(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-07
(54)【発明の名称】バッテリーパック、電動車椅子及び自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/367 20210101AFI20231130BHJP
H01M 50/342 20210101ALI20231130BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20231130BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20231130BHJP
H01M 50/35 20210101ALI20231130BHJP
H01M 50/375 20210101ALI20231130BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20231130BHJP
【FI】
H01M50/367
H01M50/342 101
H01M50/213
H01M50/244 Z
H01M50/35 201
H01M50/342 201
H01M50/375
H01M50/284
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531091
(86)(22)【出願日】2022-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 KR2022000097
(87)【国際公開番号】W WO2022149831
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0003198
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ソン-ファン・ヤン
【テーマコード(参考)】
5H012
5H040
【Fターム(参考)】
5H012AA01
5H012BB08
5H012FF03
5H012FF08
5H012GG03
5H040AA37
5H040AS05
5H040AS07
5H040AT01
5H040AT06
5H040AY05
5H040AY08
5H040AY10
(57)【要約】
本発明によるバッテリーパックは、複数の電池セルの各々の内部圧力が所定の圧力以上に高くなる場合、内部圧力によって内部物質が外部へ噴出されるように構成された複数の電池セルと、複数の電池セルの各々の内部物質が少なくとも一方向へ排出されるように複数の電池セルを収納するように構成されたセルフレームと、複数の電池セルの少なくとも一側をカバーするように構成され、少なくとも一部分がセルフレームと所定の距離で離隔して内部物質が移動する移動通路を形成するように構成された少なくとも一つ以上のガイドカバーと、セルフレームを内部に収容する収容空間を有し、移動通路の末端と対面する一部分が前記内部物質によって穿孔されるように構成された排出部が備えられたパックハウジングと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルの各々の内部圧力が所定の圧力以上に高くなる場合、前記内部圧力によって内部物質が外部へ噴出されるように構成された複数の電池セルと、
前記内部物質が少なくとも一方向へ排出されるように前記複数の電池セルを収納するように構成されたセルフレームと、
前記複数の電池セルの少なくとも一側をカバーするように構成され、少なくとも一部分が前記セルフレームと所定の距離で離隔して前記内部物質が移動する移動通路を形成するように構成された少なくとも一つ以上のガイドカバーと、
前記セルフレームを内部に収容する収容空間を有し、前記移動通路の末端と対面する一部分が前記内部物質によって穿孔されるように構成された排出部が備えられたパックハウジングと、
を含むことを特徴とする、バッテリーパック。
【請求項2】
前記排出部は、前記パックハウジングの一部分が、隣接する他の部分よりも相対的に薄い厚さに形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記セルフレームは、前記ガイドカバーの外周部を囲むように突出したスクリーンリブが形成され、
前記ガイドカバーは、前記スクリーンリブと対面し、外周部から内側方向へ折り曲げられるように延びた折曲部が備えられたことを特徴とする、請求項1または2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記排出部は、所定の温度以上で溶融する素材を備えたことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記移動通路に備えられ、前記複数の電池セルの前記内部物質が排出される一側をカバーするように延びたカバーフィルムをさらに含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記セルフレームは、前記ガイドカバーに向かって突出し、前記移動通路に沿って延びた少なくとも一つ以上の区画リブが備えられたことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記ガイドカバーは、前記複数の電池セルのうち少なくとも一部に対応する位置に形成され、前記電池セルから排出された内部物質の移動方向を一方向へ転換するように構成されたガイドリブが備えられたことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記バッテリーパックは、前記複数の電池セルの充放電を制御するように構成されたBMSモジュールをさらに含み、
前記BMSモジュールを前記ガイドカバーの前記複数の電池セルと対向する一側の反対側である他側に搭載し、
前記ガイドカバーは、前記複数の電池セルと対向する一側に、一部分が残りの部分よりも相対的に厚く形成された補強部が備えられたことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載のバッテリーパックを少なくとも一つ以上含むことを特徴とする、電動車椅子。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか一項に記載のバッテリーパックを少なくとも一つ以上含むことを特徴とする、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック、電動車椅子及び自動車に関し、より詳しくは、電池セルの火事や爆発に対する安全性を高めたバッテリーパックに関する。
【0002】
本出願は、2021年1月11日出願の韓国特許出願第10-2021-0003198号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
最近、ノートブックPC、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急増し、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれ、反復的な充放電の可能な高性能二次電池についての研究が活発に進行しつつある。
【0004】
現在、商用化した二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあり、このうち、リチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由で、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材を各々正極活物質と負極活物質に用いる。また、リチウム二次電池は、正極活物質と負極活物質が各々塗布された正極板と負極板とがセパレーターを挟んで配置された電極組立体と、このような電極組立体を電解液と共に封止収納する外装材、即ち、電池ケースを備える。
【0006】
なお、リチウム二次電池は、外装材の形状に応じて、電極組立体が金属缶に内蔵されている缶型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内蔵されているパウチ型二次電池と、に分けられる。
【0007】
特に、最近、バッテリーパックから電源を受けて作動する電動モーターの回転力によって移動する移動手段または移動装置などが増加するにつれ、このような移動手段または移動装置などに適用されるバッテリーパックに対しても、その需要が増加しつつある。
【0008】
しかし、このようなバッテリーパックは、複数の電池セルを備えていることから、複数の電池セルの少なくとも一部で火事や爆発が発生する場合、火炎と高温のガスが排出され、バッテリーパックの内部またはバッテリーパックの外部の装置構成を損傷させるか、またはバッテリーパックが搭載された移動手段または移動装置に搭乗した使用者がけがするなどの被害が発生していた。そこで、バッテリーパックの火事やガス爆発に対して安全性を向上させる方案が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電池セルの火事や爆発に対する安全性を高めたバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施例によってより明らかに理解されるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するための本発明によるバッテリーパックは、複数の電池セルの各々の内部圧力が所定の圧力以上に高くなる場合、前記内部圧力によって内部物質が外部へ噴出されるように構成された複数の電池セルと、前記内部物質が少なくとも一方向へ排出されるように前記複数の電池セルを収納するように構成されたセルフレームと、前記複数の電池セルの少なくとも一側をカバーするように構成され、少なくとも一部分が前記セルフレームと所定の距離で離隔して前記内部物質が移動する移動通路を形成するように構成された少なくとも一つ以上のガイドカバーと、前記セルフレームを内部に収容する収容空間を有し、前記移動通路の末端と対面する一部分が前記内部物質によって穿孔されるように構成された排出部が備えられたパックハウジングと、を含む。
【0012】
前記排出部は、前記パックハウジングの一部分が、隣接する他の部分よりも相対的に薄い厚さに形成され得る。
【0013】
ひいては、前記セルフレームは、前記ガイドカバーの外周部を囲むように突出したスクリーンリブが形成され、
前記ガイドカバーは、前記スクリーンリブと対面し、外周部から内側方向へ折り曲げられるように延びた折曲部が備えられ得る。
【0014】
さらに、前記排出部は、所定の温度以上で溶融する素材を備え得る。
【0015】
そして、前記移動通路に備えられ、前記複数の電池セルの前記内部物質が排出される一側をカバーするように延びたカバーフィルムをさらに含み得る。
【0016】
さらに、前記セルフレームは、前記ガイドカバーに向かって突出し、前記移動通路に沿って延びた少なくとも一つ以上の区画リブが備えられ得る。
【0017】
そして、前記ガイドカバーは、前記複数の電池セルのうち少なくとも一部と対応する位置に形成され、前記電池セルから排出された内部物質の移動方向を一方向へ転換するように構成されたガイドリブが備えられ得る。
【0018】
また、前記バッテリーパックは、前記複数の電池セルの充放電を制御するように構成されたBMSモジュールをさらに含み、
前記BMSモジュールを前記ガイドカバーの前記複数の電池セルと対向する一側の反対側である他側に搭載し、
前記ガイドカバーは、前記複数の電池セルと対向する一側に、一部分が残りの部分よりも相対的に厚く形成された補強部が備えられ得る。
【0019】
なお、上記の課題を達成するための本発明による電動車椅子は、前記バッテリーパックを少なくとも一つ以上含み得る。
【0020】
また、上記の目的を達成するための本発明による自動車は、前記バッテリーパックを少なくとも一つ以上含み得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一面によると、本発明のバッテリーパックは、ガイドカバーと排出部が備えられたパックハウジングを含むので、複数の電池セルの異常挙動(熱暴走、爆発)などによって内部物質が排出される場合、排出された内部物質(ガス、火炎など)が、設定された移動通路に沿って移動し、移動通路の末端に位置したパックハウジングの排出部から外部へ排出されることが可能である。これによって、本発明のバッテリーパックは、発生した高温のガスと火炎が移動通路によって意図された方向へ移動可能になっており、バッテリーパック内部の他の部品の損傷を防止することができる。さらに、本発明のバッテリーパックは、高温のガスと火炎がバッテリーパックと隣接する外部装置や使用者への被害が最小化される位置へ排出されるように構成することが可能であるため、バッテリーパックの安全性を効果的に高めることができる。
【0022】
本発明は、パックハウジングの一部分が、隣接する他の部分に比べて相対的に薄い厚さに形成された排出部を備えるので、追加的な部材や制御がなくても、複数の電池セルの熱暴走や爆発によって排出された高温のガスや火炎によって自ら穿孔され、内部物質を効果的に外部へ排出可能である。これによって、本発明のバッテリーパックは、追加の部品を備えなくても複数の電池セルの熱暴走や火事及び爆発などに対する安全性を高めることができる。究極的には、バッテリーパックの製造コストを節減することができる。
【0023】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明一実施例によるバッテリーパックを概略的に示した斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例によるバッテリーパックの内部構成を概略的に示した分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例によるバッテリーパックの内部構成を概略的に示した左側斜視図である。
【
図4】本発明の一実施例によるバッテリーパックの電池セルを概略的に示した断面図である。
【
図5】本発明の一実施例によるバッテリーパックの一部構成を概略的に示した右側斜視図である。
【
図6】本発明の一実施例によるバッテリーパックの一部構成を概略的に示した左側斜視図である。
【
図7】本発明の一実施例によるバッテリーパックを
図1のC-C’線に沿って切断した様子を概略的に示した部分垂直断面図である。
【
図8】本発明の一実施例によるバッテリーパックを概略的に示した底面斜視図である。
【
図9】本発明の他の一実施例によるバッテリーパックを切断した一部を概略的に示した部分垂直断面図である。
【
図10】本発明のさらに他の一実施例によるバッテリーパックの一部構成を概略的に示した斜視図である。
【
図11】本発明のさらに他の一実施例によるバッテリーパックを切断した一部を概略的に示した部分垂直断面図である。
【
図12】本発明のさらに他の一実施例によるバッテリーパックのガイドカバーを概略的に示した左側面図である。
【
図13】本発明の一実施例によるバッテリーパックの他のガイドカバーを概略的に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応じた意味及び概念で解釈されねばならない。
【0026】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0027】
図1は、本発明の一実施例によるバッテリーパックを概略的に示した斜視図である。
図2は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの内部構成を概略的に示した分解斜視図である。
図3は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの内部構成を概略的に示した左側斜視図である。
図4は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの電池セルを概略的に示した断面図である。そして、
図5及び
図6は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの一部構成を概略的に示した右側斜視図及び左側斜視図である。参考までに、
図1のX軸矢印、Y軸矢印、及びZ軸矢印は各々、右方、後方及び上方を意味する。
【0028】
図1~
図6を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリーパック200は、複数の電池セル110、セルフレーム120、少なくとも一つのガイドカバー130及びパックハウジング140を含む。
【0029】
なお、
図2及び
図4を参照すると、前記複数の電池セル110は、円筒形の電池セル110であり得る。前記電池セル110は、電極組立体116、電解液(図示せず)、電池缶112、及びキャップ組立体113を備え得る。
【0030】
前記電極組立体116は、正極と負極との間にセパレーターが介在された状態で巻き取られた構造を有し得る。正極板には、正極タブ114が取り付けられてキャップ組立体113に接続され、負極板には負極タブ115が取り付けられて電池缶112の下端に接続され得る。
【0031】
前記電池缶112は、内部に空間が形成され、電極組立体116を収納し得る。特に、前記電池缶112は円筒形であって、上端が開放されるように構成され得る。また、前記電池缶112は、剛性などの確保のために、スチールやアルミニウムのような金属材質から構成され得る。そして、前記電池缶112は、下端に負極タブが取り付けられ、電池缶112の下部だけでなく、電池缶112自体が負極端子として機能し得る。
【0032】
また、前記電池セル110は、一端部及び他端部に各々、電極端子111が位置し得る。例えば、いずれか一つの電池セル110の左側端には、正極端子が形成され、右側端には負極端子が形成され得る。他の一つの電池セル110は、正極端子と負極端子が、前述した電池セル110の正極端子と負極端子の位置と反対位置に形成され得る。複数の電池セル110は、金属素材を備えた接続プレート150によって電気的に接続され得る。前記複数の電池セル110は、前記接続プレート150によって電気的に直列、または並列、または、直列及び並列に接続され得る。例えば、前記接続プレート150は、複数個がセルフレーム120の左側面及び右側面に各々搭載され得る。
【0033】
図2に示したように、4個の接続プレート150がセルフレーム120の右側面に搭載され得る。また、
図3に示したように、4個の接続プレート150がセルフレーム120の左側面に搭載され得る。
【0034】
図4をさらに参照すると、前記キャップ組立体113は、電池缶112の上端開放部に結合し、電池缶112の開放端を密閉し得る。このようなキャップ組立体113は、電池缶112の形態に応じて円形または角形などの形態を有することができ、上キャップC1、ベントユニットC2及びガスケットC3などの下位構成を含み得る。
【0035】
ここで、上キャップC1は、キャップ組立体113の最上部に位置し、上方へ突出した形態で構成され得る。特に、このような上キャップC1は、電池セル110で正極端子(電極端子)111として機能できる。これによって、上キャップC1は、外部装置、例えば、
図2の接続プレート150などによって他の電池セル110や充電装置と電気的に接続され得る。このような上キャップC1は、例えば、ステンレススチールやアルミニウムのような金属材質から形成され得る。このような上キャップC1は、電池セル110に深刻な爆発や火事が発生する場合、少なくとも一部が破裂するか、または電池缶112から外部へ脱離することで電池缶112が開放され得る。
【0036】
また、前記複数の電池セル110は各々、内部圧力が所定の圧力以上に高くなる場合、前記内部圧力によって内部物質が外部へ噴出されるように構成され得る。例えば、前記内部物質は、電池セル110の内部で発生したガス、及び火炎であり得る。また、前記内部物質は、例えば、電極組立体の破片及び電解液などであり得る。例えば、前記ベントユニットC2は、電池セル110の内圧、即ち電池缶112の内部圧力が所定の水準以上に増加する場合、前記ベントユニットC2の形態が変形(破断)され、電池缶112の内部のガスを上キャップC1の開口Dから外部へ排出するように構成され得る。ここで、前記内部圧力の所定の水準は、2気圧以上であり得る。
【0037】
さらに、前記ガスケットC3は、上キャップC1及びベントユニットC2の周縁部が電池缶112と絶縁されるように電気絶縁性の材質からなり得る。
【0038】
一方、前記キャップ組立体113は、電流遮断部材C4をさらに含み得る。前記電流遮断部材C4は、CID(電流遮断デバイス(Current Interrupt Device))とも呼ばれ、ガス発生によって電池の内圧が増加してベントユニットC2の形状が逆転すると、ベントユニットC2と電流遮断部材C4の接触が切れるか、または電流遮断部材C4が破損され、ベントユニットC2と電極組立体116との電気的接続が遮断され得る。
【0039】
このような円筒形の電池セル110の構成は、本発明の出願時点において当業者にとって公知であるので、本明細書においては、より詳細な説明を省略する。また、
図2に円筒形の電池セル110の一例を示したが、本発明によるバッテリーパック100は、特定形態の円筒形の電池セル110の構成に限定されない。即ち、本発明の出願時点における公知の多様な形態の電池セル110が本発明によるバッテリーパック100に採用され得る。
【0040】
図2及び
図3をさらに参照すると、前記セルフレーム120は、第1フレーム121及び第2フレーム122を備え得る。前記第1フレーム121及び前記第2フレーム122は、互いに対面する側部が互いに結合し得る。前記セルフレーム120は、前記複数の電池セル110を内部に収容するように構成され得る。前記第1フレーム121及び第2フレーム122は各々、前記複数の電池セル110の一部分が挿入されるように構成された複数の中空Oが形成され得る。前記セルフレーム120は、前記内部物質が少なくとも一方向へ排出されるように前記複数の電池セル110を収納するように構成され得る。前記セルフレーム120は、複数の露出口125が備えられ得る。前記複数の露出口125は各々、複数の電池セル110の各々の電極端子111が外部に露出するように前記セルフレーム120の一部が穿孔されて形成され得る。例えば、
図2及び
図3に示したように、前記第1フレーム121の左側面及び前記第2フレーム122の右側面に各々、複数の露出口125が備えられ得る。
【0041】
また、
図4、
図5、及び
図6をさらに参照すると、少なくとも一つ以上の前記ガイドカバー130は、前記複数の電池セル110の少なくとも一側をカバーするように構成され得る。特に、前記複数の電池セル110の各々のベントユニットC2が位置した一側部をカバーするように構成され得る。例えば、前記ガイドカバー130は、前記複数の電池セル110が収容された前記セルフレーム120の複数の露出口125をカバーするように構成され得る。
【0042】
図7は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの
図1のC-C’線に沿って切断した様子を概略的に示した部分垂直断面図である。
【0043】
図1、
図5、及び
図6と共に、
図7を参照すると、前記ガイドカバー130は、少なくとも一部分が前記セルフレーム120と所定の距離で離隔して移動通路Pを形成するように構成され得る。前記移動通路Pは、前記複数の電池セル110の各々から排出された前記内部物質Sが移動するように構成され得る。例えば、
図7のように、前記ガイドカバー130は、一部分が前記セルフレーム120の左側面と所定の間隔で離隔してガスや火炎が移動可能な移動通路Pを形成し得る。
【0044】
また、前記ガイドカバー130は、例えば、ナイロン及びガラス繊維の少なくとも一つ以上を備え得る。例えば、前記ガイドカバー130は、ポリアマイド(75wt%)とガラス繊維(25wt%)が互いに混合された素材を備え得る。または、前記ガイドカバー130は、雲母(mica)素材を備え得る。前記ガイドカバー130は、雲母シートを備え得る。
【0045】
図8は、本発明の一実施例によるバッテリーパックを概略的に示した底面斜視図である。
【0046】
また、
図7及び
図8を参照すると、前記パックハウジング140は、前記セルフレーム120を内部に収容する収容空間を有し得る。前記パックハウジング140は、前記複数の電池セル110の各々から排出された内部物質Sが外部へ排出されるように構成された排出部141を備え得る。前記排出部141は、前記パックハウジング140の外壁の一部分であり得る。また、前記排出部141は、前記移動通路Pの末端と対面する前記パックハウジング140の一部分に備えられ得る。前記排出部141は、例えば、パックハウジング140の下部に形成され得る。前記パックハウジング140は、前記排出部141が複数形成され得る。例えば、
図8に示したように、前記パックハウジング140の下部には、8個の排出部141が所定の間隔で離隔して形成され得る。しかし、パックハウジング140の排出部141が必ずしもこのような形態のみに形成されことではなく、前記移動通路Pの末端と対面する部分であれば、どこでも形成され得る。例えば、前記複数の排出部141は、所定の間隔で離隔した形態ではなく、前後方向へ長く延びて互いに連結された形態を有し得る。
【0047】
そして、前記パックハウジング140は、前記内部物質Sによって穿孔されるように構成された排出部141が備えられ得る。例えば、前記排出部141は、所定の温度以上のガスや火炎によって一部が溶融することで穿孔されるように構成され得る。前記所定の温度は、例えば、310℃以上であり得る。また、前記排出部141は、前記パックハウジング140の内部に所定の圧力以上に内圧が発生する場合、穿孔されるように構成され得る。例えば、前記排出部141は、前記パックハウジング140の内圧が2気圧以上になると、穿孔されるように構成され得る。例えば、前記パックハウジング140は、ポリカーボネート素材を備え得る。
【0048】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明のバッテリーパック100は、ガイドカバー130と排出部141が備えられたパックハウジング140を含むので、複数の電池セル110の異常挙動(熱暴走、爆発)などによって内部物質Sが排出される場合、排出された内部物質S(ガス、火炎など)が、設定された移動通路Pに沿って移動し、移動通路Pの末端に位置した前記パックハウジング140の排出部141から外部へ排出され得る。これによって、本発明のバッテリーパック100は、発生した高温のガスや火炎が移動通路Pを通して意図した方向へ移動可能になることにより、バッテリーパック100の内部の他の部品の損傷を防止することができる。さらに、本発明のバッテリーパック100は、高温のガスや火炎がバッテリーパック100と隣接する外部装置や使用者への被害が最小化する位置へ排出されるように構成可能であるので、バッテリーパック100の安全性を効果的に向上させることができる。
【0049】
図7及び
図8をさらに参照すると、前記排出部141は、前記パックハウジング140の一部分が、隣接する他の部分よりも相対的に薄い厚さに形成された部分であり得る。例えば、前記排出部141は、外壁の厚さが0.5mm~1mmであり得る。前記排出部141の隣接する他の部分の外壁の厚さは、約3mmであり得る。即ち、前記排出部141は、隣接する他の部分に比べて相対的に薄い外壁を有するように形成されるので、高温のガスや火炎によって隣接する他の部分よりも先に溶融し、溶融した部分が外部へ流失することで開口が形成され得る。前記排出部141は、形成された開口から内部物質S(ガス、火炎)を外部へ排出し得る。
【0050】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明は、前記パックハウジング140の一部が、隣接する他の部分に比べて相対的に薄い厚さに形成された排出部141を備えるので、追加的に部材を備えるか、または制御を行わなくても、前記複数の電池セル110の熱暴走や爆発によって排出された高温のガスや火炎によって自ら穿孔され、内部物質Sを効果的に外部へ排出可能である。これによって、本発明のバッテリーパック100は、追加の部品を備えなくても、複数の電池セル110の熱暴走や火事及び爆発などに対する安全性を高めることができる。究極的には、バッテリーパック100の製造コストを節減することができる。
【0051】
図5~
図7をさらに参照すると、前記セルフレーム120には、スクリーンリブ123が備えられ得る。前記スクリーンリブ123は、前記複数の電池セル110から排出された内部物質Sが前記排出部141が位置する方向とは反対方向へ移動することを阻止するように構成され得る。前記スクリーンリブ123は、前記ガイドカバー130の外周部を囲むように突出した形態を有し得る。また、前記スクリーンリブ123は、前記排出部141と対面する前記ガイドカバー130の端部(下端部)を除いた前記ガイドカバー130の残りの外周面を囲むように突出して形成され得る。例えば、
図5に示したように、前記スクリーンリブ123は、前記セルフレーム120の左側端及び右側端に各々形成され得る。右側端に形成された前記スクリーンリブ123は、右側に備えられた前記ガイドカバー130Bの上端、後端、及び前端をカバーするように複数個が形成され得る。左側端に形成された前記スクリーンリブ123は、左側に備えられた前記ガイドカバー130Aの上端、後端、及び前端をカバーするように複数個が形成され得る。
【0052】
また、前記ガイドカバー130には、前記スクリーンリブ123と対面するように位置した折曲部132が備えられ得る。前記ガイドカバー130は、前記複数の電池セル110の一側をカバーするプレート状であり得る。前記折曲部132は、前記ガイドカバー130のプレート状の外周部から内側方向(電池セル110が位置する方向)へ折り曲げられるように延びて形成され得る。前記折曲部132は、前記複数の電池セル110から排出された内部物質Sが前記ガイドカバー130の上部、前方、及び後方へ移動せず、下部へ移動するように内部物質Sの移動をガイドするように構成され得る。例えば、
図5のように、右側に位置した前記ガイドカバー130Bの上端、前端、及び後端には、前記電池セル110が位置する内側方向へ折り曲げられるように延びて折曲部132が備えられ得る。例えば、
図6のように、左側に位置した前記ガイドカバー130Aの上端、前端、及び後端には、前記電池セル110が位置する内側方向へ折り曲げられるように延びた折曲部132が備えられ得る。
【0053】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明は、前記セルフレーム120にはスクリーンリブ123が形成され、前記ガイドカバー130には折曲部132が備えられるので、前記複数の電池セル110のいずれか一つで熱暴走によるガス爆発及び火事などが発生した場合、電池セル110の外部へ排出された内部物質S(ガス、火炎)が前記セルフレーム120のスクリーンリブ123と前記ガイドカバー130の折曲部132によって前記パックハウジング140の排出部141に向かって移動し得る。これによって、高温のガスや火炎などが意図した位置へ移動及び排出され、バッテリーパック100の内部の他の部品の損傷を減らし、バッテリーパック100の近くに位置する外部装置及び使用者などへの高温のガスや火炎の伝達を防止することができる。
【0054】
図9は、本発明の他の一実施例によるバッテリーパックの一部を切断した様子を概略的に示した部分垂直断面図である。
【0055】
図8と共に
図9をさらに参照すると、本発明の他の一実施例によるバッテリーパック100は、
図7のバッテリーパック100と比較して、排出部141が所定の温度以上で溶融する素材141aを備え得る。
【0056】
具体的には、
図9のバッテリーパック100のパックハウジング140に備えられた排出部141は、少なくとも一部分に所定の温度以上で溶融する素材141aを備え得る。前記素材は、所定の温度以上で溶融する金属であり得る。例えば、前記素材は、融点が約327℃である鉛(pb)、融点が約420℃である亜鉛(Zn)及び融点が約450℃であるテルリウムのうち少なくとも一つ以上を備え得る。例えば、前記所定の温度は、327℃以上であり得る。
【0057】
即ち、前記排出部141は、前記パックハウジング140の内部が所定の温度以上に上昇する場合、または前記排出部141が高温のガスや火炎と接触する場合、少なくとも一部が溶融して穿孔されるように構成され得る。
【0058】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明は、所定の温度以上で溶融する素材141aを備えるので、高温のガスや火炎が発生した場合、前記パックハウジング140の排出部141が溶融しながら穿孔され、前記高温のガスや火炎が外部へ排出可能である。これによって、本発明のバッテリーパック100は、発生した高温のガスや火炎がパックハウジング140の意図された部分及び方向へ排出されることで、高温のガスや火炎がバッテリーパック100と隣接する外部装置や使用者に及ぼす被害を最小化することができる。究極的には、本発明のバッテリーパック100の安全性を効果的に向上させることができる。
【0059】
図10は、本発明のさらに他の一実施例によるバッテリーパックの一部構成を概略的に示した斜視図である。そして、
図11は、本発明のさらに他の一実施例によるバッテリーパックを切断した一部を概略的に示した部分垂直断面図である。
【0060】
図2及び
図3と共に
図10及び
図11をさらに参照すると、本発明のさらに他の一実施例による
図10のバッテリーパックは、
図2のバッテリーパック100の構成と比較する場合、カバーフィルム160をさらに含み得る。具体的には、前記カバーフィルム160は、前記複数の電池セル110の前記内部物質Sが排出される一側をカバーするように構成され得る。前記カバーフィルム160は、前記複数の電池セル110の一側をカバーするように上下前後方向へ延びた形態を有し得る。前記カバーフィルム160は、前記接続プレート150の外面に付加され得る。例えば、前記カバーフィルム160は、前記接続プレート150の外面に取り付けられ得る。または、前記カバーフィルム160は、前記セルフレーム120の前記接続プレート150が搭載される部分に対応する大きさを有し得る。前記カバーフィルム160は、前記セルフレーム120の露出口をカバーするように構成され得る。
【0061】
前記カバーフィルム160は、電気絶縁性の素材を備え得る。前記カバーフィルム160は、例えば、ポリエチレンフィルムであり得る。前記カバーフィルム160は、前記ガイドカバー130と前記セルフレーム120の間の離隔空間に位置し得る。即ち、前記カバーフィルム160は、前記移動通路P内において前記複数の電池セル110が位置する内側に備えられ得る。
【0062】
また、前記カバーフィルム160は、前記複数の電池セル110のうちいずれか一つで高温のガスや火炎が噴出される場合、一部が破裂して穿孔されるように構成され得る。逆に、前記カバーフィルム160は、前記複数の電池セル110のうち、火事やガス爆発が発生していない電池セル110と対面する部分は穿孔されなくてもよい。即ち、前記カバーフィルム160は、前記複数の電池セル110のベントユニットC2が形成された一側と対面するように配置され得る。そして、前記カバーフィルム160を貫通した高温のガスや火炎は、前記移動通路Pに沿って移動し得る。
【0063】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明は、前記複数の電池セル110の前記内部物質Sが排出される一側をカバーするように構成されるので、前記複数の電池セル110のうちいずれか一つで高温のガスや火炎が噴出される場合、前記高温のガスや火炎が前記移動通路Pへ移動できるように一部が破裂し得る。そして、本発明の前記カバーフィルム160は、前記移動通路Pを通して移動中である高温のガスや火炎が前記複数の電池セル110のうち火事や爆発が発生していない残りの他の電池セル110へ流入することを防止できる。究極的には、バッテリーパック100の安全性を効果的に向上させることができる。
【0064】
一方、
図2及び
図3を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリーパック100のセルフレーム120は、少なくとも一つ以上の区画リブ124を備え得る。前記区画リブ124は、前記複数の電池セル110のうちいずれか一つ以上でガス爆発や火事が発生した場合、他の電池セル110への高温のガスや火炎の移動を阻止できる。そして、発生した前記ガスや火炎は、前記区画リブ124によって排出部141が位置する下方へ移動するように誘導され得る。前記区画リブ124は、前記ガイドカバー130に向かって突出した形態を有し得る。前記区画リブ124は、前記移動通路Pに沿って延び得る。例えば、
図2及び
図3に示したように、前記セルフレーム120の右側面には3個の区画リブ124が備えられ、左側面には3個の区画リブ124が備えられ得る。前記6個の区画リブ124は、上下方向へ延びた形態を有し得る。
【0065】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明は、前記ガイドカバー130に向かって突出し、前記移動通路Pに沿って延びた少なくとも一つ以上の区画リブ124を備えるので、前記移動通路Pを通して移動中である高温のガスや火炎が前記複数の電池セル110のうち火事や爆発が発生していない残りの他の電池セル110へ流入することを防止できる。究極的には、バッテリーパック100の安全性を効果的に向上させることができる。
【0066】
図12は、本発明のさらに他の一実施例によるバッテリーパックのガイドカバーを概略的に示した左側面図である。
【0067】
図7と共に
図12を参照すると、本発明のさらに他の一実施例によるバッテリーパック100のガイドカバー130は、
図5のガイドカバー130と比較する場合、ガイドリブ131をさらに備え得る。さらに他の一実施例によるバッテリーパック100は、
図1のバッテリーパック100のその他の残りの構成と同一であり得る。
【0068】
具体的には、
図12のガイドカバー130には、複数のガイドリブ131が備えられ得る。前記ガイドリブ131は、前記電池セル110から排出された内部物質Sの移動方向を一方向へ転換するように構成され得る。前記ガイドリブ131は、前記複数の電池セル110のうち少なくとも一部と向かい合う一面に形成されるように構成され得る。前記ガイドカバー130は、前記ガイドリブ131を少なくとも一つ以上備え得る。例えば、前記ガイドリブ131は、前記複数の電池セル110のうち、内部物質Sが排出される一側と対応するように位置し得る。
【0069】
また、前記ガイドリブ131は、前記電池セル110から噴出された内部物質Sが、前記排出部141が位置する方向へ移動方向を転換できるように構成され得る。前記ガイドリブ131は、左側から見た場合、下部が開放された円弧形状を有し得る。前記ガイドリブ131の下部が開放された円弧形状によって、前記電池セル110から噴出したガスと火炎の移動方向が下部へ転換され得る。例えば、
図12に示したように、前記ガイドカバー130には、12個のガイドリブ131が形成され得る。
【0070】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明は、前記ガイドカバー130に前記電池セル110から排出された内部物質Sの移動方向を一方向へ転換するように構成されたガイドリブ131が備えられるので、前記電池セル110から噴出された内部物質Sを、前記排出部141が位置する方向へ移動方向が転換されるように誘導可能であるので、
図1のバッテリーパック100と比較して、噴出されたガスや火炎が前記排出部141に向かって移動するようにさらに効果的に制御可能である。
【0071】
図13は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの他のガイドカバーを概略的に示した斜視図である。
【0072】
図6及び
図7と共に
図13を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリーパック100は、BMSモジュール170をさらに含み得る。前記BMSモジュール170は、前記複数の電池セル110の充放電を制御するように構成され得る。その他、前記バッテリーパック100は、電流センサー、ヒューズなどをさらに含み得る。
【0073】
また、前記バッテリーパック100は、二つ以上のガイドカバー130を備え得る。前記二つ以上のガイドカバー130のうちいずれか一つのガイドカバー130には、BMSモジュール170が搭載されるBMS搭載部が備えられ得る。例えば、前記BMSモジュール170は、前記ガイドカバー130の前記複数の電池セル110と対向する一側の反対側である他側に形成されたBMS搭載部136に搭載され得る。
【0074】
また、前記ガイドカバー130には、複数の電池セル110と対向する一側に補強部135が備えられ得る。前記補強部135は、前記ガイドカバー130の一側面において一部分が残りの部分よりも相対的に厚く形成された部分であり得る。即ち、前記補強部135は、前記ガイドカバー130の一側面で前記複数の電池セル110を向かって隆起した一部分であり得る。
【0075】
したがって、本発明のこのような構成によると、本発明は、BMSモジュール170が搭載されるガイドカバー130に補強部135が備えられることにより、セルフレーム120に搭載された複数の電池セル110に爆発や火事が発生した場合、前記ガイドカバー130によって前記BMSモジュール170がガスや火炎に露出することを避けることができ、高温のガスや火炎からの熱伝達を最小化できるので、BMSモジュール170の損傷または誤作動を最小化することができる。
【0076】
一方、本発明の一実施例による電動車椅子(図示せず)は、上述したバッテリーパック100を少なくとも一つ以上含む。ここで、電動車椅子とは、電動モーターが駆動する力によって車輪を回転させて移動可能な車椅子を意味する。前記電動車椅子は、複数のバッテリーパック100を収納するための収納空間が備えられたパック取付ケースをさらに含み得る。例えば、前記パック取付ケースは、前記電動車椅子の椅子部分の下方に配置され得る。
【0077】
一方、本発明の一実施例による自動車(図示せず)は、上述したバッテリーパック100を少なくとも一つ以上含む。前記自動車は、複数のバッテリーパック100を収納するための収納空間が備えられた取付部をさらに含み得る。例えば、前記バッテリーパック100は、車体に搭載され得る。例えば、前記自動車とは、バッテリーパック100の電源を電動モーターに供給することで動力が発生し、このような動力によって移動する装置を全て意味し得る。例えば、前記自動車は、電気自動車、電動バイク、電気自転車または電動キックボードなどであり得る。
【0078】
なお、本明細書において、上、下、左、右、前、後のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は相対的な位置を示し、説明の便宜のためのものであるだけで、対象となる事物の位置や観測者の位置などによって変わり得ることは、当業者にとって自明である。
【0079】
以上、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0080】
100 バッテリーパック
110 電池セル
120 セルフレーム
121 第1フレーム
122 第2フレーム
123 スクリーンリブ
124 区画リブ
130、130a、130b ガイドカバー
131 ガイドリブ
132 折曲部
135 補強部
136 BMS搭載部
140 パックハウジング
141 排出部
141a 溶融される素材
150 接続プレート
160 カバーフィルム
170 BMSモジュール
P 移動通路
【国際調査報告】