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特表2023-551783充電レベルインジケータを備えたエアロゾル供給システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】充電レベルインジケータを備えたエアロゾル供給システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/53 20200101AFI20231206BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20231206BHJP
   A24F 40/30 20200101ALI20231206BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20231206BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/60
A24F40/30
A24F40/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526920
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-06-22
(86)【国際出願番号】 EP2021083588
(87)【国際公開番号】W WO2022117570
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】2019031.0
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヴィントラ, トミ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC33
4B162AC37
4B162AC44
4B162AD32
(57)【要約】
エアロゾル供給システムが開示される。このシステムは、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリ(104)及び電力を供給して加熱アセンブリ(104)にエアロゾル生成材料を加熱させるように構成されたデバイスバッテリ(106)を備えたエアロゾル供給デバイス(100)と、エアロゾル供給デバイス(100)を取り外し可能に保持するように構成され、基部バッテリ(210)を備え、電源(206)に接続して電気を基部バッテリ(210)に供給するように構成された基部ユニット(200)と、を備える。また、このシステムは、インジケータアセンブリ(218)と、コントローラ(208)であり、デバイスバッテリ(106)の充電レベルを決定することと、基部バッテリ(210)の充電レベルを決定することと、エアロゾル供給デバイス(100)の特性を決定することと、決定した特性が1つ又は複数の基準を満たす場合、インジケータアセンブリ(218)にデバイスバッテリ(106)の充電レベルを表示させることと、決定した特性が1つ又は複数の基準を満たさない場合、インジケータアセンブリ(218)に基部バッテリ(210)の充電レベルを表示させることと、を行うように構成された、コントローラ(208)と、を備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリ及び電力を供給して前記加熱アセンブリに前記エアロゾル生成材料を加熱させるように構成されたデバイスバッテリを備えたエアロゾル供給デバイスと、
前記エアロゾル供給デバイスを取り外し可能に保持するように構成され、基部バッテリを備え、電源に接続して電気を前記基部バッテリに供給するように構成された基部ユニットと、
インジケータアセンブリと、
コントローラであり、
前記デバイスバッテリの充電レベルを決定することと、
前記基部バッテリの充電レベルを決定することと、
前記エアロゾル供給デバイスの特性を決定することと、
前記決定した特性が1つ又は複数の基準を満たす場合、前記インジケータアセンブリに前記デバイスバッテリの前記充電レベルを表示させることと、
前記決定した特性が前記1つ又は複数の基準を満たさない場合、前記インジケータアセンブリに前記基部バッテリの前記充電レベルを表示させることと、
を行うように構成された、コントローラと、
を備えたエアロゾル供給システム。
【請求項2】
前記決定した特性が、前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されているかであり、前記基準が、前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されている場合に満たされる、請求項1に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項3】
前記決定した特性が、前記デバイスバッテリの前記充電レベルであり、前記基準が、前記デバイスバッテリの前記充電レベルが閾値を下回る場合に満たされる、請求項1又は2に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項4】
前記決定した特性が、前記デバイスバッテリが充電されているかであり、前記基準が、前記デバイスバッテリが充電されている場合に満たされる、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項5】
前記アセンブリインジケータが、点灯素子のアレイを備えた、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項6】
前記コントローラが、前記アレイの1つ又は複数の素子を第1の色で点灯させることにより、前記デバイスバッテリの前記充電レベルを表示し、前記アレイの1つ又は複数の素子を第2の色で点灯させることにより、前記基部バッテリの前記充電レベルを表示するように構成された、請求項5に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項7】
前記基部ユニットが前記電源に接続され、前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されている場合、前記電源が、電力を前記デバイスバッテリに直接供給する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項8】
前記基部ユニットが前記電源に接続され、前記デバイスが前記基部ユニットに保持されている場合、前記電源が、電力を前記基部バッテリに供給し、前記基部バッテリが、電力を前記デバイスバッテリに供給する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項9】
前記基部ユニットが、前記インジケータユニット及び前記コントロールユニットをさらに備えた、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項10】
前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されていない場合、前記コントロールユニットが、その動作及び前記インジケータユニットに表示される前記情報を前記基部ユニットに関する動作及び情報に制限するように構成された、請求項9に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項11】
前記エアロゾル供給デバイスが、第2のインジケータユニット及び第2のコントロールユニットの一方又は両方をさらに備えた、請求項9又は10に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項12】
前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されていない場合、前記第2のコントロールユニットが、その動作及び前記第2のインジケータユニットに表示される前記情報を前記エアロゾル供給デバイスに関する動作及び情報に制限するように構成された、請求項11に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項13】
前記第2のインジケータユニットが、前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されている場合に覆われる、請求項11又は12に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項14】
前記第2のコントロールユニットが、前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されている場合に停止される、請求項11~13のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項15】
前記エアロゾル供給デバイスが、前記インジケータユニット及び前記コントロールユニットをさらに備えた、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項16】
前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されていない場合、前記コントロールユニットが、その動作及び前記インジケータユニットに表示される前記情報を前記エアロゾル供給デバイスに関する動作及び情報に制限するように構成された、請求項15に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項17】
前記基部ユニットが、第2のインジケータユニット及び第2のコントロールユニットの一方又は両方をさらに備えた、請求項15又は16に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項18】
前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されていない場合、前記第2のコントロールユニットが、その動作及び前記第2のインジケータユニットに表示される前記情報を前記基部ユニットに関する動作及び情報に制限するように構成された、請求項17に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項19】
前記第2のインジケータユニットが、前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されている場合に覆われる、請求項17又は18に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項20】
前記第2のコントロールユニットが、前記エアロゾル供給デバイスが前記基部ユニットに保持されている場合に停止される、請求項17~19のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項21】
少なくとも1つのインジケータユニットが1つ又は複数の発光ダイオードを備えた、請求項1~20のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項22】
前記表示される充電レベルの前記色が、前記表示される充電レベルが前記デバイスバッテリのものであるか又は前記基部バッテリのものであるかに応じて決まる、請求項1~21のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項23】
前記コントロールユニットによる表示の対象として選定されていない前記バッテリの前記充電レベルを前記インジケータアセンブリに表示させるユーザ起動手段をさらに備えた、請求項1~21のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスとともに使用する充電装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
使用中にタバコを燃焼させてタバコ煙を生成するシガレット、シガー等の喫煙品に代わるものを提供する試みがなされている。いくつかの例は、タバコ香味付きエアロゾル/蒸気及び/又は香料注入空気を生成するデバイスである。これらのデバイスのほとんどは、加熱構成体及び制御回路等、デバイスの様々な構成要素にエネルギーを供給する基部ユニットバッテリを具備する。これらのデバイスの高機能化に伴い、基部ユニットバッテリへの要求が高まっている。
【発明の概要】
【0003】
(概要)
本発明の第1の態様によれば、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリ及び電力を供給して加熱アセンブリにエアロゾル生成材料を加熱させるように構成されたデバイスバッテリを備えたエアロゾル供給デバイスと、エアロゾル供給デバイスを取り外し可能に保持するように構成され、基部バッテリを備え、電源に接続して電気を基部バッテリに供給するように構成された基部ユニットと、インジケータアセンブリと、コントローラであり、デバイスバッテリの充電レベルを決定することと、基部バッテリの充電レベルを決定することと、エアロゾル供給デバイスの特性を決定することと、決定した特性が1つ又は複数の基準を満たす場合、インジケータアセンブリにデバイスバッテリの充電レベルを表示させることと、決定した特性が1つ又は複数の基準を満たさない場合、インジケータアセンブリに基部バッテリの充電レベルを表示させることと、を行うように構成された、コントローラと、を備えたエアロゾル供給システムが提供される。
【0004】
上記実施形態の一実施形態において、エアロゾル供給システムは、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリ及び電力を供給して加熱アセンブリにエアロゾル生成材料を加熱させるように構成されたデバイスバッテリを備えたエアロゾル供給デバイスと、エアロゾル供給デバイスを取り外し可能に保持するように構成され、基部バッテリを備え、電源に接続して電気を基部バッテリに供給するように構成された基部ユニットと、インジケータアセンブリと、コントローラであり、当該コントローラがデバイスバッテリと連通した場合にデバイスバッテリの充電レベルを決定することと、当該コントローラが基部バッテリと連通した場合に基部バッテリの充電レベルを決定することと、エアロゾル供給デバイスの特性を決定することと、決定した特性が1つ又は複数の基準を満たす場合、インジケータアセンブリにデバイスバッテリの充電レベルを表示させることと、決定した特性が1つ又は複数の基準を満たさない場合、インジケータアセンブリに基部バッテリの充電レベルを表示させることと、を行うように構成された、コントローラと、を備える。いくつかの実施形態において、コントローラとデバイスバッテリ又は基部バッテリとの間の連通は、配線接続を介する。
【0005】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、基部バッテリは、デバイスバッテリを複数回フル充電する容量を製造時に有する。いくつかの実施形態において、複数回は、2、3、4、又は5である。
【0006】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、決定した特性は、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されているかであり、基準は、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合に満たされる。
【0007】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、決定した特性は、デバイスバッテリの充電レベルであり、基準は、デバイスバッテリの充電レベルが閾値を下回る場合に満たされる。
【0008】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、決定した特性は、デバイスバッテリが充電されているかであり、基準は、デバイスバッテリが充電されている場合に満たされる。
【0009】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、インジケータアセンブリは、点灯素子のアレイを備える。
【0010】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、コントローラは、アレイの1つ又は複数の素子を第1の色で点灯させることにより、デバイスバッテリの充電レベルを表示し、アレイの1つ又は複数の素子を第2の色で点灯させることにより、基部バッテリの充電レベルを表示するように構成されている。
【0011】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、基部ユニットが電源に接続され、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合、電源は、電力をデバイスバッテリに直接供給する。
【0012】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、基部ユニットが電源に接続され、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合、電源は、電力をデバイスバッテリ及び基部バッテリに直接供給する。いくつかの実施形態において、デバイスバッテリの再充電は、基部バッテリの再充電に優先される。
【0013】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、基部ユニットが電源に接続され、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合、電源は、電力を基部バッテリに供給し、基部バッテリは、電力をデバイスバッテリに供給する。
【0014】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、基部ユニットは、インジケータユニット及びコントロールユニットをさらに備える。本実施形態のいくつかの実施形態において、コントロールユニットは、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されていない場合、その動作及びインジケータユニットに表示される情報を基部ユニットに関する動作及び情報に制限するように構成されている。
【0015】
上記実施形態の一実施形態において、エアロゾル供給デバイスは、第2のインジケータユニット及び第2のコントロールユニットの一方又は両方をさらに備える。
【0016】
上記実施形態の一実施形態において、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されていない場合、第2のコントロールユニットは、その動作及び第2のインジケータユニットに表示される情報をエアロゾル供給デバイスに関する動作及び情報に制限するように構成されている。
【0017】
上記実施形態の一実施形態において、第2のインジケータユニットは、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合に覆われる。
【0018】
上記実施形態の一実施形態において、第2のコントロールユニットは、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合に停止される。
【0019】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、エアロゾル供給デバイスは、インジケータユニット及びコントロールユニットをさらに備える。
【0020】
上記実施形態の一実施形態において、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されていない場合、コントロールユニットは、その動作及びインジケータユニットに表示される情報をエアロゾル供給デバイスに関する動作及び情報に制限するように構成されている。
【0021】
上記実施形態の一実施形態において、基部ユニットは、第2のインジケータユニット及び第2のコントロールユニットの一方又は両方をさらに備える。
【0022】
上記実施形態の一実施形態において、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されていない場合、第2のコントロールユニットは、その動作及び第2のインジケータユニットに表示される情報を基部ユニットに関する動作及び情報に制限するように構成されている。
【0023】
上記実施形態の一実施形態において、第2のインジケータユニットは、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合に覆われる。
【0024】
上記実施形態の一実施形態において、第2のコントロールユニットは、エアロゾル供給デバイスが基部ユニットに保持されている場合に停止される。
【0025】
上記実施形態のいずれかの一実施形態においては、少なくとも1つのインジケータユニットが1つ又は複数の発光ダイオードを備える。いくつかの実施形態においては、LEDのうちの少なくとも1つがRGB LEDである。
【0026】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、表示される充電レベルの色は、表示される充電レベルがデバイスバッテリのものであるか又は基部バッテリのものであるかに応じて決まる。
【0027】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、このシステムは、コントロールユニットによる表示の対象として選定されていないバッテリの充電レベルをインジケータアセンブリに表示させるユーザ起動手段をさらに備える。
【0028】
本発明の別の特徴及び利点については、本発明の好適な実施形態に関する以下の説明から明らかとなるであろうが、これは、添付の図面を参照しつつ、一例として示しているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明に係る、非燃焼性エアロゾル供給デバイスの一実施形態の模式図である。
図2図1の非燃焼性エアロゾル供給デバイスに接続された本発明に係る充電装置の一実施形態の模式図である。
図3図1の非燃焼性エアロゾル供給デバイスに接続された本発明に係る充電装置の一実施形態の模式図である。
図4】より詳細な図3の基部ユニットの模式図である。
図5】第2の例に係る、図3の基部ユニットの模式図である。
図6】非電源デバイスの模式図である。
図7】エアロゾル生成デバイスに接続された基部ユニットの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(詳細な説明)
図1は、非燃焼性エアロゾル供給デバイス100の簡易模式図である。図1図7のエアロゾル供給デバイス100の様々な要素の相対的な位置及びサイズは、本発明に係るエアロゾル供給デバイスの如何なる相対的な配置もサイズ規定も示していない。
【0031】
本開示によれば、「非燃焼性」エアロゾル供給デバイスは、少なくとも1つの物質のユーザへの送達を容易化するために、エアロゾル生成材料が燃焼されないものである。言い換えると、非燃焼性エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル生成材料の燃焼なく、エアロゾルを供給する。
【0032】
いくつかの例において、非燃焼性エアロゾル供給デバイスは、ベーピングデバイス又は電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。このような例において、非燃焼性エアロゾル供給デバイスは、液体の形態のエアロゾル生成材料を気化させる。
【0033】
いくつかの例において、非燃焼性エアロゾル供給デバイスは、上述の通り、非燃焼加熱式デバイス、タバコ加熱デバイス等としても知られるエアロゾル生成材料加熱デバイスである。このような例において、エアロゾル生成材料は、液体の形態でなくてもよい。
【0034】
いくつかの例において、非燃焼性エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル生成材料の組み合わせによってエアロゾルを生成する混成デバイスである。このようないくつかの例においては、エアロゾル生成材料のうちの1つが加熱されるようになっていてもよいし、又は複数が加熱されるようになっていてもよい。エアロゾル生成材料はそれぞれ、例えば固体、液体、ワックス、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでいてもよいし、又は含んでいなくてもよい。いくつかの例において、混成システムは、液体又はゲルエアロゾル生成材料並びに固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えばタバコ又は非タバコ製品を含んでいてもよい。
【0035】
非燃焼性エアロゾル供給デバイス100は、前記非燃焼性エアロゾル供給デバイス100の様々な構成要素を収容するハウジング101を備える。非燃焼性エアロゾル供給デバイス100は、エアロゾル生成材料(図示せず)を受容又は包含するように構成されたチャンバ102を備える。エアロゾル生成材料は、消耗品(図示せず)に含まれていてもよい。
【0036】
本明細書において、エアロゾル生成材料と言う用語は、例えば加熱、照射、又はその他任意の方法でエネルギー供給された場合にエアロゾルを生成可能な材料である。エアロゾル生成材料は、例えば固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、活性物質及び/又は香味料を含んでいてもよいし、又は含んでいなくてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、「アモルファス固体」を含んでいてもよく、これは代替として、「モノリシック固体」(すなわち、非繊維質)と称する場合もある。いくつかの実施形態において、アモルファス固体は、乾燥ゲルであってもよい。アモルファス固体は、液体等の何らかの流体をその内部に保持可能な固体材料である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、例えばおよそ50wt%、60wt%、又は70wt%からおよそ90wt%、95wt%、又は100wt%のアモルファス固体を含んでいてもよい。エアロゾル生成材料は、1つ又は複数の活性物質及び/又は香料、1つ又は複数のエアロゾル形成材料、並びに任意選択として、1つ又は複数の他の機能材料を含んでいてもよい。
【0037】
エアロゾル生成材料には、例えばタバコ、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含み得る。エアロゾル生成材料は、材料の組み合わせ又は混合であってもよい。エアロゾル生成材料は、1つ又は複数の活性物質及び/又は香料、1つ又は複数のエアロゾル形成材料、並びに任意選択として、1つ又は複数の他の機能材料を含んでいてもよい。また、エアロゾル生成材料は、「喫煙材」として知られる場合もある。
【0038】
本明細書において使用する活性物質は、生理学的活性材料(生理学的反応の実現又は増強が意図される材料)であってもよい。活性物質は、例えば栄養補助食品、向精神薬、精神活性剤から選択されるようになっていてもよい。活性物質は、自然に存在するものであってもよいし、又は合成して得られるものであってもよい。活性物質は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6、B12、若しくはC等のビタミン類、メラトニン、カンナビノイド、又はこれらの構成物質、派生物、若しくは組み合わせを含んでいてもよい。活性物質は、タバコ、大麻、又は別の植物の1つ又は複数の構成物質、派生物、又は抽出物を含んでいてもよい。
【0039】
いくつかの例において、活性物質は、ニコチンを含む。いくつかの例において、活性物質は、カフェイン、メラトニン、又はビタミンB12を含む。
【0040】
エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成可能な1つ又は複数の構成物質を含んでいてもよい。いくつかの例において、エアロゾル形成材料は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。
【0041】
1つ又は複数の他の機能材料は、pH調整剤、着色剤、防腐剤、バインダ、充填剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。
【0042】
本明細書において、消耗品は、エアロゾル生成材料を含む物品又はエアロゾル生成材料から成る物品であって、その一部又は全部がユーザによる使用時に消費されることが意図される。消耗品は、エアロゾル生成材料格納エリア、エアロゾル生成材料移動コンポーネント、エアロゾル生成エリア、ハウジング、ラッパー、マウスピース、フィルタ、及び/又はエアロゾル変性剤等の1つ又は複数の他のコンポーネントを備えていてもよい。また、消耗品は、使用時に熱を放出してエアロゾル生成材料からエアロゾルを生成させる加熱器等のエアロゾル生成器を備えていてもよい。加熱器は、例えば燃焼性材料、電気伝導により加熱可能な材料、又はサセプタを含んでいてもよい。
【0043】
非燃焼性エアロゾル供給デバイス100は、エアロゾル化可能材料の少なくとも1つの成分を揮発させるエアロゾル生成器104を備える。以下では、非燃焼性エアロゾル供給デバイス100をデバイス100と称する。
【0044】
本明細書において、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成された装置である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料に熱エネルギーを加えることにより、エアロゾル生成材料から1つ又は複数の揮発性物質を放出させてエアロゾルを形成するように構成された加熱器である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成器は、加熱なしにエアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されている。例えば、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料に振動、高圧、又は静電エネルギーのうちの1つ又は複数を加えるように構成されていてもよい。
【0045】
エアロゾル生成器104は、加熱器である例において、例えば抵抗加熱器であってもよいし、又は誘導加熱器であってもよい。誘導加熱器が用いられる場合、この誘導加熱器は、変動磁場を生成して、1つ又は複数のサセプタ要素を加熱する。このような例において、1つ又は複数のサセプタ要素は、エアロゾル生成器104の一部を構成していてもよいし、又は構成していなくてもよい。
【0046】
サセプタ材料は、交番磁界等の変動磁場の侵入により加熱可能な材料である。サセプタ材料は、変動磁場の侵入によって加熱材料の誘導加熱が生じるように、導電性材料であってもよい。サセプタ材料は、変動磁場の侵入によって前記サセプタ材料の磁気ヒステリシス加熱が生じるように、磁性材料であってもよい。サセプタは、導電性及び磁性の両加熱メカニズムで加熱可能となるように、両特性であってもよい。
【0047】
デバイス100は、ハウジング101内に配置された電源106を備える。電源106は、エアロゾル生成器104を含むデバイス100の様々な構成要素に電力を供給する。電源106は、充電式バッテリ(例えば、リチウムイオンバッテリ)を備える。充電式デバイスバッテリ106は、複数のサブバッテリを備えていてもよい。以下の例においては、電源106を単にデバイスバッテリ106と称する。
【0048】
図1の例において、デバイス100は、コンピュータ可読ストレージメモリ110とデータ連通した制御回路108を備える。制御回路108は、デバイス100の種々の態様及び動作を制御するように構成されている。例えば、制御回路108は、デバイスバッテリ106からエアロゾル生成器104への電力の送達を制御するようにしてもよい。いくつかの例において、制御回路108は、デバイス100の機能を制御するマイクロプロセッサ等及び関連する回路を備える。
【0049】
図1の例において、デバイス100は、制御回路108及びデバイスバッテリ106と電気的に連通した電気接続ポート112を備える。いくつかある機能の中で特に、電気接続ポート112は、基部ユニット200からのデバイスバッテリ106の充電を容易化する。いくつかの図示しない例において、デバイス100は、代替電源(例えば、基部ユニット200の外部のバッテリ又は電力網電源)に接続するように構成された別の電気接続ポートを備える。この別の電気接続ポートは、ユニバーサルシリアルバス(USB)、USBタイプC、マイクロUSB等の業界標準の電気接続ポートであってもよいし、他の例においては、独自又は特注のコネクタ構成体であってもよい。また、この別の電気接続ポートは、バッテリ106の無線充電を可能にする無線受信器の形態であってもよい。
【0050】
制御回路108は、デバイスバッテリ106の充電レベルを決定するようにさらに構成されており、既知の方法及び構成要素によってこれを実現する。
【0051】
制御回路108は、デバイス100が基部ユニット200に保持されているかを判定するようにさらに構成されている。これは、データ接続ポート114を介する。データ接続ポート114は、基部ユニット200のデータ接続ポート220に接続するように構成されている。制御回路108は、データ接続ポート114がデータ接続ポート220に接続されたタイミングを検出するようにしてもよい。
【0052】
制御回路108は、制御信号をインジケータディスプレイ116に送るようにさらに構成されている。インジケータディスプレイ116は、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)を備え、多くの異なる色で点灯可能である。インジケータディスプレイは、ユーザがデバイスバッテリ106の充電レベルを理解及び/又は視覚化可能なディスプレイを提供するように構成されている。
【0053】
当然のことながら、デバイス100は、換気入口/出口及びデバイス100のユーザ操作を可能にする制御インターフェース等、図1に示さない他の構成要素を備える。図1は、デバイス100に含み得る構成要素を示す模式的な略図に過ぎないことに留意するものとする。図1は、様々な構成要素の特定の位置を明らかにする意図ではない。
【0054】
図2は、基部ユニット200の簡易模式図である。基部ユニット200は、基部バッテリ210を含む当該基部ユニット200の様々な構成要素を包含して保護するハウジング201を備える。基部バッテリ210は、充電式バッテリ(例えば、リチウムイオンバッテリ)である。基部バッテリ210は、複数のサブバッテリを備えていてもよい。
【0055】
以下により詳しく説明する通り、基部ユニット200のデバイス100への接続(デバイス100の基部ユニット200への保持)によって、基部ユニット200は、電力を供給してデバイス100のデバイスバッテリ106を充電することができる。
【0056】
基部ユニット200は、外部電源206(例えば、電力網電源)にも接続可能である。基部ユニット200が外部電源206に接続されている場合、基部バッテリ210が再充電を要する場合は、充電デバイス200の基部バッテリ210を充電するための電力を外部電源が供給する。
【0057】
基部ユニット200は、外部電源206及びデバイス100に接続されている場合、基部バッテリ210がデバイスバッテリ106を充電する一方、外部電源206が基部ユニット210を充電するように構成されている。
【0058】
本発明のいくつかの実施形態において、基部ユニット200は、デバイス100の保管及び充電に使用可能な携帯型キャリーケースの形態である。事実上、これによって、デバイス100のサイズ/重量を増すことなく、デバイス100のバッテリ寿命が長くなる。ユーザは、キャリーケースからデバイス100を取り出すだけで使用可能となるためである。
【0059】
基部ユニット200は、デバイス100の接続ポート112に接続するための第1の接続ポート202を備える。この接続は、直接ポート間接続である。いくつかの例において、第1の接続ポート202は、特注(すなわち、独自)の接続ポートである。例えば、第1の接続ポート202は、2つのピン(例えば、グランド及び+5V)を備えていてもよい。特注の接続ポート202の利点として、対応する特注の接続ポートを備えた特定の互換デバイスのみを基部ユニット200に対して取り外し可能に接続可能となる。例えば、基部ユニット200の製造業者により製造された他の独自デバイスである。他のいくつかの例において、第1の接続ポート202は、業界標準の電気接続ポート(例えば、USB接続ポート)を含んでいてもよい。
【0060】
基部ユニット200は、当該基部ユニット200の基部バッテリ210からの電力を第1の接続ポート202、212経由でデバイス100のデバイスバッテリ106に伝送できるように構成されている。このように、基部バッテリ210から伝送された電力がデバイス100のデバイスバッテリ106を充電する。
【0061】
図2に示すように、基部ユニット200は、外部電源206に接続するための第2の接続ポート204を備える。この接続は、好適に配置された接続ケーブル又は無線接続を介した直接ポート間接続であってもよい。第2の接続ポート204は、基部ユニット200のハウジング201内に配設され、第2の電気接続を基部ユニット200に提供する。本例において、第2の接続ポート204は、業界標準の電気接続ポート(例えば、USB接続ポート)である。これにより、様々な種類の電源を基部ユニット200に対して取り外し可能に接続可能となる。当然のことながら、特注の電気接続ソケット又は電力伝送構成体の他の例も使用可能である。
【0062】
いくつかの例において、外部電源206は、壁コンセントを介して電力網電源に接続され、第2の接続ポート204に接続されたケーブルを介して電力を供給する。例えば、このような電源としては、基部ユニット200に付属する充電器又は電力網電源に接続された別の一般的なUSB充電器も可能である。代替例において、外部電源206は、別のデバイス(例えば、ケーブル又は無線を介して第2の接続ポート204に接続されたコンピュータ、車両(車両の電源出力ソケット)、ソーラーパネル等)からの電源である。
【0063】
第2の接続ポート204は、制御回路208を通じて基部バッテリ210と電気的に接続されている。このため、外部電源206から供給された電力は、矢印216で表すように、制御回路208を介して基部ユニットバッテリ210に伝送される。
【0064】
基部ユニット200の基部ユニットバッテリ210は、外部電源206から供給された電力を蓄え、デバイス100を多数回(例えば、少なくとも2回)フル充電するように構成されている。基部ユニットバッテリ210は、矢印212で表すように、制御回路208を通じて第1の接続ポート202に電気的に接続されている。
【0065】
前述の通り、外部電源206から基部ユニットバッテリ210及びデバイス100への電力の流れは、制御回路208によって制御される。図2の例においては、デバイス100が基部ユニット200に接続されているため、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電が必要な場合には、基部ユニットバッテリ210から第1の接続ポート202を通じてデバイス100に電力が向けられる(矢印212で示す)。
【0066】
基部ユニット200は、コンピュータ可読ストレージメモリ222をさらに備える。制御回路208は、メモリ222とデータ通信している。
【0067】
基部ユニット200は、データ接続ポート220をさらに備える。データ接続ポート220は、デバイス100のデータ接続ポート114に接続するように構成されている。制御回路108及び208は、データ接続ポート220がデータ接続ポート114に接続されたタイミングを検出するようにしてもよい。本発明のいくつかの実施形態において、データ接続ポート220、114は、当該接続ポート220、114が互いに係合した場合に制御回路108がデータを制御回路208に送信できるようになっている。
【0068】
制御回路208は、制御信号をインジケータディスプレイ218に送るようにさらに構成されている。インジケータディスプレイ218は、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)を備え、多くの異なる色で点灯可能である。インジケータディスプレイは、ユーザがデバイスバッテリ106及び/又は基部バッテリ210の充電レベルを理解及び/又は視覚化可能なディスプレイを提供するように構成されている。
【0069】
制御回路108及び制御回路208は、データ接続ポート220がデータ接続ポート114に接続された場合に、制御回路108がデバイス100のインジケータアセンブリ116を停止/オフするように構成されている。いくつかの実施形態において、インジケータアセンブリ116は、デバイス100が基部ユニット200に保持されている場合に、インジケータアセンブリ116が基部ユニット200の一部により覆われることで本発明のエアロゾル供給システムのユーザに見えなくなるように配置されている。
【0070】
制御回路208は、デバイス100が基部ユニット200に保持されているか、デバイスバッテリ106の充電レベル、及びデバイスバッテリ106が充電されているか、といったデバイス100及び/又は基部ユニット200の特性のうちの1つ又は複数を検出又は測定するように構成されている。そして、制御回路108は、メモリ222に格納された1つ又は複数のテーブルに設定された基準に対して、測定した特性を比較するとともに、この特性及び基準の比較に基づいて、適当な制御信号をインジケータアセンブリ218に送る。
【0071】
制御ユニット208が基部ユニット200中に存在する本発明のいくつかの実施形態において、決定される特性は、デバイス100が基部ユニット200に保持されているかであり、基準は、デバイス100が基部ユニット200に保持されている場合に満たされる。基準が満たされる場合、インジケータアセンブリ218は、第1の色(例えば、青色)でデバイスバッテリ106の充電レベルを表示する。基準が満たされない場合、インジケータアセンブリ218は、第2の色(例えば、緑色)で基部バッテリ210の充電レベルを表示する。ユーザがインジケータアセンブリ218の色の意味を把握するように教えられていてもよいし、又はインジケータアセンブリ218が当該インジケータアセンブリ218の色の意味に関するガイドをさらに表示するようにしてもよい。
【0072】
制御ユニット208が基部ユニット200中に存在する本発明のいくつかの実施形態において、決定される特性は、デバイスバッテリ106の充電レベルであり、基準は、デバイスバッテリの充電レベルが閾値を下回る場合に満たされる。基準が満たされる場合、インジケータアセンブリ218は、第1の色(例えば、青色)でデバイスバッテリ106の充電レベルを表示する。基準が満たされない場合、インジケータアセンブリ218は、第2の色(例えば、緑色)で基部バッテリ210の充電レベルを表示する。
【0073】
制御ユニット208が基部ユニット200中に存在する本発明のいくつかの実施形態において、決定される特性は、デバイスバッテリ106が充電されているかであり、基準は、デバイスバッテリ106が充電されている場合に満たされる。基準が満たされる場合、インジケータアセンブリ218は、第1の色(例えば、青色)でデバイスバッテリ106の充電レベルを表示する。基準が満たされない場合、インジケータアセンブリ218は、第2の色(例えば、緑色)で基部バッテリ210の充電レベルを表示する。
【0074】
本発明のいくつかの図示しない実施形態において、基部ユニット200のインジケータアセンブリ218は、点灯素子のアレイを備えており、点灯されるアレイ中の素子の数は、デバイスバッテリ106又は基部ユニットバッテリ210の充電レベルに比例する。
【0075】
本発明のいくつかの図示しない実施形態において、基部ユニット200には、制御回路208に制御信号をインジケータアセンブリへと送らせてデバイス100及び/又は基部ユニット200の1つ又は複数のユーザ選択特性を表示するユーザ操作可能な制御手段が設けられている。
【0076】
本発明の基部ユニット200の代替実施形態を図3に模式的に示す。図3において、図2に示す基部ユニット200の実施形態と同じ基部ユニット200の要素は、図2と同じ参照番号を有するため、上述の通りである。
【0077】
図2及び図3の基部ユニット200間の差異は、矢印224で示すように、電源206が電力を第1の接続ポート202に直接供給可能であるため、デバイス100のデバイスバッテリ106を直接充電可能な点である。
【0078】
図3の実施形態において、外部電源206及びデバイス100の両者が基部ユニット200に接続され、デバイス100のデバイスバッテリ106及び基部ユニット200の基部ユニットバッテリ210の両者の充電が必要な場合、制御回路208は、外部電源206からの電力を基部ユニットバッテリ210の充電に向けることよりも、外部電源206からの電力をデバイス100のデバイスバッテリ106の充電に向けることを優先する。
【0079】
一例において、デバイス100のデバイスバッテリ106が充電されている間、外部電源206から十分な余剰電力が得られる場合に限り、制御回路208は、外部電源206からの電力の供給によって基部ユニット200の基部ユニットバッテリ210を充電することになる。
【0080】
別の例において、制御回路208は、デバイス100のデバイスバッテリ106がフル充電された場合にのみ、外部電源206からの電力の供給を開始して、基部ユニット200の基部ユニットバッテリ210を充電する。
【0081】
当然のことながら、基部ユニット200は、入力検出器、充電状態インジケータ、及びスイッチ等、図2又は図3に示していない他の構成要素を備えていてもよい。さらに、制御ユニット208は、プロセッサ、センサ、及び電圧調整回路等の他の構成要素を備えていてもよい。図2又は図3は、基部ユニット200への包含又は接続が可能な複数の構成要素を示す模式図に過ぎないことに留意するものとする。図2及び図3は、様々な構成要素の特定の位置を明らかにする意図ではない。
【0082】
図4は、図3に関して記載したような基部ユニット200をより詳しく示した模式図である。図4において、実線矢印は、基部ユニット200の様々な内部構成要素間の電力線を表し、破線矢印は、制御線及び/又はモニタリング線を表す。上述の通り、基部ユニット200は、第1の接続ポート202、第2の接続ポート204、制御回路208(図4においては破線ボックスとして示す)、及び基部ユニットバッテリ210を備える。
【0083】
本例において、基部ユニット200は、第1の静電放電保護ユニット230及び第2の静電放電保護ユニット238をさらに備える。第1の静電放電ユニット230は、静電放電から第1の接続ポート202を保護するものであり、第1の接続ポート202と制御回路208との間に置かれている。第2の静電放電ユニット238は、静電放電から第2の接続ポート204を保護するものであり、第2の接続ポート204と制御回路208との間に置かれている。また、基部ユニット200は、基部ユニットバッテリ210の充電レベル及び/又はデバイスバッテリ106の充電レベルを示すための1つ又は複数のインジケータ218を備える。
【0084】
いくつかの例において、インジケータ218は、制御線288を介して制御回路208と電気的に接続された一組の発光ダイオード(LED)である。LEDは、基部ユニットバッテリ210又はデバイスバッテリ106の充電レベル(例えば、基部ユニットバッテリ210又はデバイスバッテリ106がフル充電されたか、部分充電されたか、又はフル放電されたか)を示すのに用いられる。一例において、インジケータ218は、複数のRGB LEDを備えており、異なる色によって異なるバッテリを示す。
【0085】
本例において、制御回路208は、様々な構成要素を囲む破線ボックス209により表される。制御回路208は、マイクロコントローラユニット(MCU)225(例えば、モデルSTM32G031G4)を備える。MCU225は、モニタリング線270を介した第1の接続ポート202又はデータポート220のモニタリング及びモニタリング線272を介した第2の接続ポート204のモニタリングによって、デバイスが基部ユニット200に接続されているかと、第1の接続ポート202及び第2の接続ポート204が有効である旨と、を検出する。外部電源が異なると供給される電圧レベルも異なるため、MCU225は、第2の接続ポート204に接続された電源又はデバイスのモニタリング線272上の電圧レベルをモニタリングする。基部ユニットバッテリ210の電圧は、モニタリング線290上でMCU225によりモニタリングされる。
【0086】
制御回路208は、過電圧及び/又は逆電圧状態から基部ユニット200の内部構成要素を保護するための入力電圧保護ユニット240をさらに備える。一例において、基部ユニット200は、内部構成要素の損傷なく、USBタイプC電源からの+20V供給を取り扱い可能であり、入力保護ユニット240は、非準拠のUSBタイプC充電器が接続された場合に基部ユニット200を保護する。制御回路208は、第1の接続ポート203に接続された場合に、過電流状態からデバイス100の構成要素を保護するための出力電圧保護ユニット228をさらに備える。
【0087】
制御回路208は、基部ユニットバッテリ210からMCU225への一定の電圧供給を維持するための低ドロップアウト電圧調整器(LDO)242をさらに備える。
【0088】
制御回路208は、充電集積回路226(充電IC)をさらに備える。本例において、充電IC226は、スイッチモードバッテリ充電器(例えば、Texas Instrumentsにより製造されたBQ25303J)である。充電IC226は、MCU225の制御下において、電源が第2の接続ポート204に接続されて基部ユニットバッテリ210が充電されている場合に、基部ユニットバッテリ210の充電を調節する。充電IC226は、好適な制御線280(例えば、集積回路間(IC)シリアル通信バス)を介してMCU225と接続されている。
【0089】
充電IC226は、バッテリ温度センサ252に接続されたバッテリ温度モニタリング線278を介して、基部ユニットバッテリ210の温度をモニタリングする。基部ユニットバッテリ210は、バッテリ保護ユニット232によって過充電から保護される。一例において、バッテリ温度センサ252は、基部ユニットバッテリ210と熱的接触して、基部ユニットバッテリ210の正確な温度測定値を提供する。例えば、基部ユニットバッテリ210の充電時に、基部ユニットバッテリ210には高すぎると考えられる温度に達し始めた場合、充電IC226は、これに応じて、基部ユニットバッテリ210への電流供給を抑えることになる。或いは、第1の電気接続ポート202に接続されたデバイス100のデバイスバッテリ106の充電への基部ユニットバッテリ210の使用時に、基部ユニットバッテリ210の温度が高すぎると考えられる場合、充電IC226は、これに応じて電流を抑えるか、又は、充電を停止して基部ユニットバッテリ210の損傷を防止する。また、充電IC226は、基部ユニットバッテリ210の温度が低すぎる場合又は特定の閾値温度を下回る場合に、基部ユニットバッテリ210への電力の供給及び基部ユニットバッテリ210からの電力の供給を調整するようにしてもよい。
【0090】
制御回路208は、第1のスイッチ221及び第2のスイッチ223をさらに備える。MCU225は、第1のスイッチ制御線274を介して第1のスイッチ221を制御するとともに、第2のスイッチ制御線276を介して第2のスイッチ223を制御する。以下により詳しく説明する通り、MCU225は、第1のスイッチ221及び第2のスイッチ223を様々な組み合わせでオン又はオフ状態に制御することにより、第1の接続ポート202、第2の接続ポート204、及び基部ユニットバッテリ210間に電力を向ける。一例において、第1のスイッチ221及び第2のスイッチ223は、低抵抗電界効果トランジスタ(FET)であるが、他種のスイッチが用いられるようになっていてもよい。
【0091】
図3に示す構成に関し、図4に記載の構成要素を参照して、基部ユニット200の動作を以下に詳しく説明する。
【0092】
一例においては、デバイス100のみが基部ユニット200に保持されており、デバイス100のデバイスバッテリ106が充電中である。このシナリオにおいて、MCU225は、モニタリング線272を介して、デバイス100が第1の接続ポート202又はデータポート220を通じて基部ユニット200に保持されていることを検出するとともに、モニタリング線270を介して、電源又は別のデバイスが第2の接続ポート204を通じて基部ユニット200に接続されている事実はないと判定する。MCU225は、スイッチ制御ライン274を介して第1のスイッチ221をオフ状態に設定するとともに、スイッチ制御ライン276を介して第2のスイッチ223をオン状態に設定する。したがって、このような設定のスイッチにより、基部ユニットバッテリ210から充電IC226及び第1の接続ポート202を介して電力が供給され、デバイス100のデバイスバッテリ106を充電する。第2の接続ポート204に電力が流れることはない。当然のことながら、デバイス100はそれ自体において、基部ユニットバッテリ210から電力がこのように供給される場合に当該デバイス100のデバイスバッテリ106の充電を調節する充電集積回路(図示せず)を備えるため、これらの状況において、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電は、IC226ではなく、デバイス100自体の充電集積回路(図示せず)により制御される。ただし、いくつかの例において、IC226は、基部ユニットバッテリ210の電圧をデバイス100の予想充電電圧に適合する値へと変換するようにしてもよい。
【0093】
上述の通り、充電IC226は、基部ユニットバッテリ210の温度をモニタリングして、第1の接続ポート202への出力電圧を調整することにより、基部ユニットバッテリ210の過熱による損傷及び/又はユーザに対する安全上の危険性を防止する。
【0094】
別の例においては、外部電源206のみが第2の接続ポート204を介して基部ユニット200に接続されており、基部ユニットバッテリ210が充電中である。この構成において、MCU225は、モニタリング線270を介して、外部電源206が第2の接続ポート204に接続されていることを検出するとともに、モニタリング線272から、デバイス100が第1の接続ポート202を通じて基部ユニット200に接続されている事実はないと判定する。MCU225は、スイッチ制御ライン274及び276をそれぞれ介して、第1のスイッチ221をオン状態に、第2のスイッチ223をオフ状態に設定する。第1のスイッチ221及び第2のスイッチ223がこの設定で、基部ユニットバッテリが充電中の場合は、外部電源206からの電力が充電IC226を介して基部ユニットバッテリ210に供給され、基部ユニットバッテリ210を充電する。基部ユニットバッテリ210は、バッテリ保護ユニット232によって過充電から保護され、バッテリの温度は、温度センサ252によって充電中にモニタリングされる。第1の接続ポート202に電力が流れることはない。
【0095】
別の例においては、図4に示すように、第1の接続ポート202及び第2の接続ポート204をそれぞれ介して、デバイス100及び外部電源106の両者が基部ユニット200に接続されている。MCU225は、モニタリング線272を介して、デバイス100が第1の接続ポート202に接続されていることを検出するとともに、モニタリング線270を介して、外部電源206が第2の接続ポート204に接続されていることを検出する。外部電源206からの電力は、基部ユニットバッテリ210、若しくはデバイス100のデバイスバッテリ106、又は両者に供給可能である。
【0096】
MCU225は、基部ユニット200の基部ユニットバッテリ210の充電よりも、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電を優先する。
【0097】
一例において、MCU225は、デバイス100のデバイスバッテリ106が充電中であり、基部ユニットバッテリ210も充電中であるが、外部電源106から得られる電力はデバイス100のデバイスバッテリ106の充電要件を満たすことにしか十分ではないものと判定する。例えば、デバイス100のデバイスバッテリ106は、充電のために一定の最低供給電圧(例えば、5V)を要する場合があり、電源106は5Vを供給可能である。このシナリオにおいて、MCU225は、スイッチ制御線274及び276を介して、第1のスイッチ221及び第2のスイッチ223の両者をオン状態に設定し、充電IC226をオフに設定する。したがって、このシナリオにおいては、外部電源206から、第2の接続ポート204、第1のスイッチ221、第2のスイッチ223、及び第1の接続ポート202により規定される経路を通じて電力がデバイス100に供給され、デバイス100のデバイスバッテリ106を充電する。基部ユニットバッテリ210には電力が供給されない。前述の通り、デバイス100はそれ自体において、外部電源206から電力がこのように供給される場合にデバイス100のデバイスバッテリ106の充電を調整する充電集積回路(図示せず)を備えるため、これらの状況において、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電は、IC226ではなく、デバイス100自体の充電集積回路(図示せず)により制御される。
【0098】
MCU225は、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電状態をモニタリングすることにより、デバイス100のデバイスバッテリ106が予め定められた充電レベル(例えば、フル充電)に達して電力の供給が不要となるタイミングを決定する。この決定に応じて、MCU225は、第1のスイッチ221をオン状態に維持しつつ第2のスイッチ223をオフ状態に設定する。また、充電IC226をオンにして、電源106から充電IC226を介した電力供給による基部ユニットバッテリ210の充電を可能にする。基部ユニットバッテリ210の電圧は、モニタリング線290上でMCU225によりモニタリングされる。このようなコンポーネントに標準的なこととして、充電IC226は、充電IC226への入力電圧に基づいて基部ユニットバッテリ210を充電する電流を制御する(例えば、入力電圧が低下した場合には、充電電流を小さくする)。
【0099】
基部ユニットバッテリ210よりもデバイス100のデバイスバッテリ106の充電が優先されることにより、基部ユニットバッテリ210が充電されているのにデバイス100が充電されないシナリオが防止される。ユーザが基部ユニット200を外部電源206に接続してその基部ユニットバッテリ210を充電した後、デバイス100を基部ユニット200に接続してデバイス100のデバイスバッテリ106を充電する場合、MCU225は、デバイス100が現時点で接続されており、そのデバイスバッテリ106の充電が必要であることを検出する。これに応答して、上述の通り、MCU225が第1のスイッチ221及び第2のスイッチ223をオン状態に設定し、充電IC226をオフ状態に設定して、基部ユニットバッテリ210への電力供給を防止する。このように、外部電源206からの電力は、基部ユニット200の基部ユニットバッテリ210ではなく、デバイス100のデバイスバッテリ106に向けられる。
【0100】
別の例において、MCU225は、外部電源206から得られる電力はデバイス100のデバイスバッテリ106及び基部ユニットバッテリ210の充電要件を同時に満たすのに十分であるものと判定する。例えば、外部電源206が20Vを供給可能である一方、デバイス100のバッテリは、充電に5Vの供給電圧しか必要としない。このシナリオにおいて、MCU225は、スイッチ制御線274及び276をそれぞれ介して、第1のスイッチ221及び第2のスイッチ223の両者をオン状態に設定し、充電IC226をオンに切り替える。したがって、デバイス100のデバイスバッテリ106及び基部ユニットバッテリ210は、外部電源206によって同時に充電される。MCU225及び充電IC226は、モニタリング線290を介して基部ユニットバッテリ210の電圧をモニタリングすることにより、過負荷を防止する。充電IC226は、基部ユニットバッテリ210の充電電流を可能な限り大きく維持して充電時間を最小限に抑える。
【0101】
図5は、第2の例に係る、基部ユニット300の内部構成要素を示した模式図である。簡略化のため、図4を参照して上述した基部ユニット200の構成要素と同一又は同等の構成要素は、図4で使用した同じ参照番号を100だけ大きくした参照番号を有する。
【0102】
本例において、基部ユニット300は、デバイス100等のデバイスが第1の接続ポート302に接続されたタイミングを検出するように構成されたデバイス検出ユニット392を備える。デバイス検出ユニット392の一例については、図6に関して以下により詳しく説明する。
【0103】
MCU324は、モニタリング線383を介して第2の接続ポート304に接続され、モニタリング線383を使用することにより、デバイス又は外部電源が第2の接続ポート304に接続されたことを検出する。
【0104】
MCU324は、データ線385を介して第1の接続ポート302に接続され、データ線385を使用することにより、デバイス100が第1の接続ポート302に接続された場合に、デバイス100からのデータの受信又はデバイス100へのデータの送信を行う。
【0105】
基部ユニット300は、充電IC326を保護するための入力保護ユニット399を備える。
【0106】
また、基部ユニット300は、基部ユニットバッテリ310と充電IC326との間の電気接続部396と直列のフュエルゲージ394を備える。フュエルゲージ394は、基部ユニットバッテリ310の電流及び電圧を測定することにより、基部ユニットバッテリ310に入る電気エネルギー又は基部ユニットバッテリ310から取り出される電気エネルギーを測定する。
【0107】
本例において、制御回路308は、スイッチ制御線374aを介してMCU324により制御される第1のスイッチ320、第2のスイッチ322、及び第3のスイッチ398を備える(スイッチごとに制御線が存在するものの、図5においては、簡素化のため1本の線だけを示している)。
【0108】
第1の例においては、デバイス100が基部ユニット300の第1の接続ポート302に接続され、デバイス100のデバイスバッテリ106が充電中であり、第2の接続ポート304は使用されない(すなわち、有効ではない)。このシナリオにおいて、MCU324は、デバイス検出ユニット392によって、デバイス100が基部ユニット300に接続されていることを検出するとともに、モニタリング線383及び/又はモニタリング線372を介して、第2の接続ポート304が不使用であるものと判定する。MCU324は、第1のスイッチ320及び第2のスイッチ322の両者をオフ状態に設定し、第3のスイッチ398をオン状態に設定する。このような設定のスイッチにより、基部ユニットバッテリ310に蓄えられた電力が充電IC326及び第1の接続ポート302を介して供給され、デバイス100のデバイスバッテリ106を充電する。第2の接続ポート304に電力が流れることはない。
【0109】
第2の例においては、外部電源206が第2の接続ポート304を介して基部ユニット300に接続され、基部ユニットバッテリ310が充電中であり、第1の接続ポート302は使用されない。このシナリオにおいて、MCU324は、モニタリング線383及び/又はモニタリング線372を介して、外部電源206が第2の接続ポート304に接続されていることを検出するとともに、デバイス検出ユニット392によって、デバイス100が基部ユニット300に接続されていないことを検出する。MCU324は、第1のスイッチ320をオン状態に、第2のスイッチ322及び第3のスイッチ398の両者をオフ状態に設定する。このような設定のスイッチにより、外部電源206から充電IC326を介して電力が供給され、基部ユニットバッテリ310を充電する。
【0110】
第3の例においては、非電源デバイス400(その一例を図6に模式的に示す)が第2の接続ポート304を介して基部ユニット300に接続される。非電源デバイス400は、それ自体の基部ユニットバッテリ401と、第2の接続ポート304への接続を可能にする上述の接続ポートと同様の接続ポート402と、を備える。
【0111】
非電源デバイスは、例えばカメラ、携帯電話、GPSデバイス等であってもよい。
【0112】
本例においては、第1の接続ポート302が使用されない。このシナリオにおいて、MCU324は、モニタリング線383及び/又はモニタリング線372を介して、非電源デバイス400が第2の接続ポート304に接続されていることを検出するとともに、デバイス検出ユニット392によって、デバイス100が基部ユニット300に接続されていないことを検出する。MCU324は、第1のスイッチ320をオン状態に、第2のスイッチ322及び第3のスイッチ398の両者をオフ状態に設定する。このような設定のスイッチにより、基部ユニットバッテリ310から充電IC326を介して電力が供給され、これが非電源デバイス400の基部ユニットバッテリ401を充電する。
【0113】
第4の例においては、第1の接続ポート302及び第2の接続ポート304をそれぞれ介して、デバイス100及び非電源デバイス400の両者が基部ユニット300に接続されている。MCU324は、デバイス検出ユニット392によって、デバイス100が第1の接続ポート302に接続されていることを検出するとともに、モニタリング線383及び/又はモニタリング線372を介して、非電源デバイス400が第2の接続ポート304に接続されていることを検出する。
【0114】
MCU324は、非電源デバイス400のバッテリ401の充電よりも、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電を優先する。
【0115】
本例において、MCU324は、第1のスイッチ320及び第2のスイッチ322をオフ状態に設定し、第3のスイッチ398をオン状態に設定する。したがって、基部ユニットバッテリ310から、充電IC326、第3のスイッチ322、及び第1の接続ポート302を含む経路を介して電力が供給され、デバイス100のデバイスバッテリ106を充電する。
【0116】
MCU324は、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電状態をモニタリングすることにより、デバイス100のデバイスバッテリ106が予め定められた充電レベル(例えば、フル充電)に達して電力の供給が不要となるタイミングを決定する。この決定に応じて、MCU324は、第1のスイッチ320をオン状態に、第3のスイッチ398をオフ状態に設定し、第2のスイッチ322をオフ状態に維持する。このような設定のスイッチにより、基部ユニットバッテリ310から、充電IC326、第1のスイッチ320、及び第2の接続ポート304を含む経路を通じて電力が供給され、非電源デバイス400のバッテリ401を充電する。
【0117】
いくつかの例において、基部ユニットバッテリ310から十分な電力が得られる場合は、非電源デバイス400のバッテリ401及びデバイス100のデバイスバッテリ106の両者の同時充電が行われることになる。すなわち、デバイス100のデバイスバッテリ106がフル容量で充電され、基部ユニットバッテリ310がデバイス400のバッテリ401の充電に電力を追加供給可能である。
【0118】
第5の例においては、第1の接続ポート302及び第2の接続ポート304をそれぞれ介して、デバイス100及び外部電源106の両者が基部ユニット300に接続されている。MCU324は、デバイス検出ユニット392によって、デバイス100が第1の接続ポート202に接続されていることを検出するとともに、モニタリング線383及び/又はモニタリング線370を介して、外部電源106が第2の接続ポート304に接続されていることを検出する。
【0119】
MCU324は、基部ユニットバッテリ310の充電よりも、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電を優先する。
【0120】
あるシナリオにおいて、MCU324は、デバイス100のデバイスバッテリ106が充電中であり、基部ユニットバッテリ310も充電中であるが、外部電源106から得られる電力はデバイス100のデバイスバッテリ106の充電要件を満たすことにしか十分ではないものと判定する。例えば、デバイス100のデバイスバッテリ106は、充電のために一定の最低供給電圧(例えば、5V)を要する場合があるものの、電源106は5Vしか供給できない。このシナリオにおいて、MCU324は、第1のスイッチ320及び第3のスイッチ398をオフ状態に設定し、第2のスイッチ322をオン状態に設定する。したがって、このシナリオにおいては、外部電源106から、第2の接続ポート304、第2のスイッチ322、及び第1の接続ポート302を含む経路を通じて電力が供給され、デバイス100のデバイスバッテリ106を充電する。
【0121】
MCU324は、デバイス100のデバイスバッテリ106の充電状態をモニタリングすることにより、デバイス100のデバイスバッテリ106が予め定められた充電レベル(例えば、フル充電)に達して電力の供給が不要となるタイミングを決定する。この決定に応じて、MCU324は、第1のスイッチ320をオン状態に、第2のスイッチ322をオフ状態に設定する一方、第3のスイッチ398をオフ状態に維持する。このような設定のスイッチにより、電源106から電力が供給され、基部ユニットバッテリ310を充電する。デバイス100には電力が供給されない。
【0122】
代替シナリオにおいて、MCU324は、デバイス100のバッテリ及び基部ユニットバッテリ310が充電中であり、外部電源206から得られる電力は両者の充電要件を同時に満たすのに十分であるものと判定する。このシナリオにおいて、MCU324は、第1のスイッチ320及び第2のスイッチ322の両者をオン状態に設定し、第3のスイッチ398をオフ状態に設定する。このような設定のスイッチにより、電源106から電力が供給され、基部ユニットバッテリ210及びデバイス100のデバイスバッテリ106を同時に充電する。
【0123】
図7は、上述のような基部ユニット300のMCU324及びデバイス検出ユニット392(破線ボックスで表す)並びにデバイス100の模式図である。破線401は、デバイス100が基部ユニット300に接続された場合の基部ユニット300とデバイス100との間の特注の接続インターフェースを表す。本例において、第1の接続ポート302は、接続インターフェース401の基部ユニット300側を規定する。
【0124】
MCU324は、電圧出力ピンVO及び電圧検出ピンVDを備える。デバイス検出ユニット392は、抵抗器402、ダイオード404、並びに第1の接点401a及び第2の接点401bを備える。抵抗器402の第1の端部は、電圧出力ピンVOに接続され、抵抗器402の第2の端部は、電圧検出ピンVD及びダイオード404のアノードに接続されている。ダイオード404のカソードは、第1の接点401aに接続されている。第2の接点401bは、グランドに接続されている。
【0125】
デバイス100は、第3の電気接点401c及び第4の電気接点401d並びに第3の電気接点401cと第4の電気接点401dとの間に接続された抵抗器406を備える。
【0126】
デバイス100が基部ユニット300に接続された場合は、第1の電気接点401aが第3の電気接点401cに接触し、第2の電気接点401bが第4の電気接点401dに接触する。
【0127】
使用時には、MCU324の電圧出力ピンVOが低い固定電圧を出力し、MCU324が検出ピンVDでの検出電圧レベルをモニタリングする。
【0128】
デバイス100が基部ユニット300に接続された場合には、抵抗器402及び抵抗器406が電位分配器を構成するため、検出ピンVDにおける電圧レベルが予め定められた検出電圧まで低下し、これがMCU324により検出される。
【0129】
デバイス100が基部ユニットに接続された場合にMCU324が検出する電圧の低下は、2つの抵抗器402及び406の抵抗によって決まることになる。したがって、2つの抵抗を把握することにより、MCUは、デバイス100が接続されているか、又は、異なる非互換デバイスが接続されているかを識別可能となる。これにより、基部ユニット抵抗/抵抗器が異なる非互換デバイスが接続されている場合、MCU324は、これを識別して、+5Vの供給408を防止し得ることも考えられる。
【0130】
他の例において、接続インターフェースは、特注ではなく、代わりに、標準的なコネクタの種類(例えば、USBタイプCコネクタ)により規定される。これらの例においても、MCU324は、デバイス100がキャリーケースに接続された場合に、インターフェースの出力コネクタへの高レベル信号が低レベル信号に低下することを検出することによって、デバイス100が基部ユニットに接続されたことを検出するようにしてもよい。
【0131】
基部ユニット300は、デバイス100が接続されたタイミングを検出するための代替構成(例えば、ホール又は機械的スイッチ)を備えていてもよい。
【0132】
上述の例において、第1の電気接続ポート202及び302は、特注の2つのピン接続ポートである。或いは、第1の電気接続ポート202、302は、標準的なピン接続ポート(例えば、USBタイプC又はマイクロUSB等)であってもよい。上記例においては、第1の接続ポート202、302及び第2の接続ポート204、304をピンコネクタとして説明したが、当然のことながら、デバイスに対する電力及び/又はデータの伝送には、代替的な接続ポートが用いられるようになっていてもよい。例えば、無線接続ポート、無線充電システム等がある。
【0133】
上記実施形態は、本発明の説明に役立つ実例として理解されるものとする。本発明の他の実施形態も考えられる。任意の一実施形態に関して記載の任意の特徴は、単独又は他の記載特徴との組み合わせで使用可能であり、また、実施形態のその他いずれか又はその任意の組み合わせの1つ又は複数の特徴との組み合わせで使用可能であることが了解されるものとする。さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲に規定の上述していない同等物及び改良も採用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】