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特表2023-551824ベーンを含む管状出口区画を有する吐出ノズル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】ベーンを含む管状出口区画を有する吐出ノズル
(51)【国際特許分類】
   B05B 7/04 20060101AFI20231206BHJP
   B05B 1/26 20060101ALI20231206BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20231206BHJP
   B05D 1/26 20060101ALI20231206BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
B05B7/04 ZAB
B05B1/26 Z
B05D7/24 301L
B05D1/26 Z
B05D3/00 B
B05D7/24 301U
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532163
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-06-08
(86)【国際出願番号】 US2021057848
(87)【国際公開番号】W WO2022119682
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】63/120,521
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519415100
【氏名又は名称】ディディピー スペシャルティ エレクトロニック マテリアルズ ユーエス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル シュローアー
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ ラングメイド
(72)【発明者】
【氏名】マーク リカード
(72)【発明者】
【氏名】ピユシュ ソニ
【テーマコード(参考)】
4D075
4F033
【Fターム(参考)】
4D075AC06
4D075AC09
4D075AC84
4D075AC88
4D075EA27
4D075EA29
4D075EC41
4F033BA03
4F033DA01
4F033EA01
4F033JA03
4F033LA09
4F033NA01
4F033QB03X
4F033QC05
4F033QD02
4F033QD14
4F033QE06
(57)【要約】
液体発泡性製品を吐出するのに適した、特に二酸化炭素発泡剤で有用なノズル及び方法であって、液体発泡性製品を吐出するのに適した、特に二酸化炭素発泡剤で有用なノズル及び方法であって、ノズルは、インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含み、管状出口区画は、中心線軸を有する吐出用通路を画定する内壁面を有し、管状出口区画は、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた複数のベーンを更に有し、ベーンは、吐出用通路内に半径方向に延び、ベーンは、長さ寸法、厚さ寸法、及び幅寸法を有し、ベーンは、吐出用通路の中心線にて接続又は接触していない、ノズル及び方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体発泡性製品を吐出するのに適したノズルであって、
インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含み、
前記管状出口区画は、吐出用通路を画定する内壁面を有し、前記通路は、中心線軸を有し、
前記管状出口区画は、前記中心線軸と平行に前記内壁面に取り付けられた複数のベーンを更に有し、前記ベーンは、前記吐出用通路内に半径方向に延び、
前記ベーンは、長さ寸法を有する長さ、厚さ寸法を有する厚さ、及び幅寸法を有する幅を有し、
前記厚さ寸法は前記幅寸法よりも小さく、前記幅寸法は前記長さ寸法よりも小さく、
前記長さ寸法は、前記ベーンが前記中心線軸と平行に前記内壁面に接触する距離であり、前記厚さ寸法は、前記内壁面における前記中心線軸に垂直な前記ベーンの有効厚さであり、前記幅寸法は、前記ベーンが前記吐出用通路内に延びる前記内壁面からの距離であり、
前記ベーンは、前記吐出用通路の前記中心線にて接続又は接触していない
ノズル。
【請求項2】
3つ以上のベーンを有する、請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
5~10個のベーンを有する、請求項2に記載のノズル。
【請求項4】
前記ベーンは、前記吐出用通路の前記中心線の周りに半径方向に対称に分布している、請求項1~3のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項5】
前記ベーンは、前記吐出用通路の中心線の周りに半径方向に非対称に分布している、請求項1~3のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項6】
各ベーンの前記幅寸法は、前記管状出口区画の前記アウトレット部で最大値を有し、前記ベーンの前記長さに沿って減少する、請求項1~5のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項7】
各ベーンの前記厚さ寸法は、前記内壁面で最大値を有し、前記吐出用通路内に半径方向に減少する、請求項1~6のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項8】
各ベーンの前記厚さ寸法は、前記内壁面から前記吐出用通路に向かって変化しない、請求項1~6のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項9】
各ベーンの前記厚さ寸法は、前記管状出口区画の前記アウトレット部における最小値から前記ベーンの前記長さに沿って増加する、請求項1~8のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項10】
前記管状出口区画の前記インレット部に取り付けられた混合チャンバを更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項11】
前記管状出口区画の前記アウトレット部は、前記ノズルの出口面である、請求項1~10のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項12】
インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含むノズルを用いて発泡性製品を吐出する方法であって、
a)少なくとも1種の発泡剤を含む液体発泡性製品を前記管状出口区画の前記インレット部に供給する工程であって、
前記管状出口区画は、吐出用通路を画定する内壁面を有し、前記通路は、中心線軸を有し、
前記管状出口区画は、前記中心線軸と平行に前記内壁面に取り付けられた複数のベーンを更に有し、前記ベーンは、前記吐出用通路内に半径方向に延び、
前記ベーンは、長さ寸法を有する長さ、厚さ寸法を有する厚さ、及び幅寸法を有する幅を有し、
前記厚さ寸法は前記幅寸法よりも小さく、前記幅寸法は前記長さ寸法よりも小さく、
前記長さ寸法は、前記ベーンが前記中心線軸と平行に前記内壁面に接触する距離であり、前記厚さ寸法は、前記内壁面における前記中心線軸に垂直な前記ベーンの有効厚さであり、
前記幅寸法は、前記ベーンが前記吐出用通路内に延びる前記内壁面からの距離であり、
前記ベーンは、前記吐出用通路の前記中心線にて接続又は接触していない、
工程と、
b)前記管状出口区画の前記アウトレット部から前記液体発泡性製品を吐出する工程と、
を含む、方法。
【請求項13】
前記ノズルは3つ以上のベーンを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ノズルは5~10個のベーンを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ノズルは、前記吐出用通路の前記中心線の周りに半径方向に対称に分布しているベーンを有する、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記ノズルは、前記吐出用通路の前記中心線の周りに半径方向に非対称に分布しているベーンを有する、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
各ベーンの前記幅寸法は、前記管状出口区画の前記アウトレット部で最大値を有し、前記ベーンの前記長さに沿って減少する、請求項12~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記ノズル内の各ベーンの前記厚さ寸法は、前記内壁面で最大値を有し、前記吐出用通路内に半径方向に減少する、請求項12~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記ノズル内の各ベーンの前記厚さ寸法は、前記内壁面から前記吐出用通路に向かって変化しない、請求項12~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
各ベーンの前記厚さ寸法は、前記管状出口区画の前記アウトレット部における最小値から前記ベーンの前記長さに沿って増加する、請求項12~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記ノズルは、前記管状出口区画の前記インレット部に取り付けられた混合チャンバを更に含む、請求項12~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記発泡剤は二酸化炭素である、請求項12~21のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野。本発明は、スプレーフォームを適用するのに適した改良された吐出ノズル及びこれを含むデバイスに関し、特に、スプレーフォームを環境に配慮した手法で満足のいくように適用することに関する。吐出ノズルは、二酸化炭素発泡剤を使用したスプレーフォームの適用に特に適しており、2成分スプレーフォームに対して使用することができる。
【背景技術】
【0002】
従来技術の説明。1成分及び2成分スプレーフォーム、特に、2成分低圧(TCLP:two component low pressure)スプレーフォームの吐出及び発泡に使用される多くの既存の発泡剤は、その高い地球温暖化係数(GWP:global warming potential)特性のために望ましくない。このような望ましくない発泡剤は、主にハイドロフルオロカーボン(HFC)系である。HFC発泡剤の潜在的代替品として、低GWPのハイドロフルオロオレフィン(HFO)代替物が検討されてきた。しかしながら、HFO代替物はいくつかのスプレーフォームに使用されている触媒と反応する可能性があり、フォームの性能を低下させ、産業上の衛生の懸念さえ生じさせる可能性があることが判明した。
【0003】
より望ましい発泡剤は二酸化炭素(CO)であるが、COには、フォームを吐出するために使用される場合には独自の課題がある。二酸化炭素は、HFC又はHFOのいずれかに比べてフォーム作製化学物質に溶けにくい。このことは、より少量の発泡剤(CO)がフォーム作製化学物質中に存在し、吐出されるフォームの発泡の減少をもたらすことを意味する。したがって、COを発泡剤として使用すると、フォーム混合物が、HFC又はHFO代替物を用いて噴霧されたフォーム混合物に比べてより大きな液滴で噴霧され、より多くの液体を有することになる。したがって、吐出されるフォーム混合物は、十分に分散した霧状の噴霧パターンではなく、飛散を伴う集中した流れで噴霧される傾向にある。
【0004】
表面に適用されたときのフォーム混合物の噴霧パターンを向上させる特徴を有する、液体発泡性製品を吐出するのに適したノズルが必要とされている。このようなノズルは、COなどの、環境に配慮してはいるものの理想にはおそらく満たない発泡剤が使用される場合に特に望ましく、2成分スプレーフォームの適用に特に有用である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、液体発泡性製品を吐出するのに適したノズルであって、インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含み、
管状出口区画は、吐出用通路を画定する内壁面を有し、通路は、中心線軸を有し、管状出口区画は、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた複数のベーンを更に有し、ベーンは、吐出用通路内に半径方向に延び、ベーンは、長さ寸法を有する長さ、厚さ寸法を有する厚さ、及び幅寸法を有する幅を有し、厚さ寸法は幅寸法よりも小さく、幅寸法は長さ寸法よりも小さく、長さ寸法は、ベーンが中心線軸と平行に内壁面に接触する距離であり、厚さ寸法は、内壁面における中心線軸に垂直なベーンの有効厚さであり、幅寸法は、ベーンが吐出用通路内に延びる内壁面からの距離であり、ベーンは、吐出用通路の中心線にて接続又は接触していない、ノズルに関する。
【0006】
本発明はまた、インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含むノズルを用いて液体発泡性製品を吐出する方法であって、
a)少なくとも1種の発泡剤を含む液体発泡性製品を管状出口区画のインレット部に供給する工程であって、管状出口区画は、吐出用通路を画定する内壁面を有し、通路は、中心線軸を有し、管状出口区画は、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた複数のベーンを更に有し、ベーンは、吐出用通路内に半径方向に延び、ベーンは、長さ寸法を有する長さ、厚さ寸法を有する厚さ、及び幅寸法を有する幅を有し、厚さ寸法は幅寸法よりも小さく、幅寸法は長さ寸法よりも小さく、
長さ寸法は、ベーンが中心線軸と平行に内壁面に接触する距離であり、厚さ寸法は、内壁面における中心線軸に垂直なベーンの有効厚さであり、幅寸法は、ベーンが吐出用通路内に延びる内壁面からの距離であり、ベーンは、吐出用通路の中心線にて接続又は接触していない、工程と、
b)管状出口区画のアウトレット部から液体発泡性製品を吐出する工程と、
を含む、方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】発泡性混合物を別々の流れに分割しながら同時に発泡性混合物に対するせん断を増加させる管状出口区画の1つの態様の図である。
図2】管状出口区画アウトレット部が吐出ノズルの出口面で終端し、ベーンが出口面の平面で終端する、すなわち、ベーンは出口面の平面と面一であり、各ベーンの幅寸法は、管状出口区画のアウトレット部又は出口面の平面に最大値を有し、幅寸法は、ベーンに沿って、ベーンの長さに平行に、出口面から離れる方向に値が減少し、厚さ寸法は、ベーンに沿って、ベーンの長さに平行に、出口面から離れる方向に値が減少する実施形態を示す図1の管状出口区画の詳細である。
図3】様々なベーン厚さ実施形態を含む、関連する長さ寸法、厚さ寸法、及び幅寸法を示す、長さ、厚さ、及び幅を有する三角形のベーンの図である。
図4】本質的に中空管である先行技術の管状出口区画を有する吐出ノズルの一般的な描写の図である。
図5】ベーンを有する管状出口区画のインレット部に2成分スプレーフォームに適した混合チャンバが取り付けられている吐出ノズルの一実施形態の断面図である。
図6】吐出用通路の中心線の周りに半径方向に対称に分布している6つのベーンを有する実施形態を示す図5の吐出ノズルの端面図である。
図7】比較的透明な又は透けたハウジングを有する図5及び図6の吐出ノズルの斜視図である。
図8】ベーンを有する管状出口区画を有する吐出ノズルを含み得る1つのタイプのスプレーガンの図である。
図9】本質的にベーンのない中空管である管状出口区画を有する吐出ノズルを使用し、2成分フォームとCO発泡剤との組み合わせから作成された望ましくない噴霧パターンの図である。
図10】管状出口区画内に半径方向に対称に分布しているベーンを有する管状出口区画を有する吐出ノズルを使用し、2成分フォームとCO発泡剤との組み合わせから作成された望ましい噴霧パターンの図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図4は、「混合及び吐出ノズル」若しくは「クロスオーバ防止又は耐クロスオーバノズル」(Brownに付与された米国特許第6,021,961号明細書)又は「混合デバイス」(Schulzらに付与された米国特許第10,322,385号明細書)と呼ばれる先行技術の吐出ノズル40の一般的な描写を提供する。「混合及び吐出ノズル」及び「混合デバイス」の両方は、スプレーガンで使用される吐出ノズルであるように設計されており、スプレーガンは、ガン本体、ハンドル、トリガー、及びフォームを噴霧するためのスプレーガンに有用な他の関連部品を有する。図4に示される吐出ノズル40は、少なくとも2つの成分を組み合わせ、混合し、その後、2成分スプレーフォームとして知られるものを吐出するのに有用である。従来、2成分スプレーフォームは、典型的には、「A成分」と「B成分」とを組み合わせることにより作製される。
【0009】
図4に示されるように、吐出ノズル40は、典型的には、成分の混合を容易にするための様々な内部部品を有し得る混合チャンバであるチャンバ42を画定するハウジング41を有する。吐出ノズルは、混合チャンバにA成分を供給するための入口43と、混合チャンバにB成分を供給するための別の入口44とを更に有し、必要に応じて、他の材料のための他の入口(図示せず)が存在し得る。ハウジング41及びチャンバ42は、略円筒形又は細長い形状であり、一端に供給用の入口43及び入口44、反対端45に出口開口部を有する。吐出ノズルは、インレット部47とアウトレット部48とを有する管状出口区画46を更に有する。図4に示される特定の吐出ノズルにおいては、管状出口区画46のインレット部47は、略台形形状を有する移行部49を介してハウジング41に接続されている。図4は、先行技術の管状出口区画46の詳細を更に提供する。この詳細に示されているように、管状出口区画は本質的に中空管である。
【0010】
COなどの特定のガス発泡剤を使用してフォームを噴霧するために図4に示されるものなどの吐出ノズルを使用した場合、フォーム混合物は、より霧状の液滴の十分に分散した噴霧パターンではなく、許容しがたいほど大きな液滴の集中した流れとして吐出されることが判明している。
【0011】
更に、発泡性混合物を別々の流れに分割しながら同時に発泡性混合物に対するせん断を増加させるように吐出ノズルの管状出口区画のアウトレット部を修正することで、液滴のサイズが低減され、フォーム混合物の発泡が増加し、噴霧された液滴の、意図した噴霧パターンにおける分布が向上することが予期せずして判明した。
【0012】
したがって、本発明は、液体発泡性製品を吐出するのに適したノズルであって、インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含み、管状出口区画は、吐出用通路を画定する内壁面を有し、通路は、中心線軸を有し、管状出口区画は、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた複数のベーンを更に有し、ベーンは、吐出用通路内に半径方向に延び、ベーンは、長さ寸法を有する長さ、厚さ寸法を有する厚さ、及び幅寸法を有する幅を有し、厚さ寸法は幅寸法よりも小さく、幅寸法は長さ寸法よりも小さく、長さ寸法は、ベーンが中心線軸と平行に内壁面に接触する距離であり、厚さ寸法は、内壁面における中心線軸に垂直なベーンの有効厚さであり、幅寸法は、ベーンが吐出用通路内に延びる内壁面からの距離であり、ベーンは、吐出用通路の中心線にて接続又は接触していない、ノズルに関する。
【0013】
「ノズル」及び「吐出ノズル」という語は、本明細書では互換的に使用される。更に、本明細書に記載されるノズルは、スプレーガンとともに使用される「混合及び吐出ノズル」又は「クロスオーバ防止又は耐クロスオーバノズル」に限定されることを意図するものではなく、これは、好ましい実施形態である。複数のベーンを有する管状出口区画に関する本明細書に記載の原理は、フォームを噴霧するために使用される実質的にあらゆるデバイスの出口で使用され得ることが企図され、したがって、「ノズル」又は「吐出ノズル」という語は、本明細書で開示又は構成される複数のベーンを有する管状出口区画を含む出口通路を更に有する、任意のフォーム組成物の噴霧に適した実質的にあらゆるデバイスを含むことを意図する。
【0014】
発泡性混合物を別々の流れに分割しながら同時に発泡性混合物に対するせん断を増加させる管状出口区画の1つの態様が図1及び図2に示される。ノズル(完全には示されていない)は、インレット部2とアウトレット部3とを有する管状出口区画1を含む。管状出口区画は、管状出口区画を通る吐出用中空通路5を画定する内壁面4を有し、通路は、中心線軸6を有する。管状出口区画は、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた複数のベーン7を更に有し、ベーンは、吐出用通路5内に半径方向に延びる。管状出口区画は、全体を通して一定の直径を有することができる、又はインレット部における大きい直径から出口におけるわずかに小さい直径まで狭まることができる、又は図1及び図2に示すように、管状出口区画の直径は、インレット部2からベーン9の始点までわずかに減少することができ、その後、直径は、ベーン9の始点からアウトレット部3まで増大する。いくつかの好ましい実施形態では、直径は、インレット部からアウトレット部まで5%を超えて変化しない。
【0015】
各ベーン7は、長さ、厚さ、及び幅を有する。更に、厚さ寸法は幅寸法よりも小さく、幅寸法は長さ寸法よりも小さい。図2は、管状通路内の点9から始まるベーンのうちの3つを示す、中心線軸に沿って軸方向に切った6ベーン型管状出口区画1のアウトレット部3の断面斜視図である。
【0016】
図2及び詳細に図3に示されるように、好ましくは、ベーン7は、ベーンの長辺が中心線軸と平行であり、更に内壁面4と接触している三角形の形状である。ベーン長さは、ベーン長さ寸法によって特徴付けられ、長さ寸法は、本明細書では、ベーンが中心線軸と平行に内壁面に接触する距離20と定義される。好ましくは、全てのベーンは同じ長さ寸法を有する。
【0017】
ベーン厚さは、厚さ寸法によって特徴付けられ、厚さ寸法は、本明細書では、内壁面における中心線軸に垂直なベーンの有効厚さと定義される。ベーンの厚さがベーンの長さに沿って内壁面において変化する場合、ベーンの有効厚さは、したがって、ベーンの長さに沿った内壁面におけるベーンの最大厚さ寸法と見なされる。図3に示されるように、矩形の端部を有し、したがって通路内半径方向の厚さと同じ厚さを内壁面に有するベーンに関するベーン厚さ寸法21aが示されている。また、図3に示されているのは、台形の端部を有し、したがって、より大きい、異なる厚さを内壁面に有し、ベーン厚さが、内壁面から通路へと半径方向に離れる方に次第に小さくなるベーンに関して示される1つの代替的な厚さ寸法21bである。この例では、厚さ寸法は、図3に示されている、内壁面における中心線軸に垂直な距離である。内壁面は概ね湾曲しているので、疑義を回避するために、有効厚さは、図3の参照符号21bに示されるように、ベーンが内壁に接触する点を通るベーンの実質的に直線距離である。
【0018】
いくつかの実施形態では、各ベーンの厚さ寸法は、管状出口区画のアウトレット部における最小値からベーンの長さに沿って増加する。この実施形態のそのような図解の1つが図3に示されており、参照符号23aは、三角形のベーン7の頂面図であり、中心線軸から半径方向に見た場合に台形の外観を有するベーンを示す。この例では、ベーンは、管状出口区画アウトレット部(又は出口面25)において最小厚さ寸法を有し、ベーンが終端する管状通路内の点9において最大厚さ寸法を有する。この実施形態の更なる態様では、厚さ寸法はベーンの長さに沿って変化するが、ベーンは、通路内半径方向のものと同じ厚さ寸法を内壁面に有する。すなわち、ベーンは、参照符号21aの特徴と組み合わせた参照符号23aの特徴の組み合わせを有する。更に別の態様は、参照符号23aと参照符号21bとの組み合わせによって包含される実施形態の組み合わせである。図3には、三角形のベーン7の頂面図である別の実施形態23bも示されており、この図は、中心線軸から半径方向に見た場合にベーンが矩形の外観を有すること、換言すると、厚さ寸法がベーンの長さに沿って変化しないことを示す。同様に、この実施形態の更なる態様では、厚さ寸法は、三角形のベーン7の長さに沿って同じであり、ベーンは、通路内半径方向のものと同じ厚さ寸法を内壁面に有する。これは、参照符号23bと参照符号21aの特徴との組み合わせである。更に別の態様は、参照符号23bと参照符号21bとの組み合わせによって包含される実施形態の組み合わせである。
【0019】
ベーン幅は、幅寸法によって特徴付けられ、幅寸法は、本明細書では、ベーンが吐出用通路内に延びる内壁面からの最大距離22と定義される。好ましくは、各ベーンは、その長さに沿って三角形の形状であり、幅は、管状出口区画アウトレット部(又は出口面25)における最大値からベーンの反対端(管状通路内の点9)における最小値まで直線的に変化する。ベーンは、更に、吐出用通路の中心線にて接続又は接触していない。好ましくは、ベーンは、中心線軸までは通路内に半径方向に延びない。
【0020】
好ましくは、全てのベーンが同様の形状及び寸法を有する。すなわち、全てのベーンが幅寸法、厚さ寸法、及び長さ寸法の同じ組み合わせを有する。
【0021】
液体発泡性製品を吐出するのに適したノズルは、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた複数のベーンを有する管状出口区画を含み、ベーンは、吐出用通路内に半径方向に延びる。「複数」とは、2つ以上のベーンを意味する。いくつかの実施形態では、ノズルは、3つ以上のベーンを有する管状出口区画を含む。いくつかの他の実施形態では、ノズルは、5~8つのベーンを有する管状出口区画を含み、いくつかの他の実施形態では、ノズルは、5~10個のベーンを有する管状出口区画を含む。10が、ほとんどの発泡性組成物に対する実用的な最大値と考えられる。
【0022】
液体発泡性製品を吐出するのに適したノズルは、インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含み、いくつかの実施形態では、管状出口区画のアウトレット部は、吐出ノズルの出口面である。ベーンは、管状出口区画のアウトレット部端部から管状出口区画内に延びて管状出口区画内に存在することが好ましく、ベーンは、管状出口区画のインレット部とアウトレット部との間の(中心線に平行な)ある距離において終端する。概して、ベーンは、アウトレット部(又は出口面25)から管状出口区画内に、中心線に平行な、管状出口区画の全長の約3分の1以下の距離だけ延び、好ましくは、ベーンは、管状出口区画の全長の約4分の1以下だけ延びる。図1及び図2に示される好ましい実施形態では、中心線に平行な距離は、アウトレット部(又は出口面25)から、ベーンが終端する管状通路内の点9までにおいて測定される。好ましくは、管状出口区画のインレット部の近辺に配置される又は管状出口区画のインレット部で始まるベーンはなく、むしろ、ベーンは、管状出口区画のアウトレット部の近辺にのみ存在することが好ましい。更に、多くの場合、ベーンは、吐出ノズルの出口面と面一で終端することが望ましい。換言すれば、ベーンは管状出口区画のアウトレット部の外側に延びず、図1及び図2に示されるように、管状出口区画アウトレット部の外面と面一で終端し、管状出口区画アウトレット部3は出口面25で終端し、ベーン7は出口面の平面で終端する、すなわち、ベーン7は出口面の平面と面一であることが望ましい。
【0023】
図1及び図2に示されるようないくつかの実施形態では、各ベーンの幅寸法は、管状出口区画のアウトレット部又は出口面の平面に最大値を有し、ベーンの長さに沿って管状通路内の点9まで値が減少する。
【0024】
いくつかの実施形態では、各ベーンの厚さ寸法は、図3に参照符号21bとして示されるように、内壁面で最大値を有し、吐出用通路内に半径方向に減少する。いくつかの他の実施形態では、各ベーンの厚さ寸法は、図3に参照符号21aとして示されるように、内壁面から吐出用通路に向かって変化しない。
【0025】
いくつかの好ましい実施形態では、ベーンは、吐出用通路の中心線の周りに半径方向に対称に分布している。しかしながら、いくつかの実施形態では、ベーンは、吐出用通路の中心線の周りに半径方向に非対称に分布している。
【0026】
図は、ベーンの長さ方向が中心線軸と厳密に平行であり、ベーンの幅方向が管状出口区画の中心線軸に対して厳密に半径方向にある状態で、ベーンが管状出口区画内に位置していることを示しているが、必要であれば、ベーンは、噴霧性能に影響のない限り、必要に応じて、管状出口区画の中心線軸に対して真に平行な位置又は半径方向の位置からオフセットして配置され得る。
【0027】
本明細書に記載されるベーンを有する管状出口区画を有するノズルを含み得る、液体発泡性製品を吐出するのに適したデバイスは、「混合及び吐出ノズル」又は「クロスオーバ防止又は耐クロスオーバノズル」又は更には「混合デバイス」として知られる噴霧部品を含む。例えば、管状出口区画は、混合デバイスの出口に取り付けられ得る、又は他のノズルが、本明細書に記載される管状出口区画を含むように修正され得る。
【0028】
好適な吐出ノズルの1つは、少なくとも2つの成分の発泡性混合物を組み合わせ、混合し、その後、2成分スプレーフォームとして知られるものを吐出するものである。したがって、ベーンを有する管状出口区画を含むように修正された、図5図6、及び図7の2成分スプレーフォーム用の吐出ノズル50に示されているように、一実施形態においては、混合チャンバが管状出口区画のインレット部に取り付けられている。吐出ノズルは、典型的には、成分の混合を容易にするための様々な内部部品を有し得る混合チャンバであるチャンバ52を画定するハウジング51を含む。吐出ノズルは、混合チャンバにA成分を供給するための入口53と、混合チャンバにB成分を供給するための別の入口54とを更に有し、必要に応じて、他のフォーム成分又は発泡剤などの他の材料のための他の入口(図示せず)が存在し得る。ハウジング51及びチャンバ52は、一端に供給用の入口53及び入口54、反対端に出口開口部55を有する略円筒形又は細長い形状である。吐出ノズルは、インレット部57とアウトレット部58とを有する、管状出口区画56への移行部品59を更に有し、管状出口区画のアウトレット部端部内にベーンを有する。
【0029】
図6は、図5に示されているような2成分スプレーフォームの吐出ノズル50の端面図である。移行部品63を介して管状出口区画62に接続された吐出ノズルハウジング61が示されている。吐出ノズルは、スプレーガンにノズルを取り付けるためのフランジ64を更に有する。管状出口区画は、吐出用通路の中心線の周りに半径方向に対称に分布している6つのベーン65を有する。ベーンは、吐出用通路内に延びるが、吐出用通路の中心線にて接続又は接触していない。これにより、発泡性材料の吐出用通路の中心線に中空の直線区画が残り、ベーンは、発泡性材料を別々の流れに更に分割する。通路の中心線に中空の直線吐出区画を有するベーンのこの配置により、同時に、発泡性混合物を別々の流れに分割しながら管状出口区画のアウトレット部において発泡性混合物に追加のせん断も与える。
【0030】
ベーンを有する管状出口区画を含む有用な吐出ノズルは、本明細書に記載されるベーンを有する管状出口区画を含み得る任意の数の「スプレーガンノズル」を含む。スプレーガン80の形態のそのような吐出デバイスの1つが図8に示されている。これは、少なくとも2つの成分を組み合わせ、混合し、その後、2成分スプレーフォームとして知られるものを吐出するのに有用である。図8に示されているように、一例として、スプレーガン80は、典型的には、噴霧される成分のための1つ以上の入口82と、ハンドル83と、トリガー84とを有するガン本体81を含む。スプレーガン80に取り付けられているのは、ベーンを有する管状出口区画を含む、図5図6、及び図7に示されているような2成分スプレーフォーム用の吐出ノズル50であるが、簡略化のために、ベーン及び吐出ノズル50の他の内部詳細は、図8には図示されて又は再現されていない。他のそのようなデバイスも可能である。
【0031】
本発明はまた、インレット部とアウトレット部とを有する管状出口区画を含むノズルを用いて液体発泡性製品を吐出する方法であって、
a)少なくとも1種の発泡剤を含む液体発泡性製品を管状出口区画のインレット部に供給する工程であって、管状出口区画は、吐出用通路を画定する内壁面を有し、通路は、中心線軸を有し、管状出口区画は、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた複数のベーンを更に有し、ベーンは、吐出用通路内に半径方向に延び、ベーンは、長さ寸法を有する長さ、厚さ寸法を有する厚さ、及び幅寸法を有する幅を有し、厚さ寸法は幅寸法よりも小さく、幅寸法は長さ寸法よりも小さく、
長さ寸法は、ベーンが中心線軸と平行に内壁面に接触する距離であり、厚さ寸法は、内壁面における中心線軸に垂直なベーンの有効厚さであり、幅寸法は、ベーンが吐出用通路内に延びる内壁面からの距離であり、ベーンは、吐出用通路の中心線にて接続又は接触していない、工程と、
b)管状出口区画のアウトレット部から液体発泡性製品を吐出する工程と、
を含む、方法に関する。
【0032】
好ましい実施形態では、本方法は、二酸化炭素などの環境に配慮した発泡剤を使用する。いくつかの実施形態では、本方法は、工程a)の前に、液体発泡性製品を作製するために2つ以上の成分を混合する工程、好ましくは、2成分発泡性製品と発泡剤とを混合する工程を更に含む。好ましくは、混合は、ノズル内の管状出口区画のインレット部より前で達成される。
【0033】
本明細書に記載される管状出口区画の特徴及び要素の全ては、前記管状出口区画を含むノズルを使用して液体発泡性製品を吐出する方法において使用することができる。すなわち、管状出口区画は、中心線軸と平行に内壁面に取り付けられた2つ以上のベーンを有し、ベーンは、吐出用通路内に半径方向に延びる。いくつかの実施形態では、ノズルは、3つ以上のベーンを有する管状出口区画を含む。いくつかの他の実施形態では、ノズルは、5~8つのベーンを有する管状出口区画を含み、他の実施形態では、ノズルは、5~10個のベーンを有する管状出口区画を含む。本方法は、ベーンが吐出用通路の中心線の周りに半径方向に対称に分布している管状出口区画を含む吐出ノズルを使用することができる。或いは、本方法は、ベーンが吐出用通路の中心線の周りに半径方向に非対称に分布している管状出口区画を含む吐出ノズルを使用することができる。更に、図は、ベーンの長さ方向が中心線軸と厳密に平行であり、ベーンの幅方向が管状出口区画の中心線軸に対して厳密に半径方向にある状態で、ベーンが管状出口区画内に位置していることを示しているが、必要であれば、ベーンは、噴霧性能に影響のない限り、必要に応じて、管状出口区画の中心線軸に対して真に平行な位置又は半径方向の位置からオフセットして配置され得る。
【0034】
本明細書で先に説明したように、管状出口区画を含む吐出ノズルを使用する方法の一実施形態において、各ベーンは、各ベーンの幅寸法が、管状出口区画のアウトレット部に最大値を有し、ベーンの長さに沿って直線的に減少し、ベーンの反対端において最小値になる三角形の形状である。同様に、管状出口区画を含む吐出ノズルを使用する方法の別の実施形態において、ノズル内の各ベーンの厚さ寸法は、内壁面で最大値を有し、吐出用通路内に半径方向に減少する。
【0035】
管状出口区画を含む吐出ノズルを使用する方法の1つの好ましい実施形態では、ベーンのそれぞれは、図1図2、及び図3に示されるように、管状出口区画アウトレット部(又は出口面25)に最小厚さ寸法を有し、ベーンが終端する管状通路内の点9に最大厚さ寸法を有する。この実施形態のそのような図解の1つが図3に示されており、参照符号23aは、三角形のベーン7の頂面図であり、中心線軸から半径方向に見た場合に台形の外観を有するベーンを示す。この例では、ベーンは、管状出口区画アウトレット部(又は出口面25)において最小厚さ寸法を有し、ベーンが終端する管状通路内の点9において最大厚さ寸法を有する。
【0036】
この好ましい実施形態の更なる態様では、厚さ寸法はベーンの長さに沿って変化するが、ベーンは、通路内半径方向のものと同じ厚さ寸法を内壁面に有する。すなわち、ベーンは、図3に示されるように、参照符号21aの特徴と組み合わせた参照符号23aの特徴の組み合わせを有する。
【0037】
この実施形態の別の態様では、厚さ寸法はベーンの長さに沿って変化するが、ベーン厚さ寸法はまた、内壁面から通路内に半径方向に減少する。すなわち、ベーンは、図6のように端面から見た場合に台形の形状を有する。これは、図3に示されるように、参照符号21bの特徴と組み合わせた参照符号23aの特徴の組み合わせである。
【0038】
更に、一般に、全てのベーンが同じ寸法及び形状を有することが好ましい。
【0039】
本明細書で前述したように、管状出口区画を含む吐出ノズルを使用する方法の一実施形態において、吐出ノズルは、管状出口区画のインレット部に取り付けられた混合チャンバを更に含む。また、管状出口区画を含む吐出ノズルを使用する方法の更に別の実施形態では、ノズルの管状出口区画のアウトレット部は、ノズルの出口面である。
【実施例
【0040】
ベーンのない中空の管状出口区画を有する吐出ノズルを有するスプレーガンを対照として使用し、次いで、同様に、6つのベーンを有する図5図6、及び図7に示されるような吐出ノズルを有するスプレーガンを用い、CO発泡剤を使用して2成分フォームを平坦水平基材上に噴霧した。発泡性化学物質、基材、及び周囲温度は全て、華氏70~80度であった。ノズルの端部は、基材から18~24インチにあった。
【0041】
図9は、本質的にベーンのない中空管である管状出口区画を有する吐出ノズルを使用し、2成分フォームとCO発泡剤との組み合わせから作成された望ましくない噴霧パターンの図である。得られたフォームは中央に積み重なり、許容できない飛散を有し、不均一な噴霧パターンを視覚的にもたらし、基材への付着性は乏しかった。
【0042】
図10は、管状出口区画内に半径方向に対称に分布しているベーンを有する管状出口区画を有する吐出ノズルを使用し、2成分フォームとCO発泡剤との組み合わせから作成された望ましい噴霧パターンの図である。得られたフォームは、目に見えてより均一に分布し、飛散が少なく、均一な噴霧パターンを視覚的にもたらし、基材への付着性の向上を示した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】