(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】パッケージ式カテーテルアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61M 39/08 20060101AFI20231206BHJP
A61M 1/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
A61M39/08
A61M1/00 160
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534047
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 GB2021053128
(87)【国際公開番号】W WO2022118010
(87)【国際公開日】2022-06-09
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508080986
【氏名又は名称】コンバテック リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】イェンコ,ウラディミール
(72)【発明者】
【氏名】カンドラーチュ,ルカーシュ
(72)【発明者】
【氏名】ノヴァク,マリアン
【テーマコード(参考)】
4C066
4C077
【Fターム(参考)】
4C066AA03
4C066NN20
4C077AA19
(57)【要約】
パウチとカテーテルを含むパッケージ式カテーテルアセンブリ。パウチは、2つの壁と、2つの壁の間の周囲シールとを含み、カテーテルは、身体への挿入用のカテーテルの近位端、および遠位端を含む。カテーテルは、湾曲した構成でパウチ内に配置され、接合部が2つの壁の間に設けられ、接合部および周囲シールの内部ベースは、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す間に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置される。アセンブリは、流体をパウチ内に放出してチャネル内に流体のプールを形成する流体リザーバを含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パウチおよびカテーテルを含む、パッケージ式カテーテルアセンブリであって、
パウチが、2つの壁、および2つの壁の間の周囲シールを含み、
カテーテルが、身体への挿入用の近位端、および遠位端を含み、カテーテルはパウチの中に湾曲した構成で配置され、2つの壁間に接合部が備えられ、接合部および周囲シールの内部ベースが、カテーテルがパウチから引き出される前に流体で満たされるチャネルを規定し、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置されている、アセンブリ。
【請求項2】
カテーテルは、男性用尿道カテーテルである、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
カテーテルは、間欠カテーテルである、
請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
カテーテルは、接合部と周囲シールの内部ベースとの間に配置される、
請求項1~3のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項5】
流体をパウチ内に放出してチャネル内に流体のプールを形成するように構成された流体リザーバをさらに含む、
請求項1~4のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項6】
カテーテルが、流体リザーバ内に保持された流体によって活性化するように構成された表面を含む、
請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
流体のプールが、チャネル容積の少なくとも90%のチャネル充填レベルに相当する、
請求項5または6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
カテーテルの遠位端が周囲シールのベースよりも周囲シールの上縁に近い位置に配置される、
請求項1~7のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項9】
カテーテルの遠位端がハンドリングスリーブを備え、
ハンドリングスリーブは、少なくとも部分的に周囲シールのベースよりも周囲シールの上縁に近い位置にある、
請求項1~8のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項10】
パウチが、周囲シールの上縁またはその近傍に開口部が形成されるように構成された相互作用領域を含む、
請求項1~9のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項11】
カテーテルの遠位端は、開口部に対して中央に配置される、
請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
開口部が、周囲シールの第1の側縁から作られ、カテーテルの遠位端は周囲シールの第2の側縁よりも周囲シールの第1の側縁により近く配置される、
請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項13】
接合部と周囲シールとは独立している、
請求項1~12のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項14】
チャネルが、オープンエンドチャネルである、
請求項1~13のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項15】
周囲シールが実質的に長方形であり、周囲シールのベースと上縁の間に2つの側縁を備えている、
請求項1~14のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項16】
接合部が2つの側縁から等距離の点に提供される、
請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
接合部が、ベースからの距離がパウチの高さの20~30%である位置に設けられ、パウチの高さとは、周囲シールのベースから周囲シールの上縁までの距離として定義される、
請求項1~16のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項18】
接合部が、パウチの高さの15%に対応する長さより小さい半径を有し、
パウチの高さとは、周囲シールのベースから周囲シールの上縁までの距離として定義される、
請求項1~17のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項19】
カテーテルが、コイル状構成でパウチ内に配置される、
請求項1~18のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項20】
引き出す際に、カテーテルの長さの少なくとも50%がチャネルを通過するようにカテーテルが配置される、
請求項1~19のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項21】
アセンブリが、流体リザーバを含み、パウチは不透明であり、パウチが流体リザーバを含み、パウチが透明または半透明な窓を含む、
請求項1~20のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【請求項22】
パッケージ式カテーテルアセンブリを形成する方法であって、
方法は、
パウチを規定するために2つの壁を提供するステップと、
湾曲した構成でカテーテルをパウチ内に配置するステップと、
カテーテルをパウチ内にシールするために壁の間に周囲シールを形成するステップと、
壁の間に接合部を形成するステップと、を含み、
接合部および周囲シールの内部ベースは、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、
カテーテルは、身体への挿入用の近位端、および遠位端を含み、
パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す間に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置される、方法。
【請求項23】
2つの壁が不透明であり、
方法は、
パウチ内に流体リザーバを提供するステップと、
パウチの少なくとも1つの壁に、透明または半透明の窓を提供するステップと、を含み、
周囲シールを形成するステップが、パウチ内に流体リザーバをシールするステップを含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
パッケージ式カテーテルアセンブリは、請求項1~21のいずれか1つに記載のパッケージ式カテーテルアセンブリである、
請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
パッケージ式カテーテルアセンブリを開梱する方法であって、
パッケージ式カテーテルアセンブリは、パウチと、パウチ内に収容されたカテーテルと、流体リザーバとを備え、
方法は、
リザーバから流体を放出し、パウチのベース部と接合部の間のチャネル内にプールを形成するステップと、
パウチを開き、カテーテルの遠位端によってカテーテルを引き出すステップと、を含み、
遠位端が引き出されると、体内に挿入するためのカテーテルの近位端が、流体のプールによって濡らされるように、チャネルを通って案内される、方法。
【請求項26】
流体を放出するリザーバを識別するためか、またはリザーバが流体をパウチに放出したことを確認するためかのいずれか、またはその両方のために、パウチの不透明な壁の透明または半透明な窓を通して、パウチの内部を検査するステップをさらに含む、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
パッケージ式カテーテルアセンブリが、請求項1~21のいずれか1つに記載のアセンブリである、及び/又は、パッケージ式カテーテルアセンブリが請求項22~24のいずれか1つに記載の方法によって形成される、
請求項25または26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ式カテーテルアセンブリに関するものである。特に、パッケージ化された尿道カテーテルアセンブリに関し、詳細には、パッケージ化された間欠的な男性用尿道カテーテルアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの人が泌尿器系の問題に悩まされており、尿を出すのが難しくなっている。間欠カテーテルは、このような問題を解決する便利で携帯性の高いソリューションである。これにより、泌尿器系疾患による生活への影響を軽減し、比較的普通のライフスタイルを楽しむことができる。
【0003】
間欠カテーテルは、通常、使用者が携帯し、必要に応じてパッケージを解いて使用する1回使い切りの機器である。尿道への損傷のリスクを低減し、カテーテル使用中の快適性を向上させるために、使用前に潤滑剤を塗布することが重要である。しかし、公共の場所、例えば公衆トイレでカテーテルに潤滑剤塗布をすることは困難であり、不便である場合がある。そのため、使用前にカテーテルが適切に潤滑されず、不快感や怪我につながるリスクが高くなる。
【0004】
男性用間欠カテーテルは一般的に女性用カテーテルより数センチ長く、通常20cm以上あり、ISO20696:2018では最小有効長を275mmと定めている。そのため、目立たないように持ち運ぶことが難しくなる場合がある。また、追加の長さは、十分に潤滑して使用することをより困難にする可能性がある。
【0005】
本発明の実施形態の目的は、上述の問題を少なくとも部分的に克服又は軽減することである。
【発明の概要】
【0006】
大まかに述べると、本発明は、(a)流体を導入することができ、パッケージ化されたアセンブリから引き出されるときにカテーテルが引き込まれるチャネル、および(b)流体がリザーバから放出された際に目視するための手段、および/または流体リザーバは見えるが、パッケージ化されたアセンブリ内のカテーテルが隠されることを確実にする、の1つ以上を有するパッケージ式カテーテルアセンブリに関する。
【0007】
本発明の第1の広い態様によれば、パウチとカテーテルとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリが提供され、カテーテルは湾曲した構成でパウチ内に配置され、パウチの壁の間に接合部(join)が設けられ、カテーテルのパウチからの引き出し前に流体を導入できるチャネルを規定し、(カテーテルの遠位端を近位端よりも先にパウチから引き出した状態で、パウチを引き出す間に、すなわち例えば、遠位端によって引き出すことによって)、カテーテルがチャネルを通るようにされている。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、パウチとカテーテルとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリが提供され、ここでパウチは、2つの壁と2つの壁の間の周囲シールとを含み、カテーテルは、身体への挿入用の近位端と遠位端とを含み、カテーテルは、湾曲した構成でパウチの中に配置され、そして接合部が2つの壁の間に設けられ、接合部および周囲シールの内部ベースが、カテーテルがパウチから引き出される前に流体で満たされるチャネルを規定し、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置されている。
【0009】
本発明の第3の態様によれば、パッケージ式カテーテルアセンブリを形成する方法が提供され、この方法は、パウチを提供することと、パウチの中にカテーテルを湾曲した構成で配置することと、カテーテルをパウチの中に密封することと、パウチの壁の間に接合部を形成して、カテーテルをパウチの中から引き出す前に流体を導入できるチャネルを規定し、パウチを引き出す間(遠位端を近位端よりも前にパウチの中に引き出した状態、すなわち、例えば遠位端が引き抜かれるなどして)、カテーテルの近位端がチャネルを通過する。
【0010】
本発明の第4の態様によれば、パッケージ式カテーテルアセンブリを形成する方法が提供され、この方法は:パウチを規定する2つの壁を提供することと、カテーテルをパウチの中に湾曲した構成で配置することと、壁の間に周囲シールを形成してカテーテルをパウチの中に密封することと、壁の間に接合部を形成することを含み、周囲シールの接合部と内部ベースは、カテーテルをパウチの中から引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、カテーテルは、体内に挿入するための近位端、および遠位端を有し、パウチからカテーテルを引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端より先にパウチから引き出され、カテーテルの近位端がチャネルを通過するように、パウチとカテーテルは配置されている。
【0011】
有利なことに、本発明は、パッケージから容易に取り出すことができ、同時に使用準備のために潤滑剤を供給することができるパッケージ式カテーテルを提供するものである。この接合部は、カテーテルが取り出されると、流体が供給されているチャネルを通って引き込まれるという利点を提供する。流体は通常、親水性コーティングを活性化して滑りやすくする水などの活性化液体であり、潤滑剤である場合もある。いずれにせよ、カテーテルをチャネル(好ましくはチャネルが設けられている)に通して引くことで、カテーテルが適切に潤滑されることが保証される。流体のチャネルは、カテーテルを十分に濡らすことなくパッケージから潜在的に引き出されるのではなく、カテーテルが強制的に移動させられるプールに流体が保持されるため、カテーテルの表面への流体のコーティングが増加する。さらに、カテーテルを引き出すことができる遠位端は、流体のプールを通過しないようにすることで、取り扱いを容易にすることができる。
【0012】
さらに、底部に意図的にプールを形成することは、流体が常にパッケージ内に保持されることを意味し、装置をより便利に使用することができ、例えば、流体のリザーバをパウチに開け、パウチを振って流体を分配しようとする場合に起こり得る、流出の可能性を低減することが可能である。また、パウチ内ではカテーテルが湾曲しているため、パウチのサイズを小さくすることができる。チャネルを形成する接合部の使用は、流体が、カテーテル全体に分配されるのではなく、濡らす必要のあるカテーテルの部分に的を絞って適用されるため、より少ない流体の使用も容易にする。また、本発明は、近位端がカテーテルの最後に濡れる部分であるため、尿道に導入される前に乾燥する可能性が最も低いという利点もある。チャネルの容積は接合部の位置によって制御されるため、可撓性で柔らかいパウチ壁を使用することができ、パウチの携帯や使用時に使い勝手が良くなる。
【0013】
以下の任意の、または好ましい特徴は、上で概説した(第1および第2の)装置の態様と(第3および第4の)方法の態様の両方を含む一般論として本発明に適用され、また、以下に示すさらなる態様にも適用される。
【0014】
パッケージ式カテーテルアセンブリは、流体リザーバを含んでいてもよい。本方法は、流体リザーバを提供することを含んでいてもよい。流体リザーバは、流体をパウチ内に放出し、チャネル内に流体のプールを形成するように構成されてもよい。したがって、本発明の実施形態は、パウチ、カテーテル、および流体リザーバを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供することができ、ここで、パウチは、2つの壁および2つの壁の間の周囲シールを含み、カテーテルは、身体への挿入用の近位端、および遠位端を含み、カテーテルは、湾曲した構成でパウチ内に配置されており、そして接合部が2つの壁の間に提供されており、接合部および周囲シールの内部ベースは、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、流体リザーバは、チャネル内に流体のプールを形成するためにパウチに流体を放出するように構成され、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す間に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置されている。流体リザーバの容積は、好ましくは、チャネルを完全に満たすのに十分であり、すなわち、パウチがその底部を最も低くして保持された状態で、流体は、少なくとも接合部の底部のレベルまで延びてもよく、チャネルの充填レベルが100%以上、例えば少なくとも150%、少なくとも200%、あるいは少なくとも300%となるようにする。あるいは、チャネルの充填レベルは:チャネルの容積の少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%であってもよい。したがって、本発明の実施形態は、パウチと、カテーテルと、流体リザーバとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供してもよく、パウチは、2つの壁と2つの壁の間の周囲シールとを含み、カテーテルは、身体への挿入用の近位端、および遠位端を含み、カテーテルは、湾曲した構成でパウチ内に配置されており、2つの壁の間に接合部が設けられており、接合部および周囲シールの内部ベースは、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、流体リザーバは、チャネル内に流体のプールを形成するためにパウチに流体を放出するように構成され、パウチおよびカテーテルは、パウチからのカテーテルの引き出し中に、カテーテルの遠位端が近位端の前にパウチから引き出され、カテーテルの近位端がチャネルを通過し、流体のプールがチャネルの容積の少なくとも90%のチャネル充填レベルに相当するように配置されている。したがって、本発明は、流体をチャネル内に供給することができるリザーバを有するアセンブリを提供する。リザーバのサイズは、十分な流体が送達され、カテーテルが取り外し時に十分に潤滑され得ることを保証するように選択される。
【0015】
流体リザーバは、(密閉された)パウチ内に配置することができる。流体リザーバは、別個の装置として提供されてもよいし、パウチの材料に組み込まれてもよい。本方法は、パウチ内に流体リザーバを配置することと、パウチ内の流体リザーバをカテーテルで密封することとを含むことができる。流体リザーバは、変形可能な、折り畳み可能な、または破裂可能な小袋(sachet)を含んでもよい。このように、流体リザーバは、接合部と周囲シールの底部によって形成されるチャネルに流体を直接放出することができるパウチ内に都合よく配置される。変形可能な、折り畳み可能な、または破裂可能なリザーバは、追加の道具なしで、パウチの封を開ける前に流体を容易に放出することができるので、使用者の利便性を高め、したがって、使用者が誤って濡れる可能性を低減する。特に小袋は、組立ラインで簡単に扱うことができ、製造中にパッケージに入れるように流体を扱うよりも簡単に導入することができる。
【0016】
カテーテルは、尿道カテーテルであってもよい。カテーテルは、男性用尿道カテーテルであってもよい。カテーテルは、間欠カテーテルであってもよい。一実施形態では、カテーテルは、間欠的な男性用尿道カテーテルである。したがって、本発明の構成特徴により、断続的な男性用尿道カテーテルをコンパクトなパッケージで提供することができ、また、便利で容易なカテーテルの引き出しを容易にすると同時に、使用前にカテーテルを潤滑することができる。
【0017】
カテーテルは、接合部と周囲シールの内部ベースとの間に配置されてもよい。本方法は、カテーテルを接合部と周囲シールの内部ベースとの間に配置することを含んでいてもよい。接合部は、周囲シールのベースと別体であってもよい。チャネルは、オープンエンドチャネルであってもよい。したがって、本発明の実施形態は、パウチとカテーテルとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供することができ、パウチは、2つの壁と2つの壁の間の周囲シールとを備え、カテーテルは、身体への挿入用の近位端、および遠位端を備え、カテーテルは、パウチの中に湾曲した構成で配置されており、2つの壁の間に接合部が設けられており、接合部および周囲シールの内部ベースは、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるオープンエンドのチャネルを規定し、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置されている。したがって、カテーテルは、接合部と周囲シールの内部ベースとによって形成される開口端のチャネル内でパウチ内に保持される。このように、引き出されるとき、カテーテルはチャネルを通って引き出され、十分に潤滑される。
【0018】
接合部及び周囲シールは、独立していてもよい。したがって、本発明の実施形態は、パウチとカテーテルとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供することができ、パウチは、2つの壁と2つの壁の間の周囲シールとを備え、カテーテルは、体内に挿入するための近位端と遠位端とを備え、カテーテルは、パウチの中に湾曲した構成で配置され、そして接合部が2つの壁の間に設けられ、接合部と周囲シールは独立しており、接合部と周囲シールの内部ベースは、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、パウチとカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出され、カテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置されている。接合部は、スポットで提供されてもよい。接合部は、好ましくは、溶接、例えば、スポット溶接によって提供される。このような溶接は、カテーテル(及び任意に小袋)が壁の間に配置された後に提供されてもよく、パウチの外側から達成することができる。あるいは、機械的シール、熱シール、圧力シール、接着剤、溶剤ボンド、紫外線ボンド、超音波溶接、レーザー溶接、インパルス溶接、摩擦溶接のいずれかによって接合することができる。同様に、周囲シールは、溶接、機械的シール、熱シール、圧力シール、接着剤、溶剤ボンド、紫外線ボンド、超音波溶接、レーザー溶接、インパルス溶接、または摩擦溶接のいずれか1つ以上によって提供される。周囲シールの少なくとも一部は、折り目によって形成されてもよい。そのような実施形態では、単一のシートが、例えば、ベース又は2つの側面のうちの1つで折り畳まれ、パウチの2つの対向する壁を形成し得る。接合部は1箇所に設けることができ、周囲シールと接合部を別々に形成することができる。あるいは、接合部を形成する溶接部は、周囲シールと同時に設けることもできる。いくつかの実施形態では、接合部と周囲シールは単一の連続シールである。このように、接合部の製造工程は非常に便利であり、典型的なパッケージ式カテーテルアセンブリ製造ラインの大きな変更を回避することができる。
【0019】
カテーテルは、チャネル内の流体によって活性化される表面を含んでもよい。例えば、カテーテルは、例えば親水性コーティングによって形成された親水性表面を含んでもよい。親水性表面が提供される場合、流体は極性または水性であってよい。カテーテルは、チャネル内の流体によって活性化される疎水性表面を含むこともある。例えば、カテーテルは疎水性コーティングを含む場合がある。疎水性コーティングが使用される場合、流体は無極性であることがある。このように、カテーテルは、チャネル内の流体によって容易に潤滑され、使いやすく快適である。
【0020】
パウチは、パッケージ式カテーテルアセンブリの使用者のための第1の接触点を規定する相互作用領域を含むことができる。相互作用領域は、ユーザがパウチの内容物にアクセスするのを容易にすることができる。相互作用領域の作動により、周囲シールの上縁またはその近傍に開口部が形成されることがある。カテーテルはこの開口部から引き出されてもよい。このように、パウチへのアクセスはパウチの上縁またはその近傍で提供され、その結果、カテーテルが引き出される間、チャネル(パウチの底部)内の流体はパウチに保持され、流体がパウチの外に流出する危険性を低減する。
【0021】
相互作用領域は、周囲シールの破断可能な領域を構成することができる。本方法は、周囲シールに破断可能な領域を形成することを含んでいてもよい。破断可能領域は、破断可能領域をパウチの残部から少なくとも部分的に分離し、それによって周囲シールに開口部を形成するためにパウチを引き裂くことができる線を規定する引き裂き線を含む場合がある、破断可能領域を含んでもよい。引き裂き領域は、引き裂きスタートを含むことができる。引き裂きスタートは、引き裂き領域の第1の端部に設けられることがある。引き裂きスタートは、パウチの壁の一方または両方に設けられた切り欠き、または弱点領域を含む場合がある。引き裂きスタートは、引き裂かれるパウチの最初の部分を規定することができる。引き裂き領域は、引き裂きストップを含んでいてもよい。引き裂きストップは、引き裂き領域の第2端に設けられることがある。引き裂きストップは、引き裂き領域がパッケージの残りの部分から完全に分離される可能性を防止または低減するように作用する場合がある。引き裂きラインは、引き裂きスタートと引き裂きストップの間に定義されることがある。引き裂きラインは、優先的に引き裂かれるように構成されていてもよい。引き裂きラインは、パウチの弱体化した領域を含んでもよい。引き裂きラインは、レーザースコアリングなどの任意の適切な手段によって形成することができる。引き裂き可能領域は、傾斜した上縁を有する実質的に三角形の形状であってもよい。このように、破断可能領域は、最小限の労力で、追加の装置/道具を使用せずにパウチを開封する便利で簡単な手段を提供する。
【0022】
相互作用領域は、シール配備(sealing arrangement)を含んでいてもよい。シール配備は、パウチを閉じるように、パウチの2つの壁の間にユーザ密封可能なシールを提供するように動作可能な1つまたは複数の密封部材を含むことができる。一実施形態では、第1および第2のシール部材は、パウチの2つの壁の内面に設けられる。シール配備は、閉じたときに水密性および/または流体不透過性のシールを提供し得る。したがって、パウチは、使用後にチャネル内の流体がその後パウチから放出されないように再密封することができる。また、使用後にカテーテルをパウチに戻し、その中に保持することができる。
【0023】
シール配備は、予め密封されていてもよい。そのような実施形態では、パウチの内容物へのユーザのアクセスは、シール配備を開くことによって提供され得る。シール配備は再密封可能であってもよい。シール配備は、ジップロック(登録商標)シール、フックアンドループシール、フックアンドフックシール、または粘着層のいずれかであってよい。したがって、シール配備は、シール配備が開かれるまでパウチの内容物が内部に残るように使用することができ、使用後にパウチを依然として再密封することができる。これは、破断可能な領域が、開封するためにパウチに力を加えることを必要とする場合、開封中にパウチが移動したり、位置がずれたりして、液体やカテーテルがパウチの外に出てしまう可能性があるため、役立つ。
【0024】
相互作用領域は、破断可能領域とシール配備とを含んでもよい。特定の実施形態では、相互作用領域は、周囲シールの上縁に対応する破断可能領域と、破断可能領域の下の再密封可能構成とを含む。
【0025】
周囲シールは、上縁を有していてもよい。周囲シールは、ベースと上縁との間に2つの側縁を有する実質的に長方形の形状であってよい。周囲シールは、少なくとも10cm、15cm、または20cmのベースから上縁までの高さ、および/または10cm、15cm、20cmまたは25cm以下、例えば15cmと20cmの間の高さを有していてもよい。周囲シールは、少なくとも5cm、10cm、または15cmの側縁間の幅、および/または5cmと15cmとの間などの10cm、15cm、または20cm以下の幅を有してもよい。カテーテルは、少なくとも、20cm、25cm、30cm、35cm、40cm、45cm、または50cm、例えば35cmと45cmとの間の長さを有してもよい。一実施形態では、周囲シールは、高さ10~25cm、幅6~11cmを有し、カテーテルは、少なくとも30cmの長さを有している。したがって、周囲シールは、カテーテルの見かけのサイズを小さくし、便利で目立たない保管を可能にするために、湾曲した構成で内部にカテーテルを収納できる「ポケットサイズの」パウチを規定する。
【0026】
カテーテルの遠位端は、周囲シールの基端よりも周囲シールの上縁に近い位置に配置されてもよい。本方法は、カテーテルの遠位端を、周囲シールのベースよりも周囲シールの上縁に近い位置に配置することを含んでいてもよい。カテーテルの遠位端は、パウチの上半分、またはパウチの上四分の一に配置されてもよい。カテーテルの遠位端は、接合部の上方に配置されてもよい。カテーテルの遠位端は、流体の充填レベルよりも上に配置されてもよい。このように、カテーテルの遠位端は、本発明が要求するように、カテーテルの近位端よりも先に引き抜くことができるように、アクセスするのが容易である。また、流体を通して引っ張られないように配置されているので、濡れることはなく、取り扱いが容易なままである。
【0027】
カテーテルの遠位端は、ハンドリングスリーブを備えてもよく、このハンドリングスリーブは、周囲シールの基端よりも周囲シールの上縁に近い位置に配置されてもよい。本方法は、カテーテルの遠位端に、少なくとも部分的に、周囲シールのベースよりも周囲シールの上縁に近い位置にハンドリングスリーブを配置することを含んでいてもよい。ハンドリングスリーブの少なくとも一部は、パウチの上半分又はパウチの上4分の1に配置されてもよい。ハンドリングスリーブの少なくとも一部は、接合部の上方に配置されてもよい。ハンドリングスリーブ全体が接合部の上方にある場合もある。ハンドリングスリーブは、パウチの底面よりも接合部から離れている場合がある。ハンドリングスリーブの少なくとも一部は、流体の充填レベルよりも上に配置されてもよい。ハンドリングスリーブ全体が、流体の充填レベルの上方に配置されてもよい。このように、ハンドリングスリーブは、本発明が要求するようにカテーテルの近位端の前に引き出すことができるように、アクセスが容易である。また、流体中を引っ張られないように配置されているので、少なくともその一部が濡れることはなく、扱いやすいままであり、把持してカテーテルを操作するために使用できる乾燥した表面を提供する。
【0028】
カテーテルの遠位端、漏斗、およびハンドリングスリーブのいずれか1つ以上は、パウチに形成された開口部に対して中心的に配置されてもよい。中央に配置されるという用語は、開口部の縁よりも開口部の中央に近い位置に対応してもよい。中央に配置されるという用語は、開口部の中央部分の位置に対応してもよい。中央部分は、開口部の中央70%、60%、50%、40%、または30%であってもよい。カテーテルの遠位端、漏斗、およびハンドリングスリーブのうちのいずれか1つ以上は、パウチ内の中央に配置されてもよい。カテーテルの遠位端、漏斗、およびハンドリングスリーブのいずれか1つ以上は、左側縁および/または右側縁よりもパウチの中央部に近い位置にある場合がある。このように、パウチが開かれたとき、遠位端/漏斗/ハンドリングスリーブは、中央にあり、最も大きく開くパウチの幅を横切る点に位置しているので、より容易にアクセスすることが可能である。
【0029】
カテーテルの遠位端は、パウチ内のカテーテルの残りの部分よりも上にある場合がある。ハンドリングスリーブおよび/または漏斗は、パウチに形成された開口部を横切って延びることがある。ハンドリングスリーブ及び/又は漏斗は、遠位端から左側縁又は右側縁に隣接する点まで延びることがある。漏斗は、左側縁及び/又は右側縁に平行に整列されない場合がある。ハンドリングスリーブの少なくとも一部は、左側縁及び/又は右側縁と平行に整列されないことがある。流体リザーバの端部は、カテーテルの遠位端の位置に対応することがある。流体リザーバは、右側縁又は左側縁に隣接していることがある。ハンドリングスリーブが一方の側縁(例えば、左側縁又は右側縁)に隣接して延びる場合、流体リザーバは、他方の側縁(例えば、右側縁又は左側縁)に隣接していてもよい。遠位端は、一方の側縁(例えば、左側縁または右側縁)に隣接して配置されてもよく、ハンドリングスリーブおよび/または漏斗は、他方の側縁(例えば、右側縁または左側縁)に隣接する点まで延在してもよい。このように、遠位端、漏斗、ハンドリングスリーブおよび流体リザーバの位置は、カテーテルをパウチから取り出す際に使用者が不注意で直接接触することから、カテーテルの残りの部分を保護する。これにより、使用前にカテーテルが汚れにくくなるため、カテーテル使用時の感染リスクを低減することができる。
【0030】
カテーテルの遠位端は、周囲シールの別の(例えば右の)側縁よりも周囲シールの1つの(例えば左の)側縁に近い位置に配置される場合がある。本方法は、カテーテルの遠位端を、周囲シールの別の(例えば右の)側縁よりも周囲シールの1つの(例えば左の)側縁に近い位置に配置することを含んでいてよい。
【0031】
接合部は、両側縁から等距離にある点に設けることができる。あるいは、オフセットされていてもよい。この方法は、各横方向縁から等距離の位置に接合部を設けることを含むことができる。あるいは、オフセットされた横方向の位置に接合部を設けることを含んでいてもよい。例えば、パウチの幅の25%から75%の間のどこかに配置することができる。周囲シールの左側縁と右側縁の間の距離は、パウチの幅とすることができる。カテーテルの遠位端は、パウチの幅の20%、10%、5%または1%以下である1つの左縁からの距離で提供されてもよい。このように、接合部および遠位端は、潤滑剤をこぼすことなくカテーテルを引き出し、潤滑剤を塗布することが容易な位置に設けられる。縁の間に等距離の接合部を設けることで、チャネルの容積が制限され、その中の液面がカテーテルの潤滑に最適化される。
【0032】
相互作用領域を含む実施形態では、相互作用領域の作動は、優先的に最初に、周囲シールの第1の(例えば左の)側縁に開口部を形成することができる。そのような実施形態では、カテーテルの遠位端は、第1の(例えば左の)側縁に近い位置に配置されることがある。引裂き領域と引裂きスタートとを含む実施形態では、引裂きスタートの位置は、周囲シールの側縁に対応することがある。このような実施形態では、カテーテルの遠位端は、引き裂きスタートの位置に対応する周囲シールの側縁に近い位置に配置されることがある。したがって、遠位端は、開封されるパウチの最初の部分に隣接して配置され、引き出しやすくなる。
【0033】
接合部は、周囲シールの上縁よりも周囲シールのベースに近い位置に設けられることがある。ベースと周囲シールの上縁との間の距離は、パウチの高さを規定することができる。接合部とベースとの間の距離は、パウチの高さの少なくとも、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%又は45%であってよい。接合部とベースとの間の距離は、パウチの高さの50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、または15%未満であってよい。特に、接合部は、パウチの高さの20%から30%の間に配置することができる。接合部は円形であってもよい。接合部は、パウチの高さの15%未満、10%未満、5%未満、または1%未満の半径に相当する半径を有することができる。好ましい実施形態では、接合部は、パウチの高さの5%の半径を有する。したがって、接合部は、カテーテルが十分に潤滑されるように、また、カテーテルが過度に曲げられたり、過度の力が加えられたりすることなく、カテーテルの容易な引き出しを可能にするのに適したサイズのチャネルを画定するように配置することができる。
【0034】
一実施形態では、接合部は、パウチのそれぞれの側縁から等距離にあり、かつベースからの距離がパウチの高さの20~30%の位置に設けられる。
【0035】
カテーテルの遠位端は、カテーテルの引き出し中にチャネルを通過しないように配置された漏斗を備えることができる。ハンドリングスリーブも、カテーテルの引き出し時にチャネルを通過しないように配置することができる。スリーブは、カテーテルの長さの25%、20%、15%、10%、または5%以下であってもよいが、カテーテルの全長まで長くてもよい。本発明の実施形態は、カテーテルの容易な取り扱いを可能にするための漏斗およびスリーブを提供する。これらの要素、又はそれらの少なくとも一部は、チャネルを通過しないので、引き出し中に流体で被覆されることはない。スリーブは、パウチ内の接合部の高さより下に伸びていない場合がある。スリーブは、パウチの底面よりも接合部から離れている場合がある。これにより、流体リザーバから流体をチャネルに放出する際に、スリーブが濡れる可能性が低くなる。このように、流体がカテーテルの必要な部分にのみ適用されるため、カテーテルはより便利に使用される。また、流体がカテーテルに的を絞って適用されるため、より少ない流体を使用することが容易になる。
【0036】
パウチ内で湾曲したときにカテーテルの端が引く角度は、少なくとも180度、210度、240度、270度、300度、330度、または360度であってもよく、少なくとも420度、480度、または540度でさえもよい。720度、630度、540度未満であってもよい。カテーテルは、カールした構成またはコイル状の構成でパウチ内に配置されてもよい。したがって、本発明の実施形態は、パウチとカテーテルとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供することができ、パウチは、2つの壁と、2つの壁の間の周囲シールとを含み、カテーテルは、身体への挿入用の近位端、および遠位端を含み、カテーテルは、パウチの中に、コイル状に配置され、そして接合部が2つの壁の間に設けられ、ここで.接合部および周囲シールの内部ベースは、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端の前にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置されている。接合部は、カテーテルのカール又はコイルによって規定される領域内に設けられてもよい。周囲シールは、カテーテルをその湾曲した構成に制限することができる。このように、カテーテルが湾曲、カール又はコイル状であることにより、パウチのサイズを小さくし、長いカテーテルを便利かつ目立たないように、使用準備が整った状態で保管することができるようになる。
【0037】
カテーテルは、引き出しの際に、少なくとも カテーテルの長さの30%、40%、50%、60%、70%または80%がチャネルを通過するように配置することができる。したがって、本発明の実施形態は、パウチとカテーテルとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供してもよく、パウチは、2つの壁と2つの壁の間の周囲シールとを含み、カテーテルは、身体への挿入用の近位端と遠位端とを含み、そして接合部が2つの壁の間に設けられ、接合部および周囲シールの内底部は、カテーテルをパウチから引き出す前に流体で満たされるチャネルを規定し、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出され、カテーテルの近位端を含むカテーテルの長さの少なくとも50%がチャネルを通過するように配置されている。一実施形態では、カテーテルの長さの70~80%が、引き出し中にチャネルを通過する。有利なことに、体内に入ることを意図したカテーテルの部分のみが潤滑されるため、流体が無駄にならず、カテーテルが使いやすくなる。
【0038】
壁は、フィルム材料などの任意の適切な材料で形成することができる。壁は、流体に対して不透過性であってもよい。壁は、プラスチック材料で作られてもよい。壁は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレンテレフタレートポリエステル(MET PET)または配向ポリプロピレン(OPP)のいずれか1つまたは複数から作られることができる。壁は、2つ以上の層のラミネートを含んでもよい。各壁は、内側層と外側層とを含んでもよい。各壁は、ポリプロピレンの内層及び外層を含んでもよい。各壁は、配向ポリプロピレンの内側層とポリプロピレンの外側層とを含んでもよい。各壁は、例えば、ポリプロピレンの内層およびポリエチレンの外層を含んでもよい。内層及び外層は、同じ厚さを有していてもよい。他の実施形態では、内層および外層は、異なる厚さを有していてもよい。内層は、外層よりも小さい厚さを有してもよい。実施形態では、内層は、5~20ミクロンの間、または10~10ミクロンの間、または10~15ミクロンの間の厚さを有してもよく、外層は、10~50ミクロンの間、または20~40ミクロンの間、または35~45ミクロンの間の厚さを有してもよい。一例では、内層は約12ミクロンの厚さを有してよく、外層は約40ミクロンの厚さを有してよい。
【0039】
本発明の第5の態様によれば、パッケージ式カテーテルアセンブリを開梱する方法が提供され、パッケージ式カテーテルアセンブリは、パウチと、パウチ内に収容されたカテーテルと、流体リザーバとを備え、この方法は、リザーバから流体を放出し、パウチのベース部と接合部の間のチャネル内にプールを形成するステップと、パウチを開き、カテーテルの遠位端によってカテーテルを引き出すステップと、を含み、遠位端が引き出されると、体内に挿入するためのカテーテルの近位端が、流体のプールによって濡らされるように、チャネルを通って案内される。
【0040】
パッケージ式カテーテルアセンブリは、一般論として定義されたパッケージ式カテーテルアセンブリ、または上述の第1もしくは第2の態様のいずれかに従って、または上述の第3もしくは第4の態様の方法によって製造されたものであってよく、任意に上で規定された任意の特徴を含む。実際、それは、必ずしも上述の第1から第4の態様に規定されるすべての特徴を含むことなく、任意の特徴のいずれかを含むことができる。
【0041】
流体を放出するステップは、チャネルの容積の少なくとも60%、70%、80%であり、特に、チャネルの容積の少なくとも90%、又は少なくとも100%、さらには少なくとも150%、200%又は300%までのプール形成を含む場合がある。したがって、この方法は、過剰な潤滑剤を使用することなく、カテーテルを潤滑するのに十分な流体のプールを作成することを提供する。
【0042】
本発明の第6の態様は、リザーバから流体を放出して、パウチのベースと接合部との間のチャネルにプールを形成し、パウチを開き、カテーテルの遠位端によってカテーテルを引き出し、それによって遠位端が引き出されると、身体への挿入用のカテーテルの近位端がチャネルを通って導かれ、流体のプールによって濡れるようにし、次にその近位端によってカテーテルを尿道内に導入する、ことを含むカテーテルを使用する方法を提供する。尿道は、人間、特に人間の男性のものであってよい。
【0043】
本方法は、カテーテルの遠位端にある漏斗を通して尿を放出することをさらに含むことができる。本方法は、カテーテルを除去することをさらに含むことができる。本方法は、さらに、カテーテルを巻いたり折りたたんだりして、廃棄のために再びパウチに導入することを含むことができる。本方法は、廃棄前に、使用済みカテーテルをパウチ内に密封することをさらに含むことができる。
【0044】
ここでも、流体を放出するステップは、チャネルの容積の少なくとも60%、70%、80%、特に少なくとも90%、または100%、さらにはチャネルの容積の少なくとも150%、200%または300%までであるプールをチャネル内に形成することを含む場合がある。したがって、この方法は、過剰な潤滑剤を使用することなく、カテーテルを潤滑するのに十分な流体のプールを作成することを提供する。
【0045】
当然、カテーテルの使用方法において、再び、パッケージ式カテーテルアセンブリは、一般用語で定義されたパッケージ式カテーテルアセンブリ、または上で定められた第1または第2の態様のいずれかによるもの、または上で定められた第3または第4の態様の方法によって製造され、任意で上で定められた任意の特徴を含むものであってもよい。実際、それは、必ずしも上述の4つの局面に規定されたすべての特徴を含むことなく、任意の特徴のいずれかを含むことができる。
【0046】
本発明の第7の広い態様によれば、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバおよびカテーテルを含むパウチとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリが提供され、パウチは、カテーテルを視界から隠すが、ユーザが流体リザーバを見るおよび/またはリザーバから放出される流体を見ることができるように構成される。
【0047】
本発明の第8の態様によれば、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバおよびカテーテルを収容する不透明なパウチとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリが提供され、パウチは、透明または半透明の窓(好ましくは、パウチの流体リザーバの位置および/または流体リザーバの中から流れることを意図する濡らし領域に対応)を含んで構成されている。
【0048】
本発明の第9の広い態様によれば、パッケージ式カテーテルアセンブリを形成する方法が提供され、この方法は、パウチを提供することと、パウチ内に流体リザーバを提供することと、カテーテルを視界から隠れるようにパウチ内に配置することと、ユーザが流体リザーバを見るおよび/またはリザーバから放出される流体を見ることができるように、パウチを構成することとを備える。
【0049】
本発明の第10の態様によれば、パッケージ式カテーテルアセンブリを形成する方法が提供され、方法は、パウチを規定するために2つの不透明な壁を提供することと、パウチ内に流体リザーバを提供することと、パウチ内にカテーテルを配置することと、パウチ内のカテーテルおよび流体リザーバをシールするために壁の間に周囲シールを形成することと、パウチの少なくとも1つの壁に透明または半透明の窓を提供することと、(窓は好ましくはパウチの流体リザーバの位置に対応し、および/または流体リザーバから流れることを意図する湿潤域に対応しています)を含む。
【0050】
したがって、本発明は、アセンブリの内容物が隠れるので目立たないパッケージ式カテーテルアセンブリを提供する。窓は、カテーテルの使用中に、使用者が流体リザーバを容易に識別できるように、および/または、使用前にカテーテルを潤滑にするためにリザーバからパウチの湿潤領域へ流体が正常に放出されたことを容易に識別できるように視覚ガイドを提供する。透明/半透明の窓を設けることは、流体がリザーバから正常に放出されたかどうかを使用者が見ることができるようにするための好ましいアプローチであるが、別のアプローチも実行可能であると考えられる。例えば、パウチの不透明な壁に透明/半透明の窓を設けるのではなく、透明/半透明のパウチ壁とカテーテル(および任意でリザーバ)の間に設けられたパウチ内に、不透明な壁を介在させながら透明/半透明のパウチ壁を設けることによって機能を実現できることが考えられている。介在する壁は窓を含むことができ、あるいはリザーバから放出された流体が外側の透明/半透明な壁と介在する壁の間を流れ、放出が成功したことを示すことができる。
【0051】
以下の任意の/好ましい態様は、上で設定された流体放出可視化構成を有するアセンブリの第7および第8の態様の両方と、上で設定された流体放出可視化構成を有する第9および第10の方法の態様の両方とに等しく適用される。それらは、上述の一般的な用語で規定された本発明、または上述の本発明の他の態様に等しく適用され、同様に、第1から第6の態様に関連して説明された任意の特徴は、それらの態様の特徴をそれ自体含むことなく、他の態様に等しく適用され得る(例えば、第7から第10の態様のカテーテルは、もちろん第1から第6の態様に関連して定義された通り、例えば男性の間欠尿カテーテルでもよい)。したがって、本発明の実施形態は、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバおよびカテーテルを収容する不透明なパウチとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供し、パウチは、透明または半透明の窓と、2つの壁と、2つの壁の間の周囲シールとを含み、カテーテルは、身体への挿入用の近位端、および遠位端を含み、カテーテルはパウチの中に湾曲した構成で配置され、2つの壁間に接合部を備えており、接合部および周囲シールの内部ベースが、カテーテルがパウチから引き出される前に流体で満たされるチャネルを規定し、パウチおよびカテーテルは、カテーテルをパウチから引き出す際に、カテーテルの遠位端が近位端よりも先にパウチから引き出されてカテーテルの近位端がチャネルを通過するように配置されている。
【0052】
パウチは、2つの不透明な壁を含んでもよい。窓が、不透明な壁のうちの1つに設けられてもよい。窓は、パウチまたはそれが設けられた壁の少なくとも1つの縁から間隔をあけて配置されることがある。窓は、パウチのすべての縁から間隔をあけて配置することができる。窓は、パウチおよび/またはそれが設けられた壁の総面積の25%、20%、15%、10%または5%未満であってよい。窓は、流体リザーバのサイズ及び/又は形状に対応することができる。窓は、流体リザーバよりも小さなサイズであってもよい。一実施形態では、窓は、同じ形状であるが、流体リザーバよりも小さいサイズである。したがって、本発明の実施形態では、窓は、有利には、流体リザーバのサイズ、形状および位置に対応し、パウチの縁部から離間して、パウチの壁の一部分にのみ設けられる。
【0053】
窓は、流体リザーバの位置に対応することができる。したがって、本発明の実施形態は、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバおよびカテーテルを含む不透明なパウチとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供し、パウチは、透明または半透明の窓を含み、窓が流体リザーバの位置に対応している。窓は、パウチのインジケータ領域の位置に対応することができる。インジケータ領域は、湿潤領域に対応してもよく、この湿潤領域は、パウチの底部から、カテーテルを濡らすのに十分な流体がパウチから流出したレベルまで延びることがある。インジケータ領域は、リザーバからの流体の放出が成功したことを示すように構成されてもよい。したがって、本発明の実施形態は、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバ及びカテーテルを収容する不透明なパウチとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供し、パウチは、透明又は半透明の窓を備え、窓はパウチのインジケータ領域の位置に対応し、インジケータ領域は、リザーバからの流体の放出成功を示すように構成される。インジケータ領域は、十分な流体が湿潤領域にあることを示す充填レベルマーカを構成することができる。したがって、窓は、リザーバから放出された流体がパウチの特定の領域(例えば、チャネル)に送達されたこと、またはカテーテルを正常に潤滑化したことを確認する視覚ガイドも提供する。
【0054】
パウチは、2つの側縁、ベース、及び上縁を有する実質的に長方形の形状であってよい。パウチの高さは、ベースと上縁の間の距離として定義することができる。パウチの幅は、パウチの側方縁の間の距離として定義されることがある。窓は、少なくとも、パウチの高さの20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%に及ぶことがある。一実施形態では、窓は、パウチの高さの少なくとも30~40%に及び、窓は、パウチの幅の15~20%の間である。したがって、流体リザーバは、窓がそれと整列するため容易に見えるが、同時に、窓の面積は、窓がなければパウチは不透明であるという事実を理由に、パウチの内容物が概して見えないままであることを確実にするために最小化されている。
【0055】
当業者であれば、パウチが不透明であるが透明または半透明の窓を含むと説明されている場合、窓を除けばほとんど不透明であり、例えば、窓を除けば完全に不透明であることが理解できる。また、1つ以上の窓を設けることも可能であり、例えば、主に不透明または完全に不透明な2つの対向する壁のそれぞれに窓を設けることもでき、実際に2つの窓を1つ(または複数)の別の不透明な壁に設けることもできることが理解されよう。
【0056】
これは、2つの対向する壁、すなわち不透明な紙の壁と透明なプラスチックフィルムの壁(のみ)で形成された公知のカテーテルパッケージと対照的であり、透明なフィルム壁がパッケージの第2の壁全体を構成しているため、これらは窓があっても不透明であるとは考えられない。透明フィルムの壁がパッケージの第二の壁全体を構成しているため、窓があるだけで不透明であるとは考えられない。
【0057】
パウチ内のカテーテルは、好ましくは隠されている。したがって、本発明の一実施形態は、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバおよびカテーテルを含む不透明なパウチとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供し、パウチは透明または半透明の窓を備え、カテーテルはパウチの中に隠されている。カテーテルは、パウチの不透明な壁によって隠されることがある。カテーテルは、流体リザーバによって隠されることがある。カテーテルは、その正確な性質に気づいていなくても、観察者には何らかの医療機器として映る可能性が高いため、窓から見えないように配置するか、別の物体、たとえば液体リザーバ(任意で、専用のシート材など)の後ろに隠すことによって、これを隠すことができる。
【0058】
注目すべきは、流体リザーバ(または他の隠蔽物体)は不透明であってよく、パウチの壁の色に対応する、またはそれと対照的な色を有することができる。したがって、本発明の実施形態は、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバ及びカテーテルを収容する不透明なパウチとを含むパッケージ化カテーテルアセンブリを提供し、パウチは、透明又は半透明の窓を含み、流体リザーバは不透明であることを示す。例えば、リザーバ(又は他の隠蔽物体)は、同じ色であっても、パウチの色とは異なる色合いであってもよく、又は不透明なパウチが複数の色を有する場合には、それらの色のうちの1つの色合いであってもよい。リザーバ(または他の隠蔽物体)としては、控えめの観点から、グレーまたはシルバーが特に好ましいと考えられる。
【0059】
窓はパターン化されていてもよい;すなわち、窓の少なくとも一部は、その上にパターン、例えば、スポット、ストライプなどの不透明領域によって形成されたパターンを備えていてもよい。パターンは、窓に段階的な外観を提供することができる。パターンは、窓の縁の1つまたは複数に段階的な外観を提供することができる。パターンは、窓をパウチの周囲のパッケージに溶け込ませることができる。したがって、窓は素人目にはあまり目立たず、したがって、パッケージ式カテーテルアセンブリは、使用者が持ち運ぶにはより控えめなものとなる。
【0060】
パウチ内の流体リザーバ(もちろん、上で定義した小袋であってもよい)の移動を制限するために、2つの壁の間に保持シールを設けてもよい。したがって、本発明の実施形態は、カテーテルと、流体リザーバと、流体リザーバ及びカテーテルを収容する不透明なパウチとを含むパッケージ式カテーテルアセンブリを提供し、パウチは、透明又は半透明の窓と、パウチ内の流体リザーバの移動を制限するように構成される保持シールとを含む。本方法は、パウチ内の流体リザーバの移動を制限するために、2つの壁の間に保持シールを形成するステップを含むことができる。保持シールは、カテーテルの湾曲の外側に設けられてもよい。保持シールは、パウチのベースよりもパウチの周囲シールの上縁に近い位置にある場合がある。保持シールは、パウチの周囲シールの上縁から延びることができる。
【0061】
本発明の第11の態様によれば、パッケージ式カテーテルアセンブリのカテーテルを濡らす方法が提供され、この方法は、パウチ内のリザーバから流体を放出するステップと、流体を放出するリザーバを識別するか、リザーバが流体をパウチに放出したことを確認する(またはその両方)ために、パウチの内部を検査するステップ(例えば、パウチの(不透明な壁の透明または半透明の)窓を通して)と、流体の放出を確認した後に任意にパウチを開き、カテーテルの遠位端によって任意にカテーテルを引き抜き、カテーテルをパウチから取り外すステップと、を含む。
【0062】
パッケージ式カテーテルアセンブリは、一般的に定義されたパッケージ式カテーテルアセンブリであってもよいし、上述の第7または第8の態様のいずれかに従って、または上述の第9または第10の態様の方法によって製造されたものであって、任意に上述の任意の特徴を含んでもよい。実際、それは、必ずしも上述の第7から第10の局面に規定される全ての特徴を含むことなく、任意の特徴のいずれかを含むことができる。
【0063】
本発明の第12の態様によれば、パッケージ式カテーテルアセンブリのカテーテルを濡らす方法が提供され、この方法は、パウチ内のリザーバから流体を放出するステップと、流体を放出するリザーバを特定するか、リザーバが流体をパウチに放出したことを確認する(またはその両方)ために、パウチの内部を検査するステップ(例えば、パウチの(不透明な壁の透明または半透明の)窓を通して)と、(流体の放出を確認した後に任意にパウチを開き、カテーテルの遠位端によって任意にカテーテルを引き抜き、および窓を介してカテーテルが十分に濡れたことを任意に確認して、)カテーテルをパウチから取り外すステップと、カテーテルを近位端から尿道に導入するステップと、を含む。尿道は、人間、特に人間の男性のものであってもよい。
【0064】
本方法は、カテーテルの遠位端にある漏斗を通して尿を放出するステップをさらに含むことができる。本方法は、カテーテルを除去するステップをさらに含むことができる。本方法は、さらに、カテーテルを巻いたり折りたたんだりして、廃棄のために再びパウチに導入することを含むことができる。本方法は、廃棄前に、使用済みカテーテルをパウチ内に密封することをさらに含むことができる。
【0065】
繰り返すが、カテーテルの使用方法において、パッケージ式カテーテルアセンブリは、一般用語で定義されたパッケージ式カテーテルアセンブリ、または上述の第7または第8の態様のいずれかによるもの、または上述の第9または第10の態様の方法によって製造され、任意で上に設定された任意の特徴を含むものでも当然よい。実際、それは、必ずしも第7から第10の態様のいずれか1つに規定されるすべての特徴を含むことなく、任意の特徴のいずれかを含むことができる。
【0066】
上述のように、一般論として、本発明は、(a)流体を導入することができ、パウチから引き出される際にカテーテルが引き込まれるチャネル、及び(b)流体リザーバを見るための手段及び/又は流体がリザーバから放出されたときに見ることができるが、隠されるパッケージ化されたアセンブリ内のカテーテルを確実にする手段の両方を含み得る。実際、それは好ましいことである。そのため、以下の好ましい特徴は、特徴(a)および(b)の両方を有するパウチに適用され、特に、(i)第1および第7の態様の両方、(ii)第1および第8の態様の両方、(iii)第2および第7の態様の両方、および(iv)第2および8の態様の両方、のうちのいずれかの特徴を含む装置、特に、(v)第3および第9の態様の両方、(vi)第3および第10の態様の両方、(vii)第4および第9の態様の両方、および(viii)第4および第10の態様の両方、のうちのいずれかの特徴を含む方法に当てはまる。さらに、以下の特徴は、特に、第5および第11の態様の両方の特徴を含むカテーテルを濡らす方法、および第6および第12の態様の両方の特徴を含むカテーテルを使用する方法に当てはまる。
【0067】
窓の一部は、パウチの接合部よりも低い位置に対応してもよい。したがって、接合部によって画定されたチャネルがカテーテルの潤滑に使用される場合、チャネル内の液面レベルは窓を使用して視覚的に確認することができる。
【0068】
接合部は、流体リザーバの移動を制限するための保持シールとして機能することができる。このような実施形態では、流体リザーバは、接合部と周囲シールの側縁との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、流体リザーバは、周囲シールの第1の側縁に隣接して配置されてもよく、接合部は、周囲シールの他の(第2の)側縁よりも第1の側縁に近い位置に設けられていてもよい。このように、保持シールは、流体リザーバがパウチ内で移動せず、窓を通して常に見えるようにする(好ましい実施形態では、常にカテーテルを隠すようにする)。
【図面の簡単な説明】
【0069】
本発明をより明確に理解するために、その1つまたは複数の実施形態を、添付の図面を参照しながら、例示的に説明する。
【0070】
【
図1】
図1は、パッケージ式カテーテルアセンブリの第1の実施形態の分解図である。
【
図2】
図2は、
図1の密封されたアセンブリの使用前の正面図である。
【
図3】
図3は、流体がパウチ内に放出された、
図1および2のパッケージ式カテーテルアセンブリの正面図である。
【
図4】
図4は、パッケージが開梱された、
図1~3のパッケージ式カテーテルアセンブリの正面図である。
【
図5】
図5は、カテーテルがパウチから一部引き出された、
図1~4のパッケージ式カテーテルアセンブリの正面図である。
【
図6】
図6は、カテーテルがパウチからほぼ全部引き出された、
図1~5のパッケージ式カテーテルアセンブリの正面図である。
【
図7】
図7は、使用後の
図1~6のパッケージ式カテーテルアセンブリの正面図である。
【
図8】
図8は、パッケージ式カテーテルアセンブリの第2の実施形態の正面図である。
【
図9】
図9は、パッケージ式カテーテルアセンブリの第3の実施形態のカットアウェイ正面図である。
【0071】
図では、慣習通り、破線は隠れた特徴を示している。
【発明を実施するための形態】
【0072】
図1~7を参照すると、パッケージ式カテーテルアセンブリ100の第1の実施形態が示されている。
【0073】
アセンブリ100は、流体リザーバ10と、男性用間欠式単回使用尿道カテーテル20と、パウチ30とを含んでいる。パウチ30は、前部不透明壁31a、後部不透明壁31b、および壁31a、31bの周囲を一緒に接合してパウチを形成する周囲シールを含む。周囲シールは、ベース32と、右側縁33と、左側縁34と、上縁35とから構成される。左側縁34および右側縁33は、後壁31bが前壁31aの後ろにある状態でパウチ30を見たときのパウチの左側および右側として定義され、ベース32はパウチ30の底部にあり、上縁35はパウチ30の上部にある。したがって、周囲シールは、概ね長方形であり、好適には、60~110mmの間、例えば約100mm、例えば95mmの側縁間の幅と、100~250mmの間、例えば約200mm、例えば197mmのベース32から上縁35までの高さを有するパウチ30を画定する。ベース32は、使用中のパウチの底部を規定し、上縁35は上部を規定する。しかし、他の実施形態では、楕円形または円形のパウチなど、代替の形状およびサイズが考え出され得る。
【0074】
パウチはまた、2つの壁31a、31bの間に接合部36を含む。接合部36は、周囲シールの側縁33、34の間の等距離にある点で、ベース32から上に45~55mmに及ぶ距離に設けられた円形の溶接部である。接合部36は、パウチの高さの1%から10%の間の半径を有することができ、例えば、5%である。他の実施形態では、接合部は、異なる形状及びサイズ、異なる位置に設けることができ、又は潜在的に周囲シールと連続シールとして統合することも可能である。
【0075】
パウチはまた、壁の1つに窓37を備え、ユーザがパウチの内部を見ることができる。この特定の実施形態では、窓37は、透明な細長い、一般に長方形で、長さはパウチ30の高さの20~50%の間、例えば33%、幅はパウチ30の幅の5~25%の間、例えば12.5%である。この例では、窓37は半円形の端部を有するが、他の実施形態では、それらは平坦な端部または不規則な形状の端部など、任意の適切な形状であってもよい。窓37は右側縁33と平行に配置され、窓37の端部と右側縁33との間には、パウチの幅の5~20%の間、例えば10%に相当する隙間が設けられる。窓37の底部は、周囲シール32の底部から、パウチの高さの5~20%の間、例えば10%に相当する距離だけ離されている。他の実施形態では、半透明の窓が使用されてもよく、さらに、窓の代替的な形状、サイズ、および位置または角度が企図される(例えば、縁に対して最大20度の角度)。
【0076】
この特定の実施形態では、各壁31a,31bは、複数の層の箔からなり、1つの特定の実施形態では、12ミクロンPETと60ミクロンLLDPEの97ミクロン2層箔である。他の実施形態では、壁31a、31bは単層のみを含んでもよく、異なるプラスチック材料が交換可能に使用されてもよい。
【0077】
上述したように、壁31a、31bは不透明である。これは、各壁31a、31bを1つ以上の不透明な材料の層から形成するか、または層の1つに不透明なパターンを印刷することによって達成され得る。前壁31aの窓37は、材料の不透明な層を透明な壁に積層することによって形成されてもよく、不透明な層は、窓37に対応する開口を有する。あるいは、透明な壁に印刷を施して、壁を通過する光を遮断し、窓37の位置を除くすべての場所で不透明にすることもできる。例えば、不透明な壁に窓37に対応する開口を設け、開口を覆うように透明層を接着し、窓37を有する連続した前壁31aを実現する、あるいは、不透明層と透明層を有する多層箔から始め、箔の不透明層の一部を除去して透明窓を形成するなど、さらなる代替案も企図され達成され得る。
【0078】
この特定の実施形態では、パウチはまた、相互作用領域を含む。相互作用領域は、パウチ30の上部を形成し、右側縁33と左側縁34の間にまたがっている。相互作用領域は、上縁35の近くを通ってパウチにアクセスするために使用される。この実施形態では、相互作用領域は、テーパー状の引き裂き領域38とシール配備39を含んでいる。引き裂き領域38は、上縁35と左側縁34が交わる位置から約2cm下の左側縁にある引き裂きスタート40と、上縁35と右側縁33が交わる位置から約1cm下のパウチ30内の点にある引き裂きストップ41を含む。引き裂きストップ41と右側縁33との距離は、パウチの幅の1~10%の間、例えば5%である。引き裂きスタート40は、壁31a、31bに弱点領域を提供するための切り欠きを含み、引き裂きスタート40から引き裂きストップ41まで壁を引き裂くことによって、引き裂き領域38をパウチ30から分離することができる。このように、裂け目は上縁35の位置の下に設けられ、その結果、パウチ30はその内容物にアクセスするために開かれる。引き裂きストップ41は、パウチ30がさらに引き裂かれ、引き裂き領域38がパウチ30から分離するのを防止するために、壁31a、31bに小さな開口を設けている。テーパー形状を提供するために、引き裂き領域38は、右側よりも左側で約50%多く上方に延びる。引き裂き領域38の左側には、指が通過して引き裂き領域38を握ることができる大きさの円形の開口部42が形成されている。パウチが完全に密封されるように、前壁31a及び後壁31bは、引き裂きストップ41及び円形開口42の周辺部で互いに密封される。他の実施形態では、パウチへのアクセスを提供するために、ジップロック(登録商標)配置などの他のシールを使用することができ、もちろん、上に定めたサイズおよび形状は例示的なものである。
【0079】
この実施形態では、シール配備39は、引き裂き領域38のすぐ下の周囲シールの左側縁34と右側縁33の間に延びている。シール配備39は、パウチ30の壁31a、31bの内面に設けられた第1及び第2シール部材(図示せず)を含む。この実施形態では、シール部材は、シール部材を圧入して水密シールを形成し、必要に応じて再び引き離すことができるように、対応するシール溝とリッジを含む。他の実施形態では、単一の接着シール部材を使用してもよく、あるいは、パウチを折り畳んだり巻いたりして適宜シールできるように、パウチの外側にシール部材を設けてもよく、もちろん、フックアンドループやフックアンドフックシール、ジップロック(登録商標)などの代替シール機構も使用可能である。
【0080】
この実施形態では、流体リザーバ10は、水の細長い長方形の破裂可能な小袋であるが、他の実施形態では、任意の適切なリザーバを使用することができる。流体リザーバ10は、パウチ30の高さの60~90%の間、例えば80%に等しい高さと、パウチ30の幅の5~25%の間、例えば15%の幅を有する。本実施形態では、リザーバ10内に収容される流体は、水である。他の実施形態では、異なる形状およびサイズのリザーバ、または非破裂性リザーバおよび他の外部流体源を含む多くの他のタイプのリザーバが適するであろう。さらに、例えば潤滑剤、ゲル、油などの他の流体が使用され得る。
【0081】
本実施形態において、カテーテル20は、体内に挿入するための近位端21と、遠位端22と、両端21、22を接続する可撓性チューブ23とを含んでいる。遠位端22は、使用時に膀胱からの尿をチューブ23の外に導くための漏斗24を含んでいる。また、遠位端22に隣接するチューブ23の周囲には、ハンドリングスリーブ25が設けられている。この実施形態では、カテーテルは30~50cm、例えば40cmの長さを有し、ハンドリングスリーブはカテーテルの長さの10~30%、例えば20~25%、例えば11cmである。この実施形態では、カテーテル20は親水性コーティングを備えており、これはリザーバ10に保持された流体と接触したときに活性化する。他の実施形態では、任意の適切なカテーテルの長さまたはタイプを使用することができる。
【0082】
カテーテル20は、湾曲してコイル状になった状態でパウチ30内に配置され、遠位端21は、パウチ30の上縁35付近の内側左側縁33に隣接し、シール配備39のすぐ下にある。カテーテル20は、パウチ30の内側を、(左側縁34を左側に、上縁35を上側に見て)広楕円形の反時計回りのコイルに延びる。このコイルは、パウチの左側縁34、ベース23、及び右側縁33の内周を一回転し、カテーテル20の近位端21は、パウチの左側縁34及びベース32に隣接して、カテーテルのコイルの内側に載る。注目すべきは、ハンドリングスリーブ25の大部分が接合部36の上に配置されているが、カテーテルが左から右へ湾曲して延びるにつれて、カテーテルチューブ23は接合部の下を走り、接合部と周囲シールの内部ベースによって規定されるチャネルを走り、次に接合部の側方に上向きに走り、その後接合部の上を戻り、最後に近位端21が接合部36より低くかつ接合部36の左側にあるように下方に延びている。要するに、カテーテル20は、接合部36の周りに(きつく巻かれてはいないものの)コイル状に巻かれている(またはカールされている)。他の実施形態では、カテーテル20の位置は異なっていてもよく、特に、カテーテル20はコイル状やカール状ではなく、単にパウチ30内で湾曲していてもよい。一方、本発明の実施形態は、複数ターンのコイルを有するカテーテル20を有することができる。
【0083】
図2を参照すると、パウチ30は、まず、パウチ30自体を規定することになる2つの壁31a、31bと、上述のように透明窓37を含み、上述の技術の1つによって製造される前壁31aとを設けることによって形成されている。この実施形態では、壁31a、31bは、パウチ30の最終形状に対応する大きさであるが、他の実施形態では、壁は、必要に応じてパウチ30の外側に延在してもよい。
【0084】
この実施形態では、ベース32、右側縁33および左側縁34は、2つの壁31a、31bを一緒に溶接することによって最初に形成され、上縁35が開いたパウチ30を残している。次に、カテーテル20は、上で設定されたように、湾曲してコイル状になった状態でパウチ30内に配置される。
【0085】
この実施形態では、流体リザーバ10も、窓37に対応する位置でパウチ30内に配置される。したがって、リザーバ10が窓37を通して見えるようにカテーテル20の上に配置され、リザーバ10が窓37を通したカテーテル20のあらゆる視界を妨害するので、カテーテル20はパウチ30内に隠される。他の実施形態では、パウチ30内のカテーテル20の位置が窓37に対応しないことがあるので、リザーバ10はカテーテル20の上に配置する必要がない場合がある。
【0086】
本実施形態では、次に、第1および第2のシール要素(図示せず)を、コイル状のカテーテル20のすぐ上の壁31a、31bの内側に取り付け、壁31a、31bを上縁35に沿って溶接することによってその上縁35を形成して、周囲シールを完成する。これにより、カテーテル20およびリザーバ10がパウチ内に密封される。他の実施形態では、密封要素は、パウチ30の他の組み立て、または周囲シールの密封の前に、壁に提供されることができる。
【0087】
本実施形態では、その後、壁31a、31bを溶接することにより、接合部36が形成される。カテーテル20は、パウチ30の内周にコイル状に巻かれているため、接合部36は、カテーテル20のコイル内に位置する。したがって、カテーテルチューブ23の一部は、接合部36とパウチのベース32との間を通過する。他の実施形態では、接合部36は、周囲シールの前、または組立工程の任意の時点で設けることができる。
【0088】
最後に、本実施形態では、引き裂きスタート40、引き裂きストップ41、および開口部42は、パウチ30の適切な部分を切り取ることによって形成することができる。ホットパンチの使用が、パウチ30が完全に密閉されたままであることを確実にするために、切り取られた領域の周辺部の壁31a、31bを同時に接着することができる。
【0089】
理解されるように、上述のものは一例であり、他の実施形態では、パウチ30は、ステップが異なる順序で実行されて異なる方法で形成され得る。例えば、底部が開放され得て、ベースシールが提供される前にカテーテル及び水リザーバが底部から導入され得る。あるいは、例えば、工業的に適用されるプロセスにおいて、壁材の2つのウェブは、シール配備の半分がそれぞれ(の内面)に適用され、カテーテル20およびリザーバ10は、壁材のウェブの対向する内面間に配置され、その後、潜在的に単一の動作で、ホットダイが、周囲シール32、33、34、35の形成、同時に引き裂きスタート40を形成、結合36を形成および引き裂き領域38に開口42と引き裂きストップ41を打ち抜いて密封して壁31a、31bを結合および形成しても良い。さらに、周囲シールおよび接合部36は溶接によって形成されるものとして説明したが、壁を接合する任意の適切な手段を使用することができ、例えば、接着剤を使用することができる。
【0090】
図2~
図7を参照すると、この第1の実施形態のパッケージ式カテーテルアセンブリ100は、以下に説明するようにパッケージが開かれることができる。
【0091】
まず、流体リザーバ10は、リザーバ10を見ることができる窓37の助けを借りて、パウチ30内に配置される。次に、流体がリザーバ10からパウチ30内に放出される。この実施形態では、リザーバ10は破裂可能な小袋であり、リザーバ10に手動で圧力をかけることによって、そこから流体を放出することができる。窓37は、リザーバ10が正常に破裂し、流体がパウチ30内に放出されたときを示す視覚的な指標を提供する。特に、溶接部36と周囲シールの内部ベース32とによって規定されるチャネルを満たすのに十分な流体が放出されたことが分かる。他の実施形態では、流体は、他の手段から放出され得る。
【0092】
図3~
図7を参照すると、リザーバ10から放出された流体は、ハッチングで示すように、パウチ30の底部に溜まった状態で溜まる。この実施形態では、流体は、接合部36に対応する充填レベルまでパウチ30を充填する。このように、この実施形態では、接合部36およびベース32は、流体が完全に満たされたチャネルを画定する。しかしながら、他の実施形態では、流体は、チャネルを部分的にしか満たさず、例えば、チャネルを60~95%、好ましくは少なくとも90%の間で満たすか、または接合部36より上のレベルまでパウチを満たし得る。
【0093】
窓37の底部は、接合部36よりもわずかに低いパウチ30上の位置に対応しているため、放出された流体は、窓37を通しても見えることになる。他の実施形態では、窓は、パウチ内の流体の存在を示すインジケータ領域で構成されてもよい。例えば、流体を直接視覚化する必要がないような、流体感応性色変化ストリップが挙げられる。また、十分な流体が放出されたことを示すために、充填レベルマーカを設けることも可能である。
【0094】
この実施形態では、次に、引き裂き領域38を使用してパウチ30の上部を引き裂くことによって、パウチ30の内容物がアクセスされる。開口部42を一方の手で把持し、パウチ30の残りの部分を別の手で把持し、引き裂き領域38を引き裂きスタート40から引き裂きストップ41まで引き裂く。このように、パウチは、上縁35の下の位置で左側縁34と右側縁33の間で引き裂かれ、そのように、その内容物にアクセスするために使用され得る開口がパウチ30内に形成される。有利には、引き裂き領域38は、パウチ30から完全に分離されないので、別個の部品の数が減り、パウチ30を扱いやすくする。他の実施形態では、例えばジップロック(登録商標)シールのように、パウチにアクセスする他の方法を特徴とすることができる。
【0095】
図4~6を参照すると、カテーテル20は、その後、パウチ30から引き抜かれることができる。上述したように、この実施形態では、カテーテル20はパウチ30内に巻かれており、遠位端21はパウチ30の上縁部35に隣接して設けられている。そのため、遠位端21は、パウチ30内に放出された流体の充填線よりも上にあり、流体によって濡れることはない。したがって、遠位端21は、カテーテル20をパウチ30から引き出すために使用され得る、乾燥した、アクセスしやすいポイントを提供する。この実施形態では、ハンドリングスリーブ25の大部分、すなわち少なくとも50%、好ましくは60~100%の間、例えば70%も充填線の上にあり、濡らされてはいない。したがって、スリーブ25は、カテーテル20を取り扱うのに都合のよい乾燥した表面も提供する。
【0096】
この実施形態では、遠位端21は、パウチ30の上縁35の開口部を通して上方に引き出される。遠位端21がパウチ30から引き出されると、カテーテルチューブ23はコイルを解かれ、またパウチ30の上縁35に向かって上方に引き出される。しかしながら、接合部36がカテーテル20のコイル内に配置されているため、チューブ23は、接合部36によって真上に移動することが妨げられる。したがって、接合部36は、チューブ23を、接合部36とベース32とによって画定されるチャネルを通過することを含む経路に沿ってパウチ30から引き出させる。このように、チューブ23の近位先端部21までの残りの全体は、チャネル内の流体のプールを通過し、カテーテル20の親水性コーティングが、流体によって活性化される。さらに、カテーテル20の近位端21は、チャネルを通過してパウチ30から引き出されるカテーテル20の最終部分である。このように、カテーテル20は、引き抜かれる際に流体によって活性化され、引き抜き時にカテーテル20の乾いた部分のみを触ればよいので、引き抜きが便利で容易である。カテーテル20が流体のプールを通過するとき、それは、スポンジのような別の媒体内に保持された流体の場合よりも完全に濡らされることになる。他の実施形態では、カテーテル20は直接上方に引き出す必要はないが、例えば、パウチの側面に設けられた開口部から、パウチから横向きに引き出すことができるが、当然、流出の可能性を減らすために、溶接部の上方である。さらにカテーテル20は、接合部36に直接触れず、代わりに、接合部36に近づくと壁31a、31bの収束によって上方への移動が阻止される場合がある。
【0097】
カテーテルが完全に引き出されたら、尿がカテーテル20を通って流れ始めるまで近位端21を尿道に挿入することによって、カテーテルを使用することができる。ほぼ乾燥した)ハンドリングスリーブ25は、挿入を補助する。その後、尿は漏斗24によってカテーテル20の外に導くことができる。
【0098】
図7を参照すると、この実施形態では、カテーテル20は、使用後にコイル状の構成でパウチ30内に戻すことができる。ハンドリングスリーブ25および漏斗24は、カテーテル20を再コイルしてパウチ30に入れるために使用できる乾燥表面を提供する。次いで、シール配備39は、2つの対応するシール要素(図示せず)を一緒に押すことによって、左側縁34と右側縁33との間でパウチ30を再シールするために使用され得る。これは、使用後のカテーテル20のより便利な廃棄を提供し、パウチ30内に放出された流体がその後パウチ30から漏出しないことを保証する。他の実施形態では、パウチ30の上部を巻いたり折ったりして密封できるようにする接着剤を備えた外部フラップなど、代替のシール配備を使用することができる。あるいは、パウチ30が使用後すぐに処分されることを意図している場合には、シール配備を使用しないこともできる。
【0099】
図8を参照すると、パッケージ式カテーテルアセンブリ200の第2の実施形態が示されている。第2の実施形態は、上述した第1の実施形態の特徴の多くを共有しているため、以下では特徴の相違点のみを説明し、同様の特徴を示すために同様の数字を使用する。
【0100】
本実施形態では、接合部236は、右側縁233と左側縁234との間の中点からオフセットした位置に設けられる。特に、接合部は、右側縁234からの距離が、パウチ230の幅の20~45%、例えば35%であるように設けられる。接合部236は、パウチ230内のリザーバ210の移動を制限する保持シールとしての第2の機能を提供し、接合部236と右側縁234との間にリザーバ210を挟み込む。したがって、接合部236は、使用者によって持ち運ばれる際のパウチ230の動きに関係なく、窓237がリザーバ210の位置に対応することを保証し、カテーテル223が隠れたままになることと、リザーバ210を容易に識別してその流体を放出できることの両方を確実にする。他の実施形態では、保持シールの機能は、壁231a、231bの間の別個のシールによって提供され得る。例えば、シール配備239から下方に延びる別個のシール、またはベース232から上方に延びる別個のシールである。
【0101】
この実施形態では、前壁231aは、窓237の縁に対応するパターン243も含んでいる。パターン243は、窓の一部にのみ示されているが、もちろんその全体にわたって延びていてもよく、透明な窓237と不透明な前壁231aの残りの部分との間の境界を和らげる、段階的な外観を構成する。この実施形態では、パターンは、窓237の中心に近づくほど細くなる、厚さが段階的に変化する一連の等間隔な不透明な線である。このように、パターン243は、窓237を視覚的にわかりにくくし、したがって、パウチ230をより目立たなくさせる。他の実施形態では、パターン243は、任意の適切なパターン、例えば、段階的な大きさの不透明な円であり得、リザーバ210に適用される表面パターン又は色によって補完されるか又はそれと統合され得る。
【0102】
図9を参照すると、パッケージ式カテーテルアセンブリ300の第3の実施形態が示されている。第3の実施形態は、上述した第1の実施形態の特徴の多くを共有しているので、以下では特徴の相違点のみを説明し、同様の特徴を示すために同様の数字が使用される。
図9は、アセンブリ300のカットアウェイされた正面図を示し、そのため、前壁331aおよび窓337は示されない。斜めハッチングは、前壁331aが後壁331bに接着される位置を示し、例えば、左側縁334、ベース322、右側縁333、上縁335、引き裂き領域338および接合336において示す。
【0103】
本実施形態では、引き裂き領域338は、引き裂きスタート340と引き裂きストップ341の間にまたがる引き裂きライン343を含む。引き裂きライン344は、領域338の引き裂きを許容するために優先的に引き裂かれる弱点線である。これにより、引き裂き領域338を一貫した方法で除去することが容易になる。この実施形態では、引き裂きライン344は、レーザースコアリングによるパウチ330の弱体化によって形成されるが、他の実施形態では、引き裂きライン344に沿ってパウチ330の材料を薄くするなどの他の技術を使用することができる。
【0104】
この実施形態では、シール配備339は、ユーザがパウチ330を閉じた状態で再密封できるように、ジップロック(登録商標)シールを含む。前壁331a及び後壁331bを一緒に密封するためにシール配備339を使用できる位置は、
図9において垂直ハッシングによって示される。これは、パウチ330の引き裂き線344のすぐ下のストリップに対応する。
【0105】
この実施形態では、カテーテル320は、コイル状であるという点で第1の実施形態と同様に、パウチ330内に配置される。しかし、この実施形態では、カテーテル320の遠位端322および漏斗324は、引き裂き領域338によって形成される開口部に対して中央に配置される。遠位端322および漏斗324は、いずれかの側縁333、334に近いというよりも、左側縁334および右側縁333からほぼ等距離にある。このように、パウチ330が開かれるとき、漏斗324およびハンドリングスリーブ324を含む遠位端322は、中央であり、最も大きく開くパウチ330の幅を横切る地点に位置するので、より容易にアクセス可能である。さらに、カテーテル320が巻かれると、ハンドリングスリーブ325は遠位端322から左側縁334に隣接する位置まで延びる。したがって、右側縁33に隣接して配置される流体リザーバ310とともに、遠位端322、ハンドリングスリーブ325および流体リザーバ310は、カテーテル320をパウチ330から引き出す際に使用者との不注意な直接接触からカテーテルの残りの部分を守る。これにより、使用前にカテーテル320が汚れにくくなるため、カテーテル320を使用する際の感染リスクを低減することができる。
【0106】
この実施形態では、スリーブ325は、パウチ330内の接合部336の高さより下に延びないように構成され、特に、スリーブ325は、パウチ330のベース332より接合部336から遠い。これにより、流体リザーバ310からチャネルへの流体の放出中にスリーブ325が濡れる可能性が低くなる。そのため、スリーブ325は、ユーザにとって扱いやすくなる。
【0107】
条件付き言語、例えば「できる」、「可能性がある」、「かもしれない」、または「し得る」は、特に明記されていない限り、または使用される文脈内で理解されない限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、および/またはステップを含み、他の実施形態が含まないことを伝えることを意図する。したがって、このような条件付き言語は、特徴、要素、および/またはステップが1つまたは複数の実施形態に何らかの形で必要であること、または1つまたは複数の実施形態が、これらの特徴、要素、および/またはステップが任意の特定の実施形態に含まれるかどうか、または実行されるかどうか、ユーザ入力または促しの有無にかかわらず決定するための論理を必ず含むことを暗示することは一般に意図されていない。
【0108】
1つまたは複数の実施形態は、例示のためにのみ上で説明される。添付の特許請求の範囲によって与えられる保護の範囲から逸脱することなく、多くの変形が可能である。
【国際調査報告】