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特表2023-551398ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法及びその装置、デバイス及び媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-08
(54)【発明の名称】ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法及びその装置、デバイス及び媒体
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20231201BHJP
   H04N 23/695 20230101ALI20231201BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20231201BHJP
   G01N 21/956 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
H04N23/60 100
H04N23/698
H04N23/63
H04N23/60 500
G01N21/956 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528118
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(85)【翻訳文提出日】2023-05-08
(86)【国際出願番号】 CN2021124984
(87)【国際公開番号】W WO2022227424
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】202110445674.2
(32)【優先日】2021-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519216910
【氏名又は名称】華南理工大学
(71)【出願人】
【識別番号】523168364
【氏名又は名称】広州現代産業技術研究院
(71)【出願人】
【識別番号】523168375
【氏名又は名称】広州精速電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】胡 躍明
(72)【発明者】
【氏名】易 義輝
【テーマコード(参考)】
2G051
5C122
【Fターム(参考)】
2G051AA65
2G051AB02
2G051AB14
2G051AC04
2G051AC15
2G051CA04
5C122DA12
5C122EA55
5C122FA03
5C122FA08
5C122FA18
5C122FE02
5C122FH11
5C122FH14
5C122FH16
5C122FH20
5C122FK28
5C122GD11
5C122HA87
5C122HB01
5C122HB06
(57)【要約】
本発明は、ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法及びその装置、デバイス及び媒体を開示する。前記方法は、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うことと、検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築することと、検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査することとを含む。本発明が設計した多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードは、マルチスケールの場合におけるICパッケージ搭載板の外観欠陥検査ニーズを満たし、かつ検査効率を向上させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法であって、
検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うことと、
検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築することと、
検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査することとを含むことを特徴とするICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【請求項2】
前記撮像システムの外観欠陥検査モードは、
ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードの3種類であることを特徴とする請求項1に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【請求項3】
前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードは、
いずれも、モーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像表示スレッド及び画像検査スレッドを含み、そのうち、
前記モーション制御スレッドは、
カメラの運動経路を計画し、カメラの撮影位置の座標を計算し、カメラを指定したモーション方式で目標位置に移動させ、画像収集スレッドにメッセージを送信し、
前記画像収集スレッドは、
カメラのリソースを初期化し、カメラの必要なパラメータを設定し、画像コールバックイベントを登録し、
モーション制御スレッドで送信されたメッセージを受信すると、カメラによる画像撮影をトリガし、画像検査スレッドにメッセージを送信し、
前記画像検査スレッドは、
撮影された画像に指定精度範囲の外観欠陥があるかどうかを検査し、
画像収集スレッドで送信されたメッセージを受信すると、画像検査バッファに画像があるかどうかを検査し、あれば、画像表示スレッドにメッセージを送信し、画像検査バッファの画像を検査し、
検査後に画像表示スレッドにメッセージを送信し、
すべての画像の検査が完了すると、統計された欠陥情報をデータベースにアップロードし、
前記画像表示スレッドは、
画像表示スレッドで送信されたメッセージを受信すると、現在撮影されている画像を表示し、検査後の結果画像を同期して表示することを特徴とする請求項2に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【請求項4】
前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、
前記カメラは、通常のズームレンズカメラであり、前記指定精度範囲は、ミクロンスケール精度範囲であり、
前記ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、
前記カメラは、精密顕微鏡ズームレンズカメラであり、前記指定精度範囲は、ナノスケール精度範囲であり、
前記サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、
前記カメラは、通常のズームレンズカメラと精密顕微鏡ズームレンズカメラとを含み、前記指定精度範囲は、前記ナノスケール精度範囲の最大値と前記ミクロンスケール精度範囲の最小値との間の範囲であり、
前記のカメラを指定したモーション方式で目標位置に移動させることは、具体的には、
カメラが通常のズームレンズカメラであれば、各撮影位置に到着できることを保証するために、カメラをポイントモーション方式で指定撮影位置に移動させることと、
カメラが精密顕微鏡ズームレンズカメラであれば、撮影画像の品質を保証するために、カメラをjogモーション方式で指定撮影領域に滑らかに移動させることとを含むことを特徴とする請求項3に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【請求項5】
前記サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードは、
画像収集スレッドで送信されたメッセージを受信すると、通常のズームレンズカメラで収集した画像を結合して大まかな検査を行い、精密顕微鏡カメラが撮影する必要がある位置を提供するための画像結合スレッドを更に含むことを特徴とする請求項3に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【請求項6】
前記の検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査することは、具体的には、
検査すべきICパッケージ搭載板の情報に基づいて、ICパッケージ搭載板のテンプレートサンプルに対して検査領域の分割及びパラメータの設定を行い、検査すべき領域を複数の小領域ユニットに分割することと、
検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲がミクロンスケール精度範囲であれば、ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行い、検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲がナノスケール精度範囲であれば、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行い、検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲が前記ナノスケール精度範囲の最大値と前記ミクロンスケール精度範囲の最小値の間の範囲であれば、サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行うこととを含み、
ここで、前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードのすべてのスレッドは、同時起動であることを特徴とする請求項2に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【請求項7】
前記のICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図情報を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うことは、具体的には、
所望のICパッケージ搭載板の電子設計図と、検査すべきICパッケージ搭載板の番号、タイプ、長さ、幅、有効検査領域面積の情報との確認と照合を行うことと、
所望のICパッケージ搭載板の電子設計図に基づいて、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、検査すべきICパッケージ搭載板の傾きをmark点を用いて補正するように補正することとを含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【請求項8】
ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置であって、
検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うための整合・補正モジュールと、
検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築するための多種類撮像システムの外観欠陥検査モード構築モジュールと、
検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査するための検査モジュールとを含むことを特徴とするICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置。
【請求項9】
プロセッサと、プロセッサが実行可能なプログラムを格納するためのメモリとを含むコンピュータデバイスであって、
前記プロセッサが、メモリに格納されたプログラムを実行する際に、請求項1~7のいずれか1項に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現することを特徴とするコンピュータデバイス。
【請求項10】
プログラムが格納された記憶媒体であって、
前記プログラムがプロセッサにより実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現することを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICパッケージ搭載板の製造プロセスにおける品質検査技術分野に関し、特にICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法及びその装置、デバイス及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートウェアラブルデバイス、軍需産業、医療、航空宇宙などの技術分野の台頭に伴い、ICパッケージ搭載板は、その精度が高く、安定性がよく、軽量、折り曲げ可能などの特徴で多くの戦略分野で広く応用されているため、その製造工程、品質検査の要求もますます厳しくなり、また異なる応用分野に対して、マルチスケールの精度の検査ニーズがある。
【0003】
ICパッケージ搭載板の外観欠陥検査は、生産プロセス全体の最後の工程である。検査する必要がある欠陥の種類は、非常に多く、例えば酸化、圧痕、かすり傷、異物、引裂きなど、一般的な回路の正常な導電性に影響を与える欠陥が挙げられる。現在、ICパッケージ搭載板の外観欠陥検査方法は、主に、X線検査、超音波走査検査、赤外線熱イメージング検査、磁流イメージング検査及び表面音波検査の5種類ある。しかし、検査精度の制限から、上記の検査方法は、高精密なICパッケージ搭載板の外観欠陥検査における応用が非常に少ない。
【0004】
現在、各会社やメーカーは、低精度のICパッケージ搭載板の外観欠陥検査にテンプレート整合の方法を使用することが多く、高精度のICパッケージ搭載板の外観欠陥検査には、伝統的な人による目視検査を使用している。長時間の作業により疲れやすく、品質のコントロールも低下し、効率が低下する。一部のメーカーは、人による作業の代わりに、顕微鏡及びそれに整合した適切なアルゴリズムを用いている。しかし、まず外観欠陥の予備検査を経て、欠陥データをデータベースにアップロードしてから、異なる職場で精密検査を行う必要があり、全体的なシリアルフローは以前の人による目視検査と比べて効率が向上しているものの、生産フローの時間が延長されるため、大きな改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術の不備を解決するために、本発明は、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築することにより、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを利用して異なるスケールのICパッケージ搭載板を検査するICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法及びその装置、デバイス及び媒体を提供する。撮像システムの外観欠陥検査モードは、主に、モーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像結合スレッド、画像検査スレッド、画像表示スレッドの5つのスレッドを含む。5つのスレッドは、スレッドメッセージメカニズムを通じて通信を行い、イベントコールバック関数をトリガし、相応の操作を行い、スレッドで欠陥分類情報をデータベースにアップロードし、それによってICパッケージ搭載板の検査を完了する。異なる検査精度のニーズを実現し、ICパッケージ搭載板の外観欠陥を迅速に検査することができる。
【0006】
本発明の第1の目的は、ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を提供することにある。
【0007】
本発明の第2の目的は、ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置を提供することにある。
【0008】
本発明の第3の目的は、コンピュータデバイスを提供することにある。
【0009】
本発明の第4の目的は、記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の目的は、以下の技術的手段を採用することによって達成することができる。検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行う。検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築する。検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0011】
更に、前記撮像システムの外観欠陥検査モードは、ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードの3種類である。
【0012】
更に、前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードは、いずれも、モーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像表示スレッド及び画像検査スレッドを含む。そのうち、前記モーション制御スレッドは、カメラの運動経路を計画し、カメラの撮影位置の座標を計算し、カメラを指定したモーション方式で目標位置に移動させ、画像収集スレッドにメッセージを送信する。前記画像収集スレッドは、カメラのリソースを初期化し、カメラの必要なパラメータを設定し、画像コールバックイベントを登録し、モーション制御スレッドで送信されたメッセージを受信すると、カメラによる画像撮影をトリガし、画像検査スレッドにメッセージを送信する。前記画像検査スレッドは、撮影された画像に指定精度範囲の外観欠陥があるかどうかを検査し、画像収集スレッドで送信されたメッセージを受信すると、画像検査バッファに画像があるかどうかを検査し、あれば画像表示スレッドにメッセージを送信し、画像検査バッファの画像を検査し、検査後に画像表示スレッドにメッセージを送信し、すべての画像の検査が完了すると、統計された欠陥情報をデータベースにアップロードする。前記画像表示スレッドは、画像表示スレッドで送信されたメッセージを受信すると、現在撮影されている画像を表示し、検査後の結果画像を同期して表示する。
【0013】
更に、前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、前記カメラは、通常のズームレンズカメラであり、前記指定精度範囲は、ミクロンスケール精度範囲である。前記ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、前記カメラは、精密顕微鏡ズームレンズカメラであり、前記指定精度範囲は、ナノスケール精度範囲である。前記サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、前記カメラは、通常のズームレンズカメラと精密顕微鏡ズームレンズカメラとを含み、前記指定精度範囲は、前記ナノスケール精度範囲の最大値と前記ミクロンスケール精度範囲の最小値との間の範囲である。前記のカメラを指定したモーション方式で目標位置に移動させることは、具体的には、カメラが通常のズームレンズカメラであれば、各撮影位置に到着できることを保証するために、カメラをポイントモーション方式で指定撮影位置に移動させることと、カメラが精密顕微鏡ズームレンズカメラであれば、撮影画像の品質を保証するために、カメラをjogモーション方式で指定撮影領域に滑らかに移動させることとを含む。
【0014】
更に、前記サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードは、画像収集スレッドで送信されたメッセージを受信すると、通常のズームレンズカメラで収集した画像を結合して大まかな検査を行い、精密顕微鏡カメラが撮影する必要がある位置を提供するための画像結合スレッドを更に含む。
【0015】
更に、前記の検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査することは、具体的には、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に基づいて、ICパッケージ搭載板のテンプレートサンプルに対して検査領域の分割及びパラメータの設定を行い、検査すべき領域を複数の小領域ユニットに分割することと、検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲がミクロンスケール精度範囲であれば、ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行い、検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲がナノスケール精度範囲であれば、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行い、検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲が前記ナノスケール精度範囲の最大値と前記ミクロンスケール精度範囲の最小値の間の範囲であれば、サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行うこととを含む。ここで、前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードのすべてのスレッドは、同時起動である。
【0016】
更に、前記のICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図情報を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うことは、具体的には、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図と、検査すべきICパッケージ搭載板の番号、タイプ、長さ、幅、有効検査領域面積の情報との確認と照合を行うことと、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図に基づいて、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、検査すべきICパッケージ搭載板の傾きをmark点を用いて補正するように補正することとを含む。
【0017】
本発明の第2の目的は、以下の技術的手段を採用することによって達成することができる。ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置であって、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うための整合・補正モジュールと、検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築するための多種類撮像システム外観欠陥検査モード構築モジュールと、検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査するための検査モジュールとを含む。
【0018】
本発明の第3の目的は、以下の技術的手段を採用することによって達成することができる。プロセッサと、プロセッサにより実行可能なプログラムを格納するためのメモリとを含むコンピュータデバイスであって、前記プロセッサが、メモリに格納されたプログラムを実行する際に、上記のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現する。
【0019】
本発明の第4の目的は、以下の技術的手段を採用することによって達成することができる。プログラムが格納された記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサにより実行されると、上記のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現する。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、従来技術に対して以下のような有益な効果を有する。
1.本発明は、異なる精度のICパッケージ搭載板に対して異なる撮像システムの外観欠陥検査モード、例えばミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードなどを設計し、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードによる検査精度のカバー範囲が広く、マルチスケールの場合におけるICパッケージ搭載板の外観欠陥検査ニーズを満たしている。
2.本発明は、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードにおけるマルチスレッド技術を通じて検査工程の複数のサブ工程の同時動作を実現し、検査効率を30%~40%向上させ、リアルタイム性能が優れている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の実施例又は先行技術における技術的態様をより明確に説明するために、以下に実施例又は先行技術の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとっては、創造的な労力を払わずに、これらの図面に示された構造に基づいて他の図面を得ることができる。
【0022】
図1図1は、本発明の実施例1のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法のフローチャートである。
図2図2は、本発明の実施例1の多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードの構成ブロック図である。
図3図3は、本発明の実施例1のjogモーション方式の概略図である。
図4図4は、本発明の実施例1のミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードのフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施例1のナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードのフローチャートである。
図6図6は、本発明の実施例1のサブミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードのフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施例1のエレベータ式経路計画の概略図である。
図8図8は、本発明の実施例1のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査システムの構成ブロック図である。
図9図9は、本発明の実施例2のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置の構成ブロック図である。
図10図10は、本発明の実施例3のコンピュータデバイスの構成ブロック図である。
【0023】
図4、5、6中の点線矢印と丸囲み数字を持つ表記は、メッセージの送信と受信を表し、符号が一致する矢印は、メッセージの出発地と目的地を表し、図6中の符号丸1は、正常なフローの流れの方向を表す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施例の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下に本発明の実施例における図面に関連して、本発明の実施例における技術手段について明確に完全に説明する、明らかに、説明された実施例は、本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく得た他のすべての実施例は、本発明の保護の範囲に属する。
【0025】
実施例1:
本願の目的、技術手段及び利点をより明確に理解するために、以下に図面及び実施例に関連して、本願について更に詳細に説明する。なお、ここに記載された具体的な実施例は、本願を説明するためだけに使用され、本願を限定するために使用されない。
【0026】
図1に示すように、ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法が提供される。前記方法は、以下のステップを含む。
【0027】
S101において、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行う。
【0028】
更に、S101は、具体的には、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図と、検査すべきICパッケージ搭載板(実物)の番号、タイプ、長さ、幅、有効検査領域面積の情報との確認及び照合をし、成功が確認されると、後の操作を行うことを含む。
【0029】
所望のICパッケージ搭載板の電子設計図に基づいて、検査すべきICパッケージ搭載板(実物)の情報を補正する。具体的には、ICパッケージ搭載板(実物)のmark点を校正することを含む。検査すべきサンプルを機械に入れると、配置位置がずれることがあるため、一定の角度で傾き、検査が不正確になりやすい。この際に、mark点は、位置と角度の校正に使用できる。
【0030】
S102において、検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築する。
【0031】
図2に示すように、本実施例において、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードは、ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードを含む。
【0032】
ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードに適用される検査精度範囲は、5umから20umであり、サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードに適用される検査精度範囲は、1umから5umであり、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードに適用される検査精度範囲は、70nmから1umである。
【0033】
撮像システムの外観欠陥検査モードを選択した後、撮像システムの外観欠陥検査モードにおけるモーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像表示スレッド、画像結合スレッド、画像検査スレッドを主プロセス中に同時起動し、通信協調を行うことにより、外観欠陥の検査分類を完成し、欠陥データをデータベースにアップロードする。
【0034】
更に、ステップS102は、具体的には、以下を含む。
【0035】
S1021:ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード。
前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードは、モーション制御、画像収集、画像表示、画像検査の4つのスレッドを含む。そのうち、モーション制御スレッドは、運動経路の計画と撮影位置座標の計算を担当し、ポイントモーション方式でカメラを指定撮影位置に移動させ、撮影の各位置が到着できることを保証する。画像収集スレッドは、通常のズームレンズカメラのリソースの初期化を担当し、露出時間、ゲイン、トリガ方式、画像フォーマットなどのカメラの必要なパラメータを設定し、画像コールバックイベントを登録し、トリガメッセージを受信すると、カメラに画像を取り込むようにトリガする。画像表示スレッドは、現在撮影されている画像を表示し、検査後の結果画像を同期表示することを担当する。画像検査スレッドは、撮影画像にミクロンスケールの外観欠陥があるかどうかを検査し、欠陥情報を統計してデータベースにアップロードすることを担当する。
【0036】
前記ポイントモーションは、位置に基づくモーション方式であり、モーションプラットフォームの原点を絶対原点とし、合理的な位置を与え、モーションプラットフォームを対応する位置まで運動させる。
【0037】
このような撮像システムの外観欠陥検査モードは、素子及び回路が規則的に分布し、かつ複数の小領域ユニットを組み合わせたICパッケージ搭載板に適用される。その特徴は、外観欠陥精度の要求が高くない素子及び領域を検査することであり、単一視野に1つ又は複数の検査すべきユニットを含むことに適用される。
【0038】
S1022:ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード。
前記ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードは、モーション制御、画像収集、画像表示、画像検査の4つのスレッドを含む。そのうち、モーション制御スレッドは、運動経路の計画と撮影領域の位置座標の計算を担当し、jogモーション方式でカメラを指定撮影領域に滑らかに移動させ、撮影画像の品質を保証する。画像収集スレッドは、精密顕微鏡ズームレンズカメラのリソースの初期化を担当し、露出時間、ゲイン、トリガ方式、画像フォーマットなどのカメラの必要なパラメータを設定し、画像コールバックイベントを登録し、トリガメッセージを受信すると、カメラによる画像撮影をトリガする。画像表示スレッドは、現在撮影されている画像を表示し、検査後の結果画像を同期して表示することを担当する。画像検査スレッドは、撮影画像にナノスケールの外観欠陥があるかどうかを検査し、欠陥分類情報を統計してデータベースにアップロードすることを担当する。
【0039】
この撮像システムの外観欠陥検査モードは、1um以下70nm以上の精度を要求するICパッケージ搭載板の精密部品を検査する。このシステムにおける検査ステップは、基本的にミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードと一致し、モーション制御スレッドにおいてjogモーション方式を採用し、画像収集の品質を保証する。
【0040】
前記jogモーションは、速度に基づくモーション方式であり、精密顕微鏡の精度要求が高く、視野範囲が小さいため、極小のジッタでも画質の低下をもたらす。そのため、検査すべき領域で低等速運動を行い、精密顕微鏡で収集された画質を保証する。具体的なモーション方式は、図3を参照する。
【0041】
S1023:サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モード。
前記サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードは、モーション制御、画像収集、画像結合、画像表示、画像検査の5つのスレッドを含む。そのうち、モーション制御スレッドは、通常のズームレンズカメラと精密顕微鏡カメラの2つの撮像システムの経路計画を含む。通常のズームレンズカメラは、ポイントモーション方式を採用し、精密顕微鏡カメラは、jogモーション方式を使用する。画像収集スレッドは、通常のズームレンズカメラと精密顕微鏡カメラのリソースをそれぞれ初期化し、異なる露光時間、ゲイン、トリガ方式、画像フォーマットを設定し、画像コールバックイベントパラメータを登録する。画像結合スレッドは、通常のズームレンズカメラで収集された画像を結合し、大まかな検査を行い、精密顕微鏡カメラが撮影する必要がある位置を提供することを担当する。画像検査スレッドは、全体中の欠陥を検査し、欠陥情報を分類してデータベースにアップロードすることを担当する。画像表示スレッドは、通常のズームレンズカメラ及び精密顕微鏡カメラで撮影された画像と、検査された結果画像を表示する。
【0042】
この撮像システムの外観欠陥検査モードは、全体検査が必要な一方で、部品検査精度の要求が異なるICパッケージ搭載板に適用され、金指などの精密部品、チップパッド領域に対して、精密顕微鏡を呼び出して画像撮影を行う必要があるが、文字やインクなどの精度要求が高くない領域に対して、通常のズームレンズを用いて画像を撮影すればよい。
【0043】
S103において、検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0044】
まず、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に基づいてICパッケージ搭載板のテンプレートサンプルに対して検査領域の分割及びパラメータの設定を行い、検査領域を複数の小領域ユニットに分割し、撮像システムの外観欠陥検査モードを用いてすべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行う。
【0045】
前記ICパッケージ搭載板のテンプレートサンプルとは、電子機器に格納されたICパッケージ搭載板のテンプレートサンプルを指す。
【0046】
更に、ステップS103は、具体的には、以下を含む。
【0047】
S1031において、検査すべきICパッケージ搭載板の外観欠陥検査精度の要求が高くない、すなわちミクロンスケールであれば、ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0048】
図4に示すように、具体的なステップは、以下の通りである。
(1)主プロセスにおいて、モーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像表示スレッド及び画像検査スレッドを同時起動する。
(2)モーション制御スレッドにおいて、モーションコントロールカードリソースを初期化する。撮像システムがモーションモジュールに固定されているため、例えば位置、加速度、速度、モーションステップパラメータなどのモータパラメータを設定し、モーション制御の事前準備作業をしておく。各撮像システムの撮影位置の具体的な座標を計算してモーション制御プラットフォームのモーション座標に変換する。ポイントモーション方式で運動し、指定された位置に到達すると、メッセージイベントメカニズムをトリガし、メッセージ丸1を画像収集スレッドに送信する。1行と全体の撮影が完了したかどうかを順次判断し、タスクが完了していなければ引き続き運動して撮影し、全体撮影が完了したのであればメッセージ丸2を送信し、始点に戻り、スレッドを終了する。
(3)画像収集スレッドにおいて、カメラの基礎リソースを初期化し、カメラインタフェースを開き、露光時間、トリガ方式、画像コールバック収集方式パラメータを設定する必要がある。通常のズームレンズと精密顕微鏡のリソース初期化は、基本的に一致しているが、形式は異なる。そして、画像のトリガを待機し、トリガメッセージ丸1が来たらソフトウェアトリガ方式を用いてシャッタをトリガして画像を取得し、画像到着メッセージイベントコールバック関数をトリガし、メッセージ丸3を画像検査スレッドに送信する。すべての画像の収集が完了したかどうかを判断し、完了していなければ次のトリガを待機し、完了したらカメラを閉じ、カメラの設定を復元し、そして基礎リソースを解放し、スレッドを終了する。
(4)画像検査スレッドにおいて、一般的又は特定の検査が必要な外観欠陥タイプを選択し、メッセージ丸3の到着を待つ。画像検査バッファに画像が到着したかどうかを判断し、到着が確認されたら、画像表示スレッドにメッセージ丸4を送信し、現在の画像を検査し、検査が完了したらメッセージ丸5を送信する。その後、すべての画像を検査したかどうかを判断し、なければ検査を続け、完了したら現在の画像を欠陥分類し、欠陥データ情報をデータベースにアップロードし、対応する画像キャッシュメモリを解放し、スレッドを終了する。
(5)画像表示スレッドにおいて、まず、カメラから表示まで画像に必要なフォーマット変換方式を含む画像表示リソースを初期化し、それから画像の到着を待つ。表示スレッドは、メッセージ丸4、丸5を受け入れて画像検査バッファに、表示すべき画像があるかどうかを判断し、なければメッセージ丸4の到着を待ち続け、あれば現在の最新画像を表示し、検査タスクが完了したかどうかを判断し続け、完了していなければメッセージ丸4、丸5の到着を待ち続け、検査タスクがすべて完了すれば検査結果画像を表示し、スレッドを終了する。
【0049】
S1032において、検査すべきICパッケージ搭載板の外観欠陥検査精度の要求が高い、すなわちナノスケールであれば、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0050】
図5に示すように、具体的なステップは、以下の通りである。
(1)主プロセスにおいて、モーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像表示スレッド、画像検査スレッドを同時起動する。
(2)モーション制御スレッドにおいて、モーションコントロールカードリソースを初期化する。撮像システムがモーションモジュールに固定されているため、例えば位置、加速度、速度、モーションステップパラメータなどのモータパラメータを設定し、モーション制御の事前準備作業をしておく。各撮像システムの撮影位置の具体的な座標を計算してモーション制御プラットフォームのモーション座標に変換する。jogモーション方式で運動し、指定された位置に到達すると、メッセージイベントメカニズムをトリガし、メッセージ丸1を画像収集スレッドに送信し、単一の領域と監視領域全体の撮影を完了するかどうかを順次判断し、タスクが完了していなければ引き続き運動して撮影し、全体撮影が完了したのであればメッセージ丸2を送信し、始点に戻り、スレッドを終了する。
(3)画像収集スレッドにおいて、カメラの基礎リソースを初期化し、カメラインタフェースを開き、露光時間、トリガ方式、画像コールバック収集方式パラメータを設定する必要がある。通常のズームレンズと精密顕微鏡のリソース初期化方式は、基本的に一致しているが、形式は異なる。そして、画像のトリガを待機し、トリガメッセージ丸1が来たらソフトウェアトリガ方式を用いてシャッタをトリガして画像を取得し、画像到着メッセージイベントコールバック関数をトリガし、メッセージ丸3を画像検査スレッドに送信する。すべての画像の収集が完了したかどうかを判断し、完了していなければ次のトリガを待機し、完了したらカメラを閉じ、カメラの設定を復元し、そして基礎リソースを解放し、スレッドを終了する。
(4)画像検査スレッドにおいて、一般的又は特定の検査が必要な外観欠陥タイプを選択し、メッセージ丸3が来るのを待つ。画像検査バッファに画像が到着したかどうかを判断し、到着が確認されたら、画像表示スレッドにメッセージ丸4を送信し、現在の画像を検査し、検査が完了したらメッセージ丸5を送信する。すべての画像を検査したかどうかを判断し、もしなければ監視を続け、もし完了したら現在の画像を欠陥分類し、欠陥データ情報をデータベースにアップロードし、対応する画像キャッシュメモリを解放し、スレッドを終了する。
(5)画像表示スレッドにおいて、まずカメラから表示まで画像に必要なフォーマット変換方式を含む画像表示リソースを初期化し、その後、画像の到着を待つ。表示スレッドは、メッセージ丸4、丸5を受け入れて画像の表示バッファに表示すべき画像があるかどうかを判断し、あれば現在の最新画像を表示し、検査タスクが完了したかどうかを判断し続け、完了していなければメッセージ丸4、丸5の到着を待ち続け、さもなければ検査結果画像を表示し、スレッドを終了する。
【0051】
S1033において、検査すべきICパッケージ搭載板の外観欠陥検査精度要求が異なる精度であれば、サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0052】
本実施例において、適用される検査精度範囲は、1um~5umである。
【0053】
図6に示すように、具体的なステップは、以下の通りである。
(1)主プロセスにおいて、モーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像結合スレッド、画像表示スレッド、画像検査スレッドを同時起動する。
(2)モーション制御スレッドにおいて、モーションコントロールカードリソースを初期化する。撮像システムがモーションモジュールに固定されているため、例えば位置、加速度、速度、モーションステップパラメータなどのモータパラメータを設定し、モーション制御の事前準備作業をしておく。各撮像システムの撮影位置の具体的な座標を計算してモーション制御プラットフォームのモーション座標に変換する。「エレベーター式」経路計画に従って、キュー格納モードで撮影位置を順番にエンキューし、それからポイントモーション方式で運動し、指定位置に到達すると、メッセージイベントメカニズムをトリガし、メッセージ丸2を画像収集スレッドに送信し、そして1行と全体の撮影を完了するかどうかを順次判断し、タスクを完了していなければ引き続き運動して撮影し、全体撮影が完了したのであればメッセージ丸4を送信し、メッセージ丸9に基づいて、精密顕微鏡撮像システムを起動する必要があるかどうかを判断し、やはり始点に戻り、スレッドを終了する。精密顕微鏡の検査が必要であることを確認した後、同様に精密顕微鏡のモーション制御スレッドを起動する。この際に、精密顕微鏡は、jogモーションを行い、検査すべき領域を一つ一つ検査し、指定された撮影位置に到着すると、メッセージ丸3を画像収集スレッドに送信し、すべての検査領域の撮影が完了すると、画像収集スレッドに通知メッセージ丸5を送信し、その後、始点に戻り、スレッドを終了する。
「エレベーター式」経路計画は、具体的な方式について、図面7を参照する。
(3)画像収集スレッドにおいて、カメラの基礎リソースを初期化し、カメラインタフェースを開き、露光時間、トリガ方式、画像コールバック収集方式パラメータを設定する必要がある。通常のズームレンズと精密顕微鏡のリソース初期化方式は、基本的に一致しているが、形式は異なる。そして、画像のトリガを待機し、トリガメッセージ丸2又は丸3が到着すると、ソフトウェアトリガ方式を使用してシャッタをトリガして画像を取得し、画像到着メッセージイベントコールバック関数をトリガし、メッセージ丸6を画像表示スレッドに送信する。トリガされた画像が通常のズームレンズで撮影された画像であれば、現在行われているのは予備検査であると見なし、トリガメッセージ丸8を画像結合スレッドに送信する。そうでなければ、現在行われているのは精密顕微鏡による精密検査プロセスであると見なし、メッセージ丸7を検査スレッドと画像表示スレッドに送信する。それから、すべての画像の収集が完了したかどうかを判断し、完了していなければ次のトリガを待機し、完了したらカメラを閉じ、カメラの設定を復元し、基礎リソースを解放する。
(4)「エレベータ式」のモーション方式を採用しているため、画像結合スレッドは、画像収集スレッドで送信されたメッセージ丸8に基づいて、1行の画像の撮影が完了したかどうかを判断して1行の画像の結合を行い、行結合を行った後に大まかな検査を行い、精密検査を行う必要がある部品があるかどうかを判断して顕微鏡を起動する必要があるかどうかを判断し、必要がなければ直接スレッドを終了する。必要があれば隣接行の結合を行い、そしてメッセージ丸9をトリガしてモーション制御スレッドに送信し、行列の結合が完了したかどうかを判断し、完了したらグローバル画像の結合を行い、メッセージ丸10を送信し、結合結果画像を表示する。結合タスクが完了していなければ、結合を待ち続ける。
(5)画像表示スレッドにおいて、まずカメラから表示まで画像に必要なフォーマット変換方式を含む画像表示リソースを初期化し、それから画像の到着を待つ。表示スレッドは、メッセージ丸6、丸10、丸11を受け入れて、画像の表示バッファに、表示すべき画像があるかどうかを判断し、あれば現在の最新画像を表示するか、又は結合が完了した後のグローバル結合画像を表示する。画像検査スレッドで送信されたメッセージを受信すると、表示スレッドは、画像情報を完全にコピーし、画像検査スレッドでアルゴリズムの部分による原画像の修正を防止し、対応するフォーマットに変換して現在の画像を表示する。その後、現在の検査タスクが完了しているかどうかを判断し、完了していれば検査された一連の画像結果を表示し、完了していなければトリガメッセージの到着を待ち続ける。
(6)画像検査スレッドにおいて、一般的又は特定の検査が必要な外観欠陥タイプを選択し、メッセージ丸7、丸10の到着を待つ。画像検査バッファに画像が到着したかどうかを判断し、到着が確認されれば現在の画像を検査し、同時にメッセージ丸11を送信する。その後、すべての画像を検査したかどうかを判断し、なければ監視を続け、完成すれば現在の画像を欠陥分類し、欠陥データ情報をデータベースにアップロードし、対応する画像キャッシュメモリを解放し、スレッドを終了する。
【0054】
図8に示すように、本実施例は、更に、ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検出システムを提供する。前記システムは、XYZ三軸モーションモジュールと、撮像システムと、上述したICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検出方法を実現するための外観欠陥検査装置を含む。そのうち、モーションモジュールは、主に撮像システムを搭載したモーションを担当し、撮像システムは、主に検査すべき領域での画像収集を担当し、撮像システムは、二重視覚撮像システムである。
【0055】
外観欠陥検査装置は、主に、エッチング工程検査ユニット、ドリル工程検査ユニット、外観工程検査ユニット、モーション制御ユニット、データ記憶ユニット、知能解析ユニット及びビューユニットの7つのユニットを含む。
【0056】
エッチング工程検査ユニットは、画像収集スレッドと画像検査スレッドによって実現され、サイズ(mm)が25*25~470*470、厚さ(mm)が0.5~3.0のサンプルの線幅/線距離、開路/短絡などのタイプの欠陥を検査するために使用され、検査精度は、70nmに達することができる。
【0057】
ドリル工程検査ユニットは、画像収集スレッドと画像検査スレッドによって実現され、サイズ(mm)が25*25~470*470、厚さ(mm)が0.5~3.0のサンプルの丸穴、空洞、ピンホールなどのタイプの欠陥を検査するために使用され、検査精度範囲は、0.5μm~10μmである。
【0058】
外観工程検査ユニットは、画像収集スレッド、画像検査スレッド及び画像結合スレッドによって実現され、圧痕、酸化、凹凸痕、かすり傷/かすり痕、波形/しわ、異物、気泡、外観色、エッチング過/不足、インク、汚れ、ひび割れ、反りなどのマルチスケールの外観欠陥を検査するために使用される。検査精度範囲は、2μm~10μmである。必要に応じて、より高解像度の産業用カメラとより高増幅率の顕微鏡を追加で配置することができ、同時に70nmと2μmスケールの検査研究ニーズを満たすことができる。
【0059】
モーション制御ユニットは、モーション制御スレッドによって実現され、シリアル通信を通じて工業制御ホストとモーションコントロールカード間の制御命令の伝達とメッセージフィードバックを実現するために使用される。人間機械のインタラクティブインタフェースを通じてモーションコントロールカードに実行命令を送信し、交流サーボモータ、C1級ボールネジ及び大理石真空吸盤などの部品が協力して命令を完了する。
【0060】
データ記憶ユニットは、欠陥データとサンプル情報を記憶するために使用され、後期の知能解析ユニットにデータサポートを提供し、ビューユニットを通じてデータを表示し照会することができる。
【0061】
知能解析ユニットは、フレキシブルICパッケージ搭載板の線幅/線距離、円形度、開口などの重要な物理パラメータを統計して監視し、製造過程の安定性評価を行うために使用される。技術者は、知能解析ユニットにおいて、本ロットのサンプルの検査データ及び搭載板の標準情報などを照会することができる。
【0062】
ビューユニットは、画像表示スレッドによって実現され、主に各種情報の可視化表示である。そのうち、ログ記録モジュールは、操作工程の流れを記録し、操作者が現在のプロセスを迅速に位置決めするのを支援し、操作効率を向上させ、技術者の故障診断に有利である。欠陥表示モジュールは、操作者が欠陥を位置決めするのを支援し、サンプルの優劣を迅速に判定する。データ照会モジュールは、現在検査されているサンプルのロットの欠陥データを表示し、操作者がサンプルの欠陥を同定し、迅速にマークするのを支援する。
【0063】
エッチング工程検査ユニット、ドリル工程検査ユニット及び外観工程検査ユニットは、いずれも画像検査スレッドによって実現され、具体的には、以下を含む。
ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択すると、外観工程検査ユニットにより外観欠陥を検査する。
サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの観欠陥検査モードを選択する場合、まず外観工程検査ユニットにより外観欠陥を検査し、外観工程検査ユニットの結果により、ドリル工程検査ユニット又はエッチング工程検査ユニットによる外観欠陥の検査が必要かどうかを判断する。
ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択すると、ドリル工程検査ユニット又はエッチング工程検査ユニットにより外観欠陥を検査する。
【0064】
検査結果は、ビューユニット内の欠陥表示モジュールによって表示され、検査情報は、ログモジュールに出力される。
【0065】
当業者は、上述の実施例を実現する方法のすべて又は一部のステップについて、プログラムによって関連するハードウェアを命令することによって実行することができ、対応するプログラムについて、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができることを理解することができる。
【0066】
なお、上述した実施例の方法動作は、図面において特定の順序で説明されているが、これらの動作をその特定の順序で実行しなければならない、又は所望の結果を実現するためには、すべての動作を実行しなければならないことを要求したり暗示したりするものではない。逆に、描かれたステップは、実行順序を変更することができる。追加的に又は代替的に、いくつかのステップを省略したり、複数のステップを1つのステップに合併して実行したり、及び/又は、1つのステップを複数のステップに分解して実行したりすることができる。
【0067】
実施例2:
図9に示すように、本実施例は、ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置を提供する。当該装置は、整合・補正モジュール901と、多種類撮像システム外観欠陥検査モード構築モジュール902と、検査モジュール903とを含む。そのうち、整合・補正モジュール901は、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行う。多種類撮像システム外観欠陥検査モード構築モジュール902は、検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築する。検査モジュール903は、検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0068】
本実施例における各モジュールの具体的な実現は、上述した実施例1を参照することができ、ここでは詳細に説明しない。なお、本実施例が提供する装置は、上述した各機能モジュールの分割のみを例に挙げて説明し、実際の応用においては、上述した機能の全部又は一部を完成するために、必要に応じて上述した機能を異なる機能モジュールが完成するように割り当て、即ち内部構造を異なる機能モジュールに分割する。
【0069】
実施例3:
本実施例は、コンピュータデバイスを提供する。当該コンピュータデバイスは、コンピュータであってもよく、図10に示すように、システムバス1001を介して接続されたプロセッサ1002と、メモリと、入力装置1003と、ディスプレイ1004と、ネットワークインタフェース1005を含む。当該プロセッサは、計算及び制御能力を提供するために用いられる。当該メモリは、不揮発性記憶媒体1006及び内部記憶装置1007を含む。当該不揮発性記憶媒体1006には、オペレーティングシステム、コンピュータプログラム及びデータベースが格納されている。当該内部記憶装置1007は、不揮発性記憶媒体中のオペレーティングシステム及びコンピュータプログラムの動作に環境を提供する。プロセッサ1002は、メモリに格納されているコンピュータプログラムを実行する際に、上記実施例1のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現する。即ち、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行う。検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築する。検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0070】
実施例4:
本実施例は、記憶媒体を提供する。当該記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体であり、コンピュータプログラムが格納されている。前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、上記実施例1のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現する。即ち、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行う。検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築する。検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査する。
【0071】
なお、本実施例のコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体、又は上記の2つの任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は任意の以上の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、1つ又は複数のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CDーROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上記の任意の適切な組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
以上より、本発明は、異なる精度要求に基づいて、ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モード及びナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを含む多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築し、異なる撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、異なる検査領域を計画するとともに、撮像システムの外観欠陥検査モードにおけるすべてのスレッドを同時起動し、スレッド間はスレッドメッセージメカニズムを通じて通信し、イベントコールバック関数をトリガし、相応の操作を行い、最後に検査スレッドにおける欠陥分類情報をデータベースにアップロードする。本発明は、異なるICパッケージ搭載板の精度に対して異なる撮像システムの外観欠陥検査モードを設計し、マルチスケールの場合におけるICパッケージ搭載板の外観欠陥検査ニーズを満たし、かつ検査効率を向上させる。
【0073】
以上述べたのは、本発明の特許の好適な実施例にすぎないが、本発明の特許の保護範囲は、これに限定されるものではなく、当業者が本発明の特許に開示されている範囲内で、本発明の特許の技術手段とその発明の構想に基づいて同等の置換又は変更を加えることは、本発明の特許の保護範囲に属する。
【0074】
(付記)
(付記1)
ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法であって、
検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うことと、
検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築することと、
検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査することとを含むことを特徴とするICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【0075】
(付記2)
前記撮像システムの外観欠陥検査モードは、
ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードの3種類であることを特徴とする付記1に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【0076】
(付記3)
前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードは、
いずれも、モーション制御スレッド、画像収集スレッド、画像表示スレッド及び画像検査スレッドを含み、そのうち、
前記モーション制御スレッドは、
カメラの運動経路を計画し、カメラの撮影位置の座標を計算し、カメラを指定したモーション方式で目標位置に移動させ、画像収集スレッドにメッセージを送信し、
前記画像収集スレッドは、
カメラのリソースを初期化し、カメラの必要なパラメータを設定し、画像コールバックイベントを登録し、
モーション制御スレッドで送信されたメッセージを受信すると、カメラによる画像撮影をトリガし、画像検査スレッドにメッセージを送信し、
前記画像検査スレッドは、
撮影された画像に指定精度範囲の外観欠陥があるかどうかを検査し、
画像収集スレッドで送信されたメッセージを受信すると、画像検査バッファに画像があるかどうかを検査し、あれば、画像表示スレッドにメッセージを送信し、画像検査バッファの画像を検査し、
検査後に画像表示スレッドにメッセージを送信し、
すべての画像の検査が完了すると、統計された欠陥情報をデータベースにアップロードし、
前記画像表示スレッドは、
画像表示スレッドで送信されたメッセージを受信すると、現在撮影されている画像を表示し、検査後の結果画像を同期して表示することを特徴とする付記2に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【0077】
(付記4)
前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、
前記カメラは、通常のズームレンズカメラであり、前記指定精度範囲は、ミクロンスケール精度範囲であり、
前記ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、
前記カメラは、精密顕微鏡ズームレンズカメラであり、前記指定精度範囲は、ナノスケール精度範囲であり、
前記サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードにおいて、
前記カメラは、通常のズームレンズカメラと精密顕微鏡ズームレンズカメラとを含み、前記指定精度範囲は、前記ナノスケール精度範囲の最大値と前記ミクロンスケール精度範囲の最小値との間の範囲であり、
前記のカメラを指定したモーション方式で目標位置に移動させることは、具体的には、
カメラが通常のズームレンズカメラであれば、各撮影位置に到着できることを保証するために、カメラをポイントモーション方式で指定撮影位置に移動させることと、
カメラが精密顕微鏡ズームレンズカメラであれば、撮影画像の品質を保証するために、カメラをjogモーション方式で指定撮影領域に滑らかに移動させることとを含むことを特徴とする付記3に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【0078】
(付記5)
前記サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードは、
画像収集スレッドで送信されたメッセージを受信すると、通常のズームレンズカメラで収集した画像を結合して大まかな検査を行い、精密顕微鏡カメラが撮影する必要がある位置を提供するための画像結合スレッドを更に含むことを特徴とする付記3に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【0079】
(付記6)
前記の検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査することは、具体的には、
検査すべきICパッケージ搭載板の情報に基づいて、ICパッケージ搭載板のテンプレートサンプルに対して検査領域の分割及びパラメータの設定を行い、検査すべき領域を複数の小領域ユニットに分割することと、
検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲がミクロンスケール精度範囲であれば、ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行い、検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲がナノスケール精度範囲であれば、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行い、検査すべきICパッケージ搭載板の決められた検査精度範囲が前記ナノスケール精度範囲の最大値と前記ミクロンスケール精度範囲の最小値の間の範囲であれば、サブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードを選択して、すべての小領域ユニットに対して外観欠陥の検査を行うこととを含み、
ここで、前記ミクロンスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード、ナノスケール精度の撮像システムの外観欠陥検査モード及びサブミクロンスケール精度のハイブリッド撮像システムの外観欠陥検査モードのすべてのスレッドは、同時起動であることを特徴とする付記2に記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【0080】
(付記7)
前記のICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図情報を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うことは、具体的には、
所望のICパッケージ搭載板の電子設計図と、検査すべきICパッケージ搭載板の番号、タイプ、長さ、幅、有効検査領域面積の情報との確認と照合を行うことと、
所望のICパッケージ搭載板の電子設計図に基づいて、検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、検査すべきICパッケージ搭載板の傾きをmark点を用いて補正するように補正することとを含むことを特徴とする付記1~6のいずれか1つに記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法。
【0081】
(付記8)
ICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置であって、
検査すべきICパッケージ搭載板の情報に対して、所望のICパッケージ搭載板の電子設計図を用いて予備整合及び知能視覚補正を行うための整合・補正モジュールと、
検査すべきICパッケージ搭載板の異なるスケールの検査ニーズに対して、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードを構築するための多種類撮像システムの外観欠陥検査モード構築モジュールと、
検査すべきICパッケージ搭載板の検査精度に基づいて、多種類の撮像システムの外観欠陥検査モードから適切な撮像システムの外観欠陥検査モードを選択し、選択した撮像システムの外観欠陥検査モードで、検査すべきICパッケージ搭載板を検査するための検査モジュールとを含むことを特徴とするICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査装置。
【0082】
(付記9)
プロセッサと、プロセッサが実行可能なプログラムを格納するためのメモリとを含むコンピュータデバイスであって、
前記プロセッサが、メモリに格納されたプログラムを実行する際に、付記1~7のいずれか1つに記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現することを特徴とするコンピュータデバイス。
【0083】
(付記10)
プログラムが格納された記憶媒体であって、
前記プログラムがプロセッサにより実行されると、付記1~7のいずれか1つに記載のICパッケージ搭載板のマルチスケール外観欠陥検査方法を実現することを特徴とする記憶媒体。
図1
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【国際調査報告】