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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-12
(54)【発明の名称】エアロゾル生成コンポーネント
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20231205BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20231205BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20231205BHJP
   A24C 5/01 20200101ALI20231205BHJP
   A24C 5/18 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/465
A24F40/20
A24C5/01
A24C5/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532718
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-27
(86)【国際出願番号】 GB2021053127
(87)【国際公開番号】W WO2022118009
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】2018964.3
(32)【優先日】2020-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2108812.5
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヘップワース, リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ファロン, ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】ホジソン, マシュー
【テーマコード(参考)】
4B045
4B144
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA50
4B045AB05
4B144CB33
4B144CG08
4B144CG10
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB13
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AB28
4B162AC12
4B162AC22
4B162AD06
4B162AD23
(57)【要約】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネント(1)は、エアロゾル生成材料を含む第1のシート(11)と、変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2のシート(12)と、を備える。紙を含むラッパー(20)は、第1のシート及び第2のシートを囲み、通気度が500コレスタ単位を下回る。代替的なコンポーネントにおいては、ラミネート材料の複数のストリップがそれぞれ、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2の層を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントであって、
エアロゾル生成材料を含む第1のシートと、
変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2のシートと、
紙を含み、前記第1のシート及び前記第2のシートを囲み、通気度が500コレスタ単位を下回る、ラッパーと、
を備える、エアロゾル生成コンポーネント。
【請求項2】
前記第1のシートの表面が、前記第2のシートの表面と接触している、請求項1に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項3】
前記第1のシートが、およそ100μm~およそ300μmの厚さを有し、及び/又は、前記第2のシートが、およそ1μm~およそ150μmの厚さを有する、請求項1又は2に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項4】
前記第1のシート及び前記第2のシートを接合する接着剤をさらに備えるか、又は、前記第1のシート及び前記第2のシートが接着剤を含まない、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項5】
前記第1のシートが、複数の開口部又は複数のエンボス部を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項6】
前記第1のシートの総面積が、前記第2のシートの総面積より大きい又は小さい、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項7】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントであって、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2の層をそれぞれ備えたラミネート材料の複数のストリップを備える、エアロゾル生成コンポーネント。
【請求項8】
当該エアロゾル生成コンポーネントが長手方向軸線を有し、前記複数のストリップが、前記長手方向軸線と実質的に沿っている、請求項7に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項9】
前記複数のストリップがそれぞれ、およそ10mm~およそ60mmの長さを有する、請求項7又は8に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項10】
前記複数のストリップがそれぞれ、およそ0.9mm~およそ2mmの幅を有する、請求項7~9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項11】
前記複数のストリップがそれぞれ、およそ100μm~およそ300μmの厚さを有する、請求項7~10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項12】
前記複数のストリップがそれぞれ、実質的に矩形である、請求項7~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項13】
前記複数のストリップがそれぞれ、前記第1の層を前記第2の層に接合する接着剤を備える、請求項7~12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項14】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントであって、
エアロゾル生成材料の第1の複数のストリップと、
変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料の第2の複数のストリップと、
を備える、エアロゾル生成コンポーネント。
【請求項15】
前記第2の複数のストリップが、前記第1の複数のストリップ内に分散している、請求項14に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項16】
当該エアロゾル生成コンポーネントが長手方向軸線を有し、前記第1の複数のストリップ及び/又は前記第2の複数のストリップが、前記長手方向軸線と実質的に沿っている、請求項14又は15に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項17】
前記第1の複数のストリップ及び/又は前記第2の複数のストリップがそれぞれ、およそ10mm~およそ60mmの長さを有する、請求項14~16のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項18】
前記第1の複数のストリップ及び/又は前記第2の複数のストリップがそれぞれ、およそ0.9mm~およそ2mmの幅を有する、請求項14~17のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項19】
前記第1の複数のストリップ及び/又は前記第2の複数のストリップがそれぞれ、およそ1μm~およそ150μmの厚さを有する、請求項14~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項20】
前記第1の複数のストリップ及び/又は前記第2の複数のストリップがそれぞれ、実質的に矩形であり、及び/又は、前記第1の複数のストリップ及び/又は前記第2の複数のストリップがそれぞれ、接着剤を含まない、請求項14~19のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項21】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントであって、
第1のエアロゾル生成材料を含むコア部又はキャビティと、
第2のエアロゾル生成材料を含み、前記コア部を囲むシース部と、
前記コア部と前記シース部との間で前記コア部を囲む境界材料と、
を備える、エアロゾル生成コンポーネント。
【請求項22】
前記第1のエアロゾル生成材料の特性が、前記第2のエアロゾル生成材料の特性と異なる、請求項21に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項23】
前記特性が、密度、種類、又は香料のうちの少なくとも1つである、請求項22に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項24】
前記コア部が、前記第1のエアロゾル生成材料の複数のストリップを備え、及び/又は、前記シース部が、前記第2のエアロゾル生成材料の複数のストリップを備え、或いは
前記コア部が、刻みラグタバコの形態のラミナタバコを含み、前記シース部が、再生タバコシート材料を含む、請求項21~23のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項25】
前記境界材料が、前記第1のエアロゾル生成材料及び/又は前記第2のエアロゾル生成材料と接触した、請求項21~24のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項26】
前記境界材料が、多孔質であり、及び/又は、複数の開口部を含む、請求項21~25のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項27】
前記コア部が、およそ4mm~およそ6mmの直径を有する、請求項21~26のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項28】
前記シース部が、およそ100μm~およそ300μmの厚さを有し、前記シース部が、200μmよりも大きな厚さを有し、及び/又は、前記境界材料が、およそ1μm~およそ150μmの厚さを有する、請求項21~27のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項29】
前記コア部が、実質的に円筒状であり、及び/又は、前記シース部が、実質的に管状である、請求項21~28のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項30】
前記境界材料が、当該エアロゾル生成コンポーネントの長手方向軸線と平行な方向に延びた1つ又は複数の空気流経路を規定し、及び/又は、前記境界材料が、ひだ状のシート材料である、請求項21~29のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項31】
前記境界材料及び/又は前記シース部が、加熱材料を含む、請求項21~30のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項32】
前記加熱材料が、導電性材料及び/又は磁性材料を含む、請求項1~20、31のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項33】
前記加熱材料が、金属又は合金を含む、請求項1~20、31のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項34】
前記加熱材料が、ステンレス鋼又はアルミニウムを含む、請求項33に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項35】
前記コア部又はキャビティの外径が、前記シース部の外径のおよそ30%~およそ70%、およそ40%~およそ60%、又はおよそ45%~およそ55%である、請求項1~34のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項36】
前記コア部又はキャビティの外径が、前記シース部の外径のおよそ60%~およそ80%、およそ65%~およそ75%、又はおよそ70%である、請求項1~34のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項37】
前記エアロゾル生成材料が、再生物、セルロース系、又はゲル形態である、請求項1~36のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項38】
前記エアロゾル生成材料が、タバコ材料を含む、請求項1~37のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項39】
当該エアロゾル生成コンポーネントが、実質的に円筒状である、請求項1~38のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネント。
【請求項40】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品であって、請求項1~39のいずれか一項に記載のエアロゾル生成コンポーネントを備える、物品。
【請求項41】
不燃性エアロゾル供給デバイスと、
請求項40に記載の物品及び/又は請求項1~39のいずれか一項に記載のコンポーネントと、
を備える不燃性エアロゾル送達システム。
【請求項42】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、
エアロゾル生成材料を含む第1のシートを用意するステップと、
変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2のシートを用意するステップと、
紙を含み、通気度が500コレスタ単位を下回るラッパーで、前記第1のシート及び前記第2のシートを包むステップと、
を含む、方法。
【請求項43】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、
ラミネート材料のシートを形成するステップであり、前記シートが、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2の層を備える、ステップと、
前記シートを細断してラミネート材料の複数のストリップを形成するステップであり、前記複数のストリップがそれぞれ、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2の層を備える、ステップと、
を含む、方法。
【請求項44】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、
エアロゾル生成材料の第1のシートを細断して第1の複数のストリップを形成するステップと、
変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料の第2のシートを細断して第2の複数のストリップを形成するステップと、
を含む、方法。
【請求項45】
不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、
任意選択としての第1のエアロゾル生成材料を含むコア部を用意するステップと、
境界材料を前記コア部の周りに配設するステップと、
第2のエアロゾル生成材料を含むシース部を前記コア部の周りに配設するステップと、
を含み、
前記境界材料が、前記コア部と前記シース部との間に配設された、方法。
【請求項46】
シース部を前記コア部の周りに配設する前記ステップが、前記境界材料及びコア部を連続して前記第2のエアロゾル生成材料の供給源に供給することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記境界材料を前記コア部の周りに配設する前記ステップが、前記境界材料を前記コア部に巻き付けることを含む、請求項45又は46に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネント、このようなコンポーネントを含む物品、並びにエアロゾル供給デバイス及びこのような物品を含む不燃性エアロゾル供給システムに関する。また、本発明は、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法に関する。
【背景】
【0002】
特定のタバコ産業製品では、使用時にエアロゾルが発生し、これをユーザが吸引する。例えば、タバコ加熱デバイスがタバコ材料等のエアロゾル生成材料を加熱することにより、エアロゾル生成材料の燃焼ではなく加熱によって、エアロゾルを形成する。
【概要】
【0003】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントが提供される。このエアロゾル生成コンポーネントは、エアロゾル生成材料を含む第1のシートと、変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2のシートと、紙を含み、第1のシート及び第2のシートを囲み、通気度が500コレスタ単位を下回るラッパーと、を備える。
【0004】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントが提供される。このエアロゾル生成コンポーネントは、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2の層をそれぞれ備えたラミネート材料の複数のストリップを備える。
【0005】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントが提供される。このエアロゾル生成コンポーネントは、エアロゾル生成材料の第1の複数のストリップと、変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料の第2の複数のストリップと、を備える。
【0006】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントが提供される。このエアロゾル生成コンポーネントは、第1のエアロゾル生成材料を含むコア部又はキャビティと、第2のエアロゾル生成材料を含み、コア部を囲むシース部と、コア部とシース部との間でコア部を囲む境界材料と、を備える。
【0007】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品であって、上記のようなコンポーネントを備えた、物品が提供される。
【0008】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスと、上記のような物品と、を備えた不燃性エアロゾル送達システムが提供される。
【0009】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、エアロゾル生成材料を含む第1のシートを用意するステップと、変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2のシートを用意するステップと、紙を含み、通気度が500コレスタ単位を下回るラッパーで、第1のシート及び第2のシートを包むステップと、を含む、方法が提供される。
【0010】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、ラミネート材料のシートを形成するステップであり、シートが、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2の層を備えた、ステップと、シートを細断してラミネート材料の複数のストリップを形成するステップであり、複数のストリップがそれぞれ、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料を含む第2の層を備えた、ステップと、を含む、方法が提供される。
【0011】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、エアロゾル生成材料の第1のシートを細断して第1の複数のストリップを形成するステップと、変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材料の第2のシートを細断して第2の複数のストリップを形成するステップと、を含む、方法が提供される。
【0012】
本発明の実施形態によれば、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法であって、任意選択としての第1のエアロゾル生成材料を含むコア部を用意するステップと、境界材料をコア部の周りに配設するステップと、第2のエアロゾル生成材料を含むシース部をコア部の周りに配設するステップと、を含み、境界材料が、コア部とシース部との間に配設された、方法が提供される。
【0013】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明するが、これらは一例に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1a】エアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。
図1b】エアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。
図2図1bに示すシートの一例の断面図である。
図3図1bに示すシートの別の例の断面図である。
図4a】エアロゾル生成コンポーネントの側断面図である。
図4b】エアロゾル生成コンポーネントの側断面図である。
図4c】シート材料の一例の平面図である。
図4d図4cに示すシート材料を用いて形成されたエアロゾル生成コンポーネントの側断面図である。
図5】エアロゾル生成コンポーネントの側断面図である。
図6a】エアロゾル生成コンポーネントの側断面図である。
図6b図6aに示すエアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。
図6c】エアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。
図6d】エアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。
図6e】エアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。
図7】エアロゾル生成コンポーネントを含む物品の側断面図である。
図8図7に示す物品及びエアロゾル供給デバイスを備えたシステムの模式図である。
図9】エアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を示したフロー図である。
図10】エアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を示したフロー図である。
図11】エアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を示したフロー図である。
図12】エアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を示したフロー図である。
【詳細な説明】
【0015】
本開示によれば、「不燃性」エアロゾル供給システムは、少なくとも1つの物質のユーザへの送達を容易化するために、当該エアロゾル供給システムの構成物質であるエアロゾル生成材料(又は、その成分)が燃焼されないシステムである。
【0016】
いくつかの実施形態において、送達システムは、給電式不燃性エアロゾル供給システム等の不燃性エアロゾル供給システムである。
【0017】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、ベーピングデバイス又は電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は要件ではない。
【0018】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。このようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0019】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、エアロゾル生成材料(これらのうちの1つが加熱されるようになっていてもよいし、複数が加熱されるようになっていてもよい)の組み合わせによってエアロゾルを生成する混成システムである。エアロゾル生成材料はそれぞれ、例えば固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。いくつかの実施形態において、混成システムは、液体若しくはゲルエアロゾル生成材料並びに固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えばタバコ又は非タバコ製品を含んでいてもよい。
【0020】
通常、不燃性エアロゾル供給システムは、不燃性エアロゾル供給デバイスと、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する消耗品と、を備えていてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態において、本開示は、エアロゾル生成材料を含み、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するように構成された消耗品に関する。本開示の全体を通して、これらの消耗品を物品と称する場合がある。
【0022】
消耗品は、エアロゾル生成材料を含む物品又はエアロゾル生成材料から成る物品であって、その一部又は全部がユーザによる使用時に消費されることが意図される。消耗品は、エアロゾル生成材料格納エリア、エアロゾル生成材料移動コンポーネント、エアロゾル生成エリア、ハウジング、ラッパー、マウスピース、フィルタ、及び/又はエアロゾル変性剤等の1つ又は複数の他のコンポーネントを備えていてもよい。また、消耗品は、使用時に熱を放出してエアロゾル生成材料からエアロゾルを生成させる加熱器等のエアロゾル生成器を備えていてもよい。加熱器は、例えば燃焼性材料、電気伝導により加熱可能な材料、又はサセプタを含んでいてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システム(その不燃性エアロゾル供給デバイス等)は、動力源及びコントローラを備えていてもよい。動力源は、例えば電力源であってもよいし、発熱動力源であってもよい。いくつかの実施形態において、発熱動力源は、当該発熱動力源に近接するエアロゾル生成材料又は熱伝達材料に対して、熱の形の動力を供給するようにエネルギー供給可能な炭素基板を備える。
【0024】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、消耗品を受容するエリア、エアロゾル生成器、エアロゾル生成エリア、ハウジング、マウスピース、フィルタ、及び/又はエアロゾル変性剤を備えていてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料格納エリア、エアロゾル生成材料移動コンポーネント、エアロゾル生成器、エアロゾル生成エリア、ハウジング、ラッパー、フィルタ、マウスピース、及び/又はエアロゾル変性剤を備えていてもよい。
【0026】
加熱材料(又は、サセプタ)は、交番磁場等の変動磁場の侵入により加熱可能な材料である。サセプタは、変動磁場の侵入によって加熱材料の誘導加熱が生じるように、導電性材料であってもよい。加熱材料は、変動磁場の侵入によって当該加熱材料の磁気ヒステリシス加熱が生じるように、磁性材料であってもよい。サセプタは、導電性及び磁性の両加熱メカニズムで加熱可能となるように、両特性であってもよい。本明細書においては、変動磁場を生成するように構成されたデバイスを磁場生成器と称する。
【0027】
誘導加熱は、変動磁場の侵入によって導電性物体が加熱されるプロセスである。このプロセスは、ファラデーの誘導の法則及びオームの法則によって記述される。誘導加熱器は、電磁石と、交流電流等の変動電流を電磁石に通過させるデバイスとを備えていてもよい。電磁石及び加熱対象の物体が好適に、電磁石により生成される結果としての変動磁場が物体に侵入するように相対配置されると、物体の内側には、1つ又は複数の渦電流が生成される。物体は、電流の流れに対する抵抗を有する。したがって、物体中にこのような渦電流が生成されると、その物体の電気抵抗に対する流れによって、物体が加熱される。このプロセスは、ジュール加熱、オーム加熱、又は抵抗加熱と称する。誘導加熱可能な物体は、サセプタとして知られている。
【0028】
一実施形態において、サセプタは、閉回路の形態である。サセプタが閉回路の形態である場合は、使用中のサセプタと電磁石との磁気結合が増強されて、ジュール加熱が増大又は向上することが分かっている。
【0029】
磁気ヒステリシス加熱は、変動磁場の侵入によって、磁性材料で構成された物体が加熱されるプロセスである。磁性材料は、多くの原子スケールの磁石すなわち磁気双極子を含むものと考えられる。磁場がこのような材料に侵入すると、磁気双極子が磁場と一致する。したがって、例えば電磁石が生成するような交番磁場等の変動磁場が磁性材料に侵入すると、変動磁場の印加に伴って、磁気双極子の配向が変化する。このような磁気双極子の再配向によって、磁性材料中に熱が発生する。
【0030】
物体が導電性且つ磁性である場合は、物体への変動磁場の侵入によって、ジュール加熱及び磁気ヒステリシス加熱の両者が物体中に生じ得る。さらに、磁性材料の使用により磁場が強くなるため、ジュール加熱が増大され得る。
【0031】
いくつかの実施形態において、加熱材料は、例えば箔の形態のアルミニウム、金、又は銀等の金属であってもよい。いくつかの実施形態において、加熱材料は、強磁性材料であってもよい。強磁性材料の例としては、鉄、ニッケル、及びコバルト等の金属、並びに特定種類のステンレス鋼等の合金が挙げられる。いくつかの実施形態において、加熱材料は、例えば箔の形態の強磁性ステンレス鋼であってもよい。例えば、430グレードのステンレス鋼又は他のフェライト系金属若しくはグレードのステンレス鋼を加熱材料として使用可能である。
【0032】
いくつかの例において、加熱材料の熱伝導率は、1W/(m・K)~500W/(m・K)の範囲であってもよい。例えば、加熱材料の熱伝導率は、10W/(m・K)~60W/(m・K)、100W/(m・K)~250W/(m・K)、150W/(m・K)~250W/(m・K)、又は200W/(m・K)~250W/(m・K)の範囲であってもよい。いくつかの例において、加熱材料の比熱容量は、100J/(kg・K)~1000J/(kg・K)の範囲であってもよい。例えば、加熱材料の比熱容量は、450J/(kg・K)~550J/(kg・K)、800J/(kg・K)~1000J/(kg・K)、又は900J/(kg・K)~1000J/(kg・K)の範囲であってもよい。
【0033】
上記プロセスのそれぞれにおいては、外部熱源からの伝熱ではなく、物体自体の内側で熱が発生するため、特に、好適な物体材料及び形状並びに好適な変動磁場の大きさ及び物体に対する配向の選択によって、物体中の急速な昇温及びより均等な熱分布が実現され得る。さらに、誘導加熱及び磁気ヒステリシス加熱では、変動磁場源と物体との物理的な接続が不要であるため、加熱プロファイルの設計自由度及び制御が増すとともに、コストが低下する可能性がある。
【0034】
本明細書において使用する用語「上流(upstream)」及び「下流(downstream)」は、使用時の物品又はデバイスを通して引き出される主流エアロゾルの方向に対して定義される相対的な用語である。
【0035】
本明細書に記載の図面においては、同じ参照番号を用いて、同等の特徴、物品、又はコンポーネントを示している。
【0036】
図1aは、第1及び第2のシート材料を含むエアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。エアロゾル生成コンポーネントは、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品において用いられる。
【0037】
エアロゾル生成コンポーネント1は、エアロゾル生成材料を含む第1のシート11と、加熱材料を含む第2のシート12と、を備える。エアロゾル生成材料は、本明細書に記載のエアロゾル生成材料のいずれであってもよく、また、加熱材料は、本明細書に記載の加熱材料のいずれであってもよい。本例において、エアロゾル生成材料は、タバコ材料であり、加熱材料は、ステンレス鋼箔である。他の例において、加熱材料は、アルミニウム箔であってもよい。エアロゾル生成材料としては、例えば再生タバコ材料が可能である。エアロゾル生成材料は、乾燥重量に基づく測定でエアロゾル生成材料の10重量%~30重量%の量のエアロゾル形成剤を含み得る。
【0038】
本例においては、単一の第1のシート及び単一の第2のシートが設けられていてもよいが、これは何ら制限を意図するものではない。いくつかの例においては、複数の第1のシート及び/又は複数の第2のシートが設けられていてもよい。
【0039】
本例において、第1のシート11及び第2のシート12は、別々の材料シートである。言い換えると、第1のシート11は、第2のシート12と接触していてもよいが、第2のシート12に接合も付着もしていない。第1のシート11の表面は、1つ又は複数の点で、第2のシート12の表面と接触していてもよい。これは、第2のシートの加熱材料と第1のシートのエアロゾル生成材料との間の熱伝達の補助となって、エアロゾル生成材料の効率的な加熱を可能にする。
【0040】
第1のシートは、少なくともおよそ100μmの厚さを有していてもよい。第1のシートは、少なくともおよそ120μm、140μm、160μm、180μm、又は200μmの厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態において、第1のシートは、およそ150μm~およそ300μm、およそ151μm~およそ299μm、およそ152μm~およそ298μm、およそ153μm~およそ297μm、およそ154μm~およそ296μm、およそ155μm~およそ295μm、およそ156μm~およそ294μm、およそ157μm~およそ293μm、およそ158μm~およそ292μm、およそ159μm~およそ291μm、又はおよそ160μm~およそ290μmの厚さを有する。いくつかの実施形態において、第1のシートは、およそ170μm~およそ280μm、およそ180μm~およそ270μm、およそ190μm~およそ260μm、およそ200μm~およそ250μm、又はおよそ210μm~およそ240μmの厚さを有する。本例において、第1のシートは、およそ200μmの厚さを有する。
【0041】
シートの厚さは、ISO 534:2011「Paper and Board-Determination of Thickness」を用いて決定することができる。
【0042】
第2のシート12は、およそ1μm~およそ150μm(例えば、およそ1μm~およそ100μm又はおよそ1μm~およそ50μm)の厚さを有していてもよい。本例において、第2のシート12は、およそ7μmの厚さを有する。他の例において、第2のシートは、およそ1μm、2μm、3μm、4μm、5μm、6μm、8μm、9μm、又は10μmの厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態においては、変動磁場に曝された場合の材料の加熱効率を向上させるため、加熱材料の厚さとして、およそ50μm未満を使用するのが好都合となり得る。理論に縛られることなく、これは、材料の表面に電流が流れることにより材料の表面での抵抗加熱が増大する「表皮効果」の増強によるものと仮定される。
【0043】
いくつかの例において、第2のシートは、当該シートの厚さ方向に延びた複数の開口部を含んでいてもよい。例えば、第2のシートは、メッシュの形態であってもよい。いくつかの例において、第2のシートは、複数のエンボス部、ひだ、穿孔、又は変形を含んでいてもよい。
【0044】
いくつかの例において、第1のシートは、複数の開口部を含んでいてもよい。いくつかの例において、第1のシートは、複数のエンボス部、ひだ、穿孔、又は変形を含んでいてもよい。
【0045】
いくつかの例において、第1のシートの総面積は、第2のシートの総面積よりも大きい。いくつかの例において、第1のシートの総面積は、第2のシートの総面積よりも小さい。
【0046】
本例において、エアロゾル生成コンポーネント1は、図1aに示すように、実質的に円筒状であって、実質的に円形の断面を有する。他の例において、エアロゾル生成コンポーネントは、長円又は楕円の断面等、他の断面を有していてもよい。いくつかの例において、エアロゾル生成コンポーネントは、長方形、正方形、三角形、又は星形の断面を有していてもよい。いくつかの例において、エアロゾル生成コンポーネントは、不規則な断面を有していてもよい。
【0047】
本例においては、エアロゾル生成コンポーネントが細長く、長手方向軸線を有する(図示せず)。第1のシート11及び第2のシート12は、エアロゾル生成コンポーネント1の長手方向軸線と実質的に平行に延びている。
【0048】
第1のシート11及び第2のシート12は、第1及び第2のシート11、12の波形化及び収集により、エアロゾル生成コンポーネント1として形成され得る。
【0049】
エアロゾル生成コンポーネント1の長さは、およそ8mm~およそ150mmであってもよい。本例において、エアロゾル生成コンポーネントは、およそ12mmの長さを有する。
【0050】
エアロゾル生成コンポーネントの幅(又は、直径)は、およそ4mm~およそ10mmであってもよい。本例において、エアロゾル生成コンポーネントは、およそ7.3mmの幅(又は、直径)を有する。
【0051】
エアロゾル生成コンポーネント1は、第1及び第2のシートを囲むラッパー20をさらに備える。ラッパー20は、第1のシート11及び第2のシート12を囲むことにより、第1のシート11及び第2のシート12を包み込む。これは、第1のシート及び第2のシートの分離を防止するのに役立ち得る。また、ラッパー20は、空気及び/又はエアロゾルをコンポーネント1に案内するのにも役立ち得る。
【0052】
本例において、ラッパー20は、紙を含む。ラッパー20は、500コレスタ単位(CU)を下回る通気度を有する。いくつかの例において、ラッパーは、400CU、300CU、200CU、又は100CUを下回る通気度を有していてもよい。通気度が500コレスタ単位を下回るラッパーを使用することにより、ラッパーが燃えにくくなって、例えば消費者が炎でコンポーネント1に火をつけようとする場合のラッパーの発火のリスクが最小限に抑えられる。本例において、ラッパー20は、およそ0CUの通気度を有する。他の例において、ラッパーは、30CU、40CU、60CU、70CU、又は80CUの通気度を有していてもよい。通気度が500CUを下回る紙の追加又は代替として、ラッパー20は、燃焼抑制添加剤を含むことができる。燃焼抑制添加剤は、例えば炎に曝された場合のラッパー20の燃焼を防止又は制限し得る。
【0053】
いくつかの例において、ラッパーは、紙のみから成っていてもよい。他の例において、ラッパーは、紙のほかに金属層を備えていてもよい。例えば、ラッパーは、アルミニウム箔の層を備えていてもよい。このような金属層は、コンポーネントのエアロゾル生成材料全体での一様な伝熱の補助となり得る。これは、エアロゾル生成材料の任意特定の領域がその燃焼温度に達することを防止するのに役立ち得る。
【0054】
金属層は、およそ1μm~およそ50μmの厚さを有していてもよい。例えば、いくつかの例において、金属層は、7μmの厚さを有していてもよい。他の例において、金属層は、1μm、2μm、3μm、4μm、5μm、6μm、8μm、9μm、又は10μmの厚さを有していてもよい。
【0055】
図1bは、ラミネート材料10を含むエアロゾル生成コンポーネントの端断面図である。エアロゾル生成コンポーネントは、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品において用いられる。
【0056】
図1bに示すエアロゾル生成コンポーネント1は、図1aに示すエアロゾル生成コンポーネントに類似し、エアロゾル生成材料を含む第1のシートと、加熱材料を含む第2のシートと、を備える。エアロゾル生成材料は、本明細書に記載のエアロゾル生成材料のいずれであってもよく、また、加熱材料は、本明細書に記載の加熱材料のいずれであってもよい。本例において、エアロゾル生成材料は、タバコ材料であり、加熱材料は、ステンレス鋼箔である。他の例において、加熱材料は、アルミニウム箔であってもよい。エアロゾル生成材料としては、例えば再生タバコ材料が可能である。エアロゾル生成材料は、乾燥重量に基づく測定でエアロゾル生成材料の10重量%~30重量%の量のエアロゾル形成剤を含み得る。
【0057】
本例において、第1のシート及び第2のシートは、接合されてラミネート材料10を構成している。したがって、第1のシートの表面は、第2のシートの表面と完全に接触していてもよいし、第2のシートの表面とごく近接していてもよい。この第1のシートと第2のシートとの間の比較的大きな接触又は近接は、第2のシートの加熱材料と第1のシートのエアロゾル生成材料との間の熱伝達の補助となって、エアロゾル生成材料の効率的な加熱を可能にする。
【0058】
図1bに示すエアロゾル生成コンポーネント1は、第1及び第2のシートを囲むラッパー20をさらに備える。ラッパー20は、図1aに関して上述したラッパーと同じであってもよい。
【0059】
図2は、図1bに示すラミネート材料10の一例の断面図である。第1のシート(又は、層)11及び第2のシート(又は、層)12が接合されている。本例において、第1のシート及び第2のシートは、接着剤(図示せず)によって接合されている。接着剤は、ポリ酢酸ビニル(PVA)又はエチレン酢酸ビニル(EVA)等の接着剤であってもよい。他の例においては、多糖類系接着剤等の接着剤が用いられるようになっていてもよい。接着剤は、例えばグアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、又はこれらの組み合わせを含み得る。アルギン酸塩は、例えばアルギン酸ナトリウムを含み得る。
【0060】
図3は、図1bに示すラミネート材料10の別の例の断面図である。本例において、ラミネート材料10は、第1のシート(又は、層)11及び第2のシート(又は、層)12のほか、第3のシート(又は、層)13を具備する。
【0061】
これらのシートは、第2のシート12が第1のシート11と第3のシート13との間に配設されるように構成されている。第3のシート13は、エアロゾル生成材料を含むが、これは、第1のシート11のエアロゾル生成材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。本例において、第3のシート13のエアロゾル生成材料は、タバコ材料である。
【0062】
第2のシート12は、第1のシート11及び第3のシート13に接合されている。本例において、第2のシート12は、上述のような接着剤(図示せず)によって第1のシート11及び第3のシート13に接合されている。
【0063】
図4a及び図4bは、ラミネート材料の複数のストリップをそれぞれ備えた各エアロゾル生成コンポーネント1’a及び1’bの側断面図である。エアロゾル生成コンポーネント1’a及び1’bは、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品において用いられる。
【0064】
エアロゾル生成コンポーネント1’a及び1’bは、ラミネート材料の複数のストリップ(又は、ストランド)10、10’を備える。図4aのラミネート材料のストリップ10は、コンポーネント1’aの長さよりも短い。図4aのラミネート材料のストリップ10は、コンポーネント1’aに多様な配向で配設されている。図4bのラミネート材料のストリップ10’は、コンポーネント1’bの全長又は実質的な全長にわたって延びている。図4bのラミネート材料のストリップ10’は、コンポーネント1’bの長手方向軸線(図示せず)と平行又は実質的に平行に配設されている。
【0065】
複数のストリップ10、10’はそれぞれ、エアロゾル生成材料を含む第1の層と、加熱材料を含む第2の層と、を備える。エアロゾル生成材料は、本明細書に記載のエアロゾル生成材料のいずれであってもよく、また、加熱材料は、本明細書に記載の加熱材料のいずれであってもよい。本例において、エアロゾル生成材料は、タバコ材料であり、加熱材料は、ステンレス鋼箔である。他の例において、加熱材料は、アルミニウム箔であってもよい。エアロゾル生成材料としては、例えば再生タバコ材料が可能である。エアロゾル生成材料は、乾燥重量に基づく測定でエアロゾル生成材料の10重量%~30重量%の量のエアロゾル形成剤を含み得る。
【0066】
本例において、第1の層及び第2の層は、図2及び図3を参照して上述したような接着剤によって一体的に固定されている。断面視の場合、ストリップ10、10’は、図2及び図3に関して図示及び記載の構造と類似の構造を有していてもよい。
【0067】
ラミネート材料のストリップ10、10’は、ラッパー20によって囲まれている。ラッパー20は、ラミネート材料のストリップ10、10’を囲むことにより、ラミネート材料のストリップ10、10’を包み込む。これは、ラミネート材料のストリップの分離を防止するのに役立ち得る。また、ラッパー20は、空気及び/又はエアロゾルをコンポーネント1’a、1’bに案内するのにも役立ち得る。ラッパーは、図1a及び図1bに関して上述したラッパーと同じであってもよい。
【0068】
本例においては、エアロゾル生成コンポーネント1’a、1’bは、実質的に円筒状であり、長手方向軸線を有する(図示せず)。
【0069】
ストリップは、1:1のアスペクト比を有していてもよい。一実施形態において、ストリップは、細長である。すなわち、1:1よりも大きなアスペクト比を有する。いくつかの実施形態において、ストリップは、およそ1:5~およそ1:16、又は、およそ1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、若しくは1:12のアスペクト比を有する。ストリップは、アスペクト比が1:1よりも大きい場合、当該ストリップの第1の端部と第2の端部との間に長手方向の寸法すなわち延在する長さを有する。本例においては、ストリップの形状が矩形であるものの、他の形状で形成されていてもよい。
【0070】
ストリップの第1の寸法すなわち切断幅は、およそ0.9mm~およそ2mmである。好適な一実施形態において、ストリップの切断幅は、およそ1mm~およそ1.5mmである。
【0071】
ストリップは、ラミネート材料のシートを細断することにより形成されていてもよい。ラミネート材料のシートは、例えばクロスカット式の細断プロセスにおいて幅方向に切断され、切断幅のほか、ラミネート材料のストリップの切断長さを規定していてもよい。細断されたラミネート材料の切断長さは、少なくとも5mm(例えば、少なくとも10mm又は少なくとも20mm)であるのが好ましい。細断されたラミネート材料の切断長さとしては、60mm未満、50mm未満、又は40mm未満が可能である。
【0072】
いくつかの実施形態においては、ラミネート材料の複数のストリップのうちの少なくとも1つがおよそ10mmよりも大きな長さを有する。この代替又は追加として、ラミネート材料の複数のストリップのうちの少なくとも1つがおよそ10mm~およそ60mm又はおよそ20mm~およそ50mmの長さを有し得る。ラミネート材料の複数のストリップはそれぞれ、およそ10mm~およそ60mm又はおよそ20mm~およそ50mmの長さを有し得る。
【0073】
ラミネート材料のシート又は細断シートは、少なくともおよそ100μmの厚さを有する。シート又は細断シートは、少なくともおよそ120μm、140μm、160μm、180μm、又は200μmの厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態において、シート又は細断シートは、およそ150μm~およそ300μm、およそ151μm~35およそ299μm、およそ152μm~およそ298μm、およそ153μm~およそ297μm、およそ154μm~およそ296μm、およそ155μm~およそ295μm、およそ156μm~およそ294μm、およそ157μm~およそ293μm、およそ158μm~およそ292μm、およそ159μm~およそ291μm、又はおよそ160μm~およそ290μmの厚さを有する。いくつかの実施形態において、シート又は細断シートは、およそ170μm~およそ280μm、およそ180μm~およそ270μm、およそ190μm~およそ260μm、およそ200μm~およそ250μm、又はおよそ210μm~およそ240μmの厚さを有する。
【0074】
シート又は細断シートの厚さは、シートの第1及び第2の表面間で異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、ラミネート材料の個々のストリップ又は小片は、その面積全体でおよそ100μmの最小厚さを有する。場合により、ラミネート材料の個々のストリップ又は小片は、その面積全体でおよそ0.05mm~およそ0.1mmの最小厚さを有する。場合により、ラミネート材料の個々のストリップ、ストランド、又は小片は、その面積全体でおよそ1.0mmの最大厚さを有する。場合により、ラミネート材料の個々のストリップ又は小片は、その面積全体でおよそ0.5mm~およそ0.3mmの最大厚さを有する。
【0075】
図4cは、エアロゾル生成コンポーネントにおいて使用するロッドとして形成可能なシート材料の一例の平面図である。図4dは、図4cに示すシート材料を用いて形成されたエアロゾル生成コンポーネントの側断面図である。
【0076】
シート材料は、エアロゾル生成材料(本例においては、タバコ材料)の連続シートを構成する。エアロゾル生成材料11のシート上には、加熱材料12(本例においては、アルミニウム箔)のストリップが配設される。本例において、加熱材料12のストリップは、エアロゾル生成材料11と接触はしているものの、エアロゾル生成材料11に対して接合も付着もしていない。
【0077】
図4cのシート材料は、波形化及び収集によってロッドを構成することも可能であるし、例えば長手方向ストリップへの切断によってロッドを構成するようにしてもよい。切断によってストリップを構成し、ロッドとして組み立てる場合、加熱材料12のストリップは、図4dに示すように、エアロゾル生成材料11の全体に分散する。これにより、エアロゾル生成材料11と加熱材料12との良好な熱的接触が得られ、加熱材料からエアロゾル生成材料への伝熱の補助となる。加熱材料12のストリップは、エアロゾル生成コンポーネント1’cの外面の近くに配設されるのが好ましい。これは、使用中の不燃性エアロゾル供給デバイスによる加熱材料の誘導加熱の補助となり得る。
【0078】
図5は、エアロゾル生成コンポーネント1’’の側断面図である。エアロゾル生成コンポーネントは、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品において用いられる。
【0079】
エアロゾル生成コンポーネント1’’は、エアロゾル生成材料11の第1の複数のストリップ(又は、ストランド)と、加熱材料12の第2の複数のストリップ(又は、ストランド)と、を備える。エアロゾル生成材料は、本明細書に記載のエアロゾル生成材料のいずれであってもよく、また、加熱材料は、本明細書に記載の加熱材料のいずれであってもよい。本例において、エアロゾル生成材料は、タバコ材料であり、加熱材料は、ステンレス鋼箔である。他の例において、加熱材料は、アルミニウム箔であってもよい。
【0080】
第1のストリップ11及び第2のストリップ12は、ラッパー20によって囲まれている。ラッパー20は、第1のストリップ11及び第2のストリップ12を囲むことにより、第1のストリップ11及び第2のストリップ12を包み込む。これは、第1のストリップ及び第2のストリップの分離を防止するのに役立ち得る。また、ラッパー20は、空気及び/又はエアロゾルをコンポーネント1に案内するのにも役立ち得る。ラッパーは、図1aに関して上述したラッパーと同じであってもよい。
【0081】
本例においては、エアロゾル生成コンポーネント1’’は、実質的に円筒状であり、長手方向軸線を有する(図示せず)。第1のストリップ11及び第2のストリップ12は、ランダムに配向しているが、エアロゾル生成コンポーネント1’’の長手方向軸線と実質的に沿っている。代替実施形態において、第1のストリップ11及び第2のストリップ12は、図4bに示したものと同様に提供可能であり、ストリップ11、12がコンポーネント1’’の長手方向軸線と平行又は実質的に平行に延びるとともに、それぞれがコンポーネント1’’の全長又は実質的な全長にわたって延びている。
【0082】
第1のストリップ11は、第2のストリップ12内に分散している。言い換えると、第1のストリップ11及び第2のストリップ12は、混ざり合っている。これにより、第1のストリップ11のエアロゾル生成材料と第2のストリップ12の加熱材料との良好な熱的接触が得られ、加熱材料からエアロゾル生成材料への伝熱の補助となる。
【0083】
第1のストリップ11は、図4a及び図4bに示すストリップに関して上述した寸法と同様の寸法(例えば、長さ、幅、厚さ)を有していてもよい。したがって、第1のストリップ11の寸法の詳細な説明については省略する。
【0084】
第2のストリップ12は、図4a及び図4bに示すストリップに関して上述した長さ及び幅と同様の長さ及び/又は幅を有していてもよい。したがって、第2のストリップの長さ及び/又は幅の詳細な説明については省略する。
【0085】
第2のストリップ12は、およそ1μm~およそ150μm(例えば、およそ1μm~およそ100μm又はおよそ1μm~およそ50μm)の厚さを有していてもよい。本例において、第2のストリップはそれぞれ、およそ7μmの厚さを有する。他の例において、第2のストリップはそれぞれ、1μm、2μm、3μm、4μm、5μm、6μm、8μm、9μm、又は10μmの厚さを有していてもよい。
【0086】
図6aは、エアロゾル生成コンポーネント1’’’の側断面図である。図6bは、図6aに示すエアロゾル生成コンポーネント’’’の端断面図である。エアロゾル生成コンポーネントは、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品において用いられる。或いは、エアロゾル生成コンポーネント’’’は、物品に組み込まれることなく、不燃性エアロゾル供給デバイス内で直接使用可能である。
【0087】
エアロゾル生成コンポーネント1’’’は、第1のエアロゾル生成材料を含むコア部14と、第2のエアロゾル生成材料を含むシース部15と、を備える。シース部15は、コア部14を囲んでいる。本例において、シース部15は、コア部14の周囲全体に延びている。他の例において、シース部は、コア部の周囲の一部にだけ延びていてもよい。代替例においては、コア部14を省略可能である。
【0088】
第1のエアロゾル生成材料及び第2のエアロゾル生成材料は、本明細書に記載のエアロゾル生成材料のいずれであってもよい。本例において、第1のエアロゾル生成材料及び第2のエアロゾル生成材料はそれぞれ、タバコ材料を含む。いくつかの例において、第2のエアロゾル生成材料は、加熱材料(例えば、当該第2のエアロゾル生成材料内に分散した加熱材料の粒子又はストリップ)を含んでいてもよい。
【0089】
第1のエアロゾル生成材料の特性は、第2のエアロゾル生成材料の特性と異なっていてもよい。特性は、密度、種類、又は香料等の特性であってもよい。例えば、第1のエアロゾル生成材料及び第2のエアロゾル生成材料は、異なる香料を含んでいてもよい。或いは、第1のエアロゾル生成材料及び第2のエアロゾル生成材料の一方だけが香料を含んでいてもよい。第1のエアロゾル生成材料及び第2のエアロゾル生成材料は、タバコ材料を含む場合、異なる種類のタバコ材料を含んでいてもよい。例えば、第1のエアロゾル生成材料がラミナタバコ等のタバコを含み、第2のエアロゾル生成材料が再生タバコシートを含んでいてもよい。例えば、第1のエアロゾル生成材料は、例えばラミナタバコ材料を用いて形成された刻みラグタバコを含んでいてもよい。第2のエアロゾル生成材料は、本明細書に記載のようなエアロゾル生成材料のストリップの形態の再生タバコシートを含んでいてもよい。
【0090】
エアロゾル生成コンポーネント1’’’は、コア部14を囲む境界材料(本例においては、内側ラッパー16)をさらに備える。本例において、境界材料は、コア部14の周囲全体に延びている。他の例において、境界材料は、コア部の周囲の一部にだけ延びていてもよい。境界材料16は、コア部14とシース部15との間の境界を規定する。
【0091】
本例において、エアロゾル生成コンポーネント1’’’は、コア部14、境界材料16、及びシース部15を囲む外側ラッパー20をさらに備える。外側ラッパー20は、コア部14、境界材料16、及びシース部15を囲むことにより、コア部14、境界材料16、及びシース部15を包み込む。これは、コア部14、境界材料16、及びシース部15の分離を防止するのに役立ち得る。また、ラッパー20は、空気及び/又はエアロゾルをコンポーネント1’’’に案内するのにも役立ち得る。
【0092】
本例において、エアロゾル生成コンポーネント1’’’は、図6bに示すように、実質的に円筒状であって、実質的に円形の断面を有する。他の例において、エアロゾル生成コンポーネントは、長円又は楕円の断面等、他の断面を有していてもよい。いくつかの例において、エアロゾル生成コンポーネントは、長方形、正方形、三角形、又は星形の断面を有していてもよい。いくつかの例において、エアロゾル生成コンポーネントは、不規則な断面を有していてもよい。
【0093】
本例においては、エアロゾル生成コンポーネント’’’が細長く、長手方向軸線を有する(図示せず)。コア部14、境界材料16、及びシース部15はすべて、エアロゾル生成コンポーネント1’’’の長手方向軸線と実質的に平行に延びている。
【0094】
いくつかの例において、コア部14は、第1のエアロゾル生成材料のロッドを備え、シース部15は、第2のエアロゾル生成材料のシートを備える。本例において、コア部14は、タバコ材料のロッドを備え、シース部15は、タバコ材料のシートを備える。他の例において、コア部14は、図1a又は図1bを参照して記載の構成と同様に、第1の材料がエアロゾル生成材料を含む1つ又は複数の波形化及び収集シートから形成されたロッドを備え得る。また、シース部15は、1つ又は複数の波形化及び収集シートから形成することも可能であるし、本明細書に記載のストリップ(例えば、第2のエアロゾル生成材料のストリップを含む)のいずれかから形成するようにしてもよい。
【0095】
いくつかの例においては、コア部14がエアロゾル生成材料及び/若しくは加熱材料の複数のストリップを備え、並びに/又は、シース部15がエアロゾル生成材料及び/若しくは加熱材料の複数のストリップを備え、ストリップは、例えば図4a、図4b、及び図5を参照して記載の関連するストリップである。境界材料16は、本明細書に記載のような加熱材料を含むことにより、コア部14及びシース部15の同時加熱に使用可能である。コア部14及びシース部15がエアロゾル生成材料から成る(例えば、如何なる加熱材料も含まない)場合、境界材料16は、コア部14及びシース部15における唯一の熱源となり得る。或いは、境界材料に含まれる加熱材料のほか、コア部及び/又はシース部が別個の加熱材料を含むことも可能である。
【0096】
本例において、境界材料16は、第1のエアロゾル生成材料及び第2のエアロゾル生成材料の両者と接触する。これは、コンポーネント’’’の材料間の伝熱の補助となる。
【0097】
コア部は、実質的に円筒状であり、およそ2mm~およそ6mm(例えば、およそ3mm~およそ6mm又はおよそ4mm~およそ6mm)の直径を有し得る。本例において、コア部14は、直径がおよそ5mmの実質的に円筒状である。他の例において、コア部14は、楕円、長円、三角形、又は正方形等、他の断面形状を有し得る。これは、コア部及びシース部の横方向寸法が各部の周りの半径方向位置で異なり、第1及び第2のエアロゾル生成材料の熱に対する曝露の多様化によって、使用期間中のより一様なエアロゾル生成の補助となることを意味し得る。
【0098】
コア部及びシース部は、略同じ容積を有し得る。例えば、直径がおよそ7.3mmのコンポーネントの場合、コアの直径が5mmであれば、コア部及びシース部が略同じ容積となり、これは、例えば本明細書に記載のような加熱材料を含む境界材料を介して、これらの部分が効果的に加熱され得ることを意味する。コア部14は、シース部15の外径のおよそ65%~およそ75%の外径を有し得る。境界材料は、その最大直径において、シース部15の最大外径のおよそ65%~およそ75%の直径を有し得る。代替実施形態においては、コア直径として6mm~7mmが可能であり、例えばシース部としてシート材料を使用可能となる。
【0099】
或いは、コア部14は、シース部15の外径のおよそ半分の外径を有し得る。コア部14は、例えばシース部15の外径のおよそ30%~およそ70%、シース部15の外径のおよそ40%~およそ60%、又はシース部15の外径のおよそ45%~およそ55%の外径を有し得る。境界材料は、その最大直径において、シース部15の最大外径のおよそ30%~およそ70%、およそ40%~およそ60%、又はおよそ45%~およそ55%の直径を有し得る。コア部14は、シース部15よりも熱伝導率が低いエアロゾル生成材料を含み得る。これは、例えばシース部15の容積がコア部14よりも大きい場合に、使用中のコンポーネント1’’’内の熱分布が全体としてより均一であることを意味し得る。
【0100】
シース部としては、実質的な管状が可能であり、実質的に単一の厚さのシート材料として提供される場合は、およそ100μm~およそ300μmの厚さを有することも可能であるし、他の形態で提供される場合は、およそ1mm~およそ5mmの厚さを有することも可能である。本例において、シース部13は、厚さがおよそ200μmのエアロゾル生成材料のシートである。
【0101】
境界材料16は、およそ1μm~およそ500μm(例えば、およそ50μm~およそ450μm)の厚さを有し得る。いくつかの例において、境界材料の厚さは、およそ1μm~およそ150μm又はおよそ100μm~およそ400μmである。本例において、境界材料16は、厚さがおよそ50μmの材料のシートである。他の例において、境界材料16は、厚さがおよそ150μm、およそ200μm、およそ250μm、およそ300μm、およそ350μm、およそ400μm、又はおよそ450μmの材料のシートである。境界材料16は、加熱材料(例えば、強磁性加熱材料)のシートを含み得る。本例において、境界材料16は、ステンレス鋼箔の連続シートである。他の例において、境界材料16は、アルミニウム箔のシートであってもよいし、加熱材料のワイヤにより形成されたメッシュ等、他の形態で提供されていてもよい。ワイヤは、例えばおよそ50μm~およそ500μmの直径を有し得る。このようなメッシュは、およそ0.3mm~およそ2mm(例えば、およそ0.5mm~およそ1.5mm又はおよそ1mm)の間隔でメッシュ全体の横方向及び長手方向に延びた平行ワイヤにより提供可能である。メッシュには、当該メッシュが付着した紙等の裏張りシート材料が設けられていてもよい。
【0102】
いくつかの例において、境界材料16は、厚さ方向に延びた複数の開口部を含む材料のシートであってもよい。例えば、境界材料16は、穿孔シート又は多孔質シートの形態であってもよい。このような構成によれば、第1のエアロゾル生成材料により生成されたエアロゾル及び第2のエアロゾル生成材料により生成されたエアロゾルがコンポーネント内で混合可能となり得る。いくつかの例において、境界材料16は、複数のエンボス部、ひだ、穿孔、又は変形を含んでいてもよい。
【0103】
境界材料16は、シート材料及び/又は加熱材料の連続チューブとして形成可能であり、コンポーネント1’’’の製造において、連続チューブは、第2のエアロゾル生成材料源に供給可能である。例えば、第2のエアロゾル生成材料としては、再生タバコ材料等のエアロゾル生成材料の複数のストリップが可能であり、境界材料16は、連続チューブとしてストリップの連続供給源に供給した後、外側ラッパー20に包むことができる。境界材料16は、チューブを構成するように曲げられた後、第2のエアロゾル生成材料へのチューブの挿入の少し前に、「オンライン」プロセスにおいて継ぎ目での溶接並びに/又は機械的及び/若しくは電気的接続がなされた細長シートとして供給可能である。チューブは、このプロセス中(境界材料の細長シートからチューブを構成する直前)又はプロセスが完了して第2のエアロゾル生成材料に埋め込まれた場合に、第1のエアロゾル生成材料による充填又は一部充填がなされ得る。或いは、チューブは、中空のままで、第2のエアロゾル生成材料とコンポーネント1’’’を貫通する内部キャビティとの間の境界を構成し得る。
【0104】
いくつかの例において、エアロゾル生成コンポーネントは、内部ラッパーにより規定された1つ又は複数の空気流経路を備えていてもよい。空気流経路は、エアロゾル生成コンポーネントの長手方向軸線に沿って延びていてもよく、また、エアロゾル生成コンポーネントの長手方向軸線と実質的に平行な方向の空気及び/又はエアロゾルの流れを可能にし得る。
【0105】
いくつかの例において、境界材料は、図6cに示すように、ひだ状の内面を有していてもよい。本例において、境界材料16の内面は、当該境界材料16の周方向に離隔した複数の窪み(又は、溝)16aを含む。窪み16aはそれぞれ、境界材料16の内面とコア部14の外面との間に空間を形成する。これらの空間はそれぞれ、長手方向に延びて空気流経路を規定している。
【0106】
いくつかの例において、境界材料16は、図6dに示すように、ひだ状の外面を有していてもよい。本例において、境界材料16の外面は、当該境界材料16の周方向に離隔した複数の窪み(又は、溝)16bを含む。窪み16bはそれぞれ、境界材料16の外面とシース部15の内面との間に空間を形成する。これらの空間はそれぞれ、長手方向に延びて空気流経路を規定している。
【0107】
いくつかの例において、境界材料16は、当該境界材料16の内外両側にエアロゾル生成材料を伴うひだ状の加熱材料シート等のひだ状シートであり、物品1’’’がこの形態の境界材料16を含む、図6eに示す通りである。本例及び他のひだ状シートの例におけるひだは、コア14及びシース15(例えば、境界材料16の内側及び/又は外側のコア及び/又はシースのエアロゾル生成材料)と接触する境界材料16の表面積の増大の補助となり得る。また、ひだは、境界材料16に対する構造強度の付与の補助となり得る。境界材料としては、加熱材料シート、又は、植物ベースの材料シート、タバコ材料シート、エアロゾル形成剤を含むシート材料、香味料を含むシート材料、ゲル化シート等の他のシート材料が可能である。いくつかの例において、ひだ状シート材料は、厚さがおよそ20μm~およそ500μm(例えば、およそ40μm~およそ300μm)のひだ状フェライト系ステンレス鋼シート等のフェライト系シート材料である。
【0108】
いくつかの例において、境界材料16は、複数の層を備えていてもよい。複数の層のうちの1つ又は複数がひだ状表面を有することにより、境界材料16内で長手方向に延びた空間を形成していてもよい。これらの空間はそれぞれ、境界材料内の空気流経路を規定する。
【0109】
図7は、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品100の側方断面図である。
【0110】
物品100は、マウスピース102と、マウスピース102に接続されたエアロゾル生成部と、を備える。本例において、エアロゾル生成部は、エアロゾル生成コンポーネント103を備えるが、これは、本明細書に記載のエアロゾル生成コンポーネントのいずれであってもよい。本例において、エアロゾル生成コンポーネント103は、ラッパー103aを具備する。
【0111】
いくつかの例において、この物品は、燃焼によってエアロゾル生成コンポーネントに熱を与えることができるカーボンチップ(図示せず)を備えていてもよい。物品が不燃性エアロゾル供給デバイスに挿入された場合には、不燃性エアロゾル供給デバイスの加熱器による加熱によって、カーボンチップに点火されるようになっていてもよい。このような物品において、エアロゾル生成コンポーネントの加熱材料(例えば、アルミニウム箔又はステンレス鋼箔)は、カーボンチップからの熱をエアロゾル生成コンポーネントのエアロゾル生成材料全体に分散させるのに役立ち得る。また、このような物品は、変動磁場を形成する誘導コイル等の構成を含む不燃性エアロゾル供給デバイスに挿入可能であり、この場合は、加熱材料がサセプタとして作用するため、カーボンチップによる加熱は不要である。
【0112】
マウスピース102の全長及びエアロゾル生成コンポーネント103の一部にチップペーパー105が巻き付けられ、その内面には、マウスピース102及びエアロゾル生成コンポーネント103を接続する接着剤が設けられている。本例において、エアロゾル生成コンポーネント103は、第1の包装材を構成するラッパー103aを具備しており、チップペーパー105は、エアロゾル生成コンポーネント103上の少なくとも一部に延びてマウスピース102及びエアロゾル生成コンポーネント103を接続する外側包装材を構成する。いくつかの例において、チップペーパーは、エアロゾル生成コンポーネント103上の一部にのみ延伸可能である。
【0113】
本例において、チップペーパー105は、エアロゾル生成コンポーネント103上に5mm延びているが、この代替として、エアロゾル生成コンポーネント103上に3mm~10mm、より好ましくは4mm~6mm延びることにより、マウスピース2及びエアロゾル生成コンポーネント103がしっかりと連結され得る。チップペーパーは、20gsm超(例えば、25gsm超)、好ましくは30gsm超(例えば、37gsm)の基本重量を有し得る。これらの基本重量の範囲であれば、チップペーパーは、物品100に巻き付くとともに、当該ペーパーの長手方向の継ぎ目に沿ってそれ自体に付着するのに十分な可撓性を有しつつ、許容範囲の引張り強度を有することが分かっている。本例において、マウスピース102に巻き付けられたチップペーパー105の外周は、およそ23mmである。
【0114】
マウスピース102は、冷却要素とも称し、エアロゾル生成コンポーネント103の直ぐ下流に隣り合って配置された冷却部108を具備する。本例において、冷却部108は、エアロゾル生成コンポーネント103と隣接関係にある。また、本例において、マウスピース102は、冷却部108の下流の材料本体106と、材料本体106の下流で物品100の口端における中空の管状要素104と、を具備する。
【0115】
冷却部108は、内径がおよそ1mm~およそ4mm(例えば、およそ2mm~およそ4mm)の中空チャネルを備える。本例において、内側チャネルは、およそ3mmの内径を有する。中空チャネルは、冷却部108の全長に沿って延びている。本例において、冷却部108は、単一の中空チャネルを備える。代替実施形態において、冷却部は、複数のチャネル(例えば、2つ、3つ、又は4つのチャネル)を備え得る。本例において、単一の中空チャネルは、実質的に円筒状であるが、代替実施形態においては、他のチャネル形状/断面が用いられるようになっていてもよい。中空チャネルは、冷却部108に取り込まれたエアロゾルが膨張によって冷却され得る空間を提供可能である。すべての実施形態において、冷却部は、中空チャネル/複数の中空チャネルの断面積を制限することにより、使用時の当該冷却部へのタバコの移動を制限するように構成されている。
【0116】
冷却部108は、例えばキャリパを用いて測定可能な半径方向の壁厚を有するのが好ましい。冷却部108の壁厚は、冷却部の所与の外径に対して、冷却部108の壁により囲まれたキャビティの内径を規定する。冷却部108は、少なくともおよそ1.5mm且つ最大およそ2mmの壁厚を有し得る。本例において、冷却部108は、およそ1.5mmの壁厚を有する。
【0117】
冷却部108は、フィラメント状トウにより形成されている。冷却部108を構成するように継ぎ目を突き合わせて平行に巻回された複数の紙層等、或いは、螺旋状に巻回された紙層、厚紙の管、張り子式のプロセスで形成された管、成形又は押し出しプラスチック管等、他の構成も使用可能である。冷却部108は、製造時及び物品100の使用時に生じ得る軸線方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有するように製造される。
【0118】
冷却部108の壁材としては、エアロゾル生成コンポーネント103により生成されたエアロゾルの少なくとも90%が冷却部108の壁材ではなく、1つ又は複数の中空チャネルを長手方向に通過するように、相対的に無孔質のものが可能である。例えば、エアロゾル生成コンポーネント103により生成されたエアロゾルの少なくとも92%又は少なくとも95%が1つ又は複数の中空チャネルを長手方向に通過し得る。
【0119】
冷却部108を構成するフィラメント状トウは、好ましくは45,000未満、より好ましくは42,000未満の総繊度を有する。この総繊度であれば、密度があまり高くない冷却部108を形成可能であることが分かっている。総繊度は、少なくとも20,000、より好ましくは少なくとも25,000であるのが好ましい。好適な実施形態において、冷却部108を構成するフィラメント状トウは、25,000~45,000、より好ましくは35,000~45,000の総繊度を有する。トウのフィラメントの断面形状は、「Y」字形状であるのが好ましいが、他の実施形態では、「X」字形状のフィラメント等、他の形状も使用可能である。
【0120】
冷却部108を構成するフィラメント状トウは、フィラメント当たり繊度が3より大きいのが好ましい。このフィラメント当たり繊度であれば、密度があまり高くない管状要素104を形成可能であることが分かっている。フィラメント当たりの繊度は、少なくとも4、より好ましくは少なくとも5である。好適な実施形態において、中空の管状要素104を構成するフィラメント状トウは、フィラメント当たり繊度が4~10、より好ましくは4~9である。一例において、冷却部108を構成するフィラメント状トウは、酢酸セルロースにより形成され、18%の可塑剤(例えば、トリアセチン)を含む8Y40,000トウを有する。
【0121】
冷却部108を構成する材料の密度は、少なくともおよそ0.20グラム/立方センチメートル(g/cc)であるのが好ましく、少なくともおよそ0.25g/ccであるのがより好ましい。冷却部108を構成する材料の密度は、およそ0.80グラム/立方センチメートル(g/cc)未満であるのが好ましく、0.6g/ccであるのがより好ましい。いくつかの実施形態において、冷却部108を構成する材料の密度は、0.20~0.8g/cc、より好ましくは0.3~0.6g/cc、0.4~0.6g/cc、又は0.5g/ccである。これらの密度は、高密度の材料による硬度の向上と物品の全体重量の最小化との良好なバランスをもたらす。本発明の目的のため、冷却部108を構成する材料の「密度」は、任意の可塑剤が組み込まれた要素を構成する任意のフィラメント状トウの密度を表す。密度は、冷却部108を構成する材料の総重量を、冷却部108を構成する材料の総容積で割ることにより決定可能であり、総容積は、例えばキャリパを用いて得られた冷却部108を構成する材料の適当な測定結果を使用して計算可能である。必要応じて、顕微鏡により適当な寸法が測定されるようになっていてもよい。
【0122】
冷却部108の長さは、およそ30mm未満であるのが好ましい。冷却部108の長さは、およそ25mm未満であるのがより好ましい。冷却部108の長さは、およそ20mm未満であるのがさらに好ましい。この追加又は代替として、冷却部108の長さは、少なくともおよそ10mmであるのが好ましい。冷却部108の長さは、少なくともおよそ15mmであるのが好ましい。いくつかの好適な実施形態において、冷却部108の長さは、およそ15mm~およそ20mm、より好ましくはおよそ16mm~およそ19mmである。本例において、冷却部108の長さは、19mmである。
【0123】
冷却部108は、冷却部として作用するマウスピース102内の空隙の周りに配置され、当該空隙を規定している。空隙は、エアロゾル生成コンポーネント103により生成された加熱揮発成分が流れるチャンバを提供する。冷却部108は、中空であって、製造時及び物品100の使用時に生じ得る軸線方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性のエアロゾル蓄積用チャンバを提供する。冷却部108は、エアロゾル生成材料103と材料本体106との間の物理的な変位を与える。冷却部108が与える物理的な変位は、冷却部108の長さ全体にわたる熱勾配をもたらし得る。
【0124】
マウスピース102は、内部容積部が110mmより大きなキャビティを含むのが好ましい。少なくともこの容積のキャビティを設けることにより、改善されたエアロゾルの形成が可能になることが分かっている。マウスピース102は、より好ましくは内部容積部が110mm超、さらに好ましくは130mm超のキャビティ(例えば、冷却部108内に形成されたキャビティ)を含むことにより、エアロゾルをさらに改善可能となる。いくつかの例において、内部キャビティは、およそ130mm~およそ230mm(例えば、およそ134mm又は227mm)の容積を有する。
【0125】
冷却部108は、当該冷却部108の第1の上流端に入る加熱揮発成分と当該冷却部108の第2の下流端から出る加熱揮発成分との間に、少なくとも40℃の温度差をもたらすように構成可能である。冷却部108は、当該冷却部108の第1の上流端に入る加熱揮発成分と当該冷却部108の第2の下流端から出る加熱揮発成分との間に、好ましくは少なくとも60℃、より好ましくは少なくとも80℃、さらに好ましくは少なくとも100℃温度差をもたらすように構成されている。この冷却部108の長さ全体にわたる温度差は、加熱される場合に、温度に敏感な材料本体106をエアロゾル生成材料103の高温から保護する。
【0126】
材料本体106及び中空の管状要素104はそれぞれ、実質的に円筒状の全体外形を規定するとともに、共通の長手方向軸線を共有する。材料本体106は、第1のプラグラップ107に包まれている。第1のプラグラップ107は、好ましくは50gsm未満、より好ましくはおよそ20gsm~40gsmの基本重量を有する。第1のプラグラップ107は、好ましくは30μm~60μm、より好ましくは35μm~45μmの厚さを有する。いくつかの例において、第1のプラグラップ107は、無孔質のプラグラップである(例えば、100コレスタ単位未満(例えば、50コレスタ単位未満)の通気度を有する)。ただし、他の実施形態において、第1のプラグラップ107としては、多孔質のプラグラップが可能である(例えば、200コレスタ単位超の通気度を有し得る)。
【0127】
材料本体106の長さは、およそ15mm未満であるのが好ましい。材料本体106の長さは、およそ12mm未満であるのがより好ましい。この追加又は代替として、材料本体106の長さは、少なくともおよそ5mmである。材料本体106の長さは、少なくともおよそ8mmであるのが好ましい。いくつかの好適な実施形態において、材料本体106の長さは、およそ5mm~およそ15mm、より好ましくはおよそ6mm~およそ12mm、さらに好ましくはおよそ6mm~およそ12mm、最も好ましくはおよそ6mm、7mm、8mm、9mm、又は10mmである。本例において、材料本体106の長さは、10mmである。
【0128】
本例において、材料本体106は、フィラメント状トウにより形成されている。本例において、材料本体106に用いられるトウは、フィラメント当たり繊度(d.p.f.)が5、総繊度が25,000である。本例において、このトウは、可塑化酢酸セルローストウを含み得る。このトウに用いられる可塑剤は、トウのおよそ9重量%を構成する。本例において、可塑剤は、トリアセチンである。他の例においては、異なる材料の使用により、材料本体106を構成可能である。例えば、本体106は、トウではなく、例えばシガレットでの使用が知られる紙フィルタと同様に、紙により形成可能である。例えば、紙等のセルロースベースの材料は、折り畳み及び/又は波形化によって本体106を構成するシート材料の1つ又は複数の部分として提供可能である。シート材料は、15gsm~60gsm(例えば、20~50gsm)の基本重量を有し得る。シート材料は、例えば15~25gsm、25~30gsm、30~40gsm、40~45gsm、及び45~50gsmの範囲のいずれかの基本重量を有し得る。この追加又は代替として、シート材料は、50mm~200mm(例えば、60mm~150mm又は80mm~150mm)の幅を有し得る。例えば、シート材料は、20~50gsmの基本重量及び80mm~150mmの幅を有し得る。これにより、例えばセルロースベースの本体は、本明細書に記載のような寸法を有する物品に関して、適当な圧力低下を有し得る。
【0129】
或いは、本体106は、酢酸セルロース以外のトウ(例えば、ポリ乳酸(PLA)、フィラメント状トウに関して本明細書に記載の他の材料、又は類似の材料)により形成可能である。このトウは、酢酸セルロースにより形成されているのが好ましい。このトウは、酢酸セルロースにより形成されているか他の材料により形成されているかに関わらず、好ましくはd.p.f.が少なくとも5である。十分に均一な材料本体106を実現するため、このトウは、12d.p.f.以下、好ましくは11d.p.f.以下、さらに好ましくは10d.p.f.以下のフィラメント当たり繊度を有するのが好ましい。
【0130】
材料本体106を構成するトウの総繊度は、好ましくは最大30,000、より好ましくは最大28,000、さらに好ましくは最大25,000である。これらの総繊度の値は、マウスピース102の断面積に占める割合が減少したトウをもたらすが、これにより、マウスピース102での圧力低下は、総繊度値がより高いトウよりも抑えられる。材料本体106を適当な硬さにするため、このトウは、好ましくは少なくとも8,000、より好ましくは少なくとも10,000の総繊度を有する。フィラメント当たり繊度が5~12である一方、総繊度が10,000~25,000であるのが好ましい。トウのフィラメントの断面形状は、「Y」字形状であるのが好ましいが、他の実施形態では、本明細書の記載と同じd.p.f.及び総繊度値で、「X」字形状のフィラメント等、他の形状も使用可能である。
【0131】
本体106の構成に用いられる材料に関わらず、本体106全体での圧力低下としては、例えば本体106の長さ当たり0.3~5mmWG/mm(例えば、本体106の長さ当たり0.5~2mmWG/mm)が可能である。圧力低下としては、例えば長さ当たり0.5~1mmWG/mm、長さ当たり1~1.5mmWG/mm、又は長さ当たり1.5~2mmWG/mmが可能である。本体106全体での総圧力低下としては、例えば3mmWG~8mmWG又は4mmWG~7mmWGが可能である。本体106全体での総圧力低下としては、およそ5、6、又は7mmWGが可能である。
【0132】
図7に示すように、物品100のマウスピース102は、エアロゾル生成コンポーネント103に隣り合う上流端102aと、エアロゾル生成コンポーネント103から遠位の下流端102bと、を備える。下流端102bにおいて、マウスピース102は、フィラメント状トウにより形成された中空の管状要素104を有する。これは、物品100の使用時に消費者の口と接触するマウスピース102の下流端102bにおけるマウスピースの外面の温度を大幅に低下させるため好都合であることが分かっている。また、管状要素104の使用は、管状要素104の上流でもマウスピース102の外面の温度を大幅に低下させることが分かっている。理論に縛られることなく、これは、管状要素104がエアロゾルをマウスピース102の中心に近づけるため、エアロゾルからマウスピース102の外面への熱の移動が抑えられることによるものと仮定される。
【0133】
中空の管状要素104の「壁厚」は、半径方向におけるチューブ104の壁の厚さに対応する。これは、例えばキャリパを用いて測定されるようになっていてもよい。壁厚は、0.9mmより大きいのが好都合であり、1.0mm以上であるのがより好ましい。壁厚は、中空の管状要素104の全壁の周囲で実質的に一定であるのが好ましい。ただし、壁厚は、実質的に一定でない場合、中空の管状要素104の周りの任意の点において、0.9mmより大きいのが好ましく、1.0mm以上であるのがより好ましい。本例において、中空の管状要素104の壁厚は、およそ1.3mmである。
【0134】
中空の管状要素104の長さは、およそ20mm未満であるのが好ましい。中空の管状要素104の長さは、およそ15mm未満であるのがより好ましい。中空の管状要素104の長さは、およそ10mm未満であるのがさらに好ましい。この追加又は代替として、中空の管状要素104の長さは、少なくともおよそ5mmである。中空の管状要素104の長さは、少なくともおよそ6mmであるのが好ましい。いくつかの好適な実施形態において、中空の管状要素104の長さは、およそ5mm~およそ20mm、より好ましくはおよそ6mm~およそ10mm、さらに好ましくはおよそ6mm~およそ8mm、最も好ましくはおよそ6mm、7mm、又はおよそ8mmである。本例において、中空の管状要素104の長さは、7mmである。
【0135】
中空の管状要素104の密度は、少なくともおよそ0.25グラム/立方センチメートル(g/cc)であるのが好ましく、少なくともおよそ0.3g/ccであるのがより好ましい。中空の管状要素104の密度は、およそ0.75グラム/立方センチメートル(g/cc)未満であるのが好ましく、0.6g/ccであるのがより好ましい。いくつかの実施形態において、中空の管状要素104の密度は、0.25~0.75g/cc、より好ましくは0.3~0.6g/cc、さらに好ましくは0.4~0.6g/cc又は0.5g/ccである。これらの密度は、高密度の材料による硬度の向上と低密度材料の低熱伝達特性との良好なバランスをもたらす。本発明の目的のため、中空の管状要素104の「密度」は、任意の可塑剤が組み込まれた要素を構成するフィラメント状トウの密度を表す。密度は、中空の管状要素104の総重量を中空の管状要素104の総容積で割ることにより決定可能であり、総容積は、例えばキャリパを用いて得られた中空の管状要素104の適当な測定結果を使用して計算可能である。必要応じて、顕微鏡により適当な寸法が測定されるようになっていてもよい。
【0136】
中空の管状要素104を構成するフィラメント状トウは、好ましくは45,000未満、より好ましくは42,000未満の総繊度を有する。この総繊度であれば、密度があまり高くない管状要素104を形成可能であることが分かっている。総繊度は、少なくとも20,000、より好ましくは少なくとも25,000である。好適な実施形態において、中空の管状要素104を構成するフィラメント状トウは、25,000~45,000、より好ましくは35,000~45,000の総繊度を有する。トウのフィラメントの断面形状は、好ましくは「Y」字形状であるが、他の実施形態では、「X」字形状のフィラメント等、他の形状も使用可能である。
【0137】
中空の管状要素104を構成するフィラメント状トウは、フィラメント当たり繊度が3より大きいのが好ましい。このフィラメント当たり繊度であれば、密度があまり高くない管状要素4を形成可能であることが分かっている。フィラメント当たり繊度は、好ましくは少なくとも4、より好ましくは少なくとも5である。好適な実施形態において、中空の管状要素104を構成するフィラメント状トウは、フィラメント当たり繊度が4~10、より好ましくは4~9である。一例において、中空の管状要素104を構成するフィラメント状トウは、酢酸セルロースにより形成され、18%の可塑剤(例えば、トリアセチン)を含む7.3Y36,000トウを有する。
【0138】
中空の管状要素104は、3.0mmよりも大きな内径を有するのが好ましい。これより直径が小さいと、マウスピース102を通過して消費者の口に達するエアロゾルの速度が必要以上に増すため、エアロゾルが温まり過ぎて、例えば40℃超又は45℃超の温度に達する可能性がある。中空の管状要素104は、3.1mmよりも大きな内径を有するのがより好ましく、3.5mm又は3.6mmよりも大きな内径を有するのがさらに好ましい。一実施形態において、中空の管状要素104の内径は、およそ4.7mmである。
【0139】
中空の管状要素104は、15重量%~22重量%の可塑剤を含むのが好ましい。酢酸セルローストウの場合、可塑剤はトリアセチンであるのが好ましいが、ポリエチレングリコール(PEG)等の他の可塑剤も使用可能である。中空の管状要素104は、16重量%~20重量%の可塑剤(例えば、およそ17%、およそ18%、又はおよそ19%の可塑剤)を含むのがより好ましい。
【0140】
本例において、第1の中空の管状要素104、材料本体106、及び第2の中空の管状要素108は、3つの部分すべてに巻き付けられた第2のプラグラップ109により結合されている。第2のプラグラップ109は、好ましくは50gsm未満、より好ましくはおよそ20gsm~45gsmの基本重量を有する。第2のプラグラップ109は、好ましくは30μm~60μm、より好ましくは35μm~45μmの厚さを有する。第2のプラグラップ109は、通気度が100コレスタ単位未満(例えば、50コレスタ単位未満)の無孔質のプラグラップであるのが好ましい。ただし、代替実施形態において、第2のプラグラップ109としては、多孔質のプラグラップが可能である(例えば、200コレスタ単位超の通気度を有し得る)。
【0141】
本例において、物品100は、外周がおよそ23mmである。他の例において、物品は、本明細書に記載の型のいずれかにて提供可能である(例えば、外周が20mm~26mmである)。物品を加熱してエアロゾルを放出させるため、この範囲内の小さな外周(例えば、23mm未満の円周)を有する物品を使用することにより、加熱効率を向上可能である。好適な製品長を保ちつつ、加熱によるエアロゾルの改善を実現するため、物品は、19mmより大きな円周が特に有効であることも分かっている。円周が20mm~24mm、より好ましくは20mm~23mmの物品は、効率的な加熱を可能としつつ効果的なエアロゾル送達を実現するための良好なバランスをもたらすことが分かっている。エアロゾル生成コンポーネント103の長さは、好ましくはおよそ25mm未満、より好ましくはおよそ20mm未満、さらに好ましくはおよそ15mm未満である。本例において、エアロゾル生成コンポーネント103は、長さがおよそ12mmである。
【0142】
物品は、エアロゾルのおよそ10%が当該物品を通じて引き込まれる換気レベルを有する。代替実施形態において、物品は、エアロゾルの1%~20%(例えば、1%~12%)が当該物品を通じて引き込まれる換気レベルを有し得る。これらのレベルの換気は、口端102bにおいてユーザが吸引するエアロゾルの一貫性を高めるのに役立つ一方、エアロゾル冷却プロセスの補助となる。この換気は、物品100のマウスピース102に直接提供される。本例において、この換気は、冷却部108に提供されるが、これは、エアロゾル生成プロセスを容易化する点において特に有益であることが分かっている。この換気は、本例ではマウスピース102の下流の口端102bから13mmに配置された単一列のレーザ穿孔として形成された穿孔112により提供される。代替実施形態においては、2列以上の換気用穿孔が設けられていてもよい。これらの穿孔は、チップペーパー105、第2のプラグラップ109、及び冷却部108を通過する。代替実施形態において、この換気は、マウスピースの他の場所(例えば、材料本体106又は第1の管状要素104)に提供可能である。物品100は、当該物品の上流端からおよそ28mm以下、好ましくは当該物品の上流端から20mm~28mmに穿孔が設けられるように構成されているのが好ましい。本例においては、物品の上流端からおよそ25mmに開口部が設けられている。
【0143】
図8は、本発明の一実施形態に係る、システムの一例の模式側断面図である。システム1000は、物品100及び不燃性エアロゾル供給デバイス200を備える。本例において、物品100は、図7に示す物品である。他の例において、物品100は、本明細書に記載のエアロゾル生成コンポーネントのうちのいずれか1つを備えていてもよい。
【0144】
不燃性エアロゾル供給デバイス200は、本体210と、物品100を受容する加熱ゾーン211と、を備える。また、不燃性エアロゾル供給デバイス200は、物品100が加熱ゾーン211に配置された場合に、物品100の加熱材料に侵入する変動磁場を生成するように構成された磁場生成器212を備える。
【0145】
デバイス200は、加熱ゾーン211をデバイス200の外部と流体接続する空気入口(図示せず)を含んでいてもよい。このような空気入口は、本体210により規定されていてもよい。ユーザは、物品100のマウスピース102を通じてエアロゾルを取り込むことにより、物品100のエアロゾル生成材料により生成されたエアロゾルを吸引可能となり得る。エアロゾルが物品100から取り出されると、デバイス200の空気入口を介して、空気が加熱ゾーン211に取り込まれ得る。
【0146】
本例において、本体210は、加熱ゾーン211を備える。本例において、加熱ゾーン211は、物品100の少なくとも一部を受容する凹部を含む。他の例において、加熱ゾーン211は、棚、表面、又は突起であってもよく、また、物品との協働又は物品の受容のため、物品との機械的係合を要するものであってもよい。本例において、加熱ゾーン211は、細長であり、物品100の一部を収容するようにサイズ規定及び成形されている。他の例において、加熱ゾーン211は、物品全体を受容するように寸法規定されていてもよい。
【0147】
本例において、磁場生成器212は、電力源213と、コイル214と、交流電流等の変動電流をコイル214に通過させるデバイス216と、コントローラ217と、コントローラ217のユーザ操作のためのユーザインターフェース218とを備える。
【0148】
本例において、電力源213は、充電式バッテリである。他の例において、電力源213は、他の非充電式バッテリ、キャパシタ、バッテリキャパシタ混成、又は商用電源への接続であってもよい。
【0149】
コイル214は、任意好適な形態であってもよい。本例において、コイル214は、銅等の導電性材料のヘリカルコイルである。いくつかの例において、磁場生成器212は、コイル214が巻回された透磁性コアを備えていてもよい。このような透磁性コアは、使用中にコイル214により生成された磁束を集中させて、より強力な磁場を生成する。透磁性コアは、例えば鉄で構成されていてもよい。いくつかの例において、透磁性コアは、コイル214の長さに沿って一部のみが延びることで、磁束を特定の領域に集中させるようにしてもよい。いくつかの例において、コイルは、平坦なコイルであってもよい。すなわち、コイルは、2次元螺旋状であってもよい。本例において、コイル214は、加熱ゾーン211を囲む。コイル214は、加熱ゾーン211の長手方向軸線と実質的に整列する長手方向軸線に沿って延びる。整列した両軸線は、一致する。他の例において、整列した両軸線は、互いに平行であってもよいし、斜めであってもよい。
【0150】
本例において、変動電流をコイル214に通過させるデバイス216は、電力源213とコイル214との間で電気的に接続されている。また、本例において、コントローラ217は、電力源213に対して電気的に接続されるとともに、デバイス216に対して通信可能に接続されて、デバイス216を制御する。より具体的に、本例において、コントローラ127は、デバイス216を制御することによって、電力源213からコイル214への電力の供給を制御するように構成されている。本例において、コントローラ217は、プリント配線板(PCB)上のIC等の集積回路(IC)を備える。他の例において、コントローラ217は、異なる形態であってもよい。いくつかの例において、不燃性エアロゾル供給デバイスは、デバイス216及びコントローラ217を備えた電気的又は電子的構成要素を1つだけ有していてもよい。
【0151】
本例において、コントローラ217は、ユーザインターフェース218のユーザ操作によって動作する。本例において、ユーザインターフェース218は、本体210の外部に配置されている。ユーザインターフェース218は、押しボタン、トグルスイッチ、ダイヤル、タッチスクリーン等を備えていてもよい。他の例においては、不燃性エアロゾル供給デバイスから離れたユーザインターフェースが設けられていてもよい。このようなユーザインターフェースは、Bluetooth等の無線通信法を用いて不燃性エアロゾル供給デバイスに接続されていてもよい。例えば、なユーザインターフェースは、Bluetooth等の無線通信法を用いて不燃性エアロゾル供給デバイスと通信可能な携帯電話等のモバイル電子デバイスの一部として実装されていてもよい。ユーザは、それぞれの携帯電話のユーザインターフェースを用いることにより、不燃性エアロゾル供給デバイスをリモート制御可能であってもよい。
【0152】
本例においては、ユーザによるユーザインターフェース218の操作によって、コントローラ217により、デバイス216が交流電流をコイル214に通過させる。これにより、コイル214は、交番磁場を生成する。不燃性エアロゾル供給デバイス200のコイル214及び加熱ゾーン211は、物品100が加熱ゾーン211に配置された場合に、コイル214により生成された変動磁場が物品100の加熱材料に侵入するように、好適に相対配置されている。本例において、コイル214により生成された変動磁場は、エアロゾル生成コンポーネント103の加熱材料に侵入する。
【0153】
いくつかの例において、物品の加熱材料は、アルミニウム箔等の導電性材料である。このような例において、加熱材料に磁場が侵入すると、加熱材料中に1つ又は複数の渦電流が生成される。加熱材料の電気抵抗に対する加熱材料中の渦電流の流れによって、加熱材料がジュール加熱により加熱される。いくつかの例において、加熱材料は、強磁性ステンレス鋼(例えば、430タイプのステンレス鋼)等の磁性材料である。このような例においては、加熱材料中の磁気双極子の配向が印加された変動磁場とともに変化するため、加熱材料中に熱が発生する。
【0154】
不燃性エアロゾル供給デバイス200は、加熱ゾーン211の温度を検知するように構成された温度センサ219を備える。温度センサ219は、コントローラ217が加熱ゾーン211の温度をモニタリングできるように、コントローラ217に対して通信可能に接続されている。温度センサ219から受信された1つ又は複数の信号に基づいて、コントローラ217は、コイル214を通過する変動又は交流電流の特性を必要に応じてデバイス216に調整させることにより、加熱ゾーン211の温度が予め定められた温度範囲内に保たれるようにしてもよい。この特性は、例えば振幅、周波数、又はデューティサイクルであってもよい。予め定められた温度範囲内での使用時は、加熱ゾーン211に配置された物品内のエアロゾル生成材料の十分な加熱によって、エアロゾル生成材料の燃焼なく、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分が揮発する。したがって、コントローラ217(全体として、デバイス200)は、エアロゾル生成の加熱によって、エアロゾル生成の燃焼なく、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるように構成されている。いくつかの実施形態において、温度範囲は、およそ50℃~およそ250℃、およそ50℃~およそ150℃、およそ50℃~およそ120℃、およそ50℃~およそ100℃、およそ50℃~およそ80℃、又はおよそ60℃~およそ70℃等、およそ50℃~およそ300℃である。いくつかの実施形態において、温度範囲は、およそ170℃~およそ220℃である。他の実施形態において、温度範囲は、この範囲以外であってもよい。いくつかの実施形態において、温度範囲の上限としては、300℃超も可能である。いくつかの実施形態においては、温度センサ219が省略されてもよい。いくつかの実施形態において、加熱材料は、当該加熱材料を加熱するのが望ましい最高温度に基づいて選択されるキュリー点温度を有していてもよく、加熱材料の誘導加熱による当該温度を超えたさらなる加熱が阻止又は防止される。
【0155】
また、本明細書においては、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を提示する。この方法を図8に示すが、これは、エアロゾル生成材料を含む第1のシートを用意するステップ(S101)と、加熱材料を含む第2のシートを用意するステップ(S102)と、第1及び第2のシートをラッパーに包むステップ(S103)と、を含む。ラッパーは、紙を含み、通気度が500コレスタ単位を下回る。
【0156】
また、本明細書においては、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を提示する。この方法を図9に示すが、これは、ラミネート材料のシートを形成するステップであり、シートが、エアロゾル生成材料を含む第1の層及び加熱材料を含む第2の層を備えた、ステップ(S201)と、シートを細断してラミネート材料の複数のストリップを形成するステップ(S202)と、を含む。複数のストリップはそれぞれ、エアロゾル生成材料を含む第1の層と、加熱材料を含む第2の層と、を備える。
【0157】
また、本明細書においては、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を提示する。この方法を図10に示すが、これは、エアロゾル生成材料の第1のシートを細断して第1の複数のストリップを形成するステップ(S301)と、加熱材料の第2のシートを細断して第2の複数のストリップを形成するステップ(S302)と、を含む。
【0158】
また、本明細書においては、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用するエアロゾル生成コンポーネントを製造する方法を提示する。この方法を図11に示すが、これは、第1のエアロゾル生成材料を含むコア部を用意するステップ(S401)と、境界材料をコア部の周りに配設するステップ(S402)と、第2のエアロゾル生成材料を含むシース部をコア部の周りに配設するステップ(S402)と、を含む。境界材料は、コア部とシース部との間に配設される。前述の通り、境界材料16は、シート材料及び/又は加熱材料の連続チューブとして形成可能であり、コンポーネント1’’’の製造においては、例えばステップS401でコア部を連続的に包むことができる。第2のエアロゾル生成材料としては、再生タバコ材料等のエアロゾル生成材料の複数のストリップが可能であり、境界材料16及び任意選択としてのコア部14は、連続チューブとしてストリップの連続供給源に供給した後、外側ラッパー20に包むことができる(S402)。境界材料16は、チューブを構成するように曲げられた後、第2のエアロゾル生成材料へのチューブの挿入の少し前に、「オンライン」プロセスにおいて継ぎ目での溶接並びに/又は機械的及び/若しくは電気的接続がなされた細長シートとして供給可能である。チューブは、このプロセス中(境界材料の細長シートからチューブを構成する直前)又はプロセスが完了して第2のエアロゾル生成材料に埋め込まれた場合に、第1のエアロゾル生成材料による充填又は一部充填がなされ得る。或いは、チューブは、中空のままで、第2のエアロゾル生成材料とコンポーネント1’’’を貫通する内部キャビティとの間の境界を構成し得る。
【0159】
物品(例えば、ロッドの形状のもの)は、製品の長さに従って命名されることが多い(「レギュラー」(通常、68~75mmの範囲(例えば、およそ68mm~およそ72mm))、「ショート」若しくは「ミニ」(68mm以下)、「キングサイズ」(通常、75~91mmの範囲(例えば、およそ79mm~およそ88mm))、「ロング」又は「スーパーキング」(通常、91~105mmの範囲(例えば、およそ94mm~およそ101mm))、並びに「ウルトラロング」(通常、およそ110mm~およそ121mmの範囲))。
【0160】
また、これらは、製品の外周に従って命名される(「レギュラー」(およそ23~25mm)、「ワイド」(25mm超)、「スリム」(およそ22~23mm)、「デミスリム」(およそ19~22mm)、「スーパースリム」(およそ16~19mm)、「マイクロスリム」(およそ16mm未満))。
【0161】
したがって、キングサイズのスーパースリム型の物品は、例えば長さがおよそ83mm、外周がおよそ17mmとなる。
【0162】
各型は、長さの異なるマウスピースにより生成されるようになっていてもよい。マウスピースの長さは、およそ30mm~50mmとなる。チップペーパーがマウスピースをエアロゾル生成材料に接続し、通例は、マウスピースを覆うとともにエアロゾル生成材料(例えば、基板材料のロッドの形態)に重なって、マウスピースをロッドに接続するように、マウスピースよりも大きな長さ(例えば、3~10mm長い)を有することになる。
【0163】
本明細書に記載の物品並びにそれぞれのエアロゾル生成材料及びマウスピースは、上記型のいずれかにて構成可能であるが、これらに限定されない。
【0164】
いくつかの実施形態において、送達される物質は、エアロゾル生成材料であってもよいし、エアロゾル化の対象ではない材料であってもよい。いずれの材料も、必要に応じて、1つ若しくは複数の活性構成物質、1つ若しくは複数の香料、1つ若しくは複数のエアロゾル形成材料、並びに/又は1つ若しくは複数の他の機能材料を含んでいてもよい。
【0165】
エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成された装置である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料に熱エネルギーを加えることにより、エアロゾル生成材料から1つ又は複数の揮発性物質を放出させてエアロゾルを形成するように構成された加熱器である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成器は、加熱なしにエアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されている。例えば、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料に振動、高圧、又は静電エネルギーのうちの1つ又は複数を加えるように構成されていてもよい。
【0166】
エアロゾル生成材料は、例えば加熱、照射、又はその他任意の方法でエネルギー供給された場合にエアロゾルを生成可能な材料である。エアロゾル生成材料は、例えば固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、活性物質及び/又は香味料を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、「アモルファス固体」を含んでいてもよく、これは代替として、「モノリシック固体」(すなわち、非繊維質)と称する場合もある。いくつかの実施形態において、アモルファス固体は、乾燥ゲルであってもよい。アモルファス固体は、液体等の何らかの流体を内部の保持可能な固体材料である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、例えばおよそ50wt%、60wt%、又は70wt%~およそ90wt%、95wt%、又は100wt%のアモルファス固体を含んでいてもよい。
【0167】
エアロゾル生成材料は、1つ若しくは複数の活性物質及び/若しくは香料、1つ若しくは複数のエアロゾル形成材料、並びに任意選択として、1つ若しくは複数の他の機能材料を含んでいてもよい。
【0168】
エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成可能な1つ又は複数の構成物質を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル形成材料は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。供給されるエアロゾル形成材料の総量としては、タバコ材料等のエアロゾル生成材料の10重量%~30重量%(例えば、12重量%~22重量%)の範囲が可能である。
【0169】
1つ又は複数の他の機能材料は、pH調整剤、着色剤、防腐剤、バインダ、充填剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。
【0170】
材料は、支持部上又は支持部中に存在して、基板を形成していてもよい。支持部は、例えば紙、ボール紙、板紙、厚紙、再生材料、プラスチック材料、セラミック材料、複合材、ガラス、金属、又は合金であってもよいし、これらの材料を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、支持部は、サセプタを備える。いくつかの実施形態において、サセプタは、材料内に埋め込まれている。いくつかの代替実施形態において、サセプタは、材料の片側又は両側にある。
【0171】
エアロゾル変性剤は、通常はエアロゾル生成エリアの下流に配置され、例えばエアロゾルの風味、香味、酸味、又は別の特性を変更することによって、生成されたエアロゾルを変性させるように構成された物質である。エアロゾル変性剤は、当該エアロゾル変性剤を選択的に放出させるように動作可能なエアロゾル変性剤放出コンポーネントに設けられていてもよい。
【0172】
エアロゾル変性剤は、例えば添加剤であってもよいし、吸着剤であってもよい。エアロゾル変性剤は、例えば香味料、着色料、水、及び炭素吸着剤のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。エアロゾル変性剤は、例えば固体であってもよいし、液体であってもよいし、ゲルであってもよい。エアロゾル変性剤は、粉末状であってもよいし、糸状であってもよいし、顆粒状であってもよい。エアロゾル変性剤は、ろ過材を有していなくてもよい。
【0173】
本明細書において、用語「タバコ材料(tobacco material)」は、タバコ又はその派生物若しくは代替品を含む任意の材料を表す。用語「タバコ材料(tobacco material)」には、タバコ、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含み得る。タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコステム、タバコラミナ、再生タバコ、及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ又は複数を含む。
【0174】
いくつかの実施形態において、送達される物質は、活性物質を含む。
【0175】
本明細書において使用する活性物質は、生理学的活性材料(生理学的反応の実現又は増強が意図される材料)であってもよい。活性物質は、例えば栄養補助食品、向精神薬、精神活性剤から選択されるようになっていてもよい。活性物質は、自然に存在するものであってもよいし、合成して得られるものであってもよい。活性物質は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6、B12、若しくはC等のビタミン類、メラトニン、カンナビノイド、又はこれらの構成物質、誘導体、若しくは組み合わせを含んでいてもよい。活性物質は、タバコ又は別の植物の1つ又は複数の構成物質、誘導体、又は抽出物を含んでいてもよい。
【0176】
いくつかの実施形態において、活性物質は、ニコチンを含む。いくつかの実施形態において、活性物質は、カフェイン、メラトニン、又はビタミンB12を含む。
【0177】
本明細書に記載の通り、活性物質は、1つ又は複数の植物性物質又は構成物質、その誘導体又は抽出物を含んでいてもよいし、これらに由来していてもよい。本明細書において、用語「植物性物質(botanical)」は、草木に由来する任意の材料を含んでいてもよく、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、殻、さや等が挙げられるが、これらに限定されない。或いは、この材料は、植物中に自然に存在し、合成して得られる活性化合物を含んでいてもよい。この材料は、液体、気体、固体、粉末、粉塵、粉砕粒子、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シート等の形態であってもよい。例示的な植物は、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、アサ(cannabis)、ウイキョウ、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、ジンジャー、イチョウ葉、ハシバミ、ハイビスカス、ローレル、リコリス(甘草)、抹茶、マテ、オレンジスキン、パパイヤ、ローズ、セージ、緑茶若しくは紅茶等の茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、ニワトコ、バニラ、ウィンターグリーン、シオガマギク、クルクマ、ターメリック、ビャクダン、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミエン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルビ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、高麗人参、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、又はこれらの任意の組み合わせである。ミントは、Mentha Arventis、Mentha c.v.、Mentha niliaca、Mentha piperita、Mentha piperita citrata c.v.、Mentha piperita c.v、Mentha spicata crispa、Mentha cardifolia、Memtha longifolia、Mentha suaveolens variegata、Mentha pulegium、Mentha spicata c.v.、Mentha suaveolensといったミントの品種から選定可能である。
【0178】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ又は複数の植物性物質又は構成物質、その誘導体又は抽出物を含むか、或いは、これらに由来し、その植物はタバコである。
【0179】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ又は複数の植物性物質又は構成物質、その誘導体又は抽出物を含むか、或いは、これらに由来し、その植物は、ユーカリ、スターアニス、ココア、及び麻から選択される。
【0180】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ又は複数の植物性物質又は構成物質、その誘導体又は抽出物を含むか、或いは、これらに由来し、その植物は、ルイボス及びフェンネルから選択される。
【0181】
いくつかの実施形態において、送達される物質は、香料を含む。
【0182】
本明細書において、用語「香料(flavour)」及び「香味料(flavourant)」は、地域の規制が許す場合に、大人の消費者向けの製品において所望の風味、香り、又は他の体感を生成するのに使用可能な材料を表す。これらには、自然に存在する香味材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成して得られた材料、又はこれらの組み合わせ(例えば、タバコ、アサ、甘草(リコリス)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メープル、抹茶、メンソール、ハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドスパイス、アジアスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、桃、りんご、オレンジ、マンゴー、クレメンティーン、レモン、ライム、熱帯フルーツ、パパイヤ、ダイオウ、ぶどう、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、マルベリー、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、チャット、ナスワール、キンマ、シーシャ、パイン、ハニーエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、桜の花、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピーマン、ジンジャー、コリアンダー、コーヒー、麻、ハッカ属の任意種のミント油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ葉、ハシバミ、ハイビスカス、ローレル、マテ、オレンジスキン、ローズ、緑茶若しくは紅茶等の茶、タイム、ジュニパー、ニワトコ、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シオガマギク、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミエン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルビ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化因子若しくは刺激因子、糖類及び/若しくは代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、若しくはマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、若しくは息清涼剤等の他の添加物を含む。これらは、模造品、合成若しくは天然成分、又はこれらの混合であってもよい。これらは、例えば油等の液体、粉末等の固体、又はガス等、任意好適な形態であってもよい。
【0183】
いくつかの実施形態において、香料は、メンソール、スペアミント、及び/又はペパーミントを含む。いくつかの実施形態において、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類、及び/又はレッドベリーの香味成分を含む。いくつかの実施形態において、香料は、オイゲノールを含む。いくつかの実施形態において、香料は、タバコから抽出された香味成分を含む。いくつかの実施形態において、香料は、アサから抽出された香味成分を含む。
【0184】
いくつかの実施形態において、香料は、嗅覚神経又は味覚神経の追加又は代替として、通例化学的に誘導され、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって知覚される体感の実現が意図される知覚物質を含んでいてもよく、これらには、加熱、冷却、うずき、麻痺効果をもたらす薬剤を含み得る。好適な熱効果剤は、バニリルエチルエーテルであってもよいが、これに限定されない。また、好適な冷却剤は、ユーカリプトール、WS-3であってもよいが、これらに限定されない。
【0185】
本明細書に記載の種々実施形態は、特許請求の範囲に係る特徴の理解及び教示の補助としてのみ提示している。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとして与えており、網羅的及び/又は排他的なものではない。本明細書に記載の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲に対する制限とも、特許請求の範囲の同等物に対する制限とも考えるべきではなく、また、特許請求の範囲に係る発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態の利用及び改良が可能であることが了解されるものとする。本発明の種々実施形態は、本明細書において具体的に記載した以外の開示の要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段等の適当な組み合わせを好適に含んでいてもよいし、適当な組み合わせから成っていてもよいし、適当な組み合わせから本質的に成っていてもよい。また、本開示は、現時点では請求されていないものの、将来的に請求され得る他の発明を含んでいてもよい。
図1a
図1b
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】