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▶ オナー デバイス カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】イヤホン
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20231206BHJP
【FI】
H04R1/10 104E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532617
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2022085642
(87)【国際公開番号】W WO2022214040
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】202110379581.4
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110873176.8
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521218881
【氏名又は名称】オナー デバイス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】李 辰▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】姚 超
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BB01
5D005BB02
5D005BB07
(57)【要約】
本出願は、機能キーを実施するための、イヤホン内の歪み検知モジュールが大きな空間領域を占めるという問題を解決することができ、その結果、多方向への押圧によってイヤホンの機能キーを実施し、イヤホンの全体サイズを小さくするイヤホンを提供する。イヤホンは、ハウジングと、ハウジングによって形成されたキャビティ内に配置された圧力歪み構造とを含む。圧力歪み構造の両端部分は両方ともハウジングの内壁と安定して接触する。歪みセンサが、圧力歪み構造に配置される。ハウジングが圧迫された場合、圧力歪み構造は歪みを生じ、歪みセンサは、圧力歪み構造によって生じた歪みを検知するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを備えるイヤホンであって、
圧力歪み構造が、前記ハウジングによって形成されたキャビティ内にさらに配置されており、前記圧力歪み構造の両端部分は、両方とも前記ハウジングの内壁と安定して接触しており、
歪みセンサが、前記圧力歪み構造に配置されており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記圧力歪み構造は歪みを生じ、前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造によって生じた前記歪みを検知するように構成されている、イヤホン。
【請求項2】
前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造の第1の表面および/または前記圧力歪み構造の第2の表面に配置されている、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項3】
前記圧力歪み構造は、底板と、前記底板の2つの側縁に接続された側板とを備え、前記側板と前記底板との間に角度が設けられており、前記底板から離れた前記側板の端部分は、前記ハウジングの前記内壁と安定して接触している、請求項1または2に記載のイヤホン。
【請求項4】
前記歪みセンサは、前記底板の第1の表面および/または前記底板の第2の表面に配置されている、請求項3に記載のイヤホン。
【請求項5】
前記圧力歪み構造の両端部と接触している前記ハウジングの領域が圧迫された場合に、前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造によって生じた第1の歪みを検知するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項6】
プロセッサが、前記ハウジングによって形成された前記キャビティ内に配置されており、前記歪みセンサは、測定回路を介して前記プロセッサに電気的に接続されており、前記測定回路は、前記第1の歪みに応じて第1の信号を前記プロセッサに出力するように構成されており、
前記第1の信号は、第1の動作を実行するように前記イヤホンに命令するために使用され、前記第1の動作は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つを含む、請求項5に記載のイヤホン。
【請求項7】
前記圧力歪み構造と接触していない前記ハウジングの領域が圧迫された場合に、前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造によって生じた第2の歪みを検知するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項8】
プロセッサが、前記ハウジングによって形成された前記キャビティ内に配置されており、前記歪みセンサは、測定回路を介して前記プロセッサに電気的に接続されており、前記測定回路は、前記第2の歪みに応じて第2の信号を前記プロセッサに出力するように構成されており、
前記第2の信号は、第2の動作を実行するように前記イヤホンに命令するために使用され、前記第2の動作は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つを含む、請求項7に記載のイヤホン。
【請求項9】
前記ハウジングによって形成された前記キャビティは、プリント回路基板をさらに備え、前記プロセッサは、前記プリント回路基板上に配置されており、前記歪みセンサは、軟質基板を介して前記プリント回路基板に電気的に接続されており、これにより、前記歪みセンサは、前記プロセッサに電気的に接続されている、請求項6または8に記載のイヤホン。
【請求項10】
前記ハウジングは、イヤホンヘッドのハウジングと、イヤホンステムのハウジングとを備え、前記圧力歪み構造は、前記イヤホンステムの前記ハウジングによって形成されたキャビティ内に配置されており、前記圧力歪み構造の前記両端部分は、前記イヤホンステムの前記ハウジングの内壁と安定して接触している、請求項1から9のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項11】
平面状位置決め領域が、前記イヤホンステムの前記ハウジングの外面の、前記圧力歪み構造と接触している前記イヤホンステムの前記ハウジングの領域に近い位置に配置されている、請求項10に記載のイヤホン。
【請求項12】
前記ハウジングは、イヤホンヘッドのハウジングを備え、前記圧力歪み構造は、前記イヤホンヘッドの前記ハウジングによって形成されたキャビティ内に配置されており、前記圧力歪み構造の前記両端部分は、前記イヤホンヘッドの前記ハウジングの内壁と安定して接触している、請求項1から9のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項13】
前記圧力歪み構造の前記第1の表面は、第1の領域および第2の領域を備え、前記第1の領域および前記第2の領域は、前記圧力歪み構造の前記両端部と接触している前記ハウジングの前記領域にそれぞれ近く、
前記第1の領域に、第1の静電容量検出接触片が取り付けられており、および/または前記第2の領域に、第2の静電容量検出接触片が取り付けられており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記第1の静電容量検出接触片は、前記第1の領域に生じた静電容量を検出するように構成されており、前記第2の静電容量検出接触片は、前記第2の領域に生じた静電容量を検出するように構成されている、請求項1から12のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項14】
前記圧力歪み構造の前記第1の表面は第3の領域をさらに備え、前記第3の領域は、前記第1の領域と前記第2の領域との間に配置されており、前記第3の領域に、第3の静電容量検出接触片が取り付けられており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記第3の静電容量検出接触片は、前記第3の領域に生じた静電容量を検出するように構成されている、請求項13に記載のイヤホン。
【請求項15】
第4の領域が、前記圧力歪み構造の前記第2の表面上の、前記第3の領域とは反対側の位置に配置されており、前記第4の領域に、第4の静電容量検出接触片が取り付けられており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記第4の静電容量検出接触片は、前記第4の領域に生じた静電容量を検出するように構成されている、請求項14に記載のイヤホン。
【請求項16】
前記ハウジングの外壁に沿ってスライドが実行された場合に、前記第1の静電容量検出接触片は、前記第1の領域に生じた前記静電容量を検出するようにさらに構成されており、前記第2の静電容量検出接触片は、前記第2の領域に生じた前記静電容量を検出するようにさらに構成されており、前記第3の静電容量検出接触片は、前記第3の領域に生じた前記静電容量を検出するようにさらに構成されている、請求項14または15に記載のイヤホン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年4月8日に中国国家知識産権局に出願された、「管状端末の二翼多方向キー、ならびに静電容量およびスライド検出方法」と題された中国特許出願第202110379581.4号、ならびに2021年7月30日に中国国家知識産権局に出願された、「イヤホン」と題された中国特許出願第202110873176.8号の優先権を主張するものであり、これらの全体は、参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本出願は、電子デバイスの技術分野に関し、特にイヤホンに関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、ユーザによる操作を容易にするために、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、および録音などの動作をトリガするための機能キーがイヤホンに配置されている。ワイヤレスイヤホンを例にとると、業界で現在使用されているソリューションは、イヤホンステムのハウジングによって形成されたキャビティ内に歪み検知モジュールを配置することである。歪み検知モジュールは、イヤホンステムのハウジングの内側に取り付けられる必要がある。歪み検知モジュールの検知能力を改善するために、通常、イヤホンステムのハウジングに平坦な補助的な位置決め領域が追加されるか、または歪み検知モジュールの歪み検出ユニットの数が増やされ、これにより、イヤホンステムのハウジングによって占められる空間領域が大きくなり、その結果、イヤホンステムの形状および空間サイズを制限する。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施形態は、機能キーを実施するための、イヤホン内の歪み検知モジュールが大きな空間領域を占めるという問題を解決することができ、その結果、多方向への押圧によってイヤホンの機能キーを実施し、イヤホンの全体サイズを小さくするイヤホンを提供する。
【0005】
前述の目的を達成するために、本出願では、以下の技術的ソリューションが使用される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の実施形態は、イヤホンを提供する。イヤホンはハウジングを含む。圧力歪み構造が、ハウジングによって形成されたキャビティ内にさらに配置される。圧力歪み構造の両端部分は両方ともハウジングの内壁と安定して接触する。歪みセンサが、圧力歪み構造に配置される。ハウジングが圧迫された場合、圧力歪み構造は歪みを生じ、歪みセンサは、圧力歪み構造によって生じた歪みを検知するように構成される。
【0007】
圧力歪み構造の両端部分は両方ともハウジングの内壁と安定して接触し、これは、圧力歪み構造が、ハウジングからの圧迫力を受けたときに歪みを生じることを可能にすることを理解されたい。歪みは、ハウジングからの圧迫力を受けた圧力歪み構造の相対変形を指す。例示的には、ユーザが、圧力歪み構造の両端部と接触しているハウジングの領域を圧迫する場合、圧力歪み構造は、ハウジングからの二方向の圧迫力を受けたときに線形歪みを生じ得る。具体的には、圧力歪み構造の内側表面(すなわち、圧力歪み構造の凹面)は圧縮変形して負の歪みを生じる。圧力歪み構造の外側表面(すなわち、圧力歪み構造の凸面)は伸張変形して正の歪みを生じる。イヤホンは、圧力歪み構造によって生じた歪みに応じて、対応する動作(電源オン、電源オフ、一時停止、および再生など)を実行するようにイヤホンをトリガし得る。
【0008】
このようにして、本出願の実施形態で提供されるイヤホンでは、歪み検知モジュールをハウジングに取り付け、ハウジング上に補助的な位置決め押圧領域を配置し、歪み検出ユニットを追加することは不要である。圧力歪み構造の両端部分がハウジングの内壁と安定して接触することを可能にすることのみが必要であり、これにより、圧力歪み構造は、ハウジングによって形成されたキャビティ空間内に適応的に配置され、したがって、ハウジングによって形成されたキャビティ空間を最大限に利用することができ、その結果、イヤホンのハウジングによって占められる空間領域が小さくなり、イヤホンの全体サイズが小さくなる。
【0009】
可能な実施態様では、歪みセンサは、圧力歪み構造の第1の表面(すなわち、圧力歪み構造の外側表面)および/または圧力歪み構造の第2の表面(すなわち、圧力歪み構造の内側表面)に配置される。例示的には、ユーザが圧力歪み構造の両端部と接触しているハウジングの領域を圧迫することが、依然として例として使用される。圧力歪み構造の外側表面に配置された歪みセンサは、圧力歪み構造の外側表面に生じた正の歪みを検知するように構成され、圧力歪み構造の内側表面に配置された歪みセンサは、圧力歪み構造の内側表面に生じた負の歪みを検知するように構成される。
【0010】
可能な実施態様では、圧力歪み構造は、底板と、底板の両側縁に接続された側板とを含む。側板と底板との間には角度が設けられる。底板から離れた側板の端部分は、ハウジングの内壁と安定して接触する。側板と底板とは、一体に形成されてもよいし、または溶接などの方法で互いに接続されてもよい。圧力歪み構造と安定して接触しているハウジングの領域が圧迫された場合、圧力歪み構造は全体として圧縮され、圧力歪み構造の両側の側板はハウジングによって圧迫され、次に互いに接近し、その結果、底板の内側表面を圧縮変形させて負の歪みを生じ、底板の外側表面を伸長変形させて正の歪みを生じる。
【0011】
可能な実施態様では、歪みセンサは、底板の第1の表面(すなわち、底板の外側表面)および/または底板の第2の表面(すなわち、底板の内側表面)に配置される。前述の圧力歪み構造によって生じる歪みは、主に圧力歪み構造の底板に現れることを理解されたい。したがって、歪みセンサは底板に配置され、これは歪み検知の精度改善することができる。
【0012】
可能な実施態様では、圧力歪み構造の両端部と接触しているハウジングの領域の場合、歪みセンサは、圧力歪み構造によって生じた第1の歪みを検知するように構成される。
【0013】
可能な実施態様では、プロセッサは、ハウジングによって形成されたキャビティ内に配置され、歪みセンサは、測定回路を介してプロセッサに電気的に接続される。測定回路は、第1の歪みに応じて第1の信号をプロセッサに出力するように構成される。第1の信号は、第1の動作を実行するようにイヤホンに命令するために使用される。第1の動作は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つを含む。このようにして、ユーザは、圧力歪み構造の両端部と接触しているハウジングの領域を圧迫することによって、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つなどの機能を実施し得る。
【0014】
可能な実施態様では、圧力歪み構造と接触していないハウジングの領域が圧迫された場合、歪みセンサは、圧力歪み構造によって生じた第2の歪みを検知するように構成される。
【0015】
可能な実施態様では、プロセッサは、ハウジングによって形成されたキャビティ内に配置され、歪みセンサは、測定回路を介してプロセッサに電気的に接続される。測定回路は、第2の歪みに応じて第2の信号をプロセッサに出力するように構成される。第2の信号は、第2の動作を実行するようにイヤホンに命令するために使用される。第2の動作は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つを含む。このようにして、ユーザは、圧力歪み構造の両端部と接触していないハウジングの領域を圧迫することによって、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つなどの別の機能を実施し得る。
【0016】
ハウジングの異なる領域が圧迫される場合、圧力歪み構造によって生じる歪みは異なることに留意されたい。例示的には、ユーザが、圧力歪み構造の両端部と接触しているハウジングの領域を圧迫した場合、圧力歪み構造の内側表面に負の歪みが生じ、圧力歪み構造の外側表面に正の歪み(すなわち、第1の歪み)が生じる。しかしながら、ユーザが、圧力歪み構造の両端部と接触していないハウジングの領域を圧迫した場合、圧力歪み構造の内側表面に正の歪みが生じ、圧力歪み構造の外側表面に負の歪み(すなわち、第2の歪み)が生じる。
【0017】
ハウジングを圧迫して圧力歪み構造に歪みを生じさせるために、圧力歪み構造と接触しているハウジングの領域を圧迫することが不要であり得ることが知られることができる。圧力歪み構造は、圧力歪み構造と接触していないハウジングの領域が圧迫された場合にも歪みを生じ得、その結果、イヤホンの機能キーがより柔軟に実施されることを可能にする。
【0018】
可能な実施態様では、ハウジングによって形成されたキャビティは、プリント回路基板をさらに含み得る。プロセッサは、プリント回路基板上に配置される。歪みセンサは、軟質基板を介してプリント回路基板に電気的に接続され、これにより、歪みセンサは、プロセッサに電気的に接続される。
【0019】
可能な実施態様では、ハウジングは、イヤホンヘッドのハウジングと、イヤホンステムのハウジングとを含む。圧力歪み構造は、イヤホンステムのハウジングによって形成されたキャビティ内に配置され、圧力歪み構造の両端部分は、イヤホンステムのハウジングの内壁と安定して接触する。このようにして、操作を実行することがユーザにとって便利となる。
【0020】
可能な実施態様では、平面状位置決め領域が、イヤホンステムのハウジングの外面の、圧力歪み構造と接触しているイヤホンステムのハウジングの領域に近い位置に配置される。このようにして、ユーザは、機能キーが圧迫される位置を迅速に見つけることができる。
【0021】
可能な実施態様では、ハウジングは、イヤホンヘッドのハウジングを含む。圧力歪み構造は、イヤホンヘッドのハウジングによって形成されたキャビティ内に配置され、圧力歪み構造の両端部分は、イヤホンヘッドのハウジングの内壁と安定して接触する。このようにして、イヤホンはサイズが小さくなり、ユーザが携帯するのにより便利になる。
【0022】
可能な実施態様では、圧迫中の圧力歪み構造の異なる領域の静電容量の変化に基づいて圧迫強度および圧迫方向を決定するのを補助するために、静電容量補助検出ソリューションが、圧力歪み構造に追加され得る。
【0023】
具体的には、圧力歪み構造の第1の表面(例えば、圧力歪み構造の外側表面)は、第1の領域(例えば、領域C)および第2の領域(例えば、領域D)を含む。第1の領域および第2の領域は、それぞれ、圧力歪み構造の両端部と接触しているハウジングの領域に近い。第1の静電容量検出接触片(例えば、銅シート状網体)が、第1の領域に取り付けられ、第1の静電容量検出接触片は、軟質基板を介してプロセッサに電気的に接続されてもよい。および/または第2の静電容量検出接触片(例えば、銅シート状網体)が、第2の領域に取り付けられ、第2の静電容量検出接触片は、軟質基板を介してプロセッサに電気的に接続されてもよい。
【0024】
ハウジングが圧迫された場合に、第1の静電容量検出接触片は、第1の領域に生じた静電容量を検出するように構成され、第2の静電容量検出接触片は、第2の領域に生じた静電容量を検出するように構成される。例示的には、ユーザが、圧力歪み構造と接触しているハウジングの領域を圧迫する場合、指がハウジングに接近してタッチするため、圧力歪み構造の領域Cおよび領域Dの静電容量の変化は大きい。ユーザが、圧力歪み構造と接触していないハウジングの領域を圧迫する場合、指が領域Cおよび領域Dから離れているため、領域Cおよび領域Dの静電容量の変化は大きくない。このようにして、圧力歪み構造の領域Cおよび領域Dの静電容量の変化は、圧迫強度および圧迫方向を決定するのを補助し得る。
【0025】
可能な実施態様では、圧力歪み構造の第1の表面(例えば、外側表面)は、第3の領域をさらに含む。第3の領域(例えば、領域B)は、第1の領域と第2の領域との間に配置される。第3の静電容量検出接触片(例えば、銅シート状網体)が、第3の領域に取り付けられる。第3の静電容量検出接触片は、軟質基板を介してプロセッサに電気的に接続されてもよい。ハウジングが圧迫された場合に、第3の静電容量検出接触片は、第3の領域に生じた静電容量を検出するように構成される。例示的には、ユーザが、圧力歪み構造と接触しているハウジングの領域を圧迫する場合、指がハウジングに接近してタッチするため、圧力歪み構造の領域Cおよび領域Dの静電容量の変化は大きく、一方、領域Bの静電容量の変化は比較的小さい。ユーザが、圧力歪み構造と接触していないハウジングの領域を圧迫する場合、指が領域Cおよび領域Dから離れているため、領域Cおよび領域Dの静電容量の変化は比較的小さく、一方、領域Bの静電容量の変化はより大きい。このようにして、圧力歪み構造の領域Cおよび領域Dの静電容量の変化は、圧迫強度および圧迫方向を決定するのをさらに補助し得、その結果、補助された決定の精度を改善する。
【0026】
可能な実施態様では、第4の領域(例えば、領域A)が、圧力歪み構造の第2の表面(例えば、内側表面)上の、第3の領域とは反対側の位置に配置される。第4の静電容量検出接触片(例えば、銅シート状網体)が、第4の領域に取り付けられる。第4の静電容量検出接触片は、軟質基板を介してプロセッサに電気的に接続されてもよい。ハウジングが圧迫された場合に、第4の静電容量検出接触片は、第4の領域に生じた静電容量を検出するように構成される。例示的には、ユーザが、圧力歪み構造と接触しているハウジングの領域を圧迫する場合、指がハウジングに接近してタッチするため、領域Aの変化も比較的小さい。ユーザが圧力歪み構造と接触していないハウジングの領域を圧迫する場合、領域Aの変化は比較的大きくなり得る。この場合、領域Cおよび領域Dを参照して、圧迫強度および圧迫方向の決定が補助され、その結果、補助された決定の精度を改善する。
【0027】
このようにして、静電容量検出は、圧迫方向(すなわち、歪みが生じた方向)を決定するのを補助することができ、したがって、歪み方向の違いおよび異なる圧迫方向によって引き起こされる静電容量変化の違いに応じて、イヤホンのハウジングを異なる方向に圧迫する方法が、異なるキー機能として構成され得、その結果、キー機能を拡張し、ユーザ体験を改善する。
【0028】
可能な実施態様では、前述の圧力歪み構造は、スライド検出を実行するようにさらに構成され得る。具体的には、ハウジングの外壁に沿ってスライドが実行された場合に、第1の静電容量検出接触片は、第1の領域(例えば、領域C)に生じた静電容量を検出するようにさらに構成される。第2の静電容量検出接触片は、第2の領域(例えば、領域D)に生じた静電容量を検出するようにさらに構成される。第3の静電容量検出接触片は、第3の領域(例えば、領域B)に生じた静電容量を検出するようにさらに構成される。例示的には、ユーザの指が領域C、領域B、および領域Dを順に通る方向にスライドする場合、指は、最初に領域C、次に領域B、最後に領域Dに接近する。したがって、領域C、領域B、および領域Dの静電容量が変化する時間が異なる。このようにして、領域B、領域C、および領域Dの静電容量の変化特徴に応じて、また圧力歪み構造内の歪みセンサによって検知される歪みの大きさを参照して、イヤホンのハウジングの表面に沿ってスライドが実行される場合にイヤホンの機能(例えば、音量調整)が実施されるように設定され得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1A】従来技術におけるワイヤレスイヤホンの概略構造図である。
図1B】従来技術のイヤホンにおける歪み検知モジュールの概略構造図である。
図2】本出願の一実施形態によるワイヤレスイヤホンの概略アーキテクチャ図である。
図3】本出願の一実施形態によるイヤホン本体の概略構造図である。
図4】本出願の一実施形態による歪みセンサの配置位置の概略構造図1である。
図5】本出願の一実施形態による歪みセンサの配置位置の概略構造図2である。
図6】本出願の一実施形態による圧迫シナリオの概略構造図である。
図7】本出願の一実施形態による圧力歪み構造の概略構造図である。
図8A】本出願の一実施形態による別のイヤホン本体の概略構造図である。
図8B】本出願の一実施形態によるさらに別のイヤホン本体の概略構造図である。
図9】本出願の一実施形態によるイヤホンステムに圧力歪み構造を配置する概略構造図である。
図10】本出願の一実施形態による圧力歪み構造に静電容量検知領域を配置する概略構造図である。
図11】本出願の一実施形態による圧迫シナリオの概略構造図である。
図12】本出願の一実施形態による別の圧迫シナリオの概略構造図である。
図13】本出願の一実施形態によるスライドシナリオの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下は、本出願の実施形態の添付の図面を参照して、本出願の実施形態の技術的ソリューションを説明する。明らかに、説明されている実施形態は、本出願の実施形態のすべてではなく一部にすぎない。
【0031】
以下に説明される「第1の」および「第2の」などの用語は、単に説明の目的で使用されており、相対的な重要性の指示もしくは暗示、または示された技術的特徴の数の暗黙の指示として理解されるべきではない。したがって、「第1の」または「第2の」によって定義されている特徴は、1つ以上の特徴を明示的または暗黙的に含むことができる。本出願の説明では、特に明記されない限り、「複数の」は2つまたは2つより多くのを意味する。
【0032】
本出願の説明では、「中心」、「上」、「下」、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「内部」、「外部」、「縦方向」、および「横方向」などの用語によって示される向きまたは位置の関係は、添付の図面に示されている向きまたは位置の関係に基づいており、言及された装置または構成要素が特定の向きを有し、特定の向きに構成および動作されなければならないことを示すまたは暗示するのではなく、本出願を説明し、説明を単純化することを容易にするためのものにすぎない。したがって、このような用語は、本出願に対する制限として理解されることはできない。
【0033】
本出願では、特に明示的に指定および定義されない限り、「接続」という用語はその一般的な意味で理解されるべきである。例えば、「接続」は、固定接続、着脱可能な接続、もしくは一体型接続であってもよく、または直接接続であっても、もしくは中間媒体を介した間接接続であってもよい。加えて、「結合」という用語は、信号伝送の電気的接続を実施する方法であり得る。当業者は、特定の状況に基づいて、本出願におけるこれらの用語の特定の意味を理解することができる。
【0034】
イヤホンは、電子デバイスのメディアおよび通話などのオーディオサービス、ならびに何らかの他のデータサービスを処理するために、携帯電話、ノートブックコンピュータ、またはウォッチなどの電子デバイスと協働して使用され得る。例えば、オーディオサービスは、音楽再生、録音、ビデオファイルの音、ゲームの背景音楽、およびユーザの着信プロンプトなどのメディアサービスを含み得、電話、WeChat音声メッセージ、オーディオ通話、ビデオ通話、ゲーム、および音声アシスタントなどの通話サービスシナリオにおいて、ユーザのピアエンドからの音声データを再生すること、またはユーザの音声データを収集し、音声データをピアエンドに送信することをさらに含み得る。
【0035】
一般に、ユーザによる操作を容易にするために、イヤホンには機能キーが配置されている。例えば、有線イヤホンの場合、イヤホンケーブルの機能キーは、音楽再生を一時停止または再開するように構成され得、電話に応答するまたは電話を切るようにさらに構成され得る。ワイヤレスイヤホン(ブルートゥース(登録商標)イヤホンなど)の場合、ワイヤレスイヤホンの機能キーは、音楽再生を一時停止または再開し、電話に応答するまたは電話を切ることに加えて、ワイヤレスイヤホンの電源オンまたは電源オフを制御するようにさらに構成され得る。
【0036】
ワイヤレスイヤホンは、完全ワイヤレスステレオ(true wireless stereo、TWS)イヤホンであり得る。TWSイヤホンは、通常、ブルートゥース(登録商標)チップに基づいて実施される。TWSイヤホンの使用中、電子デバイスは、メインイヤホンに接続され、次に、メインイヤホンを介してワイヤレス方法でセカンダリイヤホンに迅速に接続され、その結果、左右のブルートゥース(登録商標)チャネルがワイヤレスの分離された方法で完全に使用されることを可能にする。
【0037】
図1Aは、従来技術におけるTWSイヤホン100の概略構造図である。図1Aの(a)および図1Aの(b)を参照すると、TWSイヤホン100は、イヤホンヘッド101(イヤプラグとも呼ばれる)と、イヤホンヘッド101に接続されたイヤホンステム102とを含む。オーディオモジュールは、イヤホンヘッド101のハウジングによって形成されたキャビティ内に配置され、イヤホンがオーディオ信号を入力および出力することを可能にするために、オーディオデータを管理するように構成され得、これは、ユーザがワイヤレスイヤホンを介して電話を受けまたは応答し、音楽を再生することなどを可能にする。歪み検知モジュール104は、イヤホンステム102のハウジングによって形成されたキャビティ内に配置される。歪み検知モジュール104は、通常、歪みを生じる抵抗ブリッジに直接接触して、これを挟む押圧検出方法で歪み検知を実施する。したがって、歪み検知モジュール104は、イヤホンステム102のハウジングに取り付けられる必要がある。ユーザがイヤホンステム102のハウジングを押圧した場合に歪み検知モジュール104が正確に検知することができるように、歪み検知モジュール104がハウジングに取り付けられることを可能にするために、以下の2つの処理方法が一般に使用される。
【0038】
第1の方法では、図1Aの(a)および図1Aの(b)に示されているように、平面状押圧領域103が、イヤホンステム102のハウジングの外部に配置される。平面状押圧領域は、ユーザが歪み検知モジュール104を押圧する場合の補助的な位置決めに使用される。この場合、イヤホンステム102のハウジング上に平面状領域が設計される必要があるため、イヤホンステム102の形状を制限する。
【0039】
第2の方法では、イヤホンステム102のハウジングの外部に配置される、補助的な位置決めのための平面状押圧領域がない場合、歪み検知領域が歪み検知モジュール103に追加される必要がある。図1Bに示されているように、歪み検知モジュール104は、歪み検知領域を増やすために、プロセッサに結合されたコネクタ1041と、歪み検出ユニット1042の少なくとも2つのグループ(図は、歪み検出ユニットの2つのグループを示しており、配置される歪み検出ユニットの3つ以上のグループがあってもよい)とを含む。この場合、歪み検知モジュール104内の歪み検出ユニットの数が増える場合、歪み検知モジュール104の長さが増え、これは、歪み検知モジュール104の製造コストを増やすだけでなく、イヤホンステム102のハウジングによって形成されるキャビティ内で歪み検知モジュール104によって占められる内部空間も増やし、その結果、イヤホンステムのハウジングが比較的長くなり、イヤホンのハウジングによって占められる空間が大きくなる。
【0040】
従来技術においてイヤホンの機能キーを実施するための方法は、イヤホンのハウジングに平坦な補助的な位置決め領域を含ませ得る、またはイヤホンのハウジングによって占められる空間領域を大きくし得ることが知られることができる。その結果、イヤホンのハウジングの形状および空間サイズが制限される。加えて、従来技術では、イヤホンの機能キーは、歪みを生じる抵抗ブリッジに直接接触して、これを挟む押圧検出方法で実施される、すなわち、歪み検知モジュール104が押圧行為を検知することを可能にすることによって実施される。押圧力は、主に、歪み検知モジュール104に取り付けられた、イヤホンステム102のハウジングの領域から伝達される。したがって、歪み検知モジュール104は単一の押圧行為のみを検知することができ、キーを用いて実施されることができる機能は過度に単調である。
【0041】
さらに、従来技術ではイヤホンのハウジングによって占められる空間領域が比較的大きいため、これは、ユーザがイヤホンを携帯または装着するには不便であり得る。さらに、従来技術のイヤホンの機能キーは、ユーザがイヤホンの特定の位置を押圧した場合にのみ単一の押圧行為しか検知することができず、これは、ユーザが操作するには不便であり、ユーザ体験を低下させる。
【0042】
前述の問題を解決するために、本出願の実施形態はイヤホンを提供する。イヤホンは、多方向への押圧によって機能キーの対応する機能を実施し得、これは、イヤホンステムのハウジングによって占められる空間を小さくすることができ、その結果、イヤホンの全体サイズを小さくする。本出願の実施形態で提供されるイヤホンは、ワイヤレスイヤホンを例にとって以下で詳細に説明される。多方向に押圧することは、ユーザがイヤホンのハウジングを2つの対向方向に圧迫し得ること、例えば、ユーザが2本の指を使用してイヤホンのハウジングを挟むことを意味する。多方向に押圧することは、ユーザがイヤホンのハウジングの異なる位置を異なる方向に挟むこと、例えば、ユーザが2本の指を使用してイヤホンの任意の位置を挟むことも意味し得る。
【0043】
例示的には、図2は、本出願の一実施形態によるワイヤレスイヤホン200の概略構造図である。ワイヤレスイヤホン200は、少なくとも1つのプロセッサ201、少なくとも1つのメモリ202、ワイヤレス通信モジュール203、オーディオモジュール204、電力供給モジュール205、および入力/出力インターフェース206などを含み得る。プロセッサ201は、プロセッサがワイヤレスイヤホン200の別の構成要素に接続するための1つ以上のインターフェースを含み得る。
【0044】
メモリ202は、ワイヤレスイヤホン200を充電するためのプログラムコード、ワイヤレスイヤホン200がワイヤレス方法で別の電子デバイスとペアリングされて接続されるためのプログラムコード、またはワイヤレスイヤホン200がワイヤレス方法で電子デバイスと通信するためのプログラムコードなどのプログラムコードを記憶するように構成され得る。メモリは、キーによって電源オン、電源オフ、一時停止、再生、録音、充電開始、および充電停止などの動作のトリガを実施するために、ユーザの姿勢および習慣(イヤホンの機能キーの押圧強度など)を記録するようにさらに構成され得る。
【0045】
プロセッサ201は、ワイヤレスイヤホン200の充電機能、ワイヤレス通信機能、およびオーディオデータ再生機能などの、本出願のこの実施形態におけるワイヤレスイヤホン200の機能を実施するために、前述のアプリケーションプログラムコードを実行し、関連モジュールを呼び出すように構成され得る。プロセッサ201は、1つ以上の処理ユニットを含み得る。異なる処理ユニットは、独立した構成要素であってもよいし、または1つ以上のプロセッサ201に統合されてもよい。プロセッサ201は、具体的には、集積制御チップであってもよいし、または様々な能動および/または受動構成要素を含む回路によって形成されてもよく、回路は、本出願のこの実施形態で説明されているプロセッサ201の機能を実行するように構成される。
【0046】
ワイヤレス通信モジュール203は、ワイヤレスイヤホン200と別の電子デバイスまたはイヤホンボックスとの間の、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標)、BT)、全地球航法衛星システム(global navigation satellite system、GNSS)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)ネットワーク)、周波数変調(frequency modulation、FM)、近距離無線通信(near field communication、NFC)技術、および赤外線(infrared、IR)技術などを含むワイヤレス通信のデータ交換をサポートするように構成され得る。一部の実施形態では、ワイヤレス通信モジュール203はブルートゥース(登録商標)チップであってもよい。ワイヤレスイヤホン200は、ワイヤレス接続を介してワイヤレスイヤホン200と別の電子デバイスとの間のワイヤレス通信を実施するために、ブルートゥース(登録商標)チップを介して別の電子デバイスのブルートゥース(登録商標)チップとペアリングして、これとのワイヤレス接続を確立し得る。
【0047】
加えて、ワイヤレス通信モジュール203は、アンテナをさらに含み得る。ワイヤレス通信モジュール203は、アンテナを介して電磁波を受信し、電磁波信号に対して周波数変調およびフィルタリング処理を実行し、処理された信号をプロセッサ201に送信する。ワイヤレス通信モジュール203はさらに、プロセッサ201から、送信される信号を受信し、送信される信号に対して周波数変調および増幅を実行し、アンテナを介して放射のためにこの信号を電磁波に変換し得る。
【0048】
オーディオモジュール204は、ワイヤレスイヤホン200がオーディオ信号を入力および出力することを可能にするために、オーディオデータを処理するように構成され得る。例えば、オーディオモジュール204は、電話に応答するまたは電話をかける、音楽を再生する、ワイヤレスイヤホンを介してイヤホンに接続された電子デバイスの音声アシスタントを起動/停止する、およびユーザの音声データを受信/送信するなどの機能を実施するために、ワイヤレス通信モジュール203からオーディオ信号を取得し、またはワイヤレス通信モジュール203にオーディオ信号を伝送し得る。オーディオモジュール204は、オーディオ信号を出力するためのスピーカ(またはイヤピースまたはレシーバと呼ばれる)アセンブリ、マイクロフォン(または音声チューブまたはマイクと呼ばれる)、およびマイクロフォンに適合されたマイクロフォン受音回路などを含み得る。スピーカは、オーディオ電気信号を音響信号に変換し、音響信号を再生するように構成され得る。マイクロフォンは、音響信号をオーディオ電気信号に変換するように構成され得る。前述のオーディオモジュール204は、実施のためにプロセッサ201の外部に独立して配置されてもよいし、または実施のためにプロセッサ201の内部に統合されてもよいことを理解されたい。
【0049】
電力供給モジュール205は、ワイヤレスイヤホン200の各モジュールに電力を供給し、充電入力を受信するようにワイヤレスイヤホン200をサポートするなどし得る。電力供給モジュール205は、電力管理ユニット(power management unit、PMU)およびバッテリを含み得る。電力管理ユニットは、充電回路、電圧降下調節回路、保護回路、および電力測定回路などを含み得る。充電回路は、外部充電入力を受信し得る。電圧降下調節回路は、バッテリの充電を遂行するために、充電回路によって入力された電気信号に対して電圧変換を実行し、次に電気信号をバッテリに出力し得るし、またはバッテリによって入力された電気信号に対して電圧変換を実行し、次に電気信号をオーディオモジュール204またはワイヤレス通信モジュール203などの別のモジュールに出力し得る。保護回路は、バッテリの過充電、過放電、短絡、または過電流などを防止するように構成され得る。一部の実施形態では、電力供給モジュール205は、ワイヤレス方法でワイヤレスイヤホン200を充電するためのワイヤレス充電コイルをさらに含み得る。加えて、電力管理ユニットは、バッテリ容量、バッテリサイクル数、およびバッテリ健全性状態(漏電またはインピーダンス)などのパラメータを監視するようにさらに構成され得る。
【0050】
複数の入力/出力インターフェース206は、ワイヤレスイヤホン200とイヤホンボックスとの間の充電または通信のための有線接続を提供するように構成され得る。一部の実施形態では、入力/出力インターフェース206は、電流を伝導および伝送するためのイヤホン電気コネクタを含み得る。ワイヤレスイヤホン200がイヤホンボックス内に配置されている場合、ワイヤレスイヤホン200は、イヤホン電気コネクタを介してイヤホンボックス内の電気コネクタへの電気的接続を確立し得る(例えば、イヤホン電気コネクタは、イヤホンボックス内の電気コネクタに直接接触する)。電気的接続が確立された後、イヤホンボックスは、イヤホン電気コネクタおよびイヤホンボックス内の電気コネクタの電流伝送機能によってワイヤレスイヤホン200内のバッテリを充電することができる。例えば、イヤホン電気コネクタは、pogo pin、ばね針、弾性片、導電性ブロック、導電性パッチ、導電性片、ピン、プラグ、接触パッド、ジャック、またはソケットなどであることができる。電気コネクタの特定のタイプは、本出願のこの実施形態では制限されない。
【0051】
具体的には、ワイヤレスイヤホン200は、ユーザの左右の耳と協働して使用される一対のイヤホン本体を含み得る。イヤホン本体の各々は、2つのイヤホン電気コネクタを含み得る。イヤホン本体がイヤホンボックス内に配置されている場合、イヤホン本体は、2つのイヤホン電気コネクタを介して、イヤホンボックス内に配置された2つの対応する電気コネクタへの電気的接続を確立し得る。電気的接続が確立された後、イヤホンボックスは、イヤホン本体内のバッテリを充電し得る。
【0052】
一部の他の実施形態では、電気的接続が確立された後、ワイヤレスイヤホン200とイヤホンボックスとの間でデータ通信がさらに実行されてもよく、例えば、ワイヤレスイヤホンは、イヤホンボックスからペアリング命令を受信してもよい。
【0053】
加えて、ワイヤレスイヤホン200は、センサ207をさらに含み得る。例えば、センサ207は、距離センサまたは光学式近接センサであってもよく、ワイヤレスイヤホン200がユーザによって装着されているかどうかを決定するように構成されてもよい。例示的には、ワイヤレスイヤホン200は、ワイヤレスイヤホン200の近くに物体があるかどうかを検出して、ワイヤレスイヤホン200がユーザによって装着されているかどうかを決定するために距離センサを使用し得る。ワイヤレスイヤホン200が装着されていると決定された場合、ワイヤレスイヤホン200はスピーカをオンしてもよい。一部の実施形態では、ワイヤレスイヤホン200は、骨伝導イヤホンを形成するために、骨伝導センサをさらに含み得る。骨伝導センサを使用して、ワイヤレスイヤホン200は、音声機能を実施するために、声帯部分の振動骨から振動信号を獲得し、音声信号を解析し得る。
【0054】
別の例として、ワイヤレスイヤホン200の外面は、ユーザによるタッチ操作を検出するように構成されたタッチセンサ、ユーザの指紋を検出し、ユーザのアイデンティティを識別するように構成された指紋センサ、および静電容量の変化を検出し、いくつかのパラメータ(例えば、音量)を適応的に調整するように構成された静電容量センサなどの何らかの他のセンサをさらに含んでもよい。
【0055】
本出願のこの実施形態に示されている構造は、ワイヤレスイヤホン200に対する特定の制限を構成しないことが理解され得る。ワイヤレスイヤホンは、図2に示されているものよりも多くのまたは少ない構成要素を含んでもよいし、または2つ以上の構成要素を組み合わせてもよいし、または異なる構成要素構成を有してもよい。例えば、ワイヤレスイヤホン200の外面は、キー208、表示灯(バッテリレベル、着信/発信、またはペアリングモードなどの状態を示し得る)、ディスプレイ(関連情報をユーザに表示し得る)、および防塵スクリーン(イヤピースと協働して使用され得る)などの構成要素をさらに含み得る。キー208は、物理キーまたはタッチキー(タッチセンサと協働して使用される)などであってもよく、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、録音、充電開始、および充電停止などの動作をトリガするように構成される。
【0056】
図2に示されている構成要素は、1つ以上の信号プロセッサもしくは特定用途向け集積回路を含むハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実施され得る。
【0057】
多方向への押圧によってイヤホンの機能キーを実施するために、本出願のこの実施形態で提供されるイヤホンは、イヤホン本体を含む。例示的には、図3は、本出願の一実施形態によるイヤホン本体300の概略構造図である。イヤホン本体300は、ハウジング301および内部構成要素を含む。内部構成要素は、ハウジング301によって形成されたキャビティ内に配置される。内部構成要素は、図2に示されている前述のワイヤレスイヤホンのプロセッサ201、ワイヤレス通信モジュール203、オーディオモジュール204、および電力供給モジュール205などのモジュール内のデバイスを含み得る。
【0058】
圧力歪み構造302が、ハウジング301によって形成されたキャビティ内にさらに配置される。圧力歪み構造302の両端部分(例えば、図3の(a)に示されている第1の端部3021および第2の端部3022)は、弾性接触方法または溶接接触方法などでハウジング301の内壁と安定して接触しているが、これは、本出願のこの実施形態では具体的に制限されない。ユーザがハウジングを2つの方向に圧迫した(すなわち、ユーザが2本の指でハウジングを挟んだ)場合、圧力歪み構造302は、ハウジング301からの圧迫力を受けて歪みを生じる。歪みは、ハウジング301からの圧迫力を受けた圧力歪み構造302の相対変形を指す。図3に示されているイヤホン本体300が例として使用される。ユーザが、圧力歪み構造302の両端部と接触しているハウジング301の領域を圧迫する(すなわち、ユーザが、図3の(b)に示されている矢印によって示されている2つの方向に圧迫する)場合、圧力歪み構造302は、ハウジング301からの二方向の圧迫力を受けたときに線形歪みを生じ得る。この場合、圧力歪み構造302の内側表面3023は圧縮変形して負の歪みを生じ、圧力歪み構造302の外側表面3024は伸張変形して正の歪みを生じる。
【0059】
圧力歪み構造302によって生じる歪みを検知するために、図4に示されているように、歪みセンサ303が、圧力歪み構造302に配置される。歪みセンサ303は、圧力歪み構造302によって生じた歪みの大きさをプロセッサに送信して、プロセッサが、圧力歪み構造302によって生じた歪みの大きさに応じて電源オン、電源オフ、一時停止、再生、および録音などの動作を実行するようイヤホンをトリガするようにするために、イヤホンのプロセッサに電気的に接続され得る。ユーザがハウジング301を圧迫した場合、歪みセンサ303は、圧力歪み構造302によって生じた歪みを検知し、これにより、プロセッサが、歪みセンサ303によって検知された歪みに応じて対応する機能動作(一時停止または再生など)を実行する、ように構成される。
【0060】
前述の歪みセンサ303は、抵抗歪みゲージであってもよく、抵抗歪みゲージは、機械構成要素の歪みの変化を抵抗の変化に変換し得る。抵抗歪みゲージは、高精度グリッド抵抗素子およびリードを含む。高精度グリッド抵抗素子は、0.01mmから0.05mmの直径を有するように規定され、高い抵抗係数を有し、格子状に曲げられたフィラメントで作られてもよく、抵抗歪みゲージの検知機械構成要素の検知部として使用される。リードは、銅線などの金属線で作られてもよく、高精度グリッド抵抗素子を測定回路に接続するために高精度グリッド抵抗素子に電気的に接続される。
【0061】
実装中に、抵抗歪みゲージは、接着剤を使用して圧力歪み構造302の表面に接着される必要がある。圧力歪み構造302がハウジング301からの圧迫力を受けた場合、圧力歪み構造302は歪みを生じる。圧力歪み構造302が歪みを生じた場合、抵抗歪みゲージの高精度グリッド抵抗素子も歪みを生じ、高精度グリッド抵抗素子の抵抗値が変化する。測定回路によって抵抗歪みゲージの抵抗の変化を測定することにより、圧力歪み構造302が圧迫されているかどうかが知られることができる。
【0062】
歪みセンサ303は、圧力歪み構造302の表面に取り付けられ、歪みセンサ303は、軟質基板、すなわちフレキシブルプリント回路(flexible printed circuit、FPC)を介してプロセッサに結合され得ることを理解されたい。FPCには、歪みセンサ303の抵抗値の変化を測定するための測定回路が配置されてもよい。
【0063】
このようにして、本出願のこの実施形態におけるイヤホンでは、歪み検知モジュール(すなわち、図3に示されている圧力歪み構造302および歪みセンサ303)をハウジングに取り付け、イヤホン本体300のハウジング301上に補助的な位置決め押圧領域を配置し、歪み検出ユニットの複数のグループを追加することは不要である。圧力歪み構造302の両端部分がハウジング301の内壁と安定して接触することを可能にすることのみが必要である。このようにして、ハウジングが2つの方向に圧迫された場合、圧力歪み構造302は歪みを生じ、圧力歪み構造302によって生じた歪みは、歪みセンサ303によって検知されることができ、その結果、イヤホンの機能キーの対応する機能(一時停止または再生など)を実施する。本出願のこの実施形態では、イヤホン本体300のハウジング301によって形成されたキャビティ内に圧力歪み構造302を配置することによって、圧力歪み構造302は、ハウジング301によって形成されたキャビティ空間が完全に使用されることができように、ハウジング301によって形成されたキャビティ空間内に適応的に配置され得、その結果、イヤホンのハウジングによって占められる空間領域が小さくなり、イヤホンの全体サイズが小さくなる。
【0064】
前述の歪みセンサ303は、図4に示されているように、圧力歪み構造302の内側表面3023に配置されてもよいことを理解されたい。前述の歪みセンサ303は、代わりに、図5の(a)に示されているように、圧力歪み構造302の外側表面3024に配置されてもよい。図5の(b)に示されているように、圧力歪み構造302の内側表面3023と外側表面3024との両方に歪みセンサ303が配置されてもよい(図中の3つの円は、内側表面3023に配置された歪みセンサ303を表す)。
【0065】
圧力歪み構造302の内側表面3023と外側表面3024との両方に歪みセンサ303が配置される場合、歪みセンサ303は、圧力歪み構造302によって生じた歪みを差分検出方法で検出する。すなわち、プロセッサによって受信された、圧力歪み構造302によって生じた歪みは、圧力歪み構造302の内側表面3023の歪みセンサ303によって検知された歪み値と外側表面3024の歪みセンサ303によって検知された歪み値との差分値である。このようにして、検出精度は改善されることができる。
【0066】
例示的には、圧力歪み構造302と接触しているハウジング301の領域が、図3の(b)に示されている方向に圧迫された場合、圧力歪み構造302は、ハウジング301からの圧迫力を受けて歪みを生じる。この場合、圧力歪み構造302の内側表面3023に取り付けられた歪みセンサ303は、圧力歪み構造302の内側表面3024に生じた負の歪みを検知するように構成され得る。圧力歪み構造302の外側表面3024に取り付けられた歪みセンサ303は、圧力歪み構造302の外側表面3024に生じた正の歪みを検知するように構成され得る。この場合、前述の測定回路は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、および録音などの動作を実行するようにイヤホンに命令するために、圧力歪み構造302の内側表面3023に取り付けられた歪みセンサ303によって検知された負の歪み、または圧力歪み構造302の外側表面3024に取り付けられた歪みセンサ303によって検知された正の歪みに応じてプロセッサに指示信号(すなわち、第1の信号)を出力し得る。指示信号は一般に電圧信号であることを理解されたい。
【0067】
図3に示されているイヤホン本体300において、ユーザが、圧力歪み構造302と接触していないハウジング301の領域を圧迫した(例えば、ユーザが、図6に示されている矢印によって示されている2つの方向に圧迫した)場合、圧力歪み構造302は、ハウジング301からの圧迫力を受けたときに線形歪みを同様に生じ得ることにさらに留意されたい。この場合、圧力歪み構造302の内側表面3023は伸張変形して正の歪みを生じ、圧力歪み構造302の外側表面3024は圧縮変形して負の歪みを生じる。
【0068】
この場合、圧力歪み構造302の内側表面3023に取り付けられた歪みセンサ303は、圧力歪み構造302の内側表面3024に生じた正の歪みを検知するように構成され得る。圧力歪み構造302の外側表面3024に取り付けられた歪みセンサ303は、圧力歪み構造302の外側表面3024に生じた負の歪みを検知するように構成され得る。この場合、前述の測定回路は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、および録音などの動作を実行するようにイヤホンに命令するために、圧力歪み構造302の内側表面3023に取り付けられた歪みセンサ303によって検知された正の歪み、または圧力歪み構造302の外側表面3024に取り付けられた歪みセンサ303によって検知された負の歪みに応じてプロセッサに指示信号(すなわち、第2の信号)を出力し得る。指示信号は一般に電圧信号であることを理解されたい。
【0069】
ハウジング301を圧迫して圧力歪み構造302に歪みを生じさせるために、圧力歪み構造302と接触しているハウジング301の領域を圧迫することが不要であり得ることが知られることができる。圧力歪み構造302は、圧力歪み構造302と接触していないハウジング301の領域の場合にも歪みを生じ得る。すなわち、ユーザは、イヤホンの機能キーがより柔軟に実施されることを可能にするために、2本の指を使用してイヤホンの任意の位置を挟み得る(すなわち、多方向への押圧)。例えば、一時停止または音楽再生などのイヤホンの機能キーの1つは、圧力歪み構造302と接触しているハウジング301の領域を圧迫することによって実施されてもよい。電源オンまたは電源オフなどのイヤホンの別の機能キーは、圧力歪み構造302と接触していないハウジング301の領域を圧迫することによって実施されてもよい。
【0070】
歪みセンサ303によって測定回路を介してプロセッサに出力される指示信号(例えば、第1の信号または第2の信号)は、ユーザがハウジングを圧迫する強度に関連し、第1の信号および第2の信号は、異なる動作を実行するようにイヤホンに命令するために使用され得ることを理解されたい。イヤホンは、ユーザの使用習慣に応じて設定されてもよい。したがって、ユーザがハウジングを圧迫する位置に対応する機能は、本出願のこの実施形態では具体的に制限されない。
【0071】
図7は、本出願の一実施形態によるイヤホンの圧力歪み構造302の概略構造図である。図7を参照すると、圧力歪み構造302は、底板701と、底板701の両側縁に接続された側板702とを含む。側板702と底板701との間には溝構造を形成するように角度が設けられる。側板702と底板701とは、一体に形成されてもよいし、または溶接などの方法で互いに接続されてもよい。図3に示されているイヤホンのハウジング301によって形成されたキャビティ内に圧力歪み構造302が配置される場合、底板701から離れた側板702の端部分7021が、イヤホンのハウジング301によって形成されたキャビティの内壁と安定して接触する。
【0072】
圧力歪み構造302と接触しているハウジング301の領域が圧迫された(すなわち、図3の(b)に示されている矢印によって示されている方向に)場合、圧力歪み構造302は全体として圧縮され、圧力歪み構造302の両側の側板702はハウジング301によって圧迫され、次に互いに接近し、その結果、底板701の内側表面7011を圧縮変形させて負の歪みを生じ、底板701の外側表面7012を伸長変形させて正の歪みを生じる。
【0073】
圧力歪み構造302と接触していないハウジング301の領域が圧迫された(すなわち、図6に示されている矢印によって示されている方向に)場合、圧力歪み構造302も全体として伸長され、圧力歪み構造302の両側の側板702はハウジング301によって圧迫され、次に互いに離れ、その結果、底板701の内側表面7011を伸張変形させて正の歪みを生じ、底板701の外側表面7012を圧縮変形させて負の歪みを生じる。
【0074】
圧力歪み構造302によって生じる歪みの方向は、ユーザがハウジング301を圧迫する領域に関連することが知られることができる。ユーザが、圧力歪み構造302と接触しているイヤホン本体のハウジング301の部分を圧迫したか、または圧力歪み構造と接触していないイヤホン本体のハウジングの領域を圧迫した場合、異なる方向の歪みが生じ得る。したがって、前述のイヤホン本体300は、異なる圧迫方向に応じて機能キーに異なる機能を設定し得る。
【0075】
前述の圧力歪み構造302は、図7に示されている溝状の構造に制限されず、代わりに、不規則な溝構造または弧状の溝構造など、両端部分を有する任意の他の形状であってもよいことに留意されたい。圧力歪み構造302の材料は、SUS301ステンレス鋼であってもよいし、または別の高強度弾性材料であってもよい。これは、本出願のこの実施形態では具体的に制限されない。
【0076】
図7に示されている圧力歪み構造302では、圧力歪み構造302によって生じる歪みは主に底板701に現れ、したがって、歪みセンサ303は底板701に配置され、これは、歪み検知の精度を改善することができることをさらに理解されたい。例えば、歪みセンサ303は、底板701の内側表面7011に配置されてもよいし、または底板701の外側表面7012に配置されてもよいし、または底板701の内側表面7011と外側表面7012との両方に歪みセンサ303が配置されてもよい。これは、本出願のこの実施形態では具体的に制限されない。
【0077】
図8Aは、イヤホン本体800の概略構造図である。イヤホン本体800は、イヤホンステム801と、イヤホンステム801の上端に接続されたイヤホンヘッド802とを含み得る。回路基板804などの内部構成要素は、イヤホンステム801およびイヤホンヘッド802によって形成されたキャビティの内部に配置され得る。回路基板804は、プリント回路基板(printed circuit boards、PCB)であってもよい。図2に示されているワイヤレス通信モジュール203、オーディオモジュール204、および電力供給モジュール205などの機能を実施するために、プロセッサ、メモリ、および充電回路などの様々なアセンブリが回路基板804上に配置され得る。例えば、電力供給モジュール205は、イヤホンステム801によって形成されたキャビティの内部に配置され得る。オーディオモジュール204内のスピーカアセンブリは、イヤホンヘッド802によって形成されたキャビティの内部に配置され得る。ユーザがイヤホンを装着した場合、ユーザは、ユーザのために音楽を再生する、電話に応答する/電話をかけるなどの機能を実施するために、イヤホンヘッド802によって形成されたキャビティの内部のスピーカアセンブリからの音響信号を聞き得る。
【0078】
図8Aに示されているイヤホン本体800では、圧力歪み構造803が、イヤホンステム801によって形成されたキャビティの内部に配置されている。イヤホンステム801は、一般に、ユーザがイヤホン本体800を保持し、イヤホン本体をユーザの耳穴に装着するように構成される。ユーザがより快適に感じ、より良い体験感を得ることを可能にするために、イヤホンステム801は、一般に、滑らかな円筒形のロッド構造として設計される。イヤホンの機能キーに対する操作を実施するためにイヤホンのイヤホンステム801のハウジングを圧迫するユーザの利便性を考慮して、圧力歪み構造803(すなわち、図7に示されている圧力歪み構造302のような)は、一般に、イヤホンステム801によって形成されたキャビティの尾部に配置され得る。一般に、図2に示されているイヤホンの電力供給モジュール205は、イヤホンステム801によって形成されたキャビティ内の、イヤホンステム801の尾部に近い位置に配置される。このようにして、電力供給モジュール205は、イヤホンを充電するように構成され、かつイヤホンステム205の尾部に配置されたイヤホン電気コネクタに結合され得、これにより、ワイヤレスイヤホンがイヤホンボックス内に配置される場合、ワイヤレスイヤホンは、ワイヤレスイヤホンを充電するために、イヤホン電気コネクタを介してイヤホンボックス内の電気コネクタに電気的に接続され得る。したがって、圧力歪み構造803は、イヤホンステム801によって形成されたキャビティ内に配置され、また電力供給モジュール205の近くに配置され得る。
【0079】
前述のイヤホンステム801は、円筒の形状に制限されず、代わりに、ストリップまたは六角柱の形状などの別の形状であってもよいことを理解されたい。イヤホンステム801の形状は、本出願のこの実施形態では具体的に制限されない。
【0080】
圧力歪み構造803がイヤホンステム801によって形成されたキャビティ内に配置される場合、圧力歪み構造803に配置された歪みセンサは、軟質基板、すなわちFPCを介して前述の回路基板804に結合され得、これにより、歪みセンサはプロセッサに結合され得る。
【0081】
本出願のこの実施形態で提供されるイヤホン800には、例えば図8B(プロセッサなどの構成要素は図には示されていない)に示されているイヤホンのように、イヤホンステム801が配置されなくてもよいことをさらに理解されたい。すなわち、圧力歪み構造803、およびイヤホンのプロセッサなどのモジュールはすべて、イヤホンのイヤホンヘッド802内に配置され、イヤホンの機能キーは、イヤホン内の圧力歪み構造を多方向に押圧する方法で実施され得る。特定の方法については、前述の実施形態の説明への参照がなされ得、ここでは詳細は再び説明されない。
【0082】
長期使用による構造変位を減らすために、圧力歪み構造803に位置決め孔8031が設けられ、圧力歪み構造803は、圧力歪み構造803の位置決め孔8031を介して回路基板804に固定され得る。例えば、圧力歪み構造803は、貫通溶接、ホットメルト、またはねじなどの接続および固定方法で回路基板804に固定されてもよい。
【0083】
ユーザがイヤホンのハウジングを便利に圧迫することを可能にするために、図9の(a)に示されているように、イヤホンステム801のハウジングは滑らかな円筒形のロッド構造であり、イヤホンステム801のハウジングの内部も円弧面である。この場合、圧力歪み構造803の2つの側板8031はイヤホンステム801のハウジングの両側に向けて配置され得、側板8031の端部分8032がイヤホンステム801のハウジングの内壁と安定して接触する。
【0084】
ユーザが、イヤホン本体900の機能キーを使用するために圧迫が実行される位置を迅速かつ便利に見つけることを可能にするために、イヤホンステム801のハウジングと圧力歪み構造803の側板8031の端部分8032との間の接触領域において、図9の(b)に示されているように、平坦な位置決め領域8011を形成するために、イヤホンステム801の外径に沿って部分平坦処理が実行される。ユーザが機能キーを使用するためにイヤホンステム801のハウジングを圧迫しようとする場合、ユーザは、平面状位置決め領域8011を見つけて圧迫することのみを必要とし、これは、位置決め感を高め、ユーザ体験を改善することができる。さらに、平面状位置決め領域8011の追加は、ユーザが、機能キーを使用するために圧迫が実行される位置を正確に見つけることを可能にすることができ、したがって、ユーザが圧力歪み構造803を2つの方向に圧迫する場合、圧力歪み構造803内の歪みセンサの検出精度および検出安定性が改善されることができ、その結果、イヤホンの全体的な性能を改善する。
【0085】
一般に、ユーザによる操作を容易にするために、イヤホン本体800内の圧力歪み構造803と接触するイヤホンステム801のハウジングの領域は、イヤホン本体800の両側(図8Aを例にとると、イヤホン本体800の両側は、図8Aに示されているイヤホンステム801のハウジングの前側および後側を指す)に配置されることに留意されたい。
【0086】
加えて、本出願のこの実施形態で提供されるイヤホン本体に関して、イヤホンの機能キーは、圧迫方法で使用される。ユーザによる機能キーの使用中、偶発的なタッチが発生し得る。
【0087】
偶発的なタッチの発生を減らすために、例示的には、一部の実施形態において、圧迫中の圧力歪み構造803の異なる領域の静電容量の変化に基づいて圧迫強度および圧迫方向を決定するのを補助するために、静電容量補助検出ソリューションが、図8Aに示されている圧力歪み構造803に追加され得る。
【0088】
図7に示されている前述の圧力歪み構造302が例として使用される。圧力歪み構造803は、4つの領域、すなわち領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、領域D 1004に分割され得る。底板701の内側表面7011が領域A 1001であり、底板701の外側表面7012が領域B 1002であり、2つの側板702の裏面がそれぞれ領域C 1003および領域D 1004である。銅シート状網体が、圧力歪み構造302の領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004にそれぞれ配置される。銅シート状網体は、軟質基板(例えば、FPC)を介して容量検知チャネルに結合される。加えて、圧力歪み構造302も、静電容量検出中に基準端子として使用されるように、軟質基板(例えば、FPC)を介して容量検知チャネルに結合される。前述の容量検知チャネルは、図8Aに示されているように回路基板804上に配置され、回路基板804上のプロセッサに結合され得る。
【0089】
圧力歪み構造302がイヤホンステム801によって形成されたキャビティの内部に配置される例が使用される。ユーザは、図11の(a)に示されている矢印によって示されている方向にイヤホンのハウジングを圧迫し得る、すなわち、ユーザは、図11の(b)に示されている矢印によって示されている方向に、圧力歪み構造302と接触しているイヤホンステム801のハウジングの領域を圧迫する。指がイヤホンステム801のハウジングに接近して触れると、圧力歪み構造203の側板702の領域(すなわち、図10に示されている領域C 1003および領域D 1004)の静電容量が大きく変化する。圧力歪み構造203の底板701の領域(すなわち、図10に示されている領域A 1001および領域B 1002)の静電容量の変化量は、側板702の領域(すなわち、図10に示されている領域C 1003および領域D 1004)の静電容量の変化量よりも小さい。
【0090】
ユーザが偶発的にハウジングを圧迫した場合、4つの静電容量領域、すなわち、図10に示されている領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004の静電容量の変化量は、ユーザが積極的にイヤホンステム801のハウジングを圧迫した場合の4つの領域(すなわち、領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004)の静電容量の変化量とは明らかに異なることを理解されたい。例えば、ユーザが、圧力歪み構造302の側(例えば、図10に示されている領域C 1003の側)と接触しているイヤホンステム801のハウジングの領域を偶発的に圧迫した場合、領域C 1003の静電容量が大きく変化する、すなわち、静電容量の変化量が比較的大きい一方で、領域D 1014の静電容量の変化量は比較的小さく、領域Aおよび領域Bの変化量も比較的小さい。ユーザが、圧力歪み構造302と接触していないイヤホンステム801のハウジングの領域に偶発的にタッチした場合、図10に示されている領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004の静電容量の変化量はすべて比較的小さくなり得る。
【0091】
イヤホン内のプロセッサは、図10に示されている領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004の静電容量の変化量を分析することによって圧迫強度および圧迫方向を決定するのを補助し得、圧力歪み構造302内の歪みセンサ303によって検知された歪みの大きさを参照して、ユーザが一時停止または再生の目的を達成するためにイヤホンのハウジング(例えば、イヤホンステム801のハウジング)を積極的に圧迫しているかどうかを決定し得、その結果、歪み検出の精度を改善することが知られることができる。
【0092】
前述の4つの静電容量検出領域は、実際の状況に応じて柔軟に配置されてもよいことに留意されたい。例えば、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004のみが配置されてもよいし、または領域B 1002および領域C 1003のみ、もしくは領域B 1002および領域D 1004のみが配置されてもよい。
【0093】
加えて、ユーザは、イヤホンのハウジングを図12の(a)に示されている矢印によって示されている方向に圧迫し得る、すなわち、ユーザは、圧力歪み構造と接触していないハウジングの領域を図12の(b)に示されている矢印によって示されている方向に圧迫する。この場合、ユーザがイヤホンのハウジング(すなわち、イヤホンステム801のハウジング)を外側から耳介側に向かって圧迫する場合、イヤホンステム801のハウジングの内側領域が人間の皮膚(例えば、耳介または頬の皮膚)に接触し、イヤホンステム801のハウジングの外側領域がユーザの指に接触する。この場合、図10に示されている圧力歪み構造302の領域A 1001および領域B 1002は、人体と接触している領域により近く、したがって、領域A 1001および領域B 1002の静電容量の変化はより顕著になる、すなわち、静電容量の変化量は比較的大きくなる。領域C 1003および領域D 1004は、人体と接触している領域から遠く、したがって、領域C 1003および領域D 1004の静電容量の変化量は比較的小さい。すなわち、圧力歪み構造と接触していないイヤホンのハウジングの領域が圧迫された場合の4つの領域(すなわち、領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004)の静電容量の変化量は、圧力歪み構造302と接触しているイヤホンのハウジングの領域が圧迫された場合の4つの領域の静電容量の変化量とは明らかに異なる。
【0094】
このようにして、静電容量検出は、圧迫方向(すなわち、歪みが生じた方向)を決定するのを補助することができ、したがって、歪み方向の違いおよび異なる圧迫方向によって引き起こされる静電容量変化の違いに応じて、イヤホンのハウジングを異なる方向に圧迫する方法が、異なるキー機能として構成され得、その結果、キー機能を拡張し、ユーザ体験を改善する。
【0095】
イヤホンのハウジング(例えば、イヤホンステム801のハウジング)が外力を受けない場合、圧力歪み構造302は初期位置に留まることを理解されたい。例えば、図10に示されている領域A 1001、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004は、初期静電容量状態のままである。
【0096】
加えて、前述の圧力歪み構造302は、スライド検出を実行するようにさらに構成され得る。例示的には、イヤホンが正常に装着されるシナリオでは、ユーザは、イヤホンステム801のハウジングの管壁に沿って、例えば、図13の(a)に示されている矢印によって示されている方向に優しくスライドし得る。この場合、イヤホンステム801のハウジングは大きな圧迫力を受けず、したがって、圧力歪み構造302によって生じる歪みは大きなものではない。
【0097】
この場合、ユーザの指は、イヤホンステム801のハウジングの外壁に沿って、図13の(b)に示されている矢印によって示されている方向にスライドしてもよい。指の皮膚は、図10に示されている圧力歪み構造302の領域C 1003に徐々に接近し、次に、領域C 1003から徐々に遠ざかる。領域C 1003から遠ざかるプロセスで、指の皮膚は、圧力歪み構造302の領域B 1002に徐々に接近し、次に、領域B 1002から徐々に遠ざかる。領域B 1002から遠ざかるプロセスで、指の皮膚は、圧力歪み構造302の領域D 1004に徐々に接近し、次に、領域D 1004から徐々に遠ざかる。したがって、圧力歪み構造の領域B 1002の静電容量は徐々に増え、次に徐々に減り、次に、領域C 1003の静電容量は徐々に増え、次に徐々に減り、その後、領域D 1004の静電容量は徐々に増え、次に減る。すなわち、スライド中、最初に領域B 1002の静電容量が変化し、次に領域C 1003の静電容量が変化し、最後に領域D 1004の静電容量が変化する。
【0098】
このようにして、領域B 1002、領域C 1003、および領域D 1004の静電容量の変化特徴に応じて、また圧力歪み構造302内の歪みセンサによって検知される歪みの大きさを参照して、イヤホンのハウジング(例えば、イヤホンステム801のハウジング)の表面に沿ってスライドが実行される場合にイヤホンの機能(音量調整など)が実施されるように設定され得る。
【0099】
検出の精度を達成するためには、スライド中に一定の変位が必要であり、すなわち、スライド範囲は可能な限り大きくなければならないことに留意されたい。
【0100】
以下は、音楽を聴くことを例にとってイヤホンと電子デバイス(例えば、携帯電話)との間の相互作用を説明する。
【0101】
イヤホンと携帯電話との間に通信接続(例えば、ブルートゥース(登録商標)接続)が確立された場合、イヤホンは、携帯電話によって再生される音楽を聴くように構成され得る。例えば、ユーザが音楽を一時停止したい場合、ユーザは、イヤホンのハウジングを図11の(a)に示されている方向に圧迫し得る。イヤホンは、イヤホンのハウジングに対してユーザによって実行された圧迫操作に応答して第1の命令を携帯電話に送信する。携帯電話が、イヤホンによって送信された第1の命令を受信した場合、携帯電話は、音楽再生を停止するように制御される。別の例として、ユーザが音を録音したい場合、ユーザは、イヤホンのハウジングを図12の(a)に示されている方向に圧迫し得、イヤホンは、イヤホンのハウジングに対してユーザによって実行された圧迫操作に応答して第2の命令を携帯電話に送信する。携帯電話が、イヤホンによって送信された第2の命令を受信した場合、携帯電話は、録音動作を実行するように制御される。さらに別の例として、ユーザが音量を調整しようとしている場合、ユーザは、イヤホンのハウジングに沿って図13の(a)に示されている方向にスライドし得、イヤホンは、イヤホンのハウジングに対してユーザによって実行されたスライド操作に応答して第3の命令を携帯電話に送信する。携帯電話が、イヤホンによって送信された第3の命令を受信した場合、携帯電話は、音量を調整するように制御される(例えば、音量を上げる、または音量を下げる)。
【0102】
イヤホンが携帯電話と相互作用する一部のシナリオのみが上記で説明されている。したがって、前述の例は、イヤホンが携帯電話と相互作用するシナリオに対する制限を構成しない。
【0103】
前述の実施形態は、例としてワイヤレスイヤホンを使用して説明されていることを理解されたい。イヤホンの機能キーが前述の圧力歪み構造によって実施されることは、ワイヤレスイヤホンに適用されることに制限されず、有線イヤホンにも適用され得る。イヤホンのタイプは、本出願の実施形態では具体的に制限されない。
【0104】
前述の実施態様の説明を通して、当業者は、簡便な説明のために、前述の機能モジュールの分割のみが説明のための例として使用されていることを明確に理解し得る。実際の適用では、前述の機能は、要件に応じて異なる機能モジュールに割り当てられて遂行されてもよい。すなわち、装置の内部構造は、上記で説明された機能の全部または一部を遂行するために異なる機能モジュールに分割される。上記で説明されたシステム、装置、およびユニットの特定の動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスへの参照がなされ得る。ここでは詳細は再び説明されない。
【0105】
本出願の実施形態における機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよいし、またはこれらのユニットの各々は物理的に単独で存在してもよいし、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実施されてもよいし、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実施されてもよい。
【0106】
統合ユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用されるとき、統合ユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本質的に本出願の実施形態の技術的ソリューション、または関連する技術に寄与する部分、または技術的ソリューションの全部もしくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、もしくはネットワークデバイスなどであってもよい)またはプロセッサに、本出願の実施形態における方法のステップの全部または一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、フラッシュメモリ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0107】
前述の説明は、本出願の実施形態の特定の実施態様にすぎず、本出願の実施形態の保護範囲はこれに制限されない。本出願の実施形態に開示されている技術的範囲内のいかなる変形または置換も、本出願の実施形態の保護範囲内にあるものとする。したがって、本出願の実施形態の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0108】
100 TWSイヤホン
101 イヤホンヘッド
102 イヤホンステム
103 平面状押圧領域
104 歪み検知モジュール
200 ワイヤレスイヤホン
201 プロセッサ
202 メモリ
203 ワイヤレス通信モジュール
204 オーディオモジュール
205 電力供給モジュール
206 入力/出力インターフェース
207 センサ
208 キー
300 イヤホン本体
301 ハウジング
302 圧力歪み構造
303 歪みセンサ
701 底板
702 側板
800 イヤホン本体
801 イヤホンステム
802 イヤホンヘッド
803 圧力歪み構造
804 回路基板
1001 領域A
1002 領域B
1003 領域C
1004 領域D
1041 コネクタ
1042 歪み検出ユニット
3021 第1の端部
3022 第2の端部
3023 内側表面
3024 外側表面
7011 内側表面
7012 外側表面
7021 端部分
8011 平面状位置決め領域
8031 位置決め孔
8031 側板
8032 端部分
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9(a)】
図9(b)】
図10
図11(a)】
図11(b)】
図12(a)】
図12(b)】
図13(a)】
図13(b)】
【手続補正書】
【提出日】2023-05-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを備えるイヤホンであって、
圧力歪み構造が、前記ハウジングによって形成されたキャビティ内にさらに配置されており、
前記圧力歪み構造は、底板と、前記底板の両側縁に接続された側板とを備え、前記側板と前記底板との間に角度が設けられており、
前記底板から離れた前記側板の端部分は、前記ハウジングの内壁と安定して接触しており、
前記圧力歪み構造の両端部分は、両方とも前記ハウジングの前記内壁と安定して接触しており、
歪みセンサが、前記圧力歪み構造に配置されており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記圧力歪み構造は歪みを生じ、前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造によって生じた前記歪みを検知するように構成されている、イヤホン。
【請求項2】
前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造の第1の表面および/または前記圧力歪み構造の第2の表面に配置されている、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項3】
前記歪みセンサは、前記底板の第1の表面および/または前記底板の第2の表面に配置されている、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項4】
前記圧力歪み構造の両端部と接触している前記ハウジングの領域が圧迫された場合に、前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造によって生じた第1の歪みを検知するように構成されている、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項5】
プロセッサが、前記ハウジングによって形成された前記キャビティ内に配置されており、前記歪みセンサは、測定回路を介して前記プロセッサに電気的に接続されており、前記測定回路は、前記第1の歪みに応じて第1の信号を前記プロセッサに出力するように構成されており、
前記第1の信号は、第1の動作を実行するように前記イヤホンに命令するために使用され、前記第1の動作は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つを含む、請求項4に記載のイヤホン。
【請求項6】
前記圧力歪み構造と接触していない前記ハウジングの領域が圧迫された場合に、前記歪みセンサは、前記圧力歪み構造によって生じた第2の歪みを検知するように構成されている、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項7】
プロセッサが、前記ハウジングによって形成された前記キャビティ内に配置されており、前記歪みセンサは、測定回路を介して前記プロセッサに電気的に接続されており、前記測定回路は、前記第2の歪みに応じて第2の信号を前記プロセッサに出力するように構成されており、
前記第2の信号は、第2の動作を実行するように前記イヤホンに命令するために使用され、前記第2の動作は、電源オン、電源オフ、一時停止、再生、または録音のうちの1つを含む、請求項6に記載のイヤホン。
【請求項8】
前記ハウジングによって形成された前記キャビティは、プリント回路基板をさらに備え、プロセッサは、前記プリント回路基板上に配置されており、前記歪みセンサは、軟質基板を介して前記プリント回路基板に電気的に接続されており、これにより、前記歪みセンサは、前記プロセッサに電気的に接続されている、請求項6に記載のイヤホン。
【請求項9】
前記ハウジングは、イヤホンヘッドのハウジングと、イヤホンステムのハウジングとを備え、前記圧力歪み構造は、前記イヤホンステムの前記ハウジングによって形成されたキャビティ内に配置されており、前記圧力歪み構造の前記両端部分は、前記イヤホンステムの前記ハウジングの内壁と安定して接触している、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項10】
平面状位置決め領域が、前記イヤホンステムの前記ハウジングの外面の、前記圧力歪み構造と接触している前記イヤホンステムの前記ハウジングの領域に近い位置に配置されている、請求項9に記載のイヤホン。
【請求項11】
前記ハウジングは、イヤホンヘッドのハウジングを備え、前記圧力歪み構造は、前記イヤホンヘッドの前記ハウジングによって形成されたキャビティ内に配置されており、前記圧力歪み構造の前記両端部分は、前記イヤホンヘッドの前記ハウジングの内壁と安定して接触している、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項12】
前記圧力歪み構造の前記第1の表面は、第1の領域および第2の領域を備え、前記第1の領域および前記第2の領域は、前記圧力歪み構造の前記両端部分と接触している前記ハウジングの前記領域にそれぞれ近く、
前記第1の領域に、第1の静電容量検出接触片が取り付けられており、および/または前記第2の領域に、第2の静電容量検出接触片が取り付けられており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記第1の静電容量検出接触片は、前記第1の領域に生じた静電容量を検出するように構成されており、前記第2の静電容量検出接触片は、前記第2の領域に生じた静電容量を検出するように構成されている、請求項2に記載のイヤホン。
【請求項13】
前記圧力歪み構造の前記第1の表面は第3の領域をさらに備え、前記第3の領域は、前記第1の領域と前記第2の領域との間に配置されており、前記第3の領域に、第3の静電容量検出接触片が取り付けられており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記第3の静電容量検出接触片は、前記第3の領域に生じた静電容量を検出するように構成されている、請求項12に記載のイヤホン。
【請求項14】
第4の領域が、前記圧力歪み構造の前記第2の表面上の、前記第3の領域とは反対側の位置に配置されており、前記第4の領域に、第4の静電容量検出接触片が取り付けられており、
前記ハウジングが圧迫された場合に、前記第4の静電容量検出接触片は、前記第4の領域に生じた静電容量を検出するように構成されている、請求項13に記載のイヤホン。
【請求項15】
前記ハウジングの外壁に沿ってスライドが実行された場合に、前記第1の静電容量検出接触片は、前記第1の領域に生じた前記静電容量を検出するようにさらに構成されており、前記第2の静電容量検出接触片は、前記第2の領域に生じた前記静電容量を検出するようにさらに構成されており、前記第3の静電容量検出接触片は、前記第3の領域に生じた前記静電容量を検出するようにさらに構成されている、請求項14に記載のイヤホン。
【国際調査報告】