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特表2023-551920着脱式シャフト再装填検出を伴う外科用システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】着脱式シャフト再装填検出を伴う外科用システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20231206BHJP
【FI】
A61B17/072
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533693
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(85)【翻訳文提出日】2023-07-11
(86)【国際出願番号】 IB2021061056
(87)【国際公開番号】W WO2022118165
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】17/109,589
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/109,636
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506157570
【氏名又は名称】シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル
【氏名又は名称原語表記】Cilag GMBH International
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
(72)【発明者】
【氏名】フィービッグ・ケビン・エム
(72)【発明者】
【氏名】ブレイディ・ジョン・イー
(72)【発明者】
【氏名】モルガン・ニコラス・エム
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC23
4C160NN06
(57)【要約】
ハウジング組立体であって、ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを含む、ハウジング組立体と、装填ユニットであって、装填ユニットから延びるラグを含む、装填ユニットと、を含む外科用システムが開示される。細長いシャフトは、ばね組立体を含む。装填ユニットは、係止解除位置と係止位置との間で細長いシャフトに対して回転可能である。ばね組立体は、装填ユニットが係止位置に向かって回転させられるとき、ラグの回転に抵抗するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用システムであって、
ハウジング組立体であって、前記ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを備え、前記細長いシャフトが、ばね組立体を備える、ハウジング組立体と、
装填ユニットであって、前記装填ユニットを前記ハウジング組立体から分離するように前記装填ユニットが前記細長いシャフトから離れる方向に移動可能である係止解除位置と、前記装填ユニットが前記細長いシャフトに係止される係止位置との間で、前記細長いシャフトに対して回転可能であり、前記装填ユニットが、前記装填ユニットから延びるラグを備える、装填ユニットと、を備え、
前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に向かって回転させられるとき、前記ラグの回転に抵抗するように構成されている、外科用システム。
【請求項2】
前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に配置されていない場合、前記装填ユニットを前記係止解除位置に向かって付勢するように構成されている、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項3】
前記細長いシャフトは、前記係止解除位置を越えた前記装填ユニットの回転を防止するように構成された停止部材を更に備える、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項4】
前記停止部材は、線形運動が前記装填ユニットに加えられない場合、前記装填ユニットが前記細長いシャフトから分離することを防止するように構成されている、請求項3に記載の外科用システム。
【請求項5】
外科用システムであって、
ハウジング組立体であって、前記ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを備え、第1の接触部を備える、ハウジング組立体と、
前記細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニットであって、前記装填ユニットが、第2の接触部を備え、前記第1の接触部は、前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合されることに基づいて、前記第2の接触部と電気通信するように構成されている、装填ユニットと、
前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するように構成された検出器組立体と、を備える、外科用システム。
【請求項6】
前記装填ユニットは、前記装填ユニットが前記ハウジング組立体から離れる方向に移動可能である係止解除位置と、前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合される係止位置との間で、前記細長いシャフトに対して回転可能である、請求項5に記載の外科用システム。
【請求項7】
前記検出器組立体が、
前記装填ユニットに結合された第1の磁石であって、第1の極性を含む、第1の磁石と、
前記装填ユニットに結合された第2の磁石であって、前記第1の極性とは異なる第2の極性を含む、第2の磁石と、
前記細長いシャフトに結合されたセンサと、を備える、請求項6に記載の外科用システム。
【請求項8】
前記センサは、前記装填ユニットが前記係止解除位置にあるときに、前記第1の磁石の前記第1の極性を検出するように構成され、前記センサは、前記装填ユニットが前記係止位置にあるときに、前記第2の磁石の前記第2の極性を検出するように構成されている、請求項7に記載の外科用システム。
【請求項9】
前記センサが、ホール効果センサを含む、請求項7に記載の外科用システム。
【請求項10】
前記検出器組立体が、
前記装填ユニットに結合された第1のコンデンサと、
前記細長いシャフトに結合された第2のコンデンサと、を備える、請求項6に記載の外科用システム。
【請求項11】
前記検出器組立体が、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間のキャパシタンスを検出するように構成されたセンサを更に備える、請求項10に記載の外科用システム。
【請求項12】
前記センサは、前記装填ユニットが前記係止解除位置にあることに基づいて、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間の第1のキャパシタンスを感知するように構成され、前記センサは、前記装填ユニットが前記係止位置にあることに基づいて、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間の第2のキャパシタンスを感知するように構成されている、請求項11に記載の外科用システム。
【請求項13】
前記検出器組立体が、
前記装填ユニットから延びるラグと、
前記細長いシャフトに結合されたばね組立体と、を備える、請求項6に記載の外科用システム。
【請求項14】
前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に向かって回転させられるとき、前記装填ユニットの回転に抵抗するように構成されている、請求項13に記載の外科用システム。
【請求項15】
前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に到達すると、前記装填ユニットを前記係止解除位置に向かって回転させることを防止される、請求項14に記載の外科用システム。
【請求項16】
外科用システムであって、
ハンドル組立体と、
前記ハンドル組立体に取り外し可能に結合可能なアダプタ組立体であって、前記アダプタ組立体から延びる細長いシャフトを備える、アダプタ組立体と、
前記細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニットと、
前記アダプタ組立体が前記ハンドル組立体に結合されているかどうかを判定するように構成された第1の検出器組立体と、
前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するように構成された第2の検出器組立体と、を備える、外科用システム。
【請求項17】
前記第1の検出器組立体が、前記ハンドル組立体と前記アダプタ組立体との間の結合インターフェースに位置付けられた適合性材料を備え、前記適合性材料は、前記アダプタ組立体が前記ハンドル組立体に結合されていない場合、前記アダプタ組立体を前記ハンドル組立体から離れる方向に付勢するように構成されている、請求項16に記載の外科用システム。
【請求項18】
前記第1の検出器組立体が、
前記アダプタ組立体に結合された第1のラッチであって、
第1の着座接触部を備える第1の着座プラットフォームと、
第2の着座接触部を備える第2の着座プラットフォームであって、前記第1の着座接触部が、前記第2の着座接触部と電気通信している、第2の着座プラットフォームと、を備える、第1のラッチと、
前記ハンドル組立体に結合された第2のラッチであって、前記アダプタ組立体を前記ハンドル組立体に結合するために前記第1のラッチに係合するように構成され、
第1のフィンガ接触部を備える第1のフィンガであって、前記第1のフィンガ接触部は、前記第1のフィンガが前記第1の着座プラットフォームに係合することに基づいて、前記第1の着座接触部に電気的に結合するように構成されている、第1のフィンガと、
第2のフィンガ接触部を備える第2のフィンガであって、前記第2のフィンガ接触部は、前記第2のフィンガが前記第2の着座プラットフォームに係合することに基づいて、前記第2の着座接触部に電気的に結合するように構成されている、第2のフィンガと、を備える、第2のラッチと、を備える、請求項16に記載の外科用システム。
【請求項19】
前記第1の検出器組立体が、
前記アダプタ組立体に結合された第1のラッチであって、
第1の着座プラットフォームと、
第2の着座プラットフォームと、を備える、第1のラッチと、
前記ハンドル組立体に結合された第2のラッチであって、前記アダプタ組立体を前記ハンドル組立体に結合するために前記第1のラッチに係合するように構成され、
第1のオンオフスイッチを備える第1のフィンガであって、前記第1のオンオフスイッチは、前記第1のオンオフスイッチが前記第1の着座プラットフォームに係合することに基づいて作動するように構成されている、第1のフィンガと、
第2のオンオフスイッチを備える第2のフィンガであって、前記第2のオンオフスイッチは、前記第2のオンオフスイッチが前記第2の着座プラットフォームに係合することに基づいて作動するように構成されている、第2のフィンガと、を備える、第2のラッチと、を備える、請求項16に記載の外科用システム。
【請求項20】
前記第1の検出器組立体が、
前記ハンドル組立体上に配設された第1の接触部と、
前記ハンドル組立体上に配設された第2の接触部と、
前記アダプタ組立体から延びる第1の押下可能なシャフトであって、前記第1の接触部に係合するように構成されている、第1の押下可能なシャフトと、
前記アダプタ組立体から延びる第2の押下可能なシャフトであって、前記第2の接触部に係合するように構成されている、第2の押下可能なシャフトと、を備える、請求項16に記載の外科用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外科用器具に関し、かつ様々な装置において、組織をステープル留めし、切断するために設計された、外科用ステープル留め器具及び切断器具、並びにそれらとともに使用するためのステープルカートリッジに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
様々な実施形態では、ハウジング組立体であって、ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを含む、ハウジング組立体と、装填ユニットであって、装填ユニットから延びるラグを含む、装填ユニットと、を含む外科用システムが開示される。細長いシャフトは、ばね組立体を含む。装填ユニットは、係止解除位置と係止位置との間で細長いシャフトに対して回転可能である。ばね組立体は、装填ユニットが係止位置に向かって回転させられるとき、ラグの回転に抵抗するように構成されている。
【0003】
様々な実施形態では、ハウジング組立体であって、ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを含む、ハウジング組立体と、細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニットと、を含む外科用システムが開示される。ハウジング組立体は、第1の接触部を含む。装填ユニットは、第2の接触部を含む。第1の接触部は、装填ユニットが細長いシャフトに結合されていることに基づいて、第2の接触部と電気通信するように構成されている。外科用システムは、装填ユニットが細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するための検出器組立体を更に含む。
【0004】
様々な実施形態では、ハンドル組立体、及びハンドル組立体に取り外し可能に結合可能なアダプタ組立体を含む、外科用システムが開示される。アダプタ組立体は、アダプタ組立体から延びる細長いシャフトを含む。外科用システムは、細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニットと、アダプタ組立体がハンドル組立体に結合されているかどうかを判定するための第1の検出器組立体と、装填ユニットが細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するための第2の検出器組立体と、を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本明細書に記載する実施形態の様々な特徴は、それらの利点とともに、以下の添付図面と併せて以下の説明によって理解することができる。
図1】本開示の少なくとも1つの態様による、例示的な外科用デバイスを示す。
図2】本開示の少なくとも1つの態様による、図1の外科用デバイスとともに使用可能な電源パックを示す図である。
図3】本開示の少なくとも1つの態様による、ハウジング及びハウジングと選択的に結合可能なアダプタを示す。
図4】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドル組立体及び装填ユニットを示す。
図5】本開示の少なくとも1つの態様による、図4のシャフト組立体と装填ユニットとの間の接続の詳細図を示す。
図6】本開示の少なくとも1つの態様による、制御回路によって経時的に検出されたキャパシタンスのグラフ表現を示す。
図7】本開示の少なくとも1つの態様による、シャフト組立体の遠位端及び装填ユニットの近位端を示す。
図8】本開示の少なくとも1つの態様による、装填ユニットの断面図を示す。
図9】本開示の少なくとも1つの態様による、シャフト組立体の断面図を示す。
図10】本開示の少なくとも1つの態様による、図7のシャフト組立体の開口に向かって設置方向に移動する図7の装填ユニットを示す。
図11】本開示の少なくとも1つの態様による、図7のシャフト組立体とともに係止解除位置にある図7の装填ユニットを示す。
図12】本開示の少なくとも1つの態様による、図7のシャフト組立体とともに係止位置にある図7の装填ユニットを示す。
図13】本開示の少なくとも1つの態様による、シャフト組立体の遠位端及び装填ユニットの近位端を示す。
図14】本開示の少なくとも1つの態様による、図13の装填ユニットの断面図を示す。
図15】本開示の少なくとも1つの態様による、図13のシャフト組立体とともに係止解除位置にある図13の装填ユニットの断面図を示す。
図16】本開示の少なくとも1つの態様による、レセプタクル組立体及び抵抗器組立体を示す。
図17】本開示の少なくとも1つの態様による、回路及び抵抗器組立体を示す。
図18】本開示の少なくとも1つの態様による、複数のステープルカートリッジを示し、複数のステープルカートリッジは、複数のステープルカートリッジに結合された抵抗器組立体を含む。
図19】本開示の少なくとも1つの態様による、図18の抵抗器組立体の制御回路によって判定された抵抗のグラフ表現を示す。
図20】本開示の少なくとも1つの態様による、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に着座しているかどうかを判定するための機構の分解図を示す。
図21】本開示の少なくとも1つの態様による、図20の機構の分解図を示す。
図22】本開示の少なくとも1つの態様による、内部に画定されたJ字型通路及び内部に磁石を含む閉鎖端トンネルを含むシャフト組立体を示す。
図23】本開示の少なくとも1つの態様による、図23のJ字形通路及び閉鎖端トンネルの詳細図を示す。
図24】本開示の少なくとも1つの態様による、図22のJ字形通路の第1の通路部分内に位置付けられたアダプタの磁石を示す。
図25】本開示の少なくとも1つの態様による、J字形通路の第2の通路部分に移動された図24の磁石を示す。
図26】本開示の少なくとも1つの態様による、J字形通路の第3の通路部分に移動された図24の磁石を示す。
図27】本開示の少なくとも1つの態様による、第2の通路部分と第3の通路部分との間の移行部に位置付けられたばね組立体を含むJ字形通路を示す。
図28】本開示の少なくとも1つの態様による、圧縮位置にあり、アダプタの磁石を第3の通路部分を通して移動させるために拡張位置に向かって移動する、図27のばね組立体を示す。
図29】本開示の少なくとも1つの態様による、第3の通路部分内に磁石を保持する図27のばね組立体を示す。
図30】本開示の少なくとも1つの態様による、磁石がJ字形通路を通って移動するときの磁石による外向きの抵抗力のグラフ表現を示す。
図31】本開示の少なくとも1つの態様による、ノズル組立体及びハンドル組立体を示す。
図32】本開示の少なくとも1つの態様による、図31のノズル組立体の近位端及び図31のハンドル組立体の遠位端の詳細図を示す。
図33】本開示の少なくとも1つの態様による、図31のノズル組立体及びハンドル組立体のラッチ及び接触装置の詳細図を示す。
図34】本開示の少なくとも1つの態様による、図31のノズル組立体及びハンドル組立体の代替のラッチ及びスイッチ装置を示す。
図35】本開示の少なくとも1つの態様による、図34のラッチ及びスイッチ装置の制御回路によって経時的に検出された電圧のグラフ表現を示す。
図36】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドル組立体を示す。
図37】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドル組立体の上面図を示す。
図38】本開示の少なくとも1つの態様による、延出位置にあるばね装置を含むシャフト組立体を示す。
図39】本開示の少なくとも1つの態様による、圧縮位置にあるばね装置を含むシャフト組立体を示す。
図40】本開示の少なくとも1つの態様による、圧縮性材料を含むハウジング及びハウジングと選択的に結合可能なアダプタを示す。
図41】本開示の少なくとも1つの態様による、アダプタ及び非圧縮構成にある圧縮性材料の駆動結合組立体を示す。
図42】本開示の少なくとも1つの態様による、圧縮性材料を圧縮構成に圧縮するアダプタの駆動結合組立体を示す。
【0006】
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載する事例は、ある一形態として、本発明の特定の実施形態を例示するものであり、そのような事例は、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本願の出願人は、本願と同日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる:
-「METHOD FOR TISSUE TREATMENT BY SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP1/200802-1M、
-「SURGICAL INSTRUMENTS WITH INTERACTIVE FEATURES TO REMEDY INCIDENTAL SLED MOVEMENTS」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP2/200802-2、
「SURGICAL INSTRUMENTS WITH SLED LOCATION DETECTION AND ADJUSTMENT FEATURES」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP3/200802-3、
「SURGICAL INSTRUMENT WITH CARTRIDGE RELEASE MECHANISMS」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP4/200802-4、
-「DUAL-SIDED REINFORCED RELOAD FOR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP5/200802-5、
-「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ELECTRICAL CONNECTORS FOR POWER TRANSMISSION ACROSS STERILE BARRIER」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP7/200802-7、
「DEVICES AND METHODS OF MANAGING ENERGY DISSIPATED WITHIN STERILE BARRIERS OF SURGICAL INSTRUMENT HOUSINGS」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP8/200802-8、
-「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH EXTERNAL CONNECTORS」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP9/200802-9、
-「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH SMART RELOAD WITH SEPARATELY ATTACHABLE EXTERIORITY MOUNTED WIRING CONNECTIONS」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP10/200802-10、
「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH COMMUNICATION INTERFACES THROUGH STERILE BARRIER」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP11/200802-11、及び
-「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTI-PHASE TISSUE TREATMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9291USNP12/200802-12。
【0008】
本願の出願人は、2018年12月4日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらの各々の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
・「METHOD OF HUB COMMUNICATION,PROCESSING,STORAGE AND DISPLAY」と題された米国特許出願第16/209,385号、
・「METHOD OF HUB COMMUNICATION」と題された米国特許出願第16/209,395号、
・「METHOD OF CLOUD BASED DATA ANALYTICS FOR USE WITH THE HUB」と題された米国特許出願第16/209,403号、
・「METHOD OF ROBOTIC HUB COMMUNICATION,DETECTION,AND CONTROL」と題された米国特許出願第16/209,407号、
・「METHOD OF HUB COMMUNICATION,PROCESSING,DISPLAY,AND CLOUD ANALYTICS」と題された米国特許出願第16/209,416号、
・「METHOD OF COMPRESSING TISSUE WITHIN A STAPLING DEVICE AND SIMULTANEOUSLY DISPLAYING THE LOCATION OF THE TISSUE WITHIN THE JAWS」と題された米国特許出願第16/209,423号、
・「METHOD OF USING REINFORCED FLEXIBLE CIRCUITS WITH MULTIPLE SENSORS TO OPTIMIZE PERFORMANCE OF RADIO FREQUENCY DEVICES」と題された米国特許出願第16/209,427号、
・「METHOD OF SENSING PARTICULATE FROM SMOKE EVACUATED FROM A PATIENT,ADJUSTING THE PUMP SPEED BASED ON THE SENSED INFORMATION,AND COMMUNICATING THE FUNCTIONAL PARAMETERS OF THE SYSTEM TO THE HUB」と題された米国特許出願第16/209,433号、
・「METHOD FOR SMOKE EVACUATION FOR SURGICAL HUB」と題された米国特許出願第16/209,447号、
・「METHOD FOR CONTROLLING SMART ENERGY DEVICES」と題された米国特許出願第16/209,453号、
・「METHOD FOR SMART ENERGY DEVICE INFRASTRUCTURE」と題された米国特許出願第16/209,458号、
・「METHOD FOR ADAPTIVE CONTROL SCHEMES FOR SURGICAL NETWORK CONTROL AND INTERACTION」と題された米国特許出願第16/209,465号、
・「METHOD FOR SITUATIONAL AWARENESS FOR SURGICAL NETWORK OR SURGICAL NETWORK CONNECTED DEVICE CAPABLE OF ADJUSTING FUNCTION BASED ON A SENSED SITUATION OR USAGE」と題された米国特許出願第16/209,478号、
・「METHOD FOR FACILITY DATA COLLECTION AND INTERPRETATION」と題された米国特許出願第16/209,490号、及び
・「METHOD FOR CIRCULAR STAPLER CONTROL ALGORITHM ADJUSTMENT BASED ON SITUATIONAL AWARENESS」題された米国特許出願第16/209,491号。
【0009】
図1は、アダプタ20002と選択的に接続可能であり得るハンドル組立体20001を含むことができる、例示的な外科手術デバイス20000を描写し、次に、アダプタ20002は、エンドエフェクタ又は単回使用装填ユニット(single use loading unit、「SULU」)20004と選択的に接続可能であり得る。他の実施形態では、アダプタ20002は、複数回使用装填ユニット(multi-use use loading unit、「MULU」)と選択的に接続可能であり得る。ハンドル組立体20001は、以下に説明されるように、外科用デバイス20000の様々な機能を駆動することができる、図2に示される電源パック20008を選択的に受容し、実質的に包み込むような大きさである外側シェルハウジング20006を含むことができる。外部シェルハウジング20006は、遠位半部20010a及び近位半部20010bを含み得、近位半部20010bは、遠位半部20010a及び近位半部20010bの上縁部に沿って位置するヒンジ20012によって、遠位半部20010aに枢動可能に接続されている。接合されると、遠位半部20010a及び近位半部20010bは、電源パック20008が選択的に配置されるシェルキャビティをその中に画定する。様々な実施形態では、アダプタ20002は、外側シェルハウジング20006及び電源パック20008にそれぞれ機械的及び電気的に結合することができるアダプタハウジング20003、並びにアダプタハウジング20003から遠位に延びるシャフト組立体20005を含むことができる。一態様では、シャフト組立体20005は、エンドエフェクタ20004に機械的及び電気的に結合することができる。
【0010】
一態様では、電源パック20008は、外科用デバイスが使用のために適切に準備されているときにエンドエフェクタ20004の様々な機能を選択的に駆動するために、電源パック内に配設された複数のモータを含むことができる。例えば、外科用デバイス20000の様々な動作を実行するために、モータシャフトの回転が、アダプタ20002のシャフト及び/又はギア構成要素を駆動するように働く。特に、電源パックコア組立体20008のモータは、エンドエフェクタ20004の機能を選択的に制御するために、アダプタ20002のシャフト及び/又はギア構成要素を駆動することができる。例えば、モータは、例として、エンドエフェクタ20004のジョーを関節継手の周りに関節運動させ、エンドエフェクタ20004をアダプタ20002を通って延びる長手方向軸「X」の周りに回転させ、エンドエフェクタ20004のカートリッジ組立体及びエンドエフェクタ20004のアンビル組立体を開放位置と閉鎖位置との間で移動させて、それらの間に組織を捕捉し、かつ/又はエンドエフェクタ20004のカートリッジ組立体内からステープルを発射することができる。様々な他の実施形態では、エンドエフェクタ20004は、高周波(radiofrequency、RF)又は超音波エンドエフェクタを含むことができ、モータは、RF又は超音波エンドエフェクタの様々な機能を駆動することができる。モータの追加の機能は、米国特許第10,603,128号に説明されており、参照によりその全体が本書に組み込まれる。
【0011】
様々な実施形態では、電源パック20008は、外科用デバイス20000の様々な動作機能を実行することができる制御システムを含むことができる。例えば、制御システムは、外側シェルハウジング20006上に位置付けられた入力ボタン又はスイッチを介してユーザから入力信号を受信して、モータの駆動、エンドエフェクタ20004への電気通信信号の送信、エンドエフェクタ20004へのRF又は超音波駆動信号の送信などの外科用デバイス20000の様々な機能を制御することができる。様々な実施形態では、制御システムは、外科用デバイス20000全体にわたって配設された様々な電気構成要素と電気通信している制御回路20014を含むことができる。様々な実施形態では、制御回路20014は、アダプタ20002が外側シェルハウジング20006及び電源パック20008に適切に結合され、エンドエフェクタ20004がアダプタ20002に適切に結合されたときに、アダプタ20002及びSULU20004の電気構成要素と電気通信することができる。例えば、様々な実施形態では、電源パック20008は、電気出力部分20020を含むことができ、アダプタ20002は、電気入力部分を含むことができる。アダプタ20002が外側シェルハウジング20006及び電源パック20008に適切に結合されるとき、電気出力部分20020及び電気入力部分は、制御システムがアダプタ20002及びエンドエフェクタ20004に電気信号を送信することができるように、電気通信することができる。いくつかの実施形態では、制御システムは、プロセッサ20016及びプロセッサと通信するメモリ20018を含むことができる。メモリ20018は、外科用デバイス20000の様々な動作機能を実行するために、プロセッサ20016により実行可能であり得る命令を記憶し得る。
【0012】
様々な実施形態では、制御システムは、制御システムが外科用デバイス20000のユーザにフィードバックを提供することができるように、ディスプレイと電気通信することができる。例えば、制御システムは、外科用デバイス20000に結合されたエンドエフェクタ20004の様々な機能パラメータについての視覚的インジケータをユーザに提供することができる。別の例として、ディスプレイは、電源パック20008とアダプタ20002を有するハウジング組立体20006との間の接続、又はアダプタ20002とエンドエフェクタ20004との間の接続など、外科用デバイス20000間の様々な相互接続についての視覚フィードバックをユーザに提供することができる。様々な実施形態では、制御システムは、聴覚フィードバック、触覚フィードバックなどの視覚フィードバック以外の他の形態のフィードバックを外科用デバイス20000のユーザに更に提供することができる。
【0013】
現在、ユーザが、上記で参照されるような外側シェルハウジング20006、アダプタ20002、電源パック20008、エンドエフェクタ20004などの外科用デバイス20000の様々な構成要素を一緒に接続しようと試みるとき、それらの間の接続は、ユーザが知らないと不完全であり得る。他の例では、それらの間の接続は完全であり得るが、ユーザは、そうであるか否かを確実に知る方法がない。そのような状況では、外科用デバイス20000を動作させようと試みることは、不完全な接続に起因して外科用デバイスが意図されるように適切に動作することができない場合があるので、安全性の懸念を生じさせ得る。例えば、電源パック20008のモータは、モータによって駆動されるように意図されたアダプタ20002の構成要素に不適切に結合される場合があり、又は電気出力部分20020は、アダプタ20002の電気入力部分に不適切に結合される場合がある。他の例では、エンドエフェクタ20004は、アダプタ20002が電源パック20008からエンドエフェクタ20004に電気信号及び機械信号を送信することができないように、アダプタ20002に不適切に結合され得る。したがって、外科的処置において外科用デバイス20000を利用する前に、外科用デバイス20000の構成要素が適切に接続され、完成することを確実にすることが望ましい。
【0014】
ここで図3を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ハウジング組立体21000及びアダプタ21002が提供されている。ハウジング組立体21000は、外側シェルハウジング21004及び外側シェルハウジング21004内に配設された電源パック21006を含むことができる。様々な実施形態では、外側シェルハウジング21004及び電源パック21006は、それぞれ、外側シェルハウジング20006及び電源パック20008と同様であり得る。様々な実施形態では、アダプタ21002は、アダプタ20002と同様であり得る。ハウジング組立体21000は、アダプタ21002から近位に延びる、対応して成形された駆動結合組立体21010を受容する大きさである、陥凹受容面積21008を更に含むことができる。ハウジング組立体21000は、ハウジング組立体21000の受容面積21008から延びる複数の回転可能な駆動シャフト21012a、21012b、21012cを更に含むことができる。様々な実施形態では、電源パック21006は、回転可能な駆動シャフト21012a、21012b、21012cを駆動することができる、回転可能な駆動シャフト21012a、21012b、21012cに動作可能に結合された複数のモータを含むことができる。
【0015】
様々な実施形態では、回転可能な駆動シャフト21012a、21012b、21012cは、アダプタ21002の駆動結合組立体21010がハウジング組立体21000の受容面積21008内に適切に位置付けられたときに、駆動シャフト21012a、21012b、21012cが駆動結合組立体21010の接続スリーブ21014a、21014b、21014c内に動作可能に配設され得るような大きさであり得る。より具体的には、アダプタ21002の駆動結合組立体21010がハウジング組立体21000の受容面積21008内に適切に位置付けられたとき、第1の駆動シャフト21012aは、第1の結合スリーブ21014aに駆動係合することができ、第2の駆動シャフト21012bは、第2の結合スリーブ21014bに駆動係合することができ、第3の駆動シャフト21012cは、第3の結合スリーブ21014cに駆動係合することができる。駆動シャフト21012a、21012b、21012cが結合スリーブ21014a、21014b、21014cと駆動係合しているとき、駆動シャフト21012a、21012b、21012cの回転は、外科用器具のエンドエフェクタ機能を駆動することができる。様々な実施形態にでは、エンドエフェクタ機能は、例えば、開放位置と閉鎖位置との間でエンドエフェクタのジョーを移動させること、エンドエフェクタ内で発射部材を近位又は遠位に並進させて、エンドエフェクタのジョーの間に位置付けられた組織のステープル留め及び切断を引き起こすこと、又はエンドエフェクタの近位に位置付けられた関節継手の周りでエンドエフェクタを関節運動させることなど、本明細書の他の箇所で説明されるものと同様であり得る。駆動シャフト21012a、21012b、21012cはまた、RFエンドエフェクタ又は超音波エンドエフェクタなどの非外科用ステープル留めエンドエフェクタのエンドエフェクタ機能をもたらし得る。
【0016】
引き続き図3を参照すると、駆動結合組立体21010は、駆動結合組立体21010内に画定された第1のチャネル21018aから延びる第1のシャフト21016a、及び駆動結合組立体21010内に画定された第2のチャネル21018bから延びる第2のシャフト21016bを更に含むことができる。第1及び第2のシャフト21016a、21016bは、シャフト21016a、21016bがチャネル21018a、21018bから延びている図3に示す延出位置と、シャフト21016a、21016bがチャネル21018a、21018b内に少なくとも部分的に押下されている押下位置との間で第1及び第2のシャフト21016a、21016bが移動可能であり得るように、駆動結合組立体21010に移動可能に結合され得る。各チャネル21018a、21018bは、シャフト21016a、21016bが、押下位置に向かって押下可能であるが、力が加えられていないときに延出位置に向かって付勢されるという点で、「ホッピング」様シャフトであるように、その中に配設されたばねを含むことができる。様々な実施形態では、以下でより詳細に説明するように、シャフト21016a、21016bの押下位置は、アダプタ21002がハウジング組立体21000に完全かつ十分に結合されていることに対応し得る。
【0017】
様々な実施形態では、シャフト21016a、21016bは、導電性材料から構成され得る。一態様では、第1及び第2のシャフト21016a、21016bは、第1及び第2のシャフト21016a、21016bの両方が押下位置にあるときに互いに電気通信することができ、したがって、アダプタ21002がハウジング組立体21000に完全かつ十分に結合されていることを示す。例示的な一実施形態では、導電性プレートをチャネル21018a、21018bの両方の遠位端に位置付けることができ、その結果、第1及び第2のシャフト21016a、21016bが両方とも押下位置にあるとき、電流が第1のシャフト21016aを通り、導電性プレートを通り、次いで第2のシャフト21016bを通って流れることができる。このようにして、両方のシャフト21016a、21016bが押下位置にあるとき、第1のシャフト21016aと第2のシャフト21016bとの間に回路を形成することができる。導電性プレートは、押下位置にあるときに第1のシャフト21016aと第2のシャフト21016bとの間の回路を完成させるために使用されるものとして説明されているが、第1のシャフト21016aと第2のシャフト21016bとが押下位置にあるときに第1のシャフト21016aと第2のシャフト21016bとの間の回路を完成させるために、例として、ワイヤ、回路基板、又はアダプタ20002内に位置付けられた任意の好適な導電性構成要素など、任意の適切な機構を利用することができることを理解されたい。
【0018】
様々な実施形態では、ハウジング組立体21000は、第1の接触部21020a及び第2の接触部21020bを更に含み得る。第1及び第2の接触部21020a、21020bは、駆動結合組立体21010が受容面積21008内に適切に位置付けられたときに、第1のシャフト21016aが第1の接触部21020aに当接してそれによって押下され、第2のシャフト21016bが第2の接触部21020bに当接してそれによって押下され得るように離間される。一態様では、接触部21020a、21020bは、導電性材料から構成することができ、一例として、制御回路20014などのハウジング組立体21000内に位置付けられた制御回路と電気的に通信して、その結果、2つの接触部21020a、21020b間に電位を発生させることができる。様々な実施形態では、駆動結合組立体21010が受容面積21008内に適切に位置付けられるとき、第1の接触部21020aは、第1のシャフト21016aを押下位置に押下することができ、第2の接触部21020bは、第2のシャフト21016bを押下位置に押下することができる。シャフト21016a、21016bが押下位置にあるとき、制御回路は、第1の接触部21020a、第1のシャフト21016a、第2のシャフト21016b、及び第2の接触部21020bを横断することができる電気信号を生成することができ、したがって、アダプタ21002がハウジング組立体21000に適切に結合されていることを示す。このようなシステムでは、接触部21020a、21020bに電位が発生し、回路を完成させることができないとき、ユーザは、アダプタ21002がハウジング組立体21000に適切に結合されておらず、適切な動作が必要であることを知ることができる。したがって、上記で参照したシステムは、アダプタ21002がハウジング組立体21000に適切に結合されているかどうかを確認するための機構をユーザに提供する。様々な実施形態では、制御回路は、上述したように、アダプタ21002がハウジング21000に適切に結合されていると制御回路が判定したときに、ディスプレイ、触覚フィードバック、又は可聴フィードバックなどを介して、ユーザにフィードバックを提供することができる。
【0019】
一態様では、駆動結合組立体21010は、その周囲に延びる複数のフランジ特徴21022a~eを更に含むことができる。様々な実施形態では、フランジ特徴21022a~eは、一例として、硬質プラスチックなどの実質的に剛性の材料から構成され得る。加えて、ハウジング組立体21000は、駆動結合組立体21010のフランジ特徴21022a~eの位置に対応し得る、受容面積21008の周囲に配設された複数のフランジ特徴21024a~eを含むことができる。様々な実施形態では、フランジ特徴21024a~eは、力が加えられるとフランジ特徴21024a~eが少なくとも部分的に弾性的に変形することができるが、力が取り除かれると変形していない状態に戻ることができるように、エラストマー材料から構成され得る。一態様では、フランジ特徴21024a~eを変形状態に弾性的に変形させるために、最小閾値量の力が必要とされ得る。
【0020】
動作中、アダプタ21002の駆動結合組立体21010がハウジング組立体21010の受容面積21008に向かって移動させられると、駆動結合組立体21010の複数のフランジ特徴21022a~eの各々は、ハウジング組立体21000の対応する位置付けられたフランジ特徴21024a~eに当接することができる。別の言い方をすれば、フランジ特徴21022aは、フランジ特徴21024aに当接することができ、フランジ特徴21022bは、フランジ特徴21024bに当接することができ、フランジ特徴21022cは、フランジ特徴21024cに当接することができ、フランジ特徴21022dは、フランジ特徴21024dに当接することができ、フランジ特徴21022eは、フランジ特徴21024eに当接することができる。駆動結合組立体21010をハウジング組立体21000の受容面積21008内に適切に着座させるために、フランジ特徴21022a~eが対応する位置付けられたフランジ特徴21024a~eに当接すると、フランジ特徴21022a~eが対応して位置付けられたフランジ特徴21024a~eを弾性変形させることができ、したがって、フランジ特徴21022a~eがフランジ特徴21024a~eを通過することを可能にするように、ユーザはアダプタ21002に力を加えることができる。
【0021】
一態様では、ユーザによってアダプタ21002に加えられる力は、フランジ特徴21022a~eが、対応して位置付けられたフランジ特徴21024a~eに、フランジ特徴21024a~eを弾性変形させる最小閾値量の力を満たすか又は超える力を加えることができるように、十分に大きくすることができる。フランジ特徴21022a~eがフランジ特徴21024a~eを通過すると、フランジ特徴21024a~eは、それらの変形されていない状態に戻り、フランジ特徴21022a~dを受容面積21008内に保持し、それによって、アダプタ21002をハウジング組立体21000に保持することができる。様々な実施形態では、フランジ特徴21022a~e及びフランジ特徴21024a~eは、アダプタ21002がハウジング組立体21000に結合されたときに、上述したように、フランジ特徴21024a~eがフランジ特徴21022a~eをその中に解放可能に保持することができるように成形され得る。いくつかの例示的な実施形態では、フランジ特徴21022a~e、21024a~eは、傾斜状の形状、円筒形状、又は任意の好適な形状を含むことができる。
【0022】
アダプタ21002とハウジング組立体21000との間に対応して位置付けられたフランジ特徴21022a~e、21024a~eの使用は、フランジ特徴21022a~e、21024a~eの位置付けにより、アダプタ21002がハウジング組立体21000に適切に着座して結合され、アダプタ21002及びハウジング組立体21000が適切に回転可能に位置合わせされることを確実にするための機械的手段がユーザに提供される。加えて、アダプタ21002とハウジング組立体21000との間に対応して位置付けられたフランジ特徴21022a~e、21024a~eの使用は、最小閾値力がアダプタ21002に加えられ、フランジ特徴21022a~eを弾性的に変形させ、それによって、フランジ特徴21024a~eがフランジ特徴21024a~eを通過し、受容面積21008から退出することを可能にするまで、アダプタ21002がハウジング組立体21000に結合されて維持されることを確実にすることができる。
【0023】
加えて、フランジ特徴21022a~e、21024a~eは、第1及び第2のシャフト21016a、21016bが接触部21020a、21020bと適切に位置合わせすることを確実にするように位置付けられることができ、それは、上述されるように、アダプタ21002がハウジング組立体21000に完全かつ適切に結合されることを確実にする別のレベルのセキュリティとして使用されることができ、それによって、回転可能なシャフト21012a~cの動作などのハウジング組立体21000の動作が、結合スリーブ21014a~cなどのアダプタ21002に力及び信号を適切に伝達することを確実にする。
【0024】
様々な実施形態では、ハウジング組立体21000は、ハウジング組立体21000内の制御回路に結合された電気出力コネクタ21026を更に含むことができ、アダプタ21002は、ハウジング組立体21000の電気コネクタ21024に動作可能に電気的に結合するような大きさの電気入力コネクタ21028を含むことができる。動作中、電気入力コネクタ21026が電気出力コネクタ21028に電気的に動作可能に結合されると、制御回路は、RF又は超音波駆動信号などの制御信号又は駆動信号などの電気信号をハウジング組立体21000からアダプタ21002に送信することができる。一態様では、ユーザは、ハウジング組立体21000がアダプタ21002に適切に結合されているかどうかを判定する一次的手段として、電気コネクタ21026、21028及びモータ21012a~cを利用して、外科手術デバイスを動作させることを試みることができる。ユーザはまた、外科手術デバイスの動作前に、ハウジング組立体21000とアダプタ21002との間の電気的及び機械的接続が適切に位置合わせされ、互いに適切に結合されることを確実にする二次的手段として、上述のフランジ特徴21022a~e、21024a~e、シャフト21016a、21016b、及び接触部21020a、21020bを使用することができる。
【0025】
ここで図4を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、SULU又はMULUなどの装填ユニットがハンドル組立体と適切に結合され、完全に設置されているかどうかを判定するための機構が提供される。様々な実施形態では、ハンドル組立体21100は、ハンドル部分21102及びハンドル部分21102から遠位に延びるシャフト組立体21104を含むことができる。様々な実施形態では、ハンドル組立体21100は、ハンドル組立体20001又はハウジング組立体21000と同様であり得る。様々な実施形態では、シャフト組立体21104は、シャフト組立体20005と同様であり得る。ハンドル部分21102は、静止ハンドル21106、閉鎖トリガ21108、及び発射トリガ21110を含むことができる。閉鎖トリガ21108は、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に取り付けられたときに、例えば、閉鎖運動を装填ユニット21114のエンドエフェクタ21112に伝達するために、静止ハンドル21106に向かって回転可能であり得る。閉鎖運動は、エンドエフェクタ21112の第1のジョー21116及び第2のジョー21118を、図4に示されるように第1のジョー21116及び第2のジョー21118が互いから離間される開放構成と、第1のジョー21116及び第2のジョー21118が互いの近くに離間されて、それらの間に組織を捕捉する閉鎖構成との間で移行させることができる。同様に、発射トリガ21110は、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に取り付けられたときに、例えば、発射運動をエンドエフェクタ21112に伝達するために、静止ハンドル21106に向かって回転可能であり得る。発射運動は、ステープルをエンドエフェクタ21112から第1のジョー21116と第2のジョー21118との間に位置付けられた組織内に配備させることができ、かつナイフにステープル留めされた組織を切断させることができる。様々な実施形態では、第1のジョー21116はアンビルを含み得、第2のジョー21118は、カートリッジトレー内に取り外し可能に位置付けられたステープルカートリッジを有するカートリッジトレーを含み得る。
【0026】
様々な実施形態では、図5に示されるように、シャフト組立体21104の遠位端21120は、装填ユニット21114がシャフト組立体21104と適切に結合され、完全に設置されたときに、ハンドル組立体21100から装填ユニット21114に作動運動を伝達することができる駆動シャフト21122を含むことができる。一態様では、駆動シャフト21122は、装填ユニット21114の近位端21126内に画定された開口21124の中に挿入可能であり得る。装填ユニット21114は、開口21124を通して駆動シャフト21122を受容するような大きさである駆動組立体を含むことができ、駆動シャフト21122が開口21124の中に挿入されると、駆動組立体は、駆動シャフト21122に動作可能に結合することができるようになっている。結合されると、駆動シャフト21122からの作動運動は、駆動組立体に伝達され得、ハンドル組立体21100からの作動運動がエンドエフェクタ21112に伝達されて、上述のように、閉鎖運動、発射運動、関節運動などのエンドエフェクタ機能をもたらすことを可能にする。様々な実施形態では、装填ユニット21114がシャフト組立体21104の遠位端21120に適切に結合されると、ハンドル組立体21100は、通信信号又は駆動信号などの電気信号を装填ユニット21114に送信することができる。
【0027】
様々な実施形態では、装填ユニット21114は、最初に駆動シャフト21122を開口21124内に位置付けることによって、シャフト組立体21104と適切に結合され、完全に設置されることができる。これは、例えば、開口21124を駆動シャフト21122に向かって設置軸に沿って設置方向21128に移動させることによって、達成することができる。一態様では、設置方向21128は、シャフト組立体21104を通って画定された長手方向軸に実質的に平行であり得る。
【0028】
駆動シャフト21122が開口21124に挿入されると、装填ユニット21114は、シャフト組立体21104によって画定された長手方向軸の周りでシャフト組立体21104に対して回転され得る。様々な実施形態では、装填ユニット21114は、装填ユニット21114が設置軸に沿ってシャフト組立体21104から離れる方向に移動され得る係止解除位置と、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に係止され、シャフト組立体21104と適切に結合され完全に設置された装填ユニット21114をもたらす係止位置との間で、シャフト組立体21104に対して回転可能であり得る。装填ユニット21114が係止位置に回転すると、係止機構は、装填ユニット21114をシャフト組立体21104に係止し、それによって、装填ユニットをシャフト組立体と完全に結合し、完全に設置することができる。装填ユニット21114がシャフト組立体21104に係止されると、ハンドル組立体21100からの作動運動及び電気信号は、装填ユニット21114に安全に伝達され、エンドエフェクタ機能をもたらすことができる。
【0029】
様々な実施形態では、ユーザは、閉鎖トリガ21108を作動させる前、発射トリガ21110を作動させる前、又は電気信号を装填ユニット21114に送信しようとする前に、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に結合されているかどうかを知ることを所望する場合がある。例えば、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に対して係止位置まで完全に回転されず、したがって、定位置に完全に係止されなかった場合、一例として、ハンドル組立体21100からの作動運動又は電気信号は、装填ユニット21114に適切に伝達されない場合があり、かつ/又は装填ユニット21114は、外科的処置中にシャフト組立体21104から意図しないで分離する場合がある。
【0030】
加えて、様々な実施形態では、シャフト組立体21104は、第1の電気接触部を備えることができ、装填ユニット21114は、第2の電気接触部を備えることができる。いくつかの実施形態では、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に結合されるとき、第1及び第2の電気接触部は、RF又は通信信号などの電気信号がシャフト組立体21104と装填ユニット21114との間で送信され得るように、互いに電気通信することができる。いくつかの実施形態では、これらの接触部は、信号がシャフト組立体21104から装填ユニット21114に送信され得るかどうかを判定することなどによって、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に結合されているかどうかを判定するために、これらの接触部を利用し得る制御回路と電気通信し得る。しかしながら、場合によっては、これらの接触部は、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に結合されていることを適切に検出しない場合がある。したがって、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に結合されているかどうかを判定するための二次的手段を提供することが望ましい。本明細書に開示される二次的手段は、例として、装填ユニットがシャフト組立体の細長いシャフトに適切に結合されているかどうかを判定する、又はアダプタがハウジング組立体に適切に結合されているかどうかを判定するなど、任意の2つの構成要素が一緒に結合されているかどうかを判定するための手段として利用され得ることを理解されたい。
【0031】
前述の問題を改善するために、様々な実施形態では、シャフト組立体21104は、シャフト組立体21104の遠位端21120に搭載された第1のコンデンサ21130を含むことができる。同様に、装填ユニット21114は、装填ユニット21114の近位端21126に搭載された第2のコンデンサ21132を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のコンデンサ21130は、一例として、制御回路20014などの、ハンドル組立体21100内に位置付けられた制御回路と電気通信することができる。コンデンサ21130、21132は、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に結合されているときに制御回路がコンデンサ21130、21132間のキャパシタンスを監視することができ、それによって、制御回路がシャフト組立体21114に対する装填ユニット21114の場所を判定し、したがって、装填ユニット21104が係止位置にあるかどうかを判定することを可能にするように、シャフト組立体21104及び装填ユニット21114上にそれぞれ位置付けられ得る。
【0032】
例えば、ここで図6を参照すると、制御回路によって経時的に検出されたキャパシタンスのグラフ表現21140が提供される。いくつかの実施形態では、駆動シャフト21122が装填ユニット21114の開口21124に挿入される前に(t)、制御回路は、第1のコンデンサ21130と第2のコンデンサ21132との間のキャパシタンスを検出することができない。駆動シャフト21122が開口21124に挿入されると、制御回路は、キャパシタンスの増加21142を検出することができる。例えば、tにおいて、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に対して係止解除位置に配置されるときに、第1のコンデンサ21130と第2のコンデンサ21132との間の制御回路によって第1のキャパシタンスCを検出することができる。様々な実施形態では、制御回路によって検出された第1のキャパシタンスCは、駆動シャフト21122が開口21114に適切に挿入され、係止解除位置に配置されることに対応する所定のキャパシタンスレベルであり得る。様々な実施形態では、第1のキャパシタンスレベルCは、第1のコンデンサ21130及び第2のコンデンサ21132が互いに第1の角度だけ角度的に離間されていることに対応し得る。一態様では、制御回路が第1のキャパシタンスC未満のキャパシタンスを検出すると、制御回路は、制御回路に結合されたディスプレイ、触覚フィードバック、可聴フィードバックなどを通じて、フィードバックを提供して、駆動シャフト21122が開口21114に適切に挿入されていないことを示し、装填ユニット21114を係止位置に回転させる前に補正動作が必要であることをユーザに示すことができる。
【0033】
上述したように、装填ユニット21114をシャフト組立体21104に完全に結合するために、装填ユニット21114をシャフト組立体21104に対して係止位置まで回転させて、装填ユニット21114をシャフト組立体21104に係止し、完全に結合し、設置することができる。図6に示すように、駆動シャフト21122がシャフト組立体21104に対して回転すると、制御回路は、第2のコンデンサ21132が第1のコンデンサ21130に対して摺動するときの第1のコンデンサ21130と第2のコンデンサ21132との間のキャパシタンスの増加21144を検出することができる。例えば、tにおいて、第2のキャパシタンスCは、第1のコンデンサ21130と第2のコンデンサ21132との間の制御回路によって検出され得る。様々な実施形態では、制御回路によって検出された第2のキャパシタンスCは、所定の最大キャパシタンスCmax未満のキャパシタンスレベルであり得、ここで、Cmaxは、装填ユニット21114がシャフト組立体211104に対して係止位置まで完全に回転していないことに対応し、したがって、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に結合されていないことを示す。tにおいて、制御回路が所定の最大キャパシタンスCmax未満であるキャパシタンスレベルCを検出すると、制御回路は、ディスプレイ、触覚フィードバック、可聴フィードバックなどを介して、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に結合されておらず、係止位置に向かう更なる回転が必要であることをユーザに警告することができる。
【0034】
図6に更に示すように、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に対して回転し続けると、制御回路は、第2のコンデンサ21132が第1のコンデンサ21130に対して摺動するときの第1のコンデンサ21130と第2のコンデンサ21132との間のキャパシタンスの増加21144を検出することができる。例えば、tにおいて、第1のコンデンサ21130と第2のコンデンサ21132との間の制御回路によって検出されたキャパシタンスは、所定の最大キャパシタンスCmaxを満たすか又は超えることができる。制御回路が所定の最大キャパシタンスCmaxと実質的に等しいか又はそれ以上であるキャパシタンスレベルを検出すると、制御回路は、ディスプレイ、触覚フィードバック、可聴フィードバックなどを介して、装填ユニット21114がシャフト組立体21104に適切に結合されており、更なる回転が必要とされないことをユーザに警告することができる。
【0035】
様々な実施形態では、上述のキャパシタンス組立体に加えて、装填ユニット21114は、制御回路によって読み取られ、解釈されることが可能である誘電体を装填ユニット21114の上に備えることができる。一態様では、制御回路は、誘電体を解釈して、シャフト組立体21104に結合されている装填ユニット21114のタイプを判定することができる。様々な実施形態では、制御回路は、誘電体を解釈して、例として、装填ユニットの長さ、装填ユニットのタイプ(RF、超音波、ステープル留めなど)、ステープル留めエンドエフェクタのステープルカートリッジ内に位置付けられたステープルの高さ、ステープルカートリッジ内のステープルの配向、ステープルの長さ、装填ユニット21114に結合されたアンビルの長さなど、装填ユニット21114に関連付けられた任意の数のパラメータを判定することができる。
【0036】
ここで図7~9を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、SULU又はMULUなどの装填ユニットがハンドル組立体と適切に結合され、完全に設置されているかどうかを判定するための別の機構が提供される。様々な実施形態では、シャフト組立体21200及び装填ユニット21202が提供される。いくつかの実施形態では、シャフト組立体21200は、シャフト組立体20005及び/又はシャフト組立体21104と同様であり得、装填ユニット21202は、装填ユニット21114及び/又は装填ユニット20004と同様であり得る。シャフト組立体21200は、例として、ハウジング組立体20001、21000、21100などのハウジング組立体から延びることができ、装填ユニット21202がハウジング組立体と適切に結合され、完全に設置されたとき、ハウジング組立体から装填ユニット21202への作動運動の伝達を促進することができる。
【0037】
様々な実施形態では、装填ユニット21202は、シャフト組立体21200の遠位端21208に画定された開口21206内に装填ユニット21202の近位端21204を最初に位置付けることによって、シャフト組立体21200と適切に結合され、完全に設置され得る。これは、一例として、図10を参照して、装填ユニット21202の近位端21204を開口21206に向かって設置軸に沿って設置方向21210に移動させることによって達成することができる。設置方向21128は、シャフト組立体21200を通って画定された長手方向軸に実質的に平行であり得る。装填ユニット21202の近位端21204が開口21206に挿入されると、装填ユニット21202は、シャフト組立体21200によって画定された長手方向軸の周りでシャフト組立体21200に対して回転され得る。様々な実施形態では、装填ユニット21202は、装填ユニット21202が設置軸に沿ってシャフト組立体21200から離れる方向に移動され得る係止解除位置と、装填ユニット21202がシャフト組立体21200に係止される係止位置との間で、シャフト組立体21200に対して回転可能であり得る。装填ユニット21202が係止位置に回転すると、係止機構は、装填ユニット21200をシャフト組立体21200に係止し、それによって、装填ユニット21202をシャフト組立体21200と完全に結合し、完全に設置することができる。装填ユニット21202がシャフト組立体21200に係止されると、ハンドル組立体からの作動運動及び電気信号は、シャフト組立体21200から装填ユニット21202に安全に伝達され、エンドエフェクタ機能をもたらすことができる。
【0038】
一態様では、ユーザは、シャフト組立体21200を通して装填ユニット21202に作動運動及び電気信号を伝達する前に、装填ユニット21202がシャフト組立体21200に適切に結合されているかどうかを知ることを所望する場合がある。例えば、装填ユニット21202がシャフト組立体21200に対して係止位置まで完全に回転されず、したがって、定位置に完全に係止されなかった場合、ハンドル組立体からの作動運動及び電気信号は、装填ユニット21202に適切に伝達されない場合があるか、又は装填ユニット21202は、外科的処置中にシャフト組立体21200から意図しないで分離する場合がある。
【0039】
様々な実施形態では、装填ユニット21202は、第1の磁石21220及び第2の磁石21222を含むことができる。第1の磁石21220は、第1の極性を含むことができ、第2の磁石21222は、第1の極性とは異なる第2の極性を含むことができる。例示的な一実施形態では、第2の極性は、第1の極性の反対であり得る。第1の磁石21220及び第2の磁石21222は、装填ユニット21202の近位端21204に結合され得る。加えて、様々な実施形態では、シャフト組立体21200は、シャフト組立体21200の遠位端21208に結合されたセンサ組立体21226を含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ組立体21226は、一例として、制御回路20014などの、ハンドル組立体内に位置付けられた制御回路と電気通信することができる。様々な実施形態では、センサ組立体21226は、第1の磁石21220及び第2の磁石21222の極性を感知して、装填ユニット21202がシャフト組立体21200に結合されたときのシャフト組立体21200に対する装填ユニット21202の位置を判定することができるホール効果センサを備えることができる。様々な実施形態では、図8及び図9を参照すると、磁石21222、21220及びセンサ組立体21226は、装填ユニット21202及びシャフト組立体21200と一体化され得る。
【0040】
一態様では、装填ユニット21202がシャフト組立体21200に結合されると、センサ組立体21226は、第1の磁石21220及び第2の磁石21222の極性を感知し、感知された極性を示す信号を制御回路に送信することができる。制御回路は、検出された極性を解釈して、シャフト組立体21200に対する装填ユニット21202の位置を判定することができる。いくつかの実施形態では、図10及び図11に示されるように、装填ユニット21220が最初に設置軸21210に沿って係止解除位置に移動されるとき、センサ組立体21226は、第1の磁石21220の第1の極性を検出することができる。制御回路は、この第1の極性を解釈し、第1の磁石21220がセンサ組立体21226に少なくとも実質的に隣接して位置付けられていることを判定することができ、これは、装填ユニット21202が係止解除位置にあり、シャフト組立体21200にまだ完全に設置又は結合されていないことを示す。様々な実施形態では、制御回路は、例として、装填ユニット21202が係止解除位置にあることを判定する制御回路の、ディスプレイを通じた視覚、聴覚、又は触覚などのフィードバックを提供することができる。
【0041】
上述したように、係止解除位置では、装填ユニット21202は、シャフト組立体21200によって画定された長手方向軸の周りでシャフト組立体21200に対して回転され得る。装填ユニット21202が係止位置に向かって回転すると、第1の磁石21220は、センサ組立体21226から離れる方向に移動することができ、第2の磁石21222は、センサ組立体21226に向かって移動することができる。制御回路は、センサ組立体21226を通して、第1の磁石21220の第2の磁石21222への極性シフトを感知することによって、第2の磁石21222がセンサ組立体21226に向かって移動していることを判定することができ、それによって、制御回路が装填ユニット21202の回転を監視することを可能にする。第2の磁石21222は、図12に示されるように、第2の磁石21226がセンサ組立体21226に隣接して位置付けられるまで、センサ組立体21226に向かって回転し続けることができる。様々な実施形態では、第2の磁石21222がセンサ組立体212260に隣接して位置付けられていることは、装填ユニット21202がシャフト組立体21200と係止され、完全に結合された配向にあることを示すことができる。第2の磁石21222がセンサ組立体21226との隣接関係に達し、それによって、装填ユニット21202がシャフト組立体21200と係止され、完全に結合された配向にあることを示すと、制御回路は、視覚、聴覚、触覚などを介して、装填ユニット21202がシャフト組立体21200に適切に結合され、したがって安全に使用できることを示すフィードバックをユーザに提供することができる。
【0042】
様々な態様では、制御回路は、センサ組立体21226を監視し、センサ組立体21226の感知された値を所定の閾値と比較することによって、装填ユニット21202が係止位置にあることを判定することができる。一例として、制御回路がセンサ組立体21226に問い合わせを行い、センサ組立体21226によって感知された値が所定の閾値に達したか、又は所定の閾値を超えたと判定したとき、制御回路は、装填ユニット21202が係止位置にあると結論付けることができる。別の例として、制御回路がセンサ組立体21226に問い合わせを行い、センサ組立体21226によって感知された値が所定の閾値にまだ達していないと判定したとき、制御回路は、装填ユニット21202が係止位置になく、更なる回転が必要であると結論付けることができる。
【0043】
ここで図13を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、SULU又はMULUなどの装填ユニットがシャフト組立体に適切に結合されることを確実にするための機構が提供される。様々な実施形態では、シャフト組立体21300及び装填ユニット21302が提供される。いくつかの実施形態では、シャフト組立体21300は、シャフト組立体21200、シャフト組立体20005及び/又はシャフト組立体21104と同様であり得、装填ユニット21302は、装填ユニット21202、装填ユニット21114及び/又は装填ユニット20004と同様であり得る。シャフト組立体21300は、例として、ハウジング組立体20001、21000、21100などのハウジング組立体から延びることができ、装填ユニット21302がハンドル組立体と適切に結合され、完全に設置されたとき、ハンドル組立体から装填ユニット21302への作動運動及び電気信号の伝達を促進することができる。
【0044】
様々な実施形態では、装填ユニット21302は、シャフト組立体21300の遠位端21308に画定された開口21306内に装填ユニット21302の近位端21304を最初に位置付けることによって、シャフト組立体21300と適切に結合され、完全に設置され得る。これは、一例として、装填ユニット21302の近位端21304を開口21306に向かって設置軸に沿って設置方向21128又は設置方向21210と同様の設置方向に移動させることによって達成することができる。設置方向は、シャフト組立体21300を通って画定された長手方向軸に実質的に平行であり得る。
【0045】
装填ユニット21302の近位端21304が開口21306に挿入されると、装填ユニット21302は、シャフト組立体21300によって画定された長手方向軸の周りでシャフト組立体21300に対して回転され得る。様々な実施形態では、装填ユニット21302は、装填ユニット21302が設置軸に沿ってシャフト組立体21300から離れる方向に移動され得る係止解除位置と、装填ユニット21302がシャフト組立体21300に係止される係止位置との間で、シャフト組立体21300に対して回転可能であり得る。装填ユニット21302が係止位置に回転すると、係止機構は、装填ユニット21300をシャフト組立体21300に係止し、それによって、装填ユニット21302をシャフト組立体21300と完全に結合し、完全に設置することができる。装填ユニット21302がシャフト組立体21300に係止されると、ハンドル組立体からの作動運動及び電気信号は、シャフト組立体21300を通して装填ユニット21302に安全に伝達され、エンドエフェクタ機能をもたらすことができる。
【0046】
一態様では、ユーザは、装填ユニット21302に作動運動及び電気信号を伝達する前に、装填ユニット21302がシャフト組立体21300に適切に結合されているかどうかを知ることを所望する場合がある。例えば、装填ユニット21302がシャフト組立体21300に対して係止位置まで完全に回転されず、したがって、定位置に完全に係止されなかった場合、ハンドル組立体からの作動運動及び電気信号は、装填ユニット21302に適切に伝達されない場合があるか、又は装填ユニット21302は、外科的処置中にシャフト組立体21300から意図しないで分離する場合がある。
【0047】
様々な実施形態では、装填ユニット21302は、装填ユニット21302の近位端21304から第1の横方向に延びる第1のラグ又はフランジ21310、及び装填ユニット21302の近位端21304から第2の横方向に延びる第2のラグ又はフランジ21312を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の横方向は、図13図15に示されるように、第1の横方向と反対であり得る。いくつかの実施形態では、第1の横方向は、第2の横方向に対して垂直であり得る。いくつかの実施形態では、第1の横方向が第1の横方向と異なるように、第1の横方向と第2の横方向との間に任意の好適な角度を画定することができる。様々な実施形態では、2つのラグ21310、21312が示され、説明されているが、以下で説明される本開示の範囲から逸脱することなく、2つよりも少ない又は多いラグを利用することができることを理解されたい。
【0048】
加えて、シャフト組立体21300は、シャフト組立体21300の内壁21315から延びるばね組立体21314を含むことができる。様々な実施形態では、ばね組立体21314は、図15に最もよく示されるように、内壁21315に搭載された基部21317及び基部から延びるばね21319を含むことができる。一態様では、ばね21319は、例として、線形ばね又はねじりばねを含むことができ、その結果、ばね組立体21314は、以下でより詳細に説明するように、力が第1のラグ21310又は第2のラグ21312によってばね組立体21314に加えられたときに、第1のラグ21310又は第2のラグ21312の一方に対して付勢力を提供することができる。
【0049】
本明細書に開示される他の装填ユニット及びシャフト組立体と同様に、装填ユニット21302をシャフト組立体21300に完全に結合するために、装填ユニット21302は、上記で説明されるように、最初に、シャフト組立体21300とともに係止解除位置に動かされることができる。装填ユニット21302が係止解除位置に向かって移動されると、第1のラグ21310及び第2のラグ21312は、開口21306を通って移動し、シャフト組立体21300内に位置付けられ得、その結果、図15に示されるように、第1のラグ21310及び第2のラグ21312は、ばね組立体21314と半径方向に位置合わせされる。装填ユニット21302を係止位置に至らせるために、上述したように、装填ユニット21302は、シャフト組立体21300に対して係止位置に向かって回転され得る。装填ユニット21302が係止位置に回転すると、係止機構は、上記で参照されるように、装填ユニット21300をシャフト組立体21300に係止し、それによって、装填ユニット21302をシャフト組立体21300と完全に結合し、完全に設置することができる。
【0050】
様々な実施形態では、シャフト組立体21300は、制御回路20014などのハウジング組立体内の制御回路と電気通信し得るオンオフスイッチなどのスイッチを含み得る。いくつかの実施形態では、ラグのうちの1つは、装填ユニット21302が係止位置に到達すると、オンオフスイッチに当接することができる。制御回路は、オンオフスイッチが作動されたことを識別し、例として、ディスプレイによる視覚、聴覚、又は触覚などのフィードバックをユーザに提供して、装填ユニット21302が係止位置に配置されたことを示すことができる。
【0051】
一態様では、装填ユニット21302が係止位置に向かって回転されると、第1のラグ21310は、ばね組立体21314のばね21319に当接することができる。ばね21319は、装填ユニット21310が係止位置に向かって移動するとき、第1のラグ21310の回転に抵抗することができる。様々な実施形態では、装填ユニット21302をシャフト組立体21300と完全に結合するために、装填ユニット21302は、第1のラグ21310が、ばね21319のばね付勢に打ち勝って係止位置に入るのに十分な量の力を付与することができるような力で、係止位置に向かって回転させることができる。装填ユニット21302が係止位置に部分的にのみ回転される場合、ばね組立体21314は、抵抗力を第1のラグ21310に加えることによって、装填ユニット21302を係止解除位置に向かって付勢することができる。したがって、ばね組立体21314は、装填ユニット21302を係止位置に向かって回転させようと試みるユーザに、抵抗力の形態で触覚フィードバックを与えるように構成されている。係止位置では、ユーザはもはや抵抗力を感じない。加えて、特定の例では、係止位置に入ることは、例えば、クリック音の形成の可聴フィードバックをもたらす。
【0052】
上述したように、ばね組立体21314は、シャフト組立体21300及び装填ユニット21302が外科的処置において使用される前に、装填ユニット21302が係止位置に完全に配置されることを確実にするための機構を提供する。装填ユニット21302が係止位置まで完全に回転されない場合、ばね21319は、装填ユニット21302を係止解除位置に付勢し、ユーザが、装填ユニット21302が適切に取り付けられていないこと、及び補正動作が必要であることを識別することを可能にすることができる。様々な実施形態では、ばね組立体21314は、ばね組立体21314のばね付勢に打ち勝つように、閾値量の力が第1のフランジ21310によってばね組立体21314に加えられない限り、装填ユニット21302が係止構成に入ることを防止する。
【0053】
様々な実施形態では、シャフト組立体21300は、シャフト組立体21300の内壁21315から延びる停止部材21316を更に含み得る。停止部材21316は、装填ユニット21302がばね21314によって係止解除位置に回転される場合、停止部材21316が、装填ユニットが係止解除位置を越えて回転することを防止するとともに、ばね21319のばね付勢が装填ユニット21302をシャフト組立体21300の開口21306から押し出すことを防止するような大きさであり、押し出すことを防止するように位置付けられることができる。様々な実施形態では、停止部材21316は、ばね21319が装填ユニットを係止解除位置へと押し出すときに、停止部材21316が係止解除位置においてラグ21310、21312のうちの1つに当接して、ばね21319のばね付勢力が装填ユニット21302を開口21306から押し出すことを防止することができるような大きさであり、押し出すことを防止するように位置付けられることができる。したがって、停止部材21316は、装填ユニット21302が線形設置軸に沿って開口21306から取り外されることを必要とし得る。様々な実施形態では、停止部材21316は、係止解除位置において、装填ユニット21302を係止位置に向かってわずかに回転させて、停止部材21316をラグ21310、21312のうちの1つから係合解除し、次いで、設置軸に沿って移動させて、装填ユニット21302を開口から取り外すことができるように、係止解除位置からわずかにオフセットして位置付けられることができる。上述の停止部材21316は、係止位置と係止解除位置との間で移動するために、ある構成要素が別の構成要素に対して回転することを必要とする、本明細書に説明される任意の実施形態において利用されることができる。1つの停止部材21316について説明したが、2つ以上の停止部材21316を使用することができることを理解されたい。例えば、ラグ対停止部材21316の比は1:1であり得る。
【0054】
様々な他の実施形態では、シャフト組立体21300は、第1のばね組立体21314が第1のフランジ21310の回転に抵抗することができ、第2のばね組立体が第2のフランジ21312の回転に抵抗することができるように、シャフト組立体21300の反対側に位置付けられた第2のばね組立体を更に含むことができる。第2のばね組立体の使用は、装填ユニット21302が係止位置に入るために必要とされる閾値力を更に増加させることができる。装填ユニット21302が、フランジ対ばね組立体の1:1の比率を含む、様々な他の実施形態が想定される。
【0055】
ここで図16及び17を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ステープルカートリッジがエンドエフェクタのカートリッジチャネル内に適切に着座しているかどうか、及びカートリッジチャネル内に着座しているステープルカートリッジのタイプを判定するための機構が提供される。様々な実施形態では、ステープルカートリッジは、それに動作可能に結合された抵抗器組立体21400を含み得る。一態様では、抵抗器組立体21400は、ハウジング21402、抵抗器組立体21400をカートリッジに取り外し可能に取り付けるためにハウジング21402から延びる取り付け機構21404、ハウジング21402内に配設された回路21406、第1のアーム21408、及び第2のアーム21410を含むことができる。様々な実施形態では、第1のアーム21408は、その中に配設された第1の接触部アーム21409を含むことができ、第2のアーム21410は、その中に配設された第2の接触部アーム21411を含むことができる。様々な他の実施形態では、第1の接触部アーム21409及び第2の接触部アーム21411は、ハウジング21408から延び、第1のアーム21408及び第2のアーム21410内に配設されていない。別の言い方をすれば、抵抗器組立体21400は、様々な実施形態では、第1のアーム21408及び第2のアーム21410を用いない。
【0056】
様々な実施形態では、回路21406は、抵抗器組立体21400が結合されるカートリッジのタイプに対応する所定の抵抗値で調整され得る。例示的な一実施形態では、抵抗R1を有する回路21406は、ステープル高さH1を有するステープルを含むステープルカートリッジに対応し得る。別の実施形態において、抵抗R2を有する回路21406は、ステープル高さH2を有するステープルを含むステープルカートリッジに対応することができ、H2はH1とは異なる。別の実施形態において、抵抗R3を有する回路21406は、L3のカートリッジ長さを含むステープルカートリッジに対応し得る。別の実施形態において、抵抗R4を有する回路21406は、L4のカートリッジ長さを含むステープルカートリッジに対応することができ、L4はL3とは異なる。回路21406の任意の数の抵抗値は、ステープルサイズ、ステープル高さ、カートリッジ長さなどの任意の数のステープルカートリッジパラメータに対応し得る。様々な実施形態では、回路21406の固有抵抗値は、ステープルカートリッジの2つ以上のパラメータに対応し得る。例示的な一実施形態では、R1の抵抗を有する回路は、一例として、ステープル高さH1を有するステープル及び長さL1を有するカートリッジを含むステープルカートリッジに対応し得る。抵抗器組立体21400が、RFカートリッジなどのステープルカートリッジ以外のカートリッジに結合され得る様々な他の実施形態が想定され、回路21406の抵抗値は、カートリッジに関連付けられた様々なパラメータに対応し得る。
【0057】
様々な実施形態では、外科用器具のエンドエフェクタは、中にステープルカートリッジを受容するような大きさのカートリッジチャネルを含み得る。いくつかの状況では、ステープルカートリッジが外科的処置において利用される前に、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に着座することを確実にすることが望ましい。様々な実施形態では、カートリッジチャネルは、ハウジング21422、第1の窓21424、第2の窓21426、回路21428、回路21428から延び、第1の窓21424内に位置付けられた第1の接触部アーム21430、及び回路21428から延び、第2の窓21426内に位置付けらされた第2の接触部アーム21432を含むレセプタクル組立体21420を備えることができる。レセプタクル組立体21420が、ハウジング21420、第1の窓21424、又は第2の窓21426を含まず、代わりに、単に、回路21428、第1の接触部アーム21430、及び第2の接触部アーム21432を含む、様々な他の実施形態が想定される。
【0058】
特定の例では、ハウジング21422又はその少なくとも一部分は、ポリマー、より具体的にはポリイミド、ポリエステル、フルオロカーボン、若しくは任意のポリマー材料、又はそれらの任意の組み合わせなどの絶縁材料から構成されている。特定の例において、接触部アーム21430、21432は、例えば金属などの導電性材料から構成されている。
【0059】
一態様では、回路21428は、一例として、エンドエフェクタのカートリッジチャネルと動作可能に結合されている制御回路20014などの、ハウジング組立体内に位置付けられた制御回路と電気通信することができる。様々な実施形態では、第1の窓41424及び第2の窓21426は、抵抗器組立体21400を含むステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に着座したときに、抵抗器組立体21400の第1のアーム21408が第1の窓21424内に挿入され、第2のアーム21410が第2の窓21426内に挿入されるような大きさである。第1のアーム21408が第1の窓21424内に位置付けられ、第2のアーム21410が第2の窓内に位置付けられたとき、回路21428は回路21406と電気通信することができる。より具体的には、第1のアーム21408が第1の窓21424内に位置付けられるとき、第1の接触部アーム21409は第1の接触部アーム21430と電気通信することができ、第2の接触部アーム21411は第2の接触部アーム21432と電気通信することができ、それによって、回路21428から回路21406までの回路を完成させる。様々な他の実施形態では、抵抗器組立体21400を含むステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に着座しているとき、以下でより詳細に説明するように、第1の接触部アーム21430及び第2の接触部アーム21432が第1の接触部アーム21409及び第2の接触部アーム21411と電気的に通信可能である場合、ユーザは、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられていると判定することができる。
【0060】
一態様では、回路21428が回路21406と動作可能に電気通信しているとき、ハウジング組立体の制御回路は、回路21428を通じて抵抗器組立体21400の回路21406に電気信号を送信し、したがって、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられていることを確認することができる。ユーザが、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられ、完全な回路を作製することができないかどうかを確認しようと試みるシナリオでは、上述のように、ユーザは、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられておらず、適切な動作が必要であると判定することができる。
【0061】
ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられているかどうかを判定することができることに加えて、レセプタクル組立体21420及び抵抗器組立体21400は、上記で参照したように、カートリッジチャネル内に位置付けられているカートリッジのタイプを判定することができるという追加の利点を提供する。様々な実施形態では、制御回路が、回路21428及び回路21406によって、カートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられていることを確認することができると、電気信号が回路21406に送信されて、抵抗器組立体21400の抵抗を判定することができる。図18及び19に示されるように、様々な実施形態では、抵抗器組立体から判定される抵抗は、カートリッジチャネル内に位置付けられたカートリッジの色に対応し得、カートリッジの色は、ステープルサイズ、ステープル高さ、カートリッジ長さなどのステープルカートリッジの様々なパラメータに対応し得る。
【0062】
例示的な一実施形態では、引き続き図18及び図19を参照すると、カートリッジ21540がカートリッジチャネル内に位置付けられると、制御回路は、抵抗器組立体21452に問い合わせを行い、その中の回路の抵抗が10kΩであることを感知し、カートリッジが、カートリッジ長さL1、ステープル高さH1などの複数のステープルカートリッジパラメータを含む黄褐色ステープルカートリッジであることを判定することができる。例示的な別の実施形態では、カートリッジ21544がカートリッジチャネル内に位置付けられると、制御回路は、抵抗器組立体21456に問い合わせを行い、その中の回路の抵抗が20kΩであることを感知し、カートリッジが、カートリッジ長さL2、ステープル高さH2などの複数のステープルカートリッジパラメータを含む紫色ステープルカートリッジであることを判定することができる。例示的な別の実施形態では、カートリッジ21548がカートリッジチャネル内に位置付けられると、制御回路は、抵抗器組立体21460に問い合わせを行い、その中の回路の抵抗が30kΩであることを感知し、対応するステープルカートリッジが、カートリッジ長さL3、ステープル高さH3などの複数のステープルカートリッジパラメータを含む黒色ステープルカートリッジであることを判定することができる。上記の詳解は、外科用ステープル留めカートリッジ及びステープルカートリッジパラメータの文脈において提供されているが、抵抗器組立体は、外科用器具に取り付けられているカートリッジのタイプを判定するために、RFカートリッジなどの複数の他のカートリッジ用途において利用され得ることが理解されるべきである。
【0063】
様々な実施形態では、制御回路は、制御回路が外科用器具のユーザに情報を伝達することができるように、本明細書で参照される他のディスプレイなどのディスプレイと電気通信することができる。一態様では、回路21406、21428に関して上述したように、制御回路が、カートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられていることを確認することができると、制御回路は、カートリッジがカートリッジチャネルに適切に結合されており、使用の準備ができているという視覚的表示を提供することができる。様々な他の実施形態では、制御回路は、カートリッジチャネルに適切に結合されたカートリッジに基づいて、可聴フィードバック又は触覚フィードバックを引き起こすことができる。様々な実施形態では、制御回路がカートリッジチャネル内に位置付けられたカートリッジのタイプを識別した後、制御回路は、カートリッジの色、カートリッジのパラメータなどのカートリッジに関する情報をディスプレイ上に表示することができる。加えて、制御回路がカートリッジチャネル内に位置付けられたカートリッジのタイプを識別した後、制御回路は、カートリッジから判定されたパラメータに従って、外科的器具のパラメータを修正することができる。例えば、制御回路がカートリッジ長さL1を有するカートリッジを識別する場合、カートリッジは、カートリッジを横断する発射バーを、カートリッジからステープルの全てを発射するのに好適であるが、長さL1を超えない長さに調整することができる。
【0064】
ここで図20及び図21を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に着座しているかどうかを判定するための機構が提供される。様々な実施形態では、ステープルカートリッジは取り外し可能に格納されたステープルを配備するために、ステープル発射運動中にステープルカートリッジを通って並進し得るスレッド21500を含み得る。一態様では、スレッド21500は、ステープルカートリッジの第1の側面上に内側傾斜部21502及び外側傾斜部51204などの複数の傾斜部を含むことができ、これらの傾斜部は、発射ストローク中にステープルカートリッジからステープルをカム駆動して配備するように成形される。様々な実施形態では、スレッド21500の外側傾斜部21504は、その外壁にプリントされた電気プリント回路21506を含み得る。回路21506は、第1の接触部21508及び第1の接触部21508と電気通信している第2の接触部21510を含むことができる。
【0065】
様々な実施形態では、ステープルカートリッジは、カートリッジパン21520及び外側カートリッジ壁21530を更に含み得る。カートリッジパン21520は、その中にスレッド21500を収容するようなサイズにすることができ、回路21506の第1の接触部21508と位置合わせされた第1の窓21522、及び回路21506の第2の接触部21510と位置合わせされた第2の窓21524を含むことができる。図21に示すように、外側カートリッジ壁21530は、係合領域21532においてカートリッジパンに少なくとも部分的に当接することができ、その結果、コネクタ受容領域21534においてカートリッジ壁21530とカートリッジパン21520との間に間隙「g」を画定することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、コネクタ受容領域21534及び間隙「g」は、その中にコネクタ組立体21540を受容するような大きさである。様々な実施形態では、コネクタ組立体21540は、ハウジング21542と、ハウジング21542から延びるコネクタ部分21544と、第1の窓21546と、第2の窓21548と、コネクタ組立体21540から近位に、第1の窓21548から少なくとも部分的に延びることができる第1の接触部アーム21552、及びコネクタ組立体21540から近位に、第2の窓21546から少なくとも部分的に延びることができる第2の接触部アーム21554を含むことができる回路21550と、を含むことができる。様々な実施形態では、第1の接触部アーム21552及び第2の接触部アーム21554の近位部分は、一例として、外科用器具内に位置する制御回路20014などの制御回路に電気的に結合するように設計されているという点で、それぞれ第1の接触部アーム21409及び第2の接触部アーム21411と同様であり得る。例えば、外科用器具は、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に位置付けられているかどうかを制御回路が確認できるように、外科用器具内の制御回路と電気的に通信し得る、図21に示される回路21560を含み得る。同様に、コネクタ組立体21540は、外科用器具内の制御回路が、コネクタ組立体21540が結合されるカートリッジのタイプを判定することができるように、第1の接触部アーム21552及び第2の接触部アーム21554と電気通信している回路21406と同様の回路を含むことができる。
【0067】
図21に示されるように、コネクタ組立体21540がステープルカートリッジのコネクタ受容領域21532内に適切に位置付けられるとき、第1の回路アーム21552は、コネクタ組立体21540の第1の窓21546を通り、カートリッジパン21520の第1の窓21522を通って延びることができ、回路21506の第1の接触部21508に当接することができる。同様に、コネクタ組立体21540がステープルカートリッジのコネクタ受容領域21532内に適切に位置付けられるとき、第2の接触部アーム21554は、コネクタ組立体21540の第2の窓21548を通り、カートリッジパン21520の第2の窓21524を通って延びることができ、回路21506の第2の接触部21510に当接することができる。
【0068】
様々な実施形態では、動作中、ユーザは、第1の接触部アーム21552及び第2の接触部アーム21554の近位部分が回路21560と電気的に結合されることによって、コネクタ組立体21540が外科用器具に適切に結合されているかどうか、並びに第1の接触部アーム21552及び第2の接触部アーム21554の部分がそれぞれ第1の窓21546及び第2の窓21548から延び、第1の接触部21508及び第2の接触部21510と電気的に接触することによって、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル内に適切に着座しているかどうかを判定することができる。例示的な一実施形態では、制御回路は、制御回路から、回路21560、第1の接触部アーム21552、回路21506、第2の接触部アーム21554アーム、回路21560を通って、制御回路に戻るように送信することができる電気信号を生成することによって、ステープルカートリッジが外科用器具に適切に結合されているかどうかを判定することができる。制御回路が上記のように制御回路から電気信号を送信することができない場合、ユーザは、コネクタ組立体21540又はステープルカートリッジが不適切に位置付けられていること、及び補正動作が必要であることを判定することができる。
【0069】
様々な実施形態では、制御回路は、制御回路が外科用器具のユーザに情報を伝達することができるように、本明細書で参照される他のディスプレイなどのディスプレイと電気通信することができる。一態様では、上述のように、制御回路が、コネクタ組立体21540及びステープルカートリッジが外科用器具に適切に結合されていることを確認することができると、制御回路は、それを確認する視覚的表示を提供することができる。様々な他の実施形態では、制御回路は、コネクタ組立体21540及びステープルカートリッジが外科用器具に適切に結合されていることを制御回路が確認することに基づいて、可聴又は触覚フィードバックを引き起こすことができる。
【0070】
ここで図22~29を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様に従って、装填ユニットが外科手術器具に適切に結合されることを確実にするための機構が開示される。図22に示すように、シャフト組立体21600は、ハンドル組立体又はハウジング組立体などの外科用ハウジング組立体から延びることができる。様々な実施形態では、シャフト組立体21600はまた、非限定的な例として、シャフト組立体20005、シャフト組立体21104、シャフト組立体21200、及び/又はシャフト組立体21300などの、本明細書に記載される他のシャフト組立体と同様であり得る。様々な実施形態では、ハウジング組立体は、非限定的な例として、ハウジング組立体20001、ハウジング組立体21000、及び/又はハウジング組立体21100などの本明細書に記載される任意の他のハウジング組立体と同様であり得る。
【0071】
様々な実施形態では、シャフト組立体21600は、その中に画定されたJ字形通路21602を含むことができる。J字形通路21602は、第1の通路部分21604、第1の通路部分21602から離れる方向に横方向に延びる第2の通路部分21606、及び第2の通路部分21606から離れる方向に縦方向に延びる第3の通路部分21608を含むことができる。
【0072】
主に図23を参照すると、シャフト組立体21600は、第2の通路部分21606に隣接して位置付けられ、第1の通路部分21604と第2の通路部分21608との間に延びる閉鎖端トンネル21610を更に含むことができる。閉鎖端トンネル21610は、磁石21612が第3の通路部分21608に隣接する閉鎖端トンネル21610の第1の端部上に位置付けられる、図23に示されるような第1の位置と、磁石21612が第1の通路部分21604に隣接する閉鎖端トンネル21610の第2の端部上に位置付けられる、図26に示されるような第2の位置との間で移動可能であり得る磁石21612をその中に含むような大きさであり得る。シャフト組立体21600は、磁石21612が第2の位置にあるときにユーザが磁石21612を見ることを可能にする、その中に画定された窓21615を更に含むことができる。
【0073】
様々な実施形態では、図23に示されるように、磁石21612は、第1の極性を含む第1の磁石部分21616、及び第1の極性とは異なる第2の極性を含む第2の磁石部分21618を含むことができる。一例として、図23に示されるように、第1の磁石部分21614は、南の負極性を含むことができ、第2の磁石部分21616は、北の正極性を含むことができる。
【0074】
上記で参照されるように、上記で提供される機構は、SULU及び/又はMULUなどの装填ユニットがシャフト組立体21600に適切に結合されることを確実にすることができる。様々な実施形態では、図24~26を参照すると、装填ユニットは、それに結合された磁石21620を含み得る。磁石21620は、第1の極性(例えば、南の負極性)を含む第1の磁石部分21622、及び第1の極性とは異なる第2の極性(例えば、北の正極性)を含む第2の磁石部分21624を含み得る。様々な実施形態では、磁石216212、21620の第1の極性は同じであり得、磁石216212、21620の第2の極性は同じであり得る。いくつかの実施形態では、装填ユニットは、装填ユニットから延びるフランジを含むことができ、フランジは、そこに結合された磁石を含む。フランジは、J字形通路21602を通って第1の通路部分21604から第3の通路部分21608まで横断する大きさであり得る。様々な実施形態では、装填ユニットをシャフト組立体21600に係止するために、磁石21620は、図26及び図29に示されるように、J字形通路21602を通って移動し、第3の通路部分21608内に位置付けられることができ、これについては以下でより詳細に説明する。一態様では、磁石21620が第3の通路部分21608内に位置付けられていることは、装填ユニットがシャフト組立体21600に係止されていることに対応し、したがって、装填ユニット及びシャフト組立体21600が外科用器具とともに使用するのに安全であることをユーザが知ることを可能にすることができる。
【0075】
動作中、一例として、装填ユニットの磁石21620は、シャフト組立体21600の遠位端にあるJ字形通路21602の開放端21630を通って第1の通路部分21604に入ることができる。装填ユニットは、図24に示されるように、磁石21620が第1の通路部分21604に沿って、第2の通路部分21606に向かって移動され得るように、シャフト組立体21600に対して移動され得る。一態様では、磁石21620は、磁石21620が第2の通路部分21620に接近するときに、磁石21612、21620の第2の極性が、図24に示されるように横方向に位置合わせすることができ、磁石21612を閉鎖端トンネル21640の第1の端部に移動させるように、配向されることができる。一態様では、磁石21612が閉鎖端トンネル21610の第1の端部上にあるとき、ユーザは、窓21615を通して磁石21612を見ることができず、したがって、装填ユニットがシャフト組立体21600にまだ完全に結合されていないことを示す。
【0076】
磁石21620が第1の通路部分21604を横断し、第2の通路部分21606に到達すると、ユーザは、装填ユニットをシャフト組立体21600に対して回転させ、磁石21620を第2の通路部分21606を通して第3の通路部分21608に向かって横断させることができる。磁石21620が第2の通路部分21606を横断すると、磁石21620は、図25に示されるように、閉鎖端トンネル21610内の磁石21612と長手方向に位置合わせし始めることができる。一態様では、磁石21620が磁石21612と長手方向に位置合わせし始めると、磁石21612、21620の第1の極性は、磁石21612、21620の第2の極性と長手方向に位置合わせし始めることができる。極性間の引力によって誘導される磁気結合力は、磁石21620が第3の通路部分21608に向かって移動させられるとき、装填ユニットに抵抗を受けさせ得る。いくつかの実施形態では、この磁気装置を利用して、装填ユニットがシャフト組立体21600に不完全に取り付けられている場合に、未熟な取り付けを拒絶することができる。磁石21612、21620が長手方向に位置合わせされた状態で、磁石21612と磁石21620との間の磁気引力を克服するために、閾値力がユーザによって装填ユニットに加えられ得、その結果、磁石21620は、第3の通路部分21608に向かって第2の通路部分21606を横断し続けることができる。
【0077】
磁石21620が第3の通路部分21608に到達すると、磁石21602は、閉鎖端通路21610の第1の端部に隣接する第3の通路部分21608の端部21632に移動されることができる。様々な実施形態では、図27~29に示されるように、ばね組立体21640は、第2の通路部分21606と第3の通路部分21608との間の移行点に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、ばね組立体21640は、シャフト組立体21600に結合されたばね21642と、ばね21642に結合されたプッシャプレート21644を含むことができる。ばね21642は、プッシャプレート21644が少なくとも実質的にJ字形通路21602から押し出され、ばね21642が圧縮される、図28に示されるような圧縮位置と、プッシャプレート21644が第3の通路部分21608を通って延びる、図29に示されるような延出位置との間で移行可能であり得る。プッシャプレート21644は、磁石21620が第3の通路部分21608に向かって移動して、ばね組立体21640を圧縮位置に向かって移行させるときに磁石21620によって係合され得るカム表面21646を含むことができる。磁石21620が第3の通路部分21608と位置合わせすると、ユーザは、装填ユニットを解放し、ばね組立体21640を延出位置に向かって移行させることができ、それは、図29に示されるように、プッシャプレート21644に磁石21620を第3の通路部分21608の端部21632に向かって押し出させることができる。様々な実施形態では、ばね組立体21640は、拡張位置において、プッシャプレート21644が磁石21620を第3の通路部分21608の端部21632に保持して、装填ユニットを、シャフト組立体21600に係止され、結合された状態に維持することができるように設計されることができる。
【0078】
一態様では、磁石21620が磁石21612に起因して受ける磁力に打ち勝った後、一例として、図26に示すように、磁石21612、21620の第2の極性が互いに接近し始め、したがって、磁石21612を磁石21620に抵抗させる。例えば、磁石21620が第3の通路部分21608の端部21632に向かって移動されると(これは、装填ユニットがシャフト組立体21600と係止され、結合された位置に配置されることに対応し得る)、磁石21612、21620の第2の極性間の磁気抵抗は、図26に示されるように、磁石21612を閉鎖端チャネル21610の第2の端部に向かって移動させ得る。上記で参照されるように、磁石21612が閉鎖端チャネル21610の第2の端部における第2の位置にあるとき、ユーザは、窓21615を通して磁石21612を見ることができ、したがって、磁石21620が第3の通路部分21608の端部21632に到達したこと、及び装填ユニットがシャフト組立体21600に適切に取り付けられ、結合されていることをユーザに示す。
【0079】
ここで図30を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、磁石21620がJ字形通路21602を横切るときに磁石21612によって提供される抵抗力のグラフ表現21650が提供されている。様々な実施形態では、磁石21620がJ字形通路21602を横断する際に磁石21612と磁石21620との間の磁力を測定するために、シャフト組立体21600内にセンサ組立体を設けることができる。様々な実施形態では、制御回路20014などのハウジング組立体内に位置する制御回路は、センサ組立体と電気通信して、磁石21612と磁石21620との間の磁力を監視し、J字形通路21602内の磁石21620の位置を示すフィードバックをユーザに提供することができる。様々な実施形態では、外科用器具は、ディスプレイを含むことができ、制御回路は、センサ組立体によって感知された磁力を示す情報を、ディスプレイを介してユーザに提供する。
【0080】
最初に、磁石21612は、J字形通路21602の開放端21630に入り、第1の通路部分21604を第2の通路部分21606に向かって横断する。磁石21620が、第2の通路部分21606に向かって第1の通路部分21604を横断するにつれて、磁石21620による円周方向外向きの力は、変曲点21652に到達するまで増加し始め得、ここで、磁石21620は、一例として、図24に示されるように、磁石21612と横方向に位置合わせされる。
【0081】
磁石21620が磁石21612と横方向に位置合わせされた後、磁石21620は、第2の通路部分21606に向かって第1の通路部分21604を横断し続けることができる。磁石が第1の通路部分21604と第2の通路部分21606との間の角に向かって移動するにつれて、磁石21620による円周方向外向きの力は減少し、磁石21620が第1の通路部分21606と第2の通路部分21606との間の角に到達したときに、変曲点21654に到達することができる。
【0082】
磁石21620が第1の通路部分21606と第2の通路部分21606との間の角に到達した後、磁石21620は、第3の通路部分21608に向かって第2の通路部分21606を横断することができる。磁石21620が、第3の通路部分21608に向かって第2の通路部分21606を横断するにつれて、磁石21612による円周方向外向きの力は、変曲点21656に到達するまで増加し始め、ここで、磁石21620は、一例として、図25に示されるように、磁石21612と縦方向に位置合わせされる。図30に示すように、変曲点21565の力は、変曲点21562よりも大きくすることができる。
【0083】
磁石21620が磁石21612と縦方向に位置合わせされた後、磁石21620は、第3の通路部分21608に向かって第2の通路部分21606を横断し続けることができる。磁石21620が第2の通路部分21606と第3の通路部分21608との間の角に向かって移動するにつれて、磁石21612による円周方向外向きの力は、磁石21612、21620の反発力間の位相変化が磁石21612、21620の第2の極性(一例として、北、正極性)間の反発力から磁石21612、21620の第1の極性(一例として、南、負極性)間の反発力に変化するにつれて、シフトすることができる。磁石21620が第2の通路部分21606と第3の通路部分21608との間の第2の角に向かって移動すると、磁石21612と磁石21620との間の磁力は、一例として、図26に示されるように、磁石21612を閉鎖端トンネル21610の第2の端部に向かって並進させる。
【0084】
磁石21612が閉鎖端トンネル21610の第2の端部に向かって並進すると、磁力は、変曲点21658に到達することができ、次いで、磁石21620が第2の通路部分21606と第3の通路部分21608との間の角に到達すると、変曲点21660まで増加することができる。次いで、磁石21620が第3の通路部分21608の端部21632に向かって並進すると、力は、磁石21620が第3の通路部分21608の端部21632に到達するまで、図30に示されるように変動することができ、次いで、装填ユニットは、シャフト組立体21600に係止される。
【0085】
ここで図31~33を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ノズル組立体がハンドル組立体と適切に結合され、完全に設置されているかどうかを判定するための機構が提供される。様々な実施形態では、ハンドル組立体21700はハウジング部分21702及びハンドル部分21704を含み得る。ハンドル部分21704は、静止ハンドル21706、及び静止ハンドル21706に対して回転可能なトリガ21708を含むことができる。トリガ21708は、本明細書の他の場所で説明されたものと同様に、作動運動を装填ユニットのエンドエフェクタに伝達するように、静止ハンドル21706に向かって回転可能であり得る。一態様では、トリガ21706は、エンドエフェクタの第1のジョー及び第2のジョーを、第1のジョー及び第2のジョーが互いに離間している開放構成と、第1のジョー及び第2のジョーが互いに近接して離間して、それらの間に組織を捕捉する閉鎖構成との間で移行させることができる閉鎖運動を伝達することができる。別の態様では、トリガ21708は、発射運動をエンドエフェクタに伝達して、ステープルをエンドエフェクタから第1のジョーと第2のジョーとの間に位置付けられた組織内に配備させることができ、かつナイフにステープル留めされた組織を切断させることができる。様々な実施形態では、ハンドル組立体は、2つ以上のトリガを含むことができ、各トリガは、一例として、閉鎖運動及び発射運動などのエンドエフェクタの異なるエンドエフェクタ機能をもたらす。様々な実施形態では、ハンドル組立体21700は、以下でより詳細に説明されるように、一例として、電気信号を、装填ユニットのエンドエフェクタ又はノズル組立体21710などの外科用器具内の様々な他の構成要素に送信することができる、制御回路21766などの制御回路を更に含むことができる。様々な実施形態では、ノズル組立体21710は、例として、アダプタ20002及び/又はアダプタ21002など、本明細書の他の箇所に記載されるアダプタ組立体と同様であり得る。様々な実施形態では、ハンドル組立体21700は、非限定的な例として、ハウジング組立体20001、ハウジング組立体21000、及び/又はハウジング組立体21100などの本明細書に記載される任意の他のハウジング組立体と同様であり得る。
【0086】
様々な実施形態では、ノズル組立体21710は、ハンドルハウジング21702に取り外し可能に結合され得るノズルハウジング21712、及びノズルハウジング21712から遠位に延びるシャフト組立体21714を含み得る。様々な実施形態では、シャフト組立体21714は、非限定的な例として、シャフト組立体20005、シャフト組立体21104、シャフト組立体21200、シャフト組立体21300、及び/又はシャフト組立体21600などの、本明細書に記載される他のシャフト組立体と同様であり得る。
【0087】
図31図33に示すように、ノズル組立体21710は、ノズルハウジング21712から近位方向に延びるノズルラッチ21716を含むことができる。ノズルラッチ21716は、ノズルハウジング21712から近位に延びる第1の着座プラットフォーム又は部分21718、及び第1の着座部分21718から近位に延びる第1の傾斜部分21720を含むことができる。同様に、ノズルラッチ21716は、ノズルハウジング21712から近位に延びる第2の着座プラットフォーム又は部分21722、及び第2の着座部分21722から近位に延びる第2の傾斜部分21724を含むことができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、ハンドル組立体21700は、基部部分21732、及び基部部分21732から横方向に延びる一対のフィンガ21734、21736を含むハンドルラッチ21730を含むことができる。一態様では、ノズル組立体21710をハンドル組立体21700に適切に結合するために、フィンガ21734、21736は、ノズル組立体21710をハンドル組立体21700にラッチするように対応して位置付けられた着座部分21718、21722上に位置付けられることができる。別の言い方をすれば、ノズル組立体21710をハンドル組立体21700に適切に結合するために、フィンガ21734を着座部分21718に着座させることができ、フィンガ21736を着座部分21722に着座させることができる。
【0089】
様々な実施形態では、ノズル組立体21710をハンドル組立体21700に適切に結合するために、ハンドル組立体21700は、設置方向21738においてハンドル組立体21700に向かって動かされ得る。ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に向かって設置方向21738に動かされると、フィンガ21734は、傾斜部分21720に係合することができ、フィンガ21736は、ノズルラッチ21716の傾斜部分21724に係合することができる。フィンガ21734、21736は、傾斜部分21720、21724に沿って摺動し、ハンドルラッチ21730の基部部分21732から離れる方向に下向きにカム駆動させることができる。フィンガ21734、21736が傾斜部分21720、21724の頂点に到達すると、フィンガ21724、21736は、遠位方向に移動し、ノズルラッチ21716の着座部分21718、21722上にそれぞれ着座することができる。フィンガ21734、21736がノズルラッチ21716の着座部分21718、21722に到達すると、傾斜部分21720、21724は、一例として、図33に示すように、傾斜部分21720、21724がそれらの元の付勢されていない位置に戻るように付勢され得る。傾斜部分21720、21724が元の付勢されていない位置にあり、フィンガ21724、21736が着座部分21718、21722に着座している状態で、傾斜部分21720、21724の遠位面21721、21725は、フィンガ21734、21376の近位面21735、21737にそれぞれ係合して、ノズル組立体21710をハンドル組立体21700に保持し、それによって、ノズル組立体21710をハンドル組立体21700に適切に結合することができる。
【0090】
ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されると、ハンドル組立体21700は、ノズル組立体21710を通してシャフト組立体21714の遠位端にあるエンドエフェクタに作動運動及び電気信号(例えば、一例として、前述の閉鎖運動又は発射運動)を伝達することができる。ノズル組立体21710がハンドル組立体217100に適切に結合されていない状況では、ハンドル組立体217100は、作動運動又は電気信号をエンドエフェクタに適切に又は安全に伝達することができない場合がある。加えて、ノズル組立体21700がハンドル組立体21700に適切に結合されていない状況では、ノズル組立体21700は、ユーザがエンドエフェクタに作動運動を伝達しようと試みるときなど、外科的処置中にハンドル組立体21700から分離することがある。
【0091】
様々な実施形態では、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されることを確実にするために、ノズルラッチ21716は、第1の着座部分21718上に位置付けられた第1のラッチ接触部21752、及び第2の着座部分21722上に位置付けられた第2のラッチ接触部21754を含む接触装置21750を含むことができる。第1のラッチ接触部21752及び第2のラッチ接触部21754は、図33に最もよく示されるように、第1のラッチ接触部21752からラッチ組立体21716の遠位内壁に沿って第2のラッチ接触部21756まで延びるワイヤ21756によって、電気通信することができる。加えて、ハンドルラッチ21730は、第1のフィンガ21734の底面に位置付けられた第1のフィンガ接触部21762、及び第2のフィンガ21736の底面に位置付けられた第2のフィンガ接触部21764を含む接触装置21760を含むことができる。第1のフィンガ接触部21762及び第2のフィンガ接触部21764は、ハンドル組立体21700内に位置付けられた制御回路21766と電気通信することができる。
【0092】
動作中、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に結合されると、上述したように、第1のフィンガ接触部21762は、第1のラッチ接触部21752に係合することができ、第2のフィンガ接触部21764は、第2のラッチ接触部21754に係合することができる。ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されているかどうかを確認するために、制御回路21766は、接触装置21760を通して電気信号を送信しようと試みることができる。一態様では、制御回路21766が接触装置21760を通して電気信号を正常に送信することができる場合、制御回路21766は、接触装置21766が接触装置21750と電気通信していると判定することができ、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されていることを示す。制御回路21766が接触装置21760を通して電気信号を送信することができない場合、制御回路21766は、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に不適切に結合されており、補正動作が必要であると判定することができる。
【0093】
様々な代替的な実施形態では、ここで図34を参照すると、ラッチ組立体21716は、接触装置21750を含まなくてもよく、ラッチ組立体21730は、第1のラッチ接触部21762及び第2の接触部21764の代わりに、それぞれ第1のフィンガ21734及び第2のフィンガ21736上に第1のオンオフスイッチ21770及び第2のオンオフスイッチ21772を含んでもよい。第1のオンオフスイッチ21770及び第2のオンオフスイッチ21772は、オンオフスイッチ21770、21772の作動状態を判定することができる制御回路21766などの制御回路と電気通信してもよい。様々な実施形態では、オンオフスイッチ21770、21772は、図34に示すように、フィンガ21734、21736がラッチ組立体21716の着座部分21718、21722と係合していないことを制御回路に示すことができる休止位置と、フィンガ21734、21736がラッチ組立体21716の着座部分21718、21722と係合していることを制御回路に示すことができる作動位置との間で移行可能であり得る。オンオフスイッチ21770、21772は、オンオフスイッチ21770、21772がフィンガ21734、21736に向かって押下されたときに作動位置に移行することができる。
【0094】
動作中、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に結合されると、上述のように、第1のオンオフスイッチ21770は、第1の着座部分21718に係合することができ、第2のオンオフスイッチ21772は、第2の着座部分21722に係合することができる。ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されているかどうかを確認するために、接触回路は、第1のオンオフスイッチ21770及び第2のオンオフスイッチ21772の電圧を監視することができる。例えば、経時的に制御回路によって感知された電圧を示す図35のグラフ21774を参照すると、図34に示されるように、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に結合されていないとき、オンオフスイッチ21770、21772は、静止位置にあり得る。制御回路は、オンオフスイッチ21770、21772の位置を判定するためにオンオフスイッチの電圧を測定することによって、オンオフスイッチ21770、21772が休止位置にあることを感知することができる。図35に示されるように、制御回路は、0の電圧を感知し、したがって、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に結合されていないことを制御回路に示す。上述したように、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されているとき、制御回路は、オンオフスイッチ21770、21772によって電圧Vを検出することができ、それによって、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されていることを示す。ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に結合されているように見えるが、制御回路が0電圧を検出し続ける場合、ユーザは、ノズル組立体21710がハンドル組立体21700に適切に結合されておらず、補正動作が必要であると判定することができる。いくつかの実施形態では、制御回路は、0より大きいがV未満の電圧を検出することができる。そのようなシナリオでは、制御回路は、第1のオンオフスイッチ21770が、一例として、着座部分21718内に適切に着座されているが、オンオフスイッチ21772が着座部分21722内に適切に着座しておらず、したがって、制御回路によって検出された電圧がV未満であると判定することができる。
【0095】
ここで図36を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、アダプタがハンドル組立体と適切に結合され、完全に設置されることを確実にするための機構が提供される。様々な実施形態では、ハンドル組立体21800はハウジング部分21802及びハンドル部分21804を含み得る。ハンドル部分21804は、非限定的な例として、ハウジング組立体20001、ハウジング組立体21000、ハウジング組立体21100、及び/又はハウジング組立体21700などの本明細書に記載される他のハウジング部分と同様であり得る。
【0096】
一態様では、ハンドル部分21804は、静止ハンドル、及びシャフト組立体がそれに適切に結合されたときにシャフト組立体のエンドエフェクタ機能をもたらすために静止ハンドルに対して回転可能である1つ又は2つ以上のトリガを含むことができる。例えば、シャフト組立体がハンドル組立体21800に適切に結合されているとき、トリガの作動は、本明細書の他の箇所に記載されたものと同様に、ハンドル組立体21800に作動運動をシャフト組立体のエンドエフェクタに伝達させることができる。いくつかの実施形態では、トリガのうちの1つの作動は、エンドエフェクタの第1のジョー及び第2のジョーを、第1のジョー及び第2のジョーが互いに離間している開放構成と、第1のジョー及び第2のジョーが互いに近接して離間して、それらの間に組織を捕捉する閉鎖構成との間で移行させることができる閉鎖運動を引き起こすことができる。他の実施形態では、トリガのうちの1つの作動は、エンドエフェクタに対する発射運動を引き起こして、ステープルをエンドエフェクタから第1のジョーと第2のジョーとの間に位置付けられた組織内に配備させることができ、かつナイフにステープル留めされた組織を切断させることができる。
【0097】
様々な実施形態では、ハンドル組立体21800は、その遠位端21808に画定された受容面積21806を更に含み得る。受容面積21806は、ハンドル組立体21800がアダプタ組立体を通して作動運動及び電気信号を伝達することができるように、その中にアダプタ組立体の近位端を受容するような大きさであり得る。一態様では、受容面積は、受容面積21008と同様であり得、アダプタ組立体は、例として、アダプタ20002及び/又はアダプタ21002など、本明細書の他の箇所に記載されるアダプタ組立体と同様であり得る。
【0098】
様々な実施形態では、受容面積21806は、受容面積21806の遠位壁21814の第1の側面に位置付けられた第1のばね21810、及び受容面積21806の遠位壁21816の第2の側面に位置付けられた第2のばね21812を含むばね組立体を含み得る。様々な実施形態では、ばね組立体は、受容面積21806の中心などの受容面積21806の任意の好適な場所に位置付けられた単一のばねのみを含むことができる。様々な実施形態では、ばね組立体は、一例として、受容面積21806の遠位壁21814の周囲など、受容面積21806の任意の好適な場所に位置付けられた3つ以上のばねを含むことができる。様々な実施形態では、ばね21810、21812は、図36に示すような延出位置と、ばね21810、21812が遠位壁21814に向かって圧縮される圧縮位置との間で移動可能であり得る。一態様では、ばね21810、21812は線形ばねであり、それに力が加えられていないときに延出位置に向かって外向きに付勢されることができる。様々な他の実施形態では、ばね21810、21812は、ねじりばねを備えることができる。
【0099】
一態様では、アダプタ組立体をハンドル組立体21800に適切かつ完全に結合するために、アダプタ組立体の近位端が、受容面積21806内に移動されて、アダプタ組立体をハウジング組立体21800にラッチすることができる。一例として、アダプタ組立体は、本明細書の他の箇所に記載されるように、アダプタ組立体の近位端の周囲に延びるフランジ特徴21022a~e、及び受容面積21806の周囲に延びるフランジ特徴21024a~eによって、ハンドル組立体21800にラッチされることができる。様々な実施形態では、シャフト組立体をハンドルハウジング21802にラッチするためにアダプタ組立体が受容面積21806内に移動されると、ばね21810、21812は、アダプタ組立体の近位端に当接し、それに抵抗力を加えることができる。ばね21810、21812は、アダプタ組立体がハンドル組立体21800にラッチされるまで、アダプタ組立体が受容面積21806から離れる方向に付勢されるように、アダプタ組立体に抵抗力を加えることができる。
【0100】
ばね21810、21812は、アダプタ組立体が外科的処置において利用している前に、アダプタ組立体がハンドルハウジング21802に適切に結合されることを確実にする手段を提供することができる。例えば、フランジ特徴21024a~eがフランジ特徴21022a~eに完全に又は適切に結合しない場合、したがって、アダプタ組立体がハンドル組立体21800に適切に結合されていることを示す場合、ばね21810、21812は、アダプタ組立体を受容面積21806から離れる方向に押し出すことができる。したがって、ばね21810、21812は、ばね21810、21812のばね付勢を克服するために閾値力がアダプタ組立体に加えられることを必要とするだけでなく、アダプタ組立体がハンドル組立体21800に適切に結合されることも必要とし、そうでなければ、ばね21810、21812は、アダプタ組立体をハンドル組立体21800から離れた方向に押し出す。
【0101】
ここで図37を参照すると、アダプタ組立体がハンドル組立体21826に適切に結合されない限り、ばね21820、21822が受容面積21824の周囲に延びて、アダプタ組立体を受容面積21826から離れる方向に付勢することができる、代替的な実施形態が示される。一態様では、ばね21822は、ばね21822に結合された第1のプラットフォーム21830を含むことができ、ばね21824は、ばね21824に結合された第2のプラットフォーム21832を含むことができる。プラットフォーム21830、21832は、アダプタ組立体がハンドル組立体21826の受容面積21824内にもたらされるときに、ばね21820、21822がアダプタ組立体に抵抗力を加えることができる表面積を増加させることができる。
【0102】
ここで図38及び39を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、アダプタ組立体がハンドル組立体と適切に結合され、完全に設置されることを確実にするための別の機構が提供される。様々な実施形態では、アダプタ組立体21850は、アダプタハウジング21852及びそれから遠位に延びるシャフト21854を含み得る。一態様では、アダプタ21850は、例として、アダプタ組立体20002及び/又は21002と同様であり得る。上記と同様に、アダプタ組立体21850は、アダプタ組立体21850の近位端21856をハンドル組立体の受容面積内に移動させることによって、ハンドル組立体と結合可能であり得る。アダプタ組立体21850の近位端21856が受容領面積内に適切に位置付けられると、フランジ特徴21022a~e及びフランジ特徴21024a~eなどのラッチ組立体は、アダプタ組立体21850をハンドル組立体に係止することができる。
【0103】
上記と同様に、アダプタ組立体21850は、アダプタ組立体21850の近位端21856の第1の側面上に位置付けられた第1のばね21860、及びアダプタ組立体21850の近位端21856の第2の側面上に位置付けられた第2のばね21862を含むことができる、ばね組立体を含み得る。様々な実施形態では、ばね組立体は、一例として、アダプタ組立体21850の近位端21856の周囲など、アダプタ組立体21850の近位端21856の任意の好適な場所に位置付けられた3つ以上のばねを含むことができる。様々な実施形態では、ばね21860、21862は、図38に示すような延出位置と、ばね21860、21862がアダプタ組立体21850のシャフト21854に向かって圧縮される、図39に示すような圧縮位置との間で移動可能であり得る。一態様では、ばね21860、21862は線形ばねであり、それに力が加えられていないときに延出位置に向かって外向きに付勢されることができる。
【0104】
様々な実施形態では、図38及び39に示されるように、シャフト組立体21850は、バネ組立体に結合されている搭載プレート21864を更に含み得る。搭載プレート21864は、アダプタ組立体21850がハンドル組立体に結合されるときに、アダプタ組立体21850をハンドル組立体と位置合わせするように、ハウジング組立体の受容面積内に受容されるような大きさにすることができる。加えて、様々な実施形態では、アダプタ組立体21850は、アダプタ組立体21850の近位端21856から搭載プレート21864を通して延びる位置合わせシャフト21866を含むことができる。位置合わせシャフト21864は、アダプタ組立体21850がハンドル組立体に結合されるときにアダプタ組立体21850をハンドル組立体と適切に位置合わせするのを支援するために、受容面積内に画定された位置合わせ開口で受容されるような大きさにすることができる。様々な実施形態では、位置合わせシャフト21864の先端は、図38に示されるように、搭載プレート21864の表面と同一平面であり得る。搭載プレート21864が受容面積内に押し込まれると、搭載プレート21864は、圧縮されているばね21860、21862によってアダプタ組立体21850に向かって移動することができる。搭載プレート21864がシャフト21854に向かって移動すると、図39に示すように、位置合わせシャフト21864が露出されることができ、次いで、ハウジング組立体の受容面積内に画定された位置合わせ開口内に移動して、アダプタ組立体21850をハウジング組立体と位置合わせすることができる。
【0105】
上記で参照したように、アダプタ組立体21850がハンドル組立体に向かって動かされると、搭載プレート21864及び位置合わせシャフト21866は、アダプタ組立体21850をハンドル組立体に結合するのを支援するために受容面積内に入ることができる。搭載プレート21864がハンドル組立体内に着座されると、ばね21860、21862は、図39に示されるように、圧縮位置に向かって圧縮され得る。上記と同様に、ばね21860、21862は、アダプタ組立体21850を搭載プレート21864から離れる方向に付勢するために抵抗力を加えることができる。ばね21860、21862は、アダプタ組立体21850がハンドル組立体にラッチされるまで、アダプタ組立体21850が受容面積から離れる方向に付勢されるように、アダプタ組立体21850に抵抗力を加えることができる。様々な実施形態では、アダプタ組立体21850は、アダプタハウジング21852の一部分が受容面積に入るときに、ハンドル組立体にラッチされ得る。例えば、アダプタハウジング21852は、アダプタハウジング21852が受容面積に入るときに、フランジ特徴21024a~eがハウジング組立体の受容面積のフランジ特徴21024a~eに係合することができるように、その周囲に複数のフランジ特徴21024a~eを含むことができる。フランジ特徴21024a~eがフランジ特徴21024a~eに係合してアダプタ組立体21850をハウジング組立体にラッチするまで、ばね21860、21862は、アダプタ組立体21850を受容面積から離れる方向に付勢することができる。
【0106】
したがって、ばね21860、21862は、アダプタ組立体21850が外科的処置において利用される前に、アダプタ組立体21850がハンドルハウジングに適切に結合されることを確実にする機構を提供する。例えば、フランジ特徴21024a~eがフランジ特徴21022a~eに完全に又は適切に結合しない場合、したがって、シャフト組立体21850がハンドル組立体に適切に結合されていないことを示す場合、ばね21860、21862は、シャフト組立体21850を受容面積から離れる方向に押し出すことができる。したがって、ばね21860、21862は、ばね21860、21862のばね付勢を克服するために閾値力がアダプタ組立体21850に加えられることを必要とするだけでなく、アダプタ組立体21850がハンドル組立体に適切に結合されることも必要とし、そうでなければ、ばね21860、21862は、アダプタ組立体21850をハンドル組立体から離れた方向に押し出す。
【0107】
ここで図40を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ハウジング29000及びアダプタ29002が提供される。様々な実施形態では、ハウジング29000及びアダプタ29002は、ハウジング組立体21000及びアダプタ21000と実質的に同様であり得、同様の特徴を示すために同様の番号が利用される。
【0108】
様々な実施形態では、ハウジング組立体29000の凹状受容面積21008は、その中に配設された適合性材料29010を含むことができる。いくつかの実施形態では、適合性材料29010は、接触部21020a、21020b、電気出力コネクタ21026、回転可能な駆動シャフト21012a、21012b、21012cなどのアダプタ29002の構成要素とインターフェース接続するハウジング組立体29000の構成要素と適合性材料29010が長手方向に重ならないように、凹状受容面積21008内に位置付けられることができる。換言すれば、適合性材料29010は、アダプタ29002がハウジング29000に適切に結合し、適切に機能する能力を妨げることなく、可能な限り多くの表面積を占めるように、受容面積21008内の自由空間を占有することができる。
【0109】
様々な実施形態では、適合性材料29010は、適合性発泡体を含むことができる。いくつかの実施形態では、適合性材料29010は、適合性ゴムを含むことができる。いくつかの実施形態では、適合性材料29010は、適合性格子フレーム材料を含むことができる。一態様では、本明細書の他の箇所に記載されるように、アダプタ29002をハウジング29000に結合するために駆動結合組立体21010が受容面積21008内に移動されるときに、適合性材料29010が変形され、駆動結合組立体21010がハウジング29000とのラッチされた配向に向かって近位に移動することに抵抗することができるように、適合性材料29010は、受容面積21008内に位置付けられる。
【0110】
例えば、図41を参照すると、駆動結合組立体21010が、アダプタ29002をハウジング29000にラッチするために受容面積21008に向かって移動されると、適合性材料29010は、駆動結合組立体21010によって押下され、抵抗力を駆動結合組立体21010に加えることができる。適合性材料29010は、例えば、フランジ21022a~eがフランジ21024a~eに向かって移動するときに、駆動結合組立体21010によって圧縮され得る。フランジ21022a~eがフランジ21024a~eに係合して、アダプタ29002をハウジング29000に結合するように、駆動結合組立体21010がハウジングに対して十分な量だけ移動されない場合、適合性材料29010は、膨張し、駆動結合組立体21010をハウジング29000から離れる方向に付勢することができる。一態様では、ユーザは、フランジ21022a~eをフランジ21204a~eと動作可能に係合させて、アダプタ29002をハウジング29000に結合するために、図42に示すように、適合性材料29010の抵抗力を克服し、適合性材料29010を十分な量だけ圧縮するように、閾値力をアダプタ29002に加える必要があり得る。フランジ21022a~eがフランジ21204a~eと動作可能に係合した状態で、適合性材料29010は、図41に示すように、駆動結合組立体21010によって圧縮された状態で保持されることができる。
【0111】
上記で提供された適合性材料29010は、アダプタ29002が外科的処置において利用される前に、アダプタ29002がハウジング29000に適切に結合されることを確実にする手段を提供することができる。例えば、フランジ特徴21024a~eがフランジ特徴21022a~eに完全に又は適切に結合しない場合、したがって、アダプタ29002がハウジング29000に適切に結合されていないことを示す場合、適合性材料29010は、アダプタ29002をハウジング29000から離れる方向に押し出すことができる。したがって、適合性材料29010は、適合性材料29010の抵抗付勢を克服するために、閾値力がアダプタ29002に加えられることを必要とし、さもなければ、適合性材料は、アダプタ29002をハウジング29000から離れる方向に押し出す。
【0112】
前述の実施形態のいずれも、互いに関連して利用され得、その結果、ユーザは、外科手術器具全体の様々な位置における不規則性及び不完全な接続を検出することが可能であることが理解されるべきである。例えば、外科用器具は、アダプタがハンドル組立体に適切に結合されているかどうかを判定する検出器組立体と、シャフト組立体が装填ユニットに適切に接続されているかどうかを判定するための検出器組立体と、エンドエフェクタ及び/又はカートリッジが外科用器具に適切に結合されているかどうかを判定するための検出器組立体とを含むことができる。検出組立体の各々は、それら自体の専用の電気的構成を含むことができ、制御回路が外科用器具内の不完全な接続の位置を識別することができるように、ハンドル組立体内に位置付けられた制御回路に結合され得る。制御回路が、本明細書に開示される前述の機構のいずれかを使用して、外科用器具内の不完全な接続を識別する場合、制御回路は、不完全な接続の場所を示すフィードバックをユーザに提供することができる。例えば、制御回路は、ディスプレイに、本明細書に開示される前述の機構のいずれかによって検出された不完全な接続の場所を表示させることができる。
【0113】
本明細書に記載され、添付の図面に図示されるように、実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が説明される。周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため、詳細に記載されていない。読者は、本明細書に説明及び図示された実施形態が、非限定的な例であり、したがって本明細書に開示された特定の構造的及び機能的詳細が、代表的及び例示的であり得ることを、理解するであろう。「特許請求の範囲」の範囲から逸脱することなく、それに対する変形及び変更を行うことができる。
【0114】
「備える、含む(comprise)」(また、「comprises」及び「comprising」などのcompriseの任意の語形)、「有する(have)」(また、「has」及び「having」などのhaveの任意の語形)、「含む(include)」(また、「includes」及び「including」などのincludeの任意の語形)、及び「含有する(contain)」(また、「contains」及び「containing」などのcontainの任意の語形)という用語は、制約のない連結動詞である。結果として、1つ又は2つ以上の要素を「備える、含む(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、又は「含有する(contains)」外科用システム、デバイス、又は装置は、それらの1つ又は2つ以上の要素を有するが、それらの1つ又は2つ以上の要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ又は2つ以上の特徴を「備える、含む(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、又は「含有する(contains)」システム、デバイス、又は装置の要素は、それらの1つ又は2つ以上の特徴を有するが、それらの1つ又は2つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
【0115】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの配向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0116】
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科的処置を行うための、様々な例示的なデバイス及び方法が提供される。しかしながら、本明細書に開示される様々な方法及びデバイスが、例えば切開外科的処置と関連するものを含む、多くの外科的処置及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めることで、読者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、元からある開口部を通じて、組織に形成された切開部又は穿刺孔を通じてなど、任意の方法で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作用部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接挿入することもでき、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長シャフトを進めることが可能な作用通路を有するアクセスデバイスを通じて挿入することもできる。
【0117】
外科用ステープル留めシステムは、シャフトと、シャフトから延びるエンドエフェクタと、を備えることができる。エンドエフェクタは、第1のジョーと第2のジョーとを備える。第1のジョーは、ステープルカートリッジを備える。ステープルカートリッジは、第1のジョー内に挿入可能であり、かつ第1のジョーから取り外し可能であるが、ステープルカートリッジが第1のジョーから取り外し可能でない、又は第1のジョーから少なくとも容易に交換可能ではない、他の実施形態が想到される。第2のジョーは、ステープルカートリッジから射出されたステープルを変形させるように構成されているアンビルを備える。第2のジョーは、閉鎖軸を中心に第1のジョーに対して枢動可能であるが、第1のジョーが第2のジョーに対して枢動可能である、他の実施形態が想定される。外科用ステープル留めシステムは、エンドエフェクタをシャフトに対して回転させる、すなわち関節運動させることができるように構成されている関節運動継手を更に備える。エンドエフェクタは、関節運動継手を通って延びる関節運動軸を中心に回転可能である。関節運動継手を含まない他の実施形態も想到される。
【0118】
ステープルカートリッジは、カートリッジ本体を備える。カートリッジ本体は、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延びるデッキと、を含む。使用中、ステープルカートリッジは、ステープル留めされる組織の第1の側に位置付けられ、アンビルは、組織の第2の側に位置付けられる。アンビルは、ステープルカートリッジに向かって移動させられて、デッキに対して組織を押し付けてクランプする。続いて、カートリッジ本体内に着脱可能に格納されているステープルを、組織内に配備することができる。カートリッジ本体は、内部に規定されたステープルキャビティを含み、ステープルは、ステープルキャビティ内に着脱可能に格納される。ステープルキャビティは、6つの長手方向列に配置されている。3列のステープルキャビティが長手方向スロットの第1の側に位置付けられ、3列のステープルキャビティが長手方向スロットの第2の側に位置付けられている。ステープルキャビティ及びステープルの他の装置も可能であり得る。
【0119】
ステープルは、カートリッジ本体内のステープルドライバによって支持されている。ドライバは、ステープルキャビティからステープルを射出するために、第1の、すなわち未発射位置と、第2の、すなわち発射済位置との間で移動可能である。ドライバは、カートリッジ本体の下部周辺に延びるリテーナによってカートリッジ本体内に保持され、また、カートリッジ本体を把持し、リテーナをカートリッジ本体に対して保持するように構成されている、弾性部材を含む。ドライバは、スレッドによってそれらの未発射位置とそれらの発射済位置との間で移動可能である。スレッドは、近位端部に隣接した近位位置と、遠位端部に隣接した遠位位置との間で移動可能である。スレッドは、ドライバの下を摺動し、ドライバを持ち上げるように構成されている複数の傾斜面を含み、ステープルがその上に支持され、アンビルに向かう。
【0120】
上記に加えて、スレッドは発射部材によって遠位に移動される。発射部材は、スレッドに接触し、スレッドを遠位端部に向かって押すように構成されている。カートリッジ本体内に規定された長手方向スロットは、発射部材を受容するように構成されている。アンビルは、発射部材を受容するように構成されているスロットも含む。発射部材は、第1のジョーに係合する第1のカムと、第2のジョーに係合する第2のカムと、を更に備える。発射部材を遠位に前進させる際、第1のカム及び第2のカムは、ステープルカートリッジのデッキとアンビルとの間の距離、すなわち組織間隙を制御することができる。発射部材はまた、ステープルカートリッジとアンビルとの中間に捕捉された組織を切除するように構成されているナイフも備える。ステープルがナイフよりも前方に射出されるように、ナイフが傾斜面に対して少なくとも部分的に近位に位置付けられることが望ましい。
【0121】
特定の実施形態とともに本明細書で様々なデバイスについて説明したが、それらの実施形態に対して修正及び変更が実施されてもよい。特定の特徴、構造又は特性を、1つ又は2つ以上の実施形態で、任意の好適な様式で組み合わせてもよい。したがって、一実施形態に関して図示又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、無制限に1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と全て、あるいは、部分的に組み合わせてもよい。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。更に、様々な実施形態に従って、所与の機能を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素に置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素に置き換えてもよい。以上の説明及び以下の特許請求の範囲は、そのような修正及び変形形態を全て包含することが意図される。
【0122】
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整には、デバイスの分解工程、それに続くデバイスの特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後のデバイスの再組立工程の任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。具体的には、再調整の施設及び/又は外科チームは、デバイスを分解することができ、デバイスの特定の部品を洗浄及び/又は交換した後、デバイスをその後の使用のために再組立することができる。当業者であれば、デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
【0123】
本明細書に開示のデバイスは、手術前に処理され得る。最初に、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてもよい。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、ガンマ線、x線、及び/又は高エネルギー電子などの、容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、医療施設で開封されるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。デバイスはまた、ベータ線、ガンマ線、エチレンオキシド、過酸化水素プラズマ、及び/又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を用いて滅菌され得る。
【0124】
いくつかの形態が示され説明されてきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限又は限定することは、本出願人が意図するところではない。多くの修正、変形、変更、置換、組み合わせ及びこれらの形態の等価物を実装することができ、本開示の範囲から逸脱することなく当業者により想到されるであろう。更に、記述する形態に関連した各要素の構造は、その要素によって実施される機能を提供するための手段として代替的に説明することができる。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。したがって、上記の説明文及び添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、組み合わせ、及び変形を、開示される形態の範囲に含まれるものとして網羅することを意図としたものである点を理解されたい。添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、変形、変更、置換、修正、及び等価物を網羅することを意図する。
【0125】
上記の詳細な説明は、ブロック図、フロー図及び/又は実施例を用いて、デバイス及び/又はプロセスの様々な形態について記載してきた。そのようなブロック図、フロー図及び/又は実施例が1つ若しくは2つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、当業者に理解されたいこととして、そのようなブロック図、フロー図及び/又は実施例に含まれる各機能及び/又は動作は、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの事実上の任意の組み合わせによって、個々にかつ/又は集合的に実装することができる。当業者には、本明細書で開示される形態のうちのいくつかの態様の全部又は一部が、1台若しくは2台以上のコンピュータ上で稼働する1つ若しくは2つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば、1台若しくは2台以上のコンピュータシステム上で稼働する1つ若しくは2つ以上のプログラムとして)、1つ若しくは2つ以上のプロセッサ上で稼働する1つ若しくは2つ以上のプログラムとして(例えば、1つ若しくは2つ以上のマイクロプロセッサ上で稼働する1つ若しくは2つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はこれらの実質的に任意の組み合わせとして集積回路上で等価に実装することができ、回路を設計すること、並びに/又はソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを記述することは、本開示を鑑みれば当業者の技能の範囲内に含まれることが理解されよう。加えて、当業者には理解されることとして、本明細書に記載した主題の機構は、多様な形態で1つ又は2つ以上のプログラム製品として配布されることが可能であり、本明細書に記載した主題の具体的な形態は、配布を実際に実行するために使用される信号搬送媒体の特定のタイプにかかわらず適用される。
【0126】
様々な開示された態様を実施するように論理をプログラムするために使用される命令は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、キャッシュ、フラッシュメモリ又は他のストレージなどのシステム内メモリに記憶され得る。更に、命令は、ネットワークを介して、又は他のコンピュータ可読媒体によって配布され得る。したがって、機械可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で情報を記憶又は送信するための任意の機構が挙げられ得るが、フロッピーディスケット、光ディスク、コンパクトディスク、読み出し専用メモリ(compact disc, read-only memory、CD-ROM)、並びに磁気光学ディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、磁気若しくは光カード、フラッシュメモリ又は、電気的、光学的、音響的、若しくは他の形態の伝播信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)を介してインターネットを介した情報の送信に使用される有形機械可読ストレージに限定されない。したがって、非一時的コンピュータ可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で電子命令又は情報を記憶又は送信するのに好適な任意のタイプの有形機械可読媒体が挙げられる。
【0127】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「制御回路」という用語は、例えば、ハードワイヤード回路、プログラマブル回路(例えば、1つ又は2つ以上の個々の命令処理コアを含むコンピュータプロセッサ、処理ユニット、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコントローラユニット、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、プログラマブル論理アレイ(programmable logic array、PLA)、又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA))、状態機械回路、プログラマブル回路によって実行される命令を記憶するファームウェア、及びこれらの任意の組み合わせを指すことができる。制御回路は、集合的に又は個別に、例えば、集積回路(integrated circuit、IC)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、システムオンチップ(system on-chip、SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォンなどの、より大きなシステムの一部を形成する回路として具現化され得る。したがって、本明細書で使用されるとき、「制御回路」は、少なくとも1つの個別の電気回路を有する電気回路、少なくとも1つの集積回路を有する電気回路、少なくとも1つの特定用途向け集積回路を有する電気回路、コンピュータプログラムによって構成された汎用コンピューティングデバイス(例えば、本明細書で説明したプロセス及び/若しくはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成された汎用コンピュータ、又は本明細書で説明したプロセス及び/若しくはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成されたマイクロプロセッサ)を形成する電気回路、メモリデバイス(例えば、ランダムアクセスメモリの形態)を形成する電気回路及び/又は通信デバイス(例えばモデム、通信スイッチ、又は光-電気設備)を形成する電気回路を含むが、これらに限定されない。当業者は、本明細書で述べた主題が、アナログ形式若しくはデジタル形式、又はこれらのいくつかの組み合わせで実装されてもよいことを認識するであろう。
【0128】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「論理」という用語は、前述の動作のいずれかを実施するように構成されたアプリケーション、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は回路を指し得る。ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記録されたソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、及び/又はデータとして具現化されてもよい。ファームウェアは、メモリデバイス内のコード、命令、若しくは命令セット、及び/又はハードコードされた(例えば、不揮発性の)データとして具現化されてもよい。
【0129】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「構成要素」、「システム」、「モジュール」などという用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのいずれかであるコンピュータ関連エンティティを指すことができる。
【0130】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「アルゴリズム」とは、所望の結果につながるステップの自己無撞着シーケンスを指し、「ステップ」とは、必ずしも必要ではないが、記憶、転送、組み合わせ、比較、及び別様に操作されることが可能な電気信号又は磁気信号の形態をとることができる物理量及び/又は論理状態の操作を指す。これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、番号などとして言及することが一般的な扱い方である。これらの及び類似の用語は、適切な物理量と関連付けられてもよく、また単に、これらの量及び/又は状態に適用される便利な標識である。
【0131】
ネットワークとしては、パケット交換ネットワークが挙げられ得る。通信デバイスは、選択されたパケット交換ネットワーク通信プロトコルを使用して、互いに通信することができる。1つの例示的な通信プロトコルとしては、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(Transmission Control Protocol/Internet Protocol、TCP/IP)を使用して通信を可能にすることができるイーサネット通信プロトコルを挙げることができる。イーサネットプロトコルは、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)によって発行された2008年12月発行の表題「IEEE802.3 Standard」、及び/又は本規格の後のバージョンのイーサネット規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信デバイスは、X.25通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。X.25通信プロトコルは、International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector(ITU-T)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信デバイスは、フレームリレー通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。フレームリレー通信プロトコルは、Consultative Committee for International Telegraph and Telephone(CCITT)及び/又はthe American National Standards Institute(ANSI)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、送受信機は、非同期転送モード(Asynchronous Transfer Mode、ATM)通信プロトコルを使用して互いに通信することが可能であり得る。ATM通信プロトコルは、ATM Forumによって「ATM-MPLS Network Interworking 2.0」という題で2001年8月に公開されたATM規格及び/又は本規格の後のバージョンに準拠するか、又は互換性があり得る。当然のことながら、異なる及び/又は後に開発されたコネクション型ネットワーク通信プロトコルは、本明細書で等しく企図される。
【0132】
別段の明確な定めがない限り、前述の開示から明らかなように、前述の開示全体を通じて、「処理すること(processing)」、「計算すること(computing)」、「算出すること(calculating)」、「判定すること(determining)」、「表示すること(displaying)」などの用語を使用する詳解は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内で物理(電子的)量として表現されるデータを、コンピュータシステムのメモリ若しくはレジスタ又は他のそのような情報記憶、伝送、若しくは表示デバイス内で物理量として同様に表現される他のデータへと操作し変換する、コンピュータシステム又は類似の電子計算デバイスのアクション及び処理を指していることが理解されよう。
【0133】
1つ又は2つ以上の構成要素が、本明細書中で、「ように構成される(configured to)」、「ように構成可能である(configurable to)」、「動作可能である/ように動作する(operable/operative to)」、「適合される/適合可能である(adapted/adaptable)」、「ことが可能である(able to)」、「準拠可能である/準拠する(conformable/conformed to)」などと言及され得る。当業者は、「ように構成される」は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、アクティブ状態の構成要素及び/又は非アクティブ状態の構成要素及び/又はスタンバイ状態の構成要素を包含し得ることを理解するであろう。
【0134】
加えて、導入された請求項記載において特定の数が明示されている場合であっても、かかる記載は、典型的には、少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることが、当業者には認識されるであろう(例えば、他に修飾語のない、単なる「2つの記載事項」という記載がある場合、一般的に、少なくとも2つの記載事項、又は2つ又は3つ以上の記載事項を意味する)。更に、「A、B及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。「A、B又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が用いられる場合、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。更に、典型的には、2つ又は3つ以上の選択的な用語を表すあらゆる選言的な語及び/又は句は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、明細書内であろうと、請求の範囲内であろうと、あるいは図面内であろうと、それら用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を意図すると理解されるべきであることが、当業者には理解されよう。例えば、「A又はB」という句は、典型的には、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されよう。
【0135】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、本明細書における引用した動作は一般に、任意の順序で実施され得ることを理解するであろう。また、様々な動作のフロー図がシーケンスで示されているが、様々な動作は、示されたもの以外の順序で実施されてもよく、又は同時に実施されてもよいことが理解されるべきである。かかる代替の順序付けの例は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、重複、交互配置、割り込み、再順序付け、増加的、予備的、追加的、同時、逆又は他の異なる順序付けを含んでもよい。更に、「~に応答する」、「~に関連する」といった用語、又は他の過去時制の形容詞は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、かかる変化形を除外することが意図されるものではない。
【0136】
「一態様」、「態様」、「例示」、「一例示」などへの任意の参照は、その態様に関連して記載される特定の特徴部、構造又は特性が少なくとも1つの態様に含まれると意味することは特記に値する。したがって、本明細書の全体を通じて様々な場所に見られる語句「一態様では」、「態様では」、「例示では」及び「一例示では」は、必ずしも全てが同じ態様を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の態様において任意の好適な様態で組み合わせることができる。
【0137】
上述のように、本明細書に開示される外科用器具は、制御システムを含んでもよい。制御システムの各々は、1つ又は2つ以上のプロセッサ及び/又はメモリデバイスを有する回路基板を含むことができる。とりわけ、制御システムは、例えば、センサデータを記憶するように構成される。これらはまた、例えば、ステープル留め器具に取り付けられたステープルカートリッジのタイプを識別するデータを記憶するように構成されている。より具体的には、ステープルカートリッジのタイプは、ステープル留め器具に取り付けられたときにセンサによって識別することができ、センサデータを制御システムに記憶することができる。この情報は、ステープルカートリッジが使用するのに適しているかどうかを評価するために、制御システムによって得ることができる。
【0138】
本明細書で説明する外科用器具システムは、電気モータにより動作するが、しかしながら、本明細書に記載された外科用器具システムは、任意の好適な様式で駆動されることができる。特定の例では、本明細書に開示されるモータは、ロボット制御式システムの1つ又は複数の部分を備えることができる。例えば、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,072,535号)は、ロボット外科用器具システムのいくつかの例をより詳細に開示しており、この開示の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。2017年5月18日公開の国際公開第2017/083125号、発明の名称「STAPLER WITH COMPOSITE CARDAN AND SCREW DRIVE」、2017年5月18日公開の国際公開第2017/083126号、発明の名称「STAPLE PUSHER WITH LOST MOTION BETWEEN RAMPS」、2015年10月8日公開の国際公開第2015/153642号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SHIFTABLE TRANSMISSION」、2017年3月17日出願の米国特許出願公開第2017/0265954号、発明の名称「STAPLER WITH CABLE-DRIVEN ADVANCEABLE CLAMPING ELEMENT AND DUAL DISTAL PULLEYS」、2017年2月15日出願の米国特許出願公開第2017/0265865号、発明の名称「STAPLER WITH CABLE-DRIVEN ADVANCEABLE CLAMPING ELEMENT AND DISTAL PULLEY」、及び2017年3月29日出願の米国特許出願公開第2017/0290586号、発明の名称「STAPLING CARTRIDGE」は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0139】
本開示で使用される「実質的に」、「約」又は「およそ」という用語は、特に指定されない限り、当業者によって判定される特定の値に対する許容誤差を意味し、これは、値が測定又は判定される方法に部分的に依存する。特定の実施形態では、「実質的に」、「約」又は「およそ」という用語は、1、2、3、又は4つの標準偏差を意味する。特定の実施形態では、「実質的に」、「約」又は「およそ」という用語は、所与の値又は範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、又は0.05%以内を意味する。
【0140】
要約すると、本明細書に記載した構想を用いる結果として得られる多くの利益が記載されてきた。1つ又は2つ以上の形態の上述の記載は、例示及び説明を目的として提示されているものである。包括的であることも、開示された厳密な形態に限定することも意図されていない。上記の教示を鑑みて、修正又は変形が可能である。1つ又は2つ以上の形態は、原理及び実際の応用について例示し、それによって、様々な形態を様々な修正例とともに、想到される特定の用途に適するものとして当業者が利用することを可能にするようにするために、選択及び記載されたものである。本明細書とともに提示される特許請求の範囲が全体的な範囲を定義することが意図される。
【0141】
本明細書で記載される主題の様々な態様を、以下の実施例において説明する。
【0142】
実施例1-外科用システムであって、ハウジング組立体であって、ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを備える、ハウジング組立体と、装填ユニットであって、装填ユニットから延びるラグを備える装填ユニットと、を備える、外科用システム。細長いシャフトは、ばね組立体を備える。装填ユニットであって、装填ユニットをハウジング組立体から分離するように装填ユニットが細長いシャフトから離れる方向に移動可能である係止解除位置と、装填ユニットが細長いシャフトに係止される係止位置と、装填ユニットが細長いシャフトに係止される係止位置との間で、細長いシャフトに対して回転可能である、装填ユニット。ばね組立体は、装填ユニットが係止位置に向かって回転させられるとき、ラグの回転に抵抗するように構成されている。
【0143】
実施例2-ばね組立体は、装填ユニットが係止位置に配置されていない場合、装填ユニットを係止解除位置に向かって付勢するように構成されている、実施例1に記載の外科用システム。
【0144】
実施例3-細長いシャフトは、係止解除位置を越えた装填ユニットの回転を防止するように構成された停止部材を更に備える、実施例1又は2に記載の外科用システム。
【0145】
実施例4-停止部材は、線形運動が装填ユニットに加えられない場合、装填ユニットが細長いシャフトから分離することを防止するように構成されている、実施例3に記載の外科用システム。
【0146】
実施例5-外科用システムであって、ハウジング組立体であって、ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを備える、ハウジング組立体と、細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニットと、を備える、外科用システム。ハウジング組立体は、第1の接触部を備える。装填ユニットは、第2の接触部を備える。第1の接触部は、装填ユニットが細長いシャフトに結合されていることに基づいて、第2の接触部と電気通信するように構成されている。外科用システムは、装填ユニットが細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するための検出器組立体を更に備える。
【0147】
実施例6-装填ユニットは、装填ユニットがハウジング組立体から離れる方向に移動可能である係止解除位置と、装填ユニットが細長いシャフトに係止される係止位置との間で、細長いシャフトに対して回転可能である、実施例5に記載の外科用システム。
【0148】
実施例7-検出器組立体が、装填ユニットに結合された第1の磁石であって、第1の極性を含む、第1の磁石と、装填ユニットに結合された第2の磁石であって、第1の極性とは異なる第2の極性を含む、第2の磁石と、細長いシャフトに結合されたセンサと、を備える、実施例6に記載の外科用システム。
【0149】
実施例8-センサは、装填ユニットが係止解除位置にあるときに、第1の磁石の第1の極性を検出するように構成され、センサは、装填ユニットが係止位置にあるときに、第2の磁石の第2の極性を検出するように構成されている、実施例7に記載の外科用システム。
【0150】
実施例9-センサが、ホール効果センサを含む、実施例7又は8に記載の外科用システム。
【0151】
実施例10-検出器組立体が、装填ユニットに結合された第1のコンデンサと、細長いシャフトに結合された第2のコンデンサと、を備える、実施例6~9のいずれかに記載の外科用システム。
【0152】
実施例11-第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間のキャパシタンスを検出するように構成されたセンサを更に備える、実施例10に記載の外科用システム。
【0153】
実施例12-センサは、装填ユニットが係止解除位置にあることに基づいて、第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間の第1のキャパシタンスを感知するように構成され、センサは、装填ユニットが係止位置にあることに基づいて、第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間の第2のキャパシタンスを感知するように構成されている、実施例11に記載の外科用システム。
【0154】
実施例13-検出器組立体が、装填ユニットから延びるラグと、細長いシャフトに結合されたばね組立体と、を備える、実施例6~12のいずれか1つに記載の外科用システム。
【0155】
実施例14-ばね組立体は、装填ユニットが係止位置に向かって回転させられるとき、装填ユニットの回転に抵抗するように構成されている、実施例13に記載の外科用システム。
【0156】
実施例15-ばね組立体は、装填ユニットが係止位置に到達すると、装填ユニットを係止解除位置に向かって回転させることを防止される、実施例14に記載の外科用システム。
【0157】
実施例16-ハンドル組立体と、ハンドル組立体に取り外し可能に結合可能なアダプタ組立体と、を備える、外科用システム。アダプタ組立体は、アダプタ組立体から延びる細長いシャフトを備える。外科用システムは、細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニット、アダプタ組立体がハンドル組立体に結合されているかどうかを判定するための第1の検出器組立体、及び装填ユニットが細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するための第2の検出器組立体を更に含む。
【0158】
実施例17-第1の検出器組立体が、ハンドル組立体とアダプタ組立体との間の結合インターフェースに位置付けられた適合性材料を備え、適合性材料は、アダプタ組立体がハンドル組立体に結合されていない場合、アダプタ組立体をハンドル組立体から離れる方向に付勢するように構成されている、実施例16に記載の外科用システム。
【0159】
実施例18-第1の検出器組立体が、アダプタ組立体に結合された第1のラッチを備え、第1のラッチが、第1の着座接触部を備える第1の着座プラットフォームと、第2の着座接触部を備える第2の着座プラットフォームと、を備え、第1の着座接触部が、第2の着座接触部と電気通信している、実施例16又は17に記載の外科用システム。第1の検出器組立体が、ハンドル組立体に結合された第2のラッチを更に備え、第2のラッチが、アダプタ組立体をハンドル組立体に結合するために第1のラッチに係合するように構成され、第2のラッチが、第1のフィンガ接触部を備える第1のフィンガを備え、第1のフィンガ接触部は、第1のフィンガが第1の着座プラットフォーム及び第2のフィンガ接触部を備える第2のフィンガに係合することに基づいて、第1の着座接触部に電気的に結合するように構成され、第2のフィンガ接触部は、第2のフィンガが第2の着座プラットフォームに係合することに基づいて、第2の着座接触部に電気的に結合するように構成されている。
【0160】
実施例19-第1の検出器組立体は、アダプタ組立体に結合された第1のラッチを備え、第1のラッチは、第1の着座プラットフォーム及び第2の着座プラットフォームを備える、実施例16又は17に記載の外科用システム。第1の検出器組立体が、ハンドル組立体に結合された第2のラッチを更に備え、第2のラッチが、アダプタ組立体をハンドル組立体に結合するために第1のラッチに係合するように構成され、第2のラッチが、第1のフィンガ接触部を備える第1のフィンガを備え、第1のオンオフスイッチは、第1のオンオフスイッチが第1の着座プラットフォームに係合することに基づいて作動するように構成され、第2のフィンガが、第2のオンオフスイッチを備え、第2のオンオフスイッチは、第2のオンオフスイッチが第2の着座プラットフォームに係合することに基づいて作動するように構成されている。
【0161】
実施例20-第1の検出器組立体が、ハンドル組立体上に配設された第1の接触部と、ハンドル組立体上に配設された第2の接触部と、アダプタ組立体から延びる第1の押下可能なシャフトであって、第1の接触部に係合するように構成されている、第1の押下可能なシャフトと、アダプタ組立体から延びる第2の押下可能なシャフトであって、第2の接触部に係合するように構成されている、第2の押下可能なシャフトと、を備える、実施例16に記載の外科用システム。
【0162】
本明細書で参照され、かつ/又は任意の出願データシートに列挙される任意の特許出願、特許、非特許刊行物、又は他の開示資料は、組み込まれる資料が本明細書と矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0163】
〔実施の態様〕
(1) 外科用システムであって、
ハウジング組立体であって、前記ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを備え、前記細長いシャフトが、ばね組立体を備える、ハウジング組立体と、
装填ユニットであって、前記装填ユニットを前記ハウジング組立体から分離するように前記装填ユニットが前記細長いシャフトから離れる方向に移動可能である係止解除位置と、前記装填ユニットが前記細長いシャフトに係止される係止位置との間で、前記細長いシャフトに対して回転可能であり、前記装填ユニットが、前記装填ユニットから延びるラグを備える、装填ユニットと、を備え、
前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に向かって回転させられるとき、前記ラグの回転に抵抗するように構成されている、外科用システム。
(2) 前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に配置されていない場合、前記装填ユニットを前記係止解除位置に向かって付勢するように構成されている、実施態様1に記載の外科用システム。
(3) 前記細長いシャフトは、前記係止解除位置を越えた前記装填ユニットの回転を防止するように構成された停止部材を更に備える、実施態様1に記載の外科用システム。
(4) 前記停止部材は、線形運動が前記装填ユニットに加えられない場合、前記装填ユニットが前記細長いシャフトから分離することを防止するように構成されている、実施態様3に記載の外科用システム。
(5) 外科用システムであって、
ハウジング組立体であって、前記ハウジング組立体から延びる細長いシャフトを備え、第1の接触部を備える、ハウジング組立体と、
前記細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニットであって、前記装填ユニットが、第2の接触部を備え、前記第1の接触部は、前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合されることに基づいて、前記第2の接触部と電気通信するように構成されている、装填ユニットと、
前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するように構成された検出器組立体と、を備える、外科用システム。
【0164】
(6) 前記装填ユニットは、前記装填ユニットが前記ハウジング組立体から離れる方向に移動可能である係止解除位置と、前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合される係止位置との間で、前記細長いシャフトに対して回転可能である、実施態様5に記載の外科用システム。
(7) 前記検出器組立体が、
前記装填ユニットに結合された第1の磁石であって、第1の極性を含む、第1の磁石と、
前記装填ユニットに結合された第2の磁石であって、前記第1の極性とは異なる第2の極性を含む、第2の磁石と、
前記細長いシャフトに結合されたセンサと、を備える、実施態様6に記載の外科用システム。
(8) 前記センサは、前記装填ユニットが前記係止解除位置にあるときに、前記第1の磁石の前記第1の極性を検出するように構成され、前記センサは、前記装填ユニットが前記係止位置にあるときに、前記第2の磁石の前記第2の極性を検出するように構成されている、実施態様7に記載の外科用システム。
(9) 前記センサが、ホール効果センサを含む、実施態様7に記載の外科用システム。
(10) 前記検出器組立体が、
前記装填ユニットに結合された第1のコンデンサと、
前記細長いシャフトに結合された第2のコンデンサと、を備える、実施態様6に記載の外科用システム。
【0165】
(11) 前記検出器組立体が、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間のキャパシタンスを検出するように構成されたセンサを更に備える、実施態様10に記載の外科用システム。
(12) 前記センサは、前記装填ユニットが前記係止解除位置にあることに基づいて、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間の第1のキャパシタンスを感知するように構成され、前記センサは、前記装填ユニットが前記係止位置にあることに基づいて、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間の第2のキャパシタンスを感知するように構成されている、実施態様11に記載の外科用システム。
(13) 前記検出器組立体が、
前記装填ユニットから延びるラグと、
前記細長いシャフトに結合されたばね組立体と、を備える、実施態様6に記載の外科用システム。
(14) 前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に向かって回転させられるとき、前記装填ユニットの回転に抵抗するように構成されている、実施態様13に記載の外科用システム。
(15) 前記ばね組立体は、前記装填ユニットが前記係止位置に到達すると、前記装填ユニットを前記係止解除位置に向かって回転させることを防止される、実施態様14に記載の外科用システム。
【0166】
(16) 外科用システムであって、
ハンドル組立体と、
前記ハンドル組立体に取り外し可能に結合可能なアダプタ組立体であって、前記アダプタ組立体から延びる細長いシャフトを備える、アダプタ組立体と、
前記細長いシャフトに取り外し可能に結合可能な装填ユニットと、
前記アダプタ組立体が前記ハンドル組立体に結合されているかどうかを判定するように構成された第1の検出器組立体と、
前記装填ユニットが前記細長いシャフトに結合されているかどうかを判定するように構成された第2の検出器組立体と、を備える、外科用システム。
(17) 前記第1の検出器組立体が、前記ハンドル組立体と前記アダプタ組立体との間の結合インターフェースに位置付けられた適合性材料(compliant material)を備え、前記適合性材料は、前記アダプタ組立体が前記ハンドル組立体に結合されていない場合、前記アダプタ組立体を前記ハンドル組立体から離れる方向に付勢するように構成されている、実施態様16に記載の外科用システム。
(18) 前記第1の検出器組立体が、
前記アダプタ組立体に結合された第1のラッチであって、
第1の着座接触部を備える第1の着座プラットフォームと、
第2の着座接触部を備える第2の着座プラットフォームであって、前記第1の着座接触部が、前記第2の着座接触部と電気通信している、第2の着座プラットフォームと、を備える、第1のラッチと、
前記ハンドル組立体に結合された第2のラッチであって、前記アダプタ組立体を前記ハンドル組立体に結合するために前記第1のラッチに係合するように構成され、
第1のフィンガ接触部を備える第1のフィンガであって、前記第1のフィンガ接触部は、前記第1のフィンガが前記第1の着座プラットフォームに係合することに基づいて、前記第1の着座接触部に電気的に結合するように構成されている、第1のフィンガと、
第2のフィンガ接触部を備える第2のフィンガであって、前記第2のフィンガ接触部は、前記第2のフィンガが前記第2の着座プラットフォームに係合することに基づいて、前記第2の着座接触部に電気的に結合するように構成されている、第2のフィンガと、を備える、第2のラッチと、を備える、実施態様16に記載の外科用システム。
(19) 前記第1の検出器組立体が、
前記アダプタ組立体に結合された第1のラッチであって、
第1の着座プラットフォームと、
第2の着座プラットフォームと、を備える、第1のラッチと、
前記ハンドル組立体に結合された第2のラッチであって、前記アダプタ組立体を前記ハンドル組立体に結合するために前記第1のラッチに係合するように構成され、
第1のオンオフスイッチを備える第1のフィンガであって、前記第1のオンオフスイッチは、前記第1のオンオフスイッチが前記第1の着座プラットフォームに係合することに基づいて作動するように構成されている、第1のフィンガと、
第2のオンオフスイッチを備える第2のフィンガであって、前記第2のオンオフスイッチは、前記第2のオンオフスイッチが前記第2の着座プラットフォームに係合することに基づいて作動するように構成されている、第2のフィンガと、を備える、第2のラッチと、を備える、実施態様16に記載の外科用システム。
(20) 前記第1の検出器組立体が、
前記ハンドル組立体上に配設された第1の接触部と、
前記ハンドル組立体上に配設された第2の接触部と、
前記アダプタ組立体から延びる第1の押下可能なシャフトであって、前記第1の接触部に係合するように構成されている、第1の押下可能なシャフトと、
前記アダプタ組立体から延びる第2の押下可能なシャフトであって、前記第2の接触部に係合するように構成されている、第2の押下可能なシャフトと、を備える、実施態様16に記載の外科用システム。
図1
図2
図3
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図5
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図41
図42
【国際調査報告】