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特表2023-551978無線通信ネットワークにおいてサービスをハンドリングするためのネットワークノードおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおいてサービスをハンドリングするためのネットワークノードおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20231206BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20231206BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W4/06 171
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534287
(86)(22)【出願日】2021-12-07
(85)【翻訳文提出日】2023-08-03
(86)【国際出願番号】 SE2021051211
(87)【国際公開番号】W WO2022124965
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】63/122,050
(32)【優先日】2020-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.WCDMA
3.Blu-ray
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】パリチェレッテロージナイ, アリ
(72)【発明者】
【氏名】ルナルディ, ルカ
(72)【発明者】
【氏名】エクレフ, セシリア
(72)【発明者】
【氏名】ルーン, ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】セントンザ, アンジェロ
(72)【発明者】
【氏名】バラク, フィリップ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067LL11
(57)【要約】
無線通信ネットワーク(330)において1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第1のネットワークノード(311)および第1のネットワークノード(311)における方法が開示される。第1のネットワークノード(311)は、第2のネットワークノード(312)から、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信することと、アプリケーションレイヤ測定設定に関係する受信された指示に基づいて、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のためのアプリケーションレイヤ測定設定のセットを決定することと、アプリケーションレイヤ測定設定の決定されたセット、またはアプリケーションレイヤ測定設定の決定されたセットの指示を、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)に送ることとを行うように設定される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク(300)において1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第1のネットワークノード(311)において実施される方法であって、前記無線通信ネットワーク(300)が、前記第1のネットワークノード(311)と、第2のネットワークノード(312)と、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)とを備え、前記方法が、
前記第2のネットワークノード(312)から、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信すること(352)と、
アプリケーションレイヤ測定設定に関係する前記受信された指示に基づいて、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のためのアプリケーションレイヤ測定設定のセットを決定すること(353)と、
アプリケーションレイヤ測定設定の前記決定されたセット、またはアプリケーションレイヤ測定設定の前記決定されたセットの指示を、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)に送ること(354)と
を含む、方法。
【請求項2】
アプリケーションレイヤ測定設定に関係する前記指示が、アプリケーションレイヤ測定設定のリストを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
アプリケーションレイヤ測定設定の前記リストが、同じまたは異なるサービスタイプについての体感品質(QoE)測定設定のリストを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
アプリケーションレイヤ測定設定の前記リストは、アプリケーションレイヤ測定報告が送られるべきである1つまたは複数の測定収集エンティティ(MCE)および/またはトレース収集エンティティ(TCE)についての1つまたは複数の指示を含み、前記方法が、
前記アプリケーションレイヤ測定設定に基づいて、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)から受信されたアプリケーションレイヤ測定報告を、対応するMCEおよび/またはTCEに送ること(355)
をさらに含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
アプリケーションレイヤ測定設定の前記リスト中の各アプリケーションレイヤ測定設定は、
a) アプリケーションレイヤ測定設定が、レガシーQoE測定設定であるのか軽量QoE測定設定であるのか、
b) アプリケーションレイヤ測定が、無線通信デバイスにおいてレガシーQoE測定設定と並列に記憶、適用、または実行され得るかどうか、
c) アプリケーションレイヤ測定が、無線通信デバイスにおいて軽量QoE測定設定と並列に記憶、適用、または実行され得るかどうか、
d) シグナリングベースQoE測定、管理ベースQoE測定、またはシグナリングベースQoE測定と管理ベースQoE測定との組合せなど、QoE測定のタイプ
のうちの1つまたは複数を指示するための指示を含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のネットワークノード(311)が無線アクセスネットワーク(RAN)ノードであり、前記第2のネットワークノード(312)が、別のRANノード、またはコアネットワークノード、運用保守(OAM)ノード、サービス管理およびオーケストレーション(SMO)ノード、ネットワーク管理システム(NMS)ノードである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のネットワークノード(311)が、モビリティプロシージャによってターゲットにされたターゲット無線アクセスネットワーク(RAN)ノードであり、前記第2のネットワークノード(312)が、前記モビリティプロシージャを始動するソースRANノードである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のネットワークノード(311)が、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のコンテキストをフェッチする必要があるターゲット無線アクセスネットワーク(RAN)ノードであり、前記第2のネットワークノード(312)が、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)の前記コンテキストをホストするソースRANノードである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
各QoE測定設定が、
a) アプリケーションレイヤ測定設定のためのコンテナ、
b) 前記アプリケーションレイヤ測定設定の識別子、
c) エリアスコープの指示、
d) アプリケーションレイヤ測定の前記サービスタイプを指示する1つの識別子、またはサービスタイプの識別子のリスト、
e) 1つまたは複数の特定の無線通信デバイス(330、331)の、1つの識別子または識別子のリスト、
f) 複数の前記QoE測定設定間で優先度を付けるために使用されるべき優先度指示
のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項3から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のネットワークノード(312)から、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信すること(352)が、
前記第2のネットワークノード(312)から、複数のアプリケーションレイヤ測定設定を同時に受信すること
を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のネットワークノード(312)から、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信すること(352)が、
アプリケーションレイヤ測定設定を異なる時間的ポイントにおいて連続的に受信すること
を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
アプリケーションレイヤ測定設定を異なる時間的ポイントにおいて連続的に受信することが、
各時間において、単一のQoE測定設定、またはQoE測定設定のセットを受信すること
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
アプリケーションレイヤ測定設定を異なる時間的ポイントにおいて連続的に受信することが、
各時間において、OAMノードまたはCNノード、または別のRANノードのいずれかから、1つまたは複数の測定設定を受信すること
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
アプリケーションレイヤ測定設定の前記決定されたセットの指示を前記1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)に送ること(354)は、(1つまたは複数の)前に提供されたアプリケーションレイヤ測定設定が、同じ前記無線通信デバイス(330、331)について、(1つまたは複数の)現在のアプリケーションレイヤ測定設定と、並列に出るかどうかの指示を送ることを含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
アプリケーションレイヤ測定設定は、前記アプリケーションレイヤ測定設定が、別の、指定されていないコンカレントまたは並列QoE測定設定と組み合わせられるべきであるかどうかの関連する指示を含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
アプリケーションレイヤ測定設定は、(1つまたは複数の)後続のアプリケーションレイヤ測定設定が、(1つまたは複数の)前記現在のまたは別のレイヤ測定設定とコンカレントにまたは並列に記憶される、組み合わせられる、または適用されるべきであるかどうかの関連する指示を含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
無線通信ネットワーク(300)において1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第1のネットワークノード(311)であって、前記無線通信ネットワーク(300)が、前記第1のネットワークノード(311)と、第2のネットワークノード(312)と、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)とを備え、前記第1のネットワークノード(311)が、
前記第2のネットワークノード(312)から、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信することと、
アプリケーションレイヤ測定設定に関係する前記受信された指示に基づいて、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のためのアプリケーションレイヤ測定設定のセットを決定することと、
アプリケーションレイヤ測定設定の前記決定されたセット、またはアプリケーションレイヤ測定設定の前記決定されたセットの指示を、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)に送ることと
を行うように設定された、第1のネットワークノード(311)。
【請求項18】
無線通信ネットワーク(300)において1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第2のネットワークノード(312)によって実施される方法であって、前記無線通信ネットワーク(300)が、第1のネットワークノード(311)と、前記第2のネットワークノード(312)と、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)とを備え、前記方法は、
前記第1のネットワークノード(311)に、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を送信することであって、前記指示がアプリケーションレイヤ測定設定のリストを含む、指示を送信すること
を含む、方法。
【請求項19】
無線通信ネットワーク(300)において1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第2のネットワークノード(312)であって、前記無線通信ネットワーク(300)が、第1のネットワークノード(311)と、前記第2のネットワークノード(312)と、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)とを備え、前記第2のネットワークノードは、
前記第1のネットワークノード(311)に、1つまたは複数の無線通信デバイス(330、331)のための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を送信することであって、前記指示がアプリケーションレイヤ測定設定のリストを含む、指示を送信すること
を行うように設定された、第2のネットワークノード(312)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、ネットワークノードおよびネットワークノードにおける方法に関する。さらに、コンピュータプログラムおよびコンピュータ可読記憶媒体も本明細書で提供される。特に、本明細書の実施形態は、1つまたは複数のUEのための1つまたは複数のサービスをハンドリングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無線通信ネットワークでは、無線通信デバイス、移動局、局(STA)および/またはユーザ機器(UE)としても知られる、無線デバイスが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する。RANは、ビームまたはビームグループと呼ばれることもあるサービスエリアまたはセルエリアに分割される地理的エリアをカバーし、各サービスエリアまたはセルエリアは、いくつかのネットワークでは、たとえば、「ノードB」または「eノードB」または「gNB」と示されることもある、無線アクセスノード、たとえば、Wi-Fiアクセスポイントまたは無線基地局(RBS)など、無線ネットワークノードによってサーブされる。サービスエリアまたはセルエリアは、無線ネットワークノードによって無線カバレッジが提供される地理的エリアである。無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードの範囲内で、無線周波数上で動作するエアインターフェースを介して無線デバイスと通信する。
【0003】
Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)は、第2世代(2G)汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)から発展した第3世代(3G)通信ネットワークである。第4世代(4G)ネットワークとも呼ばれる、エボルブドパケットシステム(EPS)、またはLong Term Evolution(LTE)のための仕様は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で完成されており、この作業は、たとえば、第5世代(5G)新無線(New Radio:NR)ネットワークおよび次回のリリースを指定するために、来たるべき3GPPリリースにおいて続く。
【0004】
体感品質(QoE)測定が、LTEおよびUMTSについて指定されている。アプリケーションレイヤ測定の目的は、いくつかのアプリケーションを使用するとき、エンドユーザ体感を測定することである。現在、ストリーミングサービスについての、およびIPマルチメディアサブシステム(IMS)についてのモビリティテレフォニーサービス(MTSI:Mobility Telephony Service for IMS)サービスについてのQoE測定がサポートされている。
【0005】
LTEおよびUMTSにおけるソリューションは、以下のような全体的原理と同様である。体感品質測定収集が、UEにおけるアプリケーションレイヤ測定の設定と、無線リソース制御(RRC)シグナリングによるQoE測定結果ファイルの送信とを可能にする。RANは、RANがダウンリンクRRCメッセージ中でUEにフォワーディングする、トランスペアレントコンテナ中にカプセル化されたアプリケーションレイヤ測定設定を、運用保守(OAM)またはCNから受信する。同様に、UEの「モデム」、またはアクセス階層部分、たとえばRRCレイヤまたはエンティティが、UEの上位レイヤ、たとえば、アプリケーションレイヤから、トランスペアレントコンテナ中にカプセル化されたアプリケーションレイヤ測定結果を受信し、アップリンクRRCメッセージ中でそれをネットワークに送る。RANは、次に、結果コンテナをトレース収集エンティティ(TCE)または測定収集エンティティ(MCE)にフォワーディングする。
【0006】
3GPPリリース17では、NRについての新しい研究アイテム「多様なサービスについてのNR QoE管理および最適化に関する研究」が承認された。研究アイテムの目的は、NRにおけるQoE測定のためのソリューションを研究することである。NRにおけるQoE管理は、ストリーミングサービスの体感パラメータを収集するだけでなく、多様なサービス、たとえば、拡張現実/仮想現実(AR/VR)および超高信頼性低レイテンシ通信(URLLC)の一般的な性能要件をも考慮することになる。サービスの要件に基づいて、NR研究は、ネットワークが、多様なサービスについてのユーザ体感を満たすためのインテリジェント最適化を実施することを可能にする、より適応可能なQoE管理方式をも含むことになる。
【0007】
測定は、あるエリアにおけるおよび/またはあるサービスについてのQoE測定について、管理ベース様式で、すなわち、たとえば、UEのグループについての、一般的なやり方、すなわち、UE固有ではないやり方で、OAMノードから、RANのほうへ始動され得るか、または、測定は、シグナリングベース様式でも始動され、すなわち、CNからRANに始動され得、その場合、CNから伝達される設定は、QoE測定について設定されるべき1つまたは複数の特定のUE、たとえば、単一のUEを指摘する。測定の設定は、測定詳細を含み、これは、RAN、ならびにUEにおける下位レイヤ、すなわち、UEの「モデム」またはアクセス階層部分に対して透過的であるが、UEにおけるアプリケーションレイヤによって解釈可能である、コンテナ中にカプセル化される。
【0008】
コアネットワークを介して始動されたとき、特定のUEのほうへ測定が開始される。LTEの場合、「トレース開始」S1APメッセージが使用され、これは、特に、アプリケーションが、RANに対して透過的な「アプリケーションレイヤ測定設定のためのコンテナ」情報エレメント(IE)中で収集するべきである測定設定に関する詳細と、測定が送られるべきであるトレース収集エンティティに達するための詳細とを搬送する。
【0009】
RANは、ストリーミングセッションがいつ進行中であるかに気づいておらず、UEアクセス階層はまた、測定がいつ進行中であるかに気づいていない。それは、RANがいつ測定を停止するかの実装判断である。一般に、それは、UEが設定された測定エリアの外部に移動したときに行われる。
【0010】
また、レガシーソリューションによって提供される1つの機会は、ハンドオーバ状況中でさえ、アプリケーションセッション全体についてのQoE測定を保つことが可能である。
【0011】
拡張ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRAN)におけるQoE測定
・ E-UTRAN- アプリケーションレイヤ測定能力:
E-UTRANでは、UE能力転送は、UE無線アクセス能力情報をUEからE-UTRANに転送するために使用される。図1は、E-UTRANにおけるUE能力転送のためのシグナリングチャートを示す。
【0012】
UE-EUTRA-Capability IEが、E-UTRA UE無線アクセス能力パラメータと、必須の特徴についての特徴グループインジケータとを、ネットワークに伝達するために使用される。
【0013】
応答メッセージ「UECapabilityInformation」中に、UEは、「UE-EUTRA-Capability」IEを含めることができる。「UE-EUTRA-Capability」IEは、以下の「MeasParameters-v1530」符号化において詳述されるように、UEが、ストリーミングサービスおよび/またはMTSIサービスについてのQoE測定収集をサポートするか否かを指示するために、UEによって使用され得るUE-EUTRA-Capability-v1530-IEを含み得る。
【0014】
3GPP TSG RAN2会議#110における3GPP TS36.331 v16.0.0についての寄与文書CR4297(R2-2004624)は、「UE-EUTRA-Capability」IEの拡張を提案し、これは、「UE-EUTRA-Capability-v16xy-IE」内に、qoe-Extensions-r16 IEを含む「measParameters-v16xy」を含み得る。qoe-Extensions-r16 IEは、UEがQoE測定収集についてのリリース16拡張をサポートするかどうか、すなわち、UEが一度に2つ以上のQoE測定タイプをサポートするかどうか、およびUEがwithinArea、sessionRecordingIndication、qoe-Reference、temporaryStopQoE、およびrestartQoEのシグナリングをサポートするかどうかを指示するために使用され得る。
MeasParameters-v1530符号化:
【0015】
qoe-MeasReport:UEがストリーミングサービスについてのQoE測定収集をサポートするかどうかを指示する。
qoe-MTSI-MeasReport:UEがMTSIサービスについてのQoE測定収集をサポートするかどうかを指示する。
qoe-Extensions:UEがQoE測定収集についてのリリース16拡張、すなわち、一度に2つ以上のQoE測定タイプのサポート、ならびにwithinArea、sessionRecordingIndication、qoe-Reference、temporaryStopQoE、およびrestartQoEのシグナリングをサポートするかどうかを指示する。
temporaryStopQoE:QoE測定の、収集ではなく報告が一時的に停止されるものとすることを指示する。
withinArea:フィールドは、ハンドオーバにおいて、各アプリケーションレイヤ測定について、新しいセルが測定のためのエリア内にあるかどうか、すなわち、UEがセルにおいて新しい測定を開始することを可能にされるかどうかを指示する。
restartQoE:QoE測定が一時的停止の後に再び報告され得ることを指示する。
【0016】
QoE-Referenceは、3GPP TS28.405において規定されているパラメータQoE参照を含んでいる。
【0017】
・ E-UTRAN- アプリケーションレイヤ測定報告:
3GPP TS36.331において説明され、図2に示されている「アプリケーションレイヤ測定報告」プロシージャの目的は、アプリケーションレイヤ測定報告に関してE-UTRANに知らせることである。
【0018】
RRC_CONNECTEDにおいてアプリケーションレイヤ測定報告が可能なUEは、アプリケーションレイヤ測定が設定されたとき、すなわち、measConfigAppLayerがE-UTRANによって設定されたとき、プロシージャを始動し得る。
【0019】
プロシージャを始動すると、UEは、以下を行うものとする。
1> アプリケーションレイヤ測定が設定され、SRB4が設定され、UEがアプリケーションレイヤ測定報告情報を上位レイヤから受信した場合、
2> MeasReportAppLayerメッセージ中のmeasReportAppLayerContainerをアプリケーションレイヤ測定報告情報の値にセットする、
2> MeasReportAppLayerメッセージ中のserviceTypeをアプリケーションレイヤ測定報告情報のタイプにセットする、
2> SRB4を介した送信のためにMeasReportAppLayerメッセージを下位レイヤにサブミットする。
【0020】
・ E-UTRAN- QoE測定設定セットアップおよびrelease-RRCシグナリング:
RRCConnectionReconfigurationメッセージが、アプリケーションレイヤ測定のためにUEをセットアップまたは解放するようにUEを再設定するために使用される。これは、「OtherConfig」IE内のmeasConfigAppLayer-15 IE中でシグナリングされる。
【0021】
セットアップは、トランスペアレントコンテナmeasConfigAppLayerContainerを含み、これは、QoE測定が設定されているアプリケーションまたはサービスを指示するために、関心アプリケーションおよびserviceType IEについてQoE測定設定を指定する。サポートされるサービスは、ストリーミングおよびMTSIである。
【0022】
3GPP TSG RAN2会議#110における3GPP TS36.331 v16.0.0についての寄与文書CR4297(R2-2004624)は、QoE測定設定を拡張することを提案した。
【0023】
measConfigAppLayerToAddModList-r16は、複数のQoE測定設定をmaxQoE-Measurement-r16まで追加または修正するために使用され得る。measConfigAppLayerToReleaseList-r16 IEは、複数のQoE測定設定をmaxQoE-Measurement-r16まで削除するために使用され得る。
【0024】
以下は、measConfigAppLayer-r15、measConfigAppLayerToAddModList-r16、およびmeasConfigAppLayerToReleaseList-r16に関係するOtherConfig IEの詳細である。
【0025】
ServiceTypeは、TS28.405において規定されている、あるQoE測定のサービスタイプを含んでいる:
【0026】
E-UTRANでは、RRCReconfigurationメッセージ中の「OtherConfig」IEの受信における所望のUE挙動の一例が、CR4297(R2-2004624)において説明される。
1> 受信されたotherConfigがmeasConfigAppLayerToAddModListを含む場合、
2> measConfigAppLayerToAddModList中に含まれる各serviceTypeおよびqoe-Referenceについて、
2> serviceTypeを考えてmeasConfigAppLayerContainer、qoe-Reference、およびserviceTypeを上位レイヤにフォワーディングする、
2> 5.6.19に従って、それ自体がアプリケーションレイヤ測定報告を送るように設定されると考える、
2> 受信された場合、withinAreaを上位レイヤにフォワーディングする、
2> 受信された場合、temporaryStopQoEを上位レイヤにフォワーディングする、
2> 受信された場合、restartQoEを上位レイヤにフォワーディングする、
1> 受信されたotherConfigがmeasConfigAppLayerToReleaseListを含む場合、
2> measConfigAppLayerToReleaseList中に含まれる各serviceTypeおよびqoe-Referenceについて、
2> 関連する記憶されたアプリケーションレイヤ測定設定をクリアするように上位レイヤに知らせる、
2> 上位レイヤからの受信された関連するアプリケーションレイヤ測定報告情報を廃棄する、
2> それ自体が、そのserviceTypeおよびqoe-Referenceについての関連するアプリケーションレイヤ測定報告を送るように設定されないと考える。
【0027】
・ E-UTRAN- QoE測定報告- RRCシグナリング:
3GPP TS36.331において指定されているように、MeasReportAppLayer RRCメッセージは、アプリケーションまたはサービスのQoE測定結果をE-UTRANノードに送るために、UEによって使用される。報告が送られているサービスは、「serviceType」IE中で指示される。
【0028】
3GPP TSG RAN2会議#110における3GPP TS36.331 v16.0.0についての寄与文書CR4297(R2-2004624)は、PLMN識別情報とQoE測定収集の識別子とを含むQoE参照を導入する、MeasReportAppLayer IEを拡張することを提案した。
【0029】
以下は、シグナリング無線ベアラSRB4を使用して送られる、MeasReportAppLayerメッセージについての詳細である。
MeasReportAppLayerメッセージ
【0030】
E-UTRANでは、アプリケーションレイヤ測定報告についての所望のUE挙動の一例が、CR4297(R2-2004624)において説明される。
【0031】
RRC_CONNECTEDにおいてアプリケーションレイヤ測定報告が可能なUEは、アプリケーションレイヤ測定が設定されたとき、すなわち、measConfigAppLayerがE-UTRANによって設定されたとき、プロシージャを始動し得る。
プロシージャを始動すると、UEは、以下を行うものとする。
1> アプリケーションレイヤ測定が設定され、SRB4が設定され、UEがアプリケーションレイヤ測定報告情報を上位レイヤから受信した場合、
2> MeasReportAppLayerメッセージ中のmeasReportAppLayerContainerをアプリケーションレイヤ測定報告情報の値にセットする、
2> MeasReportAppLayerメッセージ中のserviceTypeをアプリケーションレイヤ測定報告情報のタイプにセットする、
2> MeasReportAppLayerメッセージ中のqoe-Referenceを、上位レイヤから受信された値にセットする、
2> MeasReportAppLayerメッセージ中のrecordingSessionIndicationを、上位レイヤから受信された値にセットする、
2> SRB4を介した送信のためにMeasReportAppLayerメッセージを下位レイヤにサブミットする。
【0032】
「UEアプリケーションレイヤ測定設定」IEは、3GPP TS36.413 v16.3.0およびTS36.423 v16.3.0において説明される。
【0033】
3GPP TS28.405によれば、エリアスコープパラメータは、QMCが行われるものとする、セルまたはトラッキングエリア/ルーティングエリア/ロケーションエリアに関するエリアを規定する。パラメータが存在しない場合、QMCは、PLMNターゲットにおいて指定されたPLMN全体にわたって行われるものとする。
【0034】
UMTSにおけるエリアスコープパラメータは、以下のいずれかである。
- セルグループ識別子(CGI)によって識別される、セルのリスト。最大32個のCGIが規定され得る。
- ルーティングエリア識別子(RAI)によって識別される、ルーティングエリアのリスト。最大8つのRAIが規定され得る。
- ロケーションエリア識別子(LAI)によって識別される、ロケーションエリアのリスト。最大8つのLAIが規定され得る。
【0035】
LTEにおけるエリアスコープパラメータは、以下のいずれかである。
- E-UTRAN-CGIによって識別される、セルのリスト。最大32個のCGIが規定され得る。
- トラッキングエリアコード(TAC)によって識別される、トラッキングエリアのリスト。最大8つのTACが規定され得る。
【0036】
パラメータは、エリアベースQMCが要求される場合、必須である。
【発明の概要】
【0037】
現在のソリューションは、複数のQoE測定設定を伴って、RANノードなどのネットワークノードを設定するためのサポートを欠く。
【0038】
したがって、アプリケーションレイヤ測定設定をハンドリングすること、たとえば、無線通信ネットワークにおいて複数の体感品質(QoE)測定設定をハンドリングすることに対する改善された方法を提供することが、本明細書の実施形態の目的である。
【0039】
本明細書の実施形態によれば、目的は、無線通信ネットワークにおいて1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第1のネットワークノードによって実施される方法を提供することによって達成される。第1のネットワークノードは、第2のネットワークノードから、1つまたは複数のUEのための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信する。指示は、アプリケーションレイヤ測定設定、たとえば、無線通信ネットワークにおける複数の体感品質(QoE)測定設定のリストであり得る。
【0040】
本明細書の実施形態によれば、目的は、無線通信ネットワークにおいて1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第2のネットワークノードによって実施される方法を提供することによって達成される。第2のネットワークノードは、第1のネットワークノードに、1つまたは複数のUEのための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を送信する。指示は、アプリケーションレイヤ測定設定のリストであり得る。
【0041】
本明細書の実施形態によれば、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードが、それぞれ、上記の方法を実施するために提供される。
【0042】
したがって、第1のネットワークノード、たとえば、RANノードは、第2のネットワークノード、たとえば、OAMノードまたはCNノードまたは別のRANノードから、アプリケーションレイヤ測定設定のリスト、たとえば、同じまたは異なるサービスタイプについてのQoE測定設定のリストを受信し得る。
【0043】
現在のソリューションは、さらに、アプリケーションレイヤ測定報告が送られ得る多数の測定収集エンティティ(MCE)またはトレース収集エンティティ(TCE)を伴ってRANノードを設定するためのサポートを欠く。本明細書の実施形態によれば、第1のネットワークノードは、さらに、アプリケーションレイヤ測定の報告が報告されるべきである、サービスについてのMCEまたはTCEの指示を受信し得る。設定されるべき各UEは、その場合、たとえば、QoE測定設定のセットと示される、アプリケーションレイヤ測定設定の一部または全部を提供され得る。
【0044】
アプリケーションレイヤ測定設定のリストは、コンカレントであり得るか、またはコンカレントでないことがある。「コンカレント」という用語は、QoE測定設定によって設定された測定が並列に実施されることを意味する必要がない。「コンカレント」という用語は、UEがすべての受信されたQoE測定設定を記憶するべきであり、QoE測定設定のすべてまたはサブセットを同時にアクティブにさせるために準備されるべきであることを意味する。その場合、QoE測定設定のどれが同時にアクティブであるかは、アプリケーションセッションまたはアプリケーションセッションにおけるメディアコンポーネントのどれが同時にアクティブであるかに依存し得る。
【0045】
各アプリケーションレイヤ測定設定は、設定が、レガシーQoE測定設定に関する、すなわち、QMC設定フィールドをもつのか、軽量QoE測定設定、たとえば、QoEを決定するときに考慮すべき、低減された数のパラメータを含む低減されたQoE測定設定に関するのかの指示を含み得る。さらに、各アプリケーションレイヤ測定設定は、アプリケーションレイヤ測定設定が、UEにおいてレガシーQoE測定設定と並列に記憶および適用、または実行され得るかどうかの指示を含み得る。また別のオプションとして、各アプリケーションレイヤ測定設定は、アプリケーションレイヤ測定設定が、UEにおいて軽量QoE測定設定と並列に記憶および適用、または実行され得るかどうかの指示を含み得る。また別のオプションとして、各アプリケーションレイヤ測定設定は、アプリケーションレイヤ測定設定が、他のQoE測定設定のタイプにかかわらず、UEにおいて別のアプリケーションレイヤ測定設定(QoE測定設定)と並列に記憶および適用、または実行され得るかどうかの指示を含み得る。
【0046】
体感品質メトリック測定のための設定を含む各アプリケーションレイヤ測定設定は、QoE測定のタイプを指示する指示を含み得る。指示は、QoE測定設定が、シグナリングベースQoE測定であるのか、管理ベースQoE測定であるのか、ハイブリッドバージョン、すなわち、シグナリングベースQoE測定と管理ベースQoE測定との組合せであるのかを指示する。
【0047】
第1のネットワークノード、たとえば、RANノードは、次いで、QoE測定設定を1つまたは複数のUEにフォワーディングし得る。
【0048】
本明細書の実施形態による提案されるソリューションが適用され得る識別されたシナリオは、少なくとも以下である。
・ シナリオ:「セットアップにおける複数のQoE測定設定」。このシナリオでは、第1のネットワークノードは、RANノードであり得、第2のネットワークノードは、たとえば、RANノード、5GCノード、たとえば、AMF、OAMノード、SMOノードであり得る。
・ シナリオ:たとえば、ハンドオーバ、セル変更、またはUEコンテキスト取出しによる、「モビリティにおける複数のQoE測定設定」。このシナリオでは、第1のネットワークノードは第2のRANノードであり得、第2のネットワークノードは第1のRANノードであり得る。
・ シナリオ:たとえば、SgNB追加の場合、「マルチコネクティビティにおける複数のQoE測定設定」。このシナリオでは、第1のネットワークノードは第1のRANノードであり得、第2のネットワークノードは第2のRANノードであり得る。
【0049】
QoE測定設定のリストの形態の、複数のQoE測定設定のプロビジョンのための方法に加えて、本明細書の実施形態は、独立した、(1つまたは複数の)QoE測定設定のセットへの(1つまたは複数の)QoE測定設定の追加、および(1つまたは複数の)QoE測定設定のセットからの(1つまたは複数の)QoE測定設定の削除をサポートする方法をも含む。
【0050】
本明細書の実施形態による提案されるソリューションは、ネットワーク事業者が、異なるサービスについて、複数のQoE測定キャンペーンを同時に稼働することを可能にする。
【0051】
本明細書の実施形態の例が、添付の図面を参照しながらより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】E-UTRANにおけるUE能力転送を示すシグナリング図である。
図2】E-UTRANにおけるアプリケーションレイヤ測定報告を示すシグナリング図である。
図3a】通信ネットワークの実施形態を示す概略ブロック図である。
図3b】本明細書の実施形態による、組み合わせられたシグナリングスキーマおよびフローチャートである。
図4】5GCを介してOAMからRANノードに送られる複数のQoE設定の例示的な実施形態であって、異なるQoE設定が異なるUEに送られる、実施形態を示すシグナリング図である。
図5】5GCを介してOAMからRANノードに送られる複数のQoE設定の例示的な実施形態であって、異なるQoE設定が同じUEに送られる、実施形態を示すシグナリング図である。
図6】同じUEについての複数のQoE設定が第2のネットワークノード、gNB1、から第1のネットワークノード、AMFに送られるモビリティの例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図7】同じUEについての複数のQoE設定が第2のネットワークノード、gNB1、から第1のネットワークノード、gNB2に送られるモビリティの例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図8】UEコンテキストをホストするノードからフェッチされる複数のQoE設定の例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図9】デュアルコネクティビティにおいてSgNB追加とともに送られる複数のQoE設定の例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図10】デュアルコネクティビティおいてトレース開始とともに送られる複数のQoE設定の例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図11】第1のネットワークノードの一実施形態を示す概略ブロック図である。
図12】第2のネットワークノードの一実施形態を示す概略ブロック図である。
図13】中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを概略的に示す図である。
図14】部分的無線接続上でホストコンピュータが基地局を介してユーザ機器と通信することの一般化されたブロック図である。
図15】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図16】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図17】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図18】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0053】
「UE」、「端末機器」、「無線端末」、および「端末」という用語は、互換的に使用されることに留意されたい。
・ 「QoE測定報告」、「QoE報告」、「測定報告」、および「報告」という用語は、互換的に使用される。
・ 「QoE測定設定」、「QoE測定」、「QoE設定」、および「アプリケーションレイヤ測定設定」という用語は、互換的に使用される。
・ 「サービス」および「アプリケーション」という用語は、互換的に使用される。
・ 「MCE」および「TCE」という用語は、互換的に使用される。
【0054】
本明細書の実施形態は、一般に、通信ネットワークに関する。図3aは、通信ネットワーク300を示す概観である。通信ネットワーク300は、1つまたは複数のRANと、1つまたは複数のCNとを備える無線通信ネットワークであり得る。通信ネットワーク300は、ほんの数個の可能な実装形態を挙げると、Wi-Fi、Long Term Evolution(LTE)、LTEアドバンスト、NR、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、汎欧州デジタル移動電話方式/GSM進化型高速データレート(GSM/EDGE)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)など、いくつかの異なる技術を使用し得る。本明細書の実施形態は、5Gコンテキストにおいて特に関心の対象となる最近の技術傾向に関するが、実施形態は、たとえばWCDMAおよびLTEなど、既存の無線通信システムのさらなる発展においても適用可能である。
【0055】
無線通信ネットワーク300において、移動局、非アクセスポイント(非AP)STA、STA、ユーザ機器および/または無線端末など、1つまたは複数の無線デバイス、たとえばユーザ機器330が、1つまたは複数のアクセスネットワーク(AN)、たとえばRANを介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する。「無線デバイス」が、セル内で通信する、任意の端末、無線通信端末、ユーザ機器、マシン型通信(MTC)デバイス、D2D(Device to Device)端末、またはノード、たとえば、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、モバイルフォン、センサー、リレー、モバイルタブレット、さらには小さい基地局を意味する、非限定的な用語であることが当業者によって理解されるべきである。ユーザ機器330、UE、UE330および無線デバイス330という用語は、本明細書では互換的に使用される。
【0056】
第1のネットワークノード311および第2のネットワークノード312などのネットワークノードは、無線通信ネットワーク300において動作する。RANノードは、gNB、eNB、en-gNB、ng-eNB、gNB中央ユニット(gNB-CU)、gNB-CU-制御プレーン(gNB-CU-CP)、gNB-CU-ユーザプレーン(gNB-CU-UP)、eNB中央ユニット(eNB-CU)、eNB-CU-制御プレーン(eNB-CU-CP)、eNB-CU-ユーザプレーン(eNB-CU-UP)、無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)ノード、IAB-ドナー分散ユニット(IAB-ドナーDU)、IAB-ドナーCU、IAB-DU、IABモバイル終端(IAB-MT)、オープンRAN中央ユニット(O-CU)、O-CU-CP、O-CU-UP、O-DU、O-RAN無線ユニット(O-RU)、O-eNBのうちのいずれかであり得る。第1のネットワークノード311は、ビーム、またはビームグループと呼ばれることもある、地理的エリア、サービスエリア11にわたる無線カバレッジを提供し、ここで、ビームのグループは、5G、LTE、Wi-Fi、または同様のものなど、第1の無線アクセス技術(RAT)のサービスエリアをカバーしている。第2のネットワークノード312は、ビームまたはビームグループと呼ばれることもある、地理的エリア、サービスエリア12にわたる無線カバレッジを提供し、ここで、ビームのグループは、5G、LTE、Wi-Fi、または同様のものなど、第1または第2の無線アクセス技術(RAT)のサービスエリアをカバーしている。ネットワークノードは、RANノード、CNノード、またはOAMノードであり得ることに留意されたい。
【0057】
第1のネットワークノード311および第2のネットワークノード312は、送信および受信ポイント、たとえば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)などの無線ネットアクセスワークノード、アクセスコントローラ、基地局、たとえばノードB、gNB、エボルブドノードB(eNB、eノードB)などの無線基地局、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線基地局の伝送配置、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、たとえば使用される第1の無線アクセス技術および用語に応じてそれぞれの第1のネットワークノード311および第2のネットワークノード312によってサーブされるサービスエリア内で無線デバイスと通信することが可能な任意の他のネットワークユニットであり得る。第1のネットワークノード311および第2のネットワークノード312は、それぞれ、ソース無線ネットワークノードおよびターゲット無線ネットワークノードと呼ばれることがあり、ユーザ機器330へのダウンリンク(DL)送信および無線デバイス330からのアップリンク(UL)送信を用いて、無線デバイス330と通信し得る。
【0058】
図3bは、本明細書のいくつかの実施形態による、概略的な組み合わせられたシグナリング方式を示す。したがって、無線通信ネットワーク300において1つまたは複数のサービスをハンドリングするためのソリューションを示すこと。
【0059】
アクション351.OAMノードまたはCNノードなど、第2のネットワークノード312は、1つまたは複数のサービスについての複数のアプリケーションレイヤ測定設定を取得、たとえば、受信する。
【0060】
アクション352.第2のネットワークノード312は、第1のネットワークノード311に、1つまたは複数のサービスについての複数のアプリケーションレイヤ測定設定を指示する指示を送信する。したがって、第1のネットワークノード311は、第2のネットワークノードから、1つまたは複数のUEのための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信する。指示は、アプリケーションレイヤ測定設定のリストであり得る。アプリケーションレイヤ測定設定のリストは、同じまたは異なるサービスタイプについてのQoE測定設定のセットを含み得る。アプリケーションレイヤ測定設定のリストは、UEのQoE測定報告を受信するための、1つまたは複数の測定収集エンティティ(MCE)、および/またはトレース収集エンティティ(TCE)についての1つまたは複数の指示をさらに含み得る。
【0061】
アクション353.第1のネットワークノードは、次いで、UE10についての複数のアプリケーションレイヤ測定設定の全部、または一部を決定し得る。
【0062】
アクション354.第1のネットワークノード311を決定すると、第1のネットワークノード311は、アプリケーションレイヤ測定設定のリストの中から1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定を、1つまたは複数のUEに送信し得る(または、決定された1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定の指示を送信する)。
【0063】
アクション355.第1のネットワークノード311は、次いで、アプリケーションレイヤ測定設定に基づいて、UEからのQoE測定報告を、対応するMCEおよび/またはTCEに送り得る。
【0064】
本明細書のいくつかの実施形態によれば、アプリケーションレイヤ測定設定のリスト中の各アプリケーションレイヤ測定設定は、以下のうちの1つまたは複数を指示するための指示を含み得る。
a) アプリケーションレイヤ測定設定が、レガシーQoE測定設定であるのか軽量QoE測定設定であるのか、
b) アプリケーションレイヤ測定が、無線通信デバイスにおいてレガシーQoE測定設定と並列に記憶、適用、または実行され得るかどうか、
c) アプリケーションレイヤ測定が、無線通信デバイスにおいて軽量QoE測定設定と並列に記憶、適用、または実行され得るかどうか、
d) QoE測定設定のタイプ。
【0065】
本明細書の実施形態によれば、無線通信ネットワーク300において1つまたは複数のサービスをハンドリングするための第2のネットワークノード312によって実施される方法が提供される。第2のネットワークノード312は、第1のネットワークノード311に、1つまたは複数のUEのための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を送信する。指示は、アプリケーションレイヤ測定設定のリストであり得る。
【0066】
例示的な実施形態が以下で説明される。
【0067】
・ シナリオ:「セットアップにおける複数のQoE測定設定」に関係する実施形態
【0068】
このシナリオでは、第1のネットワークノード311は、RANノード、たとえば、gNBまたはeNBであり、第2のネットワークノード312は、別のRANノード、5GCノード、OAM、SMO、またはNMSであり得る。
【0069】
第1のネットワークノード311は、第2のネットワークノード312から、たとえば、NGAP初期コンテキストセットアップ要求メッセージまたはX2AP SGNB追加要求メッセージ中の、あるいはOAMノードからのQoE測定設定のリストを受信する。各QoE測定設定は、以下のうちの1つまたは複数を含む。
・ アプリケーションレイヤ測定設定のためのコンテナ。
・ アプリケーションレイヤ測定設定の識別子、すなわち、この特定の設定を参照するコンテナの外部の識別子。
・ たとえば、36.413 v16.3.0において指示されている、エリアスコープの指示。
・ たとえば、QoEメトリックの共通セットがサービスのセットのために適用可能である場合、UEアプリケーションレイヤ測定のサービスタイプを指示する1つの識別子、またはサービスタイプの識別子のリスト。
・ 1つまたは複数の特定のUEの、1つの識別子または識別子のリスト。
・ 1つの指示、たとえば、QoE測定報告をMCEに送るためにRANノードによって使用され得る、IPアドレスまたはURLまたは指示のリスト。
・ アプリケーションレイヤ測定設定のタイプを指示する指示、指示は、設定が、QMC設定ファイルを含むレガシーQoE測定設定、または軽量QoE測定設定であることを指示する。
・ QoE測定設定のタイプを指示する指示、指示は、QoE測定設定がシグナリングベースQoE測定設定であるのか、管理ベースQoE測定設定であるのか、ハイブリッドバージョン、すなわち、組み合わせられた管理ベースQoE測定およびシグナリングベースQoE測定であるのかを指示する。
・ あるポイントにおいてQoE測定設定を受信したUEが、たとえば、リソース制約または競合する設定命令により、実行のための条件が満たされたすべての設定されたQoE測定設定に従ってQoE測定を実施することができない場合の、複数のQoE測定設定間で優先度を付けるために使用されるべき優先度指示。
【0070】
第1のネットワークノードは、受信された情報に従ってアプリケーションレイヤ測定を実施するように1つまたは複数のUEを設定するために、アプリケーションレイヤ測定設定のリストを使用し得る。
【0071】
ネットワークノードはまた、特定のQoE設定を識別し、2つのコンテナが同じQoE設定を含んでいるかどうかを認識し得る。さらに、QoE測定設定を受信するネットワークノードは、設定された測定のタイプ、すなわち、レガシーQoE測定または軽量QoE測定を検出することが可能であり得る。その上、アプリケーションレイヤ測定設定のリストを受信するネットワークノードは、設定されたQoE測定設定がシグナリングベースQoEに関係するのか管理ベースQoEに関係するのかを検出し得る。
【0072】
図4は、本明細書の実施形態による、QoE設定についてのシグナリングフローの一例を示す。複数のQoE設定が、5GCを介してOAMからRANノードに送られる。異なるQoE設定が、異なるUEに送られる。
【0073】
図4に示されているように、本明細書の実施形態によれば影響を及ぼされる、点線ボックスによって指示されたステップ2)において、QoE測定設定のリストは、2つのサービス、サービス1およびサービス2に関係し、2つの異なるMCEが指示され、したがって、たとえば、サービス1についてのQoE報告がRANノードからMCE1に送られることになり、サービス2についてのQoE報告がRANノードからMCE2に送られることになる。サービス1に関係するQoE測定設定は、UE1を設定するために使用され、サービス2に関係するQoE測定設定は、UE2を設定するために使用される。
【0074】
図5は、本明細書の実施形態による、QoE設定についてのシグナリングフローの別の例を示す。状況は図4中の前の例と同様であるが、この場合、サービス1に関係するQoE測定設定とサービス2に関係するQoE測定設定の両方がUE1を設定するために使用され、すなわち、異なるQoE設定が同じUEに送られる。
【0075】
・ シナリオ:「モビリティにおける複数のQoE測定設定」に関係する実施形態
【0076】
このシナリオでは、第1のネットワークノード311は第1のRANノードであり、第2のネットワークノード312は第2のRANノードである。
【0077】
このシナリオは、少なくとも以下の場合に適用可能である。
a) モビリティ、たとえば、XnAPハンドオーバ準備、X2AP SgNB変更またはXnAP SCell追加プロシージャ、
b) たとえば、RRC再確立またはRRC再開の場合の、RANノード間、たとえばgNB間またはeNB間の、UEコンテキストの取出し。
【0078】
本明細書の実施形態による、モビリティの場合、第1のネットワークノード311は、モビリティプロシージャによってターゲットにされたRANノード、すなわち、ターゲットRANノードであり、第2のネットワークノード312は、モビリティプロシージャを始動するRANノード、すなわち、ソースRANノードである。
【0079】
ソースRANノードは、ターゲットRANノードに、QoE測定設定のリストを含むメッセージ、たとえば、XnAPハンドオーバ要求メッセージ、X2AP SGNB変更必要(X2AP SGNB CHANGE REQUIRED)メッセージを送る。複数のQoE測定設定の各々は、シナリオ「セットアップにおける複数のQoE測定設定」について詳述されたものと同じ情報を含み得る。
【0080】
ターゲットRANノードは、QoE測定設定のリストが受け付けられたことを指示するために、たとえば、XnAPハンドオーバ要求確認応答メッセージ、X2AP SGNB変更確認メッセージを介して要求に確認応答し得るか、または、ターゲットRANノードは、たとえば、XnAPハンドオーバ準備失敗メッセージ、X2AP SGNB変更拒否メッセージを使用して、準備が失敗したことを指示し得る。
【0081】
本明細書の実施形態による、XnAPを介したモビリティの場合についてのシグナリングフローの一例が図6に示されており、ここで、gNB1はソースRANノードであり、gNB2はターゲットRANノードである。図6に示されているように、点線ボックスによって指示されたステップ4)および5)におけるプロシージャは、本明細書の実施形態によれば影響を及ぼされる。2つのサービス、たとえば、サービス1およびサービス2に関係するQoE測定設定のリスト、ならびに2つの異なるMCEについての連絡先情報が、ハンドオーバ準備プロシージャの一部として、たとえば、XnAPハンドオーバ要求メッセージ中で、ソースRANノードからターゲットRANノードに転送される。
【0082】
図6に示されているように、同じUEについての複数のQoE設定が、第1のRANノードgNB1として例示されている第2のネットワークノード312から、第2のRANノードgNB2として例示されている第1のネットワークノードに送られる。この例示的なシグナリングフローにおける第1のメッセージの前に、gNB1は、OAMノードまたはコアネットワークノードからQoE測定設定を受信したことに留意されたい。
【0083】
本明細書の実施形態による、NGAPを介したモビリティの場合についてのシグナリングフローの別の例が、図7において提供され、ここで、gNB1はソースRANノードであり、gNB2はターゲットRANノードである。図6のXnAPプロシージャと同様に、この場合についても、2つのサービス、たとえば、サービス1およびサービス2に関係するQoE測定設定のリスト、ならびに2つの異なるMCEについての連絡先情報が、ソースRANノードからターゲットRANノードに転送される。図7に示されているように、点線ボックスによって指示されたステップ4)および7)におけるプロシージャは、本明細書の実施形態によれば影響を及ぼされる。
【0084】
図7に示されているように、同じUEについての複数のQoE設定が、第1のRANノードgNB1などの第2のネットワークノード312から、第2のRANノードgNB2にそれをフォワーディングするAMFなどの第1のネットワークノード311に送られる。この例示的なシグナリングフローにおける第1のメッセージの前に、gNB1は、OAMノードまたはコアネットワークノードからQoE測定設定を受信したことに留意されたい。
【0085】
本明細書の実施形態による、UEコンテキストの取出しの場合、第1のネットワークノード311は、UEコンテキストをフェッチする必要があるRANノード、すなわち、ターゲットRANノードであり、第2のネットワークノード312は、UEコンテキストをホストするRANノード、すなわち、ソースRANノードである。
【0086】
ターゲットRANノードは、たとえば、XnAP UEコンテキスト取出し要求メッセージ中で、またはX2AP UEコンテキスト取出し要求メッセージ中で、UEコンテキストをフェッチするようにソースRANノードに要求する。
【0087】
ソースRANノードは、要求に確認応答し、ターゲットRANノードのほうへの応答中に、たとえば、XnAP UEコンテキスト取出し応答メッセージ中に、またはX2AP UEコンテキスト取出し応答メッセージ中に、QoE測定設定のリストを含め得る。複数のQoE測定設定の各々は、シナリオ「セットアップにおける複数のQoE測定設定」について詳述されたものと同じ情報を含み得る。
【0088】
本明細書の実施形態による、UEコンテキストの取出しの場合についてのシグナリングフローの一例が、図8に示されており、ここで、複数のQoE設定が、UEコンテキストをホストするネットワークノードからフェッチされる。gNB1はソースRANノードであり、gNB2はターゲットRANノードである。この例示的なシグナリングフローにおける第1のメッセージの前に、gNB1は、OAMノードまたはコアネットワークノードからQoE測定設定を受信したことに留意されたい。図8に示されているように、点線ボックスによって指示されたステップ6)および7)におけるプロシージャは、本明細書の実施形態によれば影響を及ぼされる。
【0089】
・ シナリオ:「マルチコネクティビティにおける複数のQoE測定設定」に関係する実施形態
【0090】
このシナリオでは、第1のネットワークノード311は第1のRANノードであり、第2のネットワークノード312は第2のRANノードである。
【0091】
このシナリオは、少なくとも以下の場合について適用可能である。
a) マルチコネクティビティ関係クラス1基本プロシージャ、たとえば、XnAP S-NG-RANノード追加準備プロシージャ、X2AP SgNB追加準備プロシージャ、X2AP SeNB追加準備プロシージャ。
b) マルチコネクティビティ関係クラス2基本プロシージャ、たとえば、トレース開始プロシージャ。
【0092】
本明細書の実施形態による、マルチコネクティビティ関係プロシージャの場合、第1のネットワークノード311は、プロシージャによってターゲットにされたRANノード、すなわち、ターゲットRANノードであり、第2のネットワークノード312は、プロシージャを始動するRANノード、すなわち、ソースRANノードである。
【0093】
マルチコネクティビティ関係クラス1基本プロシージャの場合、
- ソースRANノードは、ターゲットRANノードに、複数のQoE測定設定を含む要求メッセージ、たとえば、X2AP SGNB追加要求メッセージまたはXnAP S-ノード追加要求メッセージを送る。複数のQoE測定設定の各々は、シナリオ「セットアップにおける複数のQoE測定設定」について詳述されたものと同じ情報を含み得る。
- ターゲットRANノードは、QoE測定設定が受け付けられたことを指示するために、たとえば、X2AP SGNB追加要求確認応答メッセージ、またはXnAP S-ノード追加要求確認応答メッセージを介して要求を受け付け得るか、または、要求を受け付けず、たとえば、X2AP SGNB追加要求拒否メッセージまたはXnAP S-ノード追加要求拒否メッセージでソースRANノードに応答し得る。
【0094】
マルチコネクティビティ関係クラス2基本プロシージャの場合、
- ソースRANノードは、ターゲットRANノードに、要求メッセージ、たとえば、複数のQoE測定設定を含むトレース開始メッセージを送る。QoE測定設定の各々は、シナリオ「セットアップにおける複数のQoE測定設定」について詳述されたものと同じ情報を含み得る。
【0095】
本明細書の実施形態による、SgNB追加の場合についてのシグナリングフローの一例が、図9に示されている。eNB1はソースRANノードであり、gNB1はターゲットRANノードである。ステップ4におけるSGNB追加要求メッセージは、QoE測定設定を伝達するために使用される。QoE測定を報告するためにUEによって使用される無線ベアラの再設定の場合、たとえば、RAN過負荷がソースRANノードにおいて検出されたとき、ターゲットRANノードは、そのようなQoE報告を関係するMCEのほうへフォワーディングすることが可能であることになる。
【0096】
図9に示されているように、点線ボックスによって指示されたステップ4)および5)におけるプロシージャは、本明細書の実施形態によれば影響を及ぼされ、複数のQoE設定は、デュアルコネクティビティにおいてSgNB追加要求メッセージとともに送られる。この例示的なシグナリングフローにおける第1のメッセージの前に、eNB1は、OAMノードまたはコアネットワークノードからQoE測定設定を受信したことに留意されたい。
【0097】
本明細書の実施形態による、トレース開始の場合についてのシグナリングフローの一例が、図10に示されている。eNB1はソースRANノードであり、gNB1はターゲットRANノードである。ステップ4におけるトレース開始メッセージは、本明細書の実施形態によれば影響を及ぼされ、QoE測定設定をフォワーディングするために使用される。QoE測定を報告するためにUEによって使用される無線ベアラの再設定の場合、たとえば、RAN過負荷がソースRANノードにおいて検出されたとき、ターゲットRANノードは、そのようなQoE報告を関係するMCEのほうへフォワーディングすることが可能であることになる。
【0098】
図10に示されているように、複数のQoE設定は、デュアルコネクティビティにおいてトレース開始メッセージとともに送られる。この例示的なシグナリングフローにおける第1のメッセージの前に、gNB1は、OAMノードまたはコアネットワークノードからQoE測定設定を受信したことに留意されたい。
【0099】
LTEについての実装形態の例
実装形態の一例がS1AP(TS36.413)について以下で提供され、太字のテキストが本明細書の実施形態に関係する。
【0100】
以下の表が、トレースアクティブ化に関係するパラメータを規定する(9.2.1.4トレースアクティブ化)。
【0101】
ここで、9.x.xは測定収集エンティティアイテムである。この情報エレメントは、測定収集エンティティを指示する。
【0102】
以下のテーブル、9.2.1.128 UEアプリケーションレイヤ測定設定は、QoE測定収集(QMC)機能のための設定情報を規定するIEを示す。
【0103】
実装形態の一例がX2AP(TS 36.423)について以下で提供され、太字のテキストが本明細書の実施形態に関係する。
【0104】
以下の表、9.2.2トレースアクティブ化が、トレースアクティブ化に関係するパラメータを規定する。
【0105】
ここで、9.x.xは測定収集エンティティアイテムである。この情報エレメントは、測定収集エンティティを指示する。
【0106】
NG-RANについての実装形態の例:
実装形態の一例がNGAP(TS 38.413)について以下で提供され、太字のテキストが本明細書の実施形態に関係する。
【0107】
以下の表、9.3.1.14トレースアクティブ化が、トレースセッションアクティブ化に関係するパラメータを規定するIEを示す。
【0108】
ここで、9.3.1.xxxは、UEアプリケーションレイヤ測定設定である。IEは、QoE測定収集(QMC)機能についての設定情報を規定する。
【0109】
ここで、9.x.xは測定収集エンティティアイテムである。この情報エレメントは、測定収集エンティティを指示する。
【0110】
実装形態の一例がXnAP(TS 38.423)について以下で提供され、太字のテキストが本明細書の実施形態に関係する。
【0111】
以下の表、9.2.3.55トレースアクティブ化が、トレースセッションアクティブ化に関係するパラメータを規定するこのIEを示す。
【0112】
9.3.1.xxx UEアプリケーションレイヤ測定設定。
IEは、QoE測定収集(QMC)機能についての設定情報を規定する。
【0113】
9.x.x 測定収集エンティティ
この情報エレメントは、測定収集エンティティを指示する。
【0114】
・ QoE測定設定の独立した追加および削除に関係する実施形態。
前に説明されたように、複数のQoE測定設定は、たとえば、OAMシステムから、CNから、または別のRANノードから、RANに同時に伝達され得る。代替的に、異なるQoE測定設定が、異なる時間的ポイントにおいて連続的にRANに送られ得る。この場合、RANが1つまたは複数のQoE測定設定を受信するときの各オケージョンにおいて、これは、単一のQoE測定設定またはQoE測定設定のセットであり得る。毎回、RANは、OAMノードまたはCNノード、または別のRANノードのいずれかから、(1つまたは複数の)QoE測定設定を受信し得る。QoE測定設定、またはQoE測定設定のセットがUEに伝達されるとき、QoE測定設定、またはQoE測定設定のセットは、(1つまたは複数の)新しいQoE測定設定が、並列に、すなわち、同じUEにおいて存在し得る、(1つまたは複数の)前に提供されたQoE測定設定の指示を含み得る。このようにして、複数の、場合によってはコンカレントまたは並列QoE測定設定が、異なるオケージョンにおいて、独立して追加または削除され得る。(1つまたは複数の)前に提供されたQoE測定設定の指示は、(1つまたは複数の)QoE測定IDまたは(1つまたは複数の)QoE測定設定IDの形態を有し得る。別のオプションとして、たとえば、コンカレントに記憶および適用され得るQoE測定設定のセットが、共通の「QoE測定設定セットID」を与えられ得、次いで、そのセットに追加されるべき任意の新しいQoE測定設定が、同じQoE測定設定セットIDをもつセットを参照し得る。
【0115】
また別のオプションとして、RANに提供される、たとえば、(1つまたは複数の)前に提供されたQoE測定設定の後に提供されるQoE測定設定は、そのQoE測定設定が、別の、指定されていない、場合によってはコンカレント/並列QoE測定設定と組み合わせられ得るかどうかの関連する指示を有し得、その場合、RANは、QoE測定設定を、1つまたは複数のQoE測定設定をすでに有するUEにフォワーディングし得、そのUEは、次いで、新しいQoE測定設定を記憶および潜在的に適用することになる。
【0116】
また別のオプションとして、QoE測定設定は、(1つまたは複数の)後続のQoE測定設定が、現在のQoE測定設定とコンカレントにまたは並列に記憶および適用され得るかどうかの関連する指示を有し得る。これは、当該のQoE測定設定がUEに提供される最初のものであるのか、後続のものであるのかに応じて、わずかに異なる意味をもつが、先行するオプションにおけるものと同じ指示であり得る。
【0117】
また別のオプションとして、CNノードが、RANがQoE測定設定をフォワーディングするべきである特定のUEを指示する、シグナリングベースQoE測定設定をRANに提供するとき、CNノードはまた、このUEが、並列に記憶および適用された前のまたは後続のQoE測定設定を有し得るかどうか、たとえば、RANノードが、UEがQoE測定設定をすでに有する場合でも、QoE測定設定をUEにフォワーディングすることを可能にされるかどうかを指示することができ、その場合、QoE設定は、並列に、記憶および潜在的に適用され得る。その指示が、そのようなコンカレントQoE測定設定がUEについて可能にされないことである場合、UEがQoE測定設定をすでに有する場合、この古い測定設定は消去され得る。さらに、CNノードからの指示が、そのようなコンカレントQoE測定設定がUEについて可能にされないことである場合、UEが当該のQoE測定を提供され、次いで、潜在的にUEにフォワーディングされ得る、CNまたはOAMからRANへの別のQoE測定設定が後で提供される場合、この後続のQoE測定設定はUEにフォワーディングされないことがあるが、場合によっては、その後続のQoE測定設定は、それが、オーバーライドするかまたは古いものよりも高い優先度を有するように指示されたシグナリングベースQoE測定設定である場合、古いものを置き換えることができる。
【0118】
QoE測定設定が、独立して、(1つまたは複数の)QoE測定設定のセットに追加されるか、または(1つまたは複数の)QoE測定設定のセットから削除されるとき、RANノードとUEとの間のRRCシグナリングにおいて、情報は、add-mod-list構築、たとえば、QoE-MeasConfig-ToAddModList IEおよび/またはQoE-MeasConfigToRemoveList IEを使用して符号化され得る。
【0119】
第1のネットワークノード311において方法を実施するために、第1のネットワークノード311は、図11に示されているモジュールを備える。ネットワークノード311は、受信モジュール1110、送信モジュール1120、決定モジュール1130、処理モジュール1140、メモリ1150などを備える。
【0120】
第1のネットワークノード311は、第2のネットワークノード312から、1つまたは複数のUEのための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を受信するように、たとえば、そのように受信モジュール1110が設定されることによって、設定される。指示は、アプリケーションレイヤ測定設定のリストであり得る。アプリケーションレイヤ測定設定のリストは、同じまたは異なるサービスタイプについてのQoE測定設定のセットを含み得る。
【0121】
アプリケーションレイヤ測定設定のリストは、UEのQoE測定報告を受信するための、1つまたは複数の測定収集エンティティ(MCE)、および/またはトレース収集エンティティ(TCE)についての1つまたは複数の指示をさらに含み得る。第1のネットワークノード311は、設定に基づいて、QoE測定報告を、対応するMCEおよび/またはTCEに送り得る。
【0122】
本明細書の実施形態によれば、第1のネットワークノード311はさらに、アプリケーションレイヤ測定設定のリストの中から1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定を、1つまたは複数のUEに送るように、たとえば、そのように送信モジュール1120が設定されることによって、設定され得る。
【0123】
本明細書の実施形態による方法は、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実施するためのコンピュータプログラムコードとともに、ネットワークノード311中のプロセッサ1160など、1つまたは複数のプロセッサを通して実装され得る。上述のプログラムコードはまた、たとえば、ネットワークノード311にロードされているとき、本明細書の実施形態を実施するための図11に示されているコンピュータプログラムコード1170を搬送するコンピュータ可読媒体またはデータキャリア1180の形態の、コンピュータプログラム製品として提供され得る。1つのそのようなキャリアは、CD ROMディスクの形態のものであり得る。ただし、そのようなキャリアは、メモリスティックなど、他のデータキャリアで実現可能である。コンピュータプログラムコードは、さらに、サーバまたはクラウド上の純粋なプログラムコードとして提供され、ネットワークノード311にダウンロードされ得る。
【0124】
第2のネットワークノード312において方法を実施するために、第2のネットワークノード312は、図12に示されているモジュールを備える。第2のネットワークノード312は、受信モジュール1210、送信モジュール1220、決定モジュール1230、処理モジュール1240、メモリ1250などを備える。
【0125】
第2のネットワークノード312は、第1のネットワークノード311に、1つまたは複数のUEのための1つまたは複数のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定に関係する指示を送信信するように、たとえば、そのように送信モジュール1220が設定されることによって、設定される。指示は、アプリケーションレイヤ測定設定のリストであり得る。
【0126】
本明細書の実施形態による方法は、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実施するためのコンピュータプログラムコードとともに、第2のネットワークノード312中のプロセッサ1260など、1つまたは複数のプロセッサを通して実装され得る。上述のプログラムコードはまた、たとえば、第2のネットワークノード312にロードされているとき、本明細書の実施形態を実施するための図12に示されているコンピュータプログラムコード1270を搬送するコンピュータ可読媒体またはデータキャリア1280の形態の、コンピュータプログラム製品として提供され得る。1つのそのようなキャリアは、CD ROMディスクの形態のものであり得る。ただし、そのようなキャリアは、メモリスティックなど、他のデータキャリアで実現可能である。コンピュータプログラムコードは、さらに、サーバまたはクラウド上の純粋なプログラムコードとして提供され、第2のネットワークノード312にダウンロードされ得る。
【0127】
図13を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク3211とコアネットワーク3214とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク3210を含む。アクセスネットワーク3211は、本明細書の無線ネットワークノード12の例であるNB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局3212a、3212b、3212cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア3213a、3213b、3213cを規定する。各基地局3212a、3212b、3212cは、有線接続または無線接続3215上でコアネットワーク3214に接続可能である。カバレッジエリア3213c中に位置する、UE330の一例である第1のユーザ機器(UE)3291が、対応する基地局3212cに無線で接続するように、または対応する基地局3212cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア3213a中の第2のUE3292が、対応する基地局3212aに無線で接続可能である。この例では複数のUE3291、3292が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、対応する基地局3212に接続している状況に等しく適用可能である。
【0128】
通信ネットワーク3210は、それ自体、ホストコンピュータ3230に接続され、ホストコンピュータ3230は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ3230は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク3210とホストコンピュータ3230との間の接続3221、3222が、コアネットワーク3214からホストコンピュータ3230まで直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク3220を介して進み得る。中間ネットワーク3220は、公衆ネットワーク、プライベートネットワークまたはホストされたネットワークのうちの1つ、あるいはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク3220は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク3220は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0129】
図13の通信システムは全体として、接続されたUE3291、3292のうちの1つとホストコンピュータ3230との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続3250として説明され得る。ホストコンピュータ3230および接続されたUE3291、3292は、アクセスネットワーク3211、コアネットワーク3214、任意の中間ネットワーク3220および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続3250を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続3250は、OTT接続3250が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局3212は、接続されたUE3291にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ3230から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングに関して、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局3212は、UE3291から発生してホストコンピュータ3230に向かう発信アップリンク通信の将来ルーティングに気づいている必要がない。
【0130】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、図14を参照しながら説明される。通信システム3300では、ホストコンピュータ3310は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース3316を含む、ハードウェア3315を備える。ホストコンピュータ3310は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路3318をさらに備える。特に、処理回路3318は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ3310は、ホストコンピュータ3310に記憶されるかまたはホストコンピュータ3310によってアクセス可能であり、処理回路3318によって実行可能である、ソフトウェア3311をさらに備える。ソフトウェア3311は、ホストアプリケーション3312を含む。ホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して接続するUE3330など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション3312は、OTT接続3350を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0131】
通信システム3300は、通信システム中に提供される基地局3320をさらに含み、基地局3320は、基地局3320がホストコンピュータ3310およびUE3330と通信することを可能にするハードウェア3325を備える。ハードウェア3325は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース3326、ならびに、基地局3320によってサーブされるカバレッジエリア(図14に図示せず)中にあるUE3330との少なくとも無線接続3370をセットアップおよび維持するための無線インターフェース3327を含み得る。通信インターフェース3326は、ホストコンピュータ3310への接続3360を容易にするように設定され得る。接続3360は直接であり得るか、あるいは接続3360は、通信システムのコアネットワーク(図14に図示せず)を、および/または通信システムの外側の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局3320のハードウェア3325は、処理回路3328をさらに含み、処理回路3328は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局3320は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア3321をさらに有する。
【0132】
通信システム3300は、すでに言及されたUE3330をさらに含む。UE3330のハードウェア3335は、UE3330が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続3370をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース3337を含み得る。UE3330のハードウェア3335は、処理回路3338をさらに含み、処理回路3338は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE3330は、UE3330に記憶されるかまたはUE3330によってアクセス可能であり、処理回路3338によって実行可能である、ソフトウェア3331をさらに備える。ソフトウェア3331はクライアントアプリケーション3332を含む。クライアントアプリケーション3332は、ホストコンピュータ3310のサポートを伴って、UE3330を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ3310では、実行しているホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して、実行しているクライアントアプリケーション3332と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション3332は、ホストアプリケーション3312から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続3350は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション3332は、クライアントアプリケーション3332が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0133】
図14に示されているホストコンピュータ3310、基地局3320およびUE3330は、それぞれ、図13のホストコンピュータ3230、基地局3212a、3212b、3212cのうちの1つ、およびUE3291、3292のうちの1つと同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、図14に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、図13のものであり得る。
【0134】
図14では、OTT接続3350は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局3320を介したホストコンピュータ3310とユーザ機器3330との間の通信を示すために、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE3330からまたはホストコンピュータ3310を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続3350がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが、(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判定を行い得る。
【0135】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ3310とUE3330との間のOTT接続3350を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続3350を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ3310のソフトウェア3311においてまたはUE3330のソフトウェア3331において、またはその両方において実装され得る。
【0136】
図15に示されているホストコンピュータ3310、基地局3320およびUE3330は、それぞれ、図14のホストコンピュータ3230、基地局3212a、3212b、3212cのうちの1つ、およびUE3291、3292のうちの1つと同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、図15に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、図14のものであり得る。
【0137】
図15では、OTT接続3350は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局3320を介したホストコンピュータ3310とユーザ機器3330との間の通信を示すために、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE3330からまたはホストコンピュータ3310を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続3350がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが、(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判定を行い得る。
【0138】
UE3330と基地局3320との間の無線接続3370は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続3370が最後のセグメントを形成するOTT接続3350を使用して、UE3330に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、効率的なRACHプロセスを達成し、それにより、改善されたバッテリー時間およびより良好な応答性などの利益を提供し得る。
【0139】
UE3330と基地局3320との間の無線接続3370は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続3370が最後のセグメントを形成するOTT接続3350を使用して、UE3330に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、効率的なQoE報告を達成し、それにより、改善されたUE体感およびより良好な応答性などの利益を提供し得る。
【0140】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ3310とUE3330との間のOTT接続3350を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続3350を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ3310のソフトウェア3311においてまたはUE3330のソフトウェア3331において、またはその両方において実装され得る。実施形態では、OTT接続3350が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、またはソフトウェア3311、3331が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続3350の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局3320に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局3320に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ3310の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア3311、3331が、ソフトウェア3311、3331が伝搬時間、エラーなどを監視する間にOTT接続3350を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0141】
図15は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図13および図14を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図15への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ3410において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。第1のステップ3410の随意のサブステップ3411において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ3420において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。随意の第3のステップ3430において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。随意の第4のステップ3440において、UEは、ホストコンピュータによって実行されたホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0142】
図16は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図13および図14を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図16への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ3510において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ3520において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して進み得る。随意の第3のステップ3530において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0143】
図17は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図13および図14を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図17への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ3610において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、随意の第2のステップ3620において、UEはユーザデータを提供する。第2のステップ3620の随意のサブステップ3621において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第1のステップ3610のさらなる随意のサブステップ3611において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、随意の第3のサブステップ3630において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法の第4のステップ3640において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0144】
図18は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図13および図14を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図18への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ3710において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。随意の第2のステップ3720において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。第3のステップ3730において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0145】
本明細書で使用される「処理モジュール」という用語は、処理回路、処理ユニット、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを指し得る。一例として、プロセッサ、ASIC、FPGAなどは、1つまたは複数のプロセッサカーネルを備え得る。いくつかの例では、処理モジュールは、ソフトウェアモジュールまたはハードウェアモジュールによって具現され得る。任意のそのようなモジュールは、本明細書で開示される決定手段、推定手段、キャプチャ手段、関連手段、比較手段、識別手段、選択手段、受信手段、送信手段などであり得る。一例として、「手段」という表現は、決定モジュール、選択モジュールなどのモジュールであり得る。
【0146】
本明細書で使用される、「ように設定される」という表現は、処理回路が、本明細書で説明されるアクションのうちの1つまたは複数を実施するように、ソフトウェア設定および/またはハードウェア設定によって、設定または適応されることを意味し得る。
【0147】
本明細書で使用される「メモリ」という用語は、ハードディスク、磁気記憶媒体、ポータブルコンピュータディスケットまたはディスク、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)などを指し得る。さらに、「メモリ」という用語は、プロセッサの内部レジスタメモリなどを指し得る。
【0148】
本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」という用語は、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ、DVDディスク、Blu-rayディスク、データのストリームとして受信されるソフトウェアモジュール、フラッシュメモリ、ハードドライブ、メモリスティック、マルチメディアカード(MMC)などのメモリカードであり得る。
【0149】
上記の説明および添付の図面は、本明細書で教示された方法および装置の非限定的な例を表すことが諒解されよう。したがって、本明細書で教示された装置および技法は、上記の説明および添付の図面によって限定されない。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】