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特表2023-551788エレクトロスピニング/書込みシステムおよび対応する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】エレクトロスピニング/書込みシステムおよび対応する方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/118 20170101AFI20231206BHJP
   B29C 64/393 20170101ALI20231206BHJP
【FI】
B29C64/118
B29C64/393
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527812
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-05-09
(86)【国際出願番号】 EP2021083812
(87)【国際公開番号】W WO2022117667
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】20211278.5
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506426030
【氏名又は名称】テヒニシェ ウニヴェルズィテート ミュンヘン
【氏名又は名称原語表記】TECHNISCHE UNIVERSITAET MUENCHEN
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100213654
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 晃樹
(72)【発明者】
【氏名】キリアン、ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】ザーラ、ブルクハルト
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン、レオンハルト
(72)【発明者】
【氏名】セバスティアン、トビアス、パーマー
(72)【発明者】
【氏名】ペトラ、メラ
(72)【発明者】
【氏名】ヨハンネス、シュバイガ-
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AC02
4F213AR07
4F213AR12
4F213AR16
4F213AR20
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL15
4F213WL32
4F213WL74
4F213WL85
4F213WL87
4F213WL96
(57)【要約】
ポリマー材料(18)のエレクトロスピニング/書込みのためのシステム(10)であって、このシステムは、ノズル(14)を介してポリマー材料を放出するように構成されている印刷ヘッド(12)と、ノズルから放出されたポリマー材料を受容するように構成されているコレクタ(16)と、印刷ヘッドとコレクタとの間の距離を調節するように構成されている変位アセンブリと、液体(28)を含むまたは含むように構成されているバット(30)であって、コレクタを受容するようにさらに構成されている、バットとを備え、変位アセンブリが、コレクタとコレクタによって受容されたポリマー材料の少なくとも一部とを、受容されたポリマー材料の高さに従って、バット内の液体中に引き込むように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システム(10)であって、
ノズル(14)を介してポリマー材料(18)を放出するように構成されている印刷ヘッド(12)と、
前記ノズル(14)から放出された前記ポリマー材料(18)を受容するように構成されているコレクタ(16)と、
前記印刷ヘッド(12)と前記コレクタ(16)との間の距離を調節するように構成されている変位アセンブリと、
液体(28)を含むまたは含むように構成されているバット(30)であって、前記コレクタ(16)を受容するようにさらに構成されている、バットと
を備え、
前記システム(10)が、ポリマー材料(18)のエレクトロスピニング/書込みためのシステムであることと、
前記変位アセンブリが、前記コレクタ(16)上へのポリマー材料(20)の堆積中に、前記コレクタ(16)と前記コレクタ(16)によって受容された前記ポリマー材料(20)の少なくとも一部とを、前記受容されたポリマー材料(20)の高さに従って、前記バット(30)内の前記液体(28)中に引き込むように構成されていることと
を特徴とする、システム。
【請求項2】
ポリマー材料(24)を溶融して、前記ノズル(14)を通って放出されるポリマー溶融物を形成するように構成されているヒータをさらに備える、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項3】
前記コレクタ(16)と前記印刷ヘッド(12)との間に電圧が印加され、前記電圧が、前記印刷ヘッド(12)から前記コレクタ(16)に向かうポリマー材料(18)の流動を制御するのに好適である、請求項1または2に記載のシステム(10)。
【請求項4】
前記印刷ヘッド(12)および/または前記コレクタ(16)に選択可能な電位を印加するように構成されている電圧源をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【請求項5】
前記コレクタ(16)が、接地され、前記ノズル(14)が、選択可能な電位に保持されるように構成され、前記選択可能な電位が、前記印刷ヘッド(12)から前記コレクタ(16)に向かうポリマー材料(18)の流動を制御するのに好適である、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【請求項6】
前記受容されたポリマー材料(20)の高さが増加する間、前記変位アセンブリを制御して、前記コレクタ(16)を前記バット(30)にさらに引き込むように構成されている制御システムをさらに備え、前記バット(30)内への前記コレクタ(16)の引込距離が、前記受容されたポリマー材料(20)の高さに特に比例する、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【請求項7】
前記制御システムが、前記変位アセンブリを制御して、堆積高さが高さ閾値を超えたときに前記コレクタ(16)を前記液体(28)中に浸漬させるように構成されている、請求項6に記載のシステム(10)。
【請求項8】
前記コレクタ(16)が、前記印刷ヘッド(12)に対向するコレクタ・プレート(16)と、前記バット(30)の底部(36)の開口部(34)を通って突出する可動支持体(32)とを備え、前記変位アセンブリが、前記可動支持体(32)を前記開口部(34)を通って移動させて、前記印刷ヘッド(12)に対する前記コレクタ(16)の相対位置を調節するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【請求項9】
前記バット(30)が、前記コレクタ(16)が前記バット(30)に引き込まれる間に、前記液体(28)を保持する前記バット(30)の一定の充填高さを維持するための、レベル制御ユニット、特にオーバフロー(40)を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【請求項10】
前記液体(28)が、誘電媒体であり、前記誘電媒体の誘電率が、特に50未満、好ましくは30未満である、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【請求項11】
前記液体(28)が、導電性であり、前記バット(30)および/または前記コレクタ(16)が、前記液体(28)の一定の電位を維持するように接地されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【請求項12】
ポリマー材料(18)のエレクトロスピニング/書込みのための方法であって、
前記ポリマー材料(18)を印刷ヘッド(12)に供給することと、
前記印刷ヘッド(12)と前記印刷ヘッド(12)に対向するコレクタ(16)との間に電圧を印加することと、
前記印刷ヘッド(12)から前記コレクタ(16)に向かう前記ポリマー材料(18)の流れを開始することと
を含み、
前記コレクタ(16)上における前記ポリマー材料(20)の堆積高さの増加に伴って、前記コレクタ(16)を前記印刷ヘッド(12)から離して液体(28)中に引き込むことをさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項13】
前記コレクタ(16)を接地することと、
ノズル(14)から前記コレクタ(16)に向かうポリマー材料(18)の流動を制御するために、選択可能な電位を前記印刷ヘッド(12)の前記ノズル(14)に印加することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記コレクタ(16)がバット(30)に引き込まれる間、前記液体(28)を保持する前記バット(30)の一定の充填高さを維持すること
をさらに含む、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記コレクタ(16)が、前記印刷ヘッド(12)に対向するコレクタ・プレート(16)と、バット(30)の底部(36)の開口部(34)を通って突出する可動支持体(32)とを備え、前記方法が、前記可動支持体(32)を前記開口部(34)を通って引き込んで、前記印刷ヘッド(12)に対する前記コレクタ(16)の相対位置を調節することをさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
堆積高さが高さ閾値を超えたときに、前記コレクタ(16)を前記液体(28)中に浸漬させることを含む、請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記液体(28)が、誘電媒体であり、前記誘電媒体の誘電率が、特に50未満、好ましくは30未満である、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記液体(28)が、導電性であり、バット(30)および/または前記コレクタ(16)が、前記液体(28)の一定の電位を維持するように接地されている、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付加製造の分野にある。より詳細には、本発明は、拡張されたビルド高さを有するポリマー構造体のエレクトロスピニング/書込みに関する。
【背景技術】
【0002】
付加製造は、意図された構造体の仮想コピーに基づいて、ビルド材料を連続して堆積させ、連続して堆積された材料層から完全な部分を徐々にビルドすることに依拠している。通常、印刷ヘッドとビルド・プレートとの相対移動が駆動されて、2次元平面に1つの材料層の幾何形状を画定する。先に堆積された層の上に後続層が堆積されると、3次元構造体が次第に構築され得る。
【0003】
エレクトロスピニング/書込みは、エミッタからコレクタに向かうポリマー材料の流動が電界を介して安定される技法である。例えば、溶融エレクトロ(スピニング)書込みと呼ばれる技法において、ポリマーが、溶融形態で導電性ノズルによって供給され得、高電圧電界によってノズルから導電性コレクタ・プレート上に向けられ得る。電界は、ポリマー材料を帯電させ、帯電されたポリマー材料がコレクタによって引き付けられる間、ポリマー材料を、ノズル直径よりも小さい太さを有する流れに引き入れることができる。
【0004】
ポリマー流は、溶媒材料を冷却および/または蒸発させながら、エミッタとコレクタとの間の間隙を埋めて、固体または凝固ポリマー材料がコレクタ上に堆積されるようにすることができる。電圧、エミッタとコレクタとの間の距離、およびエミッタにおけるポリマー材料の流量を制御することによって、ポリマー材料は、コレクタ上の所定の位置に堆積され得、または、コレクタの堆積領域に半ランダムに堆積された細繊維にスピンされ得る。その後、ポリマー材料の多層を連続して堆積させることによって、ポリマー材料の3次元形状が生成され得る。
【0005】
Wunner他(「Melt Electrospinning Writing of Highly Ordered Large Volume Scaffold Architectures」、Adv.Mater.30(2018)1706570)は、互いに対向するスピナレットとコレクタ・プレートとを有する溶融エレクトロスピニング書込み(MEW)システムであって、印加される高電圧がポリマー溶融物をスピナレットからコレクタ上に駆動する、システムを開示している。2~3mm超のビルド高さを有する構造体を作製するために、コレクタは、堆積されたポリマー溶融物の最上層とスピナレットとの間の距離が一定のままであるように、スピナレットから動的に離間される。ポリマー溶融物に加わる静電力が一定のままであるように、電圧が同時に調整されてもよい。
【0006】
米国特許出願公開第2018/243982(A1)号は、熱可塑性溶融材料押出機、光重合光源、およびプレポリマー・バットを備えるハイブリッド堆積システムを開示している。コントローラが、溶融材料押出機を起動して、溶融ポリマーを基材上に堆積させることができる。続いて、ビルド・プラットフォームおよび受容された材料が、プレポリマー・バットに浸漬されて、光重合光源による選択的照明を使用して熱硬化性プラスチックの層を形成することができる。
【0007】
CN106948014Bは、高さの大きいマイクロ・ナノ構造体のための3次元溶融静電印刷方法を開示している。この方法は、ビルド・プラットフォーム上にポリマーを溶融静電印刷することを含む。続いて、導電性媒体が、溶液印刷ノズルにより堆積され、架橋されて、後続層のための新しい受容プラットフォームを形成する。
【0008】
CN106222085Bは、プリンタが静電直接書込みと細胞印刷ノズルとの間で切り替わって、印刷された組織および器官を形成する、複合骨格細胞印刷(composite scaffold and cell printing)方法を教示している。
【0009】
しかしながら、公知の技法およびシステムは、特に大きい堆積高さにおける堆積精度が制限されることが多いため、依然として、より大きいビルド高さによって課題を突き付けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
先行技術を考慮して、本発明の目的は、拡張されたビルド高さを有する、より大きい構造体の制御されたエレクトロスピニング/書込みのための、改良されたシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、独立請求項によるエレクトロスピニング/書込みのためのシステムおよびエレクトロスピニング/書込みの方法によって解決される。従属請求項は、好ましい実施形態に関する。
【0012】
第1の態様によれば、本発明は、ポリマー材料のエレクトロスピニング/書込みのためのシステムに関する。システムは、ノズルを介してポリマー材料を放出するように構成されている印刷ヘッドと、ノズルから放出されたポリマー材料を受容するように構成されているコレクタと、印刷ヘッドとコレクタとの間の距離を調節するように構成されている変位アセンブリとを備える。システムは、液体を含むまたは含むように構成されているバットをさらに備え、バットは、コレクタを受容するようにさらに構成され、変位アセンブリは、コレクタとコレクタによって受容されたポリマー材料の少なくとも一部とを、受容されたポリマー材料の高さに従って、バット内の液体中に引き込むように構成されている。
【0013】
本発明者らは、エレクトロ書込み/スピニングの堆積精度および最大堆積高さが、ポリマー噴射と堆積されたポリマー構造体との電気相互作用により制限され得ることを見出した。液体は、堆積されたポリマー構造体がノズルとコレクタとの間の電界分布に与える効果を少なくとも部分的に相殺する/軽減することができる。特に、本発明者らは、コレクタ上に堆積されたポリマー材料が存在することが、空間的に変化する誘電率により電界線を曲げる可能性があり、したがって、後続ポリマー層の堆積パターンを変形させ得ることを見出した。
【0014】
バット内の液体は、相対誘電率の空間的変化を低減させることができ、および/または、堆積面近くの略平坦な電位基準面を提供することができ、ビルド方向に沿って突出する構造体がノズルによって放出されるポリマー材料に与える影響力が、少なくとも部分的に補償され得るようにする。
【0015】
液体は、堆積されたポリマー材料中の電荷をシールドする、および/または、堆積されたポリマー材料から電荷を受け入れることもできる。例えば、液体は、堆積されたポリマー材料中の電荷をシールドすることができ、および/または、堆積されたポリマー材料から電荷を液体表面より下方に排出することができる。
【0016】
その結果、より均一な電界が、ノズルと堆積されたポリマー材料の最上層との間で維持され得、それにより、エミッタとコレクタとの間で均一な大気、例えば空気中に構造体が堆積される場合と比較して、例えばコレクタ表面に垂直なビルド高さに沿って突出する構造体を有するポリマー構造体の堆積精度が向上され得る。したがって、システムは、例えば、明確に定められた構造幾何形状を有する、生物医学研究の用途のための移植片または骨格の制御された製造用の、ポリマー構造体の決定的なエレクトロ書込みに有利に採用されてもよい。さらに、液体は、堆積されたポリマー材料中の電荷をシールドすることができ、および/または、堆積されたポリマー材料から電荷を排出することができるため、製造されるポリマー構造体の最大高さが増加され得る。それにより、システムは、ノズルとコレクタとの間に電界を印加しながらポリマー材料を堆積させるときに、エレクトロスピニング様式でも有利に使用され得る。
【0017】
ポリマー材料は、印刷ヘッド内で溶融され得る凝固ポリマーもしくはポリマー混合物、または溶媒に溶解されるポリマー材料などの、固体または液体の形態で印刷ヘッドに供給され得る。例えば、ポリマー材料は、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリフェニレン・スルフィド(polyphenylene sulfide)、ポリアミド(polyamide)、ポリ乳酸(polylactic acid)、ポリフェニレン・スルフィド(polyphenylene sulfide)、ポリ(エーテルエーテルケトン)(Poly(ether-ether ketone))、ポリ(エチレン-コ-ビニル)アルコール(poly(ethylene-co-vinyl)alcohol)、ポリ(l-乳酸)(Poly(l-lactic acid))、デンプン、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)(poly(3-hydroxybutyrate))、環状ブチレン・テレフタレート・オリゴマー(Cyclic butylene terephthalate oligomer)、クエン酸アセチル・トリブチル(acetyl tributyl citrate)、ポリスチレン(Polystyrene)、ポリ(ε-カプロラクトン)(poly(ε-caprolactone))、ポリラクチド-ポリ(エチレン-グリコール)(Polylactide-poly(ethylene-glycol))、ポリ(ビニリデン・ジフルオリド)(Poly(vinylidene difluoride))、ポリ(ヒドロキシメチル-グリコリド-コ-ε-カプロラクトン)(Poly(hydroxymethyl-glycolide-co-ε-caprolactone))、ポリ(l-ラクチド-コ-ε-カプロラクトン-コ-アクリロイル・カーボネート)(Poly(l-lactide-co-ε-caprolactone-co-acryloyl carbonate))、ポリ(尿素シロキサン)(Poly(urea-siloxane)s)、またはこれらの混合物を含むことができ、例えば生物医学用途のための移植片または人工骨格に使用する生物活性ガラス粒子、還元酸化タングステン(reduced tungsten oxide)、またはヒドロキシアパタイト(hydroxyapatite)などの機能性添加物を含むことができる。しかしながら、当業者は、これらの物質が例に過ぎず、システムおよび関連する方法は、一般に、大部分のポリマーが十分な分子の絡み合いを有し、ノズルとコレクタとの間の移送中にレイリー不安定性により小滴に分解することがない、ポリマー繊維の堆積に使用され得ることを認識するだろう。加えて、システムおよび開示された技法は、一連の帯電されたポリマー小滴が印刷ヘッドからコレクタに向けられるエレクトロスプレー技法にも有利に採用され得る。
【0018】
好ましい実施形態において、システムは、ポリマー材料を溶融して、ノズルを通って放出されるポリマー溶融物を形成するように構成されているヒータを備える。
【0019】
ポリマー溶融物は、ポリマー溶液よりも高い粘性を有することができ、より短いコレクタ距離、例えば、コレクタとノズルとの間の10mm未満の距離、特に約4mmなどの8mm未満の距離にわたって凝固することができるため、ポリマー材料の堆積位置に対する制御を向上させることができる。さらに、ポリマー溶融物は、ポリマー溶液よりも少ない電荷を保持することができるため、多層に堆積されたポリマー材料の高い堆積精度および/または最大堆積高さをもたらすことができる。ポリマー材料は、フィラメントまたは粒の形態でノズルに送られてもよく、印刷ヘッド内で加熱されてポリマー溶融物を形成してもよい。
【0020】
ポリマー材料は、少なくとも部分的に液体の形態で印刷ヘッドから出ることができ、導電性ノズルと印刷ヘッドに対向する導電性コレクタとの間に印加される電界に晒され得る。ポリマー材料は、ノズルの電界で帯電されてもよく、電界中でコレクタに向かって引っ張られてもよい。一部の実施形態において、ポリマー材料は、ノズルとコレクタとの間に延びる連続した流体柱を形成し、ポリマー流は、ノズルからコレクタに向かってテーパ状になり、例えば、ノズルにおいてテイラー・コーンを形成し、コレクタに向かってテーパ状になることができる。その後、ポリマー材料は、テイラー・コーンの先端からコレクタに向かって噴射されて、コレクタ上にポリマー繊維を形成することができる。
【0021】
好ましい実施形態において、コレクタと印刷ヘッドとの間に電圧が印加され、電圧は、印刷ヘッドからコレクタに向かうポリマー材料の流動を制御するのに好適である。
【0022】
ノズルとコレクタとの間に安定した流体柱が形成されるように、電位が選択されてもよく、ポリマー材料の流動は、略電界線に沿っていてもよい。例えば、ノズルから放出されるポリマー材料の流れを安定させる、および/または、ポリマー材料をノズルからコレクタに向けるために、電位は100V超、特に1kV超、例えば1kV~100kVであってもよい。
【0023】
好ましい実施形態において、システムは、印刷ヘッドおよび/またはコレクタに選択可能な電位を印加するように構成されている電圧源をさらに備える。
【0024】
電圧源は、ノズルとコレクタとに反対の極性の電位を印加することができ、または、ノズルおよびコレクタのうちの一方に選択可能な電位を印加することができ、ノズルおよびコレクタのうちの他方が(電気的に)接地される。
【0025】
好ましい実施形態において、コレクタは(電気的に)接地され、ノズルは選択可能な電位に保持されるように構成され、選択可能な電位は、印刷ヘッドからコレクタに向かうポリマー材料の流動を制御するのに好適である。
【0026】
コレクタがバット内の液体に浸漬されると、帯電されたコレクタによって誘導されるノズルの電界が、液体の分極によって部分的に補償され得、したがって、浸漬深さに基づいて変化し得る。コレクタが(電気的に)接地されている間に電位をノズルに印加することによって、ノズルから放出されたポリマー材料に作用する電界強度が、電位によって直接制御され得る。さらに、ノズルに電位を印加することは、少なくとも部分的に浸漬されたコレクタに電位を印加することとは対照的に、システムの電気絶縁を簡単にすることができる。
【0027】
ノズルから放出されたポリマー材料は、印刷ヘッドとコレクタとが2次元平面で相対移動を行う間に、ポリマー繊維の形態で堆積され得る。好ましくは、印刷ヘッドが2次元平面で移動する間、コレクタはバット内に保持されて、コレクタ上に堆積されたポリマー繊維の2次元層の幾何形状を画定する。印刷ヘッドは、ポリマー繊維をコレクタ上に連続して堆積させて、ポリマー繊維の多層を次第に堆積させることができる。しかしながら、一部の実施形態において、システムは、例えば印刷ヘッドのエレクトロスプレー・モードにおいてポリマー小滴を堆積させるように構成されていてもよい。
【0028】
変位アセンブリは、堆積されたポリマー材料の高さに従って、コレクタをノズルから離すように構成されていてもよい。一部の実施形態において、変位アセンブリは、コレクタ上にポリマー材料を堆積させる経過時間に基づいて、コレクタをノズルから引き離すように構成され、コレクタは、段階的にまたは連続して引き離されてもよい。さらに、変位アセンブリは、堆積高さに基づいて、コレクタをノズルから引き離すように構成されていてもよい。堆積高さは、印刷ヘッドによって堆積された意図された構造体から推定されてもよく、またはコレクタに受容されたポリマー構造体の高さに基づいて測定されてもよい。好ましくは、変位アセンブリは、所定の推定された層高さが印刷ヘッドによって堆積された後、例えば、印刷ヘッドによってコレクタ上に堆積された各層の後または所定数の層の後に、コレクタをノズルから引き離すように構成されている。
【0029】
変位アセンブリの移動は、制御信号を変位アセンブリのアクチュエータに送信することのできる制御システムによって制御されてもよい。制御システムは、単一の制御ユニットを備えることができ、または機能的に接続され得る複数の制御ユニットを備えることができる。制御ユニットは、マイクロコントローラ、ASIC、PLA(CPLA)、FPGA、または、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、もしくはこれらの組合せに基づいて動作する制御デバイスを含む他の制御デバイスを備えることができる。制御デバイスは、集積メモリを含むことができ、または外部メモリと通信することができ、またはその両方であり、センサ、デバイス、器具、集積論理回路、他のコントローラなどに接続するためのインターフェースをさらに備えることができ、インターフェースは、電気信号、光信号、無線信号、音響信号などの信号を送受信するように構成されていてもよい。
【0030】
意図されたポリマー構造体の3次元幾何形状の仮想レプリカが、制御システムまたは外部コンピューティング・システムのメモリに設けられてもよく、印刷ヘッドおよび/またはコレクタの動きを駆動するための変位アセンブリ用の制御命令を含んでもよく、または制御命令に変換されてもよい。その後、制御システムは、意図されたポリマー構造体を製造するための制御命令に従って、および/または、受信された信号、例えばセンサ読取値に基づいて、変位アセンブリを駆動することができる。
【0031】
好ましい実施形態において、システムは、受容されたポリマー材料の高さが増加する間、変位アセンブリを制御して、コレクタをバットにさらに引き込むように構成されている制御システムを備え、バット内へのコレクタの引込距離は、受容されたポリマー材料の高さに特に比例する。
【0032】
コレクタは、ポリマー材料をコレクタ上に堆積させる初期段階で、バット内の液体の表面にまたは表面近くにあってもよく、ポリマー材料をコレクタ上に堆積させる間にバット内の液体中に引き込まれてもよい。好ましくは、引込距離は、コレクタ上のポリマーの堆積高さに対応し、これは、ポリマー材料の堆積履歴に基づいて推定され得る。当業者は、コレクタが、ポリマー材料の初期堆積中に一定の(垂直)位置に保持され得、所定の経過時間後、および/または、所定の高さのポリマー材料がコレクタ上に堆積された後にのみ、変位アセンブリを介して移動され得ることを認識するだろう。さらに、当業者は、引込距離が概して受容されたポリマー材料の高さにのみ比例または対応し得るように、コレクタの移動が段階的な方法で駆動され得ることを認識するだろう。
【0033】
好ましい実施形態において、制御システムは、変位アセンブリを制御して、堆積高さが高さ閾値を超えたときにコレクタを液体に浸漬させるように構成されている。
【0034】
例えば、コレクタは、最初にバット内の液体の表面より上方にあって、コレクタの表面にポリマー材料の層を形成することができ、推定または測定された堆積高さが高さ閾値、例えば10μm、100μm、1mm、または2mmを超えたときに、印刷ヘッドに対向するコレクタ表面が液体に浸漬されるように、液体中に引き込まれてもよい。一部の実施形態において、コレクタは、バット内の液体の表面よりも高さ閾値だけ上方にあり、堆積高さが高さ閾値を超えたときに、印刷ヘッドに対向するコレクタ表面が液体に浸漬されるように、堆積高さに従って次第にバットに引き込まれる。
【0035】
コレクタの相対位置をビルド高さに沿って調節するための変位アセンブリは、コレクタの移動を駆動し、堆積高さに従ってコレクタを液体に浸漬させるように、バット内に配置されてもよく、またはバットの外側に部分的に配置されてもよい。
【0036】
好ましい実施形態において、コレクタは、印刷ヘッドに対向するコレクタ・プレートと、バットの底部の開口部を通って突出する可動支持体とを備え、変位アセンブリは、可動支持体を開口部を通って移動させて、印刷ヘッドに対するコレクタ/コレクタ・プレートの相対位置を調節するように構成されている。
【0037】
開口部は、可動支持体が開口部を通って引っ張られる間にバットの底部をシールするためのガスケットを備えることができる。例えば、可動支持体は、バットの底部の円形開口部を通って突出する円筒形ロッドであってもよく、円形開口部は、その縁の周りにシール・ガスケットを備えて、可動支持体が開口部を通って移動される間に、液体が開口部を通ってバットから流出することを防ぐことができる。その後、変位アセンブリは、可動支持体をバットに対して変位させることによって、コレクタ・プレートの動きを駆動することができる。
【0038】
バットは、液体を保持するための、上部が開いたタンクであってもよい。動作中、バットは、所定の液体量または所定の充填高さなどの所定の充填レベルに液体を保持することができる。例えば、コレクタおよびバットは、コレクタを液体に浸漬させている間の充填高さの上昇が、ポリマー材料の堆積にごくわずかな影響しか与えないように、2mm未満または1mm未満であるように構成されていてもよい。
【0039】
好ましい実施形態において、バットは、コレクタがバット内に引き込まれる間に、液体を保持するバットの一定の充填高さを維持するための、レベル制御ユニット、特にオーバフローを備える。
【0040】
一定の充填高さは、印刷ヘッドとポリマー材料の最上層との間の目標堆積距離に略対応してもよく、引き込んでいるコレクタによって液体が変位される間、レベル制御ユニットは、液体が目標堆積距離を短くすることを防ぐことができるようになっている。当業者は、ポリマー材料の最上層が液体の表面より上方に位置して、液体表面とノズルとの間の距離が、目標堆積距離よりも、例えば1mmまたは2mmなどの臨界堆積高さだけ概ね大きくなり得るようにしてもよいことを認識するだろう。オーバフローをレベル制御ユニットとして使用することによって、充填高さは、簡単な技術的手段によって受動的に制御され得る。オーバフローは、バットを所定の充填レベルまで充填することを簡単にすることもできる。一部の実施形態において、例えば、コレクタによる液体の変位によりコレクタがノズルから引き離れる間、液体は一定の充填高さまで上昇する。
【0041】
好ましい実施形態において、液体は誘電媒体であり、誘電媒体の誘電率は、特に50未満、好ましくは30未満である。
【0042】
ポリマーは、空気の誘電率よりも桁違いに大きくなり得る誘電率を有することができ、それにより電界線をその付近で曲げることができる。それにより、ノズルから放出されたポリマー材料の経路は、コレクタによって以前に受容されたポリマー材料の付近で変形され得る。誘電媒体は、誘電媒体の表面より下方で誘電率を均一にすることができる。エレクトロスピニング/書込みによって堆積されたポリマー材料は多孔質であり得るため、誘電媒体は、コレクタ上に受容されたポリマー材料に浸透して、一定の誘電率を有する最上ポリマー層近くに略平坦な面を提供し、堆積されたポリマー材料の存在が、続いて受容されるポリマー材料に与える影響力を低減させるようにすることができる。誘電媒体は、堆積されたポリマー材料の電荷をシールドすることにより、システムの堆積精度をさらに向上させることもできる。
【0043】
誘電媒体は、空気またはポリマー材料の誘電率よりも大きい誘電率を有することができ、ノズルから放出されたポリマー材料が受ける電界強度に対する液体の効果を低減させるように、50未満であってもよい。例えば、液体は、脱塩水、エタノール(ethanol)、イソプロパノール(isopropanol)、メタノール(methanol)、フェノール(phenol)、クロロホルム(chloroform)、または油であってもよい。好ましくは、液体は、コレクタ・プレート上に受容されたポリマー材料を殺菌するための殺菌性を有する。
【0044】
好ましい実施形態において、液体は(電気的に)導電性であり、バットおよび/またはコレクタは、液体の一定の電位を維持するように(電気的に)接地されている。
【0045】
導電性液体は、液体の接地電位を維持するように、少なくとも散逸性であってもよい。例えば、液体の抵抗率は、10Ωm未満または10Ωm未満であってもよい。液体の散逸性は、コレクタ上に受容されたポリマー材料から電荷を排出し、またはポリマー材料中の電荷をシールドすることができ、液体の表面に一定の電位を提供することを可能にすることもできる。一部の実施形態において、液体の導電性は高く、例えば10Ωm未満または10Ωmであり、液体表面がエレクトロスピニング/書込みプロセスのための対電極として作用することができるようになっている。
【0046】
当業者は、液体が誘電性および導電性の両方を有することができることを認識するだろう。例えば、脱塩水は、ポリマーから電荷を排出するように散逸性であり得るが、誘電媒体としても作用して、エレクトロスピニング/書込みプロセスのためにコレクタ上に受容されたポリマー材料の高い誘電率を少なくとも部分的に相殺する。一部の実施形態において、液体の抵抗率は、10Ωm~10Ωmまたは10Ωm~10Ωmである。
【0047】
好ましい実施形態において、コントローラは、ポリマー材料の堆積中に液体の液体表面より上方で印刷ヘッドに対向する、受容されたポリマー材料の上面を維持するように構成されている。
【0048】
好ましい実施形態において、コントローラは、印刷面がバット内の液体の表面より上方に留まったまま、コレクタとコレクタによって受容されたポリマー材料の少なくとも一部とを、受容されたポリマー材料の高さに従って、バット内の液体中に引き込むように構成されている。
【0049】
第2の態様によれば、本発明は、ポリマー材料のエレクトロスピニング/書込みのための方法に関する。方法は、ポリマー材料を印刷ヘッドに供給することと、印刷ヘッドと印刷ヘッドに対向するコレクタとの間に電圧を印加することと、印刷ヘッドからコレクタに向かうポリマー材料の流れを開始することとを含む。方法は、コレクタ上におけるポリマー材料の堆積高さの増加に伴って、コレクタを印刷ヘッドから離して液体中に引き込むことをさらに含む。
【0050】
一部の実施形態において、コレクタおよび印刷ヘッドのうちの一方が(電気的に)接地され、選択可能な電位が、ノズルからコレクタに向かうポリマー材料の流動を制御するために、コレクタおよび印刷ヘッドのうちの他方に印加される。
【0051】
好ましい実施形態において、方法は、コレクタを(電気的に)接地することと、ノズルからコレクタに向かうポリマー材料の流動を制御するために、選択可能な電位を印刷ヘッドのノズルに印加することとをさらに含む。
【0052】
好ましい実施形態において、方法は、コレクタがバットに引き込まれる間、液体を保持するバットの一定の充填高さを維持することをさらに含む。
【0053】
好ましい実施形態において、コレクタは、印刷ヘッドに対向するコレクタ・プレートと、バットの底部の開口部を通って突出する可動支持体とを備え、方法は、可動支持体を開口部を通って引き込んで、印刷ヘッドに対するコレクタ/コレクタ・プレートの相対位置を調節することをさらに含む。
【0054】
好ましい実施形態において、方法は、堆積高さが高さ閾値を超えたときに、コレクタを液体に浸漬させることを含む。
【0055】
好ましい実施形態において、液体は誘電媒体であり、誘電媒体の誘電率は、特に50未満、好ましくは30未満である。
【0056】
好ましい実施形態において、液体は導電性であり、バットおよび/またはコレクタは、液体の一定の電位を維持するように(電気的に)接地されている。
【0057】
好ましい実施形態において、方法は、コレクタ上におけるポリマー材料の堆積高さの増加に伴って、コレクタを印刷ヘッドから離して液体中に引き込んで、放出しているノズルと印刷面との間に略一定の電界特性を維持することを含む。
【0058】
好ましい実施形態において、方法は、印刷面がバット内の液体の表面より上方に留まったまま、コレクタとコレクタによって受容されたポリマー材料の少なくとも一部とを、バット内の液体中に引き込むことを含む。
【0059】
第3の態様によれば、本発明は、制御システム上で実行されると、第2の態様による方法を実施する、または第1の態様によるシステムを駆動する機械可読命令を含む、コンピュータ・プログラムまたはコンピュータ・プログラム製品に関する。
【0060】
本発明によるシステムおよび対応する方法の特徴および多くの利点が、添付図面を参照する好ましい実施形態の詳細な説明から最もよく理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】エレクトロスピニング/書込みシステムの例を概略的に示す図である。
図2】ビルド方向に沿って延びるポリマー構造体のエレクトロスピニング/書込みのための方法の例を概略的に示す図である。
図3】一例による、コレクタ・プレートが液体中に引き込まれ得る、ポリマー材料のエレクトロスピニング/書込みのためのシステムを示す図である。
図4】コレクタ・プレートがバット内の液体の表面より下方に引き込まれている、図3のシステムを示す図である。
図5A-5B】それぞれ、等しい相対誘電率の液体を含まない場合と含む場合との、帯電されたノズルに対向するコレクタ・プレート上の固体ポリマー構造体のための静電シミュレーションの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図1は、一例によるエレクトロスピニング/書込みシステム10を概略的に示す。エレクトロスピニング/書込みシステム10は、導電性コレクタ・プレート16の上方に配置された導電性ノズル14を有する印刷ヘッド12を備える。電圧が印刷ヘッド12とコレクタ・プレート16との間に電極17を介して印加され(印刷ヘッド12および導電性コレクタ・プレート16における例示的な電荷+/-によって示される)、電界(直線矢印「E」によって概略的に示される)を誘導して、印刷ヘッド12とコレクタ・プレート16との間の間隙を埋めることができる。ポリマー材料18の流れが、ノズル14からコレクタ・プレート16に向かって放出されて、コレクタ・プレート16上に受容されたポリマー材料20の層を形成することができる。
【0063】
印刷ヘッド12とコレクタ・プレート16とは、横方向平面において互いに対して移動されて、ポリマー材料18の流れがコレクタ・プレート16上にポリマー繊維として堆積され得るようにすることができ、ポリマー繊維の伸長が、システム10のエレクトロ書込みモードにおいて印刷ヘッド12とコレクタ・プレート16との相対移動の方向に略従うことができる。システム10のエレクトロスピニング・モードにおいて、繊維は所定の堆積領域上にエレクトロスピンされ、実施形態において、堆積されたポリマー繊維の向きもランダム化され得るようにすることができる。
【0064】
横方向平面における相対運動を駆動し、堆積されたポリマー構造体の幾何形状を画定するために、印刷ヘッド12および/またはコレクタ・プレート16は、並進ステージに連結されて、横方向平面における印刷ヘッド12とコレクタ・プレート16との相対運動を駆動することができる。例えば、印刷ヘッド12は、コレクタ・プレート16に対して横方向に、例えば、コレクタ・プレート16の表面に略平行に延びる垂直なX/Y軸に沿って並進されるキャリッジ(図示せず)に取り付けられていてもよい。
【0065】
ポリマー材料18は、溶媒中の溶解ポリマーであってもよく、または固体ポリマー粒もしくはポリマー・フィラメントなどのポリマー基材24をその融点を超えて加熱することによって得られるポリマー溶融物であってもよい。例えば、図1に示すように、ポリマー粒は、印刷ヘッド12内で加熱され、ピストン26を用いて、例えば加圧空気を用いてポリマー溶融物を加圧してポリマー溶融物をノズル開口に通すことなどによって、ノズル14を通って押し出されてもよい。一部の実施形態において、ポリマー基材24は、フィラメントとして供給されてもよく、このフィラメントは、印刷ヘッド12に送られて印刷ヘッド12内で加熱され、例えば固体ポリマー・フィラメント(図示せず)によって押されながらノズル14を通って押し出される。
【0066】
少なくとも部分的に液体のポリマー材料18は、ノズル14内で帯電されてもよく(ポリマーの流れにおける正電荷によって概略的に示す)、ノズル14からコレクタ・プレート16に向かって引っ張られてもよい。ポリマー材料18に作用する電気力は、ノズル14においてポリマー材料18のテーパ22を誘導することができる。テーパ22は、近似テイラー・コーンを形成することができ、そこから、帯電されたポリマー材料18の噴射がコレクタ・プレート16に向かって放出され得る。ポリマー材料18がノズル14からテーパ状になるため、ノズル14とコレクタ・プレート16との間のポリマー材料18の流れは、ノズル14の直径よりも小さい直径を特徴とすることができ、ポリマー材料20の層にポリマー繊維として堆積されてもよい。例えば、ポリマー材料18は、100μm未満、例えば0.2μm~100μmまたは5μm~50μmの厚さを特徴とするポリマー繊維として堆積されてもよく、ノズル直径は0.1mm~0.4mmであってもよい。
【0067】
ポリマー材料18は、ノズル14とコレクタ16との間を通るときに、溶媒成分の冷却および/または蒸発によって凝固することができ、ポリマー材料18の粘度がコレクタ・プレート16に向かって増加し得るようになっている。その後、凝固または固体ポリマー繊維が、コレクタ・プレート16上または以前に受容されたポリマー材料20の層上に堆積されてもよい。
【0068】
システム10は、ポリマー材料20の複数の層を互いに重なるように徐々に堆積させることができ、ポリマー材料20の各層の幾何形状は、複数の本質的に2次元のスライス/層から3次元形状を構成するように異なっていてもよい。ノズル14とコレクタ16との間の距離および電圧に応じて、ポリマー繊維は、所定の位置または堆積領域で堆積されて、コレクタ16上の受容されたポリマー材料20の決定的な幾何形状を生じさせることができる。例えば、ポリマー材料18によるエレクトロ書込みを可能にするために、ノズル14とコレクタ16または受容されたポリマー材料20の最上層との間の距離は、約1.5mm~約10mm、例えば約2.5mm~約8mmであってもよい。
【0069】
コレクタ・プレート16上におけるポリマー材料20の層の堆積高さの増加に従って、ノズル14とポリマー材料20の最上層との間の距離が略一定のままであるように、印刷ヘッド12とコレクタ16との間の距離が調節されてもよい。コレクタ・プレート16とポリマー材料20の最上層との間の略一定の距離は、堆積されたポリマー材料20の層に与えるノズル14の接近の効果、例えば、以前に堆積された繊維の溶解、ポリマー材料18、20がノズル14に向かって引き付けられること、またはテイラー・コーンの変形を避けることができる。
【0070】
ノズル14とコレクタ・プレート16との間に印加される電圧は、コレクタ・プレート16とノズル14との間の間隔の変化に従って増加され、ノズル14において略一定の電界を維持して、テーパ22を誘導し、ノズル14からコレクタ・プレート16に向かうポリマー材料18の流動を制御することができる。例えば、ノズル14とコレクタ・プレート16との間の距離が約3mmのときに、約5kVの電圧がノズル14とコレクタ・プレート16との間に印加されて、凝固ポリマー繊維をコレクタ・プレート16上の所定の位置に堆積させることができ、電圧は、コレクタ・プレート16とノズル14との間の距離の増加に従って増加されてもよい。
【0071】
一部の実施形態において、ノズル14とコレクタ・プレート16との間の距離は、ポリマー材料18のオームの流動様式(エレクトロ書込み様式)の臨界距離よりも大きくてよく、ポリマー材料18が、コレクタ・プレート16および以前に受容されたポリマー材料20上に対流流動様式でエレクトロスピンされて、エレクトロスピンされた繊維を所定の堆積様式で堆積させることができるようになっている。
【0072】
したがって、ポリマー材料18、20の3次元形状は、ポリマー材料20の連続して堆積された層によって構成されてもよい。しかしながら、受容されたポリマー材料20の層は、誘電特性により、または受容されたポリマー材料20の層に保持された電荷により、ノズル14とコレクタ・プレート16との間の電界分布に局所的に影響を与えることがあり、堆積精度が堆積高さの増加に伴って次第に低下し得るようになっている。堆積中に利用されるポリマー材料18に応じて、ポリマー材料18、20の帯電効果が、ある臨界堆積高さを超える受容されたポリマー材料20の後続層の秩序堆積(ordered deposition)を妨げることさえあり得る。
【0073】
図2は、一例による、ポリマー材料18のエレクトロスピニング/書込みの方法を概略的に示す。方法は、ポリマー材料18、24を印刷ヘッド12に供給すること(S10)と、印刷ヘッド12と印刷ヘッド12に対向するコレクタ16との間に電圧を印加すること(S12)と、印刷ヘッド12からコレクタ16に向かうポリマー材料18の流れを開始すること(S14)とを含む。方法は、コレクタ16上におけるポリマー材料20の堆積高さの増加に伴って、コレクタ16を印刷ヘッド12から離して液体中に引き込むこと(S16)をさらに含む。
【0074】
図2の方法において、受容されたポリマー材料20の層の影響は、コレクタ16とコレクタ16によって受容されたポリマー材料20の少なくとも一部とを液体に浸漬させることによって、少なくとも部分的に軽減され得る。液体は、電界中の液体の分極により、堆積された誘電ポリマー材料20の層の静電効果を相殺することができ、ポリマー材料中に保持された電荷をシールドすることができる。加えて、液体はポリマー材料から電荷を排出することができ、一部の実施形態において、液体表面に略平坦な接地電位基準を示すことができる。それにより、受容されたポリマー材料20の層の臨界堆積高さが増加され得る。
【0075】
図3は、一例による、コレクタ・プレート16が液体28中に引き込まれ得る、ポリマー材料18のエレクトロスピニング/書込みのためのシステム10を示す。システム10は、ノズル14を介してポリマー材料18を放出するように構成されている印刷ヘッド12と、ノズル14から放出されたポリマー材料18を受容するように構成されているコレクタ・プレート16とを備える。システム10は、液体28を含むバット30をさらに備え、コレクタ・プレート16はバット30内に受容されている。
【0076】
バット30は、開いたタンクであってもよく、バット30の断面が、バット30の少なくとも一部においてコレクタ・プレート16よりも大きく、コレクタ・プレート16を受容し、バット30内での(垂直)変位距離にわたるコレクタ・プレート16の移動を可能にして、ノズル14とコレクタ・プレート16との間の距離を調節するようになっている。図3に示すように、バット30は、コレクタ・プレート16上で印刷ヘッド12からポリマー材料18を受容するための上部開口部を特徴とすることができる。しかしながら、バット30は、略閉じたタンクであってもよく、印刷ヘッド12は、コレクタ・プレート16および/またはバット30の意図された充填高さより上方のバット30の上部収容空間に受容されてもよい。
【0077】
印刷ヘッド12は、コレクタ・プレート16の表面に対する横方向のノズル14の堆積を制御するように、並進機構(図示せず)に取り付けられてもよい。ノズル14の横方向位置を経時的に調節することによって、コレクタ・プレート16上における受容されたポリマー材料20の2次元堆積パターンが制御され得る。
【0078】
印刷ヘッド12は、受容されたポリマー材料20の多層を徐々に堆積させて、所定の形状を有する3次元ポリマー構造体を構築するように駆動されてもよい。受容されたポリマー材料20の堆積高さの増加に従って、コレクタ・プレート16は、印刷ヘッド12からビルド方向に沿って引き離されて、ノズル14と受容されたポリマー材料20の最上層との間の一定の距離を略維持することができる。
【0079】
コレクタ・プレート16を変位させるために、コレクタ・プレート16は、可動ロッド32に取り付けられてもよく、この可動ロッド32は、バット30の底部36の開口部34を通って突出して変位アセンブリ(図示せず)に連結される。変位アセンブリは、可動ロッド32を開口部34を通って移動させて、バット30とコレクタ・プレート16との相対位置を変えることができる。したがって、印刷ヘッド12とコレクタ・プレート16との間の距離は、変位アセンブリを介して可動ロッド32の運動を駆動することによって、例えばステッパ・モータなどの電気アクチュエータを駆動することによって調節されてもよい。
【0080】
シール・ガスケット38が、可動ロッド32を取り囲むことができ、バット30の底部36をシールして、コレクタ・プレート16がビルド方向に沿って変位される間、液体28がバット30から漏れることを防ぐことができる。
【0081】
コレクタ・プレート16は、コレクタ・プレート16上における意図された構造体の堆積を開始する前に開始位置にあってもよい。開始位置で、バット30に液体28が所定の充填量などの所定の充填レベルで充填されたときに、印刷ヘッド12に対向する上面が、液体28の表面より上方に位置してもよい。
【0082】
図3に示すように、バット30は、バット30の側壁にオーバフロー40を備えることができ、液体28は、オーバフロー40の垂直位置に関連付けられた所定の充填高さより上方でオーバフロー40を通ってバット30から排出されてもよい。言い換えると、オーバフロー40は、バット30内の液体28の最大充填高さを画定することができる。
【0083】
開始位置で、ポリマー材料18は、例えば、ノズル14からコレクタ・プレート16に向かうポリマー材料18の安定した噴射が達成されるまで、コレクタ・プレート16の表面上に堆積されてもよい。その後、システム10は続けて、コレクタ・プレート16の所定部分上の一部の意図された形状に対応する受容されたポリマー材料20の層を連続して堆積させることができる。
【0084】
受容されたポリマー材料20の層がコレクタ・プレート16上に堆積される間、変位機構が駆動されてコレクタ・プレート16をノズル14から引き離し、例えば、受容されたポリマー材料20の層の数に従ってコレクタ・プレート16を段階的な方法で引き込むことによって、ノズル14とコレクタ・プレート16との間の距離が徐々に増加され得るようすることができる。コレクタ・プレート16の引込距離は、コレクタ・プレート16上における受容されたポリマー材料20の層の高さに略対応していてもよい。
【0085】
変位アセンブリは、コレクタ・プレート16とコレクタ・プレート16によって受容されたポリマー材料20の少なくとも一部とを、受容されたポリマー材料20の高さに従って、バット30内の液体28中に引き込むように特に構成されるべきである。
【0086】
受容されたポリマー材料20の層の高さが高さ閾値を超えたときに、印刷ヘッド12に対向するコレクタ・プレート16の上面が、液体28の表面より下方に引き込まれてもよい。例えば、コレクタ・プレート16の上面は、開始位置で、液体表面よりも高さ閾値だけ上方にあってもよく、引込距離が高さ閾値を超えたときに液体28に浸漬されてもよい。
【0087】
コレクタ・プレート16を液体28に浸漬させるための高さ閾値は、堆積高さに従って選択されてもよく、この堆積高さは、それよりも下で、受容されたポリマー材料20の層の堆積が安定することが知られている堆積高さ、例えば、それよりも下で、コレクタ・プレート16上における受容されたポリマー材料20の存在が、受容されたポリマー材料20の意図された幾何形状をごくわずかしか変形させない堆積高さであり、例えば、1mm、2mm、または4mmである。高さ閾値は、例えば、利用される液体28および/もしくは堆積されたポリマー材料18について、ならびに/または、印刷ヘッド12および/もしくはコレクタ16の構造体について、実験的に決定されてもよい。
【0088】
一部の実施形態において、高さ閾値は、開始位置における毛管力および/または静電力により、液体28がコレクタ・プレート16の表面を覆わないように選択される。
【0089】
一部の実施形態において、バット30内の液体28の充填高さは、引き込まれるコレクタ・プレート16によるバット30内の液体28の変位によりコレクタ・プレート16が引き込まれる間に上昇してもよく、高さ閾値がコレクタ・プレート16の上面と液体表面との間の距離とは異なり得るようになっている。充填高さは、所定の充填高さ、例えばオーバフロー40によって画定された所定の充填高さまで上昇し得る。一部の実施形態において、バット30は、受容されたポリマー材料20の堆積高さが高さ閾値を超える前に、液体28で動的に充填される。
【0090】
コレクタ・プレート16が液体28に浸漬されると、受容されたポリマー材料20が静電力により追加のポリマー材料18の堆積位置に存在することの影響が、液体28によって少なくとも部分的に相殺され得る。
【0091】
図4は、コレクタ・プレート16がバット30内の液体28の表面より下方に引き込まれている、図3のシステム10を示す。それにより、コレクタ・プレート16上の受容されたポリマー材料20は、液体28に部分的に浸漬されているが、印刷ヘッド12に対向する受容されたポリマー材料20の上面は、液体表面より上方にある。液体28は、受容されたポリマー材料20の層に浸透することができ、ノズル14に対向するコレクタ・プレート16の上面を覆って、受容されたポリマー材料20の上面近くの、印刷ヘッド12に対向する略平坦な面を提供することができる。
【0092】
液体28は、受容されたポリマー材料20の誘電率と同等の誘電率を有することができる。その後、液体28は、受容されたポリマー材料20の存在による空間的に変化する誘電率を相殺することができ、したがって、受容されたポリマー材料20の存在によるポリマー材料18の流動の変形を少なくとも部分的に相殺することができる。しかしながら、液体28の誘電率は、受容されたポリマー材料20の誘電率より大きくても小さくてもよい。例えば、液体28の誘電率は、受容されたポリマー材料20の存在の効果をさらに低減させるように、受容されたポリマー材料20の誘電率より大きくてもよく、または、ノズル14とコレクタ・プレート16との間の電圧を制限するため、もしくは液体28に与える電界の影響を制限するために、受容されたポリマー材料20の誘電率より小さくてもよい。
【0093】
図5A図5Bは、それぞれ、等しい相対誘電率(ε=6)の液体28を含まない場合と含む場合との、帯電されたノズル14に対向するコレクタ・プレート16上の固体ポリマー構造体42のための静電シミュレーションの例を示す図である。ノズル14から放出されたポリマー材料18の噴射がノズル14の下方に示されて、意図された堆積方向を示す。グラフ全体を通じて、電界の等電位線が実線で示され、電界の大きさおよび強度が、黒矢印のサイズおよび向きによって示される。
【0094】
図5Aにおいて、液体28は存在せず、電界は、電界中のポリマー構造体42の分極により、ポリマー構造体42の近傍でポリマー構造体42の方向に曲がっている。そのため、追加のポリマー材料18がポリマー構造体42に堆積されると、ポリマー材料18は、電界線に沿ってポリマー構造体42に向かって引っ張られ得る。
【0095】
図5Bは、同じポリマー構造体42を示すが、ポリマー構造体42は、等しい誘電率を有する液体28に部分的に浸漬されている。液体28は、その誘電特性に従って電界中で分極されて、ポリマー構造体42に向かう電界線の曲がりが部分的に相殺されるようになっており、電界は、ポリマー構造体42の縁部にも近いポリマー構造体42の上面に略平行に位置合わせされ得る。それにより、ポリマー材料18の流動は、略垂直方向に沿っていると予想され得、ポリマー材料18の堆積精度および/または最大堆積高さが向上され得るようになっている。
【0096】
再び図4を参照すると、印刷ヘッド12とコレクタ・プレート16との間の電圧は、コレクタ・プレート16と印刷ヘッド12との間の距離に基づいて、および/または、液体28へのコレクタ・プレート16の浸漬深さに基づいて調節されてもよい。例えば、液体28は、液体28の誘電率に従ってコレクタ・プレート16と印刷ヘッドとの間の電界の強度を低下させることができ、電圧は、コレクタ・プレート16と印刷ヘッド12との間の液体28の存在を考慮して調節されてもよい。好ましくは、液体28の誘電率は、コレクタ・プレート16と印刷ヘッド12との間に印加される最大電圧を制限するように、50未満または30未満である。
【0097】
例えば、液体28が散逸性を有し、コレクタ・プレート16を介してなど、接地に電気的に結合されているときに、液体28は、液体28の表面より下方の電荷をシールドすることもでき、受容されたポリマー材料20から電荷を排出することもできる。それにより、受容されたポリマー材料20の層の高さの増加によって生じる静電変形の影響が低減された、受容されたポリマー材料20の後続層が堆積され得る。
【0098】
前述の例は、液体表面より上方の開始位置におけるコレクタ・プレート16上へのポリマー材料18の堆積に注目しているが、当業者は、コレクタ・プレート16が最初に液体表面より下方にあってもよいことを認識するだろう。例えば、ポリマー材料18は、コレクタ・プレート16が液体28の薄膜で覆われている間にコレクタ・プレート16上に堆積されてもよく、または、コレクタ・プレート16が液体28に浸漬されている間に、コレクタ・プレート16上に以前に付着された垂直に突出する構造体上、例えば以前に堆積されたポリマー構造体42上に堆積されてもよい。
【0099】
好ましい実施形態の説明および図面は、本発明およびそれに関連する有利な効果を示す役割を果たすものに過ぎず、限定を意味するものと理解されるべきではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ決定される。
【符号の説明】
【0100】
10 システム
12 印刷ヘッド
14 ノズル
16 コレクタ(プレート)
18 ポリマー材料
20 受容されたポリマー材料
22 テーパ/テイラー・コーン
24 ポリマー基材
26 ピストン
28 液体
30 バット
32 可動ロッド
34 開口部
36 バットの底部
38 シール・ガスケット
40 オーバフロー
42 ポリマー構造体
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
【国際調査報告】