(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-08
(54)【発明の名称】有機ポリマー材料をUV-C光への暴露による変色から保護するための組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
C08L 101/00 20060101AFI20231201BHJP
C08K 5/13 20060101ALI20231201BHJP
C08K 5/524 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
C08L101/00
C08K5/13
C08K5/524
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532343
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 US2021060775
(87)【国際公開番号】W WO2022115573
(87)【国際公開日】2022-06-02
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517318182
【氏名又は名称】サイテック インダストリーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】エン, ジェリー モン-ヘイ
(72)【発明者】
【氏名】グプタ, ラム ビー.
(72)【発明者】
【氏名】リー, シン
(72)【発明者】
【氏名】チョ, ジアン-ヤン
(72)【発明者】
【氏名】オコナー, カイル
(72)【発明者】
【氏名】サンタマリア, トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ミン
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002AA001
4J002AB011
4J002AC011
4J002BB001
4J002BB031
4J002BB121
4J002BB181
4J002BC031
4J002BC041
4J002BG041
4J002BG051
4J002CH001
4J002CK021
4J002CL001
4J002CM041
4J002CN031
4J002EJ016
4J002EJ026
4J002EJ036
4J002EJ046
4J002EJ066
4J002EW067
4J002EW087
4J002FD046
4J002FD047
(57)【要約】
UV-C光への暴露時に変色に対して抵抗性がある安定化ポリマー物品を製造するためのポリマー組成物であって、(i)有機ポリマー材料と;(ii)ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せとを有するが、但し、(a)ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、2つの第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び(b)有機ホスファイトは、ホスファイトのP原子に直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないことを条件とする、ポリマー組成物が本明細書で提供される。UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。UV-C光への暴露時に有機ポリマー材料の変色を低減する方法であって、安定化量のヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せを有機ポリマー材料に添加するステップを含む方法も提供される。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも、UV-C(190~280nm)光への暴露時に変色に対して抵抗性がある安定化ポリマー物品を製造するためのポリマー組成物であって、
i)有機ポリマー材料と;
ii)ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せと
を含むが、但し、
a)前記ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び
b)前記有機ホスファイトは、前記ホスファイトのP原子に直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないこと
を条件とする、ポリマー組成物。
【請求項2】
低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び前記有機ホスファイトの使用と関連している、請求項1に記載のポリマー組成物。
【請求項3】
前記有機ポリマー材料は、ポリオレフィン、熱可塑性オレフィン(TPO)、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)(EVA)、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然及び合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)、スチレン-アクリロニトリル(SAN)、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート(ASA)、セルロースアセテートブチレート、セルロースポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、アミノ樹脂架橋ポリアクリレート及びポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステル及びポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒド及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート又はエポキシ樹脂で架橋されたアクリレート樹脂、酸無水物又はアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環式及び芳香族グリシジルエーテルに由来する架橋エポキシ樹脂、ポリシロキサン、マイケル付加ポリマー、アミン又はブロックドアミンと活性化不飽和及び活性化メチレン化合物との付加ポリマー、ケチミンと活性化不飽和及び活性化メチレン化合物との付加ポリマー、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、コーティング組成物、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロース系紙、写真用フィルム紙、繊維、ワックス又はインクの少なくとも1つである、請求項1又は2に記載のポリマー組成物。
【請求項4】
前記有機ポリマー材料は、(i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポルブタ-1-エン若しくはポリ-4-メチルペンタ-1-エン;(ii)ポリイソプレン若しくはポリブタジエン;(iii)シクロペンテン若しくはノルボルネン;(iv)任意選択的に架橋されたポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、極低密度ポリエチレン(VLDPE)若しくは超低密度ポリエチレン(ULDPE);(v)熱可塑性オレフィン(TPO);又は(vi)モノ-、ジ-若しくはシクロ-オレフィンの少なくとも1つのコポリマーの少なくとも1つである、請求項1又は2に記載のポリマー組成物。
【請求項5】
前記有機ポリマー材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン又は熱可塑性オレフィンである、請求項4に記載のポリマー組成物。
【請求項6】
ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの量は、前記ポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項7】
ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの量は、前記ポリマー組成物の総重量の0.005~3.0重量%である、請求項6に記載のポリマー組成物。
【請求項8】
ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの量は、前記ポリマー組成物の総重量の0.01~1.0重量%である、請求項7に記載のポリマー組成物。
【請求項9】
前記ヒンダードフェノールは、式(IVa)、(IVb)又は(IVc):
【化1】
(式中、
【化2】
は、親化合物への分子断片の結合点(炭素-炭素単結合を介した)を示し;
式(IVa)、(IVb)又は(IVc)のR
18及びR
37は、それぞれ独立して、C
4~12第三級ヒドロカルビルであり;及び
式(IVa)、(IVb)又は(IVc)のR
19及びR
20は、それぞれ独立して、水素又はC
1~C
20ヒドロカルビルである)
に従う少なくとも1つの基を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項10】
式(IVa)、(IVb)及び(IVc)のR
18及びR
37は、それぞれ独立して、tert-ブチル、1,1-ジメチルエチル、1-メチルシクロヘキシル又はα,α-ジメチルベンジルである、請求項9に記載のポリマー組成物。
【請求項11】
前記ヒンダードフェノールは、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、
ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート、
4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、
2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
3,5,3’,5’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-ジヒドロキシジベンジルエーテル、
トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、
ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、
イソオクチル3,5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート、
ジドデシルメルカプトエチル2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、
ジ-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、
1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、
2,4,6-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール、
2,4-ビスオクチルメルカプト-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、
2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、
2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル-プロピオニル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、
β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、
2,6-ジ-tert-ブチル-N,N-ジメチルアミノ-p-クレゾール、
4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、
2,4-ビス(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
1,6-ヘキサンジイル3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニルプロパノエート、
オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート、
テトラキス[メチレン(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルヒドロシンナメート)]メタン、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸のエステル、
チオジエチレンビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ)ヒドロシンナメート、
1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、又は
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート
の少なくとも1つである、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項12】
前記ヒンダードフェノールは、ペンタエリスリトールテトラキス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(IRGANOX(商標)1010)、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(IRGANOX(商標)1076)、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)-トリオン(IRGANOX(商標)3114)又はN,N’-ビス(3,5-ジ-ブチル-4-ヒドロキシルフェニルプロピオニル)ヒドラジン(IRGANOX(商標)1024)の少なくとも1つである、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項13】
前記有機ホスファイトは、
P(OR
17)
3(式中、各R
17は、独立して、C
1~C
24アルキル、C
3~C
20シクロアルキル又はC
4~C
20アルキルシクロアルキルである);
【化3】
(式中、
インデックスは、整数であり、及びnは、2、3又は4であり;pは、1又は2であり;qは、2又は3であり;及びzは、1~6であり;
X及びYは、それぞれ酸素であり;
A
1は、n又はqが2である場合、C
2~C
18アルキレン;酸素、硫黄若しくは-NR
4-によって中断されたC
2~C
12アルキレン又は式:
【化4】
(式中、Bは、直接結合、-CH
2-、-CHR
4-、-CR
1R
4-、-S-、C
5~C
7シクロアルキリデン又は3、4及び/若しくは5位において1~4つのC
1~C
4アルキルによって置換されているシクロヘキシリデンである)
の二価ラジカルであり;
A
1は、n又はqが3である場合、式C
rH
2r-1(式中、rは、4~12の整数rである)の三価の炭素中心ラジカルであり;
A
1は、nが4である場合、式:
【化5】
の四価ラジカルであり;
D
1は、pが1である場合、C
1~C
4アルキルであり、且つpが2である場合、-CH
2OCH
2-であり;
D
2は、C
1~C
4アルキルであり;
Qは、少なくともz価のモノ-又はポリ-アルコールのラジカルであり、前記ラジカルは、前記モノ-又はポリ-アルコールのOH基の酸素原子を介してリン原子に結合されており;
R
1、R
2及びR
3は、それぞれ独立して、非置換であるか又はハロゲン、-COOR
4、-CN若しくは-CONR
4R
4によって置換されているC
1~C
24アルキル、酸素、硫黄又は-NR
4-によって中断されたC
2~C
18アルキル或いはC
5~C
12シクロアルキルであり;
各R
4は、独立して、水素、C
1~C
8アルキル又はC
5~C
12シクロアルキルであり;
R
7及びR
8は、qが2である場合、それぞれ独立して、C
1~C
4アルキルであるか、又は一緒になって2,3-デヒドロペンタメチレンラジカルであり;及び
R
7及びR
8は、qが3である場合、メチルである)
の少なくとも1つである、請求項1~12のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項14】
前記有機ホスファイトは、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、トリステアリルソルビチルトリホスファイト又は式:
【化6】
のホスファイトの少なくとも1つである、請求項1~12のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項15】
前記有機ポリマーの重量を基準として0.001~10重量%、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.02~2.5重量%の少なくとも1つのヒンダードアミン光安定剤(HALS)、UV吸収剤(UVA)、ヒンダードベンゾエート、チオ相乗剤、ニッケルフェノラート、ヒドロキシルアミン、ベンゾフラノン、ニトロン又は無機UV遮断剤を更に含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項16】
式(II):
【化7】
(式中、
R
31は、水素、OH、C
1~C
20ヒドロカルビル、-CH
2CN、C
1~C
12アシル又はC
1~C
18アルコキシであり;
R
38は、水素又はC
1~C
8ヒドロカルビルであり;及び
R
29、R
30、R
32及びR
33は、それぞれ独立して、C
1~C
20ヒドロカルビルであるか、又はR
29及びR
30並びに/若しくはR
32及びR
33は、それらが結合されている炭素と一緒になってC
5~C
10シクロアルキルを形成する)
に従う少なくとも1つの基;又は
式(IIa):
【化8】
(式中、
mは、1~2の整数であり;
R
39は、水素、OH、C
1~C
20ヒドロカルビル、-CH
2CN、C
1~C
12アシル又はC
1~C
18アルコキシであり;及び
G
1~G
4は、それぞれ独立して、C
1~C
20ヒドロカルビルである)
に従う基
を有するヒンダードアミン光安定剤(HALS)を更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項17】
前記ヒンダードアミン光安定剤(HALS)は、
ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)770);
ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;
ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート;
ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;
ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)123);
ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;
1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合体(TINUVIN(商標)622);
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルステアレート;
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルドデカネート;
1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルステアレート;
1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルドデカネート;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)944);
トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;
4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CYASORB(商標)UV-3346);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体、メチル化された(CYASORB(商標)UV-3529);
2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)119);
2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと、2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルアミノピペリジンと、ジ-n-ブチルアミンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)2020);
4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの混合物;
4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとの混合物;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;
1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと、4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合体;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;
テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;
テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;
1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルトリデシルエステル;
1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルトリデシルエステル;
N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ホルムアミド(UVINUL(商標)4050);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)944);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(プロピルオキシ)-ピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと、1-プロピルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルアミノピペリジンと、ジ-n-ブチルアミンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(TINUVIN(商標)NOR HALS 371);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミン、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー、3-ブロモ-1-プロペン、ジ-n-ブチルアミン及び2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルピペリジンとの反応生成物、酸化及び水素化された(TINUVIN(商標)XT 200);
TINUVIN(商標)XT-850/XT-855;又は
N
1,N
1’-1,2-エタンジイルビス(1,3-プロパンジアミン)、シクロヘキサン及び過酸化N-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミン-2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの反応生成物(FLAMESTAB(商標)NOR 116)
の少なくとも1つである、請求項16に記載のポリマー組成物。
【請求項18】
2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又はベンゾオキサジノンから選択される少なくとも1つのUV吸収剤を更に含む、請求項1~17のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項19】
式(I):
【化9】
(式中、R
34及びR
35のそれぞれは、独立して、C
6~C
10アリール基、モノ-若しくはジ-C
1~C
12ヒドロカルビル置換アミノ、C
2~C
12アルカノイル、C
1~C
12アルキル、C
1~C
10アシル又はC
1~C
10アルコキシルであり、
前記C
6~C
10アリール基は、1~3つの置換可能な位置において、OH、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~12アルコキシエステル、C
2~12アルカノイル又はフェニルの少なくとも1つで任意選択的に置換されており、前記フェニルは、1~3つの置換可能な位置において、OH、ハロゲン、C
1~12アルキル、C
1~12アルコキシ、C
1~12アルコキシエステル又はC
2~12アルカノイルの少なくとも1つで任意選択的に置換されており;及び
各R
36は、独立して、OH、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~C
12アルコキシエステル、C
2~C
12アルカノイル、フェニル又はC
1~C
12アシルである)
に従う少なくとも1つの2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンを更に含む、請求項1~18のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項20】
前記2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンは、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン(CYASORB(商標)1164)、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]-s-トリアジン、2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル]-s-トリアジン(TINUVIN(商標)1600)、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-フェニル]-s-トリアジン、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンと4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンとの混合物(TINUVIN(商標)400)、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジン又は4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン(TINUVIN(商標)1577)の少なくとも1つである、請求項19に記載のポリマー組成物。
【請求項21】
前記2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-9)、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-24)、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-531)、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジ-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジプロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジブトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,3’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,6’-トリブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ブトキシ-4’,5’-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-2’,4’-ジブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジクロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジブロモベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-tert-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-クロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-クロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブロモベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-3-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-2’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-クロロベンゾフェノン又は2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブロモベンゾフェノンの少なくとも1つである、請求項18に記載のポリマー組成物。
【請求項22】
前記2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)P)、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-メチル-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-シクロヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(CYASORB(商標)UV-5411)、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(CYASORB(商標)UV-2337)、2-(3’,5’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)900)、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物(TINUVIN(商標)1130)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)326)、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又は2-(2’-ヒドロキシ-3’-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールの少なくとも1つである、請求項18に記載のポリマー組成物。
【請求項23】
前記ベンゾオキサジノンは、2-メチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-ブチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-フェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-(1-若しくは2-ナフチル)-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-(4-ビフェニル)-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-ニトロフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-m-ニトロフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-ベンゾイルフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-メトキシフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-O-メトキシフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-シクロヘキシル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-(若しくはm-)フタルイミドフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、N-フェニル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド、N-ベンゾイル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)アニリン、N-ベンゾイル-N-メチル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)-アニリン、2-[p-(N-フェニルカルバモニル)フェニル]-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-[p-(N-フェニルN-メチルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2,2’-ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-エチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-テトラメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-ヘキサメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-デカメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)(CYASORB(商標)UV-3638)、2,2’-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(4,4’-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2,6-若しくは1,5-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-メチル-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-ニトロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-クロロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(1,4-シクロヘキシレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、N-p-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フェニル、4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド、N-p-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ベンゾイル、4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)アニリン、1,3,5-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ベンゼン、1,3,5-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレン又は2,4,6-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレンの少なくとも1つである、請求項18に記載のポリマー組成物。
【請求項24】
式(VI):
【化10】
(式中、
R
21及びR
22のそれぞれは、独立して、C
1~C
12アルキルであり;
Tは、O又はNR
24であり、R
24は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルであり;及び
R
23は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルである)
に従うヒンダードベンゾエートを更に含む、請求項1~23のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項25】
前記ヒンダードベンゾエートは、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート(CYASORB(商標)UV-2908)、オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、デシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ドデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、テトラデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ベヘニルイル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート又はブチル-3-[3-tert-ブチル-4-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネートの少なくとも1つである、請求項24に記載のポリマー組成物。
【請求項26】
前記チオ相乗剤は、ジラウリル3,3’-チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’-チオジプロピオネート、ジトリデシル3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス-(3-ドデシルチオプロピオネート)、テトラアルキルチオエチルチオジスクシネート、2,12-ジヒドロキシ-4,10-ジチア-7-オキサトリデカメチレンビス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベンズイミダゾール、亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛又はジオクタデシルジスルフィドの少なくとも1つである、請求項15に記載のポリマー組成物。
【請求項27】
二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛又は酸化セリウム(IV)の少なくとも1つを更に含む、請求項1~26のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項28】
請求項1~27のいずれか一項に記載のポリマー組成物を含む安定化ポリマー物品。
【請求項29】
UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び前記有機ホスファイトの使用と関連している、請求項28に記載の安定化ポリマー物品。
【請求項30】
UV-C(190~280nm)光への暴露時に有機ポリマー材料の変色を低減する方法であって、安定化量のヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せを前記有機ポリマー材料に添加することを含むが、但し、
a)前記ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び
b)前記有機ホスファイトは、前記ホスファイトのP原子に直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないこと
を条件とし、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び前記有機ホスファイトの使用と関連している、方法。
【請求項31】
前記ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの前記安定化量は、ポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%である、請求項30に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年11月27日出願の米国仮特許出願第63/118,807号(整理番号CYT 2020-005-US-PSP)及び2021年5月19日出願の同第63/190,431号(整理番号CYT 2020-005-US-PSP2)に対する優先権を主張するものであり、それらのそれぞれは、全体として参照により本明細書に援用される。本出願は、主題及び所有権において、2020年11月27日出願の米国仮特許出願第63/118,809号(整理番号CYT 2020-006-US-PSP)及び2021年5月19日出願の同第63/190,443号(整理番号2020-006-US-PSP2)にも関連する。
【0002】
本開示は、概して、有機ポリマー材料及びそれから製造された安定化ポリマー物品をUV-C光への暴露の悪影響から保護することに関する。より具体的には、本開示は、特定の種類の酸化防止剤及び安定化ポリマー物品を製造するための有機ポリマー材料でのその使用であって、そのような酸化防止剤は、殺菌性UV-C光への暴露によって引き起こされる変色からポリマー物品を保護するのにとりわけ有効である、酸化防止剤及びその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ほとんどのポリマー有機材料は、UV放射線に暴露されたときに光分解を受け、不可逆の化学変化をもたらす。これらの変化は、ポリマー有機材料の物理的特性に悪影響を及ぼす。UV放射線への暴露は、ヒト皮膚に有害でもあり、日焼け及び皮膚癌をもたらす。紫外線放射は、100~400nmの範囲であり、3つの小区域、すなわち100~280nm(UV-C)、280~320nm(UV-B)及び320~400nm(UV-A)に分類される。UV放射の一次源は、日光である。UV-C範囲の太陽放射は、成層圏のオゾン層及び上記の層中の酸素によって吸収されるため、地球表面に達しない。したがって、有機ポリマー材料及びヒト皮膚をUV-B及びUV-C放射の悪影響から保護するための安定剤を開発するために計り知れない努力が過去60年超にわたって行われてきた。しかし、UV-C光からの安定化は、それが決して問題ではなかったため、おおむね無視されてきたことは、驚くべきことではない。しかしながら、世界中で新規コロナウイルスCOVID-19のまん延に対応して、科学者は、殺菌作用のあるUV-C放射で様々な物体又は所有物を消毒するなど、様々な方法で伝染を減らそうと努めている。短期間内に、主に屋内用途向けの消毒ツールとしてのUV-C光照射の利用の指数関数的成長があった。様々なUV-Cデバイスは、屋内用途向け、例えば医療建物/病院;飛行機、列車、自動車、バス(駅及び空港を含む)などの様々な様式の輸送機関;小売店、レストラン、バーを含む商業用及び居住インテリア;家具、塗料、個人用防護具(PPE)、カーペット及び織物並びに電気及び電子デバイスを含む屋内設備等における消毒のために製造され、使用されている。
【0004】
消毒用の好ましいUV-C波長範囲は、200~280nmであると考えられ、とりわけ好ましい範囲は、222~254nmである。UV-C暴露は、COVID-19ウイルスなどの微生物を効果的且つ効率的に不活性化することが実証されている。しかしながら、UV-C暴露が、有機ポリマー材料又はこれらの材料で製造された物品に対してどのような悪影響を及ぼすかについてのより深い理解が欠けているように思われる。屋内用途向けに使用されるポリマー有機材料及び製造された物品は、屋内では日光からのUV-A及びUV-Bへの暴露が限定されているため、通常、UV-A及びUV-Bから保護するための安定剤を必要としない。代わりに、屋内物品に使用されるポリマー有機材料は、製造ポリマー物品の加工及び形成のために必要とされる高温への暴露中の分解及び色発生を防ぐために、加工添加剤、とりわけ酸化防止剤、例えば有機ホスファイト及びヒンダードフェノールを日常的に使用する。しかしながら、UV-C殺菌性光の屋内使用で、有機ポリマー材料から製造されるポリマー物品及び加工のために使用される酸化防止剤がUV-C暴露からの何らかの悪影響を有するかどうかに取り組むことは、重要である。UV-C放射がUV-A及びUV-Bよりも高いエネルギーのものであり、有機ポリマー材料により有害であり得るという事実が特に懸念事項である。UV-C暴露安定性並びに処理UV-A及びUV-B光の両方からの分解からポリマー有機材料を保護するために使用される酸化防止剤に対してUV-C暴露がどのような影響を及ぼすかについての理解も欠如している。
【0005】
中国特許出願公開第111 286 116号明細書は、UV-C照射抵抗性のポリプロピレン/ポリエチレン耐候性複合材料を開示しているが、それは、この解決策のコストを不必要に増大させ、したがって多様な用途のうちの普及した工業的用途にとってそれを実用的であるものにしない多数の原材料からなる。
【0006】
特開2000086821号公報も、300nm未満の波長の紫外線に対する変色(黄変)抵抗性に優れていると記載されている組成物を開示しているが、この組成物は、ポリクロロプレンラテックス組成物での使用に限定されている。
【0007】
したがって、ポリマー有機材料及び有機ポリマー材料から製造された製品をUV-C放射への暴露から保護するための安定化解決策が喫緊に必要とされている。UV-C光への繰り返し又は長期暴露時に有機ポリマー材料の変色を低減する安定化解決策も必要とされている。そのような安定剤解決策は、当技術分野において有用な前進であり、業界によって急速に受け入れられ得るであろう。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、UV-C(190~280nm)光への繰り返し又は長期暴露時に変色に対して抵抗性がある安定化ポリマー物品を製造するためのポリマー組成物であって、限定されないが、(i)有機ポリマー材料と;(ii)ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せとを含むが、但し、(a)ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、2つの第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び(b)有機ホスファイトは、ホスファイト化合物のP原子に直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないことを条件とする、ポリマー組成物を提供する。
【0009】
本開示は、本明細書に記載されるポリマー組成物を含む安定化ポリマー物品も提供する。UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの使用と関連している。
【0010】
UV-C(190~280nm)光への繰り返し又は長期暴露時の有機ポリマー材料の変色を低減する方法であって、安定化量の、本明細書に記載されるヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せを有機ポリマー材料に添加することを含む方法が更に提供され、低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。
【0011】
この概要は、本開示の全ての特性又は要素を列挙していない可能性があり、要素の副次的組合せも発明を構成し得る。本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び利点は、添付の実施例及び図面と合わせて以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】実施例2、サンプル3-1に記載されるように、白色から黄色(好ましくない)へのヒンダードフェノール酸化防止剤、CYANOX(商標)1790の色変化を示す写真である。
【
図1B】実施例2、サンプル3-2に記載されるように、白色から青色(より好ましい)へのヒンダードフェノール酸化防止剤、IRGANOX(商標)3114の色変化を示す写真である。
【
図1C】実施例2、サンプル3-3に記載されるように、白色から青色(より好ましい)へのヒンダードフェノール酸化防止剤、IRGANOX(商標)1076の色変化を示す写真である。
【
図1D】実施例2、サンプル3-4に記載されるように、白色から淡青色(最も好ましい)へのヒンダードフェノール酸化防止剤、IRGANOX(商標)1010の色変化を示す写真である。
【
図1E】実施例2、サンプル3-5に記載されるように、白色から青色(より好ましい)へのヒンダードフェノール酸化防止剤、IRGANOX(商標)1024の色変化を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明者らは、特定のタイプのヒンダードフェノール及び有機ホスファイトが、UV-C光への繰り返し又は長期暴露時に変色に対して抵抗性があるポリマー物品を製造するために特に有用であることを発見した。ニートの場合、本明細書に開示されるヒンダードフェノールは、UV-C光への暴露時に白色から黄色の代わりに白色から青色に変わる。更に、有機ポリマー材料と配合された場合、本明細書に開示される特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトは、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して低減された変色を示す。
【0014】
定義
本明細書で用いられるように、以下の用語が、読者を支援するために提供される。特に定義しない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語、表記法及び他の科学専門用語は、本化学技術の当業者によって一般に理解される意味を有することを意図する。
【0015】
本明細書の全体にわたり、用語及び置換基は、それらの定義を保持する。有機化学者(すなわち当業者)によって利用される省略形の包括的なリストは、Journal of Organic Chemistryの各巻の巻頭に登場する。「Standard List of Abbreviations」という表題の表に典型的に示されている、このリストは、参照により本明細書に援用される。
【0016】
用語「ヒドロカルビル」は、全炭素骨格を有し、且つ特に述べられる場合を除いて、炭素原子及び水素原子からなる脂肪族、脂環式及び芳香族基を包含する総称である。特定の場合、本明細書で定義されるように、炭素骨格を構成する炭素原子の1個以上は、明記される原子又は原子の群で置き換えられ得る。ヒドロカルビル基の例としては、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、炭素環式アリール、アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニルアルキル並びに炭素環式アラルキル、アルカリル、アラルケニル及びアラルキニル基が挙げられる。そのような基は、本明細書で定義されるように1つ以上の置換基で任意選択的に置換することができる。したがって、本明細書及び特許請求の範囲で考察される化学基又は部分は、置換又は非置換形態を含むと理解されるべきである。以下に表される例及び好ましさは、特に文脈が示さない限り、本明細書に記載される式の化合物に関する置換基の様々な定義において言及されるヒドロカルビル置換基又はヒドロカルビル含有置換基のそれぞれにも適用される。
【0017】
好ましい非芳香族ヒドロカルビル基は、アルキル及びシクロアルキル基などの飽和基である。一般に且つ例として、ヒドロカルビル基は、特に文脈が要求しない限り、50個までの炭素原子を有し得る。1~30個の炭素原子のヒドロカルビル基が好ましい。1~30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基のサブセット内で、特定の例は、C1~12ヒドロカルビル基(例えば、C1~6ヒドロカルビル基又はC1~4ヒドロカルビル基)などのC1~20ヒドロカルビル基であり、特定の例は、C1~C30ヒドロカルビル基から選択される任意の個別値又は値の組合せである。
【0018】
アルキルは、線状、分岐状又は環式炭化水素構造及びそれらの組合せを含むことを意図する。低級アルキルは、1~6個の炭素原子、好ましくは1~4個の炭素原子のアルキル基を指す。低級アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s-及びt-ブチル、ペンチル、ヘキシル又はシクロヘキシル等が挙げられる。好ましいアルキル基は、C30以下のものである。
【0019】
アルコキシ又はアルコキシアルキルは、酸素によって親構造に結合した直鎖、分岐状、環式構造及びそれらの組合せの1~20個の炭素原子の基を指す。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。
【0020】
アシルは、ホルミル基と、カルボニル官能性によって親構造に結合した直鎖、分岐状、環式構造、飽和、不飽和及び芳香族並びにそれらの組合せの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12個の炭素原子の基を指す。例としては、アセチル、ベンゾイル、プロピオニル、イソブチリル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル等が挙げられる。低級アシルは、1~6個の炭素を含有するアシル基を指す。
【0021】
「炭素環式」又は「シクロアルキル」基は、本明細書で用いる場合、特に文脈が示さない限り、芳香族及び非芳香族環系の両方を含むものとする。したがって、例えば、この用語は、その範囲内に芳香族、非芳香族、不飽和、部分飽和及び完全飽和の炭素環式環系を含む。一般に、そのような基は、単環式又は二環式であり得、例えば3~12環員、より通常には5~10環員を含有し得る。単環式基の例は、3、4、5、6、7及び8環員、より通常には3~7、好ましくは5又は6環員を含有する基である。二環式基の例は、8、9、10、11及び12環員、より通常には9又は10環員を含有するものである。非芳香族炭素環/シクロアルキル基の例としては、c-プロピル、c-ブチル、c-ペンチル、c-ヘキシル等が挙げられる。C7~C10多環式炭化水素の例としては、ノルボルニル及びアダマンチルなどの環系が挙げられる。
【0022】
アリール(炭素環式アリール)は、二環式9若しくは10員芳香環系;又は三環式13若しくは14員芳香環系を含有する5若しくは6員芳香族炭素環を指す。芳香族6~14員炭素環式環には、例えば、置換又は非置換フェニル基、ベンゼン、ナフタレン、インダン、テトラリン及びフルオレンが含まれる。
【0023】
置換されたヒドロカルビル、アルキル、アリール、シクロアルキル、アルコキシ等は、各残基において3個までのH原子が、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、カルボアルコキシ(アルコキシカルボニルとも言われる)、カルボキサミド(アルキルアミノカルボニルとも言われる)、シアノ、カルボニル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、メルカプト、アルキルチオ、スルホキシド、スルホン、アシルアミノ、アミジノ、フェニル、ベンジル、ハロベンジル、ヘテロアリール、フェノキシ、ベンジルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ベンゾイル、ハロベンゾイル又は低級アルキルヒドロキシで置き換えられている特定の置換基を指す。
【0024】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
【0025】
用語「ポリマー」、「ポリマー材料」又は「ポリマー組成物」は、本出願の説明及び特許請求の範囲の全体にわたって用いる場合、モノマー単位の任意の組合せを指すが、ポリカーボネート及びポリクロロプレンラテックス組成物を明らかに排除する。
【0026】
本明細書及び特許請求の範囲で用いられる原料の量、反応条件等を表す全ての数は、用語「約」によって全ての場合に修飾されていると理解されるべきである。したがって、それとは反対を明記しない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に示される数値パラメーターは、本発明によって得ようと努力される所望の特性に依存して変わり得る近似値である。少なくとも且つ特許請求の範囲への均等論の適用を限定する試みとしてではなく、各数値パラメーターは、重要な数字の数及び通常の丸めアプローチの観点から解釈されるべきである。
【0027】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いる場合、単数形は、特に文脈が明らかに指示しない限り、複数の指示対象を含む。例えば、用語「1つの(a)」及び「1つの(an)」並びに「その」は、本明細書で用いる場合、量の限定を意味せず、本明細書で特に明記しない又は文脈によって明らかに否定しない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈されるべきである。
【0028】
本発明を記載する目的のために、要素、成分又は特徴が、列挙された要素、成分若しくは特徴のリストに含まれ、且つ/又はリストから選択されると言われる場合、当業者は、本明細書に記載される本発明の関連する実施形態において、要素、成分若しくは特徴が、個別の列挙される要素、成分若しくは特徴のいずれか1つであり得るか、又は明確に列挙された要素、成分若しくは特徴の任意の2つ以上を含む群からも選択され得ることを十分に理解するであろう。加えて、そのようなリストに列挙された任意の要素、成分又は特徴はまた、そのようなリストから削除され得る。ポリマー組成物、安定化ポリマー物品又は変色を低減する方法のいかなる任意選択的な成分も明白に排除することができる。
【0029】
「~の少なくとも1つ」は、リストに関連して本明細書で用いる場合、リストが、個別に各要素並びにリストの2つ以上の要素の組合せ及びリストの少なくとも1つの要素と名前を挙げられていない類似の要素との組合せを含むことを意味する。
【0030】
当業者は、終点による数値範囲の本明細書でのいかなる列挙も、明確に列挙されているかどうかに関係なく、(分数を含めて)列挙された範囲内に包含される全ての数並びに範囲の終点及び同等物を含むことを更に理解するであろう。したがって、例えば、(1~5の記載は、例えば要素の数に言及する場合に1、2、3、4及び5を含み、且つ例えば測定結果に言及する場合に1.5、2、2.75及び3.8も含み得る)。より広い範囲又はより大きい群に加えて、より狭い範囲又はより具体的な群の開示は、より広い範囲又はより大きい群を放棄するものではない。
【0031】
本発明は、多くの異なる形態に具象化され得、本明細書に示される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用できる法的必要条件を満たすであろうように提供される。
【0032】
当業者は、好ましい実施形態が以下により詳細に考察されるが、ポリマー組成物、安定化ポリマー物品及び変色を低減する方法の複数の実施形態が本発明の範囲内であると考えられることを十分に理解するであろう。したがって、本発明の一態様又は一実施形態に関して記載されるいかなる特徴も、特に明記しない限り、本発明の別の態様又は実施形態と互換性があることが指摘されるべきである。本発明のいかなる記載も具体的な実施形態又は図面に関連して記載されるが、本発明の他の実施形態に適用できること及びそれと互換性があることは、当業者によって理解されるであろう。
【0033】
したがって、一態様において、UV-C(190~280nm)光への暴露時の変色に対して抵抗性がある安定化ポリマー物品を製造するためのポリマー組成物は、(i)有機ポリマー材料と;(ii)ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せとを含むが、但し、(a)ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、2つの第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び(b)有機ホスファイトは、ホスファイトのP原子に直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないことを条件とする。ポリマー組成物の任意の又は全ての実施形態において、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。
【0034】
低減された変色は、本実施例2及び3に例示されるように254nmで1200μW/cm2の平均放射照度のUV-C光への72時間以上の暴露後のデルタE及び/又はデルタ黄色度指数(YI)を比較することによって測定される。デルタEは、ASTM D2244-16に従って測定され、デルタYIは、ASTM E313-20に従って測定される。低減された変色の測定のために、ヒンダードフェノール又は有機ホスファイトは、同じポリマー有機材料中のポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%の範囲の同じ濃度で比較のヒンダードフェノール又は有機ホスファイトと比較される。
【0035】
比較のヒンダードフェノールは、(1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)-トリオン(CYANOX(商標)1790)であり得る。比較の有機ホスファイトは、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(IRGAFOS(商標)168)、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェンル)ペンタエリスリトールジホスファイト(WESTON(商標)626)又はビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(DOVERPHOS(商標)9228)であり得る。任意の又は全ての実施形態において、比較のヒンダードフェノールは、(1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)-トリオン(CYANOX(商標)1790)であり、比較の有機ホスファイトは、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(IRGAFOS(商標)168)である。
【0036】
有機ポリマー材料は、UV-C(190~280nm)光への暴露時に変色を受ける任意のポリマー有機材料であり得る。例えば、ポリマー有機ポリマー材料は、ポリオレフィン、熱可塑性オレフィン(TPO)、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)(EVA)、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然及び合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)、スチレン-アクリロニトリル(SAN)、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート(ASA)、セルロースアセテートブチレート、セルロースポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、アミノ樹脂架橋ポリアクリレート及びポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステル及びポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒド及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート又はエポキシ樹脂で架橋されたアクリレート樹脂、酸無水物又はアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環式及び芳香族グリシジルエーテルに由来する架橋エポキシ樹脂、ポリシロキサン、マイケル付加ポリマー、アミン又はブロックドアミンと活性化不飽和及び活性化メチレン化合物との付加ポリマー、ケチミンと活性化不飽和及び活性化メチレン化合物との付加ポリマー、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、コーティング組成物、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロース系紙、写真用フィルム紙、繊維、ワックス又はインクの少なくとも1つであり得る。
【0037】
任意の又は全ての実施形態において、有機ポリマー材料はポリオレフィンである。ポリオレフィンは、(i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン若しくはポリ-4-メチルペンタ-1-エン;(ii)ポリイソプレン若しくはポリブタジエン;(iii)シクロペンテン若しくはノルボルネン;(iv)任意選択的に架橋されたポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、極低密度ポリエチレン(VLDPE)若しくは超低密度ポリエチレン(ULDPE);(v)熱可塑性オレフィン(TPO);又は(vi)モノ-、ジ-若しくはシクロ-オレフィンの少なくとも1つのコポリマーの少なくとも1つであり得る。
【0038】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの量は、ポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%、好ましくはポリマー組成物の総重量の0.005~3.0重量%、より好ましくはポリマー組成物の総重量の0.01~1.0重量%である。
【0039】
本明細書で考察されるように、芳香環のOH基が2つの第三級ヒドロカルビル基によって隣接されているヒンダードフェノールは、それ自体、他のヒンダードフェノールよりも好ましくない変色に抵抗性があり、有機ポリマー材料をUV-C放射の悪影響から保護するのに有効である。したがって、任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノールは、式(IVa)、(IVb)又は(IVc):
【化1】
(式中、
【化2】
は、親化合物への分子断片の結合点(炭素-炭素単結合を介した)を示し;式(IVa)、(IVb)又は(IVc)中のR
18及びR
37は、それぞれ独立して、C
4~12第三級ヒドロカルビルであり;及び式(IVa)、(IVb)又は(IVc)中のR
19及びR
20は、それぞれ独立して、水素又はC
1~C
20ヒドロカルビルである)
に従う少なくとも1つの基を有し得る。任意の又は全ての実施形態において、式(IVa)、(IVb)及び(IVc)のR
18及びR
37は、それぞれ独立して、tert-ブチル、1,1-ジメチルエチル、1-メチルシクロヘキシル又はα,α-ジメチルベンジルである。
【0040】
本明細書に記載されるヒンダードフェノールは、ヒンダードフェノールが、フェノールOHに対してパラの官能基R
23-T-C(=O)-を欠いている、すなわち上記(IVa)及び(IVb)におけるR
20も、上記(IVc)における分子断片
【化3】
も、式(VI)のヒンダードベンゾエートによって要求されるようなR
23-T-C(=O)-(式中、Tは、O又はNR
24であり、R
24は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルであり;R
23は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルである)でない点において、式(VI)に従うヒンダードベンゾエートから区別される。
【0041】
ヒンダードフェノールは、様々なR19及びR20基並びに親化合物を有し得るが、但し、式(IVa)、(IVb)及び(IVc)のR18及びR37は、それぞれ独立して、tert-ブチル、1,1-ジメチルエチル、1-メチルシクロヘキシル又はα,α-ジメチルベンジルであることを条件とする。例えば、ヒンダードフェノールは、アルキル化モノフェノール、アルキル化ヒドロキノン、アルキリデンビスフェノール、O-、S-若しくはP-ベンジル化合物、β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオン酸と一価若しくは多価アルコールとのエステル、β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド又は他の化学品部類であり得る。
【0042】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノールは、アルキル化モノフェノール、例えば2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール又は2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシメチルフェノール;アルキル化ヒドロキノン、例えば2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノール;又はアルキリデンビスフェノール、例えば4,4’-メチレンビス-(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)の少なくとも1つであり得る。
【0043】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノールは、O-、N-、S-又はP-ベンジル化合物、例えば1,3,5-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート、ビス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)ジチオールテレフタレート、ジオクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート又はモノエチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネートのカルシウム塩の少なくとも1つであり得る。
【0044】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノールは、β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステルであり得る。一価又は多価アルコールは、例えば、メタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート又はN,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミドの少なくとも1つであり得る。
【0045】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノールは、β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、例えばN,N’-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン又はN,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジンの少なくとも1つとのアミドであり得る。
【0046】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノールは、2,4-ビス-(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-s-トリアジン又はオクチルN-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)カルバメートの少なくとも1つでもあり得る。
【0047】
上でまとめられた異なる化学品部類間で区別することなく、ヒンダードフェノールは、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、
ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート、
4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、
2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
3,5,3’,5’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-ジヒドロキシジベンジルエーテル、
トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、
ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、
イソオクチル3,5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート、
ジドデシルメルカプトエチル2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、
ジ-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、
1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、
2,4,6-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール、
2,4-ビスオクチルメルカプト-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、
2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、
2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル-プロピオニル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、
β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、
2,6-ジ-tert-ブチル-N,N-ジメチルアミノ-p-クレゾール、
4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、
2,4-ビス(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
1,6-ヘキサンジイル3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニルプロパノエート、
オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート、
テトラキス[メチレン(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルヒドロシンナメート)]メタン、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸のエステル、
チオジエチレンビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ)ヒドロシンナメート、
1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、又は
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート
の少なくとも1つであり得る。
【0048】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードフェノールは、ペンタエリスリトールテトラキス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(IRGANOX(商標)1010)、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(IRGANOX(商標)1076)、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)-トリオン(IRGANOX(商標)3114)又はN,N‘-ビス(3,5-ジ-ブチル-4-ヒドロキシルフェニルプロピオニル)ヒドラジン(IRGANOX(商標)1024)の少なくとも1つである。
【0049】
本明細書で考察されるように、ホスファイトのP原子に直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しない有機ホスファイトは、それ自体、好ましくない変色に抵抗性があり、有機ポリマー材料をUV-C放射の悪影響から保護するのに有効である。したがって、任意の又は全ての実施形態において、有機ホスファイトは、P(OR
17)
3(式中、各R
17は、独立して、C
1~C
24アルキル、C
3~C
20シクロアルキル又はC
4~C
20アルキルシクロアルキルである);
【化4】
(式中、
インデックスは、整数であり、及びnは、2、3又は4であり;pは、1又は2であり;qは、2又は3であり;及びzは、1~6であり;
X及びYは、それぞれ酸素であり;
A
1は、n又はqが2である場合、C
2~C
18アルキレン;酸素、硫黄若しくは-NR
4-によって中断されたC
2~C
12アルキレン又は式:
【化5】
(式中、Bは、直接結合、-CH
2-、-CHR
4-、-CR
1R
4-、-S-、C
5~C
7シクロアルキリデン又は3、4及び/若しくは5位において1~4つのC
1~C
4アルキルによって置換されているシクロヘキシリデンである)
の二価ラジカルであり;
A
1は、n又はqが3である場合、式C
rH
2r-1(式中、rは、4~12の整数である)の三価の炭素中心ラジカルであり;
A
1は、nが4である場合、式:
【化6】
の四価ラジカルであり;
D
1は、pが1である場合、C
1~C
4アルキルであり、且つpが2である場合、-CH
2OCH
2-であり;
D
2は、C
1~C
4アルキルであり;
Qは、少なくともz価のモノ-又はポリ-アルコールであり、このラジカルは、モノ-又はポリ-アルコールのOH基の酸素原子を介してリン原子に結合されており;
R
1、R
2及びR
3は、それぞれ独立して、非置換であるか又はハロゲン、-COOR
4、-CN若しくは-CONR
4R
4によって置換されているC
1~C
24アルキル、酸素、硫黄又は-NR
4-によって中断されたC
2~C
18アルキル或いはC
5~C
12シクロアルキルであり;
各R
4は、独立して、水素、C
1~C
8アルキル又はC
5~C
12シクロアルキルであり;
R
7及びR
8は、qが2である場合、それぞれ独立して、C
1~C
4アルキルであるか、又は一緒になって2,3-デヒドロペンタメチレンラジカルであり;及び
R
7及びR
8は、qが3である場合、メチルである)
の少なくとも1つである。
【0050】
有機ホスファイトは、例えば、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、トリステアリルソルビチルトリホスファイト、又は
【化7】
の少なくとも1つであり得る。
【0051】
任意の又は全ての実施形態において、ポリマー組成物は、有機ポリマーの重量を基準として0.001~10重量%、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.02~2.5重量%の、ヒンダードフェノール又は有機ホスファイト以外の安定剤を更に含む。この安定剤は、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、ヒンダードベンゾエート、UV吸収剤(UVA)、チオ相乗剤、ニッケルフェノラート、ヒドロキシルアミン、ベンゾフラノン、ニトロン又は無機UV遮断剤の少なくとも1つであり得る。これらの安定剤は、任意選択的であるため、それらは、任意の実施形態で明白に排除することができる。
【0052】
任意の又は全ての実施形態において、ポリマー組成物は、式(II):
【化8】
(式中、
R
31は、水素、OH、C
1~C
20ヒドロカルビル、-CH
2CN、C
1~C
12アシル又はC
1~C
18アルコキシであり;
R
38は、水素又はC
1~C
8ヒドロカルビルであり;及び
R
29、R
30、R
32及びR
33は、それぞれ独立して、C
1~C
20ヒドロカルビルであるか、又はR
29及びR
30並びに/若しくはR
32及びR
33は、それらが結合されている炭素と一緒になってC
5~C
10シクロアルキルを形成する)
に従う少なくとも1つの基;又は
式(IIa):
【化9】
(式中、
mは、1~2の整数であり;
R
39は、水素、OH、C
1~C
20ヒドロカルビル、-CH
2CN、C
1~C
12アシル又はC
1~C
18アルコキシであり;及び
G
1~G
4は、それぞれ独立して、C
1~C
20ヒドロカルビルである)
に従う基を有するヒンダードアミン光安定剤(HALS)を(任意選択的な成分として)更に含むことができる。
【0053】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)は、例えば、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)770);ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)123);ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合体;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルステアレート;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルドデカネート;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルステアレート;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルドデカネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体、メチル化された;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの混合物、4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとの混合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合体;2-ウンデシル7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;オキソ-ピペラジニル-トリアジン;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノール、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルエステルとのポリマー;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノール、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルエステルとのポリマー;ビス(1-ウンデカノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノール;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-(4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イルオキシ)-2-オクタデカノイルオキシ-2-メチルプロパン;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノール;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノールとジメチルスクシネートとの反応生成物;2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン-21-オン;2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノールと高級脂肪酸とのエステル;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;1H-ピロール-2,5-ジオン、1-オクタデシル-、(1-メチルエテニル)ベンゼン及び1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1H-ピロール-2,5-ジオンとのポリマー;1,1’,1’’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイル-トリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,5,5-テトラメチルピペラジン-2-オン];1,1’,1’’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイル-トリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,4,5,5-ペンタメチルピペラジン-2-オン];7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合体;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体;2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-4,6-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ-1,3,5-トリアジン;プロパン二酸、[(4-メトキシフェニル)-メチレン]-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;ベンゼンプロパン酸、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-、1-[2-[3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロポキシ]エチル]-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル、N-(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-ドデシル-オキサルアミド;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル4-ピペリジニル);1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル);1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合体;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘンエイコサン-20-プロパン酸-ドデシルエステルと2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘンエイコサン-20-プロパン酸-テトラデシルエステルとの混合物;1H,4H,5H,8H-2,3a,4a,6,7a,8a-ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン-4,8-ジオン、ヘキサヒドロ-2,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル);ポリメチル[プロピル-3-オキシ(2’,2’,6’,6’-テトラメチル-4,4’-ピペリジニル)]シロキサン;ポリメチル[プロピル-3-オキシ(1’,2’,2’,6’,6’-ペンタメチル-4,4’-ピペリジニル)]シロキサン;メチルメタクリレートとエチルアクリレート及び2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルアクリレートとのコポリマー;混合C20~C24アルファ-オレフィンと(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシンイミドとのコポリマー;1,3-ベンゼンジカルボキサミド、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)
;1,1’-1,10-ジオキソ-1,10-デカンジイル)-ビス(ヘキサヒドロ-2,2,4,4,6-ペンタメチルピリミジン;エタンジアミド、N-(1-アセチル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニル)-N’-ドデシル;ホルムアミド、N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)(UVINUL(商標)4050);d-グルシトール、1,3:2,4-ビス-O-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニリデン)-;2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザ-21-オキソ-ジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン;プロパンアミド、2-メチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-2-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-;7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン-20-プロパン酸、2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-、ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-β-アミノプロピオン酸ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-アミノオキサルアミド;N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-3-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-プロパンアミド;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,1’-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジン-2-オン);4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)エステル;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル4-ピペリジニル)エステル;N1-(β-ヒドロキシエチル)-3,3-ペンタメチレン-5,5-ジメチルピペラジン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3,5,5-テトラメチル-ジアセピン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5,5-ヘキサメチレンジアセピン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5,5-ジメチル-ピペラジン-2-オン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-(N1-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-ピペラジン-2-オン);トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス(N1-3,3,5,5-ジスピロペンタメチレン-ピペラジン-2-オン);N1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-3,3,5,5-ペンタメチレンピペラジン-2-オン;N1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-3,3-ペンタメチレン-5,5-テトラメチレン-ピペラジン-2-オン;N1-イソプロピル-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-ピペラジン-2-オン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-N1-(ジメチル-3,3-ペンタメチレン-ピペラジン-2-オン);N1-オクチル-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-1,4-ジアセピン-2-オン;N1-オクチル-1,4-ジアザジスピロ-(3,3,5,5)ペンタメチレン-1,5-ジアセピン-2-オン;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(プロピルオキシ)-ピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと、1-プロピルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルアミノピペリジンと、ジ-n-ブチルアミンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(TINUVIN(商標)NOR HALS 371);又はN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)ヘキサメチレンジアミン、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー、3-ブロモ-1-プロペン、ジ-n-ブチルアミン若しくは2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルピペリジンとの反応生成物、酸化された、水素化された(TINUVIN(商標)XT 200)の少なくとも1つであり得る。
【0054】
任意の又は全ての実施形態において、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)は、
ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)770);
ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;
ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート;
ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)123);
ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;
ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;
1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合体(TINUVIN(商標)622);
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルステアレート;
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルドデカネート;
1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルステアレート;
1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルドデカネート;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)944);
トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;
4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CYASORB(商標)UV-3346);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体、メチル化された(CYASORB(商標)UV-3529);
2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)119);
2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと、2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルアミノピペリジンと、ジ-n-ブチルアミンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)2020);
4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの混合物;
4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとの混合物;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;
1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと、4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合体;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;
テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;
テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;
1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルトリデシルエステル;
1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルトリデシルエステル;
N,N’-1,6-ヘキサンジイル-ビス[N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ホルムアミド(UVINUL(商標)4050);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)944);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(プロピルオキシ)-ピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと、1-ヒドロキシプロピル-2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルアミノピペリジンと、ジ-n-ブチルアミンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(TINUVIN(商標)NOR HALS 371);又は
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミン、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー、3-ブロモ-1-プロペン、ジ-n-ブチルアミン及び2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルピペリジンとの反応生成物、酸化された、水素化された(TINUVIN(商標)XT 200);
TINUVIN(商標)XT-850/XT-855;又は
N1,N1’-1,2-エタンジイルビス(1,3-プロパンジアミン)、シクロヘキサン及び過酸化N-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミン-2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの反応生成物(FLAMESTAB(商標)NOR 116)
の少なくとも1つである。
【0055】
任意の又は全ての実施形態において、ポリマー組成物は、UV吸収剤(UVA)を(任意選択的な成分として)更に含むことができる。UVAは、少なくとも1つの2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又はベンゾオキサジノンであり得る。例えば、ポリマー組成物は、2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンを更に含むことができる。2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンは、式(I):
【化10】
(式中、R
34及びR
35のそれぞれは、C
6~C
10アリール基、モノ-若しくはジ-C
1~C
12ヒドロカルビル-置換アミノ、C
2~C
12アルカノイル、C
1~C
12アルキル、C
1~C
10アシル又はC
1~C
10アルコキシルから独立して選択され、
C
6~C
10アリール基は、1~3つの置換可能な位置において、OH、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1-
12アルコキシエステル、C
2-
12アルカノイル又はフェニルの少なくとも1つで任意選択的に置換されており、フェニルは、1~3つの置換可能な位置において、OH、ハロゲン、C
1~12アルキル、C
1~12アルコキシ、C
1~12アルコキシエステル又はC
2~12アルカノイルの少なくとも1つで任意選択的に置換されており;及び
各R
36は、OH、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~C
12アルコキシエステル、C
2~C
12アルカノイル、フェニル又はC
1~C
12アシルから独立して選択される)
に従う少なくとも1つの化合物であり得る。
【0056】
任意の又は全ての実施形態において、2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンは、例えば、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン(CYASORB(商標)1164);4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-6-(4-ブロモフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]-s-トリアジン;2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル]-s-トリアジン(TINUVIN(商標)1600);2-フェニル-4-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-アミルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4(-3-ベンジルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-n-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ジ-n-ブチルオキシフェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ノニルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン;メチレンビス{2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-s-トリアジン};5:4:1の比で3:5’、5:5’及び3:3’位において架橋されたメチレン架橋二量体の混合物;2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-イソオクチルオキシカルボニルイソ-プロピリデンオキシ-フェニル)-s-トリアジン;2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-5-α-クミルフェニル)-s-トリアジン;2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,6-ビス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-フェニル]-s-トリアジン;4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンと4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンとの混合物(TINUVIN(商標)400);4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジン;又は4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン(TINUVIN(商標)1577)の少なくとも1つであり得る。
【0057】
任意の又は全ての実施形態において、2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンは、
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン(CYASORB(商標)1164)、
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン、
2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]-s-トリアジン、
2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル]-s-トリアジン(TINUVINTM1600)、
2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-フェニル]-s-トリアジン、
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンと4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンとの混合物(TINUVIN(商標)400)、
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジン、又は
4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン(TINUVIN(商標)1577)
の少なくとも1つである。
【0058】
任意の又は全ての実施形態において、UVAは2-ヒドロキシベンゾフェノンであり得る。2-ヒドロキシベンゾフェノンは、当技術分野において周知である。それらは、例えば、米国特許第2,976,259号明細書、同第3,049,443号明細書及び同第3,399,169号明細書に開示されており、それらは、参照により本明細書に援用される。2-ヒドロキシベンゾフェノンは、例えば、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-9)、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-24)、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-24)、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジ-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジプロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジブトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,3’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,6’-トリブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ブトキシ-4’,5’-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-2’,4’-ジブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジクロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジブロモベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-tert-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-クロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-クロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブロモベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-3-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-2’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-クロロベンゾフェノン又は2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブロモベンゾフェノンの少なくとも1つであり得る。
【0059】
任意の又は全ての実施形態において、UVAは、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールであり得る。2-ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールは、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)P)、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-メチル-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-シクロヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(CYASORB(商標)UV-5411)、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(CYASORB(商標)UV-2337)、2-(3’,5’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)900)、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物(TINUVIN(商標)1130)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)326)、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又は2-(2’-ヒドロキシ-3’-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールの少なくとも1つであり得る。
【0060】
任意の又は全ての実施形態において、UVAはベンゾオキサジノンであり得る。ベンゾオキサジノンも、当技術分野において周知である。それらは、例えば、米国特許第4,446,262号明細書及び同第6,774,232号明細書に開示されており、それらは、参照により本明細書に援用される。ベンゾオキサジノンは、例えば、2-メチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-ブチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-フェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-(1-若しくは2-ナフチル)-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-(4-ビフェニル)-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-ニトロフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-m-ニトロフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-ベンゾイルフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-メトキシフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-O-メトキシフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-シクロヘキシル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-(若しくはm-)フタルイミドフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、N-フェニル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド、N-ベンゾイル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)アニリン、N-ベンゾイル-N-メチル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)-アニリン、2-[p-(N-フェニルカルバモニル)フェニル]-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-[p-(N-フェニルN-メチルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2,2’-ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-エチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-テトラメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-ヘキサメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-デカメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)(CYASORB(商標)UV-3638)、2,2’-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(4,4’-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2,6-若しくは1,5-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-メチル-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-ニトロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-クロロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(1,4-シクロヘキシレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、N-p-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フェニル、4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド、N-p-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ベンゾイル、4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)アニリン、1,3,5-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ベンゼン、1,3,5-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレン又は2,4,6-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレンの少なくとも1つであり得る。
【0061】
任意の又は全ての実施形態において、ポリマー組成物は、式(VI):
【化11】
(式中、
R
21及びR
22のそれぞれは、独立して、C
1~C
12アルキルであり;
Tは、-O-又は-NR
24-であり、R
24は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルであり;及び
R
23は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルである)
に従うヒンダードベンゾエートを更に含むことができる。
【0062】
ヒンダードベンゾエートは、例えば、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート(CYASORB(商標)UV-2908)、オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、デシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ドデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、テトラデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ベヘニルイル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート又はブチル-3-[3-tert-ブチル-4-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネートの少なくとも1つであり得る。
【0063】
任意の又は全ての実施形態において、ポリマー組成物は、チオ相乗剤を更に含むことができる。チオ相乗剤は、3,3’-チオジプロピオン酸のエステル、3-アルキルチオプロピオン酸のエステル、チオエーテル又は他の有機硫黄化合物であり得る。チオ相乗剤は、例えば、ジラウリル3,3’-チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’-チオジプロピオネート、ジトリデシル3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス-(3-ドデシルチオプロピオネート)、テトラアルキルチオエチルチオジスクシネート、2,12-ジヒドロキシ-4,10-ジチア-7-オキサトリデカメチレンビス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベンズイミダゾール、亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛又はジオクタデシルジスルフィドの少なくとも1つであり得る。
【0064】
任意の又は全ての実施形態において、ポリマー組成物は、無機化合物を(任意選択的な成分として)更に含むことができる。特定の無機化合物は、UV遮断剤、顔料又は充填材として有用である。無機化合物は、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛又は酸化セリウム(IV)の少なくとも1つであり得る。
【0065】
当業者が十分に理解するであろうように、任意選択的な添加剤は、いかなる実施形態でも明白に排除することができる。例えば、ポリマー組成物は、バリウム化合物を含まなくてもよい。バリウム化合物には、例えば、硫酸バリウムなどのバリウム塩が含まれる。「を含まない」は、本明細書に記載されるポリマー組成物が、ポリマー組成物の総重量を基準として1重量%未満、0.1重量%未満、0.01重量%未満又は0.001重量%未満の化合物(バリウム化合物などの)を有することを意味する。
【0066】
意外にも、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも、例えば消毒用(殺菌性)光源からのUV-C(190~280nm)光への繰り返し又は長期暴露時の低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、本明細書で定義されるような特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。したがって、本明細書に記載されるポリマー組成物は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトを含むポリマー組成物と比較して、UV-C(190~280nm)光への暴露時に有機ポリマー材料の変色を低減するために有利に使用される。UV-C(190~280nm)光への暴露時に有機ポリマー材料の変色を低減する方法は、安定化量の、本明細書で定義されるようなヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せを有機ポリマー材料に添加することを含み、低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。ポリマー組成物の実施形態は、有機ポリマー材料の変色を低減する方法に同様に当てはまる。したがって、変色を低減する方法において、(a)本方法のヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び(b)本方法の有機ホスファイトは、ホスファイトのPに直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しない。本明細書で定義されるようなヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの安定化量は、ポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%である。
【0067】
本明細書に記載されるようなヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せ及び任意選択的に他の添加剤は、当業者に公知の任意の好適な方法、例えば直接混合、ドライミキシング、溶融又は押出、ペレット化、すり潰し及び成形によってポリマー有機材料に添加することができる。添加剤は、ニートで、すなわち溶媒又はポリマーキャリアの不在下で添加することができる。添加剤は、溶媒中の溶液又は分散系として添加することもでき、これに溶媒の蒸発が続く。添加剤は、マスターバッチ、すなわちポリマー有機材料中の濃縮物として添加することもできる。微粒子形態の添加剤は、ポリマー有機材料への添加のためのワックス、油又はポリマーによってカプセル化することもできる。
【0068】
本明細書に記載されるポリマー組成物は、キットの中に含有することができる。キットは、単一又は複数の成分を有することができ、各成分は、有機ポリマー材料、ヒンダードフェノール、有機ホスファイト、本明細書に記載される他の添加剤及びそれらの組合せからなる群から選択される。したがって、ポリマー組成物の1つ以上の成分は、第1の容器中にあることができ、ポリマー組成物の1つ以上の他の成分は、任意選択的に、第2の又はそれ以上の容器中にあることができる。容器は、一緒に包装することができ、キットは、任意選択的に更なる情報のためのウェブアドレス又はバーコードとともに、ラベル上の又はキットに含まれるインサート上の投与説明書又は混合説明書を含むことができる。ポリマー組成物の成分に加えて、キットは、溶媒などの成分を投与する又は混合するための追加の機能部分又は手段を含むことができる。
【0069】
ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せ及び任意選択的に他の添加剤は、重合によるモノマーからの有機ポリマー材料の形成前若しくは形成中又はポリマー有機材料の架橋前に添加することができる。添加剤は、ポリマー有機材料に添加する前にプレミックス又はプレブレンドすることができる。溶融体又は溶媒中の溶液若しくは分散系の形態での添加剤は、ポリマー有機材料上に吹き付けることもできる。
【0070】
本明細書で定義されるようなポリマー組成物を工業的製造プロセスにおいて利用して安定化ポリマー物品を製造することができる。したがって、安定化量のヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せをポリマー有機材料に添加する及びポリマー組成物を造形することによって安定化ポリマー物品を製造する方法も本明細書で提供される。造形は、例えば、成形、押出、ブローイング、キャスティング、熱成形、圧縮又はそれらの変形若しくは組合せによって行うことができる。成形は、例えば、射出成形、回転成形、ブロー成形、オープンリール式成形、金属射出成形、圧縮成形、トランスファー成形、ディップ成形、ガスアシスト成形、インサート射出成形、微小成形、反応射出成形、ツーショット射出形成又はそれらの変形若しくは組合せであり得る。
【0071】
本明細書に記載されるポリマー組成物は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトを含むポリマー組成物と比較して、例えば消毒用(殺菌性)光源からの、UV-C(190~280nm)光への暴露時に変色に対してより抵抗性がある安定化ポリマー物品を製造するために有利に使用される。したがって、安定化ポリマー物品は、本明細書に記載されるポリマー組成物を含む。ポリマー組成物の実施形態は、ポリマー組成物を含む安定化ポリマー物品に同様に当てはまる。例えば、安定化ポリマー物品は、(i)有機ポリマー材料と;(ii)ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せとを含むポリマー組成物を含むが、但し、(a)ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び(b)有機ホスファイトは、ホスファイトのPに直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないことを条件とする。安定化ポリマー物品の任意の又は全ての実施形態において、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。
【0072】
同様に、UV-C(190~280nm)光への暴露時に有機ポリマー材料の変色を低減する方法は、安定化量のヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せを有機ポリマー材料に添加することを含むが、但し、(a)ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び(b)有機ホスファイトは、ホスファイトのPに直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないことを条件とする。有利には、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの安定化量は、ポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%であり得る。
【0073】
本明細書に記載されるように、本開示は、少なくとも以下の実施形態を含む:
UV-C(190~280nm)光への暴露時に変色に対して抵抗性がある安定化ポリマー物品を製造するためのポリマー組成物であって、
i)有機ポリマー材料と;
ii)ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せと
を含むが、但し、
a)ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び
b)有機ホスファイトは、ホスファイトのPに直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないこと
を条件とする、ポリマー組成物。
【0074】
ポリマー組成物の同じ(すなわち前述の)又は他の実施形態において、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。
【0075】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、有機ポリマー材料は、ポリオレフィン、熱可塑性オレフィン(TPO)、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)(EVA)、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然及び合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)、スチレン-アクリロニトリル(SAN)、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート(ASA)、セルロースアセテートブチレート、セルロースポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、アミノ樹脂架橋ポリアクリレート及びポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステル及びポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒド及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート又はエポキシ樹脂で架橋されたアクリレート樹脂、酸無水物又はアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環式及び芳香族グリシジルエーテルに由来する架橋エポキシ樹脂、ポリシロキサン、マイケル付加ポリマー、アミン又はブロックドアミンと活性化不飽和及び活性化メチレン化合物との付加ポリマー、ケチミンと活性化不飽和及び活性化メチレン化合物との付加ポリマー、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、コーティング組成物、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロース系紙、写真用フィルム紙、繊維、ワックス又はインクの少なくとも1つを含む。
【0076】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、有機ポリマー材料は、(i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン若しくはポリ-4-メチルペンタ-1-エン;(ii)ポリイソプレン若しくはポリブタジエン;(iii)シクロペンテン若しくはノルボルネン;(iv)任意選択的に架橋されたポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、極低密度ポリエチレン(VLDPE)若しくは超低密度ポリエチレン(ULDPE);(v)熱可塑性オレフィン(TPO);又は(vi)モノ-、ジ-若しくはシクロ-オレフィンの少なくとも1つのコポリマーの少なくとも1つを含む。
【0077】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの量は、ポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%である。
【0078】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの量は、ポリマー組成物の総重量の0.005~3.0重量%である。
【0079】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの量は、ポリマー組成物の総重量の0.01~1.0重量%である。
【0080】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ヒンダードフェノールは、式(IVa)、(IVb)又は(IVc):
【化12】
(式中、
【化13】
は、親化合物への分子断片の結合点(炭素-炭素単結合を介した)を示し;
式(IVa)、(IVb)又は(IVc)のR
18及びR
37は、それぞれ独立して、C
4~12第三級ヒドロカルビルであり;及び
式(IVa)、(IVb)又は(IVc)のR
19及びR
20は、それぞれ独立して、水素又はC
1~C
20ヒドロカルビルである)
に従う少なくとも1つの基を有する。
【0081】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、式(IVa)、(IVb)及び(IVc)のR18及びR37は、それぞれ独立して、tert-ブチル、1,1-ジメチルエチル、1-メチルシクロヘキシル又はα,α-ジメチルベンジルである。
【0082】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ヒンダードフェノールは、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、
ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート、
4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、
2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
3,5,3’,5’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-ジヒドロキシジベンジルエーテル、
トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、
ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、
イソオクチル3,5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート、
ジドデシルメルカプトエチル2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、
ジ-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、
1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、
2,4,6-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール、
2,4-ビスオクチルメルカプト-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、
2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、
2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル-プロピオニル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、
β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、
N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、
2,6-ジ-tert-ブチル-N,N-ジメチルアミノ-p-クレゾール、
4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、
2,4-ビス(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、
1,6-ヘキサンジイル3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニルプロパノエート、
オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート、
テトラキス[メチレン(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルヒドロシンナメート)]メタン、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸のエステル、
チオジエチレンビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ)ヒドロシンナメート、
1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、又は
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート
の少なくとも1つを含む。
【0083】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ヒンダードフェノールは、ペンタエリスリトールテトラキス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(IRGANOX(商標)1010)、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(IRGANOX(商標)1076)、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)-トリオン(IRGANOX(商標)3114)又はN,N’-ビス(3,5-ジ-ブチル-4-ヒドロキシルフェニルプロピオニル)ヒドラジン(IRGANOX(商標)1024)の少なくとも1つである。
【0084】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、有機ホスファイトは、
P(OR
17)
3(式中、各R
17は、独立して、C
1~C
24アルキル、C
3~C
20シクロアルキル又はC
4~C
20アルキルシクロアルキルである);
【化14】
(式中、
インデックスは、整数であり、及びnは、2、3又は4であり;pは、1又は2であり;qは、2又は3であり;及びzは、1~6であり;
X及びYは、それぞれ酸素であり;
A
1は、n又はqが2である場合、C
2~C
18アルキレン;酸素、硫黄若しくは-NR
4-によって中断されたC
2~C
12アルキレン又は式:
【化15】
(式中、Bは、直接結合、-CH
2-、-CHR
4-、-CR
1R
4-、-S-、C
5~C
7シクロアルキリデン又は3、4及び/若しくは5位において1~4つのC
1~C
4アルキルによって置換されているシクロヘキシリデンである)
の二価ラジカルであり;
A
1は、n又はqが3である場合、式C
rH
2r-1(式中、rは、4~12の整数rである)の三価の炭素中心ラジカルであり;
A
1は、nが4である場合、式:
【化16】
の四価ラジカルであり;
D
1は、pが1である場合、C
1~C
4アルキルであり、且つpが2である場合、-CH
2OCH
2-であり;
D
2は、C
1~C
4アルキルであり;
Qは、少なくともz価のモノ-又はポリ-アルコールのラジカルであり、このラジカルは、モノ-又はポリ-アルコールのOH基の酸素原子を介してリン原子に結合されており;
R
1、R
2及びR
3は、それぞれ独立して、非置換であるか又はハロゲン、-COOR
4、-CN若しくは-CONR
4R
4によって置換されているC
1~C
24アルキル、酸素、硫黄又は-NR
4-によって中断されたC
2~C
18アルキル或いはC
5~C
12シクロアルキルであり;
R
4は、独立して、水素、C
1~C
8アルキル又はC
5~C
12シクロアルキルであり;
R
7及びR
8は、qが2である場合、それぞれ独立して、C
1~C
4アルキルであるか、又は一緒になって2,3-デヒドロペンタメチレンラジカルであり;及び
R
7及びR
8は、qが3である場合、メチルである)
の少なくとも1つである。
【0085】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、有機ホスファイトは、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、トリステアリルソルビチルトリホスファイト又は式:
【化17】
(ジステアリルペンタエリスリチルジホスファイト)
のホスファイトの少なくとも1つである。
【0086】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ポリマー組成物は、有機ポリマーの重量を基準として0.001~10重量%、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.02~2.5重量%の、少なくとも1つのヒンダードアミン光安定剤(HALS)、UV吸収剤(UVA)、ヒンダードベンゾエート、チオ相乗剤、ニッケルフェノラート、ヒドロキシルアミン、ベンゾフラノン、ニトロン又は無機UV遮断剤を更に含む。
【0087】
同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ポリマー組成物は、式(II):
【化18】
(式中、
R
31は、水素、OH、C
1~C
20ヒドロカルビル、-CH
2CN、C
1~C
12アシル又はC
1~C
18アルコキシであり;
R
38は、水素又はC
1~C
8ヒドロカルビルであり;及び
R
29、R
30、R
32及びR
33は、それぞれ独立して、C
1~C
20ヒドロカルビルであるか、又はR
29及びR
30並びに/若しくはR
32及びR
33は、それらが結合されている炭素と一緒になってC
5~C
10シクロアルキルを形成する)
に従う少なくとも1つの基;又は
式(IIa):
【化19】
(式中、
mは、1~2の整数であり;
R
39は、水素、OH、C
1~C
20ヒドロカルビル、-CH
2CN、C
1~C
12アシル又はC
1~C
18アルコキシであり;及び
G
1~G
4は、それぞれ独立して、C
1~C
20ヒドロカルビルである)
に従う基を有するヒンダードアミン光安定剤(HALS)を更に含む。
【0088】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)は、
ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)770);
ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;
ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート;
ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;
ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート(TINUVIN(商標)123);
ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;
1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合体(TINUVIN(商標)622);
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルステアレート;
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルドデカネート;
1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルステアレート;
1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルドデカネート;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)944);
トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;
4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CYASORB(商標)UV-3346);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体、メチル化された(CYASORB(商標)UV-3529);
2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)119);
2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合体;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと、2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルアミノピペリジンと、ジ-n-ブチルアミンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)2020);
4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの混合物;
4-ヘキサデシルオキシ-と4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとの混合物;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;
1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと、4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合体;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体;
テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;
テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;
1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルトリデシルエステル;
1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルトリデシルエステル;
N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ホルムアミド(UVINUL(商標)4050);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(CHIMASSORB(商標)944);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(プロピルオキシ)-ピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと、1-プロピルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルアミノピペリジンと、ジ-n-ブチルアミンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合体(TINUVIN(商標)NOR HALS 371);
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミン、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー、3-ブロモ-1-プロペン、ジ-n-ブチルアミン及び2,2,6,6-テトラメチル-4-n-ブチルピペリジンとの反応生成物、酸化及び水素化された(TINUVIN(商標)XT 200);
TINUVIN(商標)XT-850/XT-855;又は
N1,N1’-1,2-エタンジイルビス(1,3-プロパンジアミン)、シクロヘキサン及び過酸化N-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミン-2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの反応生成物(FLAMESTAB(商標)NOR 116)
の少なくとも1つである。
【0089】
同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ポリマー組成物は、少なくとも1つの2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又はベンゾオキサジノンを更に含む。
【0090】
同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ポリマー組成物は、式(I):
【化20】
(式中、各R
34及びR
35は、独立して、C
6~C
10アリール基、モノ-若しくはジ-C
1~C
12ヒドロカルビル置換アミノ、C
2~C
12アルカノイル、C
1~C
12アルキル、C
1~C
10アシル又はC
1~C
10アルコキシルであり、
C
6~C
10アリール基は、1~3つの置換可能な位置において、OH、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~12アルコキシエステル、C
2~12アルカノイル又はフェニルの少なくとも1つで任意選択的に置換されており、フェニルは、1~3つの置換可能な位置において、OH、ハロゲン、C
1~12アルキル、C
1~12アルコキシ、C
1~12アルコキシエステル又はC
2~12アルカノイルの少なくとも1つで任意選択的に置換されており;及び
各R
36は、独立して、OH、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~C
12アルコキシエステル、C
2~C
12アルカノイル、フェニル又はC
1~C
12アシルである)
に従う少なくとも1つの2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンを更に含む。
【0091】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、2-(2’-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンは、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン(CYASORB(商標)1164)、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]-s-トリアジン、2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル]-s-トリアジン(TINUVIN(商標)1600)、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルoxy-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-フェニル]-s-トリアジン、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンと4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンとの混合物(TINUVIN(商標)400)、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジン又は4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン(TINUVIN(商標)1577)の少なくとも1つである。
【0092】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-9)、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-24)、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン(CYASORB(商標)UV-531)、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジ-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジプロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジブトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,3’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,6’-トリブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ブトキシ-4’,5’-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-2’,4’-ジブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジクロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジブロモベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-プロポキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-tert-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-クロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-クロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブロモベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-3-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-2’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-エチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-クロロベンゾフェノン又は2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブロモベンゾフェノンの少なくとも1つである。
【0093】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)P)、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-メチル-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-シクロヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(CYASORB(商標)UV-5411)、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(CYASORB(商標)UV-2337)、2-(3’,5’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)900)、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物(TINUVIN(商標)1130)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール(TINUVIN(商標)326)、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又は2-(2’-ヒドロキシ-3’-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールの少なくとも1つである。
【0094】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、ベンゾオキサジノンは、2-メチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-ブチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-フェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-(1-若しくは2-ナフチル)-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-(4-ビフェニル)-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-ニトロフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-m-ニトロフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-ベンゾイルフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-メトキシフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-O-メトキシフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-シクロヘキシル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-p-(若しくはm-)フタルイミドフェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、N-フェニル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド、N-ベンゾイル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)アニリン、N-ベンゾイル-N-メチル-4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)-アニリン、2-[p-(N-フェニルカルバモニル)フェニル]-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-[p-(N-フェニルN-メチルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2,2’-ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-エチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-テトラメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-ヘキサメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-デカメチレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)(CYASORB(商標)UV-3638)、2,2’-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(4,4’-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2,6-若しくは1,5-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-メチル-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-ニトロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(2-クロロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-(1,4-シクロヘキシレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、N-p-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フェニル、4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド、N-p-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ベンゾイル、4-(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)アニリン、1,3,5-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ベンゼン、1,3,5-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレン又は2,4,6-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレンの少なくとも1つである。
【0095】
同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ポリマー組成物は、式(VI):
【化21】
(式中、
R
21及びR
22のそれぞれは、独立して、C
1~C
12アルキルであり;
Tは、O又はNR
24であり、R
24は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルであり;及び
R
23は、H又はC
1~C
30ヒドロカルビルである)
に従うヒンダードベンゾエートを更に含む。
【0096】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態において、ヒンダードベンゾエートは、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート(CYASORB(商標)UV-2908)、オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、デシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ドデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、テトラデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ベヘニルイル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート又はブチル-3-[3-tert-ブチル-4-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネートの少なくとも1つである。
【0097】
ポリマー組成物の同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、チオ相乗剤は、ジラウリル3,3’-チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’-チオジプロピオネート、ジトリデシル3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス-(3-ドデシルチオプロピオネート)、テトラアルキルチオエチルチオジスクシネート、2,12-ジヒドロキシ-4,10-ジチア-7-オキサトリデカメチレンビス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベンズイミダゾール、亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛又はジオクタデシルジスルフィドの少なくとも1つである。
【0098】
同じ又は他の実施形態のいずれにおいても、ポリマー組成物は、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛又は酸化セリウム(IV)の少なくとも1つを更に含む。
【0099】
本発明は、前述の実施形態のいずれか1つのポリマー組成物を含む安定化ポリマー物品の複数の実施形態も提供する。
【0100】
安定化ポリマー物品の同じ又は他の実施形態において、低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと関連している。
【0101】
UV-C(190~280nm)光への暴露時の有機ポリマー材料の変色を低減する方法に関する複数の実施形態も本明細書で提供され、前記方法は、安定化量のヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せを有機ポリマー材料に添加することを含むが、但し、
a)ヒンダードフェノールの芳香環上のOH基は、第三級ヒドロカルビル基によって隣接されており、及び
b)有機ホスファイトは、ホスファイトのPに直接結合されたいかなる-OAr基(ここで、Arは、非置換又は置換アリール基を表す)も有しないこと
を条件とし、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、金属酸化物及び/又はバリウム塩を含む他のポリマー添加剤の不在下でも低減された変色は、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトと比較して、特定のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの使用と関連している。
【0102】
UV-C光に暴露される有機ポリマー材料の変色を低減する方法の同じ又は他の実施形態において、ヒンダードフェノール、有機ホスファイト又はそれらの組合せの安定化量は、ポリマー組成物の総重量の0.001~5.0重量%である。
【実施例】
【0103】
以下の実施例は、当業者が、本明細書で定義される特定の実施形態を更に理解することを支援するために提供される。これらの実施例は、例示目的を意図し、特許請求の範囲によって定義されるような様々な実施形態の範囲を限定すると解釈されるべきではない。UV-C光への暴露時の様々なヒンダードフェノール及び有機ホスファイトの変色をこれらの実施例において評価した。
【0104】
実施例1 - 様々なヒンダードフェノールを含有するポリプロピレンプラークのUV-C耐候性能(デルタE及びデルタYI)
LyondellBasell製のポリプロピレンホモポリマー(PRO-FAX(商標)6301 NT)が、耐候性研究のためのポリマーマトリックスであった。本実施例に使用されるヒンダードフェノールの商品名、供給業者及び化学名に関する情報を表1に列挙する。これらのヒンダードフェノールは、明記されたものとは異なる商品名で他の供給業者から入手可能であり得る。全ての添加物質は、受け取ったまま使用する。
【0105】
【0106】
ヒンダードフェノールを含有するプラークの調製のための一般的な手順は、以下のとおりである。ヒンダードフェノールをポリプロピレン樹脂とドライブレンディングすることによって各調合物の800グラム粉末混合物を調製する。次いで、混合物をWerner&Pfleiderer二軸スクリュー押出機で230℃において配合する。押出後、標準の長方形プラーク(2×2.5×0.125インチ)をAuburg射出成形機で長方形プラークに200℃において射出成形する。
【0107】
UV-C耐候性研究のために、UV-C耐候性装置を社内で開発し、組み立てた。この装置は、プラーク表面において(254nmで)約1200μW/cm2の平均放射照度の2つの低圧、狭帯域UV-Cランプ(254nm)並びに試験温度を40℃未満に維持するための自動ファンコントローラーを含有する。UV-C耐候性試験の間ずっと、プラークを装置の内部に置き、全てのサンプルが等量の放射暴露を受けることを確実にするために頻繁に位置を変える。
【0108】
UV-C暴露後のプラーク表面の色の変化(デルタE)及び黄色度指数の変化(デルタYI)を用いて表面変色を評価する。色及びYI測定の両方を、ASTM D2244-16(色に関して)及びASTM E313-20(YIに関して)に従って、Hunter L、a、bカラースケールを用いるX-Rite Color i7分光光度計を使用して行う。デルタEは、最初の色(時間=0時間)を72時間のUV-C暴露後の色から差し引くことによって計算し、デルタYIは、最初のデルタYI(時間=0時間)を72時間のUV-C暴露後のYIから差し引くことによって計算する。
【0109】
【0110】
表2のデータは、ヒンダードフェノールと配合されたポリプロピレンがUV-V暴露後に変色することを実証している。しかしながら、2つの第三級ヒドロカルビル基によって隣接されているフェノール系酸化防止剤(tert-ブチル、サンプル2-2、2-3及び2-5)は、1つの第三級ヒドロカルビル基及び1つのメチル基によって隣接されているフェノール系(サンプル2-4)よりも少ない変色を示す。
【0111】
実施例2 - UV-C暴露後のヒンダードフェノール(ニート、ポリプロピレン樹脂なし)の色変化
表2から選択されたヒンダードフェノールのUV-C暴露時の色変化をニート形態(すなわちポリプロピレンの不在下)で研究する。上で記載された特注のUV-C装置を使用する直接UV-C耐候のためにニートサンプルを、除去されるガラス蓋付きのペトリ皿に入れる。研究は、定性的であるため、シャッフリング又は位置変えなしに全てのサンプルを6又は12時間UV-C光に暴露する。添加剤の色変化を目視により観察し、カメラによって記録する。
【0112】
【0113】
サンプル3-2~3-5は、OH基が2つのtert-ヒドロカルビル基(tert-ブチル)によって隣接されているヒンダードフェノールが、OH基が1つのtert-ヒドロカルビル基(tert-ブチル)及び1つのメチル基によって隣接されているサンプル3-1と比較してUV-C光暴露後により有利な変色を示す(すなわち白色から黄色よりもむしろ白色から青色に変わる)ことを実証している。これらの観察は、表2の実施例1の結果と一致する。
【0114】
実施例3 - 様々な有機ホスファイトを含有するポリプロピレン物品のUV-C耐候性能(デルタE及びデルタYI)
LyondellBasell製のポリプロピレンホモポリマー(PRO-FAX(商標)6301 NT)が、耐候性研究のためのポリマーマトリックスである。本実施例に使用される有機ホスファイトの商品名、供給業者及び化学名に関する情報を表4に列挙する。これらの有機ホスファイトは、明記されたものとは異なる商品名で他の供給業者から入手可能であり得る。全ての有機ホスファイトは、受け取ったまま使用する。
【0115】
【0116】
有機ホスファイトを含有するプラークの調製のための一般的な手順は、以下のとおりである。有機ホスファイトをポリプロピレン樹脂とドライブレンディングすることによって各調合物の800グラム粉末混合物を調製する。次いで、混合物をWerner&Pfleiderer二軸スクリュー押出機で230℃において配合する。押出後、標準の長方形プラーク(2×2.5×0.125インチ)をAuburg射出成形機で長方形プラークに200℃において射出成形する。
【0117】
UV-C耐候性研究のために、UV-C耐候性装置を社内で開発し、組み立てた。この装置は、プラーク表面において(254nmで)約1200μW/cm2の平均放射照度レベルの2つの低圧、狭帯域UV-Cランプ(254nm)並びに試験温度を40℃未満に維持するための自動ファンコントローラーを含有する。UV-C耐候性試験の間ずっと、プラークを装置の内部に置き、全てのサンプルが等量の放射暴露を受けることを確実にするために頻繁に位置を変える。
【0118】
UV-C暴露後のプラーク表面の色の変化(デルタE)及び黄色度指数の変化(デルタYI)を使用して表面変色を評価する。色及びYI測定の両方を、それぞれHunter L、a、bカラースケール(色に関して)及びASTM E313(YIに関して)を用いてX-Rite Color i7分光光度計を使用して行う。デルタEは、最初の色読取り(時間=0時間)を72時間のUV-C暴露後の色読取りから差し引くことによって計算した。
【0119】
【0120】
表5のデータは、リン原子に結合された-OAr基を含有する有機ホスファイトと配合されたポリプロピレン(サンプル5-2、5-4及び5-5)がUV-C暴露時に著しい変色を示すことを実証している。しかしながら、意外にも、リン原子に結合された-OAr基を含有しない有機ホスファイトと配合されたポリプロピレン(サンプル5-3)は、UV-C暴露後に最小の変色を示す。
【0121】
実施例4 - 様々なヒンダードフェノール及びホスファイトを含有するポリプロピレンプラークのUV-C耐候性能(デルタE及びデルタYI)
NOVA Chemicals製の高密度ポリエチレン(SCLAIR(登録商標)2909)を、これらの耐候性研究のためのポリマーマトリックスとして使用する。本実施例に使用されるヒンダードフェノール及びホスファイトを、表1及び表4、上記参照に列挙する。全ての添加物質は、受け取ったまま使用した。
【0122】
ヒンダードフェノールを含有するポリエチレンプラークの調製のための一般的な手順は、以下のとおりである。ヒンダードフェノールをポリエチレン樹脂とドライブレンディングすることによって各調合物の800グラム粉末混合物を調製する。次いで、混合物をWerner&Pfleiderer二軸スクリュー押出機で190℃において配合した。押出後、標準の長方形プラーク(2×2.5×0.125インチ)をEngel射出成形機で長方形プラークに190℃において射出成形した。
【0123】
ホスファイトを含有するポリエチレンプラークの調製のための一般的な手順は、上で記載されたヒンダードフェノールを調製するためのものと同じである。
【0124】
UV-C耐候性研究は、記載されたようなUV-C耐候装置を使用して、先行実施例に詳述されたように行う。UV-C暴露後のプラーク表面の色の変化(デルタE)及び黄色度指数の変化(デルタYI)も同様に測定する。様々なヒンダードフェノール及びホスファイト入りポリエチレンのUV-C耐候性能の結果を表6で下に示す。
【0125】
【0126】
表6のデータは、リン原子に結合された-OAr基を含有しない有機ホスファイトと配合されたポリエチレンが、IRGAFOS(商標)168入りサンプルと比較してUV-C暴露後に最小の変色を示す(サンプル6-4対6-5)ことを実証している。
【0127】
これらの前述の実施例に示される結果は、明らかに及び納得のいくように、本明細書に記載される及び特許請求されるようなポリマー組成物が、他のヒンダードフェノール及び有機ホスファイトを含むポリマー組成物と比較して、UV-C(190~280nm)消毒用(殺菌性)光への暴露を受けたときに変色に対して抵抗性があることを実証している。
【0128】
実施例5 - ポリカーボネート材料への254nm UV-C暴露の影響
ポリカーボネートは、コンパクトディスク、安全帽、防弾ガラス、安全眼鏡及び自動車ヘッドランプレンズを含むがそれらに限定されない様々な用途において使用される高性能エンジニアリング熱可塑性樹脂であることが知られている。カーボネート基(-O-(C=O)-O-)によって結合したいかなるポリマーも、ポリカーボネートと考えることができるが、使用される最も普遍的なものは、ビスフェノールA(BPA)をベースとしている。ポリカーボネートは、高衝撃強度、高靱性、光学的透明度、耐化学薬品性、耐熱性、高寸法安定性、良好な電気特性及び軽量などの多くの有利な特性を有する。ポリカーボネートは、当業者に周知である様々な安定剤組成物を使ってUV-A及び/又はUV-B照射の悪影響から保護されることが知られている。したがって、ポリカーボネート材料が300nm未満の波長でのUV照射による変色に対して抵抗性がある場合、それは望ましいであろう。
【0129】
この実験の意図は、P原子に直接結合された-OAr基を有しないホスファイト化合物がUV-C暴露後にポリプロピレンにおいて重要な影響を及ぼした、上で例示されたポリプロピレン研究からと同様な傾向が観察されるかどうかを見ることである。
【0130】
この実施例における研究は、LUPOY(商標)1201 10P天然ポリカーボネート(LG Chemical)(PC)をベース樹脂として使用して行った。PC中に使用される添加剤の量を、重量百分率(重量%)の観点から記載し、全体にわたってこの方法で記載する。押出は、550°F(約290℃)溶融温度でのKillion単軸スクリューで行う。温度帯は、480°F、525°F、550°F及びノズルにおける550°Fであった。射出成形は、295℃でのEngel機で行う。温度帯は、275℃、285℃、295℃及びノズルにおける295℃であった。全てのサンプルを最低4時間真空オーブン中で乾燥させ、1時間密封ガラスジャー中で冷却し、その後、添加剤と混合し、押出機に添加する。サンプルを調製し、2×2×0.125インチのプラークとして暴露する。
【0131】
254nmでのUVC暴露は、2つの低圧水銀光源及び経時的に放射照度を測定するための較正ラジオメーターを備えた社内チャンバーで行う。暴露サンプルのための平均放射照度は約1.5mW/cm2である。平均温度は約30℃である。色は、10°ビューアー角でD65発光体を使用してHunter LABスケールに較正されたCi7800分光光度計で測定した。色は、10°ビューアー角でD65発光体を使用してHunter LABスケールに較正されたCi7800分光光度計で測定する。
【0132】
表7は、本研究において考慮された様々な調合物を列挙する。
【0133】
【0134】
これらの実験は、PCが254nm UVC暴露下で速く黄変したことを実証している。黄変は、UVC暴露の8時間後に各サンプルにおいて明らかに目に見える。ホスファイトの種類及びローディングは、対照と比較して変色特性に著しい影響を及ぼすように思われず、8時間後のYI数は、試験された全ての調合物に関して11~13である。色変化に関して、168のより高いローディングは、わずかにより高い色変化をもたらしたように思われるが、差は非常に小さい(単位の1/10内)ため、それは、重要でありそうにない。実際に、試験された全てのサンプルが、約3~約3.15単位の8時間暴露後の全色変化を示す。
【0135】
最終的に、254nm UV-C暴露後のポリカーボネート材料の変色を軽減するのにバルク安定剤を使用することから観察される明らかな利益はなく、それは、上記のポリプロピレンにおいて観察されるものとは異なる。
【0136】
したがって、これらの研究は、全体として、UV-A及び/又はUV-Bへの暴露時のポリマー組成物への悪影響を防ぐのに有益である又は有用である安定剤添加物が、UV-C暴露からのそのような影響を防ぐためにも有益であるか又は有用であると推論できないことを実証している。実際に、異なるポリマー材料間のように同じ安定剤システムでも不十分な結果を提供する場合がある。
【国際調査報告】