外に指向される。第2の光学要素は、第1のポート結合部および第2のポートを介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を含む、第1の可視光ビームを透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される。
【0013】
1つの実装では、第1の光学要素は、第2の光学要素によって反射される、検出SWIRビームの一部を含む、第3のSWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する、第3のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される。別の実装では、本システムはさらに、第1の光学要素によって反射される、第3のSWIRビームの少なくとも一部を含む、第4のSWIRビームを受け取り、第4のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第2の偏光子を含み、第2の偏光子は、第2の偏光を有する、SWIR放射を透過させるように構成される。さらに別の実装では、第4のSWIRビームの少なくとも一部は、SWIRセンサ結合部を介して、光学システムから外に指向される。1つの実装では、第1の可視光ビームの少なくとも一部は、可視光センサ結合部を介して、光学システムから外に指向される。別の実装では、SWIRビームは、0.9ミクロン~2ミクロンの波長を有する。
【0014】
1つの実装では、光学システムは、腹腔鏡の第1のポートに結合するように構成される、第2のポート結合部と、可視光源に結合し、可視光源結合部を介して、入力可視光ビームを受け取るように構成される、可視光源結合部とを含む。別の実装では、光学システムは、腹腔鏡の第2のポートに結合される、第1の光学サブシステムを含み、第1の光学サブシステムは、第1のポート結合部および第2のポートを介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を含む、第1の可視光ビームを透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第1の光学要素を含む。
【0015】
1つの実装では、第1の光学サブシステムはさらに、第1の光学要素によって反射される、検出SWIRビームの少なくとも一部を含む、第1のSWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、第1のSWIRビームの少なくとも一部を含む、第2のSWIRビームを透過させるように構成される、偏光子を含む。別の実装では、第2のSWIRビームの少なくとも一部は、SWIRセンサ結合部を介して、第1の光学システムから外に指向される。さらに別の実装では、第1の可視光ビームの少なくとも一部は、可視光センサ結合部を介して、第1の光学システムから外に指向される。別の実装では、本システムはさらに、腹腔鏡の第1のポートに結合され、第2の光学要素を含む、第2の光学システムを含む。第2の光学要素は、可視光源結合部を介して、入力可視光ビームを受け取り、入力可視光ビームの少なくとも一部を反射させるように構成される。調査可視光ビームは、入力可視光ビームの少なくとも一部を含む。調査可視光ビームは、第2のポート結合部および腹腔鏡の第1のポートを介して、第2の光学システムから外に指向される。
【0016】
1つの実装では、第2の光学要素は、SWIR源結合部を介して、入力SWIRビームを受け取り、入力SWIR光ビームの少なくとも一部を透過させるように構成される。調査SWIRビームは、入力SWIRビームの少なくとも一部を含み、調査SWIRビームは、第2のポート結合部を介して、第2の光学システムから外に指向され、第1のポートを介して、腹腔鏡に入射する。別の実装では、腹腔鏡は、第1のポートと腹腔鏡の出力開口を光学的に結合するように構成される、第1の光学経路を含む。調査可視光ビームおよび調査SWIR光ビームは、第1の光経路に沿って進行するように構成され、第2の光経路は、出力開口と第2のポートを光学的に結合するように構成される。検出可視光ビームおよび検出SWIR光ビームは、第2の光学経路に沿って進行するように構成される。
【0017】
1つの実装では、光学システムは、SWIR源結合部と、SWIR源結合部を介して、入力SWIRビームを受け取り、第1のSWIRビームを透過させるように構成される、第1の偏光子とを含む。第1のSWIRビームは、入力SWIRビームの一部を含み、第1の偏光を有する。光学システムはまた、第1の偏光子の下流にあって、第1のSWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、第1のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素を含む。光学システムはさらに、第1の光学要素によって透過される第1のSWIRビームの一部を含む、第2のSWIRビームを受け取り、第2のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第2の光学要素を含む。第2のSWIRビームの少なくとも一部を含む、調査SWIRビームが、第1のポート結合部を介して、光学システムから外に指向される。第2の光学要素は、第1のポート結合部を介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を含む、第1の可視光ビームを透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される。
【0018】
以下の特徴のうちの1つまたはそれを上回るものは、任意の実行可能な組み合わせ内に含まれることができる。
【0019】
1つの実装では、検出SWIRビームは、調査SWIRビームの少なくとも一部と標的組織との間の相互作用に基づいて発生される。別の実装では、第1の光学要素は、第2の光学要素によって反射される、調査SWIRビームの一部を含む、第3のSWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する、第3のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される。別の実装では、光学システムはさらに、第1の光学要素によって反射される、第3のSWIRビームの少なくとも一部を含む、第4のSWIRビームを受け取り、第4のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第2の偏光子を含み、第2の偏光子は、第2の偏光を有する、SWIR放射を透過させるように構成される。
【0020】
1つの実装では、第4のSWIRビームの少なくとも一部は、光学システムのSWIRセンサ結合部から外に指向される。別の実装では、第1の可視光ビームの少なくとも一部は、光学システムの可視光センサ結合部を介して、光学システムから外に指向される。さらに別の実装では、第1の光学要素は、偏光ビームスプリッタである。1つの実装では、第1の光学要素は、強度ビームスプリッタである。
【0021】
本開示は、限定ではないが、調査SWIRビーム、調査可視光ビーム、検出SWIRビーム、および検出可視光ビームを含む、種々のビームを参照する。本明細書で使用されるように、「調査」ビームは、光源において発生され、標的組織に進行する、ビームの全部または任意の部分を含んでもよい。本明細書で使用されるように、「検出」ビームは、標的組織において発生され、検出器に進行する、ビームの全部または任意の部分を含んでもよい。本明細書に開示されるビームは、ポート、ポートコネクタ、レンズ、偏光子、ミラー、ビームスプリッタ、ファイバ、および同等物を含む、種々の光学要素を横断してもよく、そのうちの1つまたはそれを上回るものは、ビームの全部または一部を透過および/または反射させてもよい。本明細書に開示されるビームは、ビームの一部を形成する、種々の「部分」を含んでもよく、ビームの一部は、ビームの空間部分(例えば、ビームの経路上の2つの点間の長さを構成する)および/または偏光空間内のビームの一部を構成してもよい。当業者は、ビームの異なる部分は、別個のビームおよび/または単一の全体的ビームの一部と称され得ることを理解するであろう。
【0022】
非一過性コンピュータプログラム製品(すなわち、物理的に具現化されるコンピュータプログラム製品)もまた、説明され、これは、1つまたはそれを上回るコンピューティングシステムの1つまたはそれを上回るデータプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのデータプロセッサに、本明細書の動作を実施させる、命令を記憶する。同様に、1つまたはそれを上回るデータプロセッサと、1つまたはそれを上回るデータプロセッサに結合される、メモリとを含み得る、コンピュータシステムもまた、説明される。メモリは、一時的または恒久的に、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書に説明される動作のうちの1つまたはそれを上回るものを実施させる、命令を記憶してもよい。加えて、方法が、単一コンピューティングシステム内にあるか、または2つまたはそれを上回るコンピューティングシステム間に分散されるかのいずれかである、1つまたはそれを上回るデータプロセッサによって実装されることができる。そのようなコンピューティングシステムは、ネットワーク(例えば、インターネット、無線広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、有線ネットワーク、または同等物)を経由した、複数のコンピューティングシステムのうちの1つまたはそれを上回るもの間の直接接続を介した等の接続を含む、1つまたはそれを上回る接続を介して、接続されることができ、データおよび/またはコマンドまたは他の命令または同等物を交換することができる。
【0023】
開示される主題のこれらおよび他の能力は、以下の図、詳細な説明、および請求項の精査後、より完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
これらおよび他の特徴は、付随の図面と関連して検討される、以下の詳細な説明からより容易に理解されるであろう。
【0025】
【
図1】
図1は、標的組織を撮像するように構成される、例示的撮像システムの概略図を図示する。
【0026】
【
図2】
図2は、短波赤外線(SWIR)撮像システムの例示的実施形態を図示する。
【0027】
【
図3】
図3は、
図2のSWIR撮像システム内の光学システムの実装を図示する。
【0028】
【
図4】
図4は、SWIR撮像システムの別の例示的実施形態を図示する。
【0029】
【
図5】
図5は、
図4のSWIR撮像システム内の光学システムの実装を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
外科手術用撮像器具(例えば、腹腔鏡、内視鏡等)は、多くの場合、生物学的組織を撮像するために使用される。典型的には、外科手術用撮像器具は、可視光波長(例えば、380ナノメートル(nm)~850nm)で動作するように設計される。可視光のみを使用した撮像は、生物学的組織と周囲組織との間の十分なコントラストを提供しない場合がある。短波赤外線(SWIR)放射は、組織(例えば、リンパ節、リンパ管、血管等)と周囲組織との間の望ましいコントラスト組を提供することができる。したがって、SWIR放射またはSWIR放射と可視光の組み合わせを使用して、組織を撮像し得る、撮像外科手術システムを開発することが望ましくあり得る。本主題のいくつかの実装は、SWIR波長またはSWIRと可視光波長の組み合わせにおいて、組織の撮像を促進する、光学システムを提供する。いくつかの実装では、光学システムは、既存の外科手術用撮像器具(例えば、腹腔鏡)上で改造されることができる。これは、それがSWIR撮像を実施することを可能にすることによって、外科手術用撮像器具の能力を向上させ得る。
【0031】
図1は、腹腔鏡102と、光学システム104とを含み、標的組織150を撮像するように構成される、例示的撮像システム100の概略図を図示する。撮像システム100は、光学源(例えば、レーザ放出可視光、SWIR等)および光学センサと光学連通することができる。例えば、撮像システムは、可視光ビームを可視光源112から、および/またはSWIRビームをSWIR光源114から受け取ることができる。可視光ビームおよび/またはSWIRビームは、腹腔鏡によって、近位端120から遠位端122まで、標的組織150に透過されることができ、標的組織150の調査(例えば、撮像)を実施するために使用されることができる。可視光ビームおよび/またはSWIRビームの相互作用に基づいて発生される、検出ビームは、腹腔鏡102によって、遠位端122から近位端120まで、透過されることができる。例えば、検出可視光ビーム(可視光ビームおよび標的組織150の相互作用に基づいて発生される)は、可視光検出器116に透過されることができ、および/または検出SWIRビーム(SWIRビームおよび標的組織150の相互作用に基づいて発生される)は、SWIR検出器118に透過されることができる。
【0032】
光学システム104は、腹腔鏡102上の1つまたはそれを上回るポートを介して、腹腔鏡102に光学的に結合されることができる。光学システム104は、腹腔鏡を通した透過に先立って、可視光源112/SWIR光源114によって発生された可視光ビーム/SWIRビームを修正する(例えば、偏光を変化させる)ことができる。光学システム104は、光学フィルタのように挙動することができる。いくつかの実装では、光学システムは、長域通過フィルタ(例えば、より短い波長を減衰させ、より長い波長を透過させる)であることができる。いくつかの実装では、光学システムは、短域通過フィルタ(例えば、より長い波長を減衰させ、より短い波長を透過させる)であることができる。いくつかの実装では、光学システムは、帯域通過フィルタ(例えば、所定の範囲の波長を透過させ、所定の範囲外の波長を減衰させる)であることができる。光学システム104は、その検出に先立って、検出可視光ビーム/検出SWIRビームを修正する(例えば、偏光を変化させる)ことができる。加えて、または代替として、光学システムは、検出可視光/検出SWIRビームのための長域通過フィルタ、短域通過フィルタ、帯域通過フィルタとして挙動することができる。
【0033】
下記の
図2および3は、腹腔鏡下撮像のための撮像システムおよびそのコンポーネントのいくつかの実施形態を説明する。特に、説明されるシステムは、腹腔鏡のポートに取り付けられ得る、付属品を使用して、交差偏光SWIR撮像を可能にし得、付属品は、1つまたはそれを上回る光学要素(例えば、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー等)を使用して、(a)SWIR調査ビームを腹腔鏡の中心光学経路の中に指向し、(b)SWIR検出ビームおよび可視光検出ビームの両方を腹腔鏡の中心光学経路から収集し、それらが個別の波長のために構成される個別の光学センサに指向されるように、ビームを相互から分裂させる。
【0034】
図2は、撮像システム200の例示的実施形態を図示する。撮像システム200は、腹腔鏡202と、光学システム204とを含む。撮像システム200は、可視光源212およびSWIR源214と光学的に結合されることができる。撮像システム200は、可視光検出器216およびSWIR検出器218に光学的に結合されることができる。腹腔鏡202は、腹腔鏡202の出力開口224を介して出射し得る、調査ビーム(例えば、可視光ビーム、SWIRビーム等)を誘導することができる。
【0035】
腹腔鏡202は、第1のポート226と、第2のポート228とを含むことができる。腹腔鏡202の第1のポート226は、入力可視光ビームを可視光源212から受け取ることができる。調査可視光ビームまたはその一部(調査可視光ビームと称される)は、腹腔鏡によって、近位端220から遠位端222まで、透過されることができる。腹腔鏡202の第2のポート228は、腹腔鏡によって近位端220から遠位端222まで透過され得る、調査SWIRビームを受け取ることができる。いくつかの実装では、可視光ビームおよびSWIRビームは、同一光学チャネル(例えば、腹腔鏡内の光ファイバ、導波管等)に沿って進行することができる。可視光ビームおよび調査SWIRビームのビーム幅は、変動し得る。調査可視光ビームおよび調査SWIRビームは、近位端220から遠位端222まで延在する、第1の光学経路242(例えば、腹腔鏡内の光学チャネル内にある)に沿って進行することができる。
【0036】
調査可視光ビームおよび/または調査SWIRビームは、標的組織と相互作用し、標的組織の部分を識別するために使用され得る、放射を発生させることができる。例えば、検出可視光ビームが、標的組織と調査可視光ビーム(またはその一部)との間の相互作用に基づいて発生され、検出SWIRビームは、標的組織と調査SWIRビームの少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生されることができる。腹腔鏡は、遠位端222から近位端220まで延在する、第2の光学経路244(例えば、腹腔鏡内の光学チャネル内にある)に沿って、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを誘導することができる。いくつかの実装では、第1の光学経路242および第2の光学経路244は、同一光学チャネル内にある。例えば、光学チャネルは、調査可視光ビームおよび調査SWIRビームを近位端220から遠位222まで誘導し、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを遠位端222から近位端220まで誘導し得る、1つまたはそれを上回るロッドレンズを含むことができる)。検出可視光ビームおよび検出SWIRビームは、第2のポート228を介して、腹腔鏡202から出射することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1の光学経路242は、1つまたはそれを上回るファイバ(例えば、ファイバ束)を備えてもよく、腹腔鏡の光学チャネルの半径方向周辺領域内に位置する、周辺光学経路を形成してもよい。いくつかの実施形態では、周辺光学経路が、環状断面を有してもよく、腹腔鏡の光学チャネルに沿って延在してもよい。第1の光学経路242を形成する、1つまたはそれを上回るファイバが、第1のポート226を介して腹腔鏡の中に入力される、調査光が、第1の光学経路242を介して、出力開口224まで伝搬し得るように、第1のポート226と出力開口224との間に延在してもよい(個々に、および/または集合的に)。
【0038】
いくつかの実施形態では、第2の光学経路244は、相互に直列に配列される、1つまたはそれを上回るロッドレンズを備えてもよく、腹腔鏡の光学チャネルの半径方向中心領域内に位置する、中心光学経路を形成してもよい。第2の光学経路244を形成する、1つまたはそれを上回るロッドレンズが、出力開口224を介して腹腔鏡の中に入力される、検出光が、第2の光学経路244を介して、第2のポート228まで伝搬し得るように、第2のポート228と出力開口224との間に延在してもよい(個々に、および/または集合的に)。
【0039】
いくつかの公知のシステムでは、腹腔鏡が、第1の光学経路242等の周辺経路が、調査光のみを搬送し得る一方、第2の光学経路244等の中心経路が、検出光のみを搬送し得るように構成され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるように、第2の光学経路244は、それが、調査光を、光源から、第2のポート228を介して、出力開口224に搬送し、組織上に入射させ得、また、検出光を、組織から、出力開口224を介して、第2のポート228に搬送し、検出器上に入射させ得るという点で、調査光および検出光の両方のために使用されてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、第2の光学経路244等の中心光学経路を使用することは、中心光学経路が、光の偏光が第1の光学経路242等の周辺光学経路を介して透過された場合に保存されるであろうものより大きい程度まで保存されるような様式において、調査光を透過させ得ることを含む、1つまたはそれを上回る利点を有し得る。例えば、中心光学経路が、相互に直列に、有限数のロッドレンズ(例えば、10未満、5つ未満、または3つ未満のロッドレンズ)を備える、実施形態では、中心光学経路に沿って伝搬する光は、周辺光学経路に沿って伝搬する光と比較して大部分が保存される、(中心光学経路の中への入力点における)その元々の偏光を伴って、出力開口に到着し得る。いくつかの実施形態では、有限数のロッドレンズによって画定された光学経路に沿って事前に定義された距離を伝搬する、光の偏光の保存は、1つまたはそれを上回るファイバによって画定された光学経路に沿って事前に定義された距離を伝搬する、光の偏光の保存を上回り得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、第1のポート226と出力開口224との間の第1の光学経路242に沿って伝搬する、光は、本質的に、全ての偏光を喪失し得る。いくつかの実施形態では、光は、第1のポート226を介した第1の光学経路242の中への入射に応じて、95%、99%、または99.9%を上回るまたはそれに等しい偏光度(DOP)を有し得、出力開口224を介した第1の光学経路242からの出射に応じて、5%、1%、または0.1%未満またはそれに等しいDOPを有し得る。いくつかの実施形態では、第1の光学経路242から出射する光のDOPは、第1の光学経路242に入射する光のDOPの0.1%、1%、または5%未満またはそれに等しくあり得る。いくつかの実施形態では、第1の光学経路242に沿った光の偏光の保存に関するこれらの原理のうちの1つまたはそれを上回るものは、可視光、SWIR光、および/または光学経路に沿っていずれかの方向に進行する光に適用可能であり得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、第2のポート228と出力開口224との間の第2の光学経路244に沿って伝搬する、光は、本質的に、全ての偏光を喪失し得る。いくつかの実施形態では、光は、第2のポート228を介した第2の光学経路244の中への入射に応じて、95%、99%、または99.9%を上回るまたはそれに等しい偏光度(DOP)を有し得、出力開口224を介した第2の光学経路244からの出射に応じて、95%、99%、または99.9%を上回るまたはそれに等しいDOPを有し得る。いくつかの実施形態では、第2の光学経路244から出射する光のDOPは、第2の光学経路244に入射する光のDOPの95%、99%、または99.9%を上回るまたはそれに等しくあり得る。いくつかの実施形態では、第2の光学経路244に沿った光の偏光の保存に関するこれらの原理のうちの1つまたはそれを上回るものは、可視光、SWIR光、および/または光学経路に沿ったいずれかの方向に進行する光に適用可能であり得る。
【0043】
調査光および収集光の両方が、腹腔鏡内の偏光が保存された状態で、腹腔鏡を通して伝搬し得ることを確実にすることによって、腹腔鏡を使用した改良された交差偏光撮像(例えば、改良された表面侵入度を伴う)が、可能にされ得る。故に、改良された交差偏光SWIR撮像は、調査SWIRビームおよび収集SWIRビームを、それぞれ、第2の光学経路244に沿って伝搬させるためのシステム200を使用して、可能にされ得る。
【0044】
光学システム204は、光学システム204がSWIR源214に結合することを可能にし得る、SWIR源結合部230を含む。例えば、光学システムは、SWIR源結合部230を介して、入力SWIRビームをSWIR源から受け取ることができる。
図3に説明されるように、入力SWIRビームは、光学システム204によって、修正されることができ、その一部は、光学システム204から外に指向されることができる。例えば、調査SWIRビーム(入力SWIR光ビームの少なくとも一部またはその修正を含む)は、光学システム204から外に、光学システム204の第1のポート結合部232を介して、指向されることができる。
【0045】
光学システム204は、可視光センサ216に結合するように構成される、可視光センサ結合部234を含むことができる。検出可視光ビームを示す、可視光ビームが、可視光センサ結合部234から外に指向され、可視光センサ216によって検出されることができる。光学システム204は、SWIRセンサ218に結合するように構成される、SWIRセンサ結合部236を含むことができる。検出SWIRビームを示す、SWIRビームが、SWIRセンサ結合部236から外に指向され、SWIRセンサ218によって検出されることができる。
【0046】
動作時、調査可視光ビームは、第1のポート226を介して、腹腔鏡202に入射することができ、腹腔鏡202内の光学チャネル(例えば、光ファイバ束)によって、近位端220から遠位端222まで(例えば、第1の光学経路242に沿って)誘導されることができる。調査可視光ビームは、出力開口224を介して、腹腔鏡から出射し、標的組織と相互作用する。検出可視光ビームは、出力開口224を介して、腹腔鏡202に入射し、腹腔鏡内の光学チャネルによって、遠位端222から近位端220まで(例えば、第2の光学経路244に沿って)誘導され、第2のポート228を介して、腹腔鏡から出射することができる。
【0047】
動作時、調査SWIRビームは、第2のポート228を介して、腹腔鏡に入射することができ、腹腔鏡内の光学チャネルによって、近位端220から遠位端222まで(例えば、第1の光学経路242に沿って)誘導されることができる。調査SWIRビームは、出力開口224を介して、腹腔鏡202から出射し、標的組織と相互作用する。検出SWIRビームは、出力開口224を介して、腹腔鏡202に入射することができ、腹腔鏡202内の光学チャネルによって、遠位端222から近位端220まで(例えば、第2の光学経路244に沿って)誘導され、第2のポート228を介して、腹腔鏡から出射することができる。
【0048】
撮像システム200(「単一付属品設計」)は、既存の腹腔鏡を使用して、標的組織の可視光撮像、SWIR撮像、またはそれらの組み合わせを可能にすることができる。例えば、可視光ビームおよびSWIRビームの両方の透過を支援し得る、光学チャネルを有する、既存の腹腔鏡(例えば、光学チャネルが、可視光ビームおよびSWIRビームを支援するための十分に大径を伴う、光ファイバであるとき)は、可視光撮像およびSWIR撮像の両方のために使用されることができる。可視光およびSWIRの両方を使用した撮像は、標的組織の画像のコントラストを改良することができる。さらに、可視光および/またはSWIR撮像は、腹腔鏡を再設計せずに、光学システム204を既存の腹腔鏡上に改造することによって(例えば、光学システム204を腹腔鏡のポートに取り付けることによって)、達成されることができる。これは、ユーザ(例えば、医師)が、腹腔鏡を変更せずに(例えば、動作の間、新しい腹腔鏡を身体の中に挿入せずに)、両方のタイプの撮像を実施することを可能にすることができる。
【0049】
図3は、第1の偏光子302と、第1の光学要素304と、第2の光学要素308とを含む、光学システム204の例示的実装を図示する。第1の偏光子302は、入力SWIRビーム320を受け取り(例えば、SWIR源214から、SWIR源結合部230を介して)、第1のSWIRビーム322を透過させるように構成されることができる。第1の偏光子302は、第1のSWIRビーム322が第1の偏光を有するように構成される。例えば、第1の偏光子302は、第1の偏光を有する、入力SWIRビーム320の一部を選択し、それを第1のSWIRビーム322として透過させることができる。第1の光学要素304は、第1の偏光子302の下流に位置することができ(第1のSWIRビーム322の光学経路に沿って)、第1のSWIRビーム322を受け取ることができる。
【0050】
いくつかの実装では、第1の光学要素304は、第1の所定の偏光の放射を透過させ、第2の所定の偏光の放射を反射させ得る、偏光ビームスプリッタであることができる。第1の光学要素304は、第1の偏光を有する放射が透過されることを可能にするように構成(例えば、配向)されることができる。例えば、第1の光学要素304は、第1の偏光を有する、第1のSWIRビーム322(またはその一部)を透過させることができる。第1の光学要素304によって透過される、第2のSWIRビーム324が、第1の偏光を有する、第1のSWIRビーム322の一部を含むことができる。いくつかの実装では、集束レンズ306が、第1の偏光子302と第1の光学要素304との間に設置されることができる。集束レンズ306は、第1のSWIRビーム322をコリメートすることができる。
【0051】
透過された第2のSWIRビーム324は、第2の光学要素308によって受け取られることができる。第2の光学要素308(例えば、ダイクロイックミラー、ビームスプリッタ)は、第1の波長の範囲を有する、放射を反射させ、第2の波長の範囲を有する、放射を透過させるように構成されることができる。例えば、第2の光学要素308は、第2のSWIRビーム324(またはその一部)を反射させることができる。第1のポート結合部232を介して、光学システム204から外に指向される、調査SWIRビーム326は、第2のSWIRビーム324の反射された部分を含むことができる。
図2に説明されるように、調査SWIRビーム326は、腹腔鏡202の第2のポート228によって受け取られることができる。
【0052】
第2の光学要素308は、第1のポート結合部232および第2のポート228を介して、検出可視光ビーム328および検出SWIRビーム330を受け取ることができる。第2の光学要素308は、検出可視光ビーム328(またはその一部)を透過させることができる。例えば、検出可視光ビーム328の少なくとも一部を含む、第1の可視光ビーム332が、光学要素308によって、透過されることができる。検出可視光ビーム328は、第2の光学要素308によって透過される、第2の範囲の波長内に該当する、波長を有することができる。第2の光学要素308は、検出SWIRビーム330を反射させることができる。例えば、検出SWIRビーム330の少なくとも一部を含む、第3のSWIRビーム334が、光学要素308によって反射されることができる。検出SWIRビーム328は、第2の光学要素308(例えば、ダイクロイックミラー、ビームスプリッタ等)によって反射される、第1の波長の範囲内に該当する、波長を有することができる。
【0053】
第1の光学要素304は、第3のSWIRビーム334を受け取り、少なくともその一部を反射させるように構成されることができる。第3のSWIRビーム334の反射された部分を含む、第4のSWIRビーム336は、第1の光学要素304から離れるように指向される。上記に説明されるように、いくつかの実装では、第1の光学要素304は、第2の偏光を有する、放射を反射させるように構成される、偏光ビームスプリッタであることができる。本実装では、第4のSWIRビーム336は、第2の偏光を有する、第3のSWIRビーム334の一部を含むことができる。代替として、第1の光学要素は、強度ビームスプリッタ(例えば、50-50ビームスプリッタ、90-10ビームスプリッタ)であることができる。
【0054】
いくつかの実装では、第2の偏光子312は、第4のSWIRビーム336を受け取り、第4のSWIRビーム336の少なくとも一部を透過させることができる。例えば、第2の偏光子312は、第2の偏光を有する、第5のSWIR放射338を透過させるように構成されることができる。いくつかの実装では、第1の偏光子302および第2の偏光子312は、相互に対して配向されることができる。例えば、ユーザが、第1の偏光子302および/または第2の偏光子312を回転させることができる(例えば、第1のSWIRビーム322[第1の偏光子302のため]および第5のSWIRビーム338[第2の偏光子312のため]の伝搬方向によって画定されたその個別の光学軸の周囲で)。第1の偏光子302および/または第2の偏光子312を回転させることは、検出SWIRビームから取得される標的組織の画像内のグレアを低減させることができる。加えて、または代替として、第1の偏光子302および/または第2の偏光子312を回転させることは、SWIRビームによって撮像されている標的組織の部分の侵入度を増加させることができる。第1の偏光子302および第2の偏光子312のそのような構成は、第1の光学要素304が強度ビームスプリッタ(例えば、50-50ビームスプリッタ、90-10ビームスプリッタ等)であるときに使用されることができる。いくつかの実装では、一対の直交偏光子を使用することは、光学システム204の性能を改良することができる(例えば、標的組織の改良された撮像をもたらし得る、偏光の調整を可能にする)。いくつかの実装では、光学システム204は、偏光子(例えば、第1の偏光子302、第2の偏光子312等)を含まなくてもよい。例えば、第1の偏光子302および/または第2の偏光子312は、光学システム204内に含まれなくてもよい。
【0055】
いくつかの実装では、腹腔鏡202内の光学チャネルは、その偏光をスクランブリングさせずに(例えば、ビームを偏光解消させずに)、調査および検出可視光/SWIRビームの両方を透過させることができる。換言すると、調査可視光/SWIRビームおよび検出可視光/SWIRビームは、光学チャネルを通した透過の間、その偏光(またはその一部)を維持し得る。これは、標的組織の改良された撮像をもたらし得る、交差偏光撮像技法の適用を可能にすることができる。例えば、調査ビームが、第1の線形偏光を有する(調査ビームが光学チャネルを通して透過されるにつれて維持される)場合、第1の線形偏光と垂直な第2の線形偏光を有する、検出ビームの一部が、検出/撮像されることができる(例えば、可視光検出ビームのために可視光検出器216によって、SWIR検出ビームのためにSWIR検出器218によって等)。これは、可視光検出器216/SWIR検出器218の上流に、第2の線形偏光を透過させるように構成される、偏光子を設置することによって、達成されることができる。
【0056】
交差偏光撮像は、標的組織の表面から離れるように(例えば、標的組織の表面に対してある深度で)標的組織の一部の撮像を可能にすることができる。例えば、標的組織の表面は、調査ビーム(またはその一部)の反射に基づいて、調査ビームと同一偏光(例えば、第1の線形偏光)を有する、検出ビームの第1の部分を発生させることができる。しかしながら、表面から離れるような標的組織の部分は、ランダムに偏光された光を発生させ得る。例えば、標的組織は、高度に散乱性であり得、線形に偏光された光ビーム(例えば、標的組織の中に入射した、調査ビームの一部)を偏光解消させ得る。ランダムに偏光された光の一部が、第2の線形偏光を有することができる。第1の偏光を有する、検出ビームの一部をフィルタ除去しながら、第2の偏光を有する、検出ビームの一部を撮像することは、標的組織の表面から離れるような標的組織の一部の撮像を改良することができる。これは、他の組織によって囲繞される、リンパ節を撮像するために有用であり得る。
【0057】
下記の
図4および5は、腹腔鏡下撮像のための撮像システムおよびそのコンポーネントのいくつかの実施形態を説明する。特に、説明されるシステムは、腹腔鏡の2つのポートに取り付けられ得る、1つまたはそれを上回る付属品を使用して、交差偏光SWIR撮像を可能にし得る。1つまたはそれを上回る付属品は、第1の1つまたはそれを上回る光学要素のセット(例えば、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー等)を使用して、SWIR調査ビームおよび可視光調査ビームをともに合体させ、両方のビームを腹腔鏡の第1のポートの中および腹腔鏡の周辺光学経路の中に指向する。1つまたはそれを上回る付属品は、第2の1つまたはそれを上回る光学要素のセット(例えば、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー等)を使用して、腹腔鏡の第2のポートを介して、SWIR検出ビームおよび可視光検出ビームの両方を腹腔鏡の中心光学経路から収集し、それらが個別の波長のために構成される個別の光学センサに指向されるように、ビームを相互から分裂させてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、
図4および/または5に図示または説明される、任意の1つまたはそれを上回るコンポーネントは、
図2および/または3に図示または説明される、対応するコンポーネントと共通する、任意の1つまたはそれを上回る特徴を共有してもよい。
【0059】
図4は、撮像システム400の例示的実施形態を図示する。撮像システム400は、腹腔鏡402と、光学システム404とを含む。撮像システム400は、可視光源412およびSWIR源414と光学的に結合されることができる。撮像システム400はまた、可視光検出器416およびSWIR検出器418に光学的に結合されることができる。腹腔鏡400は、腹腔鏡400の出力開口424を介して出射し得る、調査ビーム(例えば、可視光ビーム、SWIRビーム等)を誘導することができる。
【0060】
腹腔鏡400は、第1のポート426と、第2のポート428とを含むことができる。腹腔鏡400の第1のポート426は、調査可視光ビームおよび調査SWIR光ビームを光学システム404から受け取ることができる。調査可視光ビームおよび調査SWIRビーム(またはその一部)は、腹腔鏡によって、近位端420から遠位端422まで(腹腔鏡402内の第1の光学経路442に沿って)透過されることができる。いくつかの実装では、SWIRおよび可視光ビームは両方とも、同一(例えば、共有)光学経路(例えば、腹腔鏡402内の第1の光学経路442)上で透過される。
【0061】
調査可視光ビームおよび/または調査SWIRビームは、標的組織と相互作用し、標的組織の一部を識別するために使用され得る、放射を発生させることができる。例えば、検出可視光ビームが、標的組織と調査可視光(またはその一部)との間の相互作用に基づいて発生されることができ、検出SWIRビームが、標的組織と調査SWIRビームの少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生されることができる。腹腔鏡402は、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを遠位端422から近位端420まで(腹腔鏡402内の第2の光学経路444に沿って)誘導することができる。検出可視光ビームおよび検出SWIRビームは、第2のポート428を介して、腹腔鏡402から出射することができる。
【0062】
光学システム404は、光学システム404がSWIR源414に結合することを可能にし得る、SWIR源結合部430を含むことができる。例えば、光学システム404は、SWIR源結合部430を介して、入力SWIRビームをSWIR源から受け取ることができる。
図5に説明されるように、入力SWIRビームは、光学システム404によって、修正されることができ、その一部は、光学システム404から外に指向されることができる。例えば、調査SWIRビーム(入力SWIR光ビームの少なくとも一部またはその修正を含む)は、光学システム404の第2のポート結合部440を介して、出射することができる。
【0063】
光学システム404は、光学システム404が可視光源412に結合することを可能にし得る、可視光源結合部438を含むことができる。例えば、光学システム404は、可視光源結合部438を介して、入力可視光ビームを可視光源412から受け取ることができる。
図5に説明されるように、入力可視光ビームは、光学システム404によって、修正されることができ、その一部は、光学システム404から外に指向されることができる。例えば、調査可視光ビーム(入力可視光ビームの少なくとも一部またはその修正を含む)は、光学システム404の第2のポート結合部440を介して、出射することができる。
【0064】
光学システム404は、可視光センサ416に光学的に結合するように構成される、可視光センサ結合部434を含む。検出可視光ビームを示す、可視光ビームが、可視光センサ結合部434から外に指向され、可視光センサ416によって検出されることができる。光学システム404は、SWIRセンサ418に結合するように構成される、SWIRセンサ結合部436を含む。検出SWIRビームを示す、SWIRビームが、SWIRセンサ結合部436から外に指向され、SWIRセンサ418によって検出されることができる。
【0065】
動作時、調査可視光ビームは、第1のポート426を介して、腹腔鏡402に入射することができ、腹腔鏡402内の第1の光学チャネルによって、近位端420から遠位端422まで(例えば、第1の光学経路442に沿って)誘導されることができる。調査可視光ビームは、出力開口424を介して、腹腔鏡402から出射し、標的組織と相互作用する。検出可視光ビームは、出力開口424を介して、腹腔鏡に入射することができ、腹腔鏡402内の第2の光学チャネルによって、遠位端422から近位端420まで(例えば、第2の光学経路444に沿って)誘導され、第2のポート428を介して、腹腔鏡から出射することができる。
【0066】
動作時、調査SWIRビームは、第1のポート426を介して、腹腔鏡に入射することができ、腹腔鏡402内の第1の光学チャネルによって、近位端420から遠位端422まで(例えば、第1の光学経路442に沿って)誘導されることができる。調査SWIRビームは、出力開口424を介して、腹腔鏡から出射し、標的組織と相互作用する。検出SWIRビームは、出力開口424を介して、腹腔鏡402に入射することができ、腹腔鏡内の第2の光学チャネルによって、遠位端422から近位端420まで(例えば、第2の光学経路444に沿って)誘導され、第2のポート428を介して、腹腔鏡から出射することができる。いくつかの実装では、第1の光学チャネルは、光ファイバ束(例えば、腹腔鏡の周辺部分内に位置する)を含むことができ、第2の光学チャネルは、1つまたはそれを上回るロッドレンズ(例えば、腹腔鏡の中心部分内に位置する)を含むことができる。
【0067】
図5は、検出サブシステム510と、調査サブシステム550とを含む、光学システム404の実装を図示する。いくつかの実施形態では、検出サブシステム510および調査サブシステム550は、相互から物理的に別個のサブシステムとして提供されてもよい(例えば、独立して、腹腔鏡の個別のポートに取付可能かつそこから取外可能であるように構成される、2つの別個の付属品として)。いくつかの実施形態では、検出サブシステム510および調査サブシステム550は、単一物理的システムの部品として提供されてもよい(例えば、腹腔鏡の複数のポートに取付可能である、単一付属品として)。調査サブシステム550は、第2のポート結合部440を介して、腹腔鏡402の第1のポート426に光学的に結合されることができる。調査サブシステム550内の光学要素502(例えば、ダイクロイックミラー、ビームスプリッタ等)が、第1の波長のセットを有する、放射を反射させ、第2の波長のセットを有する、放射を透過させるように構成されることができる。光学要素502は、入力SWIRビーム520を受け取り(例えば、SWIR源414からSWIR源結合部430を介して)、少なくともその一部を透過させるように構成されることができる。例えば、入力SWIRビーム520の少なくとも一部を含む、調査SWIRビーム524は、光学要素502によって透過されることができる。入力SWIRビームは、光学要素502によって透過される、第2の波長のセット内に該当する、波長を有することができる。いくつかの実装では、第1の集束レンズ504が、第1の光学要素502の上流かつ入力SWIRビーム520の経路内に設置されることができる。第1の集束レンズ504は、入力SWIRビーム520をコリメートすることができる。
【0068】
光学要素502は、入力可視光ビーム522を受け取り(例えば、可視光源412から可視光源結合部438を介して)、少なくともその一部を反射させるように構成されることができる。例えば、入力可視光ビーム522の少なくとも一部を含む、調査可視光ビーム526は、光学要素502によって反射されることができる。入力可視光ビームは、光学要素502によって反射される、第1の波長のセット内に該当する、波長を有することができる。いくつかの実装では、第2の集束レンズ506が、第1の光学要素502の上流かつ入力可視光ビーム522の経路内に設置されることができる。第2の集束レンズ504は、第1の可視光ビーム522をコリメートすることができる。
【0069】
光学システム404は、腹腔鏡の第2のポート428に結合される、検出サブシステム510を含むことができる。検出サブシステム510は、第1の波長の範囲を有する、放射を反射させ、第2の波長の範囲を有する、放射を透過させるように構成され得る、光学要素512(例えば、ダイクロイックミラー、ビームスプリッタ等)を含むことができる。光学要素512は、検出可視光ビーム528および検出SWIRビーム530を受け取るように構成されることができる(例えば、第1のポート結合部432および第2のポート428を介して)。光学要素512は、検出可視光ビーム528(またはその一部)を透過させることができる。例えば、検出可視光ビーム528の少なくとも一部を含む、第1の可視光ビーム532が、光学要素512によって、透過されることができる。検出可視光ビーム528は、光学要素512によって透過される、第2の波長の範囲内に該当する、波長を有することができる。第1の可視光ビーム532は、可視光センサ結合部434を介して、検出光学サブシステム510から外に指向されることができ、可視光検出器416によって検出されることができる。
【0070】
光学要素512は、検出SWIRビーム530を反射させることができる。例えば、検出SWIRビーム530の少なくとも一部を含む、第1のSWIRビーム534が、光学要素512から離れるように指向されることができる。検出SWIRビーム528は、光学要素512によって反射される、第1の波長の範囲内に該当する、波長を有することができる。いくつかの実装では、集束レンズ516(「中継レンズ」)が、光学要素512の上流かつ検出可視光ビーム528および検出SWIRビーム530の経路内に設置されることができる。いくつかの実装では、集束レンズ516は、それらが光学要素512上に衝突する前に、検出SWIRビームおよび検出可視光ビームの両方をコリメートすることができる。集束レンズ516は、調査検出ビームが腹腔鏡402に入射する前に、調査検出ビームをコリメートすることができる。
【0071】
いくつかの実装では、偏光子514が、第1のSWIRビーム534を受け取り、第1のSWIRビーム534の少なくとも一部を透過させることができる。例えば、偏光子514は、所定の偏光を有する、第1のSWIR放射534の一部を透過させるように構成されることができる。いくつかの実装では、偏光子514は、上記に説明される交差偏光撮像技法の適用を可能にすることができる(例えば、調査SWIRビームの偏光と垂直な偏光を伴う、検出SWIRビームの一部を透過させるように、偏光子514を構成することによって)。代替として、偏光子514は、グレアを低減させることができる(例えば、望ましくない偏光を有する、検出SWIRビームの部分を減衰させることによって)。所定の偏光を有する、第1のSWIRビーム534の一部を含む、第2のSWIRビーム538は、偏光子514によって透過される。第2のSWIRビーム538は、SWIRセンサ結合部436を介して、検出光学サブシステム510から外に指向されることができ、SWIR検出器418によって検出されることができる。集束レンズ518が、偏光子514の下流かつ第2のSWIRビーム538の経路内に設置されることができる。集束レンズ518は、第2のSWIRビーム538をコリメートすることができる。
【0072】
撮像システム400(「2付属品設計」)は、既存の腹腔鏡を使用して、標的組織の可視光撮像、SWIR撮像、またはそれらの組み合わせを可能にすることができる。例えば、可視光ビームおよびSWIRビームの両方の透過を支援し得る、光学チャネルを有する、既存の腹腔鏡(例えば、光学チャネルが、可視光ビームおよびSWIRビームを支援するための十分に大径を伴う、光ファイバであるとき)は、可視光撮像およびSWIR撮像の両方のために使用されることができる。可視光およびSWIRの両方を使用した撮像は、標的組織の画像のコントラストを改良することができる。さらに、可視光および/またはSWIR撮像は、腹腔鏡を再設計せずに、光学システム404を既存の腹腔鏡上に改造することによって(例えば、光学システム404を腹腔鏡のポートに取り付けることによって)、達成されることができる。これは、ユーザ(例えば、医師)が、腹腔鏡を変更せずに(例えば、動作の間、新しい腹腔鏡を身体の中に挿入せずに)、両方のタイプの撮像を実施することを可能にすることができる。いくつかの実装では、検出サブシステム510および調査サブシステム550は、個々に、腹腔鏡402に取り付けられ得る、別個のユニットであることができる(「2付属品設計」)。外科医は、2つのサブシステムを腹腔鏡402の異なるポート(例えば、調査サブシステム550を第1のポート426に、検出サブシステム510を第2のポート428に)別個に取り付けることができる。
【0073】
ある例示的実施形態が、本明細書に開示されるシステム、デバイス、および方法の構造、機能、製造、および使用の原理の全体的理解を提供するために、ここで説明されるであろう。これらの実施形態の1つまたはそれを上回る実施例は、付随の図面に図示される。当業者は、本明細書に具体的に説明され、付随の図面に図示される、システム、デバイス、および方法が、非限定的例示的実施形態であって、本発明の範囲は、請求項によってのみ定義されることを理解するであろう。1つの例示的実施形態に関連して図示または説明される、特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせられてもよい。そのような修正および変形例は、本発明の範囲内に含まれるように意図される。さらに、本開示では、実施形態の同様の名称のコンポーネントは、概して、類似特徴を有し、したがって、特定の実施形態では、各同様の名称のコンポーネントの各特徴は、必ずしも、完全に詳述されない。
【0074】
本明細書に説明される主題は、デジタル電子回路網内に、または本明細書に開示される構造手段およびその構造均等物を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア内に、またはそれらの組み合わせ内に実装されることができる。本明細書に説明される主題は、データ処理装置(例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のコンピュータ)による実行のために、またはその動作を制御するために、情報担体内に(例えば、機械可読記憶デバイス内に)有形に具現化される、または伝搬される信号内に具現化される、1つまたはそれを上回るコンピュータプログラム等の1つまたはそれを上回るコンピュータプログラム製品として実装されることができる。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとしても知られる)は、独立型プログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、またはコンピューティング環境において使用するために好適な他のユニットとしてを含む、コンパイルまたはインタプリタ型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で書き込まれることができ、任意の形態で展開されることができる。コンピュータプログラムは、必ずしも、ファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを、当該プログラムに専用の単一ファイル内に、または複数の協調されたファイル(例えば、1つまたはそれを上回るモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶する、ファイル)内に保持する、ファイルの一部内に記憶されることができる。コンピュータプログラムは、1つの施設における、1つのコンピュータ上または複数のコンピュータ上で実行されるように、または複数の施設を横断して分散され、通信ネットワークによって相互に接続されるように、展開されることができる。
【0075】
本明細書に説明される主題の方法ステップを含む、本明細書に説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データに作用し、出力を発生させることによって、1つまたはそれを上回るコンピュータプログラムを実行して、本明細書に説明される主題の機能を実施する、1つまたはそれを上回るプログラマブルプロセッサによって実施されることができる。プロセスおよび論理フローはまた、特殊目的論理回路網、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実施されることができ、本明細書に説明される主題の装置は、そのようなものとして実装されることができる。
【0076】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、一例として、汎用および特殊目的マイクロプロセッサの両方および任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたはそれを上回るプロセッサを含む。概して、プロセッサは、命令およびデータを読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたは両方から受信するであろう。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1つまたはそれを上回るメモリデバイスとである。概して、コンピュータはまた、データを記憶するための1つまたはそれを上回る大量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクを含む、またはそこからデータを受信する、またはそこにデータを転送する、または両方を行うために、それに動作可能に結合されるであろう。コンピュータプログラム命令およびデータを具現化するために好適な情報担体は、あらゆる形態の非揮発性メモリを含み、一例として、半導体メモリデバイス、(例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス)、磁気ディスク、(例えば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク)、光磁気ディスク、および光ディスク(例えば、CDおよびDVDディスク)を含む。プロセッサおよびメモリは、特殊目的論理回路網によって補完される、またはその中に組み込まれることができる。
【0077】
ユーザとの相互作用を提供するために、本明細書に説明される主題は、情報をユーザに表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(ブラウン管ディスプレイ)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタと、それによってユーザが入力をコンピュータに提供し得る、キーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール)とを有する、コンピュータ上に実装されることができる。他の種類のデバイスも同様に、ユーザとの相互作用を提供するために使用されることができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚的フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であることができ、ユーザからの入力は、音響、発話、または触覚入力を含む、任意の形態で受信されることができる。
【0078】
本明細書に説明される技法は、1つまたはそれを上回るモジュールを使用して実装されることができる。本明細書で使用されるように、用語「モジュール」は、コンピューティングソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、および/または種々のそれらの組み合わせを指す。しかしながら、最低でも、モジュールは、ハードウェア、ファームウェア上に実装されない、または非一過性プロセッサ可読記録可能記憶媒体上に記録される、ソフトウェアとして解釈されるべきではない(すなわち、モジュールは、それ自体ではソフトウェアではない)。実際、「モジュール」は、常時、プロセッサまたはコンピュータの一部等の少なくともある物理的非一過性ハードウェアを含むものと解釈されるべきである。2つの異なるモジュールは、同一物理的ハードウェアを共有することができる(例えば、2つの異なるモジュールは、同一プロセッサおよびネットワークインターフェースを使用することができる)。本明細書に説明されるモジュールは、組み合わせられ、統合され、分離され、および/または複製され、種々の用途を支援することができる。また、特定のモジュールにおいて実施されているような本明細書に説明される機能は、特定のモジュールにおいて実施される機能の代わりに、またはそれに加え、1つまたはそれを上回る他のモジュールにおいて、および/または1つまたはそれを上回る他のデバイスによって、実施されることができる。さらに、モジュールは、相互に対してローカルまたは遠隔において、複数のデバイスおよび/または他のコンポーネントを横断して、実装されることができる。加えて、モジュールは、1つのデバイスから移動され、別のデバイスに追加されることができ、および/または両方のデバイス内に含まれることができる。
【0079】
本明細書に説明される主題は、バックエンドコンポーネント(例えば、データサーバ)、ミドルウェアコンポーネント(例えば、アプリケーションサーバ)、またはフロントエンドコンポーネント(例えば、それを通してユーザが本明細書に説明される主題の実装と相互作用し得る、グラフィカルユーザインターフェースまたはウェブインターフェースを有する、クライアントコンピュータ)、またはそのようなバックエンド、ミドルウェア、およびフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含む、コンピューティングシステム内に実装されることができる。本システムのコンポーネントは、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信、例えば、通信ネットワークによって相互に接続されることができる。通信ネットワークの実施例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)および広域ネットワーク(「WAN」)、例えば、インターネットを含む。
【0080】
近似言語が、本明細書で使用されるように、明細書および請求項全体を通して、それに対してそれが関連する、基本機能の変更をもたらすことなく、許容範囲で変動し得る、任意の定量的表現を修飾するために適用されてもよい。故に、「約」および「実質的に」等の用語または複数の用語によって修飾された値は、規定された精密な値に限定されない。少なくともいくつかの事例では、近似言語は、値を測定するための器具の精度に対応し得る。ここでは、および明細書および請求項全体を通して、範囲限界は、組み合わせられ、および/または入れ替えられてもよく、そのような範囲は、文脈または言語によって別様に示されない限り、識別され、その中に含有される全てのサブ範囲を含む。
【0081】
以下は、例示的実施形態の一覧であって、これは、いくつかの実施形態では、全体的にまたは部分的に、相互および/または本明細書に説明される他の特徴または実施形態のいずれかと組み合わせられてもよい。
(実施形態1)
システムであって、
第1のポートおよび第2のポートを含む、腹腔鏡と、
第1のポート結合部と、短波赤外線(SWIR)センサに結合するように構成される、SWIRセンサ結合部と、可視光センサに結合するように構成される、可視光センサ結合部とを備える、光学システムと、
を備え、
光学システムは、第1のポート結合部を介して、少なくとも、腹腔鏡の第2のポートを光学的に結合するように構成され、
光学システムは、検出SWIRビームを第2のポートから受け取り、検出SWIRビームの少なくとも一部をSWIRセンサ結合部に指向するように構成され、
光学システムはさらに、検出可視光ビームを第2のポートから受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を可視光センサ結合部に指向するように構成される、
システム。
(実施形態2)
腹腔鏡は、第1のポートを介して、調査可視光ビームを受け取り、第1のポートおよび第2のポートのうちの1つを介して、調査SWIRビームを受け取るように構成される、実施形態1に記載のシステム。
(実施形態3)
光学システムは、SWIR源に結合し、SWIR源結合部を介して、調査SWIRビームを受け取るように構成される、SWIR源結合部を含む、実施形態2に記載のシステム。
(実施形態4)
検出可視光ビームは、標的組織と調査可視光の少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生され、検出SWIRビームは、標的組織と調査SWIRビームの少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生される、実施形態3に記載のシステム。
(実施形態5)
光学システムは、
調査SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、調査SWIRビームの偏光された部分を透過させるように構成される、第1の偏光子と、
第1の偏光子の下流にあって、調査SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素と、
第1のポート結合部および腹腔鏡の第2のポートを介して、調査SWIRビームを受け取り、調査SWIRビームの少なくとも一部を光学システムから外に反射させるように構成される、第2の光学要素と、
を含み、第2の光学要素は、第1のポート結合部および第2のポートを介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、実施形態3-4のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態6)
第1の光学要素は、第2の光学要素によって反射される、検出SWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、実施形態5に記載のシステム。
(実施形態7)
第1の光学要素によって反射される、検出SWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する、検出SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第2の偏光子をさらに含む、実施形態6に記載のシステム。
(実施形態8)
検出SWIRビームは、SWIRセンサ結合部を介して、第2の偏光子から、光学システムから外に指向される、実施形態7に記載のシステム。
(実施形態9)
検出可視光ビームは、可視光センサ結合部を介して、第2の光学要素から、光学システムから外に指向される、実施形態5-8のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態10)
調査SWIRビームおよび検出SWIRビームは、0.9ミクロン~2ミクロンの波長を有する、実施形態2-9のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態11)
光学システムは、
腹腔鏡の第1のポートに結合するように構成される、第2のポート結合部と、
可視光源結合部を介して、可視光源に結合し、調査可視光ビームを受け取るように構成される、可視光源結合部と、
を含む、実施形態3-10のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態12)
光学システムは、腹腔鏡の第2のポートに結合される、第1の光学サブシステムを含み、第1の光学サブシステムは、
第1のポート結合部および第2のポートを介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第1の光学要素を含む、実施形態11に記載のシステム。
(実施形態13)
第1の光学サブシステムはさらに、第1の光学要素によって反射される、検出SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、検出SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、偏光子を含む、実施形態12に記載のシステム。
(実施形態14)
検出SWIRビームは、SWIRセンサ結合部を介して、偏光子から、第1の光学システムから外に指向される、実施形態13に記載のシステム。
(実施形態15)
検出可視光ビームの少なくとも一部は、可視光センサ結合部を介して、第1の光学要素から、第1の光学システムから外に指向される、実施形態12-14のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態16)
光学システムは、腹腔鏡の第1のポートに結合され、第2の光学要素を含む、第2の光学サブシステムを含み、
第2の光学要素は、可視光源結合部を介して、調査可視光ビームを受け取り、調査可視光ビームの少なくとも一部を反射させるように構成され、
調査可視光ビームは、第2のポート結合部および腹腔鏡の第1のポートを介して、第2の光学システムから外に指向される、
実施形態12-15のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態17)
第2の光学要素は、SWIR源結合部を介して、調査SWIRビームを受け取り、調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成され、調査SWIRビームは、第2のポート結合部を介して、第2の光学要素から、第2の光学システムから外に指向され、第1のポートを介して、腹腔鏡に入射する、実施形態16に記載のシステム。
(実施形態18)
腹腔鏡は、
第1のポートと腹腔鏡の出力開口を光学的に結合するように構成される、第1の光学経路であって、調査可視光ビームは、第1の光学経路に沿って進行するように構成される、第1の光学経路と、
出力開口と第2のポートを光学的に結合するように構成される、第2の光学経路であって、調査SWIRビーム、検出可視光ビーム、および検出SWIRビームは、第2の光学経路に沿って進行するように構成される、第2の光学経路と、
を含む、実施形態2-17のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態19)
腹腔鏡は、
第1のポートと腹腔鏡の出力開口を光学的に結合するように構成される、第1の光学経路であって、調査可視光ビームおよび調査SWIRビームは、第1の光学経路に沿って進行するように構成される、第1の光学経路と、
出力開口と第2のポートを光学的に結合するように構成される、第2の光学経路であって、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームは、第2の光学経路に沿って進行するように構成される、第2の光学経路と、
を含む、実施形態2-18のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態20)
光学システムであって、
SWIR源結合部と、
SWIR源結合部を介して、調査SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の偏光子と、
第1の偏光子の下流にあって、調査SWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、調査SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素と、
第1の光学要素によって透過される、調査SWIRビームを受け取り、調査SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第2の光学要素であって、調査SWIRビームは、第1のポート結合部を介して、第2の光学要素から、光学システムから外に指向される、第2の光学要素と、
を備え、第2の光学要素は、第1のポート結合部を介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、光学システム。
(実施形態21)
検出SWIRビームは、調査SWIRビームの少なくとも一部と標的組織との間の相互作用に基づいて発生される、実施形態20に記載の光学システム。
(実施形態22)
第1の光学要素は、第2の光学要素によって反射される、検出SWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、実施形態20-21のいずれか1項に記載の光学システム。
(実施形態23)
第1の光学要素によって反射される、検出SWIRビームの少なくとも一部を受け取り、第2の偏光を有する、検出SWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第2の偏光子をさらに含む、実施形態22に記載の光学システム。
(実施形態24)
検出SWIRビームの少なくとも一部は、第2の偏光子から、光学システムのSWIRセンサ結合部から外に指向される、実施形態23に記載の光学システム。
(実施形態25)
検出可視光ビームの少なくとも一部は、光学システムの可視光センサ結合部を介して、第2の光学要素から、光学システムから外に指向される、実施形態24に記載の光学システム。
(実施形態26)
第1の光学要素は、偏光ビームスプリッタである、実施形態20-25のいずれか1項に記載の光学システム。
(実施形態27)
第1の光学要素は、強度ビームスプリッタである、実施形態20-26のいずれか1項に記載の光学システム。
(実施形態28)
システムであって、
第1のポートおよび第2のポートを含む、腹腔鏡と、
第1のポート結合部と、短波赤外線(SWIR)センサに結合するように構成される、SWIRセンサ結合部と、可視光センサに結合するように構成される、可視光センサ結合部とを備える、光学システムと、
を備え、
光学システムは、第1のポート結合部を介して、少なくとも、腹腔鏡の第2のポートを光学的に結合するように構成され、
光学システムは、検出SWIRビームを第2のポートから受け取り、検出SWIRビームの少なくとも一部をSWIRセンサ結合部に指向するように構成され、
光学システムはさらに、検出可視光ビームを第2のポートから受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を可視光センサ結合部に指向するように構成される、
システム。
(実施形態29)
腹腔鏡は、第1のポートを介して、調査可視光ビームを、第1のポートおよび第2のポートのうちの1つを介して、調査SWIRビームを受け取るように構成される、実施形態28に記載のシステム。
(実施形態30)
光学システムは、SWIR源に結合し、SWIR源結合部を介して、入力SWIRビーム受け取るように構成される、SWIR源結合部を含み、調査SWIRビームは、入力SWIRビームの一部である、実施形態29に記載のシステム。
(実施形態31)
検出可視光ビームは、標的組織と調査可視光の少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生され、検出SWIRビームは、標的組織と調査SWIRビームの少なくとも一部との間の相互作用に基づいて発生される、実施形態30に記載のシステム。
(実施形態32)
光学システムは、
SWIRビームを受け取り、第1のSWIRビームを透過させるように構成される、第1の偏光子であって、第1のSWIRビームは、第1の偏光を有する、入力SWIRビームの一部を含む、第1の偏光子と、
第1の偏光子の下流にあって、第1のSWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、第1のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素と、
第1の光学要素によって透過される、第1のSWIRビームの一部を含む、第2のSWIRビームを受け取り、第2のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第2の光学要素であって、調査SWIRビームは、第2のSWIRビームの少なくとも一部を含み、第1のポート結合部および腹腔鏡の第2のポートを介して、光学システムから外に指向される、第2の光学要素と、
を含み、第2の光学要素は、第1のポート結合部および第2のポートを介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を含む、第1の可視光ビームを透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、実施形態30-31のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態33)
第1の光学要素は、第2の光学要素によって反射される、検出SWIRビームの一部を含む、第3のSWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する、第3のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、実施形態32に記載のシステム。
(実施形態34)
第1の光学要素によって反射される、第3のSWIRビームの少なくとも一部を含む、第4のSWIRビームを受け取り、第4のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第2の偏光子をさらに含み、第2の偏光子は、第2の偏光を有する、SWIR放射を透過させるように構成される、実施形態33に記載のシステム。
(実施形態35)
第4のSWIRビームの少なくとも一部は、SWIRセンサ結合部を介して、光学システムから外に指向される、実施形態34に記載のシステム。
(実施形態36)
第1の可視光ビームの少なくとも一部は、可視光センサ結合部を介して、光学システムから外に指向される、実施形態35に記載のシステム。
(実施形態37)
SWIRビームは、0.9ミクロン~2ミクロンの波長を有する、実施形態28-36のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態38)
光学システムは、
腹腔鏡の第1のポートに結合するように構成される、第2のポート結合部と、
可視光源に結合し、可視光源結合部を介して、入力可視光ビームを受け取るように構成される、可視光源結合部と、
を含む、実施形態30-37のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態39)
光学システムは、腹腔鏡の第2のポートに結合される、第1の光学サブシステムを含み、第1の光学サブシステムは、
第1のポート結合部および第2のポートを介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を含む第1の可視光ビームを透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第1の光学要素を含む、実施形態38に記載のシステム。
(実施形態40)
第1の光学サブシステムはさらに、第1の光学要素によって反射される、検出SWIRビームの少なくとも一部を含む、第1のSWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、第1のSWIRビームの少なくとも一部を含む、第2のSWIRビームを透過させるように構成される、偏光子を含む、実施形態39に記載のシステム。
(実施形態41)
第2のSWIRビームの少なくとも一部は、SWIRセンサ結合部を介して、第1の光学システムから外に指向される、実施形態40に記載のシステム。
(実施形態42)
第1の可視光ビームの少なくとも一部は、可視光センサ結合部を介して、第1の光学システムから外に指向される、実施形態39-41のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態43)
腹腔鏡の第1のポートに結合され、第2の光学要素を含む、第2の光学システムをさらに備え、
第2の光学要素は、可視光源結合部を介して、入力可視光ビームを受け取り、入力可視光ビームの少なくとも一部を反射させるように構成され、調査可視光ビームは、入力可視光ビームの少なくとも一部を含み、
調査可視光ビームは、第2のポート結合部および腹腔鏡の第1のポートを介して、第2の光学システムから外に指向される、
実施形態39-42のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態44)
第2の光学要素は、SWIR源結合部を介して、入力SWIRビームを受け取り、入力SWIR光ビームの少なくとも一部を透過させるように構成され、調査SWIRビームは、入力SWIRビームの少なくとも一部を含み、調査SWIRビームは、第2のポート結合部を介して、第2の光学システムから外に指向され、第1のポートを介して、腹腔鏡に入射する、実施形態43に記載のシステム。
(実施形態45)
腹腔鏡は、
第1のポートと腹腔鏡の出力開口を光学的に結合するように構成される、第1の光学経路であって、調査可視光ビームおよび調査SWIR光ビームは、第1の光経路に沿って進行するように構成される、第1の光学経路と、
出力開口と第2のポートを光学的に結合するように構成される、第2の光経路であって、検出可視光ビームおよび検出SWIR光ビームは、第2の光学経路に沿って進行するように構成される、第2の光経路と、
を含む、実施形態28-44のいずれか1項に記載のシステム。
(実施形態46)
光学システムであって、
SWIR源結合部と、
SWIR源結合部を介して、入力SWIRビームを受け取り、第1のSWIRビームを透過させるように構成される、第1の偏光子であって、第1のSWIRビームは、第1の偏光を有する、入力SWIRビームの一部を含む、第1の偏光子と、
第1の偏光子の下流にあって、第1のSWIRビームを受け取り、第1の偏光を有する、第1のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第1の光学要素と、
第1の光学要素によって透過される、第1のSWIRビームの一部を含む、第2のSWIRビームを受け取り、第2のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、第2の光学要素であって、第2のSWIRビームの少なくとも一部を含む、調査SWIRビームは、第1のポート結合部を介して、光学システムから外に指向される、第2の光学要素と、
を備え、第2の光学要素は、第1のポート結合部を介して、検出可視光ビームおよび検出SWIRビームを受け取り、検出可視光ビームの少なくとも一部を含む、第1の可視光ビームを透過させ、検出SWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、光学システム。
(実施形態47)
検出SWIRビームは、調査SWIRビームの少なくとも一部と標的組織との間の相互作用に基づいて発生される、実施形態46に記載の光学システム。
(実施形態48)
第1の光学要素は、第2の光学要素によって反射される、調査SWIRビームの一部を含む、第3のSWIRビームを受け取り、第2の偏光を有する、第3のSWIRビームの少なくとも一部を反射させるように構成される、実施形態46-47のいずれか1項に記載の光学システム。
(実施形態49)
第1の光学要素によって反射される、第3のSWIRビームの少なくとも一部を含む、第4のSWIRビームを受け取り、第4のSWIRビームの少なくとも一部を透過させるように構成される、第2の偏光子をさらに含み、第2の偏光子は、第2の偏光を有する、SWIR放射を透過させるように構成される、実施形態48に記載の光学システム。
(実施形態50)
第4のSWIRビームの少なくとも一部は、光学システムのSWIRセンサ結合部から外に指向される、実施形態49に記載の光学システム。
(実施形態51)
第1の可視光ビームの少なくとも一部は、光学システムの可視光センサ結合部を介して、光学システムから外に指向される、実施形態50に記載の光学システム。
(実施形態52)
第1の光学要素は、偏光ビームスプリッタである、実施形態46-51のいずれか1項に記載の光学システム。
(実施形態53)
第1の光学要素は、強度ビームスプリッタである、実施形態46-52のいずれか1項に記載の光学システム。
【国際調査報告】