IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティドの特許一覧

<>
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図1
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図2
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図3
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図4
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図5
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図6
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図7
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図8
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図9
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図10
  • 特表-耐火物及び形成する方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-08
(54)【発明の名称】耐火物及び形成する方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/16 20060101AFI20231201BHJP
   C04B 35/482 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
C04B35/16
C04B35/482
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023538882
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 US2021073100
(87)【国際公開番号】W WO2022147419
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】63/131,616
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593150863
【氏名又は名称】サン-ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】SAINT-GOBAIN CERAMICS AND PLASTICS, INC.
【住所又は居所原語表記】One New Bond Street, Worcester, MA 01615, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100196449
【弁理士】
【氏名又は名称】湯澤 亮
(72)【発明者】
【氏名】セティン,デニズ
(72)【発明者】
【氏名】フーコード,ジュリアン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】シッティ,オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ロジャーズ,ダレン
(57)【要約】
【解決手段】 耐火物は、アルカリ土類元素及びアルミニウムを含むドーパントで意図的にドープされているジルコン本体を含み得る。耐火物は、改善されたクリープ変形速度を有し得る。一実施形態では、耐火物は、1350℃の温度及び2MPaの応力で約1.8E-5h-1以下のクリープ変形速度を有し得る。別の実施形態では、ジルコン本体は、アルカリ土類金属元素を含む非晶質相を含み得る。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐火物であって、
ジルコン本体であって、
1350℃の温度及び2MPaの応力で約1.8E-5h-1以下、
1275℃の温度及び2MPaの応力で約2.7E-6h-1未満、
1325℃の温度及び2MPaの応力で約8.8E-6h-1未満、
1300℃の温度及び2MPaの応力で約4.5E-6h-1未満、又は
それらの任意の組み合わせのクリープ変形速度を含む、ジルコン本体を含む、耐火物。
【請求項2】
前記ジルコン本体が、Ca、Sr、及びBaのうちの少なくとも1つを含むアルカリ土類金属元素を含むドーパントを含む、請求項1に記載の耐火物。
【請求項3】
前記ジルコン本体が、前記ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.5重量%かつ20重量%以下の前記非晶質相を含む、請求項1に記載の耐火物。
【請求項4】
前記非晶質相が、前記非晶質相の総重量に対して、3重量%超のアルカリ土類酸化物の総含有量を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項5】
前記非晶質相が、前記非晶質相の前記総重量に対して、
40重量%~80重量%のシリカと、
10重量%~30重量%のアルミナと、
0.3重量%~12重量%のTaと、を含む、請求項4に記載の耐火物。
【請求項6】
前記ジルコン本体が、ジルコンを含む結晶相を含み、前記結晶相が、前記ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも80重量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項7】
前記ジルコン本体が、ムライト、シリマナイト、アンダルサイト、又はそれらの任意の組み合わせを含む結晶相を含み、前記結晶相が、前記ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%かつ20重量%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項8】
前記ジルコン本体が、前記ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%のCaO、少なくとも0.1重量%のSrO、少なくとも0.4重量%のBaO、又はそれらの任意の組み合わせのアルカリ土類酸化物を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項9】
前記ジルコン本体が、前記ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.5重量%かつ約12重量%以下のアルミナ(Al)を含む、請求項8に記載の耐火物。
【請求項10】
前記ジルコン本体が、タンタル、鉄、チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む結晶相を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項11】
耐火物であって、ジルコン本体であって、
前記ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも75重量%のジルコンと、
前記ジルコン本体の前記総重量に対して、少なくとも0.5重量%かつ20重量%以下の非晶質相と、を含む、ジルコン本体を含み、前記非晶質相が、前記非晶質相の総重量に対して、3重量%超のアルカリ土類酸化物の総含有量を含む、耐火物。
【請求項12】
前記ジルコン本体が、前記ジルコン本体の前記総重量に対して、少なくとも2重量%かつ15重量%以下の前記非晶質相を含む、請求項11に記載の耐火物。
【請求項13】
前記非晶質相が、前記非晶質相の前記総重量に対して、
50重量%~70重量%のシリカと、
14重量%~28重量%のアルミナと、
4重量%~12重量%のTaと、を含む、請求項11に記載の耐火物。
【請求項14】
前記非晶質相が、CaO、BaO、SrO、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の耐火物。
【請求項15】
前記非晶質相が、前記非晶質相の前記総重量に対して、
少なくとも4重量%のCaO、
少なくとも2重量%のSrO、
少なくとも2重量%のBaO、又は
それらの任意の組み合わせを含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の耐火物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、ジルコン耐火物、並びにジルコン耐火物を形成及び使用する方法に関し、特に、焼結ジルコン耐火物、並びにそれを形成及び使用する方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
非晶質シリコン若しくは酸化物薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)を使用する超高解像度液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)基材用のガラス、又は低温ポリシリコン(low temperature polysilicon、LTPS)TFT成膜を使用する有機発光ダイオード(organic light emitting diode、OLED)基材用のガラスなどの、高歪点無アルカリアルミノケイ酸ガラスは、変形を受けずにTFTの高温処理(最大700℃)を可能にするように設計されている。これらのガラスは、フュージョンドロープロセスを使用して形成することができ、このプロセスでは、液体ガラスが、ジルコン(ZrSiO)材料で作製されたガラスオーバーフロー形成ブロックの縁を超えて流れ、ガラスオーバーフロー形成ブロックの底部で融合して、シートを形成する。無アルカリアルミノホウケイ酸ガラスと接触するジルコン形成ブロックは、ガラスの形成温度で良好な耐食性及び機械特性を提供する。しかしながら、これらの高歪点無アルカリアルミノケイ酸ガラスの形成は、形成温度(+30~120℃)が高いために、形成ブロックに対する要求がより厳しくなっている。形成温度が高くなると、ガラスとジルコン材料との間の反応速度が増加し、現在のジルコン材料を用いたガラス内でのより高い気泡形成につながり、これは、超高解像度TFT基材用途で許容することはできない。第二に、形成温度が高くなると、ジルコン材料のクリープ変形速度が促進され、形成ブロックのより大きいたるみにつながり(最大10倍多い変形)、これは、これらのガラスの形成で許容することはできない。したがって、高温で改善された特性を有する新しい範囲のジルコン材料が必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示は、添付の図面を参照することによって、より良く理解され、その多数の特徴及び利点が当業者に明らかにされ得る。実施形態は、例として例解されており、添付の図面に限定されない。
【0004】
図1図1は、本明細書に記載の実施形態による、形成プロセスを例解するフローチャートを含む。
図2図2は、ガラスオーバーフロー形成ブロックの特定の実施形態を例解する図を含む。
図3図3は、ガラスオーバーフロー形成ブロックの様々な断面斜視図の特定の組を例解する図を含む。
図4図4は、本明細書に記載の実施形態に従って形成された耐火物のジルコン本体の微細構造の画像を含む。
図5図5は、本明細書に記載の実施形態に従って形成された耐火物のジルコン本体の微細構造の画像を含む。
図6図6は、異なる試料のクリープ変形速度対温度のプロットを含む。
図7図7は、本明細書における実施形態に従って形成された異なる試料の本体の微細構造の画像を含む。
図8図8は、異なる試料のクリープ変形速度対温度のプロットを含む。
図9図9は、追加の試料のクリープ変形速度対温度のプロットを含む。
図10図10は、膨れ試験を実施した後のジルコン材料の表面とガラス層との間の界面の断面画像を含む。
図11図11は、異なる試料の正規化したクリープ変形速度対ドーパント濃度のプロットを含む。
【0005】
当業者は、図中の要素が簡略化及び明瞭化を目的として例解されており、必ずしも縮尺どおりに描画されていないことを理解されたい。例えば、図中の一部の要素の寸法は、本発明の実施形態の理解を向上させるのに役立つように、他の要素に対して誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下は、概して、ジルコン本体を有する耐火物、及びジルコン本体を有する耐火物を形成する方法を対象とする。注目すべきことに、耐火物は、改善された特性及び/又は性能を有し得る。例えば、耐火物は、高い動作温度で、改善されたクリープ変形速度、低減した膨れ現象、又はその両方などの改善された耐クリープ性を有し得る。ジルコン本体は、ジルコン本体の組成の大部分がジルコン材料である(すなわち、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも50重量%のジルコン含有量を含み得る)ように、本明細書に記載の実施形態に従って形成された耐火物の本体として定義することができ、ジルコン材料は、1つ以上のアルカリ土類酸化物及びAlで意図的にドープされる。
【0007】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載の実施形態によるジルコン本体を有する耐火物を形成する方法は、改善された特性及び/若しくは性能を有する耐火物のジルコン本体の形成を容易にする特定の加熱並びに/又は冷却特徴を含み得る。
【0008】
図1を参照すると、ジルコン本体を含む耐火物を形成するためのプロセス100が例解されている。プロセス100は、耐火物の素地を形成するブロック102から開始することができる。素地は、仕上げられていない本体であり、最終的に形成されるジルコン本体が形成される前に更なる処理を受けてもよい。素地を形成することは、ジルコン本体を形成する際に使用される原料粉末の混合物を含み得るジルコンバッチを提供することを含み得る。この原料粉末は、最初に、未処理原料、例えば、未処理ジルコン材料(すなわち、砂)、アルカリ土類金属含有材料、Al含有材料、及びSiO含有材料を含み得る。未処理原料は、最初に、未処理の原料から望ましくない成分(例えば、不純物)を分離することによって処理することができる。未処理原料は、分級技法、例えば、粒径分離、振動若しくは重力テーブル分離、静電分離、電磁分離、又はそれらの任意の組み合わせを使用して処理することができる。粒径分離は、粉末中の粒子をそのサイズに基づいて分離することが可能であり、これにより、不純物含有量が低減する。振動又は重力テーブル分離は、粉末中の粒子を密度に基づいて分離することができ、これにより、アルミナを多く含むケイ酸塩の量及びシリカ結晶粒の量を原料粉末から低減させることができる。静電分離は、粉末中の粒子を電気伝導率に基づいて分離することができ、これにより、チタンを含む鉱物粒子、イルメナイト及びルチルの分離が可能になり得る。電磁分離は、粉末中の粒子を粒子の磁気特性に基づいて分離することができる。未処理原料の初期処理は、上記の分離方法の任意の組み合わせを含み得、上記の分離方法のうちのいずれかの多重適用を含み得ることが理解されよう。未処理原料の初期処理は、上記の分離方法の漸進的な又は並行した適用を含み得ることが更に理解されよう。
【0009】
ジルコンバッチを提供することは、原料粉末と、任意の追加の材料(すなわち、焼結助剤、結合剤、他の添加剤など)とを任意の好適な方法によって組み合わせるか、又は混合することを含み得る。混合又はバッチ調製は、乾式又は湿式で行うことができる。混合は、粒状化の追加ステップを含み得る。粒状化ステップを追加して、バッチの流動性を改善し、したがって素地の見掛け密度を増加させることができる。1つの例示的な実施形態では、粒状化は、噴霧乾燥を使用して行うことができる。原料粉末を混合タンク内で混合し、次いで、噴霧乾燥することができる。
【0010】
素地を形成することは、噴霧乾燥した粉末又はバッチを成形して、等方圧加圧を使用して特定の形状を有する素地を形成することを更に含み得る。噴霧乾燥した粉末は、高流動性粉末を形成し、この粉末を使用して、大型等方圧成形缶を充填し、圧粉密度の不均一な圧縮、空隙、又は亀裂などの充填欠陥を最小限にすることができる。原料粉末を、固体金属缶内に維持されたゴム型の中に充填する。次いで、バッグを密閉し、原料粉末に真空を適用する。次いで、流体を充填した圧力容器の中に缶を浸し、加圧する。加圧後、型を圧力容器から取り出し、素地を取り出す。
【0011】
成形は、特定の圧力で、例えば等方圧加圧によって、少なくとも50MPa、例えば、少なくとも60MPa、少なくとも70MPa、少なくとも80MPa、少なくとも90MPa、少なくとも100MPa、少なくとも110MPa、少なくとも120MPa、少なくとも130MPa、少なくとも140MPa、又は更には少なくとも150MPaの圧力で行うことができる。圧力は、約10分間~約120分間続く等方圧加圧サイクルを使用して、段階的に素地に加えることができる。これらの加圧サイクルによって、加圧段階中の欠陥形成を限定することができる。成形はまた、スリップキャスティング又は一方向加圧などの代替的な技法を使用して行うことができる。
【0012】
素地の形状は、直線、円筒形、球形、楕円形、又は他のほぼあらゆる形状であり得る。特定の実施形態では、素地は、ブランクと称される直線ブロック形状であり得、その後、これを機械加工して、ガラスオーバーフロートラフ、スパウトリップ、又はブッシングブロックを形成することができる。別の特定の実施形態では、素地は、100mmより大きい、例えば、200mmより大きい、300mmより大きい、400mmより大きい、500mmより大きい、600mmより大きい、700mmより大きい、更には800mmより大きい少なくとも1つの寸法を有し得る。別の実施形態では、素地は、最終部品、例えば形成ブロックに、より厳密に適合するように構造化して、形成後プロセスを制限することができる。
【0013】
図2は、形成ブロック200を例解している。形成ブロック200は、オーバーフロートラフ部分202及びテーパ部分204を含み得る。オーバーフロートラフ部分202は、形成ブロック200の長さに沿って減少する深さを有するトラフを含み得る。図3は、テーパ部分204の例示的な形状の断面図を含む。より詳細には、テーパ部分は、くさび形状2042、凹形状2044、又は凸形状2046を含み得る。他の形状を使用して、特定の用途のための必要性又は要求を満たすことができる。
【0014】
素地が形成された後、プロセス100は、素地を、ジルコン本体を含む耐火物に形成するブロック104に続くことができる。素地をオーブン、ヒータ、炉などの中で加熱して、ジルコン材料を含む本体を形成することができる。加熱プロセスは初期加熱を含むことができ、ここで、水分、溶媒、若しくは別の揮発性成分を蒸発させるか、有機材料を蒸発させるか、又はそれらの任意の組み合わせが行われる。初期加熱は、100℃~300℃の範囲内の温度で、10時間~200時間の範囲内の期間にわたって実施することができる。
【0015】
初期加熱に続いて、素地を加熱して、焼結ジルコン本体を形成することができる。一実施形態では、素地を加熱することは、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にするために、加熱温度、均熱期間、昇温速度、又はそれらの任意の組み合わせを制御することを含み得る。一実施形態では、素地を加熱することは、1つ以上の特定の加熱温度で加熱期間にわたって加熱することを含み得る。特定の実施形態では、素地を焼結することは、素地を第1の温度で第1の期間にわたって加熱すること、及び素地を第1の温度よりも低い第2の温度で第2の期間にわたって加熱して、ジルコン本体を含む耐火物を形成することを含み得る。一態様では、第1の温度は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる最大加熱温度を含み得る。例えば、第1の温度は、少なくとも1500℃、少なくとも1550℃、又は少なくとも1600℃であり得る。別の例では、第1の温度は、1700℃以下、1650℃以下、又は1625℃以下であり得る。更に、第1の温度は、本明細書に記述される最高温度及び最低温度のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。
【0016】
別の態様では、第1の期間は、少なくとも2時間、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも8時間、又は少なくとも10時間であり得る。更なる態様では、第1の期間は、5日以下、4日以下、3日以下、2日以下、24時間以下、20時間以下、18時間以下、16時間以下、14時間以下、又は12時間以下であり得る。更に、第1の期間は、本明細書に記述される最小時間及び最大時間のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。例えば、素地は、第1の温度で少なくとも6時間~5日間にわたって加熱され得る。
【0017】
一態様では、第2の温度は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができるジルコンバッチの焼結温度を含み得る。例えば、第2の温度は、少なくとも1250℃、少なくとも1300℃、少なくとも1350℃、少なくとも1400℃、又は少なくとも1425℃であり得る。別の例では、第2の温度は、1525℃以下、1500℃以下、1475℃以下、又は1450℃以下であり得る。更に、第2の温度は、本明細書に記述される最低温度及び最高温度のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。
【0018】
更なる態様では、第2の期間は、少なくとも10時間、少なくとも14時間、少なくとも18時間、少なくとも20時間、少なくとも24時間、少なくとも30時間、少なくとも36時間、又は少なくとも2日であり得る。別の態様では、第2の期間は、6日以下、5日以下、4日以下、3日以下、60時間以下、50時間以下、48時間以下、44時間以下、40時間以下、36時間以下、又は30時間以下であり得る。更に、第2の期間は、本明細書に記述される最小時間又は最大時間のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。
【0019】
一実施形態によれば、素地を加熱することは、改善された性能及び特性を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の加熱速度で素地を加熱することを含み得る。一態様では、加熱速度は、少なくとも1℃/時、例えば、少なくとも3℃/時、少なくとも5℃/時、少なくとも8℃/時、少なくとも10℃/時、少なくとも13℃/時、少なくとも15℃/時、少なくとも18℃/時、少なくとも20℃/時、少なくとも23℃/時、少なくとも25℃/時、少なくとも28℃/時、又は更には少なくとも29℃/時であり得る。別の態様では、加熱速度は、30℃/時以下、例えば、27℃/時以下、25℃/時以下、22℃/時以下、20℃/時以下、17℃/時以下、15℃/時以下、12℃/時以下、10℃/時以下、7℃/時以下、5℃/時以下、又は更には3℃/時以下であり得る。加熱速度は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。加熱速度は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0020】
一実施形態では、素地を加熱してジルコン本体を形成することは、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる冷却速度を含み得る。一態様では、素地を加熱することは、加熱温度を特定の冷却速度で第1の温度から第2の温度まで低下させることを含み得る。例えば、冷却速度は、5℃/時未満、例えば、4.5℃/時以下、3.7℃/時以下、3.1℃/時以下、2.7℃/時以下、1.8℃/時以下、1.7℃/時以下、1.6℃/時以下、1.5℃/時以下、1.4℃/時以下、1.3℃/時以下、1.2℃/時以下、1℃/時以下、0.8℃/時以下、0.7℃/時以下、0.6℃/時以下、0.5℃/時以下、0.4℃/時以下、0.3℃/時以下、0.2℃/時以下、又は0.1℃/時以下であり得る。別の例では、冷却速度は、少なくとも0.01℃/時、少なくとも0.02℃/時、少なくとも0.03℃/時、少なくとも0.04℃/時、少なくとも0.05℃/時、少なくとも0.06℃/時、少なくとも0.07℃/時、少なくとも0.08℃/時、少なくとも0.09℃/時、少なくとも0.1℃/時、少なくとも0.2℃/時、少なくとも0.3℃/時、少なくとも0.4℃/時、少なくとも0.5℃/時、少なくとも0.6℃/時、少なくとも0.7℃/時、少なくとも0.8℃/時、少なくとも0.9℃/時、少なくとも1℃/時、少なくとも1.1℃/時、少なくとも1.2℃/時、少なくとも1.3℃/時、少なくとも1.4℃/時、少なくとも1.5℃/時、少なくとも1.6℃/時、少なくとも1.7℃/時、又は少なくとも1.8℃/時であり得る。更に、冷却速度は、本明細書に記述される最大値及び最小値のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る。
【0021】
本開示を読んだ後、当業者はまた、ブロックを加熱することが、より高い温度よりもより低い温度で、より速い速度で行われてもよく、場合によっては、これらの温度の間において浸漬が行われなくてもよいことを理解するであろう。
【0022】
一実施形態では、プロセス100は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にするために、特定の冷却速度で焼結本体を冷却することを更に含み得る。一態様では、焼結本体は、第2の温度から周囲温度まで冷却され得る。一態様では、焼結本体は、35℃/時以下、30℃/時以下、25℃/時以下、20℃/時以下、10℃/時以下、9℃/時以下、8℃/時以下、7℃/時以下、6℃/時以下、5℃/時以下、4℃/時以下、3℃/時以下、2℃/時以下、1℃/時以下、0.9℃/時以下、又は0.8℃/時以下の速度を含む冷却速度で冷却され得る。更なる態様では、焼結本体は、少なくとも少なくとも0.03℃/時、少なくとも0.04℃/時、少なくとも0.05℃/時、少なくとも0.06℃/時、少なくとも0.07℃/時、少なくとも0.08℃/時、少なくとも0.09℃/時、少なくとも0.1℃/時、少なくとも0.2℃/時、少なくとも0.3℃/時、少なくとも0.4℃/時、少なくとも0.5℃/時、少なくとも0.6℃/時、少なくとも0.7℃/時、少なくとも0.8℃/時、少なくとも0.9℃/時、少なくとも1℃/時、少なくとも2℃/時、少なくとも3℃/時、少なくとも4℃/時、少なくとも5℃/時、少なくとも6℃/時、少なくとも7℃/時、少なくとも8℃/時、少なくとも9℃/時、少なくとも10℃/時、又は少なくとも15℃/時の冷却速度で冷却され得る。更に、焼結本体は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る冷却速度で冷却され得る。
【0023】
焼結後の本体の形状は、一般に、焼結前の素地の形状に対応する。したがって、本体は、素地に関して前述されるような形状のうちのいずれかを有し得る。焼結中、いくらかの収縮が起こる場合があり、本体は、素地よりも小さい場合がある。
【0024】
初期処理及び粉砕の後、ジルコンバッチ中の原料粉末は、特定のメジアン(D50)粒径を有し得るジルコン結晶粒を含み得る。例えば、ジルコン結晶粒は、15μm以下、例えば、14μm以下、12μm以下、10μm以下、9μm以下、8μm以下、7μm以下、6μm以下、5μm以下、4μm以下、3μm以下、又は更には2μm以下のメジアン(D50)粒径を有し得る。更に他の例によれば、ジルコン結晶粒は、少なくとも1μm、例えば、少なくとも2μm、少なくとも3μm、少なくとも4μm、少なくとも5μm、少なくとも6μm、少なくとも7μm、少なくとも8μm、少なくとも9μm、少なくとも10μm、少なくとも12μm、又は更には少なくとも14μmのメジアン(D50)粒径を有し得る。ジルコン結晶粒は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値のメジアン(D50)粒径を有し得ることが理解されよう。ジルコン結晶粒は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値のメジアン(D50)粒径を有し得ることが更に理解されよう。更に他の実施形態によれば、ジルコンバッチ中の原料粉末は、ジルコン結晶粒が特定のD90粒径を有するように制御された粒径分布を有し得る。例えば、ジルコン結晶粒は、40μm以下、例えば、30μm以下、20μm以下、15μm以下、又は更には10μm以下のD90粒径を有し得る。更に他の事例では、ジルコン結晶粒は、少なくとも5μm、例えば、少なくとも10μm、少なくとも15μm、少なくとも20μm、又は更には少なくとも30μmのD90粒径を有し得る。ジルコン結晶粒は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値のD90粒径を有し得ることが理解されよう。ジルコン結晶粒は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値のD90粒径を有し得ることが更に理解されよう。
【0025】
更に他の実施形態によれば、ジルコンバッチ中の原料粉末は、ジルコン結晶粒が特定のD10粒径を有するように制御された粒径分布を有し得る。例えば、ジルコン結晶粒は、少なくとも0.2μm、例えば、少なくとも0.5μm、少なくとも0.8μm、又は更には少なくとも1.0μmのD10粒径を有し得る。更に他の事例では、原料粉末は、1.1μm以下、例えば、1.0μm以下、0.8μm以下、又は更には0.5μm以下のD10粒径を有し得る。原料粉末は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値のD10粒径を有し得ることが理解されよう。原料粉末は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値のD10粒径を有し得ることが更に理解されよう。
【0026】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチ中の原料粉末は、幅広い粒径分布を有し得る。更に他の実施形態によれば、ジルコンバッチ中の原料粉末は、非ガウス粒径分布を有し得る。特定の実施形態によれば、原料粉末の非ガウス粒径分布は、少なくとも2つの異なる平均粒径を使用する分布を含み得る。1つのそのような分布は、二峰性粒径分布であり得る。特定の事例では、別の粒径よりもかなり大きい少なくとも1つの粒径を選択することが好適であり得る。更に理解されるように、ジルコンバッチ中の原料粉末についての選択された非ガウス粒径分布を形成するとき、3つ、4つ、又はそれ以上などの、より多くのモードを用いることができる。更に他の実施形態によれば、幅広い粒径分布は、2つ(又はそれ以上)の別個の粒径の選択及び組み合わせを必ずしも含まなくてもよいが、分布の全範囲にわたって代表的な粒径の均一性を有する特定の広い粒径分布の作成を含む。
【0027】
ジルコンバッチは、特定の含有量のジルコンを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも50重量%、例えば、少なくとも52重量%、少なくとも53重量%、少なくとも54重量%、少なくとも55重量%、少なくとも56重量%、少なくとも57重量%、少なくとも57.5重量%、少なくとも58重量%、少なくとも58.5重量%、少なくとも59重量%、少なくとも59.5重量%、少なくとも60重量%、少なくとも60.5重量%、少なくとも61重量%、少なくとも61.5重量%、少なくとも62重量%、少なくとも62.5重量%、少なくとも63重量%、少なくとも62.5重量%、少なくとも64重量%、少なくとも64.5重量%、少なくとも65.5重量%、少なくとも66重量%、少なくとも66.5重量%、少なくとも67重量%、少なくとも68重量%、少なくとも69重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、又は更には少なくとも92重量%のジルコンの含有量を含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、99重量%以下、例えば、95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、69重量%以下、68重量%以下、67重量%以下、66.5重量%以下、66重量%以下、少なくとも66.5重量%、65重量%以下、64.5重量%以下、64重量%以下、63.5重量%以下、53重量%以下、62.5重量%以下、62重量%以下、61.5重量%以下、61重量%以下、60.5重量%以下、60重量%以下、59.5重量%以下、59重量%以下、58重量%以下、58重量%以下、57重量%以下、57重量%以下、56重量%以下、55重量%以下、54重量%以下、53重量%以下、52重量%以下、又は更には51重量%以下のジルコンの含有量を含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのジルコンの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのジルコンの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。ジルコンバッチ中の成分の含有量は、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma、ICP)分析によって決定することができる。
【0028】
別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のAl含有成分を含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、10重量%以下のAl含有成分、例えば、9重量%以下のAl含有成分、8重量%以下のAl含有成分、7重量%以下のAl含有成分、6.7重量%以下のAl含有成分、6.5重量%以下のAl含有成分、6.3重量%以下のAl含有成分、6重量%以下のAl含有成分、5.8重量%以下のAl含有成分、5.5重量%以下のAl含有成分、5.5重量%以下のAl含有成分、5.2重量%以下のAl含有成分、5重量%以下のAl含有成分、4.8重量%以下のAl含有成分、4.7重量%以下のAl含有成分、4.5重量%以下のAl含有成分を含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも0.2重量%のAl含有成分、例えば、少なくとも0.5重量%のAl含有成分、少なくとも1.0重量%のAl含有成分、少なくとも1.5重量%のAl含有成分、少なくとも1.6重量%のAl含有成分、少なくとも1.7重量%のAl含有成分、少なくとも1.8重量%のAl含有成分、少なくとも1.9重量%のAl含有成分、少なくとも2.0重量%のAl含有成分、少なくとも2.1重量%のAl含有成分、少なくとも2.2重量%のAl含有成分、少なくとも2.3重量%のAl含有成分、少なくとも2.4重量%のAl含有成分、少なくとも2.5重量%のAl含有成分、少なくとも2.7重量%のAl含有成分、少なくとも2.9重量%のAl含有成分、少なくとも3.1重量%のAl含有成分、少なくとも3.3重量%のAl含有成分、少なくとも3.5重量%のAl含有成分、少なくとも3.8重量%のAl含有成分、少なくとも4重量%のAl含有成分、少なくとも4.2重量%のAl含有成分、少なくとも4.4重量%のAl含有成分、少なくとも4.5重量%のAl含有成分、少なくとも4.7重量%のAl含有成分、又は更には少なくとも5重量%のAl含有成分を含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのAl含有成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのAl含有成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0029】
別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、アルミナを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、特定のアルミナ含有量を含み得る。例えば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、Al含有成分の総重量に対して、少なくとも1重量%のアルミナ、例えば、少なくとも2重量%のアルミナ、少なくとも5重量%のアルミナ、少なくとも10重量%のアルミナ、少なくとも15重量%のアルミナ、少なくとも20重量%のアルミナ、少なくとも25重量%のアルミナ、少なくとも30重量%のアルミナ、少なくとも35重量%のアルミナ、少なくとも40重量%のアルミナ、少なくとも45重量%のアルミナ、少なくとも50重量%のアルミナ、少なくとも55重量%のアルミナ、少なくとも60重量%のアルミナ、少なくとも65重量%のアルミナ、少なくとも70重量%のアルミナ、少なくとも75重量%のアルミナ、少なくとも80重量%のアルミナ、少なくとも85重量%のアルミナ、少なくとも90重量%のアルミナ、少なくとも95重量%のアルミナを含み得るか、又はAl含有成分は、更にはアルミナから本質的になっていてもよい。ジルコンバッチ中のAl含有成分中のアルミナの含有量は、任意の値、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0030】
別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、コランダムを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、特定の含有量のコランダムを含み得る。例えば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、Al含有成分の総重量に対して、少なくとも1重量%のコランダム、例えば、少なくとも2重量%のコランダム、少なくとも5重量%のコランダム、少なくとも10重量%のコランダム、少なくとも15重量%のコランダム、少なくとも20重量%のコランダム、少なくとも25重量%のコランダム、少なくとも30重量%のコランダム、少なくとも35重量%のコランダム、少なくとも40重量%のコランダム、少なくとも45重量%のコランダム、少なくとも50重量%のコランダム、少なくとも55重量%のコランダム、少なくとも60重量%のコランダム、少なくとも65重量%のコランダム、少なくとも70重量%のコランダム、少なくとも75重量%のコランダム、少なくとも80重量%のコランダム、少なくとも85重量%のコランダム、少なくとも90重量%のコランダム、少なくとも95重量%のコランダムを含み得るか、又はAl含有成分は、更にはコランダムから本質的になっていてもよい。ジルコンバッチ中のAl含有成分中のコランダムの含有量は、任意の値、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0031】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、特定の含有量の結晶学的形態のアルミナ(すなわち、ベーマイト)を含み得る。例えば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、Al含有成分の総重量に対して、少なくとも1重量%の結晶学的形態のアルミナ、例えば少なくとも2重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも5重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも10重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも15重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも20重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも25重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも30重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも35重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも40重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも45重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも50重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも55重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも60重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも65重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも70重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも75重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも80重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも85重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも90重量%の結晶学的形態のアルミナ、少なくとも95重量%の結晶学的形態のアルミナを含み得るか、又はAl含有成分は、更には結晶学的形態のアルミナから本質的になっていてもよい。ジルコンバッチ中のAl含有成分中の結晶学的形態のアルミナ含有量は、任意の値、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0032】
特定の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、ムライトを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、特定の含有量のムライトを含み得る。例えば、ジルコンバッチ中のAl含有成分は、Al含有成分の総重量に対して、少なくとも1重量%のムライト、例えば、少なくとも2重量%のムライト、少なくとも5重量%のムライト、少なくとも10重量%のムライト、少なくとも15重量%のムライト、少なくとも20重量%のムライト、少なくとも25重量%のムライト、少なくとも30重量%のムライト、少なくとも35重量%のムライト、少なくとも40重量%のムライト、少なくとも45重量%のムライト、少なくとも50重量%のムライト、少なくとも55重量%のムライト、少なくとも60重量%のムライト、少なくとも65重量%のムライト、少なくとも70重量%のムライト、少なくとも75重量%のムライト、少なくとも80重量%のムライト、少なくとも85重量%のムライト、少なくとも90重量%のムライト、少なくとも95重量%のムライトを含み得るか、又はAl含有成分は、更にはムライトから本質的になっていてもよい。ジルコンバッチ中のAl含有成分中のムライトの含有量は、任意の値であり得るか、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0033】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のムライトは、AlSi13を含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチ中のムライトは、特定の含有量のAlSi13を含み得る。例えば、ジルコンバッチ中のムライトは、ムライトの総重量に対して、少なくとも1重量%のAlSi13、例えば、少なくとも2重量%のAlSi13、少なくとも2.5重量%のAlSi13、少なくとも2.9重量%のAlSi13、少なくとも5重量%のAlSi13、少なくとも10重量%のAlSi13、少なくとも15重量%のAlSi13、少なくとも20重量%のAlSi13、少なくとも25重量%のAlSi13、少なくとも30重量%のAlSi13、少なくとも35重量%のAlSi13、少なくとも40重量%のAlSi13、少なくとも45重量%のAlSi13、少なくとも50重量%のAlSi13、少なくとも55重量%のAlSi13、少なくとも60重量%のAlSi13、少なくとも65重量%のAlSi13、少なくとも70重量%のAlSi13、少なくとも75重量%のAlSi13、少なくとも80重量%のAlSi13、少なくとも85重量%のAlSi13、少なくとも90重量%のAlSi13、少なくとも95重量%のAlSi13を含み得るか、又はジルコンバッチ中のムライトは、更にはAlSi13から本質的になっていてもよい。ジルコンバッチ中のムライト中のAlSi13の含有量は、任意の値であり得るか、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0034】
なお別の特定の実施形態によれば、Al含有成分は、アルミノケイ酸塩種を含み得る。更に別の実施形態によれば、アルミノケイ酸塩種は、非化学量論的ムライト、化学量論的ムライト、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。更に別の実施形態によれば、Al含有成分は、アルミン酸塩種とアルミノケイ酸塩種との組み合わせを含み得る。なお別の実施形態によれば、アルミノケイ酸塩種は、アルミン酸塩種よりも多い含有量で存在する。別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のSiO成分を含み得る。SiO成分は、ジルコン材料の一部としてジルコンバッチに添加されるSiOと、Al含有成分の一部としてジルコンバッチに添加されるSiOと、遊離シリカとしてジルコンバッチに添加されるSiOとの組み合わせを含み得る。遊離シリカは、ジルコン材料又はAl含有成分の結晶形態の一部として結合していないSiOとして定義され得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、34.5重量%以下のSiO成分、33重量%以下のSiO成分、32.5重量%以下のSiO成分、32重量%以下のSiO成分、31.5重量%以下のSiO成分、30重量%以下のSiO成分、29.5重量%以下のSiO成分、29重量%以下のSiO成分、28.5重量%以下のSiO成分、28重量%以下のSiO成分、27.5重量%以下のSiO成分、27重量%以下のSiO成分、又は更には26.5重量%超のSiO成分を含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも25.5重量%のSiO成分、少なくとも26重量%のSiO成分、少なくとも26.5重量%のSiO成分、少なくとも27重量%のSiO成分、少なくとも27.5重量%のSiO成分、少なくとも28重量%のSiO成分、少なくとも28.5重量%のSiO成分、少なくとも29重量%のSiO成分、少なくとも29.5重量%のSiO成分、少なくとも30重量%のSiO成分、少なくとも30.5重量%のSiO成分、少なくとも31重量%のSiO成分、少なくとも31.5重量%のSiO成分、少なくとも32重量%のSiO成分、少なくとも32.5重量%のSiO成分、少なくとも33重量%のSiO成分、少なくとも33.5重量%のSiO成分、約34重量%のSiO成分、又は更には少なくとも34.5重量%のSiO成分を含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのSiO成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0035】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量の遊離シリカを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、4.5重量%以下の遊離シリカ、例えば、4.0重量%以下の遊離シリカ、3.9重量%以下の遊離シリカ、3.8重量%以下の遊離シリカ、3.7重量%以下の遊離シリカ、3.6重量%以下の遊離シリカ、3.5重量%以下の遊離シリカ、3.4重量%以下の遊離シリカ、3.3重量%以下の遊離シリカ、3.2重量%以下の遊離シリカ、3.1重量%以下の遊離シリカ、3.0重量%以下の遊離シリカ、2.9重量%以下の遊離シリカ、2.8重量%以下の遊離シリカ、2.7重量%以下の遊離シリカ、2.6重量%以下の遊離シリカ、2.5重量%以下の遊離シリカ、2.4重量%以下の遊離シリカ、2.3重量%以下の遊離シリカ、2.2重量%以下の遊離シリカ、2.1重量%以下の遊離シリカ、2.0重量%以下の遊離シリカ、1.9重量%以下の遊離シリカ、1.8重量%以下の遊離シリカ、1.7重量%以下の遊離シリカ、1.6重量%以下の遊離シリカ、1.5重量%以下の遊離シリカ、1.4重量%以下の遊離シリカ、1.3重量%以下の遊離シリカ、1.2重量%以下の遊離シリカ、1.1重量%以下の遊離シリカを含み得る。別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも0.1重量%の遊離シリカ、例えば、少なくとも0.5重量%の遊離シリカ、少なくとも0.6重量%の遊離シリカ、少なくとも0.7重量%の遊離シリカ、少なくとも0.8重量%の遊離シリカ、少なくとも0.9重量%の遊離シリカ、少なくとも1.0重量%の遊離シリカ、少なくとも1.1重量%の遊離シリカ、少なくとも1.1重量%の遊離シリカ、少なくとも1.2重量%の遊離シリカ、少なくとも1.3重量%の遊離シリカ、少なくとも1.4重量%の遊離シリカ、少なくとも1.5重量%の遊離シリカ、少なくとも1.6重量%の遊離シリカ、少なくとも1.7重量%の遊離シリカ、少なくとも1.8重量%の遊離シリカ、少なくとも1.9重量%の遊離シリカ、少なくとも2.0重量%の遊離シリカ、少なくとも2.1重量%の遊離シリカ、少なくとも2.2重量%の遊離シリカ、少なくとも2.3重量%の遊離シリカ、少なくとも2.4重量%の遊離シリカ、少なくとも2.5重量%の遊離シリカ、少なくとも2.6重量%の遊離シリカ、少なくとも2.7重量%の遊離シリカ、少なくとも2.8重量%の遊離シリカ、少なくとも2.9重量%の遊離シリカ、少なくとも3.0重量%の遊離シリカ、少なくとも3.1重量%の遊離シリカ、少なくとも3.2重量%の遊離シリカ、少なくとも3.3重量%の遊離シリカ、少なくとも3.4重量%の遊離シリカ、少なくとも3.5重量%の遊離シリカ、少なくとも3.6重量%の遊離シリカ、少なくとも3.7重量%の遊離シリカ、少なくとも3.8重量%の遊離シリカ、少なくとも3.9重量%の遊離シリカ、少なくとも4.0重量%の遊離シリカ、又は更には少なくとも4.5重量%の遊離シリカを含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%での遊離シリカの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%での遊離シリカの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0036】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の比CMSiO2/CMAlCを含み得る。CMSiO2は、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表すことができ、CMAlCは、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのAl含有成分の含有量を表すことができる。例えば、ジルコンバッチは、少なくとも5、例えば、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも13、少なくとも15、少なくとも18、少なくとも20、少なくとも23、少なくとも25、少なくとも28、少なくとも30、少なくとも33、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40、少なくとも43、少なくとも45、又は更には少なくとも48の比CMSiO2/CMAlCを有し得る。別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、50以下、例えば、47以下、45以下、42以下、40以下、37以下、35以下、32以下、30以下、27以下、20以下、17以下、12以下、10以下、又は更には7以下の比の比CMSiO2/CMAlCを含み得る。比CMSiO2/CMAlCは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CMSiO2/CMAlCは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0037】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の比CMFS/CMAlCを含み得る。CMFSは、ジルコンバッチの総重量に対する重量%での遊離シリカ含有量を表すことができ、CMAlCは、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのAl含有成分の含有量を表すことができる。例えば、ジルコンバッチは、少なくとも0.3、例えば、少なくとも0.5、少なくとも0.7、少なくとも1.0、少なくとも1.3、少なくとも1.5、少なくとも1.7、少なくとも2.0、少なくとも2.3、少なくとも2.7、少なくとも3.0、少なくとも3.3、少なくとも3.5、又は更には少なくとも3.7の比CMFS/CMAlCを有し得る。別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、3.8以下、例えば、3.5以下、3.3以下、3.0以下、2.8以下、2.5以下、2.3以下、2.0以下、1.8以下、1.5以下、1.3以下、1.0以下、0.8以下、又は更には0.5以下の比の比CMFS/CMAlCを含み得る。比CMFS/CMAlCは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CMFS/CMAlCは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0038】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の比CMAlC/CMを含み得る。CMALCは、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのAl含有成分の含有量を表すことができ、CMは、混合物の総重量に対する重量%でのジルコン含有量を表すことができる。例えば、ジルコンバッチは、0.08以下、例えば、0.075以下、0.07以下、0.065以下、0.06以下、0.055以下、0.05以下、0.045以下、0.04以下、0.035以下、0.030以下、0.025以下、0.02以下、0.015以下、又は更には0.01以下の比CMAlC/CMを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、少なくとも0.002、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、少なくとも0.03、少なくとも0.035、少なくとも0.04、少なくとも0.045、少なくとも0.05、少なくとも0.055、少なくとも0.06、少なくとも0.065、少なくとも0.07、少なくとも0.075、少なくとも0.08、少なくとも0.085、又は更には少なくとも0.09のCMAlC/CMの比を含み得る。比CMAlC/CMは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CMAlC/CMは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0039】
別の実施形態では、ジルコンバッチは、酸化物、硝酸塩、硫酸塩、それらの水和形態、若しくはそれらの任意の組み合わせなどの化合物を含むアルカリ土類含有成分、有機材料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。特定の実施形態では、アルカリ土類含有成分は、CaO、BaO、SrO、又はそれらの任意の組み合わせを含む酸化物を含み得る。別の特定の実施形態では、アルカリ土類含有成分は、改善された特性及び/又は性能を有するジルコン本体の形成を容易にすることができる特定の量で意図的に添加され得る。
【0040】
別の実施形態では、ジルコンバッチは、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のアルカリ土類含有成分を含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、14重量%以下のアルカリ土類含有成分、例えば、13重量%以下のアルカリ土類含有成分、12重量%以下のアルカリ土類含有成分、11重量%以下のアルカリ土類含有成分、10重量%以下のアルカリ土類含有成分、9重量%以下のアルカリ土類含有成分、8重量%以下のアルカリ土類含有成分、7重量%以下のアルカリ土類含有成分、6重量%以下のアルカリ土類含有成分、5重量%以下のアルカリ土類含有成分、4.5重量%以下のアルカリ土類含有成分、4.2重量%以下のアルカリ土類含有成分、4重量%以下のアルカリ土類含有成分、3.5重量%以下のアルカリ土類含有成分、3重量%以下のアルカリ土類含有成分、2.5重量%以下のアルカリ土類含有成分、又は2重量%以下のアルカリ土類含有成分を含み得る。別の例では、ジルコンバッチは、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%のアルカリ土類含有成分、例えば、少なくとも0.05重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.08重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.1重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.15重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.2重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.3重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.4重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.5重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.6重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.7重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.8重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも0.9重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも1重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも1.2重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも1.4重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも1.5重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも1.8重量%のアルカリ土類含有成分、少なくとも2重量%のアルカリ土類含有成分、又は更には少なくとも2.3重量%のアルカリ土類含有成分を含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのアルカリ土類含有成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのアルカリ土類含有成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0041】
特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のCaOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、5重量%以下のCaO、例えば、4.5重量%以下のCaO、4重量%以下のCaO、3.8重量%以下のCaO、3.6重量%以下のCaO、3.5重量%以下のCaO、3.2重量%以下のCaO、3重量%以下のCaO、2.8重量%以下のCaO、2.6重量%以下のCaO、2.5重量%以下のCaO、2.3重量%以下のCaO、2.1重量%以下のCaO、2重量%以下のCaO、1.8重量%以下のCaO、1.6重量%以下のCaO、1.4重量%以下のCaO、1.2重量%以下のCaO、又は1重量%以下のCaOを含み得る。別の例では、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、0.07重量%超のCaO、例えば、少なくとも0.1重量%のCaO、少なくとも0.12重量%、少なくとも0.15重量%、少なくとも0.18重量%、少なくとも0.2重量%のCaO、少なくとも0.25重量%、少なくとも0.29重量%、少なくとも0.3重量%のCaO、少なくとも0.31重量%のCaO、少なくとも0.33重量%、少なくとも0.4重量%のCaO、少なくとも0.43重量%、少なくとも0.45重量%、少なくとも0.47重量%、少なくとも0.5重量%のCaO、少なくとも0.6重量%のCaO、少なくとも0.62重量%のCaO、少なくとも0.7重量%のCaO、少なくとも0.8重量%のCaO、少なくとも0.9重量%のCaO、少なくとも1重量%のCaO、少なくとも1.2重量%のCaO、少なくとも1.4重量%のCaO、少なくとも1.5重量%のCaO、少なくとも1.8重量%のCaO、又は少なくとも2重量%のCaOを含み得る。更に、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのCaOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得る。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのCaOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0042】
別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のMgOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、4重量%以下のMgO、例えば、ジルコンバッチの総重量に対して、3.8重量%以下のMgO、3.6重量%以下のMgO、3.5重量%以下のMgO、3.2重量%以下のMgO、3重量%以下のMgO、2.8重量%以下のMgO、2.6重量%以下のMgO、2.5重量%以下のMgO、2.3重量%以下のMgO、2.1重量%以下のMgO、2重量%以下のMgO、1.8重量%以下のMgO、1.6重量%以下のMgO、1.4重量%以下のMgO、1.2重量%以下のMgO、1.0重量%以下のMgO、0.8重量%以下のMgO、0.5重量%以下のMgO、0.4重量%以下のMgO、0.3重量%以下のMgO、0.2重量%以下のMgO、0.1重量%以下のMgO、0.05重量%以下のMgO、又は0.01重量%以下のMgOを含み得る。別の例では、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも0.005重量%のMgO、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%のMgO、少なくとも0.02重量%のMgO、少なくとも0.03重量%のMgO、少なくとも0.04重量%のMgO、少なくとも0.05重量%のMgO、少なくとも0.06重量%のMgO、少なくとも0.07重量%のMgO、少なくとも0.08重量%のMgO、少なくとも0.09重量%のMgO、又は少なくとも0.1重量%のMgOを含み得る。特定の実施形態では、ジルコンバッチは、MgOを本質的に含まなくてもよい。更に、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのMgOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得る。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのMgOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0043】
特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のSrOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、5重量%以下のSrO、例えば、4.5重量%以下のSrO、4重量%以下のSrO、3.8重量%以下のSrO、3.6重量%以下のSrO、3.5重量%以下のSrO、3.2重量%以下のSrO、3重量%以下のSrO、2.8重量%以下のSrO、2.6重量%以下のSrO、2.5重量%以下のSrO、2.3重量%以下のSrO、2.1重量%以下のSrO、2重量%以下のSrO、1.8重量%以下のSrO、1.6重量%以下のSrO、1.4重量%以下のSrO、1.2重量%以下のSrO、又は1重量%以下のSrOを含み得る。別の例では、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、0.04重量%超のSrO、例えば、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.07重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.12重量%、少なくとも0.15重量%のSrO、少なくとも0.18重量%、少なくとも0.2重量%のSrO、少なくとも0.24重量%のSrO、少なくとも0.28重量%のSrO、少なくとも少なくとも0.3重量%のSrO、少なくとも0.4重量%のSrO、少なくとも0.42重量%のSrO、少なくとも0.47重量%のSrO、少なくとも0.5重量%のSrO、少なくとも0.6重量%のSrO、少なくとも0.7重量%のSrO、少なくとも0.8重量%のSrO、少なくとも0.9重量%のSrO、少なくとも1重量%のSrO、少なくとも1.2重量%のSrO、少なくとも1.4重量%のSrO、少なくとも1.5重量%のSrO、少なくとも1.8重量%のSrO、又は少なくとも2重量%のSrOを含み得る。更に、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのSrOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得る。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのSrOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0044】
特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のBaOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、6.5重量%以下のBaO、例えば、6重量%以下、5重量%以下、4.5重量%以下のBaO、4重量%以下のBaO、3.8重量%以下のBaO、3.6重量%以下のBaO、3.5重量%以下のBaO、3.2重量%以下のBaO、3重量%以下のBaO、2.8重量%以下のBaO、2.6重量%以下のBaO、2.5重量%以下のBaO、2.3重量%以下のBaO、2.1重量%以下のBaO、2重量%以下のBaO、1.8重量%以下のBaO、1.6重量%以下のBaO、1.4重量%以下のBaO、1.2重量%以下のBaO、又は1重量%以下のBaOを含み得る。別の例では、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、0.09重量%超のBaO、例えば、少なくとも0.15重量%のBaO、少なくとも0.2重量%のBaO、少なくとも0.21重量%のBaO、少なくとも0.3重量%のBaO、少なくとも0.35重量%のBaO、少なくとも0.4重量%のBaO、少なくとも0.5重量%のBaO、少なくとも5.3重量%のBaO、少なくとも0.6重量%のBaO、少なくとも0.63重量%のBaO、少なくとも0.7重量%のBaO、少なくとも0.72重量%のBaO、少なくとも0.78重量%のBaO、少なくとも0.8重量%のBaO、少なくとも0.9重量%のBaO、少なくとも1重量%のBaO、少なくとも1.2重量%のBaO、少なくとも1.4重量%のBaO、少なくとも1.5重量%のBaO、少なくとも1.53重量%のBaO、少なくとも1.6重量%のBaO、少なくとも1.7重量%のBaO、少なくとも1.8重量%のBaO、少なくとも1.9重量%のBaO、又は少なくとも2重量%のBaOを含み得る。更に、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのBaOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得る。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのBaOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0045】
なお別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、焼結助剤、例えば、Ta又はTiOを含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量の焼結助剤を含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、5.0重量%以下の焼結助剤、例えば、4.5重量%以下の焼結助剤、4.0重量%以下の焼結助剤、3.5重量%以下の焼結助剤、3.0重量%以下の焼結助剤、2.5重量%以下の焼結助剤、2.0重量%以下の焼結助剤、1.5重量%以下の焼結助剤、1.0重量%以下の焼結助剤、0.5重量%以下の焼結助剤、0.1重量%以下の焼結助剤を含み得るか、又はジルコンバッチは、更には焼結助剤を本質的に含まなくてもよい。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも0.1重量%の焼結助剤、少なくとも0.2重量%の焼結助剤、少なくとも0.3重量%の焼結助剤、少なくとも0.4重量%の焼結助剤、少なくとも0.5重量%の焼結助剤、少なくとも0.6重量%の焼結助剤、少なくとも0.7重量%の焼結助剤、少なくとも0.8重量%の焼結助剤、又は更には少なくとも0.9重量%の焼結助剤を含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%での焼結助剤の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%での焼結助剤の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0046】
なお別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の比CMSA/CMSiO2を含み得る。CMSAは、ジルコンバッチの総重量に対する重量%での焼結助剤の含有量を表し、CMSiO2は、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表す。ある特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、0.5以下、例えば、0.1以下、0.05以下、0.04以下、0.03以下、又は更には0.02以下の比CMSA/CMSiO2を含み得る。別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、少なくとも0.001、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、又は更には少なくとも0.03の比CMSA/CMSiO2を含み得る。比CMSA/CMSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CMSA/CMSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0047】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のTaを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも0.1重量%のTa、少なくとも0.2重量%のTa、少なくとも0.3重量%のTa、少なくとも0.4重量%のTa、少なくとも0.5重量%のTa、少なくとも0.6重量%のTa、少なくとも0.7重量%のTa、少なくとも0.8重量%のTa、又は更には少なくとも0.9重量%のTaを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、3.0重量%以下のTa、例えば、2.5重量%以下のTa、2.0重量%以下のTa、1.5重量%以下のTa、1.0重量%以下のTa、0.5重量%以下のTa、0.1重量%以下のTaを含み得るか、又はジルコンバッチは、更にはTaを本質的に含まなくてもよい。ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのTaの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのTaの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0048】
なお別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の比CMTa2O5/CMSiO2を含み得る。CMTa2O5は、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのTaの含有量を表し、CMSiO2は、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表す。ある特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、0.5以下、例えば、0.1以下、0.05以下、0.04以下、0.03以下、又は更には0.02以下の比CMTa2O5/CMSiO2を含み得る。別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、少なくとも0.001、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、又は更には少なくとも0.03の比CMTa2O5/CMSiO2を含み得る。比CMTa2O5/CMSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CMTa2O5/CMSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0049】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のTiOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、5.0重量%以下のTiO、例えば、4.5重量%以下のTiO、4.0重量%以下のTiO、3.5重量%以下のTiO、3.0重量%以下のTiO、2.5重量%以下のTiO、2.0重量%以下のTiO、1.5重量%以下のTiO、1.0重量%以下のTiO、0.5重量%以下のTiO、0.1重量%以下のTiOを含み得るか、又はジルコンバッチは、更にはTiOを本質的に含まなくてもよい。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも0.1重量%のTiO、少なくとも0.2重量%のTiO、少なくとも0.3重量%のTiO、少なくとも0.4重量%のTiO、少なくとも0.5重量%のTiO、少なくとも0.6重量%のTiO、少なくとも0.7重量%のTiO、少なくとも0.8重量%のTiO、又は更には少なくとも0.9重量%のTiOを含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%でのTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0050】
なお別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の比CMTiO2/CMSiO2を含み得る。CMTiO2は、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのTiOの含有量を表し、CMSiO2は、ジルコンバッチの総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表す。ある特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、0.5以下、例えば、0.1以下、0.05以下、0.04以下、0.03以下、又は更には0.02以下の比CMTiO2/CMSiO2を含み得る。別の特定の実施形態によれば、ジルコンバッチは、少なくとも0.001、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、又は更には少なくとも0.03の比CMTiO2/CMSiO2を含み得る。比CMTiO2/CMSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CMTiO2/CMSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0051】
なお別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量の組み合わされたTa及びTiOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、5.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、例えば、4.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、3.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、2.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、1.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、0.5重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、0.1重量%以下の組み合わされたTa及びTiOを含み得るか、又はジルコンバッチは、更には組み合わされたTa及びTiOを本質的に含まなくてもよい。なお別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、少なくとも0.1重量%の組み合わされたTa及びTiO、例えば、少なくとも0.2重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.3重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.4重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.5重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.6重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.7重量%の組み合わされたTa及びTiO組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.8重量%の組み合わされたTa及びTiO、又は更には少なくとも0.9重量%の組み合わされたTa及びTiOを含み得る。ジルコンバッチの総重量に対する重量%での組み合わされたTa及びTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコンバッチの総計量に対する重量%での組み合わされたTa及びTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0052】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のKOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、1.0重量%以下のKO、例えば、0.8重量%以下のKO、0.5重量%以下のKO、0.4重量%以下のKO、0.3重量%以下のKO、0.2重量%以下のKO、0.1重量%以下のKOを含み得るか、又はジルコンバッチは、KOを本質的に含まなくてもよい。
【0053】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のNaOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、1.0重量%以下のNaO、例えば、0.8重量%以下のNaO、0.5重量%以下のNaO、0.4重量%以下のNaO、0.3重量%以下のNaO、0.2重量%以下のNaO、0.1重量%以下のNaOを含み得るか、又はジルコンバッチは、NaOを本質的に含まなくてもよい。
【0054】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のYを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、1.0重量%以下のY、例えば、0.8重量%以下のY、0.5重量%以下のY、0.4重量%以下のY、0.3重量%以下のY、0.2重量%以下のY、0.1重量%以下のYを含み得るか、又はジルコンバッチは、Yを本質的に含まなくてもよい。
【0055】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のPを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、1.0重量%以下のP、例えば、0.8重量%以下のP、0.5重量%以下のP、0.4重量%以下のP、0.3重量%以下のP、0.2重量%以下のP、0.1重量%以下のPを含み得るか、又はジルコンバッチは、Pを本質的に含まなくてもよい。
【0056】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のFeを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、1.0重量%以下のFe、例えば、0.8重量%以下のFe、0.5重量%以下のFe、0.4重量%以下のFe、0.3重量%以下のFe、0.2重量%以下のFe、0.1重量%以下のFeを含み得るか、又はジルコンバッチは、Feを本質的に含まなくてもよい。
【0057】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量のZnOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、1.0重量%以下のZnO、例えば、0.8重量%以下のZnO、0.5重量%以下のZnO、0.4重量%以下のZnO、0.3重量%以下のZnO、0.2重量%以下のZnO、0.1重量%以下のZnOを含み得るか、又はジルコンバッチは、ZnOを本質的に含まなくてもよい。
【0058】
更に別の実施形態によれば、ジルコンバッチは、特定の含有量の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnOを含み得る。例えば、ジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量に対して、1.5重量%以下の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、例えば、1.2重量%以下の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、1.0重量%以下の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.7重量%以下の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.5重量%以下の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.2重量%以下の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.1重量%以下の組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnOを含み得るか、又はジルコンバッチは、組み合わされたTiO、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnOを本質的に含まなくてもよい。
【0059】
他の実施形態では、ジルコンバッチは、例えば、希土類酸化物、アルカリ酸化物、及び本明細書に明示的に開示されていない任意の遷移金属酸化物などの、ある特定の金属酸化物の最小含有量を有し得る。希土類酸化物は、ランタニド系列(すなわち、57~71の原子番号を有する元素)からの希土類金属、例えば、酸化ランタン、酸化セリウム、及び酸化ユーロピウムを含む任意の酸化物組成物を含み得る。アルカリ酸化物は、第1族金属(すなわち、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、及びフランシウム)を含む任意の酸化物組成物、例えば、酸化リチウム、酸化カリウム、及び酸化セシウムを含み得る。上記の任意の酸化物、例えば、希土類酸化物、アルカリ酸化物、及び本明細書に明示的に開示されていない任意の遷移金属酸化物の最小含有量を有するジルコンバッチは、ジルコンバッチの総重量の1重量%以下、例えば、0.7重量%以下、0.5重量%以下、又は更には0.2重量%以下のその酸化物の含有量を有し得る。
【0060】
一実施形態では、焼結ジルコン本体を形成することは、ジルコン本体内に特定の結晶相を形成することを含み得る。別の実施形態では、焼結ジルコン本体を形成することは、特定の含有量の結晶相、特定の含有量比の結晶相、又はそれらの任意の組み合わせを形成することを含み得る。特定の結晶相の形成並びに/又はその含有量及び/若しくは比を制御することにより、改善された性能及び/又は特性を有する耐火物の形成を容易にすることができる。
【0061】
一実施形態では、ジルコン本体は、アルカリ土類元素を含む第1の結晶相を含み得る。特定の態様では、アルカリ土類元素は、Ca、Mg、Sr、及びBaのうちの少なくとも1つを含み得る。より具体的には、アルカリ土類金属元素は、Ca、Sr、Ba、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。更なる態様では、第1の結晶相は、アルカリ土類-Al-Siを多く含む結晶相であり得る。別の特定の態様では、第1の結晶相は、例えば、CaO、MgO、SrO、BaO、又はそれらの任意の組み合わせを含むアルカリ土類酸化物含有成分を含み得る。別の実施形態では、第1の結晶相は、Al、Si、又はそれらの組み合わせを更に含み得る。Al及び/又はSiは、アルミノケイ酸塩の種などのアルミナ含有成分中に存在し得る。特定の例としては、アルカリ土類含有アルミノケイ酸塩が挙げられ得る。更なる実施形態では、ジルコン本体は、アルミノケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸バリウム、アルミノケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸ストロンチウム、又はそれらの組み合わせを含む第1の結晶相を含み得る。特定の態様では、第1の結晶相は、アルミノケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸バリウム、アルミノケイ酸ストロンチウム、又はそれらの組み合わせを含み得る。より具体的には、実施形態では、第1の結晶相は、アルミノケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸バリウム、アルミノケイ酸マグネシウム、及びアルミノケイ酸ストロンチウムのうちの1つ以上から本質的になり得る。更により具体的には、第1の結晶相は、アルミノケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸バリウム、及びアルミノケイ酸ストロンチウムのうちの1つ以上から本質的になり得る。ある特定の事例では、第1の結晶相は、アルミノケイ酸カルシウムから本質的になり得る。
【0062】
一実施形態では、ジルコン本体は、長石タイプの結晶を含む第1の結晶相を含み得る。特定の態様では、第1の結晶相は、長石タイプの結晶から本質的になり得る。別の特定の態様では、長石タイプの結晶は、ゲーレナイト(CaAlSiO)、プレナイト(CaAl[AlSiO]及びCaAl(AlSi10)(OH))、アノーサイト(CaAlSi)、セルシアン(BaAlSi)、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。より特定の態様では、第1の結晶相は、ゲーレナイト(CaAlSiO)、プレナイト(CaAl[AlSiO]及びCaAl(AlSi10)(OH))、アノーサイト(CaAlSi)、及びセルシアン(BaAlSi)のうちの1つ以上から本質的になり得る。
【0063】
一実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の第1の結晶相を含み得る。一態様では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、又は少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、又は少なくとも6重量%の、アルカリ土類金属を含む第1の結晶相を含み得る。別の態様では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1重量%以下のアルカリ土類金属を含む第1の結晶相を含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る含有量で第1の結晶相を含み得る。第1の結晶相の含有量は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。結晶相の含有量は、X線回折分析によって決定することができる。
【0064】
一実施形態では、ジルコン本体は、タンタル、鉄、チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む第2の結晶相を含み得る。一態様では、第2の結晶相は、タンタル-鉄-チタニアを多く含む結晶相であり得る。他の態様では、第2の結晶相は、タピオライトタイプの結晶を含み得る。別の実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にするために、特定の含有量の第2の結晶相を含み得る。一態様では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.5重量%、又は少なくとも5重量%の第2の結晶相を含み得る。別の態様では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下の第2の結晶相を含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る含有量で第2の結晶相を含み得る。第2の結晶相の含有量は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0065】
一実施形態では、ジルコン本体は、非晶質相を含み得る。非晶質相は、本開示においてガラス相と称され得る。一態様では、非晶質相は、Si、Al、Ta、アルカリ土類金属元素、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。別の態様では、非晶質相は、非晶質相中に存在する元素について特定の含有量を含み得る。例えば、ジルコン本体は、非晶質相の総重量に対して、40重量%~60重量%の範囲内、又は48重量%~58重量%の範囲内のSiを含む非晶質相を含み得る。非晶質相はまた、非晶質相の総重量に対して、10重量%~30重量%、又は15重量%~25重量%の範囲内の含有量でAlを含み得る。特定の事例では、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、0.5重量%~15重量%の範囲内、又は2重量%~9重量%の範囲内の含有量でアルカリ土類金属元素を含み得る。アルカリ土類元素は、Ca、Ba、Mg、Sr、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、0.3重量%~12重量%の範囲内、又は1重量%~7重量%の範囲内の含有量でTaを更に含み得る。特定の例では、非晶質相は、アルミナ、シリカ、チタニア、アルカリ土類酸化物、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。更なる実施形態では、非晶質相は、ジルコン本体に実質的に均一に分布することができる。更なる態様では、非晶質相は、例えば、P、Na、K、Fe、同等のもの、又はそれらの任意の組み合わせを含む、原料に由来する不純物を含み得る。
【0066】
更なる実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の非晶質相を含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.5重量%、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.8重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、又は少なくとも5重量%の非晶質相を含み得る。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下の非晶質相を含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る含有量で非晶質相を含み得る。非晶質相の含有量は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。非晶質相の含有量は、式C=CAEB/CAEGを使用して決定することができる。Cは、ジルコン本体の総重量に対する非晶質相の含有量を表す。CAEGは、マイクロプローブ分析によって同定された非晶質相内のアルカリ土類酸化物の総含有量を表し、CAEBは、粉砕されたジルコン本体に対して行われたバルクICP分析によって決定されたジルコン本体中のアルカリ土類酸化物の総含有量を表す。
【0067】
一実施形態では、第1の結晶相、第2の結晶相、又はその両方は、非晶質相内に含有され得る。
【0068】
一実施形態では、ジルコン本体は、Al及びSiを含む第3の結晶相を含み得る。更なる実施形態では、第3の結晶相は、ケイ酸アルミニウム種を含み得る。例えば、ジルコン本体は、ムライト(3Al・2SiO、2Al・SiO、又はその両方)、シリマナイト(AlO(SiO))、アンダルサイト(AlSiO)、又はそれらの任意の組み合わせを含む第3の結晶相を含み得る。特定の例では、ムライトは、第3の結晶相の主成分であり得る。別の特定の例では、第3の結晶相は、ムライト、シリマナイト、及びアンダルサイトを含み得る。更に別の特定の例では、第3の結晶相は、ムライトから本質的になる。別の実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の第3の結晶相を含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%の第3の結晶相、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも3.7重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.5重量%、又は少なくとも5重量%の第3の結晶相を含み得る。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、7.5重量%以下、7.2重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、又は4重量%以下の第3の結晶相を含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る含有量で第3の結晶相を含み得る。第3の結晶相の含有量は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。第3の結晶相は、本開示においてムライト結晶相と称され得る。
【0069】
一実施形態では、ジルコン本体は、ジルコンを含む第4の結晶相を含み得る。第4の結晶相は、本開示においてジルコン結晶相と称され得る。特定の事例では、第4の結晶相は、ジルコンから本質的になり得る。別の実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の第4の結晶相を含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも50重量%、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%少なくとも85重量%、少なくとも87.5重量%、少なくとも90重量%、又は少なくとも93重量%の第4の結晶相を含み得る。別の事例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、99.5重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、99重量%以下、98重量%以下、97重量%以下、96重量%以下、95重量%以下、又は94重量%以下の第4の結晶相を含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る含有量で第4の結晶相を含み得る。第4の結晶相の含有量は、上記の最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0070】
更なる実施形態では、ジルコン本体は、ジルコニアを含む第5の結晶相を含み得る。特定の実施形態では、第5の結晶相は、ジルコニアから本質的になり得る。別の実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の第4の結晶相を含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して含む少なくとも0.01重量%の第5の結晶相、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.03重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.3重量%、少なくとも1.5重量%、又は少なくとも1.7重量%の第5の結晶相を含む。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、15重量%以下の第5の結晶相、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、12重量%以下、10重量%以下、9重量%以下、8.7重量%以下、8.5重量%以下、8.3重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下の第5の結晶相を含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る含有量で第5の結晶相を含み得る。第5の結晶相の含有量は、上記の最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。一実施形態では、ジルコニアの大部分又は本質的に全てが、結晶相、すなわち第5の結晶相中に存在し得る。第5の結晶相は、本開示においてジルコニア結晶相と称され得る。
【0071】
別の実施形態では、本明細書に記載の実施形態に従って形成されたジルコン本体は、特定の含有量のジルコニアを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%、少なくとも0.04重量%、少なくとも0.06重量%、少なくとも0.08重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、又は少なくとも1重量%のジルコニアの含有量を含み得る。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、15重量%以下、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、12重量%以下、10重量%以下、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下のジルコニアを含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る含有量でジルコニアを含み得る。ジルコニアの含有量は、上記の最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0072】
図4及び図5を参照すると、本明細書に記載の実施形態に従って形成された耐火物のジルコン本体の微細構造の画像が含まれる。電子後方散乱回折を使用して分析されるとき、ジルコン本体は、ジルコン結晶相401、Ta-Fe-Tiを多く含む結晶相403、ガラス相405、ガラス相405内に含有されるCa-Al-Siを多く含む結晶相407、ジルコニア結晶相409、及びムライト結晶相411を含むように示され得る。電子後方散乱回折を使用して更に分析されるとき、Ca-Al-Siを多く含む相407は、ゲーレナイト(CaAlSiO)又はその水和形態、プレナイト(CaAlSi12)を含む。
【0073】
一実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の比の結晶相の含有量を含み得る。
【0074】
一実施形態では、ジルコン本体は、特定の比のCC2/CC1を含むことができ、CC2は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第2の結晶相の含有量であり、CC1は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量である。例えば、CC2/CC1の比は、少なくとも0.01、少なくとも0.1、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、又は少なくとも5であり得る。別の例では、CC2/CC1の比は、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、又は5以下であり得る。更に、CC3/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。CC3/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0075】
一実施形態では、ジルコン本体は、特定の比のCC3/CC1を含むことができ、CC3は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第3の結晶相の含有量であり、CC1は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量である。例えば、CC3/CC1の比は、少なくとも0.01、少なくとも0.05、少なくとも0.1、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも3.5、少なくとも4、少なくとも4.5、少なくとも5、少なくとも5、少なくとも5.5、少なくとも6、少なくとも6.5、少なくとも7、少なくとも7.5、少なくとも8、少なくとも8.5、少なくとも9、少なくとも9.5、又は少なくとも10である。別の例では、CC3/CC1の比は、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、48以下、45以下、42以下、40以下、38以下、35以下、32以下、30以下、28以下、25以下、22以下、20以下、18以下、15以下、12以下、又は10以下であり得る。更に、CC3/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。CC3/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0076】
一実施形態では、ジルコン本体は、特定の比のC/CC1を含むことができ、Cは、ジルコン本体の総重量に対する重量%での非晶質相の含有量であり、CC1は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量である。一例では、C/CC1の比は、少なくとも1、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも3.5、少なくとも4、少なくとも4.5、少なくとも5、少なくとも5、少なくとも5.5、少なくとも6、少なくとも6.5、少なくとも7、少なくとも7.5、少なくとも8、少なくとも8.5、少なくとも9、少なくとも9.5、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも22、少なくとも24、少なくとも26、少なくとも28、少なくとも30、少なくとも32、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、又は少なくとも70であり得る。別の事例では、C/CC1の比は、500以下、400以下、300以下、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、48以下、45以下、42以下、40以下、38以下、35以下、32以下、又は30以下であり得る。更に、C/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。C/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0077】
一実施形態では、ジルコン本体は、特定の比のCC4/CC1を含むことができ、CC4は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第4の結晶相の含有量であり、CC1は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量である。一例では、CC4/CC1の比は、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、又は少なくとも90であり得る。別の例では、CC4/CC1の比は、9300以下、7000以下、5000以下、3000以下、1000以下、800以下、600以下、500以下、400以下、300以下、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、又は10以下であり得る。更に、C/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。C/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0078】
一実施形態では、ジルコン本体は、特定の比のCC5/CC1を含むことができ、CC5は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第5の結晶相の含有量であり、CC1は、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量である。一例では、CC5/CC1の比は、少なくとも0.01、少なくとも0.1、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、又は少なくとも5であり得る。別の事例では、CC5/CC1の比は、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であり得る。更に、C/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内であり得る。C/CC1の比は、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0079】
別の実施形態では、本明細書に記載の実施形態に従って形成されたジルコン本体は、特定の含有量のジルコンを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも50重量%、例えば、少なくとも52重量%、少なくとも53重量%、少なくとも54重量%、少なくとも55重量%、少なくとも56重量%、少なくとも57重量%、少なくとも57.5重量%、少なくとも58重量%、少なくとも58.5重量%、少なくとも59重量%、少なくとも59.5重量%、少なくとも60重量%、少なくとも60.5重量%、少なくとも61重量%、少なくとも61.5重量%、少なくとも62重量%、少なくとも62.5重量%、少なくとも63重量%、少なくとも62.5重量%、少なくとも64重量%、少なくとも64.5重量%、少なくとも5重量%、少なくとも65.5重量%、少なくとも66重量%、少なくとも66.5重量%、少なくとも67重量%、少なくとも68重量%、少なくとも69重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、又は更には少なくとも93重量%のジルコンの含有量を含み得る。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、99重量%以下、例えば、95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、69重量%以下、68重量%以下、67重量%以下、66.5重量%以下、66重量%以下、66.5重量%以下、65重量%以下、64.5重量%以下、64重量%以下、63.5重量%以下、53重量%以下、62.5重量%以下、62重量%以下、61.5重量%以下、61重量%以下、60.5重量%以下、60重量%以下、59.5重量%以下、59重量%以下、58重量%以下、58重量%以下、少なくとも57重量%、57重量%以下、56重量%以下、55重量%以下、54重量%以下、53重量%以下、52重量%以下、又は更には51重量%以下のジルコンの含有量を含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのジルコンの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのジルコンの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。更なる実施形態では、ジルコン本体は、ジルコンの大部分又は本質的に全てが第4の結晶相中に存在するように、ジルコンを含み得る。
【0080】
別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のAl含有成分を含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、10重量%以下のAl含有成分、例えば9重量%以下のAl含有成分、8重量%以下のAl含有成分、7重量%以下のAl含有成分、6.8重量%以下のAl含有成分、6.5重量%以下のAl含有成分、6.2重量%以下のAl含有成分、6重量%以下のAl含有成分、5.8重量%以下のAl含有成分、5.6重量%以下のAl含有成分、5.3重量%以下のAl含有成分、5重量%以下のAl含有成分、4.8重量%以下のAl含有成分、又は4.6重量%以下のAl含有成分を含み得る。更なる例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.2重量%のAl、例えば、少なくとも0.5重量%のAl含有成分、少なくとも1.0重量%のAl含有成分、少なくとも1.5重量%のAl含有成分、少なくとも1.7重量%のAl含有成分、少なくとも2.0重量%のAl含有成分、少なくとも2.5重量%のAl含有成分、少なくとも3重量%のAl含有成分、少なくとも3.5重量%のAl含有成分、少なくとも3.8重量%のAl含有成分、少なくとも4重量%のAl含有成分、少なくとも4.2重量%のAl含有成分、少なくとも4.4重量%のAl含有成分、又は更には少なくとも4.5重量%のAl含有成分を含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのAl含有成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのAl含有成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0081】
別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のAlを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、10重量%以下のAl、例えば、9重量%以下のAl、8重量%以下のAl、7重量%以下のAl、6.5重量%以下のAl、6重量%以下のAl、5.8重量%以下のAl、5.6重量%以下のAl、5.4重量%以下のAl、5.3重量%以下のAl5.1重量%以下のAl、5重量%以下のAl、4.9重量%以下のAl、4.8重量%以下のAl、4.7重量%以下のAl、4.6重量%以下のAl、又は更には4.5重量%以下のAlを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.2重量%のAl、例えば、少なくとも0.5重量%のAl、少なくとも1.0重量%のAl、少なくとも1.5重量%のAl、少なくとも2重量%のAl、少なくとも2.5重量%のAl、少なくとも3重量%のAl、少なくとも3.4重量%のAl、少なくとも3.7重量%のAl、少なくとも4重量%のAl、少なくとも4.1重量%のAl、少なくとも4.2重量%のAl、又は更には少なくとも4.3重量%のAlを含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのAlの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのAlの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0082】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体中のAl含有成分は、アルミナを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコン本体中のAl含有成分は、特定の含有量のアルミナを含み得る。例えば、ジルコン本体中のAl含有成分は、Al含有成分の総重量に対して、少なくとも1重量%のアルミナ、例えば、少なくとも2重量%のアルミナ、少なくとも5重量%のアルミナ、少なくとも10重量%のアルミナ、少なくとも15重量%のアルミナ、少なくとも20重量%のアルミナ、少なくとも25重量%のアルミナ、少なくとも30重量%のアルミナ、少なくとも35重量%のアルミナ、少なくとも40重量%のアルミナ、少なくとも45重量%のアルミナ、少なくとも50重量%のアルミナ、少なくとも55重量%のアルミナ、少なくとも60重量%のアルミナ、少なくとも65重量%のアルミナ、少なくとも70重量%のアルミナ、少なくとも75重量%のアルミナ、少なくとも80重量%のアルミナ、少なくとも85重量%のアルミナ、少なくとも90重量%のアルミナ、少なくとも95重量%のアルミナを含み得るか、又はAl含有成分は、更にはアルミナから本質的になっていてもよい。ジルコン本体中のAl含有成分中のアルミナの含有量は、任意の値、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0083】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体中のAl含有成分は、ムライトを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコン本体中のAl含有成分は、特定の含有量のムライトを含み得る。例えば、ジルコン本体中のAl含有成分は、Al含有成分の総重量に対して、少なくとも1重量%のムライト、例えば、少なくとも2重量%のムライト、少なくとも5重量%のムライト、少なくとも10重量%のムライト、少なくとも15重量%のムライト、少なくとも20重量%のムライト、少なくとも25重量%のムライト、少なくとも30重量%のムライト、少なくとも35重量%のムライト、少なくとも40重量%のムライト、少なくとも45重量%のムライト、少なくとも50重量%のムライト、少なくとも55重量%のムライト、少なくとも60重量%のムライト、少なくとも65重量%のムライト、少なくとも70重量%のムライト、少なくとも75重量%のムライト、少なくとも80重量%のムライト、少なくとも85重量%のムライト、少なくとも90重量%のムライト、少なくとも95重量%のムライトを含み得るか、又はAl含有成分は、更にはムライトから本質的になっていてもよい。ジルコン本体中のAl含有成分中のムライトの含有量は、任意の値、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0084】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体中のムライトは、AlSi13を含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコン本体中のムライトは、特定の含有量のAlSi13を含み得る。例えば、ジルコン本体中のムライトは、ムライトの総重量に対して、少なくとも1重量%のAlSi13、例えば、少なくとも2重量%のAlSi13、少なくとも5重量%のAlSi13、少なくとも10重量%のAlSi13、少なくとも15重量%のAlSi13、少なくとも20重量%のAlSi13、少なくとも25重量%のAlSi13、少なくとも30重量%のAlSi13、少なくとも35重量%のAlSi13、少なくとも40重量%のAlSi13、少なくとも45重量%のAlSi13、少なくとも50重量%のAlSi13、少なくとも55重量%のAlSi13、少なくとも60重量%のAlSi13、少なくとも65重量%のAlSi13、少なくとも70重量%のAlSi13、少なくとも75重量%のAlSi13、少なくとも80重量%のAlSi13、少なくとも85重量%のAlSi13、少なくとも90重量%のAlSi13、少なくとも95重量%のAlSi13を含み得るか、又はジルコン本体中のムライトは、更にはAlSi13から本質的になっていてもよい。ジルコン本体中のムライト中のAlSi13の含有量は、任意の値、又は少なくとも上記の値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。
【0085】
なお別の特定の実施形態によれば、Al含有成分は、アルミノケイ酸塩種を含み得る。更に別の実施形態によれば、アルミノケイ酸塩種は、非化学量論的ムライト、化学量論的ムライト、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。更に別の実施形態によれば、Al含有成分は、アルミン酸塩種とアルミノケイ酸塩種との組み合わせを含み得る。なお別の実施形態によれば、アルミノケイ酸塩種は、アルミン酸塩種よりも多い含有量で存在する。
【0086】
別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のムライトを含み得る。一態様では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.5重量%のムライト、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも2.7重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.2重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも3.7重量%、少なくとも4.1重量%のムライトを含み得る。別の態様では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、10重量%以下、9重量%以下、8.6重量%以下、8.2重量%以下、8重量%以下、7.6重量%以下、7.4重量%以下、7.2重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3.8重量%以下、3.5重量%以下、3.2重量%以下、又は3重量%以下のムライトを含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのムライトの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのムライトの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.5重量%かつ10重量%以下を含む範囲内、又は少なくとも3重量%かつ8重量%以下を含む範囲のムライトの含有量を含み得る。
【0087】
一実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火本体の形成を容易にすることができる特定の比のCZN/Cを含むことができ、CZNは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのジルコンの含有量であり、Cは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのムライトの含有量である。一例では、CZN/Cの比は、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも26、少なくとも27、少なくとも28、少なくとも29、少なくとも30、少なくとも31、少なくとも32、又は少なくとも33であり得る。別の例では、CZN/Cの比は、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、48以下、45以下、42以下、40以下、38以下、35以下、32以下、又は30以下であり得る。CZN/Cの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CZN/Cの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0088】
別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のSiO成分を含み得る。SiO成分は、ジルコン材料の一部としてジルコン本体に添加されるSiOと、Al含有成分の一部としてジルコン本体に添加されるSiOと、遊離シリカとしてジルコン本体に添加されるSiOとの組み合わせを含み得る。遊離シリカは、ジルコン材料又はAl含有成分の結晶形態の一部として結合していないSiOとして定義され得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、34.5重量%以下のSiO成分、33重量%以下のSiO成分、32.5重量%以下のSiO成分、32重量%以下のSiO成分、31.5重量%以下のSiO成分、30重量%以下のSiO成分、29.5重量%以下のSiO成分、29重量%以下のSiO成分、28.5重量%以下のSiO成分、28重量%以下のSiO成分、27.5重量%以下のSiO成分、27重量%以下のSiO成分、又は更には26.5重量%超のSiO成分を含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも25.5重量%のSiO、少なくとも26重量%のSiO成分、少なくとも26.5重量%のSiO成分、少なくとも27重量%のSiO成分、少なくとも27.5重量%のSiO成分、少なくとも28重量%のSiO成分、少なくとも28.5重量%のSiO成分、少なくとも29重量%のSiO成分、少なくとも29.5重量%のSiO成分、少なくとも30重量%のSiO成分、少なくとも30.5重量%のSiO成分、少なくとも31重量%のSiO成分、少なくとも31.5重量%のSiO成分、少なくとも32重量%のSiO成分、少なくとも32.5重量%のSiO成分、少なくとも33重量%のSiO成分、少なくとも33.5重量%のSiO成分、約34重量%のSiO成分、又は更には少なくとも34.5重量%のSiO成分を含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのSiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0089】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の比CSiO2/CAlCを含み得る。CSiO2は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表すことができ、CAlCは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのAl含有成分の含有量を表すことができる。例えば、ジルコン本体は、少なくとも5、例えば、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも13、少なくとも15、少なくとも18、少なくとも20、少なくとも23、少なくとも25、少なくとも28、少なくとも30、少なくとも33、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40、少なくとも43、少なくとも45、又は更には少なくとも48の比CSiO2/CAlCを有し得る。別の実施形態によれば、ジルコン本体は、50以下、例えば、47以下、45以下、42以下、40以下、37以下、35以下、32以下、30以下、27以下、20以下、17以下、12以下、10以下、又は更には7以下の比の比CSiO2/CAlCを含み得る。比CSiO2/CAlCは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが更に理解されよう。CSiO2/CAlCは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0090】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の比CAlC/CZNを含み得る。CALCは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのAl含有成分の含有量を表すことができ、CZNは、本体の総重量に対する重量%でのジルコンの含有量を表すことができる。例えば、ジルコン本体は、0.08以下、例えば、0.075以下、0.07以下、0.065以下、0.06以下、0.055以下、0.05以下、0.045以下、0.04以下、0.035以下、0.030以下、0.025以下、0.02以下、0.015以下、又は更には0.01以下の比CAlC/CZNを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、少なくとも0.002、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、少なくとも0.03、少なくとも0.035、少なくとも0.04、少なくとも0.045、少なくとも0.05、少なくとも0.055、少なくとも0.06、少なくとも0.065、少なくとも0.07、少なくとも0.075、少なくとも0.08、少なくとも0.085、又は更には少なくとも0.09のCAlC/CZNの比を含み得る。比CAlC/CZNは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CAlC/CZNは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0091】
なお別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、焼結助剤、例えば、Ta又はTiOを含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量の焼結助剤を含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、5.0重量%以下の焼結助剤、例えば、4.5重量%以下の焼結助剤、4.0重量%以下の焼結助剤、3.5重量%以下の焼結助剤、3.0重量%以下の焼結助剤、2.5重量%以下の焼結助剤、2.0重量%以下の焼結助剤、1.5重量%以下の焼結助剤、1.0重量%以下の焼結助剤、0.5重量%以下の焼結助剤、0.1重量%以下の焼結助剤を含み得るか、又はジルコン本体は、更には焼結助剤を本質的に含まなくてもよい。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%の焼結助剤、少なくとも0.2重量%の焼結助剤、少なくとも0.3重量%の焼結助剤、少なくとも0.4重量%の焼結助剤、少なくとも0.5重量%の焼結助剤、少なくとも0.6重量%の焼結助剤、少なくとも0.7重量%の焼結助剤、少なくとも0.8重量%の焼結助剤、又は更には少なくとも0.9重量%の焼結助剤を含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%での焼結助剤の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%での焼結助剤の含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0092】
なお別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の比CSA/CSiO2を含み得る。CSAは、ジルコン本体の総重量に対する重量%での焼結助剤の含有量を表し、CSiO2は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表す。ある特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、0.5以下、例えば、0.1以下、0.05以下、0.04以下、0.03以下、又は更には0.02以下の比CBSA/CBSiO2を含み得る。別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、少なくとも0.001、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、又は更には少なくとも0.03の比CSA/CSiO2を含み得る。比CSA/CSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CSA/CSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0093】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のTaを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%のTa、例えば、少なくとも0.2重量%のTa、少なくとも0.3重量%のTa、少なくとも0.4重量%のTa、少なくとも0.5重量%のTa、少なくとも0.6重量%のTa、少なくとも0.7重量%のTa、少なくとも0.8重量%のTa、又は更には少なくとも0.9重量%のTaを含み得る。更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、3.0重量%以下のTa、例えば、2.5重量%以下のTa、2.0重量%以下のTa、1.5重量%以下のTa、1.0重量%以下のTa、0.5重量%以下のTa、0.1重量%以下のTaを含み得るか、又はジルコン本体は、更にはTaを本質的に含まなくてもよい。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのTaの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのTaの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0094】
なお別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の比CTa2O5/CSiO2を含み得る。CTa2O5は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのTaの含有量を表し、CSiO2は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表す。ある特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、0.5以下、例えば、0.1以下、0.05以下、0.04以下、0.03以下、又は更には0.02以下の比CTa2O5/CSiO2を含み得る。別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、少なくとも0.001、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、又は更には少なくとも0.03の比CTa2O5/CSiO2を含み得る。比CTa2O5/CSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CTa2O5/CSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0095】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のTiOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、5.0重量%以下のTiO、例えば、4.5重量%以下のTiO、4.0重量%以下のTiO、3.5重量%以下のTiO、3.0重量%以下のTiO、2.5重量%以下のTiO、2.0重量%以下のTiO、1.5重量%以下のTiO、1.0重量%以下のTiO、0.5重量%以下のTiO、0.1重量%以下のTiOを含み得るか、又はジルコン本体は、更にはTiOを本質的に含まなくてもよい。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%のTiO、少なくとも0.2重量%のTiO、少なくとも0.3重量%のTiO、少なくとも0.4重量%のTiO、少なくとも0.5重量%のTiO、少なくとも0.6重量%のTiO、少なくとも0.7重量%のTiO、少なくとも0.8重量%のTiO、又は更には少なくとも0.9重量%のTiOを含み得る。ジルコン本体の総重量に対するTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0096】
なお別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の比CTiO2/CSiO2を含み得る。CTiO2は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのTiOの含有量を表し、CSiO2は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのSiO成分の含有量を表す。ある特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、0.5以下、例えば、0.1以下、0.05以下、0.04以下、0.03以下、又は更には0.02以下の比CTiO2/CSiO2を含み得る。別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、少なくとも0.001、例えば、少なくとも0.005、少なくとも0.01、少なくとも0.02、又は更には少なくとも0.03の比CTiO2/CSiO2を含み得る。比CTiO2/CSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CTiO2/CSiO2は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0097】
なお別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量の組み合わされたTa及びTiOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、5.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、例えば、4.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、3.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、2.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、1.0重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、0.5重量%以下の組み合わされたTa及びTiO、0.1重量%以下の組み合わされたTa及びTiOを含み得るか、又はジルコン本体は、更には組み合わされたTa及びTiOを本質的に含まなくてもよい。なお別の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%の組み合わされたTa及びTiO、例えば、少なくとも0.2重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.3重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.4重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.5重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.6重量%の組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.7重量%の組み合わされたTa及びTiO組み合わされたTa及びTiO、少なくとも0.8重量%の組み合わされたTa及びTiO、又は更には少なくとも0.9重量%の組み合わされたTa及びTiOを含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%での組み合わされたTa及びTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%で組み合わされたTa及びTiOの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0098】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のアルカリ土類酸化物を含み得る。一態様では、ジルコン本体は、1つ以上のアルカリ土類酸化物を含むことができ、アルカリ土類酸化物の総含有量は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%、例えば、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.15重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、又は少なくとも2重量%であり得る。別の態様では、アルカリ土類酸化物の総含有量は、ジルコン本体の総重量に対して、8重量%以下、例えば、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、又は4重量%以下であり得る。更に、アルカリ土類酸化物の総含有量は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の値であり得る。アルカリ土類酸化物の総含有量は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。例えば、総含有量は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%からかつ8重量%以下の範囲内、又は少なくとも0.15重量%かつ8重量%以下を含む範囲内であり得る。
【0099】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火本体の形成を容易にすることができる特定の比のCAl2O3/CAKOを含むことができ、CAl2O3は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのアルミナの含有量であり、CAKOは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのアルカリ土類酸化物の含有量である。特定の態様では、アルカリ土類酸化物は、CaO、BaO、SrO、MgO、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。一例では、CAl2O3/CAKOの比は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、又は少なくとも14であり得る。別の例では、CAl2O3/CAKOの比は、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、又は9以下であり得る。CAl2O3/CAKOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CAl2O3/CAKOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0100】
特定の実施形態では、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のCaOを含み得る。例えば、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%、少なくとも0.08重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.15重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.4重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、又は少なくとも2重量%のCaO。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、5重量%以下のCaO、例えば、4重量%以下、3.8重量%以下のCaO、3.5重量%以下のCaO、3重量%以下のCaO、3.8重量%以下のCaO、3.5重量%以下のCaO、3.2重量%以下のCaO、3重量%以下のCaO、2.8重量%以下のCaO、2.5重量%以下のCaO、2.2重量%以下のCaO、2重量%以下のCaO、1.8重量%以下、1.5重量%以下、1.2重量%以下、又は1重量%以下のCaOを含み得る。特定の例では、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の百分率であり得るCaOの含有量を含み得る。それが更に理解され、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内のCaOの含有量を含み得る。
【0101】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火本体の形成を容易にすることができる特定の比のCAl2O3/CCaOを含むことができ、CAl2O3は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのアルミナの含有量であり、CCaOは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのCaOの含有量である。一例では、CAl2O3/CCaOの比は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、又は少なくとも14であり得る。別の例では、CAl2O3/CAKOの比は、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、又は9以下であり得る。CAl2O3/CCaOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CAl2O3/CCaOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0102】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のMgOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%のMgO、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%のMgO、少なくとも0.03重量%のMgO、少なくとも0.04重量%のMgO、少なくとも0.05重量%のMgO、少なくとも0.06重量%のMgO、少なくとも0.07重量%のMgO、少なくとも0.08重量%のMgO、少なくとも0.09重量%のMgO、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.12重量%、少なくとも0.13重量%、少なくとも0.15重量%、又は少なくとも0.18重量%のMgOを含み得る。別の事例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、0.2重量%以下のMgO、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、0.18重量%以下、0.15重量%以下、0.12重量%以下、0.1重量%以下、0.08重量%以下、0.05重量%以下、又は0.03重量%以下のMgOを含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の百分率であり得るMgOの含有量を含み得る。ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内のMgOの含有量を含み得ることが更に理解されよう。特定の実施形態では、ジルコン本体は、MgOを本質的に含まなくてもよい。例えば、MgOは、原料のうちの1つ以上からの不純物であり得る。
【0103】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火本体の形成を容易にすることができる特定の比のCAl2O3/CMgOを含むことができ、CAl2O3は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのアルミナの含有量であり、CMgOは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのMgOの含有量である。一態様では、CAl2O3/CMgOの比は、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも16、少なくとも18、少なくとも20、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも28、少なくとも30、少なくとも33、少なくとも35、少なくとも38、又は少なくとも40であり得る。別の例では、CAl2O3/CMgOの比は、5000以下、4000以下、3000以下、2000以下、1000以下、800以下、700以下、500以下、300以下、200以下、150以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、又は20以下であり得る。CAl2O3/CMgOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CAl2O3/CMgOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0104】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のBaOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%のBaO、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.4重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、又は少なくとも2重量%のBaOを含み得る。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、5重量%以下のBaO、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、4重量%以下、3.8重量%以下、3.5重量%以下、3.2重量%以下、3重量%以下、2.8重量%以下、2.5重量%以下、2.2重量%以下、2重量%以下、1.8重量%以下、1.5重量%以下、又は1.2重量%以下、又は1重量%以下のBaOを含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の百分率であり得るBaOの含有量を含み得る。ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内のBaOの含有量を含み得ることが更に理解されよう。
【0105】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火本体の形成を容易にすることができる特定の比のCAl2O3/CBaOを含むことができ、CAl2O3は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのアルミナの含有量であり、CBaOは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのBaOの含有量である。一例では、CAl2O3/CBaOの比は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、又は少なくとも14であり得る。別の例では、CAl2O3/CBaOの比は、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、又は9以下であり得る。CAl2O3/CBaOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CAl2O3/CBaOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0106】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のSrOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%のSrO、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.15重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.4重量%、少なくとも1.6重量%、少なくとも1.8重量%、又は少なくとも2重量%のSrOを含み得る。別の例では、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、5重量%以下のSrO、例えば、ジルコン本体の総重量に対して、4重量%以下、3.8重量%以下、3.5重量%以下、3.2重量%以下、3重量%以下、2.8重量%以下、2.5重量%以下、2.2重量%以下、2重量%以下、1.8重量%以下、1.5重量%以下、又は1.2重量%以下、又は1重量%以下のSrOを含み得る。更に、ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内の任意の百分率であり得るSrOの含有量を含み得る。ジルコン本体は、本明細書に記述される最小百分率及び最大百分率のうちのいずれかを含む範囲内のSrOの含有量を含み得ることが更に理解されよう。
【0107】
特定の実施形態によれば、ジルコン本体は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火本体の形成を容易にすることができる特定の比のCAl2O3/CSrOを含むことができ、CAl2O3は、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのアルミナの含有量であり、CSrOは、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのSrOの含有量である。一例では、CAl2O3/CSrOの比は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、又は少なくとも14であり得る。別の例では、CAl2O3/CSrOの比は、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、又は9以下であり得る。CAl2O3/CSrOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。CAl2O3/CSrOの比は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0108】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のKOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、1.0重量%以下のKO、例えば、0.8重量%以下のKO、0.5重量%以下のKO、0.4重量%以下のKO、0.3重量%以下のKO、0.2重量%以下のKO、0.1重量%以下のKOを含み得るか、又はジルコン本体は、KOを本質的に含まなくてもよい。
【0109】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のNaOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、1.0重量%以下のNaO、例えば、0.8重量%以下のNaO、0.5重量%以下のNaO、0.4重量%以下のNaO、0.3重量%以下のNaO、0.2重量%以下のNaO、0.1重量%以下のNaOを含み得るか、又はジルコン本体は、NaOを本質的に含まなくてもよい。
【0110】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のYを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、1.0重量%以下のY、例えば、0.8重量%以下のY、0.5重量%以下のY、0.4重量%以下のY、0.3重量%以下のY、0.2重量%以下のY、0.1重量%以下のYを含み得るか、又はジルコン本体は、Yを本質的に含まなくてもよい。
【0111】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のPを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、1.0重量%以下のP、例えば、0.8重量%以下のP、0.5重量%以下のP、0.4重量%以下のP、0.3重量%以下のP、0.2重量%以下のP、0.1重量%以下のPを含み得るか、又はジルコン本体は、Pを本質的に含まなくてもよい。
【0112】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のFeを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、1.0重量%以下のFe、例えば、0.8重量%以下のFe、0.5重量%以下のFe、0.4重量%以下のFe、0.3重量%以下のFe、0.2重量%以下のFe、0.1重量%以下のFeを含み得るか、又はジルコン本体は、Feを本質的に含まなくてもよい。
【0113】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量のZnOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、1.0重量%以下のZnO、例えば、0.8重量%以下のZnO、0.5重量%以下のZnO、0.4重量%以下のZnO、0.3重量%以下のZnO、0.2重量%以下のZnO、0.1重量%以下のZnOを含み得るか、又はジルコン本体は、ZnOを本質的に含まなくてもよい。
【0114】
更に別の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnOを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、1.5重量%以下の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、例えば、1.2重量%以下の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、1.0重量%以下の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.7重量%以下の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.5重量%以下の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.2重量%以下の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnO、0.1重量%以下の組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnOを含み得るか、又はジルコン本体は、組み合わされたYb、KO、NaO、Y、P、Fe、及びZnOを本質的に含まなくてもよい。
【0115】
他の実施形態では、ジルコン本体は、例えば、希土類酸化物、アルカリ酸化物、及び本明細書に明示的に開示されていない任意の遷移金属酸化物などの、金属酸化物の最小含有量を有し得る。希土類酸化物としては、ランタニド系列(すなわち、57~71の原子番号を有する元素)からの希土類金属、例えば、酸化ランタン、酸化セリウム、及び酸化ユーロピウムを含む任意の酸化物組成物が挙げられ得る。アルカリ酸化物としては、第1族金属(すなわち、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、及びフランシウム)を含む任意の酸化物組成物、例えば、酸化リチウム、酸化カリウム、及び酸化セシウムが挙げられ得る。上記の任意の酸化物、例えば、希土類酸化物、アルカリ酸化物、及び本明細書に明示的に開示されていない任意の遷移金属酸化物の最小含有量を有するジルコン本体は、ジルコン本体の総重量の1重量%以下、例えば、0.7重量%以下、0.5重量%以下、又は更には0.2重量%以下のその酸化物の含有量を有し得る。
【0116】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成された耐火物は、遊離シリカを含む非晶質相を含み得る。遊離シリカは、ジルコン材料又はAl含有成分の結晶形態の一部として結合していないSiOとして定義され得る。特定の態様では、遊離シリカの大部分又は本質的に全てが、ジルコン本体の非晶質相中に存在し得る。更なる実施形態では、第4の結晶相は、ジルコン結晶粒を含むことができ、遊離シリカがジルコン結晶粒間に存在し得る。
【0117】
更に他の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量の遊離シリカを含み得る。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、4.5重量%以下の遊離シリカ、例えば、4.0重量%以下の遊離シリカ、3.9重量%以下の遊離シリカ、3.8重量%以下の遊離シリカ、3.7重量%以下の遊離シリカ、3.6重量%以下の遊離シリカ、3.5重量%以下の遊離シリカ、3.4重量%以下の遊離シリカ、3.3重量%以下の遊離シリカ、3.2重量%以下の遊離シリカ、3.1重量%以下の遊離シリカ、3.0重量%以下の遊離シリカ、2.9重量%以下の遊離シリカ、2.8重量%以下の遊離シリカ、2.7重量%以下の遊離シリカ、2.6重量%以下の遊離シリカ、2.5重量%以下の遊離シリカ、2.4重量%以下の遊離シリカ、2.3重量%以下の遊離シリカ、2.2重量%以下の遊離シリカ、2.1重量%以下の遊離シリカ、2.0重量%以下の遊離シリカ、1.9重量%以下の遊離シリカ、1.8重量%以下の遊離シリカ、1.7重量%以下の遊離シリカ、1.6重量%以下の遊離シリカ、1.5重量%以下の遊離シリカ、1.4重量%以下の遊離シリカ、1.3重量%以下の遊離シリカ、1.2重量%以下の遊離シリカ、1.1重量%以下の遊離シリカ、1.0重量%以下の遊離シリカ、又は更には0.5重量%以下の遊離シリカを含み得る。更に他の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%の遊離シリカ、例えば、少なくとも0.5重量%の遊離シリカ、少なくとも0.6重量%の遊離シリカ、少なくとも0.7重量%の遊離シリカ、少なくとも0.8重量%の遊離シリカ、少なくとも0.9重量%の遊離シリカ、少なくとも1.0重量%の遊離シリカ、少なくとも1.1重量%の遊離シリカ、少なくとも1.1重量%の遊離シリカ、少なくとも1.2重量%の遊離シリカ、少なくとも1.3重量%の遊離シリカ、少なくとも1.4重量%の遊離シリカ、少なくとも1.5重量%の遊離シリカ、少なくとも1.6重量%の遊離シリカ、少なくとも1.7重量%の遊離シリカ、少なくとも1.8重量%の遊離シリカ、少なくとも1.9重量%の遊離シリカ、少なくとも2.0重量%の遊離シリカ、少なくとも2.1重量%の遊離シリカ、少なくとも2.2重量%の遊離シリカ、少なくとも2.3重量%の遊離シリカ、少なくとも2.4重量%の遊離シリカ、少なくとも2.5重量%の遊離シリカ、少なくとも2.6重量%の遊離シリカ、少なくとも2.7重量%の遊離シリカ、少なくとも2.8重量%の遊離シリカ、少なくとも2.9重量%の遊離シリカ、少なくとも3.0重量%の遊離シリカ、少なくとも3.1重量%の遊離シリカ、少なくとも3.2重量%の遊離シリカ、少なくとも3.3重量%の遊離シリカ、少なくとも3.4重量%の遊離シリカ、少なくとも3.5重量%の遊離シリカ、少なくとも3.6重量%の遊離シリカ、少なくとも3.7重量%の遊離シリカ、少なくとも3.8重量%の遊離シリカ、少なくとも3.9重量%の遊離シリカ、少なくとも4.0重量%の遊離シリカ、又は更には少なくとも4.5重量%の遊離シリカを含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのジルコン本体中の遊離シリカの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのジルコン本体中の遊離シリカの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0118】
別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体中のジルコン結晶粒は、特定の含有量の遊離シリカを含み得る。例えば、ジルコン結晶粒は、ジルコン本体の総重量に対して、4.5重量%以下の遊離シリカ、例えば、4.0重量%以下の遊離シリカ、3.9重量%以下の遊離シリカ、3.8重量%以下の遊離シリカ、3.7重量%以下の遊離シリカ、3.6重量%以下の遊離シリカ、3.5重量%以下の遊離シリカ、3.4重量%以下の遊離シリカ、3.3重量%以下の遊離シリカ、3.2重量%以下の遊離シリカ、3.1重量%以下の遊離シリカ、3.0重量%以下の遊離シリカ、2.9重量%以下の遊離シリカ、2.8重量%以下の遊離シリカ、2.7重量%以下の遊離シリカ、2.6重量%以下の遊離シリカ、2.5重量%以下の遊離シリカ、2.4重量%以下の遊離シリカ、2.3重量%以下の遊離シリカ、2.2重量%以下の遊離シリカ、2.1重量%以下の遊離シリカ、2.0重量%以下の遊離シリカ、1.9重量%以下の遊離シリカ、1.8重量%以下の遊離シリカ、1.7重量%以下の遊離シリカ、1.6重量%以下の遊離シリカ、1.5重量%以下の遊離シリカ、1.4重量%以下の遊離シリカ、1.3重量%以下の遊離シリカ、1.2重量%以下の遊離シリカ、1.1重量%以下の遊離シリカ、1.0重量%以下の遊離シリカ、又は更には0.5重量%以下の遊離シリカを含み得る。更に他の実施形態によれば、ジルコン結晶粒は、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%の遊離シリカ、例えば、少なくとも0.5重量%の遊離シリカ、少なくとも0.6重量%の遊離シリカ、少なくとも0.7重量%の遊離シリカ、少なくとも0.8重量%の遊離シリカ、少なくとも0.9重量%の遊離シリカ、少なくとも1.0重量%の遊離シリカ、少なくとも1.1重量%の遊離シリカ、少なくとも1.1重量%の遊離シリカ、少なくとも1.2重量%の遊離シリカ、少なくとも1.3重量%の遊離シリカ、少なくとも1.4重量%の遊離シリカ、少なくとも1.5重量%の遊離シリカ、少なくとも1.6重量%の遊離シリカ、少なくとも1.7重量%の遊離シリカ、少なくとも1.8重量%の遊離シリカ、少なくとも1.9重量%の遊離シリカ、少なくとも2.0重量%の遊離シリカ、少なくとも2.1重量%の遊離シリカ、少なくとも2.2重量%の遊離シリカ、少なくとも2.3重量%の遊離シリカ、少なくとも2.4重量%の遊離シリカ、少なくとも2.5重量%の遊離シリカ、少なくとも2.6重量%の遊離シリカ、少なくとも2.7重量%の遊離シリカ、少なくとも2.8重量%の遊離シリカ、少なくとも2.9重量%の遊離シリカ、少なくとも3.0重量%の遊離シリカ、少なくとも3.1重量%の遊離シリカ、少なくとも3.2重量%の遊離シリカ、少なくとも3.3重量%の遊離シリカ、少なくとも3.4重量%の遊離シリカ、少なくとも3.5重量%の遊離シリカ、少なくとも3.6重量%の遊離シリカ、少なくとも3.7重量%の遊離シリカ、少なくとも3.8重量%の遊離シリカ、少なくとも3.9重量%の遊離シリカ、少なくとも4.0重量%の遊離シリカ、又は更には少なくとも4.5重量%の遊離シリカを含み得る。ジルコン本体の総重量に対する重量%でのジルコン結晶粒中の遊離シリカの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。ジルコン本体の総計量に対する重量%でのジルコン結晶粒中の遊離シリカの含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0119】
一実施形態では、非晶質相は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のシリカ(SiO2)を含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体の非晶質相は、波長分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法又はエネルギー分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法を使用して測定することができる、特定の含有量のSiOを含み得る。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、少なくとも20重量%のSiO、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも23重量%、少なくとも25重量%、少なくとも28重量%、少なくとも30重量%、少なくとも33重量%、少なくとも35重量%、少なくとも37重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも47重量%、少なくとも49重量%、少なくとも50重量%、少なくとも51重量%、少なくとも53重量%、少なくとも55重量%、少なくとも58重量%、少なくとも60重量%、少なくとも61重量%、少なくとも63重量%、少なくとも65重量%、少なくとも67重量%、又は更には少なくとも70重量%のシリカの含有量を含み得る。更に別の実施形態によれば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、80重量%以下、例えば、78重量%以下、75重量%以下、73重量%以下、71重量%以下、70重量%以下、69重量%以下、67重量%以下、65重量%以下、60重量%以下、55重量%以下、50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、37重量%以下、35重量%以下、33重量%以下、30重量%以下、又は更には27重量%以下のSiOの含有量を含み得る。非晶質相中のSiOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相中のSiOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、少なくとも47重量%~85重量%を含む範囲内、又は非晶質相の総重量に対して、少なくとも54重量%~67重量%以下を含む範囲内のシリカの含有量を含み得る。
【0120】
一実施形態では、本明細書に記載の実施形態に従って形成されたジルコン本体は、アルミナ(Al)を含む非晶質相を含み得る。アルミナは、ジルコン材料又はシリカ含有成分の結晶形態の一部として結合していない遊離アルミナであり得る。更なる実施形態では、大部分又は本質的に全ての遊離アルミナは、非晶質相中に存在し得る。一実施形態では、非晶質相は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量のアルミナ(Al)を含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体の非晶質相は、波長分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法又はエネルギー分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法を使用して測定することができる、特定の含有量のAlを含み得る。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、少なくとも5重量%のAl、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも8重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも13重量%、少なくとも14重量%、少なくとも15重量%、少なくとも16重量%、少なくとも17重量%、少なくとも18重量%、少なくとも20重量%、少なくとも21重量%、少なくとも22重量%、少なくとも23重量%、又は更には少なくとも25重量%のアルミナの含有量を含み得る。更に別の実施形態によれば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、39重量%以下のAl、例えば、非晶質相の総重量に対して、37重量%以下、35重量%以下、32重量%以下、30重量%以下、28重量%以下、27重量%以下、25重量%以下、23重量%以下、21重量%以下、19重量%以下、17重量%以下、16重量%以下、15重量%以下、又は13重量%以下のアルミナの含有量を含み得る。非晶質相中のAlの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相中のAlの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、少なくとも10重量%~35重量%を含む範囲内、又は非晶質相の総重量に対して、少なくとも16重量%~最大23重量%を含む範囲内のアルミナの含有量を含み得る。
【0121】
更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体の非晶質相は、エネルギー分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法又は波長分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法を使用して測定することができる、特定の含有量のアルカリ土類酸化物を含み得る。アルカリ土類酸化物は、ジルコン材料又はアルミナ含有成分の一部として結合していない遊離アルカリ土類酸化物であり得る。アルカリ土類酸化物は、CaO、BaO、MgO、SrO、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。特定の態様では、遊離アルカリ土類酸化物の大部分又は本質的に全てが、非晶質相中に存在し得る。
【0122】
一実施形態では、非晶質相は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の総含有量のアルカリ土類酸化物を含み得る。一例では、非晶質相は、非晶質の総重量に対して、少なくとも2重量%の総含有量のアルカリ土類酸化物を含み得る。特定の例では、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、2.9重量%超のアルカリ土類酸化物、例えば、非晶質相の総重量に対して、3.0重量%超、少なくとも3.1重量%、少なくとも3.2重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも3.8重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.3重量%、少なくとも4.5重量%、少なくとも4.8重量%、少なくとも5重量%、少なくとも5.3重量%、少なくとも5.5重量%、少なくとも5.7重量%、少なくとも6.0重量%、少なくとも6.3重量%、少なくとも6.5重量%、少なくとも6.8重量%、少なくとも7重量%、少なくとも7.6重量%、少なくとも7.9重量%、少なくとも8.1重量%、少なくとも8.3重量%、少なくとも8.5重量%、少なくとも8.8重量%、少なくとも9重量%、少なくとも9.3重量%、少なくとも9.5重量%、少なくとも9.8重量%、少なくとも10重量%、少なくとも10.4重量%、少なくとも10.8重量%、少なくとも11.0重量%、少なくとも11.3重量%、少なくとも11.5重量%、少なくとも11.8重量%、少なくとも12.0重量%、少なくとも12.3重量%、少なくとも12.5重量%、少なくとも12.8重量%、少なくとも13.0重量%、又は更には少なくとも13.2重量%のアルカリ土類酸化物の総含有量を含み得る。更に別の実施形態によれば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、50重量%以下のアルカリ土類酸化物、例えば、非晶質相の総重量に対して、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、又は14重量%以下のアルカリ土類酸化物の含有量を含み得る。特定の事例では、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、13.7重量%以下のアルカリ土類酸化物、例えば、非晶質相の総重量に対して、13.5重量%以下、13.2重量%以下、13重量%以下、12重量%以下、11重量%以下、10重量%以下、9重量%以下のアルカリ土類酸化物、8重量%以下のアルカリ土類酸化物、7重量%以下のアルカリ土類酸化物、6重量%以下のアルカリ土類酸化物、5重量%以下のアルカリ土類酸化物、4.5重量%以下のアルカリ土類酸化物、4.2重量%以下のアルカリ土類酸化物、4重量%以下のアルカリ土類酸化物、又は3.5重量%以下のアルカリ土類酸化物の総含有量を含み得る。非晶質相中のアルカリ土類酸化物の含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相中のアルカリ土類酸化物の含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0123】
一実施形態では、非晶質相は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の酸化カルシウム(calcium oxide、CaO)を含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体の非晶質相は、エネルギー分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法又は波長分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法を使用して測定することができる、特定の含有量のCaOを含み得る。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、1.9重量%超のCaO、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも2.0重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも2.8重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.2重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも3.8重量%、少なくとも4.2重量%、少なくとも4.8重量%、少なくとも5重量%、少なくとも5.2重量%、少なくとも5.5重量%、少なくとも5.7重量%、少なくとも5.9重量%、少なくとも6.2重量%、少なくとも6.5重量%、少なくとも6.7重量%、少なくとも6.8重量%、少なくとも7重量%、少なくとも7.1重量%、少なくとも7.4重量%、少なくとも7.4重量%、少なくとも7.8重量%、少なくとも8.1重量%、少なくとも8.4重量%、少なくとも8.7重量%、少なくとも9重量%、又は少なくとも9.2重量%の酸化カルシウムの含有量を含み得る。ある特定の事例では、非晶質相は、更により高い含有量のCaO、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも10重量%、例えば、少なくとも13重量%、少なくとも15重量%、少なくとも18重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22重量%、又は更には少なくとも25重量%のCaOを含み得る。更に別の実施形態によれば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、50重量%以下、例えば、90重量%以下、85重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、又は更には20重量%以下のCaOの含有量を含み得る。特定の事例では、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、14重量%以下の酸化カルシウム、例えば、非晶質相の総重量に対して、13重量%以下の酸化カルシウム、12重量%以下の酸化カルシウム、11重量%以下の酸化カルシウム、10重量%以下の酸化カルシウム、9重量%以下の酸化カルシウム、8.9重量%以下の酸化カルシウム、8.8重量%以下の酸化カルシウム、8.7重量%以下の酸化カルシウム、8.3重量%以下の酸化カルシウム、8.1重量%以下の酸化カルシウム、7.7重量%以下の酸化カルシウム、7.4重量%以下の酸化カルシウム、7.2重量%以下、7.0重量%以下、6.8重量%以下、6.5重量%以下、6.2重量%以下、5.9重量%以下、5.7重量%以下、5.5重量%以下、5.1重量%以下、4.9重量%以下、4.6重量%以下、4.3重量%以下、4.0重量%以下、又は3.8重量%以下の酸化カルシウムの含有量を含み得る。非晶質相中のCaOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相中のCaOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0124】
一実施形態では、非晶質相は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の酸化バリウム(barium oxide、BaO)を含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体の非晶質相は、エネルギー分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法又は波長分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法を使用して測定することができる、特定の含有量のBaOを含み得る。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、0.1重量%超のBaO、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1.1重量%、少なくとも1.3重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.8重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.3重量%、少なくとも3.7重量%、少なくとも3.9重量%、少なくとも4.0重量%、少なくとも4.2重量%、少なくとも4.6重量%、少なくとも5重量%、少なくとも5.1重量%、少なくとも5.8重量%、少なくとも6.3重量%、少なくとも6.5重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8.0重量%、少なくとも9重量%、少なくとも10重量%、少なくとも10.4重量%、少なくとも10.9重量%、少なくとも11重量%、少なくとも11.4重量%、少なくとも11.6重量%、又は少なくとも11.8重量%の酸化バリウムの含有量を含み得る。ある特定の事例では、非晶質相は、より高い含有量のBaO、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも13重量%、少なくとも15重量%、少なくとも18重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22重量%、又は更には少なくとも25重量%のBaOを含み得る。更に別の実施形態によれば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、50重量%以下、例えば、90重量%以下、85重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、又は更には20重量%以下のBaOの含有量を含み得る。特定の例では、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、14重量%以下、例えば、非晶質相の総重量に対して、13重量%以下、12重量%以下、11.8重量%以下、11.4重量%以下、10.9重量%以下、9.8重量%以下、9.3重量%以下、8.9重量%以下、8.3重量%以下、8.1重量%以下、7.7重量%以下、7.4重量%以下、7.2重量%以下、7.0重量%以下、6.8重量%以下、6.5重量%以下、6.2重量%以下、5.9重量%以下、5.7重量%以下、5.5重量%以下、5.1重量%以下、4.9重量%以下、4.6重量%以下、4.3重量%以下、4.1重量%以下、3.9重量%以下、3.6重量%以下、3.2重量%以下、2.9重量%以下、2.5重量%以下、2.3重量%以下、2.0重量%以下、1.5重量%以下、1.1重量%以下の酸化バリウムを含み得る。非晶質相中のBaOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相中のBaOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0125】
一実施形態では、非晶質相は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の酸化マグネシウム(magnesium oxide、MgO)を含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体の非晶質相は、エネルギー分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法又は波長分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法を使用して測定することができる、特定の含有量のMgOを含み得る。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.7重量%、又は少なくとも0.9重量%のMgOの含有量を含み得る。更に別の実施形態によれば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、4.5重量%未満、例えば、非晶質相の総重量に対して、4重量%以下、3.5重量%以下、3重量%以下、2.5重量%以下、2重量%以下、1.5重量%以下、1重量%以下、0.8重量%以下、0.6重量%以下、0.4重量%以下、0.3重量%以下、0.25重量%以下、0.2重量%以下、0.1重量%以下、又は更には0.05重量%以下のMgOの含有量を含み得る。特定の例では、非晶質相は、MgOを本質的に含まなくてもよい。非晶質相中のMgOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相中のMgOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0126】
一実施形態では、非晶質相は、改善された特性及び/又は性能を有する耐火物の形成を容易にすることができる特定の含有量の酸化ストロンチウム(strontium oxide、SrO)を含み得る。更に別の特定の実施形態によれば、ジルコン本体の非晶質相は、エネルギー分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法又は波長分散型X線分光法による走査電子顕微鏡法を使用して測定することができる、特定の含有量のSrOを含み得る。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、0.1重量%超のSrO、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1.1重量%、少なくとも1.3重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.8重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.3重量%、少なくとも3.7重量%、少なくとも4.2重量%、少なくとも4.6重量%、少なくとも5重量%、少なくとも5.1重量%、少なくとも5.8重量%、少なくとも6.3重量%、少なくとも6.5重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8.0重量%、少なくとも9重量%、少なくとも9.3重量%、少なくとも9.6重量%、少なくとも10重量%、又は少なくとも10.4重量%の酸化ストロンチウムの含有量を含み得る。ある特定の事例では、非晶質相は、更により高い含有量のSrO、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも13重量%のSrO、少なくとも15重量%、少なくとも18重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22重量%、又は更には少なくとも25重量%のSrOを含み得る。更に別の実施形態によれば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、50重量%以下、例えば、90重量%以下、85重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、又は更には20重量%以下のSrOの含有量を含み得る。特定の例では、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、14重量%以下の酸化ストロンチウム、例えば、非晶質相の総重量に対して、13重量%以下、12重量%以下、11重量%以下、10.4重量%以下、10.0重量%以下、9重量%以下、8.9重量%以下、8.8重量%以下の酸化ストロンチウム、8.7重量%以下、8.3重量%以下、8.1重量%以下、7.7重量%以下、7.4重量%以下、7.2重量%以下、7.0重量%以下、6.8重量%以下、6.5重量%以下、6.2重量%以下、5.9重量%以下、5.7重量%以下、5.5重量%以下、5.1重量%以下、4.9重量%以下、4.6重量%以下、4.3重量%以下、4.0重量%以下、3.5重量%以下、3.1重量%以下、2.9重量%以下、2.5重量%以下、2.3重量%以下、2.0重量%以下、1.5重量%以下、又は1.1重量%以下の酸化ストロンチウムを含み得る。非晶質相中のSrOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相中のSrOの含有量は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0127】
別の実施形態では、非晶質相は、ジルコン本体の改善された形成、並びにジルコン本体の改善された特性及び/又は性能を容易にすることができる特定の含有量の酸化タンタル(tantalum oxide、Ta)を含み得る。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、12重量%以下の酸化タンタル、例えば、非晶質相の総重量に対して、11.7重量%以下の酸化タンタル、11.5重量%以下の酸化タンタル、11.3重量%以下の酸化タンタル、11.1重量%以下の酸化タンタル、10.9重量%以下の酸化タンタル、10.6重量%以下の酸化タンタル、10.3重量%以下の酸化タンタル、10.0重量%以下の酸化タンタル、9.6重量%以下の酸化タンタル、9.3重量%以下の酸化タンタル、9.1重量%以下の酸化タンタル、8.8重量%以下の酸化タンタル、8.5重量%以下の酸化タンタル、8.2重量%以下の酸化タンタル、7.9重量%以下の酸化タンタル、7.5重量%以下の酸化タンタル、7.1重量%以下の酸化タンタル、6.8重量%以下の酸化タンタル、6.5重量%以下の酸化タンタル、又は6.3重量%以下の酸化タンタルの含有量を含み得る。別の例では、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、少なくとも6.0重量%の酸化タンタル、例えば、非晶質相の総重量に対して、少なくとも6.3重量%のアルカリ土類酸化物、少なくとも6.5重量%の酸化タンタル、少なくとも6.8重量%のアルカリ土類酸化物、少なくとも7.0重量%の酸化タンタル、少なくとも7.3重量%の酸化タンタル、少なくとも7.5重量%のアルカリ土類酸化物、少なくとも7.7重量%のアルカリ土類酸化物、少なくとも7.9重量%のアルカリ土類酸化物、少なくとも8.3重量%の酸化タンタル、少なくとも8.5重量%の酸化タンタル、少なくとも8.7重量%の酸化タンタル、少なくとも9.0重量%の酸化タンタル、少なくとも9.3重量%の酸化タンタル、少なくとも9.5重量%の酸化タンタル、少なくとも9.8重量%の酸化タンタル、少なくとも10.0重量%の酸化タンタル、少なくとも10.3重量%の酸化タンタル、少なくとも10.5重量%の酸化タンタル、少なくとも10.7重量%の酸化タンタル、少なくとも11.0重量%の酸化タンタル、又は更には少なくとも11.1重量%の酸化タンタルの含有量を含み得る。非晶質相の総重量に対する重量%での酸化タンタルの総含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。非晶質相の総計量に対する重量%での酸化タンタル含有量は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内であり得ることが更に理解されよう。例えば、非晶質相は、非晶質相の総重量に対して、6.0重量%~12.0重量%、又は6.3重量%~11.1重量%の含有量で酸化タンタルを含み得る。
【0128】
更に他の実施形態によれば、ジルコン本体中のジルコン結晶粒は、特定の平均結晶粒径を有し得る。例えば、ジルコン結晶粒は、少なくとも3μm、例えば、少なくとも4μm、少なくとも5μm、少なくとも6μm、少なくとも7μm、少なくとも8μm、少なくとも9μm、少なくとも10μm、少なくとも12μm、又は更には少なくとも14μmの平均結晶粒径を有し得る。更に他の実施形態によれば、ジルコン結晶粒は、44μm以下、30μm以下、20μm以下、15μm以下、又は更には10μm以下の平均結晶粒径を有し得る。ジルコン本体中のジルコン結晶粒は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値の平均結晶粒径を有し得ることが理解されよう。ジルコン本体中のジルコン結晶粒は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の平均結晶粒径を有し得ることが更に理解されよう。
【0129】
更に他の実施形態によれば、ジルコン本体は、特定の含有量の見掛け気孔率を含み得る。見掛け気孔率は、ASTM C20を使用して測定することができる。例えば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総体積に対して、少なくとも0.1体積%、例えば、少なくとも0.5体積%、少なくとも1.0体積%、少なくとも1.5体積%、少なくとも2.0体積%、少なくとも2.5体積%、少なくとも3.0体積%、少なくとも3.5体積%、少なくとも4.0体積%、少なくとも4.5体積%、少なくとも5.0体積%、少なくとも6体積%、少なくとも7体積%、少なくとも8体積%、少なくとも9体積%、少なくとも10体積%、少なくとも11体積%、少なくとも12体積%、少なくとも13体積%、少なくとも又は更には14体積%の見掛け気孔率を含み得る。更に他の実施形態によれば、ジルコン本体は、ジルコン本体の総体積に対して、15体積%以下、例えば、14体積%以下、13体積%以下、12体積%以下、11体積%以下、10体積%以下、9体積%以下、8体積%以下、7体積%以下、6体積%以下、5体積%以下、4.5体積%以下、4.0体積%以下、3.5体積%以下、3.0体積%以下、2.5体積%以下、2.0体積%以下、1.5体積%以下、1.0体積%以下、及び0.5体積%以下の見掛け気孔率を含み得る。ジルコン本体は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値の見掛け気孔率を有し得ることが理解されよう。ジルコン本体は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値の見掛け気孔率を有し得ることが更に理解されよう。
【0130】
本明細書に記載されるように形成された耐火物の別の特定の実施形態は、ジルコン結晶粒を含み得るジルコン本体を含むことができ、ジルコン本体は、外側部分及び内部部分を有し得る。外側部分と内側部分との交点は、本体の外側表面から5000μmの深さで測定され得る。本体の外側部分は、体積パーセントで測定された見掛け気孔率(Pop)を有することができ、本体の内部部分は、体積パーセントで測定された見掛け気孔率(Pip)を有し得る。
【0131】
見掛け気孔率は、ASTM C20を使用して測定することができる。ある特定の実施形態では、Pop及びPipは、実質的に同様であり得る。例えば、Pop及びPipは、25体積%以下、例えば、20体積%以下、15体積%以下、10体積%以下、5体積%以下、4体積%以下、3体積%以下、又は2体積%以下の差を有し得る。他の実施形態では、Pop及びPipは、少なくとも1体積%、例えば、少なくとも2体積%、少なくとも3体積%、少なくとも4体積%、少なくとも5体積%、又は少なくとも9体積%の差を有し得る。PopとPipとの間の見掛け気孔率の差は、上記の任意の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。PopとPipとの間の見掛け気孔率の差は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0132】
更に他の実施形態によれば、ジルコン本体は、本体の外側部分の見掛け気孔率(Pop)の、本体の内側部分の見掛け気孔率(Pip)に対する特定の比を有し得る。この比は、数学的にPop/Pipとして表現することができる。Popは、体積パーセントで測定されたジルコン本体の外側部分の見掛け気孔率を表し得る。Pipは、体積パーセントで測定された本体の内部部分の見掛け気孔率を表し得る。ある特定の実施形態では、本体は、1.9以下、例えば、1.8以下、1.7以下、1.6以下、1.5以下、1.4以下、1.3以下、1.2以下、又は更には1.1以下の見掛け気孔率比Pop/Pipを含み得る。他の実施形態では、本体は、約1の見掛け気孔率比Pop/Pipを含み得る。更に他の実施形態では、本体は、少なくとも0.8、例えば、少なくとも0.85、少なくとも0.9、又は更には少なくとも0.95の見掛け気孔率比Pop/Pipを含み得る。気孔率比Pop/Pipは、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。気孔率比Pop/Pipは、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0133】
更に他の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、特定の密度を有し得る。密度(density、D)は、ASTM C20による見掛け比重を使用して決定することができる。一実施形態では、ジルコン本体は、密度、又は少なくとも3.7g/cm、例えば、3.8g/cm、3.9g/cm、4.0g/cm、4.1g/cm、少なくとも4.2g/cm、少なくとも4.3g/cm、又は更には少なくとも4.4g/cmを有し得る。更に他の事例では、ジルコン本体は、4.5g/cm以下、例えば、4.4g/cm以下、4.3g/cm以下、4.2g/cm以下、4.1g/cm以下、4.0g/cm以下、3.9g/cm以下、3.8g/cm以下、又は更には3.7g/cm以下の密度を有し得る。密度は、上記の最大値及び最小値のうちのいずれかの間の任意の値であり得ることが理解されよう。密度は、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の範囲内の任意の値であり得ることが更に理解されよう。
【0134】
更に他の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、特定の温度に対して特定のクリープ変形速度を有し得る。クリープ変形速度は、等温4点クリープ試験を使用して測定することができる。
【0135】
4点等温クリープ試験では、4点曲げ試験構成が使用され、2つの外側支持体が試料の下に位置付けられ、2つの内側負荷部材が試料の頂部に力を加える。外側支持体間の距離Lは80mmであり得、内側負荷部材間の距離lは40mmであり得る。試料棒は、8mmの高さ「a」、9mmの幅「b」、及び100mmの長さを有し得る。試験中、試料棒は支持部材上に位置付けることができ、負荷部材は試料棒に2MPaの応力を加えることができる。試験は、加熱チャンバ内で行われ得る。試験中の加熱チャンバの温度は、12~48時間の総試験時間にわたって、例えば、1350℃、1325℃、1300℃、又は1275℃の温度などの設定試験温度に維持され得る。ミリメートル(millimeter、mm)での試料の瞬間変形は、試料の底部表面と接触しているLVDTを使用して試験中に測定することができる。瞬間変位から基準変位を減算して、試験中の特定の試料変位を提供する。次いで、試料変位を使用して、1時間当たりのクリープ変形速度(すなわち、クリープ変形速度)を計算することができる。変形速度Rdefは、特定の試料変位速度「Rdisp」から次式によって導出される。
def=Rdisp.12.a/(3.L-(L-l))
【0136】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1350℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合の特定のクリープ変形速度を有し得る。例えば、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1350℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、3.0E-5h-1未満、例えば、2.5E-5h-1以下、2.2E-5h-1以下、1.8E-5h-1以下、1.5E-5h-1以下、1.2E-5h-1以下、1E-5h-1以下、9.5E-6h-1.以下、9E-6h-1.以下、8E-6h-1.以下、又は7E-6h-1以下のクリープ変形速度を有し得る。別の例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1350℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、少なくとも0.5E-6h-1.、少なくとも1E-6h-1.、又は少なくとも1.5E-6h-1.のクリープ変形速度を有し得る。更なる事例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1350℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内のクリープ変形速度を有し得る。
【0137】
別の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1325℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合の特定のクリープ変形速度を有し得る。例えば、別の例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1325℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、約8.8E-6h-1未満、例えば、8.5E-6h-1以下、8E-6h-1以下、7.5E-6h-1以下、7E-6h-1.以下、又は6.5E-6h-1以下、6E-6h-1以下、5.5E-6h-1以下、5E-6h-1以下、4.5E-6h-1以下、4.3E-6h-1以下、4E-6h-1以下、3.5E-6h-1以下、又は3E-6h-1以下のクリープ変形速度を有し得る。別の例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1325℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、少なくとも0.05E-6h-1.、少なくとも0.5E-6h-1.、又は少なくとも0.75E-6h-1.のクリープ変形速度を有し得る。更なる事例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1325℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内のクリープ変形速度を有し得る。
【0138】
更に別の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1300℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合の特定のクリープ変形速度を有し得る。例えば、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1300℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、1.5E-5h-1未満、例えば、4.5E-6h-1以下、4E-6h-1以下、3.5E-6h-1以下、3E-6h-1以下、2.5E-6h-1以下、2.2E-6h-1以下、2E-6h-1以下、1.8E-6h-1以下、1.5E-6h-1以下、1.2E-6h-1以下のクリープ変形速度を有し得る。別の例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1300℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、少なくとも0.05E-6h-1.、少なくとも0.1E-6h-1.、少なくとも0.3E-6h-1.、又は少なくとも0.5E-6h-1.のクリープ変形速度を有し得る。更なる事例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1300℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内のクリープ変形速度を有し得る。
【0139】
更に別の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1275℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合の特定のクリープ変形速度を有し得る。例えば、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1275℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、4.0E-6h-1未満、例えば、3.5E-6h-1以下のクリープ変形速度を有し得る。特定の例では、ジルコン本体は、加えられた応力下、1275℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、2.7E-6h-1未満、2.6E-6h-1以下、2.5E-6h-1以下、2.4E-6h-1以下、2.53E-6h-1以下、2.2E-6h-1以下、2.1E-6h-1以下、1.9E-6h-1以下、1.7E-6h-1以下、1.5E-6h-1以下、1.3E-6h-1以下、又は1.1E-6h-1以下のクリープ変形速度を有し得る。別の例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1275℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、少なくとも0.005E-6h-1.、少なくとも0.008E-6h-1.、少なくとも0.01E-6h-1.、少なくとも0.03E-6h-1.、少なくとも0.05E-6h-1.、少なくとも0.08E-6h-1.、又は少なくとも0.1E-6h-1.のクリープ変形速度を有し得る。更なる事例では、ジルコン本体は、2MPaの加えられた応力下、1275℃の温度で4点曲げ試験を使用して測定される場合、本明細書に記述される最小値及び最大値のうちのいずれかを含む範囲内のクリープ変形速度を有し得る。
【0140】
更に別の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、LTPSガラスと呼ばれるガラスを使用して実施される短期又は長期膨れ試験を使用して測定される場合の特定の膨れ値を有し得る。LTPSガラスは、AMLCDディスプレイの製造に使用される市販の無アルカリボロアルミノケイ酸ガラス基材である。LTPSガラス1及び2のガラスは、2.4~2.7g/ccの密度及び650~800℃の歪み点を有する。
【0141】
短期プラーク膨れ試験では、正方形又は円柱形の試料を調製した。正方形試料は、長さ及び幅又は1インチ、並びに1/4インチの厚さを有し得る。円柱形試料は、1インチの直径及び1/4インチの厚さを有し得る。試料の面を、30ミクロンの表面仕上げで研削し、超音波浴中で洗浄し、乾燥させることができる。ガラスシート(すなわち、LTPSガラス1及び2)を試料の表面上に置くことができ、試料を5℃/分で1300℃の試験温度まで加熱することができる。試料を試験温度で8時間保持し、次いで、ガラスの失透を回避するために、少なくとも10℃/分で室温まで急速に冷却することができる。次いで、試料を半分に切断することができ、断面を1ミクロンまで研磨することができる。次いで、立体顕微鏡又は双眼顕微鏡を使用して、断面を観察し、界面に沿って3000ミクロンの断面において、ガラス中に500ミクロンの深さで見える気泡の数を数えることができる。次いで、気泡の数を1.5で除算し、試料とガラスとの間の界面における1平方mm当たりの気泡の数を得ることができる。
【0142】
長期坩堝膨れ試験では、坩堝を、試料ブロックからコア掘削する。坩堝は、40mmの高さ及び50mmの直径を有し得、坩堝の中央に30mmの高さ及び30mmの直径を有する穴を有する。調製した後、坩堝を、超音波浴中でDI水を使用して洗浄して、機械加工からの任意の考えられる残留物を排除し、次いで、乾燥させることができる。乾燥した後、坩堝に20gのガラス(すなわち、LTPS1及び2のガラス)の破片を充填し、次いで試験温度まで加熱し、長時間(72時間、120時間、又は360時間)浸漬することができる。浸漬が完了した後、坩堝を室温まで冷却する。次いで、坩堝を垂直に切断して、ガラスを露出させ、膨れ強度を観察する。長期坩堝膨れ試験では、材料を、LTPS1及び2のガラスにおいて1300℃で360時間試験する。次いで、立体顕微鏡又は双眼顕微鏡を使用して、断面を観察し、界面に沿って3000ミクロンの断面において、ガラス中に500ミクロンの深さで見える気泡の数を数えることができる。次いで、気泡の数を1.5で除算し、試料とガラスとの間の界面における1平方mm当たりの気泡の数を得ることができる。
【0143】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、LTPS1及び2のガラスに対する短期プラーク膨れ試験を使用して測定される場合の特定の膨れ値を有し得る。
【0144】
更に別の実施形態によれば、本明細書に記載の方法に従って形成されたジルコン本体は、1300℃の温度への曝露の360時間後のLTPS1及び2のガラスに対する長期坩堝膨れ試験を使用して測定される場合の特定の膨れ値を有し得る。例えば、360時間後のLTPS1及び2のガラスに対する長期坩堝膨れ試験を使用して測定される場合の膨れ値は、1mm当たり1気泡以下であり得る。
【0145】
注目すべきことに、本明細書に記載の実施形態に従って形成されたジルコンを含む耐火物における膨れ値は、従来の方法に従って形成された従来のジルコン系材料と比較して、より低いと決定された。
【0146】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを以下に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
【0147】
実施形態
実施形態1.ジルコン本体を含む耐火物であって、ジルコン本体が、アルカリ土類金属元素を含む第1の結晶相を含む、耐火物。
【0148】
実施形態2.1350℃の温度及び2MPaの応力で約1.8E-5h-1以下のクリープ変形速度を含むジルコン本体を含む、耐火物。
【0149】
実施形態3.1275℃の温度及び2MPaの応力で約2.7E-6h-1未満のクリープ変形速度を含むジルコン本体を含む、耐火物。
【0150】
実施形態4.1325℃の温度及び2MPaの応力で約8.8E-6h-1未満のクリープ変形速度を含むジルコン本体を含む、耐火物。
【0151】
実施形態5.1300℃の温度及び2MPaの応力で約4.5E-6h-1未満のクリープ変形速度を含むジルコン本体を含む、耐火物。
【0152】
実施形態6.ジルコン本体が、Ca、Mg、Sr、及びBaのうちの少なくとも1つを含むアルカリ金属元素を含む第1の結晶相を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0153】
実施形態7.第1の結晶相が、Al、Si、又はそれらの組み合わせを更に含む、実施形態6に記載の耐火物。
【0154】
実施形態8.ジルコン本体が、アルミノケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸バリウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、アルミノケイ酸ストロンチウム、又はそれらの組み合わせを含む第1の結晶相を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0155】
実施形態9.ジルコン本体が、長石タイプの結晶を含む第1の結晶相を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0156】
実施形態10.ジルコン本体が、ゲーレナイト(CaAlSiO)、プレナイト(CaAl[AlSiO]及びCaAl(AlSi10)(OH))、アノーサイト(CaAlSi)、セルシアン(BaAlSi)、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0157】
実施形態11.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、又は少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、又は少なくとも6重量%のアルカリ土類金属を含む第1の結晶相を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0158】
実施形態12.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1重量%以下のアルカリ土類金属を含む第1の結晶相を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0159】
実施形態13.ジルコン本体が、タンタル、鉄、チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む第2の結晶相を含み、第2の結晶相が、タンタル-鉄-チタニアを多く含む結晶相である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0160】
実施形態14.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.5重量%、又は少なくとも5重量%の第2の結晶相を含む、実施形態13に記載の耐火物。
【0161】
実施形態15.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下の第2の結晶相を含む、実施形態13又は14に記載の耐火物。
【0162】
実施形態16.ジルコン本体が、Si、Al、Ta、アルカリ土類金属元素、又はそれらの任意の組み合わせを含む非晶質相を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0163】
実施形態17.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.5重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.8重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、又は少なくとも5重量%の非晶質相を含む、実施形態16に記載の耐火物。
【0164】
実施形態18.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下の非晶質相を含む、実施形態16又は17に記載の耐火物。
【0165】
実施形態19.非晶質相が、非晶質相の総重量に対して、40重量%~60重量%のSi、又は48重量%~58重量%のSiと、非晶質相の総重量に対して、10重量%~30重量%のAl、又は15重量%~25重量%のAlと、非晶質相の総重量に対して、0.5重量%~15重量%のアルカリ土類金属元素、又は2重量%~9重量%のアルカリ土類金属元素と、非晶質相の総重量に対して、0.3重量%~12重量%のTa、又は1重量%~7重量%のTaと、を含む、実施形態16に記載の耐火物。
【0166】
実施形態20.第1の結晶相、第2の結晶相、又はその両方が、非晶質相内にある、実施形態16に記載の耐火物。
【0167】
実施形態21.ジルコン本体が、ムライトを含む第3の結晶相を含み、第3の結晶相が、ムライトから本質的になる、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0168】
実施形態22.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.5重量%、又は少なくとも5重量%の第3の結晶相を含む、実施形態21に記載の耐火物。
【0169】
実施形態23.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、20重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、又は4重量%以下の第3の結晶相を含む、実施形態21又は22に記載の耐火物。
【0170】
実施形態24.ジルコン本体が、ジルコンを含む第4の結晶相を含み、第4の結晶相が、ジルコンから本質的になる、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0171】
実施形態25.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも50重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、又は少なくとも93重量%の第4の結晶相を含む、実施形態24に記載の耐火物。
【0172】
実施形態26.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、99.5重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、99重量%以下、98重量%以下、97重量%以下、96重量%以下、95重量%以下、又は94重量%以下の第4の結晶相を含む、実施形態24又は25に記載の耐火物。
【0173】
実施形態27.ジルコン本体が、ジルコニアを含む第5の結晶相を含み、第5の結晶相が、ジルコニアから本質的になる、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0174】
実施形態28.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して含む、少なくとも0.01重量%、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.03重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、又は少なくとも1重量%の第5の結晶相を含む、実施形態27に記載の耐火物。
【0175】
実施形態29.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、15重量%以下、ジルコン本体の総重量に対して、12重量%以下、10重量%以下、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下の第5の結晶相を含む、実施形態27又は28に記載の耐火物。
【0176】
実施形態30.ジルコン本体が、アルカリ土類酸化物を含み、アルカリ土類酸化物の総含有量が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%かつ8重量%以下である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0177】
実施形態31.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.1重量%のアルミナ(Al)含有成分、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.8重量%、又は少なくとも1重量%のアルミナ含有成分を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0178】
実施形態32.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、約12重量%以下のアルミナ(Al)含有成分、ジルコン本体の総重量に対して、10重量%以下のAl含有成分、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、又は6重量%以下のアルミナ含有成分を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0179】
実施形態33.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも2.7重量%、又は少なくとも3重量%のムライトを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0180】
実施形態34.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して10重量%以下、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3.8重量%以下、3.5重量%以下、3.2重量%以下、又は3重量%以下のムライトを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0181】
実施形態35.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、又は少なくとも93重量%のジルコンを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0182】
実施形態36.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、99.5重量%以下、99重量%以下、98重量%以下、97重量%以下、又は95重量%以下のジルコンを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0183】
実施形態37.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、又は少なくとも0.5重量%のTaを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0184】
実施形態38.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1重量%以下のTaを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0185】
実施形態39.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、又は少なくとも0.3重量%のMgOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0186】
実施形態40.ジルコン本体が、2重量%以下、1.8重量%以下、1.5重量%以下、1.2重量%以下、1重量%以下、0.5重量%以下、又は0.3重量%以下のMgOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0187】
実施形態41.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.02重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.08重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、又は少なくとも0.3重量%のCaOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0188】
実施形態42.ジルコン本体が、2重量%以下、1.8重量%以下、1.5重量%以下、1.2重量%以下、1重量%以下、又は0.7重量%以下のCaOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0189】
実施形態43.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、又は少なくとも0.5重量%のSrOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0190】
実施形態44.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、1重量%以下、又は0.5重量%以下のSrOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0191】
実施形態45.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも1重量%、又は少なくとも1.2重量%のBaOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0192】
実施形態46.ジルコン本体が、ジルコン本体の総重量に対して、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1.2重量%以下のBaOを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0193】
実施形態47.ジルコン本体が、1350℃の温度及び2MPaの応力で、1.8E-5h-1以下、1350℃の温度及び2MPaの応力で、1.5E-5h-1以下、1.2E-5h-1以下、1E-5h-1以下、9E-6h-1.以下、又は8E-6h-1以下のクリープ変形速度を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0194】
実施形態48.ジルコン本体が、1325℃の温度及び2MPaの応力で、約8.8E-6h-1未満、1350℃の温度及び2MPaの応力で、8.5E-6h-1以下、8E-6h-1以下、7.5E-6h-1以下、7E-6h-1以下、又は6.5E-6h-1以下、6E-6h-1以下、5.5E-6h-1以下、5E-6h-1以下、又は4.5E-6h-1以下のクリープ変形速度を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0195】
実施形態49.ジルコン本体が、1300℃の温度及び2MPaの応力で、4.5E-6h-1未満、1300℃の温度及び2MPaの応力で、4E-6h-1以下、3.5E-6h-1以下、又は3E-6h-1以下のクリープ変形速度を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0196】
実施形態50.ジルコン本体が、1275℃の温度及び2MPaの応力で、2.7E-6h-1未満、1275℃の温度及び2MPaの応力で、2.6E-6h-1以下、2.5E-6h-1以下、2.4E-6h-1以下、2.53E-6h-1以下、又は2.2E-6h-1以下のクリープ変形速度を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0197】
実施形態51.ジルコン本体が、約4.5g/cm以下の密度を含み、密度が、3.5g/cm~4.5g/cmの範囲内、又は3.8g/cm~4.2g/cmの範囲内である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0198】
実施形態52.ジルコン本体が、ジルコン本体の総体積に対して、約15体積%以下の見掛け気孔率を含み、見掛け気孔率が、1体積%~15体積%の範囲内、又は3体積%~12体積%の範囲内である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0199】
実施形態53.ジルコン本体が、CZN/Cの比を含み、CZNが、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのジルコンの含有量であり、Cが、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのムライトの含有量であり、比が、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも26、少なくとも27、少なくとも28、少なくとも29、少なくとも30、少なくとも31、少なくとも32、又は少なくとも33である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0200】
実施形態54.ジルコン本体が、CZN/Cの比を含み、CZNが、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのジルコンの含有量であり、Cが、ジルコン本体の総重量に対する重量%でのムライトの含有量であり、比が、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、48以下、45以下、42以下、40以下、38以下、35以下、32以下、又は30以下である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の耐火物。
【0201】
実施形態55.ジルコン本体が、CC3/CC1の比を含み、CC3が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第3の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、少なくとも0.01、少なくとも0.05、少なくとも0.1、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも3.5、少なくとも4、少なくとも4.5、少なくとも5、少なくとも5.5、少なくとも6、少なくとも6.5、少なくとも7、少なくとも7.5、少なくとも8、少なくとも8.5、少なくとも9、少なくとも9.5、又は少なくとも10である、実施形態23に記載の耐火物。
【0202】
実施形態56.ジルコン本体が、CC3/CC1の比を含み、CC3が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第3の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、48以下、45以下、42以下、40以下、38以下、35以下、32以下、30以下、28以下、25以下、22以下、20以下、18以下、15以下、12以下、又は10以下である、実施形態23又は55に記載の耐火物。
【0203】
実施形態57.ジルコン本体が、C/CC1の比を含み、Cが、ジルコン本体の総重量に対する重量%での非晶質相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、少なくとも1、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも3.5、少なくとも4、少なくとも4.5、少なくとも5、少なくとも5.5、少なくとも6、少なくとも6.5、少なくとも7、少なくとも7.5、少なくとも8、少なくとも8.5、少なくとも9、少なくとも9.5、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも22、少なくとも24、少なくとも26、少なくとも28、少なくとも30、少なくとも32、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、又は少なくとも70である、実施形態16に記載の耐火物。
【0204】
実施形態58.ジルコン本体が、C/CC1の比を含み、Cが、ジルコン本体の総重量に対する重量%での非晶質相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、500以下、400以下、300以下、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、48以下、45以下、42以下、40以下、38以下、35以下、32以下、又は30以下である、実施形態16又は57に記載の耐火物。
【0205】
実施形態59.ジルコン本体が、CC4/CC1の比を含み、CC4が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第4の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、又は少なくとも90である、実施形態24に記載の耐火物。
【0206】
実施形態60.ジルコン本体が、CC4/CC1の比を含み、CC5が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第4の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、9300以下、7000以下、5000以下、3000以下、1000以下、800以下、600以下、500以下、400以下、300以下、200以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、又は10以下である、実施形態24又は59に記載の耐火物。
【0207】
実施形態61.ジルコン本体が、CC5/CC1の比を含み、CC5が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第5の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、少なくとも0.01、少なくとも0.1、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、又は少なくとも5である、実施形態27に記載の耐火物。
【0208】
実施形態62.ジルコン本体が、CC5/CC1の比を含み、CC5が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第5の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下である、実施形態27又は60に記載の耐火物。
【0209】
実施形態63.ジルコン本体が、CC2/CC1の比を含み、CC2が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第2の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、少なくとも0.01、少なくとも0.1、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、又は少なくとも5である、実施形態13に記載の耐火物。
【0210】
実施形態64.ジルコン本体が、CC2/CC1の比を含み、CC2が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第2の結晶相の含有量であり、CC1が、ジルコン本体の総重量に対する重量%での第1の結晶相の含有量であり、比が、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、又は5以下である、実施形態13又は63に記載の耐火物。
【0211】
実施形態65.耐火物を形成する方法であって、素地を加熱して、ジルコン本体を含む耐火物を形成することを含み、加熱することが、2℃/時未満の冷却速度を含む、方法。
【0212】
実施形態66.耐火物を形成する方法であって、素地を形成することと、素地を第1の温度で第1の期間にわたって加熱することと、素地を第1の温度よりも低い第2の温度で第2の期間にわたって加熱して、ジルコン本体を含む耐火物を形成することと、を含む、方法。
【0213】
実施形態67.第1の温度から第2の温度まで2℃/時未満、0.8℃/時以下、0.7℃/時以下、0.6℃/時以下、0.5℃/時以下、0.4℃/時以下、0.3℃/時以下、0.2℃/時以下、又は0.1℃/時以下の冷却速度で素地を冷却することと、素地を第2の温度で加熱することと、を更に含む、実施形態65又は66に記載の方法。
【0214】
実施形態68.冷却速度が、少なくとも0.01℃/時、少なくとも0.02℃/時、少なくとも0.03℃/時、少なくとも0.04℃/時、少なくとも0.05℃/時、少なくとも0.06℃/時、少なくとも0.07℃/時、少なくとも0.08℃/時、少なくとも0.09℃/時、又は少なくとも0.1℃/時である、実施形態67に記載の方法。
【0215】
実施形態69.第1の温度が、少なくとも1500℃、少なくとも1550℃、又は少なくとも1600℃の最大加熱温度を含む、実施形態66又は67に記載の方法。
【0216】
実施形態70.第1の温度が、1700℃以下、1650℃以下、又は1625℃以下の最大加熱温度を含む、実施形態66又は67に記載の方法。
【0217】
実施形態71.第1の温度で、少なくとも2時間、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも8時間、又は少なくとも10時間の第1の期間にわたって加熱することを更に含む、実施形態65又は66に記載の方法。
【0218】
実施形態72.第1の温度で、5日以下、4日以下、3日以下、2日以下、24時間以下、20時間以下、18時間以下、16時間以下、14時間以下、又は12時間以下の第1の期間にわたって加熱することを更に含む、実施形態65又は66に記載の方法。
【0219】
実施形態73.第2の温度で、少なくとも10時間、少なくとも14時間、少なくとも18時間、少なくとも20時間、少なくとも24時間、少なくとも30時間、少なくとも36時間、又は少なくとも2日の第2の期間にわたって加熱することを更に含む、実施形態65又は66に記載の方法。
【0220】
実施形態74.第2の温度で、6日以下、5日以下、4日以下、3日以下、60時間以下、50時間以下、48時間以下、44時間以下、40時間以下、36時間以下、又は30時間以下の第2の期間にわたって加熱することを更に含む、実施形態65又は66に記載の方法。
【0221】
実施形態75.第2の温度が、焼結温度を含み、焼結温度が、少なくとも1250℃、少なくとも1300℃、少なくとも1350℃、少なくとも1400℃、又は少なくとも1425℃である、実施形態66又は67に記載の方法。
【0222】
実施形態76.第2の温度が、焼結温度を含み、焼結温度が、1525℃以下、1500℃以下、1475℃以下、又は1450℃以下である、実施形態66又は67に記載の方法。
【0223】
実施形態77.第2の温度から周囲温度まで、5℃/時以下、4℃/時以下、3℃/時以下、2℃/時以下、1℃/時以下、0.9℃/時以下、又は0.8℃/時以下の冷却速度で冷却することを更に含む、実施形態66又は67に記載の方法。
【0224】
実施形態78.第2の温度から周囲温度まで、少なくとも0.03℃/時、少なくとも0.04℃/時、少なくとも0.05℃/時、少なくとも0.06℃/時、少なくとも0.07℃/時、少なくとも0.08℃/時、少なくとも0.09℃/時、少なくとも0.1℃/時、少なくとも0.2℃/時、少なくとも0.3℃/時、少なくとも0.4℃/時、少なくとも0.5℃/時、少なくとも0.6℃/時、少なくとも0.7℃/時、少なくとも0.8℃/時、少なくとも0.9℃/時、又は少なくとも1℃/時の冷却速度で冷却することを更に含む、実施形態66又は67に記載の方法。
【実施例
【0225】
実施例1
ブロックの形態の試料S1を作製した。0.3重量%のCaO、2重量%のAl、3重量%のムライト、ZrSiO(93.7重量%)とのバランスで1重量%のTaを含む原料を、結合剤及び分散剤を添加してスラリー中で混合した。よく混合された均質なスラリーを噴霧乾燥した。噴霧乾燥した顆粒を形成して、100MPa~180MPaの圧力下で平衡に加圧した。ブロックを以下のように焼結した。
【0226】
ブロックを、1605℃~1620℃の範囲内の最高温度で10時間加熱し、0.01~0.5℃/分の冷却速度で1350~1500℃まで冷却し、1350~1500℃で24時間滞留させた。ブロックを0.01~1℃/分の冷却速度で室温まで冷却した。
【0227】
ブロックの本体の微細構造を、走査電子顕微鏡を使用して分析し、画像を図4及び図5に含めている。非晶質相405では、Ta-Ti-Feを多く含む結晶相(タピオライトタイプ)403、及びEBSDによってゲーレナイト(CaAlSiO)又はプレナイト(CaAlSi12)として定義されるCa-Al-Siを多く含む結晶407が存在する。
【0228】
元素マッピングを使用して、微細構造を分析した。表1は、ガラス相405及びムライト相411中のある特定の元素の元素濃度を含む。濃度は、それぞれの相の総重量に対するものである。
【0229】
【表1】
【0230】
実施例2
試料C2及びC3を、ブロックの形態で形成した。試料C2を形成するための原料は、98重量%のジルコン砂、酸化タンタル(焼結助剤、1重量%)、1重量%のシリカを含んでいた。ジルコン砂は、ICP分析により、最大0.5重量%のアルミナ、0.08重量%のCaO、及び0.06重量%未満のMgOを含む不純物を含んでいた。試料C3を形成するための原料は、ジルコン砂(94重量%、添加剤とのバランスで)、酸化タンタル(焼結助剤、1重量%)、ムライト(3重量%)、及び遊離アルミナ(2重量%)を含んでいた。ジルコン砂は、不純物として0.02~0.06重量%のCaOを含んでいた。
【0231】
原料の混合物を、本明細書における実施形態に記載されているように混合、成形、及び焼結した。本明細書に記載の実施形態に従って、試料S1、C2、及びC3をクリープ変形速度について試験した。図6は、試料のクリープ変形速度対温度のプロットを含む。以下の表2に記述され、図6に例解されるように、試料S1は、試験した温度にわたって試料C1及びC2よりも著しく改善されたクリープ変形速度を示した。
【0232】
【表2】
【0233】
実施例3
試料S3については0.15重量%のCaOを添加し、試料S4については0.6重量%のCaOを添加したこと以外は同様の原料を使用して、試料S3及びS4を、試料S1に関して記載されたものと同じようにブロックの形態で形成した。S3及びS4についてのCaOの含有量は、それぞれの原料の総重量に対して相対的である。
【0234】
図7は、S1、S3、及びS4のブロックの微細構造の画像を含む。例解されるように、試料S4と比較して、試料S1及びS3にはより多くの結晶相が存在していた。試料を、本明細書における実施形態に記載されるようにクリープ変形速度について試験した。試料のクリープ変形速度及び試験した温度のプロットを図8に含めている。S1及びS3は、試験した温度にわたって同様のクリープ変形速度を示し、試料S4よりも改善されたクリープ変形速度を示した。
【0235】
実施例4
CaOの代わりに原料の総重量に対して1mol%のBaOを添加したこと以外は同様の原料を使用して、試料S6を、試料S1に関して記載されたものと同じようにブロックの形態で形成した。試料CS3、S1、及びS6を、本明細書における実施形態に記載されるようにクリープ変形速度について試験した。試料のクリープ変形速度及び試験した温度のプロットを図9に含めている。S1及びS6は、試料CS3よりも、試験した温度にわたって改善されたクリープ変形速度を示した。
【0236】
試料CS2、CS3、S1、及びS6を、本明細書における実施形態に記載されるように、膨れ効果について試験した。図10に例解されるように、試料S1及びS6のガラス材料とジルコン材料との間の界面において、試料CS2及びCS3と比較して、著しく低減した数の気泡を観察することができる。
【0237】
実施例5
異なるドーパントを異なる含有量で添加したこと以外は同様の原料を使用して、追加の試料を、試料S1に関して記載されたものと同じようにブロックの形態で形成した。原料の総重量に対して、それぞれ0.125mol%、0.25mol%、0.5mol%、及び1.0mol%のBaOを含む試料S7、S8、S9、並びにS10を形成した。原料の総重量に対して、0.125mol%、0.5mol%、及び1.0mol%のSrOを含む試料S11、S12、並びにS13を形成した。原料の総重量に対して、それぞれ0.125mol%、0.5mol%、1.0mol%、及び2.0mol%のCaOを含む試料S14、S15、S16、並びにS17を形成した。
【0238】
試料S7~S17及び比較試料CS3を、本明細書における実施形態に記載されるようにクリープ変形速度について試験した。試料S7~S17のクリープ変形速度対ドーパント濃度の相対値が図11に例解されている。正規化したクリープ変形速度を、式RCR=CR/CRを使用して、代表試料のクリープ変形速度を比較試料のクリープ変形速度に対して正規化することによって決定し、式中、RCRは、代表試料(例えば、S7~S17のうちのいずれか1つ)の正規化したクリープ変形速度を表し、CRは、代表試料のクリープ変形速度を表し、CRは、比較試料(例えば、CS3)のクリープ変形速度を表す。CS3のクリープ変形速度の相対値は1であり、図11において水平の点線で例解されている。
【0239】
例解されるように、試料S9、S10、S12、S13、及びS15~S17は、CS3と比較して改善された耐クリープ性を示す。BaOをドープした試料は、同じ濃度でCaO又はSrOをドープした試料と比較して、更に改善された耐クリープ性を有するように見える。例えば、平均して、試料S9の正規化したクリープ変形速度は、試料S12及びS15と比較して低く、試料S10の正規化したクリープ変形速度は、S13及びS16よりも低い。
【0240】
実施例6
CaOの代わりに、表3に記述されたドーパントを指定の濃度で添加した以外は同様の原料を使用して、試料S20~S22を、試料S1に関して記載されたものと同じようにブロックの形態で形成した。試料を、本明細書における実施形態に記載されるようにクリープ変形速度について試験し、結果を表3に含めている。
【0241】
【表3】
【0242】
0.42重量%のBaOを含む試料S9は、0.21重量%のBaOを含むS8と比較して、試験した条件で改善されたクリープ変形速度を示した。S9が、それぞれ0.42重量%の総濃度のBaO及びCaO、BaO及びCaO、並びにBaO及びSrOでドープしたS20~S22よりも改善された耐クリープ性を有していたことは注目に値する。
【0243】
実施例7
CaOの代わりに、表4に記述されたドーパントを指定の濃度で添加した以外は同様の原料を使用して、試料S23~S38を、試料S1に関して記載したものと同じようにブロックの形態で形成した。試料CS4を、アルカリ土類酸化物ドーパントを使用しなかったこと以外は同様に形成した。マイクロプローブ分析を使用して試料の非晶質相を分析し、波長分散型X線分光法を使用することによって決定した非晶質相中の成分の含有量(重量%での)を以下の表4~5に含めている。
【0244】
試料を、本明細書における実施形態に従って耐クリープ性について試験し、試験結果を表4~6に含めている。試料S24~S35は、試験した温度のいくつか又は全てにおいて、改善されたクリープ速度を示した。試料S23及びS39は、クリープ速度の改善を示さなかった。
【0245】
【表4】
【0246】
【表5】
【0247】
【表6】
【0248】
表7及び8は、各試料の粉砕されたジルコン本体から得た少なくとも0.25gの粉末試料に対するICP(バルクICPとも称される)を行うことによって分析した試料の組成を含む。
【0249】
【表7】
【0250】
【表8】
【0251】
本出願は、先行技術からの逸脱を表している。注目すべきことに、本明細書における実施形態は、従来の方法に従って形成されたジルコン成分よりも改善された予想外の性能を示す。特定の理論に束縛されることを望むものではないが、例えば、アルミナ含有組成物の含有量、アルカリ土類酸化物の含有量、ある特定の結晶相の存在、ある特定の結晶相の含有量、SiOの含有量、焼結助剤の含有量、及びこれらの成分の互いに対する比が挙げられる、ジルコン原料混合物中及び形成されたジルコン本体材料中の材料のある特定の含有量の組み合わせは、限定されないが、高温での低いクリープ変形速度、低い膨れ値、アルカリ土類アルミノケイ酸塩を含む結晶相、及び最終的に形成されたジルコン本体中のアルカリ土類アルミノケイ酸塩の含有量が挙げられる、特徴の独特の組み合わせを有する耐火物又は構成要素の形成を容易にすることが示唆される。特に、アルミナ又はアルミナ含有成分とアルカリ土類酸化物との予想外の相乗効果が、ジルコン本体の低いクリープ変形速度及び低い膨れ値の改善を容易にすることは注目すべきである。
【0252】
一般的な説明又は実施例において、上で説明される活動の全てが必要とされるわけではなく、特定の活動の一部が必要とされない場合があり、説明される活動に加えて1つ以上の更なる活動が行われ得ることに留意されたい。なお更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。本明細書における実施形態の特性又は特徴の任意の値は、統計的に関連する試料サイズから導出された平均値又は中央値を表すことができる。特に明記されない限り、組成物は合計100%に基づき、成分の総含有量は100%を超えないことが理解されよう。
【0253】
前述の明細書では、特定の実施形態を参照して概念を記載してきた。しかしながら、当業者であれば、以下の特許請求の範囲に掲げる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることを理解する。そのため、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、例解的な意味で考慮されるべきであり、全てのそのような修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0254】
本明細書中で使用される場合、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を網羅することが意図される。例えば、特徴のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、明示的に列挙されていないか、又はそのようなプロセス、方法、物品、若しくは装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は(or)」は、包含的なorを指し、排他的なorを指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0255】
また、「1つの(a)」又は「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載の要素及び部品を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この記載は、1つ又は少なくとも1つを含むように読まれるべきであり、単数はまた、そうでないことを意味することが明らかでない限り、複数も含む。
【0256】
利益、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0257】
本明細書を読んだ後、当業者には、特定の特徴が、明確にするために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されており、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることが理解されよう。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴は、別個に又は任意の部分的な組み合わせで提供され得る。更に、範囲で述べられた値への言及は、その範囲内のありとあらゆる値を含む。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】