(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-12
(54)【発明の名称】物理式通便装置
(51)【国際特許分類】
A61F 5/442 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
A61F5/442
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543720
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(85)【翻訳文提出日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 CN2022074266
(87)【国際公開番号】W WO2023077684
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】202111300495.6
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122686710.2
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522286137
【氏名又は名称】張 英澤
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】張 英澤
(72)【発明者】
【氏名】李 泳龍
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC31
4C098CD01
4C098CE15
4C098CE17
(57)【要約】
【課題】 物理式通便装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、電動排泄物カップを備え、前記電動排泄物カップは、管状柄部と、汚物収集カバーと、かき回し棒と、駆動モーターとを備え、前記汚物収集カバーは管状で、後端が管状柄部の前端と嵌め込み、前端縁が患者の肛門周囲に当接し、前記駆動モーターは管状柄部内に取り付けられ、前記かき回し棒の前端が患者の硬い便に挿入され、後端が汚物収集カバーを挿通して駆動にモーターと接続し、かき回し棒の前端に噴射孔が設けられ、後端に噴射孔と連通する流入孔が設けられ、前記流入孔は、給水装置と接続し、前記管状柄部の後端が、汚物排出ホースに接続する物理式通便装置を開示する。本発明は、物理的なかき回し及び液体噴霧の方法を用いて便秘を引き起こす硬い便を粉砕、軟化し、次に汚物排出ホースを介して水様便を排出し、硬い便を迅速に除去できるだけでなく、中老年の人の便秘の問題を解決することができ、患者の苦痛を軽減し、寝具を汚すことを避けることもでき、看護師の負担を軽減できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理式通便装置であって、電動排泄物カップを備え、前記電動排泄物カップは、管状柄部(6)と、汚物収集カバー(2)と、かき回し棒(1)と、駆動モーター(16)とを備え、前記汚物収集カバー(2)は管状で、後端が前記管状柄部(6)の前端と嵌め込み、前端縁が患者の肛門周囲に当接し、前記駆動モーター(16)は前記管状柄部(6)内に取り付けられ、前記かき回し棒(1)の前端が患者の硬い便に挿入され、後端が前記汚物収集カバー(2)を挿通して駆動にモーターと接続し、前記かき回し棒(1)の前端に噴射孔(26)が設けられ、後端に前記噴射孔(26)と連通する流入孔が設けられ、前記流入孔は、給水装置と接続し、前記管状柄部(6)の後端が、汚物排出ホース(7)に接続することを特徴とする、物理式通便装置。
【請求項2】
前記かき回し棒(1)の前記汚物収集カバー(2)を挿通する部分は、前記管状柄部(6)と同軸の真っ直ぐな棒で、前記汚物収集カバー(2)の前にある部分が前記管状柄部(6)の軸線側部に曲げられ、長さ方向に沿って並べられる球状突起が設けられることを特徴とする、請求項1に記載の物理式通便装置。
【請求項3】
前記かき回し棒(1)は、前記管状柄部(6)との同軸の真っ直ぐな棒で、前端に便掻き混ぜ構造が設けられ、前記かき回し棒(1)を肛門壁保護シース(27)で外嵌し、前記肛門壁保護シース(27)の前端に前記かき回し棒(1)上の便掻き混ぜ構造に対応する便通過孔(28)が設けられ、後端が半径方向連結プレート(29)を介して前記汚物収集カバー(2)と固結され、前記肛門壁保護シース(27)と前記汚物収集カバー(2)との間に汚物排出通路があることを特徴とする、請求項1に記載の物理式通便装置。
【請求項4】
前記かき回し棒(1)の前端の便掻き混ぜ構造は、鳥かご状の便粉砕ヘッド(31)であることを特徴とする、請求項3に記載の物理式通便装置。
【請求項5】
前記かき回し棒(1)の前端の便掻き混ぜ構造は、螺旋状の羽根(30)であることを特徴とする、請求項3に記載の物理式通便装置。
【請求項6】
前記駆動モーター(16)は、中空モーターで、放射状のリブプレート(24)を介して前記管状柄部(6)の内壁と連結し、前記給水装置はウォーターポンプ(14)と、洗浄水ホース(8)と、回転パイプ(18)と、トランジションパイプ(21)と、接続パイプ(22)とを備え、前記駆動モーター(16)の中空軸(25)の前端は前記かき回し棒(1)と連結し、前記中空軸(25)の内部空洞が前記かき回し棒(1)の流入孔と連通し、前記中空軸(25)の後端が前記回転パイプ(18)の前端と固結し、前記接続パイプ(22)は放射状の連結プレート(23)を介して前記管状柄部(6)の内壁と接続し、前記トランジションパイプ(21)の後端は前記接続パイプ(22)の前端と固結され、前端が前記回転パイプ(18)の後端に回転自在に密封接続され、前記洗浄水ホース(8)の流出側は前記接続パイプ(22)の後端と接続し、流入側が前記汚物排出ホース(7)を通過して前記ウォーターポンプ(14)の排水口と接続し、前記管状柄部(6)の内壁と前記駆動モーター(16)、前記回転パイプ(18)、前記トランジションパイプ(21)、前記接続パイプ(22)との間に汚物排出通路があることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の物理式通便装置。
【請求項7】
前記回転パイプ(18)の外壁にタービンブレード(19)が設けられることを特徴とする、請求項6に記載の物理式通便装置。
【請求項8】
貯水タンク(9)をさらに含み、前記貯水タンク(9)の内部に汚水用チャンバー(10)及び洗浄水用チャンバー(13)の2つのチャンバーが設けられ、前記洗浄水用チャンバー(13)の頂部に注水口(12)が設けられ、底部の吐水口が前記ウォーターポンプ(14)の吸込口と接続し、前記汚水用チャンバー(10)の頂部は前記汚物排出ホース(7)と接続し、底部に汚物排出口(11)が設けられ、前記洗浄水ホース(8)の流入側は前記洗浄水用チャンバー(13)内に位置することを特徴とする、請求項7に記載の物理式通便装置。
【請求項9】
前記管状柄部(6)の前端に同軸の深さ制限用円板(3)に設けられ、前記深さ制限用円板(3)は中心孔を介して前記管状柄部(6)を外嵌し、締め付けねじを介し前記管状柄部(6)と固結することを特徴とする、請求項8に記載の物理式通便装置。
【請求項10】
前記回転パイプ(18)の後端に軸受(20)が設けられ、前記軸受(20)の内輪は前記回転パイプ(18)を外嵌し、外輪が連結プレートを介して前記管状柄部(6)の内壁と連結することを特徴とする、請求項9に記載の物理式通便装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外科用器具の技術分野に属し、特に、便秘を引き起こす硬い便を粉砕し、軟化し、排出させることができる便通装置に関する。
【背景技術】
【0002】
社会的高齢化の急速な進展に伴い、中高年層が益々多くなってきた。加齢、臓器機能の低下により、中高年の多くの人が「共通の悩み」、つまり嵌入便という問題を抱えながら、排便障害は、中高年の患者を悩ませている一般的な問題になっている。従来の治療法の多くは、浣腸と薬物を使用しているが、多くの場合、問題解決は困難で、最終的に摘便方法を使用しかできなかった。 しかし、摘便法は、手間がかかるだけでなく、不衛生でもあり、特に寝たきりの便秘の患者にとって、摘便方法は寝具を汚しやすく、患者の苦痛及び看護師の負担が大きくなる。したがって、便秘の問題を迅速かつ衛生的に解決できる装置を設計することが非常に必要であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来技術の欠点に着目して、速やかに清潔に中老年の人の便秘問題を迅速かつ衛生的に解決する物理式通便装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明は、次の技術的手段を講じる。
【0005】
物理式通便装置であって、電動排泄物カップを備え、前記電動排泄物カップは、管状柄部と、汚物収集カバーと、かき回し棒と、駆動モーターとを備え、前記汚物収集カバーは管状で、後端が管状柄部の前端と嵌め込み、前端縁が患者の肛門周囲に当接し、前記駆動モーターは管状柄部内に取り付けられ、前記かき回し棒の前端が患者の硬い便に挿入され、後端が汚物収集カバーを挿通して駆動にモーターと接続し、かき回し棒の前端に噴射孔が設けられ、後端に噴射孔と連通する流入孔が設けられ、前記流入孔は、給水装置と接続し、前記管状柄部の後端が、汚物排出ホースに接続する。
【0006】
上記物理式通便装置において、前記かき回し棒の汚物収集カバーを挿通する部分は、管状柄部と同軸の真っ直ぐな棒で、汚物収集カバーの前にある部分が管状柄部の軸線側部に曲げられ、長さ方向に沿って並べられる球状突起が設けられる。
【0007】
上記物理式通便装置において、前記かき回し棒は、管状柄部との同軸の真っ直ぐな棒で、前端に便掻き混ぜ構造が設けられ、かき回し棒を肛門壁保護シースで外嵌し、前記肛門壁保護シースの前端にかき回し棒上の便掻き混ぜ構造に対応する便通過孔が設けられ、後端が半径方向連結プレートを介して汚物収集カバーと固結され、肛門壁保護シースと汚物収集カバーとの間に汚物排出通路がある。
【0008】
上記物理式通便装置において、前記かき回し棒の前端の便掻き混ぜ構造は、鳥かご状の便粉砕ヘッドである。
【0009】
上記物理式通便装置において、前記かき回し棒の前端の便掻き混ぜ構造は、螺旋状の羽根である。
【0010】
上記物理式通便装置において、前記駆動モーターは、中空モーターで、放射状のリブプレートを介して管状柄部の内壁と連結し、前記給水装置はウォーターポンプと、洗浄水ホースと、回転パイプと、トランジションパイプと、接続パイプとを備え、駆動モーターの中空軸の前端はかき回し棒と連結し、中空軸の内部空洞がかき回し棒の流入孔と連通し、中空軸の後端が回転パイプの前端と固結し、前記接続パイプは放射状の連結プレートを介して管状柄部の内壁と接続し、前記トランジションパイプの後端は接続パイプの前端と固結され、前端が回転パイプの後端に回転自在に密封接続され、前記洗浄水ホースの流出側は接続パイプの後端と接続し、流入側が汚物排出ホースを通過してウォーターポンプの排水口と接続し、管状柄部の内壁と駆動モーター、回転パイプ、トランジションパイプ、接続パイプとの間に汚物排出通路がある。
【0011】
上記物理式通便装置において、前記回転パイプの外壁にタービンブレードが設けられる。
【0012】
上記物理式通便装置において、貯水タンクをさらに含み、前記貯水タンクの内部に汚水用チャンバー及び洗浄水用チャンバーの2つのチャンバーが設けられ、前記洗浄水用チャンバーの頂部に注水口が設けられ、底部の吐水口がウォーターポンプの吸込口と接続し、前記汚水用チャンバーの頂部は汚物排出ホースと接続し、底部に汚物排出口が設けられ、洗浄水ホースの流入側は洗浄水用チャンバー内に位置する。
【0013】
上記物理式通便装置において、前記管状柄部の前端に同軸の深さ制限用円板に設けられ、前記深さ制限用円板は中心孔を介して管状柄部を外嵌し、締め付けねじを介し管状柄部と固結する。
【0014】
上記物理式通便装置において、前記回転パイプの後端に軸受が設けられ、前記軸受の内輪は回転パイプを外嵌し、外輪が連結プレートを介して管状柄部の内壁と連結する。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、物理的なかき回し及び液体噴霧の方法を用いて便秘を引き起こす硬い便を粉砕、軟化し、次に汚物排出ホースを介して水様便を排出し、硬い便を迅速に除去できるだけでなく、中老年の人の便秘の問題を解決することができ、患者の苦痛を軽減し、寝具を汚すことを避けることもでき、看護師の負担を軽減できる。
【0016】
以下、添付の図面及び具体的実施形態を参照しつつ、本発明をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例1に係る便通装置の概略構成図である。
【
図2】実施例1における電動排泄物カップの断面図である。
【
図5】本発明の実施例2に係る電動排泄物カップの概略構成図である。
【
図6】実施例2におけるかき回し棒の概略構成図である。
【
図7】実施例2における汚物収集カバー、肛門壁保護シース及びかき回し棒の組立図である。
【
図10】本発明の実施例3におけるかき回し棒の概略構成図である。
【
図11】本発明の実施例3における汚物収集カバー、肛門壁保護シース及びかき回し棒の組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、物理式通便装置を提案し、前記便通装置は便秘患者の便をスムーズに排泄させることを確保し、従来の摘便方法の手間がかかる問題を解決する。本発明では、また独立した汚物排出通路を設計し、便処理過程中で発生した軟便、汚水を汚物排出通路で統一して収集し、操作過程の清潔性を確保するだけではなく、処理後の清掃プロセスも簡素化され、看護師の負担を軽減する。
【0019】
図1~
図12を参照すると、本発明は、主にかき回し棒1と、汚物収集カバー2と、深さ制限用円板3と、管状柄部6と、汚物排出ホース7と、洗浄水ホース8と、貯水タンク9と、ウォーターポンプ14と、急速継手15と、駆動モーター16と、回転パイプ18と、トランジションパイプ21と、接続パイプ22と、肛門壁保護シース27とを備える。駆動モーター16は、中空モーター、例えばMyactuator社製GB1608ブラシレスDCミニチュアサーボ雲台シリーズモーター内の中空エルフ4モーターを用い、該モーターの回転子は管状で、液体が回転子を通って流れることができ、駆動モーター16は良好な防水機能を備え、汚水がモーターと管状柄部6との間の隙間を通って流れることができる。駆動モーター16は、主にかき回し棒1を回転駆動させて、便秘を引き起こす硬い便を粉砕することを機能する。ウォーターポンプ14は、貯水タンク9の洗浄水用チャンバー13内に貯めている洗浄水又は薬剤を洗浄水ホース8、接続パイプ22、回転パイプ18、駆動モーター16の中空軸25によってかき回し棒1の後端にある流入孔に送り込み、次に噴射孔26から硬い便に噴霧して硬い便を軟化させるために用いられる。発生した軟便及び汚水は、汚物収集カバー2、管状柄部6、汚物排出ホース7を経由して貯水タンク9内の汚水用チャンバー10に入る。看護師は、管状柄部6を把持して便通の操作を行い、管状柄部6に回転数調整ボタン4及び腸潤滑モード選択ボタン5が設けられ、回転数調整ボタン4は駆動モーター16の回転数を制御することで、かき回し棒1の回転数を制御するために用いられる。腸潤滑モード選択ボタン5は、ウォーターポンプ14の動作モードを制御することで、かき回し棒1の噴水速度を制御し、電動排泄物カップを洗浄モード又は潤滑モードに動作させるために用いられる。
【0020】
深さ制限用円板3は、患者に傷害を与えないよう、かき回し棒1の挿入深さを制限するために用いられる。深さ制限用円板3は、通過鎖緊螺釘を介して管状柄部6と固定連接され、鎖緊螺釘を介して深さ制限用円板3が管状柄部6上に取り付けられる位置を調節できる。
【0021】
かき回し棒1は、腸管内の硬い便をかき回して、粉砕するために用いられる。かき回し棒1の回転数は、
図1に示す回転数調整ボタン4を押すことによって調整する。異なる硬い便の形及び特性に基づき、本発明は、3つのタイプのかき回し棒を提供し、患者は実際の状況に応じて自身に適したかき回し棒を選ぶことができる。
【0022】
図4に示すき回し棒1は、蠕動潤滑式のかき回し棒で、主に数日間排出されていないコロコロ便を除去するために用いられ、このタイプの便は不連続で、独立した個体である。この種のかき回し棒1は、前部に球状突起を設けた曲げ棒で、マッサージ及び肛門の拡張の作用を有し、臨床上の摘便動作をシミュレートでき、曲げ棒によって球状突起を腸壁でゆっくりと回転させ、同時に一番前の球状突起の頂部に1つ又は複数の噴射孔26があり、水或いは潤滑液を噴霧しで、腸壁の潤滑を補助すると共にコロコロ便を浸潤でき、この種のかき回し棒が回転すると肛門括約筋を弛緩させ、排便反射を誘発することから便がスムーズに排出されることを確保する。異なる患者の腸管の深さに適応するため、最前端の球状突起を除き、他の球状突起の設計は着脱可能で、数が使用者の個々の感覚に応じて調整できる。
【0023】
図6及び
図10に示すかき回し棒は、かき回し・粉砕式のかき回し棒で、
図6内のかき回し棒1の前端に螺旋状の羽根30が設けられ、螺旋状の羽根30は2~6つを備え得る。
図10内のかき回し棒1の前端に鳥かご状の便粉砕ヘッド31が設けられ、鳥かご状の便粉砕ヘッド31は弾力性に優れた素材でできており、縮小した後で肛門壁保護シース27に挿入するのに便利である。
【0024】
かき回し・粉砕式かき回し棒は、便の先端が比較的硬い便秘患者及び非器質的腸閉塞の患者に適し、この種の便タイプが連続的であるが、通常バナナ状便の先端は特に硬く、水流及び薬物の方法を介しても便秘症状を和らげるのは困難で、通常指先で便の硬い部分を掻き出すことでのみ、正常な排泄を確保できる。
【0025】
かき回し・粉砕式かき回し棒の回転数は、比較的速く、肛門壁保護シース27で外嵌され、患者の肛門と腸管を保護し、肛門壁保護シース27の前部に複数の便通過孔28が設けられ、肛門壁保護シース27が腸管内の硬い便に挿入し、肛門壁保護シース27を振ることにより、一部の硬い便を便通過孔28から肛門壁保護シース27に入らせることができ、肛門壁保護シース27での螺旋状の羽根30又は鳥かご状の便粉砕ヘッド31の迅速回転及び肛門壁保護シース27内に液体を噴霧することによって、硬い便を速やかに粉砕、軟化して排便を促進させることができる。螺旋状の羽根30及び鳥かご状の便粉砕ヘッド31は、通用でき、鳥かご状の便粉砕ヘッド31の鳥かごの数は1又は2であることが好ましい。
【0026】
汚物収集カバー2の前端縁は、患者の肛門周囲に当接し、便通過程で発生した軟便及び汚水を収集し、軟便及び汚水の漏れ後に寝具を汚すのを防止する。肛門壁保護シース27は、回転することができず、半径方向連結プレート29を介して汚物収集カバー2と連結する。
【0027】
回転パイプ18の外壁にタービンブレード19が設けられ、駆動モーターに追動して回転する時汚水の排出を促進できる。洗浄水ホース8及び汚物排出ホース7は、同軸管を用い、かき回し棒1と駆動モーター16の中空軸25との間は急速継手15で接続されることで、作業効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0028】
10 汚水用チャンバー
1 かき回し棒
11 汚物排出口
12 注水口
13 洗浄水用チャンバー
14 ウォーターポンプ
15 急速継手
16 駆動モーター
17 管継手
18 回転パイプ
19 タービンブレード
20 軸受
2 汚物収集カバー
21 トランジションパイプ
22 接続パイプ
23 放射状の連結プレート
24 放射状のリブプレート
25 中空軸
26 噴射孔
27 肛門壁保護シース
28 便通過孔
29 半径方向連結プレート
30 螺旋状の羽根
3 深さ制限用円板
31 鳥かご状の便粉砕ヘッド
4 回転数調整ボタン
5 腸潤滑モード選択ボタン
6 管状柄部
7 汚物排出ホース
8 洗浄水ホース
9 貯水タンク
【手続補正書】
【提出日】2022-07-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理式通便装置であって、電動排泄物カップを備え、前記電動排泄物カップは、管状柄部(6)と、汚物収集カバー(2)と、かき回し棒(1)と、駆動モーター(16)とを備え、前記汚物収集カバー(2)は管状で、後端が前記管状柄部(6)の前端と嵌め込み、前端縁が患者の肛門周囲に当接し、前記駆動モーター(16)は前記管状柄部(6)内に取り付けられ、前記かき回し棒(1)の前端が患者の硬い便に挿入され、後端が前記汚物収集カバー(2)を挿通して駆動にモーターと接続し、前記かき回し棒(1)の前端に噴射孔(26)が設けられ、後端に前記噴射孔(26)と連通する流入孔が設けられ、前記流入孔は、給水装置と接続し、前記管状柄部(6)の後端が、汚物排出ホース(7)に接続
する構成において、
前記かき回し棒(1)の前記汚物収集カバー(2)を挿通する部分は、前記管状柄部(6)と同軸の真っ直ぐな棒で、前記汚物収集カバー(2)の前にある部分が前記管状柄部(6)の軸線側部に曲げられ、長さ方向に沿って並べられる球状突起が設けられることを特徴とする、物理式通便装置。
【請求項2】
前記かき回し棒(1)は、前記管状柄部(6)との同軸の真っ直ぐな棒で、前端に便掻き混ぜ構造が設けられ、前記かき回し棒(1)を肛門壁保護シース(27)で外嵌し、前記肛門壁保護シース(27)の前端に前記かき回し棒(1)上の便掻き混ぜ構造に対応する便通過孔(28)が設けられ、後端が半径方向連結プレート(29)を介して前記汚物収集カバー(2)と固結され、前記肛門壁保護シース(27)と前記汚物収集カバー(2)との間に汚物排出通路があることを特徴とする、請求項1に記載の物理式通便装置。
【請求項3】
前記かき回し棒(1)の前端の便掻き混ぜ構造は、鳥かご状の便粉砕ヘッド(31)であることを特徴とする、請求項
2に記載の物理式通便装置。
【請求項4】
前記かき回し棒(1)の前端の便掻き混ぜ構造は、螺旋状の羽根(30)であることを特徴とする、請求項
2に記載の物理式通便装置。
【請求項5】
前記駆動モーター(16)は、中空モーターで、放射状のリブプレート(24)を介して前記管状柄部(6)の内壁と連結し、前記給水装置はウォーターポンプ(14)と、洗浄水ホース(8)と、回転パイプ(18)と、トランジションパイプ(21)と、接続パイプ(22)とを備え、前記駆動モーター(16)の中空軸(25)の前端は前記かき回し棒(1)と連結し、前記中空軸(25)の内部空洞が前記かき回し棒(1)の流入孔と連通し、前記中空軸(25)の後端が前記回転パイプ(18)の前端と固結し、前記接続パイプ(22)は放射状の連結プレート(23)を介して前記管状柄部(6)の内壁と接続し、前記トランジションパイプ(21)の後端は前記接続パイプ(22)の前端と固結され、前端が前記回転パイプ(18)の後端に回転自在に密封接続され、前記洗浄水ホース(8)の流出側は前記接続パイプ(22)の後端と接続し、流入側が前記汚物排出ホース(7)を通過して前記ウォーターポンプ(14)の排水口と接続し、前記管状柄部(6)の内壁と前記駆動モーター(16)、前記回転パイプ(18)、前記トランジションパイプ(21)、前記接続パイプ(22)との間に汚物排出通路があることを特徴とする、請求項
1~4のいずれか一項に記載の物理式通便装置。
【請求項6】
前記回転パイプ(18)の外壁にタービンブレード(19)が設けられることを特徴とする、請求項
5に記載の物理式通便装置。
【請求項7】
貯水タンク(9)をさらに含み、前記貯水タンク(9)の内部に汚水用チャンバー(10)及び洗浄水用チャンバー(13)の2つのチャンバーが設けられ、前記洗浄水用チャンバー(13)の頂部に注水口(12)が設けられ、底部の吐水口が前記ウォーターポンプ(14)の吸込口と接続し、前記汚水用チャンバー(10)の頂部は前記汚物排出ホース(7)と接続し、底部に汚物排出口(11)が設けられ、前記洗浄水ホース(8)の流入側は前記洗浄水用チャンバー(13)内に位置することを特徴とする、請求項
6に記載の物理式通便装置。
【請求項8】
前記管状柄部(6)の前端に同軸の深さ制限用円板(3)に設けられ、前記深さ制限用円板(3)は中心孔を介して前記管状柄部(6)を外嵌し、締め付けねじを介し前記管状柄部(6)と固結することを特徴とする、請求項
7に記載の物理式通便装置。
【請求項9】
前記回転パイプ(18)の後端に軸受(20)が設けられ、前記軸受(20)の内輪は前記回転パイプ(18)を外嵌し、外輪が連結プレートを介して前記管状柄部(6)の内壁と連結することを特徴とする、請求項
8に記載の物理式通便装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
物理式通便装置であって、電動排泄物カップを備え、前記電動排泄物カップは、管状柄部(6)と、汚物収集カバー(2)と、かき回し棒(1)と、駆動モーター(16)とを備え、前記汚物収集カバー(2)は管状で、後端が前記管状柄部(6)の前端と嵌め込み、前端縁が患者の肛門周囲に当接し、前記駆動モーター(16)は前記管状柄部(6)内に取り付けられ、前記かき回し棒(1)の前端が患者の硬い便に挿入され、後端が前記汚物収集カバー(2)を挿通して
前記駆動モーター(16)と接続し、前記かき回し棒(1)の前端に噴射孔(26)が設けられ、後端に前記噴射孔(26)と連通する流入孔が設けられ、前記流入孔は、給水装置と接続し、前記管状柄部(6)の後端が、汚物排出ホース(7)に接続する構成において、
前記かき回し棒(1)の前記汚物収集カバー(2)を挿通する部分は、前記管状柄部(6)と同軸の真っ直ぐな棒で、前記汚物収集カバー(2)の前にある部分が前記管状柄部(6)の軸線側部に曲げられ、長さ方向に沿って並べられる球状突起が設けられることを特徴とする、物理式通便装置。
【国際調査報告】